JP2016218206A - 撮像装置およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボケ状態の異なる複数の画像のデータを用いる焦点検出において、ボケ状態の評価値とデフォーカス量との関係を表す相関テーブルの範囲を拡大し、焦点検出時間を短縮する撮像装置を提供する。【解決手段】撮像装置は、フォーカスレンズ104を含む撮像光学系によって結像された被写体像を光電変換する撮像素子122を備える。焦点検出部129はボケ状態の異なる複数の画像の輝度情報から、所定の周波数帯域成分を抽出してボケ評価値を算出する。カメラMPU125は、ボケ評価値とデフォーカス量との対応関係を示す相関テーブルを参照し、算出したボケ評価値に対応する複数のデフォーカス量の候補が得られる場合、フォーカスレンズ104の駆動を行ってボケ評価値の変化を判定して候補から1つのデフォーカス量を決定する。決定されたデフォーカス量に対応する駆動量に基づき、フォーカス駆動部116はフォーカスレンズ104の駆動を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、撮像素子により取得される画像信号を用いて焦点調節を行う技術に関する。
撮像装置の焦点検出および焦点調節方式として、コントラスト検出式AF(AutoFocus)と位相差検出式AFがある。コントラスト検出式AF(以下、コントラストAFという)では、撮像素子の出力信号から、特に高周波成分を抽出してコントラスト情報を示すAF評価値が最も大きくなるフォーカスレンズの位置を合焦位置とする。コントラストAFでは、合焦位置の探索時に合焦位置を通り過ぎる必要があるため、焦点調節に時間がかかる。更には、焦点調節を行うためのフォーカスレンズの駆動方向が判別できていない場合、方向検知に時間がかかると、合焦時間が延びてしまうという問題がある。
また、位相差検出式AFのひとつに、撮像面位相差検出式AF(以下、撮像面位相差AFという)がある。撮像面位相差AFでは撮像信号に基づいて位相差検出を行う。しかし撮像画素を特殊な形状としなければならないため、構造が複雑化するという問題がある。
一方、Depth From Defocus(以下、DFDと略記する)法と称する技術がある。DFD法は、ボケ状態の異なる2つの画像に対して演算処理を行うことでボケ評価値を取得し、現在のデフォーカス量を検出する方法である。DFD方式のAF方法(以下、DFD方式AFという)では、撮像画素を特殊な形状とする必要がないため、撮像面位相差AFよりも構造が簡易である。DFD方式AFでは、具体的には、ボケ評価値とデフォーカス量との相関関係を表すデータが参照テーブル(以下、相関テーブルという)として記憶部に記憶されている。相関テーブルの参照により、ボケ評価値からデフォーカス量を求めることができる。DFD方式AFの場合、ボケが著しい状態になるにつれてノイズの影響を大きく受ける。このため、正確なボケ評価値が算出できなくなると、焦点検出が破綻してしまうという問題がある。この問題に対しては、ノイズの多い領域を除外し、焦点検出可能なデフォーカス領域を限定することにより、良好な焦点検出を行うことが可能である(特許文献1)。
特開2006−3803号公報
特許文献1に開示された従来技術では、相関テーブルにより、ボケ評価値とデフォーカス量とが1対1対応の範囲に限定されるため、焦点検出可能なデフォーカス領域が狭い。すなわち、焦点検出可能な範囲が狭いことに起因して、焦点検出が可能でない範囲からAF動作が開始された場合に、焦点検出が終了するまでの時間(以下、焦点検出時間という)が長くなってしまうという問題があった。
本発明は、ボケ状態の異なる複数の画像のデータを用いる焦点検出において、ボケ状態の評価値とデフォーカス量との関係を表す相関テーブルの範囲を拡大し、焦点検出時間を短縮することを目的とする。
本発明に係る装置は、フォーカスレンズを含む撮像光学系と、前記撮像光学系により結像される被写体像を光電変換する撮像素子と、ボケ状態の異なる複数の画像のデータを前記撮像素子の出力信号から取得してボケ状態の評価値を算出する算出手段と、前記評価値とデフォーカス量との対応関係を示す相関データを記憶する記憶手段と、前記算出手段により算出された評価値を、前記記憶手段に記憶されている前記相関データと照合することによりデフォーカス量を決定する決定手段と、前記決定手段により決定されたデフォーカス量に対応する前記フォーカスレンズの駆動量にしたがって前記フォーカスレンズを駆動する駆動手段と、を備える。前記決定手段は、前記照合によって複数のデフォーカス量の候補が検出される場合、前記駆動手段により前記フォーカスレンズの駆動を行って前記評価値の変化を判定して前記候補から1つのデフォーカス量を決定する。
本発明によれば、ボケ状態の異なる複数の画像のデータを用いる焦点検出において、ボケ状態の評価値とデフォーカス量との関係を表す相関テーブルの範囲を拡大し、焦点検出時間を短縮することができる。
本発明の実施形態に係わる撮像装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係わる撮像装置のAF動作を例示するフローチャートである。 図2に続く処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態におけるボケ評価値とデフォーカス量との相関関係を示す図である。
