JP2016218020A - 液体成分分析装置 - Google Patents

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直樹 芝
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Abstract

【課題】測定作業を効率的にし、さらに、精度の良い測定を行うことができる液体成分分析装置を提供する。【解決手段】液体成分分析装置(1)は、試料格納容器(20)と、チップ(51)と、分析用発光部(54)と、分析用受光部(55)と、分析用受光部(55)が受光した透過光量に基づいて検査液の成分を分析する制御部(2)と、チップ(51)に送液する前に試料格納容器(20)内の検査液の濁度を測定する濁度測定部(発光部(10)、受光部(30)、制御部(2))とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は液体成分分析装置に関し、特に土壌成分の分析に好適な液体成分分析装置に関する。
農業の分野において、農作物の育成状態の管理のため、農作物の生育環境における土壌成分の分析が広く行われている。
一般的に、土壌分析装置としての液体成分分析装置は、採取した土壌に抽出用の液体を注入し、濾過を行うことで土壌の成分を抽出する。調整した土壌抽出液を複数の試験管に計量しながら注入し、その後、土壌成分毎に決められた試薬および希釈液を試験管に注入し発色させる。そして、比色表、比濁表、または、吸光光度法等を用いて数値換算することで測定が行われている。
しかしながら、上述の測定方法は、それぞれの土壌抽出液に試薬を混合する必要があり、そのために繰り返し作業が多くなる。また、測定したい土壌成分に応じた試薬を準備する必要もあり、煩雑性が高い。
土壌分析を頻繁に行うことにより、圃場ごとの細かい分析や、作付けごとの分析を行うことで、前作の影響を考慮した施肥設計を行うことができる。また、成育期間の長い作物についてはより短いスパンで定期的に分析を行うことで、追肥のタイミングや量を最適化することができ、結果として収穫量の増加や品質の安定化が望める。
しかしながら、上述した煩雑性の高さから分析の頻度を高めることは困難である。
近年では、このような問題点に鑑みて、簡易な方法で土壌抽出液と試薬等とを混合し、土壌成分を分析する手法が提案されている。
図12は、特許文献1に開示されている試薬混合および液体成分分析装置100を示したものであり、図12の(a)は、従来の液体成分分析装置100の概略図であり、図12の(b)は、従来の液体成分分析装置100に備えられる収納カートリッジと、抽出液カートリッジとの嵌合を示す模式図である。
特許文献1に記載の液体成分分析装置100は、図12の(a)に示すように、発光部101、受光部102および収納カートリッジ103を備えている。収納カートリッジ103は、透明材からなり、土壌から抽出した土壌抽出液と試薬との混合液を収納するセル104が複数設けられている。特許文献1に記載の液体成分分析装置100は、発光部101から出射された光が収納カートリッジ103内の混合液を透過し、受光部102により検出されることにより混合液の吸光度を測定し、吸光光度法により土壌成分の濃度を測定している。
図12の(b)に示すように、収納カートリッジ103には複数のセル104が一列に配置されている。各セル104には、所定量の試薬が予め収納されており、シール紙により密閉されている。また、液体成分分析装置100は抽出液カートリッジ105をさらに備えている。抽出液カートリッジ105は複数のセル106が、複数のセル104に対応するように一列に配置されている。各セル106は、計量としての枡機能を有しており、土壌抽出液が収納されている。そして、測定前に抽出液カートリッジ105の下面を収納カートリッジ103の上面に(図12の(b)に矢印で示す方向に)押し込むことにより、収納カートリッジ103と抽出液カートリッジ105とを嵌合する。その後、抽出液カートリッジ105の底面を貫通させ、抽出液カートリッジ105の各セル106に収納されていた土壌抽出液を収納カートリッジ103のセル104に注入し、土壌抽出液と試薬との混合液を作製する。
このように、特許文献1に記載の液体成分分析装置100においては、土壌抽出液と試薬との混合液の作製が容易であり、また、吸光光度法によって土壌成分の濃度の測定を行うため、精度のよい測定を行うことができる。
特開2007−46922号公報(2007年2月22日公開)
しかしながら、特許文献1に記載の液体成分分析装置100では、土壌から土壌成分を抽出するにあたり、採取した土壌と抽出用の液体を混合し、土の粒子などの不要な物質を除去するために濾過を行う必要がある。しかし、この際に、作業中の不手際や濾紙の保存状態、土壌の状態などにより、濾過した土壌抽出液に濁りが発生することがある。土壌抽出液を発色、白濁させて吸光光度法により濃度を測定する土壌分析に関して、土壌抽出液の濁りは透過光の光強度を減少させる要素になるため、算出した吸光度が実際の値よりも大きくなり、正確な分析が困難となる。さらに、土壌分析の発色に用いる試薬は測定できる濃度の範囲が定められているため、土壌抽出液の濁度によっては、吸光度の算出自体が不可能となる。
一般的には、土壌から土壌成分を抽出するにあたり、濾過後の土壌抽出液の濁度は測定者が目視で確認しており、作業を行うかを判定している。しかし、熟練した測定者においても、測定の可否を正確に判定することは困難である。測定が不可能なほど濁度の高い土壌抽出液に対して土壌分析を継続してしまった場合には、正確な測定結果は得られず測定試薬を損失してしまう。さらに液体成分分析装置によっては、土壌抽出液と発色用の試薬を混合するための容器が使い捨てとなっていることがあり、その場合には損失がさらに増大し、測定作業の効率が低下する。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、測定作業の効率が増進し、さらに、精度の良い測定を行うことができる液体成分分析装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る液体成分分析装置は、検査液を格納する格納容器と、前記格納容器から送液された検査液の成分を分析するための分析容器と、前記分析容器内の検査液に光を照射する第1照射部と、前記分析容器内の検査液を透過した光を受光する第1受光部と、前記第1受光部が受光した透過光量に基づいて前記検査液の成分を分析する分析部と、前記分析容器に送液する前に前記格納容器内の検査液の濁度を測定する濁度測定部とを備えることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、検査液の成分を分析する前に、検査液の濁度を測定するので、検査液の濁度が高い場合には、検査液の成分の分析を行わないようにすることができる。これにより、測定作業の効率が増進し、さらに、測定精度の良い測定を行うことができるという効果を奏する。
