JP2016201593A - 過電流保護回路及び誘導性負荷駆動装置 - Google Patents

過電流保護回路及び誘導性負荷駆動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】MOSFETにおけるオン抵抗の温度特性の影響を受けることなく、高精度に過電流状態の検出が可能な過電流保護回路及び誘導性負荷駆動装置を提供する。
【解決手段】制御回路10は、MOSFET20にゲート電圧を印加する駆動回路12と、MOSFET20のドレイン−ソース間電圧と、所定の基準電圧と、を比較し、過電流状態を検出する過電流検出回路16と、を備えている。また、駆動回路12によってMOSFET20に印加されるゲート電圧は、MOSFET20がドレイン−ソース間電圧の増大に対してドレイン電流が飽和する飽和領域で動作する時に、ドレイン−ソース間電圧が所定の基準電圧を上回るような大きさである。
【選択図】図4

Description

本発明は、過電流保護回路及び誘導性負荷駆動装置に関するものである。
従来より、誘導性負荷などへの電流の供給をMOSFETのスイッチング制御によって行う構成において、ドレイン−ソース間の電位差をモニタすることで過電流の検出を行う構成が用いられている。すなわち、MOSFETのオン動作時に生じるドレイン電流を、オン抵抗の抵抗値を用いてドレイン−ソース間の電位差で把握し、この電位差が予め決められた閾値電圧を超えた場合に、過電流状態として判定可能になっている。そして、過電流状態と判定された場合には、MOSFETをオフ動作し、誘導性負荷などへの通電を遮断するようになっている。
例えば、特許文献1に開示される過電流保護回路は、負荷3に供給される負荷電流値Iの検出信号としてドレイン−ソース間電圧VDSを検出し、それをAD変換器6dによってAD変換して負荷電流値Iを取得する構成である。また、関数式を用いた演算もしくは負荷電流値Iと加算数値との関係を示したテーブルとを用いて負荷電流値Iと対応する加算数値を演算し、この加算数値を加算していき、積算値が所定の判定閾値に達した場合に負荷3に流れる電流を制限するようになっている。
図7は、従来の誘導性負荷駆動装置を概略的に説明する回路図であり、図8は、その誘導性負荷駆動装置における動作時のタイミングチャートを説明する説明図である。図7に示すように、制御回路1は、MOSFET2を保護対象とし、駆動回路1aと、過電流検出回路1bと、を備える過電流保護回路として機能する。そして、図8に示すように、時間t1からオン信号の電圧値が8〜12Vとなるように、MOSFET2のスイッチング制御によって負荷3に対する駆動信号を生成する。また、図7に示すようにMOSFET2と負荷3の間の通電路に短絡(例えばグランドショート)が生じている場合、オン信号出力開始後の時間t2から負荷3の電流制限を受けることなくMOSFET2のドレイン電流(I)が増加し、それに伴いドレイン−ソース間電圧(VDS)も増加していく。そして、マスク期間を経た後、過電流検出回路1bがドレイン−ソース間電圧が閾値電圧を越えたと判断した時間t3で、駆動回路1aがMOSFET2をオフ動作させるオフ信号を出力するようになっている。また、時間t3から検出遅延時間を経た時間t4付近において、MOSFET2がオフ動作して、負荷3に流れるドレイン電流が低下するようになっている。
特開2013−85443号公報
しかしながら、上記のような従来構成では、MOSFET2のオン抵抗は温度特性を示すため、ドレイン−ソース間電圧が閾値電圧を越える時点でのドレイン電流の大きさが温度に依存することになってしまう。例えば、低温(−55℃)から高温(175℃)の間でオン抵抗が6mΩ〜27mΩの範囲で変動する場合において、仮に閾値電圧を0.9Vと設定すると、この電圧におけるドレイン電流は33A〜150Aの間においてばらつくことになる。そのため、このような電流のばらつきを考慮すると、MOSFET2のオン動作時におけるドレイン電流の電流値の範囲が限定されるため、安全動作領域の広いMOSFET2を採用する必要がある。このような問題に対し、特許文献1でのように、負荷電流値Iの取得において、デジタル化された値から演算式や温度補正用データを用いてオン抵抗の温度補正を行う構成とすることが考えられる。しかしながら、このような構成では、演算式や温度補正用データを予め用意しておく必要があり、さらに高精度の温度補正を実現するためには、複雑な計算式や温度補正用データを状況に応じて使い分ける必要もあり、回路構成が複雑になってしまう問題がある。
