JP2016196694A - 積層造形方法および積層造形装置 - Google Patents

積層造形方法および積層造形装置 Download PDF

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Abstract

【課題】焼結式金属粉末積層造形法で生成された三次元造形物の表面加工で巣が目立ち均一な面粗度にするのを妨げることがある。【解決手段】金属の粉体層(8)を形成し、造形物モデルの各分割層(49)の輪郭形状で囲まれた第1照射領域に第1レーザ光を照射して材料粉体を焼結して焼結層(50)を形成する焼結工程と、焼結工程を繰り返す度に形成される焼結層のうちの所定の下層(Qd)から上層(Qu)までの範囲(Qa)の中で1又は複数の焼結工程を実施する度に焼結層(50c)の上面の少なくとも一部好ましくは当該焼結層(50c)の直上の分割層(49d)の輪郭形状で囲まれた領域の一部又は全部から成る第2照射領域(450c)に第1レーザ光よりも小さいレーザ強度で表面を溶融させる第2レーザ光を照射して焼結層(50c)を選択的に溶融して上面(51c)を改質する表面改質工程とを含む複数の単位工程からなる積層造形工程を実行する。【選択図】図7

Description

この発明は、積層造形方法及び積層造形装置に関する。
レーザ光による焼結式金属粉末積層造形法においては、平均粒径が数十μmの金属材料粉体を40μmないし100μm程度の所定単位高さで均一に平坦化して粉体層を形成し、この粉体層の所定箇所にレーザ光を照射して材料粉体を焼結させる工程を繰り返すことによって、複数の焼結層を積層一体化して所望の金属製の三次元造形物を生成する。レーザ光の照射によって所定箇所の材料粉体が焼結すると、粉体層が固化して縮小し、厚さが50μm前後の焼結層が形成される。比較的高い面粗さと形状精度が要求される造形物を生成するために、数十層の焼結層を形成する毎に、一旦焼結層の形成を中断して、切削加工によって側面ないしは上面の形状を整える造形方法が知られている。
レーザ光は、大面積照射が可能な電子ビームと異なり、スポット的に照射されるので、各分割層毎に照射領域の平面形状(輪郭形状)に対応して走査経路を設定し、レーザ光を照射領域内の走査経路に沿って照射するようにされている。そのため、照射領域の全面に渡って均一の温度で金属粉体を焼結することができず、焼結層の上面を平坦にすることが困難である。均等に加圧圧縮されない状態で焼結させるので、上面が平坦ではない焼結層の上に材料粉体を撒布して平坦化し一定のレーザ強度でレーザ光を照射していくと、照射領域における粉体層の縮小の度合いと焼結密度にばらつきが発生し、大小様々な空間が生成される。また、焼結体の側面には、避けることができない段差が生じ、側面の各焼結層の間に露出する望ましくない空間が形成されることが知られている。なお、本発明においては、分割層に造形物の空洞になる部位がある場合は、分割層における輪郭形状は、空洞になる領域を除いたドーナツ形状になる。
例えば、特許文献1に、焼結体の側面における階段状の表面に沿って、焼結層を形成する際に照射するジャストフォーカスのレーザ光に比べて焼結層の積層厚みの1/2だけ下方へ焦点をずらしたパンフォーカスにし、またレーザ強度を30〜80%低下させるようにしたレーザ光を再度照射して、段差部分に付着する未焼結の金属粉末を溶融させて当該段差部分の空間を埋めるようにして、造形物の階段状の表面を平滑化させる表面仕上げ加工手段が開示されている。特許文献1の発明によると、焼結体の側面に露出する空間をなくすことができる。
特許第3446618号公報
焼結体の表面の比較的大きなうねりは、面粗さを均一に小さくするための切削加工による仕上げ加工によって除去することが可能である。また、焼結体の側面においては、数十層の焼結層を形成する毎に余分な突出部位を露出する空間ごと削り落としてしまうことによって、凹凸をなくすことができるかも知れない。造形中に最上層の焼結層の上面にできる突出部位は、材料粉体を平坦に均すためのブレードが移動するときの障害になることがあるため、切削加工によって除去することがある。しかしながら、極小さな穴は残されたままになる。その結果、数十層の焼結層を形成する間に焼結体の内外に“巣”と称される多数の小さな空隙ができる。
造形物が樹脂成形金型である場合のように、極めて小さい面粗さの平滑な表面を得るために、例えば、放電加工による仕上げ加工を行なうときには、要求される面粗さに対して放電痕よりも造形物の表面に現れている巣穴のほうが遥かに深くてエッジがあるために、期待される面粗さを得ることができない。とりわけ、多数の巣によって空洞組織化している状態であると、造形物に要求される強度を得ることができないおそれがある。また、ベースプレート(造形プレート)から造形物を切り離したり、造形物を複数のブロックに分割したり、造形物の表面から不要な部位を除去するために、ワイヤカット放電加工のような切断加工によって造形物を切断したときに、研磨によって除去することができない多数の巣穴が切断面に現れて、製品として利用することができなくなる可能性がある。
