JP2016191590A - 両面実装基板検査方法およびその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】両面実装基板の検査精度を向上させる技術の提供。
【解決手段】一方の面に非検査対象部品が実装され、他方の面に検査対象部品が実装された基板に対してX線を照射し、前記基板を透過したX線が示すX線画像に基づいて前記検査対象部品を検査するにあたり、前記非検査対象部品と前記検査対象部品との双方を透過したX線が示す画像を補正対象画像として取得し、前記非検査対象部品とリファレンスサンプルとの双方を透過した硬化X線と、前記非検査対象部品を透過することなく前記リファレンスサンプルを透過した非硬化X線との対応関係を示すビームハードニング特性を取得し、前記ビームハードニング特性に基づいて前記補正対象画像を補正して前記検査対象部品を透過したX線が示す検査対象画像を取得し、前記検査対象画像に基づいて前記検査対象部品を検査する。
【選択図】図2

Description

本発明は、両面実装基板検査方法およびその装置に関する。
従来、両面に部品が実装された基板における部品の良否等を検査する検査方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許4540831号公報
上述した従来の検査方法においては、ビームハードニングの影響を考慮していないため、正確な検査を行えない場合があった。すなわち、通常、検査に使用されるX線のエネルギーに幅があるが、このようにエネルギー分布に広がりのあるX線を検査対象に照射して透過X線を検出すると、透過したX線のエネルギー分布は照射したX線のエネルギー分布と異なっている。具体的には、低エネルギーのX線は高エネルギーのX線よりも透過しにくいため、検査対象が厚くなるほど透過X線に占める高エネルギー成分は相対的に多くなる。そして、高エネルギー成分は低エネルギー成分よりも物体を透過しやすいため、低エネルギー成分が除去された後のX線と、除去される前のX線とを同一の強度で物体に照射した場合の透過X線強度を比較すると、透過X線強度は前者の方が大きくなる。従って、厚い検査対象を透過したX線に基づいて物体の厚さを推定する場合、エネルギー分布の変化を考慮しなければ、物体の厚さが薄いと誤検出されてしまう。この現象はX線が硬くなるビームハードニングと呼ばれ、当該ビームハードニングは、透過する物体が1個のみならず2個の場合であっても同様に発現する。両面実装基板においては、特定の面に実装された部品の検査の際に他方の面に実装された部品を透過したX線を利用せざるを得ないため、ビームハードニングの影響を受ける。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたもので、両面実装基板の検査精度を向上させる技術の提供を目的とする。
前記目的を達成するため、両面実装基板検査方法においては、非検査対象部品とリファレンスサンプルとの双方を透過した硬化X線と、非検査対象部品を透過することなくリファレンスサンプルを透過した非硬化X線との対応関係を示すビームハードニング特性に基づいて補正対象画像を補正し、検査対象部品を透過したX線が示す検査対象画像を取得する。
すなわち、両面実装基板検査方法においては、硬化X線と非硬化X線との対応関係がビームハードニング特性として予め特定されている。従って、当該ビームハードニング特性を参照すると、ビームハードニングの影響を受けたX線に基づいて取得された補正対象画像を、ビームハードニングの影響を受けていないX線が示す検査対象画像に変換することができる。従って、当該検査対象画像に基づいて検査対象部品を検査することにより、両面実装基板の検査精度を向上させることができる。なお、本明細書における硬化X線は非検査対象部品とリファレンスサンプルとの双方を透過したX線であり、非硬化X線は非検査対象部品を透過することなく前記リファレンスサンプルを透過したX線である。従って、非硬化X線は、必ずしも、ビームハードニングの影響が完全に除去されたX線という意味ではなく、ビームハードニングの影響があるとしても、少なくとも非検査対象部品を透過していないX線を指す。
ここで、基板は、両面実装基板であれば良く、その一方の面に実装された部品が非検査対象となり、他方の面に実装された部品が検査対象となる。また、部品を含む基板にはX線が照射され、基板を透過したX線が示すX線画像に基づいて検査が行われれば良いため、基板は、X線発生器から出力されるX線の照射領域に搬送され、この搬送後に透過したX線がX線検出器で検出される。両面実装基板検査方法においては、当該検出されたX線に基づいて検査が行われる。
なお、検査や各種の演算は、X線の強度に基づいて実行されても良いし、X線の減衰率(無サンプルでのX線の強度と透過したX線の強度との比)に基づいて実行されても良いし、投影値(減衰率の対数値)に基づいて実行されても良いし、厚みを示す値(投影値を質量吸収係数で除した値)に基づいて実行されても良いし、種々の構成を採用可能である。
