JP2016198637A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技者に抱かせた期待感を考慮して非選択表示を効果的に行なうことができる遊技機を提供することである。
【解決手段】前兆期間において複数種類の敵方キャラクタに関する情報を報知した後、いずれかの敵方キャラクタが選択されて当該敵方キャラクタとのバトル演出を実行し、味方キャラクタの勝敗によってATに制御されるか否かを報知するスロットマシンにおいて、いずれかの敵方キャラクタに対して非選択示唆演出を実行させる場合には、当該敵方キャラクタに対してバトル演出で味方キャラクタが勝利する可能性が低い旨を示唆する可能性示唆演出Bを実行させずに非選択示唆演出を実行させる割合よりも高い割合で、当該敵方キャラクタに対して可能性示唆演出Bを実行させた後に当該非選択示唆演出を実行させる。
【選択図】図17

Description

本発明は、たとえば、スロットマシンおよびパチンコ遊技機などの遊技機に関する。詳しくは、遊技を行う遊技機に関する。
従来から、このような遊技機の一例として、1ゲームに対して賭数を設定することにより可変表示装置における表示状態を変化させ得る遊技が開始可能となるスロットマシンや、遊技者にとって有利な有利状態(たとえば大当り)を発生させるか否かを決定し、所定の演出表示装置において、複数種類の図柄を変動表示させた後、当該決定結果に応じた図柄の組合せを停止させることにより有利状態が発生するか否かを報知するパチンコ遊技機などがあった。
また、このような遊技機においては、演出表示装置の表示領域を複数に分割して複数の表示領域各々において変動表示を行ない、各表示領域における変動表示に用いられる演出内容を示唆した後、リーチにならなかった表示領域については非選択表示(「×」印を表示)を行なって当該表示領域における変動表示が選択されないことを報知するとともに、リーチになった表示領域については一の表示領域における変動表示が選択されて、当該一の表示領域における変動表示の結果によって有利状態が発生するか否かを報知するものがあった。
特開2011−156045号公報
しかしながら、従来の遊技機では、複数の表示領域各々におけるリーチの有無すなわち非選択表示の有無と、それまで前に示唆される演出内容とが無関係に決定されていた。このため、演出内容によって事前に遊技者に抱かせた期待感を損ねてしまう。すなわち、有利状態となる信頼度が高い演出内容が示唆されている表示領域に対して非選択表示が行なわれてしまうことや、これとは逆に、信頼度が低い演出内容が示唆されている表示領域に対して非選択表示が行なわれないことなどにより、演出内容によって遊技者に抱かせた期待感を損ねてしまう虞があった。
この発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、遊技者に抱かせた期待感を考慮して非選択表示を効果的に行なうことができる遊技機を提供することである。
(1) 遊技を行う遊技機(第1実施の形態におけるスロットマシン1、第2実施の形態におけるパチンコ遊技機201)であって、
遊技者にとって有利な特典(第1実施の形態におけるAT、ボーナス、第2実施の形態における大当たり状態、確変状態など)を付与する特典付与手段(たとえば、第1実施の形態におけるAT抽選処理、第2実施の形態における大当たり決定するための処理など)と、
前記特典が付与されるか否かを報知する報知演出(第1実施の形態におけるバトル演出、第2実施の形態における分割型の飾り変動パターンによる変動表示のうち最終的に選択される表示領域における演出)であって、少なくとも前記特典が付与されるか否かを報知するまでの演出(たとえば、第1実施の形態における対戦キャラクタ、第2実施の形態におけるリーチ演出)が異なる第1報知演出と第2報知演出とを含む複数種類の報知演出(第1実施の形態におけるキャラクタA、キャラクタB、第2実施の形態における表示領域209A〜209D、ノーマル、スーパーA、スーパーB、スーパーCなど)のうちからいずれかを選択して実行させる報知演出実行手段(第1実施の形態における図14のS05、図15、バトル関連演出実行処理によりバトル演出を実行するための処理、第2実施の形態における図20(e)および(f)を実行するための処理)と、
前記報知演出実行手段により選択された報知演出が実行されるまで(第1実施の形態における前兆期間、第2実施の形態における最終的に一の表示領域が選択されるまで)に、所定の情報を示唆する示唆演出を実行させる示唆演出実行手段(第1実施の形態における図14のS06、S07、図16、図17、バトル関連演出実行処理によりバトル演出を開始するまでの前兆期間中の演出を実行するための処理、第2実施の形態における図20(c)および(d)を実行するための処理)とを備え、
前記示唆演出は、
前記第1報知演出が選択されて実行された場合ではなく前記第2報知演出が選択されて実行された場合に前記特典が付与される旨が報知される可能性が低くなる旨を示唆する低可能性示唆演出(第1実施の形態における図16の可能性示唆演出B、第2実施の形態におけるノーマルあるいはノーマルが表示されている表示領域)と、
前記複数種類の報知演出のうちのいずれかに対して当該報知演出が前記報知演出実行手段により選択されず実行されない旨を示唆する非選択示唆演出(第1実施の形態における非選択示唆演出、第2実施の形態における非選択示唆情報)とを含み、
前記示唆演出実行手段は、前記第2報知演出に対して前記非選択示唆演出を実行させる場合に、当該非選択示唆演出を実行する報知演出に対して前記低可能性示唆演出を実行させずに当該非選択示唆演出を実行させる割合よりも高い割合で、当該報知演出に対して前記低可能性示唆演出を実行させた後に当該非選択示唆演出を実行させる(第1実施の形態における図17において可能性示唆演出Bが実行されるときの方が実行されないときよりも高い割合で非選択示唆演出を実行させる、第2実施の形態における非選択示唆情報を報知するか否かを決定するための処理)。
このような構成によれば、第1報知演出と第2報知演出とを含む複数種類の報知演出のうち選択された報知演出によって特典が付与される旨が報知されることに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。また、このような報知演出が実行されるまでに、第2報知演出に対して非選択示唆演出を実行させる場合には、低可能性示唆演出を実行させずに非選択示唆演出を実行させる割合よりも高い割合で、低可能性示唆演出を実行させた後に当該非選択示唆演出を実行させる。すなわち、低可能性示唆演出が実行されて第2報知演出が実行された場合に特典が付与される旨が報知される可能性が低くなる旨が示唆されたことにより、第2報知演出が選択されないことに対する期待感を抱かせた後に、第2報知演出に対して非選択示唆演出が実行され易くなる。このため、第2報知演出が実行されないことに対して遊技者に抱かせた期待感を考慮し、当該第2報知演出に対して非選択示唆演出を効果的に行なうことができ、第2報知演出が実行されず他の報知演出が実行されることにより特典が付与される旨が報知される可能性が高まったかのような印象を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
特典は、遊技を行なうために用いる遊技用価値(賭けられたメダル枚数、打ち込まれた遊技球)に対し、遊技者に付与される遊技用価値の占める付与割合(メダルあるいは遊技球の払出率)に直接影響を与える価値(ATゲーム数、ボーナス、大当り状態、確変状態など)であってもよく、このようなものに限らず、遊技の進行上において遊技者にとって有益となる価値(確定演出、プレミア演出、潜伏示唆演出など)であってもよい(変形例における[特典について]欄参照)。
示唆演出は、前記複数種類の報知演出のうちいずれかの報知演出に対して実行されたときには実行されなかったときよりも、当該報知演出が選択されて実行された場合に前記特典が付与される旨が報知される可能性が高くなる旨を示唆する高可能性示唆演出(第1実施の形態における可能性示唆演出A、第2実施の形態におけるスーパーCなど)を含むものであってもよい。
示唆演出実行手段は、複数種類のうちのいずれかの報知演出に対して低可能性示唆演出を実行するか否かを決定した後、低可能性示唆演出を実行すると決定されたときには低可能性示唆演出を実行しないと決定されたときよりも高い割合で、当該報知演出に対して非選択示唆演出を実行させるようにしてもよく(低可能性示唆演出先決め決定バージョン、第1および第2実施の形態)、また、複数種類のうちのいずれかの報知演出に対して非選択示唆演出を実行するか否かを決定した後、非選択示唆演出を実行すると決定されたときには非選択示唆演出を実行しないと決定されたときよりも高い割合で、当該報知演出に対して低可能性示唆演出を実行させるようにしてもよい(非選択示唆演出先決め決定バージョン、変形例における[低可能性示唆演出と非選択示唆演出との決定順序について]欄参照)。
また、示唆演出実行手段は、前記非選択示唆演出を実行させる場合に、当該非選択示唆演出を実行する報知演出に対して前記低可能性示唆演出を実行させずに当該非選択示唆演出を実行させる割合よりも高い割合で、当該報知演出に対して前記低可能性示唆演出を実行させた後に当該非選択示唆演出を実行させる手段であれば、実行する示唆演出について、示唆演出の種別(可能性示唆演出の種別、非選択示唆演出の種別)毎に実行するか否かおよび実行する場合の種類を決定することにより特定するものであってもよく(個別決定バージョン、第1および第2実施の形態)、また、示唆演出の種別毎に実行するか否かおよび実行する場合の種類が異なる予め定められた複数種類のパターンからいずれかを決定することにより特定するものであってもよい(一発決定バージョン、変形例における[低可能性示唆演出と非選択示唆演出との決定方法について]欄参照)。
特典が付与される旨が報知される可能性が低くなる旨を示唆するとは、たとえば、可能性が低くなることを直接的に報知するものであってもよく、また、可能性の高低を特定可能な情報を介し、当該情報を更新することにより間接的に報知するものであってもよい。
選択されず実行されない旨を示唆するとは、たとえば、選択されず実行されないことを直接的に報知するものであってもよく、また、選択されず実行されないことを想起させる情報を介して、間接的に報知するものであってもよい。
特典付与手段により特典を付与するか否かを決定した後(AT獲得など)、当該決定結果に応じて、実行する示唆演出および報知演出を決定する(特典先決めパターン)ものであってもよく、また、実行する示唆演出および報知演出を決定した後、該決定された報知演出の結果に応じて、特典を付与する(特典後決めパターン)ものであってもよい(変形例における[特典付与と各種演出との関係について]欄参照)。
なお、遊技機は、遊技者が所定の遊技を行なうことが可能な遊技機であればよく、1ゲームに対して賭数を設定することにより可変表示装置における表示状態を変化させ得る遊技が開始可能となるスロットマシン(第1実施の形態参照)や、所定の遊技領域(遊技盤)に打ち込まれた遊技媒体(たとえば遊技球)が所定の始動領域(始動口)を通過することにより可変表示装置における表示状態を変化させ得るパチンコ機(第2実施の形態参照)などであってもよい。
(2) (1)の遊技機において、前記示唆演出実行手段は、前記複数種類の報知演出のうちのいずれかに対して前記非選択示唆演出を実行させる場合に、前記報知演出実行手段により選択されて実行される報知演出によって前記特典が付与される旨が報知されるときの方が当該報知演出によって前記特典が付与される旨が報知されないときよりも高い割合で、前記低可能性示唆演出を実行させた後に当該非選択示唆演出を実行させる(第1実施の形態においては図17においてAT獲得時の方がATなし時よりも高い割合で非選択示唆演出を実行させる、第2実施の形態においては大当たり決定時の方が大当たり決定されていないときよりも高い割合で非選択示唆情報を報知する)。
このような構成によれば、いずれかの報知演出に対して低可能性示唆演出が実行された後に非選択示唆演出が実行されたときに、当該報知演出と異なる他の報知演出によって特典が付与される旨が報知されることに対する期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(3) (1)または(2)の遊技機において、前記示唆演出実行手段により実行された示唆演出と、当該示唆演出により情報が示唆された報知演出とを報知可能な報知手段(第2実施の形態における図20(c)〜(e)、変形例における[報知手段について]欄参照)を備える。
このような構成によれば、実行された示唆演出と、当該示唆演出により情報が示唆された報知演出とを確認することができるため、低可能性示唆演出が実行された後に非選択示唆演出が実行されたのかを把握し易くすることができる。
(4) (1)〜(3)のいずれかの遊技機において、前記示唆演出実行手段は、所定期間において特定条件が成立しているときには当該特定条件が成立していないときよりも高い割合で前記非選択示唆演出を実行させる(変形例における[非選択示唆演出の実行契機について]欄参照)。
このような構成によれば、低可能性示唆演出が実行された後において特定条件が成立することに遊技者を注目させることができる。
(5) (1)〜(4)のいずれかの遊技機において、前記複数種類の報知演出は、前記低可能性示唆演出が実行されずとも、前記報知演出実行手段により選択されて実行された場合において前記特典が付与される旨を報知する可能性が異なる報知演出(第1実施の形態における図15のキャラクタAによるバトル演出と、キャラクタBによるバトル演出、第2実施の形態におけるノーマルとスーパーCなど)を含む。
このような構成によれば、実行される報知演出の種類によっても、特典が付与される旨が報知される可能性を異ならせることができるため、可能性が高い報知演出が選択されて実行されることに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
スロットマシンの全体構造を示す正面図である。 スロットマシンの内部構造を示す図である。 可変表示装置を構成する各リール上における図柄の配列を示す図である。 スロットマシンの制御回路の全体構成を示すブロック図である。 入賞役の種類、入賞役の図柄組合せ、および入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。 遊技状態の遷移を説明するための図である。 一般遊技状態における特別役・小役に関する抽選対象役および判定値数を説明するための図である。 一般遊技状態における再遊技役に関する抽選対象役および判定値数を説明するための図である。 押し順昇格リプレイ1〜6のうちいずれかに当選したときのリール制御を説明するための図である。 押し順メロン1〜5のうちいずれかに当選したときのリール制御を説明するための図である。 AT抽選条件の一例を説明するための図である。 AT抽選条件成立時のAT抽選の一例を説明するための図である。 ATゲーム数抽選で参照されるテーブルの一例を説明するための図である。 バトル関連演出抽選処理を説明するためのフローチャートである。 対戦キャラクタ抽選テーブルを説明するための図である。 可能性示唆演出抽選テーブルを説明するための図である。 非選択示唆演出抽選テーブルを説明するための図である。 バトル関連演出の一例を説明するための図である。 パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 分割型の飾り変動パターンに基づく変動表示が行なわれたときの演出の一例を説明するための図である。
第1実施の形態
この実施の形態では、1ゲームに対してメダルやクレジットを用いて賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンに、本発明を適用して具現化させた場合の一例について説明する。
図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。また、図2は、スロットマシンの内部構造を示す図である。また、図3は、可変表示装置を構成する各リール上における図柄の配列を示す図である。また、図4は、スロットマシンの制御回路の全体構成を示すブロック図である。スロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筺体の側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
スロットマシン1の筐体1a内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。すなわち、透視窓3は、各リールに配列された図柄のうち連続する3つの図柄を、上段、中段、および下段各々の位置において視認可能に構成されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ、「メロン(たとえば、左リール2Lの領域番号20の図柄)」、「バナナ(たとえば、左リール2Lの領域番号19の図柄)」、「白7(たとえば、左リール2Lの領域番号18の図柄)」、「黒BAR(たとえば、左リール2Lの領域番号17の図柄)」、「星(たとえば、左リール2Lの領域番号14の図柄)」、「ブドウ(たとえば、左リール2Lの領域番号13の図柄)」、「黒7(たとえば、左リール2Lの領域番号10の図柄)」、「白BAR(たとえば、左リール2Lの領域番号6の図柄)」、「イチゴ(たとえば、左リール2Lの領域番号5の図柄)」、「星7(たとえば、左リール2Lの領域番号1の図柄)」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。
リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。また、リール2L、2C、2Rの図柄が描かれた部分以外は白色であり、高い透過率で光を透過するようになっており、図柄が描かれた部分についても、その図柄の色彩に応じて光を透過するようになっている。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図2、図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から白色光で照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する9つのLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてその範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
本実施の形態では、規定数の賭数として、遊技状態がビッグボーナスおよびレギュラーボーナス(以下、ボーナスともいう)であることに応じて「2」が定められて、遊技状態がビッグボーナスおよびレギュラーボーナス以外の遊技状態(以下、一般遊技あるいは一般遊技状態ともいう)であることに応じて「3」が定められている。
また、前面扉1bには、遊技に関する情報を報知する遊技用表示部13が設けられている。遊技用表示部13には、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
また、図4に示すように、前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するRAM異常エラーを除くエラー状態および後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、後述のBB終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のBB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられたホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1a内部には、リール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)、リールLED55からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、起動時に設定変更モードに切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはRAM異常エラーを除くエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更モードにおいては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
スロットマシン1においてゲームを行なう場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。
遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L4(図1参照)の対応するラインが有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために予め設定されているラインである。本実施の形態では、図1に示すように、入賞ラインL1〜L4の4種類が入賞ラインとして定められている。
入賞ラインL1は、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインをいう。入賞ラインL2は、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインをいう。入賞ラインL3は、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインをいう。入賞ラインL4は、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインをいう。なお、入賞ラインは、L1〜L4に示すラインに限らず、たとえば各リール2L、2C、2Rの下段に並んだ図柄に跨るラインなどを含むものであってもよい。
ビッグボーナスおよびレギュラーボーナス以外の一般遊技状態であるときに規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L4(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。ビッグボーナスおよびレギュラーボーナスであるときに規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL2〜L4が有効となり、ゲームが開始可能な状態となる。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化された入賞ライン上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。
なお、有効化された複数の入賞ライン上にメダルの払出を伴う図柄の組合せが揃った場合には、有効化された入賞ラインに揃った図柄の組合せそれぞれに対して定められた払出枚数を合計し、合計した枚数のメダルが遊技者に対して付与されることとなる。ただし、1ゲームで付与されるメダルの払出枚数には、上限(本実施の形態では、12枚)が定められており、合計した払出枚数が上限を超える場合には、上限枚数のメダルが付与されることとなる。また、有効化された入賞ライン上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
また、本実施の形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、その結果として当該図柄から6コマ先までの図柄を上段に表示させることができる。すなわち、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を含めて7コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40および遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、クレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行なうメイン制御部41、所定範囲(本実施の形態では0〜65535)の乱数を発生させる乱数回路42、一定周波数のクロック信号を乱数回路42に供給するパルス発振器43、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行なうモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行なうソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行なうLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、日時を計時するためのリアルタイムクロック50(以下、RTC50という)、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行なうととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域等として使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
メインCPU41aは、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メインCPU41aは、前述のように割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっており、電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(メイン)を実行し、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
電断割込処理においては、当該処理の開始にともなってその他の割込処理の実行を禁止する。そして、使用している可能性がある全てのレジスタをRAMに退避させる処理が行なわれる。これにより、電断復旧時に、元の処理に復帰できるようにする。
次いで、全出力ポートを初期化した後、RAMに記憶されている全てのデータに基づいてRAMパリティを計算して所定のパリティ格納領域にセットし、RAMアクセスを禁止する。そして何らの処理も行なわないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にメイン制御部41は動作停止する。
このように電断割込処理においては、その時点のRAMパリティを計算してパリティ格納領域に格納されるようになっており、次回起動時において計算したRAMパリティと比較することで、RAMに格納されているデータが正常か否かを確認できるようになっている。
次に、リセット回路49は、電源投入時においてメイン制御部41が起動可能なレベルまで電圧が上昇したときにメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を起動させるとともに、メイン制御部41から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわちメイン制御部41が一定時間動作を行なわなかった場合にメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を再起動させる回路である。
また、RTC50は、現在の「年(西暦)」、「月」、「日」、「曜日」、「時」、「分」、「秒」を示すために計時を行なう装置である。例えば、水晶発振子を内蔵したシリアルインタフェース方式のリアルタイムクロックモジュールとして実現されるが、これに限るものではない。メイン制御部41は、たとえば、RTC50が計時した日時を特定するための日時情報を取得(抽出)し、当該取得した日時情報に基づきリール制御パターンを決定して、該決定したリール制御パターンでリール2L〜2Rのリール制御を行なう。
