JP2016504039A - グラチラマーアセテート関連医薬品の特性決定 - Google Patents

グラチラマーアセテート関連医薬品の特性決定 Download PDF

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Abstract

本発明は、グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を特性決定する方法であって、a)グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品のバッチを得る工程と;b)所定量のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品で哺乳動物を免疫する工程と;c)免疫後、所定時間に、工程b)の哺乳動物由来の細胞培養物を調製する工程と;d)工程c)の培養物からの細胞を所定量の工程a)のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品とインキュベートする工程と;e)ここに記載した少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定するか、またはここに記載した工程c)の細胞の生物学的活性レベルを判定する工程を含み、それにより、工程a)のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を特性決定する、方法を提供する。【選択図】 図1

Description

本出願は、2013年5月3日に出願された米国仮出願第61/819,481号、および2013年1月4日に出願された同第61/749,228号の利益を主張するものであり、そのそれぞれの内容はすべて、参照によりここに組み込まれるものとする。
本出願の全体にわたって、様々な刊行物が括弧内の識別数字によって参考文献として載せられている。これらの参考文献の全目録は、実施例の後に確認することができる。これらの刊行物の開示は、本発明が関係する技術の状況をより完全に説明するために、それらの全体が本出願の中に参照により組み込まれるものとする。
多発性硬化症(MS)は、再発−寛解型(RR)または進行型の何れかの経過を伴う中枢神経系(CNS)の慢性で衰弱性の自己免疫疾患であって、神経学的悪化(neurologic deterioration)および障害をもたらす。初診時では、RRMSはこの疾患の最も一般的な形態(1)であり、これは神経学的機能障害(再発)の予測不可能な急性発症と、その後の不定性回復および臨床的安定期を特徴とする。大多数のRRMS患者は、最終的には、重複型再発(superimposed relapses)があるかまたはそれがない二次進行性(SP)疾患を発症する。約15%の患者は、最初から患者の神経機能の持続的悪化が発症する;この形態は、一次進行性(PP)MSと呼ばれる。クリニカリ−・アイソレイテッド・シンドローム(Clinically Isolated Syndrome)または「CIS」)を経験した患者、およびその後のMcDonaldの基準による磁気共鳴画像(MRI)走査の際に病変播種を示す患者もまた、再発性MSに罹患しているものと見なされる(2)。
MSは、罹患率が世界中で大幅に異なり、若年成人層における慢性神経学的障害の最も一般的な原因である(3、4)。Andersonらは、1990年に米国には医師がMSと診断した患者が約350,000人いると推定した(人口100,000人当たり約140人)(5)。世界では約250万人が罹患していると推定される(6)。一般に、MSの罹患率および発症率は世界的に増加傾向にあったが、この傾向の理由は十分に理解されていない(5)。
現在の治療的アプローチは、i)対症療法、ii)コルチコステロイドによる急性再発の処置、およびiii)疾患の経過を変えることを目的とした処置からなっている。現在認可されている治療法は、疾患の炎症プロセスを標的としている。それらのほとんどは免疫調節剤として作用すると考えられているが、それらの作用機序は完全には解明されていない。免疫抑制剤または細胞障害剤もまた、従来の治療法が不十分であった後に一部の患者で使用されている。いくつかの医薬品がRR−MSの処置に効果的なものとして承認され、臨床的に確認されている;例えば、ベタステロン(BETASERON)(登録商標)、アボネックス(AVONEX)(登録商標)およびレビフ(REBIF)(登録商標)などがそれに含まれるが、これらはサイトカインインターフェロンベータ(IFNB)の誘導体であって、MSにおけるその作用機序は一般に免疫調節作用に起因し、炎症誘発性反応に拮抗し、サプレッサー細胞を誘導する(7)。MS処置用の他の承認済み医薬品としては、ミトキサントロン(Mitoxantrone)およびナタリズマブ(Natalizumab)が挙げられる。
コパキソン(Copaxone)(登録商標)(Teva Pharmaceutical Industries Ltd.)は、再発寛解型多発性硬化症(RRMS)および臨床的に孤発した症候群(CIS)の罹患患者の処置で承認されたグラチラマーアセテート医薬品である(8)。コパキソン(登録商標)の活性物質であるグラチラマーアセテート医薬物質(GA)はポリペプチドの複合混合物であり、グラチラモイド(glatiramoid)クラスの第1のメンバーである;すなわち、規定のモル比で4種類の天然アミノ酸:L−グルタミン酸、L−アラニン、L−リシンおよびL−チロシンから構築されている様々なサイズの合成ポリペプチドの複合混合物である(9)。
GAは、慢性炎症性疾患および神経変性疾患の様々な動物モデルにおいて抗炎症効果および神経保護効果を誘導し(10〜14)、長期処置した後のMS患者における再発の低減と神経学的障害の遅延において安全かつ有効であることが示されている(15)。
GA治療活性の根底にある機序は完全には解明されないが、免疫細胞に対するGA活性は十分に示されている。GAは、ミエリン塩基性タンパク質(MBP)内の脳炎誘発性エピトープの改変ペプチドリガンド(APL)として作用するよう考えられており(16)、体液および細胞レベルでMBPと交差反応性を示す(17〜23)。GAポリペプチド混合物の特有の抗原配列は、抗原提示細胞(APC)のMHCクラスII分子への結合およびT細胞受容体(TCR)への提示に関してミエリン抗原と競合し、アネルギーの誘導または自己反応性MBP−反応性T細胞の欠損およびGA−反応性T細胞の増殖をもたらす。コパキソン処置の開始時に、MS患者由来のGA−反応性CD4+T細胞株は、炎症誘発性ヘルパーT細胞1型(Th1)および抗炎症性Th2サイトカインの両方を分泌するが(21、24)、コパキソンへの継続的暴露により、GA−反応性T細胞からTh2表現型へのシフトが誘導される(21、23、25−28)。
コパキソンはまた、MS患者で機能的に損傷されたCD4+CD25+FOXP3+制御性T細胞の数および抑制能力をも増加させる(29〜31)。さらに、処置によってAPC機能の抗原非特異性モジュレーションがもたらされる。コパキソン処置は、インターロイキン(IL)−10およびトランスフォーミング増殖因子ベータ(TGF−β)の増加と、IL−12および腫瘍壊死因子(TNF)の産生の低下を特徴とする、抗炎症性II型単球の発達を促進する(32)。
発明の概要
免疫細胞内でGAによってモジュレートされる機能経路をさらに特性決定するために、ハイスループット遺伝子発現解析を使用した。この技術により、何千もの遺伝子の検査を容易にし、広範囲の生物学的機能を同定することができる。マイクロアレイ遺伝子発現解析は、GAを、またはGA−Natco(Glatimer(登録商標)、Natco Pharma,Ltd.、ハイデラバード、インド)と呼ばれている異形体を用い、エクスビボで再活性化させたGA−プライム型マウス脾臓細胞を使用して行われた。GAまたはGA−Natcoによって誘導される遺伝子の転写変化は、GA活性の既知の機序と関連している可能性のある機能経路に関して評価した。この高感度ハイスループット遺伝子発現解析は、GAの作用様式、および別の方法では検出が困難な各種グラチラモイド間の差を解明する。
本発明は、グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を特性決定する方法であって、
a)グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品のバッチを得る工程と;
b)所定量のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品で哺乳動物を免疫する工程と;
c)免疫後、所定時間に、工程b)の哺乳動物由来の細胞培養物を調製する工程と;
d)工程c)の培養物からの細胞を所定量の工程a)のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品とインキュベートする工程と;
e)Gene Expression Omnibusのアクセッション番号GSE40566におけるグラチラマーアセテート参考基準またはグラチラマーアセテート医薬物質または医薬品によって制御される遺伝子からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程;Ecm1、Pres1、Pdlim4、Gpr83、Ifng、Il24、LOC100046608、Gm590、Gpr114、Tmie、Rasgrp1、Myo6、Pfkp、Usp18、Arl4c、Als2cl、2810410P22Rik、Arl5a、Gbp2、Rasgrp1、Ankrd37、Tpi1、4930583H14Rik、Ifit3、LOC667370、Klhdc1、Cd247、Igfbp4、Oas2、Bcl11b、Fscn1、Ctsg、Mpo、Prtn3、Lyzs、Emr1、Chi3l1、Anxa3、Hp、Lyz2、Lyz、Fer1l3、Sirpa、Cd63、Clec4n、Clec4d、EG433016、Stfa1、Chi3l3 Ngp、S100a8、S100a9、Clecsf9、Saa3、5033414K04Rik、Slc7a11、Slpi、Cd14、Fpr2、Fcgr3、F10、Gpnmb、Tgfbi、Mmp14、Slc11a1、C3、Gpr84、Acta2、Lcn2、Hmox1、Tpsab1、Ccl4、Il2、Inhba、Cxcl1、Serpinb2、Upp1、Gpr109a、Gp38、Il1b、Cxcl2、Il1a、Ccl3、6720418B01Rik、5830496L11Rik、Cd8b1、Fcgrt、LOC385615およびScml4からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程;CD40、CD86、GATA3、HLA−DMA、HLA−DMB、ICOS、IFNG、IFNGR2、IL2、IL13、IL4、IL18、IL12RB1、IL17A、IL17F、IL18R1、IL2RA、IL2RG、IL4R、IL6R、TBX21、TGFBR2、TNF、FOXP3、IL10RB、KLRD1、CD69、LTB、CD83、PRF1、CAMK2D、LTA、FSCN1、TLR7、CSF2、CCR7、FASLG、IL1A、CCL5、CD8B、CXCL10、TLR2、CCL4、TLR7、IGHA1、IL24、SOCS1、OAS1、JAK1、PTPN2、IFITM1、IFI35、STAT2、BCL2、MVD、FDPS、SQLE、NSDHL、DHCR24、Acat2/Acat3、MSMO1、LSS、CYP51A1、NFKBIE、PIK3R1、PPP3CC、CD3D、IL2RB、PTEN、CD3G、ICOS、CAMK2D、NFAT5、LAT、ITK、H2−M2、FASLG、LIF、IGHA1、PRKACB、SGK1、MAPK11、TSC22D3、JUN、FKBP5、ADRB2、MAP3K1、MAPK12、POU2F1、SMARCA2、CDKN1A、TGFB3、HSP90AA1、DHCR24、CCR5、およびCXCL9からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程;Foxp3、Il2、Il1a、Il1b、C3、S100a8、S100a9、Cxcl2、Cxcl3、Ccl4、Ccl3およびCd14からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程;表8に示した遺伝子からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程;表10に示した遺伝子からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程;FoxP3、GPR83、CD14、TLR2、IFNG、CD40およびIL1Bからなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程;表12に示した遺伝子からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程;または、FoxP3+CD4+T細胞、CD4+T細胞CD8+T細胞、ガンマデルタT細胞、ナチュラルキラーT細胞、CD4+CD8+T細胞、マクロファージ細胞、単球細胞、間質細胞、多重系列前駆体細胞(multi-lineage progenitor cell)、樹状細胞、繊維芽細胞網状赤血球、繊維芽細胞および顆粒球からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子について遺伝子セットエンリッチメント解析を判定する工程と
を含み、
それにより、工程a)のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を特性決定する、
方法を提供する。
また本発明は、グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を特性決定する方法であって、
a)グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品のバッチを得る工程と;
b)所定量のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品で哺乳動物を免疫する工程と;
c)免疫後、所定時間に、工程b)の哺乳動物由来の細胞培養物を調製する工程と;
d)工程c)の培養物からの細胞を所定量の工程a)のグラチラマーアセテート薬剤関連物質または医薬品とインキュベートする工程と;
e)抗原提示細胞への免疫反応、エフェクターリンパ球の分化、Tリンパ球の抑制、Foxp3ポジティブ制御性T細胞の活性化、単核白血球の広がり、Tリンパ球の増殖、リンパ球の広がり、ナイーブリンパ球の分化、炎症反応、免疫細胞の接着、細胞運動、細胞の遊走性、細胞の走化性、食細胞の細胞移動、単球の走化性、単球の細胞移動および発熱からなる群から選択される工程c)の細胞の生物学的活性レベルを判定する工程と
を含み、
それにより、工程a)のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を特性決定する、
方法を提供する。
また本発明は、グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を識別する方法であって、
i)本発明の方法に従って2つ以上のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を特性決定し、それぞれのグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品の特性を得る工程と;
ii)工程i)で得られたグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品の特性を比較する工程と
を含み、
それにより、グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を識別する、
方法を提供する。
また本発明は、グラチラマーアセテート関連医薬物質を含む医薬品を生産する方法であって、改良が、
i)本発明の方法に従ってグラチラマーアセテート関連医薬物質を特性決定する工程であり、
ここで、工程e)は、Ecm1、Pres1、Pdlim4、Gpr83、Ifng、Il24、LOC100046608、Gm590、Gpr114、Tmie、Rasgrp1、Myo6、Pfkp、Usp18、Arl4c、Als2cl、2810410P22Rik、Arl5a、Gbp2、Rasgrp1、Ankrd37、Tpi1、4930583H14Rik、Ifit3、LOC667370、Klhdc1、Cd247、Igfbp4、Oas2、Bcl11b、Fscn1、Ctsg、Mpo、Prtn3、Lyzs、Emr1、Chi3l1、Anxa3、Hp、Lyz2、Lyz、Fer1l3、Sirpa、Cd63、Clec4n、Clec4d、EG433016、Stfa1、Chi3l3 Ngp、S100a8、S100a9、Clecsf9、Saa3、5033414K04Rik、Slc7a11、Slpi、Cd14、Fpr2、Fcgr3、F10、Gpnmb、Tgfbi、Mmp14、Slc11a1、C3、Gpr84、Acta2、Lcn2、Hmox1、Tpsab1、Ccl4、Il2、Inhba、Cxcl1、Serpinb2、Upp1、Gpr109a、Gp38、Il1b、Cxcl2、Il1a、Ccl3、6720418B01Rik、5830496L11Rik、Cd8b1、Fcgrt、LOC385615およびScml4からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定すること;表8に示した遺伝子からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定すること;表10に示した遺伝子からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定すること;FoxP3、GPR83、CD14、TLR2、IFNG、CD40およびIL1Bからなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定すること;表12に示した遺伝子からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定すること;または、FoxP3+CD4+T細胞、CD4+T細胞CD8+T細胞、ガンマデルタT細胞、ナチュラルキラーT細胞、CD4+CD8+T細胞、マクロファージ細胞、単球細胞、間質細胞、多重系列前駆体細胞、樹状細胞、繊維芽細胞網状赤血球、繊維芽細胞および顆粒球からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子について遺伝子セットエンリッチメント解析を判定することを含む、工程と;
ii)Ecm1、Pres1、Pdlim4、Gpr83、Ifng、Il24、LOC100046608、Gm590、Gpr114、Tmie、Rasgrp1、Myo6、Pfkp、Usp18、Arl4c、Als2cl、2810410P22Rik、Arl5a、Gbp2、Rasgrp1、Ankrd37、Tpi1、4930583H14Rik、Ifit3、LOC667370、Klhdc1、Cd247、Igfbp4、Oas2 Bcl11b、6720418B01Rik、5830496L11Rik、Cd8b1、Fcgrt、LOC385615およびScml4からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準と比較して低い場合、または、Fscn1、Ctsg、Mpo、Prtn3、Lyzs、Emr1、Chi3l1、Anxa3、Hp、Lyz2、Lyz、Fer1l3、Sirpa、Cd63、Clec4n、Clec4d、EG433016、Stfa1、Chi3l3 Ngp、S100a8、S100a9、Clecsf9、Saa3、5033414K04Rik、Slc7a11、Slpi、Cd14、Fpr2、Fcgr3、F10、Gpnmb、Tgfbi、Mmp14、Slc11a1、C3、Gpr84、Acta2、Lcn2、Hmox1、Tpsab1、Ccl4、Il2、Inhba、Cxcl1、Serpinb2、Upp1、Gpr109a、Gp38、Il1b、Cxcl2、Il1a,およびCcl3からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準と比較して高い場合、医薬品中の含有物として許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質のバッチを処分する工程;表8に示した遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準の発現レベルと実質的に同一でない場合、医薬品中の含有物として許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質のバッチを処分する工程;表10に示した遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準の発現レベルと実質的に同一でない場合、医薬品中の含有物として許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質のバッチを処分する工程;GPR83、IFNGおよびFoxp3からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが低い場合、または、CD14、CD40、TLR2およびIL1Bからなる群から選択される遺伝子の発現レベルが高い場合、医薬品中の含有物として許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質のバッチを処分する工程;FoxP3+T細胞遺伝子として表12で同定された遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが低い場合、または、マクロファージ遺伝子として表12で同定された遺伝子および単球遺伝子として表12で同定された遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが高い場合、医薬品中の含有物として許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質のバッチを処分する工程;あるいは、遺伝子セットエンリッチメント解析が、FoxP3+CD4+T細胞、CD4+T細胞CD8+T細胞、ガンマデルタT細胞、ナチュラルキラーT細胞およびCD4+CD8+T細胞からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子についてダウンレギュレーションを示すか、もしくはアップレギュレーションの欠如を示す場合、または、遺伝子セットエンリッチメント解析が、マクロファージ細胞、単球細胞、間質細胞、多重系列前駆体細胞、樹状細胞、繊維芽細胞網状赤血球、繊維芽細胞および顆粒球からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子についてアップレギュレーションを示すか、ダウンレギュレーションの欠如を示す場合、医薬品中の含有物として許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質のバッチを処分する工程と
を含む、方法を提供する。
また本発明は、グラチラマーアセテート関連医薬物質を含む医薬品を生産する方法であって、改良が、
i)本発明の方法に従ってグラチラマーアセテート関連医薬物質を特性決定する工程であり、
ここで、工程e)は、Foxp3、Il2、Il1a、Il1b、C3、S100a8、S100a9、Cxcl2、Cxcl3、Ccl4、Ccl3およびCd14からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定することを含む、工程と;
ii)FoxP3の発現レベルが参考基準と比較して低い場合、または、Il2、Il1a、Il1b、C3、S100a8、S100a9、Cxcl2、Cxcl3、Ccl4、Ccl3およびCd14からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルが参考基準と比較して高い場合、医薬品中の含有物として許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質のバッチを処分する工程と
を含む、方法を提供する。
本方法はまた、グラチラマーアセテート関連医薬物質を含む医薬品を生産する方法であって、改良が、
i)本発明の方法に従ってグラチラマーアセテート関連医薬物質を特性決定する工程であり、
ここで、工程e)は、抗原提示細胞への免疫反応、エフェクターリンパ球の分化、Tリンパ球の抑制、Foxp3ポジティブ制御性T細胞の活性化、単核白血球の広がり、Tリンパ球の増殖、リンパ球の広がり、ナイーブリンパ球の分化、炎症反応、免疫細胞の接着、細胞運動、細胞の遊走性、細胞の走化性、食細胞の細胞移動、単球の走化性、単球の細胞移動および発熱からなる群から選択される工程c)の細胞の生物学的活性レベルを判定することを含む、工程と;
ii)抗原提示細胞への免疫反応、エフェクターリンパ球の分化、Tリンパ球の抑制、およびFoxp3ポジティブ制御性T細胞の活性化からなる群から選択される生物学的活性レベルが参考基準と比較して低い場合、または、単核白血球の広がり、Tリンパ球の増殖、リンパ球の広がり、ナイーブリンパ球の分化、炎症反応、免疫細胞の接着、細胞運動、細胞の遊走性、細胞の走化性、食細胞の細胞移動、単球の走化性、単球の細胞移動および発熱からなる群から選択される生物学的活性レベルが参考基準と比較して高い場合、医薬品中の含有物として許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質のバッチを処分する工程と
を含む、方法を提供する。
また本発明は、グラチラマーアセテート関連医薬物質を含む医薬品をリリースする方法であって、改良が、
