JP2016214341A - 支持具、操作部および液体噴出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】液体噴出装置の操作部の使い勝手を向上させる。
【解決手段】液体Lを噴出するとともに操作者が操作する操作部50および装置本体部20を有する液体噴出装置10に用いられ、前記操作部50および前記装置本体部20に接続される管群15を含む複数の円柱状部材を支持可能な支持具80であって、前記複数の円柱状部材のうち、第1の円柱状部材を軸方向に移動不可の状態で支持可能な第1支持部82aと、前記第1の円柱状部材とは異なる第2の円柱状部材を軸方向に移動可能な状態で支持可能な第2支持部82bと、を有し、前記第1支持部82aおよび前記第2支持部82bが一体に形成されている。
【選択図】図4
【解決手段】液体Lを噴出するとともに操作者が操作する操作部50および装置本体部20を有する液体噴出装置10に用いられ、前記操作部50および前記装置本体部20に接続される管群15を含む複数の円柱状部材を支持可能な支持具80であって、前記複数の円柱状部材のうち、第1の円柱状部材を軸方向に移動不可の状態で支持可能な第1支持部82aと、前記第1の円柱状部材とは異なる第2の円柱状部材を軸方向に移動可能な状態で支持可能な第2支持部82bと、を有し、前記第1支持部82aおよび前記第2支持部82bが一体に形成されている。
【選択図】図4
Description
本発明は、液体を噴出する操作部に接続される管群を含む円柱状部材を支持する支持具、当該支持具を備える操作部および当該操作部を備える液体噴出装置に関する。
近年、生体組織の切開除去等の医療分野において、手術部位の生体組織の表面温度を低く抑えることが可能であること、脈管等を傷つけないこと等の多くの利点が注目され、液体噴出装置が用いられている。液体噴出装置は、生体に向けて生理食塩水等の液体をパルス流として噴出し、生体組織を切除または破砕する。液体噴出装置は、液体を噴出するノズルを備えるハンドピース(以降、操作部と称す)と、液体供給部、吸引装置、制御部等を備える装置本体部とを備える。操作部と装置本体部との間は、例えば、液体を供給する供給管、噴出後の液体や破砕された組織を吸引する吸引管、パルス流を発生させるためのケーブルを含め複数の管(以降、管群と称す)が接続されている(例えば、特許文献1参照)。
医療の進歩に伴い、液体噴出装置が適用される生体部位も多岐に亘り、より精密な施術が要求されている。顕微鏡や拡大鏡を使用しての施術もある。施術者は、上述の操作部を手に持って施術する。操作部に接続される管群を構成する供給管、吸引管、ケーブルは、管の特性や管内を流通する液体の状態によって剛性が異なる。また、長さも長いものは数メートルに及ぶ。そのため、施術者が操作部を操作する際に、接続されたこれらの管群の曲率や挙動が異なり、操作部に反力が生じ精密な操作が困難であるとの課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
(適用例1)操作者に操作される操作部および装置本体部を有する液体噴出装置に用いられ、前記操作部および前記装置本体部に接続される管群を含む複数の円柱状部材を支持する支持具であって、前記複数の円柱状部材のうち、第1の円柱状部材を、前記第1の円柱状部材の軸方向に移動不可の状態で支持可能な第1支持部と、前記第1の円柱状部材とは異なる第2の円柱状部材を、前記第2の円柱状部材の軸方向に移動可能な状態で支持可能な第2支持部と、を有し、前記第1支持部および前記第2支持部が一体に形成されている、支持具。
この構成によれば、管群、すなわち管やケーブルを含む円柱状部材の中で1つを第1の円柱状部材と設定し、この第1の円柱状部材を、軸方向に移動不可の状態で対応する支持部で支持し、その他の円柱状部材を、対応する支持部に軸方向に移動可能な状態で支持することができる。そのため、剛性や挙動の異なる複数の円柱状部材であっても、基本的に第1の円柱部材の曲率や挙動に従う。その結果、施術者が操作部を操作する際に生ずる円柱状部材の曲率や挙動の差を低減することができ、複数の円柱状部材の反力のばらつきを低減できる。従って、精密な操作が可能な使い勝手の良い支持具を有する操作部を備えた液体噴出装置を提供できる。
(適用例2)上記の支持具において、前記第1の円柱状部材は、前記管群の中で外径が最も大きい管またはケーブル、および剛性の最も高い管またはケーブル、のうち少なくとも1つである。
この構成によれば、第1の円柱状部材として外径の大きい管またはケーブル、および/または、剛性の高い管またはケーブルを選択することによって、支持具に支持される第2の円柱状部材は、第1の円柱状部材の曲率や挙動に従いやすくなる。そのため、施術者が操作部を操作する際に生ずる円柱状部材の曲率や挙動の差を低減することができ、複数の円柱状部材の反力のばらつきを低減できる。
(適用例3)上記の支持具において、前記第1支持部は、前記第1の円柱状部材が挿入される第1開口部を有し、前記第2支持部は、前記第2の円柱状部材が挿入される第2開口部を有し、前記第1支持部の内径寸法は、前記第1の円柱部材の外径よりも小さく、前記第2支持部の内径寸法は、前記第2の円柱部材の外径よりも大きい。
この構成によれば、第1の円柱状部材は、第1開口部から挿入されて、軸方向に移動不可の状態で第1支持部に支持され、その他の第2の円柱状部材は、それらに対応する第2開口部から挿入されて、軸方向に移動可能な状態で第2支持部に支持される。