以下に、本発明の実施形態を、図1〜図4を参照して詳細に説明する。本発明は、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話等に搭載される撮像装置に適用可能である。本実施形態では、レンズ装置がカメラ本体部に装着された状態で撮影動作を行う装置例を説明するが、レンズ部がカメラ本体部と一体化された装置に適用可能である。
図1を参照して、撮像装置全体の概略構成を説明する。図1は、本実施形態に係わる焦点調節装置を適用した撮像装置として、デジタルカメラの構成例を示すブロック図である。本実施形態で例示するデジタルカメラは交換レンズ式の一眼レフカメラであり、レンズユニット100とカメラ本体部120を有する。レンズユニット100は、図1の中央に点線で示すマウントMを介して、カメラ本体部120と着脱可能に接続される。
レンズユニット100は、第1レンズ群101、絞り兼用シャッタ102、第2レンズ群103、フォーカスレンズ群(以下、単に「フォーカスレンズ」という)104、及び、後述する制御部を備える。レンズユニット100の撮像光学系はフォーカスレンズ104を含み、被写体の像を形成する。以下では、被写体側を前側と定義して、各部の位置関係を説明する。
第1レンズ群101は、レンズユニット100の前端部に配置され、光軸方向OAに沿って進退可能に保持される。絞り兼用シャッタ102は第1レンズ群101の後方に位置し、その開口径を調節することで撮影時の光量調節を行う他、静止画撮影時には露光秒時調節用シャッタとして機能する。絞り兼用シャッタ102及びその後方の第2レンズ群103は、一体として光軸方向OAに進退可能であり、第1レンズ群101の進退動作との連動によりズーム機能を実現する。
フォーカスレンズ104は第2レンズ群103の後方に位置し、光軸方向OAに沿って移動することにより焦点調節を行う。本実施形態においてフォーカスレンズ104が移動可能な範囲の両端のうち、無限遠側のフォーカスレンズ位置を無限端と称し、至近側のフォーカスレンズ位置を至近端と称する。
レンズユニット100の制御部はレンズMPU(マイクロプロセッシングユニット)117とレンズメモリ118を有する。レンズMPU117は、ズーム駆動部114、絞りシャッタ駆動部115、フォーカス駆動部116を制御する。ズームアクチュエータ111は、第1レンズ群101や第2レンズ群103を光軸方向OAに移動させて、ズーム動作を行う。ズームアクチュエータ111は、撮影者のズーム操作に応じて、レンズMPU117の制御指令にしたがってズーム駆動部114により駆動される。絞りシャッタアクチュエータ112は、絞り兼用シャッタ102の開口径を制御して撮影光量を調節すると共に、静止画撮影時の露光時間を制御する。絞りシャッタアクチュエータ112は、レンズMPU117の制御指令にしたがって絞りシャッタ駆動部115により駆動される。フォーカスアクチュエータ113は、フォーカスレンズ104を光軸方向OAに移動させて焦点調節を行う。フォーカスアクチュエータ113は、フォーカスレンズ104の現在位置を検出する位置検出部の機能を備える。フォーカス駆動部116は、焦点検出結果に基づき、レンズMPU117の制御指令にしたがってフォーカスアクチュエータ113を駆動する。
レンズMPU117は、撮像光学系に係る全ての演算および制御を行う。レンズMPU117は、現在のレンズ位置情報を取得し、後述するカメラMPU125からの要求に対してレンズ位置情報を通知する。レンズメモリ118は、自動焦点調節に必要な様々な光学情報を記憶する記憶部である。具体的には、レンズメモリ118は例えば、フォーカスレンズ104の位置情報とデフォーカス量との対応関係のデータを記憶している。レンズMPU117は、後述のカメラMPU125からデフォーカス量を所定量だけ変更するように要求された場合に、レンズメモリ118に記憶された前記対応関係のデータを参照する。レンズMPU117は所定のデフォーカス量に対応する距離だけフォーカスレンズ104を駆動するように、フォーカス駆動部116に制御指令を送り、フォーカスアクチュエータ113を制御する。
カメラ本体部120は、光学的ローパスフィルタ121、撮像素子122、制御部を有する。光学的ローパスフィルタ121は、撮影画像の偽色やモアレを軽減する光学素子である。撮像素子122は撮像光学系により結像される被写体像を光電変換する。撮像素子122は、例えばC−MOS(相補型金属酸化膜半導体)センサとその周辺回路部で構成される。C−MOSセンサは横方向にm画素、縦方向にn画素の受光ピクセル上に光電変換素子がそれぞれ配置された画素配列を有する。撮像素子122は、画素配列の画素ごとに独立な信号の出力が可能な構成をもつ。より具体的には、撮像素子122の画素配列は、被写体の像を形成する撮像光学系の射出瞳の全域を通る光束を各々が受光して被写体の像を生成する複数の撮影用画素を有する。また、画素配列は、撮像光学系の異なる射出瞳の領域を通る光束をそれぞれ受光する複数の焦点検出用画素を更に有する。複数の焦点検出用画素は全体として撮像光学系の射出瞳の全域を通る光束を受光することができ、1つの撮影用画素に対応する。例えば、2行×2列の画素配列において、対角に配置される一対のG(緑色)画素を撮影用画素とし、他の2つのR(赤色)画素とB(青色)画素が焦点検出用画素に置き換えられる。
