JP2016503347A - 組成が漸加的に変化しているfsw工具 - Google Patents

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Abstract

摩擦攪拌接合(FSW)工具先端部材が記載される。工具先端部材はピン部と本体部とを有し、併せてショルダーを形成する。工具先端部材は、その長さ方向に沿って、組成が漸加的に変化している。幾つかの実施形態において、ピン末端付近の合金組成は、少なくとも0.5wt%の少なくとも1つの元素の分だけ、本体の合金組成と異なっている。組成が漸加的に変化しているFSW工具先端部材の製造方法も記載される。

Description

本発明の分野は摩擦攪拌接合である。
下記の背景技術は、本発明を理解するために有用な情報を含んでいる。ただし、ここに提供するいかなる情報も、それがここで主張される本発明に対する先行技術又は関連技術であることを認めるものではなく、また具体的又は間接的に言及されるいかなる文献も、それが先行技術であることを認めるものでもない。
摩擦攪拌接合(「FSW」)は、回転工具が熱を出して2つのワークをシームにて接合する固相溶接法である。より具体的には、回転工具はピンを備えており、工具の回転時にピンがシームに押しつけられて、工具とワークとの間に摩擦熱が生じる。ワークの領域が可塑化するのに十分な熱が生じる。FSW工具のショルダーは、可塑化領域の混合を補助し、よってシームにおけるワークの接合(即ち、摩擦攪拌接合)を補助する。回転工具はシームの全長に沿って移動し、2つのワークの間に溶接継手線を形成する。
一つには、溶加材を使用することなく非常に低い温度でFSWが起こるという理由から、FSWには他の溶接法と比較して多数の利点がある。FSWの幾つかの利点として、接合部における機械的特性が良好であること、多孔性・収縮・歪みが少ないこと、毒煙排出が少ない又は無いこと、消耗品である溶加材を使用しないこと、自動化が容易であることが挙げられる。1991年に創案されて以来、FSWについて非常に多くの研究がなされ、FSWは幅広い種類の用途で多くの産業にうまく適用されてきた。
本願において特に重要なのが、高強度鋼等の高強度ワークの溶接である。例えば欧州特許出願公開第1796865号は、高強度鋼パイプラインを接合するFSW工程を記載している。そのような用途においては、FSW工具は、並外れた強度、硬度、耐摩耗性と、高い溶融温度とを有する材料から作製されなければならない。そのような材料は非常に高価となりうる。FSW工具は、特にその先端及びショルダーにおいて、温度摩耗、機械摩耗、化学摩耗を受け、やがて交換する必要が生じるので、高強度ワークを用いるFSW工程用のFSW工具に係る費用は非常に高いものとなりうる。組成が漸加的に変化しているFSW工具を提供して、工具の全体的費用を低減すると有利である。
様々な文献がFSW工具用コーティングについて記載している。コーティングによって、高強度材料を溶接する工具先端部材の材料特性が向上する。例えば、Nelsonによる国際公開第01/85385号は超砥粒コーティング(例えば、多結晶性立方晶窒化ホウ素又は多結晶ダイヤモンド)を施したFSW工具を記載している。特開2003−326372号公報はダイヤモンドでコーティングしたFSW工具を記載している。
他の文献も、表面硬化技術で処理したFSW工具による高強度材料の溶接を記載している。例えば特開2009−255170号公報、国際公開第2009/119543号が参照される。
コーティング及び表面硬化処理によって、FSW工具の硬度、耐摩耗性、摩擦熱発生特性が向上する。そのようなFSW工具は、高強度材料の溶接に有用な向上を提供する一方で、FSW工具の実際の原材料に関連して生じる高いコストの問題に対処していない。
Parkによる欧州特許出願公開第1918059号は、アルミから高強度鋼まで幅広い材料を溶接するためのFSW工具を記載している。FSW工具のピンは、Moと金属間化合物MoSiBとの二相微細構造を有するMo合金から構成される。Parkは更に、ピンとは異なる材料からなるFSW工具シャンクを記載している。Parkでは、工具先端と工具シャンクとで異なる組成を用いたFSW工具とすることで、高強度材料用FSW工具の高い費用の問題にある程度対処している。しかしParkは、工具先端部材(Park、図2、要素201参照)が漸加的に変化している組成を有しうることについて認識していない。
