JP2016225796A - アンテナ装置、及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】実装スペースが制約された電子機器内でも、良好な通信性能を確保して実装することの可能なアンテナ装置を提供する。【解決手段】電子機器30に組み込まれ、外部機器と電磁界信号を介して通信するアンテナ装置1であって、電子機器の筐体内部32に設けられ、外部機器に対向する金属板3と、その開口部12bを介して幅方向に対向する導線12aが互いに近接するように巻回して設けられ、外部機器と誘導結合されるアンテナコイル12と、を備え、アンテナコイルは、金属板の側面3aに沿って設けられる。【選択図】図2

Description

本発明は、電子機器に組み込まれ、発信器等の外部機器と電磁界信号を介して通信するアンテナ装置、及びこのアンテナ装置が組み込まれた電子機器に関する。
携帯電話機等の電子機器において、近距離非接触通信の機能を搭載するため、RFID(Radio Frequency Identification)用のアンテナモジュールが用いられている。このアンテナモジュールは、リーダライタ等の発信器に搭載されたアンテナコイルと誘導結合を利用して通信を行っている。すなわち、このアンテナモジュールは、リーダライタからの磁界をアンテナコイルが受けることによって、それを電力に変換して通信処理部として機能するICを駆動させることができる。
アンテナモジュールは、確実に通信を行うため、リーダライタからのある値以上の磁束をアンテナコイルで受ける必要がある。そのために、従来例に係るアンテナモジュールでは、携帯電話機等の筐体にループコイルを設け、このコイルでリーダライタからの磁束を受けている。携帯電話機等の電子機器に組み込まれたアンテナモジュールは、機器内部の基板やバッテリパック等の金属板がリーダライタからの磁界を受けることによって発生する渦電流のために、リーダライタからの磁束が跳ね返されてしまう。例えば、携帯電話機の筐体表面で考えると、リーダライタから来る磁界は、筐体表面の外周部分が強くなり、筐体表面の真ん中付近が弱くなる傾向にある。
このため、電子機器に内蔵して用いるNFCアンテナモジュールの通信効率を高めるために、機器内部の基板やバッテリパック等の金属板の端部に配置する方法が開発されている。当該NFCアンテナモジュールを金属板の端部に配置する方法として、例えば、特許文献1及び2には、磁性体の一部を側部に折り曲げる方法が提案され、特許文献3には、金属板と筐体の間に実装する細長いアンテナ装置が提案されている。
特許第4013987号公報 特許第5472153号公報 特開2012−217133号公報
しかしながら、側面に磁性体の一部を折り曲げるタイプでは、その厚みが加わって実装上の制約が生じることが懸念される。また、金属板と筐体の隙間に細長いアンテナ装置を実装するタイプでは、主たる金属板と筐体の間にアンテナ装置を設けるのに十分な間隙がない場合、かかるアンテナ装置を実装出来ない等の問題があった。特に、電子機器の小型化や高機能化が進むにつれて、アンテナ装置の実装スペースの制約を受けることが多くなることから、狭小スペースでの実装可能化を実現するために、アンテナ装置をバッテリやLCDモジュール等の金属板の端部に沿って折り曲げて設置した上で、良好な通信性能を確保する必要がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、実装スペースが制約された電子機器内において、アンテナコイルを金属板の端部に沿って折り曲げて実装しても、良好な通信性能を確保することの可能な、新規かつ改良されたアンテナ装置、及び電子機器を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、電子機器に組み込まれ、外部機器と電磁界信号を介して通信するアンテナ装置であって、前記電子機器の筐体内部に設けられ、前記外部機器に対向する金属板と、その開口部を介して幅方向に対向する導線が互いに近接するように略短冊形状に巻回して設けられ、その幅が前記金属板の厚さより大きい構成となっており、前記外部機器と誘導結合されるアンテナコイルと、磁性体から形成され、前記アンテナコイルの一部と重畳して設けられる磁性シートと、を備え、前記アンテナコイルは、前記金属板の側面に沿って設けられ、前記アンテナコイルの前記金属板の前記側面と重複した領域からはみ出た部位が前記金属板の頂面又は底面の少なくとも何れかに沿って折り曲げられる構成となっている。
本発明の一態様によれば、アンテナ装置を金属板の側面に沿って設けて、かつ、アンテナコイルの金属板の側面からはみ出た部位を金属板の底面等に沿って折り曲げることによって、金属板の側面近傍の限られた狭小スペースに実装しても、良好な通信性能を確保できる。
このとき、本発明の一態様では、前記磁性シートは、前記アンテナコイルの一部と重畳するように前記開口部を貫通して設けられることとしてもよい。
このようにすれば、通信時に外部機器から送られる磁束をアンテナコイルの中心側に誘導できるので、アンテナの通信特性を良好とした上で金属板の側面近傍の限られた狭小スペースに実装できる。
また、本発明の一態様では、前記アンテナコイルは、その長手方向に前記開口部を縦断する中心線を介して前記導線が一方向に周回する一方側部と前記導線が他方向に周回する他方側部に二分され、前記磁性シートは、前記一方側部に対して、その外側で重畳し、前記他方側部に対して、その内側で重畳するように前記開口部を貫通して設けられ、前記アンテナコイルは、前記一方側部が前記金属板の前記側面に直接対向し、前記他方側部が前記金属板の前記底面に沿って折り曲げられる構成となっていることとしてもよい。
このようにすれば、アンテナコイルで発生する磁界の分布をより広げられるので、金属板の側面近傍の限られた狭小スペースに折り曲げて実装しても、良好な通信性能を確保できる。
