JP2016193069A - 通信回路、及び該通信回路を有した体内埋植装置 - Google Patents

通信回路、及び該通信回路を有した体内埋植装置 Download PDF

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Abstract

【課題】損失の少ない負荷変調通信を行うこと。【解決手段】 通信回路400は、コイルリンクを用いて交流電力を電力送信回路100から電力受信回路200へ伝送する。また、通信回路400の受信回路200は、受信する交流電力を、直流電力である整流出力に変換する整流回路220と、第1電流経路P1と、第2電流経路P2とを有し、第1電流経路P1の第1電圧V1と,第2電流経路P2の第2電圧V2と,の電圧比を一定に維持するチャージポンプ回路230と、電力受信回路200から電力送信回路100へ伝送すべき情報を示す信号に応じて、第1電流経路P1へ整流出力を入力させる第1入力状態と、第2電流経路P2へ整流出力を入力させる第2入力状態と、に切換えるスイッチング回路240と、を備え、更に、第1入力状態と第2入力状態との切換に伴う電力送信回路100での負荷抵抗の変化に基づいて、信号に関する情報を得るデータ受信回路を備える。【選択図】 図4

Description

本開示は、電力および情報伝達のための通信回路及びその通信回路を備える体内埋植装置に関する。
近年、RFID(Radio Frequency Identification)技術を用いて、非接触状態で、受信装置、送信装置の間で、情報や電力のやり取りをするものが知られている。(例えば、特許文献1参照)。このような装置は、無線ICタグとも呼ばれ、応用範囲が広く、送信側(装置本体)と受信側(ICタグ側)とがコイルリンクにて結合され、無線で情報および電力の送受信がされるようになっている。
また、上述した無線ICタグの技術を用いて、無線で電力および情報の送受信を行う体内埋植装置が、医療分野において、提案されている。例えば、失明治療方法の一つとして、電極を有する装置を眼内等に埋植し、視覚を形成する細胞に対して電極から刺激パルスを出力して刺激することで、失われた視覚機能の一部を代行させる視覚再生補助装置の研究がされている。このような視覚再生補助装置は、外部から画像情報を得るために患者の体外に設置される体外装置と、患者に電気刺激を与えて視覚の再生を促すために体内に設置される体内装置とから構成されている。
例えば、特許文献2には、体内装置おいて負荷を変調することで、体内装置から体外装置側への情報伝送を行う装置が開示されている。即ち、体内装置に負荷変調回路を設け、体外装置側へ情報を送るための信号に応じて負荷抵抗を変更することで、体外装置における共振波形に、信号に応じた振幅変化を生じさせる。この振幅変化を利用して、体内装置から体外装置への情報伝送を行う。
特開2000−137779号公報 特開2007−208935号公報
ところで、上述したような体内埋植装置は、長時間動作させるために装置の消費電力を抑制しつつ、効率良く動作させることが求められている。
特許文献2に開示される構成では、負荷変調回路における負荷で電力が消費されてしまう。結果、体内装置において、電力が効率良く利用されない。
本開示は、従来技術の問題点に鑑み、損失の少ない負荷変調通信を行うことのできる通信回路、および該通信回路を用いた体内埋植装置を提供することを技術課題とする。
本開示の第1態様に係る通信装置は、1次コイルを有する電力送信回路と,2次コイルを有する電力受信回路と,を備え、前記1次コイルと前記2次コイルとのコイルリンクを用いて交流電力を前記電力送信回路から前記電力受信回路へ伝送する通信回路であって、前記電力受信回路は、前記コイルリンクにより受信する交流電力を、直流電力である整流出力に変換する整流回路と、第1電流経路と、前記第1電流経路とは別に設けられた第2電流経路とを有し、第1電流経路から出力される第1電圧と,前記第2電流経路から出力される第2電圧であって前記第1電圧とは異なる電圧値を持つ第2電圧と,の電圧比を一定に維持するチャージポンプ回路と、前記電力受信回路から前記電力送信回路へ送信しようとする信号に応じて、前記第1電流経路へ前記整流出力を入力させる第1入力状態と、前記第2電流経路へ前記整流出力を入力させる第2入力状態と、に切換えるスイッチング回路と、を備え、更に、前記第1入力状態と前記第2入力状態との切換に伴う前記電力送信回路での負荷抵抗の変化に基づいて、前記信号に関する情報を得る情報取得回路と、を備える。
