JP2016196970A - 振動予測方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】将来の発破に伴って生じる、所定の地点における振動を予測することができる振動予測方法を提供する。
【解決手段】振動予測方法は、発破実施領域A1において単発発破を行い、発破実施領域A1の周辺の測定地点P1〜P3における基本単発振動波を測定する測定工程と、測定工程で測定した基本単発振動波の大きさと、起爆孔10のそれぞれの装薬量および起爆孔10から所定地点PZまでのそれぞれの距離とを用いて、起爆孔10での単発発破に伴って生じる所定地点PZにおける複数の予測単発振動波の大きさを算出し、算出した複数の大きさと、測定工程で測定した基本単発振動波の波形とに基づいて、複数の予測単発振動波を作成する作成工程と、作成工程で作成した複数の予測単発振動波を、設定された起爆順序および設定された起爆秒時差に従って重ね合わせることで、段発振動波の大きさを算出する算出工程と、を含む。
【選択図】図5

Description

本発明は、発破に伴って生じる振動を予測する振動予測方法に関する。
トンネル掘削工事では、掘削対象の岩盤(切羽)が極めて堅硬な場合、発破工法が採用される。発破工法では、切羽に複数の装薬孔を穿ち、装薬孔に爆薬を装填し、同時または順次に爆薬を爆発させる。この爆発により、対象物を破砕する。近隣に住宅や構造物がある場合、発破工法によって生じる振動の対策が重要になる。
下記の特許文献1,2に記載されるように、発破に伴って生じる振動を予測する技術が知られている。特許文献1に記載される工法では、試験発破による地盤振動の実測結果に基づいて、本発破としての複数回の発破を行った場合の地盤振動を予測している。本発破において生じる地盤振動の予測では、まず各発破により生じる個々の地盤振動を予測し、各発破の時間差を考慮して、これらの地盤振動を合成する。試験発破の位置は、本発破の発破孔近傍に設けられ、試験発破における装薬量および装薬深度は、本発破で予定される複数回の発破のうちのいずれか1つに合わせられる。個々の地盤振動の予測は、試験発破による地盤振動の実測結果と、装薬量と地盤振動との関係(たとえば比例関係)とに基づいて行われる。また、応用例として、複数回の試験発破に基づく振動予測を行い、この予測と同じ条件で実際に試験発破を行って地盤振動を実測し、これらの結果から補正係数を求める方法が記載されている。
特許文献2に記載される工法では、切羽の発破対象面設けられた複数の装薬孔の側部にスロットを形成し、スロットにもっとも近い装薬孔とそのスロットとの間隔と、装薬孔間の間隔とをいずれも同じ一定の距離とし、試験的な起爆を実施して振動波を記録している。この振動波データに基づいて、遅延秒時間隔を設定した上で、シミュレーション用振動波データを生成する。そして、これらのデータを重ね合わせて、シミュレーション合成データを生成する。遅延秒時間隔を変えて複数のシミュレーション合成データを生成し、最大振幅がもっとも小さい合成データに対応する遅延秒時間隔を得て、この遅延秒時間隔を最適な起爆秒時間隔として採用する。
特開平11−181753号公報 特開2001−21300号公報
上記した従来の工法では、試験発破を行って振動を測定し、この測定結果に基づいて将来の発破における振動を予測している。しかしながら、将来の発破の振動を予測する際に、装薬量と振動との関係を用いているか、または試験発破と同じ振動をシミュレーションに用いているに過ぎないため、予測対象となり得る地点は、限られた地点となってしまう。
本発明は、将来の発破に伴って生じる、所定地点における振動を予測することができる振動予測方法を提供することを目的とする。
本発明の振動予測方法は、将来の発破予定領域に設けられる複数の起爆孔での段発発破に伴って生じる、発破予定領域の周辺の所定地点における段発振動波を予測する振動予測方法であって、少なくとも1つの発破実施領域において少なくとも1つの単発発破を行い、発破実施領域の周辺の少なくとも1つの測定地点における基本単発振動波を測定する測定工程と、測定工程で測定した基本単発振動波の大きさと、起爆孔のそれぞれの装薬量および起爆孔から所定地点までのそれぞれの距離とを用いて、起爆孔での単発発破に伴って生じる所定地点における複数の予測単発振動波の大きさを算出し、算出した複数の大きさと、測定工程で測定した基本単発振動波の波形とに基づいて、複数の予測単発振動波を作成する作成工程と、作成工程で作成した複数の予測単発振動波を、設定された起爆順序および設定された起爆秒時差に従って重ね合わせることで、段発振動波の大きさを算出する算出工程と、を含むことを特徴とする。
