JP2016204077A - エレベータ用広域災害支援システム - Google Patents

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泰佳 三嶋
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Abstract

【課題】災害発生時の規模の大小、並びに監視端末単体の誤動作による発信を考慮して発信情報を適確に把握して適切な管理対処ができるエレベータ用広域災害支援システムを提供する。【解決手段】この広域災害支援システム5は、地震感知器1a〜1nから地震の揺れを感知した信号が伝達されるエレベータ2a〜2nの運行状態を監視する監視端末3a〜3nと通信回線6を介して接続され、端末3a〜3nの一定数以上から地震発生情報を示す発信を受けると、監視センタ5aが地震発生情報を広域災害扱いとして一元管理すると共に、発信が一定数未満であれば広域災害発生とみなさずに平常時に端末3a〜3nからエレベータ2a〜2nの異常が回線6経由で伝達される平常時監視システム4へ切替え指示して監視センタ4aで平常扱いとして管理させる。監視センタ4aは発信を行った端末から災害復旧情報を受けると発信先を自システムからシステム5に切替える。【選択図】図1

Description

本発明は、エレベータの運行状態を監視する監視端末の複数系列における一定数以上から災害発生情報を示す発信を受けて広域災害発生を判断する機能を持つエレベータ用広域災害支援システムに関する。
従来、この種のエレベータ用広域災害支援システムとして、監視センタにおいて、少なくとも携帯端末の位置情報より復旧作業者の位置を特定し、復旧対象のエレベータの最適巡回を提供する巡回ルート提供手段と、携帯端末からの復旧状況の問い合せに対して、巡回ルート提供手段によって提供された最適巡回ルートに従ってエレベータの運行状態を取得して復旧情報を提供すると共に、未復旧の場合は復旧対象に組み込む復旧対象追加手段と、を備え、復旧対象追加手段が巡回ルート提供手段によって提供された最適巡回ルートのルート外である復旧対象のエレベータに対しても、運行状態の取得指示を携帯端末から指示可能とし、必要があった場合に最適巡回ルートに付加して復旧対象に組み込むようにした「エレベーターの広域災害支援システム」(特許文献1参照)が挙げられる。
特開2008−044693号公報(特許第5041763号)
上述した特許文献1記載の技術は、例えば地震発生等の災害発生により広範囲で昇降機(エレベータの乗りかご)が停止する状況を捉えるため、一定数以上の災害検知器の動作を受けて乗りかごの運転状態を監視する監視端末が監視センタに発信したときに広域災害発生と判断し、小規模な災害発生時や監視端末単体の誤動作による発信では起動しないシステム機能となっているため、小規模な災害発生時や監視端末単体の誤動作による発信時でのシステム機能上での管理対処が適確に図られないという不便さの問題がある。
本発明は、このような問題点を解決すべくなされたもので、その技術的課題は、災害発生時の規模の大小、並びに監視端末単体の誤動作による発信を考慮して災害発生情報を適確に把握して適切な管理対処ができ、保守点検作業者向けの作業負担を軽減し得るエレベータ用広域災害支援システムを提供することにある。
上記技術的課題を解決するため、本発明の第1の手段は、災害発生時に災害検知器から当該災害を検知した検知信号が伝達されるエレベータの運行状態を監視する監視端末の複数系列と通信回線を介して接続され、当該複数の監視端末の一定数以上から災害発生情報を示す発信を当該通信回線経由で受けて広域災害発生を判断するエレベータ用広域災害支援システムにおいて、通信回線と接続されて平常時に複数の監視端末からエレベータの異常が当該通信回線経由で伝達される平常時監視システムを備え、複数の監視端末の一定数以上から災害発生情報を示す発信を通信回線経由で受けると内部の監視センタによって広域災害発生とみなして当該災害発生情報を広域災害扱いとして一元管理すると共に、当該発信が一定数未満であれば広域災害発生とみなさずに当該通信回線経由で平常時監視システムへ切替え指示して当該発信の受け付けを当該平常時監視システムで平常扱いとして管理させることを特徴とする。
