JP2016216018A - 操船システム - Google Patents
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Abstract
【課題】低速時の微妙な船速の制御を容易に行うことが可能な操船システムを提供する。
【解決手段】この操船システム100は、制御部51と、スロットルアクチュエータ31と、シフトアクチュエータ32と、スロットル開度検出部33と、ECU34とを備える。そして、ECU34は、自動で船速を制御するオートクルーズモードの場合に、シフトイン状態において船外機3のスロットル開度がアイドル開度であり、かつ、実船速が目標船速よりも大きい状態が第1の時間以上検出された場合に、シフトアクチュエータ32によりシフトをシフトイン状態とニュートラル状態とに交互に切替える間欠制御を実行するように構成されている。
【選択図】図3
【解決手段】この操船システム100は、制御部51と、スロットルアクチュエータ31と、シフトアクチュエータ32と、スロットル開度検出部33と、ECU34とを備える。そして、ECU34は、自動で船速を制御するオートクルーズモードの場合に、シフトイン状態において船外機3のスロットル開度がアイドル開度であり、かつ、実船速が目標船速よりも大きい状態が第1の時間以上検出された場合に、シフトアクチュエータ32によりシフトをシフトイン状態とニュートラル状態とに交互に切替える間欠制御を実行するように構成されている。
【選択図】図3
Description
この発明は、操船システムに関する。
従来、操船システムが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、推進機が発生させる目標推進力を取得する目標推進力取得手段と、取得された目標推進力に基づいてクラッチ機構を制御するクラッチ制御手段とを備える推進力制御装置(操船システム)が開示されている。この特許文献1の推進力制御装置は、低速時においてユーザの継続的な操船操作に基づく目標回転速度が推進機の回転速度の下限値よりも小さい場合に、クラッチ機構を間欠的に結合状態とする間欠結合制御が行われるように構成されている。
上記特許文献1の推進力制御装置(操船システム)では、低速時において目標回転速度が推進機の回転速度の下限値よりも小さい場合に、クラッチ機構を間欠的に結合状態とする間欠結合制御が行われるためには、ユーザが継続的に操船操作を行う必要がある。このため、低速時の微妙な目標回転速度の変更をユーザが操作する必要があり、操作が煩雑である。そこで、低速時の微妙な船速の制御を容易に行うことが可能な操船システムが望まれている。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、低速時の微妙な船速の制御を容易に行うことが可能な操船システムを提供することである。
この発明の第1の局面による操船システムは、船舶の目標船速を設定する目標船速設定部と、船舶の実船速を検出する実船速検出部と、推進機のスロットル開度を変更するスロットルアクチュエータと、シフトを切替えるシフトアクチュエータと、推進機のシフト位置を検出するシフト位置検出部と、推進機のスロットル開度を検出するスロットル開度検出部と、実船速が目標船速に到達するようにスロットルアクチュエータおよびシフトアクチュエータを制御するアクチュエータ制御部とを備え、アクチュエータ制御部は、自動で船速を制御するオートクルーズモードの場合に、シフトイン状態において推進機のスロットル開度がアイドル開度であり、かつ、実船速が目標船速よりも大きい状態が第1の時間以上検出された場合に、シフトアクチュエータによりシフトをシフトイン状態とニュートラル状態とに交互に切替える間欠制御を実行するように構成されている。
この第1の局面による操船システムでは、上記のように、自動で船速を制御するオートクルーズモードの場合に、シフトイン状態において推進機のスロットル開度がアイドル開度であり、かつ、実船速が目標船速よりも大きい状態が第1の時間以上検出された場合に、シフトアクチュエータによりシフトをシフトイン状態とニュートラル状態とに交互に切替える間欠制御を実行するアクチュエータ制御部を設ける。これにより、ユーザの継続的な操船操作を必要としないオートクルーズモードにおいて、目標船速がアイドル開度における船速未満であっても、船速を制御することができるので、低速時の微妙な設定の変更をユーザが行う必要がない。その結果、低速時の微妙な船速の制御を容易に行うことができる。これにより、高速から極低速までの広い速度域においてオートクルーズモードにより船速を自動で制御することができる。実船速が目標船速よりも大きい状態が第1の時間以上検出された場合に間欠制御を実行することにより、実船速が目標船速の近傍でわずかに増減する場合に、間欠制御の実行と解除とが繰り返されること(チャタリング)を抑制することができる。
上記第1の局面による操船システムにおいて、好ましくは、アクチュエータ制御部は、間欠制御実行中に、実船速が目標船速に到達するようにシフトイン時間を調整するように構成されている。このように構成すれば、間欠制御実行中にシフトイン時間とニュートラル時間との割合を調整して推進力を制御することができるので、アイドル開度未満に対応する船速を精度よく制御することができる。
この場合、好ましくは、間欠制御実行中に、シフトイン時間が一定以上であり、かつ、実船速が目標船速よりも小さい状態が第2の時間以上検出された場合に、間欠制御が解除されるように構成されている。このように構成すれば、実船速が目標船速よりも小さい状態が第2の時間以上検出された場合に間欠制御が解除されるので、実船速が目標船速の近傍でわずかに増減する場合に、間欠制御の実行と解除とが頻繁に繰り返されること(チャタリング)を抑制することができる。
上記間欠制御実行中にシフトイン時間を調整する構成において、好ましくは、アクチュエータ制御部は、間欠制御を実行している場合に、シフトイン時間を徐々に変更して目標のシフトイン時間にする制御を行うように構成されている。このように構成すれば、実船速を徐々に変えることができるので、実船速を目標船速にスムーズに近づけることができる。
この場合、好ましくは、アクチュエータ制御部は、間欠制御を実行している場合に、シフトイン時間を最大値から徐々に減少させて目標のシフトイン時間にする制御を行うように構成されている。このように構成すれば、実船速を目標船速まで徐々に減速させてスムーズに目標船速に近づけることができる。
上記第1の局面による操船システムにおいて、好ましくは、アクチュエータ制御部は、間欠制御を解除した場合に、スロットル開度を徐々に変更して目標のスロットル開度にする制御を行うように構成されている。このように構成すれば、間欠制御を解除した場合に、実船速を徐々に変えることができるので、実船速を目標船速にスムーズに近づけることができる。
この場合、好ましくは、アクチュエータ制御部は、間欠制御を解除した場合に、スロットル開度をアイドル開度から徐々に増大させて目標のスロットル開度にする制御を行うように構成されている。このように構成すれば、間欠制御を解除した場合に、実船速を目標船速まで徐々に増速させて近づけることができる。
上記第1の局面による操船システムにおいて、好ましくは、オートクルーズモードにおける目標船速は、ユーザ操作により設定可能に構成されている。このように構成すれば、オートクルーズモードにおいて、ユーザの所望の船速で航行することができる。