また、図8に示すように、過電流状態においてドレイン−ソース間電圧の上昇を迅速に検出するためには、閾値電圧を極力低く設定する必要がある。しかしながら、このように閾値電圧を低く設定する場合、ドレイン−ソース間電圧に基づく信号にノイズが生じることなどによって、過電流状態を誤検出する虞がある。そして、意図しないMOSFET2のスイッチング制御によって、負荷への電流供給を停止することになってしまう。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、MOSFETにおけるオン抵抗の温度特性の影響を受けることなく、高精度に過電流状態の検出が可能な過電流保護回路及び誘導性負荷駆動装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、オン動作時に負荷(30)へドレイン電流を供給し、オフ動作時に前記負荷へのドレイン電流の供給を遮断する電界効果トランジスタ(20)を過電流から保護する過電流保護回路(10)であって、
前記電界効果トランジスタにゲート電圧を印加する制御部(12)と、
前記電界効果トランジスタのドレイン−ソース間電圧と、所定の基準電圧と、を比較し、過電流状態を検出する検出部(16)と、
を備え、
前記制御部によって前記電界効果トランジスタに印加されるゲート電圧は、前記電界効果トランジスタがドレイン−ソース間電圧の増大に対してドレイン電流が飽和する飽和領域で動作する時に、ドレイン−ソース間電圧が前記所定の基準電圧を上回るような大きさであることを特徴とする。
請求項1の発明では、制御部によって電界効果トランジスタに印加されるゲート電圧は、電界効果トランジスタがドレイン−ソース間電圧の増大に対してドレイン電流が飽和する飽和領域で動作する時に、所定の基準電圧を上回るようになっている。このように、電界効果トランジスタが飽和領域で動作する場合、ドレイン電流が飽和することで、ドレイン電流の僅かな増大に対してドレイン−ソース間電圧が急激に増大することになる。そのため、電界効果トランジスタが飽和領域で動作する時に所定の基準電圧を上回る構成では、誘導性負荷よりも高電位側で短絡等が生じて電界効果トランジスタのドレイン電流が増大する過電流状態となった場合に、ドレイン−ソース間電圧が急激に増大して所定の基準電圧を上回ることになる。したがって、ドレイン電流が増大した場合に、過電流状態を迅速に検出することが可能になり、ドレイン−ソース間電圧が緩やかに増大する場合に比べて、電界効果トランジスタにおけるオン抵抗の温度依存性によるドレイン−ソース間電圧の大きさのばらつきに影響され難くなり、高精度に過電流状態を検出することができる。また、このようにドレイン−ソース間電圧の急激な増大によって過電流状態を迅速に検出する構成であるため、所定の基準電圧を大きく設定し易く、ドレイン−ソース間電圧に基づく信号にノイズが生じることなどによって過電流状態が誤検出されることを抑制することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る誘導性負荷駆動装置を概略的に説明する回路図である。 図2は、図1の誘導性負荷駆動装置の動作を説明するタイミングチャートである。 図3は、図1の回路図の構成において、MOSFETと負荷との間にグランドショートが生じた状態を説明する回路図である。 図4は、図3の誘導性負荷駆動装置の動作を説明するタイミングチャートである。 図5(A)は、第1種類のMOSFETにおけるオン抵抗の温度依存性を説明する説明図であり、図5(B)は、第1種類のMOSFETにおいて各温度におけるドレイン電流のゲート電圧依存性を説明する説明図であり、図5(C)は、第1種類のMOSFETにおいて各ゲート電圧におけるドレイン電流のドレイン−ソース間電圧依存性を説明する説明図である。 図6(A)は、本発明の第1実施形態の変形例において、第2種類のMOSFETにおけるオン抵抗の温度依存性を説明する説明図であり、図6(B)は、第2種類のMOSFETにおいて各温度におけるドレイン電流のゲート電圧依存性を説明する説明図であり、図6(C)は、第2種類のMOSFETにおいて各ゲート電圧におけるドレイン電流のドレイン−ソース間電圧依存性を説明する説明図である。 図7は、従来の誘導性負荷駆動装置を概略的に説明する回路図である。 図8は、図7の回路図の構成で、MOSFETと負荷との間にグランドショートが生じた状態における誘導性負荷駆動装置の動作を説明するタイミングチャートである。