また、本発明の一態様では、前記アンテナコイルは、その長手方向に前記開口部を縦断する中心線を介して前記導線が一方向に周回する一方側部と前記導線が他方向に周回する他方側部に二分され、前記磁性シートは、前記一方側部に対して、その内側で重畳し、前記他方側部に対して、その外側で重畳するように前記開口部を貫通して設けられ、前記アンテナコイルは、前記一方側部が前記金属板の前記側面に前記磁性シートを介して対向し、前記他方側部が前記金属板の前記底面に沿って折り曲げられる構成となっていることとしてもよい。
このようにすれば、アンテナコイルで発生する磁界の分布をより広げられるので、金属板の側面近傍の限られた狭小スペースに折り曲げて実装しても、良好な通信性能を確保できる。
また、本発明の一態様では、前記アンテナコイルは、その長手方向に前記開口部を縦断する中心線を介して前記導線が一方向に周回する一方側部と前記導線が他方向に周回する他方側部に二分され、前記磁性シートは、前記一方側部又は前記他方側部の何れか一方にのみ重畳して設けられることとしてもよい。
このようにすれば、アンテナコイルで発生する磁界の分布をより広げられるので、金属板の側面近傍の限られた狭小スペースに折り曲げて実装しても、良好な通信性能を確保できる。
また、本発明の一態様では、前記アンテナコイルは、その長手方向に前記開口部を縦断する中心線を介して前記導線が一方向に周回する一方側部と前記導線が他方向に周回する他方側部に二分され、前記一方側部の端部側が前記金属板の前記頂面に沿って折り曲げられ、かつ、前記他方側部の端部側が前記金属板の前記底面に沿って折り曲げられる構成となっていることとしてもよい。
このようにすれば、アンテナコイルで発生する磁界の分布を金属板の頂面側及び裏面側の双方を含めて広げられるので、金属板の側面近傍の限られた狭小スペースに実装した上でアンテナの通信特性を良好にできる。
また、本発明の他の態様は、前述した何れかに記載のアンテナ装置が組み込まれ、外部機器と電磁界信号を介して通信可能な電子機器である。
本発明の他の態様によれば、アンテナ装置を限られた狭小スペースに実装しても、良好なアンテナ通信特性を確保できるので、良好なアンテナ通信特性を確保可能な電子機器の設計自由度が向上する。
以上説明したように本発明によれば、アンテナコイルを金属板の側面に沿って折り曲げて設けることによって、金属板の側面近傍の限られた狭小スペースに実装しても、良好な通信性能を確保できる。
本発明の一実施形態に係るアンテナ装置が適用される無線通信システムの概略構成を示す斜視図である。 (A)は、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置の一例を示す斜視図であり、(B)は、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置の配置を説明するための断面図である。 (A)は、本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置の一例を示す斜視図であり、(B)は、本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置の配置を説明するための断面図である。 (A)は、本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置の一例を示す斜視図であり、(B)は、本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置の配置を説明するための断面図である。 (A)は、本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置の一例を示す斜視図であり、(B)は、本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置の配置を説明するための断面図である。 (A)は、本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置の一例を示す斜視図であり、(B)は、本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置の配置を説明するための断面図である。 (A)は、本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置の一例を示す斜視図であり、(B)は、本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置の配置を説明するための断面図である。 (A)は、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置の比較例となるアンテナ装置の概略構成を示す斜視図であり、(B)は、図8(A)に示すアンテナ装置の磁界強度を示す図である。 (A)は、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置の他の比較例となるアンテナ装置の概略構成を示す斜視図であり、(B)は、図9(A)に示すアンテナ装置の磁界強度を示す図である。 本発明の一実施形態に係るアンテナ装置の実施例の磁界強度を示す図である。 本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置の実施例の磁界強度を示す図である。 本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置の実施例の磁界強度を示す図である。 本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置の実施例の磁界強度を示す図である。 本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置の実施例の磁界強度を示す図である。 (A)は、本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置の他の比較例となるアンテナ装置の概略構成を示す斜視図であり、(B)は、本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置の他の比較例となるアンテナ装置の配置を説明するための断面図であり、(C)は、図15(A)に示すアンテナ装置の磁界強度を示す図である。 本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置の実施例の磁界強度を示す図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