そこで、本発明では、造形物の内外に巣がより残されにくくすることによって、複数の焼結層を積層一体化して成る造形物の表面の面粗度を加工手段を問わず均一に加工しやすくすることを目的とする。
本発明の積層造形方法では、所望の三次元形状を有する造形物モデルを所定単位高で水平面で分割してなる各分割層に対応する金属材料の粉体層を形成し、造形物モデルの各分割層の輪郭形状で囲まれた第1照射領域に第1レーザ光を照射して第1照射領域内の粉体層の材料粉体を選択的に焼結して焼結層を形成する焼結工程と、焼結工程を繰り返す度に形成される焼結層のうちの所定の下層から所定の上層までの範囲の中で、1または複数の焼結工程を実施する度に、焼結層の上面における第1照射領域内の少なくとも一部から成る第2照射領域に第1レーザ光よりも小さいレーザ強度で表面を溶融させる第2レーザ光を照射して第2照射領域内の焼結層を選択的に溶融して表面を改質する表面改質工程とを含む複数の単位工程からなる積層造形工程を実行することによって造形物を生成することを特徴とする。
また、本発明の積層造形方法では、表面改質工程における第2照射領域が、焼結層の上面のうちの当該焼結層の直上の分割層の輪郭形状で囲まれた領域の一部または全部から成ると良い。
また、本発明の積層造形方法では、1または複数の焼結工程を実施する度に焼結層に対して切削加工を行う切削工程を含む複数の単位工程からなる積層造形工程を実行することによって造形物を生成すると良い。
また、本発明の積層造形方法では、表面改質工程における第2レーザ光が焼結層に照射される際に第2照射領域に対して水平方向に揺動しながら走査されるようにして照射されると良い。
また、本発明の積層造形方法では、焼結工程における第1レーザ光が材料粉体層に照射される際に第1照射領域に対して水平方向に揺動しながら走査されるようにして照射されると良い。
また、本発明の積層造形装置では、上記に記載の積層造形方法によって造形物を生成することを特徴とする。
本発明では、1または複数の焼結工程を実施する度に、これから新しく形成する焼結層の下地となるすでに形成した焼結層の上面の凹凸を当該上面が材料粉体で覆われる前に予め平滑にしておくことで、巣が焼結層と焼結層の間に形成されることを防止して造形物の内外に巣がより残されにくくすることによって、複数の焼結層を積層一体化して成る造形物を加工する際に面粗度を均一に加工しやすくすることが可能になる。
本発明の積層造形方法が適用される積層造形装置2の概略構成図である 粉体層形成装置3及びレーザ光照射部13の斜視図である。 リコータヘッド11の斜視図である。 リコータヘッド11の別の角度から見た斜視図である。 (a)は所望形状の造形物47の斜視図、(b)は、(a)の造形物のモデルの斜視図、(c)は、(b)のモデルを所定単位高で水平面で分割した状態を示す斜視図である。 焼結層50を積層させて得られる造形物47の斜視図である。 (a)は造形物のモデルを用いて第2照射領域を示す斜視図、(b)は(a)で示す第2照射領域に対応して表面改質される焼結層を示す斜視図である。 (a)は造形物のモデルを利用した別の第2照射領域を示す斜視図、(b)は(a)で示す第2照射領域に対応して表面改質される焼結層を示す斜視図である。 図1の積層造形装置2を用いた積層造形方法の説明図である。 図1の積層造形装置2を用いた積層造形方法の説明図である。 図1の積層造形装置2を用いた積層造形方法の説明図である。 (a)本発明の積層造形工程の流れを示すフローチャート、(b)切削工程を含む本発明の積層造形工程の流れを示すフローチャートである。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。以下に示す実施の形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
図1と図2に示すように、本発明の積層造形方法が適用される積層造形装置2は、所要の造形領域Rを覆い且つ所定濃度の不活性ガスで充満されるチャンバ1と、チャンバ1内で移動しながら造形領域R上に金属材料粉体を供給し且つ平坦化して粉体層8を形成するリコータヘッド11と、粉体層8の所定箇所に第1レーザ光L1を照射して照射位置の材料粉体を焼結させるとともに焼結層の所定箇所に第1レーザ光L1よりも小さいレーザ強度で表面を溶融させる第2レーザ光L2を照射して照射位置の焼結層を溶融して表面を改質して平滑化させるためのレーザ光照射部13を備える。
