JP2016205161A - 車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】添加弁に堆積するデポジットの増加を抑えることのできる車両の制御装置を提供する。【解決手段】この車両には、エンジン1の排気通路に設けられて尿素水を噴射する添加弁と、添加弁が噴射した尿素水から生成されるアンモニアを還元剤として利用することにより排気中のNOxを浄化する触媒と、ロックアップクラッチ400を有するトルクコンバータ300を備えた自動変速機500とを備えている。機関用制御装置80は、車両の減速時に燃料カット制御を行い、変速用制御装置90は、ロックアップクラッチ400のスリップ制御を行う。また、機関用制御装置80は、添加弁に堆積しているデポジットの量を算出する。そして変速用制御装置90は、算出されたデポジット量が予め設定された閾値以上のときには、車両の減速時におけるスリップ制御の実行を禁止してロックアップクラッチ400を解放する。【選択図】図1

Description

本発明は、車両の制御装置に関するものである。
排気に添加された尿素水を使って排気中の窒素酸化物(NOx)を浄化する触媒を備える内燃機関の排気浄化装置が知られている(例えば特許文献1など)。
こうした排気浄化装置では、尿素水を噴射する添加弁が排気通路に設けられており、添加弁から噴射された尿素水は排気の熱によって加水分解されてアンモニアに変化する。そして、このアンモニアはNOx浄化用に用意された触媒に吸着され、その吸着されたアンモニアによって排気中のNOxが還元浄化される。
他方、燃費を向上させるために車両では各種制御が行われる。例えば、車両の減速走行中において機関回転速度が予め設定された範囲内にあるときには燃料噴射を中止する制御、いわゆる燃料カット制御が行われる。また、機関回転速度の低下に伴う燃料カットからの復帰を遅らせるために、ロックアップクラッチ付きの流体伝達機構を備えた自動変速機を有する車両では、ロックアップクラッチをスリップ状態にして機関回転速度の低下を遅らせることにより燃料カット状態をできる限り継続させる制御、いわゆるスリップ制御も行われる(特許文献2など)。
特開2010−71255号公報 特開2004−263780号公報
ところで、例えば低車速で車両の加速及び減速が頻繁に行われる走行状態では、上記スリップ制御が頻繁に実行される。このスリップ制御の実行中は、基本的に燃料カットが実行されるため、排気通路内の温度が低下する。このようにして排気通路内の温度が低下すると、排気通路に設けられた上記添加弁の温度が低下するため、添加弁に付着した尿素水の気化が阻害される。そのため、添加弁に堆積している尿素水由来のデポジットの量がさらに増加しやすくなる。
このようにしてデポジットの堆積量が過度に増大すると、尿素水の噴射量精度の低下や、添加弁から噴射された尿素水の分散性の低下を招きやすく、NOxの浄化性能が低下するおそれがある。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、添加弁に堆積するデポジットの増加を抑えることのできる車両の制御装置を提供することにある。
上記課題を解決する車両の制御装置は、内燃機関の排気通路に設けられて尿素水を噴射する添加弁と、前記添加弁が噴射した尿素水から生成されるアンモニアを還元剤として利用することにより排気中のNOxを浄化する触媒と、ロックアップクラッチを有する流体伝達機構を備えた自動変速機とを備えており、車両の減速時には燃料カット制御と前記ロックアップクラッチのスリップ制御とを行う。そして、この制御装置は、前記添加弁に堆積しているデポジットの量を算出し、その算出されたデポジット量が予め設定された閾値以上のときには、車両の減速時における前記スリップ制御の実行を禁止して前記ロックアップクラッチを解放する。
同構成によれば、添加弁に堆積しているデポジットの量が予め設定された閾値以上のときには、車両減速時においてロックアップクラッチのスリップ制御が禁止され、同ロックアップクラッチは解放状態にされる。このように、車両減速時においてロックアップクラッチが解放状態にされると機関回転速度は低下して、燃料カットを停止する復帰回転速度を下回るようになるため、混合気の燃焼が再開される。従って、排気通路内の温度が低い状態となることが抑えられるようになり、添加弁に付着した尿素水の気化が阻害されることも抑制される。その結果、添加弁に堆積するデポジットの増加を抑えることができるようになる。より詳細には、添加弁に堆積しているデポジットの量がスリップ制御の実行によって上記閾値以上に増加することを抑えることができるようになる。
