JP2016224489A - 浸水防止構造体 - Google Patents

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Keitaro Nishiyama
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Abstract

【課題】 構造物への浸水の防止が容易となると共に、信頼性が向上する浸水防止構造体を提供する。【解決手段】 浸水防止構造体11は、構造物20への浸水を防止するために用いられ、耐水性を有する床1に設置された構造物20の設置周囲の全周において、床1に対して水密状態に固定された耐水性を有する収納箱32を含む床部材31と、収納箱32に水密状態に接続されると共に構造物20を囲うように上方に展開自在に構成された、耐水性を有するシート部材61と、上方に展開されたシート部材61を保持する保持手段80とから構成される。固定手段80は、構造物20に取り付けられた係止片21aと、シート部材61に固定された被係止片63aとからなる。シート部材61を上方に展開することで、構造物20の周囲が水密状態になるため、構造物20への浸水の防止が容易となる。【選択図】 図5

Description

この発明は浸水防止構造体に関し、特に床に設置された自動販売機や現金自動取引装置、エアコンの室外機等の構造物への浸水を防止するための浸水防止構造体に関するものである。
図10は、特許文献1で開示された従来の浸水防止機構を示す断面図であり、図11は、図10で示した浸水防止機構の浸水時における使用状態を示す断面図である。
図10を参照して、浸水防止機構91は、現金自動取引装置92と、現金自動取引装置92に防水性を有するように取り付けられ、防水性を有し、柔軟な材質で形成された筒状の防水カバー97と、現金自動取引装置92とは反対側に位置する防水カバー97の端部に取り付けられ、比重が水よりも軽い材質からなる浮き95とから構成される。
現金自動取引装置92の下面には、現金自動取引装置92を移動させるためのキャスター101と、現金自動取引装置92を固定させるための固定金具99とが形成されている。キャスター101及び固定金具99は、現金自動取引装置92の内部へ水の侵入を防ぐように、現金自動取引装置92に固定されている。
現金自動取引装置92の側面には、現金自動取引装置92の内部の機器を引き出すための扉103が形成されている。
防水カバー97及び浮き95は、扉103の開閉の妨げにならないように現金自動取引装置92の下部に設置されている。
使用に際して、図11を参照して、浸水110が発生すると、浮き95は、水位の上昇に伴い、その浮力によって上方へ自動的に移動する。それに応じて、浮き95に取り付けられた防水カバー97が上方へ上昇する。
これにより、浮き95及び防水カバー97が、現金自動取引装置92の周囲を覆うことになり、現金自動取引装置92への浸水を防止する。
ここで、現金自動取引装置92に取り付けられたキャスター101及び固定金具99は、現金自動取引装置92の内部へ水の侵入を防ぐように固定されているので、現金自動取引装置92の下面から浸水する虞はない。
特開平10−289345号公報 特開2000−251135号公報
上記のような浸水防止機構91では、図10及び図11を参照して、キャスター101及び固定金具99が、現金自動取引装置92の内部へ水の侵入を防ぐように、現金自動取引装置92の下面にあらかじめ形成されている必要があった。
又、既に設置されている現金自動取引装置92の下面に対して、防水カバー97を水密状態となるように取り付けることは容易ではなかった。
そこで、上述の課題を解決するものとして、次に示すような浸水防止装置121がある。
図12は、特許文献2で開示された従来の他の浸水防止装置を示す断面図である。
図を参照して、浸水防止装置121は、現金自動取引装置122を囲むフロア144に形成された溝状のピット146の内部に収容され、所謂エアバッグ構造を有するものである。浸水防止装置121は、不使用時にはピット146の内部に収縮状態で収容され、ピット146の上面はカバー148で覆われている。
現金自動取引装置122の下面には、キャスター131と、支持脚135とが形成されている。現金自動取引装置122は、支持脚135を介してフロア144に設置されている。