チャンバ1内には、粉体層形成装置3が設けられる。粉体層形成装置3は、造形領域Rを有するベース4と、ベース4上に配置され且つ水平1軸方向(矢印B方向)に移動可能に構成されたリコータヘッド11と、リコータヘッド11の移動方向に沿って造形領域Rの両側に設けられた細長部材9r,9lとを備える。造形領域Rには、駆動機構31によって駆動されて上下方向(図1の矢印A方向)に移動可能な造形テーブル5が設けられる。積層造形装置2の使用時には、造形テーブル5上に造形プレート7が配置され、造形テーブル5上に粉体層8が形成される。
造形テーブル5を取り囲むように粉体保持壁26が設けられており、粉体保持壁26と造形テーブル5によって囲まれる粉体保持空間に未焼結の材料粉体が保持される。粉体保持壁26の下側には、粉体保持空間内の材料粉体を排出可能な粉体排出部27が設けられ、積層造形の完了後に、造形テーブル5を降下させることによって、未焼結の材料粉体が粉体排出部27から排出され、排出された材料粉体は、シューターガイド28によってシューターに案内され、シューターを通じてバケット(共に図示せず)に収容される。
リコータヘッド11は、図2から図4に示すように、材料収容部11aと、材料収容部11aの上面に設けられた上面開口部11bと、材料収容部11aの底面に設けられ且つ材料収容部11a内の材料粉体を排出する材料排出口11cとを備える。材料排出口11cは、リコータヘッド11の移動方向(矢印B方向)に直交する水平1軸方向(矢印C方向)に延びるスリット状の細長い形状を有する。リコータヘッド11の両側面には材料排出口11cから排出された材料粉体を平坦化して粉体層8を形成するブレード11fb,11rbが設けられる。また、リコータヘッド11の両側面には、材料粉体の焼結時に発生するヒュームを吸引するヒューム吸引部11fs,11rsが設けられる。ヒューム吸引部11fs,11rsは、リコータヘッド11の移動方向(矢印B方向)に直交する水平1軸方向(矢印C方向)に沿って設けられる。材料粉体は、例えば、金属粉(例:鉄粉)であり、例えば平均粒径20μmの球形である。
細長部材9r,9lにはそれぞれリコータヘッド11の移動方向(矢印B方向)に沿って開口部が設けられる。これらの開口部の一方が不活性ガス供給口として利用され、他方が不活性ガス排出口として利用されることによって、造形領域R上に矢印C方向の不活性ガスの流れができるので、造形領域Rで発生したヒュームがこの不活性ガスの流れに沿って容易に排出される。なお、本明細書において、「不活性ガス」とは、材料粉体と実質的に反応しないガスであり、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガスなどが例示される。
チャンバ1の上方にはレーザ光照射部13が設けられる。図2に示すように、レーザ光照射部13は、レーザ光L(L1,L2)を出力するレーザ光源42と、レーザ光源42から出力されたレーザ光Lを二次元走査する一対のガルバノミラー43a,43bと、レーザ光Lを集光する集光レンズ44とを備える。ガルバノミラー(X軸)43aは、レーザ光Lを矢印B方向(X軸方向)に走査し、ガルバノミラー(Y軸)43bは、レーザ光Lを矢印C方向(Y軸方向)に走査する。ガルバノミラー43a,43bは、それぞれ、回転角度制御信号の大きさに応じて回転角度が制御されるので、ガルバノミラー43a,43bに入力する回転角度制御信号の大きさを変化させることによって所望の位置にレーザ光Lの照射位置を移動させることが可能になっている。集光レンズ44の例は、fθレンズである。
集光レンズ44を通過したレーザ光L(L1,L2)は、チャンバ1に設けられたウィンドウ1aを透過して、焼結用の第1レーザ光L1であれば造形領域Rに形成された粉体層8に照射され、後述される表面改質用の第2レーザ光L2であれば造形領域Rに形成された焼結層にそれぞれ照射される。レーザ光Lは、第1レーザ光L1が材料粉体を焼結可能なもので、第2レーザ光L2が焼結層50、特に焼結層50の上面を溶融可能なものであればその種類は限定されず、例えば、CO2レーザ、ファイバーレーザ、YAGレーザなどである。ウィンドウ1aは、レーザ光Lを透過可能な材料で形成される。例えば、レーザ光Lがファイバーレーザ又はYAGレーザの場合、ウィンドウ1aは石英ガラスで構成可能である。ここで、レーザ光照射部13は、例えば、照射するレーザ光Lの走査速度を調整して照射面に対する照射時間を変更する方法や照射するレーザ光Lのフォーカスを調整して集光密度を変更する方法やレーザ光源42のレーザ光出力を調整する方法など、各種方法や各種手段を用いて、焼結用の第1レーザ光L1と、その第1レーザ光L1より照射面に対するレーザ強度が小さい状態で焼結層を溶融するようにしてその表面を改質し平滑化するための表面改質用の第2レーザ光L2と、を切り換え可能に照射する。