まず、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置の構成について、図面を使用しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置が適用される無線通信システムの概略構成を示す斜視図であり、図2(A)は、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置の一例を示す斜視図であり、図2(B)は、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置の配置を説明するための断面図である。
本実施形態に係るアンテナ装置1は、電子機器30に組み込まれ、外部機器と電磁界信号を介して通信する装置であって、例えば、図1に示すようなRFID用の無線通信システム100に組み込まれて使用される。
無線通信システム100は、図1に示すように、電子機器30に備わるアンテナ装置1と、アンテナ装置1に対するアクセスを行う外部機器となるリーダライタ40とを含む。ここで、アンテナ装置1とリーダライタ40とは、図1に示す三次元直交座標系XYZのXY平面において互いに対向するように配置されているものとする。
リーダライタ40は、XY平面において互いに対向するアンテナ装置1に対して、Z軸方向に磁界を発信する発信器として機能し、具体的には、アンテナ装置1に向けて磁界を発信するアンテナ41と、アンテナ41を介して誘導結合されたアンテナ装置1と通信を行う制御基板42とを備える。
すなわち、リーダライタ40は、アンテナ41と電気的に接続された制御基板42が配設されている。この制御基板42には、一又は複数の集積回路チップ等の電子部品からなる制御回路43が実装されている。この制御回路43は、アンテナ装置1から受信されたデータに基づいて、各種の処理を実行する。
例えば、制御回路43は、アンテナ装置1に対してデータを送信する場合、データを符号化し、符号化したデータに基づいて、所定の周波数(例えば、13.56MHz)の搬送波を変調し、変調した変調信号を増幅し、増幅した変調信号でアンテナ41を駆動する。また、制御回路43は、アンテナ装置1からデータを読み出す場合、アンテナ41で受信されたデータの変調信号を増幅し、増幅したデータの変調信号を復調し、復調したデータを復号する。
なお、制御回路43では、一般的なリーダライタで用いられる符号化方式及び変調方式が用いられ、例えば、マンチェスタ符号化方式やASK(Amplitude Shift Keying)変調方式が用いられている。また、以下では、非接触通信システムにおけるアンテナ装置等について説明をするが、Qi(チー)等の非接触充電システムについても同様に適用することができるものとする。
アンテナ装置1は、例えば、リーダライタ40とXY平面において対向するように配置される携帯電話機等の電子機器30の筐体32の内部に組み込まれる。本実施形態では、アンテナ装置は、誘導結合されたリーダライタ40との間で通信可能となるアンテナコイル12が実装されたアンテナ基板11(図2(A)参照)を有するアンテナモジュール2と、アンテナコイル12に流れる電流により駆動し、リーダライタ40との間で通信を行う通信処理部13と、金属板3とを備える。
アンテナモジュール2は、電子機器30の筐体32(図2(A)参照)の内部に設けられ、誘導結合されたリーダライタ40との間で通信を行う。本実施形態では、図1に示すように、アンテナモジュール2は、アンテナ基板11と、通信処理部13と、接続部14とを備える。
アンテナ基板11には、例えばフレキシブルフラットケーブル等の可撓性の導線12aがパターンニング処理等をすることによって形成されるアンテナコイル12と、アンテナコイル12と通信処理部13とを電気的に接続する端子部14とが実装されている。
アンテナコイル12は、リーダライタ40から発信される磁界を受けると、リーダライタ40と誘導結合によって磁気的に結合され、変調された電磁波を受信して、端子部14を介して受信信号を通信処理部13に供給する機能を有する。本実施形態では、アンテナコイル12は、図2(A)に示すように、長手方向に細長い略短冊形状をなし、外形に沿ってアンテナコイル12の1本の導線12aが周回されており、その中心側が開口部12bとなっている。すなわち、アンテナコイル12は、その開口部12bを介して幅方向(図2(A)に示すX方向)に対向する導線12aが互いに近接するように巻回して設けられる。また、アンテナコイル12は、導線12aが周回する主面が通信時にリーダライタ40と図1に示すXY平面において対向するように配置される。
通信処理部13は、アンテナコイル12に流れる電流により駆動し、リーダライタ40との間で通信を行う。具体的に、通信処理部13は、受信された変調信号を復調し、復調したデータを復号して、復号したデータを、当該通信処理部13が有する内部メモリに書き込む。また、通信処理部13は、リーダライタ40に送信するデータを内部メモリから読み出し、読み出したデータを符号化し、符号化したデータに基づいて搬送波を変調し、誘導結合によって磁気的に結合されたアンテナコイル12を介して変調された電波をリーダライタ40に送信する。なお、通信処理部13は、アンテナコイル12に流れる電力ではなく、電子機器内に組み込まれたバッテリパックや外部電源等の電力供給手段から供給された電力によって駆動してもよい。