この場合、好ましくは、オートクルーズモードにおけるユーザ操作により設定された目標船速は、ユーザによる増減速指示部の操作により変更可能に構成されている。このように構成すれば、オートクルーズモードにおける目標船速を増減速指示部の操作により容易に変更することができる。
上記オートクルーズモードにおける目標船速がユーザにより設定可能な構成において、好ましくは、オートクルーズモードにおける目標船速は、推進機のスロットル開度を操作するレバー操作部の操作位置に基づいて設定できる範囲が制限されている。このように構成すれば、オートクルーズモードが解除された場合に、船速が急激に変動するのを抑制することができる。
上記第1の局面による操船システムにおいて、好ましくは、実船速検出部は、GPS装置を含み、GPS装置の位置検出に基づいて実船速を検出するように構成されている。このように構成すれば、GPS装置により、実船速を精度よく検出することができる。
上記第1の局面による操船システムにおいて、好ましくは、推進機のスロットル開度を操作するレバー操作部が一定以上操作された場合、または、モードオフボタンが操作された場合に、オートクルーズモードが解除されるように構成されている。このように構成すれば、レバー操作部の操作、または、モードオフボタンの操作により容易にオートクルーズモードを解除することができる。
この場合、好ましくは、アクチュエータ制御部は、間欠制御実行中にオートクルーズモードが解除された場合に、レバー操作部の操作位置に応じて、スロットルアクチュエータおよびシフトアクチュエータを制御して、スロットル開度およびシフト位置を調整するように構成されている。このように構成すれば、間欠制御実行中にオートクルーズモードが解除された場合に、レバー操作部の操作位置に応じた船速の制御に速やかに移行させることができる。
上記間欠制御実行中にオートクルーズモードが解除された場合にレバー操作部の操作位置に応じてスロットル開度およびシフト位置を調整する構成において、好ましくは、アクチュエータ制御部は、間欠制御実行中にオートクルーズモードが解除された場合に、レバー操作部の操作位置に応じたスロットル開度と、実際のスロットル開度との差が所定値以上の場合、徐々にスロットル開度を大きくする制御を行うように構成されている。このように構成すれば、間欠制御実行中にオートクルーズモードが解除された場合に、船速が急激に変動するのを抑制することができる。
この発明の第2の局面による操船システムは、船舶の目標船速を設定する目標船速設定部と、船舶の実船速を検出する実船速検出部と、推進機のスロットル開度を変更するスロットルアクチュエータと、シフトを切替えるシフトアクチュエータと、推進機のシフト位置を検出するシフト位置検出部と、推進機のスロットル開度を検出するスロットル開度検出部と、実船速が目標船速に到達するようにスロットルアクチュエータおよびシフトアクチュエータを制御するアクチュエータ制御部とを備え、アクチュエータ制御部は、ニュートラル状態において、自動で船速を制御するオートクルーズモードへの移行指示が入力された場合に、シフトアクチュエータによりシフトをシフトイン状態とニュートラル状態とに交互に切替える間欠制御を実行するように構成されている。
この第2の局面による操船システムでは、上記のように、ニュートラル状態において、自動で船速を制御するオートクルーズモードへの移行指示が入力された場合に、シフトアクチュエータによりシフトをシフトイン状態とニュートラル状態とに交互に切替える間欠制御を実行するアクチュエータ制御部を設ける。これにより、ユーザの継続的な操船操作を必要としないオートクルーズモードにおいて、目標船速がアイドル開度における船速未満であっても、船速を制御することができるので、低速時の微妙な設定の変更をユーザが行う必要がない。その結果、低速時の微妙な船速の制御を容易に行うことができる。
上記第1および第2の局面による操船システムにおいて、好ましくは、アクチュエータ制御部は、間欠制御において、第1方向のシフトイン状態、または、第1方向とは反対方向の第2方向のシフトイン状態と、ニュートラル状態とを交互に切替える制御を行うように構成されている。このように構成すれば、第1方向への流れや風などが目標船速よりも大きい場合でも、船舶の推進方向を第1方向と反対の第2方向にすることができるので、船速を精度よく制御することができる。
この場合、好ましくは、アクチュエータ制御部は、第1方向のシフトイン状態とニュートラル状態とを交互に切替える間欠制御、または、継続的にニュートラル状態とする制御を行っている場合において、第1方向の実船速が目標船速より大きい場合に、シフトを第2方向に切替えるように構成されている。このように構成すれば、船舶の第1方向への推進力を小さくしても実船速が目標船速よりも大きい場合には、船舶の推進方向を第1方向とは反対の第2方向にすることができるので、船速を容易に精度よく制御することができる。
上記第1方向の実船速が目標船速より大きい場合にシフトを第2方向に切替える構成において、好ましくは、アクチュエータ制御部は、シフトを第2方向に切替えた場合において、第2方向のシフトイン状態とニュートラル状態とを交互に切替える間欠制御を行った場合にも、第1方向における実船速が目標船速より大きい場合に、継続的に第2方向のシフトイン状態とするように構成されている。このように構成すれば、船舶の第2方向への推進力を間欠制御から、継続的にシフトイン状態とする制御にして、大きくしていくことができるので、第1方向への流れや風などの影響が大きい場合でも、船速を精度よく制御することができる。
上記第1方向の実船速が目標船速より大きい場合にシフトを第2方向に切替える構成において、好ましくは、アクチュエータ制御部は、シフトを第2方向に切替えた場合において、第1方向における実船速が目標船速より小さい場合に、シフトをニュートラル状態または第1方向に切替えるように構成されている。このように構成すれば、流れや風の向きや大きさが変わった場合に、船舶の第2方向への推進力を無くすことができるので、流れや風などの状況の変化に応じて、船速を精度よく制御することができる。
上記第1および第2の局面による操船システムにおいて、好ましくは、目標船速は、前進方向である第1方向の値、ゼロ、および、後進方向である第2方向の値に設定可能である。このように構成すれば、目標船速を前進方向である第1方向にのみ設定できる場合に比べて、目標船速の設定の自由度を大きくすることができる。
本発明によれば、上記のように、低速時の微妙な船速の制御を容易に行うことができる。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
(船舶の構成)
図1を参照して、本発明の第1実施形態による操船システム100を備えた船舶1の構成について説明する。なお、図中、FWDは、船舶1の前進方向を示しており、BWDは、船舶1の後進方向を示している。図中、Rは、船舶1の右舷(スターボード)方向を示しており、Lは、船舶1の左舷(ポートサイド)方向を示している。
(船舶の構成)
図1を参照して、本発明の第1実施形態による操船システム100を備えた船舶1の構成について説明する。なお、図中、FWDは、船舶1の前進方向を示しており、BWDは、船舶1の後進方向を示している。図中、Rは、船舶1の右舷(スターボード)方向を示しており、Lは、船舶1の左舷(ポートサイド)方向を示している。