この振動予測方法では、発破実施領域において単発発破が行われ、測定地点において、基本単発振動波が測定される。次に、測定した基本単発振動波の大きさ(たとえば、振幅等)に基づいて、発破予定領域での単発発破を行った場合の所定地点における複数の予測単発振動波の大きさ(たとえば、振幅等)が算出される。この予測単発振動波の算出には、発破予定領域に設けられる起爆孔のそれぞれの装薬量と、起爆孔から所定地点までの距離とが用いられる。ある地層における発破を考えた場合、発破によって生じ得る振動波の大きさは、装薬量および距離と相関を持っている。この相関を用いることで、複数の予測単発振動波の大きさを精度良く算出することができる。さらに、予測単発振動波の大きさと、基本単発振動波の波形とに基づいて、複数の予測単発振動波が作成される。このように、基本単発振動波に関する2つの側面である、大きさと波形とを用いることで、発破予定領域で発破が行われた場合の予測単発振動波を精度良く推定できる。これらの予測単発振動波が起爆順序および起爆秒時差に従って重ね合わされ、段発振動波の大きさが算出されるので、将来の発破予定領域での段発発破に伴って生じる、所定地点における振動を予測することができる。
測定工程では、発破実施領域、単発発破の回数、および測定地点のうち少なくとも1つが複数であることにより複数の基本単発振動波を測定し、作成工程では、測定工程で測定した複数の基本単発振動波の波形の全部または一部と、起爆孔から所定地点までのそれぞれの距離とを用いて、複数の予測単発振動波の波形を更に算出し、算出した複数の大きさと複数の波形とに基づいて、複数の予測単発振動波を作成してもよい。起爆孔から所定地点までのそれぞれの距離が、複数の予測単発振動波の大きさおよび波形の算出に加味されることで、複数の予測単発振動波をより精度良く算出することができる。
測定工程では、発破実施領域、単発発破の回数、および測定地点のうち少なくとも1つが複数であることにより複数の基本単発振動波を測定し、作成工程では、複数の基本単発振動波の大きさを与えるような、発破実施領域に設けられた起爆孔の装薬量と当該起爆孔から測定地点までの距離との近似関数の係数を求め、求めた係数を用いて、複数の予測単発振動波の大きさを算出してもよい。複数の基本単発振動波に基づいて、装薬量および距離と基本単発振動波の大きさとの相関を示す近似関数の係数が求められるため、複数の予測単発振動波の大きさをより精度良く算出することができる。
本発明の振動予測方法は、将来の発破予定領域に設けられる複数の起爆孔での段発発破に伴って生じる、発破予定領域の周辺の所定地点における段発振動波を予測する振動予測方法であって、少なくとも1つの発破実施領域において少なくとも1つの単発発破を行い、発破実施領域の周辺の少なくとも1つの測定地点における基本単発振動波を複数測定する測定工程と、測定工程で測定した複数の基本単発振動波の波形の全部または一部と、起爆孔から所定地点までのそれぞれの距離とを用いて、起爆孔での単発発破に伴って生じる所定地点における複数の予測単発振動波の波形を算出し、算出した複数の波形と、測定工程で測定した基本単発振動波の大きさとに基づいて、複数の予測単発振動波を作成する作成工程と、作成工程で作成した複数の予測単発振動波を、設定された起爆順序および設定された起爆秒時差に従って重ね合わせることで、段発振動波の大きさを算出する算出工程と、を含むことを特徴とする。
この振動予測方法では、発破実施領域において単発発破が行われ、測定地点において、複数の基本単発振動波が測定される。次に、測定した複数の基本単発振動波の波形に基づいて、発破予定領域での単発発破を行った場合の所定地点における複数の予測単発振動波の波形が算出される。この予測単発振動波の算出には、複数の基本単発振動波の波形の全部または一部と、発破予定領域に設けられる起爆孔から所定地点までのそれぞれの距離とが用いられる。ある地層における発破を考えた場合、発破によって生じ得る振動波の波形は、起爆孔からの距離と相関を持っている。この相関を用いることで、複数の予測単発振動波の波形を精度良く算出することができる。さらに、予測単発振動波の波形と、基本単発振動波の大きさとに基づいて、複数の予測単発振動波が作成される。このように、基本単発振動波に関する2つの側面である、大きさと波形とを用いることで、発破予定領域で発破が行われた場合の予測単発振動波を精度良く推定できる。これらの予測単発振動波が起爆順序および起爆秒時差に従って重ね合わされ、段発振動波の大きさが算出されるので、将来の発破予定領域での段発発破に伴って生じる、所定地点における振動を予測することができる。
作成工程では、測定工程で測定した複数の基本単発振動波の大きさと、起爆孔のそれぞれの装薬量および起爆孔から所定地点までのそれぞれの距離とを用いて、起爆孔での単発発破に伴って生じる所定地点における複数の予測単発振動波の大きさを更に算出し、算出した複数の波形と複数の大きさとに基づいて、複数の予測単発振動波を作成してもよい。起爆孔から所定地点までのそれぞれの距離が、複数の予測単発振動波の波形および大きさの算出に加味されることで、複数の予測単発振動波をより精度良く算出することができる。