レーザ光Lの走査速度の調整は、ガルバノスキャナを用いて行われる。第2レーザ光L2は、第1レーザ光L1に比べて走査速度が高速になるように調整して、第1レーザ光L1に比べて小さいレーザ強度に調整されても良い。レーザ光Lのフォーカスの調整は、例えば、集光レンズ44の調整、造形テーブル5の上下方向の移動など、適宜に各種方法や各種手段を用いて行なわれると良い。レーザ光源42のレーザ光出力を小さくしたり、レーザ光Lのフォーカスをずらしたりするなどして、照射面に対するレーザ強度が低下するように、別の言い方をすれば、単位照射面積当たりのエネルギーであるエネルギー密度が低下するように調整される第2レーザ光L2の場合には、第1レーザ光L1に比べて焼結層の上面を均すようにゆっくりと溶融する傾向にあるので、第1レーザ光L1に比べて走査速度が低速になるように調整されても良い。また、第1レーザ光L1のレーザ光照射部と第2レーザ光L2のレーザ光照射部を別々に備えるようにしても良い。また、レーザ光照射部13は、ガルバノミラー43a,43bを制御し、または、ガルバノミラー43a,43bを超音波振動させるなど、各種方法や各種手段を用いて、第1レーザ光L1または/および第2レーザ光L2をXY平面上の所定の走査経路に沿って照射位置を移動させながら、水平方向に僅かに照射位置を揺動させるように照射させるようにしても良い。本発明では、このようなレーザ光の動作を揺動動作と総称する。揺動動作は、レーザ光L(L1,L2)が重畳的に照射されやすくして、レーザ光Lを均一に照射することに効果があり、焼結層の上面をさらに平滑にする効果をもたらす。
チャンバ1の上面には、ウィンドウ1aを覆うようにヒューム付着防止部17が設けられる。付着防止部17は、円筒状の筐体17aと、筐体17a内に配置された円筒状の拡散部材17cを備える。筐体17aと拡散部材17cの間に不活性ガス供給空間17dが設けられる。また、筐体17aの底面には、拡散部材17cの内側に開口部17bが設けられる。拡散部材17cには多数の細孔17eが設けられており、不活性ガス供給空間17dに供給された清浄な不活性ガスは細孔17eを通じて清浄空間17fに充満される。そして、清浄空間17fに充満された清浄な不活性ガスは、開口部17bを通じて付着防止部17の下方に向かって噴出される。
チャンバ1内には、エンドミルなどの回転切削工具を装着して回転させることができるように構成されたスピンドルヘッド(図示省略)が三次元移動可能に配置されている。この回転切削工具を用いて、所定数の焼結層が形成される度に、焼結層に対して切削加工が行われる。また、リコータヘッド11が焼結層の隆起部に衝突したときにも、隆起部を除去するために焼結層に対して切削工程が行われる。
次に、チャンバ1への不活性ガス供給系統と、チャンバ1からのヒューム排出系統について説明する。
チャンバ1への不活性ガス供給系統には、不活性ガス供給装置15と、ヒュームコレクタ19が接続されている。不活性ガス供給装置15は、不活性ガスを供給する機能を有し、例えば、不活性ガスのガスボンベである。ヒュームコレクタ19は、その上流側及び下流側にダクトボックス21,23を有する。チャンバ1から排出されたガス(ヒュームを含む不活性ガス)は、ダクトボックス21を通じてヒュームコレクタ19に送られ、ヒュームコレクタ19においてヒュームが除去された不活性ガスがダクトボックス23を通じてチャンバ1へ送られる。このような構成により、不活性ガスの再利用が可能になっている。
不活性ガス供給系統は、図1に示すように、チャンバ1の上部供給口1bと、付着防止部17の不活性ガス供給空間17dと、細長部材9lにそれぞれ接続される。上部供給口1bを通じてチャンバ1の造形空間1d内に不活性ガスが充填される。細長部材9l内に供給された不活性ガスが開口部を通じて造形領域R上に排出される。
本実施形態では、ヒュームコレクタ19からの不活性ガスが上部供給口1bに送られ、不活性ガス供給装置15からの不活性ガスが不活性ガス供給空間17d及び細長部材9lに送られるように構成されている。ヒュームコレクタ19からの不活性ガス中には除去しきれなかったヒュームが残留するおそれがあるが、本実施形態の構成では、ヒュームコレクタ19からの不活性ガスが特に高い清純度が要求される空間(清浄空間17f及び造形領域R近傍の空間)に供給されないので、残留ヒュームの影響を最小限にすることができる。
