JP2017108943A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】上乗せ遊技情報の報知により射幸心が過剰に煽られる不都合を抑制する。【解決手段】予め定められた契機で、残り遊技情報が終了値まで更新されるのに要する遊技回数を延長するための上乗せ遊技情報を決定する上乗せ遊技情報決定手段と、上乗せ遊技情報決定手段が決定した上乗せ遊技情報を報知する報知実行手段(液晶表示装置30)とを具備する構成において、上乗せ遊技情報決定手段が決定した上乗せ遊技情報により延長される遊技回数が予め定められた閾値より大きい場合、当該上乗せ遊技情報で延長される遊技回数より小さい遊技回数が延長される上乗せ遊技情報を報知実行手段に報知させる報知制御手段を具備する。【選択図】図31
Description
本発明は、パチスロ機などの遊技機に関する。
従来から、通常遊技状態より有利な特定遊技状態を設け、特定遊技状態の残り遊技回数を延長する上乗せ遊技情報を決定する遊技機が知られている。例えば、特許文献1には、特定遊技状態(ART状態)の上乗せ遊技情報(上乗せゲーム数)を決定し、当該上乗せ遊技情報を液晶表示装置で報知(以下「上乗せ報知」という)する遊技機が開示されている。
上述の上乗せ報知において、極端に大きい上乗せ遊技情報が報知された場合、遊技者によっては、射幸心が過剰に煽られる問題が生じる。以上の事情を考慮して、本発明では、上乗せ報知により射幸心が過剰に煽られる不都合を抑制することを目的とする。
以上の課題を解決するために、本願発明の遊技機は、通常遊技状態と通常遊技状態より有利な特定遊技状態とを含む各遊技状態で遊技を進行させる遊技制御手段と、特定遊技状態の遊技において、残り遊技情報が終了値まで更新された場合、当該特定遊技状態を終了させる遊技状態移行手段と、予め定められた契機で、残り遊技情報が終了値まで更新されるのに要する遊技回数を延長するための上乗せ遊技情報を決定する上乗せ遊技情報決定手段と、上乗せ遊技情報決定手段が決定した上乗せ遊技情報を報知する報知実行手段と、上乗せ遊技情報決定手段が決定した上乗せ遊技情報が予め定められた閾値より大きい場合、上乗せ遊技情報決定手段が実際に決定した上乗せ遊技情報より小さい上乗せ遊技情報を報知実行手段に報知させる報知制御手段とを具備する。
以上の本発明の構成によれば、上乗せ遊技情報決定手段が決定した上乗せ遊技情報が予め定められた閾値より大きい場合、上乗せ遊技情報決定手段が実際に決定した上乗せ遊技情報より小さい上乗せ遊技情報を報知実行手段により報知される。したがって、例えば、上述した閾値より大きい遊技回数が延長される上乗せ遊技情報が報知される構成と比較して、遊技回数の報知により射幸心が過剰に煽られる不都合が抑制される。
本発明によれば、上乗せ遊技情報の報知により射幸心が過剰に煽られる不都合が抑制される。
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
<遊技機の構造>
図1〜図3を用いて、第1実施形態における遊技機1の構造について説明する。図1は、遊技機1の正面図の一例である。遊技者は、遊技媒体(例えばメダルや遊技球)を用いて遊技機1で遊技する。本実施形態においては、遊技媒体としてメダルが使用される遊技機1(パチスロ機)を例示する。
<遊技機の構造>
図1〜図3を用いて、第1実施形態における遊技機1の構造について説明する。図1は、遊技機1の正面図の一例である。遊技者は、遊技媒体(例えばメダルや遊技球)を用いて遊技機1で遊技する。本実施形態においては、遊技媒体としてメダルが使用される遊技機1(パチスロ機)を例示する。
遊技機1は、正面側(遊技者側)に開口を有する箱状のキャビネット2と、前面扉3とを含んで構成される。図2は、キャビネット2の内部構造の一例を示す図である。また、図3は、前面扉3の裏面(遊技機1の内部側の面)の正面図の一例である。図2に示すように、キャビネット2には蝶番機構2aが設けられる。前面扉3は、蝶番機構2aにより、キャビネット2の開口を開閉可能に軸支される。
図1に示すように、前面扉3の周縁側には、複数(図1の例では14個)の筐体ランプ5が設けられる。各筐体ランプ5は、例えば、発光ダイオード(Light Emitting Diode)などの発光体と、当該発光体を覆う光透過性のレンズとから構成される。筐体ランプ5は、遊技機1における各演出に応じた態様で発光する。
図1に示すように、前面扉3には、腰部パネル6が設けられる。腰部パネル6は、遊技機1の名称などが描かれる。また、遊技機1(前面扉3)の内部には、腰部パネル6を照射する発光体が設けられる。腰部パネル6を照射する発光体としては、例えば、発光ダイオードや冷陰極管が採用される。また、腰部パネル6の下側には、メダルを貯留する受皿ユニット7が設けられる。受皿ユニット7は、貯留したメダルを遊技者が自由に取り出すことができるように設けられる。
前面扉3には、メダルが投入される開口を有するメダル投入部8と、遊技機1の内部からのメダルが排出されるメダル払出口9とが設けられる。メダル投入部8から規定枚数(3枚)のメダルが投入されると、遊技が開始可能になる。規定枚数は、遊技の状態に応じて設定される。メダル払出口9から排出されたメダルは、受皿ユニット7に貯留される。
前面扉3の正面の中央側には、パネル10が設けられる。パネル10の中央には、略矩形状の表示窓11が形成される。表示窓11からは、キャビネット2の内部の複数のリール12(12L、12C、12R)を視認することができる。
各リール12は、略円筒状のドラム部と、ドラム部の外周面に装着された帯状のシート部材とを含んで構成される。リール12のシート部材は、光透過性であり、複数種類の図柄が描かれている。各リール12は、回転可能に設けられ、図2に示すように、相互に隣り合うように水平方向に配列される。具体的には、各リール12は、回転軸が同一の直線上に位置するように配列される。また、各リール12は、リール支持体12Fに固定される。ステッピングモーター101(101L、101C、101R)がリール12の各々に設けられ(図示略)、各リール12は、各ステッピングモーター101により回転する。
図4は、本実施形態の各リール12に配列された各図柄を示す図である。図4に示すように、複数のリール12の各々の外周は、21個のコマに区分される。図4に示すように、各コマには1個の図柄が描かれている。本実施形態では、図4に示す図柄の配列の下からNコマ目(Nは数値「0」から数値「20」までの整数)を図柄位置「N」と記載する場合がある。図4に示す通り、各リール12には、セブン図柄と赤BAR図柄と青BAR図柄と黒BAR図柄とベル図柄とリプレイ図柄とスイカx図柄とスイカy図柄とチェリー図柄とブランク図柄とが配列される。
具体的には、セブン図柄は、左リール12Lの図柄位置「18」と、中リール12Cの図柄位置「18」と、右リール12Rの図柄位置「18」とに配列される。赤BAR図柄は、左リール12Lの図柄位置「10」と、中リール12Cの図柄位置「12」と、右リール12Rの図柄位置「14」とに配列される。青BAR図柄は、左リール12Lの図柄位置「3」と、中リール12Cの図柄位置「6」と、右リール12Rの図柄位置「9」とに配列される。黒BAR図柄は、左リール12Lの図柄位置「5」と、中リール12Cの図柄位置「4」と、右リール12Rの図柄位置「11」とに配列される。ベル図柄は、左リール12Lの図柄位置「1」「6」「11」「14」「19」と、中リール12Cの図柄位置「2」「7」「10」「15」「20」と、右リール12Rの図柄位置「1」「4」「8」「13」「17」とに配列される。リプレイ図柄は、左リール12Lの図柄位置「2」「7」「12」「15」「20」と、中リール12Cの図柄位置「0」「3」「8」「11」「16」と、右リール12Rの図柄位置「0」「3」「7」「12」「16」とに配列される。スイカx図柄は、左リール12Lの図柄位置「0」「4」「8」「13」と、中リール12Cの図柄位置「5」と、右リール12Rの図柄位置「15」とに配列される。スイカy図柄は、左リール12Lの図柄位置「16」と、中リール12Cの図柄位置「9」と、右リール12Rの図柄位置「2」「6」「20」とに配列される。チェリー図柄は、左リール12Lの図柄位置「17」と、中リール12Cの図柄位置「13」「14」と、右リール12Rの図柄位置「10」「19」とに配列される。ブランク図柄は、左リール12Lの図柄位置「9」と、中リール12Cの図柄位置「1」「17」「19」と、右リール12Rの図柄位置「5」とに配列される。
なお、図4では、実際の各図柄の色彩とは異なる色彩で各図柄を示す。また、各リール12の各図柄は、当該リール12が回転中であっても、遊技者が概ね識別可能である。したがって、遊技者は、特定の図柄が表示窓11内を通過するタイミングで、リール12を停止させる操作(いわゆる目押し)をすることができる。各リール12の図柄の配列を示す図柄配置テーブル(図示略)がメインROM302に記憶される。
図1に示した前面扉3の表示窓11には、リール12毎に3個の図柄が停止表示される。すなわち、全てのリール12が停止した状態では、表示窓11に合計9個の図柄が停止表示される。本実施形態では、各図柄が表示される領域を「図柄表示領域」という。
図5は、図柄表示領域を説明するための図である。図5に示すように、図柄表示領域は、各単位領域U(L、C、R)を含んで構成される。単位領域Uの各々には、1個の図柄が表示される。各単位領域Uは、左リール12Lの各図柄が表示される各単位領域ULと、中リール12Cの各図柄が表示される各単位領域UCと、右リール12Rの各図柄が表示される各単位領域URとを含んで構成される。各単位領域ULは、上段に位置する単位領域UL1と中段に位置する単位領域UL2と下段に位置する単位領域UL3とを含む。また、各単位領域UCは、上段に位置する単位領域UC1と中段に位置する単位領域UC2と下段に位置する単位領域UC3とを含み、各単位領域URは、上段に位置する単位領域UR1と中段に位置する単位領域UR2と下段に位置する単位領域UR3とを含む。
規定枚数のメダルがメダル投入部8に投入されると、有効ラインが設定される。有効ラインは、各単位領域Uのうちリール12Lの何れか1個の単位領域Uとリール12Cの何れか1個の単位領域Uとリール12Rの何れか1個の単位領域Uとで構成される領域である。本実施形態の有効ラインは、リール12Lの単位領域UL2とリール12Cの単位領域UC2とリール12Rの単位領域UR2とを結ぶラインである。
有効ラインには、遊技の結果としての図柄の組合せが停止表示される。有効ラインに予め定められた図柄の組合せが停止された場合、当該停止した図柄の組合せに応じて遊技者に利益が付与される。例えば、入賞に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示された場合は、遊技者にメダルが付与される。また、再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示された場合は、遊技者に再遊技の権利が付与される。具体的には、再遊技に係る図柄の組合せが今回の遊技で表示された場合、メダルの投入を必要とせず次回の遊技が開始可能になる。有効ラインに停止表示することが可能な図柄の組合せは、後述する内部抽選処理の結果に応じて遊技毎に決定される。
本実施形態において、リール12Lの上段の単位領域UL1とリール12Cの上段の単位領域UC1とリール12Rの上段の単位領域UR1とを結んだラインを「上段ライン」という場合がある。同様に、リール12Lの中段の単位領域UL2とリール12Cの中段の単位領域UC2とリール12Rの中段の単位領域UR2とを結んだライン(本実施形態の有効ライン)を「中段ライン」という場合がある。また、リール12Lの下段の単位領域UL3とリール12Cの下段の単位領域UC3とリール12Rの下段の単位領域UR3とを結んだラインを「下段ライン」という場合がある。また、リール12Lの下段の単位領域UL3と、リール12Cの中段の単位領域UC2と、リール12Rの上段の単位領域UR1とを結んだラインを「右上りライン」という場合がある。同様に、リール12Lの上段の単位領域UL1と、リール12Cの中段の単位領域UC2と、リール12Rの下段の単位領域UR3とを結んだラインを「右下りライン」という場合がある。
また、各リール12には、当該リール12のシート部材を内側から照らす各バックライトが設けられる(図示略)。具体的には、リール12の各々には、当該リール12の上段ラインの単位領域Uを照らすバックライトと中段ラインの単位領域Uを照らすバックライトと下段ラインの単位領域Uを照らすバックライトとが設けられる。
図1に示すように、パネル10には、投入可能表示ランプ13、BETランプ14(14a、14b、14c)、スタートランプ15、指示表示器16、貯留枚数表示器17、再遊技表示ランプ18、ウェイトランプ19と打ち止ランプ20とを含む複数の表示器(以下「メイン表示器ML」という)が設けられる。メイン表示器MLの各ランプは、後述のメインCPU301により制御される。
投入可能表示ランプ13は、メダル投入部8からのメダルを受付ることが可能な状態であるか否かを報知する。具体的には、メダル投入部8からのメダルを受付ることが可能な状態では、投入可能表示ランプ13が点灯する。一方で、メダルを受付ることができない状態では、投入可能表示ランプ13が消灯する。例えば、リール12が回転している期間は、メダルを受付けることができない状態であるため、投入可能表示ランプ13が消灯する。一方で、全てのリール12が停止してメダルを受付可能な状態になった場合は、投入可能表示ランプ13が点灯する。
BETランプ14は、賭けメダルの枚数を表示する。また、BETランプ14は、1枚ランプ14aと2枚ランプ14bと3枚ランプ14cとを含んでいる。1枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14aが点灯し、2枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14aおよび2枚ランプ14bが点灯し、3枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14a、2枚ランプ14bおよび3枚ランプ14cが点灯する。スタートランプ15は遊技の開始操作(後述のスタートレバー24の操作)を受け付けることが可能であるか否かを報知する。具体的には、規定枚数の賭けメダルが設定された場合や再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止した場合に、スタートランプ15が点灯する。
指示表示器16は、メインCPU301により制御され、停止ボタン25の操作態様(押順)を指示する指示情報を表示する。詳細には後述するが、メインCPU301は、AT状態の各遊技において、指示情報を指示表示器16に表示させる。また、指示表示器16は、当選役に係る図柄組合せが有効ラインに表示された場合、遊技者に付与されるメダルの枚数を表示する。例えば、図柄組合せ「ベル−ベル−ベル」が有効ラインに停止表示された場合、9枚のメダルが遊技者に付与され、指示表示器16は数字「9」を表示する。本実施形態の指示表示器16は、2桁の7セグメントディスプレイである。
遊技者に付与されたメダルの枚数は、遊技機1(後述のメインRAM303)において電気的に記憶(貯留)することができる。本実施形態では、貯留されているメダルの枚数を「クレジット数」という。クレジット数は、遊技の結果メダルが付与された場合に加算される。また、クレジット数は、規定枚数の賭けメダルが投入された状態において、さらにメダル投入部8からメダルが投入された場合に加算される。
貯留枚数表示器17は、クレジット数を表示する。具体的には、貯留枚数表示器17は、数値「0」からクレジット数の上限値である数値「50」までを、記憶されているクレジット数に応じて可変に表示する。再遊技表示ランプ18は、再遊技中である旨を報知する。具体的には、今回の遊技で再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示されてから次回の遊技が終了するまで再遊技表示ランプ18は点灯する。再遊技表示ランプ18が点灯することで、メダルを使用することなく次回の遊技の開始操作が可能であることが遊技者に報知される。ウェイトランプ19は、遊技の開始操作(後述のスタートレバー24の操作)がされてから各リール12の回転が開始されるまでのウェイト期間に点灯する。ウェイト期間は、1回の遊技に要する平均の時間長を所定値(約4.1秒)以上にするために設けられる。打ち止ランプ20は、遊技が不可能な打ち止め状態である旨を報知する。
図1に示すように、前面扉3には、1BETボタン21、MAX−BETボタン22、精算ボタン23、スタートレバー24、複数の停止ボタン25(25L、25C、25R)、演出ボタン26と方向指定ボタン27とを含む複数の操作部が設けられる。各操作部は、遊技者により操作される。
1BETボタン21は、貯留されたメダルを用いて1枚の賭けメダルを設定する場合に操作される。例えば、賭けメダルが設定されていない状態で1BETボタン21が操作されると、クレジット数から数値「1」が減算され、賭けメダルが1枚に設定される。すなわち、遊技者は、1BETボタン21を操作することで、貯留されたメダルを利用して1枚の賭けメダルを設定することができる。MAX−BETボタン22は、貯留されたメダルを用いて規定枚数の賭けメダルを設定する場合に操作される。例えば、賭けメダルが設定されていない状態でMAX−BETボタン22が操作された場合、クレジット数から3枚(規定枚数)が減算され、3枚の賭けメダルが設定される。精算ボタン23は、クレジット数として記憶されたメダルおよび賭けメダルを精算する場合に操作される。精算ボタン23が操作されると、クレジットと賭けメダルとを合計した枚数のメダルがメダル払出口9から払い出される。なお、精算ボタン23の1度目の操作で賭けメダルを精算し、2度目の操作でクレジットを精算する構成としてもよい。本実施形態では、MAX−BETボタン22または1BETボタン21の操作をBET操作という場合がある。
スタートレバー24は、遊技を開始する場合に遊技者により操作される。遊技者は、遊技が開始可能な状態において、スタートレバー24に対して開始操作をすることで、遊技の開始を指示することができる。本実施形態のスタートレバー24は、前面扉3に対して略垂直な状態から360度何れの方向にも傾動可能である。また、スタートレバー24の握玉部は、透光性を有する樹脂により形成され、レバー演出用ランプ42を内蔵する。レバー演出用ランプ42は、所定の演出において点灯する。
停止ボタン25は、リール12を停止する場合に遊技者により操作される。また、停止ボタン25は、停止ボタン25Lと停止ボタン25Cと停止ボタン25Rとを含んでいる。停止ボタン25Lはリール12Lに対応し、停止ボタン25Cはリール12Cに対応し、停止ボタン25Rはリール12Rに対応する。リール12が回転している期間において、当該リール12に対応する停止ボタン25が操作(以下「停止操作」という)されると、当該リール12は停止する。
以下、本実施形態においては、各遊技における最初の停止操作を第1停止操作という。同様に、2番目の停止操作を第2停止操作、3番目の停止操作を第3停止操作という。また、遊技機1(後述のメインCPU301)が第1停止操作に基づいてリール12を停止させる制御を第1停止制御という。同様に、第2停止操作に基づくリール12の停止制御を第2停止制御、第3停止操作に基づくリール12の停止制御を第3停止制御という。また、停止操作がされた時点において表示窓11の中段ラインに位置するリール12の図柄位置を停止操作位置という。各リール12の回転中に中段ラインに位置する図柄位置は、図柄カウンタに記憶され、停止操作の時点の図柄カウンタの図柄位置が停止操作位置として取得される。図柄カウンタは、例えば、メインRAM303に設けられる。
全てのリール12が停止すると、遊技の結果としての図柄の組合せが有効ラインに表示され、当該遊技が終了する。なお、後述するように、遊技が開始されると、各リール12は一定の回転速度まで加速する。各リール12が一定の回転速度の期間(リール12が定常回転している期間)において、遊技の結果を有効ラインに停止表示させるための停止操作が可能になる。一方で、各リール12が回転を開始してから定常回転するまでの加速期間では、リール12が回転中であっても、遊技の結果を表示させるための停止操作は受付られない。
演出ボタン26は、演出に関する指示をする場合に遊技者により操作される。例えば、利用者は、演出ボタン26を操作することで特定の演出の実行を指示することができる。すなわち、当該特定の演出は、演出ボタン26の操作を契機(トリガ)に実行される。なお、MAX−BETボタン22に演出ボタン26の機能を兼備させることも可能である。以上の構成によれば、演出ボタン26が省略され、部品点数を削減することができる。
方向指定ボタン27は、例えば、液晶表示装置30にメニュー画像が表示されている場合に、遊技者により操作される。方向指定ボタン27は、上ボタン、下ボタン、右ボタンおよび左ボタンを含んで構成される。例えば、方向指定ボタン27の操作により、メニュー画像に表示された選択肢を指定するカーソルを移動させることができる。具体的には、上ボタンが操作されると、メニュー画像内のカーソルが上方向に移動する。同様に、下ボタンが操作されると下方向にカーソルが移動し、右ボタンが操作されると右方向にカーソルが移動し、左ボタンが操作されると左方向にカーソルが移動する。また、非遊技状態において、方向指定ボタン27が操作されると、遊技機1のマスター音量が変更される。
図1に示すように、前面扉3のパネル10には、上述したメイン表示器ML(スタートランプ15等)に加え、複数の演出用ランプ28(28a〜28e)と複数の停止操作順序表示ランプ29(29L、29C、29R)とが設けられる。メイン表示器MLの各ランプは、メインCPU301により制御されるのに対し、各演出用ランプ28と各停止操作順序表示ランプ29とは、後述のサブCPU412により制御される。複数の演出用ランプ28のうち演出用ランプ28aおよび演出用ランプ28bは、正面視で表示窓11の左側に設けられ、演出用ランプ28cから演出用ランプ28eは、正面視で表示窓11の右側に設けられる。各演出用ランプ28は、現在の遊技の状態等を報知する。
各停止操作順序表示ランプ29は、パネル10のうち表示窓11より下側の領域に設けられ、各停止ボタン25の操作の順序を報知する。具体的には、停止操作順序表示ランプ29Lは、リール12Lに対応する位置(表示窓11の左下側)に設けられ、停止操作順序表示ランプ29Cは、リール12Cに対応する位置(表示窓11の中央下側)に設けられ、停止操作順序表示ランプ29Rは、リール12Rに対応する位置(表示窓11の右下側)に設けられる。例えば、第1停止操作で停止ボタン25R、第2停止操作で停止ボタン25C、第3停止操作で停止ボタン25Lの順序(いわゆる逆押し)を遊技者に対して報知する場合を想定する。以上の場合、遊技が開始された時点で停止操作順序表示ランプ29Rが点灯し、停止ボタン25Rが操作された後に停止操作順序表示ランプ29Cが点灯し、停止ボタン25Cが操作された後に停止操作順序表示ランプ29Lが点灯する。
図1に示すように、前面扉3の表示窓11の上側には、各種の画像を表示する液晶表示装置30が設けられる。液晶表示装置30は、遊技機1で実行される演出に応じて動画像および静止画像を表示する。具体的には、液晶表示装置30は、後述の内部抽選処理の結果に係る情報、遊技状態を示唆する情報などを報知する。
図1に示すように、前面扉3の上端側には、上部ランプ35(L、R)が設けられる。上部ランプ35は、例えば、各色彩(青色、黄色、緑色、赤色等)に発光可能な発光ダイオードと、当該発光ダイオードを覆うレンズとを含んで構成される。上部ランプ35は、例えば、当選役が有効ラインに停止表示された場合、当該当選役に応じた態様(色彩)で発光する。また、上部ランプ35は、各演出において、当該演出に応じた態様で発光する。
図1および図3に示すように、前面扉3には、スピーカー31(31L、31R)とスピーカー32(32L、32R)とが設けられる。スピーカー31は、前面扉3の下端側に設けられ、遊技者側から見て左側に取り付けられるスピーカー31Lと右側に取り付けられるスピーカー31Rとを含む。また、スピーカー32は、前面扉3の上端側に設けられ、遊技者側から見て左側に取り付けられるスピーカー32Lと右側に取り付けられるスピーカー32Rとを含んでいる。スピーカー31とスピーカー32とは、演出に応じた音響(楽曲、音声および効果音)を出力する。例えば、スピーカー31とスピーカー32とは、上述した液晶表示装置30、演出用ランプ28、筐体ランプ5、停止操作順序表示ランプ29またはレバー演出用ランプ42で実行される演出に関連した音響を出力する。スピーカー31とスピーカー32とは、前面扉3の裏面に取り付けられ、前面扉3の表面には、スピーカー31とスピーカー32との各々に対応する位置に、複数の放音孔が形成される。
図1に示すように、前面扉3には、返却ボタン33が設けられる。返却ボタン33は、遊技機1の内部のメダル流路におけるメダル詰まりを解消するために操作される。返却ボタン33を操作することで、メダル流路に詰まったメダルがメダル払出口9から排出される。
前面扉3には、鍵穴が形成された施錠装置4が設けられる。キャビネット2の係止片(図示略)に前面扉3の施錠装置4が係合することで、前面扉3が施錠される。図1に示すように、施錠装置4の鍵穴は、前面扉3の前面に位置し、前面扉3を解錠するための鍵(図示略)が挿入可能である。後述するように、キャビネット2の内部には各種の操作部(例えば設定変更ボタン37)が設けられる。キャビネット2の内部の各操作部は、前面扉3を解錠する鍵の管理者(例えば遊技機1が設置される遊技場の店員)によって操作される。
図3に示すように、前面扉3の裏面には、メダル投入部8から投入されたメダルの流路を切替可能なセレクター34が設けられる。具体的には、セレクター34はソレノイド(図示略)を具備し、当該ソレノイドのON/OFFの状態に応じてメダルの流路が切替えられる。また、ソレノイドのON/OFFの状態は、メダルの投入が許可されているか否かに応じて変更される。例えば、メダルの投入が許可されている場合、セレクター34のソレノイドはON状態であり、セレクター34は、メダル投入部8から投入されたメダルを遊技機1の内部に導く。図3に示すように、遊技機1の内部側から見てセレクター34の右側の近傍には、投入メダルガイド部材522が設けられる。投入メダルガイド部材522は、セレクター34を通過したメダルを、キャビネット2の内部に設けられたホッパー520に導く。
一方で、メダルの投入が許可されていない場合(例えばリール12が回転している場合)、セレクター34のソレノイドはOFF状態であり、セレクター34は、メダル投入部8から投入されたメダルを遊技機1の外部に導く。また、セレクター34は、メダルの投入が許可されている場合であっても、メダル投入部8から投入された異物(例えば不正なメダル)を遊技機1の外部に導く。図3に示すように、セレクター34の下側の近傍には、排出メダルガイド部材523が設けられる。排出メダルガイド部材523は、セレクター34からのメダル等を、前面扉3の正面側のメダル払出口9へ導く。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、メダルを貯留するタンク部521aを具備するとともに、メダルを排出する排出スリット521bを有するホッパー520が設けられる。メダル投入部8から投入されたメダルがタンク部521aに貯留され、タンク部521aに貯留されたメダルが排出スリット521bからメダル払出口9を介して受皿ユニット7に払出される。例えば、ホッパー520は、入賞に係る図柄の組合せが有効ラインに表示された場合や精算ボタン23が操作された場合にメダルを払い出す。
図3に示すように、前面扉3の裏面には、払出メダルガイド部材524が設けられる。払出メダルガイド部材524は、ホッパー520からのメダルをメダル払出口9に案内する。具体的には、払出メダルガイド部材524は開口を有し、当該開口は、前面扉3が閉塞された状態で、ホッパー520の排出スリット521bに対向する。排出スリット521bから排出されたメダルは、払出メダルガイド部材524の開口に入り、払出メダルガイド部材524によりメダル払出口9に案内される。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、補助貯留部530が設けられる。補助貯留部530は、ホッパー520から溢れたメダルを貯留する。なお、補助貯留部530の底部とキャビネット2の底部とを貫通する孔を設け、ホッパーから溢れたメダルを、当該孔を介して遊技機1の外部に排出する構成としてもよい。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、メイン制御基板300が設けられる。具体的には、メイン制御基板300は、透明の基板ケースに収められ、キャビネット2の背面板に取り付けられる。メイン制御基板300には、後述のメインCPU301を含む各種の電子部品が実装される。また、メイン制御基板300は、後述のリール基板100、中継基板200、サブ制御基板400および電源基板500を含む各種の基板とコネクタ(図示略)を介して電気的に接続される。なお、上述した各種の基板は、単一の基板で構成してもよいし、複数の基板で構成してもよい。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、外部端子板600が設けられる。メイン制御基板300は、各種の信号を外部端子板600に送信する。例えば、メイン制御基板300は、ボーナス作動状態であることを示すボーナス信号やAT中信号を含む各種の信号を外部端子板600に送信する。外部端子版600は、メイン制御基板300から受信した各信号を遊技機1の外部に出力する。外部端子板600からの信号は、例えば、遊技機1に関する情報を表示する表示装置(所謂台ランプ)で受信される。例えば、ボーナス信号が受信された場合、上述の表示装置は、遊技機1がボーナス作動状態である旨を報知する。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、設定表示部36および設定変更ボタン37が設けられる。設定表示部36は、遊技機1の設定値を表示する。設定値とは、遊技機1の出玉率に関する数値であり、各遊技において設定値に応じた確率で各種の抽選が実行される。例えば、設定値は「1」から「6」までが設けられ、設定値「6」が最も出玉率が高くなる。本実施形態においては、設定変更用の鍵穴(図示略)に設定変更キー(図示略)を挿入して回転した場合に、設定表示部36は、設定値を表示する。
設定変更ボタン37は、設定表示部36の数値を変更する場合に操作される。設定表示部36は、設定変更ボタン37が操作される毎に、数値を1ずつ加算して表示する。例えば、設定表示部36に数値「1」が表示されている状態において、設定変更ボタン37が操作されると、設定表示部36に数値「2」が表示される。ただし、設定表示部36に数値「6」が表示されている状態において、設定変更ボタン37が操作された場合、設定表示部36には数値「1」が表示される。設定表示部36に設定値が表示される期間においてスタートレバー24が操作されると、当該操作の時点で設定表示部36に表示されている数値が設定値として記憶される。
図3に示すように、前面扉3の裏面には、サブ制御基板400が設けられる。サブ制御基板400は、演出制御基板410、画像制御基板420およびサウンド基板430を含む各種の基板を含んで構成される。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、電源装置510が設けられる。電源装置510は、AC−DCコンバータおよびDC−DCコンバータ(何れも図示略)を具備し、遊技機1の外部から供給される交流電圧から直流電圧を生成し、生成した直流電圧から複数種類の直流電圧を生成する。例えば、電源装置510は、モータやソレノイドの駆動に用いられる32Vの直流電圧と、液晶表示装置30に供給される12Vの直流電圧と、電子回路基板(例えばメイン制御基板300)に供給される5Vの直流電圧とを生成する。
電源装置510には、図2に示すように、電源ボタン511およびリセットボタン512が設けられる。電源ボタン511をON状態に操作した場合、遊技機1に電源が供給され、電源ボタン511をOFF状態に操作した場合、電源が遮断される。リセットボタン512は、遊技状態などをリセットする場合に操作される。具体的には、リセットボタンを操作した場合、後述のメインRAM303の所定の記憶領域が初期値にリセットされる。
図2に示すように、電源装置510には、遮蔽板513が設けられる。遮蔽板513は、電源ボタン511およびリセットボタン512の前面側に位置する。また、遮蔽板513は、電源ボタン511およびリセットボタン512を遮蔽する位置と遮蔽しない位置とに移動することができる。具体的には、前面扉3が閉じている状態では、遮蔽板513は、電源ボタン511およびリセットボタン512を遮蔽する。以上の構成によれば、例えば、遊技機1の外部からスピーカー31の放音孔に針金を挿入し、遊技機1の内部の電源ボタン511またはリセットボタン512を操作する不正行為が抑止される。
<遊技機の回路>
遊技機1の構造の説明は以上である。以下において、図6を用いて遊技機1が備える各回路の機能について説明する。遊技機1は、図6に示すように、リール基板100、中継基板200、メイン制御基板300、サブ制御基板400および電源基板500を具備する。
遊技機1の構造の説明は以上である。以下において、図6を用いて遊技機1が備える各回路の機能について説明する。遊技機1は、図6に示すように、リール基板100、中継基板200、メイン制御基板300、サブ制御基板400および電源基板500を具備する。
<メイン制御基板>
メイン制御基板300は、図6に示すように、メインCPU301とメインROM302とメインRAM303と乱数発生器304とI/F(インターフェース)回路305とを含んで構成される。なお、メインCPU301とメインROM302とメインRAM303とを、別体の電子機器として具備してもよいし、各要素が一体的に構成されたワンチップ型のマイクロコンピュータとして具備してもよい。
メイン制御基板300は、図6に示すように、メインCPU301とメインROM302とメインRAM303と乱数発生器304とI/F(インターフェース)回路305とを含んで構成される。なお、メインCPU301とメインROM302とメインRAM303とを、別体の電子機器として具備してもよいし、各要素が一体的に構成されたワンチップ型のマイクロコンピュータとして具備してもよい。
メインROM302は、メインCPU301により実行される制御プログラムおよび各種のデータ(例えば当選エリア抽選テーブル)を不揮発的に記憶する。メインRAM303は、メインCPU301が実行する各処理で用いられる各種のデータを記憶する。
メインCPU301は、メインROM302に記憶される制御プログラムを読み込み、遊技の進行に合わせて所定の処理を行うことにより、サブ制御基板400と各リール12とホッパー520とメイン表示器MLとを含む各種の機器を制御する。
乱数発生器304は、後述する内部抽選処理において用いられる乱数値R1を生成する。本実施形態の乱数発生器304は、カウンタ回路とサンプリング回路とパルス発生回路(何れも図示略)とを具備し、ハードウェア乱数を生成する。具体的には、パルス発生回路は所定の周期でカウンタ回路に信号を出力する。カウンタ回路の数値は、パルス発生回路から信号が入力される毎に「1」だけインクリメントされる。サンプリング回路は、遊技者が遊技の開始操作をした場合に、カウンタ回路の数値を乱数値R1として記憶する。乱数値R1は、数値「0」〜「65535」の範囲で生成される。なお、ソフトウェア乱数を乱数値R1として採用してもよい。
本実施形態においては、乱数値R1に加え乱数値R2が生成される。乱数値R2は、メインCPU301に内蔵されるレジスタから取得されるソフトウェア乱数であり、数値「0」〜「255」の範囲で生成される。後述するように、乱数値R2は、回胴演出決定処理で用いられる。回胴演出決定処理では、回胴演出A、回胴演出B、回胴演出Cまたは回胴演出Dが決定される。また、メインCPU301は、乱数値R3を生成する。乱数値R3は、乱数値R1と同様に、数値「0」〜「65535」の範囲で生成されるハードウェア乱数である。乱数値R3は、後述するAT決定処理で用いられる。なお、乱数値R3としてソフトウェア乱数を採用してもよい。
I/F回路305は、各種の操作部(例えばスタートレバー24)の各スイッチSW(例えばスタートスイッチ24SW)からの信号および各センサSE(例えばメダルセンサ34SE)からの信号をメインCPU301に入力する。各スイッチSWおよび各センサSEからの信号は、ハイレベルまたはローレベルの信号である。なお、本実施形態においては、説明のため、第1のレベル(ハイレベルまたはローレベル)の信号をON信号と表記し、第2のレベル(ローレベルまたはハイレベル)の信号をOFF信号と表記する。ON信号である第1のレベルがハイレベルであるかローレベルであるかは、スイッチSWまたはセンサSEの種別に応じて設定される。
I/F回路305は、メイン表示器ML、ホッパー520および各リール12を駆動させる各種の信号をメイン制御基板300の外部に出力する。また、I/F回路305は、サブ制御基板400に各種のコマンドを出力する。なお、不正なコマンドがメイン制御基板に入力されることを防止するため、サブ制御基板400からのコマンドは、メイン制御基板300で受信されない。
リール基板100には、メイン制御基板300からの信号が入力される。リール基板100は、メイン制御基板300からの信号に応じて、駆動パルスを各リール12に出力する。リール基板100からの駆動パルスに応じて、各リール12の各ステッピングモーター101が駆動される。
ステッピングモーター101は、複数個(4つ)のコイルを具備する。各コイルのうち励磁されるコイルの組合せは、リール基板100から駆動パルスが入力される毎に順次に切り替わり、励磁されるコイルの組合せが順次に切り替わることにより、各リール12が回転する。具体的には、ステッピングモーター101の励磁されるコイルの組合せが1回切り替えられると、リール12が所定の角度だけ回転する。例えば、パルスが24回付与された場合に、リール12は1コマ(単位領域U)分の角度だけ回転し、パルスが504回付与された場合に、リール12は1回転する。以上の構成では、駆動パルスが付与される時間間隔が短いほどリール12の回転速度は速くなる。
メイン制御基板300には、複数のリールセンサ111(111L、111C、111R)からのON/OFF信号がリール基板100を介して入力される。各リールセンサ111のうちリールセンサ111Lはリール12Lに対応し、リールセンサ111Cはリール12Cに対応し、リールセンサ111Rはリール12Rに対応する。各リールセンサ111は、対応するリール12の回転角度が基準位置である場合にON信号を出力する。他方で、各リール12の回転角度が基準位置以外である場合、各リールセンサ111は、OFF信号を出力する。メイン制御基板300のメインCPU301は、各リールセンサ111からの信号と各ステッピングモーター101へ駆動パルスが出力された回数とから、各リール12の回転角度を判別することができる。
中継基板200は、メイン制御基板300からメイン表示器MLへの信号を中継する。メイン制御基板300から出力された信号に応じて、メイン表示器MLが駆動される。また、中継基板200は、各操作部(スタートレバー24など)の操作を検出する各センサ(後述のスタートスイッチ24SWなど)からメイン制御基板300に入力されるON/OFF信号を中継する。具体的には、中継基板200は、図6に示すように、1BETスイッチ21SW、MAX−BETスイッチ22SW、精算スイッチ23SW、スタートスイッチ24SW、停止スイッチ25SWおよびメダルセンサ34SEからのON/OFF信号を中継する。また、図6に示すように、電源基板500は、満タンセンサ530SE、リセットスイッチ512SEおよび払出センサ112SEを含む各種のセンサまたはスイッチのON/OFF信号を中継する。
1BETスイッチ21SWは、遊技者による1BETボタン21の操作を検出する。また、1BETスイッチ21SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、1BETスイッチ21SWからのON信号が入力された場合、1枚のメダルを賭けメダルに加算する。
