JP2016505833A - 飛行時間型msのadcデータの飛行ごとの補正 - Google Patents

飛行時間型msのadcデータの飛行ごとの補正 Download PDF

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Abstract

イオンを飛行時間領域にパルス搬送するステップと、イオン検出器を使ってイオンを検出するステップとを含む質量分析方法が開示される。イオン検出器からの信号出力は、デジタル化されてデジタル化信号が生成される。イオンピークのピーク面積A1及び到着時間T1が決定され、また、イオンピークの飽和の程度も決定される。その後、決定されたイオンピークの飽和の程度に基づいて、イオンピークの補正面積A’1が決定される。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2012年12月14日に出願の英国特許出願第1222570.2号及び2013年1月2日出願のヨーロッパ特許出願第13150066.2号の優先権と利益を主張する。これらの出願の全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
アナログ・デジタル変換器(「ADC」)を備えたイオン検出システムを含む質量分析計はよく知られている。
多重ゲインADCを利用する、又は(技術の進展につれて)垂直ビットの数を増やしたADCを使用する質量分析計も同様によく知られている。
複数の多重ゲインADCを一緒にカスケード接続することによりダイナミックレンジが拡張されることも既知である。しかし、この手法ではADCを追加する必要があるが、ADCはかなり高価である。
米国特許出願公開第US2011/0226943号
米国特許出願公開第US2011/0226943号(特許文献1)は、測定された飽和強度値を補正強度値で置き換えることにより、質量分析計のダイナミックレンジを広げる方法を開示している。補正値を加算して、和スペクトルが得られる。このような手法は、質量分析計のダイナミックレンジを改善する。しかし、ダイナミックレンジの改善は限られている。改善された質量分析計及び質量分析方法を提供することが望まれている。
本発明の一態様では、下記を含む質量分析法が提供される:
第1のイオンを飛行時間領域にパルス搬送すること、及びイオン検出器を使って第1のイオンを検出することと、
イオン検出器からの第1の信号出力をデジタル化して第1のデジタル化信号を生成すること、第1のデジタル化信号中の第1のイオンピークの第1の面積A1と、任意選択で、第1のイオン到着時間T1を決定すること、第1のイオンピークが飽和している程度を決定すること、及び第1のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、第1のイオンピークの第1の補正面積A’1を決定すること、
第2のイオンを飛行時間領域にパルス搬送すること、及びイオン検出器を使って第2のイオンを検出すること、
イオン検出器からの第2の信号出力をデジタル化して第2のデジタル化信号を生成すること、第2のデジタル化信号中の第2のイオンピークの第2の面積A2と、任意選択で、第2のイオン到着時間T2を決定すること、任意選択で、第2のイオンピークが飽和している程度を決定すること、及び任意選択で、第2のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、第2のイオンピークの第2の補正面積A’2を決定すること。
米国特許出願公開第US2011/0226943号(特許文献1)は、個別の飛行時間スペクトルで飽和しているADCを駆動するイオン信号を、補正値で置き換える方法を開示している。補正値は、飽和しているイオン信号値の数から算出される。米国特許出願公開第US2011/0226943号(特許文献1)の図2に関連して示し、説明されるように、例えば、単一のADCタイムビンが飽和する場合には、イオン信号の真の強度は、飽和レベルを越えるだけに過ぎないが、多数のADCタイムビンが飽和する場合には、イオン信号の真の強度はそれに応じて高くなるであろう。
米国特許出願公開第US2011/0226943号(特許文献1)の段落[0018]で詳細に説明されているように、既知の手法は、飽和している一連の測定強度値の中央ADCタイムビンに単一の強度値を加算することである。加算される単一の強度値は、参照表を使って決定され、その強度は、飽和しているとして測定された強度値の数に応じて変化する。
米国特許出願公開第US2011/0226943号(特許文献1)の手法とは対照的に、本発明では、イオンピークの強度の代わりにイオンピークの面積を決定するという点で、本発明は米国特許出願公開第US2011/0226943号(特許文献1)の開示とは異なる。
さらに、例えば、本出願で図5を参照してより詳細に説明されるように、イオンピーク強度の代わりに面積を測定することが特に都合がよいという点で、本発明は、米国特許出願公開第US2011/0226943号(特許文献1)で開示の装置に比べて、特に有利である。イオンピークの面積をそれらの強度の代わりに測定することにより、イオン検出器のダイナミックレンジのほぼ2倍の改善効果が得られる。これを説明するために、イオンピークを二等辺三角形の形状として考察できる。当業者ならわかるように、イオン信号の強度が増えるに伴い、イオン信号の高さと底面積の両方が増えるであろう。飽和レベル未満のイオン信号の底面積は、三角形の高さが飽和レベルを越える場合でも増え続けるであろう。
米国特許出願公開第US2011/0226943号(特許文献1)は、本発明によるピーク面積の検出方法と、イオンピーク面積の補正イオンピーク面積による置換の方法について、教示も示唆もしていない。
本発明では、飛行時間ADCデータは飛行ごとに補正される。用語の「飛行ごと(push by push)」は、当業者には、個別の飛行時間スペクトルに関することとして理解されよう。当業者により理解されるように、飛行時間データは、通常、毎秒1〜100スペクトルの頻度(通常、積分時間と呼ばれる)で表示される。しかし、現実には、飛行時間型質量分析計は、遙かに高い周波数、例えば、1〜100kHzで動作する。従って、この表示データは、複数の時間の飛行スペクトルの組み合わせである。例えば、0.1sの飛行時間積分時間は、10,000個の個別の100kHzの飛行時間スペクトルの組み合わせを含むことになる。組み合わせる機能は、ヒストグラミングや平均化などの多くの異なる方法で実現できる。
既知の手法によるデータ組み合わせ作業は、そうしないで、本発明の方式のように飛行ごとにデータを照会していたなら利用できたであろう一部の情報を失う。例えば、統計的効果に起因するか、又は伝送効果に起因する積分時間内の信号変化が、飽和状態のそれぞれの飛行時間スペクトル中の個々のピークを形成する可能性がある。従って、本発明の特に有利な態様は、飽和している個別の飛行時間スペクトルが、飛行ごとに直接に特定、測定、補正でき、組み合わせた数千の質量スペクトルに基づいた飽和度の単純推定より正確になる可能性が高いという結果が得られることである。
本出願において、イオンピークの「重心」への言及は、アルゴリズム又は制御システムがイオンピークの到着時間と面積の両方を決定するプロセスを意味することを意図している。重心の決定プロセスは、イオンピーク全体にわたる複数のデジタル化ポイントに基づいてイオンピークの到着時間と強度を決定するステップを含む。本出願における重心の決定への言及は、例えば、デコンボリューションを伴う手法を含むことが意図されている。
好ましい実施形態は、飛行ごとのピーク検出イベント(飽和の量又は程度が飛行ごとに決定されるのが好ましい)により、飛行時間型質量分析で採用されるADCベースイオン検出システムのダイナミックレンジを拡張する能力を与える。イベントに関連するピークの面積又は重心は、発生が確定している飽和の量又は程度に基づいて補正されるのが好ましい。複数のイベントから得られた時間と強度の対を組み合わせて、最終の質量スペクトルを生成するのが好ましく、これは、好都合にも、従来の手法に比べ、拡大したダイナミックレンジを示す。
ピーク検出ADCは、飛行時間イベント到着時間をADCビンの下位の精度まで決定するのが好ましい。制御システムは、イオンピークの面積又は重心を決定することにより、飛行時間イベント強度を決定することが好ましく、また、飛行時間イベントの全ての飽和度を飛行ごとに補償するのが好ましい。
好ましい実施形態は、改善されたダイナミックレンジを有するADCベースのイオン検出システムを採用した飛行時間型質量分析を実現する。
従って、本発明は、従来のイオン検出システムに比べて特に有利であることが明らかである。
第1のデジタル化信号は、複数の第1の時間ビン又はその他のビン中に分布する複数の第1の強度値を含むのが好ましい。
第1のイオンピークが飽和している程度を決定するステップは、飽和を示す強度値を有する第1の時間ビン又はその他のビンの数を決定することを含むのが好ましい。
第1の補正面積A’1を決定するステップは、第1の面積A1をx%だけ調節又は増やすステップをさらに含むのが好ましく、ここで、xは、(i)<10%;(ii)10〜20%;(iii)20〜30%;(iv)30〜40%;(v)40〜50%;(vi)50〜60%;(vii)60〜70%;(viii)70〜80%;(ix)80〜90%;(x)90〜100%;(xi)100〜200%;(xii)200〜300%;(xiii)300〜400%;(xiv)400〜500%;(xv)500〜600%;(xvi)600〜700%;(xvii)700〜800%;(xviii)800〜900%;(xix)900〜1000%;及び(xx)>1000%、からなる群から選択される。
好ましい方法は、第1のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、第1のイオンピークの第1の補正イオン到着時間T’1を決定することをさらに含むのが好ましい。
第2のデジタル化信号は、複数の第2の時間ビン又はその他のビン中に分布する複数の第2の強度値を含むのが好ましい。
第2のイオンピークが飽和している程度を決定するステップは、飽和を示す強度値を有する第2の時間ビン又はその他のビンの数を決定することを含むのが好ましい。
第2の補正面積A’2を決定するステップは、第2の面積A2をx%だけ調節又は増やすことをさらに含むのが好ましく、ここで、xは、(i)<10%;(ii)10〜20%;(iii)20〜30%;(iv)30〜40%;(v)40〜50%;(vi)50〜60%;(vii)60〜70%;(viii)70〜80%;(ix)80〜90%;(x)90〜100%;(xi)100〜200%;(xii)200〜300%;(xiii)300〜400%;(xiv)400〜500%;(xv)500〜600%;(xvi)600〜700%;(xvii)700〜800%;(xviii)800〜900%;(xix)900〜1000%;及び(xx)>1000%、からなる群から選択される。
好ましい方法は、第2のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、第2のイオンピークの第2の補正イオン到着時間T’2を決定することをさらに含むのが好ましい。
方法は、
第3のイオンを飛行時間領域にパルス搬送するステップ、及びイオン検出器を使って第3のイオンを検出するステップ、
イオン検出器からの第3の信号出力をデジタル化して第3のデジタル化信号を生成するステップ、第3のデジタル化信号中の第3のイオンピークの第3の面積A3と、任意選択で、第3のイオン到着時間T3を決定するステップ、任意選択で、第3のイオンピークが飽和している程度を決定するステップ、及び任意選択で、第3のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、第3のイオンピークの第3の補正面積A’3を決定するステップ、
をさらに含むのが好ましい。
第3のデジタル化信号は、複数の第3の時間ビン又はその他のビン中に分布する複数の第3の強度値を含むのが好ましい。
第3のイオンピークが飽和している程度を決定するステップは、飽和を示す強度値を有する第3の時間ビン又はその他のビンの数を決定することを含むのが好ましい。