使用に際して、浸水の虞が生じたときは、空気入れであるインフレータ(図示せず)を起動して、エアバッグ構造の浸水防止装置121を展開し、現金自動取引装置122の周囲を囲うことで、浸水を防止する。
しかし、この浸水防止装置121では、インフレータを用いて、一度展開した状態から元の収縮状態に戻すことは容易ではなかった。又、再度使用する際に、正常に作動するように収縮状態に戻すことは更に容易ではなかった。更に、確実に元の状態に戻しておかないと、次の使用時には信頼性が欠ける虞があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、構造物への浸水の防止が容易となると共に、信頼性が向上する浸水防止構造体を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、耐水性を有する床に設置された構造物への浸水を防止するための浸水防止構造体であって、構造物の設置周囲の全周において、床に対して水密状態に固定された耐水性を有する床部材と、床部材に水密状態に接続されると共に構造物を囲うように上方に展開自在に構成された、耐水性を有するシート部材と、上方に展開されたシート部材を保持する保持手段とを備えたものである。
このように構成すると、シート部材を上方に展開することで構造物の周囲が水密状態になる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、保持手段は、構造物に取り付けられた係止片と、シート部材の上縁に固定され、係止片に係合可能な被係止片とを含むものである。
このように構成すると、係止片と被係止片とを係合させることで、展開されたシート部材が構造物に確実に保持される。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明の構成において、シート部材は、展開時に筒状に、折畳み時に平面視で一定幅のリング状になるように構成されるものである。
このように構成すると、シート部材を展開及び折畳みし易くなる。
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明の構成において、床部材は、上方が開放され、シート部材を非展開時に収納できる収納箱と、収納箱に開閉自在に取り付けられた蓋体とを含むものである。
このように構成すると、非展開時のシート部材は、蓋体が取り付けられた収納箱に収納される。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明の構成において、収納箱は、床の上面に水密状態に固定されるものである。
このように構成すると、収納箱と床の上面との間から浸水しにくくなる。
請求項6記載の発明は、請求項4記載の発明の構成において、収納箱は、その上端面が床の上面に整列するように水密状態に床に埋設されると共に、蓋体の上方面は上端面に整列するものである。
このように構成すると、収納箱の上端面と、蓋体の上方面と、床の上面とが面一になる。
請求項7記載の発明は、請求項4から請求項6のいずれかに記載の発明の構成において、蓋体は、ヒンジを介して構造物側に開くと共に開放時に端部が構造物に当接状態に位置するものである。
このように構成すると、開放時の蓋体がシート部材を構造物側から補強する。
以上説明したように、請求項1記載の発明は、シート部材を上方に展開することで構造物の周囲が水密状態になるため、構造物への浸水の防止が容易となる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、係止片と被係止片とを係合させることで、展開されたシート部材が構造物に確実に保持されるため、浸水防止構造体の信頼性が向上する。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加えて、シート部材を展開及び折畳みし易くなるため、使用勝手が向上する。
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、非展開時のシート部材は、蓋体が取り付けられた収納箱に収納されるため、浸水防止構造体の不使用時における美観が向上する。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明の効果に加えて、収納箱と床の上面との間から浸水しにくくなるため、構造物への浸水の防止が強化される。
