JP2016214293A - 穿刺針の脱離の検知装置およびそれを用いた検知方法 - Google Patents

穿刺針の脱離の検知装置およびそれを用いた検知方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高価な使い捨て部材が不要で、穿刺状態の異常を早期に検出できる装置および方法を提供することを目的とする。【解決手段】本発明の検出装置は、管状部材の先端に取り付けられて液体を通過させる穿刺針の先端部分が患者の穿刺部位に挿入された所定の穿刺状態から、穿刺針の先端部分が抜針状態に変化したことを検知する装置であって、穿刺状態において露出する穿刺針の露出部分または管状部材の先端に位置する第1マーカと、患者の所定部位と第1マーカとの間の位置関係を画像データとして採取する撮影装置と、予め蓄積した、所定の穿刺状態における基準画像データと、液体の通過時に採取される画像データとを比較して、所定の穿刺状態における患者の所定部位と第1マーカとの位置関係と、液体の通過時における位置関係との相違量を求める画像データ処理装置と、相違量が予め設定した閾値を超えた時に知らせる報知装置と有する。【選択図】図1

Description

本発明は、患者に液体を供給または患者から体液を採取するために患者に穿刺された穿刺針の脱離を検知する装置および検知する方法に関する。
患者の血液を体外循環させつつ浄化する血液浄化療法(例えば、透析治療)では、患者から血液を採取するための動脈側血液回路と、患者に血液を戻すための静脈側血液回路とから主になり、これら動脈回路と静脈回路との間に血液浄化器(ダイアライザ)を介在させた血液浄化装置を用いて、体外循環する血液の浄化を行っている。動脈側血液回路の先端には、動脈側穿刺針が取り付けられており、静脈側血液回路の先端には、静脈側穿刺針が取り付けられている。
しかし、透析治療中において、患者に穿刺した動脈側穿刺針が何らかの原因で抜けたり、或いは動脈側血液回路から離断した際には、当該動脈側穿刺針または離断箇所から動脈側血液回路内に空気を吸い込み、その空気がダイアライザに到達してエアロックを生じさせるおそれがある。また、静脈側穿刺針が何らかの原因で抜けたり、或いは静脈側血液回路から離断した際には、動脈側穿刺針から血液浄化装置に導入された患者の血液が体内に戻らず流出してしまうという異常事態が生じることとなる。特に、血液浄化療法では、ポンプを用いて、動脈側穿刺針から大量の血液(例えば、200〜250ml/分)を強制的に採取していることがあるので、静脈側穿刺針が抜針(患者から穿刺針が抜けること)した場合には、ほんの数分で深刻な失血状態になる危険がある。
そこで、従来から、穿刺針の抜針や血液回路からの離断を早期に検出するための様々な装置および方法が考えられてきた。例えば、磁気を利用して人体と穿刺針との接続状態を検出する装置(特許文献1)、血液漏れによる通電を検知する方法(特許文献2)、容量型センサにより、血液漏れによる導電性の変化を検出する方法(特許文献3)、静電容量型のタッチセンサを用いて穿刺針の抜けを予知する方法(特許文献4および5)、圧力センサにより脈動の有無を監視して、血管アクセスの異常を検出する方法(特許文献6および7)が知られている。
また、デジタルカメラ等の撮影装置で撮影した画像を用いて、穿刺針の抜針を検出する装置および方法も知られている。例えば、穿刺部位付近の画像を画像認識ソフトで解析して、画像中に血液漏れによる赤色パターンを認識したときに、血液が漏れ出していると判定する装置および方法が知られている(特許文献8)。さらに、穿刺部位付近の画像から血液の色(赤色)を検出し、赤色の領域の面積を検知して、所定面積以上になったときに穿刺針が抜針していると判定する装置および方法も知られている(特許文献9)。
特開2005-287941号公報 実開平5-79468号公報 特表2005-516637号公報 特開2006-110119号公報 特開2007-20801号公報 特表平11-513270号公報 特開2006-102237号公報 欧州特許第2195045号明細書 米国特許出願公開第2010/0087770号明細書
特許文献1〜7の方法および装置では、例えば、電極やセンサ等を含む比較的高価な使い捨て部材を使用する必要があるため、血液浄化療法を受けるための治療費が増加する問題があった。特許文献8および9の方法および装置では、穿刺針が完全に抜針して血液が漏れ出した後に、その漏れ出した血液を検出するものであり、より早い段階(例えば、穿刺針が抜針した直後、または完全に抜針する前)に、穿刺状態の異常を検出できる装置および方法が求められていた。
そこで、本発明では、高価な使い捨て部材が不要で、穿刺状態の異常を早期に検出できる装置および方法を提供することを目的とする。
本発明に係る検知装置は、液体を通過させる管状部材の先端に取り付けられて患者に液体を供給するまたは患者から体液を採取する穿刺針の先端部分が患者の穿刺部位に挿入された所定の穿刺状態から、穿刺針の先端部分の少なくとも一部が穿刺部位から抜針した状態に変化したことを検知するための装置であって、
穿刺状態において露出する穿刺針の露出部分または管状部材の先端に位置する第1マーカと、
患者の所定部位と第1マーカとの間の位置関係を画像データとして採取する撮影装置と、
予め蓄積した、所定の穿刺状態における患者の所定部位と第1マーカとの位置関係の基準画像データと、液体の通過時に採取される画像データとを比較することによって、所定の穿刺状態における患者の所定部位と第1マーカとの位置関係と、液体の通過時における患者の所定部位と第1マーカとの位置関係との相違量を求める画像データ処理装置と、
相違量が予め設定した閾値を超えた時に、それを知らせる報知装置と
を有してなる。
なお、本発明において、「所定部位」なる用語は、穿刺部位または穿刺部位と相関する箇所を意味する。ここで、「相関する」とは、穿刺部位との位置的関係が一義的であることを意味し、例えば穿刺部位から一定距離だけ離れている部位を所定部位として用いることができる。また、「少なくとも一部分」なる用語は、挿入されている穿刺針の先端部分の全部までの広い範囲を意味するが、好ましくは50%以上、より好ましくは80%以上、望ましくは90%以上を意味する。
本発明に係る検知方法は、液体を通過させる管状部材の先端に取り付けられて患者に液体を供給するまたは患者から体液を採取する穿刺針の先端部分が患者の穿刺部位に挿入された所定の穿刺状態から、穿刺針の先端部分の少なくとも一部が穿刺部位から抜針状態に変化したことを検知するための方法であって、
1)液体の通過時に、患者の所定部位と、穿刺状態において露出している穿刺針の露出部分または管状部材の先端に位置する第1マーカと、の間の位置関係を画像データとして採取する工程と、