第3の補正面積A’3を決定するステップは、第3の面積A3をx%だけ調節又は増やすステップをさらに含むのが好ましく、ここで、xは、(i)<10%;(ii)10〜20%;(iii)20〜30%;(iv)30〜40%;(v)40〜50%;(vi)50〜60%;(vii)60〜70%;(viii)70〜80%;(ix)80〜90%;(x)90〜100%;(xi)100〜200%;(xii)200〜300%;(xiii)300〜400%;(xiv)400〜500%;(xv)500〜600%;(xvi)600〜700%;(xvii)700〜800%;(xviii)800〜900%;(xix)900〜1000%;及び(xx)>1000%、からなる群から選択される。
方法は、第3のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、第3のイオンピークの第3の補正イオン到着時間T’3を決定することをさらに含むのが好ましい。
方法は、
第4のイオンを飛行時間領域にパルス搬送すること、及びイオン検出器を使って第4のイオンを検出すること、
イオン検出器からの第4の信号出力をデジタル化して第4のデジタル化信号を生成すること、第4のデジタル化信号中の第4のイオンピークの第4の面積A4と、任意選択で、第4のイオン到着時間T4を決定すること、任意選択で、第4のイオンピークが飽和している程度を決定すること、及び任意選択で、第4のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、第4のイオンピークの第4の補正面積A’4を決定すること、
をさらに含むのが好ましい。
第4のデジタル化信号は、複数の第4の時間ビン又はその他のビン中に分布する複数の第4の強度値を含むのが好ましい。
第4のイオンピークが飽和している程度を決定するステップは、飽和を示す強度値を有する第4の時間ビン又はその他のビンの数を決定することを含むのが好ましい。
第4の補正面積A’4を決定するステップは、第4の面積A4をx%だけ調節又は増やすことをさらに含むのが好ましく、ここで、xは、(i)<10%;(ii)10〜20%;(iii)20〜30%;(iv)30〜40%;(v)40〜50%;(vi)50〜60%;(vii)60〜70%;(viii)70〜80%;(ix)80〜90%;(x)90〜100%;(xi)100〜200%;(xii)200〜300%;(xiii)300〜400%;(xiv)400〜500%;(xv)500〜600%;(xvi)600〜700%;(xvii)700〜800%;(xviii)800〜900%;(xix)900〜1000%;及び(xx)>1000%、からなる群から選択される。
方法は、第4のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、第4のイオンピークの第4の補正イオン到着時間T’4を決定することをさらに含むのが好ましい。
方法は、
第5又はそれ以上のイオンを飛行時間領域にパルス搬送すること、及びイオン検出器を使って第5又はそれ以上のイオンを検出すること、
イオン検出器からの第5又はそれ以上の信号出力をデジタル化して第5又はそれ以上のデジタル化信号を生成すること、第5又はそれ以上のデジタル化信号中の第5又はそれ以上のイオンピークの第5又はそれ以上の面積A5と、任意選択で、第5又はそれ以上のイオン到着時間T5を決定すること、任意選択で、第5又はそれ以上のイオンピークが飽和している程度を決定すること、及び任意選択で、第5又はそれ以上のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、第5又はそれ以上のイオンピークの第5又はそれ以上の補正面積A’5を決定すること、
をさらに含むのが好ましい。
第5又はそれ以上のデジタル化信号は、複数の第5又はそれ以上の時間ビン又はその他のビン中に分布する複数の第5又はそれ以上の強度値を含むのが好ましい。
第5又はそれ以上のイオンピークが飽和している程度を決定するステップは、飽和を示す強度値を有する第5又はそれ以上の時間ビン又はその他のビンの数を決定することを含むのが好ましい。
第5又はそれ以上の補正面積A’5を決定するステップは、第5又はそれ以上の面積A5をx%だけ調節又は増やすことをさらに含むのが好ましく、ここで、xは、(i)<10%;(ii)10〜20%;(iii)20〜30%;(iv)30〜40%;(v)40〜50%;(vi)50〜60%;(vii)60〜70%;(viii)70〜80%;(ix)80〜90%;(x)90〜100%;(xi)100〜200%;(xii)200〜300%;(xiii)300〜400%;(xiv)400〜500%;(xv)500〜600%;(xvi)600〜700%;(xvii)700〜800%;(xviii)800〜900%;(xix)900〜1000%;及び(xx)>1000%、からなる群から選択される。
方法は、第5又はそれ以上のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、第5又はそれ以上のイオンピークの第5又はそれ以上の補正イオン到着時間T’5を決定することをさらに含むのが好ましい。
方法は、(i)第1の補正面積A’1と第1のイオン到着時間T1;及び/又は(ii)第2の補正面積A’2と第2のイオン到着時間T2;及び/又は(iii)第3の補正面積A’3と第3のイオン到着時間T3;及び/又は(iv)第4の補正面積A’4と第4のイオン到着時間T4;及び/又は(v)第5又はそれ以上の補正面積A’5と第5又はそれ以上のイオン到着時間T5、を組み合わせて強度−イオン到着時間複合スペクトルを生成することをさらに含むのが好ましい。
方法は、(i)第1の補正面積A’1と第1の補正イオン到着時間T’1;及び/又は(ii)第2の補正面積A’2と第2の補正イオン到着時間T’2;及び/又は(iii)第3の補正面積A’3と第3の補正イオン到着時間T’3;及び/又は(iv)第4の補正面積A’4と第4の補正イオン到着時間T’4;及び/又は(v)第5又はそれ以上の補正面積A’5と第5又はそれ以上の補正イオン到着時間T’5、を組み合わせて強度−イオン到着時間複合スペクトルを生成することをさらに含むのが好ましい。
イオン検出器は、アナログ・デジタル変換器に連結されるのが好ましい。
第1の信号及び/又は第2の信号及び/又は第3の信号及び/又は第4の信号及び/又は第5もしくはそれ以上の信号をデジタル化するステップは、アナログ・デジタル変換器により行われるのが好ましい。
方法は、デジタル化信号中のイオンピークの面積及び任意選択の到着時間を飛行ごとに補正することを含むのが好ましい。
第1の補正面積A’1及び/又は第2の補正面積A’2及び/又は第3の補正面積A’3及び/又は第4の補正面積A’4及び/又は第5もしくはそれ以上の補正面積A’5を決定するステップは、第1、第2、第3、第4、第5又はそれ以上のイオンピークが飽和している程度の決定に加えて、1種又は複数種の追加の因子を決定することを含むのが好ましい。
第1の補正イオン到着時間T’1及び/又は第2の補正イオン到着時間T’2及び/又は第3の補正イオン到着時間T’3及び/又は第4の補正イオン到着時間T’4及び/又は第5もしくはそれ以上の補正イオン到着時間T’5を決定するステップは、第1、第2、第3、第4、第5又はそれ以上のイオンピークが飽和している程度の決定に加えて、1種又は複数種の追加の因子を決定することをさらに含むのが好ましい。
1種又は複数種の追加の因子は、(i)任意選択のイベントウインドウ内の、第1、第2、第3、第4、第5又はそれ以上のイオンピークの面積、(ii)任意選択のイベントウインドウ内の、第1の強度の位置での第1、第2、第3、第4、第5又はそれ以上のイオンピークの幅、及び第2の強度の位置での第1、第2、第3、第4、第5又はそれ以上のイオンピークの幅、(iii)任意選択のイベントウインドウ内の、第1、第2、第3、第4、第5又はそれ以上のイオンピークの非対称度、(iv)任意選択のイベントウインドウ内の、第1、第2、第3、第4、第5又はそれ以上のイオンピークの尖度、(v)任意選択でイベントウインドウ全体にわたる、第1、第2、第3、第4、第5又はそれ以上のイオンピークの1次微分の測定値、(vi)任意選択でイベントウインドウ全体にわたる、第1、第2、第3、第4、第5又はそれ以上のイオンピークの2次以上の微分の測定値、(vii)任意選択のイベントウインドウ内の、第1、第2、第3、第4、第5又はそれ以上のイオンピークの前縁プロファイルの測定値、及び(viii)任意選択のイベントウインドウ内の、第1、第2、第3、第4、第5又はそれ以上のイオンピークの後縁プロファイルの測定値、からなる群から選択されるのが好ましい。
本発明の一態様では、下記を含む質量分析計が提供される。
飛行時間領域及びイオン検出器、ならびに
制御システムであって、
(i)第1のイオンを飛行時間領域にパルス搬送し、イオン検出器を使って第1のイオンを検出する、
(ii)イオン検出器からの第1の信号出力をデジタル化し、第1のデジタル化信号を生成する、第1のデジタル化信号中の第1のイオンピークの第1の面積A1と、任意選択で、第1のイオン到着時間T1を決定する、第1のイオンピークが飽和している程度を決定する、及び第1のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、第1のイオンピークの第1の補正面積A’1を決定する、
(iii)第2のイオンを飛行時間領域にパルス搬送し、イオン検出器を使って第2のイオンを検出する、及び
(iv)イオン検出器からの第2の信号出力をデジタル化して第2のデジタル化信号を生成する、第2のデジタル化信号中の第2のイオンピークの第2の面積A2と、任意選択で、第2のイオン到着時間T2を決定する、任意選択で、第2のイオンピークが飽和している程度を決定する、及び任意選択で、第2のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、第2のイオンピークの第2の補正面積A’2を決定する、
ように配置され、適合された制御システム。
イオン検出器は、アナログ・デジタル変換器に連結されるのが好ましい。
制御システムは、デジタル化信号中のイオンピークの面積及び任意選択の到着時間を飛行ごとに補正するように配置され、適合されるのが好ましい。
制御システムは、第1のイオンピーク及び/又は第2のイオンピークが飽和している程度の決定に加えて、1種又は複数種の追加の因子を決定することにより、第1の補正面積A’1及び/又は第2の補正面積A’2を決定するように配置され、適合されるのが好ましい。
制御システムは、第1のイオンピーク及び/又は第2のイオンピークが飽和している程度の決定に加えて、1種又は複数種の追加の因子を決定することにより、第1の補正イオン到着時間T’1及び/又は第2の補正イオン到着時間T’2を決定するように配置され、適合されるのが好ましい。
1種又は複数種の追加の因子は、(i)任意選択のイベントウインドウ内の、第1及び/又は第2のイオンピークの面積、(ii)任意選択のイベントウインドウ内の、第1の強度の位置での第1及び/又は第2のイオンピークの幅、及び第2の強度の位置での第1及び/又は第2のイオンピークの幅、(iii)任意選択のイベントウインドウ内の、第1及び/又は第2のイオンピークの非対称度、(iv)任意選択のイベントウインドウ内の、第1及び/又は第2のイオンピークの尖度、(v)任意選択でイベントウインドウ全体にわたる、第1及び/又は第2のイオンピークの1次微分の測定値、(vi)任意選択でイベントウインドウ全体にわたる、第1及び/又は第2のイオンピークの2次以上の微分の測定値、(vii)任意選択のイベントウインドウ内の、第1及び/又は第2のイオンピークの前縁プロファイルの測定値、及び(viii)任意選択のイベントウインドウ内の、第1及び/又は第2のイオンピークの後縁プロファイルの測定値、からなる群から選択されるのが好ましい。
本発明の一態様では、下記を含む質量分析法が提供される:
第1のイオンを飛行時間領域にパルス搬送するステップ、及びイオン検出器を使って第1のイオンを検出すること、
イオン検出器からの第1の信号出力をデジタル化して第1のデジタル化信号を生成すること、第1のデジタル化信号中の第1のイオンピークの第1の面積T1と、任意選択で、第1の面積A1を決定すること、第1のイオンピークが飽和している程度を決定することと、及び第1のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、第1のイオンピークの第1の補正イオン到着時間T’1を決定すること、
第2のイオンを飛行時間領域にパルス搬送することと、及びイオン検出器を使って第2のイオンを検出すること、
イオン検出器からの第2の信号出力をデジタル化して第2のデジタル化信号を生成すること、第2のデジタル化信号中の第2のイオンピークの第2のイオン到着時間T2と、任意選択で、第2の面積A2を決定することと、任意選択で、第2のイオンピークが飽和している程度を決定すること、及び任意選択で、第2のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、第2のイオンピークの第2の補正イオン到着時間T’2を決定すること。
