JP2016191638A - 漏洩検知システム及び漏洩検知方法 - Google Patents

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徳 光山
山本 大輔
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Abstract

【課題】環境条件に左右されず正確に漏洩や破損を検知することができ、状況に応じた制御を自動的に行うことのできる揮発性を有する液体用タンクの漏洩検知システム及び漏洩検知方法を提供する。
【解決手段】液体用タンクから漏れ出たガスを測定したガスセンサからの検出信号を基に液体用タンク2Aの破損を判定し、液面計3A又は漏洩検知器4Aからの検出信号を基に液体の漏洩を判定する。測定原理の異なる測定計器を組み合わせることで、環境条件に左右されず正確に漏洩や破損を検知することができる。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、揮発性を有する液体用タンクからの漏洩を検知する漏洩検知システム及び漏洩検知方法に関する。
揮発性を有する液体を貯溜するタンク(以下では、液体用タンクとする。)では、定期的に漏洩の確認を行うことが必要である。人為的に確認作業を行うことに対するコスト削減や漏洩による環境汚染の防止のため、近年では、漏洩を自動的に検知して確認作業を行う検知システムが用いられている。現在の揮発性液体の貯溜方法では、地下に液体用タンクを埋設する構成が主流になっているが、建屋内に配設したタンク室内に液体用タンクを収納した構成等も用いられている。
タンク室に収納された液体用タンクのうちでタンク構成が1重殻の構成であるものを例に挙げ、漏洩検知器の主要な構成について図17を用いて説明する。図17に示すように、タンク室80内には、液体用タンク87が収納されており、液体用タンク87とタンク室80との間の空間部には、乾燥砂90が充填されている。液体用タンク87には、タンク室80の外側から液体を供給する供給配管81と、液体用タンク87内の液体をタンク室80外に排出する排出配管82がそれぞれ接続しており、供給配管81には給液口83が形成されており、排出配管82には配液口84が形成されている。
漏洩検知器は、漏洩検知部88と漏洩検知管89から構成されている。液体用タンク87から液体が漏洩した場合には、漏洩した液体が周辺の乾燥砂90を介して広がり、漏洩検知管89に形成した孔89aから漏洩検知管89内に流入する。流入した液体が漏洩検知部88に接触すると、漏洩検知部88における抵抗値に変化が生じて漏洩を検知することができる。
また、液体用タンク87内には高精度の液面計91を配置しておくと、漏洩が発生した際には、液体用タンク87内の液面における微少な水位変化を検知することができる。液面計91で水位の減少を検知することにより、液体用タンク87から液体の漏洩が発生したことを検知できる。
漏洩検知器としては、揮発性液体の臭いや電気抵抗などの様々な物性値を事前に計測しておき、実測値と比較することで漏洩を検知するもの、油吸着マットを用いて、漏洩した液体の拡散防止と検知速度を向上させたもの、トレーサガスや気中揮発成分をガスセンサなどで検知することで漏洩の発生を判定するものなどが知られている。
図17には示していないが、ガスセンサをタンク室80内に配設して、液体用タンク87から漏洩した液体が気化した状態を検知する構成も提案されている。
特開2005−283488号公報 特開2005−289427号公報 特開2011−179975号公報
液体用タンク87から液体が漏洩したことを、高精度の液面計91やガスセンサ等を用いて早期に検出することは可能である。しかし、液体用タンク87が巨大な場合や漏洩量が少ない場合には、漏洩が液体用タンク87内での液位の変化として現れ難い。また、周辺における湿度や温度によって液体からの揮発量が変化する。このため、環境条件によっては、十分な検知量が得られずに漏洩を検知できないことがある。
また、漏洩検知部88では、漏洩検知管89内に漏洩した液体が流入する必要があり、漏洩検知が行えるまでには時間を要する問題がある。更に、漏洩検知するための計器が故障した場合には、故障した計器の交換作業が終了するまで漏洩を検知することができない問題や、漏洩を検知したとしても、漏洩箇所を判定することができずに、最後は目視にて漏洩箇所を確認する作業が必要であるなどの問題がある。
更に、従来では、液面計等の複数の測定計器を用いた構成が採用されてはいたが、それぞれの測定機器は個別に液体の漏洩状況を測定する構成であった。
本発明に係る実施形態では、液体用タンクの破損を検知するガスセンサと漏洩及び破損を検知する漏洩検知器、液面計を組合せて漏洩検知システムを構築することで、環境条件に左右されず正確に漏洩や破損を検知することができ、状況に応じた制御を自動的に行うことのできる漏洩検知システム及び漏洩検知方法の提供を目的としている。
上記課題を解決するため、本発明の実施形態に係る漏洩検知システムは、揮発性を有する液体用タンクと、前記液体用タンクを収納するタンク室と、前記タンク室に配設された漏洩検知器及びガスセンサ並びに前記液体用タンク内の液体の液面を計る液面計と、前記液面計、前記漏洩検知器及び前記ガスセンサからの各検出信号を受信する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記ガスセンサが検出した漏洩ガス濃度により、タンク破損警報を出力し、前記液面計が検出した液体用タンク内の液体の液位変動及び/又は前記漏洩検知器の検出信号により、タンク破損警報及びタンク漏洩警報を出力することを特徴とする。
また、本発明の実施形態に係る漏洩検知方法は、本発明の実施形態に係る漏洩検知システムを用いた漏洩検知方法であって、前記ガスセンサから受信した検出信号に基づいてタンク破損の有無を判定すること、前記漏洩検知器又は前記液面計から受信した各検出信号に基づいて漏洩の発生の有無を判定すること、前記タンク破損の発生を判定したときには、タンク破損警報を出力すること、前記漏洩の発生を判定したときは、タンク破損警報とタンク漏洩警報を出力すること、
前記タンク破損警報及び/又は前記タンク漏洩警報を出力したときには、前記第1制御弁を閉状態に制御すること、前記受信した各検出信号に基づいて漏洩の停止を判定したときには、前記タンク漏洩警報の出力を停止すること、を特徴とする。
本発明の実施形態によって、液体用タンクの破損を検知するガスセンサと漏洩及び破損を検知する漏洩検知器、液面計を組合せて漏洩検知システムを構築することができ、また、環境条件に左右されず正確に漏洩や破損を検知することができ、状況に応じた制御を自動的に行うことができる。
漏洩検知システムの構成図である。(実施形態1) 漏洩検知システムの制御ロジック図である。(実施形態1、2) 漏洩検知システムの他の制御ロジック図である。(実施形態1、2) 漏洩検知システムの別の制御ロジック図である。(実施形態1、2) 漏洩検知システムのフロー図である。(実施形態1、2) 漏洩検知システムの構成図である。(実施形態2) 漏洩検知システムのフロー図である。(実施形態2) 計器を多重化した時の漏洩検知システムの構成図である。(実施形態3) 漏洩検知システムの制御ロジック図である。(実施形態3、4) ガスセンサによる漏洩箇所、漏洩量の判定システムである。(実施形態5〜9) ガスセンサによる亀裂拡大を判定するブロック図である。(実施形態6) タンク室の入室管理システムである。(実施形態7、8) 火災発生時の自動消火システムである。(実施形態9) 火災発生時の自動消火の模式図である。(実施形態9) 自動漏洩箇所の確認システムである。(実施形態10) 自動漏洩箇所の確認システムのブロック図である。(実施形態10) 1重殻タンクの漏洩検知システムである。(従来例)
