JP2016503785A - 炭素環式および複素環式置換ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン化合物 - Google Patents

炭素環式および複素環式置換ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン化合物 Download PDF

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Abstract

本発明は、可変基R1、R2、R5およびbが明細書において定義されるとおりである式(I)の化合物を提供する。相当する医薬組成物、治療方法、合成方法、および中間体もまた開示する。【化1】

Description

本発明は、β部位アミロイド前駆体タンパク質(APP)切断酵素1(BACE1)の阻害剤およびBACE2の阻害剤である低分子化合物および薬学的に許容できるその塩に関する。本発明は、アミロイドタンパク質の神経沈着物の形成の一因となり得るA−βペプチドの産生を阻害することに関する。本発明はまた、ヒトを含めた哺乳動物におけるアルツハイマー病(AD)ならびに他の神経変性障害および/または神経障害の治療、さらには、糖尿病の治療に関する。より詳細には、本発明は、A−βペプチドの産生に関連するADおよびダウン症候群などの神経変性障害および/または神経障害の治療に有用なチオアミジン化合物および薬学的に許容できるその塩に関する。
認知症は、多種多様な特有の病理学的経過の結果として生じる。認知症を引き起こす最も一般的な病理学的経過は、アルツハイマー病(「AD」)、脳アミロイド血管障害(「CM」)およびプリオン媒介疾患である(例えば、Haanら、Clin.Neurol.Neurosurg.1990、92(4):305〜310;Glennerら、J.Neurol.Sci.1989、94:1〜28を参照されたい)。ADは、記憶障害および認知機能障害によって特徴付けられる進行性の神経変性障害である。ADは、米国人口の最も急速に増加している部分である85歳を超える人全ての半数近くが罹患する。したがって、米国におけるAD患者の数は、2050年までに約400万人から約1400万人に増加することが予想される。
アミロイド−β(Aβペプチド)の蓄積は、高齢者における認知低下の最も一般的な原因であるアルツハイマー病(AD)の根本的な原因の1つであると考えられている(Hardy & Allsop、Trends Pharmacol Sci、1991;12(10):383〜8;Selkoe、Behav Brain Res 2008;192(1):106〜13)。アミロイド斑の主なタンパク質成分であるAβは、2種のプロテアーゼ、β−およびγ−セクレターゼによるI型内在性膜タンパク質であるアミロイド前駆体タンパク質(APP)の連続切断に由来する。β部位APP切断酵素(BACE1およびBACE2)によるAPPのタンパク質分解性切断により、APPの可溶性N末端エクトドメイン(sAPPβ)およびC末端断片C99が生成する。γ−セクレターゼによる膜結合C99断片のその後の切断により、Aβ40およびAβ42が最も優勢な形態である様々なAβペプチド種が遊離する(Vassarら、J Neurosci 2009;29(41):12787〜94;Marks & Berg、Neurochem Res 2010;35:181〜210)。したがって、BACE1阻害剤は、全ての優勢なAβペプチドの形成を有効に阻害することができるであろうために、BACE1の阻害により直接的にAβの生成を制限することは、ADを治療するための最も魅力的な手法の1つである。
加えて、BACE1ノックアウトマウスは、変性線維からの軸索デブリおよびミエリンデブリのクリアランスと、軸索再生の促進と、同腹子対照と比較して早い神経筋接合部の神経再支配とを顕著に強化したことが決定されている。これらのデータは、末梢神経損傷後の再生および回復を促進する治療手法としてのBACE1阻害を示唆している(Farahら、J.Neurosci.、2011、31(15):5744〜5754を参照されたい)。
インスリン抵抗性およびグルコース恒常性障害は、2型糖尿病の重要な指標であり、ADの初期危険因子である。特に、2型糖尿病の患者には、より高い散発性ADのリスクがあり、AD患者は、2型糖尿病をより発症しやすい(Butler, Diabetes 53:474−481, 2004)。最近、ADを3型糖尿病として再考すべきであるとも提案されている(de la Monte、J Diabetes Sci Technol 2008;2(6):1101〜1113)。ADおよび2型糖尿病は、共通の発病機構を、また、ことによると共通の治療を共有するという事実は、特に重要である(Park SA、J Clin Neurol 2011;7:10〜18;Raffa, Br J Clin Pharmacol 2011/71:3 / 365〜376)。BACE活性の生成物であるAβの血漿中レベルの上昇は最近では、ヒトにおける高血糖症および肥満に関連づけられた(Meakinら、Biochem J.2012、441(1):285〜96;Martins、Journal of Alzheimer’s Disease 8(2005)269〜282を参照されたい)。さらに、Aβ産生の増大は、マウスにおけるグルコース不耐性およびインスリン抵抗性の発症を刺激する(Cozar−Castellano、Am J Physiol Endocrinol Metab 302:E1373〜E1380、2012;Delibegovic、Diabetologia(2011)54:2143〜2151)。最後に、Aβの循環は、ヒトおよびマウスの両方におけるアテローム硬化症の発生に関係し得るであろうことも示唆されている(De Meyer、Atherosclerosis 216(2011)54〜58;Catapano、Atherosclerosis 210(2010)78〜87;Roher、Biochimica et Biophysica Acta 1812(2011)1508〜1514)。
したがって、慢性的な栄養分過剰の状態では、BACE1レベルがグルコースおよび脂質の恒常性において重要な役割を果たし得ると考えられている。具体的には、BACE1の低減がマウスにおいて体重を減少させ、食事性肥満を予防し、インスリン感受性を増強するという事実によって例示されるとおり、BACE1阻害剤は、骨格筋および肝臓におけるインスリン感受性を高めるために潜在的に有用であり得る(Meakinら、Biochem J.2012、441(1):285〜96を参照されたい)。BACE1基質としてのLRP1の同定およびアテローム硬化症との潜在的な連係も同様に重要である(Strickland、Physiol.Rev.、88:887〜918、2008;Hyman、J.Biol.Chem.、Vol.280、No.18、17777〜17785、2005)。
同様に、BACE2の阻害は、β細胞量を保存および回復し、前糖尿病患者および糖尿病患者におけるインスリン分泌を刺激する可能性を有する2型糖尿病の治療として提案されている(WO2011/020806)。BACE2は、膵臓β細胞の機能および量を調節するβ細胞濃縮プロテアーゼ(β−cell enriched protease)であり、BACE1の類似同族体である。BACE2の薬理学的阻害は、β細胞の量および機能を増大させ、このことは、Tmem27の安定化につながる(Esterhazyら、Cell Metabolism 2011、14(3):365〜377を参照されたい)。BACE2の阻害に関連した疾患を治療および/または予防する際にBACE2阻害剤が有用であることが示唆されている(WO2011/020806)。
アミノジヒドロチアジンまたはチオアミジン化合物は、β−セクレターゼ酵素の有用な阻害剤としてWO2009/091016およびWO2010/038686に記載されている。2012年8月17日にPfizer Incにより出願された同時係属中のPCT出願、PCT/IB2012/054198も、β−セクレターゼ酵素の有用な阻害剤であるアミノジヒドロチアジン化合物を記載している。本発明は、新規のチオアミジン化合物ならびにADを含めた神経変性疾患の治療、さらには、糖尿病および肥満などの代謝性疾患および状態の治療におけるその使用を対象とする。
本発明は、式Iの構造を有する化合物
Figure 2016503785
もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩
[式中、
は、水素、−CH、−CHF、−CHF、−CF、または−CHOCHから選択され、
は、−(C(R3a)(R3b))−(C−C)シクロアルキル、またはN、O、もしくはSから独立に選択される1〜3個のヘテロ原子を有する−(C(R3a)(R3b))−(4〜10員)ヘテロシクロアルキルであり、前記Nは、Rで置換されていてもよく、前記(C〜C)シクロアルキル部分または前記(4〜10員)ヘテロシクロアルキル部分の利用可能な各炭素位置は、1〜2個のRで置換されていてもよく、
3aおよびR3bは、それぞれ独立に、水素、フルオロ、または(C〜C)アルキルであり、前記(C〜C)アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
は、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルキルカルボニル、(C〜C)シクロアルキルカルボニル、または(C〜C)アルキルカルボニル(C〜C)アルキルから選択され、前記(C〜C)アルキル部分、前記(C〜C)アルキルカルボニル部分、および前記(C〜C)アルキルカルボニル(C〜C)アルキル部分は、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
は、出現する毎に独立に、ハロゲン、(C〜C)アルキル、および(C〜C)アルコキシであり、前記(C〜C)アルキル部分および前記(C〜C)アルコキシは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
は、出現する毎に独立に、ハロゲン、−OH、−CN、(C〜C)アルキル、および(C〜C)アルコキシであり、前記(C〜C)アルキルまたは(C〜C)アルコキシは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
mは、0、1、または2であり、
bは、0、1、2、3、4、または5である]を対象とする。
本発明はさらに、
(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(テトラヒドロフラン−2−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4R,4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(オキセタン−2−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
rel−(4S,4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(メトキシメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4S,4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(フルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(1−メチルシクロプロピル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,6S,8aS)−6−(シクロプロピルメチル)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(4−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,5−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−フェニル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2−フルオロ−4−メチルフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(3−フルオロ−4−メチルフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(5,5−ジメチルテトラヒドロフラン−2−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−[(1R,2R)−2−メチルシクロプロピル]−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;および
(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イル]−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン
から選択される式Iの化合物もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩を対象とする。
本発明はまた、式Iの化合物もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩、またはその溶媒和物、および薬学的に許容できる添加剤、例えば、ビヒクル、賦形剤、または担体を含む医薬組成物を対象とする。本明細書に記載の医薬組成物は、治療有効量で、それを必要とするヒトを含めた哺乳動物に、
(1)アミロイド−βタンパク質の産生の阻害、およびβ部位アミロイド前駆体タンパク質切断酵素1(BACE1)の阻害;
(2)神経変性疾患、特に、アルツハイマー病の治療;
(3)糖尿病または2型糖尿病を含めた、β−アミロイドレベルの上昇により特徴づけられる疾患および障害を治療的および/または予防的に治療するためのBACE1および/またはBACE2活性の阻害;
(4)ヒトを含めた哺乳動物における骨格筋および肝臓でのインスリン感受性の増大;ならびに
(5)肥満の治療および/または予防
のいずれか、または全てのために投与することができる。
本発明はまた、実施例1〜16および19〜21に記載の化合物から選択される式Iの化合物もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩を対象とする。
本発明はまた、治療有効量の式Iの実施形態のいずれかのチオアミジン化合物もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩、および薬学的に許容できる添加剤を、それを必要とする哺乳動物または患者に投与することにより、BACE2酵素活性を阻害する方法を対象とする。
本発明はさらに、哺乳動物、好ましくはヒトにおける、β−セクレターゼ酵素が関与する中枢神経系および神経障害の状態または疾患(例えば、片頭痛;てんかん;アルツハイマー病;パーキンソン病;脳傷害;脳卒中;脳血管疾患(脳動脈硬化症、脳アミロイド血管障害、遺伝性脳出血、および脳低酸素虚血を含めた);認知障害(健忘症、老人性認知症、HIV関連認知症、アルツハイマー病、ハンチントン病、レビー小体型認知症、血管性認知症、薬物が関係する認知症、晩発性ジスキネジア、ミオクローヌス、ジストニア、せん妄、ピック病、クロイツフェルト・ヤコブ病、HIV疾患、ジル・ドゥ・ラ・トゥレット症候群、てんかん、筋痙縮、筋痙直または筋力低下と関連する障害(振戦を含めた)、および軽度認知障害(「MCI」)を含めた);精神遅滞(痙縮、ダウン症候群および脆弱X症候群を含めた);睡眠障害(過眠症、概日リズム睡眠障害、不眠、睡眠時異常行動、および睡眠遮断を含めた)、ならびに精神障害、例えば、不安(急性ストレス障害、全般性不安障害、社会不安障害、パニック障害、心的外傷後ストレス障害、広場恐怖症、および強迫性障害を含めた);虚偽性障害(急性幻覚性躁病を含めた);衝動制御障害(強迫性賭博および間欠性爆発性障害を含めた);気分障害(双極性障害I型、双極性障害II型、躁病、混合感情状態、大うつ病、慢性うつ病、季節性うつ病、精神病性うつ病、季節性うつ病、月経前症候群(PMS)、月経前不機嫌性障害(PDD)、および産後うつ病を含めた);精神運動障害;精神病性障害(統合失調症、統合失調感情障害、統合失調症様、および妄想性障害を含めた);薬物依存(麻薬依存、アルコール依存、アンフェタミン依存、コカイン嗜癖、ニコチン依存、および薬物離脱症候群を含めた);摂食障害(食欲不振症、過食症、過食障害、食欲過剰、肥満症、強迫性摂食障害および氷食症を含めた);性的機能障害;尿失禁;ニューロン損傷障害(目の損傷、目の網膜症または黄斑変性症、耳鳴、聴覚障害および聴覚損失、ならびに脳浮腫を含めた)、神経傷害治療(末梢神経損傷後の再生および回復の促進を含む)ならびに小児精神障害(注意欠陥障害、注意欠陥/機能亢進障害、行為障害、および自閉症を含めた)を治療する方法であって、前記哺乳動物に治療有効量の式Iの化合物または薬学的に許容できるその塩を投与することを含む方法を対象とする。式Iの化合物はまた、記憶(短期および長期の両方)ならびに学習能力の改善のために有用であり得る。Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders (DSM−IV−TR) (2000、American Psychiatric Association、Washington D.C.)の第4版のテキスト改訂版は、本明細書に記載されている障害の多くを同定するための診断手段を提供する。DMS−IV−TRに記載されているものを含めて、本明細書に記載されている障害についての代わりの命名法、疾病分類、および分類体系が存在し、用語法および分類体系は医科学の進展と共に進化することを当業者は認識する;
本発明はさらに、以下を対象とする:
(1)哺乳動物、好ましくはヒトにおいて、神経障害(例えば、片頭痛;てんかん;アルツハイマー病;パーキンソン病;ニーマンピックC型;脳傷害;脳卒中;脳血管疾患;認知障害;睡眠障害)または精神障害(例えば、不安;虚偽性障害;衝動制御障害;気分障害;精神運動障害;精神病性障害;薬物依存;摂食障害;および小児精神障害)を治療する方法であって、前記哺乳動物に治療有効量の式Iの化合物または薬学的に許容できるその塩を投与することを含む方法;
(2)1型および2型糖尿病、耐糖能障害、インスリン抵抗性、高血糖症、ならびにアテローム硬化症、冠状動脈性心疾患、卒中、末梢血管疾患、腎障害、高血圧、神経障害、および網膜障害などの糖尿病合併症を含めた、糖尿病または糖尿病関連障害を治療する(例えば、進行または発症を遅延させる)方法;
(3)代謝症候群などの肥満共存症を治療する方法。代謝症候群には、脂質異常症、高血圧、インスリン抵抗性、糖尿病(例えば、2型糖尿病)、冠状動脈疾患、および心不全などの疾患、状態、または障害が含まれる。代謝症候群に関するより詳細な情報については、例えば、Zimmet,P.Z.ら、「The Metabolic Syndrome: Perhaps an Etiologic Mystery but Far From a Myth − Where Does the International Diabetes Federation Stand?」、Medscape Diabetes & Endocrinology、7(2)、(2005);およびAlberti, K.G.ら、「The Metabolic Syndrome − A New Worldwide Definition」、Lancet、366、1059〜62(2005)を参照されたい;
(4)非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)および肝インスリン抵抗性を治療する方法;および
(5)本発明の化合物を、本明細書に記載の疾患、状態、および/または障害を治療するための他の医薬品と併せて使用することもできる併用療法。したがって、本発明の化合物を他の医薬品と組み合わせて投与することを含む治療方法も提供する。
本明細書で使用する場合、「摂食障害」は、患者が、患者の摂食行動ならびに関連する思考および情動に障害を負っている疾患を指す。肥満関連摂食障害の代表的な例には、過食、大食、むちゃ食い障害、強迫ダイエット(compulsive dieting)、夜間睡眠関連摂食障害、異食、プラダー−ウィリ症候群、および夜食症候群が包含される。
本発明の他の特徴および利点は、本発明を記載するこの明細書および添付の特許請求の範囲から明らかである。
本明細書内の見出しは、読者の閲覧を簡便にするために利用されているにすぎない。見出しは、本発明または特許請求の範囲を何らかの形で制限するものと解釈されるべきではない。
定義および例示
使用する場合には、次の用語は、特許請求の範囲を含めた本出願を通じて、特に他に示さない限り、以下に定義する意味を有する。複数形および単数形は、数値の表示を除いて、互換的に扱われるべきである。
「(C〜C)アルキル」という用語は、1〜6個の炭素原子を含有する直鎖または分枝鎖飽和ヒドロカルビル置換基(すなわち、炭化水素から1個の水素を除去することにより得られる置換基)を指す。そのような置換基の例には、メチル、エチル、プロピル(n−プロピルおよびイソプロピルを含む)、ブチル(n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルを含む)、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、およびn−ヘキシルが包含される。
「(C〜C)アルキル」という用語は、1〜3個の炭素原子を含有する直鎖または分枝鎖飽和ヒドロカルビル置換基(すなわち、炭化水素から1個の水素を除去することにより得られる置換基)を指す。そのような置換基の例には、メチル、エチル、およびプロピル(n−プロピルおよびイソプロピルを含む)などが包含される。
「(C〜C)アルコキシ」という用語は、本明細書で使用する場合、酸素原子を介して親分子部分に結合している本明細書において定義するとおりの(C〜C)アルキル基を意味する。例には、これらだけに限定されないが、メトキシ、エトキシ、およびn−プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシなどが包含される。
「カルボニル」という用語は、本明細書で使用する場合、−C(O)−基を意味する。
「(C〜C)アルキルカルボニル」という用語は、本明細書で使用する場合、本明細書において定義するとおりのカルボニル基を介して親分子部分に結合している本明細書において定義するとおりの(C〜C)アルキル基を意味する。(C〜C)アルキルカルボニルの代表的な例には、これらだけに限定されないが、アセチル、1−オキソプロピル、2,2−ジメチル−1−オキソプロピル、1−オキソブチル、および1−オキソペンチルなどが含まれる。
「(C〜C)アルキルカルボニル(C〜C)アルキル」という用語は、本明細書で使用する場合、本明細書において定義するとおりの(C〜C)アルキル基を介して親分子部分に結合している本明細書において定義するとおりの(C〜C)アルキルカルボニル基を意味する。(C〜C)アルキルカルボニル(C〜C)アルキルの代表的な例には、これらだけに限定されないが、2−オキソプロピル、3,3−ジメチル−2−オキソプロピル、3−オキソブチル、および3−オキソペンチルが包含される。
「(C〜C)シクロアルキル」という用語は、それぞれの環部分が3〜6個の炭素原子を有する飽和または部分飽和単環式、二環式、架橋二環式、または三環式アルキルラジカルを指す。例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが包含される。
「4〜10員ヘテロシクロアルキル」という用語は、合計4〜10個の環原子を含有する飽和または部分飽和環構造から1個の水素を除去することにより得られ、環原子の少なくとも1個が酸素、窒素、または硫黄から選択されるヘテロ原子である置換基を指す。ヘテロシクロアルキルは代わりに、少なくとも1個のその環が環原子としてヘテロ原子(すなわち、窒素、酸素、または硫黄)を含有する縮合した2または3個の環を含んでもよい。ヘテロシクロアルキル置換基を有する基では、その基に結合しているヘテロシクロアルキル置換基の環原子は、ヘテロ原子が窒素である場合には、少なくとも1個のヘテロ原子であってよいか、または環炭素原子が、少なくとも1個のヘテロ原子と同じ環中に存在し得るか、もしくは環炭素原子が、少なくとも1個のヘテロ原子とは異なる環中に存在し得る場合には、環炭素原子であってよい。同様に、ヘテロシクロアルキル置換基が、基または置換基でさらに置換されているならば、ヘテロ原子が窒素である場合には、その基または置換基は、少なくとも1個のヘテロ原子に結合していてよいか、または環炭素原子が、少なくとも1個のヘテロ原子と同じ環中に存在し得るか、もしくは環炭素原子が、少なくとも1個のヘテロ原子とは異なる環中に存在し得る場合には、環炭素原子に結合していてよい。ヘテロシクロアルキルの非限定的例には、これらだけに限定されないが、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、アゼピニル、ピペラジニル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、モルホリノ、チオモルホリノ、チオキサニル、ピロリニル、インドリニル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、ジオキサニル、1,3−ジオキソラニル、ピラゾリニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロフラニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、キノリジニル、キヌクリジニル、1,4−ジオキサスピロ[4.5]デシル、1,4−ジオキサスピロ[4.4]ノニル、1,4−ジオキサスピロ[4.3]オクチル、および1,4−ジオキサスピロ[4.2]ヘプチルが包含される。
「シアノ」という用語(「ニトリル」とも称される)は、−CNを意味する。
「水素」という用語は、水素置換基を指し、−Hと示すこともある。
「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」という用語は、−OHを指す。別の用語(複数可)と組み合わせて使用するとき、接頭語「ヒドロキシ」は、接頭語が付着している置換基が、1個または複数のヒドロキシ置換基で置換されていることを示す。1個または複数のヒドロキシ置換基が付着している炭素を担持する化合物には、例えば、アルコール、エノールおよびフェノールが含まれる。
「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、フッ素(−Fとして示し得る)、塩素(−Clとして示し得る)、臭素(−Brとして示し得る)、またはヨウ素(−Iとして示し得る)を指す。
「メトキシ」という用語は、酸素に結合しているメチル基からなる置換基を指し、−OCHと示すこともある。
置換基が「置換されていてもよい」と記載されている場合、その置換基は、(1)置換されていないか、または(2)置換されているかのいずれであってもよい。置換基の炭素が、置換基のリストの1個または複数で置換されていてもよいと記載されている場合は、炭素上の水素の1個または複数(存在する限り)が、別々に、および/または一緒に、独立に選択される場合による置換基で置き換えられていてよい。置換基の窒素が置換基のリストの1個または複数で置換されていてもよいと記載されている場合は、窒素上の水素の1個または複数(存在する限り)が、それぞれ、独立に選択される場合による置換基で置き換えられていてよい。
本明細書では、「置換基」、「ラジカル」、および「基」という用語を互換的に使用する。
置換基について、群から「それぞれ独立に選択される」と記載する場合、置換基の各例は、他の置換基とは無関係に選択される。したがって、各置換基は、他の置換基(複数可)と同一または異なり得る。
本明細書において使用する場合、「式I」、「式Ia」、「式Ib」、「式Ic」および「式Id」という用語は、以下「本発明の化合物(複数可)」と称し得る。このような用語にはまた、水和物、溶媒和物、異性体、結晶および非結晶形態、同形体、多形、ならびにその代謝物を含めて、式I、Ia、Ib、IcおよびIdの化合物の全ての形態が含まれると定義される。例えば、本発明の化合物、または薬学的に許容できるその塩は、非溶媒和および溶媒和形態で存在し得る。溶媒または水が強固に結合しているとき、錯体は、湿度と無関係に明確な化学量論を有する。しかし、溶媒または水が、チャネル溶媒和物および吸湿性化合物中のように弱く結合しているとき、水/溶媒含量は、湿度および乾燥条件によって決まる。このような場合、非化学量論が標準である。
本発明の化合物は、クラスレートまたは他の錯体として存在し得る。本発明の範囲内に含まれるのは、錯体(クラスレート、薬物−ホスト包接錯体など)であり、薬物およびホストは、化学量論量または非化学量論量で存在する。また含まれるのは、2種以上の有機および/または無機成分を含有する本発明の化合物の錯体であり、これは化学量論量または非化学量論量でよい。このように得られた錯体は、イオン化、部分的にイオン化、または非イオン化し得る。このような錯体の概説については、J.Pharm.Sci.、64(8)、1269〜1288、Haleblian(1975年8月)を参照されたい。
本発明の化合物は、不斉炭素原子を有する。本発明の化合物の炭素−炭素結合は、実線
Figure 2016503785
、実線のくさび
Figure 2016503785
、または点線のくさび
Figure 2016503785
を使用して本明細書において示し得る。不斉炭素原子への結合を示す実線の使用は、この炭素原子における全ての可能性のある立体異性体(例えば、特定のエナンチオマー、ラセミ混合物など)が含まれることを示すことを意味する。不斉炭素原子への結合を示す実線のくさびまたは点線のくさびの使用は、示される立体異性体が存在することを示すことを意味する。ラセミ化合物において存在する場合、実線および点線のくさびは、絶対立体化学ではなく、相対立体化学を定義するために使用されている。そのように示された相対立体化学を有するラセミ化合物は、(+/−)の記号が付されている。例えば、特に断りのない限り、本発明の化合物は、シスおよびトランス異性体、光学異性体(RおよびSエナンチオマー、ジアステレオマーなど)、幾何異性体、回転異性体、配座異性体、ならびにこれらの混合物(ラセミ化合物およびジアステレオマー対など)が含まれる、立体異性体として存在することができることを意図する。本発明の化合物は、1種を超える異性を示し得る。また含まれるのは、対イオンが光学活性である酸付加塩または塩基付加塩(例えば、D−乳酸塩もしくはL−リシン、またはラセミ、例えば、DL−酒石酸塩もしくはDL−アルギニン)である。
任意のラセミ化合物が結晶化するとき、2つの異なるタイプの結晶が可能である。第1のタイプは、上記のラセミ化合物(真のラセミ化合物)であり、等モル量の両方のエナンチオマーを含有する1つの均一な形態の結晶が生成される。第2のタイプは、ラセミ混合物または集合体であり、各々が単一のエナンチオマーを含む2つの形態の結晶が等モル量で生成される。
本発明の化合物は、互変異性の現象を示すことがあり、本発明の化合物としてみなされる。例えば、本発明の化合物は、2−アミノ−ジヒドロチアジン型Iaおよび2−イミノ−テトラヒドロチアジン型Ibを含めた複数の互変異性型で存在し得る。そのような互変異性型およびそれらの混合物は全て、本発明の化合物の範囲内に含まれる。互変異性体は、溶液中では互変異性体セットの混合物として存在する。固体の形態では通常、1種の互変異性体が優勢である。1種の互変異性体が記載されていることもあるが、本発明は、本発明の化合物およびその塩の全ての互変異性体を含む。互変異性体の例を式IaおよびIbの化合物によって記載し、総称的に、かつ一般に、式Iの化合物と称する。
Figure 2016503785
本発明の化合物は、無機酸または有機酸から得られる塩の形で使用することもできる。特定の化合物によりけりであるが、化合物の塩は、塩の1つまたは複数の物理的性質、例えば、異なる温度および湿度における薬学的安定性が向上していることや、水または油への望ましい溶解性のために有利な場合がある。ある例では、化合物の塩を、化合物の単離、精製、および/または分割の補助手段として使用する場合もある。
塩を(例えば、in vitroの状況で使用するのとは対照的に)患者に投与しようとする場合、その塩は、薬学的に許容できることが好ましい。用語「薬学的に許容できる塩」とは、式Iの化合物を、ヒトが摂取するのに適すると一般にみなされるアニオンまたはカチオンを有する酸または塩基と化合させることにより調製された塩を指す。薬学的に許容できる塩は、水への溶解度が親化合物より高いので、本発明の方法の生成物として特に有用である。
本発明の化合物の薬学的に許容できる適切な酸付加塩としては、可能である場合、無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、フッ化水素酸、ホウ酸、フルオロホウ酸、リン酸、メタリン酸、硝酸、炭酸、スルホン酸、および硫酸、ならびに有機酸、例えば、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グリコール酸、イソチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、マレイン酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、コハク酸、トルエンスルホン酸、酒石酸、およびトリフルオロ酢酸から得られる塩が挙げられる。適切な有機酸としては、これらだけに限定されないが、脂肪族、脂環式、芳香族、芳香脂肪族(araliphatic)、複素環、炭素環、およびスルホン酸クラスの有機酸が一般に挙げられる。
