JP2016196143A - 液体吐出装置 - Google Patents

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【課題】液体の吐出時に生じるミストによる汚染をより効果的に防止することが可能な液体吐出装置を提供する。
【解決手段】プラテン4側に配置されたプラテン磁石16a,16bにより形成される磁場B1と、キャリッジ3に搭載された記録ヘッド2のノズル形成面側に配置されたキャリッジ磁石30a,30bにより形成される磁場B2とにより、記録ヘッドのノズル23から吐出されたインク(メイン液滴)から分離したミストMsを、ミストを忌避すべきノズル形成面や記録媒体S等から遮蔽し、あるいは、捕捉する。
【選択図】図5

Description

本発明は、インクジェット式記録装置などの液体吐出装置に関し、特に、ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドを備えた液体吐出装置に関するものである。
液体吐出装置は液体吐出ヘッドを備え、この吐出ヘッドから各種の液体を吐出する装置である。この液体吐出装置としては、例えば、インクジェット式プリンターやインクジェット式プロッター等の画像記録装置があるが、最近ではごく少量の液体を所定位置に正確に着弾させることができるという特長を生かして各種の製造装置にも応用されている。例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタを製造するディスプレイ製造装置,有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイやFED(面発光ディスプレイ)等の電極を形成する電極形成装置,バイオチップ(生物化学素子)を製造するチップ製造装置に応用されている。そして、画像記録装置用の記録ヘッドでは液状のインクを吐出し、ディスプレイ製造装置用の色材吐出ヘッドではR(Red)・G(Green)・B(Blue)の各色材の溶液を吐出する。また、電極形成装置用の電極材吐出ヘッドでは液状の電極材料を吐出し、チップ製造装置用の生体有機物吐出ヘッドでは生体有機物の溶液を吐出する。
液体吐出ヘッドでは、ノズルから吐出された液滴から分離した微小な液滴(ミスト)が生じることがある。そして、このミストが装置内における意図しない部位に付着して汚染する問題があった。このような不具合を防止すべく、記録ヘッドを搭載したキャリッジが移動する際に、当該キャリッジと静電気発生部材とを摺接させることによりキャリッジの表面に静電気を帯電させ、ミストを静電気力により吸着させて回収する構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−205434号公報
しかしながら、上記の構成では、一定の極性に帯電したミストしか回収できず、また、装置内のミスト忌避対象である構成部品の帯電極性も各々異なるため、ミストの付着を効果的に抑制することが困難であった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、液体の吐出時に生じるミストによる汚染をより効果的に防止することが可能な液体吐出装置を提供することにある。
〔手段1〕
本発明の液体吐出装置は、上記目的を達成するために提案されたものであり、ノズルが開設されたノズル形成面を有し、前記ノズルから被着弾物に向けて液体を吐出させる液体吐出ヘッドと、
前記液体吐出ヘッドの配置領域又は移動領域の少なくとも一部に磁場、電場、又は音響場からなる外場を形成する外場形成機構と、
を備え、
前記外場により、前記ノズルからの液体の吐出に伴って生じるミストを、ミスト忌避対象から遮蔽し又は捕捉することを特徴とする。
手段1の構成によれば、外場形成機構により形成される外場により、ノズルからの液体の吐出に伴って生じるミストを、ミスト忌避対象から遮蔽し又は捕捉するので、装置内におけるミストの飛散を外場によって規制することができる。これにより、ミストの帯電極性や装置内の構成部品(例えば、駆動モーター、駆動ベルト、液体吐出ヘッドのノズル形成面、記録媒体など)の帯電極性によらず構成部品へのミストの付着がより効果的に抑制される。
〔手段2〕
