JP2016193139A - 流体切替装置、挿入システム - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成にて、被検体内に第1の流体のみを確実に供給することができることにより、流体の過供給を防止できる構成を具備する流体切替装置、挿入システムを提供する。
【解決手段】CO2管路21と、エア管路22と、CO2管路21及びエア管路22に接続され、流入された二酸化炭素Cと空気Aとのいずれかが供給口16kから流出される送気管路23と、一端60iと他端60tとを有するシリンダ60と、一端60iと他端60tとの間を往復移動し、一端60iから流入された二酸化炭素Cを受け止めるとともに第1の貫通孔61hが形成された第1のピストン部61と、第1のピストン部61が他端60tの側に移動した際にシリンダ60内から送気管路23内に移動しエア管路22と送気管路23との連通を遮断するとともに第1の貫通孔61hに連通する第2の貫通孔62hが形成された第2のピストン部62とを有する移動部65と、を具備する。
【選択図】図4

Description

本発明は、第1の流体が流入される第1の流体管及び第2の流体が流入される第2の流体管が第3の流体管に接続され、第1の流体と第2の流体とのいずれかが第3の流体管に流入される構成を具備する流体切替装置、挿入システムに関する。
近年、被検体内に挿入される挿入機器、例えば内視鏡は、医療分野、工業用分野において広く利用されている。
医療分野において用いられる内視鏡は、細長い挿入部を被検体となる体腔内に挿入することによって、挿入部が具備する光学系により体腔内の臓器を観察したり、必要に応じて内視鏡が具備する処置具のチャンネル内に挿通した処置具を用いて各種処置をしたりすることができる。
また、工業用分野において用いられる内視鏡は、内視鏡の細長い挿入部をジェットエンジン内や、工場の配管等の被検体内に挿入することによって、挿入部が具備する光学系により被検体内の被検部位の傷及び腐蝕等の観察や検査を行うことができる。
ここで、医療分野において用いられる内視鏡において、挿入部を体腔内に挿入し、観察や各種処置等を行う場合、観察性及び処置性を向上させるため、挿入部の長手方向(以下、単に長手方向と称す)の先端から体腔内に第2の流体である空気を送気して体腔内を膨張させる手法が一般的に行われている。
具体的には、術者は、内視鏡の操作部に設けられた送気送水釦の内視鏡内に設けられた流体供給管路に連通する通気孔を塞ぐことにより、流体供給管路に対し内視鏡に接続された第2の流体供給源であるエアポンプから空気が供給され、挿入部の長手方向の先端(以下、単に先端と称す)において、流体供給管路の先端に設けられた流体供給ノズルから体腔内に空気が送気されることにより、体腔内を膨張させる手法が一般的に行われている。
また、挿入部を体腔内に挿入し、光学系によって体腔内の処置対象組織を観察した状態において、チャンネル内に挿通した処置具を挿入部の先端から長手方向の前方(以下、単に前方と称す)に突出させ、その後、挿入部を長手方向に移動させることにより、処置具を用いて処置対象組織を剥離、切除する手技が周知である。
一例を挙げると、挿入部を体腔内に挿入し、光学系によって体腔内の癌組織を観察した状態において、チャンネル内に挿通した高周波電気メスを挿入部の先端から前方に突出させ、その後、挿入部を長手方向の前後(以下、単に前後と称す)に移動させることにより、事前に専用の液体の注入によって浮かされた癌組織を、高周波電気メスを用いて除去する既知の内視鏡的粘膜下層剥離術(以下、ESD(Endoscopic Sub mucosal Dissection)と称す)が周知である。
また、他の例として、挿入部を体腔内に挿入し、光学系によって体腔内の癌組織を観察した状態において、チャンネル内に挿通したスネアを挿入部の先端から前方に突出させスネアを事前に専用の液体の注入によって浮かされた癌組織に引っ掛け、その後、スネアに高周波電流を付与しながらスネアを絞約することで癌組織を除去する既知の内視鏡的粘膜切除術(以下、EMR(Endoscopic Mucosal Resection)と称す)が周知である。
ところで、例えば大腸におけるESDやEMR等の手技は、手技時間が1時間を超えることが多い。
よって、上述したように、流体供給ノズルから体腔内に空気を長時間送気し続けてしまうと、被検者は、例えば大腸であれば膨満感や苦痛を感じてしまうといった問題があった。
また、空気は、手技後の体腔内に吸収されにくく、やはり被検者にとって苦痛である他、空気は酸素を含むため、出血部位に送気すると血液が凝固しやすく偶発症をおこしやすいばかりかESDやEMRのように高周波電流を用いる処置においては、空気に含まれる酸素が高周波電流に反応することがないよう手技を慎重に行わなければならず、手技性が悪いといった問題もあった。
これらの問題に鑑み、特許文献1には、内視鏡内に設けられるとともに挿入部の先端において開口する流体供給管路に、第1の流体供給源である二酸化炭素ボンベを接続することにより、体腔内に流体供給管路の開口から第1の流体である二酸化炭素を送気して体腔内を膨張させる挿入システムの構成及び手法が開示されている。
また、特許文献2には、内視鏡内に、流体供給管路の他、挿入部の先端においてガス噴出口として開口するガス供給管路を設け、ガス供給管路に第1の流体供給源であるガス供給装置を接続することにより、体腔内にガス噴出口から第1の流体である二酸化炭素を送気して体腔内を膨張させる挿入システムの構成及び手法が開示されている。
