JP2016216314A - マルチコアファイバ用母材の製造方法、及び、これを用いたマルチコアファイバの製造方法 - Google Patents

マルチコアファイバ用母材の製造方法、及び、これを用いたマルチコアファイバの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 クラックが生じることを抑制することができるマルチコアファイバ用母材の製造方法及びマルチコアファイバの製造方法を提供する。【解決手段】 マルチコアファイバ用母材1Pの製造方法は、コア10となるコアロッド10Rの外周面がクラッド20の一部となるクラッドガラス層20Rで被覆された複数のコア被覆ロッド2を含む複数のガラスロッドを束ねるバンドル工程P1と、束ねられたそれぞれのガラスロッドの端部をダミーガラスロッド5に固定する固定工程P2と、端部がダミーガラスロッド5に固定された複数のガラスロッドの外周面にクラッド20の他の一部となるスート6を堆積する外付工程P3と、を備える。そして、少なくとも一組の互いに隣り合うガラスロッドは、ダミーガラスロッド5に固定される端部において互いに離間する。【選択図】 図5

Description

本発明は、マルチコアファイバ用母材の製造方法、及び、これを用いたマルチコアファイバの製造方法に関し、特に、長尺のマルチコアファイバを製造するのに好適な方法に関する。
一般に普及している光ファイバ通信システムに用いられる光ファイバは、1本のコアの外周がクラッドにより囲まれた構造をしており、このコア内を光信号が伝搬することで情報が伝送される。そして、近年、光ファイバ通信システムの普及に伴い、伝送される情報量が飛躍的に増大している。
こうした光ファイバ通信システムの伝送容量の増大を実現するために、複数のコアの外周が1つのクラッドにより囲まれたマルチコアファイバを用いて、それぞれのコアを伝搬する光により、複数の信号を伝送させることが知られている。
このようなマルチコアファイバの製造に用いるマルチコアファイバ用母材を製造する方法として、下記特許文献1に記載されているように、穿孔法やスタックアンドドロー法を用いることが知られている。穿孔法では、まず、クラッドとなるガラスロッドに複数の貫通孔をドリル等を用いて形成する。そして、コアとなるコアロッドがクラッドの一部となるクラッドガラス層で被覆されたコア被覆ロッドをそれぞれの貫通孔内に挿入する。その後、コラプス工程により貫通孔内の不要な隙間を埋めてマルチコアファイバ母材とする。また、スタックアンドドロー法では、クラッドの外周部分となるガラス管の貫通孔内に上記のコア被覆ロッドを挿入し、ガラス管とコア被覆ロッドとの隙間に複数のガラスロッドを挿入する。そして、コラプス工程によりガラス管の貫通孔内の不要な隙間を埋めてマルチコアファイバ母材とする。
ところで、近年、長尺のマルチコアファイバを製造したいとの要請より、より大きなマルチコアファイバ母材に対するニーズがある。しかし、穿孔法では、準備するガラスロッドの太さにより作成できるマルチコアファイバ母材の大きさが限定され、形成する貫通孔の径が大きくなると穿孔が困難となる傾向がある。また、スタックアンドドロー法では準備するガラス管の太さにより作成できるマルチコアファイバ母材の大きさが限定され、ガラス管の太さが大きくなるとガラス管のハンドリングが困難となる傾向がある。
下記特許文献2には、長手方向に垂直な外形が正六角形とされた複数のコア被覆ロッドに相当するコア材を複数本束ねて、その外周にVAD法によりスートを堆積し、加熱によりスートとコア材とを一体化するマルチコアファイバ用母材の製造方法が記載されている。このような方法によれば、外側にクラッドとなるスートを堆積させるため、ガラスロッドやガラス管の径に制限されることなく、より太いマルチコアファイバ用母材を作成することができる。
特開平09− 90143号公報 特開平09− 5541号公報
上記特許文献2に記載のマルチコアファイバ用母材の製造方法のように、複数のコア被覆ロッドを束ねた後にVAD法によりスートを堆積する場合、束ねた複数のコア被覆ロッドの結束状態を維持するために、複数のコア被覆ロッドをダミーロッドに溶着する場合がある。この場合、それぞれのコア被覆ロッドの一方の端部が一つのダミーロッドに溶着される。また、それぞれのコア被覆ロッドの他方の端部もダミーロッドに溶着される場合には、一方の端部に溶着されるダミーロッドに加えて他のダミーロッドが準備され、当該他方の端部は他のダミーロッドに溶着される。
