以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態について例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施の形態に記載されている構成要素は単なる例示であり、本発明の技術範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
なお、以下の説明中における「全周動画」とは、複数のカメラまたは鏡と1つのカメラを組み合わせて、周囲の360度を撮像した動画、あるいは、天頂方向の動画を加えた天球動画をも示すものであるが、さらに、同時に取得した音声をも含む場合がある。また、「位置情報」は、ユーザの現在地、ユーザの携帯する端末の現在地、ユーザが観光目的とする位置、あるいは、地図上の指示位置、などを含む情報である。また、「進行方向情報」は、ユーザの向き、ユーザの携帯する端末の向き、端末画面への操作方向、カメラの撮像方向、などを含む情報である。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態としての観光誘客システム100について、図1Aを用いて説明する。観光誘客システム100は、観光客を誘引するためのシステムである。
図1Aに示すように、観光誘客システム100は、全周動画登録部102と、位置情報取得部101と、全周動画配信部103と、全周動画再生部104と、を含む。全周動画登録部102は、位置を示す位置情報121および進行方向を示す進行方向情報122と、位置から進行方向に向って移動しながら撮像した全周動画情報123とを対応付けて登録する。位置情報取得部101は、ユーザの位置情報111と進行方向情報112とを取得する。全周動画配信部103は、全周動画登録部102から、取得した位置情報111と進行方向情報112とに対応する全周動画情報131を検索して、配信する。全周動画再生部104は、配信された全周動画情報131を受信して全周動画141を再生し、ユーザによる視線変化情報142の取得に応じて、再生された全周動画141から選択された範囲の動画映像143を表示する。
本実施形態によれば、ユーザの位置と進行方向とに対応する全周動画をユーザによる視線変化に応じて再生するので、ユーザが観光地における臨場感を得られ観光地への誘客を促進することができる。
以下、さらに本実施形態が解決しようとする課題とその効果とを、説明する。
図1Bは、本実施形態に係る観光誘客システム100が解決しようとする課題150を可視化した図である。
観光誘客システム100においては、取り分け地方においては、まず、ユーザに印象的な擬似体験を提供することで観光地として“知ってもらう”ことである。次に、ユーザに強い誘引情報を提供することで“来てもらう”ことである。そして、実際の観光地訪問の経験が深くユーザの心に残るようにすることで“また来てもらう”ことである。さらに、擬似体験や観光地訪問の実体験のユーザによる評価や、ユーザによる誘客情報の投稿などを促進して、ユーザに提供する情報を望ましいものに改善する。これらにより、誘客サイクルを創出することができる。
すなわち、ユーザに提供する情報は、体験型であり、かつ、直感型であることが望ましい。その要素としては、地図、文字、写真、音声などがあるが、本実施形態により提供される、ユーザによる視線変化に応じて選択表示される全周動画は、体験型と直感型の情報提供ができる。本実施形態の全周動画に、地図、文字、写真、音声などを組み合わせることで、さらに充実した情報提供が可能である。
さらに、ユーザへの全周動画を含む情報提供が、多言語対応であり、ユーザの使用言語を認識して対応する言語での情報提供が望まれる。
図1Cは、本実施形態に係る観光誘客システム100の効果を可視化した図である。
本実施形態に係る観光誘客システム100を提供することによって、地球160上のあらゆる地域から、印象的な観光地の擬似体験をしたユーザ、あるいは一度日本を訪れたユーザやその体験を追体験したユーザが、旅行先として日本を目指すことになる。また、本実施形態に係る観光誘客システム100を提供することによって、日本国内170において、有名な名所がある観光地や、宣伝が多い、あるいは、交通の便がよい、都市に近い観光地のみでなく、印象的な観光地の臨場感を得たユーザ、あるいは一度地方を訪れたユーザやその体験を追体験したユーザが、旅行先として地方を目指すことになる。
本実施形態によれば、このようにして日本へのそして地方への誘客が促進される。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る観光誘客システムについて説明する。本実施形態に係る観光誘客システムは、旅行前にユーザの観光地での移動経路に伴って全周動画を再生することによって、ユーザが選択した観光地の臨場感を得られる。
《観光誘客システム》
図2Aは、本実施形態に係る観光誘客システム200の動作概要を示す図である。図2Aは、観光地として“松山”を取り上げるが、これに限定されない。
ユーザは、通信端末230に本観光誘客システム200のサービスを提供するアプリケーションをロードして起動する。スタートメニュー(初期画面)201において、プランから全周動画を選択するか、地図から全周動画を選択するかに分岐する。検索画面202において、プランから全周動画を選択するメニュー、または、全周動画を選択する地図、が表示される。以下、本実施形態においては、地図から位置情報と進行方向情報とを入力する場合を説明する。
全周動画を選択する地図を指や器具で矢印221のように操作することにより、位置と進行方向とが入力される。観光誘客システム200は、入力された位置と進行方向とに対応する全周動画情報を検索して通信端末230に配信する。通信端末230は、配信された全周動画情報から全周動画を再生し、ユーザの視線変化の指示(235)に対応する範囲の動画映像が画面203に表示される。画面203の動画映像には、観光誘客システム200に登録された誘客情報(図2Aでは、食堂などを示すマーク)も重畳され、実際の観光地を歩きながら、回りを見回した臨場感と、提供される誘客情報を知ることができる。また、映像内のアイコン236をクリックすることにより対応する情報204が表示される。図2Aにおいては、松山城の情報204が表示されている。
図2Bは、本実施形態に係る観光誘客システム200の作用効果を示す図である。
本実施形態に係る観光誘客システム200によれば、全周動画を再生することで、ユーザはまるで現地にいるような臨場感を得ながら、自分の観たいところを自由に観回すことができる。また、本実施形態に係る観光誘客システム200によれば、現地の座標系と本プラットフォーム内の地図を紐付けることにより,ユーザはタブレットやスマートフォンを用いて観光マップ上に自分の現在位置を表示しながら、その位置からの全周動画を再生できる。また、本実施形態に係る観光誘客システム200によれば、全周動画内に、ユーザにとって有益な情報(観光名所、温泉宿泊施設、グルメなど)を埋め込み、現地の風景の中から直接情報を閲覧できる。また、本実施形態に係る観光誘客システム200によれば、外国人観光客の誘致を目的に、多言語に対応できる。
以下、上記作用効果を実現する観光誘客システム200の構成を詳細に説明する。
(システムの構成)
図3は、本実施形態に係る観光誘客システム200の構成を示すブロック図である。
観光誘客システム200は、日本にあるスマートフォン231、タブレット232、あるいは、地球上の他地域にあるデスクトップPC(Personal Computer)233、ノートPC23nを含む通信端末230を有する。なお、通信端末230は、上記例に限定されない。
観光誘客システム200は、通信端末230とネットワーク340を介して接続された、全周動画登録サーバ310と、全周動画配信サーバ320と、を備える。全周動画登録サーバ310は、通信端末230に全周動画再生のための全周動画情報を、位置情報と進行方向情報とに対応付けて格納する全周動画データベース(以下、DB)311を有する。全周動画配信サーバ320は、全周動画DB311に格納された、通信端末230から送信された位置情報と進行方向情報とに対応する全周動画情報を全周動画DB311から検索して通信端末230に配信する。なお、全周動画登録サーバ310と全周動画配信サーバ320とは一体であってもよい。
観光誘客システム200は、さらに、全周動画を撮像して全周動画情報を生成し、全周動画登録サーバ310に登録する全周動画撮像カメラ(以下、全周カメラ)331〜33nを含む。なお、全周カメラ331は全周動画撮像の専用器であり、全周カメラ33nはスマートフォンに搭載された機能である。
(システムの動作手順)
図4は、本実施形態に係る観光誘客システム200の動作手順を示すシーケンス図である。
ステップS401において、全周動画登録サーバ310は、種々の送信元から全周動画情報を受信し、位置と進行方向とに対応付けて全周動画DB311に登録する。一方、通信端末230は、ステップS403において、端末IDやユーザIDの登録を全周動画配信サーバ320に要求する。全周動画配信サーバ320は、ステップS405において、認証などが必要であれば認証後に、端末およびユーザを登録し、観光誘客システム200のサービスを受けるためのアプリケーションを通信端末230に配信する。
通信端末230は、アプリケーションの起動後に、ステップS407において、地図情報を取得して位置情報と進行方向情報とを生成し、全周動画配信サーバ320を介して全周動画登録サーバ310に全周動画情報を要求する。なお、地図情報からの位置情報と進行方向情報との生成は、図2Aのように表示画面に表示された地図上のフリップやスワイプから、接触位置とフリップやスワイプ方向に基づいて生成する。あるいは、表示された地図上の器具による指示に基づいてもよい。また、地図情報からの位置情報と進行方向情報との生成は、スマートフォンやタブレットなどのカメラによる地図の撮像により、地図映像から位置情報を、地図映像の移動方向から進行方向情報を生成してもよい。当然ながら、キーボードなどの操作部を使って位置情報と移動方向情報とを直接入力してもよい。位置情報と移動方向情報との入力は、上記例に限定されない。
全周動画登録サーバ310は、ステップS411において、通信端末230から受信した位置情報と移動方向情報とに対応する全周動画情報を、全周動画DB311から検索して、全周動画配信サーバ320に通知する。全周動画配信サーバ320は、ステップS413において、検索結果の全周動画情報を要求した通信端末230に配信する。この時に、全周動画登録サーバ310に格納されている、検索された全周動画情報に関連する誘客情報を読み出して、全周動画情報と共に配信する。なお、全周動画情報の配信は、全周動画配信サーバ320を経由して行なっても、全周動画登録サーバ310から通信端末230に直接行なってもよい。