請求項6記載の発明は、請求項4記載の発明の効果に加えて、収納箱の上端面と、蓋体の上方面と、床の上面とが面一になるため、浸水防止構造体の不使用時に、通行の障害とならない。
請求項7記載の発明は、請求項4から請求項6のいずれかに記載の発明の効果に加えて、開放時の蓋体がシート部材を構造物側から補強するため、浸水時における浸水防止構造体の信頼性が更に向上する。
この発明の第1の実施の形態による浸水防止構造体を床に設置された構造物の周囲へ設置した状態を示す概略斜視図である。 図1で示した浸水防止構造体の概略平面図である。 図2で示したIII−IIIラインから見た概略拡大断面図である。 図1で示した浸水防止構造体の浸水時における使用状態を示す概略斜視図であって、図1に対応した図である。 図4で示した浸水防止構造体の浸水時における使用状態を示す概略拡大断面図であって、図3に対応した図である。 この発明の第2の実施の形態による浸水防止構造体を床の凹み部に設置した状態を示す概略拡大断面図であって、図3に対応した図である。 図6で示した浸水防止構造体の浸水時における使用状態を示す概略拡大断面図であって、図5に対応した図である。 この発明の第3の実施の形態による浸水防止構造体を床に設置された他の構造物の周囲へ設置した状態を示す概略斜視図であって、図1に対応した図である。 図8で示した浸水防止構造体の浸水時における使用状態を示す概略斜視図である。 特許文献1で開示された従来の浸水防止機構を示す断面図である。 図10で示した浸水防止機構の浸水時における使用状態を示す断面図である。 特許文献2で開示された従来の他の浸水防止装置を示す断面図である。
図1は、この発明の第1の実施の形態による浸水防止構造体を床に設置された構造物の周囲へ設置した状態を示す概略斜視図であり、図2は、図1で示した浸水防止構造体の概略平面図であり、図3は、図2で示したIII−IIIラインから見た概略拡大断面図である。
これらの図を参照して、浸水防止構造体11は、水に弱くて高額な精密機器等を内部に備えた自動販売機等の構造物20への浸水を防止するために用いられ、耐水性を有する床1に設置された構造物20の設置周囲の全周において、床1に対して水密状態に固定された耐水性を有する床部材31と、床部材31に水密状態に接続されると共に構造物20を囲うように上方に展開自在に構成された、例えばゴム材料等からなる可撓性及び耐水性を有するシート部材61と、上方に展開されたシート部材61を保持する保持手段80とから構成される。尚、床部材31、シート部材61及び保持手段80の詳細な構成については、後述する。
構造物20は、直方体形状を有し、その4つの側壁において鉛直方向の略中央位置に取り付けられたLの字形状を有する保持手段80である係止片21a〜21hと、正面側の側壁22に取り付けられた係止片21a及び係止片21bの上方の位置に形成された商品表示面27と、係止片21a〜21hよりも上方の位置で、壁8に取り付けられたフック9に掛けて配置される電源ケーブル30と、その下面に形成され、床面1に載置される脚部28とから構成される。
床部材31は、平面視リング状で上方が開放された断面視コの字形状を有し、シート部材61を非展開時に収納できる収納箱32と、収納箱32の内方側の端部に接続されたヒンジ49を介して、収納箱32に開閉自在に取り付けられ、平板形状を有する蓋体50a〜50dと、収納箱32の四隅に位置し、脱着自在であり平板形状を有する蓋体55a〜55dと、収納箱32の下面35に水密状態に固定され、アンカー41を介して床面1に水密状態に固定された平面視リング状の耐水性を有するプレート45とから構成される。このように構成されることによって、非展開時のシート部材61は、蓋体50a〜50d及び蓋体55a〜55dが取り付けられた収納箱32に収納されるため、浸水防止構造体11の不使用時における美観が向上する。
床部材31のプレート45は、アンカー41のボルト42に螺合するナット43によって上方から押圧されることで、床1に水密状態に固定されている。又、プレート45の外方側の端部全周には、床1の上面2と収納箱32との間を水密状態にシールするシーリング材47が充填されている。即ち、収納箱32は、床1の上面2に水密状態に固定される。これにより、収納箱32と床1の上面2との間から浸水しにくくなるため、構造物20への浸水の防止が強化される。