2)予め蓄積した、所定の穿刺状態における患者の所定部位と第1マーカとの位置関係の基準画像データと、液体の通過時に採取される画像データとを、比較することによって、所定の穿刺状態における患者の所定部位と第1マーカとの位置関係と、液体の通過時における患者の所定部位と第1マーカとの位置関係との相違量を求める工程と、
3)相違量が予め設定した閾値を超えた時に、それを知らせる工程と、を含む。
本発明の検知装置および検知方法によれば、使い捨て部材である第1マーカは、画像処理によりその位置を確認できる部材であればよく、様々な材料、色、形状、模様等から構成することができる。製造コストを考慮して第1マーカの材料等を選択することにより、使い捨て部材に起因する血液浄化療法を受けるための治療費の増加を抑制することができる。
また、本発明の検知装置および検知方法によれば、患者の穿刺部位と第1マーカとの間の位置関係を検知して、位置関係の相違の値(すなわち、相違量)が閾値を超える場合に穿刺針が抜けている、または抜けかかっていると判断できる。すなわち、著しい血液漏れが生じる前に、穿刺針の抜針を検知することができる。また、閾値を小さくすることにより、穿刺針が完全に抜針する前に、穿刺針が抜針しそうな状態であることを早期に検知することができる。逆に、閾値をより大きくすることにより、穿刺針が穿刺部位から完全に抜針したことを検知することもできる。本明細書では、用語「抜針」は、(1)穿刺針が患者から抜け抜け始めた第1の抜針状態(穿刺針の先端部分の一部分、例えば先端部分の長さの20〜50%が患者の体内から抜け出た状態)、(2)穿刺針が患者から抜けそうな第2の抜針状態(穿刺針の先端部分の大部分、例えば先端部分の長さの50%以上が患者の体内から抜け出た状態)および(3)穿刺針が患者から完全に抜けた第3の抜針状態(穿刺針が患者の体内から完全に抜け出た状態)を含む意味で使用している。本発明の検知装置および検知方法によれば、設定する閾値に応じて、いずれの状態を検知することもできる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る検知装置の概略図である。 図2は、管状部材の先端と、そこに取り付けられる穿刺針とを示す。 図3(a)は、穿刺針の先端部分が患者の穿刺部位に挿入された「所定の穿刺状態」を示し、図3(b)は、穿刺針の先端部分が穿刺部位から完全に抜針した状態(第3の抜針状態)を示す。 図4(a)は、所定の穿刺状態における患者の所定部位と第1マーカとの位置関係の基準画像データであり、図4(b)は、穿刺針の先端部分が穿刺部位から完全に抜針した時(第3の抜針状態の時)に採取された患者の所定部位と第1マーカとの位置関係の画像データである。 図5は、血液浄化装置(例えば、血液透析装置)の概略図である。 図6は、図5に示した患者の前腕部の部分拡大概略図である。 図7は、本発明の実施の形態2に係る検知装置の概略図である。 図8(a)は、「所定の穿刺状態」における第1マーカと第2マーカとの位置関係の基準画像データを示し、図8(b)、(c)は、穿刺針の先端部分が穿刺部位から完全に抜針した時(第3の抜針状態の時)に採取された第1マーカと第2マーカとの位置関係の画像データを示す。 図9は、患者の前腕部に、血液浄化装置に接続された静脈側穿刺針と動脈側穿刺針とを穿刺した状態の一例を示す概略図である。 図10は、患者の前腕部に、血液浄化装置に接続された静脈側穿刺針と動脈側穿刺針とを穿刺した状態の別の例を示す概略図である。 図11は、患者の前腕部に、血液浄化装置に接続された静脈側穿刺針と動脈側穿刺針とを穿刺した状態の更に別の例を示す概略図である。 図12(a)〜(g)は、第1マーカおよび第2マーカに適した部材のパターンを示している。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」、「近位」、「遠位」および、それらの用語を含む別の用語)を用いる。それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするため(図面中の矢印で示す方向を参照)であって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が限定されるものではない。また、複数の図面に現れる同一符号の部分は同一の部分または部材を示す。
<実施の形態1>
図1は、本実施の形態に係る検知装置1を、患者90の左腕の前腕部95に取り付けた状態を示している。図1には、液体を通過させる管状部材12と、その先端12aに取り付けられた穿刺針11が図示されている。穿刺針11は、その先端部分11a(図2参照)が、患者90の穿刺部位91(患者90の体表面において、穿刺針11が穿刺された部位)を経て体内に挿入されている。なお、図1では、穿刺部位91は、医療用テープ(例えばサージカルテープ)80で覆われている。穿刺針11の後端部分11bは、穿刺針11を挿入した状態でも体外に位置している。
ここで、図2を参照して穿刺針11について説明する。穿刺針11は、先端部分11aと後端部分11bを含む。後端部分11bは、露出部分11xと接続部分11yとを含む。露出部分11xは、後端部分11bの先端側にあり、穿刺針11を患者に穿刺した状態でも露出している。そのため、露出部分11xは、穿刺状態でも視認可能である。接続部分11yは、後端部分11bの後端側にあり、管状部材12の先端12aから管状部材12の内腔に挿入される。なお、後端部分11yの外面にはロック用のネジ山11tが形成され、管状部材12の先端12a近傍の内面には、ネジ山11tと螺合できる溝が形成されている。穿刺針11の接続部分11yを、管状部材12の先端12aからその内腔内に挿入し(図2の矢印方向)、その後に、接続部分11yに設けたネジ山11tを、管状部材12の内面に設けた溝に螺合することにより、穿刺針11を管状部材12に固定することができる。
再び図1を参照すると、管状部材12には、患者90に供給するための液体LQを流通方向FLに流すことができる。液体LQとしては、点滴等によって体内に供給される薬液、輸液、輸血等を例示できる。また、流通方向FLと逆向きに液体LQを流すこともできる。具体的には、患者から液体LQを採取する場合であり、液体LQは体液、例えば血液である。また、後述するように、本実施の形態に係る検知装置1を血液浄化装置と共に使用する場合には、管状部材12を通る液体は、体内から採取される血液、または浄化されて体内に戻される血液である。
本実施の形態の検知装置1は、穿刺針11の先端部分11a(図2参照)が患者90の穿刺部位91に挿入された所定の穿刺状態から、穿刺針11の先端部分11aが穿刺部位91から変位した状態、例えば抜針した状態に変化したことを検知するためのものである。ここで「所定の穿刺状態」とは、穿刺針11の穿刺深さ(すなわち、穿刺針のうち、患者の体内に挿入されている部分の長さ)が適切であって、穿刺針11と患者90との間で安定した液体の供給または採取を行うことのできる「正常な穿刺状態」のことをいう。例えば、穿刺針11の先端部分11aの長さ11i(図2参照)の約80%以上、好ましくは90%以上が患者の体内に挿入されている状態をいう。
