JP2016203688A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両用空調装置において、重量増加及び製造コストの増加を招くことなく、コンプレッサの作動停止時における送風温度の上昇を抑制する。【解決手段】車両用空調装置10において、エバポレータ14へ供給される冷媒を圧縮するコンプレッサ38を作動させた直後にブロア18からの送風量を増加させ、一方、前記エバポレータ14の温度に基づいて前記コンプレッサ38を作動停止させる前に、前記ブロア18からの送風量を減少させ始めると共に、該コンプレッサ38が作動停止した後には、前記送風量をさらに減少させる。これにより、エバポレータ14における最終パスとなる第4パスP4内の冷媒の乾き度を抑制することができ、コンプレッサ38の作動停止時における送風温度の上昇が抑制される。【選択図】図2

Description

本発明は、車両に搭載されブロアによって取り込まれた空気を熱交換器によって温度調整して車室内へと送風する車両用空調装置に関し、一層詳細には、前記ブロアの駆動制御を行う車両用空調装置に関する。
車両に搭載される車両用空調装置において、例えば、車室内の冷房を行う場合には、通電作用下に作動するブロアによって空調ケース内へと空気を取り込むと共に、コンプレッサで圧縮した冷媒をコンデンサで凝縮した後、膨張弁で減圧させてエバポレータへと供給することで通過する前記空気を冷却して冷風として車室内へと供給している。
このコンプレッサは、内燃機関の駆動力を利用して作動させており、冷媒ガスを圧縮し、コンデンサで凝縮して膨張弁で減圧させた状態でエバポレータへと循環させている。また、コンプレッサは、内燃機関の負荷を低減させるために所定の条件下において作動状態の切り替えが行われ、例えば、車室内(エバポレータ)の温度が所定温度まで低下すると作動を停止させ、車室内(エバポレータ)の温度が上昇すると再びコンプレッサを作動させている。一方、空気の送風を行うブロアは、車室内温度や外気温度等に基づいて駆動制御されている。
例えば、特許文献1には、上述したコンプレッサの作動停止状態におけるブロアの送風制御を行うことで省エネルギー化を図ることが可能な車両用空調装置が開示されている。この車両用空調装置では、コンプレッサの作動時には通常通りのブロアの風量制御を行い、該コンプレッサの作動停止時には、車室内温度に加え、エバポレータの温度が所定範囲内にあるか否かを判断し、前記車室内温度及び前記エバポレータの温度に基づいた風量制御を行っている。
また、特許文献2に係る車両用空調装置では、コンプレッサの負荷状態に応じて作動するモータジェネレータを備え、該モータジェネレータを可変制御することで内燃機関の負荷を増加させることなく前記コンプレッサを作動させることを可能としている。
特開2012−180053号公報 特開2004−122814号公報
しかしながら、上述した特許文献1に係る車両用空調装置では、コンプレッサの作動時においてブロアの風量が一定であるため、該ブロアからの送風がエバポレータに対して当たり続け、その結果、該エバポレータにおける冷媒出口側となる最終パス内において冷媒の乾き度が高くなる。すなわち、コンプレッサの作動停止時におけるブロアの風量制御を行うことで風量を抑制したとしても、冷媒の気化が促進され、その結果として、前記エバポレータを通過する空気の温度上昇が加速されてしまうという問題がある。
また、特許文献2に係る車両用空調装置では、固定容量型のコンプレッサの作動状況に応じて可変制御されるモータジェネレータを設けることで、該モータジェネレータの分だけ車両用空調装置の重量及び製造コストが増加してしまうこととなる。
本発明は、前記の課題を考慮してなされたものであり、重量及び製造コストの増加を招くことなく、コンプレッサの作動停止時における送風温度の上昇を抑制することが可能な車両用空調装置を提供することを目的とする。