チャンバ1からのヒューム排出系統は、図1に示すように、チャンバ1の上部排出口1cと、リコータヘッド11のヒューム吸引部11fs,11rs、及び細長部材9rにそれぞれ接続される。上部排出口1cを通じてチャンバ1の造形空間1d内の、ヒュームを含む不活性ガスが排出されることによって、造形空間1d内に上部供給口1bから上部排出口1cに向かう不活性ガスの流れが形成される。リコータヘッド11のヒューム吸引部11fs,11rsは、リコータヘッド11が造形領域R上を通過する際に造形領域Rで発生したヒュームを吸引することができる。また、細長部材9rの開口部を通じてヒュームを含む不活性ガスがチャンバ1外に排出される。ヒューム排出系統は、ダクトボックス21を通じてヒュームコレクタ19に接続されており、ヒュームコレクタ19においてヒュームが取り除かれた後の不活性ガスが再利用される。
次に、上記の積層造形装置2を用いた本発明の焼結式金属粉末積層造形方法について説明する。この本発明の積層造形方法は、積層造形装置2が数値制御装置(NC)とレーザ制御装置(ガルバノスキャナ)とで成る制御装置(図示省略)の制御下で動作して実行される。制御装置は、別途設けたコンピュータ支援製造(CAM)装置(図示省略)において生成された造形データを受信し、この造形データに基づいて積層造形の制御を行う。
ここで、図5(a)に示す三次元形状を有する造形物47を本発明の積層造形方法によって生成する場合を例に挙げて、CAM装置での造形データの生成及びこの造形データに基づく制御について説明する。本発明の積層造形方法では、理想的には、所望の三次元形状を有する造形物モデルを所定単位高さで水平面で分割してなる分割層毎に、第1レーザ光L1を所定の第1照射領域に照射して焼結層を形成した後、焼結層の全面にわたって第2レーザ光L2を照射して焼結層を高密度に仕上げる。しかしながら、焼結式金属粉末積層造形の原理上、所望の造形物47を創成するまでに相当の時間を要するので、各分割層毎に第2レーザ光L2を照射するようにすると、造形作業の効率が著しく低下してしまう。そこで、以下に詳しく説明する実施の形態の積層造形方法では、所望の造形物47の仕様に応じて第2レーザ光L2を照射する工程と第2レーザ光L2を照射する第2照射領域を決める。例えば、表面にだけ小さい面粗さが要求される造形物47の場合は、造形物47の表面から少なくとも数百μm程度、言い換えると、造形物47の表面から少なくとも数層内側に形成される焼結層以降に積層されることになる各焼結層において、各分割層毎に所定の第1レーザ光L1を所定の第1照射領域に照射して焼結層を形成するとともに第2レーザ光L2を所定の第2照射領域に照射する。特に、造形物47の表面のうちの所要の領域に限ってより小さい面粗さが要求される造形物47の場合は、第2照射領域を所要の照射領域に限定して第2レーザ光L2を照射することで目的を達成できる。具体的に、例えば、射出成形用金型の雌型を創成する場合、造形物47の表面から少なくとも数層分程度内側に形成される焼結層以降に積層されることになる焼結層において、各分割層毎に、造形物47における所定の第1照射領域の全面に第1レーザ光L1を照射して焼結した後、より小さい面粗さが要求されるキャビティの表面及びその近傍に相当する所要の第2照射領域に第2レーザ光L2を照射する。そして、全体に対してより大きい強度が要求される造形物47の場合では、材料粉体の種類等に対応して、例えば、造形を開始する最初の分割層となる1層目から造形を終了する最後の分割層となる最終層目までの範囲の中で、十数層毎に焼結層の全面にわたって所定の第2レーザ光L2を照射するようにする。
まず、図5(b)から(c)に示すように、CAM装置において、所望の三次元形状を有する造形物47をコンピュータ上でモデル化した造形物モデル48を作成し、このモデル48を所定単位高で水平面で分割して分割層49a,49b,・・・49fを形成する。CAM装置は、分割層49a,49b,・・・49fのそれぞれの輪郭形状で囲まれた領域が第1レーザ光L1を照射すべき第1照射領域45a,45b,・・・45fとなり、第1照射領域の全体に渡って第1レーザ光L1が照射されるように走査経路を設定する。積層造形装置2では、図5と図6に示すように、CAM装置で設定された走査経路に沿って第1レーザ光L1を粉体層8に対して照射することによって材料粉体を選択的に焼結させて、分割層49a,49b,・・・49fに対応した形状を有する焼結層50a,50b,・・・50fを形成すると共にこれらの層を互いに融合させる焼結工程が行われる。
