JP2016207005A - 力覚提示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ユーザの両手に力覚を与えるウェアラブルな力覚提示装置を提供する。
【解決手段】右手用のエンドエフェクタ1Rの4つのワイヤ接地点PAR、PBR、PCR、PDRとフレームF1R、F2Rに設けられたロータリエンコーダ付DCモータM1R、M2R、…、M8Rとの間にワイヤW1R、W2R、…、W8Rが設けられている。左手用のエンドエフェクタ1Lの4つのワイヤ接地点PAL、PBL、PCL、PDLとフレームF1L、F2Lに設けられたロータリエンコーダ付DCモータM1L、M2L、…、M8Lとの間にワイヤW1L、W2L、…、W8Lが設けられている。ユーザ1の頭部にはHMD2が装着される。エンドエフェクタ1R、1Lのロータリエンコーダ付DCモータM1R、M2R、…、M8R;M1L、M2L、…、M8L及びHMD2はユーザ1の背に設けられた背負子3の中に設けられたDCモータコントローラ4に接続されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は手首に対するウェアラブルな力覚提示装置に関する。
近年、頭部搭載型ディスプレイ(HMD)の発達によりバーチャルリアリティ(VR)空間の映像を目の前に映し出すことによりあたかもVR空間の中にいるかのような感覚をもたらすことができるようになった。つまり、HMDは人間の頭に装着して使用するウェアラブルな視覚機器であり、外界の情報を遮断してVR空間の映像のみを映し出し、外の情報をみることなくVR空間に没入することができる。
VR空間を実世界のように感じる体験を実現するためには、VR空間内の仮想物体に触る、仮想物体の重さを感じるといった力覚を提示する力覚提示装置(ハプティックインタフェイス)が必要である。これにより、視覚、力覚の2つの感覚を利用してVR空間に入り込み、VR空間に存在する仮想物体を直感的に操作しかつ感じ取ることができる。
図25は第1の従来の力覚提示装置を示す(参照:特許文献1)。図25においては、グリップ101を中心とした立方格子状にロータリエンコーダ付DCモータ102−1、102−2、…、102−8及びこれらに直結したプーリ(図示せず)を設け、ロータリエンコーダ付DCモータ102−1、102−2、…、102−8を結合するようにフレーム103−1、103−2、…、103−12を設ける。グリップ101の4つのワイヤ接地点PA、PB、PC、PD(PA、PC、PDのみ図示)とロータリエンコーダ付DCモータ102−1、102−2、…、102−8に直結したプーリとの間にワイヤ104−1、104−2、…、104−8を設ける。ロータリエンコーダ付DCモータ102−1、102−2、…、102−8は各ワイヤ104−1、104−2、…、104−8のワイヤ長を計測すると共に各ワイヤ104−1、104−2、…、104−8の張力を調整する。これにより、グリップ101を把持した手首にVR空間内の仮想物体の並進3軸、回転3軸の6自由度の力を与えることができる。
図26は第2の従来の力覚提示装置を示し、(A)は模式図、(B)は操作状態の概観斜視図である(参照:特許文献2)。図26の(A)においては、リング状グリップ201の上方側にガイドプーリ202−1、202−2、202−3、202−4を設け、リング状グリップ201の下方側にロータリエンコーダ付モータに直結したプーリ203−1、203−2、…、203−8を設けている。リング状グリップ201の内側の4つのワイヤ接地点PA、PB、PC、PDから、ワイヤ204−1、204−2、…、204−8が直接またはガイドプーリ202−1、202−2、202−3、202−4を介してプーリ203−1、203−2、…、203−8に接続されている。たとえば、ワイヤ接地点PAからのワイヤ204−1、204−2はプーリ203−1、203−5に直接巻回され、ワイヤ接地点PBからのワイヤ204−3、204−4はガイドプーリ202−1、202−2を介してプーリ203−8、203−3に巻回される。これにより、リング状グリップ201を把持した手首にVR空間内の仮想物体の並進3軸、回転3軸の6自由度の力を与える。また、ワイヤ204−1、204−2、204−3、204−4がリング状グリップ201の内側を通過するので、図26の(B)に示すごとく、図25の従来の力覚提示装置に比較して装置全体を約30%小型化できる。