本開示の第2態様に係る生体埋植装置は、バッテリーを有し、体外に設置される体外装置と、前記体内に設置される体内装置と、を備え、前記体外装置から前記体内装置へと電力を伝送し、前記体内装置から前記体外装置へと信号を送信するために上記第1態様に係る通信回路を備える。
本開示によれば、負荷変調を利用して、良好に損失の少ない負荷変調通信を行うことができる。
視覚再生補助装置の外観を示した図である。 体内装置の概略構成を示した図である。 患者眼に刺激部を設置した一例を示す図である。 通信回路の回路構成を示した図である。 電力受信回路から、電力送信回路への情報通信に関する制御のタイミングチャートである。
以下、図面を参照しつつ、本開示における実施の形態を説明する。なお、本開示の通信回路を用いた一つの実施形態として、視覚再生補助装置(体内埋植装置の一例)を例に挙げて説明する。
図1に示すように、視覚再生補助装置1は、体外装置10と、体内装置20とを主に有する。体外装置10は、外界を撮影するための撮影装置12備える。また、体内装置20は、網膜を構成する細胞又は組織に電気刺激を与え、擬似光覚(フォスフェン)を発生させる。
図1に示すように、体外装置10は、バイザー11と、撮影装置12と、外部デバイス13と、電力送信回路100と、を備える。
バイザー11は、患者に、視覚再生補助装置1を装着するために設けられている。バイザー11は、眼鏡形状をしており、図1に示すように、患者の眼前に装着される。本実施形態において、撮影装置12は、バイザー11の前面に取り付けられる。
撮影装置12は、例えば、2次元CCD等からなるカメラであってもよい。撮影装置12は、患者の周囲環境(より詳細には、ユーザの前方の外界像)を撮像する。
外部デバイス13は、制御部13aと、直流電源13bとを有する。制御部13aは、視覚再生補助装置1の各部の動作を制御する。制御部13aは、CPUおよびメモリ等から構成される処理装置でもよい。制御部13aは、例えば、撮影装置12で撮影される画像に基づいて、刺激制御情報(電気刺激パルス用データともいう)を生成する。この刺激制御情報は、電気刺激を制御するためのデータである。刺激制御情報と、直流電源13bからの直流電力とは、電力送信回路100へ出力される。
電力送信回路100は、1次コイルL1と、2次コイルL2と、の間で、電力および情報のやり取りを行うための電気回路(図4参照)が設けられている。電力送信回路100は、直流電源13bからの直流電力から交流電力(搬送波)を生成する。電力送信回路100は、更に、制御部13aから得た刺激制御情報を、搬送波に重畳させる。つまり、刺激制御情報によって搬送波が変調される。電力送信回路100は、変調された搬送波に基づいて、電力および情報を体内装置20へ送信する。なお、搬送波の変調方法としては、振幅変調、周波数変調、位相変調等の様々な手法から、適宜選択しうる。
次に、図2を参照し、体内装置20の概略構成を示す。体内装置20は、送受信部30と、刺激部40と、配線50と、を備える。
送受信部30は、体外装置10から送信された電力および情報を受信する装置である。送受信部30には、電力受信回路200が設けられている。電力受信回路200は、体外装置10から送信された電力および情報を無線で受信するために利用される。更に、送受信部30には、体外装置10から受信した情報に基づき、体内装置20の各部を制御する制御回路(例えば、CPUおよびメモリ)、および、クロック回路、等(いずれも図示せず)を含んでいてもよい。
