JP2016196834A - エンジンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルミニウム合金製のシリンダヘッドの燃焼室壁面に遮熱膜を形成する場合に、所望の遮熱性能が得られるようにしつつ、遮熱膜の加熱硬化後に燃焼室容積を理想容積にすることができるようにする。【解決手段】シリンダヘッドの燃焼室壁面に遮熱膜を塗布する遮熱膜塗布工程(ステップS5)前の燃焼室壁面加工工程(ステップS2)において、遮熱膜11を加熱硬化させる加熱硬化工程(ステップS6)での加熱に起因するシリンダヘッド1の体積変化量に基づいて、該加熱硬化工程後に燃焼室容積が、エンジンの所望の幾何学的圧縮比を得るための理想容積となるように予め設定した加工量でもって、上記燃焼室壁面を加工する。【選択図】図3

Description

本発明は、アルミニウム合金製のシリンダヘッドの燃焼室壁面に遮熱膜が形成されたエンジンの製造方法に関する技術分野に属する。
従来より、エンジンの熱効率の向上を目的として、エンジンの燃焼室壁面に、熱伝導率の低い遮熱膜を形成することが知られている(例えば、特許文献1参照)。このような遮熱膜を形成する場合、通常、燃焼室壁面に遮熱膜を塗布し、その後に、その遮熱膜を加熱して硬化させる。
特開2013−189960号公報
エンジンのアルミニウム合金製のシリンダヘッドは、通常、鋳型による鋳造により製造するが、このようにして製造したシリンダヘッドの燃焼室壁面に対して遮熱膜を塗布し、その後に、その遮熱膜を加熱硬化させるために、シリンダヘッド全体を加熱すると、シリンダヘッドにおいてアルミニウム合金の結晶粒の成長による永久変形が生じ、この永久変形によりシリンダヘッドが全体的に膨張してその体積が増大するという問題がある。これにより、燃焼室壁面全体が燃焼室側に膨出することになり、これにより、燃焼室容積が、エンジンの所望の幾何学的圧縮比を得るための理想容積よりも小さくなってしまう。特に幾何学的圧縮比が大きい場合(例えば13以上の場合)には、燃焼室容積の理想容積からのずれが、エンジンの性能上で大きな問題となる。
そこで、遮熱膜の加熱硬化後に、遮熱膜が形成された燃焼室壁面(つまり、遮熱膜)を加工して燃焼室容積を理想容積にするようにすることが考えられる。しかし、遮熱膜の膜厚は基本的に薄いので、その加工は困難であり、無理に加工した場合には、遮熱膜にダメージを与えて所望の遮熱性能が得られなくなる虞がある。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、アルミニウム合金製のシリンダヘッドの燃焼室壁面に遮熱膜を形成する場合に、所望の遮熱性能が得られるようにしつつ、遮熱膜の加熱硬化後に燃焼室容積を理想容積にすることができるようにすることにある。
上記の目的を達成するために、本発明では、アルミニウム合金製のシリンダヘッドの燃焼室壁面に遮熱膜が形成されたエンジンの製造方法を対象として、上記シリンダヘッドの燃焼室壁面に対して、燃焼室容積が、上記エンジンの所望の幾何学的圧縮比を得るための理想容積よりも大きくなるように加工する燃焼室壁面加工工程と、上記燃焼室壁面加工工程の後、上記燃焼室壁面に、樹脂を含有する遮熱膜を塗布する遮熱膜塗布工程と、上記遮熱膜塗布工程の後、上記シリンダヘッド全体を所定温度で所定時間加熱することで、上記遮熱膜を硬化させる加熱硬化工程とを備え、上記燃焼室壁面加工工程は、上記加熱硬化工程での加熱に起因するシリンダヘッドの体積変化量に基づいて、上記加熱硬化工程後に燃焼室容積が上記理想容積となるように予め設定した加工量でもって、上記燃焼室壁面を加工する工程である、とした。