車両の制御装置の一実施形態が適用される内燃機関及び自動変速機を示す概略図。 同実施形態における内燃機関及びその周辺構成を示す概略図。 同実施形態におけるスリップ制御の実行可否判定処理の手順を示すフローチャート。
以下、車両の制御装置を具体化した一実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。
図1に示すように、この車両には、内燃機関であるディーゼルエンジン(以下、単に「エンジン」という)が搭載されている。このエンジン1は、機関用制御装置80によって各種制御が行われる。機関用制御装置80は、中央処理制御装置(CPU)、各種プログラムやマップ等を予め記憶した読出専用メモリ(ROM)、CPUの演算結果等を一時記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)、タイマカウンタ、入力インターフェース、出力インターフェース等を備えたマイクロコンピュータを中心に構成されている。
エンジン1の出力軸であるクランクシャフトは、ロックアップクラッチ400を備えるトルクコンバータ300に接続されている。トルクコンバータ300は、流体伝達機構であり、その出力軸は自動変速機500の入力軸に接続されている。より詳細には、トルクコンバータ300内には、クランクシャフトに連結されたポンプ翼車及び自動変速機500の入力軸に連結されたタービン翼車といった一対の翼車が設けられている。
ロックアップクラッチ400は、トルクコンバータ300の入力側(エンジン1側)と出力側(自動変速機500側)とを直結することが可能なクラッチである。
このロックアップクラッチ400は、油圧制御回路510によってその作動状態が変更されるものであり、トルクコンバータ300の入力側と出力側とを直結させた「係合状態」と、こうした係合状態を解除してロックアップクラッチ400を介した駆動力伝達量が「0」になる「解放状態」との間で作動状態が変化する。さらに、ロックアップクラッチ400のスリップ量を制御するスリップ制御が行われることにより、ロックアップクラッチ400の作動状態は、トルクコンバータ300の入力側と出力側との相対回転がある程度許容された「スリップ状態」にされる。
自動変速機500の変速制御やロックアップクラッチ400の作動制御などの各種制御は、変速用制御装置90によって行われる。この変速用制御装置90も、中央処理制御装置(CPU)、各種プログラムやマップ等を予め記憶した読出専用メモリ(ROM)、CPUの演算結果等を一時記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)、タイマカウンタ、入力インターフェース、出力インターフェース等を備えたマイクロコンピュータを中心に構成されている。
また、変速用制御装置90は、通信線を介して機関用制御装置80と相互通信を行う。この相互通信では、例えば制御値や機関運転状態を示す検出値などの各種値が相互に通信される。
図2に示すように、エンジン1には、シリンダブロックとの長手方向に向かって順番に、第1気筒#1、第2気筒#2、第3気筒#3、及び第4気筒#4が並んで設けられている。シリンダヘッド2には複数の燃料噴射弁4a〜4dが取り付けられている。これら燃料噴射弁4a〜4dは各気筒#1〜#4の燃焼室に燃料をそれぞれ噴射する。また、シリンダヘッド2には新気を気筒内に導入するための吸気ポートと、燃焼ガスを気筒外へ排出するための排気ポート6a〜6dとが各気筒#1〜#4に対応して設けられている。このエンジン1における燃料の噴射順序は、第1気筒#1→第3気筒#3→第4気筒#4→第2気筒#2となっている。
燃料噴射弁4a〜4dは、高圧燃料を蓄圧するコモンレール9に接続されている。コモンレール9はサプライポンプ10に接続されている。サプライポンプ10は燃料タンク内の燃料を吸入するとともにコモンレール9に高圧燃料を供給する。コモンレール9に供給された高圧燃料は、各燃料噴射弁4a〜4dの開弁時に同燃料噴射弁4a〜4dから気筒内に噴射される。