二酸化炭素は、体腔内に供給しても生体吸引性が良好であり、手技後、略1時間くらいで体腔内に吸収されてしまうことから、手技後の被検者の苦痛が少ない他、出血部位に送気しても偶発症をおこしてしまう心配がないばかりか引火性も有さない。このため、術者にとって扱いやすいことから手技性も向上するといった利点がある。
特開2004−290682号公報 特開2014−50533号公報
しかしながら、特許文献1に記載の挿入システムにおいては、内視鏡の流体供給管路に二酸化炭素のみを供給する構成を有していることから、内視鏡の流体供給管路に空気を供給する一般的な挿入システムから変更する必要があり、既存の挿入システムに対し簡単に適用することができないといった問題があった。さらには、二酸化炭素のみ使用するため、二酸化炭素使用量が増えてしまうといった問題もあった。
また、特許文献2に記載の挿入システムにおいては、挿入部内には、上述したように体腔内に二酸化炭素を供給するためのガス供給管路の他、光学系の対物レンズに空気を供給する一般的な流体供給管路も設けられているため、通常の内視鏡の挿入部よりも大径化してしまうといった問題があった。
このような問題に鑑み、流体供給管路とガス供給管路とを共通化し、空気と二酸化炭素とを切り替えて共通化した管路に供給する構成も考えられる。
具体的には、内視鏡内に設けられた流体供給管路に対し、流体切替装置の第3の管路を接続し、第3の管路に第1の管路及び第2の管路が接続され、第3の管路に対し、第1の管路に接続された第1の流体供給源であるガス供給装置から供給された二酸化炭素を供給するか第2の管路に接続された第2の流体供給源であるエアポンプから空気を供給するかを切り替えることにより、1本の流体供給管路を用いて体腔内に二酸化炭素を供給することと、対物レンズに空気を供給することを実現できる構成が考えられる。
より具体的には、一方、対物レンズに空気を供給する場合は、術者は、上述したように送気送水釦の通気孔を塞ぐことにより、常時駆動しているエアポンプから供給された空気が、第2の管路、第3の管路、流体供給管路を介して対物レンズに供給される。
他方、体腔内に二酸化炭素を供給する場合は、術者は、エアポンプの駆動を停止するとともに、ガス供給装置を駆動して、送気釦の通気孔を塞ぐことにより、ガス供給装置から供給された二酸化炭素が、第1の管路、第3の管路、流体供給管路を介して体腔内に供給される構成が考えられる。
しかしながら、術者がエアポンプの駆動を停止することを失念し、ガス供給装置を駆動して送気釦の通気孔を塞いでしまうと、第3の管路及び流体供給管路には、二酸化炭素ばかりでなく空気までもが供給されてしまうため、体腔内に気体が過剰量送気されてしまい、被検者が苦痛を感じてしまうといった懸念があった。
このような問題に鑑み、ガス供給装置を駆動すると、エアポンプの駆動が停止される制御も考えられるが、この場合、挿入システムに新たな制御プログラムを再構築しなければならず、既存の挿入システムに簡単に適用することができないといった問題があった。
以上から、簡単な構成にて、術者がエアポンプの駆動停止を失念したとしても、二酸化炭素のみを体腔内に供給できる流体切替装置、挿入システムの構成が望まれていた。
尚、以上の問題は、内視鏡に限定されず、他の被検体内に挿入される挿入機器においても同様である。
また、流体切替装置を用いた流体の切替は、空気、二酸化炭素の供給切替に限定されず、第1の流体と第2の流体とを切り替えて被検体内に供給する構成において、第1の流体のみを被検体内に供給する他の構成においても同様である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、簡単な構成にて、被検体内に第1の流体のみを確実に供給することができることにより、流体の過供給を防止できる構成を具備する流体切替装置、挿入システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明の一態様における流体切替装置は、第1の流体が外部から流入される第1の流体管と、第2の流体が外部から流入される第2の流体管と、一端側において前記第1の流体管及び前記第2の流体管に接続され、前記一端側から流入された前記第1の流体と前記第2の流体とのいずれかが他端側に設けられた供給口から外部に流出される第3の流体管と、前記第1の流体管の中途位置に設けられた、前記第1の流体が流入する一端と前記第1の流体が流出する他端とを有するシリンダと、前記シリンダ内に設けられるとともに前記シリンダの前記一端と前記他端との間を往復移動し、前記シリンダの前記一端から流入された前記第1の流体を受け止めるとともに第1の貫通孔が形成された第1のピストン部と、前記第1のピストン部が前記シリンダの前記他端の側に移動した際に前記シリンダ内から前記第3の流体管内に移動し前記第2の流体管と前記第3の流体管との連通を遮断するとともに前記第1の貫通孔に連通する第2の貫通孔が形成された第2のピストン部とを有する移動部と、を具備する。
また、本発明の一態様における挿入システムは、被検体内に挿入されるとともに流体供給管路を有する挿入機器と、前記流体供給管路に対して前記第3の流体管を介して接続される請求項1に記載の前記流体切替装置と、前記流体切替装置の前記第1の流体管に対して前記第1の流体を供給する第1の流体供給源と、前記流体切替装置の前記第2の流体管に対して前記第2の流体を供給する第2の流体供給源と、を具備する。