本実施形態において、電力受信回路200は、2次コイルL2を含む。本実施形態では、1次コイルL1と、2次コイルL2とは、磁気的に結合している。故に、本実施形態の視覚再生補助装置1は、1次コイルL1と、2次コイルL2とのコイルリンクによって、体外装置10(主には、後述の電力送信回路100)と体内装置20(主には、電力受信回路200)との間で、電力、および情報の受け渡しが可能となる。ここで、本実施形態では、電力については、体外装置10から体内装置20への一方向へ伝送される。一方、情報については、体外装置10と体内装置20との間で相互に通信される。例えば、送受信部30が体外装置10から受信する情報としては、前述の電気刺激パルス用信号等(本実施形態では、交流電力に重畳された状態で取得する)が含まれる。一方、送受信部30が体外装置10側へ送信する情報としては、例えば、体内装置20側の動作状態(正しく動作されているか等)を表す情報である応答信号等であってもよい。但し、送受信部30から体外装置10側へ送信する情報はこれに限られるものではない。例えば、体外装置における動作を制御する制御信号を送信してもよく、更に、その他の情報を送信してもよい。なお、送受信部30から体外装置10側へ情報を送信する方法の詳細な説明については、後述する。
刺激部40は、網膜を構成する細胞を電気刺激する。刺激部40には、複数の電極41と、刺激制御回路42と、を主に備える。刺激部40は、複数の配線50で、電力受信回路200と電気的に接続される。
電極41は、電気刺激パルス信号を、被検者の視覚に関する細胞又は組織に対して出力する。電極41は、金・白金等の生体適合性が高い貴金属で、基板43上に形成される。電極41は、刺激制御回路42と電気的に接続されている。
刺激制御回路42は、基板43上にフリップチップ実装されている。刺激制御回路42は、電力受信回路200からの制御信号に基づいて、電気刺激パルス信号を電極41の各々へ振り分ける。各電極41から出力する電気刺激パルス信号によって網膜を構成する細胞が電気刺激され、患者は視覚(疑似光覚)を得る。
なお、以上のような構成を備える視覚再生補助装置1の体内装置20は、患者の体内の所定位置に設置される。図3は患者眼Eに刺激部40を設置した一例を示す図である。この場合、基板43上に形成される電極41を脈絡膜E2に接触させた状態で、基板43の一部は、強膜E3と脈絡膜E2との間に設置される。また、基板43の刺激制御回路42部分は、強膜E3の外側に置かれる。この基板43の設置は、強膜E3の一部を切開して強膜ポケットを形成させておき、この強膜ポケット内(脈絡膜E2の外側)に基板43の電極部分を挿入し設置後、縫合等により基板43を固定することにより行われる。
なお、本実施形態における体内装置20は、不関電極34を有する。この不関電極34は、例えば、眼内中央の前眼部よりの位置に置かれる。このようにした場合、網膜E1は、電極41と不関電極34(対向電極)との間に位置する。その結果、電極41からの電気刺激パルス信号が、効率的に網膜E1を通過する。
なお、本実施形態では、刺激部40を強膜E3側に設置して、強膜側(脈絡膜側)から網膜E1を構成する細胞に対して電気刺激を与える構成とした。しかし、電極41(又は、刺激部40全体)の配置は、必ずしもこれに限るものではない。患者眼の視覚を構成する組織又は細胞に対し、好適に刺激が可能な位置に、電極を設置できればよい。例えば、刺激部40を患者眼の眼内(網膜上や網膜下)に置き、電極を網膜下(網膜と脈絡膜との間)や網膜上に設置させてもよい。
次に、図4を参照して、本実施形態における通信回路400の構成を説明する。通信回路400は、電力送信回路100と、電力受信回路200と、データ受信回路300と、を含む。電力送信回路100は、交流電力発生回路110と、第1共振回路120と、整合回路130と、を少なくとも含む。また、各回路110,120,130は、電気的に接続されている。
交流電力発生回路110は、電力送信回路100における交流電源として利用される。本実施形態において、交流電力発生回路110は、直流電源13bから供給される直流電力を、所定の周波数帯域の交流電力(以下、搬送波と記す)に変換するインバータ回路を備える。また、交流電力発生回路110は、直流電力から交流電力に変換した後で、その交流電力を、制御部13aからのデータ(例えば、刺激制御情報)に基づいて変調させ、これにより、搬送波に情報を重畳させる変調回路を有してもよい。