本発明の実施形態1に係る液体成分分析装置の構成を示す概略図である。 本発明の実施形態1に係る液体成分分析装置の発光部の構成を示す概略図である。 本発明の実施形態1に係る液体成分分析装置の試料格納容器、受光部、および液供給機構の構成を示す概略図である。 本発明の実施形態1に係る液体成分分析装置の試料成分測定部の構成を示す概略図である。 本発明の実施形態1に係る液体成分分析装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態2に係る液体成分分析装置の試料格納容器、受光部、液供給機構、および試料成分測定部の構成を示すものであり、(a)は、照射光が試料格納容器へ向けて出射された様子を示す概略図であり、(b)は、照射光がチップへ向けて出射された様子を示す概略図である。 本発明の実施形態3に係る液体成分分析装置の試料格納容器、および液供給機構の構成を示す概略図である。 本発明の実施形態4に係る液体成分分析装置の試料格納容器、および液供給機構の構成を示す概略図である。 本発明の実施形態5に係る液体成分分析装置の構成を示す概略図である。 本発明の実施形態6に係る液体成分分析装置の構成を示す概略図である。 本発明の実施形態7に係る液体成分分析装置の構成を示す概略図である。 従来の液体成分分析装置の構成を示すものであり、(a)は従来の液体成分分析装置の構成を示す概略図であり、(b)は従来の液体成分分析装置に備えられる収納カートリッジと、抽出液カートリッジとの嵌合を示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
〔実施形態1〕
(液体成分分析装置1の構成)
実施形態1に係る液体成分分析装置1の構成を図1〜図4に基づいて説明する。図面におけるそれぞれの構成要素の厚み、長さなどは、本発明の理解を助けるために示したものであり、本発明は、図示される構成に限定されるものではない。
図1は、実施形態1に係る液体成分分析装置1の構成を示す概略図である。
本実施形態の液体成分分析装置1は、吸光光度法により土壌成分の測定を行う液体成分分析装置である。液体成分分析装置1は、図1に示すように、発光部10(第2照射部)と、試料格納容器20(格納容器)と、受光部30(第2受光部)と、液供給機構40(送液器)と、試料成分測定部50と、制御部2(分析部、判定部、測定部)と、警告部3とを備えている。
図2は、発光部10の構成を示す概略図である。発光部10は、図2に示すように、光源11と、コリメートレンズ12と、アパーチャ13とを備えている。光源11は、試料格納容器20へ向けて光を出射する発光素子であり、本実施形態においては、白色LED(Light Emitting Diode)である。光源11は、制御部2と接続されており、制御部2からの信号により発光、消灯が制御される。光源11から出射された光は、コリメートレンズ12により指向され、アパーチャ13によりビーム径が調整される。アパーチャ13を通過した光は、照射光14として発光部10から出射される。
図3は、試料格納容器20、受光部30、および液供給機構40の構成を示す概略図である。
試料格納容器20は、液体成分分析装置1に注入された土壌抽出液(検査液)を格納するための容器である。発光部10から出射された照射光14は、試料格納容器20に導かれるようになっている。試料格納容器20は、照射光14を透過するように透明材で作製されていることが好ましく、例えば、シリコーン、ガラス、プラスチックなどで作製されている。試料格納容器20の側面の面積は、照射光14の照射面積よりも、十分大きく構成されている。試料格納容器20は、シリコンチューブなどのチューブで液供給機構40と接続しており、該チューブは容易に取り外すことができるようになっている。
受光部30は、試料格納容器20に対して発光部10の反対側に設置されており、発光部10から出射され、試料格納容器20内の土壌抽出液を透過した照射光14を受光する。受光部30は、制御部2と接続されており、受光した照射光14の光強度を測定し、制御部2へ信号として伝達することができる。制御部2は、受光部30から送られた信号を受けて、土壌抽出液の濁度を算出する。
液供給機構40は、図4を参照して後述する試料成分測定部50のチップ51(分析容器)へ、試料格納容器20に注入された土壌抽出液を指定量送り出すための機構である。液供給機構40は、チューブポンプ41と、注入ノズル42と、液通過路43とを備えている。
チューブポンプ41は、制御部2と接続されており、制御部2からの信号により、試料格納容器20内の土壌抽出液を指定量送り出し、注入ノズル42および液通過路43を介して土壌抽出液を試料成分測定部50のチップ51に滴下・分注を行う。
図4は、試料成分測定部50の構成を示す概略図である。試料成分測定部50は、図4に示すように、チップ51と、希釈液格納容器52と、希釈液供給機構53と、分析用発光部54(第1照射部)と、分析用受光部55(第1受光部)と、回転軸56aの回りに回転する回転機構56とを備えている。
チップ51は、円盤状にてなっており、回転軸51aを中心として、分析用発光部54に対応する円周方向に沿って少なくとも2つのセルが形成されている。チップ51は、回転機構56の上部に設けられ、回転軸51aの回りに回転する。チップ51は、回転軸51aが、回転機構56の回転軸56aと一致するように、回転機構56と接続されている。
チップ51は、分析用発光部54から出射された光を透過するように、透明材で作製されていることが好ましく、例えば、シリコーン、ガラス、プラスチックなどによって作製される。チップ51は、チップ51を安価な構成とするために透明性の高い合成樹脂で作製されていることがより好ましく、本実施形態では、チップ51は、耐薬品性も兼ね備えている低密度ポリプロピレンで作製されている。チップ51内のセルには、測定を行いたい成分に合わせてあらかじめ土壌抽出液を発色させるための試薬(発色用試薬)が封入されている。また、発色用試薬が封入されていないセルがあるとより好ましい。