撮像素子駆動部123は、撮像素子122の駆動制御を行うとともに、撮像素子122から取得した画像信号をA(アナログ)/D(デジタル)変換した上でカメラMPU125に送信する。画像処理部124は、撮像素子122から取得した画像データのγ変換、カラー補間、JPEG(Joint Photographic Experts Group)圧縮等を行う。
カメラMPU125は、カメラ本体部120に係る全ての演算と制御を行う。カメラMPU125は、撮像素子駆動部123、画像処理部124、表示部126、操作部127、メモリ128、焦点検出部129を制御する。カメラMPU125は、マウントMの信号線を介してレンズMPU117と接続されている。これにより、カメラMPU125はレンズMPU117に対してレンズ位置の取得や所定の駆動量でのレンズ駆動要求を発行したり、レンズユニット100に固有の光学情報を取得したりする。カメラMPU125は、カメラ動作を制御するプログラムを格納したROM(リード・オンリ・メモリ)125aと、データや変数等を記憶するRAM(ランダム・アクセス・メモリ)125bを備える。カメラMPU125には諸パラメータを記憶するEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)125cが内蔵されている。更に、カメラMPU125は、ROM125aに格納されたプログラムをロードして実行することで焦点検出状態に基づいて焦点調節処理を実行する。
表示部126はLCD(液晶ディスプレイ)等を備え、カメラの撮影モードに関する情報、撮影前のプレビュー画像と撮影後の確認用画像、焦点検出時における合焦状態の表示画像等を表示する。操作部127は、電源スイッチ、レリーズ(撮影トリガ)スイッチ、ズーム操作スイッチ、撮影モード選択スイッチ等を備え、ユーザの操作指示信号をカメラMPU125に出力する。レリーズスイッチは、ユーザによる第1ストロークの操作でオン状態となる第1スイッチ(SW1と記す)と、さらに第2ストロークの操作でオン状態となる第2スイッチ(SW2と記す)を有する二段スイッチで構成される。撮影動作に先立って行われるAE(自動露出)処理、AF(自動焦点調節)処理を開始させる指示信号は、第1スイッチSW1のオン信号である。実際の露光動作を開始させる指示信号は、第2スイッチSW2のオン信号である。メモリ128は、例えば、カメラ本体部120に着脱可能なフラッシュメモリであり、撮影済み画像のデータ等を記録する。
焦点検出部129はDFD方式の焦点検出を行う。すなわち、画像処理部124により得られた画像情報から算出されるボケ評価値に基づいて焦点検出が行われる。画像処理部124により得られた画像情報は、例えば所定のデフォーカス量だけ異なる2つの画像の情報である。これらの画像情報に対して演算処理を行うことでボケ評価値が算出される。演算処理とは、例えば画像の輝度情報から特定の周波数帯域成分を抽出する処理である。本実施形態に係わるボケ評価値とは、撮像画像のボケ状態を示す値であり、撮像光学系の点像強度分布関数の分散と相関をもつ値である。点像強度分布関数とは点像がレンズを通過した後の広がり具合の関数のことである。撮像光学系の点像強度分布関数の分散は、デフォーカス量とも相関がある。以上のことから、ボケ評価値とデフォーカス量との間には相関関係がある。この相関関係を、ボケ評価値・デフォーカス量相関と称する。ボケ評価値・デフォーカス量相関については後で詳述する。
焦点検出部129は、DFD方式AFに用いる所定のデフォーカス量だけ異なる2つの画像を取得する必要がある。このためにカメラMPU125は、撮像画像のボケ状態に影響を与える、フォーカスレンズの位置、絞り量、焦点距離等の撮影パラメータを変更して撮影動作を制御する。撮影パラメータの変更については、1つ以上のパラメータの変更であれば、どれを変更してもよい。本実施形態では光軸上でのフォーカスレンズ104の位置を変更することで、デフォーカス量が所定量異なる2つの画像を得る場合を説明する。
図2および図3を参照して合焦位置の判定処理を説明する。図2および図3は、本実施形態に係わる焦点調節装置を適用した撮像装置のAF処理を例示するフローチャートである。以下に示す合焦動作(AF動作)の処理はカメラMPU125が実行する制御プログラムにしたがって行われる。なお、図2および図3にて「S」はステップの略である。
図2のS200でAF動作が開始すると、カメラMPU125が行う領域設定処理にて、被写体に対する焦点調節を行うためのAF評価範囲が設定される(S201)。S201の処理では、例えば画像内に1つのAF評価範囲が設定される。AF評価範囲は、AF動作によって焦点調節を行うための画像信号を評価する範囲である。AF動作の目的は、焦点状態検出領域としてのAF評価範囲内にて、撮影者が意図する被写体に対して焦点を合わせることである。
次に撮像素子122への露光が行われ、撮像画像のデータがRAM125bに蓄積される(S202)。これにより、焦点検出に用いる出力信号、およびAF評価範囲を含む近傍の被写体の情報を得ることができる。焦点検出部129が焦点検出用に画像データを取得する場合、必要な焦点調節精度に合わせて、撮像画素の出力信号の数を間引いて用いてもよい。また、撮像素子122への露光はフォーカスレンズ104が連続して移動している最中に行ってもよいし、フォーカスレンズ104が止まっている状態で行ってもよい。