本発明によれば、簡単な構成にて、被検体内に第1の流体のみを確実に供給することができることにより、流体の過供給を防止できる構成を具備する流体切替装置、挿入システムを提供することができる。
第1実施の形態の流体切替装置が接続される内視鏡を具備する内視鏡システムを概略的に示す図 図1の送気送水タンクユニットを拡大して示す斜視図 図1の内視鏡のコネクタ内の管路構成を概略的に示す部分断面図 第1実施の形態の流体切替装置の構成を、図1の内視鏡のコネクタとともに概略的に示す部分断面図 図4の移動部の第2のピストン部が内視鏡の送気管路内に移動し、送気管路とエア管路との連通を遮断した状態を概略的に示す部分断面図 第2実施の形態の流体切替装置において、移動部における第2のピストン部の構成の一部を概略的に示す部分断面図 図6の第2のピストン部が二酸化炭素の供給に伴ってエア管路を遮断する位置に移動するとともに圧排部材が膨張した状態を概略的に示す部分断面図 図3の内視鏡のコネクタの送液口金及び送気口金に対して接続される取付コネクタの送気口金側に切り欠きを設けた流体切替装置の変形例を概略的に示す部分断面図 図8の圧排部材が第2のピストン部とともに送気管路内に飛び出すように移動した状態を概略的に示す部分断面図 図9のピストン部を移動させるスライダの構成を概略的に示す外観図 被検体内に第1、第2実施の形態の内視鏡システムを挿入するとともに、内視鏡のチャンネルから突出させた切開具、高周波ナイフを用いたESDにおける病変粘膜部位の切開動作の一例を概略的に説明する斜視図 内視鏡のチャンネルから突出させた剥離具を用いたESDにおける病変粘膜部位の剥離動作を概略的に説明する斜視図
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。尚、以下、挿入機器は、内視鏡を例に挙げて説明する。よって、挿入システムは、流体切替装置と内視鏡とを用いた内視鏡システムを例に挙げて説明する。
(第1実施の形態)
図1は、本実施の形態の流体切替装置が接続される内視鏡を具備する内視鏡システムを概略的に示す図、図2は、図1の送気送水タンクユニットを拡大して示す斜視図、図3は、図1の内視鏡のコネクタ内の管路構成を概略的に示す部分断面図である。
図1に示すように、挿入システムである内視鏡システム1は、後述する流体切替装置200(図4参照)が接続される挿入機器である内視鏡2と周辺装置100とにより構成されている。
内視鏡2は、被検体内に挿入される挿入部4と、該挿入部4の長手方向Nの基端(以下、単に基端と称す)に連設された操作部3と、該操作部3から延出されたユニバーサルコード5と、該ユニバーサルコード5の延出端に設けられたコネクタ10とを具備して主要部が構成されている。
挿入部4は、該挿入部4の長手方向Nの先端側(以下、単に先端側と称す)に位置する先端部6と、該先端部6の基端に連設された湾曲部7と、該湾曲部7の基端に連設された可撓管部8とにより構成されている。
先端部6の先端面6sに、照明窓13と、対物レンズ15と、送気送水ノズル16と、図示しない吸引管路を兼ねた処置具挿通管路(以下、チャンネルと称す)の先端開口17等が設けられている。
照明窓13は、被検体内に照明光を供給するものである。尚、照明窓13の代わりに、先端面6sにLED等の発光素子が設けられていても構わない。
また、対物レンズ15は、先端部6内に設けられた図示しない対物光学系を構成するとともに、被検体内を観察する際に用いられるものである。
また、送気送水ノズル16は、コネクタ10、ユニバーサルコード5、操作部3、挿入部4内に設けられた流体供給管路R(図3参照)を介して、対物レンズ15または被検体内に流体を供給するものである。
詳しくは、流体供給管路Rは、図3に示すように、コネクタ10の側面10sに設けられた送液口金10bに連通する送液管路70と、側面10sに設けられた送気口金10cに連通する送気管路23とを具備している。
尚、送液管路70と送気管路23とは、図示しないが、挿入部4の先端側において1本の流体供給管路となるよう連通し、連通後の流体供給管路Rの先端に送気送水ノズル16が接続されている。
よって、送気送水ノズル16の供給口16kからは、送液管路70を介して供給された液体と、送気管路23を介して供給された気体とが選択的に吐出される。
尚、本実施の形態においては、内視鏡2に設けられた流体供給管路Rである送気管路23が、後述する流体切替装置200の第3の管路を兼ねている場合を例に挙げて示す。よって、勿論、送気管路23と、流体切替装置200の第3の管路とが別々に設けられて接続される構成であっても構わない。即ち、流体供給装置200の第3の管路は、内視鏡2外に設けられていても構わない。
先端開口17は、挿入部4、操作部3、ユニバーサルコード5、コネクタ10内に設けられた図示しないチャンネルの先端の開口を構成している。チャンネルは、操作部3において分岐しており、一部が操作部3において処置具挿通口3sとして開口されている。
先端開口17は、コネクタ10においてチャンネルに吸引装置が接続され、チャンネルを介して被検体内の体液等を吸引する際に用いられる他、処置具挿通口3sを介してチャンネルに挿通された各種処置具を被検体内に突出させる際の開口を構成している。
湾曲部7は、操作部3に設けられた湾曲操作ノブ9により、例えば上下左右の4方向に湾曲操作されるものである。
周辺装置100は、架台30に載置された、キーボード31と、後述する流体切替装置200を構成する第2の流体管であるエア管路22に第2の流体である空気(エア)A(図4参照)を供給する図示しない第2の流体供給源であるエアポンプUを内部に具備する光源装置33と、ビデオプロセッサ34と、コネクタ10とビデオプロセッサ34とを電気的に接続する接続ケーブル35と、モニタ36とを具備している。