金属板3は、電子機器30の筐体32内に設けられ、外部機器となるリーダライタ40に対向する第1の導電体となる。金属板3は、例えば、携帯電話やスマートフォン、又はタブレットPC等の電子機器の筐体内に設けられ、アンテナモジュール2の通信時にリーダライタ40に対向する第1の導電体を構成するものである。当該第1の導電体として、例えば、スマートフォンの筐体の内面に貼付されたメタルカバーや、スマートフォン内に収納されたバッテリパックの金属筐体、あるいは、タブレットPCの液晶モジュールの裏面に設けられた金属板等が相当する。
バッテリパック等の金属板3は、電気を比較的よく流すので、外部から交流磁界が加わると渦電流が発生し、磁界を跳ね返してしまう。このような外部から交流磁界が加わるときの磁界分布を調べると、リーダライタ40と対向した金属板3の外縁側の磁界が強いという特性を有する。このため、本実施形態では、アンテナモジュール2のアンテナコイル12を携帯電話機30の筐体32内部に設けられたバッテリパック等の金属板3の外縁側に設けている。このように、アンテナコイル12を金属板3の外縁側に設けることによって、携帯電話機等の電子機器30に組み込んだ際に当該電子機器30の小型化を図りつつ、リーダライタ40との間で良好な通信特性が実現される。
本実施形態では、アンテナコイル12は、例えば、図2(A)に示すような三次元直交座標系XYZのXZ平面上であって、図2(B)に示すように、携帯電話機30の筐体32内部に設けられたバッテリパック等の金属板3の側面3aと、筐体32の内周壁32aとの間に配置され、金属板3の側面3aに沿って設けられる。すなわち、アンテナコイル12は、金属板3のリーダライタ40との対向面となる頂面側でなく、側面3aに開口部12bが向くように設けられている。
また、本実施形態では、アンテナコイル12は、導線12aを略短冊形状に巻回して設けられており、その長手方向に開口部12bを縦断する中心線L1を介して、導線12aが一方向に周回する一方側部12a1と導線12aが他方向に周回する他方側部12a2に二分される構成となっている。さらに、本実施形態では、アンテナコイル112により大きな誘導起電力を発生させることによって通信性能を高めるために、図2(B)に示すように、アンテナコイル12の幅が金属板3の厚さより大きい構成となっている。
そして、本実施形態では、アンテナ装置1は、アンテナコイル12の金属板3の側面3aと重複した領域からはみ出た部位が金属板3の底面3bに沿って折り曲げられる構成となっている。本実施形態では、図2(B)に示すように、他方側部12a2がアンテナコイル12の金属板3の側面3aと重複した領域からはみ出た部位となるので、当該他方側部12a2が金属板3の底面3bに沿って折り曲げられる構成となっている。
さらに、本実施形態では、アンテナ通信性能をより良好にするために、図2(A)及び(B)に示すように、磁性シート20をアンテナコイル12の一部と重畳するように、設けられている。磁性シート20は、酸化鉄や酸化クロム、コバルト、フェライト等の磁性体から形成され、アンテナモジュール2(図1参照)の通信特性を高めるために、当該アンテナモジュール2の通信時にリーダライタ40(図1参照)から送られる磁束をアンテナコイル12の中心側に向けて誘導する機能を有する。
このように本実施形態では、長手方向に細長く、かつ、その幅が金属板3の厚さより大きい略短冊形状のアンテナコイル12を中心線L1で折り曲げて、一方側部12a1を金属板3の側面3aと電子機器30の筐体32の内周壁32aとの間、他方側部12a2を金属板3の底面3bと筐体32の底面32bとの間の狭小スペースに配置する構成となっている。本発明者は、前述した本発明の目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、特に、アンテナコイル12の形状が長手方向に細長い略短冊形状であり、かつ、その幅が金属板3の厚さより大きい場合に、アンテナコイル12を金属板3のリーダライタ40との対向面側に設けずに、一方側部12a1が金属板3の側面3a、他方側部12a2が金属板3の底面3bにそれぞれ対向するように折り曲げて設けても、アンテナ装置1の通信性能を劣化させずに、良好な通信機能を維持できることを見出した。
このため、本実施形態では、アンテナコイル12を金属板3の側面3aに沿って設けてから、当該アンテナコイル12を中心線L1で折り曲げて、他方側部12a2が金属板3の底面3bに沿うように設けることによって、限られた狭小スペースに実装しても良好な通信性能を確保されるので、電子機器30の小型薄型化の要請に対応できるようになっている。また、アンテナ装置1の通信性能を高めるために、アンテナコイル12の面積をより大きくしても、アンテナコイル12を金属板3の側面3aに沿って設けてから、当該アンテナコイル12の金属板3の側面3aからはみ出た部位となる他方側部12a2を金属板3の底面3bに沿うように折り曲げて設けることによって、通信性能を劣化させずに、電子機器30の内部における狭小スペースでの実装が可能となるので、当該電子機器30の設計自由度が向上する。
なお、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置1は、図2(A)及び(B)の構成に限定されない。すなわち、通信時に外部機器から送られる磁束をアンテナコイル112の中心側に誘導することによって、アンテナの通信特性を向上させるために、アンテナ装置101は、図3(A)及び(B)に示すように、磁性シート120がアンテナコイル112の一部と重畳するように、当該アンテナコイル112の開口部112bを貫通して設けられる構成としてもよい。
本実施形態では、磁性シート120は、一方側部112a1に対して、その外側で重畳し、他方側部112a2に対して、その内側で重畳するように開口部112bを貫通して設けられ、アンテナコイル112は、一方側部112a1が金属板103の側面103aに直接対向し、他方側部112a2が金属板103の底面103bに沿って折り曲げられる構成となっている。すなわち、本実施形態では、長手方向に細長く、かつ、その幅が金属板103の厚さより大きい略短冊形状のアンテナコイル112を中心線L1で折り曲げて、一方側部112a1を金属板103の側面103aと電子機器130の筐体132の内周壁132aとの間、他方側部112a2を金属板103の底面103bと筐体132の底面132bとの間の狭小スペースに配置する構成となっている。