希釈液格納容器52は、チップ51に注入された土壌抽出液を希釈させるための希釈液(例えば、純水など)を格納するための容器であり、外部から希釈液を注入できるようになっている。希釈液格納容器52内の希釈液は、希釈液供給機構53によって指定量がチップ51の各セルに送り出される。希釈液供給機構53の構成は、液供給機構40と同様である。希釈液供給機構53は、制御部2からの信号により、希釈液格納容器52内の希釈液を、チップ51のセルに滴下・分注を行う。
分析用発光部54は、チップ51へ照射光57を出射するためのものであり、チップ51のセルの上側に設けられる。分析用発光部54の構成は、発光部10の構成と同様であり、分析用発光部54は、制御部2からの信号により、照射光57をチップ51へ向けて出射する。また、分析用発光部54は、分析を行う成分に対応して、光源の波長を変更できるように構成されているとより好ましい。
分析用受光部55は、分析用発光部54の下方、かつ、チップ51の下方に設けられる。分析用発光部54から出射された照射光57は、チップ51のセルに注入された土壌抽出液、希釈液、および発色用試薬の混合液を透過し、分析用受光部55により受光される。
回転機構56は、チップ51の下方に設けられており、回転軸56aを中心として、チップ51を回転させる。回転機構56は、制御部2と接続されており、制御部2からの信号に従ってチップ51を回転駆動させる。本実施形態では、回転機構56は、パルス制御可能なステッピングモータである。
回転機構56により、チップ51を回転させることができるため、液供給機構40および希釈液供給機構53から滴下された液体を、チップ51の任意のセルに注入することが可能になる。さらに、回転機構56によりチップ51を回転させることによって、セル内にあらかじめ封入されていた発色用試薬と、セルに注入された土壌抽出液および希釈液とを、撹拌・混合させることができる。
制御部2は、発光部10、受光部30、液供給機構40、試料成分測定部50、および警告部3と接続しており、各部の動作を制御する。
警告部3は、制御部2からの信号を測定者に通知するためのものであり、例えば、LEDの光源である。警告部3は、制御部2と接続されており、制御部2からの信号に従って、発光する。警告部3は、上記の例に限られず、制御部2からの信号を測定者に通知することが可能であればどのような構成であっても構わない。警告部3は、上記のLEDによる構成以外にも、例えば、音源、ディスプレイなどであってもよい。
(液体成分分析装置1の動作)
次に、本実施形態に係る液体成分分析装置1の動作について図5に基づいて説明する。図5は、液体成分分析装置1の測定手順を示すフローチャートである。図5に示すように、本実施形態に係る液体成分分析装置1の動作は、大きく分けて2つの工程に分けることができる。すなわち、初期時と通常時である。以下に、初期時と通常時のそれぞれについて詳細に説明する。
1.初期時
初期時においては、土壌抽出液の測定を行うかどうかを判断するための2つ設定値A・Bを決定する。
まず、設定値Aを決定する手順について説明する。試料格納容器20内を空にした状態で、発光部10から照射光14を出射させ、試料格納容器20を透過させて、受光部30で受光させる。この際に、受光部30で受光した光強度を設定値Aとする(ステップS1)。つまり、設定値Aは、試料格納容器20内に何も格納されていない状態での光強度である。したがって、試料格納容器20内に土壌抽出液が格納されている限り、格納されている土壌抽出液がどのような濁度であったとしても、受光部30で受光する光の光強度は設定値Aよりも小さくなる。
次に、設定値Bを決定する手順について説明する。あらかじめチップ51に封入されている発色用試薬に対して、測定が不可能となる最小の濁度を有する試料を用意する。十分な量の該試料を試料格納容器20に注入し、発光部10から照射光14を出射させ、試料格納容器20を透過させて、受光部30で受光させる。この際に、受光部30で受光した光の光強度を設定値Bとする(ステップS2)。つまり、設定値Bは、試料格納容器20内に測定が不可能な最小の濁度を有する試料が格納された状態での光強度である。
以上のように発光部10、受光部30および制御部2から構成される濁度測定部によって、設定値Aおよび設定値Bを決定する。
上記の設定値A・設定値Bを設定するための動作は、液体成分分析装置1の最初の起動時のみにおいて行う必要があり、一度各設定値を設定してしまえば、それ以降に液体成分分析装置1を起動する際には上記の設定値A・設定値Bの設定を行う必要はない。
また、液体成分分析装置1を複数台所持しているなどの理由により、あらかじめ設定値A・設定値Bがわかっている場合には、上記動作を行わずに、設定値A・設定値Bを直接設定することも可能である。
2.通常時
次に通常時、つまり設定値Aおよび設定値Bが設定されている時における、液体成分分析装置1の動作について説明する。
まず、土壌に水を加え、振とうし、濾過した濾液を土壌抽出液として試料格納容器20に注入する(ステップS3)。
ここで、上記の説明では、土壌に水を加え、振とうし、濾過した濾液を土壌抽出液として試料格納容器20に注入する構成であったが、本実施形態の液体成分分析装置1は、これに限定されない。例えば、試料格納容器20に土壌を注入し、試料格納容器20内で抽出用液体(例えば、純水など)を加えて振とう・濾過させて土壌抽出液を得てもよい。また、試料格納容器20の上部に、試料格納容器20と勘合した抽出用容器を設け、抽出用容器内において、土壌に抽出用液体を加えて振とう・濾過させて土壌抽出液を得た後、抽出用容器の底部を開栓し、土壌抽出液を試料格納容器20へ注入する構成としてもよい。
次に、液体成分分析装置1の電源を入れ、設定値Aおよび設定値Bが設定されていることを確認する(ステップS4)。その後、発光部10から照射光14が出射され(ステップS5)、試料格納容器20を透過して、受光部30によって受光される(ステップS6)。この時、受光部30によって受光された照射光14の光強度Iが制御部2へと伝達され、その強度に基づき、判定部としての制御部2によって、その後に行う動作が決定される。
まず、光強度Iが設定値A以上であるかどうかを制御部2が判定する(ステップS7)。光強度Iが設定値A以上であった場合(ステップS7でYes)、試料格納容器20内に十分な量の土壌抽出液が注入されていないと判定し、警告部3を動作させた後(ステップS9)、液体成分分析装置1の動作を終了させる(ステップS10)。