空調ケースと、通電作用下に駆動し空調ケース内に空気を送風するブロアと、冷媒を圧縮するコンプレッサと、コンプレッサで圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器と、凝縮器で凝縮された冷媒を減圧する膨張弁と、空調ケースの内部に収納され膨張弁で減圧された冷媒が供給されることで通過する空気を冷却する冷却器とを有し、冷却器で冷却された空気を車室内へと送風する車両用空調装置において、
車室内の温度が安定した状態において、コンプレッサの作動時にブロアへの電圧を増加させ、一方、コンプレッサの作動停止直前に電圧を低下させ、コンプレッサの作動停止時に電圧をさらに低下させる制御を行うことを特徴とする。
本発明によれば、冷却器の設けられた空調ケース内へ空気を送風するブロアと、冷媒を圧縮するコンプレッサと、コンプレッサで圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器と、凝縮器で凝縮された冷媒を減圧する膨張弁と、膨張弁で減圧された冷媒が供給されることで通過する空気を冷却する冷却器とを有した車両用空調装置において、空気の送風される車室内の温度が安定した状態で、コンプレッサの作動時にはブロアへの電圧を増加させ、一方、コンプレッサの作動停止直前にはブロアへの電圧を低下させ、さらにコンプレッサを作動停止させた際には電圧をさらに低下させる制御を行う。
これにより、コンプレッサの作動時にブロアの電圧を増加させることで送風量を増加させ、冷却器における冷却速度の変化を緩やかとし、また、コンプレッサを作動停止させる前にブロアの送風量を先行して減少させておくことで、冷却器内における冷媒の気化を抑制し、結果として、液状態にある冷媒量を増加させることができ、しかも、コンプレッサが作動停止した後もさらに送風量を減少させることで液状態にある冷媒量のさらなる増加を図ることができる。
その結果、コンプレッサを作動停止させた際、液状態にある冷媒量の増加した冷却器を通過する空気の送風温度の上昇を抑制することができる。また、従来技術に係る車両用空調装置のように、コンプレッサの作動状況に応じて駆動するモータジェネレータ等を別に設けることなくブロアの駆動制御のみで実現可能であるため、車両用空調装置において重量の増加や製造コストの増加を招くことがなく好適である。
また、冷却器が、冷媒の供給・排出されるヘッダの長手方向に沿って分割された複数の熱交換パスを有することで、冷媒の乾き度が最も高くなる熱交換パスにおいて冷媒の気化を抑制して液状態の冷媒量を増加させることができるため、乾き度の低い熱交換パスを通過して車室内へ送風される送風温度との間における送風温度のばらつきを抑制することができる。その結果、複数の送風口から車室内へと送風される際の送風温度が略均一となり快適性の向上を図ることが可能となる。
本発明によれば、以下の効果が得られる。
すなわち、冷却器の設けられた空調ケース内へ空気を送風するブロアと、冷媒を圧縮するコンプレッサと、コンプレッサで圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器と、凝縮器で凝縮された冷媒を減圧する膨張弁と、膨張弁で減圧された冷媒が供給されることで通過する空気を冷却する冷却器とを有した車両用空調装置において、空気の送風される車室内の温度が安定した状態で、コンプレッサの作動停止直前にブロアへの電圧を低下させることで冷却器内における冷媒の気化を抑制して液状態にある冷媒量を増加させ、コンプレッサを作動停止させた際に電圧をさらに低下させ送風量をより減少させることで液状態にある冷媒量をさらなる増加を図ることができる。
その結果、従来技術のようにモータジェネレータ等を別に設けることなくブロアの駆動制御のみで実現可能であるため、重量の増加や製造コストの増加を招くことがなく、しかも、コンプレッサの作動停止時において、液状態にある冷媒量の増加した冷却器を通過させることで空気の送風温度の上昇を抑制することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る車両用空調装置の構成を示す概略構成図である。 図1に示す空調ケース、エバポレータ、センタ送風口、第1及び第2サイド送風口を示す概略平面構成図である。 図1及び図2の車両用空調装置を構成するエバポレータにおける冷媒の流れを示す模式斜視図である。 図1の車両用空調装置におけるブロア電圧、コンプレッサの作動状態及び各送風口からの送風温度と時間とのそれぞれの関係を示すタイムチャート図である。 ブロア及びコンプレッサを駆動制御する際のフローチャートである。