特開2001−282448号公報 特開2012−256201号公報
しかしながら、上述の第1、第2の従来の力覚提示装置のいずれにおいても、VR空間内の仮想物体を指先でつまむという指先のみによる動作しか実現できない。従って、ユーザの両手に力覚を与えるウェアラブルな力覚提示装置を実現できないという課題がある。
上述の課題を解決するために、本発明に係る力覚提示装置は、後側結合フレームによって対称的に結合された右手用力覚提示ユニット及び左手用力覚提示ユニットを具備し、各力覚提示ユニットは、第1、第2、第3、第4のワイヤ接地点を有するエンドエフェクタと、エンドエフェクタの上方、下方に位置する上方フレーム及び下方フレームと、上方フレームの一方側及び他方側に設けられた第1、第2のモータと、上方フレームの一方側及び他方側に設けられた第3、第4のモータと、下方フレームの一方側及び他方側に設けられた第5、第6のモータと、下方フレームの一方側及び他方側に設けられた第7、第8のモータと、各第1、第2のモータのワイヤ出口と第1のワイヤ接地点との間に接続された第1、第2のワイヤと、各第3、第4のモータのワイヤ出口と第2のワイヤ接地点との間に接続された第3、第4のワイヤと、各第5、第6のモータのワイヤ出口と第3のワイヤ接地点との間に接続された第5、第6のワイヤと、各第7、第8のモータのワイヤ出口と第4のワイヤ接地点との間に接続された第7、第8のワイヤとを具備し、右手用力覚提示ユニットのエンドエフェクタと左手用力覚提示ユニットのエンドエフェクタとを協調して操作できるようにしたものである。
本発明によれば、右手用力覚提示ユニットのエンドエフェクタと左手用力覚提示ユニットのエンドエフェクタとの協調操作によりユーザの両手に力覚を与えることができ、従って、ウェアラブルな力覚提示装置を実現できる。
本発明に係る力覚提示装置の実施の形態を示す全体斜視図である。 図1の力覚提示装置の概略を示し、(A)は正面図及びその写真、(B)は側面図及びその写真である。 図1の右側エンドエフェクタに装着される右手及び背負子を示す写真である。 図1のエンドエフェクタの並進、回転を説明する図である。 図1の力覚提示装置の操作状態を示す図である。 図1のエンドエフェクタのワイヤ接地点の設計手順を説明する図である。 図1のエンドエフェクタの詳細を示し、(A)は斜視図、(B)は上面図、(C)は側面図である。 図7のエンドエフェクタを手に装着した状態を示す写真である。 図1のフレーム上のDCモータ間の距離を計算するための図である。 図1の力覚提示装置のフレームを示す斜視図である。 図10のフレーム上のDCモータ間の距離を説明するための図であり、(A)は上面図、(B)は側面図である。 図11のフレーム上のDCモータ間の距離の場合の全方位から力覚を表現できる力覚表現領域を示し、(A)は上面図、(B)は側面図である。 図11のフレーム上のDCモータ間の距離の場合の力覚を提示できる力覚提示領域を示し、(A)は上面図、(B)は側面図である。 図1のDCモータの位置を説明するための図である。 図14におけるDCモータの位置を示し、(A)は右側DCモータの位置を表す表、(B)は左側DCモータの位置を表す表である。 図1のワイヤ結合を説明するための図である。 図16におけるワイヤ結合を示し、(A)は右側エンドエフェクタとのワイヤ結合を表す表、(B)は左側エンドエフェクタとのワイヤ結合を表す表である。 図1の力覚提示装置の実機を示し、(A)は装着前を示し、(B)は装着後を示す。 評価対象のDCモータ配置を示す表である。 図19の評価対象の位置精度の平均誤差を示す表である。 図19の評価対象の姿勢精度の平均誤差を示す表である。 図19の評価対象の提出力を示し、(A)は並進力を示すグラフ、(B)は最大トルクを示すグラフである。 図19の評価対象の応答性を示すタイミング図である。 図1のエンドエフェクタの変更例を示す斜視図である。 第1の従来の力覚提示装置を示す模式図である。 第2の従来の力覚提示装置を示し、(A)は模式図、(B)は操作状態を示す斜視図である。