通信端末230は、ステップS415において、起動されたアプリケーションにより配信された全周動画情報から全周動画を再生する。そして、ユーザからの指示、あるいは、通信端末230の回転移動、などから得られた視線変化の指示に対応して、再生された全周動画から視線方向の範囲を選択して表示する。なお、全周動画における視線方向の範囲の表示に対応して、視線方向の範囲に適応する誘客情報を重畳して表示する。なお、誘客情報には、名所情報、景観情報、遺産情報、建造物情報、催し物情報、食事情報、グルメ情報、名産品情報、土産物情報、宿泊情報、交通情報、街路情報、および裏道情報などが含まれる。なお、ここで、食事情報とは、当観光地に直接関係しない食事が可能な場所の情報であり、グルメ情報とは、特に当観光地と関連する有名な食事に関する場所も含む情報である。
ここで、ステップS403の端末およびユーザの登録、あるいは、ステップS409の位置情報と進行方向情報との送信、の処理中にユーザの使用言語に対応するための処理がされる。ユーザの使用言語については、メニューの選択、文字認識、音声認識、あるいは、通信端末の使用言語設定、などから判定が可能である。また、ユーザの使用言語に対応する処理、特に、全周動画情報や誘客情報についての処理は、使用言語に対応するデータを準備して選択する構成であっても、翻訳機能があれば翻訳して配信する、あるいは、配信後に通信端末内で翻訳する構成であってもよい。なお、多言語対応は、表示言語ばかりでなく音声言語に対して行なわれるのが望ましい。
《全周動画登録サーバの機能構成》
図5は、本実施形態に係る全周動画登録サーバ310の機能構成を示すブロック図である。
全周動画登録サーバ310は、通信制御部501と、全周動画情報受信部502と、全周動画情報格納部503と、全周動画DB311と、を備える。また、全周動画登録サーバ310は、全周動画情報検索部505と、全周動画情報読出部506と、を備える。
通信制御部501は、ネットワーク340を介して全周動画配信サーバ320、通信端末230および全周カメラ330と通信する。全周動画情報受信部502は、全周カメラ330から全周動画情報を受信する。そして、全周動画情報格納部503は、受信した全周動画情報を、全周動画を撮像した位置情報と進行方向情報とに対応付けて、検索可能に全周動画DB311に格納する。全周動画DB311は、全周動画を撮像した位置情報および進行方向情報と、対応する位置から進行方向に向って移動しながら撮像した全周動画情報とを対応付けて蓄積する。
全周動画情報検索部505は、全周動画配信サーバ320からの検索要求を受けて、全周動画DB311から位置情報と進行方向情報とに対応する全周動画情報を検索する。全周動画情報読出部506は、全周動画DB311から位置情報と進行方向情報とに対応して検索された全周動画情報を読み出して、全周動画配信サーバ320に通信端末230への配信のために送る。あるいは、全周動画配信サーバ320の指示により、直接、通信端末230へ配信する。
《全周動画配信サーバの機能構成》
図6は、本実施形態に係る全周動画配信サーバ320の機能構成を示すブロック図である。
全周動画配信サーバ320は、通信制御部601と、通信端末およびユーザの登録情報受信部602と、登録DB603と、を備える。また、全周動画配信サーバ320は、位置情報および進行方向情報受信部604と、全周動画情報検索指示部605と、全周動画情報取得部606と、全周動画情報配信部607と、を備える。
通信制御部601は、ネットワーク340を介して全周動画登録サーバ310、通信端末230および全周カメラ330と通信する。通信端末およびユーザの登録情報受信部602は、通信端末230から登録する通信端末およびユーザの登録情報を受信する。登録DB603は、受信した通信端末およびユーザの登録情報を、認証が必要であれば認証後に、登録する。
位置情報および進行方向情報受信部604は、全周動画を要求する通信端末230から位置情報および進行方向情報を受信する。全周動画情報検索指示部605は、通信端末230やユーザが登録されていれば、通信端末230から受信した位置情報および進行方向情報に基づいて、全周動画登録サーバ310に対して全周動画情報の検索を指示する。
全周動画情報取得部606は、全周動画登録サーバ310から検索結果の全周動画情報を取得する。全周動画情報配信部607は、検索結果の全周動画情報を要求した通信端末230に配信する。なお、全周動画登録サーバ310から通信端末230に全周動画情報を直接配信させる場合は、全周動画登録サーバ310に位置情報および進行方向情報を通知して、配信指示をすればよい。
《通信端末の機能構成》
図7は、本実施形態に係る通信端末230の機能構成を示すブロック図である。通信端末230は、図3の通信端末231〜23nを代表するものであり、それぞれに特徴的な機能は省略している。
通信端末230は、通信端末情報およびユーザ情報取得部701と、通信端末およびユーザの登録情報送信部702と、通信制御部703と、を備える。また、通信端末230は、操作部704と、位置情報取得部705と、進行方向情報取得部706と、位置情報および進行方向情報送信部707と、を備える。また、通信端末230は、全周動画情報受信部708と、全周動画再生部709と、表示部710と、音声入出力部711と、を備える。
通信端末情報およびユーザ情報取得部701は、通信端末230からあるいはユーザ入力から、通信端末情報およびユーザ情報を取得する。通信端末およびユーザの登録情報送信部702は、取得した通信端末情報およびユーザ情報を、全周動画配信サーバ320に登録するために送信する。通信制御部703は、ネットワーク340を介して全周動画登録サーバ310、全周動画配信サーバ320および全周カメラ330と通信する。
操作部704は、タッチパネルや、キーボード、ポインティングデバイスを含み、ユーザの指示入力を受ける。位置情報取得部705は、操作部704からのユーザ入力あるいはカメラが撮像した画像から、全周動画情報を検索するための位置情報を取得する。また、進行方向情報取得部706は、操作部704からのユーザ入力あるいはカメラが撮像した画像から、全周動画情報を検索するための進行方向情報を取得する。位置情報および進行方向情報送信部707は、全周動画配信サーバ320を介して全周動画登録サーバ310から全周動画情報を検索するため、位置情報および進行方向情報を全周動画配信サーバ320に送信する。
全周動画情報受信部708は、全周動画配信サーバ320または全周動画登録サーバ310から検索された全周動画情報を受信する。全周動画再生部709は、受信した全周動画情報から全周動画を再生し、例えば、操作部704からのユーザの視線変化の指示に対応する範囲の動画映像情報を選択して出力する。全周動画に同期する立体音声がある場合は、選択して表示された範囲の動画映像に対応する立体音声が再生されて出力される。また、動画映像がズームインあるいはズームアウトされる場合は、ズームインあるいはズームアウトされ動画映像に応じて、立体音声が再生されて出力される。表示部710は、メニューなどの操作入力やアラームを表示すると共に、全周動画再生部709から出力されたユーザの視線変化の指示に対応する範囲の動画映像情報から動画映像を表示する。音声入出力部711は、全周動画再生部709から出力されたユーザの視線変化の指示に対応する範囲の動画映像情報に対応する音声情報から音声を出力する。
なお、全周動画情報受信部708は、全周動画情報と共に全周動画に関連付けて添付される誘客情報も受信する。その場合は、全周動画再生部709は、ユーザの視線変化の指示に対応する範囲の動画映像情報に重畳すべき誘客情報を選択して、重畳する。
(登録DB)
図8は、本実施形態に係る登録DB603の構成を示す図である。登録DB603は、全周動画配信サーバ320が有し、本観光誘客システムを利用可能な通信端末やユーザを登録する。
登録DB603は、通信端末ID801に対応付けて機器情報802を記憶する。機器情報802には、機種、性能、アドレスなどが含まれる。また、ユーザID803に対応付けて、ユーザ属性804を記憶する。ユーザ属性804には、国籍、使用言語、年齢、性別などが含まれる。かかるユーザ登録の使用言語を参照して、以降の使用言語を選択してもよい。
なお、認証が必要な場合は、さらに認証情報が追加して記憶される。
(全周動画DB)
図9は、本実施形態に係る全周動画DB311の構成を示す図である。全周動画DB311は、全周動画登録サーバ310が有し、日本あるいは世界の地域で撮像され収集された全周動画情報が、位置情報および進行方向情報に対応付けて登録されている。また、全周動画DB311は、ユーザに提案するお勧めコースが登録されている。
全周動画DB311は、位置情報901と、進行方向情報902と、使用言語情報903とに対応付けて、全周動画情報ID904を記憶する。そして、全周動画情報ID904に対応付けて、登録日915、登録者916、全周動画情報917を記憶する。さらに、本実施形態においては、全周動画情報917が、例えば、道路の開始分岐点918から終了分岐点919までのコンパクトな経路単位の全周動画として登録されている。かかる道路などの分岐点間の全周動画情報917を順次に選択して経路単位に接続することにより、コースが生成される。なお、図9の例では、使用言語情報903に対応した全周動画情報を格納するデータベースを示したが、データベースには登録指示元の所定言語の全周動画情報を格納し、アクセス時に対応言語に翻訳したり、別途翻訳処理をまとめて実行するようにしてもよい。
また、全周動画DB311は、お勧めのコースID921に対応付けて、第1全周動画情報922、第2全周動画情報923、…、第n全周動画情報924、を記憶する。
(全周動画選択テーブル)
図10は、本実施形態に係る全周動画選択テーブル1000の構成を示す図である。全周動画選択テーブル1000は、全周動画登録サーバ310が有し、通信端末230からの要求された全周動画情報を取得するために使用される。
全周動画選択テーブル1000は、全周動画情報を要求したユーザID1001と通信端末アドレス1002とに対応付けて、位置情報1003と進行方向情報1004と使用言語1005とを記憶する。そして、全周動画選択テーブル1000は、位置情報1003と進行方向情報1004と使用言語1005とにより検索した、全周動画情報ID1006を記憶する。
(位置情報判定テーブルと進行情報判定テーブル)
図11Aは、本実施形態に係る位置情報判定テーブル1110と進行方向情報判定テーブル1120との構成を示す図である。位置情報判定テーブル1110は、種々の入力情報から全周動画情報を検索するための位置情報を判定するために使用される。進行方向情報判定テーブル1120は、種々の入力情報から全周動画情報を検索するための進行方向情報を判定するために使用される。
