JP2016215444A - ハードコートフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明は、ハードコート層の表面に保護フィルムを用いることなく、鹸化処理後に、ハードコート層の表面が高い接着剤との接着性(接着剤との濡れ性)を有しているとともに、干渉縞の発生を防止したハードコートフィルムを提供することを目的とする。
【解決手段】
トリアセチルセルロース(TAC)フィルムの少なくとも片面に、電離放射線硬化型樹脂及びレベリング剤を含有するハードコート層を設けたハードコートフィルムにおいて、該ハードコートフィルムを鹸化液(アルカリ性水溶液)で鹸化処理した後の、該ハードコート層表面の水の接触角が70度以下、且つヘキサデカンの接触角が30度以下であることを特徴とするハードコートフィルム。
【選択図】 なし

Description

本発明は、基材フィルム上に、電離放射線硬化型樹脂及びレベリング剤を含有するハードコート層を設けたハードコートフィルムに関する。
近年の技術の進歩に伴い、画像表示装置は、従来の陰極管表示装置(CRT)に加え、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)およびエレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)等が開発され、実用化されている。このなかで、LCDは、高視野角化、高精細化、高速応答性、色再現性などに関する技術革新に伴い、LCDを利用するアプリケーションもノート型パーソナルコンピュータ(ノートPC)やモニターからテレビへと変化しつつある。
LCDには、通常、液晶セルの両側に偏光板が配置された液晶ディスプレイが用いられており、液晶ディスプレイの表面には、一般に偏光板への傷付き防止のため、ハードコート処理が行われている。該ハードコート処理には、透明性が高く十分なハード性を持ったハードコートフィルムを偏光板に貼り付ける方法が多く用いられている。
通常、ハードコート処理の基材フィルムに透明性に優れるトリアセチルセルロース(TAC)フィルムを用いた場合、ポリビニルアルコール(PVA)とヨウ素からなる親水性表面を持つ偏光板はTACフィルムと接着性に劣るため、TACフィルムと偏光板との貼り合わせ面は強アルカリ水溶液で鹸化処理を行い加水分解し、接着性を増す必要がある。
また、これら液晶ディスプレイの最表面に位置するハードコートフィルムのハードコート層には、接着剤等でさらにタッチパネルを貼り合し、液晶ディスプレイの視認側にタッチパネルを備える表示装置が増えている。このタッチパネルを備える表示装置に使用されるハードコートフィルムとしては、ハードコートフィルムとタッチパネルとの接着に使用される接着剤との接着性(濡れ性)を有していることが必要であり、特許文献1、2に開示されているようなハードコート層表面の水接触角を低く抑えたハードコートフィルムの使用が有効であることが知られている。
特開2013−155219号公報 特開2001−272503号公報 特開平10−268133号公報
しかしながら、特許文献1、2に開示されているハードコートフィルムは接着剤との優れた接着性を有しているが、干渉縞が生じ易く、視認性の低下を引き起こし易いといった問題があった。
またTACフィルムを基材フィルムとして用いたハードコートフィルムに鹸化を行う場合、強アルカリ水溶液に浸漬する鹸化処理では、ハードコート層の表面性も変化しやすいため、特許文献3に開示されるように耐アルカリ性を持つ保護層を設ける必要があるが、ハードコート層の表面に粘着性の保護フィルムを貼り合わせると、保護フィルムを剥離した際に該ハードコート層の表面に粘着剤の糊残りなどが発生し、表面性に影響を与えやすいなどの問題があった。
そこで、本発明は、ハードコート層の表面に保護フィルムを用いることなく、鹸化処理後に、ハードコート層の表面が高い接着剤との接着性(接着剤との濡れ性)を有しているとともに、干渉縞の発生を防止したハードコートフィルムを提供することを目的とする。
本発明は、以下の構成にて達成することができる。
(1)トリアセチルセルロースフィルムの少なくとも片面に、電離放射線硬化型樹脂及びレベリング剤を含有するハードコート層を設け鹸化処理を行ったハードコートフィルムにおいて、該ハードコート層表面の水の接触角が70度以下、且つヘキサデカンの接触角が30度以下であることを特徴とするハードコートフィルム。
(2)前記記載の鹸化処理が、鹸化液として濃度が2〜4規定の水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムを用い、かつ鹸化液の温度が40℃以上90℃以下、処理時間が20秒以上120秒以下であることを特徴とする前記(1)記載のハードコートフィルム。
(3)前記記載のレベリング剤が、電離放射線硬化型樹脂と架橋反応を行うための反応性の末端水酸基又は末端アクリル基を有しないことを特徴とする前記(1)〜(2)に記載のハードコートフィルム。
