JP2016201181A - 両面発光型有機エレクトロルミネッセンスデバイス - Google Patents

両面発光型有機エレクトロルミネッセンスデバイス Download PDF

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良樹 越山
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Abstract

【課題】プロセスによる素子特性劣化なく、面内の光取り出し効率と発光均一性を両立した両面発光型有機ELデバイスを提供する。
【解決手段】透明基板1上に少なくとも、反射金属層2、光散乱層3、透光性電極4、有機発光媒体層5、金属電極6をこの順に積層した有機EL素子を透明封止基板11で封止し、有機EL素子をパターン状に形成し、その有機EL素子のパターン幅を50μm以下、有機EL素子のパターン間隔を2000μm以下とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、両面発光型有機エレクトロルミネッセンスデバイスに関し、例えば、バックライトや照明装置として有用である。
有機エレクトロルミネッセンス(以下、ELという。)素子は、低電圧直流駆動、高効率、高輝度を有し、また、薄型化できるので、バックライトや照明装置のほか、ディスプレイ装置としてその実用化が進められている。
この有機EL素子は、代表的には図2に示すように、例えば、ガラス基板からなる透明基板1上に陽極(透光性電極)4が積層されており、この陽極4上に有機発光媒体層5及び陰極(金属電極)6がこの順序にて積層されてなるものであり、有機発光媒体層5において、陰極6から注入した電子と陽極4から注入した正孔とが再結合するときに発光が生じ、これが陽極(透光性電極)4と透明基板1を通して外部に放射される。
上記陰極は、通常、仕事関数の小さい(4eV以下)金属からなり、不透明である。従って、このような有機EL素子によれば、有機発光媒体層5における発光は、上述したように陽極(透光性電極)4側から外部に取り出すことができるが、陰極6側からは取り出すことができない。
しかし、有機EL素子を、例えば、看板等のバックライトとして用いる場合には、陽極側からのみならず、陰極側からも発光層における発光を取り出すことができることが望ましい。即ち、両面発光型の有機ELデバイスであることが望ましい。
陰極側から発光を取り出すためには、可視光に対して透過率が大きく、かつ大きな電気伝導性を示す透明導電性材料が使用されるが、透明導電性材料の成膜工程で有機層ダメ−ジによる素子の発光効率の低下、電圧上昇及び寿命の低下等が問題にある。特に透明導電性材料の成膜プロセスとして生産性が高いスパッタリング法を用いた場合に上述の問題が顕著であり、例えば特許文献1のように成膜の初期にはスパッタリングに要する電力を低く設定し、成膜の進行に応じて該電力を高く設定するなどし、下地の有機層へのダメ−ジを軽減させる技術などがある。しかし、電力を低くすると成膜速度の低下に繋がり、生産性と素子特性の両立が難しい。
特開2001−85163号公報
本発明は、従来の有機EL素子における上述したような問題を解決するためになされたものであり、プロセスによる素子特性劣化なく、面内の光取り出し効率と発光均一性を両立した両面発光型有機ELデバイスを提供することを目的とする。
本発明は、透明基板上に少なくとも、反射金属層、光散乱層、透光性電極、有機発光媒体層、金属電極をこの順に積層した有機EL素子を透明封止基板で封止した有機ELデバイスであって、前記有機EL素子はパターン状に形成され、前記有機EL素子のパターン幅が50μm以下、前記有機EL素子のパターン間隔が2000μm以下であることを特徴とする両面発光型有機ELデバイスとしたものである。
本発明は、陰極に透明導電性材料を使用して両面からEL発光を得るのではなく、陰極に金属電極を使用し、透光性電極の下層に反射金属層と光散乱層を設け、EL発光を金属電極と反射金属層間で反射させ、光散乱層で乱反射させることで有機EL素子が形成されていない領域の透明基板及び透明封止基板から取り出したものである。陰極に透明導電性材料を使用しないので成膜プロセスにおける有機層ダメ−ジはなく、素子特性劣化がおきない。また、有機EL素子のパターン幅を50μm以下、有機EL素子のパターン間隔を2000μm以下にすることで、面内の光取り出し効率と発光均一性を両立した両面発光型有機ELデバイスを提供することができる。