手段1の構成において、吐出動作を行う際の前記液体吐出ヘッドのノズル形成面と相対して配置され、前記被着弾物を支持する支持台を備え、
前記支持台側又は前記ノズル形成面側の少なくとも何れか一方に前記外場形成機構が設けられ、
前記外場形成機構は、前記支持台と前記ノズル形成面との間に前記外場を形成する構成を採用することが望ましい。
手段2の構成によれば、液体吐出ヘッドから被着弾物に向けてノズルから液体を吐出させる際に生じるミストを遮蔽又は捕捉することができる。
〔手段3〕
上記手段3の構成において、前記外場形成機構が、前記支持台に複数配設された電磁石から構成され、複数の電磁石のうち前記外場の形成位置に応じた電磁石を通電させる構成を採用することが望ましい。
手段3の構成によれば、支持台に複数配設された電磁石のうち外場の形成位置に応じた電磁石を選択的に通電させることで、例えば、ミストの付着を忌避する領域には外場を形成し、ミストの付着を許容する領域には外場を形成しないような制御を行うことができる。これにより、ミストの付着を忌避する領域に対するミストの付着を防止しつつも、液体吐出ヘッドから被着弾物に対して着弾させるべき液体に対する外場の影響を抑えることができる。
〔手段4〕
上記手段3の構成において、前記液体吐出ヘッドの移動領域内に、ノズルのメンテナンスの目的として前記ノズルから液体を吐出するメンテナンス領域を備え、
前記外場形成機構は、前記メンテナンス領域と前記ノズル形成面との間に前記外場を形成する構成を採用することが望ましい。
手段4の構成によれば、液体吐出ヘッドからメンテナンス領域に向けてノズルから液体を吐出させる際に生じるミストを遮蔽又は捕捉することができる。
プリンターの内部構成を説明する正面図である。 プラテンの構成を説明する平面図である。 記録ヘッドの内部構成を説明する要部断面図である。 キャリッジの下面の構成を説明する平面図である。 記録動作におけるミストの処理について説明する模式図である。 記録動作におけるミストの処理について説明する模式図である。 第2の実施形態におけるフラッシングボックス近傍の正面図である。 第3の実施形態におけるプラテンの構成を説明する平面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下においては、本発明の液体吐出装置として、インクジェット式記録装置(以下、プリンター)を例に挙げて説明する。
図1はプリンター1の内部構成を示す正面図である。このプリンター1は、筐体内に液体吐出ヘッドの一種である記録ヘッド2を搭載したキャリッジ3と、印刷処理(記録動作)時の記録ヘッド2の下方に配設されたプラテン4(本発明における支持台に相当)と、キャリッジ3の移動範囲における一端部(図中、右側の端部)に配置されたキャッピング機構5と、キャリッジ3の移動範囲における他端部(図中、左側の端部)に配置されたフラッシングボックス6(本発明におけるメンテナンス領域に相当)と、を備えている。
キャリッジ3は、筐体の長手方向に架設されたガイドロッド7に軸支された状態で取り付けられており、図示しないキャリッジモーターの駆動によりガイドロッド7に沿って主走査方向に移動する。キャリッジ3の移動範囲内におけるプラテン4よりも外側の端部領域には、キャリッジ3の走査の基点となるホームポジションが設定されている。本実施形態におけるホームポジションにはキャッピング機構5が配置されている。また、ホームポジションとはキャリッジ3の移動範囲の反対側には、フラッシングボックス6が配置されている。キャッピング機構5は、例えば、エラストマー等の弾性部材からなるキャップ9を有しており、当該キャップ9を記録ヘッド2のノズル形成面(ノズルプレート18)に対して当接させて封止したキャッピング状態あるいは当該ノズル形成面から離隔した待避状態に変換可能に構成されている。フラッシングボックス6は、記録用紙等の記録媒体S(図5参照)に対する記録処理とは別に記録ヘッド2のノズルからインクを強制的に吐出させるフラッシング処理の際に吐出されたインクを受けるトレイ状のインク受部10を有する。プリンター1の筐体内において、背面側にはミスト回収機構11が配設されている。このミスト回収機構11は、ファン12を回転させることで、筐体内のミストを吸引して回収する。
