JP2016215172A - ノズル及び噴霧装置 - Google Patents

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原 進 萩
原 聡 梶
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Abstract

【課題】エア用ポンプを小さくすることが出来て、良好なミストの状態で確実に噴霧することが出来るノズル及び当該ノズルを装着した噴霧装置の提供。
【解決手段】本発明のノズル(10)は、雌ネジを形成したキャップ(2)と雄ネジを形成したノズル本体(1)を有し、キャップ(2)の内壁面(2B)とノズル本体の肩部(1B)とが液密に当接し、前記ノズル本体(1)には液体用ノズル(NL)と液体流路(1C)と気体(エア)用ノズル(NA)と気体流路(1D)が形成されており、気体用ノズル吐出口(NA−o)は液体用ノズル吐出口(NL−o)を包囲しており、液体用ノズル(NL)の中心軸方向について液体用ノズル吐出口(NL−o)は気体用ノズル吐出口(NA−o)に対して面一であるか或いは微小寸法だけ凹んだ位置に開口している。
【選択図】図2

Description

本発明は、液体を微細な粒体として空気中に噴霧する技術に関する。
機能水(水素水、次亜塩素酸水等)と呼ばれる水、アロマ(精油)を空気中に噴霧する噴霧装置により、機能水や精油を大気中に浮遊した状態を維持させることにより、空間除菌の効果や空間に清涼感を与える効果があることは良く知られている。
しかし、従来の噴霧器で噴霧された機能水や精油の粒径は小さくないため、機能水や精油が長時間に亘って大気中に浮遊した状態を維持することが困難であった。それに伴い、噴霧器周囲が(噴霧された機能水や精油により)濡れてしまうという問題点があった。
この様な噴霧装置を家庭用で使用するためには、小型で且つ騒音が少ないことが好ましい。そのためには、吐出圧が100kPa(0.1MPa)以下のポンプを使用する必要がある。
そして、空間除菌、空間に清涼感を与えるという効果を奏するためには、噴霧される霧状の液体の粒径が小さいことが好ましい(ミストの粒子径が例えば10μ以下であることが好ましい)。
しかし、従来の噴霧器では、吐出圧が100kPa(0.1MPa)以下のポンプで、噴霧される粒体の粒径を小さくするのには限界があり、「空間除菌」、「空間に清涼感を与える」という効果を十分に奏する程に粒径が小さい粒を噴霧することが出来なかった。
その他の従来技術として、例えば、保守が容易でエネルギ消費が低い家庭用の空気清浄器が提案されている(特許文献1参照)。
しかし、係る従来技術(特許文献1参照)は、粒径が小さい粒を噴霧することは企図していない。
特表2011−514253号公報
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、粒径が充分に小さいミスト(良好なミスト)を形成することが出来て、必要なエア用ポンプを小さくすることが出来るノズルと、その様なノズルを装着した噴霧装置を提供することを目的としている。
本発明のノズル(10、11、12、13)は、雌ネジ(2A)を形成したキャップ(2)と雄ネジ(1A)を形成したノズル本体(1)を有し、キャップ(2)の雌ネジ(2A)とノズル本体(1)の雄ネジ(1A)を螺合するとキャップ(2)の内壁面(2B)とノズル本体の肩部(1B)とが液密に当接し、
前記ノズル本体(1)には液体用ノズル(NL)と液体用ノズル(NL)に連通する液体流路(1C)と気体(エア)用ノズル(NA)と気体用ノズル(NA)に連通する気体流路(1D)が形成されており、気体用ノズル吐出口(NA−o)は液体用ノズル吐出口(NL−o)を包囲しており、液体用ノズル(NL)の中心軸方向について液体用ノズル吐出口(NL−o)は気体用ノズル吐出口(NA−o)に対して面一であるか或いは微小寸法だけ凹んだ位置に開口していることを特徴としている。
本発明のノズル(10、11、12、13)からは、液体(例えば、機能水や精油)と気体(エア)を噴射することにより、ミスト状となった液体を噴射(噴霧)するのが好ましい。
そして本発明のノズル(10、11、12、13)において、前記微小寸法は「0.1mm以下」であるのが好ましい。
また本発明のノズル(10、11、12、13)において、液体用ノズル吐出口(NL−o)の内径(φL)と円環状のエア用ノズル吐出口(NA−o)の内径(φA)は、
0.25×エア用ノズル吐出口(NA−o)の内径(φA)
≦液体用ノズル吐出口(NL−o)の内径(φL)
≦0.5×エア用ノズル吐出口(NA−o)の内径(φA)
であるのが好ましい。
ここで、一般的な工作機械により、加工できる内径寸法である0.2mmが液体用ノズル(NL)の吐出口(NL−o)の内径とすれば、円環状のエア用ノズル(NA)の吐出口(NA−o)の内径(φA)は
0.4mm≦エア用ノズル吐出口の内径(φA)≦0.8mm であるのが好ましい。
本発明の噴霧装置(100、101、102、103:いわゆる「美顔器」等を含む)は、
雌ネジ(2A)を形成したキャップ(2)と雄ネジ(1A)を形成したノズル本体(1)を有し、キャップ(2)の雌ネジ(2A)とノズル本体(1)の雄ネジ(1A)を螺合するとキャップ(2)の内壁面(2B)とノズル本体(1)の肩部(1B)とが液密に当接し、前記ノズル本体(1)には液体用ノズル(NL)と液体用ノズル(NL)に連通する液体流路(1C)と気体(エア)用ノズル(NA)と気体用ノズル(NA)に連通する気体流路(1D)が形成されており、気体用ノズル吐出口(NA−o)は液体用ノズル吐出口(NL−o)を包囲しており、液体用ノズル(NL)の中心軸方向について液体用ノズル吐出口(NL−o)は気体用ノズル吐出口(NA−o)に対して面一であるか或いは微小寸法だけ凹んだ位置に開口しているノズル(10、11、12、13)を備え、
当該ノズル(10、11、12、13)の液体流路(1C)に連通する液体供給流路(3、31、32、33)と液体貯蔵部(4、41、42、43)を備えたことを特徴としている。
本発明の噴霧装置(100、101、102、103)において、前記液体供給流路(3、31、32、33)の流路断面積を小さくして、且つ、液体供給流路(3、31、32、33)の液体貯蔵部(4、41、42、43)側における抵抗を大きくするのが好ましい。