以下、本発明に係る揮発性を有する液体用タンクの漏洩検知システムおよび漏洩検知方法の実施形態について、図面を参照して説明する。
[実施形態1]
(構成)
実施形態1に係る漏洩検知システムの構成を図1に示し、制御装置32におけるソフト又はハード等による処理を制御ロジックとして図2、図3、図4に示している。また、漏洩検知システムのフロー図を図5に示している。
図1に示すように、本実施形態の基本的な構成は、タンク室1A内に1重殻の液体用タンク2Aを配置し、液体用タンク2A内の揮発性液体の液面を計測する液面計3A、液体用タンク2Aからの液体の漏洩を検知する漏洩検知器4A、タンク室1A内において揮発性液体の気化ガスを検知するガスセンサ5Aが、タンク室1Aに配設されている。
また、タンク室1A内の圧力を計測する圧力計6A、温度を計測する温度計7A、換気を行う換気扇31Aが配設されている。なお、本発明では、気化した揮発性液体の臭いを検出する臭いセンサも、ガスセンサ5Aの一種としてガスセンサ5Aの用語で統一して用いている。また、揮発性を有する液体を、以下では単に液体という用語で表現している。
液体用タンク2Aには、タンク室1A外に延びた供給配管8Aと排出配管9とが接続しており、供給配管8Aには給油口11Aと給油口11Aの下流側には第1制御弁12Aがそれぞれ配設されている。排出配管9には、上流側から第2制御弁17と排出流量計20とが配設されている。
漏洩検知器4Aには、漏洩検知管30Aを備えており、漏洩検知管30Aの下端部はタンク室1Aの床面10Aと接触するように配設されている。漏洩検知器4Aの構成は、図17を用いて従来例として説明した漏洩検知部88と同様の構成になっており、漏洩検知管30Aには、漏洩した液体を流入させる孔(不図示)が形成されている。
また、漏洩検知管30Aの下端部が配設されたタンク室1Aの床面10Aの部位には、ドレン蓋25Aが形成されており、ドレン蓋25Aは、ドレン配管26Aに接続している。図示例では、水平に形成された床面10Aを示しているが、後述するように液体用タンク2Aから漏洩した液体が、漏洩検知管30Aの下端部に溜まり易くするため、漏洩した液体が漏洩検知管30Aの下端側に集まるように、床面10Aに傾斜を持たせておくこともできる。
タンク室1Aの室外には、制御装置32が設けられており、制御装置32は、液面計3A、漏洩検知器4A、ガスセンサ5A、圧力計6A、温度計7A及び排出流量計20の各測定計器と信号線を介して接続しており、これらの各測定計器からの検出信号を入力することができる。また、制御装置32は、第1制御弁12A、第2制御弁17、換気扇31A及びドレン蓋25Aと信号線を介して接続しており、第1制御弁12A及び第2制御弁17の開閉制御、換気扇31Aの駆動制御及びドレン蓋25Aの開閉制御を行うことができる。
そして、制御装置32は、液体用タンク2Aからの液体の漏洩状況に応じて、第1制御弁12Aと第2制御弁17に対する開閉制御を行い、液体用タンク2A内での液体の液位を制御して、漏洩拡大を防止することができる。
(作用)
図2、図3、図5を用いて、漏洩検知システム及び漏洩検知方法における制御ロジックについて説明する。なお、図3(c)、(d)及び図4は、実施形態2に関する制御ロジックであるので、実施形態2を説明するときに、説明を行うことにする。また、図3では、液体用タンクとして液体用タンク2A〜2Cのように複数設けた構成(実施形態2)の場合でも説明できるように図示している。
複数の液体用タンクとして3つの液体用タンク2A〜2Cを例に挙げて制御ロジック図を示している。そして、液体用タンク2A〜液体用タンク2Cを記載する代わりに、タンク(A)〜タンク(C)として略記している。
実施形態1に関する説明としては、3つの液体用タンク2A〜2Cの内で1つの液体用タンク2Aを用いて説明を行う。そのため、実施形態2に関する説明としては、図3における液体用タンク2Aを、液体用タンク2B、2Cとして読み替えることで、液体用タンク2B、2Cの説明に代えるものとする。
(図2(a)の説明)
最初に図2(a)について説明する。タンク室1A内の揮発成分を測定するガスセンサ5Aとしては、半導体式ガスセンサ、固体ガスセンサ、電気化学式ガスセンサ等を用いることができるが、以下では例えば、PID(光イオン化検知器、Photolonization Detector)センサを用いた場合を例に挙げて説明する。
ガスセンサ5Aで測定した測定値は検出信号として、制御装置32に入力される。制御装置32では、ガスセンサ5Aからの測定値を入力して、その変化量をガス発生設定器200に保存する。ガス発生設定器200の値が、予め設定した高位側の閾値以上になった場合には、制御装置32はタンク破損警報300Aを出力する。
なお、図2では、ガス発生設定器200に保存した値に対する高位側の閾値として100ppm/sの値を示しているが、高位側の閾値としてはこの値に限定されるものではなく、タンク室1Aの容積、液体用タンク2Aの内容量等や、温度、湿度等の環境条件に応じて、適宜の閾値を設定しておくことができる。
液面計3Aとしては、例えば磁歪式液面計や超音波式液面計、電波式液面計等を用いることができ、液体用タンク2A内に貯溜した液体の液位を測定することができる。液面計3Aで測定した測定値は検出信号として制御装置32に入力される。制御装置32では、入力された液面計3Aからの測定値を基にして、一定時間当たりの漏洩量又は液体用タンク2A内での液位変化を液位減少量設定器210に保存する。
液位減少量設定器210に保存した値が、予め設定した高位側の閾値以上となった場合には、制御装置32はタンク破損警報300Aとタンク漏洩警報301Aを出力する。
なお、図2では、液位減少量設定器210の保存した値に対する高位側の閾値として100mm/sの値を示しているが、高位側の閾値としてはこの値に限定されるものではなく、タンク室1Aの容積、液体用タンク2Aの内容量等や、温度、湿度等の環境条件に応じて、適宜の閾値を設定しておくことができる。
液体用タンク2Aから排出配管9を介して液体を取り出す排液時には、液体用タンク2A内での液位が減少するため、このときの液位の減少が漏洩によるものと判定することはできない。そこで、第2制御弁17が開の場合には、排出流量計20で測定した流量と液面計3Aで測定した液位から、次の式(1)で求めた漏洩量Pを液位減少量設定器210に保存する値として設定する。
Figure 2016191638
ここで、F(t)は排出流量計20で測定した測定流量、tは漏洩判定期間、L1,L2は液面計3Aで測定した漏洩判定開始時と終了時におけるそれぞれの液位、A(L)は液位がL(低位)のときのタンク断面積である。排出流量計20が故障しているときや非計測時には、液位減少量設定器210の値と高位側の閾値である液位設定値211との間で比較を行うことは停止する。
液体用タンク2Aから漏洩した液体を検知する漏洩検知器4Aとしては、例えば、導電性ポリマー式漏洩検知器や光ファイバー式漏洩検知器等を用いることができる。以下では、導電性ポリマー式検知器を用いた場合を例に挙げて説明する。
液体用タンク2Aから漏洩した液体が漏洩検知管30A内に流入したのを漏洩検知器4Aが検知すると、制御装置32に漏洩の発生を送信する。制御装置32では、漏洩検知器4Aからの検出信号を入力すると、タンク漏洩発生220として設定する。そして、タンク漏洩発生220が設定されると、制御装置32はタンク破損警報300Aとタンク漏洩警報301Aとを出力する。