作成工程では、測定工程で測定した複数の基本単発振動波の波形のうち、発破実施領域に設けられた起爆孔から測定地点までの距離が所定地点までの距離にもっとも近い2つの基本単発振動波の波形を用い、内挿または外挿により、複数の予測単発振動波の波形を算出してもよい。発破予定領域の起爆孔から所定地点までの距離にもっとも近い2つの基本単発振動波の波形が用いられることで、複数の予測単発振動波の波形をより精度良く算出することができる。
作成工程では、測定工程で測定した複数の基本単発振動波の波形における、発破実施領域に設けられた起爆孔から測定地点までの距離と、所定地点までの距離との差に基づく複数の基本単発振動波の波形の加重平均を求めることにより、複数の予測単発振動波の波形を算出してもよい。起爆孔からの距離の差に基づいて複数の基本単発振動波の波形の加重平均が求められることで、複数の予測単発振動波の波形をより精度良く算出することができる。
作成工程では、起爆孔から所定地点までのそれぞれの伝搬経路における地質の相違を考慮して、複数の予測単発振動波を作成してもよい。地質が異なる場合は伝搬速度も異なると考えられるため、この方法によれば、複数の予測単発振動波をより精度良く算出することができる。
本発明によれば、将来の発破に伴って生じる、所定地点における振動を予測することができる。
本発明の一実施形態に係る振動予測方法が使用されるトンネル掘削現場を示す模式図である。 図1のトンネル掘削現場における発破パターンを示す模式図である。 単発発破と段発発破を組み合わせた発破により得られる振動波の一例である。 振動予測方法の手順を示すフローチャートである。 図5の手順の一部の詳細を示すフローチャートである。 1つの振動波の大きさ及び波形を説明するための図である。 (a)は基本単発振動波の波形とその内挿によって算出される予測単発振動波の波形とを示す図、(b)は複数の基本単発振動波の波形とその加重平均によって算出される予測単発振動波の波形とを示す図である。 複数の基本単発振動波の近似曲線を示す図である。 予測単発振動波の間隔が起爆秒時差にまで縮められて、重ね合わされる手順を説明するための図である。 (a)は、複数の起爆孔から測定地点への振動の伝搬経路を模式的に示す図、(b)は(a)の各振動の測定地点への到達時間を模式的に示す図である。 2つの所定地点において、段発振動派の振動速度の予測と実測を対比した図である。 2つの所定地点において、段発振動派の周波数特性の予測と実測を対比した図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1に示されるように、本実施形態の振動予測方法は、たとえば、堅硬な岩盤からなる地層1における発破工法に適用される。この発破工法は、たとえば地層1におけるトンネル掘削に適用される。トンネル掘削は、所定方向(図1において矢印で示す方向)に進行する。本実施形態の振動予測方法は、トンネル掘削を行うにあたり、将来の発破予定領域である切羽Aaでの段発発破に伴って生じる、切羽Aaの周辺の所定地点PZにおける段発振動波(たとえば振幅や振動速度等)を予測するための方法である。振動予測の対象となる所定地点は特に限定されず、切羽Aaの周辺の任意の地点とすることができる。所定地点は、たとえば、切羽Aaの上方の地表部G上において住宅またはその他の構造物が存在する地点である。図1に示される測定地点P1〜P3(詳しくは後述)を振動予測の対象である所定地点とすることもできる。
本実施形態の振動予測方法では、トンネルTNLの掘削において実施する発破に伴い実際に生じる複数の振動波(振動波データ)を用いて、トンネルTNLの掘削の将来の段発発破に伴って生じる振動を予測する。「振動波」は、振幅や振動速度等によって表し得る大きさの情報と、波形の情報とを含む概念である。
図2に示されるように、発破を行う際、切羽Aには、複数の起爆孔10が設けられる。複数の起爆孔10は、切羽Aにおいて、段発発破を行うための複数の起爆孔群101〜108を成している。図2に示される起爆孔10の配列パターンはあくまで一例であり、個数および配列パターンは適宜変更できる(以下、起爆孔10の個数および配列パターンを含む概念を「発破パターン」という)。複数の起爆孔10の段数および配列は、公知の方法に基づいて決定することができる。