ここで、焼結工程について、より詳細に説明する。まず、造形テーブル5上に造形プレート7を載置した状態で造形テーブル5の高さを適切な位置に調整する。この状態で材料収容部11a内に材料粉体が充填されているリコータヘッド11を図1の矢印B方向に造形領域Rの左側から右側に移動させることによって、造形テーブル5上に1層目の粉体層8を形成する。次に、第1照射領域45a内の粉体層8中の所定部位に第1レーザ光L1を照射することによって粉体層8のレーザ光照射部位を焼結させることによって、図9に示すように、1層目の焼結層50aを得る。次に、造形テーブル5の高さを粉体層8の1層分下げ、リコータヘッド11を造形領域Rの右側から左側に移動させることによって、焼結層50aを覆うように造形テーブル5上に2層目の粉体層8を形成する。次に、上記と同様の方法に従って、第1照射領域45b内の粉体層8中の所定部位に第1レーザ光L1を照射することによって粉体層8のレーザ光照射部位を焼結させることによって、図10に示すように、2層目の焼結層50bを得る。以上の工程を繰り返すことによって、3層目の焼結層50c、4層目の焼結層50d、5層目以降の焼結層が形成される。隣接する焼結層は、互いに強く固着される。
なお、ここでは、説明の便宜上、分割層49及び焼結層50の数を6つにしたが、分割層49及び焼結層50の実際の層数は、(造形物47の高さ/分割層49の厚さ)によって算出され、例えば造形物47の高さが100mmで、分割層49の厚さが50μmである場合、層数は、2000となる。
また、造形物47の表面精度を高める等の目的で、1層または複数層の焼結層50を形成する度に、焼結層50に対して、スピンドルヘッドに装着された回転切削工具によって切削加工を行う切削工程が実施される。CAM装置では、この切削加工のための回転切削工具の種類や走査経路も設定される。具体的には、例えば、分割層49の数が50層毎に1回以上の切削加工工程を実施して、一旦途中まで生成されている焼結体の上面と側面の形状を整える。また、各分割層49毎に、ブレード11fb,11rbの移動の障害になる突起が形成されているときは、該当する焼結層50の上面から突起を除去するための切削加工を実施するようにされる。
ところで、本発明の積層造形方法およびその積層造形装置2では、積層された焼結層50と焼結層50の間に巣と称される空隙が形成されてしまうことを防止するために、焼結工程を繰り返す度に形成される焼結層50のうちの所定の下層Qdから所定の上層Quまでの範囲Qaの中で、1または複数の焼結工程を実施する度に、さらに好ましくは焼結層50に対して前述のような切削工程を実施する度に、既に形成した焼結層50の上面51のうちの少なくとも一部、好ましくは、これから形成される新しい焼結層50に対応する分割層49の輪郭形状で囲まれた第1照射領域の一部または全部に相当する第2照射領域450に対して前記第1レーザ光L1よりも小さいレーザ強度で表面を溶融させる第2レーザ光L2を照射することで、第2照射領域450内の焼結層50を選択的に溶融して凹凸が平滑化された上面510を形成して成る表面改質工程を実施する。ここで、表面改質工程が1または複数の焼結工程を実施する度に実施される範囲Qaを示すことになる所定の下層Qdと所定の上層Quについては、最初に形成される1層目の焼結層50から最後に形成される最終層目の焼結層50までの中で、下層Qdが上層Qu以下にある焼結層50となるように、下層Qdと上層Quにそれぞれ任意の焼結層50が設定されると良い。また、下層Qdと上層Quが同じ焼結層50、すなわち、1つの焼結層50だけが範囲Qaとして設定されても良い。例えば、造形物47の高さが100mmで、焼結層50の厚さが50μm、層数が2000である場合、最初の1層目の焼結層50でなる下層Qdから最後の2000層目でなる上層Quまでの範囲Qaの中で、1または複数の焼結工程を実施する度に、表面改質工程を実施するようにしても良いし、また、造形物47の表面の少なくとも一部を成す焼結層50から例えば数百μm〜数mm程度内側に、好ましくは、1mmから2mm程度内側にある焼結層50でなる下層Qdから造形物47の表面の少なくとも一部を成す上層Quまでの範囲Qaの中で、すなわち、実施例で言えば、例えば、造形物47の表面のうちの少なくとも一部を成す焼結層50が1000層目であるとして、960層目から980層目あたりの焼結層50でなる下層Qdから造形物47の表面の少なくとも一部を成す1000層目の焼結層50でなる上層Quまでの範囲Qaの中で、1または複数の焼結工程を実施する度に、表面改質工程を実施するようにして加工時間を短縮するようにしも良し、また、例えば1層目(第1下層Qd1)から50層目(第1上層Qu1)までの焼結層50を第1範囲Qa1とし、1000層目(第2下層Qd2)から1200層目(第2上層Qu2)までの焼結層50を第2範囲Qa2とし、および1950層目(第3下層Qd3)から2000層目(第3上層Qu3)までの焼結層を第3範囲Qa3とする3つの範囲Qa1〜Qa3を設ける等のように複数の範囲Qa(Qa1,Qa2,Qa3,…)を設けて、それぞれの範囲の中で1または複数の焼結工程を実施する度に、表面改質工程を実施するようにしても良し、また、例えば500層目(第1下層Qd1)から造形物47の表面のうちの第1表面と成る520層目(第1上層Qu1)までを第1範囲Qa1とし、510層目(第2下層Qd2)から造形物47の表面のうちの第2表面と成る530層目(第2上層Qu2)までを第2範囲Qa2とするような場合に、500層目(第1下層Qd1)から530層目(第2上層Qu2)までを1つの範囲Qaとして、その範囲の中で、1または複数の焼結工程を実施する度に、表面改質工程を実施するようにしても良いし、上記以外でも本発明を逸脱しない限り、表面改質工程を1または複数の焼結工程を実施する度に実施する範囲Qaを様々に設定しても良い。