タンク破損警報300Aとタンク漏洩警報301Aとがそれぞれ出力されると、警報が自動的に解除されないように自己保持回路により警報状態が保持され、第1制御弁12Aが開状態とならないようにロックされる。自己保持されたタンク破損警報300Aは、自己保持解除スイッチ28が操作されることによって、自己保持状態が解除される。また、自己保持されたタンク漏洩警報301Aは、後述するようにタンク漏洩停止302A信号が、制御装置32から出力されたときに、自己保持状態が解除される。
(図2(b)の説明)
液体用タンク2A内の液位が、液体用タンク2Aに生じた破損箇所より低下した場合には、タンク室1Aへの液体の漏洩が停止する。このとき、液体用タンク2A内での液位の減少量が低下するとともに、ガス室1A内での揮発成分の変化量が低下することになる。そして、ガス発生設定器200に保存された値と低位側の閾値である低位側臭い設定値202とを比較するとともに、液位減少量設定器210の値と低位側の閾値である低位側液位設定値212を比較する。
比較した結果、タンク漏洩警報301Aが出力されているときに両方とも低位側の閾値よりも低いと判定した場合には、漏洩が停止したと判定して、制御装置32は漏洩停止302Aの信号を出力する。漏洩停止302Aの信号が出力されているときに、タンク漏洩警報301Aが出力された場合には、漏洩停止302Aの信号は出力されなくなる。
また、このとき、換気扇31Aを稼働することでタンク室1A内での揮発成分の除去を行い、漏洩検知器4Aを配設した床面10Aの部位に設けたドレン蓋25Aを開くことによって、床面10Aに溜まった揮発性の液体を、ドレン配管26Aを介して除去することができる。
(図2(c)の説明)
供給配管8Aを介して液体を液体用タンク2Aに給液しているときには、供給配管8Aの配管接続部等からタンク室1A内に揮発成分が漏れ出て、タンク室1A内での揮発成分の上昇が生じることがある。また、換気扇31Aの停止時には、時間経過に伴ってタンク室1A内における揮発成分の上昇が生じる。このように、仮にタンク破損警報300Aが出力されたとしても、液体用タンク2Aに生じた破損によって揮発成分が液体用タンク2Aから漏洩しているものと一概に判定することはできない。そのため、換気扇31Aの停止時や液体用タンク2Aへの液体の給液時には、ガスセンサ5Aの作動を停止させておくことや、あるいはガスセンサ5Aからの検出信号を用いたタンク破損の判定を行わないようにしておくことができる。
(図3(a)の説明)
次に、図3(a)について説明する。タンク漏洩警報301Aが出力されていないときに、第2制御弁17が開状態であれば、弁の全閉信号が制御装置32から出力されるまで、開状態が自己保持回路によって保持される。また、タンク漏洩警報301Aが出力されているとき、又は第2制御弁17が閉状態のときには、弁の全開信号が制御装置32から出力されるまで、閉状態が自己保持回路によって保持される。
(図3(b)の説明)
タンク漏洩警報301Aが出力されていないときに、第1制御弁12Aが開状態であれば、弁の全閉信号が制御装置32から出力されるまで、開状態が自己保持回路によって保持される。また、タンク漏洩警報301Aが出力されているとき、又は第1制御弁12Aが閉状態のときには、弁の全開信号が制御装置32から出力されるまで、閉状態が自己保持回路によって保持される。
(図3(c)、図3(d)、図4の説明)
この図の説明は、実施形態2を説明するときに行うことにする。
(図5の説明)
図5には、漏洩検知システム及び漏洩検知方法のフロー図を示している。図に示すように、液面計3A、漏洩検知器4A、ガスセンサ5A、圧力計6A、温度計7A及び排出流量計20からのそれぞれの測定値が、制御装置32に入力されると、計測データベース500によって、入力された各測定値に対して所定時間間隔での差分や時間変化の割合のデータを作成する。
作成した差分や時間変化の割合に基づいて、上述したように高位側の閾値を超えた場合には、各種警報を出力するとともに、第1制御弁12Aと第2制御弁17を制御して、制御状態を維持する。そして、解除スイッチ28が操作された場合には、各種警報の出力を停止することができる。
(効果)
ガスセンサ5Aからの検出信号によって、液体用タンク2Aの破損を判定しているので、例えば液体用タンク2Aの上部に損傷が生じて、その箇所から液体用タンク2A内で気化した揮発成分が漏洩しても、ガスセンサ5Aからの検出信号によって液体用タンク2Aの破損を判定することができる。また、液面計3A、漏洩検知器4A、ガスセンサ5Aをタンク室1内に配設しているので、測定環境の変化によらず液体用タンク2Aからの液体の漏洩を検知することができる。
しかも、液体用タンク2Aから漏洩した液体が気化したものをガスセンサ5Aで検出した場合であっても、ガスセンサ5Aで検出する前に、既に、液面計3Aや漏洩検知器4Aからの検出信号によってタンク破損警報300Aやタンク漏洩警報301Aが出力されている。
ガスセンサ5Aとしては、例えば、液体用タンク2Aの上部に損傷が生じている場合には、液面計3Aや漏洩検知器4Aで液体の漏洩を検知する前に、ガスセンサ5Aでいち早くガス漏れを検知することができるので、タンク破損警報300Aを出力することができる。
また、取り付けた測定計器として、検出速度の速い計器を使用することで、漏洩検知の確実性と検知時間の短縮とを両立させることができる。
[実施形態2]
図6を用いて、実施形態2に係る漏洩検知システム及び漏洩検知方法の構成を説明する。また、制御装置32におけるソフト又はハード等による処理を制御ロジックとして図2、図3、図4に示している。また、漏洩検知システムのフロー図を図7に示している。
実施形態1では、液体用タンク2Aを1つ用いた構成について説明を行ったが、実施形態2では、液体用タンク2Aを複数設けた構成について説明を行う。図示例では、複数の液体用タンク2Aとして、3つの液体用タンク2A〜2Cを用いた構成について説明を行う。ただ、各液体用タンク2A〜2Cの構成及び関連する構成は、同様の構成になっているので、液体用タンク2B、2Cにおける同様の構成についての説明は、液体用タンク2Aについての説明で代用する。
実施形態2では、各液体用タンク2A〜2C間を接続する移送用配管35を設けた構成で、実施形態1における構成とは異なっているが、他の構成は、実施形態1と同様の構成になっている。そのため、実施形態1で用いた構成と同様の構成については、同じ部材符号を用いることで重複する説明を省略する。
なお、以下の実施形態の説明において、漏洩が発生した液体用タンクが液体用タンク2Aであるとして説明を行う。
(構成、図6の説明)
図6に示すように、各液体用タンク2A〜2C間を接続する移送用配管35が配設されている。移送用配管35は、各液体用タンク2A〜2Cをそれぞれ環状に接続する環状ライン36A〜36Cと、各環状ライン36A〜36C間を接続する接続ライン37とから構成されている。また、接続ライン37は、実施形態1における排出配管9が接続している。
各環状ライン36A〜36Cは、その上流側をそれぞれ各液体用タンク2A〜2Cの底部側に接続しており、下流側はそれぞれの供給配管8A〜8Cに接続している。以下では、環状ライン36Aの構成について説明を行い、環状ライン36B、36Cの構成については、環状ライン36Aの構成の説明をもって代えるものとする。
環状ライン36Aには上流側から順番に、移送制御弁14A、配液流量計21A、配液ポンプ13A、移送制御弁14A、移送弁16A、移送流量計22A、移送ポンプ15A及び移送弁16Aが配設されている。移送弁16Aの下流側は、供給配管8Aに接続している。また、環状ライン36Aにおける移送制御弁14Aと配液流量計21Aの間は、接続ライン37に接続している。