i)本発明の方法に従ってグラチラマーアセテート関連医薬品を特性決定する工程であり、
ここで、工程e)は、Ecm1、Pres1、Pdlim4、Gpr83、Ifng、Il24、LOC100046608、Gm590、Gpr114、Tmie、Rasgrp1、Myo6、Pfkp、Usp18、Arl4c、Als2cl、2810410P22Rik、Arl5a、Gbp2、Rasgrp1、Ankrd37、Tpi1、4930583H14Rik、Ifit3、LOC667370、Klhdc1、Cd247、Igfbp4、Oas2、Bcl11b、Fscn1、Ctsg、Mpo、Prtn3、Lyzs、Emr1、Chi3l1、Anxa3、Hp、Lyz2、Lyz、Fer1l3、Sirpa、Cd63、Clec4n、Clec4d、EG433016、Stfa1、Chi3l3 Ngp、S100a8、S100a9、Clecsf9、Saa3、5033414K04Rik、Slc7a11、Slpi、Cd14、Fpr2、Fcgr3、F10、Gpnmb、Tgfbi、Mmp14、Slc11a1、C3、Gpr84、Acta2、Lcn2、Hmox1、Tpsab1、Ccl4、Il2、Inhba、Cxcl1、Serpinb2、Upp1、Gpr109a、Gp38、Il1b、Cxcl2、Il1a、Ccl3、6720418B01Rik、5830496L11Rik、Cd8b1、Fcgrt、LOC385615およびScml4からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定すること;表8に示した遺伝子からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定すること;表10に示した遺伝子からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定すること;FoxP3、GPR83、CD14、TLR2、IFNG、CD40およびIL1Bからなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定すること;表12に示した遺伝子からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定すること;または、FoxP3+CD4+T細胞、CD4+T細胞CD8+T細胞、ガンマデルタT細胞、ナチュラルキラーT細胞、CD4+CD8+T細胞、マクロファージ細胞、単球細胞、間質細胞、多重系列前駆体細胞、樹状細胞、繊維芽細胞網状赤血球、繊維芽細胞および顆粒球からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子について遺伝子セットエンリッチメント解析を判定することを含む、工程と;
ii)Ecm1、Pres1、Pdlim4、Gpr83、Ifng、Il24、LOC100046608、Gm590、Gpr114、Tmie、Rasgrp1、Myo6、Pfkp、Usp18、Arl4c、Als2cl、2810410P22Rik、Arl5a、Gbp2、Rasgrp1、Ankrd37、Tpi1、4930583H14Rik、Ifit3、LOC667370、Klhdc1、Cd247、Igfbp4、Oas2 Bcl11b、6720418B01Rik、5830496L11Rik、Cd8b1、Fcgrt、LOC385615およびScml4からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準と比較して低い場合、または、Fscn1、Ctsg、Mpo、Prtn3、Lyzs、Emr1、Chi3l1、Anxa3、Hp、Lyz2、Lyz、Fer1l3、Sirpa、Cd63、Clec4n、Clec4d、EG433016、Stfa1、Chi3l3 Ngp、S100a8、S100a9、Clecsf9、Saa3、5033414K04Rik、Slc7a11、Slpi、Cd14、Fpr2、Fcgr3、F10、Gpnmb、Tgfbi、Mmp14、Slc11a1、C3、Gpr84、Acta2、Lcn2、Hmox1、Tpsab1、Ccl4、Il2、Inhba、Cxcl1、Serpinb2、Upp1、Gpr109a、Gp38、Il1b、Cxcl2、Il1a、およびCcl3からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準と比較して高い場合、リリースについて許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬品のバッチを処分する工程;表8に示した遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準の発現レベルと実質的に同一でない場合、リリースについて許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬品のバッチを処分する工程;表10に示した遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準の発現レベルと実質的に同一でない場合、リリースについて許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬品のバッチを処分する工程;GPR83、IFNGおよびFoxp3からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが低い場合、または、CD14、CD40、TLR2およびIL1Bからなる群から選択される遺伝子の発現レベルが高い場合、リリースについて許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬品のバッチを処分する工程;FoxP3+T細胞遺伝子として表12で同定された遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが低い場合、または、マクロファージ遺伝子として表12で同定された遺伝子および単球遺伝子として表12で同定された遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが高い場合、リリースについて許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬品のバッチを処分する工程;あるいは、遺伝子セットエンリッチメント解析が、FoxP3+CD4+T細胞、CD4+T細胞CD8+T細胞、ガンマデルタT細胞、ナチュラルキラーT細胞およびCD4+CD8+T細胞からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子についてダウンレギュレーションを示すか、もしくはアップレギュレーションの欠如を示す場合、または、遺伝子セットエンリッチメント解析が、マクロファージ細胞、単球細胞、間質細胞、多重系列前駆体細胞、樹状細胞、繊維芽細胞網状赤血球、繊維芽細胞および顆粒球からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子についてアップレギュレーション示すか、もしくはダウンレギュレーションの欠如を示す場合、リリースについて許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬品のバッチを処分する工程と
を含む、方法を提供する。
また本発明は、グラチラマーアセテート関連医薬物質を含む医薬品をリリースする方法であって、改良が、
i)本発明の方法に従ってグラチラマーアセテート関連医薬品を特性決定する工程であり、
ここで、工程e)は、Foxp3、Il2、Il1a、Il1b、C3、S100a8、S100a9、Cxcl2、Cxcl3、Ccl4、Ccl3およびCd14からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定することを含む、工程と;
ii)FoxP3の発現レベルが参考基準と比較して低い場合、または、Il2、Il1a、Il1b、C3、S100a8、S100a9、Cxcl2、Cxcl3、Ccl4、Ccl3およびCd14からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルが参考基準と比較して高い場合、リリースについて許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬品のバッチを処分する工程と
を含む、方法を提供する。
また本発明は、グラチラマーアセテート関連医薬物質を含む医薬品をリリースする方法であって、改良が、
i)本発明の方法に従ってグラチラマーアセテート関連医薬品を特性決定する工程であり、
ここで、工程e)は、抗原提示細胞への免疫反応、エフェクターリンパ球の分化、Tリンパ球の抑制、Foxp3ポジティブ制御性T細胞の活性化、単核白血球の広がり、Tリンパ球の増殖、リンパ球の広がり、ナイーブリンパ球の分化、炎症反応、免疫細胞の接着、細胞運動、細胞の遊走性、細胞の走化性、食細胞の細胞移動、単球の走化性、単球の細胞移動および発熱からなる群から選択される工程c)の細胞の生物学的活性レベルを判定することを含む、工程と;
ii)抗原提示細胞への免疫反応、エフェクターリンパ球の分化、Tリンパ球の抑制、およびFoxp3ポジティブ制御性T細胞の活性化からなる群から選択される生物学的活性レベルが参考基準と比較して低い場合、または、単核白血球の広がり、Tリンパ球の増殖、リンパ球の広がり、ナイーブリンパ球の分化、炎症反応、免疫細胞の接着、細胞運動、細胞の遊走性、細胞の走化性、食細胞の細胞移動、単球の走化性、単球の細胞移動および発熱からなる群から選択される生物学的活性レベルが参考基準と比較して高い場合、リリースについて許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬品のバッチを処分する工程と
を含む、方法を提供する。
本発明はまた、グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品の準最適活性を同定する方法であって、
a)グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品をげっ歯動物に投与する工程と;
b)抗原提示細胞への免疫反応、エフェクターリンパ球の分化、Tリンパ球の抑制、Foxp3ポジティブ制御性T細胞の活性化、単核白血球の広がり、Tリンパ球の増殖、リンパ球の広がり、ナイーブリンパ球の分化、炎症反応、免疫細胞の接着、細胞運動、細胞の遊走性、細胞の走化性、食細胞の細胞移動、単球の走化性、単球の細胞移動および発熱からなる群から選択されるげっ歯動物の生物学的活性レベルを判定する工程と;
c)抗原提示細胞への免疫反応、エフェクターリンパ球の分化、Tリンパ球の抑制およびFoxp3ポジティブ制御性T細胞の活性化からなる群から選択される生物学的活性レベルが参考基準と比較して低い場合、または、単核白血球の広がり、Tリンパ球の増殖、リンパ球の広がり、ナイーブリンパ球の分化、炎症反応、免疫細胞の接着、細胞運動、細胞の遊走性、細胞の走化性、食細胞の細胞移動、単球の走化性、単球の細胞移動および発熱からなる群から選択される生物学的活性レベルが参考基準と比較して高い場合、準最適活性を生じるものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を同定する工程と
を含み、
それにより、グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品の準最適活性を同定する、
方法を提供する。
また本発明は、グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品の準最適活性を同定する方法であって、
a)グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品をげっ歯動物に投与する工程と、
b)Ecm1、Pres1、Pdlim4、Gpr83、Ifng、Il24、LOC100046608、Gm590、Gpr114、Tmie、Rasgrp1、Myo6、Pfkp、Usp18、Arl4c、Als2cl、2810410P22Rik、Arl5a、Gbp2、Rasgrp1、Ankrd37、Tpi1、4930583H14Rik、Ifit3、LOC667370、Klhdc1、Cd247、Igfbp4、Oas2、Bcl11b、Fscn1、Ctsg、Mpo、Prtn3、Lyzs、Emr1、Chi3l1、Anxa3、Hp、Lyz2、Lyz、Fer1l3、Sirpa、Cd63、Clec4n、Clec4d、EG433016、Stfa1、Chi3l3 Ngp、S100a8、S100a9、Clecsf9、Saa3、5033414K04Rik、Slc7a11、Slpi、Cd14、Fpr2、Fcgr3、F10、Gpnmb、Tgfbi、Mmp14、Slc11a1、C3、Gpr84、Acta2、Lcn2、Hmox1、Tpsab1、Ccl4、Il2、Inhba、Cxcl1、Serpinb2、Upp1、Gpr109a、Gp38、Il1b、Cxcl2、Il1a、Ccl3、6720418B01Rik、5830496L11Rik、Cd8b1、Fcgrt、LOC385615およびScml4からなる群から選択される1つ以上の遺伝子のげっ歯動物における発現レベルを判定する工程;表8に示した遺伝子からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定する工程;表10に示した遺伝子からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定する工程;FoxP3、GPR83、CD14、TLR2、IFNG、CD40およびIL1Bからなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定する工程;表12に示した遺伝子からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定する工程;または、FoxP3+CD4+T細胞、CD4+T細胞CD8+T細胞、ガンマデルタT細胞、ナチュラルキラーT細胞、CD4+CD8+T細胞、マクロファージ細胞、単球細胞、間質細胞、多重系列前駆体細胞、樹状細胞、繊維芽細胞網状赤血球、繊維芽細胞および顆粒球からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子について遺伝子セットエンリッチメント解析を判定する工程と;
c)Ecm1、Pres1、Pdlim4、Gpr83、Ifng、Il24、LOC100046608、Gm590、Gpr114、Tmie、Rasgrp1、Myo6、Pfkp、Usp18、Arl4c、Als2cl、2810410P22Rik、Arl5a、Gbp2、Rasgrp1、Ankrd37、Tpi1、4930583H14Rik、Ifit3、LOC667370、Klhdc1、Cd247、Igfbp4、Oas2 Bcl11b、6720418B01Rik、5830496L11Rik、Cd8b1、Fcgrt、LOC385615およびScml4の群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準と比較して低い場合、または、Fscn1、Ctsg、Mpo、Prtn3、Lyzs、Emr1、Chi3l1、Anxa3、Hp、Lyz2、Lyz、Fer1l3、Sirpa、Cd63、Clec4n、Clec4d、EG433016、Stfa1、Chi3l3 Ngp、S100a8、S100a9、Clecsf9、Saa3、5033414K04Rik、Slc7a11、Slpi、Cd14、Fpr2、Fcgr3、F10、Gpnmb、Tgfbi、Mmp14、Slc11a1、C3、Gpr84、Acta2、Lcn2、Hmox1、Tpsab1、Ccl4、Il2、Inhba、Cxcl1、Serpinb2、Upp1、Gpr109a、Gp38、Il1b、Cxcl2、Il1a、およびCcl3の群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準と比較して高い場合、準最適活性を生じるものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を同定する工程;表8に示した遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準の発現レベルと実質的に同一でない場合、準最適活性を生じるものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を同定する工程;表10に示した遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準の発現レベルと実質的に同一でない場合、準最適活性を生じるものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を同定する工程;GPR83、IFNGおよびFoxp3からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが低い場合、または、CD14、CD40、TLR2およびIL1Bからなる群から選択される遺伝子の発現レベルが高い場合、準最適活性を生じるものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を同定する工程;FoxP3+T細胞遺伝子として表12で同定された遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが低い場合、または、マクロファージ遺伝子として表12で同定された遺伝子および単球遺伝子として表12で同定された遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが高い場合、準最適活性を生じるものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を同定する工程;あるいは、遺伝子セットエンリッチメント解析が、FoxP3+CD4+T細胞、CD4+T細胞CD8+T細胞、ガンマデルタT細胞、ナチュラルキラーT細胞およびCD4+CD8+T細胞からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子についてダウンレギュレーションを示すか、もしくはアップレギュレーションの欠如を示す場合、または、遺伝子セットエンリッチメント解析が、マクロファージ細胞、単球細胞、間質細胞、多重系列前駆体細胞、樹状細胞、繊維芽細胞網状赤血球、繊維芽細胞および顆粒球からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子についてアップレギュレーションを示すか、もしくはダウンレギュレーションの欠如を示す場合、準最適活性を生じるものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を同定する工程と
を含み、
それにより、グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品の準最適活性を同定する、
方法を提供する。
活性化基によって着色された、変位値を正規化したバッチ補正済みシグナルのPCA。 FDR調整p値が0.05未満であり、GAと培養基の再活性化サンプル間の倍差が1.3以上である、1474個の遺伝子の遺伝子的階層クラスター解析(gene-wise hierarchical clustering)。遺伝子と遺伝子記号は欄に記載されており、サンプルタイプによって並べられたサンプルは、縦列に記載されている。 FDR調整p値が0.05未満であり、GA−RSと8つのGA−Natcoサンプルの間の倍差が1.3以上である、98個の遺伝子の遺伝子的階層クラスター解析。遺伝子と遺伝子記号は縦列に記載されており、サンプルタイプによって並べられたサンプルは、欄に記載されている。これらの98個の遺伝子についての培養基サンプルおよびGA−DPサンプルの発現レベルは同様に示されている。 GAの生物学的影響は、他のグラチラモイドよりも一定性が有意に高い。活性化によって誘導された変動を有するプローブのうち、4倍よりも高いプローブは、GA活性化サンプルと比較した場合に他のグラチラモイド活性化サンプルにおいてF検定による有意な変動があった(A)。そのプローブについて参考基準によって誘導される最大および最小の発現レベル間の範囲内にない発現レベルを有するサンプルのパーセンテージとして許容を定義し、プローブの数がこれを満たしていない任意の所定の許容閾値に対し、この閾値を他のグラチラモイドとGAの両方について示した(B)。このことは、ほとんどすべてのケースにおいて、多くのプローブが、他のグラチラモイドによって誘導された後に許容を満たしていないことを示唆している。それぞれの個別の他のグラチラモイドバッチについて、比較用のGAと参考基準の間の変動における差のあるプローブのパーセンテージ(緑色の破線)と一緒に、GAまたはGA参考基準の何れかと比較した場合に変動に有意な差のあるプローブのパーセンテージをCにプロットした。それぞれの場合、他のグラチラモイドのバッチは、変動に大きな差を有する。 所定強度でGAにおいてはより狭い範囲の変動係数(CV)を示し、他のグラチラモイドにおいてはより広い範囲のCVを示している、他のグラチラモイド(黒色)およびGA(赤色)によって活性化された場合のそれぞれのプローブに関する強度関数としてのCVのプロット。 GAは、Tregを他のグラチラモイドよりも効果的に誘導する。(A)GAは、他のグラチラモイドよりも有意に高いFoxP3の発現を誘導する。FoxP3はTregの重要なマーカーである。(B)別の重要なTregマーカーGpr83も同様のパターンの発現を示す。(C)FoxP3とGpr83の両方は、分散プロットで示したとおり同一サンプルで低く、他のグラチラモイドは一部の患者において強いTreg応答を誘導しないということをさらに強調する。(D)FoxP3誘導の差のさらなる証拠として、GSEA解析では、他のグラチラモイド活性化サンプルよりもGA活性化サンプルにおいてFoxP3標的遺伝子のアップレギュレーションが有意に強いことがわかった。(E)GSEA解析はまた、他のグラチラモイドの場合よりもGAにおいて高発現の遺伝子のうちTreg特異的遺伝子の有意なエンリッチメントを確認した。NS=有意差なし。 図6D〜Eで報告したFoxP3およびTregのGSEA解析に関するGSEAエンリッチメントプロット。 GAおよび他のグラチラモイドの生物学的影響における細胞型に特異的な差。ヒートマップは、GA活性化サンプルおよび他のグラチラモイド活性化サンプルにおける特定遺伝子の相対的発現を示す。Tregセクション内のそれぞれの行は、Tregに対して細胞型特異性スコアが高い遺伝子を表わし、一方、マクロファージおよび単球のセクション中のそれぞれの行は、それぞれのそれらの細胞型に対して細胞型特異性スコアが高い遺伝子を表わす。関連の遺伝子のリストは、補助情報として掲載している。まとめると、GAは、他のグラチラモイドよりもTreg関連遺伝子の高発現を誘導し、一方、他のグラチラモイドは、GAよりもマクロファージおよび単球の関連遺伝子の高発現を誘導する。 他のグラチラモイドと比較してGAおよび参照において低発現レベルを示す、CD14およびTLR2のボックスプロット。これは、図10Aのカーネル密度プロットによって示した差を可視化する追加の方法である。 他のグラチラモイドの単球に対する影響は、GAの影響とは異なり得る。(A)ウィルコクソン順位和検定によって判定し、平滑ヒストグラムになぞらえることができるカーネル密度プロットとして示した場合、他のグラチラモイドは、CD14およびTLR2の有意により高い発現を誘導する。(B)CD14およびTLR2の発現は、両方とも同一(ほとんどが他のグラチラモイド)サンプルにおいて異常に高い。(C)FoxP3発現は、CD14発現が異常に高いサンプルで異常に低く、このことは、他のグラチラモイドの単球に対する影響の差がそのTregに対する影響の差と関係し得ることを示唆しており、単球がGA誘導FoxP3発現で機能することを示唆している文献と一致する。(D)FoxP3発現は、IL1B発現が異常に高いサンプルで異常に低く、このことは、他のグラチラモイドの単球に対する影響の差がLPS活性化単球とT細胞接触活性化単球の間の差と関係し得ることを示唆しており、IL1B産生に対して反対の影響を有していることは既に文献に記載されている。(E)GSEA解析では、GAの場合よりも他のグラチラモイドにおいて高発現を有する遺伝子のうち単球およびマクロファージ−特異的遺伝子の有意なエンリッチメントが確認された。NS=有意差なし。 異常に低いFoxP3発現と同じ他のグラチラモイドサンプルも、IFNGの2つの異なるプローブにより異常に低いIFNG発現を有することを示す分散プロット。分散プロットは、IFNGの2つの異なるプローブについて、GAおよび参考基準は、他のグラチラモイドよりも大幅にIFNGをアップレギュレートしたことを説明している。 この遺伝子が、ウィルコクソン順位和検定による判定と一致し、また文献とも一致している、GA活性化サンプルの場合よりも他のグラチラモイド活性化サンプルにおいて高発現を有している事実を示唆しているCD40のカーネル密度プロット。 IL1Bが単球によって主として発現されるという仮説を支持する、CD14とIL1Bの間の高相関を説明する分散プロット。 培養基よりも他のグラチラモイドにおいて高発現を有する遺伝子は、CD16dim単球に特異的な遺伝子にエンリッチされるが、培養基よりもGAにおいて高発現を有する遺伝子は、CD16+単球に特異的な遺伝子にエンリッチされることを表わすGSEA解析。 画期的医薬品を他のグラチラモイドと比較する方法のフローチャート、およびGAと他のグラチラモイドの間の重要な差のモデル。(A)GAの免疫学的影響を他のグラチラモイドの影響と比較するための遺伝子発現データを解析する方法の概説。処理の後、直接的な差は、多重パラメトリック法、ノンパラメトリック法、ならびにANOVA系パターン解析、および変動解析によって同定される。これらの方法によって同定される遺伝子は、様々なエンリッチメント系の方法を使用して解析され、追加の方法によって検証される仮説が得られる。(B)本発明者らの試験から得られる重要な仮説は、GAと比較して他のグラチラモイドの生物学的影響において不均一性が大きいこと、また、GAはFoxP3発現をより効果的にアップレギュレートし、許容−誘導Tregを促進するが、他のグラチラモイドは、許容を低減し得る骨髄系細胞、例えば単球およびマクロファージなどをアップレギュレートするように思われるという事実と関係している。これらの知見を考慮すると、GAは、他のグラチラモイドよりも有害な細胞傷害性細胞を効果的に抑制し得ると仮定するのが妥当であり、この仮説はさらなる調査が当然必要である。 変動を比較する許容方法の図。GAおよび他のグラチラモイドで活性化した後の遺伝子の発現を、参考基準によって誘導される最大および最小の発現レベルによって定義される許容範囲内の後部のサンプルのパーセンテージを判定して評価する(Gpr83に関するレッドボックスの頂部および底部、FoxP3に関するレッドボックスの左側および右側)。