コネクタ10は、光源装置33に対し、図3に示すように、コネクタ10の端部に設けられた光源接続用コネクタ10aを介して着脱自在となっている。
また、図3に示すように、コネクタ10内には、送気管路23から光源接続用コネクタ10aに向かって分岐する後述するエア管路22が設けられている。
尚、本実施の形態においては、第2の流体管であるエア管路22が内視鏡2内に設けられている場合を例に挙げて示しているが、内視鏡2外に設けられていても構わない。即ち、流体切替装置200の第2の流体管は、内視鏡2内に設けられていなくても良い。
また、コネクタ10に、後述する流体切替装置200(図4参照)の一部を構成する図2に示す送気送水タンクユニット40が着脱自在となっている。
送気送水タンクユニット40は、図2に示すように、内部に滅菌水等の液体が貯留される、例えばポリサルフォンから構成されたタンク41と、該タンク41に対してフック43を介して着脱自在な、例えばポリメチルベンデンから構成されたキャップ42と、該キャップ42に一端が接続された、例えばシリコーンゴムから構成されたチューブ44と、該チューブ44の他端に設けられた、コネクタ10における側面10sの送液口金10b、送気口金10cに接続自在な、例えばステンレスから構成された取付コネクタ45と、キャップ42に設けられたガス口金46とを具備して主要部が構成されている。
また、取付コネクタ45、チューブ44内には、後述する図4に示すように、送液口金10b、送気口金10cに取付コネクタ45が接続された際、送気管路23に連通する後述する第1の流体管であるCO2管路21と、送液管路70に連通する後述する送液管路71とが設けられている(図4には、取付コネクタ45内に設けられたCO2管路21及び送液管路71のみ図示)。
尚、本実施の形態においては、取付コネクタ45が送液口金10b、送気口金10cに接続された際、送気管路23に対するCO2管路21の連通と、送液管路70に対する送液管路71の連通とが同時に行われる構成を例に挙げて示している。即ち、コネクタ10に対するCO2管路21の取付コネクタと送液管路71の取付コネクタとを共通化した構成を例に挙げて示している。これに限らず、コネクタ10に対するCO2管路21の取付コネクタと送液管路71の取付コネクタとは、別々に設けられていても構わない。
また、図1に示すように、ガス口金46に、CO2供給チューブ51の一端が接続されている。CO2供給チューブ51の他端に、CO2ガスレギュレータ52が接続されている。
CO2ガスレギュレータ52に、CO2管路21に対して第2の流体とは異なる種類の流体であるとともに第1の流体である二酸化炭素(CO2)C(図5参照)を供給する第1の流体供給源であるCO2ガスボンベ53が接続されている。
よって、送液口金10b、送気口金10cに取付コネクタ45が接続された際、CO2ガスボンベ53内の二酸化炭素C(図5参照)は、CO2ガスレギュレータ52が駆動され、操作部3に設けられた送気送水釦3b(図1参照)が押下操作されると、二酸化炭素CがCO2供給チューブ51を介してガス口金46からタンク41内に進入し、二酸化炭素Cを圧力源としてタンク41内の液体が、チューブ44内の送液管路71を介して、送液管路70に供給され、送気送水ノズル16の供給口16kから対物レンズ15に向けて吐出される。
次に、流体切替装置200の構成を、図4、図5を用いて説明する。
図4は、本実施の形態の流体切替装置の構成を、図1の内視鏡のコネクタとともに概略的に示す部分断面図、図5は、図4の移動部の第2のピストン部が内視鏡の送気管路内に移動し、送気管路とエア管路との連通を遮断した状態を概略的に示す部分断面図である。
図4に示すように、流体切替装置200は、CO2管路21と、エア管路22と、送気管路23と、シリンダ60と、移動部65とを具備して主要部が構成されている。
エア管路22は、上述したようにコネクタ10内に設けられており、送気管路23の一端側に接続されているとともに、光源装置33にコネクタ10の光源接続用コネクタ10aが接続された際、空気Aが外部から流入されるものである。具体的には、光源装置33内のエアポンプUの駆動に伴い、空気Aが流入されるものである。
CO2管路21は、上述したようにチューブ44、取付コネクタ45内に設けられており、送気口金10cに取付コネクタ45が接続された際、送気管路23の一端側に接続される管路であり、二酸化炭素Cが外部から流入されるものである。
具体的には、CO2管路21は、CO2ガスレギュレータ52の駆動に伴い、CO2ガスボンベ53内の二酸化炭素C(図5参照)が、CO2供給チューブ51、ガス口金46、タンク41を介して流入されるものである。
送気管路23は、上述したように、内視鏡2内に設けられており、一端側においてエア管路22が接続されているとともに、送気口金10cに取付コネクタ45が接続された際、一端側にCO2管路21が接続される。
また、送気管路23の一端側から流入された空気Aと二酸化炭素Cとのいずれかは、送気管路23の他端側に設けられた上述した送気送水ノズル16の供給口16kから流出される。
尚、図示しないが、送気管路23は、上述した送気送水釦3bの図示しない通気孔に連通しており、該通気孔が術者によって塞がれていない場合には、空気Aと二酸化炭素Cとのいずれかは、通気孔から内視鏡2外にリークするよう構成されている。即ち、術者によって送気送水釦3bの通気孔が塞がれた場合のみ、空気Aと二酸化炭素Cとのいずれかは、送気送水ノズル16の供給口16kから流出される。
