JP2016209482A - ゴルフシューズのソール構造体 - Google Patents

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雅史 宇田
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Abstract

【課題】 スイング時の蹴り足の動作を阻害せず、スムーズな体重移動を実現できるゴルフシューズのソール構造体を提供する。
【解決手段】 ゴルフシューズSのソール構造体1において、軟質弾性部材製のミッドソール2と、ミッドソール2の下側に配置され、ミッドソール2よりも高硬度の硬質弾性部材製のアウトソール3とを設ける。アウトソール3は、着用者の足の拇指球部領域TEと子指球部領域HEの間を通りかつ内甲側端および外甲側端に開口するとともに内甲側端から外甲側端に向かって実質的に斜め前方に延びる第1の溝22を有している。第1の溝22によってアウトソール3が分断されており、分断された各アウトソールがミッドソール2を介して連結されている。
【選択図】 図8

Description

本発明は、ゴルフシューズのソール構造体に関し、詳細には、スイング時の蹴り足の動作を阻害せず、スムーズな体重移動を実現するための構造の改良に関する。
ゴルフシューズのソール構造体として、たとえば特開2001−224404号公報には、ミッドソールおよびアウトソールを積層したものにおいて、アウトソールを複数のアウトソール部分に分割形成したものが記載されている。アウトソールは、爪先部アウトソール、中央部内側アウトソール、中央部外側アウトソールおよび踵部アウトソールから構成されている。爪先部アウトソールおよび中央部内外側アウトソール間には前方に凸状に湾曲しつつ幅方向に延びる溝が形成され、爪先部アウトソールには前後方向の溝が形成され、中央部内側アウトソールおよび中央部外側アウトソール間には、前後方向の溝が形成されている。また、中央部内側領域には、アウトソールが配置されていない広い領域が形成されている(同公報の段落[0017]、[0021]、[0023]および[0024]、ならびに図1参照)。
上記公報には、爪先部アウトソールおよび中央部内外側アウトソール間の幅方向の溝によって、歩行時におけるソール前側の屈曲性が向上し、爪先部アウトソールの前後方向の溝によって、歩行時における爪先部アウトソールの屈曲性が向上すると記載されており(同公報の段落[0021]参照)、また、中央部内側アウトソールおよび中央部外側アウトソール間の前後方向の溝によって、スイング時にソールに体重のアンバランスな分布が生じた場合でもいずれかのアウトソールのみが変形してソール全体に反りが生じるのが抑制されると記載されている(同公報の段落[0023]参照)。また、中央部内側領域においてアウトソールが配置されていない広い領域により、実際の裸足での接地感覚と同様のフィーリングが得られると記載されている(同公報の段落[0024]参照)。
しかしながら、上記公報に記載のソール構造体においては、スイング時の蹴り足の動作を阻害せずにスムーズな体重移動を実現するといった観点からの記載はなく、その示唆もない。スイング時の蹴り足の動作を円滑に行わせるには、スイング時に蹴り足が内旋する(つまり蹴り足の拇指球部が接地した状態で後足部および子指球部が離地する)必要があるが、上記公報に記載のものでは、爪先部アウトソールおよび中央部外側アウトソール間の溝が外甲側端から幅方向中央部にかけて斜め前方に向かって延びており、このような溝によっては、スイング時の蹴り足の内旋が阻害される。さらに、上記公報に記載のものでは、アウトソールの爪先部から中足部にかけて前後方向の溝が形成されており、そのため、スイング時に軸足の拇指球部を含む内甲側領域が容易に上方に変形して(つまり外旋を起こして)軸足が捲れる可能性が高い。
本発明は、このような従来の実情に鑑みてなされたもので、本発明が解決しようとする課題は、スイング時の蹴り足の動作を阻害せず、スムーズな体重移動を実現できるゴルフシューズのソール構造体を提供することにある。また本発明は、このようなソール構造体において、軸足の捲れを防止でき、スイングを安定して行えるゴルフシューズのソール構造体を提供しようとしている。
本発明に係るゴルフシューズのソール構造体は、軟質弾性部材から構成されたミッドソールと、ミッドソールの下側に配置されかつ前記軟質弾性部材よりも高硬度の硬質弾性部材から構成されたアウトソールとを備えている。アウトソールは、着用者の足の拇指球部領域と子指球部領域の間を通りかつ内甲側端および外甲側端に開口するとともに、内甲側端から外甲側端に向かって実質的に斜め前方に延びる第1の溝を有している。第1の溝によってアウトソールが分断されるとともに、分断された各アウトソールがミッドソールを介して連結されている(請求項1参照)。
本発明によれば、アウトソールの第1の溝が、足の拇指球部領域と子指球部領域の間を通り、内甲側端から外甲側端に向かって実質的に斜め前方に延びているので、スイング時の蹴り足の内旋の際に蹴り足の拇指球部が接地した状態で後足部および子指球部が離地しようとしたとき、後足部および子指球部の上方への変形を第1の溝に沿ってスムーズに行うことができ、これにより、蹴り足の動作を阻害することなく、蹴り足の内旋を促進でき、その結果、スムーズな体重移動を実現できるようになる。しかも、本発明では、第1の溝が内甲側端および外甲側端に開口しているので、後足部および子指球部の上方への変形をよりスムーズに行える。さらに、本発明では、第1の溝によってアウトソールが分断されるとともに、分断された各アウトソールが軟質弾性部材製のミッドソールを介して連結されているので、後足部および子指球部の上方への変形を一層スムーズに行えるようになる。
