JP2016194973A - バナジウムレドックス電池 - Google Patents

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茂樹 吉田
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Atsushi Kikuchi
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Abstract

【課題】バナジウムレドックス電池の高容量化及び高出力化を達成する。
【解決手段】バナジウムレドックス電池は、正極20と、負極30と、正極20と負極30とを区画するとともに、水素イオンを通過させる隔膜12と、電解液と、を含む。正極20及び負極30は、炭素材料を含む。正極20及び負極30のうち少なくとも一方に含まれる炭素材料は、12.7MPaで圧縮した状態において、四探針法により測定した体積抵抗率が0.15Ω・cm以下であり、嵩密度が1g/cm以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、バナジウムレドックス電池に関する。
従来、二次電池の1つとして、バナジウムを活物質として用いたバナジウム・レドックスフロー電池が知られている(特許文献1)。バナジウム・レドックスフロー電池は、電解質溶液中における活物質の酸化還元反応を利用して充放電を行うことのできる電池である。
特に、活物質として2価、3価、4価、及び5価のバナジウムイオンを用いるとともに、タンクに貯蔵したバナジウムの硫酸溶液をセルとの間で循環させるバナジウム・レドックスフロー電池は、大型電力貯蔵分野で使用されている。
バナジウム・レドックスフロー電池は、正極側の活物質である正極液を収容する正極液タンク、負極側の活物質である負極液を収容する負極液タンク、及び、充放電を行うスタックとからなる。正極液及び負極液は、ポンプによってセルとタンクの間を循環する。スタックは、正極、負極、及び、それらを仕切るイオン交換膜を備えている。正極液中及び負極液中の電池反応式は、それぞれ、以下の式(1)、(2)の通りである。
正極:VO2+(aq)+HO ⇔ VO (aq)+e+2H …(1)
負極:V3+(aq)+e ⇔ V2+(aq) …(2)
上式(1)及び(2)において、「⇔」は化学平衡を示す。またイオンの隣に記載された(aq)は、そのイオンが溶液中に存在することを意味する。
従来のバナジウム・レドックスフロー電池として、液静止型バナジウムレドックス電池が知られている(特許文献2)。また、バナジウム固体塩電池が知られている(特許文献3)。
本明細書では、バナジウム、バナジウムイオン、バナジウムを含むイオン、あるいはバナジウムを含む化合物を活物質として用いるレドックス電池全般のことを、「バナジウムレドックス電池」と呼ぶ。バナジウム・レドックスフロー電池、液静止型バナジウムレドックス電池、及びバナジウム固体塩電池は、「バナジウムレドックス電池」に含まれる。
米国特許第4,786,567号公報 特開2002−216833号公報 国際公開WO2011/049103号公報
バナジウムレドックス電池をさらに普及させるために、バナジウムレドックス電池の高容量化及び高出力化が望まれている。
そこで、本発明は、バナジウムレドックス電池の高容量化及び高出力化を達成することを目的とする。
本発明は、以下の通りである。
酸化還元反応によって、5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウムイオン又は5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウムを含む陽イオンを含有する正極活物質を含む正極と、
酸化還元反応によって、2価及び3価の間で酸化数が変化するバナジウムイオン又は2価及び3価の間で酸化数が変化するバナジウムを含む陽イオンを含有する負極活物質を含む負極と、
正極と負極とを区画するとともに、水素イオンを通過させる隔膜と、
電解液と、を含み、
前記正極及び前記負極は、炭素材料を含み、
前記正極及び前記負極のうち少なくとも一方に含まれる前記炭素材料は、12.7MPaで圧縮した状態において、四探針法により測定した体積抵抗率が0.15Ω・cm以下であり、嵩密度が1g/cm以下であることを特徴とするバナジウムレドックス電池。
上記バナジウムレドックス電池において、炭素材料の比表面積が、50m/g以上であることが好ましい。
上記バナジウムレドックス電池において、炭素材料のBJH脱着法により測定した平均細孔径が、0.03μm以下であることが好ましい。
上記バナジウムレドックス電池において、炭素材料の水銀圧入法により測定した比表面積基準のメジアン径が、200nm以下であることが好ましい。
上記バナジウムレドックス電池において、炭素材料の水銀圧入法により測定した細孔容積が、0.68mL/g以上であることが好ましい。