(適用例4)上記の支持具において、前記第2開口部は、第2支持部における第1の部位と第2の部位とで構成され、前記第1の部位に、前記第2の部位から離れる方向に延在する突起部が形成され、前記突起部の一面が、前記第2の円柱状部材が挿入される方向から前記第2開口部に向かって斜面を成す。
この構成によれば、少なくとも1つの第2支持部は、第2の円柱状部材が挿入される時に、第2の円柱状部材を第2開口部に誘い込む斜面を有する突起部(以降、誘い込み部と称する)を有する。そのため、操作者が液体噴出装置の操作部を使用するにあたり、特定の管またはケーブルを対応する第2支持部に対して容易に取り付け、または取り外しをすることができる。その結果、操作部の交換等に対して、操作部の取り付けや取り外しが容易に行える。従って、使い勝手の良い支持具を有する操作部を備えた液体噴出装置を提供できる。
(適用例5)上記の支持具において、前記第1の円柱状部材は、前記液体噴出部の一部であり、前記第2の円柱状部材は、前記管群である。
この構成によれば、支持具は、操作部または装置本体部の構成部品の位置、すなわち所定の位置に固定される。支持具は、管および/またはケーブルを、その位置で軸方向に移動できるが、径方向には移動不可の状態で支持できる。そのため、各々管群の径方向の位置ばらつきや広がりを低減させることができる。その結果、管群の挙動の差を低減することができ、複数の管群の反力のばらつきを低減できる。従って、精密な操作が可能な使い勝手の良い支持具を有する操作部を備えた液体噴出装置を提供できる。
(適用例6)上記の支持具において、前記第1の円柱部材は、外周部分に溝部が形成された円柱部を有し、前記第1支持部は、前記溝部に嵌合可能な係止部を有する。
この構成によれば、支持具は、円柱状部材である構成部品の周方向に設けられた溝部に円弧状の支持部を嵌め込むことによって、溝部に沿って周方向には移動できるが、軸方向には移動不可の状態となる。さらに、支持具は、支持部の内径側に突出する係止部と、構成部品の溝部の内部に所定の間隔で形成された係止受け部とが係合することによって、周方向の所定の位置に保持されることができる。そのため、支持具は、管またはケーブルが構成部品に対してどのような位置に配置されていても、径方向の負荷を低減しつつ管またはケーブルを支持することができる。
(適用例7)液体を噴出する液体噴出装置に用いられ、操作者が操作するための操作部であって、把持部と、前記把持部に設けられ、前記液体を噴出する管状のノズル部と、前記把持部に接続され、前記液体が流通する管群と、前記管群の内、少なくとも1つの管を支持する上記の支持具と、を備える操作部。
この構成によれば、液体供給部から供給される液体を、噴出駆動部によってノズル部から噴出して施術し、破砕された生体組織を含む液体を患部や周囲の状況に合わせ所望の吸引力で吸引することが可能な操作性のよい操作部を提供できる。
(適用例8)上記の操作部と、前記操作部に設けられるノズル部から液体を噴出させる噴出駆動部と、前記液体を前記噴出駆動部に供給する液体供給機構と、前記ノズル部から噴出された前記液体を吸引可能な液体吸引機構と、前記噴出駆動部に駆動信号を出力する装置本体部と、前記噴出駆動部および前記装置本体部の間に接続されるケーブルと、を備える液体噴出装置。
この構成によれば、液体供給部から供給される液体を、噴出駆動部によってノズル部から噴出して施術し、破砕された生体組織を含む液体を患部や周囲の状況に合わせ所望の吸引力で吸引することが可能な操作性のよい操作部を備えた液体噴出装置を提供できる。
以下、本実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明で参照する図面では、説明および図示の便宜上、部材ないし部分の縦横の縮尺を実際のものとは異なるように表す場合がある。
(液体噴出装置の全体構成について)
液体噴出装置10の全体構成について、図1を参照して説明する。図1は、液体噴出装置10の全体構成を示す概略図である。液体噴出装置10は、主に医療用に用いられ、施術対象部位に向けて、例えば生理食塩水やリンゲル液等の液体Lをパルス流として噴出し、組織を切除または破砕する。図1に示すように、液体噴出装置10は、装置本体部20と、操作部50とを有する。装置本体部20と操作部50とは、管群15によって接続されている。
液体噴出装置10の全体構成について、図1を参照して説明する。図1は、液体噴出装置10の全体構成を示す概略図である。液体噴出装置10は、主に医療用に用いられ、施術対象部位に向けて、例えば生理食塩水やリンゲル液等の液体Lをパルス流として噴出し、組織を切除または破砕する。図1に示すように、液体噴出装置10は、装置本体部20と、操作部50とを有する。装置本体部20と操作部50とは、管群15によって接続されている。
(装置本体部について)
まず、装置本体部20について、図1を参照して説明する。図1に示すように、装置本体部20は、略直方体の筐体21を備え、液体供給機構30と、液体吸引機構40と、制御部25とを内蔵する。
まず、装置本体部20について、図1を参照して説明する。図1に示すように、装置本体部20は、略直方体の筐体21を備え、液体供給機構30と、液体吸引機構40と、制御部25とを内蔵する。
筐体21には、表示部22とスイッチ部23とが設けられている。表示部22は、例えば液晶ディスプレイ等が用いられ、液体噴出装置10が噴出する液体Lの供給量、流速、圧力その他必要な情報を表示する。スイッチ部23は、少なくとも電源スイッチ24と噴出スイッチ26とを備える。電源スイッチ24は、液体噴出装置10を起動させるスイッチである。電源スイッチ24をオンにすると装置本体部20に電力が供給される。噴出スイッチ26は、操作部50からの液体Lの噴出および停止を切り換えるスイッチである。噴出スイッチ26は、例えば、施術者が足で踏んで操作するフットスイッチ等が好適に適用される。