本発明によれば、上記構成により、災害発生時の規模の大小、並びに監視端末単体の誤動作による発信を考慮して災害発生情報を適確に把握して適切な管理対処ができ、保守点検作業者向けの作業負担を軽減し得るようになる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
本発明の実施例に係るエレベータ用広域災害支援システムの基本構成を示したブロック図である。 図1に示すエレベータ用広域災害支援システムが平常時監視システムと協働する地震発生時の動作処理を示したフローチャートである。 図1に示すエレベータ用広域災害支援システムで適用される監視地域分割の一例を示した模式図である。
以下に、本発明のエレベータ用広域災害支援システムについて、実施例を挙げ、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例に係るエレベータ用広域災害支援システム5の基本構成を示したブロック図である。
図1を参照すれば、この広域災害支援システム5は、災害発生の一例として地震発生時に複数系列を成す地震感知器1a、1b、…、1nから地震の揺れを感知した感知信号が伝達されるエレベータ2a、2b、…、2nの運行状態を監視する監視端末3a、3b、…、3nと通信回線6を介して接続され、監視端末3a、3b、…、3nのうちの一定数以上から地震発生情報を示す発信を通信回線6経由で受けて広域災害発生を判断する機能を持つ他、通信回線6と接続されて平常時に各監視端末3a、3b、…、3nから各エレベータ2a、2b、…、2nの異常が通信回線6経由で伝達される平常時監視システム4を備えている。即ち、実施例に係る広域災害支援システム5は、平常時監視システム4との間で相互に通信回線6を経由して通信可能に構成されるものであり、ここでの広域災害情報となる地震発生情報については、エレベータ2a、2b、…、2nを介在して取得される地震感知器1a、1b、…、1nからの感知信号を監視端末3a、3b、…、3nが受信したとき、監視端末3a、3b、…、3nが広域災害支援システム5に自動的に発信する仕組みとなっている。
広域災害支援システム5では、監視端末3a、3b、…、3nのうちの一定数以上から地震発生情報を示す発信を通信回線6経由で受けると、内部の監視センタ5aによって内部の広域災害システム5bのデータを参照した判断結果により広域災害発生とみなすと地震発生情報を広域災害扱いとして一元管理すると共に、発信が一定数未満(単体である場合を含む)であれば広域災害発生とみなさずに通信回線6経由で平常時監視システム4へ切替え指示して発信の受け付けを平常時監視システム4で平常扱いとして管理させる。平常時監視システム4では、広域災害支援システム5の監視センタ5aからの切替え指示を通信回線6経由で受けると内部の監視センタ4aが内部の営業所システム4bと協働して監視端末3a、3b、…、3nからの地震発生情報の発信先を自システムで受け付けて平常扱いとして管理すると共に、発信を行った監視端末から災害復旧情報を通信回線6経由で受けると監視端末3a、3b、…、3nからの地震発生情報を示す発信先を自システムから広域災害支援システム5に切替える。
図2は、上述した広域災害支援システム5が平常時監視システム4と協働する地震発生時の動作処理を示したフローチャートである。図3は、広域災害支援システム5で適用される監視地域分割の一例を示した模式図である。
図2を参照すれば、ここではまず、地震が発生した場合や例えばエレベータ2aの保守点検作業等による誤動作等で地震感知器1aが動作して感知信号を出力する地震計動作(ステップS1)に至った事態を想定している。こうした場合、地震感知器1aからの感知信号がエレベータ2aを経由して監視端末3aに伝わり、監視端末3aが通信回線6を通して広域災害支援システム5の監視センタ(以下、適宜広域災害時監視センタと呼ぶ)5aに広域災害情報(この段階では単に災害情報と呼ばれても良く、実際には地震発生情報が該当する)を発信(ステップS2)する。監視センタ5aは、広域災害情報を受信した際には、広域災害システム5bから図3に例示されるようなA、B、C、D、E、F、G、Hで区分した八地方区分や、或いは各都道府県別等の任意の区分とする同一地域、並びに最初の広域災害情報を受け取ってから数分後(例えば5分後を例示できる)までと予め決めた時間範囲を示す同一時間帯に広域災害情報が一定数以上あるか否かを判断することにより、広域災害時監視センタ5aに、同一地域・同一時間帯に広域災害情報が一定数以上あるか否かの判定(ステップS3)を行う。