補正対象画像取得工程では、非検査対象部品と検査対象部品との双方を透過したX線が示す画像を補正対象画像として取得することができればよい。すなわち、X線の光路(X線の出力開始点からX線の進行方向に延びる直線)上に非検査対象部品と検査対象部品とが存在する際に、これらの部品の双方を透過した後のX線が検出されてX線画像となる。この場合において、当該X線は検査対象部品以外にも非検査対象部品を透過しているため、当該非検査対象部品が存在することに起因するビームハードニングの影響を受けている。そこで、補正対象画像取得工程では、非検査対象部品と検査対象部品との双方を透過したX線が示す画像を補正対象画像として取得する。むろん、非検査対象部品と重なっていない(同一光路上に存在しない)検査対象部品についてのX線画像が取得されても良い。この場合、X線画像は補正対象とならずX線画像自体が検査対象画像になる。
ビームハードニング特性取得工程では、非検査対象部品とリファレンスサンプルとの双方を透過した硬化X線と、非検査対象部品を透過することなくリファレンスサンプルを透過した非硬化X線との対応関係を示すビームハードニング特性を取得することができればよい。すなわち、非検査対象部品が存在する状態の硬化X線と存在しない状態の非硬化X線の対比を行えるようにビームハードニング特性を定義すれば、当該ビームハードニング特性に基づいて、硬化X線を非硬化X線(非検査対象部品が存在しない状態のX線)に変換することができる。
ビームハードニング特性は、硬化X線と非硬化X線との対応関係を示していれば良く、種々の態様で定義可能である。例えば、硬化X線と非硬化X線とを値によって対応づけるテーブルデータとして定義されても良いし、硬化X線と非硬化X線との関係を式等によって示す関数として定義されても良く、種々の構成を採用可能である。
むろん、ここでもX線の対応関係は、種々の定義が可能であり、X線の強度の対応関係でも良いし、X線の減衰率の対応関係でも良いし、投影値の対応関係でも良いし、厚みを示す値の対応関係でも良い。なお、リファレンスサンプルは、X線を吸収する材料(例えば、Pb等)であっても良いし、検査対象品を構成する材料と同一の材料であっても良い。むろん、基板とX線を吸収する材料とがリファレンスサンプルとなっても良い。
検査対象画像取得工程では、ビームハードニング特性に基づいて補正対象画像を補正して検査対象部品を透過したX線が示す検査対象画像を取得することができればよい。すなわち、検査対象画像取得工程では、ビームハードニングの影響を受けたX線の情報である補正対象画像を非検査対象部品が存在しない場合のX線の情報である検査対象画像に変換することができればよい。検査工程では、検査対象画像に基づいて検査対象部品を検査することができればよい。検査工程では、検査対象画像に基づいて自動で検査が行われても良いし、検査対象画像を表示部に表示することで利用者による検査が行われてもよい。検査の種類は任意であり、例えば、基板上に実装された部品、半田等の良否が判定される構成等を採用可能である。
さらに、ビームハードニング特性を取得する構成の例として、ビームハードニング特性取得工程で、一方の面に非検査対象部品が実装され、かつ、検査対象部品が実装されていないリファレンス用基板とリファレンスサンプルとの双方を透過した硬化X線と、リファレンス用基板上の非検査対象部品が存在しない部位とリファレンスサンプルとの双方を透過した非硬化X線とを取得し、対応づけることにより、ビームハードニング特性を取得する構成が採用されてもよい。
すなわち、検査に使用されるX線と同一の強度およびエネルギー分布のX線が、リファレンス用基板とリファレンスサンプルとの双方が存在する領域に照射される。そして、非検査対象部品とリファレンスサンプルとを透過したX線が検出されることによって硬化X線が実測される。また、非検査対象部品を透過しておらず、リファレンスサンプルを透過したX線が検出されることによって非硬化X線が実測される。さらに、両者の対応関係が特定されることにより、ビームハードニング特性が取得される。なお、ビームハードニング特性を取得する際に利用される非検査対象部品は、検査対象部品が実装される基板に実装される部品であれば良く、例えば、同型の部品等によって構成される。
さらに、ビームハードニング特性取得工程で、複数の厚さのリファレンスサンプルのそれぞれについての硬化X線と非硬化X線との対応関係に基づいて、任意の厚さのリファレンスサンプルについての硬化X線と非硬化X線との対応関係を取得し、ビームハードニング特性としてもよい。また、この場合、検査対象画像取得工程で、補正対象画像が示すX線が硬化X線であると見なし、当該硬化X線に対応する非硬化X線を取得することによって検査対象画像を取得する構成を採用してもよい。
すなわち、非検査対象が同一であり、リファレンスサンプルが異なるようにして硬化X線と非硬化X線との対応関係が複数個特定されると、リファレンスサンプルの厚さに対する硬化X線および非硬化X線の依存性が明らかになる。従って、当該依存性に基づいて、任意の硬化X線に対応する非硬化X線を特定することが可能となる。従って、補正対象画像が示すX線が硬化X線であると見なし、硬化X線に対応する非硬化X線を取得することにより、補正対象画像を検査対象画像に変換することができる。