そして、本実施形態におけるプリンター1は、ホームポジションから反対側の端部へ向けてキャリッジ3が移動する往動時と、反対側の端部からホームポジション側にキャリッジ3が戻る復動時との双方向で記録媒体(本発明における被着弾物に相当)上に文字や画像等を記録する。
図2は、プラテン4の構成を説明する平面図である。プラテン4は、主走査方向に長尺な支持台であり、印刷対象の記録媒体を支持する。本実施形態におけるプラテン4は、直方体状の本体部13と、当該本体部13の上面(印刷時における記録ヘッド2のノズル形成面に対向する側の面)の長手方向に沿って所定の間隔で複数突設された支持突起14と、この支持突起14が配設された領域を挟んで、記録媒体の搬送方向(副走査方向)の上流側と下流側にそれぞれ配設されたプラテン磁石16a,16bを備えている。
各支持突起14は、リブ状の突起である。各支持突起14の上面は記録媒体を支える当接面となり、記録媒体の背面(インクが着弾する側の面とは反対側の面)を部分的に支える。プラテン磁石16a,16b(本発明における外場形成機構に相当)は、プラテン4の長手方向に沿って長尺な棒状あるいはシート状の磁石であり、表裏の磁極が異なっている。また、プラテン磁石16a,16bの上面側の磁極、すなわち、記録ヘッド2のノズル形成面と対向する側の面の磁極は、互いに異なっている。図2の構成では、搬送方向上流側に位置する第1のプラテン磁石16aの上面側の磁極は負極(S極)とされており、同じく下流側に位置する第2のプラテン磁石16bの上面側の磁極は正極(N極)となっている。これにより、これらのプラテン磁石16a,16bの間には、記録媒体の搬送方向に沿った磁場B1(本発明における外場に相当)が形成される(図5参照)。これらのプラテン磁石16a,16bにより形成される磁場B1と、後述するノズル形成面側のキャリッジ磁石30a,30bにより形成される磁場B2とにより、記録ヘッド2から吐出されたインク(メイン液滴)から分離したミストを、ミストを忌避すべきノズル形成面や記録媒体等から遮蔽し、あるいは、捕捉するように構成されている。この点については後述する。
図3は、記録ヘッド2の内部構成を説明する要部断面図である。
本実施形態における記録ヘッド2は、ノズルプレート18、流路基板19、および、圧電素子20等から概略構成され、これらの部材を積層した状態でケース22に取り付けられている。ノズルプレート18は、所定のピッチで複数のノズル23が副走査方向に沿って列状に開設されたシリコン基板製あるいはステンレス鋼等の金属製の板材である。本実施形態では、並設された複数のノズル23から構成されるノズル列(ノズル群)は、例え360個のノズル23によって構成される。そして、このノズルプレート18においてノズル23からインクが吐出される側の面が、ノズル形成面に相当する。
流路基板19は、圧力室24となる空部が各ノズル23に対応して複数形成されている。この流路基板19における圧力室24の列の外側には、各圧力室24に共通な空部である共通液室25が形成されている。この共通液室25は、インク供給口26を介して各圧力室24と個々に連通している。また、共通液室25には、インクカートリッジ側からのインクがケース22のインク導入路27を通じて導入される。流路基板19のノズルプレート18側とは反対側の上面には、弾性膜35を介して圧電素子20(アクチュエーターの一種)が形成されている。圧電素子20は、金属製の下電極膜と、例えばチタン酸ジルコン酸鉛等からなる圧電体層と、金属からなる上電極膜(何れも図示せず)とを順次積層することで形成されている。この圧電素子20は、所謂撓みモードの圧電素子であり、圧力室24の上部を覆うように形成されている。この圧電素子20は、配線部材28を通じて駆動信号(駆動電圧)が印加されることにより変形する。これにより、当該圧電素子20に対応する圧力室24内のインクに圧力振動が生じ、このインクの圧力振動を制御することによりノズル23からインクが吐出される。