図1は本発明に係る力覚提示装置の実施の形態を示す全体斜視図、図2は図1の概略的な図を示し、(A)は正面図及びその写真、(B)は側面図及びその写真である。図1、図2において、エンドエフェクタ1R及びフレームF1R、F2Rよりなる右手用力覚提示ユニットとエンドエフェクタ1L及びフレームF1L、F2Lよりなる左手用力覚提示ユニットとが後側結合フレームFRによって対称的に結合されている。
図1、図2において、図3に示すユーザ1の右手に装着される右手用のエンドエフェクタ1Rの4つのワイヤ接地点(固定点)PAR、PBR、PCR、PDRとフレームF1R、F2Rに設けられたロータリエンコーダ付DCモータM1R、M2R、…、M8R(正確にはこれらに直結したワイヤ出口としてのプーリ)との間にワイヤW1R、W2R、…、W8Rが設けられている。具体的には、エンドエフェクタ1Rのワイヤ接地点PARとロータリエンコーダ付DCモータM1R、M2R(正確には直結したワイヤ出口としてのプーリ)との間にワイヤW1R、W2Rが設けられ、エンドエフェクタ1Rのワイヤ接地点PBRとロータリエンコーダ付DCモータM3R、M4R(正確には直結したワイヤ出口としてのプーリ)との間にワイヤW3R、W4Rが設けられ、エンドエフェクタ1Rのワイヤ接地点PCRとロータリエンコーダ付DCモータM5R、M6R(正確には直結したワイヤ出口としてのプーリ)との間にワイヤW5R、W6Rが設けられ、エンドエフェクタ1Rのワイヤ接地点PDRとロータリエンコーダ付DCモータM7R、M8R(正確には直結したワイヤ出口としてのプーリ)との間にワイヤW7R、W8Rが設けられている。この場合、フレームF1R、F2Rが上方から見て直交している。
同様に、ユーザ1の左手に装着される左手用のエンドエフェクタ1Lの4つのワイヤ接地点PAL、PBL、PCL、PDLとフレームF1L、F2Lに設けられたロータリエンコーダ付DCモータM1L、M2L、…、M8L(正確にはこれらに直結したワイヤ出口としてのプーリ)との間にワイヤW1L、W2L、…、W8Lが設けられている。具体的には、エンドエフェクタ1Lのワイヤ接地点PALとロータリエンコーダ付DCモータM1L、M2L(正確には直結したワイヤ出口としてのプーリ)との間にワイヤW1L、W2Lが設けられ、エンドエフェクタ1Lのワイヤ接地点PBLとロータリエンコーダ付DCモータM3L、M4L(正確には直結したワイヤ出口としてのプーリ)との間にワイヤW3L、W4Lが設けられ、エンドエフェクタ1Lのワイヤ接地点PCLとロータリエンコーダ付DCモータM5L、M6L(正確には直結したワイヤ出口としてのプーリ)との間にワイヤW5L、W6Lが設けられ、エンドエフェクタ1Lのワイヤ接地点PDLとロータリエンコーダ付DCモータM7L、M8L(正確には直結したワイヤ出口としてのプーリ)との間にワイヤW7L、W8Lが設けられている。この場合、フレームF1L、F2Lが上方から見て直交している。
ユーザ1の頭部にはHMD2が装着される。尚、HMD2の代りに仮想映像発生手段としての大型スクリーンを用いてもよい。
エンドエフェクタ1R、1Lのロータリエンコーダ付DCモータM1R、M2R、…、M8R;M1L、M2L、…、M8L及びHMD2はユーザ1の背に設けられた背負子3(参照:図2の(B);図3の(B))の中に設けられたDCモータコントローラ4に接続されている。さらに、HMD2及びDCモータコントローラ4はパソコン5に接続されている。尚、パソコン5も背負子3の中に設けられる。
図1の力覚提示装置の各エンドエフェクタ1R(1L)は、図4に示すごとく、ワイヤW1R〜W8R(W1L〜W8L)によって並進3軸3自由度、回転3軸3自由度の合計6自由度の運動を行う。従って、エンドエフェクタ1Rとエンドエフェクタ1Lとを協調して操作することにより、VR空間内での図5の仮想物体5に対して両手を用いた6自由度の並進、回転操作を実現できる。
次に、エンドエフェクタ1L(1R)のワイヤ接地点PAL、PBL、PCL、PDL(PAR、PBR、PCR、PDR)について設計手順を説明する。