移送制御弁14A、配液ポンプ13A、移送制御弁14A、移送弁16A、移送ポンプ15A及び移送弁16Aは、それぞれ制御装置32に接続しており、制御装置32からの制御信号によって制御される。また、配液流量計21Aと移送流量計22Aは、それぞれ制御装置32に接続しており、それぞれの測定値を制御装置32に出力することができる。
(作用)、(図3(c)の説明)
移送制御弁14Aが開状態又は液体用タンク2Aに関してタンク漏洩警報301Aが出力されているときであって、液体用タンク2Aに関する漏洩停止302A信号が出力されていないときには、移送制御弁14Aの開状態を自己保持回路によって保持する。そしてこの状態において、移送制御弁14Aに対する弁の全閉信号が出力されたときには、開状態に保持していた自己保持回路が解除される。
移送制御弁14Aが閉状態であって液体用タンク2Aに関してタンク漏洩警報301Aが出力されていないとき、又は液体用タンク2Aに関して漏洩停止302A信号が出力されているとき、又は液体用タンク2Bに関するタンク漏洩警報301Bと液体用タンク2Cに関するタンク漏洩警報301Cのいずれかが出力されているときには、移送制御弁14Aは自己保持回路によって閉状態が保持される。そして、この状態において、移送制御弁14Aに対する弁の全開信号が出力されたときには、閉状態に保持していた自己保持回路が解除される。
この説明では、液体用タンク2Aに関する作用について説明を行ったが、液体用タンク2B、2Cに関しても同様に作用することができる。
(図3(d)の説明)
移送弁16Aが開状態又は液体用タンク2Bに関するタンク漏洩警報301Bか液体用タンク2Cに関するタンク漏洩警報301Cが出力されているときであって、液体用タンク2Aに関するタンク漏洩警報301Aの出力、液体用タンク2Aに関する漏洩停止302Aの出力又は液体用タンク2Aにおける液位が予め設定した所定の液位(例えば、5m以上)のいずれかではないときには、移送弁16Aの開状態が自己保持回路によって保持される。そして、この状態において、移送弁16Aに対する弁の全閉信号が出力されたときには、開状態に保持していた自己保持回路が解除される。
移送弁16Aが閉状態又は液体用タンク2Aに関するタンク漏洩警報301Aの出力、液体用タンク2Aに関する漏洩停止302Aの出力又は液体用タンク2Aにおける液位(液位設定器213の保存した液位の値)が予め設定した水位高位設定値214としての値以上(例えば、5m以上)のいずれかであるときには、移送弁16Aの閉状態が自己保持回路によって保持される。そして、この状態において、移送弁16Aに対する弁の全開信号が出力されたときには、閉状態に保持していた自己保持回路が解除される。
(図4(a)の説明)
配液ポンプ13Aが起動しているとき、又は液体用タンク2Aに関するタンク漏洩警報301Aが出力されているときであって、液体用タンク2Aに関する漏洩停止302A信号が出力されていないときには、配液ポンプ13Aの起動が自己保持回路によって保持される。そして、この状態において、配液ポンプ13Aの停止信号が出力されたときには、起動状態に保持していた自己保持回路が解除される。
配液ポンプ13Aが停止しているときであって、液体用タンク2Aに関する漏洩警報301Aが出力されていないとき、又は液体用タンク2Aに関する漏洩停止302A信号が出力されていないときか、液体用タンク2Bに関するタンク漏洩警報301Bと液体用タンク2Cに関するタンク漏洩警報301Cのいずれかが出力されているときには、配液ポンプ13Aの停止が自己保持回路によって保持される。そして、この状態において、配液ポンプ13Aの全起動信号が出力されたときには、停止状態に保持していた自己保持回路が解除される。
(図4(b)の説明)
移送ポンプ15Aが起動しているとき、又は液体用タンク2Bに関するタンク漏洩警報301Bと液体用タンク2Cに関するタンク漏洩警報301Cのいずれかが出力されているときであって、しかも、液体用タンク2Aに関するタンク漏洩警報301Aが出力しているとき、液体用タンク2Aに関する漏洩停止302Aが出力されているとき、液体用タンク2Aにおける液位設定器213に保存した液位が予め設定した水位高位設定値214以上(例えば、5m以上)のいずれかではないときには、移送ポンプ15Aの起動が自己保持回路によって保持される。そして、この状態において、移送ポンプ15Aを停止する信号が出力されたときには、起動状態を保持していた自己保持回路が解除される。
移送ポンプ15Aが停止状態、又は液体用タンク2Aに関するタンク漏洩警報301Aが出力しているときと、液体用タンク2Aに関する漏洩停止302Aが出力されているときと、液体用タンク2Aにおける液位設定器213に保存した液位が予め設定した水位高位設定値214以上(例えば、5m以上)のときとのいずれかであるときには、移送ポンプ15Aの停止状態は、自己保持回路によって保持される。そして、この状態において、移送ポンプ15Aを起動する信号が出力されたときには、停止状態を保持していた自己保持回路が解除される。
(図7の説明)
図7には、実施形態2に係る漏洩検知システム及び漏洩検知方法のフロー図を示している。図に示すように、液面計3A〜3C、漏洩検知器4A〜4C、ガスセンサ5A〜5C、圧力計6A〜6C、温度計7A〜7C、排出流量計20A〜20C、配液流量計21A〜21C及び移送流量計22A〜22Cからのそれぞれの測定値が、制御装置32に入力されると、計測データベース500によって、入力された各測定値に対して所定時間間隔での差分や時間変化の割合のデータを作成する。
作成した差分や時間変化の割合に基づいて、上述したように高位側の閾値を超えた場合には、タンク破損警報、タンク漏洩警報を出力し、低位側の閾値より低くなった場合には、漏洩停止302A信号を出力するとともに、第1制御弁12A〜12C、第2制御弁17、移送制御弁14A〜14C及び移送弁16A〜16C、配液ポンプ13A〜13C及び移送ポンプ15A〜15Cをそれぞれ制御して、制御状態を維持する。そして、解除スイッチ28が操作された場合には、各種警報の出力を停止することができる。
実施形態2では、このように構成されているので、実施形態1において説明したように、液体用タンク2Aに関して液体用タンク2Aに関するタンク漏洩警報301Aが出力された場合には、制御装置32は、第1制御弁12A、移送弁16A、移送制御弁14B、移送制御弁14C、第2制御弁17を閉じて、移送制御弁14A、移送弁16B、移送弁16Cを開くように制御することができる。
そして、これらの各弁の開閉制御が完了次第、配液ポンプ13A、移送ポンプ15B、移送ポンプ15Cを駆動して、液体用タンク2A内に溜まっていた液体を液体用タンク2B、液体用タンク2Aへと移送することができる。この移送を行うときに、液体用タンク2A以外の液体用タンクにタンク漏洩警報が出力されている場合には、タンク漏洩警報が出力されている液体用タンクに係る移送弁がロックされているので、健全な液体用タンクのみに液体用タンク2A内の液体を移送することが可能になる。
実施形態1において機能を説明したように、タンク漏洩停止302A信号の出力に伴い、液体用タンク2Aに関するタンク漏洩警報301Aを停止して、配液ポンプ13A、移送ポンプ15B、移送ポンプ15Cの起動を停止し、第2制御弁17を開いて、移送制御弁14Aを閉じることができる。この際、第1制御弁12A、移送弁16Aは閉じた状態のままにすることで、破損した液体用タンク2Aに新たに液体が注入されることを防止する。
上記の説明では、液体用タンク2Aを3つ用いた場合について説明したが、液体用タンク2Aの設置個数としては、2つ以上であれば適用は可能である。
