JP2016200397A - 路面プロファイル補正プログラムおよび路面プロファイル補正装置 - Google Patents

路面プロファイル補正プログラムおよび路面プロファイル補正装置 Download PDF

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Abstract

【課題】所定の路面測定装置によって測定された路面プロファイルにおいて、前記路面測定装置に固有の波長検出特性をキャンセルし、路面プロファイルの精度を向上することができる路面プロファイル補正プログラムおよび路面プロファイル補正装置を提供する。【解決手段】所定の路面測定装置によって測定された路面プロファイルを補正する路面プロファイル補正プログラム1aであって、路面測定装置に固有の波長検出特性と逆数の波長応答を有する補正フィルタを算出する補正フィルタ算出部31と、路面測定装置によって測定された測定プロファイルを空間周波数領域の信号に変換し、補正フィルタを適用してから空間領域の信号に逆変換することにより、補正プロファイルを算出する補正プロファイル算出部32としてコンピュータを機能させる。【選択図】 図1

Description

本発明は、所定の路面測定装置によって測定された路面プロファイルをより高精度に補正する路面プロファイル補正プログラムおよび路面プロファイル補正装置に関するものである。
従来、高速道路等の維持管理には、走行車両の安全性および快適性を確保するため、定量的かつ高精度に路面をモニタリングすることが必要不可欠である。このため、近年、路面の平坦性を評価するための国際ラフネス指数(IRI:International Roughness Index)や路面段差を測定するためのシステムが開発され、高速道路の路面管理においても実用化されている。
例えば、特開2010−66040号公報には、試験車のバネ上およびバネ下に二つの加速度計を設置し、各加速度計から得られた上下加速度について試験車の速度依存成分を除去した後、逆解析により路面プロファイルを測定し、当該路面プロファイルに基づいてIRIをリアルタイムで算出する路面平坦性測定装置が提案されている(特許文献1)。
特開2010−66040号公報
しかしながら、特許文献1に記載の路面平坦性測定装置においては、リアルタイムでIRIを算出するように最適化されているため、路面プロファイル自体の精度は確保されていないという問題がある。これは、路面プロファイルを逆解析する際の事前処理として、車速に応じて正規化された遮断周波数を有する狭帯域のバンドストップフィルタによって、加速度の車速依存成分が除去されているからである。
実際の測定データを用いて具体的に説明すると、図15(a)は、車両が80km/hで走行した際の路面平坦性測定装置(STAMPER−FW:株式会社ネクスコ・エンジニアリング北海道)による路面プロファイルと、水準測量による路面プロファイルとを比較したものであり、図15(b)は、各路面プロファイルのパワースペクトル密度(PSD:Power Spectral Density)を比較したものである。図15(a)に示すように、路面プロファイルの形状については、両者に大差は見られない。
しかしながら、図15(b)に示すように、パワースペクトル密度については、試験車のバネ上の固有振動数に対応する波長1.5m(波数:約0.07/m)付近、およびバネ下の固有振動数に対応する波長14m(波数:約0.7/m)付近において過小に測定されていることが確認できる。また、タイヤの固有振動数に対応する波長0.7m(波数:約1.5/m)付近においても、水準測量の値と比較して過小評価されていることが確認できる。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、所定の路面測定装置によって測定された路面プロファイルにおいて、前記路面測定装置に固有の波長検出特性をキャンセルし、路面プロファイルの精度を向上することができる路面プロファイル補正プログラムおよび路面プロファイル補正装置を提供することを目的としている。
本発明に係る路面プロファイル補正プログラムは、所定の路面測定装置によって測定された、路面の上下方向における変位量を示す路面プロファイルを補正する路面プロファイル補正プログラムであって、前記路面測定装置に固有の波長検出特性と逆数の波長応答を有する補正フィルタを算出する補正フィルタ算出部と、前記路面測定装置によって測定された路面プロファイルである測定プロファイルを空間周波数領域の信号に変換し、前記補正フィルタを適用してから空間領域の信号に逆変換することにより、補正後の前記測定プロファイルである補正プロファイルを算出する補正プロファイル算出部としてコンピュータを機能させる。
また、本発明に係る路面プロファイル補正プログラムの一態様として、前記補正フィルタ算出部は、水準測量によって測定された路面プロファイルである基準プロファイル、および前記基準プロファイルと同一範囲における前記測定プロファイルのそれぞれから所定の波長帯域を抽出し、2(n:自然数)個のデータ点からなる複数の解析セグメントに分割した後、下記式(1)で得られる各解析セグメントごとの振幅利得を平均化して逆数にすることで前記補正フィルタを算出してもよい。
|H|=√(Py/Px) ・・・(1)
ただし、各記号は以下を表す。
|H|:振幅利得
Px:基準プロファイルを高速フーリエ変換して得られる信号のパワースペクトル密度
Py:測定プロファイルを高速フーリエ変換して得られる信号のパワースペクトル密度
さらに、本発明に係る路面プロファイル補正プログラムの一態様として、前記補正プロファイル算出部は、任意の範囲における前記測定プロファイルを2(n:自然数)個のデータ点からなる複数の解析セグメントに分割した後、各解析セグメントを高速フーリエ変換し、前記補正フィルタを適用してから逆高速フーリエ変換することで前記補正プロファイルを算出してもよい。
また、本発明に係る路面プロファイル補正プログラムの一態様として、前記補正フィルタ算出部および前記補正プロファイル算出部は、下記式(2)で表される先頭のデータ点から2(n:自然数)個のデータ点からなる解析セグメントをi番目の解析セグメントとして分割してもよい。
(解析セグメントの先頭のデータ点)=(2n−1×i+1)−2n−1 ・・・(2)
さらに、本発明に係る路面プロファイル補正プログラムの一態様として、前記補正フィルタ算出部および前記補正プロファイル算出部は、前記解析セグメントを高速フーリエ変換する前に、始終点に向かって振幅を減衰させる窓関数を適用してもよい。
また、本発明に係る路面プロファイル補正プログラムの一態様として、前記補正プロファイル算出部は、前記測定プロファイルを前記解析セグメントに分割する前に、前記測定プロファイルの前端部に、始点から2n−1個のデータ点を反転させて連結するとともに、前記測定プロファイルの後端部に、終点から2n−1個のデータ点を反転させて連結してもよい。
