JP2016205879A - 走行軌跡生成方法及び走行軌跡生成装置 - Google Patents

走行軌跡生成方法及び走行軌跡生成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 走行体の走行軌跡を、実際の走行にできるだけ忠実に生成することのできる走行軌跡生成方法及び走行軌跡生成装置を提供することにある。
【解決手段】 走行体の幅方向両側にレーザドップラ速度計(LDV)を取付けた走行体を、路面を走行させて、当該LDVからレーザビームを路面に対して鉛直又はほぼ鉛直に照射し続け、その間に路面からの散乱光を両LDVで受光して、走行体の走行速度に比例したドップラ信号を抽出し、当該ドップラ信号に基づいて、予め設定した単位時間ごとに、走行体の走行速度を求め、この走行速度から走行体の蛇行半径と走行距離を単位時間ごとの軌跡として求め、走行中の走行体の単位時間ごとの軌跡を繰り返し求め、それら軌跡を連続して接続することにより走行体の走行軌跡を生成する方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車や鉄道車両等の走行軌跡をレーザドップラ速度計を用いて生成する走行軌跡生成方法及び走行軌跡生成装置に関するものである。
車両の走行軌跡を生成する方法として、走行車両の形状や特性情報から交差点やカーブを曲がる時の軌跡を仮想的に生成する手法や、実車両で実際に走行した軌跡を追跡するGPSを利用する手法、ジャイロセンサで検出した角速度を積分した角度情報を用いて位置情報を推測する手法、複数台のカメラを設置して、当該設置場所での走行軌跡を描く方法など、様々な手法(例えば、特許文献1〜3)が提案されている。
特開2012−123472号公報 特開2007−148615号公報 特開2010−020729号公報
前記手法のうち、走行軌跡を仮想的に生成する手法では、実車両の実際の走行軌跡を追跡しているわけではないため、正確な走行軌跡を生成することはできない。GPSを利用する手法は捕捉した衛星の数により位置精度が変化し、トンネル内やビルの谷間などでは捕捉不能に陥るという難点がある。ジャイロセンサを用いた手法は、ジャイロセンサが高額であるためコスト高となり過ぎることと、積分して得られる位置精度は積算誤差が大きくなる欠点を持っている。複数台のカメラを設置する手法では、走行軌跡を描ける範囲がカメラを設置した場所に限定されるという難点がある。
また、前記各手法で得られる速度精度及び位置精度は0.5km/h及び100mm程度にすぎないうえ、これらは様々な場所で連続して得られる精度ではないため、正確な走行軌跡を描き続けることはできない。
本発明の解決課題は、自動車、電車、その他の車両(これらを以下「走行体」という。)の走行軌跡を、実際の走行にできるだけ忠実に(精度良く)描くことのできる走行軌跡生成方法及び走行軌跡生成装置を提供することにある。
(走行軌跡生成方法)
本発明の走行軌跡生成方法は、走行体の走行軌跡を生成する走行軌跡生成方法であり、走行体の幅方向両側にレーザドップラ速度計(Laser Doppler Velocimeter:以下「LDV」という。)を取付け、その走行体を道路、鉄道軌道等(これらを以下「路面」という。)を走行させて、当該LDVからレーザビームを路面に対して鉛直又はほぼ鉛直に照射し続け、その間に路面からの散乱光を両LDVで受光して、走行体の走行速度に比例したドップラ信号を求め、当該ドップラ信号に基づいて、予め設定した単位時間ごとに、走行体の走行速度を求め、この走行速度から走行体の蛇行半径と走行距離を単位時間ごとの軌跡として求め、走行中の走行体の単位時間ごとの軌跡を繰り返し求め、それら軌跡を連続して接続することにより走行体の走行軌跡を生成するようにした方法である。この場合、両LDVで受光した散乱光を同期して処理して、走行体の走行速度を求めることができる。走行軌跡はモニタ画面に表示あるいは紙面に印刷することにより目視することができる。
[傾き角補正]
走行体が坂道を走行する場合は、走行体が傾くため水平な路面を走行している場合よりも、走行体の前部又は後部が路面と接近したり離れたりする(距離が変動する)。この距離変動が生ずると、走行体に取り付けたLDVと路面との間に傾き角が生じる。傾き角は走行体の走行速度に影響する(傾き角があると走行速度が小さくなる:遅くなる)ため、走行速度に基づいて走行体の蛇行半径と走行距離(軌跡)を求める本発明の走行軌跡生成方法では、求めた走行軌跡に誤差が生ずる。傾き角は急ブレーキを掛けたことにより走行体が前傾した場合も生じ、前記誤差の一因になる。
本発明では、前記誤差を補正するため、走行体の前方と後方に取り付けた変位センサから路面に対して鉛直又はほぼ鉛直にレーザビームを照射して、前方の変位センサで路面と走行体の前方との距離を、後方の変位センサで路面と走行体の後方との距離を検出し、検出された距離に基づいて、走行体と路面との距離変動に伴って生ずるLDVと路面との間の傾き角の変動に起因する単位時間当たりの軌跡測定誤差を補正し、補正された単位時間当たりの軌跡を連続して接続することにより走行体の走行軌跡を生成するようにすることもできる。