吸気ポートには、エンジン1の出力軸であるクランクシャフトの回転に同期して開閉動作する吸気バルブが設けられている。また、吸気ポートには、インテークマニホールド7が接続されている。インテークマニホールド7は吸気通路3に接続されている。この吸気通路3内には吸入空気量を調整するための吸気絞り弁16が設けられている。
排気ポート6a〜6dには、エンジン1の出力軸であるクランクシャフトの回転に同期して開閉動作する排気バルブが設けられている。また、排気ポート6a〜6dには、エキゾーストマニホールド8が接続されている。エキゾーストマニホールド8は排気通路26に接続されている。
排気通路26の途中には、排気圧を利用して気筒に導入される吸入空気を過給するターボチャージャ11が設けられている。同ターボチャージャ11の吸気側コンプレッサと吸気絞り弁16との間の吸気通路3にはインタークーラ18が設けられている。このインタークーラ18によって、ターボチャージャ11の過給により温度上昇した吸入空気の冷却が図られる。
また、排気通路26の途中にあって、ターボチャージャ11の排気側タービンの下流には、排気を浄化する第1浄化部材30が設けられている。この第1浄化部材30の内部には、排気の流れ方向に対して直列に酸化触媒31及びフィルタ32が配設されている。
酸化触媒31には、排気中のHCを酸化処理する触媒が担持されている。また、フィルタ32は、排気中のPM(粒子状物質)を捕集するフィルタであって多孔質のセラミックで構成されており、さらにはPMの酸化を促進させるための触媒が担持されている。排気中のPMは、フィルタ32の多孔質の壁を通過する際に捕集される。
また、エキゾーストマニホールド8の集合部近傍には、排気に燃料を添加するための燃料添加弁5が設けられている。この燃料添加弁5は、燃料供給管27を介して前記サプライポンプ10に接続されている。なお、燃料添加弁5の配設位置は、排気系にあって第1浄化部材30の上流側であれば適宜変更することも可能である。また、燃料の噴射時期を調整してポスト噴射を行うことにより、排気に燃料を添加してもよい。
フィルタ32に捕集されたPMの量が所定値を超えると、フィルタ32の再生処理が開始され、これにより燃料添加弁5からはエキゾーストマニホールド8内の排気に向けて燃料が噴射される。この燃料添加弁5から排気に添加された燃料は、酸化触媒31に達すると酸化され、これにより排気温度の上昇が図られる。そして、酸化触媒31にて昇温された排気がフィルタ32に流入することにより、同フィルタ32は昇温され、これによりフィルタ32に堆積したPMが酸化処理されてフィルタ32の再生が図られる。
また、排気通路26の途中にあって、第1浄化部材30の下流には、排気を浄化する第2浄化部材40が設けられている。第2浄化部材40の内部には、尿素水から発生するアンモニアを利用して排気中のNOxを還元浄化する触媒である第1選択還元型NOx触媒(以下、第1SCR触媒という)41が配設されている。
さらに、排気通路26の途中にあって、第2浄化部材40の下流には、排気を浄化する第3浄化部材50が設けられている。第3浄化部材50の内部には、排気の流れ方向に対して直列に第2選択還元型NOx触媒(以下、第2SCR触媒という)42及びアンモニア酸化触媒51が配設されている。第2SCR触媒42は、上記第1SCR触媒41と同一構造の触媒である。アンモニア酸化触媒51は、排気中のアンモニアを酸化して浄化する触媒である。
エンジン1には、尿素水を排気に添加する添加機構としての尿素水供給機構200が設けられている。尿素水供給機構200は、尿素水を貯留するタンク210、排気通路26内に尿素水を噴射する尿素添加弁230、尿素添加弁230とタンク210とを接続する尿素水供給通路240、尿素水供給通路240の途中に設けられたポンプ220にて構成されている。
尿素添加弁230は、第1浄化部材30及び第2浄化部材40の間の排気通路26の湾曲した箇所に設けられており、その噴射孔は排気下流に向けられている。この尿素添加弁230が開弁されると、尿素水供給通路240を介して排気通路26内には尿素水が噴射供給される。
ポンプ220は電動式のポンプであり、尿素水の噴射圧Pが予め定められた目標圧となるようにその回転速度が制御される。ポンプ220の正回転時には、タンク210から尿素添加弁230に向けて尿素水を送液する。一方、ポンプ220の逆回転時には、尿素添加弁230からタンク210に向けて尿素水を送液する。つまり、ポンプ220の逆回転時には、尿素添加弁230及び尿素水供給通路240から尿素水が回収されてタンク210に戻される。