また、本発明によれば、第1の溝が内甲側端から外甲側端に向かって実質的に斜め前方に延びていることにより、スイング時に軸足が外旋を起こそうとして軸足の拇指球部を含む内甲側領域が上方に変形しようとした場合でも、そのような変形を起こしやすい方向に第1の溝が配設されていないので、軸足の外旋を防止して軸足の捲れを防止でき、その結果、スイングを安定して行えるようになる。
本発明では、第1の溝の外甲側端の位置が内甲側端の位置よりも前方に配置されている(請求項2参照)。これにより、スイング時の蹴り足の内旋をよりスムーズに行えるようになるとともに、軸足の外旋をより効果的に防止できるようになる。
本発明では、第1の溝が、拇指球部領域および子指球部領域の間で、ソール構造体の前後方向中心線に対して傾斜して配設されている(請求項3参照)。
本発明では、第1の溝が概略S字状に配設されている(請求項4参照)。
本発明では、第1の溝の内甲側端の位置が、足の踵骨の載距突起に対応する位置から拇指球部領域の後側周縁部に対応する位置までの領域内に配置されており、第1の溝の外甲側端の位置が、子指球部領域の前側周縁部に対応する位置から第1趾末節骨の先端位置と同じ前後方向位置に至る領域内に配置されている(請求項5参照)。
本発明では、ソール構造体の内旋時の捩り剛性が外旋時の捩り剛性よりも小さくなっている(請求項6参照)。これにより、スイング時の蹴り足の内旋をよりスムーズに行えるようになるとともに、軸足の外旋をより効果的に防止できる。
本発明では、アウトソールが、拇指球部領域に対応する位置および子指球部領域に対応する位置にそれぞれクリーツを有している(請求項7参照)。
本発明では、アウトソールが第1の溝の前方に第2の溝を有しており、第2の溝が、内甲側端および外甲側端に開口するとともに内甲側端から外甲側端に向かって実質的に斜め前方に延びており、第2の溝によって当該アウトソールが分断されるとともに、分断された各アウトソールが前記ミッドソールを介して連結されている(請求項8参照)。
本発明によれば、スイング時の蹴り足の内旋の際には、後足部および子指球部の上方への変形が第1の溝に沿って行われるとともに、第1の溝の前方の第2の溝に沿っても行われるので、蹴り足の内旋を段階的によりスムーズに行えるようになる。また、第2の溝に関しても、第1の溝と同様に、内甲側端および外甲側端に開口しており、さらに第2の溝によって分断された各アウトソールが軟質弾性部材製のミッドソールを介して連結されているので、後足部および子指球部の上方への変形をより一層スムーズに行えるようになる。その一方、第2の溝についても、内甲側端から外甲側端に向かって実質的に斜め前方に延びており、スイング時の軸足の外旋を起こしやすい方向に配設されていないので、第2の溝を設けたことでスイング時の軸足の外旋が助長されることはなく、第1の溝と同様に、軸足の外旋を防止して軸足の捲れを防止できる。
以上のように、本発明に係るゴルフシューズのソール構造体によれば、足の拇指球部領域と子指球部領域の間を通り、内甲側端から外甲側端に向かって実質的に斜め前方に延びる第1の溝をアウトソールに設けるようにしたので、スイング時の蹴り足の内旋の際に蹴り足の拇指球部が接地した状態で後足部および子指球部が離地しようとしたとき、後足部および子指球部の上方への変形を第1の溝に沿ってスムーズに行うことができ、これにより、蹴り足の動作を阻害することなく、蹴り足の内旋を促進でき、その結果、スムーズな体重移動を実現できるようになる。しかも、本発明では、第1の溝が内甲側端および外甲側端に開口しているので、後足部および子指球部の上方への変形をよりスムーズに行える。さらに、本発明では、第1の溝によってアウトソールが分断されるとともに、分断された各アウトソールが軟質弾性部材製のミッドソールを介して連結されているので、後足部および子指球部の上方への変形を一層スムーズに行えるようになる。また、本発明では、第1の溝が内甲側端から外甲側端に向かって実質的に斜め前方に延びているので、スイング時に軸足の外旋を防止して軸足の捲れを防止でき、その結果、スイングを安定して行えるようになる。
本発明の一実施例によるゴルフシューズ(左足用)のソール構造体の底面概略図である。 前記ソール構造体(図1)の内甲側側面図である。 前記ソール構造体(図1)の外甲側側面図である。 図1のIV-IV線断面図である。 図1のV-V線断面図である。 前記ソール構造体(図1)の平面概略図である。 本発明の一実施例によるゴルフシューズ(右足用)のソール構造体の底面概略図である。 前記ソール構造体(図1)と着用者の足の骨格構造との位置関係を示す図である。 前記ゴルフシューズ(図1)について内旋および外旋時の捩りモーメントを測定するためのトーション試験機の概要を説明するための正面概略図である。 前記トーション試験機の側面概略図である。 前記トーション試験機によるトーション試験結果を示す表である。 前記トーション試験機による別のトーション試験結果を示す表である。 前記ソール構造体(図1)の溝の変形例を示す図である。 前記ソール構造体(図1)の溝の他の変形例を示す図である。 前記ソール構造体(図1)の溝のさらに他の変形例を示す図である。 前記ソール構造体(図1)の溝の別の変形例を示す図である。 前記ソール構造体(図1)の溝のさらに別の変形例を示す図である。
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