さらに、本発明に係る路面プロファイル補正プログラムの一態様として、前記補正プロファイル算出部は、前記補正フィルタが適用された前記解析セグメントを逆高速フーリエ変換した後、前端部および後端部に連結された2n−1個のデータ点をカットしてもよい。
本発明に係る路面プロファイル補正装置は、所定の路面測定装置によって測定された、路面の上下方向における変位量を示す路面プロファイルを補正する路面プロファイル補正装置であって、前記路面測定装置に固有の波長検出特性と逆数の波長応答を有する補正フィルタを算出する補正フィルタ算出部と、前記路面測定装置によって測定された路面プロファイルである測定プロファイルを空間周波数領域の信号に変換し、前記補正フィルタを適用してから空間領域の信号に逆変換することにより、補正後の前記測定プロファイルである補正プロファイルを算出する補正プロファイル算出部とを有する。
本発明によれば、所定の路面測定装置によって測定された路面プロファイルにおいて、前記路面測定装置に固有の波長検出特性をキャンセルし、路面プロファイルの精度を向上することができる。
本発明に係る路面プロファイル補正プログラムおよび路面プロファイル補正装置の一実施形態を示すブロック図である。 空間領域と空間周波数領域との関係を示す図である。 路面の波状特性分類を示す図である。 複数の解析セグメントに分割された路面プロファイルを示す図である。 前後の解析セグメントと重複した状態で分割された解析セグメントを示す図である。 本実施形態の路面測定装置に固有の波長検出特性の一例を示す図である。 本実施形態の補正フィルタが有する波長応答の一例を示す図である。 測定プロファイルの前端部および後端部を拡張した例を示す図である。 本実施形態の補正フィルタ算出部による補正フィルタ算出処理を示すフローチャートである。 本実施形態の補正プロファイル算出部による補正プロファイル算出処理を示すフローチャートである。 本実施例1において、補正プロファイルと基準プロファイルとを比較するグラフであって、(a)路面プロファイル、および(b)各路面プロファイルのパワースペクトル密度の比較結果である。 本実施例2において、オクターブバンドごとに算出した振幅スペクトルの実効値の相対誤差を示すグラフである。 本実施例2において、各オクターブバンドにおける相対誤差の絶対値を平均した結果を示す表である。 本実施例3において、実施例2の測定プロファイルおよび補正プロファイルから算出したIRIの基準プロファイルに対する相対誤差を示す表である。 従来の路面平坦性測定装置と水準測量とを比較するグラフであって、(a)路面プロファイル、および(b)各路面プロファイルのパワースペクトル密度の比較結果である。
以下、本発明に係る路面プロファイル補正プログラムおよび路面プロファイル補正装置の一実施形態について図面を用いて説明する。
なお、本発明において、路面プロファイルとは、所定の路面測定装置によって測定された、路面の上下方向における変位量を示すものである。また、本実施形態において、路面測定装置としては、上述した特許文献1に相当する路面平坦性測定装置を用いているが、これに限定されるものではなく、レーザ変位計や車輪の変位に基づいて路面プロファイルを測定する路面測定装置を用いることも可能である。
本実施形態の路面プロファイル補正装置1は、パーソナルコンピュータやタブレットコンピュータ等のコンピュータによって構成されている。また、路面プロファイル補正装置1は、図1に示すように、主として、各種のデータを記憶するとともに、演算処理手段3が演算処理を行う際のワーキングエリアとして機能する記憶手段2と、記憶手段2にインストールされた路面プロファイル補正プログラム1aを実行することにより、各種の演算処理を実行する演算処理手段3とを有している。以下、各構成について詳細に説明する。
記憶手段2は、各種のデータを記憶するとともに、演算処理手段3が演算処理を行う際のワーキングエリアとして機能するものである。本実施形態において、記憶手段2は、ハードディスク、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等で構成されており、図1に示すように、プログラム記憶部21と、基準プロファイル記憶部22と、測定プロファイル記憶部23と、補正フィルタ記憶部24と、補正プロファイル記憶部25とを有している。
プログラム記憶部21には、本実施形態の路面プロファイル補正プログラム1aがインストールされている。そして、演算処理手段3が路面プロファイル補正プログラム1aを実行することにより、路面プロファイル補正装置1としてのコンピュータを後述する各構成部として機能させるようになっている。
なお、路面プロファイル補正プログラム1aの利用形態は、上記構成に限られるものではない。例えば、CD−ROMやDVD−ROM等のように、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に路面プロファイル補正プログラム1aを記憶させておき、当該記録媒体から直接読み出して実行してもよい。また、外部サーバ等からクラウドコンピューティング方式や、ASP(Application Service Provider)方式等で利用してもよい。
基準プロファイル記憶部22は、水準測量によって測定された路面プロファイルである基準プロファイルを記憶するものである。本実施形態において、基準プロファイル記憶部22には、路面測定装置による測定区間と同一区間の道路について、予め水準測量によって測定した所定区間における縦断方向の路面プロファイルが基準プロファイルとして記憶されている。なお、本実施形態において、基準プロファイルは、水準測量と同程度の測定精度を有するものであれば、ディップスティック等の静的プロファイラによって測定された路面プロファイルでもよい。
測定プロファイル記憶部23は、路面測定装置によって測定された路面プロファイルである測定プロファイルを記憶するものである。本実施形態において、測定プロファイル記憶部23には、水準測量による測定区間と同一区間の道路について、予め路面測定装置によって測定した所定区間における縦断方向の路面プロファイルが測定プロファイルとして記憶されている。
補正フィルタ記憶部24は、後述する補正フィルタ算出部31によって算出された補正フィルタを記憶するものである。補正フィルタは、路面測定装置に固有の波長検出特性をキャンセルするためのものであり、路面測定装置に固有の波長検出特性と逆数の波長応答を有している。なお、波長検出特性は、測定プロファイルを測定した際の車種、平均速度および路面等によって異なる。このため、本実施形態では、波長検出特性の変化に対応するため、車種、平均速度および路面等ごとに個別に算出された補正フィルタが、予め補正フィルタ記憶部24に記憶されることとなる。