例えば、液体供給流路(3、31、32、33)の液体貯蔵部(4、41、42、43)側の端部に六角穴付き止めねじ(3C:所謂「イモネジ」)を圧入するのが好ましい。
また、液体供給流路(3、31、32、33)内に中実の円筒形部材(3B:例えば針金)を挿入して、液体の流路を針金外表面と液体供給流路内壁面との間の円環状の隙間により形成するのが好ましい。
さらに、本発明の噴霧装置(100)において、前記ノズル(10)の気体流路(1D)に連通する可撓性の気体供給流路(5)と気体昇圧用ポンプ(6)を備え、前記液体供給路(3)にはチューブポンプ(7)を介装することが好ましい。
上述の構成を具備する本発明のノズル(10、11、12、13)によれば、キャップ(2)をノズル本体(1)に捻じ込む際に、キャップ(2)とノズル本体(1)はキャップ(2)の内壁面(2B)とノズル本体(1)の肩部(1B)で当接して、それ以上は捻じ込めない。そのため、当接している箇所(ノズル本体1の肩部1B)がシールとして作用して、液体、エア、液体とエアとの混合流体が、キャップ(2)とノズル本体(1)が螺合しているネジ山の部分に到達することや、キャップ(2)とノズル本体(1)のネジ山から漏出してしまうことが防止される。
そのため本発明のノズル(10、11、12、13)では、パッキンやO−リングを使用する必要がなく、液体用ノズル吐出口(NL−o)とエア用ノズル吐出口(NA−o)との間のノズル中心軸方向寸法の極めて微小な隙間を、正確に確保することが出来る。
そして、パッキンやO−リングを用いた場合に比較して、薬品に対する耐性が強い。
また、キャップ(2)とノズル本体(1)がキャップ(2)の内壁面(2B)とノズル本体(1)の肩部(1B)が(ノズル本体1の肩部1Bで)当接した状態で、液体用ノズル(NL)の中心軸方向について液体用ノズル吐出口(NL−o)は気体用ノズル吐出口(NA−o)に対して面一であるか或いは微小寸法だけ凹んだ位置に開口しているので、液体用ノズル(NL)とエア用ノズル(NA)からの吐出流体(液体、エア、液体とエアとの混合流体)は噴射後、直ちにノズル(10、11、12、13)外に噴出するので、液体、エア、液体とエアとの混合流体がノズル(10、11、12、13)内部に付着してノズル(10、11、12、13)を腐食させることや、発錆することが防止される。
さらに、キャップ(2)の内壁面(2B)とノズル本体(1)の肩部(1B)を当接すれば、液体用ノズル吐出口(NL−o)とエア用ノズル吐出口(NA−o)との間のノズル中心軸方向寸法の極めて微小な隙間を正確に確保することが出来るので、キャップ(2)をノズル本体(1)に螺合する際にエア用ノズル(NA)の吐出口(NA−o)や液体用ノズル(NL)の吐出口(NL−o)が押圧されて変形することが防止される。
そして発明者の研究、実験によれば、本発明のノズル(10、11、12、13)において、エア用ノズル(NA)の吐出口(NA−o)と液体用ノズル(NL)の吐出口(NL−o)は面一であるか、或いは、エア用ノズル(NA)の吐出口(NA−o)に対して液体用ノズル(NL)の吐出口(NL−o)が僅かに下がっている(ノズル中心軸方向について、エア用ノズルNAの吐出口NA−oに対して液体用ノズルNLの吐出口NL−oが僅かに凹んでいる)ことにより、エアの噴射圧を高圧にしなくても液体を粒状が小さい霧状(良好なミストの状態)に噴霧することが出来ることが判明した。
そして噴射圧が低いポンプを使用できるので、噴霧装置に用いた場合には騒音が小さくなる。
また、液体用ノズル(NL)の吐出口(NL−o)がエア用ノズル(NA)の吐出口(NA−o)と面一であるか、或いは、微小寸法(寸法δ:0.1mm以下)だけ凹んでいるので、液体用ノズル(NL)の吐出口(NL−o)から噴射した液体がエア用ノズル(NA)の内壁に飛び散ることはなく、エア用ノズル(NA)の吐出口近傍の内壁が腐食してしまう(錆びてしまう)ことが防止される。
さらに発明者の研究、実験によれば、本発明のノズル(10、11、12、13)において、液体用ノズル吐出口(NL−o)の内径(φL)とエア用ノズル吐出口(NA−o)の内径(φA)が、
0.25×エア用ノズル吐出口(NA−o)の内径(φA)
≦液体用ノズル吐出口(NL−o)の内径(φL)
≦0.5×エア用ノズル吐出口(NA−o)の内径(φA)
であれば、良好なミストを形成するために必要なエア用ポンプを小さく(例えば吐出圧1Mpa以下)することができて、ポンプの設置スペースと騒音を小さくすることが出来ることが判明した。そのため、機能水や精油を良好なミストの状態で確実に噴霧する(機能水や精油のミストを生成する)ことが出来る。
また、発明者の研究、実験によれば、上述したエア用ノズル(NA)からエアを噴出した際に、エア用ノズル(NA)から管楽器と同様なノイズが発生することは無いことが確認された。
本発明のノズル(10、11、12、13)を噴霧装置(100、101、102、103)に適用すれば、当該噴霧装置(100、101、102、103)から機能水や精油を噴霧することにより、上述した作用効果を全て奏することが出来る。
そして本発明の噴霧装置(100、101、102、103)によれば、噴霧された機能水や精油の粒径が極めて微小であり、長時間に亘り大気中に浮遊した状態を維持することが出来るので、空間除菌や空間に清涼感を与えるという作用効果を十分に発揮することが出来る。
それと共に、本発明の噴霧装置(100、101、102、103)から噴霧された機能水や精油が長時間に亘り大気中に浮遊した状態を維持することが出来るため、噴霧された機能水、精油により噴霧装置(100、101、102、103)を設置した箇所近傍の床面が濡れてしまうことが防止される。
ここで、機能水或いは精油を噴霧する場合、その消費量(噴霧量)は、例えば、1つのノズル当り、機能水では1時間に150ミリリットル/h、精油で1時間に2〜3ミリリットルである。そして、本発明のノズル(10、11、12、13)における液体用ノズル(NL)に供給する液体の流量も、2〜150mL/hという微小量にする必要がある。流量が大きいと、粒径が小さいミストが生成されないからである。
しかし、係る微小流量を液体供給流路(3、31、32、33:チューブ)で供給することは困難である。