上記バナジウムレドックス電池において、炭素材料の水銀圧入法により測定した平均細孔径が、0.65μm以下であることが好ましい。
本発明によれば、バナジウムレドックス電池の高容量化及び高出力化を達成することができる。
バナジウム固体塩電池の構成例を示している。 体積抵抗率を横軸、エネルギー密度を縦軸にプロットしたグラフである。 かさ密度を横軸、エネルギー密度を縦軸にプロットしたグラフである。 比表面積(BET)を横軸、エネルギー密度を縦軸にプロットしたグラフである。 平均細孔径(BJH脱着)を横軸、エネルギー密度を縦軸にプロットしたグラフである。 メジアン径(水銀圧入法、比表面積基準)を横軸、エネルギー密度を縦軸にプロットしたグラフである。 細孔容積(水銀圧入法)を横軸、エネルギー密度を縦軸にプロットしたグラフである。 平均細孔径(水銀圧入法)を横軸、エネルギー密度を縦軸にプロットしたグラフである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態のバナジウムレドックス電池は、正極及び負極における活物質として、バナジウム、バナジウムイオン、あるいはバナジウムを含む化合物を用いている。バナジウム(V)は、2価、3価、4価、及び5価を含む複数の酸化状態を取り得る元素である。バナジウムは、電池に有用な程度の大きさの電位差を生じさせる元素である。
バナジウムレドックス電池には、バナジウム・レドックスフロー電池、液静止型バナジウムレドックス電池、及びバナジウム固体塩電池等が含まれる。
以下では、本発明をバナジウム固体塩電池に適用した例について説明する。
本実施形態のバナジウム固体塩電池は、負極活物質及び正極活物質を含む。
負極活物質は、酸化還元反応によって2価及び3価の間で酸化数が変化するバナジウムを含む。または、負極活物質は、酸化還元反応によって2価及び3価の間で酸化数が変化するバナジウムイオンを含む。または、負極活物質は、酸化還元反応によって2価及び3価の間で酸化数が変化するバナジウムを含有する陽イオンを含む。または、負極活物質は、酸化還元反応によって2価及び3価の間で酸化数が変化するバナジウムを含む固体バナジウム塩を含む。または、負極活物質は、酸化還元反応によって2価及び3価の間で酸化数が変化するバナジウムを含む錯塩を含む。
正極活物質は、還元酸化反応によって5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウムを含む。または、正極活物質は、還元酸化反応によって5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウムイオンを含む。または、正極活物質は、酸化還元反応によって5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウムを含有する陽イオンを含む。または、正極活物質は、還元酸化反応によって5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウムを含む固体バナジウム塩を含む。または、正極活物質は、還元酸化反応によって5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウムを含む錯塩を含む。
バナジウム固体塩電池は、正極及び負極の活物質として固体物質を用いるため、液漏れなどの心配が少ない。また、バナジウム固体塩電池は、正極及び負極の活物質として固体物質を用いるため、安全性に優れ、かつ、高いエネルギー密度を有する。なお、バナジウム固体塩電池においては、活物質が全て固体状態で存在しているとは限らず、活物質が固体と液体の両方の状態で共存していることもある。
バナジウム固体塩電池に用いることのできる負極活物質の例として、硫酸バナジウム(II)・n水和物、及び、硫酸バナジウム(III)・n水和物等が挙げられる。負極活物質は、硫酸水溶液などの電解液に加えられてもよい。
バナジウム固体塩電池に用いることのできる正極活物質の例として、オキシ硫酸バナジウム(IV)・n水和物、及び、ジオキシ硫酸バナジウム(V)・n水和物等が挙げられる。正極活物質は、硫酸水溶液などの電解液に加えられてもよい。
バナジウム固体塩電池の充放電時における正極活物質の反応式は、例えば、以下の式(3)に示す通りである。
正極:VOX・nHO(s)⇔ VOX・mHO(s)+HX+H+e …(3)
バナジウム固体塩電池の充放電時における負極活物質の反応式は、例えば、以下の式(4)に示す通りである。
負極:VX・nHO(s)+e ⇔ 2VX・mHO(s)+X …(4)
上記式(3)及び(4)において、Xは1価の陰イオンを表す。
上記式(3)及び(4)において、nは様々な値をとりうる。たとえば、オキシ硫酸バナジウム(IV)・n水和物とジオキシ硫酸バナジウム(V)・n水和物は、必ずしも同じ個数の水和水を持っているとは限らない。以下に登場する化学反応式や物質名においても同様である。