[焦点深度]
走行体が走行する路面は凹凸している場合もある。凹凸があると、LDVから出射されるレーザビームの到達距離が変動する。LDVはレーザビームの焦点深度が一定であるため、焦点深度の浅いLDVでは、前記到達距離が変動するとレーザビームの焦点が凹凸部からずれて、路面から反射するレーザビームの散乱光の強度が低下して必要な散乱光が得られず、走行体の走行速度の測定精度が低下する。このため、走行速度に基づいて走行体の蛇行半径と走行距離(軌跡)を求める本発明の走行軌跡生成方法では、求めた走行軌跡に誤差が生ずる。本発明では、この誤差をなくすため、焦点深度の深いLDVを使用して、路面に多少の凹凸があっても、路面の凹凸が、LDVから照射されるレーザビームの焦点距離内に収まるようにして、路面から散乱光を確実に得られるようにして、走行軌跡を正確に生成することもできる。
(走行軌跡生成装置)
本発明の走行軌跡生成装置は、路面を走行する走行体の走行軌跡を生成する走行軌跡生成装置であり、LDVが走行体の幅方向両側であって、その幅方向同一線上又はほぼ同一線上に、路面に対して鉛直又はほぼ鉛直に取付けられたLDV付き走行体と、信号処理装置を備え、前記信号処理装置は、LDV付き走行体の走行中に両LDVから路面に対してレーザビームを鉛直又はほぼ鉛直に照射して得られる路面からの散乱光を処理して、走行体の走行速度に比例したドップラ信号を求め、このドップラ信号に基づいて走行体の走行速度を求め、この走行速度から走行体の蛇行半径と走行距離(軌跡)を単位時間ごとに算出することができ、単位時間ごとの軌跡を連続して接続して走行体の走行軌跡を生成することができるものである。
[2ch信号処理器]
前記信号処理装置は、二つのLDVからのLDV速度を同期処理することができる2ch信号処理器を備えたものが望ましい。
[変位センサ付走行軌跡生成装置]
本発明の走行軌跡生成装置は、走行体の前方と後方に変位センサを取り付け、前方の変位センサは路面に鉛直又はほぼ鉛直にレーザビームを照射して、当該路面からの反射光を受光して路面と走行体の前方との距離を、後方の変位センサは路面に鉛直又はほぼ鉛直にレーザビームを照射して当該路面からの反射光を受光して路面と走行体の後方との距離を夫々検出でき、両変位センサの夫々で検出された距離に基づいて、路面に対する走行体の傾き角を補正して走行体の走行速度を補正し、この補正を単位時間ごとに行って単位時間当たりの軌跡を補正し、補正された単位時間当たりの軌跡を連続して接続して走行体の走行軌跡を生成できるようにすることもできる。
[焦点深度の深いLDV付走行軌跡生成装置]
前記LDVには後記する、焦点深度の深い差動型LDVを使用するのが望ましい。その焦点深度は路面の凹凸がLDVから照射されるレーザビームの焦点距離内に収まる深さである。焦点深度の深い差動型LDVを使用することにより、路面に凹凸があってもLDV速度を正確に計測できる。
本発明の走行軌跡生成方法及び走行軌跡生成装置は次の効果がある。
(1)走行体の走行速度が正確に得られることで、走行軌跡を正確に描くことができる。このため、この軌跡を、その走行体の走行挙動、性能評価などに利用したり、既存の地図の補正に利用したりすることがきる。
(2)路面のどの位置を、どのような軌跡で走行したのか、交差点やカーブでの実軌跡や速度変化(加速・減速時などを含む)などから、路面の状態を推測することも可能となる。
(3)LDVを鉄道車両に搭載した場合は、レールの正確な曲率の計測や、車両侵入番線の把握などに利用できる。
(4)非接触、高精度、高分解能、高速で走行体の速度測定が得られることから、路面の周囲状況の影響を受けることなく、正確な走行軌跡を求めることができる。
(a)は本発明の走行軌跡生成方法及び走行軌跡生成装置の平面説明図、(b)は単位時間当たりの走行距離及び蛇行半径(単位時間当たりの軌跡)の説明図。 (a)は本発明の走行軌跡生成方法における傾き角補正方法の説明図、(b)は本発明の走行軌跡生成方法における傾き角補正装置の側面説明図、(c)は走行体の左右への傾き角は軌跡生成の誤差の要因でないことの説明図。 本発明の走行軌跡生成方法の動作説明図。 (a)は本発明の走行軌跡生成装置の正面説明図、(b)は同装置の側面説明図。 一般的な差動型LDVの動作説明図。 LDV装置の一例を示す説明図。 差動型LDVの一例を示す動作説明図。 焦点を二箇所に設けて焦点深度を深くする場合の説明図。 アナモルフィックプリズムを使用して焦点深度を深くする場合の説明図。 焦点を三箇所以上に設けて焦点深度を深くする場合の説明図。 物体に凸面があっても計測可能であることの説明図。 (a)は計測値が計測途中で中断した場合の説明図、(b)は中断したデータを連続データに生成した場合の説明図、(c)は(a)のC部分の説明図。 図12の補間説明図。