液体供給機構30は、液体噴出装置10から噴出される液体Lを操作部50に供給する機能を有し、液体Lの流れ(矢印A)に沿って、順に液体収容部32と、供給ポンプ34と、供給量調整部36とを備える。液体収容部32は、所謂貯液槽であり、液体噴出装置10から噴出される生理食塩水やリンゲル液等の液体Lが収容される。生理食塩水やリンゲル液は、生体に対して害が少ないので、外科手術に用いることができる。
供給ポンプ34は、例えばシリンジ式のポンプやチューブポンプを用いることができる。シリンジ式の場合には、連続駆動を考慮して、シリンジ内に液体Lを供給する装置を別途設置することが好ましい。供給ポンプ34には、取液管34aが取り付けられ、取液管34aの端部は、液体収容部32に接続されている。供給ポンプ34は、矢印A方向の吸引動作を行い、液体収容部32に収容される液体Lを矢印A方向に送り込む。
供給量調整部36は、供給ポンプ34に接続された供給管12の途中に設けられ、供給流量計37と電磁弁38とを備える。供給流量計37は、供給管12を流動する液体Lの流量を測定する。供給流量計37には、熱線式流量計や羽根車式流量計等を用いることができる。電磁弁38は、電気信号で開閉を制御される弁であり、弁を開閉することによって通過する液体Lの流れの動作を制御する。具体的には、異常時には液体Lの流れを瞬間的に停止したり、施術時等の液体Lの流れを停止若しくは開始したりする。供給ポンプ34は、供給流量計37での測定結果に基づいて、電磁弁38を操作して供給管12を流動する液体Lの流量を調整する。なお、供給管12は、後述する操作部50に保持される。供給管12の詳細については後述する。
液体吸引機構40は、液体噴出装置10から液体Lを噴出し施術した後に残る破砕された組織の一部を含む液体Mを吸引する機能を有する。なお、液体吸引機構40は、施術中の視界を確保するため、施術時の余分な液体Lを吸引する機能も有する。ただし、説明を簡便にするため、液体吸引機構40によって吸引される液体をすべて液体Mと称する。
液体吸引機構40は、液体Mの流れ(矢印B)に沿って、順に吸引流量計46と、吸引ポンプ44と、排液槽42とを備える。吸引流量計46は、前述の供給流量計37と同様な構造を有し、後述する操作部50に保持される吸引管14の途中に設けられる。吸引流量計46は、吸引管14を流動する液体Mの流量を測定する。吸引ポンプ44は、特に限定されないが、例えば、チューブポンプを用いることができる。吸引ポンプ44は、矢印B方向の吸引動作を行う。
吸引ポンプ44には、排液管44aが取り付けられ、排液管44aの端部は、排液槽42に接続されている。排液槽42は、所謂貯液槽であり、液体噴出装置10の操作部50によって吸引される施術後の破砕された組織の一部を含む液体Mが収容されている。なお、液体吸引機構40は、必要に応じ、流路内に図示しないフィルターを設け、破砕された組織の一部を除去することも可能である。
制御部25は、上述の表示部22、スイッチ部23、液体供給機構30、液体吸引機構40と内部ケーブル17で接続され、これら各機構を統括的に制御する。後述する操作部50とは、管群15を構成するケーブル18で接続されている。
(操作部について)
次いで、操作部50の概要について、図2および図3を参照して説明する。図2は、操作部50を示す概略構成図であり、(a)は外観図、(b)はノズル部の断面図、(c)は、ノズル先端を示す図である。図3は、パルス流付与部60の内部構成を示す模式断面図である。図2(a)に示すように、操作部50は、施術時に施術者が手に持って操作する部位である。操作部50は、操作部50を施術対象部位に向けたとき施術対象部位より、順に、ノズル部52と、把持部58と、噴出駆動部としてのパルス流付与部60とを備える。
次いで、操作部50の概要について、図2および図3を参照して説明する。図2は、操作部50を示す概略構成図であり、(a)は外観図、(b)はノズル部の断面図、(c)は、ノズル先端を示す図である。図3は、パルス流付与部60の内部構成を示す模式断面図である。図2(a)に示すように、操作部50は、施術時に施術者が手に持って操作する部位である。操作部50は、操作部50を施術対象部位に向けたとき施術対象部位より、順に、ノズル部52と、把持部58と、噴出駆動部としてのパルス流付与部60とを備える。
図2(b),(c)に示すように、ノズル部52は、中空の管である噴出管54および吸引管14aを備える。本実施形態では、噴出管54は、例えば、施術対象部位に液体Lを噴出するため小径の管が用いられる。噴出管54は、噴出管54の外径より大きな内径を有する吸引管14aの管内に挿入されている。すなわち、噴出管54がノズル部52の中央部に配置され、その周りを吸引管14aが取り囲む態様を示している。噴出管54の噴出口54bと吸引管14aの吸引口14bとは、基本は略同じ面に位置しているが、位置調整も可能である。
なお、本実施形態では、噴出管54が吸引管14aの管内に挿入されている場合について説明したが、これに限定されない。噴出管54と吸引管14aとが、横並びに配設されていてもよいし、噴出管54を中央に配置し吸引管14aが周囲を囲んでいてもよい。また、吸引管14aは、管群15を構成する吸引管14を延長したものでもよいし、別の管を用いて吸引管14と連通させたものでもよい。