S203でカメラMPU125は露光の回数を判定する。露光回数が2回以上である場合、S205へ進み(S203でYes)、露光回数が1回以下である場合(S203でNo)にはS204に移行する。S205で焦点検出部129は、焦点検出に用いるボケ評価値(Cと記す)の算出処理を行う。そして、S206へ進む。
ボケ評価値Cを算出するためには、ボケ状態の異なる2回以上の露光による画像データがRAM125bに蓄積されている必要がある。すなわち、露光回数が1回以下の場合はボケ評価値を算出できないため、もう1回以上露光を繰り返すためにS204の処理が実行される。レンズMPU117は、所定駆動量でフォーカスレンズ104の駆動制御を行い(S204)、露光ステップ(S202)に戻る。具体的には、レンズMPU117は、例えば事前に設定した方向(通常は至近方向)に、所定駆動量に相当する距離だけフォーカスレンズ104を移動させる。レンズ駆動方向を至近方向に設定する理由は、焦点調節の対象とする被写体が至近側に存在する場合が多いことによる。但し、この方向に限らなくてもよい。S204における所定駆動量とは、DFD方式AFを行うために必要な、ボケ状態の異なる2画像のボケ状態の違いに対応している。本実施形態では、フォーカスレンズ104の駆動制御に係る駆動量を常に一定として説明するが、S204が実行されるごとに変更してもよい。その場合には、所定駆動量ごとに対応する相関テーブルをメモリに記憶しておく必要がある。以下では、フォーカスレンズ104の駆動制御に係る所定駆動量をLkと記す。
S205で得られるボケ評価値Cは、例えばRAM125bに蓄積されている、ボケ状態の異なる2回の露光分の画像データから算出される。ボケ評価値Cの算出処理では、ボケ状態の異なる2画像のデータに対してそれぞれ同様のフィルタ処理が行われ、所定の周波数帯域成分が抽出される。例えば実空間での畳み込み演算または周波数空間での乗算後に二乗和演算が行われ、周波数空間における画像信号のパワー(以下、Pと称する)が算出される。2画像のP値を比較することで、2画像のボケ具合の違いを評価するためのボケ評価値Cを算出することができる。ボケ状態の異なる2画像とは、フォーカスレンズ104を所定駆動量Lkだけ駆動する際に、その前後の位置で撮像される画像を指す。所定駆動量Lkに対応する真のデフォーカス量の変化をDkと記す。つまりボケ状態の異なる2画像の、真のデフォーカス量の変化量はDkとなる。
本実施形態では、被写体に焦点が合った合焦状態のときにボケ評価値Cがゼロになるものとする。ボケ評価値Cの算出処理については公知の方法を用いる。例えば、第1の画像信号と第2の画像信号とのP値の差を、第1および第2の画像信号のP値の和で除算した値に係数を乗算することでボケ評価値Cを算出できる。この場合、ボケ評価値Cは正値もしくは負値、またはゼロのいずれかである。
次にS206でカメラMPU125は、S205で算出されたボケ評価値の信頼性判定を行う。S206ではボケ評価値に信頼性があるか否かについて判定される。ボケ評価値Cは2画像のボケ具合の違いを評価するための指標である。ところで、無限端や至近端の付近のように画像のコントラストが大きく減少しているボケの大きい状態では、2画像のボケ具合の違いがほとんど無くなってしまう。このため、S/N比(信号対ノイズ比)が低下する。そこでS206でカメラMPU125は、ボケが大きい状態であるか否かを判定し、ボケが大きい状態で得られた2画像から算出されたボケ評価値Cについては信頼性が低いと判定する。ボケ評価値Cの信頼性判定処理については公知の方法を用いる。ボケ評価値Cに信頼性があると判定された場合(S206でYes)、S208へ進み、ボケ評価値Cに信頼性がないと判定された場合(S206でNo)にはS207に移行する。
S207では、ボケ評価値Cを再度算出するためのフォーカスレンズ104の駆動が行われる。レンズMPU117はフォーカスレンズ104を駆動制御して、所定駆動量Lk以上の駆動を行う。さらにカメラMPU125は露光回数をリセットした上で、S202へ戻り、1回目の露光を開始させる(S202)。S207において、所定駆動量Lk以上でフォーカスレンズ104を駆動する目的は、より高速に、ボケ評価値Cに関して信頼性のあるレンズ位置に到達させることである。なお、必要に応じてS204の場合と同様に、所定駆動量Lkでフォーカスレンズ104を駆動してもよい。また、露光回数をリセットする目的は、ボケ評価値Cを、S207におけるフォーカスレンズ104の駆動後の位置で再度算出するためである。S207でレンズMPU117は、例えば事前に設定した方向(通常は至近方向)へフォーカスレンズ104を駆動制御する。レンズ駆動方向を至近方向に設定する理由は前述のとおりである。
S208においてカメラMPU125は、S206にて信頼性があると判定されたボケ評価値Cを、RAM125bが記憶している相関テーブルのデータ(相関データ)と照合し、デフォーカス量を決定する。その詳細は後述するが、S208におけるテーブル参照の結果、デフォーカス量が複数得られる場合がある。そこで、本ステップにおいて得られるデフォーカス量を、「真のデフォーカス量」とは区別し、用語の混同を避けるために、以下では、相関テーブルの参照によって得られるデフォーカス量を「検出デフォーカス量」と称する。また、フォーカスレンズ104の位置と対応する、正しいデフォーカス量については、真のデフォーカス量と称する。つまりレンズメモリ118は、フォーカスレンズ104の位置情報と真のデフォーカス量との対応関係を表すデータを記憶している。