本発明の走行軌跡生成方法は、自動車、鉄道車両をはじめとする各種走行体の走行軌跡を生成することができるが、図示した実施例は走行体が自動車の場合である。本発明の走行軌跡生成方法は差動型LDVにより走行体の走行速度を計測し、計測した走行速度に基づいて軌跡を求める方法である。本発明の走行軌跡生成方法の説明に先立って、差動型LDVを用いた速度計測方法の原理を以下に説明する。
[差動型LDVの動作原理]
図5は差動型LDVを用いた速度計測装置の一般的な構成である。図5ではレーザ光源1から出射されるレーザビームをビームスプリッタ2で二方向に分割し、一方のレーザビーム(照射光1)はそのまま直進して走行体が走行する路面4に照射され、他方のレーザビーム(照射光2)はミラー3で直角に反射されて交差角φで路面4に照射される。路面4からの散乱光(二本の照射光1、2に対応した散乱光)が受光素子PDに受光される。二本の散乱光は正負同じ量のドップラシフトを起こす。二本の散乱光を受光素子PDにおいて重ね合わせてドップラ周波数fdを検出する。これが差動型LDVである。散乱光はレンズで集光して受光素子で受光することもできる。
二本の照射光1、2に対応した散乱光のドップラ周波数(受光素子面で受光したドップラ周波数)fd、fdは、
fd=2/λ sin(4/φ)・V・cos(θ−φ/4)・・・(1)
fd=2/λ sin(4/φ)・V・cos(θ+φ/4)・・・(2)
で表される。
λ:レーザ波長
φ:二本のレーザ光のなす角度
V:走行体の移動速度
θ:二本のレーザ光の接線からの傾き角
前記のように、周波数が異なる2種類の散乱光がヘテロダイン検波されて、次のビート周波数fdが検出される。
fd=|fd−fd|=2/λ・V・sin(φ/2)・cosθ・・・(3)
この式からわかるように、走行体の速度Vに比例した周波数が検出される。また、式の中に受光位置の角度成分がないため、受光面に対する位置の制約がなく、路面4からの散乱光をどの位置で受光しても良く、レンズなどで散乱光を集光しても速度を正確に捉えることができる。従って、移動する走行体(例えば自動車)に差動型LDVを取付ければ、走行体が走行する路面4と走行体との相対速度(走行体の走行速度)を計測することができる。
(走行軌跡生成方法の実施形態)
本発明の走行軌跡生成方法は各種の差動型LDVを使用可能であるが、前記動作原理の差動型LDV(以下、単に「LDV」という。)を使用する場合を一例として説明する。本発明の走行軌跡生成方法は前記LDVを、自動車、電車以外の走行体に取付けて使用することもできるが、以下に走行体が自動車の場合であり、その走行体に取付けて使用する場合を一例として説明する。
図1(a)に示すように、LDV(A、B)を走行体10の幅方向両外側(左右外側)の同一又はほぼ同一線上に取り付けておく。LDVのレーザビーム照射面を、走行体10を車両走行路(以下、「路面」と記す。)4に対して鉛直又はほぼ鉛直(以下、単に「鉛直」という。)に取り付ける。この走行体10を、路面4の上を走行させて、走行体10の走行速度(LDV速度)を前記LDV(A、B)の前記動作に基づいて取得する。このLDV速度から走行体10の走行距離と蛇行半径を、予め定めてある単位時間tごとに求める。LDV速度と単位時間tから単位時間当たりの走行距離が求められ、左右両LDVの速度差(左右のLDV(A、B:図1(a))の移動距離の差)と単位時間から、単位時間当たりの蛇行半径が求められる。単位時間ごとに求めた走行距離と蛇行半径は単位時間当たりの軌跡となる。走行体10の軌跡を、前記と同様にして、単位時間tごとに連続して繰り返し求め、得られた単位時間当たりの軌跡を連続して接続することにより、走行体10の走行開始から走行終了までの軌跡(走行軌跡)を求めることができる。
前記走行軌跡は、走行距離のみならず蛇行半径にも基づくため、走行体10が実際に走行したカーブ(円弧)を描く。前記単位時間tは任意に設定することができるが、この実施例では2msとする。走行軌跡をモニタ画面に表示あるいは紙面に印刷することにより走行軌跡を目視することができる。
[LDV速度の取得、単位時間当たりの走行距離と蛇行半径の算出]
前記LDV速度の取得、LDV速度に基づく走行体10の単位時間t当たりの走行距離と蛇行半径は次のようにしての算出することができる。
図1(a)に示すように、車両10の左右に取付けたLDV(A、B)の取付け間隔(取付け幅)をl、走行角速度をωとし、円弧(車両の走行カーブ:蛇行)の中心Oから夫々のLDV(A、B)までの距離(半径)をrA、とすれば、
=r・ω(m/s)・・・(4)
=(r−l)・ω(m/s)・・・(5)
前記(4)(5)式より、
/V=r/(r−l)
ω=V/r
・V−r・V=V
=Vl/(V−V)・・・(6)
が求められる。
LDVから得られるV、Vは、高速演算処理により、単位時間2msの更新レートで出力することができ、2ms間の平均速度がV、Vとなっている。したがって2msで走行した円弧を描くことができる。その時の原点P(図1(b))から、単位時間中に走行した位置の座標X、Yを求めることができる。このとき、走行角φ(rad)も得られる。走行角φ(rad)は次式により求めることができる。
ω=φ/t (t=2ms)
φ=ωt=(V/r)・t
X=rsinφ