補正プロファイル記憶部25は、後述する補正プロファイル算出部32によって算出された補正プロファイルを記憶するものである。本実施形態において、補正プロファイルは、水準測量による基準プロファイルを実際の路面プロファイルとしたときに、当該基準プロファイルと一致または近づくように補正された補正後の測定プロファイルである。
演算処理手段3は、記憶手段2に記憶された各種のデータに基づいて、各種の演算処理を実行するものである。本実施形態において、演算処理手段3は、CPU(Central Processing Unit)等で構成されており、記憶手段2にインストールされた路面プロファイル補正プログラム1aを実行することにより、図1に示すように、補正フィルタ算出部31と、補正プロファイル算出部32として機能するようになっている。以下、各構成部についてより詳細に説明する。
補正フィルタ算出部31は、路面測定装置に固有の波長検出特性と逆数の波長応答を有する補正フィルタを算出するものである。背景技術として上述したとおり、路面測定装置による測定プロファイルには、当該路面測定装置に固有の波長検出特性に起因して誤差が生じる。そこで、本願発明者らは鋭意研究した結果、当該波長検出特性をキャンセルしうる補正フィルタを適用することにより、測定プロファイルを実際の路面プロファイル(基準プロファイル)と一致または近づくように補正できることを見い出した。以下、本発明に係る補正フィルタの具体的な算出方法について詳細に説明する。
(1−1)補正フィルタの設計手法
路面測定装置に固有の波長検出特性をキャンセルするには、当該路面測定装置に固有の波長検出特性と逆数の波長応答を有する特殊な補正フィルタが必要である。この補正フィルタの設計に際しては、図2に示すように、空間領域での設計と、空間周波数領域での設計が考えられる。
前者の空間領域での設計では、急峻なフィルタ特性を実現しようとするとフィルタ次数が大きくなる。また、波長毎に異なる振幅利得(ゲイン)を要する場合には、帯域毎にフィルタを設計しなければならない。一方、後者の空間周波数領域での設計によれば、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)、およびその逆変換である逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)を適用することで、容易に任意の波長における振幅利得を線形に変化させることが可能であり、フィルタ特性も急峻である。
よって、本実施形態において、補正フィルタ算出部31は、高速フーリエ変換を用いた手法により、空間周波数領域において補正フィルタの設計を行うこととした。なお、補正フィルタ算出部31による設計手法は、高速フーリエ変換を用いたものに限定されるものではなく、空間周波数領域において補正フィルタを設計しうる手法であればよい。例えば、計算量が少ない場合やリアルタイム処理が不要な場合、あるいはサンプリングデータ数が2(n:自然数)個ではない場合等には、離散フーリエ変換を用いてもよい。
(1−2)補正フィルタの設計に使用する路面プロファイル
上述したとおり、本実施形態では、路面測定装置として路面平坦性測定装置を用いている。この路面平坦性測定装置で測定された加速度データは、所定の周波数で取得されるため、走行速度によってサンプリング間隔が異なる。例えば、時速60kmで走行する車両の加速度データが500Hzで取得された場合、サンプリング間隔は約3.3cm(≒6000000(cm)/3600(s)/500)となる。
よって、本実施形態において、補正フィルタ算出部31は、所定範囲における測定プロファイルにリニアマッピング処理を施し、10cmピッチでデータ点を抽出することとした。また、補正フィルタ算出部31は、測定プロファイルと同一範囲における基準プロファイルについても、同一のピッチでデータ点を抽出するようになっている。
(1−3)解析対象とする路面波長の設定
路面プロファイルは、様々な波長と振幅を有する波の複合体として捉えることができ、図3に示すような波状特性による分類が可能である。すなわち、路面の有する波状特性の波長によって、「ミクロテクスチャ」、「マクロテクスチャ」、「メガテクスチャ」、「平坦性(ラフネス)」および「横断勾配、坂」の五区分に分類される。そして、これら五区分に対して、「乗り心地」、「安全性」、「騒音」および「走行費用」等のような、路面が誘因となって発生する車両や乗員の動的応答特性に関連する尺度が関連付けられる。
一方、波状特性の解析精度は、路面プロファイルのサンプリング間隔と評価延長に依存する。このため、路面のモニタリングに際しては、解析対象とする特性に対応した波長帯域を設定することが効果的である。
よって、本実施形態において、補正フィルタ算出部31は、路面の平坦性をモニタリングすることを目的とするため、図3より、波長が0.5〜50mの波長帯域を解析対象として選択することとした。具体的には、補正フィルタ算出部31は、測定プロファイルおよび基準プロファイルに対して、6次のバターワース・バンドパスフィルタを用いて、平坦性のモニタリングに必要な0.5〜50mの波長に帯域制限するようになっている。なお、波長帯域は0.5〜50mに限定されるものではなく、解析対象とする特性に応じて、適宜選択してもよい。
(1−4)路面プロファイルの分割
高速フーリエ変換を用いるには、2(n:自然数)個のサンプリングデータが必要であり、サンプリング間隔が固定されている場合、空間周波数分解能はデータ長により決定される。一方、スペクトルの瞬時的な位置変化を見る場合には、距離分解能を上げる(解析セグメント長を短くする)必要があり、より少ないデータ長での高速フーリエ変換を実行する必要があるが、この場合、空間周波数分解能は低下する。すなわち、空間周波数分解能と距離分解能とはトレードオフの関係にある。
しかしながら、一般に、有限データ長の信号を分析する場合、解析セグメント長を極度に大きくしても統計的精度は改善されず、空間周波数分解能が上がるだけである。このため、路面プロファイルの高速フーリエ変換に際しては、解析対象とする波長帯域を考慮し、できるだけ短い解析セグメント長でスペクトルの平均化回数を増加させることが望ましい。
よって、本実施形態において、補正フィルタ算出部31は、所定の波長分解能を有する複数の解析セグメントを得るため、当該解析セグメントの単位データ点数を1024(=210)個とした。具体的には、補正フィルタ算出部31は、図4に示すように、測定プロファイルおよび基準プロファイルのそれぞれを1024個のデータ点からなる複数の解析セグメントに分割するようになっている。
これにより、本実施形態では、データ点を10cmピッチで抽出するため、各解析セグメントの長さは102.4mとなり、路面の平坦性に対応する最大波長である50m以上が確保されることとなる。なお、解析セグメントの単位データ点数は1024個に限定されるものではなく、空間周波数分解能と距離分解能とのトレードオフを考慮して、512(=2)個や2048(=211)個のように、2(n:自然数)個であればよい。