図4を参照して、S208における処理を説明する。図4は、ボケ評価値Cと真のデフォーカス量との相関関係を例示する図である。横軸は真のデフォーカス量を表し、右側を無限側とする。縦軸はボケ評価値Cを表す。グラフ線は相関テーブルのデータ(相関データ)を表している。図4に示すDsは至近側の真のデフォーカス量であり、Dmは無限側の真のデフォーカス量である。DsとDmの各値は、至近端と無限端にそれぞれ対応する真のデフォーカス量以下の値であるとする。また図4に示すDoは合焦位置に対応する真のデフォーカス量であり、本実施形態ではDo=0とする。ボケ評価値Coは、合焦位置での真のデフォーカス量Doに対応しており、本実施形態ではCo=0とする。
参照テーブルとしての相関テーブルは、ボケ評価値Cから真のデフォーカス量を求める際に使用される。例えば、図2のS206で信頼性があると判定されたボケ評価値をCo=0とする。この場合、図4に示す相関テーブルを参照すると、Do=0が導かれる。つまり、現在のフォーカス状態が合焦状態であることがわかる。このように図4の縦軸であるボケ評価値Cの値を、図4に示すグラフ線と照合し、図4の横軸である真のデフォーカス量の値を読み取ればよい。横軸上での読み取り値は、カメラがボケ評価値Cを用いて検出した値であり、検出デフォーカス量となる。
次に、図4に示すボケ評価値Cと真のデフォーカス量のそれぞれの符号について説明する。
真のデフォーカス量の符号については、Doよりも至近側における真のデフォーカス量の符号をマイナスとし、Doよりも無限側における真のデフォーカス量の符号をプラスと定義する。また、ボケ評価値Cの符号については、Co=0よりも小さい値をマイナスと定義する。真のデフォーカス量Dbに対応するCbはボケ評価値の最小値を示し、マイナス符号である。Co=0よりも大きいボケ評価値Cの符号をプラスと定義する。真のデフォーカス量Daに対応するCaはボケ評価値の最大値を示し、プラス符号である。
このように、図4には、ボケ評価値Cの符号と真のデフォーカス量の符号とが一致している相関テーブルを例示する。本実施形態では、ボケ評価値Cの符号と真のデフォーカス量の符号が一致していることを前提に説明する。但し、図2のS205においてボケ評価値Cを算出する際に用いる算出式に依存してボケ評価値Cの符号は変化する。算出式によっては、ボケ評価値Cの符号と真のデフォーカス量の符号が必ずしも一致しない場合がある。
一般的に、ボケ評価値Cと真のデフォーカス量との関係において、真のデフォーカス量の絶対値が合焦位置であるDo=0から大きくなるにつれて、ボケ評価値Cの絶対値も大きくなる。例として、図4において真のデフォーカス量がDbより大きく、且つDaよりも小さい範囲(第3のDef範囲参照)がこの関係を示している。また一般的に、デフォーカス量の絶対値が合焦位置であるDo=0から所定値以上離れると、真のデフォーカス量の絶対値が大きくなるにつれて、ボケ評価値Cの絶対値は小さくなる。例として、図4において真のデフォーカス量がDb以下またはDa以上の範囲(第2のDef範囲参照)がこの関係を示している。このような関係となる理由は、ボケ評価値Cの算出の際に用いる、デフォーカス量がDkだけ異なる2画像のパワーPに違いがあることによる。デフォーカス量がDkだけ異なる2画像のパワーPの変化量をΔPと記す。合焦近傍ではΔPは小さいが合焦位置から離れるにつれてΔPは徐々に大きくなり、合焦位置から所定以上離れてボケの大きい状態になるにつれてΔPは再び小さくなる。一般的に、合焦近傍での状態と、ボケの大きい状態では、デフォーカス量を同じDkだけ変化させたとしても、パワーPはほとんど変化しない。このような性質をもつパワーPを用いてボケ評価値Cが算出される場合、ボケ評価値Cと真のデフォーカス量との関係は図4に示す関係となる。
以下では、説明の便宜のため、本実施形態に係わる真のデフォーカス量を複数のデフォーカス領域に分類する。その分類方法を、図4を用いて説明する。
(1)第1のデフォーカス(Def)範囲
第1のデフォーカス範囲は、図2のS206で説明した、ボケ評価値の信頼性判定において、ボケが大きい状態と判定された真のデフォーカス量のとり得る範囲として定義される。図4に示すように、第1のデフォーカス範囲は、無限端または至近端の近傍領域である(Ds未満の範囲およびDmを超える範囲)。ボケ評価値の信頼性が無いかまたは低い第1のデフォーカス範囲の場合、相関テーブルの参照は行われない。ゆえに図4では、第1のデフォーカス範囲に対応するボケ評価値Cはプロットせず、信頼性のあるデフォーカス範囲に対応するボケ評価値Cのみ表記している。
(2)第2のデフォーカス(Def)範囲
第2のデフォーカス範囲は、Ds以上であってDb以下の範囲、またはDa以上であってDm以下の範囲として定義される。つまり、第2のデフォーカス範囲は図4のグラフ線における2つの変曲点に相当する位置よりも外側(合焦位置から離れる側)の範囲である。
(3)第3のデフォーカス(Def)範囲
第3のデフォーカス範囲は、Dbより大きく且つDaよりも小さい範囲であり、合焦位置Doを含む範囲として定義される。