MAX−BETスイッチ22SWは、遊技者によるMAX−BETボタン22の操作を検出する。また、MAX−BETスイッチ22SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、MAX−BETスイッチ22SWからのON信号が入力された場合に、規定枚数のメダルを賭けメダルとして設定する。
精算スイッチ23SWは、遊技者による精算ボタン23の操作を検出する。精算スイッチ23SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。
精算スイッチ23SWからのON信号が入力された場合、または、入賞にかかる図柄の組合せが有効ラインに表示された場合、メインCPU301は、ホッパー520に対してホッパー駆動信号を出力する。ホッパー駆動信号は、メイン制御基板300から電源基板500を介してホッパー520に入力される。ホッパー520は、ホッパー駆動信号が入力されると、メダルの払出しを行う。
払出センサ112SEは、ホッパー520から1枚のメダルが払い出される毎に、払出信号をメイン制御基板300に出力する。具体的には、ホッパー520の排出スリット521bを通過するメダルが検知される位置に、払出センサ112SEが設けられる。払出センサ112SEは、メダルを検知した場合、払出信号を出力する。払出信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、払出信号が入力された回数を計数することで、払い出されたメダルの枚数を判別することができる。
満タンセンサ530SEは、補助貯留部530が満タンであることを検出する。具体的には、満タンセンサ530SEは、補助貯留部530の底部から所定の高さに設けられ、補助貯留部530の内部のメダルが増加して満タンセンサ530SEの位置に到達した場合に、ON信号をメイン制御基板300に出力する。満タンセンサ530SEのON信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、満タンセンサ530SEのON信号が入力された場合、例えば液晶表示装置30に「ホッパーフルエラー」というメッセージを表示し、エラー状態に移行する。当該メッセージが表示された場合、例えば遊技店の店員が補助貯留部530のメダルを回収した後に、リセットボタン512を操作することで、エラー状態が解除される。
電源スイッチ511SWは、電源ボタン511の操作によりON状態またはOFF状態に切り替えられる。電源スイッチ511SWがON状態では、電源装置510から遊技機1に電源が供給され、電源スイッチ511SWがOFF状態では、電源装置510から遊技機1への電源が遮断される。電源装置510は、電源が供給されると直流電圧を生成する。電源装置510で生成された直流電圧は、電源基板500を介してホッパー520を含む各種の装置に供給される。
リセットスイッチ512SWは、電源装置510に設けられ、リセットボタン512が操作されるとメイン制御基板300にリセット信号を出力する。リセット信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、リセット信号を受信すると、メインRAM303の所定の記憶領域を初期化し、例えばエラー状態を解除する。なお、複数個のリセットスイッチ512SW(リセットボタン512)を設ける構成としてもよい。例えば、電源装置510に設けられたリセットスイッチ512SWに加え、施錠装置4にリセットスイッチを設けてもよい。以上の構成において、例えば、施錠装置4の鍵穴に鍵を挿入し、右に鍵を回転させた場合に前面扉3が解錠され、左に鍵を回転させた場合にリセットスイッチからリセット信号が出力される構成が好適に採用される。
図6に示す設定変更スイッチ37SWは、設定変更ボタン37の操作を検出する。設定変更スイッチ37SWからのON信号は、メイン制御基板300に入力される。設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力されると、メインCPU301は、設定表示部36の表示を更新する。なお、設定表示部36に設定値が表示されない期間において、設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力された場合、メインCPU301は、リセットスイッチ512SWからリセット信号が入力された場合と同様に、所定のリセット動作をする構成としてもよい。
メダルセンサ34SEは、メダル投入部8から投入されたメダルを検出する。具体的には、メダルセンサ34SEは、メダル流路のうちセレクター34の内部にメダルが位置する場合にON信号を出力する。一方で、メダルセンサ34SEは、セレクター34の内部にメダルが位置しない場合に、OFF信号を出力する。メダルセンサ34SEからのON/OFF信号は、中継基板200を介してメイン制御基板300に入力される。なお、上述したセレクター34のメダルセンサ34SEに加え、セレクター34の下流に位置する投入メダルガイド部材522にメダルセンサを設けてもよい。以上の構成において、セレクター34のメダルセンサ34SEのON信号が入力された後に、投入メダルガイド部材522のメダルセンサのON信号が入力された場合に、メインCPU301は、メダルが投入されたと判断してもよい。一方で、例えば、セレクター34のメダルセンサ34SEのON信号が入力された後に、投入メダルガイド部材522のメダルセンサのON信号が入力されない場合は、メダル流路でメダルが滞留している可能性があるため、メインCPU301がエラーの報知をしてもよい。
メイン制御基板300には、複数の停止スイッチ25SW(25SWL、25SWC、25SWR)からのON/OFF信号が中継基板200を介して入力される。各停止スイッチ25SWのうち停止スイッチ25SWLは停止ボタン25Lに対応し、停止スイッチ25SWCは停止ボタン25Cに対応し、停止スイッチ25SWRは停止ボタン25Rに対応する。メインCPU301は、ON信号が入力された停止スイッチ25SWに対応するリール12の停止制御をする。具体的には、停止スイッチ25SWLからON信号が入力された場合は、リール12Lの停止制御をする。同様に、メインCPU301は、停止スイッチ25SWCからON信号が入力された場合は、リール12Cの停止制御をし、停止スイッチ25SWRからON信号が入力された場合は、リール12Rの停止制御をする。
スタートスイッチ24SWは、遊技者によるスタートレバー24の操作を検出する。スタートスイッチ24SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、スタートスイッチ24SWからのON信号が入力された場合に、例えば、各ステッピングモーター101を制御して各リール12を回転させる。また、設定変更スイッチ37SWからのON信号がメイン制御基板300に入力される。
本実施形態のスタートスイッチ24SWは、スタートレバー24が操作された方向を検出可能に形成される。具体的には、スタートスイッチ24SWは、遊技者側から見てスタートレバー24を押上げる押上操作、押下げる押下操作、右側に倒す右側操作、左側に倒す左側操作の何れかを個別に検出可能である。例えば、スタートスイッチ24SWを、スタートレバー24が押上操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWUと、押下操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWDと、右側操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWRと、左側操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWLとを含む複数のセンサで構成する。以上の構成によれば、例えば、スタートレバー24が押下操作された場合と押上操作された場合とで、実行される演出を異ならせることができる。
また、図6に示す通り、メイン制御基板300には、外部端子板600が接続される。外部端子板600は、メイン制御基板300からの各種の信号を遊技機1の外部に出力する。
<サブ制御基板>
サブ制御基板400は、液晶表示装置30、スピーカー(31、32)および各ランプ(例えば演出用ランプ28)を制御する。図6に示すように、サブ制御基板400は、演出制御基板410と画像制御基板420とサウンド基板430とを含む複数の基板で構成される。また、サブ制御基板400には、演出ボタンスイッチ26SWと方向指定スイッチ27SWとを含む各種のセンサと、筐体ランプ5と演出用ランプ28と停止操作順序表示ランプ29とレバー演出用ランプ42と上部ランプ35とを含む各種のランプが電気的に接続される。
サブ制御基板400は、液晶表示装置30、スピーカー(31、32)および各ランプ(例えば演出用ランプ28)を制御する。図6に示すように、サブ制御基板400は、演出制御基板410と画像制御基板420とサウンド基板430とを含む複数の基板で構成される。また、サブ制御基板400には、演出ボタンスイッチ26SWと方向指定スイッチ27SWとを含む各種のセンサと、筐体ランプ5と演出用ランプ28と停止操作順序表示ランプ29とレバー演出用ランプ42と上部ランプ35とを含む各種のランプが電気的に接続される。
また、図6に示すように、サブ制御基板400には、音量調整スイッチ44が電気的に接続される。音量調整スイッチ44は、遊技機1のマスター音量を調整するのに用いる。音量調整スイッチ44としては、例えば、ディップスイッチが好適に採用される。上述したように、マスター音量は、方向指定ボタン27の操作によっても調整することができる。すなわち、マスター音量は、方向指定ボタン27および音量調整スイッチ44の何れかを操作することにより調整される。
本実施形態においては、方向指定ボタン27を操作した場合と音量調整スイッチ44を操作した場合とで調整可能なマスター音量が相違する。具体的には、方向指定ボタン27を操作した場合、数値「1」から数値「5」(5段階)の何れかにマスター音量を調整することができる。一方で、音量調整スイッチ44を操作した場合、数値「1」、数値「3」および数値「5」(3段階)の何れかにマスター音量を調整することができる。なお、方向指定ボタン27を操作した場合と音量調整スイッチ44を操作した場合とで調整可能なマスター音量を同じにしてもよい。
演出制御基板410は、図6に示すように、I/F回路411とサブCPU412とサブROM413とサブRAM414とを含んで構成される。演出制御基板410(サブCPU412)は、筐体ランプ5と演出用ランプ28と停止操作順序表示ランプ29とレバー演出用ランプ42とを含む各種のランプとサウンド基板430とを制御する。また、演出制御基板410は、画像制御基板420に対して、液晶表示装置30に各画像を表示させるコマンドを与える。
サブROM413は、サブCPU412により実行される制御プログラムと各種のデータとを記憶する。例えば、演出の種類を決定するための演出抽選テーブルや各種のランプの点滅パターンを示すランプデータがサブROM413に記憶される。
サブRAM414は、各種のデータを揮発的に格納するワーク領域として機能する。I/F回路411は、メイン制御基板300(I/F回路305)からのコマンドを受信する。I/F回路411で受信されたコマンドは、サブCPU412に供給される。I/F回路411が受信するコマンドは、例えば、有効ラインに停止した当選役の種別を示す表示当選役コマンドである。
サブCPU412は、サブROM413が記憶する制御プログラムを実行し、サブROM413が記憶する各データに基づいて各種のランプ(例えば筐体ランプ5)とサウンド基板430とを制御する。例えば、サブCPU412は、サブROM413から筐体ランプ5の点滅パターンを示すデータを読み出して、筐体ランプ5を点滅させる。また、サブCPU412は、後述する演出制御処理などで用いる乱数値R4を生成する。乱数値R4としては、例えば範囲0〜65535の乱数が好適に採用される。なお、サブROM413は、単一の電子部品で構成してもよいし、複数の電子部品(記憶装置)で構成してもよい。
画像制御基板420は、演出制御基板410からのコマンドに応じて、液晶表示装置30に各種の画像を表示させる。画像制御基板420は、図6に示すように、画像制御CPU421と画像制御ROM422とVDP(Video Display Processor)423とCGROM424とVRAM425とを含んで構成される。
画像制御CPU421は、画像制御ROM422が記憶する制御プログラムを実行し、演出制御基板410からのコマンドに応じた指示をVDP423に与える。CGROM424は、圧縮符号化された画像データ(例えばテクスチャデータ)を記憶する。VDP423は、画像デコーダと描画回路とを含んで構成される(何れも図示略)。画像制御CPU421からの指示がVDP423に入力されると、画像デコーダは、当該指示に応じてCGROM424から画像データを読み出す。画像デコーダは、読み出した画像データを伸長(デコード)し、RAM425に格納する。描画回路は、RAM425に格納された画像データに応じて、各種の画像を液晶表示装置30に表示させる。また、RAM425は、画像制御CPU421の各処理で生成された各種のデータを記憶する。RAM425には、音源IC431に送信する音制御コマンドを記憶するコマンド格納領域が設けられる。
サウンド基板430は、画像制御CPU421に制御されて、音響信号を生成する。サウンド基板430で生成された音響信号は、スピーカー31およびスピーカー32に供給され、音波として出力される。図6に示すように、サウンド基板430は、音源IC431と音源ROM432とを含んで構成される。画像制御CPU421は、サブCPU412からのコマンドに応じてサウンド基板430(音源IC431)を制御する。
音源ROM432は、複数の音響データを圧縮して記憶する。各音響データは、例えば、特定の遊技状態の楽曲、遊技者が停止ボタン25を操作する毎に出力される音声、エラー状態に出力されるエラー音を含む各音響の各々を示すデータである。
音源IC431は、音源ROM432の音響データから音響信号を生成する。また、音源IC431は、デコーダと制御レジスタとA/D変換器(何れも図示略)とを含んで構成される。音源IC431のデコーダは、サブCPU412からの指示に応じて音源ROM432から音響データを読出す。また、音源IC431のデコーダは、読出した音響データの音量を調整した後に、当該音響データを制御レジスタに格納する。制御レジスタには複数の音響データが格納され、制御レジスタに格納された各音響データは、格納された順序でA/D変換器に供給される。A/D変換器は、音響データから音響信号を生成してアンプ433に供給する。アンプ433は、音源IC431(A/D変換器)から供給された音響信号を増幅してスピーカー31およびスピーカー32に供給する。なお、音源IC431を制御するCPUを、サブCPU412および画像制御CPU421とは別に設ける構成としてもよい。
<メインCPUが用いる各データ>
遊技機1の各回路の説明は以上の通りである。以下、図面を用いて、メインROM302に記憶される各種のデータを説明する。メインROM302には、図7に示す図柄コードテーブル、図8に示す当選エリア抽選テーブル、図9に示す当選役決定テーブル、図10に示す図柄組合せテーブル、図13(a)に示す移行図柄規定テーブル、図22に示す指示決定テーブルを含む各種のデータが記憶される。
遊技機1の各回路の説明は以上の通りである。以下、図面を用いて、メインROM302に記憶される各種のデータを説明する。メインROM302には、図7に示す図柄コードテーブル、図8に示す当選エリア抽選テーブル、図9に示す当選役決定テーブル、図10に示す図柄組合せテーブル、図13(a)に示す移行図柄規定テーブル、図22に示す指示決定テーブルを含む各種のデータが記憶される。
図7は、図柄コードテーブルの概念図である。図柄コードテーブルは、各リール12の各図柄を特定する図柄コードを含んで構成される。各リール12には、「セブン」「赤BAR」「青BAR」「黒BAR」「ベル」「リプレイ」「スイカx」「スイカy」「チェリー」「ブランク」の10種類の図柄が配列される。図7に示すように、各図柄コードは、各図柄に対応する。具体的には、「セブン」には図柄コード01の「00000001」が対応し、「赤BAR」には図柄コード02の「00000010」が対応し、「青BAR」には図柄コード03の「00000011」が対応し、「黒BAR」には図柄コード04の「00000100」が対応し、「ベル」には図柄コード05の「00000101」が対応し、「リプレイ」には図柄コード06の「00000110」が対応し、「スイカx」には図柄コードには図柄コード07の「00000111」が対応し、「スイカy」には図柄コード08の「00001000」が対応し、「チェリー」には図柄コード09の「00001001」が対応し、「ブランク」には図柄コード10の「00001010」が対応する。図柄コードは、例えば、後述の優先順位格納処理で用いられる。
図8は、当選エリア抽選テーブルの概念図である。メインCPU301は、後述する内部抽選処理において、当選エリア抽選テーブルと乱数値R1とを用いて、当選エリアを決定する。図8に示すように、各当選エリア抽選テーブルは、複数の当選エリアと各当選エリアに対応する各抽選値とを含んで構成される。図8には、各当選エリアの名称が示される。また、図8の「L」「M」「N」は、正の整数を示す。
当選エリア抽選テーブルは、設定値(1から6)毎にメインROM302に記憶される。図8には、設定値「1」の場合に参照される当選エリア抽選テーブルが例示される。当選エリア抽選テーブルの各当選エリアは、図9に示す当選役決定テーブルで規定される各当選役を指定する。なお、図9において、リプレイを「リプ」と省略して記載する。また、他の図においても同様に、リプレイを「リプ」と省略する場合がある。
例えば、当選エリア番号「02」の「打順リプレイX1」が内部抽選処理で決定された場合を想定する。当選エリア番号「02」は、図9に示すように、当選役「RT0移行リプレイ」と当選役「RT2移行リプレイA」とを指定する。すなわち、当選エリア「打順リプレイX1」が当選した遊技において、複数種類の当選役が重複して指定される。当選エリアで指定された当選役の図柄の組合せは、有効ラインへの停止が許可される。
当選エリア抽選テーブルの各抽選値は、内部抽選処理において乱数値R1に減算される。具体的には、内部抽選処理において、メインCPU301は、乱数値R1から各当選エリアに対応する各抽選値を当選エリアの昇順に減算していく。内部抽選処理において、乱数値R1から抽選値を減算した結果が負数となった当選エリアが決定される。乱数値R1に減算した場合に負数になる確率は、抽選値が大きいほど高くなるため、当選エリアのうち抽選値が大きい当選エリアほど当選する確率が高くなる。
図8に示すように、当選エリア抽選テーブルは、RT状態毎の各抽選値を含んで構成される。各RT状態は、RT0状態とRT1状態とRT2状態とRT3状態とを含む。各RT状態は、後述のRT移行図柄が有効ラインに停止表示された場合に移行する。メインCPU301は、RT状態に応じた抽選値を乱数値R1に減算する。したがって、各当選エリアが当選する確率は、RT状態に応じる。
また、図8に示すように、当選エリア抽選テーブルは、ボーナス作動状態の各抽選値を含む。ボーナス作動状態には、青同色ボーナス役、赤同色ボーナス役、青異色ボーナス役、または、赤異色ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に移行する。本実施形態では、青同色ボーナス役、赤同色ボーナス役、青異色ボーナス役、および、赤異色ボーナス役を「ボーナス役」と総称する場合がある。ボーナス作動状態の賭メダルの規定枚数は3枚であり、63枚のメダルが払出された場合にボーナス作動状態が終了する。ボーナス作動状態が終了した場合、メインCPU301は、RT0状態に移行する。
メインCPU301は、ボーナス役が当選した遊技で有効ラインに停止表示されなかった場合、ボーナス役が当選した状態が維持される内部中状態に移行する。図8に示すように、当選エリア抽選テーブルは、内部中状態の各抽選値を含む。
図8から理解されるとおり、RT0中リプレイ、打順リプレイ(X、Y)、RT3中リプレイ、BAR揃いリプレイ、BAR外れリプレイ、および、セブン揃いリプレイ(以下「再遊技当選エリア」という)の各抽選値がメインCPU301の状態(RT状態、内部中状態、ボーナス作動状態)毎に相違する。具体的には、RT0状態では、図8に示すように、再遊技当選エリアのうち「RT0中リプレイ」に抽選値「8976」が割振られ、「セブン揃いリプレイ」に抽選値「3」が割振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT0状態では、再遊技当選エリアのうち「RT0中リプレイ」および「セブン揃いリプレイ」が当選する。
図8に示すように、RT1状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイX1〜X4」の各当選エリアに抽選値「1796」が割振られ、「打順リプレイX5、X6」の各当選エリアに抽選値「898」が割振られ、「セブン揃いリプレイ」に抽選値「3」が割振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT1状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイX1〜X6」と「セブン揃いリプレイ」とが当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は8983/65536である。
図8に示すように、RT2状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイX1〜X4」の各当選エリアに抽選値「5790」が割振られ、「打順リプレイX5、X6」の各当選エリアに抽選値「2895」が割振られ、「打順リプレイY1〜Y4」の各当選エリアに抽選値「4002」が割振られ、「セブン揃いリプレイ」に抽選値「3」が割振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT2状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイX1〜X6」と「打順リプレイY1〜Y4」と「通常リプレイ」とが当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は44961/65536である。
図8に示すように、RT3状態では、再遊技当選エリアのうち「RT3中リプレイ」に抽選値「12312」が割振られ、「BAR揃いリプレイ」に抽選値「3512」が割振られ、「BAR外れリプレイ」に抽選値「29256」が割振られ、「セブン揃いリプレイ」に抽選値「3」が割振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT3状態では、再遊技当選エリアのうち「RT3中リプレイ」と「BAR揃いリプレイ」と「BAR外れリプレイ」と「セブン揃いリプレイ」とが当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は45083/65536である。
以上の説明から理解される通り、RT2状態およびRT3状態の再遊技当選エリアの当選確率は、RT0状態およびRT1状態の再遊技当選エリアと比較して高い。
図8に示すように、内部中状態では、再遊技当選エリアのうち「RT0中リプレイ」に抽選値「11716」が割振られ、「RT3中リプレイ」に抽選値「1152」が割振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、内部中状態では、再遊技当選エリアのうち「RT0中リプレイ」および「RT3中リプレイ」が当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は12868/65536である。以上の通り、内部中状態では、RT0状態およびRT1状態と比較して、再遊技当選エリアが当選する確率が高くなる。
図10は、図柄組合せテーブルの概念図である。図柄組合せテーブルは、各当選役が当選した遊技において、有効ラインへの停止が許可される図柄の組合せを規定する。例えば、当選役「青同色ボーナス役」が当選した遊技においては、「青BAR−青BAR−青BAR」の図柄組合せが有効ラインに停止することが許可される。また、例えば、当選役「RT2移行リプレイA」が当選した遊技においては、「ベル−ベル−黒BAR」「ベル−ベル−スイカx」「ベル−ベル−スイカy」の図柄組合せが有効ラインに停止可能になる。
図柄組合せテーブルは、図10に示すように、各図柄組合せの許可ビット番号と各当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止した場合のメダルの払出枚数とを含んで構成される。図10には、規定枚数が3枚の遊技状態において各当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止した場合の払出枚数を示す。なお、複数の当選役が重複して当選した場合、リプレイは、他の当選役より優先して有効ラインに停止表示され、ボーナス役は、他の当選役より優先順位が低い。
図10に示すように、当選役「正解ベルA、B」「失敗役A〜D」「スイカ役」「チェリー役A、B」を含む各当選役の何れかに係る図柄組合せが有効ラインに表示されると、各当選役に応じた払出枚数のメダルが遊技者に付与される。本実施形態においては、有効ラインに表示された場合にメダルが払い出される当選役を「入賞当選役」という。また、「RT0移行リプレイ」「RT2移行リプレイA〜C」「RT3移行リプレイ」「特殊リプレイA〜C」「セブンリプレイ」「BARリプレイ」「フォローリプレイ」(再遊技当選エリアが当選した遊技で指定される当選役)の何れかが有効ラインに表示されると、次回の遊技が再遊技に設定される。本実施形態においては、有効ラインに表示された場合に次回の遊技が再遊技となる当選役を総称して「リプレイ」という場合がある。
図柄組合せテーブルの各許可ビット番号は、メインRAM303の表示許可ビット格納領域の各表示許可ビットを指定する。表示許可ビット格納領域は、複数の表示許可ビットを含んで構成され、各表示許可ビットは、各当選役に対応する。例えば、当選エリア番号「01」のRT0中リプレイが当選して、当選役「RT0移行リプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止許可された場合を想定する。以上の場合では、表示許可ビット格納領域の許可ビット番号「1」で指定される表示許可ビットが「1」に設定され、その他は「0」に設定される。
メインRAM303は、後述の表示判定処理において、表示許可ビット格納領域と対比される表示役格納領域を記憶する。表示役格納領域は、複数の表示可能ビットを含んで構成され、各表示可能ビットは、各当選役に対応する(表示許可ビット格納領域と同様)。また、各表示可能ビットは、当該表示可能ビットに対応する当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性がある場合に「1」に設定され、対応する当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性がない場合に「0」に設定される。例えば、各リール12が回転を開始した時点においては、全ての当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性があるため、全ての表示可能ビットが「1」に設定される。また、表示役格納領域の各表示可能ビットは、各リール12が停止する毎に更新され、全てのリール12が停止した時点において、実際に有効ラインに停止した当選役に係る図柄組合せに対応する表示可能ビットのみが「1」になる。
内部抽選処理で当選した当選役は、遊技者の各停止ボタン25の操作態様に応じて、有効ラインに停止する。具体的には、各当選役は、各停止ボタン25の停止操作位置および停止操作の順序に応じて、有効ラインに停止する。例えば、停止操作位置から4コマ(停止操作位置を含めて5コマ)の範囲(以下「引込範囲」という)内に位置する図柄が有効ラインに停止可能であり、引込範囲外に位置する図柄は、当選役を構成する図柄であっても有効ラインに停止されない(いわゆる「取りこぼし」が発生する)。また、上述したとおり、一回の遊技において、複数種類の当選役が重複して当選する場合がある。複数種類の当選役が当選した遊技においては、例えば停止操作の順序および停止操作位置に応じた当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する。
本実施形態では、上述した各当選役の図柄組合せに加え、当選役の図柄組合せではないハズレ目(特殊ハズレ目)の一部が表示判定処理で判定される。具体的には、図10に示す、各特殊ハズレ目A(1、2)と各特殊ハズレ目B(1、2)とを含む各ハズレ目が表示判定処理で判定される。各特殊ハズレ目Aまたは各特殊ハズレ目Bが有効ラインに停止表示された場合、RT1状態に移行する。また、各特殊ハズレ目(A、B)は、打順ベル(L、C、R)が当選した遊技で、各当選役(正解ベル、失敗役)を取りこぼした場合、有効ラインに停止表示される。
図11および図12は、当選エリアと停止操作順序と有効ラインに停止する当選役(有効ラインに停止する図柄の組合せ)との対応関係の説明図である。図11は、再遊技当選エリアが当選した遊技において、各停止操作順序で有効ラインに停止する当選役(リプレイ)を説明する図である。なお、図11および図12は、非内部中状態において、各停止操作態様で有効ラインに停止表示される当選役が示される。
図11に示すように、RT0中リプレイが当選した場合、停止操作の態様によらず、RT0移行リプレイが有効ラインに停止する。また、RT3中リプレイが当選した場合、停止操作の態様によらず、RT3移行リプレイが有効ラインに停止する。
当選エリア「打順リプレイX1〜X6」の何れかが当選した場合、停止操作の態様に応じて「RT0移行リプレイ」または「RT2移行リプレイ」が有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「打順リプレイX1」が当選した遊技において、リール12Lが第1停止操作、リール12Cが第2停止操作、リール12Rが第3停止操作される停止操作順序(以下単に「左中右」の停止操作順序という)の場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX1」が当選した遊技において、「左中右」以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
図11に示すように、当選エリア「打順リプレイX2」が当選した遊技において、「左右中」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX2」が当選した遊技において、「左右中」以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。また、当選エリア「打順リプレイX3」が当選した遊技において、「中左右」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX3」が当選した遊技において、「中左右」以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。同様に、当選エリア「打順リプレイX4」が当選した遊技において、「中右左」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX4」が当選した遊技において、「中右左」以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。当選エリア「打順リプレイX5」または「打順リプレイX6」が当選した遊技において、右第1停止の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示され、右第1停止以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
図11に示すように、当選エリア「打順リプレイY1」が当選した遊技において、左第1停止の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示され、左第1停止以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。また、当選エリア「打順リプレイY2」が当選した遊技において、「中左右」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示され、「中左右」以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。当選エリア「打順リプレイY3」が当選した遊技において、「中右左」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示され、「中右左」以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。当選エリア「打順リプレイY4」が当選した遊技において、右第1停止の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示され、右第1停止以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT0移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
図11に示すように、当選エリア「BAR揃いリプレイ」が当選した場合、停止操作の態様に応じて「BARリプレイ」「フォローリプレイ」または「RT3移行リプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「BAR揃いリプレイ」が当選した遊技において、右第1停止の順序で停止操作された場合であって、各黒BAR図柄の引込範囲で各リール12が停止操作された場合、有効ラインに当選役「BARリプレイ」の図柄組合せが停止表示される。一方、右第1停止操作以外の順序で停止操作された場合、「RT3移行リプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止表示される。また、右第1停止操作の順序で停止操作された場合であっても、各黒BAR図柄の引込範囲で各リール12が停止操作されなかった場合、「フォローリプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
図11に示すように、当選エリア「BAR外れリプレイ」が当選した場合、停止操作の態様に応じて当選役「フォローリプレイ」または「RT3移行リプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「BAR外れリプレイ」が当選した遊技において、右第1停止操作の順序で停止操作された場合、「フォローリプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止表示される。また、右第1停止操作以外の順序で停止操作された場合、「RT3移行リプレイ」の図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
図11に示すように、当選エリア「セブン揃いリプレイ」が当選した場合、停止操作の態様に応じて「セブンリプレイ」または「特殊リプレイA〜C」の図柄組合せが有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「セブン揃いリプレイ」が当選した遊技において、各セブン図柄の引込範囲で各リール12が停止操作された場合、有効ラインに「セブンリプレイ」の図柄組合せが停止表示される。一方、各リール12の各セブン図柄の引込範囲で各リール12が停止操作されなかった場合、「特殊リプレイA〜C」の図柄組合せの何れかが有効ラインに停止表示される。
図12は、当選エリア「打順ベル」(L1〜L4、C1〜C4、R1〜R4)が当選した遊技において、各停止操作順序で有効ラインに停止する当選役を説明する図である。当選エリア「打順ベル」が決定された場合、当選役「失敗役A〜D」の何れか、および、当選役「正解ベルA、B」の何れかが重複して当選する。図12から理解される通り、打順ベルが当選した遊技において、停止操作順序に応じて、失敗役または正解ベルに係る図柄組合が有効ラインに停止する。本実施形態において、正解ベルに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される停止操作順序を正解ベルの「正解押順」という。また、今回の遊技における正解押順以外の停止操作順序を当該遊技での「不正解押順」という。
図12に示す通り、打順ベルL(1〜4)が当選した遊技において、左第1停止の順序で停止操作がされた場合、正解ベルAが有効ラインに停止表示される。すなわち、打順ベルLが当選した遊技における、正解ベルの正解押順は左第1停止である。一方、打順ベルL(1〜4)が当選した遊技において、左第1停止の順序以外で停止操作がされた場合、停止操作位置に応じて、失敗役又は特殊ハズレ目が停止表示される。
打順ベルC(1〜4)が当選した遊技において、中第1停止の順序で停止操作がされた場合、正解ベルBが有効ラインに停止表示される。すなわち、打順ベルCが当選した遊技における、正解ベルの正解押順は中第1停止である。一方、打順ベルC(1〜4)が当選した遊技において、中第1停止の順序以外で停止操作がされた場合、停止操作位置に応じて、失敗役又は特殊ハズレ目が停止表示される。同様に、打順ベルR(1〜4)が当選した遊技において、右第1停止の順序で停止操作がされた場合、正解ベルBが有効ラインに停止表示される。すなわち、打順ベルRが当選した遊技における、正解ベルの正解押順は右第1停止である。一方、打順ベルR(1〜4)が当選した遊技において、右第1停止の順序以外で停止操作がされた場合、停止操作位置に応じて、失敗役又は特殊ハズレ目が停止表示される。共通ベルが当選した遊技では、停止操作態様によらず、正解ベルが有効ラインに停止表示される。
以上の通り、打順ベル(L、C、R)が当選した遊技では、正解押順で停止操作された場合、正解ベルが停止表示される。一方、不正解押順で停止操作された場合、停止操作位置に応じて、失敗役または特殊ハズレ目が有効ラインに停止表示される。
図13は、各RT状態に移行する契機を説明するための図である。上述した通り、各RT状態は、RT0状態とRT1状態とRT2状態とRT3状態とを含み、特定の契機で移行する。例えば、RT状態は、RT移行図柄が有効ラインに停止表示された場合に移行する。
図13(a)は、RT移行図柄規定テーブルの概念図である。図13(a)に示す通り、各RT移行図柄は、RT3移行図柄とRT2移行図柄とRT1移行図柄とRT0移行図柄とを含む。RT3移行図柄が有効ラインに停止表示された場合、RT3状態に移行する。RT3移行図柄は、図13(a)に示す通り、RT3移行リプレイの図柄組合せを含む。すなわち、RT3移行リプレイの図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、次回の遊技が再遊技になり、且つ、RT3状態に移行する。また、RT2移行図柄が有効ラインに停止表示された場合、RT2状態に移行する。RT2移行図柄は、RT2移行リプレイの図柄組合せを含む。すなわち、RT2移行リプレイの図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、次回の遊技が再遊技になり、且つ、RT2状態に移行する。
図13(a)に示す通り、RT1移行図柄は、特殊ハズレ目を含む。上述した通り、特殊ハズレ目は、当選役の図柄組合せではなく、打順ベルが当選した遊技において、不正解押順で停止操作し、且つ、各失敗役を取りこぼした場合に有効ラインに停止表示される。また、RT0移行図柄は、失敗役の図柄組合せを含む。失敗役は、打順ベルが当選した遊技で不正解押順で停止操作され、且つ、当該失敗役の引込範囲で停止操作がされた場合に有効ラインに停止表示される。
以上の説明から理解される通り、打順ベルが当選した遊技では、不正解押順で停止操作した場合、停止操作位置に応じて、RT1移行図柄(特殊ハズレ目)またはRT0移行図柄(失敗役の図柄組合せ)が有効ラインに停止表示可能になる。また、図13(a)に示す通り、RT0移行図柄は、RT0移行リプレイの図柄組合せを含む。すなわち、RT0移行リプレイが有効ラインに停止表示された場合、次回の遊技が再遊技になり、且つ、RT0状態に移行する。