位置情報判定テーブル1110は、キーボードからの入力やポインティングデバイスによる選択などによる位置入力1111、通信端末230の表示画面上の地図の指示(タッチ)1112、または、通信端末230のカメラにより撮像された地図(あるいは、対象物写真)1113、などから判定される位置情報1003を記憶する。
進行方向情報判定テーブル1120は、キーボードからの入力やポインティングデバイスによる選択などによる進行方向入力1121、通信端末230の表示画面上の地図への方向指示(フリップやスワイプ)1122、または、通信端末230のカメラにより撮像された地図(あるいは、対象物写真)の移動1123、などから判定される進行方向情報1004を記憶する。
なお、入力情報は図11Aに限定されない。また、本実施形態においては、入力情報からの位置情報および進行方向情報の判定は、通信端末230で行なう場合を示すが、全周動画登録サーバ310や全周動画配信サーバ320で行なってもよい。
(使用言語判定テーブル)
図11Bは、本実施形態に係る使用言語判定テーブル1130の構成を示す図である。使用言語判定テーブル1130は、ユーザの使用言語を判定して使用言語選択をするために使用される。
使用言語判定テーブル1130は、使用言語の判定に使用される情報として、通信端末230の機器設定1131、通信端末230からの選択入力1132、入力データ1133からの認識、音声入力1134からの認識、が示されている。そして、使用言語の判定に使用される情報から判定された使用言語1005を記憶する。
なお、使用言語の判定に使用される情報は図11Bに限定されない。また、本実施形態においては、入力情報からの使用言語の判定は、全周動画配信サーバ320で行なう場合を示すが、通信端末230や全周動画登録サーバ310で行なってもよい。
《全周動画登録サーバのハードウェア構成》
図12は、本実施形態に係る全周動画登録サーバ310のハードウェア構成を示すブロック図である。
図12で、CPU(Central Processing Unit)1210は演算制御用のプロセッサであり、プログラムを実行することで図5の全周動画登録サーバ310の機能構成部を実現する。ROM(Read Only Memory)1220は、初期データおよびプログラムなどの固定データを記憶する。また、通信制御部501は、ネットワーク340を介して通信端末230や全周動画配信サーバ320と通信する。なお、CPU1210は1つに限定されず、複数のCPUであっても、あるいは画像処理用のGPU(Graphics Processing Unit)を含んでもよい。また、通信制御部501は、CPU1210とは独立したCPUを有して、RAM(Random Access Memory)1240の領域に送受信データを書き込みあるいは読み出しするのが望ましい。また、RAM1240とストレージ1250との間でデータを転送するDMAC(Direct Memory Access Controller)を設けるのが望ましい(図示なし)。したがって、CPU1210は、RAM1240にデータが受信あるいは転送されたことを認識してデータを処理する。また、CPU1210は、処理結果をRAM1240に準備し、後の送信あるいは転送は通信制御部501やDMACに任せる。
RAM1240は、CPU1210が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM1240には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する領域が確保されている。位置情報1241は、全周動画情報を検索するための情報である。進行方向情報1242は、全周動画情報を検索するための情報である。使用言語1243は、全周動画情報の使用言語を決定するための情報である。検索した全周動画情報1244は、全周動画DB311から位置情報1241と進行方向情報1242と使用言語1243とにより検索した検索結果である。送受信データ1245は、通信制御部501を介して送受信されるデータである。
ストレージ1250には、データベースや各種のパラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。全周動画DB311は、全周動画情報を格納する。ストレージ1250には、以下のプログラムが格納される。登録サーバ制御プログラム1251は、本全周動画登録サーバ310の全体を制御する制御プログラムである。全周動画情報登録モジュール1252は、全周カメラ330からの全周動画情報を位置情報と進行方向情報とに対応付けて登録するモジュールである。全周動画情報検索モジュール1253は、通信端末230からの全周動画情報の要求に応じて位置情報と進行方向情報と使用言語により全周動画情報を検索するモジュールである。
なお、図12のRAM1240やストレージ1250には、全周動画登録サーバ310が有する汎用の機能や他の実現可能な機能に関連するプログラムやデータは図示されていない。
《全周動画登録サーバの処理手順》
図13は、本実施形態に係る全周動画登録サーバ310の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、図12のCPU1210がRAM1240を用いて実行し、図5の機能構成部を実現する。
全周動画登録サーバ310は、ステップS1311において、全周動画情報の登録指示か否かを判定する。全周動画情報の登録指示であれば、全周動画登録サーバ310は、ステップS1313において、登録のために全周カメラ330からの全周動画情報を取得する。次に、全周動画登録サーバ310は、ステップS1315において、全周カメラ330が撮像した位置情報および進行方向情報を取得する。次に、全周動画登録サーバ310は、ステップS1317において、取得した全周動画情報から多言語用の全周動画情報を生成する。そして、全周動画登録サーバ310は、ステップS1319において、位置情報、進行方向情報および使用言語に対応付けて、取得した全周動画情報を全周動画DB311に登録する。
全周動画情報の登録指示でなければ、全周動画登録サーバ310は、ステップS1321において、全周動画情報の検索指示か否かを判定する。全周動画情報の検索指示であれば、全周動画登録サーバ310は、ステップS1323において、検索を求めた通信端末230からの位置情報および進行方向情報を取得する。次に、全周動画登録サーバ310は、ステップS1325において、検索を求めた通信端末230または通信端末230を使用するユーザの使用言語を取得する。そして、全周動画登録サーバ310は、ステップS1327において、位置情報、進行方向情報および使用言語に対応する全周動画情報を全周動画DB311から検索する。全周動画登録サーバ310は、ステップS1329において、検索した全周動画情報を通信端末230に配信するために、全周動画配信サーバ320に送信する。なお、直接、通信端末230に配信する構成であってもよい。
全周動画情報の登録指示でなく、全周動画情報の検索指示でもなければ、全周動画登録サーバ310は、ステップS1331において、他の処理を実行する。
なお、図9の説明でも前述したが、ステップS1317における多言語用の全周動画情報の生成処理は、全周動画情報の登録時に行なわずに、全周動画情報のアクセス時に行なってもよい。その場合には、ステップS1317が削除され、替わりに、ステップS1327において、登録元の言語から配信先の使用言語に翻訳されることになる。また、登録元の言語による登録後に、配信先として必要な言語への翻訳処理をまとめて行なって、データベースに用意してもよい。
《全周動画配信サーバのハードウェア》
図14は、本実施形態に係る全周動画配信サーバ320のハードウェア構成を示すブロック図である。
図14で、CPU1410は演算制御用のプロセッサであり、プログラムを実行することで図6の全周動画配信サーバ320の機能構成部を実現する。ROM1420は、初期データおよびプログラムなどの固定データを記憶する。また、通信制御部601は、ネットワーク340を介して通信端末230や全周動画登録サーバ310と通信する。なお、CPU1410は1つに限定されず、複数のCPUであっても、あるいは画像処理用のGPUを含んでもよい。また、通信制御部601は、CPU1410とは独立したCPUを有して、RAM1440の領域に送受信データを書き込みあるいは読み出しするのが望ましい。また、RAM1440とストレージ1450との間でデータを転送するDMACを設けるのが望ましい(図示なし)。したがって、CPU1410は、RAM1440にデータが受信あるいは転送されたことを認識してデータを処理する。また、CPU1410は、処理結果をRAM1440に準備し、後の送信あるいは転送は通信制御部601やDMACに任せる。
RAM1440は、CPU1410が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM1440には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する領域が確保されている。通信端末情報1441は、全周動画情報を要求する通信端末230の情報である。ユーザ情報1442は、全周動画情報を要求する通信端末230を使用しているユーザの情報である。位置情報1443は、全周動画情報を検索するため通信端末230から受信した情報である。進行方向情報1444は、全周動画情報を検索するため通信端末230から受信した情報である。配信する全周動画情報1445は、全周動画登録サーバ310が検索して通信端末230に配信する情報である。送受信データ1446は、通信制御部601を介して送受信されるメッセージである。
ストレージ1450には、データベースや各種のパラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。登録DB603は、本観光誘客システム200を利用する通信端末およびユーザを登録するデータベースである。ストレージ1450には、以下のプログラムが格納される。配信サーバ制御プログラム1451は、本全周動画配信サーバ320の全体を制御する制御プログラムである。通信端末およびユーザ登録モジュール1452は、登録DB603に本観光誘客システム200を利用する通信端末およびユーザを登録するモジュールである。全周動画情報配信モジュール1453は、通信端末230からの全周動画情報の要求に応じて位置情報と進行方向情報と使用言語により検索された全周動画情報を、通信端末230に配信するモジュールである。
なお、図14のRAM1440やストレージ1450には、全周動画配信サーバ320が有する汎用の機能や他の実現可能な機能に関連するプログラムやデータは図示されていない。