イオン検出器は、アナログ・デジタル変換器に連結されるのが好ましい。
方法は、デジタル化信号中のイオンピークの面積及び任意選択の到着時間を飛行ごとに補正することを含むのが好ましい。
第1の補正面積A’1及び/又は、第2の補正面積A’2を決定するステップは、第1のイオンピーク及び/又は第2のイオンピークが飽和している程度の決定に加えて、1種又は複数種の追加の因子を決定することをさらに含むのが好ましい。
第1の補正イオン到着時間T’1及び/又は、第2の補正イオン到着時間T’2を決定するステップは、第1のイオンピーク及び/又は第2のイオンピークが飽和している程度の決定に加えて、1種又は複数種の追加の因子を決定することをさらに含むのが好ましい。
1種又は複数種の追加の因子は、(i)任意選択のイベントウインドウ内の、第1及び/又は第2のイオンピークの面積、(ii)任意選択のイベントウインドウ内の、第1の強度の位置での第1及び/又は第2のイオンピークの幅、及び第2の強度の位置での第1及び/又は第2のイオンピークの幅、(iii)任意選択のイベントウインドウ内の、第1及び/又は第2のイオンピークの非対称度、(iv)任意選択のイベントウインドウ内の、第1及び/又は第2のイオンピークの尖度、(v)任意選択でイベントウインドウ全体にわたる、第1及び/又は第2のイオンピークの1次微分の測定値、(vi)任意選択でイベントウインドウ全体にわたる、第1及び/又は第2のイオンピークの2次以上の微分の測定値、(vii)任意選択のイベントウインドウ内の、第1及び/又は第2のイオンピークの前縁プロファイルの測定値、及び(viii)任意選択のイベントウインドウ内の、第1及び/又は第2のイオンピークの後縁プロファイルの測定値、からなる群から選択されるのが好ましい。
本発明の一態様では、下記を含む質量分析計が提供される。
飛行時間領域及びイオン検出器、ならびに
制御システムであって、
(i)第1のイオンを飛行時間領域にパルス搬送し、イオン検出器を使って第1のイオンを検出する、
(ii)イオン検出器からの第1の信号出力をデジタル化し、第1のデジタル化信号を生成する、第1のデジタル化信号中の第1のイオンピークの第1のイオン到着時間T1と、任意選択で、第1の面積A1を決定する、第1のイオンピークが飽和している程度を決定する、及び第1のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、第1のイオンピークの第1の補正イオン到着時間T’1を決定する、
(iii)第2のイオンを飛行時間領域にパルス搬送し、イオン検出器を使って第2のイオンを検出する、及び
(iv)イオン検出器からの第2の信号出力をデジタル化して第2のデジタル化信号を生成する、第2のデジタル化信号中の第2のイオンピークの第2のイオン到着時間T2と、任意選択で、第2の面積A2を決定する、任意選択で、第2のイオンピークが飽和している程度を決定する、及び任意選択で、第2のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、第2のイオンピークの第2の補正イオン到着時間T’2を決定する、
ように配置され、適合された制御システム。
イオン検出器は、アナログ・デジタル変換器に連結されるのが好ましい。
制御システムは、デジタル化信号中のイオンピークの面積及び任意選択の到着時間を飛行ごとに補正するように配置され、適合されるのが好ましい。
制御システムは、第1のイオンピークが飽和している程度の決定に加えて、1種又は複数種の追加の因子を決定することにより、第1の補正面積A’1及び/又は第2の補正面積A’2を決定するように配置され、適合されるのが好ましい。
制御システムは、第1のイオンピークが飽和している程度の決定に加えて、1種又は複数種の追加の因子を決定することにより、第1の補正イオン到着時間T’1及び/又は第2の補正イオン到着時間T’2を決定するように配置され、適合されるのが好ましい。
1種又は複数種の追加の因子は、(i)任意選択のイベントウインドウ内の、第1及び/又は第2のイオンピークの面積、(ii)任意選択のイベントウインドウ内の、第1の強度の位置での第1及び/又は第2のイオンピークの幅、及び第2の強度の位置での第1及び/又は第2のイオンピークの幅、(iii)任意選択のイベントウインドウ内の、第1及び/又は第2のイオンピークの非対称度、(iv)任意選択のイベントウインドウ内の、第1及び/又は第2のイオンピークの尖度、(v)任意選択でイベントウインドウ全体にわたる、第1及び/又は第2のイオンピークの1次微分の測定値、(vi)任意選択でイベントウインドウ全体にわたる、第1及び/又は第2のイオンピークの2次以上の微分の測定値、(vii)任意選択のイベントウインドウ内の、第1及び/又は第2のイオンピークの前縁プロファイルの測定値、及び(viii)任意選択のイベントウインドウ内の、第1及び/又は第2のイオンピークの後縁プロファイルの測定値、からなる群から選択されるのが好ましい。
本発明の一態様では、下記を含む質量分析法が提供される:
第1のイオンを飛行時間領域にパルス搬送するステップ、及びイオン検出器を使って第1のイオンを検出すること、
イオン検出器からの第1の信号出力をデジタル化して第1のデジタル化信号を生成すること、第1のデジタル化信号中の第1のイオンピークの第1のイオン質量又は質量電荷比M1と、任意選択で、第1の面積A1を決定すること、第1のイオンピークが飽和している程度を決定すること、及び第1のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、第1のイオンピークの第1の補正イオン質量又は質量電荷比M’1を決定することと、
第2のイオンを飛行時間領域にパルス搬送すること、及びイオン検出器を使って第2のイオンを検出すること、
イオン検出器からの第2の信号出力をデジタル化して第2のデジタル化信号を生成すること、第2のデジタル化信号中の第2のイオンピークの第2のイオン質量又は質量電荷比M2と、任意選択で、第2の面積A2を決定すること、任意選択で、第2のイオンピークが飽和している程度を決定すること、及び任意選択で、第2のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、第2のイオンピークの第2の補正イオン質量又は質量電荷比M’2を決定すること。
イオン検出器は、アナログ・デジタル変換器に連結されるのが好ましい。
方法は、デジタル化信号中のイオンピークの面積及び任意選択の到着時間を飛行ごとに補正することを含むのが好ましい。
本発明の一態様では、下記を含む質量分析計が提供される。
飛行時間領域及びイオン検出器、ならびに
制御システムであって、
(i)第1のイオンを飛行時間領域にパルス搬送し、イオン検出器を使って第1のイオンを検出する、
(ii)イオン検出器からの第1の信号出力をデジタル化して第1のデジタル化信号を生成する、第1のデジタル化信号中の第1のイオンピークの第1のイオン質量又は質量電荷比M1と、任意選択で、第1の面積A1を決定する、第1のイオンピークが飽和している程度を決定する、及び第1のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、第1のイオンピークの第1の補正イオン質量又は質量電荷比M’1を決定する、
(iii)第2のイオンを飛行時間領域にパルス搬送し、イオン検出器を使って第2のイオンを検出する、及び
(iv)イオン検出器からの第2の信号出力をデジタル化して第2のデジタル化信号を生成する、第2のデジタル化信号中の第2のイオンピークの第2のイオン質量又は質量電荷比M2と、任意選択で、第2の面積A2を決定する、任意選択で、第2のイオンピークが飽和している程度を決定する、及び任意選択で、第2のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、第2のイオンピークの第2の補正イオン質量又は質量電荷比M’2を決定する、
ように配置され、適合された制御システム。
イオン検出器は、アナログ・デジタル変換器に連結されるのが好ましい。
制御システムは、デジタル化信号中のイオンピークの面積及び任意選択の到着時間を飛行ごとに補正するように配置され、適合されるのが好ましい。
本発明の一態様では、下記を含む質量分析法が提供される:
(i)イオンを飛行時間領域にパルス搬送すること、及びイオン検出器及び連結したアナログ・デジタル変換器を使ってイオンを検出することと、
(ii)1つ又は複数のイオンピークの1つ又は複数の面積値及び/又は1つ又は複数の到着時間値及び/又は1つ又は複数の質量又は質量電荷比値を決定すること、
(iii)イベントウインドウ内の最大の又はそうでない場合は飽和した強度値の数を決定すること、
(iv)イベントウインドウ内の最大である又はそうでない場合は飽和していると決定された強度値の数に応じて、1つ又は複数の面積値及び/又は1つ又は複数の到着時間値及び/又は1つ又は複数の質量又は質量電荷比値を調節すること、
ステップ(i)〜(iv)を複数回繰り返すステップ、及びその後、
任意選択で、複数の調節された面積値及び/又は複数の調節された到着時間値及び/又は複数の調節された質量又は質量電荷比値から複合質量スペクトルを生成すること。
方法は、デジタル化信号中のイオンピークの面積及び/又は到着時間及び/又は質量又は質量電荷比を飛行ごとに補正することを含むのが好ましい。
本発明の一態様では、下記を含む質量分析計が提供される。
飛行時間領域を含む飛行時間型質量分析器、イオン検出器及び連結したアナログ・デジタル変換器、及び
制御システムであって、繰り返して、
(i)イオンを飛行時間領域にパルス搬送し、イオン検出器及び連結したアナログ・デジタル変換器を使ってイオンを検出する、
(ii)1つ又は複数のイオンピークの1つ又は複数の面積値及び/又は1つ又は複数の到着時間値及び/又は1つ又は複数の質量又は質量電荷比値を決定する、
(iii)イベントウインドウ内の最大の又はそうでない場合は飽和した強度値の数を決定する、
(iv)イベントウインドウ内の最大である又はそうでない場合は飽和していると決定された強度値の数に応じて、1つ又は複数の面積値及び/又は1つ又は複数の到着時間値及び/又は1つ又は複数の質量又は質量電荷比値を調節する、
ように配置され、適合された制御システム。
制御システムは、任意選択で、複数の調節された面積値及び/又は複数の調節された到着時間値及び/又は複数の調節された質量又は質量電荷比値から複合質量スペクトルを生成するようにさらに配置され、適合される。
制御システムは、デジタル化信号中のイオンピークの面積及び/又は到着時間及び/又は質量又は質量電荷比を飛行ごとに補正するように配置され、適合されるのが好ましい。
本発明の一態様では、下記を含む質量分析法が提供される:
イオン検出器からの信号出力をデジタル化すること、
最大の又はそうでない場合は飽和した強度値の数を決定することと、及び
イベントウインドウ内の最大である又はそうでない場合は飽和していると決定された強度値の数、及び、任意選択で1種又は複数種の追加の因子に応じて、1つ又は複数の面積値及び/又は1つ又は複数の到着時間値及び/又は1つ又は複数の質量又は質量電荷比値を飛行ごとに調節すること。
本発明の一態様では、下記を含む質量分析計が提供される。
イオン検出器からの信号出力をデジタル化するように配置され、適合された装置、
最大の又はそうでない場合は飽和した強度値の数を決定するように配置され、適合された装置、及び
イベントウインドウ内の最大である又はそうでない場合は飽和していると決定された強度値の数に応じて、及び任意選択で1種又は複数種の追加の因子に応じて、1つ又は複数の面積値及び/又は1つ又は複数の到着時間値及び/又は1つ又は複数の質量又は質量電荷比値を飛行ごとに調節するように配置され、適合された装置。
本発明の一態様では、下記を含む質量分析法が提供される:
アナログ・デジタル変換器を使ってイオン検出器からの信号出力をデジタル化し、複数の時間値及び強度値を生成すること、
強度値からイオンピークの面積又は重心を決定すること、
最大値又は飽和値を有する強度値の数を決定すること、
最大値又は飽和値を有すると決定された強度値の数、及び任意選択の1種又は複数種の追加の因子に応じた比率だけ、決定したイオンピークの面積又は重心を増やす、又は調節すること。
方法は、デジタル化信号中のイオンピークの面積及び/又は到着時間及び/又は質量又は質量電荷比を飛行ごとに補正することを含むのが好ましい。