蓋体50aは、図3の実線の矢印で示した方向へヒンジ49を介して構造物20側に開くと共に、図3の二点鎖線で示したように開放時に端部52が構造物20に当接状態に位置するように形成されている。このように構成した理由については、後述する。
シート部材61は、展開時に筒状に、折畳み時(非展開時)に平面視で一定幅Wのリング状になるように構成され、その上縁62に固定され、構造物20の係止片21a〜21hの各々に係合可能な保持手段80である被係止片63a〜63hの各々が形成されている。
シート部材61の下部は、収納箱32の内部の底面34と水密状態となるように、皿ネジ38を介して上方から押圧プレート37によって押圧して固定されている。
保持手段80は、上述したように、構造物20に取り付けられた係止片21a〜21hと、シート部材61の上縁62に固定され、係止片21a〜21hに係合可能な被係止片63a〜63hとを含んで構成される。
図4は、図1で示した浸水防止構造体の浸水時における使用状態を示す概略斜視図であって、図1に対応した図であり、図5は、図4で示した浸水防止構造体の浸水時における使用状態を示す概略拡大断面図であって、図3に対応した図である。
これらの図を参照して、浸水18の虞が生じたときは、図1で示した浸水防止構造体11の蓋体55a〜55dを収納箱32から取り外す。浸水防止構造体11の蓋体50a〜50dを、その端部52が構造物20に当接状態となるように、ヒンジ49を介して構造物20側へ開く。次に、浸水防止構造体11のシート部材61を上方へと展開し、その上縁62に固定された被係止片63a〜63hの各々を、構造物20の係止片21a〜21hの各々に係合させて保持する。よって、係止片21a〜21hと被係止片63a〜63hとを係合させることで、展開されたシート部材61が構造物20に確実に保持されることになるので、浸水時における浸水防止構造体11の信頼性が向上することになる。
シート部材61は、図3で示したように折畳み時に平面視で一定幅Wを有するように形成されているので、図4及び図5で示した使用状態に展開し易いと共に、一度展開した後で再度非展開状態に戻す際に、折畳みし易くなっており、コンパクトに収納箱32に収納できる。従って、浸水防止構造体11の使用勝手が向上する。
図5を参照して、浸水防止構造体11のシート部材61は、耐水性を有している。又、シート部材61と収納箱32の内部の底面34とは、押圧プレート37を介して水密状態になっている。更に、収納箱32及びプレート45は、耐水性を有している。更に、プレート45の外方側の端部に位置する収納箱32と床1の上面2との間は、シーリング材47を介して水密状態になっている。従って、浸水防止構造体11のシート部材61を上方に展開することで、構造物20の周囲が浸水18に対して水密状態になる。従って、浸水防止構造体11による構造物20への浸水の防止が容易となる。
又、シート部材61は、浸水18の水圧で開放時の蓋体50aに沿うようにして変形する。このとき、蓋体50aは、その端部52が構造物20に当接状態に固定されており、シート部材61を構造物20側から補強している。即ち、シート部材61の変形が小さくなり、浸水時における浸水防止構造体11の信頼性が更に向上する。
電源ケーブル30は、係止片21a〜21hよりも上方の位置で、壁8に取り付けられたフック9に掛けて配置されるので、浸水時に水に触れることはなく、安全性が保持されるものである。
図6は、この発明の第2の実施の形態による浸水防止構造体を床の凹み部に設置した状態を示す概略拡大断面図であって、図3に対応した図であり、図7は、図6で示した浸水防止構造体の浸水時における使用状態を示す概略拡大断面図であって、図5に対応した図である。
尚、この第2の実施の形態による浸水防止構造体12は、図1で示した第1の実施の形態による浸水防止構造体11と基本的な構成は同一である。ここでは、その相違点を中心に説明する。
これらの図を参照して、浸水防止構造体12の収納箱32は、図1で示した浸水防止構造体11の収納箱32と同一である。この浸水防止構造体12の収納箱32を埋設するように、床1に凹み部4が形成されている。