船舶1は、図1に示すように、船体2と、船外機3と、ステアリングホイール4と、リモコン5と、タッチパネル6と、GPS(グローバルポジショニングシステム)装置7(図3参照)とを備えている。図2に示すように、船外機3は、エンジン30と、スロットルアクチュエータ31と、シフトアクチュエータ32と、スロットル開度検出部33と、ECU(エンジンコントロールユニット)34とを含んでいる。図3に示すように、リモコン5は、操作部50と、制御部51とを含んでいる。なお、船外機3は、特許請求の範囲の「推進機」の一例であり、リモコン5は、特許請求の範囲の「レバー操作部」の一例である。GPS装置7は、特許請求の範囲の「実船速検出部」の一例であり、制御部51は、特許請求の範囲の「目標船速設定部」の一例である。ECU34は、特許請求の範囲の「アクチュエータ制御部」の一例である。
船外機3は、図1に示すように、船体2の後部に取り付けられている。船外機3は、図2に示すように、ドライブシャフト35と、ギア部36と、プロペラシャフト37と、プロペラ38と、ブラケット部39とをさらに含んでいる。船外機3は、ブラケット部39により上下方向の軸および水平方向の軸を中心にそれぞれ回動可能に船体2に取り付けられている。
エンジン30は、船外機3の上方に設けられており、ガソリンや軽油などの爆発燃焼により駆動される内燃機関により構成されている。エンジン30は、エンジンカバーにより覆われている。スロットルアクチュエータ31は、エンジン30の近傍に配置されている。スロットルアクチュエータ31は、船外機3(エンジン30)のスロットル開度を変更する。
シフトアクチュエータ32は、エンジン30の近傍に配置されている。シフトアクチュエータ32は、船外機3のシフトを切替える。具体的には、シフトアクチュエータ32は、シフト位置を前進、後進およびニュートラル(中立)のうちいずれかに切替える。シフトアクチュエータ32は、ギア部36の噛み合いを切替えて、シフトを切替える。
スロットル開度検出部33は、エンジン30の近傍に配置されている。スロットル開度検出部33は、エンジン30のスロットル開度を検出する。ECU34は、エンジン30の近傍に配置されている。ECU34は、エンジン30の駆動を制御する。具体的には、ECU34は、スロットルアクチュエータ31およびシフトアクチュエータ32を制御して、エンジン30の駆動を制御する。
ドライブシャフト35は、エンジン30の動力を伝達可能にエンジン30のクランクシャフトに連結されている。ドライブシャフト35は、上下方向に延びるように配置されている。ギア部36は、船外機3の下方に配置されている。ギア部36は、ドライブシャフト35の回転を減速して、プロペラシャフト37に伝達する。つまり、ギア部36は、上下方向に延びる回転軸線回りに回転するドライブシャフト35の駆動力を、前後方向に延びる回転軸線回りに回転するプロペラシャフト37に伝達する。
具体的には、ギア部36は、ピニオンギアと、前進用ベベルギアと、後進用ベベルギアと、ドッグクラッチとを含んでいる。ピニオンギアは、ドライブシャフト35の下端に取り付けられている。前進用ベベルギアおよび後進用ベベルギアは、ピニオンギアを挟み込むように、プロペラシャフト37に設けられている。ピニオンギアは、前進用ベベルギアおよび後進用ベベルギアと噛み合っている。ギア部36は、プロペラシャフト37と一体的に回転するドッグクラッチが前進用ベベルギアまたは後進用ベベルギアのいずれかと噛み合うように切替えることにより、シフト位置(プロペラシャフト37の回転方向(前進方向および後進方向))を切替える。ギア部36は、ドッククラッチが前進用ベベルギアおよび後進用ベベルギアのいずれとも噛み合わないように切替えることにより、シフト位置をニュートラルとする。ギア部36は、シフトアクチュエータ32により、シフト位置が前進方向、後進方向またはニュートラルに切替えられる。
プロペラ38(スクリュー)は、プロペラシャフト37に接続されている。プロペラ38は、前後方向に延びる回転軸線回りに回転駆動される。プロペラ38は、水中で回転することにより、軸方向に推力を発生させる。プロペラ38は、回転方向に応じて、船体2を、前進または後進させる。
ステアリングホイール4は、船体2を操舵する(船外機3を転舵する)ために設けられている。具体的には、ステアリングホイール4は、船外機3の転舵装置に接続されている。そして、ステアリングホイール4の操作に基づいて、転舵装置により船外機3が水平方向に回動される。
リモコン5は、船外機3のシフトおよび出力(スロットル開度)を操作するために設けられている。具体的には、リモコン5は、船外機3に接続されている。そして、リモコン5の操作部50の操作に基づいて、船外機3のエンジン30の出力およびシフト(前進、後進またはニュートラル)が制御される。
図4および図5に示すように、タッチパネル6は、船体2の移動を操作するためや、船舶1の運転状態のモードの選択および切替えるためなどに用いられる。タッチパネル6は、船舶1の情報を表示する。たとえば、タッチパネル6には、船舶1の船速、エンジン30の回転数、燃料(ガソリン)の残量および消費量、燃費、エンジン30の温度、バッテリの容量、運転状態のモードなどの情報が表示される。タッチパネル6は、ユーザの操作により、運転状態のモードの選択を受け付ける。運転状態のモードは、自動で船速を制御するオートクルーズモード、船舶1の着岸時および離岸時の離着岸モード、低速で航行させるトローリングモード、水上スキーやウェークボードなどをトーイングするトーイングモードを含む。タッチパネル6は、有線通信または無線通信により制御部51に通信可能に接続されている。
図4に示すように、タッチパネル6には、通常モード時において、たとえば、実船速、シフト位置、エンジン30の回転数、および、モード選択表示などが表示される。モード選択表示は、たとえば、オートクルーズモードを選択するモード選択ボタン61が表示される。図5に示すように、タッチパネル6には、オートクルーズモードにおいて、たとえば、実船速、シフト位置、エンジンの回転数、目標船速、アップボタン62a、ダウンボタン62bおよびリリースボタン63などが表示される。なお、アップボタン62aおよびダウンボタン62bは、特許請求の範囲の「増減速指示部」の一例であり、リリースボタン63は、特許請求の範囲の「モードオフボタン」の一例である。
GPS装置7は、船舶1の位置および速度(実船速)を測定するために設けられている。GPS装置7は、検出した船舶1の位置の時間変化に基づいて実船速を検出する。GPS装置7により検出された船舶1の位置および実船速は、制御部51に送信される。
(操船システムの構成)
操船システム100は、図3に示すように、船外機3と、リモコン5と、タッチパネル6と、GPS装置7とを備えている。操船システム100は、自動で船速を制御するオートクルーズモードにおいて、船舶1の実船速を制御する。
操船システム100は、図3に示すように、船外機3と、リモコン5と、タッチパネル6と、GPS装置7とを備えている。操船システム100は、自動で船速を制御するオートクルーズモードにおいて、船舶1の実船速を制御する。
リモコン5の制御部51は、操作部50による操作またはタッチパネル6による操作を受け付けて、船舶1の目標船速を設定する。船外機3のECU34は、リモコン5の制御部51からの操作情報および目標船速に基づいて、エンジン30の駆動を制御する。具体的には、ECU34は、実船速が目標船速に到達するようにスロットルアクチュエータ31およびシフトアクチュエータ32を制御する。