また、尿素添加弁230の排気通路下流と第1SCR触媒41の排気通路上流との間の排気通路26内には、尿素添加弁230から噴射された尿素水を衝突させる分散板60が設けられている。
尿素添加弁230から排気に添加された尿素水は、排気の熱によって加水分解されてアンモニアになる。また、分散板60に尿素水を衝突させることにより、尿素水の気化や霧化が促されるようになるため、尿素水の加水分解によるアンモニアの生成が促進される。こうした尿素水由来のアンモニアが第1SCR触媒41や第2SCR触媒42に到達すると、アンモニアはそれら第1SCR触媒41及び第2SCR触媒42に吸着される。そして、第1SCR触媒41や第2SCR触媒42に吸着されたアンモニアを利用して排気中のNOxが還元浄化される。
この他、エンジン1には排気再循環装置(以下、EGR装置という)が備えられている。このEGR装置は、排気の一部を吸気通路に戻すことで気筒内での混合気の燃焼温度を低下させ、これによりエンジン1から発生するNOxの量を低減させる装置である。このEGR装置は、吸気通路の一部を構成するインテークマニホールド7とエキゾーストマニホールド8とを連通するEGR通路13、EGR通路13に設けられたEGR弁15、及びEGR通路13の途中に設けられたEGRクーラ14等により構成されている。機関運転状態に応じてEGR弁15の開度が調整されることにより、排気通路26から吸気通路に戻される排気の量であるEGR量が調整される。また、EGRクーラ14によってEGR通路13内を流れる排気の温度が低下される。
エンジン1には、機関運転状態を検出するための各種センサが取り付けられている。例えば、エアフロメータ19は吸気通路3内の吸入空気量GAを検出する。絞り弁開度センサ20は吸気絞り弁16の開度を検出する。クランク角センサ21はクランクシャフトの回転角であるクランク角を検出する。なお、この検出されたクランク角に基づいて機関回転速度NEが算出される。アクセルセンサ22はアクセルペダルの踏み込み量であるアクセル操作量ACCPを検出する。車速センサ24はエンジン1が搭載された車両の車速SPDを検出する。外気温センサ25は、外気温THoutを検出する。また、尿素添加弁230と尿素水供給通路240との接続部位近傍に設けられた圧力センサ260は、尿素添加弁230近傍の尿素水の圧力である尿素圧NPを検出する。
また、酸化触媒31の上流に設けられた第1排気温度センサ100は、酸化触媒31に流入する前の排気温度である第1排気温度TH1を検出する。差圧センサ110は、フィルタ32の上流及び下流の排気圧の圧力差ΔPを検出する。
第1浄化部材30と第2浄化部材40との間の排気通路26にあって、尿素添加弁230の上流には、第2排気温度センサ120及び第1NOxセンサ130が設けられている。第2排気温度センサ120は、第1SCR触媒41に流入する前の排気温度である第2排気温度TH2を検出する。第1NOxセンサ130は、第1SCR触媒41に流入する前の排気中のNOx濃度である第1NOx濃度N1を検出する。なお、第1NOxセンサ130による第1NOx濃度N1の検出に代えて、同第1NOx濃度N1を機関運転状態や排気温度などから推定してもよい。
第3浄化部材50よりも下流の排気通路26には、第1SCR触媒41及び第2SCR触媒42で浄化された排気のNOx濃度である第2NOx濃度N2を検出する第2NOxセンサ140が設けられている。なお、第2NOxセンサ140による第2NOx濃度N2の検出に代えて、同第2NOx濃度N2を機関運転状態や排気温度などから推定してもよい。
これら各種センサ等の出力は、上記機関用制御装置80に入力される。この機関用制御装置80は、中央処理制御装置(CPU)、各種プログラムやマップ等を予め記憶した読出専用メモリ(ROM)、CPUの演算結果等を一時記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)、タイマカウンタ、入力インターフェース、出力インターフェース等を備えたマイクロコンピュータを中心に構成されている。