図13(b)は、RT状態の遷移図である。上述した通り、RT状態は、各種の契機で移行する。例えば、RT2状態において、打順リプレイY(1〜4)が当選し、RT3移行リプレイの正解押順で停止操作がされた場合、RT3移行リプレイの図柄組合せ(RT3移行図柄)が有効ラインに停止表示され、次回の遊技がRT3状態になる(図13(b)の(A))。
図13(b)に示すように、RT1状態において、打順リプレイX(1〜6)が当選し、RT2移行リプレイの正解押順で停止操作がされた場合、RT2移行リプレイの図柄組合せ(RT2移行図柄)が有効ラインに停止表示され、次回の遊技がRT2状態になる(図13(b)の(B))。詳細には後述するが、演出状態がAT状態の場合、RT1状態では、RT2移行リプレイの正解押順が遊技者に指示され、RT2状態では、RT3移行リプレイの正解押順が指示される。したがって、AT状態では、指示された順序で停止操作することで、RT状態をRT3状態に移行させることができる。ただし、上述した指示がされない通常状態であっても、RT2移行リプレイおよびRT3移行リプレイの正解押順を自力で正解することで、RT3状態に移行させることができる。
RT0状態において、打順ベルが当選し、不正解押順で停止操作され、且つ、失敗役の引込範囲外で停止操作がされた場合、特殊ハズレ目(RT1移行図柄)が有効ラインに停止表示され、次回の遊技がRT1状態になる(図13(b)の(C))。
上述したRT3状態、RT2状態、RT1状態、または、RT0状態において、ボーナス役が当選した場合、内部中状態に移行し(図13(b)の(F))、ボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、ボーナス作動状態に移行する(図13(b)の(G))。内部中状態に移行した場合、各RT移行図柄が有効ラインに停止表示された場合であっても、RT状態は移行しない。すなわち、内部中状態は、ボーナス作動状態に移行すること以外の契機では終了しない。
ボーナス作動状態が終了した場合、その後、RT0状態に移行する(図13(b)の(H))。本実施形態では、RT2移行リプレイが停止表示可能になる打順リプレイXとRT3移行リプレイが停止表示可能になる打順リプレイYとは、RT0状態では当選しない。
RT2状態またはRT3状態において、打順ベルが当選し、不正解押順で停止操作され、特殊ハズレ目が有効ラインに停止表示された場合、RT0状態で特殊ハズレ目が停止表示された場合と同様に、次回の遊技がRT1状態になる。AT状態では、正解ベルの正解押順が指示されるため、当該指示に従って停止操作することで、特殊ハズレ目が有効ラインに停止することを回避できる。RT2状態またはRT3状態において、打順ベルが当選し、不正解押順で停止操作され、失敗役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、次回の遊技がRT0状態になる(図13(b)の(D))。
RT1状態において、打順ベルが当選し、不正解押順で停止操作され、失敗役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、次回の遊技がRT0状態になる。また、RT1状態またはRT2状態において、RT0移行リプレイが有効ラインに停止表示された場合、次回の遊技がRT0状態になる。なお、RT3状態では、RT0移行リプレイは当選しない(図9および図10参照)。
メインCPU301は、上述した各RT状態を移行させる停止操作順序、および、正解ベルの正解押順を遊技者に指示する場合がある。具体的には、メインCPU301は、AT状態、通常状態、および、ボーナス状態を含む各演出状態に応じて、指示表示器16を制御する。
具体的には、AT状態において、RT2移行リプレイおよびRT3移行リプレイの正解押順、および、正解ベルの正解押順が指示表示器16により指示される。以上の構成では、指示された順序で停止操作がされた場合、AT状態では、RT3状態が維持される。ただし、AT状態(特殊状態Y)において、BARリプレイの正解押順が指示される場合がある。一方、通常状態においては、RT2移行リプレイおよびRT3移行リプレイの正解押順、および、正解ベルの正解押順は指示されない。ボーナス状態は、ボーナス作動状態における演出状態である。
図14(a)は、演出状態の遷移を説明するための図である。上述した通り、演出状態は、通常状態とAT状態とボーナス状態とを含む。AT状態は、準備状態とAT中状態とAT中前兆状態と上乗せ特化状態とを含む。
上乗せ特化状態は、AT中状態より上乗せ遊技回数および移行ポイント(後述)が決定され易い演出状態である。上乗せ遊技回数が決定された場合、当該上乗せ遊技回数に応じてAT中状態の残り遊技回数が延長される。また、上乗せ特化状態は、特殊状態X(1、2)と特殊状態Yとを含む。詳細には後述するが、特殊状態Xと特殊状態Yとでは、上乗せ遊技回数の決定方法が相違する。
ボーナス状態は、通常ボーナス状態と第1ボーナス状態と第2ボーナス状態と第3ボーナス状態とを含む。通常ボーナス状態は、通常状態でボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に移行する。また、第1ボーナス状態は、AT中状態でボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に移行し、第2ボーナス状態は、特殊状態Xでボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に移行し、第3ボーナス状態は、特殊状態Yでボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に移行する。
準備状態は、RT状態をRT2状態に移行させるための演出状態であり、RT2状態に移行した場合に終了する。その後、AT状態において、RT2状態の遊技では、RT3移行リプレイの正解押順が報知され、最終的にRT3状態まで移行する。また、準備状態は、第1準備状態と第2準備状態と第3準備状態とを含む。第1準備状態は、通常状態または第1ボーナス状態から移行する。第2準備状態は、第2ボーナス状態から移行し、第3準備状態は、第3ボーナス状態から移行する。
図14に示す通り、通常状態においてボーナス役が当選し、当該ボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、通常ボーナス状態に移行する(図14の(a))。また、ボーナス作動状態が終了した場合、演出状態が通常ボーナス状態から通常状態に移行する(図14の(b))。
通常状態の各遊技では、AT決定処理が実行される。AT決定処理では、当選エリアに応じて、AT状態に移行するか否かが決定される。AT状態への移行が決定された場合、第1準備状態(AT状態)に移行する(図14の(c))。AT決定処理では、ボーナス役が当選した場合、AT状態への移行が決定される場合がある。以上の場合、通常ボーナス状態に移行した後に第1準備状態に移行する。なお、通常ボーナス状態において、AT決定処理を実行してもよい。以上の構成では、通常ボーナス状態においてAT状態に当選した場合、当該通常ボーナス終了が終了した後に、第1準備状態に移行する。
第1準備状態では、RT2状態に移行するための停止操作順序が報知される。具体的には、第1準備状態のうちRT0状態の遊技では、停止操作順序が報知されない。一方、第1準備状態では、正解ベルを取りこぼし、RT1移行図柄が有効ラインに停止表示され、RT1状態に移行した場合、その後、正解ベルとRT2移行リプレイとの正解押順が報知される。本実施形態では、上述した指示表示器16の指示情報および液晶表示器30の指示演出により、各当選役の正解押順が報知される。以上の構成によれば、第1準備状態で報知される順序で停止操作がされた場合、RT状態がRT2状態に移行する。
第1準備状態は、RT2状態に移行した場合に終了し、その後、AT中状態に移行する(図14の(d))。AT中状態に移行した場合、当該AT中状態の残りの遊技回数を示すATカウンタに初期値「100」が設定される。ATカウンタは、AT中状態の各遊技で数値「1」ずつ減算され、数値「0」まで減算された場合、AT状態が終了する。また、ATカウンタは、上乗せ遊技回数が決定された場合に加算される。
AT中状態の各遊技では、上乗せ特化状態(特殊状態X、特殊状態Y)に移行するか否かが決定される。具体的には、AT中状態では、特殊状態決定処理が実行される。特殊状態決定処理では、各特殊状態のうち特殊状態X(1、2)に移行するか否かが抽選により決定される。例えば、スイカ、チャンス目、またはチェリー(以下「レア役」)に当選した場合、特殊状態決定処理で特殊状態X1または特殊状態X2への移行が決定される。特殊状態Xへの移行が決定された場合、AT中前兆状態を介して、特殊状態Xに移行する場合がある。
以上の通り、例えば、レア役が当選した契機で特殊状態Xに移行する。一方、特殊状態Yには、移行ポイントの合計値が特定の閾値(数値「100」)を超えた場合に移行する(図14の(e))。移行ポイントは、各種の契機でAT状態において付与され、メインRAM303の移行ポイントカウンタに記憶される。例えば、AT中状態の各遊技では、移行ポイント決定処理により、移行ポイントを付与するか否かが決定される。AT中状態の移行ポイント決定処理では、当選エリアに応じて移行ポイントが決定される。以上の通り、本実施形態の上乗せ特化状態は、互いに異なる契機で移行する特殊状態Xと特殊状態Yとを含む。
AT中状態においてボーナス役が当選し、当該ボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、第1ボーナス状態に移行する(図14の(f))。第1ボーナス状態が開始される場合、導入演出が実行される。導入演出は、第1ボーナス状態が開始される旨を報知するための演出である。なお、ボーナス状態が開始される旨を報知するための演出は、上述の通常ボーナス状態が開始された場合に実行されてもよいし、第2ボーナス状態が開始された場合に実行されてもよいし、第3ボーナス状態が開始された場合に実行されてもよい。
第1ボーナス状態の各遊技では、移行ポイント決定処理が実行され、移行ポイントを付与するか否かが決定される。第1ボーナス状態の各遊技で付与される移行ポイントの期待値は、AT中状態より大きい。第1ボーナス状態が終了した場合、第1準備状態に移行する(図14(g))。上述した通り、ボーナス作動状態(ボーナス状態)が終了した直後はRT0状態である。第1ボーナス状態が終了した場合、第1準備状態を介してAT中状態に復帰する。
AT中状態の各遊技では、上述の特殊状態移行処理および移行ポイント決定処理に加え、加算演出決定処理が実行される。加算演出決定処理では、加算演出を実行するか否かが決定される。加算演出は、1回の遊技で実行され、AT中状態の各遊技と比較して、大きな移行ポイントを獲得し易い。また、加算演出では、当該加算演出で獲得した移行ポイントが報知される。加算演出の実行が決定された場合、直ちには加算演出を実行しないで、AT中前兆状態を介して、加算演出が実行される場合がある。
AT中状態において、レア役に当選した場合、AT中前兆状態に移行する(図14の(h))。AT中前兆状態の遊技回数は、例えば、10回以下の遊技回数から抽選により決定される。上述した通り、AT中状態でレア役が当選した場合、特殊状態決定処理で特殊状態Xが当選する期待ができ、また、加算演出決定処理で加算演出が当選する期待ができる。さらに、重複ボーナスが当選した場合、レア役が当選した場合と同様に、ボーナス役に加えチェリー役、スイカ役または1枚役が当選するから、レア役が当選した場合、ボーナス役が当選したことにも期待ができる。
AT中前兆状態の各遊技では、ボーナス役、特殊状態Xまたは加算演出に当選している期待感を高める演出(煽り演出)が実行される。また、AT中前兆状態では、連続演出が実行される場合がある。連続演出は、複数の遊技(例えば、2回の遊技)に亘り実行され、連続演出の最後の遊技において、ボーナス役、特殊状態Xまたは加算演出に当選している旨が報知される。ただし、ボーナス役、特殊状態Xおよび加算演出の何れにも当選しなかった場合、その後の連続演出では、ボーナス役、特殊状態Xおよび加算演出の何れにも当選していない旨が報知される。
なお、AT中状態にレア役が当選した場合であっても、AT中状態が終了する直前の遊技では、AT中前兆状態に移行しない。また、詳細には後述するが、AT中状態が終了する直前の遊技では、複数の遊技に亘る連続演出が開始されない。
AT中前兆状態が終了した場合であって、特殊状態Xに当選している場合、特殊状態に移行する(図14の(i))。また、AT中前兆状態が終了した場合であって、加算演出に当選している場合、加算演出が実行され、その後、AT中状態に移行する(図14の(j))。一方、AT中前兆状態が終了した場合であって、特殊状態Xおよび加算演出の何れにも当選していない場合、AT中状態に移行する(図14の(k))。さらに、AT中前兆状態が終了した場合であって、ボーナス役に当選している場合、ボーナス告知状態に移行する(図示略)。ボーナス告知状態は、ボーナス役が当選している旨を報知するための告知画面が液晶表示装置30に表示され、ボーナス状態に移行するまで継続する。
AT中状態において、ATカウンタが数値「0」まで減算された場合(残り遊技回数が数値「0」に減算された場合)、通常状態に移行する(図14の(m))。ただし、AT中状態の残り遊技回数が数値「0」になった場合、復活決定処理が実行される。復活決定処理において、AT中状態に復活するか否かが決定され、復活が決定された場合、ATカウンタに数値「100」が再度設定され、AT中状態が再開する(図14の(n))。一方、復活決定処理において、復活が決定されなかった場合、通常状態に移行する。
上述の復活決定処理では、AT中状態の残り遊技回数が数値「0」に達した遊技における、移行ポイントカウンタに応じて、復活するか否かが抽選により決定される。具体的には、復活決定処理では、移行ポイントカウンタの数値が大きいほど、高い確率で復活に当選する。上述した通り、予め定められた閾値「100」に移行ポイントカウンタが達した場合、移行ポイントカウンタから閾値「100」を減算し、上乗せ特化状態(特殊状態Y)に移行する。しかし、上述の閾値に達する前に、AT中状態の残り遊技回数が数値「0」になる場合がある。以上の場合、仮に、復活決定処理が実行されない構成では、当該AT中状態で獲得した移行ポイントが無駄になり、遊技者によっては、不満を感じる場合がある。本実施形態では、上述の閾値に達していない移行ポイントが復活決定処理で用いられる。したがって、上述した遊技者の不満を抑制することができる。
AT中状態の残り遊技回数が数値「0」まで減算された場合、ジャッジ演出が実行される。ジャッジ演出では、上述の復活決定処理の結果が報知される。具体的には、ジャッジ演出は、当選報知演出と落選報知演出とを含む。当選報知演出は、復活決定処理で復活が決定した旨を報知する。また、落選報知演出は、復活決定処理で復活が決定されなかった旨を報知する。以上の構成では、復活決定処理で復活が決定された場合、当選報知演出が実行され、復活が決定されなかった場合、落選報知演出が実行される。ただし、落選報知演出は、復活が決定されなかった場合の一部で実行され、復活が決定されなかった場合であっても実行されない場合がある。詳細には後述するが、落選報知演出は、復活決定処理が実行された時点における移行ポイントに応じた確率で実行される。
特殊状態X(1、2)においてボーナス役が当選し、当該ボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、第2ボーナス状態に移行する(図14の(o))。第2ボーナス状態では、特殊状態X1と同様に、移行ポイントが付与される。また、第2ボーナス状態が終了した場合、その後、第2準備状態に移行する(図14の(p))。上述した通り、ボーナス作動状態が終了した直後のRT状態はRT0状態である。第2準備状態では、第1準備状態と同様に、RT2状態に移行するための停止操作順序が報知される。以上の構成によれば、第2準備状態で報知される順序で停止操作がされた場合、RT状態がRT2状態に移行する。第2準備状態において、RT2状態に移行した場合、第2ボーナス状態に移行する直前の特殊状態Xに移行(復帰)する(図14の(q))。
特殊状態Xは、AT中状態の各遊技と比較して、移行ポイントを獲得しやすく構成される。また、特殊状態Xにおいて、獲得した移行ポイントが上述の閾値を超えた場合、特殊状態Yに移行する(図14の(r))。なお、上述した第1ボーナス状態、第2ボーナス状態、第1準備状態、および、第2準備状態において、移行ポイントの合計値が上述した閾値に達した場合、特殊状態Yに移行する。
特殊状態Yにおいてボーナス役が当選し、当該ボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、第3ボーナス状態に移行する(図14の(s))。また、第3ボーナス状態が終了した場合、その後、第3準備状態に移行する(図14の(t))。第3準備状態では、第1準備状態および第2準備状態と同様に、RT2状態に移行するための停止操作順序が報知される。以上の構成によれば、第3準備状態で報知される順序で停止操作がされた場合、RT状態がRT2状態に移行する。第3準備状態において、RT2状態に移行した場合、特殊状態Yに移行(復帰)する(図14の(u))。
特殊状態Xは、予め定められた遊技回数で終了する。ただし、特殊状態Xが終了する遊技回数は、当該特殊状態Xが当選した契機で異なる。具体的には、AT中状態の特定状態決定処理で当選した場合、その後の特殊状態Xは、20回の遊技で終了する。本実施形態では、AT状態におけるボーナス状態(第1〜第3ボーナス状態)において、BB中チェリー役が当選した場合、特殊状態X1への移行が決定される。以上の場合、その後の特殊状態Xは、60回の遊技で終了する。
特殊状態Yは、BAR揃いリプレイが1回当選した契機、または、BAR外れリプレイが3回当選した契機の各契機のうち先に成立した契機で終了する。BAR揃いリプレイの当選で終了する場合、上乗せ遊技回数が付与される。一方、BAR外れリプレイが3回当選した契機で終了する場合、上乗せ遊技回数は付与されない。特殊状態Xまたは特殊状態Yが終了した場合、AT中状態に移行する(図14(v))。
図15は、AT中状態の各遊技で実行される各処理(移行ポイント決定処理、特殊状態決定処理、加算演出決定処理)において用いられる各データを説明するための図である。
図15(a)は、AT中状態で用いられる移行ポイント決定テーブルの概念図である。メインCPU301は、AT中状態の各遊技において、図15(a)に示す移行ポイント決定テーブルを用いて移行ポイント決定処理を実行し、移行ポイントを決定する。AT中状態の移行ポイント決定処理では、数値「1」、「3」、「5」、「10」、「20」、「50」の各移行ポイントの何れかが決定される。
図15(a)に示す通り、移行ポイント決定テーブルは、各移行ポイントの各抽選値A(抽選値Aは数値「0」または正の整数)を含む。また、各移行ポイントの各抽選値は、当選エリア毎に設けられる。移行ポイント決定処理では、当選エリアに応じた各抽選値が乱数値R3に順次に減算され、減算結果が負数になった移行ポイントが決定される。例えば、今回の遊技でリプレイが当選した場合、「1pt」の抽選値A2aから「50pt」の抽選値A2fの順に乱数値R3に減算され、減算結果が負数になった移行ポイントが決定される。
上述の「1pt」から「50pt」の全ての抽選値Aを減算した結果が負数でない場合、移行ポイントが決定されない。すなわち、移行ポイントが付与されない。移行ポイント決定処理では、レア役(ボーナス役を含む)に当選した場合、レア役以外が当選した場合と比較して、移行ポイントが高い確率で決定される。
移行ポイントが決定された場合、当該移行ポイントが移行ポイントカウンタに加算される。上述した通り、移行ポイントカウンタが数値「100」を超えた場合、特殊状態Yに移行する権利が付与される。具体的には、移行ポイントカウンタが数値「100」を超えた場合、演出状態が特殊状態Yに移行し、移行ポイントカウンタから数値「100」が減算される。例えば、移行ポイントカウンタが数値「110」まで加算された場合、特殊状態Yに移行するとともに、移行ポイントカウンタに数値「100」が減算され、移行ポイントカウンタが数値「10」になる。以上の場合、特殊状態Yが終了した後のAT中状態は、移行ポイントカウンタが数値「10」の状態で再開される。
図15(b)は、特殊状態決定テーブルの概念図である。メインCPU301は、AT中状態の各遊技において、特殊状態決定テーブルを用いて、特殊状態Xに移行するか否かを特殊状態決定処理により決定する。なお、特殊状態決定テーブルでは、特殊状態Yへの移行が決定されないが、特殊状態Yへの移行が決定され得る構成としてもよい。
図15(b)に示す通り、特殊状態決定テーブルは、「特殊状態X1」の各抽選値A(1g〜4g)と「特殊状態X2」の各抽選値A(1h〜4h)と「非当選」の各抽選値A(1i〜4i)とを含んでいる。また、以上の各抽選値は、当選エリア毎に設けられる。特殊状態決定処理では、当選エリアに応じた各抽選値が乱数値R3に順次に減算される。「特殊状態X1」の抽選値Aを乱数値R3に減算した結果が負数の場合に特殊状態X1への移行が決定され、「特殊状態X2」の抽選値Aを減算した結果が負数の場合に特殊状態X2への移行が決定され、「非当選」の抽選値Aを減算した結果が負数の場合には特殊状態Xへの移行が決定されない。
なお、本実施形態では、特殊状態決定テーブルの各特殊状態の抽選値は、レア役以外の当選エリアでは数値「0」にした。すなわち、レア役以外の当選エリアが当選した場合、特殊状態決定処理で特殊状態Xへの移行が決定されない構成とした。しかし、レア役以外が当選した場合、特殊状態Xへの移行が特殊状態決定処理で決定され得る構成としてもよい。特殊状態X1に当選した場合、その後、特殊状態X1に移行する。また、特殊状態X2に当選した場合、その後、特殊状態X2に移行する。なお、上述した通り、AT中前兆状態を介して、各特殊状態Xに移行する場合がある。
図15(c)は、加算演出決定テーブルの概念図である。メインCPU301は、AT中状態の各遊技において、加算演出定テーブルを用いて加算演出決定処理を実行し、加算演出を実行するか否かを決定する。
図15(c)に示す通り、加算演出決定テーブルは、「当選」の各抽選値A(1j〜4j)と「非当選」の各抽選値A(1k〜4k)とを含んでいる。また、以上の各抽選値は、当選エリア毎に設けられる。加算演出決定処理では、当選エリアに応じた各抽選値が乱数値R3に順次に減算される。「当選」の抽選値Aを乱数値R3に減算した結果が負数の場合、加算演出の実行が決定される。なお、本実施形態では、加算演出決定テーブルの「当選」の抽選値は、レア役以外の当選エリアでは数値「0」である。すなわち、レア役以外の当選エリアが当選した場合、加算演出決定処理で加算演出が当選しない構成とした。しかし、レア役以外が当選した場合、加算演出決定処理で加算演出が決定され得る構成としてもよい。
図16は、特殊状態X(1、2)において用いられる各データを説明するための図である。特殊状態Xのうち特殊状態X1の各遊技では、移行ポイントが決定される。また、特殊状態X2の各遊技では、移行ポイントに加え、上乗せ遊技回数が決定される。
図16(a)は、特殊状態X1における移行ポイント決定テーブルの概念図である。メインCPU301は、特殊状態X1の各遊技において、移行ポイント決定テーブルを用いて移行ポイント決定処理を実行し、移行ポイントを決定する。上述した通り、AT中状態の移行ポイント決定処理では、数値「1」、「3」、「5」、「10」、「20」、「50」の各移行ポイントが決定される(図15(a)参照)。一方、特殊状態X1の移行ポイント決定処理では、数値「5」、「10」、「20」、「30」、「50」、「100」の各移行ポイントが決定される。すなわち、特殊状態X1とAT中状態とでは、互いに異なる移行ポイントが付与される。
図16(a)の移行ポイント決定テーブルは、各移行ポイントの各抽選値B(a〜f)を含む(抽選値Bは数値「0」以上の整数)。また、各移行ポイントの各抽選値は、図15(a)に示した移行ポイント決定テーブルと同様に、当選エリア毎に設けられる。移行ポイント決定処理では、当選エリアに応じた各抽選値が乱数値R3に順次に減算され、減算結果が負数になった移行ポイントが決定される。
上述したAT中状態では、移行ポイントが閾値「100」に達した場合、次回の遊技から特定演出Yに移行する。一方、特殊状態X1では、移行ポイントが閾値に達した場合であっても、当該特殊状態X1が終了するまでは特殊状態Yに移行しないで、当該特殊状態X1が終了した後に特殊状態Yに移行する。仮に、移行ポイントが閾値「100」に到達した直後に、特殊状態X1が終了して特殊状態Yに移行する構成を想定する。以上の構成では、特殊状態X1が途中で終了するため、遊技者によっては、不満を感じる場合がある。本実施形態では、移行ポイントが上述の閾値に達した場合であっても、特殊状態X1が最後まで継続するため、上述した不満が抑制されるという利点がある。
図16(b)から図16(d)は、特殊状態X2で用いられる各データを説明するための図である。上述した通り、特殊状態X2の各遊技では、移行ポイントと上乗せ遊技回数とが決定される場合がある。メインCPU301は、特殊状態X2の各遊技において、停止時特典決定処理を実行し、移行ポイントまたは上乗せ遊技回数を決定する。
具体的には、特殊状態X2の1回の遊技において、停止時特典決定処理が3回実行される。すなわち、特殊状態X2の各遊技では、3個の特典が決定される。詳細には後述するが、特殊状態X2の各遊技で決定された各特典は、当該遊技で停止操作がされる毎に報知される(図27参照)。
図16(b)は、各決定シナリオ(1〜n)を説明するための図である。特殊状態X2の各遊技で決定される3個の特典の種類(上乗せ遊技回数及び移行ポイントの何れか)は、決定シナリオにより決定される。具体的には、メインCPU301は、特殊状態X2の各遊技において、決定シナリオに応じて停止時特典決定処理を3回実行する。当該遊技における各停止時特典決定処理で移行ポイントが決定されるのか上乗せ遊技回数が決定されるのかが決定シナリオで規定される。
図16(b)に示す通り、各決定シナリオは、決定シナリオ1から決定シナリオnを含む(nは正の整数)。特殊状態X2の各遊技では、例えば、抽選により決定シナリオが決定される。また、各決定シナリオでは、第1停止で報知される特典と第2停止で報知される特典と第3停止で報知される特典とが特定される。
具体的には、特定状態X2の各遊技では、当該遊技の決定シナリオに応じて、1回目の停止時特典決定処理において、第1停止で報知される特典を決定し、2回目の停止時特典決定処理において、第2停止で報知される特典を決定し、3回目の停止時特典決定処理において、第3停止で報知される特典を決定する。停止時特典決定処理で決定された第1停止で報知される特典は、第1格納領域に格納される。また、第2停止で報知される特典は、第2格納領域に格納され、第3停止で報知される特典は、第3格納領域に格納される。第1格納領域と第2格納領域と第3格納領域とは、例えば、メインRAM303に設けられる。
例えば、決定シナリオ1が選択された場合を想定する。以上の場合、第1停止で報知される特典として、移行ポイントが決定される。また、第2停止で報知される特典として、移行ポイントが決定され、第3停止で報知される特典として、移行ポイントが決定される。すなわち、決定シナリオ1が決定された場合、3個の移行ポイントが特典として決定される。また、決定シナリオ2が選択された場合を想定する。以上の場合、第1停止で報知される特典として、上乗せ遊技回数が決定される。また、第2停止で報知される特典として、移行ポイントが決定され、第3停止で報知される特典として、移行ポイントが決定される。すなわち、決定シナリオ2が決定された場合、1個の上乗せ遊技回数と2個の移行ポイントとが特典として決定される。
図16(c)は、停止時特典決定テーブルXの概念図である。停止時特典決定テーブルXは、上述した停止時特典決定処理において、移行ポイントを決定する場合に用いられる。停止時特典決定テーブルXは、例えば、上述した決定シナリオ1では、1回目から3回目までの各停止時特典決定処理で用いられ、上述した決定シナリオ2では、2回目と3回目との各停止時特典決定処理で用いられる。停止時特典決定処理では、数値「5」、「10」、「20」、「50」の各移行ポイントが決定される。
図16(c)に示すように、停止時特典決定テーブルXは、上述した移行ポイント決定テーブルと同様に、各移行ポイントの各抽選値B(g〜j)を含む。また、各移行ポイントの各抽選値は、図15(a)に示した移行ポイント決定テーブルと同様に、当選エリア毎に設けられる。停止時特典決定処理では、当選エリアに応じた各抽選値が乱数値R3に順次に減算され、減算結果が負数になった移行ポイントが決定される。
図16(d)は、停止時特典決定テーブルYの概念図である。停止時特典決定テーブルYは、上述した停止時特典決定処理において、上乗せ遊技回数を決定する場合に用いられる。停止時特典決定テーブルYは、例えば、上述した決定シナリオ2では、1回目の停止時特典決定処理で用いられる。すなわち、上述した決定シナリオ2では、1回目の停止時特典決定処理で停止時特典決定テーブルYにより上乗せ遊技回数が決定され、2回目および3回目の停止時特典決定処理で停止時特典決定テーブルXにより移行ポイントが決定される。停止時特典決定処理では、数値「10」、「20」、「30」、「50」の各上乗せ遊技回数が決定される。
図16(d)に示すように、停止時特典決定テーブルYは、各上乗せ遊技回数の各抽選値B(k、m〜o)を含む。また、各上乗せ遊技回数の各抽選値は、当選エリア毎に設けられる。停止時特典決定処理では、当選エリアに応じた各抽選値が乱数値R3に順次に減算され、減算結果が負数になった上乗せ遊技回数が決定される。
図17は特殊状態Yを説明するための図である。特殊状態Yが開始された場合、報酬ポイント決定処理が実行され、報酬ポイントが決定される。報酬ポイントは、抽選により決定される。報酬ポイント決定処理で決定された報酬ポイントは、報酬ポイント格納領域Rに格納される。特殊状態Yの各遊技では、BAR揃いリプレイが当選した場合、報酬ポイント格納領域Rに格納された報酬ポイントが上乗せ遊技回数として付与される。例えば、報酬ポイントが数値「100」に決定された特殊状態Yにおいて、BAR揃いリプレイに当選した場合、数値「100」の上乗せ遊技回数が付与される。
図17(a−1)および図17(a−2)は、特殊状態Yの具体例を示すタイムチャート図である。図17(a−1)および図17(a−2)に示す通り、特殊状態Yが開始すると、報酬ポイントが決定される。特殊状態Yで決定された報酬ポイントは、当該特殊状態Yにおいて、例えば、液晶表示装置30により報知される。以上の構成によれば、特殊状態Yにおいて、BAR揃いリプレイが当選した場合に付与される上乗せ遊技回数を予め遊技者に認識させることができる。
特殊状態Yは、予め定められた終了条件で終了する。具体的には、特殊状態Yは、BAR揃いリプレイが1回当選した場合、および、BAR外れリプレイが3回当選した場合に終了する。図17(a−1)は、特殊状態Yにおいて、上乗せ遊技回数が付与されない具体例を示す。一方、図17(a−2)は、特殊状態Yにおいて、上乗せ遊技回数が付与される具体例を示す。
図17(a−1)の具体例では、特殊状態Yが開始した場合、報酬ポイントとして数値「123」が決定された場合を想定する。また、図17(a−1)の具体例では、BAR揃いリプレイが当選する前に、BAR外れリプレイの当選回数が3回に達した場合を想定する。以上の場合、報酬ポイントに応じた上乗せ遊技回数が付与されることなく特殊状態Yが終了する。
図17(a−2)の具体例では、図17(a−1)と同様に、特殊状態Yが開始した場合、報酬ポイントとして数値「123」が決定された場合を想定する。また、図17(a−2)の具体例では、BAR外れリプレイが3回当選する前に、BAR揃いリプレイが当選した場合を想定する。以上の場合、報酬ポイントに応じた上乗せ遊技回数が付与される。具体的には、図17(a−2)の具体例では、特殊状態Yの開始時に決定された報酬ポイントの数値「123」が上乗せ遊技回数としてATカウンタに加算される。
上述した通り、報酬ポイント決定処理で決定された報酬ポイントは、報酬ポイント格納領域Rに格納される。図17(b)は、報酬ポイント格納領域Rの概念図である。図17(b)に示す通り、報酬ポイント格納領域Rは、報酬ポイント格納領域RAと報酬ポイント格納領域RBと報酬ポイント格納領域RCとを含む。報酬ポイント格納領域RAは、報酬ポイントの百の位の数値を記憶する。また、報酬ポイント格納領域RBは、報酬ポイントの十の位の数値を記憶し、報酬ポイント格納領域RCは、報酬ポイントの一の位の数値を記憶する。
報酬ポイント決定処理では、報酬ポイントの百の位を決定するための抽選と、報酬ポイントの十の位を決定するための抽選と、報酬ポイントの一の位を決定するための抽選とを含む3回の抽選が実行される。すなわち、報酬ポイントの各位の数値は、別々に決定される。具体的には、報酬ポイントの百の位は、数値「1」「2」「3」の何れかが抽選で決定される。また、報酬ポイントの十の位は、数値「0」から数値「9」の何れかが抽選で決定され、報酬ポイントの一の位は、十の位と同様に、数値「0」から数値「9」の何れかが抽選で決定される。以上の構成では、報酬ポイントは、数値「100」から数値「399」までの範囲で決定される。
図17(c−1)から図17(c−3)は、各報酬ポイント決定テーブルの概念図である。報酬ポイント決定処理では、報酬ポイント決定テーブルを用いて、報酬ポイントが決定される。図17(c−1)は、報酬ポイントの百の位を決定するための報酬ポイント決定テーブルである。当該報酬ポイント決定テーブルは、数値「1」の抽選値と数値「2」の抽選値と数値「3」の抽選値とを含む。報酬ポイント決定処理では、以上の各抽選値が乱数値R3に順次に減算される。減算結果が負数になった数値が報酬ポイントの百の位として決定され、報酬ポイント格納領域Aに格納される。図17(c−2)は、報酬ポイントの十の位を決定するための報酬ポイント決定テーブルである。当該報酬ポイント決定テーブルは、数値「0」から数値「9」の各抽選値を含む。報酬ポイント決定処理では、以上の各抽選値が乱数値R3に順次に減算される。減算結果が負数になった数値が報酬ポイントの十の位として決定され、報酬ポイント格納領域Bに格納される。図17(c−3)は、報酬ポイントの一の位を決定するための報酬ポイント決定テーブルである。当該報酬ポイント決定テーブルは、数値「0」から数値「9」の各抽選値を含む。報酬ポイント決定処理では、以上の各抽選値が乱数値R3に順次に減算される。減算結果が負数になった数値が報酬ポイントの一の位として決定され、報酬ポイント格納領域Cに格納される。
図18は、加算演出を説明するための図である。上述した通り、加算演出は、AT中状態の加算演出決定処理で当選した場合に実行される。また、加算演出では、移行ポイントを決定し、当該移行ポイントが例えば液晶表示装置30で報知される。
加算演出は、遊技の開始操作(スタートレバー24の操作)を契機に実行され、加算演出の開始を契機に、複数回の押下時ポイント決定処理が実行される。各押下時ポイント決定処理では、移行ポイントが決定され、各押下時ポイント決定処理で決定された移行ポイントの合計値が加算演出で付与される。具体的には、1回の押下時ポイント決定処理が実行された場合、次回の押下ポイント決定処理を実行するか否かが継続抽選処理で決定される。継続抽選処理で継続が決定される限り、押下時ポイント決定処理が繰返し実行される。一方、非継続が決定された場合、次回の押下時ポイント決定処理を実行しない。各押下時ポイント決定処理で決定された各移行ポイントは、押下時ポイント格納領域Rxに別々に格納される。押下時ポイント格納領域Rxは、例えば、メインRAM303に設けられる。
以上の構成では、1回の加算演出で実行される押下時ポイント決定処理の回数が変化する。各押下時ポイント決定処理で決定された各移行ポイントは、加算演出において、液晶表示装置30で別々に報知される。具体的には、各押下時ポイント決定処理で決定された各移行ポイントは、演出ボタン26が押下される毎に、決定された順序で別々に報知される。
図18(a)は、継続率決定テーブルの概念図である。加算演出が開始される場合、継続率決定テーブルを用いて、継続抽選処理における継続率(継続が決定される確率)が決定される。すなわち、継続率決定テーブルにより、加算演出で押下時ポイント決定処理が繰返される確率が決定される。図18(a)に示す通り、継続率決定テーブルは、継続率「90%」の抽選値D(a1〜a9)と継続率「95%」の抽選値D(b1〜b9)と継続率「97%」の抽選値D(c1〜c9)と継続率「99%」の抽選値D(d1〜d9)とを含む(各抽選値Dは正の整数)。各継続率の各抽選値が乱数値R3に減算され、減算結果が負数になった継続率が決定される。また、各継続率の各抽選値は、当選エリア毎に設けられ、加算演出の遊技で当選した当選エリアに応じた各抽選値が乱数値R3に減算される。継続率決定テーブルの当選エリア毎の各抽選値は、例えば、加算演出の遊技でレア役に当選した場合、レア役に当選しなかった場合と比較して、大きい継続率が決定され易く構成される。
図18(b)は、押下時ポイント決定テーブルの概念図である。押下時ポイント決定処理において、押下時ポイント決定テーブルを用いて移行ポイントが決定される。押下時ポイント決定テーブルは、移行ポイント「1pt」の抽選値D9eと移行ポイント「2pt」の抽選値D9fと移行ポイント「5pt」の抽選値D9gと移行ポイント「10pt」の抽選値D9fとを含む。以上の各抽選値は、押下時ポイント決定処理において、乱数値R3に順次に減算され、減算結果が負数になった移行ポイントが決定される。ただし、移行ポイントとして「1pt」「2pt」「5pt」および「10pt」を設けたが、他の移行ポイントを設けてもよい。
上述した通り、加算演出において、各押下時ポイント決定処理で決定された移行ポイント(1pt、2pt、5pt、10pt)は、演出ボタン26が操作される度に報知される。具体的には、演出ボタン26が操作された場合、液晶表示装置30は、数字「1」を表示して、移行ポイント「1pt」を報知する。また、演出ボタン26が操作された場合、液晶表示装置30は、数字「2」を表示して、移行ポイント「2pt」を報知し、数字「5」を表示して、移行ポイント「5pt」を報知し、数字「10」を表示して、移行ポイント「10pt」を報知する。
図18(c)は、押下時ポイント格納領域Rxの概念図である。押下時ポイント格納領域Rxには、各押下時ポイント決定処理で決定された各移行ポイントを格納する各領域が設けられる。図18(c)には、今回の加算演出において、押下時ポイント決定処理が実行された回数と当該押下時ポイント決定処理で決定された移行ポイントを記憶する押下時ポイント格納領域Rxの領域とが対応して示される。
例えば、図18(c)の具体例では、1回目の押下時ポイント決定処理で移行ポイント「5pt」が決定され、2回目の押下時ポイント決定処理では移行ポイント「1pt」が決定された場合を想定している。以上の場合、加算演出が開始され、演出ボタン26を最初に押下した場合、数字「5」が液晶表示装置30に表示され、その後、演出ボタン26を押下した場合、数字「1」が表示される。
また、図18(c)の具体例では、1回目から9回目までの各押下時ポイント決定処理が実行された後の各継続抽選処理で継続が決定され、10回目の押下時ポイント決定処理の後の継続抽選処理で非継続が決定された場合を想定する。以上の場合、10回の押下時ポイント決定処理が実行され、10個の移行ポイントが押下時ポイント格納領域Rxに格納される。以上の構成では、継続抽選処理における継続率が高いほど、押下時ポイント決定処理の実行回数が多くなり易くなる。すなわち、継続抽選処理における継続率が高いほど、多くの移行ポイントが決定され易くなる。したがって、継続率が高いほど、遊技者にとって有利になる。
図19は、復活確率テーブルの概念図である。上述した通り、AT中状態の残り遊技回数が数値「0」に減算された場合、復活決定処理が実行される。また、復活決定処理では、AT中状態の最終遊技の移行ポイントカウンタに応じて、AT中状態に復活させるか否かが抽選される。すなわち、復活決定処理では、AT中状態において、特殊状態Yへの移行に寄与されなかった残りの移行ポイントの大きさに応じて、AT中状態に復活させるか否かが抽選される。以上の構成では、例えば、復活決定処理が実行されない構成と比較して、移行ポイントの無駄が抑制され、遊技者の不満が低減されるという利点がある。
復活確率テーブルは、復活決定処理で復活が決定される確率(以下「復活確率」という)を規定する。具体的には、復活確率テーブルでは、図19に示す通り、AT中状態が終了する場合における残りの移行ポイント毎に復活確率が規定される。