図1ないし図12は本発明の一実施例によるゴルフシューズ用ソール構造体を示している。これらの図において、図1〜図6および図8〜図10は左足用(つまり右利きのプレーヤーの軸足用)のゴルフシューズのソール構造を示しており、図7は右足用(つまり右利きのプレーヤーの蹴り足用)のゴルフシューズのソール構造を示している。なお、左利きのプレーヤー用のゴルフシューズについては、右利きのプレーヤー用のソール構造体と同様のものが用いられる。また、以下の説明文中、前方(前側/前)および後方(後側/後)とは、ソール前後方向の位置関係を表し、上方(上側/上)および下方(下側/下)とは、ソール上下方向の位置関係を表し、幅方向とはソール左右方向を指すものとする。
図1ないし図7に示すように、ソール構造体1は、上側に配置されたミッドソール2と、ミッドソール2の下側に配置されたアウトソール3とを有している(とくに図4および図5参照)。
ミッドソール2は、好ましくは、ソール構造体1の踵領域から前足領域まで前後方向に延設されており、着用者の足裏当接面を構成する上面20を有している。上面20の前足領域における外甲側周縁部の一部および踵領域の外周周縁部には、上方に立ち上げる巻上げ部21が設けられている(とくに図5および図6参照)。上面20および各巻上げ部21には、図示しないアッパー(甲被部)の下面が接着等で固着されるようになっている。
ミッドソール2は、軟質弾性部材から構成されており、具体的には、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等の熱可塑性合成樹脂やその発泡体、ポリウレタン(PU)等の熱硬化性樹脂やその発泡体、またはブタジエンラバーやクロロプレンラバー等のラバー素材やその発泡体から構成されている。ミッドソール2の硬度は、アスカーCスケールでたとえば50〜70C(具体的には60Cなど)に設定されている。
アウトソール3は、好ましくは、ソール構造体1の踵領域、中足領域および前足領域に設けられており、ミッドソール2の下面が当接する上面30を有している。上面30は、この例では、ミッドソール2を収容する凹部から構成されている(とくに図4および図5参照)。上面30の前足領域のつま先部外周周縁部、前足領域における外甲側周縁部の一部および踵領域の外周周縁部には、上方に立ち上げる巻上げ部31が設けられている(とくに図3ないし図6参照)。上面30および各巻上げ部31には、ミッドソール2の下面および対応する各巻上げ部21の外側面が接着や二色成形等で固着されるようになっている。
アウトソール3は、ミッドソール2よりも高硬度の硬質弾性部材から構成されており、具体的には、熱可塑性ポリウレタン(TPU)やポリアミド(PA)、ポリアミドエラストマー(PAE)、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂、またはエポキシ樹脂等や不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂から構成されている。アウトソール3の硬度は、アスカーDスケールでたとえば40〜75D(具体的には50Dなど)に設定されている。また、アウトソール3は、ソリッドラバーから構成されていてもよく、この場合、アウトソール3の硬度は、アスカーAスケールでたとえば60〜75Aに設定される。
アウトソール3の底面には、クリーツ(図示せず)を取り付けるための複数のクリーツ取付部40〜46が設けられている。この例では、前足領域に5個のクリーツ取付部40〜44が設けられ、踵領域に2個のクリーツ取付部45、46が設けられている。後述するように、これらのクリーツ取付部40〜46のうち、クリーツ取付部43は着用者の足の拇指球部領域に対応する位置に配置されており、クリーツ取付部44は子指球部領域に対応する位置に配置されている。クリーツ取付部40〜46はクリーツ(スパイク)を着脱自在に取り付けるためのものであるが、アウトソール3の底面には、このような着脱自在なクリーツとは別に、アウトソール3の底面に固着されたまたは底面と一体成形された複数のクリーツ32、33が設けられている。
アウトソール3の底面には、第1の溝22が設けられている。第1の溝22は、クリーツ取付部43、44の間(つまり足の拇指球部領域と子指球部領域の間)を通り、内甲側端および外甲側端に開口するとともに、内甲側端から外甲側端に向かって実質的に斜め前方に延びている(とくに図1および図7参照)。ここで、「実質的に」という文言を入れたのは、第1の溝22の傾きは、この例に示すように、内甲側から外甲側に向かうにしたがい変化してもよいが、その場合でも、傾きが内甲側から外甲側に向かって斜め後方に変化する場合を含まない趣旨である。第1の溝22の内甲側端から外甲側端に至る経路は、この例では、右上がりに延びており、クリーツ取付部43、44の間(つまり足の拇指球部領域と子指球部領域の間)で前後方向中心線Cに対して傾斜して配設され、前後方向中心線Cに対して斜めに交差している。
第1の溝22の外甲側端22Lの位置は、内甲側端22Mの位置よりも前方に配置されている。第1の溝22は、この例では、概略S字状に配設されている。より詳細には、右利きのプレーヤーの左足用シューズの場合には、第1の溝22は底面視略S字状に湾曲しつつ配設されており(図1参照)、右利きのプレーヤーの右足用シューズの場合には、第1の溝22は底面視略逆S字状に湾曲しつつ配設されている(図7参照)。