オートクルーズモードにおける目標船速は、ユーザ操作により設定可能である。具体的には、図5に示すように、オートクルーズモードにおける目標船速は、ユーザによるアップボタン62aおよびダウンボタン62bの操作により変更可能である。オートクルーズモードにおける目標船速は、リモコン5(操作部50)の操作位置に基づいて設定できる範囲が制限される。たとえば、リモコン5(操作部50)の操作位置に対応するスロットル開度の船速を中心に前後所定の範囲内で目標船速が設定可能になる。
ここで、第1実施形態では、ECU34は、自動で船速を制御するオートクルーズモードの場合に、シフトイン状態において船外機3のスロットル開度がアイドル開度であり、かつ、実船速が目標船速よりも大きい状態が第1の時間(たとえば、3秒)以上検出された場合に、シフトアクチュエータ32によりシフトをシフトイン状態とニュートラル状態とに交互に切替える間欠制御を実行する。たとえば、ユーザにより目標船速が下げられて実船速が目標船速よりも大きくなった場合や、風や波の影響により実船速が目標船速よりも大きくなった場合に間欠制御が実行される。
オートクルーズモードは、シフト位置をシフトイン状態に固定してエンジン30の出力の制御により実船速を制御する通常クルーズ制御と、エンジン30の出力をアイドル状態に固定してシフト位置をシフトイン状態とニュートラル状態とに切替えて実船速を制御する間欠制御とを含む。
図6に示す例の場合、オートクルーズモードにおける通常クルーズ制御が行われている状態において、目標船速がユーザの操作により下げられることにより、スロットル指令値が小さくされる。そして、時間t1において、スロットル指令値がアイドル開度となり、スロットル開度がアイドル開度にされる。時間t1から第1の時間経過後の時間t2まで、実船速が目標船速よりも大きい状態が継続される。時間t1から時間t2までは、シフト指令値がFとなり、シフトイン状態とされている。このような場合、ECU34は、時間t2において、通常クルーズ制御から間欠制御に切替える。つまり、ECU34は、時間t2から、シフトアクチュエータ32によりシフトをシフトイン状態とニュートラル状態とに交互に切替える間欠制御を実行する。
ECU34は、間欠制御実行中に、実船速が目標船速に到達するようにシフトイン時間を調整する。図6に示すように、間欠制御実行中の1周期中のシフトイン状態の時間が調整される。なお、1周期とは、シフトがニュートラル状態にされた時から、シフトイン状態になり、再びニュートラル状態にされた時までの時間である。間欠制御実行中のシフトイン時間は、所定の範囲で変更される。たとえば、間欠制御実行中のシフトイン時間は、1周期に対して0%より大きく100%未満の範囲で変更される。
ECU34は、間欠制御を実行している場合に、シフトイン時間を徐々に変更して目標のシフトイン時間にする制御を行う。具体的には、ECU34は、間欠制御を実行している場合に、シフトイン時間を最大値から徐々に減少させて目標のシフトイン時間にする制御を行う。つまり、ECU34は、1周期毎に、シフトイン時間を減少させながら、目標のシフトイン時間に近づける制御を行う。
つまり、間欠制御実行中は、目標船速よりも実船速の方が大きい場合、1周期中のシフトイン状態の時間が短くなるように制御される。一方、目標船速よりも実船速の方が小さい場合、1周期中のシフトイン状態の時間が長くなるように制御される。
間欠制御実行中に、シフトイン時間が一定以上(たとえば、変更可能なシフトイン時間の上限値)であり、かつ、実船速が目標船速よりも小さい状態が第2の時間(たとえば、3秒)以上検出された場合に、間欠制御が解除される。ECU34は、間欠制御を解除した場合に、スロットル開度を徐々に変更して目標のスロットル開度にする制御を行う。具体的には、ECU34は、間欠制御を解除した場合に、スロットル開度をアイドル開度から徐々に増大させて目標のスロットル開度にする制御を行う。
図6に示す例の場合、オートクルーズモードにおける間欠制御が行われている状態において、目標船速がユーザの操作により上げられることにより、間欠制御における1周期中のシフトイン状態の時間が長くされる。そして、時間t3において、シフトイン時間が一定以上(たとえば、変更可能なシフトイン時間の上限値)とされる。時間t3から第2の時間経過後の時間t4まで、実船速が目標船速よりも小さい状態が継続される。このような場合、ECU34は、時間t4において、間欠制御から通常クルーズ制御に切替える。そして、ECU34は、時間t4からスロットル開度をアイドル開度から徐々に増大させて目標のスロットル開度にする制御を行う。
船外機3のスロットル開度を操作するリモコン5(操作部50)が一定以上操作された場合、オートクルーズモードが解除される。たとえば、図7に示すように、オートクルーズモード中に、リモコン5(操作部50)が動かされ、リモコン5の操作位置によるスロットル開度がオートクルーズモードにおける制御上のスロットル開度以上になると、オートクルーズモードが解除される。別の方法では、リリースボタン63が操作された場合に、オートクルーズモードが解除される。間欠制御実行中にオートクルーズモードが解除された場合に、リモコン5の操作位置に応じて、スロットルアクチュエータ31およびシフトアクチュエータ32が制御されて、スロットル開度およびシフト位置が調整される。具体的には、ECU34は、間欠制御実行中にオートクルーズモードが解除された場合に、リモコン5の操作位置に応じたスロットル開度と、実際のスロットル開度との差が所定値以上の場合、徐々にスロットル開度を大きくする制御を行う。
第1実施形態では、ECU34は、ニュートラル状態において、自動で船速を制御するオートクルーズモードへの移行指示が入力された場合に、シフトアクチュエータ32によりシフトをシフトイン状態とニュートラル状態とに交互に切替える間欠制御を実行する。つまり、リモコン5の操作位置がニュートラルの状態でオートクルーズモードに入った場合は、間欠制御から始められる。この場合、初期のシフトイン時間は、ミニマムに設定される。この場合において、ユーザの操作により目標船速が上げられると、間欠制御におけるシフトイン時間が徐々に長くされる。
(オートクルーズモード中の制御処理の説明)
次に、図8のフローチャートを用いて、第1実施形態の操船システム100のオートクルーズ中の制御処理について説明する。
次に、図8のフローチャートを用いて、第1実施形態の操船システム100のオートクルーズ中の制御処理について説明する。
ユーザによりオートクルーズモードが選択されると、図8のステップS1において、目標船速が決定される(読み込まれる)。つまり、ユーザにより設定された目標船速が決定される(読み込まれる)。ステップS2において、現在通常クルーズ制御であるか否かが判断される。つまり、オートクルーズモードのうち、シフトが前進または後進に入れられた状態のオートクルーズモードであるか否かが判断される。通常クルーズ制御であれば、ステップS3に進み、通常クルーズ制御でなければ(間欠制御を行っていれば)、ステップS6に進む。
ステップS3において、間欠制御に移行する条件を満たすか否かが判断される。つまり、シフトイン状態においてスロットル開度がアイドル開度(最小開度)であり、かつ、実船速が目標船速よりも大きい状態が第1の時間以上検出されたか否かが判断される。間欠制御に移行する条件を満たさなければ、ステップS4に進み、間欠制御に移行する条件を満たせば、ステップS5に進む。