また、エアポンプUは、駆動後、常時エア管路22に空気Aを供給する。よって、エアポンプUの駆動後は、空気Aは、連続的に送気管路23のみならずCO2管路21にも流入されるが、上述したように、送気送水釦3bの通気孔が術者によって塞がれない限りは、通気孔から内視鏡2外にリークする。
シリンダ60は、取付コネクタ45内において、CO2管路21の中途位置に設けられており、二酸化炭素Cが流入する一端60iと、二酸化炭素Cが流出する他端60tとを有している。
移動部65は、シリンダ60内に設けられており、第1ピストン部61と第2ピストン部62とから構成されている。尚、移動部65は、例えばステンレスから構成されている。
第1ピストン部61は、図4、図5に示すように、シリンダ60の一端60iと他端60tとの間を往復移動し、一端60iから流入された二酸化炭素を受け止める部材であり、第1の貫通孔61hがシリンダ60の延在方向Eに沿って形成されている。
尚、第1のピストン部61は、他端60t側に移動した際、シリンダ60に係止されることにより、移動部65全体がシリンダ60内から送気管路23側に飛び出てしまうことを防止する抜け止めとしても機能する。
第2のピストン部62は、第1のピストン部61よりも小径に形成されているとともに延在方向Eに沿って細長に形成されており、送気口金10cに取付コネクタ45が接続され、第1のピストン部61が図4に示す一端60i側から図5に示す他端60t側に移動した際、シリンダ60内からCO2管路21を介して送気管路23内に飛び出すように移動し、エア管路22と送気管路23との連通を遮断する部材であり、第1の貫通孔61hに連通する第2の貫通孔62hが延在方向Eに沿って形成されている。
尚、第1のピストン部61は、第2のピストン部62に対し一体的に形成されていても構わないし、別体から構成されて互いに接続されていても構わない。
また、送気口金10cに取付コネクタ45が接続された際、CO2管路21は、送気管路23に対し、第1の貫通孔61h及び第2の貫通孔62hを介して常時連通する。
さらに、第1の貫通孔61h及び第2の貫通孔62hは、CO2管路21よりも二酸化炭素Cが通過する際の管路抵抗が大きくなる径Kに形成されている。言い換えれば、第1の貫通孔61h及び第2の貫通孔62hは、CO2管路21よりも小径に形成されている。
このことにより、第1のピストン部61は、シリンダ60内において二酸化炭素Cが一端60iから他端60tに流れる際の圧力を受け、シリンダ60の一端60i側から他端60t側に延在方向Eに沿って移動する。
即ち、CO2ガスレギュレータ52の駆動に伴い、CO2管路21内に二酸化炭素Cが流入されることに伴い、第1のピストン部61は、延在方向Eに沿ってシリンダ60の一端60i側から他端60t側に移動する。
尚、第1のピストン部61の第1の貫通孔61hに、二酸化炭素Cの供給に伴い第1のピストン部61を他端60t側に移動させた際に、設定圧力以上になった場合のみ開成する開閉弁が設けられていても構わない。
また、シリンダ60内には、二酸化炭素Cが一端60iから他端60tまで通過する圧力が設定値を下回った場合において、第1のピストン部61を図5に示す他端60t側から図4に示す一端60i側に移動させるとともに、第2のピストン部62をシリンダ60内に移動させて第2のピストン部62によるエア管路22と送気管路23との遮断を解除する付勢部68が、該付勢部68の一端が第1のピストン部61に係止され他端がシリンダ60の他端60tに係止されることにより設けられている。尚、付勢部68としては、例えば伸張バネが挙げられる。
ここで、上述したように、エアポンプUからエア管路22を介して供給される空気Aは、送気管路23に連通するCO2管路21にも供給されている。よって、二酸化炭素Cを供給する圧力の設定値は、空気Aの供給圧に付勢部68の付勢力を加えた値よりも大きく設定する必要がある。
即ち、二酸化炭素CがCO2管路21から送気管路23に供給される圧力は、空気Aがエア管路22から送気管路23に供給される圧力よりも高く設定される必要がある。
以上から、本実施の形態の流体切替装置200においては、一方、CO2ガスレギュレータ52が駆動しておらず、エアポンプUのみ駆動している場合において、術者が送気送水釦3bの通気孔を塞ぐと、エア管路22、送気管路23を介して、送気送水ノズル16の供給口16kから空気Aが対物レンズ15に向けて吐出される。
他方、術者が、エアポンプUの駆動停止を失念し、エアポンプUを駆動したまま、CO2ガスレギュレータ52を駆動させてしまったとしても、上述したように、CO2管路21に対する二酸化炭素Cの供給に伴い、図5に示すように、シリンダ60内の第1のピストン部61が一端60iから他端60tに移動することにより、第2のピストン部62が送気管路23内に飛び出すように移動し、エア管路22と送気管路23との連通を遮断する。よって、術者が送気送水釦3bの通気孔を塞ぐと、CO2管路21、第1の貫通孔61h及び第2の貫通孔62h、送気管路23を介して、送気送水ノズル16の供給口16kから二酸化炭素Cのみが吐出され被検体内に供給される。
尚、第2のピストン部62により、エア管路22と送気管路23との連通が遮断されてしまったとしても、エアポンプUには、通常、供給圧力が異常値となると停止するまたは圧力解放する機能を有しているため、エアポンプUが故障してしまうことがない。