発明の詳細な説明
発明の態様
本発明は、グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を特性決定する方法であって、
a)グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品のバッチを得る工程と;
b)所定量のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品で哺乳動物を免疫する工程と;
c)免疫後、所定時間に、工程b)の哺乳動物由来の細胞培養物を調製する工程と;
d)工程c)の培養物からの細胞を、所定量の工程a)のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品とインキュベートする工程と;
e)Gene Expression Omnibusのアクセッション番号GSE40566におけるグラチラマーアセテート参考基準またはグラチラマーアセテート医薬物質または医薬品によって制御される遺伝子からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程;Ecm1、Pres1、Pdlim4、Gpr83、Ifng、Il24、LOC100046608、Gm590、Gpr114、Tmie、Rasgrp1、Myo6、Pfkp、Usp18、Arl4c、Als2cl、2810410P22Rik、Arl5a、Gbp2、Rasgrp1、Ankrd37、Tpi1、4930583H14Rik、Ifit3、LOC667370、Klhdc1、Cd247、Igfbp4、Oas2、Bcl11b、Fscn1、Ctsg、Mpo、Prtn3、Lyzs、Emr1、Chi3l1、Anxa3、Hp、Lyz2、Lyz、Fer1l3、Sirpa、Cd63、Clec4n、Clec4d、EG433016、Stfa1、Chi3l3 Ngp、S100a8、S100a9、Clecsf9、Saa3、5033414K04Rik、Slc7a11、Slpi、Cd14、Fpr2、Fcgr3、F10、Gpnmb、Tgfbi、Mmp14、Slc11a1、C3、Gpr84、Acta2、Lcn2、Hmox1、Tpsab1、Ccl4、Il2、Inhba、Cxcl1、Serpinb2、Upp1、Gpr109a、Gp38、Il1b、Cxcl2、Il1a、Ccl3、6720418B01Rik、5830496L11Rik、Cd8b1、Fcgrt、LOC385615およびScml4からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程;CD40、CD86、GATA3、HLA−DMA、HLA−DMB、ICOS、IFNG、IFNGR2、IL2、IL13、IL4、IL18、IL12RB1、IL17A、IL17F、IL18R1、IL2RA、IL2RG、IL4R、IL6R、TBX21、TGFBR2、TNF、FOXP3、IL10RB、KLRD1、CD69、LTB、CD83、PRF1、CAMK2D、LTA、FSCN1、TLR7、CSF2、CCR7、FASLG、IL1A、CCL5、CD8B、CXCL10、TLR2、CCL4、TLR7、IGHA1、IL24、SOCS1、OAS1、JAK1、PTPN2、IFITM1、IFI35、STAT2、BCL2、MVD、FDPS、SQLE、NSDHL、DHCR24、Acat2/Acat3、MSMO1、LSS、CYP51A1、NFKBIE、PIK3R1、PPP3CC、CD3D、IL2RB、PTEN、CD3G、ICOS、CAMK2D、NFAT5、LAT、ITK、H2−M2、FASLG、LIF、IGHA1、PRKACB、SGK1、MAPK11、TSC22D3、JUN、FKBP5、ADRB2、MAP3K1、MAPK12、POU2F1、SMARCA2、CDKN1A、TGFB3、HSP90AA1、DHCR24、CCR5、およびCXCL9からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程;Foxp3、Il2、Il1a、Il1b、C3、S100a8、S100a9、Cxcl2、Cxcl3、Ccl4、Ccl3およびCd14からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程;表8に示した遺伝子からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程;表10に示した遺伝子からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程;FoxP3、GPR83、CD14、TLR2、IFNG、CD40およびIL1Bからなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程;表12に示した遺伝子からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程;または、FoxP3+CD4+T細胞、CD4+T細胞CD8+T細胞、ガンマデルタT細胞、ナチュラルキラーT細胞、CD4+CD8+T細胞、マクロファージ細胞、単球細胞、間質細胞、多重系列前駆体細胞、樹状細胞、繊維芽細胞網状赤血球、繊維芽細胞および顆粒球からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子について遺伝子セットエンリッチメント解析を判定する工程と
を含み、
それにより、工程a)のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を特性決定する、
方法を提供する。
また本発明は、グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を特性決定する方法であって、
a)グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品のバッチを得る工程と;
b)所定量のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品で哺乳動物を免疫する工程と;
c)免疫後、所定時間に、工程b)の哺乳動物由来の細胞培養物を調製する工程と;
d)工程c)の培養物からの細胞を、所定量の工程a)のグラチラマーアセテート薬剤関連物質または医薬品とインキュベートする工程と;
e)抗原提示細胞への免疫反応、エフェクターリンパ球の分化、Tリンパ球の抑制、Foxp3ポジティブ制御性T細胞の活性化、単核白血球の広がり、Tリンパ球の増殖、リンパ球の広がり、ナイーブリンパ球の分化、炎症反応、免疫細胞の接着、細胞運動、細胞の遊走性、細胞の走化性、食細胞の細胞移動、単球の走化性、単球の細胞移動および発熱からなる群から選択される工程c)の細胞の生物学的活性レベルを判定する工程と
を含み、
それにより、工程a)のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を特性決定する、
方法を提供する。
また本発明は、グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を識別する方法であって、
i)本発明の方法に従って2つ以上のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を特性決定し、それぞれのグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品の特性を得る工程と;
ii)工程i)で得られたグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品の特性を比較する工程と
を含み、
それにより、グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を識別する、
方法を提供する。
本発明の1つ以上の態様において、哺乳動物はげっ歯動物である。
本発明の1つ以上の態様において、工程c)の培養物は初代培養物である。
本発明の1つ以上の態様において、工程a)のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品はグラチラマーアセテート医薬物質または医薬品である。
本発明の1つ以上の態様において、工程a)のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品はグラチラマーアセテート医薬物質または医薬品以外のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品である。
本発明の1つ以上の態様において、工程b)のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品はグラチラマーアセテート医薬物質または医薬品である。
本発明の1つ以上の態様において、工程b)のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品はグラチラマーアセテート医薬物質または医薬品以外のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品である。
本発明の1つ以上の態様において、工程b)のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品は工程a)と同一のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品である。
本発明の1つ以上の態様において、工程b)のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品は工程a)のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品とは異なるグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品である。
また本発明は、グラチラマーアセテート関連医薬物質を含む医薬品を生産する方法であって、改良が、
i)本発明の方法に従ってグラチラマーアセテート関連医薬物質を特性決定する工程であり、
ここで、工程e)は、Ecm1、Pres1、Pdlim4、Gpr83、Ifng、Il24、LOC100046608、Gm590、Gpr114、Tmie、Rasgrp1、Myo6、Pfkp、Usp18、Arl4c、Als2cl、2810410P22Rik、Arl5a、Gbp2、Rasgrp1、Ankrd37、Tpi1、4930583H14Rik、Ifit3、LOC667370、Klhdc1、Cd247、Igfbp4、Oas2、Bcl11b、Fscn1、Ctsg、Mpo、Prtn3、Lyzs、Emr1、Chi3l1、Anxa3、Hp、Lyz2、Lyz、Fer1l3、Sirpa、Cd63、Clec4n、Clec4d、EG433016、Stfa1、Chi3l3 Ngp、S100a8、S100a9、Clecsf9、Saa3、5033414K04Rik、Slc7a11、Slpi、Cd14、Fpr2、Fcgr3、F10、Gpnmb、Tgfbi、Mmp14、Slc11a1、C3、Gpr84、Acta2、Lcn2、Hmox1、Tpsab1、Ccl4、Il2、Inhba、Cxcl1、Serpinb2、Upp1、Gpr109a、Gp38、Il1b、Cxcl2、Il1a、Ccl3、6720418B01Rik、5830496L11Rik、Cd8b1、Fcgrt、LOC385615およびScml4からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定すること;表8に示した遺伝子からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定すること;表10に示した遺伝子からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定すること;FoxP3、GPR83、CD14、TLR2、IFNG、CD40およびIL1Bからなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定すること;表12に示した遺伝子からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定すること;または、FoxP3+CD4+T細胞、CD4+T細胞CD8+T細胞、ガンマデルタT細胞、ナチュラルキラーT細胞、CD4+CD8+T細胞、マクロファージ細胞、単球細胞、間質細胞、多重系列前駆体細胞、樹状細胞、繊維芽細胞網状赤血球、繊維芽細胞および顆粒球からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子について遺伝子セットエンリッチメント解析を判定することを含む、工程と;
ii)Ecm1、Pres1、Pdlim4、Gpr83、Ifng、Il24、LOC100046608、Gm590、Gpr114、Tmie、Rasgrp1、Myo6、Pfkp、Usp18、Arl4c、Als2cl、2810410P22Rik、Arl5a、Gbp2、Rasgrp1、Ankrd37、Tpi1、4930583H14Rik、Ifit3、LOC667370、Klhdc1、Cd247、Igfbp4、Oas2 Bcl11b、6720418B01Rik、5830496L11Rik、Cd8b1、Fcgrt、LOC385615およびScml4からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準と比較して低い場合、または、Fscn1、Ctsg、Mpo、Prtn3、Lyzs、Emr1、Chi3l1、Anxa3、Hp、Lyz2、Lyz、Fer1l3、Sirpa、Cd63、Clec4n、Clec4d、EG433016、Stfa1、Chi3l3 Ngp、S100a8、S100a9、Clecsf9、Saa3、5033414K04Rik、Slc7a11、Slpi、Cd14、Fpr2、Fcgr3、F10、Gpnmb、Tgfbi、Mmp14、Slc11a1、C3、Gpr84、Acta2、Lcn2、Hmox1、Tpsab1、Ccl4、Il2、Inhba、Cxcl1、Serpinb2、Upp1、Gpr109a、Gp38、Il1b、Cxcl2、Il1a,およびCcl3からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準と比較して高い場合、医薬品中の含有物として許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質のバッチを処分する工程;表8に示した遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準の発現レベルと実質的に同一でない場合、医薬品中の含有物として許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質のバッチを処分する工程;表10に示した遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準の発現レベルと実質的に同一でない場合、医薬品中の含有物として許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質のバッチを処分する工程;GPR83、IFNGおよびFoxp3からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが低い場合、または、CD14、CD40、TLR2およびIL1Bからなる群から選択される遺伝子の発現レベルが高い場合、医薬品中の含有物として許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質のバッチを処分する工程;FoxP3+T細胞遺伝子として表12で同定された遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが低い場合、または、マクロファージ遺伝子として表12で同定された遺伝子および単球遺伝子として表12で同定された遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが高い場合、医薬品中の含有物として許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質のバッチを処分する工程;あるいは、遺伝子セットエンリッチメント解析が、FoxP3+CD4+T細胞、CD4+T細胞CD8+T細胞、ガンマデルタT細胞、ナチュラルキラーT細胞およびCD4+CD8+T細胞からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子についてダウンレギュレーションを示すか、もしくはアップレギュレーションの欠如を示す場合、または、遺伝子セットエンリッチメント解析が、マクロファージ細胞、単球細胞、間質細胞、多重系列前駆体細胞、樹状細胞、繊維芽細胞網状赤血球、繊維芽細胞および顆粒球からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子についてアップレギュレーションを示すか、ダウンレギュレーションの欠如を示す場合、医薬品中の含有物として許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質のバッチを処分する工程と
を含む、方法を提供する。
また本発明は、グラチラマーアセテート関連医薬物質を含む医薬品を生産する方法であって、改良が、
i)本発明の方法に従ってグラチラマーアセテート関連医薬物質を特性決定する工程であり、
ここで、工程e)は、Foxp3、Il2、Il1a、Il1b、C3、S100a8、S100a9、Cxcl2、Cxcl3、Ccl4、Ccl3およびCd14からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定することを含む、工程と;
ii)FoxP3の発現レベルが参考基準と比較して低い場合、または、Il2、Il1a、Il1b、C3、S100a8、S100a9、Cxcl2、Cxcl3、Ccl4、Ccl3およびCd14からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルが参考基準と比較して高い場合、医薬品中の含有物として許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質のバッチを処分する工程と
を含む、方法を提供する。
本発明はまた、グラチラマーアセテート関連医薬物質を含む医薬品を生産する方法であって、改良が、
i)本発明の方法に従ってグラチラマーアセテート関連医薬物質を特性決定する工程であり、
ここで、工程e)は、抗原提示細胞への免疫反応、エフェクターリンパ球の分化、Tリンパ球の抑制、Foxp3ポジティブ制御性T細胞の活性化、単核白血球の広がり、Tリンパ球の増殖、リンパ球の広がり、ナイーブリンパ球の分化、炎症反応、免疫細胞の接着、細胞運動、細胞の遊走性、細胞の走化性、食細胞の細胞移動、単球の走化性、単球の細胞移動および発熱からなる群から選択される工程c)の細胞の生物学的活性レベルを判定することを含む、工程と;
ii)抗原提示細胞への免疫反応、エフェクターリンパ球の分化、Tリンパ球の抑制、およびFoxp3ポジティブ制御性T細胞の活性化からなる群から選択される生物学的活性レベルが参考基準と比較して低い場合、または、単核白血球の広がり、Tリンパ球の増殖、リンパ球の広がり、ナイーブリンパ球の分化、炎症反応、免疫細胞の接着、細胞運動、細胞の遊走性、細胞の走化性、食細胞の細胞移動、単球の走化性、単球の細胞移動および発熱からなる群から選択される生物学的活性レベルが参考基準と比較して高い場合、医薬品中の含有物として許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質のバッチを処分する工程と
を含む、方法を提供する。
また本発明は、グラチラマーアセテート関連医薬物質を含む医薬品をリリースする方法であって、改良が、
i)本発明の方法に従ってグラチラマーアセテート関連医薬品を特性決定する工程であり、
ここで、工程e)は、Ecm1、Pres1、Pdlim4、Gpr83、Ifng、Il24、LOC100046608、Gm590、Gpr114、Tmie、Rasgrp1、Myo6、Pfkp、Usp18、Arl4c、Als2cl、2810410P22Rik、Arl5a、Gbp2、Rasgrp1、Ankrd37、Tpi1、4930583H14Rik、Ifit3、LOC667370、Klhdc1、Cd247、Igfbp4、Oas2、Bcl11b、Fscn1、Ctsg、Mpo、Prtn3、Lyzs、Emr1、Chi3l1、Anxa3、Hp、Lyz2、Lyz、Fer1l3、Sirpa、Cd63、Clec4n、Clec4d、EG433016、Stfa1、Chi3l3 Ngp、S100a8、S100a9、Clecsf9、Saa3、5033414K04Rik、Slc7a11、Slpi、Cd14、Fpr2、Fcgr3、F10、Gpnmb、Tgfbi、Mmp14、Slc11a1、C3、Gpr84、Acta2、Lcn2、Hmox1、Tpsab1、Ccl4、Il2、Inhba、Cxcl1、Serpinb2、Upp1、Gpr109a、Gp38、Il1b、Cxcl2、Il1a、Ccl3、6720418B01Rik、5830496L11Rik、Cd8b1、Fcgrt、LOC385615およびScml4からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定すること;表8に示した遺伝子からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定すること;表10に示した遺伝子からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定すること;FoxP3、GPR83、CD14、TLR2、IFNG、CD40およびIL1Bからなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定すること;表12に示した遺伝子からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定すること;または、FoxP3+CD4+T細胞、CD4+T細胞CD8+T細胞、ガンマデルタT細胞、ナチュラルキラーT細胞、CD4+CD8+T細胞、マクロファージ細胞、単球細胞、間質細胞、多重系列前駆体細胞、樹状細胞、繊維芽細胞網状赤血球、繊維芽細胞および顆粒球からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子について遺伝子セットエンリッチメント解析を判定することを含む、工程と;