共振回路120は、1次コイルL1と、コンデンサC1とを有する。共振回路120には、交流電力発生回路110で生成される交流電力が、整合回路130を介して導かれる。
整合回路130は、交流電力発生回路110と、共振回路120とのインピーダンス整合をとるための回路である。整合回路120は、例えば、コンデンサ、コイル等によって構成されてもよい。
一方、電力受信回路200は、第2共振回路210と、整流回路220と、チャージポンプ回路230と、スイッチング回路240と、を備える。
図4に示す第2共振回路210は、2次コイルL2と、コンデンサC2と、を有する。本実施形態では、交流電力が1次コイルL1へ流れると、1次コイルL1と2次コイルL2とのコイルリンクにより、交流電力が、電力送信回路100から電力受信回路200へ伝送される。伝送された交流電力は、整流回路220へ導かれる。
本実施形態では、1次コイルL1と2次コイルL2との磁気共鳴を利用して、交流電力が伝送されるものとする。但し、必ずしもこれに限られるものではなく、電磁誘導を利用する方式もありうる。
整流回路220は、整流素子(ダイオード)を備えており、第2共振回路210によって受信された交流電力を、直流電力(以下、整流出力と称す)に変換する。図4においては、整流回路220において、全波整流回路の一種である単相ブリッジ整流回路が設けられている。この場合、図4に示すように、4つの整流素子D1〜D4が配置される。本実施形態では、整流素子D1〜D4として、ショットキーバリアダイオードが使用される。これは、電圧損失の比較的少ない整流素子である。勿論、これ以外の整流素子が利用されてもよい。また、整流回路220には、コンデンサC3を用いて平滑回路が形成される。本実施形態において、コンデンサC3としては、比較的小容量のコンデンサが利用される(例えば、100pF程度)。整流回路220の高電圧側の出力端子と、接地側の出力端子とに、コンデンサC3の一端と他端がそれぞれ接続される。これにより、整流回路220の出力が平滑化される。平滑化された整流出力は、チャージポンプ回路230へ入力される。整流出力の直流電圧を、Vrとして図4に示す。また、以下、整流回路220における高電圧側出力端子のことを、整流出力端子と称す。
チャージポンプ回路230は、第1電流経路P1と、第1電流経路P1とは別に設けられた第2電流経路P2とを少なくとも有する。ここで、第1電流経路P1の電圧を、第1電圧V1と称し、第2電流経路P2の電圧を、第2電圧V2と称する。チャージポンプ回路230は、第1電圧V1と、第2電圧V1と、の電圧比が一定になるように動作する。
例えば、図4に例示したチャージポンプ回路230は、第1電圧V1と、第2電圧V2と、の電圧比を、2:1で一定に維持する2倍圧の回路である。なお、チャージポンプ回路としては、3倍圧など、第1電圧V1と第2電圧V2との電圧比が、本実施形態とは異なる回路であっても良い。第1電流経路P1から出力される第1電圧V1、第2電流経路P2から出力される第2電圧は、体内装置側のロジック回路、刺激制御回路(例えば、マルチプレクサ)の動作電圧等として、適宜利用され得る。第1電圧V1と、第2電圧V2とは、それぞれ別々の部材の動作電圧として利用されてもよい。また、レギュレーターで同じ電圧に調節して、電圧出力を一本化してもよい。
図4において、チャージポンプ回路230は、コンデンサC4,C5,C6と、スイッチS1,S2と、制御回路231と、を有する。第1電流経路P1には、一端が接地されたコンデンサC4がぶら下げられている。また、第2電流経路P2には、一端が接地されたコンデンサC5がぶら下げられている。コンデンサC6は、一端がスイッチS1と、他端がスイッチS2とそれぞれ接続されており、スイッチS1,S2の接続状態に応じて、コンデンサC6に与えられる電位差が切換えられる。コンデンサC4〜C6の容量は、例えば、それぞれ、数μF程度である(コンデンサC2の容量に対して、数千〜数万倍の容量を持つ)。スイッチS1は、コンデンサC6の一端を、第1電流経路P1に接続する(図4では、端子aに接続する)第1接続状態と、第2電流経路P2に接続する(図4では、端子bに接続する)第2接続状態とに切換わる。