図6に示すごとく、エンドエフェクタ1L(1R)が半径Rの球をなしそのホームポジションに位置し、ワイヤ接地点PAL、PBL、PCL、PDL(PAR、PBR、PCR、PDR)は球の球面に存在すると仮定する。この場合、球の中心から球の表面上のワイヤ接地点PAL、PBL、PCL、PDL(PAR、PBR、PCR、PDR)の位置ベクトルdi(i=1〜4)は次式で与えられる。
ここで、θはワイヤ接地点の位置ベクトルdiのX−Z平面からの角度を表す。θ=42.013°のときに、最小提示力の極値をとることが分った。
θ=42.013°の基で設計した左用エンドエフェクタ1Lのワイヤ接地点PAL、PBL、PCL、PDLを図7に示す。エンドエフェクタ1Lの半径Rが大き過ぎるとエンドエフェクタ1L(1R)の回転力が大きく並進力が小さくなり、半径Rが小さ過ぎるとエンドエフェクタ1L(1R)の並進力が大きく回転力が小さくなる。半径Rは後述のごとくDCモータ間の距離に応じて設定される。たとえば、R=10cmとする。図7においては、ワイヤ接地点PAL、PBLを設けた部材U1を上側に屈曲させ、ワイヤ接地点PCL、PDLを設けた部材U2を下側に屈曲させ、部材U1、U2を結合して直交した十字形とする。これにより、ワイヤ接地点PAL、PBLに固定されたワイヤとワイヤ接地点PCL、PDLに固定されたワイヤとがからまないようにする。また、部材U2側に爪部U3を結合する。爪部U3は、図8に示すごとく、ユーザの手のひらに掛ける形になっており、爪部U3の反対側からベルトU4を回り込ませて固定して手に拘束感を出している。
フレームF1R、F2R(F1L、F2L)等のフレームとしては、力覚提示装置全体をユーザの背中に背負うので、比較的軽量なアルミニウムパイプを用いる。
次に、フレームF1R、F2R(F1L、F2L)の設計手順について説明する。
図9は図1のフレームF1L、F2L上のDCモータM2L(M4L)とDCモータM1L(M3L)との距離及びDCモータM5L(M7L)とDCモータM6L(M8L)との距離を計算するための図である。
ワイヤ接地点PAL(PBL、PCL、PDL)からDCモータMiL(i=1〜8)に向う方向の単位ベクトルφi(i=1〜8)は次式で表される。
エンドエフェクタ1Lの中心OからDCモータMiLのワイヤ出口(プーリ)への位置ベクトルmotorは次式で表される。
ただし、LiはDCモータMiLのワイヤ出口(プーリ)に接続されるワイヤWiLの長さである。
ワイヤ長Liがそれぞれ等しいと仮定すると、ワイヤ出口が同一位置のワイヤW1LのベクトルとワイヤW3Lのベクトルとが交わるとき、
となる。従って、
この結果、DCモータMiLのワイヤ出口(プーリ)の位置ベクトルは次式で表される。
フレームF1L、F2L上のDCモータM2L、M4LとDCモータM1L、M3Lとの間及びDCモータM5L、M7LとDCモータM6L、M8Lとの間の距離を2A’Rとし、Y軸方向のDCモータ間距離を2B’Rとすれば、
と表すことができ、
φ=45°、θ=42.013°
より、 A’:B’=0.743:1 (12)
となる。
また、DCモータ間距離を2A’R、2B’Rから、エンドエフェクタ1L(1R)のワイヤ接地点PAL、PBL、PCL、PDL(PAR、PBR、PCR、PDR)の理想の半径Rを求めることができる。すなわち、DCモータ間距離2A’RをDとすれば、
R=D/2A’ (13)
となり、A’は既知であるので、
R≒0.45D (14)
となる。
このように、フレームF1L、F2L(F1R、F2R)上のDCモータ間の距離は式(12)及び(14)に基づいて設計することができる。
図10は図1の力覚提示装置のフレームF1R、F2R、F1L、F2Lを示す斜視図、図11は図10のフレームF1R、F2R、F1L、F2L上のDCモータ間の距離を説明するための図であり、(A)は上面図、(B)は側面図である。図11においては、フレームF1R、F2R、F1L、F2Lを真上方向に10°だけ傾けてある。これにより、ユーザが力覚提示装置を装着し易くする。図11において、フレームF1R、F2R、F1L、F2L上のDCモータ間の距離は54cmである。尚、図10、図11においては、全体の剛性を維持するために、「エ」字状の前側結合フレームFFが図1のフレームF1R、F2R、F1L、F2Lに対して付加されている。
