JP2016217874A - 電離放射線検出装置 - Google Patents

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郁夫 渡辺
市村 好克
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Kazunori Ishii
和慶 石井
光陽 雨宮
Mitsuaki Amamiya
光陽 雨宮
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Abstract

【課題】 電子飛跡検出型の電離放射線検出装置において、ガス電子増幅のゲインが、ガスの劣化で変わるため、反跳電子の検出エネルギから計算される入射γ線の位置(方向)決定精度が低下する。【解決手段】 本発明の電離放射線検出装置は、チャンバ内に配置された、第1のドリフト電極と、前記第1のドリフト電極に対向して配置された第1の検出部とを備え、入射γ線が前記散乱ガス内で起こすコンプトン散乱により発生した第1の電離電子を前記第1の検出部で検出する電離放射線検出装置であって、前記入射γ線により励起されて基準X線を放出する第2のドリフト電極と、前記第2のドリフト電極に対向して配置され、前記基準X線が前記散乱ガスに光電吸収されることにより発生する第2の電離電子を検出する第2の検出部とを有し、前記第1の検出部と前記第2の検出部とから出力される信号の増幅率の変化を補償する制御部を有する。【選択図】 図1

Description

本発明は、電子飛跡検出型の電離放射線検出装置に関する。
従来からのγ線検出方法のひとつとして、アドバンストコンプトン法が知られている。これはコンプトン散乱により生じた散乱γ線のエネルギと散乱方向ベクトルに加えて、コンプトン散乱により生じた反跳電子のエネルギと反跳方向ベクトルを利用して、入射γ線の入射方向を算出する方式である。
非特許文献1には、アドバンストコンプトン法を利用した、γ線検出装置であるTPC(Time Projection Chamber)について開示されている。TPC内は、散乱体であるガスで満たされ、電離電子を増幅して検出する平板状の電子収集器(μPIC)が、内部に配置されている。コンプトン散乱により発生した反跳電子は、連続的にガス分子を電離しながら飛行し、その飛跡上に多数の電離電子から成る電子雲を発生させる。この電子雲は、電子ドリフト領域で電界から受ける力によって反跳電子の飛跡とほぼ同一の形状を維持しながら、電子収集器までドリフトする。電子収集器は、電子雪崩効果によるガス電子増幅を行い、電子雲(飛跡)の2次元平面への投影位置を検出する。
特許文献1には、放射線検出器のシンチレータの経時劣化を含めたゲイン変動を補正する放射線ガスモニタが開示されている。
特開2010−078319
Kabuki S.et al., "Imaging Study of a phantom and Small animal with a two−head electron−tracking Compton gamma−ray camera", Nuclear Science Symposium Conference Record(NSS/MIC 2010)
反跳電子によって電離した二次電子はガス電子増幅器で増幅されるが、ガスチャンバの内面や内部構造物からのアウトガスの混入や、クエンチャーガスの分解による劣化に伴い、ガス電子増幅率が変動してしまう。このため反跳電子の検出エネルギから計算する入射γ線の位置(方向)決定精度が低下する。
ところで、特許文献1で用いられている校正用放射線源のエネルギは、被測定線源のエネルギよりも高い。校正用放射線源がβ線の場合は低エネルギの二次電子が、校正用放射線源がγ線の場合は、コンプトン散乱で発生する低エネルギの散乱γ線や二次電子が、それぞれ測定エネルギ領域に混入して、ノイズとして測定される場合が有る。
本発明の電離放射線検出装置は、内部に散乱ガスが保持されたチャンバと、
前記チャンバの内部に配置された、第1のドリフト電極と、前記第1のドリフト電極に対向して配置された第1の検出部とを備え、
入射γ線が前記散乱ガス内で起こすコンプトン散乱により発生した第1の電離電子を前記第1の検出部で検出する電離放射線検出装置であって、
前記入射γ線により励起されて基準X線を放出する第2のドリフト電極と、
前記第2のドリフト電極に対向して配置され、前記基準X線が前記散乱ガスに光電吸収されることにより発生する第2の電離電子を検出する第2の検出部とを有し、
