<第1実施形態>
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
<遊技機の構造>
図1〜図3を用いて、第1実施形態における遊技機1の構造について説明する。図1は、遊技機1の正面図の一例である。遊技者は、遊技媒体(例えばメダルや遊技球)を用いて遊技機1で遊技する。本実施形態においては、遊技媒体としてメダルが使用される遊技機1(パチスロ機)を例示する。
遊技機1は、正面側(遊技者側)に開口を有する箱状のキャビネット2と、前面扉3とを含んで構成される。図2は、キャビネット2の内部構造の一例を示す図である。また、図3は、前面扉3の裏面(遊技機1の内部側の面)の正面図の一例である。図2に示すように、キャビネット2には蝶番機構2aが設けられる。前面扉3は、蝶番機構2aにより、キャビネット2の開口を開閉可能に軸支される。
図1に示すように、前面扉3の周縁側には、複数(図1の例では14個)の筐体ランプ5が設けられる。各筐体ランプ5は、例えば、発光ダイオード(Light Emitting Diode)などの発光体と、当該発光体を覆う光透過性のレンズとから構成される。筐体ランプ5は、遊技機1における各演出に応じた態様で発光する。
図1に示すように、前面扉3には、腰部パネル6が設けられる。腰部パネル6は、遊技機1の名称などが描かれる。また、遊技機1(前面扉3)の内部には、腰部パネル6を照射する発光体が設けられる。腰部パネル6を照射する発光体としては、例えば、発光ダイオードや冷陰極管が採用される。また、腰部パネル6の下側には、メダルを貯留する受皿ユニット7が設けられる。受皿ユニット7は、貯留したメダルを遊技者が自由に取り出すことができるように設けられる。
前面扉3には、メダルが投入される開口を有するメダル投入部8と、遊技機1の内部からのメダルが排出されるメダル払出口9とが設けられる。メダル投入部8から規定枚数(3枚)のメダルが投入されると、遊技が開始可能になる。規定枚数は、遊技の状態に応じて設定される。メダル払出口9から排出されたメダルは、受皿ユニット7に貯留される。
前面扉3の正面の中央側には、パネル10が設けられる。パネル10の中央には、略矩形状の表示窓11が形成される。表示窓11からは、キャビネット2の内部の複数のリール12(12L、12C、12R)を視認することができる。
各リール12は、略円筒状のドラム部と、ドラム部の外周面に装着された帯状のシート部材とを含んで構成される。リール12のシート部材は、光透過性であり、複数種類の図柄が描かれている。各リール12は、回転可能に設けられ、図2に示すように、相互に隣り合うように水平方向に配列される。具体的には、各リール12は、回転軸が同一の直線上に位置するように配列される。また、各リール12は、リール支持体12Fに固定される。ステッピングモーター101(101L、101C、101R)がリール12の各々に設けられ(図示略)、各リール12は、各ステッピングモーター101により回転する。
図4は、本実施形態の各リール12に配列された各図柄を示す図である。図4に示すように、複数のリール12の各々の外周は、21個のコマに区分される。図4に示すように、各コマには1個の図柄が描かれ、各リール12には、「ベル」図柄および「リプレイx」図柄を含む複数種類の図柄が描かれている。本実施形態では、図4に示す図柄の配列の下からNコマ目(Nは数値「0」から数値「20」までの整数)を図柄位置「N」と記載する場合がある。例えば、左リール12Lの図柄位置「5」の図柄は、赤セブン図柄である。リール12の各図柄は、当該リール12が回転中であっても、遊技者が概ね識別可能である。したがって、遊技者は、特定の図柄が表示窓11内を通過するタイミングで、リール12を停止させる操作(いわゆる目押し)をすることができる。なお、図4では、実際の各図柄の色彩とは異なる色彩で各図柄を示す。
図1に示した前面扉3の表示窓11には、リール12毎に3個の図柄が停止表示される。すなわち、全てのリール12が停止した状態では、表示窓11に合計9個の図柄が停止表示される。本実施形態では、各図柄が表示される領域を「図柄表示領域」という。
図5は、図柄表示領域を説明するための図である。図5に示すように、図柄表示領域は、各単位領域U(L、C、R)を含んで構成される。単位領域Uの各々には、1個の図柄が表示される。各単位領域Uは、左リール12Lの各図柄が表示される各単位領域ULと、中リール12Cの各図柄が表示される各単位領域UCと、右リール12Rの各図柄が表示される各単位領域URとを含んで構成される。各単位領域ULは、上段に位置する単位領域UL1と中段に位置する単位領域UL2と下段に位置する単位領域UL3とを含む。また、各単位領域UCは、上段に位置する単位領域UC1と中段に位置する単位領域UC2と下段に位置する単位領域UC3とを含み、各単位領域URは、上段に位置する単位領域UR1と中段に位置する単位領域UR2と下段に位置する単位領域UR3とを含む。
規定枚数のメダルがメダル投入部8に投入されると、有効ラインが設定される。有効ラインは、各単位領域Uのうちリール12Lの何れか1個の単位領域Uとリール12Cの何れか1個の単位領域Uとリール12Rの何れか1個の単位領域Uとで構成される領域である。本実施形態の有効ラインは、図柄表示領域に停止表示される各単位領域Uのうちリール12Lの単位領域UL2とリール12Cの単位領域UC2とリール12Rの単位領域UR2とを結ぶラインである。
有効ラインには、遊技の結果としての図柄の組合せが停止表示される。有効ラインに予め定められた図柄の組合せが停止された場合、当該停止した図柄の組合せに応じて遊技者に利益が付与される。例えば、入賞に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示された場合は、遊技者にメダルが付与される。また、再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示された場合は、遊技者に再遊技の権利が付与される。具体的には、再遊技に係る図柄の組合せが今回の遊技で表示された場合、メダルの投入を必要とせず次回の遊技が開始可能になる。有効ラインに停止表示することが可能な図柄の組合せは、後述する内部抽選処理の結果に応じて遊技毎に決定される。
本実施形態において、リール12Lの上段の単位領域UL1とリール12Cの上段の単位領域UC1とリール12Rの上段の単位領域UR1とを結んだラインを「上段ライン」という場合がある。同様に、リール12Lの中段の単位領域UL2とリール12Cの中段の単位領域UC2とリール12Rの中段の単位領域UR2とを結んだライン(本実施形態の有効ライン)を「中段ライン」という場合がある。また、リール12Lの下段の単位領域UL3とリール12Cの下段の単位領域UC3とリール12Rの下段の単位領域UR3とを結んだラインを「下段ライン」という場合がある。また、リール12Lの下段の単位領域UL3と、リール12Cの中段の単位領域UC2と、リール12Rの上段の単位領域UR1とを結んだラインを「右上りライン」という場合がある。同様に、リール12Lの上段の単位領域UL1と、リール12Cの中段の単位領域UC2と、リール12Rの下段の単位領域UR3とを結んだラインを「右下りライン」という場合がある。
また、各リール12には、当該リール12のシート部材を内側から照らす各バックライトが設けられる(図示略)。具体的には、リール12の各々には、当該リール12の上段ラインの単位領域Uを照らすバックライトと中段ラインの単位領域Uを照らすバックライトと下段ラインの単位領域Uを照らすバックライトとが設けられる。
図1に示すように、パネル10には、投入可能表示ランプ13、BETランプ14(14a、14b、14c)、スタートランプ15、指示表示器16、貯留枚数表示器17、再遊技表示ランプ18、ウェイトランプ19と打ち止ランプ20とを含む複数の表示器(以下「メイン表示器ML」という)が設けられる。メイン表示器MLの各ランプは、後述のメインCPU301により制御される。
投入可能表示ランプ13は、メダル投入部8からのメダルを受付ることが可能な状態であるか否かを報知する。具体的には、メダル投入部8からのメダルを受付ることが可能な状態では、投入可能表示ランプ13が点灯する。一方で、メダルを受付ることができない状態では、投入可能表示ランプ13が消灯する。例えば、リール12が回転している期間は、メダルを受付けることができない状態であるため、投入可能表示ランプ13が消灯する。一方で、全てのリール12が停止してメダルを受付可能な状態になった場合は、投入可能表示ランプ13が点灯する。
BETランプ14は、賭けメダルの枚数を表示する。また、BETランプ14は、1枚ランプ14aと2枚ランプ14bと3枚ランプ14cとを含んでいる。1枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14aが点灯し、2枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14aおよび2枚ランプ14bが点灯し、3枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14a、2枚ランプ14bおよび3枚ランプ14cが点灯する。
スタートランプ15は遊技の開始操作(後述のスタートレバー24の操作)を受け付けることが可能であるか否かを報知する。具体的には、規定枚数の賭けメダルが設定された場合や再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止した場合に、スタートランプ15が点灯する。
指示表示器16は、メインCPU301により制御され、停止ボタン25の操作態様(押順)を指示する指示情報を表示する。詳細には後述するが、メインCPU301は、AT状態の各遊技において、指示情報を指示表示器16に表示させる。また、指示表示器16は、当選役の図柄組合せが有効ラインに表示された場合、遊技者に付与されるメダルの枚数を表示する。例えば、図柄の組合せ「ベル−ベル−ベル」が有効ラインに停止表示された場合、9枚のメダルが遊技者に付与され、指示表示器16は数字「9」を表示する。すなわち、指示表示器16は、メダルの払出枚数を表示する従来からの払出枚数表示器に指示情報の表示機能を兼備させた表示器である。本実施形態の指示表示器16は、2桁の7セグメントディスプレイである。
遊技者に付与されたメダルの枚数は、遊技機1(後述のメインRAM303)において電気的に記憶(貯留)することができる。本実施形態では、貯留されているメダルの枚数を「クレジット数」という。クレジット数は、遊技の結果メダルが付与された場合に加算される。また、クレジット数は、規定枚数の賭けメダルが投入された状態において、さらにメダル投入部8からメダルが投入された場合に加算される。
貯留枚数表示器17は、クレジット数を表示する。具体的には、貯留枚数表示器17は、数値「0」からクレジット数の上限値である数値「50」までを、記憶されているクレジット数に応じて可変に表示する。
再遊技表示ランプ18は、再遊技中である旨を報知する。具体的には、今回の遊技で再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示されてから次回の遊技が終了するまで再遊技表示ランプ18は点灯する。再遊技表示ランプ18が点灯することで、メダルを使用することなく次回の遊技の開始操作が可能であることが遊技者に報知される。
ウェイトランプ19は、遊技の開始操作(後述のスタートレバー24の操作)がされてから各リール12の回転が開始されるまでのウェイト期間に点灯する。ウェイト期間は、1回の遊技に要する平均の時間長を所定値(約4.1秒)以上にするために設けられる。打ち止ランプ20は、遊技が不可能な打ち止め状態である旨を報知する。
図1に示すように、前面扉3には、1BETボタン21、MAX−BETボタン22、精算ボタン23、スタートレバー24、複数の停止ボタン25(25L、25C、25R)、演出ボタン26と方向指定ボタン27とを含む複数の操作部が設けられる。各操作部は、遊技者により操作される。
1BETボタン21は、貯留されたメダルを用いて1枚の賭けメダルを設定する場合に操作される。例えば、賭けメダルが設定されていない状態で1BETボタン21が操作されると、クレジット数から数値「1」が減算され、賭けメダルが1枚に設定される。すなわち、遊技者は、1BETボタン21を操作することで、貯留されたメダルを利用して1枚の賭けメダルを設定することができる。
MAX−BETボタン22は、貯留されたメダルを用いて規定枚数の賭けメダルを設定する場合に操作される。例えば、賭けメダルが設定されていない状態でMAX−BETボタン22が操作された場合、クレジット数から3枚(規定枚数)が減算され、3枚の賭けメダルが設定される。
精算ボタン23は、クレジット数として記憶されたメダルおよび賭けメダルを精算する場合に操作される。精算ボタン23が操作されると、クレジットと賭けメダルとを合計した枚数のメダルがメダル払出口9から払い出される。なお、精算ボタン23の1度目の操作で賭けメダルを精算し、2度目の操作でクレジットを精算する構成としてもよい。
スタートレバー24は、遊技を開始する場合に遊技者により操作される。遊技者は、遊技が開始可能な状態において、スタートレバー24に対して開始操作をすることで、遊技の開始を指示することができる。本実施形態のスタートレバー24は、前面扉3に対して略垂直な状態から360度何れの方向にも傾動可能である。また、スタートレバー24の握玉部は、透光性を有する樹脂により形成され、レバー演出用ランプ42を内蔵する。レバー演出用ランプ42は、所定の演出において点灯する。
停止ボタン25は、リール12を停止する場合に遊技者により操作される。また、停止ボタン25は、停止ボタン25Lと停止ボタン25Cと停止ボタン25Rとを含んでいる。停止ボタン25Lはリール12Lに対応し、停止ボタン25Cはリール12Cに対応し、停止ボタン25Rはリール12Rに対応する。リール12が回転している期間において、当該リール12に対応する停止ボタン25が操作(以下「停止操作」という)されると、当該リール12は停止する。
以下、本実施形態においては、各遊技における最初の停止操作を第1停止操作という。同様に、2番目の停止操作を第2停止操作、3番目の停止操作を第3停止操作という。また、遊技機1(後述のメインCPU301)が第1停止操作に基づいてリール12を停止させる制御を第1停止制御という。同様に、第2停止操作に基づくリール12の停止制御を第2停止制御、第3停止操作に基づくリール12の停止制御を第3停止制御という。また、停止操作がされた時点において表示窓11の中段ラインに位置するリール12の図柄位置を停止操作位置という。
全てのリール12が停止すると、遊技の結果としての図柄の組合せが有効ラインに表示され、当該遊技が終了する。なお、後述するように、遊技が開始されると、各リール12は一定の回転速度まで加速する。各リール12が一定の回転速度の期間(リール12が定常回転している期間)において、遊技の結果を有効ラインに停止表示させるための停止操作が可能になる。一方で、各リール12が回転を開始してから定常回転するまでの加速期間では、リール12が回転中であっても、遊技の結果を表示させるための停止操作は受付られない。
演出ボタン26は、演出に関する指示をする場合に遊技者により操作される。例えば、利用者は、演出ボタン26を操作することで特定の演出の実行を指示することができる。すなわち、当該特定の演出は、演出ボタン26の操作を契機(トリガ)に実行される。なお、MAX−BETボタン22に演出ボタン26の機能を兼備させることも可能である。以上の構成によれば、演出ボタン26が省略され、部品点数を削減することができる。
方向指定ボタン27は、例えば、液晶表示装置30にメニュー画像が表示されている場合に、遊技者により操作される。方向指定ボタン27は、上ボタン、下ボタン、右ボタンおよび左ボタンを含んで構成される。例えば、方向指定ボタン27の操作により、メニュー画像に表示された選択肢を指定するカーソルを移動させることができる。具体的には、上ボタンが操作されると、メニュー画像内のカーソルが上方向に移動する。同様に、下ボタンが操作されると下方向にカーソルが移動し、右ボタンが操作されると右方向にカーソルが移動し、左ボタンが操作されると左方向にカーソルが移動する。
図1に示すように、前面扉3のパネル10には、上述したメイン表示器ML(スタートランプ15等)に加え、複数の演出用ランプ28(28a〜28e)と複数の停止操作順序表示ランプ29(29L、29C、29R)とが設けられる。メイン表示器MLの各ランプは、メインCPU301により制御されるのに対し、各演出用ランプ28と各停止操作順序表示ランプ29とは、後述のサブCPU412により制御される。複数の演出用ランプ28のうち演出用ランプ28aおよび演出用ランプ28bは、正面視で表示窓11の左側に設けられ、演出用ランプ28cから演出用ランプ28eは、正面視で表示窓11の右側に設けられる。各演出用ランプ28は、現在の遊技の状態等を報知する。
各停止操作順序表示ランプ29は、パネル10のうち表示窓11より下側の領域に設けられ、各停止ボタン25の操作の順序を報知する。具体的には、停止操作順序表示ランプ29Lは、リール12Lに対応する位置(表示窓11の左下側)に設けられ、停止操作順序表示ランプ29Cは、リール12Cに対応する位置(表示窓11の中央下側)に設けられ、停止操作順序表示ランプ29Rは、リール12Rに対応する位置(表示窓11の右下側)に設けられる。例えば、第1停止操作で停止ボタン25R、第2停止操作で停止ボタン25C、第3停止操作で停止ボタン25Lの順序(いわゆる逆押し)を遊技者に対して報知する場合を想定する。以上の場合、遊技が開始された時点で停止操作順序表示ランプ29Rが点灯し、停止ボタン25Rが操作された後に停止操作順序表示ランプ29Cが点灯し、停止ボタン25Cが操作された後に停止操作順序表示ランプ29Lが点灯する。
図1に示すように、前面扉3の表示窓11の上側には、各種の画像を表示する液晶表示装置30が設けられる。液晶表示装置30は、遊技機1で実行される演出に応じて動画像および静止画像を表示する。具体的には、液晶表示装置30は、後述の内部抽選処理の結果に係る情報、遊技状態を示唆する情報などを報知する。また、液晶表示装置30は、図1から理解される通り、指示表示器16より大きい。
図1および図3に示すように、前面扉3には、スピーカー31(31L、31R)とスピーカー32(32L、32R)とが設けられる。スピーカー31は、前面扉3の下端側に設けられ、遊技者側から見て左側に取り付けられるスピーカー31Lと右側に取り付けられるスピーカー31Rとを含む。また、スピーカー32は、前面扉3の上端側に設けられ、遊技者側から見て左側に取り付けられるスピーカー32Lと右側に取り付けられるスピーカー32Rとを含んでいる。スピーカー31とスピーカー32とは、演出に応じた音響(楽曲、音声および効果音)を出力する。例えば、スピーカー31とスピーカー32とは、上述した液晶表示装置30、演出用ランプ28、筐体ランプ5、停止操作順序表示ランプ29またはレバー演出用ランプ42で実行される演出に関連した音響を出力する。スピーカー31とスピーカー32とは、前面扉3の裏面に取り付けられ、前面扉3の表面には、スピーカー31とスピーカー32との各々に対応する位置に、複数の放音孔が形成される。
図1に示すように、前面扉3には、返却ボタン33が設けられる。返却ボタン33は、遊技機1の内部のメダル流路におけるメダル詰まりを解消するために操作される。返却ボタン33を操作することで、メダル流路に詰まったメダルがメダル払出口9から排出される。
前面扉3には、鍵穴が形成された施錠装置4が設けられる。キャビネット2の係止片(図示略)に前面扉3の施錠装置4が係合することで、前面扉3が施錠される。図1に示すように、施錠装置4の鍵穴は、前面扉3の前面に位置し、前面扉3を解錠するための鍵(図示略)が挿入可能である。後述するように、キャビネット2の内部には各種の操作部(例えば設定変更ボタン37)が設けられる。キャビネット2の内部の各操作部は、前面扉3を解錠する鍵の管理者(例えば遊技機1が設置される遊技場の店員)によって操作される。
図3に示すように、前面扉3の裏面には、メダル投入部8から投入されたメダルの流路を切替可能なセレクター34が設けられる。具体的には、セレクター34はソレノイド(図示略)を具備し、当該ソレノイドのON/OFFの状態に応じてメダルの流路が切替えられる。また、ソレノイドのON/OFFの状態は、メダルの投入が許可されているか否かに応じて変更される。例えば、メダルの投入が許可されている場合、セレクター34のソレノイドはON状態であり、セレクター34は、メダル投入部8から投入されたメダルを遊技機1の内部に導く。図3に示すように、遊技機1の内部側から見てセレクター34の右側の近傍には、投入メダルガイド部材522が設けられる。投入メダルガイド部材522は、セレクター34を通過したメダルを、キャビネット2の内部に設けられたホッパー520に導く。
一方で、メダルの投入が許可されていない場合(例えばリール12が回転している場合)、セレクター34のソレノイドはOFF状態であり、セレクター34は、メダル投入部8から投入されたメダルを遊技機1の外部に導く。また、セレクター34は、メダルの投入が許可されている場合であっても、メダル投入部8から投入された異物(例えば不正なメダル)を遊技機1の外部に導く。図3に示すように、セレクター34の下側の近傍には、排出メダルガイド部材523が設けられる。排出メダルガイド部材523は、セレクター34からのメダル等を、前面扉3の正面側のメダル払出口9へ導く。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、メダルを貯留するタンク部521aを具備するとともに、メダルを排出する排出スリット521bを有するホッパー520が設けられる。メダル投入部8から投入されたメダルがタンク部521aに貯留され、タンク部521aに貯留されたメダルが排出スリット521bからメダル払出口9を介して受皿ユニット7に払出される。例えば、ホッパー520は、入賞に係る図柄の組合せが有効ラインに表示された場合や精算ボタン23が操作された場合にメダルを払い出す。
図3に示すように、前面扉3の裏面には、払出メダルガイド部材524が設けられる。払出メダルガイド部材524は、ホッパー520からのメダルをメダル払出口9に案内する。具体的には、払出メダルガイド部材524は開口を有し、当該開口は、前面扉3が閉塞された状態で、ホッパー520の排出スリット521bに対向する。排出スリット521bから排出されたメダルは、払出メダルガイド部材524の開口に入り、払出メダルガイド部材524によりメダル払出口9に案内される。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、補助貯留部530が設けられる。補助貯留部530は、ホッパー520から溢れたメダルを貯留する。なお、補助貯留部530の底部とキャビネット2の底部とを貫通する孔を設け、ホッパーから溢れたメダルを、当該孔を介して遊技機1の外部に排出する構成としてもよい。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、メイン制御基板300が設けられる。具体的には、メイン制御基板300は、透明の基板ケースに収められ、キャビネット2の背面板に取り付けられる。メイン制御基板300には、後述のメインCPU301を含む各種の電子部品が実装される。また、メイン制御基板300は、後述のリール基板100、中継基板200、サブ制御基板400および電源基板500を含む各種の基板とコネクタ(図示略)を介して電気的に接続される。なお、上述した各種の基板は、単一の基板で構成してもよいし、複数の基板で構成してもよい。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、設定表示部36および設定変更ボタン37が設けられる。設定表示部36は、遊技機1の設定値を表示する。設定値とは、遊技機1の出玉率に関する数値であり、各遊技において設定値に応じた確率で各種の抽選が実行される。例えば、設定値は「1」から「6」までが設けられ、設定値「6」が最も出玉率が高くなる。本実施形態においては、設定変更用の鍵穴(図示略)に設定変更キー(図示略)を挿入して回転した場合に、設定表示部36は、設定値を表示する。
設定変更ボタン37は、設定表示部36の数値を変更する場合に操作される。設定表示部36は、設定変更ボタン37が操作される毎に、数値を1づつ加算して表示する。例えば、設定表示部36に数値「1」が表示されている状態において、設定変更ボタン37が操作されると、設定表示部36に数値「2」が表示される。ただし、設定表示部36に数値「6」が表示されている状態において、設定変更ボタン37が操作された場合、設定表示部36には数値「1」が表示される。設定表示部36に設定値が表示される期間においてスタートレバー24が操作されると、当該操作の時点で設定表示部36に表示されている数値が設定値として記憶される。
図3に示すように、前面扉3の裏面には、サブ制御基板400が設けられる。サブ制御基板400は、演出制御基板410、画像制御基板420およびサウンド基板430を含む各種の基板を含んで構成される。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、電源装置510が設けられる。電源装置510は、AC−DCコンバータおよびDC−DCコンバータ(何れも図示略)を具備し、遊技機1の外部から供給される交流電圧から直流電圧を生成し、生成した直流電圧から複数種類の直流電圧を生成する。例えば、電源装置510は、モータやソレノイドの駆動に用いられる32Vの直流電圧と、液晶表示装置30に供給される12Vの直流電圧と、電子回路基板(例えばメイン制御基板300)に供給される5Vの直流電圧とを生成する。
電源装置510には、図2に示すように、電源ボタン511およびリセットボタン512が設けられる。電源ボタン511をON状態に操作した場合、遊技機1に電源が供給され、電源ボタン511をOFF状態に操作した場合、電源が遮断される。リセットボタン512は、遊技状態などをリセットする場合に操作される。具体的には、リセットボタンを操作した場合、後述のメインRAM303の所定の記憶領域が初期値にリセットされる。
図2に示すように、電源装置510には、遮蔽板513が設けられる。遮蔽板513は、電源ボタン511およびリセットボタン512の前面側に位置する。また、遮蔽板513は、電源ボタン511およびリセットボタン512を遮蔽する位置と遮蔽しない位置とに移動することができる。具体的には、前面扉3が閉じている状態では、遮蔽板513は、電源ボタン511およびリセットボタン512を遮蔽する。以上の構成によれば、例えば、遊技機1の外部からスピーカー31の放音孔に針金を挿入し、遊技機1の内部の電源ボタン511またはリセットボタン512を操作する不正行為が抑止される。
<遊技機の回路>
遊技機1の構造の説明は以上である。以下において、図6を用いて遊技機1が備える各回路の機能について説明する。遊技機1は、図6に示すように、リール基板100、中継基板200、メイン制御基板300、サブ制御基板400および電源基板500を具備する。
<メイン制御基板>
メイン制御基板300は、図6に示すように、メインCPU301とメインROM302とメインRAM303と乱数発生器304とI/F(インターフェース)回路305とを含んで構成される。なお、メインCPU301とメインROM302とメインRAM303とを、別体の電子機器として具備してもよいし、各要素が一体的に構成されたワンチップ型のマイクロコンピュータとして具備してもよい。
メインROM302は、メインCPU301により実行される制御プログラムおよび各種のデータ(例えば当選エリア抽選テーブル)を不揮発的に記憶する。メインRAM303は、メインCPU301が実行する各処理で用いられる各種のデータを記憶する。
メインCPU301は、メインROM302に記憶される制御プログラムを読み込み、遊技の進行に合わせて所定の処理を行うことにより、サブ制御基板400と各リール12とホッパー520とメイン表示器MLとを含む各種の機器を制御する。
乱数発生器304は、後述する内部抽選処理において用いられる乱数値R1を生成する。本実施形態の乱数発生器304は、カウンタ回路とサンプリング回路とパルス発生回路(何れも図示略)とを具備し、ハードウェア乱数を生成する。具体的には、パルス発生回路は所定の周期でカウンタ回路に信号を出力する。カウンタ回路の数値は、パルス発生回路から信号が入力される毎に「1」だけインクリメントされる。サンプリング回路は、遊技者が遊技の開始操作をした場合に、カウンタ回路の数値を乱数値R1として記憶する。乱数値R1は、数値「0」〜「65535」の範囲で生成される。なお、ソフトウェア乱数を乱数値R1として採用してもよい。
本実施形態においては、乱数値R1に加え乱数値R2が生成される。乱数値R2は、メインCPU301に内蔵されるレジスタから取得されるソフトウェア乱数であり、数値「0」〜「255」の範囲で生成される。後述するように、乱数値R2は、回胴演出決定処理で用いられる。また、メインCPU301は、乱数値R3を生成する。乱数値R3は、乱数値R1と同様に、数値「0」〜「65535」の範囲で生成されるハードウェア乱数である。乱数値R3は、後述するAT決定処理で用いられる。なお、乱数値R3としてソフトウェア乱数を採用してもよい。
I/F回路305は、各種の操作部(例えばスタートレバー24)の各スイッチSW(例えばスタートスイッチ24SW)からの信号および各センサSE(例えばメダルセンサ34SE)からの信号をメインCPU301に入力する。各スイッチSWおよび各センサSEからの信号は、ハイレベルまたはローレベルの信号である。なお、本実施形態においては、説明のため、第1のレベル(ハイレベルまたはローレベル)の信号をON信号と表記し、第2のレベル(ローレベルまたはハイレベル)の信号をOFF信号と表記する。ON信号である第1のレベルがハイレベルであるかローレベルであるかは、スイッチSWまたはセンサSEの種別に応じて設定される。
I/F回路305は、メイン表示器ML、ホッパー520および各リール12を駆動させる各種の信号をメイン制御基板300の外部に出力する。また、I/F回路305は、サブ制御基板400に各種のコマンドを出力する。なお、不正なコマンドがメイン制御基板に入力されることを防止するため、サブ制御基板400からのコマンドは、メイン制御基板300で受信されない。
リール基板100には、メイン制御基板300からの信号が入力される。リール基板100は、メイン制御基板300からの信号に応じて、駆動パルスを各リール12に出力する。リール基板100からの駆動パルスに応じて、各リール12の各ステッピングモーター101が駆動される。
ステッピングモーター101は、複数個(4つ)のコイルを具備する。各コイルのうち励磁されるコイルの組合せは、リール基板100から駆動パルスが入力される毎に順次に切り替わり、励磁されるコイルの組合せが順次に切り替わることにより、各リール12が回転する。具体的には、ステッピングモーター101の励磁されるコイルの組合せが1回切り替えられると、リール12が所定の角度だけ回転する。例えば、パルスが24回付与された場合に、リール12は1コマ(単位領域U)分の角度だけ回転し、パルスが504回付与された場合に、リール12は1回転する。以上の構成では、駆動パルスが付与される時間間隔が短いほどリール12の回転速度は速くなる。
メイン制御基板300には、複数のリールセンサ111(111L、111C、111R)からのON/OFF信号がリール基板100を介して入力される。各リールセンサ111のうちリールセンサ111Lはリール12Lに対応し、リールセンサ111Cはリール12Cに対応し、リールセンサ111Rはリール12Rに対応する。各リールセンサ111は、対応するリール12の回転角度が基準位置である場合にON信号を出力する。他方で、各リール12の回転角度が基準位置以外である場合、各リールセンサ111は、OFF信号を出力する。メイン制御基板300のメインCPU301は、各リールセンサ111からの信号と各ステッピングモーター101へ駆動パルスが出力された回数とから、各リール12の回転角度を判別することができる。
中継基板200は、メイン制御基板300からメイン表示器MLへの信号を中継する。メイン制御基板300から出力された信号に応じて、メイン表示器MLが駆動される。また、中継基板200は、各操作部(スタートレバー24など)の操作を検出する各センサ(後述のスタートスイッチ24SWなど)からメイン制御基板300に入力されるON/OFF信号を中継する。具体的には、中継基板200は、図6に示すように、1BETスイッチ21SW、MAX−BETスイッチ22SW、精算スイッチ23SW、スタートスイッチ24SW、停止スイッチ25SWおよびメダルセンサ34SEからのON/OFF信号を中継する。また、図6に示すように、電源基板500は、満タンセンサ530SE、リセットスイッチ512SEおよび払出センサ112SEを含む各種のセンサまたはスイッチのON/OFF信号を中継する。
1BETスイッチ21SWは、遊技者による1BETボタン21の操作を検出する。また、1BETスイッチ21SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、1BETスイッチ21SWからのON信号が入力された場合、1枚のメダルを賭けメダルに加算する。
MAX−BETスイッチ22SWは、遊技者によるMAX−BETボタン22の操作を検出する。また、MAX−BETスイッチ22SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、MAX−BETスイッチ22SWからのON信号が入力された場合に、規定枚数のメダルを賭けメダルとして設定する。
精算スイッチ23SWは、遊技者による精算ボタン23の操作を検出する。精算スイッチ23SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。
精算スイッチ23SWからのON信号が入力された場合、または、入賞にかかる図柄の組合せが有効ラインに表示された場合、メインCPU301は、ホッパー520に対してホッパー駆動信号を出力する。ホッパー駆動信号は、メイン制御基板300から電源基板500を介してホッパー520に入力される。ホッパー520は、ホッパー駆動信号が入力されると、メダルの払出しを行う。
払出センサ112SEは、ホッパー520から1枚のメダルが払い出される毎に、払出信号をメイン制御基板300に出力する。具体的には、ホッパー520の排出スリット521bを通過するメダルが検知される位置に、払出センサ112SEが設けられる。払出センサ112SEは、メダルを検知した場合、払出信号を出力する。払出信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、払出信号が入力された回数を計数することで、払い出されたメダルの枚数を判別することができる。
満タンセンサ530SEは、補助貯留部530が満タンであることを検出する。具体的には、満タンセンサ530SEは、補助貯留部530の底部から所定の高さに設けられ、補助貯留部530の内部のメダルが増加して満タンセンサ530SEの位置に到達した場合に、ON信号をメイン制御基板300に出力する。満タンセンサ530SEのON信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、満タンセンサ530SEのON信号が入力された場合、例えば液晶表示装置30に「ホッパーフルエラー」というメッセージを表示し、エラー状態に移行する。当該メッセージが表示された場合、例えば遊技店の店員が補助貯留部530のメダルを回収した後に、リセットボタン512を操作することで、エラー状態が解除される。
電源スイッチ511SWは、電源ボタン511の操作によりON状態またはOFF状態に切り替えられる。電源スイッチ511SWがON状態では、電源装置510から遊技機1に電源が供給され、電源スイッチ511SWがOFF状態では、電源装置510から遊技機1への電源が遮断される。電源装置510は、電源が供給されると直流電圧を生成する。電源装置510で生成された直流電圧は、電源基板500を介してホッパー520を含む各種の装置に供給される。
リセットスイッチ512SWは、電源装置510に設けられ、リセットボタン512が操作されるとメイン制御基板300にリセット信号を出力する。リセット信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、リセット信号を受信すると、メインRAM303の所定の記憶領域を初期化し、例えばエラー状態を解除する。なお、複数個のリセットスイッチ512SW(リセットボタン512)を設ける構成としてもよい。例えば、電源装置510に設けられたリセットスイッチ512SWに加え、施錠装置4にリセットスイッチを設けてもよい。以上の構成において、例えば、施錠装置4の鍵穴に鍵を挿入し、右に鍵を回転させた場合に前面扉3が解錠され、左に鍵を回転させた場合にリセットスイッチからリセット信号が出力される構成が好適に採用される。
図6に示す設定変更スイッチ37SWは、設定変更ボタン37の操作を検出する。設定変更スイッチ37SWからのON信号は、メイン制御基板300に入力される。設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力されると、メインCPU301は、設定表示部36の表示を更新する。なお、設定表示部36に設定値が表示されない期間において、設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力された場合、メインCPU301は、リセットスイッチ512SWからリセット信号が入力された場合と同様に、所定のリセット動作をする構成としてもよい。
メダルセンサ34SEは、メダル投入部8から投入されたメダルを検出する。具体的には、メダルセンサ34SEは、メダル流路のうちセレクター34の内部にメダルが位置する場合にON信号を出力する。一方で、メダルセンサ34SEは、セレクター34の内部にメダルが位置しない場合に、OFF信号を出力する。メダルセンサ34SEからのON/OFF信号は、中継基板200を介してメイン制御基板300に入力される。なお、上述したセレクター34のメダルセンサ34SEに加え、セレクター34の下流に位置する投入メダルガイド部材522にメダルセンサを設けてもよい。以上の構成において、セレクター34のメダルセンサ34SEのON信号が入力された後に、投入メダルガイド部材522のメダルセンサのON信号が入力された場合に、メインCPU301は、メダルが投入されたと判断してもよい。一方で、例えば、セレクター34のメダルセンサ34SEのON信号が入力された後に、投入メダルガイド部材522のメダルセンサのON信号が入力されない場合は、メダル流路でメダルが滞留している可能性があるため、メインCPU301がエラーの報知をしてもよい。
メイン制御基板300には、複数の停止スイッチ25SW(25SWL、25SWC、25SWR)からのON/OFF信号が中継基板200を介して入力される。各停止スイッチ25SWのうち停止スイッチ25SWLは停止ボタン25Lに対応し、停止スイッチ25SWCは停止ボタン25Cに対応し、停止スイッチ25SWRは停止ボタン25Rに対応する。メインCPU301は、ON信号が入力された停止スイッチ25SWに対応するリール12の停止制御をする。具体的には、停止スイッチ25SWLからON信号が入力された場合は、リール12Lの停止制御をする。同様に、メインCPU301は、停止スイッチ25SWCからON信号が入力された場合は、リール12Cの停止制御をし、停止スイッチ25SWRからON信号が入力された場合は、リール12Rの停止制御をする。
スタートスイッチ24SWは、遊技者によるスタートレバー24の操作を検出する。スタートスイッチ24SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、スタートスイッチ24SWからのON信号が入力された場合に、例えば、各ステッピングモーター101を制御して各リール12を回転させる。また、設定変更スイッチ37SWからのON信号がメイン制御基板300に入力される。
本実施形態のスタートスイッチ24SWは、スタートレバー24が操作された方向を検出可能に形成される。具体的には、スタートスイッチ24SWは、遊技者側から見てスタートレバー24を押上げる押上操作、押下げる押下操作、右側に倒す右側操作、左側に倒す左側操作の何れかを個別に検出可能である。例えば、スタートスイッチ24SWを、スタートレバー24が押上操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWUと、押下操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWDと、右側操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWRと、左側操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWLとを含む複数のセンサで構成する。以上の構成によれば、例えば、スタートレバー24が押下操作された場合と押上操作された場合とで、実行される演出を異ならせることができる。
<サブ制御基板>
サブ制御基板400は、液晶表示装置30、スピーカー(31、32)および各ランプ(例えば演出用ランプ28)を制御する。図6に示すように、サブ制御基板400は、演出制御基板410と画像制御基板420とサウンド基板430とを含む複数の基板で構成される。また、サブ制御基板400には、演出ボタンスイッチ26SWと方向指定スイッチ27SWとを含む各種のセンサと、筐体ランプ5と演出用ランプ28と停止操作順序表示ランプ29とレバー演出用ランプ42とを含む各種のランプが電気的に接続される。
演出制御基板410は、図6に示すように、I/F回路411とサブCPU412とサブROM413とサブRAM414とを含んで構成される。演出制御基板410(サブCPU412)は、筐体ランプ5と演出用ランプ28と停止操作順序表示ランプ29とレバー演出用ランプ42とを含む各種のランプとサウンド基板430とを制御する。また、演出制御基板410は、画像制御基板420に対して、液晶表示装置30に各画像を表示させるコマンドを与える。
サブROM413は、サブCPU412により実行される制御プログラムと各種のデータとを記憶する。例えば、演出の種類を決定するための演出抽選テーブルや各種のランプの点滅パターンを示すランプデータがサブROM413に記憶される。
サブRAM414は、各種のデータを揮発的に格納するワーク領域として機能する。I/F回路411は、メイン制御基板300(I/F回路305)からのコマンドを受信する。I/F回路411で受信されたコマンドは、サブCPU412に供給される。I/F回路411が受信するコマンドは、例えば、有効ラインに停止した当選役の種別を示す表示当選役コマンドである。
サブCPU412は、サブROM413が記憶する制御プログラムを実行し、サブROM413が記憶する各データに基づいて各種のランプ(例えば筐体ランプ5)とサウンド基板430とを制御する。例えば、サブCPU412は、サブROM413から筐体ランプ5の点滅パターンを示すデータを読み出して、筐体ランプ5を点滅させる。また、サブCPU412は、後述する演出制御処理などで用いる乱数値R4を生成する。乱数値R4としては、例えば範囲0〜65535の乱数が好適に採用される。なお、サブROM413は、単一の電子部品で構成してもよいし、複数の電子部品(記憶装置)で構成してもよい。
画像制御基板420は、演出制御基板410からのコマンドに応じて、液晶表示装置30に各種の画像を表示させる。画像制御基板420は、図6に示すように、画像制御CPU421と画像制御ROM422とVDP(Video Display Processor)423とCGROM424とVRAM425とを含んで構成される。
画像制御CPU421は、画像制御ROM422が記憶する制御プログラムを実行し、演出制御基板410からのコマンドに応じた指示をVDP423に与える。CGROM424は、圧縮符号化された画像データ(例えばテクスチャデータ)を記憶する。VDP423は、画像デコーダと描画回路と(何れも図示略)を含んで構成される。画像制御CPU421からの指示がVDP423に入力されると、画像デコーダは、当該指示に応じてCGROM424から画像データを読出す。画像デコーダは、読み出した画像データを伸長(デコード)し、VRAM425に格納する。描画回路は、VRAM425に格納された画像データに応じて、各種の画像を液晶表示装置30に表示させる。
サウンド基板430は、サブCPU412に制御されて、音響信号を生成する。サウンド基板430で生成された音響信号は、スピーカー31およびスピーカー32に供給され、音波として出力される。図6に示すように、サウンド基板430は、音源IC431と音源ROM432とを含んで構成される。サブCPU412は、メイン制御基板300からのコマンドに応じてサウンド基板430(音源IC431)を制御する。
音源ROM432は、複数の音響データを圧縮して記憶する。各音響データは、例えば、特定の遊技状態の楽曲、遊技者が停止ボタン25を操作する毎に出力される音声、エラー状態に出力されるエラー音を含む各音響の各々を示すデータである。
音源IC431は、音源ROM432の音響データから音響信号を生成する。また、音源IC431は、デコーダと制御レジスタとA/D変換器(何れも図示略)とを含んで構成される。音源IC431のデコーダは、サブCPU412からの指示に応じて音源ROM432から音響データを読出す。また、音源IC431のデコーダは、読出した音響データの音量を調整した後に、当該音響データを制御レジスタに格納する。制御レジスタには複数の音響データが格納され、制御レジスタに格納された各音響データは、格納された順序でA/D変換器に供給される。A/D変換器は、音響データから音響信号を生成してアンプ433に供給する。アンプ433は、音源IC431(A/D変換器)から供給された音響信号を増幅してスピーカー31およびスピーカー32に供給する。なお、音源IC431を制御するCPUを、サブCPU412および画像制御CPU421とは別に設ける構成としてもよい。
<メインCPUが用いる各データ>
遊技機1の各回路の説明は以上の通りである。以下、図面を用いて、メインROM302に記憶される各種のデータを説明する。メインROM302には、図7に示す図柄配置テーブル、図8に示す図柄コードテーブル、図9に示す当選エリア抽選テーブル、図10に示す当選役決定テーブル、図11に示す当選役規定テーブル、図16に示す移行図柄規定テーブル、図18および図19に示す指示決定テーブル、図23に示す回胴演出決定テーブル、図24に示すAT決定テーブルを含む各種のデータが記憶される。
図7は、図柄配置テーブルの概念図である。図柄配置テーブルは、図柄位置と当該図柄位置の図柄の種別とを対応付ける。図柄配置テーブルの各図柄位置(「00」から「20」)は、各リール12の各コマに対応し、図柄配置テーブルの各図柄は、図4に示したリール12に描かれた各図柄に対応する。回転中に中段ラインに位置する図柄位置が、メインRAM303の図柄カウンタに記憶される。
図8は、図柄コードテーブルの概念図である。図柄コードテーブルは、各リール12の各図柄を特定する図柄コードを含んで構成される。図7から理解されるとおり、各リール12には、「赤セブン」「黒BAR」「白BAR」「リプレイx」「リプレイy」「ベル」「星ベル」「プラム」「スイカ」「チェリー」の10種類の図柄が配列される。図8に示すように、各図柄コードは、各図柄に対応する。具体的には、「赤セブン」には図柄コード01の「00000001」が対応し、「黒BAR」には図柄コード02の「00000010」が対応し、「白BAR」には図柄コード03の「00000011」が対応し、「リプレイx」には図柄コード04の「00000100」が対応し、「リプレイy」には図柄コード05の「00000101」が対応し、「ベル」には図柄コード06の「00000110」が対応し、「星ベル」には図柄コードには図柄コード07の「00000111」が対応し、「プラム」には図柄コード08の「00001000」が対応し、「スイカ」には図柄コード09の「00001001」が対応し、「チェリー」には図柄コード10の「00001010」が対応する。図柄コードは、例えば、後述の優先順位格納処理で用いられる。
図9は、当選エリア抽選テーブルの概念図である。メインCPU301は、後述する内部抽選処理において、当選エリア抽選テーブルと乱数値R1とを用いて、当選エリアを決定する。図9に示すように、各当選エリア抽選テーブルは、複数の当選エリアと各当選エリアに対応する各抽選値とを含んで構成される。図9には、各当選エリアの名称が示されている。当選エリア抽選テーブルは、設定値(1から6)毎にメインROM302に記憶される。図9には、設定値「1」の場合に参照される当選エリア抽選テーブルが例示されている。
当選エリア抽選テーブルの各当選エリアは、図10に示す当選役決定テーブルで規定される各当選役を指定する。なお、図10において、リプレイを単に「リプ」と省略して記載する。また、他の図においても同様に、リプレイを「リプ」と省略する場合がある。
例えば、当選エリア番号「01」の「打順リプレイX1」が内部抽選処理で決定された場合を想定する。当選エリア番号「01」は、図10に示すように、当選役「通常リプレイ」と当選役「RT2移行リプレイ」とを指定する。すなわち、当選エリア「打順リプレイX1」が当選した遊技において、複数種類の当選役が重複して指定される。当選エリアで指定された当選役の図柄の組合せは、有効ラインへの停止が許可される。
当選エリア抽選テーブルの各抽選値は、内部抽選処理において乱数値R1に減算される。具体的には、内部抽選処理において、メインCPU301は、乱数値R1から各当選エリアに対応する各抽選値を当選エリアの昇順(「00」から「32」の順番)に減算していく。内部抽選処理において、乱数値R1から抽選値を減算した結果が負数となった当選エリアが決定される。乱数値R1に減算した場合に負数になる確率は、大きい抽選値ほど高くなるため、当選エリアのうち抽選値が大きい当選エリアほど当選する確率が高くなる。
図9に示すように、当選エリア抽選テーブルは、RT状態毎の各抽選値を含んで構成される。各RT状態は、RT0状態とRT1状態とRT2状態とRT3状態とを含む。各RT状態は、後述のRT移行図柄が有効ラインに停止表示された場合に移行する。メインCPU301は、RT状態に応じた抽選値を乱数値R1に減算する。したがって、各当選エリアが当選する確率は、RT状態に応じる。
また、図9に示すように、当選エリア抽選テーブルは、ボーナス作動状態の各抽選値を含む。ボーナス作動状態には、有効ラインにボーナス役に係る図柄組合せが停止表示された場合に移行する。メインCPU301は、ボーナス役が当選した遊技で有効ラインに停止表示されなかった場合、ボーナス役が当選した状態が維持される内部中状態に移行する。図9から理解される通り、内部中状態において、ボーナス役および打順リプレイ(X、Y)は当選しない。また、ボーナス作動状態の各遊技においては、当選エリア番号「30」の「小役ALL」が当選する。
図10に示すように、当選エリア「小役ALL」が当選した遊技では、上段ベル1〜8および中段ベル(以下「ベル役」という)と1枚役Aおよび1枚役B(以下「チャンス役」という)と角チェリーおよび中段チェリー(以下「チェリー役」という)とスイカ役とが有効ラインへの停止が許可される。ただし、チャンス役、チェリー役およびスイカ役に係る図柄組合せよりベル役に係る図柄組合せが優先して有効ラインに停止表示される。
ボーナス作動状態の賭メダルの規定枚数は3枚であり、297枚のメダルが払出された場合にボーナス作動状態が終了する。ボーナス作動状態が終了した場合、メインCPU301は、RT0状態に移行する。
図9から理解されるとおり、当選エリア番号「01」から「11」(以下「再遊技当選エリア」という)の各抽選値がRT状態毎に相違する。具体的には、RT0状態では、図9に示すように、再遊技当選エリアのうち「通常リプレイ」の当選エリアに抽選値「8978」が割り振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT0状態では、再遊技当選エリアのうち「通常リプレイ」が当選する。