RTC50は、通常、スロットマシン1に電源が供給されているときには当該電源によって動作し、電源が切られているときには、停電時においても供給されるバックアップ電源によって動作する。従って、RTC50は、スロットマシンの電源が切られている場合であっても現在の日時を計時することができる。なお、RTC50は、スロットマシンに電源が供給されているときであってもバックアップ電源によって動作するようにしてもよい。
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へのコマンド送信は、シリアル通信にて行なわれる。なお、遊技制御基板40と演出制御基板90とは、直接接続される構成に限らず、たとえば、中継基板を介して接続されるように構成してもよい。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の電気部品が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。また、演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
なお、本実施の形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行なわれる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行なう出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行なう構成としてもよく、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行なわれることとなる。
また、本実施の形態では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用してもよい。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行なうサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行なう表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行なうLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行なう音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行なうための各種の制御を行なうとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブCPU91aは、メインCPU41aと同様に、割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。メイン制御部41からのコマンドを取得したときに、当該コマンドをバッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブCPU91aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、サブ制御部91の割込端子の1つは、電断検出回路98と接続されており、サブCPU91aは、電断検出回路98から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(サブ)を実行する。また、サブCPU91aにおいても未使用の割込が発生した場合には、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
スロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、スロットマシン1の電源がON状態である場合には一旦OFF状態にし、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24に設定値の初期値として1が表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更モードに移行する。設定変更モードにおいて、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された設定値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると設定値が確定し、確定した設定値がメイン制御部41のRAM41cに格納される。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、賭数を設定することによりゲームが開始可能となる状態に移行する。なお、スロットマシン1の電源がON状態である場合に一旦OFF状態にする操作、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をON状態にする操作、リセット/設定スイッチ38の操作、および設定値を確定させるためのスタートスイッチ7の操作など、設定値を設定するために必要な操作を設定変更操作という。なお、設定変更操作は、このような操作に限るものではなく、設定値を設定するための操作であればどのようなものであってもよい。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をON状態とすればよい。このような状況で設定キースイッチ37をON状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をOFF状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施の形態におけるスロットマシン1においては、メインCPU41aが電断検出回路48からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(メイン)を実行する。電断割込処理(メイン)では、レジスタを後述するRAM41cのスタックに退避し、RAM41cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データ、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM41cに格納する処理を行なうようになっている。なお、RAMパリティとはRAM41cの該当する領域の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、メインCPU41aは、その起動時においてRAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメインCPU41aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。なお、RAM異常エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更状態において新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
なお、本実施の形態では、RAM41cに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、メインCPU41aは、電源投入時においてRAM41cのデータが正常であると判定した場合に、RAM41cの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM41cに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としてもよい。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であればよく、例えば、入力ポートの状態などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。
また、サブCPU91aも電断検出回路98からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(サブ)を実行する。電断割込処理(サブ)では、レジスタを後述するRAM91cのスタックに退避し、RAM91cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データを格納するとともに、RAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM91cに格納する処理を行なうようになっている。
そして、サブCPU91aは、その起動時においてRAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算し、RAMパリティが0であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブCPU91aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メインサブCPU91aと異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
なお、本実施の形態では、RAM91cに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、サブCPU91aは、電源投入時においてRAM91cのデータが正常であると判定した場合に、RAM91cの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM91cに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としてもよい。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であればよく、入力ポートの状態や、演出が途中で中断された場合の途中経過などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。例えば、BB中か、通常遊技状態か、RT1またはRT2のいずれであるかなどの遊技状態を示すデータのみをバックアップするとともに、遊技状態に対応する演出(BB中であればBB中演出、通常遊技状態であれば通常演出)以外の特定の演出(小役告知など)の実行中に電断が発生した場合に、次回電源投入時において電断時に実行されていた特定の演出を再開するのではなく、電源投入時においてバックアップされている遊技状態に対応する演出を最初から実行するようにしてもよい。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、停止相ワーク、非保存ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oポート41dの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等、BB終了時に初期化すると不都合があるデータが格納されるワークである。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数等、BB終了時に初期化可能なデータ、各ゲームの終了時において初期化される当選フラグ(小役、リプレイ)および入賞フラグが格納されるワークである。
特別ワークは、演出制御基板90へコマンドを送信するためのデータ、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータ、各ゲームの終了時においてクリアされることはなく入賞時および設定変更時(設定変更モードへの移行時)に初期化される当選フラグ(ビッグボーナス、レギュラーボーナス)、次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグが格納されるワークである。なお、消化したゲーム数が所定ゲーム数に到達することにより終了する遊技状態に制御され得る場合には、特別ワークにおいて、残りゲーム数、あるいは当該遊技状態に制御されてから消化したゲーム数が格納されるものであってもよい。
設定値ワークは、内部抽選処理で抽選を行なう際に用いる設定値が格納されるワークであり、設定開始前(設定変更モードへの移行前)の初期化において0が格納された後、1に補正され、設定終了時(設定変更モードへの終了時)に新たに設定された設定値が格納されることとなる。
なお、設定変更モードに移行させた場合(すなわち設定変更操作が行なわれた場合)、遊技状態フラグは、原則として、後述する通常遊技状態に関する情報に更新される。これにより、たとえば、RT中やボーナス中に設定変更モードに移行させた場合には、設定変更モードに移行された後において通常遊技状態に制御される。また、特別ワークにボーナスの当選フラグが設定されているときに設定変更モードに移行させた場合には、当該当選フラグが初期化される。たとえば、ボーナス当選している内部中RT中に設定変更モードに移行させた場合には、通常遊技状態に制御される。このように、設定変更に関連して、遊技状態フラグを通常遊技状態に対応する値に書き換えられる(初期化)。
停止相ワークは、リールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータが格納されるワークであり、リールモータ32L、32C、32Rが停止状態となった際にその停止相を示すデータが格納されることとなる。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM41cのデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。未使用領域は、RAM41cの格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。
スタック領域は、メインCPU41aのレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施の形態においてメインCPU41aは、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37のみがONの状態での起動時、BB終了時、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態での起動時においてRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の6つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる5種類の初期化を行なう。
初期化0は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態であり、設定変更モードへ移行される場合に行なう初期化、またはRAM異常エラー発生時に行なう初期化であり、初期化0では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域および次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグが格納される領域を除く全ての領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)が初期化され、通常遊技状態に制御される。
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37のみがONの状態であり、設定変更モードへ移行される場合に行なう初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域、次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグが格納される領域、および停止相ワークを除く全ての領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)が初期化される。
初期化2は、BB終了時に行なう初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行なう初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行なう初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。
なお、本実施の形態では、初期化0、初期化1は設定変更モードの終了時に行なう例について説明するが、設定変更モードへ移行される前、設定変更モード中、あるいは設定変更後最初のゲームが開始されるまで(スタートスイッチ7が操作されるまで)に行なうようにしてもよい。この場合、設定値ワークを初期化してしまうと確定した設定値が失われてしまうこととなるので、設定値ワークの初期化は行なわれない。
本実施の形態のスロットマシン1においては、可変表示装置2のいずれかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナスやレギュラーボーナスへの移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
[入賞役、遊技状態の遷移]
図5は、入賞役の種類、入賞役の図柄組合せ、および入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。また、図6は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図である。
本実施の形態におけるスロットマシンは、図6に示すように、メイン制御部41により、通常遊技状態、再遊技役の当選確率が通常遊技状態よりも向上されるRT1、RT2、内部中RT、および所定枚数払出されるまで小役の当選確率が向上されるビッグボーナスやレギュラーボーナスのうち、いずれかに制御される。また、本実施の形態におけるスロットマシンは、サブ制御部91により、内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に演出状態を制御可能となっている。
図5を参照して、入賞役のうち特別役には、3種類のビッグボーナス1〜3(以下、各々のビッグボーナスをBBとも称する)と、レギュラーボーナス(以下、レギュラーボーナスをRBとも称する)とが含まれる。
BB1は、入賞ラインのいずれかに「白7−白7−白7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB2は、入賞ラインのいずれかに「黒7−黒7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB3は、入賞ラインのいずれかに「星7−星7−星7」の組合せが揃ったときに入賞となる。
BB1〜BB3のいずれかに入賞すると、ビッグボーナスに制御される。遊技状態がビッグボーナスに制御されている間は、入賞したBBの種類に対応するビッグボーナス中フラグがRAM41cに設定される。また、ビッグボーナスに制御されている間は、小役の所定確率に向上したBB時用のRBに制御される。BB時用のRBに制御されている間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。すなわち、ビッグボーナス中フラグがON状態に設定されている間は、毎ゲーム、レギュラーボーナス中フラグがON状態に設定された状態に制御される。
BB1またはBB2の入賞に起因して発生したビッグボーナスは、361枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。BB3の入賞に起因して発生したビッグボーナスは、241枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。
RBは、入賞ラインのいずれかに「黒7−黒7−星7」あるいは「星7−星7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。RBに入賞すると、レギュラーボーナスに制御される。遊技状態がレギュラーボーナスに制御されている間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。RBの入賞に起因して発生したレギュラーボーナスは、いずれかの入賞役に4回入賞することを条件として終了する。
図6に示すように、BB1〜BB3およびRBのいずれかに内部当選してから入賞するまでは、内部中RTに遊技状態が制御される。内部中RTでは、リプレイに当選する確率が通常遊技状態であるときよりも高確率となる。また、図6に示すように、BB1〜BB3やRBが終了した後は、RT1に遊技状態が制御される。
内部抽選においてBB1〜BB3およびRBのうちいずれかに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。BB1〜BB3およびRBを構成する図柄(「黒7」、「白7」、「星7」)は、各々、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されていないためである。なお、内部抽選においてBB1〜BB3およびRBのうちいずれかに当選しているときには、当選しているボーナスに入賞するまで、当該ボーナスの当選フラグが持ち越される。
次に、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、1枚役、ブドウ、メロン1〜メロン4、イチゴが含まれる。
小役のうち1枚役は、入賞ラインのいずれかに「星−黒BAR−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。1枚役が入賞すると1枚メダルが払い出される。1枚役は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。1枚役を構成する図柄(「星」、「黒BAR」、「黒7」)は、左リール2L〜右リール2Rにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちブドウは、入賞ラインのいずれかに「ブドウ−ブドウ−ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。ブドウは、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。ブドウを構成する図柄(「ブドウ」)は、左リール2L〜右リール2Rにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちメロン1は、入賞ラインのいずれかに「any−メロン−any」あるいは「メロン−黒BAR−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。このため、メロン1は、中リール2Cの「メロン」の図柄が有効な入賞ラインに停止表示されることにより、左リール2Lおよび右リール2Rの図柄との組合せに関わらず、入賞が発生し得る入賞役といえる。
メロン1は、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞する。メロン1を構成する図柄(たとえば、「メロン」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されているためである。
次に、メロン2〜4について説明する。メロン2は、入賞ラインのいずれかに「白BAR−白7−黒BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。メロン3は、入賞ラインのいずれかに「白BAR−黒BAR−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。メロン4は、入賞ラインのいずれかに「白BAR−黒BAR−黒BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、メロン2〜4各々を構成する図柄は、少なくとも、左リール2L〜右リール2R各々において5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選においてメロン2〜4のいずれかに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、当選しているメロン2〜4のうち当選しているメロンに入賞することはない。
しかしながら、メロン2〜4は、後述するように、ビッグボーナス中を除いて、常にメロン1と同時に抽選対象役として読み出されて当選する。このため、メロン2〜4に当選しているときには、ビッグボーナス中を除いて、メロン1を入賞させることができる。
メロン1の図柄組合せが入賞ラインL2上に停止した出目を転落出目ともいう。すなわち、転落出目とは、中リール2Cの「メロン」が上段に停止、あるいは「メロン−黒BAR−メロン」が入賞ラインL2上に停止することにより、メロン1入賞を発生させる出目をいう。
図6に示すように、RT1またはRT2のいずれかにおいて転落出目となった後は、通常遊技状態に制御される。内部中RTにおいて転落出目となっても、通常遊技状態に制御されない。また、通常遊技状態において転落出目となっても、当該通常遊技状態への制御が維持される。
また、中リール2Cの「メロン」が中段に停止することにより入賞ラインL1にメロン1の図柄組合せが停止してメロン1に入賞しかつ12枚払出となる出目を、チャンス出目ともいう。
小役のうちイチゴは、入賞ラインのいずれかに「イチゴ−白7−バナナ」、「イチゴ−黒7−バナナ」、「イチゴ−星7−バナナ」、および「イチゴ−ブドウ−バナナ」のうちいずれかの組合せが揃ったときに入賞となる。イチゴは、当選していてもストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。イチゴを構成する左リール2Lの図柄(「イチゴ」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
遊技者は、一般遊技状態中であってATに制御されていないときには、当該イチゴ入賞させるための操作手順で停止操作することにより、イチゴの取りこぼしを防止できる。
次に、ブドウ、メロン1〜4、およびイチゴのいずれかに入賞したときに払出されるメダルの枚数について説明する。ブドウ、メロン1〜4、およびイチゴのいずれかに入賞すると、当該入賞したゲームが開始されたときの遊技状態および入賞ライン数に応じた枚数分のメダルが払い出される。
一般遊技状態においてブドウ、メロン1〜4、およびイチゴのいずれかに入賞したときには、4枚メダルが払い出される。一方、一般遊技状態と異なるボーナスにおいてブドウ、メロン1〜4、およびイチゴのいずれかに入賞したときには、8枚メダルが払い出される。
なお、入賞ラインL1、L3、L4は、中リール2Cの中段において交差している。また、メロン1の「any−メロン−any」は、中リール2Cの停止図柄のみより入賞が発生し得る。このため、メロン1は、複数の入賞ラインにおいて発生し得る入賞役といえる。このため、メロン1の「any−メロン−any」が停止されることによりメロン1に入賞したときには、入賞ライン数に応じた枚数のメダルが払い出される。たとえば、中リール2Cの「メロン」が中段に停止されたときには、一般遊技状態において入賞ラインL1、L3、L4において入賞することになるため4×3=12枚メダルが払い出され、ボーナスにおいて入賞ラインL3、L4において入賞することになるため8×2=16となり払出上限の12枚メダルが払い出される。
次に、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、リプレイ1〜リプレイ9が含まれる。再遊技役のいずれかに入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数に対応した枚数分のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