上記の製造方法により、遮熱膜塗布工程の前の燃焼室壁面加工工程で、シリンダヘッドの燃焼室壁面を加工しておき、その後に、遮熱膜塗布工程及び加熱硬化工程を実行するので、加熱硬化工程後に、遮熱膜が形成された燃焼室壁面を加工する必要はなくなり、遮熱膜にダメージを与えるのを防止することができる。また、燃焼室壁面加工工程において、加熱硬化工程での加熱に起因するシリンダヘッドの体積変化量に基づいて、該加熱硬化工程後に燃焼室容積が理想容積となるように予め設定した加工量でもって、燃焼室壁面を加工するので、加熱硬化工程後には、該加熱硬化工程での加熱に起因するシリンダヘッドの体積変化によって、燃焼室容積が理想容積となる。よって、所望の遮熱性能が得られるようにしつつ、加熱硬化工程後に燃焼室容積を理想容積にすることができる。
上記エンジンの製造方法において、上記加熱硬化工程の後、上記シリンダヘッドにおけるシリンダブロック側のガスケット合わせ面を研磨することで、上記加熱硬化工程での加熱に起因して変形した上記ガスケット合わせ面を、所望の形状に加工する後加工工程を更に備える、ことが好ましい。
このことにより、後加工工程で、加熱硬化工程での加熱に起因して変形したガスケット合わせ面を所望の形状に加工することができ、ガスケットによるシール性を確実に確保することができるようになる。尚、ガスケット合わせ面には遮熱膜が形成されないので、加熱硬化工程後に加工しても、遮熱膜への悪影響は全くない。
上記エンジンの製造方法の一実施形態では、上記エンジンは、ガソリンレシプロエンジンであり、上記燃焼室壁面がペントルーフ形状をなしている。
以上説明したように、本発明のエンジンの製造方法によると、シリンダヘッドの燃焼室壁面に遮熱膜を塗布する遮熱膜塗布工程前の燃焼室壁面加工工程において、上記遮熱膜を加熱硬化させる加熱硬化工程での加熱に起因するシリンダヘッドの体積変化量に基づいて、該加熱硬化工程後に燃焼室容積が理想容積となるように予め設定した加工量でもって、上記燃焼室壁面を加工するようにしたことにより、遮熱膜の加工を不要にして所望の遮熱性能が得られるようにしつつ、加熱硬化工程後に燃焼室容積を理想容積にすることができる。
本発明の実施形態に係る製造方法が適用されるエンジンのシリンダヘッドを斜め下側から見た斜視図である。 上記シリンダヘッドを、気筒列方向に対して垂直でかつ或る1つの気筒の中心軸を含む平面に沿って切断した、シリンダブロック側(燃焼室側)の部分を示す断面図である。 上記シリンダヘッドの製造方法の工程図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1及び図2は、本発明の実施形態に係る製造方法が適用されるエンジンのシリンダヘッド1を示す。このエンジンは、車両に横置きに搭載されるガソリンレシプロエンジンであって、複数の気筒(本実施形態では、4つ)が直列に設けられた直列多気筒エンジンである。
上記シリンダヘッド1は、鋳型により鋳造されたアルミニウム合金製の鋳造品であって、図示を省略するが、同じくアルミニウム合金製の鋳造品であるシリンダブロックの上面にガスケットを介して固定される。尚、図1中、2aは、シリンダヘッド1とシリンダブロックとをガスケットを介して固定するためのボルトが挿通されるボルト挿通孔である。
シリンダヘッド1の下面(シリンダブロック側の面)には、上記ガスケットに当接する平面状のガスケット合わせ面2と、各気筒毎に、上記シリンダブロックのシリンダを覆う位置に位置して、ガスケット合わせ面2から上側に凹む凹部4とが設けられている。この凹部4内の空間が燃焼室の一部を構成し、凹部4の壁面が、シリンダヘッド1の燃焼室壁面3とされる。上記燃焼室は、上記シリンダの周壁面、シリンダ内に往復動可能に嵌挿されたピストンの頂面、及び、上記燃焼室壁面3によって区画形成されることになる。