ステップS4において、実船速が目標船速になるようにスロットル開度が制御される。その後、ステップS1に戻る。
ステップS3において間欠制御に移行する条件を満たすと判断されれば、ステップS5において、間欠制御に移行される。ステップS6において、実船速が目標船速になるようにシフトイン時間が制御される。つまり、実船速が目標船速よりも大きければ、シフトイン時間が小さくなるように制御される。一方、実船速が目標船速よりも小さければ、シフトイン時間が大きくなるように制御される。
ステップS7において、通常クルーズ制御に移行する条件を満たすか否かが判断される。つまり、シフトイン時間が一定以上であり、かつ、実船速が目標船速よりも小さい状態が第2の時間以上検出されたか否かが判断される。通常クルーズ制御に移行する条件を満たさなければ、ステップS1に戻り、通常クルーズ制御に移行する条件を満たせば、ステップS8に進む。
ステップS8において、通常クルーズ制御に移行される。その後、ステップS1に戻る。
(第1実施形態の効果)
上記第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
上記第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、自動で船速を制御するオートクルーズモードの場合に、シフトイン状態において船外機3のスロットル開度がアイドル開度であり、かつ、実船速が目標船速よりも大きい状態が第1の時間以上検出された場合に、シフトアクチュエータ32によりシフトをシフトイン状態とニュートラル状態とに交互に切替える間欠制御を実行するECU34を設ける。これにより、ユーザの継続的な操船操作を必要としないオートクルーズモードにおいて、目標船速がアイドル開度における船速未満であっても、船速を制御することができるので、低速時の微妙な設定の変更をユーザが操作する必要がない。その結果、低速時の微妙な船速の制御を容易に行うことができる。これにより、高速から極低速までの広い速度域においてオートクルーズモードにより船速を自動で制御することができる。実船速が目標船速よりも大きい状態が第1の時間以上検出された場合に間欠制御を実行することにより、実船速が目標船速の近傍でわずかに増減する場合に、間欠制御の実行と解除とが繰り返されること(チャタリング)を抑制することができる。
第1実施形態では、上記のように、ECU34は、間欠制御実行中に、実船速が目標船速に到達するようにシフトイン時間を調整する。これにより、間欠制御実行中にシフトイン時間とニュートラル時間との割合を調整して推進力を制御することができるので、アイドル開度における船速未満の船速を精度よく制御することができる。
第1実施形態では、上記のように、間欠制御実行中に、シフトイン時間が一定以上であり、かつ、実船速が目標船速よりも小さい状態が第2の時間以上検出された場合に、間欠制御が解除される。これにより、実船速が目標船速よりも小さい状態が第2の時間以上検出された場合に間欠制御が解除されるので、実船速が目標船速の近傍でわずかに増減する場合に、間欠制御の実行と解除とが頻繁に繰り返されること(チャタリング)を抑制することができる。
第1実施形態では、上記のように、ECU34は、間欠制御を実行している場合に、シフトイン時間を徐々に変更して目標のシフトイン時間にする制御を行う。これにより、実船速を徐々に変えることができるので、実船速を目標船速にスムーズに近づけることができる。
第1実施形態では、上記のように、ECU34は、間欠制御を実行している場合に、シフトイン時間を最大値から徐々に減少させて目標のシフトイン時間にする制御を行う。これにより、実船速を目標船速まで徐々に減速させてスムーズに目標船速に近づけることができる。
第1実施形態では、上記のように、ECU34は、間欠制御を解除した場合に、スロットル開度を徐々に変更して目標のスロットル開度にする制御を行う。これにより、間欠制御を解除した場合に、実船速を徐々に変えることができるので、実船速を目標船速にスムーズに近づけることができる。
第1実施形態では、上記のように、ECU34は、間欠制御を解除した場合に、スロットル開度をアイドル開度から徐々に増大させて目標のスロットル開度にする制御を行う。これにより、間欠制御を解除した場合に、実船速を目標船速まで徐々に増速させて近づけることができる。
第1実施形態では、上記のように、オートクルーズモードにおける目標船速を、ユーザ操作により設定可能にする。これにより、オートクルーズモードにおいて、ユーザの所望の船速で航行することができる。
第1実施形態では、上記のように、オートクルーズモードにおけるユーザ操作により設定された目標船速を、ユーザによるアップボタン62aおよびダウンボタン62bの操作により変更可能にする。これにより、オートクルーズモードにおける目標船速をアップボタン62aおよびダウンボタン62bの操作により容易に変更することができる。
第1実施形態では、上記のように、オートクルーズモードにおける目標船速は、船外機3のスロットル開度を操作するリモコン5の操作位置に基づいて設定できる範囲を制限する。これにより、オートクルーズモードが解除された場合に、船速が急激に変動するのを抑制することができる。
第1実施形態では、上記のように、GPS装置7の位置検出に基づいて実船速を検出する。これにより、GPS装置7により、実船速を精度よく検出することができる。
第1実施形態では、上記のように、船外機3のスロットル開度を操作するリモコン5が一定以上操作された場合、または、リリースボタン63が操作された場合に、オートクルーズモードが解除される。これにより、リモコン5の操作、または、リリースボタン63の操作により容易にオートクルーズモードを解除することができる。
第1実施形態では、上記のように、ECU34は、間欠制御実行中にオートクルーズモードが解除された場合に、リモコン5の操作位置に応じて、スロットルアクチュエータ31およびシフトアクチュエータ32を制御して、スロットル開度およびシフト位置を調整する。これにより、間欠制御実行中にオートクルーズモードが解除された場合に、リモコン5の操作位置に応じた船速の制御に速やかに移行させることができる。
第1実施形態では、上記のように、ECU34は、間欠制御実行中にオートクルーズモードが解除された場合に、リモコン5の操作位置に応じたスロットル開度と、実際のスロットル開度との差が所定値以上の場合、徐々にスロットル開度を大きくする制御を行う。これにより、間欠制御実行中にオートクルーズモードが解除された場合に、船速が急激に変動するのを抑制することができる。
[第2実施形態]
次に、図9〜図11を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、間欠制御を前進方向について行う構成の上記第1実施形態とは異なり、間欠制御を前進方向および後進方向について行う構成の例について説明する。
次に、図9〜図11を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、間欠制御を前進方向について行う構成の上記第1実施形態とは異なり、間欠制御を前進方向および後進方向について行う構成の例について説明する。
(操船システムの構成)