適切な有機酸の詳細な例として、これらだけに限定されないが、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、ギ酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、グリコール酸塩、グルコン酸塩、ジグルコン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸、クエン酸塩、アスコルビン酸塩、グルクロン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、ピルビン酸塩、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩、安息香酸塩、アントラニル酸塩、ステアリン酸塩、サリチル酸塩、p−ヒドロキシ安息香酸塩、フェニル酢酸塩、マンデル酸塩、エンボン酸塩(パモ酸塩)、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、パントテン酸塩、トルエンスルホン酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、スルファニル酸塩、シクロヘキシルアミノスルホン酸塩、アルゲン酸(algenic acid)、β−ヒドロキシ酪酸、ガラクタル酸塩、ガラクツロン酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ドデシル硫酸塩、グリコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ニコチン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、シュウ酸塩、パルモ酸塩(palmoate)、ペクチン酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、チオシアン酸塩、およびウンデカン酸塩が挙げられる。
さらに、本発明の化合物が酸性部分を有する場合では、適切な薬学的に許容できるその塩として、アルカリ金属塩、例えば、ナトリウム塩またはカリウム塩;アルカリ土類金属塩、例えば、カルシウム塩またはマグネシウム塩;および適切な有機配位子と共に形成される塩、例えば、第四級アンモニウム塩を挙げることができる。別の実施形態では、塩基の塩は、アルミニウム、アルギニン、ベンザチン、コリン、ジエチルアミン、ジオールアミン、グリシン、リシン、メグルミン、オールアミン、トロメタミン、および亜鉛の塩を含めて、非毒性の塩を形成する塩基から生成されるものである。
有機塩は、トロメタミン、ジエチルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N−メチルグルカミン)、プロカインなどの、第二級、第三級、または第四級アミンから生成されるものでもよい。塩基性窒素を含んでいる基は、低級アルキル(C〜C)ハロゲン化物(例えば、メチル、エチル、プロピル、およびブチル塩化物、臭化物、およびヨウ化物)、ジアルキルスルフェート(例えば、ジメチル、ジエチル、ジブチル、およびジアミルスルフェート)、長鎖ハロゲン化物(例えば、デシル、ラウリル、ミリスチル、およびステアリル塩化物、臭化物、およびヨウ化物)、アリールアルキルハロゲン化物(例えば、ベンジルおよびフェネチル臭化物)他などの物質で四級化することができる。
一実施形態において、酸および塩基のヘミ塩(例えば、ヘミ硫酸塩およびヘミカルシウム塩)をまた形成し得る。
本発明の化合物のいわゆる「プロドラッグ」もまた本発明の範囲内である。よって、これら自体が薬理活性を殆ど有さなくてもよく、または有さなくてもよい本発明の化合物の特定の誘導体は、体内または体表に投与されるとき、例えば、加水分解によって、所望の活性を有する本発明の化合物に変換されることができる。このような誘導体は、「プロドラッグ」と称される。プロドラッグの使用についてのさらなる情報は、「Pro−drugs as Novel Delivery Systems、Vol.14、ACSシンポジウムシリーズ(T.HiguchiおよびW.Stella)ならびに「Bioreversible Carriers in Drug Design」、Pergamon Press、1987(編E.B.Roche、American Pharmaceutical Association)に見出し得る。本発明によるプロドラッグは、例えば、式Iのいずれかの化合物において存在する適当な官能基を、例えば、H Bundgaardの「Design of Prodrugs」(Elsevier、1985)に記載されているような「プロ部分」として当業者には公知の特定の部分で置き換えることによって生成することができる。
本発明はまた、1個または複数の原子が、天然に通常見出される原子質量または質量数と異なる原子質量または質量数を有する原子で置き換えられていること以外は、式Iにおいて記載されているものと同一である同位体標識化合物を含む。本発明の化合物中に組み込むことができる同位体の例には、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素および塩素の同位体、例えば、それぞれ、H、H、13C、11C、14C、15N、18O、17O、32P、35S、18F、および36Clが含まれる。上記の同位体および/または他の原子の他の同位体を含有する、本発明の化合物、そのプロドラッグ、および前記化合物または前記プロドラッグの薬学的に許容できる塩は本発明の範囲内である。本発明の特定の同位体的に標識された化合物、例えば、放射性同位体、例えば、Hおよび14Cが組み込まれている化合物は、薬物および/または基質組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム化、すなわち、H、および炭素−14、すなわち、14C、同位体は、それらの調製および検出性の容易さのために特に好ましい。さらに、より重い同位体、例えば、重水素、すなわち、Hによる置換は、より大きな代謝安定性、例えば、インビボの半減期の増加または投与必要量の減少に由来する特定の治療上の利点をもたらすことができ、したがって、ある状況においては好ましくてもよい。本発明の同位体標識化合物およびそのプロドラッグは一般に、スキームにおいて、ならびに/または下記の実施例および調製において開示されている手順を行うことによって、同位体的に標識されていない試薬を、容易に利用可能な同位体的に標識されている試薬で置換することによって調製することができる。
化合物
本発明の化合物をさらに明確にするために、次の亜属を以下に記載する。
以下に図示する式Icは、フェニル環がフェニル環の2位および4位にフッ素原子ならびに6位にR5a置換基を含有し、その際、R5aが水素、フルオロ、または(C〜C)アルキルから選択される図示したとおりの式Iのサブセットである。
Figure 2016503785
式Icのある種の実施形態では、Rは、水素、−CH、−CHF、または−CHOCHであり、Rは、−(C(R3a)(R3b))−(C〜C)シクロアルキル、またはN、O、もしくはSから選択される1〜2個のヘテロ原子を有する−(C(R3a)(R3b))−(4〜5員)ヘテロシクロアルキルであり、前記Nは、Rで置換されていてもよく、Rは、(C〜C)アルキルであり、前記(C〜C)シクロアルキル部分または前記(4〜10員)ヘテロシクロアルキル部分は、1〜3個のRで置換されていてもよく、Rは、(C〜C)アルキルであり;R5aは、水素である。ある種の実施形態では、Rは、水素である。
式Icのある種の実施形態では、Rは、水素であり、Rは、(C〜C)シクロアルキルであり、前記シクロアルキルは、1個のRで置換されていてもよいシクロプロピルであり、Rは、メチルであり、R5aは、水素である。ある種の実施形態では、Rは、メチルである。ある種の実施形態では、Rは、メトキシメチルである。ある種の実施形態では、Rは、フルオロメチルである。式Icのある種の実施形態では、Rは、2−メチルシクロプロピルである。式Icのある種の実施形態では、Rは、シクロプロピルメチルである。
ある種の他の実施形態では、Rは、水素であり、Rは、4〜5員ヘテロシクロアルキルであり、前記ヘテロシクロアルキルは、テトラヒドロフラニルであり、R5aは、水素である。ある種の実施形態では、前記ヘテロシクロアルキルは、5,5−ジメチルテトラヒドロフラニルである。ある種の実施形態では、前記ヘテロシクロアルキルは、オキセタニルである。
式Icの別の実施形態では、R5aは、フルオロであり、Rは、メチルであり、Rは、シクロプロピルである。
以下に図示する式Idは、フェニル環が、フェニル環の2位にフルオロおよび3位、4位、5位、または6位に場合によるR置換基を含有する式Iのサブセットである。
Figure 2016503785
式Idのある種の実施形態では、bは、1であり、Rは、フェニル環の3位、5位、または6位に結合しているフルオロであり、Rは、水素であり、Rは、−(C(R3a)(R3b))−(C〜C)シクロアルキル、またはN、O、もしくはSから選択される少なくとも1〜2個のヘテロ原子を有する−(C(R3a)(R3b))−(4〜5員)ヘテロシクロアルキルであり、前記Nは、Rで置換されていてもよく、Rは、(C〜C)アルキルであり、前記(C〜C)シクロアルキル部分または前記(4〜5員)ヘテロシクロアルキル部分は、1〜3個のRで置換されていてもよく、Rは、(C〜C)アルキルである。式Idのある種の実施形態では、Rは、シクロプロピルである。Rがフルオロである式Idのある種の実施形態では、前記フルオロは、フェニル環の5位に結合している。Rがフルオロである別の実施形態では、前記フルオロは、フェニル環の6位に結合する。ある種の他の実施形態では、Rは、フェニル環の4位に結合しているメチルである。
式Idの別の実施形態では、bは、0であり、Rは、水素であり、Rは、シクロプロピルである。
通常、本発明の化合物は、本明細書に記載の状態の治療に有効な量で投与する。本発明の化合物は、適切な経路によって、その経路に適合させた医薬組成物の形で、目的の治療に有効な用量を投与する。状態に対する処置に必要となる、化合物の治療上有効な用量は、医学分野でよく知られている前臨床および臨床の手法を使用して、当業者の手で容易に突き止められる。
「治療する」という用語は、本明細書において使用する場合、他に示さない限り、このような用語が適用する障害もしくは状態、またはこのような障害もしくは状態の1つもしくは複数の症状を逆行、軽減、進行を阻害、または予防することを意味する。「治療」という用語は、本明細書において使用する場合、他に示さない限り、治療する行為を意味する(「治療する」は直前に定義する)。「治療する」という用語にはまた、対象のアジュバントおよびネオアジュバント治療が含まれる。
本発明の化合物は、経口投与することができる。経口投与は、化合物が消化管に入るように飲み込むものでもよいし、または化合物が口から血流に直接入る頬側もしくは舌下投与を用いてもよい。
別の実施形態では、本発明の化合物は、血流中、筋肉、または内臓に直接投与することもできる。非経口投与に適する手段には、静脈内、動脈内、腹腔内、くも膜下腔内、脳室内、尿道内、胸骨内、頭蓋内、筋肉内、および皮下が含まれる。非経口投与に適するデバイスとして、(微細針を含めた)針注射器、無針注射器、および注入技術が挙げられる。
別の実施形態では、本発明の化合物は、皮膚または粘膜に局所的に、すなわち、皮膚上にまたは経皮的に投与することもできる。別の実施形態では、本発明の化合物は、鼻腔内にまたは吸入によって投与することもできる。別の実施形態では、本発明の化合物は、直腸投与または経膣投与することができる。別の実施形態では、本発明の化合物は、眼または耳に直接投与することもできる。
化合物および/または化合物を含有する組成物の投与計画は、患者のタイプ、年齢、体重、性別、および医学的状態;医学的状態の重症度;投与経路;ならびに用いる特定の化合物の活性を含めた様々な要素に基づくものである。したがって、投与計画は多種多様となり得る。体重1キログラムあたり1日約0.01mg〜約100mg程度の投与量レベルが、上で示した状態の治療では有用である。一実施形態では、(1回量または分割した用量で投与される)本発明の化合物の合計1日量は通常、約0.01〜約100mg/kgである。別の実施形態では、本発明の化合物の合計1日量は、約0.1〜約50mg/kgであり、別の実施形態では、約0.5〜約30mg/kg(すなわち、体重1kgあたりの本発明の化合物mg)である。一実施形態では、投薬量は、0.01〜10mg/kg/日である。別の実施形態では、投薬量は、0.1〜1.0mg/kg/日である。投与量単位組成物は、そのような量または1日量を構成するその約数を含有するものでよい。多くの事例では、化合物の投与は、1日に複数回(通常は4回以下)繰り返される。所望なら、通常は、1日あたり複数回の用量を使用して、合計1日量を増やすこともできる。
経口投与では、組成物は、約0.01mg〜約500mgの活性成分、または別の実施形態では、約1mg〜約100mgの活性成分を含有する錠剤の形で提供することができる。静脈内について、定速注入の際の用量は、約0.1〜約10mg/kg/分の範囲をとり得る。
本発明による適切な対象として、哺乳動物対象が挙げられる。本発明による哺乳動物には、限定はしないが、イヌ、ネコ、ウシ、ヤギ、ウマ、ヒツジ、ブタ、げっ歯動物、ウサギ、霊長類などが含まれ、子宮内の哺乳動物も包含される。一実施形態では、ヒトが適切な対象である。ヒト対象は、どちらの性の者でも、どの発育段階にある者でもよい。
別の実施形態では、本発明は、本明細書で列挙した状態を治療する医薬を調製するための、1種または複数の本発明の化合物の使用を含む。
上で言及した状態を治療するために、本発明の化合物は、化合物それ自体として投与することができる。一方、薬学的に許容できる塩は、親化合物よりも水への溶解性が高いので、医学的な適用に適する。
別の実施形態では、本発明は、医薬組成物を含む。そのような医薬組成物は、薬学的に許容できる添加剤と共に提供される本発明の化合物を含む。添加剤は、固体でも、液体でも、または両方でもよく、0.05重量%〜95重量%の活性化合物を含有し得る単位用量組成物、例えば錠剤としての化合物に配合することができる。本発明の化合物は、ターゲット指向性薬物添加剤としての適切なポリマーと結合させることもできる。他の薬理活性物質が存在してもよい。
本発明の化合物は、適切な任意の経路によって、好ましくはそのような経路に適合させた医薬組成物の形で、目的の治療に有効な用量を投与することができる。活性化合物および組成物は、例えば、経口、直腸、非経口、または局所投与することができる。
固体投与形態の経口投与は、例えば、少なくとも1種の予め決められた量の本発明の化合物をそれぞれが含有する別個の単位、例えば、硬カプセル剤もしくは軟カプセル剤、丸剤、カシェ剤、ロゼンジ、または錠剤の体裁にすることができる。別の実施形態では、経口投与は、粉末または顆粒形態にしてもよい。別の実施形態では、経口投与形態は、例えばロゼンジなどの舌下である。このような固体剤形では、本発明の化合物に、1種または複数の佐剤が配合されているのが普通である。そうしたカプセル剤または錠剤は、徐放製剤を含有してもよい。カプセル剤、錠剤、および丸剤の場合では、剤形は、緩衝剤も含んでよく、または腸溶コーティングを施して調製することもできる。
別の実施形態では、経口投与は、液体投与形態にすることができる。経口投与用の液体剤形としては、例えば、当業界で一般に使用される不活性希釈剤(例えば、水)を含有する薬学的に許容できる乳濁液、溶液、懸濁液、シロップ、およびエリキシルが挙げられる。このような組成物は、湿潤剤、乳化剤、懸濁化剤、香味剤(例えば、甘味剤)、および/または着香剤などの佐剤も含んでよい。
別の実施形態では、本発明は、非経口投与形態を含む。「非経口投与」は、例えば、皮下注射、静脈内注射、腹腔内注射、筋肉内注射、胸骨内注射、および注入を包含する。注射用製剤(例えば、無菌の注射可能な水性または油性懸濁液)は、適切な分散剤、湿潤剤、および/または懸濁化剤を使用し、知られている技術に従って製剤することができる。
別の実施形態では、本発明は、局所投与形態を含む。「局所投与」は、例えば、経皮パッチやイオン導入デバイスを介してなどの経皮投与、眼内投与、または鼻腔内もしくは吸入投与を包含する。局所投与用の組成物として、例えば、局所用のゲル、スプレー、軟膏、およびクリームも挙げられる。局所用製剤は、皮膚または他の患部を通しての活性成分の吸収または通過を強化する化合物を含有してもよい。本発明の化合物が経皮デバイスによって投与されるとき、投与は、貯蔵部および多孔膜型または固体基材型のいずれかのパッチを使用して実現される。この目的のための典型的な製剤としては、ゲル、ヒドロゲル、ローション、溶液、クリーム、軟膏、散粉剤、包帯剤、フォーム、フィルム、皮パッチ、ウェーハ、植込錠、スポンジ、繊維、絆創膏、およびマイクロエマルジョンが挙げられる。リポソームも使用することができる。典型的な担体として、アルコール、水、鉱油、流動パラフィン、白色ワセリン、グリセリン、ポリエチレングリコール、およびプロピレングリコールが挙げられる。浸透性改善剤を混ぜてもよい。例えば、FinninおよびMorgan、J.Pharm.Sci.、88(10)、955〜958(1999年10月)を参照されたい。
眼への局所投与に適する製剤としては、例えば、本発明の化合物を適切な担体に溶解または懸濁させてある点眼剤が挙げられる。眼または耳への投与に適する典型的な製剤は、pH調整された等張性無菌食塩水中の超微粒子化懸濁液または溶液からなる滴剤の形でよい。眼および耳への投与に適する他の製剤として、軟膏、生分解性(例えば、吸収性ゲルスポンジ、コラーゲン)および非生分解性(例えば、シリコーン)植込錠、ウェーハ、レンズ、ならびにニオソームやリポソームなどの微粒子系または小胞系が挙げられる。架橋ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ヒアルロン酸、セルロース系ポリマー、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、もしくはメチルセルロース、またはヘテロ多糖ポリマー、例えばジェランガムなどのポリマーを、塩化ベンザルコニウムなどの保存剤と共に混ぜてもよい。このような製剤は、イオン導入法によって送達することもできる。
鼻腔内投与または吸入による投与では、本発明の活性化合物は、患者によって圧搾もしくはポンプによる汲み出しがなされるポンプスプレー容器から溶液もしくは懸濁液の形で、または加圧容器もしくはネブライザーから適切な噴射剤を使用しながらエアロゾルスプレー体裁として送達することが好都合である。鼻腔内投与に適する製剤は通常、(単独、または例えばラクトースとの乾燥ブレンドにした混合物として、または例えばホスファチジルコリンなどのリン脂質と混合した混合型成分粒子としての)乾燥粉末の形で乾燥粉末吸入器から、または加圧容器、ポンプ、スプレー、アトマイザー(好ましくは、電気水力学を使用して微細な霧を生成するアトマイザー)、もしくはネブライザーから、1,1,1,2−テトラフルオロエタンや1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパンなどの適切な噴射剤を使用しもしくは使用せずにエアロゾルスプレーとして投与する。鼻腔内の使用では、粉末は、生体接着剤、例えば、キトサンまたはシクロデキストリンを含んでよい。
別の実施形態では、本発明は、直腸投与形態を含む。そのような直腸投与形態は、例えば、坐剤の形でよい。カカオ脂が伝統的な坐剤基剤であるが、様々な代替品を適宜使用してよい。
製薬の分野で知られている他の担体材料および投与方式も使用することができる。本発明の医薬組成物は、有効な製剤手順や投与手順などの、よく知られた薬学の技術のいずれかによって準備することができる。有効な製剤手順および投与手順に関する上記の考慮事項は、当業界でよく知られており、標準の教本に記載されている。薬物の製剤は、例えば、Hoover,John E.、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」、Mack Publishing Co.、ペンシルヴェニア州イーストン、1975;Libermanら編、「Pharmaceutical Dosage Forms」、Marcel Decker、ニューヨーク州ニューヨーク、1980;およびKibbeら編、「Handbook of Pharmaceutical Excipients」(第3版)、American Pharmaceutical Association、ワシントン、1999で論述されている。
本発明の化合物は、様々な状態または疾患状態の治療において、単独で、または他の治療薬と組み合わせて使用することができる。本発明の(1種または複数の)化合物および他の(1種または複数の)治療薬は、(同じ剤形または別々の剤形のいずれかで)同時に、または順次投与することができる。
2種以上の化合物は、同時に、並行して、または順次投与することができる。さらに、同時投与は、投与前に化合物を混合して実施することもでき、または同時点であるが、異なる解剖学的部位で、もしくは異なる投与経路を使用して化合物を投与することにより実施することもできる。
語句「並行投与」、「共投与」、「同時投与」、および「同時に投与」とは、化合物を組み合わせて投与することを意味する。
本発明は、本発明において提供されているようなBACE阻害剤化合物、および1種または複数のさらなる医薬活性剤の組合せの使用を含む。活性剤の組合せが投与される場合、これらは別々の剤形で、または単一の剤形において合わせて、逐次的または同時に投与し得る。したがって、本発明はまた、ある量の(a)本発明の化合物もしくはその互変異性体または化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩を含む第1の薬剤;(b)第2の医薬活性剤;および(c)薬学的に許容できる担体、ビヒクルまたは賦形剤を含む医薬組成物を含む。
本発明の化合物は、本明細書に記載の疾患、状態、および/または障害を治療するための他の医薬品と併せて使用することもできる。したがって、本発明の化合物を他の医薬品と組み合わせて投与することを含む治療方法も提供する。本発明の化合物と組み合わせて使用し得る適切な医薬品には、これらに限定されないが、下記が含まれる:
(i)抗肥満剤(食欲抑制剤を含む)には、腸選択的MTP阻害剤(例えば、ジルロタピド(dirlotapide)、ミトラタピド、インプリタピドおよびCAS番号913541−47−6)、CCKaアゴニスト(例えば、PCT公報WO2005/116034または米国特許出願公開第2005−0267100 A1号に記載のN−ベンジル−2−[4−(1H−インドール−3−イルメチル)−5−オキソ−1−フェニル−4,5−ジヒドロ−2,3,6,10b−テトラアザ−ベンゾ[e]アズレン−6−イル]−N−イソプロピル−アセトアミド)、5HT2cアゴニスト(例えば、ロルカセリン)、MCR4アゴニスト(例えば、米国特許第6,818,658号に記載の化合物)、リパーゼ阻害剤(例えば、セチリスタット)、PYY3−36(本明細書で使用する場合、「PYY3−36」はペグ化PYY3−36などの類似体、例えば、米国特許出願公開第2006/0178501号に記載のものを含む)、オピオイドアンタゴニスト(例えば、ナルトレキソン)、オレオイル−エストロン(CAS番号180003−17−2)、オビネピチド(obinepitide)(TM30338)、プラムリンチド(Symlin(登録商標))、テソフェンシン(NS2330)、レプチン、ブロモクリプチン、オルリスタット、AOD−9604(CAS番号221231−10−3)、およびシブトラミンが包含される。
(ii)抗糖尿病剤、例えば、WO2009144554、WO2003072197、WO2009144555、およびWO2008065508に記載されているとおりのアセチル−CoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害剤、WO09016462またはWO2010086820に記載されているものなどのジアシルグリセロールO−アシルトランスフェラーゼ1(DGAT−1)阻害剤、AZD7687またはLCQ908、ジアシルグリセロールO−アシルトランスフェラーゼ2(DGAT−2)阻害剤、モノアシルグリセロールO−アシルトランスフェラーゼ阻害剤、ホスホジエステラーゼ(PDE)−10阻害剤、AMPK活性化因子、スルホニル尿素(例えば、アセトヘキサミド、クロルプロパミド、ダイアビネス、グリベンクラミド、グリピジド、グリブリド、グリメピリド、グリクラジド、グリペンチド、グリキドン、グリソラミド、トラザミド、およびトルブタミド)、メグリチニド、α−アミラーゼ阻害剤(例えば、テンダミスタット、トレスタチン、およびAL−3688)、α−グルコシドヒドロラーゼ阻害剤(例えば、アカルボース)、α−グルコシダーゼ阻害剤(例えば、アジポシン、カミグリボース、エミグリテート、ミグリトール、ボグリボース、プラディマイシン−Q、およびサルボスタチン)、PPARγアゴニスト(例えば、バラグリタゾン、シグリタゾン、ダルグリタゾン、エングリタゾン、イサグリタゾン、ピオグリタゾン、およびロシグリタゾン)、PPARα/γアゴニスト(例えば、CLX−0940、GW−1536、GW−1929、GW−2433、KRP−297、L−796449、LR−90、MK−0767、およびSB−219994)、ビグアニド(例えば、メトホルミン)、グルカゴン様ペプチド1(GLP−1)モジュレーター、例えば、アゴニスト(例えば、エキセンジン−3およびエキセンジン−4)、リラグルチド、アルビグルチド、エクセナチド(Byetta(登録商標))、アルビグルチド、タスポグルチド、リキシセナチド、デュラグルチド、セマグルチド、NN−9924、TTP−054、タンパク質チロシンホスファターゼ−1B(PTP−1B)阻害剤(例えば、トロズスクエミン、ヒルチオサール抽出物、およびZhang,S.ら、Drug Discovery Today、12(9/10)、373〜381(2007)によって開示された化合物)、SIRT−1阻害剤(例えば、レスベラトロール、GSK2245840、またはGSK184072)、ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP−IV)阻害剤(例えば、WO2005116014に記載のもの、シタグリプチン、ビルダグリプチン、アログリプチン、デュトグリプチン、リナグリプチン、およびサクサグリプチン)、インスリン分泌促進物質、脂肪酸酸化阻害剤、A2アンタゴニスト、c−junアミノ末端キナーゼ(JNK)阻害剤、WO2010103437、WO2010103438、WO2010013161、WO2007122482に記載されているもの、TTP−399、TTP−355、TTP−547、AZD1656、ARRY403、MK−0599、TAK−329、AZD5658、またはGKM−001などのグルコキナーゼ活性化因子(GKa)、インスリン、インスリン模倣物質、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害剤(例えば、GSK1362885)、VPAC2受容体アゴニスト、ダパグリフロジン、カナグリフロジン、BI−10733、トホグリフロジン(CSG452)、ASP−1941、THR1474、TS−071、ISIS388626、およびLX4211、さらにはWO2010023594に記載されているものを含めたE.C.Chaoら、Nature Reviews Drug Discovery 9、551〜559(2010年7月)に記載されているものなどのSGLT2阻害剤、Demong,D.E.ら、Annual Reports in Medicinal Chemistry 2008、43、119〜137に記載されているものなどのグルカゴン受容体モジュレーター、WO2010140092、WO2010128425、WO2010128414、WO2010106457、Jones,R.M.ら、Medicinal Chemistry 2009、44、149〜170に記載されているものなどのGPR119モジュレーター、特にアゴニスト(例えば、MBX−2982、GSK1292263、APD597、およびPSN821)、Kharitonenkov,A.ら、Current Opinion in Investigational Drugs 2009、10(4)、359〜364に記載されているものなどのFGF21誘導体または類似体、Zhong, M.、Current Topics in Medicinal Chemistry、2010、10(4)、386〜396に記載されているものおよびINT777などのTGR5(GPBAR1とも称される)受容体モジュレーター、特にアゴニスト、これに限定されないが、TAK−875を含めたMedina,J.C.、Annual Reports in Medicinal Chemistry、2008、43、75〜85に記載されているものなどのGPR40アゴニスト、GPR120モジュレーター、特にアゴニスト、高親和性ニコチン酸受容体(HM74A)活性化因子、ならびにGSK1614235などのSGLT1阻害剤が包含される。本発明の化合物と組み合わせることができる抗糖尿病剤のさらに代表的なリストは、例えば、WO2011005611の28頁35行から30頁19行にて見出すことができる。好ましい抗糖尿病剤は、メトホルミンおよびDPP−IV阻害剤(例えば、シタグリプチン、ビルダグリプチン、アログリプチン、デュトグリプチン、リナグリプチン、およびサクサグリプチン)である。他の抗糖尿病剤には、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ酵素の阻害剤またはモジュレーター、フルクトース1,6−ジホスファターゼの阻害剤、アルドースレダクターゼの阻害剤、ミネラロコルチコイド受容体阻害剤、TORC2の阻害剤、CCR2および/またはCCR5の阻害剤、PKCアイソフォーム(例えば、PKCa、PKCb、PKCg)の阻害剤、脂肪酸シンテターゼの阻害剤、セリンパルミトイルトランスフェラーゼの阻害剤、GPR81、GPR39、GPR43、GPR41、GPR105、Kv1.3、レチノール結合タンパク質4、グルココルチコイド受容体、ソマトスタチン受容体(例えば、SSTR1、SSTR2、SSTR3、およびSSTR5)のモジュレーター、PDHK2またはPDHK4の阻害剤またはモジュレーター、MAP4K4の阻害剤、IL1ベータを含めたIL1ファミリーのモジュレーター、ならびにRXRアルファのモジュレーターが含まれ得るであろう。加えて、適切な抗糖尿病剤は、Carpino,P.A.、Goodwin,B.、Expert Opin.Ther.Pat、2010、20(12)、1627〜51によって列挙された機構を含む;
(iii)抗高血糖剤、例えば、WO2011005611の31頁31行から32頁18行に記載されているもの;
(iv)脂質低下剤(例えば、WO2011005611の30頁20行から31頁30行に記載されているもの)および抗高血圧剤(例えば、WO2011005611の31頁31行から32頁18行に記載されているもの);
(v)アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、例えば、ドネペジル塩酸塩(ARICEPT(登録商標)、MEMAC)、サリチル酸フィゾスチグミン(ANTILIRIUM(登録商標))、硫酸フィゾスチグミン(ESERINE)、ガンスチグミン、リバスチグミン(EXELON(登録商標))、ラドスチギル、NP−0361、ガランタミン臭化水素酸塩(RAZADYNE(登録商標)、REMINYL(登録商標)、NIVALIN(登録商標))、タクリン(COGNEX(登録商標))、トルセリン、メモキン、ヒューペルジンA(HUP−A;Neuro−Hitech)、フェンセリン、ビスノルシムセリン(BNCとしてもまた公知である)、およびINM−176;
(vi)アミロイド−β(またはその断片)、例えば、汎HLA DR−結合エピトープにコンジュゲートしているAβ1−15(PADRE(登録商標))、ACC−001(Elan/Wyeth)、およびAffitope;
(vii)アミロイド−βへの抗体(またはその断片)、例えば、ポネズマブ、ソラネズマブ、バピヌズマブ(AAB−001としてもまた公知である)、AAB−002(Wyeth/Elan)、ガンテネルマブ、静脈内Ig(GAMMAGARD(登録商標))、LY2062430(ヒト化m266;Lilly)、ならびに国際公開第WO04/032868号、同第WO05/025616号、同第WO06/036291号、同第WO06/069081号、同第WO06/118959号、米国特許出願公開第US2003/0073655号、同第US2004/0192898号、同第US2005/0048049号、同第US2005/0019328号、欧州特許出願公開第EP0994728号および同第1257584号、および米国特許第5,750,349号に開示されているもの;
(viii)アミロイド低下剤または阻害剤(アミロイドの産生、蓄積および線維化を低減させるものを含めた)、例えば、エプロジセート、セレコキシブ、ロバスタチン、アナプソス、コロストリニン、ピオグリタゾン、クリオキノール(PBT1としてもまた公知である)、PBT2(Prana Biotechnology)、フルルビプロフェン(ANSAID(登録商標)、FROBEN(登録商標))およびそのR−エナンチオマーであるタレンフルルビル(FLURIZAN(登録商標))、ニトロフルルビプロフェン、フェノプロフェン(FENOPRON、NALFON(登録商標))、イブプロフェン(ADVIL(登録商標)、MOTRIN(登録商標)、NUROFEN(登録商標))、イブプロフェンリシネート、メクロフェナム酸、メクロフェナム酸ナトリウム(MECLOMEN(登録商標))、インドメタシン(INDOCIN(登録商標))、ジクロフェナクナトリウム(VOLTAREN(登録商標))、ジクロフェナクカリウム、スリンダク(CLINORIL(登録商標))、スリンダク硫化物、ジフルニサル(DOLOBID(登録商標))、ナプロキセン(NAPROSYN(登録商標))、ナプロキセンナトリウム(ANAPROX(登録商標)、ALEVE(登録商標))、インスリン分解酵素(インスリジンとしてもまた公知である)、イチョウ(gingko biloba)抽出物EGb−761(ROKAN(登録商標)、TEBONIN(登録商標))、トラミプロセート(CEREBRIL(登録商標)、ALZHEMED(登録商標))、KIACTA(登録商標))、ネプリライシン(中性エンドペプチダーゼ(NEP)としてもまた公知である)、シロ−イノシトール(シリトールとしてもまた公知である)、アトルバスタチン(LIPITOR(登録商標))、シンバスタチン(ZOCOR(登録商標))、メシル酸イブタモレン、BACE阻害剤、例えば、LY450139(Lilly)、BMS−782450、GSK−188909;γセクレターゼモジュレーターおよび阻害剤、例えば、ELND−007、BMS−708163(Avagacestat)、およびDSP8658(Dainippon);およびRAGE(糖化最終産物についての受容体)阻害剤、例えば、TTP488(Transtech)およびTTP4000(Transtech)、ならびに米国特許第7,285,293号に開示されているもの(PTI−777を含めた);