アウトソール3は第1の溝22によって前後方向に分断されており、分断された各アウトソール(つまり第1の溝22の前側のアウトソール部分と後側のアウトソール部分)は、第1の溝22が形成されたミッドソール2によって連結されている。すなわち、アウトソール3の前側アウトソール部分および後側アウトソール部分は、第1の溝22に相当する間隙を介して前後に分断して配置されており、ミッドソール2の下面に形成された第1の溝22の一対の側壁部22a(図1、図4および図7参照)がアウトソール3の前記間隙に挿入されるとともに、各側壁部22aの外側面に前側アウトソール部分および後側アウトソール部分の各端面が固着されている。
アウトソール3の底面において、第1の溝22の前方には、第2の溝23が設けられている。第2の溝23は、第1の溝22と同様に、内甲側端および外甲側端に開口するとともに、内甲側端から外甲側端に向かって実質的に斜め前方に延びている(とくに図1および図7参照)。ここで、「実質的に」という文言を入れたのは、第1の溝22の場合と同様であって、第2の溝23の傾きは、この例に示すように、内甲側から外甲側に向かうにしたがい変化してもよいが、その場合でも、傾きが内甲側から外甲側に向かって斜め後方に変化する場合を含まない趣旨である。第2の溝23の内甲側端から外甲側端に至る経路は、この例では、右上がりに延びており、クリーツ取付部41、42の間で前後方向中心線Cに対して傾斜して配設され、前後方向中心線Cに対して斜めに交差している。
第2の溝23の外甲側端23Lの位置は、内甲側端23Mの位置よりも前方に配置されている。第2の溝23は、この例では、概略S字状に配設されている。より詳細には、右利きのプレーヤーの左足用シューズの場合には、第2の溝23は底面視略S字状に湾曲しつつ配設されており(図1参照)、右利きのプレーヤーの右足用シューズの場合には、第2の溝23は底面視略逆S字状に湾曲しつつ配設されている(図7参照)。
アウトソール3は第2の溝23によって前後方向に分断されており、分断された各アウトソール(つまり第2の溝23の前側のアウトソール部分と後側のアウトソール部分)は、第2の溝23が形成されたミッドソール2によって連結されている。すなわち、アウトソール3の前側アウトソール部分および後側アウトソール部分は、第2の溝23に相当する間隙を介して前後に分断して配置されており、ミッドソール2の下面に形成された第2の溝23の一対の側壁部23a(図1、図4および図7参照)がアウトソール3の前記間隙に挿入されるとともに、各側壁部23aの外側面に前側アウトソール部分および後側アウトソール部分の各端面が固着されている。
図8は、本実施例によるソール構造と足の骨格構造との位置関係を示す底面概略図である。同図において、第1趾基節骨PPと第1趾中足骨MBとの間の第1中足趾節関節MJの周囲に分布する円形状の一点鎖線領域が拇指球部領域TEであり、同様に、第5趾基節骨PPと第5趾中足骨MBとの間の第5中足趾節関節MJの周囲に分布する円形状の一点鎖線領域が子指球部(小指球部)領域HEである。また、踵骨CCの載距突起部分STを円形の斜線領域で示している。なお、同図中、CUは立方骨を示し、NAは舟状骨を示している。
第1の溝22の内甲側端22Mは、この例では、その中心線22Cの位置が踵骨CCの載距突起STに対応する位置から拇指球部領域TEの後側周縁部に対応する位置までの領域内の略中間位置に配置されているが、内甲側端22Mの中心線22Cの位置は当該領域内のいずれかの位置に配置されていればよい。ここで、載距突起部分STおよび拇指球部領域TEに着目したのは、バックスイングからフォワードスイングに移行する際において、足の踵領域の地面に対する荷重の載荷位置が載距突起部分STに対応しており、足の前足領域の地面に対する荷重の載荷位置が拇指球部領域TEに対応しているからである。
第1の溝22の外甲側端22Lは、この例では、その中心線22Cの位置が第5趾中節骨MPに対応する位置に配置されているが、外甲側端22Lの中心線22Cの位置は、子指球部領域HEの前側周縁部に対応する位置から前側の領域に配置されていればよい。より詳細には、第1趾末節骨DPの先端を通って前後方向中心線Cに直交する幅方向の直線Dを引くとき、外甲側端22Lの中心線22Cの位置は、直線Dから子指球部領域HEの前側周縁部に対応する位置までの領域内のいずれかの位置に配置されていればよい。ここで、第1趾末節骨DPの先端を通る幅方向の直線Dに着目したのは、バックスイングからフォワードスイングに移行する際において、足の拇指球部領域TEおよび第1趾足指で荷重を支えている状態で後足部および子指球部が第1の溝22に沿って上方に変形するとき、第1の溝22の外甲側端22Lの中心線22Cの位置が第1趾末節骨DPの先端位置と同じ前後方向位置かまたはそれよりも後側に配置されている方が、後足部および子指球部の第1の溝22に沿った上方への変形がより効果的に行われると考えられるからである。
第2の溝23の内甲側端23Mは、この例では、その中心線23Cの位置が拇指球部領域TEの領域内に配置されているが、内甲側端23Mの中心線23Cの位置は当該領域よりも前側の位置に配置されていてもよい。第2の溝23の外甲側端23Lは、この例では、その中心線23Cの位置が、第1趾末節骨DPの先端を通る幅方向の直線Dの直近近傍の位置に配置されているが、外甲側端23Lの中心線23Cの位置は、少なくとも第1の溝22の前方であって直線Dの後側の領域内(直線Dを含む)に配置されていればよい。
内甲側端22Mから外甲側端22Lに向かって概略S字状に湾曲しつつ延びる第1の溝22の湾曲の振れ幅は(第2の溝23についても同様)、内甲側端22Mの中心線22Cの位置および外甲側端22Lの中心線22Cの位置を通る仮想の中心線をひくとき、当該中心線を基準とするΔの領域に第1の溝22の中心線22Cが配置されていればよい。ここで、Δの値としては、好ましくは、