=rsin((V/r)・0.002)
Y=r−rcosφ
=r−rcos((V/r)・0.002)
前記X、Yを、次の単位時間当たりに取得するデータの原点として演算し、描画し続ければ(繰り返せば)、LDV(A)を取り付けた位置(図1(a))の走行軌跡を生成することができる。必要であれば、車両の中心位置r−l/2点での軌跡にしてもよい。
上記のように計測することにより、走行体10の左右に取り付けたLDV(A、B)により、左右の直進方向の対路面速度を非接触で正確かつ高分解能、高速で測定して、走行体10の走行軌跡を描くことが可能になる。現在、本件出願人により実用化されているLDVは0.001km/hの分解能で2msの更新レートをもって測定することができ、測定精度は0.05%以下の繰り返し誤差である。l=1.5m(車両幅)とし、0.1%の速度差で走行した場合を計算すると、
=60.000=16.6667(m/s)
=60.060=16.6833(m/s)
前記(6)式より、
60km/hの2msでの走行距離は33.3mm
=V・l/(V−V
=16.6667×1.5/(16.6667−16.6833)
=25/0.0166≒1503m
となり、1503mの半径で、円弧の長さ33.3mmを描く能力を持っていることになる(φ=22.2μrad≒0.5秒)。
[傾き角θの補正方法]
路面は平坦地だけでなく坂道もある。車両が坂道を走行するとLDVと路面とに相対的な傾き角θが生ずる(図2(a))。車両の傾き角θは坂道以外の原因、例えば、急ブレーキかけたときの車両の上下動によっても生ずる。傾き角θがある場合の車両走行速度V’は次式で求められることから、速度V’はcosθだけ小さく測定されてしまう。本発明の走行軌跡生成方法において生成精度を向上させるためには、路面4に対するLDVの傾き角θを補正する必要がある。補正式は次式になる。
V’=V・cosθ
したがって、路面に対するLDVの傾き角θ(図2(a))を測定し、単位時間2msレートで測定される速度値を補正して前記誤差を補正する必要がある。前記傾き角θは図2(b)のように走行体10の前後に変位計11、12を間隔Lで取り付け、変位計11、12から路面4に対して鉛直にレーザビームを照射して路面4までの距離l、lを計測し、次式で求めることができる。
tanθ=|l−l|/L
θ=tan−1|l−l|/L
このθより、cosθを求め、このcosθにより、前記左右のLDV(図1(a)(b))で測定された左右のLDV(A、B)のLDV速度V’、V’を割り、正しいLDV速度V、Vを求めて補正をする。
=V’/cosθ
=V’/cosθ
前記傾き角θ(図2(b))は走行体10の前後の傾きである。この場合、LDVからのレーザビーム照射位置が路面4で変化するが、左右のLDV間の取付け幅l(図2(c))は路面10の水平位置での長さであり、走行体10の左右の傾き(図2(c))は、走行方向に対する傾きではないため軌跡生成の誤差原因にはならない。
(走行軌跡生成装置の実施形態1)
本発明の走行軌跡生成装置の一例を、自動車にLDVを取り付けた場合を一例として説明する。
図1(a)、図4(a)に示すように、走行体10の車幅方向左右対向位置に取り付けたLDV(A、B)と信号処理装置を備える。信号処理装置は2ch信号処理器13(図3)とコンピュータ(PC)14(図3)を備えている。LDV(A、B)は図4(a)に示すように、そのレーザビーム照射面を路面4に対して鉛直に取り付けてある。2ch信号処理器13は両LDVからの速度情報を含むドップラ周波数を演算し、走行体10の速度を求めることができる。このとき、2chの演算(両LDVからの信号の演算)が同じタイミングで行われるように同期させる。
(走行軌跡生成装置の実施形態2)
本発明の走行軌跡生成装置では、前記傾き角θ(図2(b))を補正するために、図4(b)に示すように、走行体10の前後に変位センサ11、12を取付け、変位量演算器15を設ける。これら変位センサ11、12から得られた路面4までの高さl、l(図4(b))を変位量演算器15で演算処理して求め、求められた高さl、lを2ch信号処理器13で同期処理し、その処理データV’、V’、l、lを同時にPC14(図3)に取り込む。これらのデータと次式に基づいて走行体10の前後の傾き角θを求め、V’、V’を補正したあと、走行体10の蛇行半径r及び走行角φから座標X、Yを求める。
θ=tan−1|l−l|/L
=V’/cosθ
=V’/cosθ
r=(r+r)/2
V=(V+V)/2
r:走行体の中心位置での蛇行半径
V:走行体の中心位置での速度
X=rsinφ=rsin(V/r・t)
Y=r−rcosφ=r−rcos(V/r・t)
t:データ更新サイクル2ms(0.002sec)
[LDVの焦点深度]