リプレイ1は、入賞ラインのいずれかに「バナナ−バナナ−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。通常リプレイを構成する図柄(「バナナ」)は、左リール2L〜右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ1については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。リプレイ1は、入賞してもRT移行を伴わず、現状の遊技状態を維持する通常のリプレイであるため、以下では通常リプともいう。
リプレイ2は、入賞ラインのいずれかに「バナナ−バナナ−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ2を構成する図柄(「バナナ」、「メロン」)は、左リール2L〜右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ2については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図6に示すように、通常遊技状態においてリプレイ2に入賞した後は、通常遊技状態よりもリプレイ当選確率が向上したRT2に制御される。このため、リプレイ2は、以下では昇格リプともいう。後述するように、リプレイ2は、RT1における内部抽選においては当選しないように設定されており、通常遊技状態における内部抽選において所定確率で当選するように設定されている。このため、RT1においてはリプレイ2に入賞しない。その結果、RT1から直接RT2に制御されないように構成されており、通常遊技状態に制御された後、リプレイ2に入賞することにより、RT2に制御されるように構成されている。
なお、通常遊技状態以外の遊技状態(たとえば、RT1)であるときにも、所定確率(極めて低い確率、1%)でリプレイ2について抽選して当選し得るようにし、通常遊技状態以外の遊技状態からもRT2に制御されるように構成してもよい。
RT2へ一旦制御されると、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選するか転落出目となるまでの間、当該RT2への制御が維持される。
リプレイ3は、入賞ラインのいずれかに「黒BAR−黒BAR−黒BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ4は、入賞ラインのいずれかに「黒BAR−黒BAR−白7」あるいは「黒BAR−黒BAR−イチゴ」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ5は、入賞ラインのいずれかに「黒BAR−白7−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ6は、入賞ラインのいずれかに「黒BAR−バナナ−黒BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ7は、入賞ラインのいずれかに「黒BAR−黒BAR−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ8は、入賞ラインのいずれかに「白7−バナナ−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ9は、入賞ラインのいずれかに「白7−白7−星」の組合せが揃ったときに入賞となる。
なお、リプレイ3は、黒BARの3つ揃いであるため、リプレイ3をBARリプともいう。また、リプレイ4〜9は、各々、黒BARが2つ揃い、すなわち黒BARがテンパイ状態となるため、テンパイリプa〜テンパイリプfともいう。
リプレイ3〜9各々を構成する図柄は、少なくとも1以上のリールにおいて、5コマ以内に配置されていない図柄を含む。このため、内部抽選においてリプレイ3〜9のうちいずれかに当選していても、ストップスイッチ8L〜8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞しない。
しかし、リプレイ3〜9は、各々、他のリプレイと同時に当選するため、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず、当選しているいずれかのリプレイを構成する図柄を入賞ラインに引き込むことができる。このため、リプレイ3〜9は、原則として、当選しても入賞させることができない場合も生じるが、いずれかのリプレイを入賞させることができる役といえる。
[抽選対象役の組合せ]
次に、図7および図8を参照して、内部抽選において抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せおよび判定値数について説明する。図7および図8においては、各々、左2列により、“抽選対象役の名称”およびその名称に対応する“抽選対象役の組合せ”が示され、左3列目から、“遊技状態”が示されている。抽選対象役と遊技状態とが交差する欄の数値は、当該抽選対象役が当該遊技状態であるときに内部抽選において読み出されること、および当該抽選対象役の内部抽選で用いる判定値数を示す。図7および図8では、判定値数として、たとえば設定値1であるときの判定値数を示すが、設定値2〜6であるときの判定値数も特定可能にROM41bに格納されている。また、抽選対象役と遊技状態とが交差する欄の×印は、当該抽選対象役が当該遊技状態であるときの内部抽選において読み出されないあるいは読み出されたとしても当選しないことを示している。
なお、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、たとえば、判定値数として「413」が設定されている抽選対象役(図7の通常遊技状態などにおける弱イチゴ1)の当選確率は、413/65536となる。
また、スロットマシン1においては、抽選対象役として複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。以下では、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
図7は、一般遊技状態における特別役・小役に関する抽選対象役および判定値数を説明するための図である。
遊技状態が、通常遊技状態、RT1、およびRT2のうちいずれかであるときには、弱イチゴ1、弱イチゴ2、弱イチゴ3、弱イチゴ4、強イチゴ1、強イチゴ2、強イチゴ3、強イチゴ4、押し順メロン1、押し順メロン2、押し順メロン3、押し順メロン4、押し順メロン5、12枚メロン1、12枚メロン2、12枚メロン3、12枚メロン4、弱ブドウ1、弱ブドウ2、弱ブドウ3、弱ブドウ4、強ブドウ1、強ブドウ2、強ブドウ3、強ブドウ4、1枚役1、1枚役2、1枚役3、1枚役4、RB、BB3、BB2、BB1が内部抽選の対象役となり内部抽選の対象役として順に読出される。
弱イチゴ1とは、イチゴを読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴ2とは、イチゴ+RBを読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴ3とは、イチゴ+BB3を読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴ4とは、イチゴ+BB2を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴ1とは、イチゴ+1枚役を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴ2とは、イチゴ+1枚役+RBを読み出す抽選対象役をいう。強イチゴ3とは、イチゴ+1枚役+BB3を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴ4とは、イチゴ+1枚役+BB2を読み出す抽選対象役をいう。
押し順メロン1とは、メロン1+メロン4を読み出す抽選対象役をいう。押し順メロン2とは、メロン1+メロン3を読み出す抽選対象役をいう。押し順メロン3とは、メロン1+メロン2を読み出す抽選対象役をいう。押し順メロン4とは、メロン1を読み出す抽選対象役をいう。押し順メロン5とは、メロン1+メロン3+メロン4を読み出す抽選対象役をいう。
12枚メロン1とは、メロン1+ブドウ+イチゴを読み出す抽選対象役をいう。12枚メロン2とは、メロン1+ブドウ+イチゴ+RBを読み出す抽選対象役をいう。12枚メロン3とは、メロン1+ブドウ+イチゴ+BB3を読み出す抽選対象役をいう。12枚メロン4とは、メロン1+ブドウ+イチゴ+BB2を読み出す抽選対象役をいう。
弱ブドウ1とは、ブドウを読み出す抽選対象役をいう。弱ブドウ2とは、ブドウ+RBを読み出す抽選対象役をいう。弱ブドウ3とは、ブドウ+BB3を読み出す抽選対象役をいう。弱ブドウ4とは、ブドウ+BB2を読み出す抽選対象役をいう。強ブドウ1とは、ブドウ+1枚役を読み出す抽選対象役をいう。強ブドウ2とは、ブドウ+1枚役+RBを読み出す抽選対象役をいう。強ブドウ3とは、ブドウ+1枚役+BB3を読み出す抽選対象役をいう。強ブドウ4とは、ブドウ+1枚役+BB2を読み出す抽選対象役をいう。
1枚役1とは、1枚役を読み出す抽選対象役をいう。1枚役2とは、1枚役+RBを読み出す抽選対象役をいう。1枚役3とは、1枚役+BB3を読み出す抽選対象役をいう。1枚役4とは、1枚役+BB2を読み出す抽選対象役をいう。
遊技状態が内部中RTであるときには、弱イチゴ1、強イチゴ1、押し順メロン1、押し順メロン2、押し順メロン3、押し順メロン4、押し順メロン5、12枚メロン1、弱ブドウ1、強ブドウ1、1枚役1が内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
図8は、一般遊技状態における再遊技役に関する抽選対象役および判定値数を説明するための図である。
遊技状態が、通常遊技状態であるときには、通常リプレイ、押し順昇格リプレイ1、押し順昇格リプレイ2、押し順昇格リプレイ3、押し順昇格リプレイ4、押し順昇格リプレイ5、押し順昇格リプレイ6、BARテンパイリプレイ1、BARテンパイリプレイ2、BARテンパイリプレイ3、BARテンパイリプレイ4、BARリプレイが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
通常リプレイとは、通常リプを読み出す抽選対象役をいう。押し順昇格リプレイ1とは、通常リプ+昇格リプ+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。押し順昇格リプレイ2とは、通常リプ+昇格リプ+テンパイリプd+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。押し順昇格リプレイ3とは、通常リプ+昇格リプ+テンパイリプf+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。押し順昇格リプレイ4とは、通常リプ+昇格リプ+テンパイリプa+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。押し順昇格リプレイ5とは、通常リプ+昇格リプ+テンパイリプb+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。押し順昇格リプレイ6とは、通常リプ+昇格リプ+テンパイリプc+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。
BARテンパイリプレイ1とは、通常リプ+テンパイリプa+テンパイリプb+テンパイリプc+テンパイリプd+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。BARテンパイリプレイ2とは、通常リプ+テンパイリプa+テンパイリプb+テンパイリプc+テンパイリプd+テンパイリプe+RBを読み出す抽選対象役をいう。BARテンパイリプレイ3とは、通常リプ+テンパイリプa+テンパイリプb+テンパイリプc+テンパイリプd+テンパイリプe+BB3を読み出す抽選対象役をいう。BARテンパイリプレイ4とは、通常リプ+テンパイリプa+テンパイリプb+テンパイリプc+テンパイリプd+テンパイリプe+BB2を読み出す抽選対象役をいう。BARリプレイとは、通常リプ+BARリプ+テンパイリプa+テンパイリプb+テンパイリプc+テンパイリプd+テンパイリプe+テンパイリプfを読み出す抽選対象役をいう。
遊技状態が、RT1、RT2、および内部中RTのいずれかであるときには、通常リプレイ、BARテンパイリプレイ1、BARテンパイリプレイ2、BARテンパイリプレイ3、BARテンパイリプレイ4、BARリプレイが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
また、図示を省略するが、BB中におけるRBであるときには、イチゴ、BB強イチゴ、12枚メロン1、BBメロン、8枚メロンが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。ここで、イチゴとは、イチゴを読み出す抽選対象役をいう。BB強イチゴとは、イチゴ+メロン2を読み出す抽選対象役をいう。12枚メロン1とは、メロン1+ブドウ+イチゴを読み出す抽選対象役をいう。BBメロンとは、メロン3+メロン4+ブドウ+1枚役を読み出す抽選対象役をいう。8枚メロンとは、メロン1を読み出す抽選対象役をいう。
また、遊技状態が非BB中におけるRBであるときには、イチゴ、左メロン、中右メロン、12枚メロン1、強ブドウ1が内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。左メロンとは、メロン1+メロン3+メロン4を読み出す抽選対象役をいう。中右メロンとは、メロン1+メロン2を読み出す抽選対象役をいう。
[内部抽選]
次に、内部抽選について詳細に説明する。内部抽選は、上記した各入賞役の発生を許容するか否か、すなわち入賞役を発生させる図柄組合せがいずれかの入賞ラインに揃える制御を行なうことを許容するか否かを、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7操作時に)、決定するものである。内部抽選では、乱数回路42から内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)を取得する。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態と、リセット/設定スイッチ38により設定された設定値に応じて定められた各入賞役の判定値数に応じて行なわれる。
本実施の形態においては、各役および役の組合せの判定値数から、小役や再遊技役などの一般役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、一般役のいずれかと特別役とが重複して当選する判定値の範囲と、が特定されるようになっており、内部抽選における当選は、排他的なものではなく、1ゲームにおいて一般役と特別役とが同時に当選することがあり得る。ただし、種類の異なる特別役については、重複して当選する判定値の範囲が特定されることがなく、種類の異なる特別役については、排他的に抽選を行なうものである。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役または役の組合せおよび現在の遊技状態について定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役または役の組合せに当選したものと判定される。
ボーナスの内部抽選において取得される判定値数は、設定値が大きいほど大きくなるように設定されている。これにより、設定値が大きいほど、内部抽選において特別役に当選する確率を高くすることができる。
また、RB、BB2、およびBB3は、小役や再遊技役と同時に当選し得る。たとえば、イチゴに当選したときに、RB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合は、弱イチゴ1〜4のうちいずれかに当選しているときよりも、強イチゴ1〜4のうちいずれかに当選しているときの方が高くなるように、弱イチゴ1〜4および強イチゴ1〜4各々の判定値数が設定されている。後述するように、弱イチゴ1〜4当選時と強イチゴ1〜4当選時とで異なるリール制御が行なわれるため、遊技者は、当該リール制御内容からRB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している可能性を予測することができる。
また、ブドウに当選したときに、RB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合は、弱ブドウ1〜4のうちいずれかに当選しているときよりも、強ブドウ1〜4のうちいずれかに当選しているときの方が高くなるように、弱ブドウ1〜4および強ブドウ1〜4各々の判定値数が設定されている。後述するように、弱ブドウ1〜4当選時と強ブドウ1〜4当選時とで異なるリール制御が行なわれるため、遊技者は、当該リール制御内容からRB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している可能性を予測することができる。
また、イチゴあるいはブドウに当選したときに、RB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合は、ブドウに当選しているときよりも、イチゴに当選しているときの方が高くなるように、判定値数が設定されている。
一般遊技状態においては、図7に示すように、押し順メロン1〜押し順メロン5各々が「2305」に設定されており、押し順メロン1〜押し順メロン5のいずれかが2305×5/65536=11525/65536の確率で当選するように、他の抽選対象役と比較して高い確率で当選するように判定値数が設定されている。
次に、図8の再遊技役の判定値数に着目して、遊技状態毎に再遊技役の当選確率を比較する。通常遊技状態においては、通常リプレイが読み出されるときの判定値数として「2734」が、押し順昇格リプレイ1〜6のいずれかが読み出されるときの判定値数として「1020」が、BARテンパイリプレイ1が読み出されるときの判定値数として「98」が、BARテンパイリプレイ2〜4のいずれかが読み出されるときの判定値数として「8」が、BARリプレイが読み出されるときの判定値数として「4」が設定されている。よって、通常遊技状態においていずれかのリプレイに当選する確率は、8980/65536となる。また、通常遊技状態からRT2に昇格させる可能性のある押し順昇格リプレイ1〜6のいずれかに当選する確率は、1020×6/65536=6120/65536となる。
RT1においては、通常リプレイが読み出されるときの判定値数として「8856」が、BARテンパイリプレイ1が読み出されるときの判定値数として「98」が、BARテンパイリプレイ2〜4のいずれかが読み出されるときの判定値数として「8」が、BARリプレイが読み出されるときの判定値数として「4」が設定されている。よって、RT1においていずれかのリプレイに当選する確率は、8982/65536となる。なお、RT1においては、RT2に移行させるための昇格リプに当選しないように設定されている。
RT2においては、通常リプレイが読み出されるときの判定値数として「47836」が、BARテンパイリプレイ1が読み出されるときの判定値数として「98」が、BARテンパイリプレイ2〜4のいずれかが読み出されるときの判定値数として「8」が、BARリプレイが読み出されるときの判定値数として「4」が設定されている。よって、RT2においていずれかのリプレイに当選する確率は、47962/65536となる。
内部中RTにおいては、通常リプレイが読み出されるときの判定値数として「17000」が、BARテンパイリプレイ1が読み出されるときの判定値数として「98」が、BARテンパイリプレイ2〜4のいずれかが読み出されるときの判定値数として「8」が、BARリプレイが読み出されるときの判定値数として「4」が設定されている。よって、内部中RTにおいていずれかのリプレイに当選する確率は、17126/65536となる。
これらより、本実施の形態においては、いずれかのリプレイに当選する確率が、RT2および内部中RTであるときに、通常遊技状態、RT1であるときよりも高くなるように設定されている。このため、RT2および内部中RTは、通常遊技状態、RT1であるときよりも、リプレイの当選確率が高い点で、遊技者にとって有利な状態であるといえる。
また、RT2への制御は、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選するか、転落出目となるまで維持される。転落出目は、メロン1に当選していることを条件として導出し得る。メロン1は、RT2において比較的高確率で当選する。このため、後述するATに制御されていないときには、当該RT2において高確率で転落出目が導出し得るため、当該RT2を維持させることが困難となるように構成されている。
また、内部中RTであるときには、RT2であるときよりも後述するようにリール制御においてボーナスよりも優先的に引き込まれるリプレイの当選確率が低くなるように設定されているため、RT2であるときと同じリプレイの当選確率が設定されている場合と比較して、当選しているボーナスを入賞させることができる割合を高めることができる。
BB中におけるRBであるときには、メロン1入賞することとなる12枚メロン1の判定値数が高確率で当選するように判定値数が設定されている。また、いずれの入賞役にも当選しないはずれについても、「12」に設定されており、極めて低い確率で生じる。また、非BB中におけるRBであるときには、メロン1を含む左メロンおよび中右メロンの判定値数が各々高確率で当選するように設定されている。
いずれかの役または役の組合せの当選が判定された場合には、当選が判定された役または役の組合せに対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。
詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、特別役+一般役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。なお、いずれの役および役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
[リールの停止制御]
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。メインCPU41aは、リールの回転が開始したときおよび、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの引込コマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行なう。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。なお、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた引込コマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。なお、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行なわれたタイミング別の引込コマ数を特定可能なデータである。本実施の形態では、リールモータ32L、32C、32Rに、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを168ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して8ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20(図3参照)の領域番号が割り当てられている。
一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の引込コマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の引込コマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、たとえば、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミングでストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の引込コマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。すなわち、停止制御テーブルにより、リールの領域番号に対応する図柄毎に、当該図柄が停止基準位置(下段)を通過しているときにストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の引込コマ数を特定することができる。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリールおよび当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メインCPU41aがストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明する。
ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号(たとえば下段の図柄)を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する引込コマ数を取得する。そして、取得した引込コマ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。
具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した引込コマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から引込コマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施の形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。
すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行なわれることとなる。
また、本実施の形態では、引込コマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施の形態では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役(イチゴなど)に当選した場合や、特別役が同時当選役と同時に当選した場合などでは、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。
すなわち、このような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。その結果、小役を優先的に入賞させた後に特別役を入賞させることにより、小役よりも特別役を優先的に入賞させるものと比較して、小役を入賞させてメダルを獲得した後に特別役を入賞させることができるため、特別役入賞前に遊技者のメダルを極力増加させるようにすることができ、遊技者にとって有利なリール制御が行なわれる。なお、特別役と小役とを同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、小役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
次に、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場や、特別役と再遊技役が同時に当選している場合などでは、当選した再遊技役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行なわれる。