図9に示すように、RT1状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイX1〜X6」の各当選エリアに抽選値「748」が割り振られ、「BARリプレイ」の当選エリアに抽選値「8」が割り振られ、「通常リプレイ」の当選エリアに抽選値「4490」が割り振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT1状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイX1〜X6」と「通常リプレイ」と「BARリプレイ」とが当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は8986(748×6+8+4490)/65536である。
図9に示すように、RT2状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイY1〜Y3」の各当選エリアに抽選値「7670」が割り振られ、「通常リプレイ」の当選エリアに抽選値「23010」が割り振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT2状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイY1〜Y3」と「通常リプレイ」とが当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は46020(7670×3+23010)/65536である。
図9に示すように、RT3状態では、再遊技当選エリアのうち「通常リプレイ」の当選エリアに抽選値「46020」が割り振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT3状態では、再遊技当選エリアのうち「通常リプレイ」が当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は46020/65536である。
以上の説明から理解される通り、RT2状態およびRT3状態の再遊技当選エリアの当選確率は、RT0状態およびRT1状態の再遊技当選エリアと比較して高い。また、図9から理解されるとおり、当選エリア番号「12」から「31」(以下「入賞当選エリア」という)および当選エリア番号「32」の各抽選値は各RT状態で共通である。すなわち、入賞当選エリアの当選確率は、各RT状態で等しい。したがって、RT2状態およびRT3状態は、RT0状態およびRT1状態と比較して、当選役の当選確率が高く、遊技者にとって有利なRT状態である。
図11は、当選役規定テーブルの概念図である。当選役規定テーブルは、各当選役が当選した遊技において、有効ラインへの停止が許可される図柄の組合せを規定する。例えば、当選役「中段ベル」が当選した遊技においては、「ベル−ベル−ベル」の図柄の組合せが有効ラインに停止することが許可される。
当選役規定テーブルは、図11に示すように、各当選役の許可ビット番号と各当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止した場合のメダルの払出枚数とを含んで構成される。図11には、規定枚数が3枚の遊技状態において各当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止した場合の払出枚数を示す。なお、複数の当選役が重複して当選した場合、払出枚数が多い当選役ほど優先して有効ラインに停止表示される。また、リプレイは、他の当選役より優先して有効ラインに停止表示され、ボーナス役は、他の当選役より優先順位が低い。
図11に示すように、当選役「中段ベル」「上段ベル1〜8」「スイカ役」「角チェリー」「中段チェリー」「1枚役A」「1枚役B」(入賞当選エリアが当選した遊技で指定される当選役)に係る図柄組合せが有効ラインに表示されると、各当選役に応じた払出枚数のメダルが遊技者に付与される。本実施形態においては、有効ラインに表示された場合にメダルが払い出される当選役を「入賞当選役」という。また、「RT3移行リプレイ」「RT2移行リプレイ」「制御用リプレイ1〜3」「BARリプレイ」「通常リプレイ」(再遊技当選エリアが当選した遊技で指定される当選役)が有効ラインに表示されると、次回の遊技が再遊技に設定される。本実施形態においては、有効ラインに表示された場合に次回の遊技が再遊技となる当選役を総称してリプレイという。
当選役規定テーブルの各許可ビット番号は、メインRAM303の表示許可ビット格納領域の各表示許可ビットを指定する。表示許可ビット格納領域は、複数の表示許可ビットを含んで構成され、各表示許可ビットは、各当選役に対応する。例えば、当選エリア番号「12」の打順ベルL1が当選して、当選役「中段ベル」と「上段ベル1」と「上段ベル4」との各図柄組合せが有効ラインに停止を許可された場合を想定する(図10参照)。以上の場合では、表示許可ビット格納領域の許可ビット番号「8」「9」「12」で指定される各表示許可ビットが「1」に設定され、その他は「0」に設定される。
メインRAM303は、後述の表示判定処理において、表示許可ビット格納領域と対比される表示役格納領域を記憶する。表示役格納領域は、複数の表示可能ビットを含んで構成され、各表示可能ビットは、各当選役に対応する(表示許可ビット格納領域と同様)。また、各表示可能ビットは、当該表示可能ビットに対応する当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性がある場合に「1」に設定され、対応する当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性がない場合に「0」に設定される。例えば、各リール12が回転を開始した時点においては、全ての当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性があるため、全ての表示可能ビットが「1」に設定される。また、表示役格納領域の各表示可能ビットは、各リール12が停止する毎に更新され、全てのリール12が停止した時点において、実際に有効ラインに停止した当選役に係る図柄組合せに対応する表示可能ビットのみが「1」になる。
内部抽選処理で当選した当選役は、遊技者の各停止ボタン25の操作態様に応じて、有効ラインに停止する。具体的には、各当選役は、各停止ボタン25の停止操作位置および停止操作の順序に応じて、有効ラインに停止する。例えば、停止操作位置から4コマ(停止操作位置を含めて5コマ)の範囲(以下「引込範囲」という)内に位置する図柄が有効ラインに停止可能であり、引込範囲外に位置する図柄は、当選役を構成する図柄であっても有効ラインに停止されない(いわゆる「取りこぼし」が発生する)。また、上述したとおり、一回の遊技において、複数種類の当選役が重複して当選する場合がある。複数種類の当選役が当選した遊技においては、例えば停止操作の順序に応じた当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する。
図12および図13は、当選エリアと停止操作順序と有効ラインに停止する当選役(有効ラインに停止する図柄の組合せ)との対応関係の説明図である。
図12は、再遊技当選エリアが当選した遊技において、各停止操作順序で有効ラインに停止する当選役(リプレイ)を説明する図である。図12に示すように、当選エリア「打順リプレイX1〜X6」の何れかが当選した場合、停止操作の態様に応じて「通常リプレイ」または「RT2移行リプレイ」が有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「打順リプレイX1」が当選した遊技において、リール12Lが第1停止操作、リール12Cが第2停止操作、リール12Rが第3停止操作される停止操作順序(以下単に「左中右」の停止操作順序という)の場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX1」が当選した遊技において、「左中右」以外の順序で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
図12に示すように、当選エリア「打順リプレイX2」が当選した遊技において、「左右中」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX2」が当選した遊技において、「左右中」以外の順序で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。また、当選エリア「打順リプレイX3」が当選した遊技において、「中左右」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX3」が当選した遊技において、「中左右」以外の順序で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。同様に、当選エリア「打順リプレイX4」が当選した遊技において、「中右左」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX4」が当選した遊技において、「中右左」以外の順序で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。当選エリア「打順リプレイX5」が当選した遊技において、「右左中」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示され、「右左中」以外の順序で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。当選エリア「打順リプレイX6」が当選した遊技において、「右中左」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示され、「右中左」以外の順序で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
図12に示すように、当選エリア「打順リプレイY1〜Y3」の何れかが当選した場合、停止操作の態様に応じて「通常リプレイ」または「RT3移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「打順リプレイY1」が当選した遊技において、左第1停止で停止操作された場合、当選役「RT3移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイY1」が当選した遊技において、左第1停止以外の順序で停止操作された場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。また、当選エリア「打順リプレイY2」が当選した遊技において、中第1停止で停止操作された場合、当選役「RT3移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイY2」が当選した遊技において、中第1停止以外の順序で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。同様に、当選エリア「打順リプレイY3」が当選した遊技において、右第1停止で停止操作された場合、当選役「RT3移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイY3」が当選した遊技において、右第1停止以外の順序で停止操作された場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
図12に示すように、BARリプレイが当選した場合であって、右第1停止の場合、「BARリプレイ」または「通常リプレイ」に係る図柄組合せが停止表示される。具体的には、BARリプレイが当選した遊技において、右第1停止操作の場合であって、右リール12Rの「リプレイx」図柄または「リプレイy」図柄、中リール12Cの「リプレイx」図柄、左リール12Lの「チェリー」図柄が引込範囲内に位置するタイミングで停止操作された場合、当選役「BARリプレイ」に係る図柄組合せが停止表示される。例えば、BARリプレイが当選した遊技では、左リール12Lの図柄位置「10」の「チェリー」図柄と、中リール12Cの図柄位置「15」の「リプレイx」図柄と、右リール12Rの図柄位置「18」の「リプレイx」図柄(図4参照)との図柄組合せを有効ラインに停止表示可能となる。以上の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、上段ラインに「白BAR−白BAR−白BAR」の図柄組合せが停止表示される。すなわち、BARリプレイが当選した遊技では、停止操作の態様に応じて、「白BAR−白BAR−白BAR」の図柄組合せが停止表示される。
一方で、BARリプレイが当選した遊技で、右第1停止操作がされた場合であって、「チェリー」図柄が引込範囲内に位置するタイミングでリール12Rが停止操作されなかった場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが停止表示される。また、BARリプレイが当選した遊技で、左第1停止操作または中第1停止操作がされた場合、停止操作位置によらず、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが停止表示される。なお、当選エリア「通常リプレイ」が当選した場合、何れの停止操作順序であっても、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが停止表示される。
図13は、当選エリア「打順ベル」(L1〜L4、C1〜C4、R1〜R4)が当選した遊技において、各停止操作順序で有効ラインに停止する当選役を説明する図である。当選エリア「打順ベル」が決定された場合、当選役「中段ベル」および当選役「上段ベル1〜8」の何れかが当選役として指定される(図10参照)。図13から理解される通り、当選エリア「打順ベル」が当選した遊技において、停止操作順序に応じて、当選役「中段ベル」または当選役「上段ベル」に係る図柄組合せの一方が有効ラインに停止する。本実施形態において、当選役が停止表示される停止操作順序を当該当選役の正解押順という。打順ベルL(1〜4)が当選した場合の中段ベルの正解押順は、左第1停止である。また、打順ベルC(1〜4)が当選した場合の中段ベルの正解押順は、中第1停止であり、打順ベルR(1〜4)が当選した場合の中段ベル正解押順は、右第1停止である。打順ベルLと打順ベルCと打順ベルRとは、当選確率が互いに等しい。したがって、左第1停止と中第1停止と右第1停止とは、互いに等しい確率で中段ベルの正解押順になる。
図13に示すように、当選エリア「打順ベルL1」が決定された遊技において、中第1停止操作の場合、当選役「中段ベル」に係る図柄組合せを有効ラインに引込む停止制御がされる。当選役「中段ベル」に係る図柄組合せは、何れの停止操作位置であっても有効ラインに停止表示される。他方で、停止ボタン25L以外が第1停止操作された場合、当選役「上段ベル1」または「上段ベル4」に係る図柄組合せを有効ラインに引込む停止制御がされる。
図13に示すように、当選エリア「打順ベルL2」が決定された遊技において、左第1停止操作の場合、当選役「中段ベル」に係る図柄組合せを有効ラインに引込む停止制御がされる。他方で、停止ボタン25L以外が第1停止操作された場合、当選役「上段ベル2」または「上段ベル3」に係る図柄組合せを有効ラインに引込む停止制御がされる。同様に、当選エリア「打順ベルL3」が当選した遊技においては、左第1停止操作の場合は、停止操作位置にかかわらず、有効ラインに当選役「中段ベル」に係る図柄組合せが停止し、最初に停止ボタン25L以外が操作された場合は、当選役「上段ベル5」または「上段ベル8」に係る図柄組合せが停止する。当選エリア「打順ベルL4」が当選した遊技においては、左第1停止操作の場合は、停止操作位置にかかわらず、有効ラインに当選役「中段ベル」に係る図柄組合せが停止し、最初に停止ボタン25L以外が操作された場合は、当選役「上段ベル6」または「上段ベル7」に係る図柄組合せが停止する。
図13に示すように、当選エリア「打順ベルC1」が決定された遊技において、中第1停止操作の場合、有効ラインに当選役「中段ベル」に係る図柄組合せが停止する。他方で、停止ボタン25C以外が第1停止操作された場合、当選役「上段ベル1」または「上段ベル6」に係る図柄組合せが停止する。また、当選エリア「打順ベルC2」が決定された遊技において、中第1停止操作の場合、何れの停止操作位置であっても、有効ラインに当選役「中段ベル」に係る図柄組合せが停止する。他方で、停止ボタン25C以外が第1停止操作された場合、当選役「上段ベル2」または「上段ベル5」に係る図柄組合せが停止する。同様に、当選エリア「打順ベルC3」が当選した遊技においては、中第1停止操作の場合は、停止操作位置にかかわらず、有効ラインに当選役「中段ベル」に係る図柄組合せが停止し、最初に停止ボタン25C以外が操作された場合は、当選役「上段ベル3」または「上段ベル8」に係る図柄組合せが停止する。当選エリア「打順ベルC4」が当選した遊技においては、中第1停止操作の場合は、停止操作位置にかかわらず、有効ラインに当選役「中段ベル」に係る図柄組合せが停止し、最初に停止ボタン25C以外が操作された場合は、当選役「上段ベル4」または「上段ベル7」に係る図柄組合せが停止する。
図13に示すように、当選エリア「打順ベルR1」が決定された遊技において、右第1停止操作の場合、有効ラインに当選役「中段ベル」に係る図柄組合せが停止する。他方で、停止ボタン25R以外が第1停止操作された場合、当選役「上段ベル1」または「上段ベル7」に係る図柄組合せが停止する。また、当選エリア「打順ベルR2」が決定された遊技において、右第1停止操作の場合、何れの停止操作位置であっても、有効ラインに当選役「中段ベル」に係る図柄組合せが停止する。他方で、停止ボタン25R以外が第1停止操作された場合、当選役「上段ベル2」または「上段ベル8」に係る図柄組合せが停止する。同様に、当選エリア「打順ベルR3」が当選した遊技においては、右第1停止操作の場合は、停止操作位置にかかわらず、有効ラインに当選役「中段ベル」に係る図柄組合せが停止し、最初に停止ボタン25R以外が操作された場合は、当選役「上段ベル3」または「上段ベル5」に係る図柄組合せが停止する。当選エリア「打順ベルR4」が当選した遊技においては、右第1停止操作の場合は、停止操作位置にかかわらず、有効ラインに当選役「中段ベル」に係る図柄組合せが停止し、最初に停止ボタン25R以外が操作された場合は、当選役「上段ベル4」または「上段ベル6」に係る図柄組合せが停止する。ただし、当選役「上段ベル1〜8」に係る図柄組合せは、停止操作位置によっては取りこぼす。
以上の説明から理解される通り、当選エリア「打順ベル」が当選した遊技においては、正解押順で停止操作がされた場合、「中段ベル」(払出枚数は9枚)に係る図柄組合せが有効ラインに停止する。一方で、正解押順以外で停止操作がされた場合、ハズレ目が有効ラインに停止する場合がある。したがって、正解押順で遊技をした場合は、正解押順以外で遊技した場合と比較して、遊技者にとって有利となる。詳細には後述するが、メインCPU301がAT状態の場合、中段ベルの正解押順が報知される。
図14は、各当選エリアが当選した遊技において、各停止操作位置(停止操作のタイミング)で有効ラインに停止する当選役を説明するための図である。図14には、当選エリアと当該当選エリアが当選した遊技で有効ラインに停止可能な当選役(表示当選役)とが示される。また、図14には、各当選役を構成する各図柄が停止可能な停止操作位置がリール12毎に示される。すなわち、図14には、各当選役を構成する各図柄の引込範囲がリール12毎に示される。上述した通り、停止操作位置は、停止操作がされた時点における有効ライン(中段ライン)上の図柄位置である。また、引込範囲は、停止操作位置から4コマ(停止操作位置を含めて5コマ)である。したがって、各リール12(L、C、R)の図柄位置「N」(Nは数値「0」から数値「20」までの整数)の図柄の引込範囲は、図柄位置「N−4」〜「N」である。
図14に示すように、当選エリア「スイカ」が当選した場合、停止操作位置により、有効ラインにスイカ役「星ベル−スイカ−黒BAR」が停止表示される。具体的には、図柄位置「9」〜「13」(図柄位置「13」の星ベル図柄の引込範囲)または図柄位置「16」〜「20」(図柄位置「20」の星ベル図柄の引込範囲)で左リール12Lが停止操作され、且つ、図柄位置「9」〜「13」(図柄位置「13」のスイカ図柄の引込範囲)で中リール12Cが停止操作され、且つ、図柄位置「19」、「20」、「0」〜「2」(図柄位置「2」の黒BAR図柄の引込範囲)で右リール12Rが停止操作された場合、スイカ役が有効ラインに停止表示される。一方、上述の停止操作位置以外でリール12が停止操作された場合、スイカ役を取りこぼす(ハズレ目が停止する)。
図14に示すように、当選エリア「弱チェリー」が当選した場合、停止操作位置により、角チェリー「白BAR−リプレイx−ベル」が有効ラインに停止表示される。具体的には、図柄位置「7」〜「11」(図柄位置「11」の白BAR図柄の引込範囲)で左リール12Lが停止操作された場合、角チェリーが有効ラインに停止表示される。一方、図柄位置「7」〜「11」以外で左リール12Lが停止操作された場合、角チェリーを取りこぼす。なお、角チェリーの中図柄はリプレイx図柄であり、右図柄はベル図柄である。中リール12Cの全ての図柄位置(「0」〜「20」)は、何れかのリプレイx図柄(図柄位置「2」「7」「10」「15」または「20」のリプレイx図柄)の引込範囲となり、右リール12Rの全ての図柄位置は、何れかのベル図柄(図柄位置「4」「7」「12」「15」または「20」のベル図柄)の引込範囲になる。すなわち、角チェリーの左リール12L以外の各図柄は、停止操作位置によらず有効ラインに停止表示される。
図14に示すように、当選エリア「強チェリー」が当選した場合、停止操作位置により、有効ラインに中段チェリー「チェリー−リプレイx−ベル」が停止表示される。具体的には、図柄位置「6」〜「10」(図柄位置「10」のチェリー図柄の引込範囲)で左リール12Lが停止操作された場合、中段チェリーが有効ラインに停止表示される。一方、図柄位置「6」〜「10」以外で左リール12Lが停止操作された場合、中段チェリーを取りこぼす。なお、角チェリーと同様に、中段チェリーの中図柄はリプレイx図柄であり、右図柄はベル図柄である。したがって、中段チェリーの左リール12L以外の各図柄は、停止操作位置によらず有効ラインに停止表示される。
図14に示すように、当選エリア「弱チャンス目」が当選した場合、停止操作位置により、有効ラインに1枚役A「リプレイy−赤セブン−スイカ」が停止表示される。具体的には、図柄位置「3」〜「7」(図柄位置「7」のリプレイy図柄の引込範囲)で左リール12Lが停止操作され、且つ、図柄位置「1」〜「5」(図柄位置「5」の赤セブン図柄の引込範囲)または図柄位置「14」〜「18」(図柄位置「18」の赤セブン図柄の引込範囲)で中リール12Cが停止操作され、且つ、図柄位置「18」〜「20」、「0」、「1」(図柄位置「1」のスイカ図柄の引込範囲)で右リール12Rが停止操作された場合、1枚役Aが有効ラインに停止表示される。一方、上述の停止操作位置以外でリール12が停止操作された場合、1枚役Aを取りこぼす。
図14に示すように、当選エリア「強チャンス目」が当選した場合、停止操作位置により、有効ラインに1枚役B「リプレイy−赤セブン−チェリー」が停止表示される。具体的には、図柄位置「3」〜「7」(図柄位置「7」のリプレイy図柄の引込範囲)で左リール12Lが停止操作され、且つ、図柄位置「1」〜「5」(図柄位置「5」の赤セブン図柄の引込範囲)または図柄位置「14」〜「18」(図柄位置「18」の赤セブン図柄の引込範囲)で中リール12Cが停止操作され、且つ、図柄位置「5」〜「9」(図柄位置「9」のチェリー図柄の引込範囲)または図柄位置「13」〜「17」(図柄位置「17」のチェリー図柄の引込範囲)で右リール12Rが停止操作された場合、1枚役Bが有効ラインに停止表示される。一方、上述の停止操作位置以外でリール12が停止操作された場合、1枚役Bを取りこぼす。
図14に示すように、当選エリア「単独ボーナス」が当選した場合、停止操作位置により、有効ラインにボーナス役「赤セブン−赤セブン−赤セブン」が停止表示される。具体的には、図柄位置「1」〜「5」(図柄位置「5」の赤セブン図柄の引込範囲)で左リール12Lが停止操作され、且つ、図柄位置「1」〜「5」(図柄位置「5」の赤セブン図柄の引込範囲)または図柄位置「14」〜「18」(図柄位置「18」の赤セブン図柄の引込範囲)で中リール12Cが停止操作され、且つ、図柄位置「6」〜「10」(図柄位置「10」の赤セブン図柄の引込範囲)で右リール12Rが停止操作された場合、ボーナス役が有効ラインに停止表示される。一方、上述の停止操作位置以外でリール12が停止操作された場合、ボーナス役を取りこぼす。ただし、今回の遊技でボーナス役を取りこぼした場合、次回以降の遊技でボーナス役が有効ラインに停止表示されるまで、ボーナス役が当選した状態(内部中状態)が維持される。
図14に示すように、当選エリア「重複ボーナス」が当選した場合、停止操作位置により、有効ラインにボーナス役またはスイカ役が停止表示される。具体的には、当選エリア「重複ボーナス」が当選した遊技において、図柄位置「1」〜「5」で左リール12Lが停止操作され、且つ、図柄位置「1」〜「5」または図柄位置「14」〜「18」で中リール12Cが停止操作され、且つ、図柄位置「6」〜「10」で右リール12Rが停止操作された場合、ボーナス役が有効ラインに停止表示される。また、当選エリア「重複ボーナス」が当選した遊技において、図柄位置「9」〜「13」または図柄位置「16」〜「20」で左リール12Lが停止操作され、且つ、図柄位置「9」〜「13」で中リール12Cが停止操作され、且つ、図柄位置「19」、「20」、「0」〜「2」で右リール12Rが停止操作された場合、スイカ役が有効ラインに停止表示される。重複ボーナスが当選した遊技で、ボーナス役またはスイカ役を有効ラインに停止表示させる停止操作位置以外でリール12が停止操作された場合、ボーナス役およびスイカ役を取りこぼす。ただし、今回の遊技でボーナス役を取りこぼした場合、次回以降の遊技でボーナス役が有効ラインに停止表示されるまで、ボーナス役が当選した状態(内部中状態)が維持される。
図14に示すように、当選エリア「共通ベル」が当選した場合、有効ラインに中段ベル「ベル(星ベル)−ベル−ベル」が停止表示される。左リール12Lの全ての図柄位置は、何れかのベル図柄または星ベル図柄(図柄位置「3」「8」または「17」のベル図柄、図柄位置「13」または「20」の星ベル図柄)の引込範囲となる。また、中リール12Cの全ての図柄位置は、何れかのベル図柄(図柄位置「1」「4」「9」「12」または「17」のベル図柄)の引込範囲となり、右リール12Rの全ての図柄位置は、何れかのベル図柄(図柄位置「4」「7」「12」「15」または「20」のベル図柄)の引込範囲になる。すなわち、当選エリア「共通ベル」が当選した遊技では、各リール12の停止操作位置によらず、中段ベルが有効ラインに停止表示される。
以上の説明から理解される通り、停止操作位置によっては、当選役を取りこぼす場合がある。当選役を取りこぼした場合、出玉率が低下し、遊技者にとって不利になる。したがって、以上の遊技機では、出玉率が最大となる停止操作態様(いわゆる小役回収打法、DDT打法、KKK打法など)で、遊技者は遊技する。
本実施形態では、出玉率が最大となる停止操作態様を「特定操作態様」という。ただし、詳細には後述するが、各遊技において、当選役を停止表示させるのに有利な情報(後述の指示情報、指示演出、ナビ演出)が報知される場合がある。特定操作態様は、当選役を停止表示させるのに有利な情報が報知されない各遊技において、出玉率が最大となる停止操作態様である。
図15は、特定操作態様を説明するための図である。本実施形態の特定操作態様は、図15に示すように、左リール12Lの停止操作位置が図柄位置「9」または図柄位置「10」、中リール12Cの停止操作位置が図柄位置「9」〜「13」、右リール12Rの停止操作位置が図柄位置「19」「20」「0」〜「2」の停止操作態様である。また、図15には、特定操作態様で停止操作された場合に停止表示される当選役が当選エリア毎に示される。
特定操作態様の左リール12Lの停止操作位置(図柄位置「9」「10」)は、スイカ役の左図柄の引込範囲(図柄位置「9」〜「13」)に位置する(図14参照)。また、特定操作態様の中リール12Cの停止操作位置(図柄位置「9」〜「13」)は、スイカ役の中図柄の引込範囲(図柄位置「9」〜「13」)に一致し、特定操作態様の右リール12Rの停止操作位置(図柄位置「19」「20」「0」〜「2」)は、スイカ役の中図柄の引込範囲(図柄位置「19」「20」「0」〜「2」)に一致する。したがって、各遊技において特定操作態様で停止操作した場合、当選エリア「スイカ」が当選した遊技では、スイカ役が有効ラインに停止表示される。
特定操作態様の左リール12Lの停止操作位置(図柄位置「9」「10」)は、角チェリーの左図柄の引込範囲(図柄位置「7」〜「11」)に位置する(図14参照)。上述した通り、角チェリーの中図柄(リプレイx)と右図柄(ベル)とは、停止操作位置によらず有効ラインに停止可能である。したがって、各遊技において特定操作態様で停止操作した場合、弱チェリーが当選した遊技では、角チェリーが有効ラインに停止表示される。また、特定操作態様の左リール12Lの停止操作位置は、中段チェリーの左図柄の引込範囲(図柄位置「6」〜「10」)に位置する。上述した通り、中段チェリーの中図柄(リプレイx)と右図柄(ベル)とは、停止操作位置によらず有効ラインに停止可能である。したがって、各遊技において特定操作態様で停止操作した場合、強チェリーが当選した遊技では、中段チェリーが有効ラインに停止表示される。
特定操作態様の左リール12Lの停止操作位置(図柄位置「9」「10」)は、1枚役Aの左図柄の引込範囲(図柄位置「3」〜「7」)に位置しない(図14参照)。また、特定操作態様の中リール12Cの停止操作位置(図柄位置「9」〜「13」)は、1枚役Aの中図柄の引込範囲(図柄位置「1」〜「5」、「14」〜「18」)に位置せず、特定操作態様の右リール12Rの停止操作位置(図柄位置「9」〜「13」)は、1枚役Aの右図柄の引込範囲(図柄位置「18」〜「20」「0」「1」)に位置しない。当選役を構成する各図柄(左図柄、中図柄、右図柄)を引込範囲で停止操作しない場合、当該当選役を取りこぼす。したがって、各遊技において特定操作態様で停止操作した場合、弱チャンス目が当選した遊技では、1枚役Aを取りこぼし、ハズレ目が有効ラインに停止表示される。
特定操作態様の左リール12Lの停止操作位置は、1枚役Bの左図柄の引込範囲(図柄位置「3」〜「7」)に位置しない(図14参照)。また、特定操作態様の中リール12Cの停止操作位置は、1枚役Bの中図柄の引込範囲(図柄位置「1」〜「5」、「14」〜「18」)に位置せず、特定操作態様の右リール12Rの停止操作位置は、1枚役Bの中図柄の引込範囲(図柄位置「5」〜「9」、「13」〜「17」)に位置しない。したがって、各遊技において特定操作態様で停止操作した場合、強チャンス目が当選した遊技では、1枚役Bを取りこぼし、ハズレ目が有効ラインに停止表示される。
特定操作態様の左リール12Lの停止操作位置は、ボーナス役の左図柄の引込範囲(図柄位置「1」〜「5」)に位置しない(図14参照)。また、特定操作態様の中リール12Cの停止操作位置は、ボーナス役の中図柄の引込範囲(図柄位置「1」〜「5」、「14」〜「18」)に位置せず、特定操作態様の右リール12Rの停止操作位置は、ボーナス役の右図柄の引込範囲(図柄位置「6」〜「10」)に位置しない。したがって、各遊技において特定操作態様で停止操作した場合、単独ボーナスが当選した遊技では、ボーナス役を取りこぼし、ハズレ目が有効ラインに停止表示される。また、各遊技において特定操作態様で停止操作した場合、重複ボーナスが当選した遊技では、ボーナス役を取りこぼす一方で、スイカ役が有効ラインに停止表示される。
共通ベルが当選した遊技では、停止操作態様によらず、中段ベルが有効ラインに停止表示される。なお、図15では、打順ベルが当選した場合に停止表示される当選役を省略した。上述した通り、各停止操作順序(左第1停止、中第1停止、右第1停止)は、互いに等しい確率(打順ベル当選時の1/3)で中段ベルの正解押順となる。また、詳細な説明は省略するが、打順ベルが当選した遊技で外れ押順で停止操作した場合、何れの停止操作態様であっても確率1/4で上段ベルが有効ラインに停止表示される。したがって、中段ベルの正解押順が報知されない場合、打順ベルが当選した遊技における獲得メダルの期待値は、全ての停止操作態様で等しい。すなわち、打順ベルが当選した遊技における獲得メダルの期待値は、特定操作態様と他の停止操作態様とで等しい。
以上の通り、各遊技において特定操作態様で停止操作した場合、スイカ役と角チェリーと中段チェリーとを含む各当選役が有効ラインに停止表示される。一方、各遊技において特定操作態様で停止操作した場合、1枚役Aと1枚役Bとを含む各当選役を取りこぼす。以上の構成は、1枚役Aまたは1枚役Bが有効ラインに停止表示される操作態様で停止操作した場合、スイカ役と角チェリーと中段チェリーとを取りこぼすとも換言される。例えば、角チェリー(弱チェリー)が当選する確率「819/65536」(図9参照)は、1枚役Aが当選する確率「243/65536」と1枚役Bが当選する確率「100/65536」との合計「343/65536」より高い。また、角チェリーの払出枚数「2」は、1枚役Aおよび1枚役Bの払出枚数「1」より多い。以上の説明から理解される通り、当選役を停止表示させるのに有利な情報が報知されない各遊技において、特定操作態様で停止操作した場合の獲得メダルの期待値(出玉率)は、特定操作態様以外(例えば、1枚役Aが停止する停止操作態様)で停止操作した場合の獲得メダルの期待値より大きくなる。後述の通常状態において、遊技者は、通常、特定操作態様で停止操作する。
上述した通り、RT状態は、RT0状態からRT3状態を含んで構成される。また、RT状態は、RT移行図柄が有効ラインに表示された場合に移行する。具体的には、有効ラインにRT1移行図柄が表示された場合、RT1状態に移行する。同様に、有効ラインにRT2移行図柄が表示された場合、RT2状態に移行し、RT3移行図柄が表示された場合、RT3状態に移行する。
図16は、RT移行図柄規定テーブルの概念図である。図16および図11から理解される通り、RT3移行図柄は、RT3移行リプレイの図柄の組合せである。すなわち、RT3移行リプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、再遊技の権利が付与され、且つ、RT3状態に移行する。同様に、RT2移行リプレイに係る図柄組合せが停止表示された場合、再遊技の権利が付与されるとともにRT2状態に移行する。
RT1移行図柄は、当選エリア「打順ベル」が当選した遊技において、当選役(中段ベル、上段ベル)を取りこぼした場合に停止表示される。すなわち、打順ベルの正解押順以外で停止操作をし、且つ、当選した上段ベルが引き込めないタイミングで停止操作をした場合、RT1移行図柄が有効ラインに停止表示される。RT1移行図柄は、当選役に係る図柄組合せではない。
詳細には後述するが、メインCPU301がAT状態の場合、RT移行リプレイが停止表示される停止操作順序が報知される。また、メインCPU301がAT状態の場合、打順ベルの正解押順を報知することで、中段ベルに係る図柄組合せを停止表示可能とし、RT1移行図柄が停止表示されることを防止する。
メインCPU301は、AT状態および通常状態を含む各状態に応じて、指示表示器16を制御する。本実施形態では、AT状態と通常状態とを総称して指示状態という場合がある。現在の指示状態を示す指示状態フラグがメインRAM303に記憶される。
図17は、指示状態の遷移を説明するための図である。図17に示すように、指示状態は、特定の契機で移行する。例えば、メインCPU301は、各遊技において、AT状態の当否をAT決定処理により決定する。AT状態に当選した場合、メインCPU301は、指示状態を通常状態からAT状態に移行する。具体的には、スイカ、弱チェリー、弱チャンス目(弱レア役)または強チェリー、強チャンス目(強レア役)が当選した遊技において、予め定められた確率でAT状態が当選する。通常状態の遊技でAT状態に当選した場合、メインCPU301は、指示状態フラグを通常状態からAT状態(開始準備状態)に変更し、AT状態の残り遊技回数を示すATカウンタに初期値「50」を格納する。ATカウンタは、例えば、メインRAM303に設けられる。
AT状態の各遊技において、メインCPU301は、停止操作順序を指示する指示情報を指示表示器16に表示させる。本実施形態では、メインCPU301は、AT状態において、遊技者にとって有利な停止操作順序を指示する指示情報を指示表示器16に表示させる。一方、通常状態では、遊技者にとって有利な停止操作順序の指示がされない。したがって、AT状態は、通常状態と比較して、遊技者にとって有利な指示状態となる。
図17に示すように、AT状態は、開始準備状態とAT中状態と終了準備状態とボーナス告知状態とを含んでいる。詳細には後述するが、指示表示器16に表示され得る指示情報は、指示状態毎に相違する場合がある。
通常状態でAT状態に当選した場合、メインCPU301は、開始準備状態に移行する。メインCPU301は、開始準備状態において、RT2移行リプレイの正解押順を指示する指示情報を指示表示器16に表示させる。したがって、開始準備状態で指示される順序で停止操作がされた場合、RT2移行リプレイが有効ラインに停止表示され、RT状態がRT2状態に移行する。また、メインCPU301は、開始準備状態において、中段ベルの正解押順を指示する指示情報を指示表示器16に表示させる。したがって、開始準備状態で指示される順序で停止操作がされた場合、RT1移行図柄が有効ラインに停止表示されない(中段ベルを取りこぼさない)ため、RT2状態からRT1状態に移行(転落)しない。さらに、メインCPU301は、RT2状態に移行した後の開始準備状態において、RT3移行リプレイの正解押順を指示する指示情報を指示表示器16に表示させる。したがって、開始準備状態で指示される順序で停止操作がされた場合、RT3移行リプレイが有効ラインに停止表示され、RT状態がRT3状態に移行する。RT状態がRT3状態に移行した場合、メインCPU301は、開始準備状態からAT中状態に移行する。なお、AT状態の残り遊技回数を示すATカウンタは、開始準備状態においては減算されない。
AT中状態において、メインCPU301は、開始準備状態と同様に、中段ベルの正解押順を指示する指示情報とRT2移行リプレイの正解押順を指示する指示情報とRT3移行リプレイの正解押順を指示する指示情報とを指示表示器16に表示させる。また、メインCPU301は、AT中状態の各遊技において、ATカウンタから数値「1」を減算する。ATカウンタが数値「0」まで減算された場合、メインCPU301は、AT中状態から終了準備状態に移行する。なお、AT中状態は、原則、RT3状態である。したがって、打順リプレイXおよび打順リプレイYは当選しないため(図9参照)、RT2移行リプレイおよびRT3移行リプレイの正解押順は、通常、指示されない。しかし、打順ベルが当選した遊技で、指示された順序以外で停止操作がされた場合(操作ミスをした場合)、RT1移行図柄が停止し、RT3状態からRT1状態に移行する場合がある。以上の場合であっても、AT中状態において、RT2移行リプレイとRT3移行リプレイとの正解押順が指示されるため、指示情報の指示に従うことにより、RT1状態からRT3状態に復帰できる。
メインCPU301は、AT中状態および開始準備状態において、通常状態と同様に、AT決定処理を実行する。AT中状態および開始準備状態において、AT状態に当選した場合、メインCPU301は、ATストックカウンタを加算する(セット数の上乗せをする)。AT中状態の残り遊技回数を示すATカウンタが数値「0」まで減算され場合であって、ATストックカウンタが数値「0」より大きい場合、メインCPU301は、ATカウンタに初期値「50」を再度セットし、AT中状態を継続させる。なお、AT状態において、ATカウンタを加算(残り遊技回数の上乗せ)するか否かが抽選により決定される構成としてもよい。
以上の通り、AT中状態または開始準備状態において、打順ベルが当選した場合、中段ベルの正解押順を指示する指示情報が指示表示器16に表示される。一方、終了準備状態においては、打順ベルが当選した場合、中段ベルの正解押順と当該正解押順以外の一の停止操作順序(以下「ハズレ押順」という)との何れかで停止操作すべきことを指示する指示情報が指示表示器16に表示される。例えば、終了準備状態において、打順ベルL(中段ベルの正解押順は左第1停止)が当選した場合を想定する。以上の場合、左第1停止(正解押順)と中第1停止(ハズレ押順)との何れかの順序で停止表示すべきことを指示する指示情報、または、左第1停止と右第1停止(ハズレ押順)との何れかの順序で停止操作すべきことを指示する指示情報が指示表示器16に表示される。また、終了準備状態において、打順ベルC(中段ベルの正解押順は中第1停止)が当選した場合、左第1停止(ハズレ押順)と中第1停止(正解押順)との何れかの順序で停止表示すべきことを指示する上述した指示情報、または、中第1停止と右第1停止(ハズレ押順)との何れかの順序で停止操作すべきことを指示する指示情報が指示表示器16に表示される。さらに、終了準備状態において、打順ベルR(中段ベルの正解押順は右第1停止)が当選した場合、左第1停止(ハズレ押順)と右第1停止(正解押順)との何れかの順序で停止操作すべきことを指示する上述した指示情報、または、中第1停止(ハズレ押順)と右第1停止との何れかの順序で停止操作すべきことを指示する上述した指示情報が指示表示器16に表示される。
以上の構成では、終了準備状態において、中段ベルの正解押順とハズレ押順との双方が指示情報により指示され、正解押順を特定できない。したがって、遊技者は、指示情報が表示された場合であっても、ハズレ押順で停止操作してしまう場合がある。ハズレ押順で停止操作した場合、打順ベル(中段ベル、上段ベル)を取りこぼし得る。打順ベルを取りこぼした場合、上述した通り、RT1移行図柄が有効ラインに停止表示され、RT状態がRT1状態に移行する。終了準備状態において、RT状態がRT1状態に移行した場合、メインCPU301は、指示状態を通常状態に移行させる。なお、終了準備状態に移行した時点のRT状態がRT1状態の場合、メインCPU301は、直ちに通常状態に移行する。
メインCPU301は、各指示状態の各遊技において、ボーナス役を含む各当選エリアを抽選で決定する。また、メインCPU301は、ボーナス役が当選した場合、すなわち、内部中状態に移行した場合、移行カウンタに初期値を設定する。移行カウンタは、指示状態を移行させるために設けられ、遊技毎に数値「1」減算される。移行カウンタが数値「0」まで減算された場合、指示状態がボーナス告知状態に移行する。移行カウンタは、例えば、メインRAM303に設けられる。また、本実施形態の移行カウンタの初期値は数値「3」である。以上の構成では、ボーナス役が当選した遊技から3回の遊技で移行カウンタが数値「0」まで減算され、指示状態がボーナス告知状態に移行する。
上述した通り、内部中状態は、ボーナス役が当選しない点において、他の遊技状態(例えばRT0状態)より遊技者にとって不利になる。したがって、内部中状態に移行してからボーナス役が有効ラインに停止表示されるまでの遊技回数が少ないほど遊技者にとって有利になる。しかし、例えば、目押が不得意な遊技者(初心者)は、ボーナス役を有効ラインに停止表示させるまでに多くの遊技を要する場合がある。以上の事情を考慮して、本実施形態では、ボーナス告知状態(内部中状態)において、中段ベルの正解押順が報知される構成とした。
詳細には後述するが、ボーナス役が当選してから3回の遊技に亘り、液晶表示装置30で連続演出が実行される。また、連続演出が終了した場合、液晶表示装置30で告知演出が実行される。連続演出は、ボーナス役の当選のチャンスである旨を報知する。また、告知演出は、ボーナス役の当選を報知する。仮に、移行カウンタを設けない構成を想定する。以上の構成では、ボーナス役が当選した場合、直ちに、通常状態からボーナス告知状態に移行する。したがって、連続演出が実行される遊技で、指示表示器16に指示情報が表示され、中段ベルの正解押順が指示される場合がある。指示情報は、通常状態では表示されないため、指示情報が表示された場合、連続演出中であっても、ボーナス告知状態に移行したことが遊技者に認識されてしまう場合がある。すなわち、告知演出が実行される以前に、ボーナス役の当選が実質的に告知されてしまう場合がある。以上の場合、連続演出の面白味が低減する。以上の事情を考慮して、本実施形態では、移行カウンタを設けることで、ボーナス役が当選してから連続演出が終了するまでの遊技では、通常状態を維持し、指示情報が表示されない構成とした。以上の構成によれば、内部中状態において、中段ベルの正解押順を報知しつつ、連続演出の面白味が低減される不都合を抑制できる。
ボーナス作動状態が開始した場合、ボーナス告知状態が終了する。また、ボーナス作動状態が終了した場合、ボーナス役が当選した遊技における指示状態に移行(復帰)する。例えば、通常状態でボーナス役が当選した場合、ボーナス作動状態の終了後に通常状態に移行する。また、AT状態でボーナス役が当選した場合、ボーナス作動状態の終了後にAT状態(開始準備状態)に移行する。
図18および図19は、各指示決定テーブル(A、B、C)の概念図である。メインCPU301は、各遊技において、指示決定テーブルにより指示番号を決定し、当該指示番号に応じた指示情報(「1」〜「12」)を指示表示器16に表示する。また、メインCPU301は、各遊技で決定した指示番号を示すコマンド(後述の第2コマンド)をサブ制御基板400(サブCPU412)に送信する。図18および図19には、指示情報を表示する指示表示器16の模擬図と、当該指示情報で指示される停止操作順序とが示される。上述した通り、本実施形態の指示表示器16は、2桁の7セグメントディスプレイである。図18および図19において、各7セグメントディスプレイの各セグメントのうち、発光するセグメントを網掛けで示す。
図18および図19に示すように、各指示決定テーブルは、当選エリア毎の各指示番号を含んで構成される。また、各指示決定テーブルは、指示決定テーブルA(図18(a))と指示決定テーブルB(図18(b))と指示決定テーブルC(図19)とを含んでいる。指示決定テーブルAは、通常状態の各遊技の指示番号を決定するのに用いられる。また、指示決定テーブルBは、開始準備状態およびAT中状態の各遊技の指示番号を決定するのに用いられ、指示決定テーブルCは、終了準備状態の各遊技の指示番号を決定するのに用いられる。なお、指示決定テーブルBは、ボーナス告知状態においても用いられる。
図18(a)に示すように、通常状態において、何れの当選エリアが当選した場合であっても、指示番号「99」が決定される。指示番号「99」が決定された場合、指示表示器16は、指示情報を表示しない。具体的には、指示番号「99」が決定された場合、指示表示器16は、指示情報を表示する期間において消灯する。以上の構成によれば、通常状態では、指示表示器16においては、停止操作態様が指示されない。ただし、詳細には後述するが、液晶表示装置30においては、通常状態であっても、停止操作態様が指示される場合がある。例えば、通常状態においてBARリプレイが当選した場合、液晶表示装置30において、BARリプレイの正解押順を指示する指示演出が実行される。
図18(b)に示すように、開始準備状態またはAT中状態の各遊技において、打順リプレイX1が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「01」を決定する。指示番号「01」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「1」(以下、「指示情報「1」」と記載する)を表示させる。また、図18(b)に示すように、開始準備状態またはAT中状態の各遊技において、打順リプレイX2が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「02」を決定する。指示番号「02」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報「2」を表示させる。また、打順リプレイX3が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「03」を決定し、指示表示器16に指示情報「3」を表示させる。打順リプレイX4が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「04」を決定し、指示表示器16に指示情報「4」を表示させる。打順リプレイX5が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「05」を決定し、指示表示器16に指示情報「5」を表示させる。打順リプレイX6が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「06」を決定し、指示表示器16に指示情報「6」を表示させる。
以上の構成では、指示表示器16に指示情報「1」が表示された場合、遊技者は、今回の遊技で打順リプレイX1が当選したことを認識可能である。したがって、指示情報「1」が表示された場合、遊技者は、打順リプレイX1が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順「左中右」(図12参照)で停止操作する。すなわち、指示表示器16に指示情報「1」が表示された場合、停止操作順序「左中右」が指示されるとも換言される。また、指示表示器16に指示情報「2」が表示された場合、遊技者は、今回の遊技で打順リプレイX2が当選したことを認識可能であるため、打順リプレイX2が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順「左右中」で停止操作する。すなわち、指示表示器16に指示情報「2」が表示される場合、停止操作順序「左右中」が指示されるとも換言される。同様に、指示表示器16に指示情報「3」が表示される場合、停止操作順序「中左右」が指示され、指示表示器16に指示情報「4」が表示される場合、停止操作順序「中右左」が指示され、指示表示器16に指示情報「5」が表示される場合、停止操作順序「右左中」が指示され、指示表示器16に指示情報「6」が表示される場合、停止操作順序「右中左」が指示される。以上の構成は、RT2移行リプレイの正解押順に対応する指示情報が指示表示器16に表示されるともいえる。
図18(b)に示すように、開始準備状態またはAT中状態の各遊技において、打順リプレイY1または打順ベルL(1〜4)が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「07」を決定する。指示番号「07」を決定した場合、メインCPU301は、指示情報「7」を指示表示器16に表示させる。また、開始準備状態またはAT中状態の各遊技において、打順リプレイY2または打順ベルC(1〜4)が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「08」を決定する。指示番号「08」を決定した場合、メインCPU301は、指示情報「8」を指示表示器16に表示させる。さらに、開始準備状態またはAT中状態の各遊技において、打順リプレイY3または打順ベルR(1〜4)が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「09」を決定する。指示番号「09」を決定した場合、メインCPU301は、指示情報「9」を指示表示器16に表示させる。