また、スイッチS2は、コンデンサC6の他端を、第2電流経路P2接続する(図4では、端子cに接続する)第1接続状態と、接地に接続する(図4では、端子dに接続する)第2接続状態と、に切換わる。各スイッチS1,S2の接続状態は、制御回路231によって制御される。制御回路231は、各スイッチS1,S2を同期して制御する。具体的には、制御回路231は、スイッチS1を第1接続状態とするときは、スイッチS2も第1接続状態とし、スイッチS1を第2接続状態とするときは、スイッチS2も第2接続状態に切換える。制御回路231は、一定間隔(例えば、10KHz程度)で、各スイッチの状態を切換える。その結果として、各コンデンサC4,C5,C6に蓄えられる電荷が随時移動することで、第1電流経路P1から出力される第1電圧V1と、第2電流経路P2から出力される第2電圧V2と、の電圧比が、2:1の一定の比に維持される。チャージポンプ回路は、変換効率が高く、電力の損失は相当少ない(理想的にはゼロ)。また、第1電圧V1と第2電圧V2の出力電力合計が一定である場合、チャージポンプ回路230の第1電流経路P1(つまり、第1電圧V1側)へ整流出力を接続する場合に対して、第2電流経路P2(つまり、第2電圧V2側)へ整流出力を接続する場合の整流出力電圧は1/2となり、整流出力電流は2倍となる。つまり、整流回路230の出力インピーダンスは4倍となる。よって、整流出力端子を、第1電流経路P1と、第2電流経路P2とのいずれに接続するかによって、コイルL2に対する負荷抵抗の大きさを、少ない電力損失(理想的には、電力損失ゼロ)で変調することができる。
スイッチング回路240は、整流回路220からの整流出力が導かれる経路を切換える。本実施形態におけるスイッチング回路240によって、チャージポンプ回路230の第1電流経路P1に整流出力を入力させる第1入力状態と、第2電流経路P2に整流出力を入力させる第2入力状態と、に整流出力の経路が切換えられる。
スイッチング回路240には、電力受信回路200から電力送信回路100へ伝送すべき情報を示す信号(以下、「データ信号」と称す)が入力される。スイッチング回路240は、入力されるデータ信号に応じて、整流出力の経路を切換える。データ信号は、例えば、電圧値が互いに異なる、ハイレベル信号と、ローレベル信号と、の2種類の信号の組み合わせからなるデジタル信号であってもよい。また、ワンショットのパルス信号等であってもよい。本実施形態のスイッチング回路240は、データ信号の信号レベルに応じて、整流出力が入力される経路を、P1とP2のいずれか一方に設定する。
一例として、図4に示したスイッチング回路240は、スイッチQ1と、スイッチQ2と、タイミング回路241とを含む。スイッチQ1は、整流出力端子(本実施形態では、整流回路220の高電圧側出力端子)と、第1電流経路P1との間に設けられており、スイッチQ2は、整流出力端子と第2電流経路P2との間に設けられている。図4において、スイッチQ1,Q2は、整流出力端子と各電流経路P1,P2との接続、および未接続を切換えるスイッチである。スイッチQ1,Q2のそれぞれは、例えば、トランジスタ(例えば、FET)であってもよい。例えば、図4に示すように、スイッチQ1は、ハイレベル信号が入力される場合に、接続状態(ON状態)となり、ローレベル信号が入力される場合に未接続状態(OFF状態)となるn型の回路であってもよい。一方、スイッチQ2は、ハイレベル信号が入力される場合に、未接続状態(OFF状態)となり、ローレベル信号が入力される場合に接続状態(ON状態)となるp型の回路であってもよい。なお、スイッチQ1,Q2と、n型、p型、の対応関係は、それぞれ上記と逆であってもよい(つまり、スイッチQ1がp型、且つ、スイッチQ2がn型でもよい)。つまり、本実施形態において、スイッチQ1およびスイッチQ2は、オンとなる信号のレベルが互いに異なる。
