JP2016225876A - パルス検出回路、放射線検出回路、及び放射線検出装置 - Google Patents

パルス検出回路、放射線検出回路、及び放射線検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】低消費電力かつ小面積なパルス検出回路、及びこれを備えた放射線検出回路を提供する。
【解決手段】一実施形態に係るパルス検出回路は、変換回路と、遅延回路と、第1,第2の比較器と、ラッチと、生成回路と、を備える。変換回路は、入力信号を温度計コード信号に変換する。遅延回路は、温度計コード信号を所定の遅延時間だけ遅延させた遅延信号を出力する。第1の比較器は、温度計コード信号と、遅延信号と、を比較して、入力信号が遅延時間前の入力信号より大きいかを示す増加信号を出力する。第2の比較器は、温度計コード信号と、遅延信号と、を比較して、入力信号が遅延時間前の入力信号より小さいかを示す減少信号を出力する。ラッチは、増加信号と減少信号とに基づいて、入力信号が増加中か減少中かを示す増減信号を出力する。生成回路は、温度計コード信号と、増減信号と、に基づいて、パルス検出信号及びパイルアップ検出信号を生成する。
【選択図】図5

Description

本発明の実施形態は、パルス検出回路、放射線検出回路、及び放射線検出装置に関する。
従来、入力されたパルスと共に、入力されたパルスに発生しているパイルアップを検出する、パルス検出回路が提案されている。パイルアップを検出可能な従来のパルス検出回路では、高速動作可能なAD変換器や、遅延時間の長いアナログ遅延回路などが利用されていたため、消費電力や回路面積が大きいという問題があった。
特開2010−538245号公報
低消費電力かつ小面積なパルス検出回路、並びにこのパルス検出回路を備えた放射線検出回路及び放射線検出装置を提供する。
一実施形態に係るパルス検出回路は、変換回路と、遅延回路と、第1,第2の比較器と、ラッチと、生成回路と、を備える。変換回路は、入力信号を温度計コード信号に変換する。温度計コード信号は、入力信号のレベルを温度計コードで示す。遅延回路は、温度計コード信号を所定の遅延時間だけ遅延させた遅延信号を出力する。第1の比較器は、温度計コード信号と、遅延信号と、を比較して、入力信号が遅延時間前の入力信号より大きいかを示す増加信号を出力する。第2の比較器は、温度計コード信号と、遅延信号と、を比較して、入力信号が遅延時間前の入力信号より小さいかを示す減少信号を出力する。ラッチは、増加信号と減少信号とに基づいて、入力信号が増加中か減少中かを示す増減信号を出力する。生成回路は、温度計コード信号と、増減信号と、に基づいて、パルス検出信号及びパイルアップ検出信号を生成する。
従来のパルス検出回路の一例を示す図。 図1のパルス検出回路の動作を示すタイミングチャート。 従来のパルス検出回路の他の例を示す図。 図3のパルス検出回路の動作を示すタイミングチャート。 第1実施形態に係るパルス検出回路を示す図。 図5のデジタル比較器の一例を示す図。 図5のパルス検出回路の動作を示すタイミングチャート。 閾値レベルの設定方法の一例を示す図。 第2実施形態に係るパルス検出回路を示す図。 第3実施形態に係る放射線検出装置を示す図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
まず、パイルアップを検出可能な従来のパルス検出回路について、図1〜図4を参照して説明する。図1は、従来のパルス検出回路の一例を示す図である。図1のパルス検出回路は、サンプルホールド回路SHと、AD変換器ADCと、デジタル遅延回路と、デジタル減算器と、検出信号生成回路と、を備える。図1のパルス検出回路の各構成は、クロックに同期して離散時間で動作する。
サンプルホールド回路SHは、入力信号及びクロックを入力される。サンプルホールド回路SHは、1クロック毎に入力信号をサンプルし、サンプルした入力信号をホールドして出力する。
AD変換器ADCは、サンプルホールド回路SHの出力信号及びクロックを入力される。AD変換器ADCは、1クロック毎にサンプルホールド回路SHの出力信号をAD変換し、デジタル信号を出力する。
デジタル遅延回路は、AD変換器ADCの出力信号及びクロックを入力される。デジタル遅延回路は、AD変換器ADCの出力信号を1クロック遅延させて出力する。デジタル遅延回路は、例えば、フリップフロップ回路により構成される。
デジタル減算器は、AD変換器ADCの出力信号と、デジタル遅延回路の出力信号と、を入力される。デジタル減算器は、AD変換器ADCの出力信号から、デジタル遅延回路の出力信号を、減算する。すなわち、デジタル減算器は、直近にサンプルされた入力信号に応じたデジタル信号から、その1クロック前にサンプルされた入力信号に応じたデジタル信号を、減算する。そして、デジタル減算器は、減算結果を示すデジタル信号を出力する。デジタル減算器の出力信号は、入力信号の1クロック毎の差分(傾き)に対応する、離散時間の導関数信号となる。
検出信号生成回路は、AD変換器ADCの出力信号と、デジタル減算器の出力信号(導関数信号)と、を入力される。検出信号生成回路は、入力された2つの信号に基づいて、パルス検出信号と、パイルアップ検出信号と、を出力する。パルス検出信号とは、パルスを検出したことを示す信号である。パイルアップ検出信号とは、パイルアップを検出したことを示す信号である。パイルアップとは、複数のパルスが重畳することをいう。