さらに、補正はビームハードニング特性に基づいて行われれば良いが、当該補正は非検査対象部品の影響を除去するための補正であるため、非検査対象部品が異なれば、補正量が異なり得る。また、非検査対象部品の部位が異なれば、補正量が異なり得る。このため、これらの補正量の変動に対応するため、ビームハードニング特性取得工程で、複数の位置に存在する非検査対象部品についての硬化X線と、非硬化X線との対応関係を示すビームハードニング特性を取得する構成としても良い。この構成によれば、検査対象画像取得工程で、検査対象部品が存在する位置についてのビームハードニング特性に基づいて、検査対象画像を取得することにより、複数の位置の検査対象部品を正確に検査することが可能になる。なお、位置は複数であれば良く、基板の検査領域に渡って分布していても良い。
以上は、本発明が方法として実現される場合について説明したが、かかる方法を実現する装置やプログラムにおいても本発明を適用可能である。以上のような両面実装基板検査方法は単独で実現される場合もあるし、ある方法に適用され、あるいは同方法が他の機器に組み込まれた状態で利用されることもあるなど、発明の思想としてはこれに限らず、各種の態様を含むものである。むろん、発明の実施態様がソフトウェアであったりハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。また、ソフトウェアの記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。一次複製品、二次複製品などの複製段階についても同等である。その他、供給装置として通信回線を利用して行う場合でも本発明が利用されていることにはかわりない。さらに、一部がソフトウェアであって、一部がハードウェアで実現されている場合においても発明の思想において全く異なるものではなく、一部を記録媒体上に記憶しておいて必要に応じて適宜読み込まれるような形態であってもよい。
(1A)は両面実装基板検査装置の概略ブロック図であり、(1B)は検査対象の基板を示す図である。 (2A)(2B)はビームハードニングの影響を説明するための図である。 ビームハードニング特性取得処理のフローチャートである。 検査処理のフローチャートである。 検査対象画像と補正対象画像とを対比するための図である。
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)両面実装基板検査装置の構成:
(2)ビームハードニング特性取得処理:
(3)検査処理:
(4)他の実施形態:
(1)両面実装基板検査装置の構成:
図1Aは本発明の一実施形態にかかる両面実装基板検査装置の概略ブロック図である。両面実装基板検査装置は、X線撮像機構部10と制御部20とを備えている。X線撮像機構部10は、X線発生器11とX線検出器12と図示しない搬送機構とを備えている。
X線発生器11は、X線を出力するX線出力部11aを備えており、所定の強度でX線を基板Wに照射することができる。X線検出器12は、X線の強度を検出する検出面12aを備えており、基板Wを透過したX線の透過量を反映したX線画像を撮影することができる。すなわち、X線検出器12は、検出面12aの各位置におけるX線の透過量を示すX線画像を生成する。
本実施形態において基板Wは両面実装基板であり、基板Wの両面に部品が実装される。基板Wは図示しない搬送機構によって所定の平面に沿って搬送される。すなわち、搬送機構制御部23は、図示しない搬送機構を制御することが可能であり、当該搬送機構制御部23が搬送機構を制御し、未検査の基板Wを所定の平面に沿って搬入し、基板WをX線の照射範囲に配置し、検査された基板Wを再度搬送機構によって搬出する。
次に制御部20について説明する。制御部20は、発生器制御部21と検出器制御部22と搬送機構制御部23と入力部24と出力部25とメモリ26とCPU27とを備えている。搬送機構制御部23は、基板WのX線画像を撮影する撮影位置となるように、基板Wの位置を調整する。発生器制御部21は、X線発生器11を制御し、X線発生器11から基板Wに対してX線を照射させる。検出器制御部22は、X線検出器12が検出したX線の強度、すなわち透過X線の画像を示すX線画像データを取得する。X線画像データは複数の画素の階調値によって構成される画像データであり、各画素の階調値はX線検出器12が検出したX線の強度を示す。検出器制御部22は、X線検出器12からX線画像データを取得し、メモリ26に記憶する。出力部25は基板Wの検査結果等を表示するディスプレイであり、入力部24は利用者の入力を受け付ける操作入力機器である。