本発明によれば、ハードコート層の表面に保護フィルムを用いることなく、鹸化処理後に、ハードコート層の表面が高い接着剤との接着性(接着剤との濡れ性)を有しているとともに、干渉縞の発生を防止したハードコートフィルムを提供することができる。
本発明はトリアセチルセルロース(TAC)フィルムの少なくとも片面に電離線硬化樹脂及びレベリング剤を含有するハードコート層を設け鹸化処理を行ったハードコートフィルムにおいて、該ハードコート層表面の水の接触角が70度以下、且つヘキサデカンの接触角が30度以下であることを特徴とするハードコートフィルムである。
本発明は研究者の鋭意努力により、ハードコート層にレベリング剤を有した状態で形成されたハードコートフィルムに対し、アルカリ性の鹸化液で適切な条件にて処理することで、ハードコート層表面に析出し水及びヘキサデカンの接触角に影響しているレベリング剤が、ハードコート層表面から脱離し得られることを見出した。
本発明においては、トリアセチルセルロース(TAC)フィルムを基材フィルムとして用いる。TACフィルムを代表とするセルロース系フィルムは、複屈折が少なく、透明性、屈折率、分散等の光学特性、さらには耐衝撃性、耐熱性、耐久性等の諸物性に優れており、LCD用の基材フィルムとして用いるのに好ましい。
本発明において、ハードコート層の電離放射線硬化型樹脂は、電子線または紫外線等を照射することによって硬化する透明な樹脂であれば、特に限定されるものではなく、例えば、ウレタンアクリレート系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂、及びエポキシアクリレート系樹脂等の中から適宜選択することができる。これらの中で電離放射線硬化型樹脂として好ましいものは、透明フィルム基材との良好な密着性を得るために分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する紫外線硬化可能な多官能アクリレートからなるものが挙げられる。分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する紫外線硬化可能な多官能アクリレートの具体例としては、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等のポリオールポリアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルのジアクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルのジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルのジ(メタ)アクリレートなどのエポキシ(メタ)アクリレート、多価アルコールと多価カルボン酸及び/またはその無水物とアクリル酸とをエステル化することによって得ることができるポリエステル(メタ)アクリレート、多価アルコール、多価イソシアネート及び水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させることによって得られるウレタン(メタ)アクリレート、ポリシロキサンポリ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらの中で、ハードコート層を形成した際のハード性と柔軟性の両方に優れ、鹸化処理によるレベリング剤の調製作用(脱離)を有するウレタンアクリレートを用いることが望ましい。
これらハードコート層の電離放射線硬化型樹脂は、単独でも2種以上を混合し使用しても良い。
本発明において、ハードコート層は、電離放射線硬化型樹脂及びレベリング剤の他に、必要に応じて重合開始剤、消泡剤、滑剤、紫外線吸収剤、光安定剤、重合禁止剤、湿潤分散剤、レオロジーコントロール剤、酸化防止剤、防汚剤、帯電防止剤、導電剤、その他の添加剤等を、本発明の効果を阻害しない範囲で配合することができ、これらを適当な溶媒に溶解、分散したハードコート塗料を基材フィルム上に塗工、乾燥、硬化して形成される。
本発明に用いることができる溶媒としては、配合される前記樹脂の溶解性に応じて適宜選択でき、少なくとも固形分(樹脂、重合開始剤、その他添加剤)を均一に溶解あるいは分散できる溶媒であればよい。そのような溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、n−ヘプタンなどの芳香族系溶剤、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂肪族系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、乳酸メチル等のエステル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール系等のアルコール系溶剤等の公知の有機溶剤を単独或いは適宜数種類組み合わせて使用することもできる。