また、液位設定器213が液位の高位側の閾値である水位高位設定値214以上の場合に信号を出力するように構成し、液体用タンク2Aに関するタンク漏洩警報301A及び液体用タンク2Aに関する漏洩停止302AとOR回路を構成しておき、いずれかが出力されたときに第1制御弁12Aをロックすることで、液体用タンク2Aが満杯状態であるのか否かの判定を行うことも可能である。
(効果)
各種警報に基づいて漏洩が検知された液体用タンク2A内に貯溜されている液体の移送及び液体用タンク2A内に液体を供給する弁をインターロック制御することにより、漏洩箇所以下まで液体の液位を低下させるために他の液体用タンク2B、2Cに液体を移送することができ、液体用タンク2Aからの漏洩拡大を防止することができる。
[実施形態3]
図8を用いて、実施形態3に係る漏洩検知システム及び漏洩検知方法の構成を説明する。
実施形態1、2では、例えば、液面計3A〜3Cの計測機器として、一つの原理に基づく計測機器を用いていたが、実施形態3では、原理の異なる計測機器を複数追加して配設した構成になっている。この点で、実施形態1、2の構成とは異なるが、他の構成は実施形態1,2と同様の構成になっている。そこで、実施形態1、2で用いた構成と同様の構成については、同じ部材符号を用いることで、重複する説明を省略する。
(構成)
原理の異なる計測機器を複数追加して配設した構成にするため、液面計3Aとしては、例えば、磁歪式液面計、超音波式液面計、電波式液面計、エアパージ式液面計、フロート式液面計、差圧式液面計、抵抗式液面計、投げ込み式水位計やガイド波水位計等の中から適宜の液面計を組み合わせて用いることができる。
また、漏洩検知器4Aとしては、例えば、導電性ポリマー式漏洩検知器、光ファイバー式漏洩検知器やフロート式レベルスイッチ等の中から適宜数の漏洩検知器を組み合わせて用いることができる。ガスセンサ5Aとしては、例えば半導体式ガスセンサ、固体ガスセンサ、電気化学式ガスセンサ等の中から適宜のガスセンサを組み合わせて用いることができる。
図8では、原理の異なる2つの液面計3Aと増設した液面計40を配設した構成と、原理の異なる2つの漏洩検知器4Aと増設した漏洩検知器4A1を配設した構成を示している。ガスセンサ5Aとしては、増設するガスセンサを示していないが、必要に応じて原理の異なるガスセンサを適宜数増設することができる。
(作用)
実施形態3の構成を説明するのに、液面計3Aとして磁歪式液面計を適用し、増設液面計40として超音波式液面計を適用した構成例を用いて、原理の異なる液面計を用いたことによって奏する作用を説明する。
液面計3Aとして用いた磁歪式液面計は、パルス電流を磁歪線に流し、フロート部に配設されたマグネットとの相互作用によって生じる反射波が、戻ってくるまでの経過時間から液位を計測する原理になっている。そのため、地震等で磁歪線が歪んだ場合には、計測を実施することはできない。この場合には、磁歪線の影響を受けない、例えば超音波式液面計を用いることができる。
一方、増設液面計40として用いた超音波式液面計は、液面に向かって照射した超音波の反射波を、アンテナ部で受信して液位を計測する原理になっている。そのため、温度変化や高湿度環境によって、アンテナ部に結露が生じた場合には計測を実施することはできない。この場合には、温度変化や高湿度環境に影響を受けない磁歪式液面計を用いることができる。
このように、測定計器の計測原理によって故障要因や計測可能な環境に相違が生じることになる。そこで、原理の異なる測定計器を適用することで、制御装置32にて予め事前に記録した各測定計器の測定適応条件を基にして、当日の環境(温度、湿度、地震の有無等)に応じて測定計器の出力を切り替えることができる。
(効果)
実施形態3のように構成することにより、誤検出や検出漏れを防止することが可能になる。また、ON/OFF信号にて管理する測定計器を用いたときに、故障時と漏洩時の出力がOFFになる場合は、NOR回路で管理することで、また、故障時の出力がOFFで漏洩時の出力がONになる場合は、OR回路で管理することができる。このように管理することで、全ての測定計器が同時に破損しない限り、漏洩が生じたことを判定することが可能になる。
また、測定原理の異なる測定計器を同時に配設することで、測定計器の切り替え又は回路ロジックを構成しておくことで、環境の変化や外乱による誤検出を防止することができる。
[実施形態4]
実施形態4では、実施形態3と同様に原理の異なる計測機器を複数追加して配設した構成になっている。そのため、実施形態4に係る漏洩検知システム及び漏洩検知方法の構成として、図8を利用する。また、実施形態4に係る制御装置32におけるソフト又はハード等による処理の制御ロジックは、図9に示している。そこで、実施形態1〜3で用いた構成と同様の構成については、同じ部材符号を用いることで、重複する説明を省略する。
(構成)
実施形態4は、実施形態3と同様の構成を有しており、制御装置32にインターロック処理を追加した構成を有している。
(図9の説明)
測定計器として計器1と計器2を用いた場合について説明する。計器1を使用する環境条件が条件外のとき、計器1からの検出信号を用いた差分の値が予め設定した設定値以上のとき、計器1のメンテナンス時の評価が不良であるとき、のいずれかの条件が成立するときには、計器1からは検出信号が出力されないようにするか、検出信号が出力されても制御装置32は、計器1からの検出信号を入力しない構成になっている。即ち、上述した条件によって、計器1からの検出信号は、インターロックされることになる。
計器2からの検出信号を用いた差分の値が予め設定した設定値以上のとき、計器2のメンテナンス時の評価が不良であるとき、計器2を使用する環境条件が条件外のとき、のいずれかの条件が成立するときには、計器2からは検出信号が出力されないようにするか、検出信号が出力されても制御装置32は、計器2からの検出信号を入力しない構成になっている。即ち、上述した条件によって、計器2からの検出信号は、インターロックされることになる。
(作用)
実施形態4に係る測定計器からの検出信号が数値管理されている場合、測定計器から出力された測定値の時間的な差分と、例えば、ガスセンサ5Aの検出部に直接ガスを噴射して、ガスセンサ5Aからの検出信号を確認する等の自己診断回路を含むメンテナンス結果を制御装置32に送信する。
測定計器から出力された測定値の差分が、予め設定した設定値を超えた場合には、測定値が突変したと判定して信号を出力する。また、メンテナンス結果が不良だった場合も同様に信号を出力する。更に、測定計器の使用環境が使用条件を満たしていない場合にも、同様の信号を出力する。
これらの信号の発生に応じて、複数の測定計器のうちで該当する測定計器に関して、その測定計器からの信号発生時には、処理停止処理(インターロック処理)を実施することにより、故障した測定計器を用いることなく、有効に機能している測定計器の検出信号のみを判定に使用することができる。
(効果)
原理の異なる複数の測定計器を同時に配設しておき、出力管理及びメンテナンス結果を基にした回路ロジックを構成することで、故障していた測定計器からの誤検出信号や、使用環境に適していない測定計器からの誤検出信号を防止できる。
[実施形態5]
図10を用いて、実施形態5に係る漏洩検知システム及び漏洩検知方法の構成を説明する。
実施形態1〜4では、ガスセンサ5Aをタンク室1A内に配設した構成になっていたが、実施形態5では、ガスセンサ5Aをタンク室1A内に複数配置すると共に、タンク室1A外にも配設した構成になっている。しかも、タンク室1A内に配設した複数のガスセンサ5Aからの検出信号によって、液体用タンク2Aに生じた破損箇所を特定することを特徴としており、この点で、実施形態1〜4の構成とは異なっている。他の構成は、実施形態1〜4と同様の構成になっているので、実施形態1〜4で用いた構成と同様の構成については、同じ部材符号を用いることで、重複する説明を省略する。