(ix)α−アドレナリン作動性受容体アゴニスト、およびβ−アドレナリン作動性受容体遮断剤(β遮断薬);抗コリン作用薬;抗痙攣薬;抗精神病剤;カルシウムチャネル遮断薬;カテコールO−メチルトランスフェラーゼ(COMT)阻害剤;中枢神経系刺激物質;コルチコステロイド;ドパミン受容体アゴニストおよびアンタゴニスト;ドパミン再取込み阻害剤;γ−アミノ酪酸(GABA)受容体アゴニスト;免疫抑制剤;インターフェロン;ムスカリン様受容体アゴニスト;神経保護剤;ニコチン受容体アゴニスト;ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)再取込み阻害剤;キノリン;および栄養因子;
(x)ヒスタミン3(H3)アンタゴニスト、例えば、PF−3654746、ならびに米国特許出願公開第US2005−0043354号、同第US2005−0267095号、同第US2005−0256135号、同第US2008−0096955号、同第US2007−1079175号、および同第US2008−0176925号;国際公開第WO2006/136924号、同第WO2007/063385号、同第WO2007/069053号、同第WO2007/088450号、同第WO2007/099423号、同第WO2007/105053号、同第WO2007/138431号、および同第WO2007/088462号;および米国特許第7,115,600号)に開示されているもの;
(xi)N−メチル−D−アスパルテート(NMDA)受容体アンタゴニスト、例えば、メマンチン(NAMENDA、AXURA、EBIXA)、アマンタジン(SYMMETREL)、アカンプロサート(CAMPRAL)、ベソンプロジル、ケタミン(KETALAR)、デルセミン、デキサナビノール、デキセファロキサン、デキストロメトルファン、デキストロルファン、トラキソプロジル、CP−283097、ヒマンタン、イダンタドール、イペノキサゾン、L−701252(Merck)、ランシセミン、レボルファノール(DROMORAN)、メサドン、(DOLOPHINE)、ネラメキサン、ペルジンホテル、フェンシクリジン、チアネプチン(STABLON)、ジゾシルピン(MK−801としてもまた公知である)、イボガイン、ボアカンギン、チレタミン、リルゾール(RILUTEK)、アプチガネル(CERESTAT)、ガベスチネル、ならびにレマシミド(remacimide);
(xii)モノアミンオキシダーゼ(MAO)阻害剤、例えば、セレギリン(EMSAM)、セレギリン塩酸塩(l−デプレニル、ELDEPRYL、ZELAPAR)、ジメチルセレギリン、ブロファロミン、フェネルジン(NARDIL)、トラニルシプロミン(PARNATE)、モクロベミド(AURORIX、MANERIX)、ベフロキサトン、サフィナミド、イソカルボキサジド(MARPLAN)、ニアラミド(NIAMID)、ラサギリン(AZILECT)、イプロニアジド(MARSILID、IPROZID、IPRONID)、イプロクロジド、トロキサトン(HUMORYL、PERENUM)、ビフェメラン、デスオキシペガニン、ハルミン(テレパチンまたはバナステリンとしてもまた公知である)、ハルマリン、リネゾリド(ザイボックス、ZYVOXID)、ならびにパルギリン(EUDATIN、SUPIRDYL);
(xiii)下記を含めたホスホジエステラーゼ(PDE)阻害剤。(a)PDE1阻害剤、(b)PDE2阻害剤、(c)PDE3阻害剤、(d)PDE4阻害剤、(e)PDE5阻害剤、(f)PDE9阻害剤(例えば、PF−04447943、BAY73−6691(Bayer AG)、ならびに米国特許出願公開第US2003/0195205号、同第US2004/0220186号、同第US2006/0111372号、同第US2006/0106035号、およびUSSN12/118,062(2008年5月9日に出願)に開示されているもの)、ならびに(g)PDE10阻害剤、例えば、2−({4−[1−メチル−4−(ピリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]フェノキシ}メチル)キノリン(PF−2545920);
(xiv)セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)1A(5−HT1A)受容体アンタゴニスト、例えば、スピペロン、レボ−ピンドロール、レコゾタン;
(xv)セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)2C(5−HT2c)受容体アゴニスト、例えば、バビカセリン、およびジクロナピン;セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)4(5−HT)受容体アゴニスト/アンタゴニスト、例えば、PRX−03140(Epix)およびPF−04995274;
(xvi)セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)3C(5−HT3c)受容体アンタゴニスト、例えば、オンダンセトロン(ゾフラン);
(xvii)セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)6(5−HT)受容体アンタゴニスト、例えば、ミアンセリン(TOLVON、BOLVIDON、NORVAL)、メチオテピン(メチテピンとしてもまた公知である)、リタンセリン、SB−271046、SB−742457(GlaxoSmithKline)、Lu AE58054(Lundbeck A/S)、SAM−760、ならびにPRX−07034(Epix);
(xviii)セロトニン(5−HT)再取込み阻害剤、例えば、アラプロクラート、シタロプラム(CELEXA、CIPRAMIL)、エスシタロプラム(LEXAPRO、CIPRALEX)、クロミプラミン(ANAFRANIL)、デュロキセチン(CYMBALTA)、フェモキセチン(MALEXIL)、フェンフルラミン(PONDIMIN)、ノルフェンフルラミン、フルオキセチン(PROZAC)、フルボキサミン(LUVOX)、インダルピン、ミルナシプラン(IXEL)、パロキセチン(PAXIL、SEROXAT)、セルトラリン(ZOLOFT、LUSTRAL)、トラゾドン(DESYREL、MOLIPAXIN)、ベンラファクシン(EFFEXOR)、ジメリジン(NORMUD、ZELMID)、ビシファジン、デスベンラファキシン(PRISTIQ)、ブラソフェンシン、ビラゾドン、カリプラジンならびにテソフェンシン;
(xix)グリシントランスポーター−1阻害剤、例えば、パリフルチン(paliflutine)、ORG−25935、およびORG−26041;ならびにAFQ−059およびアマンチジンなどのmGluRモジュレーター;
(xx)AMPA型グルタミン酸受容体モジュレーター、例えば、ペランパネル、ミバンパトル、セルランパネル、GSK−729327、およびN−{(3S,4S)−4−[4−(5−シアノチオフェン−2−イル)フェノキシ]テトラヒドロフラン−3−イル}プロパン−2−スルホンアミド;
(xxi)P450阻害剤、例えば、リトナビル;
(xxii)ダブネチドなどのタウ療法標的;
など。
本発明は、上述の治療方法を実施する際に使用するのに適するキットもさらに含む。一実施形態では、キットは、本発明の化合物の1種または複数を含む第一の剤形と、その剤形の容器とを、本発明の方法を実施するのに十分な量で含んでいる。
別の実施形態では、本発明のキットは、1種または複数の本発明の化合物を含む。
一般合成スキーム
本発明の化合物は、以下に記載の方法、ならびに有機化学の分野で知られている合成方法、または当業者によく知られている変更形態および変換形態によって調製することができる。本明細書で使用する出発材料は、市販されているか、または当業界で知られているごく普通の方法[例えば、「Compendium of Organic Synthetic Methods」、第I巻〜第VII巻(Wiley−Interscience刊)などの標準の参考書に記載の方法]によって調製することができる。好ましい方法として、限定はしないが、以下に記載の方法が挙げられる。
以下の合成順序のいずれかの際、問題のいずれかの分子上の高感度または反応性の基を保護することが必要であり、かつ/または望ましい場合もある。これは、T.W.Greene、「Protective Groups in Organic Chemistry」、John Wiley&Sons、1981;T.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts、「Protective Groups in Organic Chemistry」、John Wiley&Sons、1991;ならびにT.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts、「Protective Groups in Organic Chemistry」John Wiley&Sons、1999に記載のものなどの従来の保護基によって実現することができ、これらの文献を参照により本明細書に援用する。
本発明の化合物もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩は、以下本明細書で論述する反応スキームに従って調製することができる。別段表記しない限り、スキーム中の置換基は、上で定義したとおりである。生成物の単離および精製は、通常の化学者に知られている標準の手順によって実現される。
多くの場合、スキーム1〜10における化合物は、ジアステレオマーおよび/またはエナンチオマーの混合物として生じることを当業者は認識する。これらは、従来の技術、またはこのような技術の組合せ(これらに限定されないが、結晶化、順相クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィーおよびキラルクロマトグラフィーなど)を使用して合成スキームの様々な段階において分離し、本発明の単一のエナンチオマーを得てもよい。
当業者には、スキーム、方法、および実施例で使用する様々な記号、上付き文字、および下付き文字は、表示の都合上、かつ/またはこれらがスキームに導入される順序を反映させるために使用しており、付属の請求項における記号、上付き文字、または下付き文字に必ずしも対応するものではないことを理解されたい。スキームは、本発明の化合物の合成において有用な方法を代表するものである。スキームは、本発明の範囲に決して制約を課さない。
スキーム1は、式Iの化合物の調製を指す。スキーム1に関して、式Iの化合物は、保護基Pの除去によって式IIの化合物から調製することができる。Pは、この場合は、アミン保護のための当業者には周知の基を指す。例えば、Pは、酸性条件によって、またはメタノール中の1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)による処理によって切断することができるベンゾイル基(Bz)でよい。代わりに、Pは、9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)またはtert−ブトキシカルボニル(BOC)を含めた、アミンに適した多くの保護基のうちのいずれかであってよく、当業者に知られている標準的な条件下で切断することができる。
Figure 2016503785
スキーム2は、PがBzまたはBocである化合物IIの調製を指す。式IIIのイソオキサゾリジンを、酢酸中の亜鉛などの還元条件に掛けて、式IVの化合物を得る。その結果生じたアミノアルコールを、イソチオシアナート、例えば、ベンゾイルイソチオシアナートで処理して、式Vのチオ尿素を得る。例えば、硫酸を含めた強酸、または代わりに、標準的な光延条件を使用して、環化を誘発して、式IIの化合物を得る。化合物IIは、スキーム1の方法によって式Iの化合物に変換することができる。
Figure 2016503785
スキーム3は、化合物IIIの調製を指す。ホモアリルアルコールVIを、水素化カリウムでの処理などの塩基性条件下で、2−ブロモ−1,1−ジメトキシエタンでアルキル化して、対応するエーテルVIIを得る。アセタールを酸性条件下で、例としてはHCl水溶液で切断して、アルデヒドVIIIを得る。硫酸ヒドロキシルアミンなどのヒドロキシルアミン塩と縮合させて、対応するオキシムIXの幾何混合物を得る。イソオキサゾリンXを形成するための付加環化は、オキシムIXを次亜塩素酸ナトリウムまたはN−クロロスクシンイミドなどの酸化剤で処理することにより実施することができる。イソオキサゾリンXを適切なアリール金属試薬(例えば、2,4−ジフルオロフェニルリチウムなどのアリールリチウム、または対応するアリールグリニャール試薬)と低温、例えば、−78℃で反応させて、式IIIの化合物を得る。当業者であれば、アリール金属試薬の添加の立体化学は、隣接するメチン中心の立体化学により決定されて、cis−縮合ジアステレオマーのラセミ混合物が得られ、これを、スキーム2および1の方法によって式Iの化合物に変換することができることは分かるであろう。
Figure 2016503785
スキーム4は、PがBzであり、Rがオキセタンである化合物IIの調製を指す。式XIの化合物を適切なイリド生成条件、例えば、ヨウ化トリメチルスルホキソニウムおよび水素化ナトリウムの組合せで処理して、式XIIのエポキシドを得る。適切なイリド生成条件、例えば、ヨウ化トリメチルスルホキソニウムおよび水素化ナトリウムの組合せの2回目の繰り返しで、Rがオキセタンである式IIの化合物が得られる。化合物IIは、スキーム1の方法によって式Iの化合物に変換することができる。
Figure 2016503785
スキーム5は、PがBzであり、Rがテトラヒドロフランである化合物IIの調製を指す。式XIの化合物を適切なアルキルマグネシウム試薬、例えば、3−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロピル)マグネシウムブロミドで処理して、Pがtert−ブチルジメチルシリル(TBS)である式XIIIの第2級アルコールを得る。標準的な脱シリル条件、例えば、THF中のフッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)を使用して、Pを脱保護して、式XIVのジオールを得る。第1級アルコールの活性化を介して、例えば、ジクロロメタン中で−78℃でトリフルオロメタンスルホン酸無水物および2,6−ジメチルピリジンを使用し、反応物を30分にわたって0℃に加温することを介して、ジオールXIVを閉じて、式IIの化合物にすることができる。化合物IIは、スキーム1の方法によって式Iの化合物に変換することができる。
Figure 2016503785
スキーム6は、PがBzである化合物XIの調製を指す。式XVのイソオキサゾリジン(スキーム3に図示されている化学作用により、Rの代わりにベンジルオキシメチル基を利用して得ることができる)を、酢酸中の亜鉛などの還元条件に掛けて、式XVIの化合物を得る。アミノアルコールXVIをイソチオシアナート、例えば、ベンゾイルイソチオシアナートで処理して、式XVIIのチオ尿素を得る。例えば、硫酸を含めた強酸を使用して、または代わりに、標準的な光延条件を使用して、環化を誘発して、式XVIIIの化合物を得る。標準的な条件下で、例えば、三塩化ホウ素を使用して、ベンジルエーテルを切断して、式XIXのアルコールを得る。式XIXの化合物の酸化は、いくつかの標準的な酸化プロトコルによって、例えば、デス−マーチンペルヨージナンまたは三酸化硫黄−ピリジンをDMSOと共に使用して(Parikh−Doering条件)行うことができる。化合物XIは、スキーム4または5の方法によって式IIの化合物に変換することができる。
Figure 2016503785
スキーム7は、Rが−CHFまたは−CHOCHである化合物IIIの調製を指す。式XXのイソオキサゾリジンを、水素化ナトリウム、続いて、ヨウ化メチルなどの、個々の基を導入するために適した条件に掛けて、式XXIの化合物を得る。イソオキサゾリンXXIを適切なアリールメタル試薬(例えば、2,4−ジフルオロフェニルリチウムまたは相当するアリールグリニャール試薬などのアリールリチウム)と低温、例えば、−78℃で反応させて、式IIIの化合物を得、これをスキーム2および1の方法によって式Iの化合物に変換することができる。
Figure 2016503785
スキーム8は、化合物XXの調製を指す。式XXIIの化合物(スキーム3に類似の様式で形成)を、標準的なルテニウム触媒交差複分解条件に掛けて、例えば、メチルプロパ−2−エノアートの存在下でGrubbs第2世代複分解触媒を使用して、式XXIIIの化合物を得る。アセタールを酸性条件下で、例としてはHCl水溶液で切断して、アルデヒドを得、これを、ヒドロキシルアミン硫酸塩などのヒドロキシルアミン塩とただちに縮合させて、対応するオキシムXXIVの幾何混合物を得る。イソオキサゾリンXXVを形成するための付加環化は、オキシムXXIVを次亜塩素酸ナトリウムまたはN−クロロスクシンイミドなどの酸化剤で処理することにより実施することができる。イソオキサゾリンXXVのメチルエステルの還元を、適切な還元剤、例えば、ホウ水素化ナトリウムの使用により行って、式XXの化合物を得ることができ、これは、スキーム7、2、および1の方法によって式Iの化合物に変換することができる。
Figure 2016503785
スキーム9は、Rがメチルであるホモキラル化合物VIaの調製を指す。式XXVIの化合物を、樟脳由来のアリルアルコールを使用するクロチル化に掛けて(J.Nokamiら、J.Am.Chem.Soc.2001、123、9168〜9169を参照されたい)、式VIaの立体化学的に定義された化合物を生じさせ、これは、スキーム3、2、および1によって式Iの化合物に変換することができる。
Figure 2016503785
スキーム10は、Rがアルキルである化合物VIの調製を指す。式XXVIIの酸を、対応するワインレブアミドXXVIIIに変換し、アリル金属試薬(例えば、臭化アリルマグネシウム)でアルキル化した。ケトンの還元を、適切な還元剤、例えば、水素化アルミニウムリチウムの使用によって行って、式VIの化合物を得ることができ、これは、スキーム3、2、および1によって式Iの化合物に変換することができる。
Figure 2016503785
実験手順および作業例
下記は、様々な本発明の化合物の合成を例示する。本発明の範囲内のさらなる化合物は、単独で、または、当技術分野で一般に知られている技術と組み合わせて、これらの実施例において例示した方法を使用して、調製し得る。
特に、酸素または湿気に感受性の試薬または中間体が用いられた場合、実験は一般に不活性雰囲気(窒素またはアルゴン)下で行った。適切な場合には無水溶媒(一般に、Aldrich Chemical Company、Milwaukee、WisconsinからのSure−Seal(商標)製品)を含めた市販の溶媒および試薬を一般にそれ以上精製することなく使用した。さらなる反応に進めるか、または動物実験に供する前に、生成物を一般に真空下で乾燥した。質量分析法データは、液体クロマトグラフィー質量分析(LCMS)、大気圧化学イオン化(APCI)、またはガスクロマトグラフィー質量分析(GCMS)計器類から報告する。核磁気共鳴(NMR)データについての化学シフトは、用いた重水素化溶媒からの残留ピークを参照して百万分率(ppm、δ)で表す。
他の実施例または方法における手順を参照した合成について、反応条件(反応の長さおよび温度)は変化し得る。一般に、反応に続いて、薄層クロマトグラフィーまたは質量分析を行い、適切な場合後処理に供した。精製は、実験の間で変化し得る。一般に、溶離液/勾配のために使用される溶媒および溶媒比は、適当なRまたは保持時間を実現するために選択した。
調製P1
N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−ホルミル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(P1)
Figure 2016503785
ステップ1、(2R)−1−(ベンジルオキシ)ペンタ−4−エン−2−オール(C1)の合成。
(2R)−2−[(ベンジルオキシ)メチル]オキシラン(167g、1.02mol)のテトラヒドロフラン(2L)溶液に、ヨウ化銅(I)(11.62g、61.02mmol)を室温で添加した。混合物を5分間撹拌し、次いで、−78℃に冷却した。反応温度を−70℃未満に維持する一方で、臭化ビニルマグネシウム溶液(テトラヒドロフラン中1M、1.12L、1.12mol)を1時間かけて滴下で添加した。添加が完了したら、冷却浴を外し、反応混合物を室温で1時間撹拌し続け、次いで、塩化アンモニウム水溶液(200mL)をゆっくり添加することによってクエンチした。追加の塩化アンモニウム水溶液(1.5L)および酢酸エチル(1.5L)で希釈した後に、水性層を酢酸エチル(1L)で抽出し、合わせた有機層を塩化アンモニウム水溶液(1.5L)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。この反応の3つのバッチを実施し、合わせて、生成物をオレンジ色のオイルとして得た。収量:600g、3.1mmol、定量的。1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ7.28-7.40 (m, 5H), 5.78-5.90 (m, 1H), 5.08-5.17 (m, 2H), 4.57 (s,
2H), 3.86-3.94 (m, 1H), 3.53 (dd, J=9.6, 3.3 Hz, 1H), 3.39 (dd, J=9.6, 7.4 Hz,
1H), 2.26-2.34 (m, 3H).
ステップ2、({[(2R)−2−(2,2−ジエトキシエトキシ)ペンタ−4−エン−1−イル]オキシ}メチル)ベンゼン(C2)の合成。
反応温度を30℃未満に維持する一方で、水素化ナトリウム(鉱油中60%、98.8g、2.47mol)のテトラヒドロフラン(1L)懸濁液に室温で、(2R)−1−(ベンジルオキシ)ペンタ−4−エン−2−オール(C1)(190g、0.988mol)のテトラヒドロフラン(500mL)溶液を30分かけて滴下で添加した。30分後に、2−ブロモ−1,1−ジエトキシエタン(390g、1.98mol)のテトラヒドロフラン(500mL)溶液を滴下で添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、次いで、温度を70℃に徐々に上昇させ、反応混合物を70℃で18時間撹拌し続けた。次いで、これを室温に冷却し、その後、氷浴中で冷却し、内部反応温度を約18℃で維持する一方で、氷/水(200mL)をゆっくり添加することによってクエンチした。混合物を飽和塩化ナトリウム水溶液(1L)および酢酸エチル(1L)に分配し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(1L)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。精製を、シリカパッドで濾過(勾配:ヘプタン中の0%〜20%酢酸エチル)することによって行って、生成物をオレンジ色のオイルとして得た。収量:純度60%で257g、約500mmol、収量51%、および純度90%で57.76g、約170mmol、収量17%。1H NMR (400 MHz, CDCl3), 生成物のピークのみ:δ7.26-7.38 (m, 5H), 5.78-5.90 (m, 1H),
5.02-5.13 (m, 2H), 4.61 (t, J=5.3 Hz, 1H), 4.55 (s, 2H), 3.48-3.74 (m, 9H),
2.31-2.37 (m, 2H), 1.22 (t, J=7.1 Hz, 3H), 1.21 (t, J=7.1 Hz, 3H).
ステップ3、2−{[(2R)−1−(ベンジルオキシ)ペンタ−4−エン−2−イル]オキシ}−N−ヒドロキシエタンイミン(C3)の合成。
({[(2R)−2−(2,2−ジエトキシエトキシ)ペンタ−4−エン−1−イル]オキシ}メチル)ベンゼン(C2)(234g、0.759mol)のギ酸(400mL)および水(100mL)中の溶液を室温で2時間撹拌した。LCMS分析によって少量の残留出発物質が明らかとなったので、ギ酸(50mL)を添加し、反応混合物をさらに30分間撹拌した。反応混合物をエタノール(1L)および水(400mL)で希釈した。硫酸ヒドロキシルアミン(435g、2.65mol)および酢酸ナトリウム(217g、2.64mol)を添加し、反応物を室温で18時間撹拌した。次いで、反応混合物を濾過し、真空中で濃縮し、残渣を酢酸エチル(500mL)および水(1L)に分配し、水性層を酢酸エチル(3×500mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(2×500mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物をオレンジ色のオイル(234g)として得、これをそのまま、次のステップに入れた。H NMRによると、この物質は、オキシム異性体のほぼ1:1混合物から構成された。LCMS m/z 250.1 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CDCl3),
特徴的ピーク:δ[7.52 (t, J=5.5 Hz)および6.96 (t, J=3.6 Hz), 計1H], 7.28-7.39 (m, 5H),
5.74-5.87 (m, 1H), 5.04-5.14 (m, 2H), 4.55および4.56 (2 s,
計2H), {4.45-4.55 (m)および[4.27
(dd, ABXパターンの半分, J=13.2, 5.4 Hz)および4.21 (dd, ABXパターンの半分, J=13.2, 5.6 Hz)], 計2H}, 2.30-2.37 (m, 2H).
ステップ4、(3aR,5R)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C4)の合成。
内部温度を15℃未満に維持する一方で、次亜塩素酸ナトリウム水溶液(14.5%溶液、600mL)を、0℃の2−{[(2R)−1−(ベンジルオキシ)ペンタ−4−エン−2−イル]オキシ}−N−ヒドロキシエタンイミン(C3)(先行するステップからの224g、≦0.759mol)のジクロロメタン(1L)溶液に滴下で添加した。添加が完了した後に、反応混合物を0℃で1.5時間撹拌し続け、次いで、水(1L)およびジクロロメタン(500mL)で希釈した。水性層をジクロロメタン(2×500mL)で抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(500mL)、水(500mL)で、かつ再び飽和塩化ナトリウム水溶液(500mL)で洗浄した。続いて、これを硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜25%酢酸エチル)による精製によって、生成物を無色のオイルとして得た。化合物C4の示された相対立体化学を、核オーバーハウザー増強研究に基づいて割り当て、これによって炭素3aおよび5上のメチンプロトン間の相互作用が明らかとなった。収量:85.3g、345mmol、2ステップに亘り45%。LCMS m/z 248.1 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ7.27-7.40 (m, 5H), 4.77 (d, J=13.5 Hz, 1H), 4.54-4.65 (m, 3H), 4.22
(dd, J=13.5, 1 Hz, 1H), 3.79 (dd, J=11.7, 8.0 Hz, 1H), 3.69-3.76 (m, 1H), 3.57
(dd, ABXパターンの半分, J=10.1, 5.9 Hz, 1H), 3.49 (dd, ABXパターンの半分, J=10.1, 4.3 Hz, 1H), 3.39-3.5 (m, 1H), 2.20 (ddd, J=12.9, 6.5, 1.6
Hz, 1H), 1.51-1.62 (m, 1H).
ステップ5、(3aR,5R,7aS)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−7a−(2,4−ジフルオロフェニル)ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C5)の合成。
ボロントリフルオリドジエチルエーテラート(60.1mL、474mmol)を、トルエンおよびジイソプロピルエーテルの1:1混合物(2L)中の(3aR,5R)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C4)(50.0g、202mmol)の溶液に−76℃の内部温度にて添加した。反応物をこの温度にて30分間撹拌し、次いで、2,4−ジフルオロ−1−ヨードベンゼン(27.1mL、226mmol)で処理した。反応温度を−76〜−71℃で維持する一方で、n−ブチルリチウム(ヘキサン中の2.5M、85.7mL、214mmol)をゆっくり添加した。反応混合物を−76℃で1.5時間撹拌し、次いで、飽和塩化アンモニウム水溶液(1L)でクエンチし、水(1L)および酢酸エチル(750mL)に分配した。不均一な混合物を室温に加温した後に、水性層を酢酸エチル(3×250mL)で抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(550mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜70%酢酸エチル)によって、生成物を黄色のオイルとして得た。二環式環系の膨らみ側に対する有機金属試薬の予測されたアタックに基づき、シス環融合を、この生成物および同様の反応からのその後の生成物に割り当てた。収量:48.14g、133.2mmol、66%。1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ7.94 (ddd, J=9, 9, 7 Hz, 1H), 7.28-7.40 (m, 5H), 6.87-6.93 (m, 1H),
6.80 (ddd, J=12.0, 8.6, 2.4 Hz, 1H), 4.60 (AB四重線, JAB=12.1
Hz,δνAB=21.4 Hz,
2H), 4.14 (br dd, J=12.8, 1.3 Hz, 1H), 3.82-3.90 (m, 2H), 3.72 (d, J=7.2 Hz,
1H), 3.54-3.60 (m, 2H), 3.50 (dd, ABXパターンの半分, J=10.3,
4.1 Hz, 1H), 3.04-3.13 (m, 1H), 1.86 (ddd, J=14.0, 7.0, 2.0 Hz, 1H), 1.49-1.61
(m, 1H).
ステップ6、[(2R,4R,5S)−5−アミノ−2−[(ベンジルオキシ)メチル]−5−(2,4−ジフルオロフェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]メタノール(C6)の合成。
(3aR,5R,7aS)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−7a−(2,4−ジフルオロフェニル)ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C5)(48.1g、133mmol)を酢酸(444mL)に溶解し、亜鉛粉末(113g、1.73mol)で処理した。40℃に加温しておいた反応混合物を室温に冷却し、16時間撹拌した。不溶性物質をセライトパッドでの濾過によって除去し、そのパッドを酢酸エチル(3×500mL)で洗浄した。合わせた濾液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2.5L)で中和し、水性層を酢酸エチル(3×500mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(1L)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物を濃厚な黄色のオイルとして得、これを、さらに精製することなく次の反応で使用した。収量:48.7g、定量的と推定。1H NMR (400 MHz, CDCl3), 特徴的ピーク:δ7.62-7.80 (br m, 1H), 7.28-7.39 (m, 5H),
6.94-7.06 (m, 1H), 6.83 (ddd, J=12.7, 8.5, 2.6 Hz, 1H), 4.61 (AB四重線, 高磁場二重線が広幅化, JAB=12.2 Hz,δνAB=30.5 Hz, 2H), 4.22 (dd, J=11.6, 2.2
Hz, 1H), 3.83-3.92 (br m, 1H), 3.62-3.73 (br m, 1H), 3.56 (dd, J=10.2, 3.5 Hz,
1H), 3.34-3.41 (m, 1H), 2.26-2.43 (br m, 1H), 2.00-2.17 (br m, 1H), 1.65 (ddd,
J=14.1, 4.5, 2.5 Hz, 1H).