本発明のハードコート層の塗工方法については、特に限定はないが、グラビア塗工、マイクログラビア塗工、ファウンテンバー塗工、スライドダイ塗工、スロットダイ塗工、スクリーン印刷法、スプレーコート法等の公知の塗工方式で塗設した後、通常50〜120℃程度の温度で乾燥し、溶媒が除去される。
基材フィルム上に塗工し、溶媒を除去されたハードコート塗料を硬化させる方法としては、電子線又は紫外線を照射させる方法を用いることができる。その照射条件などは、使用する電子線硬化型樹脂、その他添加する各種薬品にあわせて適宜調整すればよい。なお、硬化反応時に窒素ガス雰囲気下など、酸素濃度を低下させ実施することができる。
本発明において、ハードコート層の厚さは、特に制約されるわけではないが、例えば1.0μmから12.0μmの範囲であることが好適である。塗膜厚さが1.0μm未満では必要な表面硬度が得られ難くなる。また、塗膜厚さが12.0μm超の場合はカールが強く筒カール製造工程などで取扱い性が低下するためとなり易いため好ましくない。なお、ハードコート層の厚みは、マイクロメーター(東西精器株式会社製、TW−21)を用いて測定するなどの既知の方法によって測定することができる。
本発明において、ハードコード層に含有されるレベリング剤は、フッ素系、アクリル系、シロキサン系のレベリング剤を挙げることができる。これらの中では、電離放射線硬化型樹脂と架橋反応を起こす、反応性の末端水酸基又は末端アクリル基を有したものは、レベリング剤が樹脂の3次元的立体構造に安定的に組み込まれ、鹸化処理によるレベリング剤の調製作用(レベリング剤の脱離)を受け難いことから、これら反応性の末端水酸基又は末端アクリル基を含有しないタイプが望ましい。そのような物としては、反応性アクリル基非含有フッ素系レベリング剤(商品名:F-553、DIC株式会社製)、反応性アクリル基非含有シロキサン系レベリング剤(商品名:BYK-UV3510、ビックケミー・ジャパン株式会社)などを挙げることができる。
本発明において、レベリング剤の好ましい配合量は、電離線硬化樹脂100重量部に対し0.03重量部から3.0重量部である。レベリング剤の配合量が0.03重量部以下であると、十分な表面調整作用が得られずに干渉縞の改善に劣る。レベリング剤の配合量が3.0重量部を超えると、ハードコート層に含まれる未硬化成分の含有率が多い為に、十分なハードコート性を得られがたく、またハードコート表面のレベリング剤存在率が高くなりすぎるために、本発明を満たす表面性が得られない場合がある。
本発明における鹸化処理は、ハードコートフィルムを鹸化液(アルカリ液)に浸漬した後、水洗や温水洗して乾燥する手順で行う。鹸化溶液としては、通常水酸化カリウム溶液、又は水酸化ナトリウム溶液等が用いられ、水酸化物イオンの規定濃度は0.1〜5規定であることが好ましく、2〜4規定であることが更に好ましい。鹸化液温度は、析出性等の点から、40〜90℃の範囲が好ましく、40〜70℃が更に好ましい。鹸化液への処理(浸漬)時間は、20〜120秒が好ましい。
本発明において、ハードコート層表面の水接触角は70度以下である。ハードコート層の水接触角が70度以下であると、親水性の高い樹脂に対する濡れ広がりが良好であり、好ましい。
また本発明において、ハードコート層表面のヘキサデカン接触角は30度以下である。ハードコート層のヘキサデカン接触角が30度以下であると、親油性の高い樹脂に対する濡れ広がりが良好であり、好ましい。
前記記載の水及びヘキサデカンで規定される接触角を持つ本発明のハードコートフィルムであれば、タッチパネルなどに使用される接着剤などに対し広く良好な濡れ性を有するため、ハードコート層表面にタッチパネルなどの接着剤を介し貼り合わせる場合にも、濡れハジキがなく、そのため良好な接着性を示すことができる。
[実施例1]
トリアセチルセルロール(TAC)フィルム(商品名:KC4UAW、コニカミノルタ(株)製)の片面の一方の面に、下記組成からなるハードコート層形成用樹脂組成物をバーコーターを用いて塗布し、80℃の乾燥炉で60秒間乾燥させ、ハードコート塗布層を形成した。これを、塗布面より60mmの高さにセットされたUV照射装置を用いUV照射量200mJ/cmにて硬化させ、5μm膜厚のハードコート層を有するハードコートフィルムを作製した。
(鹸化処理)
作製したハードコートフィルムを、水温60℃、2規定のアルカリ水溶液(水酸化カリウム溶液)に60秒含浸させた後、純水で十分に洗浄し、その後80℃で1分乾燥させた。
(ハードコート層形成用樹脂組成物)
ウレタンアクリレート樹脂100重量部(商品名:DIC−17−806、DIC株式会社製)、光重合開始剤(商品名:イルガキュア184、BASF株式会社製) 5重量部、反応性アクリル基非含有フッ素系レベリング剤(商品名:F−553、DIC(株))0.1重量部、>N−CH型ヒンダードアミン系光安定化剤(商品名:チヌビン292、BASF(株)製)3.2重量部を撹拌し、揮発分が50%となるように酢酸エチルで希釈し、ハードコート層用塗料を得た。
[実施例2]
アルカリ水溶液の温度を40℃とした以外は実施例1と同様にして、鹸化処理を行ったハードコートフィルムを作成した。
[実施例3]