[第1実施形態]
以下、本発明の過電流保護回路及び誘導性負荷駆動装置を具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示す誘導性負荷駆動装置5は、MOSFET20と、MOSFET20に接続される負荷30に電力を供給して駆動させる制御回路10と、を備えている。また、制御回路10は、MOSFET20に流れる過電流を検出してMOSFET20を保護する過電流保護回路として機能する。ここで、MOSFET20に接続される負荷30は、例えばモータ、リレー、ランプ等を構成する誘導性負荷である。また、制御回路10は、図1に示すように、駆動回路12と、電圧制御回路14と、過電流検出回路16と、を備えている。
なお、制御回路10は、本発明の「過電流保護回路」の一例に相当する。
MOSFET20は、例えばNチャネル型のMOSFETとして構成されている。このMOSFET20は、駆動回路12からの制御信号が入力されるゲート端子Gと、電源に接続される高電位側の通電路に接続されるドレイン端子Dと、低電位側の通電路を介して負荷30に接続されるソース端子Sと、を備えている。また、MOSFET20は、ゲート端子Gに対して所定閾値(ゲート閾値)を超える電圧が印加された場合にオン動作し、ゲート端子Gに印加される電圧が所定閾値(ゲート閾値)以下のときにオフ動作するように構成されている。そして、MOSFET20は、オン動作時に負荷30へドレイン電流を供給し、オフ動作時に負荷30へのドレイン電流の供給を遮断するように動作する。ここで、負荷30に対するMOSFET20の接続構成は様々であり、本第1実施形態では、MOSFET20が負荷30のハイサイド側に接続される構成を例示する。また、負荷30に対してダイオード40が並列に接続されており、そのダイオード40のアノードは接地され、カソードはMOSFET20のソース端子Sに接続されている。
なお、MOSFET20は、本発明の「電界効果トランジスタ」の一例に相当する。
そして、制御回路10の駆動回路12からMOSFET20にゲート電圧が印加された時に、MOSFET20がオン動作してドレイン電流が流れることで、負荷30が駆動することになる。また、制御回路10は、MOSFET20で生じるドレイン電流が過電流となる状態を検出し、MOSFET20を制御してドレイン電流を遮断することによって、MOSFET20を過電流から保護するように動作する。
以下、制御回路10の各構成要素について詳述する。
駆動回路12は、MOSFET20のゲート端子Gに対し、後述する電圧制御回路14及び抵抗22を介してゲート閾値以上の信号(オン信号)とゲート閾値未満の信号(オフ信号)を周期的に与えるように機能するものであり、公知の駆動回路によって構成されている。この駆動回路12は、公知の様々な回路を適用することができ、例えばPWM信号を出力可能なPWM駆動回路などであってもよく、MOSFET20をオンオフ制御し得る公知の他の駆動回路であってもよい。また、駆動回路12から出力されるオフ信号の電圧(オフ電圧)は、正の低電圧(0V付近の電圧)であってもよく、負電圧であってもよい。
なお、駆動回路12は、本発明の「制御部」の一例に相当する。
電圧制御回路14は、分圧回路など公知の電圧制御回路によって構成され、駆動回路12から出力される電圧信号の電圧値を制御し、MOSFET20のゲート−ソース間に予め設定した一定の大きさの電圧が印加されるように機能する。