ステップ7、N−{[(3S,4R,6R)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]カルバモチオイル}ベンズアミド(C7)の合成。
イソチオシアン酸ベンゾイル(17.8mL、132mmol)を[(2R,4R,5S)−5−アミノ−2−[(ベンジルオキシ)メチル]−5−(2,4−ジフルオロフェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]メタノール(C6)(48.7g、133mmol)のジクロロメタン(1.34L)溶液に添加し、反応混合物を室温で18時間撹拌した。溶媒を真空中で除去して、生成物を白色の固体として得、これをさらに精製することなく使用した。収量:72.2g、定量的と推定。LCMS m/z 527.2 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OD),
特徴的ピーク:δ7.89-7.93 (m, 2H),
7.62-7.67 (m, 1H), 7.50-7.56 (m, 2H), 7.42-7.54 (br m, 1H), 7.31-7.36 (m, 2H),
7.17-7.28 (m, 3H), 6.86-6.98 (m, 2H), 4.57 (AB四重線, JAB=11.9
Hz,δνAB=11.8 Hz,
2H), 3.84-3.91 (m, 1H), 3.64 (br dd, ABXパターンの半分,
J=10.6, 6.0 Hz, 1H), 3.58 (dd, ABXパターンの半分, J=10.6, 3.8
Hz, 1H), 3.44-3.54 (br m, 1H), 2.32-2.59 (br m, 1H), 1.82-2.06 (m, 2H).
ステップ8、N−[(4aR,6R,8aS)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C8)の合成。
ピリジン(11.0mL、137mmol)をN−{[(3S,4R,6R)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]カルバモチオイル}ベンズアミド(C7)(19.00g、36.08mmol)のジクロロメタン(150mL)溶液に添加し、このように得られた溶液を−50〜−60℃に冷却した。ジクロロメタン(50mL)中のトリフルオロメタンスルホン酸無水物(12.1mL、71.9mmol)を滴下で添加し、反応混合物を3時間かけて徐々に−5℃に加温した。水を添加し、水性層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の20%〜40%酢酸エチル)によって精製して、生成物を黄色の泡状の固体として得た。収量:15.51g、30.50mmol、85%。LCMS m/z 509.2 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ8.23 (br d, J=7 Hz, 2H), 7.37-7.57 (br m, 4H), 7.24-7.36 (m, 5H),
6.85-6.97 (m, 2H), 4.58 (AB四重線, 高磁場シグナルが少し広幅化, JAB=11.9 Hz,δνAB=23.5 Hz, 2H), 4.17 (br d, J=12 Hz, 1H), 3.90-3.97 (m, 1H), 3.83 (br
d, J=12 Hz, 1H), 3.64 (dd, ABXパターンの半分, J=10.1, 6.4 Hz,
1H), 3.50 (dd, ABXパターンの半分, J=10.2, 4.4 Hz, 1H),
3.11-3.21 (br m, 1H), 3.02 (dd, J=12.9, 4.1 Hz, 1H), 2.64 (br d, J=13 Hz, 1H),
1.92-2.05 (br m, 1H), 1.71 (br d, J=13 Hz, 1H).
ステップ9、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(ヒドロキシメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C9)の合成。
三塩化ホウ素(ヘプタン中の1M溶液、89.7mL、89.7mmol)を0℃のN−[(4aR,6R,8aS)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C8)(15.20g、29.89mmol)のジクロロメタン(150mL)溶液に添加した。15分後に、反応混合物を室温に加温し、4時間撹拌した。次いで、フラスコ内部を窒素ガスでフラッシュする一方で、メタノール(50mL)を初めは滴下で添加し{注:激しい反応}、次いで、一定速度で添加した。混合物を30分間還流加熱し、室温に冷却し、真空中で濃縮した。残渣を再びメタノールに溶解し、撹拌し、真空中で濃縮した。このように得られた物質をジクロロメタンに入れ、1M水酸化ナトリウム水溶液、水、および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:酢酸エチル中0%〜3%メタノール)によって精製して、生成物を泡状の黄色の固体として得た。収量:11.97g、28.60mmol、96%。LCMS m/z 419.2 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OD)δ8.13 (d, J=7.4 Hz, 2H), 7.50-7.56 (m, 1H), 7.41-7.49 (m, 3H),
7.02-7.11 (m, 2H), 4.13 (dd, J=11.9, 1.8 Hz, 1H), 3.90 (d, J=12.1 Hz, 1H),
3.72-3.80 (m, 1H), 3.59 (d, J=5.1 Hz, 2H), 3.14-3.24 (br m, 1H), 2.96 (dd, ABXパターンの半分, J=13.1, 4.1 Hz, 1H), 2.75 (dd, ABXパターンの半分,
J=13.1, 2.7 Hz, 1H), 1.80-1.92 (m, 1H), 1.70 (ddd, J=13.4, 4.2, 2.4 Hz, 1H).
ステップ10、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−ホルミル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(P1)の合成。
トリエチルアミン(16.7mL、120mmol)を、室温の水浴に浸漬されているN−[(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(ヒドロキシメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C9)(4.18g、10.0mmol)のジクロロメタン(200mL)溶液に一度に添加した。5分後に、無水ジメチルスルホキシド(9.94mL、140mmol)を迅速に添加し、直後に、固体の三酸化硫黄ピリジン錯体(98%、13.0g、80.0mmol)を一度に添加した。その結果生じた溶液を周囲温度で6.5時間撹拌し、次いで、水および飽和塩化ナトリウム水溶液の1:1混合物(200mL)で希釈し、10分間撹拌した。水性層をジクロロメタン(2×200mL)で抽出し、合わせた有機層を水(100mL)で洗浄し、飽和塩化ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜100%酢酸エチル)により精製して、生成物を白色の固体として得た。収量:2.81g、6.75mmol、67%。LCMS m/z 414.9 [M-H+]. 1H NMR (400MHz, CDCl3)
δ 9.71 (s, 1H), 8.20 (br d, J=7Hz, 2H), 7.50-7.56 (m,
1H), 7.36-7.49 (m, 3H), 6.86-6.99 (m, 2H), 4.23 (br d, J=12.1Hz, 1H), 4.12 (dd,
J=12.1, 2.9Hz, 1H), 3.94 (d, J=12.5Hz, 1H), 3.13-3.22 (m, 1H), 3.04 (dd,
J=13.1, 4.1Hz, 1H), 2.69 (dd, J=13.1, 2.9Hz, 1H), 2.02-2.14 (m, 1H), 1.92-1.99
(m, 1H).
({[(2R)−2−(2,2−ジエトキシエトキシ)ペンタ−4−エン−1−イル]オキシ}メチル)ベンゼン(C2)から(3aR,5R)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C4)への代替変換
Figure 2016503785
ステップ1、2−{[(2R)−1−(ベンジルオキシ)ペンタ−4−エン−2−イル]オキシ}−N−ヒドロキシエタンイミン(C3)の合成。
({[(2R)−2−(2,2−ジエトキシエトキシ)ペンタ−4−エン−1−イル]オキシ}メチル)ベンゼン(C2)(12.4g、40.2mmol)を酢酸(28mL)および水(12mL)に溶解した。塩酸ヒドロキシルアミン(2.84g、40.9mmol)を固体として添加した。1時間後に、追加の塩酸ヒドロキシルアミン(2.84g、40.9mmol)を添加した。さらに1時間後に、反応混合物をtert−ブチルメチルエーテル(100mL)で希釈し、水(3×50mL)で洗浄し、次いで、炭酸カリウム水溶液(0.5M、100mL)で洗浄した。有機層を濃縮して、生成物を淡黄色のオイルとして得たが、これは、H NMRによって評価したところ、オキシム異性体のほぼ等モル混合物から構成された。収量:9.60g、38.5mmol、96%。1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ7.98および7.67 (2 br s, 計1H), [7.50 (t, J=5.6 Hz)および6.95 (t, J=3.6
Hz), 計1H], 7.28-7.39 (m, 5H), 5.74-5.87 (m, 1H),
5.04-5.14 (m, 2H), 4.55および4.56 (2 s, 計2H), 4.47-4.49 (m, 1H), 4.18-4.28 (m, 1H), 3.47-3.65 (m, 3H), 2.30-2.37
(m, 2H).
ステップ2、(3aR,5R)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C4)の合成。
ピリジン(23.1mL、286mmol)を2−{[(2R)−1−(ベンジルオキシ)ペンタ−4−エン−2−イル]オキシ}−N−ヒドロキシエタンイミン(C3)(35.6g、143mmol)のジクロロメタン(350mL)溶液に添加した。N−クロロスクシンイミド(19.4g、145mmol)を少量ずつ約2時間かけて添加した。反応物を3時間撹拌し、次いで、亜硫酸ナトリウム水溶液(水100mL中5g)で希釈した。混合物を20分間撹拌し、水性層をジクロロメタンで抽出し;合わせた有機層を水で洗浄し、乾燥し、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:1:2の酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、生成物を得た。収量:21.2g、85.7mmol、60%。1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ7.28-7.40 (m, 5H), 4.77 (d, J=13.4 Hz, 1H), 4.55-4.65 (m, 3H), 4.22
(dd, J=13.5, 1.3 Hz, 1H), 3.79 (dd, J=11.7, 8.0 Hz, 1H), 3.69-3.76 (m, 1H),
3.57 (dd, ABXパターンの半分, J=10.2, 5.9 Hz, 1H), 3.49 (dd,
ABXパターンの半分, J=10.2, 4.3 Hz, 1H), 3.40-3.5 (m, 1H), 2.21
(ddd, J=12.9, 6.5, 1.8 Hz, 1H), 1.57 (ddd, J=13, 12, 11 Hz, 1H).
(実施例1)
(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(テトラヒドロフラン−2−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミントリフルオロ酢酸塩(1)
Figure 2016503785
ステップ1、(3−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロピル)マグネシウムブロミド(C10)の合成。
(3−ブロモプロポキシ)(tert−ブチル)ジメチルシラン(97%、3.52g、13.5mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、この溶液1mLを、マグネシウム(削り状)(439mg、18.1mmol)のテトラヒドロフラン(13mL)懸濁液に添加し、続いて、数個のヨウ素の結晶を添加し、混合物を25分間撹拌すると、その結果、26℃の内部温度までの発熱が生じた。残りの基質溶液を、内部反応温度を35℃未満に維持する速度で滴下で添加した。反応混合物を40℃に1時間加熱し、次いで、室温に冷却した。混合物をシリンジに入れ、0.45μmナイロンディスクで濾過して、溶液(約26mL)を得、これは、グリニャール試薬C10中0.5Mであると仮定した。
ステップ2、N−[(4aR,6R,8aS)−6−(4−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−1−ヒドロキシブチル)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C11)の合成。
(3−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロピル)マグネシウムブロミド(C10)(テトラヒドロフラン中の0.5M溶液、2mL、1mmol)をN−[(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−ホルミル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(P1)(104mg、0.250mmol)のテトラヒドロフラン(3mL)中の−78℃溶液にゆっくりと添加し、反応混合物を1時間かけて0℃に、次いで、15分かけて室温にゆっくりと加温した。室温での追加の45分の後に、飽和塩化アンモニウム水溶液(3mL)を添加し、混合物を酢酸エチル(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(5mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜100%酢酸エチル)により、生成物をオフホワイト色の固体として得た。H NMR分析により、この物質が、テトラヒドロフラン中心において未知の配置の単一のジアステレオマーであることが示唆された。収量:28mg、47μmol、19%。LCMS m/z 591.3 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CDCl3),
特徴的ピーク: δ 8.23 (br d, J=7Hz,
2H), 7.48-7.55 (m, 1H), 7.36-7.48 (m, 3H), 6.84-6.97 (m, 2H), 4.16 (dd, J=12.2,
1.5Hz, 1H), 3.84 (d, J=12.1Hz, 1H), 3.54-3.71 (m, 4H), 3.10-3.18 (m, 1H), 3.02
(dd, J=12.8, 4.0Hz, 1H), 2.65 (dd, J=12.9, 2.7Hz, 1H), 1.95-2.08 (m, 1H),
1.43-1.54 (m, 1H), 0.90 (s, 9H), 0.06 (s, 6H).
ステップ3、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(1,4−ジヒドロキシブチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C12)の合成。
N−[(4aR,6R,8aS)−6−(4−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−1−ヒドロキシブチル)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C11)(28mg、47μmol)をテトラヒドロフラン(0.3mL)に溶解し、0℃に冷却した。フッ化テトラブチルアンモニウムのテトラヒドロフラン溶液(1M、61μL、61μmol)を滴下で添加し、反応混合物を室温に加温し、次いで、1時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を添加した後に、混合物を酢酸エチル(3×5mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の35%〜100%酢酸エチル)により精製して、生成物を白色の泡として得た。収量:19mg、40μmol、85%。LCMS m/z 477.2 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CDCl3)
δ 8.22 (br d, J=7.4Hz, 2H), 7.49-7.56 (m, 1H),
7.42-7.49 (m, 2H), 7.39 (ddd, J=9.0, 9.0, 6.3Hz, 1H), 6.85-6.97 (m, 2H), 4.16
(dd, J=12.1, 1.4Hz, 1H), 3.85 (br d, J=12.1Hz, 1H), 3.53-3.74 (m, 4H),
3.10-3.19 (m, 1H), 3.02 (dd, J=12.9, 4.1Hz, 1H), 2.65 (dd, J=12.9, 2.5Hz, 1H),
1.94-2.06 (m, 1H), 1.63-1.80 (m, 4H), 1.49-1.60 (m, 1H).
ステップ4、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(テトラヒドロフラン−2−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C13)の合成。
トリフルオロメタンスルホン酸無水物(12.5μL、76μmol)をN−[(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(1,4−ジヒドロキシブチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C12)(18mg、38μmol)および2,6−ジメチルピリジン(17.6μL、152μmol)のジクロロメタン(0.65mL)中の−78℃溶液に滴下で添加し、反応混合物を0℃に30分かけて徐々に加温した。反応混合物をジクロロメタン(10mL)および水(5mL)に分配し、有機層を水(2×5mL)および飽和塩化ナトリウム水溶液(5mL)で洗浄し、次いで、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜60%酢酸エチル)により、生成物をオフホワイト色の泡として得た。収量:14.7mg、32.1μmol、84%。LCMS m/z 459.2 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CDCl3),
特徴的ピーク: δ 8.23 (br d, J=7.6Hz,
2H), 7.36-7.55 (m, 4H), 6.84-6.97 (m, 2H), 4.17 (br d, J=12Hz, 1H), 3.76-3.94
(m, 4H), 3.63-3.70 (m, 1H), 3.11-3.20 (m, 1H), 3.03 (dd, J=12.8, 4.2Hz, 1H),
2.65 (br d, J=13Hz, 1H), 1.83-2.06 (m, 4H).
ステップ5、(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(テトラヒドロフラン−2−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミントリフルオロ酢酸塩(1)の合成。
N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(テトラヒドロフラン−2−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C13)(14.5mg、31.6μmol)をメタノール(0.3mL)および1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(4.0μL、27μmol)と合わせ、80℃で密封管中で7時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、真空中で濃縮し、次いで、酢酸エチル(5mL)および水(3mL)に分配した。水性層を酢酸エチル(5mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。逆相HPLC(カラム:Waters Sunfire C18、5μm;移動相A:水中の0.05%トリフルオロ酢酸(v/v);移動相B:アセトニトリル中の0.05%トリフルオロ酢酸(v/v);勾配:5%〜100%B)により精製して、テトラヒドロフラン中心で未知の配置の単一のジアステレオマーと推定される生成物を固体として得た。収量:12.1mg、25.8μmol、82%。LCMS m/z 355.1 [M+H+]. 1H NMR (600MHz, DMSO-d6),
特徴的ピーク: δ 7.38 (ddd, J=12.7,
9.0, 2.4Hz, 1H), 7.27-7.33 (m, 1H), 7.21-7.26 (m, 1H), 3.71-3.80 (m, 2H),
3.59-3.67 (m, 2H), 3.13-3.19 (m, 1H), 3.03 (dd, J=13.2, 2.6Hz, 1H), 2.89 (dd,
J=12.9, 3.7Hz, 1H), 1.86-1.93 (m, 1H), 1.75-1.86 (m, 2H), 1.58-1.70 (m, 3H).
(実施例2)
(4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(2)
Figure 2016503785
ステップ1、[1−(2,2−ジエトキシエトキシ)ブタ−3−エン−1−イル]シクロプロパン(C15)の合成。
1−シクロプロピルブタ−3−エン−1−オール(C14、C.Tahtaouiら、J.Org.Chem.2010、75、3781〜3785を参照されたい)(92%、8.1g、66mmol)を、水素化ナトリウム(鉱油中60%、8.25g、206mmol)のテトラヒドロフラン(105mL)中の0℃の懸濁液に添加した。冷却浴を外し、内部温度が21℃に達するまで、懸濁液を撹拌した。次いで、反応混合物を氷浴中で冷却し、内部温度を5℃未満に維持する速度で、2−ブロモ−1,1−ジエトキシエタン(97%、18.5mL、119mmol)を滴下で添加した。室温に加温した後に、反応混合物を58℃に27時間加熱した。水素化ナトリウム(鉱油中60%、3.3g、83mmol)および2−ブロモ−1,1−ジエトキシエタン(97%、10mL、64mmol)を再び添加し、反応混合物を穏やかな還流で14時間加熱した。次いで、これを、0℃に冷却し、水(100mL)でゆっくりとクエンチし、ジエチルエーテル(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜10%酢酸エチル)により精製して、生成物を無色のオイルとして得た。収量:12.1g、53.0mmol、80%。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 5.87-5.98 (m, 1H), 5.05-5.11 (m, 1H), 5.00-5.04 (m, 1H), 4.61 (t,
J=5.3Hz, 1H), 3.66-3.75 (m, 3H), 3.54-3.62 (m, 2H), 3.47 (dd, J=10.3, 5.5Hz,
1H), 2.70 (dt, J=8.4, 6.0Hz, 1H), 2.36-2.41 (m, 2H), 1.22 (t, J=7.0Hz, 3H), 1.22
(t, J=7.0Hz, 3H), 0.80-0.90 (m, 1H), 0.54-0.62 (m, 1H), 0.35-0.50 (m, 2H),
0.07-0.14 (m, 1H).
ステップ2、[(1−シクロプロピルブタ−3−エン−1−イル)オキシ]アセトアルデヒド(C16)の合成。
[1−(2,2−ジエトキシエトキシ)ブタ−3−エン−1−イル]シクロプロパン(C15)(2.97g、13.0mmol)、塩酸水溶液(1M、39mL、39mmol)、およびテトラヒドロフラン(39mL)の混合物を室温で12.5時間撹拌し、次いで、40℃に3時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)およびジエチルエーテル(200mL)の撹拌中の二相混合物にゆっくりと移した。水性層をジエチルエーテル(2×100mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して(900mbar、60℃)、生成物を無色のオイル(3.63g)として得、これは、H NMR分析によると、残りのジエチルエーテルおよびテトラヒドロフランを含有した。この物質をそのまま、次のステップに入れた。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 9.76-9.78 (m, 1H), 5.86-5.98 (m, 1H), 5.04-5.15 (m, 2H), 4.15 (br
AB 四重線, JAB=17.8Hz, ΔνAB=22.8Hz, 2H), 2.71 (dt, J=8.8,
5.9Hz, 1H), 2.41-2.47 (m, 2H), 0.81-0.91 (m, 1H), 0.58-0.66 (m, 1H), 0.49-0.57
(m, 1H), 0.31-0.38 (m, 1H), 0.08-0.15 (m, 1H).
ステップ3、2−[(1−シクロプロピルブタ−3−エン−1−イル)オキシ]−N−ヒドロキシエタンイミン(C17)の合成。
[(1−シクロプロピルブタ−3−エン−1−イル)オキシ]アセトアルデヒド(C16)(先行するステップから3.63g、≦13.0mmol)を、エタノールおよび水の2:1混合物(39mL)に溶解した。酢酸ナトリウム(5.32g、64.9mmol)を添加し、反応混合物を15分間撹拌した後に、塩酸ヒドロキシルアミン(98%、2.76g、38.9mmol)を添加した。反応混合物を60℃に5分間加熱し、その時点で、溶液が形成するまで、水(4×1mL)を添加した。60℃での1時間の後に、反応混合物を冷却し、減圧下で濃縮して、エタノールを除去し、飽和塩化ナトリウム水溶液(100mL)で希釈した。混合物をジエチルエーテル(3×100mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、22℃で真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン中の0%〜25%酢酸エチル)により、生成物を濃厚な不透明なオイルとして得た。H NMR分析によると、この物質は、EおよびZオキシム異性体のほぼ1:1混合物からなった。収量:1.771g、10.47mmol、2ステップで81%。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ [7.50 (dd, J=5.7, 5.6Hz)および6.92-6.99 (m), 計1H], 5.84-5.97 (m, 1H), 5.03-5.15 (m, 2H), {[4.53 (dd, ABXパターンの半分, J=16.4, 3.5Hz)および4.41 (dd, ABXパターンの半分, J=16.4, 3.6Hz)]および[4.27 (dd, ABXパターンの半分, J=12.9, 5.5Hz)および4.16 (dd, ABXパターンの半分, J=12.9, 5.8Hz)], 計2H}, 2.65-2.74 (m, 1H),
2.37-2.44 (m, 2H), 0.81-0.91 (m, 1H), 0.59-0.68 (m, 1H), 0.47-0.56 (m, 1H),
0.35-0.44 (m, 1H), 0.07-0.15 (m, 1H).
ステップ4、rel−(3aR,5R)−5−シクロプロピル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C18)の合成。
次亜塩素酸ナトリウムの水溶液(6.15%溶液、27.1mL、22.4mmol)を、室温の水浴に浸漬されている2−[(1−シクロプロピルブタ−3−エン−1−イル)オキシ]−N−ヒドロキシエタンイミン(C17)(1.85g、10.9mmol)およびトリエチルアミン(0.114mL、0.818mmol)のジクロロメタン(64mL)溶液に24分かけて滴下で添加した。添加速度を、反応物の内部温度が19.5℃から22.8℃の間に維持されるように調節した。添加の完了の後に、反応混合物を水(50mL)で希釈し、水性層をジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して(300mbar、40℃)、生成物を淡黄色のオイルとして得た。化合物C18の示された相対立体化学を、核オーバーハウザー増強研究に基づいて割り当て、これによって炭素3aおよび5上のメチンプロトン間の相互作用が明らかとなった。収量:1.73g、10.3mmol、94%。GCMS m/z 167 [M+]. 1H NMR (400MHz, CDCl3)
δ 4.73 (d, J=13.5Hz, 1H), 4.61 (dd, J=10.2, 8.0Hz, 1H),
4.14 (dd, J=13.5, 1.0Hz, 1H), 3.80 (dd, J=11.5, 8.0Hz, 1H), 3.36-3.48 (m, 1H),
2.83 (ddd, J=11.0, 8.0, 1.8Hz, 1H), 2.31 (ddd, J=13.0, 6.5, 1.5Hz, 1H), 1.64
(ddd, J=12.8, 11.4, 11.3Hz, 1H), 0.89-0.98 (m, 1H), 0.51-0.64 (m, 2H),
0.38-0.45 (m, 1H), 0.21-0.28 (m, 1H).
ステップ5、rel−(3aR,5R,7aS)−5−シクロプロピル−7a−(2,4−ジフルオロフェニル)ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C19)の合成。
三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(2.97mL、24.1mmol)をrel−(3aR,5R)−5−シクロプロピル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C18)(1.67g、9.99mmol)のトルエン(150mL)溶液に、−72.5℃の内部温度で滴下で添加した。反応混合物を−73℃〜−76℃で30分間撹拌し、次いで、2,4−ジフルオロ−1−ヨードベンゼン(98%、1.37mL、11.2mmol)で1回で処理した。反応温度を−73℃未満に維持しながら、n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、4.24mL、10.6mmol)を15分にわたって滴下で添加した。反応混合物を−73℃〜−75℃で1時間撹拌し、次いで、飽和塩化アンモニウム水溶液(350mL)で−74℃でクエンチし、室温に加温した。その結果生じた混合物を酢酸エチル(400mL)で抽出し、水性層を追加の酢酸エチル(250mLおよび100mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜30%酢酸エチル)により、ジクロロメタンと共に2回共沸した後に、生成物を白色の固体として得た。収量:2.16g、7.68mmol、77%。GCMS m/z 281 [M+]. 1H NMR (400MHz, CDCl3)
δ 7.88-7.98 (m, 1H), 6.84-6.93 (m, 1H), 6.79 (ddd,
J=11.9, 8.6, 2.4Hz, 1H), 6.34 (br s, 1H), 4.04 (br d, J=12.7Hz, 1H), 3.83 (d,
J=12.5Hz, 1H), 3.72 (d, J=7.0Hz, 1H), 3.54 (dd, J=6.8, 5.1Hz, 1H), 2.99-3.08
(m, 1H), 2.86-2.95 (m, 1H), 1.99 (br dd, J=13.8, 6.8Hz, 1H), 1.56-1.68 (m, 1H),
0.88-1.00 (m, 1H), 0.51-0.64 (m, 2H), 0.37-0.47 (m, 1H), 0.24-0.33 (m, 1H).
ステップ6、rel−[(2R,4R,5S)−5−アミノ−2−シクロプロピル−5−(2,4−ジフルオロフェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]メタノール(C20)の合成。
調製P1において[(2R,4R,5S)−5−アミノ−2−[(ベンジルオキシ)メチル]−5−(2,4−ジフルオロフェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]メタノール(C6)を合成するために記載した方法により、rel−(3aR,5R,7aS)−5−シクロプロピル−7a−(2,4−ジフルオロフェニル)ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C19)(1.19g、4.23mmol)を生成物に変換した。生成物を、濃厚な淡コハク色のゴム状物(1.22g)として得、これをそのまま、追加で精製することなく、次のステップに入れた。LCMS m/z 284.1 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CDCl3)
δ 7.61-7.77 (br m, 1H), 6.90-7.05 (br m, 1H), 6.82
(ddd, J=12.7, 8.6, 2.6Hz, 1H), 4.13 (dd, J=11.5, 2.5Hz, 1H), 3.55 (br dd, J=11,
2Hz, 1H), 3.32-3.49 (br m, 2H), 2.89 (ddd, J=11.3, 8.2, 2.5Hz, 1H), 2.03-2.34
(br m, 2H), 1.81 (ddd, J=14.0, 4.0, 2.6Hz, 1H), 1.01-1.13 (br m, 1H), 0.53-0.65
(m, 2H), 0.41-0.48 (m, 1H), 0.24-0.32 (m, 1H).
ステップ7、rel−N−{[(3S,4R,6R)−6−シクロプロピル−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]カルバモチオイル}ベンズアミド(C21)の合成。
イソチオシアン酸ベンゾイル(0.540mL、4.02mmol)をrel−[(2R,4R,5S)−5−アミノ−2−シクロプロピル−5−(2,4−ジフルオロフェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]メタノール(C20)(1.20g、4.23mmol)のジクロロメタン(45mL)溶液に滴下で添加した。反応混合物を室温で15時間撹拌した後に、塩酸水溶液(0.1M、20mL)およびジクロロメタン(35mL)に分配した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(25mL)および飽和塩化ナトリウム水溶液(25mL)で洗浄し、次いで、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜45%酢酸エチル)により精製して、生成物を白色の固体として得た。収量:1.69g、3.78mmol、89%。LCMS m/z 447.2 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CD3CN)
δ 11.64 (br s, 1H), 9.28 (br s, 1H), 7.89-7.93 (m, 2H),
7.64-7.69 (m, 1H), 7.52-7.58 (m, 2H), 7.44-7.58 (br m, 1H), 6.86-6.99 (m, 2H),
3.48-3.86 (br m, 2H), 3.35-3.47 (m, 1H), 3.01 (ddd, J=11.3, 7.6, 2.7Hz, 1H),
2.89-3.0 (br m, 1H), 2.3-2.6 (br m, 1H), 1.96-2.03 (m, 1H), 1.7-1.9 (br m, 1H),
0.90-1.00 (m, 1H), 0.44-0.53 (m, 2H), 0.34-0.40 (m, 1H), 0.26-0.31 (m, 1H).
ステップ8、rel−N−[(4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C22)の合成。
調製P1においてN−[(4aR,6R,8aS)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C8)を合成するために記載した方法を使用して、rel−N−{[(3S,4R,6R)−6−シクロプロピル−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]カルバモチオイル}ベンズアミド(C21)を生成物に変換した。生成物を固体として得た。収量:1.42g、3.31mmol、88%。LCMS m/z 429.1 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CDCl3)
δ 11.7-12.5 (v br s, 1H), 8.24 (br d, J=7.6Hz, 2H),
7.48-7.54 (m, 1H), 7.38-7.48 (m, 3H), 6.82-6.97 (m, 2H), 4.08 (br dd, J=12.4,
1.3Hz, 1H), 3.80 (d, J=12.3Hz, 1H), 3.05-3.13 (m, 1H), 2.93-3.04 (m, 2H), 2.64
(dd, J=12.8, 2.6Hz, 1H), 2.05-2.18 (m, 1H), 1.75-1.83 (m, 1H), 0.96-1.06 (m,
1H), 0.50-0.62 (m, 2H), 0.40-0.46 (m, 1H), 0.22-0.29 (m, 1H).