0≦Δ≦30[mm]
に設定される。なお、この例ではΔ≒20mmに設定されている。また、Δ=0は第1の溝22が直線であることを表している。Δ≦30mmにしたのは、Δが30mmを超えると、第1の溝22に沿ったソールの屈曲が円滑に行えなくなる恐れがあるためである。
クリーツ取付部43およびこれに装着されるクリーツは、拇指球部領域TEに対応する位置に配置されており、クリーツ取付部44およびこれに装着されるクリーツは、子指球部領域HEに対応する位置に配置されている。
ソール構造体1の内旋時の捩り剛性は、外旋時の捩り剛性よりも小さくなっている。これを図9および図10中に一点鎖線で示すトーション試験機を用いて説明する。
このトーション試験機は、ゴルフシューズSの内旋および外旋時の捩りモーメントを測定するための装置であって、シューズSの踵領域が載置されるベース部100と、ベース部100の上方に設けられ、上下方向に延びるとともに下端に当接プレート101Aを有する昇降可能な昇降ロッド101と、シューズSの前足領域におけるアッパー(甲被部)Uおよびソール構造体1を上下からクランプするように、シューズ幅方向に延びる一対のクランプロッド102、103と、各クランプロッド102、103に連結され、前後方向に延びるとともにロードセル(図示せず)を介して駆動モータ(図示せず)に連結された連結ロッド110とを有している。
昇降ロッド101の当接プレート101Aは、シューズSの開口部Sa内に挿入されて、シューズS内部の足裏当接面Sbに当接するように設けられている。各クランプロッド102、103の両端側には、一対のプレート104が配置されている。クランプロッド102は、図示しない昇降機構を介して各プレート104に昇降可能に設けられており、クランプロッド103に対して接近・離反可能になっている。クランプロッド103は、各プレート104に支持されている。各クランプロッド102、103は、各プレート104に連結された連結部材105を介して連結ロッド110に連結されている。
このようなトーション試験機を用いたトーション試験においては、シューズSの踵領域を昇降ロッド101によりベース部100に固定した状態で、駆動モータにより連結ロッド110をいずれかの向きに回転させることにより、シューズSを内旋または外旋させ、そのときの捩りモーメントをロードセルにより測定するようにしている。図9および図10に示すものでは、シューズSとして左足用のシューズを用いており、図10中の矢印aで示す回転方向が内旋方向であり、矢印bで示す回転方向が外旋方向である。ここでは、いずれの方向についても、捩り角を20°とした場合の捩りモーメントを測定した。また、各クランプロッド102、103によるシューズSのクランプ位置は、シューズSの踵後端から足長Lの65%の位置(つまりL=0.65Lの位置)と足長Lの80%の位置(つまりL=0.80Lの位置)との2個所の位置に設定し(図1中の一点鎖線L、L参照)、それぞれの位置において捩りモーメントを測定した。
各位置でのトーション試験を内旋および外旋の双方について10回ずつ行ってそれぞれの捩りモーメントを測定するとともに、同様の試験を右足用のシューズについても行い、左右のシューズについて各位置での捩りモーメントの平均値を算出した。また、同様の試験を2足のシューズについて行って(つまりサンプル数は2足)、2足のシューズの各位置での捩りモーメントの平均値を算出した。図11(65%位置固定)および図12(80%位置固定)中には、このような捩りモーメントの平均値が記入されている。同様の試験を従来品についても行った。
踵後端から0.65Lの位置でクランプした場合には、本実施例品および従来品1〜4の内旋時および外旋時の捩りモーメント(平均値)は、図11に示すような値になっており、内旋時および外旋時の各捩りモーメントの差をとると、本実施例品の場合が最も差が大きくなった。同様に、踵後端から0.80Lの位置でクランプした場合には、本実施例品および従来品1〜4の内旋時および外旋時の捩りモーメント(平均値)は、図12に示すような値になっており、内旋時および外旋時の各捩りモーメントの差をとると、本実施例品の場合が最も差が大きくなった。
これらのことより、本実施例によるソール構造体1においては、内旋時の捩り剛性が外旋時の捩り剛性より小さく、しかもその差が大きくなっている。すなわち、ソール構造体1は内旋が起こりやすく、外旋が起こりにくくなっている。
このような本実施例によれば、アウトソール3の第1の溝22が、足の拇指球部領域TEと子指球部領域HEの間を通り、内甲側端から外甲側端に向かって実質的に斜め前方に延びているので、スイング時の蹴り足の内旋の際に蹴り足の拇指球部が接地した状態で後足部および子指球部が離地しようとしたとき、後足部および子指球部の上方への変形を第1の溝22に沿ってスムーズに行うことができ、これにより、蹴り足の動作を阻害することなく、蹴り足の内旋を促進でき、その結果、スムーズな体重移動を実現できるようになる。しかも、本実施例では、第1の溝22が内甲側端および外甲側端に開口しているので、後足部および子指球部の上方への変形をよりスムーズに行える。さらに、本実施例では、第1の溝22によってアウトソール3が分断されるとともに、分断された各アウトソールが軟質弾性部材製のミッドソール2を介して連結されているので、後足部および子指球部の上方への変形を一層スムーズに行えるようになる。