本発明の噴霧装置(100、101、102、103)において、ノズル(10、11、12、13)に液体を供給する液体供給流路(3、31、32、33)の流路断面積を小さくして、且つ、液体供給流路(3、31、32、33)の液体貯蔵部(4、41、42、43)側における抵抗を大きくすれば、微小流量の液体をノズル(10、11、12、13)に供給することが出来る。
例えば、液体供給流路(3、31、32、33)内に中実の円筒形部材(3B:例えば針金)を挿入して、液体の流路を針金外表面と液体供給流路(3、31、32、33)内壁面との間の円環状の隙間により形成することにより、微小な断面積の流路を構成している。
また、液体供給流路(3、31、32、33)の液体貯蔵部(4、41、42、43)側の端部に六角穴付き止めねじ(3C:所謂「イモネジ」)を圧入すれば、液体貯蔵部(4、41、42、43)の液体がノズル(10、11、12、13)側に吸引される際に、六角穴付き止めねじ(3C)のネジ山を経由して流れる。そして、六角穴付き止めねじ(3C)のネジ山を流れる際の抵抗は非常に大きいため、2〜150ミリリットル/hという微小流量が可能となる。
さらに、六角穴付き止めねじ(3C)を液体供給流路(3、31、32、33)のチューブに圧入する長さ(図7の「L3」)を調整すれば、液体がネジ山を流れる距離、すなわち液体の抵抗を自在に調整することが出来、液体供給流路(3、31、32、33)の流量を調整することが出来る。
本発明の第1実施形態に係る噴霧装置を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るノズルの断面図である。 実施形態に係るノズルにおける液体用ノズルの吐出口とエア用ノズルの吐出口とのノズル中心軸方向の相対位置関係を示す説明図である。 実施形態に係るノズルにおける液体用ノズルの吐出口内径とエア用ノズルの吐出口内径との比率を示す説明図である。 液体貯蔵部とノズルとを連通する流路を示す図である。 図5で示す流路を構成する部材を示す部品図である。 図5、図6で示す流路の液体貯蔵部側端部を示す部分拡大図である。 図5〜図7の流路の変形例を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る噴霧装置を示す説明図である。 本発明の第3実施形態に係る噴霧装置を示す説明図である。 本発明の第4実施形態に係る噴霧装置を示す説明図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
最初に、図1〜図8を参照して、本発明の第1実施形態で用いられるノズル10と、第1実施形態に係る噴霧装置10について説明する。
図1において、第1実施形態に係る噴霧装置100はノズル10を備え、ノズル10の液体流路1C(図2)と液体貯蔵部4(タンク)を連通する液体供給流路3を有している。ノズル10については、図2を参照して後述する。
液体供給流路3のタンク側端部が設けられ(図1では点線で表示)は、タンク4の中の液体(水素水、次亜塩素酸水等の所謂「機能水」、精油或いはアロマ等)中に浸漬されており、液体供給流路3の他端はチューブポンプ7を経由してノズル10の液体流路1Cに接続される。ここでチューブポンプ7はタンク4の側面に取り付けられている。そして符号8は、密閉キャップを示している。
気体供給流路5(エア供給流路)は、ノズル10の気体流路1D(エア流路:図2参照)を介して、気体昇圧用ポンプ6(エアポンプ)と連通している。
液体を噴霧するに際しては、エアポンプ6を駆動して所定圧力のエアを気体供給通路5を介してノズル10に供給し、チューブポンプ7を駆動してタンク4に貯留される液体(水素水、次亜塩素酸水、アロマ等)を吸引して液体供給流路3を介してノズル10の液体用ノズルNL(図2を参照)に供給する。チューブポンプ7については、タンク4の液体を吸引してノズル10側に供給する機能を有していれば特に限定条件はなく、公知、市販のものを用いることが出来る。
図1において、矢印AR1はエアポンプ6からのエア流を示し、矢印AR2は液体流を示す。
ノズル10に供給されたエアと液体は、図2〜図8に基づき後述する態様で、エアと液体の混合流体としてノズル10より空気中に向けて小径のミスト状に噴霧される。
図2において、ノズル10は、キャップ2(図2のハッチング部分)を、本体部1(図2においてハッチングをしていない部分)に被せて構成されている。
ノズル本体1には液体用ノズルNL及び気体(エア)用ノズルNAが収容され、液体供給流路3に連通する液体流入口1Eと、気体供給流路5に連通する流入口1Fが設けられている。
ノズル本体1には、上端近傍の液体用ノズルNL、液体用ノズルNLに連通する液体流路1C、気体(エア)用ノズルNA、エア用ノズルNAに連通するエア流路1Dが形成されている。
液体用ノズルNLの先端に液体用ノズル吐出口NL−oが設けられており、図示の煩雑を防止するため、図2では液体用ノズルNLと液体用ノズル吐出口NL−oを同一の引き出し線で指示している。同様に、エア用ノズルNAの先端にエア用ノズル吐出口AL−oが設けられており、図示の煩雑防止のため、図2ではエア用ノズルNAとエア用ノズル吐出口NA−oを同一の引き出し線で指示している。
図2において、液体流路1Cは液体流入口1Eを介して液体供給流路3(図1参照)に連通し、エア流路1Dは気体流入口1Fを介して気体供給流路5(図1参照)に連通している。
ノズル本体1の外周面には雄ネジ1Aが形成されており、雄ネジ1Aはキャップ2の雌ネジ2Aと螺合している。
さらに、ノズル本体1の雄ネジ1Aよりもノズル側(エア用ノズルNA及び液体用ノズルNLに近い側:図2では上側)の外周には肩部1Bが形成されている。肩部1Bは、ノズル本体1にキャップ2を螺合させた際に、キャップ2の内壁面2Bと当接する。
キャップ2は、一端(図2では下端)が開口した中空形状であり、開口端の反対側端部(図2では上端)には凹部2Cが形成されている。凹部2Cの半径方向中心部には、エア用ノズルNAが形成され、その先端がエア用ノズル吐出口NA−oとなる。
そしてエア用ノズルNAに連通するエア流路1Dのノズル側(図2の上側)の領域1D−uは、(図2の垂直方向について)上方に向かうほど内径が減少する円錐形状に形成されている。そして領域1D−uは、キャップ2の内壁面2Bと、ノズル本体1の図2における上端部近傍の外壁面1Sにより構成されている。
一方、キャップ2の(図2の垂直方向について)下部内周面には雌ネジ2Aが形成されている。