過電流検出回路16は、MOSFET20のドレイン−ソース間電圧と、所定の基準電圧と、を比較し、過電流状態を検出するように機能する。この過電流検出回路16は、コンパレータ16a,16bを備えている。具体的には、コンパレータ16aの一方の入力端子(例えば正側入力端子)はMOSFET20のドレイン端子Dに接続され、コンパレータ16aの他方の入力端子(例えば負側入力端子)はMOSFET20のソース端子Sに接続されている。また、コンパレータ16aの出力端子は、コンパレータ16bの一方の入力端子(例えば正側入力端子)に接続され、コンパレータ16aの他方の入力端子(例えば負側入力端子)は、例えば公知の定電圧回路などによって構成される基準電圧生成部から出力される基準電圧(検出閾値)Refが入力されるようになっている。また、コンパレータ16bの出力端子は、駆動回路12と接続されている。このような構成によって、コンパレータ16aは、MOSFET20のドレイン−ソース間電圧の信号を増幅してコンパレータ16bに出力し、コンパレータ16bは、コンパレータ16aからの入力信号を基準電圧と比較し、その結果を出力信号として駆動回路12に出力する。例えば、MOSFET20のドレイン−ソース間電圧に基づくコンパレータ16aからの出力信号が、基準電圧未満の場合にはLレベルの信号(正常信号)を出力し、基準電圧を超えている場合にはHレベルの信号(異常信号)を出力するようになっている。
なお、過電流検出回路16は、本発明の「検出部」の一例に相当する。
次に、本構成の誘導性負荷駆動装置5の正常時の動作について説明する。
まず、図2に示すように、時間t11において、駆動回路12が電圧制御回路14を介してMOSFET20のゲート端子Gに対しゲート閾値以上の信号(オン信号)を与える。なお、オン信号の電圧値は、後述するように温度変化に対するドレイン電流の大きさの変化がなくなる3.8Vとなるように電圧制御回路14によって制御されている。そして、MOSFET20がオン動作し、ドレイン−ソース間が導通するためMOSFET20のドレイン−ソース間電圧が急激に低下する。
ここで、制御回路10では、駆動回路12からオン信号が出力される各周期において、オン信号の出力開始から所定時間だけ異常判定を行わない非判定期間(マスク期間)が設定されている。図2に示す例では、オン信号の出力開始から所定期間を経過するまでは、異常判定を行わないようにしており、この所定期間の間に過電流状態が検出されても、異常と判定せずに無視するようにしている。この非判定期間(マスク期間)の長さは、例えばオン動作後にドレイン−ソース間電圧が最も低下する時点までの時間の長さに設定されている。例えば、オン動作後にドレイン−ソース間電圧が最も低下する時点までに2μsを要する構成では、非判定期間を2μsに設定する。なお、このような非判定期間に関する処理は、例えば、制御回路10が図示しないマスク期間生成回路を備え、このマスク期間生成回路が出力する信号に基づき異常判定を行わないようにしてなされる。
また、ドレイン−ソース間電圧が低下し始めた後の時間t12では、MOSFET20にドレイン電流が生じ、このドレイン電流が負荷30に供給されることになる。このとき、ドレイン電流は、負荷30による逆起電力の影響によって、負荷30による電流制限がない場合に比べて緩やかに増大していくことになる。そして、ドレイン電流が増大していくことによって、ドレイン−ソース間電圧も増大していくことになる。
また、予め設定されたオン駆動期間(マスク期間に検出期間を加えた時間)が過ぎたt13では、駆動回路12からMOSFET20のゲート端子Gに対してゲート閾値未満の信号(オフ信号)が出力される。これによって、MOSFET20がオフ動作するため、ドレイン電流が流れなくなり、ドレイン−ソース間電圧が増大してMOSFET20のオン動作開始前の電圧値に戻ることになる。
このとき、MOSFET20のオン動作時(検出期間)に、図2に示すように、ドレイン−ソース間電圧が基準電圧(検出閾値)を超えていないため、過電流検出回路16は、駆動回路12に対してLレベルの信号(正常信号)を出力し続け、駆動回路12は、オン信号を周期的に出力し続けることになる。
次に、本構成の誘導性負荷駆動装置5の異常時の動作について説明する。
図3に示すように、例えば、MOSFET20と負荷30の間でグランドショート(MOSFET20と負荷30との間の通電路が接地される状態)が生じた場合を異常時とする。