本発明の一態様では、下記を含む質量分析計が提供される。
イオン検出器からの信号出力をデジタル化し、複数の時間値及び強度値を生成するように配置され、適合されたアナログ・デジタル変換器、
強度値からイオンピークの面積又は重心を決定するように配置され、適合された装置、
最大値又は飽和値を有する強度値の数を決定するように配置され、適合された装置、
最大値又は飽和値を有すると決定された強度値の数、及び任意選択の1種又は複数種の追加の因子に応じた比率だけ、決定したイオンピークの面積又は重心を増やす、又は調節するように配置され、適合された装置。
質量分析計は、デジタル化信号中のイオンピークの面積及び/又は到着時間及び/又は質量又は質量電荷比を飛行ごとに補正するように配置され、適合されるのが好ましい。
本発明の一態様では、下記を含む質量分析法が提供される:
イオンピークの面積又は重心を決定すること、
任意選択のイベントウインドウ内で、(i)最大値又は飽和値、及び/又は(ii)最大値又は飽和値未満の値を有する強度値の数を決定することと、
(i)最大値又は飽和値を有すると決定された強度値の数、及び/又は(ii)最大値又は飽和値未満の値であると決定された強度値の数、及び任意選択で1種又は複数種の追加の因子に応じて、イオンピークの決定された面積又は重心を補正すること。
方法は、デジタル化信号中のイオンピークの面積及び/又は到着時間及び/又は質量又は質量電荷比を飛行ごとに補正することを含むのが好ましい。
本発明の一態様では、下記を含む質量分析計が提供される。
イオンピークの面積又は重心を決定するように配置され、適合された装置、
任意選択のイベントウインドウ内で、(i)最大値又は飽和値、及び/又は(ii)最大値又は飽和値未満の値を有する強度値の数を決定するように配置され、適合された装置、
(i)最大値又は飽和値を有すると決定された強度値の数、及び/又は(ii)最大値又は飽和値未満の値であると決定された強度値の数、及び任意選択で1種又は複数種の追加の因子に応じて、イオンピークの決定された面積又は重心を補正するように配置され、適合された装置。
質量分析計は、デジタル化信号中のイオンピークの面積及び/又は到着時間及び/又は質量又は質量電荷比を飛行ごとに補正するように配置され、適合されるのが好ましい。
本発明の一態様では、任意選択のイベントウインドウ内で、(i)最大値又は飽和値、及び/又は(ii)最大値又は飽和値未満の値を有する強度値の数、及び任意選択で1種又は複数種の追加の因子に応じて、イオンピークの決定された面積もしくは重心を補正、又は調節することを含む質量分析法が提供される。
方法は、デジタル化信号中のイオンピークの面積及び/又は到着時間及び/又は質量又は質量電荷比を飛行ごとに補正することを含むのが好ましい。
本発明の一態様では、下記を含む質量分析計が提供される。
任意選択のイベントウインドウ内で、(i)最大値又は飽和値、及び/又は(ii)最大値又は飽和値未満の値を有する強度値の数、及び任意選択で1種又は複数種の追加の因子に応じて、イオンピークの決定された面積又は重心を補正し、調節するように配置され、適合された装置。
質量分析計は、デジタル化信号中のイオンピークの面積及び/又は到着時間及び/又は質量又は質量電荷比を飛行ごとに補正するように配置され、適合されるのが好ましい。
1種又は複数種の追加の因子は、(i)決定されたイオンピークの飽和の程度、すなわち、飽和ADCタイムビンの数、(ii)任意選択のイベントウインドウ内の、イオンピークの面積、(iii)任意選択のイベントウインドウ内の、第1の強度の位置でのイオンピークの幅、及び第2の強度の位置でのイオンピークの幅、(iv)任意選択のイベントウインドウ内の、イオンピークの非対称度、(v)任意選択のイベントウインドウ内の、イオンピークの尖度、(vi)任意選択でイベントウインドウ全体にわたる、イオンピークの1次微分の測定値、(vii)任意選択でイベントウインドウ全体にわたる、イオンピークの2次以上の微分の測定値、(viii)任意選択のイベントウインドウ内の、イオンピークの前縁プロファイルの測定値、及び(ix)任意選択のイベントウインドウ内の、イオンピークの後縁プロファイルの測定値、からなる群から選択されるのが好ましい。
本発明の別の態様では、下記を含む質量分析方法が提供される。
第1のイオンを飛行時間領域にパルス搬送するステップ、及びイオン検出器を使って第1のイオンを検出すること、
イオン検出器からの第1の信号出力をデジタル化して第1のデジタル化信号を生成すること、第1のデジタル化信号中の第1のイオンピークの第1の面積A1と、任意選択で、第1のイオン到着時間T1を決定すること、及び2種以上の因子に基づいて、第1のイオンピークの第1の補正面積A’1を決定することと、
第2のイオンを飛行時間領域にパルス搬送すること、及びイオン検出器を使って第2のイオンを検出することと、
イオン検出器からの第2の信号出力をデジタル化して第2のデジタル化信号を生成すること、第2のデジタル化信号中の第2のイオンピークの第2の面積A2と、任意選択で、第2のイオン到着時間T2を決定すること、任意選択で、第2のイオンピークが飽和している程度を決定すること、及び任意選択で、2種以上の因子に基づいて、第2のイオンピークの第2の補正面積A’2を決定すること。
2種以上の追加の因子は、(i)決定された第1のイオンピーク及び/又は第2のイオンピークの飽和の程度、(ii)任意選択のイベントウインドウ内の、第1及び/又は第2のイオンピークの面積、(iii)任意選択のイベントウインドウ内の、第1の強度の位置での第1及び/又は第2のイオンピークの幅、及び第2の強度の位置での第1及び/又は第2のイオンピークの幅、(iv)任意選択のイベントウインドウ内の、第1及び/又は第2のイオンピークの非対称度、(v)任意選択のイベントウインドウ内の、第1及び/又は第2のイオンピークの尖度、(vi)任意選択でイベントウインドウ全体にわたる、第1及び/又は第2のイオンピークの1次微分の測定値、(vii)任意選択でイベントウインドウ全体にわたる、第1及び/又は第2のイオンピークの2次以上の微分の測定値、(viii)任意選択のイベントウインドウ内の、第1及び/又は第2のイオンピークの前縁プロファイルの測定値、及び(ix)任意選択のイベントウインドウ内の、第1及び/又は第2のイオンピークの後縁プロファイルの測定値、からなる群から選択されるのが好ましい。
本発明の別の態様では、下記を含む質量分析計が提供される。
飛行時間領域及びイオン検出器、ならびに
制御システムであって、
(i)第1のイオンを飛行時間領域にパルス搬送し、イオン検出器を使って第1のイオンを検出する、
(ii)イオン検出器からの第1の信号出力をデジタル化し、第1のデジタル化信号を生成する、第1のデジタル化信号中の第1のイオンピークの第1の面積A1と、任意選択で、第1のイオン到着時間T1を決定する、及び2種以上の因子に基づいて、第1のイオンピークの第1の補正面積A’1を決定する、
(iii)第2のイオンを飛行時間領域にパルス搬送し、イオン検出器を使って第2のイオンを検出する、及び
(iv)イオン検出器からの第2の信号出力をデジタル化して第2のデジタル化信号を生成する、第2のデジタル化信号中の第2のイオンピークの第2の面積A2と、任意選択で、第2のイオン到着時間T2を決定する、及び任意選択で、2種以上の因子に基づいて、第2のイオンピークの第2の補正面積A’2を決定する、
ように配置され、適合された制御システム。
2種以上の追加の因子は、(i)決定された第1のイオンピーク及び/又は第2のイオンピークの飽和の程度、(ii)任意選択のイベントウインドウ内の、第1及び/又は第2のイオンピークの面積、(iii)任意選択のイベントウインドウ内の、第1の強度の位置での第1及び/又は第2のイオンピークの幅、及び第2の強度の位置での第1及び/又は第2のイオンピークの幅、(iv)任意選択のイベントウインドウ内の、第1及び/又は第2のイオンピークの非対称度、(v)任意選択のイベントウインドウ内の、第1及び/又は第2のイオンピークの尖度、(vi)任意選択でイベントウインドウ全体にわたる、第1及び/又は第2のイオンピークの1次微分の測定値、(vii)任意選択でイベントウインドウ全体にわたる、第1及び/又は第2のイオンピークの2次以上の微分の測定値、(viii)任意選択のイベントウインドウ内の、第1及び/又は第2のイオンピークの前縁プロファイルの測定値、及び(ix)任意選択のイベントウインドウ内の、第1及び/又は第2のイオンピークの後縁プロファイルの測定値、からなる群から選択されるのが好ましい。
以下に、付随する図に対する言及と併せて、例示の目的のみで提示される他の構成を含む、種々の本発明の実施形態が、例としてのみの意図で記載される。
従来方式で一連の時間と強度値としてデジタル化されたアナログ信号を示す図である。 ADCの垂直軸方向範囲を超えるアナログ信号を示す図である。 従来のイオン検出器システムが、濃度の増加と共に応答がどのように増加し、その後飽和するかを示す図である。 イベントウインドウ内で、イオン到着イベントに対し、強度と時間の対を使用して平均の時間と合計面積(すなわち、信号)を計算する既知の方法を示す図である。 イオンピークの高さ又は最大強度の測定に比較して、イオンピークの面積の測定が、いかにダイナミックレンジの改善をもたらすかを示す図である。 本発明の実施形態に従って、イオンピークの測定相対面積が飽和タイムビンの数に伴ってどのように変化し得るかを示す図である。 好ましい実施形態が、従来の方法に比べていかに著しく改善されたダイナミックレンジを実現するかを示す図である。
ADCを用いる飛行時間型質量分析を平均化モードで操作することは知られている。この操作モードでは、ADCは、イオン検出装置(例えば、MCP又は電子増倍管)から受信した所定の閾値を越えるアナログ信号を飛行ごとにデジタル化するように構成される。複数飛行からのデジタル化信号が組み合わされる。得られたピーク幅は、到着時間分布(「ATD」)とアナログピーク幅の両方の合成積を示し、この結果、相対的に幅広の質量スペクトルピークを生じ、比較的低い解像度になる。
電子工学における最近の進歩により、飛行ごとの飛行時間データ、すなわち、個々の飛行時間質量スペクトル、の処理が容易になってきた。例えば、フィールドプログラマブルゲートアレー(「FPGA」)上で高速動作アルゴリズムを働かせて、飛行時間イベントのピーク検出を行い、次いで、時間と強度値を飛行ごとにイベントに割り付けることは知られている。複数の飛行からの時間と強度値は組み合わされ、得られたピーク幅は、上記の平均化法よりよくATDを表す。この手法は、平均化手法に比べて、ダイナミックレンジの低下を起こさずに解像度を改善する。
時間と強度値をイオンピークに割り付ける種々の方法が知られている。1つの手法を図1に示すが、この手法は、ピーク検出又はイベントウインドウ内の、最大ポイントの時間と強度を割り付けることを含む。アナログ信号(すなわち、図1の連続曲線)がデジタル化され、一連の時間と強度値(図1の円で表される)が得られる。
FPGAアルゴリズムは、イベントが発生したこと、及びそれがイベントウインドウ内に含まれていることを特定する。その後、イベントウインドウ内の最大強度ポイントを決定し、時間Tと強度I値をそのイベントに割り付ける。複数飛行からの時間と強度値は組み合わされて、最終複合質量スペクトルが形成される。
上記手法は、アナログピーク幅の最終のピーク幅への寄与を減らす。しかし、この手法には、まだ多くの欠点がある。例えば、到着時間の最も近いタイムビンへの割り付け行為は、ATDがアナログピーク幅より小さい場合には特に、質量の正確さと解像度を損なう可能性がある。別の問題は、アナログ信号の振幅がADCの垂直軸方向の限界を超える場合、すなわち、飽和が発生する場合に起こる。この影響は、図2に関連して以下でさらに詳細に記載される。
図2は、飽和した、すなわち、イオンピークの強度がADCの垂直軸方向範囲Sを越えるアナログ信号を示す。その結果、複数のポイントが全て同じ最大(飽和)強度Sとなるために、どの時間Tを確定最大強度Sに割り付けるかに関する選択を行なう必要がある。図2の特定の例では、最初の飽和ビンが選択されている。しかし、このような手法は、小さい到着時間への系統的ずれに繋がる。奇数のビンが飽和している場合には、飽和タイムビン配列の中間点を選択することにより改善することができる。しかし、このような手法でもまだ理想的ではなく、また、飽和ビンの偶数の問題に対処していない。
大体において、この制約は一般化でき、ピークの頂点が2つ以上のビンに均等に分割されて、同様の意思決定問題を生ずる場合、この問題をより一般的に不飽和データの解析にまで拡張できる。さらなる問題には、イベントが飽和し、図3に示す応答対濃度曲線を生ずるために、イベントとして割り付けられた強度に対する厳しい制限が含まれる。