光強度Iが設定値A未満であった場合(ステップS7でNo)、次に光強度Iが設定値B以下であるかを制御部2が判定する(ステップS8)。光強度Iが設定値B以下であった場合(ステップS8でYes)、試料格納容器20内の土壌抽出液の濁度が高すぎるため測定を行うことは不可能であると判定し、警告部3を動作させた後(ステップS9)、液体成分分析装置1の動作を終了させる(ステップS10)。
光強度Iが設定値Aよりも小さく、かつ、設定値Bよりも大きかった場合(ステップS8でNo)、試料格納容器20に土壌抽出液が十分に注入されており、また土壌抽出液の濁度に問題がないと制御部2が判定する。つまり、試料格納容器20に注入された土壌抽出液の濁度が、土壌抽出液の成分の分析が可能であると制御部2が判定する。
本実施形態の液体成分分析装置1では、上記のように、発光部10から照射され、試料格納容器20内の土壌抽出液を透過し、受光部30によって受光された照射光14の光強度Iに基づいて、制御部2が試料格納容器20に注入された土壌抽出液の濁度の判定を行っている。しかし、本発明の液体成分分析装置1はこの構成に限られない。例えば、発光部10から照射され、試料格納容器20内の土壌抽出液を透過し、受光部30によって受光された照射光14の光強度Iが、土壌抽出液の成分の分析が可能か否かを、制御部2の替わりに、操作者が警告部3の表示を確認することにより判定してもよい。
次に、試料格納容器20に注入された土壌抽出液の濁度が、土壌抽出液の成分の分析が可能であると判定された場合(ステップS8でNo)における動作について説明する。
まず、試料格納容器20に注入された土壌抽出液の濁度が、土壌抽出液の成分の分析が可能であると判定された場合、制御部2からの信号を受けた液供給機構40は、試料格納容器20に注入された土壌抽出液を、試料成分測定部50内のチップ51の任意のセルに、規定量注入する(ステップS11)。
ここで、本実施形態の液体成分分析装置1では、上記のように、試料格納容器20から試料成分測定部50内のチップ51に土壌抽出液を送液するために制御部2からの信号により液供給機構40を駆動させる構成となっている。しかし、本発明の液体成分分析装置1はこの構成に限られない。例えば、警告部3の表示などによって、操作者が、試料格納容器20に注入された土壌抽出液の濁度が、土壌抽出液の成分の分析が可能であることを確認した後、液供給機構40を駆動させるようにしてもよい。
次に、制御部2からの信号により、試料成分測定部50の動作を行う(ステップS12)。以下に具体的に説明する。希釈液供給機構53により、希釈液格納容器52内にあらかじめ注入されていた希釈液が、土壌抽出液が注入された上記のチップ51内のセルに、規定量注入される。この操作により、あらかじめセル内に発色用試薬が封入されていたチップ51内のセルでは、土壌抽出液と、希釈液と、発色用試薬との混合液が生成される。また、発色用試薬が封入されていないチップ51のセルが設けられている場合には、該セルにおいて土壌抽出液と希釈液との混合液が生成される。
次に、回転軸56aを中心軸として、回転機構56を回転させることにより、チップ51のセル内の各混合液を撹拌・混合させる。
各混合液の撹拌・混合が終了すると、分析用発光部54から照射光57が出射され、チップ51のセル内の混合液を透過し、分析用受光部55によって受光される。
この時、あらかじめ発色用試薬が封入されていたセルでは、混合液は、発色用試薬により呈色反応を示しており、土壌が有する成分の濃度に依存して、照射光57が吸収される。発色用試薬が封入されていないチップ51のセルが設けられている場合には、該セルでは、混合液は呈色反応を示さず、照射光57は吸収されない。
分析用発光部54から出射され、それぞれのセルを透過し、分析用受光部55によって受光された照射光57の光強度は、制御部2へと信号として送られる。制御部2においてあらかじめデータとして保持していた土壌抽出液の光強度との差から、混合液の吸光度を算出することにより、土壌が有する成分の濃度を算出することができる。また、発色用試薬が封入されていないチップ51のセルが設けられている場合には、呈色反応を示しているセルとの光強度の差から、より正確に吸光度を算出し、土壌が有する成分の濃度を算出することができる。
以上のように、本実施形態における液体成分分析装置1では、土壌抽出液の吸光度を測定する前に、土壌抽出液の濁度を測定し、その結果に基づいて、土壌抽出液の吸光度を測定するかどうかを判定する。これにより、試料格納容器20に注入された土壌抽出液の濁度が高い場合においては、吸光度の測定を行わないようにできるため、測定精度の低い吸光度の測定を行うことを回避することができ、かつ、土壌抽出液および発色用試薬の損失を防ぐことができる。
また、試料格納容器20内の土壌抽出液の濁度を透過度によって定量的に測定しているので、測定者が濁度を目視で確認して測定を行う場合に比べて、正確に濁度を測定することができ、その結果、測定精度の高い吸光度の測定を行うことができる。
さらに、試料格納容器20に注入された土壌抽出液の濁度が測定可能と判定した際に、試料格納容器20から試料成分測定部50のチップ51へ土壌抽出液を自動で供給することができるので、測定作業が簡便である。
さらに、チップ51が複数のセルを備えている場合では、複数のセルは、回転軸51aを中心とした同一円周上に設けられているので、回転機構56によりチップ51を回転させることで、複数の発色用試薬に対して測定を行うことができる。これにより、土壌の複数の成分に対して測定を行うことができるので、効率の良い測定を行うことができる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態において説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
実施形態1に係る液体成分分析装置1では、土壌抽出液の濁度を測定するための発光部10、および土壌抽出液の成分濃度を測定するための分析用発光部54がそれぞれ設けられていた。
これに対して、実施形態2に係る液体成分分析装置1Aでは、土壌抽出液の濁度を測定するための発光部61が、土壌抽出液の濁度を測定するための発光部と、土壌抽出液の成分濃度を測定するための分析用発光部とを兼ねる点が異なっている。