また、キャップ2の内壁面2Bにおいて、エア流路1Dの領域1D−uを構成する部分と、雌ネジ2Aが形成されている中空円筒形状の部分との境界近傍は、ノズル本体1の肩部1Bと当接する。換言すれば、肩部1Bは、ノズル本体1とキャップ2の当接部である。
上述した通り、ノズル本体1の雄ネジ1Aとキャップ2の雌ネジ2Aを螺合することにより、ノズル本体1にキャップ2を被せることにより、キャップ2をノズル本体1に取り付ける。キャップ2をノズル本体1に取り付けた状態について詳述する。
図2において、キャップ2をノズル本体1に螺合擦ることにより、キャップ2の内壁面2Bとノズル本体の肩部1Bとが当接するが、当接した後にさらにキャップ2をノズル本体1に捻じ込むことは出来ない。
キャップ2の内壁面2Bとノズル本体の肩部1Bとが当接することにより、当該当接箇所はシール部として作用する。そのため、液体、エア、気体とエアとの混合流体は、当該当接部を通過して雄ネジ1Aと雌ネジ2Aが螺合している箇所に到達することはなく、当該螺合部分から液体、エア、気体とエアとの混合流体が漏出してしまうことがない。
この様に、キャップ2の内壁面2Bとノズル本体の肩部1Bとが当接した箇所がシール部として機能するため、パッキンやO−リングを別途設ける必要がない。
仮にパッキンやO−リングを使用した場合には、キャップ2とノズル本体1を螺合した際に、後述する液体用ノズル吐出口NL−oとエア用ノズル吐出口NA−oとの間のノズル中心軸方向寸法の極めて微小な隙間を、正確に確保することが困難である。また、パッキンやO−リングは、薬品に対する耐性が弱い。
それに対して図2で示すようにキャップ2とノズル本体1を構成する金属同士を当接することによりシールをすれば、パッキンやO−リングを使用した場合における上述の不都合は生じない。
図示の実施形態では、液体用ノズル吐出口NL−oとエア用ノズル吐出口NA−oとの相対位置やサイズについて厳格な要請が存在するので、パッキンやO−リングを使用しないことは、所定の精度を確保するのに好都合である。
また、キャップ2の内壁面2Bとノズル本体の肩部1Bとが当接した状態では、キャップ2とノズル本体1に流体(液体、エア、気体とエアとの混合流体)が流入する流入口が存在しないので、液体用ノズルNLとエア用ノズルNAから噴射された流体は直ちにノズル外に噴出する。
そのため、液体、エア、気体とエアとの混合流体がキャップ2やノズル本体1に付着してしまうことはなく、キャップ2やノズル本体1を腐食させることが防止され、発錆させることが防止される。
キャップ2をノズル本体1に取り付ける際に、キャップ2とノズル本体1の螺合は作業者の人力により行い、機械等では行わない。機械等でキャップ2をノズル本体1に螺合すると、過大な力で締め付けてしまい、キャップ2とノズル本体1の変形を惹起するので、「液体用ノズル吐出口NL−oとエア用ノズル吐出口NA−oとの間のノズル中心軸方向寸法の極めて微小な隙間」を正確に確保することが出来なくなるからである。
また、キャップ2の内壁面2Bとノズル本体の肩部1Bとが当接した箇所が、金属接触により癒着してしまう恐れがある。
作業者の人力でキャップ2とノズル本体1を螺合すれば、係る不都合は防止される。
図示の実施形態におけるエア用ノズル吐出口NA−oと液体用ノズル吐出口NL−oの相対位置関係について説明する。
上述した様に、エア用ノズル吐出口NA−oは液体用ノズル吐出口NL−oを包囲する様に配置される。
そして、液体用ノズルNLの中心軸方向について、液体用ノズル吐出口NL−oはエア用ノズル吐出口NA−oに対して面一であるか、或いは、微小寸法だけ凹んだ位置に開口している。
図2に関して上述の通り、エア用ノズルNAの吐出口NA−oと液体用ノズルNLの吐出口NL−oは面一であるか、或いは、エア用ノズルNAの吐出口NA−oに対して液体用ノズルNLの吐出口NL−oが僅かに下がっている。或いは、ノズル中心軸方向について、エア用ノズルNAの吐出口NA−oに対して液体用ノズルNLの吐出口NL−oが僅かに凹んでいる。
発明者の研究及び実験によれば、液体用ノズルNLの吐出口NL−oが僅かに下がっている(ノズル中心軸方向について、エア用ノズルNAの吐出口NA−oに対して液体用ノズルNLの吐出口NL−oが僅かに凹んでいる)寸法(凹み量:図3(3)の寸法δ)如何により、ノズルの特性が大きく左右される
発明者は種々の研究及び実験を行った結果、前記寸法(凹み量:エア用ノズルNAの吐出口NA−oに対して液体用ノズルNLの吐出口NL−oが僅かに凹んでいる寸法:図3(3)の寸法δ)としては「0.1mm以下」が適正であることを確認した。すなわち、液体用ノズルNLの中心軸方向について、液体用ノズルNLの吐出口NL−oは、エア用ノズルNAの吐出口NA−oに対して面一であるか、或いは、0.1mm以下の寸法だけ凹んで配置されている(図3(3)の寸法δが0.1mm以下)。
図2において、エア用ノズルNAから噴射されるエアの流れが負圧を生じて、それによって液体用ノズルNLから液体を吸引して連行する。
それとともに、図1で示すように、ノズル10の液体用ノズルNLに連通するチューブ3(液体供給流路)にはチューブポンプ7が介装されており、チューブポンプ7によりタンク4(液体貯蔵部)の液体を吸引して、液体用ノズルNLに供給している。
そして、液体用ノズルNLの吐出口NL−oからの液体とエア用ノズルNAの吐出口NA−oからのエアとの混合流体が、ノズル10より空気中に噴霧(噴射)される。
エア用ノズルNAの吐出口NA−oと液体用ノズルNLの吐出口NL−oの設けられる相対位置関係について、図3を参照して説明する。
エア用ノズルNAの吐出口NA−oと液体用ノズルNLの吐出口NL−oとのノズル中心軸CL方向(図3では上下方向)の相対位置関係が、図3(1)、図3(2)で示されている。
図3(1)で示す位置関係では、液体用ノズルNLの吐出口NL−oがエア用ノズルNAの吐出口NA−oよりも、ノズル中心軸CL方向(図3では上下方向)において上方に突出している。
しかし図3(1)のような位置関係においては、エアの噴射圧を高圧にしないと噴霧することが出来ない。
そして図3(1)で示す位置関係では、液体用ノズルNLの吐出口NL−oよりも下方に位置するエア用ノズルNAの吐出口NA−oから噴射するエアの噴射圧を高圧にしないと、液体用ノズルNLの吐出口NL−oから噴射される液体を吸引、連行して、エアと液体の混合流体として噴霧することが出来ず、噴射された流体を粒径が小さい状態(良好なミスト状)にすることができない。