図3に示す数は任意単位であり、例証の目的のみのために示されている。濃度が増加するに伴い、最初は、ADCの振幅飽和限界(この特定のケースでは、1000任意単位である)と等しくなるまで、応答は直線的に増加する。ADCの飽和限界では、全ての濃度が同一最大応答1000になるために、応答は濃度に無関係になる。
図3に示す手法は、ピーク頂点補間ルーチンを使って最も確度の高いピーク頂点の時間と強度を計算することにより改善できる。しかし、このような手法は、例えば、ノイズ効果により適用性に制限が生ずる。
この時間と強度値を割り付けるピーク頂点手法に対し種々の改善策が知られている。図4は、最大強度の測定の代わりに、イオンピーク面積を測定する既知の重心計算手法を示す。この周知の手法では、イベントウインドウ内の全ての測定ADCの強度と時間値対(すなわち、I1,T1,・・・,In,Tn)を使ってイオン到着イベントに対する平均時間と合計面積(すなわち、信号)を計算する。
最大強度の代わりに、イオンピーク面積を測定する手法により、ADCビン幅より小さいレベルまで正確な平均時間計算値が得られる。このような手法は、イオンピークの最大強度の測定に比べて、質量の正確さ、質量精度及び解像度の点で改善をもたらす。また、複数ポイントの使用は、相対的バックグラウンドノイズ効果の平均値を下げる機能も果たし(ノイズがランダムであると仮定して)、検出システムをより低い利得で稼動させることによりさらにダイナミックレンジを改善可能とする。
イオンピークの最大高さの測定の代わりに、イオンピーク面積を測定する手法は、以降で図5に関連して考察するように、検出器が飽和状態の場合に特に有利である。例証の目的のみで、質量スペクトルピーク形状を二等辺三角形として模擬し、図3に示すものと同じ飽和の開始時に応答を得るように正規化した。図5からわかるように、イオンピークの最大高さの決定の代わりにイオンピーク面積の決定により、点線で示されるように、改善された応答が得られる。応答が増加を続けるイオンピークの面積の測定を行う場合、比較可能な状況下でイオンピークの高さを測定する手法では、最大値に到達してしまうことは明らかである。これは、得られた台形の面積が増加を続け、(飽和)高さの増加が測定できない場合でも、その面積を測定できるという事実による。
ピーク検出重心計算ADCは、その他の形式のピーク検出より大きな利点を示すが、それでもなお多くの制限を受ける。
1つの特定の問題は、イオン移動度分光計又は分離器(「IMS」)の飛行時間型質量分析器への連結時に発生するような、短いデータ採取時間を伴う実験に対し、ADCのダイナミックレンジが性能制約要因となる場合があることである。
好都合にも、下記で詳細に考察するように、好ましい実施形態は、ピーク検出重心計算ADCのダイナミックレンジを大きく改善する。
好ましい実施形態では、検出器が飽和している場合に、イベントウインドウ内のデータに含まれる追加の情報を使って、決定されたイオン到着イベントの応答(面積)を補正する、及び/又は割り付けたイベントの時間を補正するのが好ましい。
好ましい実施形態の態様を示すために、3GHzのサンプリング周波数で動作する8ビットピーク検出重心計算ADCを備えた、1.1nsの到着時間分布と1nsのアナログ検出器パルス幅を有する飛行時間型質量分析計をシミュレートした。平均アナログパルス高さを15ビットに設定し、パルス高さの標準偏差(パルス高さ分布)を2ビットに設定した。イオン到着率を1イオン/飛行〜200イオン/飛行の間で変動させた。
上記シミュレーションを使用して、イベントウインドウ内の飽和しているビンの数に対し、ADCから計算したピーク面積の比率をプロットした。結果を図6に示す。
図6は、イベントウインドウ内の飽和ビンの数と、測定イオンピーク面積の比率の間の関係の性質を示す。好ましい実施形態は、飛行ごとのイベント当たりの飽和ビンの数に基づいてピーク面積測定値を補正することにより、ダイナミックレンジを改善しようとするものである。このような手法は、図7に関連して以下でさらに詳細に記載される。
図7は、個々の飛行時間イベントが検出され、従来方式で重心計算されたピークである場合に得られた実験結果を示す。
その後、それぞれのイベントの面積測定値は、本発明の好ましい実施形態に従って、それぞれのイベントウインドウ内に存在すると決定された飽和ビンの数に応じた値により補正された。次に、補正イベントが組み合わされて最終の複合質量スペクトルが形成された。
飛行当たりのイオンは、1〜200個の間で変動した。応答を図7に示す。図7からわかるように、ダイヤモンド形状のデータポイントにより表される従来の手法に比べて、正方形のデータポイントで表される好ましい実施形態による手法は、線形ダイナミックレンジの約3〜4倍の大きな改善を実現する。飛行当たりのイオンの数と応答との間の理論による理想的な関係も図示している。
好ましい実施形態による手法は、飽和効果による時間又は質量測定誤差の補正において特に有用であることは明らかである。
利用される補正係数は、限定されないが、イベントウインドウ内の飽和ビンの数、イベントウインドウ内で測定された面積、イベントウインドウ内の異なる高さでの幅の比率、イベントウインドウ内での非対称度と尖度の測定値、及びイベントウインドウ内の微分測定値(1次/2次微分)を含む、複数の情報源から決定できる。
2つ以上の情報源を組み合わせて適切な補正係数を決定できる。
ゲインスイッチングシステムを含むマルチゲインADCシステムを備えた好ましい装置を稼動させてもよい。
多極検出器ADCシステムを備えた好ましい装置を稼動させてもよい。
多重伝送器ADCシステム(pDRE/帰還伝送制御)すなわち、帰還制御を使ったプログラマブルダイナミックレンジ増大レンズを備えた好ましい装置を稼動させてもよい。
好ましい装置は、飛行時間型質量分析用の、その他のイオン移動度分光計又は分離器(「IMS」)などの迅速分離手法と組み合わせた特定のユーティリティーを備えている。
可変伝送器ADCシステムを備えた好ましい装置を稼動させることができる。この場合、伝送はイオン移動度分光又は分離などの第2の迅速分離手法の関数として変化する。
一実施形態では、使用される補正係数は、質量、電荷、質量電荷比、イオン移動度値、クロマトグラフの溶出時間、又はこれらの組み合わせの関数として変化してもよい。
補正係数は、較正ルーチンにより、又はシミュレーションにより決定できる。
補正係数は、ADC FPGA上の参照表中に保存しても、又はリアルタイムで計算してもよい。
好ましい手法は、デコンボリューション、エリアリジェクション、及びベースライン又はバックグラウンド減算などのその他の信号処理手法と一緒に使用できる。
非同期性、同期性、又はトリガー補間ADCを備えた好ましい手法を利用してもよい。
飛行時間型質量分析以外の、ADCを採用した質量分析器中に好ましい装置が実装できる場合の、その他のあまり好ましくない実施形態も意図されている。
好ましい実施形態を基準として本発明を記載してきたが、当業者なら、添付の請求項で記載される本発明の範囲を逸脱することなく、形態と詳細における種々の変更をなし得ることを理解するであろう。

Claims (78)

  1. 質量分析方法であって、
    第1のイオンを飛行時間領域にパルス搬送すること及びイオン検出器を使って前記第1のイオンを検出することと、
    前記イオン検出器からの第1の信号出力をデジタル化して第1のデジタル化信号を生成すること、前記第1のデジタル化信号中の第1のイオンピークの第1の面積A1及び任意選択で第1のイオン到着時間T1を決定すること、前記第1のイオンピークが飽和している程度を決定すること、及び前記第1のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて前記第1のイオンピークの第1の補正面積A’1を決定することと、
    第2のイオンを前記飛行時間領域にパルス搬送すること及び前記イオン検出器を使って前記第2のイオンを検出することと、
    前記イオン検出器からの第2の信号出力をデジタル化して第2のデジタル化信号を生成すること、前記第2のデジタル化信号中の第2のイオンピークの第2の面積A2及び任意選択で第2のイオン到着時間T2を決定すること、任意選択で、前記第2のイオンピークが飽和している程度を決定すること、及び任意選択で、前記第2のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて前記第2のイオンピークの第2の補正面積A’2を決定することと、
    を含む方法。
  2. 前記第1のデジタル化信号が、複数の第1の時間ビン又はその他のビン中に分布する複数の第1の強度値を含む請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1のイオンピークが飽和している程度を決定するステップが、飽和を示す強度値を有する第1の時間ビン又はその他のビンの数を決定することを含む請求項2に記載の方法。
  4. 第1の補正面積A’1を決定するステップが、前記第1の面積A1をx%調節又は増やすことをさらに含み、xが、(i)<10%;(ii)10〜20%;(iii)20〜30%;(iv)30〜40%;(v)40〜50%;(vi)50〜60%;(vii)60〜70%;(viii)70〜80%;(ix)80〜90%;(x)90〜100%;(xi)100〜200%;(xii)200〜300%;(xiii)300〜400%;(xiv)400〜500%;(xv)500〜600%;(xvi)600〜700%;(xvii)700〜800%;(xviii)800〜900%;(xix)900〜1000%;及び(xx)>1000%、からなる群から選択される前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記第1のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、前記第1のイオンピークの第1の補正イオン到着時間T’1を決定することをさらに含む前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記第2のデジタル化信号が、複数の第2の時間ビン又はその他のビン中に分布する複数の第2の強度値を含む前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記第2のイオンピークが飽和している程度を決定するステップが、飽和を示す強度値を有する第2の時間ビン又はその他のビンの数を決定することを含む請求項6に記載の方法。
  8. 第2の補正面積A’2を決定するステップが、前記第2の面積A2をx%調節又は増やすことをさらに含み、xが、(i)<10%;(ii)10〜20%;(iii)20〜30%;(iv)30〜40%;(v)40〜50%;(vi)50〜60%;(vii)60〜70%;(viii)70〜80%;(ix)80〜90%;(x)90〜100%;(xi)100〜200%;(xii)200〜300%;(xiii)300〜400%;(xiv)400〜500%;(xv)500〜600%;(xvi)600〜700%;(xvii)700〜800%;(xviii)800〜900%;(xix)900〜1000%;及び(xx)>1000%、からなる群から選択される前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記第2のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、前記第2のイオンピークの第2の補正イオン到着時間T’2を決定することをさらに含む前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
  10. 第3のイオンを前記飛行時間領域にパルス搬送すること及び前記イオン検出器を使って前記第3のイオンを検出することと、
    前記イオン検出器からの第3の信号出力をデジタル化して第3のデジタル化信号を生成すること、前記第3のデジタル化信号中の第3のイオンピークの第3の面積A3及び任意選択で第3のイオン到着時間T3を決定すること、任意選択で、前記第3のイオンピークが飽和している程度を決定すること、及び任意選択で、前記第3のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、前記第3のイオンピークの第3の補正面積A’3を決定することと、