把持部58は、本体ケース59と、吸引調整部75と、接続部77と、を備える。本体ケース59は、プラスチック等の成形品が好適に用いられ、施術対象部位に近い部分がやや細くなる異形の略円柱形状を呈する。把持部58は、施術者が主に把持する部位であり、噴出管54の噴出口54bを施術対象部位に向け、精密に操作しながら施術対象部位の生体組織を切除または破砕する。このとき、施術者は、顕微鏡や拡大鏡での視野を確保、対象部位の切除方向、他に使用する施術器具等、諸々の状況に応じて、操作部50を左右の手で持ち替えたり把持の仕方を変えたりして精密な施術を行う。
把持部58の本体ケース59の一方の側には、前述のノズル部52が配置され、他方の側には接続部77が設けられている。ノズル部52は、本体ケース59の軸線に対し所定の角度傾いて配置される。そのため、施術者が操作部50を把持する方向に対し、ノズル部52から噴出する液体の噴射方向は所定の角度傾く。その結果、施術者が施術するとき、施術部位を十分認識することができる。特に、顕微鏡や拡大鏡を使用して施術するときは、顕微鏡や拡大鏡の視野を本体ケース59の先端やノズル部52が遮らない。特に、液体を下方向に噴射するときに効果的である。
また、接続部77には、後述する吸引管14が例えば嵌入状態で接続されている。また、本実施形態では、接続部77にさらに連結部78を備え、嵌入または回転等によって、パルス流付与部60の一方の端部が着脱自在に取り付けられる。
パルス流付与部60は、略円柱形状を呈しており、一方の端部には例えば図示しないネジが形成され連結部78に連結される。また、ネジが形成されている一方の端部の近傍には供給管12が接続され、他方の端部にはケーブル18が接続されている。パルス流付与部60は、円柱状部材の1つを構成する。また、パルス流付与部60の略円柱形状の外面には、外周を廻る溝部61が形成され、溝部61の底部には、径方向に所定の高さを有し、周方向に所定の間隔で形成された山谷状の係止受け部63(図5参照)が設けられている。
パルス流付与部60は、略円柱形状を呈しており、一方の端部には例えば図示しないネジが形成され連結部78に連結される。また、ネジが形成されている一方の端部の近傍には供給管12が接続され、他方の端部にはケーブル18が接続されている。パルス流付与部60は、円柱状部材の1つを構成する。また、パルス流付与部60の略円柱形状の外面には、外周を廻る溝部61が形成され、溝部61の底部には、径方向に所定の高さを有し、周方向に所定の間隔で形成された山谷状の係止受け部63(図5参照)が設けられている。
図3に示すように、パルス流付与部60は、第1ケース70と、第2ケース71と、第3ケース72と、圧電素子62と、ダイアフラム64と、入口流路67と、出口流路68と、ポンプ室66とを備える。第2ケース71は、筒状部材であり、一方の端部にフランジを有し、フランジが第1ケース70と対向して接合されている。また、第2ケース71の他方の端部は、第3ケース72と接合され、内部に円柱形状の空間が形成されている。そして、第2ケース71の内部空間には圧電素子62が配設される。
圧電素子62は、積層型圧電素子であり、アクチュエーターを構成する。圧電素子62の第1ケース70側の一方の端部は、ダイアフラム64に接触しており、他方の端部は第3ケース72に固定されている。圧電素子62の他方の端部には、ケーブル18が接続され、装置本体部20の制御部25から送信される駆動信号を受ける。ダイアフラム64は、円盤状の金属薄膜からなり、周縁部が第2ケース71に固定されている。ダイアフラム64と第1ケース70との間には、所定の容積を有する空間であるポンプ室66が形成されており、駆動信号による圧電素子62の動作によりその容積が変化する。
第1ケース70には、入口流路67および出口流路68が形成されている。入口流路67は、ポンプ室66の側面側に連通されている。入口流路67には、パルス流付与部60に接続された供給管12が接続されている。そのため、装置本体部20から供給される液体Lは、供給管12、入口流路67を経由して、ポンプ室66に供給される。出口流路68は、ポンプ室66の圧電素子62の変位方向と直交する面に連通されている。出口流路68には、ノズル部52の噴出管54が接続されている。
吸引調整部75は、図2および図3に示すように、本体ケース59の外側の外径がやや細くなる部位に設けられている。本実施形態では、吸引調整部75は、開口された穴部75aとして形成され、一方が外気に他方が吸引管14aの内壁に通じている。吸引管14aは、装置本体部20の液体吸引機構40によって所定の圧力で吸引されている。そのため、吸引管14aの穴部75aの開閉動作または開口面積の変更によって、吸引の開始や停止、吸引力の調整を行うことができる。すなわち、吸引調整部75の調整動作は、施術者が、本体ケース59を把持しつつ、親指または人差し指で穴部75aの開閉または開口面積の調整を行うことによって実施される。
なお、本実施形態では、吸引調整部75が開口された穴部75aとして形成され施術者の指で操作される場合について説明したが、これに限定されない。吸引調整部75は、例えばスライドスイッチや足踏みスイッチによる操作であってもよい。