本発明に係る車両用空調装置について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。図1において、参照符号10は、本発明の実施の形態に係る車両用空調装置を示す。
この車両用空調装置10は、図1及び図2に示されるように、空調ケース12と、該空調ケース12の内部に設けられ空気を冷却するエバポレータ(冷却器)14と、該エバポレータ14の下流側(矢印A1方向)に設けられ前記空気を加熱するヒータコア16と、前記空調ケース12の上流側(矢印A2方向)に設けられるブロア18とを含み、前記空調ケース12には、車室内における乗員の顔近傍へ送風するためのベント開口部20と、前記車室内におけるフロントウィンドウ近傍へ送風するためのデフロスタ開口部21と、前記乗員の足元近傍へ送風するためのフット開口部22が開口している。
このベント開口部20は、図2に示されるように、空調ケース12の幅方向(矢印B1、B2方向)に沿って所定長さで開口し、その幅中央部がセンタダクト24a、24bを介して車室内において運転席と助手席との間に設けられた一組のセンタ送風口26a、26bと接続され、幅方向一端側(矢印B1方向)となる部位が第1サイドダクト28を介して前記運転席側に設けられた第1サイド送風口30と接続され、さらに、幅方向他端側(矢印B2方向)となる部位が第2サイドダクト32を介して前記助手席側に設けられた第2サイド送風口34と接続される。
すなわち、ベント開口部20からの送風は、車室内の送風口へ導く4つのダクト(センタダクト24a、24b、第1サイドダクト28、第2サイドダクト32)によって4分割され、各送風口(センタ送風口26a、26b、第1及び第2サイド送風口30、34)から車室内へと供給される。
また、車両用空調装置10は、図1に示されるように、ブロア18へと制御信号を出力するECU36(電子制御ユニット)を有し、該ECU36は、後述するコンプレッサ38に対しても制御信号を出力することで駆動制御を行っている。
エバポレータ14は、図1〜図3に示されるように、一組の第1及び第2ヘッダ(ヘッダ)40、42と、該第1ヘッダ40の一端部に設けられ冷媒の導入・導出される導入管44及び導出管46とを含み、第1ヘッダ40と第2ヘッダ42との間に設けられた複数のチューブ(図示せず)を介して前記第1ヘッダ40と第2ヘッダ42とが連通している。なお、第1ヘッダ40は、幅方向(矢印B1、B2方向)と直交する厚さ方向(矢印A1、A2方向)に2分割されると共に、背面側(矢印A1方向)となる空間が前記幅方向に沿ってさらに2分割されている。この導出管46は、図2に示されるように配管を介してコンプレッサ38に接続され、一方、導入管44は、配管を介して前記コンプレッサ38の下流側に接続され、該コンプレッサ38との間には、該コンプレッサ38で圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器48と、該凝縮された冷媒を減圧する膨張弁50が接続されている(図1参照)。
このエバポレータ14では、図2及び図3に示されるように、複数のチューブからなり互いに隣接するように配置された4つの熱交換パスPが設けられ、該熱交換パスPは、第1ヘッダ40の背面側(下流側、矢印A1方向)から第2ヘッダ42側(図3中、矢印C1方向)へと冷媒が流れる第1パスP1と、該第1パスP1と隣接し第2ヘッダ42の背面側において第1ヘッダ40側(図3中、矢印C2方向)へと冷媒の流れる第2パスP2と、エバポレータ14の他端部において前記第2パスP2と隣接し第1ヘッダ40側から第2ヘッダ42側(矢印C1方向)へと冷媒の流れる第3パスP3と、前記第2ヘッダ42の表面側(上流側、矢印A2方向)の全面において該第2ヘッダ42から第1ヘッダ40側(矢印C2方向)へと冷媒の流れる第4パスP4とから構成される。すなわち、第3パスP3は、第1ヘッダ40において導入管44及び導出管46と幅方向反対側(矢印B2方向)に設けられる。