以上の構成では、指示表示器16に指示情報「7」が表示された場合、遊技者は、今回の遊技で打順リプレイY1または打順ベルLが当選したことを認識可能である。上述した通り、打順リプレイY1が当選した場合のRT3移行リプレイの正解押順と、打順ベルLが当選した場合の中段ベルの正解押順とは、共通して、左第1停止である(図12および図13参照)。したがって、指示表示器16に指示情報「7」が表示された場合、遊技者は、中段ベルまたはRT3移行リプレイを有効ラインに停止表示するために、左第1停止で停止操作する。すなわち、指示表示器16に指示情報「7」が表示された場合、左第1停止が指示されるとも換言される。また、指示表示器16に指示情報「8」が表示された場合、遊技者は、今回の遊技で打順リプレイY2または打順ベルCが当選したことを認識可能である。上述した通り、打順リプレイY2が当選した場合のRT3移行リプレイの正解押順と、打順ベルCが当選した場合の中段ベルの正解押順とは、共通して、中第1停止である。したがって、指示表示器16に指示情報「8」が表示された場合、遊技者は、中第1停止で停止操作する。すなわち、指示表示器16に指示情報「8」が表示された場合、中第1停止が指示されるとも換言される。さらに、指示表示器16に指示情報「9」が表示された場合、遊技者は、今回の遊技で打順リプレイY3または打順ベルRが当選したことを認識可能である。上述した通り、打順リプレイY3が当選した場合のRT3移行リプレイの正解押順と、打順ベルRが当選した場合の中段ベルの正解押順とは、共通して、右第1停止である。したがって、指示表示器16に指示情報「9」が表示された場合、遊技者は、右第1停止で停止操作する。すなわち、指示表示器16に指示情報「9」が表示された場合、右第1停止が指示されるとも換言される。以上の構成は、RT3移行リプレイの正解押順および中段ベルの正解押順に対応する指示情報が指示表示器16に表示されるともいえる。また、開始準備状態またはAT中状態において、打順リプレイまたは打順ベル以外が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「99」を決定し、指示表示器16は、指示情報を表示しない。
例えば、対比例として、正解押順が共通する各当選エリア(当選エリア番号)について、別々の指示情報が表示される構成を想定する。以上の対比例では、打順リプレイY1が当選した場合のRT3移行リプレイの正解押順を指示する指示情報と、打順ベルL1が当選した場合の中段ベルの正解押順を指示する指示情報と、打順ベルL2が当選した場合の中段ベルの正解押順を指示する指示情報と、打順ベルL3が当選した場合の中段ベルの正解押順を指示する指示情報と、打順ベルL4が当選した場合の中段ベルの正解押順を指示する指示情報とを別々に設ける必要がある。すなわち、対比例では、左第1停止を指示する5種類の指示情報を設ける必要がある。一方、本実施形態では、正解押順が共通する各当選エリアについては、共通の指示情報が指示表示器16に表示される構成とした。したがって、例えば、左第1停止を指示する指示情報は1種類で足りる。以上の構成によれば、上述した対比例と比較して、指示情報の種類数が削減される。
図19は、終了準備状態の各遊技で指示番号を決定する場合に用いられる指示決定テーブルCの概念図である。図19に示す通り、終了準備状態において、メインCPU301は、打順ベル(L、C、R)が当選した場合、指示番号「10」から指示番号「12」の何れかを決定する。具体的には、メインCPU301は、終了準備状態において、打順ベルL(1〜4)が当選した場合、確率約1/2で指示番号「10」を決定し、確率約1/2で指示番号「11」を決定する。また、メインCPU301は、終了準備状態において、打順ベルC(1〜4)が当選した場合、確率約1/2で指示番号「10」を決定し、確率約1/2で指示番号「12」を決定する。また、メインCPU301は、終了準備状態において、打順ベルR(1〜4)が当選した場合、確率約1/2で指示番号「11」を決定し、確率約1/2で指示番号「12」を決定する。
メインCPU301は、指示番号「10」を決定した場合、指示情報「10」を指示表示器16に表示させる。また、メインCPU301は、指示番号「11」を決定した場合、指示情報「11」を指示表示器16に表示させ、指示番号「12」を決定した場合、指示情報「12」を指示表示器16に表示させる。
以上の構成では、指示情報「10」が指示表示器16に表示された場合、打順ベルLまたは打順ベルCがそれぞれ確率約1/2で当選している。上述した通り、打順ベルLが当選した場合の中段ベルの正解押順は、左第1停止であり、打順ベルCが当選した場合の中段ベルの正解押順は、中第1停止である。以上の構成では、指示情報「10」が表示された遊技において、遊技者は、左第1停止または中第1停止で停止操作する。すなわち、指示表示器16に指示情報「10」が表示された場合、左第1停止または中第1停止で停止操作すべきことが指示されるとも換言される。また、指示情報「11」が指示表示器16に表示された場合、打順ベルLまたは打順ベルRがそれぞれ確率約1/2で当選している。上述した通り、打順ベルRが当選した場合の中段ベルの正解押順は、右第1停止である。以上の構成では、指示情報「11」が表示された遊技において、遊技者は、左第1停止または右第1停止で停止操作する。すなわち、指示表示器16に指示情報「11」が表示された場合、左第1停止または右第1停止で停止操作すべきことが指示されるとも換言される。さらに、指示情報「12」が指示表示器16に表示された場合、打順ベルCまたは打順ベルRがそれぞれ確率約1/2で当選している。以上の構成では、指示情報「12」が表示された遊技において、遊技者は、中第1停止または右第1停止で停止操作する。すなわち、指示表示器16に指示情報「12」が表示された場合、中第1停止または右第1停止で停止操作すべきことが指示されるとも換言される。
以上の通り、終了準備状態において、打順ベル(L、C、R)が当選した場合、複数種類の停止操作順序が指示される。また、指示された各停止操作順序のうち、一方が中段ベルの正解押順であり、他方がハズレ押順である。例えば、打順ベルLが当選した遊技で、指示情報「10」が表示された場合を想定する。以上の場合、左第1停止または中第1停止で停止操作すべきことが指示され、左第1停止が中段ベルの正解押順であり、中第1停止はハズレ押順である。一方、打順ベルLが当選した遊技で、指示情報「11」が表示された場合、左第1停止または右第1停止で停止操作すべきことが指示され、左第1停止が中段ベルの正解押順であり、右第1停止はハズレ押順である。また、打順ベルCが当選した遊技で、指示情報「10」が表示された場合を想定する。以上の場合、左第1停止または中第1停止で停止操作すべきことが指示され、中第1停止が中段ベルの正解押順であり、左第1停止はハズレ押順である。一方、打順ベルCが当選した遊技で、指示情報「12」が表示された場合、中第1停止または右第1停止で停止操作すべきことが指示され、中第1停止が中段ベルの正解押順であり、右第1停止はハズレ押順である。また、打順ベルRが当選した遊技で、指示情報「11」が表示された場合、左第1停止または右第1停止で停止操作すべきことが指示され、右第1停止が中段ベルの正解押順であり、左第1停止はハズレ押順である。一方、打順ベルRが当選した遊技で、指示情報「12」が表示された場合、中第1停止または右第1停止で停止操作すべきことが指示され、右第1停止が中段ベルの正解押順であり、中第1停止はハズレ押順である。
上述したように、打順ベルが当選した遊技で中段ベルの正解押順で停止操作がされた場合、中段ベルが有効ラインに停止表示される。他方で、打順ベルが当選した遊技でハズレ押順で停止操作がされた場合、RT状態がRT3状態からRT1状態に移行する可能性がある。RT1状態に移行した場合、指示状態がAT状態(終了準備状態)から通常状態に移行する。すなわち、終了準備状態で打順ベルが当選した遊技において、中段ベルの正解押順とハズレ押順とが指示され、正解押順で停止操作した場合は、AT状態が維持され、ハズレ押順で停止操作した場合は、AT状態が終了する可能性がある。以上の構成では、遊技者は、打順ベルの正解押順を当て続けることにより、AT状態を維持することができる。したがって、例えば、AT中状態が終了した場合に直ちに通常状態に移行する構成と比較して、遊技の面白味を向上することができる。なお、詳細には後述するが、終了準備状態で打順ベルが当選した場合、押順当て演出が液晶表示装置30で実行される。また、図19に示す通り、打順ベル以外の当選エリアが当選した場合、メインCPU301は、指示番号「99」を決定し、指示情報を表示させない。
以上の通り、本実施形態では、メインCPU301により制御される指示表示器16により、停止操作態様を指示する指示情報「1」〜「12」が表示される。仮に、サブCPU412により制御される装置(例えば停止操作順序表示ランプ29)のみが停止操作態様を報知する構成では、サブCPU412に不具合が生じた場合、停止操作態様の報知が実行されることなく遊技が進行する不都合が生じ得る。本実施形態では、メインCPU301が制御する指示表示器16が指示情報を表示するため、上述した不都合が抑制される。
図20は、遊技の各時点で表示される指示情報を説明するためのタイミングチャートである。図20には、1回の遊技における各時点(遊技開始時点、停止操作の時点、当選役が停止した時点)での指示表示器16の模擬図が示される。
図20(a)は、AT中状態または開始準備状態において、打順ベルL(1〜4)が当選した場合の具体例である。図20(a)に示すように、AT中状態または開始準備状態において、遊技の開始操作(スタートレバー24の操作)がされると、その直後に、中段ベルの正解押順(左第1停止)を指示する指示情報「7」が指示表示器16に表示される。図20(a)の具体例では、打順ベルLが当選し、且つ、指示された左第1停止で停止操作がされた場合を想定する。以上の場合、中段ベルが有効ラインに停止表示される。また、指示表示器16は、中段ベルが有効ラインに停止表示されるまで指示情報「7」を継続して表示する。本実施形態では、遊技の開始操作がされてから遊技の結果としての図柄組合せが停止表示されるまでの期間を指示表示期間TSという。
図20(a)に示すように、中段ベルが有効ラインに停止表示された場合、指示表示器16は、指示情報に替えて、中段ベルの払出枚数「9」を表示する。具体的には、中段ベルが有効ラインに停止表示された場合、メインCPU301は、最初に数字「0」を指示表示器16に表示させる。その後、メインCPU301は、中段ベルの払出枚数を示す数字「9」まで指示表示器16の数字を数値「1」ずつ加算して表示する(0→1…8→9)。本実施形態では、図20(a)に示すように、指示表示器16が払出枚数を表示する期間を払出表示期間THという。払出表示期間THは、例えば、次回の遊技の賭メダルが投入された場合に終了する。
仮に、指示表示期間TSと払出表示期間THとが連続する構成において、払出表示期間THが開始した直後に(数字「0」等を表示することなく)、払出枚数が表示される構成(以下「対比例」という)を想定する。以上の対比例では、例えば、中段ベル(払出枚数は9枚)が有効ラインに停止した場合、数字「0」から数字「8」までを表示することなく、数字「9」が直ちに表示される。また、打順ベルRが当選した場合、指示表示期間TSにおいて、指示情報としての数字「9」が表示され、その後の払出表示期間THにおいて、払出枚数としての数字「9」が表示される。すなわち、対比例では、指示表示期間TSと払出表示期間THとに亘り、連続して数字「9」が表示される。したがって、払出表示期間THの開始時点(指示表示期間TSの終了時点)で指示表示器16の表示が変化しないため、遊技者によっては、払出表示期間THの開始が認識し難く、指示表示器16の数字が指示情報であるのか払出枚数であるのかが判別し難くなるという不都合が生じ得る。以上の事情を考慮して、本実施形態では、指示表示器16は、払出表示期間THが開始された場合、最初に数字「0」を表示し、その後、払出枚数を示す数字「9」まで順次に加算して表示する(数字を変動表示する)構成とした。以上の構成では、払出表示期間THが開始されると指示表示器16の数字が変動表示するため、上述した対比例と比較して、払出表示期間THの開始が認識されやすくなる。したがって、上述した不都合が抑制される。ただし、本発明は、上述の対比例を除外するものではない。すなわち、当選役が有効ラインに停止した場合、当該当選役の払出枚数が直ちに表示される構成としてもよい。
なお、指示情報と払出枚数との双方を指示表示器16が表示する構成において、指示情報と払出枚数との混同を防止するための構成は、上述の例に限定されない。例えば、指示情報を表示した遊技で払出枚数を表示する場合、メインCPU301は、払出枚数の表示を開始させる直前に、指示表示器16を一旦非表示にし、その後、払出枚数を表示させる構成としてもよい。以上の構成の具体的な態様としては、遊技の開始操作から第3停止操作の直前まで、指示情報を表示する。また、第3停止操作の時点からメダルの払出し(クレジットの加算、ホッパー520の駆動)が開始されるまでの期間(リール12が引込範囲を回転する(滑る)期間と判定処理の期間とを含む)、指示表示器16を非表示にし、その後、払出枚数が表示される。以上の構成によれば、指示情報が表示される期間と払出枚数が表示される期間との間に、非表示の期間が介在するため、指示情報と払出枚数との混同が抑制される。なお、以上の構成において、払出枚数が数値「0」から加算表示される構成(図20(a)と同様)としてもよいし、払出枚数としての数値(例えば、中段ベルなら数値「9」)が直ちに表示される構成としてもよい。また、指示表示器16が非表示になる期間は、適宜に変更できる。例えば、第3停止操作の時点から予め定められた時間長(例えば0.5秒程度)が経過するまでの期間において、指示表示器16を非表示にしてもよい。
図示は省略するが、AT中状態または開始準備状態において、打順ベルC(中第1停止が正解押順)が当選した遊技では、遊技開始の直後に、指示情報「8」(中第1停止を指示)が指示表示器16に表示され、その後、中第1停止されて中段ベルが有効ラインに停止表示されると、中段ベルの払出枚数である数字「9」が指示表示器16に表示される。また、AT中状態または開始準備状態において、打順ベルR(右第1停止が正解押順)が当選した遊技では、遊技開始の直後に指示情報「9」(右第1停止を指示)が指示表示器16に表示され、その後、右第1停止操作されて中段ベルが有効ラインに停止表示されると、中段ベルの払出枚数である数字「9」が表示される。
また、AT中状態または開始準備状態において、打順リプレイY1(左第1停止が正解押順)が当選した場合、打順ベルLが当選した場合と同様に、遊技開始の直後に指示情報「7」が表示される。同様に、打順リプレイY2(中第1停止が正解押順)が当選した場合、打順ベルCが当選した場合と同様に、遊技開始の直後に指示情報「8」(中第1停止を指示)が表示され、打順リプレイY3(右第1停止が正解押順)が当選した場合、打順ベルRが当選した場合と同様に、遊技開始の直後に指示情報「9」(右第1停止を指示)が表示される。ただし、リプレイが停止表示された場合、メダルが払出されないため、払出枚数は表示されない。
図20(b)は、図20(a)と同様に、AT中状態または開始準備状態において、打順ベルLが当選した場合の具体例である。ただし、図20(a)の具体例では、中段ベルの正解押順(左第1停止)で停止操作がされた場合を想定するのに対し、図20(b)の具体例では、ハズレ押順(中第1停止、右第1停止)で停止操作がされた場合を想定する。
図20(b)に示すように、指示情報「7」が表示されている場合であって、中段ベルのハズレ押順で第1停止操作された場合、その直後に、指示情報「7」に替えて操作ミス情報「−−」が指示表示器16に表示される。操作ミス情報は、指示表示期間TSにおいて、指示情報で指示される停止操作順序以外で停止操作された場合(操作ミスをした場合)、指示表示器16に表示される。操作ミス情報は、例えば、指示表示期間TSが終了するまで継続して指示表示器16に表示される。なお、操作ミス情報が表示される期間は適宜に変更できる。例えば、操作ミスをしてから所定の時間だけ操作ミス情報が指示表示器16に表示される構成としてもよい。
中段ベルのハズレ押順で停止操作された場合、図20(b)に示すように、上段ベルおよび中段ベルを取りこぼし、ハズレ目が有効ラインに停止表示される可能性がある。ハズレ目が有効ラインに停止表示された場合、払出表示期間THにおいて、数字「0」が指示表示器16に表示される。なお、払出枚数が0枚の場合(例えば、ハズレ目が有効ラインに停止表示された場合)、遊技終了後に指示表示器16を非表示にしてもよい。
一方、操作ミスをして操作ミス情報が指示表示器16に表示された場合であっても、上段ベルが有効ラインに停止表示される場合がある。以上の場合、上段ベルが有効ラインに停止表示されると、指示表示器16は、操作ミス情報「−−」に替えて上段ベルの払出枚数「9」を表示する。具体的には、操作ミス情報「−−」を数値「0」に切替え、その後、数値「0」から数値「9」まで指示表示器16の数値が加算表示される。なお、操作ミス情報「−−」から上段ベルの払出枚数「9」に直ちに表示が切替わる構成としてもよい。
図示は省略するが、AT中状態または開始準備状態において、打順ベルCまたは打順ベルRが当選した遊技において、中段ベルのハズレ押順で第1停止操作された場合、上述の図20(b)の具体例と同様に、第1停止操作の直後に、操作ミス情報が指示表示器16に表示される。また、AT中状態または開始準備状態において、打順リプレイY1が当選した場合、左第1停止操作以外がされると、操作ミス情報が指示表示器16に表示される。さらに、打順リプレイY2が当選した場合、中第1停止操作以外がされると、操作ミス情報が指示表示器16に表示され、打順リプレイY3が当選した場合、右第1停止操作以外がされると、操作ミス情報が指示表示器16に表示される。
図20(c)は、AT中状態または開始準備状態において、打順リプレイX1が当選した場合の具体例である。図20(c)に示すように、AT中状態において、打順リプレイX1が当選した直後に、RT2移行リプレイの正解押順「左中右」を指示する指示情報「1」が指示表示器16に表示される。図20(c)の具体例では、指示情報で指示された停止操作順序「左中右」で停止操作がされた場合を想定している。以上の場合、メインCPU301は、指示表示期間TSにおいて、指示情報「1」を継続して指示表示器16に表示させ、RT2移行リプレイが有効ラインに停止表示された場合、指示情報の表示を終了させる。
図示は省略するが、AT中状態または開始準備状態において、打順リプレイX2から打順リプレイX6の何れかが当選した場合、打順リプレイX1が当選した場合と同様に、RT2移行リプレイの正解押順を指示する指示情報が指示表示器16に表示される。また、打順リプレイX2から打順リプレイX6の何れかが当選した場合であって、RT2移行リプレイの正解押順で停止操作される場合、打順リプレイX1が当選した場合と同様に、指示表示期間TSにおいて、指示情報が指示表示器16に継続して表示される。
図20(d)は、図20(c)と同様に、AT中状態または開始準備状態において、打順リプレイX1が当選した場合の具体例である。ただし、図20(c)の具体例では、RT2移行リプレイの正解押順「左中右」で停止操作がされた場合を想定するのに対し、図20(d)の具体例では、ハズレ押順で停止操作がされた場合を想定する。具体的には、図20(d)の具体例では、左第1停止以外の順序(中第1停止、右第1停止)で第1停止操作がされる場合を想定する。図20(d)に示すように、打順リプレイX1が当選した場合、指示情報「1」が指示表示器16に表示される。その後、左第1停止以外の順序で第1停止操作された場合、第1停止操作の直後に、メインCPU301は、指示情報「1」に替えて操作ミス情報「−−」を指示表示器16に表示させる。操作ミス情報は、指示表示期間TSが終了するまで継続して指示表示器16に表示される。
図示は省略するが、AT中状態または開始準備状態において、打順リプレイX2から打順リプレイX6が当選した場合であって、RT2移行リプレイのハズレ押順で第1停止操作がされた場合、図20(d)の具体例と同様に、第1停止操作の直後に、操作ミス情報が指示表示器16に表示される。
図20(e)は、図20(c)および図20(d)と同様に、AT中状態または開始準備状態において、打順リプレイX1が当選した場合の具体例である。また、図20(e)は、図20(d)と同様に、RT2移行リプレイの正解押順以外で停止操作された場合を想定する。ただし、図20(d)は、第1停止操作で操作ミスをした場合の具体例であるのに対し、図20(e)は、第2停止操作で操作ミスをした場合の具体例である。図20(e)に示すように、打順リプレイX1が当選した場合、指示情報「1」が指示表示器16に表示される。その後、左第1停止操作(正解押順)がされた場合、指示表示器16の表示は、指示情報「1」から変化しない。左第1停止操作された後に、右第2停止操作(ハズレ押順)がされた場合、その直後に、操作ミス情報が指示情報に替えて指示表示器16に表示される。また、図示は省略するが、AT中状態または開始準備状態において、打順リプレイX2から打順リプレイX6の何れかが当選した場合であって、ハズレ押順で第2停止操作した場合、第2停止操作の直後に操作ミス情報が指示表示器16に表示される。
以上の通り、本実施形態では、指示表示器16が指示情報を表示している場合であって、当該指示情報が指示する操作態様以外で停止ボタンが操作された場合(操作ミスをした場合)、指示表示器16が表示している指示情報とは異なる情報(操作ミス情報)を指示表示器16に表示される。以上の構成によれば、操作ミスを遊技者に報知できる。
また、本実施形態では、操作ミスをした直後に操作ミス情報が指示表示器16に表示される。仮に、操作ミスをした直後に操作ミス情報が表示されない構成を想定する。以上の構成としては、例えば、第3停止操作の後に、操作ミス情報が表示される構成が考えられる。以上の構成では、特定の指示情報が表示された後に操作ミス情報が表示された場合、遊技者によっては、第1停止操作で操作ミスをしたのか第2停止操作で操作ミスをしたのか判別し難くなり、実際は第1停止操作で操作ミスした場合であっても、第2停止操作で操作ミスしたと誤認する場合がある。すなわち、第1停止操作で操作ミスをしていないと誤認する場合がある。以上の場合、上述の特定の指示情報が表示された場合、第1停止操作で再度操作ミスしやすくなるという不都合が生じ得る。以上の事情を考慮して、本実施形態では、操作ミスをした直後に操作ミス情報が表示される構成とした。以上の構成では、操作ミスをした時点を遊技者が認識しやすくなり、上述した不都合が抑制される。
図21は、終了準備状態(押順当て演出が実行される期間)における、指示表示器16の表示態様の変化を説明するためのタイミングチャートである。図21に示すように、終了準備状態の各遊技においても、遊技の開始操作がされてから遊技の結果としての図柄組合せが停止表示されるまでの期間が指示表示期間TSになる。
図21(a)は、終了準備状態において、打順ベルLが当選した場合の具体例である。上述したように、終了準備状態で打順ベルLが当選した場合、メインCPU301は、指示情報「10」または指示情報「11」を抽選により決定し、指示表示器16に表示させる(図19参照)。図21(a)は、打順ベルLが当選し、且つ、指示情報「10」が決定された場合の具体例である。上述した通り、指示情報「10」が表示された場合、遊技者は、左第1停止または中第1停止で停止操作をする。図21(a)の具体例では、左第1停止で停止操作がされた場合を想定している。すなわち、図21(a)の具体例は、中段ベルの正解押順で停止操作がされた場合を想定している。指示情報「10」が表示された場合であって、正解押順で停止操作された場合、指示表示期間TSにおいて、指示情報「10」が継続して表示される。
図21(b)は、終了準備状態において、打順ベルCが当選した場合の具体例である。上述した通り、終了準備状態で打順ベルCが当選した場合、メインCPU301は、指示情報「10」または指示情報「12」を抽選により決定し、指示表示器16に表示させる(図19参照)。図21(b)の具体例では、図21(a)と同様に、指示情報「10」が指示表示器16に表示された場合であって、左第1停止で停止操作がされた場合を想定している。すなわち、図21(b)の具体例は、中段ベルのハズレ押順で停止操作がされた場合を想定している。ハズレ押順で停止操作された場合、図21(b)に示すように、上段ベルおよび中段ベルを取りこぼす可能性がある。指示情報「10」が表示された場合であって、指示されたハズレ押順で停止操作された場合は、指示表示期間TSにおいて、指示情報「10」が継続して表示される。
以上の通り、指示情報「10」(左第1停止および中第1停止を指示)が表示された場合であって、左第1停止操作された場合、左第1停止が中段ベルの正解押順であるか否かによらず、指示表示期間TSにおいて、指示情報「10」が継続して表示される。また、図示は省略するが、指示情報「10」が表示された場合(図21(a)および図21(b)と同様)であって、中第1停止操作された場合、中第1停止が中段ベルの正解押順であるか否かによらず、指示表示期間TSにおいて、指示情報「10」が継続して表示される。また、指示情報「11」(左第1停止および右第1停止を指示)が表示された場合であって、左第1停止操作または右第1停止操作された場合、当該停止操作順序が中段ベルの正解押順であるか否かによらず、指示表示期間TSにおいて、指示情報「11」が継続して表示される。さらに、指示情報「12」(中第1停止および右第1停止を指示)が表示された場合であって、中第1停止操作または右第1停止操作された場合、当該停止操作順序が中段ベルの正解押順であるか否かによらず、指示表示期間TSにおいて、指示情報「12」が継続して表示される。
以上の説明から理解される通り、指示情報「10」〜「12」が表示された場合であって、指示された停止操作順序の一方で停止操作した場合、当該停止操作順序が中段ベルの正解押順であっても、ハズレ押順であっても、指示表示期間TSにおいて、指示情報が指示表示器16に継続して表示される。以上の構成では、指示表示期間TSでの指示表示器16の表示からは、今回の停止操作順序が正解押順であるかハズレ押順であるか判別できない。
仮に、指示情報「10」〜「12」が表示された場合であって、指示されたハズレ押順で停止操作した直後に、上述した操作ミス情報を指示情報に替えて表示する構成(以下「対比例」という)を想定する。以上の対比例では、第1停止操作の直後に、ハズレ押順で停止操作したことが指示表示器16の表示から認識されてしまう。本実施形態では、指示表示期間TSでの指示表示器16の表示からは、今回の停止操作順序が正解押順であるかハズレ押順であるか判別できない。したがって、本実施形態の構成によれば、上述の対比例と比較して、遊技者の正解押順に対する期待が指示表示期間TSにおいて維持されやすくなる。
図21(c)は、図21(a)と同様に、終了準備状態において、打順ベルLが当選し、且つ、指示情報「10」が指示表示器16に表示された場合の具体例である。ただし、図21(c)の具体例では、右第1停止で停止操作された場合を想定している。上述した通り、指示情報「10」は、左第1停止または中第1停止の何れかで停止操作すべきことを指示する。すなわち、図21(c)の具体例は、指示された停止操作順序を無視して停止操作した場合を想定している。図21(c)に示すように、指示情報「10」が表示された遊技で、右第1停止操作した場合、操作ミス情報「−−」が指示表示器16に表示される。
図示は省略するが、指示情報「11」(左第1停止および右第1停止を指示)が表示された場合であって、中第1停止操作がされた場合、その直後に、操作ミス情報が指示表示器16に表示される。また、指示情報「12」(中第1停止および右第1停止を指示)が表示された場合であって、左第1停止操作がされた場合、その直後に、操作ミス情報が指示表示器16に表示される。
以上の通り、本実施形態では、指示表示器16は、左第1停止および中第1停止を指示する指示情報「10」を表示した遊技において、左第1停止または中第1停止で停止操作された場合、指示情報「10」の表示を継続し、右第1停止で停止操作された場合、指示情報「10」から操作ミス情報に表示を切替える。また、指示表示器16は、左第1停止および右第1停止を指示する指示情報「11」を表示した遊技において、左第1停止または右第1停止で停止操作された場合、指示情報「11」の表示を継続し、中第1停止で停止操作された場合、指示情報「11」から操作ミス情報に表示を切替える。さらに、指示表示器16は、中第1停止および右第1停止を指示する指示情報「12」を表示した遊技において、中第1停止または右第1停止で停止操作された場合、指示情報「12」の表示を継続し、左第1停止で停止操作された場合、指示情報「12」から操作ミス情報に表示を切替える。すなわち、本実施形態によれば、第1の停止操作態様と第2の停止操作態様とを指示する指示情報が表示された遊技で、第3の停止操作態様で停止操作された場合、指示情報が他の情報に切替わる。以上の構成では、指示表示器16により、操作ミスが遊技者に報知される。
図22は、メインCPU301からサブCPU412に送信されるコマンド(第1コマンド、第2コマンド)を説明するための図である。メインCPU301は、遊技の開始操作の時点から停止操作が可能になる時点までの期間において、第1コマンドと第2コマンドとを含む各種のコマンドをサブCPU412に送信する。サブCPU412は、メインCPU301からのコマンドに応じて、各種の演出(後述の指示演出、ナビ演出等)を決定する。
ところで、従来から、遊技者に有利な停止操作態様(例えば当選役の正解押順)を報知するか否かをサブCPUが決定する構成(以下「従来技術」という)が知られている。以上の従来技術では、メインCPUは、遊技状態によらず、遊技者に有利な停止操作態様が識別可能なコマンドをサブCPUに送信する。サブCPUは、AT状態では、メインCPUからのコマンドにより識別される有利な停止操作態様を報知する。一方、通常状態では、サブCPUは、有利な停止操作態様がメインCPUからのコマンドにより識別可能であっても、当該停止操作態様を報知しない。すなわち、以上の従来技術では、サブCPUにより出玉率が制御される。
しかし、従来技術では、メインCPUを具備するメイン制御基板とサブCPUを具備するサブ制御基板とのうち、サブ制御基板を不正基板に取り換える不正行為が問題になる場合があった。以上の不正基板では、例えば、通常状態の遊技において、メインCPUからのコマンドを解析し、当該コマンドから識別される有利な停止操作態様を不正に報知することが可能になる。以上の場合、適正なサブ制御基板で遊技された場合と比較して、有利な停止操作態様が報知される確率が高くなる。すなわち、上述の不正基板によれば、不正に出玉率が向上される。
以上の事情を考慮して、本実施形態では、仮にサブ制御基板400が不正基板に取り換えられたとしても、不正に出玉率が向上され難い構成とした。具体的には、各当選役(打順リプレイ、打順ベル)の正解押順が報知されない通常状態において、メインCPU301が送信するコマンド(第1コマンド、第2コマンド)からは、各当選役の正解押順が識別できない構成とした。以上の構成によれば、通常状態において、当選役の正解押順の報知が不正基板により実行される不正行為が抑制される。以下、本実施形態のメインCPU301から送信される第1コマンドおよび第2コマンドについて、詳細に説明する。
図22に示すように、メインCPU301は、当選エリアに応じて、第1コマンド「A00」〜「A13」をサブCPU412に送信する。例えば、今回の遊技の当選エリアがハズレの場合、メインCPU301は、コマンド「A00」をサブCPU412に送信する。また、メインCPU301は、打順リプレイ(X1〜X6、Y1〜Y3)が当選した場合、コマンド「A01」を送信し、BARリプレイが当選した場合、コマンド「A02」を送信し、通常リプレイが当選した場合、コマンド「A03」を送信する。同様に、打順ベル(L1〜L4、C1〜C4、R1〜R4)が当選した場合、メインCPU301は、コマンド「A04」を送信し、共通ベルが当選した場合、コマンド「A05」を送信し、スイカが当選した場合、コマンド「A06」を送信し、弱チェリーが当選した場合、コマンド「A07」を送信し、強チェリーが当選した場合、コマンド「A08」を送信し、弱チャンス目が当選した場合、コマンド「A09」を送信し、強チャンス目が当選した場合、コマンド「A10」を送信し、小役ALLが当選した場合、コマンド「A11」を送信し、重複ボーナスが当選した場合、コマンド「A12」を送信し、単独ボーナスが当選した場合、コマンド「A13」を送信する。
以上の構成によれば、サブCPU412は、今回の遊技の当選エリアを第1コマンドから識別可能な場合がある。したがって、サブCPU412は、第1コマンドにより、当選エリアに応じた演出が決定できる。例えば、サブCPU412は、コマンド「A05」(共通ベル)を受信した場合、共通ベルの当選を報知するベルナビ演出を決定できる。また、サブCPU412は、コマンド「A06」を受信した場合、スイカの当選を報知するスイカナビ演出を決定できる。
ただし、図22に示すように、打順リプレイX1から打順リプレイX6、または、打順リプレイY1から打順リプレイY3の何れかが当選した場合の第1コマンドは、コマンド「A01」で共通である。以上の構成では、コマンド「A01」を受信した場合、サブCPU412は、全ての当選エリアのうち打順リプレイの何れかが当選した旨を識別可能であるが、当選した打順リプレイの種類(当選エリア番号)を識別できない。
上述した通り、打順リプレイXが当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順は、打順リプレイXの種類に応じる。したがって、本実施形態の構成では、第1コマンドからは、今回の遊技におけるRT2移行リプレイの正解押順を識別できない。また、上述した通り、打順リプレイYが当選した場合のRT3移行リプレイの正解押順は、打順リプレイYの種類に応じる。したがって、第1コマンドからは、今回の遊技におけるRT3移行リプレイの正解押順を識別できない。
図22に示すように、打順ベルL(1〜4)、打順ベルC(1〜4)または打順ベルR(1〜4)が当選した場合の第1コマンドは、コマンド「A04」で共通である。以上の構成では、第1コマンドからは打順ベルの種類(L、C、R)を識別できない。また、上述した通り、打順ベルが当選した場合の中段ベルの正解押順は、打順ベルの種類に応じる。したがって、第1コマンドからは、今回の遊技における中段ベルの正解押順を識別できない。
以上の通り、打順リプレイXが当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順、打順リプレイYが当選した場合のRT3移行リプレイの正解押順、および、打順ベルが当選した場合の中段ベルの正解押順は、第1コマンドから識別できない。すなわち、本実施形態の構成では、打順リプレイまたは打順ベルが当選した場合における有利な停止操作順序(出玉率を向上させる停止操作順序)は、第1コマンドからは識別できないと換言される。
上述した第1コマンドに加え、メインCPU301は、今回の遊技の指示番号(指示情報)に応じた第2コマンド(B01〜B12、B99)をサブCPU412に送信する。上述した通り、各遊技で決定される指示番号は、当該遊技での当選役の正解押順に対応する。したがって、以上の第2コマンドからは、各当選役(RT2移行リプレイ、RT3移行リプレイ、中段ベル)の正解押順が識別される場合がある。
具体的には、今回の遊技で指示番号「99」(指示なし)を決定した場合、図22に示す通り、メインCPU301は、コマンド「B99」をサブCPU412に送信する。上述したように、指示番号「99」は、通常状態の毎回の遊技で決定される。したがって、通常状態では、コマンド「B99」が毎回の遊技で送信される。また、指示番号「99」は、AT中状態または開始準備状態で打順リプレイ(X、Y)および打順ベル(L、C、R)以外の当選エリア(ハズレ等)が当選した場合に決定される。さらに、指示番号「99」は、終了準備状態で打順ベル以外の当選エリアが当選した場合に決定される。なお、今回の遊技で指示番号「99」(指示なし)を決定した場合、第2コマンドを送信しない構成としてもよい。
図22に示すように、メインCPU301は、AT中状態または開始準備状態において、打順リプレイX1が当選し、指示番号「01」(左中右の順序)を決定した場合(図18(b)参照)、コマンド「B01」を送信する。また、メインCPU301は、AT中状態または開始準備状態において、打順リプレイX2が当選し、指示番号「02」(左右中の順序)を決定した場合、コマンド「B02」を送信し、打順リプレイX3が当選し、指示番号「03」(中左右の順序)を決定した場合、コマンド「B03」を送信し、打順リプレイX4が当選し、指示番号「04」(中右左の順序)を決定した場合、コマンド「B04」を送信し、打順リプレイX5が当選し、指示番号「05」(右左中の順序)を決定した場合、コマンド「B05」を送信し、打順リプレイX6が当選し、指示番号「06」(右中左の順序)を決定した場合、コマンド「B06」を送信する。さらに、メインCPU301は、AT中状態または開始準備状態において、打順リプレイY1または打順ベルL(1〜4)が当選し、指示番号「07」(左第1停止)を決定した場合、コマンド「B07」をサブCPU412に送信する。同様に、メインCPU301は、AT中状態または開始準備状態において、打順リプレイY2または打順ベルC(1〜4)が当選し、指示番号「08」(中第1停止)を決定した場合、コマンド「B08」を送信し、打順リプレイY3または打順ベルR(1〜4)が当選し、指示番号「09」(右第1停止)を決定した場合、コマンド「B09」を送信する。
図22に示すように、メインCPU301は、終了準備状態において、打順ベルLが当選した場合であって、指示番号「10」(左第1停止または中第1停止)を決定した場合(図19参照)、コマンド「B10」を送信する。一方、打順ベルLが当選した場合であって、指示番号「11」(左第1停止または右第1停止)を決定した場合、コマンド「B11」を送信する。また、メインCPU301は、終了準備状態において、打順ベルCが当選した場合であって、指示番号「10」を決定した場合、コマンド「B10」を送信する。一方、打順ベルCが当選した場合であって、指示番号「12」(中第1停止または右第1停止)を決定した場合、メインCPU301は、コマンド「B12」を送信する。また、メインCPU301は、終了準備状態において、打順ベルRが当選した場合であって、指示番号「11」を決定した場合、コマンド「B11」を送信する。一方、打順ベルRが当選した場合であって、指示番号「12」を決定した場合、メインCPU301は、コマンド「B12」を送信する。
詳細には後述するが、以上の第2コマンドを受信した場合、サブCPU412は、当該第2コマンドに応じた指示演出を決定する。指示演出は、例えば、液晶表示装置30により実行され、第2コマンドで特定される指示番号の停止操作順序が指示される。なお、本実施形態では、今回の遊技で送信された第1コマンド「AXX」(Xは9以下の整数)と第2コマンド「BYY」(Yは9以下の整数)との組合せを送信パターン「AXX、BYY」と記載する場合がある。
以上の通り、第1コマンドからは打順リプレイおよび打順ベルの正解押順を特定できない。また、通常状態において、メインCPU301は、全ての当選エリアでコマンド「B99」(指示なし)を第2コマンドとして送信する。以上の構成では、通常状態において、打順リプレイX1から打順リプレイX6、または、打順リプレイY1から打順リプレイY3の何れの打順リプレイが当選した場合でも、送信パターン(第1コマンドと第2コマンドとの組合せ)は、「A01、B99」で共通する。また、通常状態において、打順ベルLまたは打順ベルCまたは打順ベルRの何れの打順ベルが当選した場合でも、送信パターンは、「A04、B99」で共通する。したがって、通常状態においては、第1コマンドと第2コマンドとから打順リプレイおよび打順ベルの正解押順を識別することはできない。一方、打順リプレイの種類毎に第2コマンドが相違するため、AT状態において打順リプレイが当選した場合の送信パターンは、当該打順リプレイの種類毎に相違する。また、打順ベルの種類毎に第2コマンドが相違するため、AT状態において打順ベルが当選した場合の送信パターンは、当該打順ベルの種類毎に相違する。したがって、AT状態においては、メインCPU301から送信されるコマンド(第2コマンド)から打順リプレイおよび打順ベルの正解押順を識別できる。
本実施形態によれば、通常状態では、当選役の正解押順を識別可能なコマンドがメインCPU301から送信されない。したがって、仮にサブ制御基板400が不正基板に交換された場合でも、メインCPU301が通常状態の場合、不正基板は、メインCPU301のコマンドから当選役の正解押順を識別できない。以上の構成によれば、不正基板により不正に出玉率を向上させる不正行為が抑制される。また、AT状態では、当選役の正解押順を識別可能なコマンドがメインCPU301から送信される。したがって、サブCPU412は、AT状態において、当選役の正解押順を指示する指示演出を決定することができる。以上の通り、本実施形態では、AT状態において、正解押順を指示する演出をサブCPU412が決定可能にしつつ、不正に出玉率を向上させる上述の不正行為を抑制することができる。
以上の通り、本実施形態では、打順リプレイと打順ベルとの種類(当選エリア番号)を第1コマンドから識別できない構成とした。一方、図22に示すように、BARリプレイ、通常リプレイ、共通ベル、スイカ、弱チェリー、強チェリー、弱チャンス目、強チャンス目、重複ボーナス、および、単独ボーナスの各当選エリアの何れかが当選した場合、当該当選エリアを識別可能な第1コマンド「A02」「A03」「A05」〜「A13」がメインCPU301から送信される。本実施形態では、第1コマンドから識別できる当選エリアを「非グループ当選エリア」という場合がある。
ところで、上述の図14に示す通り、各当選役を有効ラインに引込可能な停止操作位置は、非グループ当選エリア毎に規定される。したがって、非グループ当選エリアの種類(当選番号)が報知(例えば、スイカの当選報知や強チャンス目の当選報知)された場合、遊技者は、当選役(例えば、スイカ役や1枚役B)を引込可能な停止操作位置を識別できる。
以上の構成では、不正基板により第1コマンドを解析し、非グループ当選エリアの種類を報知して、出玉率を不正に高くする不正行為が考えられる。以上の事情を考慮して、本実施形態では、仮に不正に非グループ当選エリアの種類が報知された場合であっても、出玉率に与える影響が限定的になる構成とした。具体的には、当選報知が出玉率に与える影響が比較的小さい各当選エリアを各非グループ当選エリアとして採用した。以下、各非グループ当選エリアの各当選報知が出玉率に与える影響を説明する。
上述した通り、スイカが当選した場合、有効ラインにスイカ役が停止表示可能になる。また、図14を用いて説明した通り、スイカ役は、左リール12Lを図柄位置「9」〜「13」または図柄位置「16」〜「20」で停止操作し、中リール12Cを図柄位置「9」〜「13」で停止操作し、右リール12Rを図柄位置「19」「20」「0」〜「2」で停止操作した場合に有効ラインに停止表示され、他の図柄位置で各リール12が停止操作された場合に取りこぼす。以上の構成では、スイカが当選した遊技において、スイカ役を引込可能な停止操作位置で停止操作した場合は、スイカ役を取りこぼす停止操作位置で停止操作した場合より、出玉率が向上する。したがって、スイカの当選報知がされた場合、スイカ役を有効ラインに引込可能な停止操作態様で停止操作することで、出玉率を向上させることができる。以上の構成では、スイカの当選報知が不正にされた場合、出玉率が不正に高くなる可能性がある。
しかし、上述の図15を用いて説明した通り、遊技者は、通常、特定操作態様(いわゆる小役回収打法、DDT打法、KKK打法など)で停止操作する。具体的には、左リール12Lを図柄位置「9」または図柄位置「10」で停止操作し、中リール12Cを図柄位置「9」〜「13」で停止操作し、右リール12Rを図柄位置「19」「20」「0」〜「2」で停止操作する。上述した通り、特定操作態様で停止操作した場合、スイカ役が有効ラインに停止表示される。すなわち、スイカが当選した遊技において、通常の手順(特定操作態様)で停止操作した場合、スイカの当選報知の有無によらず、スイカ役が有効ラインに停止表示される。
以上の説明から理解される通り、特定操作態様で遊技することを前提とした場合、スイカの当選が報知された場合と報知されなかった場合とでは出玉率に差はない。したがって、仮にスイカの当選報知が不正にされた場合であっても、実質的な出玉率への影響はない(小さい)。
上述した通り、弱チェリーが当選した場合、有効ラインに角チェリーが停止表示可能になる。また、図14を用いて説明した通り、角チェリーは、左リール12Lを図柄位置「7」〜「11」で停止操作した場合に有効ラインに停止表示され、他の図柄位置で左リール12Lが停止操作された場合に取りこぼす。以上の構成では、弱チェリーが当選した遊技において、角チェリーを引込可能な停止操作位置で停止操作した場合は、角チェリーを取りこぼす停止操作位置で停止操作した場合より、出玉率が向上する。したがって、弱チェリーの当選報知がされた場合、角チェリーを有効ラインに引込可能な停止操作態様で停止操作することで、出玉率を向上させることができる。以上の構成では、弱チェリーの当選報知が不正にされた場合、出玉率が不正に高くなる可能性がある。
しかし、上述の図15を用いて説明した通り、弱チェリーが当選した遊技において、特定操作態様で停止操作した場合、弱チェリーの当選報知の有無によらず、角チェリーが有効ラインに停止表示される。したがって、仮に弱チェリーの当選報知が不正にされた場合であっても、実質的な出玉率への影響はない(小さい)。
上述した通り、強チェリーが当選した場合、有効ラインに中段チェリーが停止表示可能になる。また、図14を用いて説明した通り、中段チェリーは、左リール12Lを図柄位置「6」〜「10」で停止操作した場合に有効ラインに停止表示され、他の図柄位置で左リール12Lが停止操作された場合に取りこぼす。以上の構成では、強チェリーが当選した遊技において、中段チェリーを引込可能な停止操作位置で停止操作した場合は、中段チェリーを取りこぼす停止操作位置で停止操作した場合より、出玉率が向上する。したがって、強チェリーの当選報知がされた場合、中段チェリーを有効ラインに引込可能な停止操作態様で停止操作することで、出玉率を向上させることができる。以上の構成では、強チェリーの当選報知が不正にされた場合、出玉率が不正に高くなる可能性がある。
しかし、上述の図15を用いて説明した通り、強チェリーが当選した遊技において、特定操作態様で停止操作した場合、強チェリーの当選報知の有無によらず、中段チェリーが有効ラインに停止表示される。したがって、仮に強チェリーの当選報知が不正にされた場合であっても、実質的な出玉率への影響はない(小さい)。
上述の図14を用いて説明した通り、共通ベルが当選した遊技では、停止操作態様によらず、中段ベルが有効ラインに停止表示される。すなわち、共通ベルが当選した遊技では、共通ベルの当選報知の有無によらず、中段ベルが有効ラインに停止表示される。したがって、仮に共通ベルの当選報知が不正にされた場合であっても、実質的な出玉率への影響はない(小さい)。
上述した通り、弱チャンス目が当選した場合、有効ラインに1枚役Aが停止表示可能になる。また、図14を用いて説明した通り、1枚役Aは、左リール12Lを図柄位置「3」〜「7」で停止操作し、中リール12Cを図柄位置「1」〜「5」または図柄位置「14」〜「18」で停止操作し、右リール12Rを図柄位置「18」〜「20」「0」「1」で停止操作した場合に有効ラインに停止表示され、他の図柄位置で各リール12が停止操作された場合に取りこぼす。以上の構成では、弱チャンス目が当選した遊技において、1枚役Aを引込可能な停止操作位置で停止操作した場合は、1枚役Aを取りこぼす停止操作位置で停止操作した場合より、出玉率が向上する。したがって、弱チャンス目の当選報知がされた場合、1枚役Aを有効ラインに引込可能な停止操作態様で停止操作することで、出玉率を向上させることができる。
上述の図15を用いて説明した通り、1枚役Aは、スイカ役またはチェリー役とは異なり、特定操作態様で停止操作した場合に取りこぼす。以上の構成では、弱チャンス目の当選報知がされた遊技では、1枚役Aを引込可能な停止操作位置で停止操作することで、特定操作態様で停止操作した場合より、出玉率が向上する。すなわち、弱チャンス目の当選が不正に報知された場合、出玉率が不正に高くなる可能性がある。
しかし、本実施形態の1枚役Aの払出枚数は、遊技を開始するための規定枚数(3枚)以下である。具体的には、1枚役Aの払出枚数は1枚(払出枚数の最小)である。したがって、仮に不正な報知により1枚役Aが有効ラインに停止表示された場合であっても、遊技を開始するのに要したメダル枚数(3枚)より多いメダルは獲得できない。以上の構成では、例えば、1枚役Aの払出枚数が規定枚数より大きい(例えば15枚)構成と比較して、弱チャンス目の当選報知が不正にされた場合の出玉率への影響を小さくできる。
上述した通り、強チャンス目が当選した場合、有効ラインに1枚役Bが停止表示可能になる。また、図14を用いて説明した通り、1枚役Bは、左リール12Lを図柄位置「3」〜「7」で停止操作し、中リール12Cを図柄位置「1」〜「5」または図柄位置「14」〜「18」で停止操作し、右リール12Rを図柄位置「5」〜「9」「13」〜「17」で停止操作した場合に有効ラインに停止表示され、他の図柄位置で各リール12が停止操作された場合に取りこぼす。以上の構成では、強チャンス目が当選した遊技において、1枚役Bを引込可能な停止操作位置で停止操作した場合は、1枚役Bを取りこぼす停止操作位置で停止操作した場合より、出玉率が向上する。したがって、強チャンス目の当選報知がされた場合、1枚役Bを有効ラインに引込可能な停止操作態様で停止操作することで、出玉率を向上させることができる。
上述の図15を用いて説明した通り、1枚役Bは、1枚役Aと同様に、特定操作態様で停止操作した場合に取りこぼす。以上の構成では、強チャンス目の当選報知がされた遊技では、1枚役Bを引込可能な停止操作位置で停止操作することにより、特定操作態様で停止操作した場合より、出玉率が向上する。すなわち、強チャンス目の当選が不正な方法で報知された場合、出玉率が不正に高くなる可能性がある。
しかし、本実施形態の1枚役Bの払出枚数は、1枚役Aと同様に、遊技を開始するための規定枚数(3枚)以下である。具体的には、1枚役Bの払出枚数は1枚である。以上の構成では、例えば、1枚役Bの払出枚数が規定枚数より大きい構成と比較して、強チャンス目の当選報知が不正にされた場合の出玉率への影響を小さくできる。
上述した通り、単独ボーナスが当選した場合、有効ラインにボーナス役が停止表示可能になる。また、図14を用いて説明した通り、ボーナス役は、左リール12Lを図柄位置「1」〜「5」で停止操作し、中リール12Cを図柄位置「1」〜「5」または図柄位置「14」〜「18」で停止操作し、右リール12Rを図柄位置「6」〜「10」で停止操作した場合に有効ラインに停止表示され、他の図柄位置で各リール12が停止操作された場合に取りこぼす。すなわち、ボーナス役は、例えば1枚役Bと同様に、特定操作態様では取りこぼす(図15参照)。
しかし、ボーナス役は、当選した遊技で取りこぼした場合、次回以降の遊技でも当選した状態が持ち越される。すなわち、当選した遊技でボーナス役を取りこぼした場合であっても、次回以降の遊技でボーナス役を有効ラインに停止表示可能である。以上の構成では、ボーナス役が当選した遊技で有効ラインに停止表示した場合と、停止表示しなかった場合とでは、出玉率の差異は比較的小さい。したがって、単独ボーナスの当選報知が不正にされた場合の出玉率への影響は小さい。
上述した通り、重複ボーナスが当選した場合、ボーナス役およびスイカ役が有効ラインに停止表示可能になる。ボーナス役は、重複ボーナスが当選した以降の遊技において、当選した状態が持ち越される。また、スイカ役の払出枚数は5枚であり、次回の遊技を開始するのに要する規定枚数(3枚)より多い。したがって、重複ボーナスが当選した遊技では、スイカ役を引込可能な図柄位置で停止操作した場合、出玉率が最も高くなる。すなわち、重複ボーナスの当選報知がされた場合、スイカ役を有効ラインに引込可能な停止操作態様で停止操作することで、出玉率を向上させることができる。