例えば、残りの移行ポイントが数値「0」の場合、復活確率は「0」である。すなわち、残りの移行ポイントが無い場合、復活決定処理でAT中状態への復活は決定されない。ただし、残りの移行ポイントが数値「0」の場合に復活が決定され得る構成としてもよい。残りの移行ポイントが数値「1」から数値「85」の何れかの場合、確率約「5%」でAT中状態への復活が決定される。また、残りの移行ポイントが数値「86」から数値「90」の場合、確率約「10%」でAT中状態への復活が決定され、残りの移行ポイントが数値「91」から数値「95」の場合、確率約「15%」でAT中状態への復活が決定され、残りの移行ポイントが数値「96」から数値「99」の場合、確率約「30%」でAT中状態への復活が決定される。すなわち、残りの移行ポイントが数値「0」、数値「1」から数値「85」、数値「86」から数値「90」、数値「91」から数値「95」、数値「96」から数値「99」の場合の順に、復活確率が高くなる。
AT中状態において、特殊状態Yへの移行に寄与できなかった移行ポイントが多いほど、遊技者の不満は大きくなり易いという事情がある。本実施形態の構成によれば、特殊状態Yへの移行に寄与できなかった移行ポイントが多いほど、復活確率が高くなる。したがって、例えば、残りの移行ポイントが比較的多い(例えば数値「99」)場合と少ない(例えば数値「1」)場合とで復活確率が変化しない構成と比較して、上述した遊技者の不満を適切に抑制することができる。なお、復活確率は適宜に変更することができる。例えば、確率約「30%」以上の復活確率を設けてもよい。
図20は、各準備状態(第1準備状態、第2準備状態、第3準備状態)の各遊技で付与される各特典を説明するための図である。詳細には以下で説明するが、本実施形態では、第1準備状態および第2準備状態において、第1の特典(移行ポイント)が付与されるとともに、第3準備状態において、第1の特典および第2の特典とは異なる第3の特典(報酬ポイント)が付与される。
図20(a)は、第1準備状態で用いられる移行ポイント決定テーブルの概念図である。メインCPU301は、第1準備状態の各遊技において、当該移行ポイント決定テーブルを用いて移行ポイント決定処理を実行し、移行ポイントを決定する。第1準備状態の移行ポイント決定処理では、AT中状態の移行ポイント決定処理と同様に(図15(a)参照)、「1pt」、「3pt」、「5pt」、「10pt」、「20pt」、「50pt」の各移行ポイントが決定される。
図20(a)に示す通り、移行ポイント決定テーブルは、各移行ポイントの各抽選値E(a〜f)を含む(抽選値Eは数値「0」以上の整数)。また、各移行ポイントの各抽選値Eは、当選エリア毎に設けられる。移行ポイント決定処理では、当選エリアに応じた各抽選値が乱数値R3に順次に減算され、減算結果が負数になった移行ポイントが決定される。第1準備状態の移行ポイント決定処理では、「1pt」以上の移行ポイントが決定される。すなわち、第1準備状態では、毎回の遊技において、移行ポイントが付与される。
本実施形態では、上述した通り、第1準備状態からAT中状態へは、RT2移行リプレイの図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に移行する。しかし、例えば、第1準備状態において、RT2移行リプレイが当選するまでに多くの遊技回数を要した場合、第1準備状態が過度に長くなる場合がある。以上の場合、遊技者によっては、第1準備状態を不満に感じる不都合が生じ得る。
以上の事情を考慮して、本実施形態では、第1準備状態において、AT中状態と同様に、移行ポイントが付与される構成とした。以上の構成によれば、第1準備状態が長期間になるほど、当該第1準備状態で付与される移行ポイントの合計値が大きくなりやすい。したがって、第1準備状態が長期間になった場合の遊技者の不満は、第1準備状態で特典が付与されない構成と比較して、抑制される。
また、上述した通り、本実施形態では、AT中状態の各遊技において、移行ポイントが付与されない場合があるが、第1準備状態では、毎回の遊技で移行ポイントが付与される。すなわち、第1準備状態では、AT中状態と比較して、高い確率で移行ポイントが付与される。以上の構成によれば、第1準備状態が長期間になった場合の遊技者の不満が抑制されるという効果は、格別に顕著である。なお、以上の構成において、第1準備状態の各遊技で移行ポイントが決定されない場合がある構成としてもよい。
図20(b)は、第2準備状態で用いられる移行ポイント決定テーブルの概念図である。メインCPU301は、第2準備状態の各遊技において、当該移行ポイント決定テーブルを用いて移行ポイント決定処理を実行し、移行ポイントを決定する。第2準備状態の移行ポイント決定処理では、特殊状態X1の移行ポイント決定処理と同様に(図16(a)参照)、「5pt」、「10pt」、「20pt」、「30pt」、「50pt」、「100pt」の各移行ポイントが決定される。
図20(b)に示す通り、移行ポイント決定テーブルは、各移行ポイントの各抽選値E(g〜m)を含む。また、各移行ポイントの各抽選値Eは、当選エリア毎に設けられる。移行ポイント決定処理では、当選エリアに応じた各抽選値が乱数値R3に順次に減算され、減算結果が負数になった移行ポイントが決定される(AT中状態と同様)。第2準備状態の移行ポイント決定処理では、何れの移行ポイントも決定されない場合(ハズレの場合)がある。ただし、各抽選値E(a〜m)は、第2準備状態の各遊技で決定される移行ポイントの期待値が第1準備状態の各遊技より大きくなるように設定される。
図20(c)は、第3準備状態で用いられる報酬ポイント決定テーブルの概念図である。メインCPU301は、第3準備状態の各遊技において、報酬ポイント決定テーブルを用いて報酬ポイント決定処理を実行し、報酬ポイントを決定する。第3準備状態の報酬ポイント決定処理では、「10pt」、「30pt」、「50pt」の各報酬ポイントが決定される。
図20(c)に示す通り、報酬ポイント決定テーブルは、各報酬ポイントの各抽選値E(n、o、p)を含む。また、各報酬ポイントの各抽選値Eは、当選エリア毎に設けられる。報酬ポイント決定処理では、当選エリアに応じた各抽選値が乱数値R3に順次に減算され、減算結果が負数になった報酬ポイントが決定される。第3準備状態の報酬ポイント決定処理では、何れかの報酬ポイントが決定される。すなわち、第3準備状態では、毎遊技において、報酬ポイントが付与される。第3準備状態で決定された報酬ポイントは、特殊状態Yの開始時に決定された報酬ポイント(報酬ポイント格納領域R)に加算される。以上の構成では、特殊状態Yの開始時に決定された報酬ポイントと第3準備状態で決定された報酬ポイントとの合計値に応じた上乗せ遊技回数が当該特殊状態Yで付与される。
以上の本実施形態では、第3準備状態において、上述した第1準備状態および第2準備状態で付与される特典(移行ポイント)と相違する特典(報酬ポイント)が付与される。したがって、例えば、全ての準備状態で移行ポイントのみが付与される構成と比較して、本実施形態は、各準備状態で付与される構成が変化に富み、準備状態における遊技性が向上する。
図21は、セブン揃いリプレイが当選した場合に付与される特典を説明するための図である。本実施形態では、セブン揃いリプレイが通常状態で当選した場合、AT状態への移行が確定する。また、セブン揃いリプレイが当選した場合、セブンリプレイ当選時処理が実行される。例えば、通常状態でセブン揃いリプレイが当選した場合、セブンリプレイ当選時処理において、その後に移行するAT状態の残り遊技回数の初期値が決定される。また、AT状態でセブン揃いリプレイが当選した場合、セブンリプレイ当選時処理において、当該AT状態の残り遊技回数に加算される上乗せ遊技回数が決定される。セブンリプレイ当選時処理で決定された上乗せ遊技回数を示すコマンドがサブCPU412に送信される。
図21(a)は、セブンリプレイ当選時処理を説明するためのタイムチャートである。セブン揃いリプレイが当選した場合、その直後(遊技開始の直後)に、セブンリプレイ当選時処理が実行される。また、図21(a)に示す通り、セブンリプレイ当選時処理は、第1抽選処理と第2抽選処理と第3抽選処理と第4抽選処理と第5抽選処理との複数(5個)の抽選処理を含む。各抽選処理は、図21(a)に示す通り、遊技が開始された直後において、第1抽選処理から第5抽選処理の順に連続して実行される。セブンリプレイ当選時処理の抽選処理の各々において、遊技回数(AT状態の初期遊技回数、または、上乗せ遊技回数)が決定され、各抽選処理で決定された各遊技回数の合計値がATカウンタに加算される。
図21(a)に示す通り、各抽選処理の各々では、相違する各抽選テーブル(a、b)により遊技回数が決定される。例えば、第1抽選処理では、第1抽選テーブル(1a、1b)により遊技回数が決定される。また、第2抽選処理では、第2抽選テーブル(2a、2b)により遊技回数が決定され、第3抽選処理では、第3抽選テーブル(3a、3b)により遊技回数が決定され、第4抽選処理では、第4抽選テーブル(4a、4b)により遊技回数が決定され、第5抽選処理では、第5抽選テーブル(5a、5b)により遊技回数が決定される。また、通常状態の第1抽選処理から第5抽選処理の各々では、相違する抽選テーブル(1a〜5a)により遊技回数が決定され、AT状態の第1抽選処理から第5抽選処理の各々では、相違する抽選テーブル(1b〜5b)により遊技回数が決定される。各抽選テーブルは、各抽選処理で各遊技回数が決定される確率を規定する。
具体的には、通常状態の第1抽選処理では、第1抽選テーブル1aが用いられ、通常状態の第2抽選処理では、第2抽選テーブル2aが用いられ、通常状態の第3抽選処理では、第3抽選テーブル3aが用いられ、通常状態の第4抽選処理では、第4抽選テーブル4aが用いられ、通常状態の第5抽選処理では、第5抽選テーブル5aが用いられる。また、AT状態の第1抽選処理では、第1抽選テーブル1bが用いられ、AT状態の第2抽選処理では、第2抽選テーブル2bが用いられ、AT状態の第3抽選処理では、第3抽選テーブル3bが用いられ、AT状態の第4抽選処理では、第4抽選テーブル4bが用いられ、AT状態の第5抽選処理では、抽選テーブル5bが用いられる。
図21(b−1)から図21(b−5)は、通常状態でセブン揃いリプレイが当選した場合の各抽選テーブルa(1〜5)の概念図である。図21(b−1)に示す通り、第1抽選テーブル1aでは、遊技回数「300回」が確率約100%で決定される。また、図21(b−2)に示す通り、第1抽選テーブル2aでは、遊技回数「200回」が確率約100%で決定される。さらに、図21(b−3)に示す通り、第3抽選テーブル3aでは、遊技回数「100回」が確率約50%で決定され、遊技回数「0回」が確率約50%で決定される。また、図21(b−4)に示す通り、第4抽選テーブル4aでは、遊技回数「100回」が確率約25%で決定され、遊技回数「0回」が確率約75%で決定され、図21(b−5)に示す通り、第5抽選テーブル5aでは、遊技回数「100回」が確率約10%で決定され、遊技回数「0回」が確率約90%で決定される。以上の構成によれば、通常状態でセブン揃いリプレイが当選した場合、その後のAT状態の残り遊技回数の初期値は、500回(最小値)、600回、700回、800回(最大値)の何れかになる。
図21(c−1)から図21(c−5)は、AT状態でセブン揃いリプレイが当選した場合の各抽選テーブルb(1〜5)の概念図である。図21(c−1)に示す通り、第1抽選テーブル1bでは、遊技回数「100回」が確率約100%で決定される。また、図21(c−2)に示す通り、第2抽選テーブル2bでは、遊技回数「100回」が確率約25%で決定され、遊技回数「0回」が確率約75%で決定される。図21(c−3)から図21(c−5)に示す通り、に示す通り、第3抽選テーブル3bから第5抽選テーブル5bでは、第2抽選テーブル2bの場合と同様に、遊技回数「100回」が確率約25%で決定され、遊技回数「0回」が確率約75%で決定される。以上の構成によれば、AT状態でセブン揃いリプレイが当選した場合、100回(最小値)、200回、300回、400回、500回(最大値)の何れかの上乗せ遊技回数が付与される。
以上の本実施形態によれば、1の特定の契機(セブン揃いリプレイの当選)で、第1の上乗せ遊技情報(例えば、第1抽選処理で決定される遊技回数)と第2の上乗せ遊技情報(例えば、第2抽選処理で決定される遊技回数)との双方を別々の抽選により決定するとともに、当該第1の上乗せ遊技情報により延長される遊技回数と当該第2の上乗せ遊技情報により延長される遊技回数との合計の遊技回数が延長されるように、残り遊技情報(AT状態の残り遊技回数)が更新される。したがって、例えば、1の契機で決定される上乗せ遊技回数が1回の抽選により決定される構成と比較して、上乗せ遊技回数の決定方法の面白味が向上する。
上述した通り、本実施形態では、通常状態の各遊技において、当該遊技の当選エリアに応じてAT決定処理を実行し、AT状態への移行が決定される。具体的には、レア役(スイカ、チェリー、チャンス目)が当選した遊技のAT決定処理において、AT状態への移行が決定される場合がある。以上の構成では、レア役が当選した場合であっても、AT状態への移行が決定されない場合がある。したがって、レア役の図柄組合せをRT2状態に移行させるためのRT移行図柄としないのが通常である。本実施形態では、RT2状態およびRT3状態を高確RT状態と総称する場合がある。AT状態の各遊技は、原則、高確RT状態になる。
ところで、当選エリアのうち当選した時点でAT状態への移行が確定する確定当選役を設ける技術が従来から知られている。また、以上の従来技術は、確定当選役が当選した遊技において、RT状態が移行可能に構成される。以上の構成によれば、AT状態が当選した次回の遊技で高確RT状態に移行可能となり、AT状態が当選した直後に当該AT状態に移行することができる。
図22(a)は、上述の従来技術を採用した場合の対比例を説明するための図である。対比例では、本実施形態と同様に、通常状態でレア役が当選した場合、AT決定処理でAT状態に移行するか否かの抽選が実行される。また、対比例のレア役の各図柄組合せは、RT移行図柄ではない。さらに、対比例では、本実施形態と同様に、セブン揃いリプレイ(確定当選役)が当選した場合、AT状態の当選が確定する。ただし、対比例では、RT2移行図柄としてセブンリプレイの図柄組合せが設けられる点において、本実施形態と相違する。また、対比例では、セブン揃いリプレイが当選した遊技でセブンリプレイを取りこぼした場合に停止表示される特殊リプレイ(A〜C)の各図柄組合せは、セブンリプレイの図柄組合せと同様に、RT2移行図柄として設けられる。以上の構成では、セブン揃いリプレイが当選した場合、停止操作態様によらずRT2移行図柄が有効ラインに停止表示され、次回の遊技がRT2状態になる。
図22(a)に示す通り、以上の対比例では、通常状態でレア役が当選し、且つ、AT決定処理でAT状態への移行が決定された場合、演出状態が第1準備状態に移行する。対比例では、本実施形態と同様に、第1準備状態ではAT中状態と比較して、移行ポイントが決定され易い場合を想定する。また、対比例では、第1準備状態において、RT2移行リプレイに当選した場合、高確RT状態(RT2状態)に移行し、演出状態がAT中状態に移行する。
図22(a)に示す通り、通常状態でセブン揃いリプレイが当選した場合、RT2移行図柄が有効ラインに停止表示され、RT状態が高確RT状態に移行し、且つ、演出状態がAT中状態に移行する。以上の対比例は、通常状態において、セブン揃いリプレイが当選した場合、第1準備状態を介することなく、AT中状態に移行するとも換言される。
しかし、以上の対比例では、各種の問題が生じる可能性がある。例えば、上述した通り、第1準備状態は、移行ポイントがAT中状態より付与され易い状態である。したがって、通常状態でセブン揃いリプレイが当選した場合に第1準備状態が省略される対比例では、遊技者によっては、不満を感じる問題が生じ得る。また、第1準備状態は、低確RT状態であり、通常状態とAT中状態との間に介在することで、短期間における利益が過大にならないよう作用する場合がある。しかし、以上の対比例では、低確RT状態である第1準備状態が省略され、AT中状態(高確RT状態)に移行するため、短期間で過剰な利益が付与され易くなる問題が生じ得る。
以上の事情を考慮して、本実施形態では、上述した各種の問題が抑制される構成とした。具体的には、セブン揃いリプレイが通常状態において、AT状態への移行が決定された場合、その後、通常状態から第1準備状態に移行し、第1準備状態において、低確RT状態から高確RT状態に移行した場合、AT状態に移行する構成において、セブン揃いリプレイ(確定当選役)が当選した遊技で、RT状態を移行させない構成とした。
図22(b)は、本実施形態における、通常状態からAT中状態に移行する具体例を説明するための図である。図22(b)に示す通り、レア役に当選し、AT状態への移行が決定した場合、演出状態が第1準備状態に移行する。また、本実施形態では、セブン揃いリプレイが当選した場合、AT状態への移行が確定する。ただし、本実施形態では、セブリプレイおよび特殊リプレイ(A〜C)の図柄組合せは、RT移行図柄ではない。したがって、セブン揃いリプレイが当選した前後の遊技で、RT状態は変化しない。すなわち、通常状態でセブン揃いリプレイが当選した直後の遊技は、原則、低確RT状態になる。
また、本実施形態では、図22(b)に示す通り、セブン揃いリプレイが当選した場合、演出状態が第1準備状態に移行し、第1準備状態でRT2移行リプレイの図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、AT状態に移行する。以上の説明から理解される通り、本実施形態では、通常状態からAT中状態に移行するまでのRT状態の遷移は、レア役が当選した場合にAT状態への移行が決定された場合と同様になる。
以上の本実施形態によれば、セブン揃いリプレイ(確定当選役)が当選した場合であっても、RT状態が変化せず、第1準備状態を介してAT中状態に移行する。したがって、セブン揃いリプレイが当選した場合、移行ポイントが高確率で付与される第1準備状態が省略されないため、上述した遊技者の不満が軽減される。また、本実施形態では、セブン揃いリプレイが当選した場合、低確RT状態である第1準備状態を介してAT中状態に移行するため、例えば、上述した対比例と比較して、短期間で過剰な利益が付与される問題が軽減される。
図23は、各指示決定テーブル(A、B)の概念図である。メインCPU301は、各遊技において、指示決定テーブルにより指示番号を決定し、当該指示番号に応じた指示情報(「1」〜「7」)を指示表示器16に表示する。また、メインCPU301は、各遊技で決定した指示番号を示すコマンド(後述の第2コマンド)をサブ制御基板400(サブCPU412)に送信する。
各指示決定テーブルは、指示決定テーブルA(図23(a))と指示決定テーブルB(図23(b))とを含んでいる。指示決定テーブルAは、通常状態の各遊技の指示番号を決定するのに用いられる。また、指示決定テーブルBは、AT状態の各遊技の指示番号を決定するのに用いられる。図23に示すように、各指示決定テーブルは、当選エリア毎の各指示番号を含んで構成される。
図23(a)に示すように、通常状態において、何れの当選エリアが当選した場合であっても、指示番号「99」が決定される。指示番号「99」が決定された場合、指示表示器16は、指示情報を表示しない。具体的には、指示番号「99」が決定された場合、指示表示器16は、指示情報を表示する期間において消灯する。以上の構成によれば、通常状態では、指示表示器16により停止操作態様が指示されない。
図23(b)に示すように、AT状態の各遊技において、打順リプレイX1が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「01」を決定する。指示番号「01」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「1」(以下、「指示情報「1」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイX1が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順(RT1状態からRT2状態へ昇格させる押順)は「左中右」である。以上の構成では、指示情報「1」が表示された遊技おいて、「左中右」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より有利になる。したがって、指示情報「1」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「左中右」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「1」を表示することで、「左中右」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図23(b)に示すように、AT状態の各遊技において、打順リプレイX2が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「02」を決定する。指示番号「02」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「2」(以下、「指示情報「2」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイX2が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順は「左右中」である。以上の構成では、指示情報「2」が表示された遊技において、「左右中」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「2」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「左右中」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「2」を表示することで、「左右中」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図23(b)に示すように、AT状態の各遊技において、打順リプレイX3または打順リプレイY2が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「03」を決定する。指示番号「03」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「3」(以下、「指示情報「3」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイX3が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順は「中左右」である。また、打順リプレイY2が当選した場合のRT3移行リプレイの正解押順は「中左右」である。以上の説明から理解される通り、指示情報「3」が表示された遊技では、「中左右」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「3」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「中左右」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「3」を表示することで、「中左右」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図23(b)に示すように、AT状態の各遊技において、打順リプレイX4または打順リプレイY3が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「04」を決定する。指示番号「04」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「4」(以下、「指示情報「4」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイX4が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順は「中右左」である。また、打順リプレイY3が当選した場合のRT3移行リプレイの正解押順は「中右左」である。以上の説明から理解される通り、指示情報「4」が表示された遊技では、「中右左」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「4」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「中右左」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「4」を表示することで、「中右左」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図23(b)に示すように、AT状態の各遊技において、打順リプレイX5または打順リプレイX6または打順リプレイY4または打順ベルR(1〜4)が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「05」を決定する。指示番号「05」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「5」(以下、「指示情報「5」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイX5または打順リプレイX6が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順は右第1停止である。また、打順リプレイY4が当選した場合のRT3移行リプレイの正解押順は右第1停止である。さらに、打順ベルRが当選した場合の正解ベルの正解押順は右第1停止である。以上の説明から理解される通り、指示情報「5」が表示された遊技では、右第1停止で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「5」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、右第1停止で停止操作する。以上の構成は、指示情報「5」を表示することで、右第1停止で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図23(b)に示すように、AT状態の各遊技において、打順リプレイY1または打順ベルL(1〜4)が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「06」を決定する。指示番号「06」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「6」(以下、「指示情報「6」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイY1が当選した場合のRT3移行リプレイの正解押順は左第1停止である。また、打順ベルLが当選した場合の正解ベルの正解押順は左第1停止である。以上の説明から理解される通り、指示情報「6」が表示された遊技では、左第1停止で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「6」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、左第1停止で停止操作する。以上の構成は、指示情報「6」を表示することで、左第1停止で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図23(b)に示すように、AT状態の各遊技において、打順ベルC(1〜4)が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「07」を決定する。指示番号「07」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「7」(以下、「指示情報「7」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順ベルCが当選した場合の正解ベルの正解押順は中第1停止である。以上の説明から理解される通り、指示情報「7」が表示された遊技では、中第1停止で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「7」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、中第1停止で停止操作する。以上の構成は、指示情報「7」を表示することで、中第1停止で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
AT状態において、打順リプレイまたは打順ベル以外が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「99」を決定し、指示表示器16は、指示情報を表示しない。また、AT状態であっても、RT0状態の遊技では、正解ベルの正解押順を指示する指示情報を表示しない。
図24は、メインCPU301からサブCPU412に送信される各コマンド(第1コマンド、第2コマンド)を説明するための図である。メインCPU301は、遊技の開始操作の時点から停止操作が可能になる時点までの期間において、第1コマンドと第2コマンドとを含む各種のコマンドをサブCPU412に送信する。
図24に示すように、メインCPU301は、当選エリアに応じて、第1コマンドをサブCPU412に送信する。例えば、今回の遊技の当選エリアがハズレの場合、メインCPU301は、コマンド「A00」をサブCPU412に送信する。また、メインCPU301は、RT0中リプレイが当選した場合、コマンド「A01」を送信する。さらに、メインCPU301は、打順リプレイ(X1〜X5、Y1〜Y4)が当選した場合、コマンド「A02」を送信し、RT3中リプレイが当選した場合、コマンド「A03」を送信し、BAR揃いリプレイが当選した場合、コマンド「A04」を送信し、BAR外れリプレイが当選した場合、コマンド「A05」を送信し、セブン揃いリプレイが当選した場合、コマンド「A06」を送信する。
また、メインCPU301は、青同色ボーナスが当選した場合、コマンド「A00+X」を送信し、赤同色ボーナスが当選した場合、コマンド「A01+X」を送信し、青異色ボーナスが当選した場合、コマンド「A02+X」を送信し、赤異色ボーナスが当選した場合、コマンド「A03+X」を送信し、重複ボーナスAが当選した場合、コマンド「A04+X」を送信し、重複ボーナスBが当選した場合、コマンド「A05+X」を送信する。同様に、メインCPU301は、打順ベル(L1〜L4、C1〜C4、R1〜R4)が当選した場合、メインCPU301は、コマンド「A00+Y」を送信し、共通ベルが当選した場合、コマンド「A01+Y」を送信し、スイカが当選した場合、コマンド「A02+Y」を送信し、弱チャンス目が当選した場合、コマンド「A03+Y」を送信し、強チャンス目が当選した場合、コマンド「A04+Y」を送信し、チェリーが当選した場合、コマンド「A05+Y」を送信する。また、ボーナス中ベルが当選した場合、コマンド「A00+Z」を送信し、BB中チェリーが当選した場合、コマンド「A01+Z」を送信する。
サブCPU412は、以上の第1コマンドを受信した場合、当該第1コマンドに応じて各種の演出を決定する。例えば、スイカが当選した場合のコマンド「A02+Y」が受信された場合、サブCPU412は、スイカが当選した旨を報知する演出を決定する。
メインCPU301は、第1コマンドに加え、今回の遊技の指示番号(指示情報)に応じた第2コマンドをサブCPU412に送信する。具体的には、今回の遊技で指示番号「99」(指示なし)を決定した場合、図24に示す通り、メインCPU301は、コマンド「B99」をサブCPU412に送信する。上述したように、指示番号「99」は、通常状態の毎回の遊技で決定される。したがって、通常状態では、コマンド「B99」が毎回の遊技で送信される。また、指示番号「99」は、AT状態で打順リプレイ(X、Y)および打順ベル(L、C、R)以外の当選エリア(ハズレ等)が当選した場合に決定される。
図24に示すように、メインCPU301は、AT状態において、打順リプレイX1が当選し、指示番号「01」(左中右の順序)を決定した場合、コマンド「B01」を送信する。また、メインCPU301は、AT状態において、打順リプレイX2が当選し、指示番号「02」(左右中の順序)を決定した場合、コマンド「B02」を送信し、打順リプレイX3または打順リプレイY2が当選し、指示番号「03」(中左右の順序)を決定した場合、コマンド「B03」を送信し、打順リプレイX4または打順リプレイY3が当選し、指示番号「04」(中右左の順序)を決定した場合、コマンド「B04」を送信する。さらに、打順リプレイX5または打順リプレイX6または打順リプレイY4または打順ベルR(1〜4)が当選し、指示番号「05」(右第1停止)を決定した場合、コマンド「B05」を送信し、打順リプレイY1または打順ベルL(1〜4)が当選し、指示番号「06」(左第1停止)を決定した場合、コマンド「B06」を送信し、打順ベルC(1〜4)が当選し、指示番号「07」(左第1停止)を決定した場合、コマンド「B07」を送信する。
以上の第2コマンドがサブCPU412で受信された場合、サブCPU412は、当該第2コマンドで特定される指示番号の停止操作順序を指示する指示演出を決定する。上述した通り、通常状態で送信される第2コマンドは、コマンド「B99」(指示なし)のみである。したがって、通常状態では、原則、指示演出は実行されない。ただし、出玉率に影響しない(影響が小さい)停止操作順序を指示する演出が実行される場合がある。
図25は、ロック演出決定テーブルの概念図である。メインCPU301は、ロック演出決定処理において、各ロック演出を実行するか否かを決定する。ロック演出において、メインCPU301は、予め定められた態様で各リール12を変動させる。各ロック演出は、ショートロックとミドルロックとロングロックとプレミアロックとを含む。
図25に示すように、各ロック演出決定テーブルは、当選エリア毎の各抽選値を含んで構成される。なお、図25における文字「V(1〜8)」は、数値「0〜256」の整数を意味する。また、各抽選値は、「演出なし」の抽選値とショートロックの抽選値とミドルロックの抽選値とロングロックの抽選値とプレミアロックの抽選値とを含んでいる。各抽選値は、ロック演出決定処理において、「演出なし」からプレミアロックの順序(演出なし→ショートロック→ミドルロック→ロングロック→プレミアロックの順序)で乱数値R2(0〜255)に減算される。メインCPU301は、減算結果が負数になった抽選値のロック演出を決定する。
各抽選値V(1〜8)は、ボーナスに当選した遊技では、ロングロックがミドルロックより決定され易く、ミドルロックがショートロックより決定され易く設定される。また、ロック演出のうちプレミアロックは、セブン揃いリプレイが当選した場合にのみ決定される。
ショートロックは、遊技の開始が指示された時点(スタートレバー24が操作された時点)から所定の時間長(例えば約1000ms)だけ各リール12を停止した状態に維持し、所定の時間長が経過した後に各リール12を定常回転させる。ミドルロックは、遊技の開始が指示された時点から所定の時間長(例えば約2000ms)だけ各リール12を停止した状態に維持し、所定の時間長が経過した後に各リール12を定常回転させる。各リール12の停止が維持される時間長は、ミドルロックの方がショートロックと比較して長くなっている。ロングロックは、遊技の開始が指示された時点から所定の時間長(例えば約5000ms)だけ各リール12を停止した状態に維持し、所定の時間長が経過した後に各リール12を定常回転させる。各リール12の停止が維持される時間長は、ロングロックの方がミドルロックと比較して長くなっている。また、プレミアロックは、遊技が開始された時点から所定の時間長(例えば約5000ms)だけ各リール12を停止した状態に維持し、当該所定の時間長が経過した後に各リール12を所定の時間長(例えば約10000ms)逆回転させ、その後、各リール12を定常回転させる。
メインCPU301は、各遊技で決定したロック演出を示す演出種別コマンドをサブCPU412に送信する。演出種別コマンドは、上述した第1コマンドおよび第2コマンドと同様に、遊技の開始操作の時点から停止操作が可能になる時点までの期間において送信される。なお、演出種別コマンドの送信時期は適宜に変更することができる。
メインRAM303には、有効ラインへの停止が許可された図柄の組合せを示す表示許可ビット格納領域、設定表示部36に表示される数値が格納される表示設定値格納領域、設定値が格納される設定値格納領域、乱数値R1が格納される乱数値R1格納領域、乱数値R2が格納される乱数値R2格納領域、乱数値R3が格納される乱数値R3格納領域、サブ制御基板400に送信するコマンドを格納するコマンド格納領域、各種のランプの表示態様を示すデータを格納するランプ関連データ格納領域、当選エリアを格納する当選エリア格納領域、停止操作がされていない停止ボタン25の個数を示す未停止操作カウンタ、各停止ボタン25の操作順序を格納する停止順序格納領域を含む格納領域が設けられている。
<サブCPUが用いる各データ>
以下、図面を用いて、サブROM413に記憶される各種のデータを説明する。サブROM413は、図26に示す指示演出決定テーブルを含む各種のデータを記憶する。
以下、図面を用いて、サブROM413に記憶される各種のデータを説明する。サブROM413は、図26に示す指示演出決定テーブルを含む各種のデータを記憶する。
図26は、指示演出決定テーブルの概念図である。サブCPU412は、指示番号(指示情報)を示す第2コマンドを受信した場合、各指示演出の何れかを指示演出決定テーブルにより決定する。指示演出を決定した場合、サブCPU412は、当該指示演出を示す演出制御コマンドを画像制御基板(画像制御CPU421)420に送信する。画像制御CPU421は、指示演出を示す演出制御コマンドを受信した場合、当該指示演出の各画像を液晶表示装置30に表示させる。本実施形態では、サブ制御基板(サブCPU412)400が第2コマンドを受信した場合、当該第2コマンドに対応した停止操作態様(停止操作順序)の報知は、サブCPU412により必ず実行される。また、各指示演出は、遊技の開始操作がされてから各リール12の停止操作が可能になるまでの期間において実行される。
具体的には、サブCPU412は、第2コマンドとしてコマンド「B01」〜「B07」の何れかを受信した場合、指示演出決定テーブルにより指示演出を決定する。例えば、第1コマンド「A02」が受信された遊技(打順リプレイの当選遊技)において、第2コマンド「B01」が受信された場合、指示演出A1が決定される。指示演出A1では、液晶表示装置30等により、「左中右」の停止操作順序が報知される。また、第1コマンド「A02」が受信された遊技において、第2コマンド「B02」が受信された場合、指示演出A2が決定され、第2コマンド「B03」が受信された場合、指示演出A3が決定され、第2コマンド「B04」が受信された場合、指示演出A4が決定され、第2コマンド「B05」が受信された場合、指示演出A5が決定される。指示演出A2では、「左右中」の停止順序が報知され、指示演出A3では、「中左右」の停止順序が報知され、指示演出A4では、「中右左」の停止順序が報知され、指示演出A5では、右第1停止の停止順序が報知される。また、各指示演出Aでは、打順リプレイが当選した旨が報知される。以上の各指示演出A(1〜5)では、RT2移行リプレイまたはRT3移行リプレイの正解押順が報知される。
第1コマンド「A00+Y」が受信された遊技(打順ベルの当選遊技)において、第2コマンド「B06」が受信された場合、指示演出B1が決定される。指示演出B1では、液晶表示装置30等により、左第1停止の停止操作順序が報知される。また、第1コマンド「A00+Y」が受信された遊技において、第2コマンド「B07」が受信された場合、指示演出B2が決定され、第2コマンド「B05」が受信された場合、指示演出B3が決定される。指示演出B2では、中第1停止の停止順序が報知され、指示演出B3では、右第1停止の停止順序が報知される。また、各指示演出Bでは、打順ベルが当選した旨が報知される。以上の各指示演出B(1〜3)では、正解ベルの正解押順が報知される。