本発明によれば、プロセスによる素子特性劣化なく、面内の光取り出し効率と発光均一性を両立した両面発光型有機ELデバイスを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る両面発光型有機ELデバイスを示す断面図である。 従来の有機EL素子の一例を示す断面図である。
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施の形態の説明において参照する図面は、本発明の構成を説明するためのものであり、図示される各部の大きさや厚さ、寸法等は、実際のものとは異なる。また、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の両面発光型有機ELデバイスを、図1を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る両面発光型有機ELデバイスの断面図であり、透明基板1、反射金属層2、光散乱層3、透光性電極4、有機発光媒体層5、金属電極6、透明封止基板11、接着層12を含む。光散乱層3は、光散乱性フィラー3(a)、樹脂バインダー3(b)を含む。
以下、両面発光型有機ELデバイスを構成する各部の材料について説明する。
(1)透明基板1
本発明の実施の形態に係る透明基板1は、有機EL素子の支持体となるもので、可視光に対する透過率が高い材料が用いられ、具体的にはガラス基板のほかにはプラスチック基板が用いられる。ガラス基板の材料としては、アルカリガラス、無アルカリガラス又は石英ガラスなどの無機ガラスがある。好ましいガラス基板の厚みは0.1〜100mmであり、より好ましくは0.3〜10mmである。ガラス基板の厚みが上記上限以下であることにより光の透過率の低下を抑制し、上記下限以上であることにより物理的強度を維持して基板の割れを防止することができる。プラスチック基板の材料としては、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエーテル、ポリスルホン、ポリメタクリレート、ポリエーテルスルホン、ポリビニルアルコール、ポリフッ化ビニリデンやポリフッ化ビニルなどのフッ素含有ポリマーなどが挙げられる。なお、基板を水分が透過するのを防止するために、プラスチック基板にバリア性をもたせる構成としても良い。このため、プラスチック基板の少なくとも片面に緻密なシリコン酸化膜等を設けてガスバリア性を確保する方法も好ましい方法の一つである。
(2)反射金属層2
反射金属層2は反射する金属であれば限定されるものではないが、反射率の高い金属を用いることが好ましい。例えばアルミニウム(アルミニウム合金膜や添加物を含むアルミニウム膜を含む)や銀を用いることができる。反射金属の形成方法としては、材料に応じて、蒸着法、スパッタリング法、メッキ法、銀ペ−スト等を用いた印刷法などを用いることができる。反射金属層はパターン状に形成されるが、反射金属層の幅は50μm以下、反射金属層の間隔は2000μm以下であれば限定されるものではない。金属反射層の幅が50μm以上であると金属反射層が目視で目立ち、幅が広くなればなるほど発光の取出し領域が狭くなり、面内の光取り出し量が少なくなる。また、金属反射層の間隔が2000μm以上であると発光の取出し領域内での輝度差が顕著になり、面内の発光均一性を維持することが難しくなる。反射金属層のパターニング方法としては、材料や成膜方法に応じて、マスク蒸着法、フォトリソグラフィー法、ウェットエッチング法、ドライエッチング法などの既存のパターニング法を用いることができる。反射金属層の膜厚は10nm〜1μmの範囲で選ばれ、より好ましくは10nm〜200nmである。
(3)光散乱層3
光散乱層3は、少なくとも屈折率の異なる光散乱性フィラー3(a)と樹脂バインダー3(b)が複合化された材料からなる。光散乱性フィラーと樹脂バインダーの屈折率差は0.2以上であればよく、小さな屈折率の樹脂バインダーとより大きな屈折率の光散乱性フィラーの組み合わせでも良いし、樹脂バインダーが大きな屈折率を持ち、光散乱性フィラーがより小さな屈折率を持つ組み合わせでも良い。光散乱層の膜厚は、光散乱性フィラーによる光取り出し効率の向上ができればよく、1〜50μm程度が好ましい。光散乱層の形成は、反射金属層を形成した透明基板上に塗布等の手段により形成される。光散乱層は反射金属層上のみ形成しても良いし、反射金属層を形成した透明基板全面でも構わない。塗布方法としては、グラビアコーター、ディップコーター、リバースコーター、ワイヤーバーコーター、ダイコーター、インクジェット法等公知の方法で塗布することができる。 本発明では、光散乱層3上に透光性電極4が形成されるため、光散乱層3の上に平滑化層を形成することが好ましい。平滑化層としては、その表面に透光性電極4や有機発光媒体層5を形成した際に短絡が生じない程度の平滑性が得られれば良く、一般的な樹脂を使用することができる。