検知装置1は、第1マーカ21と、撮影装置30と、画像データ処理装置40と、報知装置50とを含んでいる。
本実施の形態では、第1マーカ21は、管状部材(例えばポリ塩化ビニル製回路チューブ)12の先端12aに取り付けられている。第1マーカ21は穿刺針11と近接しているので、穿刺針11が動いて穿刺深さが変わり、穿刺部位91に対して変位すると、第1マーカ21も共に動く。本発明では、図3(a)に示すような所定の穿刺状態における第1マーカ21の位置(すなわち穿刺針11の位置)と、図3(b)に示すように穿刺針11が穿刺部位91から抜針した状態(「抜針状態」または「穿刺針11の離脱状態」)における第1マーカ21の位置(すなわち穿刺針11の位置)と、を対比する。そして、穿刺部位91を基準としたときの第1マーカ21の相対位置の変化、すなわち第1マーカ21の変位に基づいて穿刺針11が抜針している状態を推定する。
以下に、穿刺針11が「所定の穿刺状態」から「第3の抜針状態」になった図面(例えば図3(a)、(b)等)を参照しながら、本実施の形態に係る検知装置1の各構成および検知装置1の使用方法を詳細に説明する。なお、本実施の形態に係る検知装置1を用いることにより、穿刺針11が「所定の穿刺状態」から「第1の抜針状態」または「第2の抜針状態」になったことも、同様の方法によって検出することができる。
図3(a)の「所定の穿刺状態」では、先端部分11aの大部分が穿刺部位91から体内に挿入されている。本明細書では、所定の穿刺状態において体内に挿入されている先端部分11aの長さを「適正穿刺長」と称する。上述のように、適正穿刺長は、先端部分11aの長さ11iの80%以上、好ましくは90%以上に設定される。
図3(b)に示す穿刺針11の「脱離状態」では、先端部分11aの全てが穿刺部位91から抜針した第3の抜針状態となっている。第3の抜針状態になるまでには、穿刺針11は、先端部分11aの「適正穿刺長」に対応する距離だけ、遠位方向に移動している。
この穿刺針11の遠位方向への移動に伴い、管状部材12の先端12aに設けた第1マーカ21も、遠位方向に移動する。この穿刺針11の移動に対して位置的に独立した箇所、すなわち、穿刺針11の移動によって位置的な影響を受けない箇所(穿刺針11の移動に対する基準となる箇所)に対する第1マーカ21の相対的な動きを観察することにより、穿刺針11の動きを検知することができる。そのような基準となる箇所としては、例えば、患者90の体表面上の穿刺部位91がある。
本発明では、第1マーカ21の動きを観察することにより、穿刺針11の動きを検知するので、第1マーカ21は、穿刺針11の動きに依存して動く部位に取り付ける必要がある。第1マーカ21は、穿刺針11の近傍に取り付けるのが好ましい。
第1マーカ21は、様々なバリエーションがある。例えば、所定の模様(図1では縞模様)を付した粘着テープを、穿刺針11または管状部材12の所定部位に取り付けて、第1マーカ21として使用できる。また、幅狭の複数の粘着テープを準備し、それらを穿刺針11または管状部材12の周囲に間隔をあけて巻き付けて、第1マーカ21として使用できる。
撮影装置30は、患者90の所定部位と第1マーカ21との間の位置関係を画像データとして採取するものである。「所定部位」とは、穿刺針11の移動によって位置的な影響を受けない箇所、すなわち穿刺針11の移動に対する基準となる箇所である。本実施の形態では、所定部位は穿刺部位91とする。「位置関係」とは、所定部位(穿刺部位91)と第1マーカ21との空間的な相対位置関係であるが、位置関係をより簡便に検出するために、第1マーカ21と所定部位(穿刺部位91)との間の距離を位置関係の指標として用いるのが好ましい。以下の説明では、第1マーカ21と所定部位(穿刺部位91)との位置関係として、それらの間の距離を用いて説明する。
再び図1を参照すると、撮影装置30は、所定部位(穿刺部位91)と第1マーカ21とを一緒に撮影するものである。これにより、所定部位(穿刺部位91)と第1マーカ21との相対位置を画像データとして採取して、それらの間の距離を求めることができる。図4に示すように、治療開始前における「所定の穿刺状態」のときに、所定部位(穿刺部位91)と第1マーカ21とを撮影した画像データを「基準画像データIm」として取得する(図4(a)参照)。その後に液体を穿刺針11に導入して治療を開始したら、所定部位(穿刺部位91)と第1マーカ21とを撮影した画像データを「治療中画像データIm」として取得する(図4(b)参照)。なお、「治療中画像データIm」は、「液体通過時画像データ」とも呼ぶことができる。
再び図1を参照すると、画像データ処理装置40は、複数の画像データを比較して、画像内で起こる変化を解析するための装置である。本実施形態では、画像データ処理装置40により、予め蓄積した基準画像データIm(図4(a))と、治療中(つまり、液体の通過時)に採取される治療中画像データIm(図4(b))とを比較する。つまり、「基準画像データIm」から、所定の穿刺状態における患者90の穿刺部位91と第1マーカ21との位置関係(距離)を求め、「治療中画像データIm」から、液体の通過時における患者90の穿刺部位91と第1マーカ21との位置関係(距離)を求め、そしてそれらの相違量Sを求める。
相違量Sの求め方を、図面を参照しながら具体的に説明する。例えば、図4に示すような3つの白色部分を有する縞状の第1マーカ21を利用し、第1マーカ21の中央の白色部分21w(21wa、21wb)を、第1マーカ21の位置を決定する基準点とする。
図4(a)の基準画像データImを画像データ処理装置40で解析して、所定の穿刺状態における穿刺部位91と第1マーカ21の白色部分21waとの距離を求める(これを正常距離Dとする)。そして、図4(b)の治療中画像データImを画像データ処理装置40で解析して、治療中の穿刺部位91と第1マーカ21の白色部分21wbとの距離dを求める。距離dから正常距離Dを減ずることにより、相違量Sを求めることができる(図4(b)参照)。
なお、図4(b)は、穿刺針11の先端部分11aが穿刺部位91から完全に抜針した状態(第3の抜針状態)での治療中画像データImを示しているが、これに限られない。例えば、治療中画像データImは、穿刺針11が穿刺部位91から抜け始めた第1の抜針状態(例えば先端部分の長さの20〜50%が患者の体内から抜け出た状態)、穿刺針11が穿刺部位91から抜けそうな第2の抜針状態(例えば先端部分の長さの50%以上が患者の体内から抜け出た状態)、または穿刺針11が穿刺部位91から抜ける直前の状態(例えば先端部分の長さの90%以上が患者の体内から抜け出た状態)等の状態における画像データであってもよい。