図12は図11のフレームF1R、F2R、F1L、F2L上のDCモータ間の距離の場合の全方位から力覚を表現できる力覚表現領域を示す。図12に示すように、フレームF1R、F2R、F1L、F2Lが10°上方向に傾いているので、力覚表現領域は38.18cm×38.18cm×72.68cmの立方体が10°傾いた領域となる。
図12においては、ユーザの中心付近である−21.32cm<x<21.32cmの領域は力覚表現領域から外れているが、この領域では、限定された方向の力を表現でき、この結果、外側方向の力を提示することができる。従って、VR空間内の仮想物体を両手で掴んだり回転させたりする動作を実現することができればよいので、−21.32cm<x<21.32cmの領域も力覚提示可能な領域として扱うことができ、従って、図13に示す有効な力覚提示領域を得ることができる。
図14に示すごとく、右側のフレームF1R、F2Rは、右モータの位置座標(x、y、z)において上下で交差し、y軸方向の幅の中点を原点とする。同様に、左側のフレームF1L、F2Lは、左モータの位置座標(x、y、z)において上下で交差し、y軸方向の幅の中点を原点とする。この場合、右側モータの位置の例は図15の(A)に示され、左側モータの位置の例は図15の(B)に示されている。このとき、同一フレームF1R(F2R、F1L、F2L)上のモータ間距離は54cmであり、従って、式(14)からエンドエフェクタ1R(1L)の理想のワイヤ接地点の半径Rは24.3cmとなる。
図16は図1のエンドエフェクタ1R、1Lのワイヤ接地点とDCモータ4の間のワイヤ接続方法を説明する図である。右側のエンドエフェクタ1Rのワイヤ接地点PAR、PBR、PCR、PDRとDCモータとの結合及びエンドエフェクタ1Lのワイヤ接地点PAL、PBL、PCL、PDLとDCモータとの結合は図17に示すごとくである。
図18は図1の力覚提示装置の実機を示し、(A)は装着前を示し、(B)は装着後を示す。ユーザは力覚提示装置をリュックのように背負い、両手にエンドエフェクタを装着する。ユーザの頭部にHMDを装着することにより、VR空間内に没入し、仮想物体を両手で操作する。このときの力覚がエンドエフェクタを介してユーザにフィードバックされ、ユーザが仮想物体を掴んだり動かしたりする感覚を得ることができる。尚、図18においては、前側結合フレームFFは省略されている。
次に、力覚提示装置の評価について説明する。図1の力覚提示装置が左右対称な右手用力覚提示ユニット及び左手用力覚提示ユニットよりなるので、評価対象は左側配置のみとした。このとき、エンドエフェクタ1Lのワイヤ接地点PAL、PBL、PCL、PDLの半径Rが10cm、θ=42.013°とし、モータ配置は図15の(B)と異なる図19に示すごとくした。
始めに、図19の評価対象に対して位置精度の評価を行った。位置精度の計測には手動1軸ステージを用い、基本姿勢で装置の原点に左側エンドエフェクタ1Lを置き、姿勢を変化させることなく、x軸、y軸、z軸に20、50、100mm並進させたときに、取得された位置情報と目標位置との平均誤差が図20に示すごとく得られた。この場合の平均誤差とは5回ずづ同一実験を行って得られたものである。図20において、変化量が大きい程、平均誤差が大きいのは、DCモータのワイヤの巻取りによるプーリの巻太りが生じ、この結果、プーリの半径の増加が起こり、位置推定に最大約9%のずれが生じたものと考えられる。
次に、図19の評価対象に対して姿勢精度の評価を行った。位置精度の計測には1軸回転ステージを用い、装置の原点に左側エンドエフェクタ1Lを置き、位置を変化させることなく、x軸、y軸、z軸の各方向に15°、30°、45°回転させたときに、取得された姿勢情報と目標値との平均誤差が図21に示すごとく得られた。この場合の平均誤差とは5回ずづ同一実験を行って得られたものである。図21において、変化量が大きい程、平均誤差が大きいのは、DCモータのワイヤの巻取りによるプーリの巻太りが生じ、この結果、プーリの半径の増加が起こり、位置推定に最大約6%のずれが生じたものと考えられる。