複数種類の再遊技役が同時に当選している場合(たとえば、押し順昇格リプレイ1など)には、図9および図10に示すように、同時当選した再遊技役の種類および停止操作順に応じて定められた再遊技役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行なわれる。
なお、本実施の形態では、回転を開始した3つの左リール2L〜右リール2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。また、本実施の形態において、順押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる操作手順をいう。また、順挟み押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる操作手順をいう。中左押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる操作手順をいう。中右押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる操作手順をいう。逆挟み押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる操作手順をいう。逆押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる操作手順をいう。
図9は、押し順昇格リプレイ1〜6のうちいずれかに当選したときのリール制御を説明するための図である。
たとえば、押し順昇格リプレイ1が当選しているときに、順押しとなる操作手順で操作された場合には、当選したリプレイのうち昇格リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行ない、順押し以外の操作手順で操作された場合には、通常リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。
押し順昇格リプレイ2〜6のいずれかが当選しているときにも、同様に、当選している押し順昇格リプレイの種類に応じて定められた所定の押し順となる操作手順で操作された場合には、昇格リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行ない、所定の押し順以外の操作手順で操作された場合には、通常リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。
このように、昇格リプを入賞させてRT2に昇格させるための操作手順として、当選している押し順昇格リプレイの種類毎に、異なる操作手順が設定されている。このため、通常遊技状態において押し順昇格リプレイ1〜6のいずれかに当選したとしても、当選している押し順昇格リプレイの種類を特定することができない限り、1/6の確率でしか昇格リプを入賞させてRT2に制御させないようにすることができ、5/6の確率で通常リプを入賞させて通常遊技状態が維持されるように構成されている。これにより、後述するATに制御されていないときには、昇格リプに入賞し難くして極力RT2に制御されないようにしつつ、ATに制御されているときには、昇格リプに入賞させてRT2に制御されるように制御することができる。
また、BARテンパイリプレイ1〜4のうちいずれかに当選したときには、当選しているいずれかのリプレイを入賞させつつ、入賞ラインL1〜L4およびリール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に並んだ図柄に跨る下段ラインのいずれかに「黒BAR」を2つ揃わせてテンパイさせるリール制御を行なう。
また、BARリプレイに当選したときには、引込可能コマ数の範囲内で、「黒BAR」を入賞ラインL1〜L4のいずれかに停止させてBARリプを入賞させるリール制御を行なうとともに、BARリプを入賞させることができない場合には、当選しているいずれかのリプレイを入賞させつつ、BARテンパイリプレイ1〜4のうちいずれかに当選したときと同様に、入賞ラインL1〜L4および下段ラインのいずれかに「黒BAR」を2つ揃わせてテンパイさせるリール制御を行なう。
次に、複数種類の小役が同時に当選している場合(イチゴ+1枚役など)には、払出枚数が多い小役が払出枚数の少ない小役よりも優先的に入賞ラインに引き込むリール制御が行なわれる。
複数種類の小役が同時に当選している場合として、たとえば押し順メロン1〜5のいずれかに当選している場合には、図10に示すように、当選している押し順メロンの種類および操作手順に応じて、異なるリール制御が行なわれる。
図10は、押し順メロン1〜5のうちいずれかに当選したときのリール制御を説明するための図である。
たとえば、押し順メロン1が当選したときには、順押しとなる操作手順で操作された場合には、入賞ラインL1、L3およびL4のうちいずれかに「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させ、順押し以外となる操作手順で操作された場合には、当該停止操作に対応して停止させるリールの「メロン」を上段に停止させる制御を行なう。すなわち、押し順メロン1が当選したときに、順押しとなる操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL1、L3、L4の3ラインに停止してチャンス出目となるため、メダルが12枚払い出されるのに対し、順押し以外となる操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL2にのみ停止して転落出目となるため、メダルが4枚払い出されるに留まり、さらにRT1あるいはRT2のいずれかであったときには通常遊技状態に制御されてしまう。また、押し順メロン1が当選したときに、順押しとなる操作手順で操作された場合には、左リール2Lおよび右リール2Rの「メロン」を上・中・下段のいずれかに停止させるのに対し、順押し以外となる操作手順で操作された場合には、対応するリールの「メロン」を上段に停止させるリール制御が行なわれる。
押し順メロン2〜5のいずれかが当選しているときにも、同様に、当選している押し順メロンの種類に応じて定められた所定の押し順となる操作手順で操作された場合には、入賞ラインL1、L3およびL4のうちいずれかに「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させてチャンス出目となる制御を行ないメダルを12枚払い出し、所定の押し順以外の操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL2にのみ停止させて転落出目となる制御を行ないメダルを4枚払い出しかつRT1あるいはRT2のいずれかであるときには通常遊技状態に制御させる。
このように、入賞ラインL1、L3およびL4のうちいずれかに「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させメダルを12枚払い出させるための操作手順、および有利なRT2への制御を維持するための操作手順として、当選している押し順メロンの種類毎に、異なる操作手順が設定されている。このため、押し順メロン1〜5のいずれかに当選したときには、当選している押し順メロンの種類を特定することができない限り、1/5の確率でしか入賞ラインL1、L3およびL4のうちいずれかに「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させメダルを12枚払い出させることができず、4/5の確率で中リール2Cの「メロン」を入賞ラインL2にのみ停止させてメダルが4枚しか払い出され、かつ有利なRT2への制御を維持できないように構成されている。これにより、押し順メロン1〜5のいずれかに当選したときに、後述するATに制御されていないときには極力4枚しかメダルが払い出されずかつ有利なRT2への制御を維持させないようにし、ATに制御されているときには意図的に入賞ラインL1、L3およびL4のうちいずれかに「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させることを可能にし、12枚メダルが払い出されかつ有利なRT2への制御を維持させるように制御することができる。
また、12枚メロン1〜4のうちいずれかに当選したときには、操作手順に関わらず、中リール2Cの「メロン」を入賞ラインL1、L3、L4の3ラインに停止させるとともに、入賞ラインL1、L3およびL4のうちいずれかに「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させ、メダルを12枚払い出させるリール制御を行なう。
なお、図10において、メダルを12枚払い出させる押し順以外となる操作手順で操作された場合には、中リール2Cについて「メロン」を上段に停止させるリール制御を行なうものであればよく、たとえば、左リール2Lおよび右リール2Rの「メロン」については、上・中・下段のいずれかに停止させるものであってもよい。これにより、左リール2Lおよび右リール2Rの「メロン」の停止位置から、押し順が正解しているか否か、メダルを12枚払い出させるか否かを特定不能にすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
次に、弱イチゴ1〜4、強イチゴ1〜4、弱ブドウ1〜4、および強ブドウ1〜4のうちいずれかに当選したときのリール制御について説明する。
たとえば、弱イチゴ1〜4あるいは弱ブドウ1〜4のうちいずれかが当選しているときには、引込コマ数の範囲内で、当選しているイチゴあるいはブドウを構成する図柄組合せを、入賞ラインL2〜L4のうちいずれかに停止させる制御、すなわち左リール2Lに着目した場合「イチゴ」あるいは「ブドウ」を極力上段または下段に停止させる制御を行なう。
これに対し、強イチゴ1〜4あるいは強ブドウ1〜4が当選しているときには、引込コマ数の範囲内で、当選しているイチゴあるいはブドウを構成する図柄組合せを、入賞ラインL1に停止させる制御、すなわち左リール2Lに着目した場合「イチゴ」あるいは「ブドウ」を極力中段に停止させる制御を行なう。
図7を用いて説明したように、イチゴに当選したときに、RB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合は、弱イチゴ1〜4のうちいずれかに当選しているときよりも、強イチゴ1〜4のうちいずれかに当選しているときの方が高くなるように、弱イチゴ1〜4および強イチゴ1〜4各々の判定値数が設定されており、また、ブドウに当選したときに、RB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合は、弱ブドウ1〜4のうちいずれかに当選しているときよりも、強ブドウ1〜4のうちいずれかに当選しているときの方が高くなるように、弱ブドウ1〜4および強ブドウ1〜4各々の判定値数が設定されている。
このため、イチゴあるいはブドウに入賞したときの左リール2Lの「イチゴ」あるいは「ブドウ」が、上段または下段に停止しているときよりも、中段に停止しているときの方が、RB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合が高いため、遊技者の期待感を向上させることができる。
また、図7を用いて説明したように、イチゴあるいはブドウに当選したときに、RB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合は、ブドウに当選しているときよりも、イチゴに当選しているときの方が高くなるように、判定値数が設定されている。
このため、左リール2Lの「イチゴ」あるいは「ブドウ」が中段に停止してイチゴやブドウに入賞したときであっても、イチゴに入賞しているときの方がRB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合が高いため、遊技者の期待感を向上させることができる。
次に、非BB中のRBにおいて左メロンおよび中右メロンのうちいずれかに当選したときのリール制御について説明する。
たとえば、左メロンが当選しているときにおいて、左リール2Lを第1停止させる操作手順で操作された場合には、入賞ラインL1、L3およびL4のうちいずれかに「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させ、左リール2L以外を第1停止させる操作手順で操作された場合には、入賞ラインL2に「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させる制御を行なう。すなわち、左メロンが当選したときに、左リール2Lを第1停止させる操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL3、L4の2ラインに停止するため、メダルが12枚払い出されるのに対し、左リール2L以外を第1停止させる操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL2にのみ停止するため、メダルが8枚払い出されるに留まる。
また、中右メロンが当選しているときにおいて、中リール2Cあるいは右リール2Rを第1停止させる操作手順で操作された場合には、入賞ラインL1、L3およびL4のうちいずれかに「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させ、左リール2Lを第1停止させる操作手順で操作された場合には、入賞ラインL2に「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させる制御を行なう。すなわち、中右メロンが当選したときに、中リール2Cあるいは右リール2Rを第1停止させる操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL3、L4の2ラインに停止するため、メダルが12枚払い出されるのに対し、左リール2Lを第1停止させる操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL2にのみ停止するため、メダルが8枚払い出されるに留まる。
このように、非BB中のRBにおいて、入賞ラインL1、L3およびL4のうちいずれかに「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させメダルを12枚払い出させるための操作手順として、左メロンに当選しているときと中右メロンに当選しているときとで、異なる操作手順が設定されている。このため、左メロンに当選しているのか中右メロンに当選しているのかを特定することができない限り、1/2の確率でしか入賞ラインL1に「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させメダルを12枚払い出させることができず、1/2の確率で入賞ラインL2に「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させメダルが8枚しか払い出されないように構成されている。一方、非BB中のRBは、4回入賞することにより終了する。このため、非BB中のRBにおける操作手順によって、当該RBにおける純増枚数を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
BB中におけるRBにおいて、抽選対象役のいずれかに当選したときには、抽選対象役に含まれる入賞役の図柄組合せを入賞ライン上に引込可能コマ数の範囲内で引き込み停止させるリール制御が行なわれる。その際、抽選対象役に含まれる入賞役の図柄組合せを、入賞ラインL2上よりも、入賞ラインL3またはL4上に優先して停止させるリール制御が行なわれる。このため、入賞役の図柄組合せは、入賞ラインL2上よりも、入賞ラインL3またはL4上に優先して停止され、当該図柄組合せのうち中リール2Cの図柄については上段よりも中段に停止されることになる。
なお、BB中におけるRBにおいて、BB強イチゴに当選したときには、イチゴおよびメロン2の図柄組合せを入賞ライン上に停止させるリール制御を行なうが、イチゴおよびメロン2は共に操作手順によって取りこぼしが生じる入賞役である。このため、BB中におけるRBにおいて、BB強イチゴに当選したときであって、イチゴおよびメロン2共に取りこぼす場合には、引込可能コマ数の範囲で各リールの「白7」を中段に停止させるリール制御が行なわれる。これにより、BB中におけるRBにおいて、BB強イチゴに当選したときには、入賞ラインL1上に「白7−白7−白7」が停止し得るようにリール制御が行なわれる。
また、BB中におけるRBにおいては、いずれの入賞役にも当選しない、はずれとなる場合が低確率で生じる。BB中におけるRBにおいてはずれとなった場合には、引込可能コマ数の範囲で各リールの「黒BAR」を中段に停止させるリール制御が行なわれる。これにより、BB中におけるRBにおいてはずれとなったときには、入賞ラインL1上に「黒BAR−黒BAR−黒BAR」が停止し得るようにリール制御が行なわれる。
[メイン制御部41による処理]
次に、本実施の形態にかかるスロットマシン1におけるメイン制御部41により実行される処理について説明する。スロットマシン1においては、ゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることで遊技が進行されるものであるが、そのためには、まず、遊技の進行が可能な状態となっていなければならない。
遊技の進行が可能な状態であるためには、たとえば、メインCPU41aを含むメイン制御部41が起動された状態で正常範囲の設定値が設定値ワークに格納されており、RAM41cに格納されたデータに異常がないことが条件となる。そして、遊技の進行が可能な状態となると、スロットマシン1においてゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることとなる。以下、スロットマシン1における各ゲームについて説明する。
なお、スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートスイッチ7が操作されてからリール2L、2C、2Rが停止するまでをいうものであるが、ゲームを行なう際には、スタートスイッチ7の操作前の賭数の設定や、リール2L、2C、2Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行なわれるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれるものとする。
ゲーム制御処理は、電源を投入し、所定のブート処理を行なった後、またはリセット/設定スイッチ38の操作により設定変更を行なった直後にも実行される。1ゲームの処理が開始すると、まず、MAXBETスイッチ6を操作することにより、あるいはメダル投入口4からメダルを投入することにより賭数を設定し、スタートスイッチ7を操作することにより当該ゲームの実質的な開始を指示するBET処理を行なう。
前のゲームでリプレイ入賞していた場合には、リプレイゲーム中フラグにより前のゲームと同じ賭数が自動設定される(この段階でリプレイゲーム中フラグが消去される)。BET処理では、賭数が設定される毎に、賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なBETコマンドが演出制御基板90に送信される。
BET処理により賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作されると、内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて遊技状態に応じて定められた各役への入賞を許容するかどうかを決定するといった内部抽選を行なう内部抽選処理を行なう。内部抽選処理では、抽選結果に応じてRAM41cに設定されている当選フラグの設定状況を示す内部当選コマンドが演出制御基板90に送信される。
また、内部抽選処理では、BB1〜BB3およびRBのいずれかに当選したときに、内部中RTに制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に内部中RTフラグの値を設定など)が行なわれる。
内部抽選処理が終了すると、次にリール回転処理が行なわれる。リール回転処理では、前回のゲームでのリール2L、2C、2Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間(たとえば、4.1秒)経過していることを条件に、リールモータ32L、32C、32Rを駆動させ、左、中、右の全てのリール2L、2C、2Rを回転開始させる。通常時においては、リールモータ32L、32C、32Rを通常態様で回転駆動させる。本実施の形態では、通常態様として、リールモータ32L、32C、32R各々を、同時にかつ所定速度に到達するまで所定の加速度で回転駆動させる。これにより、通常態様で回転駆動されたときには、左、中、右すべてを同時にかつ所定の加速度で回転開始することができる。
リール2L、2C、2Rの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ33SL、33SC、33SRにより基準位置を検出すること)が成立すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作有効とする。その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rが遊技者によって操作されることにより、操作されたストップスイッチに対応するリールモータ32L、32C、32Rを駆動停止させ、リール2L、2C、2Rの回転を停止させる。本実施の形態におけるスロットマシン1は、ストップスイッチを操作することにより対応するリールの回転を停止させる例について説明するが、たとえば、リール回転開始から所定時間経過したときにストップスイッチが操作されたか否かに関わらず、回転中のリールを強制的に停止させるようにしてもよい。
リール回転処理では、リール2L、2C、2Rの回転開始時にリールの回転の開始を通知するリール回転コマンドが演出制御基板90に送信され、リール2L、2C、2Rのうちいずれかの回転が停止する毎に、当該停止したリールがいずれであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号を特定可能なリール停止コマンドが演出制御基板90に送信される。
リール2L、2C、2Rの駆動がそれぞれ停止すると、その停止時における表示結果において、入賞ライン上に図5で示したいずれかの役図柄が導出表示されたかどうかを判定する入賞判定処理が行なわれる。この入賞判定処理でいずれかの役に入賞したと判定されると、遊技制御基板40において発生した入賞に応じた各種の処理が行なわれる。
入賞判定処理においては、入賞判定が行なわれた後に、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能な入賞判定コマンドが演出制御基板90に送られる。なお、入賞判定処理において、BB1〜BB3およびRBのうちいずれかに入賞したと判断されたときには、対応するボーナスに制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に対応するボーナスの値を設定など)が行なわれる。
また、通常遊技状態における入賞判定処理において、昇格リプに入賞したと判断されたときには、RT2に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT2の値を設定など)が行なわれる。また、入賞判定処理において、RT1またはRT2のいずれかにおいて、メロン1が転落出目の態様で入賞したと判断されたときには、通常遊技状態に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に通常遊技状態の値を設定など)が行なわれる。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行なわれる。払出処理では、入賞判定処理において設定した払い出し予定数だけメダルの払出しまたはクレジット加算させる。ただし、データとして蓄積されているクレジットの数が50に達した場合は、ホッパーモータ34bを駆動させることにより、超過した枚数のメダルをメダル払出口9から払い出させる。
また、払出処理では、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに、メダルの払出開始を通知する払出開始コマンドが演出制御基板90に送信され、入賞およびクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに、メダルの払出終了を通知する払出終了コマンドが演出制御基板90に送信される。
また、払出処理では、入賞に関わらない各種の処理として、ボーナス中においてはボーナスに応じたボーナス終了条件が成立したか否かを判定するためのボーナス終了判定処理が行なわれる。
ボーナス終了判定処理において、ボーナス終了条件が成立したと判定されたときには、RT1に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT1フラグの値を設定など)が行なわれる。
また、払出処理では、次のゲームの遊技状態(RT1またはRT2のいずれであるか、通常遊技状態であるか、内部中RTであるか、BBであるか、非BB中のRBであるかなど)を特定可能な遊技状態コマンドが演出制御基板90に送信される。
また、払出処理では、持ち越しのない当選フラグ(小役、再遊技役の当選フラグ)の消去なども行なわれ、特別ワークに格納されるBBやRBのボーナスの当選フラグが消去されない。これにより、ボーナスの当選フラグは、当選しているボーナスに入賞するまで次のゲームに持ち越される。払出処理の最後、すなわち1ゲームの最後で次のゲームの遊技状態を示す遊技状態コマンドが演出制御基板90に送られる。そして、1ゲーム分の処理が終了し、次の1ゲーム分の処理が開始する。
以上のようなゲームの繰り返しにおいて、遊技制御基板40のメイン制御部41は、RT1、RT2、内部中RT、通常遊技状態、ボーナスの間で遊技状態の移行を行なっており、遊技の進行状況に応じてコマンドを演出制御基板90に送信している。これに対して、演出制御基板90のサブ制御部91は、遊技制御基板40から受信したコマンドに基づいて、各種処理を行なう。
[サブ制御部91による処理]
次に、サブ制御部91により実行される処理について説明する。サブ制御部91は、まず、所定の演出初期設定処理を実行し、演出制御基板90における制御状態を電力供給停止時の状態に復旧させるための演出制御復旧処理を実行した後、演出側乱数値更新処理を繰り返して実行する。
また、サブ制御部91では、所定の時間間隔(たとえば、2ミリ秒)で演出の進行を制御するための割り込みが発生し、リセット/割込コントローラによりRAM91cのタイマ割込フラグがON状態にセットされ、演出制御割り込み処理が実行される。演出制御割り込み処理では、内部レジスタの内容を退避し、演出バックアップ処理を実行して、サブ制御部91が再起動された場合に再起動の以前における制御状態を復旧させるために必要なデータのバックアップが行なわれる。
また、遊技制御基板40から送信された各種コマンドを解析するためのコマンド解析処理を実行し、所定の演出制御処理を実行する。この演出制御処理により、スロットマシン1における遊技の進行状況に応じて、液晶表示器51に画像を表示させるとともに、スピーカ53、54から音を発生させるなどによる各種の遊技演出が行なわれる。ROM91bには、サブ制御部91が各種処理を行なうための各種プログラム、判定値などを記憶した各種テーブル、遊技演出を行なうための画像の要素データや動画像データなどが記憶されている。