ここで、図2は、図1のパルス検出回路の動作を示すタイミングチャートである。図2に示すように、検出信号生成回路は、導関数信号が第1検出レベル以上になると、パルス検出信号を出力する。これは、入力されたパルスの立ち上がりを検出することに相当する。すなわち、図1のパルス検出回路は、パルスの立ち上がりを検出することにより、パルスを検出する。
また、検出信号生成回路は、導関数信号が第1検出レベル以上の期間に、導関数信号が下降から上昇に転じると、パイルアップ検出信号を出力する。これは、先に入力されたパルスの立ち上がり期間に入力された次のパルスの立ち上がりを検出することに相当する。すなわち、図1のパルス検出回路は、先に入力されたパルスの立ち上がり期間に入力された次のパルスの立ち上がりを検出することにより、パイルアップを検出する。
上記の通り、図1のパルス検出回路は、パルス及びパイルアップをそれぞれ検出することができる。しかしながら、図1のパルス検出回路は、消費電力が大きい、という問題があった。これは、図1のパルス検出回路が、サンプルホールド回路SHやAD変換器ADCを備える上、高速のクロック(入力信号の最高周波数成分の2倍以上の周波数を有するクロック)を必要とするためである。
また、図1のパルス検出回路では、先に入力されたパルスの立ち下がり期間に発生したパイルアップを検出できず、応用範囲が限定されてしまう、という問題があった。これは、図2に示すように、パルスの立ち下がり時には、導関数信号が負の値になり、第1検出レベルより小さくなってしまうためである。
図3は、従来のパルス検出回路の他の例を示す図である。図3のパルス検出回路は、アナログ遅延回路と、2つのアナログ比較器AC,ACと、検出信号生成回路と、を備える。図3のパルス検出回路の各構成は、連続時間で動作する。
アナログ遅延回路は、入力信号を入力される。アナログ遅延回路は、入力信号を所定時間遅延させて出力する。
アナログ比較器ACは、入力信号と、アナログ遅延回路の出力信号と、を入力される。アナログ比較器ACは、入力された2つのアナログ信号を比較する。すなわち、アナログ比較器ACは、現在の入力信号と、所定時間前の入力信号と、を比較する。そして、アナログ比較器ACは、比較結果を示す2値の信号(増減信号)を出力する。
以下では、アナログ比較器ACは、入力信号がアナログ遅延回路の出力信号より大きい場合に1(High)を出力し、小さい場合に0(Low)を出力するものとする。すなわち、入力信号が増加している場合に増減信号は1となり、入力信号が減少している場合に増減信号は0となる。
アナログ比較器ACは、入力信号と、閾値信号と、を入力される。閾値信号は、所定のレベル(第2検出レベル)を有する信号である。アナログ比較器ACは、入力信号と閾値信号(第2検出レベル)とを比較し、比較結果を示す2値の信号(超過信号)を出力する。
以下では、アナログ比較器ACは、入力信号が第2検出レベルより大きい場合に1を出力し、小さい場合に0を出力するものとする。すなわち、入力信号が第2検出レベルより大きい場合に超過信号は1となり、入力信号が第2検出レベルより小さい場合に超過信号は0となる。
検出信号生成回路は、アナログ比較器ACの出力信号(増減信号)と、アナログ比較器ACの出力信号(超過信号)と、を入力される。検出信号生成回路は、入力された2つの信号に基づいて、パルス検出信号と、パイルアップ検出信号と、を出力する。
ここで、図4は、図3のパルス検出回路の動作を示すタイミングチャートである。図4に示すように、検出信号生成回路は、超過信号が0から1に遷移すると、パルス検出信号を出力する。これは、第2検出レベルより大きい入力信号を検出することに相当する。すなわち、図3のパルス検出回路は、第2検出レベルより大きい入力信号を検出することにより、パルスを検出する。
また、検出信号生成回路は、超過信号が1の期間に、増減信号が0から1に遷移すると、パイルアップ検出信号を出力する。これは、第2検出レベルより大きい入力信号が入力されている期間における入力信号のレベルの減少から増加への転換を検出することに相当する。すなわち、図3のパルス検出回路は、第2検出レベルより大きい入力信号が入力されている期間における入力信号のレベルの減少から増加への転換を検出することにより、パイルアップを検出する。
上記の通り、図3のパルス検出回路は、パルス及びパイルアップをそれぞれ検出することができる。しかしながら、図3のパルス検出回路は、アナログ遅延回路の遅延時間をアナログ比較器AC,ACの遅延時間より長くする必要があるため、パルス検出信号やパイルアップ検出信号の応答遅延が長くなる、という問題があった。
また、図3のパルス検出回路は、遅延時間の長いアナログ遅延回路を構成するために、オペアンプやディレイラインを用いると、消費電力や回路面積が大きくなる、という問題があった。
以上の背景を踏まえたパルス検出回路の実施形態について、以下で説明する。
(第1実施形態)
第1実施形態に係るパルス検出回路について、図5〜図8を参照して説明する。図5は、本実施形態に係るパルス検出回路を示す図である。図5に示すように、本実施形態に係るパルス検出回路は、温度計コード信号変換回路1と、デジタル遅延回路2と、デジタル比較器3,4と、SRラッチ5と、検出信号生成回路6と、を備え、各構成は連続時間で動作する。
温度計コード信号変換回路1(以下、「変換回路1」という)は、入力信号を入力され、温度計コード信号に変換して出力する。温度計コード信号とは、入力信号のレベルを温度計コードで示したnビット(n≧2)のデジタル信号である。