ここに引用する全ての文献は、それぞれ個々の文献が具体的かつ個別に参照のために含まれるのと同じ程度に、ここに参照して本明細書の一部とする。本明細書の一部とした文献における用語の定義又は使用法が本明細書において提供されるその用語の定義と一致しない又は矛盾する場合には、本明細書において提供されるその用語の定義が適用され、文献におけるその用語の定義は適用されないものとする。
欧州特許出願公開第1796865号明細書 国際公開第01/85385号 特開2003−326372号公報 特開2009−255170号公報 国際公開第2009/119543号 欧州特許出願公開第1918059号明細書
従って、改良したFSW工具に対する需要が依然として存在している。
本発明は、摩擦攪拌接合(FSW)工具先端部材の組成が漸加的に変化している装置、システム、方法を提供する。工具先端部材は、併せてショルダーを形成するピン部と本体部とを含む。ピンの合金組成、特にその末端付近の合金組成は、本体の合金組成と異なる。幾つかの態様において、組成の差異を、少なくとも1つの化学元素の重量パーセントにおける差異として特徴付けることができる。重量パーセントの差異は、工具先端部材のショルダーから離れた本体部内で生じる。他の態様において、組成の差異は、微細構造における差異を含む。
本発明はまた、組成が漸加的に変化しているFSW工具先端部材の製造方法を提供することにある。本方法は、粉末混合物を混合するステップ、組成が漸加的に変化するように容器内に粉末混合物を積み重ねるステップ、固相高密度化工程を適用して固体塊を作成するステップを含む。
本発明の種々な目的、特徴、態様及び利点は、添付の図面を伴う本発明の好適な実施形態の以下の詳細な記述からより明白となるであろう。図中、同様の番号は同様のコンポーネントを示す。
摩擦攪拌接合工具先端部材の側面斜視図 図1の摩擦攪拌接合工具先端部材の底面斜視図 図1の摩擦攪拌接合工具先端部材の断面図 別の摩擦攪拌接合工具先端部材の断面図 別の摩擦攪拌接合工具先端部材の側面図 シャンクに連結した、図1の工具先端部材の斜視図 摩擦攪拌接合工具先端部材の別の実施形態の断面図 組成が漸加的に変化している摩擦攪拌接合工具先端部材を製造する工程の概略図
開示の技術により、摩擦攪拌接合工程及び摩擦攪拌接合機械用の、向上した工具先端部材を含む、多くの有利な技術的効果が提供されることが理解されよう。
以下の説明では、本発明の多くの例示的実施形態を示す。各実施形態は発明要素の単一の組み合わせを示すが、本発明は、ここに開示された要素の可能な組み合わせ全てを含むものと理解される。従って、1つの実施形態が要素A、B、Cを含み、第2の実施形態が要素B、Dを含む場合には、本発明は、明示的な開示がなくとも、A、B、C、Dのその他の組み合わせを含むものと斟酌される。
図1は、摩擦攪拌接合工具先端部材100の側面斜視図を示す。工具先端部材100は、本体部110とピン部120とを含む。本体部110及びピン部120は円筒形である。ピン部120の直径は、本体部110の直径より小さい。ピン部120及び本体部110は、併せてショルダー130を形成する。図2は、工具先端部材100の底面斜視図を示し、ショルダー130とピン部120の底面とを図解している。
図3は工具先端部材100の断面図を示し、工具先端部材100の合金組成が異なっていることを図解している。ピン部120は第1の合金組成140を含み、本体部110は第2の合金組成150を含んでいる。組成140と組成150との間は、第3の合金組成190を有する遷移領域180である。第3の合金組成190は、第1の合金組成140と第2の合金組成150との混成である。