第2実施形態の操船システム200は、図9に示すように、船外機3と、リモコン5と、タッチパネル6と、GPS装置7と、方位センサ8とを備えている。操船システム200は、自動で船速を制御するオートクルーズモードにおいて、船舶1の実船速を制御する。船外機3は、エンジン30と、スロットルアクチュエータ31と、シフトアクチュエータ32と、スロットル開度検出部33と、ECU(エンジンコントロールユニット)34とを含んでいる。リモコン5は、操作部50と、制御部51とを含んでいる。なお、船外機3は、特許請求の範囲の「推進機」の一例であり、リモコン5は、特許請求の範囲の「レバー操作部」の一例である。GPS装置7は、特許請求の範囲の「実船速検出部」の一例であり、制御部51は、特許請求の範囲の「目標船速設定部」の一例である。ECU34は、特許請求の範囲の「アクチュエータ制御部」の一例である。
第2実施形態の操船システム200は、図9に示すように、船外機3と、リモコン5と、タッチパネル6と、GPS装置7と、方位センサ8とを備えている。操船システム200は、自動で船速を制御するオートクルーズモードにおいて、船舶1の実船速を制御する。船外機3は、エンジン30と、スロットルアクチュエータ31と、シフトアクチュエータ32と、スロットル開度検出部33と、ECU(エンジンコントロールユニット)34とを含んでいる。リモコン5は、操作部50と、制御部51とを含んでいる。なお、船外機3は、特許請求の範囲の「推進機」の一例であり、リモコン5は、特許請求の範囲の「レバー操作部」の一例である。GPS装置7は、特許請求の範囲の「実船速検出部」の一例であり、制御部51は、特許請求の範囲の「目標船速設定部」の一例である。ECU34は、特許請求の範囲の「アクチュエータ制御部」の一例である。
方位センサ8は、船舶1の船首(バウ)の向き(方位)を検知するために設けられている。方位センサ8は、船体2の前方に設けられている。方位センサ8により検出された船舶1の方位は、制御部51に送信される。GPS装置7により測定した実船速と、方位センサ8により検知した方位により、船舶1の船首に対する移動方向と、移動速度とを取得することが可能である。
ここで、第2実施形態では、ECU34は、自動で船速を制御するオートクルーズモードの場合に、シフトイン状態において船外機3のスロットル開度がアイドル開度であり、かつ、実船速が目標船速よりも大きい状態が第1の時間(たとえば、3秒)以上検出された場合に、シフトアクチュエータ32によりシフトをシフトイン状態とニュートラル状態とに交互に切替える間欠制御を実行する。たとえば、ユーザにより目標船速が下げられて実船速が目標船速よりも大きくなった場合や、風や波や流れの影響により実船速が目標船速よりも大きくなった場合に間欠制御が実行される。
図10に示す例の場合、オートクルーズモードにおける通常クルーズ制御が行われている状態において、目標船速がユーザの操作により下げられることにより、スロットル指令値が小さくされる。そして、時間t11において、スロットル指令値がアイドル開度となり、スロットル開度がアイドル開度にされる。時間t11から第1の時間経過後の時間t12まで、実船速が目標船速よりも大きい状態が継続される。時間t11から時間t12までは、シフト指令値がFとなり、前進方向のシフトイン状態とされている。このような場合、ECU34は、時間t12において、通常クルーズ制御から間欠制御に切替える。つまり、ECU34は、時間t12から、シフトアクチュエータ32によりシフトをシフトイン状態とニュートラル状態とに交互に切替える間欠制御を実行する。
第2実施形態では、ECU34は、間欠制御において、前進方向のシフトイン状態、または、後進方向のシフトイン状態と、ニュートラル状態とを交互に切替える制御を行う。具体的には、ECU34は、前進方向のシフトイン状態とニュートラル状態とを交互に切替える間欠制御、または、継続的にニュートラル状態とする制御を行っている場合において、前進方向の実船速が目標船速より大きい場合に、シフトを後進方向に切替える。ECU34は、シフトを後進方向に切替えた場合において、後進方向のシフトイン状態とニュートラル状態とを交互に切替える間欠制御を行った場合にも、前進方向における実船速が目標船速より大きい場合に、継続的に後進方向のシフトイン状態とする。なお、前進方向は、特許請求の範囲の「第1方向」の一例であり、後進方向は、特許請求の範囲の「第2方向」の一例である。
ECU34は、シフトを後進方向に切替えた場合において、前進方向における実船速が目標船速より小さい場合に、シフトをニュートラル状態または前進方向に切替える。第2実施形態では、目標船速を、前進方向の値、ゼロ、および、後進方向の値に設定可能である。つまり、目標船速を前進方向において、正の値、ゼロおよび負の値に設定することが可能である。
ECU34は、間欠制御実行中に、実船速が目標船速に到達するようにシフトイン時間を調整する。図10に示すように、間欠制御実行中の1周期中のシフトイン状態の時間が調整される。なお、1周期とは、シフトがニュートラル状態にされた時から、シフトイン状態になり、再びニュートラル状態にされた時までの時間である。間欠制御実行中のシフトイン時間は、所定の範囲で変更される。たとえば、間欠制御実行中のシフトイン時間は、1周期に対してー100%より大きく100%未満の範囲で変更される。なお、シフトイン時間が負の値である場合は、後進方向のシフトイン状態とニュートラル状態とを交互に切替える間欠制御となる。一方、シフトイン時間が正の値である場合は、前進方向のシフトイン状態とニュートラル状態とを交互に切替える間欠制御となる。
図10に示す例の場合、オートクルーズモードにおける間欠制御が行われている状態において、時間t12において、間欠制御に切替えられた後、前進方向のシフトイン時間が徐々に減少されて、実船速が目標船速に近づけられる。そして、時間t13において、シフトイン時間が0となった場合に、継続的にニュートラル状態となる。
それでも、なお、実船速が目標船速よりも大きい場合、時間t14において、後進方向のシフトイン状態とニュートラル状態とを交互に切替える間欠制御が行われる。この場合、後進方向のシフトイン時間が徐々に増大されて、実船速が目標船速に近づけられる。それでも、なお、実船速が目標船速よりも大きい場合、時間t15において、継続的に後進方向のシフトイン状態となる。
(オートクルーズモード中の制御処理の説明)
次に、図11のフローチャートを用いて、第2実施形態の操船システム200のオートクルーズ中の制御処理について説明する。
次に、図11のフローチャートを用いて、第2実施形態の操船システム200のオートクルーズ中の制御処理について説明する。
第2実施形態では、図11のステップS6の後、ステップS11において、シフトイン時間が算出される。具体的には、目標船速と実船速との差に基づいて、シフトイン時間が加減される。たとえば、(目標船速−実船速)が0より大きければ、現在のシフトイン時間に対して目標船速と実船速との差に応じた値が加算される。一方、(目標船速−実船速)が0より小さければ、現在のシフトイン時間に対して目標船速と実船速との差に応じた値が減算される。
ステップS12において、ステップS11において算出されたシフトイン時間の符号が判定される。シフトイン時間が0であれば、ステップS13に進み、シフトイン時間が正(0より大きい)であれば、ステップS14に進み、シフトイン時間が負(0より小さい)であれば、ステップS15に進む。