また、エバポレータ14は、図1及び図2に示されるように、空調ケース12内において幅方向(矢印B1、B2方向)に沿って設けられ、第1及び第2パスP1、P2がヒータコア16側(矢印A1方向)となる下流側、第4パスP4がブロア18側(矢印A2方向)となる上流側に配置されると共に、導入管44及び導出管46を有した幅方向一端部が第1サイドダクト28側(矢印B1方向)、第3パスP3が第2サイドダクト32側(矢印B2方向)となるように配置される。
さらに、エバポレータ14には、図1に示されるように、その表面に温度を検出可能な温度センサ(図示せず)が設けられており、該温度センサによって検出されたエバポレータ温度が検出信号としてECU36へと出力される。なお、このECU36には、車室内に設けられた車室内温度センサで検出された車室内温度が検出信号として入力される。
このコンプレッサ38は、冷媒の吐出容量が一定となる固定容量式であり、ECU36からの制御信号に基づいて駆動制御され、図示しない電磁クラッチを接続することで作動状態となり、該電磁クラッチを切ることで作動停止状態となる。すなわち、コンプレッサ38は、制御信号に基づいた電磁クラッチの切り替えによってオン・オフ制御される。
そして、コンプレッサ38の作動作用下に圧縮され高温高圧のガス状態にある冷媒が、図2に示される凝縮器48によって凝縮することで液状態とした後、膨張弁50で減圧した状態で、エバポレータ14の導入管44から上述した第1パスP1へと供給され、第1〜第4パスP1〜P4を順番に循環した後、該第4パスP4から第1ヘッダ40を経て導出管46より排出される。
この際、冷媒は、第1パスP1から第4パスP4へと流れる過程でエバポレータ14を通過する空気と熱交換されることで液状態から徐々に気体状態へと変化していくこととなる。このエバポレータ14内を循環して気化した冷媒が再びコンプレッサ38によって圧縮された後、凝縮器48及び膨張弁50を経て液冷媒として前記エバポレータ14へと供給される。
ブロア18は、例えば、複数のフィンを有した回転ファンをモータによって回転駆動させることで送風可能な遠心式ファンであり、前記モータはECU36からの制御信号(電圧)によって駆動制御される。このブロア18は、図1及び図2に示されるように、空調ケース12の上流側(矢印A2方向)に設けられ、その駆動作用下に図示しない開口部を通じて前記空調ケース12における上流側へ空気を送風している。
本発明の実施の形態に係る車両用空調装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に動作について図5のフローチャート及び図4のタイムチャート図を参照しながら説明する。
なお、図4においては、下段に示される第1タイムチャートDがコンプレッサ38の作動状態を示すものであり、中段に示される第2タイムチャートEがブロア18の電圧を示すものであり、上段に示される各特性曲線Fa、Fb、Fc、Fdが、各送風口(第1サイド送風口30、センタ送風口26a、26b、第2サイド送風口34)における送風温度を示すものである。
詳細には、実線の特性曲線Faが第1サイド送風口30からの送風温度を示し、二点鎖線の特性曲線Fbが一方のセンタ送風口26aからの送風温度を示し、破線の特性曲線Fcが他方のセンタ送風口26bからの送風温度を示し、一点鎖線の特性曲線Fdが第2サイド送風口34からの送風温度を示している。
先ず、乗員が図示しないイグニッションスイッチをオンにすることで内燃機関及び車両用空調装置10が始動を開始した場合に、図5に示されるステップS1において該車両用空調装置10における送風モードがベントモード又はバイレベルモードのいずれか一方を選択しているか否かが判断される。