以上の構成では、重複ボーナスの当選報知が不正にされた場合、出玉率が不正に高くなる可能性がある。しかし、上述した通り、本実施形態のスイカ役は、特定操作態様(通常の手順)で停止操作した場合、有効ラインに停止表示される。すなわち、特定操作態様で遊技することを前提とした場合、重複ボーナスの当選報知の有無によらず、スイカ役が有効ラインに停止表示される。したがって、仮に重複ボーナスの当選報知が不正にされた場合であっても、実質的な出玉率への影響はない(小さい)。
上述した通り、BARリプレイが当選した場合、停止操作態様に応じて、有効ラインにBARリプレイまたは通常リプレイが停止表示される(図12参照)。例えば、打順リプレイX1の当選報知をした場合、RT2移行リプレイの正解押順「左中右」が遊技者に認識されるため、当該当選報知は出玉率に影響を与える。しかし、BARリプレイは、RT移行図柄ではない(図16参照)。また、BARリプレイが当選した遊技では、停止操作態様に関わらず、BARリプレイまたは通常リプレイが有効ラインに停止表示され、再遊技の権利が付与される(リプレイの取りこぼしは生じない)。以上の通り、BARリプレイが当選した場合、停止操作態様に応じて出玉率が変化することはない。したがって、BARリプレイの当選報知が不正にされても、出玉率は向上しない。
以上の通り、本実施形態では、当選報知が出玉率に与える影響が大きい当選エリア(打順リプレイ、打順ベル)については、第1コマンドから当選エリアの種類(当選エリア番号)が識別されない構成とした。一方、当選報知が出玉率に与える影響が小さい当選エリア(非グループ当選エリア)については、第1コマンドから当選エリアの種類を識別可能にした。以上の構成によれば、上述した不正な報知で出玉率を高くする不正行為を抑制しつつ、非グループ当選エリアの種類に応じて各種の演出がサブCPU412により実行可能になる。すなわち、不正行為を抑制しつつ、演出を多様化することができる。
図23(a)および図23(b)は、各回胴演出決定テーブル(A、B)の概念図である。メインCPU301は、回胴演出決定処理において、各回胴演出を実行するか否かを決定する。回胴演出において、メインCPU301は、予め定められた態様で各リール12を変動させる。各回胴演出は、回胴演出Aと回胴演出Bと回胴演出Cと回胴演出Dとを含み、回胴演出毎に各リール12の態様が互いに異なる。なお、各回胴演出における各リール12の態様は、適宜に設定することができる。また、各回胴演出における各リール12の態様は、互いに同じであってもよい。
各回胴演出決定テーブルは、図23(a)に示す回胴演出決定テーブルAと図23(b)に示す回胴演出決定テーブルBとを含んで構成される。メインCPU301は、通常状態および終了準備状態の各遊技において、回胴演出決定テーブルAを用いて回胴演出を決定する。また、メインCPU301は、AT中状態および開始準備状態の各遊技において、回胴演出決定テーブルBを用いて回胴演出を決定する。
図23(a)および図23(b)に示すように、各回胴演出決定テーブルは、当選エリア毎の各抽選値を含んで構成される。また、各抽選値は、「演出なし」の抽選値と回胴演出Aの抽選値と回胴演出Bの抽選値と回胴演出Cの抽選値と回胴演出Dの抽選値とを含んでいる。各抽選値は、回胴演出決定処理において、「演出なし」から回胴演出Dの順序(演出なし→回胴演出A→回胴演出B→回胴演出C→回胴演出Dの順序)で乱数値R2(0〜255)に減算される。メインCPU301は、減算結果が負数になった抽選値の回胴演出を決定する。例えば、通常状態において、共通ベルが当選し、乱数値R2が数値「240」の場合を想定する。通常状態で共通ベルが当選した場合、図23(a)に示すように、「演出なし」の抽選値「244」が乱数値R2に減算される。乱数値R2から抽選値を減算した結果(240−244=−4)は、負数になるため、メインCPU301は、今回の遊技で回胴演出を実行しないことを決定する。また、例えば、通常状態において、共通ベルが当選し、乱数値R2が数値「245」の場合を想定する。以上の場合、乱数値R2から「演出なし」の抽選値を減算した結果(245−244=1)は負数にならず、その後、当該減算結果に回胴演出Aの抽選値「4」を減算した場合、負数になる。したがって、メインCPU301は、回胴演出Aを決定する。
メインCPU301は、各遊技で決定した回胴演出を示す演出種別コマンドをサブCPU412に送信する。演出種別コマンドは、上述した第1コマンドおよび第2コマンド(図22参照)と同様に、遊技の開始操作の時点から停止操作が可能になる時点までの期間において送信される。サブCPU412は、演出種別コマンドに応じて演出を決定する。なお、演出種別コマンドの送信時期は適宜に変更することができる。
ところで、演出種別コマンド(回胴演出)が当選エリアに応じて抽選される構成では、各回胴演出の抽選値の割振り方によっては、当選エリアの種類(当選役の正解押順)が演出種別コマンドから識別(推測)可能な場合がある。以上の場合、打順リプレイまたは打順ベルの正解押順が演出種別コマンドから識別される可能性がある。以下、図23(c−1)と図23(c−2)とを用いて、当選エリアの種類を演出種別コマンドから推測可能な対比例を説明する。
図23(c−1)は、対比例の回胴演出決定テーブルの概念図である。対比例のメインCPU301は、通常状態の各遊技において、当該回胴演出決定テーブルを用いて回胴演出を決定する。対比例の回胴演出決定テーブルは、本実施形態の各回胴演出決定テーブルと同様に、各回胴演出の各抽選値を含んで構成される。図23(c−1)には、各回胴演出の各抽選値のうち打順ベル(L、C、R)が当選した場合の各抽選値が抜粋して示される。
図23(c−1)に示すように、対比例では、通常状態で打順ベルLが当選した場合、「演出なし」の抽選値は数値「0」、回胴演出Aの抽選値は数値「254」、回胴演出Bおよび回胴演出Cの抽選値は数値「1」、回胴演出Dの抽選値は数値「0」である。したがって、通常状態で打順ベルLが当選した場合、「演出なし」および回胴演出Dは、決定されない。また、通常状態で打順ベルLが当選した場合、確率254/256で回胴演出Aが決定され、確率1/256で回胴演出Bが決定され、確率1/256で回胴演出Cが決定される。すなわち、打順ベルLが当選した場合、回胴演出Aが最も高い確率で決定される。また、図23(c−1)に示すように、対比例では、通常状態で打順ベルCが当選した場合、「演出なし」の抽選値は数値「0」、回胴演出Bの抽選値は数値「254」、回胴演出Aおよび回胴演出Cの抽選値は数値「1」、回胴演出Dの抽選値は数値「0」である。したがって、通常状態で打順ベルCが当選した場合、「演出なし」および回胴演出Dは、決定されない。また、通常状態で打順ベルCが当選した場合、確率1/256で回胴演出Aが決定され、確率254/256で回胴演出Bが決定され、確率1/256で回胴演出Cが決定される。すなわち、打順ベルCが当選した場合、回胴演出Bが最も高い確率で決定される。さらに、図23(c−1)に示すように、対比例では、通常状態で打順ベルRが当選した場合、「演出なし」の抽選値は数値「0」、回胴演出Cの抽選値は数値「254」、回胴演出Aおよび回胴演出Bの抽選値は数値「1」、回胴演出Dの抽選値は数値「0」である。したがって、通常状態で打順ベルRが当選した場合、「演出なし」および回胴演出Dは、決定されない。また、通常状態で打順ベルCが当選した場合、確率1/256で回胴演出Aが決定され、確率1/256で回胴演出Bが決定され、確率254/256で回胴演出Cが決定される。すなわち、打順ベルRが当選した場合、回胴演出Cが最も高い確率で決定される。
上述した通り、打順ベルLが当選する確率と打順ベルCが当選する確率と打順ベルRが当選する確率とは互いに等しい(図9参照)。したがって、以上の対比例では、回胴演出Aが決定された場合、打順ベルLが当選している確率は、打順ベルCまたは打順ベルRが当選している確率より高い。また、回胴演出Bが決定された場合、打順ベルCが当選している確率は、打順ベルLまたは打順ベルRが当選している確率より高い。同様に、回胴演出Cが決定された場合、打順ベルRが当選している確率は、打順ベルLまたは打順ベルCが当選している確率より高い。
以上の対比例において、本実施形態と同様に、第1コマンドと第2コマンドと演出種別コマンドとがメインCPU301からサブCPU412に送信される。以下、メインCPU301が送信した第1コマンドと第2コマンドと演出種別コマンドとの組合せを送信パターン「AXX、BYY、演出A〜Dまたは「演出なし」」(XおよびYは9以上の整数)と記載する場合がある。例えば、打順ベルを示す第1コマンド「A04」と「指示なし」を示す第2コマンド「B99」(図22参照)と回胴演出Aを示す演出種別コマンドとがメインCPU301から送信された場合を想定する。以上の場合、送信パターンは「A04、B99、演出A」と表現される。
図23(c−2)は、対比例において、通常状態で打順ベル(L、C、R)が当選した場合の送信パターンを説明するための図である。図23(c−2)に示すように、第1コマンドは、打順ベルLが当選した場合と打順ベルCが当選した場合と打順ベルRが当選した場合とで、共通して「A04」であり、通常状態において、第2コマンドは、当選エリアによらず「B99」になる。また、上述したように、打順ベルが当選した場合、回胴演出A、回胴演出Bまたは回胴演出Cが決定され、演出種別コマンドは、「演出A」「演出B」または「演出C」になる。したがって、通常状態で打順ベルが当選した場合の送信パターンは、図23(c−2)に示す「A04、B99、演出A」または「A04、B99、演出B」または「A04、B99、演出C」となる。
対比例では、上述したように、回胴演出Aが決定された場合、打順ベルLが当選している確率は、他の打順ベル(C、R)が当選している確率より高い。したがって、対比例では、送信パターン「A04、B99、演出A」で各コマンドが送信された場合、打順ベルLが当選している確率が最も高いことを各コマンドから識別可能である。同様に、演出Bが決定された場合、打順ベルCが当選している確率は、他の打順ベルが当選している確率より高い。したがって、送信パターン「A04、B99、演出B」で各コマンドが送信された場合、打順ベルCが当選している確率が最も高いことを各コマンドから識別可能である。同様に、演出Cが決定された場合、打順ベルRが当選している確率は、他の打順ベルが当選している確率より高い。したがって、送信パターン「A04、B99、演出C」で各コマンドが送信された場合、打順ベルRが当選している確率が最も高いことを各コマンドから識別可能である。
以上の対比例では、第2コマンドが「指示なし」を示す場合であっても、メインCPU301からのコマンドにより、当選している打順ベルの種類が推測可能である。したがって、以上の対比例では、サブ制御基板400を不正基板に交換し、不正基板に演出種別コマンドを解析させて、打順ベルの正解押順を報知させる不正行為が可能である。以上の事情を考慮して、本実施形態の回胴演出決定テーブルAは、各当選エリアの正解押順を演出種別コマンドから推測困難(実質的に不可能)に構成される。
図23(a)に説明を戻す。図23(a)に示すように、本実施形態の回胴演出決定テーブルAは、各回胴演出の各抽選値が打順ベル(L、C、R)毎に共通である点において、上述した対比例の回胴演出決定テーブルと相違する。具体的には、打順ベルLが当選した場合、「演出なし」の抽選値は数値「244」であり、回胴演出Aの抽選値は数値「10」であり、回胴演出Bおよび回胴演出Cの抽選値は数値「1」であり、回胴演出Dの抽選値は数値「0」である。また、図23(a)から理解される通り、打順ベルCが当選した場合の各回胴演出の各抽選値は、打順ベルLが当選した場合と同じである。さらに、打順ベルRが当選した場合の各回胴演出の各抽選値は、打順ベルLまたは打順ベルCが当選した場合と同じである。すなわち、何れかの打順ベルが当選した場合、当該打順ベルの種類によらず、「演出なし」が確率244/256で決定され、回胴演出Aが確率10/256で決定され、回胴演出Bが確率1/256で決定され、回胴演出Cが確率1/256で決定され、回胴演出Dは決定されない。すなわち、本実施形態の構成では、「演出なし」を示す演出種別コマンドは、当選した打順ベルの種類によらず同じ確率で送信される。同様に、回胴演出Aを示す演出種別コマンドと回胴演出Bを示す演出種別コマンドと回胴演出Cを示す演出種別コマンドとの各々は、当選した打順ベルの種類によらず同じ確率で送信される。また、回胴演出Dを示す演出種別コマンドは、当選した打順ベルの種類によらず送信されない。
以上の構成では、第1コマンドと第2コマンドと演出種別コマンドとが送信パターン「A04、B99、演出なし」でメインCPU301から各コマンドが送信される確率は、当選した打順ベルの種類によらず等しくなる。同様に、送信パターン「A04、B99、演出A」で送信される確率、送信パターン「A04、B99、演出B」で送信される確率、および、送信パターン「A04、B99、演出C」で送信される確率は、当選した打順ベルの種類によらず等しくなる。したがって、各コマンドの送信パターンから打順ベルの種類を識別(推測)することができない。すなわち、本実施形態では、演出種別コマンドを含む各コマンドから中段ベルの正解押順を識別することができない。
また、本実施形態では、図23(a)から理解される通り、打順リプレイX1から打順リプレイX6までの何れの打順リプレイXが当選した場合も「演出なし」が確率1(256/256)で決定される。すなわち、当選した打順リプレイX(1〜6)の種類によらず、送信パターン「A01、B99、演出なし」でメインCPU301から各コマンドが送信される。したがって、打順リプレイXが当選した場合の送信パターンから当該打順リプレイXの種類は識別できない。すなわち、本実施形態では、演出種別コマンドを含む各コマンドからRT2移行リプレイの正解押順を識別することができない。
さらに、本実施形態では、図23(a)から理解される通り、打順リプレイY1から打順リプレイY3までの何れの打順リプレイYが当選した場合も「演出なし」が確率1で決定される。すなわち、当選した打順リプレイY(1〜3)の種類によらず、送信パターン「A01、B99、演出なし」でメインCPU301から各コマンドが送信される。したがって、打順リプレイYが当選した場合の送信パターンから当該打順リプレイYの種類は識別できない。すなわち、本実施形態では、演出種別コマンドを含む各コマンドからRT3移行リプレイの正解押順を識別することができない。
以上の通り、本実施形態では、演出種別コマンドを含む各コマンドから各当選役(中段ベル、RT2移行リプレイ、RT3移行リプレイ)の正解押順が識別できない。したがって、不正基板により演出種別コマンドを解析した場合であっても、出玉率を向上させる有利な停止操作順序が識別できない。以上の構成によれば、上述した不正基板を用いた不正行為を抑制することができる。
ところで、各回胴演出が実行される確率が打順ベル毎に同じである場合、遊技者によっては、回胴演出が面白味に欠けると感じる場合がある。以上の事情を考慮して、本実施形態では、AT状態においては、各回胴演出が実行される確率を打順ベル毎に相違させる構成とした。
図23(b)は、回胴演出決定テーブルBの概念図である。本実施形態のメインCPU301は、AT中状態および開始準備状態の各遊技において、回胴演出決定テーブルBを用いて回胴演出を決定する。図23(a)および図23(b)から理解される通り、打順ベル(L、C、R)以外の各当選エリア(共通ベル等)の各抽選値は、回胴演出決定テーブルAと回胴演出決定テーブルBとで等しい。したがって、打順ベル以外の当選エリアが当選した場合の各回胴演出が決定される確率は、通常状態とAT状態とで等しい。なお、打順ベル以外の当選エリアが当選した場合の各回胴演出が決定される確率を通常状態とAT状態とで異ならせてもよい。
図23(b)に示す通り、AT中状態または開始準備状態において、打順ベルLが当選した場合、通常状態または終了準備状態で打順ベルLが当選した場合と同様に、「演出なし」の抽選値は数値「244」であり、回胴演出Aの抽選値は数値「10」であり、回胴演出Bおよび回胴演出Cの抽選値は数値「1」であり、回胴演出Dの抽選値は数値「0」である。一方、AT中状態または開始準備状態において、打順ベルCが当選した場合は、「演出なし」の抽選値は数値「244」であり、回胴演出Bの抽選値は数値「10」であり、回胴演出Aおよび回胴演出Cの抽選値は数値「1」であり、回胴演出Dの抽選値は数値「0」である。すなわち、AT中状態または開始準備状態で打順ベルCに当選した場合、通常状態または終了準備状態で打順ベルCに当選した場合より、回胴演出Aに当選する確率が低く、回胴演出Bに当選する確率が高い。また、AT中状態または開始準備状態において打順ベルRが当選した場合は、「演出なし」の抽選値は数値「244」であり、回胴演出Cの抽選値は数値「10」であり、回胴演出Aおよび回胴演出Bの抽選値は数値「1」であり、回胴演出Dの抽選値は数値「0」である。すなわち、AT中状態または開始準備状態で打順ベルRに当選した場合、通常状態または終了準備状態で打順ベルRに当選した場合より、回胴演出Aに当選する確率が低く、回胴演出Cに当選する確率が高い。
以上の通り、打順ベルが当選した場合の各回胴演出に当選する確率は、通常状態または終了準備状態では、打順ベルの種類によらず同じであったが、AT中状態または開始準備状態では、打順ベルの種類に応じて異なる。したがって、例えば、AT中状態または開始準備状態において、各回胴演出の当選確率が打順ベルの種類によらず同じである構成と比較して、回胴演出の面白味が向上する。
なお、本実施形態では、AT中状態または開始準備状態において、打順ベルLが当選した場合、回胴演出Aを示す演出種別コマンドは、回胴演出Bを示す演出種別コマンドおよび回胴演出Cを示す演出種別コマンドより高い確率で送信される。また、打順ベルCが当選した場合、回胴演出Bを示す演出種別コマンドは、回胴演出Aを示す演出種別コマンドおよび回胴演出Cを示す演出種別コマンドより高い確率で送信される。さらに、打順ベルRが当選した場合、回胴演出Cを示す演出種別コマンドは、回胴演出Aを示す演出種別コマンドおよび回胴演出Bを示す演出種別コマンドより高い確率で送信される。以上の構成では、AT中状態または開始準備状態においては、メインCPU301から送信される各コマンドから打順ベルの種類が推測可能である。すなわち、各コマンドから中段ベルの正解押順が推測可能である。しかし、上述した通り、AT中状態および開始準備状態は、そもそも、中段ベルの正解押順が指示表示器16の指示情報で指示される遊技状態である。したがって、仮に、AT中状態または開始準備状態において、メインCPU301からの各コマンドを不正基板で解析し、中段ベルの正解押順を報知した場合であっても、本来の出玉率以上にはならない。
図24は、AT決定テーブルの概念図である。AT決定テーブルは、当選エリア毎の各抽選値を含んで構成される。また、各当選エリアの各抽選値は、回胴演出に応じて設けられ、「当選」の抽選値と「非当選」の抽選値とを含む。メインCPU301は、各遊技のAT決定処理において、当選エリアと回胴演出とに応じた抽選値を乱数値R3に減算する。メインCPU301は、「当選」の抽選値を乱数値R3から減算した結果が負数になった場合、AT状態への移行を決定する。以上の構成によれば、当選エリアと回胴演出とに応じた確率で、AT状態に移行するか否かが決定される。例えば、今回の遊技で打順ベルが当選し、且つ、回胴演出を実行しないことが決定された場合を想定する。以上の場合、「当選」の抽選値は数値「0」であるから、AT状態に当選しない。一方、今回の遊技で打順ベルが当選し、且つ、回胴演出Aが決定された場合を想定する。以上の場合、「当選」の抽選値は数値「3276」であるから、乱数値R3が範囲「0〜3275」の何れかである場合、AT状態に当選する。また、今回の遊技で打順ベルが当選し、且つ、回胴演出Bまたは回胴演出Cが決定された場合を想定する。以上の場合、「当選」の抽選値は数値「6553」であるから、打順ベルが当選した遊技で回胴演出Aが当選した場合より、AT状態に高い確率で当選する。なお、図24においては、弱レア役と強レア役との各抽選値を省略して示す。
本実施形態においては、図24に示すように、BARリプレイが当選した場合の「当選」の抽選値は数値「65536」であり、「非当選」の抽選値は数値「0」である。すなわち、BARリプレイに当選した場合、必ずAT状態に当選する。また、図24に示すように、当選エリアが打順ベル、共通ベル、弱レア役、強レア役以外(ハズレ、打順リプレイ、通常リプレイ、ボーナス)の場合の抽選値は数値「0」である。なお、図24の例では、BARリプレイに当選した場合、必ずATに当選する構成としたが、BARリプレイに当選した場合にAT状態に当選しない場合がある構成としてもよい。また、打順ベル、共通ベル、弱レア役、強レア役以外の当選エリアに当選した場合、AT状態に当選し得る構成としてもよい。さらに、図24に示す例では、弱レア役(スイカ、弱チェリー、弱チャンス目)の抽選値を共通としたが、スイカの抽選値と弱チェリーの抽選値と弱チャンス目の抽選値とを別々に設けてもよい。同様に、強チェリーの抽選値と強チャンス目の抽選値とを別々に設けてもよい。また、AT決定テーブルを複数設ける構成としてもよい。例えば、通常状態で用いるAT決定テーブルとAT状態で用いるAT決定テーブルとを設ける構成としてもよい。
メインRAM303には、有効ラインへの停止が許可された図柄の組合せを示す表示許可ビット格納領域、設定表示部36に表示される数値が格納される表示設定値格納領域、設定値が格納される設定値格納領域、乱数値R1が格納される乱数値R1格納領域、乱数値R2が格納される乱数値R2格納領域、乱数値R3が格納される乱数値R3格納領域、サブ制御基板400に送信するコマンドを格納するコマンド格納領域、各種のランプの表示態様を示すデータを格納するランプ関連データ格納領域、当選エリアを格納する当選エリア格納領域、停止操作がされていない停止ボタン25の個数を示す未停止操作カウンタ、各停止ボタン25の操作順序を格納する停止順序格納領域を含む格納領域が設けられている。
<サブCPUが用いる各データ>
以下、図面を用いて、サブROM413に記憶される各種のデータを説明する。サブROM413は、図25および図27に示す指示演出決定テーブル、図29に示す演出抽選テーブルを含む各種のデータを記憶する。
図25は、指示演出決定テーブル(A、B)の概念図である。サブCPU412は、指示番号(指示情報)を示す第2コマンドを受信した場合、各指示演出(A、B、C、D、E)の何れかを指示演出決定テーブルにより決定する。指示演出を決定した場合、サブCPU412は、当該指示演出を示す演出コマンドを画像制御基板(画像制御CPU421)420に送信する。画像制御CPU421は、指示演出を示す演出コマンドを受信した場合、当該指示演出の各画像を液晶表示装置30に表示させる。本実施形態では、サブ制御基板(サブCPU412)400が第2コマンドを受信した場合、当該第2コマンドに対応した停止操作態様(停止操作順序)の報知は、サブCPU412により必ず実行される。
図25(a)は、指示演出決定テーブルAの概念図である。サブCPU412は、第1コマンドとしてコマンド「A01」(打順リプレイXまたは打順リプレイY)を受信した場合であって、第2コマンドとしてコマンド「B01」〜「B09」の何れかを受信した場合、指示演出決定テーブルAにより指示演出を決定する。上述した通り、コマンド「B01」〜「B09」は、メインCPU301がAT中状態または開始準備状態で送信され、通常状態および終了準備状態では送信されない。すなわち、サブCPU412は、メインCPU301がAT中状態または開始準備状態の遊技で、指示演出決定テーブルAにより指示演出を決定する。
図25(a)に示すように、コマンド「A01」を受信した場合、サブCPU412は、各指示演出A(1〜6)または各指示演出B(1〜3)の何れかを決定する。具体的には、サブCPU412は、第1コマンドとしてコマンド「A01」を受信した場合であって、第2コマンドとしてコマンド「B01」を受信した場合、指示演出A1を決定する。また、サブCPU412は、第1コマンドとしてコマンド「A01」を受信した場合であって、第2コマンドとしてコマンド「B02」を受信した場合、指示演出A2を決定し、コマンド「B03」を受信した場合、指示演出A3を決定し、コマンド「B04」を受信した場合、指示演出A4を決定し、コマンド「B05」を受信した場合、指示演出A5を決定し、コマンド「B06」を受信した場合、指示演出A6を決定する。
以上の構成では、打順リプレイXが当選した場合であって、メインCPU301が指示番号「01」を決定した場合、メインCPU301により指示情報「1」が指示表示器16に表示され、サブCPU412により指示演出A1が決定される。また、打順リプレイXが当選した場合であって、メインCPU301が指示番号「02」を決定した場合、メインCPU301により指示情報「2」が指示表示器16に表示され、サブCPU412により指示演出A2が決定される。同様に、メインCPU301が指示番号「03」を決定した場合、メインCPU301により指示情報「3」が指示表示器16に表示され、サブCPU412により指示演出A3が決定され、メインCPU301が指示番号「04」を決定した場合、メインCPU301により指示情報「4」が指示表示器16に表示され、サブCPU412により指示演出A4が決定され、メインCPU301が指示番号「05」を決定した場合、メインCPU301により指示情報「5」が指示表示器16に表示され、サブCPU412により指示演出A5が決定され、メインCPU301が指示番号「06」を決定した場合、メインCPU301により指示情報「6」が指示表示器16に表示され、サブCPU412により指示演出A6が決定される。以上の通り、液晶表示装置30では、指示表示器16が表示する指示情報の停止操作態様(順序)に応じた指示演出が決定される。
本実施形態の指示演出A1では、停止操作順序「左中右」が指示される。すなわち、指示情報「1」で指示される停止操作順序は、指示演出A1においても指示される。また、指示演出A2では、指示情報「2」で指示される停止操作順序「左右中」が指示され、指示演出A3では、指示情報「3」で指示される停止操作順序「中左右」が指示され、指示演出A4では、指示情報「4」で指示される停止操作順序「中右左」が指示され、指示演出A5では、指示情報「5」で指示される停止操作順序「右左中」が指示され、指示演出A6では、指示情報「6」で指示される停止操作順序「右中左」が指示される。上述した通り、打順リプレイXが当選した場合に表示される指示情報は、RT2移行リプレイの正解押順を指示する。したがって、各指示演出A(1〜6)では、RT2移行リプレイの正解押順が指示される。以上の通り、本実施形態では、指示表示器16の指示情報と液晶表示装置30の指示演出Aとの双方でRT2移行リプレイの正解押順が指示される。
また、サブCPU412は、図25(a)に示すように、第1コマンドとしてコマンド「A01」を受信した場合であって、第2コマンドとしてコマンド「B07」を受信した場合、指示演出B1を決定する。また、サブCPU412は、第1コマンドとしてコマンド「A01」を受信した場合であって、第2コマンドとしてコマンド「B08」を受信した場合、指示演出B2を決定し、コマンド「B09」を受信した場合、指示演出B3を決定する。
以上の構成では、メインCPU301が指示番号「07」を決定した場合、メインCPU301により指示情報「7」が指示表示器16に表示され、サブCPU412により指示演出B1が決定される。また、メインCPU301が指示番号「08」を決定した場合、メインCPU301により指示情報「8」が指示表示器16に表示され、サブCPU412により指示演出B2が決定される。同様に、メインCPU301が指示番号「09」を決定した場合、メインCPU301により指示情報「9」が指示表示器16に表示され、サブCPU412により指示演出B3が決定される。
本実施形態の指示演出B1では、左第1停止が指示される。すなわち、指示情報「7」で指示される停止操作順序は、指示演出B1においても指示される。また、指示演出B2では、指示情報「8」で指示される中第1停止が指示され、指示演出B3では、指示情報「9」で指示される右第1停止が指示される。上述した通り、打順リプレイYが当選した場合に表示される指示情報は、RT3移行リプレイの正解押順を指示する。したがって、各指示演出B(1〜3)では、RT3移行リプレイの正解押順が指示される。以上の通り、本実施形態では、指示表示器16の指示情報と液晶表示装置30の指示演出Bとの双方でRT3移行リプレイの正解押順が指示される。
図25(b)は、指示演出決定テーブルBの概念図である。サブCPU412は、第1コマンドとしてコマンド「A04」(打順ベル)を受信した場合であって、第2コマンドとしてコマンド「B07」〜「B09」の何れかを受信した場合、指示演出決定テーブルBにより指示演出(C1〜C3、D1〜D3)を決定する。上述した通り、コマンド「B07」〜「B09」は、AT中状態および開始準備状態でメインCPU301からサブCPU412に送信される。すなわち、サブCPU412は、AT中状態または開始準備状態で、打順ベルに当選した場合、指示演出決定テーブルBを用いて指示演出を決定する。
図25(b)から理解される通り、第1コマンドとして「A04」を受信した場合、一の第2コマンドに応じて複数種類(2種類)の指示演出(C、D)が選択され得る。サブCPU412は、第1コマンドとして「A04」を受信した場合、予め定められた確率で、指示演出Cまたは指示演出Dを選択する。
具体的には、コマンド「A04」を受信した場合であって、コマンド「B07」を受信した場合、サブCPU412は、指示演出C1または指示演出D1を決定する。指示演出C1と指示演出D1とは、共に打順ベルLの正解押順(左第1停止)を指示する。また、サブCPU412は、コマンド「A04」を受信した場合であって、コマンド「B08」を受信した場合、指示演出C2または指示演出D2を決定する。指示演出C2と指示演出D2とは、共に打順ベルCの正解押順(中第1停止)を指示する。同様に、サブCPU412は、コマンド「A04」を受信した場合であって、コマンド「B09」を受信した場合、指示演出C3または指示演出D3を決定する。指示演出C3と指示演出D3とは、共に打順ベルRの正解押順(右第1停止)を指示する。以上の構成では、打順ベルが当選した場合、指示表示器16の指示情報と液晶表示装置30の指示演出(C、D)との双方で中段ベルの正解押順が指示される。
図25(c)は、打順ベルが当選した遊技で、指示演出C(1〜3)が決定される確率と指示演出D(1〜3)が決定される確率とを説明するための図である。図25(c)に示すように、指示演出Cが決定される確率と指示演出Dが決定される確率とは、今回の遊技でAT状態に当選したか否かに応じる。具体的には、打順ベルが当選した場合であって、AT状態に当選していない場合、確率約99/100で指示演出Cが決定され、確率約1/100で指示演出Dが決定される。一方、打順ベルが当選した場合であって、AT状態に当選した場合、確率約9/10で指示演出Cが決定され、確率約1/10で指示演出Dが決定される。例えば、第1コマンドとして「A04」を受信し、且つ、第2コマンドとして「B07」を受信した遊技で、AT状態に当選しなかった場合を想定する。以上の場合、確率約99/100で指示演出C1が決定され、確率約1/100で指示演出D1が決定される。一方、第1コマンドとして「A04」を受信し、且つ、第2コマンドとして「B07」を受信した遊技で、AT状態に当選した場合、確率約9/10で指示演出C1が決定され、確率約1/10で指示演出D1が決定される。
以上の説明から理解される通り、本実施形態では、打順ベルが当選した遊技において、指示演出Dが決定される確率は、AT状態に当選していない場合(確率約1/100)より、AT状態に当選した場合(確率約1/10)の方が高い。以上の構成によれば、中段ベルの正解押順が指示演出Dで指示された場合、指示演出Cで指示された場合より、AT状態に当選した期待度が高い旨が報知される。
図26(a−1)は、指示演出Aにおける液晶表示装置30の画面の模擬図である。図26(a−1)には、打順リプレイX1が当選した場合の指示演出A1の具体例が示される。上述した通り、指示演出A1では、打順リプレイX1が当選した遊技でのRT2移行リプレイの正解押順「左中右」が指示される。また、図26(a−1)の具体例は、開始準備状態で指示演出A1が実行された場合を想定している。開始準備状態において、例えば、図25(a−1)のように、指示状態が開始準備状態である旨のメッセージ「準備中」を液晶表示装置30に表示させる。また、開始準備状態において、液晶表示装置30は、今回のAT状態で獲得したメダルの総数を表示する。
指示演出A(1〜6)では、3個の指示図像SX(1〜3)が液晶表示装置30に表示される。各指示図像SXは、数字「1」を表示する指示図像SX1と、数字「2」を表示する指示図像SX2と、数字「3」を表示する指示図像SX3とを含んでいる。また、各指示図像SXは、例えば、略円状であり、リプレイ図柄と同様な色彩(例えば水色)である。各指示図像SXは、左右方向に配列され、各指示図像SXによりRT2移行リプレイの正解押順が指示される。具体的には、配列された各指示図像SXのうち、左側に表示された指示図像SXにより、左停止ボタン25Lを停止操作する順番が指示される。また、中央に表示された指示図像SXにより、中停止ボタン25Cを停止操作する順番が指示され、右側に表示された指示図像SXにより、右停止ボタン25Rを停止操作する順番が指示される。
例えば、図26(a−1)に示すように、指示演出A1では、指示図像SX1が左側に表示され、指示図像SX2が中央に表示され、指示図像SX3が右側に表示される(左からSX1、SX2、SX3の順序)。以上の場合、左停止ボタン25Lを第1停止することが指示され、中停止ボタン25Cを第2停止することが指示され、右停止ボタン25Rを第3停止することが指示される。すなわち、停止操作順序「左中右」が指示される。また、図示は省略するが、指示演出A2では、指示図像SX1が左側に表示され、指示図像SX3が中央に表示され、指示図像SX2が右側に表示され、停止操作順序「左右中」が指示される。同様に、指示演出A3では、指示図像SX2が左側に表示され、指示図像SX1が中央に表示され、指示図像SX3が右側に表示され、停止操作順序「中左右」が指示され、指示演出A4では、指示図像SX3が左側に表示され、指示図像SX1が中央に表示され、指示図像SX2が右側に表示され、停止操作順序「中右左」が指示され、指示演出A5では、指示図像SX2が左側に表示され、指示図像SX3が中央に表示され、指示図像SX1が右側に表示され、停止操作順序「右左中」が指示され、指示演出A6では、指示図像SX3が左側に表示され、指示図像SX2が中央に表示され、指示図像SX1が右側に表示され、停止操作順序「右中左」が指示される。
各指示演出Aでは、現時点で停止操作すべき停止ボタン25に対応する指示図像SXが他の指示図像SXより拡大して表示される。例えば、26(a−1)に示す停止操作順序「左中右」を指示する指示演出A1では、遊技が開始された直後(全てのリール12が回転している期間)に、左側に配置された指示図像SX1を他の指示図像SX(2、3)より拡大して表示する。その後、左停止ボタン25Lが停止操作された場合、指示図像SX1を指示図像SX3と同様な大きさで表示し、指示図像SX2を拡大して表示する。その後、中停止ボタン25Cが停止操作された場合、指示図像SX2を指示図像SX1と同様な大きさで表示し、指示図像SX3を拡大して表示する。以上の構成によれば、各時点において、他の指示図像SXより拡大して表示される指示図像SXに対応する停止ボタン25を停止操作することで、指示演出Aで指示される停止操作順序で停止操作がされる。
図26(a−2)は、指示演出Aが実行される期間での指示表示器16の模擬図である。図26(a−2)には、指示演出A1が実行される期間での指示表示器16の具体例が示される。指示演出A1が実行される期間では、図26(a−2)に示すように、指示表示器16に指示情報「1」(「左中右」を指示)が表示される。図示は省略するが、指示演出A2が実行される期間では、指示表示器16に指示情報「2」(「左右中」を指示)が表示され、指示演出A3が実行される期間では、指示表示器16に指示情報「3」(「中左右」を指示)が表示され、指示演出A4が実行される期間では、指示表示器16に指示情報「4」(「中右左」を指示)が表示され、指示演出A5が実行される期間では、指示表示器16に指示情報「5」(「右左中」を指示)が表示され、指示演出A6が実行される期間では、指示表示器16に指示情報「6」(「右中左」を指示)が表示される。
図26(b−1)は、指示演出Bにおける液晶表示装置30の画面の模擬図である。図26(b−1)には、打順リプレイY1が当選した場合の指示演出B1の具体例が示される。上述した通り、指示演出B1では、打順リプレイY1が当選した遊技におけるRT3移行リプレイの正解押順である左第1停止が指示される。図26(b)の具体例は、図26(a)と同様に、開始準備状態を想定している。
指示演出B(1〜3)では、指示図像SX1が液晶表示装置30に表示される。具体的には、指示図像SX1は、第1停止すべき停止ボタン25に対応する領域に表示される。例えば、指示演出B1では、図26(b−1)に示すように、液晶表示装置30の画面中央より左側の領域に指示図像SX1が表示される。以上の指示演出B1では、左停止ボタン25Lを第1停止すべきことが指示される。図示は省略するが、指示演出B2では、液晶表示装置30の画面中央付近に指示図像SX1が表示され、中停止ボタン25Cを第1停止すべきことが指示される。指示演出B3では、液晶表示装置30の画面中央より右側に指示図像SX1が表示され、右停止ボタン25Rを第1停止すべきことが指示される。
開始準備状態において、指示演出Bで指示される順序で停止操作がされた場合、RT3移行リプレイが有効ラインに停止し、AT中状態が開始される。AT中状態が開始された場合、例えば、液晶表示装置30に「スタート!」というメッセージを表示し、AT中状態の開始を報知してもよい。
図26(b−2)は、指示演出Bが実行される期間での指示表示器16の模擬図である。図26(b−2)には、指示演出B1が実行される期間での指示表示器16の具体例が示される。指示演出B1が実行される期間では、図26(b−2)に示すように、指示表示器16に指示情報「7」(左第1停止を指示)が表示される。図示は省略するが、指示演出B2が実行される期間では、指示表示器16に指示情報「8」が表示され、指示演出B3が実行される期間では、指示表示器16に指示情報「9」が表示される。
図26(c−1)は、指示演出Cにおける液晶表示装置30の画面の模擬図である。図26(c−1)には、打順ベルLが当選した場合の指示演出C1の具体例が示される。上述した通り、指示演出C1では、打順ベルLが当選した遊技における中段ベルの正解押順である左第1停止が指示される。また、図26(c−1)の具体例は、AT中状態を想定している。図26(c−1)に示すように、AT中状態では、今回のAT状態で獲得したメダルの総数とAT中状態の遊技回数の合計(図26(c−1)の例では数字「0」)とAT中状態の残り遊技回数(図26(c−1)の例では数字「50」)とが液晶表示装置30に表示される。AT中状態の残り遊技回数は、ATカウンタの現在値である。AT中状態の合計の遊技回数は、各遊技において数値「1」加算され、残り遊技回数は、各遊技において数値「1」減算される。残り遊技回数が数値「0」まで減算された場合、AT中状態から終了準備状態に移行する。
指示演出C(1〜3)では、指示図像SY1が液晶表示装置30に表示される。指示図像SY1は、指示図像SX1と同様に、数字「1」を表示する。また、指示図像SY1は、指示図像SX1と同様に、略円状である。ただし、指示図像SY1と指示図像SX1とは、色彩が相違する。指示図像SY1は、例えば、ベル図柄と同様な色彩(黄色)である。ただし、打順リプレイが当選した場合と打順ベルが当選した場合とで共通の指示図像が表示される構成としてもよい。
指示図像SY1は、指示図像SX1と同様に、第1停止すべき停止ボタン25に対応する領域に表示される。例えば、指示演出C1では、図26(c−1)に示すように、液晶表示装置30の画面中央より左側の領域に指示図像SY1が表示される。以上の指示演出C1では、左停止ボタン25Lを第1停止すべきことが指示される。図示は省略するが、指示演出C2では、液晶表示装置30の画面中央付近に指示図像SY1が表示され、中停止ボタン25Cを第1停止すべきことが指示される。指示演出C3では、液晶表示装置30の画面中央より右側に指示図像SY1が表示され、右停止ボタン25Rを第1停止すべきことが指示される。
図26(c−2)は、指示演出Cが実行される期間での指示表示器16の模擬図である。図26(c−2)には、指示演出C1が実行される期間での指示表示器16の具体例が示される。上述した通り、指示演出C1が実行される期間では、指示表示器16に指示情報「7」(左第1停止を指示)が表示される。また、指示演出C2が実行される期間では、指示表示器16に指示情報「8」が表示され、指示演出C3が実行される期間では、指示表示器16に指示情報「9」が表示される。
以上の説明から理解される通り、本実施形態のサブCPU412は、指示表示器16が指示情報「7」を表示する場合、当選役(打順リプレイY1、打順ベルL)に応じて、指示演出B1または指示演出C1を決定する。また、サブCPU412は、指示表示器16が指示情報「8」を表示する場合、当選役(打順リプレイY2、打順ベルC)に応じて、指示演出B2または指示演出C2を決定する。さらに、サブCPU412は、指示表示器16が指示情報「9」を表示する場合、当選役(打順リプレイY3、打順ベルR)に応じて、指示演出B3または指示演出C3を決定する。すなわち、指示演出は、指示情報が同じ場合であっても、当選役に応じて変化する。以上の構成によれば、例えば、当選役に応じて指示演出が変化しない構成と比較して、指示演出が変化に富む。
図26(d−1)は、指示演出Dにおける液晶表示装置30の画面の模擬図である。上述したように、打順ベルが当選した遊技において、中段ベルの正解押順が指示演出Dで指示された場合は、指示演出Cで指示された場合と比較して、AT状態に当選している確率が高い。図26(d−1)には、打順ベルLが当選した場合の指示演出D1の具体例が示される。上述した通り、指示演出D1では、指示演出C1と同様に、打順ベルLが当選した遊技における中段ベルの正解押順である左第1停止が指示される。
指示演出D(1〜3)では、指示図像SZ1が液晶表示装置30に表示される。図26(d−1)に示すように、指示図像SZ1は、指示図像SX1および指示図像SY1と同様に、数字「1」を表示する。ただし、指示図像SZ1は、外縁の形状(大きさ)が指示図像SXおよび指示図像SYと相違する。具体的には、上述した指示図像SXと指示図像SYとは、略円状の外縁であるのに対し、指示図像SZ1はギザギザの外縁である。ただし、指示図像SZ1の態様は、適宜に変更できる。例えば、指示図像SZ1の形状を指示図像SXおよび指示図像SYと同様(略円状)とし、指示図像SZ1の色彩を他の指示図像Sと異ならせる(例えば、紫色)構成としてもよい。
指示図像SZ1は、指示図像SX1および指示図像SY1と同様に、第1停止すべき停止ボタン25に対応する領域に表示される。例えば、指示演出D1では、図26(d−1)に示すように、液晶表示装置30の画面中央より左側の領域に指示図像SZ1が表示される。以上の指示演出D1では、左停止ボタン25Lを第1停止すべきことが指示される。また、指示演出D2では、液晶表示装置30の画面中央付近に指示図像SZ1が表示され、中停止ボタン25Cを第1停止すべきことが指示される。指示演出D3では、液晶表示装置30の画面中央より右側に指示図像SZ1が表示され、右停止ボタン25Rを第1停止すべきことが指示される。
図26(d−2)は、指示演出Dが実行される期間での指示表示器16の模擬図である。図26(d−2)には、指示演出D1が実行される期間での指示表示器16の具体例が示される。上述した通り、指示演出D1が実行される期間では、指示表示器16に指示情報「7」が表示される(指示演出C1と同様)。また、指示演出D2が実行される期間では、指示表示器16に指示情報「8」が表示され(指示演出C2と同様)、指示演出D3が実行される期間では、指示表示器16に指示情報「9」が表示される(指示演出C3と同様)。
以上の通り、本実施形態では、報知態様が互いに異なる各指示演出(例えば指示演出B1、指示演出C1、指示演出D1)で一の停止操作順序(例えば左第1停止)が指示される。すなわち、サブCPU412は、第2コマンドを受信した場合、当該第2コマンドが示す操作態様(順序)を指示する指示演出を、第1の指示演出(例えば指示演出B1)と当該第1の指示演出が指示する操作態様を当該第1の指示演出とは相違する報知態様で報知する第2報知演出(例えば指示演出C1、指示演出D1)とを含む複数の報知演出から選択可能である。例えば、サブCPU412は、当選エリア(打順リプレイ、打順ベル)に応じて、指示演出Bまたは指示演出C(指示演出D)を選択可能である。また、サブCPU412は、打順ベルが当選した場合、指示演出Cまたは指示演出Dを選択可能である。以上の構成によれば、例えば、一の停止操作順序を指示する指示演出が一種類のみ設けられた構成と比較して、指示演出が変化に富み、面白味が向上する。
また、本実施形態では、指示情報で指示される停止操作順序が、指示表示器16に加え、液晶表示装置30で表示される。上述した通り、液晶表示装置30は、指示表示器16より大きい(図1参照)。したがって、本実施形態の構成では、指示表示器16より広い領域において、停止操作順序の報知が可能である。以上の構成では、例えば、停止操作順序を指示する情報が指示表示器16にのみ表示される構成と比較して、当該情報を遊技者が視認しやすい。
以上がAT中状態および開始準備状態における各指示演出(A〜D)の説明である。以下、図27および図28を用いて、終了準備状態における各指示演出を説明する。終了準備状態の遊技で打順ベルが当選した場合、サブCPU412は、指示演出としての押順当て演出E(1〜3)を決定する。
図27は、指示演出決定テーブルCの概念図である。サブCPU412は、第1コマンドとしてコマンド「A04」(打順ベル)を受信した場合であって、第2コマンドとしてコマンド「B10」〜「B12」を受信した場合、指示演出決定テーブルCにより指示演出(押順当て演出)を決定する。上述した通り、コマンド「B10」〜「B12」は、終了準備状態で送信される(図19参照)。すなわち、サブCPU412は、終了準備状態の各遊技で、指示演出決定テーブルCにより指示演出を決定する。
図27に示すように、終了準備状態において、コマンド「A04」を受信した場合、サブCPU412は、各押順当て演出E(1〜3)の何れかを決定する。具体的には、第1コマンドとしてコマンド「A04」を受信した場合であって、第2コマンドとしてコマンド「B10」を受信した場合、サブCPU412は、押順当て演出E1を決定する。また、サブCPU412は、第1コマンドとしてコマンド「A04」を受信した場合であって、第2コマンドとしてコマンド「B11」を受信した場合、押順当て演出E2を決定し、第2コマンドとしてコマンド「B12」を受信した場合、押順当て演出E3を決定する。
以上の構成では、終了準備状態で打順ベル(LまたはC)が当選した場合であって、指示番号「10」が決定された場合、メインCPU301により指示情報「10」が指示表示器16に表示され、サブCPU412により押順当て演出E1が決定される。また、打順ベル(LまたはR)が当選した場合であって、指示番号「11」が決定された場合、メインCPU301により指示情報「11」が指示表示器16に表示され、サブCPU412により押順当て演出E2が決定される。また、打順ベル(CまたはR)が当選した場合であって、指示番号「12」が決定された場合、メインCPU301により指示情報「12」が指示表示器16に表示され、サブCPU412により押順当て演出E3が決定される。
本実施形態の押順当て演出E1では、指示情報「10」と同様に、左第1停止または中第1停止で停止操作すべき旨が指示される。以上の構成では、指示表示器16の指示情報「10」が表示される場合、液晶表示装置30の押順当て演出E1においても、左第1停止または中第1停止で停止操作すべき旨が指示される。また、押順当て演出E2では、指示情報「11」と同様に、左第1停止または右第1停止で停止操作すべき旨が指示される。以上の構成では、指示表示器16の指示情報「11」が表示される場合、液晶表示装置30の押順当て演出E2においても、左第1停止または右第1停止で停止操作すべき旨が指示される。また、押順当て演出E3では、指示情報「12」と同様に、中第1停止または右第1停止で停止操作すべき旨が指示される。以上の構成では、指示表示器16の指示情報「12」が表示される場合、液晶表示装置30の押順当て演出E3においても、中第1停止または右第1停止で停止操作すべき旨が指示される。
図28は、各押順当て演出E(1〜3)を説明するための図である。上述したように各押順当て演出Eは、終了準備状態で打順ベルが当選した場合に実行される。また、終了準備状態で打順ベルが当選し、且つ、上段ベルおよび中段ベルを取りこぼした場合、RT1状態に移行し、AT状態が終了する。一方、終了準備状態で打順ベルが当選し、且つ、中段ベルまたは上段ベルが有効ラインに停止した場合、AT状態が継続する。すなわち、各押順当て演出Eは、AT状態が終了し得る遊技で実行される。図28に示すように、各押順当て演出Eにおいて、液晶表示装置30は、中段ベルまたは上段ベルを有効ラインに停止できた場合、AT状態を継続可能である旨のメッセージを表示する。
図28(a−1)は、押順当て演出E1における液晶表示装置30の画面の模擬図である。上述した通り、押順当て演出E1は、終了準備状態において、打順ベルLが当選した場合の確率約1/2で実行され、打順ベルCが当選した場合の確率約1/2で実行される(図19参照)。図28(a−2)は、押順当て演出E1が実行される期間での指示表示器16の模擬図である。図28(a−2)に示すように、押順当て演出E1が実行される期間において、指示表示器16は、指示情報「10」を表示する。
図28(a−1)に示すように、押順当て演出E1において、複数個(2個)の指示図像SAが液晶表示装置30に表示される。各指示図像SAは、例えば、図28(a−1)に示すように、記号「?」(クエスチョンマーク)を表示する。また、押順当て演出E1において、指示図像SBが液晶表示装置30に表示される。指示図像SBは、例えば、記号「×」(バツ印)を表す。各指示図像SAと指示図像SBとは、左右方向に配列される。具体的には、各指示図像SAは、第1停止操作すべき停止ボタン25に対応する位置に表示される。また、指示図像SBは、第1停止操作すべきではない停止ボタン25に対応する位置に表示される。例えば、図28(a−1)に示すように、押順当て演出E1において、液晶表示装置30の画面中央より左側の領域と中央付近の領域との各々に指示図像SAが表示される。また、図28(a−1)に示すように、押順当て演出E1において、液晶表示装置30の画面中央より右側の領域に指示図像SBが表示される。以上の押順当て演出E1では、左停止ボタン25Lまたは中停止ボタン25Cを第1停止すべきことが指示される。
図28(b−1)は、押順当て演出E2における液晶表示装置30の画面の模擬図である。上述した通り、押順当て演出E2は、終了準備状態において、打順ベルLが当選した場合の確率約1/2で実行され、打順ベルRが当選した場合の確率約1/2で実行される(図19参照)。図28(b−2)は、押順当て演出E2が実行される期間での指示表示器16の模擬図である。図28(b−2)に示すように、押順当て演出E2が実行される期間において、指示表示器16は、指示情報「11」を表示する。
図28(b−1)に示すように、押順当て演出E2において、押順当て演出E1と同様に、各指示図像SAと指示図像SBとが液晶表示装置30に右方向に配列される。ただし、各指示図像SAと指示図像SBとの配列の順序が押順当て演出E1と押順当て演出E2とで相違する。具体的には、図28(b−1)に示すように、押順当て演出E2では、液晶表示装置30の画面中央より左側の領域と中央より右側の領域との各々に指示図像SAが表示される。また、図28(b−1)に示すように、押順当て演出E2では、液晶表示装置30の画面中央付近(各指示図像SAの間)に指示図像SBが表示される。以上の押順当て演出E2では、左停止ボタン25Lまたは右停止ボタン25Rを第1停止すべきことが指示される。