しかし、エアの噴射圧を高圧にすると、エアポンプのサイズは必然的に大きくなり、騒音も大きくなる。そのため、特に家庭で使用する場合には不適当である。
一方、図3(2)のように、液体用ノズルNLの吐出口NL−oがエア用ノズルNAの吐出口NA−oよりも、ノズル中心軸CL方向(図3では上下方向)において引っ込んでいる(下方にある)場合には、エアの噴射圧を高圧にしなくても、液体を噴霧することが出来る。図3(2)の相対位置関係であれば、エア用ノズルNAの吐出口NA−oから噴射するエアが、エア用ノズルNA内に位置している液体用ノズルNLの吐出口NL−oから噴射される液体を吸引、連行して、エアと液体の混合流体として噴霧することが出来る。
しかし、図3(2)の位置関係では、液体用ノズルNLの吐出口NL−oがエア用ノズルNA内に位置しているので、液体用ノズルNLの吐出口NL−oから噴射した液体がエア用ノズルNAの内壁に飛び散って、付着する。そのため、エア用ノズルNAの吐出口NA−o近傍の内壁が腐食してしまう(錆びてしまう)という問題が存在する。
図示の実施形態においては、液体用ノズルNLの吐出口NL−oがエア用ノズルNAの吐出口NA−oと面一であるか、或いは、図3(3)で示すように僅かに(寸法δが0.1mm以下)凹んでいる。
そのため、図3(1)のようにエアの噴射圧を高圧にしなくても、液体を噴霧することが出来る。そして噴射圧が低いエアポンプを使用できるので、騒音が小さくなり、家庭用としての使用にも適している。
また、液体用ノズルNLの吐出口NL−oがエア用ノズルNAの吐出口NA−oと面一であるか、或いは、図B(3)で示すように僅かに(寸法δ:0.1mm以下)凹んでいるだけであり、図3(2)で示すように大きく凹んでいる訳ではないので、液体用ノズルNLの吐出口NL−oから噴射した液体はエア用ノズルNAの内壁に飛び散ること無く、直ちにノズル10の外側に噴霧される。
そのため、液体用ノズルNLの吐出口NL−oから噴射した液体がエア用ノズルNAの吐出口NA−o近傍の内壁に飛び散ってしまうことが防止され、当該内壁が腐食してしまう(錆びてしまう)ことはない。
換言すれば、図3(3)で示す寸法δ(液体用ノズルNLの吐出口NL−oがエア用ノズルNAの吐出口NA−oに対して引っ込んでいる凹み量δ)は、「エアポンプ吐出圧が低圧でも確実にノズル10からエアと液体の混合流体を噴霧することが出来て」、且つ「液体用ノズルNLの吐出口NL−oから噴射した液体がエア用ノズルNAの内壁に飛び散らない」、という観点から決定されている。
そして発明者による研究と実験の結果、δは0.1mm以下となることが判明している。
発明者の実験では、吐出圧0.1MPa(100kPa)のエアポンプを使用した場合には、液体用ノズルNLの吐出口NL−oがエア用ノズルNAの吐出口NA−oと面一であれば、機能水や精油の効果(空間除菌、空間に清涼感を与える効果)を発揮するのに必要な微小径のミストを噴霧することが出来た。ここで、家庭用の噴霧装置に用いられるエアポンプであって、サイズ及び騒音が許容できるのは、吐出圧0.1MPa(100kPa)のエアポンプである。
一方、発明者の実験では、液体用ノズルNLの吐出口NL−oがエア用ノズルNAの吐出口NA−oよりも0.01mm突出すると、吐出圧0.1MPa(100kPa)のエアポンプでは上述の効果を発揮するのに必要な粒径のミスト(所謂「良好なミスト」)を噴霧することが出来なかった。
また発明者の実験では、液体用ノズルNLの吐出口NL−oがエア用ノズルNAの吐出口NA−oに対して0.1mmだけ凹んでいる場合には、エア用ノズルNAの内壁面に錆は生じなかった。
これに対して、液体用ノズルNLの吐出口NL−oがエア用ノズルNAの吐出口NA−oに対して0.11mmだけ凹んだ場合には、エア用ノズルNAの内壁面に錆の発生を確認した。
以上より、液体用ノズルNLの吐出口NL−oは、エア用ノズルNAの吐出口NA−oと面一であるか、或いは、エア用ノズルNAの吐出口NA−oに対して0.1mm以下だけ凹んでいるのが好適であることを、発明者の実験により確認した。
図4は、液体用ノズルNLの吐出口NL−oの内径φLと、円環状のエア用ノズルNAの吐出口NA−oの内径φAの関係を示している。
図4では明示されていないが、図4において、液体用ノズルNLの吐出口NL−oとエア用ノズルNAの吐出口NA−oは、液体用ノズルNLの吐出口NL−oがエア用ノズルNAの吐出口NA−oと面一であるか、或いは、エア用ノズルNAの吐出口NA−oに対して0.1mm以下だけ凹んでいる相対位置関係となっている。
図4において、内径φLと内径φAの関係は、以下の不等式の通りである。
0.25×内径φA≦内径φL≦0.5×内径φA
発明者の実験によれば、内径φLが0.25×内径φAよりも小さいと、良好なミストが形成するために必要なエア用ポンプの吐出圧が100kPa(0.1Mpa)よりも高くなってしまい、エアポンプのサイズと騒音が大きくなってしまった。
また、内径φAが内径φLに対して大き過ぎる(内径φLが0.25×内径φAよりも小さい)場合には、エア用ノズルNAからエアを噴出した際に、管楽器と同様なノイズがエア用ノズルNAから発生してしまうことが確認された。管楽器と同様なノイズが発生することは、運転音を低減する見地から好ましくない。
一方、内径φLが0.5×内径φAよりも大きいと、エア用ノズルNAから噴射されるエア噴流が生じる負圧が液体用ノズルNLから噴射される液体噴流に充分作用せず、機能水や精油を噴霧した際に、粒径が小さいミストを生成することが出来なかった。
ここで、一般的な工作機械により加工できる内径寸法は0.2mmである。
したがって、液体用ノズルNLの吐出口NL−oの内径を0.2mmとすれば、エア用ノズルNAの吐出口NA−oの内径φAは、上記不等式から算出して、
0.4mm≦内径φA≦0.8mm となる。
図示の実施形態で噴霧される機能水或いは精油は、その噴霧量は、例えば、機能水で150mL/h、精油で2〜3mL/hである(符号「L」はリットル、符号「h」は時間)。
液体用ノズルNLに連通する流路における流量も、当該噴霧量と同一の流量、すなわち2〜150mL/hという微小流量にする必要がある。流量が大きいと、粒径が小さいミストが生成されないからである。