図4に示すように、時間t21において、駆動回路12が電圧制御回路14を介してMOSFET20のゲート端子Gに対し、ゲート閾値以上の信号(オン信号)を与える。そして、MOSFET20がオン動作し、ドレイン−ソース間が導通するため、MOSFET20のドレイン−ソース間電圧が急激に低下する。ここで、上記正常時の動作と同様に、制御回路10では、駆動回路12からオン信号が出力される各周期において、オン信号の出力開始から所定時間だけ異常判定を行わない非判定期間(マスク期間)が設定されている。
また、ドレイン−ソース間電圧が低下し始めた後の時間t22では、MOSFET20にドレイン電流が生じる。そして、MOSFET20のソース端子Sに接続される通電路がグランドショートしているため、ドレイン電流がグランドショート部分へと流れることになる。そのため、負荷30の逆起電力による電流制限が生じることなく、制御回路10の正常時にMOSFET20のオン動作時に流れるドレイン電流の増大よりも急峻にドレイン電流が増大していくことになる。そして、ドレイン電流が増大していくことによって、ドレイン−ソース間電圧も増大していくことになる。
ここで、駆動回路12によってMOSFET20に印加されるゲート電圧は、その電圧値と異なる所定の電圧値のゲート電圧に比べて温度変化に対するドレイン電流の大きさの変化が小さくなるような大きさ(より具体的には、最小となるような大きさ)に、電圧制御回路14によって制御されるようになっている。図5(B)は、本構成のMOSFET20に適用する第1種類のMOSFETにおいて、−55℃、25℃、175℃の各温度における、ドレイン電流(I)のゲート−ソース間電圧(VGS)依存性のデータである。例えば、第1種類のMOSFETにおいて、図5(B)に示すように、−55℃、25℃、175℃の各温度において、ゲート−ソース間電圧が3Vや4V等の所定の電圧値である場合に比べて、温度変化に対するドレイン電流の大きさの変化が小さくなるような大きさ(より具体的には、最小となるような大きさ)である3.8Vに決定する。そして、電圧制御回路14は、駆動回路12から出力されるオン信号の電圧値を3.8Vに制御してMOSFET20にゲート電圧として印加する。
このような構成によって、駆動回路12によってMOSFET20に印加されるゲート電圧に対するドレイン電流の大きさが、温度変化によって変化することを抑制することができる。そのため、過電流状態をドレイン−ソース間電圧を用いて検出する場合に、温度の違いによって基準電圧を上回るタイミングが異なることを抑制することができ、過電流状態をより高精度に検出することが可能となる。
また、本第1実施形態では、駆動回路12によってMOSFET20に印加されるゲート電圧は、MOSFET20がドレイン−ソース間電圧の増大に対してドレイン電流が飽和する飽和領域で動作する時に、ドレイン−ソース間電圧が基準電圧を上回るような大きさとしている。例えば、図5(C)に示すように、第1種類のMOSFETにおいて、ゲート−ソース間電圧が3.8Vに制御される場合、過電流検出回路16で用いられる基準電圧が2V以上となるように設定する。
図4に示すように、時間t22からドレイン電流が増大していき、時間t23においてドレイン電流が飽和するようになり、ドレイン電流の僅かな増大に対してドレイン−ソース間電圧が急激に増大することになる。具体的には、図5(C)に示すように、第1種類のMOSFETにおいて、ゲート−ソース間電圧が従来の制御回路に用いられる電圧値(図8に示す8V〜12V)よりも低い3.8Vに制御される場合、ドレイン電流(I)が60A程度で飽和することになり、それ以上ドレイン電流が増大することなく、ドレイン−ソース間電圧(VDS)が急激に増大することになる。そのため、MOSFET20が飽和領域で動作する時に基準電圧を上回る構成では、過電流状態(例えば、負荷30よりも高電位側でグランドショート等が生じてMOSFET20のドレイン電流が増大する状態)となった場合に、ドレイン−ソース間電圧が急激に増大して基準電圧を上回ることになる。したがって、ドレイン電流が増大した場合に、過電流状態を迅速に検出することが可能になり、ドレイン−ソース間電圧が緩やかに増大する場合に比べて、MOSFET20におけるオン抵抗(RDS(ON))の温度(T)依存性(図5(A)参照)によるドレイン−ソース間電圧の大きさのばらつきに影響され難くなり、高精度に過電流状態を検出することができる。また、このようにドレイン−ソース間電圧の急激な増大によって過電流状態を迅速に検出する構成であるため、基準電圧を大きく設定し易く、ドレイン−ソース間電圧に基づく信号にノイズが生じることなどによって過電流状態が誤検出されることを抑制することができる。