ii)Ecm1、Pres1、Pdlim4、Gpr83、Ifng、Il24、LOC100046608、Gm590、Gpr114、Tmie、Rasgrp1、Myo6、Pfkp、Usp18、Arl4c、Als2cl、2810410P22Rik、Arl5a、Gbp2、Rasgrp1、Ankrd37、Tpi1、4930583H14Rik、Ifit3、LOC667370、Klhdc1、Cd247、Igfbp4、Oas2 Bcl11b、6720418B01Rik、5830496L11Rik、Cd8b1、Fcgrt、LOC385615およびScml4からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準と比較して低い場合、または、Fscn1、Ctsg、Mpo、Prtn3、Lyzs、Emr1、Chi3l1、Anxa3、Hp、Lyz2、Lyz、Fer1l3、Sirpa、Cd63、Clec4n、Clec4d、EG433016、Stfa1、Chi3l3 Ngp、S100a8、S100a9、Clecsf9、Saa3、5033414K04Rik、Slc7a11、Slpi、Cd14、Fpr2、Fcgr3、F10、Gpnmb、Tgfbi、Mmp14、Slc11a1、C3、Gpr84、Acta2、Lcn2、Hmox1、Tpsab1、Ccl4、Il2、Inhba、Cxcl1、Serpinb2、Upp1、Gpr109a、Gp38、Il1b、Cxcl2、Il1a、およびCcl3からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準と比較して高い場合、リリースについて許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬品のバッチを処分する工程;表8に示した遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準の発現レベルと実質的に同一でない場合、リリースについて許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬品のバッチを処分する工程;表10に示した遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準の発現レベルと実質的に同一でない場合、リリースについて許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬品のバッチを処分する工程;GPR83、IFNGおよびFoxp3からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが低い場合、または、CD14、CD40、TLR2およびIL1Bからなる群から選択される遺伝子の発現レベルが高い場合、リリースについて許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬品のバッチを処分する工程;FoxP3+T細胞遺伝子として表12で同定された遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが低い場合、または、マクロファージ遺伝子として表12で同定された遺伝子および単球遺伝子として表12で同定された遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが高い場合、リリースについて許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬品のバッチを処分する工程;あるいは、遺伝子セットエンリッチメント解析が、FoxP3+CD4+T細胞、CD4+T細胞CD8+T細胞、ガンマデルタT細胞、ナチュラルキラーT細胞およびCD4+CD8+T細胞からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子についてダウンレギュレーションを示すか、もしくはアップレギュレーションの欠如を示す場合、または、遺伝子セットエンリッチメント解析が、マクロファージ細胞、単球細胞、間質細胞、多重系列前駆体細胞、樹状細胞、繊維芽細胞網状赤血球、繊維芽細胞および顆粒球からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子についてアップレギュレーションを示すか、もしくはダウンレギュレーションの欠如を示す場合、リリースについて許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬品のバッチを処分する工程と
を含む、方法を提供する。
また本発明は、グラチラマーアセテート関連医薬物質を含む医薬品をリリースする方法であって、改良が、
i)本発明の方法に従ってグラチラマーアセテート関連医薬品を特性決定する工程であり、
ここで、工程e)は、Foxp3、Il2、Il1a、Il1b、C3、S100a8、S100a9、Cxcl2、Cxcl3、Ccl4、Ccl3およびCd14からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定することを含む、工程と;
ii)FoxP3の発現レベルが参考基準と比較して低い場合、または、Il2、Il1a、Il1b、C3、S100a8、S100a9、Cxcl2、Cxcl3、Ccl4、Ccl3およびCd14からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルが参考基準と比較して高い場合、リリースについて許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬品のバッチを処分する工程と
を含む、方法を提供する。
また本発明は、グラチラマーアセテート関連医薬物質を含む医薬品をリリースする方法であって、改良が、
i)本発明の方法に従ってグラチラマーアセテート関連医薬品を特性決定する工程であり、
ここで、工程e)は、抗原提示細胞への免疫反応、エフェクターリンパ球の分化、Tリンパ球の抑制、Foxp3ポジティブ制御性T細胞の活性化、単核白血球の広がり、Tリンパ球の増殖、リンパ球の広がり、ナイーブリンパ球の分化、炎症反応、免疫細胞の接着、細胞運動、細胞の遊走性、細胞の走化性、食細胞の細胞移動、単球の走化性、単球の細胞移動および発熱からなる群から選択される工程c)の細胞の生物学的活性レベルを判定することを含む、工程と;
ii)抗原提示細胞への免疫反応、エフェクターリンパ球の分化、Tリンパ球の抑制、およびFoxp3ポジティブ制御性T細胞の活性化からなる群から選択される生物学的活性レベルが参考基準と比較して低い場合、または、単核白血球の広がり、Tリンパ球の増殖、リンパ球の広がり、ナイーブリンパ球の分化、炎症反応、免疫細胞の接着、細胞運動、細胞の遊走性、細胞の走化性、食細胞の細胞移動、単球の走化性、単球の細胞移動および発熱からなる群から選択される生物学的活性レベルが参考基準と比較して高い場合、リリースについて許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬品のバッチを処分する工程と
を含む、方法を提供する。
本発明はまた、グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品の準最適活性を同定する方法であって、
a)グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品をげっ歯動物に投与する工程と;
b)抗原提示細胞への免疫反応、エフェクターリンパ球の分化、Tリンパ球の抑制、Foxp3ポジティブ制御性T細胞の活性化、単核白血球の広がり、Tリンパ球の増殖、リンパ球の広がり、ナイーブリンパ球の分化、炎症反応、免疫細胞の接着、細胞運動、細胞の遊走性、細胞の走化性、食細胞の細胞移動、単球の走化性、単球の細胞移動および発熱からなる群から選択されるげっ歯動物の生物学的活性レベルを判定する工程と;
c)抗原提示細胞への免疫反応、エフェクターリンパ球の分化、Tリンパ球の抑制およびFoxp3ポジティブ制御性T細胞の活性化からなる群から選択される生物学的活性レベルが参考基準と比較して低い場合、または、単核白血球の広がり、Tリンパ球の増殖、リンパ球の広がり、ナイーブリンパ球の分化、炎症反応、免疫細胞の接着、細胞運動、細胞の遊走性、細胞の走化性、食細胞の細胞移動、単球の走化性、単球の細胞移動および発熱からなる群から選択される生物学的活性レベルが参考基準と比較して高い場合、準最適活性を生じるものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を同定する工程と
を含み、
それにより、グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品の準最適活性を同定する、
方法を提供する。
また本発明は、グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品の準最適活性を同定する方法であって、
a)グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品をげっ歯動物に投与する工程と、
b)Ecm1、Pres1、Pdlim4、Gpr83、Ifng、Il24、LOC100046608、Gm590、Gpr114、Tmie、Rasgrp1、Myo6、Pfkp、Usp18、Arl4c、Als2cl、2810410P22Rik、Arl5a、Gbp2、Rasgrp1、Ankrd37、Tpi1、4930583H14Rik、Ifit3、LOC667370、Klhdc1、Cd247、Igfbp4、Oas2、Bcl11b、Fscn1、Ctsg、Mpo、Prtn3、Lyzs、Emr1、Chi3l1、Anxa3、Hp、Lyz2、Lyz、Fer1l3、Sirpa、Cd63、Clec4n、Clec4d、EG433016、Stfa1、Chi3l3 Ngp、S100a8、S100a9、Clecsf9、Saa3、5033414K04Rik、Slc7a11、Slpi、Cd14、Fpr2、Fcgr3、F10、Gpnmb、Tgfbi、Mmp14、Slc11a1、C3、Gpr84、Acta2、Lcn2、Hmox1、Tpsab1、Ccl4、Il2、Inhba、Cxcl1、Serpinb2、Upp1、Gpr109a、Gp38、Il1b、Cxcl2、Il1a、Ccl3、6720418B01Rik、5830496L11Rik、Cd8b1、Fcgrt、LOC385615およびScml4からなる群から選択される1つ以上の遺伝子のげっ歯動物における発現レベルを判定する工程;表8に示した遺伝子からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定する工程;表10に示した遺伝子からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定する工程;FoxP3、GPR83、CD14、TLR2、IFNG、CD40およびIL1Bからなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定する工程;表12に示した遺伝子からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定する工程;または、FoxP3+CD4+T細胞、CD4+T細胞CD8+T細胞、ガンマデルタT細胞、ナチュラルキラーT細胞、CD4+CD8+T細胞、マクロファージ細胞、単球細胞、間質細胞、多重系列前駆体細胞、樹状細胞、繊維芽細胞網状赤血球、繊維芽細胞および顆粒球からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子について遺伝子セットエンリッチメント解析を判定する工程と;
c)Ecm1、Pres1、Pdlim4、Gpr83、Ifng、Il24、LOC100046608、Gm590、Gpr114、Tmie、Rasgrp1、Myo6、Pfkp、Usp18、Arl4c、Als2cl、2810410P22Rik、Arl5a、Gbp2、Rasgrp1、Ankrd37、Tpi1、4930583H14Rik、Ifit3、LOC667370、Klhdc1、Cd247、Igfbp4、Oas2 Bcl11b、6720418B01Rik、5830496L11Rik、Cd8b1、Fcgrt、LOC385615およびScml4の群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準と比較して低い場合、または、Fscn1、Ctsg、Mpo、Prtn3、Lyzs、Emr1、Chi3l1、Anxa3、Hp、Lyz2、Lyz、Fer1l3、Sirpa、Cd63、Clec4n、Clec4d、EG433016、Stfa1、Chi3l3 Ngp、S100a8、S100a9、Clecsf9、Saa3、5033414K04Rik、Slc7a11、Slpi、Cd14、Fpr2、Fcgr3、F10、Gpnmb、Tgfbi、Mmp14、Slc11a1、C3、Gpr84、Acta2、Lcn2、Hmox1、Tpsab1、Ccl4、Il2、Inhba、Cxcl1、Serpinb2、Upp1、Gpr109a、Gp38、Il1b、Cxcl2、Il1a、およびCcl3の群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準と比較して高い場合、準最適活性を生じるものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を同定する工程;表8に示した遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準の発現レベルと実質的に同一でない場合、準最適活性を生じるものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を同定する工程;表10に示した遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準の発現レベルと実質的に同一でない場合、準最適活性を生じるものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を同定する工程;GPR83、IFNGおよびFoxp3からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが低い場合、または、CD14、CD40、TLR2およびIL1Bからなる群から選択される遺伝子の発現レベルが高い場合、準最適活性を生じるものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を同定する工程;FoxP3+T細胞遺伝子として表12で同定された遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが低い場合、または、マクロファージ遺伝子として表12で同定された遺伝子および単球遺伝子として表12で同定された遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが高い場合、準最適活性を生じるものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を同定する工程;あるいは、遺伝子セットエンリッチメント解析が、FoxP3+CD4+T細胞、CD4+T細胞CD8+T細胞、ガンマデルタT細胞、ナチュラルキラーT細胞およびCD4+CD8+T細胞からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子についてダウンレギュレーションを示すか、もしくはアップレギュレーションの欠如を示す場合、または、遺伝子セットエンリッチメント解析が、マクロファージ細胞、単球細胞、間質細胞、多重系列前駆体細胞、樹状細胞、繊維芽細胞網状赤血球、繊維芽細胞および顆粒球からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子についてアップレギュレーションを示すか、もしくはダウンレギュレーションの欠如を示す場合、準最適活性を生じるものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を同定する工程と
を含み、
それにより、グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品の準最適活性を同定する、
方法を提供する。
本発明の1つ以上の態様において、発現レベルは血液で判定される。
本発明の1つ以上の態様において、発現レベルはPBMCで判定される。
本発明の1つ以上の態様において、参考基準は、グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品の投与前の発現レベルである。
本発明の1つ以上の態様において、参考基準は、グラチラマーアセテート医薬物質または医薬品の投与後の発現レベルである。
本発明の1つ以上の態様において、げっ歯動物はマウスである。
本発明の1つ以上の態様において、マウスはメス(SJL×BALB/C)F1マウスである。
本発明の1つ以上の態様において、マウスは約8週齢から約12週齢である。
本発明の1つ以上の態様において、初代培養物は脾臓細胞の培養物である。
本発明の1つ以上の態様において、初代培養物はリンパ節細胞の培養物である。
本発明の1つ以上の態様において、脾臓細胞の初代培養物は免疫の約3日後に調製される。
本発明の1つ以上の態様において、工程d)のインキュベーションは約24時間である。
本発明の1つ以上の態様において、グラチラマーアセテート関連医薬物質はグラチラモイドであり、または、グラチラマーアセテート関連医薬品はグラチラモイドを含む。
本発明の1つ以上の態様において、グラチラマーアセテート関連医薬物質はグラチラマーアセテート医薬物質以外のグラチラモイドであり、または、グラチラマーアセテート関連医薬品はグラチラマーアセテート医薬物質以外のグラチラモイドを含む。
本発明の1つ以上の態様において、方法は、Ecm1、Pres1、Pdlim4、Gpr83、Ifng、Il24、LOC100046608、Gm590、Gpr114、Tmie、Rasgrp1、Myo6、Pfkp、Usp18、Arl4c、Als2cl、2810410P22Rik、Arl5a、Gbp2、Rasgrp1、Ankrd37、Tpi1、4930583H14Rik、Ifit3、LOC667370、Klhdc1、Cd247、Igfbp4、Oas2、Bcl11b、Fscn1、Ctsg、Mpo、Prtn3、Lyzs、Emr1、Chi3l1、Anxa3、Hp、Lyz2、Lyz、Fer1l3、Sirpa、Cd63、Clec4n、Clec4d、EG433016、Stfa1、Chi3l3 Ngp、S100a8、S100a9、Clecsf9、Saa3、5033414K04Rik、Slc7a11、Slpi、Cd14、Fpr2、Fcgr3、F10、Gpnmb、Tgfbi、Mmp14、Slc11a1、C3、Gpr84、Acta2、Lcn2、Hmox1、Tpsab1、Ccl4、Il2、Inhba、Cxcl1、Serpinb2、Upp1、Gpr109a、Gp38、Il1b、Cxcl2、Il1a、Ccl3、6720418B01Rik、5830496L11Rik、Cd8b1、Fcgrt、LOC385615およびScml4からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程を含む。
本発明の1つ以上の態様において、方法は、Foxp3、Il2、Il1a、Il1b、C3、S100a8、S100a9、Cxcl2、Cxcl3、Ccl4、Ccl3およびCd14からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程を含む。
本発明の1つ以上の態様において、方法は、Gene Expression Omnibusアクセッション番号GSE40566におけるグラチラマーアセテート医薬物質または医薬品によって制御される遺伝子からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程を含む。
本発明の1つ以上の態様において、方法は、CD40、CD86、GATA3、HLA−DMA、HLA−DMB、ICOS、IFNG、IFNGR2、IL2、IL13、IL4、IL18、IL12RB1、IL17A、IL17F、IL18R1、IL2RA、IL2RG、IL4R、IL6R、TBX21、TGFBR2、TNF、FOXP3、IL10RB、KLRD1、CD69、LTB、CD83、PRF1、CAMK2D、LTA、FSCN1、TLR7、CSF2、CCR7、FASLG、IL1A、CCL5、CD8B、CXCL10、TLR2、CCL4、TLR7、IGHA1、IL24、SOCS1、OAS1、JAK1、PTPN2、IFITM1、IFI35、STAT2、BCL2、MVD、FDPS、SQLE、NSDHL、DHCR24、Acat2/Acat3、MSMO1、LSS、CYP51A1、NFKBIE、PIK3R1、PPP3CC、CD3D、IL2RB、PTEN、CD3G、ICOS、CAMK2D、NFAT5、LAT、ITK、H2−M2、FASLG、LIF、IGHA1、PRKACB、SGK1、MAPK11、TSC22D3、JUN、FKBP5、ADRB2、MAP3K1、MAPK12、POU2F1、SMARCA2、CDKN1A、TGFB3、HSP90AA1、DHCR24、CCR5、およびCXCL9からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程を含む。
本発明の1つ以上の態様において、方法は、表8に示した遺伝子からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程を含む。
本発明の1つ以上の態様において、方法は、表10に示した遺伝子からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程を含む。
本発明の1つ以上の態様において、方法は、FoxP3、GPR83、CD14、TLR2、IFNG、CD40およびIL1Bからなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程を含む。
本発明の1つ以上の態様において、方法は、表12に示した遺伝子からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程を含む。
本発明の1つ以上の態様において、方法は、FoxP3+CD4+T細胞、CD4+T細胞CD8+T細胞、ガンマデルタT細胞、ナチュラルキラーT細胞、CD4+CD8+T細胞、マクロファージ細胞、単球細胞、間質細胞、多重系列前駆体細胞、樹状細胞、繊維芽細胞網状赤血球、繊維芽細胞および顆粒球からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子についての遺伝子セットエンリッチメント解析を判定する工程を含む。
本発明の1つ以上の態様において、遺伝子セットエンリッチメント解析を判定する工程は、表11に示したランクリストファイルの1つ以上に存在する遺伝子からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを評価する工程を含む。
本発明の1つ以上の態様において、参考基準は培養基である。
定義
ここで使用される場合、「ナイーブ対象」とは、いかなる多発性硬化症薬によっても処置されていない対象である。
ここで使用される場合、「グラチラモイドナイーブ対象」とは、いかなるグラチラモイド薬によっても処置されていない対象である。グラチラモイドナイーブ対象は、他の多発性硬化症薬によって処置されていてもよい。
ここで使用される場合、「対象の血液で」とは、対象の血液に由来するPBMC、リンパ球、単球、マクロファージ、好塩基球、樹状細胞または他の細胞を意味する。
ここで使用される場合、「参考基準」とは、1つ以上の変数に関して、参考基準とは異なる別のサンプルまたは値についての比較点となるサンプルまたは値である。対象への特定について、「参照標準」は、健全と定義された状態の定義された群を特徴付ける値または値の範囲である。例えば、参照標準は、健全な対象または多発性硬化症に罹患している対象を特性決定することができ、対象が多発性硬化症に罹患している場合、対象はナイーブであり得るか、またはグラチラマーアセテート医薬物質を服用した可能性がある。
ここで使用される場合、用語「グラチラマーアセテート関連医薬物質」(GARDS)は、抗原提示においてMHCクラスIIでミエリン塩基性タンパク質と競合し得るすべてのポリペプチドを含むものとする。グラチラマーアセテート関連物質としては、所定の配列を有するポリペプチド、ならびに、4種のアミノ酸、グルタミン酸(E)、アラニン(A)、リシン(K)およびチロシン(Y)から;アミノ酸Y、E、AおよびKのうちの何れか3種、すなわち、YAK、YEK、YEAもしくはEAKから;またはアミノ酸Y、E、AおよびKのうちの3種と第4のアミノ酸から構築されるポリペプチドの混合物が挙げられる。グラチラマーアセテート関連物質の例は、米国特許第6,514,938 A1号、同第7,299,172 B2号、同第7,560,100号および同第7,655,221 B2号、および米国特許出願公報第US 2009−0191173 A1号に開示されており、これらの開示は、それらの全体が参照によりここに組み込まれるものとする。グラチラマーアセテート関連物質としては、グラチラモイドおよびグラチラマーアセテート医薬物質が挙げられる。
ここで使用される場合、「グラチラマーアセテート関連医薬品」(GARDP)は、グラチラマーアセテート関連医薬物質を含有する。
ここで使用される場合、「グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品」は、グラチラマーアセテート関連医薬物質またはグラチラマーアセテート関連医薬品である。
ここで使用される場合、「グラチラモイド」は、合成タンパク質の複合混合物、および4種の天然アミノ酸:L−グルタミン酸、L−アラニン、L−リシンおよびL−チロシンから所定のモル比で構築される様々なサイズのポリペプチドである。グラチラモイドの例としては、グラチラマーアセテート医薬物質(例えば、Copaxone(登録商標))、ならびに、Copaxone(登録商標)以外のグラチラモイド、例えばGA−Natcoが挙げられる。
ここで使用される場合、「グラチラマーアセテート医薬物質」(GADS)はTeva Pharmaceutical Industries, Ltd.によって生産されているグラチラマーアセテートであり、グラチラマーアセテート医薬品中の活性成分である。
ここで使用される場合、「グラチラマーアセテート医薬品」(GAPD)は4種の天然アミノ酸:L−グルタミン酸、L−アラニン、L−チロシンおよびL−リシンをそれぞれ0.141、0.427、0.095および0.338の平均モル分率で含有し、平均分子量が5,000〜9,000ダルトンである、合成ポリペプチドの酢酸塩からなる、Teva Pharmaceutical Industries, Ltd.によって生産されているグラチラマーアセテート医薬物質を含有する(8)。グラチラマーアセテート医薬品、ならびにグラチラマーアセテート医薬物質は、例1および例2に従って試験した場合、図2に示す応答をもたらす。Copaxone(登録商標)はグラチラマーアセテート医薬品である。
ここで使用される場合、「グラチラマーアセテート医薬物質または医薬品」は、グラチラマーアセテート医薬物質またはグラチラマーアセテート医薬品である。
ここで使用される場合、「グラチラマーアセテート参考基準」は、グラチラマーアセテート医薬品中で確認された医薬物質であるか、またはそれを含有している。グラチラマーアセテート参考基準の例としては、例2のグラチラマーアセテート参考基準が挙げられる。
ここで使用される場合、「準最適活性」は、消極的応答(negative response)を意味するか、またはTeva Pharmaceutical Industries, Ltd.によって生産されているグラチラマーアセテート医薬物質またはグラチラマーアセテート医薬品に対する応答よりも低い応答を意味する。