前記第1の検出部と前記第2の検出部とから出力される信号の増幅率の変化を補償する制御部を有することを特徴とする。
ガス電子増幅ゲインや電気増幅ゲインを随時制御することにより、入射γ線の位置(方向)決定精度の経時的な低下を防ぐことができる。
本発明の実施形態1に係る電離放射線検出装置の構成を示す構成図 本発明の実施形態1に係る電離放射線検出装置の動作を説明するためのフローチャート 本発明の実施形態2に係る電離放射線検出装置の構成を示す構成図 本発明の実施形態2に係る電離放射線検出装置の動作を説明するためのフローチャート 基準X線のエネルギとカウント値との関係を示すグラフ MSGC(マイクロストリップガスチャンバ)を説明するための模式図 本発明に係るドリフトケージの斜視図 元素の原子番号と発生する蛍光X線のエネルギとの関係を示すグラフ
以下、図面を用いて、本発明の実施形態について説明する。
(実施形態1)
図1に示すように、チャンバ110の内部には、電離放射線検出用の散乱ガス102(例えばAr+10%メタンかエタン)が充填され、ドリフトケージ107が配置されている。ドリフトケージ107の上部には、ドリフトプレーン111と蛍光X線発生板113が配置されている。チャンバ110の内部下端には、電子センサーである二次電子検出部108が設置されている。
図7に示すように、ドリフトプレーン111の二次電子検出部108と対向する下面には、アルミニウムの薄膜から成る第1のドリフト電極114が配置されている。また蛍光X線発生板113は、銅の薄膜から成り、ドリフトプレーン111の下面であって、第1のドリフト電極114の周囲に配置される。蛍光X線発生板113は、入射γ線により励起されて基準X線120を放出する。蛍光X線発生板113は、ドリフト電界を発生させるための第2のドリフト電極も兼ねる。第1の高圧電源112により、第1のドリフト電極114と第2のドリフト電極(蛍光X線発生板)113に負の高電圧を印加することにより、第1のドリフト電極114及び第2のドリフト電極113と二次電子検出部108との間に、ドリフト電界が形成される。
次に、図1を用いて、電離放射線検出装置の動作に関し説明する。入射γ線101は、チャンバ110及びドリフトプレーン111を通過し、散乱ガス内でコンプトン散乱を起こす。コンプトン散乱により、散乱γ線103と反跳電子105を生成し、さらに反跳電子105は二次電子106(第1の電離電子)を発生する。散乱γ線103は、二次元配列されたシンチレータ104に於いてシンチレーション光に変換される。シンチレーション光は、MAPMT(マルチアノード光電子増倍管)119で光電変換増幅され、さらにMAPMTの下部に配置されたヘッドアンプアレイ122で電気信号に変換される。電気信号は、散乱γ線103をセンシングした位置と、散乱γ線103のエネルギとに係る情報として、データ処理部124に送られる。
二次電子検出部108の出力と、シンチレータ104とMAPMT119とにより構成されるγ線検出部との出力に基いて、入射したγ線の強度分布を画像化し、画像表示部129に表示することができる。
一方、二次電子検出部108は、第1のドリフト電極114に対向する第1の検出部115と、第2のドリフト電極に対向する第2の検出部116とに分割されている。二次電子106は、ドリフト電界に沿って二次電子検出部108まで移動し、第1の検出部115で検出される。第1の検出部115からの出力は、計測用増幅器(第1の増幅部)123で増幅されて、データ処理部124へと送られる。データ処理部124は、散乱γ線103の位置情報とエネルギ情報、反跳電子105の飛跡ベクトルの情報とエネルギの情報から、コンプトン散乱の逆計算を行い、入射γ線101の到来方向が算出される。入射γ線101の到来方向の算出結果は、画像表示部129で画像として表示される。一方、第2の検出部116からの出力は、第1の検出部115で検出した二次電子106からエネルギ情報を得る過程で、ゲイン(増幅率)の制御に利用される。
図6は、二次電子検出部108の一例であるMSGC(マイクロストリップガスチャンバ)の構成を示している。反跳電子105から生成された二次電子106は、ドリフト電界により、二次電子検出部108へ到達する。二次電子検出部108の上面(検出面)には、アノードストリップ604とカソードストリップ605とが設けられている。第2の高圧電源126により、アノードストリップ604とカソードストリップ605との間には、100,000V/cm以上の電界がかけられている(両ストリップの間隔は50μm程度なので実際の電位差は500V程度)。二次電子106は、電位の高いアノードストリップ604へ向かうが、アノードストリップ604に到着する直前で電子雪崩効果によりガス電子増幅され、さらなる二次電子106が生成される。この過程におけるガス電子増幅率は数万程度である。この増幅された二次電子をアノード増幅器609で増幅し読みだすことで、どのアノードストリップ604に二次電子106が到着したかを知ることが出来る。