(構成、図10の説明)
図10に示すように、実施形態5の基本的な構成は、実施形態1と同様の構成を有している。即ち、タンク室1A内に複数のガスセンサ42を増設し、タンク室1A内に配設したガスセンサ5Aと複数の増設したガスセンサ42は、相互に所定間隔を離間させて配設している。
また、同じ建屋内に設けたタンク室1Aとは区画された隣室38には、増設した室外のガスセンサ43を配設している。タンク室1Aと隣室38とは、出入り口50や廊下等によって接続することにできる。タンク室1A内に配設した複数のガスセンサ5A、42としては、4個以上用い、各ガスセンサ5A、42を配設した各地点からの直線上に、液体用タンク2Aまでの間に遮蔽物が無いように配置する。
(作用)
ガスセンサ5Aとタンク室1A内に増設したガスセンサ42によって、液体用タンク2Aからタンク室1A内に漏れ出た揮発成分の濃度をそれぞれ測定する。揮発成分の漏洩箇所に近いガスセンサほど揮発成分が早く届くため、各ガスセンサ5A、42における検出時間に相違が生じる。検出時間が早かったガスセンサを4つ選定し、最速で検出したガスセンサと各センサの検出時間差anを算出する。漏洩箇所までの距離は以下の式(2)で表される。
Figure 2016191638
x,y,zは、それぞれ予め設定した直交座標軸における漏洩箇所の各座標を示しており、xn,yn,znは、ガスセンサを配設した座標を示している。dnは事前に計測した各ガスセンサまでの揮発成分の拡散速度を示し、sは漏洩からの最短測定時間を示している。
nは、検出が早かったセガスンサから順番に1〜4を用いている。式(2)において、n=1とした式とn=2とした式とをそれぞれを引く。これにより、未知数になるx,y,z の二乗成分を消すことができ、以下の形式の4元1次方程式(3)で表すことができる。
Figure 2016191638
本式におけるB,C,D,E,Fは、式(2)における定数xn,yn,zn,an,dの計算結果をまとめ簡略化表記したものである。同様の手法にて、n=1とした式とn=3とした式、n=2とした式とn=3とした式と順番に計算していくことで、独立関係にある式(3)を4個計算し、代入法にて各変数を算出することができる。このようにして導出した漏洩箇所を、自動的に点検部門へ送付することができ、破損箇所の確認時間を短縮することができる。
また、ガスセンサ5Aとタンク室1A外に配設した室外のガスセンサ43を用いて、タンク室1A内の揮発成分濃度を測定する。タンク室1A内での漏洩量が少ない場合には、タンク室1A外の隣室38内のガスセンサ43では検出することはできないが、漏洩量が多い場合には、タンク室1A外における揮発成分も増加するため隣室38内に配設したガスセンサ43でも揮発成分の検出が可能となる。
室外でのガスセンサ43で揮発成分を検知した場合には、漏洩量大の警報を出力する。漏洩量大の警報が出力されたときには、実施形態で説明したタンク漏洩警報出力時の処理を実施する。この際、漏洩停止判定は実施せずに、液体用タンク2A内の液体が空になるまで漏洩が生じていない液体用タンク2B、2Cに移送する。そして、液体用タンク2Aの修理、交換作業が実施できる環境を提供する。
(効果)
条件の異なる箇所にガスセンサを配設することで、各ガスセンサからの検出結果の違いから漏洩位置や漏洩量の情報を取得することができ、漏洩が発生した液体用タンク2Aの修理、交換作業に要する時間を短縮することができる。
[実施形態6]
実施形態6では、実施形態5と同様に原理の異なる計測機器を複数追加して配設した構成になっており、制御装置32に亀裂拡大判定処理機能を備えた構成になっている。この亀裂拡大判定処理機能を備えた構成で、実施形態5とは異なっている。他の構成は、実施形態5と同様の構成になっている。
そのため、実施形態6に係る漏洩検知システム及び漏洩検知方法の構成として、図10を利用する。また、実施形態6に係る漏洩検知システム及び漏洩検知方法のフロー図を図11に示している。そこで、実施形態1〜5で用いた構成と同様の構成については、同じ部材符号を用いることで、重複する説明を省略する。
(構成)
実施形態6は、実施形態5と同様に図10に示す構成を有しており、制御装置32に亀裂拡大判定処理を追加した構成を備えている点に特徴を有している。
(作用)
(図11の説明)
実施形態5にて測定したガスセンサ5A及び増設したガスセンサ42で測定したタンク室1A内の揮発成分濃度が制御装置32に入力される。制御装置32は、入力した揮発成分濃度を用いてその変化量を計算し、変化量の増加傾向を確認する。揮発性液体の単位面積当たりの蒸発率は以下の式(4)で表わされる。
Figure 2016191638
ここで、wは蒸発率(kg/m2s)を示し、ρgは周辺温度における蒸気密度(kg/m3)を示し、pvは液面温度での飽和蒸気圧(Pa)を示している。また、P0は大気圧、uは風速(m/s)、lは風方向の囲いの長さ(m)、vは空気の動粘性係数(m/s2)を示している。原則とし液体用タンク2Aはタンク室1A内に配設した構成であるため、温度や蒸気圧、風速に急激な変化が生じることはない。そのため、液体が気化した揮発量は、液面の面積又は液体用タンク2Aから漏洩した液体の流出量によって変化する。そして、液面における仮の表面積Sとしては、S=ω/濃度として求めておくことができる。
表面積に関してはその変化量を用いて判定を行っているので、仮の表面積を用いても表面積の変化量を表す値を得ることができる。
そのため、変化量が一定であれば、液体、気体問わずに液体用タンク2Aからの流出状態に変化はないことがわかる。変化量に急激な増加傾向が見られた場合には、亀裂拡大による流出量の増加が生じていると判定することができ、亀裂拡大警報310を出力する。その後、実施形態1で説明したようにタンク漏洩警報が出力されたとの対処を実施する。
このとき、漏洩停止判定は実施せずに、液体用タンク2A内に貯溜されている液体が空になるまで、漏洩を検知していない液体用タンク2B、2Cに液体の移送を実施する。そして、空になった液体用タンク2Aの修理、交換作業が実施できる環境を提供することができる。
また、換気扇31Aの起動状態や隣室38への出入り口50の開閉による条件の変化を考慮する場合には、風速計44や温度計7Aの測定結果を上述の式(2)に代入することで、亀裂の拡大状況をより正確に把握することができる。
(効果)
ガスセンサ5Aで検出した測定値の変化量を監視することで、亀裂の拡大状況を判定することができ、緊急性に応じて漏洩拡大防止処置を自動的に実施することができる。
[実施形態7]
実施形態7では、実施形態5と同様に原理の異なる計測機器を複数追加して配設した構成になっており、また、実施形態6と同様に制御装置32に亀裂拡大判定処理機能を備えた構成になっている。実施形態6と異なっている点は、亀裂拡大の判定が行われたときに、タンク室1Aの出入り口50をロックして、タンク室1Aへの出入りを不可にする不可警報400を出力する点で異なっている。
そのため、実施形態7に係る漏洩検知システム及び漏洩検知方法の構成として、図10を利用する。また、実施形態7に係るタンク室への入室管理システムを図12(a)に示している。他の構成は、実施形態6と同様の構成になっている。そのため、実施形態1〜6で用いた構成と同様の構成については、同じ部材符号を用いることで、重複する説明を省略する。
(構成)
実施形態7は、実施形態6と同様に図10に示す構成を有しており、制御装置32において亀裂拡大判定を行ったときに、タンク室1Aへの出入りを不可にする不可警報400を出力する点に特徴を有している。
(作用)
(図12(a)の説明)