ここで使用される場合、医薬品の「リリース」とは、消費者に対し製品が利用可能になることを意味する。
ここで使用される場合、明示した数に関する「約」とは、明示した値の+10パーセントから−10パーセントの範囲を包含する。したがって、例えば、約100mgは90〜110mgの範囲を含み、したがってまた、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109および110mgを含む。したがって、約100mgは、一態様において、100mgを含む。
パラメーター範囲が提供される場合、その範囲内のすべての整数、それらの10分の1、およびそれらの100分の1もまた本発明によって提供されるものと理解されたい。例えば、「0.2〜5mg」は、0.3mg以下の0.2mg、0.21mg、0.22mg、0.23mg等、0.4mg以下の0.31mg、0.32mg、0.33mg等、5.0mg以下の0.5mg、0.6mg等の表示である。
ここに記載されている様々な要素のすべての組合せは、本発明の範囲内である。
本発明は、この後の実験の詳細な記載によってより一層理解されるが、当業者は、詳述した特定の実験がこの後の請求項でより完全に開示されている本発明の単なる例証であるということを容易に認識する。
[実施例]
実験の詳細
方法
マウス
すべての実験手順は、研究における動物の使用に関して容認されている倫理基準に適合し、Teva Institutional Animal Care and Use Committeeによって承認されている実験動物ガイドラインの管理および使用に関する委員会(Committee for the Care and Use of Experimental Animals guidelines)に従った。これらの実験については、本発明者らは、8〜12週間齢のメス(Balb/c×SJL)F1マウス(Harlan、Israel)を購入した。
マウス脾臓細胞培養物の調製
すべての実験手順は、研究における動物の使用に関して容認されている倫理基準に適合し、Teva Institutional Animal Care and Use Committeeによって承認されている実験動物ガイドラインの管理および使用に関する委員会に従った。GA反応性T細胞を刺激誘導するため、8匹のメスのマウス、8〜12週齢のF1雑種(SJL×BALB/C)(Harlan Biotech Israel、Rehovot、Israelから購入)にPBS中のGA参考基準(GA−RS)の2.5mg/mL溶液の100μLを注射した。(マウス1匹当たり250μgのGA−RS)。GA−RS(Teva)は、標準バッチとして定められ、すべてのコパキソン(登録商標)バッチの品質管理(QC)リリース試験における基準として使用されている、選定されたGA医薬物質バッチである。マウスは、免疫処置後、3日間個別に換気ケージで飼育し、マウスを屠殺し、それらの脾臓を無菌的に摘出し、RPMI1640中で氷上に置いた。単一細胞懸濁液を調製した。
赤血球溶解後、脾臓細胞を取り出し、L−グルタミン2mM(1%v/v)、MEM 2mM(1%v/v)、ピルビン酸ナトリウム1mM(1%v/v)、抗生物質/抗カビ剤溶液(0.2%v/v)および2−メルカプトエタノール(0.1%v/v)を補充した、規定の細胞培養基(DCCM1)(Biological Industries、Beit Haemek、Israel)(96.7%v/v)中で10×106細胞/mLの最終濃度に再懸濁した。
インビトロにおける細胞活性化
脾臓細胞は、次の何れかで処置した:A)GA、Tevaによって製造されたGA参考基準(GA−RS;22のサンプル)およびGA医薬品(GA−DP、30のバッチから得た34のサンプル)を含んでいるもの;ならびに、Teva以外の会社によって製造された他のグラチラモイドの5つの異なるバッチから得た11のサンプルを含んでいるGA−Natco。
アクチベータ水溶液サンプル、マンニトール(Copaxone(登録商標)中の非活性賦形剤)、および培養基を、96ウェル組織培養プレートに加えた(1サンプル当たり3ウェル)。脾臓細胞(125μL 10×106SPL細胞/mL懸濁液)をアクチベータ溶液に加え、37℃で24時間インキュベートした。次いで、細胞を洗浄し、RNA安定化溶液(RNAlater(登録商標)溶液、Applied Biosystems)で希釈し、4℃で保存した。
RNA単離およびマイクロアレイ発現プロファイリング
活性化した脾臓細胞由来の全RNAの抽出は、PerfectPure RNA Cultures CEKK kit 50(5Prime GmbH、Hamburg、Germany)を使用し、メーカーの使用説明書に従って実施した。RNAの品質は、260/280nmの吸光度比およびゲル電気泳動(Experion(商標)、Bio−Rad、Hercules、CA)によって評価した。サンプルから抽出した全RNAは、45,200個を超える転写物を含有するIllumina Mouse WG−6_V2マイクロアレイチップにハイブリダイズさせた。
マイクロアレイハイブリダイゼーション、アレイスキャン法、および最初の前処理は、BioRap(Technion、Haifa、Israel)によって実施した。8つの独立したマイクロアレイ実験を実施し、それぞれの実験は、1つ以上の培養基およびGAサンプルを、様々なGA関連材料および他のグラチラモイド、サンプルと共に含んでいた。
データ解析
最初のビーズレベルデータ前処理は、Illumina BeadStudioソフトウェアを使用して実施した。続くバイオインフォマティクス解析は、Negev, Ltd.(NIBN, Beer−Sheva, Israel)のNational Institute for Biotechnologyのバイオインフォマティクスコア施設で行った。遺伝子レベルシグナルに対するビーズレベルデータのとりまとめは、中央絶対偏差(MAD)3よりも大きい外れ値を除いた後、Rパッケージ「beadarray」(45)を使用して実施した。サンプル間の分値正規化は、Partek Genomics Suite (Partek, Inc., St. Louis, Missouri)を使用して実施し、続いて、実験のバッチ効果の補正(すなわち、RNA抽出とアレイ処理の日付の違いに関連したもの)は、Partek Batch Remover(商標)ツールを使用して実施した。その結果、サンプルの少なくとも1つにおいて発現シグナルが(log2スケールで)6を超える34,666個の発現遺伝子をさらなる解析のために保持した。達成されたシグナルの主成分解析(PCA)を図1に示す。
特異的に発現された遺伝子の同定に関する統計的検定
34,666個の発現遺伝子を次の試験に供した:(1)GA(すなわちGA−RSおよびGA−DP)と培養基を比較するt検定;(2)GA−Natcoと培養基を比較するt検定;および(3)3つのサンプル群:GA−RS、GA−DPおよびGA−Natcoを比較する一元配置分散解析試験。この試験は2回実施した:11個のGA−Natcoサンプルすべてについては1回、GA−Natcoサンプルの8個だけは1回であった。それぞれの一元配置分散解析試験には、2対の比較(「差異」):GA−DP対GA−RSおよびGA−Natco対GA−RSが含まれていた。倍差値は、線形目盛で示した。
階層クラスター解析
階層クラスター解析は、サンプル全体のそれぞれの遺伝子の平均シグナルがゼロと等しく、標準偏差が1と等しくなるようにデータを正規化した後、Expander(46)で実施した。
マイクロアレイデータの共有
マイクロアレイデータは、Gene Expression Omnibus(www.ncbi.nlm.nih.gov/geo)にアクセッション番号GSE40566で集積された。
機能遺伝子の発現解析
グラチラモイドにより脾臓細胞において誘導される遺伝子関連の主要生物学的機序を同定するため、遺伝子機能アノテーション、エンリッチメント、および経路解析をIngenuity Pathways Analysis (IPA)Suite(www.ingenuity.com)により実施した。プログラムは、様々な実験プラットフォームおよび一次文献情報源からのデータを統合し、分子の相互作用、細胞の表現型および疾患プロセスに対する洞察を提供し、次いで、遺伝子転写変化の下流の生物学的効果を予測する。IPAウェブソフトウェアも調節遺伝子および転写因子の機能的なネットワークの再構築に使用した。それぞれのプロセスに関する有意スコア(フィッシャーの右側直接確率検定を使用し、p値として表わされる)は、IPAデータベースに保存されているすべての機能性/経路アノテーションにおいてこれらの遺伝子の総数に関するネットワークまたは経路に関与する遺伝子転写産物の数として計算される。すべてのp値は、p=0.05のカットオフで、Benjamini−Hochberg FDR法を使用する複数の試験の補正に適用された。
例1
GAおよびGA−Natcoによって制御される遺伝子の同定
マウスをGA参考基準(RS)で免疫し、3日後に脾臓を摘出し、細胞を抽出した。培養した脾臓細胞を、24時間、培養基、マンニトールまたはグラチラモイドの何れか(GA−RS、GA−DPまたはGA−Natco)でエクスビボにて再活性化した。RNAを抽出し、完全遺伝子発現解析を実施した。
マイクロアレイ解析
正規化された遺伝子発現シグナルの主成分解析(PCA)は、2つの主要なクラスターを示した。1つのクラスターにおいては培養基およびマンニトールのサンプルであり、別のクラスターにおいてはグラチラモイド(GA−RS、GA−DPおよびGA Natco)であった(図1)。
合計1474個の遺伝子が、GA(すなわち、GA参考基準のGA−RSおよびGA医薬品のGA−DP)によってアップレギュレートまたはダウンレギュレートされ(FDR調整p値<0.05)、培養基処置サンプルと比較した倍差は1.3以上であった(図2)。GA−RSにより、またGA−DPにより活性化された細胞の遺伝子発現レベルは、統計的には判別不可能であった。GA−Natcoと培養基の間の比較により、アップレギュレートまたはダウンレギュレートされた1894個の遺伝子が示され(FDR調整p値<0.05、倍差は1.3以上)、1271個の遺伝子がGAおよびGA−Natcoの両方のシグネチャーに共通であった。GA−NatcoサンプルをGA−RSサンプルと直接比較した場合、75個の遺伝子が有意に異なる発現を有していた(FDR調整p値<0.05)。遺伝子発現パターンは、11のGA−Natcoサンプル(5つのバッチから取得したもの)内では一貫性はなく、3つのサンプル(2バッチ)と8つのサンプル(3バッチ)の2つの個別のクラスターに分かれる。GA−RSサンプルと8つのGA−Natcoサンプルの遺伝子発現パターンを比較した場合、98子の遺伝子でFDR調整p値が0.05未満であり、倍差は1.3以上であった(図3)。
例2
培養基と比較してGAにより差次的に発現される遺伝子の機能解析
GAサンプルによる活性化の後にアップレギュレートまたはダウンレギュレートされた1474個の遺伝子の機能解析からは、特に、最も顕著に影響を受けた生物学的機能は、Tリンパ球およびBリンパ球をはじめとする免疫細胞の増殖および活性化の強化、APCの刺激および免疫反応、およびエフェクターTリンパ球の分化に関連したものであったことが示唆された(表1)。同時に、細胞傷害性Tリンパ球の量に関連する機能、および血液形成前駆細胞の発達に関連する機能はダウンレギュレートされた。
GAおよびそれらの対応する遺伝子によって改変された遺伝子転写産物に関連する有意な標準経路は、表2で確認することができる。このリストにおいて、Tヘルパー細胞分化は最も有意な標準経路であり(p=4.97E−16)、この経路の転写活性化(表3)はGA免疫調節活性の前述の機序と一致している。GAは、前炎症性サイトカイン、例えば、IFNγ、IL−2をコードしている遺伝子の発現を促進することによって、またTBX21転写因子の発現を増加させることによってTh1細胞活性化を誘導した(表3)。さらに、両方ともTH−17経路と関係するIL−17AおよびIL−17Fは、GAサンプルにおいて過剰発現された。Th2表現型への分化は、抗炎症サイトカイン、例えばIL−4およびIL−13などをコードしている遺伝子の刺激、ならびに、IL−4RおよびIL−4産生を刺激する転写因子のGATAファミリー(GATA3)の過剰発現によって明白であった(表3)。IL18R発現は、Th2表現型にも一致しているGAによってダウンレギュレートされた(33)。これらの知見は、GA処置の開始時に、CD4+T細胞株が炎症誘発性Th1サイトカインおよび抗炎症性Th2サイトカインの両方を分泌すること(21および24)、また、GAへの継続的な暴露がTh1型サイトカインプロファイルからTh2型プロファイルへのシフトを誘導すること(21、23、27、28)を示す、GA処置したMS患者からの証拠と一致している。その点に関して、本発明者らの遺伝子発現解析は、GAによって免疫細胞を初期活性化した後に起こる主要な現象、すなわち、Th1およびTh2の両経路の活性化をキャプチャーする。制御性T細胞の維持に必要な重要な転写因子であるFOXP3は、GAサンプルにおいて過剰発現され、これは、GAは、RRMS患者におけるCD4+CD25+T制御性細胞の数および機能を増加させるという知見と一致している(30、31、34)。
例3
GA−Natco対培養基によって差次的に発現される遺伝子の機能解析
GA−Natcoバッチ対培養基機能解析は、GAシグネチャーの場合と同様に、最も有意に影響を受けた生物学的機能は、リンパ球(p=6.48E−35)、免疫細胞(p=2.70E−35)、B細胞(p=2.74E−15)、および造血細胞株(p=2.02E−10)の増殖;リンパ球(6.03E−25)、食細胞(5.95E−07)、および単球(p=2.25E−24)の活性化;ならびにAPC(p=2.88E−6)およびマクロファージ(p=1.87E−06)の増殖に関連していることを示唆した。
GAと同様に、Tヘルパー細胞分化は、培養基と比較して、GA−Natcoの遺伝子転写産物プロファイルに関する最も有意な標準経路であった(p=1.37E−15)。GA−Natcoの転写産物のシグネチャーは、明らかな例外を除いて、GAに関して示したものと同じくこの経路内の機序を有するものと考えられた。FoxP3は、GA−Natcoによって活性化された脾臓細胞において過剰発現されなかったが、このことは、CD4+CD25+FOXP3 TregのアップレギュレートがGAとは異なり得ることを示唆している。
GAとGA−Natcoの間の遺伝子発現シグネチャーの他の重要な機能性の差を表4に示す。GAによる誘導は、APCの免疫応答の活性化、およびT細胞を同時抑制とともにエフェクターT細胞の分化と関係する機能に関連した遺伝子転写産物のアップレギュレーションにより特性決定された。GA−Natcoによって改変された生物学的機能は、Tリンパ球増殖ならびにリンパ球および単球の広がりと関連していた。これらの知見は、GA−Natcoが、APCを活性化する能力の低下、エフェクターT細胞の不適切な分化およびT細胞の抑制の低減に関連している可能性があることを示唆している。さらに、GA−Natcoには、T細胞の増殖ならびにリンパ球および単球の広がりの増加によって示されたように、多くの炎症誘発性特性があった。
例4
GA−NatcoとGA−RSを識別する98個の遺伝子の機能解析
記載のように、8つのGA−NatcoサンプルとGA−RSの直接比較を98個の遺伝子で明らかにし、倍差は1.3以上であった。これらの遺伝子は、免疫応答、炎症反応、免疫細胞の接着および様々な細胞遊走の刺激ならびに移動機序の機能上のプロセス活性化の強化に関連していた(表5)。炎症反応機能において、炎症は、IL2、IL1A、IL1B、C3、S100A8およびS100A9の過剰発現をはじめとする、30個の異なる転写産物のうち20個が活性炎症反応と一致する方向で発現されたことを考えると、GA−Natcoサンプルにおいて増加することが予測された(p=8.67E−19)。同様に、細胞移動の増加についての予測も、39個の転写産物のうち29個(CXCL2、CXCL3 CCL4を含む)がGA−Natcoサンプルにおいて過剰発現されたことから予測される(p=9.55E−15)。興味深いことに、発熱の高いリスクに関連する炎症反応遺伝子のネットワーク(IL1B、IL1A、CCL4、CCL3、CD14を含む)も同様に過剰発現された。
考察−例1〜4
グラチラマーアセテート医薬物質(GA、Copaxone(登録商標))は4種類のアミノ酸で構成されているポリマーの混合物であるが、これは再発寛解型多発性硬化症(RRMS)およびクリニカリ−・アイソレイテッド・シンドローム(CIS、clinically isolated syndrome)を処置するための認可医薬品である。GAは、優性の炎症誘発性表現型(Th1/Th17)から抗炎症性表現型(Th2/Treg)にT細胞バランスをシフトする、GA特異的T細胞を誘導することによってその活性を媒介する。GAが免疫細胞にその活性を及ぼす機能上の経路をさらに特性決定するため、本発明者らは、GA刺激脾臓細胞に対して遺伝子発現プロファイリングを使用した。マウスをGAで免疫し、3日後、脾臓細胞を回収し、エクスビボにおいてGAで再活性化した。遺伝子発現プロファイルおよび経路解析を再活性化脾臓細胞で評価したところ、GAによって有意にアップレギュレートまたはダウンレギュレートされた合計1474個の遺伝子が示された。GAによって誘導された主な機能上の経路は次のとおりであった:増殖ならびにTリンパ球およびBリンパ球を含む免疫細胞の活性化、抗原提示細胞の刺激、ならびにエフェクターTリンパ球の分化の増加。Tヘルパー細胞分化は、GAによって改変された遺伝子転写産物に関連する最も顕著な標準経路であった。こうした発現パターンは、他のグラチラモイドが細胞活性化に使用された場合には認められなかった。このGA誘導経路は、MS患者におけるGA活性の既知の機序と一致し、この医薬品の特有の治療効果をさらに支持する。
本発明者らはさらに、GA治療活性の根本的な機序を調査し、密接に関連するグラチラモイド、GA−NatcoがGAと同様の遺伝子発現パターンを誘導するかどうかを評価することを目的とした。マウスをGA−RSで免疫し、続いて、切除された脾臓細胞をGAまたはGA−Natcoによるエクスビボでの活性化に暴露した。GAによって誘導される最も顕著な転写上の変化は、以下によって特性決定される、T細胞活性化および分化と関連があった:a)炎症誘発性サイトカインおよび抗炎症サイトカインの混合物のアップレギュレート、b)CD4+CD25+FOXP3制御性T細胞のアップレギュレート、ならびにc)Tリンパ球の抑制。これらの知見は、短期のGA処置を行った後にMS患者から得たCD4+T細胞株が炎症誘発性Th1(IL−2およびIFN−γ)と抗炎症性Th2(IL−4およびIL−5)サイトカインを両方とも分泌するが(14、28)、GAへの長期間の暴露は、原発性Th1型サイトカインプロファイルからTh2型プロファイルへの明瞭なシフトをもたらす(23、27、32、36〜40)ことを示唆している以前の刊行物と一致している。GA処置はまた、FOXP3発現の活性化によってCD4+CD25+制御性T細胞の形成を誘導すること(41)、また、MS患者におけるCD4+CD25+FOXP3およびCD4+CD25+FOXP3+CD31+制御性T細胞の数と抑制能力を増加させること(30、31)も示した。さらに、GAで処置した脾臓細胞の遺伝子発現プロファイルがT細胞抑制の誘導に機能的に関連しているという本発明者らの知見は、MS患者において認められたGA効果、すなわち、CD8+T細胞のサプレッサー活性の増大(42)とCD3+CD8+CD28−サプレッサーT細胞のレベルの増加(43)と一致していた。
GAはまた、再活性化した脾臓細胞におけるAPC関連遺伝子の活性化を誘導した。実験的自己免疫脳脊髄炎(EAE)モデルにおける試験は、GA処置がAPC類、例えば抗炎症性II型単球などの発達を活性化し促進する(32)ことを示した。これらの細胞は、Th2細胞およびCD4+CD25+FoxP3+制御性T細胞へのT細胞分化を促進することが可能であり、GAの作用機序にとって重要であると考えられる(32)。
GAによって誘導される特定遺伝子発現パターンは、別の試験において、3か月間、毎日GA処置を行った前後のRRMS患者由来の新鮮な単離PBMCを使用して調査した(44)。この試験において、GA処置は、480個の遺伝子の差次的発現を誘導した。これらの遺伝子のうちの一部は、細胞増殖および免疫応答の機序と関連があり、本発明者らの知見と一致する知見であった。しかし、この試験で示された他の遺伝子は、抗原活性化アポトーシス、接着機序およびMHCクラスI抗原提示との関連があった(44)。遺伝子発現パターンでの試験間のばらつきは、プロトコル、例えば、細胞の起原(ヒトPBMCvs.マウス脾臓細胞)、GAへのインビボにおける暴露の期間(3か月vs数日)およびRRMS PBMC試験におけるエクスビボ再活性化フェーズの非存在などの差に起因し得る。
GA−DPサンプルによるGA初回抗原刺激を受けた脾臓細胞のエクスビボ活性化からは、GA−RSサンプルにより活性化した脾臓細胞と比較した場合、統計的に判別不可能な遺伝子発現プロファイルが得られた。対照的に、11のGA−Natcoサンプルの遺伝子発現パターンは75個の遺伝子で異なっており、2つの異なる転写産物プロファイルが得られ、3つのサンプルからなるものと、もう1つが8つのサンプルからなるものであった。これらの8つのGA−Natcoサンプルによる脾臓細胞の活性化は、GAにより活性化された脾臓細胞と比較して、98個の遺伝子の発現において有意差を示した。
GAと比較した場合、8つのGA−Natcoサンプルは、適切なT細胞分化;APCの活性化、T細胞抑制、およびFOXP3ポジティブ制御性T細胞の活性化と関連する転写変化の欠如と一致する遺伝子発現シグネチャーを有していた。さらに、GANatcoおよびGA−RSによって誘導される遺伝子発現プロファイル間の差は、炎症反応の顕著な活性化および炎症細胞接着機序の亢進と関連していた。
この試験においては、マウスをGA−RSで免疫し、GAとGA−Natcoの間の転写の差は、GA初回抗原刺激を受けた脾臓細胞の再活性化フェーズにおいてのみ判定した;したがって、これらの結果は、GAとGA−Natcoの間のすべての潜在的な差を反映していない場合がある。
例5
例としてグラチラマーアセテート(GA)および他のグラチラミド(glatiramid)(PG)を使用し、本発明者らは、示差的発現遺伝子のリストを超えたコンピュータによる方法の完全な一式を開発しようと、2種類の医薬品の免疫学的影響を厳密に比較するために転写プロファイルを使用して試みた。本発明者らは、(1)それぞれの医薬品バッチについてそれらの転写シグネチャーを測定した場合に2種類の医薬品の変動を比較すること;(2)それぞれの医薬品によってモジュレートされる細胞型の構成を特性決定すること;(3)誘導し抑制する遺伝子のコンテクスト、ならびに、モジュレートする免疫細胞型および臨床結果に結びつく可能性における2種類の医薬品の免疫調節挙動を特性決定および説明することに注目した。
例6
変動解析:GAはPGよりも安定性が有意に高い
異なる製造プロセスによって生産される医薬品を比較する際、それらが生物学的影響において等しく安定しているかどうかを評価することが重要である。本発明者らは、PGの生物学的影響がGAと同様に安定しているかどうかの問題に対処するため、関連のすべてのプローブに対して全体的な変動における差を検討しようと試みた。活性化によって特異的に誘導された変動のあるプローブとして(実験的ノイズ、例えば、培養基にのみ暴露させたサンプルで確認された変動などとは対照的に)関連プローブを定義する場合、本発明者らは、GAの場合よりも、PGにおいてはプローブが4倍を超える有意に高い変動を有することを確認した(図4Aおよび表6)。
変動を試験する第2の方法として、本発明者らは、各々のプローブに関する許容範囲(すなわち、GA参考基準によって誘導される最小発現および最大発現の間)を決定した。本発明者らは、GAとPGの両方についてこの許容範囲内のサンプルのパーセンテージを決定した。本発明者らは、この範囲を有するサンプルの最大許容パーセンテージを許容閾値として定義し、任意の所定の許容閾値について、PGはほとんど常に、GAよりも多くの許容範囲外のプローブを有していることを確認した(図4B)。例えば、PGについては158個のプローブが、参考基準により定義された範囲内のサンプルの75%の許容を満たしていなかったが、GAについては同一の許容を満たしていないのはわずかに10個のプローブだけであった。最も不良のPGプローブは許容内に5/22のサンプルを有していたが(22.7%)、最も不良のGAプローブは許容内に43/68のサンプルを有していた(63%)。
変動を試験する第3の方法として、本発明者らは、各々のPGバッチについて、PGバッチと参考基準の間で、またPGバッチとGAの間で、F検定により差次的に変動し得るプローブのパーセンテージを計算した。次いで、本発明者らは、これらの値を、参考基準とGAの間の差次的に変動し得るプローブの数値と比較し、両方を参考基準と比較した場合、各々のPGバッチはGAよりも変動が高いことがわかった(図4C)。
最後に、本発明者らは、強度の関数として、GAおよびPGにおけるすべてのプローブに対して変動係数(CV)を試験し、所定の強度で、PGよりも、GAで示されるCV値の範囲がはるかに狭いことがわかった(図5)。
変動の差を確認するだけでなく、これらの差の潜在的な生物学的影響を調査することも重要である。したがって、本発明者らは、各々のプローブについて、PGでの変動とGAでの変動の比を計算した。PGでの変動とGAでのその変動の比によって最も高いとランク化されたプローブは、許容誘導性の制御性T細胞(Treg)の重要なマーカーである、FOXP3についてであった(ILMN_2635132、比率4.17、表7)。PGでの変動とGAでの変動の比の2番目に高い比を有するプローブは、確立されたTregマーカーでもある(47)、GPR83についてであった(ILMN_2707941、比率4.14)。