当然ながら、第1マーカ21の白色部分の代わりに黒色部分を用いて、正常距離D、距離dおよび相違量Sを求めることもできる。また、第1マーカ21のように、白色部分および黒色部分が複数存在する場合には、それらのうちの複数の部分を用いて、それぞれについて正常距離D、距離dおよび相違量Sを求めることもできる。
上述の通り、相違量Sは、基準画像データImから得られた正常距離Dと、治療中画像データImから得られた距離dを用いて求めるものである。しかしながら、図4(b)から分かるように、基準画像データImと治療中画像データImとで、所定部位(穿刺部位91)の位置が一致している場合には、相違量Sは、基準画像データIm中での第1マーカ21の白色部分21waの位置と、治療中画像データIm中での第1マーカ21の白色部分21wbの位置との間の距離に近似する。よって、基準画像データImと治療中画像データImとで、各画像中での所定部位(穿刺部位91)の位置が一致することが確実な場合には、基準画像データIm中での第1マーカ21の位置と、治療中画像データIm中での第1マーカ21の位置との間の距離を、相違量Sとみなしてもよい。
基準画像データImと治療中画像データImとで、各画像中での所定部位(例えば穿刺部位91)位置を一致させる方法としては、所定部位の動きと同じ動きをする箇所(すなわち、所定部位がその箇所に対して相対的に静止している箇所)に、撮影装置30を取り付ける方法がある。例えば、図1に示すように、所定部位(穿刺部位91)が設けられているのと同じ「患者90の前腕部95」に、例えば固定部材31を用いて撮影装置30を取り付ける。別の例としては、ベッド60に撮影装置30を取り付け(後述する図7を参照)、さらに患者90の前腕部95をベッド60に固定する。これらの方法によって、所定部位(穿刺部位91)に対する撮影装置30の相対的な位置関係を固定できる。これにより、第1マーカ21だけが基準画像データImと治療中画像データImとに写っていれば、所定部位(穿刺部位91)が画像データIm、Imに写っていなくても、相違量Sを求めることができる。つまり、穿刺部位91が撮影装置30の撮影領域30R(図1参照)の範囲外に位置している場合でも、穿刺部位91が包帯等で完全に覆われていて視認できない場合でも、第1マーカ21が撮影装置30で撮影できれば、抜針状態を検出することができる。
再び図1を参照すると、報知装置50は、抜針状態になったときにそれを知らせるための装置である。例えば、所定の抜針状態になったときに報知することを希望する場合には、当該所定の抜糸状態に相当する相違量Sを「閾値p」として、報知装置50に設定する。予め設定された閾値pと、画像データ処理装置40で求めた相違量Sとを比較して、相違量Sが閾値pを超える場合に、所定の抜針状態になったことを報知する。
「閾値p」は、どのような抜針状態になったときに、報知装置50で報知させたいかによって任意に変更することができる。例えば、所定の穿刺状態では、穿刺針11の先端部分11aは適正穿刺長だけ体内に挿入されている。この所定の穿刺状態から、穿刺針11が完全に抜針するには(すなわち、第3の抜針状態になるには)、穿刺針11は、適正穿刺長だけ移動する必要がある。よって、穿刺針11が完全に抜針したときに報知させたい場合、「閾値p=適正穿刺長」に設定すればよい。報知装置50は、相違量Sが閾値pを超えたとき、つまり、第1マーカ21および穿刺針11が適正穿刺長だけ遠位側に移動して穿刺針11が患者から完全に抜針した瞬間に、報知する。別の例では、穿刺針11の先端部分11aが適正穿刺長の70%だけ穿刺部位91から抜けたときに報知させたい場合には、「閾値p=(適正穿刺長)×0.7」に設定すればよい。
なお、閾値pが小さ過ぎると、治療において何ら問題のない程度の穿刺針11の変位であっても報知されるため、却って治療の妨げになるおそれがある。他方で、閾値pが大き過ぎると、穿刺針11の先端部分11aが完全に抜針した後に報知することになり、報知するタイミングが遅過ぎるおそれがある。そこで、閾値pは、好ましくは適正穿刺長の10〜90%、より好ましくは20〜80%、さらに好ましくは50〜80%に設定する。ここで、適正穿刺長が、穿刺針11の先端部分11aの長さ11iに対して所定の割合α(例えばα=0.9(90%))であると仮定する、閾値pは、好ましくは長さ11iの10α〜90α%(例えば9〜81%)、より好ましくは20α〜80α%(18%〜72%)、さらに好ましくは50α〜80α%(45%〜72%)となる。このように、穿刺針11の先端部分11aの長さ11iに対する適正穿刺長の所定の割合αが特定できる場合には、先端部分11aの長さ11iから、閾値pを決定することも可能である。
上述したように、図4に示すような縞状の第1マーカ21のように、第1マーカ21の位置を決定するのに使用できる基準点が複数存在する場合には、複数の基準点を用いて、各基準点で相違量Sを求めることもできる。すなわち、複数の基準点から、複数の相違量Sを求めることができる。この場合、例えば、複数の相違量Sの算術平均値Saveが閾値pを超えたときに報知するように、報知装置50を設定することができる。別の方法では、複数の相違量Sのうち、最も小さい相違量Sが閾値pを超えたときに報知するように、報知装置50を設定することもできる。
本実施の形態に係る検知装置1では、第1マーカ21は、画像処理の際にその位置を特定できるものであれば、形状、模様、色彩等について制限がない。よって、第1マーカ21が置かれている環境(第1マーカ21に照射される照明の明るさ、第1マーカ21の周囲における模様の有無等)による検知感度の低下が起こりにくいように、および/または画像処理の際に、第1マーカ21の誤認識が起こりにくいように、第1マーカ21の形状、模様、色彩等を選択することができる。
例えば、本願と同様に画像データから穿刺針の抜針を検知する方法を開示している特許文献8および9では、血液の色(赤色)を検出して、血液の漏れ出た面積を検出している。そのため、赤色を認識しにくい環境(例えば、照明が暗い環境)では、血液の漏れ出た部分を赤色と認識できないため、穿刺針の抜針により多量に出血しているにも拘わらず、その出血を認識できないおそれがある。また、特許文献8および9では、赤色の模様が存在する環境(例えば、衣服やベッドカバーに赤色の模様がある場合)では、それらの赤色模様を血液と認識して、誤作動が起こるおそれがある。
これに対して、本実施の形態に係る検知装置1は、血液の色(赤色)を利用せずに抜針の検知を行うので、赤色を認識しにくい環境下(照明が暗い等)であっても、第1マーカ21の位置を認識できれば、穿刺針11の穿刺状態(所定の穿刺状態にあるのか、それとも抜針状態にあるのか)を検知することができる。また、マーカ21の周囲に存在する模様によって誤作動を生じないように、第1マーカ21の種類を変更することができるので、特定の色の模様(例えば赤色模様)があったとしても、誤作動の発生を抑制することができる。