メモリ26はデータを記憶可能な記憶媒体であり、プログラムデータ26aとX線画像データ26bとビームハードニング特性データ26cが記憶される。CPU27は、プログラムデータ26aを読み出して実行することにより、後述する各種処理のための演算を実行する。X線画像データ26bは、X線検出器12が出力するX線画像を示すデータである。ビームハードニング特性データ26cは、非検査対象部品とリファレンスサンプルとの双方を透過した硬化X線と、非検査対象部品を透過することなくリファレンスサンプルを透過した非硬化X線との対応関係を示すデータであり、複数の位置、すなわち、基板の座標毎に当該対応関係を示したデータである。なお、メモリ26はデータを記憶することができればよく、RAMやEEPROM,HDD等種々の記憶媒体を採用可能である。
CPU27は、基板Wの一方の面に実装された部品を非検査対象部品とし、他方の面に実装された部品を検査対象部品として良否判定を行うために、プログラムデータ26aに基づいて補正対象画像取得部27aとビームハードニング特性取得部27bと検査対象画像取得部27cと検査部27dとの各機能を実行する。
補正対象画像取得部27aは、非検査対象部品と検査対象部品との双方を透過したX線が示す画像を補正対象画像として取得する機能をCPU27に実行させるプログラムモジュールである。本実施形態においては、検査対象の基板WがX線の照射領域に配置された状態でX線検出器12が生成したX線画像データ26bが示すX線画像が、補正対象画像となる。すなわち、検査対象の基板Wの一方の面には非検査対象部品が実装され、他方の面には検査対象部品が実装されるため、X線画像データ26bが示すX線画像には、非検査対象部品と検査対象部品との双方を透過したX線が示す画像が含まれる。
図1Bは、検査対象の基板Wを模式的に示す図であり、同図1Bに示す基板Wには一方の面にチップ抵抗Rが実装され、他方の面にBGAを備えたICチップBが実装されている。この例において、ICチップBが検査対象部品となる場合、チップ抵抗Rは非検査対象部品である。この例において、破線で示すX線の光路Lに着目すると、当該光路L上に非検査対象部品であるチップ抵抗Rと検査対象部品であるICチップBとが存在する。従って、光路Lを通ってX線検出器12に検出されたX線は、非検査対象部品と検査対象部品との双方を透過したX線である。このため、X線画像データ26bが示すX線画像は、補正対象画像として取得される。
このように、X線が検査対象部品と非検査対象部品とを透過すると、当該X線は非検査対象部品が存在することに起因するビームハードニングの影響を受ける。図2Aおよび図2Bは、ビームハードニングの影響を説明するための図である。図2Aにおいては、一方の面に非検査対象部品(チップ抵抗)を実装し他方の面に部品を実装していない基板Wと、リファレンスサンプルとしてのPb板とに対してX線を照射した場合に得られる投影値(−log(I/I0):Iは検出X線強度、I0は照射X線強度)を示している。
なお、ここでは、複数の厚さのリファレンスサンプルについて投影値を取得して対比のために示している。すなわち、図2Aは、横軸を位置、縦軸を投影値としてチップ抵抗Rの長手方向の投影値の変化を示しており、Pb板0枚の投影値をP0、Pb板1枚の投影値をP1、Pb板2枚の投影値をP2、Pb板3枚の投影値をP3として示している。図2Bにおいては、横軸をPb板の枚数、縦軸を投影値とし、チップ抵抗Rの投影値の頂点近傍の位置A(図2Aに示す位置A)とチップ抵抗が存在しない位置B(図2Aに示す位置B)についてのPb板の枚数に対する投影値の変化を示している。
図2Aに示すように、Pb板の枚数が増加すると、同一位置における投影値は増加する(X線透過量は減少する)。しかし、図2Bに示すように、Pb板の枚数が増加することに対する投影値の増加度合いは、位置Aよりも位置Bの方が大きい(位置Bのグラフの方が、傾きが急である)。すなわち、位置Aにおいては、位置BよりもPb板の枚数の増加に対する投影値の増加度合いが少ない(Pb板の枚数の増加に対するX線透過量の減少度合いも少ない)。このため、位置Aにおいては、位置Bと比較して任意の物体の厚さが薄いと誤検出されるビームハードニングが発生してしまう。
そこで、本実施形態においてCPU27は、補正対象画像取得部27aの処理により、非検査対象部品と検査対象部品との双方を透過したX線が示す画像を補正対象画像として取得する。なお、X線画像データ26bが示すX線画像には、非検査対象部品を透過せずに検査対象部品を透過したX線が示す画像も含まれているが、本実施形態においてCPU27は、これらの画像を区別せずに補正対象画像として取得する。ただし、非検査対象部品を透過せずに検査対象部品を透過したX線によって構成される部分に対して、実質的には後述する補正は行われず、X線画像データ26bが示す画像自体が検査対象画像になる。
ビームハードニング特性取得部27bは、非検査対象部品とリファレンスサンプルとの双方を透過した硬化X線と、非検査対象部品を透過することなくリファレンスサンプルを透過した非硬化X線との対応関係を示すビームハードニング特性を取得する機能をCPU27に実行させるプログラムモジュールである。ビームハードニング特性は、硬化X線と非硬化X線との対応関係を示していれば良く、種々の態様で定義可能であるが、本実施形態においてCPU27は、硬化X線での投影値から非硬化X線での投影値を算出する関係式を導出することにより、ビームハードニング特性を定義する。