浸水防止構造体12の収納箱32は、その上端面33が床1の上面2に整列するように水密状態に床1に埋設される。又、浸水防止構造体12の蓋体50a(図示しない蓋体55を含む)の上方面51は、収納箱32の上端面33に整列している。ここで、蓋体50aは、平板形状を有している。従って、浸水防止構造体12の収納箱32の上端面33と、蓋体50aの上方面51と、床1の上面2とが面一になるので、浸水防止構造体12の不使用時に、通行の障害とならない。
又、浸水防止構造体12の収納箱32は、シート部材61が水密状態に一体化されたものであるため、既設の構造物20に対して、設置が容易となる。
図8は、この発明の第3の実施の形態による浸水防止構造体を床に設置された他の構造物の周囲へ設置した状態を示す概略斜視図であって、図1に対応した図であり、図9は、図8で示した浸水防止構造体の浸水時における使用状態を示す概略斜視図である。
尚、この第3の実施の形態による浸水防止構造体13は、図1で示した第1の実施の形態による浸水防止構造体11と基本的な構成は同一である。ここでは、その相違点を中心に説明する。
これらの図を参照して、浸水防止構造体13の設置対象となる構造物20は、図1で示した自動販売機等の構造物20から、エアコンの室外機に置き換えたものである。浸水防止構造体13におけるエアコンの室外機の構造物20は、正面側の側壁22に開口を有する通気部25が形成されている。浸水防止構造体13の係止片21a及び係止片21bは、構造体20の通気部25より上方の位置に形成される。これにより、シート部材61を上方に展開して、係止片21a〜21hの各々に被係止片63a〜63hの各々を係合させることで、構造物20の周囲が水密状態となる。このとき、構造物20の開口を有する通気部25は、シート部材61で囲われるため、構造物20への浸水が防止される。
又、浸水防止構造体13は、図1で示した第1の実施の形態の浸水防止構造体11から蓋体50a〜50d及び蓋体55a〜55dを取り除いたものである。浸水防止構造体13には、蓋体50a〜50d及び蓋体55a〜55dを取り付けていないため、浸水防止構造体13の使用時に、シート部材61を迅速に展開することができる。このように、浸水防止構造体13が設置される構造物20(エアコンの室外機)付近が、普段、人の通行頻度が少ない場合には、蓋体50a〜50d及び蓋体55a〜55dを取り付けないことが有効である。
尚、上記の各実施の形態では、浸水防止構造体は、特定の構造物に対して適用されていたが、例えば現金自動取引装置、家庭用の屋外給湯器(ボイラー)、屋外設置の冷蔵庫、物置用等の倉庫、小型の店舗(くじ売り場や簡易店舗)、無人精米機等の精密機器装置等のように他の構造物に対して適用されても良い。
又、上記の各実施の形態では、構造物は、特定の形状を有するものであったが、その他の形状を有するものであっても良い。
更に、上記の各実施の形態では、保持手段は、特定形状の係止片及び特定形状の被係止片からなるものであったが、係止片は構造物に取り付けられるものであり、被係止片はシート部材の上端に固定され、係止片に係合可能なものであれば、その他の係止片及びその他の被係止片からなるものであっても良い。又は、例えば構造物の上方位置にまで展開されたシート部材の上部を結束バンドによって保持するように、他の方法で上方に展開されたシート部材を保持できるものであれば、それを保持手段とし、係止片及び被係止片はなくても良い。
更に、上記の第1及び第2の実施の形態の各々では、床部材は、収納箱及び蓋体以外の特定のものを含むものであったが、上方が開放され、シート部材を非展開時に収納できる収納箱と、収納箱に開閉自在に取り付けられた蓋体を含むものであれば、収納箱及び蓋体以外の他のものを含んでも良い。又は、収納箱及び蓋体以外のものはなくても良い。更に、構造物の設置周囲の全周において、シート部材が床に対して水密状態に接続されるものであれば、収納箱及び蓋体以外のものから構成されても良い。
更に、上記の第3の実施の形態では、床部材は、収納箱からなるものであったが、構造物の設置周囲の全周において、シート部材が床に対して水密状態に接続されるものであれば、その他からなるものであっても良い。