図27は、上述した指示演出(指示演出B1)において、液晶表示装置30に表示される画像の模擬図である。図27の具体例では、AT状態のうちAT中状態において、指示演出が実行される場合を想定する。AT中状態において、図27に示すように、当該AT中状態の残り遊技回数が液晶表示装置30に表示される。図27の具体例では、AT中状態の残り遊技回数が150回の場合を想定する。以上の場合、例えば、液晶表示装置30に「LAST150G」という文字列が表示される。
サブCPU412は、表示カウンタの数値をAT中状態の残り遊技回数として液晶表示装置30に表示させる。本実施形態では、AT中状態の内部的な残り遊技回数がATカウンタに記憶され、液晶表示装置30で表示される残り遊技回数が表示カウンタに記憶される。例えば、AT中状態が開始された場合、上述したATカウンタと同様に、表示カウンタに初期値「100」が格納される。以上の場合、ATカウンタに記憶された内部的な残り遊技回数と表示カウンタに記憶された残り遊技回数とは一致する。また、AT中状態の上乗せ遊技回数が報知された場合、当該上乗せ遊技回数が表示カウンタに加算される。表示カウンタは、例えば、サブRAM414に設けられる。
詳細には後述するが、予め定められた閾値(数値「500」)を超える遊技回数(例えば数値「600」)がATカウンタに加算される場合、表示カウンタに当該閾値が加算され、残りの上乗せ遊技回数(600−500=100)は、後乗せカウンタに加算される。以上の場合、AT中状態の内部的な残り遊技回数は、表示カウンタと後乗せカウンタとの合計値になる。後乗せカウンタは、特定の後乗せ契機(表示カウンタ=0)で表示カウンタに加算される。また、後乗せカウンタは、例えば、サブRAM414に設けられる。
AT中状態において、当該AT中状態が開始されてからの遊技回数が液晶表示装置30に表示される。図27の具体例では、AT中状態が開始されてから50回の遊技が実行された場合を想定する。以上の場合、例えば、液晶表示装置30に「TOTAL50G」という文字列が表示される。さらに、AT中状態において、当該AT中状態において獲得したメダルの合計値が液晶表示装置30に表示される。図27の具体例では、前回の遊技までに100枚のメダルが獲得された場合を想定する。以上の場合、例えば、液晶表示装置30に「GET100」という文字列が表示される。
図27に示す通り、AT中状態において、液晶表示装置30にメーター図像GAが表示される。メーター図像GAは、移行ポイントカウンタの現在値を表示する。また、メーター図像GAは、第1準備状態、第1ボーナス状態、第2準備状態、第2ボーナス状態においても液晶表示装置30に表示される。図27の具体例では、移行ポイントカウンタが数値「20」の場合を想定する。以上の場合、メーター図像GAに「20pt」という文字列が表示される。上述した通り、移行ポイントカウンタが閾値「100」に到達した場合、特殊状態Yに移行する。遊技者は、メーター図像GAに表示された移行ポイントにより、特殊状態Yに移行するまでに要する移行ポイントを把握することができる。
指示演出が実行される場合、上述したメーター図像GAに加え、各指示図像GS(a、b)が液晶表示装置30に表示される。各指示図像GSは、今回の指示演出で指示される停止操作順序に応じた態様で表示される。図27には、各指示演出のうち指示演出B1が実行される具体例を示す。
図27(a)は、指示演出B1が実行される遊技が開始された直後に液晶表示装置30に表示される画像である。図27(a)に示す通り、指示演出B1が開始された場合、1個の指示図像GSaと2個の指示図像GSbとが左右方向に配列して表示される。指示図像GSaは、例えば、数字「1」を表示する。また、各指示図像GSbは、指示図像GSaから数字「1」が省略された図像であり、指示図像GSaより縮小して表示される。3個の指示図像GSのうち左端の指示図像GSは、左停止ボタン25Lに対応し、中央の指示図像GSは、中停止ボタン25Cに対応し、右端の指示図像GSは、右停止ボタン25Rに対応する。各指示演出(B1〜B3)では、第1停止操作すべき停止ボタン25に対応する位置に指示図像GSaが表示され、他の停止ボタン25に対応する位置に指示図像GSbが表示される。例えば、図27(a)に示す通り、左第1停止の停止操作順序が指示される指示演出B1では、左停止ボタン25Lに対応する位置に指示図像GSaが表示され、中停止ボタン25Cおよび右停止ボタン25Rに対応する位置に指示図像GSbが表示される。
図27(b)は、指示演出が実行される遊技で第1停止操作がされた直後において、液晶表示装置30に表示される画像の模擬図である。指示演出において停止ボタン25が停止操作がされた場合、当該停止ボタン25に対応する指示図像GSが非表示になる。図27(b)では、左停止ボタン25Lが第1停止操作された場合を想定する。以上の場合、左停止ボタン25Lに対応する位置(左端)に表示されていた指示図像GSaが非表示になる。
図27(c)は、指示演出が実行される遊技で第2停止操作がされた直後において、液晶表示装置30に表示される画像の模擬図である。図27(c)では、中停止ボタン25Cが第2停止操作された場合を想定する。以上の場合、中停止ボタン25Cに対応する位置(中央)に表示されていた指示図像GSbが非表示になる。また、図27(d)は、指示演出が実行される遊技で第3停止操作がされた場合、液晶表示装置30に表示される画像の模擬図である。図27(d)では、右停止ボタン25Rが第3停止操作された場合を想定する。以上の場合、右停止ボタン25Rに対応する位置(右端)に表示されていた指示図像GSbが非表示になる。
上述した通り、特殊状態X2の1回の遊技において、3個の特典(移行ポイントおよび上乗せ遊技回数)が決定される場合がある(図16(b)参照)。また、特殊状態X2の1回の遊技において、3回の停止時特典決定処理が実行され、3個の特典が決定された場合、当該遊技でコンボ報知演出が実行される。
サブCPU412(画像制御CPU421)は、コンボ報知演出において、第1停止操作を契機に第1停止時報知演出を液晶表示装置30に実行させ、第2停止操作を契機に第2停止時報知演出を実行させ、第3停止操作を契機に第3停止時報知演出を実行させる。第1停止時報知演出では1回目の停止時特典決定処理で決定された特典が報知され、第2停止時報知演出では2回目の停止時特典決定処理で決定された特典が報知され、第3停止時報知演出では3回目の停止時特典決定処理で決定された特典が報知される。本実施形態では、第1停止時報知演出と第2停止時報知演出と第3停止時報知演出とを総称して「停止時報知演出」と記載する場合がある。
図28は、特殊状態X2のコンボ報知演出(第1停止時報知演出、第2停止時報知演出、第3停止時報知演出)を説明するための図である。上述した通り、特殊状態X2では、決定シナリオが決定され、当該決定シナリオに応じて、今回の遊技で付与される3個の特典の種類(移行ポイントまたは上乗せ遊技回数)が決定される(図16(b)参照)。図28の具体例では、決定シナリオにより、第1停止時報知演出で上乗せ遊技回数(10回)が報知され、第2停止時報知演出で移行ポイント(10pt)が報知され、第3停止時報知演出で上乗せ遊技回数(30回)が報知される。
図28(a)は、コンボ報知演出が実行される遊技が開始された直後の液晶表示装置30の画像の模擬図である。遊技が開始された直後では、今回の遊技で決定された各特典は報知されない。特殊状態X2では、図28(a)に示す通り、当該特殊状態X2の残り遊技回数が表示される。図28の具体例では、特殊状態X2の残り遊技回数が13回の場合を想定する。上述した通り、特殊状態X2の遊技回数は20回(または60回)である。すなわち、図28の具体例は、特殊状態X2が開始されてから7回目の遊技で表示される画像の模擬図である。
図28(a)に示す通り、特殊状態X2では、当該特殊状態X2で獲得した上乗せ遊技回数の合計値が表示される。図28(a)の具体例では、前回までの遊技(特殊状態X2の6回目までの遊技)において、合計で30回の上乗せ遊技回数が獲得された場合を示す。
図28(a)に示す通り、特殊状態X2では、AT中状態と同様に、メーター図像GAが液晶表示装置30に表示される。上述した通り、AT状態(AT中状態および特殊状態Xを含む)で付与された移行ポイントの累積値が閾値「100」を超えた場合、特殊状態Yに移行する権利が付与される。本実施形態のメーター図像GAは、演出状態が移行した場合であっても、今回のAT状態で付与された移行ポイントの累積値を示す。すなわち、AT状態の各演出状態では、当該AT状態で付与された移行ポイントの累積値がメーター図像GAにより共通して表示されるとも換言される。
仮に、特殊状態X2で獲得した移行ポイントの合計値が表示され、AT状態で獲得した移行ポイントの合計値が特殊状態X2で表示されない構成を想定する。以上の構成では、特殊状態X2において、特殊状態Yに移行する権利が付与されるまでに要する移行ポイントが把握し難いという問題が生じる。本実施形態では、以上の事情を考慮して、AT状態において演出状態が移行した場合であっても、当該AT状態で獲得した移行ポイントの合計値をメーター図像GAで共通して表示した。以上の構成によれば、各演出状態において、特殊状態Yに移行する権利が付与されるまでに要する移行ポイントが直感的に把握されるという利点がある。
図28(b)は、第1停止時報知演出で液晶表示装置30に表示される画像の模擬図である。図28(b)の具体例では、1回目の停止時特典決定処理で上乗せ遊技回数「10回」が決定された場合を想定する。以上の場合、第1停止時報知演出では、上乗せ遊技回数「10回」が報知される。具体的には、以上の第1停止時報知演出では、数字「10」を表す遊技回数図像GUが液晶表示装置30に表示される。また、上乗せ遊技回数が報知される停止時報知演出では、図28(a)および図28(b)から理解される通り、今回の特殊状態X2で付与された上乗せ遊技回数の合計値に、当該停止時報知演出で報知された上乗せ遊技回数が加算される。
図28(c)は、第2停止時報知演出で液晶表示装置30に表示される画像の模擬図である。図28(c)の具体例では、2回目の停止時特典決定処理で移行ポイント「10」が決定された場合を想定する。以上の場合、第2停止時報知演出では、移行ポイント「10」が報知される。具体的には、以上の第1停止時報知演出では、文字列「移行ポイント」と数字「10」とを表すポイント図像GPが液晶表示装置30に表示される。移行ポイントが報知される停止時報知演出では、図28(b)および図28(c)から理解される通り、メーター図像GAが表示する移行ポイントに、当該停止時報知演出で報知された移行ポイントが加算される。
以上の通り、上乗せ遊技回数が報知される停止時報知演出では、当該上乗せ遊技回数の大きさを示す数字が遊技回数図像GUで表示される。一方、移行ポイントが報知される停止時報知演出では、当該移行ポイントの大きさを示す数字がポイント図像GPで表示される。すなわち、停止時報知演出では、上乗せ遊技回数を報知する場合と移行ポイントを報知する場合とで共通して、数字が表示される。各停止時報知演出は、停止操作毎に実行されるため、停止操作の間隔(速さ)によっては、上乗せ遊技回数を示す数字と移行ポイントを示す数字とが短期間に表示される場合がある。以上の場合、遊技者によっては、各停止時報知演出で表示された数字が上乗せ遊技回数であるか移行ポイントであるか認識し難いという不都合が生じ得る。
以上の事情を考慮して、本実施形態の各停止時報知演出は、上述の不都合が抑制される態様で実行される。具体的には、遊技回数図像GUおよびポイント図像GPは、互いに異なる態様で各数字を表示する構成とした。例えば、図28(b)および図28(c)から理解される通り、同じ数字「10」が表示される場合であっても、遊技回数図像GUが表示する数字「10」とポイント図像GPが表示する数字「10」とでは、形状および色彩が相違する。以上の構成によれば、例えば、遊技回数図像GUおよびポイント図像GPが同じ形状および色彩の数字を表示する構成と比較して、各停止時報知演出で報知された特典の種類(上乗せ遊技回数であるか移行ポイントであるか)が識別しやすくなる。したがって、上述した不都合が抑制される。
図28(d)は、第3停止時報知演出で液晶表示装置30に表示される画像の模擬図である。図28(d)の具体例では、3回目の停止時特典決定処理で上乗せ遊技回数「30回」が決定された場合を想定する。以上の場合、第3停止時報知演出では、上乗せ遊技回数「30回」が報知される。具体的には、以上の第3停止時報知演出では、数字「30」を表す遊技回数図像GUが液晶表示装置30に表示され、上乗せ遊技回数の合計値に数値「30」が加算される。なお、停止操作順序によらず、第1停止操作で第1停止時報知演出が実行され、第2停止操作で第2停止時報知演出が実行され、第3停止操作で第3停止時報知演出が実行される。
以上の本実施形態では、特定の遊技(停止時特典決定処理が実行された遊技)において、停止操作(遊技操作)が受付けられた場合、第1特典(上乗せ遊技回数または移行ポイント)が決定された旨が液晶表示装置(報知実行手段)30で報知され、その後、停止操作が受付けられた場合、第2特典(移行ポイントまたは上乗せ遊技回数)が決定された旨が液晶表示装置30で報知される。すなわち、第1特典が決定された旨と第2特典が決定された旨との双方が特定の遊技で報知される。したがって、例えば、第1特典と第2特典とが別々の遊技で報知される構成と比較して、特定の遊技で報知される特典が変化に富み、各特典が決定された旨の報知態様の興趣が向上する。
図29は、加算演出を説明するための図である。上述した通り、AT中状態の各遊技において、加算演出決定処理が実行される(図15(c)参照)。例えば、レア役が当選した場合、加算演出決定処理において、加算演出の実行が決定される。加算演出では、画面MA(図29(a−1))と画面MB(図29(a−2))と画面MC(図29(a−3))とリザルト画面(図示略)とを含む各種の画面が液晶表示装置30に表示される。
図29(a−1)から図29(a−3)は、加算演出で液晶表示装置30に表示される各画面M(A〜C)の模擬図である。図29(a−1)から図29(a−3)に示す通り、加算演出において、メーター図像GAが表示される。メーター図像GAは、加算演出において、例えば上述の特殊演出X2と同様に(図28参照)、今回のAT状態で付与された移行ポイントの合計値を表示する。また、加算演出では、合計値図像GXが表示される。
図29(a−1)は、画面MAの模擬図である。画面MAは、加算演出が開始された直後において、液晶表示装置30に表示される。具体的には、加算演出は、遊技の開始操作を契機に実行される。以上の構成では、画面MAは、遊技の開始操作を契機に表示される。また、画面MAは、第3停止操作がされるまで液晶表示装置30に表示される。
図29(a−1)に示す通り、画面MAが表示される期間において、合計値図像GXは、初期値「0」を表示する。上述した通り、加算演出が開始された場合、押下時ポイント決定処理が複数回実行され、複数の移行ポイントが決定される。後述する操作可能期間で演出ボタン26が押下される毎に、各移行ポイントが合計値図像GXが表示する数字に加算され、最終的に、合計値図像GXに各移行ポイントの合計値が表示される。また、画面MAでは、演出ボタン26を押下する準備をすべき旨が遊技者に報知される。例えば、図29(a−1)の具体例では、「READY?」という文字列が画面MAに表示される。
図29(a−2)は、画面MBの模擬図である。加算演出の遊技において、第3停止操作がされた場合、画面MBが液晶表示装置30に表示される。以上の構成では、遊技開始を契機に画面MAの表示が開始され、第3停止操作を契機に画面MAから画面MBに表示が切替わる。また、画面MBでは、演出ボタン26の操作を開始すべき旨が報知される。例えば、図29(a−2)の具体例では、「START!」という文字列が画面MBに表示される。画面MBは、第3停止操作の時点から、予め定められた時間長(例えば、2秒程度)が経過するまで液晶表示装置30に表示される。
図29(c−2)は、画面MCの模擬図である。画面MCは、操作可能期間における、液晶表示装置30の表示の一例である。操作可能期間は、第3停止操作の時点から、予め定められた時間長が経過した場合に開始される。例えば、上述の画面MBが画面MCに切替えられるのと略同時に、操作可能期間が開始される。また、画面MCでは、演出ボタン26を繰返し操作(連打)すべき旨が報知される。例えば、図29(a−3)の具体例では、「連打!」という文字列が画面MCに表示される。
上述した通り、加算演出が開始された場合、複数の移行ポイントが決定され、操作可能期間では、演出ボタン26が操作される毎に各移行ポイントが合計値図像GXの数字に加算される。また、操作可能期間において、移行ポイントが合計値図像GXの数字に加算される場合、当該移行ポイントを表示する加算値図像GYが画面MCに表示される。例えば、押下時ポイント決定処理において、「1pt」「2pt」「10pt」「1pt」「1pt」の順序で各移行ポイントが決定されたとする。以上の場合、数字「1」を表示する加算値図像GY、数字「2」を表示する加算値図像GY、数字「10」を表示する加算値図像GY、数字「1」を表示する加算値図像GY、数字「1」を表示する加算値図像GYの順序で演出ボタン26を押下する毎に表示される。ただし、多くの加算値図像GYが同時に表示された場合、画面MCの表示が煩雑になる不都合が生じ得る。そこで、各加算値図像GYは、表示されてから一定の時間長(例えば3秒程度)が経過した場合に非表示になる。
操作可能期間は、加算演出の開始時に決定された移行ポイントが全て合計値図像GXの数字に加算された契機で終了する。以上の構成では、各押下時ポイント決定処理で決定された各移行ポイントの各々は、各加算値図像GYにより表示される。したがって、各押下時ポイント決定処理で決定された各移行ポイントが遊技者に報知される。また、操作可能期間が終了した時点において、今回の加算演出で付与される移行ポイントの合計値が合計値図像GXに表示される。
本実施形態では、上述した通り、押下時ポイント決定処理は、継続抽選処理で継続が決定される限り繰り返し実行される。以上の構成では、加算演出が開始された場合に決定される移行ポイントの個数はランダムになる。すなわち、加算演出において、合計値図像GXに移行ポイントが加算される回数(表示される加算値図像GYの個数)は、ランダムになる。したがって、遊技者は、合計値図像GXが示す移行ポイントの合計値が加算される回数を予測しながら、加算演出で演出ボタン26を繰返し操作する。以上の加算演出を採用した場合、例えば、各移行ポイントの合計値が一度に報知される加算演出を採用した場合と比較して、加算演出の面白味を向上することができる。ただし、加算演出で付与される移行ポイントの合計値が一度に報知される構成としてもよい。
上述した通り、ボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、導入演出が実行される。本実施形態の液晶表示装置30は、導入演出において、ボーナス導入画面を表示する。ボーナス導入画面では、例えば、「ボーナスゲームスタート!」という文字列を表示し、ボーナス作動状態が開始される旨を遊技者に報知する。
以上の構成では、導入演出が実行される期間と加算演出が実行される期間との一部が重複する。具体的には、ボーナス導入画面が液晶表示装置30に表示される期間は、加算演出における画面MCが表示される期間とリザルト画面が表示される期間と重なる。以上の場合、導入演出および加算演出の何れの画面を液晶表示装置30に表示させるかが問題となる。従来から、ボーナス導入画面は、他の演出の画面より優先して液晶表示装置30に表示させる技術が採用されている。
図29(b−1)は、上述した従来技術を採用した対比例を説明するためのタイムチャートである。図29(b−1)では、加算演出を含む各時点における液晶表示装置30の画面が示される。以上の対比例では、加算演出が実行される期間において、ボーナス作動状態が開始された場合、加算演出より導入演出が優先して実行される。すなわち、対比例では、加算演出の画面(画面MC、リザルト画面)より優先してボーナス導入画面が液晶表示装置30に表示される。
上述した通り、加算演出は、加算演出決定処理で当選し、その後、AT中前兆状態(0〜10回の遊技)が終了した場合に実行される。すなわち、加算演出が当選してから実際に実行されるまでの遊技回数は、予め決定される。つまり、加算演出が実行される遊技は、事前に決定される。図29(b−1)の具体例では、加算演出の実行が事前に決定されていた遊技で、偶然、ボーナス役が当選し、当該ボーナス役の図柄組合せが停止表示された場合を想定する。また、対比例では、加算演出が実行される直前まで、AT中状態の画面が液晶表示装置30に表示される場合を想定する。AT中状態では、例えば、図27に示した各図像を含む画面が液晶表示装置30に表示される。本実施形態では、上述のAT中状態の画面を「AT中画面」という。AT中画面は、AT中状態に加え、AT中前兆状態において液晶表示装置30に表示される。
図29(b−1)に示す通り、加算演出が実行される遊技が開始された場合(加算演出が開始された場合)、AT中状態の画面に替えて、上述した画面MA(図29(a−1)参照)が液晶表示装置30に表示される。また、当該遊技において、ボーナス役が当選する。上述した通り、画面MAは、遊技の開始操作の時点からから第3停止操作の時点まで、液晶表示装置30に表示される。
図29(b−1)に示す通り、対比例においては、第3停止操作がされてボーナス役の図柄組合せが停止表示された場合、加算演出が強制的に終了し、導入演出が実行される。以上の場合、上述した通り、画面MBに替えてボーナス導入画面が液晶表示装置30に表示される。ボーナス導入画面は、予め定められた時間(例えば、6秒程度)表示され、その後、次回の遊技の開始操作でボーナス中画面に切替わる。
しかし、以上の対比例では、加算演出が中断されるため、押下時ポイント決定処理で決定された移行ポイント(特典)が報知されない問題がある。具体的には、対比例では、導入演出が加算演出より優先して実行されるため、導入演出が実行される期間で表示される画面MCおよびリザルト画面が液晶表示装置30に表示されない。したがって、上述した合計値図像GX、加算値図像GY、および、リザルト画面により移行ポイントが報知されない。
以上の事情を考慮して、本実施形態では、移行ポイント(特典)を報知する加算演出(報知演出)が実行される遊技において、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、当該移行ポイントの報知演出を導入演出(特別演出)より優先して実行する構成を採用した。
図29(b−2)は、本実施形態の加算演出で表示される各画像を説明するためのタイムチャートである。図29(b−2)では、上述の図29(b−1)と同様に、加算演出を含む各時点における液晶表示装置30の画面が示される。図29(b−2)の具体例では、AT中状態において加算演出が当選し、その後、加算演出が実行される場合を想定する。また、図29(b−2)の具体例では、加算演出が開始され、AT中状態の画面から加算演出の画面MAに表示が切替えられた場合を想定する。さらに、図29(b−2)の具体例では、加算演出の遊技において、ボーナス役が当選した場合を想定する(図29(b−1)と同様)。
上述した通り、加算演出では、第3停止操作を契機に画面MB(図29(a−2)参照)が液晶表示装置30に表示される。具体的には、本実施形態では、第3停止操作時(全リール停止時)において、ボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合(ボーナス作動状態に移行した場合)であっても、ボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示されなかった場合であっても、画面MCに替えて画面MBが表示される。
また、図29(b−2)に示す通り、画面MBが表示されてから予め定められた時間長(2秒)が経過した場合、操作可能期間に移行するとともに、画面MCが液晶表示装置30に表示される。さらに、操作可能期間が経過した場合、リザルト画面が液晶表示装置30に表示される。図29(b−2)に示す通り、次回の遊技(ボーナス作動状態の最初の遊技)が開始された場合、加算演出が終了し、リザルト画面がボーナス作動状態中の画面に切替えられる。
以上の本実施形態によれば、ボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示されたか否かに関わらず、加算演出が継続する。したがって、上述した加算演出で獲得された移行ポイントが報知されない問題が抑制される。
図30は、ジャッジ演出決定テーブルの概念図である。上述した通り、AT中状態が終了する場合、復活決定処理が実行され、AT中状態に復活するか否かが決定される。サブCPU412は、ジャッジ演出決定テーブルを用いて、ジャッジ演出決定処理を実行し、復活決定処理の結果を報知するためのジャッジ演出を決定する。具体的には、ジャッジ演出は、AT状態への復活が決定された旨を報知する当選報知演出と復活が決定されなかった旨を報知する落選報知演出とを含む。ジャッジ演出決定処理では、ジャッジ演出決定テーブルで規定される確率で、当選報知演出を実行するか落選報知演出を実行するかを決定する。
ジャッジ演出決定テーブルは、AT中状態が終了する場合の移行ポイント(残り移行ポイント)の範囲毎(0〜85、86〜90、91〜95、96〜99)に設けられ、残り移行ポイントに応じて、ジャッジ演出の決定確率が相違するように構成される。具体的には、ジャッジ演出決定テーブルは、残り移行ポイントが範囲「0〜85」の場合のジャッジ演出決定テーブル(図30(a))と残り移行ポイントが範囲「86〜90」の場合のジャッジ演出決定テーブル(図30(b))と残り移行ポイントが範囲「91〜95」の場合のジャッジ演出決定テーブル(図30(c))と残り移行ポイントが範囲「96〜99」の場合のジャッジ演出決定テーブル(図30(d))とを含む。
上述の復活確率テーブル(図19参照)に示す通り、復活決定処理における復活確率は、残り移行ポイントが範囲「0〜85」の場合の復活確率(5%)と残り移行ポイントが範囲「86〜90」の場合の復活確率(10%)と残り移行ポイントが範囲「91〜95」の場合の復活確率(15%)と残り移行ポイントが範囲「96〜99」の場合の復活確率(30%)とが設けられる。以上の説明から理解される通り、ジャッジ演出決定テーブルは、復活確率毎に設けられる。すなわち、ジャッジ演出は、復活確率に応じた確率で決定されるとも換言される。
図30(a)は、残り移行ポイントが範囲「0〜85」の場合に用いられるジャッジ演出決定テーブルの概念図である。図30(a)に示す通り、残り移行ポイントが範囲「0〜85」の場合であって、復活決定処理で復活に当選している場合、確率約「100%」で当選報知演出が実行される。また、図30(a)に示す通り、残り移行ポイントが範囲「0〜85」の場合であって、復活決定処理で復活に当選しなかった場合、確率約「100%」でジャッジ演出による報知が実行されない。
図30(a)には、残り移行ポイントが範囲「0〜85」の場合におけるジャッジ演出の実行確率が示される。また、図30(a)には、残り移行ポイントが範囲「0〜85」の場合におけるジャッジ演出の信頼度が示される。ジャッジ演出の信頼度とは、ジャッジ演出が実行される場合のうち当選報知演出が実行される場合の割合を意味する。AT中状態が終了する場合であって、残り移行ポイントが範囲「0〜85」の場合、復活確率は約「5%」(復活しない確率は約「95%」)である。また、復活決定処理で復活が決定された場合、確率約「100%」で当選報知演出が実行され、復活が決定されなかった場合、確率約「100%」でジャッジ演出が実行されない。すなわち、残り移行ポイントが範囲「0〜85」の場合、ジャッジ演出のうち落選報知演出は実行されず、当選報知演出のみが実行される。以上の構成では、残り移行ポイントが範囲「0〜85」の場合、ジャッジ演出の実行確率は、復活確率と等しく(5%)、ジャッジ演出の信頼度(当選報知演出の割合)は、確率約「100%」になる。
図30(b)は、残り移行ポイントが範囲「86〜90」の場合に用いられるジャッジ演出決定テーブルの概念図である。図30(b)に示す通り、残り移行ポイントが範囲「86〜90」の場合であって、復活決定処理で復活に当選している場合、確率約「100%」で当選報知演出が実行される。また、図30(b)に示す通り、残り移行ポイントが範囲「86〜90」の場合であって、復活決定処理で復活に当選しなかった場合、確率約「10%」で落選報知演出が実行され、確率約「90%」でジャッジ演出が実行されない。
図30(b)には、残り移行ポイントが範囲「86〜90」の場合におけるジャッジ演出の実行確率が示される。また、残り移行ポイントが範囲「86〜90」の場合におけるジャッジ演出の信頼度が示される。残り移行ポイントが範囲「86〜90」の場合、復活確率は約「10%」(復活しない確率は約「90%」)である。上述した通り、復活決定処理で復活が決定された場合、確率約「100%」で当選報知演出が実行される。すなわち、復活決定処理で復活が決定され、且つ、当選報知演出が実行される確率は、約「10%」(=10/100×100/100)である。また、復活が決定されなかった場合、確率約「10%」で落選報知演出を実行する。すなわち、復活決定処理で復活が決定されず、且つ、落選報知演出が実行される確率は、約9%(=90/100×10/100)である。以上の説明から理解される通り、残り移行ポイントが範囲「86〜90」の場合、ジャッジ演出の実行確率は、約「19%」(10%+9%)になる。また、信頼度は、約「50%」(≒9/19)になる。
図30(c)は、残り移行ポイントが範囲「91〜95」の場合に用いられるジャッジ演出決定テーブルの概念図である。図30(c)に示す通り、残り移行ポイントが範囲「91〜95」の場合であって、復活決定処理で復活に当選している場合、確率約「100%」で当選報知演出が実行される。また、図30(c)に示す通り、残り移行ポイントが範囲「91〜95」の場合であって、復活決定処理で復活に当選しなかった場合、確率約「30%」で落選報知演出が実行され、確率約「70%」でジャッジ演出が実行されない。
図30(c)には、残り移行ポイントが範囲「91〜95」の場合におけるジャッジ演出の実行確率が示される。また、残り移行ポイントが範囲「91〜95」の場合におけるジャッジ演出の信頼度が示される。残り移行ポイントが範囲「91〜95」の場合、復活確率は約「15%」(復活しない確率は約「85%」)である。上述した通り、復活決定処理で復活が決定された場合、確率約「100%」で当選報知演出が実行される。すなわち、復活決定処理で復活が決定され、且つ、当選報知演出が実行される確率は、約「15%」(=15/100×100/100)である。また、復活が決定されなかった場合、確率約「30%」で落選報知演出を実行する。すなわち、復活決定処理で復活が決定されず、且つ、落選報知演出が実行される確率は、約25%(≒85/100×30/100)である。以上の説明から理解される通り、残り移行ポイントが範囲「91〜95」の場合、ジャッジ演出の実行確率は、約「40%」(15%+25%)になる。また、信頼度は、約「37%」(≒15/40)になる。
図30(d)は、残り移行ポイントが範囲「96〜99」の場合に用いられるジャッジ演出決定テーブルの概念図である。図30(d)に示す通り、残り移行ポイントが範囲「96〜99」の場合であって、復活決定処理で復活に当選している場合、確率約「100%」で当選報知演出が実行される。また、図30(d)に示す通り、残り移行ポイントが範囲「96〜99」の場合であって、復活決定処理で復活に当選しなかった場合、確率約「100%」で落選報知演出が実行される。すなわち、AT中状態が終了する時点の残り移行ポイントが範囲「96〜99」の場合、ジャッジ演出の実行確率は、約「100%」である。また、残り移行ポイントが範囲「96〜99」の場合、ジャッジ演出の信頼度は、復活確率と等しく、確率約「30%」になる。
以上の通り、本実施形態では、AT中状態の終了契機が成立した遊技(特定の遊技)での移行ポイントの合計値が大きいほどAT中状態への復活(特典)が当選しやすい復活決定処理(特典抽選)を実行する構成において、復活決定処理で復活に当選したことを報知するための当選報知演出と復活に当選しなかったことを報知するための落選報知演出とが決定される。また、以上の構成において、残り移行ポイントの合計値が予め定められた閾値「85」以下の場合、落選報知演出を決定しない。
仮に、残り移行ポイントの合計値が数値「85」以下の場合、落選報知演出が実行される対比例を想定する。上述した通り、残り移行ポイントの合計値が数値「85」以下の場合、復活確率は最小である。したがって、以上の対比例では、落選報知演出が過度に高い頻度で実行され易くなる場合がある。すなわち、対比例では、ジャッジ演出の信頼度が過度に低くなり易くなる。本実施形態では、残り移行ポイントの合計値が予め定められた閾値「85」以下の場合、落選報知演出を決定しないため、ジャッジ演出の信頼度が過度に低くなる不都合が抑制することができる。
本実施形態では、各種の契機でATカウンタ(AT中状態の残り遊技回数)が加算される。また、ATカウンタに加算される上乗せ遊技回数が液晶表示装置30等により遊技者に報知される。例えば、上述した通り、特殊状態X2で決定された上乗せ遊技回数は、停止時報知演出で液晶表示装置30により報知される(図28(b)参照)。また、本実施形態では、セブンリプレイが当選した場合、ATカウンタに加算される遊技回数(AT中状態の初期値、または、上乗せ遊技回数)が決定される。
図31は、セブンリプレイが当選した場合に決定された遊技回数の報知方法を説明するための図である。図31においては、セブンリプレイが当選した後の期間(AT中状態等)において、液晶表示装置30に表示される画面の模擬図が示される。
従来から、ATカウンタに加算される遊技回数を報知する技術として、当該遊技回数を示す数字を液晶表示装置に表示する技術が採用されている。以上の従来技術では、例えば、ATカウンタに加算される最大の遊技回数が決定された場合、当該遊技回数を示す数字が液晶表示装置に表示される。本実施形態では、セブンリプレイが当選した場合、「100回」「200回」「300回」「400回」「500回」「600回」「700回」「800回」の何れかの遊技回数が決定され、ATカウンタに加算される(図21参照)。上述した従来技術により、以上の各遊技回数を報知した場合、最大の遊技回数を示す数字「800」が液晶表示装置30に表示される。しかし、一度に報知される遊技回数が大きいほど、射幸心が過度に煽られ易いという事情があった。
以上の事情を考慮して、ATカウンタに加算される遊技回数として「500回」(閾値)より大きい遊技回数が決定された場合であっても、遊技回数「500回」が決定された旨を報知する構成とした。また、以上の場合、遊技回数「500回」を報知した後に、特定の後乗せ契機(表示カウンタ=0)が成立した場合、実際に決定された遊技回数から数値「500」を減算した遊技回数が報知される構成とした。
例えば、ATカウンタに加算される遊技回数として「600回」が決定された場合を想定する。以上の場合、まず、遊技回数として「600回」が決定された遊技で、遊技回数として「500回」が決定された場合と同様に、「500回」の遊技回数が決定された旨を報知する。その後、後乗せ契機で「100回」の遊技回数が決定された旨を報知する。同様に、ATカウンタに加算される遊技回数として「700回」が決定された場合を想定する。以上の場合、まず、遊技回数「700回」が決定された遊技で、「500回」の遊技回数が決定された旨を報知する。その後、後乗せ契機で「200回」の遊技回数が決定された旨を報知する。また、ATカウンタに加算される遊技回数として「800回」が決定された場合を想定する。以上の場合、まず、遊技回数「800回」が決定された遊技で、「500回」の遊技回数が決定された旨を報知する。その後、後乗せ契機で「300回」の遊技回数が決定された旨を報知する。
以上の構成では、「600回」の遊技回数がATカウンタに加算された場合であっても、液晶表示装置30により報知される遊技回数は、「500回」と「100回」である。また、「700回」の遊技回数がATカウンタに加算された場合であっても、液晶表示装置30により報知される遊技回数は、「500回」と「200回」であり、「800回」の遊技回数がATカウンタに加算された場合であっても、液晶表示装置30により報知される遊技回数は、「500回」と「300回」である。すなわち、一度に報知される遊技回数が「500回」(閾値)より大きくならない。したがって、例えば、「500回」より大きな遊技回数(例えば「800回」)が一度に報知される構成と比較して、遊技者の射幸心が過度に煽られる不都合が抑制される。
図31(a−1)から図31(a−4)は、通常状態におけるセブンリプレイの当選時に遊技回数「500回」(AT中状態の残り遊技回数の初期値)が決定された具体例を説明するための図である。ATカウンタに加算される遊技回数は、閾値「500」以下の場合、全ての遊技回数が表示カウンタに加算され、後乗せカウンタは加算されない。したがって、図31(a−1)の具体例では、AT中状態が開始される時点において、表示カウンタは数値「500」であり、後乗せカウンタは数値「0」である。
図31(a−1)は、セブンリプレイが当選した遊技で、遊技回数の報知が実行された場合に液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。セブンリプレイが当選した遊技では、表示カウンタに加算される遊技回数を示す数字が液晶表示装置30に表示される。上述した通り、ATカウンタに加算される遊技回数が数値「500」以下の場合、ATカウンタに加算される遊技回数と表示カウンタに加算される遊技回数とは一致する。すなわち、ATカウンタに加算される遊技回数が数値「500」以下の場合、セブンリプレイが当選した遊技では、ATカウンタに加算される実際の遊技回数を示す数字が液晶表示装置30で報知される。
図31(a−2)は、AT中状態が開始された場合の表示カウンタおよび後乗せカウンタを説明するための図である。図31(a−2)では、上述の図31(a−1)で示した具体例と同様に、ATカウンタの初期値として数値「500」が決定された場合を想定する。以上の場合、AT中状態の開始時点における表示カウンタは数値「500」である。したがって、図31(a−2)に示す通り、AT中状態の残り遊技回数を示す数字「500」が液晶表示装置30に表示される。また、表示カウンタは、ATカウンタと同様に、AT中状態の各遊技で数値「1」が減算され、液晶表示装置30が表示するAT中状態の残り遊技回数は、AT中状態の各遊技で数値「1」ずつ減算される。
上述した通り、ATカウンタに加算された遊技回数が閾値「500」以下の場合、後乗せカウンタは数値「0」になる。図31(a−2)に示す通り、後乗せカウンタの現在値は、後述する後乗せ演出が実行されるまで、AT中状態において表示されない。したがって、原則、後乗せカウンタの現在値は、遊技者に把握されない。ただし、後乗せ契機が成立する以前のAT中状態において、後乗せカウンタの現在値が示唆(報知)される構成としてもよい。
図31(a−3)は、表示カウンタが数値「0」まで減算された場合の具体例を説明するための図である。表示カウンタが数値「0」まで減算された遊技では、今回の遊技がAT中状態の最後の遊技である旨が報知される。図31(a−3)に示す通り、表示カウンタが数値「0」に減算された遊技では、例えば、「LAST」という文字列が液晶表示装置30に表示される。
図31(a−3)では、上述の図31(a−1)で示した具体例と同様に、AT中状態の残り遊技回数の初期値として数値「500」が決定された場合を想定する。以上の場合、仮に、AT中状態において上乗せ遊技回数が決定されずにAT中状態の遊技回数が500回に達した場合、表示カウンタが数値「0」になる。また、AT中状態の残り遊技回数の初期値として数値「500」が決定された場合、後乗せカウンタは加算されず数値「0」である。以上の場合、ATカウンタの数値と表示カウンタの数値とは一致するため、液晶表示装置30に表示されるAT中状態の残り遊技回数が数値「0」まで減算された場合、ATカウンタ(内部的なAT中状態の残り遊技回数)も数値「0」まで減算されている。
図31(a−4)は、終了演出で液晶表示装置30に表示される終了画面の模擬図である。終了演出は、AT中状態の最後の遊技(例えば、第3停止操作後)で実行される。また、終了画面では、例えば、今回のAT状態で獲得したメダルの合計枚数、および、今回のAT中状態の合計の遊技回数が表示される。終了画面が表示された次回の遊技は、通常状態に移行する。以上の構成では、終了画面により、AT状態が終了し、通常状態に移行する旨が遊技者に認識され易くなる。すなわち、終了画面により演出状態の移行が認識し易くなる。
以上がセブン揃いリプレイに当選した場合に決定された遊技回数が「500回」以下の具体例の説明である。以下、図31(b−1)から図31(b−5)を用いて、セブンリプレイに当選した場合に決定された遊技回数が「500回」より大きい具体例を説明する。