切羽Aには、更に、単発発破を行うための1または複数の起爆孔20が設けられる。図2に示される例では、切羽Aの中央部に設けられた起爆孔群101,102の左右の両側に、単発発破用の起爆孔20が1つずつ配置されている。本実施形態の振動予測方法では、実際のトンネル掘削において振動データを収集し、収集した振動データは、将来の発破に伴って生じる振動の予測に用いられる。すなわち、1または複数の単発発破用の起爆孔20は、振動データを収集するための起爆孔である。切羽Aの発破では、まず起爆孔20を用いた少なくとも1回の単発発破が行われ、それに続いて、予め定められた起爆秒時差をもって、起爆孔10(起爆孔群101〜108)を用いた段発発破が行われる(図3参照)。単発発破と段発発破との間には、たとえば100ms以上の間隔が設けられる。
各起爆孔10,20内には、たとえば複数の爆薬(いわゆる親ダイおよび増ダイ)と、奥側の爆薬(いわゆる親ダイ)に設けられた雷管と、爆薬の手前側に設けられた込め物とが設けられている。各起爆孔10,20における装薬量は、同一であってもよいし、起爆孔ごとに違っていてもよい。本実施形態に適用される発破工法では、1ms単位での起爆秒時設定が可能な電子雷管が用いられる。この電子雷管は、切羽Aでの実施工に即し、起爆秒時設定を切羽Aにて任意に変更・設定できる機能を有している。この電子雷管では、たとえば1ms〜30msの範囲において、起爆秒時差を1ms単位で設定可能である。電子雷管を採用することにより、高精度の起爆秒時差で段発発破を行うことができる。その結果として、所定地点PZで生じる振動を精度良く予測し、振動を低減することができる。
図1および図4を参照して、本実施形態の振動予測方法の手順について説明する。図1に示されるように、トンネルTNLの掘削では、発破実施領域である切羽A1,A2,A3…において順次段発発破が行われる。段発発破が行われ、トンネル掘削が進行する中で、単発発破による振動波を収集する。振動波は、切羽A1,A2,A3…の周辺の少なくとも1つの測定地点において測定される。たとえば、図1に示される例では、測定地点P1〜P3の3つの測定地点が設定されている。複数の測定地点が設けられる場合、図1に示されるようにトンネル掘削の進行方向に離間する複数の地点を設定してもよいし、当該進行方向に交差する方向に離間する複数の地点を設定してもよい。測定地点は、任意に設定することができる。測定地点P1〜P3のそれぞれには振動計を設置しておき、各振動計により、切羽A1,A2,A3…の発破に応じて発生する振動速度(変位速度)を測定する。なお、振動計によって、振幅を測定してもよいし、振動加速度(変位加速度)を測定してもよい。
図4に示されるように、まず、単発発破の実施によって、任意の地点における振動波を測定する(ステップS1、測定工程)。図2に示される発破パターンを採用する場合、単発発破が2回行われた後、段発発破が行われる。単発発破と段発発破の間隔、すなわち2回目の単発発破と最初の起爆孔群101の発破との間隔は、一定以上の時間とされる。これにより、単発振動波と段発振動波とは、互いに分離した状態で取得される(図3参照)。なお、単発振動波は、単発発破に伴って測定される振動波であり、段発振動波は、段発発破に伴って測定される振動波である。図2に示されるように、最初の2回の単発発破の振動波がそれぞれ独立して得られており、各振動波の振動速度および波形が得られている。振動速度は、ゼロ点を基準とした絶対値の最大値として求められる(一例として、図3中の0.328kineと0.143kine)。
起爆孔20は、切羽Aに対して1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。切羽A1,A2,A3…と切羽Aが変わるごとに、起爆孔20の位置および個数を変更してもよい。切羽Aの中で起爆孔20が設けられる位置は、特に限定されない。1つの測定地点P1を基準に考えた場合、同一の切羽A内において、各起爆孔20から測定地点P1までの距離は異なっている。また、A1,A2,A3…と掘削が進行することによっても、各起爆孔20から測定地点P1までの距離は異なる。さらに、複数の測定地点P1〜P3が設けられる場合、起爆孔20での1回の単発発破につき、測定地点P1〜P3の箇所数に応じた複数の単発振動波が得られる。複数の単発振動波は、起爆孔20から測定地点P1〜P3までのそれぞれの距離を振動が伝搬した結果、発生した振動波であると言える。
このように、ステップS1では、少なくとも1つの切羽Aにおいて少なくとも1つの単発発破を行い、少なくとも1つの測定地点P1〜P3における単発振動波を測定する。ステップS1で測定される単発振動波を基本単発振動波と呼ぶ。この基本単発振動波の収集が行われる切羽A、単発発破の回数、および測定地点のいずれもが1つである場合は、収集される基本単発振動波は1つである。一方、切羽A、単発発破の回数、および測定地点のうち少なくとも1つが複数である場合、収集される基本単発振動波は複数である。基本単発振動波は1つであってもよいが、複数である方が好ましい。