以下では、変換回路1が出力するnビットの温度計コード信号を、(XX・・・)と表す。Xは、温度計コード信号の各ビットであり、0又は1となる。また、(XX・・・)における最下位ビット(右端のビット)を1番目のビット、最上位ビット(左端のビット)をn番目のビットという。
温度計コード信号では、あるビットが1になると、そのビットより下位(右側)の全てのビットが1になる。このため、例えば、4ビットの温度計コード信号の場合、温度計コード信号は、(0000)、(0001)、(0011)、(0111)、(1111)の5つのいずれかとなる。このように、nビットの温度計コード信号は、(n+1)通りの値を取り得る。したがって、入力信号のレベルは、nビットの温度計コード信号により、(n+1)階調で表される。
変換回路1は、図5に示すように、n個(n≧2)のアナログ比較器AC(1≦i≦n)を備える。各アナログ比較器ACは、入力信号と、所定のレベルを有する閾値信号iと、をそれぞれ入力される。各アナログ比較器ACに入力される閾値信号iのレベルはそれぞれ異なる。以下では、閾値信号iのレベルを閾値レベルiという。
アナログ比較器ACは、入力信号と、閾値信号iと、を比較し、比較結果を示す2値の信号を出力する。以下では、アナログ比較器ACは、入力信号が閾値信号iより大きい(すなわち、入力信号のレベルが閾値レベルiより大きい)場合に1を出力し、入力信号が閾値信号iより小さい(すなわち、入力信号のレベルが閾値レベルiより小さい)場合に0を出力するものとする。
上記の温度計コード信号は、n個のアナログ比較器ACの出力信号により構成される。各閾値レベルiが、閾値レベル1から閾値レベルnの順番に大きくなるように設定された場合、アナログ比較器ACの出力信号は、温度計コード信号のi番目のビットに対応する。各閾値レベルiを設定する間隔(すなわち、閾値レベルiと閾値レベルi+1との差)は、一定であってもよいし、異なってもよい。閾値レベルの設定方法については後述する。
この変換回路1は、例えばn=4の場合、アナログ比較器AC〜ACを備える。アナログ比較器AC〜ACは、入力信号と、閾値信号1〜4と、をそれぞれ比較する。このとき、閾値レベル1<閾値レベル2<閾値レベル3<閾値レベル4となるように、各閾値レベルが設定される。
この変換回路1に、閾値レベル3より大きく閾値レベル4より小さい入力信号が入力された場合、アナログ比較器AC〜ACは1を出力し、アナログ比較器ACは0を出力する。アナログ比較器ACの出力信号は、温度計コード信号のi番目のビットに対応するから、変換回路1が出力する温度計コード信号は(0111)となる。
デジタル遅延回路2は、変換回路1から温度計コード信号を入力される。デジタル遅延回路2は、入力された温度計コード信号を所定の遅延時間τだけ遅延させて出力する。遅延時間τは、デジタル比較器3,4の遅延時間τ,τより長くなるように設定される。
以下では、デジタル遅延回路2が遅延させた温度計コード信号を、遅延信号という。遅延信号は、遅延時間τ前に入力された入力信号のレベルを、温度計コードで示したnビットのデジタル信号である。
デジタル比較器3(第1のデジタル比較器)は、変換回路1から温度計コード信号を入力され、デジタル遅延回路2から遅延信号を入力される。デジタル比較器3は、入力された温度計コード信号と遅延信号とを比較して、比較結果に応じた2値の信号(増加信号)を出力する。
増加信号は、現在の入力信号が遅延時間τ前の入力信号より大きいか否かを示す信号である。以下では、デジタル比較器3は、現在の入力信号が遅延時間τ前の入力信号より大きい場合に1を出力し、それ以外の場合に0を出力するものとする。
デジタル比較器4(第2のデジタル比較器)は、変換回路1から温度計コード信号を入力され、デジタル遅延回路2から遅延信号を入力される。デジタル比較器4は、入力された温度計コード信号と遅延信号とを比較して、比較結果に応じた2値の信号(減少信号)を出力する。
減少信号は、現在の入力信号が遅延時間τ前の入力信号より小さいか否かを示す信号である。以下では、デジタル比較器4は、現在の入力信号が遅延時間τ前の入力信号より小さい場合に1を出力し、それ以外の場合に0を出力するものとする。
デジタル比較器3,4は、それぞれ所定の遅延時間τ,τを有する。上述の通り、デジタル遅延回路2の遅延時間τは、遅延時間τ,τより長く設定されるため、パルス検出回路の動作速度は、遅延時間τ,τにより制限される。一般に、デジタル比較器の遅延時間は、アナログ比較器の遅延時間より短いため、本実施形態に係るパルス検出回路は、図3のパルス検出回路より、動作を高速化することができる。
ここで、図6は、ツリー状の論理回路により構成された、デジタル比較器3の一例を示す図である。図6は、温度計コード信号が8ビットである(変換回路1が8つのアナログ比較器AC〜ACを備える)場合のデジタル比較器3を示している。
図6に示すように、このデジタル比較器3は、NANDゲートL11〜L18と、NANDゲートL21〜L24と、NORゲートL31,L32と、NANDゲートLと、を備える。
NANDゲートL1i(1≦i≦8)は、入力端子IN1[i−1]と、入力端子IN2[i−1]と、を備える。入力端子IN1[i−1]には、アナログ比較器ACの出力信号(温度計コード信号のi番目のビット)が入力される。入力端子IN2[i−1]には、デジタル遅延回路2によって遅延されたアナログ比較器ACの出力信号(遅延信号のi番目のビット)が、反転入力される。NANDゲートL1iは、入力端子IN1[i−1]に1を入力され、かつ、入力端子IN2[i−1]に0を入力された場合に0を出力し、それ以外の場合に1を出力する。