例7
重要免疫系遺伝子に対する影響の比較:GAは、TregマーカーFoxP3およびGpr83をPGよりも効果的に誘導する。
異なる医薬品への応答における特定の遺伝子の差次的発現を系統的に試験するため、本発明者らは、パラメトリック試験とノンパラメトリック試験の両方を含む複数の方法を用いた。GAはFOXP3発現をPGよりもより安定して誘導しただけでなく、GAはまた以下の4種のパラメトリック法によって判定されたように有意に高い発現を誘導した:ANOVA(p<1.37×10−3に調整)、バックグラウンド除去したLIMMA(p<6.14×10−4に調整)、シグナル対ノイズ(p<1.34×10−2に調整)とt−検定(p<2.12×10−2に調整)を使用する比較マーカー選択、およびノンパラメトリックなウィルコクソン順位和検定(p<4.62×10−2に調整)(図6A、表8)。
GPR83に同じ方法を用い、本発明者らは、GAがPGよりも有意に高い発現レベルを誘導したことを確認した:ANOVA(p<4.75×10−8に調整)、バックグラウンド除去したLIMMA(p<8.67×10−10に調整)、シグナル対ノイズ(p<1.34×10−2に調整)とt−検定(p<1.49×10−2に調整)を使用する比較マーカー選択、およびノンパラメトリックなウィルコクソン順位和検定(p<3.45×10−4に調整、図2B)。GPR83はまた、PGと比較した場合、GAからの倍差によりトップ20のプローブにある(表8)。
FOXP3とGPR83は両方ともTregsと関連しており(47)、両方ともPGよりもGAによって誘導される、より安定し有意に高い発現を有するので、本発明者らは、PGサンプルの同一サブセットが低レベルの両遺伝子を誘導するかどうか、または、FOXP3が一部のPGサンプルにおいて低く、かつGPR83が他のPGサンプルにおいて低いかどうかを、サンプル毎を基本に判定しようと試みた。本発明者らは、さらに、FOXP3において低かったのと同じPGサンプルがGPR83において低いことを確認した(図6C)。
さらに、異なる医薬品に応じて差次的に発現した遺伝子が転写因子(例えばFOXP3)である場合、本発明者らは、転写因子の標的であることが知られている遺伝子の発現を調べることによる観察をさらに試験することができる。この場合、本発明者らは、FoxP3に下流の遺伝子が、PGと比較して、GAによってアップレギュレートされた後に活性化されるかどうかを判定しようと試みた。
遺伝子セットエンリッチメント解析(GSEA)(48)によって、本発明者らは、FoxP3標的遺伝子が、培養基と比較してPGサンプルでよりも有意な程度にまで(FDR−調整 q=0.036、図6Dおよび図7A)、培養基と比較してGAサンプルでエンリッチであった(FDR−調整 q=0.008)ことを見出した。
ノンパラメトリックなウィルコクソン順位和検定による、PGよりもGAによって誘導される有意に高い発現を有する遺伝子のリストに関して、本発明者らはMolecular Signature Database(MSigDB)を利用し(48)、FoxP3によって結合される遺伝子の同一リストが著しくエンリッチされたことを判定した(p<1.59x10−8に調整、表9)。
例8
重要免疫系細胞型における潜在的効果に関連する影響の比較:GAは、PGよりも効果的にTregsを誘導する
本発明者らは、遺伝子発現データを使用して、2つの異なる医薬品がどのように免疫系細胞に差次的に影響を及ぼすかを系統的に判定しようとした。本発明者らは、まず、ANOVA系パターン解析法を利用して、培養基と比較してPGによってのみ有意にダウンレギュレートされ、培養基と比較してGAまたはGA参考基準によってはダウンレギュレートされない遺伝子のリストを同定した(表10、方法)。次いで、本発明者らは、新規な手法によって免疫系細胞型エンリッチメントについてこのリストを試験した(方法)。PGによってのみダウンレギュレートされた遺伝子は、Tregsをはじめとする様々なT細胞に特異的な遺伝子でエンリッチされている(表11)。この同じ手法から、培養基と比較してGAおよびGA参考基準によって有意にアップレギュレートされたが、培養基と比較してPGによってアップレギュレートされなかった遺伝子は(表10)、再び、最もエンリッチされた細胞型としてTregsをはじめとするT細胞を産生した(表11)。最後に、4つのパラメトリック法によって判定した場合、PGよりもGAによって活性化されたサンプルで有意に高発現する遺伝子は(表8)、再度、TregsをはじめとするT細胞をエンリッチした(表11)。
特異的免疫系細胞に対する各々の医薬品の影響についてさらに考察するため、本発明者らは、Tregsに対して高い細胞型特異性を有する遺伝子のリストを作成し、GSEAを利用して、2つの医薬品間で差次的発現される遺伝子のランク化リストのトップでこれらのTreg特異的遺伝子が過剰発現される範囲を判定した。本発明者らは、これらのTreg特異的遺伝子が、PG活性化サンプルよりもGA活性化サンプルにおいて高発現するランク化リストのトップで過剰発現されることを確認した(FDR−調整 q=0.00、図6E)。
まとめると、これらの知見は、GAがPGよりもFoxP3+Tregsをより安定的に、高レベルまでアップレギュレートすることを強調するものである。この知見は、有効性に影響をあたえる。
例9
重要免疫系細胞型に対する潜在的な安全性に関する影響の比較:PGは、GAよりも大幅に骨髄系細胞をアップレギュレートし得る
ANOVA系パターン解析を使用して(方法)、本発明者らは、培養基と比較してPGによってのみ有意にアップレギュレートされるが、培養基と比較してGAまたはGA参考基準によってはアップレギュレートされない遺伝子のリストを同定した(表11)。細胞型エンリッチメントによって、様々な間質細胞、マクロファージおよび単球が得られた(表11)。同様に、培養基と比較してGAおよびGA参考基準によって有意にダウンレギュレートされるが、培養基と比較してPGによってはダウンレギュレートされない遺伝子(表10)は、マクロファージ、単球および顆粒球を大幅にエンリッチした(表11)。最後に、4つの異なるパラメトリック法による、GAによって活性化されたサンプルよりもPGによって活性化されたサンプルにおいて有意に高発現する遺伝子(表8)は、主として、マクロファージおよび単球をエンリッチした(表11)。
GAとPGの間で差次的発現される遺伝子の細胞型特異性を説明するため、本発明者らは、PGによって活性化されたサンプルと比較して、GAによって活性化されたサンプルにおいてTreg特異的遺伝子、マクロファージ特異的遺伝子および単球特異的遺伝子の相対的発現を示す差次的発現した遺伝子のヒートマップを作成した(図8および表12)。本発明者らの知見と一致して、PGは、マクロファージおよび単球関連遺伝子をアップレギュレートするが、GAは、Tregsをはじめとする、T細胞関連遺伝子をアップレギュレートするように思われる。
GAとPGの間の異なる細胞型活性化をさらに調査するため、本発明者らは、ノンパラメトリックなウィルコクソン順位和検定を利用し、GAからよりもPGから有意に高く発現する遺伝子を判定し、MSigDBを使用してエンリッチメントを実施した(方法)。TLRシグナル経路は有意にエンリッチされた(p<1.27×10−6に調整、表9)。オーバーラップ遺伝子のうち、ウィルコクソンにより有意であって、この経路に存在するのはCD14、単球マーカーおよびTLR2であった。カーネル密度プロット(図10A)は平滑化ヒストグラムにたとえることができるが、これは、これらの2つの遺伝子に関するPGとGAの間の発現の差を示している。これらの2つの遺伝子に関するボックスプロットは、図9で確認することができる。
CD14とTLR2の両方が同一細胞型(単球)に関連していると仮定し、本発明者らは、同一PGサンプルがCD14とTLR2の両方の非常に高い発現を有することを確認した(図10B)。
例10
観察された差異の根底にある機序の調査:なぜPGはGAほど効果的にTregsをアップレギュレートしないのか?
単球は、GAがTregsを誘導する機序において機能している可能性があるので(49)、本発明者らは、個々のサンプルにおけるFOXP3およびCD14の発現を比較することを試みた。FOXP3が低いPGサンプルもまた、高CD14を有している(図10C)。これは、単球に対する差次的影響が、GAおよびPGがTregsに差次的に影響することによる1つの機序であり得ることを示唆している。
GAとPGが差次的にTregsに影響を及ぼし得る別の機序は、これについては、FOXP3発現を誘導すること(50)、GA誘導FOXP3発現に必要であることが知られている、インターフェロンγが関与している(51)。IFNGは、PGと比較して、GAによって大幅にアップレギュレートされる:IFNGに関するプローブは、GAからの高発現についての倍差によって#1および#3を付したプローブである(表8および図11)。実際、FOXP3において異常に低いそれらのPGサンプルはまた、IFNGにおいても異常に低い(図11)。
例11
観察された差の根底にある機序の調査:なぜPGは単球をアップレギュレートするのか?
GAは単球のCD40発現レベルを下げることが知られており(49)、これは、CD40が、GAによる活性化後の発現がPGによる活性化後よりも有意に低い遺伝子のリスト中にある(Wilcoxon、方法)(図12)という本発明者らの知見と一致している。GAはT細胞接触対LPSによって刺激される単球に様々な影響を及ぼす:前者の場合、GAは単球IL1B産生の低下をもたらし、一方、後者の場合、GAはその増加をもたらす(52)。これは、PGからの高発現を有する遺伝子におけるMSigDBエンリッチメント(方法)の実施により(Wilcoxon、方法)LPS応答経路において有意なエンリッチメントが生じることからも明白であった(p<4.96×10−6に調整、表9)。さらに、本発明者らは、FOXP3が低レベルのそれらのPGサンプルが高レベルのIL1Bを有することも示す(図10D)。GSEA解析は、単球とマクロファージに特異的な遺伝子が、GAよりもPGで高発現であるそれらの遺伝子の中で有意にエンリッチされたことを示した(図9E)。IL1Bはまた、それがCD14と高度に相関しているので、単球と関連していると考えられる(図13)。最後に、IL1Bレベルは、ANOVA(p<0.043に調整)とバックグラウンド除去のLIMMA(p<0.037に調整)の両方で、GAよりもPGにおいて有意に高い(表8)。
GAとPGが単球の様々な亜型に影響を及ぼしているかどうかを判定するため、本発明者らは、ヒトCD16+およびCD16dim単球を試験する文献からの遺伝子リストを使用し(53)、GSEA解析を実施した。本発明者らは、培養基に対しPGによってアップレギュレートされた遺伝子のうち、CD16dim単球に有意なエンリッチメントがあった(FDR q=0.132、ここで有意性閾値は0.25である)ことを確認した。培養基に対しGAによってアップレギュレートされた遺伝子のうち、CD16+単球に有意なエンリッチメントがあった(FDR q=0.052、ここで有意性閾値は0.25である)(図14)。
方法−例5〜11
実験計画、データ収集、および前処理
実験計画、データ収集および前処理工程は、既に記載されている(15)。簡単に説明すると、(Balb/c×SJL)F1マウスにGA参考基準を注射し、GA応答性T細胞を誘導した。3日後、マウスを屠殺し、それらの脾臓細胞を単離し、これらの脾臓細胞を24時間アクチベータ溶液と混合した。アクチベータ溶液は、複数バッチのGA、ならびにグラチラマーアセテート参考基準、および複数バッチのPG(Glatimer, Natco Pharma, Ltd., Hyderabad, India)を含む。次いで、RNAを抽出し、Illumina WG−6_V2チップを使用するマイクロアレイによって遺伝子発現を特性決定した。画像処理、ビーズ当たりのシグナル強度の定量、およびバックグラウンドシグナルの補正には、IlluminaのBeadStudioソフトウェアを利用した。マイクロアレイデータは、アクセッション番号GSE40566で、Gene Expression Omnibusに集積した。
データ処理工程
本発明者らは、Rの「preprocessCore」パッケージによって、46,547個のプローブ全体にわたり、214のサンプルすべてに関する抽出データを変位値正規化した(29)。次いで、本発明者らは、RのSVAパッケージにおいて実行されるComBat(30)でバッチ変動を修正した(62)。各々のマイクロアレイチップの記号はバッチ標識を提供していた;バッチは全部で18であった。処置用の標識(すなわち、医薬品、参考基準…)は共変量として添加した。
変動解析法
活性化によって特異的に誘導される変動(実験ノイズとは対照的に)を有するプローブを同定するため、本発明者らは、培養基よりもGAまたはPGの何れかで活性化した場合に有意に変動し得るプローブを同定しようと試みた。F検定を使用して、本発明者らは、各々のプローブについてGAを培養基と比較し、PGを培養基と比較した。次いで、本発明者らは、処置の何れかが培養基よりも高い変動に達するプローブのセットを取得した(ユニオン、少なくとも1つの経路を通過)。プローブ単独のそれらのセットに関して、本発明者らは、F−検定を利用してGAからPGの変動を比較し、プローブ間の差異の有意性を測定した。
方法変動を評価する許容方法:
大規模な生産方法の目的は、小規模生産された製品と同じ品質の製品を大量に生産することである。GAとPGの方法の均質性を評価するため、本発明者らは比較の基準を求めた。この比較の基準は、培養基と比較した参考基準の絶対倍差によりトップ1000のプローブをまず同定することにより構築した(表13)。リストは、培養基と比較してアップレギュレートおよびダウンレギュレートされたプローブを含む。プローブは、参考基準によりアップレギュレートされたものは6.00以上の平均参考基準発現を有する必要があり、参考基準によりダウンレギュレートされたものが6.00以上の平均培養基発現を有する必要があるように選別された。このことは、リストの1000のプローブがともに参考基準によりも有意に影響が及ぼされ、しかも十分に発現されて、発現の低いプローブに関連するノイズを確実に回避させた。
1000のそれぞれのプローブについて、任意の参考基準サンプルによって観察される最大および最小の発現を記録した。参考基準に対して観察された最大発現と最小発現の間の範囲は、各々のプローブに関して認められ得る許容範囲として有用であった。次いで、本発明者らは、認められ得る許容範囲内にある発現を有するGAおよびPGに関するサンプルの数を数え、その結果を1000のすべてのプローブについて範囲内のサンプルの割合に変換した。次いで、これらのパーセンテージをPGとGAについて個別に最小から最大までソートし、1〜1000の整数に対してプロットした。最終結果は、どれだけ多くのプローブが、各々のプローブに関して認められ得る許容範囲内にあるために必要とされるサンプルの数に対し、所定の方法の仕様を満たすことができないかということを何れかの医薬品に対して判定することができるプロットであった。この方法の視覚的な表現は図16で確認することができるが、これは、GAとPGの両方に関するGpr83vs.FoxP3の分散プロットを示す。両プロットにおける赤色の正方形は、両プローブに関する最大および最小の参考基準発現によって定義される、認められ得る許容範囲である。5つのプローブはGAに関する認められ得る許容範囲から外れるが、一方、12のプローブはPGに関する範囲から外れている。
分散比法
PGサンプルとGAサンプルでの変動における相対的差異を測定するため、本発明者らは、処置の各々のセット(GAおよびPG)に関する母分散の不偏推定値として標本分散を利用した。簡単に説明すると、本発明者らは、イルミナ(Illumina)マイクロアレイ中の各々のプローブについて、PGサンプルでの分散値をGAサンプルでの分散値で除算した比を計算した。この測定は、処置間の各々のプローブでの分散値の直観的比較を提供し、この比はF−検定によって計算される基礎統計である(63)。次いで、本発明者らは、1以上の比(GAと比較してPGで変動が高い)から1未満まで(PGと比較してGAで変動が高い)プローブをソートした。
時間プロットに対する変動解析
PGおよびGAで処理したサンプルの変動を解析および比較するため、本発明者らは、発現が高く(ランクによる最も高い発現のトップ10%)変動係数の高い(CV、ランクによる最も高いCVのトップ10%)ものまでプローブのリストを限定した。組み合わせた基準によって、ともに発現が高く(平均log2強度>=9)変動が高い(平均CV>=2%)315個のプローブのセットが得られた。
任意の2つのカテゴリー/バッチ間の距離を測定するため、本発明者らは、これらのカテゴリー間でP<0.05にFDR−調整されたF−検定により示差的に変動し得るプローブの数を簡単に数え、各々のプローブに関する平均を使用して技術的な重複をまとめ、技術的変動の影響を最小限にした(64)。本発明者らは、各々のPGバッチと参考基準(RS)およびGAの間の示差的に変動し得るプローブの数をプロットした。本発明者らはまた、比較するための緑色の水平なラインでGAとRSの間の示差的に変動し得る(合計315個のうちの)プローブのパーセントに注目した。
変動係数プロット
プローブ強度とプローブ変動の関係を測定するため、本発明者らは、正規化/バッチ補正後に、各々のプローブのlog2強度を計算した(技術的反復を平均して、技術的問題により発生した変動よりもむしろ生物学的変動に焦点をあてる(64))。本発明者らはまた、その平均log2強度で各々のプローブの標準偏差を除算することによって、CVと表示した変動係数を計算した。次いで、本発明者らは、X軸上のプローブのlog2強度とY軸上のCVを使用して、すべてのプローブに関する関係をプロットした。プロットは、強度の高いプローブの低CVに対するバイアス、およびその逆を示す。このバイアスにもかかわらず、本発明者らは、なおも、クラスとして、PG処理サンプルは、2つの処理と培養基の間で変動の高いプローブの数に基づきGA処理サンプルと比較して(F−検定により測定した場合)総括的に有意に高い変動を示すと考える。
複数のパラメトリック検定(ANOVA、バックグラウンド除去のLIMMA、SNRによる比較マーカー選択およびt−検定)を使用する示差的発現遺伝子の同定
PGとGAの間の示差的発現プローブを見出すため、本発明者らは、プローブレベルで様々な統計的検定を利用し、異なる方法全体の結果を統合した。まず、本発明者らは、各々のプローブに分散解析法(ANOVA)を使用して、処理間の差次的発現の統計的有意差を計算し(65)、Benjamini−Hochbergの偽発見率(False Discovery Rate)(FDR)補正法を使用して多重仮説検定について調節した(66)。次に、本発明者らは、マイクロアレイのための線形モデル(LIMMA)データ解析(67、68)Rパッケージ、Bioconductorフレームワーク部分(69)を利用してPGおよびGAのサンプルを比較し、培養基からの固定効果について調節する線形モデルに適合させた(効果=(GA−PG)−(PG−培養基))。線形モデルの係数は、改良t−検定を使用して有意性に関して試験し(標準偏差を考慮)、各々のプローブに関するp値はFDRを使用して調整した(66)。同時に、本発明者らは、GenePattern(70)で実施される比較マーカー選択を使用し、PGとGAの間のプローブを直接比較した。本発明者らは、このフレームワーク内で2つの個別の技術;従来のt−検定およびシグナル対ノイズ比検定(Signal-to-Noise Ratio test)(SNR)を適用した。これらの2つのそれぞれの検定について、本発明者らはFDRにより公称p値を調整した。記載した4つのすべての検定について、本発明者らは、0.05以下の調整閾値を使用した。
ノンパラメトリック/ウィルコクソン
PGおよびGAのサンプルにおけるプローブ発現分布の自然変動のため、本発明者らは、ノンパラメトリック手法によって差異を同定しようと試みた。これに関し、本発明者らは、各々のプローブについて、R(R version 2.15.1(2012−06−22))で実施されるウィルコクソン順位和検定(71)を使用した。
公称p値はFDR調整し、0.05以下であるプローブのみを検討した。
FoxP3標的遺伝子リストによるGSEA
FoxP3転写因子の下流遺伝子が2つの処置によってどのようにモジュレートされたかを検討するため、本発明者らは、ChIP(クロマチン免疫沈降法)によりFoxP3結合部位を有し、FoxP3−T細胞と比較して示差的発現される遺伝子を含むヒト胸腺および末梢から単離されたFoxP3+T細胞由来のZheng et al.(72)により構築された遺伝子セットを利用した。ヒトからマウスへのオルソロジーマッピングは、マウスゲノムデータベース(73)が提供するマップを使用して実施した。次いで、本発明者らは、遺伝子セットエンリッチメントアルゴリズム(GSEA)(48)を使用して、培養基と比較してGAで、および培養基と比較してPGでアップレギュレートされた遺伝子のFoxP3標的のエンリッチメントを測定した。簡単に説明すると、GSEAは、インプットとして遺伝子セット(この場合、FoxP3標的のセット)と発現マトリックス(PGもしくはGAまたは未処置/培養基の何れかで処置されたサンプルのセット)を入力し、次いで、各々のクラス/処置に関する発現マトリックスにおけるそれらの発現に基づいて遺伝子をランク化する。次いで、GSEAは、各々の処置に対して過剰出現した各々の遺伝子セットがどの程度の発現の極値(高発現または低発現)であるかに基づいて、各々の遺伝子セットのエンリッチメントスコアを計算する。
ANOVA系パターン同定法:
本発明者らは、ANOVA系パターン同定法と呼ばれる技術を使用して、実験条件全体の発現の特異的パターンと一致するプローブを同定しようと試みた。
例えば、目的のパターンの1つは、プローブがPGによってのみ有意に影響を受ける場合であった。このパターンにおいて、所定のプローブの発現は、GA、参考基準、または培養基により処置された細胞中で統計的に異ならないものとする。統計用語において、このパターンにマッチするプローブは、PGとGAの間を比較するためのp値(pGA−PG)、PGと参考基準のp値(pPG−参考基準)、およびPGと培養基のp値(pPG−培養基)が0.05未満でなければならず、GAと培養基の間を比較するためのp値(pGA−培養基)、GAと参考基準のp値(pGA−参考基準)、および参考基準と培養基のp値(p参考基準−培養基)は0.05を超えなければならない。
一般的な方法で解析を行うため、本発明者らは、MATLABでANOVA1関数を使用して、すべてのプローブについて4つのすべての条件のペア比較を行うのに必要な6つのp値を計算した。次いで、本発明者らは、所望のパターンとマッチするプローブのセットを同定した。上記の例において、プローブは、それらの6つのペアの比較p値が次のパターン(pGA−PG<0.05、pPG−参考基準<0.05、pPG−培養基<0.05、pGA−培養基>0.05、pGA−参考基準>0.05、p参考基準−培養基>0.05)とマッチした場合に、PGによってのみ影響を受けるものと同定された。
細胞型エンリッチメント
遺伝子セットにおいて細胞型特異性を測定するため、本発明者らは、Benitaらのエンリッチメントツール(74)を利用し、IMMGEN(Immunological Genome Project)における各々の細胞型に各々の遺伝子を関連づける特異性スコアを計算した(75)。次いで、本発明者らは超幾何検定を利用し、各々の細胞型にわたって遺伝子セットに関する合計特異性スコアの有意性を計算した。最後に、本発明者らは、多重仮説検定に関するBenjamini−Hochbergの偽発見率(False Discovery Rate)(FDR)補正法を使用して、超幾何学的エンリッチメントによる各々のp値アウトプットを調整した(66)。
MSigDBによる機能エンリッチメント
遺伝子リストの機能的有意性を評価するため(テストセット)、本発明者らは、MSigDB(17)のデータベースのバージョン3.1を参照セットとして使用した。本発明者らは、標準の超幾何学的エンリッチメント検定を、本発明者らのテストセットからの少なくとも3つの遺伝子が参照セットに存在する追加の判定基準とともに実施した。次いで、本発明者らは、Benjamini−Hochberg補正手順を適用し、0.05の有意閾値を使用した。
考察−例5〜11
本発明者らは、画期的な新薬の免疫学的影響をPGの影響と比較するための一連の計算方法を開発した。
方法の第1のセットは、特定遺伝子の発現におけるサンプルの変動を比較することを含む。本発明者らは、ある医薬品が非常に安定しており、他方が非常に変動性である特定遺伝子を同定する、分散比解析を含む広範囲の計算方法を適用した。本発明者らは、F−検定を使用して個々の遺伝子に関する変動を直接比較し、強度の関数として変動係数をプロットして変動とプローブ強度の関係を判定し、バッチ全体の変動を調査した。本発明者らはまた、化学/方法工学からの原理を使用して新規方法を開発し、参考基準によって定義される許容範囲を使用して変動を判定した。
これらの方法により、PGがGA参考基準またはGAの何れかよりも有意に変動し得る生物学的影響を有することを示唆するマルチプルラインの証拠が得られた。例えば、様々なGAバッチは非常に安定的であり、GA参考基準に類似していることがわかった。逆に、より多くのプローブは、様々なPGバッチで刺激した後の発現において高い変動を有する。この変動性自体は、製品のバッチ間変動が患者に有害的に出現する可能性があることから、医師および規制当局間における懸念の原因である。可能性の1つは、患者がPGの特定のバッチからの効果を受けることはできるが、その後のバッチからは受けることができず、可能性のある最大の効果を患者が受けることが妨げられることである。より懸念される別の可能性は、変動が、有害事象を引き起こすPGの特定のバッチの原因になり得ることである。PGの不均一性により、こうした有害事象は断続的となる可能性があり、したがって、検出、モニター、報告が困難である。