発明者の実験では、液体用ノズルNLに連通する流路(例えばチューブ)の流路断面積が大きいと、液体が液体用ノズルNA側に流れないことが判明した。そのため、液体用ノズルNLに連通する流路における流量を2〜150mL/hという微小流量にする必要がある。しかし、その様な微小流量(2〜150mL/h)をチューブで構成される液体流路で供給することは困難である。
これに対して図示の実施形態では、図5〜図7で示す構造を採用することにより、2〜150mL/hという微小流量を可能にしている。
図5〜図7を参照して、2〜150mL/hという微小流量を可能にする液体流路3を説明する。
図5、図6で示すように、2〜150mL/hという微小流量を可能にする液体流路3では、可撓性の樹脂等の材料より成るチューブ3A内に中実の円筒形部材3B(例えば針金)を挿入して、液体の流路3Pを針金3Bの外表面とチューブ3Aの内壁面との間の円環状の隙間を形成する。
チューブ3Aの内径(内壁面の内径)と針金3Bの外径を適宜選択することにより、所定の微小な断面積の流路3Pを実現することが出来る。ここで、円筒形部材3B(例えば針金)は可撓性材料で構成して、液体流路3の配管の自由度を確保することが好ましい。
また、図5〜図7で示すように、チューブ3Aの端部3Iには、六角穴付き止めねじ3C(所謂「イモネジ」)が圧入される。ここで端部3Iは、液体貯蔵部4(図1参照)に挿入される側の端部であり、図5〜図7では下端部である。
図5において、矢印F1は液体流路3における液体の流れ方向を示している。
そしてチューブ3A(液体供給流路3)の端部3Iは、タンク4(図1参照)の液体中に配置され、チューブ3A(液体供給流路3)の端部3Oはノズル10側(図1参照)に連通する。
ノズル10側(チューブ3Aの端部3O側)の負圧によりタンク4の液体がノズル10側に吸引され、チューブポンプ7がタンク4の液体を吸引すると、チューブ3Aの端部3Iから液体がチューブ3A内に吸引される。吸引された液体は、図7で示すように、端部3I近傍に配置された六角穴付き止めねじ3Cのネジ山を流れる(図7の流路3Q)。そして、図7の矢印F2で示すように、液体は針金3Bの外表面とチューブ3Aの内壁面との間の円環状の隙間を流れる。
ここで液体が六角穴付き止めねじ3のネジ山を流れる際の抵抗が非常に大きいため、2〜150mL/hという微小流量が実現可能である。
ここで、六角穴付き止めねじ3Cがチューブ3Aに圧入された長さ(図7の「L3」)を調整することにより、液体がネジ山を流れる距離を自在に調整して、チューブ3Aを流れる液体の抵抗の大きさを調整することが出来る。
そのため、要求される流量が非常に小さい場合には、六角穴付き止めねじ3Cをチューブ3Aに圧入する長さを長くすれば良い。一方、要求される流量が比較的大きい場合には、六角穴付き止めねじ3Cをチューブ3Aに圧入する長さを短くすれば良い。
図7に示すように六角穴付き止めねじ3Cのネジ山(流路3Q)を流れて六角穴付き止めねじ3Cを通過した液体は、チューブ3A内で針金3B(円筒形部材)が挿入されている領域に到達した後は、針金3Bの外表面とチューブ3Aの内壁面との間に形成された円環状の流路3P(隙間)を流れる。ここで、針金3Bはチューブ3A内で六角穴付き止めねじ3Cの下流側に隣接して配置されている。
円環状の流路3Pは所定の微小な断面積の流路として設定されているので、六角穴付き止めねじ3C側からの微小流量の液体は確実に下流側に流れ、チューブ3A(液体供給流路3)の端部3Oから、ノズル10側(ノズル10の液体流路1C)に供給することが出来る。
なお、図5〜図7ではチューブ3A内に中実の円筒形部材3B(例えば針金)を挿入して、針金3Bの外表面とチューブ3Aの内壁面との間の円環状の隙間により、液体の流路3Pを構成している。これに代えて、図8で示すように、微小な内径を有するチューブ3Kを採用することも可能である。
図8では、微小な内径を有するチューブ3Kのタンク4側(液体貯蔵部側)の端部近傍に拡径部3KAを設け、拡径部3KAに六角穴付き止めねじ3Cを圧入している。図8において、矢印F3は、チューブ3Kにおける液体の流れを示す。
図示の第1実施形態に係る噴霧装置100は、チューブポンプ7を設けている。そのため、液体供給流路3(チューブ)の流量を、チューブポンプ7の回転数制御より調節することが出来る。
上述した通り、液体供給流路3(チューブ)の流路断面積が小さく、且つ、六角穴付き止めねじ3C(所謂「イモネジ」)により抵抗が大きいため、液体が液体供給流路3(チューブ)内を移動する速度は遅い。そのため、噴霧装置100を始動した後、噴霧開始まで時間が係る。
ここで、チューブポンプ7の停止時にはチューブポンプ7により液体供給流路3(チューブ)のチューブポンプ7を介装している領域の流路が押し潰されて閉塞するので、チューブポンプ7稼働時に液体供給流路3(チューブ)内を上昇した液体は、チューブポンプ7の停止時にタンク4内に落下することがない。そのため、チューブポンプ7を再稼働(噴霧を再開)する際に、液体は液体供給流路3内に充填された状態を保持しているので、チューブポンプ7を再稼動した際に液体の噴霧が直ちに再開される。
図示の第1実施形態のノズル10によれば、キャップ2をノズル本体1に捻じ込むと、キャップ2とノズル本体1はキャップ2の内壁面2Bとノズル本体の肩部1Bで当接して、当接している箇所がシール部材として作用する。そのため、液体、エア、液体とエアとの混合流体が、キャップ2とノズル本体1が螺合している部分(ネジ山の部分)に到達することが防止され、当該部分から漏出してしまうことが防止される。
それにより、ノズル10ではパッキンやO−リングを使用する必要がなくなり、液体用ノズル吐出口NL−oとエア用ノズル吐出口NA−oとの間のノズル中心軸方向寸法の極めて微小な隙間を、正確に確保することが出来る。そして、パッキンやO−リングを用いた場合に比較して、薬品に対する耐性が強い。
さらに、キャップ2の内壁面2Bとノズル本体の肩部1Bが前記A部で当接するため、エア用ノズルNAの吐出口NA−oや液体用ノズルNLの吐出口NL−oが押圧されて変形することが防止される。