ここで、図2を参照して、供給管12、吸引管14、ケーブル18を含む管群15の詳細について説明する。図2に示すように、接続部77には、吸引管14が直接接続されている。本実施形態では、吸引管14は、例えばポリウレタンやポリ塩化ビニール等の合成樹脂のチューブが好適に適用される。ポリウレタンやポリ塩化ビニール等の合成樹脂のチューブは、抗張力や柔軟性に優れる等の利点を有する。供給管12は、パルス流付与部60の一方の端部近傍に接続され、例えば高密度ポリエチレン製のチューブが好適に適用される。高密度ポリエチレン製のチューブは、耐水性、耐薬品性に優れる等の利点を有する。
ケーブル18は、パルス流付与部60の他方の端部に接続され、内部に電源線や信号線を収納し外部をシリコンやポリ塩化ビニール等の合成樹脂によって被覆される。ポリ塩化ビニールは、耐熱性、難燃性、環境対応に優れる等の利点を有する。シリコンは、広い温度範囲で弾性体としての性質を保持し、オゾン、湿度、電気絶縁、熱水および薬品に対して優れた耐性を示す。
本実施形態では、管群15の各管の外径として、供給管12が最も細く2〜3ミリメートル位で、ケーブル18、吸引管14の順で外径が太くなる。施術中には、供給管12の内部には液体Lがほぼ連続的に充填され、吸引管14の内部には破砕された組織の一部を含む液体Mが断続的または連続的に流れる。ケーブル18の内部には、電源線や信号線が収納されている。そのため、各管の剛性も異なる。
ここで言う剛性とは、施術中に、これらの管を曲げたときや捩じったときに使用される力の大きさやこれらの管が復元しようとした時の反力の大きさをいう。また、剛性の高さ低さは、管の外径や肉厚、液体L,Mが流れているか否か、または内部に何が収容されているか、等によって決まる。また、供給管12、吸引管14、ケーブル18を含む管群15は、装置本体部20と操作部50との間に接続され、各々の長さは数メートルになる。また、供給管12、吸引管14、ケーブル18は、各々円柱状部材の1つを構成する。
(液体噴出装置の動作について)
次いで、液体噴出装置10の動作について、図1〜3を参照して説明する。上述の構成を有する液体噴出装置10は、図1に示す装置本体部20の電源スイッチ24がオンにされると制御部25に電力が供給される。施術者は、操作部50を把持し、ノズル部52を施術対象部位に向け、噴出スイッチ26をオンにする。
次いで、液体噴出装置10の動作について、図1〜3を参照して説明する。上述の構成を有する液体噴出装置10は、図1に示す装置本体部20の電源スイッチ24がオンにされると制御部25に電力が供給される。施術者は、操作部50を把持し、ノズル部52を施術対象部位に向け、噴出スイッチ26をオンにする。
噴出スイッチ26がオンになると、液体供給機構30の供給ポンプ34が起動し、液体収容部32に収容される液体Lを、取液管34aを介して取り込み、電磁弁38まで流動させる。制御部25が電磁弁38を開くと、液体Lが流体となって装置本体部20内部に配置される供給管12内を進行する。このとき、供給流量計37は、供給管12内を進行する流体Lの流量を検出して制御部25に出力する。この動作によって、装置本体部20から送り出される液体Lの量および圧力を調整する。また、液体Lの量および圧力は、装置本体部20の表示部22に表示される。
装置本体部20から送り出される液体Lは、装置本体部20とパルス流付与部60との間に接続される管群15を構成する供給管12内を進行してパルス流付与部60に至る。パルス流付与部60に至った液体Lは、入口流路67を経由してポンプ室66に充填される。ポンプ室66は、圧電素子62の動作により容積が変化する。すなわち、圧電素子62は、ケーブル18を介して装置本体部20の制御部25から送信される駆動信号によって、図中矢印A,B方向に伸長または収縮する。圧電素子62が矢印A方向に伸長すると、ダイアフラム64が圧電素子62に押されて図中A方向に撓み、ポンプ室66の容積が小さくなる。そのため、ポンプ室66内の流体Lはポンプ室66から押し出され、出口流路68に進む。出口流路68を進む液体Lは、連通されるノズル部52の噴出管54内を進み、噴出口54bから噴出される。
圧電素子62が矢印B方向に収縮すると、ダイアフラム64は圧電素子62の動きに連動して図中B方向に撓み、ポンプ室66の容積が大きくなる。そのため、ポンプ室66内には、入口流路67を介して流体Lが供給される。すなわち、圧電素子62を所定の周波数で駆動させることによって、装置本体部20の液体供給機構30から供給された液体Lを、パルス状のジェット流にして噴出管54から噴出することができる。噴出管54から噴出されるパルス状のジェット流となった液体Lは、施術対象部位の組織を切除または破砕する。
このとき、施術対象部位には、破砕された組織の一部を含む液体Mや、施術中の視界を妨げる余分な液体Lも存在する。以降、説明を簡便にするため、一旦、噴出管54から噴出された液体Lは、すべて液体Mに変わったものとして説明する。この液体Mは、液体吸引機構40によって吸引される。
施術者が、噴出スイッチ26をオンにすると、供給ポンプ34の起動とほぼ同時に、液体吸引機構40の吸引ポンプ44が起動する。吸引ポンプ44は、吸引管14,14aを含む流路内において、図中矢印B方向の吸引動作を行う。そのため、操作部50の吸引管14a部分は負圧となる。このとき、孔75aが開放されていれば孔75aを介して外気が吸引され、施術者によって孔75aが閉塞されると吸引管14aの吸引口14bの周囲にある液体Mを吸引する。