図31(b−1)は、図31(a−1)と同様に、セブン揃いリプレイが当選した遊技で、遊技回数の報知が実行された場合に液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。図31(b−1)の具体例は、ATカウンタに加算する遊技回数として数値「600」が決定された場合を想定する。以上の場合、表示カウンタに閾値「500」が格納され、ATカウンタに加算される遊技回数「600」から閾値「500」を減算した数値「100」が後乗せカウンタに格納される。上述した通り、セブン揃いリプレイが当選した遊技では、表示カウンタに加算される遊技回数を示す数字が液晶表示装置30に表示される。したがって、ATカウンタに数値「600」が加算される場合であっても、数字「500」が液晶表示装置30で報知される。
図31(b−2)は、図31(a−2)と同様に、AT中状態が開始された場合の表示カウンタおよび後乗せカウンタを説明するための図である。図31(b−2)では、ATカウンタの初期値として数値「600」が決定された場合を想定する。以上の場合、AT中状態の開始時点における表示カウンタは数値「500」である。したがって、図31(b−2)に示す通り、AT中状態の残り遊技回数を示す数字「500」が液晶表示装置30に表示される。ATカウンタの初期値として数値「600」が決定された場合、AT中状態が開始された場合の後乗せカウンタは数値「100」になるが、後乗せカウンタは液晶表示装置30に表示されない。また、上述した通り、表示カウンタは、AT中状態の各遊技で数値「1」ずつ減算されるが、後乗せカウンタは、後乗せ契機が成立するまで減算されない。
図31(b−3)は、図31(a−3)と同様に、表示カウンタが数値「0」まで減算された場合の具体例を説明するための図である。上述した通り、表示カウンタが数値「0」まで減算された場合であって、後乗せカウンタが数値「0」の場合、AT状態が終了する旨のメッセージが液晶表示装置30に表示される。一方、表示カウンタが数値「0」まで減算された場合であって、後乗せカウンタが数値「0」より大きい場合、AT状態が終了する旨のメッセージに替えて、AT状態が継続する旨のメッセージが液晶表示装置30に表示される。図31(b−3)に示す通り、例えば、「まだまだ!」という文字列が液晶表示装置30に表示される。
図31(b−4)は、後乗せ演出で液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。後乗せ演出は、表示カウンタが数値「0」まで減算された場合であって、後乗せカウンタが数値「0」より大きい場合に実行される。例えば、AT状態が継続する旨のメッセージ(「まだまだ!」という文字列)が表示された直後に後乗せ演出が実行される。後乗せ演出では、後乗せカウンタの数値が報知される。以上の後乗せ演出では、ATカウンタに加算された遊技回数(600回)からAT中状態が開始される場合に報知された遊技回数(500回)を差し引いた残りの遊技回数(100回)が報知される。
図31(b−5)は、後乗せ演出が実行された場合の表示カウンタと後乗せカウンタとを説明するための図である。具体的には、図31(b−5)においては、後乗せカウンタが数値「100」の場合に後乗せ演出が実行された後における、表示カウンタと後乗せカウンタとが示される。図31(b−5)に示す通り、後乗せ演出が実行された場合、当該後乗せ演出で報知された遊技回数「100」(後乗せカウンタの数値)が表示カウンタに加算され、後乗せカウンタが数値「0」に減算される。
以上の通り、本実施形態によれば、閾値「500」より大きい遊技回数がATカウンタに加算される場合であっても、当該閾値の遊技回数が報知される。したがって、閾値より大きな遊技回数が一度に報知される構成と比較して、遊技者の射幸心が過度に煽られる不都合が抑制される。また、本実施形態では、後乗せ契機が成立した場合、後乗せ演出において、ATカウンタに加算された遊技回数から閾値を差し引いた残りの遊技回数が報知される。したがって、実際にATカウンタに加算された遊技回数と報知された遊技回数とを最終的に一致させることができる。
AT中状態の各遊技では、上述した終了演出および後乗せ演出に加え、各種の演出が実行される。具体的には、サブCPU412は、AT中状態の各遊技において、演出抽選処理を実行し、当該遊技で実行する演出を決定する。また、通常状態の各遊技では、AT中状態の各遊技と同様に、演出抽選処理により当該遊技で実行する演出が決定される。AT中状態と通常状態とでは、各遊技における各演出の態様が互いに異なる。すなわち、AT中状態と通常状態とでは、決定される演出の種類が異なる。例えば、AT中状態では演出Xが液晶表示装置30において実行され、通常状態では実行されない。また、通常状態では演出Yが液晶表示装置30において実行され、AT中状態では実行されない。ただし、AT中状態で実行される演出と通常状態で実行される演出との一部が共通であってもよい。
例えば、AT中状態において、ボーナス役が当選した場合、連続演出の実行が決定される場合がある。連続演出は、2回の遊技に亘り実行され、連続演出の2回目の遊技において、例えば、ボーナス役が当選した旨が報知(示唆)される。ただし、連続演出は、ボーナス役が当選しない場合においても実行が決定される場合がある。ボーナス役に当選していない場合の連続演出では、2回目の遊技において、ボーナス役が当選していない旨の報知がされる。以上の構成では、連続演出が開始された場合、今回の連続演出において、ボーナス役に当選した旨の報知がされるか否かを予想する楽しみを遊技者に提供できる。
また、AT中状態において、ボーナス役が当選した場合、確定演出が実行される場合がある。確定演出は、1回の遊技で終了し、ボーナス役が当選した旨の報知がされる。
図32(a)は、AT中状態で連続演出が実行される場合に液晶表示装置30が表示する各画面を説明するためのタイムチャートである。図32(a)には、時間軸上に1回の遊技の期間が示される。なお、図32では、1回の遊技の時間長を各遊技で略同じに示すが、実際は、1回の遊技の時間長は、遊技者の遊技操作の速さ等により、ばらつきが生じる。また、図32(a)には、各遊技におけるATカウンタの数値が示される。また、図32(a)には、ボーナス役が当選した遊技が示される。図32(a)の具体例では、ATカウンタが数値「N」(Nは正の整数)の遊技において、ボーナス役が当選した場合を想定する。AT中状態(最終遊技は除く)でボーナス役が当選した場合、上乗せ遊技回数「10回」が特典として付与され、ATカウンタに数値「10」が加算される。
図32(a)では、各遊技における液晶表示装置30の画面が示される。図32(a)の具体例では、ATカウンタが数値「N+1」の遊技まで、上述したAT中画面が液晶表示装置30に表示され、ATカウンタが数値「N」の遊技で、ボーナス役が当選し、連続演出の実行が開始された場合を想定する。連続演出の1回目の遊技と2回目の遊技とでは、一連のアニメーションが液晶表示装置30に表示される。連続演出の各遊技では、AT中状態で実行される各演出(演出X)が実行されない。また、連続演出の各遊技では、通常状態で実行される各演出(演出Y)が実行されない。
連続演出におけるアニメーションは、前半部分と後半部分とに区分され、連続演出の1回目の遊技において、前半のアニメーションが液晶表示装置30に表示され、連続演出の2回目の遊技において、後半のアニメーションが表示される。前半のアニメーションは、ボーナス役の当否に関わらず共通である。一方、後半のアニメーションは、ボーナス役の当否に応じて相違する。例えば、ボーナス役が当選した場合の後半のアニメーションでは、特定のキャラクタが勝利し、ボーナス役が当選していない場合の後半のアニメーションでは、当該特定のキャラクタが敗北する。以上の構成では、特定のキャラクタの勝敗により、ボーナス役の当否が報知される。
図32(a)に示すように、ボーナス役が当選している場合、連続演出の終了後に、告知画面が液晶表示装置30に表示される。告知画面は、ボーナス役が当選している旨を報知するための画面である。図32(a)に示す通り、ボーナス役が当選した場合(内部中状態に移行した場合)、ATカウンタの減算が停止される。
上述した通り、連続演出は、ボーナス役に当選していない場合も実行される。図32(a)に示した通り、ボーナス役に当選している場合、連続演出が終了した後に、告知画面が表示されたが、ボーナス役に当選していない場合、連続演出が終了した後に、AT中画面が液晶表示装置30に表示される。
以上の構成では、ボーナス役が当選した場合であって、連続演出が実行される場合、液晶表示装置30は、AT中画面、連続演出の前半のアニメーション、連続演出の後半のアニメーション、告知画面の順に切替えて表示する。また、ボーナス役が当選していない場合であって、連続演出が実行される場合、液晶表示装置30は、AT中画面、連続演出の前半のアニメーション、連続演出の後半のアニメーション、AT中画面の順に切替えて表示する。
図32(b)は、AT中状態が終了する場合に液晶表示装置30が表示する各画面を説明するためのタイムチャートである。図32(b)には、図32(a)と同様に、各遊技におけるATカウンタの数値と各遊技における液晶表示装置30の画面とが示される。また、図32(b)には、各遊技の演出状態(AT中状態、通常状態)が示される。図32(b)に示す通り、ATカウンタが数値「0」に減算されるまでの各遊技は、AT中状態であり、ATカウンタが数値「0」に減算された後の各遊技は、通常状態である。
上述した通り、AT中状態では、液晶表示装置30にAT中画面が表示される。また、図32(b)に示す通り、通常状態では、液晶表示装置30に通常画面が表示される。通常画面は、通常状態で表示され、AT中画面とは異なる態様である。例えば、AT中画面で表示されるメーター図像GAおよびAT状態で獲得したメダルの合計値等は、通常画面では非表示になる。
図32(b)に示す通り、AT中状態の最終遊技(ATカウンタ=0の遊技)では、終了画面(図31(a−4)参照)が液晶表示装置30に表示される。上述した通り、終了画面では、例えば、今回のAT状態で獲得したメダルの合計枚数および今回のAT状態の合計遊技回数が表示される。また、終了画面では、AT状態が終了する旨が報知される。したがって、遊技者は、終了画面により、次回の遊技が通常状態である旨を認識できる。
以上の構成では、AT中状態から通常状態に移行する場合、AT中画面から終了画面を介して通常画面に液晶表示装置30の画面が切替わる。遊技者は、AT中状態が通常画面に切替わることにより、演出状態の移行を直感的に把握することができる。また、上述した通り、本実施形態では、AT中状態の最終遊技で終了画面が表示されるため、演出状態の移行をより把握し易くすることができる。ただし、終了画面が省略される構成としてもよい。以上の場合、AT中画面から通常画面に液晶表示装置30の画面が直接切替わる。
本実施形態では、AT中状態と通常状態とで、各遊技における各演出の態様を互いに異ならせたため、AT中状態から通常状態に移行した旨を液晶表示装置30における演出により把握することができる。しかし、以上の構成では、AT中状態が終了する直前の遊技で、連続演出が実行される場合に問題が生じる。
図32(c−1)に示す対比例を用いて、上述した問題について説明する。図32(c−1)の具体例では、AT中状態の最終遊技において、連続演出が開始される場合を想定する。以上の場合、図32(c−1)に示す通り、AT中状態の最終遊技において、AT中画面に替えて連続演出の前半のアニメーションが液晶表示装置30に表示される。また、通常状態に移行した遊技(通常状態の最初の遊技)において、連続演出の後半のアニメーションが液晶表示装置30に表示される。すなわち、以上の対比例では、AT中状態と通常状態とに亘り、連続演出が実行される。以上の構成では、AT状態から通常状態に移行する時点の前後において、AT中状態の各演出が実行されず、且つ、通常状態の各演出が実行されない。したがって、液晶表示装置30の演出から演出状態が移行した時点を認識することが困難になる不都合が生じる。
以上の事情を考慮して、本実施形態では、AT中状態の最終遊技において、連続演出を開始させない構成を採用した。以上の構成によれば、例えば、上述した対比例と比較して、AT中状態と通常状態とに亘り、連続演出が実行される場合が減少する。具体的には、本実施形態では、連続演出は2回の遊技で実行されるため、AT中状態の最終遊技で連続演出が開始されない構成では、AT中状態と通常状態とに亘り連続演出が実行されることがない。
なお、仮に連続演出が3回以上の各遊技で実行され得る構成では、AT中状態の最終遊技で連続演出が開始されない構成とした場合であっても、AT中状態と通常状態とに亘り連続演出が実行される場合が想定される。例えば、ATカウンタが数値「1」の遊技(最終遊技の前の遊技)から3回の遊技で連続演出が実行される場合、AT中状態と通常状態とに亘り連続演出が実行される。しかし、3回以上の遊技に亘る連続演出が実行され得る構成であっても、AT中状態の最終遊技で連続演出が開始されない構成では、AT中状態の最終遊技で連続演出が開始される構成と比較して、AT中状態と通常状態とに亘り連続演出が実行される場合が少なくすることができる。したがって、3回以上の遊技に亘る連続演出が実行され得る構成であっても、AT中状態の最終遊技で連続演出が開始されない構成を採用した場合、演出状態の移行が把握し難くなる不都合が抑制される。
図32(c−2)は、本実施形態における、AT中状態の最終遊技でボーナス役が当選した場合に液晶表示装置30において表示される各画面を説明するためのタイムチャートである。上述した通り、ボーナス役が当選した場合、連続演出を開始してボーナス役の当選を報知する場合がある。ただし、本実施形態では、AT中状態の最終遊技でボーナス役が当選した場合、連続演出の実行が開始されない。具体的には、図32(c−2)に示す通り、AT中状態の最終遊技でボーナス役が当選した場合、1回の遊技で完結する確定演出が液晶表示装置30において実行され、ボーナス役の当選が当該遊技で報知される。確定演出では、液晶表示装置30において、ボーナス役が当選した旨を報知するための画像が表示される。また、確定演出が実行された場合、次回の遊技では告知画面が液晶表示装置30に表示される。
以上の通り、本実施形態では、AT中状態の最終遊技でボーナス役に当選した場合であっても、連続演出が開始されない構成とした。したがって、上述した不都合が抑制される。また、本実施形態では、AT中状態の最終遊技でボーナス役に当選しない場合は、図32(b)に示した通り、AT中状態の最終遊技で終了演出が実行され、連続演出が開始されることはない。
また、図32(c−2)に示す通り、AT中状態の最終遊技でボーナス役に当選した場合、上乗せ遊技回数「100回」が特典としてATカウンタに加算される。上述した通り、AT中状態の最終遊技以外でボーナス役に当選した場合に付与される上乗せ遊技回数は「10回」である。したがって、AT中状態の最終遊技でボーナス役に当選した場合、AT中状態の他の遊技でボーナス役に当選した場合より、多くの上乗せ遊技回数が付与される。仮に、AT中状態の最終遊技でボーナス役が当選した場合、他の遊技でボーナス役に当選した場合と同様に、上乗せ遊技回数「10回」が付与される構成を想定する。以上の構成では、AT中状態の最終遊技において、ボーナス役が当選した場合、ATカウンタが数値「10」まで加算される。以上の場合、ボーナス役に当選した後のAT中状態は、10回の遊技で終了してしまうため、遊技者によっては、ボーナス役に当選した後のAT中状態が短すぎると不満に感じる場合がある。以上の事情を考慮して、本実施形態では、AT中状態の最終遊技でボーナス役が当選した場合、他の遊技でボーナス役に当選した場合と比較して、大きな上乗せ遊技回数が付与される構成とした。以上の構成によれば、例えば、上述した遊技者の不満が抑制されるという効果が奏せられる。
図33および図34は、各特殊演出を説明するための図である。各特殊演出は、AT中前兆状態において実行される場合があり、上述した加算演出または特殊状態(X、Y)に移行する期待度を示唆する。ただし、各特殊演出をAT中前兆状態以外の演出状態(例えば通常状態)で実行可能としてもよい。
各特殊演出は、1回から3回の連続した遊技に亘り実行される。また、各特殊演出は、例えば、上述した連続演出に移行する直前の各遊技で実行される。例えば、AT中前兆状態において、3回の遊技に亘り特殊演出が実行され、その後、2回の遊技に亘り連続演出が実行される場合がある。
各特殊演出では、液晶表示装置30に段階図像GD(図34(b)および図34(c)参照)が表示される。また、各特殊演出は、第1段階の特殊演出と第2段階の特殊演出と第3段階の特殊演出とを含んで構成される。特殊演出が1回の遊技で実行される場合、第1段階の特殊演出のみが実行される。また、特殊演出が2回の遊技で実行される場合、第1段階と第2段階との特殊演出が実行される。さらに、特殊演出が3回の遊技で実行される場合、第1段階から第3段階までの特殊演出が実行される。詳細には後述するが、段階図像GDは、特殊演出の段階の進行に応じて色彩が変化する。また、各特殊演出は、特殊演出Aと特殊演出Bとを含む。特殊演出Aと特殊演出Bとは、段階が進行する契機(BETボタンの操作、演出ボタンの操作)が相違する。
図33は、特殊演出決定テーブルの概念図である。サブCPU412は、AT中前兆状態に移行する場合、特殊演出決定テーブルを用いて特殊演出決定処理を実行し、今回のAT中前兆状態において特殊演出を実行するか否かを決定する。具体的には、図33に示す通り、特殊演出決定テーブルは、特殊演出Aの各抽選値Va(1〜15)と特殊演出Bの各抽選値Vb(1〜15)とを含んで構成される(VaおよびVbは「0」以上の整数)。サブCPU412は、特殊演出決定処理において、各抽選値を乱数値R3に減算し、減算結果が負数になった特殊演出を決定する。例えば、特殊演出Aの各抽選値を減算した結果が負数の場合、特殊演出Aを決定し、特殊演出Bの各抽選値を減算した結果が負数の場合、特殊演出Bを決定する。また、サブCPU412は、特殊演出Aの各抽選値と特殊演出Bの各抽選値とを減算した結果が負数にならない場合、今回のAT中前兆状態で各特殊演出を実行しないことを決定する。
図33に示す通り、特殊演出Aの各抽選値は、1ゲームの各抽選値と2ゲームの各抽選値と3ゲームの各抽選値とを含んでいる。特殊演出Aの各抽選値のうち1ゲームの抽選値を乱数値R3に減算した結果が負数の場合、特殊演出Aを1回の遊技で実行することが決定される。また、特殊演出Aの各抽選値のうち2ゲームの抽選値の減算結果が負数の場合、特殊演出Aを2回の遊技で実行することが決定され、3ゲームの抽選値の減算結果が負数の場合、特殊演出Aを3回の遊技で実行することが決定される。同様に、特殊演出Bの各抽選値は、1ゲームの各抽選値と2ゲームの各抽選値と3ゲームの各抽選値とを含み、1ゲームの抽選値を乱数値R3に減算した結果が負数の場合、特殊演出Bを1回の遊技で実行することが決定され、2ゲームの抽選値の減算結果が負数の場合、特殊演出Bを2回の遊技で実行することが決定され、3ゲームの抽選値の減算結果が負数の場合、特殊演出Bを3回の遊技で実行することが決定される。
図33に示す通り、特殊演出決定テーブルの各抽選値は、AT中前兆状態の種類毎に設けられる。すなわち、今回のAT中前兆状態が加算演出の前兆であるか特殊状態X1の前兆であるか特殊状態X2の前兆であるか特殊状態Yの前兆であるかガセ前兆(加算演出および特殊状態に当選していないAT中前兆状態)であるかに応じて、各抽選値が設けられる。
各特殊演出(A、B)の各抽選値は、AT中前兆状態がガセの場合と比較して、加算演出または特殊状態(X、Y)に当選している場合に特殊演出が決定され易いように設定される。以上の構成では、AT中前兆状態において、特殊演出を実行することにより、遊技者の期待感を高めることができる。また、各特殊演出の各抽選値は、AT中前兆状態がガセの場合と比較して、加算演出または特殊状態(X、Y)に当選している場合、遊技回数が多い特殊演出が決定され易いように設定される。以上の構成では、AT中前兆状態において、比較的長い回数(例えば3回)の遊技で特殊演出を実行することにより遊技者の期待感を高めることができる。さらに、各特殊演出の各抽選値は、AT中前兆状態がガセの場合と比較して、加算演出または特殊状態(X、Y)に当選している場合、特殊演出Aより特殊演出Bが決定され易いように設定される。以上の構成では、AT中前兆状態において、特殊演出Aが実行された場合より、特殊演出Bが実行された場合、遊技者の期待感が高まる。
図34(a)は、各特殊演出が実行されていないAT中状態(AT中前兆状態)での液晶表示装置30の画面の模擬図である。図34(a)に示す通り、AT中状態において、液晶表示装置30には、表示領域Fを含む画面が表示される。上述した通り、AT中状態の各遊技では、演出抽選処理が実行される。液晶表示装置30の表示領域Fには、例えば、演出抽選処理で決定された各演出に応じた画像が表示される。
図34(b)は、特殊演出Aで液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。図34(b)に示す通り、特殊演出Aでは、段階図像GDが液晶表示装置30に表示される。図34(b)に示す通り、段階図像GDの外周は、液晶表示装置30の画面の周縁に位置する。また、段階図像GDの内周は、表示領域Fの周縁より画面中央側に位置する。以上の構成では、表示領域Fの周縁付近において、段階図像GDと表示領域Fとが重なる。図34(b)には、表示領域Fの周縁が破線で示される。本実施形態の特殊演出では、表示領域Fの周縁付近が段階図像GDで隠れるように、表示領域Fより段階図像GDが優先して(前側に)表示される。
以上の特殊演出Aの各遊技では、特殊演出Aが実行されない遊技と同様に、演出抽選処理により演出が決定され、表示領域Fにおいて、当該演出に応じた画像が表示される。遊技者は、段階図像GDが表示されることにより、特殊演出Aが実行されている旨を認識することができる。
図34(c)は、特殊演出Bで液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。図34(c)に示す通り、特殊演出Bでは、段階図像GDが液晶表示装置30に表示される。すなわち、特殊演出Aと特殊演出Bとでは、段階図像GDが共通して表示される。ただし、特殊演出Aでは、表示領域Fにおいて、演出抽選処理で決定された演出に応じた画像が表示されるが、特殊演出Bでは、表示領域Fにおいて、専用の画像が表示される点において、両者は相違する。
また、特殊演出Aの段階は、演出ボタン26の押下では進行しないのに対し、特殊演出Bの段階は、演出ボタン26の押下により進行する点において、両者は相違する。図34(c)に示す通り、特殊演出Bでは、演出ボタン26を操作すべき旨が報知される。具体的には、特殊演出Bでは、図34(c)に示すように、液晶表示装置30にボタン図像GBが表示され、演出ボタン26を操作すべき旨が報知される。
図35は、各特殊演出(A、B)の段階が進行する契機を説明するためのタイムチャートである。上述した通り、特殊演出Aと特殊演出Bとでは、段階が進行する契機が相違する。図35においては、各特殊演出が3回の遊技で実行される場合を想定する。また、図35には、各遊技操作(BETボタンの操作、遊技開始操作、停止操作、演出ボタンの操作)の時点が示される。また、図35には、特殊演出の各時点(段階)における段階図像GDの模擬図が示される。
図35(a)は、特殊演出Aの段階が進行する契機を説明するためのタイムチャートである。特殊演出Aの段階は、BETボタンの操作で進行する。具体的には、特殊演出Aでは、次回の遊技を開始するためのメダルを投入可能な期間において、BETボタンの操作を契機に段階が進行する。
上述した通り、AT中前兆状態において特殊演出Aが実行される各遊技は、予め定められる。特殊演出Aは、特殊演出Aの実行が予め定められた各遊技の最初の遊技を開始するためのBETボタンの操作された場合に開始される(図35(a)のSa1)。特殊演出Aが開始された場合、図35(a)に示す1段階目の画面が液晶表示装置30に表示される。図35(a)に示す通り、特殊演出Aの1段階目では、段階図像GDは青色で表示される。また、表示領域F(画面の中央側)では、特殊演出Aが実行されない遊技と同様に、演出抽選処理で決定された演出(通常の演出)が実行される。
図35(a)に示す通り、特殊演出Aの1段階目は、特殊演出Aが開始されてから特殊演出Aの1回目の遊技が終了した後も継続し、特殊演出Aの2回目の遊技を開始するためのBETボタンの操作がされた場合に終了する。なお、本実施形態に示す例では、特殊演出Aの1回目の遊技において(例えば、リールが回転している期間)BETボタンを操作したとしても、特殊演出Aの段階は進行しない。
特殊演出Aの1回目の遊技が終了し、2回目の遊技を開始するためのBETボタンの操作がされた場合(図35(a)のSa2)、特殊演出Aの2段階目に進行する。特殊演出Aの2段階目が開始された場合、図35(a)に示す通り、段階図像GDは緑色で表示される。特殊演出Aの2段階目は、特殊演出Aの2回目の遊技を開始するためにBETボタンが操作されてから、当該遊技の終了後も継続し、特殊演出Aの3回目の遊技を開始するためのBETボタンの操作がされた場合に終了する。
特殊演出Aの2回目の遊技が終了し、3回目の遊技を開始するためのBETボタンの操作がされた場合(図35(a)のSa3)、特殊演出Aの3段階目に進行する。特殊演出Aの3段階目が開始された場合、図35(a)に示す通り、段階図像GDは赤色で表示される。特殊演出Aの3段階目は、特殊演出Aの3回目の遊技を開始するためにBETボタンが操作されてから、当該遊技の終了後も継続し、次回の遊技(特殊演出が終了した後の遊技)を開始するためのBETボタンの操作がされた場合(図35(a)のSa4)に終了する。
特殊演出Aの3段階目が終了した場合、すなわち、特殊演出Aが終了した場合、液晶表示装置30において、各種の報知が実行される。例えば、特殊演出Aが終了した後に、連続演出が開始される場合、その旨が液晶表示装置30で報知される。例えば、特殊演出Aが終了した場合、図35(a)に示すように、液晶表示装置30に「発展!」という文字列を表示し、連続演出に移行する旨が報知される。
仮に、特殊演出Aが1回の遊技で実行される場合、特殊演出Aは、2段階目に進行しないで終了する。以上の場合、特殊演出Aが1回の遊技で実行され、その後、次回の遊技を開始するためのBETボタンの操作がされた場合、特殊演出Aが終了する。また、特殊演出Aが2回の遊技で実行される場合、特殊演出Aは、2段階目まで進行し、3段階目に進行しないで終了する。以上の場合、特殊演出Aが2回の遊技で実行され、その後、次回の遊技を開始するためのBETボタンの操作がされた場合、特殊演出Aが終了する。
図35(b)は、特殊演出Bの段階が進行する契機を説明するためのタイムチャートである。特殊演出Bの段階は、演出ボタン26の操作で進行する。
上述した通り、AT中前兆状態において特殊演出Bが実行される各遊技は、予め定められる。特殊演出Bは、特殊演出Bの実行が予め定められた各遊技の最初の遊技の開始操作を契機に開始される(図35(b)のSb1)。特殊演出Bが開始された場合、1段階目の画面が液晶表示装置30に表示される。図35(b)に示す通り、特殊演出Bの1段階目では、特殊演出Aの1段階目と同様に(図35(a)参照)、段階図像GDは青色で表示される。
上述した通り、特殊演出Aでは、表示領域Fにおいて、演出抽選処理で決定された演出に応じた画像が表示されるが、特殊演出Bでは、表示領域Fにおいて、専用の画像が表示される点において、両者は相違する。具体的には、特殊演出Bのうち遊技が開始されてから第3停止操作がされるまでの期間において、表示領域Fに専用の動画(アニメーション)が表示される。また、特殊演出Bのうち第3停止操作がされた以降の期間において、ボタン図像GBが表示領域Fに表示される。
以上の構成では、特殊演出Bの1段階目が開始された場合、青色の段階図像GDと専用の動画とを表示する画面が表示され、その後、第3停止操作がされた場合、ボタン図像GBが表示領域Fに表示される。特殊演出Bの1段階目は、ボタン図像GBの表示期間において、演出ボタン26が操作された場合(図35(b)のSb2)に終了し、特殊演出Bの2段階目に進行する。
図35(b)には、特殊演出Bの2段階目で液晶表示装置30に表示される画面の模擬図が示される。図35(b)に示す通り、特殊演出Bの2段階目では、特殊演出Aの2段階目と同様に(図35(a)参照)、段階図像GDが緑色で表示される。
特殊演出Bの2段階目は、特殊演出Bの1段階目が終了してから、2回目の遊技の開始時以降も継続する。また、特殊演出Bの2段階目が開始された場合、専用の動画が再生される。その後、第3停止操作がされた場合、ボタン図像GDが液晶表示装置30に表示される。特殊演出Bの2段階目でボタン図像GDが表示される期間において、演出ボタン26が操作された場合(図35(b)のSb3)、特殊演出Bの段階が2段階目から3段階目に進行する。
図35(b)には、特殊演出Bの3段階目で液晶表示装置30に表示される画面の模擬図が示される。図35(b)に示す通り、特殊演出Bの3段階目では、特殊演出Aの3段階目と同様に(図35(a)参照)、段階図像GDは赤色で表示される。
特殊演出Bの3段階目は、特殊演出Bの2段階目が終了してから、3回目の遊技の開始時以降も継続する。また、特殊演出Bの3段階目が開始された場合、専用の動画が再生される。なお、特殊演出Bの段階では、互いに異なる動画が再生される。ただし、各遊技のアニメーションを共通にしてもよい。
特殊演出Bの3回目の遊技の第3停止操作がされた場合、図35(b)に示すように、ボタン図像GDが液晶表示装置30に表示され、ボタン図像GDが表示される期間において、演出ボタン26が操作された場合(図35(b)のSb4)は特殊演出Bの3段階目が終了する。
特殊演出Bの3段階目が終了した場合、すなわち、特殊演出Bが終了した場合、液晶表示装置30において、各種の報知が実行される。例えば、特殊演出Bが終了した後に、連続演出が開始される場合、その旨が液晶表示装置30で報知される。例えば、特殊演出Bが終了した場合、図35(b)に示すように、液晶表示装置30に「発展!」という文字列を表示し、連続演出に移行する旨が報知される。
仮に、特殊演出Bが1回の遊技で実行される場合、特殊演出Bは、2段階目に進行しないで終了する。以上の場合、特殊演出Bは、1回目の遊技が開始され、第3停止操作後に演出ボタン26が操作されるまで実行される。また、特殊演出Bが2回の遊技で実行される場合、特殊演出Aは、2段階目まで進行し、3段階目に進行しないで終了する。以上の場合、特殊演出Bは、1回目の遊技が開始され、第3停止操作後に2回目の遊技で演出ボタン26が操作されるまで実行される。
以上の通り、特殊演出Bは、複数の段階(1〜3)に区分され、演出ボタン(特定操作手段)の操作を契機に段階が進行する。また、特殊演出Aは、複数の段階(1〜3)に区分され、演出ボタンの操作の契機では段階が進行せず、他の契機で段階が進行する。本実施形態では、以上の各特殊演出を設けた構成において、特殊演出Aにおける現在の段階と特殊演出Bにおける現在の段階との双方を液晶表示装置(段階報知手段)において報知する。以上の本実施形態によれば、各特殊演出で共通の装置により当該特殊演出の段階が報知される。したがって、例えば、各特殊演出で別々の装置により段階が報知される構成と比較して、特殊演出の段階を確認し易くなる。
また、本実施形態では、特殊演出Aの段階と特殊演出Bの段階との双方を段階図像GDの表示態様(色彩)により報知する。したがって、遊技者は、特殊演出Aの段階と特殊演出Bの段階との双方を段階図像GDの表示態様により把握できる。以上の構成では、特殊演出の段階を確認するために注目すべき図像が共通化されるため、特殊演出の段階を確認し易くなるという効果は格別に顕著である。
さらに、本実施形態では、特殊演出が複数設けられるため、例えば、特殊演出が1種類の構成と比較して、特殊演出が変化に富む。また、上述した通り、本実施形態では、各特殊演出で段階を進行させる契機が相違する。したがって、例えば、各特殊演出で段階を進行させる契機が同じである構成と比較して、段階を進行させる契機が変化に富み、特殊演出の面白味が向上する。
図36(a)は、チャンス演出決定テーブルの概念図である。サブCPU412は、AT状態の各遊技において、チャンス演出決定処理を実行し、チャンス演出を決定するか否かをチャンス演出決定テーブルにより決定する。図36(a)に示す通り、チャンス演出決定テーブルは、当選エリア毎の各抽選値(Ve、Vg)を含んで構成される(VeおよびVgは、数値「1」以上の整数)。例えば、今回の遊技でスイカが当選した場合、抽選値Ve1と抽選値Vf1とが乱数値R3に順次に減算され、抽選値Ve1を減算した結果が負数の場合、当該遊技でチャンス演出を実行することが決定される。
チャンス演出決定テーブルの各抽選値は、今回の遊技でボーナス役が当選した場合、ボーナス役が当選しなかった場合と比較して、高い確率でチャンス演出が実行されるように構成される。したがって、チャンス演出によりボーナス役の当選への期待度を高めることができる。また、図36(a)から理解される通り、セブン揃いリプレイが当選した場合、チャンス演出は実行されない。
図36(b)は、チャンス演出で液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。図36(b)に示す通り、チャンス演出では、各チャンス図像GEが液晶表示装置30に表示される。チャンス図像GEは、例えば、図36(b)に示すような記号「!」を表す図像が採用され得る。なお、図示は省略するが、セブン揃いリプレイが当選した場合のムービー演出では、液晶表示装置30の表示態様がチャンス演出と異なる。
なお、以上の例では、レア役(スイカ、チェリー、チャンス目)に当選した場合、チャンス演出が実行されない場合がある構成としたが(Vf>0)、レア役が当選した場合、チャンス演出が必ず実行される(「実行しない」が決定されない)構成としてもよい(Vf=0)。
図37は、チャンス演出が液晶表示装置30で実行される時期を説明するための図である。以下で説明する通り、チャンス演出が開始される時期は、リール12におけるロック演出が実行される遊技では遅延される場合がある。
図37(a)は、ロック演出が実行される時期を説明するためのタイムチャートである。上述した通り、ロック演出は、ショートロックとミドルロックとロングロックとプレミアロックとを含む。図37(a)は、ロングロックが実行される場合を想定する。図37(a)に示す通り、遊技の開始操作がされた場合、その直後に、ロングロックが開始される。本実施形態では、ロングロックが開始される時点を「開始時点txs」という。また、ロングロックは、予め定められた時間長が経過した場合に終了する。
本実施形態では、ロングロックが終了する時点を「終了時点txe」という。ロングロック(ミドルロックおよびショートロックを含む)が実行される期間では、各リールがロックされた状態(停止状態)が維持される。上述した通り、ロングロックが実行される場合、ミドルロックが実行される場合より、ボーナス役に当選した期待度が高く、ミドルロックが実行される場合、ショートロックが実行される場合より、ボーナス役に当選した期待度が高くなる。すなわち、各リール12がロックされた状態の時間長が長いほど、ボーナス役に当選した確率が高い。以上の構成では、各リール12がロックされる期間が長いほど、ボーナス役に対する遊技者の期待感が高まる。
図37(b)は、プレミアロックが実行される時期を説明するためのタイムチャートである。上述した通り、プレミアロックは、白セブン揃いリプレイが当選した場合に実行される。図37(b)に示す通り、プレミアロックが開始されると、まず、各リール12の変動がロックされた状態になる。以下、プレミアロックが開始される時点を「開始時点tys」という。開始時点tysは、遊技が開始された直後である。また、開始時点tysから予め定められた時間長が経過した場合、各リール12が逆回転(図柄が上側方向に移動する回転)を開始する。以下、プレミアロックにおいて、逆回転が開始される時点を「時点tye」という。
図37(b)には、液晶表示装置30において、ムービー演出が実行される時期が示される。図37(b)に示す通り、ムービー演出は、各リール12が逆回転の変動を開始する時点tyeと略同時である。また、各ロック演出において、各リール12がロックされている期間では、今回のロック演出の種類は、液晶表示装置30から判別困難(実質的に不可能な場合を含む)に構成される。具体的には、各リール12がロックされる期間において、各ロック演出で共通の画面が液晶表示装置30に表示される。したがって、各リール12がロックされた期間において、その後に各リール12が逆回転すること(セブン揃いリプレイが当選し、プレミアロックが実行されること)を遊技者に期待させることができる。
図37(c)は、液晶表示装置30において、チャンス演出が実行される時期を説明するためのタイムチャートである。ただし、図37(c)で示されるチャンス演出の実行時期は、ロック演出が実行されない場合を想定する。図37(a)に示す通り、遊技の開始操作がされた場合、その直後に、チャンス演出が開始される(ロック演出と同様)。本実施形態では、チャンス演出が開始される時点を「開始時点tzs」という。以上の説明から理解される通り、各ロック演出の各開始時期(txs、tys)とチャンス演出の開始時期tzsとは、何れも遊技の開始直後になる。
仮に、ロック演出とチャンス演出との双方が1回の遊技で実行され得る構成において、ロングロック(ロック演出)とチャンス演出とが略同時に開始される構成を想定する(tzs=txs)。以上の場合、ロック演出が終了する以前に、チャンス演出の有無が把握される。すなわち、ロック演出の種類が把握可能になる以前に、チャンス演出の有無により、ボーナス役の期待度が示唆される。以上の構成では、チャンス演出が実行されない旨がロック演出が終了する以前に把握された場合、遊技者によっては、ロック演出が終了していない期間(本来はボーナス役の期待感が高まる期間)において、ボーナス役に対する期待をやめてしまう第1の問題が生じる。
また、上述した通り、セブン揃いリプレイが当選した場合、チャンス演出は実行されない(図35(a)参照)。すなわち、プレミアロックが実行される遊技では、チャンス演出は実行されない。以上の構成において、仮に、ロック演出とチャンス演出とが略同時に開始された場合(tzs=tys)、今回のロック演出はプレミアロックではない旨が直ちに把握されてしまう。したがって、ロック演出とチャンス演出とが略同時に開始される構成では、遊技者のプレミアロックが実行される期待感を遊技が開始された直後に低下させる第2の問題が生じる。
以上の事情を考慮して、本実施形態では、ロック演出が実行される場合、チャンス演出の開始時期tzsは、遊技が開始されてから予め定められた期間(以下「遅延期間T」という)が経過した後になるようにした。以上の構成では、遅延期間Tにおいて、チャンス演出が実行されない旨が把握されない。したがって、例えば、遊技の開始直後にチャンス演出が実行されない旨が把握される構成と比較して、ボーナス役に対する期待が長期間に亘り維持され易くなる。すなわち、上述した第1の問題が抑制される。また、以上の本実施形態の構成では、遅延期間Tにおいて、チャンス演出が実行される旨が把握されない。したがって、例えば、遊技の開始直後にチャンス演出が実行される旨が把握される構成と比較して、セブン揃いリプレイに対する期待が長期間に亘り維持され易くなる。すなわち、上述した第2の問題が抑制される。
図37(d)は、遅延期間Tの具体例を説明するための図である。図37(d)の具体例は、ロングロックおよびチャンス演出の双方が実行される遊技を想定する。図37(d)に示すように、遊技が開始された直後に、ロングロックが開始される(図37(a)の具体例と同様)。一方、チャンス演出は、遊技が開始された直後においては開始されない。また、図37(d)に示す通り、遊技が開始された場合、遅延期間Tが開始される。遅延期間Tは、予め定められた時間長が経過した場合に終了する。
本実施形態の遅延期間Tの時間長は、ロングロックの時間長より長く設定される。以上の遅延期間Tでは、図37(d)に示す通り、チャンス演出の開始時点tzsは、ロングロックの終了時点txeより後になる。以上の構成によれば、ロングロックの期間において、チャンス演出の有無が把握されないため、ボーナス役およびセブン揃いリプレイに対する期待感が維持され易くなる。なお、遅延期間の終了契機は、適宜に変更可能である。例えば、始動コマンドをサブCPU412が受信した契機で遅延期間が終了する構成としてもよい。
サブRAM414は、サブCPU412が各処理を実行することで生成および更新される各データを格納する各記憶領域を具備する。
<メインCPUが実行する各処理>