また、CO2管路21に対する二酸化炭素Cの供給が停止されると、図4に示すように、付勢部68により、第1のピストン部61が一端60i側に移動することによって、第2のピストン部62がシリンダ60内に移動することにより、第2のピストン部62によるエア管路22と送気管路23との連通の遮断が解除される。
このように、本実施の形態においては、CO2管路21に二酸化炭素Cが供給されておらず、エア管路22に空気Aが供給されており、送気送水釦3bの通気孔が塞がれた場合には、送気管路23に連通する送気送水ノズル16の供給口16kから空気Aのみが吐出され、CO2管路21に二酸化炭素Cが供給されると、第2のピストン部62の移動に伴い、エア管路22と送気管路23との連通が遮断されるため、送気送水釦3bの通気孔が塞がれると、エアポンプUが駆動していたとしても、送気管路23に連通する送気送水ノズル16の供給口16kから二酸化炭素Cのみが吐出されると示した。
このことによれば、被検体内に送気送水ノズル16の供給口16kから二酸化炭素Cのみを供給する場合、術者は、エアポンプUの駆動停止を失念したとしても、二酸化炭素Cの供給に伴って第2のピストン部62がエア管路22を遮断するため、CO2のみが送気送水ノズル16の供給口16kから吐出されるため、空気Aまでもが送気送水ノズル16の供給口16kから吐出されてしまうことがない。
また、仮にCO2ガスボンベ53内の二酸化炭素Cが無くなってしまったとしても、二酸化炭素Cの供給が止まると、付勢部68により第2のピストン部62によるエア管路22の遮断が解除されるため、二酸化炭素Cの代わりに、空気Aを被検体内に供給することができる。
以上から、簡単な構成にて、被検体内に二酸化炭素Cのみを確実に供給することができることにより、流体の過供給を防止できる構成を具備する流体切替装置200、内視鏡システム1を提供することができる。
(第2実施の形態)
図6は、本実施の形態の流体切替装置において、移動部における第2のピストン部の構成の一部を概略的に示す部分断面図、図7は、図6の第2のピストン部が二酸化炭素の供給に伴ってエア管路を遮断する位置に移動するとともに圧排部材が膨張した状態を概略的に示す部分断面図である。
この第2実施の形態の流体切替装置、内視鏡システムの構成は、図1〜図5に示した流体切替装置、内視鏡システムの構成と比して、第2のピストン部に圧排部材が設けられている点が異なる。よって、第1実施の形態と同様の構成には同じ符号を付し、その説明は省略する。
図6に示すように、本実施の形態の流体切替装置200における移動部65の第2のピストン部62の第1のピストン部61とは反対側の端部の外周に、二酸化炭素Cの供給、遮断に伴い膨張収縮自在な圧排部材69が設けられている。
尚、圧排部材69としては、例えばバルーンが挙げられる。また、その他の圧排部材69を構成する部材としては、第2のピストン部62の外周に被覆されるゴムチューブ等が挙げられる。さらに、圧排部材69を構成する部材は、膨張後、第2のピストン部62の移動を妨げるものでなく、送気管路23に飛び出すように移動した後、エア管路22からの空気Aの送気管路23への進入を術式に影響ない程度の気体の供給量に収まる程度に、例えば9割方程度防げることができるものであれば、どのような部材であっても構わない。
圧排部材69は、第2のピストン部62に形成された連通孔62jを介して第2の貫通孔62hに連通しており、第2の貫通孔62h、連通孔62jを介した二酸化炭素Cの供給に伴って拡張する。
また、圧排部材69は、図7に示すように、CO2管路21への二酸化炭素Cに供給に伴い、第2のピストン部62が送気管路23内に飛び出すように移動した際に拡径して送気管路23の内壁に密着してエア管路22の開口を塞ぎエア管路22と送気管路23との連通を遮断する。尚、その他の構成、作用は、上述した第1実施の形態と同様である。
このような構成によれば、上述した第1実施の形態においては、第2のピストン部62は、ステンレス等の硬質な部材から構成されているため、図5に示すように送気管路23内に飛び出すように移動したとしても、送気管路23の内壁と第2のピストン部62の外周との間には隙間が形成されてしまうため、エア管路22を完全に塞ぐことが出来ない。
ところが、本実施の形態の構成によれば、CO2管路21への二酸化炭素Cの供給に伴い、送気管路23に第2のピストン部62が飛び出すように移動した際、圧排部材69が第2の貫通孔62hから連通孔62jを介して導入された二酸化炭素Cの供給に伴い拡径し送気管路23の内壁に密着しエア管路22の開口を塞ぐため、第1実施の形態よりも確実にエア管路22を塞ぐことができる。尚、その他の効果は、上述した第1実施の形態と同じである。
尚、以下、変形例を、図8〜図10を用いて示す。図8は、図3の内視鏡のコネクタの送液口金及び送気口金に対して接続される取付コネクタの送気口金側に切り欠きを設けた流体切替装置の変形例を概略的に示す部分断面図、図9は、図8の圧排部材が第2のピストン部とともに送気管路内に飛び出すように移動した状態を概略的に示す部分断面図、図10は、図9のピストン部を移動させるスライダの構成を概略的に示す外観図である。
図8に示すように、取付コネクタ45において送気口金10cに対向する部位に切り欠き45kが形成され、取付コネクタ45を送液口金10bに接続しただけでは、CO2管路21が送気管路23に連通しない構成を流体切替装置200は有していても構わない。