表面改質工程は、例えば、図7と図11に示すように、3層目の焼結層50cでなる下層Qdから造形物47の表面を成す最後の6層目でなる上層Quまでの範囲Qaの中で、2回の焼結工程を実施する度に実施されるものと設定されているとすると、3層目の焼結層50cを粉体層8で覆う前に、3層目の焼結層50cの上面51cのうちの少なくともこれから形成される新しい4層目の焼結層50dに対応する分割層49dの輪郭形状で囲まれた第2照射領域450c内の焼結層50cに第1レーザ光L1より照射面に対するレーザ強度が小さくかつ表面を再溶融させるレーザ強度の第2レーザ光L2を照射して溶融させ、再溶融した上面510cの金属材料が空隙を埋めるようにする。つぎの表面改質工程は、2回の焼結工程が実施されたあとの粉体層8で覆う前に5層目の焼結層50eに対して同様に実施されることになる。こうした表面改質工程では、下地となる焼結層50の所定部位に第2レーザ光L2を照射することで、特に所定部位の上面51を再溶融させることにより、表面張力等の作用によりその上面51の凹凸が平滑化してそのあと冷却することで平滑化した状態で凝固した上面510を得る。そうして平滑化された焼結層50は、その上面510を覆うように隙間無く均一な厚みで粉体層8を形成することが可能になるので、そのような粉体層8を第1レーザ光L1で焼結させる際に、より均一に焼結させることが可能となって、隣接する焼結層50同士の間に巣が形成されることを低減できる。また、表面改質工程は、最後の最終層目を含め造形物47の表面の少なくとも一部を成す焼結層50の上面51に対して実施されても良い。なお、所定の下層Qdの焼結層50から所定の上層Quの焼結層50までの範囲Qaの中で複数の焼結工程を実施する度に表面改質工程を行う場合には、下層Qdで初回の表面改質工程を実施するようにしても良いし、下層Qdを含む複数の焼結工程が実施された後に初回の表面改質工程を実施するよにしても良いし、また、次回の表面改質工程までに実施される複数の焼結工程の回数を表面改質工程が行われる毎に同じ回数でも良いし別々に異なる回数を設定しても良いし、それぞれ適宜に設定されると良い。
CAM装置では、表面改質工程のための第2レーザ光L2の走査経路なども設定される。例えば、CAM装置では、第2レーザ光L2に合わせて第1レーザ光L1とは異なる走査経路を設定するようにしても良い。また、例えば、CAM装置では、図7に示すように、4層目の焼結層50dの下地となる3層目の焼結層50cに表面改質工程を実施する場合において、本実施の態様の造形物47であれば、造形物モデル48の分割層49のうちの4層目の分割層49dの輪郭形状で囲まれた領域を利用して、第2レーザ光L2を照射すべき第2照射領域450cおよび第2レーザ光L2の走査経路を設定するようにしても良いし、適宜別の方法で設定されても良い。なお、分割層49の輪郭形状は、例えば、ドーナツ状に空洞を有する形状や複数の島状に分けられている形状など、図5や図7に示すような空洞のない1つの領域からなる形状に限定されない。また、第2照射領域450は、焼結層50の上面51のうちの当該焼結層50の直上の分割層49の輪郭形状で囲まれた領域の一部から成る領域となるように造形物モデル48の分割層49を利用してまたは適宜別の方法で設定されても良いし、また、第2照射領域450は、造形物47の表面のうちで所望の面粗度で表面仕上げを行いたい表面部分に対応する部分の巣の発生を防止するようにしても良いので、例えば図8に示すように焼結層50の上面51のうちの中心部分以外の上面510など、焼結層50の上面51のうちの少なくとも一部からなる上面510となるように造形物モデル48の分割層49を利用してまたは適宜別の方法で設定されても良い。