NANDゲートL2j(1≦j≦4)は、入力端子IN1と、入力端子IN2と、を備える。NANDゲートL2jの入力端子IN1には、NANDゲートL1(j×2)の出力信号が入力される。NANDゲートL2jの入力端子IN2には、NANDゲートL1(j×2−1)の出力信号が入力される。NANDゲートL2jは、入力端子IN1に1を入力され、かつ、入力端子IN2に1を入力された場合に0を出力し、それ以外の場合に1を出力する。
NORゲートL3k(1≦k≦2)は、入力端子IN1と、入力端子IN2と、を備える。NORゲートL3kの入力端子IN1には、NANDゲートL2(k×2)の出力信号が入力される。NORゲートL3kの入力端子IN2には、NANDゲートL2(k×2−1)の出力信号が入力される。NORゲートL3kは、入力端子IN1に0を入力され、かつ、入力端子IN2に0を入力された場合に1を出力し、それ以外の場合に0を出力する。
NANDゲートLは、入力端子IN1と、入力端子IN2と、を備える。NANDゲートLの入力端子IN1には、NORゲートL32の出力信号が入力される。NANDゲートLの入力端子IN2には、NORゲートL31の出力信号が入力される。NANDゲートLは、入力端子IN1に1を入力され、かつ、入力端子IN2に1を入力された場合に0を出力し、それ以外の場合に1を出力する。
ここで、このデジタル比較器3の動作について具体的に説明する。
まず、現在の入力信号が遅延時間τ前の入力信号より大きい場合について説明する。以下では、現在の入力信号のレベルは、閾値レベル6より大きく閾値レベル7より小さいものとする。また、遅延時間τ前の入力信号のレベルは、閾値レベル5より大きく閾値レベル6より小さいものとする。このとき、温度計コード信号は(00111111)となり、遅延信号は(00011111)となる。
この温度計コード信号及び遅延信号が、図6のデジタル比較器3に入力されると、NANDゲートL11〜L18の出力信号は(110111111)となり、NANDゲートL21〜L24の出力信号は(0100)となり、NORゲートL31,L32の出力信号は(01)となり、NANDゲートLの出力信号は1となる。
このように、図6のデジタル比較器3は、現在の入力信号が遅延時間τ前の入力信号より大きい場合に1を出力する。すなわち、増加信号は1となる。
次に、現在の入力信号が遅延時間τ前の入力信号より小さい場合について説明する。以下では、現在の入力信号のレベルは、閾値レベル5より大きく閾値レベル6より小さいものとする。また、遅延時間τ前の入力信号のレベルは、閾値レベル6より大きく閾値レベル7より小さいものとする。このとき、温度計コード信号は(00011111)となり、遅延信号は(00111111)となる。
この温度計コード信号及び遅延信号が、図6のデジタル比較器3に入力されると、NANDゲートL11〜L18の出力信号は(11111111)となり、NANDゲートL21〜L24の出力信号は(0000)となり、NORゲートL31,L32の出力信号は(11)となり、NANDゲートLの出力信号は0となる。
このように、図6のデジタル比較器3は、現在の入力信号が遅延時間τ前の入力信号より小さい場合に0を出力する。すなわち、増加信号は0となる。
さらに、現在の入力信号のレベルと遅延時間τ前の入力信号のレベルが同じ場合について説明する。以下では、現在及び遅延時間τ前の入力信号のレベルは、いずれも閾値レベル6より大きく閾値レベル7より小さいものとする。このとき、温度計コード信号及び遅延信号はいずれも(00111111)となる。
この温度計コード信号及び遅延信号が、図6のデジタル比較器3に入力されると、NANDゲートL11〜L18の出力信号は(11111111)となり、NANDゲートL21〜L24の出力信号は(0000)となり、NORゲートL31,L32の出力信号は(11)となり、NANDゲートLの出力信号は0となる。
このように、図6のデジタル比較器3は、現在の入力信号のレベルと遅延時間τ前の入力信号のレベルが同じ場合に0を出力する。すなわち、増加信号は0となる。
以上説明した通り、図6のデジタル比較器3は、現在の入力信号が遅延時間τ前の入力信号より大きい場合に1を出力し、それ以外の場合に0を出力する。すなわち、図6の論理回路は、本実施形態に係るデジタル比較器3として利用することができる。これは、本実施形態において、入力信号が温度計コード信号に変換されるためである。
このデジタル比較器3の遅延時間τのオーダーは、log(n)である。これに対して、図1に示したような、AD変換されたデジタル信号を入力される一般的なデジタル比較器の遅延時間のオーダーはnである。したがって、図6に示すようなツリー状の論理回路によってデジタル比較器3を構成することにより、従来のパルス検出回路で利用されるデジタル比較器よりも遅延時間を短縮することができる。結果として、パルス検出回路の動作を高速化することができる。
なお、図6の例では、デジタル比較器3は、NANDゲートとNORゲートとにより構成されているが、NANDゲート又はNORゲートだけで構成することもできるし、ANDゲートやNOTゲートを利用して構成することも可能である。