そして、機関用制御装置80により、例えば燃料噴射弁4a〜4dや燃料添加弁5の燃料噴射量制御・燃料噴射時期制御、サプライポンプ10の吐出圧力制御、吸気絞り弁16を開閉するアクチュエータ17の駆動量制御、EGR弁15の開度制御等、エンジン1の各種制御が行われる。
機関用制御装置80は、車両の減速走行中において機関回転速度が予め設定された範囲内にあるときには燃料噴射弁4a〜4dの燃料噴射を中止する制御、いわゆる燃料カット制御を行う。この燃料カット制御は周知の制御であり、アクセル操作量ACCPが「0」であって、機関回転速度NEが予め定められた燃料カット開始回転速度と燃料カット復帰回転速度との間の領域にあるときには、燃料噴射が中止される。そして、機関回転速度NEが上記燃料カット復帰回転速度以下になると、燃料噴射が再び開始される。なお、燃料カット制御では、燃料噴射を中止する他にも、通常の運転時と比較して燃料噴射量を少なくするようにしてもよい。
また、機関用制御装置80は、上記フィルタ32に捕集されたPMを燃焼させる上記再生処理や、上記尿素添加弁230による尿素水の添加制御といった各種の排気浄化制御を行う。
この添加制御では、エンジン1から排出されるNOxを還元処理するために必要な尿素水の添加量が機関運転状態等に基づいて算出され、その算出された尿素添加量が尿素添加弁230から噴射されるように、尿素添加弁230の開弁状態が制御される。
また、自動変速機500の変速制御やロックアップクラッチ400の作動制御などの各種制御を行うために、先の図1に示した変速用制御装置90には、通信線を介して機関用制御装置80から上述した各種センサの検出信号が入力される。
変速用制御装置90は、アクセル操作量が「0」であって車両が減速状態のときに、上述したタービン翼車の回転速度であるタービン回転速度NTと機関回転速度NEとの速度差が予め定められた所定値α以下である場合には、ロックアップクラッチ400をスリップ状態にするスリップ制御を実行する。
アクセル操作量が「0」となる車両の減速時に、ロックアップクラッチ400が「スリップ状態」にされると、ロックアップクラッチ400が「解放状態」にされる場合と比較して、機関回転速度NEが上記燃料カット復帰回転速度以下になるまでの時間が長くなる。従って、燃料カットの実行時間が長くなり、燃費が向上するようになる。
なお、車速センサ24から入力される車速SPDと自動変速機500において形成されている変速比などに基づいて上記タービン回転速度NTを算出してもよい。あるいは、センサなどを使って上記タービン回転速度NTを直接検出するようにしてもよい。
ところで、スリップ制御の実行中は、基本的に燃料カットが実行されるため、排気通路26内の温度が低下する。排気通路26内の温度が低下すると、排気通路26に設けられた尿素添加弁230の温度が低下するため、尿素添加弁230に付着した尿素水の気化が阻害される。そのため、尿素添加弁230に堆積している尿素水由来のデポジットの量がさらに増加しやすくなる。
このようにしてデポジットの堆積量が過度に増大すると、尿素水の噴射量精度の低下や、尿素添加弁230から噴射された尿素水の分散性の低下を招きやすく、NOxの浄化性能が低下するおそれがある。
そこで、本実施形態では、以下に説明するスリップ制御の実行可否判定処理を実行することにより、尿素添加弁230に堆積するデポジットの増加を抑えるようにしている。なお、このスリップ制御の実行可否判定処理は、変速用制御装置90によって所定周期毎に繰り返し実行される。
図3に示す本処理を開始すると、変速用制御装置90は、現在の機関運転状態が減速時のスリップ制御実行条件を満たしているか否かを判定する(S100)。このステップS100では、例えば以下の各(a)〜(c)が全て成立する場合に、スリップ制御実行条件が満たされていると判定される。なお、スリップ制御実行条件は適宜変更可能である。
(a)アクセル操作量が「0」であって車両が減速状態である。
(b)タービン回転速度NTと機関回転速度NEとの速度差が所定値α以下である。
(c)スリップ制御を適切に実行するための各種条件(例えばエンジン1の冷却水温が所定の温度条件を満たしている、油圧制御回路510内の油温が所定の温度条件を満たしている、といった各種条件)が成立している。
そして、減速時のスリップ制御実行条件が満たされていないときには(S100:NO)、変速用制御装置90は本処理を終了する。