実施形態5で説明したガスセンサ5A及び増設したガスセンサ42によって測定したタンク室1A内での揮発成分濃度のうちで最も高い値を、ガス濃度設定器203に保存する。ガス濃度設定器203に保存された値が、予め設定した立ち入り危険濃度204に達した場合には、制御装置32はタンク室1Aへの出入り口50を閉状態にロックするとともに、タンク室1Aへの立ち入り不可警報400を出力する。
ガスセンサ5Aの測定値が検知限界濃度206に近づくか、又はタンク室1Aへの入室信号401を受信したときには、制御装置32は換気扇31Aを起動し、ガス濃度設定器20に保存したガスセンサ5A、42からの最も高い測定値が、立ち入り可能となる解除濃度205に達するまで換気を行う。そして、ガスセンサ5A、42からの最も高い測定値が、立ち入り可能となる解除濃度205に達すると、立ち入り不可警報400及びタンク室1Aへの出入り口50のロックを解除する。
図12(a)では、立ち入り危険濃度204として500ppmを用い、解除濃度205として20ppmを用い、検知限界濃度206として600ppmを用いているが、これらの数値に限定されるものではなく、必要に応じて適宜の数値を設定しておくことができる。
(効果)
ガスセンサ5A、42によって、タンク室1A内の揮発成分濃度を監視することで、タンク室1A内における揮発成分の濃度を調整することができ、不用意にタンク室1A内に入室する事故を防止することができる。
[実施形態8]
実施形態8では、実施形態5と同様に原理の異なる計測機器を複数追加して配設した構成になっており、また、実施形態7と同様にタンク室1A内における揮発成分の濃度を調整することができ、不用意にタンク室1A内に入室するのを制限することができる構成になっている。これらの構成に加えて、実施形態8では、制御装置32に火災判定処理を備えた構成で、実施形態7とは異なっている。
そのため、実施形態8に係る漏洩検知システム及び漏洩検知方法の構成として、図10を利用する。また、実施形態8に係る火災判定処理を備えたタンク室入室管理システムを図12(b)に示している。他の構成は、実施形態7と同様の構成になっている。そのため、実施形態1〜7で用いた構成と同様の構成については、同じ部材符号を用いることで、重複する説明を省略する。
(構成)
実施形態8は、実施形態7と同様に図10に示す構成を有しており、実施形態7との異なる点は、制御装置32に火災判定処理を備えている点である。
(作用)
(図12(b)の説明)
制御装置32は、揮発性を有する液体が印加性を有する場合、実施形態3で説明したガスセンサ5A及び増設したガスセンサ42で測定しているタンク室1A内の揮発成分濃度の変化を、ガス濃度変化230として監視し、温度計7Aにて測定しているタンク室1A内の温度変化を温度変化240として監視する。
ガス濃度変化230の値が、ガス濃度変化出火設定値231を下回った場合、又は温度変化240の値が温度変化出火設定値241を超えた場合には、制御装置32は火災警報402を出力する。ガス濃度変化230の値がガス濃度変化出火設定値231を下回った場合と、温度変化240の値が温度変化出火設定値241を超えた場合とをOR回路にて管理し、どちらかの条件が満たされた場合に火災警報402を出力することになる。
そして、火災警報402が出力されると、第1制御弁12A、移送制御弁14A、移送弁16Aを閉状態に制御し、タンク室1Aへの出入り口50を閉鎖状態にロックする。同時に、消火設備60(実施形態9の構成)を起動する。
ガス濃度変化230の値が、ガス濃度変化鎮火設定値232を超えた場合、又は温度変化240の値が、温度変化鎮火設定値242を下回った場合には、制御装置32は火災鎮火403の信号を出力して、消火設備60を停止する。
図12(b)では、ガス濃度変化出火設定値231として30ppm/sを用い、温度変化出火設定値241として10℃/mを用い、ガス濃度変化鎮火設定値232として0ppm/sを用い、また温度変化鎮火設定値242として2℃/mを用いているが、これらの数値に限定されるものではなく、必要に応じて適宜の数値を設定しておくことができる。
(効果)
ガスセンサ5A、42にてタンク室1A内の揮発成分濃度及び温度を監視することで、火災の発生の有無を判定することが可能になる。
[実施形態9]
実施形態9では、実施形態8と同様の構成になっており、消火設備60を備えた構成で、実施形態8とは異なっている。
そのため、実施形態9に係る漏洩検知システム及び漏洩検知方法の構成を、図13に示している。図13における基本的な構成は、実施形態5で説明した図10と同様の構成になっており、消火設備60を備えた構成で実施形態1〜8とは異なっているが、他の構成は、実施形態1〜8と同様の構成になっている。そのため、実施形態1〜8で用いた構成と同様の構成については、同じ部材符号を用いることで、重複する説明を省略する。
(構成)
実施形態9は、実施形態8と同様の構成を有しており、実施形態8との異なる点は、消火設備60を備えている点である。
(作用)
(図14の説明)
実施形態8で説明したように火災警報が出力された場合には、液体用タンク2Aからタンク室1Aの外部に接続している各配管に配置されている第1制御弁12A、移送弁16、移送制御弁14、タンク室1Aへの出入り口50やドレン蓋25Aに対して、制御装置32は全て閉鎖信号を出力する。
閉鎖信号により閉鎖すると同時に、消火設備60を起動させる。消火設備60としては、タンク室1A内の空気を抜いて酸素濃度を低下させることや、不活性ガスをタンク室1A内に送り込む機能を有している。そして、タンク室1A内を負圧にして、酸素濃度を減少させたり、不活性ガスとして窒素ガスや二酸化炭素をタンク室1A内に充満させることで、タンク室1A内での消火処理を実施する。
(効果)
火災警報が出力されたことに応じて、タンク室1Aに通じる全ての通路を閉鎖し、消火設備60を起動することで、火災の拡大防止と早期鎮火を図ることができる。
[実施形態10]
実施形態10では、実施形態1と同様の構成になっており、カメラ70を備えた構成で、実施形態1とは異なっている。
そのため、実施形態10に係る漏洩検知システム及び漏洩検知方法の構成を、図15に示している。図15における基本的な構成は、実施形態1で説明した図1と同様の構成になっており、カメラ70を備えた構成で実施形態1とは異なっている。カメラ70を備えることによって、漏洩箇所を確認することができる。実施形態10に係る漏洩箇所確認システムのブロック図は、図16に示している。
カメラ70を備えた構成以外の他の構成は、実施形態1と同様の構成になっている。そのため、実施形態1で用いた構成と同様の構成については、同じ部材符号を用いることで、重複する説明を省略する。
(構成)
実施形態10は、実施形態1と同様の構成を有しており、実施形態1との異なる点は、タンク室1A内を撮影するカメラ70を備えている点である。
(作用)
図16のブロック図を用いて、実施形態10に係る漏洩箇所確認システムについて説明する。実施形態1で説明したようにタンク破損警報300Aが出力された場合には、制御装置32はカメラ70を起動する。カメラ70は、液体用タンク2Aの全体形状を確認できるよう複数配設するか、タンク室1Aの内壁面に沿った環状のレールを配設しておき、自走用モーター等を用いてカメラ70を走行させ、液体用タンク2Aの外面を走査することができる。
このようにしてカメラ70で撮影した画像データが制御装置32に入力されると、入力された画像データを計測データベース500に保存するとともに、カメラ70を配設した当初の画像データを保存していた計測過去データベース510から配設当初の画像データとを比較して、両者の間で生じた相違点を抽出する。