しかし、束ねた状態のコア被覆ロッドをダミーロッドに溶着すると、コア被覆ロッドの端部近傍において、コア被覆ロッドの側面同士が僅かに溶着される傾向にある。このようにコア被覆ロッドの側面同士が僅かに溶着されると、小さな外力が加わる場合でも、コア被覆ロッドの側面における溶着部位にクラックが入り易い。このクラックは大きなクラックが生じる要因となりかねない。
そこで、本発明は、クラックが生じることを抑制することができるマルチコアファイバ用母材の製造方法及びマルチコアファイバの製造方法を提供するものである。
上記課題を解決するため、本発明のマルチコアファイバ用母材の製造方法は、コアとなるコアロッドの外周面がクラッドの一部となるクラッドガラス層で被覆された複数のコア被覆ロッドを含む複数のガラスロッドを束ねるバンドル工程と、束ねられたそれぞれの前記ガラスロッドの端部をダミーガラスロッドに固定する固定工程と、前記端部が前記ダミーガラスロッドに固定された前記複数のガラスロッドの外周面に前記クラッドの他の一部となるスートを堆積する外付工程と、を備える。そして、少なくとも一組の互いに隣り合う前記ガラスロッドは、前記ダミーガラスロッドに固定される前記端部において互いに離間する。
このようなマルチコアファイバ用母材の製造方法によれば、束ねられた複数のコア被覆ロッドを含む複数のガラスロッドの外周面上にスートを外付で堆積するため、径の大きなマルチコアファイバ用母材を製造することができる。また、互いに端部が離間しているガラスロッド同士は、ダミーガラスロッドに端部が溶着により固定される場合であっても、それぞれのガラスロッド同士の溶着が防止される。従って、ガラスロッド同士の溶着部位にクラックが生じることを防止することができる。このため本発明のマルチコアファイバ用母材の製造方法によれば、クラックが生じることを抑制することができる。
また、少なくとも一組の互いに隣り合う前記ガラスロッドは、一方の端部から他方の端部に渡って互いに離間することが好ましい。
このような構成の場合、少なくとも一組の互いに隣り合うガラスロッドの外周面が全体的に互いに離間していることとなる。従って、外付工程において、スートがガラスロッド間に入り込むことができる。このためガラスロッドに囲まれる空間にスートを入れ込むことができ、クラッド内に不要な空間が形成されることを抑制することができる。
さらに、前記バンドル工程において、一方の端部から他方の端部に渡って互いに離間する前記ガラスロッドはスペーサを介して互いに束ねられ、前記スペーサは前記固定工程後に除去されることが好ましい。
このようにスペーサを介してガラスロッドを束ねる場合、スペーサ厚を調整することで、ガラスロッド同士の間隔を正確に調整することができる。従って、コア間距離や、ガラスロッド間から入り込むスートの量を容易に調整することができる。
或いは、互いに隣り合い前記ダミーガラスロッドに固定される前記端部が互いに離間する少なくとも一組の前記ガラスロッドの少なくとも一方は、前記端部の径が他の部位の径よりも細くなるように加工されていることが好ましい。
この場合、互いに隣り合うガラスロッドの外周面同士を接するように束ねることができる。このように束ねる場合であっても、ダミーガラスロッドに固定される端部においては、それぞれのガラスロッドが離間する。
また、本発明のマルチコアファイバの製造方法は、上記のいずれかに記載のマルチコアファイバ用母材の製造方法により製造されるマルチコアファイバ用母材を線引きする線引工程を備えるものである。
このようなマルチコアファイバの製造方法によれば、マルチコアファイバ用母材にクラックが入ることが抑制されるため、線引工程において断線等が生じることを抑制することができる。
以上のように、本発明によれば、クラックが生じることを抑制することができるマルチコアファイバ用母材の製造方法及びマルチコアファイバの製造方法が提供される。
本発明の第1実施形態に係るマルチコアファイバを示す図である。 図1のマルチコアファイバの製造方法を示すフローチャートである。 バンドル工程において、コア被覆ロッドがスペーサを介して配置された様子を示す図である。 バンドル工程において、コア被覆ロッドが結束された様子を示す図である。 固定工程において、コア被覆ロッドにダミーガラスロッドが固定された様子を示す図である。 固定工程後にダミーガラスロッドが固定されたコア被覆ロッドから結束バンド及びスペーサが外された様子を示す図である。 外付工程の様子を示す図である。 外付工程後の様子を示す図である。 マルチコアファイバ用母材を示す図である。 線引工程の様子を示す図である。 第2実施形態のバンドル工程において、コア被覆ロッドがスペーサを介して配置された様子を示す図である。 第3実施形態のバンドル工程において、コア被覆ロッドが結束された様子を示す図である。 第3実施形態の固定工程において、ダミーガラスロッドが固定された様子を示す図である。