《全周動画配信サーバの処理手順》
図15は、本実施形態に係る全周動画配信サーバ320の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、図14のCPU1410がRAM1440を用いて実行し、図6の機能構成部を実現する。
全周動画配信サーバ320は、ステップS1511において、通信端末およびユーザの登録指示か否かを判定する。通信端末およびユーザの登録指示であれば、全周動画配信サーバ320は、ステップS1513において、登録のために通信端末230から通信端末情報およびユーザ情報を取得する。次に、全周動画配信サーバ320は、ステップS1515において、通信端末情報およびユーザ情報を登録DB603に登録する。
通信端末およびユーザの登録指示でなければ、全周動画配信サーバ320は、ステップS1521において、通信端末230からの全周動画情報の配信要求か否かを判定する。全周動画情報の配信要求であれば、全周動画配信サーバ320は、ステップS1523において、配信要求元の通信端末230から検索のための情報を取得する。すなわち、通信端末230から位置情報と進行方向情報、さらに、通信端末230において認識可能であれば使用言語情報を取得する。次に、全周動画配信サーバ320は、ステップS1525において、全周動画登録サーバ310に対して検索を指示する。
全周動画配信サーバ320は、ステップS1527において、全周動画登録サーバ310の検索OKを待つ。検索OKになれば、全周動画配信サーバ320は、ステップS1529において、検索結果の全周動画情報を通信端末230に配信する。検索OKにならずにタイムアウトすると、全周動画配信サーバ320は、ステップS1531において、エラー処理を行なう。
通信端末およびユーザの登録指示でなく、全周動画情報の検索指示でもなければ、全周動画配信サーバ320は、ステップS1541において、他の処理を実行する。
《通信端末のハードウェア構成》
図16は、本実施形態に係る通信端末230のハードウェア構成を示すブロック図である。
図16で、CPU1610は演算制御用のプロセッサであり、プログラムを実行することで図7の通信端末230の機能構成部を実現する。ROM1620は、初期データおよびプログラムなどの固定データを記憶する。また、通信制御部703は、ネットワーク340を介して他の通信端末や各サーバと通信する。なお、CPU1610は1つに限定されず、複数のCPUであっても、あるいは画像処理用のGPUを含んでもよい。また、通信制御部703は、CPU1610とは独立したCPUを有して、RAM1640の領域に送受信データを書き込みあるいは読み出しするのが望ましい。また、RAM1640とストレージ1650との間でデータを転送するDMACを設けるのが望ましい(図示なし)。さらに、入出力インタフェース1660は、CPU1610とは独立したCPUを有して、RAM1640の領域に入出力データを書き込みあるいは読み出しするのが望ましい。したがって、CPU1610は、RAM1640にデータが受信あるいは転送されたことを認識してデータを処理する。また、CPU1610は、処理結果をRAM1640に準備し、後の送信あるいは転送は通信制御部703やDMAC、あるいは入出力インタフェース1660に任せる。
RAM1640は、CPU1610が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM1640には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する領域が確保されている。位置情報1641は、種々の入力情報から取得したユーザの位置のデータである。進行方向情報1642は、種々の入力情報から取得したユーザの進行方向のデータである。ユーザ情報1643は本通信端末230を使用しているユーザIDを含むユーザの情報である。配信された全周動画情報1644は、全周動画配信サーバ320から位置情報、進行方向情報、使用言語情報に対応して配信された全周動画情報である。再生された全周動画1645は、全周動画情報1644から再生された全周動画である。視線変化指示1646は、再生された全周動画1645の内から表示する範囲を指示する情報である。表示動画データ1647は、視線変化指示1646に従って選択された範囲の表示データである。入出力データ1648は、入出力インタフェース1660を介して入出力されるデータである。送受信データ1649は、通信制御部703を介して送受信されるメッセージである。
ストレージ1650には、データベースや各種のパラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。通信端末情報1651は、本通信端末230の通信端末IDを含む情報である。使用言語1652は、本通信端末230の使用言語が登録されている場合のオプショナルな情報である。地図DB1653は、本通信端末230が表示画面に表示する情報である。あるいは、カメラで撮像された地図とマッチングして位置情報を生成するための情報である。この地図DB1653は、通信端末230の移動に伴ってダウンロードされてもよい。
ストレージ1650には、以下のプログラムが格納される。通信端末制御プログラム1654は、本通信端末230の全体を制御する制御プログラムである。通信端末ユーザ登録モジュール1655は、全周動画配信サーバ320に通信端末およびユーザを登録するためのモジュールである。全周動画情報取得モジュール1656は、全周動画配信サーバ320に全周動画情報の配信を要求して、検索された全周動画情報の配信を受信するモジュールである。全周動画再生モジュール1657は、受信した全周動画情報から全周動画を再生して、ユーザによる視線変化の指示に応じて、再生された全周動画から選択された範囲の動画映像を表示するモジュールである。
入出力インタフェース1660は、入出力機器との入出力データをインタフェースする。入出力インタフェース1660には、表示部710、操作部704、音声入出力部711が接続される。また、入出力インタフェース1660には、GPS位置算出部1661、方向検出部1662が接続される。方向検出部1662には、地磁気センサや加速度センサなどが含まれる。
なお、図16のRAM1640やストレージ1650には、通信端末230が有する汎用の機能や他の実現可能な機能に関連するプログラムやデータは図示されていない。
《通信端末の処理手順》
図17は、本実施形態に係る通信端末230の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、図16のCPU1610がRAM1640を用いて実行し、図7の機能構成部を実現する。
通信端末230は、ステップS1711において、通信端末およびユーザの登録要求か否かを判定する。通信端末およびユーザの要求指示であれば、通信端末230は、ステップS1713において、登録要求のために通信端末230から通信端末情報およびユーザ情報を取得する。次に、通信端末230は、ステップS1715において、通信端末情報およびユーザ情報を全周動画配信サーバ320に送信する。
通信端末およびユーザの登録要求でなければ、通信端末230は、ステップS1721において、全周動画情報の配信要求か否かを判定する。全周動画情報の配信要求であれば、通信端末230は、ステップS1723において、種々の入力情報、特に地図情報から位置情報および進行方向情報を取得する。次に、通信端末230は、ステップS1725において、使用言語を判定するための使用言語関連情報を取得する。そして、通信端末230は、ステップS1727において、位置情報、進行方向情報および使用言語情報を、全周動画情報の取得要求として全周動画配信サーバ320に送信する。
通信端末230は、ステップS1729において、全周動画配信サーバ320からの全周動画情報の返信を待つ。全周動画配信サーバ320からの全周動画情報を受信すれば、通信端末230は、ステップS1731において、受信した全周動画情報から全周動画を再生する。通信端末230は、ステップS1733において、ユーザあるいは通信端末からの視線変化の指示を取得する。そして、視線変化の指示を取得すれば、通信端末230は、ステップS1735において、視線方向の動画映像を選択して表示部710に表示する。全周動画配信サーバ320からの全周動画情報を受信せずにタイムアウトすると、通信端末230は、ステップS1737において、エラー処理をする。
通信端末およびユーザの登録要求でなく、全周動画情報の検索要求でもなければ、通信端末230は、ステップS1741において、他の処理を実行する。
本実施形態によれば、ユーザが選択した観光地の位置と進行方向とに対応する全周動画をユーザによる視線変化に応じて再生するので、ユーザが観光地における臨場感を得られ誘客を促進することができる。さらに、現地を観光中に利用可能な本システムのサービスをあらかじめ体験することができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る観光誘客システムについて説明する。本実施形態に係る観光誘客システムは、上記第2実施形態と比べると、旅行中にユーザの観光地での移動に伴って、全周動画と共に現地の案内サービスを提供する点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
なお、以下の本実施形態の説明では、随時に現在位置と移動方向とに対応する全周動画を取得して表示する例を示す。しかし、観光地の特定位置、例えば、駅や港、飛行場、駐車場などを起点にバックグラウンドで、現在位置と移動方向とに対応する全周動画の取得を繰り返し、ユーザが情報を得たいタイミングで直ぐに表示できるように制御することもできる。あるいは、観光地の特定位置を起点にバックグラウンドで、現在位置と移動方向とを継続的に算出しておき、ユーザが情報を得たいタイミングで全周動画を取得するように制御することもできる。さらに、今までの移動履歴から移動先を予測して全周動画をあらかじめ取得するように制御することもできる。
《観光誘客システム》
図18Aは、本実施形態に係る観光誘客システム1800の動作概要を示す図である。図18Aは、観光誘客システム1800における、観光現場における携帯可能な通信端末1830、例えば、スマートフォンやタブレット、あるいはノートPCなどの表示画面を示す図である。
図18Aにおいて、表示画面1834は、東京スカイツリー近辺を観光している時に、矢印1835の位置情報と進行方向情報とにより配信され再生された全周動画の、視線変化の指示部1836の指示に従う範囲の動画映像である。また、表示画面1837は、東京XX商店街を観光している時に、矢印1838の位置情報と進行方向情報とにより配信され再生された全周動画の、視線変化の指示部1839の指示に従う範囲の動画映像である。なお、指示部は図18Aに限定されない。図18Aには、表示画面1834に関連する誘客情報として撮影ポイントやグルメ情報サイトの指示ボタンや、表示画面1837に関連する誘客情報として、画面中の食堂などの案内、あるいは、温泉宿情報やグルメ情報の指示ボタンが出力されている。