ステップ9、(4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(2)の合成。
rel−N−[(4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C22)(480mg、1.12mmol)をメタノール(20mL)および1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(95%、130μL、0.83mmol)と合わせ、80℃で9時間加熱した。反応混合物を冷却し、真空中で濃縮し、次いで、ジクロロメタン(100mL)および水(40mL)に分配した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%〜15%メタノール)により精製して、ラセミ生成物を得、これを、超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex Lux(登録商標)セルロース−4、5μm;溶離液:0.2%イソプロピルアミンを含有する7:3の二酸化炭素/メタノール)を使用して、そのエナンチオマーに分離した。1番目に溶離するエナンチオマーは、生成物を淡黄色の固体としてもたらした。示された絶対立体化学は、この化合物の生物学的活性に基づき、化合物2に割り当てた;そのエナンチオマーC23(下記)は、本質的に不活性であることが判明した(表3を参照されたい)。収量:147mg、0.453mmol、40%。LCMS m/z 325.2 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CDCl3)
δ 7.36 (ddd, J=9, 9, 6.7Hz, 1H), 6.82-6.89 (m, 1H),
6.78 (ddd, J=12.4, 8.6, 2.6Hz, 1H), 4.01 (dd, J=11.0, 2.4Hz, 1H), 3.79 (d,
J=11.2Hz, 1H), 2.95 (dd, J=12.2, 4.2Hz, 1H), 2.79-2.90 (m, 2H), 2.60 (dd, J=12.3,
2.7Hz, 1H), 1.88-2.00 (m, 1H), 1.61 (ddd, J=13.4, 4.1, 2.2Hz, 1H), 0.95-1.05
(m, 1H), 0.48-0.60 (m, 2H), 0.39-0.46 (m, 1H), 0.19-0.26 (m, 1H).
また単黄色の固体として得られた2番目に溶離するエナンチオマーを、(4aS,6S,8aR)−6−シクロプロピル−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(C23)と割り当てた。収量:144mg、0.444mmol、40%。LCMS m/z 325.2 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CDCl3)
δ 7.36 (ddd, J=9.0, 9.0, 6.6Hz, 1H), 6.83-6.90 (m, 1H),
6.78 (ddd, J=12.5, 8.6, 2.5Hz, 1H), 4.01 (dd, J=11.1, 2.2Hz, 1H), 3.80 (d,
J=11.2Hz, 1H), 2.95 (dd, J=12.3, 4.1Hz, 1H), 2.80-2.91 (m, 2H), 2.61 (dd,
J=12.3, 2.7Hz, 1H), 1.88-2.00 (m, 1H), 1.62 (ddd, J=13.3, 4.0, 2.2Hz, 1H),
0.95-1.05 (m, 1H), 0.48-0.60 (m, 2H), 0.38-0.46 (m, 1H), 0.19-0.26 (m, 1H).
(実施例3)
(4R,4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミントリフルオロ酢酸塩(3)
Figure 2016503785
ステップ1、(1R,3E)−1−シクロプロピルペンタ−3−エン−1−オール(C24)の合成。
J.Nokamiら、J.Am.Chem.Soc.2001、123、9168〜9169により記載された方法を使用して、シクロプロパンカルボアルデヒドを(1S,2R,5S)−1−[(2S)−ブタ−3−エン−2−イル]−5−メチル−2−(プロパン−2−イル)シクロヘキサノール[このクロチル化試薬は(+)−メントールに由来した]と反応させて、生成物をオイルとして得た。収量:600mg、4.75mmol、100%。1H NMR (400MHz, CDCl3), 特徴的ピーク: δ 5.45-5.63 (m, 2H), 2.86-2.92 (m, 1H),
2.33-2.41 (m, 1H), 2.20-2.29 (m, 1H), 1.69-1.72 (m, 3H), 0.47-0.56 (m, 2H),
0.27-0.37 (m, 1H), 0.16-0.26 (m, 1H).
ステップ2、[(1R,3E)−1−(2,2−ジエトキシエトキシ)ペンタ−3−エン−1−イル]シクロプロパン(C25)の合成。
全ての試薬を0℃で合わせたことを除いて、調製P1において({[(2R)−2−(2,2−ジエトキシエトキシ)ペンタ−4−エン−1−イル]オキシ}メチル)ベンゼン(C2)を合成するために使用した方法により、(1R,3E)−1−シクロプロピルペンタ−3−エン−1−オール(C24)を生成物に変換した。生成物を無色のオイルとして得た。収量:550mg、2.27mmol、48%。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 5.44-5.59 (m, 2H), 4.62 (dd, J=5.3, 5.3Hz, 1H), 3.66-3.76 (m, 3H),
3.54-3.63 (m, 2H), 3.47 (dd, J=10.3, 5.5Hz, 1H), 2.65 (dt, J=8.5, 5.9Hz, 1H),
2.28-2.33 (m, 2H), 1.65-1.68 (m, 3H), 1.23 (t, J=7.1Hz, 3H), 1.23 (t, J=7.0Hz,
3H), 0.79-0.88 (m, 1H), 0.53-0.60 (m, 1H), 0.42-0.50 (m, 1H), 0.34-0.41 (m,
1H), 0.06-0.13 (m, 1H).
ステップ3、2−{[(1R,3E)−1−シクロプロピルペンタ−3−エン−1−イル]オキシ}−N−ヒドロキシエタンイミン(C26)の合成。セクション「C2からC4への代替変換」において2−{[(2R)−1−(ベンジルオキシ)ペンタ−4−エン−2−イル]オキシ}−N−ヒドロキシエタンイミン(C3)を合成するために記載した方法を使用して、[(1R,3E)−1−(2,2−ジエトキシエトキシ)ペンタ−3−エン−1−イル]シクロプロパン(C25)を生成物に変換した。この場合、精製を、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜80%酢酸エチル)を使用して実施して、生成物を無色のオイルとして得た。H NMRにより、これを、オキシム異性体のほぼ1:1混合物として割り当てた。収量:200mg、1.09mmol、48%。1H NMR (400MHz, CDCl3), 特徴的ピーク: δ [7.50 (dd, J=5.8, 5.6Hz)および6.93 (dd, J=3.6, 3.6Hz), 計1H], 7.46および7.21 (2 br s, 計1H), 5.45-5.63 (m, 2H),
{[4.50 (dd, ABXパターンの半分, J=16.3, 3.6Hz)および4.40 (dd, ABXパターンの半分, J=16.3, 3.7Hz)]および[4.25 (dd, ABXパターンの半分, J=12.8, 5.6Hz)および4.15 (dd, ABXパターンの半分, J=12.9, 5.8Hz)], 計2H}, 2.59-2.68 (m, 1H), 1.66-1.72 (m, 3H), 0.45-0.54 (m, 1H),
0.29-0.43 (m, 1H), 0.18-0.24および0.06-0.14 (2 m, 計1H).
ステップ4、(3S,3aR,5R)−5−シクロプロピル−3−メチル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C27)の合成。
次亜塩素酸ナトリウム水溶液(6.15%溶液、0.7mL、0.6mmol)を2−{[(1R,3E)−1−シクロプロピルペンタ−3−エン−1−イル]オキシ}−N−ヒドロキシエタンイミン(C26)(200mg、1.09mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液に滴下で添加し、続いて、トリエチルアミン(11μL、79μmol)を添加した。反応混合物を1時間撹拌し、次いで、トリエチルアミン1滴および追加の次亜塩素酸ナトリウム水溶液(6.15%、0.5mL、0.4mmol)で処理した。20分後に、反応混合物を水(10mL)およびジクロロメタン(20mL)に分配し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜100%酢酸エチル)により精製して、生成物をオイルとして得た。化合物C27の示された相対立体化学を、核オーバーハウザー増強研究に基づいて割り当て、これによって、炭素3上のメチル基の両方のプロトンを有する炭素3a上のメチンプロトンおよび炭素5上のメチンプロトンの相互作用が明らかとなった。収量:150mg、0.828mmol、76%。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 4.64 (d, J=13.5Hz, 1H), 4.17-4.25 (m, 1H), 4.08 (dd, J=13.6, 1.3Hz,
1H), 2.84-2.93 (m, 1H), 2.76 (ddd, J=11.0, 7.9, 1.9Hz, 1H), 2.21 (dddd, J=12.9,
6.6, 1.9, 0.5Hz, 1H), 1.57 (ddd, J=12.9, 11.4, 11.4Hz, 1H), 1.45 (d, J=6.2Hz,
3H), 0.86-0.96 (m, 1H), 0.48-0.61 (m, 2H), 0.35-0.42 (m, 1H), 0.19-0.26 (m,
1H).
ステップ5、(3S,3aR,5R,7aS)−5−シクロプロピル−7a−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−メチルヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C28)の合成。
実施例2においてrel−(3aR,5R,7aS)−5−シクロプロピル−7a−(2,4−ジフルオロフェニル)ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C19)を合成するために記載した方法により、(3S,3aR,5R)−5−シクロプロピル−3−メチル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C27)を生成物に変換した。生成物をゴム状物として得た。収量:60mg、0.20mmol、40%。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.99 (ddd, J=9.2, 9.0, 6.8Hz, 1H), 6.90 (dddd, J=8.9, 7.9, 2.6,
1.0Hz, 1H), 6.79 (ddd, J=11.9, 8.7, 2.5Hz, 1H), 6.31 (br s, 1H), 4.03-4.10 (m,
1H), 3.89 (dd, ABXパターンの半分, J=12.8, 2.0Hz, 1H), 3.80 (br
dd, ABXパターンの半分, J=12.8, 1.5Hz, 1H), 2.79-2.91 (m, 2H),
2.16 (ddd, J=14.3, 7.5, 2.5Hz, 1H), 1.64 (dddd, J=14.2, 10.7, 10.7, 1.7Hz, 1H),
0.90-0.99 (m, 1H), 0.79 (d, J=6.5Hz, 3H), 0.52-0.64 (m, 2H), 0.39-0.45 (m, 1H),
0.24-0.31 (m, 1H).
ステップ6、(1S)−1−[(2R,4R,5S)−5−アミノ−2−シクロプロピル−5−(2,4−ジフルオロフェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]エタノール(C29)の合成。
調製P1において[(2R,4R,5S)−5−アミノ−2−[(ベンジルオキシ)メチル]−5−(2,4−ジフルオロフェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]メタノール(C6)を合成するために記載した方法を使用して、(3S,3aR,5R,7aS)−5−シクロプロピル−7a−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−メチルヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C28)を生成物に変換した。その結果生じたオイルを、追加で精製することなく、次のステップにおいて使用した。収量:0.11g、0.37mmol、87%。LCMS m/z 298.2 [M+H+].
ステップ7、N−({(3S,4R,6R)−6−シクロプロピル−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−[(1S)−1−ヒドロキシエチル]テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル}カルバモチオイル)ベンズアミド(C30)の合成。
イソチオシアン酸ベンゾイル(47μL、0.35mmol)を(1S)−1−[(2R,4R,5S)−5−アミノ−2−シクロプロピル−5−(2,4−ジフルオロフェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]エタノール(C29)(0.11g、0.37mmol)のジクロロメタン(6mL)0℃溶液にゆっくりと添加し、反応混合物を氷浴中で18時間撹拌した。溶媒を真空中で除去した後に、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜100%酢酸エチル)により精製して、生成物をオフホワイト色の泡として得た。収量:94mg、0.20mmol、54%。LCMS m/z 461.2 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CDCl3),
特徴的ピーク: δ 11.85 (v br s, 1H),
8.90 (br s, 1H), 7.91 (br d, J=7Hz, 2H), 7.63-7.68 (m, 1H), 7.52-7.58 (m, 2H),
6.84-6.91 (m, 1H), 6.68-6.82 (br m, 1H), 3.84-3.96 (br m, 1H), 2.90-2.99 (br m,
1H), 1.84-1.94 (br m, 1H), 1.02-1.14 (br m, 1H), 0.47-0.65 (m, 3H), 0.28-0.38
(br m, 1H).
ステップ8、N−[(4R,4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C31)の合成。
ジエチルアゾジカルボキシラート(92μL、0.59mmol)を、トリフェニルホスフィン(153mg、0.583mmol)のテトラヒドロフラン(7mL)0℃溶液に添加し、混合物を氷浴中で10分間撹拌した。N−({(3S,4R,6R)−6−シクロプロピル−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−[(1S)−1−ヒドロキシエチル]テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル}カルバモチオイル)ベンズアミド(C30)(90mg、0.20mmol)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液を反応混合物に滴下で添加し、次いで、これを、氷冷下で1時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜80%酢酸エチル)により精製して、生成物をゴム状物として得た。収量:45mg、0.10mmol、50%。LCMS m/z 441.1 [M-H+].
ステップ9、(4R,4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミントリフルオロ酢酸塩(3)の合成。
実施例2において(4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(2)のラセミ化合物を合成するために記載した方法により、N−[(4R,4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C31)を生成物に変換した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%〜15%メタノール)の後に、試料(白色の固体)を、逆相HPLC(カラム:Waters Sunfire C18、5μm;移動相A:水中の0.05%トリフルオロ酢酸(v/v);移動相B:アセトニトリル中の0.05%トリフルオロ酢酸(v/v);勾配:5%〜100%B)を使用して精製した。収量:12.2mg、36.0μmol、36%。LCMS m/z 339.1 [M+H+]. 1H NMR (600MHz, DMSO-d6),
特徴的ピーク: δ 7.34-7.40 (m, 1H),
7.21-7.31 (m, 2H), 3.83-3.89 (m, 2H), 3.01-3.07 (m, 1H), 2.92-2.98 (m, 1H),
1.87 (br d, J=13Hz, 1H), 1.32-1.40 (m, 1H), 1.25 (d, J=7.0Hz, 3H), 0.92-0.99
(m, 1H), 0.44-0.52 (m, 2H), 0.33-0.38 (m, 1H), 0.29-0.33 (m, 1H).
(実施例4)
(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(オキセタン−2−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(4)
Figure 2016503785
ステップ1、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(オキシラン−2−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C32)の合成。
水素化ナトリウム(鉱油中60%、295mg、7.38mmol)をヨウ化トリメチルスルホキソニウム(97%、1.83g、8.07mmol)のジメチルスルホキシド(15mL)溶液に添加した。30分後に、混合物を氷浴中で冷却し、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−ホルミル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(P1)(1.12g、2.69mmol)のジメチルスルホキシド(5mL)溶液を添加した。反応混合物を室温に加温し、2時間撹拌し、この時点で、飽和塩化アンモニウム水溶液を、続いて、ジクロロメタンを添加し、混合物を水で2回、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。生成物を、白色の泡状の固体として得、これは、LCMS分析によるとジアステレオマーのほぼ4:3混合物であると推定され、この物質を追加で精製することなく、使用した。収量:1.19g、定量的。LCMS m/z 431.1 [M+H+].
ステップ2、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(オキセタン−2−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C33)の合成。
水素化ナトリウム(鉱油中60%、225mg、5.62mmol)をヨウ化トリメチルスルホキソニウム(97%、1.45g、6.39mmol)のジメチルスルホキシド(7mL)溶液に添加した。30分後に、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(オキシラン−2−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C32)(1.10g、2.56mmol)のジメチルスルホキシド(3mL)溶液を添加し、反応混合物を45℃に18時間加熱した。室温に冷却した後に、反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、酢酸エチルで希釈し、水で2回、次いで、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。精製を、最初は逆相クロマトグラフィー(カラム:Zymor HA−ジピリジル、5μm;勾配:ヘプタン中の10%〜100%エタノール)により、次いで、超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:Chiral Technologies Chiralcel OJ−H、5μm;溶離液:3:1の二酸化炭素/メタノール)により実施して、生成物を得た。収量:19mg、0.043mmol、2%。この化合物を、LCMSおよびH NMR分析により、オキセタンにおいて未知の絶対立体化学の単一のジアステレオマーとして割り当てた。LCMS m/z 445.2 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CDCl3)
δ 8.19-8.25 (m, 2H), 7.49-7.54 (m, 1H), 7.37-7.48 (m,
3H), 6.85-6.97 (m, 2H), 4.80 (ddd, J=7.9, 6.7, 6.5Hz, 1H), 4.69 (ddd, J=8.5,
7.2, 6.0Hz, 1H), 4.57 (ddd, J=9.1, 6.1, 6.0Hz, 1H), 4.18 (dd, J=12.3, 1.8Hz,
1H), 3.92 (ddd, J=11.6, 6.5, 2.1Hz, 1H), 3.85 (d, J=12.2Hz, 1H), 3.14-3.22 (m,
1H), 3.04 (dd, J=12.9, 4.1Hz, 1H), 2.62-2.72 (m, 2H), 2.47-2.57 (m, 1H),
1.90-2.01 (m, 1H), 1.62 (ddd, J=13.4, 4.2, 2.4Hz, 1H).
ステップ3、(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(オキセタン−2−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(4)の合成。
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(95%、7.5mg、47μmol)を、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(オキセタン−2−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C33)(19mg、43μmol)のメタノール(0.5mL)溶液に添加し、反応混合物を80℃で3.5時間加熱した。冷却し、真空中で溶媒を除去した後に、精製を逆相HPLC(カラム:Waters XBridge C18、5μm;移動相A:水中の0.03%水酸化アンモニウム(v/v);移動相B:アセトニトリル中の0.03%水酸化アンモニウム(v/v);勾配:20%〜60%B)により実施して、生成物をゴム状物として得た。収量:11.7mg、34.4μmol、73%。LCMS m/z 341.2 [M+H+]. 1H NMR (600MHz, DMSO-d6)
δ 7.35 (ddd, J=9.2, 9.2, 7.0Hz, 1H), 7.16-7.22 (m, 1H),
7.07-7.11 (m, 1H), 4.55-4.60 (m, 1H), 4.46-4.51 (m, 1H), 4.34-4.38 (m, 1H),
3.90 (dd, J=10.5, 2.2Hz, 1H), 3.64-3.69 (m, 1H), 3.59 (d, J=10.1Hz, 1H),
2.46-2.75 (m, 5H), 1.54-1.62 (m, 1H), 1.36-1.41 (m, 1H).
(実施例5)
rel−(4S,4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(メトキシメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン塩酸塩(5)
Figure 2016503785
ステップ1、メチル(2E)−5−シクロプロピル−5−(2,2−ジエトキシエトキシ)ペンタ−2−エノアート(C34)の合成。
メチルプロパ−2−エノアート(69.5mL、767mmol)およびベンジリデン[1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)イミダゾリジン−2−イリデン]ジクロロ(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム(Grubbs触媒、第2世代)(1.30g、1.53mmol)のジクロロメタン(102mL)溶液を[1−(2,2−ジエトキシエトキシ)ブタ−3−エン−1−イル]シクロプロパン(C15)(7.00g、30.7mmol)のジクロロメタン(102mL)溶液に添加し、反応混合物を室温で3時間撹拌した。減圧下で溶媒を除去した後に、残渣をジエチルエーテルと混合し、セライトで濾過した。フィルターパッドを追加のジエチルエーテルで洗浄し、合わせた濾液を真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜30%酢酸エチル)を使用して精製して、生成物をオイルとして得た。収量:6.0g、21mmol、68%。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.04 (dt, J=15.7, 7.4Hz, 1H), 5.85-5.91 (m, 1H), 4.59 (dd, J=5.4,
5.2Hz, 1H), 3.64-3.74 (m, 6H), 3.52-3.61 (m, 2H), 3.44 (dd, J=10.3, 5.5Hz, 1H),
2.76 (dt, J=8.5, 5.9Hz, 1H), 2.51 (ddd, J=7.3, 5.9, 1.4Hz, 2H), 1.19-1.24 (m,
6H), 0.78-0.89 (m, 1H), 0.57-0.66 (m, 1H), 0.37-0.52 (m, 2H), 0.03-0.11 (m,
1H).
ステップ2、メチル(2E)−5−シクロプロピル−5−{[2−(ヒドロキシイミノ)エチル]オキシ}ペンタ−2−エノアート(C35)の合成。
セクション「C2からC4への代替変換」において2−{[(2R)−1−(ベンジルオキシ)ペンタ−4−エン−2−イル]オキシ}−N−ヒドロキシエタンイミン(C3)を合成するために記載した方法を使用して、メチル(2E)−5−シクロプロピル−5−(2,2−ジエトキシエトキシ)ペンタ−2−エノアート(C34)を生成物に変換した。生成物をオイルとして得た:H NMR分析は、オキシムの周囲での幾何異性体のほぼ1:1混合物を示した。収量:3.50g、15.4mmol、73%。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.73および7.47 (2 br s, 計1H), [7.49 (dd, J=5.8, 5.6Hz)および6.90 (dd,
J=3.7, 3.6Hz), 計1H], 6.99-7.09 (m, 1H), 5.87-5.93 (m,
1H), [4.54 (dd, ABXパターンの半分, J=16.1, 3.6Hz), 4.37 (dd,
ABXパターンの半分, J=16.0, 3.7Hz), 4.28 (dd, ABXパターンの半分, J=12.8, 5.5Hz)および4.14 (dd, ABXパターンの半分, J=12.7, 5.8Hz), 計2H], 3.74および3.74 (2 s, 計3H), 2.71-2.81 (m, 1H),
2.51-2.57 (m, 2H), 0.80-0.90 (m, 1H), 0.63-0.72 (m, 1H), 0.48-0.57 (m, 1H),
0.38-0.47 (m, 1H), 0.06-0.13 (m, 1H).
ステップ3、メチルrel−(3R,3aR,5R)−5−シクロプロピル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール−3−カルボキシラート(C36)の合成。
実施例2においてrel−(3aR,5R)−5−シクロプロピル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C18)を合成するために記載した方法を使用して、メチル(2E)−5−シクロプロピル−5−{[2−(ヒドロキシイミノ)エチル]オキシ}ペンタ−2−エノアート(C35)を生成物に変換した。生成物を固体として得た;示された相対立体化学を、実施例3におけるC27と同様に割り当てた。収量:3.30g、14.7mmol、95%。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 4.70 (br d, J=13.3Hz, 1H), 4.61 (d, J=10.2Hz, 1H), 4.13 (dd,
J=13.3, 1.2Hz, 1H), 3.83 (s, 3H), 3.55-3.64 (m, 1H), 2.84 (ddd, J=11.0, 7.9,
1.9Hz, 1H), 2.39 (ddd, J=12.9, 6.6, 1.7Hz, 1H), 1.75 (ddd, J=12.9, 11.5,
11.3Hz, 1H), 0.89-0.98 (m, 1H), 0.51-0.64 (m, 2H), 0.38-0.45 (m, 1H), 0.22-0.29
(m, 1H).
ステップ4、rel−[(3R,3aR,5R)−5−シクロプロピル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール−3−イル]メタノール(C37)の合成。
メチルrel−(3R,3aR,5R)−5−シクロプロピル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール−3−カルボキシラート(C36)(3.30g、14.6mmol)のエタノール(30mL)およびテトラヒドロフラン(29mL)溶液を0℃に冷却し、ホウ水素化ナトリウム(831mg、22.0mmol)で処理した。反応混合物を室温に加温し、この温度で20分間撹拌し、次いで、飽和塩化アンモニウム水溶液に注いだ。混合物を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲル上でクロマトグラフィーにより精製して(溶離液:ヘプタン中の60%酢酸エチル)、生成物をオイルとして得た。収量:1.95g、9.89mmol、68%。LCMS m/z 198.1 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CDCl3)
δ 4.67 (br d, J=13.3Hz, 1H), 4.24-4.31 (m, 1H), 4.13
(d, J=13.3Hz, 1H), 3.96-4.04 (m, 1H), 3.72 (ddd, J=12.3, 8.8, 3.5Hz, 1H), 3.38
(ddd, J=10.9, 10.9, 6.6Hz, 1H), 2.79-2.87 (m, 1H), 2.25 (dd, J=12.9, 6.6Hz,
1H), 1.80-1.95 (m, 1H), 1.63-1.74 (m, 1H), 0.88-0.99 (m, 1H), 0.50-0.68 (m,
2H), 0.38-0.46 (m, 1H), 0.21-0.29 (m, 1H).
ステップ5、rel−(3R,3aR,5R)−5−シクロプロピル−3−(メトキシメチル)−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C38)の合成。
水素化ナトリウム(オイル中の60%、395mg、9.88mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(30mL)中でスラリー化し、氷浴中で冷却した。rel−[(3R,3aR,5R)−5−シクロプロピル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール−3−イル]メタノール(C37)(1.30g、6.59mmol)の最小量のN,N−ジメチルホルムアミド溶液を滴下で添加し、反応混合物を0℃で30分間撹拌した。次いで、ヨードメタン(0.45mL、7.2mmol)を滴下で添加し、反応を0℃でさらに30分間続行した。水を添加し、混合物を室温に加温し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜60%酢酸エチル)により、生成物をオイルとして得た。収量:1.0g、4.7mmol、71%。LCMS m/z 212.1 [M+H+].
ステップ6、rel−(3R,3aR,5R,7aS)−5−シクロプロピル−7a−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(メトキシメチル)ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C39)の合成。
実施例2においてrel−(3aR,5R,7aS)−5−シクロプロピル−7a−(2,4−ジフルオロフェニル)ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C19)を合成するために記載した方法を使用して、rel−(3R,3aR,5R)−5−シクロプロピル−3−(メトキシメチル)−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C38)を生成物に変換した。生成物をオイルとして得た。収量:0.85g、2.6mmol、55%。LCMS m/z 326.2 [M+H+].
ステップ7、rel−(1R)−1−[(2R,4R,5S)−5−アミノ−2−シクロプロピル−5−(2,4−ジフルオロフェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−メトキシエタノール(C40)の合成。
亜鉛粉末(2.22g、34.0mmol)を、rel−(3R,3aR,5R,7aS)−5−シクロプロピル−7a−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(メトキシメチル)ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C39)(850mg、2.61mmol)の酢酸(9mL)溶液に添加し、その結果生じた混合物を室温に冷却し、5時間撹拌した。混合物をセライトで濾過し、濾液を真空中で濃縮して、生成物をオイルとして得た。収量:845mg、2.58mmol、99%。LCMS m/z 328.2 [M+H+].
ステップ8、rel−N−({(3S,4R,6R)−6−シクロプロピル−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−[(1R)−1−ヒドロキシ−2−メトキシエチル]テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル}カルバモチオイル)ベンズアミド(C41)の合成。
調製P1においてN−{[(3S,4R,6R)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]カルバモチオイル}ベンズアミド(C7)を合成するために記載した方法により、rel−(1R)−1−[(2R,4R,5S)−5−アミノ−2−シクロプロピル−5−(2,4−ジフルオロフェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−メトキシエタノール(C40)から生成物への変換を実施した。この場合、精製をシリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜60%酢酸エチル)により行って、生成物を固体として得た。収量:0.55g、1.1mmol、43%。
ステップ9、rel−N−[(4S,4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(メトキシメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C42)の合成。反応物を室温に加温し、後処理の前に18時間続行することを除いて、調製P1においてN−[(4aR,6R,8aS)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C8)を合成するために記載した方法を使用して、rel−N−({(3S,4R,6R)−6−シクロプロピル−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−[(1R)−1−ヒドロキシ−2−メトキシエチル]テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル}カルバモチオイル)ベンズアミド(C41)を生成物に変換した。生成物を固体として得た。収量:17mg、36μmol、51%。LCMS m/z 473.3 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CDCl3),
特徴的ピーク: δ 8.24 (br d, J=7Hz,
2H), 7.49-7.54 (m, 1H), 7.36-7.48 (m, 3H), 6.83-6.95 (m, 2H), 4.09 (br d,
J=12Hz, 1H), 3.82 (d, J=12.1Hz, 1H), 3.62-3.69 (m, 1H), 3.37-3.45 (m, 2H), 3.34
(s, 3H), 3.09-3.16 (m, 1H), 2.94 (ddd, J=10.9, 8.2, 2.3Hz, 1H), 1.80-1.92 (m,
1H), 1.68-1.76 (m, 1H), 0.50-0.61 (m, 2H), 0.40-0.47 (m, 1H), 0.24-0.31 (m,
1H).
ステップ10、rel−(4S,4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(メトキシメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン塩酸塩(5)の合成。
実施例4において(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(オキセタン−2−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(4)を合成するために記載した方法により、rel−N−[(4S,4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(メトキシメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C42)から生成物の遊離塩基への変換を実施した。この場合、精製を、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%〜15%メタノール)を使用して行って、オイルを得た。これを、ジクロロメタンに溶解し、ジエチルエーテル中の塩化水素の1M溶液で処理し;揮発性物質を減圧下で除去して、生成物を固体として得た。収量:8.6mg、21μmol、58%。LCMS m/z 369.2 [M+H+]. 1H NMR, 5の遊離塩基: (400MHz, CDCl3) δ 7.33 (ddd,
J=9.0, 9.0, 6.6Hz, 1H), 6.74-6.87 (m, 2H), 4.03 (dd, J=10.9, 2.3Hz, 1H), 3.80
(d, J=11.3Hz, 1H), 3.58-3.65 (m, 1H), 3.32-3.39 (m, 2H), 3.30 (s, 3H),
2.79-2.87 (m, 2H), 1.63-1.74 (m, 1H), 1.50-1.57 (m, 1H), 0.91-1.04 (m, 1H),
0.47-0.61 (m, 2H), 0.38-0.46 (m, 1H), 0.19-0.27 (m, 1H).