図28(c−1)は、押順当て演出E3における液晶表示装置30の画面の模擬図である。上述した通り、押順当て演出E3は、終了準備状態において、打順ベルCが当選した場合の確率約1/2で実行され、打順ベルRが当選した場合の確率約1/2で実行される(図19参照)。図28(c−2)は、押順当て演出E3が実行される期間での指示表示器16の模擬図である。図28(c−2)に示すように、押順当て演出E3が実行される期間において、指示表示器16は、指示情報「12」を表示する。
図28(c−1)に示すように、押順当て演出E3において、他の押順当て演出E(1、2)と同様に、各指示図像SAと指示図像SBとが液晶表示装置30に左右方向に配列される。ただし、各指示図像SAと指示図像SBとの配列の順序が押順当て演出E3と他の押順当て演出Eとで相違する。具体的には、図28(c−1)に示すように、押順当て演出E3では、液晶表示装置30の画面中央付近と中央より右側の領域との各々に指示図像SAが表示される。また、図28(c−1)に示すように、押順当て演出E3では、液晶表示装置30の画面中央より左側の領域に指示図像SBが表示される。以上の押順当て演出E3では、中停止ボタン25Cまたは右停止ボタン25Rを第1停止すべきことが指示される。
図29(a)は、本実施形態の演出抽選テーブルの概念図である。演出抽選テーブルは、例えば、指示状態と回胴演出の有無とに応じて設けられる。具体的には、通常状態で回胴演出を実行しない場合の演出抽選テーブルと、通常状態で回胴演出を実行する場合の演出抽選テーブルと、AT状態で回胴演出を実行しない場合の演出抽選テーブルと、AT状態で回胴演出を実行する場合の演出抽選テーブルとが設けられる。本実施形態では、通常状態で回胴演出が実行されない場合の演出抽選テーブルを図29(a)に示し、他の演出抽選テーブルの図示は省略する。なお、回胴演出の種類(A〜D)に応じて異なる演出抽選テーブルを設けてもよい。
サブCPU412は、演出抽選テーブルを用いて、各遊技における演出を決定する。通常遊技の各遊技では、通常演出とスイカナビ演出とチェリーナビ演出とベルナビ演出とチャンス演出と確定演出と狙え演出と発展演出とを含む各演出が実行される。演出抽選テーブルは、第1コマンド(A00〜A13)毎の各抽選値Vを含んで構成される。また、各抽選値Vは、演出毎に設けられる。なお、図29(a)において、数値「0」以外の抽選値Vは、数値「0」より大きい。
サブCPU412は、各遊技の演出抽選処理において、乱数値R4と各抽選値Vとを用いて、当該遊技の演出を決定する。具体的には、サブCPU412は、演出抽選処理において、「演出なし」の抽選値VTから発展演出の抽選値VHの順序で乱数値R4に減算する。また、サブCPU412は、乱数値R4に減算した結果が負数になった抽選値の演出を決定する。例えば、コマンド「A09」(弱チャンス目)を受信した場合、サブCPU412は、「演出なし」の抽選値VNJを乱数値R4に減算する。乱数値R4に抽選値VNJを減算した結果が負数の場合、サブCPU412は、演出を実行しないことを決定する。一方、減算結果が負数ではない場合、当該減算結果に通常演出の抽選値VTJを減算する。サブCPU412は、通常演出の抽選値VTJの減算結果が負数の場合、通常演出を決定する。
上述した通り、今回の遊技で当選した打順リプレイの種類は、打順リプレイ(X1〜X6、Y1〜Y3)が当選した場合のコマンド「A01」から識別できない。したがって、サブCPU412は、打順リプレイの種類によらず共通の抽選値V(例えば抽選値VNB)により演出を決定する。また、上述した通り、今回の遊技で当選した打順ベルの種類は、打順ベル(L、C、R)が当選した場合のコマンド「A04」から識別できない。したがって、サブCPU412は、打順ベルの種類によらず共通の抽選値V(例えば抽選値VNE)により演出を決定する。以上構成では、通常状態において、打順ベルまたは打順リプレイが当選した場合、各演出により、中段ベルまたはRT移行リプレイの正解押順が報知(示唆)されない。
スイカナビ演出は、スイカ(スイカ役)が当選した場合に決定される。図29(a)に示す通り、スイカナビ演出の抽選値は、コマンド「A06」を受信した場合(スイカが当選した場合)を除き数値「0」である。スイカナビ演出において、例えば、液晶表示装置30にスイカ図柄を表す図像が表示される。以上のスイカナビ演出では、スイカの当選が報知される。なお、スイカ以外が当選した遊技で、スイカナビ演出が実行される構成としてもよい。例えば、重複ボーナス(スイカ役+ボーナス役)が当選した遊技で、スイカナビ演出が実行される構成としてもよい。
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チェリーナビ演出は、弱チェリー(角チェリー)または強チェリー(中段チェリー)が当選した場合に決定される。図29(a)に示す通り、チェリーナビ演出の抽選値は、コマンド「A07」を受信した場合またはコマンド「A08」を受信した場合を除き数値「0」である。チェリーナビ演出において、例えば、液晶表示装置30にチェリー図柄を表す図像が表示される。以上のチェリーナビ演出では、チェリー役(角チェリー、中段チェリー)の当選が報知される。なお、チェリー役以外が当選した遊技で、チェリーナビ演出が実行される構成としてもよい。
ベルナビ演出は、共通ベル(中段ベル)が当選した場合に決定される。図29(a)に示す通り、ベルナビ演出の抽選値は、コマンド「A05」を受信した場合(共通ベルが当選した場合)を除き数値「0」である。ベルナビ演出において、例えば、液晶表示装置30にベル図柄を表す図像が表示される。以上のベルナビ演出では、共通ベルの当選が報知される。なお、共通ベル以外が当選した遊技で、ベルナビ演出が実行される構成としてもよい。
チャンス演出は、強チャンス目(1枚役B)が当選した場合に決定される。図29(a)に示す通り、チャンス演出の抽選値は、コマンド「A10」を受信した場合を除き数値「0」である。チャンス演出において、例えば、液晶表示装置30に「チャンス!」というメッセージが表示される。以上の構成では、チャンス演出が実行された場合、強チャンス目(1枚役B)が当選したことを遊技者は認識可能である。なお、強チャンス目以外が当選した遊技で、チャンス演出が実行される構成としてもよい。
確定演出は、非グループ当選エリアのうち単独ボーナス(ボーナス役)が当選した場合に決定される。図29(a)に示す通り、確定演出の抽選値は、コマンド「A13」を受信した場合を除き数値「0」である。確定演出において、例えば、液晶表示装置30に「ボーナス確定!」というメッセージが表示される。以上の構成では、確定演出が実行された場合、単独ボーナスが当選したことを遊技者は認識可能である。なお、単独ボーナス以外が当選した遊技で、確定演出が実行される構成としてもよい。例えば、重複ボーナスが当選した遊技で、確定演出が実行される構成としてもよい。
狙え演出は、非グループ当選エリアのうちBARリプレイまたは通常リプレイが当選した場合に決定される。図29(a)に示す通り、狙え演出の抽選値は、コマンド「A02」またはコマンド「A03」を受信した場合を除き数値「0」である。なお、単BARリプレイまたは通常リプレイ以外が当選した遊技で、狙え演出が実行される構成としてもよい。また、例えば、BARリプレイが当選した場合にのみ狙え演出が実行される構成としてもよい。
図30(a−1)は、狙え演出で液晶表示装置30が表示する画面の模擬図である。図30(a−1)に示すように、狙え演出では、指示図像SW1が液晶表示装置30に表示される。各指示図像SW1は、数字「1」を表示する。指示図像SW1は、例えば、略円状である。図30(a−1)に示すように、狙え演出では、画面中央より右側に指示図像SW1が表示される。以上の狙え演出では、BARリプレイの正解押順である右第1停止が指示される。また、狙え演出では、指示図像SW1に加え「逆押し」というメッセージが表示される。ただし、指示図像SWまたはメッセージ「逆押し」の何れか一方が省略される構成としてもよい。
図30(a−1)に示すように、狙え演出では、白BAR図像GWが液晶表示装置30に表示される。白BAR図像GWは、各リール12の白BAR図柄を表す。図30(a−1)では、各リール12に白BAR図柄を狙うことが指示される。以上の狙え演出では、右第1停止で、各リール12に白BAR図柄が停止可能なタイミングで停止操作すべき旨が指示される。BARリプレイが当選した遊技において、当該指示に従って停止操作がされた場合、有効ラインにBARリプレイが停止表示され、上段ラインに「白BAR−白BAR−白BAR」の図柄組わせが表示される。一方、BARリプレイが当選した遊技において、狙え演出で指示される操作態様で停止操作しない場合、通常リプレイが有効ラインに停止表示される。
通常リプレイが当選した遊技において、狙え演出の指示に従って停止操作がされた場合、有効ラインに通常リプレイが停止表示され、上段ラインに「星ベル−白BAR−白BAR」の図柄組合せが表示される。すなわち、通常リプレイが当選した遊技において、狙え演出の指示に従って停止操作がされた場合、第2停止操作の時点では上段ラインに白BAR図柄がテンパイするが、左リール12Lを第3停止操作した場合、左リール12Lの上段に白BAR図柄ではなく星ベル図柄が停止する。通常リプレイが当選した場合、狙え演出の指示に従った場合であっても、従わなかった場合であっても、通常リプレイが有効ラインに停止表示される。
図30(a−2)は、狙え演出における指示表示器16の模擬図である。上述した通り、BARリプレイまたは通常リプレイが当選した場合、指示状態によらず「指示なし」が決定される(図18参照)。したがって、狙え演出において、指示表示器16に指示情報が表示されない。
本実施形態の通常状態では、出玉率に大きく影響し得る打順ベルおよび打順リプレイについて、当選エリアの種類に応じた演出(指示演出)が実行されない一方で、出玉率に与える影響が小さい非グループ当選役について、当選エリアの種類に応じた演出(スイカナビ演出等)が実行される。以上の構成によれば、例えば、当選エリアの種類に応じた演出が一切実行されない構成と比較して、演出が変化に富む。また、通常状態において、当選エリアの種類に応じた演出は、出玉率に与える影響が小さい非グループ当選役の種類に応じた演出に限定したため、演出を変化に富ませつつ、演出が出玉率に与え得る影響を小さくすることができる。以上の構成によれば、例えば、演出により識別され得る有利な停止操作態様を知っている遊技者(上級者)が遊技した場合と、演出により識別され得る有利な停止操作態様を知らない遊技者(初心者)が遊技した場合との出玉率の差が小さくなる。したがって、初心者であっても安心して遊技をすることができる。
図29に説明を戻す。図29(a)から理解される通り、今回の遊技で、スイカ、弱チャンス目、強チャンス目、重複ボーナス、または、単独ボーナスが当選した場合、発展演出が決定される場合がある。発展演出が決定された場合、次回以降の3回の遊技に亘り、連続演出が液晶表示装置30で実行される。具体的には、サブCPU412は、発展演出が決定された場合、敗北シナリオまたは勝利シナリオを決定する。また、サブCPU412は、決定したシナリオに応じた連続演出を3回の遊技に亘り実行させる。
図29(b)は、シナリオ抽選テーブルの概念図である。サブCPU412は、シナリオ抽選テーブルを用いてシナリオを決定する。シナリオ抽選テーブルは、例えば、指示状態に応じて設けられる。図29(b)に示すように、シナリオ抽選テーブルは、敗北シナリオの抽選値と勝利シナリオの抽選値とを含んで構成される。また、各シナリオの抽選値は、当選エリア毎に設けられる。各抽選値は、乱数値R4に減算され、減算結果が負数になったシナリオが決定される。図29(b)から理解される通り、スイカ、弱チャンス目、または、強チャンス目が当選した場合、敗北シナリオが決定される。一方、重複ボーナス、または、単独ボーナスが当選した場合、勝利シナリオが決定される。すなわち、敗北シナリオは、ボーナス役が当選しなかった場合に決定され、勝利シナリオは、ボーナス役が当選した場合に決定される。
連続演出では、例えば、味方キャラクタと敵キャラクタとが戦うアニメーションが3回の遊技に亘り液晶表示装置30に表示される。敗北シナリオが決定された場合、連続演出の最終遊技で、味方キャラクタが敗北するアニメーションが表示される。一方、勝利シナリオが決定された場合、連続演出の最終遊技で、味方キャラクタが勝利するアニメーションが表示される。すなわち、連続演出の最終遊技で、味方キャラクタの勝敗が報知される。以上の構成では、連続演出の最終遊技でボーナス役が当選しているか否かが報知される。サブCPU412は、連続演出が終了した場合、告知演出を液晶表示装置30に実行させる。
上述したように、メインCPU301は、ボーナス役が当選した場合、移行カウンタに初期値「3」を設定することで、3回の遊技に亘り、通常状態を維持する。すなわち、ボーナス役が当選してから3回の遊技が経過するまで、メインCPU301は、ボーナス告知状態(AT状態)に移行しない。したがって、連続演出の各遊技の指示状態は、ボーナス役が当選した場合であっても、ボーナス役が当選していない場合であっても、通常状態になる。以上の構成では、連続演出の各遊技における指示状態(指示情報の表示の有無)により、ボーナス役に当選したか否かが遊技者に認識されない。仮に、連続演出の途中で指示情報が表示され、ボーナス役の当選が報知された場合、遊技者によっては、連続演出および告知演出の面白味が無くなると感じる場合がある。本実施形態の構成によれば、連続演出において指示情報が表示されないため、連続演出および告知演出の面白味が損なわれる不都合が抑制される。
図31は、指示情報が表示される期間と各演出(指示演出、ナビ演出)が実行される期間とを説明するためのタイミングチャートである。図31には、1回の遊技における、指示情報が表示される期間と各演出が実行される期間とが示される。
図31(a)は、打順ベルが当選した遊技であって、回胴演出が実行されない遊技における、指示情報が表示される期間と指示演出が実行される期間とを説明するための図である。図31(a)に示すように、遊技の開始操作がされると、ウェイト期間が開始される。上述したように、ウェイト期間は、各遊技の平均の時間長を4.1秒より長くするために設けられる。仮に、前回の遊技の開始操作の時点から今回の遊技の開始操作の時点までの時間長が4.1秒を超えている場合、今回の遊技のウェイト期間は0秒になる。また、上述した通り、ウェイト期間が終了すると、加速期間が開始される。加速期間は、各リール12を一定の速度まで加速するための期間を含む。加速期間が終了すると、停止操作受付期間が開始される。停止操作受付期間は、各停止ボタン25に対する停止操作を受付け可能な期間である。第3停止操作を受付けた場合、全てのリール12が停止し、停止操作受付期間が終了する。
図31(a)に示すように、遊技の開始操作がされた場合、メインCPU301からサブCPU412に第2コマンド(B07〜B09)が送信される。第2コマンドを送信した直後に、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報(7〜9)を表示させる。以上の構成では、第2コマンドが送信される時期と指示情報の表示の開始時点PA1とは、略同時になる。なお、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報を表示させた後に、第2コマンドを送信する構成としてもよい。図31(a)に示す通り、指示表示器16は、第3停止操作がされるまで、指示情報を継続して表示する。
図31(a)に示すように、サブCPU412は、第2コマンドが受信された場合、直ちに指示演出(C1〜C3、D1〜D3)を液晶表示装置30に実行させる。具体的には、第2コマンドが受信された場合、サブCPU412は、指示演出を実行させるための演出コマンドを画像制御CPU421に直ちに送信し、画像制御CPU421は、演出コマンドを受信すると、指示演出を直ちに液晶表示装置30に実行させる。以上の構成では、第2コマンドが受信される時点と指示演出の開始時点PB1とは、略同時になる。図31(a)に示す通り、液晶表示装置30は、第3停止操作がされるまで、指示演出を継続して実行する。
以上の通り、指示表示器16における指示情報の表示の開始時点PA1は、第2コマンドが送信される時点と略同時である。また、液晶表示装置30における指示演出の開始時点PB1は、第2コマンドが受信される時期と略同時である。本実施形態の第2コマンドの送受信に要する時間長は、無視できる程短い。したがって、以上の構成では、指示情報の表示の開始時点PA1と指示演出の開始時点PB1とが略同時になるとも換言される。また、図示は省略するが、打順リプレイが当選した遊技では、打順ベルが当選した遊技と同様に、指示情報が表示される時点と指示演出が実行される時点とが略同時になる。
ところで、指示情報と指示演出との双方で停止操作態様が指示される構成では、指示情報に注目したい遊技者と、指示演出に注目したい遊技者とが想定される。仮に、指示演出を開始する時点が指示情報の表示を開始する時点より遅い場合、指示演出に注目したい遊技者には、指示情報が表示されてから指示演出が実行されるまでに待ち時間が生じる。一方、指示情報の表示を開始する時点が指示演出を開始する時点より遅い場合、指示情報に注目したい遊技者には、指示演出が実行されてから指示情報が表示されるまでに待ち時間が生じる。以上の事情を考慮して、本実施形態のメインCPU301は、指示演出と略同時に、指示情報の表示を開始させる。以上の構成では、上述した各遊技者の待ち時間が低減される。
また、図31(a)に示すように、指示情報の表示の開始時点PA1および指示演出の開始時点PB1は、停止操作受付期間の開始時点より前である。以上の構成によれば、停止操作受付期間の開始前に、指示情報および指示演出により、各当選役の正解押順が指示される。仮に、停止操作受付期間の開始後に、各当選役の正解押順が指示される構成を想定する。以上の構成では、遊技者によっては、正解押順が指示される前に、当該正解押順以外の順序で停止操作してしまう不都合が生じ得る。本実施形態では、停止操作が可能になる以前に正解押順が指示されるため、上述した不都合が抑制される。
図31(b)は、打順ベルが当選した遊技であって、回胴演出が実行される遊技で、指示情報が表示される期間と指示演出が実行される期間とを説明するための図である。以上の場合、遊技の開始操作がされると、図31(b)に示す通り、回胴演出が開始される。なお、ウェイト期間が経過した後に、回胴演出が開始される構成としてもよい。
メインCPU301は、予め定められた時間長(例えば、2秒〜5秒程度)の期間において、回胴演出を実行する。各回胴演出の実行時間は相違する。また、回胴演出が実行される期間において、液晶表示装置30は、フリーズ中演出を実行する。フリーズ中演出は、回胴演出毎に設けてもよいし、各回胴演出で共通としてもよい。フリーズ中演出においては、停止操作順序の指示がされない。
図31(b)に示すように、回胴演出が終了した場合、加速期間が開始される。なお、回胴演出が終了した時点で、前回の遊技の開始操作から4.1秒が経過していない場合、ウェイト期間を介して加速期間に移行する。図31(b)に示すように、加速期間において、メインCPU301は、第2コマンドをサブCPU412に送信し、その後、指示表示器16に指示情報を表示させる。図31(b)の例では、指示情報の表示の開始時点PA2は、停止操作受付期間が開始される直前(停止操作受付期間の開始時点と略同時)である。なお、第2コマンドが送信される時点は、停止操作受付期間の開始時点より以前であれば足り、加速期間に限定されない。
図31(b)に示すように、液晶表示装置30は、停止操作受付期間が開始されるまでフリーズ中演出を実行し、停止操作受付期間の開始時点と略同時に、指示演出を実行する。すなわち、停止操作受付期間の開始時点と指示演出の開始時点PB2とは、略同時になる。以上の説明から理解される通り、図31(b)の構成では、指示情報の表示の開始時点PA2と指示演出の開始時点PB2とは、略同時になる。
以上の構成では、指示情報の表示の開始時点PA2と指示演出の開始時点PB2とが略同時になるため、回胴演出が実行されない場合(図30(a))と同様に、指示情報に注目する遊技者と指示演出に注目する遊技者との双方について、停止操作順序の指示の待ち時間が低減される。なお、本実施形態の「略同時」とは、開始時点PA(1、2)と開始時点PB(1、2)とが完全に一致しなくともよい。具体的には、開始時点PAと開始時点PBとがほぼ同時であると遊技者に知覚されれば足りる。また、開始時点PAと開始時点PBとが略同時にならない遊技があってもよい。
図31(c)は、レア役(例えばスイカ)に当選した遊技であって、回胴演出が実行される遊技における、ナビ演出(例えばスイカナビ演出)が実行される期間を説明するための図である。ナビ演出は、上述した通り、今回の遊技の当選役を報知(示唆)する。図31(c)に示す通り、遊技の開始操作がされた場合、打順ベルが当選した遊技(上述の図31(b))と同様に、フリーズ中演出が液晶表示装置30で実行される。また、メインCPU301は、加速期間において、第2コマンドを送信する。ただし、レア役が当選した場合に送信される第2コマンドは、「B99」(指示なし)である。以上の場合、指示表示器16は指示情報を表示しない。ナビ演出の開始時点PCは、指示演出と同様に、停止操作受付期間が開始される時点と略同時である。
仮に、回胴演出が実行される遊技において、開始操作の直後に停止操作順序の指示がされる構成(以下「対比例」という)を想定する。例えば、開始操作の直後に、指示表示器16が指示情報を表示する構成が考えられる。以上の対比例では、フリーズ中演出において、指示情報が表示される。しかし、指示情報は、打順ベルが当選した場合に表示され、レア役が当選した場合には表示されない。したがって、指示表示器16に指示情報が表示された時点で、今回の遊技で打順ベルが当選していることが遊技者に認識されてしまう。すなわち、停止操作受付期間が開始される以前に、今回の遊技でレア役が当選していないことが認識されてしまうとも換言される。以上の対比例では、停止操作受付期間の開始時に実行される演出(指示演出またはナビ演出)が推測可能になり、遊技者によっては、当該演出が面白味に欠けると感じる場合がある。以上の事情を考慮して、本実施形態では、回胴演出の期間において、停止操作順序が指示されない構成とした。以上の構成によれば、ナビ演出または指示演出が実行されるまで、実行される演出の推測が困難になり、対比例と比較して、上述した不都合が抑制される。ただし、回胴演出が実行される期間において、指示情報または指示演出により、停止操作順序が指示される構成としてもよい。
サブRAM414は、サブCPU412が各処理を実行することで生成および更新される各データを格納する各記憶領域を具備する。
<メインCPUが実行する各処理>
メインCPU301は、上述した各データを用いて各種の処理を実行する。図32は、メインCPU301の起動処理のフローチャートである。メインCPU301は、リセット回路からのリセット信号が入力された場合、起動処理を実行する。リセット信号は、メイン制御基板300に供給される電源電圧が所定の閾値を超えた場合に出力される。例えば、電源スイッチ511SWがON状態になることでメイン制御基板300への電源電圧の供給が開始された場合、起動処理が実行される。
起動処理を開始すると、メインCPU301は、起動時初期化処理(S1)を実行する。起動時初期化処理により、メインCPU301は、メイン制御基板300の各レジスタ等を初期化する。なお、メインCPU301は、起動時初期化処理の以前に、メインROM302が記憶する制御プログラムの正当性を判断するセキュリティチェック処理を実行してもよい。
起動時初期化処理の後に、メインCPU301は、設定スイッチがON状態であるか否かを判定する(S2)。設定スイッチは、遊技機1の内部に設けられた鍵穴に設定キーを挿入して回転した場合にON状態になる。メインCPU301は、設定スイッチがON状態であると判断した場合(S2:YES)、メインRAM303のコマンド格納領域に設定変更開始コマンドを設定し(S3)、設定変更処理に移行する。
一方で、設定スイッチがON状態ではないと判断した場合(S2:NO)、メインCPU301は、メインRAM303にバックアップフラグが記憶されているか否かを判定する(S4)。本実施形態においては、メイン制御基板300に供給される電源電圧が所定の閾値を下回った場合(電源が遮断された場合)に、メインCPU301は、メインRAM303が記憶する各データをバックアップし、メインRAM303にバックアップフラグを記憶させる。したがって、電源が遮断される際に正常にバックアップが実行されていれば、バックアップフラグがメインRAM303に記憶される。
メインCPU301は、バックアップフラグが記憶されていると判断した場合(S4:YES)、メインRAM303が記憶するデータのチェックサムを算出する(S5)。本実施形態においては、電源が遮断された場合においても、起動処理のステップS4と同様に、メインRAM303のチェックサムが算出されて記憶されている。
メインCPU301は、ステップS4で算出したチェックサム(電源投入時のチェックサム)と電源の遮断時に算出したチェックサムとが一致するか否かを判定する(S6)。電源が遮断されてから投入されるまでの期間に、メインRAM303のデータが変化していない場合は、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとは一致する。一方で、電源が遮断されてから投入されるまでの期間に、メインRAM303のデータが変化(劣化)した場合は、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとは一致しない。
メインCPU301は、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとが一致すると判断した場合(S6:YES)、メインRAM303が記憶する各データに基づいて、電源が遮断された時点(バックアップが実行された時点)の状態に各レジスタを復帰させる(S7)。各レジスタの状態を復帰すると、メイン制御基板300は、電源が遮断された時点の状態になる。メインCPU301は、各レジスタの状態(メイン制御基板300の状態)を復帰させると、電源が遮断された時点のステップから処理を再開する。なお、メインCPU301は、メイン制御基板300の状態を復帰させる場合、遊技機1の演出の状態を復帰させるのに必要な各種の情報をサブ制御基板400に送信する。
メインCPU301は、バックアップフラグが記憶されていないと判断した場合(S4:NO)、または、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとが一致しないと判断した場合(S6:NO)、メインRAM303の異常を示すメインRAM異常フラグを設定する(S8)。すなわち、バックアップが実行できなかった場合、または、電源が遮断されている期間にメインRAM303のデータが変化した場合、メインRAM異常フラグが設定される。メインRAM異常フラグが設定される期間において、メインCPU301は、例えばメイン表示器MLを用いてメインRAMの異常を報知する。メインRAM異常フラグは、例えば、設定値変更処理が正常に実行された場合にクリアされる。
メインRAM異常フラグを設定した後に、メインCPU301は、RAMエラー処理に移行する。RAMエラー処理においては、遊技の進行が禁止される。なお、RAMエラー処理において、メインCPU301は、メインRAM303の異常を報知させるコマンドをサブ制御基板400に送信し、例えば、液晶表示装置30が警告画像を表示する構成としてもよい。
図33は、設定変更処理のフローチャートである。設定変更処理を開始すると、メインCPU301は、前面扉3が開放されているか否かを判定する(S11)。例えば、前面扉3が閉じている場合にOFF信号を出力し、前面扉3が開放されている場合にON信号を出力するドアセンサを設け、ドアセンサからの信号に応じて前面扉3が開放されているか否かをメインCPU301が判定する構成が採用され得る。上述した通り、設定スイッチは、遊技機1の内部に設けられているため、設定変更処理は、前面扉3が開放されている期間に実行されるのが通常であり、前面扉3が閉じた状態で設定変更処理が開始された場合は、不正行為により設定スイッチおよび電源スイッチ511SWのON信号が入力された場合が想定される。以上の事情を考慮して、前面扉3が開放されていないと判断した場合(S11:NO)、メインCPU301は、設定スイッチ異常フラグをON状態に設定し(S12)、設定スイッチエラー処理に移行する。設定スイッチエラー処理においては、遊技の進行が禁止される。また、設定スイッチエラー処理において、メインCPU301は、設定スイッチの異常を報知させるエラーコマンドをサブ制御基板400に送信し、例えば、液晶表示装置30が警告画像を表示する構成としてもよい。設定スイッチ異常フラグは、起動処理が再度開始され、設定値変更処理が正常に実行された場合にクリアされる。
他方で、前面扉3が開放されていると判断した場合(S11:YES)、メインCPU301は、設定値を示す数値を設定表示部36に表示する(S13)。具体的には、メインCPU301は、メインRAM303の表示設定値格納領域に格納さている数値を設定表示部36に表示する。
その後、メインCPU301は、設定変更ボタン37が操作されたか否かを判定する(S14)。具体的には、メインCPU301は、設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力されているか否かを判定する。設定変更ボタン37が操作されたと判断した場合(S14:YES)、メインCPU301は、メインRAM303の表示設定値格納領域に格納された数値をインクリメントして(S15)、ステップS16に処理を移行する。他方で、設定変更ボタン37が操作されていないと判断した場合(S14:NO)、メインCPU301は、表示設定値格納領域の数値をインクリメントしないでステップS16に処理を移行する。
ステップS16において、メインCPU301は、スタートレバー24が操作されたか否かを判定する。具体的には、メインCPU301は、スタートスイッチ24SWのON信号が入力されているか否かを判定する。メインCPU301は、スタートレバー24が操作されたと判断するまで、ステップS13からステップS15までの処理を繰り返す(S16:NO)。以上の説明から理解される通り、設定変更ボタン37が操作されて表示設定値格納領域の数値がステップS15で加算される毎に、ステップS13で設定表示部36に表示される数値が加算される。
一方で、スタートレバー24が操作されたと判断した場合(S16:YES)、メインCPU301は、設定表示部36に表示されている数値を設定値として決定する(S17)。具体的には、メインCPU301は、表示設定値格納領域に格納されている数値を、メインRAM303の設定値格納領域に格納する。また、メインCPU301は、設定値を示す設定値コマンドをコマンド格納領域に格納する(S18)。メインCPU301は、設定値コマンドを格納した後に、設定値変更処理を終了して遊技制御処理に移行する。なお、起動処理または設定変更処理の期間において、他の処理の割込みが禁止され、遊技制御処理に移行した場合、その後、割込みが許可される。
図34は、メインCPU301の遊技制御処理のフローチャートである。遊技制御処理は、遊技者が一回の遊技を行う毎に実行される。詳細には後述するが、メインCPU301は、遊技制御処理が実行される期間において、所定の時間間隔(例えば1.49ms)で割込処理を実行する。すなわち、メインCPU301は、遊技制御処理と割込処理とを交互に実行する。例えば、サブ制御基板400に送信されるコマンド(例えば後述の開始操作コマンド)は、遊技制御処理でセットされ、割込処理でサブ制御基板400に送信される。また、遊技制御処理でセットされた各タイマ(例えばウェイトタイマ)は、割込処理で減算される。
メインCPU301は、遊技制御処理を開始すると、初期設定処理を実行する(S101)。初期設定処理は、一回の遊技が終了する毎に実行される。メインCPU301は、初期設定処理において、メインRAM303の記憶領域のうち遊技毎に初期化される記憶領域を初期化する。
メインCPU301は、初期設定処理の後に、自動投入処理(S102)に移行する。自動投入処理により、メインCPU301は、前回の遊技の結果、有効ラインにリプレイに係る図柄組合せが揃った場合、前回の遊技と同数の賭けメダルを今回の遊技の賭けメダルとして設定する。
メインCPU301は、自動投入処理の後に、遊技開始前処理(S103)に移行する。遊技開始前処理において、メインCPU301は、メダル投入部8からのメダルの検知、および、精算ボタン23の操作の検出をする。また、メインCPU301は、遊技開始前処理において、スタートレバー24の操作(すなわち遊技の開始操作)を検出する。
メインCPU301は、遊技開始前処理で遊技の開始操作を検知すると、設定値確認処理(S104)に移行する。設定値確認処理において、メインCPU301は、メインRAM303の設定値格納領域に格納されている設定値の適否を判断する。具体的には、メインCPU301は、設定値確認処理において、設定値格納領域に格納されている設定値が数値「1」から数値「6」の範囲内であるか否かを判定する。設定値が数値「1」から数値「6」の範囲内でないと判断した場合、メインCPU301は、設定値の異常を示す設定値異常コマンドをコマンド格納領域に格納し、設定値エラー処理に移行する。例えば、設定値格納領域に格納された設定値が、ノイズにより変更された場合、設定値エラー処理が実行される。設定値エラー処理において、メインCPU301は、遊技制御処理を中止(遊技の進行を禁止)する。設定値エラー処理が実行された場合は、例えば、電源ボタン511をOFF状態にした後に再度ON状態にして、メインCPU301に起動処理および設定変更処理を実行させ、正常な設定値が設定された場合、遊技が可能な状態に復帰する。
メインCPU301は、設定値確認処理で設定値が適正であると判断した場合、乱数値R1、乱数値R2および乱数値R3を取得する(S105)。乱数値R1は、乱数発生器304で生成されるハードウェア乱数であり、内部抽選処理で用いられる。乱数値R2は、メインCPU301に内蔵されるレジスタから取得されるソフトウェア乱数であり、回胴演出決定処理等で用いられる。乱数値R3は、AT決定処理で用いられる。メインCPU301は、取得した乱数値R1をメインRAM303の乱数値R1格納領域に格納する。同様に、メインCPU301は、取得した乱数値R2をメインRAM303の乱数値R2格納領域に格納し、乱数値R3をメインRAM303の乱数値R3格納領域に格納する。
メインCPU301は、乱数値R1、乱数値R2および乱数値R3をメインRAM303に格納した後に、抽選実行処理(S106)に移行する。抽選実行処理は、当選エリアを乱数値R1により決定するための内部抽選処理、AT状態への移行を乱数値R3により決定するためのAT決定処理、および、回胴演出を乱数値R2により決定するための回胴演出決定処理を含む各処理で構成される。また、抽選実行処理は、指示番号を決定するための指示番号決定処理を含む。
メインCPU301は、抽選実行処理を実行した後に、ウェイト処理(S107)を実行する。ウェイト処理は、各遊技の時間長を所定の長さ以上にするための処理である。メインCPU301は、ウェイト処理において、ウェイト期間が経過したか否かを判定し、ウェイト期間が経過していないと判断した場合、ウェイト処理から後述の停止前処理に移行しない。
一方で、ウェイト期間が経過したと判断した場合、メインCPU301は、停止前処理(S108)に移行する。停止前処理においては、内部抽選処理で決定された当選エリアに応じて各種のデータ(後述の優先順位等)がメインRAM303に格納される。後述の停止制御処理において、停止前処理で格納された各データに応じて各リール12が停止されることにより、当選エリアで指定される当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
メインCPU301は、停止前処理を実行した後に、停止制御処理(S109)に移行する。停止制御処理により、メインCPU301は、各停止ボタン25が操作される毎に、当該停止ボタン25に対応するリール12を停止させる。各リール12は、上述した停止前処理で設定した各データに応じた図柄位置で停止する。
停止制御処理で全てのリール12を停止すると、メインCPU301は、表示判定処理(S110)に移行する。表示判定処理において、メインCPU301は、有効ラインに表示された図柄の組合せの判定をする。また、メインCPU301は、有効ラインに表示された図柄の組合せの種別に応じて各種のデータを設定する。例えば、リプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示していると判定した場合、メインCPU301は、再遊技作動中フラグをON状態に設定する。また、メインCPU301は、有効ラインに入賞当選役に係る図柄組合せが停止していると判断した場合、当該入賞当選役の種別に応じた枚数のメダルをクレジット数に加算する。
メインCPU301は、表示判定処理を実行した後に、遊技状態移行処理(S111)を実行する。遊技状態移行処理において、メインCPU301は、遊技状態を移行する。具体的には、メインCPU301は、有効ラインに停止表示したRT移行図柄に応じてRT状態を移行する。また、メインCPU301は、有効ラインにボーナス役に係る図柄組合せが停止表示した場合、ボーナス作動状態に移行し、払出されたメダル枚数に応じてボーナス作動状態を終了させる。さらに、メインCPU301は、遊技状態移行処理により指示状態を移行させる。メインCPU301は、遊技状態移行処理を終了すると、ステップS101に処理を戻す。
図35は、遊技終了時の初期設定処理のフローチャートである。初期設定処理において、メインCPU301は、メインRAM303の格納領域のうち一回の遊技に必要な情報を格納する格納領域を初期化する(S101−1)。例えば、前回の遊技の当選エリア(当選エリア番号)が格納された当選エリア格納領域は、初期設定処理で初期化される。
メインRAM303を初期化した後に、メインCPU301は、補助貯留部530が満タンであるか否かを判定する(S101−2)。具体的には、メインCPU301は、満タンセンサ530SEからのON信号が入力されているか否かを判定する。補助貯留部530が満タンであると判断した場合(S101−2:YES)、メインCPU301は、満タンエラーコマンドを設定し(S101−3)、満タンエラー処理に移行する。
満タンエラー処理において、メインCPU301は、指示表示器16を用いて満タンエラーを報知する。例えば、満タンエラー処理を実行する期間において、メインCPU301は、指示表示器16に「HF」(ホッパーフル)という文字を表示させる。なお、満タンエラーを他の表示器(例えば貯留枚数表示器17)で報知する構成としてもよい。メインCPU301は、補助貯留部530が満タンではないと判断した場合(S101−2:NO)、遊技開始前処理を終了して自動投入処理に移行する。
図36は、自動投入処理のフローチャートである。メインCPU301は、自動投入処理を開始すると、前回の遊技で有効ラインにリプレイに係る図柄組合せが揃っているか否かを判定する(S102−1)。具体的には、メインCPU301は、再遊技作動中フラグが設定されているか否かを判定する。再遊技作動中フラグは、前回の遊技制御処理の表示判定処理で設定される。前回の遊技でリプレイに係る図柄組合せが有効ラインに揃っていない場合(S102−1:NO)、メインCPU301は、自動投入処理を終了する。
一方で、前回の遊技でリプレイに係る図柄組合せが有効ラインに揃っていると判断した場合(S102−1:YES)、メインCPU301は、メインRAM303のコマンド格納領域に投入コマンドを格納する(S102−2)。投入コマンドを格納した後に、メインCPU301は、投入間隔タイマをセットする(S102−3)。投入間隔タイマは、サブ制御基板400に投入コマンドが送信される時間間隔を所定の時間長以上に確保するためのタイマである。投入間隔タイマをセットすると、メインCPU301は、投入間隔タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S102−4)。メインCPU301は、投入間隔タイマがタイムアップしたと判断するまでステップS102−4を繰り返す(S102−4:NO)。
投入間隔タイマがタイムアップしたと判断した場合(S102−4:YES)、メインCPU301は、賭数カウンタに数値「1」を加算する(S102−5)。賭数カウンタは、今回の遊技の賭けメダルの枚数を示す。また、メインCPU301は、賭数カウンタの値に応じて、BETランプ14(14a、14b、14c)の表示の態様を示すBETランプ表示データを生成する(S102−6)。具体的には、賭数カウンタが数値「1」の場合は、BETランプ14のうち1枚ランプ14aを点灯させるBETランプ表示データを生成する。同様に、賭数カウンタが数値「2」の場合は、BETランプ14のうち1枚ランプ14aおよび2枚ランプ14bを点灯させるBETランプ表示データを生成し、賭数カウンタが数値「3」の場合は、BETランプ14のうち1枚ランプ14a、2枚ランプ14bおよび3枚ランプ14cを点灯させるBETランプ表示データを生成する。BETランプ表示データは、メインRAM303のランプ関連データ格納領域に格納される。
メインCPU301は、賭数カウンタの数値と前回の遊技の賭けメダルとが一致したか否かを判定する(S102−7)。メインCPU301は、賭数カウンタの数値と前回の遊技の賭けメダルとが一致したと判断するまで、ステップS102−2からステップS102−6までの処理を繰り返す(S102−7:NO)。他方で、賭数カウンタの数値と前回の遊技の賭けメダルとが一致したと判断した場合(S102−7:YES)、メインCPU301は、自動投入処理を終了する。以上の説明から理解されるとおり、前回の遊技の結果、リプレイに係る図柄組合せが有効ラインに揃った場合は、前回の遊技の賭けメダルと同じの賭けメダルが今回の遊技で設定される。
図37は、遊技開始前処理のフローチャートである。メインCPU301は、遊技開始前処理を開始すると、メインRAM303の遊技状態格納領域の遊技状態フラグを参照して規定枚数を設定する(S103−1)。本実施形態においては、何れの遊技であっても、規定枚数は数値「3」に設定される。
遊技状態に応じた規定枚数を設定した後に、メインCPU301は、投入メダル受付処理に移行する(S103−2)。投入メダル受付処理において、メインCPU301は、メダル投入部8からのメダルを受付ける。また、メインCPU301は、メダル投入部8からのメダルを受付けた場合、賭数カウンタまたはクレジット数を加算する。
メインCPU301は、投入メダル受付処理を実行した後に、BET操作受付処理(S103−3)に移行する。メインCPU301は、BET操作受付処理において、遊技者の1BETボタン21の操作またはMAX−BETボタン22の操作を受け付ける。
メインCPU301は、BET操作受付処理を実行した後に、精算操作受付処理(S103−4)に移行する。メインCPU301は、精算操作受付処理において、遊技者の精算ボタン23の操作を受付ける。
メインCPU301は、精算操作受付処理を実行した後に、賭数カウンタが規定枚数であるか否かを判定する(S103−5)。上述した、ステップS102の自動投入処理、ステップS103−2の投入メダル受付処理またはステップS103−3のBET操作受付処理において、賭数カウンタが規定枚数まで加算された場合、メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数であると判断し(S103−5:YES)、ステップS103−6に処理を移行する。一方で、賭数カウンタが規定枚数に達していない場合(S103−5:NO)、メインCPU301は、ステップS103−2からステップS103−4までの各ステップを繰り返し実行する。
ステップS103−6において、メインCPU301は、遊技者によりスタートレバー24が操作されたか否かを判定する。スタートレバー24が操作されたと判断した場合(S103−6:YES)、メインCPU301は、メインRAM303のコマンド格納領域に開始操作コマンドを格納する(S103−7)。開始操作コマンドを格納すると、メインCPU301は、遊技開始前処理を終了して設定値確認処理(S104)に移行する。一方で、スタートレバーが操作されていないと判断した場合(S103−6:NO)、メインCPU301は、ステップS103−2からステップS103−5までの各ステップを繰り返し実行する。
図38は、投入メダル受付処理のフローチャートである。投入メダル受付処理を開始すると、メインCPU301は、投入不可フラグがON状態であるか否かを判定する(S103−2−1)。投入不可フラグは、賭数カウンタが上限値であり、且つ、クレジット数が上限値である場合に、後述のS103−2−8でON状態に設定される。メインCPU301は、投入不可フラグがON状態であると判定した場合(S103−2−1:YES)、投入メダル受付処理を終了する。他方で、メインCPU301は、投入不可フラグがON状態ではないと判定した場合(S103−2−1:NO)、メダル投入部8からメダルが投入されたか否かを判定する(S103−2−2)。
具体的には、上述したように、メダル投入部8から投入されたメダルは、メダルセンサ34SEからの信号により検知される。本実施形態においては、メインCPU301は、周期的に実行される割込処理の入力ポート読込処理で、メダルセンサ34SEからの信号を読込み、メダルセンサ34SEからの信号に応じて、メインRAM303のメダル検知フラグをON状態に設定する。メインCPU301は、ステップS103−2−2において、メダル検知フラグがON状態であるか否かを判定する。
メインCPU301は、メダル投入部8からメダルが投入されたと判断した場合(S103−2−2:YES)、メダルが投入されたことを示す投入コマンドをコマンド格納領域に格納する(S103−2−3)。
投入コマンドを格納した後に、メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数であるか否かを判定する(S103−2−4)。賭数カウンタが規定枚数ではないと判断した場合(S103−2−4:NO)、メインCPU301は、賭数カウンタに数値「1」を加算し(S103−2−5)、投入メダル受付処理を終了する。他方で、賭数カウンタが規定枚数であると判断した場合(S103−2−4:YES)、メインCPU301は、クレジット数に数値「1」を加算する(S103−2−6)。
メインCPU301は、クレジット数を加算した後に、クレジット数が上限である数値「50」に一致するか否かを判定する(S103−2−7)。クレジット数が数値「50」であると判断した場合(S103−2−7:YES)、メインCPU301は、メダル投入不可フラグをON状態に設定し(S103−2−8)、投入メダル受付処理を終了する。他方で、メインCPU301は、クレジット数が数値「50」ではないと判断した場合(S103−2−7:NO)、メダル投入不可フラグをON状態に設定することなく、投入メダル受付処理を終了する。なお、メダル投入不可フラグがON状態に設定される期間において、メインCPU301は、メダル投入部8から投入されたメダルが、遊技機1の外部に導かれる状態にセレクター34を制御する。したがって、メダル投入部8から投入されたメダルは、メダル投入不可フラグがON状態の期間において、遊技機1の外部(受皿ユニット7)に排出される。
図39は、BET操作受付処理のフローチャートである。BET操作受付処理において、メインCPU301は、クレジット数が数値「0」であるか否かを判定する(S103−3−1)。クレジット数が数値「0」である場合(S103−3−1:YES)、メインCPU301は、BET操作受付処理を終了する。
クレジット数が「0」ではないと判断した場合(S103−3−1:NO)、メインCPU301は、1BETボタン21が操作されたか否かを判定する(S103−3−2)。1BETボタン21が操作されたと判断した場合(S103−3−2:YES)、メインCPU301は、投入要求カウンタに数値「1」をセットする(S103−3−3)。他方で、1BETボタン21が操作されていないと判断した場合(S103−3−2:NO)、メインCPU301は、MAX−BETボタン22が操作されたか否かを判定する(S103−3−4)。MAX−BETボタン22が操作されたと判断した場合(S103−3−4:YES)、メインCPU301は、投入要求カウンタに数値「3」をセットする(S103−3−5)。MAX−BETボタン22が操作されていないと判断した場合(S103−3−4:NO)、メインCPU301は、BET操作受付処理を終了する。
ステップS103−3−3またはステップS103−3−5において、投入要求カウンタに所定の数値(数値「1」または数値「3」)がセットされた場合、メインCPU301は、投入要求カウンタから数値「1」を減算する(S103−3−6)。投入要求カウンタを「1」減算すると、メインCPU301は、クレジットカウンタから数値「1」を減算し(S103−3−7)、賭数カウンタに数値「1」を加算する(S103−3−8)。
賭数カウンタに数値「1」を加算した後に、メインCPU301は、投入コマンドをコマンド格納領域に格納する(S103−3−9)。投入コマンドを格納した後に、メインCPU301は、投入間隔タイマをセットする(S103−3−10)。投入間隔タイマは、サブ制御基板400に投入コマンドが送信される時間間隔を所定の時間長以上に確保するためのタイマである。なお、BET操作受付処理(S103−3−10)の投入間隔タイマは、上述した自動投入処理においても用いられる。BET操作受付処理(MAX-BETボタン操作時)および自動投入処理においては、投入コマンドが連続して出力され、投入音が連続して再生される。本実施形態においては、投入間隔タイマが設けられるため、各投入コマンドが送信される時間間隔が所定の時間長以上に確保され、各投入音が出力される期間が所定の時間長以上になる。以上の構成によれば、例えば、今回の投入音の出力を開始した直後に次回の投入音が出力され(今回の投入音が極端に短くなり)、今回の投入音が遊技者に感知されないという不具合が抑制される。投入間隔タイマは、例えば、約0.5秒でタイムアップする。
メインCPU301は、投入間隔タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S103−3−11)。投入間隔タイマがタイムアップするまでステップS103−3−11を繰り返し(S103−3−11:NO)、投入間隔タイマがタイムアップしたと判断した場合(S103−3−11:YES)、メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数と一致するか否かを判定する(S103−3−12)。メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数と一致すると判断した場合(S103−3−12:YES)、BET操作受付処理を終了する。他方で、賭数カウンタが規定枚数と一致しないと判断した場合(S103−3−12:NO)、メインCPU301は、投入要求カウンタが数値「0」であるか否かを判定する(S103−3−13)。投入要求カウンタが数値「0」であると判断した場合(S103−3−13:YES)、メインCPU301は、BET操作受付処理を終了する。一方で、投入要求カウンタが数値「0」でないと判断した場合(S103−3−13:NO)、メインCPU301は、クレジット数が「0」であるか否かを判定する(S103−3−14)。メインCPU301は、クレジット数が「0」であると判断した場合(S103−3−14:YES)、BET操作受付処理を終了し、クレジットカウンタが数値「0」でないと判断した場合(S103−3−14:NO)、ステップS103−3−6に処理を戻す。