このように、造形物47の積層造形工程では、図12(a)に示すように、第1レーザ光L1でm(mは2以上の整数)層の焼結層50を連続して形成するためのm回の焼結工程と、所定の範囲Qaの中の焼結層50であって、これから新しく形成する焼結層50の下地となるすでに形成された焼結層50に対して第2レーザ光L2で上面51のうちの少なくとも一部の領域の凹凸を平滑化するための表面改質工程が繰り返されると良い。また、好ましくは、造形物47の積層造形工程では、図12(b)に示すように、m(mは2以上の整数)層の焼結層50を連続して形成するためのm回の焼結工程と、すでに形成された焼結層50に対して切削加工を行う切削工程と、そして、所定の範囲Qaの中の焼結層50であって、これから新しく形成する焼結層50の下地となるすでに形成された焼結層50に対して第2レーザ光L2で上面51のうちの少なくとも一部の領域の凹凸を平滑化するための表面改質工程が繰り返されると良い。以下、焼結工程と切削工程と表面改質工程を「単位工程」と総称する。また、連続するm回の焼結工程を焼結工程ブロックと称する。なお、図12では、省略されているが焼結工程を繰り返すとともにその中で必要に応じて適時に表面改質工程と切削工程を実施した上で、複数の焼結層50を積層一体化して所望の三次元造形物が生成されたら積層造形工程を終了する。また、図12では、各焼結工程ブロック毎に行う表面改質工程や切削工程が各1回であるように示されているが、それぞれ適宜に2回以上の表面改質工程や2回以上の切削工程を行なっても良いし、表面改質工程と切削工程の間に焼結工程ブロックを行なうようにしても良いし、表面改質工程と切削工程の順序を前後入れ替えても良し、上記以外でも本発明を逸脱しない限り、各工程の回数や各工程の順序を適宜に決めれば良い。
本発明は、積層造形方法及び積層造形装置に利用できる。特に、金属材料からなる粉体層を形成し、この粉体層の所定箇所にレーザ光を照射して照射位置の材料粉体を焼結させる工程を繰り返すことによって、複数の焼結層を積層一体化して成る所望の造形物を形成する積層造形方法及び積層造形装置に利用できる。
1 チャンバ
2 積層造形装置
3 粉体層形成装置
5 造形テーブル
8 粉体層
11 リコータヘッド
13 レーザ光照射部
17 ヒューム付着防止部
26 粉体保持壁
27 粉体排出部
28 シューターガイド
31 駆動機構
42 レーザ光源
43a ガルバノスキャナ(X軸スキャナ)
43b ガルバノスキャナ(Y軸スキャナ)
44 集光レンズ
45 第1照射領域
450 第2照射領域
47 造形物
48 造形物モデル
49 分割層
50 焼結層
51 焼結層の上面
510 第2レーザ光が照射される焼結層の所定部位の上面
L レーザ光
L1 第1レーザ光
L2 第2レーザ光

Claims (6)

  1. 所望の三次元形状を有する造形物モデルを所定単位高で水平面で分割してなる各分割層に対応する金属材料の粉体層を形成し、前記造形物モデルの各分割層の輪郭形状で囲まれた第1照射領域に第1レーザ光を照射して前記第1照射領域内の前記粉体層の材料粉体を選択的に焼結して焼結層を形成する焼結工程と、前記焼結工程を繰り返す度に形成される前記焼結層のうちの所定の下層から所定の上層までの範囲の中で、1または複数の前記焼結工程を実施する度に、前記焼結層の上面における前記第1照射領域内の少なくとも一部から成る第2照射領域に前記第1レーザ光よりも小さいレーザ強度で表面を溶融させる第2レーザ光を照射して前記第2照射領域内の前記焼結層を選択的に溶融して表面を改質する表面改質工程とを含む複数の単位工程からなる積層造形工程を実行することによって造形物を生成することを特徴とする積層造形方法。
  2. 前記表面改質工程における前記第2照射領域が、前記焼結層の上面のうちの当該焼結層の直上の前記分割層の輪郭形状で囲まれた領域の一部または全部から成ることを特徴とする請求項1に記載の積層造形方法。
  3. 1または複数の前記焼結工程を実施する度に前記焼結層に対して切削加工を行う切削工程を含む複数の前記単位工程からなる前記積層造形工程を実行することによって前記造形物を生成することを特徴とする請求項1または2に記載の積層造形方法。
  4. 前記表面改質工程における前記第2レーザ光が前記焼結層に照射される際に前記第2照射領域に対して水平方向に揺動しながら走査されるようにして照射されることを特徴とする請求項1ないし3に記載の積層造形方法。
  5. 前記焼結工程における前記第1レーザ光が前記材料粉体層に照射される際に前記第1照射領域に対して水平方向に揺動しながら走査されるようにして照射されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の積層造形方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の積層造形方法によって前記造形物を生成することを特徴とする積層造形装置。
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