着目すべき点は、図4に示すように、第2のデフォーカス範囲と第3のデフォーカス範囲を合わせた範囲において、ボケ評価値Cと真のデフォーカス量との符号が一致している点である。すなわち、第2のデフォーカス範囲および第3のデフォーカス範囲を含む範囲では、ボケ評価値の符号について信頼性が有るといえる。換言すれば、ボケ評価値の符号の信頼性が有るということは、至近側と無限側のうちでどちらの方向に合焦位置があるかを、ボケ評価値が算出された時点で判別できるということに他ならない。
次に、図4を用いて、相関テーブルの参照によりボケ評価値Cから真のデフォーカス量を決定する処理の具体例を説明する。図2のS205で算出されたボケ評価値CがCxであった場合を想定する。図4に例示する相関テーブルを参照すると、Dx1とDx2という2つの検出デフォーカス量が得られる。Dx1は第3のデフォーカス範囲に属し、Dx2は第2のデフォーカス範囲に属する。図4にて検出デフォーカス量が2つであるのに対し、真のデフォーカス量は、検出デフォーカス量Dx1とDx2のどちらか一方である。
このように、1つのボケ評価値Cに対して、相関テーブルを参照した結果、検出デフォーカス量が2つ得られる。言い換えれば、相関テーブルにおいて、1つのボケ評価値Cに対して、2つの検出デフォーカス量が対応していること(つまり、1対2対応)が特徴である。この特徴がもつ、従来技術に対する優位性については後で詳述する。なお、本実施形態では説明の便宜上、1対2対応の相関テーブルを例示するが、1つのボケ評価値Cに対して3つ以上の複数のデフォーカス量が得られる相関テーブルを用いても焦点検出が可能である。要は、1つのボケ評価値Cに対応して複数の検出デフォーカス量が得られる相関テーブルを用いることが特徴であり、以下ではこれを1対多対応と称する。
1対2対応の相関テーブルを用いる場合には、参照によって2つの検出デフォーカス量が得られる。2つのうち、第3のデフォーカス範囲に含まれる方、すなわち合焦位置に近い方の検出デフォーカス量(図4のDx1)を、第1の検出デフォーカス量と称する。また、第2のデフォーカス範囲に含まれる方、すなわち合焦位置から遠い方の検出デフォーカス量(図4のDx2)を、第2の検出デフォーカス量と称する。一般化すると、1対多対応の相関テーブルを用いる場合には、最も合焦位置に近い位置のデフォーカス量を第1の検出デフォーカス量とし、合焦位置から離れるにつれて第nの検出デフォーカス量を順次に定義すればよい(n≧2)。
ここで、第1の検出デフォーカス量と第2の検出デフォーカス量が一致する場合も存在するので説明する。第1の検出デフォーカス量と第2のデフォーカス量が一致する場合とは例えば、図4のCaとDaとの対応関係や、CoとDoとの対応関係である。つまり、1つのボケ評価値Cに対して1つの検出デフォーカス量が対応する1対1対応の場合である。この場合も、図2および図3のフローチャートに示す処理を実行することで焦点検出が可能である。よって、1対1対応の場合でも、1対2対応の場合と同様な処理が行われるものとする。
次に、1対多対応の相関テーブルを使用することが、従来技術に対してもつ優位性について説明する。
従来技術の場合、RAM125bの記憶する相関テーブルは、図4に示す第3のデフォーカス範囲内のデータのみを有する。この場合、第2のデフォーカス範囲でボケ評価値Cが算出されると、至近側と無限側どちらの方向に合焦位置があるか判別できないので、焦点検出に時間を要してしまう。これに対し、本実施形態では、RAM125bが記憶している相関テーブルは、第3のデフォーカス範囲だけでなく、第2のデフォーカス範囲をも含む相関テーブルである。この場合、ボケ評価値Cとデフォーカス量とが1対1対応ではなく1対多対応となるため、テーブル参照の結果、複数の検出デフォーカス量が得られることとなる。つまり、真のデフォーカス量に対して、複数の候補が得られるが、候補の選択については後述の処理により解決される。したがって、本実施形態では、従来技術ではデフォーカス量の検出が不可能であった第2のデフォーカス範囲においてデフォーカス量の検出が可能となるため、DFD方式AFの高速化を実現できる。
図2のS209でレンズMPU117はカメラMPU125の制御指令にしたがい、第1の検出デフォーカス量Dx1に対応するレンズ位置から、所定駆動量Lkを減算した量だけ、合焦位置の方向に向けてフォーカスレンズ104を移動させる。所定駆動量Lkに対応する、真のデフォーカス量の変化はDkである。つまり、S209での処理において、真のデフォーカス量の変化は、Dx1からDkを差し引いた量「Dx1−Dk」である。本ステップの処理の目的については後述するが、真のデフォーカス量の変化の様子を、図4を用いて説明する。図4にて第1の検出デフォーカス量Dx1の場合、「Dx1−Dk」に相当する量だけ、合焦位置(Do)の方向に向けてフォーカスレンズ104が駆動される。これにより真のデフォーカス量はDx3に移動する。また、図4にて第2の検出デフォーカス量Dx2の場合には、同様のレンズ駆動が行われる結果、真のデフォーカス量はDx4へ移動する。以下、Dx3を第3の検出デフォーカス量と称し、Dx4を第4の検出デフォーカス量と称する。フォーカスレンズ104の駆動後に、図3のS210へ進む。