以上の説明から理解されるとおり、メインCPU301は、MAX−BETボタン22の操作を受け付けた場合、賭数カウンタが規定枚数に到達するか、クレジット数がなくなるまで賭数カウンタが加算される。
図40は、精算操作受付処理のフローチャートである。精算操作受付処理において、メインCPU301は、精算ボタン23が遊技者に操作されたか否かを判定する(S103−4−1)。精算ボタン23が操作されたと判定した場合(S103−4−1:YES)、メインCPU301は、払出要求カウンタに精算メダルを設定する(S103−4−2)。精算メダルは、精算ボタン23が操作された時点における、賭数カウンタとクレジット数との合計である。また、メインCPU301は、精算ボタン23の操作を示す精算操作コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S103−4−3)、メダル投入不可フラグをOFF状態に設定する(S103−4−4)。
精算ボタン23が操作されていないと判定した場合(S103−4−1:NO)、メインCPU301は、精算操作受付処理を終了する。なお、詳細には後述するが、ホッパー駆動処理においては、払出要求カウンタの枚数のメダルがホッパー520からメダル払出口9を介して受皿ユニット7に排出される。
図41は、抽選実行処理のフローチャートである。メインCPU301は、抽選実行処理を開始すると、内部抽選処理(S106−1)を実行する。内部抽選処理において、メインCPU301は、今回の遊技の当選エリアを乱数値R1から決定する。内部抽選処理を実行した後に、メインCPU301は、回胴演出決定処理(S106−2)に移行する。回胴演出決定処理において、メインCPU301は、今回の遊技の回胴演出を乱数値R2から決定する。回胴演出決定処理を実行した後に、メインCPU301は、AT決定処理(S106−3)に移行する。
AT決定処理において、メインCPU301は、AT状態に移行するか否かを乱数値R3から決定する。具体的には、メインCPU301は、AT決定処理において、今回の遊技の当選エリアと回胴演出とに応じた抽選値をAT決定テーブルから取得し、当該抽選値を乱数値R3に減算する。通常状態において、抽選値を乱数値R3に減算した結果が負数になった場合、メインCPU301は、指示状態を開始準備状態に移行させる。具体的には、メインCPU301は、指示状態を示す指示状態フラグを通常状態から開始準備状態に変更する。指示状態フラグは、例えば、メインRAM303に記憶される。メインCPU301は、各遊技において、現在の指示状態フラグを示す指示状態コマンドをサブCPU412に送信する。また、AT中状態において、抽選値を乱数値R3に減算した結果が負数になった場合、メインCPU301は、ATストックカウンタに数値「1」を加算する。また、メインCPU301は、今回の遊技のAT決定処理の結果を示すコマンドをコマンド格納領域に格納する。AT決定処理を実行した後に、メインCPU301は、指示番号決定処理(S106−4)に移行する。指示番号決定処理において、メインCPU301は、指示番号を決定する。
図42は、内部抽選処理のフローチャートである。メインCPU301は、内部抽選処理を開始すると、遊技状態に応じて当選エリア抽選テーブルを設定する(S106−1−1)。例えば、メインCPU301は、メインRAM303のRT状態格納領域に格納されたRT状態の種別を示すRTフラグに応じて、当選エリア抽選テーブルを設定する。
内部抽選処理において、メインCPU301は、乱数値R1格納領域に格納した乱数値R1を取得する(S106−1−2)。乱数値R1は、ステップ105において乱数値R1格納領域に格納される。また、メインCPU301は、当選エリアオフセット値を初期値である数値「00」に設定する(S106−1−3)。当選エリアオフセット値は、各当選エリアを指定する。また、当選エリアオフセット値は、順次に更新され、更新される毎に異なる当選エリアを指定する。例えば、当選エリアオフセット値は、数値「00」で「ハズレ」の当選エリアを指定する。
メインCPU301は、当選エリアオフセット値が指定する当選エリアの抽選値を取得する(S106−1−4)。例えば、RT0状態の当選エリア抽選テーブルが設定された場合は、当選エリアオフセット値が数値「00」であれば、抽選値「37042」が取得される。
メインCPU301は、ステップS106−1−1で取得した乱数値R1からステップS106−1−4で取得した抽選値を減算する(S106−1−5)。また、メインCPU301は、乱数値R1から抽選値を減算した結果が負数であるか否かを判定する(S106−1−6)。例えば、RT0状態の遊技において、数値「37042」より小さい乱数値R1が取得された場合、当選エリア番号「00」の抽選値「37042」を乱数値R1から減算した結果は負数になる。他方で、数値「37042」より大きい乱数値R1が取得された場合、当選エリア番号「00」の抽選値を乱数値R1から減算した結果は負数にならない。
メインCPU301は、減算結果が負数ではないと判断した場合(S106−1−6:NO)、当選エリアオフセット値で全ての当選エリア(当選エリア番号「00」から「32」)を指定したか否かを判定する(S106−1−7)。全ての当選エリアが指定済みでない場合(S106−1−7:NO)、メインCPU301は、当選エリアオフセット値を更新(数値「1」を加算)して(S106−1−8)、ステップS106−1−4に処理を戻す。ステップS106−4では、更新された当選エリアオフセット値で指定される当選エリアの抽選値が取得され、ステップS106−1−5では、当該抽選値を前回の減算結果に減算する。ステップS106−1−4からステップS106−1−8までの処理は、演算結果が負数であると判断(S106−1−6:YES)されるか全ての当選エリアが指定されるまで(S106−1−7:YES)繰り返される。
演算結果が負数であると判断した場合または全ての当選エリアが指定された場合、メインCPU301は、データ格納処理(S106−1−9)を実行する。具体的には、メインCPU301は、現在の当選エリアオフセット値をメインRAM303の当選エリア格納領域に格納する。例えば、減算結果が負数になった当選エリアオフセット値が「12」の場合は、数値「12」が当選エリア格納領域に格納される。また、メインCPU301は、データ格納処理において、当選エリアに応じた第1コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する。なお、メインCPU301は、後述する割込み処理のコマンド送信処理において、コマンド格納領域に格納された第1コマンドをサブ制御基板400に送信する。
図43は、回胴演出決定処理のフローチャートである。メインCPU301は、回胴演出決定処理を開始すると、回胴演出の決定に用いる各種の情報を取得する(S106−2−1)。具体的には、メインCPU301は、今回の遊技の指示状態と当選エリアと乱数値R2とを含む各種の情報を取得する。その後、メインCPU301は、指示状態が通常状態または終了準備状態であるか否かを判定する(S106−2−2)。
指示状態が通常状態または終了準備状態であると判断した場合(S106−2−2:YES)、メインCPU301は、回胴演出決定テーブルAにより、今回の遊技の回胴演出を決定する(S106−2−3)。具体的には、メインCPU301は、今回の遊技の当選エリアに応じた各抽選値を回胴演出毎に回胴演出決定テーブルAから取得し、当該各抽選値を順次に乱数値R2に減算する。例えば、メインCPU301は、「演出なし」、回胴演出A、回胴演出B、回胴演出C、回胴演出Dの順序で各回胴演出の抽選値を乱数値R2に減算する。メインCPU301は、抽選値を乱数値R2に減算した結果が負数になるまで繰り返し、抽選値を減算した結果が負数になった回胴演出を決定する。
指示状態が通常状態または終了準備状態ではないと判断した場合(S106−2−2:NO)、すなわち、AT中状態または開始準備状態の場合、メインCPU301は、回胴演出決定テーブルBにより、今回の遊技の回胴演出を決定する(S106−2−4)。ステップS106−2−3またはステップS106−2−4において、回胴演出を決定した後に、メインCPU301は、当該回胴演出を示す演出種別コマンドをコマンド格納領域に格納する(S106−2−5)。
演出種別コマンドを格納した後に、メインCPU301は、回胴演出の回胴演出番号を回胴演出番号格納領域に格納する(S106−2−6)。具体的には、「演出なし」の場合、回胴演出番号格納領域に数値「0」が格納される。また、回胴演出Aの場合、回胴演出番号格納領域に数値「1」が格納され、回胴演出Bの場合、数値「2」が格納され、回胴演出Cの場合、数値「3」が格納され、回胴演出Dの場合、数値「4」が格納される。回胴演出番号を格納した後に、メインCPU301は、回胴演出決定処理を終了する。
図44は、指示番号決定処理のフローチャートである。メインCPU301は、指示番号決定処理を開始すると、現在の指示状態を取得する(S106−4−2)。指示状態を取得した後に、メインCPU301は、指示状態が通常状態であるか否かを判定する(SS106−4−2)。指示状態が通常状態であると判断した場合(S106−4−2:YES)、メインCPU301は、指示番号を指示決定テーブルAを用いて決定する(S106−4−3)。上述した通り、通常状態では、全ての当選エリアで指示番号「99」(指示なし)が決定される。一方、指示状態が通常状態ではないと判断した場合(S106−4−2:NO)、メインCPU301は、指示状態がAT中状態または開始準備状態であるか否かを判定する(S106−4−4)。
指示状態がAT中状態または開始準備状態であると判断した場合(S106−4−4:YES)、メインCPU301は、指示番号を指示決定テーブルBを用いて決定する(S106−4−5)。具体的には、メインCPU301は、今回の遊技の当選エリアが打順リプレイX1の場合は指示番号「01」、打順リプレイX2の場合は指示番号「02」、打順リプレイX3の場合は指示番号「03」、打順リプレイX4の場合は指示番号「04」、打順リプレイX5の場合は指示番号「05」、打順リプレイX6の場合は指示番号「06」を決定する。また、メインCPU301は、今回の遊技の当選エリアが打順リプレイY1または打順ベルLの場合、指示番号「07」を決定し、当選エリアが打順リプレイY2または打順ベルCの場合、指示番号「08」を決定し、当選エリアが打順リプレイY3または打順ベルRの場合、指示番号「09」を決定する。
一方、AT中状態または開始準備状態ではないと判断した場合(S106−4−4:NO)、すなわち、指示状態が終了準備状態である場合、メインCPU301は、指示決定テーブルCを用いて、指示番号を決定する。具体的には、今回の当選エリアが打順ベルLの場合、メインCPU301は、確率約1/2で指示番号「10」を決定し、確率約1/2で指示番号「11」を決定する。また、メインCPU301は、今回の当選エリアが打順ベルCの場合、確率約1/2で指示番号「10」を決定し、確率約1/2で指示番号「12」を決定し、打順ベルRの場合、確率約1/2で指示番号「11」を決定し、確率約1/2で指示番号「12」を決定する。
メインCPU301は、ステップS106−4−3またはステップS106−4−5またはステップS106−4−6で指示番号を決定した後に、当該指示番号を指示番号格納領域に格納する。指示番号格納領域は、例えば、メインRAM303に記憶される。メインCPU301は、後述する割込み処理のLED表示処理において、指示番号格納領域に記憶された指示番号に対応する指示情報を指示表示器16に表示させる。また、メインCPU301は、割込み処理のコマンド送信処理において、指示番号格納領域に記憶された指示番号を示す第2コマンドを送信する。指示番号を格納した後に、メインCPU301は、指示番号決定処理を終了する。
図45は、ウェイト処理のフローチャートである。メインCPU301は、回胴演出の実行期間、または、ウェイト期間が経過するまでウェイト処理を実行する。
ウェイト処理を開始すると、メインCPU301は、回胴演出番号格納領域の回胴演出番号が「0」であるか否かを判定する(S107−1)。すなわち、回胴演出決定処理で「演出なし」が決定されたか否かを判定する。回胴演出番号が「0」である場合(S107−1:YES)、メインCPU301は、ウェイトタイマが数値「0」であるか否かを判定する(S107−2)。ウェイトタイマは、割込処理が実行される毎に減算される。ウェイトタイマがタイムアップしていない(ウェイトタイマ≠0)と判断した場合、メインCPU301は、ステップS107−2を繰り返す(S107−2:NO)。
一方で、ウェイトタイマがタイムアップしたと判断した場合(S107−2:YES)、メインCPU301は、新たにウェイトタイマを初期値(約4100ms)にセットする(S107−3)。また、メインCPU301は、各リール12が始動したことを示すリール始動コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S107−4)、各リール12の回転を開始させて、ウェイト処理を終了する。
メインCPU301は、ステップS107−1において、回胴演出番号が「0」以外であると判断した場合、回胴演出番号が回胴演出Aを示す「1」、または、回胴演出Bを示す「2」であるか否かを判定する(S107−5)。回胴演出番号が「1」または「2」であると判断した場合(S107−5:YES)、メインCPU301は、回胴演出タイマに1000smをセットする(S107−6)。
一方で、回胴演出番号が「1」または「2」ではないと判断した場合(S107−5:NO)、メインCPU301は、回胴演出番号が回胴演出Cを示す「3」であるか否かを判定する(S107−7)。回胴演出番号が「3」であると判断した場合(S107−7:YES)、メインCPU301は、回胴演出タイマに2000smをセットする(S107−8)。一方、回胴演出番号が「3」ではないと判断した場合(S107−7:NO)、すなわち、回胴演出番号が回胴演出Dを示す「4」である場合、メインCPU301は、回胴演出タイマに5000smをセットする(S107−9)。
メインCPU301は、ステップS107−6、ステップS107−8、ステップS107−9で回胴演出タイマをセットすると、回胴演出タイマが数値「0」まで減算されたか否かを判定する(S107−10)。回胴演出タイマは、割込処理が実行される毎に減算される。メインCPU301は、回胴演出タイマがタイムアップするまで(すなわち、回胴演出が終了するまで)ステップS107−10を繰り返し(S107−10:NO)、回胴演出タイマがタイムアップしたと判断した場合(S107−10:YES)、ステップS107−2に移行する。
図46は、停止前処理のフローチャートである。メインCPU301は、停止前処理を開始すると、加速ウェイトタイマに初期値をセットする(S108−1)。加速ウェイトタイマの初期値は、各リール12が始動を開始してから定常回転まで加速するのに要する時間長に設定される。メインCPU301は、加速ウェイトタイマに初期値をセットした後に、加速ウェイトタイマがタイムアップしたか否かを判定する(S108−2)。メインCPU301は、ステップS108−2を加速ウェイトタイマがタイムアップするまで繰り返し(S108−2:NO)、加速ウェイトタイマがタイムアップした場合(S108−2:YES)、ステップS108−3に処理を移行する。
ステップS108−3において、メインCPU301は、停止操作がされていない停止ボタン25(25L、25C、25R)の個数を示す未停止操作カウンタに数値「3」を格納する。また、メインCPU301は、表示役格納領域の設定処理をする(S108−4)。上述したように、表示役格納領域の各表示可能ビットは、各当選役に対応し、対応する当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性がある場合は数値「1」である。したがって、全てのリール12が回転しているステップS108−4においては、全ての当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止可能であるため、表示役格納領域の全てのビットが数値「1」に設定される。
メインCPU301は、表示役格納領域の設定処理の後に、優先順位格納処理(S108−5)に移行する。図47は、優先順位格納処理で設定される複数の優先順位格納領域P(PL、PC、PR)の概念図である。優先順位格納領域Pは、図47に示すように、リール12Lに対応する左リール優先順位格納領域PLと、リール12Cに対応する中リール優先順位格納領域PCと、リール12Rに対応する右リール優先順位格納領域PRとを含んで構成される。また、各優先順位格納領域Pは、複数個(21個)の領域Qに区分される。各領域Qは、リール12の各図柄位置(単位領域U)に対応する。
優先順位格納処理が実行されると、各領域Qには、当該領域Qの図柄の優先順位が格納される。例えば、有効ラインに停止した場合に、当選していない当選役が表示される領域Qには、優先順位「HFF」が格納される。また、有効ラインに停止させることが可能な図柄の領域Qには優先順位「H00」が格納され、当選役を構成する図柄の領域Qには、数値「H01」が格納される。
図48は、優先順位格納処理のフローチャートである。メインCPU301は、優先順位格納処理を開始すると、未停止操作カウンタを検索回数として格納する(S108−5−1)。また、メインCPU301は、未だ停止操作がされていないリール12のうち1つのリール12を対象リールとして決定する(S108−5−2)。
メインCPU301は、優先順位テーブル選択処理(S108−5−3)を実行する。優先順位テーブルは、各当選役の優先順位を規定し、複数の優先順位テーブルのうちの一つが選択される。例えば、当選エリア「打順ベルC1〜C4」(正解押順の第1停止がリール12C)が当選した遊技を想定する。当該遊技で選択される優先順位テーブルによれば、中リール優先順位格納領域PCにおいて、「上段ベル」の図柄の優先順位より「中段ベル」の図柄の優先順位が高くなる。他方で、左リール優先順位格納領域PLおよび右リール優先順位格納領域PRにおいては、「中段ベル」の図柄の優先順位より「上段ベル」の図柄の優先順位が高くなる。以上の構成によれば、優先順位テーブルが適宜に選択されることにより、有効ラインに停止される図柄が停止操作順序に応じて変化する。
優先順位テーブル選択処理を実行した後に、メインCPU301は、領域ポインタに初期値「00」を格納し、領域残数に初期値「21」を格納する(S108−5−4)。領域ポインタは、対象リールの領域Qを指定する。また、領域残数は、当該対象リールにおいて、優先順位が格納されていない領域Qの個数を意味する。
メインCPU301は、領域ポインタで指定される図柄位置の図柄コード(図柄の種別)を取得する(S108−5−5)。また、メインCPU301は、当該図柄コードと当選エリア(当選役)と優先順位テーブルとに応じて、優先順位を決定する(S108−5−6)。メインCPU301は、決定した優先順位を現在の領域ポインタが指定する領域Qに格納する(S108−5−7)。
メインCPU301は、領域ポインタに数値「1」を加算し、領域残数から数値「1」を減算する(S108−5−8)。その後、メインCPU301は、領域残数が数値「0」であるか否かを判定する(S108−5−9)。領域残数が「0」ではないと判断した場合(S108−5−9:NO)、メインCPU301は、ステップS108−5−5からステップS108−5−9までを繰り返し実行する。他方で、領域残数が「0」であると判断した場合(S108−5−9:YES)、すなわち、対象リールの優先順位格納領域の生成が終了した場合、メインCPU301は、検索回数から「1」を減算する(S108−5−10)。
検索回数を減算した後に、メインCPU301は、検索回数が終了したか否かを判定する(S108−5−11)。検索回数が終了していないと判断した場合(S108−5−11:NO)、メインCPU301は、ステップS108−5−2に処理を戻し、対象リールを変更してステップS108−5−2からステップS108−5−11までを繰り返し実行する。一方で、検索回数が終了したと判断した場合(S108−5−11:YES)、メインCPU301は、優先順位格納処理を終了する。
図49は、停止制御処理のフローチャートである。メインCPU301は、回転中のリール12に対応する停止ボタン25が操作されたか否かを判定する(S109−1)。回転中のリール12に対応する停止ボタン25が操作されるまで、メインCPU301は、ステップS109−1を繰り返し実行する(S109−1:NO)。他方で、回転中のリール12に対応する停止ボタン25が操作された場合(S109−1:YES)、メインCPU301は、停止操作された停止ボタン25の種別を示す停止操作コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S109−2)。
停止操作コマンドを格納すると、メインCPU301は、停止順序格納領域を更新する(S109−3)。また、メインCPU301は、未停止操作カウンタから数値「1」を減算する(S109−4)。メインCPU301は、操作された停止ボタン25に対応するリール12を、停止対象リールとして設定する(S109−5)。
メインCPU301は、図柄カウンタの現在値(すなわち、中段ライン上に位置する図柄番号)を停止操作位置として取得する(S109−6)。メインCPU301は、対象リールの優先順序格納領域の各領域Qのうち、停止操作位置の領域Qと当該停止操作位置の次のコマから4コマ分の領域Qとの優先順位(すなわち、5コマ分の優先順位)を取得する(S109−7)。また、メインCPU301は、取得した5コマ分の優先順位のうち最も優先順位が高いコマを停止予定位置に決定するとともに、停止操作位置から停止予定位置までのコマ数を滑りコマ数として設定する(S109−8)。
メインCPU301は、停止予定位置の図柄コード(すなわち、停止予定位置の図柄の種別)に応じて、表示役格納領域の各ビットを更新する(S109−9)。例えば、停止制御処理でリール12Lが停止して有効ラインに図柄「ベル」が停止した場合、左リールの図柄が「ベル」ではない当選役(例えば当選役「中段チェリー」)に係る図柄組合せは、有効ラインに停止する可能性がなくなるため、表示役格納領域の各ビットのうち当該当選役に対応するビットは数値「0」になる。
表示役格納領域を更新した後に、メインCPU301は、未停止操作カウンタが「0」であるか否かを判定する(S109−10)。未停止操作カウンタが数値「0」であることは、全てのリール12について停止操作がされたことを意味する。未停止操作カウンタが「0」であると判断した場合(S109−10:YES)、メインCPU301は、停止制御処理を終了する。他方で、未停止操作カウンタが「0」では無いと判断した場合(S109−10:NO)、停止前処理でも実行した優先順位格納処理を実行する(S109−11)。ステップS109−11において、停止前処理のステップS109−3と同様に、回転中のリール12の優先順位格納領域Pに優先順位が格納される。ただし、当選エリア格納領域の当選エリアで示される当選役を構成する図柄であっても、何れかのリール12が停止したことにより有効ラインに表示される可能性が無くなった当選役に係る図柄組合せの図柄は、他の図柄と比較して優先順位が高く設定されない。
メインCPU301は、優先順位格納処理を実行した後に、ステップS109−1に処理を戻す。メインCPU301は、全てのリール12に対して停止操作がされるまで、すなわち、未停止操作カウンタが「0」であると判断されるまで、ステップS109−1からステップ109−11までの処理を繰り返し実行する。未停止操作カウンタが「0」であると判断された場合(S109−10:YES)、メインCPU301は、リール停止制御処理を終了する。
図50は、表示判定処理(S110)のフローチャートである。表示判定処理を開始すると、メインCPU301は、有効ラインに停止した当選役に係る図柄組合せが、当該遊技で有効ラインへの停止が許可された当選役に係る図柄組合せであるか否かを判定する(S110−1)。具体的には、メインCPU301は、ステップS110−1において、表示役格納領域の表示可能ビットのうち「1」に設定された表示可能ビットに対応する当選役について、当該当選役に対応する表示許可ビットが「1」に設定されているか否かを判定する。数値「1」の表示可能ビットに対応する表示許可ビットが「0」に設定されている場合、メインCPU301は、不正入賞が発生したと判断する。
メインCPU301は、不正入賞が発生したと判断した場合(S110−1:YES)、不正入賞コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S110−2)、不正入賞エラー処理に移行して遊技の進行を禁止する。不正入賞エラー処理が実行された場合は、例えば、電源ボタン511をOFF状態にした後に再度ON状態にして、メインCPU301に起動処理および設定変更処理を実行させ、正常な設定値が設定されることで遊技が可能となる。
有効ラインへの停止が許可された当選役に係る図柄組合せが停止したと判定した場合(S110−1:NO)、メインCPU301は、有効ラインにリプレイに係る図柄組合せが停止しているか否かを判定する(S110−3)。リプレイがに係る図柄組合せ有効ラインに停止していると判定した場合(S110−3:YES)、メインCPU301は、再遊技作動中フラグをON状態に設定して(S110−4)、再遊技コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S110−5)、表示判定処理を終了する。再遊技コマンドは、有効ラインにリプレイに係る図柄組合せが停止したことを示す。
他方で、リプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止していないと判定した場合(S110−3:NO)、メインCPU301は、再遊技作動中フラグをOFF状態に設定し(S110−6)、入賞当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止しているか否かを判定する(S110−7)。入賞当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止していると判定した場合(S110−7:YES)、メインCPU301は、入賞当選役コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S110−8)。入賞当選役コマンドは、有効ラインに揃った入賞当選役に係る図柄組合せの種別を示す。
メインCPU301は、有効ラインに停止した入賞当選役に係る図柄組合せの種別に応じた枚数のメダルをクレジット数に加算する(S110−9)。クレジット数を加算した後に、メインCPU301は、クレジット数の上限値である数値「50」よりも加算した結果が大きいか否かを判定する(S110−10)。クレジット数が「50」より大きい場合(S110−10:YES)、クレジット数の上限値を上回った分のメダル枚数(例えば、ステップS110−9の加算結果が「55」である場合は数値「5」)を、メダル要求カウンタに設定する(S110−11)。メダル要求カウンタにメダル枚数を設定した後に、メインCPU301は、ホッパー駆動処理に移行する。他方で、クレジット数が「50」以下である場合(S110−10:NO)、メインCPU301は、表示判定処理を終了する。
メインCPU301は、ステップS110−7において、入賞当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止していないと判断した場合(S110−7:NO)、ハズレ表示コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S110−12)。ハズレ表示コマンドは、有効ラインに当選役に係る図柄組合せが停止していないことを示す。本実施形態においては、再遊技コマンドと入賞当選役コマンドとハズレ表示コマンドとを表示当選役コマンドと総称する。
図51は、ホッパー駆動処理のフローチャートである。ホッパー駆動処理は、表示判定処理、または、遊技開始前処理の精算操作受付処理において、払出要求カウンタが設定された場合に実行される。ホッパー駆動処理を開始すると、メインCPU301は、払出開始コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S120)。払出開始コマンドは、ホッパー520におけるメダル排出の開始を示す。また、メインCPU301は、払出期間監視タイマに初期値を設定する(S121)。払出期間監視タイマは、ホッパー駆動処理が開始してから所定の時間長(例えば30秒)が経過した場合にタイムアップする。
メインCPU301は、ホッパー駆動信号の出力を開始する(S122)。ホッパー駆動信号が出力される期間において、ホッパー520からメダルが順次に排出される。ホッパー駆動信号の出力を開始した後に、メインCPU301は、払出期間監視タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S123)。メインCPU301は、払出期間監視タイマがタイムアップしたと判断した場合(S123:YES)、エラーコマンドをコマンド格納領域に格納し(S124)、ホッパーエンプティーエラー処理に移行する。メインCPU301は、ホッパー駆動処理の開始から払出期間監視タイマがタイムアップするまでに、払出要求カウンタの枚数のメダルの排出が完了しなかった場合、ホッパーエンプティーエラー処理に移行し、遊技の進行を禁止する。ホッパーエンプティーエラー処理が実行された場合、例えば、ホッパー520にメダルが補充され、リセットボタン512が操作された場合に、遊技の進行が許可される。
メインCPU301は、ホッパー520からの払出信号を検出したか否かを判定する(S125)。上述したとおり、払出信号は、ホッパー520から1枚のメダルが払い出される毎に、払出センサ112SEから出力される。メインCPU301は、払出信号を検出したと判断するまで、ステップS125を繰り返し実行する(S125:NO)。
メインCPU301は、払出信号を検出したと判断した場合(S125:YES)、払出要求カウンタを「1」減算する(S126)。その後、メインCPU301は、払出要求カウンタが数値「0」まで減算されたか否かを判定する(S127)。払出要求カウンタが数値「0」まで減算されたと判断した場合(S127:YES)、メインCPU301は、ホッパー駆動信号の出力を停止し(S128)、払出終了コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S129)。例えば、サブ制御基板400は、メインCPU301から払出開始コマンドを受信した場合に払出の効果音の出力を開始し、払出終了コマンドを受信した場合に払出の効果音の出力を停止する。メインCPU301は、払出終了コマンドを格納すると、ホッパー駆動処理を終了する。他方で、払出要求カウンタが「0」でないと判断した場合(S127:NO)、メインCPU301は、ステップS123からステップ127を繰り返し実行する。
図52は、遊技状態移行処理のフローチャートである。遊技状態移行処理を開始すると、メインCPU301は、RT状態移行処理(S111−1)を実行する。RT状態移行処理において、メインCPU301は、RT状態を移行する。RT状態移行処理の後に、メインCPU301は、ボーナス状態移行処理(S111−2)を実行する。ボーナス状態移行処理において、メインCPU301は、ボーナス作動状態を終了または開始させる。ボーナス状態移行処理の後に、メインCPU301は、指示状態移行処理(S111−3)を実行する。指示状態移行処理において、メインCPU301は、指示状態を移行する。
図53(a)は、RT状態移行処理のフローチャートである。メインCPU301は、RT状態移行処理を開始すると、RT1移行図柄が有効ラインに停止したか否かを判定する(S111−1−1)。上述したように、RT1移行図柄は、当選役「上段ベル」を取りこぼした場合、有効ラインに停止する。有効ラインにRT1移行図柄が停止したと判断した場合(S111−1−1:YES)、メインCPU301は、RT1状態に移行する(S111−1−2)。具体的には、メインCPU301は、メインRAM303のRT状態格納領域に格納されるRTフラグを「RT1」を示す値に変更する。なお、RT1状態においてRT1移行図柄が有効ラインに停止した場合、RT状態は変更されない。メインCPU301は、RTフラグを変更した後に、RT状態移行処理を終了する。
メインCPU301は、RT1移行図柄が有効ラインに停止していないと判断した場合(S111−1−1:NO)、有効ラインにRT2移行図柄が停止したか否かを判定する(S111−1−3)。RT2移行図柄が有効ラインに停止したと判断した場合(S111−1−3:YES)、メインCPU301は、RT状態をRT2状態に変更する(S111−1−4)。具体的には、メインCPU301は、メインRAM303のRT状態格納領域に格納されるRTフラグを「RT2」を示す値に変更する。メインCPU301はRTフラグを変更した後に、RT状態移行処理を終了する。
メインCPU301は、RT2移行図柄が有効ラインに停止していないと判断した場合(S111−1−3:NO)、有効ラインにRT3移行図柄が停止したか否かを判定する(S111−1−5)。有効ラインにRT3移行図柄が停止したと判断した場合(S111−1−5:YES)、メインCPU301は、RT状態をRT3状態に変更する(S111−1−6)。具体的には、メインCPU301は、メインRAM303のRT状態格納領域に格納されるRTフラグを「RT3」を示す値に変更する。メインCPU301はRTフラグを変更した後に、RT状態移行処理を終了する。
メインCPU301は、RT3移行図柄が有効ラインに停止していないと判断した場合(S111−1−5:NO)、今回の遊技でボーナス作動状態の終了条件が成立したか否かを判定する(S111−1−7)。具体的には、メインCPU301は、ボーナス作動状態で払出されたメダルの合計枚数が297枚に到達したか否かを判定する。メインCPU301は、ボーナス作動状態の終了条件が成立していないと判断した場合(S111−1−7:YES)、遊技状態移行処理を終了する。一方で、ボーナス作動状態の終了条件が成立したと判断した場合(S111−1−7:YES)、メインCPU301は、RT状態をRT0状態に変更する(S111−1−8)。具体的には、メインCPU301は、メインRAM303のRT状態格納領域に格納されるRTフラグを「RT0」を示す値に変更する。メインCPU301はRTフラグを変更した後に、RT状態移行処理を終了する。
図53(b)は、ボーナス状態移行処理のフローチャートである。メインCPU301は、ボーナス状態移行処理を開始すると、有効ラインにボーナス役に係る図柄組合せが停止したか否かを判定する(S111−2−1)。有効ラインにボーナス役に係る図柄組合せが停止したと判断した場合(S111−2−1:YES)、メインCPU301は、ボーナス作動状態に移行する(S111−2−2)。具体的には、メインCPU301は、メインRAM303の遊技状態格納領域に格納されるボーナス作動フラグをON状態にする。メインCPU301は、ボーナス作動フラグをON状態に変更した後に、ボーナス状態移行処理を終了する。
メインCPU301は、有効ラインにボーナス役に係る図柄組合せが停止していないと判断した場合(S111−2−1:NO)、今回の遊技でボーナス作動状態の終了条件が成立したか否かを判定する(S111−2−3)。具体的には、メインCPU301は、ボーナス作動状態で払出されたメダルの合計枚数が297枚に到達したか否かを判定する。メインCPU301は、ボーナス作動状態の終了条件が成立していないと判断した場合(S111−2−3:NO)、ボーナス状態移行処理を終了する。一方で、ボーナス作動状態の終了条件が成立したと判断した場合(S111−2−3:YES)、メインCPU301は、ボーナス作動フラグをOFF状態にして(S111−2−4)、その後、ボーナス状態移行処理を終了する。
図53(c)は、指示状態移行処理のフローチャートである。メインCPU301は、指示状態移行処理を開始すると、現在の指示状態が通常状態であるか否かを判定する(S111−3−1)。通常状態であると判断した場合(S111−3−1:YES)、メインCPU301は、今回の遊技でAT状態に当選したか否かを判定する(S111−3−2)。AT状態に当選していないと判断した場合(S111−3−2:NO)、メインCPU301は、指示状態移行処理を終了する。一方、AT状態に当選したと判断した場合(S111−3−2:YES)、メインCPU301は、メインRAM303の指示状態フラグを開始準備状態を示す値に変更する(S111−3−3)。以上の構成では、通常状態でAT状態に当選した場合、開始準備状態に移行する。
指示状態が通常状態ではないと判断した場合(S111−3−1:NO)、メインCPU301は、指示状態が開始準備状態であるか否かを判定する(S111−3−4)。メインCPU301は、開始準備状態であると判断した場合(S111−3−4:YES)、今回の遊技でRT3状態に移行したか否かを判定する(S111−3−5)。RT3状態に移行していないと判断した場合(S111−3−5:NO)、メインCPU301は、指示状態移行処理を終了する。一方、RT3状態に移行したと判断した場合(S111−3−5:YES)、メインCPU301は、AT中状態を示す値に指示状態フラグを変更する(S111−3−6)。以上の構成では、開始準備状態でRT3状態に移行した場合、AT中状態に移行する。
指示状態が開始準備状態ではないと判断した場合(S111−3−4:NO)、メインCPU301は、指示状態がAT中状態であるか否かを判定する(S111−3−7)。メインCPU301は、AT中状態であると判断した場合(S111−3−7:YES)、ATカウンタが数値「0」まで減算されたか否かを判定する(S111−3−8)。ATカウンタが数値「0」ではないと判断した場合(S111−3−8:NO)、メインCPU301は、指示状態移行処理を終了する。一方、ATカウンタが数値「0」であると判断した場合(S111−3−8:YES)、メインCPU301は、指示状態フラグを終了準備状態を示す値に変更する(S111−3−9)。以上の構成では、AT中状態の残り遊技回数(ATカウンタ)が数値「0」に減算された場合、終了準備状態に移行する。
指示状態がAT中状態ではないと判断した場合(S111−3−7:NO)、すなわち、終了準備状態の場合、メインCPU301は、今回の遊技でRT1状態に移行したか否かを判定する(S111−3−10)。RT1状態に移行していないと判断した場合(S111−3−10:NO)、メインCPU301は、指示状態を移行しないで指示状態移行処理を終了する。一方、RT1状態に移行したと判断した場合(S111−3−10:YES)、メインCPU301は、指示状態フラグを通常状態を示す値に変更する。以上の構成では、終了準備状態でRT1状態に移行した場合(上段ベルおよび中段ベルを取りこぼした場合)、通常状態に移行する。
図54は、割込処理のフローチャートである。上述したように、メインCPU301は、遊技制御処理を実行している期間に、1.49ms毎に割込処理を実行する。
メインCPU301は、割込処理を開始すると、各種のレジスタのデータを退避させる(S201)。その後、メインCPU301は、入力ポート読込処理(S202)を実行する。入力ポート読込処理において、メインCPU301は、I/F回路305に入力された各種の信号を読込む。具体的には、メインCPU301は、入力ポート読込処理において、スタートスイッチ24SW、各停止スイッチ25SW、メダルセンサ34SE、精算スイッチ23SWなどのON信号を読込む。メインCPU301は、ON信号を読み込んだセンサおよびスイッチの検知フラグをON状態に設定する。
メインCPU301は、タイマ計測処理(S203)を実行する。タイマ計測処理において、メインCPU301は、各種のタイマから所定値を減算する。メインCPU301は、タイマ計測処理において、例えば、ホッパー駆動処理で設定された払出期間監視タイマ、ウェイト処理で設定された回胴演出タイマおよびウェイトタイマを減算する。
メインCPU301は、回転しているリールから駆動対象リールを選択し(S204)、駆動対象リールの駆動制御処理(S205)を実行する。駆動制御処理において、メインCPU301は、駆動対象リールのステッピングモータに駆動パルスを出力する。駆動パルスが入力された場合、ステッピングモータの励磁パターンが切替わる。
メインCPU301は、全てのリール12の駆動制御処理が実行されたか否かを判定する(S206)。全てのリール12の駆動制御処理が実行されていないと判断した場合(S206:NO)、メインCPU301は、ステップS204とステップS205とを繰り返す。他方で、全てのリール12の駆動制御処理を実行したと判断した場合(S206:YES)メインCPU301は、外部信号出力処理(S207)に移行する。
メインCPU301は、外部信号出力処理において、遊技機1の外部に所定の信号を出力する。例えば、設定変更処理を開始した場合、メインCPU301は、設定変更処理の開始を示す信号を遊技機1の外部に出力する。
メインCPU301は、LED表示処理(S208)において、各種のランプを駆動する。例えば、メインCPU301は、遊技制御処理で生成したBETランプ表示データが示す態様で、BETランプ14を表示させる。また、メインCPU301は、LED表示処理において、再遊技作動中フラグがON状態に設定されている場合に再遊技表示ランプ18を点灯させる。また、メインCPU301は、LED表示処理において、クレジット数を貯留枚数表示器17に表示させる。さらに、メインCPU301は、LED表示処理において、指示番号決定処理で決定した指示番号に応じた指示情報を指示表示器16に表示させる。
メインCPU301は、LED表示処理の後に、コマンド送信処理(S209)に移行する。上述したように、メインRAM303のコマンド格納領域には、遊技制御処理において各種のコマンドが格納される。コマンド格納領域に格納されたコマンドは、コマンド送信処理において、サブ制御基板400に送信される。
コマンド送信処理の後に、メインCPU301は、レジスタ復帰処理(S210)を実行し、ステップS210で退避したデータをレジスタに復帰させる。レジスタ復帰処理を実行すると、メインCPU301は、割込処理を開始した際に実行していた遊技制御処理のステップSに処理を復帰させる。
<サブCPUが実行する各処理>
図55は、サブCPU412のサブ起動処理のフローチャートである。サブCPU412は、リセット回路からのリセット信号が入力された場合にサブ起動処理を実行する。リセット回路は、サブ制御基板400に供給される電源電圧が所定の閾値を超えた場合に、リセット信号を出力する。例えば、サブ制御基板400への電源電圧の供給が開始された場合に、サブ起動処理が実行される。
サブ起動処理を開始すると、サブCPU412は、起動時初期化処理(S301)を実行する。起動時初期化処理において、サブCPU412は、例えば、サブ制御基板400の各種のレジスタを初期化する。
起動時初期化処理において、サブCPU412は、サブRAM414のバックアップ異常の有無を判定する。バックアップ異常がある場合、サブCPU412は、バックアップデータを初期化する。また、サブCPU412は、起動時初期化処理において、CGROM424を含む各種のROMに記憶されたデータが適正であるか否かを判定する。例えば、各ROMの特定のアドレスに格納されたデータを読み出し、当該データが適正であるか否かを判定する。各種のROMに異常が発見された場合、サブCPU412は、所定のエラー処理に移行する。
サブCPU412は、サブ起動処理において、ランプ制御タスクの起動(S302)、音響制御タスクの起動(S303)、画像制御基板通信タスクの起動(S304)、メイン制御基板通信タスクの起動(S305)、演出ボタン入力タスクの起動(S306)を行う。
図56は、サブ起動処理において起動される各タスクのフローチャートである。サブCPU412は、ランプ制御タスクにより、筐体ランプ5と演出用ランプ28とを含む各種のランプを制御する。また、サブCPU412は、音響制御タスクにより、スピーカー(31、32)を制御する。また、サブCPU412は、画像制御基板通信タスクにより、画像制御基板420にコマンドを送信し、メイン制御基板通信タスクにおいてメイン制御基板300からのコマンドを受信し、演出ボタン入力タスクにおいて演出ボタン26および方向指定ボタン27の操作を受付ける。
サブCPU412には、タイマ割込信号が所定の時間間隔で入力される。サブCPU412は、タイマ割込信号を受信すると、各タスクのうちの何れかを実行する。すなわち、各種のランプおよびスピーカー(31,32)を含む各周辺装置は、時分割で制御される。
図56(a)は、ランプ制御タスクのフローチャートである。サブCPU412は、ランプ制御タスクを開始すると、各種のランプを制御するためのデータを初期化する(S302−1)。各種のデータを初期化すると、サブCPU412は、ランプデータ解析処理(S302−2)に移行する。ランプデータは、各種のランプの点滅パターンを示すデータである。例えば、特定のランプを点灯状態にする時間を示すデータと消灯状態にする時間を示すデータとの時系列(300ms点灯→300ms消灯→300ms点灯→……)がランプデータとして採用され得る。
サブCPU412は、ランプ制御処理(S302−3)において、ランプデータにより指定される態様で特定のランプを点滅させる。ランプデータ解析処理とランプ演出実行処理とは、タイマ割込信号が入力されるまで繰り返し実行される。
図56(b)は、音響制御タスクのフローチャートである。サブCPU412は、音響制御タスクを開始すると、スピーカー(31、32)を制御するための各種のデータを初期化する(S303−1)。サブCPU412は、各種のデータを初期化すると、音響データ解析処理(S303−2)に移行する。
サブCPU412は、音響制御処理(S303−3)において、音響データ解析処理の結果に応じてサウンド基板430(音源IC431)に指示をする。音源IC431は、サブCPU412からの指示に応じて音源ROM432から音響データを読み出し、音響データから音響信号を生成してスピーカー(31、32)に供給する。音響データ解析処理と音響制御処理とは、タイマ割込信号が入力されるまで繰り返し実行される。
図56(c)は、画像制御基板通信処理のフローチャートである。サブCPU412は、画像制御基板通信タスクを開始すると、非遊技タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S304−1)。非遊技タイマは、前回の遊技が終了してから非遊技の状態が所定の時間継続した場合にタイムアップする。具体的には、非遊技タイマは、前回の遊技が終了した時点で初期値にセットされ、非遊技の期間において所定の周期毎に減算される。例えば、非遊技タイマは、前回の遊技が終了してから非遊技の期間が1分間継続した場合にタイムアップする。非遊技タイマは、例えば、サブRAM414に設けられる。
サブCPU412は、非遊技タイマがタイムアップしたと判断した場合(S304−1:YES)、デモ表示コマンド送信処理(S304−2)に移行し、デモ表示コマンドを画像制御基板420に送信する。画像制御基板(画像制御CPU421)420は、デモ表示コマンドを受信した場合、液晶表示装置30にデモンストレーション画像を表示させる。また、サブCPU412は、デモンストレーション画像が表示される期間において、各種のランプを消灯する。
他方で、非遊技タイマがタイムアップしていないと判断した場合(S304−1:NO)、サブCPU412は、サブRAM414に格納されている演出番号に応じてコマンドをセットする(S304−3)。演出番号は、遊技機1において実行される演出の種類を示し、後述する演出抽選処理においてサブRAM414の演出番号格納領域に格納される。サブCPU447は、ステップS304−3でセットしたコマンドを画像制御基板420に送信して(S304−4)、画像制御基板通信タスクを終了する。なお、画像制御基板通信タスクにおいて、画像制御基板420からのコマンドを受信可能な構成としてもよい。
図56(d)は、メイン制御基板通信タスクのフローチャートである。メイン制御基板通信タスクを開始すると、サブCPU412は、所定の記憶領域を初期化する通信開始前処理(S305−1)を実行する。通信開始前処理を実行した後に、サブCPU412は、受信コマンドチェック処理(S305−2)に移行する。受信コマンドチェック処理においては、メイン制御基板300から受信したコマンドの内容をチェックする。
サブCPU412は、今回の受信コマンドチェック処理でチェックしたコマンドと前回の受信コマンドチェック処理でチェックしたコマンドとが異なるか否かを判定する(S305−3)。すなわち、ステップS305−3において、サブCPU412は、メイン制御基板300からのコマンドが変化したか否かを判定する。サブCPU412は、メイン制御基板300からのコマンドが変化するまで、ステップS305−3を繰り返し実行する(S305−3:NO)。メイン制御基板300からのコマンドが変化した場合(S305−3:YES)、サブCPU412は、コマンド解析処理(S305−4)に移行する。
コマンド解析処理を実行した後に、サブCPU412は、遊技情報更新処理(S305−5)を実行する。遊技情報更新処理において、サブCPU412は、メイン制御基板300から受信したコマンドに応じて、サブRAM414が記憶する遊技情報を更新する。サブCPU412は、ステップS305−5において、複数種類の遊技情報更新処理のうちの何れかを実行する。具体的には、サブCPU412は、複数種類の遊技情報更新処理のうちメイン制御基板300から受信したコマンドの種別に応じた遊技情報更新処理を実行する。例えば、サブCPU412は、開始操作コマンドを受信した場合、液晶表示装置30に表示するAT状態の残り遊技回数を更新するための遊技情報更新処理を実行する。遊技情報を更新した後に、サブCPU412は、ステップS305−2に処理を戻し、次回のタイマ割込信号が入力されるまでステップS305−2からステップS305−5までの処理を繰り返す。
図57は、コマンド解析処理のフローチャートである。サブCPU412は、コマンド解析処理を開始すると、演出制御処理(S401)を実行する。後述するように、サブCPU412は、演出制御処理において、例えば、遊技機1で実行する演出を決定する。
演出制御処理を実行した後に、サブCPU412は、演出に応じたランプデータを決定し(S402)、ランプデータをサブRAM414に格納する(S403)。また、サブCPU412は、演出制御処理で決定した演出に応じて、音響データを決定し(S404)、決定した音響データをサブRAM414に格納する(S405)。音響データを格納すると、サブCPU412は、コマンド解析処理を終了する。
図58は、演出制御処理のフローチャートである。サブCPU412は、演出制御処理を開始すると、メイン制御基板300から受信したコマンドが設定変更開始コマンドまたは設定値コマンドであるか否かを判定する(S401−1)。メイン制御基板300から受信したコマンドが設定変更開始コマンドまたは設定値コマンドであると判断した場合(S401−1:YES)、サブCPU412は、設定変更開始/終了処理(S401−2)に移行する。
具体的には、設定変更開始コマンドを受信したと判断した場合、サブCPU412は、設定変更処理が実行中である旨を報知をする。例えば、サブCPU412は、液晶表示装置30に「設定変更中です」というメッセージを表示させ、各スピーカーに当該メッセージの音声を出力させる。また、設定値コマンドを受信したと判断した場合(すなわち、設定変更処理が終了した場合)、サブCPU412は、設定値コマンドが示す設定値をサブRAM414に格納して、設定変更処理の報知を終了する。設定変更開始/終了処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