また、特許文献2および3の方法および装置では、漏れ出した血液による通電性や導電性の変化を検出しているが、血液以外の導電性液体(例えば汗)による誤作動が生じるおそれがある。これに対して、本実施の形態に係る検知装置では、通電性や導電性の変化を検出するものではないので、汗等による誤作動が生じることがない。
なお、図1〜4を参照して説明した本実施の形態の検知装置1では、市販されている管状部材12に縞模様のシール等を取り付けて、それを第1マーカ21として使用している。しかしながら、市販の穿刺針11および管状部材12に最初から設けられている構成部材(例えば、穿刺針11の太さを識別するためのマーカ、管状部材12の接続用アダプタ等)を第1マーカ21として使用することもできる。
本実施の形態では、第1マーカ21との距離dを測定する基準となる「所定部位」として穿刺部位91を用いている。しかしながら、穿刺部位91と相関する箇所、つまり穿刺部位91からの距離が身体の動作によって変動しない箇所に位置する「目印となり得るもの」であれば、所定部位として使用することができる。所定部位の例としては、穿刺部位91が前腕部95に位置している場合には、同じ前腕部95上の箇所(好ましくは穿刺部91の位近傍の箇所)が挙げられる。具体例としては、所定部位として、サージカルテープ80と皮膚との境界線、ほくろ、傷跡、シール等を使用することができる。別の態様では、このような所定部位として後述の第2マーカ22を使用できる。
本実施の形態に係る検知装置1は、血液浄化療法に適用することができる。図5は、血液浄化装置(例えば、血液透析装置)70に、本実施の形態の変形例に係る検知装置1を適用した構成例を示している。
血液浄化療法では、患者90に2本の穿刺針111、112を穿刺する。第1の穿刺針111は、血液浄化装置70で浄化される血液を体内から採取するための穿刺針(「動脈側穿刺針111」と称する)である。第2の穿刺針112は、血液浄化装置70で浄化された血液を体内に戻すための穿刺針(「静脈側穿刺針112」と称する)である。動脈側穿刺針111から採取された血液は、動脈側穿刺針111に接続された動脈側管状部材121中を血流BF1方向に流れ、血液浄化装置70で浄化される。浄化された血液は、静脈側穿刺針112に接続された静脈側管状部材122中を血流BF2方向に流れ、そして静脈側穿刺針112を通って体内に戻される。
図示した血液浄化装置70は、ダイアライザ71と、透析液供給部72と、ポンプ75とを含んでいる。
ダイアライザ71は、半透膜を介して血液と透析液を接触させるための装置である。血液中の毒素と余剰な水分が半透膜を通って透析液に移動することにより、血液が浄化される。
透析液供給部72は、ダイアライザ71に透析液を供給するものである。
ポンプ75は、動脈側穿刺針111から所定量の血液を強制的に採取するために設けられている。血液浄化療法では、十分な血液浄化効率と、治療時間の短縮とを考慮して、一般的に200〜250ml/分の血液を血液浄化装置70に循環させている。そのような大量の血液循環を確立するために、ポンプ75が使用される。
図6は、図5に図示された患者90の前腕部95を拡大した図である。この例では、動脈側管状部材121と静脈側管状部材122の各々に、第1マーカ(動脈側第1マーカ211および静脈側第1マーカ212)が設けられている。動脈側第1マーカ211を用いて相違量Sを求めれば、動脈側穿刺針111の抜針状態(抜針しているかどうか、およびどの程度まで抜針しているか)を検知することができる。また、静脈側第1マーカ212を用いて相違量Sを求めれば、静脈側穿刺針112の抜針状態を検知することができる。
なお、図6では、動脈側管状部材121と静脈側管状部材122の両方に、第1マーカ211、212を設ける例を示しているが、いずれか一方の管状部材だけに第1マーカを設けてもよい。例えば、動脈側管状部材121と静脈側管状部材122とが近接して配置される場合には、画像処理時に、2つの第1マーカ211、212を誤認して混同を生じるおそれがあるならば、いずれか一方のみに第1マーカを設けるのが好ましい。なお、血液透析治療を行う医療現場においては、静脈側穿刺針112の抜針による事故が発生していることから、静脈側管状部材122に第1マーカ212を設けるのが好ましい。
再び図5を参照すると、報知装置50からの信号をポンプ75に送信するために、報知装置50とポンプ75とをケーブル55で接続することができる。この形態では、報知装置50において、相違量Sが閾値pを超えたと判断した場合に、報知装置50からケーブル55を通してポンプ75に停止信号を送信するのが好ましい。これにより、ポンプ75を自動的に停止して、それ以上の血液循環が起こらないようにすることができる。
検知装置1が、ポンプ75を停止する機能を備えていると、深刻な事故を防止する上で有効である。動脈側穿刺針111が抜針した状態でポンプ75が動作すると、動脈側穿刺針111から血液回路内に空気が入ってしまう、という問題が生じ得る。静脈側穿刺針112が抜針した状態でポンプ75が動作すると、血液浄化装置70で浄化された血液が患者90の体内に戻らないので患者90は失血状態になる。例えば200〜250ml/分という大量の血液を血液浄化装置70に循環させている場合、静脈側穿刺針112が抜針すると、患者90の体内から200〜250ml/分の速度で血液が失われる。その結果、数分で失血状態になり、命を落とす危険がある。
本実施の形態では、報知装置50が、動脈側穿刺針111および/または静脈側穿刺針112が抜針したと判断した直後にポンプ75を停止させることができるので、穿刺針111、112の抜針に起因する重大な医療事故を回避できる。
以下に、本実施の形態に係る検知装置1を用いた抜針の検知方法について詳述する。
<1.第1マーカ21の取付け工程>
図1のように、管状部材12の先端12aに、第1マーカ21を取り付ける。なお、第1マーカ21は、穿刺針11の後端部分11bの露出部分11x(図2参照)に取り付けてもよい。なお、第1マーカ21として、穿刺針11または管状部材12に備えられている構成部材を利用する場合には、この工程を省略することができる。
<2.画像データの採取工程>
撮影装置30により、所定の穿刺状態(正常な穿刺状態)のときに、所定部位(例えば穿刺部位91)と第1マーカ21とを、それらが同一画像内に写るよう撮影する。取得した画像は「基準画像データIm」(図4(a)参照)として、記憶装置等に予め蓄積しておく。検知装置1は、撮影装置30、画像データ処理装置40および/または報知装置50の一部として、或いはそれらとは別の構成部材として、記憶装置を含むことができる。
撮影装置30は、穿刺針11を介する液体の供給(すなわち、液体の通過)を開始したら、所定部位と第1マーカ21とを撮影した「治療中画像データIm」(図4(b)参照)を、好ましくは継続的に、取得する。
<3.画像処理工程>