以下、本発明に係るマルチコアファイバ用母材の製造方法、及び、これを用いたマルチコアファイバの製造方法の好適な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るマルチコアファイバを示す図である。図1に示すように本実施形態のマルチコアファイバ1は、複数のコア10と、複数のコア10の外周面を隙間なく囲むクラッド20と、クラッド20の外周面を被覆する内側保護層31と、内側保護層31の外周面を被覆する外側保護層32と、を備える。なお、本実施形態では、コア10の数が3つの場合について説明する。
本実施形態のマルチコアファイバ1では、それぞれのコア10が互いに所定距離離れて等間隔で配置されている。それぞれのコア10の直径は、例えば、6μm〜10μmとされ、クラッド20の直径は、例えば、125〜230μmとされる。また、それぞれのコア10の屈折率はクラッド20の屈折率よりも高く、それぞれのコア10のクラッド20に対する比屈折率差は、例えば、0.3%〜0.5%とされる。
本実施形態では、コア10はゲルマニウム等の屈折率が高くなるドーパントが添加されたシリカガラスから成り、クラッド20は何らドーパントが添加されない純粋なシリカガラスやフッ素等の屈折率が低くなるドーパントが添加されたシリカガラスから成る。或いは、コア10が何らドーパントが添加されない純粋なシリカガラスから成り、クラッド20がフッ素等の屈折率が低くなるドーパントが添加されたシリカガラスから成るものとされても良い。
次に、マルチコアファイバ1の製造方法について説明する。
図2は、マルチコアファイバ1の製造方法を示すフローチャートである。図2に示すように、マルチコアファイバ1の製造方法は、バンドル工程P1、固定工程P2、外付工程P3、焼結工程P4、線引工程P5を主な工程として備える。
<バンドル工程P1>
本工程では、まず、図1のマルチコアファイバ1におけるコア10となるコアロッド10Rの外周面がクラッド20の一部となるクラッドガラス層20Rで被覆された複数のコア被覆ロッド2を複数のガラスロッドとして準備する。図1に示すように本実施形態では、コア10の数が3つであるため、3つのコア被覆ロッド2を準備する。
本実施形態では、それぞれのコア被覆ロッド2が互いに同じ大きさで同じ構成とされる。上記のようにコアロッド10Rはコア10となるためコア10と同じ材料から構成され、クラッドガラス層20Rはクラッド20と同じ材料から構成される。
次に複数のコア被覆ロッド2を束ねる位置に配置する。このとき、本実施形態では、図3に示すように、コア被覆ロッド2をスペーサ3を介して配置する。すなわち、互いに隣り合うコア被覆ロッド2を互いに離間して配置する。本実施形態のスペーサ3は、断面の形状が概ね三角形とされ少なくとも2つの側面がコア被覆ロッド2の外周面と面接触できるように凹状に形成されている。それぞれのコア被覆ロッド2を配置する際、それぞれのコア被覆ロッド2の外周面がスペーサ3の凹状の側面に接するようにする。スペーサ3は、樹脂、金属、シリカガラス等から成る。耐熱性が高く、コア被覆ロッド2のクラッドガラス層20Rに不純物が付着することを抑制できる観点から、スペーサ3がシリカガラスから成ることが好ましい。また、コア被覆ロッド2の外周面に傷がつくことを抑制できる観点ではスペーサ3が樹脂製であることが好ましく、耐熱性が高い観点ではスペーサ3が金属製であることが好ましい。
次に、スペーサ3を介して互いに隣り合うように配置されたそれぞれのコア被覆ロッド2を結束バンド4により結束する。結束バンド4は、樹脂製であっても金属製であっても良いが、コア被覆ロッド2の外周面に傷がつくことを防止する観点では樹脂製であることが好ましく、耐熱性が高い観点では金属製であることが好ましい。こうして、図4に示すようにそれぞれのコア被覆ロッド2が結束された状態となる。
なお、特に図示しないが、コア被覆ロッド2をスペーサを介して配置する際、コア被覆ロッド2に囲まれる位置に充填用ガラスロッドを配置しても良い。ただし、この場合、充填用ガラスロッドとコア被覆ロッド2とが互いに離間することが好ましい。また、この充填用ガラスロッドはクラッドガラス層20Rと同様の材料から成ることが好ましい。
<固定工程P2>
次に結束されたそれぞれのコア被覆ロッド2の両端部にダミーガラスロッドを固定する。図5は、このようにそれぞれのコア被覆ロッド2にダミーガラスロッドが固定された様子を示す図である。まず、コア被覆ロッド2がスペーサ3を介して互いに隣り合いコア被覆ロッド2が結束バンド4で結束された状態で、それぞれのコア被覆ロッド2の一方の端部に1つのダミーガラスロッド5を固定する。次に、それぞれのコア被覆ロッド2の他方の端部に他の1つのダミーガラスロッド5を固定する。これらのダミーガラスロッド5の固定は溶着に行うことが、不純物がコア被覆ロッド2に付着することを抑制できる観点から好ましい。こうして、図5に示すようにコア被覆ロッド2にダミーガラスロッド5が固定された状態となる。