(実施例6)
(4S,4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(フルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン塩酸塩(6)
Figure 2016503785
ステップ1、rel−(3R,3aR,5R)−5−シクロプロピル−3−(フルオロメチル)−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C43)の合成。
N−(ジフルオロ−λ−スルファニリデン)−N−エチルエタンアミニウムテトラフルオロボラート(XtalFluor−E、766mg、3.35mmol)を、トリエチルアミントリヒドロフルオリド(727μL、4.46mmol)のジクロロメタン(11mL)溶液に添加した。rel−[(3R,3aR,5R)−5−シクロプロピル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール−3−イル]メタノール(C37)(440mg、2.23mmol)を添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。炭酸水素ナトリウム水溶液を添加し、混合物を15分間撹拌し、次いで、ジクロロメタンで2回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜50%酢酸エチル)により精製して、生成物をオイルとして得た。収量:180mg、0.904mmol、41%。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 4.63 (ddd, ABXパターンの半分, J=47.4, 10.4, 3.5Hz,
1H), 4.62 (br d, J=13.3Hz, 1H), 4.54 (ddd, ABXパターンの半分,
J=46.7, 10.3, 4.2Hz, 1H), 4.32 (dddd, J=20.2, 10.3, 3.9, 3.8Hz, 1H), 4.10 (dd,
J=13.4, 1.2Hz, 1H), 3.28 (br ddd, J=11, 11, 6.5Hz, 1H), 2.81 (ddd, J=11.0, 7.9,
1.9Hz, 1H), 2.25 (ddd, J=12.8, 6.5, 1.7Hz, 1H), 1.61-1.72 (m, 1H), 0.85-0.94
(m, 1H), 0.47-0.59 (m, 2H), 0.34-0.41 (m, 1H), 0.18-0.25 (m, 1H).
ステップ2、rel−(3R,3aR,5R,7aS)−5−シクロプロピル−7a−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(フルオロメチル)ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C44)の合成。
実施例2においてrel−(3aR,5R,7aS)−5−シクロプロピル−7a−(2,4−ジフルオロフェニル)ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C19)を合成するために記載した方法を使用して、rel−(3R,3aR,5R)−5−シクロプロピル−3−(フルオロメチル)−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C43)から生成物への変換を実施した。生成物をオイルとして得た。収量:0.10g、0.32mmol、64%。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.93 (ddd, J=9, 9, 7Hz, 1H), 6.90 (br ddd, J=9, 8, 2Hz, 1H), 6.80
(ddd, J=12, 8.6, 2.5Hz, 1H), 6.45 (s, 1H), 4.12-4.21 (m, 1H), 3.60-3.95 (m,
4H), 3.09 (br dd, J=9, 9Hz, 1H), 2.88 (br dd, J=10, 9Hz, 1H), 2.18 (br dd,
J=14, 7.5Hz, 1H), 1.63-1.75 (m, 1H), 0.88-0.98 (m, 1H), 0.52-0.64 (m, 2H),
0.37-0.46 (m, 1H), 0.24-0.33 (m, 1H).
ステップ3、rel−(1R)−1−[(2R,4R,5S)−5−アミノ−2−シクロプロピル−5−(2,4−ジフルオロフェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−フルオロエタノール(C45)の合成。
調製P1において[(2R,4R,5S)−5−アミノ−2−[(ベンジルオキシ)メチル]−5−(2,4−ジフルオロフェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]メタノール(C6)を合成するために記載した化学作用を使用して、rel−(3R,3aR,5R,7aS)−5−シクロプロピル−7a−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(フルオロメチル)ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C44)を生成物に変換した。生成物をオイルとして得た。収量:0.17g、0.54mmol、99%。LCMS m/z 316.2 [M+H+].
ステップ4、rel−N−({(3S,4R,6R)−6−シクロプロピル−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−[(1R)−2−フルオロ−1−ヒドロキシエチル]テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル}カルバモチオイル)ベンズアミド(C46)の合成。
実施例3においてN−({(3S,4R,6R)−6−シクロプロピル−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−[(1S)−1−ヒドロキシエチル]テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル}カルバモチオイル)ベンズアミド(C30)を合成するために記載した方法により、rel−(1R)−1−[(2R,4R,5S)−5−アミノ−2−シクロプロピル−5−(2,4−ジフルオロフェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−フルオロエタノール(C45)から生成物への変換を実施した。生成物を固体として得た。収量:155mg、0.324mmol、60%。LCMS m/z 479.2 [M+H+].
ステップ5、rel−N−[(4S,4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(フルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C47)の合成。
調製P1においてN−[(4aR,6R,8aS)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C8)を合成するために記載した化学作用を使用して、rel−N−({(3S,4R,6R)−6−シクロプロピル−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−[(1R)−2−フルオロ−1−ヒドロキシエチル]テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル}カルバモチオイル)ベンズアミド(C46)を生成物に変換した。生成物をオイルとして得た。収量:36mg、78μmol、65%。LCMS m/z 461.2 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CDCl3)
δ 8.21 (br d, J=7.2Hz, 2H), 7.50-7.56 (m, 1H),
7.43-7.49 (m, 2H), 7.39 (ddd, J=9.0, 9.0, 6.3Hz, 1H), 6.86-6.96 (m, 2H), 4.61
(ddd, ABXパターンの半分, J=46.9, 9.5, 7.8Hz, 1H), 4.44 (ddd,
ABXパターンの半分, J=46.2, 9.5, 6.6Hz, 1H), 4.10 (dd, J=12.1,
1.8Hz, 1H), 3.82 (d, J=12.3Hz, 1H), 3.47-3.56 (m, 1H), 3.16-3.23 (m, 1H), 2.94
(ddd, J=11.0, 8.0, 2.5Hz, 1H), 1.81-1.93 (m, 1H), 1.75-1.81 (m, 1H), 0.95-1.04
(m, 1H), 0.51-0.62 (m, 2H), 0.40-0.47 (m, 1H), 0.24-0.31 (m, 1H).
ステップ6、(4S,4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(フルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン塩酸塩(6)の合成。
ヒドラジン一水和物(69μL、1.4mmol)を、rel−N−[(4S,4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(フルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C47)(60mg、0.13mmol)のエタノール(2.6mL)溶液に添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%〜10%メタノール)により精製し、次いで、超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:Chiral Technologies Chiralcel OJ−H、5μm;溶離液:0.2%アンモニアを含有する85:15の二酸化炭素/メタノール)により、そのエナンチオマーに分離した。1番目に溶離するエナンチオマーは、化合物6の遊離塩基であった。この物質をジクロロメタンに溶解し、ジエチルエーテル中の1M塩化水素で処理し、真空中で濃縮して、塩酸塩6を固体として得た。示された絶対立体化学は、化合物6の生物学的活性に基づき割り当てた;そのエナンチオマーC48(下記)は、同様の検査で不活性であると判明した(表3を参照されたい)。収量:28mg、推定65μmol、50%。6の遊離塩基:LCMS m/z 357.1 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CDCl3)
δ 7.33 (ddd, J=9.0, 9.0, 6.7Hz, 1H), 6.86 (dddd, J=8.8,
7.7, 2.7, 0.8Hz, 1H), 6.80 (ddd, J=12.4, 8.6, 2.6Hz, 1H), 4.57 (ddd, J=46.8,
9.4, 7.1Hz, 1H), 4.36 (ddd, J=46.6, 9.4, 6.9Hz, 1H), 4.03 (dd, J=11.0, 2.5Hz,
1H), 3.81 (br d, J=11.1Hz, 1H), 3.42-3.51 (m, 1H), 2.93 (br ddd, J=12.0, 4.0,
4.0Hz, 1H), 2.83 (ddd, J=11.0, 8.3, 2.5Hz, 1H), 1.63-1.75 (m, 1H), 1.57 (ddd,
J=13.1, 4.2, 2.7Hz, 1H), 0.93-1.03 (m, 1H), 0.48-0.61 (m, 2H), 0.39-0.46 (m,
1H), 0.20-0.27 (m, 1H).化合物6:1H NMR (600MHz, DMSO-d6) δ 7.92
(br s, 3H), 7.30-7.40 (m, 2H), 7.22-7.27 (m, 1H), 4.79 (ddd, J=46, 10, 5Hz,
1H), 4.61-4.73 (m, 1H), 3.82-3.91 (m, 2H), 3.51-3.59 (m, 1H), 3.19-3.24 (m,
1H), 3.00-3.05 (m, 1H), 1.77-1.82 (m, 1H), 1.43-1.51 (m, 1H), 0.90-0.97 (m,
1H), 0.44-0.51 (m, 2H), 0.33-0.38 (m, 1H), 0.27-0.31 (m, 1H).
2番目に溶離するエナンチオマーを、同じ手法でその塩酸塩に変換し、その結果生じた固体を、(4R,4aS,6S,8aR)−6−シクロプロピル−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(フルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン塩酸塩(C48)と割り当てた。収量:29mg、推定65μmol、50%。C48の遊離塩基:1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.33 (ddd, J=9.0, 9.0, 6.6Hz, 1H), 6.83-6.89 (m, 1H), 6.80 (ddd,
J=12.4, 8.6, 2.5Hz, 1H), 4.57 (ddd, J=46.8, 9.4, 7.0Hz, 1H), 4.36 (ddd, J=46.7,
9.4, 6.9Hz, 1H), 4.03 (dd, J=11.0, 2.5Hz, 1H), 3.81 (d, J=11.1Hz, 1H),
3.42-3.51 (m, 1H), 2.92 (br ddd, J=12.0, 4, 4Hz, 1H), 2.83 (ddd, J=11.1, 8.3,
2.5Hz, 1H), 1.63-1.75 (m, 1H), 1.57 (ddd, J=13.2, 4.2, 2.6Hz, 1H), 0.93-1.03
(m, 1H), 0.48-0.61 (m, 2H), 0.38-0.46 (m, 1H), 0.20-0.27 (m, 1H).化合物C48:1H NMR (600MHz, DMSO-d6) δ 7.93 (br s, 3H), 7.30-7.40 (m, 2H), 7.22-7.27 (m, 1H), 4.73-4.85
(m, 1H), 4.61-4.73 (m, 1H), 3.81-3.91 (m, 2H), 3.51-3.58 (m, 1H), 3.18-3.23 (m,
1H), 2.99-3.04 (m, 1H), 1.76-1.82 (m, 1H), 1.44-1.51 (m, 1H), 0.90-0.97 (m,
1H), 0.44-0.50 (m, 2H), 0.33-0.37 (m, 1H), 0.27-0.31 (m, 1H).
(実施例7)
(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(1−メチルシクロプロピル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(7)
Figure 2016503785
ステップ1、N−メトキシ−N,1−ジメチルシクロプロパンカルボキサミド(C50)の合成。
温度を25℃超にすることなく、1−メチルシクロプロパンカルボン酸(C49)(30g、300mmol)のジクロロメタン(500mL)溶液に、1,1’−カルボニルジイミダゾール(51g、315mmol)を少量ずつ添加した。混合物を室温で2時間撹拌した。N,O−ジメチルヒドロキシルアミンヒドロクロリド(34.8g、357mmol)を1回で添加し、室温で12時間撹拌した。混合物を水(2×200mL)および飽和塩化ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮して、粗製の生成物を無色のオイルとして得、これをそのまま、次のステップにおいて使用した。収量:49g、342mmol、114%。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 3.69 (s, 3H), 3.20 (s, 3H), 1.34 (s, 3H), 1.01 (dd, J=6.4, 4.4Hz,
2H), 0.53 (dd, J=6.4, 4.4Hz, 2H).
ステップ2、1−(1−メチルシクロプロピル)ブタ−3−エン−1−オン(C51)の合成。
N−メトキシ−N,1−ジメチルシクロプロパンカルボキサミド(C50)(18g、0.126mol)のテトラヒドロフラン(360mL)溶液に、臭化アリルマグネシウムの溶液(ジエチルエーテル中の1.0M、500mL、0.5mol)を−60℃で滴下で添加した。混合物を−60℃で1時間撹拌し、次いで、飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)でクエンチした。反応物をジクロロメタン(2×500mL)で抽出し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(200mL)で洗浄し、乾燥させ、真空中で濃縮して、生成物を黄色のオイルとして得、これをそのまま、次のステップで使用した。
ステップ3、1−(1−メチルシクロプロピル)ブタ−3−エン−1−オール(C52)の合成。
水素化アルミニウムリチウム(7.17g、189mmol)のテトラヒドロフラン(200mL)懸濁液に−78℃で、1−(1−メチルシクロプロピル)ブタ−3−エン−1−オン(C51)(15.6g、126mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液を滴下で添加した。添加の後に、混合物を−78℃で0.5時間撹拌した。反応混合物を水(7mL)で−78℃でクエンチし、次いで、ジクロロメタン(100mL)を添加し、混合物を室温で0.5時間撹拌した。混合物を濾過し、濾過ケークをジクロロメタン(2×150mL)で洗浄し、合わせた濾液を乾燥させ、真空中で濃縮して、粗製の生成物を得、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の4%〜10%酢酸エチル)により精製して、生成物を黄色のオイルとして得た。収量:12g、95mmol、2ステップで76%。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 5.68-5.90 (m, 1H), 5.07-5.17 (m, 2H), 2.92 (dd, J=13.2, 4.4Hz, 1H),
2.25-2.40 (m, 2H), 1.06 (s, 3H), 0.38-0.45 (m, 2H), 0.30-0.36 (m, 2H).
ステップ4、1−[1−(2,2−ジエトキシエトキシ)ブタ−3−エン−1−イル]−1−メチルシクロプロパン(C53)の合成。
1−(1−メチルシクロプロピル)ブタ−3−エン−1−オール(C52)(6.0g、47.6mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液を、水素化ナトリウム(鉱油中60%、7.7g、190.5mmol)のテトラヒドロフラン(200mL)0℃懸濁液に添加した。室温で10分間撹拌した後に、2−ブロモ−1,1−ジエトキシエタン(97%、37.5g、190.5mmol)を室温で滴下で添加した。反応混合物を75℃に24時間加熱した。次いで、これを0℃に冷却し、水(200mL)でゆっくりとクエンチし、ジクロロメタン(3×500mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の0%〜10%酢酸エチル)により精製して、生成物を黄色のオイルとして得た。
ステップ5、{[1−(1−メチルシクロプロピル)ブタ−3−エン−1−イル]オキシ}アセトアルデヒド(C54)の合成。
1−[1−(2,2−ジエトキシエトキシ)ブタ−3−エン−1−イル]−1−メチルシクロプロパン(C53)(30%、37.2g、154mmol)、塩酸水溶液(2M、116mL、232mmol)およびテトラヒドロフラン(220mL)の混合物を55℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、濃縮して、テトラヒドロフランを除去した。水性相を酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和塩化ナトリウム水溶液(3×50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して(900mbar、60℃)、生成物を無色のオイル(27.7g)として得、これは、H NMR分析によると、残留したジエチルエーテルおよびテトラヒドロフランを含有した。この物質をそのまま、次のステップに入れた。
ステップ6、N−ヒドロキシ−2−{[1−(1−メチルシクロプロピル)ブタ−3−エン−1−イル]オキシ}エタンアミン(C55)の合成。
{[1−(1−メチルシクロプロピル)ブタ−3−エン−1−イル]オキシ}アセトアルデヒド(C54)(先行するステップから27.7g、≦165mmol)を、エタノールおよび水の2:1混合物(39mL)に溶解した。酢酸ナトリウム(63.1g、770mmol)を添加し、反応混合物を15分間撹拌した後に、塩酸ヒドロキシルアミン(98%、32.1g、462mmol)を添加した。反応混合物を60℃に24時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮して、エタノールを除去し、ジクロロメタン(2×140mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で22℃で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の0%〜12%酢酸エチル)により、生成物を無色のオイルとして得た。H NMR分析によると、この物質は、EおよびZオキシム異性体のほぼ1:1混合物からなった。収量:4.1g、22.4mmol、2ステップで48%。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ [7.49 (t, J=5.6Hz)および6.91 (t, J=3.6Hz), 計1H], 5.82-5.92 (m, 1H), 5.00-5.10 (m, 2H), {[4.52 (dd, ABXパターンの半分, J=16.4, 3.2Hz)および4.35 (dd, ABXパターンの半分, J=16.4, 3.6Hz)]および[4.27 (dd, ABXパターンの半分, J=13.2, 5.6Hz)および4.09 (dd, ABXパターンの半分, J=12.8, 6.0Hz)], 計2H}, 2.59-2.64 (m, 1H),
2.25-2.45 (m, 2H), 1.02 (s, 3H), 0.42-0.56 (m, 2H), 0.18-0.29 (m, 2H).
ステップ7、rel−(3aR,5R)−5−(1−メチルシクロプロピル)−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C56)の合成。
次亜塩素酸ナトリウムの水溶液(6.15%溶液、65mL、51mmol)を、室温の水浴に浸漬されているN−ヒドロキシ−2−{[1−(1−メチルシクロプロピル)ブタ−3−エン−1−イル]オキシ}エタンイミン(C55)(6.54g、36mmol)およびトリエチルアミン(280mg、2.7mmol)のジクロロメタン(64mL)溶液に24分かけて滴下で添加した。添加速度を、反応物の内部温度が19.5℃から22.8℃の間に維持されるように調節した。添加の完了の後に、反応混合物を水(50mL)で希釈し、水性層をジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した(300mbar、40℃)。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の0%〜10%酢酸エチル)により、生成物を白色の固体として得た。収量:3.84g、21.2mmol、57%。化合物C56の示された相対立体化学を、核オーバーハウザー増強研究に基づいて割り当て、これによって炭素3aおよび5上のメチンプロトン間の相互作用が明らかとなった。LCMS m/z 182 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CDCl3)
δ 4.73 (d, J=13.2Hz, 1H), 4.64 (dd, J=10.4, 8.0Hz, 1H),
4.14 (d, J=14.1Hz, 1H), 3.81 (dd, J=11.6, 8.0Hz, 1H), 3.44-3.39 (m, 1H), 2.82
(d, J=12.8Hz, 1H), 2.21-2.15 (m, 1H), 1.76 (q, J=11.9Hz, 1H), 1.05 (s, 3H),
0.55-0.51 (m, 1H), 0.44-0.41 (m, 2H), 0.40-0.39 (m, 1H).
ステップ8、rel−(3aR,5R,7aS)−7a−(2,4−ジフルオロフェニル)−5−(1−メチルシクロプロピル)ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C57)の合成。
三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(7.86g、25.9mmol)を、rel−(3aR,5R)−5−(1−メチルシクロプロピル)−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C56)(4.255g、23.5mmol)のトルエン(500mL)溶液に、−72.5℃の内部温度で滴下で添加した。反応混合物を−73℃〜−76℃で30分間撹拌し、次いで、2,4−ジフルオロ−1−ヨードベンゼン(98%、6.22g、25.9mmol)で1回で処理した。反応温度を−73℃未満に維持しながら、n−ブチルリチウム(ヘキサン中の2.5M、9.9mL、24.8mmol)を15分にわたって滴下で添加した。反応混合物を−73℃〜−75℃で1.5時間撹拌し、次いで、飽和塩化アンモニウム水溶液(350mL)で−74℃でクエンチし、室温に加温した。その結果生じた混合物を酢酸エチル(400mL)で抽出し、水性層を追加の酢酸エチル(250mLおよび100mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の0%〜10%酢酸エチル)により、生成物を白色の固体として得た。収量:3.2g、10.8mmol、46%。LCMS m/z 296 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CDCl3)
δ 7.92 (q, J=8.3Hz, 1H), 6.88 (dt, J=8.4, 2.4Hz, 1H),
6.78 (ddd, J=11.6, 8.8, 2.4Hz, 1H), 6.28 (br s, 1H), 4.04 (dd, J=12.4, 1.6Hz,
1H), 3.82 (d, J=12.8Hz, 1H), 3.72 (d, J=6.8Hz, 1H), 3.53 (dd, J=6.8, 4.8Hz,
1H), 3.01-3.06 (m, 1H), 2.95 (d, J=12.0Hz, 1H), 1.83 (dd, J=13.2, 6.0Hz, 1H),
1.62 (q, J=12.4Hz, 1H), 1.09 (s, 3H), 0.52-0.56 (m, 1H), 0.43-0.48 (m, 1H),
0.36-0.41 (m, 1H), 0.28-0.33 (m, 1H).
ステップ9、rel−[(2R,4R,5S)−5−アミノ−5−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−(1−メチルシクロプロピル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]メタノール(C58)の合成。
調製P1において[(2R,4R,5S)−5−アミノ−2−[(ベンジルオキシ)メチル]−5−(2,4−ジフルオロフェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]メタノール(C6)を合成するために記載した方法により、rel−(3aR,5R,7aS)−7a−(2,4−ジフルオロフェニル)−5−(1−メチルシクロプロピル)ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C57)(1.48g、5.00mmol)を生成物に変換した。生成物を暗色のオイル(2.2g)として得、これをそのまま、追加で精製することなく、次のステップに入れた。
ステップ10、rel−N−{[(3S,4R,6R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)−6−(1−メチルシクロプロピル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]カルバモチオイル}ベンズアミド(C59)の合成。
イソチオシアン酸ベンゾイル(0.98g、6.00mmol)を、rel−[(2R,4R,5S)−5−アミノ−5−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−(1−メチルシクロプロピル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]メタノール(C58)(2.20g、5.00mmol)のジクロロメタン(60mL)溶液に滴下で添加した。反応混合物を室温で15時間撹拌した後に、塩酸水溶液(0.1M、20mL)およびジクロロメタン(35mL)に分配した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(25mL)および飽和塩化ナトリウム水溶液(25mL)で洗浄し、次いで、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の0%〜15%酢酸エチル)により精製して、生成物を茶色の固体として得た。収量:1.1g、2.39mmol、48%。
ステップ11、rel−N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(1−メチルシクロプロピル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C60)の合成。
調製P1においてN−[(4aR,6R,8aS)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C8)を合成するために記載した方法を使用して、rel−N−{[(3S,4R,6R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)−6−(1−メチルシクロプロピル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]カルバモチオイル}ベンズアミド(C59)を生成物に変換した。生成物を白色の固体として得た。収量:1.1g、16.8mmol。LCMS m/z 443 [M+H+].
ステップ12、(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(1−メチルシクロプロピル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(7)の合成。
rel−N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(1−メチルシクロプロピル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C60)(1.1g、2.4mmol)を、エタノール(60mL)およびヒドラジン(水中の50%、1.1g、16.8mmol)と合わせ、室温で20時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、メタノールからの再結晶化により精製して、ラセミ生成物を得、これを、超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:Chiralcel OD−H、5μm;溶離液:9:1の二酸化炭素/メタノール)を使用してそのエナンチオマーに分離した。1番目に溶離するエナンチオマーは、生成物を淡黄色の固体として提供する。示された絶対立体化学は、この化合物の生物学的活性に基づき、化合物7に割り当て、そのエナンチオマーC61(下記)は、本質的に不活性と判明した(表3を参照されたい)。収量:230mg、0.678mmol、28%。LCMS m/z 339 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CD3OD)
δ 7.30-7.36 (m, 1H), 6.91-6.97 (m, 2H), 4.02 (dd,
J=10.9, 2.3Hz, 1H), 3.67 (d, J=11.3Hz, 1H), 3.02 (dd, J=11.5, 2.1Hz, 1H),
2.82-2.88 (m, 2H), 2.64-2.68 (m, 1H), 1.88-1.98 (m, 1H), 1.49-1.54 (m, 1H),
1.06 (s, 3H), 0.46-0.54 (m, 2H), 0.29-0.33 (m, 1H), 0.22-0.26 (m, 1H).
また単黄色の固体として得られた2番目に溶離するエナンチオマーを、(4aS,6S,8aR)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(1−メチルシクロプロピル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(C61)と割り当てた。収量:230mg、0.678mmol、28%。LCMS m/z 339 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CD3OD)
δ 7.31-7.37 (m, 1H), 6.93-6.98 (m, 2H), 4.02 (dd,
J=10.9, 2.3Hz, 1H), 3.68 (d, J=10.9Hz, 1H), 3.03 (dd, J=11.7, 2.3Hz, 1H),
2.83-2.89 (m, 2H), 2.67 (dd, J=12.3, 3.7Hz, 1H), 1.89-1.99 (m, 1H), 1.50-1.55
(m, 1H), 1.07 (s, 3H), 0.47-0.57 (m, 2H), 0.29-0.34 (m, 1H), 0.23-0.27 (m, 1H).
(実施例8)
(4aR,6S,8aS)−6−(シクロプロピルメチル)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(8)
Figure 2016503785
ステップ1、2−シクロプロピル−N−メトキシ−N−メチルアセトアミド(C63)の合成。
温度を25℃超にすることなく、2−シクロプロピル酢酸(C62)(30g、300mmol)のジクロロメタン(800mL)溶液に、1,1’−カルボニルジイミダゾール(54g、333mmol)を少量ずつ添加した。混合物を室温で2時間撹拌した。N,O−ジメチルヒドロキシルアミンヒドロクロリド(30g、308mmol)を1回で添加し、室温で18時間撹拌した。混合物を水(2×200mL)および飽和塩化ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮して、粗製の生成物を黄色のオイルとして得、これをそのまま、次のステップにおいて使用した。収量:48g、336mmol、112%。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 3.62 (s, 3H), 3.12 (s, 3H), 2.30 (d, J=7.2Hz, 2H), 1.03-1.06 (m,
1H), 0.48-0.52 (m, 2H), 0.11-0.13 (m, 2H).
ステップ2、1−シクロプロピルペンタ−4−エン−2−オン(C64)の合成。
2−シクロプロピル−N−メトキシ−N−メチルアセトアミド(C63)(48g、0.3mol)のテトラヒドロフラン(900mL)溶液に、臭化アリルマグネシウムの溶液(ジエチルエーテル中1.0M、1.5L、1.5mol)を−60℃で滴下で添加した。混合物を−60℃で1時間撹拌し、次いで、飽和塩化アンモニウム水溶液(120mL)でクエンチした。反応物をジクロロメタン(2×500mL)で抽出し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(500mL)で洗浄し、乾燥させ、真空中で濃縮して、生成物を黄色のオイルとして得、これをそのまま、次のステップにおいて使用した。
ステップ3、1−シクロプロピルペンタ−4−エン−2−オール(C65)の合成。
水素化アルミニウムリチウム(17.1、0.45mol)のテトラヒドロフラン(700mL)懸濁液に−78℃で、1−シクロプロピルペンタ−4−エン−2−オン(C64)(38g、0.3mol)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液を滴下で添加した。添加の後に、混合物を−78℃で1時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)で−78℃でクエンチし、次いで、ジクロロメタン(200mL)を添加し、混合物を室温で0.5時間撹拌した。混合物を濾過し、濾過ケークをジクロロメタン(2×200mL)で洗浄し、合わせた濾液を乾燥させ、真空中で濃縮して、粗製の生成物を得、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の0%〜10%酢酸エチル)により精製して、生成物を黄色のオイルとして得た。収量:16g、127mmol、2ステップで43%。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 5.81-5.87 (m, 1H), 5.01-5.14 (m, 2H), 3.75 (m, 1H), 2.30-2.34 (m,
1H), 2.18-2.23 (m, 1H), 1.34-1.43 (m, 2H), 0.68-0.80 (m, 1H), 0.39-0.49 (m,
2H), 0.02-0.15 (m, 2H).
ステップ4、[2−(2,2−ジエトキシエトキシ)ペンタ−4−エン−1−イル]シクロプロパン(C66)の合成。
1−シクロプロピルペンタ−4−エン−2−オール(C65)(16g、0.127mmol)のテトラヒドロフラン(200mL)溶液を、水素化ナトリウム(鉱油中60%、15.2g、0.38mol)のテトラヒドロフラン(400mL)0℃懸濁液に添加した。室温で10分間撹拌した後に、2−ブロモ−1,1−ジエトキシエタン(97%、75g、0.38mol)を室温で滴下で添加した。反応混合物を70℃に24時間加熱した。次いで、これを0℃に冷却し、水(200mL)でゆっくりとクエンチし、ジクロロメタン(3×500mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の0%〜10%酢酸エチル)により精製して、生成物を黄色のオイルとして得た。収量:20g、83mmol、65%。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 5.79-5.89 (m, 1H), 5.04 (dt, J=14.0, 1.6Hz, 2H), 4.60 (t, J=5.2Hz,
1H), 3.64-3.73 (m, 2H), 3.51-3.62 (m, 4H), 3.45 (五重線,
J=6.0Hz, 1H), 2.31 (t, J=6.4Hz, 1H), 1.50 (五重線,
J=6.8Hz, 1H), 1.20-1.30 (m, 2H), 1.21 (dt, J=6.8, 1.2Hz, 6H), 0.72-0.80 (m,
1H), 0.38-0.49 (m, 2H), -0.02-0.10 (m, 2H).