そして本発明の第1実施形態のノズル10によれば、キャップ2とノズル本体1がキャップ2の内壁面2Bとノズル本体の肩部1Bが前記A部で当接した状態では、エア用ノズルNAの吐出口NA−oと液体用ノズルNLの吐出口NL−oは面一であるか、或いは、エア用ノズルNAの吐出口NA−oに対して液体用ノズルNLの吐出口NL−oが僅かに下がっている(僅かに凹んでいる。)ので、エアの噴射圧を高圧にしなくても液体を霧状に噴霧することが出来る。そして噴射圧が低いポンプを使用できるので、噴霧装置に用いた場合には騒音が小さくなる。
また、液体用ノズルNLの吐出口NL−oがエア用ノズルNAの吐出口NA−oと面一であるか、或いは、微小寸法(寸法δ:0.1mm以下)だけ凹んでいるので、液体用ノズルNLとエア用ノズルNAからの吐出流体(液体、エア、液体とエアとの混合流体)は噴射後、直ちにノズル10外に噴出し、ノズル10内壁面に付着してノズル10を腐食することが防止され、発錆させることが防止される。
さらに図示の第1実施形態のノズル10では、液体用ノズル吐出口NL−oの内径φLとエア用ノズル吐出口NA−oの内径φAが
0.25×エア用ノズル吐出口NA−oの内径φA
≦液体用ノズル吐出口NL−oの内径φL
≦0.5×エア用ノズル吐出口NA−oの内径φA
になっているので、良好なミストを形成するために必要なエア用ポンプを小さく(例えば吐出圧1Mpa以下)することができて、ポンプの設置スペースと騒音を小さくすることが出来る。そして、機能水や精油を良好なミストの状態で確実に噴霧する(機能水や精油のミストを生成する)ことが出来る。
また、エアを噴出した際に、管楽器と同様なノイズがエア用ノズルから発生することが防止される。
図示の第1実施形態に係るノズル10を適用した噴霧装置100によれば、噴霧された機能水や精油の粒径が極めて微小であり、長時間に亘り大気中に浮遊した状態を維持することが出来るので、空間除菌や空間に清涼感を与えるという作用効果を十分に発揮することが出来る。
それと共に、噴霧装置100から噴霧された機能水や精油が長時間に亘り大気中に浮遊した状態を維持することが出来るため、本発明の噴霧装置100を設置した箇所近傍の床面が濡れてしまうことが防止される。
図示の第1実施形態の噴霧装置100においては、液体供給流路3内に中実の円筒形部材3B(例えば針金)を挿入して、液体の流路を針金外表面と液体供給流路3内壁面との間の円環状の隙間により形成することにより、微小な断面積の流路を構成している。さらに、液体供給流路3のタンク4(液体貯蔵部)側の端部に六角穴付き止めねじ3C(所謂「イモネジ」)を圧入することで、タンク4の液体をノズル10側に吸引される際に、六角穴付き止めねじ3Cのネジ山を経由して流れる液体に非常に大きい抵抗を与えている。
そのため、機能水或いは精油を噴霧する場合に、液体用ノズルNLに供給される液体の流量を2〜150mL/hという微小量にすることが可能である。
また、六角穴付き止めねじ3Cを液体供給流路3のチューブ3Bに圧入する長さ(図7の寸法L3)を調整することで、液体がネジ山を流れる距離、すなわち液体の抵抗を自在に調整して、液体供給流路3の流量を調整することが出来る。
なお、六角穴付き止めねじ3Cを省略して、チューブポンプ7のみで微小流量を調整しても良い。また、六角穴付きねじ3Cに代えて、通常のネジをチューブ3B端部に圧入しても良い。これに加えて、チューブポンプ7を省略して、六角穴付きねじ3C(通常のネジも適用可能)をチューブ3B端部に圧入することにより、微小流量を調整しても良い。
さらに図示の第1実施形態の噴霧装置100によれば、液体供給流路3にチューブポンプ7を介装しているので、液体供給流路3内に残存する流体が落下することを防止出来る。
そのため、チューブポンプ7を稼働し停止した後、噴霧を再開する際に、液体供給流路3内に液体が充填された状態に保持されているので、直ちに噴霧を再開することが出来る。
次に、図9を参照して本発明の第2実施形態について説明する。
図1で示す本発明の第1実施形態では、タンク4(液体貯蔵部)と液体用ノズルNLとを連通する液体供給流路3にチューブポンプ7を介装し、チューブポンプ7によりタンク4(液体貯蔵部)の液体を吸引して、液体用ノズルNLに供給している。
それに対して図9で示す第2実施形態では、図示しないエアポンプからノズル11のエア用ノズルNAに連通する気体供給流路51(エア供給流路)が密閉キャップ81内で分岐しており(分岐点51D)、分岐した一方はノズル11のエア流路1D1を介してエア用ノズルNAに連通し、他方はタンク41(液体貯蔵部)内の上方の領域(液体中ではなく液面の上方の領域)に連通している。
図9において、ノズル11は、タンク41(液体貯蔵部)の上方に配置される密閉キャップ81の上に配置されている。
液体供給流路31は、一端がタンク41の液体中に浸漬されており、他端はノズル11の液体流路1C1を介して液体用ノズルNLに連通している。
図9に示す第2実施形態においては、チューブポンプを使用せず、エアポンプからの正圧を利用して、液体を液体用ノズルNLに供給している。上述したように、エアポンプ(図9では図示せず)からの気体供給流路51の分岐した一方を、タンク41(液体貯蔵部)内の上方の領域(液体中ではなく液面の上方の領域)に連通させている。そのため、エアポンプを作動させてエアをエア用ノズルNAに供給すると、タンク内に連通するエア供給流路51により、タンク41内には正圧が付加され、当該正圧によりタンク41内の液体が押圧される。その結果、タンク41内の液体は、エア用ノズルNAから噴射されるエアによる負圧に加えて、エアポンプからの正圧により液体用ノズルNLまで供給される。
図9において、矢印AR3は図示しないエアポンプからのエアの流れを示し、矢印AR4は液体の流れを示す。
図示の第2実施形態の噴霧装置101によれば、ノズル11をタンク41(液体貯蔵部)の密閉キャップ81の上部に配置したので、液体供給流路31(チューブ)が短く出来、コンパクトな全体構成が実現できる。
また、エアポンプからの正圧をタンク41(液体貯蔵部)内の上方の領域に付加して、タンク41内の液体を液体用ノズルNLに供給しているので、チューブポンプが不要となり、全体構成を簡素化することが出来る。
図9の第2実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図1〜図8の第1実施形態と同様である。
次に、図10を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。