一方、減速時のスリップ制御実行条件が満たされているときには(S100:YES)、変速用制御装置90は、機関用制御装置80から通信線を介してデポジット堆積量DCを取得し、その取得したデポジット堆積量DCが予め定められた閾値A以上であるか否かを判定する(S110)。
上記デポジット堆積量DCは、排気通路26内に露出している尿素添加弁230の先端部において堆積している尿素水由来のデポジット量である。
このデポジット堆積量DCは、各種パラメータに基づいて機関用制御装置80が現状値を算出する。例えば、機関用制御装置80は、吸入空気量GA、排気温度TH(より適切には尿素添加弁230を通過する排気の温度に近い第2排気温度TH2)、及び尿素添加量に基づいてデポジット堆積量DCを算出する。ここで、吸入空気量GAが多いほど排気流量は多くなるため、尿素添加弁230の先端部には尿素水が残りにくくなる。従って、吸入空気量GAが多いほどデポジット堆積量DCは少なくなるように算出される。また、排気温度THが高いほど、尿素添加弁230の先端部に付着した尿素水の気化が進むため、同先端部には尿素水が残りにくくなる。従って、排気温度THが高いほどデポジット堆積量DCは少なくなるように算出される。また、尿素添加量が多いほど、尿素水による尿素添加弁230の先端部の冷却が促されるため、尿素添加弁230の先端部に付着した尿素水の気化が進みにくくなり、同先端部には尿素水が残りやすくなる。従って、尿素添加量が多いほどデポジット堆積量DCは多くなるように算出される。
また、閾値Aとしては、デポジット堆積量DCがこの閾値A以上に多くなっていることに基づいて、現在のデポジット堆積量DCを超える量のデポジットが尿素添加弁に付着すると上述したようなNOx浄化性能の低下が起きる可能性があることを的確に判定することができるように、その値の大きさは設定されている。
ちなみに、ステップS110におけるデポジット堆積量DCと閾値Aとの比較判定を、変速用制御装置90ではなく、機関用制御装置80で行う。そして、変速用制御装置90は、その比較判定の結果のみを機関用制御装置80から取得するようにしてもよい。
そして、デポジット堆積量DCが閾値A未満であるときには(S110:NO)、変速用制御装置90は、スリップ制御を実行して(S140)、本処理を一旦終了する。
一方、デポジット堆積量DCが閾値A以上であるときには(S110:YES)、変速用制御装置90は、上述した減速時のスリップ制御実行条件が成立している場合でも、スリップ制御の実行を禁止して(S120)、ロックアップクラッチ400を解放状態にする(S130)。そして、本処理を一旦終了する。
次に、上述したスリップ制御の実行可否判定処理の作用を説明する。
尿素添加弁230の先端部におけるデポジット堆積量DCが予め設定された閾値A以上のときには、車両減速時においてスリップ制御実行条件が成立していたとしても、ロックアップクラッチ400のスリップ制御が禁止され、ロックアップクラッチ400は解放状態にされる。このように、車両減速時においてロックアップクラッチ400が解放状態にされると機関回転速度NEは低下して、燃料カットを停止する上記燃料カット復帰回転速度を下回るようになるため、混合気の燃焼が再開される。従って、燃焼ガスが排気通路26に流れ込むようになり、排気通路26内の温度が低い状態となることが抑えられるようになり、尿素添加弁230に付着した尿素水の気化が阻害されることも抑制される。
その結果、尿素添加弁230に堆積するデポジットの増加が抑えられる。より詳細には、尿素添加弁230に堆積しているデポジットの量がスリップ制御の実行によって上記閾値A以上に増加してしまうことを抑えることができるようになる。
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)尿素添加弁230の先端部におけるデポジット堆積量DCが閾値A以上のときには、車両減速時においてスリップ制御実行条件が成立していたとしても、ロックアップクラッチ400のスリップ制御が禁止され、ロックアップクラッチ400は解放状態にされる。そのため、尿素添加弁230に堆積するデポジットの増加を抑えることができる。
(2)尿素添加弁230に堆積するデポジットの増加を抑えることができるため、尿素水の噴射量精度が低下したり、尿素添加弁230から噴射された尿素水の分散性が低下したりすることを抑えることができる。従って、デポジットの堆積に起因するNOx浄化性能の低下を抑えることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更して実施することもできる。