ステップ5、[(1−シクロプロピルペンタ−4−エン−2−イル)オキシ]アセトアルデヒド(C67)の合成。
[2−(2,2−ジエトキシエトキシ)ペンタ−4−エン−1−イル]シクロプロパン(C66)(20g、83mmol)、塩酸水溶液(2M、83mL、166mmol)、およびテトラヒドロフラン(250mL)の混合物を還流において1時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、濃縮して、テトラヒドロフランを除去した。水性相を酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和塩化ナトリウム水溶液(3×50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、生成物を無色のオイル(17g)として得た。この物質をそのまま、次のステップに入れた。
ステップ6、(1E)−2−[(1−シクロプロピルペンタ−4−エン−2−イル)オキシ]−N−ヒドロキシエタンイミン(C68)の合成。
[(1−シクロプロピルペンタ−4−エン−2−イル)オキシ]アセトアルデヒド(C67)(先行するステップから17g、≦83mmol)をエタノールおよび水の2:1混合物(450mL)に溶解した。酢酸ナトリウム(41g、500mmol)を添加し、反応混合物を15分間撹拌した後に、塩酸ヒドロキシルアミン(98%、21g、300mmol)を添加した。反応混合物を60℃に24時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮して、エタノールを除去し、ジクロロメタン(3×140mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で22℃で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の0%〜20%酢酸エチル)により、生成物を無色のオイルとして得た。H NMR分析によると、この物質は、EおよびZオキシム異性体のほぼ1:1の混合物からなった。収量:10g、55mmol、2ステップで49.6%。
ステップ7、rel−(3aR,5S)−5−(シクロプロピルメチル)−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C69)の合成。
次亜塩素酸ナトリウムの水溶液(6.15%溶液、100mL、78.6mmol)を、室温の水浴に浸漬されている(1E)−2−[(1−シクロプロピルペンタ−4−エン−2−イル)オキシ]−N−ヒドロキシエタンイミン(C68)(10g、55mmol)およびトリエチルアミン(0.47mL、3.4mmol)のジクロロメタン(200mL)溶液に滴下で添加した。添加速度を、反応物の内部温度が19.5℃から22.8℃の間に維持されるように調節した。添加の完了の後に、反応混合物を水(50mL)で希釈し、水性層をジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の0%〜20%酢酸エチル)により、生成物を黄色のオイルとして得た。収量:3.8g、21mmol、39%。化合物C69の示された相対立体化学を、核オーバーハウザー増強研究に基づいて割り当て、これによって炭素3aおよび5上のメチンプロトン間の相互作用が明らかとなった。LCMS m/z 182 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CDCl3)
δ 4.69 (d, J=13.6Hz, 1H), 4.62 (dd, J=10.0, 8.0Hz, 1H),
4.19 (d, J=12.8Hz, 1H), 3.73-3.80 (m, 1H), 3.54-3.58 (m, 1H), 3.47-3.40 (m,
1H), 2.30 (dd, J=12.8, 6.4Hz, 1H), 1.64 (五重線, J=6.8Hz,
1H), 1.49 (q, J=11.7Hz, 1H), 1.20-1.29 (m, 1H), 0.75-0.79 (m, 1H), 0.44-0.51
(m, 2H), 0.03-0.11 (m, 2H).
ステップ8、rel−(3aR,5S,7aS)−5−(シクロプロピルメチル)−7a−(2,4−ジフルオロフェニル)ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C70)の合成。
三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(5.4g、17.9mmol)を、rel−(3aR,5S)−5−(シクロプロピルメチル)−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C69)(2.7g、14.9mmol)のトルエン(100mL)溶液に−72.5℃の内部温度で滴下で添加した。反応混合物を−73℃〜−76℃で30分間撹拌し、次いで、2,4−ジフルオロ−1−ヨードベンゼン(98%、4.3g、17.9mmol)で1回で処理した。反応温度を−73℃未満に維持しながら、n−ブチルリチウム(ヘキサン中の2.5M、6.0mL、14.9mmol)を15分かけて滴下で添加した。反応混合物を−73℃〜−75℃で1.5時間撹拌し、次いで、飽和塩化アンモニウム水溶液(10mL)で−74℃でクエンチし、室温に加温した。その結果生じた混合物を酢酸エチル(300mL)で抽出し、水性層を追加の酢酸エチル(250mLおよび100mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の0%〜10%酢酸エチル)により、生成物を黄色のオイルとして得た。収量:1.85g、6.25mmol、42%。LCMS m/z 296 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CDCl3)
δ 7.92 (q, J=8.3Hz, 1H), 6.88 (dt, J=8.2, 2.4Hz, 1H),
6.80 (dt, J=10.4, 2.4Hz, 1H), 6.31 (br s, 1H), 4.11 (dd, J=12.8, 1.6Hz, 1H),
3.80 (d, J=12.8Hz, 1H), 3.70 (d, J=7.2Hz, 1H), 3.61-3.67 (m, 1H), 3.52-3.55 (m,
1H), 3.04-3.09 (m, 1H), 1.94 (dd, J=14.0, 6.8Hz, 1H), 1.59-1.67 (m, 2H), 1.45
(q, J=15.1Hz, 1H), 1.25 (五重線, J=6.9Hz, 1H), 0.74-0.85
(m, 1H), 0.45-0.53 (m, 2H), 0.08-0.13 (m, 2H).
ステップ9、rel−[(2S,4R,5S)−5−アミノ−2−(シクロプロピルメチル)−5−(2,4−ジフルオロフェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]メタノール(C71)の合成。
調製P1において[(2R,4R,5S)−5−アミノ−2−[(ベンジルオキシ)メチル]−5−(2,4−ジフルオロフェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]メタノール(C6)を合成するために記載した方法により、rel−(3aR,5S,7aS)−5−(シクロプロピルメチル)−7a−(2,4−ジフルオロフェニル)ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C70)(1.1g、4.09mmol)を生成物に変換した。生成物を暗色のオイル(1.1g)として得、これをそのまま、追加で精製することなく、次のステップに入れた。
ステップ10、rel−N−{[(3S,4R,6S)−6−(シクロプロピルメチル)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]カルバモチオイル}ベンズアミド(C72)の合成。
イソチオシアン酸ベンゾイル(0.6g、3.7mmol)を、rel−[(2S,4R,5S)−5−アミノ−2−(シクロプロピルメチル)−5−(2,4−ジフルオロフェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]メタノール(C71)(1.10g、3.7mmol)のジクロロメタン(30mL)溶液に滴下で添加した。反応混合物を室温で15時間撹拌した後に、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の0%〜20%酢酸エチル)により精製して、生成物を茶色の固体として得た。収量:1.14g、2.47mmol、67%。LCMS m/z 461 [M+H+].
ステップ11、rel−N−[(4aR,6S,8aS)−6−(シクロプロピルメチル)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C73)の合成。
調製P1においてN−[(4aR,6R,8aS)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C8)を合成するために記載した方法を使用して、rel−N−{[(3S,4R,6S)−6−(シクロプロピルメチル)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]カルバモチオイル}ベンズアミド(C72)を生成物に変換した。生成物を白色の固体として得た。収量:430mg、0.97mmol、39%。LCMS m/z 443 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CDCl3)
δ 8.22 (br d, J=7.2Hz, 2H), 7.50 (t, J=7.2Hz, 1H),
7.37-7.45 (m, 3H), 6.85-6.94 (m, 2H), 4.13 (q, J=8.5Hz, 1H), 3.77 (d, J=12.0Hz,
1H), 3.67-3.73 (m, 1H), 3.10-3.17 (m, 1H), 3.00 (dd, J=12.8, 3.0, 1H), 2.64
(dd, J=12.8, 2.8Hz, 1H), 1.93 (q, J=12.4Hz, 1H), 1.67-1.77 (m, 2H), 0.84-0.90
(m, 1H), 0.72-0.82 (m, 1H), 0.41-0.48 (m, 2H), 0.04-0.12 (m, 2H).
ステップ12、(4aR,6S,8aS)−6−(シクロプロピルメチル)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(8)の合成。
rel−N−[(4aR,6S,8aS)−6−(シクロプロピルメチル)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C73)(400mg、0.9mmol)を、エタノール(10mL)およびヒドラジン(水中の50%、224g、7.0mmol)と合わせ、室温で20時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、分取HPLC(カラム:Phenomenex Gemini C18、8μm;移動相:水中の46%アセトニトリル[アンモニア(pH10)]から水中の66%アセトニトリル[アンモニア(pH10)]へ)により精製した。ラセミ生成物を、超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:Cellulose−4;溶離液:7:3の二酸化炭素/メタノール)を使用して、そのエナンチオマーに分離した。1番目に溶離するエナンチオマーは、生成物を白色の固体としてもたらした。示された絶対立体化学は、この化合物の生物学的活性に基づき、化合物8に割り当てた;そのエナンチオマーC74(下記)は、本質的に不活性であることが判明した(表3を参照されたい)。収量:55mg、0.47mmol、35%。LCMS m/z 339 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CD3OD)
δ 7.30-7.37 (m, 1H), 6.92-6.99 (m, 2H), 4.08 (dd,
J=11.1, 2.1Hz, 1H), 3.65-3.70 (m, 2H), 2.84-2.91 (m, 2H), 2.63-2.67 (m, 1H),
1.74 (dq, J=11.8, 2.8Hz, 1H), 1.58-1.64 (m, 2H), 1.23 (ddd, J=13.8, 7.7, 5.9Hz,
1H), 0.79-0.87 (m, 1H), 0.43-0.48 (m, 2H), 0.06-0.12 (m, 2H).
また淡黄色の固体として得られる2番目に溶離するエナンチオマーを(4aS,6R,8aR)−6−(シクロプロピルメチル)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(C74)と割り当てた。収量:55mg、0.47mmol、35%。LCMS m/z 339 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CD3OD)
δ 7.33 (td, J=9.1, 6.8Hz,1H), 6.91-6.98 (m, 2H), 4.08
(dd, J=10.9, 2.3Hz, 1H), 3.64-3.70 (m, 2H), 2.84-2.91 (m, 2H), 2.63-2.67 (m,
1H), 1.74 (dq, J=11.8, 2.8Hz, 1H), 1.57-1.64 (m, 2H), 1.22 (ddd, J=13.9, 7.8,
5.7Hz, 1H), 0.79-0.87 (m, 1H), 0.43-0.48 (m, 2H), 0.06-0.12 (m, 2H).
(実施例9〜18)
(4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−置換−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミンおよび(4aS,6S,8aR)−6−シクロプロピル−8a−置換−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン
Figure 2016503785
実施例9〜18の合成
ステップ1、(3aS,5S)−5−シクロプロピル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C75)および(3aR,5R)−5−シクロプロピル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C76)の調製。
ラセミのrel−(3aR,5R)−5−シクロプロピル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C18)(20g、0.12mol)を、超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:ChiralPAK(登録商標)AS−H、5μm;溶離液:9:1の二酸化炭素/メタノール)を使用して、そのエナンチオマーに分離した。1番目に溶離するエナンチオマーは、(3aS,5S)−5−シクロプロピル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C75)を淡黄色の固体としてもたらした。示された絶対立体化学は、まったく不十分な活性を有すると判明したこの化合物の最終ターゲットの生物学的活性に基づき、化合物75に割り当てた(実施例17〜18、表3を参照されたい);そのエナンチオマーC76の最終ターゲット(下記)は、活性であることが判明した(実施例9〜16、表3を参照されたい)。収量:8.97g、0.053mol、44%。GCMS m/z 167 [M+]. 1H NMR (400MHz, CDCl3)
δ 4.69 (d, J=13.5Hz, 1H), 4.57 (ddd, J=10.2, 7.9,
0.7Hz, 1H), 4.14 (dt, J=13.4, 1.0Hz, 1H), 3.77 (dd, J=11.8, 7.7Hz, 1H), 3.39
(qd, J=11.1, 6.7, 1H), 2.81 (ddd, J=10.3, 8.7, 1.4Hz, 1H), 2.28 (ddd, J=13.1,
6.5, 1.6Hz, 1H), 1.64 (ddd, J=12.8, 11.4, 11.3Hz, 1H), 0.86-0.95 (m, 1H),
0.49-0.61 (m, 2H), 0.36-0.42 (m, 1H), 0.19-0.25 (m, 1H).
2番目に溶離するエナンチオマーは、(3aR,5R)−5−シクロプロピル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C76)を淡黄色の固体としてもたらした。収量:8.75g、52.3mmol、44%。GCMS m/z 167 [M+]. 1H NMR (400MHz, CDCl3)
δ 4.72 (d, J=13.7Hz, 1H), 4.50 (dd, J=10.3, 8Hz, 1H),
4.13 (dd, J=13.7, 1.2Hz, 1H), 3.79 (dd, J=11.7, 8.2Hz, 1H), 3.40 (qd, J=11.1,
6.4Hz, 1H), 2.82 (ddd, J=11.1, 8, 1.6Hz, 1H), 2.29 (ddd, J=13, 6.5, 1.6Hz, 1H),
1.59-1.67 (m, 1H), 0.93 (qt, J=8.1, 4.9Hz, 1H), 0.52-0.63 (m, 2H), 0.38-0.44
(m, 1H), 0.21-0.27 (m, 1H).
ステップ2、(3aR,5R,7aS)−5−シクロプロピル−7a−置換−ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾールおよび(3aS,5S,7aR)−5−シクロプロピル−7a−置換−ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾールの合成。
三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(0.134mL、0.053mmol)を、ドライアイス/アセトン浴中で冷却されている(3aR,5R)−5−シクロプロピル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C76)または(3aS,5S)−5−シクロプロピル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C75)(75mg、0.45mmol)のトルエン(4mL)溶液に滴下で添加した。反応混合物を−78℃で15分間撹拌し、次いで、トルエン(1mL)に溶解した適切なアリールハロゲン化物(0.50mmol)で1回で処理した。反応混合物を−78℃で5分間撹拌し、続いて、tert−ブチルリチウム(ペンタン中の1.7M、0.581mL、0.988mmol)を5分かけて滴下で添加した。反応混合物を−78℃で1.5時間撹拌し、次いで、飽和塩化アンモニウム水溶液(5mL)で−78℃でクエンチし、室温に加温した。水(5mL)を添加し、その結果生じた混合物を酢酸エチル(2×40mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。その結果生じた残渣を、精製することなく、次のステップに送った。
ステップ3、[(2R,4R,5S)−5−アミノ−2−シクロプロピル−5−置換−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]メタノールおよび[(2S,4S,5R)−5−アミノ−2−シクロプロピル−5−置換−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]メタノールの合成。
(3aR,5R,7aS)−5−シクロプロピル−7a−置換−ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾールまたは(3aS,5S,7aR)−5−シクロプロピル−7a−置換−ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾールを酢酸(3mL)に溶解し、亜鉛粉末(626mg、9.58mmol)で処理した。反応混合物を室温で18時間撹拌した。不溶性の物質を、空のBakerbond6mLポリプロピレン濾過カラムでの濾過により除去し、カラムを酢酸エチル(3×15mL)で洗浄した。次いで、合わせた濾液を、真空中で濃縮した。残渣をメタノール(1mL)に溶解し、溶液をOasis(登録商標)MCX(ミックスモードポリマー強カチオン交換)固相抽出カートリッジ(Waters、6mL、500mg床重量)に負荷した。カートリッジをジクロロメタン(1×4mL)およびメタノール(1×4mL)ですすいだ。次いで、濾液を、Oasis(登録商標)MCX固相抽出カートリッジ(Waters、6mL、500mg床重量)に負荷した。カートリッジをジクロロメタン(1×4mL)およびメタノール(1×4mL)ですすいだ。次いで、粗製の生成物を各カートリッジから、アンモニアのメタノール溶液(3N、8.0mL)で溶離した。濾液を合わせ、真空中で濃縮した。その結果生じた残渣をさらに精製することなく次に送った。収量:2ステップで29〜76%。
ステップ4、(4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−置換−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(9〜16)および(4aS,6S,8aR)−6−シクロプロピル−8a−置換−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(17、18)の合成。
2ドラムバイアル中の[(2R,4R,5S)−5−アミノ−2−シクロプロピル−5−置換−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]メタノールまたは[(2S,4S,5R)−5−アミノ−2−シクロプロピル−5−置換−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]メタノール(0.088〜0.338mmol、1当量)に、テトラヒドロフラン(5mL)を添加した。エトキシカルボニルイソチオシアナート(0.011〜0.4mL、0.092〜0.332、1.05当量)をそのまま添加し、バイアルを室温で50分間振盪した。溶液をSilaMetS(登録商標)ジアミン(Si−dia)固相抽出カートリッジ(Silicycle、6mL、500mg床重量)に負荷し、カートリッジをテトラヒドロフラン(4mL)ですすいだ。濾液を真空中で濃縮した。残渣を1:1:1の2−メチルテトラヒドロフラン/水/トリフルオロ酢酸混合物(5mL)に溶解し、バイアルを65℃で1.5時間振盪した。次いで、トリフルオロ酢酸(1mL)を添加し、バイアルを120℃で6時間振盪した。溶媒を真空中で除去し、残渣を半飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(1.5mL)および酢酸エチル(2.5mL)に分配した。有機層を除去し、水性層を酢酸エチル(2×2.5mL)で抽出した。それぞれ個別の反応での有機層を合わせ、硫酸ナトリウムを含有する固相抽出カートリッジ(6mLカートリッジ、約1g床重量)に通した。濾液を真空中で濃縮した。残渣を1:1:1の2−メチルテトラヒドロフラン/水/トリフルオロ酢酸混合物(5mL)に溶解し、バイアルを120℃で12時間振盪した。溶媒を真空中で除去し、残渣を半飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(1.5mL)および酢酸エチル(2.5mL)に分配した。有機層を除去し、水性層を酢酸エチル(2×2.5mL)で抽出した。それぞれ個別の反応からの有機層を合わせ、硫酸ナトリウムを含有する固相抽出カートリッジ(6mLカートリッジ、約1g床重量)に通した。真空中で濃縮し、ジメチルスルホキシド(1mL)に溶解し、Waters Oasis(登録商標)フィルタープレートで濾過して、微粒子を除去した後に、精製を逆相HPLC(実施例9:カラム:Waters XBridge C18、5μm;移動相A:水中の0.03%水酸化アンモニウム(v/v);移動相B:アセトニトリル中の0.03%水酸化アンモニウム(v/v);勾配:20%〜100%B);(実施例12:カラム:Waters Sunfire C18、5μm;移動相A:水中の0.05%トリフルオロ酢酸(v/v);移動相B:アセトニトリル中の0.05%トリフルオロ酢酸(v/v);勾配:5%〜100%B);(他の全ての実施例:カラム:Waters XBridge C18、5μm;移動相A:水中の0.03%水酸化アンモニウム(v/v);移動相B:アセトニトリル中の0.03%水酸化アンモニウム(v/v);勾配:20%〜100%B)により実施した。特性決定データについては、表1および表2を参照されたい。
Figure 2016503785
Figure 2016503785
Figure 2016503785
(実施例19)
(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(5,5−ジメチルテトラヒドロフラン−2−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(19)
Figure 2016503785
ステップ1、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(1−ヒドロキシ−4−メチルペンタ−4−エン−1−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C77)の合成。
4−ヨード−2−メチルブタ−1−エン(942mg、4.8mmol)のジエチルエーテル(5mL)溶液を、tert−ブチルリチウム(ペンタン中1.7M、5.65mL、9.6mmol)のジエチルエーテル(15mL)溶液に−78℃で添加した。反応混合物を−78℃で35分間撹拌し、次いで、ジエチルエーテル(5mL)およびテトラヒドロフラン(4mL)中のN−[(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−ホルミル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(P1)(400mg、0.96mmol)を10分かけて滴下で添加した。混合物を−78℃で15分間撹拌し、次いで、0℃に加温し、0℃で1時間撹拌した。混合物を室温に加温し、次いで、室温で15分間撹拌した。混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(35mL)で希釈し、酢酸エチル(3×35mL)で抽出した。合わせた酢酸エチル抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、黄色のオイルを得た。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜90%酢酸エチル)により精製して、生成物を白色の固体として得た。収量:108mg、23%。LCMS m/z 487.3 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CDCl3)
δ 8.22 (br d, J=6.8Hz, 2H), 7.31-7.53 (m, 4H), 6.68-6.96
(m, 2H), 4.72-4.73 (m, 1H), 4.17 (d, J=12.5Hz, 1H), 3.80-3.87 (m, 1H), 3.76 (br
s, 1H), 3.61-3.65 (m, 1H), 3.56 (br d, J=8.2Hz, 1H), 3.13 (br s, 1H), 3.03 (dd,
J=12.7, 4.1Hz, 1H), 2.68 (m, 1H), 2.0-2.29 (m, 4H), 1.74 (s, 3H), 1.59-1.69 (m,
2H).
ステップ2、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(5,5−ジメチルテトラヒドロフラン−2−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C78)の合成。
三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(21μL、0.98mmol)を、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(1−ヒドロキシ−4−メチルペンタ−4−エン−1−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C77)(106mg、0.22mmol)のジクロロメタン(7mL)溶液に0℃で添加した。混合物を0℃で5分間撹拌し、次いで、室温に加温し、さらに5時間撹拌した。混合物を水(15mL)で希釈し、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた酢酸エチル抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、黄色のオイルを得た。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜90%酢酸エチル)により精製して、生成物を白色の固体として得た。H NMR分析によると、これは、単一のジアステレオマーとして単離された。収量:30.1mg、28%。LCMS m/z 487.2 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CDCl3)
δ 8.24 (br d, 7.0Hz, 2H), 7.37-7.53 (m, 4H), 6.85-6.95
(m, 2H), 4.15 (d, J=12.1Hz, 1H), 3.90 (見かけq, J=6.8Hz,
1H), 3.79 (d, J=12.1Hz, 1H), 3.53 (ddd, J=10.1, 6.6, 3.3Hz, 1H), 3.10-3.15 (m,
1H), 3.01 (dd, J=12.8, 4.2Hz, 1H), 2.66 (dd, J=12.7, 2.7Hz, 1H), 2.03-2.12 (m,
1H), 1.86-1.99 (m, 3H), 1.68-1.78 (m, 2H), 1.27 (s, 3H), 1.22 (s, 3H).
ステップ3、(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(5,5−ジメチルテトラヒドロフラン−2−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(19)の合成。
メチルアミン(メタノール中8.0M、500μL、4.0mmol)をN−[(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(5,5−ジメチルテトラヒドロフラン−2−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C78)(30mg、0.062mmol)のエタノール(500μL)溶液に添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。混合物をオイルに濃縮し、同様の手法で0.01mmolで実行した反応に由来する物質と合わせた。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%〜15%メタノール)により精製して、生成物を白色の固体として得た。H NMR分析によると、この生成物は、単一のジアステレオマーであった。収量:19.9mg、72%。LCMS m/z 383.2 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CD3OD)
δ 7.31-7.37 (m, 1H), 6.93-7.00 (m, 2H), 4.06 (dd,
J=10.9, 2.0Hz, 1H), 3.89 (見かけq, J=6.6Hz, 1H), 3.69 (d,
J=11.3Hz, 1H), 3.49-3.54 (m, 1H), 2.86-2.91 (m, 2H), 2.66-2.70 (m, 1H),
1.99-2.09 (m, 2H), 1.65-1.78 (m, 4H), 1.26 (s, 3H), 1.23 (s, 3H).
(実施例20)
(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−[(1R,2R)−2−メチルシクロプロピル]−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(20)
Figure 2016503785
ステップ1、(1R,2R)−N−メトキシ−N,2−ジメチルシクロプロパンカルボキサミド(C79)の合成。
(1R,2R)−2−メチルシクロプロパンカルボン酸(44g、0.44mol)のジクロロメタン(600mL)溶液に、1,1’−カルボニルジイミダゾール(79g、0.45mol)を少量ずつ20℃で添加した。反応物を25℃で2時間撹拌した。N,O−ジメチルヒドロキシルアミンヒドロクロリド(52g、0.53mol)を少量ずつ添加し、撹拌を25℃で16時間継続した。反応混合物を水(100mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の2%〜20%酢酸エチル)により、生成物を無色のオイルとして得た。収量:52g、363mmol、82%。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 3.74 (s, 3H), 3.19 (s, 3H), 1.80-1.86 (m, 1H), 1.30-1.38 (m, 1H),
1.17 (dt, J=8.5, 4.3Hz, 1H), 1.12 (d, J=6Hz, 3H), 0.64 (ddd, J=8.2, 6.1, 3.8Hz,
1H).
ステップ2、1−[(1R,2R)−2−メチルシクロプロピル]ブタ−3−エン−1−オン(C80)の合成。
C79(52.0g、0.364mol)のテトラヒドロフラン(500mL)溶液に、臭化アリルマグネシウム(ジエチルエーテル中1M、660mL、0.66mol)を−70℃で添加した。混合物を−70℃で3時間撹拌した。混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(600mL)でクエンチし、酢酸エチル(2L)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、粗製の生成物を茶色のオイルとして得、これをそのまま、次のステップへ送った。収量:45.0g、≦0.363mol、≦100%。
ステップ3、1−[(1R,2R)−2−メチルシクロプロピル]ブタ−3−エン−1−オール(C81)の合成。
粗製C80(45g)の無水テトラヒドロフラン(500mL)溶液に、水素化アルミニウムリチウム(16.6g、0.44mol)を少量ずつゆっくりと−70℃で添加した。混合物を−70℃で1時間撹拌した。混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(400mL)でゆっくりとクエンチし、酢酸エチル(1L)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の2%〜20%酢酸エチル)により、生成物を無色のオイルとして得た。H NMR分析によると、この物質は、ジアステレオマーの1:1混合物からなった。収量:27.5g、218mmol、(C80)から2ステップで60%。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 5.88-5.92 (m, 1H), 5.08-5.15 (m, 2H), 2.93-3.00 (m, 1H), 2.23-2.42
(m, 2H), 1.66-1.76 (m, 1H), 1.05 (d, J=6Hz, 1.5H), 1.02 (d, J=5.5Hz, 1.5H),
0.70-0.76 (m, 0.5H), 0.57-0.66 (m, 1.5H), 0.45-0.49 (m, 0.5H), 0.33-0.38 (m,
0.5H), 0.23-0.28 (m, 1H).
ステップ4、(1R,2R)−1−[1−(2,2−ジエトキシエトキシ)ブタ−3−エン−1−イル]−2−メチルシクロプロパン(C82)の合成。
水素化ナトリウム(鉱油中60%、31g、0.79mol)のN,N−ジメチルホルムアミド(250mL)懸濁液に、C81(23.0g、0.183mol)を滴下で添加し、次いで、反応混合物を1時間撹拌した。2−ブロモ−1,1−ジエトキシエタン(126g、0.51mol)を室温で添加し、次いで、反応混合物を140℃で2時間撹拌した。次いで、これを水(500mL)でゆっくりとクエンチし、酢酸エチル(1L)で抽出した。有機相を水(2×200mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、粗製の生成物を茶色のオイルとして得、これを追加で精製することなく、次のステップに送った。
ステップ5、({1−[(1R,2R)−2−メチルシクロプロピル]ブタ−3−エン−1−イル}オキシ)アセトアルデヒド(C83)の合成。
粗製のC82のテトラヒドロフラン(780mL)溶液に、塩酸水溶液(2M、780mL、0.78mol)を添加した。混合物を室温で16時間撹拌し、次いで、酢酸エチル(2L)で抽出した。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液(3×1L)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、生成物を淡茶色のオイルとして得、これをさらに精製することなく次に送った。
ステップ6、N−ヒドロキシ−2−({1−[(1R,2R)−2−メチルシクロプロピル]ブタ−3−エン−1−イル}オキシ)エタンイミン(C84)の合成。
粗製のC83および酢酸ナトリウム(123g、1.50mol)のエタノール/水(2:1、750mL)混合物に、塩酸ヒドロキシルアミン(62g、0.90mol)を添加した。反応物を60℃で16時間撹拌した。反応物を濃縮し、酢酸エチル(2L)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の2%〜20%酢酸エチル)により、生成物を茶色のオイルとして得た。収量:17g、93mmol、(C81)から3ステップで31%。
ステップ7、5−[(1R,2R)−2−メチルシクロプロピル]−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C85)の合成。
化合物C84(16g、87mmol)およびトリエチルアミン(662mg、6.60mmol)のジクロロメタン(350mL)混合物に漂白剤(6.15%次亜塩素酸ナトリウム水溶液、160mL)を、付加漏斗を介してゆっくりと添加した。添加の後に、混合物を室温で30分間撹拌した。有機層を水(3×300mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の2%〜20%酢酸エチル)により、生成物を無色のオイルとして得た。収量:8.4g、46mmol、52%。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 4.65 (d, J=13.7Hz, 1H), 4.52 (dd, J=10.1, 7.8Hz, 1H), 4.05 (dd,
J=13.3, 1.2Hz, 1H), 3.71 (dd, J=11.7, 8.2Hz, 1H), 3.32 (qd, J=11.1, 6.4Hz, 1H),
2.78 (ddd, J=10.9, 8, 1.8Hz, 1H), 2.19 (ddd, J=12.9, 6.6, 1.6Hz, 1H), 1.47-1.58
(m, 1H), 0.99 (d, J=6.2Hz, 3H), 0.69-0.78 (m, 1H), 0.56 (tt, J=8.4, 4.5Hz, 1H),
0.29-0.33 (m, 1H), 0.21 (dt, J=8.6, 4.9Hz, 1H).
ステップ8、7a−(2,4−ジフルオロフェニル)−5−[(1R,2R)−2−メチルシクロプロピル]ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C86)の合成。
−78℃に冷却されたC85(2.58g、14.2mmol)のトルエン(50mL)溶液に、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(4.23mL、15.9mmol)を滴下で添加した。−78℃で30分間撹拌した後に、2,4−ジフルオロ−1−ヨードベンゼン(3.90g、15.9mmol)を添加し、続いて、n−ブチルリチウム(ヘキサン中の2.5M、6.04mL、15.1mmol)を滴下で添加した。反応物を−78℃で90分間撹拌し、この時点で、飽和塩化アンモニウム水溶液(10mL)を添加した。反応物を室温に加温し、次いで、酢酸エチルに入れた。有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、次いで、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜25%酢酸エチル)により、生成物を無色のオイルとして得た。収量:1.25g、4.23mmol、30%。LCMS m/z 296.2 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CDCl3):
特徴的ピーク δ 7.82-7.88 (m, 1H), 6.79-6.84 (m, 1H),
6.68-6.74 (m, 1H), 3.93-3.97 (m, 1H), 3.72-3.76 (m, 1H), 3.63-3.66 (m, 1H),
3.44-3.48 (m, 1H), 2.83-2.98 (m, 1H), 1.83-1.92 (m, 1H), 1.44-1.59 (m, 1H),
0.99-1.01 (m, 1H), 0.72-0.87 (m, 1H).