図1は、バナジウム固体塩電池の構成例を示している。
図1に示すように、バナジウム固体塩電池10は、隔膜12によって仕切られた正極20及び負極30を備えている。正極20には、第1の集電体22が配置されている。負極30には、第2の集電体32が配置されている。第1の集電体22と隔膜12の間には、第1の電極24が配置されている。第2の集電体32と隔膜12の間には、第2の電極34が配置されている。正極20には、正極活物質であるオキシ硫酸バナジウム(IV)・n水和物と硫酸水溶液(電解液)とカーボンの混合物が充填されている。負極30には、負極活物質である硫酸バナジウム(III)・n水和物と硫酸水溶液(電解液)とカーボンの混合物が充填されている。第1の集電体22と第2の集電体32との間に適当な大きさの電気抵抗を接続することによって、電池の放電が行われる。第1の集電体22と第2の集電体32との間に十分な大きさの電圧を印加することによって、電池の充電が行われる。
第1の集電体22は、例えば銅などの導電材料によって形成されている。あるいは、第1の集電体22は、例えば、導電性ゴム、導電性樹脂、DLCによってコーティングされた金属箔によって形成されている。第1の集電体22の形状は、特に制限するものではないが、例えば平板状である。第1の集電体22の表面は、第1の電極24に接している。第1の集電体22が銅によって形成される場合、銅の表面が腐食されないように、銅の表面にカーボンがコーティングされてもよい。あるいは、銅の表面が腐食されないように、銅の表面にグラファイトシートが貼り付けられてもよい。
第2の集電体32は、例えば銅などの導電材料によって形成されている。あるいは、第2の集電体32は、例えば、導電性ゴム、導電性樹脂、DLCによってコーティングされた金属箔によって形成されている。第2の集電体32の形状は、特に制限するものではないが、例えば平板状である。第2の集電体32の表面は、第2の電極34に接している。第2の集電体32が銅によって形成される場合、銅の表面が腐食されないように、銅の表面にカーボンがコーティングされてもよい。あるいは、銅の表面が腐食されないように、銅の表面にグラファイトシートが貼り付けられてもよい。
第1の電極24は、炭素材料によって形成されている。炭素材料としては、例えば、カーボンブラック、炭素繊維、カーボンナノチューブ、グラフェン、グラッシーカーボン(登録商標)の粉末、黒鉛粉末、多孔質カーボン粉末、活性炭、及び/又は、炭素フェルトを用いることができる。これらの炭素材料の中では、カーボンブラックが特に好ましい。
第1の電極24は、例えば、以下のように製造することができる。
上記した炭素材料、正極活物質、バインダー、及び電解液を混練した後に、この混練物を圧延することでシート状に成形する。このシート状の成形物を所定形状に打ち抜くことによって、第1の電極24を製造することができる。
バインダーとしては、例えば、PTFE、PVDF、フッ素系バインダー、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ゴム系バインダー、アクリル系バインダー、塩素系バインダー、及び/又は、無機系バインダーを用いることができる。
第2の電極34は、炭素材料によって形成されている。炭素材料としては、例えば、カーボンブラック、炭素繊維、カーボンナノチューブ、グラフェン、グラッシーカーボン(登録商標)の粉末、黒鉛粉末、多孔質カーボン粉末、活性炭、及び/又は、炭素フェルトを用いることができる。これらの炭素材料の中では、カーボンブラックが特に好ましい。
第2の電極34は、例えば、以下のように製造することができる。
上記した炭素材料、負極活物質、バインダー、及び電解液を混練した後に、この混練物を圧延することでシート状に成形する。このシート状の成形物を所定形状に打ち抜くことによって、第2の電極34を製造することができる。
バインダーとしては、例えば、PTFE、PVDF、フッ素系バインダー、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ゴム系バインダー、アクリル系バインダー、塩素系バインダー、及び/又は、無機系バインダーを用いることができる。
隔膜12は、例えば、水素イオン(プロトン)を選択的に通過させることのできるイオン交換膜である。隔膜12は、例えば、多孔質膜等であってもよい。
隔膜12は、例えば、Selemion APS(登録商標)(旭硝子社製)、または、Nafion(登録商標)(デュポン社製)等のイオン交換膜である。または、隔膜12は、例えば、ネオセプタ(登録商標)(アストム社製)等のイオン交換膜である。
本実施形態のバナジウム固体塩電池10は、正極20及び負極30を含む。正極20は、第1の電極24を含み、負極30は、第2の電極34を含む。第1の電極24及び第2の電極34は、炭素材料によって形成されている。そして、第1の電極24及び第2の電極34のうち少なくとも一方に用いられる炭素材料は、以下の特性を備えることを特徴とする。