タイミング回路241には、データ信号が入力される。タイミング回路241は、受信した信号を、スイッチQ1およびスイッチQ2のそれぞれに対し、出力する。その際、タイミング回路241は、スイッチQ1およびスイッチQ2が、各スイッチの寄生ダイオード等によって同時にON状態とならないように、各スイッチQ1,Q2への信号出力のタイミングをそれぞれ制御する。例えば、スイッチング回路241は、スイッチQ1に送信するハイレベル信号の立ち上がりと、スイッチQ2に送信するハイレベル信号に対してわずかに遅延させてもよい。また、スイッチQ2に送信するハイレベル信号の立下りを、スイッチQ1に送信するハイレベル信号に対して遅延させてもよい。このような構成により、スイッチング回路240は、スイッチQ1,Q2のいずれか一方を、接続状態(ON状態)とした場合、他方を未接続状態(OFF状態)にする。また、データ信号の信号レベルに応じて、接続状態になるスイッチが入れ替わる(図5参照)。但し、スイッチング回路240は、データ信号に基づいてスイッチQ1,Q2のいずれか一方を、接続状態(ON状態)とした場合、他方を未接続状態(OFF状態)にする構成であればよく、図4で示した回路構成に限定されるものではない。
なお、スイッチング回路240は、接続状態が切換わる度に、ごく短い時間、両方のスイッチが同時にOFF状態となる。このとき、コンデンサC3によって、回路に不正な電流が流れることが抑制される。
前述したように、第1電流経路P1に整流出力が入力される場合と、第2電流経路P2に整流出力が入力される場合とで、電力受信回路200における負荷が異なる。この負荷は、スイッチング回路240によって、整流出力が導かれる経路が切換えられることで、変調される。スイッチング回路240は、データ信号に基づいて経路を切換えるので、電力受信回路200には、データ信号に応じた負荷が設定されることとなる。
ここで、本実施形態におけるコンデンサC3は、コンデンサC4,C5,C6に比べて容量が小さい。このため、スイッチQ1,Q2のON/OFF時における、コンデンサC3からの電荷の移動が、チャージポンプ回路230の出力に与える影響を抑制できる(例えば、ほぼ無視できる)。つまり、チャージポンプ回路230の各電流経路P1,P2からは、安定した電圧をそれぞれ取り出すことができる。
本実施形態では、電力送信回路100から、電力受信回路200への電力伝送が、コイルリンクで行われているため、電力受信回路200における負荷の変化は、電力送信回路100の共振回路120の負荷(より具体的には、コイルL1の等価直列抵抗)の変化として検出できる。共振回路120での負荷が変化することで、共振回路120における共振波形の振幅(例えば、電圧値)も変化する(図5参照)。よって、共振波形の振幅から、負荷を検出することもできる。
データ受信回路300は、電力受信回路200における負荷を、整合回路130における共振電圧に基づいて検出するものとする。但し、これに限られるものではなく、負荷を検出する共振電圧は、共振回路120上の電圧であってもよい。データ受信回路300は、検波回路を備え、その検波回路で、例えば、共振電圧の波形を包絡線検波してもよい(図5参照)。
また、データ受信回路300は、電力送信回路100での負荷変化の検出結果から、データ信号を復調する。データ受信回路300は、振幅変化を2値化してデジタル信号(0、1)に変換することで、データ信号を(受信データとして)復調するようにしてもよい(図5参照)。
以上の通り、電力受信回路200は、チャージポンプ回路230を利用した電力ロスの少ない負荷変調を行うことで、データ信号によって示される情報を、電力送信回路100(つまり、体外装置側)に伝送する。つまり、電力受信回路200は、少ない消費電力で送信データを電力送信回路100に送ることができる。その結果、視覚再生補助装置1を、バッテリー電力で長時間にわたって動作させやすくなる。
また、電力受信回路200における送信データを送信するための構成は、小型の素子(コンデンサ、スイッチ等)によって構成可能である。よって、電力受信回路200を小型化しやすい。このことは、生体に埋植される体内装置30の小型化に有利である。
以上、実施形態に基づいて説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、様々な変形が可能であることは勿論である。