画像データ処理装置40を用いて、予め蓄積した「基準画像データIm」から、所定部位(例えば穿刺部位91)と第1マーカ21との距離(正常距離D)を求める。また、「治療中画像データIm」から、所定部位(例えば穿刺部位91)と第1マーカ21との距離dを求める。距離dから正常距離Dを減ずることにより、相対量Sを求める。すなわち、「相対量S=(距離d)−(正常距離D)」である。
言い換えれば、本工程では、画像データ処理装置40を用いて、予め蓄積した、所定の穿刺状態における患者90の所定部位と第1マーカ21との位置関係(例えば距離)の「基準画像データIm」と、液体の供給時に採取される「治療中画像データIm」と、を比較する。これにより、基準画像データImから求めた「所定の穿刺状態における患者90の穿刺部位91と第1マーカ21との正常距離D」と、治療中画像データImから求めた「液体の通過時における患者90の穿刺部位91と第1マーカ21との距離d」との相違量Sを求める。なお、上述した通り、所定部位と第1マーカ21との位置関係は、それらの間の距離で近似可能である。
画像処理装置40は、相違量Sを報知装置50に送信する。
<4.報知工程>
報知装置50に閾値pを設定する。上述の通り、閾値pは、報知の対象となる抜針状態に対応している。閾値pを適切に設定することにより、使用者(患者または医療従事者)が報知を希望する抜針状態になったときに、報知装置50はそのことを報知する。
報知装置50は、予め設定された閾値pと、画像処理装置40から受信した相違量Sとを比較して、相違量Sが閾値pを超えた時(S>pとなった時)に、所定の抜針状態になったと判断して、報知装置50に備えられた報知手段によって、抜針状態であることを使用者に知らせる。すなわち、本工程では、報知装置50を用いて、相違量Sが、予め設定した閾値pを超えた時に、報知装置50に備えられた報知手段によってそれを知らせる。
また、検知装置1を血液浄化装置70と共に使用する場合であって、報知装置50から血液浄化装置70のポンプ75に停止信号を送信できる場合には、相違量Sが閾値pを超えた時に、報知装置50からポンプ75に対して停止信号を送信して、ポンプ75を停止してもよい。
<実施の形態2>
図7に示す本実施の形態に係る検知装置2は、身体に取り付けるための第2マーカ22を更に含んでいる。第2マーカ22は、所定部位として使用することができる。また、撮影装置30を、患者90の身体以外の場所(例えば、ベッド60の手すり61)に取り付けている点で、実施の形態1と異なる。それ以外の構成については、実施の形態1の検知装置1と同様である。
以下、実施の形態1と異なる点を中心に、説明する。
本実施の形態では、撮影装置30により、第2マーカ22と第1マーカ21とを一緒に撮影する。これにより、第2マーカ22と第1マーカ21との間の位置関係(例えばそれらの間の距離)を画像データとして採取できる。図8(a)に示すように、治療前の所定の穿刺状態のときに、第2マーカ22と第1マーカ21とを撮影した画像データを「基準画像データIm」とする。その後、液体を穿刺針11に通過させて治療を開始したら、第2マーカ22と第1マーカ21とを撮影した画像データを「治療中画像データIm」とする(図8(b)参照)。
実施の形態1と同様に、画像データ処理装置40により、予め蓄積した基準画像データIm(図8(a))と、治療中(つまり、液体の通過時)に採取される治療中画像データIm(図8(b))とを比較する。つまり、「基準画像データIm」から、所定の穿刺状態における第2マーカ22と第1マーカ21との位置関係(距離)を求め、「治療中画像データIm」から、液体の通過時における第2マーカ22と第1マーカ21との位置関係(距離)を求め、そしてそれらの相違量Sを求める。
相違量Sの求め方を、図面を参照しながら具体的に説明する。例えば、図8に示すような3つの白色部分を有する縞状の第1マーカ21を利用し、第1マーカ21の中央の白色部分21w(21wa、21wb、21wc)を、第1マーカ21の位置を決定する基準点とする。また、図8に示すような2つの白色部分を有する縞状の第2マーカ22を利用し、第2マーカ22の左側(近位側)の白色部分22w(22wa、22wb、22wc)を、第2マーカ22の位置を決定する基準点とする。
図8(a)の基準画像データImを画像データ処理装置40で解析して、所定の穿刺状態における第1マーカ21の白色部分21waと第2マーカ22の白色部分22waとの距離を求める(これを正常距離Dとする)。そして、図8(b)の治療中画像データImを画像データ処理装置40で解析して、治療中の第1マーカ21の白色部分21wbと第2マーカ22の白色部分22wbとの距離dを求める。距離dから正常距離Dを減ずることにより、相違量Sを求めることができる(図8(b)参照)。
なお、本実施の形態では、撮影装置30は患者90に固定されていない。また、撮影装置30が固定されたベッド60に、患者90は固定されていない。すなわち、実施の形態1とは異なり、撮影装置30と第2マーカ22との相対位置が変化しないことは保証されていない。
患者90が撮影装置30に対して全く動かない場合には、基準画像データIm中での第2マーカ22の位置と、治療中画像データIm内中での第2マーカ22の位置が一致する(図8(b)参照)。このような場合には、実施の形態1と同様に、基準画像データIm中での第1マーカ21の位置と、治療中画像データIm中での第1マーカ21の位置との間の距離を、相違量Sとみなしてもよい。
他方、患者90が撮影装置30に対して動いた場合には、基準画像データIm中での第2マーカ22の位置と、治療中画像データIm中での第2マーカ22の位置がずれることになる(図8(c)参照)。図8(c)は、患者90が右側(遠位側)に距離Sだけ動いた状態の治療中画像データIm'である。基準画像データIm中での第2マーカ22の位置も、基準画像データIm中での第2マーカ22の位置と比較すると、右側(遠位側)に距離Sだけ移動している。このような場合には、基準画像データIm中での第1マーカ21の位置と、治療中画像データIm'中での第1マーカ21の位置との間の距離を、相違量Sとみなすことはできない。
このような場合には、上述の通り、図8(a)の基準画像データImを画像データ処理装置40で解析して正常距離Dを求め、図8(c)の治療中画像データIm'を画像データ処理装置40で解析して、治療中の第1マーカ21の白色部分21wcと第2マーカ22の白色部分22wcとの距離dを求め、そして距離dから正常距離Dを減ずることにより、相違量Sを求める。
本実施の形態に係る検知装置2では、第2マーカ22は、画像処理の際にその位置を特定できるものであれば、形状、模様、色彩等について制限がない。よって、第2マーカ22が置かれている環境(第2マーカ22に照射される照明の明るさ、第2マーカ22の周囲における模様の有無等)による検知感度の低下が起こりにくいように、および/または画像処理の際に、第2マーカ22の誤認識が起こりにくいように、第2マーカ22の形状、模様、色彩等を選択することができる。