路面4は凹凸している箇所もある。差動型LDVは焦点を結ぶ構成であるため、路面4に照射されるレーザ光の焦点が差動型LDVの受光素子の測定許容範囲内の焦点深度でなければ(焦点深度が深くなければ)正確な計測ができない。走行体10の走行速度に基づいて走行体10の蛇行半径と走行距離(軌跡)を求める本発明の走行軌跡生成方法では、求めた走行軌跡に誤差が生ずる。この誤差を補正するため、本発明では、焦点深度の深いLDVを使用して、路面に多少の凹凸があっても、走行軌跡を正確に生成できるようにすることもできる。ここで、焦点深度が深いとは、例えば、安定的に200mm以上をいう。焦点深度の深いLDVとしては、例えば本件出願人が先に開発した特願2012−142161「鉄道車両速度計測方法及びその計測装置」がある。
[焦点深度の大きなLDV1:図6]
前記特許出願に係る焦点深度の大きなLDVの一例を図6に示す。このLDVは、レーザ光源1、コリメータレンズ32、周波数シフト素子(例えば、AOM)33、偏光ビームスプリッタ(PBS)34、λ/2波長板35、無偏光ビームスプリッタ(NPBS)36、ミラー37、レンズ38、受光素子(APD)39、増幅器40を備えた差動型LDVである。
図6のレーザ光源1から出射されるレーザビームは、コリメータレンズ32で平行ビームになる様に調整される(横方向のみ平行にする)。このレーザビームがAOM33に入射され、このAOM33にfm信号(例えば、40MHz)を加えて、入射されたレーザビームの周波数を、例えば、40MHzシフトさせ、且つ、ある角度だけ回折した1次回折光と、そのまま通過する0次光が出射する。AOM33の材料にTeO(二酸化テルル)や、PbMoO(モリブデン酸鉛)の様な光学結晶を用いた音響光学素子を用いると、1次回折光と0次光の偏波面が変わる(P偏光とS偏光になる)。この出射光が偏光ビームスプリッタ34に入射されてP偏光ビームとS偏光ビームに二分される。
P偏光ビームはそのまま透過側に直進して車両が走行する路面4に照射される。S偏光ビームは無偏光ビームスプリッタ36で偏光ビームSとSに二分され、そのビームスプリッタ36から直角方向に出射される偏光ビームSと、ビームスプリッタ36を透過して直進してミラー37で反射される偏光ビームSが、P偏光ビームと交差角φ、φで路面4に照射される。この場合、夫々のビームを干渉させる(偏波の波面を揃える)ために、P偏光ビームにλ/2波長板35を入れて偏波面を合わせる(揃える)。また、P偏光ビームの軸上の2箇所で交差する(焦点を結ぶ)ようにする。
[図6の信号処理部の動作]
路面4からの散乱光(2本の照射光に対応した散乱光)が受光レンズ38等の光学系で集光されて受光素子39に受光される。この2本の散乱光は正負同じ量のドップラシフトを起こし、受光素子39において重ね合わされてドップラ周波数が検出される。
受光素子39で検出されたドップラ周波数fd、fdは前記(1)、(2)式のようになり、AOM33の駆動周波数fmを中心に走行体10の速度Vに比例した周波数が検出される。従って、図6に示す差動型LDVを走行体10に取付ければ、路面4と走行中の走行体10との相対速度(走行体の走行速度)を計測することができる。
図6では、AOM33でfmだけ周波数シフトされているため、ドップラ周波数fdは、
fd=fm±2/λ・V・sin(φ/2)
=fm±K・V・・・(7)
(K=2/λ・sin(φ/2))
となる。
式(7)より、ドップラ周波数fdはAOM33の駆動周波数fmを中心に走行体10の走行速度Vに比例した周波数が検出される。このため、ある時間におけるドップラ周波数の波数(パルス数)を積算すれば、その時間における走行体10の移動距離を求めることができる。前記パルス間隔はビ−ム交差角φとレーザ光の波長λとにより定まる。
式(7)の中には受光位置の角度成分がないため、ドップラ周波数fdには受光素子9の受光面に対する位置の制約がなく、どの位置で受光しても、また、レンズ38(図6)で集光しても速度を正確に捉えることができる。
ここで得られたドップラ周波数fdは40MHzを中心にした信号であるが、車両速度Vによるドップラ周波数の変化はその1/10程度の±4MHzであることと、以降の演算処理周波数の使い易さから、40MHzを5MHz程度にビートダウンさせるのが望ましい。このためミキサー43(図6)に35MHzを入力する。35MHzのローカル信号は水晶発振器21と、PLL発振器22を用いて作った信号であり、それ以降の動作クロックにも流用する。これにより、クロックによる温度ドリフト等をキャンセルすることができる。
ミキサー43(図6)から出力されたドップラ信号(5±4MHz)は、LPF44で不要高周波成分がカットされ、A/Dコンバータ45でデジタルデータに変換され、デジタル演算器(DSP)46にて高速速度演算が行われる。高速速度演算はドップラ信号が不要なノイズ成分を含んだビート信号であることから、FFT演算を基本とした演算処理で、ドップラ周波数を正しく特定し、前記(7)式より速度を求めることができる。
[周波数シフト素子]
図6のように、照射光の一方にAOM33を入れることで、予めシフトした周波数を零速度とし、この零速度を中心に速度の方向及び零速度の計測を正しく行うことができ、移動距離も正確に求めることができる。AOM33を入れない場合は、V=0のとき、f=0となって移動速度及び移動方向の判別ができない。