具体的には、一方の面に非検査対象部品が実装され、かつ、検査対象部品が実装されていないリファレンス用基板(例えば、図1Bに示す基板WにICチップBが実装されていない状態の基板)と特定の厚さのリファレンスサンプル(330マイクロメートルの厚さのPb板)が用意される。当該リファレンス用基板における非検査対象部品の実装位置は、検査対象となる基板Wと同一の位置である。CPU27は、搬送機構制御部23に制御信号を出力し、リファレンスサンプルが載せられたリファレンス用基板をX線の照射領域に搬送させる。さらに、CPU27は発生器制御部21に制御信号を出力し、リファレンスサンプルが載せられたリファレンス用基板にX線を照射させる。さらに、CPU27は検出器制御部22に制御信号を出力し、透過したX線によるX線画像を示すX線画像データ26bを取得する。
このようにして取得されたX線画像には、硬化X線による画像と非硬化X線による画像が含まれている。すなわち、X線発生器11からは広範囲(出力開始点から基板側に向けた所定の立体角の範囲)にX線が照射され、リファレンス用基板の一方の面上には非検査対象部品が実装されている部位もあれば実装されていない部位もある。従って、広範囲にわたるX線において、ある光路上ではリファレンス用基板上の非検査対象部品とリファレンスサンプルとの双方を透過し、他の光路上ではリファレンス用基板上の非検査対象部品が存在しない部位とリファレンスサンプルとの双方を透過する状況となる。ここでは、前者を硬化X線、後者を非硬化X線と呼ぶため、X線画像データ26bが示すX線画像には、硬化X線による画像と非硬化X線による画像が含まれている。
そこで、CPU27は、基板Wの一方の面に対する非検査対象部品の配置座標を特定し、当該配置座標に基づいて非検査対象部品を透過したX線の検出面12a上での検出位置を特定する。そしてCPU27は、当該検出位置のX線を硬化X線と見なし、当該硬化X線の投影値を取得する。なお、投影値を取得する際の照射X線強度I0は、発生器制御部21からX線発生器11に印加された電圧等から演算されても良いし、基板Wに到達する前のX線の実測値等であっても良い。以上のようにして取得された硬化X線の投影値は、図2Bに示す例における、Pb板が3枚の場合の位置Aについての投影値PA3に相当する。
さらに、CPU27は、基板Wの一方の面に対する非検査対象部品の配置座標を特定し、当該配置座標に基づいて非検査対象部品を透過していない部分を特定し、当該部分のX線が検出される検出面12a上での検出位置を特定する。そしてCPU27は、当該検出位置のX線を非硬化X線と見なし、当該非硬化X線の投影値を取得する。なお、投影値を取得する際の照射X線強度I0は、発生器制御部21からX線発生器11に印加された電圧等から演算されても良いし、基板Wに到達する前のX線の実測値等であっても良い。以上のようにして取得された非硬化X線の投影値は、図2Bに示す例における、Pb板が3枚の場合の位置Bについての投影値PB3に相当する。
以上のようにして、非検査対象部品を透過した硬化X線の投影値と、非検査対象部品を透過していない非硬化X線の投影値とが取得されると、前者の投影値を後者の投影値と見なす補正を行うことで、ビームハードニングの影響を除去し、特定の厚さのリファレンスサンプルを透過したX線の投影値を正確に取得することができる。硬化X線と非硬化X線との対応関係が、1種類の厚さのリファレンスサンプルについてのみ特定された状態では、硬化X線の投影値から当該1種類の厚さのリファレンスサンプルを透過したX線(非硬化X線)の投影値が得られるのみである。そこで、本実施形態においては、硬化X線の投影値から任意の厚さのサンプルについての非硬化X線を取得できるように構成されている。
具体的にはCPU27は、複数の厚さのリファレンスサンプルのそれぞれについての硬化X線と非硬化X線との対応関係を取得することにより、任意の厚さのサンプルについてビームハードニングの影響を除去し、X線の投影値を正確に取得することができるようにビームハードニング特性を取得する。複数の厚さのリファレンスサンプルは少なくとも2種類であれば良く、本実施形態においては、上述のように特定の厚さ(330マイクロメートル)のリファレンスサンプルと厚さが0のリファレンスサンプルとの2種類である。
すなわち、CPU27は、リファレンス用基板にリファレンスサンプルを載せない(厚さが0のリファレンスサンプル)状態で、上述の特定の厚さのリファレンスサンプルについての測定と同様の処理を行い、投影値の対応関係を取得する。この結果、図2Bに示す例における、Pb板が0枚の場合の位置Bについての投影値PB0と投影値PA0との対応関係が取得されることになる。
以上のようにして複数の厚さのリファレンスサンプルについて硬化X線の投影値と非硬化X線の投影値とが取得されると、任意の厚さのリファレンスサンプルについての硬化X線の投影値と非硬化X線の投影値との対応関係を示すビームハードニング特性を取得することができる。具体的には、CPU27は、硬化X線の投影値の厚さ依存性を示す関数と、非硬化X線の投影値の厚さ依存性を示す関数を導出し、一方を他方に代入することにより、硬化X線の投影値を非硬化X線の投影値に変換する関数を導出する(詳細は後述)。