遊技演出を行なうために、サブ制御部91のRAM91cには、各種カウンタと、各種フラグを設定する領域と、遊技状態コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、および内部当選コマンドに基づいて、各役の当選状況、リール2L、2C、2Rに導出された表示結果の組合せ、入賞の発生の有無を示す情報、遊技制御基板40の側で進行しているゲームにおいて適用される遊技状態を保存する領域(当選状況および遊技状態については、2回分)もRAM91cに設けられている。
また、演出制御基板90においては、リール停止コマンドに基づいて可変表示装置2の表示結果として停止した図柄を判断するための停止図柄テーブルがRAM91cに設けられている。もっとも、リール停止コマンドは、停止したリールの種類と中段に停止した図柄の番号しか情報として含んでいないので、これだけではどのような図柄が停止しているかどうかが判断できない。このため、ROM91bには、リール2L、2C、2Rに配置された全ての図柄を示すテーブル、すなわち図3の各リールにおける図柄配列を特定するための配列特定テーブルが予め記憶されており、この配列特定テーブルを参照して、リール停止コマンドに含まれる情報から対応するリールに停止した図柄を特定するための停止図柄特定処理を行ない、特定された図柄が停止図柄テーブルに登録される。これにより、リール2L〜2R各々について、表示結果として停止された図柄を特定することができる。サブ制御部91は、停止図柄テーブルの登録情報に基づき、演出を行なう。
また、演出制御基板90の側にて乱数回路(図示略)等によりカウントされる各種の乱数値が更新され、その後、退避したレジスタの内容を復帰させてから、演出制御割り込み処理を終了する。
演出制御割り込み処理において実行される演出制御処理では、サブ制御部91により、遊技状態等に応じて演出状態をATに制御するためのAT制御処理、遊技状態等に応じて遊技演出やナビ演出を実行するための遊技演出実行処理が行なわれる。
[AT抽選処理]
サブ制御部91は、AT制御処理に含まれるAT抽選処理を実行することにより、ATに制御するか否かのAT抽選を行なう。AT抽選処理は、ボーナス以外でかつ内部中RT以外の遊技状態において1ゲームが終了する毎に実行される。AT抽選処理では、メイン制御部41からのコマンドに基づき、所定のAT抽選条件が成立したか否かを判定し、成立したときにAT抽選が実行される。AT抽選は、ATゲーム数を付与するか否かを決定するATゲーム付与抽選と、付与するATゲーム数を決定するATゲーム数抽選とを含む。
ATゲーム数とは、ATに制御可能となる期間(ゲーム数)を示す。ATゲーム数は、ゲームを消化する毎に1消費(減算)され、当該ATゲーム数分のゲームが消化されるまでの間、ATに制御され、その間ナビ演出が実行可能となる。このため、決定されたATゲーム数が多い程、長い期間に亘りATに制御されるため、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。
図11は、AT抽選を実行する契機となるAT抽選条件の一例を説明するための図である。また、図12は、AT抽選条件成立時のAT抽選の一例を説明するための図である。また、図13は、AT抽選のうちATゲーム数抽選で参照されるテーブルの一例を説明するための図である。
AT抽選条件は、図11に示すように、第1〜第4の条件が設定されている。第1のAT抽選条件は、ボーナス以外でかつ内部中RT以外の遊技状態であるときに、入賞ラインL1〜L4のいずれかに1枚役入賞することにより成立する。第1のAT抽選条件が成立したときには、AT抽選としてATゲーム付与抽選が行なわれる。なお、第1のAT抽選条件は、1枚役入賞の契機となる、1枚役当選することにより成立するものであってもよい。
ATゲーム付与抽選は、サブ制御部91により制御される確率モードに応じた当選確率にしたがって行なわれる。確率モードとは、ATゲーム付与抽選でATゲーム数を付与すると決定する確率を特定するためのモードをいう。本実施の形態では、ボーナスのうちBB1が終了した後から50ゲーム消化する間に亘り当選確率が高い高確率モードに制御される。また、通常モードであるときに後述する条件が成立することにより、乱数などを用いて高確率モードに制御するか否かをランダムに決定するための確率モード抽選が行なわれ、当該確率モード抽選で高確率モードに制御すると決定されたときには以後30ゲーム消化する間に亘り高確率モードに制御される。高確率モードが終了した後は、当該高確率モードよりも当選確率が低い通常モードに制御される。サブ制御部91は、所定のモード設定処理を行なうことにより、成立条件に応じて、高確率モードおよび通常モードのうちいずれかに制御する。
なお、確率モードが高確率モード中であるときにボーナス当選したときには、当該高確率モードにおいて消化したゲーム数および当選したボーナスの種類に関わらず、当該ボーナス終了後から50ゲーム消化する間に亘り高確率モードに制御される。
図12を参照して、第1のAT抽選条件が成立したときのATゲーム付与抽選では、確率モードが、通常モードであるときに1%の確率で、高確率モードであるときに20%の確率でATゲーム数を付与すると決定される。なお、ATゲーム付与抽選は、たとえば乱数などを用いて、設定されている確率にしたがってランダムに決定される。
第2のAT抽選条件は、ボーナス以外でかつ内部中RT以外の遊技状態であるときに、入賞ラインL2〜L4のいずれかにブドウあるいはイチゴの図柄組合せが停止してブドウあるいはイチゴ入賞することにより成立する。なお、第2のAT抽選条件は、弱イチゴ1〜4、弱ブドウ1〜4のいずれかに当選することにより成立するものであってもよい。第2のAT抽選条件が成立したときには、AT抽選としてATゲーム付与抽選が行なわれる。第2のAT抽選条件が成立したときのATゲーム付与抽選では、確率モードが、通常モードであるときに0.1%の確率で、高確率モードであるときに0.8%の確率でATゲーム数を付与すると決定される。
第3のAT抽選条件は、ボーナス以外でかつ内部中RT以外の遊技状態であるときに、入賞ラインL1にブドウあるいはイチゴの図柄組合せが停止してブドウあるいはイチゴ入賞すること、チャンス出目でメロン1入賞すること、あるいは入賞ラインL1〜L4および下段ラインのいずれかにおいて「黒BAR」が2つ揃ってBARリプがテンパイすることにより成立する。なお、第3のAT抽選条件は、強イチゴ1〜4、強ブドウ1〜4、12枚メロン1〜4、BARテンパイリプレイ1〜4のいずれかに当選することにより成立するものであってもよい。第3のAT抽選条件が成立したときには、AT抽選としてATゲーム付与抽選が行なわれる。第3のAT抽選条件が成立したときのATゲーム付与抽選では、確率モードが、通常モードであるときに0.5%の確率で、高確率モードであるときに1%の確率でATゲーム数を付与すると決定される。
第4のAT抽選条件は、入賞ラインL1〜L4のいずれかにおいてBARリプの図柄組合せが停止して入賞することにより成立する。なお、第4のAT抽選条件は、BARリプレイに当選することにより成立するものであってもよい。第4のAT抽選条件が成立したときには、AT抽選としてATゲーム付与抽選が行なわれることなく、100%の確率でATゲーム数が付与される。
第1または第2のAT抽選条件のうちいずれかが成立しかつATゲーム付与抽選で当選したときには、図13に示す第1決定時の振分率に従ってATゲーム数抽選が行なわれる。また、第3のAT抽選条件のうちいずれかが成立しかつATゲーム付与抽選で当選したとき、および第4のAT抽選条件が成立したときには、図13に示す第2決定時の振分率に従ってATゲーム数抽選が行なわれる。
図13に示す第1決定時の振分率が参照された場合、60%の割合でATゲーム数が50に決定され、25%の割合でATゲーム数が100に決定され、10%の割合でATゲーム数が150に決定され、5%の割合でATゲーム数が200に決定されるように、ATゲーム数抽選が行なわれる。
よって、第1決定時の振分率に従えば、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ATゲーム数が、ATゲーム数×当選率の和から、80(=50×60%+100×25%+150×10%+200×5%)となるように構成されている。
本実施の形態では、第1および第2のAT抽選条件のうちいずれが成立したかに関わらず、共通の振分率を用いてATゲーム数抽選が行なわれる例について説明したが、これに限らず、付与されるATゲーム数の期待値が異なるようにATゲーム数抽選が行なわれるように構成してもよい。
図13に示す第2決定時の振分率が参照された場合、各20%の割合でATゲーム数が、50、100、150、200、および250のいずれかに決定されるように、ATゲーム数抽選が行なわれる。
よって、第2決定時の振分率に従えば、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ATゲーム数が、ATゲーム数×当選率の和から、150(=50×20%+100×20%+150×20%+200×20%+250×20%)となるように構成されている。
本実施の形態では、第1および第2のAT抽選条件のうちいずれが成立したかに関わらず、共通の振分率を用いてATゲーム数抽選が行なわれる例について説明したが、これに限らず、いずれのAT抽選条件が成立したかに応じて、付与されるATゲーム数の期待値が異なるようにATゲーム数抽選が行なわれるように構成してもよい。また、第3および第4のAT抽選条件のうちいずれが成立したかに関わらず、共通の振分率を用いてATゲーム数抽選が行なわれる例について説明したが、これに限らず、いずれのAT抽選条件が成立したかに応じて、付与されるATゲーム数の期待値が異なるようにATゲーム数抽選が行なわれるように構成してもよい。
なお、サブ制御部91は、たとえばメイン制御部41からの内部当選コマンドや遊技状態コマンドに基づき、ボーナス以外であって内部中RT以外の遊技状態であるか否かを特定し、リール停止コマンドや入賞判定コマンドに基づき、第1〜第4の条件が成立したか否かを特定する。
以上のように、本実施の形態においては、サブ制御部91により行なわれるAT抽選処理により、AT抽選条件が成立したか否かが判定され、AT抽選条件が成立したときにはAT抽選が行なわれる。
サブ制御部91は、AT抽選においてATゲーム数を付与する決定が行なわれたときに、ATである旨およびATゲーム数を示すATフラグをRAM91cの所定領域に格納する。また、ATである旨を示すATフラグがすでにセットされている状態においてATゲーム数を付与する決定が行なわれたときには、決定されたATゲーム数を上乗せ加算する。サブ制御部91は、RAM91cのATフラグに基づき、ATに制御するか否かを特定するとともに、残りのATゲーム数を特定する。ATである旨を示すATフラグがセットされている状態であるときに、ATゲーム数を1消費してATに制御可能となる。
[AT管理処理]
サブ制御部91は、通常遊技状態、RT2、あるいは内部中RTであるときに、AT制御処理に含まれるAT管理処理を行なうことにより、ATフラグに基づき、ATへの制御を管理する。
具体的に、サブ制御部91は、通常遊技状態、RT2においてAT当選を示すATフラグがセットされたときに、ATに制御する。また、サブ制御部91は、通常遊技状態への制御が開始されるときにおいてAT当選を示すATフラグがセットされているときには、ATに制御する。AT中における通常遊技状態において昇格リプ入賞によりRT2に制御され、当該RT2においてATゲーム数を1消費(減算)することにより、当該ATゲーム数を消化する間、RT2かつATである状態(以下では、ARTともいう)に制御する。なお、通常遊技状態においては、ATゲーム数を消費(減算)することなく、ATに制御されて、ナビ演出が実行可能となる。
また、AT中においてボーナス当選により内部中RTに制御されたときには、当該内部中RTにおいても当該ATへの制御が継続される。なお、内部中RTにおいては、ATゲーム数を消費(減算)することなく、ATに制御されて、ナビ演出が実行可能となる。
また、サブ制御部91は、AT管理処理を行なうことにより、ARTであるときには、1ゲーム消化する毎に、ATゲーム数を1減算する。そして、ATゲーム数が0であれば、ATでない旨を示すATフラグに更新される。すなわち、一連のATの終了条件は、ATゲーム数が0となったときに成立する。
ATゲーム数が0となった後においては、原則として、再びATゲーム数が設定されるまで、ナビ演出が実行されない。その結果、ATゲーム数が設定されていないときには、押し順メロン1〜5のいずれかに当選したときのリール制御(図10参照)により、中リール2Cの「メロン」を、中段に停止させ難くなるのに対し、上段に停止させやすく転落出目となる可能性が高くなるため、有利なRT2への制御を継続させることが困難となり、通常遊技状態で遊技が行なわれる可能性が高まる。
ATに制御されている間、遊技状態に応じたナビ対象役に当選したゲームにおいて対応するナビ演出が実行される。遊技状態に応じたナビ対象役とは、通常遊技状態であるときには昇格リプを含む押し順昇格リプレイ1〜6をいい、RT2であるときには押し順メロン1〜5をいう。これにより、AT中においては、意図的に当選した昇格リプ入賞、およびメロン1入賞(12枚払出、かつ転落出目回避)させることができる。
本実施の形態においては、AT当選を示すATフラグが設定されているときであっても、ボーナス中においてはATに制御されず、ナビ演出が実行されない。また、本実施の形態においては、ATをボーナス入賞まで継続させるが、ATへの継続制御は、ボーナス当選して制御される内部中RTにおいてATに制御されている場合における1ゲーム当りの平均増減枚数が0以下となる場合に限ってもよい。これにより、内部中RTであってATである期間を意図的に長引かせることにより遊技者の利益を増加させてしまうといった不都合の発生を未然に防止することができる。また、内部中RTにおいてATに制御されている場合における1ゲーム当りの平均増減枚数が0より大きくなる場合には、ATをボーナス当選まで継続させ、内部中RTにおいてATに制御しないように構成してもよい。
以上のように、RT2であるときには、ATゲーム数を1消費することにより、ATゲーム数消化する間ARTに制御される。これにより、AT抽選の結果に応じて設定されるATゲーム数に応じた期間に亘り、ATに制御可能となるといえる。
[バトル関連演出抽選処理]
サブ制御部91は、遊技演出実行処理に含まれるバトル関連演出抽選処理を実行する。バトル関連演出抽選処理では、バトル演出を実行する場合に、バトル演出において味方キャラクタと対戦する敵方キャラクタ(以下、対戦キャラクタともいう)が決定されるとともに、バトル演出が開始されるまでの所定の前兆期間(10ゲーム消化する間)において実行される演出内容が決定される。
バトル演出とは、ATゲーム数を獲得(付与あるいは上乗せ)するか否かを煽る演出をいい、複数ゲーム(たとえば、5ゲーム)に亘って、液晶表示器51において、味方キャラクタと対戦キャラクタとにより所定のバトルを展開する演出を行なった後に、バトルの結末として、味方キャラクタが敗北するとATゲーム数を獲得できないことを報知し、味方キャラクタが勝利するとATゲーム数を獲得することを報知する演出をいう。バトル演出では、味方キャラクタおよび対戦キャラクタ各々の体力ポイントが、バトル演出内容に応じて変動する。このため、バトル演出中における味方キャラクタおよび対戦キャラクタ各々の体力ポイントおよびバトル演出内容は、ATゲーム数を獲得することに対する期待度の大きさを間接的に報知する演出といえる。
また、前兆期間とは、バトル演出が実行されるまでの複数ゲーム(たとえば、10ゲーム)に亘る期間をいう。前兆期間においては、液晶表示器51において、敵方キャラクタに関わる情報を報知するための示唆演出が行なわれる。
示唆演出は、バトル演出において味方キャラクタと対戦する可能性がある敵方キャラクタ毎に、当該敵方キャラクタと対戦した場合において味方キャラクタが勝利する可能性を示唆するための可能性示唆演出や、当該敵方キャラクタを選択せず対戦しない旨を示唆するための非選択示唆演出を含む。
可能性示唆演出は、たとえば、敵方キャラクタに対して「絶好調」あるいは「不調」といった、当該敵方キャラクタの調子を示唆するメッセージを表示することにより行なわれる。ここで、「絶好調」を表示する可能性示唆演出は、演出対象となる敵方キャラクタが「絶好調」である旨を示唆する演出であるため、味方キャラクタが勝利する可能性が低い旨を報知する低可能性示唆演出であるといえる。一方、「不調」を表示する可能性示唆演出は、演出対象となる敵方キャラクタが「不調」である旨を示唆する演出であるため、味方キャラクタが勝利する可能性が高い旨を報知する高可能性示唆演出であるといえる。
また、非選択示唆演出は、たとえば、敵方キャラクタに対して「×」印を表示して、当該敵方キャラクタが選択されず対戦しない旨を示唆することにより行なわれる。
前兆期間においては、一の敵方キャラクタに対応させて、可能性示唆演出および非選択示唆演出の双方が実行され得る。この場合には、可能性示唆演出が実行された後に、非選択示唆演出が実行される。
図14は、バトル関連演出抽選処理を説明するためのフローチャートである。バトル関連演出抽選処理は、ボーナス以外でかつ内部中RT以外の遊技状態における1ゲーム終了後で、かつAT抽選処理実行後に行なわれる。S01においては、図11で示したAT抽選条件が成立したか否かが判定される。AT抽選条件が成立していないと判定されたときには、そのままバトル関連演出抽選処理を終了する。一方、AT抽選条件が成立していると判定されたときには、S02において、AT抽選処理によりAT当選してATゲーム数を獲得したか否か、すなわちAT獲得したか否かが判定される。
S02において、AT獲得したと判定されたときには、S05に移行される一方、AT獲得していないと判定されたときには、S03においてバトル演出を実行するか否かのバトル演出実行抽選を行なう。バトル演出実行抽選では、所定確率(たとえば、50%)でバトル演出を実行する旨の決定が行なわれる。
S04においては、S03におけるバトル演出実行抽選により、バトル演出を実行する旨の決定が行なわれたか否かが判定される。S04において、バトル演出を実行する旨の決定が行なわれなかったと判定されたときには、そのままバトル関連演出抽選処理を終了する。一方、S04において、バトル演出を実行する旨の決定が行なわれたと判定されたときには、S05に移行する。すなわち、バトル関連演出抽選処理では、AT抽選条件が成立するとともに、AT獲得したかあるいはバトル演出実行抽選で当選したときに、S05に移行される。
S05では、バトル演出において味方キャラクタと対戦させる敵方キャラクタである対戦キャラクタを抽選する。S06およびS07においては、バトル演出の前兆期間において示唆演出を実行するか否か、および実行する示唆演出の種類が決定される。より具体的には、S06において、可能性示唆演出を実行するか否か、および実行する場合にはどの種類の可能性示唆演出を実行するか否かを決定する。また、S07においては、非選択示唆演出を実行するか否かを決定する。S08においては、S05〜S07で決定された演出を実行するための演出データをRAM91cに設定し、バトル関連演出抽選処理を終了する。
図15は、図14のS05の抽選でルックアップされる対戦キャラクタ抽選テーブルを説明するための図である。対戦キャラクタ抽選テーブルは、AT獲得時と、ATを獲得できなかったATなし時とで振分率が異なるように、抽選用のデータが定められている。
AT獲得時においては、40%でキャラクタAに決定され、60%でキャラクタBに決定される。一方、ATなし時においては、60%でキャラクタAに決定され、40%でキャラクタBに決定される。これにより、キャラクタAに決定されたときよりもキャラクタBに決定されたときの方が、AT獲得している可能性が高く、信頼度が高いといえる。
前兆期間開始時においては、キャラクタAおよびB各々に対して、味方キャラクタの勝つ確率が表示される。本実施の形態では、前述したようにキャラクタBの方がキャラクタAよりもAT獲得している信頼度が高いため、味方キャラクタが勝つ確率としては、信頼度が高いキャラクタBについて「60%」と表示され、信頼度が低いキャラクタAについて「40%」と表示される。
図16は、図14のS06の抽選でルックアップされる可能性示唆演出抽選テーブルを説明するための図である。可能性示唆演出抽選テーブルは、AT獲得時であるか否か、対戦キャラクタがAであるかBであるか、および演出対象となる演出対象キャラクタがキャラクタAであるかBであるかに応じて振分率が異なるように、抽選用のデータが定められている。
図16(a)は、AT獲得時でかつ対戦キャラクタがAであるときに参照されるAT獲得時対戦キャラクタA用の抽選テーブルである。演出対象キャラクタがキャラクタAであるとき、すなわちキャラクタAに対しては、70%で可能性示唆演出Aに決定され、20%で可能性示唆演出Bに決定され、10%で可能性示唆演出なし(実行しない)に決定される。一方、演出対象キャラクタがキャラクタBであるとき、すなわちキャラクタBに対しては、20%で可能性示唆演出Aに決定され、70%で可能性示唆演出Bに決定され、10%で可能性示唆演出なしに決定される。
図16(b)は、AT獲得時でかつ対戦キャラクタがBであるときに参照されるAT獲得時対戦キャラクタB用の抽選テーブルである。演出対象キャラクタがキャラクタAであるとき、すなわちキャラクタAに対しては、20%で可能性示唆演出Aに決定され、70%で可能性示唆演出Bに決定され、10%で可能性示唆演出なしに決定される。一方、演出対象キャラクタがキャラクタBであるとき、すなわちキャラクタBに対しては、70%で可能性示唆演出Aに決定され、20%で可能性示唆演出Bに決定され、10%で可能性示唆演出なしに決定される。
図16(c)は、ATを獲得できなかったATなし時でかつ対戦キャラクタがAであるときに参照されるATなし時対戦キャラクタA用の抽選テーブルである。演出対象キャラクタがキャラクタAであるとき、すなわちキャラクタAに対しては、30%で可能性示唆演出Aに決定され、65%で可能性示唆演出Bに決定され、5%で可能性示唆演出なしに決定される。一方、演出対象キャラクタがキャラクタBであるときには、20%で可能性示唆演出Aに決定され、75%で可能性示唆演出Bに決定され、5%で可能性示唆演出なしに決定される。
図16(d)は、ATなし時でかつ対戦キャラクタがBであるときに参照されるATなし時対戦キャラクタB用の抽選テーブルである。演出対象キャラクタがキャラクタAであるとき、すなわちキャラクタAに対しては、20%で可能性示唆演出Aに決定され、75%で可能性示唆演出Bに決定され、5%で可能性示唆演出なしに決定される。一方、演出対象キャラクタがキャラクタBであるとき、すなわちキャラクタBに対しては、30%で可能性示唆演出Aに決定され、65%で可能性示唆演出Bに決定され、5%で可能性示唆演出なしに決定される。
ここで、AT獲得時の図16(a)および(b)に示す抽選テーブルと、ATなし時の図16(c)および(d)に示す抽選テーブルとを比較する。まず、AT獲得時の図16(a)および(b)に示すテーブルでは、演出対象キャラクタが、対戦すると決定された対戦キャラクタであるときには、可能性示唆演出Bよりも可能性示唆演出Aが高い確率で選択される。これに対し、ATなし時の図16(c)および(d)に示すテーブルでは、演出対象キャラクタが対戦キャラクタであるか否かに関わらず、可能性示唆演出Aよりも可能性示唆演出Bが高い確率で選択される。このため、可能性示唆演出Aが実行されたときの方が、可能性示唆演出Bが実行されたときよりも、AT獲得している可能性が高いため、その後のバトル演出において味方キャラクタが勝利する可能性が高いといえる。その結果、可能性示唆演出Bが実行された敵方キャラクタよりも、可能性示唆演出Aが実行された敵方キャラクタが対戦キャラクタとして選択されてバトル演出が実行されることに対する期待感を抱かせることができる。
また、可能性示唆演出Bは、演出対象キャラクタが対戦キャラクタであるか否かに関わらず、AT獲得時よりもATなし時であるときの方が高い割合で選択される。一方、可能性示唆演出なしは、演出対象キャラクタが対戦キャラクタであるか否かに関わらず、ATなし時よりもAT獲得時であるときの方が高い割合で選択される。よって、可能性示唆演出が実行されなかったときよりも、可能性示唆演出Bが実行されたときの方が、AT獲得していない可能性が高くなる。その結果、可能性示唆演出Bが実行された敵方キャラクタが対戦キャラクタとして選択されてバトル演出が実行された場合に、可能性示唆演出が実行されなかったときよりも、バトル演出において味方キャラクタが勝利することに対する期待感を低下させてしまう。
以上より、可能性示唆演出Aは、期待感を増大させる示唆演出であるといえ、可能性示唆演出Bは、当該可能性示唆演出Bが実行されないときよりも期待感を低減させてしまう示唆演出であるといえる。このため、前兆期間において、可能性示唆演出Aを実行する場合には、演出対象キャラクタに対して当該演出対象キャラクタが「不調」である旨を示唆するメッセージが表示されて味方キャラクタが勝利する可能性が増大している旨を報知し、可能性示唆演出Bを実行する場合には、演出対象キャラクタに対して当該演出対象キャラクタが「絶好調」である旨を示唆するメッセージが表示されて味方キャラクタが勝利する可能性が低減している旨を報知する。
図17は、図14のS07の抽選でルックアップされる非選択示唆演出抽選テーブルを説明するための図である。非選択示唆演出抽選テーブルは、AT獲得時であるか否か、および対戦すると決定された敵方キャラクタ以外の敵方キャラクタ(以下では非対戦キャラクタともいう)を演出対象キャラクタとして可能性示唆演出Bが実行されることが決定されているか否かに応じて振分率が異なるように、抽選用のデータが定められている。
図17(a)は、AT獲得時に参照される抽選テーブルである。非対戦キャラクタに対して可能性示唆演出Bが実行されるとき(選択時)には、90%で非選択示唆演出実行に決定され、10%で非選択示唆演出不実行に決定される。一方、非対戦キャラクタに対して可能性示唆演出Bが実行されないとき(非選択時)には、50%で非選択示唆演出実行に決定され、50%で非選択示唆演出不実行に決定される。
図17(b)は、ATなし時に参照される抽選テーブルである。非対戦キャラクタに対して可能性示唆演出Bが実行されるとき(選択時)には、60%で非選択示唆演出実行に決定され、40%で非選択示唆演出不実行に決定される。一方、非対戦キャラクタに対して可能性示唆演出Bが実行されないとき(非選択時)には、40%で非選択示唆演出実行に決定され、60%で非選択示唆演出不実行に決定される。
ここで、図17に示す抽選テーブルについて選択時と非選択時とを比較すると、AT獲得時であるか否かに関わらず、非選択時よりも選択時の方が高い割合で非選択示唆演出実行に決定される。このため、非対戦キャラクタに対して非選択示唆演出が実行される場合には、可能性示唆演出Bが実行されないときよりも、可能性示唆演出Bが実行されるときの方が高い割合で当該非選択示唆演出を実行させることができる。
また、図17(a)に示すAT獲得時の抽選テーブルと、図17(b)に示すATなし時の抽選テーブルとを比較すると、非対戦キャラクタに対し可能性示唆演出Bが選択されているか否かに関わらず、ATなし時よりもAT獲得時の方が高い割合で非選択示唆演出実行に決定される。このため、非対戦キャラクタに対して可能性示唆演出Bが実行された後に非選択示唆演出が実行されたときには、ATゲームを獲得していることに対する期待感を抱かせることができる。
前兆期間において、非対戦キャラクタに対して非選択示唆演出を実行する場合には、当該非対戦キャラクタに対して「×」印を表示して、当該キャラクタが選択されず対戦しない旨を報知する。また、非対戦キャラクタに対して非選択示唆演出が実行される場合には、可能性示唆演出Bが実行されないときよりも、可能性示唆演出Bが実行されるときの方が高い割合で当該非選択示唆演出を実行させる。さらに、可能性示唆演出Bは、前述したようにバトル演出において味方キャラクタが勝利する可能性が低い旨を報知する演出である。このため、前兆期間において、演出対象キャラクタに対し、可能性示唆演出Bを実行することにより当該演出対象キャラクタが対戦キャラクタに選択されないことに期待を抱かせた後に、高い割合で非選択示唆演出を実行することにより安心感を抱かせることができる。