また、図6の例では、温度計コード信号は8ビットであったが、温度計コード信号のビット数は任意である。いずれの場合も、ツリー状の論理回路によって、デジタル比較器3を構成することができる。
さらに、図6の論理回路により、デジタル比較器4を構成することもできる。図6の論理回路をデジタル比較器4として利用する場合、温度計コード信号及び遅延信号を、デジタル比較器3として利用する場合と逆の端子に入力すればよい。すなわち、遅延信号をNANDゲート1iの入力端子IN1[i−1]に入力し、温度計コード信号をNANDゲート1iの入力端子IN2[i−1]に入力すればよい。デジタル比較器4を図6のようなツリー状の論理回路により構成することにより、遅延時間τを短縮し、パルス検出回路の動作を高速化することができる。
SRラッチ5は、S入力端子と、R入力端子と、を備える。S入力端子は、デジタル比較器3から増加信号を入力される。R入力端子は、デジタル比較器4から減少信号を入力される。SRラッチ5は、増加信号及び減少信号に基づいて、増減信号を出力する。増減信号とは、入力信号が増加中か減少中かを示す2値の信号である。以下では、SRラッチ5は、入力信号が増加中の場合に1を出力し、減少中の場合に0を出力するものとする。
具体的には、SRラッチ5は、増加信号が1であり、かつ、減少信号が0である場合に1を出力する。また、SRラッチ5は、増加信号が0であり、かつ、減少信号が1である場合に0を出力する。さらに、SRラッチ5は、増加信号が0であり、かつ、減少信号が0である場合に、その時点で出力している0又は1の値を保持する。
検出信号生成回路6(以下、「生成回路6」という)は、変換回路1から温度計コード信号を入力され、SRラッチ5から増減信号を入力される。生成回路6は、入力された温度計コード信号及び増減信号に基づいて、パルス検出信号と、パイルアップ検出信号と、を生成して出力する。
生成回路6は、増減信号が0から1に遷移するとパルス検出信号を生成する。これは、入力されたパルスの立ち上がりを検出することに相当する。すなわち、本実施形態に係るパルス検出回路は、パルスの立ち上がりを検出することにより、パルスを検出する。
また、生成回路6は、入力信号のレベルが所定値より大きい期間に、増減信号が0から1に遷移すると、パイルアップ検出信号を出力する。これは、先に入力されたパルスのレベルが所定値より大きい期間に入力された次のパルスの立ち上がりを検出することに相当する。すなわち、本実施形態に係るパルス検出回路は、先に入力されたパルスのレベルが所定値より大きい期間に入力された次のパルスの立ち上がりを検出することより、パイルアップを検出する。
次に、本実施形態に係るパルス検出回路の動作について、図7を参照して具体的に説明する。図7は、本実施形態に係るパルス検出回路の動作を示すタイミングチャートである。以下では、変換回路1は、アナログ比較器AC〜ACを備え、5ビットの温度計コード信号を出力するものとする。また、生成回路6は、入力信号のレベルが閾値レベル2より大きい期間に次のパルスが入力された場合にパイルアップを検出するものとする。
図7に示すように、時刻tにパルスが入力されるまで、入力信号のレベルは閾値レベル1より小さい。このため、時刻tにおいて、温度計コード信号は(00000)、遅延信号は(00000)、増加信号は0、減少信号は0となる。このとき、図7に示すように、増減信号は0であるものとする。
時刻tに1つめのパルスが入力されると、入力信号のレベルが上昇し、入力信号のレベルが閾値レベル1より大きくなり、温度計コード信号が(00001)となり、増加信号が1になり、増減信号が0から1に遷移し、パルス検出信号が出力される。すなわち、パルスが検出される。なお、増減信号が0から1に遷移した時点で、入力信号のレベルは閾値レベル2より小さいため、パイルアップ検出信号は出力されない。
その後、1つ目のパルスがピークを迎える時刻tまで、入力信号のレベルは、単調に上昇する。図7の例では、時刻tにおける入力信号のレベルは閾値レベル3より大きい。したがって、時刻tにおいて、温度計コード信号は(00111)、遅延信号は(00111)、増加信号は0、減少信号は0となる。
また、時刻tまで減少信号は0のままであるため、増減信号は1のままである。このように、本実施形態では、SRラッチ5によって、増加信号及び減少信号の値を保持することにより、増減信号が生成される。
続いて、時刻tに入力信号のレベルが閾値レベル3より小さくなると、温度計コード信号が(00011)になり、減少信号が1になり、増減信号が1から0に遷移する。
その後、2つ目のパルスが入力される時刻tまで、入力信号のレベルは閾値レベル2より大きく閾値レベル3より小さいままである。したがって、時刻tにおいて、温度計コード信号は(00011)、遅延信号は(00011)、増加信号は0、減少信号は0、増減信号は0となる。
時刻tに2つ目のパルスが入力され、パイルアップが発生すると、入力信号のレベルが上昇し、閾値レベル3より大きくなり、温度計コード信号が(00111)となり、増加信号が1になり、増減信号が0から1に遷移し、パルス検出信号が出力される。すなわち、パルスが検出される。
また、増減信号が0から1に遷移した時点で、入力信号のレベルは閾値レベル2より大きいため、パイルアップ検出信号が出力される。すなわち、パイルアップが検出される。
その後、2つ目のパルスがピークを迎える時刻tまで、入力信号のレベルは、単調に上昇する。図7の例では、時刻tにおける入力信号のレベルは閾値レベル5より大きい。したがって、時刻tにおいて、温度計コード信号は(11111)、遅延信号は(11111)、増加信号は0、減少信号は0、増減信号は1となる。