方法の次のセットは、2種類の医薬品の間で異なる免疫学的影響を同定することを含んでいた。本発明者らは、様々な方法(多重パラメトリック検定、ノンパラメトリック検定、およびANOVA系パターンマッチング法)を使用して示差的発現遺伝子を同定した。次いで、本発明者らは、特定の免疫細胞型に特異的な遺伝子におけるエンリッチメントを判定する新規に開発した方法を使用して、これらの示差的な発現遺伝子の免疫学的関連を調査した。本発明者らはさらに、細胞型特定遺伝子および転写因子標的遺伝子のリストに対して、MSigDB(17)およびGSEA(17)による超幾何学的エンリッチメントを含む確立方法を使用して、得られた仮説を調査した。
これらの方法から、PGよりもGAによってより有意にアップレギュレートされる特定遺伝子および免疫細胞型が同定された。この場合、これらは、GAがPGよりもFoxP3+Tregsをより安定して、より効果的にアップレギュレートすることを示唆する強力な証拠である。本発明者らは、FoxP3自体の発現、FoxP3の下流遺伝子、他の既知のTregマーカー、およびTreg特定遺伝子が、PGと比べ、GAによる活性化からすべてエンリッチされることを明らかにした。Tregへの生物学的影響におけるこの顕著な差は、医師および規制当局に必ず注目される。FoxP3+Tregが有害なミエリン反応性T細胞(54)を抑制することによりMSの患者において有益な許容を誘導することは十分に確立されており、したがって、変動が高く低下したTregの誘導は、Tregに対するコパキソンの影響を示し(51)、MS患者における臨床反応にTregを結びつけている(55)最新の知見を示したPGの潜在的な効果に関する問題を特に提起する。またこれらの方法から、GAよりもPGによってより有意にアップレギュレートされる特定遺伝子および免疫細胞型が同定された。この場合、PGは、GAよりも骨髄系細胞、例えば単球およびマクロファージなどに対して有意に高い影響を及ぼした。GAよりもPGで有意に高い発現のある遺伝子は、重要な単球マーカー、例えばCD14などを含み、マクロファージおよび単球細胞型がエンリッチされ、関連経路、例えばTLRシグナル伝達などでエンリッチされる。単球がMSにおける神経炎症に「著しく寄与している」こと(56)を特に考慮し、またGAの作用機序の1つが単球に対するその影響を含んでいるという最近の報告(52)を考慮すると、単球−特定遺伝子のより強力なアップレギュレートは、医師および規制当局によるさらなる調査の根拠となる。
単球に対するPGの影響に起因する潜在的な安全上の懸念は、PGによる活性化後の遺伝子発現パターンがCD16dim単球の遺伝子発現パターンにより密接に類似しているが、GA活性化後の発現パターン化はCD16+単球に関連した遺伝子発現パターンにより密接に類似しているという本発明者らのGSEA解析の知見により高まった。これは、コパキソンがCD16+単球に確実に影響を及ぼしていることを示す文献情報と一致しており(57)、PGが好むCD16dim単球は様々な生物学的役割を果たすことが知られているので、特に安全上の観点から懸念されている。
単球に対する影響の差はまた、GA処置した単球がFoxP3発現をアップレギュレートすることが知られていることから、Tregアップレギュレートにおいて観察された差を説明するのに役立ち得る(49)。GAは、(IL1B産生の低下をもたらす)T細胞接触によって刺激された単球とは反対に(52)、(IL1B産生の増加をもたらす)LPSによって刺激された単球に対して逆の影響を及ぼした。IL1Bのレベルが著しく高い同一PGサンプルもまた、FoxP3が著しく低い。PGはまた、LPS応答経路においてアップレギュレートを示す。まとめると、これらの知見は、意図的であるか汚染による、PGの一部の成分は、単球におけるLPS応答経路を誘発し、IL1Bの過剰産生およびFoxP3+Tregの著しく低い誘導をもたらす可能性があることを示唆している。この可能性は、安全性に関するさらなる調査の根拠となる。
マウスにおける任意の遺伝子発現研究に対する明らかな警告の1つは、健全なマウスモデルとヒトMS患者の間の本質的な違いにある。さらに、GAとPGの生物学的影響に明確な差がある。これにさらに対処するための工程の1つは、示差的影響遺伝子を、MSに罹患しているヒトでのコパキソン応答に関連のあることが知られているマーカーおよび方法(27、28)と結び付けることにある。
これらの試験において、本発明者らは、画期的新薬をPGと比較する計算方法の広範囲で適用可能なセットを開発しようと試みた(図15A)。本発明者らは、GAと比較してPGによる活性化後に遺伝子発現で高い変動があること、またTregおよび単球をはじめとする重要な生物学的プロセスへの影響における有意差を見出した(図15B)。これらの差は、MS患者への安全で有効な治療法を探索する医師および規制当局に対して問題を提起し、PGとGAとの比較に適切な安全性と最終時点での効果を使用し、臨床研究が支持されることを示唆するものである。より一般には、ここに記載されているデータ解析法は、2つの類似治療法の免疫学的影響を比較する様々な状況で利用し、患者にとって最良と考えられる医薬品を確実に投与させることができる。
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Claims (43)

  1. グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を特性決定する方法であって、
    a)グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品のバッチを得る工程と;
    b)所定量のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品で哺乳動物を免疫する工程と;
    c)免疫後、所定時間に、工程b)の前記哺乳動物由来の細胞培養物を調製する工程と;
    d)工程c)の前記培養物からの細胞を、所定量の工程a)の前記グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品とインキュベートする工程と;
    e)Gene Expression Omnibusのアクセッション番号GSE40566におけるグラチラマーアセテート医薬物質または医薬品によって制御される遺伝子からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程;Ecm1、Pres1、Pdlim4、Gpr83、Ifng、Il24、LOC100046608、Gm590、Gpr114、Tmie、Rasgrp1、Myo6、Pfkp、Usp18、Arl4c、Als2cl、2810410P22Rik、Arl5a、Gbp2、Rasgrp1、Ankrd37、Tpi1、4930583H14Rik、Ifit3、LOC667370、Klhdc1、Cd247、Igfbp4、Oas2、Bcl11b、Fscn1、Ctsg、Mpo、Prtn3、Lyzs、Emr1、Chi3l1、Anxa3、Hp、Lyz2、Lyz、Fer1l3、Sirpa、Cd63、Clec4n、Clec4d、EG433016、Stfa1、Chi3l3 Ngp、S100a8、S100a9、Clecsf9、Saa3、5033414K04Rik、Slc7a11、Slpi、Cd14、Fpr2、Fcgr3、F10、Gpnmb、Tgfbi、Mmp14、Slc11a1、C3、Gpr84、Acta2、Lcn2、Hmox1、Tpsab1、Ccl4、Il2、Inhba、Cxcl1、Serpinb2、Upp1、Gpr109a、Gp38、Il1b、Cxcl2、Il1a、Ccl3、6720418B01Rik、5830496L11Rik、Cd8b1、Fcgrt、LOC385615およびScml4からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程;CD40、CD86、GATA3、HLA−DMA、HLA−DMB、ICOS、IFNG、IFNGR2、IL2、IL13、IL4、IL18、IL12RB1、IL17A、IL17F、IL18R1、IL2RA、IL2RG、IL4R、IL6R、TBX21、TGFBR2、TNF、FOXP3、IL10RB、KLRD1、CD69、LTB、CD83、PRF1、CAMK2D、LTA、FSCN1、TLR7、CSF2、CCR7、FASLG、IL1A、CCL5、CD8B、CXCL10、TLR2、CCL4、TLR7、IGHA1、IL24、SOCS1、OAS1、JAK1、PTPN2、IFITM1、IFI35、STAT2、BCL2、MVD、FDPS、SQLE、NSDHL、DHCR24、Acat2/Acat3、MSMO1、LSS、CYP51A1、NFKBIE、PIK3R1、PPP3CC、CD3D、IL2RB、PTEN、CD3G、ICOS、CAMK2D、NFAT5、LAT、ITK、H2−M2、FASLG、LIF、IGHA1、PRKACB、SGK1、MAPK11、TSC22D3、JUN、FKBP5、ADRB2、MAP3K1、MAPK12、POU2F1、SMARCA2、CDKN1A、TGFB3、HSP90AA1、DHCR24、CCR5、およびCXCL9からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程;Foxp3、Il2、Il1a、Il1b、C3、S100a8、S100a9、Cxcl2、Cxcl3、Ccl4、Ccl3およびCd14からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程;表8に示した遺伝子からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程;表10に示した遺伝子からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程;FoxP3、GPR83、CD14、TLR2、IFNG、CD40およびIL1Bからなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程;表12に示した遺伝子からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程;または、FoxP3+CD4+T細胞、CD4+T細胞CD8+T細胞、ガンマデルタT細胞、ナチュラルキラーT細胞、CD4+CD8+T細胞、マクロファージ細胞、単球細胞、間質細胞、多重系列前駆体細胞、樹状細胞、繊維芽細胞網状赤血球、繊維芽細胞および顆粒球からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子について遺伝子セットエンリッチメント解析を判定する工程と
    を含み、
    それにより、工程a)の前記グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を特性決定する、方法。
  2. グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を特性決定する方法であって、
    a)グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品のバッチを得る工程と;
    b)所定量のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品で哺乳動物を免疫する工程と;
    c)免疫後、所定時間に、工程b)の前記哺乳動物由来の細胞培養物を調製する工程と;
    d)工程c)の前記培養物からの細胞を、所定量の工程a)の前記グラチラマーアセテート薬剤関連物質または医薬品とインキュベートする工程と;
    e)抗原提示細胞への免疫反応、エフェクターリンパ球の分化、Tリンパ球の抑制、Foxp3ポジティブ制御性T細胞の活性化、単核白血球の広がり、Tリンパ球の増殖、リンパ球の広がり、ナイーブリンパ球の分化、炎症反応、免疫細胞の接着、細胞運動、細胞の遊走性、細胞の走化性、食細胞の細胞移動、単球の走化性、単球の細胞移動および発熱からなる群から選択される工程c)の細胞の生物学的活性レベルを判定する工程と
    を含み、
    それにより、工程a)の前記グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を特性決定する、方法。
  3. グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を識別する方法であって、
    i)請求項1または請求項2の方法に従って2つ以上のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を特性決定し、それぞれの前記グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品の特性を得る工程と;
    ii)工程i)で得られた前記グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品の特性を比較する工程と
    を含み、
    それにより、前記グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を識別する、方法。
  4. 前記哺乳動物がげっ歯動物である、請求項1〜3の何れか1項の方法。
  5. 工程c)の前記培養物が初代培養物である、請求項1〜4の何れか1項の方法。
  6. 工程a)の前記グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品がグラチラマーアセテート医薬物質または医薬品である、請求項1〜5の何れか1項の方法。
  7. 工程a)の前記グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品がグラチラマーアセテート医薬物質または医薬品以外のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品である、請求項1〜5の何れか1項の方法。
  8. 工程b)の前記グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品がグラチラマーアセテート医薬物質または医薬品である、請求項1〜7の何れか1項の方法。
  9. 工程b)の前記グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品がグラチラマーアセテート医薬物質または医薬品以外のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品である、請求項1〜7の何れか1項の方法。
  10. 工程b)の前記グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品が工程a)と同一のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品である、請求項1〜7の何れか1項の方法。
  11. 工程b)の前記グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品が工程a)のグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品とは異なるグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品である、請求項1〜7の何れか1項の方法。
  12. グラチラマーアセテート関連医薬物質を含む医薬品を生産する方法において、改良が、
    i)請求項1の方法に従って前記グラチラマーアセテート関連医薬物質を特性決定する工程であり、
    ここで、工程e)は、Ecm1、Pres1、Pdlim4、Gpr83、Ifng、Il24、LOC100046608、Gm590、Gpr114、Tmie、Rasgrp1、Myo6、Pfkp、Usp18、Arl4c、Als2cl、2810410P22Rik、Arl5a、Gbp2、Rasgrp1、Ankrd37、Tpi1、4930583H14Rik、Ifit3、LOC667370、Klhdc1、Cd247、Igfbp4、Oas2、Bcl11b、Fscn1、Ctsg、Mpo、Prtn3、Lyzs、Emr1、Chi3l1、Anxa3、Hp、Lyz2、Lyz、Fer1l3、Sirpa、Cd63、Clec4n、Clec4d、EG433016、Stfa1、Chi3l3 Ngp、S100a8、S100a9、Clecsf9、Saa3、5033414K04Rik、Slc7a11、Slpi、Cd14、Fpr2、Fcgr3、F10、Gpnmb、Tgfbi、Mmp14、Slc11a1、C3、Gpr84、Acta2、Lcn2、Hmox1、Tpsab1、Ccl4、Il2、Inhba、Cxcl1、Serpinb2、Upp1、Gpr109a、Gp38、Il1b、Cxcl2、Il1a、Ccl3、6720418B01Rik、5830496L11Rik、Cd8b1、Fcgrt、LOC385615およびScml4からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定すること;表8に示した遺伝子からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定すること;表10に示した遺伝子からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定すること;FoxP3、GPR83、CD14、TLR2、IFNG、CD40およびIL1Bからなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定すること;表12に示した遺伝子からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定すること;または、FoxP3+CD4+T細胞、CD4+T細胞CD8+T細胞、ガンマデルタT細胞、ナチュラルキラーT細胞、CD4+CD8+T細胞、マクロファージ細胞、単球細胞、間質細胞、多重系列前駆体細胞、樹状細胞、繊維芽細胞網状赤血球、繊維芽細胞および顆粒球からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子について遺伝子セットエンリッチメント解析を判定することを含む、工程と;
    ii)Ecm1、Pres1、Pdlim4、Gpr83、Ifng、Il24、LOC100046608、Gm590、Gpr114、Tmie、Rasgrp1、Myo6、Pfkp、Usp18、Arl4c、Als2cl、2810410P22Rik、Arl5a、Gbp2、Rasgrp1、Ankrd37、Tpi1、4930583H14Rik、Ifit3、LOC667370、Klhdc1、Cd247、Igfbp4、Oas2 Bcl11b、6720418B01Rik、5830496L11Rik、Cd8b1、Fcgrt、LOC385615およびScml4からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準と比較して低い場合、または、Fscn1、Ctsg、Mpo、Prtn3、Lyzs、Emr1、Chi3l1、Anxa3、Hp、Lyz2、Lyz、Fer1l3、Sirpa、Cd63、Clec4n、Clec4d、EG433016、Stfa1、Chi3l3 Ngp、S100a8、S100a9、Clecsf9、Saa3、5033414K04Rik、Slc7a11、Slpi、Cd14、Fpr2、Fcgr3、F10、Gpnmb、Tgfbi、Mmp14、Slc11a1、C3、Gpr84、Acta2、Lcn2、Hmox1、Tpsab1、Ccl4、Il2、Inhba、Cxcl1、Serpinb2、Upp1、Gpr109a、Gp38、Il1b、Cxcl2、Il1a,およびCcl3からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準と比較して高い場合、医薬品中の含有物として許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質のバッチを処分する工程;表8に示した遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準の発現レベルと実質的に同一でない場合、医薬品中の含有物として許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質のバッチを処分する工程;表10に示した遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準の発現レベルと実質的に同一でない場合、医薬品中の含有物として許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質のバッチを処分する工程;GPR83、IFNGおよびFoxp3からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが低い場合、または、CD14、CD40、TLR2およびIL1Bからなる群から選択される遺伝子の発現レベルが高い場合、医薬品中の含有物として許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質のバッチを処分する工程;FoxP3+T細胞遺伝子として表12で同定された遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが低い場合、または、マクロファージ遺伝子として表12で同定された遺伝子および単球遺伝子として表12で同定された遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが高い場合、医薬品中の含有物として許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質のバッチを処分する工程;あるいは、遺伝子セットエンリッチメント解析が、FoxP3+CD4+T細胞、CD4+T細胞CD8+T細胞、ガンマデルタT細胞、ナチュラルキラーT細胞およびCD4+CD8+T細胞からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子についてダウンレギュレーションを示すか、もしくはアップレギュレーションの欠如を示す場合、または、遺伝子セットエンリッチメント解析が、マクロファージ細胞、単球細胞、間質細胞、多重系列前駆体細胞、樹状細胞、繊維芽細胞網状赤血球、繊維芽細胞および顆粒球からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子についてアップレギュレーションを示すか、ダウンレギュレーションの欠如を示す場合、医薬品中の含有物として許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質のバッチを処分する工程と
    を含む、方法。
  13. グラチラマーアセテート関連医薬物質を含む医薬品を生産する方法において、改良が、
    i)請求項1の方法に従って前記グラチラマーアセテート関連医薬物質を特性決定する工程であり、
    ここで、工程e)は、Foxp3、Il2、Il1a、Il1b、C3、S100a8、S100a9、Cxcl2、Cxcl3、Ccl4、Ccl3およびCd14からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定することを含む、工程と;
    ii)FoxP3の発現レベルが参考基準と比較して低い場合、または、Il2、Il1a、Il1b、C3、S100a8、S100a9、Cxcl2、Cxcl3、Ccl4、Ccl3およびCd14からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルが参考基準と比較して高い場合、医薬品中の含有物として許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質のバッチを処分する工程と
    を含む、方法。
  14. グラチラマーアセテート関連医薬物質を含む医薬品を生産する方法において、改良が、
    i)請求項2の方法に従ってグラチラマーアセテート関連医薬物質を特性決定する工程であり、
    ここで、工程e)は、抗原提示細胞への免疫反応、エフェクターリンパ球の分化、Tリンパ球の抑制、Foxp3ポジティブ制御性T細胞の活性化、単核白血球の広がり、Tリンパ球の増殖、リンパ球の広がり、ナイーブリンパ球の分化、炎症反応、免疫細胞の接着、細胞運動、細胞の遊走性、細胞の走化性、食細胞の細胞移動、単球の走化性、単球の細胞移動および発熱からなる群から選択される工程c)の細胞の生物学的活性レベルを判定することを含む、工程と;
    ii)抗原提示細胞への免疫反応、エフェクターリンパ球の分化、Tリンパ球の抑制、およびFoxp3ポジティブ制御性T細胞の活性化からなる群から選択される生物学的活性レベルが参考基準と比較して低い場合、または、単核白血球の広がり、Tリンパ球の増殖、リンパ球の広がり、ナイーブリンパ球の分化、炎症反応、免疫細胞の接着、細胞運動、細胞の遊走性、細胞の走化性、食細胞の細胞移動、単球の走化性、単球の細胞移動および発熱からなる群から選択される生物学的活性レベルが参考基準と比較して高い場合、医薬品中の含有物として許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質のバッチを処分する工程と
    を含む、方法。
  15. グラチラマーアセテート関連医薬物質を含む医薬品をリリースする方法において、改良が、
    i)請求項1の方法に従ってグラチラマーアセテート関連医薬品を特性決定する工程であり、