メインCPU301は、上述した各データを用いて各種の処理を実行する。図38は、メインCPU301の起動処理のフローチャートである。メインCPU301は、リセット回路からのリセット信号が入力された場合、起動処理を実行する。リセット信号は、メイン制御基板300に供給される電源電圧が所定の閾値を超えた場合に出力される。例えば、電源スイッチ511SWがON状態になることでメイン制御基板300への電源電圧の供給が開始された場合、起動処理が実行される。
メインCPU301は、上述した各データを用いて各種の処理を実行する。図38は、メインCPU301の起動処理のフローチャートである。メインCPU301は、リセット回路からのリセット信号が入力された場合、起動処理を実行する。リセット信号は、メイン制御基板300に供給される電源電圧が所定の閾値を超えた場合に出力される。例えば、電源スイッチ511SWがON状態になることでメイン制御基板300への電源電圧の供給が開始された場合、起動処理が実行される。
起動処理を開始すると、メインCPU301は、起動時初期化処理(S1)を実行する。起動時初期化処理により、メインCPU301は、メイン制御基板300の各レジスタ等を初期化する。なお、メインCPU301は、起動時初期化処理の以前に、メインROM302が記憶する制御プログラムの正当性を判断するセキュリティチェック処理を実行してもよい。
起動時初期化処理の後に、メインCPU301は、設定スイッチがON状態であるか否かを判定する(S2)。設定スイッチは、遊技機1の内部に設けられた鍵穴に設定キーを挿入して回転した場合にON状態になる。メインCPU301は、設定スイッチがON状態であると判断した場合(S2:YES)、メインRAM303のコマンド格納領域に設定変更開始コマンドを設定し(S3)、設定変更処理に移行する。
一方で、設定スイッチがON状態ではないと判断した場合(S2:NO)、メインCPU301は、メインRAM303にバックアップフラグが記憶されているか否かを判定する(S4)。本実施形態においては、メイン制御基板300に供給される電源電圧が所定の閾値を下回った場合(電源が遮断された場合)に、メインCPU301は、メインRAM303が記憶する各データをバックアップし、メインRAM303にバックアップフラグを記憶させる。したがって、電源が遮断される際に正常にバックアップが実行されていれば、バックアップフラグがメインRAM303に記憶される。
メインCPU301は、バックアップフラグが記憶されていると判断した場合(S4:YES)、メインRAM303が記憶するデータのチェックサムを算出する(S5)。本実施形態においては、電源が遮断された場合においても、起動処理のステップS4と同様に、メインRAM303のチェックサムが算出されて記憶されている。
メインCPU301は、ステップS4で算出したチェックサム(電源投入時のチェックサム)と電源の遮断時に算出したチェックサムとが一致するか否かを判定する(S6)。電源が遮断されてから投入されるまでの期間に、メインRAM303のデータが変化していない場合は、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとは一致する。一方で、電源が遮断されてから投入されるまでの期間に、メインRAM303のデータが変化(劣化)した場合は、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとは一致しない。
メインCPU301は、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとが一致すると判断した場合(S6:YES)、メインRAM303が記憶する各データに基づいて、電源が遮断された時点(バックアップが実行された時点)の状態に各レジスタを復帰させる(S7)。各レジスタの状態を復帰すると、メイン制御基板300は、電源が遮断された時点の状態になる。メインCPU301は、各レジスタの状態(メイン制御基板300の状態)を復帰させると、電源が遮断された時点のステップから処理を再開する。なお、メインCPU301は、メイン制御基板300の状態を復帰させる場合、遊技機1の演出の状態を復帰させるのに必要な各種の情報をサブ制御基板400に送信する。
メインCPU301は、バックアップフラグが記憶されていないと判断した場合(S4:NO)、または、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとが一致しないと判断した場合(S6:NO)、メインRAM303の異常を示すメインRAM異常フラグを設定する(S8)。すなわち、バックアップが実行できなかった場合、または、電源が遮断されている期間にメインRAM303のデータが変化した場合、メインRAM異常フラグが設定される。メインRAM異常フラグが設定される期間において、メインCPU301は、例えばメイン表示器MLを用いてメインRAMの異常を報知する。メインRAM異常フラグは、例えば、設定値変更処理が正常に実行された場合にクリアされる。
メインRAM異常フラグを設定した後に、メインCPU301は、RAMエラー処理に移行する。RAMエラー処理においては、遊技の進行が禁止される。なお、RAMエラー処理において、メインCPU301は、メインRAM303の異常を報知させるコマンドをサブ制御基板400に送信し、例えば、液晶表示装置30が警告画像を表示する構成としてもよい。
図39は、設定変更処理のフローチャートである。設定変更処理を開始すると、メインCPU301は、前面扉3が開放されているか否かを判定する(S11)。例えば、前面扉3が閉じている場合にOFF信号を出力し、前面扉3が開放されている場合にON信号を出力するドアセンサを設け、ドアセンサからの信号に応じて前面扉3が開放されているか否かをメインCPU301が判定する構成が採用され得る。上述した通り、設定スイッチは、遊技機1の内部に設けられているため、設定変更処理は、前面扉3が開放されている期間に実行されるのが通常である。したがって、前面扉3が閉じた状態で設定変更処理が開始された場合としては、不正行為により設定スイッチおよび電源スイッチ511SWのON信号が入力された場合が想定される。
以上の事情を考慮して、前面扉3が開放されていないと判断した場合(S11:NO)、メインCPU301は、設定スイッチ異常フラグをON状態に設定し(S12)、設定スイッチエラー処理に移行する。設定スイッチエラー処理においては、遊技の進行が禁止される。また、設定スイッチエラー処理において、メインCPU301は、設定スイッチの異常を報知させるエラーコマンドをサブ制御基板400に送信し、例えば、液晶表示装置30が警告画像を表示する構成としてもよい。設定スイッチ異常フラグは、起動処理が再度開始され、設定値変更処理が正常に実行された場合にクリアされる。
他方で、前面扉3が開放されていると判断した場合(S11:YES)、メインCPU301は、設定値を示す数値を設定表示部36に表示する(S13)。具体的には、メインCPU301は、メインRAM303の表示設定値格納領域に格納さている数値を設定表示部36に表示する。
その後、メインCPU301は、設定変更ボタン37が操作されたか否かを判定する(S14)。具体的には、メインCPU301は、設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力されているか否かを判定する。設定変更ボタン37が操作されたと判断した場合(S14:YES)、メインCPU301は、メインRAM303の表示設定値格納領域に格納された数値をインクリメントして(S15)、ステップS16に処理を移行する。他方で、設定変更ボタン37が操作されていないと判断した場合(S14:NO)、メインCPU301は、表示設定値格納領域の数値をインクリメントしないでステップS16に処理を移行する。
ステップS16において、メインCPU301は、スタートレバー24が操作されたか否かを判定する。具体的には、メインCPU301は、スタートスイッチ24SWのON信号が入力されているか否かを判定する。メインCPU301は、スタートレバー24が操作されたと判断するまで、ステップS13からステップS15までの処理を繰り返す(S16:NO)。以上の説明から理解される通り、設定変更ボタン37が操作されて表示設定値格納領域の数値がステップS15で加算される毎に、ステップS13で設定表示部36に表示される数値が加算される。
一方で、スタートレバー24が操作されたと判断した場合(S16:YES)、メインCPU301は、設定表示部36に表示されている数値を設定値として決定する(S17)。具体的には、メインCPU301は、表示設定値格納領域に格納されている数値を、メインRAM303の設定値格納領域に格納する。また、メインCPU301は、設定値を示す設定値コマンドをコマンド格納領域に格納する(S18)。メインCPU301は、設定値コマンドを格納した後に、設定値変更処理を終了して遊技制御処理に移行する。なお、起動処理または設定変更処理の期間において、他の処理の割込みが禁止され、遊技制御処理に移行した場合、その後、割込みが許可される。
図40は、メインCPU301の遊技制御処理のフローチャートである。遊技制御処理は、遊技者が1回の遊技を行う毎に実行される。詳細には後述するが、メインCPU301は、遊技制御処理が実行される期間において、所定の時間間隔(例えば1.49ms)で割込処理を実行する。すなわち、メインCPU301は、遊技制御処理と割込処理とを交互に実行する。例えば、サブ制御基板400に送信されるコマンド(例えば後述の開始操作コマンド)は、遊技制御処理でセットされ、割込処理でサブ制御基板400に送信される。また、遊技制御処理でセットされた各タイマ(例えばウェイトタイマ)は、割込処理で減算される。
メインCPU301は、遊技制御処理を開始すると、初期設定処理を実行する(S101)。初期設定処理は、1回の遊技が終了する毎に実行される。メインCPU301は、初期設定処理において、メインRAM303の記憶領域のうち遊技毎に初期化される記憶領域を初期化する。
メインCPU301は、初期設定処理の後に、自動投入処理(S102)に移行する。自動投入処理により、メインCPU301は、前回の遊技の結果、有効ラインにリプレイに係る図柄組合せが揃った場合、前回の遊技と同数の賭けメダルを今回の遊技の賭けメダルとして設定する。
メインCPU301は、自動投入処理の後に、遊技開始前処理(S103)に移行する。遊技開始前処理において、メインCPU301は、メダル投入部8からのメダルの検知、および、精算ボタン23の操作の検出をする。また、メインCPU301は、遊技開始前処理において、スタートレバー24の操作(すなわち遊技の開始操作)を検出する。
メインCPU301は、遊技開始前処理で遊技の開始操作を検知すると、設定値確認処理(S104)に移行する。設定値確認処理において、メインCPU301は、メインRAM303の設定値格納領域に格納されている設定値の適否を判断する。具体的には、メインCPU301は、設定値確認処理において、設定値格納領域に格納されている設定値が数値「1」から数値「6」の範囲内であるか否かを判定する。設定値が数値「1」から数値「6」の範囲内でないと判断した場合、メインCPU301は、設定値の異常を示す設定値異常コマンドをコマンド格納領域に格納し、設定値エラー処理に移行する。例えば、設定値格納領域に格納された設定値が、ノイズにより変更された場合、設定値エラー処理が実行される。設定値エラー処理において、メインCPU301は、遊技制御処理を中止(遊技の進行を禁止)する。設定値エラー処理が実行された場合は、例えば、電源ボタン511をOFF状態にした後に再度ON状態にして、メインCPU301に起動処理および設定変更処理を実行させ、正常な設定値が設定された場合、遊技が可能な状態に復帰する。
メインCPU301は、設定値確認処理で設定値が適正であると判断した場合、乱数値R1、乱数値R2および乱数値R3を取得する(S105)。乱数値R1は、乱数発生器304で生成されるハードウェア乱数であり、内部抽選処理で用いられる。乱数値R2は、メインCPU301に内蔵されるレジスタから取得されるソフトウェア乱数であり、回胴演出決定処理等で用いられる。乱数値R3は、AT決定処理で用いられる。メインCPU301は、取得した乱数値R1をメインRAM303の乱数値R1格納領域に格納する。同様に、メインCPU301は、取得した乱数値R2をメインRAM303の乱数値R2格納領域に格納し、乱数値R3をメインRAM303の乱数値R3格納領域に格納する。
メインCPU301は、乱数値R1、乱数値R2および乱数値R3をメインRAM303に格納した後に、抽選実行処理(S106)に移行する。抽選実行処理は、当選エリアを乱数値R1により決定するための内部抽選処理、AT状態への移行を乱数値R3により決定するためのAT決定処理、および、回胴演出を乱数値R2により決定するための回胴演出決定処理を含む各処理で構成される。また、抽選実行処理は、指示番号を決定するための指示番号決定処理を含む。
メインCPU301は、抽選実行処理を実行した後に、ウェイト処理(S107)を実行する。ウェイト処理は、各遊技の時間長を所定の長さ以上にするための処理である。メインCPU301は、ウェイト処理において、ウェイト期間が経過したか否かを判定し、ウェイト期間が経過していないと判断した場合、ウェイト処理から後述の停止前処理に移行しない。
一方で、ウェイト期間が経過したと判断した場合、メインCPU301は、停止前処理(S108)に移行する。停止前処理においては、内部抽選処理で決定された当選エリアに応じて各種のデータ(後述の優先順位等)がメインRAM303に格納される。後述の停止制御処理において、停止前処理で格納された各データに応じて各リール12が停止されることにより、当選エリアで指定される当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
メインCPU301は、停止前処理を実行した後に、停止制御処理(S109)に移行する。停止制御処理により、メインCPU301は、各停止ボタン25が操作される毎に、当該停止ボタン25に対応するリール12を停止させる。各リール12は、上述した停止前処理で設定した各データに応じた図柄位置で停止する。
停止制御処理で全てのリール12を停止すると、メインCPU301は、表示判定処理(S110)に移行する。表示判定処理において、メインCPU301は、有効ラインに表示された図柄の組合せの判定をする。また、メインCPU301は、有効ラインに表示された図柄の組合せの種別に応じて各種のデータを設定する。例えば、リプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示していると判定した場合、メインCPU301は、再遊技作動中フラグをON状態に設定する。また、メインCPU301は、有効ラインに入賞当選役に係る図柄組合せが停止していると判断した場合、当該入賞当選役の種別に応じた枚数のメダルをクレジット数に加算する。
メインCPU301は、表示判定処理を実行した後に、停止後処理(S111)を実行する。停止後処理において、メインCPU301は、遊技状態を移行する。具体的には、メインCPU301は、有効ラインに停止表示したRT移行図柄に応じてRT状態を移行する。また、メインCPU301は、有効ラインにボーナス役に係る図柄組合せが停止表示した場合、ボーナス作動状態に移行し、払出されたメダル枚数に応じてボーナス作動状態を終了させる。さらに、メインCPU301は、停止後処理により演出状態を移行させる。メインCPU301は、停止後処理を終了すると、ステップS101に処理を戻す。
図41は、初期設定処理のフローチャートである。初期設定処理において、メインCPU301は、メインRAM303の格納領域のうち1回の遊技に必要な情報を格納する格納領域を初期化する(S101−1)。例えば、前回の遊技の当選エリア(当選エリア番号)が格納された当選エリア格納領域は、初期設定処理で初期化される。
メインRAM303を初期化した後に、メインCPU301は、補助貯留部530が満タンであるか否かを判定する(S101−2)。具体的には、メインCPU301は、満タンセンサ530SEからのON信号が入力されているか否かを判定する。補助貯留部530が満タンであると判断した場合(S101−2:YES)、メインCPU301は、満タンエラーコマンドを設定し(S101−3)、満タンエラー処理に移行する。
満タンエラー処理において、メインCPU301は、指示表示器16を用いて満タンエラーを報知する。例えば、満タンエラー処理を実行する期間において、メインCPU301は、指示表示器16に「HF」(ホッパーフル)という文字を表示させる。なお、満タンエラーを他の表示器(例えば貯留枚数表示器17)で報知する構成としてもよい。メインCPU301は、補助貯留部530が満タンではないと判断した場合(S101−2:NO)、遊技開始前処理を終了して自動投入処理に移行する。
図42は、自動投入処理のフローチャートである。メインCPU301は、自動投入処理を開始すると、前回の遊技で有効ラインにリプレイに係る図柄組合せが揃っているか否かを判定する(S102−1)。具体的には、メインCPU301は、再遊技作動中フラグが設定されているか否かを判定する。再遊技作動中フラグは、前回の遊技制御処理の表示判定処理で設定される。前回の遊技でリプレイに係る図柄組合せが有効ラインに揃っていない場合(S102−1:NO)、メインCPU301は、自動投入処理を終了する。
一方で、前回の遊技でリプレイに係る図柄組合せが有効ラインに揃っていると判断した場合(S102−1:YES)、メインCPU301は、メインRAM303のコマンド格納領域に投入コマンドを格納する(S102−2)。投入コマンドを格納した後に、メインCPU301は、投入間隔タイマをセットする(S102−3)。投入間隔タイマは、サブ制御基板400に投入コマンドが送信される時間間隔を所定の時間長以上に確保するためのタイマである。投入間隔タイマをセットすると、メインCPU301は、投入間隔タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S102−4)。メインCPU301は、投入間隔タイマがタイムアップしたと判断するまでステップS102−4を繰り返す(S102−4:NO)。
投入間隔タイマがタイムアップしたと判断した場合(S102−4:YES)、メインCPU301は、賭数カウンタに数値「1」を加算する(S102−5)。賭数カウンタは、今回の遊技の賭けメダルの枚数を示す。また、メインCPU301は、賭数カウンタの値に応じて、BETランプ14(14a、14b、14c)の表示の態様を示すBETランプ表示データを生成する(S102−6)。具体的には、賭数カウンタが数値「1」の場合は、BETランプ14のうち1枚ランプ14aを点灯させるBETランプ表示データを生成する。同様に、賭数カウンタが数値「2」の場合は、BETランプ14のうち1枚ランプ14aおよび2枚ランプ14bを点灯させるBETランプ表示データを生成し、賭数カウンタが数値「3」の場合は、BETランプ14のうち1枚ランプ14a、2枚ランプ14bおよび3枚ランプ14cを点灯させるBETランプ表示データを生成する。BETランプ表示データは、メインRAM303のランプ関連データ格納領域に格納される。
メインCPU301は、賭数カウンタの数値と前回の遊技の賭けメダルとが一致したか否かを判定する(S102−7)。メインCPU301は、賭数カウンタの数値と前回の遊技の賭けメダルとが一致したと判断するまで、ステップS102−2からステップS102−6までの処理を繰り返す(S102−7:NO)。他方で、賭数カウンタの数値と前回の遊技の賭けメダルとが一致したと判断した場合(S102−7:YES)、メインCPU301は、自動投入処理を終了する。以上の説明から理解されるとおり、前回の遊技の結果、リプレイに係る図柄組合せが有効ラインに揃った場合は、前回の遊技の賭けメダルと同じの賭けメダルが今回の遊技で設定される。
図43は、遊技開始前処理のフローチャートである。メインCPU301は、遊技開始前処理を開始すると、メインRAM303の遊技状態格納領域の遊技状態フラグを参照して規定枚数を設定する(S103−1)。本実施形態においては、何れの遊技であっても、規定枚数は数値「3」に設定される。
遊技状態に応じた規定枚数を設定した後に、メインCPU301は、投入メダル受付処理に移行する(S103−2)。投入メダル受付処理において、メインCPU301は、メダル投入部8からのメダルを受付ける。また、メインCPU301は、メダル投入部8からのメダルを受付けた場合、賭数カウンタまたはクレジット数を加算する。
メインCPU301は、投入メダル受付処理を実行した後に、BET操作受付処理(S103−3)に移行する。メインCPU301は、BET操作受付処理において、遊技者の1BETボタン21の操作またはMAX−BETボタン22の操作を受け付ける。
メインCPU301は、BET操作受付処理を実行した後に、精算操作受付処理(S103−4)に移行する。メインCPU301は、精算操作受付処理において、遊技者の精算ボタン23の操作を受付ける。
メインCPU301は、精算操作受付処理を実行した後に、賭数カウンタが規定枚数であるか否かを判定する(S103−5)。上述した、ステップS102の自動投入処理、ステップS103−2の投入メダル受付処理またはステップS103−3のBET操作受付処理において、賭数カウンタが規定枚数まで加算された場合、メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数であると判断し(S103−5:YES)、ステップS103−6に処理を移行する。一方で、賭数カウンタが規定枚数に達していない場合(S103−5:NO)、メインCPU301は、ステップS103−2からステップS103−4までの各ステップを繰り返し実行する。
ステップS103−6において、メインCPU301は、遊技者によりスタートレバー24が操作されたか否かを判定する。スタートレバー24が操作されたと判断した場合(S103−6:YES)、メインCPU301は、メインRAM303のコマンド格納領域に開始操作コマンドを格納する(S103−7)。開始操作コマンドを格納すると、メインCPU301は、遊技開始前処理を終了して設定値確認処理(S104)に移行する。一方で、スタートレバーが操作されていないと判断した場合(S103−6:NO)、メインCPU301は、ステップS103−2からステップS103−5までの各ステップを繰り返し実行する。
図44は、投入メダル受付処理のフローチャートである。投入メダル受付処理を開始すると、メインCPU301は、投入不可フラグがON状態であるか否かを判定する(S103−2−1)。投入不可フラグは、賭数カウンタが上限値であり、且つ、クレジット数が上限値である場合に、後述のS103−2−8でON状態に設定される。メインCPU301は、投入不可フラグがON状態であると判定した場合(S103−2−1:YES)、投入メダル受付処理を終了する。他方で、メインCPU301は、投入不可フラグがON状態ではないと判定した場合(S103−2−1:NO)、メダル投入部8からメダルが投入されたか否かを判定する(S103−2−2)。
具体的には、上述したように、メダル投入部8から投入されたメダルは、メダルセンサ34SEからの信号により検知される。本実施形態においては、メインCPU301は、周期的に実行される割込処理の入力ポート読込処理で、メダルセンサ34SEからの信号を読込み、メダルセンサ34SEからの信号に応じて、メインRAM303のメダル検知フラグをON状態に設定する。メインCPU301は、ステップS103−2−2において、メダル検知フラグがON状態であるか否かを判定する。
メインCPU301は、メダル投入部8からメダルが投入されたと判断した場合(S103−2−2:YES)、メダルが投入されたことを示す投入コマンドをコマンド格納領域に格納する(S103−2−3)。
投入コマンドを格納した後に、メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数であるか否かを判定する(S103−2−4)。賭数カウンタが規定枚数ではないと判断した場合(S103−2−4:NO)、メインCPU301は、賭数カウンタに数値「1」を加算し(S103−2−5)、投入メダル受付処理を終了する。他方で、賭数カウンタが規定枚数であると判断した場合(S103−2−4:YES)、メインCPU301は、クレジット数に数値「1」を加算する(S103−2−6)。
メインCPU301は、クレジット数を加算した後に、クレジット数が上限である数値「50」に一致するか否かを判定する(S103−2−7)。クレジット数が数値「50」であると判断した場合(S103−2−7:YES)、メインCPU301は、メダル投入不可フラグをON状態に設定し(S103−2−8)、投入メダル受付処理を終了する。他方で、メインCPU301は、クレジット数が数値「50」ではないと判断した場合(S103−2−7:NO)、メダル投入不可フラグをON状態に設定することなく、投入メダル受付処理を終了する。なお、メダル投入不可フラグがON状態に設定される期間において、メインCPU301は、メダル投入部8から投入されたメダルが、遊技機1の外部に導かれる状態にセレクター34を制御する。したがって、メダル投入部8から投入されたメダルは、メダル投入不可フラグがON状態の期間において、遊技機1の外部(受皿ユニット7)に排出される。
図45は、BET操作受付処理のフローチャートである。BET操作受付処理において、メインCPU301は、クレジット数が数値「0」であるか否かを判定する(S103−3−1)。クレジット数が数値「0」である場合(S103−3−1:YES)、メインCPU301は、BET操作受付処理を終了する。
クレジット数が「0」ではないと判断した場合(S103−3−1:NO)、メインCPU301は、1BETボタン21が操作されたか否かを判定する(S103−3−2)。1BETボタン21が操作されたと判断した場合(S103−3−2:YES)、メインCPU301は、投入要求カウンタに数値「1」をセットする(S103−3−3)。他方で、1BETボタン21が操作されていないと判断した場合(S103−3−2:NO)、メインCPU301は、MAX−BETボタン22が操作されたか否かを判定する(S103−3−4)。MAX−BETボタン22が操作されたと判断した場合(S103−3−4:YES)、メインCPU301は、投入要求カウンタに数値「3」をセットする(S103−3−5)。MAX−BETボタン22が操作されていないと判断した場合(S103−3−4:NO)、メインCPU301は、BET操作受付処理を終了する。
ステップS103−3−3またはステップS103−3−5において、投入要求カウンタに所定の数値(数値「1」または数値「3」)がセットされた場合、メインCPU301は、投入要求カウンタから数値「1」を減算する(S103−3−6)。投入要求カウンタを「1」減算すると、メインCPU301は、クレジットカウンタから数値「1」を減算し(S103−3−7)、賭数カウンタに数値「1」を加算する(S103−3−8)。
賭数カウンタに数値「1」を加算した後に、メインCPU301は、投入コマンドをコマンド格納領域に格納する(S103−3−9)。投入コマンドを格納した後に、メインCPU301は、投入間隔タイマをセットする(S103−3−10)。投入間隔タイマは、サブ制御基板400に投入コマンドが送信される時間間隔を所定の時間長以上に確保するためのタイマである。なお、BET操作受付処理(S103−3−10)の投入間隔タイマは、上述した自動投入処理においても用いられる。BET操作受付処理(MAX-BETボタン操作時)および自動投入処理においては、投入コマンドが連続して出力され、投入音が連続して再生される。本実施形態においては、投入間隔タイマが設けられるため、各投入コマンドが送信される時間間隔が所定の時間長以上に確保され、各投入音が出力される期間が所定の時間長以上になる。以上の構成によれば、例えば、今回の投入音の出力を開始した直後に次回の投入音が出力され(今回の投入音が極端に短くなり)、今回の投入音が遊技者に感知されないという不具合が抑制される。投入間隔タイマは、例えば、約0.5秒でタイムアップする。
メインCPU301は、投入間隔タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S103−3−11)。投入間隔タイマがタイムアップするまでステップS103−3−11を繰り返し(S103−3−11:NO)、投入間隔タイマがタイムアップしたと判断した場合(S103−3−11:YES)、メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数と一致するか否かを判定する(S103−3−12)。メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数と一致すると判断した場合(S103−3−12:YES)、BET操作受付処理を終了する。他方で、賭数カウンタが規定枚数と一致しないと判断した場合(S103−3−12:NO)、メインCPU301は、投入要求カウンタが数値「0」であるか否かを判定する(S103−3−13)。投入要求カウンタが数値「0」であると判断した場合(S103−3−13:YES)、メインCPU301は、BET操作受付処理を終了する。一方で、投入要求カウンタが数値「0」でないと判断した場合(S103−3−13:NO)、メインCPU301は、クレジット数が「0」であるか否かを判定する(S103−3−14)。メインCPU301は、クレジット数が「0」であると判断した場合(S103−3−14:YES)、BET操作受付処理を終了し、クレジットカウンタが数値「0」でないと判断した場合(S103−3−14:NO)、ステップS103−3−6に処理を戻す。
以上の説明から理解されるとおり、メインCPU301は、MAX−BETボタン22の操作を受け付けた場合、賭数カウンタが規定枚数に到達するか、クレジット数がなくなるまで賭数カウンタが加算される。
図46は、精算操作受付処理のフローチャートである。精算操作受付処理において、メインCPU301は、精算ボタン23が遊技者に操作されたか否かを判定する(S103−4−1)。精算ボタン23が操作されたと判定した場合(S103−4−1:YES)、メインCPU301は、払出要求カウンタに精算メダルを設定する(S103−4−2)。精算メダルは、精算ボタン23が操作された時点における、賭数カウンタとクレジット数との合計である。ただし、自動投入により賭数カウンタが加算された場合(前回の遊技でリプレイが停止した場合)、メインCPU301は、クレジット数のみを払出要求カウンタに設定する。以上の構成では、自動投入により設定された賭けメダルの精算が禁止される。精算メダルを払出要求カウンタに設定した後に、メインCPU301は、精算ボタン23の操作を示す精算操作コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S103−4−3)、メダル投入不可フラグをOFF状態に設定する(S103−4−4)。
精算ボタン23が操作されていないと判定した場合(S103−4−1:NO)、メインCPU301は、精算操作受付処理を終了する。なお、詳細には後述するが、ホッパー駆動処理においては、払出要求カウンタの枚数のメダルがホッパー520からメダル払出口9を介して受皿ユニット7に排出される。
図47は、抽選実行処理のフローチャートである。メインCPU301は、抽選実行処理を開始すると、内部抽選処理(S106−1)を実行する。内部抽選処理において、メインCPU301は、今回の遊技の当選エリアを乱数値R1から決定する。内部抽選処理を実行した後に、メインCPU301は、ロック演出決定処理(S106−2)に移行する。ロック演出決定処理において、メインCPU301は、今回の遊技のロック演出を乱数値R2から決定する。ロック演出決定処理を実行した後に、メインCPU301は、AT決定処理(S106−3)に移行する。AT決定処理では、通常状態の各遊技において、AT状態に移行するか否かが抽選により決定される。また、メインCPU301は、AT決定処理の後に、指示番号決定処理(S106−4)を実行し、指示番号を決定する。その後、メインCPU301は、特典決定処理(S106−5)に移行する。
特典決定処理では、移行ポイントおよび報酬ポイントおよび上乗せ遊技回数が決定される。例えば、AT中状態または特殊状態X1において、特典決定処理では移行ポイント決定処理が実行され、移行ポイントが決定される。また、特殊状態X2において、特典決定処理では、停止時特典決定処理が実行され、移行ポイントまたは上乗せ遊技回数が決定され、特殊状態Yでは、報酬ポイントが決定される。さらに、特典決定処理では、加算演出が開始される場合、押下時ポイント決定処理を実行し、移行ポイントを決定する。
図48は、内部抽選処理のフローチャートである。メインCPU301は、内部抽選処理を開始すると、遊技状態に応じて当選エリア抽選テーブルを設定する(S106−1−1)。例えば、メインCPU301は、メインRAM303のRT状態格納領域に格納されたRT状態の種別を示すRTフラグに応じて、当選エリア抽選テーブルを設定する。
内部抽選処理において、メインCPU301は、乱数値R1格納領域に格納した乱数値R1を取得する(S106−1−2)。乱数値R1は、ステップ105において乱数値R1格納領域に格納される。また、メインCPU301は、当選エリアオフセット値を初期値である数値「01」に設定する(S106−1−3)。当選エリアオフセット値は、各当選エリアを指定する。また、当選エリアオフセット値は、順次に更新され、更新される毎に異なる当選エリアを指定する。メインCPU301は、当選エリアオフセット値が指定する当選エリアの抽選値を取得する(S106−1−4)。
メインCPU301は、ステップS106−1−1で取得した乱数値R1からステップS106−1−4で取得した抽選値を減算する(S106−1−5)。また、メインCPU301は、乱数値R1から抽選値を減算した結果が負数であるか否かを判定する(S106−1−6)。
メインCPU301は、減算結果が負数ではないと判断した場合(S106−1−6:NO)、当選エリアオフセット値で全ての当選エリアを指定したか否かを判定する(S106−1−7)。全ての当選エリアが指定済みでない場合(S106−1−7:NO)、メインCPU301は、当選エリアオフセット値を更新(数値「1」を加算)して(S106−1−8)、ステップS106−1−4に処理を戻す。ステップS106−4では、更新された当選エリアオフセット値で指定される当選エリアの抽選値が取得され、ステップS106−1−5では、当該抽選値を前回の減算結果に減算する。ステップS106−1−4からステップS106−1−8までの処理は、演算結果が負数であると判断(S106−1−6:YES)されるか全ての当選エリアが指定されるまで(S106−1−7:YES)繰り返される。
演算結果が負数であると判断した場合または全ての当選エリアが指定された場合、メインCPU301は、データ格納処理(S106−1−9)を実行する。具体的には、メインCPU301は、現在の当選エリアオフセット値をメインRAM303の当選エリア格納領域に格納する。例えば、減算結果が負数になった当選エリアオフセット値が「12」の場合は、数値「12」が当選エリア格納領域に格納される。また、メインCPU301は、データ格納処理において、当選エリアに応じた第1コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する。なお、メインCPU301は、後述する割込み処理のコマンド送信処理において、コマンド格納領域に格納された第1コマンドをサブ制御基板400に送信する。
図49は、ロック演出決定処理のフローチャートである。メインCPU301は、ロック演出決定処理を開始すると、ロック演出の決定に用いる各種の情報を取得する(S106−2−1)。具体的には、メインCPU301は、今回の遊技の演出状態と当選エリアと乱数値R2とを含む各種の情報を取得する。
その後、メインCPU301は、今回の遊技で実行するロック演出を抽選により決定する(S106−2−2)。具体的には、今回の遊技の当選エリアに応じた抽選値を上述したロック演出決定テーブル(図26参照)から選択し、当該抽選値を乱数値R2に減算し、減算結果が負数であるロック演出を決定する。
メインCPU301は、ステップS106−2−2で決定したロック演出を特定可能な演出種別コマンドをコマンド格納領域に格納し(S106−2−3)、当該ロック演出を特定可能なロック演出番号をロック演出番号格納領域に格納し、ロック演出決定処理を終了する。具体的には、「演出なし」の場合、ロック演出番号格納領域に数値「0」が格納される。また、ショートロックの場合、ロック演出番号格納領域に数値「1」が格納され、ミドルロックの場合、数値「2」が格納され、ロングロックの場合、数値「3」が格納され、プレミアロックの場合、数値「4」が格納される。
図50は、指示番号決定処理のフローチャートである。メインCPU301は、指示番号決定処理を開始すると、現在の演出状態を取得する(S106−4−1)。演出状態を取得した後に、メインCPU301は、演出状態が通常状態であるか否かを判定する(SS106−4−2)。演出状態が通常状態であると判断した場合(S106−4−2:YES)、メインCPU301は、指示番号を指示決定テーブルAを用いて決定する(S106−4−3)。上述した通り、通常状態では、全ての当選エリアで指示番号「99」(指示なし)が決定される。一方、演出状態が通常状態ではないと判断した場合(S106−4−2:NO)、すなわち、演出状態がAT状態の場合、メインCPU301は、指示番号を指示決定テーブルBを用いて決定する(S106−4−4)。
メインCPU301は、ステップS106−4−3またはステップS106−4−4で指示番号を決定した後に、当該指示番号を指示番号格納領域に格納する。指示番号格納領域は、例えば、メインRAM303に記憶される。メインCPU301は、後述する割込み処理のLED表示処理において、指示番号格納領域に記憶された指示番号に対応する指示情報を指示表示器16に表示させる。また、メインCPU301は、割込み処理のコマンド送信処理において、指示番号格納領域に記憶された指示番号を示す第2コマンドを送信する。指示番号を格納した後に、メインCPU301は、指示番号決定処理を終了する。
図51は、ウェイト処理のフローチャートである。メインCPU301は、ロック演出の実行期間、または、ウェイト期間が経過するまでウェイト処理を実行する。
ウェイト処理を開始すると、メインCPU301は、ロック演出番号格納領域のロック演出番号が「0」であるか否かを判定する(S107−1)。すなわち、ロック演出決定処理で「演出なし」が決定されたか否かを判定する。ロック演出番号が「0」である場合(S107−1:YES)、メインCPU301は、ウェイトタイマが数値「0」であるか否かを判定する(S107−2)。ウェイトタイマは、割込処理が実行される毎に減算される。ウェイトタイマがタイムアップしていない(ウェイトタイマ≠0)と判断した場合、メインCPU301は、ステップS107−2を繰り返す(S107−2:NO)。
一方で、ウェイトタイマがタイムアップしたと判断した場合(S107−2:YES)、メインCPU301は、新たにウェイトタイマを初期値(約4100ms)にセットする(S107−3)。また、メインCPU301は、各リール12が始動したことを示すリール始動コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S107−4)、各リール12の回転を開始させて、ウェイト処理を終了する。
メインCPU301は、ステップS107−1において、ロック演出番号が「0」以外であると判断した場合、ロック演出番号がショートロックを示す「1」であるか否かを判定する(S107−5)。ロック演出番号が「1」であると判断した場合(S107−5:YES)、メインCPU301は、ロック演出タイマに1000smをセットする(S107−6)。
メインCPU301は、ステップS107−5において、ロック演出番号が「1」はないと判断した場合、ロック演出番号がミドルロックを示す「2」であるか否かを判定する(S107−7)。ロック演出番号が「2」であると判断した場合(S107−7:YES)、メインCPU301は、ロック演出タイマに2000smをセットする(S107−8)。
ロック演出番号が「2」ではないと判断した場合(S107−7:NO)、メインCPU301は、ロック演出番号がロングロックを示す「3」であるか否かを判定する(S107−9)。ロック演出番号が「3」であると判断した場合(S107−9:YES)、メインCPU301は、ロック演出タイマに5000smをセットする(S107−10)。一方、ロック演出番号が「3」ではないと判断した場合(S107−9:NO)、すなわち、ロック演出番号がプレミアロックを示す「4」である場合、メインCPU301は、ロック演出タイマに15000smをセットする(S107−11)。