アルカリ水溶液の温度を90℃とした以外は実施例1と同様にして、鹸化処理を行ったハードコートフィルムを作成した。
[実施例4]
アルカリ水溶液の含浸時間を20秒とした以外は実施例1と同様にして、鹸化処理を行ったハードコートフィルムを作成した。
[実施例5]
アルカリ水溶液の含浸時間を120秒とした以外は実施例1と同様にして、鹸化処理を行ったハードコートフィルムを作成した。
[実施例6]
アルカリ水溶液の含浸時間を130秒とした以外は実施例1と同様にして、鹸化処理を行ったハードコートフィルムを作成した。
[実施例7]
アルカリ水溶液の濃度4規定とした以外は実施例1と同様にして、鹸化処理を行ったハードコートフィルムを作成した。
[実施例8]
レベリング剤に反応性アクリル基非含有シロキサン系(商品名:BYK−UV3510、ビックケミ―製)を用いた以外は実施例1と同様にして、鹸化処理を行ったハードコートフィルムを作成した。
[比較例1]
レベリング剤を無配合とした以外は実施例1と同様にして、鹸化処理を行ったハードコートフィルムを作成した。
[比較例2]
レベリング剤に反応性アクリル基含有フッ素系(商品名:RS−75、DIC(株)製)を用いた以外は実施例1と同様にして、鹸化処理を行ったハードコートフィルムを作成した。
[比較例3]
レベリング剤に反応性アクリル基含有シロキサン系(商品名:BYK−UV3550、ビックミー製)を用いた以外は実施例1と同様にして、鹸化処理を行ったハードコートフィルムを作成した。
Figure 2016215444
実施例および比較例で得られた鹸化処理を行ったハードコートフィルムは、以下の方法で評価を行い、結果を表1に示した。
<水接触角及びヘキサデカン接触角の測定>
協和界面科学株式会社製全自動接触角計DM−701を用いて、ハードコート層表面に水又はヘキサデカンを1μL滴下し、30秒後の接触角を測定した。
<OCR樹脂(光学用透明接着樹脂)の濡れ性>
ハードコートフィルムのハードコート層上に、紫外線硬化型アクリルモノマーからなる接着剤用のOCR樹脂としてU‐2110(ケミスタット社製)を0.7g滴下し、5分後の液滴の直径を測定した。
◎:液滴の直径が40mm以上(濡れ広がりが十分な接着力が得られる)
○:液滴の直径が35mm以上(十分な接着力が得られる)
△:液滴の直径が30〜34mm(接着力が不十分である)
×:液滴の直径が30mm以下(接着力が得られない)
<干渉縞(虹彩状色彩)の評価>
実施例及び比較例で得られたハードコートフィルムを10cm×15cmの面積に切り出し、試料フィルムを作製した。この試料フィルムのハードコート層とは反対面に、黒色光沢テープを貼り合わせ、ハードコート面を上面にして、3波長形昼白色蛍光灯(ナショナル パルック、F.L 15EX−N 15W)を光源として、斜め上方より反射光を目視で観察した。
○:干渉縞が見られない。
△:干渉縞がわずかにみられるが、実用上問題のないレベル。
×:干渉縞が非常に目立つ。
<鹸化後の平坦性>
実施例及び比較例で得られたハードコートフィルムを、目視にて鹸化処理後のフィルムの平坦性(シワ・ヨレなどによる変形)を観察し評価した。
○:シワやヨレなどがみられず、良好な平坦性を有する。
△:シワやヨレなどが若干発生し、平坦性に劣る。
×:シワやヨレなどが発生し、平坦性に劣る。
本発明によれば、表1の実施例1〜8で示される通り、ハードコート層にレベリング剤を含有することで干渉縞に優れ、かつ鹸化処理後にハードコート層表面の水の接触角を70度以下、ヘキサデカンの接触角を30度以下に調整されることで、良好な接着用樹脂との濡れ性を得ることができる。一方で、比較例1に示される通り、ハードコート層にレベリング剤が含有されないと、干渉縞が発生するため、液晶ディスプレイ等の良好な視認性が要求される用途に適さない。また比較例2〜3に示される通り、反応性アクリル基を有するレベリング剤では、レベリング剤がハードコート層に強く固定されるために、鹸化処理後にもハードコート層表面の水及びヘキサデカンの接触角が低下せず、本発明の効果を得られない。

Claims (3)

  1. トリアセチルセルロースフィルムの少なくとも片面に、電離放射線硬化型樹脂及びレベリング剤を含有するハードコート層を設け鹸化処理を行ったハードコートフィルムにおいて、該ハードコート層表面の水の接触角が70度以下、且つヘキサデカンの接触角が30度以下であることを特徴とするハードコートフィルム。
  2. 前記記載の鹸化処理が、鹸化液として濃度が2〜4規定の水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムを用い、かつ鹸化液の温度が40℃以上90℃以下、処理時間が20秒以上120秒以下であることを特徴とする請求項1に記載のハードコートフィルム。
  3. 前記記載のレベリング剤が、電離放射線硬化型樹脂と架橋反応を行うための反応性の末端水酸基又は末端アクリル基を有しないことを特徴とする請求項1〜2に記載のハードコートフィルム。
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