ステップ9、(3aS,5S,7aR)−7a−(2,4−ジフルオロフェニル)−5−[(1R,2R)−2−メチルシクロプロピル]ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C87)および(3aR,5R,7aS)−7a−(2,4−ジフルオロフェニル)−5−[(1R,2R)−2−メチルシクロプロピル]ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C88)の単離。
超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:Lux Cellulose−4、5μm;溶離液:85%:15%の二酸化炭素/メタノール)を使用して、7a−(2,4−ジフルオロフェニル)−5−[(1R,2R)−2−メチルシクロプロピル]ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C86)のジアステレオマー混合物をそのジアステレオマーに分離した。
1番目に溶離するジアステレオマーは、(3aS,5S,7aR)−7a−(2,4−ジフルオロフェニル)−5−[(1R,2R)−2−メチルシクロプロピル]ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C87)を無色のオイルとしてもたらした。収量:617mg、2.08mmol。LCMS m/z 296.2 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CDCl3)
δ 7.89-7.95 (m, 1H), 6.86-6.90 (m, 1H), 6.78 (m, 1H),
4.02 (dd, J=12.5, 2Hz, 1H), 3.82 (d, J=12.7Hz, 1H), 3.71 (d, J=7Hz, 1H), 3.53
(dd, J=7.1, 5Hz, 1H) 3.01 (dddd, J=11.5, 6.8, 4.9, 1.8Hz, 1H), 2.89-2.95 (m,
1H), 1.93 (ddd, J=14.2, 6.9, 2.2Hz, 1H), 1.51-1.61 (m, 1H), 1.08 (d, J=5.9Hz,
3H), 0.77-0.86 (m, 1H), 0.65 (tt, J=8.4, 4.4Hz, 1H), 0.40-0.44 (m, 1H), 0.29
(dt, J=8.5, 4.9Hz, 1H).
2番目に溶離するジアステレオマーは、(3aR,5R,7aS)−7a−(2,4−ジフルオロフェニル)−5−[(1R,2R)−2−メチルシクロプロピル]ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C88)を無色のオイルとしてもたらした。収量:362mg、1.23mmol、LCMS m/z 296.2 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CDCl3)
δ 7.89-7.95 (m, 1H), 6.86-6.90 (m, 1H), 6.78 (ddd,
J=11.9, 8.9, 2.5Hz, 1H), 4.02 (dd, J=12.7, 2Hz, 1H), 3.80 (d, J=12.5Hz, 1H),
3.71 (d, J=7Hz, 1H), 3.53 (dd, J=7.1, 5.0Hz, 1H), 3.02 (dddd, J=11.5, 6.7, 4.9,
1.9Hz, 1H), 2.91-2.96 (m, 1H), 1.96 (ddd, J=14.1, 6.9, 2.1Hz, 1H), 1.56-1.66
(m, 1H), 1.07 (d, J=5.9Hz, 3H), 0.56-0.73 (m, 3H), 0.34 (dt, J=8, 4.8, 1H).示された絶対立体化学は、活性と判明したこの化合物の最終ターゲットの生物学的活性に基づき、C88に割り当てた(表3)。
ステップ10、{(2R,4R,5S)−5−アミノ−5−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−[(1R,2R)−2−メチルシクロプロピル]テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル}メタノール(C89)の合成。
C88(362mg、1.23mmol)の酢酸(4.17mL)溶液に、亜鉛粉末(802mg、12.3mmol)を少量ずつ添加した。その結果生じた不均一な混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物をメタノールで希釈し、追加のメタノールを使用してセライトのパッドで濾過した。濾液を真空中で濃縮し、その結果生じた残渣を酢酸エチルに入れた。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、生成物を透明なゴム状物として得、これをさらに精製することなく、次のステップに送った。収量:338mg、1.14mmol、93%。LCMS m/z 298.2 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CDCl3)
δ 7.62-7.68 (m, 1H), 6.92-6.96 (m, 1H), 6.8 (ddd,
J=12.6, 8.5, 2.5Hz, 1H), 4.10 (dd, J=11.4, 2.6Hz, 1H), 3.53 (dd, J=11.5, 2.5Hz,
1H), 3.33-3.39 (m, 2H), 2.90 (ddd, J=11.2, 8.2, 2.5Hz, 1H), 2.04-2.24 (m, 2H),
1.77-1.82 (m, 1H), 1.07 (d, J=5.9Hz, 3H), 0.65-0.77 (m, 2H), 0.6 (dt, J=8.8, 4.6Hz,
1H), 0.36 (dt, J=8, 4.8Hz, 1H).
ステップ11、N−({(3S,4R,6R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)−6−[(1R,2R)−2−メチルシクロプロピル]テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル}カルバモチオイル)ベンズアミド(C90)の合成。
0℃に冷却されたC89(330mg、1.11mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液に、イソチオシアン酸ベンゾイル(453mg、2.78mmol)を滴下で添加した。反応物をゆっくりと室温に加温し、この温度で72時間撹拌した。反応混合物をジクロロメタンに入れ、有機層を水で洗浄した。有機層を真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の40%〜60%酢酸エチル)により、生成物を白色の泡として得た。収量:316mg、0.69mmol、62%。1H NMR (400MHz, CD3OD), 特徴的ピーク: δ 7.64-7.97 (m, 2H), 7.63-7.67 (m, 1H),
7.52-7.57 (m, 2H), 7.43-7.50 (m, 1H), 6.86-6.96 (m, 2H), 3.44-3.51 (m, 1H),
3.04 (ddd, J=11.1, 7.9, 2.5Hz, 1H), 2.08-2.13 (m, 1H), 1.86-1.98 (m, 1H), 1.06
(d, J=5.9Hz, 3H), 0.65-0.77 (m, 2H), 0.60 (dt, J=8.6, 4.5Hz, 1H), 0.27 (dt,
J=8.1, 4.8Hz, 1H).
ステップ12、N−{(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−[(1R,2R)−2−メチルシクロプロピル]−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル}ベンズアミド(C91)の合成。
C90(105mg、0.23mmol)のジクロロメタン(3mL)溶液に、Ghosez試薬(60.9mg、0.46mmol)を滴下で添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物をジクロロメタンに入れ、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の10%〜40%酢酸エチル)により、生成物を白色の固体として得た。収量:48mg、0.11mmol、48%。LCMS m/z 443.3 [M+H+].
ステップ13、(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−[(1R,2R)−2−メチルシクロプロピル]−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(20)の合成。
C91(48mg、0.11mmol)のエタノール(2mL)溶液に、メチルアミン(エタノール中の8M、3.0mL、6.7mmol)を添加した。反応物を室温で16時間撹拌し、この時点で、反応混合物を真空中で濃縮した。残渣をジメチルスルホキシド(0.9mL)に溶解し、逆相HPLCにより精製した。(カラム:Waters XBridge C18、5μm;移動相A:水中の0.03%水酸化アンモニウム(v/v);移動相B:アセトニトリル中の0.03%水酸化アンモニウム(v/v);勾配:20%〜60%B)。収量:24mg、73μmol、67%。LCMS m/z 339.1 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, DMSO-d6),
特徴的ピーク: δ 7.30-7.33 (m, 1H),
7.14-7.18 (m, 1H), 7.07 (t, J=8.6Hz, 1H), 3.78 (d, J=10.5Hz, 1H), 3.50 (d,
J=11Hz, 1H), 2.88-2.91 (m, 1H), 2.61-2.69 (m, 2H). 1.67-1.73 (m, 1H), 1.55 (d,
J=13.2Hz, 1H), 0.99 (d, J=6.1Hz, 3H), 0.61-0.67 (m, 1H), 0.53-0.57 (m, 1H),
0.43-0.46 (m, 1H), 0.16-0.18 (m, 1H).
(実施例21)
(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イル]−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(21)
Figure 2016503785
ステップ1、(2S)−N−メトキシ−N−メチルテトラヒドロフラン−2−カルボキサミド(C92)の合成。
実施例20において(1R,2R)−N−メトキシ−N,2−ジメチルシクロプロパンカルボキサミド(C79)を合成するために記載した方法を使用して、(2S)−テトラヒドロフラン−2−カルボン酸を生成物に変換した。その結果生じた生成物をさらに精製することなく、次のステップにおいて使用した。収量:24.6g、≦0.153mol、≦90%。
ステップ2、1−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イル]ブタ−3−エン−1−オン(C93)の合成。
実施例20において1−[(1R,2R)−2−メチルシクロプロピル]ブタ−3−エン−1−オン(C80)を合成するために記載した方法を使用して、(2S)−N−メトキシ−N−メチルテトラヒドロフラン−2−カルボキサミド(C92)を生成物に変換した。その結果生じた生成物をさらに精製することなく、次のステップにおいて使用した。収量:19g、≦0.14mol、≦87%。
ステップ3、1−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イル]ブタ−3−エン−1−オール(C94)の合成。
粗製物(C93)(19g、≦0.14mol)の無水エタノール(300mL)溶液に0℃で、ホウ水素化ナトリウム(11.4g、0.30mol)を少量ずつ添加した。添加の後に、反応物を室温で2時間撹拌した。次いで、反応混合物を真空中で濃縮し、残渣を水(200mL)に入れ、酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(200mL)で洗浄し、真空中で濃縮して、生成物を黄色のオイルとして得、これをさらに精製することなく、次のステップにおいて使用した。収量:16.0g、≦0.112mol、≦80%。
ステップ4、(2S)−2−[(1R)−1−(2,2−ジエトキシエトキシ)ブタ−3−エン−1−イル]テトラヒドロフラン(C95)および(2S)−2−[(1S)−1−(2,2−ジエトキシエトキシ)ブタ−3−エン−1−イル]テトラヒドロフラン(C96)の合成。
粗製物(C94)(16.0g、≦0.112mol)のテトラヒドロフラン(600mL)溶液に0℃で、水素化ナトリウム(鉱油中60%、13.5g、0.33mol)を少量ずつ添加した。添加が完了した後に、反応物を室温に加温し、その温度で30分間撹拌した。2−ブロモ−1,1−ジエトキシエタン(83g、0.33mol)を添加し、反応物を16時間還流させた。反応混合物を室温に冷却し、氷水(100mL)に注いだ。水性層を酢酸エチル(3×200mL)で洗浄し、有機相を合わせ、飽和塩化ナトリウム水溶液(200mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の1%〜10%酢酸エチル)により、(2S)−2−[(1R)−1−(2,2−ジエトキシエトキシ)ブタ−3−エン−1−イル]テトラヒドロフランを、1番目に溶離する異性体として、また、(2S)−2−[(1S)−1−(2,2−ジエトキシエトキシ)ブタ−3−エン−1−イル]テトラヒドロフランを2番目に溶離する異性体として、両方とも黄色のオイルとして得た。
(2S)−2−[(1R)−1−(2,2−ジエトキシエトキシ)ブタ−3−エン−1−イル]テトラヒドロフラン(C95)。収量:5.8g、22.5mmol、(2S)−テトラヒドロフラン−2−カルボン酸から4ステップで15%。示された絶対立体化学は、活性と判明したこの化合物の最終ターゲットの生物学的活性に基づき、(C95)に割り当てた(表3)。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 5.83-5.93 (m, 1H), 5.03-5.11 (m, 2H), 4.56-4.59 (m, 1H), 3.81-3.89
(m, 2H), 3.51-3.75 (m, 7H), 3.42-3.46 (m, 1H), 2.26-2.30 (m, 2H), 1.81-1.93 (m,
4H), 1.19-1.22 (m, 6H).
(2S)−2−[(1S)−1−(2,2−ジエトキシエトキシ)ブタ−3−エン−1−イル]テトラヒドロフラン(C96)。収量:7.1g、27.5mmol、(2S)−テトラヒドロフラン−2−カルボン酸から4ステップで18%。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 5.83-5.95 (m, 1H), 5.02-5.11 (m, 2H), 5.59-5.62 (m, 1H), 3.81-3.90
(m, 2H), 3.53-3.77 (m, 7H), 3.31-3.36 (m, 1H), 2.24-2.36 (m, 1H), 1.78-1.95 (m,
3H), 1.64-1.73 (m, 2H), 1.19-1.22 (m, 6H).
ステップ5、({(1R)−1−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イル]ブタ−3−エン−1−イル}オキシ)アセトアルデヒド(C97)の合成。
実施例20において({1−[(1R,2R)−2−メチルシクロプロピル]ブタ−3−エン−1−イル}オキシ)アセトアルデヒド(C83)を合成するために記載した方法を使用して、(2S)−2−[(1R)−1−(2,2−ジエトキシエトキシ)ブタ−3−エン−1−イル]テトラヒドロフラン(C95)を生成物に変換した。その結果生じた生成物をさらに精製することなく、次のステップにおいて使用した。収量:6g、≦33mmol、≦85%。
ステップ6、N−ヒドロキシ−2−({(1R)−1−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イル]ブタ−3−エン−1−イル}オキシ)エタンイミン(C98)の合成。
実施例20においてN−ヒドロキシ−2−({1−[(1R,2R)−2−メチルシクロプロピル]ブタ−3−エン−1−イル}オキシ)エタンイミン(C84)を合成するために記載した方法を使用して、({(1R)−1−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イル]ブタ−3−エン−1−イル}オキシ)アセトアルデヒド(C97)を生成物に変換した。収量:4.7g、23.6mmol、(C95)から2ステップで65%。
ステップ7、(3aR,5R)−5−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イル]−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C99)の合成。
実施例20において5−[(1R,2R)−2−メチルシクロプロピル]−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C85)を合成するために記載した方法を使用して、N−ヒドロキシ−2−({(1R)−1−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イル]ブタ−3−エン−1−イル}オキシ)エタンイミン(C98)を生成物に変換した。収量:2.6g、13mmol、54%。LCMS m/z 198.0 [M+H+]. 1H NMR (400MHz,
CDCl3) δ 4.73 (d, J=13.1Hz, 1H), 4.61 (dd,
J=10.0, 8.0Hz, 1H), 4.19 (dd, J=13.6, 1Hz, 1H), 3.72-3.89 (m, 4H), 3.38-3.48
(m, 2H), 2.35 (ddd, J=12.9, 6.4, 1.3Hz, 1H), 1.78-2.02 (m, 4H), 1.44-1.53 (m,
1H).
ステップ8、(3aR,5R,7aS)−7a−(2,4−ジフルオロフェニル)−5−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イル]ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C100)の合成。
実施例20において7a−(2,4−ジフルオロフェニル)−5−[(1R,2R)−2−メチルシクロプロピル]ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C86)を合成するために記載した方法を使用して、(3aR,5R)−5−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イル]−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C99)を生成物に変換した。収量:1.4g、4.5mmol、36%。LCMS m/z 312.1 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CDCl3)
δ 7.89-7.95 (m, 1H), 6.87-6.91 (m, 1H), 6.77-6.83 (m,
1H), 6.29 (s, 1H), 4.10 (dd, J=12.5, 1.5Hz, 1H), 3.72-3.92 (m, 5H), 3.53-3.57
(m, 2H), 3.07 (dt, J=11.4, 5.6Hz, 1H), 1.79-2.03 (m, 5H), 1.46-1.55 (m, 1H).
ステップ9、{(2R,4R,5S)−5−アミノ−5−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イル]テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル}メタノール(C101)の合成。
(C100)(1.20g、3.85mmol)のアセトニトリル/水(15:1、30mL)溶液に、モリブデンヘキサカルボニル(1.10g、4.16mmol)を1回で添加し、反応混合物を30分間還流させた。次いで、反応物を室温に冷却し、この時点で、ホウ水素化ナトリウム(146mg、3.85mmol)を1回で添加し、反応物を還流で2時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、セライトのパッドで濾過し、酢酸エチル(30mL)で洗浄した。濾液を真空中で濃縮して、粗製の生成物を暗色のオイルとして得、これをさらに精製することなく、その後のステップで使用した。収量:1.3g、≦4.1mmol、≦107%。
ステップ10、N−({(3S,4R,6R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)−6−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イル]テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル}カルバモチオイル)ベンズアミド(C102)の合成。
実施例20においてN−({(3S,4R,6R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)−6−[(1R,2R)−2−メチルシクロプロピル]テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル}カルバモチオイル)ベンズアミド(C90)を合成するために記載した方法を使用して、{(2R,4R,5S)−5−アミノ−5−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イル]テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル}メタノール(C101)を生成物に変換した。収量:1.3g、2.7mmol、(C100)から2ステップで70%。LCMS m/z 477.2 [M+H+].
ステップ11、N−{(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イル]−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル}ベンズアミド(C103)の合成。
調製P1においてN−[(4aR,6R,8aS)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C8)を合成するために記載した方法を使用して、N−({(3S,4R,6R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)−6−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イル]テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル}カルバモチオイル)ベンズアミド(C102)を生成物に変換した。収量:1.0g、2.2mmol、87%。LCMS m/z 458.9 [M+H+].
ステップ12、(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イル]−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(21)の合成。
実施例6において(4S,4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(フルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン塩酸塩(6)を合成するために記載した方法を使用して、N−{(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イル]−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル}ベンズアミド(C103)を生成物に変換した。逆相HPLC{カラム:Phenomenex Gemini C18、8μm;勾配:水中の36%〜56%アセトニトリル[アンモニア(pH10)]}により精製して、生成物を白色の固体として得た。収量:193mg、0.545mmol、25%。LCMS m/z 355.1 [M+H+]. 1H NMR (400MHz, CDCl3)
δ 7.31-7.37 (m, 1H), 6.75-6.87 (m, 2H), 4.06 (dd, J=11,
2.0Hz, 1H), 3.73-3.90 (m, 4H), 3.51 (ddd, J=10.8, 6.5, 2.3Hz, 1H), 2.95 (dd,
J=12.0, 4.0Hz, 1H), 2.83-2.89 (m, 1H), 2.60 (dd, J=12.3, 2.3Hz, 1H), 1.97-2.05
(m, 1H), 1.73-1.94 (m, 4H), 1.64-1.69 (m, 1H).
生物学的アッセイ
BACE1無細胞アッセイ:β−セクレターゼ(BACE)は、アルツハイマー病患者のアミロイド斑において見出されるアミロイドβペプチドの産生に関与する酵素の1つである。β−セクレターゼ酵素は非天然ペプチドを切断するため、このアッセイはβ−セクレターゼ酵素の阻害を測定する。
β−セクレターゼによって切断することができ、N−末端ビオチンを有し、かつCys残基におけるオレゴングリーンの共有結合によって蛍光性とされた合成APP基質を使用して、阻害性化合物の存在下または非存在下でβ−セクレターゼ活性をアッセイする。基質は、ビオチン−GLTNIKTEEISEISY^EVEFR−C[オレゴングリーン]KK−OHである。BACE1酵素は、可溶性BACEコンストラクト(BACE1δTM96His)をトランスフェクトされたCHO−K1細胞の条件培地からアフィニティー精製された材料である。化合物を、384ウェルブラックプレートにおいてBACE1酵素およびビオチン化蛍光性ペプチドと共に、100μMの最も高い濃度から半対数用量反応曲線においてインキュベートする(Thermo Scientific #4318)。30μLのアッセイ緩衝液(100mMの酢酸ナトリウム、pH4.5(酢酸によってpHとする)、および0.001%Tween−20)の反応容量中で、BACE1は0.1nMの最終濃度であり、ペプチド基質の最終濃度は150nMである。プレートを覆い、37℃で3時間インキュベートする。30μLのストレプトアビジン(1.5μM)(Pierce、#21125)を添加することによって反応を停止させる。室温にて10分のインキュベーション後に、プレートを、蛍光偏光についてPerkinElmer EnVision上で読み取る(Ex485nm/Em530nm)。β−セクレターゼ酵素の活性を、基質が酵素によって切断されたときに起こる蛍光偏光の変化によって検出する。化合物阻害剤の存在下でのインキュベーションは、合成APP基質のβ−セクレターゼ酵素的切断の特異的阻害を示す。
全細胞アッセイ(インビトロのsAPPbアッセイ):野生型ヒトAPP695を過剰発現するH4ヒト神経膠腫細胞を化合物で、最終濃度1%DMSOを有する細胞増殖培地中で18時間処理する。sAPPβレベルを、TMB−ELISAまたはPierce SuperSignal ELISA Pico Chemiluminescent Substrate(Pierce 37069)のいずれかを使用して、キャプチャーAPP N末端抗体(Affinity BioReagents、OMA1−03132)、野生型sAPPβ特異的レポーターp192(Elan)、および三次抗ウサギHRP(GE Healthcare)を用いて測定する。
BACE2アッセイ:BACE2酵素は非天然ペプチドを切断するので、このアッセイでは、BACE2酵素の阻害を測定する。BACE2によって切断することができ、N−末端ビオチンを有し、かつCys残基におけるオレゴングリーンの共有結合によって蛍光性とされた合成基質を使用して、阻害性化合物の存在下で、または非存在下でBACE2活性をアッセイする。基質は、ビオチン−KEISEISYEVEFR−C(オレゴングリーン)−KK−OHである。BACE2酵素は、Enzo Life Sciences(Cat # BML−SE550)から入手可能である。化合物を、384ウェルブラックプレート(Thermo Scientific #4318)においてBACE2酵素およびビオチン化蛍光性ペプチドと共に、100μMの最も高い濃度から半対数用量反応曲線においてインキュベートする。30μLのアッセイ緩衝液(100mMの酢酸ナトリウム、pH4.5(酢酸によってpHとする)、および0.001%Tween−20)の反応容量中で、BACE2は2.5nMの最終濃度であり、ペプチド基質の最終濃度は150nMである。プレートを覆い、37℃で3時間インキュベートする。30μLのストレプトアビジン(1.5μM)(Pierce、#21125)を添加することによって、反応を停止させる。室温にて10分のインキュベート後に、プレートを、蛍光偏光についてPerkinElmer EnVision上で読み取る(Ex485nm/Em530nm)。β−セクレターゼ酵素の活性を、基質が酵素によって切断されたときに起こる蛍光偏光の変化によって検出する。化合物阻害剤の存在下でのインキュベーションは、合成基質のBACE2酵素的切断の特異的阻害を示す。
実施例1〜18での生物学的アッセイデータは、以下の表3において見出される。
Figure 2016503785
Figure 2016503785
Figure 2016503785

Claims (24)

  1. 式(I)の化合物
    Figure 2016503785
    もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩
    [式中、
    は、水素、−CH、−CHF、−CHF、−CF、または−CHOCHから選択され、
    は、−(C(R3a)(R3b))−(C〜C)シクロアルキル、またはN、O、もしくはSから独立に選択される1〜3個のヘテロ原子を有する−(C(R3a)(R3b))−(4〜10員)ヘテロシクロアルキルであり、前記Nは、Rで置換されていてもよく、前記(C〜C)シクロアルキル部分または前記(4〜10員)ヘテロシクロアルキル部分の利用可能な各炭素位置は、1〜2個のRで置換されていてもよく、
    3aおよびR3bは、それぞれ独立に、水素、フルオロ、または(C〜C)アルキルであり、前記(C〜C)アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
    は、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルキルカルボニル、(C〜C)シクロアルキルカルボニル、または(C〜C)アルキルカルボニル(C〜C)アルキルから選択され、前記(C〜C)アルキル部分、前記(C〜C)アルキルカルボニル部分、および前記(C〜C)アルキルカルボニル(C〜C)アルキル部分は、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
    は、出現する毎に独立に、ハロゲン、(C〜C)アルキル、および(C〜C)アルコキシであり、前記(C〜C)アルキル部分および前記(C〜C)アルコキシは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
    は、出現する毎に独立に、ハロゲン、−OH、−CN、(C〜C)アルキル、および(C〜C)アルコキシであり、前記(C〜C)アルキルまたは(C〜C)アルコキシは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
    mは、0、1、または2であり、
    bは、0、1、2、3、4、または5である]。
  2. が−(C(R3a)(R3b))−(C〜C)シクロアルキルであり、前記(C〜C)シクロアルキル部分が、1〜3個のRで置換されていてもよく、Rが、出現する毎に独立に、フルオロまたはメチルであり、前記メチル部分が、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、Rが、出現する毎に独立に、フルオロまたはメチルであり、前記メチル部分が、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、mが0または1であり、bが0、1、2、または3である、請求項1に記載の化合物もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩。
  3. がシクロプロピルである、請求項2に記載の化合物もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩。
  4. (4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4R,4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    rel−(4S,4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(メトキシメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4S,4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(フルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(1−メチルシクロプロピル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(4−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,5−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−フェニル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(2−フルオロ−4−メチルフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;および
    (4aR,6R,8aS)−6−シクロプロピル−8a−(3−フルオロ−4−メチルフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン
    からなる群から選択される、請求項3に記載の化合物もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩。
  5. がシクロプロピルメチルである、請求項2に記載の化合物もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩。
  6. (4aR,6S,8aS)−6−(シクロプロピルメチル)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミンである、請求項5に記載の化合物もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩。
  7. が−(C(R3a)(R3b))−(4〜10員)ヘテロシクロアルキルであり、前記(4〜10員)ヘテロシクロアルキルが、1〜3個のRで置換されていてもよく、Rが、出現する毎に独立に、フルオロまたはメチルであり、前記メチルが、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、Rが、出現する毎に独立に、フルオロまたはメチルであり、前記メチルが1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、mが0または1であり、bが0、1、2、または3である、請求項1に記載の化合物もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩。
  8. mが0であり、前記(4〜10員)ヘテロシクロアルキル部分が、オキセタニルまたはテトラヒドロフラニルから選択される、請求項7に記載の化合物もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩。
  9. 前記(4〜10員)ヘテロシクロアルキルがオキセタニルである、請求項8に記載の化合物もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩。
  10. (4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(オキセタン−2−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミンである、請求項9に記載の化合物もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩。
  11. 前記(4〜10員)ヘテロシクロアルキルがテトラヒドロフラニルである、請求項8に記載の化合物もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩。
  12. (4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(テトラヒドロフラン−2−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミンである、請求項11に記載の化合物もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩。
  13. 式Icの化合物:
    Figure 2016503785
    もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩
    [式中、
    は、水素、−CH、−CHF、または−CHOCHであり、
    は、−(C(R3a)(R3b))−(C〜C)シクロアルキル、またはN、O、もしくはSから独立に選択される1〜2個のヘテロ原子を有する−(C(R3a)(R3b))−(4〜5員)ヘテロシクロアルキルであり、前記Nは、Rで置換されていてもよく、Rは、(C〜C)アルキルであり、前記(C〜C)シクロアルキル部分または前記(4〜5員)ヘテロシクロアルキル部分は、1〜3個のRで置換されていてもよく、
    5aは、水素、フルオロ、またはメチルであり、
    は、出現する毎に独立に(C〜C)アルキルであり、
    mは、0または1である]。
  14. が、メチルで置換されていてもよいシクロプロピルであり、R5aが水素である、請求項13に記載の化合物もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩。
  15. 5aがフルオロである、請求項14に記載の化合物もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩。
  16. 式Idの化合物:
    Figure 2016503785
    もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩
    [式中、
    は、水素であり、
    は、−(C(R3a)(R3b))−(C〜C)シクロアルキル、またはN、O、もしくはSから選択される少なくとも1〜2個のヘテロ原子を有する−(C(R3a)(R3b))−(4〜5員の)ヘテロシクロアルキルであり、前記Nは、Rで置換されていてもよく、Rは、(C〜C)アルキルであり、前記(C〜C)シクロアルキル部分または前記(4〜5員)ヘテロシクロアルキル部分は、1〜3個のRで置換されていてもよく、
    は、ハロゲンまたは(C〜C)アルキルであり、
    は、(C〜C)アルキルであり、
    bは、0または1である]。
  17. 治療有効量の請求項1から16のいずれか一項に記載の化合物もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩、および薬学的に許容できる添加剤を含む医薬組成物。
  18. 治療有効量の請求項1から16のいずれか一項に記載の化合物もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩を、それを必要とする患者に投与することを含む、患者における神経変性疾患を治療する方法。
  19. 治療有効量の請求項17に記載の組成物を、それを必要とする患者に投与することを含む、患者における神経変性疾患を治療する方法。
  20. 前記神経変性疾患がアルツハイマー病である、請求項18または19に記載の方法。
  21. 治療有効量の請求項1から16のいずれか一項に記載の化合物もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩を、それを必要とする患者に投与することを含む、β−アミロイドレベルの上昇により特徴づけられる疾患および障害を治療的および/または予防的に処置するためにBACE1および/またはBACE2活性を阻害するための方法。
  22. 治療有効量の請求項1から16のいずれか一項に記載の化合物もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩を、それを必要とする患者に投与することを含む、患者における糖尿病または肥満を治療および/または予防する方法。
  23. 前記糖尿病が2型糖尿病である、請求項22に記載の方法。
  24. 神経変性疾患を治療するための医薬品の調製における、請求項1から16のいずれか一項に記載の化合物もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩の使用。
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