なお、このベントモードとは、エバポレータ14によって冷却された空気を、車室内におけるセンタ送風口26a、26b、第1及び第2サイド送風口30、34から乗員の顔近傍へ冷風を送風するモードであり、一方、バイレベルモードとは、上述したベントモードと同様に、冷風をセンタ送風口26a、26b、第1及び第2サイド送風口30、34から送風すると同時に、ヒータコア16で加熱された温風と前記冷風とを混合させた後、フット開口部22から乗員の足元近傍へと送風を行うモードである。
このステップS1において、ベントモード又はバイレベルモードが選択されている場合には、次のステップS2へと進み、選択されていない場合には通常のブロア18の自動制御が行われる(ステップS14)。
ステップS2では、ブロア18からの送風量が中程度以下で前記ブロア18の電圧が安定し、且つ、車室内温度が安定しているか否かが判断され、上記の条件をいずれも満たさない場合には通常のブロア18の自動制御が行われ(ステップS14)、いずれの条件も満たした場合には、ステップS3においてブロア18の可変制御が開始される。
なお、このブロア18からの送風量が中程度以下で安定した状態におけるブロア18の電圧が基準電圧Es(図4参照)としてECU36に記憶される。
このブロア18の可変制御を行う場合、先ず、コンプレッサ38を作動させ(ステップS4、第1タイムチャートDにおける時間t1参照)、その後、ブロア18へ供給される電圧を基準電圧Esよりも増加させる(ステップS5、第2タイムチャートEにおける時間t2参照)。なお、この場合の電圧の増加量は、例えば、1〜1.5Vとするとよい。
これにより、ブロア18の回転数が増加し、該ブロア18から空調ケース12内へと供給される空気の送風量が増加する。その結果、エバポレータ14は、コンプレッサ38の作動開始によって圧縮された後に凝縮器48によって液化した液状態の冷媒が膨張弁50を経て減圧された状態で供給されることで急激に冷却され始めるが、ブロア18から前記エバポレータ14への送風量を増加させることで冷却速度を緩やかとしている。すなわち、図4の各送風口からの送風温度を示す特性曲線Fa、Fb、Fc、Fdのように、例えば、ブロアの可変制御を行っていない場合の送風温度を示す特性曲線Fa´と比較して送風温度の低下が緩やかであり、しかも、送風温度のピーク(最大値)が低下していることが諒解される。
次に、このブロア18からの送風量が増加した状態において、ステップS6では、エバポレータ14に設けられた温度センサで検出されたエバポレータ14の温度に基づき、前記エバポレータ14の温度低下率が予め設定された設定値以下であるか否かが判断される。なお、この温度低下率の設定値は、例えば、−0.5℃/秒に設定される。すなわち、ステップS6では、コンプレッサ38の作動開始によって冷却されたエバポレータ14の冷却状態を確認している。
このエバポレータ14の温度低下率が設定値以下である場合には、ブロア18の可変制御を継続するためにステップS7へ進み、前記設定値を超過する場合には、ステップS14へと進んで通常のブロア18の自動制御が行われる。
ステップS7では、上述したエバポレータ14の温度が、予め設定された下限温度である第1設定温度未満であるか否かが判断され、該第1設定温度未満である場合にはステップS8へと進み、第2タイムチャートEの時間t3に示されるようにブロア18の電圧を低下させる。一方、エバポレータ14の温度が第1設定温度以上である場合には、ステップS14へと進んで通常のブロア18の自動制御が行われる。なお、この第1設定温度は、例えば、ブロア18の電圧やコンプレッサ38の回転数に基づいて設定されるものである。
このステップS8においてブロア18の電圧を低下させることで、該ブロア18の回転数が減少し、それに伴って、ブロア18から空調ケース12内へと供給される空気の送風量が減少する。なお、この場合の電圧の低下量は、例えば、1〜1.5Vとするとよい。