このような構成によれば、取付コネクタ45を送液口金10bに接続し、送気送水釦3bの通気孔を塞いだとしても送気口金10cはリークしているため、エア管路22に空気Aを供給しても送気口金10cから空気Aはリークし、CO2管路21に二酸化炭素Cを供給しても、第2の貫通孔62hから二酸化炭素Cはリークする。
よって、送気管路23とCO2管路21とを連通させるには、術者は、図10に示すように、スライダ47を手動にて移動させることにより、図9に示すように、スライダ47に接続された第2のピストン部62を送気管路23内に飛び出させる必要がある。
この状態において、CO2管路21に二酸化炭素Cを供給すると、上述した本実施の形態と同様に、図7に示すように圧排部材69は拡径することから、CO2管路21から送気管路23に確実に二酸化炭素Cを供給することができる。尚、本構成においては、付勢部68を有していないため、第2のピストン部62をシリンダ60内に戻す際は、術者は、手動にてスライダ47を移動させる。
このような構成によれば、取付コネクタ45を送液口金10bに接続しただけでは、空気A及び二酸化炭素Cは送気管路23に供給できず、スライダ47を手動で移動させると、二酸化炭素Cのみを、送気管路23に確実に供給することができることから、二酸化炭素Cの誤送気を確実に防止することができる。
また、第2のピストン部62を二酸化炭素Cの供給によって移動させるには、大きな供給圧が必要であるが、本変形例においては手動で移動できるため、二酸化炭素Cの供給圧を本実施の形態よりも小さくすることができる。
尚、本変形例においても、第2のピストン部62の送気管路23への飛び出し移動を、二酸化炭素Cの供給圧を用いて行っても構わない。この場合、送気口金10cにおいて空気Aのリークが不要となる。
また、上述した第1、第2実施の形態の流体切替装置200、内視鏡システム1は、特に、上述したESDの手技において被検体内に二酸化炭素Cを供給する場合に有効である。
以下、図11、図12を用いて、上述したESDの手技の一例を簡単に説明する。
図11は、被検体内に第1、第2実施の形態の内視鏡システムを挿入するとともに、内視鏡のチャンネルから突出させた切開具、高周波ナイフを用いたESDにおける病変粘膜部位の切開動作の一例を概略的に説明する斜視図であり、図11(A)は、病変粘膜部分の周囲の粘膜に切開具を用いて穴を穿ける手技を示す斜視図、図11(B)は、内視鏡のチャンネルを介して被検体内に高周波ナイフを突出させた状態を示す斜視図、図11(C)は、図11(B)の高周波ナイフの先端を、切開具に穿けられた穴に差し込んだ状態を示す斜視図、図11(D)は、高周波ナイフによる病変粘膜部分の切開動作を示す斜視図である。
また、図12は、内視鏡のチャンネルから突出させた剥離具を用いたESDにおける病変粘膜部位の剥離動作を概略的に説明する斜視図であり、図12(A)は、剥離具の先端を高周波ナイフによる切開の切り口に引っ掛けた状態を示す斜視図、図12(B)は、図12(A)の剥離具の屈曲部の向き調整動作を示す斜視図である。
先ず、術者は、内視鏡システム1を、被検体内に導入した後、処置具挿通口3sからチャンネルを介して先端開口17から被検体内に突出させた図示しない注射針を用いて、図12(A)に示すように、処置対象組織である病変粘膜部分Sの粘膜下層に生理食塩水を注入して、病変粘膜部分Sを隆起させる。
次いで、術者は、図12(A)に示すように、先端開口17から被検体内に突出させた切開具112を用いて、病変粘膜部分Sの周囲の粘膜の一部に穴Hを穿ける。
その後、術者は、図8(B)に示すようにチャンネルから切開具112を抜去し、処置具挿通口3sからチャンネルを介して先端開口17から被検体内に突出させた高周波ナイフ113のナイフ先端を、図11(C)に示すように、穴Hに差し込む。
この状態において、ナイフ先端に高周波電流を供給しながら、図11(D)に示すように、挿入部4の先端側を、湾曲部7の湾曲も用いながら20mm〜50mm程度前後に移動させることにより、高周波ナイフ113の先端側も20mm〜50mm程度前後に移動させ、病変粘膜部分Sの周囲を切開し、切り口Pを形成する。
次いで、術者は、病変粘膜部分Sを全周に亘って切開した後、チャンネルから高周波ナイフ113を抜去し、図12(A)に示すように、処置具挿通口3sからチャンネルを介して先端開口17から被検体内に突出させた剥離具114を被検体内に導入し、切り口Pにナイフ部114nを当接させ、屈曲部114kを引っ掛けて、病変粘膜部分Sの下層を切開剥離していく。このとき、屈曲部114kは、固有筋層と平行または内腔側を向いているのが望ましい。
尚、屈曲部114kの向きが望ましくない場合は、屈曲部114kの向きを調整する。具体的には、図12(B)に示すように、操作部114aの操作用スライダ114bを後方に少しだけ移動させた状態において、シース114sを把持して操作部114aを回転させる。続いて屈曲部114kの向きを変えた後、操作用スライダ114bを前方に移動させることにより、既知の機構によりナイフ部114nの回動が規制される。これにより、屈曲部114kは、粘膜切除、剥離の間、向きを保った状態で固定される。
最後に、術者は、病変粘膜部分Sを全て切除、剥離した後、チャンネルから剥離具114を抜去し、処置具挿通口3sからチャンネルを介して先端開口17から被検体内に突出させた図示しない把持鉗子等を用いて、チャンネルを介して病変粘膜部分Sを取り出す。