実施形態2に係る液体成分分析装置1Aについて図6に基づいて説明する。図6は、液体成分分析装置1Aの発光部61、試料格納容器20、受光部30、液供給機構40、および試料成分測定部50Aを示したものであり、図6の(a)は、発光部61から照射された照射光14が試料格納容器20へ向けて出射された様子を示す概略図であり、図6の(b)は、発光部61から照射された照射光14がチップ51へ向けて出射された様子を示す概略図である。
液体成分分析装置1Aは、図6の(a)(b)に示すように、発光部61と、発光部回転機構60とを備えている。発光部回転機構60は制御部2Aと接続されている。発光部回転機構60には、発光部61が接続されており、制御部2Aからの信号により、発光部61を発光部回転機構60の周りに回転させることができるように構成されている。
発光部61は、白色LEDにて構成されている。また、発光部61は、光源の波長を変更できるように構成されているとより好ましい。これにより、発光部61は、分析を行いたい成分に対応した波長を有する光を射出できるように構成することができる。
試料格納容器20に注入された土壌抽出液の濁度を測定する場合には、図6の(a)に示すように、発光部回転機構60によって、発光部61を試料格納容器20側に回転させる。これにより、発光部61から出射された照射光14は、試料格納容器20を透過し、受光部30に受光される。受光部30によって受光された照射光14の光強度は、制御部2Aへと信号として伝達される。
チップ51のセル内の土壌抽出液の成分濃度を測定する場合には、図6の(b)に示すように、発光部回転機構60によって、発光部61を試料成分測定部50A側に回転させる。これにより、発光部10から出射された照射光14は、チップ51内のセルを通過し、分析用受光部55により受光される。分析用受光部55によって受光された照射光14の光強度は、制御部2Aへと信号として伝達される。
以上のように、土壌抽出液の濁度を測定するための発光部と、土壌抽出液の成分濃度を測定するための発光部とを、1つの発光部61によって構成することができる。これにより、発光部の数を少なくすることができるので、液体成分分析装置1Aの構成を簡単にすることができ、よりコンパクトな液体成分分析装置1Aとすることができる。
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について、図7に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態において説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態に係る液体成分分析装置1Bは、液供給機構40Bの構成が、実施形態1、2に係る液体成分分析装置1・1Aの液供給機構40の構成と異なる。
実施形態3に係る液体成分分析装置1Bについて図7に基づいて説明する。図7は、液体成分分析装置1Bの液供給機構40Bの構成を示す概略図である。
図7に示すように、液体成分分析装置1Bの液供給機構40Bは、チューブポンプ41と、注入ノズル42と、一時格納容器71と、2つの電磁弁72a・72bと、2つの液通過路73a・73bと、濾紙収納容器74(濾過部)とを備えている。
一時格納容器71は、チューブポンプ41により、試料格納容器20から注入ノズル42を介して送り出された土壌抽出液を一時的に格納するための容器である。一時格納容器71の底面には、2つの排水溝が設けられており、1つの排水溝に対して1つの電磁弁72(電磁弁72aまたは電磁弁72b)がそれぞれ設けられている。
電磁弁72a・72bは、制御部(図示せず)と接続されており、制御部からの信号により、それぞれ独立して開封と封鎖を行うことができるようになっている。
液通過路73aは、電磁弁72aの下側に接続されている。電磁弁72aが開封されると、一時格納容器71に格納されていた土壌抽出液が、液通過路73aを通過し、試料成分測定部50のチップ51に土壌抽出液が滴下・分注される。
液通過路73bは、電磁弁72bの下側に接続されており、液通過路73bの途中には、濾紙収納容器74が設けられている。濾紙収納容器74は、液通過路73bから容易に取り外しができるようになっており、内部に濾紙を設置できるようになっている。電磁弁72bが開封されると、一時格納容器71に格納されていた土壌抽出液が、液通過路73bと濾紙収納容器74とを通過して、試料成分測定部50のチップ51に滴下・分注される。濾紙収納容器74を通過する際に、土壌抽出液は濾紙収納容器74内の濾紙により濾過される。
次に、液体成分分析装置1Bの動作について説明する。なお、説明の便宜上、前記実施形態1において説明した動作については、その説明を省略する。
まず、試料格納容器20に土壌抽出液を注入する。その後、発光部10から照射光14が出射され、試料格納容器20を透過して、受光部30によって受光される。この時、受光部30によって受光された照射光14の光強度Iが制御部へと伝達され、その強度に基づき、その後に行う動作が決定される。
まず、光強度Iが設定値A以上であるかどうかを判定する。光強度Iが設定値A以上であった場合、試料格納容器20内に十分な量の土壌抽出液が注入されていないと判定し、警告部3を動作させた後、液体成分分析装置1Bの動作を終了させる。
光強度Iが設定値A未満であった場合、次に光強度Iが設定値B以下であるかを判定する。その後、チューブポンプ41を駆動させることにより、試料格納容器20内の土壌抽出液は、注入ノズル42を介して一時格納容器71に注入される。この時点では、電磁弁72a・72bはともに封鎖された状態である。
ここで、光強度Iが設定値Bよりも大きかった場合、制御部からの信号により電磁弁72aを開封することで、土壌抽出液は液通過路73aを通過し、試料成分測定部50のチップ51のセル内に滴下・分注される。
一方、光強度Iが設定値B以下であった場合、つまり試料格納容器20内の土壌抽出液の濁度が高すぎる場合には、制御部からの信号により電磁弁72bを開封することで、土壌抽出液は液通過路73bと濾紙収納容器74とを通過し、試料成分測定部50のチップ51に滴下・分注される。土壌抽出液は、濾紙収納容器74を通過する際に、濾紙収納容器74内の濾紙を通過することで濾過される。これにより、試料成分測定部50のチップ51に滴下・分注される土壌抽出液の濁度を小さくすることができ、試料成分測定部50において測定する吸光度の測定精度を向上させることができる。
以上のように液体成分分析装置1Bを構成することにより、試料格納容器20に注入された土壌抽出液の濁度が高い場合においても、自動で土壌抽出液を濾紙収納容器74内の濾紙により濾過することができるので、より簡易な操作で土壌成分の測定を行うことが可能になる。