このように、磁性シート120をアンテナコイル112の一部と重畳するように、アンテナコイル112の開口部112bに貫通して設けることによって、アンテナコイル112で発生する磁界の分布をより広げられるので、金属板103の側面103aの近傍の限られた狭小スペースにアンテナ装置101を実装する際に、アンテナの通信特性をより良好な状態にすることができる。特に、本実施形態では、磁性シート120が一方側部112a1に対して、その外側で重畳し、他方側部112a2に対して、その内側で重畳するように開口部112bを貫通して設けられているので、アンテナコイル112で発生する磁界の分布を金属板103の側面103aを含めて、その周辺部により広範囲に広げられる。このため、金属板103の側面103aの近傍の限られた狭小スペースにアンテナ装置101を折り曲げて実装する際に、アンテナの通信特性をより良好な状態にすることができる。
また、図4(A)及び(B)に示すように、磁性シート220がアンテナコイル212の一部と重畳するように、当該アンテナコイル212の開口部212bを貫通して設けられる構成とするために、他の態様としてもよい。本実施形態のアンテナコイル212は、磁性シート220が一方側部212a1に対して、その内側で重畳し、他方側部212a2に対して、その外側で重畳するように開口部212bを貫通して設けることによって、一方側部212a1が金属板203の側面203aに磁性シート220を介して対向し、他方側部212a2が金属板203の底面203bに沿って折り曲げられる構成としてもよい。すなわち、本実施形態では、長手方向に細長く、かつ、その幅が金属板203の厚さより大きい略短冊形状のアンテナコイル212を中心線L1で折り曲げて、一方側部212a1を金属板203の側面203aと電子機器230の筐体232の内周壁232aとの間、他方側部212a2を金属板203の底面203bと筐体232の底面232bとの間の狭小スペースに配置する構成となっている。
このように、磁性シート220をアンテナコイル212の一部と重畳するように、アンテナコイル212の開口部212bに貫通して設けることによって、アンテナコイル212で発生する磁界の分布をより広げられるので、金属板203の側面203aの近傍の限られた狭小スペースにアンテナ装置201を実装する際に、アンテナの通信特性をより良好な状態にすることができる。特に、本実施形態では、磁性シート220が一方側部212a1に対して、その内側で重畳し、他方側部212a2に対して、その外側で重畳するように開口部212bを貫通して設けられているので、アンテナコイル212で発生する磁界の分布を金属板203の側面203aを含めて、その周辺部により広範囲に広げられる。このため、金属板203の側面203aの近傍の限られた狭小スペースにアンテナ装置201を折り曲げて実装する際に、アンテナの通信特性をより良好な状態にすることができる。
なお、磁性シート20、120、220の設け方は、前述の各実施形態の態様に限定されない。すなわち、図5(A)及び(B)に示すように、磁性シート320は、一方側部312a1には、重畳せずに、他方側部312a2のみに重畳してもよい。また、図6(A)及び(B)に示すように、磁性シート420は、一方側部412a1のみに重畳し、他方側部412a2には、重畳しないようにしてもよい。このように、磁性シート320、420を一方側部412a1又は他方側部312a2の何れか一方にのみ重畳して設けても、アンテナコイル312、412で発生する磁界の分布をより広げられるので、金属板303、403の側面303a、403aの近傍の限られた狭小スペースに折り曲げて実装しても、良好な通信性能を確保できる。
さらに、図7(A)及び(B)に示すように、長手方向に細長く、かつ、その幅が金属板503の厚さより大きい略短冊形状のアンテナコイル512の一方側部512a1の端部側が金属板503の頂面503cに沿って折り曲げられ、かつ、他方側部512a2の端部側が金属板503の底面503bに沿って折り曲げられる構成としてもよい。すなわち、本実施形態では、略短冊形状のアンテナコイル512を幅方向の両端側でそれぞれ折り曲げて、導線512aが設けられる一方側部512a1の端部側を金属板503の頂面503cに沿うようにして、開口部512bを金属板503の側面503aと電子機器530の筐体532の内周壁532aとの間に沿うようにして、かつ、導線512aが設けられる他方側部512a2を金属板503の底面503bと筐体532の底面532bとの間の狭小スペースに配置する構成となっている。アンテナ装置501をこのような構成とすることによって、アンテナコイル512で発生する磁界の分布を金属板503の頂面側及び裏面側の双方を含めて広げられるので、金属板503の側面近傍の限られた狭小スペースに実装した上でアンテナの通信特性を良好にできる。
次に、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置の検討評価の実施例について、図面を使用しながら説明する。なお、本発明は、本実施例に限定されるものではない。
まず、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置のアンテナコイルの構成の変化に基づく、磁界強度の検証結果を示す実施例について、図面を使用しながら説明する。
図8(A)は、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置の比較例となるアンテナ装置の概略構成を示す斜視図であり、図8(B)は、図8(A)に示すアンテナ装置の磁界強度を示す図である。当該比較例となるアンテナ装置601として、30mm×5mmで導線が4ターンのアンテナコイル612を、50mm×50mm×5mmのアルミニウム製の筐体632に備わる金属板603の側面603aに設けた場合において、当該アンテナ装置601の端子に0.1Wの電力を給電した状態におけるアンテナコイル612に発生する磁界強度の分布について、当該アンテナコイル612の断面を観察した。図8(B)に示すように、金属板603の側面603aからその周辺に強い磁界分布が現れることが分かった。