続いて、時刻tに入力信号のレベルが閾値レベル5より小さくなると、温度計コード信号は(01111)となり、減少信号が1になり、増減信号が1から0に遷移する。
以降、入力信号のレベルは、単調に下降し、時刻tに入力された2つ目のパルスの立ち下がり終了時点で、閾値レベル1より小さくなる。次のパルスが入力されるまで、温度計コード信号は(00000)、遅延信号は(00000)、増加信号は0、減少信号は0、増減信号は0となる。すなわち、図7における時刻tより前の状態に戻る。
以上説明した通り、本実施形態に係るパルス検出回路は、パルス及びパイルアップを検出することができる。このパルス検出回路は、連続時間で動作するため、図1のパルス検出回路とは異なり、サンプルホールド回路SH、AD変換器ADC高速、及び高速なクロックがいずれも不要である。したがって、本実施形態に係るパルス検出回路は、図1のパルス検出回路より、消費電力を抑制し、回路面積の小さくすることができる。
また、本実施形態に係るパルス検出回路は、デジタル遅延回路によって温度計コード信号を遅延させる。一般に、デジタル遅延回路は、アナログ遅延回路より、消費電力及び回路面積が小さい。したがって、本実施形態に係るパルス検出回路は、アナログ遅延回路を備える図3のパルス検出回路より、消費電力を抑制し、回路面積を小さくすることができる。
さらに、本実施形態に係るパルス検出回路は、デジタル比較器3,4によって入力信号の増加及び減少を判定する。一般に、デジタル比較器は、アナログ比較器より、動作が高速である。したがって、本実施形態に係るパルス検出回路は、アナログ比較器を備える図3のパルス検出回路より、動作を高速化することができる。
またさらに、本実施形態に係るパルス検出回路は、図1のパルス検出回路とは異なり、先に入力されたパルスの立ち下がり期間に発生したパイルアップを検出することができる。
なお、以上の説明において、パイルアップ検出回路は、入力信号のレベルが閾値レベル2より大きい期間にパイルアップを検出したが、パイルアップを検出する期間(検出期間)を決定する閾値レベルは任意に設定可能である。
ただし、入力信号のレベルが閾値レベル1より大きい期間にパイルアップを検出する場合には、検出期間の開始を、所定時間遅らせる必要がある。すなわち、生成回路6は、現在が検出期間であるかを、所定時間前の入力信号のレベルと、閾値レベル1と、を比較することにより判定する必要がある。理由は以下の通りである。
上述の通り、パルスが入力され、増減信号が0から1に遷移するタイミングにおいて、入力信号のレベルは、閾値レベル1より大きくなっている。したがって、検出期間の開始を遅らせない場合、上記のタイミングは、検出期間に含まれることになる。結果として、生成回路6は、パルスが入力されると、検出期間中に増減信号が0から1に遷移するため、パイルアップを誤検出してしまう。
これに対して、検出期間を遅らせた場合、上記のタイミングでは、所定時間前の入力信号のレベルと、閾値レベル1と、が比較される。ここで、所定時間を、パイルアップ検出信号の応答時間より長い時間に設定すると、所定時間前の入力信号は、レベルが閾値レベル1より大きくなる前の入力信号となる。結果として、上記のタイミングは、検出期間ではないと判定され、パイルアップが誤検出されなくなる。
このように、検出期間の開始を遅らせることにより、パルスが入力されたタイミングでのパイルアップの誤検出を抑制することができる。検出期間の遅延は、生成回路6が検出期間の判定を、閾値レベル1と、デジタル遅延回路などにより遅延された温度計コード信号(例えば、遅延信号)と、を比較することにより可能となる。
また、以上の説明では、図7に示すように、パルス検出回路に、無信号時のレベルより高レベルのパルスが入力されることを前提としたが、低レベルのパルスが入力されてもよい。この場合、生成回路6は、増減信号が1から0に遷移したときにパルス検出信号を出力すればよい。また、生成回路6は、入力信号のレベルが所定値より小さい期間に、増減信号が1から0に遷移したときに、パイルアップ検出信号を出力すればよい。
ここで、本実施形態における閾値レベルの設定方法について、図8を参照して説明する。本実施形態に係るパルス検出回路は、閾値レベルを多く設定するほど、パルス及びパイルアップの検出精度が向上する。しかしながら、閾値レベルを多く設定すると、アナログ比較器ACの数も多くなり、変換回路1の消費電力や回路面積が増大する。このため、消費電力や回路面積の観点では、閾値レベルは少ない方が好ましい。そこで、少ない閾値レベルでパルス及びパイルアップを精度よく検出可能な閾値レベルの設定方法として、図8に示す設定方法が考えられる。
図8は、閾値レベルの設定方法の一例を示す図である。図8において、太線は、入力信号のピークレベルの発生確率を示している。図8の例では、パルスのピークレベルの発生確率は、128で最高となり、128から離れる程低くなっている。
このようなパルスに対して、n個の閾値レベルは、ピークレベルの発生確率が高いレベル領域ほど間隔が狭く、発生確率が低いレベル領域ほど間隔が広く設定されている。すなわち、128の近傍のレベル領域では間隔が狭く、128から離れたレベル領域では間隔が広くなるように、n個の閾値レベルが設定されている。n個の閾値レベルをこのように設定することにより、n個の閾値レベルを一定間隔で設定した場合に比べて、パルス及びパイルアップの検出精度を向上させることができる。