図4は、記録ヘッド2が搭載されたキャリッジ3の下面(プラテン4と対向する側の面)の構成を説明する平面図である。キャリッジ3の下面側には、記録ヘッド2がノズル形成面を露出させた状態で取り付けられる。また、キャリッジ3の下面において、この記録ヘッド2のノズル形成面を挟んで記録媒体の搬送方向(副走査方向)の上流側と下流側には、それぞれキャリッジ磁石30a,30bが設けられている。これらのキャリッジ磁石30a,30bは、プラテン磁石16a,16bと同様に、キャリッジ3の主走査方向に沿って長尺な棒状あるいはシート状の磁石である。図4の構成では、搬送方向上流側に位置する第1のキャリッジ磁石30aの表面側(プラテン4と対向する側)の磁極は負極(S極)とされており、同じく下流側に位置する第2のキャリッジ磁石30bの表面面側の磁極は正極(N極)となっている。これにより、キャリッジ磁石30a,30bの間には、記録媒体Sの搬送方向に沿った磁場B2(本発明における外場に相当)が形成される(図5参照)。
図5および図6は、記録動作におけるミストの処理について説明する模式図であり、図5は記録ヘッド2およびプラテン4を側方から観た状態、図6は記録ヘッド2およびプラテン4を前方から観た状態をそれぞれ示している。上記のようにプラテン4側に設けられたプラテン磁石16a,16bとノズル形成面側に設けられたキャリッジ磁石30a,30bとにより、記録ヘッド2のノズル形成面(ノズルプレート18)とプラテン4上に載置された記録媒体Sとの間に、記録媒体Sの搬送方向(図5中、矢印で示す方向)に沿った磁場B1,B2が形成される。圧電素子20に対して正極性の駆動信号(駆動電圧)が印加されて記録ヘッド2のノズル23からインクが吐出される際、一般的なプリンターでは、インク滴が正極性に帯電し、記録媒体に向けて飛翔している間、レナード効果により正極性側に帯電が強まる。ノズル23から吐出されたインク滴は、記録媒体Sに着弾するまでの間、先頭のメイン液滴(主液滴)Dmとそれよりも細かい微小液滴(ミスト)Msとに分離する。メイン液滴Dmは、ミストMsよりも十分に重量があるため磁場B1,B2の影響を受けたとしても記録媒体S上に着弾する。
ここで、メイン液滴Dmから分離したミストMsも正負いずれかの極性に帯電する。そして、記録ヘッド2のノズル形成面とプラテン4上の記録媒体Sとの間に、インク吐出方向と交差し且つ搬送方向に沿った磁場B1,B2が形成されているので、この間にあるミストMsは荷電粒子のように振る舞い、図6に示すように、磁場B1,B2内でクーロン力Fを向心力として円運動を行う(ミストMsが正極性に帯電した場合)。なお、ミストMsが負極性に帯電した場合は図とは逆向きの円運動を行う。すなわち、ミストMsは、磁場B1,B2によってノズル形成面とプラテン4上の記録媒体Sとの間に捕捉される。換言すると、ミストMsが、ミスト忌避対象であるノズル形成面や記録媒体Sから磁場B1,B2によって遮蔽される。これにより、プリンター1の内部(装置内)におけるミストの飛散を磁場B1,B2によって規制することができる。そして、このミストMsは、記録ヘッド2の移動に伴う気流に帯同し、ミスト回収機構11の近傍に移動した際に、当該ミスト回収機構11によって回収される。これにより、ミストの帯電極性や装置内の構成部品(例えば、駆動モーター、駆動ベルト、記録ヘッド2のノズル形成面、記録媒体S、プラテン4など)の帯電極性によらず構成部品へのミストMsの付着がより効果的に抑制される。なお、ミスト回収機構11としては、ファン12を回転させてミストMsを吸引する構成に限られず、例えば、静電吸着力を利用した回収機構を採用することもできる。
ところで、上記第1の実施形態では、プラテン4とキャリッジ3にそれぞれ磁石16,30が配設され、記録動作中のノズル形成面とプラテン4上の記録媒体Sとの間に搬送方向に沿った外場である磁場B1,B2が形成された構成を例示したが、これには限られない。例えば、プラテン4とキャリッジ3における磁石16,30の配置位置をそれぞれキャリッジ3の主走査方向の端部に変更して、記録動作中のノズル形成面とプラテン4上の記録媒体Sとの間に主走査方向に沿った磁場が形成される構成としても同様な効果を奏し得る。また、外場形成機構は、ノズル形成面側とプラテン4側のうちの一方に配置してもよい。この場合、他方を良導体金属等で構成し、当該他方に誘導磁界を発生させてもよい。
また、外場(磁場)を形成する位置に関し、記録動作中のノズル形成面とプラテン4上の記録媒体Sとの間には限られない。要は、記録ヘッド2の配置領域又は移動領域において、特にミストを忌避すべき構成部品や領域がある位置に外場を形成する構成であればよい。