アノードストリップ604の下には、絶縁層であるサブストレート603をはさみ、アノードストリップ604と直交するバックストリップ606が配置されている。アノードストリップ604に到達した二次電子106により発生する誘導電流が、バックストリップ増幅器608で増幅されて出力される。二次電子106が到達した、アノードストリップ604とバックストリップ606とがそれぞれ特定されることにより、その交点として、検出面内での、二次電子の到来位置が特定される。
第1の検出部115(図7参照)に含まれるアノードストリップ605に接続されたアノード増幅器609と、バックストリップ606に接続されたバックストリップ増幅器608は、計測用増幅器123を構成する。計測用増幅器123の増幅率は千倍程度である。第2の検出部116も、第1の検出部115と同様の構成である。第2の検出部116に含まれるアノードストリップ605に接続されたアノード増幅器609と、バックストリップ606に接続されたバックストリップ増幅器608は、校正用増幅器(第2の増幅部)127を構成する。尚、図6では、アノードストリップ604は、模式的に5本程度しか描かれていないが、実際には、200本程度のアノードストリップ604が配置され、その幅は200μm程度ある。カソードストリップ605の幅は、100μm程度である。バックストリップ606の幅も、200μm程度である。
次に、図2を用いて、第1の検出部115で検出した二次電子106の信号から反跳電子のエネルギを算出するまでの過程における、ゲイン(増幅率)の制御方法について説明する。入射γ線101の一部はチャンバ110を通過して蛍光X線発生板113に照射される。蛍光X線発生板113を構成する銅の原子は、この入射γ線により励起されて、8.0keVのエネルギを持つ基準X線120(K線)を放出する。基準X線120は、高い確率で散乱ガス102により光電吸収されて電離電子を発生するが、その際に基準X線120のエネルギはほとんどすべて吸収され、電離電子は8.0keVのエネルギを持つ。さらにこの電離電子は散乱ガス102に含まれる分子により多数回散乱され、多数の二次電子121(第2の電離電子)を発生する。二次電子121の多くは、第2のドリフト電極113と第2の検出部116との間で発生し、ドリフト電界に沿って二次電子検出部108まで移動する。到達した二次電子121によって得られる第2の検出部からの出力は、校正用増幅器127を経由し、マルチチャンネルアナライザ130へ送られる。
動作開始(ステップ201)後、マルチチャンネルアナライザ130で校正用増幅器127の出力を計測し(ステップ202)、その波形から基準X線120に対応した8.0keVのピーク位置を計測する(ステップ203)。ここで、図5を用いて、基準X線120のエネルギの観測特性について説明する。図5の横軸はエネルギであり、縦軸は入射した放射線のカウント数である。マルチチャンネルアナライザ130の出力は、製造後出荷時や散乱ガス102の交換後は、実線501で示される。このときのカウント値ピーク502のエネルギの値503を初期値として、メモリ125へ書き込んでおく。ここで散乱体のガスが劣化すると、二次電子検出部108におけるガス電子増幅率が低下し、破線512で示すように、同一カウントでも全体的にエネルギも変化して左へ移動する。制御部128は、マルチチャンネルアナライザ130で計測したエネルギ値513に応じて、第2の高圧電源126の設定電圧(二次電子検出部108に与える電位)を制御する。ピーク位置が左へ移動した場合、第2の高圧電源126の設定電圧が既定の上限値未満か否かを判定する(ステップ204)。上限値未満であれば、マルチチャンネルアナライザ130の出力のカウント値ピークのエネルギ値513が、メモリ125に書き込まれた初期値になるように、第2の高圧電源126を昇圧させる(ステップ207)。即ち、二次電子検出部108におけるガス電子増幅率を上昇させる。第2の高圧電源126の設定電圧が既定の上限値に達している場合には、ガスが劣化による交換時期到来と判断し、ガス交換を催すメッセージを出力し(ステップ205)、エラー終了とする(ステップ206)。