    をさらに含む前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記第3のデジタル化信号が、複数の第3の時間ビン又はその他のビン中に分布する複数の第3の強度値を含む請求項10に記載の方法。
  12. 前記第3のイオンピークが飽和している程度を決定するステップが、飽和を示す強度値を有する第3の時間ビン又はその他のビンの数を決定することを含む請求項11に記載の方法。
  13. 第3の補正面積A’3を決定するステップが、前記第3の面積A3をx%調節又は増やすことをさらに含み、xが、(i)<10%;(ii)10〜20%;(iii)20〜30%;(iv)30〜40%;(v)40〜50%;(vi)50〜60%;(vii)60〜70%;(viii)70〜80%;(ix)80〜90%;(x)90〜100%;(xi)100〜200%;(xii)200〜300%;(xiii)300〜400%;(xiv)400〜500%;(xv)500〜600%;(xvi)600〜700%;(xvii)700〜800%;(xviii)800〜900%;(xix)900〜1000%;及び(xx)>1000%、からなる群から選択される請求項10、11又は12に記載の方法。
  14. 前記第3のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、前記第3のイオンピークの第3の補正イオン到着時間T’3を決定することをさらに含む請求項10〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 第4のイオンを前記飛行時間領域にパルス搬送すること及び前記イオン検出器を使って前記第4のイオンを検出することと、
    前記イオン検出器からの第4の信号出力をデジタル化して第4のデジタル化信号を生成すること、前記第4のデジタル化信号中の第4のイオンピークの第4の面積A4及び任意選択で第4のイオン到着時間T4を決定すること、任意選択で、前記第4のイオンピークが飽和している程度を決定すること、及び任意選択で、前記第4のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、前記第4のイオンピークの第4の補正面積A’4を決定することと、
    をさらに含む請求項10〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記第4のデジタル化信号が、複数の第4の時間ビン又はその他のビン中に分布する複数の第4の強度値を含む請求項15に記載の方法。
  17. 前記第4のイオンピークが飽和している程度を決定するステップが、飽和を示す強度値を有する第4の時間ビン又はその他のビンの数を決定することを含む請求項15又は16に記載の方法。
  18. 第4の補正面積A’4を決定するステップが、前記第4の面積A4をx%調節又は増やすことをさらに含み、xが、(i)<10%;(ii)10〜20%;(iii)20〜30%;(iv)30〜40%;(v)40〜50%;(vi)50〜60%;(vii)60〜70%;(viii)70〜80%;(ix)80〜90%;(x)90〜100%;(xi)100〜200%;(xii)200〜300%;(xiii)300〜400%;(xiv)400〜500%;(xv)500〜600%;(xvi)600〜700%;(xvii)700〜800%;(xviii)800〜900%;(xix)900〜1000%;及び(xx)>1000%、からなる群から選択される請求項17に記載の方法。
  19. 前記第4のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、前記第4のイオンピークの第4の補正イオン到着時間T’4を決定することをさらに含む請求項15〜18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 第5又はそれ以上のイオンを飛行時間領域にパルス搬送すること及び前記イオン検出器を使って前記第5又はそれ以上のイオンを検出することと、
    前記イオン検出器からの第5又はそれ以上の信号出力をデジタル化して第5又はそれ以上のデジタル化信号を生成すること、前記第5又はそれ以上のデジタル化信号中の第5又はそれ以上のイオンピークの第5又はそれ以上の面積A5及び任意選択で第5又はそれ以上のイオン到着時間T5を決定すること、任意選択で、前記第5又はそれ以上のイオンピークが飽和している程度を決定すること、及び任意選択で、前記第5又はそれ以上のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、前記第5又はそれ以上のイオンピークの第5又はそれ以上の補正面積A’5を決定することと、
    をさらに含む請求項15〜19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 前記第5又はそれ以上のデジタル化信号が、複数の第5又はそれ以上の時間ビン又はその他のビン中に分布する複数の第5又はそれ以上の強度値を含む請求項20に記載の方法。
  22. 前記第5又はそれ以上のイオンピークが飽和している程度を決定するステップが、飽和を示す強度値を有する第5又はそれ以上の時間ビン又はその他のビンの数を決定することを含む請求項20又は21に記載の方法。
  23. 第5又はそれ以上の補正面積A’5を決定するステップが、前記第5又はそれ以上の面積A5をx%調節又は増やすことをさらに含み、xが、(i)<10%;(ii)10〜20%;(iii)20〜30%;(iv)30〜40%;(v)40〜50%;(vi)50〜60%;(vii)60〜70%;(viii)70〜80%;(ix)80〜90%;(x)90〜100%;(xi)100〜200%;(xii)200〜300%;(xiii)300〜400%;(xiv)400〜500%;(xv)500〜600%;(xvi)600〜700%;(xvii)700〜800%;(xviii)800〜900%;(xix)900〜1000%;及び(xx)>1000%、からなる群から選択される請求項22に記載の方法。
  24. 前記第5又はそれ以上のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、前記第5又はそれ以上のイオンピークの第5又はそれ以上の補正イオン到着時間T’5を決定することをさらに含む請求項20〜23のいずれか1項に記載の方法。
  25. (i)前記第1の補正面積A’1と前記第1のイオン到着時間T1;及び/又は(ii)前記第2の補正面積A’2と前記第2のイオン到着時間T2;及び/又は(iii)前記第3の補正面積A’3と前記第3のイオン到着時間T3;及び/又は(iv)前記第4の補正面積A’4と前記第4のイオン到着時間T4;及び/又は(v)前記第5又はそれ以上の補正面積A’5と前記第5又はそれ以上のイオン到着時間T5、を組み合わせて強度−イオン到着時間複合スペクトルを生成することをさらに含む前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
  26. (i)前記第1の補正面積A’1と前記第1の補正イオン到着時間T’1;及び/又は(ii)前記第2の補正面積A’2と前記第2の補正イオン到着時間T’2;及び/又は(iii)前記第3の補正面積A’3と前記第3の補正イオン到着時間T’3;及び/又は(iv)前記第4の補正面積A’4と前記第4の補正イオン到着時間T’4;及び/又は(v)前記第5又はそれ以上の補正面積A’5と前記第5又はそれ以上の補正イオン到着時間T’5、を組み合わせて強度−イオン到着時間複合スペクトルを生成することをさらに含む前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
  27. 前記イオン検出器が、アナログ・デジタル変換器に連結される前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
  28. 前記第1の信号及び/又は前記第2の信号及び/又は前記第3の信号及び/又は前記第4の信号及び/又は前記第5もしくはそれ以上の信号をデジタル化するステップが、アナログ・デジタル変換器により行われる前期請求項のいずれか1項に記載の方法。
  29. デジタル化信号中のイオンピークの面積及び任意選択の到着時間を飛行ごとに補正することを含む前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
  30. 前記第1の補正面積A’1及び/又は前記第2の補正面積A’2及び/又は前記第3の補正面積A’3及び/又は前記第4の補正面積A’4及び/又は前記第5もしくはそれ以上の補正面積A’5を決定するステップが、前記第1、第2、第3、第4、第5又はそれ以上のイオンピークが飽和している程度の決定に加えて、1種又は複数種の追加の因子を決定することを含む前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
  31. 前記第1の補正イオン到着時間T’1及び/又は前記第2の補正イオン到着時間T’2及び/又は前記第3の補正イオン到着時間T’3及び/又は前記第4の補正イオン到着時間T’4及び/又は前記第5もしくはそれ以上の補正イオン到着時間T’5を決定するステップが、前記第1、第2、第3、第4、第5又はそれ以上のイオンピークが飽和している程度の決定に加えて、1種又は複数種の追加の因子を決定することをさらに含む前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
  32. 前記1種又は複数種の追加の因子が、(i)任意選択のイベントウインドウ内の、前記第1、第2、第3、第4、第5又はそれ以上のイオンピークの面積、(ii)任意選択のイベントウインドウ内の、第1の強度の位置での前記第1、第2、第3、第4、第5又はそれ以上のイオンピークの幅、及び第2の強度の位置での前記第1、第2、第3、第4、第5又はそれ以上のイオンピークの幅、(iii)任意選択のイベントウインドウ内の、前記第1、第2、第3、第4、第5又はそれ以上のイオンピークの非対称度、(iv)任意選択のイベントウインドウ内の、前記第1、第2、第3、第4、第5又はそれ以上のイオンピークの尖度、(v)任意選択でイベントウインドウ全体にわたる、前記第1、第2、第3、第4、第5又はそれ以上のイオンピークの1次微分の測定値、(vi)任意選択でイベントウインドウ全体にわたる、前記第1、第2、第3、第4、第5又はそれ以上のイオンピークの2次以上の微分の測定値、(vii)任意選択のイベントウインドウ内の、前記第1、第2、第3、第4、第5又はそれ以上のイオンピークの前縁プロファイルの測定値、及び(viii)任意選択のイベントウインドウ内の、前記第1、第2、第3、第4、第5又はそれ以上のイオンピークの後縁プロファイルの測定値、からなる群から選択される請求項30又は31に記載の方法。
  33. 質量分析計であって、
    飛行時間領域及びイオン検出器と、
    制御システムであって、
    (i)第1のイオンを前記飛行時間領域にパルス搬送し、前記イオン検出器を使って前記第1のイオンを検出し、
    (ii)前記イオン検出器からの第1の信号出力をデジタル化して第1のデジタル化信号を生成し、前記第1のデジタル化信号中の第1のイオンピークの第1の面積A1と、任意選択で、第1のイオン到着時間T1を決定し、前記第1のイオンピークが飽和している程度を決定し、前記第1のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、前記第1のイオンピークの第1の補正面積A’1を決定し、
    (iii)第2のイオンを前記飛行時間領域にパルス搬送する、及び前記イオン検出器を使って前記第2のイオンを検出し、
    (iv)前記イオン検出器からの第2の信号出力をデジタル化して第2のデジタル化信号を生成し、前記第2のデジタル化信号中の第2のイオンピークの第2の面積A2と、任意選択で、第2のイオン到着時間T2を決定し、任意選択で、前記第2のイオンピークが飽和している程度を決定し、任意選択で、前記第2のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、前記第2のイオンピークの第2の補正面積A’2を決定する、
    ように配置され、適合された制御システムと、
    を含む質量分析計。
  34. 前記イオン検出器が、アナログ・デジタル変換器に連結される請求項33に記載の質量分析計。
  35. 前記制御システムが、デジタル化信号中のイオンピークの面積及び任意選択の到着時間を飛行ごとに補正するように配置され、適合される請求項33又は34に記載の質量分析計。