図7は、本発明の第2の実施形態の構成を説明するフラッシングボックス6の周辺(メンテナンス領域)の正面図である。この第2の実施形態では、メンテナンス処理としてのフラッシング処理が行われる領域であるフラッシングボックス6のインク受部10に、相互に極性の異なる一対のボックス磁石31が搬送方向両側にそれぞれ設けられ、フラッシングボックス6の上方に移動してきた記録ヘッド2のノズル形成面との間に磁場が形成されるように構成されている。この構成では、記録媒体Sの記録動作が行われた後、記録ヘッド2がフラッシングボックス6の上方に移動してきた際に記録ヘッド2に帯同してきたミストをこの領域に保持し、記録ヘッド2がホームポジション側に戻った際に、フラッシングボックス6の近傍に配置されたミスト回収機構11により除去することができる。また、フラッシング処理では、一度に多くのインクがノズル23から吐出されるため、ミストが印刷処理時よりも多く生じやすい。本実施形態においては、フラッシング処理で生じたミストについてもインク受部10とノズル形成面との間に捕捉され、フラッシング処理後等に、フラッシングボックス6の近傍に配置されたミスト回収機構11により回収される。これにより、フラッシング処理で生じたミストが、プリンター1の内部におけるミスト忌避対象に付着することが抑制される。その他の構成は第1の実施形態と同様である。
図8は、第3の実施形態におけるプラテン4の部分平面図である。上記各実施形態においては、磁石により磁界を形成する構成を例示したが、これには限られず、電磁石を用いて外場としての磁界を形成する構成を採用することも可能である。本実施形態においては、プラテン4に複数の電磁石33が配設されており、これらの複数の電磁石33の中から選択的に通電して磁界を発生させることが可能に構成されている。これにより、ミストの付着を忌避する領域には磁場を形成し、ミストの付着を許容する領域には磁場を形成しないような制御を行うことができる。このため、ミストの付着を忌避する領域に対するミストの付着を防止しつつも、記録ヘッド2から記録媒体Sに対して着弾させるべきインク(メイン液滴Dm)に対する磁場の影響を抑えることができる。また、敢えてミストの付着を許容する領域を設けることで、装置内を浮遊するミストを低減することができる。
より具体的には、例えば、記録媒体Sにおいて画像等が形成されない余白に対応する部分にミストが付着すると目立ちやすいため、図8に示すように、記録媒体Sの余白に対応する部分の電磁石33に通電して電界を形成することで余白部分にミストが付着することが抑制される。その一方で、画像等を記録領域には磁場が形成されないので、メイン液滴Dmに対する磁場の影響を抑えることができる。また、例えば、記録媒体Sにおける一部の領域に画像等が形成され、それ以外の領域にはほとんど画像等が形成されないような場合、画像等が形成される領域(高DUTY領域)以外の領域(低DUTY領域)に選択的に磁界を形成することで、この低DUTY領域以外にミストが付着することが抑制され、画像等の形成領域にはメイン液滴Dmを精度よく着弾させることができる。さらに、例えば、記録媒体Sの縁を含めて記録面の全面に画像等を印刷する、いわゆる縁なし印刷処理の際に、記録媒体Sよりも外側の周囲に選択的に磁界を形成することで、記録媒体Sの縁に近い部分への吐出により発生したミストがプラテン4等に付着することが防止される。
また、第3の実施形態における構成では、記録媒体Sの種類によって磁界の有無を選択したり、磁界の形成位置を任意に選択したりすることができる。例えば、普通紙、塩化ビニール、合成紙等、種類が異なると帯電列の順位も異なり、また、ミストの許容あるいは忌避の度合も異なるため、これに応じて磁界の有無や磁界の形成位置を設定することで、多様な被着弾物に対応することが可能となる。
さらに、上記各実施形態では、外場として磁場を形成する構成を例示したがこれには限られない。電場、磁場、又は音響場等、ミストに対して作用する外場を形成する構成であればよい。例えば、外場を形成する領域を囲むように2つ以上のスピーカー(外場形成機構に相当)を配置し、それぞれのスピーカーから当該領域に向けて音波を発生し、外場として音響場を形成する構成を採用することも可能である。音響場の場合、定在波の節を利用してミストを保持することができる。また、進行波とすることによりミストを運搬することもできる。この音響場を記録動作時のノズル形成面とプラテン4との間に形成してもよいし、フラッシング領域におけるノズル形成面とフラッシングボックス6との間に形成してもよい。この構成によれば、ミストの帯電極性あるいは帯電の有無によらず、ミストの忌避対象へのミストの付着を抑制することができる。