〔実施形態4〕
本発明の他の実施形態について、図8に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態において説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態に係る液体成分分析装置1Cは、実施形態3に係る液体成分分析装置1Bと構成部材は同様であるが、一時格納容器71、電磁弁72a・72b、および液通過路73a・73bが配される位置が実施形態3に係る液体成分分析装置1Bと異なる。
実施形態4に係る液体成分分析装置1Cについて図8に基づいて説明する。図8は、液体成分分析装置1Cの試料格納容器20および液供給機構40Cの構成を示す概略図である。
図8に示すように、液体成分分析装置1Cでは、一時格納容器71が試料格納容器20の上方に配置されている。一時格納容器71の底面には、2つの排水溝が設けられており、1つの排水溝に対して1つの電磁弁72(電磁弁72aまたは電磁弁72b)がそれぞれ設けられている。
電磁弁72a・72bは、制御部と接続されており、制御部からの信号により、それぞれ独立して開封と封鎖を行うことができるようになっている。
液通過路73aは、電磁弁72aの下側に接続されている。電磁弁72aが開封されると、一時格納容器71に格納されていた土壌抽出液は、液通過路73aを通過し、土壌抽、試料成分測定部50のチップ51に滴下・分注される。
液通過路73bは、電磁弁72bの下側に接続されており、液通過路73bの途中には、濾紙収納容器74が設けられている。また、液通過路73bの下端は試料格納容器20に接続されている。濾紙収納容器74は、液通過路73bから容易に取り外しができるようになっており、内部に濾紙を設置できるようになっている。電磁弁72bが開封されると、一時格納容器71に格納されていた土壌抽出液が、液通過路73bと濾紙収納容器74とを通過して、再び試料格納容器20に注入される。濾紙収納容器74を通過する際に、土壌抽出液は濾紙収納容器74内の濾紙により濾過される。
次に、液体成分分析装置1Cの動作について説明する。なお、説明の便宜上、前記実施形態1において説明した動作については、その説明を省略する。
まず、試料格納容器20に土壌抽出液を注入する。その後、発光部10から照射光14が出射され、試料格納容器20を透過して、受光部30によって受光される。この時、受光部30によって受光された照射光14の光強度Iが制御部へと伝達され、その強度に基づき、その後に行う動作が決定される。
まず、光強度Iが設定値A以上であるかどうかを判定する。光強度Iが設定値A以上であった場合、試料格納容器20内に十分な量の土壌抽出液が注入されていないと判定し、警告部3を動作させた後、液体成分分析装置1Cの動作を終了させる。
光強度Iが設定値A未満であった場合、次に光強度Iが設定値B以下であるかを判定する。その後、チューブポンプ41を駆動させることにより、試料格納容器20内の土壌抽出液は、注入ノズル42を介して一時格納容器71に注入される。この時点では、電磁弁72a・72bはともに封入された状態である。
ここで、光強度Iが設定値Bよりも大きかった場合、制御部からの信号により電磁弁72aを開封することで、土壌抽出液は液通過路73aを通過し、試料成分測定部50のチップ51のセル内に滴下・分注される。
一方、光強度Iが設定値B以下であった場合、つまり試料格納容器20内の土壌抽出液の濁度が高すぎる場合には、制御部からの信号により電磁弁72bを開封することで、土壌抽出液は液通過路73bと濾紙収納容器74とを通過し、再び試料格納容器20に注入される。土壌抽出液は、濾紙収納容器74を通過する際に、濾紙収納容器74内の濾紙を通過することで濾過される。
以上のように液体成分分析装置1Cを構成することにより、土壌抽出液は、受光部30で受光した光強度Iが設定値Bより大きくなるまで、つまり、土壌抽出液が測定可能な濁度になるまで、濾紙収納容器74内の濾紙により繰り返し濾過される。これにより、実施形態1〜3の液体成分分析装置1・1A・1Bと比べて、簡易な操作で、より正確な土壌成分の測定が可能となる。
〔実施形態5〕
本発明の他の実施形態について説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態において説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図9は、本発明の実施形態5に係る液体成分分析装置1Dの構成を示す概略図である。
一般的に吸光度は、土壌抽出液の発色前の透過率と発色後の透過率との差分により算出する。実施形態1においては、土壌抽出液の発色前の光強度(透過率)をあらかじめ想定し、データとして制御部2に入力しておく、もしくはチップ51内に、発色用試薬を封入していないセルを少なくとも1つ用意し、土壌抽出液と希釈液との混合物の光強度(透過率)の測定を行い、発色用試薬と土壌抽出液と希釈液とを混合して発色させた混合物の光強度(透過率)との差分から、制御部2は吸光度を求めていた。しかし、前者の場合には、実際の土壌抽出液のみの光強度(透過率)の測定を行わないため、測定誤差が大きくなってしまい、後者の場合には、チップ51内に発色用試薬を封入しないためのセルを設ける必要があり、チップ51のサイズが大きくなってしまう。
以上の問題点を解決するために、本実施形態に係る液体成分分析装置1Dは、発光部10から照射光14が出射され、土壌抽出液が格納された試料格納容器20を透過して、受光部30によって受光された照射光14の光強度(透過率)と、分析用発光部54から出射され、発色用試薬と土壌抽出液と希釈液との混合液が格納されたチップ51内のセルを透過し、分析用受光部55によって受光された照射光57の光強度(透過率)との差分から、制御部2Dは吸光度を算出する。
上記のように測定を行うことにより、本実施形態に係る液体成分分析装置1Dでは、チップ51に発色用試薬を封入しないためのセルを設ける必要がなくなるのでチップ51を小型化することができる。また、比較のための測定を行っているので、正確な土壌成分の測定が可能になる。さらに、試料成分測定部50において、発色していない土壌抽出液の測定する必要がなくなるので、実施形態1に係る液体成分分析装置1と比べて、測定時間を短くすることができる。
〔実施形態6〕