操作部50は、前述のように吸引調整部75を有する。吸引調整部75は、開口された穴部75aとして形成されている、施術者は、本体ケース59を把持しつつ、親指または人差し指で穴部75aの開閉または開口面積の変更を行う。そのことによって、施術者は、液体Mの吸引の実行および停止、吸引量の調整ができる。液体Mの吸引は、噴出口54bから液体Lを噴出した状態で行うこともできるし、噴出スイッチ26によって、噴出口54bからの液体Lの噴出を停止した状態で行うこともできる。吸引量の調整は、施術対象部位への液体Mの滞留状態または施術中の視界の確保状態によって調整することが好ましい。
吸引口14bから吸引された液体Mは、操作部50の吸引管14a、接続されている吸引管14を介して装置本体部20の吸引管14部分に進む。装置本体部20に進行した液体Mは、吸引流量計46、吸引ポンプ44、排液管44aを経由して排液槽42に貯蔵される。吸引流量計46は、吸引管14内を進行する流体Mの流量を検出して制御部25に出力する。吸引流量計46は、吸引が確実に行われているか、排液槽42内の液体Mの貯蔵量が如何ほどなのか等を検知する。
(支持具について)
(第1実施形態)
第1実施形態に係る支持具について、図4を参照して説明する。図4は、第1実施形態に係る支持具を説明する図であり、(a)は、第1実施形態に係る支持具と管群とを示す断面図、(b)は、第1実施形態に係る支持具と管群の関係を示す斜視図である。
(第1実施形態)
第1実施形態に係る支持具について、図4を参照して説明する。図4は、第1実施形態に係る支持具を説明する図であり、(a)は、第1実施形態に係る支持具と管群とを示す断面図、(b)は、第1実施形態に係る支持具と管群の関係を示す斜視図である。
第1実施形態に係る支持具80は、円柱状部材として上述の管群15を支持する機能を有する。以下の説明では、管群15として、供給管12、吸引管14、ケーブル18の3本を適用する場合を例にとり説明する。
図4(a)に示すように、支持具80は、例えば材料としてプラスチック等の合成樹脂が好適に適用され、支持部82a,82b,82cを有し一体に成形される。支持部82a,82b,82cは、所定の開口寸法で外方向に開口する開口部83a,83b,83cを有する円弧形状(開口されるリング形状)を呈している。第1実施形態では、支持部82aは外径が最も大きい吸引管14に,支持部82bは次に外径が大きいケーブル18に、支持部82cは外径が最も小さい供給管12に対応する。
支持部82aは、開口部83aから挿入される吸引管14を、吸引管14の軸方向(図4(b)中矢印D方向)に移動不可の状態で支持する。この場合は、例えば支持部82aの内径寸法を吸引管14の外径寸法より小さく設定し、所謂締り嵌めの状態にする。なお、ここで言う移動不可の状態とは、吸引管14が完全に固定されている状態と軸方向に力が加わったとき少し動く状態とを含む。吸引管14が容易に移動しなければよい。
支持部82bは、開口部83bから挿入されるケーブル18を、ケーブル18の軸方向に移動可能な状態で支持する。この場合は、例えば支持部82bの内径寸法をケーブル18の外径寸法より大きく設定し、両者の間に隙間がある状態にする。同じく、支持部82cは、開口部83cから挿入される供給管12を、供給管12の軸方向に移動可能な状態で支持する。この場合は、例えば支持部82bの内径寸法をケーブル18の外径寸法より大きく設定し、両者の間に隙間がある状態にする。なお、これらの支持状態は、管群15の各々の外径寸法と、管群15を支持する支持部82a,82b,82cの内径寸法、および開口部83a,83b,83cの管群15の各々の外径寸法に対する開口寸法の割合等によって調整される。
また、第1実施形態では、開口部83bを構成する支持部82bの端部に、誘い込み部85が形成されている。誘い込み部85は、ケーブル18の挿入方向に対して開いた斜面を有するように延出する受け形状であって、ケーブル18が挿入される時に、ケーブル18が開口部83bに向かって誘い込まれるようにサポートする。
図4(b)に示すように、支持具80は、管群15を構成する供給管12、吸引管14、ケーブル18を束ねる。図4(b)では、一か所の束管状態を示しているが、支持具80は、管群15に対して、長さ方向に所定の間隔を隔てて複数個配置される。なお、このとき、支持具80に対して、吸引管14は移動不可の状態、供給管12およびケーブル18は軸線方向、すなわち長さ方向(図4(b)中矢印D方向)に対して移動可能な状態になっている。
以下、第1実施形態の効果を記載する。
(1)上述の支持具80は、管群15の長さ方向において所定の間隔を隔てて配置される。支持具80は、管群15を構成する供給管12、吸引管14、ケーブル18を束ねることができる。そのため、供給管12、吸引管14、ケーブル18が径方向に広がることを低減できる。その結果、精密な操作が可能な使い勝手の良い支持具80を有する操作部50を備えた液体噴出装置10を提供できる。
(1)上述の支持具80は、管群15の長さ方向において所定の間隔を隔てて配置される。支持具80は、管群15を構成する供給管12、吸引管14、ケーブル18を束ねることができる。そのため、供給管12、吸引管14、ケーブル18が径方向に広がることを低減できる。その結果、精密な操作が可能な使い勝手の良い支持具80を有する操作部50を備えた液体噴出装置10を提供できる。