以上のように、バトル演出を実行する場合には、図14のS05〜S07における抽選において、図15〜図17に示す各種抽選テーブルを用いてバトル演出に関連する演出内容が決定されて、該抽選結果に基づき決定された演出内容を実行するための演出データが図14のS08において設定される。
バトル演出の演出内容を特定するための演出データとしては、対戦キャラクタの種類を特定するためのデータと、AT獲得したか否かおよび獲得したATゲーム数を特定するためのデータとを含む。また、バトル演出が実行されるまでの前兆期間中の演出内容を特定するための演出データとしては、敵方キャラクタ毎に、可能性示唆演出の有無および種類を特定するためのデータと、非選択示唆演出の有無を特定するためのデータとを含む。
[バトル関連演出実行処理]
サブ制御部91は、遊技演出実行処理に含まれるバトル関連演出実行処理を実行することにより、バトル関連演出として設定された演出内容を所定のタイミングで実行する。ここで、図18を用いて、バトル関連演出の一例について説明する。図18は、バトル関連演出の一例を説明するための図である。バトル関連演出は、図18に示すように液晶表示器51において実行されるとともに、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等も用いて実行される。
まず、前兆期間の1ゲーム目においては、前兆期間が開始された旨が報知される。図18(a)では、「バトル準備モード」、「キャラAorBを倒せばART確定だ!」といったメッセージが表示されている。これにより、前兆期間が開始された旨を遊技者に報知することができ、以降、10ゲームに亘り、敵方キャラクタに関する情報が報知される。
前兆期間の2ゲーム目においては、対戦キャラクタとして選択され得るキャラクタが報知される。図18(b)では、図15のキャラクタAに対応して「キャラAに勝つ確率:40%」といったメッセージが表示され、図15のキャラクタBに対応して「キャラBに勝つ確率:60%」といったメッセージが表示されている。これにより、対戦キャラクタとしてキャラクタAよりもキャラクタBが選択された方が、バトル演出において味方キャラクタが勝利し、AT獲得している旨が報知される可能性が高いことを示唆することができる。
前兆期間の3ゲーム目および4ゲーム目においては、図14のS06の抽選結果に基づき、キャラクタAに対し可能性示唆演出が実行される。図18(c)では、キャラクタAに対して可能性示唆演出Bが実行されている例を示している。すなわち、キャラクタAの画像が表示されるとともに、「キャラAは絶好調だ!」といったメッセージが表示されている。また、図18(d)では、キャラクタAに対して期待度を低下させる可能性示唆演出Bが実行されたことに伴い、キャラクタAに対応するメッセージが「キャラAに勝つ確率:20%」に更新されている。
これにより、キャラクタAが絶好調であるため、対戦キャラクタとしてキャラクタAが選択された場合におけるバトル演出において味方キャラクタが勝利する可能性が低い旨を報知することができる。
なお、可能性示唆演出Aが実行される場合には、キャラクタAの画像が表示されるとともに、「キャラAは不調だ!」といったメッセージが表示される。これにより、キャラクタAが不調であるため、対戦キャラクタとしてキャラクタAが選択された場合におけるバトル演出において味方キャラクタが勝利する可能性が高い旨を報知することができる。キャラクタAに対していずれの可能性示唆演出も実行されない場合には、キャラクタAにより予め定められた演出が実行される。
前兆期間の5ゲーム目および6ゲーム目においては、図14のS06の抽選結果に基づき、キャラクタBに対し可能性示唆演出が実行される。可能性示唆演出Aが実行される場合には、キャラクタBの画像が表示されるとともに、「キャラBは不調だ!」といったメッセージが表示される。これにより、キャラクタBが不調であるため、対戦キャラクタとしてキャラクタBが選択された場合におけるバトル演出において味方キャラクタが勝利する可能性が高い旨を報知することができる。また、可能性示唆演出Bが実行される場合には、キャラクタBの画像が表示されるとともに、「キャラBは絶好調だ!」といったメッセージが表示される。これにより、キャラクタBが絶好調であるため、対戦キャラクタとしてキャラクタBが選択された場合におけるバトル演出において味方キャラクタが勝利する可能性が低い旨を報知することができる。キャラクタBに対していずれの可能性示唆演出も実行されない場合には、キャラクタBにより予め定められた演出が実行される。
前兆期間の7ゲーム目および8ゲーム目では、図14のS07の抽選結果に基づき、非選択示唆演出が実行される。図18(e)および(f)では、可能性示唆演出Bが実行されたキャラクタAに対して非選択示唆演出が実行されている例を示している。
図18(e)では、「キャラAとは戦わないぞ!」といった、対戦キャラクタとして選択されない旨を示唆するメッセージが表示されている。また、図18(f)では、「キャラAに勝つ確率:20%」といったメッセージに重畳させて「×」印が表示されている。これにより、可能性示唆演出Bが実行されたことにより、遊技者としてはバトル演出の対戦キャラクタとして選択されてほしくないキャラクタAが選択されない旨が報知されるため、遊技者に安心感を抱かせることができる。
前兆期間の9ゲーム目では、味方キャラクタの画像が表示され、前兆期間の10ゲーム目では、図18(g)に示すように、敵方キャラクタの画像、「対戦相手 キャラB」といったメッセージ、および「バトル開始!」といったメッセージが表示される。これにより、キャラクタBとのバトル演出が開始される旨を報知することができる。
次のゲームからバトル演出が開始される。バトル演出においては、AT抽選の結果、AT獲得しているときに味方キャラクタが対戦キャラクタを倒す演出が実行された後、図18(h)に示すように「勝利!」といったメッセージが表示されて、AT獲得した旨が報知される。一方、AT抽選の結果、AT獲得していないときには、味方キャラクタが対戦キャラクタに負かされる演出が実行された後、図18(i)に示すように「敗北!」といったメッセージが表示されて、AT獲得できなかった旨が報知される。
なお、前兆期間における演出およびバトル演出の一例を示したが、前兆期間における演出は敵方キャラクタに関する情報を報知し、バトル演出はAT獲得したか否かを報知する演出であれば、その演出内容および態様は図18で示したものに限らずどのような演出内容および態様で行なわれるものであってもよい。
[遊技演出実行処理に含まれる各種処理]
サブ制御部91は、遊技演出実行処理に含まれるナビ演出実行処理を実行することにより、ATに制御されているときに、メイン制御部41からのコマンドに基づいて、遊技状態に応じたナビ対象役に当選したときに対応するナビ演出を実行する。
押し順昇格リプレイ1〜6のいずれかに当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて昇格リプを入賞させてRT2に制御させるための押し順(図9参照)が報知される。たとえば、押し順昇格リプレイ1に当選したときのナビ演出としては、「順押し」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、押し順昇格リプレイ2に当選したときのナビ演出としては、「順挟み押し」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
また、RT2において押し順メロン1〜5のいずれかに当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて中リール2Cの「メロン」を中段に停止させてメダルを12枚払いださせるための押し順(すなわちチャンス出目によりメロン1入賞させるための押し順、図10参照)が報知される。たとえば、押し順メロン1に当選したときのナビ演出としては、「順押し」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、押し順メロン2に当選したときのナビ演出としては、「順挟み押し」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
以上のように、本実施の形態におけるナビ演出は、遊技者にとって有利となる操作手順を想起させるメッセージが、ナビ対象役の種類に関わらず同じ態様で報知される。このため、遊技者は、当選したナビ対象役の種類を意識せずに遊技者にとって有利となる操作手順で操作することができる。
なお、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであってもよい。また、ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等を用いて実行するものであってもよい。
また、サブ制御部91は、遊技状態演出実行処理を行なうことにより、現在の遊技状態や演出状態に関連する遊技状態演出を、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の電気部品を用いて実行する。
遊技状態演出としては、たとえば、遊技状態に関わらず非AT中であるときには、通常演出(たとえば、液晶表示器51に「通常中」といったメッセージを表示など)が行なわれる。また、遊技状態に関わらずAT中であるときには、特別演出(たとえば、液晶表示器51に「AT中」といったメッセージを表示など)が行なわれる。また、AT中であるときには、AT中に消化したゲーム数の表示が行なわれる。
次に、前述した第1実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 前述した第1実施の形態によれば、複数種類の敵方キャラクタのうちバトル演出の対戦キャラクタとして選択された敵方キャラクタに味方キャラクタが勝利してATゲーム数を獲得することに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。また、図17で示したように、バトル演出が開始されるまでの前兆期間において、いずれかの敵方キャラクタに対して非選択示唆演出を実行させる場合には、当該敵方キャラクタに対して可能性示唆演出Bを実行させずに非選択示唆演出を実行させる割合よりも高い割合で、当該敵方キャラクタに対して可能性示唆演出Bを実行させた後に当該非選択示唆演出を実行させる。すなわち、可能性示唆演出Bが実行されたことによりバトル演出において味方キャラクタが勝利する可能性が低い旨が示唆されたことによって当該敵方キャラクタが選択されないことに対する期待感を抱かせた後に、当該敵方キャラクタに対して非選択示唆演出が実行され易くなる。このため、いずれかの敵方キャラクタに対して遊技者に抱かせた期待感を考慮し、当該敵方キャラクタに対して非選択示唆演出を効果的に行なうことができ、当該敵方キャラクタが実行されず他の敵方キャラクタが実行されることにより、その後のバトル演出において味方キャラクタが勝利する可能性が高まったかのような印象を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 前述した第1実施の形態によれば、図17で示したように、AT獲得時であるときの方がATなし時よりも高い割合で可能性示唆演出B選択時に非選択示唆演出が実行されるため、前兆期間においていずれかの敵方キャラクタに対して可能性示唆演出Bが実行された後に非選択示唆演出が実行されたときに、当該敵方キャラクタと異なる他の敵方キャラクタと対戦するバトル演出において、味方キャラクタが勝利することに対する期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 前述した第1実施の形態によれば、図15で示したように、バトル演出の対戦キャラクタとして選択される敵方キャラクタの種類によっても、バトル演出において味方キャラクタが勝利する可能性を異ならせることができるため、バトル演出において味方キャラクタが勝利する可能性が高い敵方キャラクタが選択されて実行されることに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
(4) 前述した実施の形態においては、メロン1を含む押し順メロン1〜5のいずれかに当選しているときには、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作手順に関わらず入賞ラインL1〜L4のうちいずれかにメロン1の図柄組合せを停止させることが可能となる。このため、押し順メロン1〜5のいずれかに当選しているときにおいて、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作手順によって入賞する場合と入賞しない場合とが起こり得るスロットマシンと比較して、当選しているにも関わらず入賞せずに取りこぼしが生じることに対して遊技者が抱く不満を軽減することができる。また、図10で示したように、押し順メロン1〜5のいずれに当選しているかによって、中リール2Cの「メロン」を中段に停止させてメロン1を入賞ラインL1、L3、L4の3ライン上において入賞させるための操作手順が異なる。このため、操作手順に応じて遊技者に払出されるメダルの枚数を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、ATにおいては、内部抽選の結果に応じてナビ演出が実行される。このため、ATに制御されているときには、操作手順によって遊技者にとって有利度合いが異なる図柄組合せが停止され得る当選状況、たとえば押し順昇格リプレイ1〜6、および押し順メロン1〜5に当選している当選状況となったときに、意図的に遊技者にとって有利となる操作手順で操作することが可能となる。たとえば、押し順昇格リプレイ1〜6のいずれかに当選しているときには、意図的に昇格リプ入賞させる操作手順で操作することが可能となる。また、押し順メロン1〜5のいずれかに当選しているときには、意図的に中リール2Cの「メロン」を中段に停止させてメロン1を入賞ラインL1、L3、L4の3ライン上において入賞させるための操作手順で操作することが可能となる。このようなATには、AT抽選で当選してバトル演出で勝利することにより制御される。また、当該ATに継続して制御される期間は、ATゲーム数に応じて異なる。その結果、AT当選して、より多いATゲーム数に決定されることに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
(5) 前述した実施の形態においては、図10で示すように、押し順メロン1〜5のいずれかに当選している場合において、中リール2Cの「メロン」を中段に停止させてメロン1を入賞ラインL1、L3、L4の3ライン上において入賞させるための操作手順で操作できたときには、当該停止操作に応じたリールの「メロン」を中段に停止させるリール制御が行なわれ、それ以外の操作手順で操作されたときには当該停止操作に応じたリールの「メロン」を上段に停止させるリール制御が行なわれる。すなわち、操作手順に応じて、メロン1の図柄組合せを構成する中リール2Cのみならず、それ以外の左リール2Lおよび右リール2Rについても異なるリール制御が行なわれる。このため、中リール2Cが停止する以前においても、左リール2Lや右リール2Rにおける「メロン」が停止した位置から、その後中リール2Cの「メロン」が中段に停止するか否かを予測することができる。その結果、中リール2Cのみならず、左リール2Lおよび右リール2Rの停止図柄の注目度を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
第2実施の形態
この実施の形態では、所定の遊技領域に遊技媒体(たとえばパチンコ球、遊技球)を打ち込み、該打ち込まれた遊技媒体が遊技領域に設けられた始動領域(たとえば始動口)を通過(入賞)することにより、可変表示装置における表示状態を変化させることが可能となり、当該可変表示装置の表示結果が特定表示結果(たとえば大当り図柄の組合せ)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御するパチンコ遊技機に、本発明を適用して具現化させた場合の一例について説明する。
図19は、パチンコ遊技機201を正面からみた正面図である。パチンコ遊技機201は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機201は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠202を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤206を除く)と、を含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機201は、額縁状に形成されたガラス扉枠202を有する。ガラス扉枠202の下部表面には打球供給皿(上皿)203がある。打球供給皿203の前面には、チャンスボタン216が設けられている。
打球供給皿203の下部には、打球供給皿203に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿204、回転操作することにより遊技領域207に打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)205が設けられている。また、ガラス扉枠202の背面には、遊技盤206が着脱可能に取り付けられている。また、遊技盤206の前面には打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域207が形成されている。
遊技領域207の中央付近には、液晶表示装置(LCD)により構成される可変表示装置209とを備えている。可変表示装置209の周囲を取り巻く円形状の枠の中に、演出手段としての装飾ランプ225a〜225cと、役物226とが設けられている。遊技領域207の可変表示装置209よりも下側には、2つの始動入賞口214a、214bが上下に並べて配置されている。下側にある始動入賞口214bには、開放状態となることで遊技球の入賞を容易にする可変入賞装置215が設けられている。可変入賞装置215が閉鎖状態となっているときには、始動入賞口214bへの遊技球の入賞が困難になるが、完全に不可能となってしまう訳ではない。
始動入賞口214a、214bの下方には、大入賞口221が開放状態とされる特別可変入賞装置220が設けられている。特別可変入賞装置220が閉鎖状態となっているときには、大入賞口221に遊技球が全く入賞し得なくなる。特別可変入賞装置220が設けられている位置は、遊技者が可変表示装置209を見て遊技を進めている場合には、大入賞口221が開放状態となっているのかどうかが遊技者にほとんど分からないような位置となっている。特別可変入賞装置220の両側には、7セグメントLEDにより構成される特別図柄表示器210a、210bとが設けられている。特別図柄表示器210a、210bでは、7セグメントLEDによって表示される特別図柄の変動表示を行なっている。
特別図柄表示器210aは、始動入賞口214aへの遊技球の入賞に基づいて特別図柄の変動表示(特図ゲーム)を行い、特別図柄表示器210bは、始動入賞口214bへの遊技球の入賞に基づいて特別図柄の変動表示を行なう。特別図柄表示器210a、210bの両方で同時に特別図柄の変動表示が行われることはなく、特別図柄表示器210aまたは210bで特別図柄の変動表示が終了した後に、特別図柄表示器210a、210bの両方で変動表示を開始させるための条件が成立しているときには、いわゆる電チューサポートがされる方の特別図柄表示器210bで優先的に特別図柄の変動表示が行われることとなる。
特別図柄表示器210a、210bの表示結果の態様は、7つのセグメントの点灯/非点灯の組合せにより、2^7−1=127通りある(^は、べき乗を表し、7セグメントの全てを非点灯する態様が特別図柄表示器210a、210bの表示結果として除かれるため、1だけマイナスされている)。第1特定表示結果、第2特定表示結果、第3特定表示結果、第4特定表示結果には、「0」〜「9」の数字などの遊技者にとって比較的分かり易い図柄を含んでいてよいが、意味のある文字とは認識できない7つのセグメントの点灯/非点灯の組合せも採用しており、特別図柄表示器210a、210bの表示結果だけからは大当たりの種類を特定することが非常に困難なものとなっている。
特別図柄表示器210a、210bに第1特定表示結果(確率変動大当たり図柄)を表示した後には、後述する第1大当たり遊技状態に遊技状態を制御する。第1大当たり遊技状態の終了後に、次の大当たり(種類を問わず)が発生するまでの間、時短状態(特別図柄及び普通図柄の変動表示の時間が短縮される状態)に遊技状態が制御されるとともに、通常遊技状態(或いは、確率変動状態とならない時短状態)よりも大当たり確率が高くなる確率変動状態に遊技状態が制御される。
特別図柄表示器210a、210bに第2特定表示結果(確変昇格大当たり図柄)を表示した後には、後述する第1大当たり遊技状態に遊技状態を制御する。第1大当たり遊技状態の終了後に、次の大当たり(種類を問わず)が発生するまでの間、時短状態(特別図柄及び普通図柄の変動表示の時間が短縮される状態)に遊技状態が制御されるとともに、前記した確率変動状態に遊技状態が制御される。
特別図柄表示器210a、210bに第3特定表示結果(突然確変大当たり図柄)を表示した後には、後述する第2大当たり遊技状態に遊技状態を制御する。第2大当たり遊技状態の終了後に、次の大当たり(種類を問わず)が発生するまでの間、時短状態(特別図柄及び普通図柄の変動表示の時間が短縮される状態)に遊技状態が制御されるとともに、前記した確率変動状態に遊技状態が制御される。なお、第3特定表示結果が表示されて第2大当たり遊技状態が終了した後においては、遊技状態が時短状態に制御されずに、確率変動状態にのみ制御されるものであってもよい。
特別図柄表示器210a、210bに第4特定表示結果(時短大当たり図柄)を表示した後には、後述する第1大当たり遊技状態に遊技状態を制御する。第1大当たり遊技状態の終了後に、特別図柄表示器210a、210bにおいて100回の変動表示が行われるまでの間は時短状態に遊技状態が制御されるものの、次の大当たり発生までの大当たり確率を通常とする(確率変動状態の大当たり確率よりも低くなる)通常遊技状態に制御される。通常遊技状態において何れかの種類の大当たりが発生することを、初当たりという。
また、可変表示装置209では、横方向に3つ並べられた飾り図柄表示領域209a〜209cにて飾り図柄(例えば、「0」〜「9」の10種類)を縦方向にスクロールさせる変動表示を行っている。可変表示装置209は、特別図柄表示器210a、210bで行われる変動表示の内容を、飾り図柄の変動表示によって演出効果を高めて遊技者に表示するための変動表示装置である。特別図柄表示器210a、210bで特別図柄の変動表示が継続されている限り、飾り図柄の変動表示が一旦停止(仮停止)していても、大当たり抽選及び大当たり種別抽選に対する確定的な表示結果が示されたことにはならない。
さらに、可変表示装置209においては、飾り図柄が変動表示されるのに合わせてキャラクタの表示などによる演出(リーチ予告や大当たり予告などの各種演出)が行われるものとなる。可変表示装置209は、特別図柄の変動表示に合わせて飾り図柄の変動表示を行なうため以外に、後述する大当たり演出における画像を表示するためにも用いられる。
なお、第1特定表示結果(確率変動大当たり図柄)の表示によっても、第2特定表示結果(確変昇格大当たり図柄)の表示によっても、第1大当たり遊技状態から確率変動状態への制御(+時短)という遊技状態の制御には全く変わりがない。もっとも、特別図柄表示器210a、210bに第1特定表示結果(確率変動大当たり図柄)が表示されたときには、この時点で可変表示装置209に表示される飾り図柄を「1」または「7」で揃えるなどして確率変動状態に制御される旨が報知される。
これに対して、第2特定表示結果(確変昇格大当たり図柄)が表示されたときには、この時点では可変表示装置209に表示される飾り図柄を第4特定表示結果(時短大当たり図柄)が表示されたときと同様に「1」または「7」以外の図柄で揃えるなどして確率変動状態に制御される旨が報知されない。第4特定表示結果(時短大当たり図柄)が表示されたときには、可変表示装置209に表示される飾り図柄を「1」または「7」以外の図柄とする。確率変動状態に制御される旨は、大当たり演出において報知される。
第3特定表示結果(突然確変大当たり図柄)が表示されたときには、可変表示装置209に表示される飾り図柄を特別図柄表示器210a、210bにハズレ図柄が表示されたときと同様の3つの飾り図柄が揃っていない態様にするものとなっている。なお、突然確変大当たりによって制御される第2大当たり遊技状態は、後述するように大入賞口221の開放が極短期間で終了し、大当たり演出も実行されずに次の変動表示の開始までハズレ図柄を表示したままとしておく。もっとも、第2大当たり遊技状態が終了して次の変動表示が開始されたときには、確率変動状態に制御されていることとなる。
また、特別図柄表示器210aまたは210bにて特別図柄の変動表示が行われ、可変表示装置209にて飾り図柄の変動表示が行われているときに、装飾ランプ225a〜225cの点灯や役物226の駆動などによる演出が実行されることがある。
可変表示装置209の表示領域のうちの下部の表示領域に、始動入賞口214a、214bに遊技球が入り始動条件が成立したが未だ特別図柄表示器210a、210bの開始条件(例えば、前回の特別図柄の変動表示の終了、大当たり遊技状態の終了)が成立していない始動条件の成立回数として後述する主基板のRAM(図示省略)に記憶された保留記憶数をそれぞれ表示する保留記憶数表示手段として特別図柄保留記憶表示部211a、211bが設定されている。
特別図柄保留記憶表示部211aは、4つのアイコンの表示部を備え、始動入賞口214aへの有効始動入賞(本実施形態では、保留記憶数が4未満のときの始動入賞)がある毎に、表示するアイコンをその時点で表示されているアイコンの右側に1つ追加し、特別図柄表示器210aにて特別図柄の変動表示が開始される毎に、最も左側に表示されていたアイコン(今回開始した変動表示に対応していたもの)を消去するとともに、他に表示されていたアイコンを1つずつ左にずらして表示する。すなわち、表示するアイコンの数を1つ減らす。特別図柄保留記憶表示部211bについても、同様に、始動入賞口214bへの有効始動入賞がある毎に、アイコンを1つ増やし、特別図柄表示器210bにて特別図柄の変動表示が開始される毎に、アイコンを1つ減らす。
RAMには、特別図柄表示器210aにおける特別図柄の始動条件が成立(打球が始動入賞口214aへ入賞)したときに、遊技の進行を制御する主基板のCPU(図示省略)により抽出された大当たり判定用乱数等の各種乱数の抽出順番を特定可能に記憶する4つの保留記憶バッファが設けられている。特別図柄保留記憶表示部211aは、保留記憶バッファのうちで各種乱数の記憶された保留記憶バッファの数(保留記憶数)を特定可能に表示する。保留記憶バッファには、抽出された各種乱数のうち未だ開始条件(例えば、前回の特別図柄の変動表示の終了、大当たり遊技状態の終了)が成立していない数値データが予め定められた上限数として4個まで記憶される。特別図柄保留記憶表示部211bについても、同様の保留記憶バッファが設けられている。
可変入賞装置215は、後述する普通図柄の変動表示の結果に応じてソレノイド71により開放状態となることにより、遊技球が始動入賞口214bに入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態となる。