実施の形態1に係る検知装置1と同様に、本実施の形態に係る検知装置2は、血液透析装置等の血液浄化装置70(図5参照)と組み合わせて使用することにより、血液浄化療法に適用することができる。本実施の形態が実施の形態1と相違する点は、主に、第2マーカ22を使用していることである。そこで、血液浄化装置70と組み合わせた検知装置2における第2マーカの取り付け場所のバリエーションを中心に説明する。
図9に示す例では、第1マーカ21は、静脈側管状部材122にのみ設けられており、動脈側管状部材121には設けられていない。これは、静脈側管状部材122と動脈側管状部材121とが近接して配置されているため、静脈側管状部材122と動脈側管状部材121の両方に第1マーカ21を設けると、画像処理時に、2つの第1マーカ21を誤認して混同を生じるおそれがあるためである。
第1マーカ21は、静脈側管状部材122にのみ設けられているので、第2マーカ22も、患者90の体表面において、静脈側穿刺針111が体内に挿入されている部位(静脈側穿刺部位912)に対応する位置のみに取り付けられている。図9では、静脈側穿刺部位912を覆う位置に、第2マーカ22が設けられている。図9に示すように第1マーカ21および第2マーカ22を配置すると、静脈側穿刺針112の抜針のみを検知することができる。
図10に示す例では、動脈側管状部材121と静脈側管状部材122の両方に、第1マーカ(動脈側第1マーカ211および静脈側第1マーカ212)が設けられている。また、患者90の体表面において、動脈側穿刺針111が体内に挿入されている部位(動脈側穿刺部位911)と、静脈側穿刺針112が体内に穿刺されている部位(静脈側穿刺部位912)の各々が、第2マーカ(動脈側第2マーカ221および静脈側第2マーカ222)で覆われている。よって、図10に示すように第1マーカ211、212および第2マーカ221、222を配置すると、動脈側穿刺針111と静脈側穿刺針112のいずれか一方が抜針した場合も、あるいは両方が抜針した場合も、検知することができる。なお、2つの第1マーカ211、212が近接して配置されると、画像処理時に、画像データ処理装置40がそれらを混同することも有り得る。同様に、2つの第2マーカ221、222が近接して配置されると、画像処理時に、画像データ処理装置40がそれらを混同することも有り得る。よって、2つの第1マーカ211、212および2つの第2マーカ221、222は、十分に離して配置するのが好ましい。
図11に示す例では、動脈側管状部材121と静脈側管状部材122の両方に、第1マーカ(動脈側第1マーカ211および静脈側第1マーカ212)が設けられている。また、患者90の体表面において、動脈側穿刺針111が体内に挿入されている部位(動脈側穿刺部位911)と、静脈側穿刺針112が体内に穿刺されている部位(静脈側穿刺部位912)の各々が、第2マーカ(動脈側第2マーカ221および静脈側第2マーカ222)で覆われている。よって、図11に示すように第1マーカ211、212および第2マーカ221、222を配置すると、動脈側穿刺針111と静脈側穿刺針112のいずれか一方が抜針した場合も、あるいは両方が抜針した場合も、検知することができる。なお、図11では、模様のないサージカルテープ80が、動脈側穿刺針111と静脈側穿刺針112をしっかりと固定しており、第2マーカ221、222は、動脈側穿刺針111と静脈側穿刺針112の穿刺部位911、912を覆っているだけである。このため、穿刺針111、112が抜針して右方向(遠位方向)に移動すると、穿刺針111、112を固定していたサージカルテープ80は、穿刺針111、112に引っ張られて患者90の体表面から剥離するおそれがある。しかし、第2マーカ221、222は穿刺針111、112を覆っているだけなので、穿刺針111、112が抜針しても、第2マーカ221、222は患者90の体表面から剥離せずに、元の位置(つまり、穿刺部位911、912を覆う位置)に残る傾向にある。よって、図11のように配置した第2マーカ221、222は、穿刺針111、112の抜針を検出するための基準として好適である。
次に、実施の形態1および2に係る検知装置1、2の各構成部材に適した材料、デバイス等を説明する。
(第1マーカ21、211、212、第2マーカ22、221、222)
第1マーカ21、211、212および第2マーカ22、221、222に適したマーカとしては、画像データ処理装置40による画像データ処理において、位置を認識できる形状、模様、色彩を有するものであれば、どのようなマーカでも使用できる。なお、患者90の体表面に接触させて使用するマーカの場合には、生体安全性の高い材料から形成するのが好ましい。また、穿刺針11を穿刺した位置またはその近傍に貼って使用するマーカの場合には、滅菌できる材料から形成するのが好ましい。
具体例としては、所定の模様を印刷したサージカルテープ、所定の模様を印刷した止血絆が好適に使用できる。
マーカの模様としては、例えば、縞模様や格子模様等の一定幅の線が繰り返し描かれたものを挙げることができる。これらの模様は、マーカの移動距離を認識しやすい。図12に、マーカに使用できる模様の例を示した。図12(a)は、サージカルテープ25の長手方向に伸びた幅広線からなる縞模様を示し、図12(b)は、サージカルテープ25の長手方向と直交する方向に伸びた幅広線からなる縞模様を示し、図12(c)は、サージカルテープ25の長手方向に対して傾斜した方向に伸びた幅広線からなる縞模様を示している。図12(d)は、サージカルテープ25の長手方向に対して平行な第1の幅広線と、それに直交する第2の幅広線とからなる格子模様を示し、12(e)は、サージカルテープ25の長手方向に対して傾斜した第1の幅広線と、それに直交する第2の幅広線とからなる格子模様を示している。図12(f)は、正方形の止血絆26の4つの辺に沿って描いた4本の幅広線と、対向する2つの辺と平行な1本の幅広線とからなる模様を示し、図12(g)は、正方形の止血絆26の4つの辺に沿って描いた4本の幅広線と、止血絆の対角線方向に引いた2本の幅広線とからなる模様を示している。
マーカに模様を描くインクの色は、周囲の色(主に、皮膚の色)とのコントラストの大きいものが好ましい。例えば、日本人の肌の色を基準とすれば、黒、青、緑、赤等は、コントラストが大きいので好ましい。なお、これらの色は、照明が暗いときには黒色として視認されやすい。よって、夜間の血液浄化療法において、照明を暗く設定し、撮影装置30として暗視カメラを使用する場合には、それらの色で描いた模様は黒く認識される。黒色と肌の色とのコントラストが大きいので、照明が暗い環境でも、マーカの画像データ解析の誤差を抑えることができる。
(撮影装置30、固定部材31)
撮影装置30としては、WEBカメラ等の市販のカメラを使用することができる。また、夜間に血液浄化療法を行う際には、暗い照明の中でもマーカを認識できるように、暗視カメラを使用することもできる。