制御装置32は、相違点ごとに、漏洩によるものか、錆等による経年劣化によるものかを判定し、漏洩と判定したときには、判定した箇所を破損箇所として点検データベース520に保存する。点検データベース520に保存されている必要機材や必要資料等の情報に対して事前に漏洩修復関連の情報についてタグを付しておく。点検データベース520に漏洩箇所の情報が入力されると、同時に必要な情報を担当者へ自動的に送信する。
(効果)
液体用タンク2Aの破損を確認すると同時に、液体用タンク2Aの画像データを取得することができるので、破損箇所を確認することができ、破損した液体用タンク2Aの修理、交換作業に要する時間を短縮することができる。
なお、上述した実施形態の構成を説明するのに当たって、数値を用いて説明を行ったが、これらの数値は、発明の範囲を限定するものではない。必要に応じた適宜の数値を用いることができる。
上述したように、本実施形態によって、データ測定ごとに従来技術では必要であった上記作業が必要なくなり、データ測定にかかる作業量の削減や作業時間の短縮が可能となる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、組み合わせ、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1A〜1C…タンク室、2A〜2C…液体用タンク、3A〜3C…液面計、4A〜4C…漏洩検知器、5A〜5C…ガスセンサ、12、12A〜12C…第1制御弁、13A〜13C…配液ポンプ、14、14A〜14C…移送制御弁、15A〜15C…移送ポンプ、16A〜16C…移送弁、17…第2制御弁、30、30A〜30C…漏洩検知管、32…制御装置、35…移送用配管、36A〜36C…環状ライン、37…接続ライン、38…隣室、40…増設液面計、41…増設漏洩検知器、42…増設したガスセンサ、43…室外のガスセンサ、60…消火設備、70…カメラ、80…タンク室、87…液体用タンク、88…漏洩検知部、89…漏洩検知管、90…乾燥砂、91…液面計、200…ガス発生設定器、203…ガス濃度設定器、210…液位減少量設定器、213…液位設定器、220…漏洩発生、300A…タンク破損警報、301A〜301C…タンク漏洩警報、302A…漏洩停止、310…亀裂拡大警報、400…タンク室への立ち入り不可警報、401…入室信号、402…火災警報、500…計測データベース、510…計測過去データベース、520…点検データベース

Claims (12)

  1. 揮発性を有する液体用タンクと、
    前記液体用タンクを収納するタンク室と、
    前記タンク室に配設された漏洩検知器及びガスセンサ並びに前記液体用タンク内の液体の液面を計る液面計と、
    前記液面計、前記漏洩検知器及び前記ガスセンサからの各検出信号を受信する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記ガスセンサが検出した漏洩ガス濃度により、タンク破損警報を出力し、前記液面計が検出した液体用タンク内の液体の液位変動及び/又は前記漏洩検知器の検出信号により、タンク破損警報及びタンク漏洩警報を出力することを特徴とする漏洩検知システム。
  2. 前記制御装置は、前記タンク破損警報又は前記タンク漏洩警報を出力したときに、前記液体用タンクへの液体の供給を停止し、前記液体用タンク内の液体を排出するように制御することを特徴とする請求項1に記載の漏洩検知システム。
  3. 前記液体用タンクを収納した前記タンク室が複数設けられ、
    前記各液体用タンク間を接続し、相互に液体の移送が行える移送配管と、
    前記移送配管に配設された複数の移送制御弁及び移送用ポンプと、
    を備え、
    前記制御装置は、前記タンク破損警報又は前記タンク漏洩警報を出力したときに、前記各移送制御弁及び前記各移送用ポンプを制御して、漏洩中の前記液体用タンク内の液体を、他の前記液体用タンクに移送することを特徴とする請求項2に記載の漏洩検知システム。
  4. 前記制御装置は、漏洩中の前記液体用タンクを収納した前記タンク室の前記漏洩検知器及び前記ガスセンサ並びに前記液面計からの検出信号によって、漏洩の停止を判定した場合には、前記他の液体用タンクへの液体の移送を停止することを特徴とする請求項3に記載の漏洩検知システム。
  5. 前記液面計及び/又は前記漏洩検知器として、測定環境に応じて原理の異なる計測機器を複数用いることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の漏洩検知システム。
  6. 複数の前記ガスセンサを前記タンク室内の異なる部位に配設し、
    前記制御装置は、前記異なる部位に配設した各ガスセンサ間に生じた検出時間差を用いて漏洩箇所の判定を行い、また、前記異なる部位に配設した各ガスセンサがそれぞれ検出した前記漏洩ガス濃度の濃度差を基に漏洩量を判定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の漏洩検知システム。
  7. 前記制御装置は、前記ガスセンサが検出した前記漏洩ガス濃度の上昇幅の変化割合から前記液体用タンクに生じた亀裂の拡大を判定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の漏洩検知システム。
  8. 前記制御装置は、前記ガスセンサで検出した前記漏洩ガス濃度が所定の濃度に達した場合には、前記タンク室内への入室を禁止して、前記タンク室に設けた換気扇を起動し、前記タンク室内の漏洩ガス濃度が入室可能な濃度になるまで換気を継続させることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の漏洩検知システム。
  9. 前記タンク室に室内温度計を備え、
    前記制御装置は、前記ガスセンサが検出した前記漏洩ガス濃度が急激に減少又は前記室内温度計で検出した室内温度が上昇した場合に火災警報を出力し、火災警報出力後に前記漏洩ガス濃度の上昇又は前記室内温度の低下した場合に消火完了とすることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の漏洩検知システム。
  10. 前記タンク室に消火設備を備え、
    前記制御装置は、前記火災警報出力時に前記液体用タンクから外部に通じる供給配管、排出配管及び前記移送配管を閉鎖して、前記消火設備を起動することを特徴とする請求項9に記載の漏洩検知システム。
  11. 前記タンク室に前記液体用タンク撮影用のカメラを備え、
    前記制御装置は、前記タンク破損警報を出力したとき、前記カメラを起動して画像を撮影し、前記撮影した画像のデータを過去に撮影した画像のデータと比較して、相違点を抽出することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の漏洩検知システム。
  12. 請求項1乃至11のいずれかに記載の漏洩検知システムを用いた漏洩検知方法であって、
    前記ガスセンサから受信した検出信号に基づいてタンク破損の有無を判定すること、
    前記漏洩検知器又は前記液面計から受信した各検出信号に基づいて漏洩の発生の有無を判定すること、
    前記タンク破損の発生を判定したときには、タンク破損警報を出力すること、
    前記漏洩の発生を判定したときは、タンク破損警報とタンク漏洩警報を出力すること、
    前記タンク破損警報及び/又は前記タンク漏洩警報を出力したときには、前記第1制御弁を閉状態に制御すること、
    前記受信した各検出信号に基づいて漏洩の停止を判定したときには、前記タンク漏洩警報の出力を停止すること、
    を特徴とする漏洩検知方法。

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