[焦点深度の大きなLDV2]
差動型LDVの場合、走行体10の移動方向に対して、図7に示すように、幅Wをもった平行なレーザビームになるようにコリメータレンズ32(図7)で調整することにより、交差角φはレーザ光の交差した長さd(図7)のどの位置においても一定になり、走行体10の移動速度Vを正確に計測することができる。つまり、図7に示すように、路面4に照射するレーザビームが幅Wで平行であれば、dの領域が焦点となって、正確な計測ができる。この差動型LDVでは次のようにしてdの長さ(焦点深度)を広く(深く)してある。
[焦点深度]
焦点深度dは、
d=2cos(φ/2)・W/cos(90−φ)・・・(8)
となり、φが小さくなれば大きくなり、深度を長くすることができる。図7のレーザビームの交差領域(菱型部分)の上下部分はドップラレベルが低下するので、一般的に菱形の全長dの範囲全てを使用することはできず、その70%位が使用限度となる。差動型LDVを走行体10に取り付けた場合、路面4に凹凸があったり、走行体10が傾斜したりすることを考慮すると、少なくとも200mm以上の焦点深度は必要である。
レーザ光源1のビーム幅W(図7)はコリメートビーム(平行光)で通常4〜5mmであることから、焦点深度dを300mm確保するには、W=4mmとして、前記(8)式からφを求めると、φ=1.53°で約1.5°となる。しかし、1.5°は非常に小さな値であり、光学系のわずかな位置ズレで精度が落ちてしまう。(8)式で精度を0.1%程度に入れようとすると、
sin1.5/2=0.013
sin−1(0.013×0.1/100)≒0.0000750°=2.7″
となり、ビームの平行度も2.7″以内の広がり角にしなくてはならず、光学系の調整が非常に難しく、安定性も確保しにくい。
[焦点深度を深くする方法1]
図6において焦点深度を深くするためには,図8のように2つの焦点を持った構成とすることができる。図8では偏光ビームスプリッタ34で2本に分けた照射光の一方のレーザビームを路面4に所定角度で直接照射し、他方のレーザビームを無偏光ビームスプリッタ36で2本に分け、そのうちの一方のレーザビームを路面4に交差角φで照射し、他方のレーザビームをミラー37で反射させて路面4に前記と同じ交差角φ(φ=φ)で照射して、前記双方のレーザビームを二箇所で交差させて二つの焦点領域d1、を作る。焦点領域dは路面4の凸部の近くにし、焦点領域dを路面4の凹部に当たる位置(下方:車両から遠く)にして、路面の凹凸が焦点内に収まる深さの焦点深度にすることができる。
図8のd1、をそれぞれ50mm程度確保し、φ1、φを約5°とすると、(8)式より、W=4として、d=d=92mmとなり、92×0.7=64mmで約60mm程度が測定可能幅となる。φ、φが5°になったことで、上述と同じように(8)式で精度を0.1%程度に入れようとすると、
sin5/2=0.0436
sin−1(0.0436×0.1/100)=0.0025°=9″
となり、φ=1.5°のときの約3倍になることで、光学系の調整・安定性も向上する。
この場合、dとdの間の距離は、測定可能幅を200mm確保し、二つの焦点深度長を60mmとすると、200−60−60=80となる。この場合、d領域は路面4の凸部位置となり、dはそれより下の凹部位置となって、路面4の凹凸いずれかの箇所に必ず焦点が合うことになる。このため、dとdの間に焦点がなくても、d、dのどちらかに合致して計測が行われる。
[焦点深度を深くする方法2]
前記LDVでは、レーザビーム幅(平行幅)をそのまま広げることによっても焦点深度を深くすることができる。レーザビームの間隔を平行のまま広げるものとしては、例えば、アナモルフィックプリズムがある。このLDVではそのプリズムを使用することもできるが、二つ以上のレンズ、例えば、凹凸レンズの組み合わせで拡げることもできる。
図9は偏光ビームスプリッタ34で二分されたレーザ光の一方のビーム幅を、アナモルフィックプリズム60を使用して広げる方法である。アナモルフィックプリズム60は斜辺の傾斜角の異なる2個のプリズム60a、60bを用いて、レーザビームをある方向のみに拡大・縮小するもので、どちらか一方のレーザビームを拡大する構成にする。例えば、レーザビームのビーム幅を3倍に拡大すると焦点深度dは図9のように2倍に拡大する。
レーザビームのビーム幅は、アナモルフィックプリズム60を偏光ビームスプリッタ34(図8)の前に入れることにより、偏光ビームスプリッタ34で分岐される両レーザビームのビーム幅を拡大させることもできる。この場合は、拡大された倍率分と同じ分だけ焦点深度dも拡大されて効率的であるが、偏光ビームスプリッタ34の面積を大きくしなくてはならなくなる。いずれにしても、交差角φを必要以上に小さくせず、ビーム幅を拡大する方法も有効手段である。
[焦点深度を深くする方法3]
前記LDVでは図10のように、平行なレーザビームを交差角φで二方向から照射して、焦点dを三箇所以上に設けることもできる。
[焦点深度内に凹凸がある場合]