次に、図19の評価対象に対してエンドエフェクタ1Lの各軸方向に最大でどの程度の力を出すことができるかの最大提示力の評価を行った。最大提示力の計測には静電容量型6軸力覚センサを用い、装置の原点の位置に左側エンドエフェクタ1Lをx軸、y軸、z軸の各軸の傾きを0で固定した状態とし、指定値を提示力が変化しなくなるまで並進力を0.1Nずつ、トルクを0.01Nmずつ上げることにより、最大提示力を計測するために、図22の(A)に示す並進力が得られ、図22の(B)に示すトルクが得られた。
図22の(A)に示すように、最大並進力は、x軸、z軸が4〜6N、y軸が10Nであり、他方、図22の(B)に示すように、最大トルクはx、y、z軸で0.6〜0.8N程度出ることが分かった。y軸とx軸、z軸とで並進力に大きな差が出たが、これはエンドエフェクタ1Lのワイヤ接地点PAL、PBL、PCL、PDLの半径Rが10cmであり、他方、理想のワイヤ接地点半径は式(14)から計算すると、25.875cmであり、これらの差は15cm以上であるので、提示力に偏りが生じ、y軸の力が大きくなってしまったと考えられる。また、y軸は鉛直方向であるので、評価対象で仮想物体を持ち上げるとき、最大で約1kgの重さを感じることができるということが分かった。さらに、x軸とz軸はモータ配置が対称であるのに提示力に差が出たが、これはエンドエフェクタ1Lのワイヤ取り付け用突起部分の形状が一定でないことからエンドエフェクタ1Lの部位による剛性の違いが出てしまい、エンドエフェクタ1Lの力による歪みによって提示力が分散してしまうことが原因として考えられる。
最後に、図19の評価対象に対して力覚提示の応答性の評価を行った。応答性の計測には静電容量型6軸力覚センサを用い、装置の原点の位置に左側エンドエフェクタ1Lを基本姿勢で固定した状態とし、図23に示すx軸方向に1Nの指令値を与えて力覚値の実測値が得られた。
図23に示すように、1Nの指令値を与えてから実測値が指令値に達するまで約6msかかることが分かった。実測値が、指令値1Nのときのx軸並進力の実測値の平均に近づくまで約26msかかった。人が触覚を感じる際に視覚と触覚との差が60msほどの相違があっても違和感なく操作できると考えられ、従って、本発明の力覚提示装置はユーザに力を伝達する際に力の遅延を感じることなく使用できるものと考えられる。
尚、上述の実施の形態において、フレームF1R(F1L)とフレームF2R(F2L)とが上から見て直交しているが、必ずしも直交している必要はない。また、エンドエフェクタ1L(1R)はユーザの手のひらを掛ける形になっているが、図24に示すごとく、ユーザの手によって握る形にしてもよい。図24のエンドエフェクタ1Lにおいては、アルミニウムパイプにより構成される部材U1’、U2’も上方から見て直交した十字形となっており、グリップ部材U3’が中央部材U1’、U2’間に結合されている。従って、ユーザの左手で握る形になっている。この場合、部材U1’、U2’を屈曲させる必要はない。エンドエフェクタ1Rについても同様である。さらに、ワイヤは金属製である必要はなく、繊維製でもよい。
また、本発明は上述の実施の形態の自明の範囲のいかなる変更も適用し得る。
1:ユーザ
1R:右手用エンドエフェクタ
1L:左手用エンドエフェクタ
F1R、F2R、F1L、F2L:フレーム
FR:後側結合フレーム
FF:前側結合フレーム
M1R、M2R、…、M8R;M1L、M2L、…、M8L:ロータリエンコーダ付DCモータ
W1R、W2R、…、W8R;W1L、W2L、…、W8L:ワイヤ
PAR、PBR、PCR、PDR、PAL、PBL、PCL、PDL:ワイヤ接地点
2:頭部搭載型ディスプレイ(HMD)
3:背負子
4:DCモータコントローラ
5:パソコン(PC)
6:仮想物体
101:グリップ
102−1、102−2、…、102−8:ロータリエンコーダ付DCモータ
103−1、103−2、…、103−12:フレーム
104−1、104−2、…、104−8:ワイヤ
201:リング状グリップ
202−1、202−2、202−3、202−4:ガイドプーリ
203−1、203−2、…、203−8:プーリ

Claims (12)