第1の検出部115と第2の検出部116には、ともに第2の高圧電源126によって同一の電圧が印加されているので、第2の検出部116におけるガス電子増幅率に連動して二次電子106を検出する第1の検出部115のガス電子増幅率も一定となるように制御される。その結果、二次電子106から反跳電子105のエネルギを算出するまでの全過程のトータルゲインの変化が補償され、経時的に一定に保持することができる。尚、図5のバックグラウンドノイズレベル520は、環境から放射される放射線や電気系のノイズのレベルであり、50カウント相当の場合を示している。
次に、蛍光X線発生板113を構成する蛍光X線発生材料について説明する。蛍光X線は、γ線の照射によって構成原子の内郭の電子が励起され、内殻に生じた空孔に外殻の電子が遷移する際のエネルギ差により発生する。蛍光X線は、そのエネルギが内殻と外殻のエネルギ差に等しく一定であることを利用して、二次電子検出部108で検出した二次電子106のエネルギの校正に用いられる。エネルギの校正に用いる蛍光X線は、そのエネルギが校正すべきエネルギの範囲に入っていることはもちろんであるが、加えてエネルギ幅が狭いことが望ましい。そのため、励起電子のエネルギ準位がK殻であることが望ましい。なぜならば、K殻以外は複数の軌道をもつために電子が遷移する先のエネルギ準位が複数ある。外殻の高エネルギ電子が複数のエネルギ準位に遷移する場合、狭い範囲に複数のエネルギの蛍光X線が放出されるため、蛍光X線が分離できずにそのエネルギ幅が広がってしまう。例えば、K殻に空孔が開いた場合、K殻は1個のエネルギ準位で、K殻に遷移してくる電子によるエネルギ準位は、L殻からの2エネルギ準位(Kα1線とKα2線)と、M殻からエネルギ準位(Kβ線)であり、これが主な蛍光X線となる。それに対して、L殻に空孔が開いた場合、遷移先のL殻は2準位で、遷移元のM殻は3準位、N殻は4準位あるため、多くのエネルギの蛍光X線が発生し分離できないため、蛍光X線のエネルギ幅が広がってしまうように見える。このような理由により校正に使用する蛍光X線はK線が望ましい。さらに校正すべきエネルギ領域に含まれるエネルギを有するL線は発生しないことが望ましい。以上の条件を満たす蛍光X線発生材料を選択する。
図8に、元素の原子番号と発生する蛍光X線のエネルギの関係を示す。K線はKα1線、Kα2線、Kβ線を、L線は主な線を、M線はMα1線を示した。ここでKβ線のエネルギをE、Lγ線のエネルギをE(単位はeV)とすると、それぞれ以下の近似式(1)及び(2)で表される。図8には、これらの式による計算値(近似曲線)も合わせて示す。
=7.7×Z2.1 (1)
=0.16×Z2.6 (2)
ここで基準X線120として校正に使用するエネルギEcalの範囲を、E以上でE以下とすると、K線の条件から次の式(3)が、L線の条件から式(4)が得られる。
≦7.7×Z2.1≦E (3)
0.16×Z2.6≦E (4)
そこで上記の式(3)、(4)を参考にして、蛍光X線発生材料を構成する元素を選択することができる。例えばE=5keV、E=30keVとすると、式(3)から原子番号Zの範囲は22〜51、式(4)から原子番号Zは53以下という条件が得られる。これを同時に満足する範囲(Zが22以上51以下)を、Ztarで示す。蛍光X線発生材料を構成する元素はこの結果を参考に選べばよい。例えば銅(Z=29)を用いれば、発生するK線のエネルギは8.0keVであるから基準X線120としての条件を満たし、発生するL線のエネルギは0.95keVであるからこれも条件を満たす。またモリブデン(Z=42)を用いれば、発生するK線のエネルギは19.6keVであるから基準X線120としての条件を満たし、発生するL線のエネルギは2.6keVであるからこれも条件を満たす。さらにいずれの材料も導電性を有するので、第2のドリフト電極113を兼用するためにも好適である。
一方、第1のドリフト電極114から発生する蛍光X線は、二次電子106の検出の際にノイズとなる場合がある。これを避けるために、発生する蛍光X線(K線)のエネルギはE以下とする、即ち以下の式(5)を満たすことが望ましい。
7.7×Z2.1≦E (5)
そこで、式(5)を参考にして、第1のドリフト電極114を構成する元素を選択する。
例えばE=5keVとすると、式(5)から原子番号Zの範囲は21以下となる。例えばアルミニウム(Z=13)を用いれば、発生するK線のエネルギは1.5keVであるからこの条件を満たす。それ以外にベリリウム(Z=4)、炭素(Z=6)、マグネシウム(Z=12)などもこの条件を満たす。即ち、原子番号4以上21以下の元素が好適である。
(実施形態2)