(全周動画の表示)
図18Bは、本実施形態に係る観光誘客システム1800の全周動画の表示を説明する図である。図18Bには、全周画像フレーム1870と、通信端末230に全周動画中の視線に応じた領域の動画を生成するための球体1880と、を示す。
全周画像フレーム1870は、例えば、複数カメラによる全周動画の撮像の場合は、各カメラの撮像動画を調整しながら合成することで生成される。なお、全周画像フレーム1870の上辺1871と下辺1872とは、左右に延びている。例えば、反射鏡と1つのカメラによる全周動画の撮像の場合は、全周画像フレーム1870を生成しなくても、球体1880に投影される。
本実施形態の全周動画が通信端末1830で再生され、視線に応じた領域の動画映像が表示される。図18Bの通信端末1830において、まず、全周画像フレーム1870が、球体1880に投影される。全周画像フレーム1870の上辺1871は、球体の頂点1881に投影される。全周画像フレーム1870の下辺1872は、球体の底1882に投影される。なお、下方の底領域は、全周カメラでは撮影できない直下領域に相当する。球体1880に投影された全周動画を球体1880の中心の視点1883から表示平面1885〜1887に投射すると、通信端末1830に全周動画中の視線に応じた領域の動画映像が表示される。
図18Bにおいて、球体1880には、配信された全周動画データが含む全周動画の、各全周画像フレーム1870を、球体面を覆うように順次に貼り付ける。そして、球体内部の視点1883から球体1880を覆った全周画像フレームを、通信端末1830の画面を示す表示平面1885や1886に投影した画像が、通信端末1830の表示画面に表示される。通信端末1830の表示平面1885、1886が視点1883を中心に回転すれば、動画映像の範囲も表示平面の回転につれて変化する。また、通信端末1830の表示平面がユーザの回りを回転すれば、表示される動画映像の範囲が360度回転する。また、通信端末1830の画面がユーザに対し上向き(1887)/下向き(1886)になると、見下ろした動画映像/見上げた動画映像となる。また、視点1883が球体の中心から視点1884に離れると、球体1880に近づいた方向ではズームインとなり、球体1880から離れた方向ではズームアウトとなる。
このように、通信端末1830に表示される動画映像とユーザの視線方向とを同期して変化させることで、全周動画を実空間と同様に見渡すことができて、臨場感にあふれる全周動画の視聴が可能となる。なお、全周動画の視線あるいはズームイン/ズームアウトと、立体音声との再生方向と遠近との同期は、図18Bの視線ベクトルと球体1880の交点と、視点から交点の距離とに基づいて実現できる。また、全周動画とは異なる人工的な映像を合成するには、他の球体を設けてその球体に画像を貼り付ければよい。3次元映像においては、視点から球体への距離の違いを奥行きとして表現することができる。なお、球体1880への貼り付けと投影による説明は、全周動画から通信端末1830の表示画面に表示する領域を取得する一例であって、窓(ウィンドウ)を視線に合わせて移動するなど、他の処理によっても可能である。また、ズームイン/ズームアウトについても、他の処理によって可能である。
(システムの構成)
図18Cは、本実施形態に係る観光誘客システム1800の構成を示すブロック図である。なお、図18Cにおいて、図3と同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明は省略する。
観光誘客システム1800は、日本にあるスマートフォン1831、タブレット1832、あるいは、地球上の他地域にあるタブレット1833、スマートフォン183nを含む通信端末1830を有する。なお、通信端末1830は、図3の通信端末230が観光地以外の場所で、観光地の臨場感を全周動画により得られるのに対して、観光地の現場で臨場感のある案内サービスを提供される違いはあるものの、その機能は同様である。
観光誘客システム1800は、通信端末1830とネットワーク340を介して接続された、全周動画登録サーバ1810と、全周動画配信サーバ1820と、を備える。全周動画登録サーバ1810は、全周動画DB311に加えて誘客情報DB1812を有する。全周動画配信サーバ1820は、全周動画情報の配信に対して観光地の現場でしか取得できない、あるいは、観光地の現場でしか利用できない誘客情報を付加する。なお、全周動画登録サーバ1810と全周動画配信サーバ1820とは一体であってもよい。
観光誘客システム1800は、さらに、観光地現場の情報を提供する現地情報提供サーバ1850と、観光現場で利用価値のある他の付加情報を提供する付加情報提供サーバ1860とを含む。
観光地の現場でしか取得できない情報には、例えば、その期間にしかない、急な催し物情報や、当日の交通情報、名所の混雑情報、ガイドブックには無い現場情報などが含まれ、現地情報提供サーバ1850から誘客情報として全周動画情報に付加される。また、観光地の現場でしか利用できない情報には、例えば、天気情報、災害情報などが含まれ、各種の付加情報提供サーバ1860から誘客情報として全周動画情報に付加される。
(システムの動作手順)
図18Dは、本実施形態に係る観光誘客システム1800の動作手順を示すシーケンス図である。なお、図18Dにおいて、図4と同様のステップには同じステップ番号を付して、説明を省略する。
通信端末1830は、ステップS1807において、通信端末1830が検出できる情報から位置情報と進行方向情報とを取得する。例えば、GPSなどから位置情報が取得できる。位置情報の変化から進行方向情報が取得できる。また、地磁気センサや加速度センサなどから進行方向情報が取得できる。さらに、カメラで撮像した映像から位置情報が、映像の変化から進行方向情報を取得することもできる。
全周動画登録サーバ1810は、ステップS1812において、現地情報提供サーバ1850などから現地ならではの誘客情報を取得して登録する。そして、検索した全周動画情報に対応して、この誘客情報を取得する。全周動画配信サーバ1820は、ステップS1813において、検索された全周動画情報と共に、とりわけ現地の誘客情報を付加して通信端末1830に配信する。
通信端末1830は、ステップS1816において、通信端末1830の検出情報から視線変化を取得する。そして、通信端末1830は、ステップS1817において、視線変化に応じた範囲の動画映像に、現地の案内情報を重畳して表示する。
《通信端末の機能構成》
図19は、本実施形態に係る通信端末1830の機能構成を示すブロック図である。なお、図19において、図7と同様の機能構成部には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
位置情報取得部1905は、例えば、GPSによって位置情報を取得する。また、進行方向情報取得部1906は、例えば、位置情報の変化、あるいは、地磁気センサや加速度センサなどから進行方向情報を取得する。移動速度情報取得部1912は、GPSなどで取得した位置情報の変化から移動速度情報を算出する。また、視線変化情報取得部1913は、地磁気センサや加速度センサの情報、あるいは、カメラの撮像映像の傾きなどから、視線変化情報を取得する。そして、全周動画再生部1909は、位置情報取得部1905からの現在位置情報と、移動速度情報取得部1912からの移動速度情報と、に基づいて全周動画情報から現在位置の全周動画を再生し、視線変化情報取得部1913からの視線変化情報に対応する範囲の動画映像を生成して、表示部710に表示させる。なお、観光地の現場においても、地図を表示して指示することや、地図を指示してカメラで撮影することで、位置情報と進行方向情報とを取得することもできるが、観光現場では通信端末1830により自動的に取得するのが望ましい。
(全周動画DBと誘客情報DB)
図20は、本実施形態に係る全周動画DB311と誘客情報DB1812との構成を示す図である。なお、図20において、図9と同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明を省略する。また、図20では、お勧めコースは省略している。
検索結果の全周動画情報ID904に対応付けて、催し物情報2015、宿泊情報2016、交通情報2017などを記憶する。誘客情報には、さらに、名所情報、景観情報、遺産情報、建造物情報、食事情報、グルメ情報、名産品情報、土産物情報、街路情報、および裏道情報などが含まれ、それらの情報は、動画情報、静止画情報および音声情報、あるいはそれらの組み合わせで登録される。
(全周動画選択テーブル)
図21Aは、本実施形態に係る全周動画選択テーブル2100の構成を示す図である。なお、図21Aにおいて、図10と同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
全周動画選択テーブル2100は、検索された全周動画情報ID1006と共に、誘客情報ID2107を記憶する。
(案内情報テーブル)
図21Bは、本実施形態に係る案内情報テーブルの構成を示す図である。案内情報テーブルは、観光地の現地でユーザを案内するために使用される。案内情報テーブルは、コースの移動を案内するために使用されるテーブル2110と、現在地から訪問可能な観光地を案内するために使用されるテーブル2120と、を含む。
テーブル2110は、通信端末ID2111、ユーザID2112、現在の位置情報2113、に対応付けて、コース案内2114、目的地案内2115、他コース案内2116を記憶する。ここで、コース案内2114は、ユーザが選んだコースを順に案内する情報であり、選択コース、次に再生する全周動画、次の目標地点、などが誘客情報として記憶され、ユーザに全周動画と共に提供される。また、目的地案内2115は、ユーザが目標とする目的地、目的地までの順路などが誘客情報として記憶され、ユーザに全周動画と共に提供される。また、他コース案内2116は、ユーザが選択したコースから変更可能なコース案内が、コース名や今のコースとの連絡点などで誘客情報として記憶され、ユーザに全周動画と共に提供される。
テーブル2120は、通信端末ID2111、ユーザID2112、現在の位置情報2113、に対応付けて、所定の所要時間内あるいは所定距離内の観光地案内2124を誘客情報として記憶し、ユーザに全周動画と共に提供される。
(位置情報判定テーブルと進行情報判定テーブル)