なお、ダミーガラスロッド5の軟化温度はコア被覆ロッド2のクラッドガラス層20Rの軟化温度よりも低いことが好ましい。この場合、ダミーガラスロッド5の表面を軟化させつつクラッドガラス層20Rが軟化することを抑制することができる。従って、本実施形態と異なり一部のコア被覆ロッド2同士が端部において接する場合でも、コア被覆ロッド2が軟化することを抑制することで、互いに接するコア被覆ロッド2同士が溶着されることを抑制することができる。
このようにそれぞれのコア被覆ロッド2の両端にダミーガラスロッド5を固定することで、それぞれのコア被覆ロッド2が束ねられた状態を維持することができる。次に、それぞれのコア被覆ロッド2を結束していた結束バンド4を外す。さらに、それぞれのスペーサ3を抜き取ることで、スペーサ3を除去する。なお、スペーサ3が抜けない場合には、スペーサ3を破壊して除去しても良い。こうして、図6に示すように複数のコア被覆ロッド2が互いに離間した状態で、ダミーガラスロッド5に固定された状態となる。
<外付工程P3>
図7は外付工程P3の様子を示す図である。外付工程P3は、例えば、OVD(Outside vapor deposition method)法により行い、複数のコア被覆ロッド2の外周面にクラッド20の一部となるスート6を堆積する。
まず、それぞれのダミーガラスロッド5を不図示の旋盤のチャックに固定して、互いに離間する状態でダミーガラスロッド5に固定された複数のコア被覆ロッド2をダミーガラスロッド5の軸中心に回転させる。そして、図7に示すように複数のコア被覆ロッド2を回転させながら、クラッド20となるスート6を堆積する。
堆積するスート6は、流量が制御されたキャリアガスにより、気化されたSiClを酸水素バーナ53の火炎中に導入してSiClからSiO(シリカガラス)とすると共に、酸水素バーナ53をコア被覆ロッド2の長手方向に複数回往復移動させながら、SiOのスート6をそれぞれのコア被覆ロッド2の外周面を被覆するように堆積する。このスート6の堆積により、クラッド20の一部となるガラス多孔体が形成される。このとき、スート6が上記のように何らドーパントが添加されないシリカガラスにより構成される場合には、特にドーパントを加えずにスート6を堆積する。また、スート6にドーパントが添加される場合には、気化されたSiClと共に添加量がコントロールされたドーパントを含有するガスを酸水素バーナの火炎内に導入する。上記のようにスート6がクラッドガラス層20Rよりも低濃度のフッ素が添加されたシリカガラスにより構成される場合には、気化されたSiClと共に気化されたSiFを酸水素バーナの火炎内に導入する。
こうして、スート6は、束ねられたそれぞれのコア被覆ロッド2における外側をむく外周面上に堆積される。また、このとき、スート6は、互いに離間するコア被覆ロッド2の隙間からコア被覆ロッド2で囲まれる空間内に侵入することができる。従って、本実施形態では、スート6は、コア被覆ロッド2における互いに対向する外周面上、すなわち束ねられたそれぞれのコア被覆ロッド2における内側をむく外周面上にも堆積する。
なお、堆積したスート6の軟化温度がコア被覆ロッド2のクラッドガラス層20Rの軟化温度よりも高くなることがより好ましい。例えば、上記のように、クラッドガラス層20Rがフッ素の添加されたシリカガラスから成る場合、スート6が純粋なシリカガラスやクラッドガラス層20Rよりも低濃度のフッ素が添加されたシリカガラスから構成されれば、クラッドガラス層20Rの軟化温度が堆積したスート6の軟化温度よりも低くなる。
こうして必要な回数だけ酸水素バーナ53を移動させて、図8に示すようにスート6が必要な量堆積された状態となる。
<焼結工程P4>
外付工程P3により図8に示すようにスート6が堆積した後、必要に応じて脱水を行う。脱水は、ヒータが設けられ、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)等のガスが充填された炉内で所定時間エージングされることにより行われる。
次に焼結工程P4を行う。焼結工程P4は、炉内を減圧し、炉内の温度を更に上げてスート6が透明なガラス体となるまで行う。このとき用いる炉は上記の脱水に用いる炉であっても良く、上記脱水に用いる炉と異なる炉であっても良い。