図2Bにおいては、1カ所(位置A)の硬化X線と非硬化X線との関係を示しているが、この関係を明らかにする処理を複数の位置について適用すれば、基板上の任意の位置についての硬化X線の投影値を非硬化X線の投影値に変換することが可能になる。そこで、CPU27は、複数の位置について硬化X線を取得し、非硬化X線と対応づけることにより、これらの複数の位置について、特定の厚さのリファレンスサンプルを透過したX線の投影値を正確に取得する。すなわち、CPU27は、非検査対象部品が存在する全座標について硬化X線の投影値を非硬化X線の投影値に変換する関数を導出し、各座標と関数とを対応づけてビームハードニング特性データ26cとしてメモリ26に記録する。
なお、非検査対象部品が存在する部分と存在しない部分とを区別して解析を行うためには、非検査対象部品が存在する部分と存在しない部分とを区別するための処理が煩雑となる。そこで、本実施形態においてCPU27は、基板Wの検査対象領域の全域にわたる全座標(検出面12a上で基板Wの検査対象領域の画像が検出される素子を示す座標)について、上述の関数が定義される。従って、非検査対象部品の配置座標においては関数によって投影値の補正が行われるが、非検査対象部品が配置されていない座標においては関数による投影値の補正は実質的に行われない。
検査対象画像取得部27cは、ビームハードニング特性に基づいて補正対象画像を補正して検査対象部品を透過したX線が示す検査対象画像を取得する機能をCPU27に実現させるプログラムモジュールである。すなわち、CPU27は、補正対象画像が示すX線の強度に基づいて投影値を取得する。この結果、補正対象画像の全座標について投影値が得られるため、CPU27は、各座標の投影値が硬化X線の投影値であると見なす。そして、CPU27は、各座標に対応づけられたビームハードニング特性取得部27bに基づいて硬化X線の投影値を非硬化X線の投影値に変換することによって、検査対象画像を取得する。
検査部27dは、検査対象画像に基づいて検査対象部品を検査する機能をCPU27に実行させるプログラムモジュールである。すなわち、CPU27は、検査部27dの処理により、検査対象画像に基づいて検査対象部品の特徴量を抽出し、特徴量を所定の評価基準と比較することにより、検査対象部品の良否を検査する。以上の構成によれば、ビームハードニングの影響を受けたX線に基づいて取得された補正対象画像を、ビームハードニングの影響を受けていないX線が示す検査対象画像に変換した上で、検査を行うことができる。従って、両面実装基板の検査精度を向上させることができる。
(2)ビームハードニング特性取得処理:
図3は、ビームハードニング特性取得処理を示すフローチャートである。当該ビームハードニング特性取得処理は、CPU27がビームハードニング特性取得部27bによって実行する処理であり、基板Wを対象とした検査が開始される前に予め実行される。ビームハードニング特性取得処理において、CPU27は、リファレンス用基板を照射領域に設置する(ステップS100)。すなわち、CPU27は、搬送機構制御部23に対して制御信号を出力し、リファレンスサンプルが載せられていないリファレンス用基板をX線の照射領域に搬送させる。
次に、CPU27は、X線を照射する(ステップS105)。すなわち、CPU27は、発生器制御部21に対して制御信号を出力し、リファレンスサンプルが載せられていないリファレンス用基板に対してX線を照射させる。この結果、X線検出器12からリファレンス用基板を透過したX線のX線画像を示すX線画像データ26bが出力されるため、CPU27は、当該X線画像データ26bを取得し、メモリ26に記録する(ステップS110)。
次に、CPU27は、ステップS110で取得したX線画像データ26bに基づいて投影値を取得する(ステップS115)。すなわち、CPU27は、リファレンスサンプルが載せられていないリファレンス用基板を透過したX線に基づいて投影値を取得する。この結果、X線画像の全座標について投影値が取得される。リファレンス用基板には非検査対象部品が既に実装されているため、当該投影値の中には非検査対象部品を透過した硬化X線と、非検査対象部品を透過していない非硬化X線とが含まれている。
次に、CPU27は、ステップS120〜S135において、リファレンス用基板にリファレンスサンプルを載せた状態でステップS100〜S115と同様の処理を実行する。この結果、ステップS135においては、X線画像の全座標における投影値が取得される。当該投影値の中には非検査対象部品とリファレンスサンプルとを透過した硬化X線と、非検査対象部品を透過していない(リファレンスサンプルを透過した)非硬化X線とが含まれている。
次に、CPU27は、ビームハードニング特性取得を取得する(ステップS140)。すなわち、CPU27は、ステップS115で取得された投影値とステップS135で取得された投影値に基づいて、任意の厚さのリファレンスサンプルについての硬化X線の投影値と非硬化X線の投影値との対応関係を示すビームハードニング特性をX線画像の全座標について取得する。具体的には、CPU27は、硬化X線の投影値の厚さ依存性を示す関数と、非硬化X線の投影値の厚さ依存性を示す関数を導出する。