このように、MOSFET20のオン動作時に、図4に示す時間t24においてドレイン−ソース間電圧が基準電圧(検出閾値)を超えた場合、過電流検出回路16がドレイン電流の過電流状態を検出して駆動回路12に対してHレベルの信号(異常信号)を出力し、駆動回路12はオフ信号をMOSFET20に出力することになる。そして、MOSFET20がオフ動作することによって、例えばMOSFET20がオフ動作からの検出遅延時間を経て、時間t25からドレイン電流が低減することになる。これによって、MOSFET20に過電流が流れることを抑制し、MOSFET20の保護を実現する。
また、従来の制御回路のように高いゲート電圧(図8に示すような8〜12V程度の電圧)を使用する場合に比べて、低い電圧(3.8V)のゲート電圧を印加する構成であるため、異常状態において過電流状態が検出するまでにMOSFET20に流れる電流の大きさを低減することができる。そのため、MOSFET20やその周辺部品が、これら部品に流れる高い電流値の電流によって発熱して破壊されることを防止することができる。
次に、第1実施形態の変形例に係る誘導性負荷駆動装置5について、図6を用いて説明する。
上記第1実施形態では、MOSFET20に図5のような特性を示す第1種類のMOSFETを適用する例を示したが、それ以外の特性を示す種類のMOSFETも適用可能である。例えば、MOSFET20に図6(A)〜(C)に示す特性を示す第2種類のMOSFETを適用する構成であってもよい。なお、第2種類のMOSFETは、図6(A)に示すように、オン抵抗(RDS(ON))が温度(T)依存性を有している。
第2種類のMOSFETを適用する場合、第1種類のMOSFETを適用する場合と同様に、駆動回路12によってMOSFET20に印加されるゲート電圧が、その電圧値と異なる所定の電圧値のゲート電圧に比べて温度変化に対するドレイン電流の大きさの変化が小さくなるような大きさ(より具体的には、最小となるような大きさ)に、電圧制御回路14によって制御する。すなわち、図6(B)に示すように、25℃、175℃の各温度において、ゲート−ソース間電圧(VGS)を、4Vや5V等の所定の電圧値である場合に比べて、温度変化に対するドレイン電流(I)の大きさの変化が小さくなるような大きさ(より具体的には、最小となるような大きさ)である4.8Vに決定する。そして、電圧制御回路14は、駆動回路12から出力されるオン信号の電圧値を4.8Vに制御してMOSFET20にゲート電圧として印加する。
また、駆動回路12によってMOSFET20に印加されるゲート電圧が、MOSFET20がドレイン−ソース間電圧の増大に対してドレイン電流が飽和する飽和領域で動作する時に、ドレイン−ソース間電圧が基準電圧を上回るような大きさとする。例えば、図6(C)に示すように、第2種類のMOSFETにおいて、ゲート−ソース間電圧が4.8Vに制御される場合、過電流検出回路16で用いられる基準電圧が2V以上となるように設定する。このような構成によって、ドレイン電流(I)が40A程度で飽和することになり、ドレイン−ソース間電圧(VDS)が急激に増大することになる。
このように第2種類のMOSFETを適用する構成であっても、上記第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
上記第1実施形態において、MOSFET20が負荷30のハイサイド側に接続される構成を例示したが、MOSFET20が負荷30のローサイド側に接続される構成を制御回路10に適用してもよい。このような構成によって、MOSFET20に生じるドレイン電流が、負荷30による逆起電力の影響を受けることなく過電流となる状態を検出してもよい。