また、車室内への送風温度は、各特性曲線Fa、Fb、Fc、Fdに示されるようにエバポレータ14の冷却に伴って緩やかに低下し続けている。
このブロア18からの送風量を減少させた状態において、エバポレータ14の温度が検出され、該エバポレータ14の温度に基づいてエバポレータ14の温度低下率が再び設定値以下であるか否かが判断される(ステップS9)。なお、温度低下率の設定値は、ステップS6と同一に設定される。このエバポレータ14の温度低下率が、設定値以下である場合にはステップS10へと進むことでブロア18の可変制御が継続され、該設定値を超過する場合には、ステップS14へと進んで通常のブロア18の自動制御が行われる。
そして、ステップS10において、上述したエバポレータ14の温度が、予め設定された下限温度である第2設定温度未満であるか否かが判断され、該第2設定温度未満である場合にはステップS11へと進んでコンプレッサ38の作動を停止させる(図4中、第1タイムチャートDの時間t4参照)。なお、このコンプレッサ38の作動停止時には、図4の第2タイムチャートEに示されるように、ブロア18の電圧は基準電圧Es以上である。
一方、エバポレータ14の温度が第2設定温度以上である場合には、ステップS14へと進んで通常のブロア18の自動制御が行われる。なお、この第2設定温度は、第1設定温度と同様に、ブロア18の電圧やコンプレッサ38の回転数に基づいて設定されるものであり、且つ、前記第1設定温度より低く設定される。
このように、ステップS11でコンプレッサ38の作動を停止させる前に、ステップS8において、先行してブロア18の電圧を低下させ送風量を減少させることで(図4中、第1及び第2タイムチャートD、E参照)、エバポレータ14を通過する送風量が減少し、それに伴って、前記エバポレータ14における最終パスである第4パスP4内の冷媒の乾き度が抑制される。
換言すれば、ブロア18の電圧低下開始時(時間t3)とコンプレッサ38の作動停止(時間t4)との間に時間差を設けるように制御している。
すなわち、図2に示されるように、最も上流側(矢印A2方向)となる第4パスP4内の冷媒がブロア18からの送風によって温められ気化してしまうことを抑制し、液状態である冷媒をより多く流通させることで、コンプレッサ38を停止させた後の空気の急激な温度上昇を抑制して緩やかな温度上昇とすることができる(図4中、各特性曲線Fa、Fb、Fc、Fd参照)。
具体的には、図4に示されるように、ブロアの可変制御を行っていない場合の送風温度を示す特性曲線Fa´と比較し、特性曲線Faが緩やかに温度変化し、且つ、前記送風温度のピークが低下していることが諒解される。
このコンプレッサ38の作動を停止させた状態で、ステップS12において、ブロア18の電圧を基準電圧Esに対して低下させ(図4中、第2タイムチャートEの時間t5参照)、次のステップS13で車室内温度センサによって検出された車室内温度が安定しているか否かが判断される。そして、車室内温度が安定していると判断された場合には、再びステップS4へと戻り、停止状態にあるコンプレッサ38を作動させる(図4中、第1タイムチャートDの時間t6参照)。一方、ステップS13において、車室内温度が安定していないと判断された場合には、ステップS14へと進み、通常のブロア18の自動制御が行われる。
このコンプレッサ38の作動停止状態において、第1及び第2タイムチャートD、Eから諒解されるように作動停止時よりもさらにブロア18の電圧が基準電圧Esより低くなるように低下させ、エバポレータ14を通過する空気の送風量をさらに減少させることで、前記エバポレータ14における第4パスP4内の冷媒の乾き度を継続的に抑制し、コンプレッサ38の作動停止時における温度上昇が抑制される(図4中、各特性曲線Fa、Fb、Fc、Fd参照)。
特に、図4の特性曲線に示されるように、エバポレータ14において最も冷媒の乾き度が高くなる第4パスP4の幅方向一端部側(矢印A1方向)に臨む第1サイド送風口30からの送風温度Faの温度ばらつきを、上述したブロアの駆動制御を行わない場合の送風温度Fa´のばらつきと比較して小さくすることができ、しかも、他の送風口であるセンタ送風口26a、26b、第2サイド送風口34からの送風温度Fb、Fc、Fdとの温度ばらつきも好適に抑制される。