第1の合金組成140から第2の合金組成150へ至る組成変化は、工具先端部材100の長さ方向に沿って漸加的に生じている。図3は、この変化がショルダー130の上(かつ本体部110の内部)の点で始まっていることを示す。組成の変化は、ショルダー130から距離170で完了している。当業者は、本発明の概念から逸脱することなく、組成の変化がピン部120内のある点で始まり、本体部110内のある点で終わってもよいことが分かるであろう。
作業中、ピン部120は溶接対象であるワーク内に進入している。ピン部120とショルダー130とは溶接工程中、ワークに直接接触し、その結果、大きな応力/歪み、摩耗、摩擦、熱を受けることになる。本体110も短い長さで、溶接工程中、ワークに直接接触するかもしれないが、本体部110が受ける応力/歪、摩耗、摩擦、熱は、ピン部120及びショルダー130が受けるものよりも概して低い。
高強度鋼等の高強度材料の摩擦攪拌接合にピン120を用いることが可能となるように、第1の合金組成140を選択する。例えば、工具先端部材100を高強度ワークに直接接触させて固相接合を形成するのに必要な硬度、破壊靱性、伝熱性、他の材料特性を提供するように、組成140が選択される。FSW工程中に工具先端部材100を支持するのに必要であり、ピン部120による高強度ワーク間の連続固相接合の形成を補助するのに必要な、硬度、破壊靱性、伝熱性、他の材料特性を本体110が提供するように、第2の合金組成150が選択される。高強度材料ワークに対してFSW工程を行うのに必要な材料特性を提供するように、領域180が選択される。例えば、第1の要素と第2の要素との間の領域180のサイズ、組成変化率、組成変化プロファイル(例えば線形的、指数関数的、対数的、不規則等)は、工具100が特定の用途における摩擦攪拌接合工程を行うことが可能となるように選択される。
ピン部120には、本体部150と比べて高い強度と大きな耐摩耗性とが必要であるため、一般に、第1の組成140の体積当たりの費用は第2の合金組成150の体積当たりの費用よりも大きくなる。しかし、本発明の全ての実施形態に当てはめる必要はない。本発明は、FSW工具先端部材の第1の合金と第2の合金との間の特定の費用関係によって限定されることを意図していない。
第1の合金組成と第2の合金組成とは、少なくとも1つの様態で互いに異なっている。ここで合金組成に関していう「差異」「異なる」の語は、少なくとも1つの元素の重量(「wt」)パーセントにおける差異、又は微細構造における差異のいずれかを意味する。例えば、第1の合金組成140は、40wt%の元素Aと60wt%の元素Bとを含み、第2の合金組成150は、30wt%の元素Aと70wt%の元素Bとを含んでもよい。この例において、第1の合金と第2の合金とは「異なる」と言える。少なくとも1つの元素において重量パーセントが異なるからである。
別の例として、第1の合金組成140は元素A、B、Cを含み、第2の合金組成は元素A、Bを含んでいてもよい。第1の合金組成140と第2の合金組成150とは、少なくとも1つの元素(例えば元素C)の重量パーセントにおいて差異があるため、「異なる」と言える。更に別の例として、第1の合金組成は、40wt%の元素Aと60wt%の元素Bとを含み主としてオーステナイト系微細構造を有し、第2の合金組成150は、40wt%の元素Aと60wt%の元素Bとを含みマルテンサイト微細構造を有し得る。この例では、第1の合金と第2の合金とは、同一の要素を同一の重量パーセントで含んでいるが、微細構造が異なるため、「異なる」と言える。
具体的に考えられる合金組成としては、ニオブ、イリジウム、タングステン、ロジウム、レニウム、ランタン、希土類元素等の元素が挙げられる。しかし本発明は、合金組成のどの特定の組み合わせによっても限定されるものではない。
幾つかの実施形態において、第1の合金組成140は、0.2〜25wt%のロジウムを含む。第1の合金組成140は、少量のランタンを更に含んでいてもよい。
幾つかの実施形態の他の面において、第2の合金組成150は0.5wt%のある元素のみを含む一方、第1の合金組成140は少なくとも10wt%のその元素を含む。言い換えると、第1の合金組成140は、第2の合金組成150とは9.5wt%の元素の分だけ異なる。別の実施形態において、第1の合金組成140は、第2の合金組成150とは0.2wt%のある元素の分だけ異なる。