(2)上述の支持具80は、支持部82aを用いて、外径が最も大きく剛性の最も高い吸引管14を第1の円柱状部材として、長さ方向において移動不可の状態で支持する。そして、支持部82b,82cを用いて、吸引管14より外径および剛性の小さい供給管12およびケーブル18を第2の円柱状部材として、長さ方向に移動可能な状態で支持する。そのため、剛性や挙動の異なる複数の管群15であっても、基本的に吸引管14の曲率や挙動に従う。その結果、施術者が操作部を操作する際に生ずる管群15内の曲率や挙動の差を低減することができ、管群15各々の反力のばらつきを低減できる。従って、精密な操作が可能な使い勝手の良い支持具80を有する操作部50を備えた液体噴出装置10を提供できる。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る支持具について、図5を参照して説明する。図5は、第2実施形態に係る支持具を説明する図であり、(a)は、第2実施形態に係る支持具を平面視で見た図、(b)は、第2実施形態に係る支持具と操作部の関係を示す斜視図である。
第2実施形態に係る支持具について、図5を参照して説明する。図5は、第2実施形態に係る支持具を説明する図であり、(a)は、第2実施形態に係る支持具を平面視で見た図、(b)は、第2実施形態に係る支持具と操作部の関係を示す斜視図である。
第2実施形態に係る支持具90は、円柱状部材として操作部50に連結されるパルス流付与部60と管群15の一部とを支持する機能を有する。以下の説明では、管群15として、供給管12、吸引管14、ケーブル18の3本を適用する場合を例にとり説明する。
図5(a)に示すように、支持具90は、例えば材料としてプラスチック等の合成樹脂が好適に適用され、支持部92a,92b,92cを有し一体に成形される。支持部92a,92b,92cは、所定の開口寸法で外方向に開口する開口部93a,93b,93cを有する円弧形状(開口されるリング形状)を呈している。
支持部92aは、パルス流付与部60に対応し、支持部92aの開口部93aの両端には、円弧の中心側に突出する係止部96が形成されている。支持部92aをパルス流付与部60に取り付ける場合には、図2に示すパルス流付与部60の略円柱形状の外面の溝部61に支持具90の支持部92aを嵌入する。するとパルス流付与部60の軸線方向の動きが規制される。また、支持部92aの円弧の中心側に突出する係止部96と、溝部61の底部に形成された山谷状の係止受け部63とが段階的に係止する。そのため、支持具90の周方向への位置が段階的に位置決めされる。
支持部92bは吸引管14に、支持部92cは供給管12に対応する。支持部92bは、開口部93bから挿入される吸引管14を、吸引管14の軸方向に移動可能な状態で支持する。支持部92cは、開口部93cから挿入される供給管12を、供給管12の軸方向に移動可能な状態で支持する。このとき、支持部92b,92cの開口部93b,93cの端部に誘い込み部95が形成されている。誘い込み部95は、供給管12および吸引管14の挿入方向に対して開いた斜面を有するように延出する受け形状であって、供給管12および吸引管14が挿入される時に、供給管12および吸引管14が開口部93b,93cに向かって誘い込まれるようにサポートする。
図5(b)に示すように、支持具90は、操作部50に連結されるパルス流付与部60を第1の円柱状部材として、供給管12および吸引管14を束ねるように支持する。このとき、支持具90に対して、吸引管14および供給管12は軸線方向、すなわち長さ方向(図5(b)中矢印D方向)に対して移動可能な状態になっている。
以下、第2実施形態の効果を記載する。
この構成によれば、支持具80は、操作部50または装置本体部20の構成部品の位置、すなわち所定の位置に固定される。支持具80は、管群15を、その位置で軸方向に移動できるが、径方向には移動不可の状態で支持できる。そのため、各々管群15の径方向の位置ばらつきや広がりを低減させることができる。その結果、管群15の挙動の差を低減することができ、複数の管群15の反力のばらつきを低減できる。従って、精密な操作が可能な使い勝手の良い支持具80を有する操作部50を備えた液体噴出装置10を提供できる。
この構成によれば、支持具80は、操作部50または装置本体部20の構成部品の位置、すなわち所定の位置に固定される。支持具80は、管群15を、その位置で軸方向に移動できるが、径方向には移動不可の状態で支持できる。そのため、各々管群15の径方向の位置ばらつきや広がりを低減させることができる。その結果、管群15の挙動の差を低減することができ、複数の管群15の反力のばらつきを低減できる。従って、精密な操作が可能な使い勝手の良い支持具80を有する操作部50を備えた液体噴出装置10を提供できる。
この構成によれば、支持具80は、パルス流付与部60の周方向に設けられた溝部に円弧上の支持部を嵌め込むことによって、溝部61に沿って周方向には移動できるが、軸方向には移動不可の状態となる。さらに、支持具80は、支持部92aの内径側に突出する係止部96と、パルス流付与部60の溝部61の内部に所定の間隔で形成された係止受け部63とが係合することによって、周方向の所定の位置に保持されることができる。そのため、支持具80は、管群15がパルス流付与部60に対してどのような位置に配置されていても、径方向の負荷を低減しつつ管群15を支持することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態に対しては、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な変形を加えることができる。例えば上記実施形態以外の変形例は、以下の通りである。