固定部材31は、撮影装置30を所望の場所(例えば、患者90の前腕部95(図1参照)、ベッド60の手すり61(図7参照)等)に固定するためのものである。固定部材31としては、マジックアームを用いることができる。「マジックアーム」とは、固定箇所を把持するためのクランプと、撮影装置30用の取り付け部と、クランプと取り付け部とを接続する本体とを備えたものを指す。本体は、例えば複数の棒状部材と、それら棒状部材を角度可変に接続するジョイントとから構成することができる。ジョイントを備えることにより、取り付け部に取り付けられた撮影装置30の位置および方向を任意に設定することができる。
(画像データ処理装置40)
画像データ処理装置40としては、コンピュータを使用することができる。特に、血液浄化療法を受けている患者のベッドサイドに配置しやすいように、小型のノート型パソコンが好適である。また、検知装置1、2を、血液浄化装置70(図5参照)と組み合わせて使用する場合には、血液浄化装置70内に備えられたコンピュータに、画像データ処理機能を設けて、画像データ処理装置40として使用してもよい。
(報知装置50)
報知装置50は、穿刺針11が穿刺部位91から抜針したことを、血液浄化療法を受けている患者自身または医療従事者に知らせる機能を有している。報知装置50としては、例えば表示灯、ブザー等を用いることができる。また、検知装置1、2を、血液浄化装置70(図5参照)と組み合わせて使用する場合には、報知装置50は、血液浄化装置70のポンプ75を停止させるための停止信号を発信する機能を有しているのが好ましい。
以上、本発明に係るいくつかの実施形態について例示したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り任意のものとすることができることは言うまでもない。
なお、本発明において、マーカを用いて画像を撮影して、標準画像データと比較することが本質的な特徴である。したがって、発明の詳細な説明に記載していない、または詳細には説明していない部材、装置、工程等は当業者には既知であるため、説明を省略している。
1、2 検知装置、 11 穿刺針、 11a 穿刺針の先端部分、 12 管状部材、 12a 管状部材の先端、 21、211、212 第1マーカ、 22、221、222 第2マーカ、 30 撮影装置、 40 画像データ処理装置、 50 報知装置、60 ベッド、 70 血液浄化装置、 90 患者、 91、911、912 穿刺部位、 S 相違量、 p 閾値

Claims (10)

  1. 液体を通過させる管状部材の先端に取り付けられて患者に液体を供給するまたは患者から体液を採取する穿刺針の先端部分が患者の穿刺部位に挿入された所定の穿刺状態から、穿刺針の先端部分の少なくとも一部が穿刺部位から抜針状態に変化したことを検知するための装置であって、
    穿刺状態において露出することになる穿刺針の露出部分または管状部材の先端に位置する第1マーカと、
    患者の所定部位と第1マーカとの間の位置関係を画像データとして採取する撮影装置と、
    予め蓄積した、所定の穿刺状態における患者の所定部位と第1マーカとの位置関係の基準画像データと、液体の通過時に採取される画像データとを比較することによって、所定の穿刺状態における患者の所定部位と第1マーカとの位置関係と、液体の通過時における患者の所定部位と第1マーカとの位置関係との相違量を求める画像データ処理装置と、
    相違量が予め設定した閾値を超えた時に、それを知らせる報知装置と
    を有してなる検知装置。
  2. 位置関係は、第1マーカと所定部位との間の距離である、請求項1に記載の検知装置。
  3. 所定部位と第1マーカとの位置関係において、穿刺部位と相関する箇所に、所定部位としての第2マーカを備え、
    撮影装置は、第2マーカと第1マーカとの間の位置関係を画像データとして採取し、
    画像データ処理装置は、予め蓄積した、所定の穿刺状態における第2マーカと第1マーカとの位置関係の画像データと、液体の通過時に採取される画像データとを比較することによって、所定の穿刺状態における第2マーカと第1マーカとの位置関係と、液体の通過時における患者の第2マーカと第1マーカとの位置関係との相違を相違量として求める、請求項1または2に記載の検知装置。
  4. 第2マーカは、縞模様または格子模様を有する、請求項3に記載の検知装置。
  5. さらに、撮影装置を患者に取り付けるための固定部材を含む、請求項1または2に記載の検知装置。
  6. 穿刺針は、血液浄化装置で浄化された血液を患者の体内に戻すための静脈側穿刺針であり、
    報知装置は、相違量が予め設定した閾値を超えた時に、血液浄化装置の動作を停止する信号を発信する発信する機能を更に備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の検知装置。
  7. 液体を通過させる管状部材の先端に取り付けられて患者に液体を供給するまたは患者から体液を採取する穿刺針の先端部分が患者の穿刺部位に挿入された所定の穿刺状態から、穿刺針の先端部分の少なくとも一部が穿刺部位から抜針状態に変化したことを検知するための方法であって、
    1)液体の通過時に、患者の所定部位と、穿刺状態において露出した穿刺針の露出部分または管状部材の先端に位置する第1マーカと、の間の位置関係を画像データとして採取する工程と、
    2)予め蓄積した、所定の穿刺状態における患者の所定部位と第1マーカとの位置関係の基準画像データと、液体の通過時に採取される画像データとを比較することによって、所定の穿刺状態における患者の所定部位と第1マーカとの位置関係と、液体の通過時における患者の所定部位と第1マーカとの位置関係との相違量を求める工程と、
    3)相違量が予め設定した閾値を超えた時に、それを知らせる工程と、を含む検知方法。
    を含む検知方法。
  8. 工程1)より前に、穿刺状態において露出した穿刺針の露出部分または管状部材の先端に第1マーカを取り付ける工程を含むことを特徴とする請求項7に記載の検知方法。
  9. 工程1)より前に、穿刺部位と相関する箇所に、所定部位としての第2マーカを取り付ける工程を含み、
    工程1)において、第2マーカと第1マーカとの間の位置関係を画像データとして採取することを特徴とする請求項7または8に記載の検知方法。
  10. 穿刺針は、血液浄化装置で浄化された血液を患者の体内に戻すための静脈側穿刺針であり、
    工程3)において、相違量が予め設定した閾値を超えた時に、血液浄化装置の動作を停止することをさらに含むことを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の検知方法。
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