本発明の他の実施形態について、図10に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態において説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図10は、実施形態6に係る液体成分分析装置1Eの構成を示す概略図である。
試料の発色による吸光度測定においては、試料の濁度が光の吸収に寄与するため、発色前の土壌抽出液の濁度が大きいほど、吸光度の測定誤差が大きくなる。
そこで、本実施形態に係る液体成分分析装置1Eでは、受光部30によって受光された照射光14の光強度Iが設定値B以下である、つまり試料格納容器20に注入された土壌抽出液の濁度が測定可能な範囲ではあるが、濁度が比較的大きい場合における動作が実施形態1における液体成分分析装置1とは異なる。
具体的には、試料格納容器20に注入された土壌抽出液の濁度が測定可能な範囲ではあるが、濁度が比較的大きいと制御部2Eが判断した場合、図10に示すように、制御部2Eからの信号により、液供給機構40Eは試料格納容器20からチップ51内のセルに注入される土壌抽出液の量を規定量よりも少なくする。これにより、土壌抽出液を希釈する際の希釈率を増加することができるので、土壌抽出液の濁度を小さくすることができる。したがって、吸光度の測定精度を向上させることができる。また、土壌抽出液の濁度に対応させて、液供給機構40Eによって試料格納容器20からチップ51内のセルに注入される土壌抽出液の量を調整してもよい。これにより、さらに吸光度の測定精度を向上させることができる。
〔実施形態7〕
本発明の他の実施形態について、図11に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態において説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図11は、実施形態7に係る液体成分分析装置1Fの構成を示す概略図である。
本実施形態に係る液体成分分析装置1Fでは、受光部30によって受光された照射光14の光強度Iが設定値B以下である、つまり試料格納容器20に注入された土壌抽出液の濁度が測定可能な範囲ではあるが、濁度が比較的大きい場合における動作が実施形態1における液体成分分析装置1とは異なる。
具体的には、試料格納容器20に注入された土壌抽出液の濁度が測定可能な範囲ではあるが、濁度が比較的大きい場合と制御部2Fが判断した場合、図11に示すように、制御部2Fからの信号により、希釈液供給機構53Fは希釈液格納容器52からチップ51内のセルに注入される希釈液の量を規定量よりも多くする。これにより、土壌抽出液を希釈する際の希釈率を増加することができるので、土壌抽出液の濁度を小さくすることができる。したがって、吸光度の測定精度を向上させることができる。また、土壌抽出液の濁度に対応させて、希釈液供給機構53Fによって希釈液格納容器52からチップ51内のセルに注入される希釈液の量を調整してもよい。これにより、さらに吸光度の測定精度を向上させることができる。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る液体成分分析装置1・1A〜1Fは、検査液(土壌抽出液)を格納する格納容器(試料格納容器20)と、前記格納容器(試料格納容器20)から送液された検査液の成分を分析するための分析容器(チップ51)と、前記分析容器(チップ51)内の検査液に光を照射する第1照射部(分析用発光部54、発光部61)と、前記分析容器(チップ51)内の検査液を透過した光を受光する第1受光部(分析用受光部55)と、前記第1受光部(分析用受光部55)が受光した透過光量に基づいて前記検査液の成分を分析する分析部(制御部2・2A・2D〜2F)と、前記分析容器(チップ51)に送液する前に前記格納容器(試料格納容器20)内の検査液の濁度を測定する濁度測定部(発光部10、受光部30、制御部2・2A・2D〜2F)とを備えることを特徴としている。
この特徴によれば、検査液の成分を分析する前に、検査液の濁度を測定するので、検査液の濁度が高い場合には、検査液の成分の分析を行わないようにすることができる。これにより、測定作業が効率的になり、さらに、測定精度の良い測定を行うことができる。
本発明の態様2に係る液体成分分析装置1・1A〜1Fは、上記態様1において、前記濁度測定部(発光部10、受光部30、制御部2・2A・2D〜2F)により測定された検査液(土壌抽出液)の濁度に基づいて、前記検査液の成分の分析が可能か否かを判定する判定部(制御部2・2A・2D〜2F)をさらに備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、検査液を分析容器に送液する前に、判定部が濁度測定部により測定された検査液の濁度に基づいて、検査液の成分の分析が可能か否かを判定する。この判定により、検査液の成分の分析が不可能であると判定された場合には、検査液を分析容器に送液しないようにすることができる。これにより、検査液の成分の分析を行わないようにすることができるので、測定作業が効率的になる。
本発明の態様3に係る液体成分分析装置1・1A〜1Fは、上記態様2において、前記格納容器(試料格納容器20)から前記分析容器(チップ51)に前記検査液(土壌抽出液)を送液する送液器(液供給機構40・40B・40C・40E)をさらに備え、前記検査液の成分の分析が可能と前記判定部(制御部2・2A・2D〜2F)が判断した場合に前記検査液を送液し、前記検査液の成分の分析が不可能と前記判定部(制御部2・2A〜2F)が判断した場合に前記検査液を送液しないように前記送液器(液供給機構40・40B・40C・40E)を制御する制御部2・2A・2D〜2Fをさらに備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、格納容器に注入された検査液の成分の分析が可能と判定した場合に、送液器により、検査液を格納容器から分析容器へ自動で供給することができるので、測定作業が簡便にすることができる。
本発明の態様4に係る液体成分分析装置1・1A〜1Fは、上記態様1〜3のいずれか一態様において、前記濁度測定部が、前記格納容器(試料格納容器20)内の検査液(土壌抽出液)に光を照射する第2照射部(発光部10)と、前記格納容器(試料格納容器20)内の検査液を透過した光を受光する第2受光部(受光部30)と、前記第2受光部(受光部30)が受光した透過光量に基づいて前記検査液の濁度を測定する測定部(制御部2・2A・2D〜2F)とを有する構成であることが好ましい。