ここでは、図2Bに示す例を使用して関数の導出を説明する。硬化X線の投影値の厚さ依存性を示す関数が一次関数であると見なし、硬化X線の投影値をPH、リファレンスサンプルの厚さ(枚数)をnとすると、投影値PHは以下の式(1)で表現することができる。
H=((PA3−PA0)/(3−0))×n+PA0 ・・・(1)
一方、非硬化X線の投影値の厚さ依存性を示す関数が一次関数であると見なし、非硬化X線の投影値をPS、リファレンスサンプルの厚さ(枚数)をnとすると、投影値PSは以下の式(2)で表現することができる。
S=((PB3−PB0)/(3−0))×n+PB0 ・・・(2)
さらに、CPU27は、関数の一方を他方に代入して整理することにより、硬化X線の投影値を非硬化X線の投影値に変換する関数を導出する。具体的には、(1)(2)に基づいて厚さnを消去して、投影値PSについて整理すると以下の式(3)となる。
S=((PB3−PB0)/(PA3−PA0))×(PH−PA0)+PB0 ・・・(3)
CPU27は、以上の式(3)の導出処理をX線画像の全座標について実行し、各座標と各座標について導出された式(3)とを対応づけてビームハードニング特性データ26cとしてメモリ26に記録する。なお、式(3)の導出は全座標について行われるため、非検査対象部品を透過していない部分の座標についても式(3)が導出されるが、この場合、PB3=PA3,PB0=PA0であるため、この場合の式(3)はPS=PHであり、実質的に補正は行われない。
(3)検査処理:
図4は、検査処理を示すフローチャートである。当該検査処理は、基板Wを対象とした検査を行うために実行される処理である。検査処理において、CPU27は、補正対象画像取得部27aの処理により、検査対象の基板Wを照射領域に設置する(ステップS200)。すなわち、CPU27は、搬送機構制御部23に対して制御信号を出力し、一方の面に非検査対象部品が実装され、他方の面に検査対象部品が実装された検査対象の基板をX線の照射領域に搬送させる。なお、当該基板の一方の面には、リファレンス用基板に実装された部品と同一の部品が同一の位置に実装されている。
次に、CPU27は、補正対象画像取得部27aの処理により、X線を照射する(ステップS205)。すなわち、CPU27は、発生器制御部21に対して制御信号を出力し、基板Wに対してX線を照射させる。この結果、X線検出器12から基板Wを透過したX線のX線画像を示すX線画像データ26bが出力されるため、CPU27は、補正対象画像取得部27aの処理により、当該X線画像データ26bを取得し、メモリ26に記録する(ステップS210)。
次に、CPU27は、補正対象画像取得部27aの処理により、ステップS210で取得したX線画像データ26bに基づいて補正対象画像を取得し、投影値を取得する(ステップS215)。すなわち、CPU27は、X線画像データ26bが示すX線画像を補正対象画像として取得し、各座標のX線強度に基づいて、座標毎の投影値を取得する。
次に、CPU27は、検査対象画像取得部27cの処理により、ビームハードニング特性を取得する(ステップS220)。すなわち、CPU27は、メモリ26を参照し、補正対象画像の各座標についてのビームハードニング特性データ26cを取得する。
次に、CPU27は、検査対象画像取得部27cの処理により、検査対象画像を取得する(ステップS225)。すなわち、CPU27は、ステップS215で取得された各座標の投影値を、該当する座標のビームハードニング特性である式(3)に代入し、得られた投影値で構成される画像を検査対象画像と見なす。
そして、CPU27は、検査部27dの処理により、当該検査対象画像に基づいて検査を行う(ステップS230)。すなわち、CPU27は、検査対象画像に基づいて検査対象部品の特徴量を抽出し、特徴量を所定の評価基準と比較することにより、検査対象部品の良否を検査する。
図5は、以上の処理の過程で取得される検査対象画像の投影値と、補正対象画像の投影値とを比較するためのグラフである。同図5においては、ICチップBの半田バンプが並ぶ方向に沿って5個分の半田バンプの投影値を例示している。すなわち、図5において、横軸は位置であり、縦軸は投影値であり、検査対象画像の投影値を実線、補正対象画像の投影値を破線で示している。図5にて示された5個の半田バンプは、全て良品である。ところが、破線で示す補正対象画像の投影値のプロファイルにおいては、ビームハードニングの影響を受けて、球形の半田バンプの形状を反映していないものが存在する。
従って、例えば、プロファイルから求められる半田バンプの体積に評価基準を設けて良否を判定する構成とした場合において、半田バンプBGA1,BGA2を良品とするためには、評価基準を下げざるを得ない。しかし、過度に評価基準を下げると不良品を良品と判定してしまう場合がある。従って、いずれにしても正確に良否を判定することができない。一方、実線で示す検査対象画像の投影値においては、球形の半田バンプの形状を反映したプロファイルが得られており、半田バンプの体積に評価基準を設けて良否を判定する構成において、過度の評価基準を下げる必要はない。従って、本実施形態によれば、正確に検査を行うことができる。