このとき、上記のように、堆積したスート6の軟化温度がコア被覆ロッド2のクラッドガラス層20Rの軟化温度よりも高い場合、クラッドガラス層20Rに接触しているスート6は粘性流動を起こしたクラッドガラス層20Rに取り込まれる。次に、取り込まれたスート6よりも外周側に位置するスート6がクラッドガラス層20Rに取り込まれる。そして時間と共に炉内の温度が更に上昇するため、スート6が次々にクラッドガラス層20Rに取り込まれながらスート6が粘性流動を起こす。このため、スート6とクラッドガラス層20Rとの間に隙間ができることが抑制されて、スート6とクラッドガラス層20Rとが一体のガラス体となる。なお、堆積したスート6の軟化温度がコア被覆ロッド2のクラッドガラス層20Rの軟化温度よりも高くない場合、クラッドガラス層20Rとスート6の軟化する順番が上記と異なるが、スート6とクラッドガラス層20Rとが一体のガラス体となる。
本工程においては、コア被覆ロッド2のコアロッド10Rは殆ど変化することなく図9に示すマルチコアファイバ用母材1Pの母材コア部10Pとなる。また、コア被覆ロッド2のクラッドガラス層20Rがマルチコアファイバ用母材1Pの母材クラッド部20Pの一部となり、スート6が母材クラッド部20Pの他の一部となる。こうして、マルチコアファイバ用母材1Pを得る。
なお、本工程はフッ素系ガスを含む雰囲気で行われても良い。具体的には、本工程を行う炉内にSiF,CF,C等のフッ素系ガスを導入する。このような工程とすることで、スート6が粘性流動を起こす際にスート6内にフッ素が添加される傾向にあり、スート6の屈折率を小さくすることができる。この場合であっても、スート6の軟化温度がクラッドガラス層20Rの軟化温度よりも高い場合には、スート6が粘性流動を起こすまでスート6内にフッ素が取り込まれづらく、スート6が粘性流動を起こすよりもクラッドガラス層20Rが粘性流動を起こす方が早いため、上記のようにクラッドガラス層20Rにスート6を取り込み易くすることができる。
<線引工程P5>
図10は、線引工程P5の様子を示す図である。まず、本工程を行う準備段階として、上記工程によりマルチコアファイバ用母材1Pを紡糸炉110に設置する。
次に、紡糸炉110の加熱部111を発熱させて、マルチコアファイバ用母材1Pを加熱する。このときマルチコアファイバ用母材1Pの下端は、例えば2000℃に加熱され溶融状態となる。そして、マルチコアファイバ用母材1Pからガラスが溶融して、ガラスが線引きされる。そして、線引きされた溶融状態のガラスは、紡糸炉110から出ると、すぐに固化して、母材コア部10Pがコア10となり、母材クラッド部20Pがクラッド20となることで、複数のコア10とクラッド20とから構成されるマルチコアファイバ素線となる。その後、このマルチコアファイバ素線は、冷却装置120を通過して、適切な温度まで冷却される。冷却装置120に入る際、マルチコアファイバ素線の温度は、例えば1800℃程度であるが、冷却装置120を出る際には、マルチコアファイバ素線の温度は、例えば40℃〜50℃となる。
冷却装置120から出たマルチコアファイバ素線は、内側保護層31となる紫外線硬化性樹脂が入ったコーティング装置131を通過し、この紫外線硬化性樹脂で被覆される。更に紫外線照射装置132を通過し、紫外線が照射されることで、紫外線硬化性樹脂が硬化して内側保護層31が形成される。次に内側保護層31で被覆されたマルチコアファイバは、外側保護層32となる紫外線硬化性樹脂が入ったコーティング装置133を通過し、この紫外線硬化性樹脂で被覆される。更に紫外線照射装置134を通過し、紫外線が照射されることで、紫外線硬化性樹脂が硬化して外側保護層32が形成され、図1に示すマルチコアファイバ1となる。
そして、マルチコアファイバ1は、ターンプーリー141により方向が変換され、リール142により巻取られる。
こうして図1に示すマルチコアファイバ1が製造される。
以上説明したように、本実施形態によるマルチコアファイバ用母材1Pの製造方法によれば、束ねられた複数のコア被覆ロッド2の外周面上にスートを外付で堆積するため、径の大きなマルチコアファイバ用母材1Pを製造することができる。また、互いに端部が離間しているコア被覆ロッド2同士は、ダミーガラスロッド5に端部が溶着により固定される場合であっても、それぞれのコア被覆ロッド2同士の溶着が防止される。従って、コア被覆ロッド2同士の溶着部位にクラックが生じることを防止することができる。このため本実施形態のマルチコアファイバ用母材1Pの製造方法によれば、クラックが生じることを抑制することができる。