(4)光散乱性フィラー3(a)
光散乱性フィラー3(a)は、無機またはポリマーからなる公知のフィラーを使用することができる。無機化合物の例として、二酸化ケイ素(シリカ)、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、およびリン酸カルシウムを挙げることができる。ポリマーの例としては、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂を挙げることができる。光散乱性フィラーは、光散乱層中に入ってきた光を多重散乱させる機能を持ったフィラーであり、特に発光波長によって異なる配光輝度特性を有す光に対して効果的な散乱を示すことから、粒径が10nm以上、1μm以下であることが好ましい。粒径10nm未満では、全波長に対して散乱光の強度が低いため効果が小さく、粒径が1μmを超えると、全波長の光で散乱強度が高くなるため、発光波長によって異なる配光輝度特性をうまく生かすことができないため所望の効果を得ることができない。また、光散乱性フィラーは、光散乱性を得るために樹脂バインダーとの屈折率差が0.2以上のものが用いられる。
樹脂バインダー3(b)への充填率について特に制約は無いが、粒径1μm以下の光散乱性フィラーを樹脂バインダーに充填する場合、成型性の確保(流動性、ひび割れなし)を考えると、30体積%以下であることが好ましい。一方、光散乱性フィラーを充填することにより屈折率を変化させ、光散乱させるためにはある程度の充填率が必要であることから5体積%以上、さらには10体積%以上が好ましい。
(5)樹脂バインダー3(b)
樹脂バインダー3(b)に用いる材料としては特に制限はないが、層形成時のコストおよび利便性を考えた場合には硬化性樹脂を用いることが好ましい。本発明で用いられる硬化性樹脂としては、紫外線及び電子線照射、あるいは加熱処理のいずれかの操作によって硬化し得るもので、光散乱性フィラーと未硬化の状態で混合させた後、硬化させることによって透明な樹脂組成物を形成する物であれば特に制限なく使用でき、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、アクリル系樹脂、アリルエステル系樹脂等が挙げられる。該硬化性樹脂は紫外線や電子線等の照射を受けて硬化する活性光線硬化性樹脂であってもよいし、加熱処理によって硬化する熱硬化性樹脂であってもよい。
(6)透光性電極4
次に、光散乱層3上に透光性電極4を形成する。透光性電極は陽極として用いられ、仕事関数が高く(4eV以上)、全光線透過率が70%以上の材料が用いられる。このような電極材料の具体例としてはITO、IZO、SnO2、ZnO等が挙げられる。透光性電極の形成方法は、材料に応じて抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法を使用することができる。また、パタ−ニングが必要な場合は、フォトリソグラフィー法で所望の形状のパターンを形成したり、上記電極材料の蒸着やスパッタリング時に所望の形状のマスクを介してパターンを形成したりすることができる。あるいは、有機導電性化合物のように塗布可能な物質を用いる場合には、印刷方式、コーティング方式等湿式製膜法を用いることもできる。陽極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましい。更に膜厚は材料にもよるが、通常10〜1000nm、好ましくは50〜200nmの範囲で選ばれる。
(7)有機発光媒体層5
次に、透光性電極4上に有機発光媒体層5を形成する。本発明における有機発光媒体層5としては、発光物質を含む単層膜、あるいは多層膜で形成することができる。多層膜で形成する場合の構成例としては、正孔輸送層、電子輸送性発光層または正孔輸送性発光層、電子輸送層からなる2層構成や正孔輸送層、発光層、電子輸送層からなる3層構成、さらには、必要に応じて正孔(電子)注入機能と正孔(電子)輸送機能を分けたり、正孔(電子)の輸送をブロックする層などを挿入したりすることにより、さらに多層形成することがより好ましい。なお、本発明中の有機発光層とは有機発光材料を含む層を指し、電子輸送層とは正孔輸送層等それ以外の発光効率を上げるために形成されている層を指す。