速度Vの走行体10の焦点深度内に、凹凸、例えば、図11に示すような凸面があった場合、差動型LDVの受光センサでは凸面からの散乱光を受けて、凸面の速度V´を計測することになる。V´がθだけ傾いた場合のドップラ周波数fdは前記(3)式より、
fd=|fd−fd|=2/λ・V´・sin(φ/2)・cosθ・・・(9)
となる。
ここで、2/λ・sin(φ/2)=Kとすると、
fd=K・V´・cosθ
V´=V/cosθであるから、
fd=K・V/cosθ・cosθ
=KV
となる。このため、図11のような凸面或いは図示しない凹面があっても、路面4の測定面の移動方向の速度Vを正しく計測することができる。つまり凹凸の影響を受けない。このような差動型LDVを使用すれば凹凸のある路面4にレーザビームを照射しても対路面速度を正確に計測することができる。
前記比例定数Kは、光学系を構成した時点で、既値の速度値が正しく導けている回転物等を使って求めておく。この値を用いて演算を行う。この速度値を用い、D/Aコンバータ48(図6)にて速度に比例した電圧出力を取出したり、デジタル信号発生器(DDS)47(図6)にて、予め決められたピッチ間隔のパルスに変換して出力したりすることができる。また、このパルスをカウンタ49(図6)で積算すると移動距離になる。
前記のように測定許容範囲である焦点深度を深くした(安定的に200mm以上)光学センサを備えた差動型LDVを走行体10に取付け、走行体10に取付けたレーザ光源(LD)1(図6)からのレーザビームを路面4に照射し続け、路面4からの散乱光を前記差動型LDVの受光素子で受光し、受光素子にて走行速度に比例したドップラ信号を抽出し、このドップラ信号に対応する周波数を演算処理して走行体の対地速度(走行速度)と移動距離を計測する。移動距離を計測するピッチパルスはデジタル信号発生器47(図6)により生成される。
[補間機能]
差動型LDVを走行体10に取付けて速度計測する場合、何らかの原因(例えば、ゴミ等の障害物が光路を遮る)でレーザビームが遮られると、図12(a)のようにドップラ信号のレベルが急激に減少し、速度値を演算処理できなくなり零点に落ちてしまうことがある。また、障害物が移動する物の場合はその障害物の移動速度を計測してしまい、図12(b)のように計測速度が急変することもある。このような異常は障害物が取り除かれれば復帰するが、その間の計測データは車両速度に対応したデータではないため、このデータを使用したのでは精度の高い速度計測ができない。このよう計測データの異常時でも精度の高い計測を可能とするため、本発明で使用する差動型LDVでは、次のいずれかの補間処理を行うことができる。
補間処理は、計測中に何らかの理由で計測が中断して計測データ(ドップラ信号)が図12(a)のように欠落したときは、ドップラ信号のデータ更新を中止し、欠落前又は、欠落後又は欠落前後の有効な計測データ(ドップラ信号)を用いて欠落部分を補間して図12(b)のように速度値を連続生成して前記欠落があっても走行速度を連続計測できるようにしてある。求められた速度値に基づいて全走行の移動距離を正確に求めることもできる。
補間処理方法の一つは図12(a)のAのように計測値が欠落した場合の補間処理方法あり、APD39(図6)で検出されたドップラ信号レベルを判定し、ある判定値以下の場合は、判定値以下になる前の計測値(直前値)のままとし、急激な減少時のデータ更新はしない。つまり直前値で補間する。
補間処理の他の一つは図12(a)のBのように計測値が急変する場合の補間処理方法であり、このときは、異常前計測値からの変化率が大きいため、その変化率がある値以上の場合は、この値を使用せず、直前値のままとする補間(微分値補間)を行う(図13)。自動車や電車などの走行体の場合、速度が急激に変化することは考えられないため、この変化率(微分値)の判定値は容易に決めることができる。
補間処理の他の一つは、図12(a)のCの場合のように、走行体10の加速、減速中に、障害物でレーザビームが遮られて、ドップラ信号のレベルが急激に減少した場合であり、このときは、直前値で補間すると図12(c)の凹凸分(斜線部)だけ誤差を持つことになる。短時間のこのような小さな誤差は、速度出力には全く影響がないが、移動距離は積算されていくため、この回数が増すと、大きな誤差になる場合がある。従って、長さについてのみ、図12(c)のように、異常発生前と異常回復後に正常な速度を捉えた箇所までを直線で結び、この三角形の面積分(△S相当)のパルスを、前記正常な速度を捉えた瞬間に(図12(c)のP点で)加減算する処理を行う。これにより長さの計測誤差は、ほとんどなくなり、正しい移動距離の計測が可能になる。
前記実施形態は走行体10が自動車の場合であるが、電車の場合は連結されている複数車両のいずれか1両の車両の、幅方向(左右)対象位置に、差動型LDVを取り付けることにより、走行軌跡を生成することができる。本発明では、前記した差動型LDV以外のLDVを使用することもできる。LDVの取り付け位置も、左右対称位置であれば、自動車のバンパーとか他の箇所とすることもできる。本発明の課題を解決できれば、他の機能を付加することもできる。