この判定の結果、広域災害情報が一定数以上あれば(監視端末3a以外の監視端末3b、…、3nが監視端末3aと同一地域にあり、地震感知器1b、…、1nが動作して感知信号を出力し、エレベータ2b、…、2nを経由して監視端末3b、…、3nが通信回線6経由で広域災害支援システム5の広域災害時監視センタ5aに広域災害情報を発信していれば)、広域災害時監視センタ5は広域災害支援システム5全体を起動(ステップS13)した後、広域災害支援システム5にて、広域災害情報を一元管理(ステップS14)するが、広域災害情報が一定数未満あれば(監視端末3a以外の監視端末3b、…、3nが監視端末3aと同一地域でなかったり、地震感知器1a以外の地震感知器1b、…、1nの殆どが動作せずに感知信号を出力せず、エレベータ2b、…、2nを経由して殆どの監視端末3b、…、3nが通信回線6を通して広域災害支援システム5の広域災害時監視センタ5aに広域災害情報を発信していなければ)、広域災害時監視センタ5は広域災害システム5bに図示されない広域災害受信地域の災害情報があるか否かを判断することにより、広域災害支援システム5に広域災害受信地域の災害情報があるか否かの判定(ステップS4)を行う。因みに、ここでの広域災害受信地域の災害情報はラジオ放送受信機等の簡易な通信手段により気象庁から受信できる情報や携帯型・ノート型・可搬型のパソコン等の入力部を利用して人為的に操作入力できる情報であっても良い。この判定の結果、広域災害受信地域の災害情報があれば広域災害時監視センタ5aは広域災害支援システム5全体を起動(ステップS13)した後、広域災害支援システム5にて、広域災害情報を一元管理(ステップS14)するが、広域災害受信地域の災害情報がなければ広域災害時監視センタ5aは広域災害支援システム5が既に動作中であるか否かを確認するため、広域災害支援システム5は動作中か否かの判定(ステップS5)を行う。
この広域災害支援システム5は動作中か否かの判定(ステップS5)の結果、動作中であれば広域災害支援システム5にて、広域災害情報を一元管理(ステップS14)する処理に移行するが、動作中でなければ一定時間経過したか否かの判定(ステップS6)を行う。因みに、ここでの一定時間とは、上述した同一時間帯を示す数分後(例えば5分後)を示すものである。この判定の結果、一定時間経過していなければ先の広域災害時監視センタ5aに、同一地域・同一時間帯に広域災害情報が一定数以上あるか否かの判定(ステップS3)に戻って以降の処理を繰り返すが、一定時間経過していれば広域災害時監視センタ5aが広域災害情報を発信した監視端末(上述した処理の流れでは監視端末3aは必須となる)に、広域災害なしの情報を発信(ステップS7)した後、通信回線6経由で平常時監視システム4の監視センタ(以下、適宜平常時監視センタと呼ぶ)4aに切替え指示して監視端末3a、3b、…、3nの広域災害情報の発信先を、広域災害支援システム5から平常時監視システム4に切替(ステップS8)える。
この後、監視端末3a、3b、…、3nが、平常時監視システム4に、広域災害情報を発信(ステップS9)することになるため、平常時監視システム4では、平常時監視センタ4aを経由し各営業所システム4bで広域災害情報を確認(ステップS10)し、各営業所システム4bで広域災害情報を確認したならば、各営業所の保守点検作業者はエレベータ2aに係る地震探知器1aの復旧作業を行う。これにより、地震探知器1aが復旧したことをエレベータ2aを経由して監視端末3aが受信すると、監視端末3aは通信回線6経由で平常時監視システム4の平常時監視センタ4aに広域災害復旧情報を送信(ステップS11)する。そこで、平常時監視システム4の平常時監視センタ4aは、通信回線6経由で広域災害支援システム5の広域災害時監視センタ5aに指示して監視端末3a、3b、…、3nからの広域災害情報の発信先を自システム(平常時監視システム4)から広域災害支援システム5に切替(ステップS12)える処理を行ってから動作処理を終了する。即ち、実施例に係る広域災害支援システム5では、地震感知器1a、1b、…、1nの動作時にエレベータ2a、2b、…、2n経由で感知信号を受信した監視端末3a、3b、…、3nが自システム(広域災害支援システム5)や平常時監視システム4に広域災害情報を発信する仕組みが構築されている。