  1. 後側結合フレームによって対称的に結合された右手用力覚提示ユニット及び左手用力覚提示ユニットを具備し、
    前記各力覚提示ユニットは、
    第1、第2、第3、第4のワイヤ接地点を有するエンドエフェクタと、
    前記エンドエフェクタの上方、下方に位置する上方フレーム及び下方フレームと、
    前記上方フレームの一方側及び他方側に設けられた第1、第2のモータと、
    前記上方フレームの前記一方側及び前記他方側に設けられた第3、第4のモータと、
    前記下方フレームの一方側及び他方側に設けられた第5、第6のモータと、
    前記下方フレームの前記一方側及び前記他方側に設けられた第7、第8のモータと、
    前記各第1、第2のモータのワイヤ出口と前記第1のワイヤ接地点との間に接続された第1、第2のワイヤと、
    前記各第3、第4のモータのワイヤ出口と前記第2のワイヤ接地点との間に接続された第3、第4のワイヤと、
    前記各第5、第6のモータのワイヤ出口と前記第3のワイヤ接地点との間に接続された第5、第6のワイヤと、
    前記各第7、第8のモータのワイヤ出口と前記第4のワイヤ接地点との間に接続された第7、第8のワイヤと
    を具備し、
    前記右手用力覚提示ユニットのエンドエフェクタと前記左手用力覚提示ユニットのエンドエフェクタとを協調して操作できるようにした力覚提示装置。
  2. 前記上方フレーム及び前記下方フレームは上方から見て直交する請求項1に記載の力覚提示装置。
  3. 前記第1、第2、第3、第4のワイヤ接地点は前記エンドエフェクタの中心から半径Rの球面に存在する請求項1に記載の力覚提示装置。
  4. 前記エンドエフェクタは、
    前記第1、第2のワイヤ接地点が設けられ、上側に屈曲した第1の部材と、
    前記第3、第4のワイヤ接地点が設けられ、下側に屈曲した第2の部材と、
    爪部と
    を具備し、
    前記第1、第2の部材は結合されて上から見て直交した十字形をなし、前記爪部は前記第2の部材に結合されている請求項1〜3のいずれかに記載の力覚提示装置。
  5. 前記エンドエフェクタは、
    前記第1、第2のワイヤ接地点が設けられた第1の部材と、
    前記第3、第4のワイヤ接地点が設けられた第2の部材と、

    前記第1、第2の部材を結合するグリップ部材と
    を具備し、
    前記第1、第2の部材は結合されて上から見て直交した十字形をなしている請求項1〜3のいずれかに記載の力覚提示装置。
  6. 前記第1のモータと前記第2のモータとの間の距離、前記第3のモータと前記第4のモータとの間の距離、前記第5のモータと前記第6のモータとの間の距離、前記第7のモータと前記第8のモータとの間の距離は等しい請求項1〜5のいずれかに記載の力覚提示装置。
  7. 前記第1、第2、第3、第4のワイヤ接地点は前記エンドエフェクタの中心から半径Rの球面に存在し、
    前記第1のモータと前記第2のモータとの間の距離、前記第3のモータと前記第4のモータとの間の距離、前記第5のモータと前記第6のモータとの間の距離、前記第7のモータと前記第8のモータとの間の距離は等しい距離Dであり、
    前記半径R及び前記距離Dは、
    R≒0.45D
    である請求項1に記載の力覚提示装置。
  8. 前記上方フレーム及び前記下方フレームは上方へ傾いている請求項1〜7のいずれかに記載の力覚提示装置。
  9. 前記右手用力覚提示ユニット及び前記左手用力覚提示ユニットは「エ」字形状の前側結合ユニットによって結合された請求項1〜8のいずれかに記載の力覚提示装置。
  10. さらに、力覚を提示するための仮想物体を表示するディスプレイを具備する請求項1〜8のいずれかに記載の力覚提示装置。
  11. さらに、前記力覚を提示するために前記各第1〜第8のモータを制御するモータコントローラを具備する請求項10に記載の力覚提示装置。
  12. さらに、前記後側結合フレームに固定され、前記ディスプレイ及び前記モータコントローラを収容するための背負子を具備する請求項11に記載の力覚提示装置。

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