S210でカメラMPU125は撮像素子駆動部123を制御し、撮像素子122への露光を行う。S209におけるフォーカスレンズ104の駆動前後における2画像を用いて、再びボケ評価値を取得するために、撮像素子122に関し、第1の露光が行われる。その後にフォーカスレンズ104を所定駆動量Lkで駆動することでボケ状態が変更され(S211)、撮像素子122への第2の露光が行われる(S212)。S210とS212でそれぞれ撮像された2画像のデータはRAM125bに蓄積される。これにより、焦点検出用の出力信号だけでなく、AF評価範囲を含む近傍の被写体の情報を得ることができる。その際には焦点検出用に、必要な焦点調節精度に合わせて、撮像画素の出力信号の数を間引いて用いてもよい。以上の処理を終えると、S213に進む。
S213で焦点検出部129はボケ評価値Cを算出する。S209におけるフォーカスレンズ104の駆動の前後に露光を行うことで得られた2画像のデータから、ボケ評価値Cが算出される。S208で説明したように、真のデフォーカス量は、第1の検出デフォーカス量Dx1または第2の検出デフォーカス量Dx2のどちらかである。S208の処理時点で真のデフォーカス量が第1の検出デフォーカス量Dx1であった場合、S209でのフォーカスレンズ駆動後には、第3の検出デフォーカス量Dx3に相当する状態である。つまりフォーカスレンズ104は、Doで示す合焦位置の近傍に相当する位置にいるので、ボケ評価値Cの値はゼロに近い。一方、S208の処理時点で真のデフォーカス量が第2の検出デフォーカス量Dx2であった場合、S209でのフォーカスレンズ駆動後には、第4の検出デフォーカス量Dx4に相当する状態である。つまりフォーカスレンズ104は、Doで示す合焦位置に相当する位置から離れた位置にいるので、ボケ評価値Cはゼロとならない。
次のS214でカメラMPU125は、ボケ評価値Cの絶対値を所定の閾値と比較する。ボケ評価値Cの絶対値に対して設定される閾値は、撮影画像の観賞者が最も合焦していると感じるボケ状態となる範囲に基づいて予め決定される。S214にてボケ評価値の絶対値|C|が閾値以下である場合(S214でYes)、S216に進み、|C|が閾値より大きい場合(S214でNo)には、S215に移行する。
ボケ評価値Cの絶対値が閾値以下の場合、ボケ評価値Cはゼロに近い値であり、合焦状態と判定される。S216にて合焦表示が行われ、表示部126は合焦状態であることを表示し、ユーザに提示する。例えば、S208の処理時点で第1の検出デフォーカス量Dx1であり、S209の処理時点で第3の検出デフォーカス量Dx3である場合、Dx3でのボケ評価値(C3と記す)はゼロに近い。よって、絶対値|C3|は閾値以下であると判定され、真のデフォーカス量は図4に示すDoを含む閾値範囲内にある。S216の処理後、S217に進む。
また、ボケ評価値Cの絶対値が閾値よりも大きい場合、合焦状態ではないと判定されて、S215へ進んでフォーカスレンズ104が駆動される。例えば、S208の処理時点で第2の検出デフォーカス量Dx2であり、S209の処理時点で第4の検出デフォーカス量Dx4である場合、Dx4でのボケ評価値(C4と記す)の絶対値|C4|は閾値よりも大きい。S215でレンズMPU117は、第4の検出デフォーカス量Dx4に対応するレンズ位置から所定駆動量Lkを減算した量だけ、フォーカスレンズ104を合焦位置の方向(合焦方向)に向けて移動させる制御を行う。S215の処理は、第4の検出デフォーカス量Dx4の場合(S214でNo)にのみ実行される。この場合、合焦位置Doまでの残りデフォーカス量はDx4となる。つまり、Dx4に対応するフォーカス駆動量分だけフォーカスレンズ104を合焦方向に向けて駆動すれば、フォーカスレンズ104を合焦位置へ移動させることが可能である。しかし本実施形態では、フォーカスレンズ104の駆動誤差や検出デフォーカス量の検出誤差を考慮して、合焦位置Doよりも僅かにボケの大きい状態であるDx3に対応する位置へフォーカスレンズ104が駆動される。そしてS210に戻って再び露光処理が実行される。S213でボケ評価値Cを再度算出された上で、S214にて合焦判定が再度行われる。S216での合焦表示を終えると、S217へ進んでAF動作を終了する。
本実施形態では、DFD法での合焦判定において、ボケ評価値Cに対して1対多対応の場合に複数存在するデフォーカス量に関し、微小駆動を行ってボケ評価値の変化により真のデフォーカス量を判別可能である。この判別により、1つのボケ評価値に対応する複数のデフォーカス量の候補から1つが決定される。図4に示す1対2対応の例では、ボケ評価値Cxに対応する2つの検出デフォーカス量Dx1とDx2が存在する。この場合、Dx1ではDkに相当する微小駆動によってボケ評価値が減少するのに対し、Dx2ではDkに相当する微小駆動によってボケ評価値が増加することから両者の相違を判別できる。本実施形態によれば、従来の相関テーブルの範囲よりも広いデフォーカス範囲において、1つのボケ評価値に対応する1つのデフォーカス量を決定できる。よって、DFD方式のAF動作を高速化に行えるので、焦点検出時間を短縮することができる。