有機発光媒体層5に用いる正孔輸送材料の例としては、銅フタロシアニン、テトラ(t−ブチル)銅フタロシアニン等の金属フタロシアニン類及び無金属フタロシアニン類、キナクリドン化合物、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン等の芳香族アミン系低分子正孔注入輸送材料や、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリビニルカルバゾール、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸との混合物などの高分子正孔輸送材料、ポリチオフェンオリゴマー材料、Cu2O,Cr2O3,Mn2O3,FeOx(x〜0.1),NiO,CoO,Pr2O3,Ag2O,MoO2,Bi2O3,ZnO,TiO2,SnO2,ThO2,V2O5,Nb2O5,Ta2O5,MoO3,WO3,MnO2などの無機材料、その他既存の正孔輸送材料の中から選ぶことができる。
有機発光媒体層5の発光材料が高分子材料の場合には、発光層と正孔輸送層の間又は正孔輸送層と電子輸送層の間に、正孔の輸送性を高め、陰極からの電子をブロックする機能を持つインターレイヤ層を形成することが好ましい。インターレイヤ層に用いる材料として、ポリビニルカルバゾール若しくはその誘導体、側鎖若しくは主鎖に芳香族アミンを有するポリアリーレン誘導体、アリールアミン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体などの、芳香族アミンを含むポリマーなどが挙げられる。これらの材料は溶媒に溶解または分散させ、スピンコート法等を用いた各種塗布方法や凸版印刷方法を用いて形成することができる。
有機発光媒体層5に用いる発光材料としては、9,10−ジアリールアントラセン誘導体、ピレン、コロネン、ペリレン、ルブレン、1,1,4,4−テトラフェニルブタジエン、トリス(8−キノリノラート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−8−キノリノラート)アルミニウム錯体、ビス(8−キノリノラート)亜鉛錯体、トリス(4−メチル−5−トリフルオロメチル−8−キノリノラート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−5−シアノ−8−キノリノラート)アルミニウム錯体、ビス(2−メチル−5−トリフルオロメチル−8−キノリノラート)[4−(4−シアノフェニル)フェノラート]アルミニウム錯体、ビス(2−メチル−5−シアノ−8−キノリノラート)[4−(4−シアノフェニル)フェノラート]アルミニウム錯体、トリス(8−キノリノラート)スカンジウム錯体、ビス〔8−(パラ−トシル)アミノキノリン〕亜鉛錯体及びカドミウム錯体、1,2,3,4−テトラフェニルシクロペンタジエン、ペンタフェニルシクロペンタジエン、ポリ−2,5−ジヘプチルオキシ−パラ−フェニレンビニレン、クマリン系蛍光体、ペリレン系蛍光体、ピラン系蛍光体、アンスロン系蛍光体、ポルフィリン系蛍光体、キナクリドン系蛍光体、N,N’−ジアルキル置換キナクリドン系蛍光体、ナフタルイミド系蛍光体、N,N’−ジアリール置換ピロロピロール系蛍光体等、Ir錯体等の燐光性発光体などの低分子系発光材料や、ポリフルオレン、ポリパラフェニレンビニレン、ポリチオフェン、ポリスピロなどの高分子材料や、これら高分子材料に前記低分子材料の分散または共重合した材料や、その他既存の蛍光発光材料や燐光発光材料を用いることができる。
有機発光媒体層5に用いる電子輸送材料の例としては、2−(4−ビフェニルイル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、オキサジアゾール誘導体やビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリノラート)ベリリウム錯体、トリアゾール化合物等を用いることができる。 また、これらの電子輸送材料に、ナトリウムやバリウム、リチウムといった仕事関数が低いアルカリ金属、アルカリ土類金属を少量ドープすることにより、電子注入層としてもよい。
有機発光媒体層5の厚さは、単層または積層により形成する場合においても、1μm以下であり、好ましくは0.02〜0.3μm程度である。 有機発光媒体層の形成方法としては、材料に応じて、真空蒸着法や、スリットコート、スピンコート、スプレーコート、ノズルコート、フレキソ、グラビア、マイクログラビア、凹版オフセットなどのコーティング法や印刷法、インクジェット法などを用いることができる。
(8)金属電極6