・上述したように、スリップ制御の実行中は、基本的に燃料カットが実行されるため、排気通路26内の温度が低下する。こうした排気通路26内の温度低下が上記フィルタ32の再生中に起きると、フィルタ32の温度が低下するため、再生完了までの時間が長くなり、燃費が悪化するおそれがある。また、場合によっては再生処理を完了させることが出来なくなり、整備工場等で別途再生処理を行わなければならない状態になるおそれもある。
そこで、先の図3に示したステップS110では、デポジット堆積量DCが閾値A以上であるか否かを判定するようにしたが、これに代えて、現在フィルタ32の再生中であるか否かを判定する。そして、フィルタ32の再生中ではないときには、同図3に示したステップS140以降の処理を実行する。一方、フィルタ32の再生中であるときには、同図3に示したステップS120以降の処理を実行するようにしてもよい。
この変形例では、フィルタ32の再生中である場合、車両減速時においてスリップ制御実行条件が成立していたとしても、上記実施形態と同様に、ロックアップクラッチ400のスリップ制御が禁止され、ロックアップクラッチ400は解放状態にされる。このように、車両減速時においてロックアップクラッチ400が解放状態にされると、上述したように混合気の燃焼が再開されるため、燃焼ガスが排気通路26に流れ込むようになり、排気通路26内の温度が低い状態となることが抑えられる。従って、フィルタ32の温度低下が抑えられるようになり、再生完了までの時間が長くことも避けられる。そのため、再生時間の長期化による燃費の悪化を抑えることができる。また、再生処理を完了させることが出来なくなるといった事態を避けることもできる。
・機関用制御装置80と変速用制御装置90とを備えるようにしたが、それら各制御装置を1つの制御装置で構成してもよい。
・排気通路に設けられる排気温度センサの数やNOxセンサの数、あるいは各種触媒の数などは適宜変更することができる。
1…エンジン、2…シリンダヘッド、3…吸気通路、4a〜4d…燃料噴射弁、5…燃料添加弁、6a〜6d…排気ポート、7…インテークマニホールド、8…エキゾーストマニホールド、9…コモンレール、10…サプライポンプ、11…ターボチャージャ、13…EGR通路、14…EGRクーラ、15…EGR弁、16…吸気絞り弁、17…アクチュエータ、18…インタークーラ、19…エアフロメータ、20…絞り弁開度センサ、21…クランク角センサ、22…アクセルセンサ、24…車速センサ、25…外気温センサ、26…排気通路、27…燃料供給管、30…第1浄化部材、31…酸化触媒、32…フィルタ、40…第2浄化部材、41…第1選択還元型NOx触媒(第1SCR触媒)、42…第2選択還元型NOx触媒(第2SCR触媒)50…第3浄化部材、51…アンモニア酸化触媒、60…分散板、80…機関用制御装置、90…変速用制御装置、100…第1排気温度センサ、110…差圧センサ、120…第2排気温度センサ、130…第1NOxセンサ、140…第2NOxセンサ、200…尿素水供給機構、210…タンク、220…ポンプ、230…尿素添加弁、240…供給通路、260…圧力センサ、300…トルクコンバータ、400…ロックアップクラッチ、500…自動変速機、510…油圧制御回路。

Claims (1)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられて尿素水を噴射する添加弁と、前記添加弁が噴射した尿素水から生成されるアンモニアを還元剤として利用することにより排気中のNOxを浄化する触媒と、ロックアップクラッチを有する流体伝達機構を備えた自動変速機とを備え、車両の減速時には燃料カット制御と前記ロックアップクラッチのスリップ制御とを行う車両の制御装置であって、
    前記添加弁に堆積しているデポジットの量を算出し、その算出されたデポジット量が予め設定された閾値以上のときには、車両の減速時における前記スリップ制御の実行を禁止して前記ロックアップクラッチを解放する
    ことを特徴とする車両の制御装置。
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