更に、上記の各実施の形態では、シート部材は、展開時及び折畳み時に特定形状となるものであったが、展開時に筒状に、折畳み時に平面視で一定幅のリング状になるものであれば、他の形状であっても良い。又は、床部材に水密状態に接続されると共に構造物を囲うように上方に展開自在に構成され、耐水性を有するものであれば、他の形状であっても良い。
更に、上記の各実施の形態では、シート部材は、特定の材質からなるものであったが、他の材質からなるものであっても良い。
更に、上記の第1及び第3の実施の形態の各々では、収納箱は、プレート及びシーリング材を介して床に固定されるものであったが、床の上面に水密状態に固定されるものであれば、他の固定方法であっても良い。
更に、上記の第1及び第2の実施の形態の各々では、浸水防止構造体の蓋体は、ヒンジを有するものであったが、ヒンジはなくても良い。
更に、上記の第2の実施の形態では、浸水防止構造体は、蓋体を有するものであったが、蓋体はなくても良い。
更に、上記の第2の実施の形態では、収納箱は、その上端面が床の上面に整列するものであったが、水密状態に床に埋設されるものであれば、例えば収納箱の側壁の一部が露出するように、その上端面が床の上面に整列していなくても良い。
更に、上記の第2の実施の形態では、蓋体は、その上方面が収納箱の上端面に整列したものであったが、収納箱が水密状態に床に埋設されるものであれば、収納箱の上端面に整列していなくても良い。
更に、上記の第1及び第2の実施の形態の各々では、蓋体は、構造物側に開くものであったが、例えば外方側に開くように、それ以外の方向に開くものであっても良い。
更に、上記の第1及び第2の実施の形態の各々では、蓋体は、開放時に端部が構造物に当接状態に位置するものであったが、開放時に端部が構造物に当接状態に位置しないものであっても良い。
更に、上記の各実施の形態では、係止片は、シート部材の特定位置に取り付けられたものであったが、それ以外の位置に取り付けられたものであっても良い。
1…床
2…上面
11〜13…浸水防止構造体
20…構造物
21…係止片
31…床部材
32…収納箱
33…上端面
49…ヒンジ
50…蓋体
51…上方面
52…端部
55…蓋体
61…シート部材
62…上縁
63…被係止片
80…保持手段
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (7)

  1. 耐水性を有する床に設置された構造物への浸水を防止するための浸水防止構造体であって、
    前記構造物の設置周囲の全周において、前記床に対して水密状態に固定された耐水性を有する床部材と、
    前記床部材に水密状態に接続されると共に前記構造物を囲うように上方に展開自在に構成された、耐水性を有するシート部材と、
    上方に展開された前記シート部材を保持する保持手段とを備えた、浸水防止構造体。
  2. 前記保持手段は、
    前記構造物に取り付けられた係止片と、
    前記シート部材の上縁に固定され、前記係止片に係合可能な被係止片とを含む、請求項1記載の浸水防止構造体。
  3. 前記シート部材は、展開時に筒状に、折畳み時に平面視で一定幅のリング状になるように構成される、請求項1又は請求項2記載の浸水防止構造体。
  4. 前記床部材は、
    上方が開放され、前記シート部材を非展開時に収納できる収納箱と、
    前記収納箱に開閉自在に取り付けられた蓋体とを含む、請求項1から請求項3のいずれかに記載の浸水防止構造体。
  5. 前記収納箱は、前記床の上面に水密状態に固定される、請求項4記載の浸水防止構造体。
  6. 前記収納箱は、その上端面が前記床の上面に整列するように水密状態に前記床に埋設されると共に、前記蓋体の上方面は前記上端面に整列する、請求項4記載の浸水防止構造体。
  7. 前記蓋体は、ヒンジを介して前記構造物側に開くと共に開放時に端部が前記構造物に当接状態に位置する、請求項4から請求項6のいずれかに記載の浸水防止構造体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020513079A (ja) * 2017-03-17 2020-04-30 ドモドム・ホールディング・アンパルツセルスケープDomodom Holding Aps 洪水に対する建物の保護方法

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