図22Aは、本実施形態に係る位置情報判定テーブル2210と進行方向情報判定テーブル2220との構成を示す図である。位置情報判定テーブル2210は、通信端末が自動的に取得できる情報から、全周動画情報を検索するための位置情報を判定するために使用される。進行方向情報判定テーブル2220は、通信端末が自動的に取得できる情報から、全周動画情報を検索するための進行方向情報を判定するために使用される。
位置情報判定テーブル2210は、GPS算出位置2211、または、撮像映像2212、などから判定される位置情報2213を記憶する。
進行方向情報判定テーブル2220は、地磁気センサや加速度センサ2221、撮像映像の移動2222、などから判定される進行方向情報2223を記憶する。
なお、通信端末の取得情報は図22Aに限定されない。また、本実施形態においては、位置情報および進行方向情報の判定は、通信端末1830で行なう場合を示すが、全周動画登録サーバ1810や全周動画配信サーバ1820で行なってもよい。
(再生速度判定テーブル)
図22Bは、本実施形態に係る再生速度判定テーブル2230の構成を示す図である。再生速度判定テーブル2230は、通信端末1830が検出した位置情報と位置情報の変化から算出される移動速度情報とから、全周動画の再生を制御するために使用される。
再生速度判定テーブル2230は、通信端末1830が取得する位置情報2231に対応付けた、全周動画の再生位置2232、また、位置情報の変化から算出された移動速度情報2233に対応付けた、全周動画の再生速度2234を記憶する。
このように、観光地において、現地点と全周画像の再生位置、および、移動速度と再生速度、を対応させることで、ユーザの移動と全周動画の再生を同期することができる。
(視線変化判定テーブルと拡大縮小判定テーブル)
図22Cは、本実施形態に係る視線変化判定テーブル2240と拡大縮小判定テーブル2250との構成を示す図である。視線変化判定テーブル2240は、通信端末1830が検出した情報から自動的に視線変化情報を生成するために使用される。拡大縮小判定テーブル2250は、通信端末1830が検出した情報から自動的に表示映像の拡大/縮小情報を生成するために使用される。
視線変化判定テーブル2240は、地磁気センサや加速度センサの情報2241、または、搭載カメラによる撮像映像の傾き2242などの通信端末1830の方位および上下の向きから判定された、視線変化情報2243を記憶する。また、拡大縮小判定テーブル2250は、通信端末1830の画面向きと、加速度センサによる通信端末1830の動きとの情報2251、あるいは、撮像映像の離反や接近2252などから判定された、拡大/縮小情報を記憶する。なお、本例では、通信端末1830の画面がユーザから離れると縮小、ユーザに近づくと拡大としたが、限定されない。
《全周動画配信サーバの処理手順》
図23は、本実施形態に係る全周動画配信サーバ1820の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、図14のCPU1410がRAM1440を用いて実行し、図6の機能構成部を実現する。なお、図23において、図15と同様のステップには同じステップ番号を付して、説明を省略する。
全周動画配信サーバ1820は、ステップS2311において、検索した全周動画情報に現地の誘客情報を付加する必要があるか否かを判定する。なお、この判定は、例えば、全周動画情報を検索した位置情報や進行方向情報、あるいは、現在の日時、などから行なってもよい。現地の誘客情報を付加する必要があれば、全周動画配信サーバ1820は、ステップS2313において、現地情報を現地情報提供サーバ1850から取得する。また、全周動画配信サーバ1820は、ステップS2315において、他の付加情報を付加情報提供サーバ1860から取得する。そして、全周動画配信サーバ1820は、ステップS2317において、検索した全周動画情報に誘客情報を付加して通信端末1830に配信する。
一方、現地の誘客情報を付加する必要がなければ、全周動画配信サーバ1820は、ステップS2317において、観光地の現地に特定されないあらかじめ登録された付加情報のみを誘客情報として付加して、全周動画情報を通信端末1830に配信する。
《通信端末の処理手順》
図24は、本実施形態に係る通信端末1830の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、図16のCPU1610がRAM1640を用いて実行し、図7の機能構成部を実現する。なお、図24において、図17と同様のステップには同じステップ番号を付して、説明を省略する。
通信端末1830は、ステップS2430において、通信端末1830の移動速度を取得する。次に、通信端末1830は、ステップS2431において、通信端末1830の移動速度に応じて全周動画を再生する。
通信端末1830は、ステップS2433において、ユーザによる通信端末1830の移動、例えば、ユーザの回りの回転や上下移動など、あるいは、傾かせやユーザからの遠近移動などから、ユーザの操作指示からでなく視線変化を取得する。通信端末1830は、ステップS2434において、位置情報および視線情報に対応する誘客情報(特に現地情報)を抽出して、視線方向の動画映像に重畳する。
本実施形態によれば、ユーザが訪れた位置と進行方向とに対応する全周動画をユーザによる視線変化に応じて再生して案内サービスを提供するので、ユーザに観光地における満足感を得られさらに誘客を促進することができる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係る観光誘客システムについて説明する。本実施形態に係る観光誘客システムは、上記第2実施形態、第3実施形態と比べると、ユーザによる全周動画や誘客情報の投稿を促進する点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態、第3実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
《観光誘客システム》
図25は、本実施形態に係る観光誘客システム2500の構成を示すブロック図である。なお、図25において、図18Bと同様な構成要素には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
観光誘客システム2500は、日本にあるスマートフォン2531、タブレット2532、あるいは、地球上の他地域にあるデスクトップPC2533、ノートPC253nを含む通信端末2530を有する。なお、図3の通信端末230は、観光地以外の場所で、観光地の臨場感を全周動画により得られ、図18Cの通信端末1830は、観光地の現場で臨場感のある案内サービスを提供される。一方、通信端末2530は、全周動画登録サーバ2510に全周動画情報や誘客情報を投稿する点で違いはあるが、その機能は同様である。
観光誘客システム2500は、通信端末2530とネットワーク340を介して接続された、全周動画登録サーバ2510と、全周動画配信サーバ2520と、を備える。全周動画登録サーバ2510は、通信端末2530から投稿された全周動画情報を蓄積する全周動画DB2511と、通信端末2530から投稿された誘客情報を蓄積する誘客情報DB2512を有する。全周動画配信サーバ2520は、通信端末2530から投稿された全周動画情報や誘客情報を全周動画登録サーバ2510に登録させる。また、通信端末2530から投稿された観光中のカメラによる撮像画像を、全周動画情報に対応した範囲に重畳して、全周動画アルバムを生成し、通信端末2530に配信する。なお、全周動画登録サーバ2510と全周動画配信サーバ2520とは一体であってもよい。
(システムの動作手順)
図26Aは、本実施形態に係る観光誘客システム2500の動作手順を示すシーケンス図である。図26Aには、ステップS2601〜S2605の投稿手順と、ステップS2611〜S2619の投稿手順と、を示す。
通信端末2530は、ステップS2601において、全周カメラにより全周動画を撮像する。そして、通信端末2530は、ステップS2603において、全周動画情報を位置情報および進行方向情報を付して、全周動画配信サーバ2520を介して全周動画登録サーバ2510に投稿する。全周動画登録サーバ2510は、ステップS2605において、投稿された全周動画情報を位置情報と進行方向情報とに対応付けて、検索可能に全周動画DB2511に登録する。
次に、通信端末2530が、ステップS2611において、位置情報と進行方向情報とを取得して全周動画を要求し、全周動画登録サーバ2510が、ステップS2613において、位置情報と進行方向情報とに対応して全周動画情報を検索し、全周動画配信サーバ2520が、ステップS2615において、検索した全周動画情報を通信端末2530に配信する。通信端末2530は、ステップS2617において、再生中の配信された全周動画情報に付加したい誘客情報を、全周動画の映像表示方向に情報を付して、全周動画配信サーバ2520を介して全周動画登録サーバ2510に投稿する。付加したい誘客情報には、観光地の移動中に見付けた景観や、食堂や土産店の情報や、グルメメニュー、コースには入っていない建物、近道などがあるが、これらに限定されない。通信端末2530から投稿された誘客情報は、全周動画登録サーバ2510が、位置情報と映像表示方向とに対応付けて、誘客情報DB2512に登録する。
図26Bは、本実施形態に係る観光誘客システム2500の他の動作手順を示すシーケンス図である。図26Bには、ステップS2611〜S2639の投稿手順と、ステップS2611〜S2647の投稿手順と、を示す。なお、ステップS2611〜S2615の全周動画配信の手順は図26Aと同様であり、説明を省略する。
通信端末2530は、ステップS2631において、カメラにより撮像をする。そして、通信端末2530は、ステップS2633において、撮像日時と再生中の全周動画情報IDとを付して、撮像画像を投稿する。全周動画配信サーバ2520は、ステップS2635において、投稿された撮像画像を選別して、対応する全周動画の映像に重畳する。そして、全周動画登録サーバ2510は、ステップS2637において、投稿画像を重畳した全周動画情報を全周動画DB2511に登録する。なお、投稿画像を重畳した全周動画情報は、通信端末2530からの閲覧要求に対して配信、あるいは、誘客用の宣伝全周動画として使用するが、不特定多数に配信されることはない。通信端末2530は、生成された投稿画像を重畳した全周動画アルバムを閲覧再生する。なお、通信端末2530からの投稿画像は、カメラにより撮影された画像に限定されず、端末内外の画像やテキスト、ユーザが映像上に直接手描きで画像やメッセージを作成した画像であってもよい。