以上のように、本実施の形態では、車両用空調装置10において、作動停止状態からコンプレッサ38を作動させる際、該コンプレッサ38の作動直後にブロア18の電圧を増加させエバポレータ14への送風量を増加させることで、前記エバポレータ14の冷却速度を抑制して緩やかな温度低下を実現すると共に、前記コンプレッサ38の作動を停止させる前に、ブロア18の電圧を先行して低下させ送風量を減少させておくことで、前記エバポレータ14における冷媒の気化を抑制し、それに伴って、液状態にある冷媒量を増加させることができる。特に、最も気化状態になりやすい第4パスP4(最終パス)における冷媒の乾き度を抑制することができる。
その結果、コンプレッサ38の作動停止時においても、第4パスP4において液状態にある冷媒量を増加させることで、該第4パスP4を通過する空気を好適に冷却することができるため、作動停止時における送風温度の上昇を抑制することができる。
また、第4パスP4における冷媒の乾き度が抑制されることで、該第4パスP4の中でも最も乾き度の高い幅方向一端部側(図2中、矢印B1方向)に臨んだ第1サイド送風口30からの送風温度Faの上昇を抑制することが可能となる。その結果、第1サイド送風口30から車室内へと送風される送風温度Faを、乾き度の比較的低い第4パスP4における幅方向中央から他端部側に臨んだセンタ送風口26a、26b、第2サイド送風口34から車室内へと送風される送風温度Fb、Fc、Fdと略同等の温度とすることが可能となる。
すなわち、図4における各特性曲線から諒解されるように、各送風口による送風温度Fa、Fb、Fc、Fdのばらつきが抑制され、快適な車室内環境を実現することが可能となる。
また、ブロア18の駆動制御のみでコンプレッサ38の作動停止時における送風温度の上昇抑制と、各送風口における送風温度のばらつき抑制とを実現可能であるため、特許文献2の車両用空調装置のようにモータジェネレータ等を別に設ける必要がなく、重量の増加や製造コストの増加を招くことがなく好適である。
さらに、上述したエバポレータ14は、4つの第1〜第4パスP1〜P4からなる熱交換パスPを有する場合について説明したが、これに限定されるものではない。
なお、本発明に係る車両用空調装置は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10…車両用空調装置 12…空調ケース
14…エバポレータ 16…ヒータコア
18…ブロア 20…ベント開口部
26a、26b…センタ送風口 30…第1サイド送風口
34…第2サイド送風口 36…ECU
38…コンプレッサ 44…導入管
46…導出管

Claims (2)

  1. 空調ケースと、通電作用下に駆動し前記空調ケース内に空気を送風するブロアと、冷媒を圧縮するコンプレッサと、該コンプレッサで圧縮された前記冷媒を凝縮する凝縮器と、該凝縮器で凝縮された前記冷媒を減圧する膨張弁と、前記空調ケースの内部に収納され前記膨張弁で減圧された前記冷媒が供給されることで通過する空気を冷却する冷却器とを有し、前記冷却器で冷却された前記空気を車室内へと送風する車両用空調装置において、
    前記車室内の温度が安定した状態で、前記コンプレッサの作動時に前記ブロアへの電圧を増加させ、一方、前記コンプレッサの作動停止直前に前記電圧を低下させ、該コンプレッサの作動停止時に前記電圧をさらに低下させる制御を行うことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 請求項1記載の車両用空調装置において、
    前記冷却器は、前記冷媒の供給・排出されるヘッダの長手方向に沿って分割された複数の熱交換パスを有することを特徴とする車両用空調装置。
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