次に、有機発光媒体層5上に金属電極6を形成する。金属電極は陰極として用いられ、金属電極には有機発光媒体層5への電子注入効率の高い、仕事関数の低い(4eV以下)金属材料が用いられる。具体的にはMg,Al,Yb等の金属単体を用いたり、発光媒体と接する界面にLiや酸化Li,LiF等の化合物を1nm程度挟んで、安定性・導電性の高いAlやCuを積層して用いたりしてもよい。または電子注入効率と安定性を両立させるため、仕事関数が低いLi,Mg,Ca,Sr,La,Ce,Er,Eu,Sc,Y,Yb等の金属1種以上と、安定なAg,Al,Cu等の金属元素との合金系を用いてもよい。具体的にはMgAg,AlLi,CuLi等の合金が使用できる。また、本発明では金属電極においても反射率が高いことが好ましいので、AlやAgを用いることがより好ましい。金属電極はこれらの電極材料を蒸着やスパッタリング等の方法を使用し、所望の形状のマスクを介してパターン形成する。金属電極のパターンは反射金属層2と同じパターンであることが好ましく、金属電極と反射金属層が対向配置するように形成する。反射金属層同様に金属電極の幅は50μm以下、金属電極の間隔は2000μm以下であることが好ましい。金属電極の幅が50μm以上であると金属電極が目視で目立ち、幅が広くなるほど発光の取出し領域が狭くなり、面内の光取り出し量が少なくなる。また、金属電極の間隔が2000μm以上であると発光の取出し領域内で輝度差が目立ち、面内の発光均一性を維持することが難しくなる。陰極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常10nm〜5μm、好ましくは50nm〜200nmの範囲で選ばれる。
(9)透明封止基板11
透明封止基板11は、気密状態を維持し、可視光に対する透過率が高く、所定の強度を有するものであれば限定されるものではないが、好ましくは平板状である。具体的にはガラス基板のほかにはプラスチック基板が用いられる。ガラス基板の材料としては、アルカリガラス、無アルカリガラス又は石英ガラスなどの無機ガラスがある。また、プラスチック基板の材料としては、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエーテル、ポリスルホン、ポリメタクリレート、ポリエーテルスルホン、ポリビニルアルコール、ポリフッ化ビニリデンやポリフッ化ビニルなどのフッ素含有ポリマーなどが挙げられる。なお、基板を水分が透過するのを防止するために、プラスチック基板にバリア性をもたせる構成としても良い。このため、プラスチック基板の少なくとも片面に緻密なシリコン酸化膜等を設けてガスバリア性を確保する方法も好ましい方法の一つである。好ましいガラス基板の厚みは0.1〜100mmであり、より好ましくは0.2〜50mm、さらに好ましくは0.3〜10mmである。ガラス基板の厚みが上記上限以下であることにより光の透過率の低下を抑制し、上記下限以上であることにより物理的強度を維持して基板の割れを防止することができる。
(10)接着層12
接着層12は、透明封止基板11上もしくは有機EL素子を形成した透明基板1上に全面もしくは端面に形成される。端面のみに形成する場合は、内部を吸湿樹脂等で充填しておくことが望ましい。全面に形成する場合には、数%程度の光散乱性フィラー3(a)を混入しても良い。接着層12の形成方法は、印刷法、ノズル塗布法、または予め別の基材上に形成させておいて転写させる転写法などを用いることが出来る。接着層12の材料としては、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン樹脂などからなる熱硬化型接着性樹脂、2液硬化型接着性樹脂や、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの酸変性物からなる熱可塑性接着性樹脂などを単層もしくは積層して用いることができる。特に、耐湿性、耐水性に優れ、硬化時の収縮が少ないエポキシ系熱硬化型接着性樹脂を用いることが望ましい。また、接着層12内部の含有水分を除去するために、酸化バリウムや酸化カルシウムなどの乾燥剤を混入したり、接着層の厚みをコントロールするために数%程度の無機フィラーを混入したりしても良い。
有機EL素子を形成した透明基板と透明封止基板との貼合わせは、不活性ガス雰囲気下で行い、気泡が入らないように撓ませながら貼合わせを行う。貼合安定性、貼合部内への気泡混入防止等を考慮し、10〜1×10−5Paの減圧及び0.01〜0.5MPaの加圧条件で行うことがより好ましい。
以下に、本発明の具体的実施例について説明する。
透明基板1に無アルカリガラス(0.7mmt)を使用し、透明基板1上に反射金属層2となるアルミニウムを抵抗加熱蒸着法にて50nm膜厚でパターン成膜した。アルミニウムのパターンはライン状で、幅は50μm、ライン間隔は500μmで形成した。