なお、本実施形態において、図2のS208で用いる相関テーブルについては、S204におけるフォーカスレンズ104の所定駆動量Lkに対応して変化する。本実施形態では、所定駆動量Lkの値を常に一定とする例を説明したが、駆動量Lkを可変値として変更してもよい。その場合には、駆動量Lkを変化させる数に相当する、複数の相関テーブルのデータを記憶部に記憶させておく必要がある。また本実施形態では、図3のS214でボケ評価値Cの絶対値が閾値より大きい場合、S215の処理を行ってからS210へ戻り、ボケ評価値を再度算出する例を説明した。これに限らず、S215にて第4の検出デフォーカス量Dx4に対応するフォーカス駆動量分だけフォーカスレンズ104を合焦方向に向けて移動させてから、S216の合焦表示へ処理を進めてもよい。
104 フォーカスレンズ
116 フォーカス駆動部
125 カメラMPU
129 焦点検出部

Claims (7)

  1. フォーカスレンズを含む撮像光学系と、
    前記撮像光学系により結像される被写体像を光電変換する撮像素子と、
    ボケ状態の異なる複数の画像のデータを前記撮像素子の出力信号から取得してボケ状態の評価値を算出する算出手段と、
    前記評価値とデフォーカス量との対応関係を示す相関データを記憶する記憶手段と、
    前記算出手段により算出された評価値を、前記記憶手段に記憶されている前記相関データと照合することによりデフォーカス量を決定する決定手段と、
    前記決定手段により決定されたデフォーカス量に対応する前記フォーカスレンズの駆動量にしたがって前記フォーカスレンズを駆動する駆動手段と、を備え、
    前記決定手段は、前記照合によって複数のデフォーカス量の候補が検出される場合、前記駆動手段により前記フォーカスレンズの駆動を行って前記評価値の変化を判定して前記候補から1つのデフォーカス量を決定することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記決定手段は、前記候補のうちで絶対値の小さいデフォーカス量を選択することにより、1つのデフォーカス量を決定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記決定手段は、前記フォーカスレンズの駆動を行って前記評価値の変化を判定し、前記候補のうちで合焦方向への前記フォーカスレンズの駆動に伴って前記評価値の絶対値が減少するデフォーカス量を決定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  4. 前記算出手段は、第1および第2の画像の輝度情報から周波数帯域成分を抽出して前記評価値を算出し、
    前記決定手段は、前記第1の画像に係るデフォーカス量と前記第2の画像に係るデフォーカス量との差を、前記候補のデフォーカス量から減算した結果であるデフォーカス量に対応する駆動量で、前記駆動手段により前記フォーカスレンズを駆動させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記記憶手段は、1つの前記評価値に対して複数のデフォーカス量が対応する前記相関データを記憶しており、
    前記相関データは、前記デフォーカス量がゼロである合焦位置から離れるほど前記評価値の絶対値が大きくなる第1の範囲内のデータ、および前記合焦位置から離れるほど前記評価値の絶対値が小さくなる第2の範囲内のデータを有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の撮像装置。
  6. フォーカスレンズおよび該フォーカスレンズを駆動する駆動手段を備えるレンズ装置が本体部に装着された状態にて、前記フォーカスレンズの移動により焦点調節を行う撮像装置であって、
    前記フォーカスレンズを含む撮像光学系により結像される被写体像を光電変換する撮像素子と、
    ボケ状態の異なる複数の画像のデータを前記撮像素子の出力信号から取得してボケ状態の評価値を算出する算出手段と、
    前記評価値とデフォーカス量との対応関係を示す相関データを記憶する記憶手段と、
    前記算出手段により算出された評価値を、前記記憶手段に記憶されている前記相関データと照合することによりデフォーカス量を決定する決定手段と、を備え、
    前記決定手段は、前記照合によって複数のデフォーカス量の候補が検出される場合、前記駆動手段により前記フォーカスレンズの駆動を行って前記評価値の変化を判定して前記候補から1つのデフォーカス量を決定し、決定した該デフォーカス量に対応する制御指令を前記駆動手段に出力することを特徴とする撮像装置。
  7. フォーカスレンズを含む撮像光学系により結像される被写体像を光電変換する撮像素子を備える撮像装置により実行される制御方法であって、
    ボケ状態の異なる複数の画像のデータを前記撮像素子の出力信号から取得してボケ状態の評価値を算出する算出ステップと、
    前記算出ステップで算出された評価値を、前記評価値とデフォーカス量との対応関係を示す相関データと照合することによりデフォーカス量を決定する決定ステップと、
    前記決定ステップで決定されたデフォーカス量に対応する前記フォーカスレンズの駆動量にしたがって前記フォーカスレンズを駆動する駆動ステップと、を有し、
    前記決定ステップにて、前記照合によって複数のデフォーカス量の候補が検出される場合、前記フォーカスレンズの駆動を行って前記評価値の変化を判定して前記候補から1つのデフォーカス量を決定することを特徴とする撮像装置の制御方法。

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