また、本実施形態では、後述するとおり、高速フーリエ変換のスペクトル漏れの原因となるエッジ効果を最小化するため、補正フィルタ算出部31は、各解析セグメントに窓関数を適用する。しかしながら、当該窓関数を適用すると、各解析セグメントの始終点側における振幅が減衰する。このため、本実施形態の補正フィルタ算出部31は、図5に示すように、各解析セグメントを前後の解析セグメントと重複させながら分割するようになっている。
本実施形態において、補正フィルタ算出部31は、下記式(2)で表される先頭のデータ点から1024個のデータ点からなる解析セグメントをi番目の解析セグメントとして分割するようになっている。
(解析セグメントの先頭のデータ点)=(512×i+1)−512 ・・・(2)
すなわち、解析セグメントのデータ点数が2(n:自然数)個の場合、i番目の解析セグメントの先頭のデータ点は、下記式(2’)により表される。
(解析セグメントの先頭のデータ点)=(2n−1×i+1)−2n−1 ・・・(2’)
なお、本実施形態では、各解析セグメントの重複割合を50%とし、前後512個ずつ重複させているが、これに限定されるものではなく、計算精度等に応じて適宜増減してもよい。
また、本実施形態において、測定プロファイルまたは基準プロファイルのデータ長が、1024の倍数でない場合、すなわち、データ点が1024個に満たない解析セグメントが存在する場合、補正フィルタ算出部31は、当該解析セグメントの最後に、足りない点数だけ0を追加し、データ長を調整するようになっている。なお、追加されたデータは、後述する逆高速フーリエ変換の後に削除される。
(1−5)窓関数による重み付け
高速フーリエ変換は、分割された各解析セグメントの無限繰り返しを仮定し計算を行うものである。このため、無限に拡張された路面プロファイルをそのまま高速フーリエ変換すると、始終点部が不連続となるエッジ効果により、分割位置によって高速フーリエ変換の結果に誤差が生じることとなる。
よって、本実施形態において、補正フィルタ算出部31は、各解析セグメントを高速フーリエ変換する前に、始終点に向かって振幅を減衰させる窓関数を各解析セグメントに適用する。これにより、高速フーリエ変換のスペクトル漏れの原因となるエッジ効果が最小化されるとともに、周波数領域の結果のスペクトル分解能が向上することとなる。
なお、窓関数としては、始終点をゼロにするハニング窓や、ハニング窓の改良版であるハミング窓等を使用することができる。ハニング窓は、始終点に向かってなだらかに小さくなっていき、始終点は必ずゼロになる窓関数である。このため、各解析セグメントの始終点は必ずゼロとなり滑らかにつながることとなる。一方、始終点をゼロにすると、各解析セグメントの始終点におけるプロファイルが完全に無視されてしまう。このため、ハミング窓は、始終点をゼロにせず、不連続性をわずかに残すことで周波数分解能が向上されている。
(1−6)波長検出特性の算出
路面測定装置に固有の波長検出特性を算出するには、まず、測定プロファイルを空間領域の信号から空間周波数領域の信号に変換する。ただし、本実施形態において、当該変換処理に用いる高速フーリエ変換は、その計算結果が複素数である。このため、補正フィルタ算出部31は、路面測定装置の水準測量に対する振幅利得を求めるにあたり、各解析セグメントごとにパワースペクトル密度(PSD:Power Spectral Density)を算出することとした。
なお、パワースペクトル密度は、単位周波数に対するパワーの分布を表すものである。当該パワーは信号の二乗と定義することができ、信号f(t)のある一瞬のパワーP(t)は、P(t)=f(t)により表される。また、パワースペクトル密度は、ウィーナー・ヒンチン(Wiener Khintchine)の公式に代表される一般的な手法により算出される。
つづいて、補正フィルタ算出部31は、測定プロファイルおよび基準プロファイルのパワースペクトル密度から、各解析セグメントにおける路面測定装置の水準測量に対する振幅利得を下記式(1)により求める。
|H|=√(Py/Px) ・・・(1)
ただし、各記号は以下を表す。
|H|:振幅利得
Px:基準プロファイルを高速フーリエ変換して得られる信号のパワースペクトル密度
Py:測定プロファイルを高速フーリエ変換して得られる信号のパワースペクトル密度
なお、上述したとおり、本実施形態では、各解析セグメントが前後の解析セグメントと重複した状態で分割される。このため、上記式(1)で得られる各解析セグメントごとの振幅利得についても、前後の解析セグメントの振幅利得と重複することとなる。このため、補正フィルタ算出部31は、各重複区間における振幅利得を平均化することにより、路面プロファイル全体の振幅利得を算出する。これにより、路面測定装置に固有の波長検出特性が求められる。
ここで、図6は、本実施形態の路面測定装置に固有の波長検出特性の一例を示す図である。図6に示されるように、バネ上の固有振動数に対応する波長1.5m(波数:約0.07/m)付近、バネ下の固有振動数に対応する波長14m(波数:約0.7/m)付近、およびタイヤの固有振動数に対応する波長0.7m(波数:約1.5/m)付近において、振幅利得が増減する波長検出特性を有している。
なお、図6は、時速80kmで走行した際の測定プロファイルに基づいて得られたものである。また、図6中の振幅利得(ゲイン)は、下記式により算出した値を用いている。
ゲイン(dB)=10Log10(|H|)
(1−7)補正フィルタの算出
路面測定装置による測定プロファイルから実際の路面プロファイル(基準プロファイル)を推定するためには、上述したとおり、路面測定装置に固有の波長検出特性をキャンセルしうる補正フィルタが必要となる。よって、本実施形態では、補正フィルタ算出部31が、路面測定装置に固有の波長検出特性の逆数を補正フィルタとして算出するようになっている。
ただし、本実施形態では、補正フィルタ算出部31が高速フーリエ変換を用いるため、当該高速フーリエ変換を適用後の有効なデータ点数は512個(=1024/2)となる。よって、補正フィルタ算出部31は、後述する補正プロファイル算出部32による逆高速フーリエ変換に備えて、補正フィルタを算出する。具体的には、補正フィルタ算出部31は、上述した波長検出特性の逆数である1〜512個目のデータ点(f1)に、これらのデータ点を左右対称に反転させたデータ点(f2)を連結させたもの(f1+f2)を補正フィルタとするようになっている。
なお、図7は、本実施形態の補正フィルタが有する波長応答の一例を示す図である。図6および図7に示されるように、補正フィルタは、路面測定装置の波長検出特性と逆数の波長応答を有することがわかる。なお、補正フィルタの応答特性は、車種、平均走行速度および路面等に依存して異なるため、それらの条件ごとに補正フィルタを用意すべきことに留意する。