上記の構成によれば、第2受光部が受光した透過光量に基づいて前記検査液の濁度を測定するので、検査液の濁度を定量的に算出することができる。その結果、測定者が検査液の濁度を目視で確認して測定を行う場合に比べて、正確に検査液の濁度を測定することができる。
本発明の態様5に係る液体成分分析装置1Aは、上記態様1〜3において、前記第1照射部(発光部61)は、前記分析容器(チップ51)内の検査液(土壌抽出液)に光を照射する第1方向と、前記格納容器(試料格納容器20)内の検査液に光を照射する第2方向とに光の出射方向が切り替え可能に設けられ、前記濁度測定部が、前記第1照射部(発光部61)により第2方向に出射されて前記格納容器(試料格納容器20)内の検査液を透過した光を受光する第2受光部(受光部30)と、前記第2受光部(受光部30)が受光した透過光量に基づいて前記検査液の濁度を測定する測定部(制御部2A)とを有し、前記第1受光部(分析用受光部55)は、前記第1照射部(発光部61)により第1方向に出射されて前記分析容器(チップ51)内の検査液を透過した光を受光する構成としてもよい。
上記の構成によれば、検査液の濁度を測定するために格納容器内の検査液に対して光を照射する照射部と、検査液の成分の分析をするために分析容器内の検査液に対して光を照射する照射部とを、1つの照射部にて構成することができる。これにより、液体成分分析装置の構成を簡単にすることができ、よりコンパクトな液体成分分析装置とすることができる。
本発明の態様6に係る液体成分分析装置1B・1Cは、上記態様2または3において、前記検査液(土壌抽出液)の成分の分析が不可能と前記判定部(制御部)が判断した場合に、前記格納容器(試料格納容器20)から供給された検査液を濾過する濾過部(濾紙収納容器74)をさらに備える構成であることが好ましい。
上記の構成によれば、液格納容器に注入された検査液の濁度が高い場合においても、自動で検査液を濾過部において濾過することができるので、検査液の濁度を低下させることができる。これにより、検査液の成分の分析の精度を向上させることができる。
本発明の態様7に係る液体成分分析装置1Bは、上記態様6において、前記濾過部(濾紙収納容器74)により濾過された検査液(土壌抽出液)が前記分析容器(チップ51)に供給される構成であってもよい。
上記の構成によれば、格納容器に注入された検査液の濁度が高い場合において、自動で検査液を濾過部において濾過し、分析容器に注入することができるので、より簡易な操作で検査液の成分の測定を行うことができる。
本発明の態様8に係る液体成分分析装置1Cは、上記態様6において、前記濾過部(濾紙収納容器74)により濾過された検査液(土壌抽出液)が前記格納容器(試料格納容器20)に供給される構成であってもよい。
上記の構成によれば、検査液の濁度が、検査液の成分の分析が行うことができる濁度まで低下するまで、繰り返して濾過することができる。これにより、検査液の成分の分析精度をさらに向上させることができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明は、液体成分分析装置、特に土壌成分の分析に好適な液体成分分析装置に利用することができる。
1、1A〜1F 液体成分分析装置
2、2A、2D〜2F 制御部(濁度測定部、分析部、判定部、測定部)
10 発光部(濁度測定部、第2照射部)
20 試料格納容器(格納容器)
30 受光部(濁度測定部、第2受光部)
40、40B、40C、40E 液供給機構(送液器)
50、50A 試料成分測定部
51 チップ(分析容器)
54 分析用発光部(第1照射部)
55 分析用受光部(第1受光部)
60 発光部回転機構
61 発光部(第1照射部)
74 濾紙収納容器(濾過部)

Claims (8)

  1. 検査液を格納する格納容器と、
    前記格納容器から送液された検査液の成分を分析するための分析容器と、
    前記分析容器内の検査液に光を照射する第1照射部と、
    前記分析容器内の検査液を透過した光を受光する第1受光部と、
    前記第1受光部が受光した透過光量に基づいて前記検査液の成分を分析する分析部と、
    前記分析容器に送液する前に前記格納容器内の検査液の濁度を測定する濁度測定部とを備えることを特徴とする液体成分分析装置。
  2. 前記濁度測定部により測定された検査液の濁度に基づいて、前記検査液の成分の分析が可能か否かを判定する判定部をさらに備える請求項1に記載の液体成分分析装置。
  3. 前記格納容器から前記分析容器に前記検査液を送液する送液器をさらに備え、
    前記検査液の成分の分析が可能と前記判定部が判断した場合に前記検査液を送液し、前記検査液の成分の分析が不可能と前記判定部が判断した場合に前記検査液を送液しないように前記送液器を制御する制御部をさらに備える請求項2に記載の液体成分分析装置。
  4. 前記濁度測定部が、
    前記格納容器内の検査液に光を照射する第2照射部と、
    前記格納容器内の検査液を透過した光を受光する第2受光部と、
    前記第2受光部が受光した透過光量に基づいて前記検査液の濁度を測定する測定部とを有する請求項1から3のいずれか1項に記載の液体成分分析装置。
  5. 前記第1照射部は、前記分析容器内の検査液に光を照射する第1方向と、前記格納容器内の検査液に光を照射する第2方向とに光の出射方向が切り替え可能に設けられ、
    前記濁度測定部が、
    前記第1照射部により第2方向に出射されて前記格納容器内の検査液を透過した光を受光する第2受光部と、
    前記第2受光部が受光した透過光量に基づいて前記検査液の濁度を測定する測定部とを有し、
    前記第1受光部は、前記第1照射部により第1方向に出射されて前記分析容器内の検査液を透過した光を受光する請求項1から3のいずれか1項に記載の液体成分分析装置。
  6. 前記検査液の成分の分析が不可能と前記判定部が判断した場合に、前記格納容器から供給された検査液を濾過する濾過部をさらに備える請求項2又は3に記載の液体成分分析装置。
  7. 前記濾過部により濾過された検査液が前記分析容器に供給される請求項6に記載の液体成分分析装置。
  8. 前記濾過部により濾過された検査液が前記格納容器に供給される請求項6に記載の液体成分分析装置。
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