ステップS13では、ニュートラル状態が継続されるように制御される。ステップS14では、前進方向の間欠制御が行われる。つまり、前進方向のシフトイン状態とニュートラル状態とを交互に切替える制御が行われる。ステップS15では、後進方向の間欠制御が行われる。つまり、後進方向のシフトイン状態とニュートラル状態とを交互に切替える制御が行われる。
ステップS13、ステップS14またはステップS15の後、それぞれ、ステップS7に進む。なお、ステップS1〜ステップS8の処理は、図8に示す第1実施形態の処理と同様である。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
上記のように、第2実施形態では、第1実施形態と同様に、自動で船速を制御するオートクルーズモードの場合に、シフトイン状態において船外機3のスロットル開度がアイドル開度であり、かつ、実船速が目標船速よりも大きい状態が第1の時間以上検出された場合に、シフトアクチュエータ32によりシフトをシフトイン状態とニュートラル状態とに交互に切替える間欠制御を実行するECU34を設ける。これにより、低速時の微妙な船速の制御を容易に行うことができる。
第2実施形態では、上記のように、ECU34を、間欠制御において、前進方向のシフトイン状態、または、後進方向のシフトイン状態と、ニュートラル状態とを交互に切替える制御を行うように構成する。これにより、前進方向への流れや風などが目標船速よりも大きい場合でも、船舶1の推進方向を後進方向にすることができるので、船速を精度よく制御することができる。
第2実施形態では、上記のように、ECU34を、前進方向のシフトイン状態とニュートラル状態とを交互に切替える間欠制御、または、継続的にニュートラル状態とする制御を行っている場合において、前進方向の実船速が目標船速より大きい場合に、シフトを後進方向に切替えるように構成する。これにより、船舶1の前進方向への推進力を小さくしても実船速が目標船速よりも大きい場合には、船舶1の推進方向を後進方向にすることができるので、船速を容易に精度よく制御することができる。
第2実施形態では、上記のように、ECU34を、シフトを後進方向に切替えた場合において、後進方向のシフトイン状態とニュートラル状態とを交互に切替える間欠制御を行った場合にも、前進方向における実船速が目標船速より大きい場合に、継続的に後進方向のシフトイン状態とするように構成する。これにより、船舶1の後進方向への推進力を間欠制御から、継続的にシフトイン状態とする制御にして、大きくしていくことができるので、前進方向への流れや風などの影響が大きい場合でも、船速を精度よく制御することができる。
第2実施形態では、上記のように、ECU34を、シフトを後進方向に切替えた場合において、前進方向における実船速が目標船速より小さい場合に、シフトをニュートラル状態または前進方向に切替えるように構成する。これにより、流れや風の向きや大きさが変わった場合に、船舶1の後進方向への推進力を無くすことができるので、流れや風などの状況の変化に応じて、船速を精度よく制御することができる。
第2実施形態では、上記のように、目標船速を、前進方向の値、ゼロ、および、後進方向の値に設定可能である。これにより、目標船速を前進方向にのみ設定できる場合に比べて、目標船速の設定の自由度を大きくすることができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(変形例)
今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、推進機として船体の外に取り付けられる船外機を用いる例を示したが、本発明はこれに限られない。推進機として、船体の内に取り付けられる船内機を用いてもよいし、船体の内および外に設けられた船内外機(スターンドライブ)を用いてもよい。
上記第1および第2実施形態では、本発明の目標船速設定部として、推進機のスロットル開度を制御するリモコン(レバー操作部)に設けられた制御部を用いる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明の目標船速設定部は、レバー操作部以外に設けられていてもよい。たとえば、目標船速設定部は、推進機に設けられていてもよいし、船体の他の装置に設けられていてもよい。
上記第1および第2実施形態では、本発明のアクチュエータ制御部として、船外機(推進機)に設けられたECUを用いる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明のアクチュエータ制御部は、推進機以外に設けられていてもよい。
上記第1および第2実施形態では、間欠制御に移行する際の第1の時間を3秒とする例を示し、間欠制御を解除する際の第2の時間を3秒とする例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1の時間および第2の時間を異なる時間としてもよいし、第1の時間および第2の時間を3秒以外の時間としてもよい。
上記第1および第2実施形態では、船舶に推進機としての船外機が1機設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、船舶に推進機が複数設けられていてもよい。
上記第1および第2実施形態では、オートクルーズモードにおける目標船速をタッチパネルのアップボタンおよびダウンボタンにより設定・変更する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、オートクルーズモードにおける目標船速をタッチパネル以外のボタンや指示部により設定・変更してもよい。たとえば、レバー装置に設けられたボタンなどの増減速指示部により目標船速を設定・変更してもよい。
上記第1および第2実施形態では、船舶の実船速をGPS装置を用いて検出する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、船舶の実船速をGPS装置以外により検出してもよい。たとえば、ピトー管を用いて、静圧と動圧との差から船舶の実船速を検出してもよいし、水車装置を用いて、水車の回転数から船舶の実船速を検出してもよい。
上記第1および第2実施形態では、説明の便宜上、ECU(アクチュエータ制御部)の処理動作を処理フローに沿って順番に処理を行うフロー駆動型のフローチャートを用いて説明したが、本発明はこれに限られない。本発明では、アクチュエータ制御部の処理動作を、イベント単位で処理を実行するイベント駆動型(イベントドリブン型)の処理により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動およびフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。
上記第2実施形態では、船舶の方位を検知するために、方位センサを設ける構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、GPS装置を船舶の前方と後方とに設けて、前後に配置された2つのGPS装置の測定結果に基づいて、船舶の方位を検知してもよい。
上記第2実施形態では、第1方向を前進方向とし、第2方向を後進方向とする例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1方向および第2方向を、それぞれ船舶の左右方向としてもよいし、それぞれ船舶の斜め方向としてもよい。