(4)他の実施形態:
以上の実施形態は本発明を実施するための一例であり、ビームハードニング特性に基づいて補正したX線画像によって検査を行う限りにおいて、他にも種々の実施形態を採用可能である。例えば、検査対象部品はBGAを備えたICチップに限定されず、C4方式で利用されるバンプ等であっても良いし、リード部品を実装するためのはんだ等であっても良い。
さらに、検査対象部品と非検査対象部品とが入れ替えられる構成であっても良い。すなわち、一方の面の実装部品を非検査対象部品とし、他方の面の実装部品を検査対象画像とする検査と、一方の面の実装部品を検査対象部品とし、他方の面の実装部品を非検査対象画像とする検査とが実行されても良い。
10…X線撮像機構部、11…X線発生器、11a…X線出力部、12…X線検出器、12a…検出面、20…制御部、21…発生器制御部、22…検出器制御部、23…搬送機構制御部、24…入力部、25…出力部、26…メモリ、26a…プログラムデータ、26b…線画像データ、26c…ビームハードニング特性データ、27a…補正対象画像取得部、27b…ビームハードニング特性取得部、27c…検査対象画像取得部、27d…検査部

Claims (5)

  1. 一方の面に非検査対象部品が実装され、他方の面に検査対象部品が実装された基板に対してX線を照射し、前記基板を透過したX線が示すX線画像に基づいて前記検査対象部品を検査する両面実装基板検査方法であって、
    前記非検査対象部品と前記検査対象部品との双方を透過したX線が示す画像を補正対象画像として取得する補正対象画像取得工程と、
    前記非検査対象部品とリファレンスサンプルとの双方を透過した硬化X線と、前記非検査対象部品を透過することなく前記リファレンスサンプルを透過した非硬化X線との対応関係を示すビームハードニング特性を取得するビームハードニング特性取得工程と、
    前記ビームハードニング特性に基づいて前記補正対象画像を補正して前記検査対象部品を透過したX線が示す検査対象画像を取得する検査対象画像取得工程と、
    前記検査対象画像に基づいて前記検査対象部品を検査する検査工程と、
    を含む両面実装基板検査方法。
  2. 前記ビームハードニング特性取得工程では、
    前記一方の面に前記非検査対象部品が実装され、かつ、前記検査対象部品が実装されていないリファレンス用基板と前記リファレンスサンプルとの双方を透過した硬化X線と、
    前記リファレンス用基板上の前記非検査対象部品が存在しない部位と前記リファレンスサンプルとの双方を透過した非硬化X線とを取得し、対応づけることにより、前記ビームハードニング特性を取得する、
    請求項1に記載の両面実装基板検査方法。
  3. 前記ビームハードニング特性取得工程では、
    複数の厚さの前記リファレンスサンプルのそれぞれについての前記対応関係に基づいて、任意の厚さの前記リファレンスサンプルについての前記対応関係を示す前記ビームハードニング特性を取得し、
    前記検査対象画像取得工程では、
    前記補正対象画像が示すX線が前記硬化X線であると見なし、当該硬化X線に対応する非硬化X線を取得することによって前記検査対象画像を取得する、
    請求項1または請求項2のいずれかに記載の両面実装基板検査方法。
  4. 前記ビームハードニング特性取得工程では、
    複数の位置に存在する前記非検査対象部品についての前記硬化X線と、前記非硬化X線との対応関係を示す前記ビームハードニング特性を取得し、
    前記検査対象画像取得工程では、
    前記検査対象部品が存在する位置についての前記ビームハードニング特性に基づいて、前記検査対象画像を取得する、
    請求項1〜請求項3のいずれかに記載の両面実装基板検査方法。
  5. 一方の面に非検査対象部品が実装され、他方の面に検査対象部品が実装された基板に対してX線を照射し、前記基板を透過したX線が示すX線画像に基づいて前記検査対象部品を検査する両面実装基板検査装置であって、
    前記非検査対象部品と前記検査対象部品との双方を透過したX線が示す画像を補正対象画像として取得する補正対象画像取得手段と、
    前記非検査対象部品とリファレンスサンプルとの双方を透過した硬化X線と、前記非検査対象部品を透過することなく前記リファレンスサンプルを透過した非硬化X線との対応関係を示すビームハードニング特性を取得するビームハードニング特性取得手段と、
    前記ビームハードニング特性に基づいて前記補正対象画像を補正して前記検査対象部品を透過したX線が示す検査対象画像を取得する検査対象画像取得手段と、
    前記検査対象画像に基づいて前記検査対象部品を検査する検査手段と、
    を備える両面実装基板検査装置。
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