メイン制御基板300から受信したコマンドが設定変更開始コマンドまたは設定値コマンドではないと判断した場合(S401−1:NO)、サブCPU412は、投入コマンドを受信したか否かを判定する(S401−3)。投入コマンドを受信したと判断した場合(S401−3:YES)、サブCPU412は、投入コマンド受信時処理(S401−4)に移行する。投入コマンド受信時処理において、サブCPU412は、例えば、メダルの投入時の演出を発生させる。投入コマンド受信時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドが投入コマンドではないと判断した場合(S401−3:NO)、精算操作コマンドを受信したか否かを判定する(S401−5)。精算操作コマンドを受信したと判断した場合(S401−5:YES)、サブCPU412は、精算操作コマンド受信時処理(S401−6)に移行する。精算操作コマンド受信時処理において、サブCPU412は、メダルの精算が実行されている旨を報知する。サブCPU412は、精算操作コマンド受信時処理において、例えば、「精算中です」というメッセージを液晶表示装置30に表示させ、スピーカーから所定の警告音を出力する。精算操作コマンド受信時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドが精算操作コマンドではないと判断した場合(S401−5:NO)、開始操作コマンドを受信したか否かを判定する(S401−7)。開始操作コマンドを受信したと判断した場合(S401−7:YES)、サブCPU412は、開始操作時処理(S401−8)に移行する。開始操作時処理において、サブCPU412は、演出抽選処理を含む各種の処理を実行する。開始操作時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドが開始操作コマンドではないと判断した場合(S401−7:NO)、リール始動コマンドを受信したか否かを判定する(S401−9)。リール始動コマンドを受信したと判断した場合(S401−9:YES)、サブCPU412は、リール始動コマンド受信時処理(S401−10)に移行する。リール始動コマンド受信時処理において、サブCPU412は、例えば、リールの回転が開始される際に出力されるリール回転音をスピーカーに出力させる。リール始動コマンド受信時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドがリール始動コマンドではないと判断した場合(S401−9:NO)、停止操作コマンドを受信したか否かを判定する(S401−11)。停止操作コマンドを受信したと判断した場合(S401−11:YES)、サブCPU412は、停止操作時処理(S401−12)に移行する。停止操作時処理において、例えば、液晶表示装置30の表示態様を切替える。停止操作時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドが停止操作受付コマンドではないと判断した場合(S401−11:NO)、表示当選役コマンド(再遊技コマンド、入賞当選役コマンドまたはハズレ表示コマンド)を受信したか否かを判定する(S401−13)。表示当選役コマンドを受信したと判断した場合(S401−13:YES)、サブCPU412は、表示当選役コマンド受信時処理(S401−14)に移行する。
サブCPU412は、受信したコマンドが表示当選役コマンドではないと判断した場合(S401−13:NO)、払出開始コマンドまたは払出終了コマンドを受信したか否かを判定する(S401−15)。払出開始コマンドまたは払出終了コマンドを受信したと判断した場合(S401−15:YES)、サブCPU412は、払出音制御処理(S401−16)を実行する。例えば、サブCPU412は、払出開始コマンドを受信した場合、メダルの排出を報知するメダル払出音の出力を開始する。また、払出終了コマンドを受信した場合、サブCPU412は、メダル払出音を停止する。払出音制御処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
図59(a)は、開始操作時処理のフローチャートである。開始操作時処理を開始すると、サブCPU412は、演出抽選処理(S501)を実行する。演出抽選処理において、サブCPU412は、演出抽選テーブルにより演出を決定する。具体的には、サブCPU412は、各演出の抽選値を演出抽選テーブルから当選エリア(第1コマンド)に応じて取得し、当該抽選値を乱数値R4に減算する。また、サブCPU412は、乱数値R4に減算した結果が負数になった演出を決定する。演出抽選処理の後に、サブCPU412は、指示演出決定処理(S502)に移行する。指示演出決定処理において、サブCPU412は、指示演出(A〜E)を決定する。
サブCPU412は、指示演出決定処理の後に、今回の開始操作時処理の演出抽選処理で決定した演出と指示演出決定処理で決定した指示演出とに応じた演出コマンドをサブRAM414のコマンド格納領域に格納する(S503)。画像制御CPU421は、演出コマンドを受信した場合、当該演出コマンドで特定される演出と指示演出との双方を並行して液晶表示装置30に実行させる。以上の場合、上述した指示演出の指示図像S(X、Y、Z、A、B)と他の演出の画像との双方が並行して液晶表示装置30に表示される。
図59(b)は、指示演出決定処理のフローチャートである。指示演出決定処理を開始すると、サブCPU412は、指示状態がAT中状態または開始準備状態であるか否かを判定する(S502−1)。AT中状態または開始準備状態であると判断した場合(S502−1:YES)、サブCPU412は、今回の遊技の第1コマンドが「A04」(打順ベル)であるか否かを判定する(S502−2)。コマンド「A04」であると判断した場合(S502−2:YES)、サブCPU412は、ベル指示演出選択処理(S502−3)に移行する。以上の構成では、ベル指示演出選択処理は、AT中状態または開始準備状態において、打順ベルが当選した場合に移行する。サブCPU412は、ベル指示演出選択処理の後に、指示演出決定処理を終了する。
一方、AT中状態または開始準備状態ではないと判断した場合(S502−1:NO)、または、今回の遊技の第1コマンドが「A04」ではないと判断した場合(S502−2:NO)、サブCPU412は、第1コマンドと第2コマンドとに応じて指示演出を決定する。具体的には、サブCPU412は、指示状態に応じた指示演出決定テーブル(A、C)により、指示演出を決定する。例えば、第1コマンドが「A01」(打順リプレイ)、第2コマンドが「B01」の場合であって、指示状態がAT中状態または開始準備状態の場合、指示演出決定テーブルAにより、指示演出A1が決定される。なお、本実施形態では、第2コマンドが「B99」(指示なし)の場合、指示演出が決定されない。サブCPU412は、指示演出を決定した後に、指示演出決定処理を終了する。
図59(c)は、ベル指示演出選択処理のフローチャートである。上述した通り、サブCPU412は、AT中状態または開始準備状態において、打順ベルが当選した場合、ベル指示演出選択処理を実行する。ベル指示演出選択処理を開始すると、サブCPU412は、今回の遊技でAT状態に当選したか否かを判定する(S502−3−1)。
サブCPU412は、AT状態に当選したと判断した場合(S502−3−1:YES)、確率約9/10で指示演出Cを選択し、確率約1/10で指示演出Dを選択する(S502−3−2)。一方、AT状態に当選していないと判断した場合(S502−3−1:NO)、サブCPU412は、確率約99/100で指示演出Cを選択し、確率約1/100で指示演出Dを選択する(S502−3−3)。以上の構成では、AT中状態または開始準備状態の打順ベルが当選した遊技では、AT状態に当選していない場合より、AT状態に当選した場合の方が指示演出Dが選択されやすい。したがって、指示演出Dにより、AT状態当選のチャンスが報知される。上述した通り、ベル指示演出選択処理は、AT状態(AT中状態、開始準備状態)において実行され、AT状態でAT決定処理に当選した場合、ATストックカウンタが加算される。したがって、指示演出Dは、AT状態に移行する権利がストックされるチャンスを報知するとも換言される。指示演出を選択した後に、サブCPU412は、ベル指示演出選択処理を終了する。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態を以下に説明する。なお、以下に例示する各形態において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、第1実施形態の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
上述の第1実施形態では、停止操作順序に対応する指示情報を指示表示器16に表示させて、当該停止操作順序を遊技者に指示した。以下の第2実施形態では、当選エリアに対応する指示情報を指示表示器16に表示させて、停止操作順序を遊技者に指示する点において、第1実施形態と相違する。
図60は、第2実施形態の指示情報を説明するための図である。メインCPU301は、第1実施形態と同様に、開始準備状態およびAT中状態の各遊技において、指示情報を指示表示器16に表示させる。具体的には、メインCPU301は、今回の遊技の当選エリアに対応する指示情報を指示表示器16に表示させる。当選エリアに対応する指示情報としては、当該当選エリアを示す当選エリア番号(図9参照)が採用され得る。例えば、打順リプレイX1の当選エリア番号は、数値「01」である。本実施形態の指示情報は、当選エリアに対応する。また、当選エリア(例えば打順リプレイX1)は、1または複数の当選役(例えば通常リプレイとRT2移行リプレイ)に対応する(図10参照)。したがって、指示情報は、当選役に対応するともいえる。
図60に示すように、開始準備状態またはAT中状態の各遊技において、打順リプレイX1が当選した場合、メインCPU301は、指示情報「01」を指示表示器16に表示させる。以上の構成によれば、指示情報により、打順リプレイX1の当選が遊技者に報知される。すなわち、第2実施形態では、指示情報により、今回の遊技で当選した打順リプレイX(1〜6)の種類が報知される。上述した通り、打順リプレイX1が当選した場合、RT2移行リプレイの正解押順は、「左中右」の停止操作順序である。したがって、指示情報「01」が表示された場合、遊技者は、「左中右」の操作順序で停止操作する。以上の説明から理解される通り、当選エリア番号を示す指示情報「01」を表示することで、停止操作順序「左中右」が実質的に指示される。
図60に示すように、開始準備状態またはAT中状態の各遊技において、打順リプレイX2(当選エリア番号「02」)が当選した場合、メインCPU301は、指示情報「02」を指示表示器16に表示させる。以上の構成によれば、打順リプレイX2が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順「左右中」が指示される。また、開始準備状態またはAT中状態の各遊技において、打順リプレイX3(当選エリア番号「03」)が当選した場合、指示情報「03」が指示表示器16に表示され、打順リプレイX3が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順「中左右」が指示される。同様に、開始準備状態またはAT中状態の各遊技において、打順リプレイX4(当選エリア番号「04」)が当選した場合、指示情報「04」が指示表示器16に表示され、打順リプレイX4が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順「中右左」が指示され、打順リプレイX5(当選エリア番号「05」)が当選した場合、指示情報「05」が指示表示器16に表示され、打順リプレイX5が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順「右左中」が指示され、打順リプレイX6(当選エリア番号「06」)が当選した場合、指示情報「06」が指示表示器16に表示され、打順リプレイX6が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順「右中左」が指示される。
図60に示すように、開始準備状態またはAT中状態の各遊技において、打順リプレイY1(当選エリア番号「07」)が当選した場合、メインCPU301は、指示情報「07」を指示表示器16に表示させる。また、開始準備状態またはAT中状態の各遊技において、打順リプレイY2(当選エリア番号「08」)が当選した場合、指示情報「08」が指示表示器16に表示され、打順リプレイY2(当選エリア番号「09」)が当選した場合、指示情報「09」が指示表示器16に表示される。以上の構成によれば、指示情報により、今回の遊技で当選した打順リプレイY(1〜3)の種類が報知される。遊技者は、指示情報「07」が表示された場合、打順リプレイY1が当選した場合のRT3移行リプレイの正解押順「左第1停止」で停止操作する。また、遊技者は、指示情報「08」が表示された場合、打順リプレイY2が当選した場合のRT3移行リプレイの正解押順「中第1停止」で停止操作し、指示情報「09」が表示された場合、打順リプレイY3が当選した場合のRT3移行リプレイの正解押順「右第1停止」で停止操作する。すなわち、指示情報「07」〜「09」を指示表示器16に表示することで、打順リプレイY(1〜3)のRT3移行リプレイの各正解押順が指示される。
図60に示すように、開始準備状態またはAT中状態の各遊技において、打順ベルL1(当選エリア番号「12」)が当選した場合、指示情報「12」が指示表示器16に表示される。打順ベルL1が当選した場合の中段ベルの正解押順は、左第1停止である。したがって、指示情報「12」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、左第1停止で停止操作する。また、開始準備状態またはAT中状態の各遊技において、打順ベルL2(当選エリア番号「13」)が当選した場合、指示情報「13」が指示表示器16に表示される。打順ベルL2が当選した場合の中段ベルの正解押順は、打順ベルL1が当選した場合と同様に、左第1停止である。したがって、指示情報「13」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、左第1停止で停止操作する。さらに、打順ベルL3(当選エリア番号「14」)が当選した場合、指示情報「14」が指示表示器16に表示され、打順ベルL4(当選エリア番号「15」)が当選した場合、指示情報「15」が指示表示器16に表示される。打順ベルL3が当選した場合の中段ベルの正解押順と、打順ベルL4が当選した場合の中段ベルの正解押順とは、共に、左第1停止であるから、指示情報「14」または指示情報「15」が表示された場合、遊技者は左第1停止で停止操作する。以上の説明から理解される通り、指示情報「12」〜「15」の各々は、左第1停止の停止操作順序を指示する。
図60に示すように、開始準備状態またはAT中状態の各遊技において、打順ベルC1(当選エリア番号「16」)が当選した場合、指示情報「16」が指示表示器16に表示される。また、開始準備状態またはAT中状態の各遊技において、打順ベルC2(当選エリア番号「17」)が当選した場合、指示情報「17」が表示され、打順ベルC3(当選エリア番号「18」)が当選した場合、指示情報「18」が表示され、打順ベルC4(当選エリア番号「19」)が当選した場合、指示情報「19」が表示される。打順ベルC1、打順ベルC2、打順ベルC3または打順ベルC4が当選した場合の中段ベルの正解押順は、中第1停止である。したがって、指示情報「16」〜「19」の何れかが指示表示器16に表示された場合、遊技者は、中第1停止で停止操作する。すなわち、指示情報「16」〜「19」の各々は、中第1停止の停止操作順序を指示する。
同様に、開始準備状態またはAT中状態の各遊技において、打順ベルR1(当選エリア番号「20」)が当選した場合、指示情報「20」が指示表示器16に表示され、打順ベルR2(当選エリア番号「21」)が当選した場合、指示情報「21」が表示され、打順ベルR3(当選エリア番号「22」)が当選した場合、指示情報「22」が表示され、打順ベルR4(当選エリア番号「23」)が当選した場合、指示情報「23」が表示される。打順ベルR1、打順ベルR2、打順ベルR3または打順ベルR4が当選した場合の中段ベルの正解押順は、右第1停止である。したがって、指示情報「20」〜「23」の何れかが指示表示器16に表示された場合、遊技者は、右第1停止で停止操作する。すなわち、指示情報「20」〜「23」の各々は、右第1停止の停止操作順序を指示する。以上の第2実施形態においても第1実施形態と同様な効果を奏することができる。
<第3実施形態>
図61(a)および図61(b)は、第3実施形態での指示表示器16の各時点における表示を説明するためのタイムチャートである。第3実施形態において、上述の各実施形態と同様に、AT中状態または開始準備状態において、打順ベルが当選した場合、指示表示器16の指示情報により、中段ベルの正解押順が指示される。また、第3実施形態では、第2実施形態と同様に、当選エリア番号が指示情報として指示表示器16に表示される(図60参照)。
図61(a)は、AT中状態または開始準備状態において、打順ベルL1が当選した場合の具体例を示す。図61(a)に示すように、AT中状態または開始準備状態において、打順ベルL1が当選した場合、打順ベルL1の当選エリア番号「12」が指示情報として指示表示器16に表示される。以上の場合、打順ベルL1の正解押順は左第1停止であるから、遊技者は、左第1停止で停止操作する。図61(a)の具体例では、打順ベルL1が当選し、且つ、左第1停止で停止操作がされた場合を想定する。以上の場合、中段ベルが有効ラインに停止表示される。また、指示表示器16は、中段ベルが有効ラインに停止表示されるまで指示情報「12」を継続して表示する。中段ベルが有効ラインに停止表示された場合、指示表示器16は、第1実施形態と同様に、数字「0」から数字「9」(中段ベルの払出枚数)までを順次に表示する。
図61(b)は、図61(a)と同様に、AT中状態または開始準備状態において、打順ベルL1が当選した場合の具体例である。ただし、上述の図61(a)の具体例は、正解押順(左第1停止)で停止操作がされた場合を想定するのに対し、図61(b)の具体例は、ハズレ押順(中第1停止、右第1停止)で停止操作がされた場合を想定する。
図61(b)に示すように、打順ベルL1が当選した場合、指示情報「12」が指示表示器16に表示される。その後、左停止ボタン25L以外が第1停止操作された場合、第1停止操作の直後に、指示情報の表示が終了する。なお、図示は省略するが、図61(b)における指示情報「12」以外の指示情報が表示された場合であって、当該指示情報で指示される停止操作順序以外で停止操作された場合、図61(b)の具体例と同様に、指示表示器16は指示情報の表示を終了する。
以上の通り、第3実施形態のメインCPU301は、指示表示器16が指示情報を表示している場合であって、当該指示情報が指示する操作態様以外で停止ボタン25が操作(停止操作ミス)された場合、指示表示器16が表示している指示情報の表示を終了させる。具体的には、メインCPU301は、遊技者が停止操作ミスした場合、指示表示器16の全てのセグメントを消灯させる。図61(b)に示すように、停止操作ミスをしてから遊技の結果としての図柄組合せが停止表示されるまで、指示表示器16は、非表示の状態に維持される。その後、遊技の結果としての図柄組合せが停止表示された場合、今回の遊技の払出枚数が指示表示器16に表示される。
以上の第3実施形態においては、第2実施形態と同様な効果を奏することができる。また、第3実施形態において、停止操作ミスをした場合、指示表示器16の表示が終了する。以上の構成によれば、指示表示器16の表示を終了することで、停止操作ミスを遊技者に認識させることができる。仮に、停止操作ミスを報知する情報(例えば、第1実施形態の操作ミス情報)が指示表示器16に表示される構成を想定する。以上の構成では、停止操作ミスを報知する情報を表示するためのランプデータをサブROM413等に記憶させる必要がある。一方、第3実施形態では、停止操作ミスをした場合、指示表示器16の表示を終了するため、上述のランプデータを記憶させる必要がない。したがって、第3実施形態によれば、停止操作ミスを報知する情報が表示される構成と比較して、ランプデータの容量が削減される利点がある。
<第4実施形態>
図62(a)および図62(b)は、第4実施形態での指示表示器16の各時点における表示を説明するためのタイムチャートである。第4実施形態において、上述の各実施形態と同様に、AT中状態または開始準備状態において、打順ベルが当選した場合、指示表示器16の指示情報により、中段ベルの正解押順が指示される。また、第4実施形態では、上述の第3実施形態および第2実施形態と同様に、当選エリア番号が指示情報として指示表示器16に表示される(図60参照)。
図62(a)は、AT中状態または開始準備状態において、打順ベルL1が当選した場合の具体例を示す。図62(a)に示すように、AT中状態または開始準備状態において、打順ベルL1が当選した場合、打順ベルL1の当選エリア番号「12」が指示情報として指示表示器16に表示される。図62(a)の具体例では、打順ベルL1が当選し、且つ、左第1停止で停止操作がされた場合を想定する。以上の場合、中段ベルが有効ラインに停止表示される。また、指示表示器16は、中段ベルが有効ラインに停止表示されるまで指示情報「12」を継続して表示する。
図62(b)は、図62(a)と同様に、AT中状態または開始準備状態において、打順ベルL1が当選した場合の具体例である。ただし、上述の図62(a)の具体例は、正解押順(左第1停止)で停止操作がされた場合を想定するのに対し、図62(b)の具体例は、ハズレ押順(中第1停止、右第1停止)で停止操作がされた場合を想定する。
図62(b)に示すように、打順ベルL1が当選した場合、指示情報「12」が指示表示器16に表示される。その後、左停止ボタン25L以外が第1停止操作された場合であっても、指示情報「12」が継続して表示される。なお、図示は省略するが、図62(b)における指示情報「12」以外の指示情報が表示された場合、当該指示情報で指示される停止操作順序以外で停止操作された場合であっても、図62(b)の具体例と同様に、指示表示器16は指示情報の表示を継続する。以上の通り、第4実施形態のメインCPU301は、指示表示器16が指示情報を表示している場合に、当該指示情報が指示する操作態様以外で停止ボタン25が操作された場合であっても、指示表示器16が表示している指示情報の表示を継続する。その後、遊技の結果としての図柄組合せが停止表示された場合、今回の遊技の払出枚数が指示表示器16に表示される。
ところで、打順ベルが当選した遊技で、ハズレ押順で第1停止操作した場合であっても、第2停止操作および第3停止操作の停止操作位置によっては、上段ベルを有効ラインに停止表示することが可能である。詳細には以下に示すが、上段ベルの種類(上段ベル1から上段ベル8)に応じて、当該上段ベルを引込可能な停止操作位置が異なる(上段ベル毎に引込範囲が相違する)。また、当選エリア番号が表示された場合、中段ベルの正解押順に加え、中段ベルと重複当選している上段ベルの種類を遊技者が識別できる場合がある。すなわち、当選エリア番号が表示される構成では、中段ベルの正解押順に加え、上段ベルを引込可能な停止操作位置が報知される。
図62(c−1)から図62(c−4)は、上段ベルを停止表示するための停止操作位置を説明するための図である。図62(c−1)から図62(c−4)は、打順ベルL1が当選した場合であって、ハズレ押順で停止操作がされた場合を想定している。打順ベルL1が当選した場合、中段ベルに加え、上段ベル1および上段ベル4が重複して当選する(図10参照)。したがって、打順ベルL1が当選した遊技において、ハズレ押順で停止操作した場合であっても、停止操作位置によって、上段ベル1「リプレイX−プラム−プラム」または上段ベル4「リプレイX−白BAR−白BAR」が有効ラインに停止表示される。
図62(c−1)および図62(c−2)は、打順ベルL1が当選した遊技において、中第1停止した場合に有効ラインに停止する図柄を説明するための図である。打順ベルL1が当選した遊技において、中第1停止した場合、中リール12Cの有効ラインには、上段ベル1の中図柄(プラム図柄)または上段ベル2の中図柄(白BAR図柄)が中段ベルの中図柄(ベル図柄)より優先して停止表示される。具体的には、打順ベルL1が当選した遊技において、中第1停止した場合であって、中リール12Cを図柄位置「0〜11」または図柄位置「17〜20」(以下、図柄位置「12〜16」以外という)で停止操作した場合、中リール12Cの有効ラインにプラム図柄が停止する。本実施形態において、中第1停止で中リール12Cのプラム図柄が有効ラインに停止し、且つ、左リール12Lおよび右リール12Rが変動している各リール12の表示態様を停止形A(図62(c−1))という。一方、打順ベルL1が当選した遊技において、中第1停止した場合であって、図柄位置「12〜16」で停止操作した場合、中リール12Cの有効ラインに白BAR図柄が停止する。本実施形態において、中第1停止で中リール12Cの白BAR図柄が有効ラインに停止し、且つ、左リール12Lおよび右リール12Rが変動している各リール12の表示態様を停止形B(図62(c−2))という。
図62(c−1)は、停止形Aから有効ラインに停止表示される当選役を説明するための図である。打順ベルL1が当選した遊技で、停止形Aでリール12Cが停止した場合、第2停止操作および第3停止操作の停止操作位置により、上段ベル1「リプレイX−プラム−プラム」が停止表示可能である。一方、上段ベル1と重複して当選した中段ベル「ベル−ベル−ベル」および上段ベル4「リプレイX−白BAR−白BAR」は、停止表示できない。具体的には、停止形Aの場合、左リール12LをリプレイX図柄の引込範囲(図柄位置「3〜7」以外)で停止操作し、且つ、右リール12Rをプラム図柄の引込範囲(図柄位置「15〜19」以外)で停止操作することにより、有効ラインに上段ベル1が停止表示される。
図62(c−2)は、停止形Bから有効ラインに停止表示される当選役を説明するための図である。打順ベルL1が当選した遊技で、停止形Bでリール12Cが停止した場合、第2停止操作および第3停止操作の停止操作位置により、上段ベル4が停止表示可能である。一方、上段ベル4と重複して当選した中段ベルおよび上段ベル1は、停止表示できない。具体的には、停止形Bの場合、左リール12LをリプレイX図柄が引込可能な停止操作位置で停止操作し、且つ、右リール12Rを白BAR図柄が引込可能な停止操作位置(図柄位置「15〜19」)で停止操作することにより、有効ラインに上段ベル4が停止表示される。
図62(c−3)および図62(c−4)は、打順ベルL1が当選した遊技において、右第1停止した場合に有効ラインに停止表示される当選役を説明するための図である。打順ベルL1が当選した遊技において、右第1停止した場合、右リール12Rの有効ラインには、上段ベル1の右図柄(プラム図柄)または上段ベル4の右図柄(白BAR図柄)が中段ベルの右図柄(ベル図柄)より優先して停止表示される。具体的には、打順ベルL1が当選した遊技において、右第1停止した場合であって、右リール12Rを図柄位置「15〜19」以外で停止操作した場合、右リール12Rの有効ラインにプラム図柄が停止する。本実施形態において、右第1停止で右リール12Rのプラム図柄が有効ラインに停止し、且つ、左リール12Lおよび中リール12Cが変動している各リール12の表示態様を停止形C(図62(c−3))という。一方、打順ベルL1が当選した遊技において、右第1停止した場合であって、図柄位置「15〜19」で停止操作した場合、右リール12Rの有効ラインに白BAR図柄が停止する。本実施形態において、右第1停止で右リール12Rの白BAR図柄が有効ラインに停止し、且つ、左リール12Lおよび中リール12Cが変動している各リール12の表示態様を停止形D(図62(c−4))という。
図62(c−3)は、停止形Cから有効ラインに停止表示される当選役を説明するための図である。停止形Cで右リール12Rが停止した場合、第2停止操作および第3停止操作の停止操作位置により、上段ベル1「リプレイX−プラム−プラム」が停止表示可能であり、中段ベル「ベル−ベル−ベル」および上段ベル4「リプレイX−白BAR−白BAR」は、停止表示できない。具体的には、停止形Cの場合、左リール12LをリプレイX図柄が引込可能な停止操作位置で停止操作し、且つ、中リール12Cをプラム図柄が引込可能な停止操作位置(図柄位置「12〜16」以外)で停止操作することにより、有効ラインに上段ベル1が停止表示される。
図62(c−2)は、停止形Dから有効ラインに停止表示される当選役を説明するための図である。停止形Dで右リール12Rが停止した場合、第2停止操作および第3停止操作の停止操作位置により、上段ベル4が停止表示可能であり、中段ベルおよび上段ベル1は、停止表示できない。具体的には、停止形Dの場合、左リール12LをリプレイX図柄が引込可能な停止操作位置で停止操作し、且つ、中リール12Cを白BAR図柄が引込可能な停止操作位置(図柄位置「12〜16」)で停止操作することにより、有効ラインに上段ベル4が停止表示される。
以上の通り、打順ベルL1が当選した場合、中段ベルに加え、2種類の上段ベル(1、4)が停止表示可能になる。また、打順ベルL1が当選した場合、左第1停止操作以外をした場合、停止形A〜Dが表示され、2種類の上段ベルの何れか一方が停止表示可能になる。第4実施形態では、当選エリア番号が報知されるため、遊技者は、当選している2種類の上段ベルを識別できる。したがって、遊技者は、表示された停止形から今回の遊技で停止表示可能な上段ベルを判別(停止形Aまたは停止形Cなら上段ベル1、停止形Bまたは停止形Dなら上段ベル4)し、残りのリール12を適当な停止操作位置で停止操作することにより、当該上段ベルを有効ラインに停止表示できる。
詳細な説明は省略するが、打順ベルL2から打順ベルL4の何れかが当選した場合、および、打順ベルC1から打順ベルC2の何れかが当選した場合、および、打順ベルR1から打順ベルR2の何れかが当選した場合、中段ベルに重複して2種類の上段ベルが当選する。以上の場合、仮に、中段ベルのハズレ押順で停止操作した場合であっても、打順ベルL1が当選した場合と同様に、今回の遊技で当選した上段ベルを指示情報から識別できる。したがって、今回の遊技で当選した上段ベルが停止表示される停止操作位置で各リールを停止操作することにより、当該上段ベルを有効ラインに停止表示できる。
以上の説明から理解される通り、本実施形態の指示情報(当選エリア番号)により、中段ベルの正解押順と上段ベルを引込可能な停止操作位置とが指示される。仮に、打順ベルが当選した遊技において、ハズレ押順で第1停止操作をした時点で指示情報を表示しない構成を想定する。以上の構成では、遊技者は、第1停止操作の後の期間に、当選した上段ベルの種類を指示情報により確認できない。本実施形態では、上述した通り、ハズレ押順で第1停止操作した場合であっても、指示情報が継続して表示される。したがって、第1停止操作の後の期間に、当選した上段ベルの種類を指示情報により確認できる。すなわち、第1停止操作の後の期間に、上段ベルを引込可能な停止操作位置を指示情報により確認できる。なお、第4実施形態において、指示情報として当選エリア番号以外を採用してもよい。例えば、第1実施形態のように、特定の停止操作態様に対応する情報を指示情報として採用してもよい。
<第5実施形態>
図63(a)は、第5実施形態における、指示情報が表示される期間と指示演出が実行される期間とを説明するためのタイミングチャートである。上述の第1実施形態では、指示情報の表示の開始時点PAと指示演出の開始時点PBとは、略同時であった。第5実施形態では、指示演出が開始される時点とは異なる時点において、指示情報の表示が開始される点において、第1実施形態と相違する。具体的には、第5実施形態のメインCPU301は、指示演出が開始される時点より前の時点において、指示情報の表示を開始させる。
図63(a)に示すように、遊技の開始操作がされた場合、メインCPU301は、サブCPU412に第2コマンドを送信する。サブCPU412は、第2コマンドが受信された場合、直ちに指示演出を液晶表示装置30に実行させる。以上の構成では、指示演出の開始時点PB3は、遊技の開始操作の直後になる。
一方、指示情報の表示の開始時点PA3は、遊技の開始操作がされてから特定の期間が経過した時点(または経過する直前)になる。以上の構成では、指示演出の開始時点PB3は、指示情報の表示の開始時点PA3に先行する。また、上述の特定の期間としては、例えば、加速期間が採用され得る。以上の構成では、指示情報の表示の開始時点PA3は、停止操作受付期間の開始時点と略同時になる。また、上述の特定の期間として、回胴演出の実行期間を採用してもよい。以上の構成では、遊技の開始操作と略同時に指示情報の表示が開始され、その後、回胴演出の終了時点と略同時に指示演出が実行される。
ところで、指示情報と指示演出との双方で停止操作態様を指示する場合、一方を他方より注目させることが好適な場合がある。例えば、指示演出の演出性が指示情報より優れている場合、指示情報より指示演出に注目させた方がよい。また、指示情報と指示演出との双方で停止操作態様を指示する場合、先に停止操作態様を指示する一方は他方より注目されやすくなる場合があるという事情がある。
第5実施形態の指示演出は、第1実施形態と同様に、液晶表示装置30により実行される。また、指示情報は、7セグメントディスプレイである指示表示器16で表示される。液晶表示装置30に表示される指示演出の画像は、7セグメントディスプレイに表示された指示情報より演出性が高い。以上の事情を考慮して、第5実施形態では、指示演出が指示情報に先行して表示される構成とした。以上の構成によれば、演出性が高い指示演出が指示情報より注目されやすくなる。
以上の第5実施形態では、指示情報の表示の開始時点と指示演出の開始時点とが相違する構成の一例として、指示情報の表示が開始される時点より前の時点で指示演出が開始する構成を示した。しかし、指示演出が開始される時点より前の時点で指示情報の表示が開始する構成としてもよい。
図63(b)は、指示演出が開始される時点より前の時点において、指示情報の表示が開始する具体例を説明するための図である。以上の具体例では、図63(b)に示すように、遊技の開始操作がされた場合、メインCPU301は、サブCPU412に第2コマンドを送信する。また、メインCPU301は、第2コマンドを送信した直後に、指示表示器16に指示情報を表示させる。以上の構成では、指示情報の表示の開始時点PA4は、遊技の開始操作の直後になる。なお、指示表示器16に指示情報を表示した直後に、第2コマンドが送信される構成としてもよい。
一方、指示演出の開始時点PB4は、遊技の開始操作がされてから特定の期間が経過した時点(または経過する直前)になる。すなわち、図63(b)の具体例では、指示情報の表示の開始時点PA4は、指示演出の開始時点PB4に先行する。上述の特定の期間としては、例えば、ウェイト期間または加速期間が採用され得る。また、上述の特定の期間として、回胴演出の実行期間を採用してもよい。以上の図63(b)の具体例では、指示情報が指示演出に先行して表示されるため、例えば、指示情報が指示演出より後に表示される構成と比較して、指示情報が注目されやすくなる。
以上の第5実施形態によれば、第1実施形態と同様な効果を奏することができる。また、第5実施形態によれば、指示情報の表示の開始時点PAと指示演出の開始時点PBとが相違するため、先行して表示される一方(指示演出または指示情報)を注目させやすくなる。なお、指示演出が指示情報に先行する場合(図63(a))と指示情報が指示演出に先行する場合(図63(b))とが適宜に選択される構成としてもよい。また、指示情報が指示演出に先行する場合と指示演出と指示情報とが略同時に表示される場合(第1実施形態の図31)とが適宜に選択される構成としてもよいし、指示演出が指示情報に先行する場合と指示演出と指示情報とが略同時に表示される場合とが適宜に選択される構成としてもよい。
<第6実施形態>
図64(a)は、第6実施形態の指示表示器70を説明するための図である。図64(a)には、前面扉3のうちパネル10の周縁より外側の領域を省略して示す。図64(a)に示すように、第6実施形態のパネル10には、指示表示器70が設けられる点において、第1実施形態と相違する。また、第6実施形態のパネル10には、指示表示器16に替えて払出枚数表示器80が設けられる。さらに、第6実施形態のパネル10は、停止操作順序表示ランプ29(29L、29C、29R)が省略される点において、第1実施形態と相違する。
第6実施形態の指示表示器70は、指示表示期間TS(図20参照)において、指示情報を表示する点において、第1実施形態の指示表示器16と共通する。ただし、第6実施形態の指示表示器70は、払出表示期間TH(図20参照)において、今回の遊技の払出枚数を表示しない点において、第1実施形態の指示表示器16と相違する。今回の遊技の払出枚数は、払出枚数表示器80により表示される。また、指示表示器70は、ボーナス作動状態において、払出されたメダルの総数を表示する。上述した通り、ボーナス作動状態は、払出されたメダルの総数が297枚に到達した場合に終了する。したがって、遊技者は、指示表示器70により、ボーナス作動状態で獲得可能な残りのメダル枚数を確認できる。
図64(a)に示すように、指示表示器70は、複数の表示領域71(L、C、R)を含んで構成される。各表示領域71は、左表示領域71Lと中表示領域71Cと右表示領域71Rとを含んで構成される。また、各表示領域71は、例えば、7セグメントディスプレイで構成される。左表示領域71Lは、ボーナス作動状態で払出されたメダル総数の百の位を表示する。また、中表示領域71Cは、ボーナス作動状態で払出されたメダル総数の十の位を表示し、右表示領域71Rは、メダル総数の一の位を表示する。例えば、図64(a)に示すように、有効ラインにボーナス役「赤セブン−赤セブン−赤セブン」が停止表示されると、右表示領域71Rは、数字「0」を表示する。また、ボーナス作動状態で払出されたメダルの総数が9枚以下の場合、中表示領域71Cは非表示(全てのセグメントが消灯した状態)であり、メダルの総数が99枚以下の場合、左表示領域71Lは非表示になる。
上述した通り、指示表示器70は、AT状態において、指示情報を表示する。第6実施形態の指示情報は、例えば、3個の数字である。具体的には、AT状態において、左表示領域71Lは、各停止ボタン25のうち左停止ボタン25Lの停止操作の時期(順番)を指示する。例えば、左停止ボタン25Lの第1停止操作が指示される場合、左表示領域71Lは、数字「1」を表示する。また、左表示領域71Lは、左停止ボタン25Lの第2停止操作が指示される場合、数字「2」を表示し、左停止ボタン25Lの第3停止操作が指示される場合、数字「3」を表示する。また、中表示領域71Cは、各停止ボタン25のうち中停止ボタン25Cの停止操作の時期を指示する。例えば、中停止ボタン25Cの第1停止操作が指示される場合、中表示領域71Cは、数字「1」を表示する。また、中表示領域71Cは、中停止ボタン25Cの第2停止操作が指示される場合、数字「2」を表示し、中停止ボタン25Cの第3停止操作が指示される場合、数字「3」を表示する。同様に、右表示領域71Rは、各停止ボタンのうち右停止ボタン25Rの停止操作の時期を指示する。例えば、右停止ボタン25Rの第1停止操作が指示される場合、数字「1」を表示し、右停止ボタン25Rの第2停止操作が指示される場合、数字「2」を表示し、右停止ボタン25Rの第3停止操作が指示される場合、数字「3」を表示する。
以上の構成では、例えば、停止操作順序「左中右」を指示する場合、左表示領域71Lに数字「1」が表示され、中表示領域71Cに数字「2」が表示され、右表示領域71Rに数字「3」が表示される。すなわち、停止操作順序「左中右」を指示する場合、指示表示器70には、指示情報としての数字列「1、2、3」(以下、指示情報「1、2、3」と記載する)が表示される。同様に、停止操作順序「左右中」を指示する場合、指示情報「1、3、2」が表示され、停止操作順序「中左右」を指示する場合、指示情報「2、1、3」が表示され、停止操作順序「中右左」を指示する場合、指示情報「3、1、2」が表示され、停止操作順序「右左中」を指示する場合、指示情報「2、3、1」が表示され、停止操作順序「右中左」を指示する場合、指示情報「3、2、1」が表示される。また、停止操作順序のうち左第1停止が指示される場合、左表示領域71Lに数字「1」が表示され、他の表示領域71(C、R)には、数字が表示されない。具体的には、表示領域(7個のセグメント)の上下方向に平行に配列された3個のセグメントのうち、中段のセグメントを点灯し、当該セグメント以外を消灯する。すなわち、数字「1」が表示されない各表示領域71に、記号「−」(ハイフン)が表示される。以上の構成では、指示表示器70は、左第1停止が指示される場合、指示情報「1、−、−」を表示する。また、指示表示器70は、中第1停止が指示される場合、指示情報「−、1、−」を表示し、右第1停止が指示される場合、指示情報「−、−、1」を表示する。
以上の通り、第6実施形態では、左停止ボタン25Lを停止操作する順番と中停止ボタン25Cを停止操作する順番と右停止ボタン25Rを停止操作する順番とが指示表示器70に表示される。したがって、各停止ボタン25を停止操作する順番が表示されない構成(例えば、上述の第1実施形態)と比較して、指示情報で指示される停止操作順序を直感的に把握しやすい。ただし、第6実施形態において、各停止ボタン25を停止操作する順番が表示されない構成としてもよい。
図64(b)は、第6実施形態の指示表示期間TSを説明するためのタイムチャートである。また、図64(c)は、対比例の指示表示期間TSを説明するためのタイムチャートである。対比例の指示表示器は、上述の第1実施形態と同様に、各遊技の払出枚数と指示情報との双方を表示する。具体的には、図64(c)に示すように、対比例の指示表示器は、遊技の開始時点PXから終了時点PYまでの指示表示期間TSにおいて、指示情報を表示する。また、遊技の終了時点PYから次回の遊技の賭メダルが設定される時点PZまでの払出表示期間THにおいて、払出枚数を表示する。以上の対比例では、AT状態において、今回の遊技の開始操作がされると、指示表示期間TSが開始され、今回の遊技が終了すると払出表示期間THが開始される。その後、次回の遊技の開始操作がされると、指示表示期間TSが開始され、当該遊技が終了すると払出表示期間THが開始される。すなわち、対比例の指示表示器は、図64(c)に示す通り、指示情報と払出枚数とを交互に表示する。しかし、指示情報と払出枚数とを交互に表示する構成では、遊技者によっては、指示情報と払出枚数とを混同しやすくなる不都合が生じる。
以上の事情を考慮して、第6実施形態の指示表示器70は、指示情報と他の情報とが交互に表示されない構成とした。具体的には、図64(b)に示すように、第6実施形態の指示表示器70は、指示表示期間TSにおいて指示情報を表示する(対比例と同様)。ただし、第6実施形態の指示表示器70は、払出表示期間THにおいて払出枚数を表示しない。第6実施形態では、各遊技の払出枚数は、払出表示期間THにおいて、払出枚数表示器80により表示される。また、指示表示器70は、今回の指示表示期間TSから次回の指示表示期間TSまでの期間において、他の情報を表示しない(ただし、エラー発生時等は除く)。図64(b)に示すように、指示表示器70は、ボーナス作動状態において、当該ボーナス作動状態で払出されたメダルの合計枚数を表示する。
以上の第6実施形態では、指示情報と払出枚数とが交互に表示されないため、指示情報と払出枚数とを混同する不都合が抑制される。ただし、第6実施形態において、指示情報と他の情報(払出枚数を含む)とが交互に表示される構成としてもよい。例えば、今回の指示表示期間TSと次回の指示表示期間TSとの間の期間において、AT状態で獲得したメダルの合計枚数が表示される構成としてもよい。また、第6実施形態では、停止操作順序表示ランプ29をパネル10から省略したが、指示表示器70と停止操作順序表示ランプ29との双方を設けてもよい。以上の構成において、指示表示器70と停止操作順序表示ランプ29との双方で停止操作態様が指示される構成としてもよい。
<第7実施形態>
以上の各実施形態では、指示情報により停止操作順序が指示される具体例を示した。以下に示す第7実施形態では、指示情報により停止操作位置が指示される。
図65(a)は、第7実施形態の図柄配置テーブルの概念図である。図65(a)に示すように、第7実施形態の左リール12Lには、図柄位置「16」に黒BAR図柄が配置され、図柄位置「19」に黒チェリー図柄が配置され、図柄位置「12」に白チェリー図柄が配置され、図柄位置「05」に赤チェリー図柄が配置される。なお、図示は省略するが、第7実施形態において、各リール12の各リプレイ(X、Y)図柄は、第1実施形態と同様に、5コマ以内の間隔で配置される。また、各リール12の各ベル図柄(星ベル図柄を含む)は、5コマ以内の間隔で配置される。
図65(b)は、第7実施形態の当選役規定テーブルの概念図である。図65(b)に示すように、RT3移行リプレイは、「リプレイX−リプレイX−ベル」および「リプレイY−リプレイX−ベル」(以下「リプレイ−リプレイ−ベル」と総称する)に加え、「黒BAR−リプレイX−ベル」、「リプレイX−黒BAR−ベル」、「リプレイY−黒BAR−ベル」、「リプレイX−リプレイX−黒BAR」、「リプレイY−リプレイX−黒BAR」、「黒BAR−黒BAR−ベル」、「リプレイX−黒BAR−黒BAR」、「リプレイY−黒BAR−黒BAR」、および、「黒BAR−リプレイX−黒BAR」(以下、フォローリプレイと総称する)、「黒BAR−黒BAR−黒BAR」(以下、黒BARリプレイという)を含む。第7実施形態のRT3移行リプレイの正解押順は、第1実施形態と同様に、打順リプレイY1が当選した遊技では左第1停止、打順リプレイY2が当選した遊技では中第1停止、打順リプレイY2が当選した遊技では右第1停止である。
打順リプレイY(1〜3)が当選した遊技において、RT3移行リプレイの正解押順で停止操作した場合、停止操作位置に応じて、「リプレイY−リプレイX−ベル」またはフォローリプレイまたは黒BARリプレイが有効ラインに停止表示される。具体的には、打順リプレイYが当選した遊技において、RT3移行リプレイの正解押順で停止操作し、且つ、黒BAR図柄の引込範囲で全てのリール12を停止操作した場合、黒BARリプレイが有効ラインに停止表示される。以下、黒BARリプレイが有効ラインに停止表示される停止操作態様を黒BARリプレイの正解操作態様という。また、打順リプレイYが当選した遊技において、RT3移行リプレイの正解押順で停止操作し、且つ、一部のリール12を黒BAR図柄の引込範囲で停止操作し、他の一部を黒BAR図柄の引込範囲外で停止操作した場合、フォローリプレイの何れかが有効ラインに停止表示される。さらに、打順リプレイYが当選した遊技において、RT3移行リプレイの正解押順で停止操作し、且つ、黒BAR図柄の引込範囲外で全てのリール12を停止操作した場合、「リプレイ−リプレイ−ベル」が有効ラインに停止表示される。以上の構成では、打順リプレイYが当選した遊技において、RT3移行リプレイの正解押順で停止操作すれば、仮に黒BAR図柄の引込範囲外で停止操作(目押ミス)した場合であっても、何れかのRT3移行リプレイが有効ラインに停止表示される。第7実施形態では、黒BARリプレイを停止表示するための停止操作態様が開始準備状態において指示される。上述した通り、開始準備状態において、RT3状態に移行した場合、指示状態がAT中状態に移行する。以上の構成では、AT中状態に移行する遊技で、黒BARリプレイが停止表示可能になる。
図65(b)に示す通り、第7実施形態ではチェリーB「黒チェリー−ANY−ANY」とチェリーW「白チェリー−ANY−ANY」とチェリーR「赤チェリー−ANY−ANY」とが当選役として設けられる。なお、図65(b)における「ANY」とは、全ての図柄を意味する。すなわち、チェリーB「黒チェリー−ANY−ANY」は、左リール12Lの有効ラインに黒チェリー図柄が停止表示された場合、中リール12Cと右リール12Rとの有効ラインに停止表示された図柄によらず、有効ラインに停止表示される。同様に、チェリーW「白チェリー−ANY−ANY」は、左リール12Lの有効ラインに白チェリー図柄が停止表示された場合、中リール12Cと右リール12Rとの有効ラインに停止表示された図柄によらず、有効ラインに停止表示され、チェリーR「赤チェリー−ANY−ANY」は、左リール12Lの有効ラインに赤チェリー図柄が停止表示された場合、中リール12Cと右リール12Rとの有効ラインに停止表示された図柄によらず、有効ラインに停止表示される。
図65(c)は、第7実施形態の有効ラインを説明するための図である。図65(c)に示す通り、第7実施形態の有効ラインは、右上りラインと右下りラインとを含んでいる。以上の第7実施形態では、左リール12Lまたは右リール12Rの図柄位置「N」の図柄は、停止操作位置(停止操作時の中段ラインの図柄位置)が図柄位置「N−5」〜「N+1」の場合、有効ライン(左リール12LのUL1またはUL3、右リール12RのUR1またはUR3)に停止表示される。例えば、左リール12Lおよび右リール12Rの図柄位置「16」の黒BAR図柄は、図柄位置「11」〜「17」で停止操作した場合、有効ラインに停止表示される。なお、中リール12Cの図柄位置「N」の図柄は、第1実施形態と同様に、停止操作位置が図柄位置「N−4」〜「N」の場合、有効ラインに停止表示される。例えば、中リール12Cの図柄位置「16」の黒BAR図柄は、図柄位置「12」〜「16」で停止操作した場合、有効ラインに停止表示される。
以上の構成において、チェリーBとチェリーWとチェリーRとは、有効ラインに停止表示するための停止操作態様が互いに異なる。具体的には、左リール12Lの黒チェリーBは、図柄位置「19」に位置するため、停止操作位置が図柄位置「14」〜「20」の場合、有効ラインに停止表示される。また、左リール12Lの白チェリーWは、図柄位置「12」に位置するため、停止操作位置が図柄位置「07」〜「13」の場合、有効ラインに停止表示される。さらに、左リール12Lの赤チェリーRは、図柄位置「05」に位置するため、停止操作位置が図柄位置「00」〜「06」の場合、有効ラインに停止表示される。以上の説明から理解される通り、一のチェリー(例えばチェリーB)の引込範囲は、他のチェリー(例えばチェリーWおよびチェリーR)の引込範囲と共通の図柄位置を含まない。すなわち、2種類以上のチェリーを同時に引込可能な停止操作位置は存在しない。第7実施形態では、チェリーBが有効ラインに停止可能な停止操作位置(引込範囲)をチェリーBの正解押位置という。同様に、チェリーWが有効ラインに停止可能な停止操作位置をチェリーWの正解押位置、チェリーRが有効ラインに停止可能な停止操作位置をチェリーRの正解押位置という。各チェリー(B、W、R)の正解押位置は、AT状態において報知される。
第7実施形態では、第1実施形態の打順ベル(L、C、R)に替えて、チェリーBとチェリーWとチェリーRとが当選する。図65(b)に示すように、各チェリー(B、W、R)の払出枚数は9枚で互いに等しい。また、各チェリーの各々は、単独で当選する。各チェリーが当選する確率は、互いに等しく、各チェリーの正解押位置が指示されるAT状態では、通常状態より出玉率が向上する確率に設定される。また、チェリーB、チェリーWまたはチェリーRを取りこぼした場合、RT1移行図柄が有効ラインに停止表示される。
図66(a)および図66(b)は、各指示決定テーブル(X、Y)の概念図である。メインCPU301は、第1実施形態と同様に、各遊技において、指示決定テーブルから指示情報(指示番号)を決定し、指示表示器16に表示させる。各指示決定テーブルは、指示決定テーブルXと指示決定テーブルYとを含む。図66(a)および図66(b)には、指示情報が表示された指示表示器16の模擬図と、当該指示情報で指示される停止操作態様(停止操作順序、停止操作位置)とが示される。また、メインCPU301は、指示情報を決定した場合、第1実施形態と同様に、当該指示情報を示す第2コマンドをサブCPU412に送信する。