図9(A)は、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置の他の比較例となるアンテナ装置の概略構成を示す斜視図であり、図9(B)は、図9(A)に示すアンテナ装置の磁界強度を示す図である。当該比較例となるアンテナ装置701として、図8(A)に示す比較例よりもアンテナコイル712の幅を2倍に広げたものを使用して、当該アンテナコイル712に発生しる磁界強度を観察した。すなわち、本比較例では、30mm×10mmで導線が4ターンのアンテナコイル712を50mm×50mm×5mmのアルミニウム製の筐体732に備わる金属板703の側面703aに設けた場合において、当該アンテナ装置701の端子に0.1Wの電力を給電した状態におけるアンテナコイル712に発生する磁界強度の分布について、当該アンテナコイル712の断面を観察した。
図9(B)に示すように、金属板703の側面703aからアンテナコイル712がはみ出た部分も含めて、その周辺に強い磁界分布が現れることが分かった。すなわち、アンテナコイル712の幅を広げることによって、アンテナコイル712に発生する磁界強度の分布が拡大することが分かった。
次に、図9(A)の比較例のアンテナコイル712の磁界強度の分布結果を踏まえて、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置1(図2参照)の実施例の磁界強度分布を観察した。本実施例では、30mm×10mmで導線が4ターンのアンテナコイル12の金属板3の側面3aからはみ出た部分を折り曲げて、50mm×50mm×5mmのアルミニウム製の筐体32に備わる金属板3の側面3aに設けた場合において、当該アンテナ装置1の端子に0.1Wの電力を給電した状態におけるアンテナコイル12に発生する磁界強度の分布について、当該アンテナコイル12の断面を観察した。
図10は、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置1(図2参照)の実施例の磁界強度を示す図である。図10に示すように、金属板3の側面3aからアンテナコイル12のはみ出た部分を折り曲げることによって、金属板3の側面3aから底面3bに至るまで、その周辺に強い磁界分布が現れることが分かった。すなわち、アンテナコイル12を折り曲げることによって、アンテナコイル12に発生する磁界強度の分布領域を金属板3の側面3aから底面3bに至るまで拡大することが分かった。
次に、本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置101(図3参照)の実施例の磁界強度分布を観察した。本実施例では、30mm×10mmで導線が4ターンのアンテナコイル112の金属板103の側面103aからはみ出た部分を折り曲げて、50mm×50mm×5mmのアルミニウム製の筐体132に備わる金属板103の側面103aに設けた場合において、当該アンテナ装置101の端子に0.1Wの電力を給電した状態におけるアンテナコイル112に発生する磁界強度の分布について、当該アンテナコイル112の断面を観察した。
図11は、本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置101の実施例の磁界強度を示す図である。図11に示すように、金属板103の側面103aからアンテナコイル112のはみ出た部分を折り曲げることによって、金属板103の側面103aから底面103bに至るまで、その周辺に強い磁界分布が現れることが分かった。
本実施例では、磁性シート120が一方側部112a1に対して、その外側で重畳し、他方側部112a2に対して、その内側で重畳するように開口部112bを貫通して設けられているので、アンテナコイル112で発生する磁界の分布を金属板103の側面103aを含めて、その周辺部により広範囲に拡大されることが分かった。特に、本実施例では、金属板103の側面103aのみならず、金属板103の頂面側と底面側の双方に至るまで一定の大きさの強度を有する磁界が分布することが分かった。このことから、本実施例にかかるアンテナ装置101は、所定の大きさ以上の強度を有する磁界の分布範囲がより拡大されることが分かった。
次に、本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置201(図4参照)の実施例の磁界強度分布を観察した。本実施例では、30mm×10mmで導線が4ターンのアンテナコイル212の金属板203の側面203aからはみ出た部分を折り曲げて、50mm×50mm×5mmのアルミニウム製の筐体232に備わる金属板203の側面203aに設けた場合において、当該アンテナ装置201の端子に0.1Wの電力を給電した状態におけるアンテナコイル212に発生する磁界強度の分布について、当該アンテナコイル212の断面を観察した。
図12は、本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置201の実施例の磁界強度を示す図である。図12に示すように、金属板203の側面203aからアンテナコイル212のはみ出た部分を折り曲げることによって、金属板203の側面203aから底面203bに至るまで、その周辺に強い磁界分布が現れることが分かった。