  36. 前記制御システムが、前記第1のイオンピーク及び/又は前記第2のイオンピークが飽和している程度の決定に加えて、1種又は複数種の追加の因子を決定することにより、前記第1の補正面積A’1及び/又は前記第2の補正面積A’2を決定するように配置され、適合される請求項33、34又は35のいずれか1項に記載の質量分析計。
  37. 前記制御システムが、前記第1のイオンピーク及び/又は前記第2のイオンピークが飽和している程度の決定に加えて、1種又は複数種の追加の因子を決定することにより、前記第1の補正イオン到着時間T’1及び/又は前記第2の補正イオン到着時間T’2を決定するように配置され、適合される請求項33〜36のいずれか1項に記載の質量分析計。
  38. 前記1種又は複数種の追加の因子が、(i)任意選択のイベントウインドウ内の、前記第1及び/又は第2のイオンピークの面積、(ii)任意選択のイベントウインドウ内の、第1の強度の位置での前記第1及び/又は第2のイオンピークの幅、及び第2の強度の位置での前記第1及び/又は第2のイオンピークの幅、(iii)任意選択のイベントウインドウ内の、前記第1及び/又は第2のイオンピークの非対称度、(iv)任意選択のイベントウインドウ内の、前記第1及び/又は第2のイオンピークの尖度、(v)任意選択でイベントウインドウ全体にわたる、前記第1及び/又は第2のイオンピークの1次微分の測定値、(vi)任意選択でイベントウインドウ全体にわたる、前記第1及び/又は第2のイオンピークの2次以上の微分の測定値、(vii)任意選択のイベントウインドウ内の、前記第1及び/又は第2のイオンピークの前縁プロファイルの測定値、及び(viii)任意選択のイベントウインドウ内の、前記第1及び/又は第2のイオンピークの後縁プロファイルの測定値、からなる群から選択される請求項36又は37に記載の方法。
  39. 質量分析方法であって、
    第1のイオンを飛行時間領域にパルス搬送すること及びイオン検出器を使って前記第1のイオンを検出することと、
    前記イオン検出器からの第1の信号出力をデジタル化して第1のデジタル化信号を生成すること、前記第1のデジタル化信号中の第1のイオンピークの第1の面積T1及び任意選択で、第1の面積A1を決定すること、前記第1のイオンピークが飽和している程度を決定すること、及び前記第1のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、前記第1のイオンピークの第1の補正イオン到着時間T’1を決定することと、
    第2のイオンを前記飛行時間領域にパルス搬送すること及び前記イオン検出器を使って前記第2のイオンを検出することと、
    前記イオン検出器からの第2の信号出力をデジタル化して第2のデジタル化信号を生成すること、前記第2のデジタル化信号中の第2のイオンピークの第2のイオン到着時間T2及び任意選択で第2の面積A2を決定すること、任意選択で、前記第2のイオンピークが飽和している程度を決定すること、及び任意選択で、前記第2のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、前記第2のイオンピークの第2の補正イオン到着時間T’2を決定することと、
    を含む方法。
  40. 前記イオン検出器が、アナログ・デジタル変換器に連結される請求項39に記載の方法。
  41. デジタル化信号中のイオンピークの面積及び任意選択の到着時間を飛行ごとに補正することを含む請求項39又は40に記載の方法。
  42. 前記第1のイオンピーク及び/又は前記第2のイオンピークが飽和している程度の決定に加えて、1種又は複数種の追加の因子を決定することにより、第1の補正面積A’1及び/又は第2の補正面積A’2を決定することをさらに含む請求項39、40又は41のいずれか1項に記載の方法。
  43. 前記第1の補正イオン到着時間T’1及び/又は前記第2の補正イオン到着時間T’2を決定するステップが、前記第1のイオンピーク及び/又は前記第2のイオンピークが飽和している程度の決定に加えて、1種又は複数種の追加の因子を決定することをさらに含む請求項39〜42のいずれか1項に記載の方法。
  44. 前記1種又は複数種の追加の因子が、(i)任意選択のイベントウインドウ内の、前記第1及び/又は第2のイオンピークの面積、(ii)任意選択のイベントウインドウ内の、第1の強度の位置での前記第1及び/又は第2のイオンピークの幅、及び第2の強度の位置での前記第1及び/又は第2のイオンピークの幅、(iii)任意選択のイベントウインドウ内の、前記第1及び/又は第2のイオンピークの非対称度、(iv)任意選択のイベントウインドウ内の、前記第1及び/又は第2のイオンピークの尖度、(v)任意選択でイベントウインドウ全体にわたる、前記第1及び/又は第2のイオンピークの1次微分の測定値、(vi)任意選択でイベントウインドウ全体にわたる、前記第1及び/又は第2のイオンピークの2次以上の微分の測定値、(vii)任意選択のイベントウインドウ内の、前記第1及び/又は第2のイオンピークの前縁プロファイルの測定値、及び(viii)任意選択のイベントウインドウ内の、前記第1及び/又は第2のイオンピークの後縁プロファイルの測定値、からなる群から選択される請求項42又は43に記載の方法。
  45. 質量分析計であって、
    飛行時間領域及びイオン検出器と、
    制御システムであって、
    (i)第1のイオンを前記飛行時間領域にパルス搬送し、イオン検出器を使って前記第1のイオンを検出し、
    (ii)前記イオン検出器からの第1の信号出力をデジタル化し、第1のデジタル化信号を生成し、前記第1のデジタル化信号中の第1のイオンピークの第1のイオン到着時間T1と、任意選択で、第1の面積A1を決定し、前記第1のイオンピークが飽和している程度を決定し、及び前記第1のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、前記第1のイオンピークの第1の補正イオン到着時間T’1を決定し、
    (iii)第2のイオンを前記飛行時間領域にパルス搬送する、及び前記イオン検出器を使って前記第2のイオンを検出し
    (iv)前記イオン検出器からの第2の信号出力をデジタル化して第2のデジタル化信号を生成し、前記第2のデジタル化信号中の第2のイオンピークの第2のイオン到着時間T2と、任意選択で、第2の面積A2を決定し、任意選択で、前記第2のイオンピークが飽和している程度を決定し、任意選択で、前記第2のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、前記第2のイオンピークの第2の補正イオン到着時間T’2を決定する、
    ように配置され、適合された制御システムと、
    を含む質量分析計。
  46. 前記イオン検出器が、アナログ・デジタル変換器に連結される請求項45に記載の質量分析計。
  47. 前記制御システムが、デジタル化信号中のイオンピークの面積及び任意選択の到着時間を飛行ごとに補正するように配置され、適合される請求項45又は46に記載の質量分析計。
  48. 前記制御システムが、前記第1のイオンピークの飽和している程度の決定に加えて、1種又は複数種の追加の因子を決定することにより、第1の補正面積A’1及び/又は第2の補正面積A’2を決定するように配置され、適合される請求項45、46又は47のいずれか1項に記載の質量分析計。
  49. 前記制御システムが、前記第1のイオンピークの飽和している程度の決定に加えて、1種又は複数種の追加の因子を決定することにより、前記第1の補正イオン到着時間T’1及び/又は前記第2の補正イオン到着時間T’2を決定するように配置され、適合される請求項45〜48のいずれか1項に記載の質量分析計。
  50. 前記1種又は複数種の追加の因子が、(i)任意選択のイベントウインドウ内の、前記第1及び/又は第2のイオンピークの面積、(ii)任意選択のイベントウインドウ内の、第1の強度の位置での前記第1及び/又は第2のイオンピークの幅、及び第2の強度の位置での前記第1及び/又は第2のイオンピークの幅、(iii)任意選択のイベントウインドウ内の、前記第1及び/又は第2のイオンピークの非対称度、(iv)任意選択のイベントウインドウ内の、前記第1及び/又は第2のイオンピークの尖度、(v)任意選択でイベントウインドウ全体にわたる、前記第1及び/又は第2のイオンピークの1次微分の測定値、(vi)任意選択でイベントウインドウ全体にわたる、前記第1及び/又は第2のイオンピークの2次以上の微分の測定値、(vii)任意選択のイベントウインドウ内の、前記第1及び/又は第2のイオンピークの前縁プロファイルの測定値、及び(viii)任意選択のイベントウインドウ内の、前記第1及び/又は第2のイオンピークの後縁プロファイルの測定値、からなる群から選択される請求項48又は49に記載の質量分析計。
  51. 質量分析方法であって、
    第1のイオンを飛行時間領域にパルス搬送すること及びイオン検出器を使って前記第1のイオンを検出することと、
    前記イオン検出器からの第1の信号出力をデジタル化して第1のデジタル化信号を生成すること、前記第1のデジタル化信号中の第1のイオンピークの第1のイオン質量又は質量電荷比M1と任意選択で第1の面積A1を決定すること、前記第1のイオンピークが飽和している程度を決定すること、及び前記第1のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、前記第1のイオンピークの第1の補正イオン質量又は質量電荷比M’1を決定することと、
    第2のイオンを前記飛行時間領域にパルス搬送すること及び前記イオン検出器を使って前記第2のイオンを検出することと、
    前記イオン検出器からの第2の信号出力をデジタル化して第2のデジタル化信号を生成すること、前記第2のデジタル化信号中の第2のイオンピークの第2のイオン質量又は質量電荷比M2と任意選択で第2の面積A2を決定すること、任意選択で、前記第2のイオンピークが飽和している程度を決定すること、及び任意選択で、前記第2のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、前記第2のイオンピークの第2の補正イオン質量又は質量電荷比M’2を決定することと、
    を含む方法。
  52. 前記イオン検出器が、アナログ・デジタル変換器に連結される請求項51に記載の方法。
  53. デジタル化信号中のイオンピークの面積及び任意選択の到着時間を飛行ごとに補正することを含む請求項51又は52に記載の方法。
  54. 質量分析計であって、
    飛行時間領域及びイオン検出器と、
    制御システムであって、
    (i)第1のイオンを前記飛行時間領域にパルス搬送し、イオン検出器を使って前記第1のイオンを検出し、
    (ii)前記イオン検出器からの第1の信号出力をデジタル化して第1のデジタル化信号を生成し、前記第1のデジタル化信号中の第1のイオンピークの第1のイオン質量又は質量電荷比M1と、任意選択で、第1の面積A1を決定し、前記第1のイオンピークが飽和している程度を決定し、及び前記第1のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、前記第1のイオンピークの第1の補正イオン質量又は質量電荷比M’1を決定し、
    (iii)第2のイオンを前記飛行時間領域にパルス搬送し、及び前記イオン検出器を使って前記第2のイオンを検出し
    (iv)前記イオン検出器からの第2の信号出力をデジタル化して第2のデジタル化信号を生成し、前記第2のデジタル化信号中の第2のイオンピークの第2のイオン質量又は質量電荷比M2と、任意選択で、第2の面積A2を決定し、任意選択で、前記第2のイオンピークが飽和している程度を決定し、及び任意選択で、前記第2のイオンピークの決定された飽和程度に基づいて、前記第2のイオンピークの第2の補正イオン質量又は質量電荷比M’2を決定する、
    ように配置され、適合された制御システムと、
    を含む質量分析計。
  55. 前記イオン検出器が、アナログ・デジタル変換器に連結される請求項54に記載の質量分析計。
  56. 前記制御システムが、デジタル化信号中のイオンピークの面積及び任意選択の到着時間を飛行ごとに補正するように配置され、適合される請求項54又は55に記載の質量分析計。
  57. 質量分析方法であって、
    (i)イオンを飛行時間領域にパルス搬送すること及びイオン検出器ならびに連結したアナログ・デジタル変換器を使って前記イオンを検出することと、