図4は、工具先端部材400の断面図を示す。工具先端部材400は、寸法、バランスが工具先端部材100と同様である。しかし工具先端部材400と工具先端部材100との間には、組成について幾つかの差異がある。第1に、工具先端部材400の組成は徐々にではなく急激に変化している。その結果、工具先端部材400には、第1の合金組成440と第2の合金組成450との間の目に見える遷移領域と第3の合金組成とがない。第2に、組成の変化は、工具先端ショルダーに非常に近い距離で起こる(即ち距離470は距離170より短い)。なお、距離470は長さ460より短く、距離170は長さ160より長い。
幾つかの実施形態において、第1の合金組成と第2の合金組成との間の組成変化は漸進的、不連続的、連続的、線形的である。そのような実施形態においては、遷移領域が開始・終了する正確な点は容易に分からないかもしれない。ある組成から別の組成へ完全に変化する点は、工具先端部材の長さ方向に沿った様々な点において取った工具先端部材の水平断面の、組成分を平均化することによって、最もよく推定することができる。他の実施形態では、工具先端部材400(図4参照)の場合のように、組成変化率は急激である。更に他の実施形態において、変化は非線形的(例えば対数的又は指数関数的)に生じる。
幾つかの実施形態の別の面では、工具先端部材400(図4参照)の場合のように、組成変化が完了する点は、工具先端ショルダーに比較的近い(且つ本体部内の)場所で起こる。他の用途では、工具先端部材100(図3参照)の場合のように、組成変化が完了する点は、ショルダーから離れた(且つ本体部内の)点で起こる。考える都合上、ショルダーからの距離は、ピン部の長さに対する長さとして考えることができる。例えば、組成変化が完了する点は、ショルダーからの距離が、ピン部の長さより短い、長い、等しい、半分の、又は倍であるような点をとることができる。
繰り返すが、工具先端部材の組成が変化する率と、変化が完了する点とは、単なる設計事項ではない。発明思想の別の用途には、FSW工具先端部材の組成構成に影響を与えうる独自の要件がある(例えば、溶接されるワークの材料特性、求められる溶接品質、時間的制約、空間的制約、プロジェクト予算)。
図5は、工具先端部材500の側面図を示す。ショルダー530が、平面ではなく曲面(即ち、円錐状凹面)であることを除いて、工具先端部材500は工具先端部材100と同様である。別の観点からすると、ピン部520と本体部510との間の直径は急激ではなく徐々に変化している。図5は、本発明と矛盾することなく用いることのできる工具先端部材の形状/プロファイルの多くある変形の一つを示す。非平面のショルダーを有する工具先端部材の実施形態の場合、「ショルダー」からの距離は、ピン末端から本体内へ最も離れたショルダー上の点(例えば、点530bではなく点530a)から測定される。言い換えれば、「ショルダー」からの距離は、最初に最大ショルダー直径を有するショルダー上の点から測定する。
図6は、シャンク610に連結した工具先端部材100の斜視図を示す。シャンク610を用いて、工具先端部材100をFSW機械の「マスター」(例えばカラー又はチャック)に連結する把持面を提供する。工具先端部材100は、シャンク610と一体的に製造してもよいし、あるいは別に製造して、留具(例えばねじ、圧入)又は接合工程(例えば拡散溶接、超音波溶接)を用いてシャンク610に連結してもよい。
図7は、別の工具先端部材700の断面図を示す。コーティング705を備えることを除いて、工具先端部材700は工具先端部材100と同様である。FSW工具先端部材用コーティングは周知であり、コーティング705は、工具先端部材700の性能を向上するのに好適なものであればどのような組成を含んでいてもよい。或いは、コーティング705は、コーティングの代わりに、又はコーティングに加えて、表面硬化層を含んでいてもよい。工具先端部材700では、第1の合金組成740は、ピン720の外面付近の(ただし外面そのものではない)ピン720の組成である。