各気筒の燃焼室壁面3は、上記燃焼室の天井面を構成していて、本実施形態では、ペントルーフ形状をなしている。すなわち、図2に示すように、各気筒の燃焼室壁面3は、吸気側(図2の右側)及び排気側(図2の左側)の2つの傾斜面3a,3bからなる三角屋根状をなしている。尚、図2中、5は、シリンダヘッド1における各気筒の中心軸上に配置される点火プラグ(図示省略)を設置するための点火プラグ設置孔である。
各気筒の燃焼室壁面3の吸気側の傾斜面3aには、2つの吸気ポート6が開口しており、排気側の傾斜面3bには、2つの排気ポート7が開口している(図1参照)。
本実施形態では、上記エンジンの幾何学的圧縮比は、13以上(好ましくは18以上)でかつ50以下とされている。このようなエンジンでは、高圧縮比に見合う所望の熱効率を得るために、冷損を大幅に低減させること、すなわち、上記燃焼室壁面3を含む、エンジンの燃焼室壁面の遮熱性を高くすることが求められる。
そこで、本実施形態では、図2に示すように、シリンダヘッド1の燃焼室壁面3に、樹脂を含有する遮熱膜11が形成されている。この遮熱膜11の膜厚は、所望の遮熱性能が得られるように、また、遮熱膜11を硬化させる際の加熱硬化工程においてシリンダヘッド1又は遮熱膜11自身の膨張によって遮熱膜11に割れ等の欠陥が生じないように決定されるものであって、例えば70μm〜80μmである。
遮熱膜11は、本実施形態では、シリコーン系樹脂を含有し、そのシリコーン系樹脂内に、例えば直径15μm〜25μmの無機酸化物の中空状粒子が分散している。熱伝導率の低いシリコーン系樹脂に中空状粒子が分散していることで熱伝導性の低い空気が多く存在することから、遮熱膜11は低熱伝導性の膜になっている。
シリコーン系樹脂としては、例えば、メチルシリコーン樹脂、メチルフェニルシリコーン樹脂に代表される、分岐度の高い3次元ポリマーからなるシリコーン樹脂を好ましく用いることができる。このシリコーン樹脂の具体例としては、例えばポリアルキルフェニルシロキサンを挙げることができる。尚、所望の遮熱性が得られる遮熱膜であれば、シリコーン系樹脂以外の樹脂(熱硬化する樹脂)を含有する遮熱膜であってもよい。
上記中空状粒子としては、フライアッシュバルーン、シラスバルーン、シリカバルーン、エアロゲルバルーン等のSi系酸化物成分を含有するセラミック系中空状粒子を採用することが好ましい。このような中空状粒子は、必ずしも必要なものではない。
図3は、上記のような遮熱膜11が形成されたシリンダヘッド1の製造方法の工程図である。
最初のステップS1で、遮熱膜11を形成すべきシリンダヘッド1(素材)を準備する。すなわち、鋳型のキャビティにアルミニウム合金の溶湯を注入して、シリンダヘッド1を鋳造する。
ステップS2(燃焼室壁面加工工程)で、上記シリンダヘッド1の燃焼室壁面3に対して、燃焼室容積(凹部4内の容積)が、所望の幾何学的圧縮比(13以上)を得るための理想容積よりも大きくなるように加工(切削加工)する。この加工については、後に詳述する。
ステップS3で、燃焼室壁面3における吸気ポート6及び排気ポート7の開口部並びに点火プラグ設置孔5の開口部をマスキングする。
ステップS4で、遮熱膜11の燃焼室壁面3への付着力を高めるために、燃焼室壁面3に対して、ショットブラストを行うとともに、燃焼室壁面3に付着している油脂等の汚れを除去する脱脂処理を行う。
ステップS5(遮熱膜塗布工程)で、燃焼室壁面3に、スプレーや刷毛を用いて、遮熱膜11を塗布する。