    (ii)1種又は複数種のイオンピークの1つ又は複数の面積値及び/又は1つ又は複数の到着時間値及び/又は1つ又は複数の質量又は質量電荷比値を決定することと、
    (iii)イベントウインドウ内の最大の又はそうでない場合は飽和した強度値の数を決定することと、
    (iv)前記イベントウインドウ内の最大である又はそうでない場合は飽和していると決定された強度値の数に応じて、前記1つ又は複数の面積値及び/又は前記1つ又は複数の到着時間値及び/又は前記1つ又は複数の質量又は質量電荷比値を調節することと、
    ステップ(i)〜(iv)を複数回繰り返すことと、その後、
    任意選択で、複数の調節された面積値及び/又は複数の調節された到着時間値及び/又は複数の調節された質量又は質量電荷比値から複合質量スペクトルを生成することと、
    を含む方法。
  58. デジタル化信号中のイオンピークの面積及び/又は到着時間及び/又は質量又は質量電荷比を飛行ごとに補正することを含む請求項57に記載の方法。
  59. 質量分析計であって、
    飛行時間領域を含む飛行時間型質量分析器、イオン検出器及び連結したアナログ・デジタル変換器と、
    制御システムであって、
    (i)イオンを前記飛行時間領域にパルス搬送し、及び前記イオン検出器及び前記連結したアナログ・デジタル変換器を使って前記イオンを検出し、
    (ii)1つ又は複数のイオンピークの1つ又は複数の面積値及び/又は1つ又は複数の到着時間値及び/又は1つ又は複数の質量又は質量電荷比値を決定し、
    (iii)イベントウインドウ内の最大の又はそうでない場合は飽和した強度値の数を決定し、
    (iv)前記イベントウインドウ内の最大である又はそうでない場合は飽和していると決定された強度値の数に応じて、1つ又は複数の面積値及び/又は1つ又は複数の到着時間値及び/又は1つ又は複数の質量又は質量電荷比値を調節する、
    ように繰り返して配置され、適合された制御システムと、
    を含み、
    前記制御システムが、任意選択で、複数の調節された面積値及び/又は複数の調節された到着時間値及び/又は複数の調節された質量又は質量電荷比値から複合質量スペクトルを生成するようにさらに配置され、適合された、
    質量分析計。
  60. 前記制御システムが、デジタル化信号中のイオンピークの面積及び/又は到着時間及び/又は質量又は質量電荷比を飛行ごとに補正するように配置され、適合される請求項59に記載の質量分析計。
  61. 質量分析方法であって、
    イオン検出器からの信号出力をデジタル化することと、
    最大の又はそうでない場合は飽和した強度値の数を決定することと、
    最大である又はそうでない場合は飽和していると決定された強度値の数、及び任意選択の1種又は複数種の因子に応じて、1つ又は複数の面積値及び/又は1つ又は複数の到着時間値及び/又は1つ又は複数の質量又は質量電荷比値を飛行ごとに調節することと、
    を含む方法。
  62. 質量分析計であって、
    イオン検出器からの信号出力をデジタル化するように配置され、適合された装置と、
    最大の又はそうでない場合は飽和した強度値の数を決定するように配置され、適合された装置と、
    最大である又はそうでない場合は飽和していると決定された強度値の数に応じて、及び任意選択で1種又は複数種の追加の因子に応じて、1つ又は複数の面積値及び/又は1つ又は複数の到着時間値及び/又は1つ又は複数の質量又は質量電荷比値を飛行ごとに調節するように配置され、適合された装置と、
    を含む質量分析計。
  63. 質量分析方法であって、
    アナログ・デジタル変換器を使ってイオン検出器からの信号出力をデジタル化し、複数の時間及び強度値を生成することと、
    前記強度値からイオンピークの面積又は重心を決定することと、
    最大値又は飽和値を有する強度値の数を決定することと、
    最大値又は飽和値を有すると決定された強度値の数、及び任意選択の1種又は複数種の追加の因子に応じた比率だけ、前記イオンピークの前記決定された面積又は重心を増やす、又は調節することと、
    を含む方法。
  64. デジタル化信号中のイオンピークの面積及び/又は到着時間及び/又は質量又は質量電荷比を飛行ごとに補正することを含む請求項63に記載の方法。
  65. 質量分析計であって、
    イオン検出器からの信号出力をデジタル化し、複数の時間値及び強度値を生成するように配置され、適合されたアナログ・デジタル変換器と、
    前記強度値からイオンピークの面積又は重心を決定するように配置され、適合された装置と、
    最大値又は飽和値を有する強度値の数を決定するように配置され、適合された装置と、
    最大値又は飽和値を有すると決定された強度値の数、及び任意選択の1種又は複数種の追加の因子に応じた比率だけ、前記イオンピークの前記決定された面積又は重心を増やす、又は調節するように配置され、適合された装置と、
    を含む質量分析計。
  66. デジタル化信号中のイオンピークの面積及び/又は到着時間及び/又は質量又は質量電荷比を飛行ごとに補正するように配置され、適合される請求項65に記載の質量分析計。
  67. 質量分析方法であって、
    イオンピークの面積又は重心を決定することと、
    任意選択のイベントウインドウ内で、(i)最大値又は飽和値、及び/又は(ii)最大値未満又は飽和値未満の値を有する強度値の数を決定することと、
    (i)最大値又は飽和値を有すると決定された強度値の数、及び/又は(ii)最大値未満又は飽和値未満の値であると決定された強度値の数、及び任意選択で1種又は複数種の追加の因子に応じて、前記イオンピークの前記決定された面積又は重心を補正することと、
    を含む方法。
  68. デジタル化信号中のイオンピークの面積及び/又は到着時間及び/又は質量又は質量電荷比を飛行ごとに補正することを含む請求項67に記載の方法。
  69. 質量分析計であって、
    イオンピークの面積又は重心を決定するように配置され、適合された装置と、
    任意選択のイベントウインドウ内で、(i)最大値又は飽和値、及び/又は(ii)最大値未満又は飽和値未満の値を有する強度値の数を決定するように配置され、適合された装置と、
    (i)最大値又は飽和値を有すると決定された強度値の数、及び/又は(ii)最大値未満又は飽和値未満の値であると決定された強度値の数、及び任意選択で1種又は複数種の追加の因子に応じて、前記イオンピークの前記決定された面積又は重心を補正するように配置され、適合された装置と、
    を含む質量分析計。
  70. デジタル化信号中のイオンピークの面積及び/又は到着時間及び/又は質量又は質量電荷比を飛行ごとに補正するように配置され、適合される請求項69に記載の質量分析計。
  71. 質量分析方法であって、
    任意選択のイベントウインドウ内で、(i)最大値又は飽和値、及び/又は(ii)最大値又は飽和値未満の値を有する強度値の数、及び任意選択で1種又は複数種の追加の因子に応じて、イオンピークの決定された面積もしくは重心を補正又は調節することを含む方法。
  72. デジタル化信号中のイオンピークの面積及び/又は到着時間及び/又は質量又は質量電荷比を飛行ごとに補正することを含む請求項71に記載の方法。
  73. 任意選択のイベントウインドウ内で、(i)最大値又は飽和値、及び/又は(ii)最大値未満又は飽和値未満の値を有する強度値の数、及び任意選択で1種又は複数種の追加の因子に応じて、イオンピークの決定された面積又は重心を補正し、調節するように配置され、適合された装置を含む質量分析計。
  74. デジタル化信号中のイオンピークの面積及び/又は到着時間及び/又は質量又は質量電荷比を飛行ごとに補正するように配置され、適合された請求項73に記載の質量分析計。
  75. 質量分析方法であって、
    第1のイオンを飛行時間領域にパルス搬送すること及びイオン検出器を使って前記第1のイオンを検出することと、
    前記イオン検出器からの第1の信号出力をデジタル化して第1のデジタル化信号を生成すること、前記第1のデジタル化信号中の第1のイオンピークの第1の面積A1及び任意選択で第1のイオン到着時間T1を決定すること、及び2種以上の因子に基づいて、前記第1のイオンピークの第1の補正面積A’1を決定することと、
    第2のイオンを前記飛行時間領域にパルス搬送すること及び前記イオン検出器を使って前記第2のイオンを検出することと、
    前記イオン検出器からの第2の信号出力をデジタル化して第2のデジタル化信号を生成すること、前記第2のデジタル化信号中の第2のイオンピークの第2の面積A2及び任意選択で第2のイオン到着時間T2を決定すること、任意選択で、前記第2のイオンピークが飽和している程度を決定すること、及び任意選択で、2種以上の因子に基づいて、前記第2のイオンピークの第2の補正面積A’2を決定することと、
    を含む方法。
  76. 前記2種以上の追加の因子が、(i)決定された前記第1のイオンピーク及び/又は前記第2のイオンピークの飽和の程度、(ii)任意選択のイベントウインドウ内の、前記第1及び/又は第2のイオンピークの面積、(iii)任意選択のイベントウインドウ内の、第1の強度の位置での前記第1及び/又は第2のイオンピークの幅、及び第2の強度の位置での前記第1及び/又は第2のイオンピークの幅、(iv)任意選択のイベントウインドウ内の、前記第1及び/又は第2のイオンピークの非対称度、(v)任意選択のイベントウインドウ内の、前記第1及び/又は第2のイオンピークの尖度、(vi)任意選択でイベントウインドウ全体にわたる、前記第1及び/又は第2のイオンピークの1次微分の測定値、(vii)任意選択でイベントウインドウ全体にわたる、前記第1及び/又は第2のイオンピークの2次以上の微分の測定値、(viii)任意選択のイベントウインドウ内の、前記第1及び/又は第2のイオンピークの前縁プロファイルの測定値、及び(ix)任意選択のイベントウインドウ内の、前記第1及び/又は第2のイオンピークの後縁プロファイルの測定値、からなる群から選択される請求項75に記載の方法。
  77. 質量分析計であって
    飛行時間領域及びイオン検出器と、
    制御システムであって、
    (i)第1のイオンを前記飛行時間領域にパルス搬送し、前記イオン検出器を使って前記第1のイオンを検出し、
    (ii)前記イオン検出器からの第1の信号出力をデジタル化して第1のデジタル化信号を生成し、前記第1のデジタル化信号中の第1のイオンピークの第1の面積A1と、任意選択で、第1のイオン到着時間T1を決定し、及び2種以上の因子に基づいて、前記第1のイオンピークの第1の補正面積A’1を決定し、
    (iii)第2のイオンを前記飛行時間領域にパルス搬送し、及び前記イオン検出器を使って前記第2のイオンを検出し、
    (iv)前記イオン検出器からの第2の信号出力をデジタル化して第2のデジタル化信号を生成し、前記第2のデジタル化信号中の第2のイオンピークの第2の面積A2と、任意選択で、第2のイオン到着時間T2を決定し、及び任意選択で、2種以上の因子に基づいて、前記第2のイオンピークの第2の補正面積A’2を決定する、
    ように配置され、適合された制御システムと、
    を含む質量分析計。
  78. 前記2種以上の因子が、(i)決定された前記第1のイオンピーク及び/又は前記第2のイオンピークの飽和の程度、(ii)任意選択のイベントウインドウ内の、前記第1及び/又は第2のイオンピークの面積、(iii)任意選択のイベントウインドウ内の、第1の強度の位置での前記第1及び/又は第2のイオンピークの幅、及び第2の強度の位置での前記第1及び/又は第2のイオンピークの幅、(iv)任意選択のイベントウインドウ内の、前記第1及び/又は第2のイオンピークの非対称度、(v)任意選択のイベントウインドウ内の、前記第1及び/又は第2のイオンピークの尖度、(vi)任意選択でイベントウインドウ全体にわたる、前記第1及び/又は第2のイオンピークの1次微分の測定値、(vii)任意選択でイベントウインドウ全体にわたる、前記第1及び/又は第2のイオンピークの2次以上の微分の測定値、(viii)任意選択のイベントウインドウ内の、前記第1及び/又は第2のイオンピークの前縁プロファイルの測定値、及び(ix)任意選択のイベントウインドウ内の、前記第1及び/又は第2のイオンピークの後縁プロファイルの測定値、からなる群から選択される請求項77に記載の質量分析計。
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