さらに、本実施例によれば、第1の溝22が内甲側端から外甲側端に向かって実質的に斜め前方に延びていることにより、スイング時に軸足が外旋を起こそうとして軸足の拇指球部を含む内甲側領域が上方に変形しようとした場合でも、そのような変形を起こしやすい方向に第1の溝22が配設されていないので、軸足の外旋を防止して軸足の捲れを防止でき、その結果、スイングを安定して行えるようになる。
また、本実施例では、第1の溝22の外甲側端の位置が内甲側端の位置よりも前方に配置されているので、スイング時の蹴り足の内旋をよりスムーズに行えるようになるとともに、軸足の外旋をより効果的に防止できるようになる。
本実施例では、ソール構造体1の内旋時の捩り剛性が外旋時の捩り剛性よりも小さくなっているので、スイング時の蹴り足の内旋をよりスムーズに行えるようになるとともに、軸足の外旋をより効果的に防止できる。
本実施例では、アウトソール3が第1の溝22の前方に第2の溝23を有しており、第2の溝23が、内甲側端および外甲側端に開口しかつ内甲側端から外甲側端に向かって実質的に斜め前方に延びており、第2の溝23によって当該アウトソール3が分断されるとともに、分断された各アウトソールがミッドソール2を介して連結されているので、スイング時の蹴り足の内旋の際には、後足部および子指球部の上方への変形が第1の溝22に沿って行われるとともに、第1の溝22の前方の第2の溝23に沿っても行われるので、蹴り足の内旋を段階的によりスムーズに行えるようになる。
また、第2の溝23に関しても、第1の溝22と同様に、内甲側端および外甲側端に開口しており、さらに第2の溝23によって分断された各アウトソールが軟質弾性部材製のミッドソール2を介して連結されているので、後足部および子指球部の上方への変形をより一層スムーズに行えるようになる。その一方、第2の溝23についても、内甲側端から外甲側端に向かって実質的に斜め前方に延びており、スイング時の軸足の外旋を起こしやすい方向に配設されていないので、第2の溝23を設けたことでスイング時の軸足の外旋が助長されることはなく、第1の溝22と同様に、軸足の外旋を防止して軸足の捲れを防止できる。
以上、本発明に好適な実施例について説明したが、本発明の適用はこれに限定されるものではなく、本発明には種々の変形例が含まれる。以下に変形例のいくつかの例を挙げておく。なお、変形例を示す図面において、前記実施例と同一符号は同一または相当部分を示している。また、以下の各図においては、第1、第2の溝22、23を太線で模式的に表している。
<第1の変形例>
前記実施例では、第1および第2の溝22、23が概略S字状になだらかに湾曲している例を示したが(図1、図7参照)、本発明の適用はこれに限定されない。第1、第2の溝22、23は、図13に示すように、なだらかに湾曲していなくてもよい。同図に示すものでは、各溝22、23がそれぞれ3本の直線状の溝部分を概略Z字状に連結して構成されている。あるいは、第1、第2の溝22、23のうちのいずれか一方が概略S字状になだらかに湾曲して配設され、他方が概略Z字状に配設されていてもよい。
<第2の変形例>
前記実施例では、第1および第2の溝22、23が概略S字状に配設され(図1、図7参照)、前記第1の変形例では、第1および第2の溝22、23が概略Z字状に配設された例を示したが(図13参照)、本発明の適用はこれらに限定されない。第1、第2の溝22、23は、図14に示すように、各内甲側端22M、23Mから各外甲側端22L、23Lに向かっていずれも直線状に配設されていてもよく、その場合に、各溝22、23が互いに平行に配設されていてもよい。あるいは、第1、第2の溝22、23のうちのいずれか一方が直線状に配設され、他方が概略S字状または概略Z字状に配設されていてもよい。
<第3の変形例>
前記実施例では、第1および第2の溝22、23が概略S字状になだらかに湾曲している例を示したが(図1、図7参照)、本発明の適用はこれに限定されない。第1、第2の溝22、23は、変曲点のない単純な曲線から構成されていてもよく、あるいは、一つのみならず複数の変曲点を有する曲線(たとえば波状の曲線等)から構成されていてもよい。
<第4の変形例>
前記実施例および前記第1ないし第3の変形例では、第1の溝22および第2の溝23の2本の溝が設けられた例を示したが(図1、図7、図13、図14参照)、本発明の適用はこれに限定されず、図15ないし図17に示すように、1本の溝のみが設けられたものでもよい。
図15に示すものでは、概略Z字状の第1の溝22のみが設けられ、図16に示すものでは、直線状の第1の溝22のみが設けられ、図17に示すものでは、前後方向に延設された概略Z字状の第1の溝22’が設けられている。別の言い方をすれば、図15に示すものでは、図13に示す第1の変形例において第1の溝22のみが設けられており、図16に示すものでは、図14に示す第2の変形例において第1の溝22のみが設けられており、図17に示すものでは、図13に示す第1の変形例において、内甲側領域では第1の溝22のみが設けられかつ外甲側領域では第2の溝23のみが設けられるとともに、これらの溝22、23が斜め前方に延びる直線状の溝で連結されることにより、全体として第1の溝22’のみが設けられている。
<第5の変形例>
前記実施例および前記第1ないし第3の変形例では、第1の溝22および第2の溝23の2本の溝が設けられた例を示したが(図1、図7、図13、図14参照)、本発明の適用はこれに限定されず、さらに第3の溝が設けられていてもよく、あるいは4本以上の溝が設けられていてもよい。
<第6の変形例>