このような閾値レベルの設定方法は、ピークレベルの発生確率をn+1等分するように、n個の閾値レベルを設定することにより実現できる。例えば、n=4の場合、4個の閾値レベルにより分割される、5個のレベル領域におけるピークレベルの発生確率が等しくなるように、閾値1〜4を設定すればよい。各レベル領域におけるピークレベルの発生確率は、図8における、太線より下側の面積と対応する。なお、図8のようなピークレベルの発生確率は、実験により求めることができる。
(第2実施形態)
第2実施形態に係るパルス検出回路について、図9を参照して説明する。図9は、本実施形態に係るパルス検出回路を示す図である。図9に示すように、本実施形態に係るパルス検出回路は、SRラッチ5の代わりに、Dラッチ7を備える。他の構成は第1実施形態と同様である。
Dラッチ7は、D入力端子と、G入力端子と、R入力端子と、を備える。D入力端子は、電源ラインに接続される。G入力端子は、デジタル比較器3から増加信号を入力される。R入力端子は、デジタル比較器4から減少信号を入力される。Dラッチ7は、増加信号及び減少信号に基づいて、増減信号を出力する。以下では、Dラッチ7は、入力信号が増加中の場合に1を出力し、減少中の場合に0を出力するものとする。このとき、Dラッチ7は、第1実施形態におけるSRラッチ5と同様の動作をする。
具体的には、Dラッチ7は、増加信号が1であり、かつ、減少信号が0である場合に1を出力する。また、Dラッチ7は、増加信号が0であり、かつ、減少信号が1である場合に0を出力する。さらに、Dラッチ7は、増加信号が0であり、かつ、減少信号が0である場合に、その時点で出力している0又は1の値を保持する。
SRラッチ5は、ループ構造を有するため、一般的なデジタル回路の設計手法における動作タイミングの解析が困難である。これに対して、Dラッチ7は、ループ構造を有さない。したがって、本実施形態のように、SRラッチ5の代わりにDラッチ7を用いることにより、動作タイミングの解析が容易なパルス検出回路を構成できる。
(第3実施形態)
第3実施形態に係る放射線検出装置100について、図10を参照して説明する。本実施形態に係る放射線検出装置100は、上述の第1実施形態又は第2実施形態に係るパルス検出回路を備える。図10は、本実施形態に係る放射線検出装置100を示す図である。図10に示すように、放射線検出装置100は、放射線検出器110と、放射線検出回路120と、を備える。
放射線検出器110は、入射した放射線に応じた信号を出力する。一般に、放射線検出器110が出力する信号は、パルスとなる。放射線検出器110は、例えば、シンチレータ及び光電子増倍管を備えるシンチレーション検出器であるが、これに限られない。放射線検出器110は、例えば、半導体検出器やガイガー=ミュラー管(GM管)であってもよい。放射線検出器110の出力信号は、放射線検出回路120に入力される。
放射線検出回路120は、放射線検出器110の出力信号を信号処理する信号処理回路である。放射線検出回路120は、放射線検出器110の出力信号に基づいて、放射線の検出や弁別を行う。放射線検出回路120は、放射線検出器110と一体に形成されてもよいし、放射線検出器110と接続可能なIC(集積回路)として形成されてもよい。図10に示すように、放射線検出回路120は、パルス検出回路121と、AD変換回路122と、カウンタ回路123と、を備える。
パルス検出回路121は、上述の第1実施形態又は第2実施形態に係るパルス検出回路である。パルス検出回路121は、放射線検出器110の出力信号を入力され、パルス及びパイルアップを検出する。パルス検出回路121がパルスを検出することにより、放射線検出器110に入射した放射線を検出することができる。パルス検出回路121が出力したパルス検出信号及びパイルアップ検出信号は、AD変換回路122に入力される。
AD変換回路122は、放射線検出器110の出力信号を入力され、AD変換する。AD変換回路122によるAD変換は、パルス検出信号及びパイルアップ検出信号により制御される。
AD変換回路122は、パルス検出信号を入力されると、AD変換を開始する。例えば、AD変換回路122は、放射線検出器110の出力信号(すなわち、パルス検出回路が検出したパルス)を積分し、積分値をAD変換し、AD変換値を出力する。これにより、放射線検出器110に入射した放射線のエネルギーを示すデジタル信号が出力される。
AD変換回路122による積分は、積分の開始から所定時間後に終了してもよいし、放射線検出器110の出力信号のレベルが所定値以下になった時点で終了してもよいし、パルス検出回路121などから終了信号を入力された時点で終了してもよい。
また、AD変換回路122は、放射線検出器110の出力信号のピーク値をサンプリングし、サンプリングしたピーク値をAD変換し、AD変換値を出力してもよい。ピーク値のサンプリングは、既存のピークホールド回路などにより可能である。なお、AD変換回路122によるAD変換方法は、上記の方法に限られず、用途に応じて任意に選択可能である。
AD変換回路122は、パイルアップ検出信号を入力されると、実行中のAD変換をリセットする。このため、パルス検出回路121によってパルスが検出された場合であっても、パイルアップが検出された場合には、AD変換は実行されない。
カウンタ回路123は、AD変換回路122が出力したAD変換値をそれぞれカウントする。カウンタ回路123がカウントしたAD変換値毎のカウント値により、放射線のエネルギースペクトルなどが得られるため、放射線を弁別することができる。