つぎに、補正プロファイル算出部32は、測定プロファイルに補正フィルタを適用して補正プロファイルを算出するものである。上述したとおり、本発明に係る補正フィルタは、空間周波数領域において設計されるものである。このため、高速フーリエ変換のような可逆変換を用いることにより、空間周波数領域で波長ごとの重み付けを実行し、逆変換により空間領域へ戻すことにより、フィルタ処理が可能である。
すなわち、本願発明者らは鋭意研究した結果、路面測定装置によって測定された測定プロファイルを空間周波数領域の信号に変換し、補正フィルタを適用してから空間領域の信号に逆変換することにより、補正プロファイルを算出できることを見い出した。以下、本発明に係る補正プロファイルの具体的な算出方法について詳細に説明する。
(2−1)補正対象とする測定プロファイル
本実施形態において、補正プロファイル算出部32は、補正しようとする任意の範囲における測定プロファイルを取得するにあたり、補正フィルタ算出部31と同様の処理を実行する。具体的には、上記(1−2)で上述したとおり、補正プロファイル算出部32は、10cmピッチのサンプリング間隔でデータ点を抽出する。また、上記(1−3)で上述したとおり、補正プロファイル算出部32は、平坦性のモニタリングに必要な0.5〜50mの波長帯域にフィルタリングするようになっている。
(2−2)測定プロファイルの拡張
補正プロファイル算出部32は、補正フィルタ算出部31と同様、測定プロファイルを1024個のデータ点からなる複数の解析セグメントに分割する。また、その際、各解析セグメントを前後の解析セグメントと50%(512個)ずつ重複させるようになっている。しかしながら、図5に示すように、測定プロファイルの始点から512個のデータ点、および終点から512個のデータ点については、重複させるためのデータ点が存在しない。このため、当該区間については、フィルタ処理における過渡応答区間となる。
よって、本実施形態において、補正プロファイル算出部32は、測定プロファイルを解析セグメントに分割する前に、図8に示すように、測定プロファイルの前端部に、始点から512個のデータ点を反転させて連結するとともに、測定プロファイルの後端部に、終点から512個のデータ点を反転させて連結することで拡張する。これにより、補正フィルタの適用後、当該連結部分を切り離すことで過渡応答区間を処理するようになっている。
なお、本実施形態では、各解析セグメントの重複割合が50%(512個)であるため、拡張するデータ点も前後512個としている。しかしながら、この構成に限定されるものではなく、拡張するデータ点数は各解析セグメントの重複割合に応じて適宜増減される。また、本実施形態では、各解析セグメントのデータ点が1024個であるため、その半分の512個を反転させているが、各解析セグメントのデータ点が2個の場合には、2n−1個のデータ点を反転させるようにしてもよい。
また、本実施形態において、補正フィルタ算出部31が補正フィルタを算出する際には、測定プロファイルや基準プロファイルを拡張していない。しかしながら、この構成に限定されるものではなく、補正フィルタを算出する際にも、補正フィルタ算出部31が測定プロファイルや基準プロファイルを拡張してもよい。
(2−3)測定プロファイルの分割
補正プロファイル算出部32は、拡張した測定プロファイルに対して、補正フィルタ算出部31と同様の処理を実行する。具体的には、上記(1−4)で上述したとおり、補正プロファイル算出部32は、測定プロファイルを1024個のデータ点からなる複数の解析セグメントに分割する。また、その際、補正プロファイル算出部32は、各解析セグメントを前後の解析セグメントと50%(512個)重複させながら分割するようになっている。
なお、各解析セグメントのデータ点数や重複割合は、上記構成に限定されるものではなく、空間周波数分解能と距離分解能とのトレードオフ等を考慮し、補正フィルタ算出時のデータ点数や重複割合と一致されていればよい。
(2−4)窓関数による重み付け
補正プロファイル算出部32は、各解析セグメントを高速フーリエ変換する前に、補正フィルタ算出部31と同様の処理を実行する。具体的には、上記(1−5)で上述したとおり、補正プロファイル算出部32は、始終点に向かって振幅を減衰させる窓関数を各解析セグメントに適用する。これにより、高速フーリエ変換のスペクトル漏れの原因となるエッジ効果が最小化されるとともに、周波数領域の結果のスペクトル分解能が向上する。
(2−5)補正フィルタの適用
補正プロファイル算出部32は、補正フィルタを適用するに際し、補正フィルタ算出部31と同様の処理を実行する。具体的には、上記(1−6)で上述したとおり、補正プロファイル算出部32は、高速フーリエ変換を用いて測定プロファイルを空間領域の信号から空間周波数領域の信号に変換する。
そして、補正プロファイル算出部32は、空間周波数領域の信号に変換された測定プロファイルに対して、補正フィルタ算出部31が算出した補正フィルタを適用する。これにより、測定プロファイル中に含まれる、路面測定装置に固有の波長検出特性がキャンセルされる。
(2−6)補正プロファイルの算出
補正プロファイル算出部32は、補正フィルタを適用した各解析セグメントのデータ点に対し、1024点の逆高速フーリエ変換により空間領域の信号へ逆変換する。また、空間領域へ逆変換されたデータ点に対して、窓関数の逆関数を乗じ、当該窓関数によって低減されていた始終点における振幅を復元させる。
さらに、本実施形態では、空間領域へ逆変換された各解析セグメントのデータ点は、始終点の50%が重複している。よって、補正プロファイル算出部32は、各解析セグメントと前後の解析セグメントとの重複区間を平均化することにより、補正プロファイルを算出するようになっている。
また、本実施形態では、測定プロファイルを解析セグメントに分割する前に、前端部および後端部に512点ずつ拡張されている。よって、補正プロファイル算出部32は、補正フィルタが適用された解析セグメントを逆高速フーリエ変換した後、前端部および後端部に連結された512個のデータ点をカットするようになっている。
つぎに、本実施形態の路面プロファイル補正プログラム1aおよび路面プロファイル補正装置1による作用について説明する。
まず、補正フィルタを算出する際、図9に示すように、補正フィルタ算出部31が、基準プロファイル記憶部22から基準プロファイルを取得するとともに、当該基準プロファイルと同一区間における測定プロファイルを測定プロファイル記憶部23から取得する(ステップS1)。このとき、本実施形態では、補正フィルタ算出部31が、基準プロファイルおよび測定プロファイルのそれぞれから10cmのサンプリング間隔でデータ点を抽出する。
つぎに、補正フィルタ算出部31は、基準プロファイルおよび測定プロファイルのそれぞれから0.5〜50mの波長帯域を抽出する(ステップS2)。これにより、路面の平坦性をモニタリングするのに適したプロファイルが抽出される。