次に、通信端末2530が全周動画情報を編集可能な場合、ステップS2641において、カメラにより撮像された画像は、ステップS2643において、全周動画情報に重畳される。通信端末2530は、ステップS2645において、撮像画像が重畳された全周動画情報を投稿する。撮像画像が重畳された全周動画情報は、全周動画配信サーバ2520を介して全周動画登録サーバ2510に投稿される、全周動画登録サーバ2510は、ステップS2647において、位置情報と進行方向情報とに対応付けて、撮像画像を重畳した全周動画情報を全周動画DB2511に登録する。なお、通信端末2530からの撮影画像は、カメラにより撮影された画像に限定されず、端末内外の画像やテキスト、ユーザが映像上に直接手描きで画像やメッセージを作成した画像であってもよい。
《全周動画登録サーバの機能構成》
図27は、本実施形態に係る全周動画登録サーバ2510の機能構成を示すブロック図である。なお、図27において、図5と同様の機能構成部には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
全周動画登録サーバ2510は、全周動画DB2511を備える。全周動画DB2511には、通信端末2530から投稿された全周動画情報が登録される。全周動画登録サーバ2510は、投稿全周動画受信部2707と、投稿全周動画格納部2708と、投稿画像受信部2709と、投稿画像重畳部2710と、を備える。また、全周動画登録サーバ2510は、誘客情報受信部2711と、誘客情報登録部2712と、誘客情報DB2512と、を備える。
投稿全周動画受信部2707は、通信端末2530から投稿された全周動画情報を位置情報と進行方向情報と共に受信する。この投稿された全周動画情報には、通信端末2530において撮像画像が重畳された全周動画情報も含まれる。投稿全周動画格納部2708は、受信した投稿された全周動画情報を、位置情報と進行方向情報とに対応付けて全周動画DB2511に登録する。投稿画像受信部2709は、通信端末2530がカメラで撮像して、再生中の全周動画と対応付けて投稿された、撮像画像を受信する。投稿画像重畳部2710は、投稿された撮像画像を全周動画情報の対応する動画映像に重畳して、位置情報と進行方向情報とに対応付けて全周動画DB2511に登録する。
誘客情報受信部2711は、通信端末2530から投稿された誘客情報を受信する。誘客情報登録部2712は、受信した投稿された誘客情報を誘客情報DB2512に登録する。なお、投稿された誘客情報は、全周動画情報に紐付けられても、紐付けられていなくてもよいが、紐付けられている方が望ましい。誘客情報DB2512は、あらかじめ用意された誘客情報に加えて、通信端末2530から投稿された誘客情報を登録する。
《通信端末の機能構成》
図28は、本実施形態に係る通信端末2530の機能構成を示すブロック図である。なお、図28において、図7と同様の機能構成部には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
通信端末2530は、誘客情報生成部2812と、誘客情報投稿部2813と、全周動画情報生成部2814と、全周動画情報投稿部2815と、を備える。
誘客情報生成部2812は、操作部704からの入力やカメラからの撮像画像などから、ユーザが誘客に資すると感じる誘客情報を生成する。誘客情報投稿部2813は、生成した誘客情報を全周動画登録サーバ2510に投稿する。全周動画情報生成部2814は、全周カメラからの入力映像から全周動画情報を生成する。また、全周動画再生部709で再生された再生画像から、撮像画像や誘客情報を重畳した全周動画情報を生成する。図示しないが、撮像画像や誘客情報を重畳した全周動画情報を保存する構成を備えてもよい。全周動画情報投稿部2815は、全周動画情報生成部2814が生成した全周動画情報を、位置情報と進行方向情報と共、に全周動画登録サーバ2510に投稿する。
(全周動画DBと誘客情報DB)
図29Aは、本実施形態に係る全周動画DB2511と誘客情報DB2512との関係を示す図である。
全周動画DB2511には、あらかじめ観光誘客システムが準備する全周動画DB311と、ユーザが通信端末2530から全周カメラで撮像して投稿した全周動画情報2912と、カメラで撮像した画像を重畳した全周動画情報2913と、が登録される。これらは、位置情報や進行方向情報などで関連付けられているが、別々に管理されるのが望ましい。
誘客情報DB2512には、あらかじめ観光誘客システムが準備する誘客情報DB1812と、ユーザが通信端末2530から投稿した誘客情報2914と、が登録される。
なお、誘客情報は全周動画情報の選択された範囲の動画映像と関連付けられるのが望ましい。
図29Bは、本実施形態に係る全周動画DB2511と誘客情報DB2512との構成を示す図である。なお、図29Bにおいて、図9または図20と同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明を省略する。また、図29Bでは、お勧めコースは省略している。
図29Bでは、全周動画情報ID904から紐付けられた全周動画情報に、ユーザから投稿されたものか否かを表わす投稿フラグ2921が追加されている。投稿フラグ2921が×の場合は投稿でなく、○の場合は投稿であることを示す。また、全周動画情報ID904から紐付けられた誘客情報にも、ユーザから投稿されたものか否かを表わす投稿フラグ2922が追加されている。
《全周動画配信サーバの処理手順》
図30は、本実施形態に係る全周動画配信サーバ2520の処理手順を示すフローチャートである。なお、図30には、図15への追加部分のみを図示しており、図15のステップS1521とS1541との間に挿入される。
全周動画配信サーバ2520は、ステップS3051において、全周動画情報の投稿か否かを判定する。全周動画情報の投稿であれば、全周動画配信サーバ2520は、ステップS3053において、投稿された全周動画情報を位置情報および進行方向情報と共に取得する。そして、全周動画配信サーバ2520は、ステップS3055において、投稿フラグを○にして、位置情報および進行方向情報(および使用言語情報)に対応して、投稿された全周動画情報の全周動画DB2511への登録を指示する。
全周動画情報の投稿でなければ、全周動画配信サーバ2520は、ステップS3061において、誘客情報の投稿か否かを判定する。誘客情報の投稿であれば、全周動画配信サーバ2520は、ステップS3063において、投稿された誘客情報を取得する。そして、全周動画配信サーバ2520は、ステップS3065において、投稿フラグを○にして、全周動画情報に関連付けて、投稿された誘客情報の誘客情報DB2512への登録を指示する。
全周動画情報の投稿でなく、誘客情報の投稿でなければ、全周動画配信サーバ2520は、ステップS3071において、撮像画像の投稿か否かを判定する。撮像画像の投稿であれば、全周動画配信サーバ2520は、ステップS3073において、投稿された撮像画像を撮像日時に基づき、対応する全周動画の選択された動画映像に重畳する。そして、全周動画配信サーバ2520は、ステップS3075において、投稿フラグを○にして、位置情報および進行方向情報(および使用言語情報)に対応して、撮像画像を重畳した全周動画情報の全周動画DB2511への登録を指示する。
《通信端末の処理手順》
図31は、本実施形態に係る通信端末2530の処理手順を示すフローチャートである。なお、図31には、図17への追加部分のみを図示しており、図17のステップS1721とS1741との間に挿入される。
通信端末2530は、ステップS3151において、全周カメラで撮像した全周動画情報の投稿要求か否かを判定する。全周動画情報の投稿要求であれば、通信端末2530は、ステップS3153において、位置情報および進行方向情報を取得する。次に、通信端末2530は、ステップS3155において、全周カメラから全周動画情報を取得する。そして、通信端末2530は、ステップS3157において、位置情報および進行方向情報を付して、撮像した全周動画情報を投稿する。
全周動画情報の投稿要求でなければ、通信端末2530は、ステップS3161において、誘客情報の投稿要求か否かを判定する。誘客情報の投稿要求であれば、通信端末2530は、ステップS3163において、誘客情報を取得する。そして、通信端末2530は、ステップS3165において、位置情報および視線方向を付して、誘客情報を投稿する。
全周動画情報の投稿要求でなく、誘客情報の投稿要求でなければ、通信端末2530は、ステップS3171において、撮像画像の投稿要求か否かを判定する。撮像画像の投稿要求であれば、通信端末2530は、ステップS3173において、カメラで撮像した撮像画像を取得する。そして、通信端末2530は、ステップS3175において、位置情報および視線方向を付して、撮像画像を投稿する。
全周動画情報の投稿要求でなく、誘客情報の投稿要求でなく、撮像画像の投稿要求でなければ、通信端末2530は、ステップS3181において、撮像画像の全周動画情報への重畳指示か否かを判定する。撮像画像の全周動画情報への重畳指示であれば、通信端末2530は、ステップS3183において、カメラによる撮像画像を取得する。次に、通信端末2530は、ステップS3185において、撮像画像を全周動画の撮像日時に位置の動画映像に重畳する。あるいは、休憩時や旅行後に全周動画を編集してもよい。そして、通信端末2530は、ステップS3187において、撮像画像を重畳した全周動画情報を投稿する。
本実施形態によれば、ユーザによる全周動画や誘客情報の投稿を収集するので、再訪を促し、ユーザが望む観光地の案内サービスを提供してさらに誘客を促進することができる。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に係る観光誘客システムについて説明する。本実施形態に係る観光誘客システムは、上記第2実施形態から第4実施形態と比べると、ユーザと観光誘客システムとの間でのコミュニケーション履歴を蓄積して、観光誘客システムが活用する点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態から第4実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
《観光誘客システム》
図32は、本実施形態に係る観光誘客システム3200の構成を示すブロック図である。なお、図32において、図3または図25と同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