続いて、将来の単発発破による所定地点PZにおける複数の振動波を作成する(ステップS2、作成工程)。ステップS2で作成される単発振動波を予測単発振動波と呼ぶ。予測単発振動波は、基本単発振動波の大きさ及び波形と、基本単発振動波に対応する起爆孔の装薬量と、起爆孔から測定地点までの距離とに基づいて作成される。続いて、トンネルTNL掘削の将来の段発発破による、所定地点PZにおける振動波を予測および評価する(ステップS3)。ステップS3で予測・評価される振動波を段発振動波と呼ぶ。以下、ステップS2およびステップS3の各手順について詳述する。
ステップS2では、図5に示されるステップS21〜S26が行われる。まず、ステップS1で測定した基本単発振動波の中から、2つ以上の基本単発振動波を選定する(ステップS21)。ここで、図6に示されるように、振動波は、時間に対する大きさの変化として測定されるため、時間の関数で表すことができる。1つの振動波は、振幅Xと波形Yを有している。本実施形態の振動予測方法では、振動波のこれら2つの側面に着目して、予測単発振動波を算出している。なお、振幅Xは、振動速度や振動加速度等、他の「大きさ」の指標に置き換えて以下の手順を行うこともできる。
具体的には、ステップS21では、ステップS1で測定した複数の基本単発振動波のうち、単発発破が実施された切羽Aの起爆孔20から測定地点P1〜P3までの距離が、切羽Aaの各起爆孔10から所定地点PZまでの距離にもっとも近い2つの基本単発振動波を選定する。たとえば、図7(a)に示されるように、所定地点Cの距離dcにもっとも近い距離を有するのが測定地点A(距離daを有する)と、測定地点B(距離dbを有する)である場合、これらの2地点A,Cで測定された基本単発振動波a(t),b(t)が選定される。切羽Aaに設けられる予定のすべての起爆孔10について、基本単発振動波を選定する。
次に、ステップS21で選定した基本単発振動波に基づいて、所定地点PZにおける波形を算出する(ステップS22)。ここでは、たとえば、上記のように選定した2つの基本単発振動波a(t),b(t)の波形を用い、内挿または外挿により、予測単発振動波の波形を算出する。図7(a)に示される例では、距離daと距離dbの間に距離dcが存在する。この場合、下記式(1)に基づいて、内挿によって予測単発振動波の波形c(t)が算出される。
Figure 2016196970
なお、ステップS1で周波数スペクトルa(ω),b(ω)が得られる場合、これらの周波数スペクトルを用いて、下記式(2)に基づいて、内挿によって予測単発振動波の周波数スペクトルc(ω)を算出してもよい。
Figure 2016196970
また、距離daと距離dbの間に距離dcが存在する場合は、所定地点Cの距離dcよりも大きい距離dbを有する測定地点Bに関して、距離の差Lは負の値となる。距離daと距離dbの間に距離dcが存在しない場合、たとえば測定地点Bの距離dbが所定地点Cの距離dcよりも小さい場合は、距離の差Lは正の値となり、上記式(1)は外挿を表す式となる。周波数スペクトルを用いる場合も同様である。
以上のステップS21およびS22により、2以上の基本単発振動波の波形に基づいて、予測単発振動波の波形が算出される。切羽Aaに設けられる予定のすべての起爆孔10について、予測単発振動波の波形が算出される。
なお、上記のステップS21,S22において、単発発破が実施された切羽Aの起爆孔20から測定地点P1〜P3までの距離と、切羽Aaの各起爆孔10から所定地点PZまでの距離との差に基づく複数の基本単発振動波の波形の加重平均を求めることにより、複数の予測単発振動波の波形を算出してもよい。この場合、図7(b)に示されるように、たとえば所定地点Cの距離dcに距離が近い地点A,C,Dで測定された基本単発振動波a(t),b(t),d(t)が選定される。そして、下記式(3)に基づいて、距離の差に基づく加重平均によって、予測単発振動波の波形c(t)が算出される。
Figure 2016196970
なお、ステップS1で周波数スペクトルa(ω),b(ω),d(ω)が得られる場合、これらの周波数スペクトルを用いて、下記式(4)に基づいて、荷重平均によって予測単発振動波の周波数スペクトルc(ω)を算出してもよい。
Figure 2016196970
続いて、ステップS1で測定した複数の基本単発振動波から、距離と振動速度の近似曲線を算出し、平均振動速度と最大振動速度に対応する係数を算出する(ステップS23)。このステップS23では、複数の基本単発振動波の大きさを与えるような、単発発破が実施された切羽Aの起爆孔20の装薬量と、当該起爆孔20から測定地点P1〜P3までの距離との近似関数の係数を求める。近似曲線は、図8に示される近似式で近似され得る。ここで、Vは振動速度であり、Rは距離であり、Wは起爆孔20の装薬量である。αおよびβは係数である。横軸SDはScale Distanceを意味し、装薬量の0.5乗で正規化された距離である。