つづいて、補正フィルタ算出部31は、基準プロファイルおよび測定プロファイルのそれぞれを解析セグメントに分割するにあたり、解析セグメントの総数Nを算出する(ステップS3)。具体的には、補正フィルタ算出部31は、各プロファイルの全データ点数を解析セグメントの単位データ点数である1024で除算する。これにより、各プロファイルを重複させずに分割した場合の総数Nが算出される。また、本実施形態のサンプリング間隔は10cmであるため、各解析セグメントの長さが102.4mとなり、路面の平坦性に対応する最大波長である50m以上が確保される。
つぎに、補正フィルタ算出部31は、各解析セグメントの先頭からの順番を表す解析セグメント番号iを1に設定した後(ステップS4)、当該解析セグメント番号iが2N−1以下か否かを判定する(ステップS5)。この判定の結果、解析セグメント番号iが2N−1以下の場合(ステップS5:YES)、補正フィルタ算出部31は、解析セグメント番号iが2N−1よりも大きくなるまで、基準プロファイルおよび測定プロファイルのそれぞれについて以下のステップS6〜ステップS11の処理を繰り返す。
具体的には、補正フィルタ算出部31は、上記式(2)で表される先頭のデータ点から1024個のデータ点からなる解析セグメントをi番目の解析セグメントとして分割する(ステップS6)。これにより、基準プロファイルおよび測定プロファイルにおける各解析セグメントは、前後の解析セグメントと50%ずつ重複した状態で分割される。このため、各解析セグメントの始終点におけるデータ点のばらつきが低減される。
つづいて、補正フィルタ算出部31は、基準プロファイルおよび測定プロファイルの各解析セグメントに窓関数を適用して重み付けする(ステップS7)。これにより、各解析セグメントは始終点に向かって振幅が減衰される。このため、高速フーリエ変換のスペクトル漏れの原因となるエッジ効果が最小化されるとともに、周波数領域の結果のスペクトル分解能が向上する。
つぎに、補正フィルタ算出部31は、基準プロファイルおよび測定プロファイルの各解析セグメントに対して高速フーリエ変換を適用する(ステップS8)。これにより、各解析セグメントのデータ点が空間領域の信号から空間周波数領域の信号に変換される。このため、任意の波長における振幅利得を線形に変化させることが容易になる。
つづいて、補正フィルタ算出部31は、基準プロファイルおよび測定プロファイルにおける各解析セグメントごとにパワースペクトル密度(PSD)を算出した後(ステップS9)、当該各パワースペクトル密度に基づいて、各解析セグメントにおける路面測定装置の水準測量に対する振幅利得を上記式(1)により求める(ステップS10)。これにより、測定プロファイルを構成する一つの解析セグメントの振幅利得が算出される。
その後、補正フィルタ算出部31は、解析セグメント番号iに1を加算した後(ステップS11)、処理をステップS5へ戻す。そして、ステップS5における判定の結果、解析セグメント番号iが2N−1よりも大きくなれば(ステップS5:NO)、全ての解析セグメントに対する解析処理が終了したこととなる。よって、補正フィルタ算出部31は、各解析セグメントにおける前後の解析セグメントとの重複区間における振幅利得を平均化する(ステップS12)。これにより、路面プロファイル全体の振幅利得が算出され、路面測定装置に固有の波長検出特性が求められる。
つぎに、補正フィルタ算出部31は、ステップS12で得られた平均化データの逆数(f1)を算出するとともに(ステップS13)、当該逆数を左右対称に反転させたデータ点(f2)を算出し(ステップS14)、両者を連結する(ステップS15)。これにより、本実施形態の補正フィルタが算出され、補正フィルタ記憶部24に記憶される(ステップS16)。
以上のとおり、補正フィルタが算出された後、当該補正フィルタを用いて補正プロファイル算出部32が補正プロファイルを算出する。具体的には、図10に示すように、まず、補正プロファイル算出部32は、補正しようとする任意の区間における測定プロファイルを測定プロファイル記憶部23から取得する(ステップS21)。ここで取得する測定プロファイルは、補正フィルタの算出に用いた測定プロファイルとは異なる区間である。
つぎに、補正プロファイル算出部32は、測定プロファイルの前端部に、始点から512個のデータ点を反転させて連結するとともに、測定プロファイルの後端部に、終点から512個のデータ点を反転させて連結することで拡張する(ステップS22)。これにより、後の処理工程で補正フィルタを適用した後、当該連結部分を切り離すことで過渡応答区間が処理される。
つづいて、補正プロファイル算出部32は、測定プロファイルを解析セグメントに分割するにあたり、解析セグメントの総数Nを算出する(ステップS23)。具体的には、補正プロファイル算出部32は、測定プロファイルの全データ点数を解析セグメントの単位データ点数である1024で除算する。これにより、測定プロファイルを重複させずに分割した場合の総数Nが算出される。
つぎに、補正プロファイル算出部32は、解析セグメント番号iを1に設定した後(ステップS24)、当該解析セグメント番号iが2N−1以下か否かを判定する(ステップS25)。この判定の結果、解析セグメント番号iが2N−1以下の場合(ステップS25:YES)、補正プロファイル算出部32は、解析セグメント番号iが2N−1よりも大きくなるまで、以下のステップS26〜ステップS32の処理を繰り返す。
具体的には、補正プロファイル算出部32は、上記式(2)で表される先頭のデータ点から1024個のデータ点からなる解析セグメントをi番目の解析セグメントとして分割する(ステップS26)。これにより、測定プロファイルの各解析セグメントは、前後の解析セグメントと50%ずつ重複した状態で分割される。このため、各解析セグメントの始終点におけるデータ点のばらつきが低減される。
つづいて、補正プロファイル算出部32は、測定プロファイルの各解析セグメントに窓関数を適用して重み付けする(ステップS27)。これにより、各解析セグメントは始終点に向かって振幅が減衰される。このため、高速フーリエ変換のスペクトル漏れの原因となるエッジ効果が最小化されるとともに、周波数領域の結果のスペクトル分解能が向上する。
つぎに、補正プロファイル算出部32は、測定プロファイルの各解析セグメントに対して高速フーリエ変換を適用する(ステップS28)。これにより、各解析セグメントのデータ点が空間領域の信号から空間周波数領域の信号に変換される。このため、任意の波長における振幅利得を線形に変化させることが容易になる。