また、特別可変入賞装置220は、大入賞口221に遊技球が入賞可能な受入可能状態と、大入賞口221に遊技球が入賞不能な受入不能状態とに変化可能であり、受入可能状態において大入賞口221が開放状態とされるものとなる。
特別可変入賞装置220は、第1大当たり遊技状態において、大入賞口221の開放から一定時間経過するまで、または所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するまで大入賞口221を開放状態とする。大入賞口221が開閉されてから一定期間(例えば、第1大当たり遊技状態においては30秒、第2大当たり遊技状態においては1秒)経過するまで、または所定個数(例えば、10個)の打球が大入賞口221に入賞するまでが1ラウンドである。第1大当たり遊技状態は、このような大入賞口221の開放が所定回数(例えば、15回)に亘って繰り返して提供される遊技状態である。
特別可変入賞装置220は、また、第2大当たり遊技状態において、大入賞口221を極めて短い時間(例えば、0.2〜0.5秒程度)で2回だけ開放状態とする。突然確変大当たりしたときに確率変動状態に制御される前の遊技状態が、この第2大当たり遊技状態である。第2大当たり遊技状態は、大入賞口221の開放が極めて短い期間しか行われないため、打球が1つも大入賞口221に入賞しないまま終了して、確率変動状態に制御されることとなる場合も多く、第2大当たり遊技状態に制御されたこと自体が遊技者に気づかれない場合も多い。
また、遊技領域207の左側には、「15」及び「2」と付された一対のLEDからなるラウンド数表示器219が設けられている。このラウンド数表示器219は、発生される大当たり遊技状態のラウンド数(第1、第2大当たり遊技状態で、それぞれ15、2ラウンド)を表示するものである。一方、遊技領域207の右側には、「○」及び「×」と付された左右一対のLEDからなる普通図柄表示器212が設けられている。この普通図柄表示器212は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」及び「×」)を変動表示可能なものである。
ゲート228a、228bを遊技球が通過したことが検出されると、普通図柄当たり判定用乱数が抽出されて主基板に搭載されるRAMの普通図柄バッファに格納される。この実施の形態では、RAMの普通図柄バッファに記憶可能な普通図柄当たり判定用乱数の記憶数の上限は、4個となっている。普通図柄表示器212において普通図柄の表示状態が変化(「○」および「×」が交互に点灯)する変動表示を開始できる状態(前回の普通図柄表示器212における変動表示の終了)であれば、普通図柄表示器212において普通図柄の変動表示が開始される。
普通図柄表示器212の上方には、普通図柄バッファに格納される普通図柄当たり判定用乱数の記憶数を表示する所定数(この実施の形態では4つ)のLEDを有する普通図柄保留記憶表示器213が設けられている。この普通図柄保留記憶表示器213は、ゲート228a、228bを遊技球が通過したことが検出されて新たに普通図柄当たり判定用乱数が記憶されると、点灯するLEDを1つ増やす。普通図柄表示器212にて普通図柄(例えば、「○」及び「×」)の変動表示が開始される毎に点灯しているLEDを1減らす。
普通図柄表示器212にて、○と×の付された左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって普通図柄の変動表示が行われ、変動表示は所定時間(例えば、時短状態であれば2.9秒、時短状態でなければ29.2秒)継続する。そして、変動表示の終了時に○の付された左側のランプが点灯すれば当たりとなる。普通図柄表示器212における変動表示の表示結果が当たりである場合には、可変入賞装置215が所定時間(例えば、時短状態であれば2.9秒、時短状態でなければ1.4秒)だけ開放状態になる。
普通図柄の変動表示の結果を当たりとするか否かは、ゲート228a、228bを遊技球が通過したときに抽出された普通図柄当たり判定用乱数の値が所定の普通図柄当たり判定値と合致したか否かによって決定される。この当たり確率は、時短状態では非常に高い(例えば、35/36)が、時短状態でなければ低い(例えば、1/36)ものとなっている。時短状態は、このように可変入賞装置215が開放状態にある割合が非常に多いので、遊技者の手持ちの遊技球を減少させずに(或いは、減少したとしても減少量はごく僅かで)、遊技を進められる状態となっている。
ゲート228aの左方及び下方、並びにゲート228bの下方及び右方には、それぞれ入賞口229a〜229dが設けられている。入賞口229a〜229dに遊技球が入賞したことが検出されると、所定数の遊技球が払い出される。遊技球の払い出しは、始動入賞口214a、214b、大入賞口221への遊技球の入賞によっても行われるが、ゲート228a、228bを遊技球が通過しても行われない。
遊技盤206の遊技領域207の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口230が設けられている。また、遊技領域207の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ227が設けられている。遊技領域207の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠ランプ240、枠ランプ左241および枠ランプ右242が設けられている。
また、図1には示していないが、パチンコ遊技機201には打球操作ハンドル205を操作することにより駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域207に発射する打球発射装置(図示省略)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技盤206に遊技領域207を囲むように円形状に載設された打球レールを通って遊技領域207に入り、その後、遊技領域207を下りてくる。始動入賞口214a、214b、大入賞口221、入賞口229a〜229dのいずれにも入賞しなかった遊技球は、アウト口230から排出されるものとなっている。
前述した主基板に搭載されたCPUは、特別図柄表示器210a、210bの表示制御、普通図柄表示器212、およびラウンド数表示器219の表示制御を行なう。さらに、普通図柄保留記憶表示器213の発光制御を行なう。
また、主基板に搭載されたCPUは、表示制御基板(図示省略)に演出制御コマンド(演出制御信号)を送信する。演出制御コマンドを受信することにより表示制御基板に設けられた表示制御用マイクロコンピュータ(表示制御用CPU(図示しない)、RAM(図示しない)、ROM(図示しない)、I/Oポート部(図示しない)、等の周辺回路)は、可変表示装置209の表示制御を行なう。
表示制御用CPUは、ROMに格納されたプログラムに従って動作し、主基板31から演出制御コマンドを受信すると、受信した演出制御コマンドに従って可変表示装置209の表示制御を行なう。可変表示装置209の表示制御について具体的には、画像表示を行なう表示制御機能及び高速描画機能を有するVDP(図示しない)により可変表示装置209の表示制御を行なう。表示制御用CPUは、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示しない)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、可変表示装置209に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、怪物、文字、図形または記号等を予め格納しておくためのものである。
そして、表示制御用CPUは、キャラクタROMから読み出したデータをVDPに出力する。VDPは、表示制御用CPUからデータが入力されたことに基づいて動作する。この実施の形態では、可変表示装置209の表示制御を行なうVDP(図示しない)が表示制御基板に搭載されている。また、VDPは、表示制御用CPUとは独立した二次元のアドレス空間を持ち、そこにVRAM(図示しない)をマッピングしている。VDPは、キャラクタ画像データに従って可変表示装置209に表示するための画像データを生成し、VRAMに展開する。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのフレームバッファメモリである。そして、可変表示装置209に出力する。なお、可変表示装置209の表示制御には、特別図柄の変動表示、大当たり演出、保留記憶のアイコン表示などが含まれる。
また、表示制御基板には、スイッチ回路(図示しない)を介してチャンスボタン216が接続されており、チャンスボタン216の操作によって内容が変化される演出を可変表示装置209において実行しているときには、チャンスボタン216の操作を検出した検出信号に基づいて、可変表示装置209における画像の表示を制御するものとしている。
また、この実施の形態では、表示制御基板に設けられた表示制御用マイクロコンピュータは、音声出力基板(図示省略)にスピーカ227の駆動信号を出力することによりスピーカ227の音声出力制御を行なうとともに、ランプドライバ基板(図示省略)に役物、ランプ・LEDの駆動信号を出力することによりパチンコ遊技機201に設けられた役物、ランプ・LEDの発光制御を行なう。すなわち、表示制御基板に搭載される表示制御用マイクロコンピュータは、主基板から送信される可変表示装置209の表示制御、ランプ・LEDの点灯制御、遊技音発生等の演出の制御に関する指令情報としての演出制御コマンド(制御信号)に基づいて可変表示装置209、スピーカ227、パチンコ遊技機201に設けられるランプ・LED等の発光体の制御を行なう演出制御用マイクロコンピュータである。
スピーカ227から出力される音声の再生の処理そのものは、音声出力基板に搭載された音声制御用マイクロコンピュータ(CPU、RAM、ROMを含む)が行い、ランプ・LEDの点灯制御の処理そのものは、ランプドライバ回路に搭載されたランプ制御用マイクロコンピュータ(CPU、RAM、ROMを含む)が行なうものとなっている。もっとも、これらのマイクロコンピュータは、表示制御基板の表示制御用CPUから指示されたままに音声の再生出力やランプ・LEDの点灯を単純に行なうのみであり、どの様な音声を再生出力させるか、ランプ・LEDをどの様に点灯させるかは、表示制御基板の表示制御用CPUが制御しているとも言える。
次に、この実施の形態にかかるパチンコ遊技機201における特別図柄表示器210a、210bにおける特別図柄の変動表示、及び可変表示装置209における飾り図柄の変動表示について説明する。特別図柄の変動表示の結果を大当たりとするか否か、大当たりとする場合にはいずれの種類の大当たりとするか、さらには特別図柄の変動パターンをいずれとするかは、始動入賞時に抽出される各種乱数に基づいて、特別図柄表示器210a、210bにおける特別図柄の変動表示の始動条件が成立したときに決定される。
大当りにするか否かは、確変状態であるか否かに応じた確率に従って決定される。大当りの種類には、前述した、確率変動大当たり、確変昇格大当たり、突然確変大当たり、時短大当たりが含まれる。大当りにすると決定された際に、どの種類の大当りにするかが決定される。
変動パターンの種別には、ハズレとすることが決定された場合には、非リーチハズレ、ノーマルリーチ、スーパーリーチの3種類がある。確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとすることが決定された場合には、ノーマルリーチ、スーパーリーチの2種類がある。突然確変大当たりとすることが決定された場合には、突然確変の1種類であるが、これは、飾り図柄の変動に関しては非リーチハズレと基本的に同じものになる。
ここで、ノーマルリーチ、スーパーリーチは、何れも変動表示の過程において1番目、2番目にそれぞれ停止される左と右の飾り図柄が同一の種類の図柄で揃うリーチ表示態様が出現するパターンであるが、ノーマルリーチは、中の飾り図柄の変動表示の態様がハズレの場合と異ならない(最終的に停止される図柄は異なる)変動パターンであり、変動表示の開始から終了までに要する時間が非リーチハズレと比べて通常の場合には変わりがない。
一方、スーパーリーチは、リーチ表示態様が出現してリーチ演出表示が行われる変動パターンとなっており、変動表示に要する時間が非リーチハズレやノーマルリーチと比べると、かなり長くなっている。変動パターンの種別が決定されると、そこからより細かく変動開始から終了までの変動表示時間などが決定される。
特別図柄表示器210a、210bにおける特別図柄の変動表示の開始条件は、当該変動表示を行なわせることとなる始動入賞よりも先の始動入賞に基づく全ての変動表示が終了していることによって成立する(但し、第1、第2大当たり遊技状態に制御されたときには、その終了によって成立する)。従って、保留記憶が全くない状態で始動入賞した場合には、当該始動入賞によって直ちに特別図柄の変動表示の開始条件が成立することとなる。
これに対して、未だ先の始動入賞に基づく変動表示が終了していないときの始動入賞(特定始動入賞とする)によって保留記憶がされていた場合には、特定始動入賞よりも1つだけ先の始動入賞(先始動入賞とする)に基づく特別図柄の変動表示が終了したときに、特定始動入賞に基づく特別図柄の変動表示の開始条件が成立する。このとき、先始動入賞に基づく特別図柄の変動表示の終了後に、遅滞なく特定始動入賞に基づく特別図柄の変動表示が開始されることとなる。
前述したとおり、特別図柄表示器210a、210bにおいて特別図柄が変動表示されるときにおいては、可変表示装置209において飾り図柄が変動表示される。特別図柄表示器210a、210bにおける特別図柄の変動表示は、開始条件の成立によって直ちに開始されるものとなるが、可変表示装置209における飾り図柄の変動表示は、開始条件の成立によって直ちに開始されるのではなく、開始条件の成立から一定の遅延時間(インターバル期間)を経過してから開始されるものとなっている。なお、特別図柄の変動表示は、開始条件が成立してから選択された変動パターンに応じて定められた変動表示時間を経過するまで実行されることとなる。
上記したように、特別図柄表示器210a、210bに第1、第2または第4特定表示結果が導出されると、すなわち確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりが発生すると、第1大当たり遊技状態に制御される。この確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりを発生させることとなる始動入賞が発生しても、そのときには先の始動入賞に基づいて特別図柄の(飾り図柄も)変動表示が行われていることもある。この場合は、始動入賞に基づいて変動表示を行なう権利(始動入賞時に抽出された各種乱数)が保留記憶されるが、保留記憶されている旨が特別図柄保留記憶表示部211a、211bに表示されて、遊技者に報知されるものとなる。
この特別図柄保留記憶表示部211a、211bへのアイコンの表示、可変表示装置209における飾り図柄の変動表示や大当たり演出は、表示制御基板の表示制御用CPUにより実行されるものとなっている。もっとも、これらのアイコンの表示や各種演出は、遊技の進行状況に沿って行われるものとなるため、上記各種の決定を含む主基板のCPUによる遊技の進行状況に応じて、CPUから表示制御基板の表示制御用CPUへと送信されるものとなっている。
すなわち、始動入賞口214aまたは214bに遊技球が入賞したときに、このときに抽出された大当たり判定用乱数により大当たりとなるか否か(さらに、大当たり種別乱数により決定される大当たりの種別を含んでいてもよい)、及び変動種別判定用乱数の値により選択される変動パターンの種別、並びに遊技球が入賞した始動入賞口の種類と該始動入賞後の保留記憶数と対応付けた始動入賞コマンドが、主基板のCPUから表示制御基板の表示制御用CPUへと送信されるものとなっている。
また、特別図柄表示器210aまたは210bにて特別図柄の変動表示を開始させるときに、これを開始させた始動入賞と、この変動表示において大当たりとするか否か及び大当たり種別と、決定された変動パターン(変動表示時間)とを示す開始時コマンドが、主基板のCPUから表示制御基板の表示制御用CPUへと送信されるものとなっている。また、遊技状態が変化したときに、変化した後の遊技状態を示す遊技状態コマンドが、主基板のCPUから表示制御基板の表示制御用CPUへと送信されるものとなっている。
以下、この実施の形態にかかるパチンコ遊技機201において、表示制御基板の表示制御用CPUにより実行される演出の制御について説明する。表示制御基板の表示制御用CPUは、開始時コマンドを受信すると、飾り図柄の種類を選択し、変動パターン(変動表示時間)に適合する飾り変動パターンを選択し、当該飾り変動パターンで飾り図柄を可変表示装置209において変動表示させた後、選択した種類の飾り図柄を可変表示装置209に表示して、変動表示の結果を示すものとしている。
まず、変動表示の結果として表示される飾り図柄の選択について説明する。前述したように、飾り図柄の変動表示において具体的に表示される飾り図柄の種類は、主基板のCPUによって行われた大当たりの決定、大当たり種別の決定、変動パターンの決定に従うことを条件として、表示制御基板の表示制御用CPUが決定するものとなっている。例えば、確率変動大当たりが決定されているときには、最終的に停止される飾り図柄は、3つとも「1」または「7」の同じ図柄となり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりが決定されているときには、最終的に停止される飾り図柄は、3つとも「1」または「7」以外の同じ図柄となる。
確変昇格大当たりまたは時短大当たりでは、最終的に停止される図柄を「1」または「7」以外の同じ図柄としなければならないため、その前提で表示されるリーチ表示態様も「1」または「7」以外の同じ図柄が2つ停止した態様となる。スーパーリーチにおいて再抽選はあっても、そこでの降格はできないため、最終的に停止される図柄を「1」または「7」以外の同じ図柄とするには、リーチ表示態様も「1」または「7」以外の同じ図柄が2つ停止した態様としなければならないからである。
確率変動大当たりでは、最終的に停止される図柄を「1」または「7」の同じ図柄としなければならないので、再抽選のないノーマルリーチの変動パターンで確率変動大当たり図柄を表示させるためには、その前提で表示されるリーチ表示態様も「1」または「7」の同じ図柄が2つ停止した態様としなければならない。一方、再抽選のあるスーパーリーチでは、「1」または「7」以外の同じ図柄を一旦揃えてから、「1」または「7」の同じ図柄を揃えた態様に変更することができるため、リーチ表示態様は「1」または「7」以外の同じ図柄が2つ停止した態様とすることができる。
次に、変動パターン(変動表示時間)に適合する飾り変動パターンの選択について説明する。表示制御基板の表示制御用CPUは、開始時コマンドから特定される変動パターン(変動表示時間)に応じて定められた複数種類の飾り変動パターンから、一の飾り変動パターンを選択する。飾り変動パターンは、開始時コマンドから特定される大当たり決定結果および大当たり種別の決定結果に応じて異なる割合で選択される。このため、複数種類の飾り変動パターンには、大当たりとなる信頼度が異なる飾り変動パターンが含まれる。たとえば、リーチに対応する飾り変動パターンとしては、ノーマル、スーパーA、スーパーB、スーパーCなどが定められている。これらの飾り変動パターンは、リーチとなった後に出現するキャラクタなど、異なるリーチ演出が行なわれるように定められている。大当たりとなる信頼度は、ノーマルよりもスーパーAの方が高く、スーパーAよりもスーパーBの方が高く、スーパーBよりもスーパーCの方が高くなるように、飾り変動パターンが選択される。
開始時コマンドが、スーパーリーチであってかつ所定時間以上の変動表示時間を特定する特定開始時コマンドであったときに、表示制御基板の表示制御用CPUは、リーチ演出として、可変表示装置209の表示領域を複数(たとえば4つ)に分割し、該分割された各表示領域において変動表示が行なわれるかのような演出を実行した後、最終的に一の表示領域における変動表示が選択されて当該変動表示により決定されている図柄を停止させる分割型の飾り変動パターンを実行するか否かを決定する。分割型の飾り変動パターンは、大当たりとなると決定されているときの方が、大当たりとならないと決定されているときよりも高い割合で選択される。
分割型の飾り変動パターンを選択した場合、表示制御基板の表示制御用CPUは、以下の処理を行なう。
まず、最終的に選択される表示領域において実行する飾り変動パターンを選択する。この際、たとえば、大当たりとなると決定されているときの方が、大当たりとならないと決定されているときよりも高い割合で、ノーマルよりもスーパーAを、スーパーAよりもスーパーBを、スーパーBよりもスーパーCを、最終的に選択される表示領域において実行する飾り変動パターンとして選択される。これにより、大当たりとなる信頼度が低い飾り変動パターンで変動表示が行なわれることとなる表示領域が最終的に選択されないことに対する期待感、大当たりとなる信頼度が高い飾り変動パターンで変動表示が行なわれることとなる表示領域が最終的に選択されることに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
また、最終的に選択される表示領域以外の表示領域(以下、非選択表示領域ともいう)については、各非選択表示領域毎に、複数種類の飾り変動パターンおよび非報知パターンのうちから選択する。非報知パターンとは、飾り変動パターンを報知しないパターンであって、本実施の形態では「?」を表示する演出をいう。これにより、各非選択表示領域毎に、飾り変動パターンを報知する場合にはその飾り変動パターンが決定されるか、あるいは飾り変動パターンを報知しないかが決定される。
この際、複数種類の飾り変動パターンのうちノーマル以外の飾り変動パターンあるいは非報知パターンについては、大当たりとなると決定されているときの方が大当たりとならないと決定されているときよりも高い割合で選択されるのに対し、複数種類の飾り変動パターンのうちノーマルの飾り変動パターンについては、大当たりとならないと決定されているときの方が大当たりと決定されているときよりも高い割合で選択される。このため、ノーマル以外の飾り変動パターンあるいは非報知パターンが選択されたときよりも、ノーマルの飾り変動パターンが選択されたときの方が、大当たりになることが決定されていない可能性が高くなる。
さらに、複数に分割された表示領域のうち、最終的に選択される表示領域をどの表示領域にするか、および非選択表示領域に対して決定された飾り変動パターンあるいは非報知パターンをどの表示領域で報知するかを決定する。これにより、決定された飾り変動パターンが報知される表示領域あるいは非報知とする表示領域が決定される。
次に、飾り変動パターンを報知すると決定された各非選択表示領域に対して、当該非選択表示領域が最終的に選択されない旨を示唆する非選択示唆情報を報知するか否かが決定される。この際、大当たりとなる信頼度が最も低く大当たりとなる図柄が停止される可能性が最も低い旨を示唆するノーマルが報知されている非選択表示領域については、ノーマルが報知されていない非選択表示領域よりも高い割合で、当該非選択表示領域に対して非選択示唆情報を報知すると決定する。また、大当たりとなると決定されているときの方が、大当たりとならないと決定されているときよりも高い割合で、ノーマルが報知されている非選択表示領域について非選択示唆情報を報知すると決定する。
以上の選択あるいは決定に基づき、表示制御基板の表示制御用CPUは、可変表示装置209において分割型の飾り変動パターンにしたがったリーチ演出を実行する。
図20は、分割型の飾り変動パターンに基づく変動表示が行なわれたときの演出の一例を説明するための図である。
分割型の飾り変動パターンに基づく変動表示が開始されたときには、図20(a)で示すように、他の飾り変動パターンに基づく変動表示と同様に、可変表示装置209における飾り図柄表示領域209a〜209cにて飾り図柄の変動表示が開始される。
変動表示が開始されてから所定時間経過したときには、図20(b)に示すように、可変表示装置209の表示領域が4つに分割されて、表示領域209A〜209Dが形成されるとともに、各表示領域209A〜209Dにおいて決定した飾り変動パターンの種類を特定不能とするための情報が報知される(たとえば、「?」を表示)。
その後、図20(c)に示すように、決定した飾り変動パターンの種類を特定するための情報に更新される。図20(c)では、表示領域209A、209D、および209D各々における飾り変動パターンとして「ノーマル」、「スーパーA」、および「スーパーB」が決定され、かつ決定した飾り変動パターンの種類を特定するための情報を報知する決定がされ、表示領域209Bについては、報知しない決定がされた場合の例を示している。表示領域209A、209D、および209D各々における表示が、「ノーマル」、「スーパーA」、「スーパーB」に更新されている一方、表示領域209Bにおいては「?」が継続して表示されている。
次に、非選択示唆情報を報知するか否かの決定結果に応じて、非選択表示領域について非選択示唆情報が報知される。ここでは、表示領域209Aについて非選択示唆情報を報知する決定がされているとし、図20(d)に示すように、表示領域209Aにおいて表示されていた「ノーマル」に重畳させて「×」印が表示されている。これにより、大当たりとなる信頼度が最も低いことにより、遊技者としては最終的に選択されてほしくない表示領域209Aが選択されない旨が報知されるため、遊技者に安心感を抱かせることができる。
次に、最終的に選択される表示領域として決定されている表示領域に対して、当該表示領域が最終的に選択される旨が報知される。ここでは、表示領域209Dが最終的に選択される表示領域として決定されていたとし、図20(e)に示すように、表示領域209Dの「スーパーB」を「○」印で囲む表示が行なわれている。また、図21(f)で示すように、分割が解除されて、可変表示装置209の表示領域において「スーパーBだ!」といったメッセージが表示される。これにより、スーパーBの飾り変動パターンに従って変動表示が実行される旨を報知することができる。なお、以降においては、スーパーBの飾り変動パターンに従って変動表示が実行されて、停止した飾り図柄の組合せにより大当たりが発生するか否かが報知される。
次に、前述した第2実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 前述した第2実施の形態によれば、分割型の飾り変動パターンにより可変表示装置209において変動表示が行なわれる場合には、表示領域が複数に分割された後、最終的に選択された表示領域の飾り変動パターンに基づく変動表示演出によって、大当たりとなる飾り図柄の組合せが表示されることに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。また、図20(a)〜(e)で示したように、分割型の飾り変動パターンにより変動表示が開始されてから最終的に表示結果を停止させるための表示領域が選択されるまでに、分割された表示領域のうちいずれかの表示領域に対して非選択示唆情報を報知する場合には、当該表示領域において大当たりとなる信頼度が最も低いノーマルの飾り変動パターンが報知されないと決定されているときに非選択示唆情報を報知すると決定する割合よりも高い割合で、当該表示領域においてノーマルの飾り変動パターンが報知されると決定されているときに当該非選択示唆情報を報知する。すなわち、ノーマルの飾り変動パターンが報知され、当該表示領域が最終的に選択された場合に大当たりとなる可能性が低い旨が示唆されたことにより当該表示領域が最終的に選択されないことに対する期待感を抱かせた後に、当該表示領域に対して非選択示唆情報が報知され易くなる。このため、分割された各表示領域に対して遊技者に抱かせた期待感を考慮し、効果的に非選択示唆情報を報知することができ、当該表示領域が選択されず他の表示領域が選択されることにより、大当たりとなる飾り図柄の組合せが表示される可能性が高まったかのような印象を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 前述した第2実施の形態によれば、分割型の飾り変動パターンにより可変表示装置209において変動表示が行なわれる場合、大当たり決定時であるときの方が大当たり決定時でないときよりも高い割合で、分割された表示領域のうちノーマルの飾り変動パターンが報知されている表示領域に対して非選択示唆情報が報知されるため、分割された表示領域のうちいずれかの表示領域に対してノーマルの飾り変動パターンが報知された後に非選択示唆情報が報知されたときに、当該表示領域と異なる他の表示領域における飾り変動パターンにしたがった変動表示によって大当たりとなる飾り図柄の組合せが表示されることに対する期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 前述した第2実施の形態によれば、分割型の飾り変動パターンにより可変表示装置209において変動表示が行なわれる場合には、図20(c)〜(e)で示すように、各表示領域において、大当たりとなる信頼度を示唆する飾り変動パターンの種類が報知されるとともに非選択示唆情報が報知される。このため、大当たりとなる信頼度が最も低いノーマルの飾り変動パターンが報知された表示領域に対して非選択示唆情報が報知されたかを把握し易くすることができる。