上記実施形態では、管群15を構成する管が供給管12、吸引管14、ケーブル18の3本の場合について説明したがこれに限定されない。液体噴出装置10が吸引機能を有しないタイプで供給管12とケーブル18の2本であってもよいし、液体噴出装置10が複数の液体Lを噴出するタイプで、供給管12が2本以上あってもよい。また、液体噴出装置10の吸引能力を高める目的で、吸引管14が2本以上あってもよい。剛性の異なる複数の管を、上述の発明思想に従って配置すれば、精密に操作することが可能な操作部50を備える液体噴出装置10を提供することができる。
各実施形態において、パルス流付与部60として圧電素子62を用いる構成を開示したが、これに限定されるものではない。レーザーやヒーター等を用いたサーマルジェット方式等の噴出機構を用いてもよい。また、パルス流付与部60が操作部50の外部に配置され、噴出管54が操作部50に配置される構成としてもよい。また、パルス流だけでなく、連続流を噴出する構成としてもよい。
なお、手術等での汚損を考慮して手術毎に管群15を取り替えることが考えられるため、管群15は装置本体部20および操作部50に対して個別またはセットで着脱可能に設けられる構成としても良い。また、上記実施形態で説明した材料、材質は例示であってこれに限定されない。
上記実施形態では、支持具80の支持部82a,82b,82cのよる管群15の支持状態を、支持部82a,82b,82cの内径寸法や開口部83a,83b,83cの開口寸法によって調整する場合について説明したがこれに限定しない。例えば支持具80を形成するプラスチック等の合成樹脂材料の弾性率、形状による剛性および弾性の差、支持部82a,82b,82cと管群15の外周部分が接する部分の摩擦係数、滑り止め等の形状構造の工夫、別部材の差し込み等によっても調整が可能である。
上記実施形態では、支持具80の支持部82a,82b,82cのよる管群15の支持状態を、支持具80に対して、菅群15等が移動可能または移動不可の状態と記したが、菅群15等を基準として支持具80が移動可能または移動不可の状態であってもよい。この場合は、菅群15等が湾曲した場合でも、一部の管に対して支持具80が移動不可、すなわち固定された状態であるため、支持具80の位置が変化する、すなわち移動してしまう虞が低減できる。
10…液体噴出装置、12…供給管、14,14a…吸引管、15…管群、18…ケーブル、20…装置本体部、25…制御部、26…噴出スイッチ、30…液体供給機構、34…供給ポンプ、36…供給量調整部、40…液体吸引機構、44…吸引ポンプ、50…操作部、52…ノズル部、54…噴出管、58…把持部、60…パルス流付与部、61…溝部、62…圧電素子、63…係止受け部、66…ポンプ室、75…吸引調整部、75a…穴部、77…接続部、80,90…支持具、82a、82b、82c、92a、92b、92c…支持部、83a,83b,83c,93a,93b,93c…開口部、85,95…誘い込み部、96…係止部、L,M…液体。
Claims (8)
- 操作者に操作される操作部および装置本体部を有する液体噴出装置に用いられ、前記操作部および前記装置本体部に接続される管群を含む複数の円柱状部材を支持する支持具であって、
前記複数の円柱状部材のうち、第1の円柱状部材を、前記第1の円柱状部材の軸方向に移動不可の状態で支持可能な第1支持部と、
前記第1の円柱状部材とは異なる第2の円柱状部材を、前記第2の円柱状部材の軸方向に移動可能な状態で支持可能な第2支持部と、を有し、
前記第1支持部および前記第2支持部が一体に形成されている、支持具。 - 請求項1に記載の支持具において、
前記第1の円柱状部材は、前記管群の中で外径が最も大きい管またはケーブル、および剛性の最も高い管またはケーブル、のうち少なくとも1つである、支持具。 - 請求項1または2に記載の支持具において、
前記第1支持部は、前記第1の円柱状部材が挿入される第1開口部を有し、
前記第2支持部は、前記第2の円柱状部材が挿入される第2開口部を有し、
前記第1支持部の内径寸法は、前記第1の円柱部材の外径よりも小さく、
前記第2支持部の内径寸法は、前記第2の円柱部材の外径よりも大きい、支持具。 - 請求項3に記載の支持具において、
前記第2開口部は、第2支持部における第1の部位と第2の部位とで構成され、
前記第1の部位に、前記第2の部位から離れる方向に延在する突起部が形成され、
前記突起部の一面が、前記第2の円柱状部材が挿入される方向から前記第2開口部に向かって斜面を成す、支持具。 - 請求項1に記載の支持具において、
前記第1の円柱状部材は、前記液体噴出部の一部であり、
前記第2の円柱状部材は、前記管群である、支持具。 - 請求項5に記載の支持具において、
前記第1の円柱部材は、外周部分に溝部が形成された円柱部を有し、
前記第1支持部は、前記溝部に嵌合可能な係止部を有する、支持具。 - 液体を噴出する液体噴出装置に用いられ、操作者が操作するための操作部であって、
把持部と、
前記把持部に設けられ、前記液体を噴出する管状のノズル部と、
前記把持部に接続され、前記液体が流通する管群と、
前記管群の内、少なくとも1つの管を支持する請求項1乃至6のいずれか一項に記載の支持具と、を備える操作部。 - 請求項7に記載の操作部と、
前記操作部に設けられるノズル部から液体を噴出させる噴出駆動部と、
前記液体を前記噴出駆動部に供給する液体供給機構と、
前記ノズル部から噴出された前記液体を吸引可能な液体吸引機構と、
前記噴出駆動部に駆動信号を出力する装置本体部と、
前記噴出駆動部および前記装置本体部の間に接続されるケーブルと、を備える液体噴出装置。
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