ステップS6(加熱硬化工程)で、シリンダヘッド1全体を炉に入れて、シリンダヘッド1全体を所定温度で所定時間加熱することで、上記塗布した遮熱膜11を硬化させる。上記所定温度は、本実施形態では、180℃〜300℃であって、シリコーン系樹脂が脱水縮合して架橋し、遮熱膜11を硬化させることが可能な温度である。上記所定温度が高くなりすぎると、シリンダヘッド1の強度の低下や遮熱膜11の割れを招くので、300℃以下にすることが好ましい。上記所定時間は、遮熱膜11が割れ等の欠陥なくかつ十分に硬化する時間であり、例えば数十分〜数十時間である。こうして、燃焼室壁面3に、三次元架橋構造のシリコーン系樹脂を母材として中空状粒子が分散した遮熱膜11が形成される。また、シリコーン系樹脂の架橋が進む過程で、三次元架橋構造のシリコーン系樹脂を介して、遮熱膜11が燃焼室壁面3に結合した状態になる。
上記加熱硬化工程でシリンダヘッド1全体を上記所定温度で加熱することにより、シリンダヘッド1においてアルミニウム合金の結晶粒の成長による永久変形が生じ、この永久変形によりシリンダヘッド1が全体的に膨張してその体積が増大する。これにより、燃焼室壁面3全体が燃焼室側に膨出することになる(燃焼室容積が小さくなる)。上記燃焼室壁面加工工程を実行しなければ、この膨出により、燃焼室容積が上記理想容積よりも小さくなる。特に幾何学的圧縮比が大きい場合(例えば13以上の場合)には、燃焼室容積の理想容積からのずれが、エンジンの性能上で大きな問題となる。
そこで、上記加熱硬化工程後に、遮熱膜11が形成された燃焼室壁面3(つまり、遮熱膜11)を加工して燃焼室容積を上記理想容積にするようにすることが考えられる。しかし、遮熱膜11の膜厚は、上記のように薄いので、その加工は基本的に困難であり、無理に加工した場合には、遮熱膜11にダメージを与えて所望の遮熱性能が得られなくなる虞がある。
本実施形態では、上記加熱硬化工程後に燃焼室容積が上記理想容積となるようにするために、遮熱膜塗布工程の前に上記燃焼室壁面加工工程を実行する。すなわち、上記燃焼室壁面加工工程は、上記加熱硬化工程での加熱に起因するシリンダヘッド1の体積変化量に基づいて、上記加熱硬化工程後に燃焼室容積が上記理想容積となるように予め設定した加工量でもって、上記燃焼室壁面3を加工する工程である。シリンダヘッド1の体積変化量は、上記所定温度及び所定時間との関係で予め調べておくことで、その関係及び遮熱膜11の膜厚から上記体積変化量を推定して、上記加工量を予め設定しておくことができる。
上記燃焼室壁面加工工程の直後においては、遮熱膜11が形成されていない燃焼室壁面3が、上記加工により、図2に二点鎖線で示すラインLに位置する。そして、加熱硬化工程後には、該加熱硬化工程での加熱に起因するシリンダヘッド1の体積変化によって、上記燃焼室壁面3が燃焼室側に膨出して、その燃焼室壁面3に形成された遮熱膜11の燃焼室側表面が、燃焼室容積として理想容積が得られる位置(図2で描いている位置)に位置することになる。
このように遮熱膜塗布工程の前にシリンダヘッド1の燃焼室壁面3を加工しておくので、加熱硬化工程後に、遮熱膜11が形成された燃焼室壁面3を加工する必要はなくなり、遮熱膜11にダメージを与えるのを防止することができる。
ステップS7で、上記のように形成された遮熱膜11の膜厚や中空状粒子の分散状態を検査する。
ステップS8(後加工)で、上記シリンダヘッド1におけるガスケット合わせ面2を研磨する後加工を実行する。すなわち、上記加熱硬化工程での加熱に起因してガスケット合わせ面2も変形している(シリンダブロック側に膨出している)ので、このガスケット合わせ面2を所望の形状に加工する。これにより、上記ガスケットによるシール性を確実に確保することができるようになる。尚、ガスケット合わせ面2には遮熱膜11が形成されないので、加熱硬化工程後に加工しても、遮熱膜11への悪影響は全くない。