さらに、音響場を利用して、記録媒体Sに対してメイン液滴Dmを狙った位置に精度よく着弾させるようにすることも可能である。例えば、ノズル形成面と記録媒体Sとの間に格子状に音響場を形成し、1つの格子が画像の単位である画素に対応するようにして、ノズル23から吐出されたメイン液滴Dmを音響場の格子内に誘導することで狙った位置に着弾させることができる。この構成によれば、特に、記録媒体S(被着弾物)が厚紙や布帛等のように比較的厚さのある場合等のように、記録媒体Sとノズル23との間の距離が比較的大きく設定される場合に着弾精度の低下を抑制することが可能となる。
また、上記各実施形態では、記録媒体Sに対して記録ヘッド2が相対移動しつつノズル23からインクを吐出する所謂シリアル側のプリンターを例示したが、これには限られず、記録ヘッドの移動(走査)を行わずに記録媒体Sの搬送を行いつつノズルからインクを吐出させる所謂ライン型のプリンターにも本発明を適用することが可能である。この場合、例えば、記録ヘッドのノズル形成面と、このノズル形成面に相対配置された支持台等との間(液体吐出ヘッドの配置領域)に外場を形成する構成を採用することができる。
そして、本発明は、ノズルから液体を吐出する液体吐出装置であれば、プリンターに限らず、プロッター、ファクシミリ装置、コピー機等、各種のインクジェット式記録装置や、記録装置以外の液体吐出装置、例えば、ディスプレイ製造装置、電極製造装置、チップ製造装置等にも適用することができる。そして、ディスプレイ製造装置では、色材吐出ヘッドからR(Red)・G(Green)・B(Blue)の各色材の溶液を吐出する。また、電極製造装置では、電極材吐出ヘッドから液状の電極材料を吐出する。チップ製造装置では、生体有機物吐出ヘッドから生体有機物の溶液を吐出する。
1…プリンター,2…記録ヘッド,3…キャリッジ,4…プラテン,6…フラッシングボックス,10…インク受部,11…ミスト回収機構,16a,16b…プラテン磁石,18…ノズルプレート,20…圧電素子,23…ノズル,30a,30b…キャリッジ磁石,31…ボックス磁石,33…電磁石

Claims (4)

  1. ノズルが開設されたノズル形成面を有し、前記ノズルから被着弾物に向けて液体を吐出させる液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドの配置領域又は移動領域の少なくとも一部に磁場、電場、又は音響場からなる外場を形成する外場形成機構と、
    を備え、
    前記外場により、前記ノズルからの液体の吐出に伴って生じるミストを、ミスト忌避対象から遮蔽し又は捕捉することを特徴とする液体吐出装置。
  2. 吐出動作を行う際の前記液体吐出ヘッドのノズル形成面と相対して配置され、前記被着弾物を支持する支持台を備え、
    前記支持台側又は前記ノズル形成面側の少なくとも何れか一方に前記外場形成機構が設けられ、
    前記外場形成機構は、前記支持台と前記ノズル形成面との間に前記外場を形成することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記外場形成機構が、前記支持台に複数配設された電磁石から構成され、複数の電磁石のうち前記外場の形成位置に応じた電磁石を通電させることを特徴とする請求項2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記液体吐出ヘッドの移動領域内に、ノズルのメンテナンスの目的として前記ノズルから液体を吐出するメンテナンス領域を備え、
    前記外場形成機構は、前記メンテナンス領域と前記ノズル形成面との間に前記外場を形成することを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の液体吐出装置。
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