ここで、振動速度は、ある正規化距離SDに対して正規分布を取ると仮定する。平均振動速度に対応する近似曲線は、正規分布における平均の近似曲線である(50%ライン。図8において実線Rで示されるライン)。そこで、この平均の近似曲線の係数αおよびβを算出する。また、最大振動速度に対応する近似曲線は、正規分布におけるたとえば95%の近似曲線である(95%上限ライン)。そこで、この確率95%の近似曲線の係数αおよびβを算出する。なお、図8に示される近似式に限られず、V=K・W/Rなる近似式を利用してもよい(K,m,nは係数)。このように、複数のシードウェーブ(Multi Seed Wave)を用いて、振動波の大きさの分布を出す。
次に、算出した係数を用いて、所定地点PZにおける平均振動速度と最大振動速度を算出する(ステップS24)。このステップS24では、ステップS23で算出した平均の近似曲線の係数αおよびβと、切羽Aaの各起爆孔10の装薬量と、起爆孔10から所定地点PZまでの距離とを用いて、図8に示される近似式により、起爆孔10での単発発破に伴って生じる所定地点PZにおける予測単発振動波の大きさ(たとえば振動速度)を算出する。なお、切羽Aの起爆孔10では、実際には段発発破が行われるが、ここでの計算上、単発発破が行われるものと仮定する。また、ステップS23で算出した確率95%の近似曲線の係数αおよびβと、切羽Aaの各起爆孔10の装薬量と、起爆孔10から所定地点PZまでの距離とを用いて、図8に示される近似式により、起爆孔10での単発発破に伴って生じる所定地点PZにおける予測単発振動波の大きさ(たとえば振動速度)を算出する。切羽Aaに設けられる予定のすべての起爆孔10について、予測単発振動波の平均振動速度と最大振動速度とを算出する。
次に、各起爆孔10の装薬量を適宜設定して、ステップS24で算出した平均振動速度および最大振動速度となるような分布で、複数の予測単発振動波の振動速度を算出する(ステップS25)。これにより、図8に示される基本単発振動波と同じ分布(正規分布)を有する複数の予測単発振動波の振動速度が算出される。以上のステップS23〜S25により、複数の基本単発振動波の大きさに基づいて、複数の予測単発振動波の大きさが算出される。切羽Aaに設けられる予定のすべての起爆孔10について、予測単発振動波の大きさが算出される。
次に、ステップS22で算出した予測単発振動波の波形と、ステップS25で算出した予測単発振動波の振動速度とに基づいて、予測単発振動波を作成する(ステップS26、作成工程)。このステップS26では、ステップS24で算出した最大振動速度となるように、予測単発振動波の波形を拡幅または縮小する。
所定地点PZにおける振動波を予測および評価するステップS3では、図5に示されるステップS31〜S34が行われる。まず、切羽Aaにおける起爆孔10の起爆順序を適宜設定し、上記のステップS2(ステップS21〜S26)で作成した複数の予測単発振動波を、設定した起爆順序に並べる(ステップS31)。たとえば、図9の上段に示されるように、単発振動波W1,W2,W3,W4,W5が時系列で並べられる。
次に、起爆秒時差を適宜設定し、設定した起爆秒時差に従って、複数の単発振動波を重ね合わせる(ステップS32)。ここでは、公知の手法(たとえばモンテカルロ法等)で振動波を重ね合わせることができる。たとえば、図9の中段、下段に示されるように、単発振動波W1,W2,W3,W4,W5が重ね合わされて、段発振動波Wtが得られる。
そして、ステップS32で算出された段発振動波Wtの最大振動速度を算出する(ステップS33、算出工程)。ここでは、図6に示されるように、ゼロ点を基準とした絶対値の最大値が、最大振動速度として算出される。算出された最大振動速度は、予測最大振動速度である。
さらに、ステップS33で算出した予測最大振動速度は許容値以下であるか否かを判断する(ステップS34)。予測最大振動速度は許容値以下であると判断される場合(ステップS34;Yes)、振動予測は終了する。予測最大振動速度は許容値を超えていると判断される場合(ステップS34;No)、そのような段発発破を切羽Aaで行うことはできない。そこでステップS24に戻り、切羽Aaの発破パターン、各起爆孔10の装薬量、起爆孔10の発破順序、起爆秒時差を再設定することにより、予測単発振動波の予測・評価を繰り返す。
なお、切羽Aaの発破パターン、各起爆孔10の装薬量、起爆孔10の発破順序、起爆秒時差を変更して、ステップS21〜ステップS33の予測単発振動派の算出手順を繰り返し、複数回シミュレーションしてもよい。本実施形態の振動予測方法では、複数回のシミュレーションにより、将来の発破で生じ得る、もっとも確からしいシードウェーブを作り出すことが望ましい。