炭素材料は、12.7MPaで圧縮した状態において、四探針法により測定した体積抵抗率が0.15Ω・cm以下であり、好ましくは、0.10Ω・cm以下である。
炭素材料は、12.7MPaで圧縮した状態において、嵩密度が1g/cm以下であり、好ましくは、0.6g/cm以下である。
このような炭素材料を用いることにより、バナジウム固体塩電池10の容量及び出力を高めることができる。
体積抵抗率の測定法である四探針法とは、次のような測定法である。
まず、試料に4本の針状の電極を直線上に置き、外側の二探針間に一定電流を流し、内側の二探針間に生じる電位差を測定し抵抗を求める。次に、求めた抵抗(R、単位:Ω)に試料の厚さt(cm)及び補正係数RCF(Resistivity Correction Factor)を乗じて体積抵抗率を算出する。
炭素材料の体積抵抗率は、小さいほど好ましいが、現実的な範囲として、その下限は1.0×10-4Ω・cm程度に留まる。従って、炭素材料の体積抵抗率は、1.0×10-4Ω・cm〜0.15Ω・cmであり、好ましくは、1.0×10-4Ω・cm〜0.10Ω・cmである。
第1の電極24及び第2の電極34のうち少なくとも一方に用いられる炭素材料は、比表面積が、50m/g以上であることが好ましい。より好ましくは、炭素材料の比表面積は、400m/g以上である。炭素材料の比表面積は、BET法によって測定することができる。このような炭素材料を用いることにより、バナジウム固体塩電池10の容量及び出力をより高めることができる。
炭素材料のBJH脱着法によって測定した平均細孔径は、0.03μm以下であることが好ましい。より好ましくは、炭素材料のBJH脱着法によって測定した平均細孔径は、0.02μm以下である。このような炭素材料を用いることにより、バナジウム固体塩電池10の容量及び出力をより高めることができる。ここで、BJH脱着法によって求められる平均細孔径とは、相対圧iの状態から相対圧jの状態に圧力を変化させたときの吸着量(脱着量)の差Δvijから計算で求めることができる、各点での平均直径 (nm)×差分細孔表面積 (m2/g)を積算細孔比表面積で割った値のことを意味する。
炭素材料の比表面積基準のメジアン径(D50)は、200nm以下であることが好ましく、30nm以下であることがより好ましい。ここでいう比表面積基準のメジアン径(D50)とは、水銀圧入法によって求められる比表面積基準のメジアン径を意味する。
水銀圧入法とは、水銀の表面張力が大きいことを利用して粉体の細孔に水銀を浸入させるために圧力を加え、圧力と圧入された水銀量から比表面積や細孔分布を求める方法である。水銀圧入法によって比表面積や細孔径分布を測定するためには、例えば、株式会社島津製作所製「自動ポロシメータ オートポアIV9500シリーズ」を用いることができる。
水銀圧入法によって求められるメジアン径(D50)とは、積算細孔分布において、曲線のY軸(細孔比表面積)の最小値と最大値の中間に相当するX軸の値(細孔径)を意味する。比表面積基準のメジアン径とは、積算細孔比表面積曲線から得られるメジアン径を意味する。
第1の電極24及び第2の電極34のうち少なくとも一方に用いられる炭素材料は、水銀圧入法により測定した細孔容積が、0.68mL/g以上であることが好ましく、3.5mL/g以上であることがより好ましい。ここでいう細孔容積とは、水銀圧入法により測定した全細孔容積を意味しており、指定した細孔径範囲において水銀が圧入された細孔容積の積算値をサンプル重量で割った値を意味する。このような炭素材料を用いることにより、バナジウム固体塩電池10の容量及び出力をより高めることができる。
炭素材料の水銀圧入法によって測定した平均細孔径は、0.65μm以下であることが好ましく、100nm以下であることがより好ましい。水銀圧入法によって測定した平均細孔径とは、細孔を円筒形であると仮定して、全細孔容積(V=πD2L/4)を細孔比表面積(A=πDL)によって割ることにより得られた細孔径(D=4V/A)を意味する。
以上説明したように、本実施形態のバナジウム固体塩電池10によれば、正極20及び負極30が炭素材料を含んでいる。正極20及び負極30のうち少なくとも一方に含まれる炭素材料は、12.7MPaで圧縮した状態において、四探針法により測定した体積抵抗率が0.15Ω・cm以下であり、嵩密度が1g/cm以下であることを特徴とする。これにより、バナジウムレドックス電池の高容量化及び高出力化を達成することができる。
(実施例)
以下、本発明の実施例について具体的に説明する。
実施例では、A〜Mの13種類の炭素材料を準備した。
準備した13種類の炭素材料について、以下の(1)〜(7)を測定した。
(1)体積抵抗率[Ω・cm]
炭素材料を12.7MPaで圧縮した状態において、炭素材料の体積抵抗率を四探針法により測定した。