つづいて、補正プロファイル算出部32は、空間周波数領域に変換された解析セグメントに対して、補正フィルタ記憶部24から読み出した補正フィルタを適用する(ステップS29)。これにより、測定プロファイル中に含まれる、路面測定装置に固有の波長検出特性がキャンセルされる。本実施形態では、路面測定装置として路面平坦性測定装置を用いているため、バネ上、バネ下およびタイヤの固有振動数に対応する波長付近において、基準プロファイルと同様の値付近にまで振幅利得が増幅される。
つぎに、補正プロファイル算出部32は、補正フィルタを適用した解析セグメントに対して逆高速フーリエ変換する(ステップS30)。これにより、補正フィルタによって補正された測定プロファイルが空間領域の信号へ逆変換される。また、補正プロファイル算出部32は、空間領域へ逆変換された測定プロファイルに対して、窓関数の逆関数を乗算する(ステップS31)。これにより、窓関数によって低減されていた始終点側における振幅が復元する。
その後、補正プロファイル算出部32は、解析セグメント番号iに1を加算した後(ステップS32)、処理をステップS25へ戻す。そして、ステップS25における判定の結果、解析セグメント番号iが2N−1よりも大きくなれば(ステップS25:NO)、全ての解析セグメントに対する補正処理が終了したこととなる。よって、補正プロファイル算出部32は、各解析セグメントにおける前後の解析セグメントとの重複区間を平均化する(ステップS33)。これにより、測定プロファイルの全解析セグメントについて補正される。
最後に、補正プロファイル算出部32は、ステップS22において測定プロファイルの前端部および後端部に連結した拡張部分をカットする(ステップS34)。これにより、本実施形態の補正プロファイルが算出されるため、補正プロファイル記憶部25に記憶される(ステップS35)。
以上のような本実施形態によれば、以下のような効果を奏する。
1.所定の路面測定装置によって測定された路面プロファイルにおいて、当該路面測定装置に固有の波長検出特性をキャンセルし、路面プロファイルの精度を向上することができる。
2.補正フィルタが空間周波数領域で設計されるため、任意の波長における振幅利得を簡単に線形に変化させることができる。
3.適切なデータ点数の解析セグメントに分割するため、空間周波数分解能と距離分解能とのトレードオフに対処することができる。
4.路面プロファイルの波長帯域を適宜選択することにより、路面の様々な波状特性を解析することができる。
5.解析セグメントを前後の解析セグメントと重複させて分割するため、始終点におけるデータのばらつきを低減することができる。
6.各解析セグメントに窓関数を適用するため、エッジ効果を最小化でき、高速フーリエ変換のスペクトル漏れを抑制するとともに、周波数領域の結果のスペクトル分解能を向上することができる。
7.測定プロファイルの前端部および後端部を拡張することで、フィルタ処理における過渡応答区間を処理することができる。
つぎに、本発明に係る路面プロファイル補正プログラム1aおよび路面プロファイル補正装置1の具体的な実施例について説明する。
本実施例1では、本実施形態の補正フィルタを用いて補正された補正プロファイルを確認する実験を行った。具体的には、図15に示した路面平坦性測定装置による測定プロファイル(80km/h走行時)に対して、本実施形態の補正フィルタを適用することで補正プロファイルを算出し、水準測量による基準プロファイルと比較した。その結果を図11に示す。
図11(a)に示すように、本実施例1の補正プロファイルは、基準プロファイルと大差は見られない。また、当該補正プロファイルを基準プロファイルで正規化した標準偏差は0.93であり、補正前の測定プロファイル(図15(a))を基準プロファイルで正規化した標準偏差0.89に比べて、精度が向上していることが確認された。
また、図11(b)に示すように、本実施例1の補正プロファイルは、パワースペクトル密度についても、図15(b)で確認されていた、バネ上、バネ下およびタイヤの固有振動数に対応する波長付近において過小評価されていたパワースペクトル密度が復元されており、測定精度が改善していることが確認された。
以上の本実施例1によれば、測定プロファイルに対して本実施形態の補正フィルタを適用することにより、水準測量と同精度の路面プロファイルを動的に測定できることが示された。
本実施例2では、本実施形態の補正プロファイルの補正精度を検証する実験を行った。具体的には、路面平坦性測定装置として、STAMPER−FW(株式会社ネクスコ・エンジニアリング北海道;以下、スタンパーエフダブリューという)を使用した。そして、道路パトロール車として使用されているセダン(前輪ストラット式・後輪トーションビーム式サスペンション、車重1250kg)、スポーツ・ユーティリティ・ビークル(以下、SUVという;前輪ダブルウィッシュボーン式・後輪マルチリンク式サスペンション、車重2100kg)およびミニバン(前輪ストラット式・後輪トーションビーム式サスペンション、車重1550kg)の三車種にスタンパーエフダブリューを設置し測定プロファイルを測定した。
測定プロファイルおよび基準プロファイルは、北海道内の供用中路線において、スタンパーエフダブリューおよび水準測量によって測定した。スタンパーエフダブリューを設置した車両の走行速度は、60,80,100km/hの三水準とした。また、測定延長は400mとし、測定プロファイルのサンプリング間隔は0.1m、基準プロファイルのサンプリング間隔は0.2mとした。
ここで、本実施例2で対象とする路面の波状特性は、平坦性と関連する0.5〜50mであるため、いずれの測定装置も十分な解像度を有することとなる。なお、事前処理として、基準プロファイルのサンプリング間隔が0.1mとなるように線形補間処理を行った。
スタンパーエフダブリューによる補正プロファイルの補正精度を検証するため、上述した三車種の上述した三水準における各補正プロファイルに対して、空間周波数領域において、オクターブバンドごとに振幅スペクトルの実効値(二乗平均平方根)を求め、基準プロファイルとの相対誤差を求めた。その結果を図12に示す。
図12に示すように、スタンパーエフダブリューの測定プロファイルは、オクターブバンドごとに相対誤差にばらつきを生じるのに対し、補正フィルタによる補正では、ミニバンの100km/h走行時を除き、相対誤差のばらつきが±20%以内に抑えられていた。これは、路面入力による車両振動に対して、不利な車体形状およびリアのサスペンション形式であるためと考えられる。なお、ミニバンの100km/h走行時においても、相対誤差は±30%以内であった。
また、各オクターブバンドにおける相対誤差の絶対値を平均した結果を図13に示す。図13に示すように、スタンパーエフダブリューにおける測定プロファイルでは、相対誤差が20.6〜32.7%であるのに対し、補正フィルタによる補正プロファイルでは、ミニバンの100km/h走行時を除き、相対誤差が9.2%以下であり、路面プロファイルの測定精度が大幅に改善されていることが確認された。ただし、ミニバンの100km/h走行時は、測定時の逆解析誤差も他の条件に比べて大きいことに留意する必要がある。