実施例に係る広域災害支援システム5によれば、通信回線6と接続されて平常時に監視端末3a、3b、…、3nからエレベータ2a、2b、…、2nの異常が通信回線6経由で伝達される平常時監視システム4を備えるようにし、監視端末3a、3b、…、3nの一定数以上から災害発生情報を示す発信を通信回線6経由で受けると内部の広域災害時監視センタ5aによって広域災害発生とみなして災害発生情報を広域災害扱いとして一元管理すると共に、発信が一定数未満であれば広域災害発生とみなさずに通信回線6経由で平常時監視システム4へ切替え指示して発信の受け付けを平常時監視システム4の平常時監視センタ4aで平常扱いとして管理させ、更に、平常時監視システム4では、広域災害時監視センタ5aからの切替え指示を通信回線6経由で受けると平常時監視センタ4aによって監視端末3a、3b、…、3nからの災害発生情報の発信先を自システムで受け付けると共に、発信を行った監視端末から災害復旧情報を通信回線6経由で受けると監視端末3a、3b、…、3nからの災害発生情報を示す発信先を自システムから広域災害支援システム5に切替える機能を持つため、災害発生時の規模の大小、並びに監視端末3a、3b、…、3n単体の誤動作による発信を考慮して災害発生情報を適確に把握して復旧作業を行う等の適切な管理対処ができ、保守点検作業者向けの作業負担を軽減し得るようになる。
尚、上述した実施例に係る広域災害支援システム5では、エレベータ2a、2b、…、2nに係る災害発生の一例として地震発生時に地震の揺れを感知した感知信号を出力する地震感知器1a、1b、…、1nを用いた構成を説明したが、このような災害発生時に災害を検知した検知信号を出力する災害検知器として、その他に浸水発生時に浸水による冠水状態を検出して冠水信号を出力する冠水センサや、或いは火災発生時に火災による熱探知又は煙探知を行って火災発生信号を出力する火災センサを適用させることができ、これらのうちの少なくとも1つを適用させても同等な作用効果が得られるため、本発明は実施例で説明した形態に限定されない。
1a、1b、…、1n 地震感知器
2a、2b、…、2n エレベータ
3a、3b、…、3n 監視端末
4 平常時監視システム
4a、5a 監視センタ
4b 営業所システム
5 広域災害支援システム
5b 広域災害システム
6 通信回線

Claims (3)

  1. 災害発生時に災害検知器から当該災害を検知した検知信号が伝達されるエレベータの運行状態を監視する監視端末の複数系列と通信回線を介して接続され、当該複数の監視端末の一定数以上から災害発生情報を示す発信を当該通信回線経由で受けて広域災害発生を判断するエレベータ用広域災害支援システムにおいて、
    前記通信回線と接続されて平常時に前記複数の監視端末から前記エレベータの異常が当該通信回線経由で伝達される平常時監視システムを備え、
    前記複数の監視端末の一定数以上から前記災害発生情報を示す発信を前記通信回線経由で受けると内部の監視センタによって前記広域災害発生とみなして当該災害発生情報を広域災害扱いとして一元管理すると共に、当該発信が一定数未満であれば広域災害発生とみなさずに当該通信回線経由で前記平常時監視システムへ切替え指示して当該発信の受け付けを当該平常時監視システムで平常扱いとして管理させることを特徴とするエレベータ用広域災害支援システム。
  2. 請求項1記載のエレベータ用広域災害支援システムにおいて、
    前記平常時監視システムは、前記監視センタからの前記切替え指示を前記通信回線経由で受けると前記複数の監視端末からの前記災害発生情報の発信先を自システムで受け付けると共に、当該発信を行った当該監視端末から災害復旧情報を当該通信回線経由で受けると当該複数の監視端末からの当該災害発生情報を示す当該発信先を自システムから広域災害支援システムに切替えることを特徴とするエレベータ用広域災害支援システム。
  3. 請求項1又は2記載のエレベータ用広域災害支援システムにおいて、
    前記災害検知器は、地震発生時に当該地震による揺れを感知して感知信号を出力する地震感知器、浸水発生時に当該浸水による冠水状態を検出して冠水信号を出力する冠水センサ、火災発生時に当該火災による熱探知又は煙探知を行って火災発生信号を出力する火災センサのうちの少なくとも1つが用いられたことを特徴とするエレベータ用広域災害支援システム。
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