前記実施例では、第1および第2の溝22、23の横断面形状に関し、内甲側端および外甲側端では概略矩形状または概略台形状の横断面形状を有し(図2、図3参照)、幅方向中央領域では半円状の横断面形状を有している例を示したが(図5参照)、各溝22、23の断面形状は任意の形状を採用し得る。各溝22、23の深さについても、ミッドソール2の厚みに応じた任意の深さを採用し得る。
<第7の変形例>
前記実施例では、第1および第2の溝22、23の幅に関し、内甲側端から外甲側端にかけての全経路にわたって略一定に形成された例を示したが(図1、図7参照)、溝幅は経路の途中で変化してもよい。また、溝幅の寸法としては、たとえば5〜12mmが採用されるが、これに限定されるものではない。
<第8の変形例>
前記実施例では、ソール構造体1がクリーツ(スパイク)を有するスパイクシューズを例にとって説明したが、本発明はソール構造体がクリーツを有しないスパイクレスシューズにも同様に適用可能である。
<その他の変形例>
上述した実施例および各変形例はあらゆる点で本発明の単なる例示としてのみみなされるべきものであって、限定的なものではない。本発明が関連する分野の当業者は、本明細書中に明示の記載はなくても、上述の教示内容を考慮するとき、本発明の精神および本質的な特徴部分から外れることなく、本発明の原理を採用する種々の変形例やその他の実施例を構築し得る。
以上のように、本発明は、ゴルフシューズのソール構造体に有用である。
1: ソール構造体

2: ミッドソール
22: 第1の溝
22M: 内甲側端
22L: 外甲側端
23: 第2の溝
23M: 内甲側端
23L: 外甲側端

3: アウトソール

40〜46: クリーツ取付部

TE: 拇指球部領域
HE: 子指球部領域
ST: 載距突起
DP: 第5趾末節骨
: 前後方向中心線

S: ゴルフシューズ
特開2001−224404号公報(段落[0017]、[0021]、[0023]および[0024]、ならびに図1参照)
本発明に係るゴルフシューズのソール構造体は、軟質弾性部材から構成されたミッドソールと、ミッドソールの下側に配置されかつ前記軟質弾性部材よりも高硬度の硬質弾性部材から構成されたアウトソールとを備えている。アウトソールは、着用者の足の拇指球部領域と子指球部領域の間を通りかつ内甲側から外甲側に向かって実質的に斜め前方に延びる第1の溝と、第1の溝の前方に配置されかつ内甲側から外甲側に向かって実質的に斜め前方に延びる第2の溝とを有し、第1および第2の溝によってアウトソールがそれぞれ前後方向に分断されかつ分断された各アウトソールがミッドソールを介して互いに連結されており、第1および第2の溝が、内甲側に配置されかつ内甲側端に開口する内甲側溝部と、内甲側溝部よりも前方において外甲側に配置されかつ内甲側端よりも前方の外甲側端に開口する外甲側溝部と、内甲側溝部および外甲側溝部の間の中央側に配置されかつこれらの溝部を連結する中央側溝部とをそれぞれ有しており、内甲側溝部が足の第1および第2中足趾節関節と交差する方向に沿って延びるとともに、中央側溝部が内甲側溝部および外甲側溝部よりもソール前後方向により傾斜して配設されている(請求項1参照)。
本発明によれば、アウトソールの第1の溝が、足の拇指球部領域と子指球部領域の間を通り、内甲側端からその前方の外甲側端に向かって実質的に斜め前方に延びているので、スイング時の蹴り足の内旋の際に蹴り足の拇指球部が接地した状態で後足部および子指球部が離地しようとしたとき、後足部および子指球部の上方への変形を第1の溝に沿ってスムーズに行うことができ、これにより、蹴り足の動作を阻害することなく、蹴り足の内旋を促進でき、その結果、スムーズな体重移動を実現できるようになる。しかも、本発明では、第1の溝が内甲側端および外甲側端に開口しているので、後足部および子指球部の上方への変形をよりスムーズに行える。さらに、本発明では、第1の溝によってアウトソールが分断されるとともに、分断された各アウトソールが軟質弾性部材製のミッドソールを介して連結されているので、後足部および子指球部の上方への変形を一層スムーズに行えるようになる。
また、本発明によれば、第1の溝が内甲側端から外甲側端に向かって実質的に斜め前方に延びていることにより、スイング時に軸足が外旋を起こそうとして軸足の拇指球部を含む内甲側領域が上方に変形しようとした場合でも、そのような変形を起こしやすい方向に第1の溝が配設されていないので、軸足の外旋を防止して軸足の捲れを防止でき、その結果、スイングを安定して行えるようになる。しかも、本発明によれば、第1の溝の外甲側端の位置が内甲側端の位置よりも前方に配置されているので、スイング時の蹴り足の内旋をよりスムーズに行えるようになるとともに、軸足の外旋をより効果的に防止できるようになる。
さらに、本発明によれば、スイング時の蹴り足の内旋の際には、後足部および子指球部の上方への変形が第1の溝に沿って行われるとともに、第1の溝の前方の第2の溝に沿っても行われるので、蹴り足の内旋を段階的によりスムーズに行えるようになる。また、第2の溝に関しても、第1の溝と同様に、内甲側端および外甲側端に開口しており、さらに第2の溝によって分断された各アウトソールが軟質弾性部材製のミッドソールを介して連結されているので、後足部および子指球部の上方への変形をより一層スムーズに行えるようになる。その一方、第2の溝についても、内甲側端からその前方の外甲側端に向かって実質的に斜め前方に延びており、スイング時の軸足の外旋を起こしやすい方向に配設されていないので、第2の溝を設けたことでスイング時の軸足の外旋が助長されることはなく、第1の溝と同様に、軸足の外旋を防止して軸足の捲れを防止できる。また、第2の溝の外甲側端の位置が内甲側端の位置よりも前方に配置されているので、スイング時の蹴り足の内旋をよりスムーズに行えるようになるとともに、軸足の外旋をより効果的に防止できるようになる。