次に、光散乱性フィラー3(a)と樹脂バインダー3(b)からなる光散乱層3をバーコ−タ−法にて10μm膜厚で全面に形成した。光散乱性フィラーには平均粒径が200nmの酸化チタン(屈折率:2.52)、樹脂バインダーには紫外線硬化型のアクリル系樹脂(屈折率:1.48)を使用した。また、光散乱性フィラーは光散乱層の15体積%になるよう充填&分散して使用した。光散乱層上にはエポキシ樹脂からなる平滑化層をバ−コ−タ−法で2um膜厚で全面に形成した。
次に、透光性電極4となるITOをスパッタリング法にて50nm膜厚で全面に形成した。ITO膜が形成された透明基板をUV・オゾン装置で表面改質を行った後、正孔輸送層にポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸との混合物(PEDOT-PSS)からなる60nmの正孔輸送層と、ポリ[2−メトキシ−5−(2'−エチルヘキシロキシ)−1、4−フェニレンビニレン](MEHPPV)からなる60nm厚の有機発光媒体層5をそれぞれスピンコート法により形成した。
次に、金属電極6として真空蒸着法でメタルマスクを用いて厚み20nmのバリウムを成膜し、続いてメタルマスクを用いて厚み200nmのアルミニウムを成膜した。 金属電極6のパターンは反射電極層2のパターンと同じで、反射電極層2と対向配置になるよう形成した。
透明封止基板11は透明基板1と同じ部材で、無アルカリガラス(0.7mmt)を使用した。透明封止基板11上に接着層12となる熱硬化型エポキシ樹脂をスクリ−ン印刷法にて20μm膜厚で全面に形成した。なお、熱硬化型エポキシ樹脂は光散乱性フィラー3(a)と同じ粒径200nmの酸化チタンを5wt%含有させたものを使用した。
最後に、金属電極6まで形成した透明基板1と、接着層12を形成した透明封止基板11を大気暴露せずに真空貼り合わせを行った。貼り合わせは真空度1×10-2Paで行い、貼り合わせた状態で100℃30分間熱を加え、熱硬化型エポキシ接着剤の硬化を行った。
本実施形態は、金属電極(陰極)に仕事関数の小さいアルミニウムを使用し、透光性電極(陽極)の下層に反射率の高い反射金属層(アルミニウム)と光散乱層を設け、EL発光を金属電極と反射金属層間で反射させ、光散乱層で乱反射させることで有機EL素子が形成されていない領域の透明基板及び透明封止基板から取り出したものである。それゆえ、陰極に透明導電性材料を使用せずに両面発光を得ることが可能であり、透明導電性材料を使用しないので成膜プロセスにおける有機層ダメ−ジもない。EL発光は有機EL素子が形成された領域からは取り出せないが、有機EL素子の幅が50μm、有機EL素子間隔が500μmなので、EL発光が取り出せない領域は全体の1/11であり、面内の光取出し量が極端に低下することはない。また、有機EL素子端部から離れれば離れるほど光取り出し量が低下し、発光の取出し領域内で輝度差が顕著になるが、500μm間隔では輝度差が目立たたず、面内の発光均一性は維持される。以上説明したように本発明によれば、プロセスによる素子特性劣化なく、面内の光取り出し効率と発光均一性を両立した両面発光型有機ELデバイスを提供することが可能である。
1…透明基板
2…反射金属層
3…光散乱層
3(a)…光散乱性フィラー
3(b)…樹脂バインダー
4…透光性電極
5…有機発光媒体層
6…金属電極
11…透明封止基板
12…接着剤

Claims (3)

  1. 透明基板上に少なくとも、反射金属層、光散乱層、透光性電極、有機発光媒体層、金属電極をこの順に積層した有機エレクトロルミネッセンス素子を透明封止基板で封止した有機エレクトロルミネッセンスデバイスであって、前記有機エレクトロルミネッセンス素子はパターン状に形成され、前記有機エレクトロルミネッセンス素子のパターン幅が50μm以下、前記有機エレクトロルミネッセンス素子のパターン間隔が2000μm以下であることを特徴とする両面発光型有機エレクトロルミネッセンスデバイス。
  2. 前記光散乱層は、光散乱性フィラーを樹脂バインダーに添加した材料からなり、光散乱性フィラーの平均粒径が10nm以上1μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の両面発光型有機エレクトロルミネッセンスデバイス。
  3. 前記光散乱性フィラーと樹脂バインダーとの屈折率差は0.2以上であることを特徴とする請求項2に記載の両面発光型有機エレクトロルミネッセンスデバイス。
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