1 船舶
3 船外機(推進機)
5 リモコン(レバー操作部)
7 GPS装置(実船速検出部)
31 スロットルアクチュエータ
32 シフトアクチュエータ
33 スロットル開度検出部
34 ECU(アクチュエータ制御部)
51 制御部(目標船速設定部)
62a アップボタン(増減速指示部)
62b ダウンボタン(増減速指示部)
63 リリースボタン(モードオフボタン)
3 船外機(推進機)
5 リモコン(レバー操作部)
7 GPS装置(実船速検出部)
31 スロットルアクチュエータ
32 シフトアクチュエータ
33 スロットル開度検出部
34 ECU(アクチュエータ制御部)
51 制御部(目標船速設定部)
62a アップボタン(増減速指示部)
62b ダウンボタン(増減速指示部)
63 リリースボタン(モードオフボタン)
Claims (20)
- 船舶の目標船速を設定する目標船速設定部と、
前記船舶の実船速を検出する実船速検出部と、
推進機のスロットル開度を変更するスロットルアクチュエータと、
シフトを切替えるシフトアクチュエータと、
前記推進機のシフト位置を検出するシフト位置検出部と、
前記推進機のスロットル開度を検出するスロットル開度検出部と、
実船速が目標船速に到達するように前記スロットルアクチュエータおよび前記シフトアクチュエータを制御するアクチュエータ制御部とを備え、
前記アクチュエータ制御部は、自動で船速を制御するオートクルーズモードの場合に、シフトイン状態において前記推進機のスロットル開度がアイドル開度であり、かつ、実船速が目標船速よりも大きい状態が第1の時間以上検出された場合に、前記シフトアクチュエータによりシフトをシフトイン状態とニュートラル状態とに交互に切替える間欠制御を実行するように構成されている、操船システム。 - 前記アクチュエータ制御部は、間欠制御実行中に、実船速が目標船速に到達するようにシフトイン時間を調整するように構成されている、請求項1に記載の操船システム。
- 間欠制御実行中に、シフトイン時間が一定以上であり、かつ、実船速が目標船速よりも小さい状態が第2の時間以上検出された場合に、間欠制御が解除されるように構成されている、請求項2に記載の操船システム。
- 前記アクチュエータ制御部は、間欠制御を実行している場合に、シフトイン時間を徐々に変更して目標のシフトイン時間にする制御を行うように構成されている、請求項2または3に記載の操船システム。
- 前記アクチュエータ制御部は、間欠制御を実行している場合に、シフトイン時間を最大値から徐々に減少させて目標のシフトイン時間にする制御を行うように構成されている、請求項4に記載の操船システム。
- 前記アクチュエータ制御部は、間欠制御を解除した場合に、スロットル開度を徐々に変更して目標のスロットル開度にする制御を行うように構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の操船システム。
- 前記アクチュエータ制御部は、間欠制御を解除した場合に、スロットル開度をアイドル開度から徐々に増大させて目標のスロットル開度にする制御を行うように構成されている、請求項6に記載の操船システム。
- オートクルーズモードにおける目標船速は、ユーザ操作により設定可能に構成されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の操船システム。
- オートクルーズモードにおけるユーザ操作により設定された目標船速は、ユーザによる増減速指示部の操作により変更可能に構成されている、請求項8に記載の操船システム。
- オートクルーズモードにおける目標船速は、前記推進機のスロットル開度を操作するレバー操作部の操作位置に基づいて設定できる範囲が制限されている、請求項8または9に記載の操船システム。
- 前記実船速検出部は、GPS装置を含み、前記GPS装置の位置検出に基づいて実船速を検出するように構成されている、請求項1〜10のいずれか1項に記載の操船システム。
- 前記推進機のスロットル開度を操作するレバー操作部が一定以上操作された場合、または、モードオフボタンが操作された場合に、オートクルーズモードが解除されるように構成されている、請求項1〜11のいずれか1項に記載の操船システム。
- 前記アクチュエータ制御部は、間欠制御実行中にオートクルーズモードが解除された場合に、前記レバー操作部の操作位置に応じて、前記スロットルアクチュエータおよび前記シフトアクチュエータを制御して、スロットル開度およびシフト位置を調整するように構成されている、請求項12に記載の操船システム。
- 前記アクチュエータ制御部は、間欠制御実行中にオートクルーズモードが解除された場合に、前記レバー操作部の操作位置に応じた前記スロットル開度と、実際のスロットル開度との差が所定値以上の場合、徐々にスロットル開度を大きくする制御を行うように構成されている、請求項13に記載の操船システム。
- 船舶の目標船速を設定する目標船速設定部と、
前記船舶の実船速を検出する実船速検出部と、
推進機のスロットル開度を変更するスロットルアクチュエータと、
シフトを切替えるシフトアクチュエータと、
前記推進機のシフト位置を検出するシフト位置検出部と、
前記推進機のスロットル開度を検出するスロットル開度検出部と、
実船速が目標船速に到達するように前記スロットルアクチュエータおよび前記シフトアクチュエータを制御するアクチュエータ制御部とを備え、
前記アクチュエータ制御部は、ニュートラル状態において、自動で船速を制御するオートクルーズモードへの移行指示が入力された場合に、前記シフトアクチュエータによりシフトをシフトイン状態とニュートラル状態とに交互に切替える間欠制御を実行するように構成されている、操船システム。 - 前記アクチュエータ制御部は、間欠制御において、第1方向のシフトイン状態、または、前記第1方向とは反対方向の第2方向のシフトイン状態と、ニュートラル状態とを交互に切替える制御を行うように構成されている、請求項1〜15のいずれか1項に記載の操船システム。
- 前記アクチュエータ制御部は、前記第1方向のシフトイン状態とニュートラル状態とを交互に切替える間欠制御、または、継続的にニュートラル状態とする制御を行っている場合において、前記第1方向の実船速が目標船速より大きい場合に、シフトを前記第2方向に切替えるように構成されている、請求項16に記載の操船システム。
- 前記アクチュエータ制御部は、シフトを前記第2方向に切替えた場合において、前記第2方向のシフトイン状態とニュートラル状態とを交互に切替える間欠制御を行った場合にも、前記第1方向における実船速が目標船速より大きい場合に、継続的に前記第2方向のシフトイン状態とするように構成されている、請求項17に記載の操船システム。
- 前記アクチュエータ制御部は、シフトを前記第2方向に切替えた場合において、前記第1方向における実船速が目標船速より小さい場合に、シフトをニュートラル状態または前記第1方向に切替えるように構成されている、請求項17または18に記載の操船システム。
- 目標船速は、前進方向である第1方向の値、ゼロ、および、後進方向である第2方向の値に設定可能である、請求項1〜19のいずれか1項に記載の操船システム。
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