以上説明した通り、本実施形態に係る放射線検出回路120は、パイルアップが発生した場合にパルスのAD変換を行わないため、放射線のエネルギースペクトルなどが精度よく得られる。したがって、放射線を精度よく弁別することができる。
また、第1実施形態又は第2実施形態に係るパルス検出回路121を備えるため、本実施形態に係る放射線検出回路120は、消費電力を抑制し、回路面積を小さくし、動作を高速化することができる。
なお、本発明は上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって種々の発明を形成できる。また例えば、各実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除した構成も考えられる。さらに、異なる実施形態に記載した構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1:温度計コード信号変換回路、2:デジタル遅延回路、3,4:デジタル比較器、5:SRラッチ、6:検出信号生成回路、7:Dラッチ、100:放射線検出装置、110:放射線検出器、120:放射線検出回路、121:パルス検出回路、122:AD変換回路、123:カウンタ回路

Claims (12)

  1. 入力信号を温度計コード信号に変換する変換回路と、
    前記温度計コード信号を所定の遅延時間だけ遅延させた遅延信号を出力する遅延回路と、
    前記温度計コード信号と、前記遅延信号と、を比較して、前記入力信号が前記遅延時間前の前記入力信号より大きいかを示す増加信号を出力する第1の比較器と、
    前記温度計コード信号と、前記遅延信号と、を比較して、前記入力信号が前記遅延時間前の前記入力信号より小さいかを示す減少信号を出力する第2の比較器と、
    前記増加信号と前記減少信号とに基づいて、前記入力信号が増加中か減少中かを示す増減信号を出力するラッチと、
    前記温度計コード信号と、前記増減信号と、に基づいて、パルス検出信号及びパイルアップ検出信号を生成する生成回路と、
    を備えるパルス検出回路。
  2. 前記変換回路は、複数のアナログ比較器を備え、
    前記各アナログ比較器は、前記入力信号と、それぞれ異なるレベルを有する閾値信号と、を比較する
    請求項1に記載のパルス検出回路。
  3. 前記温度計コード信号は、前記アナログ比較器の出力信号により構成される
    請求項2に記載のパルス検出回路。
  4. 前記温度計コード信号は、前記入力信号のレベルを示すデジタル信号である
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のパルス検出回路。
  5. 前記生成回路は、前記増減信号が遷移すると、前記パルス検出信号を生成する
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のパルス検出回路。
  6. 前記生成回路は、前記入力信号のレベルが所定値より大きい期間に、前記増減信号が遷移すると、パイルアップ検出信号を生成する
    請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のパルス検出回路。
  7. 前記遅延回路の前記遅延時間は、前記第1の比較器及び前記第2の比較器の遅延時間より長い
    請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のパルス検出回路。
  8. 複数の前記閾値信号のレベルは、前記入力信号のピークの発生確率が高いレベル領域ほど間隔が狭く、前記発生確率が低いレベル領域ほど間隔が広くなるように設定される
    請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のパルス検出回路。
  9. 前記ラッチは、S入力端子と、R入力端子と、を備えるSRラッチであり、
    前記S入力端子は、前記増加信号を入力され、
    前記R入力端子は、前記減少信号を入力される
    請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のパルス検出回路。
  10. 前記ラッチは、G入力端子と、R入力端子と、を備えるDラッチであり、
    前記G入力端子は、前記増加信号を入力され、
    前記R入力端子は、前記減少信号を入力される
    請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のパルス検出回路。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載のパルス検出回路と、
    前記パルス検出回路の入力信号をAD変換するAD変換回路と、
    を備え、
    前記AD変換は、前記パルス検出回路の前記パルス検出信号及び前記パイルアップ検出信号により制御される
    放射線検出回路。
  12. 入射した放射線に応じたパルスを出力する放射線検出器と、
    前記放射線検出器の出力信号が入力される請求項11に記載の放射線検出回路と、
    を備える放射線検出装置。
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