FSW工具先端部材について多くの研究がなされ、多くのバリエーション、構成、サイズ、形状、製造技術が存在する。当業者は、本明細書に開示される発明思想を、2以上のワークを摩擦攪拌接合するのに好適なFSW工具先端部材の任意の構成に対して矛盾することなく用いることが可能であることを理解されよう。
図8は、組成が漸加的に変化しているFSW工具先端部材の製造方法を示す。ステップ801では、第1の粉末組成を第2の粉末組成と混合して粉末混合物を作成する。ステップ802では、併せてショルダーを形成するピン部と本体部とを有する容器内に粉末混合物を積み重ねる。粉末混合物は、第1の粉末領域がピン部内に位置し、第2の粉末領域が本体部内に位置し、遷移粉末領域が第1の領域と第2の領域との間に位置するように積み重ねる。第1の領域は第1の粉末組成を含み、第2の領域は第2の粉末組成を含み、遷移領域は、第1の合金組成から第2の合金組成に至る漸加的な組成変化を含む。
ステップ803では、積み重ねた粉末混合物に固相高密度化工程を適用して固体塊を形成する。得られる固体塊は、第1の合金組成を含む第1の固体領域と、第2の合金組成を含む第2の固体領域と、第1の固体領域と第2の固体領域との間の遷移固体領域とを有する。遷移固体領域の組成は、第1の合金組成から第2の合金組成まで漸加的に変化している。
幾つかの実施形態において、固相高密度化工程は熱間等方加圧工程である。
本明細書で用いる「に連結した(coupled to)」の語は、特に文脈で示されない限り、直接的連結(2つの要素が互いに接触して互いに連結する)と、間接的連結(少なくとも1つの追加的要素が2つの要素の間に位置する)との両方を含むことを意図している。従って、用語「に連結した(coupled to)」と「と連結した(coupled with)」とは、同義的に用いられる。
本明細書とそれに続く請求の範囲で用いられているように、特に文脈で明示されない限り、「a」、「an」、「the」の意味は複数参照を含むものである。また、本明細書で用いられているように、特に文脈で明示されない限り、「in」の意味には「in」と「on」とが含まれる。
本明細書における数値範囲の記載は、単に、その範囲内に含まれる個々の値を個別に記載する方法の簡略化に過ぎない。特に明記されない限り、各値は、あたかもそれが個別的に記載されているかのように、本明細書に組み込まれる。特に明記されない限りまたは特に文脈から矛盾しない限り、本明細書に記載する全ての方法は、任意の適切な順序で行うことができる。ここでの幾つかの実施形態に関して提供されるすべての具体例、又は例示的な文言(例えば、「等(such as)」)の使用は、本発明をよりよく例示することを単に意図しているのであって、請求されている本発明の範囲を限定するものではない。明細書中の表現は、本発明の実施に必須である、クレームされない要素を示すものと解釈されてはならない。
本明細書に開示される代替要素のグループ又は本発明の実施形態は、限定と解釈されてはならない。各グループ要素は個々に参照されクレームされることができ、或いは他のグループ要素又は本明細書に記載される他の要素とのいかなる組み合わせとして参照されクレームされるものである。利便性及び/又は特許性の理由からグループの1つ以上の要素をグループに追加又はグループから削除することができる。そのような追加又は削除があるときは、明細書は変更後のグループを含むものとし、従って付属の請求項において用いられる全てのマーカッシュグループの記載を満たすものとする。
当業者は、ここに開示した本発明の概念から逸脱することなく、上述したもの以外のその他多くの改変が可能であることを理解するであろう。従って、本発明は、添付の請求項の範囲以外に限定されるものではない。更に、明細書と請求項との解釈において、すべての用語は、文脈と矛盾しない限りにおいて最も広く解釈されるべきものである。特に、用語「comprises」や「comprising」は、要素、コンポーネント、ステップを非排他的に記載するものであって、それらの記載された要素、コンポーネント、ステップが、明示的には記載されていない、その他の、要素、コンポーネント、ステップと組み合わせて、存在、若しくは利用、又は組み合わせ可能であることを示している。明細書、請求項が、A、B、C・・・Nから成るグループから選択される少なくとも1つの何かについて言及している場合、テキストは、そのグループからの1つの要素のみを要件とするものであって、AとNや、BとN、等といったものを要件とするものでないと解釈されなければならない。