また、上記第1実施形態において、MOSFET20と負荷30の間でグランドショートが生じた場合を異常状態として過電流状態を判断する構成を例示したが、このような異常状態以外にも、MOSFET20において正常のオン動作時のドレイン電流よりも大きな電流が流れるその他の異常状態に適用する構成であってもよい。
また、上記第1実施形態において、制御回路10の保護対象である本発明の「電界効果トランジスタ」がMOSFET20である構成を例示したが、その他の「電界効果トランジスタ」を保護対象としてもよい。例えば、制御回路10がMESFET(Metal-Semiconductor field effect transistor)を保護対象とする構成としてもよい。すなわち、上記MOSFET20と同様に、MESFETがドレイン−ソース間電圧の増大に対してドレイン電流が飽和する飽和領域で動作する時に、ドレイン−ソース間電圧が基準電圧を上回るような大きさとなる構成とすることで、MESFETを保護対象とすることもできる。
また、上記第1実施形態において、MOSFET20がNチャネル型のMOSFETとして構成される例を示したが、MOSFET20はPチャネル型のMOSFETとして構成されてもよい。
5…誘導性負荷駆動装置
10…制御回路(過電流保護回路)
12…駆動回路(制御部)
14…電圧制御回路
16…過電流検出回路(検出部)
16a,16b…コンパレータ
20…MOSFET(電界効果トランジスタ)
22…抵抗
30…負荷
40…ダイオード

Claims (6)

  1. オン動作時に負荷(30)へドレイン電流を供給し、オフ動作時に前記負荷へのドレイン電流の供給を遮断する電界効果トランジスタ(20)を過電流から保護する過電流保護回路(10)であって、
    前記電界効果トランジスタにゲート電圧を印加する制御部(12)と、
    前記電界効果トランジスタのドレイン−ソース間電圧と、所定の基準電圧と、を比較し、過電流状態を検出する検出部(16)と、
    を備え、
    前記制御部によって前記電界効果トランジスタに印加されるゲート電圧は、前記電界効果トランジスタがドレイン−ソース間電圧の増大に対してドレイン電流が飽和する飽和領域で動作する時に、ドレイン−ソース間電圧が前記所定の基準電圧を上回るような大きさであることを特徴とする過電流保護回路。
  2. 前記制御部によって前記電界効果トランジスタに印加されるゲート電圧は、その電圧値と異なる所定の電圧値のゲート電圧に比べて温度変化に対するドレイン電流の大きさの変化が小さくなる大きさであることを特徴とする請求項1に記載の過電流保護回路。
  3. 前記制御部によって前記電界効果トランジスタに印加されるゲート電圧は、温度変化に対するドレイン電流の大きさの変化が最小となるような大きさであることを特徴とする請求項2に記載の過電流保護回路。
  4. オン動作時に負荷(30)へドレイン電流を供給し、オフ動作時に前記負荷へのドレイン電流の供給を遮断する電界効果トランジスタ(20)と、前記電界効果トランジスタを過電流から保護する過電流保護回路(10)とを備えた誘導性負荷駆動装置(5)であって、
    前記電界効果トランジスタにゲート電圧を印加する制御部(12)と、
    前記電界効果トランジスタのドレイン−ソース間電圧と、所定の基準電圧と、を比較し、過電流状態を検出する検出部(16)と、
    を備え、
    前記制御部によって前記電界効果トランジスタに印加されるゲート電圧は、前記電界効果トランジスタがドレイン−ソース間電圧の増大に対してドレイン電流が飽和する飽和領域で動作する時に、ドレイン−ソース間電圧が前記所定の基準電圧を上回るような大きさであることを特徴とする誘導性負荷駆動装置。
  5. 前記制御部によって前記電界効果トランジスタに印加されるゲート電圧は、その電圧値と異なる所定の電圧値のゲート電圧に比べて温度変化に対するドレイン電流の大きさの変化が小さくなる大きさであることを特徴とする請求項4に記載の誘導性負荷駆動装置。
  6. 前記制御部によって前記電界効果トランジスタに印加されるゲート電圧は、温度変化に対するドレイン電流の大きさの変化が最小となるような大きさであることを特徴とする請求項5に記載の誘導性負荷駆動装置。
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