図66(a)は、指示決定テーブルXの概念図である。メインCPU301は、通常状態の各遊技の指示情報を指示決定テーブルXにより決定する。図66(a)に示すように、通常状態において、何れの当選エリアが当選した場合であっても、指示番号「99」が決定される(第1実施形態と同様)。指示番号「99」が決定された場合、指示表示器16は、指示情報を表示しない。
図66(b)は、指示決定テーブルYの概念図である。メインCPU301は、AT状態の各遊技の指示情報を指示決定テーブルYにより決定する。具体的には、AT状態において、打順リプレイY1が当選した場合、メインCPU301は、指示情報「07」を指示表示器16に表示させる。指示情報「07」は、打順リプレイY1が当選した遊技での黒BARリプレイの正解操作態様に対応する。以上の構成では、図66(b)に示すように、指示情報「07」により、左第1停止の停止操作順序で、図柄位置「16」(黒BAR図柄)の引込範囲で各リール12を停止操作すべき旨が指示される。また、AT状態において、打順リプレイY2が当選した場合、メインCPU301は、指示情報「08」を指示表示器16に表示させる。指示情報「08」は、打順リプレイY2が当選した遊技での黒BARリプレイの正解操作態様に対応する。以上の構成では、図66(b)に示すように、指示情報「08」により、中第1停止の停止操作順序で、各リール12を図柄位置「16」の引込範囲で停止操作すべき旨が指示される。さらに、AT状態において、打順リプレイY3が当選した場合、メインCPU301は、指示情報「09」を指示表示器16に表示させる。指示情報「09」は、打順リプレイY3が当選した遊技での黒BARリプレイの正解操作態様に対応する。以上の構成では、図66(b)に示すように、指示情報「09」により、右第1停止の停止操作順序で、各リール12を図柄位置「16」の引込範囲で停止操作すべき旨が指示される。以上の通り、第7実施形態の指示情報「7」〜「9」によれば、停止操作順序と停止操作位置との双方が指示される。
サブCPU412は、指示情報「7」を示す第2コマンドを受信した場合、指示情報「7」に対応する停止操作態様を指示する指示演出を液晶表示装置30に実行させる。例えば、指示情報「7」を示す第2コマンドが受信された場合の指示演出では、黒BAR図柄を表す図像と「左から狙え!」というメッセージとが液晶表示装置30に表示される。また、サブCPU412は、指示情報「8」を示す第2コマンドを受信した場合、指示情報「8」に対応する停止操作態様を指示する指示演出を液晶表示装置30に実行させる。例えば、指示情報「8」を示す第2コマンドが受信された場合の指示演出では、黒BAR図柄を表す図像と「中から狙え!」というメッセージとが液晶表示装置30に表示される。同様に、サブCPU412は、指示情報「9」を示す第2コマンドを受信した場合、指示情報「9」に対応する停止操作態様を指示する指示演出を液晶表示装置30に実行させる。例えば、指示情報「9」を示す第2コマンドが受信された場合の指示演出では、黒BAR図柄を表す図像と「右から狙え!」というメッセージとが液晶表示装置30に表示される。
図66(b)に示すように、AT状態でチェリーBが当選した場合、メインCPU301は、指示情報「10」を指示表示器16に表示させる。指示情報「10」は、チェリーBの正解押位置に対応する。以上の構成では、図66(b)に示すように、指示情報「10」により、図柄位置「19」(黒チェリー図柄)の引込範囲で左リール12Lを停止操作すべき旨が指示される。また、AT状態でチェリーWが当選した場合、メインCPU301は、指示情報「11」を指示表示器16に表示させる。指示情報「11」は、チェリーWの正解押位置に対応する。以上の構成では、図66(b)に示すように、指示情報「11」により、図柄位置「12」(白チェリー図柄)の引込範囲で左リール12Lを停止操作すべき旨が指示される。さらに、AT状態でチェリーRが当選した場合、メインCPU301は、指示情報「12」を指示表示器16に表示させる。指示情報「12」は、チェリーRの正解押位置に対応する。以上の構成では、図66(b)に示すように、指示情報「12」により、図柄位置「05」(赤チェリー図柄)の引込範囲で左リール12Lを停止操作すべき旨が指示される。
以上の通り、第7実施形態では、各チェリー(B、W、R)の正解押位置は、通常状態では指示されず、AT状態においては指示される。したがって、AT状態は、通常状態より出玉率が向上する。また、第7実施形態では、第1実施形態と同様に、出玉率に大きな影響を与え得る演出を可能にするコマンドは、通常状態ではメインCPU301から送信されない。具体的には、第7実施形態では、今回の遊技で当選したチェリーの正解押位置を識別可能なコマンドは、通常状態ではメインCPU301から送信されない。したがって、通常状態では、サブCPU412は、メインCPU301からのコマンドに応じて、チェリーの正解押位置を指示する演出を決定できない。
図66(c)は、メインCPU301からサブCPU412に送信されるコマンド(第1コマンド、第2コマンド)を説明するための図である。図66(c)に示すように、第7実施形態では、第1実施形態と同様に、打順リプレイ(X1〜X6、Y1〜Y3)が通常状態で当選した場合の第1コマンドは、コマンド「A01」で共通であり、第2コマンドはコマンド「B99」で共通である。また、打順リプレイがAT状態で当選した場合の第2コマンドは、打順リプレイの種類に応じて異なる。以上の構成では、サブCPU412は、通常状態において、RT移行リプレイの正解押順を指示する指示演出を実行不可能であり、AT状態において、RT移行リプレイの正解押順を指示する指示演出を実行可能である(第1実施形態と同様)。
図66(c)に示すように、通常状態では、チェリーBが当選した場合の第1コマンドは、コマンド「A02」である。同様に、通常状態では、チェリーWが当選した場合の第1コマンドは、コマンド「A02」であり、チェリーRが当選した場合の第1コマンドは、コマンド「A02」である。また、通常状態では、チェリーBが当選した場合の第2コマンドと、チェリーBが当選した場合の第2コマンドと、チェリーBが当選した場合の第2コマンドとは、コマンド「B99」で共通である。以上の構成では、通常状態において、第1コマンドと第2コマンドとからチェリーの正解押位置が識別できない。一方、AT状態では、チェリーBが当選した場合の第2コマンドは、コマンド「B10」である。また、AT状態では、チェリーWが当選した場合の第2コマンドは、コマンド「B11」であり、チェリーRが当選した場合の第2コマンドは、コマンド「B12」である。以上の構成では、AT状態において、第2コマンドからチェリーの正解押位置が識別できる。
第7実施形態によれば上述の第1実施形態と同様な効果を奏することができる。なお、第7実施形態では、一の指示情報により一の当選役の正解押位置が指示されたが、一の指示情報により複数の当選役の正解押位置が指示される構成としてもよい。例えば、チェリーBの正解押位置またはチェリーWの正解押位置で左リール12Lを停止操作することを指示する指示情報が表示される構成としてもよい。以上の構成では、例えば、チェリーBが当選した場合の確率約1/2で当該指示情報を表示し、チェリーWが当選した場合の確率約1/2で当該指示情報を表示する。以上の構成によれば、左リール12Lの白チェリーまたは黒チェリーを遊技者に選択させるという遊技性が実現される。
<第8実施形態>
第8実施形態のメインCPU301は、第1実施形態の第1コマンドおよび第2コマンドに替えて、当選エリアコマンド(Com11〜19、Com41〜4C)またはグループコマンド(Com1F、Com4F)を送信する。図67は、第8実施形態の各コマンドを説明するための図である。サブCPU412は、当選エリアコマンドまたはグループコマンドに応じて、ナビ演出および指示演出を含む各種の演出を決定する。
図67に示すように、各コマンドは、第1データと第2データとを含んで構成される。本実施形態の第1データと第2データとの各々のデータ長は4ビットである。すなわち、各コマンドのデータ長は8ビットである。ただし、各コマンドのデータ長は適宜に変更できる。図67において、当選エリアコマンドを「ComXY」と記載する。当選エリアコマンド「ComXY」の「X」は、当該当選エリアコマンドの第1データを16進数で表した数値である。また、「Y」は、当該当選エリアコマンドの第2データを16進数で表した数値である。
各当選エリアコマンドは、今回の遊技の当選エリアから生成される。例えば、打順リプレイX1が当選した場合、第1データが数値「0001」で第2データが数値「0001」の当選エリアコマンドCom11が生成される。また、打順リプレイX2が当選した場合、第1データが数値「0001」で第2データが数値「0010」の当選エリアコマンドCom12が生成され、打順リプレイX3が当選した場合、第1データが数値「0001」で第2データが数値「0011」の当選エリアコマンドCom13が生成され、打順リプレイX4が当選した場合、第1データが数値「0001」で第2データが数値「0100」の当選エリアコマンドCom14が生成され、打順リプレイX5が当選した場合、第1データが数値「0001」で第2データが数値「0101」の当選エリアコマンドCom15が生成され、打順リプレイX6が当選した場合、第1データが数値「0001」で第2データが数値「0110」の当選エリアコマンドCom16が生成される。さらに、打順リプレイY1が当選した場合、第1データが数値「0001」で第2データが数値「0111」の当選エリアコマンドCom17が生成され、打順リプレイY2が当選した場合、第1データが数値「0001」で第2データが数値「1000」の当選エリアコマンドCom18が生成され、打順リプレイY3が当選した場合、第1データが数値「0001」で第2データが数値「1001」の当選エリアコマンドCom19が生成される。
以上の通り、打順リプレイ(X、Y)が当選した場合の各当選エリアコマンドは、第1データが共通して数値「0001」である。また、打順リプレイが当選した場合の各当選エリアコマンドは、第2データが互いに異なる。以上の構成では、当選エリアコマンドCom11〜19を受信した場合、サブCPU412は、当該当選エリアコマンドの第1データから打順リプレイの当選を識別可能であり、当該打順リプレイの種類を第2データから識別可能である。サブCPU412は、当選エリアコマンドCom11〜19を受信した場合、当該当選エリアコマンドから識別した打順リプレイの種類に応じて、RT2移行リプレイまたはRT3移行リプレイの正解押順を指示する指示演出を決定する。
また、打順ベルL1が当選した場合、第1データが数値「0100」で第2データが数値「0001」の当選エリアコマンドCom41が生成される。また、打順ベルL2が当選した場合、第1データが数値「0100」で第2データが数値「0010」の当選エリアコマンドCom42が生成され、打順ベルL3が当選した場合、第1データが数値「0100」で第2データが数値「0011」の当選エリアコマンドCom43が生成され、打順ベルL4が当選した場合、第1データが数値「0100」で第2データが数値「0100」の当選エリアコマンドCom44が生成される。さらに、打順ベルC1が当選した場合、第1データが数値「0100」で第2データが数値「0101」の当選エリアコマンドCom45が生成され、打順ベルC2が当選した場合、第1データが数値「0100」で第2データが数値「0110」の当選エリアコマンドCom46が生成され、打順ベルC3が当選した場合、第1データが数値「0100」で第2データが数値「0111」の当選エリアコマンドCom47が生成され、打順ベルC4が当選した場合、第1データが数値「0100」で第2データが数値「1000」の当選エリアコマンドCom48が生成される。同様に、打順ベルR1が当選した場合、第1データが数値「0100」で第2データが数値「1001」の当選エリアコマンドCom49が生成され、打順ベルR2が当選した場合、第1データが数値「0100」で第2データが数値「1010」の当選エリアコマンドCom4Aが生成され、打順ベルR3が当選した場合、第1データが数値「0100」で第2データが数値「1011」の当選エリアコマンドCom4Bが生成され、打順ベルR4が当選した場合、第1データが数値「0100」で第2データが数値「1100」の当選エリアコマンドCom4Cが生成される。
以上の通り、打順ベル(L、C、R)が当選した場合の各当選エリアコマンドは、第1データが共通して数値「0100」である。また、打順ベルが当選した場合の各当選エリアコマンドは、第2データが互いに異なる。以上の構成では、当選エリアコマンドCom41〜4Cを受信した場合、サブCPU412は、当該当選エリアコマンドの第1データから打順ベルの当選を識別可能であり、当該打順ベルの種類を第2データから識別可能である。サブCPU412は、当選エリアコマンドCom41〜4Cを受信した場合、当選エリアコマンドから識別した打順ベルに応じて、中段ベルの正解押順を指示する指示演出を決定する。
メインCPU301は、AT状態において、打順リプレイまたは打順ベルが当選した場合、上述の当選エリアコマンド(Com11〜19、Com41〜4C)を生成し、サブCPU412に送信する。一方、通常状態において、打順リプレイまたは打順ベルが当選した場合、メインCPU301は、当選エリアコマンド(Com11〜19、Com41〜4C)を生成し、当該当選エリアコマンドからグループコマンド(Com1F、Com4F)を生成する。通常状態において、打順リプレイまたは打順ベルが当選した場合、メインCPU301は、当選エリアコマンドに替えてグループコマンドをサブCPU412に送信する。すなわち、通常状態において、各当選エリアコマンド(Com11〜19、Com41〜4C)は、送信されない。
具体的には、通常状態で打順リプレイ(X1〜X6、Y1〜Y3)が当選した場合、図67に示すように、当選エリアコマンドCom11〜19からグループコマンドCom1Fが生成される。サブCPU412は、グループコマンドCom1Fから、打順リプレイが当選した旨が識別可能であるが、当該打順リプレイの種類(9種類の何れであるか)は、識別できない。したがって、グループコマンドCom1Fから、RT移行リプレイの正解押順が識別されない。以上の構成では、サブCPU412は、グループコマンドCom1Fにより、RT移行リプレイの正解押順を指示する指示演出が決定できない。
また、通常状態で打順ベル(L1〜L4、C1〜C4、R1〜R4)が当選した場合、図67に示すように、当選エリアコマンドCom41〜4CからグループコマンドCom4Fが生成される。サブCPU412は、グループコマンドCom4Fから、打順ベルの何れかが当選した旨が識別可能であるが、打順ベルの種類(12種類の何れであるか)は、識別できない。したがって、グループコマンドCom4Fから、中段ベルの正解押順が識別されない。以上の構成では、サブCPU412は、グループコマンドCom4Fにより、中段ベルの正解押順を指示する指示演出が決定できない。
本実施形態では、当選エリアコマンドをマスクすることで、グループコマンドを生成する。具体的には、当選エリアコマンドの第2データの各ビットに数値「1」をOR演算する。以上の構成では、当選エリアコマンドの第2データ(演算前)によらず、グループコマンドの第2データ(演算後)は、数値「1111」になる。したがって、打順リプレイが当選した場合、打順リプレイの種類によらず、グループコマンドCom1Fが共通して生成される。また、打順ベルが当選した場合、打順ベルの種類によらず、グループコマンドCom4Fが共通して生成される。以上のグループコマンドからは、当選エリアの種類(当選エリア番号)が識別できない。
第8実施形態によれば第1実施形態と同様な効果を奏することができる。なお、グループコマンドを生成する方法は、以上の構成に限定されず、打順リプレイおよび打順ベルの種類が識別できなければ適宜な方法が採用され得る。例えば、当選エリアコマンドの第2データの各ビットに数値「0」をAND演算する構成としてもよい。以上の構成では、当選エリアコマンドによらず、グループコマンドの第2データが数値「0000」になる。以上のグループコマンドからは、当選エリアの種類が識別されない。
<第9実施形態>
図68は、第9実施形態におけるボーナス告知状態における液晶表示装置と指示表示器16との表示を説明するための図である。ボーナス告知状態では、液晶表示装置30の領域RXにおいて、ボーナス役が当選している旨のメッセージが表示される。例えば、領域RXに、「BOUNUS確定」というメッセージとボーナス役の図柄組合せ「赤セブン−赤セブン−赤セブン」を表す図像とが表示される。領域RXは、例えば、液晶表示装置30の画面の中央付近に位置する。
図68(a)は、ボーナス告知状態において、非グループ当選エリア(BARリプレイ、通常リプレイ、チェリー、スイカ、共通ベル、チャンス目)が当選した場合の液晶表示装置30と指示表示器16との表示を説明するための図である。ボーナス告知状態で非グループ当選エリアが当選した場合、液晶表示装置30の領域RYにおいて、当該非グループ当選エリアの種類が報知される。領域RYは、例えば、領域RXの右下側に位置する。なお、領域RYの位置は、適宜に変更できる。また、図68(a)に示すように、ボーナス告知状態で非グループ当選エリアが当選した場合、指示表示器16に指示情報は表示されない。
図68(a)の液晶表示装置30の画面は、非グループ当選エリアのうちチェリー(強チェリー、弱チェリー)が当選した場合の具体例である。以上の場合、領域RYに、チェリー図柄を表す図像が表示される。また、スイカが当選した場合は、領域RYに、スイカ図柄を表す図像が表示され、共通ベルが当選した場合は、ベル図柄を表す図像が表示される。また、弱チャンス目または強チャンス目が当選した場合は、例えば、「チャンス」というメッセージが領域RYに表示される。なお、非グループ当選エリアの種類を報知する方法は、以上の例に限定されない。
以上の構成では、ボーナス役の当選が領域RXで報知され、領域RYで当選エリアが報知されない場合(当選エリア「ハズレ」が決定された場合)、ボーナス役が有効ラインに停止表示される停止操作態様が最も有利になる。一方、ボーナス役の当選が領域RXで報知され、スイカ役の当選が領域RYで報知された場合、スイカ役が有効ラインに停止表示される停止操作態様が最も有利になる。以上の説明から理解される通り、ボーナス告知状態では、指示情報が表示されない遊技において、出玉率を向上させる停止操作態様を指示する演出を実行可能に構成される。以上の構成では、非グループ当選エリアの種類の報知を不正に発生させ、出玉率を高くする不正行為の余地が残る。しかし、非グループ当選エリアの種類を報知する演出は、例えば、打順ベルの正解押順を報知する指示演出と比較して、出玉率に与える影響が小さい。したがって、ボーナス告知状態における非グループ当選エリアの種類の報知が出玉率に与える影響は、限定的なものになり、上述の不正行為が抑制される。
図68(b)は、ボーナス告知状態において、打順ベル(L、C、R)が当選した場合の液晶表示装置30と指示表示器16との表示を説明するための図である。ボーナス告知状態で打順ベルが当選した場合、液晶表示装置30の領域RXの下側に指示図像SY1が表示される。以上の構成では、AT中状態および開始準備状態と同様に、中段ベルの正解押順が指示図像Y1により報知される。また、図68(b)に示す通り、ボーナス告知状態で打順ベルが当選した場合、中段ベルの正解押順に対応する指示情報が指示表示器16に表示される。
上述した第1実施形態では、ボーナス作動状態が開始した場合、ボーナス告知状態が終了する。しかし、第1実施形態の構成では、有効ラインにボーナス役が停止表示されない停止操作態様で停止操作し、中段ベルの正解押順が指示されるボーナス告知状態を故意に延長させる不正行為が想定される。そこで、第9実施形態のボーナス告知状態は、ボーナス作動状態が開始した場合に加え、予め定められた終了条件で終了する構成とした。具体的には、当選エリア「ハズレ」に当選した場合、ボーナス告知状態を終了させる。以上の構成によれば、上述した不正行為が抑制される。
<変形例>
以上の各形態は多様に変形される。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は適宜に併合され得る。
(1)以上の各形態において、AT中状態と開始準備状態と終了準備状態とボーナス告知状態とでAT状態を構成したが、AT状態を構成する指示状態は、適宜に変更できる。例えば、AT状態からボーナス告知状態を省略してもよい。また、各指示状態の開始契機および終了契機は適宜に変更できる。例えば、第1実施形態では、ATカウンタが数値「0」に減算された場合、AT中状態を終了させたが、ATカウンタが数値「0」に減算され、且つ、所定の終了抽選で終了が決定された場合、AT中状態が終了する構成としてもよい。
(2)低確率通常状態と低確率通常状態よりAT状態に当選しやすい高確率通常状態とから通常状態を構成してもよい。また、以上の構成において、低確率通常状態で弱レア役または強レア役に当選した場合、予め定められた確率で高確率通常状態に移行し、高確率通常状態で打順ベルに当選した場合、予め定められた確率で低確率通常状態に移行する構成としてもよい。
(3)以上の各形態において、当選エリア「重複ボーナス」が当選した場合、ボーナス役とスイカ役とが重複して当選する構成とした。しかし、ボーナス役が他の当選役と重複して当選する構成としてもよい。ただし、重複ボーナスの当選を不正に報知し、出玉率を不正に高くする行為を抑制する観点から、ボーナス役と重複して当選する当選役は、特定操作態様で有効ラインに停止表示される当選役(例えば角チェリー、中段チェリー)、または、遊技を開始するのに要する規定枚数(3枚)より払出枚数が少ない当選役(例えば1枚役A、1枚役B)が好適である。
(4)上述の各形態において、RT状態が移行する契機(RT移行図柄)は、適宜に変更できる。例えば、スイカ役が有効ラインに停止表示された場合、特定のRT状態に移行する構成としてもよい。すなわち、スイカ役の「星ベル−スイカ−黒BAR」の図柄組合せをRT移行図柄としてもよい。スイカ役が有効ラインに停止表示された場合のRT状態は、例えば、RT1状態よりリプレイの当選確率が高く、予め定められた遊技回数(例えば5ゲーム)で終了する。
ただし、通常状態において、特定のRT移行図柄が停止表示される停止操作態様がサブCPU412により報知できない構成が好適である。例えば、特定の当選役に係る図柄組合せがRT移行図柄である場合、特定の当選役の当選報知をサブCPU412が決定できない構成が好適である。例えば、上述した第1実施形態では、1枚役Bの当選を識別可能な第1コマンドをサブCPU412に送信した。以上の構成では、サブCPU412は、1枚役Bの当選報知が可能であり、1枚役Bの当選報知により、遊技者は、1枚役Bを有効ラインに停止表示可能である。しかし、仮に、1枚役BがRT移行図柄である場合、1枚役Bの当選報知は、出玉率に大きな影響を与え得る。以上の場合、不正な方法により、第1コマンドを解析し、1枚役Bの当選報知を実行させる不正行為が問題となる。以上の事情を考慮して、上述した第1実施形態では、通常状態において、1枚役Bの当選報知がサブCPU412により実行可能な一方で、1枚役BはRT移行図柄ではない。
(5)指示情報は、以上の各形態に限定されない。例えば、第1実施形態では、数字「1」〜「12」を指示情報として表示したが、指示情報としてアルファベットが表示される構成としてもよい。また、操作ミス情報は、以上の各形態に限定されない。例えば、第1実施形態では、記号「−−」(2個のハイフン)を操作ミス情報として表示したが、操作ミス情報として数字またはアルファベットを用いてもよい。
(6)上述の各形態において、指示表示器に指示情報以外の情報(払出枚数、ボーナス作動状態の合計メダル数、エラーの種類)が表示される構成としたが、指示表示器に指示情報のみが表示される構成としてもよい。また、指示表示器に表示する情報の種類は、以上の各形態に限定されない。例えば、AT中状態の残り遊技回数を指示表示器が表示する構成としてもよい。
ところで、指示表示器に指示情報以外の情報(以下「特定情報」という)が表示される構成においては、指示情報の表示期間に、特定情報の表示条件が成立する場合がある。例えば、指示情報の表示期間にエラーが検知された場合、エラーの種類(特定情報)を表示する条件が指示情報の表示期間に成立する。以上の構成では、指示情報を特定情報に優先して表示するか特定情報を指示情報に優先して表示するかが当該特定情報の種類に応じて予め定められた構成が好適である。例えば、指示情報の表示期間にエラーが検知された場合、エラーの種類を指示情報に優先して表示する構成が好適である。以上の構成によれば、指示情報の表示期間であっても、指示表示器によりエラーの種類が報知される。
(7)以上の各実施形態では、通常状態において、指示情報を表示しない構成とした。しかし、通常状態であっても、今回の遊技において、指示情報に対応する停止操作態様で停止操作することが不可能になった場合、その後、指示情報が表示される構成としてもよい。例えば、第3停止操作の後の期間において、中段ベルの正解押順に対応する指示情報の表示が開始される構成としてもよい。以上の構成では、中段ベルの正解押順で停止操作が可能な時期(第1停止操作より以前)に、指示情報が表示されないため、遊技者は、指示情報を把握したうえで第1停止操作をすることができない。したがって、以上の構成では、上述の各形態と同様に、通常状態では、指示情報により出玉率を向上させることはできない。
また、通常状態であっても、今回の遊技において、当選エリアの正解押順(正解押位置)で停止操作することが不可能になった場合、その後、当該正解押順を識別可能なコマンドがメインCPU301からサブCPU412に送信される構成としてもよい。例えば、第3停止操作の後の期間において、今回の遊技での中段ベルの正解押順を識別可能なコマンドが送信される構成としてもよい。以上の構成によれば、例えば、今回の遊技の中段ベルの正解押順に応じて、第3停止操作の後の演出を決定することができる。したがって、第3停止操作の後の演出を変化に富ませることが可能になる。
(8)以上の各形態において、指示表示器をパネル10に設けたが、指示表示器を設ける場所は適宜に変更できる。例えば、液晶表示装置30の近傍に指示表示器を設けてもよい。また、腰部パネル6または受皿ユニット7に指示表示器を設けてもよい。ただし、遊技者は、通常、各リール12または液晶表示装置30を見ながら遊技をする。したがって、例えば、腰部パネル6または受皿ユニット7に指示表示器を設けた場合、パネル10(各リール12の近傍)に指示表示器を設けた場合と比較して、指示情報が視認し難いという問題が生じ得る。そこで、腰部パネル6または受皿ユニット7に指示表示器を設ける構成では、液晶表示装置30等において、指示情報が指示する停止操作態様を報知する構成が好適である。
(9)指示表示器は、上述の各形態に限定されない。例えば、第1実施形態の指示表示器16は、2個の7セグメントディスプレイで構成し、第6実施形態の指示表示器70(図64参照)は、3個の7セグメントディスプレイで構成した。しかし、指示表示器を1個の7セグメントディスプレイで構成してもよいし、4個以上の7セグメントディスプレイで構成してもよい。さらに、指示表示器を7セグメントディスプレイ以外で構成してもよい。例えば、指示表示器として画像表示装置を採用してもよい。画像表示装置としては、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置、または、複数のLEDで構成されるドットマトリクス型ディスプレイが採用され得る。
図69(a)は、変形例における指示表示器90の模擬図である。図69(a)に示すように、変形例の指示表示器90は、1個の7セグメントディスプレイで構成される。また、指示表示器90は、図69(a)に示すように、セグメントLAとセグメントLBとセグメントLCとセグメントLDとセグメントLEとセグメントLFとセグメントLGとを含んで構成される。図69(a)では、点灯するセグメントL(B、E)を網掛けで表示する。図69(a)の具体例では、指示情報のうち左第1停止を表示する指示情報(後述)が示される。
図69(b)は、変形例の指示決定テーブルの概念図である。変形例のメインCPU301は、各遊技において、指示決定テーブルから指示番号を決定し、当該指示番号に応じた指示情報を指示表示器90に表示する。変形例の指示情報では、図69(b)に示すように、各種の停止操作順序が指示される(第1実施形態と同様)。また、図69(b)には、各停止操作順序を指示する場合に点灯するセグメントLと消灯するセグメントLとが示される。具体的には、停止操作順序を指示する場合に消灯するセグメントが数値「1」で示され、当該停止操作順序を指示する場合に消灯するセグメントが「0」で示される。例えば、左第1停止を指示する場合、図69(b)に示すように、セグメントLAとセグメントLCとセグメントLDとセグメントLFとセグメントLGとが消灯し、セグメントLBとセグメントLEとが点灯する。
以上の図69に示す変形例では、例えば、2個以上の7セグメントディスプレイで指示表示器を構成する場合と比較して、7セグメントディスプレイの個数が少なくて済むという利点がある。ただし、1個の7セグメントディスプレイで指示表示器を構成する場合、表示可能な指示情報の種類数が少なくなる。例えば、数字「0」から数字「9」までを各7セグメントディスプレイに表示させる構成を想定する。以上の構成では、2個の7セグメントディスプレイで構成される指示表示器では、数字「00」から数字「99」までの100種類の指示情報が表示可能である。一方、1個の7セグメントで構成される指示表示器では、数字「0」から数字「9」までの10種類の指示情報が表示可能である。すなわち、以上の構成において、1個の7セグメントディスプレイで構成される指示表示器では、10種類以上の指示情報の表示を必要とする場合が問題となる。以上の事情を考慮して、図69に示す変形例では、指示情報として数字以外の情報(例えば、図69(a)に示す情報)を表示可能に構成した。以上の変形例によれば、1個の7セグメントディスプレイで10種類より多い(図69の例では12種類)指示情報を表示可能である。
ところで、数字以外の情報を指示情報として採用した場合、指示情報として数字を採用した場合より、各指示情報が対応する停止操作順序が判別し難くなる不都合が生じ得る。そこで、指示情報として数字以外の情報を採用する構成では、当該指示情報が対応する停止操作順序を液晶表示装置30等の指示演出(例えば、第1実施形態の各指示演出)で報知する構成が好適である。以上の構成によれば、指示表示器に表示可能な指示情報の種類数を増加させつつ、当該指示情報に対応する停止操作順序を液晶表示装置30で明確に報知できる。なお、上述した変形例において、複数の指示情報の一部または全部を数字としてもよい。
(10)上述の各形態において、指示表示期間TSでの指示情報の表示の方法は、適宜に変更できる。図70(a)は、変形例における、指示表示期間TSでの指示情報の表示の方法を説明するための図である。図70(a)には、停止操作順序「左中右」を指示する具体例が示される。また、図70(a)の変形例では、1桁の7セグメントディスプレイを指示表示器として採用した場合を想定している。
図70(a)の変形例では、指示表示期間TSの各時点において、停止操作すべき1個の停止ボタン25が指示される。具体的には、遊技の開始操作がされた直後に、第1停止操作すべき停止ボタン25に対応する指示情報が指示表示器に表示される。また、第1停止操作がされると、その直後に、第2停止操作すべき停止操作ボタン25に対応する指示情報が指示表示器に表示され、第2停止操作がされると、その直後に、第3停止操作すべき停止操作ボタン25に対応する指示情報が指示表示器に表示される。第3停止操作がされた場合、指示表示器は非表示になる。例えば、図70(a)に示すように、停止操作順序「左中右」が指示される場合を想定する。以上の構成では、指示情報「7」が左停止ボタン25Lに対応し、指示情報「8」が中停止ボタン25Cに対応し、指示情報「9」が右停止ボタン25Rに対応する。各指示情報が表示された場合、当該指示情報に対応する停止ボタン25の停止操作が指示される。例えば、図70(a)の例では、遊技の開始操作がされた直後に、指示表示器に指示情報「7」が表示され、第1停止操作がされた直後に、指示表示器に指示情報「8」が表示され、第2停止操作がされた直後に、指示表示器に指示情報「9」が表示される。以上の例では、各時点で指示される停止ボタン25を停止操作することで、停止操作順序は「左中右」になる。
(11)図70(b)は、他の変形例における、指示表示期間TSでの指示情報の表示の方法を説明するための図である。図70(b)には、当選エリア番号「12」(打順ベルL)を指示情報として表示する具体例が示される。すなわち、図70(b)の具体例では、左第1停止の順序が指示される。また、図70(b)の変形例では、1桁の7セグメントディスプレイを指示表示器として採用した場合を想定している。
図70(b)の変形例では、指示表示期間TSにおいて、予め定められた時間間隔で指示表示器の表示が自動的に切替えられる。具体的には、指示表示器は、当選エリア番号の十の位の数字と当選エリア番号の一の位数字とを切替えて表示する。例えば、図70(b)に示すように、指示表示器は、遊技の開始操作がされた直後に、数字「1」を表示する。その後、指示表示器は、予め定められた時間が経過した場合、数字「1」に替えて数字「2」を表示する。また、指示表示器は、数字「2」を表示してから予め定められた時間が経過した場合、非表示になる。その後、非表示の状態で予め定められた時間が経過した場合、指示表示器は、再度、数字「1」と数字「2」とを切替えて表示する。すなわち、指示表示器は、所定の時間長の周期(以下、「表示周期TY」という)で、当選エリア番号の十の位の数字(数字「1」)と一の位の数字(数字「2」)とを繰返し表示する。
図70(b)に示す期間TXは、遊技の開始操作がされてから停止操作受付期間が開始されるまでの期間である。期間TXには、例えば、ウェイト期間および加速期間が含まれる。上述した通り、操作ミスを抑制する観点から、指示情報(当選エリア番号)は、停止操作受付期間の開始時点より前に表示されるのが好適である。仮に、表示周期TYの時間長が期間TXの時間長より長い場合、指示情報の十の位(数字「1」)だけが停止操作受付期間の開始前に表示され、指示情報の一の位(数字「2」)が停止操作受付期間の開始前の表示されない場合がある。以上の場合、指示情報が遊技者に識別可能に表示されない。以上の事情を考慮して、図70(b)の変形例では、表示周期TYの時間長は、期間TXの時間長の最小値より短い。
以上の構成によれば、停止操作受付期間より前に、指示情報が識別可能に表示される。なお、以上の変形例において、表示周期TYを十分に小さく(例えば、表示周期TY=2ms)して、遊技者が指示情報を識別困難な構成としてもよい。以上の構成では、停止操作態様が指示情報からは識別困難であるため、例えば、液晶表示装置30の指示演出に遊技者を注目させることができる。
(12)指示情報の表示が開始される時点は、停止操作が可能になる時点より前であれば足り、以上の各形態に限定されない。また、指示演出が開始される時点は、停止操作が可能になる時点より前であれば足り、以上の各形態に限定されない。また、指示情報の表示が終了する時点は、以上の各形態に限定されない。例えば、遊技の結果としての図柄組合せが停止表示された以降において、指示情報が継続して表示される構成としてもよい。
(13)以上の第1実施形態では、第1操作態様と第2操作態様との何れかで停止ボタン25を操作すべきことを指示する指示情報を指示表示器16に表示させる構成として、左第1停止または中第1停止の順序で停止操作すべきことを指示する指示情報「10」、または、左第1停止または右第1停止の順序で停止操作すべきことを指示する指示情報「11」、または、中第1停止または右第1停止の順序で停止操作すべきことを指示する指示情報「12」を指示表示器16に表示させる例を示した。しかし、以上の構成は、第1実施形態の例に限定されない。
図71(a−1)および図71(a−2)は、第1操作態様と第2操作態様とを指示する指示情報を表示する変形例を説明するための図である。図71(a−1)は、変形例の指示決定テーブルAの概念図である。メインCPU301は、通常状態の各遊技で、指示決定テーブルAを用いて指示番号を決定する。具体的には、打順リプレイX1または打順リプレイX2が当選した場合、確率約1/100で指示番号「31」を決定し、確率約99/100で指示番号「99」を決定する。また、メインCPU301は、指示番号「31」を決定した場合、指示表示器16に指示情報「31」を表示させる。上述した通り、打順リプレイX1が当選した遊技でのRT2移行リプレイの正解押順は「左中右」であり、打順リプレイX2が当選した遊技でのRT2移行リプレイの正解押順は「左右中」である。以上の構成では、指示情報「31」が表示された場合、遊技者は、「左中右」または「左右中」の順序で停止操作する。すなわち、以上の構成では、指示情報「31」により、「左中右」または「左右中」の順序で停止操作すべき旨が指示されるともいえる。同様に、打順リプレイX3(RT2移行リプレイの正解押順「中左右」)または打順リプレイX4(RT2移行リプレイの正解押順「中右左」)が当選した場合、確率約1/100で指示番号「32」を決定し、確率約99/100で指示番号「99」を決定する。メインCPU301は、指示番号「32」を決定した場合、指示表示器16に指示情報「32」を表示させる。以上の構成では、指示情報「32」により、「中左右」または「中右左」の順序で停止操作すべき旨が指示される。また、打順リプレイX5(RT2移行リプレイの正解押順「右左中」)または打順リプレイX6(RT2移行リプレイの正解押順「右中左」)が当選した場合、確率約1/100で指示番号「33」を決定し、確率約99/100で指示番号「99」を決定する。メインCPU301は、指示番号「33」を決定した場合、指示表示器16に指示情報「33」を表示させる。以上の構成では、指示情報「33」により、「右左中」または「右中左」の順序で停止操作すべき旨が指示される。なお、指示番号「31」〜「33」が決定される確率は、適宜に変更することができる。
以上の変形例では、指示情報「31」〜「33」が表示された遊技でRT2移行リプレイの正解押順で停止操作できた場合(2択に正解した場合)、特典が付与される。具体的には、指示情報が表示された遊技でRT2移行リプレイの正解押順で停止操作できた場合、AT状態への移行が決定される。
図71(a−2)は、指示番号「31」が決定された場合の液晶表示装置30の表示の一例を説明するための図である。指示番号「31」〜「33」の何れかが決定された場合、RT2移行リプレイ「リプレイ−ベル−ベル」を有効ラインに停止表示することで、AT状態に移行する旨のメッセージが液晶表示装置30に表示される。また、指示番号「31」〜「33」の何れかが決定された場合、各指示図像S(X1、A)が液晶表示装置30に表示される。具体的には、2個の指示図像SAと1個の指示図像SX1とが左右方向に配列して表示され、指示図像SAと指示図像SX1との配列の順序により、停止操作順序が指示される。具体的には、指示番号「31」が決定された場合、図71(a−2)に示すように、液晶表示装置30の左端側に指示図像SX1が表示され、指示図像SX1より右側に各指示図像SAが配置される。以上の場合、文字列「1、?、?」が液晶表示装置30に表示され、「左中右」または「左右中」の順序で停止操作すべき旨が指示される。図示は省略するが、指示番号「32」が決定された場合、文字列「?、1、?」が表示され、「中左右」または「中右左」で停止操作すべき旨が指示される。同様に、指示番号「33」が決定された場合、文字列「?、?、1」が表示され、「右左中」または「右中左」で停止操作すべき旨が指示される。
図71(b−1)は、変形例の指示決定テーブルCの概念図である。メインCPU301は、終了準備状態の各遊技で、指示決定テーブルCを用いて指示番号を決定する。図71(b−1)の変形例では、第1実施形態と同様に、打順ベル(L、C、R)が当選した場合、左第1停止または中第1停止を指示する指示番号「10」と左第1停止または右第1停止を指示する指示番号「11」と中第1停止または右第1停止を指示する指示番号「12」とが予め定められた確率で決定され、以上の指示番号が決定された遊技では、押順当て演出E(図28参照)が実行される。ただし、図71(b−1)の変形例では、終了準備状態で打順ベルが当選した場合、指示番号「99」(指示なし)が決定され得る点において、第1実施形態と相違する。具体的には、図71(b−1)に示す通り、打順ベルLが当選した場合、確率約1/3で指示番号「10」が決定され、確率約1/3で指示番号「11」が決定され、確率約1/3で指示番号「99」が決定される。また、打順ベルCが当選した場合、確率約1/3で指示番号「10」が決定され、確率約1/3で指示番号「12」が決定され、確率約1/3で指示番号「99」が決定される。打順ベルRが当選した場合、確率約1/3で指示番号「11」が決定され、確率約1/3で指示番号「12」が決定され、確率約1/3で指示番号「99」が決定される。
以上の構成では、打順ベルが当選した遊技において、指示番号「10」〜「11」の何れかが決定された場合、2択の停止操作順序に正解することでAT状態が継続する。一方、打順ベルが当選した遊技において、指示番号「99」が決定された場合、3択に正解することでAT状態が継続する。したがって、打順ベルが当選した遊技でAT状態が継続する確率(確率1/2または確率1/3)が変化するため、AT状態が継続する確率が変化しない構成と比較して、遊技性を向上させることができる。
図71(b−2)は、終了準備状態において、打順ベルが当選し、且つ、指示番号「99」が決定された場合の液晶表示装置30の表示の一例を説明するための図である。上述の図28で説明した通り、各押順当て演出Eでは、2個の指示図像SAと1個の指示図像SBとの配列により、第1停止操作すべき停止ボタン25が識別できた。具体的には、指示図像SB(記号「×」)の配置により、第1停止操作すべきではない停止ボタン25が識別できた。一方、終了準備状態で打順ベルが当選した場合であって、指示番号「99」が決定された場合、図71(b−2)に示す通り、3個の指示図像SAが配列され、第1停止操作すべきではない停止ボタン25が識別できない。以上の構成では、特定の停止操作順序が指示されない。
(14)以上の各形態において、指示情報が指示する停止操作順序以外で停止操作(停止操作ミス)がされた場合、液晶表示装置30に特定の画像を表示させる構成としてもよい。例えば、遊技者が操作ミスをした場合、液晶表示装置30に「miss」というメッセージが表示される構成としてもよい。以下、遊技者に操作ミスを報知する画像を「操作ミス時画像」という。
第1実施形態では、遊技者が操作ミスをした場合、指示表示器16に操作ミス情報を表示する(図20参照)。以上の構成において、液晶表示装置30は、遊技者が操作ミスをした場合、操作ミス時画像を表示してもよいし、指示演出の画像を継続して表示してもよい。また、第3実施形態では、遊技者が操作ミスをした場合、指示表示器16を非表示にする(図61参照)。以上の構成において、液晶表示装置30は、遊技者が操作ミスをした場合、操作ミス時画像を表示してもよいし、指示演出の画像を継続して表示してもよい。第4実施形態では、遊技者が操作ミスをした場合であっても、指示表示器16は、指示情報の表示を継続する(図62参照)。以上の構成において、液晶表示装置30は、遊技者が操作ミスをした場合、操作ミス時画像を表示してもよいし、指示演出の画像を継続して表示してもよい。
(15)以上の各形態において、スイカ役、チェリー役(角チェリー、中段チェリー)、1枚役(A、B)(非グループ当選エリア)が当選した場合、指示情報を表示しない構成とした。しかし、非グループ当選エリアが当選した場合、指示情報が表示される構成としてもよい。例えば、非グループ当選エリアが当選した場合、当該当選エリアの当選エリア番号を指示情報として表示する構成としてもよい。また、非グループ当選エリアが当選した場合の指示情報は、AT状態において表示してもよいし、通常状態において表示してもよい。
以上の構成を実現するために、例えば、停止操作ミスがあった場合に送信される停止操作ミスコマンドを設け、メインCPU301は、停止操作ミスがあった場合、停止操作ミスコマンドを送信する構成が考えられる。以上の構成では、停止操作ミスコマンドがサブ制御基板400で受信された場合、例えば、停止操作ミスを報知する画像が液晶表示装置30に表示される。また、停止操作ミスを報知する画像が表示される構成において、上述の停止操作ミスコマンドを設けない構成としてもよい。例えば、停止操作された停止ボタンの種類を示す停止操作コマンドと第2コマンドとに応じて、停止操作ミスを報知する画像が表示される構成としてもよい。例えば、第2コマンドが示す停止操作順序が左第1停止の場合を想定する。以上の場合、左停止ボタン25Lの停止操作コマンドが最初に受信されなかった場合、停止操作ミスを報知する画像が表示される。以上の構成では、操作ミスコマンドが削減されるという利点がある。
(16)以上の各形態において、ボーナス役が当選してからAT状態(ボーナス告知状態)に移行するまでの遊技回数を3回としたが、AT状態に移行するまでの遊技回数は、適宜に変更可能である。また、ボーナス役が当選してからボーナス告知状態に移行するまでの遊技回数が抽選で決定される構成としてもよい。以上の構成では、ボーナス告知状態に移行するまでの遊技回数が可変となる。また、以上の構成において、ボーナス告知状態に移行するまでの遊技回数に応じて、連続演出の遊技回数が可変である構成としてもよい。
(17)中段ベルのハズレ押順で停止操作した場合に上段ベルを有効ラインに停止表示可能にする情報として、第4実施形態では、当選エリア番号(打順ベルの種類)を例示した。しかし、上段ベルを停止表示可能にする情報は、当選エリア番号に限定されない。例えば、上段ベルの各図柄の図柄位置が表示される構成としてもよい。以上の構成では、例えば、今回の遊技で上段ベル4「リプレイx−白BAR−白BAR」が停止表示可能な場合、左リール12Lのリプレイx図柄の図柄位置「2、12、16、19」と中リール12Cの白BAR図柄の図柄位置「16」と右リール12Rの図柄位置「19」とが指示表示器16に表示される。以上の構成の具体的な態様としては、打順ベルが当選した場合、中段ベルの正解押順が報知され、その後、ハズレ押順で停止操作された場合、上段ベルの各図柄の図柄位置が表示される構成が想定される。以上の構成では、例えば、打順ベルLが当選した場合、最初に左第1停止を指示する指示情報が表示される。その後、左停止ボタン25L以外が第1停止操作された場合、左第1停止を指示する指示情報に替えて、上段ベルの各図柄の図柄位置が指示表示器に表示される。以上の構成によれば、第4実施形態と同様に、中段ベルのハズレ押順で停止操作した場合であっても、上段ベルを有効ラインに停止表示可能になる。
(18)本発明は、上述したパチスロ機のみならず、ぱちんこ機、その他の遊技機、ゲーム機一般に適用することができる。
本発明の遊技機は、例えば以下の遊技機である。
本発明の遊技機は、本発明の遊技機は、遊技を開始させる場合に操作される開始操作手段(スタートレバー24)と、複数種類の図柄を遊技が開始された場合に変動表示するとともに、遊技の結果としての図柄組合せを停止表示可能な可変表示手段(各リール12)と、図柄を停止表示する場合に操作される停止操作手段(各停止ボタン25)と、遊技の進行を制御するメイン制御手段(メインCPU301)と、メイン制御手段からの各種のコマンドにより制御されるサブ制御手段(サブCPU412)と、メイン制御手段により制御され、停止操作手段の操作態様を指示する指示情報を表示する特定表示手段(指示表示器)とを具備し、メイン制御手段は、特定表示手段が指示情報を表示している場合であって、当該指示情報が指示する操作態様以外で停止操作手段が操作された場合、特定表示手段が表示している指示情報とは異なる情報を特定表示手段に表示させる。
以上の構成によれば、メイン制御手段が制御する特定表示手段により、停止操作手段の操作態様を指示する指示情報が表示される。したがって、仮にサブ制御手段に不具合が生じた場合であっても、メイン制御手段が制御する特定表示手段により停止操作態様が指示される。
また、本発明の構成では、メイン制御手段は、特定表示手段が指示情報を表示している場合であって、当該指示情報が指示する操作態様以外で停止操作手段が操作された場合(停止操作ミスをした場合)、特定表示手段が表示している指示情報とは異なる情報を特定表示手段に表示させるため、停止操作ミスが遊技者に報知される。
以上の課題を解決するために、本発明の遊技機は、遊技を開始させる場合に操作される開始操作手段と、複数種類の図柄を遊技が開始された場合に変動表示するとともに、遊技の結果としての図柄組合せを停止表示可能な可変表示手段と、図柄を停止表示する場合に操作される停止操作手段と、遊技媒体を投入可能な投入手段と、遊技媒体が投入された場合に遊技を開始可能とし、各遊技において当選役を決定し、停止操作手段に対する遊技者の停止操作態様と当選役と応じて図柄組合せを可変表示手段に停止表示させるとともに、停止表示した図柄組合せを判定し、所定の図柄組合せが停止表示されたと判断した場合、当該所定の図柄組合せに対応する払出個数の遊技媒体を払出すメイン制御手段と、メイン制御手段からの各種のコマンドにより制御されるサブ制御手段と、メイン制御手段により制御され、所定の当選役が決定されたとき、所定の図柄組合せを停止表示させるための停止操作態様を特定可能な第1の表示態様に制御されるとともに、所定の図柄組合せが停止表示された場合、所定の図柄組合せに対応する払出個数を特定可能な第2の表示態様に制御される特定表示手段とを具備し、メイン制御手段は、特定表示手段が第1の表示態様に制御されている場合であって、当該第1の表示態様から特定される操作態様以外で停止操作手段が操作された場合、第1の表示態様で表示される情報とは異なる情報を特定表示手段に表示させるとともに、所定の当選役が決定された遊技において、第1の表示態様から特定される操作態様で停止操作手段が操作された場合、少なくとも停止操作手段の操作が可能になってから最後の停止操作手段が操作されるまでの期間では、第1の表示態様に特定表示手段を制御し、所定の図柄組合せが停止表示された後に、第1の表示態様と相違し、且つ、第2の表示態様と相違する第3の表示態様に特定表示手段を制御してから第2の表示態様に特定表示手段を制御可能である。
本発明の遊技機は、遊技を開始させる場合に操作される開始操作手段(スタートレバー24)と、複数種類の図柄を遊技が開始された場合に変動表示するとともに、遊技の結果としての図柄組合せを停止表示可能な可変表示手段(各リール12)と、図柄を停止表示する場合に操作される停止操作手段(各停止ボタン25)と、遊技媒体を投入可能な投入手段と、遊技媒体が投入された場合に遊技を開始可能とし、各遊技において当選役を決定し、停止操作手段に対する遊技者の停止操作態様と当選役と応じて図柄組合せを可変表示手段に停止表示させるとともに、停止表示した図柄組合せを判定し、所定の図柄組合せが停止表示されたと判断した場合、当該所定の図柄組合せに対応する払出個数の遊技媒体を払出すメイン制御手段(メインCPU301)と、メイン制御手段からの各種のコマンドにより制御されるサブ制御手段(サブCPU412)と、メイン制御手段により制御され、所定の当選役が決定されたとき、所定の図柄組合せを停止表示させるための停止操作態様を特定可能な第1の表示態様に制御されるとともに、所定の図柄組合せが停止表示された場合、所定の図柄組合せに対応する払出個数を特定可能な第2の表示態様に制御される特定表示手段(指示表示器)とを具備し、メイン制御手段は、特定表示手段が第1の表示態様に制御されている場合であって、当該第1の表示態様から特定される操作態様以外で停止操作手段が操作された場合、第1の表示態様で表示される情報とは異なる情報を特定表示手段に表示させるとともに、所定の当選役が決定された遊技において、第1の表示態様から特定される操作態様で停止操作手段が操作された場合、少なくとも停止操作手段の操作が可能になってから最後の停止操作手段が操作されるまでの期間では、第1の表示態様に特定表示手段を制御し、所定の図柄組合せが停止表示された後に、第1の表示態様と相違し、且つ、第2の表示態様と相違する第3の表示態様に特定表示手段を制御してから第2の表示態様に特定表示手段を制御可能である。