したがって、本実施形態では、シリンダヘッド1の燃焼室壁面3に遮熱膜11を塗布する遮熱膜塗布工程前の燃焼室壁面加工工程において、遮熱膜11を加熱硬化させる加熱硬化工程での加熱に起因するシリンダヘッド1の体積変化量に基づいて、上記加熱硬化工程後に燃焼室容積が理想容積となるように予め設定した加工量でもって、上記燃焼室壁面3を加工するようにしたことにより、遮熱膜11の加工を不要にして所望の遮熱性能が得られるようにしつつ、加熱硬化工程後に燃焼室容積を理想容積にすることができる。
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲の主旨を逸脱しない範囲で代用が可能である。
例えば、上記実施形態では、複数の気筒(上記実施形態では、4つ)が直列に設けられた直列多気筒エンジンのシリンダヘッド1に本発明を適用したが、1つの気筒しか有していない単気筒エンジンのシリンダヘッドにも本発明を適用することができる。また、エンジンは、ガソリンエンジンに限らず、ディーゼルエンジンであってもよい。さらに、シリンダヘッドの燃焼室壁面3は、必ずしもペントルーフ形状である必要はない。また、エンジンの幾何学的圧縮比は、13未満であってもよい。
上述の実施形態は単なる例示に過ぎず、本発明の範囲を限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって定義され、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明は、アルミニウム合金製のシリンダヘッドの燃焼室壁面に遮熱膜が形成されたエンジンの製造方法に有用である。
1 シリンダヘッド
2 ガスケット合わせ面
3 燃焼室壁面
11 遮熱膜

Claims (3)

  1. アルミニウム合金製のシリンダヘッドの燃焼室壁面に遮熱膜が形成されたエンジンの製造方法であって、
    上記シリンダヘッドの燃焼室壁面に対して、燃焼室容積が、上記エンジンの所望の幾何学的圧縮比を得るための理想容積よりも大きくなるように加工する燃焼室壁面加工工程と、
    上記燃焼室壁面加工工程の後、上記燃焼室壁面に、樹脂を含有する遮熱膜を塗布する遮熱膜塗布工程と、
    上記遮熱膜塗布工程の後、上記シリンダヘッド全体を所定温度で所定時間加熱することで、上記遮熱膜を硬化させる加熱硬化工程とを備え、
    上記燃焼室壁面加工工程は、上記加熱硬化工程での加熱に起因するシリンダヘッドの体積変化量に基づいて、上記加熱硬化工程後に燃焼室容積が上記理想容積となるように予め設定した加工量でもって、上記燃焼室壁面を加工する工程であることを特徴とするエンジンの製造方法。
  2. 請求項1記載のエンジンの製造方法において、
    上記加熱硬化工程の後、上記シリンダヘッドにおけるシリンダブロック側のガスケット合わせ面を研磨することで、上記加熱硬化工程での加熱に起因して変形した上記ガスケット合わせ面を、所望の形状に加工する後加工工程を更に備えることを特徴とするエンジンの製造方法。
  3. 請求項1又は2記載のエンジンの製造方法において、
    上記エンジンは、ガソリンレシプロエンジンであり、
    上記燃焼室壁面がペントルーフ形状をなしていることを特徴とするエンジンの製造方法。
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