図3に示すように、本実施形態では、第2の高圧電源126の電圧を制御する代わりに、制御部128の出力で計測用増幅器123と校正用増幅器127の増幅率(電気増幅ゲイン)の制御を行う。計測用増幅器123と校正用増幅器127に同じ特性の回路を使用し、ゲイン制御値を同じにする。校正用増幅器127のゲイン制御値と同じゲイン制御値を計測用増幅器123に加えることで、計測用増幅器123も同様にゲインが補正される。即ち、二次電子106の発生から反跳電子105のエネルギを算出するまでの全過程のトータルゲインを、経時的に一定に保持することができる。
図4は、本実施形態における、ゲインの校正方法を示すフローチャートである。図2における、第2高圧電源の電圧制御を、ゲイン制御値の制御に置換える以外は、実施形態1と同様である。
実施形態1は、基準X線120が光電吸収されて発生した二次電子121の検出結果により、二次電子検出部108における二次電子106のガス電子増幅率を調整(制御)する。それに対して、本実施形態は、基準X線120が光電吸収されて発生した二次電子121の検出結果により計測用増幅器123のゲインを調整(制御)する。
本発明はこれらの実施形態に限るものではなく、基準X線120が光電吸収されて発生した二次電子121の検出結果により、計測用増幅器123からデータ処理部124に送られる反跳電子105のエネルギの情報に対して数値的な調整(補正)を行うのであってもよい。例えば、データ処理部124ではエネルギの情報から実際のエネルギを算出する際の換算係数を補正することもできる。この場合も二次電子106の発生から反跳電子105のエネルギを算出するまでの全過程のトータルゲインを、経時的に一定に保持することができる。
尚、蛍光X線発生板113は、複数の蛍光X線発生材料、例えば銅とモリブデンで構成してもよい。この場合、エネルギの離れた複数の基準X線120より得られる複数のエネルギピーク位置の情報を用いれば、エネルギを算出する際の換算係数を、より精度よく求めることができる。
101 入射γ線
102 散乱ガス
106 二次電子(第1の電離電子)
110 チャンバ
113 第2のドリフト電極(蛍光X線発生板)
114 第1のドリフト電極
115 第1の検出部
116 第2の検出部
120 基準X線
121 二次電子(第2の電離電子)
128 制御部

Claims (8)

  1. 内部に散乱ガスが保持されたチャンバと、
    前記チャンバの内部に配置された、第1のドリフト電極と、前記第1のドリフト電極に対向して配置された第1の検出部とを備え、
    入射γ線が前記散乱ガス内で起こすコンプトン散乱により発生した第1の電離電子を前記第1の検出部で検出する電離放射線検出装置であって、
    前記入射γ線により励起されて基準X線を放出する第2のドリフト電極と、
    前記第2のドリフト電極に対向して配置され、前記基準X線が前記散乱ガスに光電吸収されることにより発生する第2の電離電子を検出する第2の検出部とを有し、
    前記第1の検出部と前記第2の検出部とから出力される信号の増幅率の変化を補償する制御部を有することを特徴とする電離放射線検出装置。
  2. 前記制御部は、前記第1の検出部と前記第2の検出部とのガス電子増幅率を制御することを特徴とする請求項1記載の電離放射線検出装置。
  3. 前記制御部は、前記第1の検出部と前記第2の検出部とから出力される信号をそれぞれ増幅する第1の増幅部と第2の増幅部との増幅率を制御することを特徴とする請求項1記載の電離放射線検出装置。
  4. 前記第2のドリフト電極は、原子番号が22以上51以下の元素を含む材料からなることを特徴とする請求項1に記載の電離放射線検出装置。
  5. 前記第1のドリフト電極は、原子番号が4以上21以下の元素を含む材料からなることを特徴とする請求項4に記載の電離放射線検出装置。
  6. 前記第2のドリフト電極は、複数の元素を含むことを特徴とする請求項4に記載の電離放射線検出装置。
  7. 前記第2のドリフト電極は、前記第1のドリフト電極の周囲に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電離放射線検出装置。
  8. 画像表示部と、γ線検出部とをさらに有し、
    前記第1の検出部の出力と、前記γ線検出部の出力とに基いて、前記入射γ線の強度分布を画像化し、前記画像表示部に表示することを特徴とする請求項1〜7の何れか1項記載の電離放射線検出装置。
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