図9の第2実施形態ではエア供給流路51はタンク41(液体貯蔵部)上方の密閉キャップ81内で分岐している。
それに対して図10で示す第3実施形態では、ノズル12は、タンク42(液体貯蔵部)と分離しており、気体供給流路52(エア供給流路)は密閉キャップ82の外部のエアポンプ(図示せず)側領域に存在する分岐点52Dで分岐している。そして、気体供給流路52(エア供給流路)の分岐点52Dで分岐した一方の流路52Aはノズル12のエア流路1D2を介してエア用ノズルNAに連通し、他方の流路52Bは密閉キャップ82を介してタンク42(液体貯蔵部)内の上方の領域(液体中ではなく液面の上方の領域)に連通している。
液体供給流路32(チューブ)は、一端がタンク42の液体中に浸漬しており、密閉キャップ82、ノズル12の液体流路1C2を介して、液体用ノズルNLに連通している。
図10において、矢印AR5はエアポンプからのエアの流れを示し、矢印AR6は液体の流れを示す。
図10の第3実施形態の噴霧装置102によれば、ノズル12をタンク42(液体貯蔵部)から離れた位置に配置することが可能であり、レイアウトの自由度を高めることが出来る。
図10の第3実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図9の第2実施形態と同様である。
次に、図11を参照して、本発明の第4実施形態について説明する。
図9、図10の実施形態ではタンク41、42(液体貯蔵部)は概略円筒形状であり、ノズル11、12は密閉キャップ81、82の上方に位置している。
それに対して図11の第4実施形態では、タンク43(液体貯蔵部)は円筒形状部材に側方に延在する延在部43Aを備えた形状であり、ノズル13は前記タンク43の延在部43Aの先端に取り付けられている。図9、図10の実施形態とは異なり、ノズル13は密閉キャップ83上方には位置していない。
図11において、図示しないエアポンプからノズル13のエア用ノズルNAに連通する気体供給流路53(エア供給流路)は、延在部43A内で分岐しており(分岐点53D)、分岐した一方の流路はノズル13のエア流路1D3を介してエア用ノズルNAに連通し、他方の流路はタンク43の延在部43Aを介してタンク43(液体貯蔵部)内の上方の領域(液体中ではなく液面の上方の領域)に連通している。
液体供給流路33(チューブ)は、その一端がタンク43の液体中に浸漬しており、延在部43A、液体流路1C3を経由して液体用ノズルNLに連通している。
図11において、矢印AR7はエアポンプからのエアの流れを示し、矢印AR8は液体の流れを示す。
図11の第4実施形態の噴霧装置103によれば、ノズル13を、延在部43Aを介してタンク43(液体貯蔵部)から離れた位置に配置することが可能であり、レイアウトの自由度を高めることが出来る。
図11の第4実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図9の第2実施形態と同様である。
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではないことを付記する。
例えば、図示の実施形態では水素水、次亜塩素酸水等の所謂「機能水」、精油或いはアロマ等を噴霧する場合について説明しているが、本発明は、その他の液体をミスト状に噴射(噴霧)するためのノズルや噴霧装置について適用される。
また、図示の実施形態では単一のノズルを設けているが、ノズルを並列に複数個設け、各ノズルに対してタンク(液体貯蔵部)及びエアポンプからそれぞれ液体供給流路及び気体供給流路(エア供給流路)を配置することも可能である。
1・・・ノズル本体
1A・・・雄ネジ
1B・・・肩部
1C、1C1、1C2、1C3・・・液体流路
1D、1D1、1D2、1D3・・・気体流路(エア流路)
2・・・キャップ
2A・・・雌ネジ
2B・・・内壁面
2C・・・凹部
3、31、32、33・・・液体供給流路
3A、3K・・・・チューブ
3B・・・針金(円筒形部材)
3C・・・六角穴付き止めねじ3C(イモネジ)
4、41、42、43・・・液体貯蔵部(タンク)
5、51、52、53・・・気体(エア)供給流路
6・・・気体昇圧用ポンプ(エアポンプ)
7・・・チューブポンプ
8、81、82、83・・・密閉キャップ
10、11、12、13・・・ノズル
100、101、102、103・・・噴霧装置
NL・・・液体用ノズル
NL−o・・・液体用ノズル吐出口
NA・・・気体(エア)用ノズル
NA−o・・・気体用(エア)ノズル吐出口

Claims (3)

  1. 雌ネジを形成したキャップと雄ネジを形成したノズル本体を有し、キャップの雌ネジとノズル本体の雄ネジを螺合するとキャップの内壁面とノズル本体の肩部とが液密に当接し、
    前記ノズル本体には液体用ノズルと液体用ノズルに連通する液体流路と気体用ノズルと気体用ノズルに連通する気体流路が形成されており、気体用ノズル吐出口は液体用ノズル吐出口を包囲しており、液体用ノズルの中心軸方向について液体用ノズル吐出口は気体用ノズル吐出口に対して面一であるか或いは微小寸法だけ凹んだ位置に開口していることを特徴とするノズル。
  2. 雌ネジを形成したキャップと雄ネジを形成したノズル本体を有し、キャップの雌ネジとノズル本体の雄ネジを螺合するとキャップの内壁面とノズル本体の肩部とが液密に当接し、前記ノズル本体には液体用ノズルと液体用ノズルに連通する液体流路と気体用ノズルと気体用ノズルに連通する気体流路が形成されており、気体用ノズル吐出口は液体用ノズル吐出口を包囲しており、液体用ノズルの中心軸方向について液体用ノズル吐出口は気体用ノズル吐出口に対して面一であるか或いは微小寸法だけ凹んだ位置に開口しているノズルを備え、
    当該ノズルの液体流路に連通する液体供給流路と液体貯蔵部を有することを特徴とする噴霧装置。
  3. 前記液体供給流路の流路断面積が小さく、液体供給流路の液体貯蔵部側における抵抗が大きい請求項2の噴霧装置。
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CN108672130A (zh) * 2018-06-01 2018-10-19 东莞市长原喷雾技术有限公司 一种粘稠液体喷雾装置

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