また、図10(a)に示されるように、切羽Aと測定地点との間に2種類の地質I,IIがある場合は、各起爆孔10の位置と測定地点とを結ぶ線(伝搬経路)がいずれの地質を主に伝搬するかを考慮し、地質によって異なる伝搬速度を考慮してもよい。たとえば、Aの起爆孔10は、主として地質I内を伝搬する。Bの起爆孔10は、地質Iと地質IIをほぼ均等な長さだけ伝搬する。Cの起爆孔10は、主として地質II内を伝搬する。このように、複数の予測単発振動波を重ね合わせる際、地質の違いによる伝搬速度の違いを考慮してもよい。図10(b)に示されるように、振動が測定地点に到達する時間は、伝搬経路と地質との関係で異なっている。このように、地質が異なる場合は伝搬速度も異なると考えられるため、上記の方法によれば、複数の予測単発振動波をより精度良く算出することができる。なお、伝搬速度の推定には、たとえばトンネルトモグラフィを利用することができる。
以上説明した本実施形態の振動予測方法によれば、図1に示されるように、発破実施領域である切羽A1,A2,A3…において単発発破が行われ、測定地点P1〜P3において、複数の基本単発振動波が測定される。次に、測定した複数の基本単発振動波の波形および大きさに基づいて、発破予定領域である切羽Aaでの単発発破を行った場合の所定地点PZにおける複数の予測単発振動波の波形および大きさが算出される。この予測単発振動波の算出には、複数の基本単発振動波の波形の全部または一部と、切羽Aaに設けられる起爆孔10から所定地点PZまでのそれぞれの距離とが用いられる。ある地層1における発破を考えた場合、発破によって生じ得る振動波の波形および大きさは、起爆孔10からの距離と相関を持っている。この相関を用いることで、複数の予測単発振動波の波形および大きさを精度良く算出することができる。さらに、予測単発振動波の波形および大きさに基づいて、複数の予測単発振動波が作成される。このように、基本単発振動波に関する2つの側面である、波形と大きさとを用いることで、切羽Aaで発破が行われた場合の予測単発振動波を精度良く推定できる。これらの予測単発振動波が起爆順序および起爆秒時差に従って重ね合わされ、段発振動波の大きさが算出されるので、切羽Aa(将来の発破予定領域)での段発発破に伴って生じる、所定地点PZにおける振動を予測することができる。
また、複数の基本単発振動波に基づいて、装薬量および距離と基本単発振動波の大きさとの相関を示す近似関数の係数α,βが求められるため、複数の予測単発振動波の大きさをより精度良く算出することができる。
もっとも近い2つの基本単発振動波の波形の内挿または外挿により、複数の予測単発振動波の波形を算出するので、切羽Aaの起爆孔10から所定地点PZまでの距離にもっとも近い2つの基本単発振動波の波形が用いられる。よって、複数の予測単発振動波の波形をより精度良く算出することができる。
なお、距離の差に基づく複数の基本単発振動波の波形の加重平均を求める場合も、複数の予測単発振動波の波形をより精度良く算出することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限られない。たとえば、上記実施形態では、複数の基本単発振動波の大きさを用いて予測単発振動波の大きさを推定したが、予測単発振動波の大きさを推定する際に、1つの基本単発振動波の大きさを用いてもよい。予測単発振動波の大きさまたは波形のいずれかを算出せずに、基本単発振動波の大きさまたは波形のいずれかをそのまま用いてもよい。
本発明は、トンネル掘削に限られず、他の発破工事にも適用可能である。たとえば、本発明を明かり工事に適用してもよい。発破実施領域と発破予定領域とは、同じ地層に設けられていることが好ましい。
次に、図11および図12を参照して、本発明の実施例による振動予測の試験結果について説明する。図11は、2つの所定地点において、段発振動派の振動速度の予測と実測を対比した図である。図12は、2つの所定地点において、段発振動派の周波数特性の予測と実測を対比した図である。この試験では、実際のトンネル掘削における波形予測の運用を考慮し,1〜5回までの発破で収録した基本単発振動波を基に、6回目の段発発破(段発振動波)の推定を行った.図11および図12に示されるように、波形、周波数特性ともに、実測と予測は概ね良く一致していることが確認された。
1…地層、10…起爆孔、20…起爆孔、A、A1,A2,A3…切羽(発破実施領域)、Aa…切羽(発破予定領域)、P1〜P3…測定地点、PZ…所定地点、TNL…トンネル、W1〜W5…単発振動波、Wt…段発振動波、X…振幅(大きさ)、Y…波形。

Claims (8)