1 レーザ光源
2 ビームスプリッタ
3 ミラー
4 路面
10 走行体
11 変位センサ
12 変位センサ
13 2ch信号処理器
14 コンピュータ(PC)
15 変位量演算器
21 水晶発振器
22 PLL発振器
32 コリメータレンズ
33 周波数シフト素子(AOM)
34 偏光ビームスプリッタ(PBS)
35 λ/2波長板
36 無偏光ビームスプリッタ(NPBS)
37 ミラー
38 レンズ
39 受光素子(APD)
40 増幅器
43 ミキサー
44 LPF
45 A/Dコンバータ
46 デジタル演算器(DSP)
47 デジタル信号発生器(DDS)
48 D/Aコンバータ
49 カウンタ
60、60a、60b アナモルフィックプリズム
A、B (差動型)LDV
PD 受光素子

Claims (8)

  1. 走行体の走行軌跡を生成する走行軌跡生成方法において、
    走行体の幅方向両側にレーザドップラ速度計(LDV)を取付けた走行体を、路面を走行させて、当該LDVからレーザビームを路面に対して鉛直又はほぼ鉛直に照射し続け、その間に路面からの散乱光を両LDVで受光して、走行体の走行速度に比例したドップラ信号を抽出し、当該ドップラ信号に基づいて、予め設定した単位時間ごとに、走行体の走行速度を求め、この走行速度から走行体の蛇行半径と走行距離を単位時間ごとの軌跡として求め、走行中の走行体の単位時間ごとの軌跡を繰り返し求め、それら軌跡を連続して接続することにより走行体の走行軌跡を生成する、
    ことを特徴とする走行軌跡生成方法。
  2. 請求項1記載の走行軌跡生成方法において、
    両LDVで受光した散乱光を同期して処理して、走行体の走行速度を求める、
    ことを特徴とする走行軌跡生成方法。
  3. 請求項1又は請求項2記載の走行軌跡生成方法において、
    走行体の前方と後方に取り付けた変位センサから路面に対して鉛直又はほぼ鉛直にレーザビームを照射して、前方の変位センサで路面と走行体の前方との距離を、後方の変位センサで路面と走行体の後方との距離を検出し、検出された距離に基づいて、走行体と路面との距離変動に伴って生ずるLDVと路面との間の傾き角の変動に起因する単位時間当たりの軌跡測定誤差を補正し、補正された単位時間当たりの軌跡を連続して接続することにより走行体の走行軌跡を生成する、
    ことを特徴とする走行軌跡生成方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の走行軌跡生成方法において、
    焦点深度の深いLDVを使用して、路面の凹凸が、LDVから照射されるレーザビームの焦点距離内に収まるようにした、
    ことを特徴とする走行軌跡生成方法。
  5. 路面を走行する走行体の走行軌跡を生成する走行軌跡生成装置において、
    LDVが走行体の幅方向両側であって、その幅方向同一線上又はほぼ同一線上に、路面に対して鉛直又はほぼ鉛直に取付けられたLDV付き走行体と、信号処理装置を備え、
    前記信号処理装置は、LDV付き走行体の走行中に両LDVから路面に対してレーザビームを鉛直又はほぼ鉛直に照射して得られる路面からの散乱光を処理して、走行体の走行速度に比例したドップラ信号を求め、このドップラ信号に基づいて走行体の走行速度を求め、この走行速度から走行体の蛇行半径と走行距離(軌跡)を単位時間ごとに算出することができ、単位時間ごとの軌跡を連続して接続して移動体の走行軌跡を生成できるようにした、
    ことを特徴とする走行軌跡生成装置。
  6. 請求項5記載の走行軌跡生成装置において、
    走行体の前方と後方に変位センサを取り付け、
    前方の変位センサは路面に鉛直又はほぼ鉛直にレーザビームを照射して、当該路面からの反射光を受光して路面と走行体の前方との距離を、後方の変位センサは路面に鉛直又はほぼ鉛直にレーザビームを照射して当該路面からの反射光を受光して路面と走行体の後方との距離を夫々検出でき、
    前記両変位センサの夫々で検出された距離に基づいて、路面に対する走行体の傾き角を補正して走行体の走行速度を補正し、この補正を単位時間ごとに行って単位時間当たりの軌跡を補正し、補正された単位時間当たりの軌跡を連続して接続して走行体の走行軌跡を生成できるようにした、
    ことを特徴とする走行軌跡生成装置。
  7. 請求項5又は請求項6記載の走行軌跡生成装置において、
    信号処理装置が、走行体の左右両側のLDVが路面から受光した散乱光を同期時処理できる2ch信号処理器を備えた、
    ことを特徴とする走行軌跡生成装置。
  8. 請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の走行軌跡生成装置において、
    LDVが焦点深度の深いものであり、その焦点深度は路面の凹凸がLDVから照射されるレーザビームの焦点距離内に収まる深さである、
    ことを特徴とする走行軌跡生成装置。
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