    ここで、工程e)は、Ecm1、Pres1、Pdlim4、Gpr83、Ifng、Il24、LOC100046608、Gm590、Gpr114、Tmie、Rasgrp1、Myo6、Pfkp、Usp18、Arl4c、Als2cl、2810410P22Rik、Arl5a、Gbp2、Rasgrp1、Ankrd37、Tpi1、4930583H14Rik、Ifit3、LOC667370、Klhdc1、Cd247、Igfbp4、Oas2、Bcl11b、Fscn1、Ctsg、Mpo、Prtn3、Lyzs、Emr1、Chi3l1、Anxa3、Hp、Lyz2、Lyz、Fer1l3、Sirpa、Cd63、Clec4n、Clec4d、EG433016、Stfa1、Chi3l3 Ngp、S100a8、S100a9、Clecsf9、Saa3、5033414K04Rik、Slc7a11、Slpi、Cd14、Fpr2、Fcgr3、F10、Gpnmb、Tgfbi、Mmp14、Slc11a1、C3、Gpr84、Acta2、Lcn2、Hmox1、Tpsab1、Ccl4、Il2、Inhba、Cxcl1、Serpinb2、Upp1、Gpr109a、Gp38、Il1b、Cxcl2、Il1a、Ccl3、6720418B01Rik、5830496L11Rik、Cd8b1、Fcgrt、LOC385615およびScml4からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定すること;表8に示した遺伝子からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定すること;表10に示した遺伝子からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定すること;FoxP3、GPR83、CD14、TLR2、IFNG、CD40およびIL1Bからなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定すること;表12に示した遺伝子からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定すること;または、FoxP3+CD4+T細胞、CD4+T細胞CD8+T細胞、ガンマデルタT細胞、ナチュラルキラーT細胞、CD4+CD8+T細胞、マクロファージ細胞、単球細胞、間質細胞、多重系列前駆体細胞、樹状細胞、繊維芽細胞網状赤血球、繊維芽細胞および顆粒球からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子について遺伝子セットエンリッチメント解析を判定することを含む、工程と;
    ii)Ecm1、Pres1、Pdlim4、Gpr83、Ifng、Il24、LOC100046608、Gm590、Gpr114、Tmie、Rasgrp1、Myo6、Pfkp、Usp18、Arl4c、Als2cl、2810410P22Rik、Arl5a、Gbp2、Rasgrp1、Ankrd37、Tpi1、4930583H14Rik、Ifit3、LOC667370、Klhdc1、Cd247、Igfbp4、Oas2 Bcl11b、6720418B01Rik、5830496L11Rik、Cd8b1、Fcgrt、LOC385615およびScml4からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準と比較して低い場合、または、Fscn1、Ctsg、Mpo、Prtn3、Lyzs、Emr1、Chi3l1、Anxa3、Hp、Lyz2、Lyz、Fer1l3、Sirpa、Cd63、Clec4n、Clec4d、EG433016、Stfa1、Chi3l3 Ngp、S100a8、S100a9、Clecsf9、Saa3、5033414K04Rik、Slc7a11、Slpi、Cd14、Fpr2、Fcgr3、F10、Gpnmb、Tgfbi、Mmp14、Slc11a1、C3、Gpr84、Acta2、Lcn2、Hmox1、Tpsab1、Ccl4、Il2、Inhba、Cxcl1、Serpinb2、Upp1、Gpr109a、Gp38、Il1b、Cxcl2、Il1a、およびCcl3からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準と比較して高い場合、リリースについて許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬品のバッチを処分する工程;表8に示した遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準の発現レベルと実質的に同一でない場合、リリースについて許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬品のバッチを処分する工程;表10に示した遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準の発現レベルと実質的に同一でない場合、リリースについて許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬品のバッチを処分する工程;GPR83、IFNGおよびFoxp3からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが低い場合、または、CD14、CD40、TLR2およびIL1Bからなる群から選択される遺伝子の発現レベルが高い場合、リリースについて許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬品のバッチを処分する工程;FoxP3+T細胞遺伝子として表12で同定された遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが低い場合、または、マクロファージ遺伝子として表12で同定された遺伝子および単球遺伝子として表12で同定された遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが高い場合、リリースについて許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬品のバッチを処分する工程;あるいは、遺伝子セットエンリッチメント解析が、FoxP3+CD4+T細胞、CD4+T細胞CD8+T細胞、ガンマデルタT細胞、ナチュラルキラーT細胞およびCD4+CD8+T細胞からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子についてダウンレギュレーションを示すか、もしくはアップレギュレーションの欠如を示す場合、または、遺伝子セットエンリッチメント解析が、マクロファージ細胞、単球細胞、間質細胞、多重系列前駆体細胞、樹状細胞、繊維芽細胞網状赤血球、繊維芽細胞および顆粒球からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子についてアップレギュレーション示すか、もしくはダウンレギュレーションの欠如を示す場合、リリースについて許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬品のバッチを処分する工程と
    を含む、方法。
  16. グラチラマーアセテート関連医薬物質を含む医薬品をリリースする方法において、改良が、
    i)請求項1の方法に従ってグラチラマーアセテート関連医薬品を特性決定する工程であり、
    ここで、工程e)は、Foxp3、Il2、Il1a、Il1b、C3、S100a8、S100a9、Cxcl2、Cxcl3、Ccl4、Ccl3およびCd14からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定することを含む、工程と;
    ii)FoxP3の発現レベルが参考基準と比較して低い場合、または、Il2、Il1a、Il1b、C3、S100a8、S100a9、Cxcl2、Cxcl3、Ccl4、Ccl3およびCd14からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルが参考基準と比較して高い場合、リリースについて許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬品のバッチを処分する工程と
    を含む、方法。
  17. グラチラマーアセテート関連医薬物質を含む医薬品をリリースする方法において、改良が、
    i)請求項2の方法に従ってグラチラマーアセテート関連医薬品を特性決定する工程であり、
    ここで、工程e)は、抗原提示細胞への免疫反応、エフェクターリンパ球の分化、Tリンパ球の抑制、Foxp3ポジティブ制御性T細胞の活性化、単核白血球の広がり、Tリンパ球の増殖、リンパ球の広がり、ナイーブリンパ球の分化、炎症反応、免疫細胞の接着、細胞運動、細胞の遊走性、細胞の走化性、食細胞の細胞移動、単球の走化性、単球の細胞移動および発熱からなる群から選択される工程c)の細胞の生物学的活性レベルを判定することを含む、工程と;
    ii)抗原提示細胞への免疫反応、エフェクターリンパ球の分化、Tリンパ球の抑制、およびFoxp3ポジティブ制御性T細胞の活性化からなる群から選択される生物学的活性レベルが参考基準と比較して低い場合、または、単核白血球の広がり、Tリンパ球の増殖、リンパ球の広がり、ナイーブリンパ球の分化、炎症反応、免疫細胞の接着、細胞運動、細胞の遊走性、細胞の走化性、食細胞の細胞移動、単球の走化性、単球の細胞移動および発熱からなる群から選択される生物学的活性レベルが参考基準と比較して高い場合、リリースについて許容できないものとしてグラチラマーアセテート関連医薬品のバッチを処分する工程と
    を含む、方法。
  18. グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品の準最適活性を同定する方法であって、
    a)グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品をげっ歯動物に投与する工程と;
    b)抗原提示細胞への免疫反応、エフェクターリンパ球の分化、Tリンパ球の抑制、Foxp3ポジティブ制御性T細胞の活性化、単核白血球の広がり、Tリンパ球の増殖、リンパ球の広がり、ナイーブリンパ球の分化、炎症反応、免疫細胞の接着、細胞運動、細胞の遊走性、細胞の走化性、食細胞の細胞移動、単球の走化性、単球の細胞移動および発熱からなる群から選択されるげっ歯動物の生物学的活性レベルを判定する工程と;
    c)抗原提示細胞への免疫反応、エフェクターリンパ球の分化、Tリンパ球の抑制およびFoxp3ポジティブ制御性T細胞の活性化からなる群から選択される生物学的活性レベルが参考基準と比較して低い場合、または、単核白血球の広がり、Tリンパ球の増殖、リンパ球の広がり、ナイーブリンパ球の分化、炎症反応、免疫細胞の接着、細胞運動、細胞の遊走性、細胞の走化性、食細胞の細胞移動、単球の走化性、単球の細胞移動および発熱からなる群から選択される生物学的活性レベルが参考基準と比較して高い場合、準最適活性を生じるものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を同定する工程と
    を含み、
    それにより、グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品の準最適活性を同定する、
    方法。
  19. グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品の準最適活性を同定する方法であって、
    a)グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品をげっ歯動物に投与する工程と、
    b)Ecm1、Pres1、Pdlim4、Gpr83、Ifng、Il24、LOC100046608、Gm590、Gpr114、Tmie、Rasgrp1、Myo6、Pfkp、Usp18、Arl4c、Als2cl、2810410P22Rik、Arl5a、Gbp2、Rasgrp1、Ankrd37、Tpi1、4930583H14Rik、Ifit3、LOC667370、Klhdc1、Cd247、Igfbp4、Oas2、Bcl11b、Fscn1、Ctsg、Mpo、Prtn3、Lyzs、Emr1、Chi3l1、Anxa3、Hp、Lyz2、Lyz、Fer1l3、Sirpa、Cd63、Clec4n、Clec4d、EG433016、Stfa1、Chi3l3 Ngp、S100a8、S100a9、Clecsf9、Saa3、5033414K04Rik、Slc7a11、Slpi、Cd14、Fpr2、Fcgr3、F10、Gpnmb、Tgfbi、Mmp14、Slc11a1、C3、Gpr84、Acta2、Lcn2、Hmox1、Tpsab1、Ccl4、Il2、Inhba、Cxcl1、Serpinb2、Upp1、Gpr109a、Gp38、Il1b、Cxcl2、Il1a、Ccl3、6720418B01Rik、5830496L11Rik、Cd8b1、Fcgrt、LOC385615およびScml4からなる群から選択される1つ以上の遺伝子のげっ歯動物における発現レベルを判定する工程;表8に示した遺伝子からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定する工程;表10に示した遺伝子からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定する工程;FoxP3、GPR83、CD14、TLR2、IFNG、CD40およびIL1Bからなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定する工程;表12に示した遺伝子からなる群から選択される1つ以上の遺伝子の発現レベルを判定する工程;または、FoxP3+CD4+T細胞、CD4+T細胞CD8+T細胞、ガンマデルタT細胞、ナチュラルキラーT細胞、CD4+CD8+T細胞、マクロファージ細胞、単球細胞、間質細胞、多重系列前駆体細胞、樹状細胞、繊維芽細胞網状赤血球、繊維芽細胞および顆粒球からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子について遺伝子セットエンリッチメント解析を判定する工程と;
    c)Ecm1、Pres1、Pdlim4、Gpr83、Ifng、Il24、LOC100046608、Gm590、Gpr114、Tmie、Rasgrp1、Myo6、Pfkp、Usp18、Arl4c、Als2cl、2810410P22Rik、Arl5a、Gbp2、Rasgrp1、Ankrd37、Tpi1、4930583H14Rik、Ifit3、LOC667370、Klhdc1、Cd247、Igfbp4、Oas2 Bcl11b、6720418B01Rik、5830496L11Rik、Cd8b1、Fcgrt、LOC385615およびScml4の群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準と比較して低い場合、または、Fscn1、Ctsg、Mpo、Prtn3、Lyzs、Emr1、Chi3l1、Anxa3、Hp、Lyz2、Lyz、Fer1l3、Sirpa、Cd63、Clec4n、Clec4d、EG433016、Stfa1、Chi3l3 Ngp、S100a8、S100a9、Clecsf9、Saa3、5033414K04Rik、Slc7a11、Slpi、Cd14、Fpr2、Fcgr3、F10、Gpnmb、Tgfbi、Mmp14、Slc11a1、C3、Gpr84、Acta2、Lcn2、Hmox1、Tpsab1、Ccl4、Il2、Inhba、Cxcl1、Serpinb2、Upp1、Gpr109a、Gp38、Il1b、Cxcl2、Il1a、およびCcl3の群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準と比較して高い場合、準最適活性を生じるものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を同定する工程;表8に示した遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準の発現レベルと実質的に同一でない場合、準最適活性を生じるものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を同定する工程;表10に示した遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが参考基準の発現レベルと実質的に同一でない場合、準最適活性を生じるものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を同定する工程;GPR83、IFNGおよびFoxp3からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが低い場合、または、CD14、CD40、TLR2およびIL1Bからなる群から選択される遺伝子の発現レベルが高い場合、準最適活性を生じるものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を同定する工程;FoxP3+T細胞遺伝子として表12で同定された遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが低い場合、または、マクロファージ遺伝子として表12で同定された遺伝子および単球遺伝子として表12で同定された遺伝子からなる群から選択される遺伝子の発現レベルが高い場合、準最適活性を生じるものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を同定する工程;あるいは、遺伝子セットエンリッチメント解析が、FoxP3+CD4+T細胞、CD4+T細胞CD8+T細胞、ガンマデルタT細胞、ナチュラルキラーT細胞およびCD4+CD8+T細胞からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子についてダウンレギュレーションを示すか、もしくはアップレギュレーションの欠如を示す場合、または、遺伝子セットエンリッチメント解析が、マクロファージ細胞、単球細胞、間質細胞、多重系列前駆体細胞、樹状細胞、繊維芽細胞網状赤血球、繊維芽細胞および顆粒球からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子についてアップレギュレーションを示すか、もしくはダウンレギュレーションの欠如を示す場合、準最適活性を生じるものとしてグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品を同定する工程と
    を含み、
    それにより、前記グラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品の準最適活性を同定する、方法。
  20. 前記発現レベルが血液で判定される、請求項18〜19の何れか1項の方法。
  21. 前記発現レベルがPBMCで判定される、請求項20の方法。
  22. 前記参考基準がグラチラマーアセテート関連医薬物質または医薬品の投与前の発現レベルである、請求項18〜19の何れか1項の方法。
  23. 前記参考基準がグラチラマーアセテート医薬物質または医薬品の投与後の発現レベルである、請求項18〜19の何れか1項の方法。
  24. 前記げっ歯動物がマウスである、請求項4、請求項18または請求項19の方法。
  25. 前記マウスがメス(SJL×BALB/C)F1マウスである、請求項24の方法。
  26. 前記マウスが約8週齢から約12週齢である、請求項24または請求項25の方法。
  27. 前記初代培養物が脾臓細胞の培養物である、請求項1または請求項2の方法。
  28. 前記初代培養物がリンパ節細胞の培養物である、請求項1または請求項2の方法。
  29. 前記脾臓細胞の初代培養物が免疫の約3日後に調製される、請求項28の方法。
  30. 工程d)の前記インキュベーションが約24時間である、請求項1〜14の何れか1項の方法。
  31. 前記グラチラマーアセテート関連医薬物質がグラチラモイドであり、または、前記グラチラマーアセテート関連医薬品がグラチラモイドを含む、請求項1〜30の何れか1項の方法。
  32. 前記グラチラマーアセテート関連医薬物質がグラチラマーアセテート医薬物質以外のグラチラモイドであり、または、前記グラチラマーアセテート関連医薬品がグラチラマーアセテート医薬物質以外のグラチラモイドを含む、請求項1〜30の何れか1項の方法。
  33. Ecm1、Pres1、Pdlim4、Gpr83、Ifng、Il24、LOC100046608、Gm590、Gpr114、Tmie、Rasgrp1、Myo6、Pfkp、Usp18、Arl4c、Als2cl、2810410P22Rik、Arl5a、Gbp2、Rasgrp1、Ankrd37、Tpi1、4930583H14Rik、Ifit3、LOC667370、Klhdc1、Cd247、Igfbp4、Oas2、Bcl11b、Fscn1、Ctsg、Mpo、Prtn3、Lyzs、Emr1、Chi3l1、Anxa3、Hp、Lyz2、Lyz、Fer1l3、Sirpa、Cd63、Clec4n、Clec4d、EG433016、Stfa1、Chi3l3 Ngp、S100a8、S100a9、Clecsf9、Saa3、5033414K04Rik、Slc7a11、Slpi、Cd14、Fpr2、Fcgr3、F10、Gpnmb、Tgfbi、Mmp14、Slc11a1、C3、Gpr84、Acta2、Lcn2、Hmox1、Tpsab1、Ccl4、Il2、Inhba、Cxcl1、Serpinb2、Upp1、Gpr109a、Gp38、Il1b、Cxcl2、Il1a、Ccl3、6720418B01Rik、5830496L11Rik、Cd8b1、Fcgrt、LOC385615およびScml4からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程を含む、請求項1、12、15または19の何れか1項の方法。
  34. Foxp3、Il2、Il1a、Il1b、C3、S100a8、S100a9、Cxcl2、Cxcl3、Ccl4、Ccl3およびCd14からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程を含む、請求項1の方法。
  35. Gene Expression Omnibusアクセッション番号GSE40566におけるグラチラマーアセテート医薬物質または医薬品によって制御される遺伝子からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程を含む、請求項1の方法。
  36. CD40、CD86、GATA3、HLA−DMA、HLA−DMB、ICOS、IFNG、IFNGR2、IL2、IL13、IL4、IL18、IL12RB1、IL17A、IL17F、IL18R1、IL2RA、IL2RG、IL4R、IL6R、TBX21、TGFBR2、TNF、FOXP3、IL10RB、KLRD1、CD69、LTB、CD83、PRF1、CAMK2D、LTA、FSCN1、TLR7、CSF2、CCR7、FASLG、IL1A、CCL5、CD8B、CXCL10、TLR2、CCL4、TLR7、IGHA1、IL24、SOCS1、OAS1、JAK1、PTPN2、IFITM1、IFI35、STAT2、BCL2、MVD、FDPS、SQLE、NSDHL、DHCR24、Acat2/Acat3、MSMO1、LSS、CYP51A1、NFKBIE、PIK3R1、PPP3CC、CD3D、IL2RB、PTEN、CD3G、ICOS、CAMK2D、NFAT5、LAT、ITK、H2−M2、FASLG、LIF、IGHA1、PRKACB、SGK1、MAPK11、TSC22D3、JUN、FKBP5、ADRB2、MAP3K1、MAPK12、POU2F1、SMARCA2、CDKN1A、TGFB3、HSP90AA1、DHCR24、CCR5、およびCXCL9からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程を含む、請求項1の方法。
  37. 表8に示した遺伝子からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程を含む、請求項1、12、15または19の何れか1項の方法。
  38. 表10に示した遺伝子からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程を含む、請求項1、12、15または19の何れか1項の方法。
  39. FoxP3、GPR83、CD14、TLR2、IFNG、CD40およびIL1Bからなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程を含む、請求項1、12、15または19の何れか1項の方法。
  40. 表12に示した遺伝子からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを判定する工程を含む、請求項1、12、15または19の何れか1項の方法。
  41. FoxP3+CD4+T細胞、CD4+T細胞CD8+T細胞、ガンマデルタT細胞、ナチュラルキラーT細胞、CD4+CD8+T細胞、マクロファージ細胞、単球細胞、間質細胞、多重系列前駆体細胞、樹状細胞、繊維芽細胞網状赤血球、繊維芽細胞および顆粒球からなる群から選択される少なくとも1つの細胞型に関連した遺伝子についての遺伝子セットエンリッチメント解析を判定する工程を含む、請求項1、12、15または19の何れか1項の方法。
  42. 遺伝子セットエンリッチメント解析を判定する工程が、表11に示したランクリストファイルの1つ以上に存在する遺伝子からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを評価する工程を含む、請求項41の方法。
  43. 前記参考基準が培養基である、請求項12〜17の何れか1項の方法。
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