また、本実施形態では、互いに隣り合うコア被覆ロッド2の外周面が全体的に互いに離間していることとなる。従って、外付工程P3において、スート6がコア被覆ロッド2間に入り込むことができる。このためクラッド20内に不要な空間が形成されることを抑制することができる。
また、本実施形態では、バンドル工程P1において、一方の端部から他方の端部に渡って互いに離間するコア被覆ロッド2はスペーサ3を介して互いに束ねられ、スペーサ3は固定工程P2と外付工程P3との間に除去される。このようにスペーサ3を介してコア被覆ロッド2を束ねる場合、スペーサ厚を調整することで、コア被覆ロッド2同士の間隔を正確に調整することができる。従って、コア間距離や、コア被覆ロッド2間から入り込むスート6の量を容易に調整することができる。
本実施形態のマルチコアファイバ1の製造方法によれば、マルチコアファイバ用母材1Pにクラックが入ることが抑制されるため、線引工程P5において断線等が生じることを抑制することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図11を参照して詳細に説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等の構成要素については、同一の参照符号を付して特に説明する場合を除き重複する説明は省略する。
なお、本実施形態で製造されるマルチコアファイバは、第1実施形態で製造されるマルチコアファイバ1と同様であり、また、本実施形態で製造されるマルチコアファイバ用母材は、第1実施形態で製造されるマルチコアファイバ用母材1Pと同様である。また、本実施形態におけるマルチコアファイバ1の製造方法は、第1実施形態と同様にして、バンドル工程P1、固定工程P2、外付工程P3、焼結工程P4、線引工程P5を主な工程として備える。
<バンドル工程P1>
図11は、本実施形態のバンドル工程P1において、複数のガラスロッドがスペーサを介して配置された様子を示す図である。本実施形態では、複数のガラスロッドとして、第1実施形態の複数のコア被覆ロッド2と同様のコア被覆ロッド2を第1実施形態と同数準備すると共に、コア被覆ロッド2と同数の充填用ガラスロッド7を準備する。
本実施形態の充填用ガラスロッド7の直径は、コア被覆ロッド2の直径よりも小さくされる。また、充填用ガラスロッド7はクラッド20の一部となる。従って、充填用ガラスロッド7はクラッドガラス層20Rと同様の材料から成る。或いは、充填用ガラスロッド7はクラッドガラス層20Rよりも軟化温度が低いガラスから構成されても良い。この場合、クラッドガラス層20Rが純粋なシリカガラスから構成される場合、充填用ガラスロッド7は例えばフッ素が添加されたシリカガラスから構成され、クラッドガラス層20Rがフッ素が添加されたシリカガラスから構成される場合、充填用ガラスロッド7は例えばクラッドガラス層20Rよりも濃度の高いフッ素が添加されたシリカガラスから構成される。
本工程では、準備された複数のコア被覆ロッド2及び充填用ガラスロッド7を束ねる位置に配置する。このとき、コア被覆ロッド2と充填用ガラスロッドとがスペーサ3を介して互いに隣り合うように配置する。本実施形態におけるスペーサ3は、円弧状の形状をしており、内側面がコア被覆ロッド2及び充填用ガラスロッド7と面接触するように形成されている。そして、配置されたコア被覆ロッド2及び充填用ガラスロッド7を図示しない結束バンドにより第1実施形態と同様にして結束する。こうして、コア被覆ロッド2を含む複数のガラスロッドが互いに離間した状態で束ねられる。
<固定工程P2>
次に固定工程P2を行う。本実施形態での固定工程P2は、それぞれのコア被覆ロッド2及び充填用ガラスロッド7を第1実施形態と同様のダミーガラスロッド5に固定する点において、第1実施形態の固定工程P2と異なる。
なお、本実施形態のダミーガラスロッド5の軟化温度は、コア被覆ロッド2のクラッドガラス層20Rの軟化温度及び充填用ガラスロッド7の軟化温度よりも低いことが好ましい。この場合、ダミーガラスロッド5の表面を軟化させつつクラッドガラス層20R及び充填用ガラスロッド7が軟化することを抑制することができる。また、本実施形態と異なり一部のガラスロッド同士が端部において接する場合でも、互いに接するガラスロッド同士が溶着されることを抑制することができる。
本実施形態では、固定工程P2が終了後、第1実施形態と同様にして、それぞれのガラスロッドを結束していた結束バンド4を外し、それぞれのスペーサ3を抜き取る。その後、第1実施形態と同様にして、外付工程P3、焼結工程P4を行いマルチコアファイバ用母材1Pを得る。さらに、第1実施形態と同様にして線引工程P5を行い、マルチコアファイバ1を得る。