以上の本実施例2によれば、路面性状測定車の認定試験における平坦性測定の許容誤差が、標準偏差30%以内であることに鑑みると、スタンパーエフダブリューによる測定プロファイルを補正した補正プロファイルは、実用上、十分な測定精度を有していることが示された。
本実施例3では、本実施形態の補正プロファイルから算出した国際ラフネス指数(以下、IRIという)の測定精度を検証する実験を行った。具体的には、実施例2で測定した測定プロファイルおよび補正プロファイルのそれぞれからIRIを算出し、基準プロファイルに対する相対誤差を算出した。その結果を図14に示す。
図14に示すように、測定プロファイルに基づくIRIの測定精度は、セダンの80km/hおよび100km/h走行時を除き、補正しなくても相対誤差が±10%以内であった。一方、補正フィルタ適用後の補正プロファイルに基づくIRIは、ミニバンの100km/h走行時を除き、相対誤差が±4%以下であり、極めて良好な測定精度であることが確認された。また、ミニバンの100km/h走行時についても、相対誤差は5.8%であり、実用上問題のない範囲であった。
以上の本実施例3によれば、補正プロファイルに基づいて算出されたIRIは、実用上、十分な測定精度を有していることが示された。
なお、本発明に係る路面プロファイル補正プログラム1aおよび路面プロファイル補正装置1は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することができる。
例えば、上述した本実施形態では、距離分解能を優先させるために、路面プロファイルを複数の解析セグメントに分割しているが、この構成に限定されるものではない。すなわち、テストコースなどの決められた区間のように、空間周波数分解能を優先すべきような路面プロファイルについては、複数の解析セグメントに分割しなくてもよい。この場合、図9および図10のフローチャートにおける解析セグメントの総数Nは1に設定されることとなる。
従来、路面プロファイルの測定には、ローリングディップスティックや路面性状測定車が用いられていた。しかしながら、前者は交通規制が必要であり測定に時間を要する点が問題であった。また、後者は導入費用が高価であり、運用に際して問題があった。一方、本発明に係る路面プロファイル補正プログラム1aおよび路面プロファイル補正装置1によれば、道路パトロール車を活用した簡易なプロフィロメータとして、舗装の出来形管理から日常および定期点検に至るトータルでの運用が期待される。
1 路面プロファイル補正装置
1a 路面プロファイル補正プログラム
2 記憶手段
3 演算処理手段
21 プログラム記憶部
22 基準プロファイル記憶部
23 測定プロファイル記憶部
24 補正フィルタ記憶部
25 補正プロファイル記憶部
31 補正フィルタ算出部
32 補正プロファイル算出部

Claims (8)

  1. 所定の路面測定装置によって測定された、路面の上下方向における変位量を示す路面プロファイルを補正する路面プロファイル補正プログラムであって、
    前記路面測定装置に固有の波長検出特性と逆数の波長応答を有する補正フィルタを算出する補正フィルタ算出部と、
    前記路面測定装置によって測定された路面プロファイルである測定プロファイルを空間周波数領域の信号に変換し、前記補正フィルタを適用してから空間領域の信号に逆変換することにより、補正後の前記測定プロファイルである補正プロファイルを算出する補正プロファイル算出部と
    してコンピュータを機能させる、路面プロファイル補正プログラム。
  2. 前記補正フィルタ算出部は、水準測量によって測定された路面プロファイルである基準プロファイル、および前記基準プロファイルと同一範囲における前記測定プロファイルのそれぞれから所定の波長帯域を抽出し、2(n:自然数)個のデータ点からなる複数の解析セグメントに分割した後、下記式(1)で得られる各解析セグメントごとの振幅利得を平均化して逆数にすることで前記補正フィルタを算出する、請求項1に記載の路面プロファイル補正プログラム。
    |H|=√(Py/Px) ・・・(1)
    ただし、各記号は以下を表す。
    |H|:振幅利得
    Px:基準プロファイルを高速フーリエ変換して得られる信号のパワースペクトル密度
    Py:測定プロファイルを高速フーリエ変換して得られる信号のパワースペクトル密度
  3. 前記補正プロファイル算出部は、任意の範囲における前記測定プロファイルを2(n:自然数)個のデータ点からなる複数の解析セグメントに分割した後、各解析セグメントを高速フーリエ変換し、前記補正フィルタを適用してから逆高速フーリエ変換することで前記補正プロファイルを算出する、請求項2に記載の路面プロファイル補正プログラム。
  4. 前記補正フィルタ算出部および前記補正プロファイル算出部は、下記式(2)で表される先頭のデータ点から2(n:自然数)個のデータ点からなる解析セグメントをi番目の解析セグメントとして分割する、請求項3に記載の路面プロファイル補正プログラム。
    (解析セグメントの先頭のデータ点)=(2n−1×i+1)−2n−1 ・・・(2)
  5. 前記補正フィルタ算出部および前記補正プロファイル算出部は、前記解析セグメントを高速フーリエ変換する前に、始終点に向かって振幅を減衰させる窓関数を適用する、請求項3または請求項4に記載の路面プロファイル補正プログラム。
  6. 前記補正プロファイル算出部は、前記測定プロファイルを前記解析セグメントに分割する前に、前記測定プロファイルの前端部に、始点から2n−1個のデータ点を反転させて連結するとともに、前記測定プロファイルの後端部に、終点から2n−1個のデータ点を反転させて連結する、請求項3から請求項5のいずれかに記載の路面プロファイル補正プログラム。
  7. 前記補正プロファイル算出部は、前記補正フィルタが適用された前記解析セグメントを逆高速フーリエ変換した後、前端部および後端部に連結された2n−1個のデータ点をカットする、請求項6に記載の路面プロファイル補正プログラム。
  8. 所定の路面測定装置によって測定された、路面の上下方向における変位量を示す路面プロファイルを補正する路面プロファイル補正装置であって、
    前記路面測定装置に固有の波長検出特性と逆数の波長応答を有する補正フィルタを算出する補正フィルタ算出部と、
    前記路面測定装置によって測定された路面プロファイルである測定プロファイルを空間周波数領域の信号に変換し、前記補正フィルタを適用してから空間領域の信号に逆変換することにより、補正後の前記測定プロファイルである補正プロファイルを算出する補正プロファイル算出部と
    を有する、路面プロファイル補正装置。
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