例えば、上記実施形態において、スイッチング回路240は、データ信号でそのままスイッチS1,S2の切換えを制御した。しかし、必ずしもこれに限られるものではない。
また、通信回路400は、電力受信回路200に対し、更に複数のチャージポンプ回路を設け、電圧比の異なる電流経路を、3つ以上備える構成であってもよい。また、スイッチング回路は、それらの電流経路に対し、データ信号に基づいて択一的に整流出力を入力させてもよい。この場合、例えば、4本の電流経路が形成される場合には、4種類の負荷抵抗を用いて、情報を送信できるので、最大2ビット単位での通信が可能となる。
また、上記実施形態において、データ信号は、信号レベル(電圧)の高低で、2値化データを示すものであった。そのため、スイッチング回路240は、データ信号を構成する各信号の信号レベルに応じて、整流出力が入力される電流経路を切換えるものであった。しかし、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、データ信号が、送信データに基づいて搬送波を変調させたものである場合(例えば、振幅変調信号、周波数変調信号、周期変調信号等)、スイッチング回路240は、データ信号における振幅、周波数、周期等に応じて、整流出力が入力される電流経路を切換える構成としてもよい。
1 視覚再生補助装置
10 体外装置
20 体内装置
100 電力送信回路
110 交流電力発生回路
120 第1共振回路
130 整合回路
200 電力受信回路
210 第2共振回路
220 整流回路
230 チャージポンプ回路
240 スイッチング回路
300 データ受信回路
400 通信回路
L1 1次コイル
L2 2次コイル
S1,S2 スイッチ

Claims (5)

  1. 1次コイルを有する電力送信回路と,2次コイルを有する電力受信回路と,を備え、前記1次コイルと前記2次コイルとのコイルリンクを用いて交流電力を前記電力送信回路から前記電力受信回路へ伝送する通信回路であって、
    前記電力受信回路は、前記コイルリンクにより受信する交流電力を、直流電力である整流出力に変換する整流回路と、
    第1電流経路と、前記第1電流経路とは別に設けられた第2電流経路とを有し、第1電流経路から出力される第1電圧と,前記第2電流経路から出力される第2電圧であって前記第1電圧とは異なる電圧値を持つ第2電圧と,の電圧比を一定に維持するチャージポンプ回路と、
    前記電力受信回路から前記電力送信回路へ伝送すべき情報を示す信号に応じて、前記第1電流経路へ前記整流出力を入力させる第1入力状態と、前記第2電流経路へ前記整流出力を入力させる第2入力状態と、に切換えるスイッチング回路と、を備え、
    更に、前記第1入力状態と前記第2入力状態との切換に伴う前記電力送信回路での負荷抵抗の変化に基づいて、前記信号に関する情報を得る情報取得回路と、を備えることを特徴とする通信回路。
  2. 前記スイッチング回路は、データ信号に含まれる一定量の情報単位で、前記第1入力状態と前記第2入力状態との切換を行う請求項1記載の通信回路。
  3. 前記チャージポンプ回路は、第1電流経路、および第2電流経路の少なくとも一方に接続され得る複数の第1コンデンサを有し、
    前記整流回路は、前記整流出力の出力端子と接地との間に、前記第1コンデンサに対して容量が小さい第2コンデンサを接続した平滑回路を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の通信回路。
  4. バッテリーを有し、体外に設置される体外装置と、
    前記体内に設置される体内装置と、を備え、
    前記体外装置から前記体内装置へと電力を伝送し、前記体内装置から前記体外装置へと信号を送信するために請求項1から3のいずれかに記載の通信回路を備えることを特徴とする体内埋植装置。
  5. 前記体外装置は、外部からの画像情報を得るカメラを有し、
    前記体内装置は、眼内に埋植される電極を備え,前記電極から被検者眼の視覚を形成する細胞に電気刺激を与えることで疑似光覚を発生させる体内埋植装置。
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