全周動画配信サーバ3220は、観光誘客DB3221を有し、日本中あるいは世界中で本観光誘客システム3200を利用する通信端末231〜23nと全周動画配信サーバ3220とのやりとり、あるいは、全周動画登録サーバ2510とのやりとり、を収集して蓄積し、適切な誘客情報の生成や誘客操作を行なう。例えば、全周動画情報の配信回数の累積などの集積情報、あるいは、ユーザの全周動画情報や誘客情報の評価、誘客情報の出力タイミングの評価、ユーザからの投稿数、ユーザからの問い合わせの受付やユーザへの返答などが収集されて、観光誘客DB3221に蓄積される。
観光誘客DB3221に蓄積された情報は、全周動画配信サーバ3220において分析され、個々の全周動画情報や誘客情報の改善や、お勧めルートの改善、あるいは、特定の地域における誘客計画の改善に利用される。
(システムの動作手順)
図33は、本実施形態に係る観光誘客システム3200の動作手順を示すシーケンス図である。なお、図33において、図26Aあるいは図26Bと同様のステップには同じステップ番号を付して、説明を省略する。また、図33には、他のシーケンス図とも処理が重なるステップがあるが、それらは別途、新規なステップ番号を付している。
全周動画配信サーバ3220は、ステップS3301において、観光誘客システム3200を利用したユーザ情報やユーザへの配信情報の履歴を、観光誘客DB3221に蓄積する。
また、通信端末230が、ステップS3303において、誘客情報や全周動画情報を投稿すると、全周動画登録サーバ2510は、ステップS3305において、誘客情報や全周動画情報を登録する。全周動画配信サーバ3220は、ステップS3307において、投稿された情報の履歴を、観光誘客DB3221に蓄積する。
また、通信端末230は、ステップS3309において、再生した配信された全周動画情報の評価を全周動画配信サーバ3220に送信する。通信端末230は、ステップS3311において、観光の報告や観光の感想を全周動画配信サーバ3220に送信する。通信端末230は、ステップS3313において、全周動画配信サーバ3220とその他の種々の情報交換を行なう。全周動画配信サーバ3220は、ステップS3315において、各種情報の履歴を観光誘客DB3221に蓄積する。
全周動画配信サーバ3220は、ステップS3317において、観光誘客DB3221に蓄積された履歴に基づき、例えば、全周動画情報および誘客情報を編集して改善する。そして、全周動画登録サーバ2510は、編集された全周動画情報や誘客情報を、全周動画DB2511と誘客情報DB2512に登録して、以降の配信に利用する。
なお、図示しないが、全周動画情報の配信と、配信された全周動画情報の利用状態と、全周動画情報の投稿と、のいずれかに対応して、ユーザにポイントを与えて、誘客を促進する構成を有する。
《全周動画配信サーバの機能構成》
図34は、本実施形態に係る全周動画配信サーバ3220の機能構成を示すブロック図である。なお、図34において、図6と同様の機能構成部には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
全周動画配信サーバ3220は、本観光誘客システム3200の利用履歴および動作履歴を蓄積する観光誘客DB3221を備える。また、全周動画配信サーバ3220は、全周動画配信サーバ情報収集部3408と、通信端末情報収集部3409と、全周動画登録サーバ情報収集部3410と、を備える。また、全周動画配信サーバ3220は、観光傾向分析部3411と、観光傾向通知部3412と、を備える。
全周動画配信サーバ情報収集部3408は、全周動画配信サーバ3220の動作履歴を収集して、観光誘客DB3221に蓄積する。通信端末情報収集部3409は、通信端末230の動作履歴を収集して、観光誘客DB3221に蓄積する。全周動画登録サーバ情報収集部3410は、全周動画登録サーバ2510の動作履歴を収集して、観光誘客DB3221に蓄積する。
観光傾向分析部3411は、観光誘客DB3221に蓄積された利用履歴および動作履歴から、ユーザの観光傾向を分析する。観光傾向通知部3412は、観光傾向分析部3411が分析した分析結果を通信端末230からの閲覧要求に応じて通知する。また、全周動画配信サーバ3220および全周動画登録サーバ2510および通信端末230で協働し、分析結果を使用して全周動画情報や誘客情報の改善を行なう。
(観光誘客DB)
図35は、本実施形態に係る観光誘客DB3221の構成を示す図である。観光誘客DB3221は、本観光誘客システム3200の利用履歴および動作履歴を蓄積して、観光誘客の改善のために使用される。
観光誘客DB3221は、全周動画情報ID3511の各々に対応付けて、配信に関する配信データ3512と、ユーザ評価データ3513と、誘客情報の評価データ3514と、を記憶する。配信データ3512には、配信回数、配信回数の増加率、配信先の傾向、同じユーザの配信の繰り返し回数、などが含まれる。ユーザ評価データ3513には、満足回数、不満回数、関連する問合せ回数、関連する投稿回数、などが含まれる。誘客情報の評価データ3514には、それぞれの誘客情報に対する評価を記憶する。
また、お勧めの案内ルートID3521の各々に対応付けて、ルートを形成するために連結した全周動画情報3522と、ルートの使用データ3523と、ユーザ評価データ3524と、を記憶する。使用データ3523には、使用回数、使用回数の増加率、ルートの配信先の傾向、などが含まれる。また、ユーザ評価データ3524には、満足回数、不満回数、満足した場所、不満を感じた場所、などが含まれる。
なお、これらの情報を、国籍や、居住地域により分類して統計すると、例えば、国により好まれる観光地や雰囲気、サービス内容、などが分析できる。また、年齢や性別などの属性により分類して統計すると、例えば、年代により興味を示す場所が異なるなどの傾向が得られる。
《全周動画配信サーバの処理手順》
図36は、本実施形態に係る全周動画配信サーバ3220の処理手順を示すフローチャートである。なお、図36には、図30への追加部分のみを図示しており、図30のステップS3071とS1541との間に挿入される。
全周動画配信サーバ3220は、ステップS3681において、全周動画の配信関連情報の蓄積指示か否かを判定する。配信関連情報の蓄積指示であれば、全周動画配信サーバ3220は、ステップS3683において、配信関連情報を収集する。そして、全周動画配信サーバ3220は、ステップS3685において、収集した配信関連情報の内、全周動画情報に関連するデータは、全周動画情報評価用データに追加する。また、全周動画配信サーバ3220は、ステップS3687において、収集した配信関連情報の内、お勧めの案内ルートに関連するデータは、案内ルート評価用データに追加する。
全周動画の配信関連情報の蓄積指示でなければ、全周動画配信サーバ3220は、ステップS3691において、観光誘客のための観光誘客DB3221の情報分析指示か否かを判定する。観光誘客DB3221の情報分析指示であれば、全周動画配信サーバ3220は、ステップS3693において、全周動画情報評価用データを観光誘客DB3221から読み出す。そして、全周動画配信サーバ3220は、ステップS3695において、観光誘客アップのために、全周動画配信評価の原因分析と対策提案を行なう。なお、誘客情報の評価分析も含まれる。
全周動画配信サーバ3220は、ステップS3697において、案内ルート評価用データを観光誘客DB3221から読み出す。そして、全周動画配信サーバ3220は、ステップS3699において、観光誘客アップのために、お勧めの案内ルート評価の原因分析と対策提案を行なう。
本実施形態によれば、ユーザと観光誘客システムとの間でのコミュニケーション履歴を蓄積して、観光誘客システムが活用するので、よりユーザを勧誘できる観光地の案内サービスおよび観光地における案内サービスを提供してさらに誘客を促進することができる。
[第6実施形態]
次に、本発明の第6実施形態に係る観光誘客システムについて説明する。本実施形態に係る観光誘客システムは、上記第2実施形態から第5実施形態と比べると、観光誘客システムを分散型として、クラウドサーバによりシステム全体を管理する点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態から第5実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
《観光誘客システムの構成》
図37は、本実施形態に係る観光誘客システム3700の構成を示すブロック図である。図37において、図3と同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
図37において、観光誘客システム3700は、地域ごとに、複数の全周動画配信サーバおよび複数の全周動画登録サーバで分散管理されている。全周動画登録サーバ3710と全周動画配信サーバ3720との組は、ネットワーク3740を介して、デスクトップPC233とノートPC23nとに全周動画情報を含む誘客サービスを提供している。それぞれの全周動画登録サーバ310と3710とには、誘客サービスの対象地域の全周動画情報や誘客情報を詳細に有することにより、きめ細かい誘客サービスが可能である。
そして、複数の全周動画配信サーバ320と3720、および、複数の全周動画登録サーバ310と3710とは、ネットワーク3750を介して、クラウドサーバ3760に接続される。クラウドサーバ3760は、観光誘客DB3761を有し、観光誘客システム3700の全体を管理する。
本実施形態によれば、観光誘客システムを分散型として、クラウドサーバによりシステム全体を管理するので、国や地域に合った観光地の案内サービスおよび観光地における案内サービスを提供してさらに誘客を促進することができる。
[他の実施形態]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。また、それぞれの実施形態に含まれる別々の特徴を如何様に組み合わせたシステムまたは装置も、本発明の範疇に含まれる。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用されてもよいし、単体の装置に適用されてもよい。さらに、本発明は、実施形態の機能を実現する情報処理プログラムが、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給される場合にも適用可能である。したがって、本発明の機能をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされるプログラム、あるいはそのプログラムを格納した媒体、そのプログラムをダウンロードさせるWWW(World Wide Web)サーバも、本発明の範疇に含まれる。特に、少なくとも、上述した実施形態に含まれる処理ステップをコンピュータに実行させるプログラムを格納した非一時的コンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)は本発明の範疇に含まれる。