このようなESDの手技は、1時間を超える長時間の手技となるため、被検体内を膨張させるため、被検体内に、二酸化炭素Cのみを確実に供給できる本実施の形態の流体切替装置200、内視鏡システム1の構成が、被検者の苦痛を低減させるためには特に有効となる。尚、ESDの手技に限定されず、上述したEMR等の長時間を要する手技にも特に有効となる。
また、上述した第1、第2実施の形態においては、挿入機器は、医療用の内視鏡2を例に挙げて示したが、これに限らず、工業用の内視鏡2にも適用可能な他、内視鏡2以外の処置具等の挿入機器に対しても適用可能である。
よって、流体切替装置200も、内視鏡2以外の処置具等の挿入機器にも適用可能であり、内視鏡2以外の処置具等の挿入機器を用いた挿入システムにも適用可能である。
さらに、第1、第2実施の形態においては、第1の流体として二酸化炭素Cを例に挙げ、第2の流体として空気Aを例に挙げて示したが、他の気体の切替供給にも適用可能であることは云うまでもない。
1…内視鏡システム(挿入システム)
2…内視鏡(挿入機器)
16k…供給口
21…CO2管路(第1の流体管)
22…エア管路(第2の流体管)
23…送気管路(第3の流体管)(流体供給管路)
53…CO2ガスボンベ(第1の流体供給源)
60…シリンダ
60i…シリンダの一端
60t…シリンダの他端
61…第1のピストン部
61h…第1の貫通孔
62…第2のピストン部
62h…第2の貫通孔
65…移動部
68…付勢部
69…圧排部材
200…流体切替装置
A…空気(第2の流体)
C…二酸化炭素(第1の流体)
K…第1の貫通孔及び第2の貫通孔の径
R…流体供給管路
U…エアポンプ(第2の流体供給源)

Claims (10)

  1. 第1の流体が外部から流入される第1の流体管と、
    第2の流体が外部から流入される第2の流体管と、
    一端側において前記第1の流体管及び前記第2の流体管に接続され、前記一端側から流入された前記第1の流体と前記第2の流体とのいずれかが他端側に設けられた供給口から外部に流出される第3の流体管と、
    前記第1の流体管の中途位置に設けられた、前記第1の流体が流入する一端と前記第1の流体が流出する他端とを有するシリンダと、
    前記シリンダ内に設けられるとともに前記シリンダの前記一端と前記他端との間を往復移動し、前記シリンダの前記一端から流入された前記第1の流体を受け止めるとともに第1の貫通孔が形成された第1のピストン部と、前記第1のピストン部が前記シリンダの前記他端の側に移動した際に前記シリンダ内から前記第3の流体管内に移動し前記第2の流体管と前記第3の流体管との連通を遮断するとともに前記第1の貫通孔に連通する第2の貫通孔が形成された第2のピストン部とを有する移動部と、
    を具備することを特徴とする流体切替装置。
  2. 前記第1の流体管と前記第3の流体管とは、前記第1の貫通孔及び前記第2の貫通孔を介して常時連通していることを特徴とする請求項1に記載の流体切替装置。
  3. 前記第1の貫通孔及び前記第2の貫通孔は、前記第1の流体管よりも前記第1の流体が通過する際の管路抵抗が大きくなる径に形成されており、
    前記第1のピストン部は、前記シリンダ内において前記第1の流体が前記シリンダの前記一端から前記他端に流れる際の圧力を受けて、前記シリンダの前記一端の側から前記他端の側へと移動することを特徴とする請求項2に記載の流体切替装置。
  4. 前記シリンダ内に、前記第1の流体が前記シリンダの前記一端から前記他端まで通過する圧力が設定値を下回った場合において、前記第1のピストン部を前記他端の側から前記一端の側に移動させるとともに前記第2のピストン部を前記シリンダ内に移動させて前記第2のピストン部による前記第2の流体管と前記第3の流体管との遮断を解除する付勢部が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の流体切替装置。
  5. 前記第2のピストン部に、前記第2の貫通孔に連通するとともに前記第1の流体の前記第2の貫通孔を介した供給に伴って拡張し、前記第3の流体管内に移動した際に前記第2の流体管と前記第3の流体管との連通を遮断する圧排部材が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の流体切替装置。
  6. 前記第1のピストン部は、前記第2のピストン部に対し一体的に形成されているまたは別体から構成されて接続されていることを特徴とする請求項1に記載の流体切替装置。
  7. 前記第1の流体と前記第2の流体とは異なる種類の流体であることを特徴とする請求項1に記載の流体切替装置。
  8. 前記第1の流体は二酸化炭素であり、前記第2の流体は空気であることを特徴とする請求項7に記載の流体切替装置。
  9. 前記第2の流体は、連続的に第1の流体管及び前記第3の流体管に流入されており、
    前記第1の流体が前記第3の流体管に供給される圧力は、前記第2の流体が第1の流体管及び前記第3の流体管に流入される圧力よりも高いことを特徴とする請求項1に記載の流体切替装置。
  10. 被検体内に挿入されるとともに流体供給管路を有する挿入機器と、
    前記流体供給管路に対して前記第3の流体管を介して接続される請求項1に記載の前記流体切替装置と、
    前記流体切替装置の前記第1の流体管に対して前記第1の流体を供給する第1の流体供給源と、
    前記流体切替装置の前記第2の流体管に対して前記第2の流体を供給する第2の流体供給源と、
    を具備することを特徴とする挿入システム。
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