本発明では、第1および第2の溝の少なくともいずれか一方が概略S字状に湾曲しつつ配設されている(請求項2参照)。
本発明では、第1および第2の溝の少なくともいずれか一方が概略逆Z字状に屈曲しつつ配設されている(請求項3参照)。
本発明では、第1の溝の内甲側溝部の内甲側端の位置が、足の踵骨の載距突起に対応する位置から拇指球部領域の後側周縁部に対応する位置までの領域内に配置されており、第1の溝の外甲側溝部の外甲側端の位置が、子指球部領域の前側周縁部に対応する位置から第1趾末節骨の先端位置と同じ前後方向位置に至る領域内に配置されている(請求項参照)。
本発明では、ソール構造体の内旋時の捩り剛性が外旋時の捩り剛性よりも小さくなっている(請求項参照)。これにより、スイング時の蹴り足の内旋をよりスムーズに行えるようになるとともに、軸足の外旋をより効果的に防止できる。
本発明では、アウトソールが、拇指球部領域に対応する位置および子指球部領域に対応する位置にそれぞれクリーツを有している(請求項参照)。
本発明では、ミッドソールが、第1および第2の溝にそれぞれ対応する溝を有しており、これらの溝が一対の側壁部をそれぞれ有するとともに、各側壁部が第1および第2の溝に挿入されている(請求項7参照)。
以上のように、本発明に係るゴルフシューズのソール構造体によれば、足の拇指球部領域と子指球部領域の間を通りかつ実質的に斜め前方に延びる第1の溝と、その前方に配置されかつ実質的に斜め前方に延びる第2の溝とをアウトソールに設けるようにしたので、スイング時の蹴り足の内旋の際に蹴り足の拇指球部が接地した状態で後足部および子指球部が離地しようとしたとき、後足部および子指球部の上方への変形を第1および第2の溝に沿ってスムーズに行うことができ、これにより、蹴り足の動作を阻害することなく、蹴り足の内旋を促進でき、その結果、スムーズな体重移動を実現できるようになる。しかも、本発明では、第1および第2の溝が内甲側端および外甲側端に開口しているので、後足部および子指球部の上方への変形をよりスムーズに行える。さらに、本発明では、第1および第2の溝によってアウトソールが分断されるとともに、分断された各アウトソールが軟質弾性部材製のミッドソールを介して連結されているので、後足部および子指球部の上方への変形を一層スムーズに行えるようになる。また、本発明では、第1および第2の溝が内甲側端から外甲側端に向かって実質的に斜め前方に延びているので、スイング時に軸足の外旋を防止して軸足の捲れを防止でき、その結果、スイングを安定して行えるようになる。

Claims (8)

  1. ゴルフシューズのソール構造体であって、
    軟質弾性部材から構成されたミッドソールと、
    前記ミッドソールの下側に配置され、前記軟質弾性部材よりも高硬度の硬質弾性部材から構成されたアウトソールとを備え、
    前記アウトソールは、着用者の足の拇指球部領域と子指球部領域の間を通りかつ内甲側端および外甲側端に開口するとともに内甲側端から外甲側端に向かって実質的に斜め前方に延びる第1の溝を有しており、前記第1の溝によって当該アウトソールが分断されるとともに、分断された各アウトソールが前記ミッドソールを介して連結されている、
    ことを特徴とするゴルフシューズのソール構造体。
  2. 請求項1において、
    前記第1の溝の外甲側端の位置が内甲側端の位置よりも前方に配置されている、
    ことを特徴とするゴルフシューズのソール構造体。
  3. 請求項1において、
    前記第1の溝が、前記拇指球部領域および前記子指球部領域の間で、当該ソール構造体の前後方向中心線に対して傾斜して配設されている、
    ことを特徴とするゴルフシューズのソール構造体。
  4. 請求項1において、
    前記第1の溝が概略S字状に配設されている、
    ことを特徴とするゴルフシューズのソール構造体。
  5. 請求項1において、
    前記第1の溝の内甲側端の位置が、足の踵骨の載距突起に対応する位置から拇指球部領域の後側周縁部に対応する位置までの領域内に配置されており、前記第1の溝の外甲側端の位置が、子指球部領域の前側周縁部に対応する位置から第1趾末節骨の先端位置と同じ前後方向位置に至る領域内に配置されている、
    ことを特徴とするゴルフシューズのソール構造体。
  6. 請求項1において、
    当該ソール構造体の内旋時の捩り剛性が外旋時の捩り剛性よりも小さくなっている、
    ことを特徴とするゴルフシューズのソール構造体。
  7. 請求項1において、
    前記アウトソールが、拇指球部領域に対応する位置および子指球部領域に対応する位置にそれぞれクリーツを有している、
    ことを特徴とするゴルフシューズのソール構造体。
  8. 請求項1において、
    前記アウトソールは、前記第1の溝の前方に第2の溝を有しており、前記第2の溝が、内甲側端および外甲側端に開口するとともに内甲側端から外甲側端に向かって実質的に斜め前方に延びており、前記第2の溝によって当該アウトソールが分断されるとともに、分断された各アウトソールが前記ミッドソールを介して連結されている、
    ことを特徴とするゴルフシューズのソール構造体。
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