  1. 将来の発破予定領域に設けられる複数の起爆孔での段発発破に伴って生じる、前記発破予定領域の周辺の所定地点における段発振動波を予測する振動予測方法であって、
    少なくとも1つの発破実施領域において少なくとも1つの単発発破を行い、前記発破実施領域の周辺の少なくとも1つの測定地点における基本単発振動波を測定する測定工程と、
    前記測定工程で測定した前記基本単発振動波の大きさと、前記起爆孔のそれぞれの装薬量および前記起爆孔から前記所定地点までのそれぞれの距離とを用いて、前記起爆孔での単発発破に伴って生じる前記所定地点における複数の予測単発振動波の大きさを算出し、算出した複数の大きさと、前記測定工程で測定した前記基本単発振動波の波形とに基づいて、複数の前記予測単発振動波を作成する作成工程と、
    前記作成工程で作成した複数の前記予測単発振動波を、設定された起爆順序および設定された起爆秒時差に従って重ね合わせることで、前記段発振動波の大きさを算出する算出工程と、
    を含むことを特徴とする振動予測方法。
  2. 前記測定工程では、前記発破実施領域、前記単発発破の回数、および前記測定地点のうち少なくとも1つが複数であることにより複数の前記基本単発振動波を測定し、
    前記作成工程では、前記測定工程で測定した複数の前記基本単発振動波の波形の全部または一部と、前記起爆孔から前記所定地点までのそれぞれの距離とを用いて、前記複数の予測単発振動波の波形を更に算出し、算出した複数の大きさと複数の波形とに基づいて、複数の前記予測単発振動波を作成することを特徴とする請求項1に記載の振動予測方法。
  3. 前記測定工程では、前記発破実施領域、前記単発発破の回数、および前記測定地点のうち少なくとも1つが複数であることにより複数の前記基本単発振動波を測定し、
    前記作成工程では、複数の前記基本単発振動波の大きさを与えるような、前記発破実施領域に設けられた起爆孔の装薬量と当該起爆孔から前記測定地点までの距離との近似関数の係数を求め、求めた係数を用いて、複数の前記予測単発振動波の大きさを算出することを特徴とする請求項1または2に記載の振動予測方法。
  4. 将来の発破予定領域に設けられる複数の起爆孔での段発発破に伴って生じる、前記発破予定領域の周辺の所定地点における段発振動波を予測する振動予測方法であって、
    少なくとも1つの発破実施領域において少なくとも1つの単発発破を行い、前記発破実施領域の周辺の少なくとも1つの測定地点における基本単発振動波を複数測定する測定工程と、
    前記測定工程で測定した複数の前記基本単発振動波の波形の全部または一部と、前記起爆孔から前記所定地点までのそれぞれの距離とを用いて、前記起爆孔での単発発破に伴って生じる前記所定地点における複数の予測単発振動波の波形を算出し、算出した複数の波形と、前記測定工程で測定した前記基本単発振動波の大きさとに基づいて、複数の前記予測単発振動波を作成する作成工程と、
    前記作成工程で作成した複数の前記予測単発振動波を、設定された起爆順序および設定された起爆秒時差に従って重ね合わせることで、前記段発振動波の大きさを算出する算出工程と、
    を含むことを特徴とする振動予測方法。
  5. 前記作成工程では、前記測定工程で測定した複数の前記基本単発振動波の大きさと、前記起爆孔のそれぞれの装薬量および前記起爆孔から前記所定地点までのそれぞれの距離とを用いて、前記起爆孔での単発発破に伴って生じる前記所定地点における複数の予測単発振動波の大きさを更に算出し、算出した複数の波形と複数の大きさとに基づいて、複数の前記予測単発振動波を作成することを特徴とする請求項4に記載の振動予測方法。
  6. 前記作成工程では、前記測定工程で測定した複数の前記基本単発振動波の波形のうち、前記発破実施領域に設けられた起爆孔から前記測定地点までの距離が前記所定地点までの距離にもっとも近い2つの前記基本単発振動波の波形を用い、内挿または外挿により、複数の前記予測単発振動波の波形を算出することを特徴とする請求項4または5に記載の振動予測方法。
  7. 前記作成工程では、前記測定工程で測定した複数の前記基本単発振動波の波形における、前記発破実施領域に設けられた起爆孔から前記測定地点までの距離と、前記所定地点までの距離との差に基づく前記基本単発振動波の波形の加重平均を求めることにより、複数の前記予測単発振動波の波形を算出することを特徴とする請求項4または5に記載の振動予測方法。
  8. 前記作成工程では、前記起爆孔から前記所定地点までのそれぞれの伝搬経路における地質の相違を考慮して、複数の前記予測単発振動波を作成することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の振動予測方法。
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