本実施形態によれば、互いに隣り合う2つのコア被覆ロッド2に隣り合うように、コア被覆ロッド2よりも径の小さな充填用ガラスロッド7が配置される。従って、充填用ガラスロッド7の配置位置が全てスート6で埋められる場合よりも、焼結工程P4において、スート6が透明な一体のガラスとされる際に、スート6間の空間が潰れることによる変形を抑制することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図12、図13を参照して詳細に説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等の構成要素については、同一の参照符号を付して特に説明する場合を除き重複する説明は省略する。
なお、本実施形態で製造されるマルチコアファイバは、第1実施形態で製造されるマルチコアファイバ1と同様であり、また、本実施形態で製造されるマルチコアファイバ用母材は、第1実施形態で製造されるマルチコアファイバ用母材1Pと同様である。また、本実施形態におけるマルチコアファイバ1の製造方法は、第1実施形態と同様にして、バンドル工程P1、固定工程P2、外付工程P3、焼結工程P4、線引工程P5を主な工程として備える。
<バンドル工程P1>
図12は、本実施形態におけるバンドル工程後の様子を示す図である。図11に示すように、本実施形態では、コア被覆ロッド2は、一方の端部及び他方の端部においてテーパ部2Tが形成される点において、第1実施形態のコア被覆ロッド2と異なる。
このようにコア被覆ロッド2の両端部をテーパ状にするには、図3に示すコア被覆ロッド2と同様の形状のコア被覆ロッド2を準備する。そして、準備したコア被覆ロッド2を束ねる前に、コア被覆ロッド2の両端部をテーパ状に切削すればよい。或いは、図3に示すコア被覆ロッド2と同様の形状のコア被覆ロッド2を準備し、準備したコア被覆ロッド2を束ねる前に、コア被覆ロッド2の両端にテーパ部2Tとなる円錐台状のガラス体を溶着しても良い。或いは、図3に示すコア被覆ロッド2と同様の形状のコア被覆ロッド2を準備し、準備したコア被覆ロッド2を束ねる前に、コア被覆ロッド2の両端を延伸加工してテーパ部2Tを形成しても良い。
また、本実施形態では、バンドル工程P1において、互いに隣り合うコア被覆ロッドの外周面同士が接触するように複数のコア被覆ロッド2を束ねる。従って、本実施形態では、スペーサ3を用いずにそれぞれのコア被覆ロッド2を配置して、その後、結束バンド4で複数のコア被覆ロッド2を結束する。このようにコア被覆ロッド2の両端部が先細りにテーパ状とされることで、複数のコア被覆ロッド2は外周面が互いに接触する状態で束ねられる場合であっても、一方の端部及び他方の端部においてそれぞれのコア被覆ロッド2は互いに離間する。
<固定工程P2>
図13は、本実施形態においてダミーガラスロッド5が固定された様子を示す図である。図13に示すように、図12に示すそれぞれのコア被覆ロッド2の一方の端部及び他方の端部にダミーガラスロッド5に固定する。この固定は、第1実施形態の固定工程P2と同様に行えば良い。本実施形態では、固定を溶着により行う場合であっても、それぞれのコア被覆ロッド2は一方の端部及び他方の端部において互いに離間するため、一方の端部及び他方の端部においてコア被覆ロッド2同士が溶着されることを防止することができる。
本実施形態では、固定工程P2が終了後、第1実施形態と同様にして外付工程P3、焼結工程P4を行いマルチコアファイバ用母材1Pを得る。さらに、第1実施形態と同様にして線引工程P5を行い、マルチコアファイバ1を得る。
本実施形態によれば、互いに隣り合うコア被覆ロッド2の外周面同士を接するように束ねる場合であっても、ダミーガラスロッド5に固定される端部においては、それぞれコア被覆ロッド2が離間する。従って、互いに隣り合うコア被覆ロッド2の外周面同士を接するように束ねる場合であっても、それぞれのコア被覆ロッド2同士の溶着が防止され、このためマルチコアファイバ用母材1Pにクラックが生じることを抑制することができる。
以上、本発明について、実施形態を例に説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、第2実施形態において、コア被覆ロッド2及び充填用ガラスロッド7の端部を第3実施形態のコア被覆ロッド2のようにテーパ状にして、互いに隣り合うガラスロッドの外周面同士を第3実施形態のように接するようにして結束しても良い。この場合であっても、ダミーガラスロッド5に固定される端部においては、それぞれのガラスロッドの外周面同士が離間する。従って、マルチコアファイバ用母材1Pにクラックが生じることを抑制することができる。