Claims (17)

  1. 第1の合金組成を有するピン部と、
    第2の合金組成を有する本体部と、
    を含む摩擦攪拌接合工具用先端部材であって、
    前記ピン部と前記本体部とは併せてショルダーと遷移領域とを形成し、遷移領域は前記第1の合金組成から前記第2の合金組成まで組成が漸加的に変化し、
    前記第1の合金組成は、0.2〜25wt%のロジウムを含み、
    前記第2の合金組成は、前記ショルダーからの第1の距離において存在し、
    前記第1の合金組成は、前記第2の合金組成と、少なくとも0.2wt%のある元素の分、異なっている工具用先端部材。
  2. 前記元素は希土類である請求項1に記載の先端部材。
  3. 前記元素は、ニオブ、イリジウム、タングステン、ロジウム、ランタン、レニウムからなる群より選ばれる請求項1に記載の先端部材。
  4. 前記元素は、少なくとも0.5wt%の前記第2の合金を構成する請求項1に記載の先端部材。
  5. 前記元素は、少なくとも1wt%の前記第2の合金を構成する請求項1に記載の先端部材。
  6. 前記ショルダーは、少なくとも5wt%の前記元素を含む請求項1に記載の先端部材。
  7. 前記ピン部の外面の少なくとも一部に対するダイヤモンドコーティングを更に含む請求項1に記載の先端部材。
  8. 前記先端に連結されたマスターカラーを更に含む請求項1に記載の先端部材。
  9. 前記ピン部は、表面硬化処理工程で形成した表面硬化層を含む外層を有する請求項1に記載の先端部材。
  10. 前記ピン部は芯を覆うコーティングを備え、前記コーティングはビッカース硬度が少なくとも600Hvであり、前記芯はビッカース硬度が600Hv未満である請求項1に記載の先端部材。
  11. 前記漸加的な組成変化は不連続的である請求項1に記載の先端部材。
  12. 前記漸加的な組成変化は連続的である請求項1に記載の先端部材。
  13. 前記漸加的な組成変化は、前記ピン部の少なくとも一部に沿ったビッカース硬度の少なくとも100の増加に相関する請求項1に記載の先端部材。
  14. 前記漸加的な組成変化は、シャルピーVノッチエネルギーにおける少なくとも100Jの壊靱性の増加に相関する請求項1に記載の先端部材。
  15. 前記漸加的な変化は、微細構造の変化を含む請求項1に記載の先端部材。
  16. 組成が漸加的に変化している摩擦攪拌接合工具の製造方法であって、
    第1の粉末組成を第2の粉末組成と混合して粉末混合物を作成するステップ;
    併せてショルダーを形成するピン部と本体部とを備える容器内に、前記粉末混合物を積み重ねるステップであって、粉末混合物が、前記ピン部内に位置する第1の粉末領域と、前記本体部内に位置する第2の粉末領域と、前記第1の領域と前記第2の領域との間の遷移粉末領域とを有するように積み重ねられ、前記第1の領域は前記第1の粉末組成を含み、前記第2の領域は前記第2の粉末組成を含み、前記遷移領域は前記第1の合金組成から前記第2の合金組成まで漸加的に変化している組成を含み、前記第1の合金組成は、0.2〜25wt%のロジウムを含むステップと、
    固相高密度化工程を前記積み重ねた粉末混合物に適用して第1の合金組成を含む第1の固体領域と、第2の合金組成を含む第2の固体領域と、前記第1の固体領域と前記第2の固体領域との間の遷移固体領域と、を有する固体塊を作成するステップであって、前記遷移固体領域は、前記第1の合金組成から前記第2の合金組成まで組成が漸加的に変化しているステップと、
    を含む方法。
  17. 前記固相高密度化工程は、熱間等方加圧工程である請求項16に記載の方法。
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