(2)かさ密度[g/cm
炭素材料を12.7MPaで圧縮した状態において、炭素材料のかさ密度を測定した。
(3)比表面積[m/g]
炭素材料の比表面積をBET法により測定した。
(4)平均細孔径[nm]
炭素材料の平均細孔径をBJH脱着法により測定した。
(5)メジアン径[nm]
炭素材料の比表面積基準のメジアン径(D50)を水銀圧入法により測定した。
(6)細孔容積[mL/g]
炭素材料の細孔容積を水銀圧入法により測定した。
(7)平均細孔径[nm]
炭素材料の平均細孔径を水銀圧入法により測定した。
次に、A〜Mの13種類の炭素材料によって形成された第1の電極24及び第2の電極34を用いて、上述のバナジウム固体塩電池10を作製した。このバナジウム固体塩電池10の放電時間[min]及びエネルギー密度[Wh/L]を計測した。
具体的には、正極電極(第1の電極)及び負極電極(第2の電極)の体積を求めた。電極の体積当たりの出力が600W/Lとなるように、電池の放電時の電流値を設定した。電池を放電させることによって、設定した電流値で電気を流し続けることのできる時間を求めた。なお、放電時の上限電圧を1.61V、下限電圧を0.8Vに設定した。例えば5分間電気を流し続けることができた場合、エネルギー密度は、600W/L x 5min / 60min = 50Wh/Lとなる。
上記(1)〜(7)の測定値を、以下の表1に示す。
電池の放電時間及びエネルギー密度の測定結果を、以下の表2に示す。
上記(1)〜(7)の測定値を横軸、エネルギー密度を縦軸にプロットしたグラフを、図2〜図8に示す。
図2に示すように、炭素材料の体積抵抗率が0.15Ω・cm以下の場合、電池のエネルギー密度が高くなることがわかる。
図3に示すように、炭素材料の嵩密度が1g/cm以下の場合、電池のエネルギー密度が高くなることがわかる。
図4に示すように、炭素材料の比表面積(BET)が50m/g以上の場合、電池のエネルギー密度が高くなることがわかる。
図5に示すように、炭素材料のBJH脱着法により測定した平均細孔径が0.03μm以下の場合、電池のエネルギー密度が高くなることがわかる。
図6に示すように、炭素材料の比表面積基準のメジアン径が200nm以下の場合、電池のエネルギー密度が高くなることがわかる。
図7に示すように、炭素材料の水銀圧入法により測定した細孔容積が0.68mL/g以上の場合、電池のエネルギー密度が高くなることがわかる。
図8に示すように、炭素材料の水銀圧入法により測定した平均細孔径が0.65μm以下の場合、電池のエネルギー密度が高くなることがわかる。
10 バナジウム固体塩電池(バナジウムレドックス電池)
12 隔膜
20 正極
22 第1の集電体
24 第1の電極
30 負極
32 第2の集電体
34 第2の電極

Claims (6)

  1. 酸化還元反応によって、5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウムイオン又は5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウムを含む陽イオンを含有する正極活物質を含む正極と、
    酸化還元反応によって、2価及び3価の間で酸化数が変化するバナジウムイオン又は2価及び3価の間で酸化数が変化するバナジウムを含む陽イオンを含有する負極活物質を含む負極と、
    正極と負極とを区画するとともに、水素イオンを通過させる隔膜と、
    電解液と、を含み、
    前記正極及び前記負極は、炭素材料を含み、
    前記正極及び前記負極のうち少なくとも一方に含まれる前記炭素材料は、12.7MPaで圧縮した状態において、四探針法により測定した体積抵抗率が0.15Ω・cm以下であり、嵩密度が1g/cm以下であることを特徴とするバナジウムレドックス電池。
  2. 前記炭素材料の比表面積が、50m/g以上である、請求項1に記載のバナジウムレドックス電池。
  3. 前記炭素材料のBJH脱着法により測定した平均細孔径が、0.03μm以下である、請求項1または請求項2に記載のバナジウムレドックス電池。
  4. 前記炭素材料の水銀圧入法により測定した比表面積基準のメジアン径が、200nm以下である、請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載のバナジウムレドックス電池。
  5. 前記炭素材料の水銀圧入法により測定した細孔容積が、0.68mL/g以上である、請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載のバナジウムレドックス電池。
  6. 前記炭素材料の水銀圧入法により測定した平均細孔径が、0.65μm以下である、請求項1から請求項5のうちいずれか1項に記載のバナジウムレドックス電池。
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