(4) 前述した第2実施の形態によれば、分割型の飾り変動パターンにより可変表示装置209において変動表示が行なわれる場合、最終的に選択された表示領域における飾り変動パターンの種類によっても、大当たりとなる飾り図柄の組合せが表示される可能性を異ならせることができるため、可能性が高い飾り変動パターンが報知されて当該表示領域が最終的に選択されることに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な前述した実施の形態の変形例について説明する。
[報知手段について]
前述した第2実施の形態では、図20(c)で示した飾り変動パターンの種類や、図20(d)の表示領域209Aで示した非選択示唆情報を示唆演出に相当する構成として示し、複数に分割された各表示領域あるいは各表示領域における飾り変動パターンを複数種類の報知演出に相当する構成として示し、飾り変動パターンの種類や非選択示唆情報が、複数に分割された各表示領域において報知される例について説明した。すなわち、実行された示唆演出と、当該示唆演出により情報が示唆された報知演出とを報知可能な報知手段の一例について説明した。
このような報知手段は、前述した第1実施の形態におけるスロットマシンにおいて採用してもよい。たとえば、前兆期間において、キャラクタの種類毎に実行された可能性示唆演出や非選択示唆演出を特定するための情報をRAM91cに記憶し、当該記憶情報に基づいて、演出用スイッチ56が操作されたときに当該前兆期間において実行された可能性示唆演出や非選択示唆演出をキャラクタの種類毎に区別して報知(たとえば、液晶表示器51の所定の表示領域に表示)するようにしてもよい。これにより、可能性示唆演出Bが実行された後に非選択示唆演出が実行されたのかを把握し易くすることができる。
[非選択示唆演出の実行契機について]
前述した第1実施の形態では、図14のS07における抽選結果に従って非選択示唆演出が実行され、第2実施の形態では、表示制御基板の表示制御用CPUにより分割型の飾り変動パターンを選択した場合において非選択示唆情報を報知するか否かの決定結果に従って非選択示唆情報を報知する例について説明した。すなわち、非選択示唆演出を実行すると決定されたことを契機として、当該非選択示唆演出を実行する例について説明した。しかし、非選択示唆演出の実行契機は、これに限らず、所定期間において特定条件が成立したときには当該特定条件が成立していないときよりも高い割合で非選択示唆演出を実行するようにしてもよい。
以下、具体例について説明する。まず、第1実施の形態では、前兆期間において可能性示唆演出Bが実行されてから予め定められた期間(1ゲーム消化、あるいは所定時間(10秒))経過するまでに、演出用スイッチ56が所定回数押圧操作されることにより特定条件を成立させたときには、当該特定条件が成立しなかったときよりも高い割合で、当該可能性示唆演出Bが実行された敵方キャラクタに対して非選択示唆演出が実行されるようにしてもよい。なお、特定条件は、演出用スイッチ56の操作により成立するものに限らず、たとえば、特定の入賞役に当選あるいは入賞することにより成立するものなど、どのような条件であってもよい。
また、第2実施の形態では、分割された各表示領域209A〜209Dのいずれかにノーマルの飾り変動パターンが報知されてから予め定められた期間(所定時間(5秒))経過するまでに、チャンスボタン216が所定回数押圧操作されることにより特定条件を成立させたときには、当該特定条件が成立しなかったときよりも高い割合で、当該表示領域に対して非選択示唆情報が報知されるようにしてもよい。なお、特定条件は、チャンスボタン216の操作により成立するものに限らず、たとえば、始動入賞が発生することにより成立するものなど、どのような条件であってもよい。
これにより、低可能性示唆演出に相当する演出が実行された後において特定条件が成立すること、すなわち特定条件を成立させることに遊技者を注目・集中させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
[低可能性示唆演出と非選択示唆演出との決定順序について]
前述した第1および第2実施の形態では、ともに、低可能性示唆演出に相当する演出を実行するか否かを決定した後、当該決定結果を考慮して非選択示唆演出を実行するか否かを決定する例について説明した。しかし、低可能性示唆演出と非選択示唆演出との決定順序は、非選択示唆演出を実行させる場合に、当該非選択示唆演出を実行する報知演出に対して低可能性示唆演出を実行させずに当該非選択示唆演出を実行させる割合よりも高い割合で、当該報知演出に対して前記低可能性示唆演出を実行させた後に当該非選択示唆演出を実行させるように決定されるものであれば、前述した第1および第2実施の形態で例示したものに限るものではない。
たとえば、非選択示唆演出を実行するか否かを決定した後、当該決定結果を考慮して、非選択示唆演出を実行すると決定されているときには実行しないと決定されているときよりも高い割合で、当該非選択示唆演出を実行する報知演出に対して低可能性示唆演出を実行する決定を行なうように構成してもよい。
[低可能性示唆演出と非選択示唆演出との決定方法について]
前述した第1および第2実施の形態では、ともに、低可能性示唆演出に相当する演出を実行するか否かの決定と、非選択示唆演出を実行するか否かの決定とを別個独立に行ない、当該決定結果に従って低可能性示唆演出および非選択示唆演出を実行可能にする例について説明した。すなわち、低可能性示唆演出と非選択示唆演出とを個別に決定する例について説明した。しかし、低可能性示唆演出と非選択示唆演出との決定方法については、個別に決定するものに限らず、一回の決定で低可能性示唆演出に相当する演出を実行するか否かと、非選択示唆演出を実行するか否かとが決定(一発決定)されるようにしてもよい。たとえば、複数種類の報知演出各々について実行する示唆演出を特定可能に定められた複数種類の示唆演出特定パターンを設け、特典が付与されるか否か(AT獲得時か、大当たり決定時かなど)に応じて異なる割合で、複数種類の示唆演出特定パターンのうちから一の示唆演出特定パターンを選択して、当該示唆演出特定パターンに基づき示唆演出を実行するようにしてもよい。この場合においても、非選択示唆演出を実行させる場合に、当該非選択示唆演出を実行する報知演出に対して低可能性示唆演出を実行させずに当該非選択示唆演出を実行させる割合よりも高い割合で、当該報知演出に対して前記低可能性示唆演出を実行させた後に当該非選択示唆演出を実行させるように、複数種類の示唆演出特定パターンが設けられかつ選択されるように構成されているものであればよい。
[特典付与と各種演出との関係について]
前述した第1および第2実施の形態では、ともに、特典が付与されるか否かを決定した後、当該決定結果に基づいて、当該決定結果に合致するように、報知演出および示唆演出などの各種演出を決定する例、すなわち抽選パターンとして特典先決めパターンを採用した例を説明したが、抽選パターンはこれに限らず、たとえば、報知演出および示唆演出などの各種演出を決定した後、当該決定された演出の結果に従って、特典を付与するか否かを決定する例、すなわち特典後決めパターンを採用してもよい。たとえば、複数の課題(ミッション)のうち選択された課題を達成すれば特典が付与されるものであってもよい。
[示唆演出およびいずれかの報知演出を実行し得る期間について]
前述した第1実施の形態では、示唆演出を実行し得る期間として10ゲームに亘る前兆期間が予め定められており、さらにいずれかの報知演出としてのバトル演出を実行し得る期間として5ゲームに亘る期間が予め定められている例について説明した。しかし、前兆期間およびバトル演出の実行期間は、予め定められているものに限らず、乱数などを用いてランダムに決定されるようにしてもよい。たとえば、前兆期間は、実行すると決定された示唆演出の数に応じて変化するものであってもよい。また、バトル演出の実行期間は、当該バトル演出における対戦キャラクタの種類に応じて変化するものであってもよい。なお、第1実施の形態では、前兆期間において、敵方キャラクタ毎に示唆演出を実行する例について説明したが、これに限らず、第2実施の形態で例示したように、一のタイミングで複数の敵方キャラクタ各々に対して可能性示唆演出を実行した後に、非選択示唆演出を実行するようにしてもよい。これにより、前兆期間を短くすることができる。
前述した第2実施の形態では、1の始動入賞に基づく1回の変動表示中において、示唆演出を実行し得る期間(図20(c)(d))と、いずれかの報知演出を実行し得る期間(図20(e)(f))とが定められている例について説明した。しかし、示唆演出を実行し得る期間およびいずれかの報知演出を実行し得る期間は、各々、複数の変動表示に亘り定められているものであってもよい。
たとえば、本来は1の始動入賞に対応する1回の変動表示であるものの複数の保留記憶に対応する複数回の変動表示が連続して行なわれているように見せる演出表示である擬似連続変動に適用してもよい。具体的には、4回の変動表示が連続して行なわれるような擬似連続変動のうち、最初の2回の変動表示が行なわれる期間を示唆演出を実行し得る期間に定め、残りの2回の変動表示が行なわれる期間をいずれかの報知演出を実行し得る期間に定めてもよい。
また、保留記憶がされている状態で新たな始動入賞が発生し、当該始動入賞により大当たり状態が発生するか否かの決定がされた後において、保留記憶に基づき新たに開始される変動表示中において、その後に開始される変動表示において大当たり状態となる旨を事前に予告するようないわゆる先読み連続予告を行なう場合には、保留記憶されている複数の始動入賞に対応する複数回の変動表示に適用してもよい。具体的には、4つの始動入賞に対応する4回の変動表示が連続して行なわれる場合で、かつ4回目の変動表示に対して先読み予告を行なう場合に、最初の2回の変動表示が行なわれる期間を、示唆演出を実行し得る期間に定め、残りの2回の変動表示が行なわれる期間を、いずれかの報知演出を実行し得る期間に定めてもよい。
この場合、たとえば、示唆演出を実行し得る期間においては、第1実施の形態で示した前兆期間と同様の示唆演出を実行し、いずれかの報知演出を実行し得る期間においては、第1実施の形態で示したバトル演出と同様のバトル演出を実行するようにしてもよい。
[可能性示唆演出の態様について]
前述した第1実施の形態では、図18(c)で示した演出を実行することにより、キャラクタAと対戦した場合には味方キャラクタがバトル演出において勝利する可能性が低い旨を間接的に示唆するとともに、図18(d)で示したように、キャラクタAと対戦した場合には味方キャラクタがバトル演出において勝利する可能性が低い旨を直接的に示唆する例について説明した。しかし、低可能性示唆演出としては、図18(c)で示した演出(間接的に可能性示唆する演出)のみを実行するものであってもよく、また、図18(d)で示した演出(直接的に可能性示唆する演出)のみを実行するものであってもよく、また、乱数などを用いていずれの演出を実行するかを選択して実行するものであってもよい。
同様に、前述した第2実施の形態では、たとえば図20(c)で示したように、飾り変動パターンの名称を報知することにより、分割された各表示領域に対して選択された場合に大当たりとなる飾り図柄の組合せが停止される可能性を間接的に示唆する例について説明したが、これに限らず、分割された各表示領域に対して選択された場合に大当たりとなる飾り図柄の組合せが停止される可能性を直接的に示唆するものであってもよい。たとえば、大当たりとなる可能性自体を報知(たとえば、確率(90%等)を表示)するものであってもよい。
[非選択示唆演出の態様について]
前述した第1および第2実施の形態では、ともに、非選択示唆演出として、「×」印を表示する例について説明したが、選択されないことを遊技者に認識させる態様であればこれに限らず、たとえば、第2実施の形態において分割された表示領域のうち非選択示唆情報を報知する表示領域について、真っ黒に表示制御することにより、非選択示唆情報を報知してもよい。
[特典について]
前述した第1実施の形態では、ATゲーム数を獲得したか否か、すなわちATに制御されることを特典の一例として説明したが、特典としては、ビッグボーナスやレギュラーボーナスの当選などであってもよい。この場合、たとえば、内部抽選でボーナス当選したとき、あるいはボーナスと同時当選し得る小役当選したときから前兆期間に移行させた後、バトル演出の結果に応じて、ボーナス当選の有無を報知するようにしてもよい。
また、前述した第2実施の形態では、大当たりになるか否か、すなわち大当たり状態に制御されることを特典の一例として説明したが、特典としては、大当たり状態後に制御され得る確率変動状態に制御されることなどであってもよい。この場合、第2特定表示結果が導出されて発生した大当たり遊技状態中に実行される大当たり演出において、たとえば、1ラウンド〜10ラウンドまでを第1実施の形態における前兆期間に相当する期間として定めて示唆演出を実行し、11ラウンド〜15ラウンドまでを第1実施の形態におけるバトル演出に相当する演出を実行する期間として定め、大当たり演出におけるエンディング演出において確率変動状態に制御されるか否かを報知するようにしてもよい。
さらに、前述した第1および第2実施の形態では、ともに、特典として、遊技を行なうために用いる遊技用価値(賭けられたメダル枚数、打ち込まれた遊技球)に対し、遊技者に付与される遊技用価値の占める付与割合(メダルあるいは遊技球の払出率)に直接影響を及ぼす価値を例示した。しかし、特典としては、これに限らず、遊技の進行上において遊技者にとって有益となる価値であってもよい。たとえば、第1実施の形態では、特典として、非AT中であるもののATゲーム数をすでに獲得しておりATに制御されることが確定しているいわゆるAT潜伏中であるか否かを特定するための情報を報知するもの、あるいは報知されたときに所定の信頼度で実際にAT潜伏中となるように実行される情報(すなわちAT潜伏を示唆する潜伏示唆情報)を報知するものであってもよい。また、第2実施の形態では、特典として、確率変動状態に制御されているか否かを特定するための情報を報知するもの、あるいは報知されたときに所定の信頼度で実際に確率変動状態中となるように実行される情報(すなわち確変潜伏を示唆する潜伏示唆情報)を報知するものであってもよい。
また、特典としては、特典演出の実行(特別キャラクタ出現、次回発生したボーナス中において特別ボーナス中演出実行など)、設定されている設定値を示唆するための設定値示唆演出の実行、一定数を集めることで遊技機が設置された遊技店において定めたサービスと交換可能なポイント付与、特典映像や特典情報を所定のWebサイトにてダウンロードすることが可能なQRコード(登録商標)を表示などであってもよい。
[ATへの制御について]
前述した第1実施の形態においては、付与されたATゲーム数に従ってATに制御される例について説明した。しかし、ATへの制御は、これに限らず、たとえば、ナビ演出を実行可能なナビ演出実行可能回数を決定し、当該決定されたナビ演出実行可能回数分、ナビ演出が実行されるまでATに制御するようにしてもよい。この場合、ナビ演出実行可能回数を特典としてもよい。
また、たとえば、上限付与量を決定し、付与された遊技用価値(メダル払出枚数)が決定された上限付与量に到達するまでATに制御するようにしてもよい。この場合、上限付与量を特典としてもよい。
また、所定のAT開始条件が成立してから所定のAT終了条件が成立するまでATに制御され、AT終了条件が成立したときに当該ATを継続するか否かの継続抽選を行なうようにしてもよい。この場合、継続抽選において継続すると決定される継続確率を特典としてもよい。
[一般遊技状態中のナビ演出について]
前述した第1実施の形態におけるナビ対象役は、通常遊技状態であるときには昇格リプを含む押し順昇格リプレイ1〜6であり、RT2であるときには押し順メロン1〜5である例について説明したが、これに限るものではない。たとえば、ナビ対象役に、イチゴやブドウを含め、当選したときにイチゴに当選した旨あるいはブドウに当選した旨を報知するようにしてもよい。
[メロンの入賞ラインについて]
前述した第1実施の形態においては、押し順メロン1〜5のいずれかが当選したときには、図10で示したように、当選した押し順メロンの種類に応じた所定の押し順となる操作手順でストップスイッチ8L、8C、8Rを操作したことを条件として、中リール2Cの「メロン」を中段に停止させてメロン1を3ラインで入賞させ、所定の押し順と異なる操作手順で操作したことを条件として、中リール2Cの「メロン」を上段に停止させてメロン1を1つの入賞ラインに入賞させる例について説明した。しかし、所定の押し順となる操作手順で操作された場合にメロン1が入賞する入賞ライン数は、3つの入賞ラインに限らず、複数であれば、たとえば2つ、4つの入賞ラインであってもよい。また、所定の押し順となる操作手順以外の手順で操作された場合にメロン1が入賞する入賞ライン数は、1つの入賞ラインに限らず、所定の押し順となる操作手順で操作された場合に入賞する入賞ライン数よりも少ない入賞ライン数であれば、たとえば、複数の入賞ラインであってもよい。
また、前述した第1実施の形態において、メロン1を複数の入賞ラインに入賞させるリール制御が行なわれる手順として、左・中・右リールを所定の順番で停止させる手順を例に説明した。しかし、メロン1を複数の入賞ラインに入賞させるリール制御が行なわれる手順としては、これに限らず、左・中・右リールのうち所定のリールを第2に停止させる手順であってもよく、左・中・右リールのうち所定のリールを第1に停止させる手順であってもよい。これにより、メロン1を複数の入賞ラインに入賞させるリール制御が行なわれる手順のバリエーションが増えるため、興趣を向上させることができる。
[押し順メロン当選時のリール制御について]
前述した第1実施の形態では、図10において、押し順メロン1〜5のいずれかに当選しているときにおいて、所定の押し順となる操作手順で操作されたときと、所定の押し順となる操作手順以外の手順で操作されたときとで異なるリール制御が行なわれる一例を説明した。しかし、異なるリール制御としては、図10に示すものに限らず、たとえば、所定の押し順となる操作手順で操作されたときには、左リール2Lおよび右リール2R各々について、当選していない入賞役が入賞してしまう場合を除き、停止操作されたタイミングで停止させる制御(停止遅延させない制御)が行なわれ、所定の押し順となる操作手順以外の手順で操作されたときには、左リール2Lおよび右リール2R各々について、当選していない入賞役が入賞してしまう場合を除き、停止操作されたタイミングから停止遅延させて停止させる制御が行なわれるようにしてもよい。
また、前述した第1実施の形態では、押し順メロン1〜5のいずれかに当選している場合において、所定の押し順となる操作手順で操作されたときに、「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを入賞ラインL3またはL4に停止させ、所定の押し順以外の操作手順で操作されたときに、「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを入賞ラインL2に停止させるようにリール制御を行なうように構成してもよい。このように構成する場合において、押し順メロン1〜5のいずれかに当選しているときであって、第1停止が行なわれて左リール2Lまたは右リール2Rを停止させるときには、当該第1停止が所定の押し順となる操作手順に合致するか否かに関わらず、対応するリールの「メロン」を上段に停止させるようにリール制御を行ない、当該第1停止および第2停止以降における操作手順に応じて、所定の押し順となるときには「メロン」を入賞ラインL3またはL4上に停止させるリール制御を行ない、所定の押し順とならないときには「メロン」を入賞ラインL2上に停止させるリール制御を行なうように構成してもよい。これにより、第1停止によりメロン1の図柄組合せを構成しないリール(たとえば、左リール2L、右リール2R)を停止させた場合であっても、入賞ラインL2〜L4のいずれにも「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させることができるように停止制御が行なわれる。その結果、第1停止により停止された出目からは、当該第1停止が所定の押し順に合致する停止操作であったか否かを把握できないように、特定不能にすることができ、第2停止以降にも期待感を持続させることができる。
[ATでない旨が特定される状態について]
前述した第1実施の形態では、AT当選していない旨のATフラグが設定されているときには、ATに制御されず、ナビ演出が実行されない例について説明した。しかし、AT当選していない旨のATフラグが設定されているときであっても、所定確率でナビ演出を実行するように構成してもよい。
[その他の変形例について]
(1) 前述した第1実施の形態においては、AT当選している旨(AT中である旨)のATフラグを、ボーナス当選したときであってもクリアすることなく、その後も維持し、再び通常遊技状態に制御されたときにATに制御し得るようにした場合には、当該ナビストック数が上乗せされた数に対応するATフラグに更新し、ボーナス終了後においては更新後のATフラグに基づくATゲーム数にしたがって行なう例について説明した。しかし、AT当選している旨のATフラグは、ボーナス当選したときにクリアするものであってもよい。また、ボーナス当選毎に上乗せ可能かクリアかいずれの処理を行なうかを決定し、該決定された処理を行なうものであってもよい。これにより、AT当選している旨のATフラグが設定されている状態においてボーナス当選したときのバリエーションが増加し、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 上記の第1実施の形態では、賭数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記の第1実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
また、上記の第1実施の形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。
さらに、流路切替ソレノイド30や投入メダルセンサ31など、メダルの投入機構に加えて、遊技球の取込を行なう球取込装置、球取込装置により取り込まれた遊技球を検出する取込球検出スイッチを設けるとともに、ホッパーモータ34bや払出センサ34cなど、メダルの払出機構に加えて、遊技球の払出を行なう球払出装置、球払出装置により払い出された遊技球を検出する払出球検出スイッチを設け、メダルおよび遊技球の双方を用いて賭数を設定してゲームを行なうことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球が払い出されるスロットマシンに適用してもよい。
また、前述した第2実施の形態は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払出す払出式のパチンコ遊技機を一例に説明したが、これに限らず、遊技球を封入し、入賞球の検出に応答して得点等を付与する封入式のパチンコ遊技機にも適用することができる。
(3) 前述した第1実施の形態においては、図9および図10で示したように、昇格リプの入賞手順および中リール2Cの「メロン」を中段停止させる手順が、各々、停止操作の押し順である例について説明したが、これに限らず、停止操作タイミングが含まれるものであってもよく、押し順だけのものや、停止操作タイミングだけのものに限らず、押し順+停止操作タイミングとなるものであってもよい。
(4) 前述した第1実施の形態においては、メロン1当選時において転落出目が導出されることにより、RT1およびRT2のいずれかから通常遊技状態に移行する例について説明したが、通常遊技状態への移行契機はこれに限るものではない。たとえば、メロン1当選時に限らず、特定の入賞役当選時において当該特定の入賞役(特定の小役、特定の再遊技役)の入賞を発生させることができないときに停止される出目(特定のはずれ出目を含む)であってもよく、また、特定の入賞役と同時に当選し得る他の特定の入賞役に入賞することであってもよい。
(5) 前述した第1実施の形態においては、昇格リプ入賞することにより、通常遊技状態からRT2に昇格する例について説明したが、通常遊技状態からRT2への昇格契機はこれに限らず、たとえば、所定の入賞役の取りこぼし時にのみ停止する図柄組合せが停止されることであってもよい。これにより、所定の入賞役を取りこぼす代わりに遊技状態が移行されるという面白みを付加することができる。
(6) なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 スロットマシン、2L,2C,2R リール、8L,8C,8R ストップスイッチ、40 遊技制御基板、41 メイン制御部、41a メインCPU、41b ROM、41c RAM、42 乱数回路、43 パルス発振器、50 RTC、51 液晶表示器、56 演出用スイッチ、90 演出制御基板、91 サブ制御部、91a サブCPU、91b ROM、91c RAM、201 パチンコ遊技機、209 可変表示装置、210a,210b 特別図柄表示器。

Claims (1)

  1. 遊技を行う遊技機であって、
    遊技者にとって有利な特典を付与する特典付与手段と、
    前記特典が付与されるか否かを報知する報知演出であって、少なくとも前記特典が付与されるか否かを報知するまでの演出が異なる第1報知演出と第2報知演出とを含む複数種類の報知演出のうちからいずれかを選択して実行させる報知演出実行手段と、
    前記報知演出実行手段により選択された報知演出が実行されるまでに、所定の情報を示唆する示唆演出を実行させる示唆演出実行手段とを備え、
    前記示唆演出は、
    前記第1報知演出が選択されて実行された場合ではなく前記第2報知演出が選択されて実行された場合に前記特典が付与される旨が報知される可能性が低くなる旨を示唆する低可能性示唆演出と、
    前記複数種類の報知演出のうちのいずれかに対して当該報知演出が前記報知演出実行手段により選択されず実行されない旨を示唆する非選択示唆演出とを含み、
    前記示唆演出実行手段は、前記第2報知演出に対して前記非選択示唆演出を実行させる場合に、前記低可能性示唆演出を実行させずに当該非選択示唆演出を実行させる割合よりも高い割合で、前記低可能性示唆演出を実行させた後に当該非選択示唆演出を実行させることを特徴とする、遊技機。
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