本実施例では、磁性シート220が一方側部212a1に対して、その内側で重畳し、他方側部212a2に対して、その外側で重畳するように開口部212bを貫通して設けられているので、アンテナコイル212で発生する磁界の分布を金属板203の側面203aを含めて、その周辺部により広範囲に拡大されることが分かった。特に、本実施例では、金属板203の側面203aのみならず、金属板203の底面側に至るまで一定の大きさの強度を有する磁界が分布することが分かった。このことから、本実施例にかかるアンテナ装置201は、前述した実施例のアンテナ装置101より磁界分布範囲の拡大を図れなかったものの、前述した実施例のアンテナ装置1より磁界分布範囲が拡大されており、所定の大きさ以上の強度を有する磁界の分布範囲が拡大されることが分かった。
次に、本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置301(図5参照)の実施例の磁界強度分布を観察した。本実施例では、30mm×10mmで導線が4ターンのアンテナコイル312の金属板303の側面303aからはみ出た部分を折り曲げて、50mm×50mm×5mmのアルミニウム製の筐体332に備わる金属板303の側面303aに設けた場合において、当該アンテナ装置301の端子に0.1Wの電力を給電した状態におけるアンテナコイル312に発生する磁界強度の分布について、当該アンテナコイル312の断面を観察した。
図13は、本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置301の実施例の磁界強度を示す図である。図13に示すように、金属板303の側面303aからアンテナコイル312のはみ出た部分を折り曲げることによって、金属板303の側面303aから底面303bに至るまで、その周辺に強い磁界分布が現れることが分かった。
本実施例では、磁性シート320が他方側部312a2の内側のみに重畳して設けられているので、アンテナコイル312で発生する磁界の分布を金属板303の底面303bを中心に、その周辺部により広範囲に拡大されることが分かった。特に、本実施例では、金属板303の底面303bのみならず、金属板303の側面側に至るまで一定の大きさの強度を有する磁界が分布することが分かった。このことから、本実施例にかかるアンテナ装置301は、前述したアンテナ装置101、201の実施例より磁界の分布範囲が狭まるものの、所定の大きさ以上の強度を有する磁界の分布範囲が拡大されることが分かった。
次に、本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置401(図6参照)の実施例の磁界強度分布を観察した。本実施例では、30mm×10mmで導線が4ターンのアンテナコイル412の金属板403の側面403aからはみ出た部分を折り曲げて、50mm×50mm×5mmのアルミニウム製の筐体432に備わる金属板403の側面403aに設けた場合において、当該アンテナ装置401の端子に0.1Wの電力を給電した状態におけるアンテナコイル412に発生する磁界強度の分布について、当該アンテナコイル412の断面を観察した。
図14は、本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置401の実施例の磁界強度を示す図である。図14に示すように、金属板403の側面403aからアンテナコイル412のはみ出た部分を折り曲げることによって、金属板403の側面403aから底面403bに至るまで、その周辺に強い磁界分布が現れることが分かった。
本実施例では、磁性シート420が一方側部412a1の内側のみに重畳して設けられているので、アンテナコイル412で発生する磁界の分布を金属板403の側面403aを中心に、その周辺部により広範囲に拡大されることが分かった。特に、本実施例では、金属板403の側面403aのみならず、金属板403の頂面及び底面側に至るまで一定の大きさの強度を有する磁界が分布することが分かった。このことから、本実施例にかかるアンテナ装置401は、前述したアンテナ装置101、201の実施例より磁界の分布範囲が狭まるものの、所定の大きさ以上の強度を有する磁界の分布範囲が拡大されることが分かった。
以上の磁界強度の検証結果から、前述した本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置101の実施例の磁界分布の広がりが一番大きいことから、より良好な通信性能を確保できることが分かった。すなわち、より良好なアンテナの通信性能を確保するために、アンテナコイル112の開口部112bに磁性シート120を貫通させて設ける際に、磁性シート120が一方側部112a1に対して、その外側で重畳し、他方側部112a2に対して、その内側で重畳するように、開口部112bを貫通させて、一方側部112a1が金属板103の側面103aに対向し、他方側部112a2が磁性シート120を介して金属板103の底面103bに対向する構成とすることが好ましいことが分かった。
図15(A)は、本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置の他の比較例となるアンテナ装置の概略構成を示す斜視図であり、図15(B)は、本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置の他の比較例となるアンテナ装置の配置を説明するための断面図であり、図15(C)は、図15(A)に示すアンテナ装置の磁界強度を示す図である。
当該比較例となるアンテナ装置801として、30mm×15mmで導線が4ターンのアンテナコイル812を、50mm×50mm×15mmのアルミニウム製の筐体832に備わる金属板803の側面803aに設けた場合において、当該アンテナ装置801の端子に0.1Wの電力を給電した状態におけるアンテナコイル812に発生する磁界強度の分布について、当該アンテナコイル812の断面を観察した。図15(C)に示すように、アンテナコイル812が設けられている部位を中心に、金属板803の側面803aからその周辺に強い磁界分布が現れることが分かった。