また、クラッドガラス層20Rの軟化温度と充填用ガラスロッド7の軟化温度とスート6の軟化温度との関係は適宜変更することができる。同様に、クラッドガラス層20Rの軟化温度と充填用ガラスロッド7の軟化温度とダミーガラスロッド5の軟化温度との関係も適宜変更することができる。
また、上記実施形態では、それぞれのコア10がクラッド20で直接被覆されるマルチコアファイバ1を例に説明したが、マルチコアファイバはいわゆるトレンチ型のマルチコアファイバであっても良い。トレンチ型のマルチコアファイバは、それぞれのコアがコアよりも低屈折率の内側クラッドで個別に被覆され、それぞれの内側クラッドが更に低屈折率のトレンチ部で個別に被覆される。このコアと内側クラッドとトレンチ部とから成る要素はコア要素と呼ばれる場合がある。そして全てのコア要素がトレンチ部よりも高屈折率でコアよりも低屈折率のクラッドで被覆される構造とされる。このようなマルチコアファイバを製造する場合、コア被覆ロッドは、コアロッドが内側クラッドとなるガラス層で被覆され、内側クラッドとなるガラス層がトレンチ部となるガラス層で被覆され、トレンチ部となるガラス層がクラッドとなるガラス層で被覆された構造とされる。このような構造のコア被覆ロッドを用いる点を除いて、上記実施形態と同様にマルチコアファイバを製造することができる。
また、上記実施形態において、コア被覆ロッド2及び充填用ガラスロッド7を含む複数のガラスロッドを束ねた際に結束バンド4を用いたが、他の方法により束ねても良い。
また、上記実施形態では、3つのコア10を有するマルチコアファイバ1を製造する製造方法を説明したため、コア被覆ロッド2の数を3つとし、第2実施形態における充填用ガラスロッド7の数も3つとした。しかし、マルチコアファイバのコアの数はこの限りでない。例えば、クラッドの中心に1つのコアが配置され、そのコアの周りに6つのコアが等間隔で配置される1−6コア配置のマルチコアファイバであっても良い。この場合、中心に1つのコア被覆ロッド2が配置され、その周りに6つのコア被覆ロッド2が配置される。
以上説明したように、本発明によれば、クラックが生じることを抑制することができるマルチコアファイバ用母材の製造方法及びマルチコアファイバの製造方法が提供され、光通信等の産業において利用することができる。
1・・・マルチコアファイバ
1P・・・マルチコアファイバ用母材
2・・・コア被覆ロッド
3・・・スペーサ
4・・・結束バンド
5・・・ダミーガラスロッド
6・・・スート
7・・・充填用ガラスロッド
10・・・コア
10P・・・母材コア部
10R・・・コアロッド
20・・・クラッド
20P・・・母材クラッド部
20R・・・クラッドガラス層

Claims (5)

  1. コアとなるコアロッドの外周面がクラッドの一部となるクラッドガラス層で被覆された複数のコア被覆ロッドを含む複数のガラスロッドを束ねるバンドル工程と、
    束ねられたそれぞれの前記ガラスロッドの端部をダミーガラスロッドに固定する固定工程と、
    前記端部が前記ダミーガラスロッドに固定された前記複数のガラスロッドの外周面に前記クラッドの他の一部となるスートを堆積する外付工程と、
    を備え、
    少なくとも一組の互いに隣り合う前記ガラスロッドは、前記ダミーガラスロッドに固定された前記端部において互いに離間する
    ことを特徴とするマルチコアファイバ用母材の製造方法。
  2. 少なくとも一組の互いに隣り合う前記ガラスロッドは、一方の端部から他方の端部に渡って互いに離間する
    ことを特徴とする請求項1に記載のマルチコアファイバ用母材の製造方法。
  3. 前記バンドル工程において、一方の端部から他方の端部に渡って互いに離間する前記ガラスロッドはスペーサを介して互いに束ねられ、
    前記スペーサは前記固定工程後に除去される
    ことを特徴とする請求項2に記載のマルチコアファイバ用母材の製造方法。
  4. 互いに隣り合い前記ダミーガラスロッドに固定される前記端部が互いに離間する少なくとも一組の前記ガラスロッドの少なくとも一方は、前記端部の径が他の部位の径よりも細くなるように加工されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のマルチコアファイバ用母材の製造方法。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のマルチコアファイバ用母材の製造方法により製造されるマルチコアファイバ用母材を線引きする線引工程を備える
    ことを特徴とするマルチコアファイバの製造方法。
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