次に、本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置501(図7参照)の実施例の磁界強度分布を観察した。本実施例では、30mm×15mmで導線が4ターンのアンテナコイル512の金属板503の側面503aからはみ出た部分を両端部側からそれぞれ折り曲げて、50mm×50mm×5mmのアルミニウム製の筐体532に備わる金属板503の側面503aに設けた場合において、当該アンテナ装置501の端子に0.1Wの電力を給電した状態におけるアンテナコイル512に発生する磁界強度の分布について、当該アンテナコイル512の断面を観察した。
図16は、本発明の他の一実施形態に係るアンテナ装置501の実施例の磁界強度を示す図である。図16に示すように、アンテナコイル512の導線512aが設けられている部位を中心に、金属板503の頂面側の端部と底面側の端部のそれぞれを中心として、その周辺に強い磁界分布が現れることが分かった。このことから、本実施例におけるアンテナ装置501は、金属板503の表面及び裏面の双方からの通信性能が必要とされるノート型パソコン等に好適なことが分かった。
なお、上記のように本発明の各実施形態及び各実施例について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは、当業者には、容易に理解できるであろう。従って、このような変形例は、全て本発明の範囲に含まれるものとする。
例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義又は同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、アンテナ装置、及び電子機器の構成、動作も本発明の各実施形態及び各実施例で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
1、101、201、301、401、501 アンテナ装置、2 アンテナモジュール、3、103、203、303、403、503 金属板(第1の導電体)、3a、103a、203a、303a、403a、503a (金属板の)側面、3b、103b、203b、303b、403b、503b (金属板の)底面、11、111、211、311、411、511 アンテナ基板、12、112、212、312、412、512 アンテナコイル、12a、112a、212a、312a、412a、512a 導線、12a1、112a1、212a1、312a1、412a1、512a1 一方側部、12a2、112a2、212a2、312a2、412a2、512a2 他方側部、12b、112b、212b、312b、412b、512b 開口部、13 通信処理部、14 端子部、220、320、420、520 磁性シート、30 電子機器、32 筐体、32a (筐体の)内周壁、40 リーダライタ(外部機器)、41 アンテナ、42 制御基板、43 制御回路、L1 中心線

Claims (7)

  1. 電子機器に組み込まれ、外部機器と電磁界信号を介して通信するアンテナ装置であって、
    前記電子機器の筐体内部に設けられ、前記外部機器に対向する金属板と、
    その開口部を介して幅方向に対向する導線が互いに近接するように略短冊形状に巻回して設けられ、その幅が前記金属板の厚さより大きい構成となっており、前記外部機器と誘導結合されるアンテナコイルと、
    磁性体から形成され、前記アンテナコイルの一部と重畳して設けられる磁性シートと、を備え、
    前記アンテナコイルは、前記金属板の側面に沿って設けられ、前記アンテナコイルの前記金属板の前記側面と重複した領域からはみ出た部位が前記金属板の頂面又は底面の少なくとも何れかに沿って折り曲げられる構成となっているアンテナ装置。
  2. 前記磁性シートは、前記アンテナコイルの一部と重畳するように前記開口部を貫通して設けられる請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記アンテナコイルは、その長手方向に前記開口部を縦断する中心線を介して前記導線が一方向に周回する一方側部と前記導線が他方向に周回する他方側部に二分され、
    前記磁性シートは、前記一方側部に対して、その外側で重畳し、前記他方側部に対して、その内側で重畳するように前記開口部を貫通して設けられ、
    前記アンテナコイルは、前記一方側部が前記金属板の前記側面に直接対向し、前記他方側部が前記金属板の前記底面に沿って折り曲げられる構成となっている請求項2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記アンテナコイルは、その長手方向に前記開口部を縦断する中心線を介して前記導線が一方向に周回する一方側部と前記導線が他方向に周回する他方側部に二分され、
    前記磁性シートは、前記一方側部に対して、その内側で重畳し、前記他方側部に対して、その外側で重畳するように前記開口部を貫通して設けられ、
    前記アンテナコイルは、前記一方側部が前記金属板の前記側面に前記磁性シートを介して対向し、前記他方側部が前記金属板の前記底面に沿って折り曲げられる構成となっている請求項2に記載のアンテナ装置。
  5. 前記アンテナコイルは、その長手方向に前記開口部を縦断する中心線を介して前記導線が一方向に周回する一方側部と前記導線が他方向に周回する他方側部に二分され、
    前記磁性シートは、前記一方側部又は前記他方側部の何れか一方にのみ重畳して設けられる請求項1に記載のアンテナ装置。
  6. 前記アンテナコイルは、その長手方向に前記開口部を縦断する中心線を介して前記導線が一方向に周回する一方側部と前記導線が他方向に周回する他方側部に二分され、前記一方側部の端部側が前記金属板の前記頂面に沿って折り曲げられ、かつ、前記他方側部の端部側が前記金属板の前記底面に沿って折り曲げられる構成となっている請求項1に記載のアンテナ装置。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項に記載のアンテナ装置が組み込まれ、外部機器と電磁界信号を介して通信可能な電子機器。
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