メインCPU301は、ロック演出タイマをセットすると、ロック演出タイマが数値「0」まで減算されたか否かを判定する(S107−12)。ロック演出タイマは、割込処理が実行される毎に減算される。メインCPU301は、ロック演出タイマがタイムアップするまで(すなわち、ロック演出が終了するまで)ステップS107−12を繰り返し(S107−12:NO)、ロック演出タイマがタイムアップしたと判断した場合(S107−12:YES)、ステップS107−2に移行する。
図52は、停止前処理のフローチャートである。メインCPU301は、停止前処理を開始すると、加速ウェイトタイマに初期値をセットする(S108−1)。加速ウェイトタイマの初期値は、各リール12が始動を開始してから定常回転まで加速するのに要する時間長に設定される。メインCPU301は、加速ウェイトタイマに初期値をセットした後に、加速ウェイトタイマがタイムアップしたか否かを判定する(S108−2)。メインCPU301は、ステップS108−2を加速ウェイトタイマがタイムアップするまで繰り返し(S108−2:NO)、加速ウェイトタイマがタイムアップした場合(S108−2:YES)、ステップS108−3に処理を移行する。
ステップS108−3において、メインCPU301は、停止操作がされていない停止ボタン25(25L、25C、25R)の個数を示す未停止操作カウンタに数値「3」を格納する。また、メインCPU301は、表示役格納領域の設定処理をする(S108−4)。上述したように、表示役格納領域の各表示可能ビットは、各当選役に対応し、対応する当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性がある場合は数値「1」である。したがって、全てのリール12が回転しているステップS108−4においては、全ての当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止可能であるため、表示役格納領域の全てのビットが数値「1」に設定される。
メインCPU301は、表示役格納領域の設定処理の後に、優先順位格納処理(S108−5)に移行する。図53は、優先順位格納処理で設定される複数の優先順位格納領域P(PL、PC、PR)の概念図である。優先順位格納領域Pは、図53に示すように、リール12Lに対応する左リール優先順位格納領域PLと、リール12Cに対応する中リール優先順位格納領域PCと、リール12Rに対応する右リール優先順位格納領域PRとを含んで構成される。また、各優先順位格納領域Pは、複数個(21個)の領域Qに区分される。各領域Qは、リール12の各図柄位置(単位領域U)に対応する。
優先順位格納処理が実行されると、各領域Qには、当該領域Qの図柄の優先順位が格納される。例えば、有効ラインに停止した場合に、当選していない当選役が表示される領域Qには、優先順位「HFF」が格納される。また、有効ラインに停止させることが可能な図柄の領域Qには優先順位「H00」が格納され、当選役を構成する図柄の領域Qには、数値「H01」が格納される。
図54は、優先順位格納処理のフローチャートである。メインCPU301は、優先順位格納処理を開始すると、未停止操作カウンタを検索回数として格納する(S108−5−1)。また、メインCPU301は、未だ停止操作がされていないリール12のうち1つのリール12を対象リールとして決定する(S108−5−2)。
メインCPU301は、優先順位テーブル選択処理(S108−5−3)を実行する。優先順位テーブルは、各当選役の優先順位を規定し、複数の優先順位テーブルのうちの1つが選択される。例えば、当選エリア「打順ベルR1〜R4」(正解押順の第1停止がリール12R)が当選した遊技を想定する。当該遊技で選択される優先順位テーブルによれば、右リール優先順位格納領域PRにおいて、「失敗役」の図柄の優先順位より「正解ベル」の図柄の優先順位が高くなる。他方で、左リール優先順位格納領域PLおよび中リール優先順位格納領域PCにおいては、「正解ベル」の図柄の優先順位より「失敗役」の図柄の優先順位が高くなる。以上の構成によれば、優先順位テーブルが適宜に選択されることにより、有効ラインに停止される図柄が停止操作順序に応じて変化する。
優先順位テーブル選択処理を実行した後に、メインCPU301は、領域ポインタに初期値「00」を格納し、領域残数に初期値「21」を格納する(S108−5−4)。領域ポインタは、対象リールの領域Qを指定する。また、領域残数は、当該対象リールにおいて、優先順位が格納されていない領域Qの個数を意味する。
メインCPU301は、領域ポインタで指定される図柄位置の図柄コード(図柄の種別)を取得する(S108−5−5)。また、メインCPU301は、当該図柄コードと当選エリア(当選役)と優先順位テーブルとに応じて、優先順位を決定する(S108−5−6)。メインCPU301は、決定した優先順位を現在の領域ポインタが指定する領域Qに格納する(S108−5−7)。
メインCPU301は、領域ポインタに数値「1」を加算し、領域残数から数値「1」を減算する(S108−5−8)。その後、メインCPU301は、領域残数が数値「0」であるか否かを判定する(S108−5−9)。領域残数が「0」ではないと判断した場合(S108−5−9:NO)、メインCPU301は、ステップS108−5−5からステップS108−5−9までを繰り返し実行する。他方で、領域残数が「0」であると判断した場合(S108−5−9:YES)、すなわち、対象リールの優先順位格納領域の生成が終了した場合、メインCPU301は、検索回数から「1」を減算する(S108−5−10)。
検索回数を減算した後に、メインCPU301は、検索回数が終了したか否かを判定する(S108−5−11)。検索回数が終了していないと判断した場合(S108−5−11:NO)、メインCPU301は、ステップS108−5−2に処理を戻し、対象リールを変更してステップS108−5−2からステップS108−5−11までを繰り返し実行する。一方で、検索回数が終了したと判断した場合(S108−5−11:YES)、メインCPU301は、優先順位格納処理を終了する。
図55は、停止制御処理のフローチャートである。メインCPU301は、回転中のリール12に対応する停止ボタン25が操作されたか否かを判定する(S109−1)。回転中のリール12に対応する停止ボタン25が操作されるまで、メインCPU301は、ステップS109−1を繰り返し実行する(S109−1:NO)。他方で、回転中のリール12に対応する停止ボタン25が操作された場合(S109−1:YES)、メインCPU301は、停止操作された停止ボタン25の種別を示す停止操作コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S109−2)。
停止操作コマンドを格納すると、メインCPU301は、停止順序格納領域を更新する(S109−3)。また、メインCPU301は、未停止操作カウンタから数値「1」を減算する(S109−4)。メインCPU301は、操作された停止ボタン25に対応するリール12を、停止対象リールとして設定する(S109−5)。
メインCPU301は、図柄カウンタの現在値(すなわち、中段ライン上に位置する図柄番号)を停止操作位置として取得する(S109−6)。メインCPU301は、対象リールの優先順序格納領域の各領域Qのうち、停止操作位置の領域Qと当該停止操作位置の次のコマから4コマ分の領域Qとの優先順位(すなわち、5コマ分の優先順位)を取得する(S109−7)。また、メインCPU301は、取得した5コマ分の優先順位のうち最も優先順位が高いコマを停止予定位置に決定するとともに、停止操作位置から停止予定位置までのコマ数を滑りコマ数として設定する(S109−8)。
メインCPU301は、停止予定位置の図柄コード(すなわち、停止予定位置の図柄の種別)に応じて、表示役格納領域の各ビットを更新する(S109−9)。例えば、停止制御処理でリール12Lが停止して有効ラインに図柄「ベル」が停止した場合、左リールの図柄が「ベル」ではない当選役(例えばチェリー役)に係る図柄組合せは、有効ラインに停止する可能性がなくなるため、表示役格納領域の各ビットのうち当該当選役に対応するビットは数値「0」になる。
表示役格納領域を更新した後に、メインCPU301は、未停止操作カウンタが「0」であるか否かを判定する(S109−10)。未停止操作カウンタが数値「0」であることは、全てのリール12について停止操作がされたことを意味する。未停止操作カウンタが「0」であると判断した場合(S109−10:YES)、メインCPU301は、停止制御処理を終了する。他方で、未停止操作カウンタが「0」では無いと判断した場合(S109−10:NO)、停止前処理でも実行した優先順位格納処理を実行する(S109−11)。ステップS109−11において、停止前処理のステップS109−3と同様に、回転中のリール12の優先順位格納領域Pに優先順位が格納される。ただし、当選エリア格納領域の当選エリアで示される当選役を構成する図柄であっても、何れかのリール12が停止したことにより有効ラインに表示される可能性が無くなった当選役に係る図柄組合せの図柄は、他の図柄と比較して優先順位が高く設定されない。
メインCPU301は、優先順位格納処理を実行した後に、ステップS109−1に処理を戻す。メインCPU301は、全てのリール12に対して停止操作がされるまで、すなわち、未停止操作カウンタが「0」であると判断されるまで、ステップS109−1からステップ109−11までの処理を繰り返し実行する。未停止操作カウンタが「0」であると判断された場合(S109−10:YES)、メインCPU301は、リール停止制御処理を終了する。
図56は、表示判定処理(S110)のフローチャートである。表示判定処理を開始すると、メインCPU301は、有効ラインに停止した当選役に係る図柄組合せが、当該遊技で有効ラインへの停止が許可された当選役に係る図柄組合せであるか否かを判定する(S110−1)。具体的には、メインCPU301は、ステップS110−1において、表示役格納領域の表示可能ビットのうち「1」に設定された表示可能ビットに対応する当選役について、当該当選役に対応する表示許可ビットが「1」に設定されているか否かを判定する。数値「1」の表示可能ビットに対応する表示許可ビットが「0」に設定されている場合、メインCPU301は、不正入賞が発生したと判断する。
メインCPU301は、不正入賞が発生したと判断した場合(S110−1:YES)、不正入賞コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S110−2)、不正入賞エラー処理に移行して遊技の進行を禁止する。不正入賞エラー処理が実行された場合は、例えば、電源ボタン511をOFF状態にした後に再度ON状態にして、メインCPU301に起動処理および設定変更処理を実行させ、正常な設定値が設定されることで遊技が可能となる。
有効ラインへの停止が許可された当選役に係る図柄組合せが停止したと判定した場合(S110−1:NO)、メインCPU301は、有効ラインにリプレイに係る図柄組合せが停止しているか否かを判定する(S110−3)。リプレイに係る図柄組合せ有効ラインに停止していると判定した場合(S110−3:YES)、メインCPU301は、再遊技作動中フラグをON状態に設定して(S110−4)、再遊技コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S110−5)、表示判定処理を終了する。再遊技コマンドは、有効ラインにリプレイに係る図柄組合せが停止したことを示す。
他方で、リプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止していないと判定した場合(S110−3:NO)、メインCPU301は、再遊技作動中フラグをOFF状態に設定し(S110−6)、入賞当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止しているか否かを判定する(S110−7)。入賞当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止していると判断した場合(S110−7:YES)、メインCPU301は、入賞当選役コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S110−8)。入賞当選役コマンドは、有効ラインに揃った入賞当選役に係る図柄組合せの種別を示す。
メインCPU301は、有効ラインに停止した入賞当選役に係る図柄組合せの種別に応じた枚数のメダルをクレジット数に加算する(S110−9)。クレジット数を加算した後に、メインCPU301は、クレジット数の上限値である数値「50」よりも加算した結果が大きいか否かを判定する(S110−10)。クレジット数が「50」より大きい場合(S110−10:YES)、クレジット数の上限値を上回った分のメダル枚数(例えば、ステップS110−9の加算結果が「55」である場合は数値「5」)を、メダル要求カウンタに設定する(S110−11)。メダル要求カウンタにメダル枚数を設定した後に、メインCPU301は、ホッパー駆動処理に移行する。他方で、クレジット数が「50」以下である場合(S110−10:NO)、メインCPU301は、表示判定処理を終了する。
メインCPU301は、ステップS110−7において、入賞当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止していないと判断した場合(S110−7:NO)、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されたか否かを判定する(S110−12)。ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されたと判断した場合(S110−12:YES)、メインCPU301は、メインRAM303のコマンド格納領域にボーナス役コマンドを格納する(S110−13)。ボーナス役コマンドは、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された旨を示す。メインCPU301は、ボーナス役コマンドを格納した後に、表示判定処理を終了する。
メインCPU301は、ステップS110−12において、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止していないと判断した場合(S110−12:NO)、ハズレ表示コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S110−14)。ハズレ表示コマンドは、有効ラインに当選役に係る図柄組合せが停止していないことを示す。本実施形態においては、再遊技コマンドと入賞当選役コマンドとハズレ表示コマンドとボーナス役コマンドとを表示当選役コマンドと総称する。
図57は、ホッパー駆動処理のフローチャートである。ホッパー駆動処理は、表示判定処理、または、遊技開始前処理の精算操作受付処理において、払出要求カウンタが設定された場合に実行される。ホッパー駆動処理を開始すると、メインCPU301は、払出開始コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S120)。払出開始コマンドは、ホッパー520におけるメダル排出の開始を示す。また、メインCPU301は、払出期間監視タイマに初期値を設定する(S121)。払出期間監視タイマは、ホッパー駆動処理が開始してから所定の時間長(例えば30秒)が経過した場合にタイムアップする。
メインCPU301は、ホッパー駆動信号の出力を開始する(S122)。ホッパー駆動信号が出力される期間において、ホッパー520からメダルが順次に排出される。ホッパー駆動信号の出力を開始した後に、メインCPU301は、払出期間監視タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S123)。メインCPU301は、払出期間監視タイマがタイムアップしたと判断した場合(S123:YES)、エラーコマンドをコマンド格納領域に格納し(S124)、ホッパーエンプティーエラー処理に移行する。以上の構成では、メインCPU301は、ホッパー駆動処理の開始から払出期間監視タイマがタイムアップするまでに、払出要求カウンタの枚数のメダルの排出が完了しなかった場合、ホッパーエンプティーエラー処理に移行し、遊技の進行を禁止する。ホッパーエンプティーエラー処理が実行された場合、例えば、リセットボタン512の操作を条件に、ホッパー駆動処理に復帰する。
メインCPU301は、ホッパー520からの払出信号を検出したか否かを判定する(S125)。上述したとおり、払出信号は、ホッパー520から1枚のメダルが払い出される毎に、払出センサ112SEから出力される。メインCPU301は、払出信号を検出したと判断するまで、ステップS123とステップS125とを繰り返し実行する(S125:NO)。
メインCPU301は、払出信号を検出したと判断した場合(S125:YES)、払出要求カウンタから数値「1」を減算する(S126)。その後、メインCPU301は、払出要求カウンタが数値「0」まで減算されたか否かを判定する(S127)。払出要求カウンタが数値「0」まで減算されたと判断した場合(S127:YES)、メインCPU301は、ホッパー駆動信号の出力を停止し(S128)、払出終了コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S129)。例えば、サブ制御基板400は、メインCPU301から払出開始コマンドを受信した場合に払出の効果音の出力を開始し、払出終了コマンドを受信した場合に払出の効果音の出力を停止する。メインCPU301は、払出終了コマンドを格納すると、ホッパー駆動処理を終了する。他方で、払出要求カウンタが「0」でないと判断した場合(S127:NO)、メインCPU301は、ステップS123からステップ127を繰り返し実行する。
図58は、停止後処理のフローチャートである。停止後処理を開始すると、メインCPU301は、RT状態移行処理(S111−1)を実行する。RT状態移行処理において、メインCPU301は、RT状態を移行する。具体的には、メインCPU301は、RT状態移行処理において、RT1移行図柄が有効ラインに停止したか否かを判定する。上述したように、RT1移行図柄は、失敗役を取りこぼした場合等で有効ラインに停止する。有効ラインにRT1移行図柄が停止したと判断した場合、メインCPU301は、RT1状態に移行する。なお、RT1状態においてRT1移行図柄が有効ラインに停止した場合、RT状態は変更されない。
また、メインCPU301は、RT状態移行処理において、有効ラインにRT2移行図柄が停止したか否かを判定する。RT2移行図柄が有効ラインに停止したと判断した場合、メインCPU301は、RT状態をRT2状態に変更する。また、メインCPU301は、RT状態移行処理において、有効ラインにRT3移行図柄が停止したか否かを判定する。RT3移行図柄が有効ラインに停止したと判断した場合、メインCPU301は、RT状態をRT3状態に変更する。さらに、メインCPU301は、RT状態移行処理において、今回の遊技でボーナス作動状態の終了条件が成立したか否かを判定する。ボーナス作動状態の終了条件が成立したと判断した場合、メインCPU301は、RT状態をRT0状態に変更する。また、また、メインCPU301は、RT状態移行処理において、有効ラインにRT0移行図柄が停止したか否かを判定する。RT0移行図柄が有効ラインに停止したと判断した場合、メインCPU301は、RT状態をRT0状態に変更する。
RT状態移行処理の後に、メインCPU301は、ボーナス作動状態移行処理(S111−2)を実行する。ボーナス作動状態移行処理において、メインCPU301は、ボーナス作動状態を終了または開始させる。具体的には、メインCPU301は、ボーナス作動状態移行処理において、有効ラインにボーナス役に係る図柄組合せが停止したか否かを判定する。有効ラインにボーナス役に係る図柄組合せが停止したと判断した場合、メインCPU301は、ボーナス作動状態に移行する。具体的には、メインCPU301は、メインRAM303の遊技状態格納領域に格納されるボーナス作動フラグをON状態にする。また、メインCPU301は、ボーナス作動状態移行処理において、今回の遊技でボーナス作動状態の終了条件が成立したか否かを判定する。具体的には、メインCPU301は、ボーナス作動状態で払出されたメダルの合計枚数が63枚に到達したか否かを判定する。ボーナス作動状態の終了条件が成立したと判断した場合、メインCPU301は、ボーナス作動フラグをOFF状態にする。
ボーナス作動状態移行処理の後に、メインCPU301は、演出状態移行処理(S111−3)を実行する。演出状態移行処理において、メインCPU301は、演出状態を移行する。例えば、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、ボーナス状態に移行する。また、第1ボーナス状態が終了した場合、第1準備状態に移行し、第2ボーナス状態が終了した場合、第2準備状態に移行し、第3ボーナス状態が終了した場合、第3準備状態に移行する。さらに、第1準備状態でRT2移行図柄が有効ラインに停止表示された場合、AT中状態に移行し、第2準備状態でRT2移行図柄が有効ラインに停止表示された場合、特殊状態Xに移行し、第3準備状態でRT2移行図柄が有効ラインに停止表示された場合、特殊状態Yに移行する。
図59は、割込処理のフローチャートである。上述したように、メインCPU301は、遊技制御処理を実行している期間に、1.49ms毎に割込処理を実行する。
メインCPU301は、割込処理を開始すると、各種のレジスタのデータを退避させる(S201)。その後、メインCPU301は、入力ポート読込処理(S202)を実行する。入力ポート読込処理において、メインCPU301は、I/F回路305に入力された各種の信号を読込む。具体的には、メインCPU301は、入力ポート読込処理において、スタートスイッチ24SW、各停止スイッチ25SW、メダルセンサ34SE、精算スイッチ23SWなどのON信号を読込む。メインCPU301は、ON信号を読み込んだセンサおよびスイッチの検知フラグをON状態に設定する。
メインCPU301は、タイマ計測処理(S203)を実行する。タイマ計測処理において、メインCPU301は、各種のタイマから所定値を減算する。メインCPU301は、タイマ計測処理において、例えば、ホッパー駆動処理で設定された払出期間監視タイマ、ウェイト処理で設定されたロック演出タイマおよびウェイトタイマを減算する。
メインCPU301は、回転しているリールから駆動対象リールを選択し(S204)、駆動対象リールの駆動制御処理(S205)を実行する。駆動制御処理において、メインCPU301は、駆動対象リールのステッピングモータに駆動パルスを出力する。駆動パルスが入力された場合、ステッピングモータの励磁パターンが切替わる。
メインCPU301は、全てのリール12の駆動制御処理が実行されたか否かを判定する(S206)。全てのリール12の駆動制御処理が実行されていないと判断した場合(S206:NO)、メインCPU301は、ステップS204とステップS205とを繰り返す。他方で、全てのリール12の駆動制御処理を実行したと判断した場合(S206:YES)メインCPU301は、外部信号出力処理(S207)に移行する。
メインCPU301は、外部信号出力処理において、遊技機1の外部に所定の信号を出力する。例えば、設定変更処理を開始した場合、メインCPU301は、設定変更処理の開始を示す信号を遊技機1の外部に出力する。
メインCPU301は、LED表示処理(S208)において、各種のランプを駆動する。例えば、メインCPU301は、遊技制御処理で生成したBETランプ表示データが示す態様で、BETランプ14を表示させる。また、メインCPU301は、LED表示処理において、再遊技作動中フラグがON状態に設定されている場合に再遊技表示ランプ18を点灯させる。また、メインCPU301は、LED表示処理において、クレジット数を貯留枚数表示器17に表示させる。さらに、メインCPU301は、LED表示処理において、指示番号決定処理で決定した指示番号に応じた指示情報を指示表示器16に表示させる。
メインCPU301は、LED表示処理の後に、コマンド送信処理(S209)に移行する。上述したように、メインRAM303のコマンド格納領域には、遊技制御処理において各種のコマンドが格納される。コマンド格納領域に格納されたコマンドは、コマンド送信処理において、サブ制御基板400に送信される。
コマンド送信処理の後に、メインCPU301は、レジスタ復帰処理(S210)を実行し、ステップS210で退避したデータをレジスタに復帰させる。レジスタ復帰処理を実行すると、メインCPU301は、割込処理を開始した際に実行していた遊技制御処理のステップSに処理を復帰させる。
<サブCPUが実行する各処理>
図60は、サブCPU412のサブ起動処理のフローチャートである。サブCPU412は、リセット回路からのリセット信号が入力された場合にサブ起動処理を実行する。リセット回路は、サブ制御基板400に供給される電源電圧が所定の閾値を超えた場合に、リセット信号を出力する。例えば、サブ制御基板400への電源電圧の供給が開始された場合に、サブ起動処理が実行される。
図60は、サブCPU412のサブ起動処理のフローチャートである。サブCPU412は、リセット回路からのリセット信号が入力された場合にサブ起動処理を実行する。リセット回路は、サブ制御基板400に供給される電源電圧が所定の閾値を超えた場合に、リセット信号を出力する。例えば、サブ制御基板400への電源電圧の供給が開始された場合に、サブ起動処理が実行される。
サブ起動処理を開始すると、サブCPU412は、起動時初期化処理(S301)を実行する。起動時初期化処理において、サブCPU412は、例えば、サブ制御基板400の各種のレジスタを初期化する。
起動時初期化処理において、サブCPU412は、サブRAM414のバックアップ異常の有無を判定する。バックアップ異常がある場合、サブCPU412は、バックアップデータを初期化する。また、サブCPU412は、起動時初期化処理において、CGROM424を含む各種のROMに記憶されたデータが適正であるか否かを判定する。例えば、各ROMの特定のアドレスに格納されたデータを読み出し、当該データが適正であるか否かを判定する。各種のROMに異常が発見された場合、サブCPU412は、所定のエラー処理に移行する。
サブCPU412は、サブ起動処理において、ランプ制御タスクの起動(S302)、音響制御タスクの起動(S303)、画像制御基板通信タスクの起動(S304)、メイン制御基板通信タスクの起動(S305)、演出ボタン入力タスクの起動(S306)を行う。
図61は、サブ起動処理において起動される各タスクのフローチャートである。サブCPU412は、ランプ制御タスクにより、筐体ランプ5と演出用ランプ28とを含む各種のランプを制御する。また、サブCPU412は、音響制御タスクにより、スピーカー(31、32)を制御する。また、サブCPU412は、画像制御基板通信タスクにより、画像制御基板420にコマンドを送信し、メイン制御基板通信タスクにおいてメイン制御基板300からのコマンドを受信し、演出ボタン入力タスクにおいて演出ボタン26および方向指定ボタン27の操作を受付ける。
サブCPU412には、タイマ割込信号が所定の時間間隔で入力される。サブCPU412は、タイマ割込信号を受信すると、各タスクのうちの何れかを実行する。すなわち、各種のランプおよびスピーカー(31、32)を含む各周辺装置は、時分割で制御される。
図61(a)は、ランプ制御タスクのフローチャートである。サブCPU412は、ランプ制御タスクを開始すると、各種のランプを制御するためのデータを初期化する(S302−1)。各種のデータを初期化すると、サブCPU412は、ランプデータ解析処理(S302−2)に移行する。ランプデータは、各種のランプの点滅パターンを示すデータである。例えば、特定のランプを点灯状態にする時間を示すデータと消灯状態にする時間を示すデータとの時系列(300ms点灯→300ms消灯→300ms点灯→……)がランプデータとして採用され得る。
サブCPU412は、ランプ制御処理(S302−3)において、ランプデータにより指定される態様で特定のランプを点滅させる。ランプデータ解析処理とランプ演出実行処理とは、タイマ割込信号が入力されるまで繰り返し実行される。
図61(b)は、音響制御タスクのフローチャートである。サブCPU412は、音響制御タスクを開始すると、スピーカー(31、32)を制御するための各種のデータを初期化する(S303−1)。サブCPU412は、各種のデータを初期化すると、音響データ解析処理(S303−2)に移行する。
サブCPU412は、音響制御処理(S303−3)において、音響データ解析処理の結果に応じてサウンド基板430(音源IC431)に指示をする。音源IC431は、サブCPU412からの指示に応じて音源ROM432から音響データを読み出し、音響データから音響信号を生成してスピーカー(31、32)に供給する。音響データ解析処理と音響制御処理とは、タイマ割込信号が入力されるまで繰り返し実行される。
図61(c)は、画像制御基板通信タスクのフローチャートである。サブCPU412は、画像制御基板通信タスクを開始すると、非遊技タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S304−1)。非遊技タイマは、前回の遊技が終了してから非遊技の状態が所定の時間継続した場合にタイムアップする。具体的には、非遊技タイマは、前回の遊技が終了した時点で初期値にセットされ、非遊技の期間において所定の周期毎に減算される。例えば、非遊技タイマは、前回の遊技が終了してから非遊技の期間が1分間継続した場合にタイムアップする。非遊技タイマは、例えば、サブRAM414に設けられる。
サブCPU412は、非遊技タイマがタイムアップしたと判断した場合(S304−1:YES)、デモ表示コマンド送信処理(S304−2)に移行し、デモ表示コマンドを画像制御基板420に送信する。画像制御基板(画像制御CPU421)420は、デモ表示コマンドを受信した場合、液晶表示装置30にデモンストレーション画像を表示させる。また、サブCPU412は、デモンストレーション画像が表示される期間において、各種のランプを消灯する。
他方で、非遊技タイマがタイムアップしていないと判断した場合(S304−1:NO)、サブCPU412は、サブRAM414に格納されている演出番号に応じてコマンドをセットする(S304−3)。演出番号は、遊技機1において実行される演出の種類を示し、後述する演出抽選処理においてサブRAM414の演出番号格納領域に格納される。サブCPU447は、ステップS304−3でセットしたコマンドを画像制御基板420に送信して(S304−4)、画像制御基板通信タスクを終了する。なお、画像制御基板通信タスクにおいて、画像制御基板420からのコマンドを受信可能な構成としてもよい。
図61(d)は、メイン制御基板通信タスクのフローチャートである。メイン制御基板通信タスクを開始すると、サブCPU412は、所定の記憶領域を初期化する通信開始前処理(S305−1)を実行する。通信開始前処理を実行した後に、サブCPU412は、受信コマンドチェック処理(S305−2)に移行する。受信コマンドチェック処理においては、メイン制御基板300から受信したコマンドの内容をチェックする。
サブCPU412は、今回の受信コマンドチェック処理でチェックしたコマンドと前回の受信コマンドチェック処理でチェックしたコマンドとが異なるか否かを判定する(S305−3)。すなわち、ステップS305−3において、サブCPU412は、メイン制御基板300からのコマンドが変化したか否かを判定する。サブCPU412は、メイン制御基板300からのコマンドが変化するまで、ステップS305−3を繰り返し実行する(S305−3:NO)。メイン制御基板300からのコマンドが変化した場合(S305−3:YES)、サブCPU412は、コマンド解析処理(S305−4)に移行する。
コマンド解析処理を実行した後に、サブCPU412は、遊技情報更新処理(S305−5)を実行する。遊技情報更新処理において、サブCPU412は、メイン制御基板300から受信したコマンドに応じて、サブRAM414が記憶する遊技情報を更新する。サブCPU412は、ステップS305−5において、複数種類の遊技情報更新処理のうちの何れかを実行する。具体的には、サブCPU412は、複数種類の遊技情報更新処理のうちメイン制御基板300から受信したコマンドの種別に応じた遊技情報更新処理を実行する。例えば、サブCPU412は、開始操作コマンドを受信した場合、液晶表示装置30に表示するAT状態の残り遊技回数を更新するための遊技情報更新処理を実行する。遊技情報を更新した後に、サブCPU412は、ステップS305−2に処理を戻し、次回のタイマ割込信号が入力されるまでステップS305−2からステップS305−5までの処理を繰り返す。
図62は、コマンド解析処理のフローチャートである。サブCPU412は、コマンド解析処理を開始すると、演出制御処理(S401)を実行する。後述するように、サブCPU412は、演出制御処理において、例えば、遊技機1で実行する演出を決定する。
演出制御処理を実行した後に、サブCPU412は、演出に応じたランプデータを決定し(S402)、ランプデータをサブRAM414に格納する(S403)。また、サブCPU412は、演出制御処理で決定した演出に応じて、音響データを決定し(S404)、決定した音響データをサブRAM414に格納する(S405)。音響データを格納すると、サブCPU412は、コマンド解析処理を終了する。
図63は、演出制御処理のフローチャートである。サブCPU412は、演出制御処理を開始すると、メイン制御基板300から受信したコマンドが設定変更開始コマンドまたは設定値コマンドであるか否かを判定する(S401−1)。メイン制御基板300から受信したコマンドが設定変更開始コマンドまたは設定値コマンドであると判断した場合(S401−1:YES)、サブCPU412は、設定変更開始/終了処理(S401−2)に移行する。
具体的には、設定変更開始コマンドを受信したと判断した場合、サブCPU412は、設定変更処理が実行中である旨を報知をする。例えば、サブCPU412は、液晶表示装置30に「設定変更中です」というメッセージを表示させ、各スピーカーに当該メッセージの音声を出力させる。また、設定値コマンドを受信したと判断した場合(すなわち、設定変更処理が終了した場合)、サブCPU412は、設定値コマンドが示す設定値をサブRAM414に格納して、設定変更処理の報知を終了する。設定変更開始/終了処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
メイン制御基板300から受信したコマンドが設定変更開始コマンドまたは設定値コマンドではないと判断した場合(S401−1:NO)、サブCPU412は、投入コマンドを受信したか否かを判定する(S401−3)。投入コマンドを受信したと判断した場合(S401−3:YES)、サブCPU412は、投入コマンド受信時処理(S401−4)に移行する。投入コマンド受信時処理において、サブCPU412は、例えば、メダルの投入時の演出を発生させる。投入コマンド受信時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドが投入コマンドではないと判断した場合(S401−3:NO)、精算操作コマンドを受信したか否かを判定する(S401−5)。精算操作コマンドを受信したと判断した場合(S401−5:YES)、サブCPU412は、精算操作コマンド受信時処理(S401−6)に移行する。精算操作コマンド受信時処理において、サブCPU412は、メダルの精算が実行されている旨を報知する。サブCPU412は、精算操作コマンド受信時処理において、例えば、「精算中です」というメッセージを液晶表示装置30に表示させ、スピーカーから所定の警告音を出力する。精算操作コマンド受信時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドが精算操作コマンドではないと判断した場合(S401−5:NO)、開始操作コマンドを受信したか否かを判定する(S401−7)。開始操作コマンドを受信したと判断した場合(S401−7:YES)、サブCPU412は、開始操作時処理(S401−8)に移行する。開始操作時処理において、サブCPU412は、演出抽選処理を含む各種の処理を実行する。開始操作時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドが開始操作コマンドではないと判断した場合(S401−7:NO)、リール始動コマンドを受信したか否かを判定する(S401−9)。リール始動コマンドを受信したと判断した場合(S401−9:YES)、サブCPU412は、リール始動コマンド受信時処理(S401−10)に移行する。リール始動コマンド受信時処理において、サブCPU412は、例えば、リールの回転が開始される際に出力されるリール回転音をスピーカーに出力させる。リール始動コマンド受信時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドがリール始動コマンドではないと判断した場合(S401−9:NO)、停止操作コマンドを受信したか否かを判定する(S401−11)。停止操作コマンドを受信したと判断した場合(S401−11:YES)、サブCPU412は、停止操作時処理(S401−12)に移行する。停止操作時処理において、例えば、液晶表示装置30の表示態様を切替える。停止操作時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドが停止操作受付コマンドではないと判断した場合(S401−11:NO)、表示当選役コマンド(再遊技コマンド、入賞当選役コマンドまたはハズレ表示コマンド)を受信したか否かを判定する(S401−13)。表示当選役コマンドを受信したと判断した場合(S401−13:YES)、サブCPU412は、表示当選役コマンド受信時処理(S401−14)に移行する。
サブCPU412は、受信したコマンドが表示当選役コマンドではないと判断した場合(S401−13:NO)、払出開始コマンドまたは払出終了コマンドを受信したか否かを判定する(S401−15)。払出開始コマンドまたは払出終了コマンドを受信したと判断した場合(S401−15:YES)、サブCPU412は、払出音制御処理(S401−16)を実行する。例えば、サブCPU412は、払出開始コマンドを受信した場合、メダルの排出を報知するメダル払出音の出力を開始する。また、払出終了コマンドを受信した場合、サブCPU412は、メダル払出音を停止する。払出音制御処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
図64(a)は、チャンス演出制御処理のフローチャートである。サブCPU412は、チャンス演出制御処理を開始すると、チャンス演出決定処理(S501)に移行する。チャンス演出決定処理では、上述したチャンス演出決定テーブルを用いて、今回の遊技でチャンス演出を実行するか否かを決定する。具体的には、サブCPU412は、チャンス演出決定処理において、当選エリアに応じた抽選値をチャンス演出決定テーブルから選択する。また、サブCPU412は、チャンス演出決定テーブルから選択した抽選値を乱数値R3に減算し、減算結果が負数であるか否かに応じて、チャンス演出の実行の有無を決定する。
チャンス演出決定処理を実行した後に、サブCPU412は、今回のチャンス演出決定処理の結果を示すチャンス演出コマンドをコマンド格納領域に格納する(S502)。また、サブCPU412は、メインCPU301から送信された回胴演出番号を示すロック演出コマンドをコマンド格納領域に格納する(S503)。コマンド格納領域に格納されたチャンス演出コマンドおよびロック演出コマンドは、上述した演出コマンド送信処理において、画像制御基板(画像制御CPU421)420に送信される。ロック演出コマンドを格納した後に、サブCPU412は、チャンス演出制御処理を終了する。
図64(b)は、画像制御CPU421により実行されるチャンス演出遅延処理のフローチャートである。画像制御CPU421は、サブCPU412から送信されたチャンス演出コマンドとロック演出コマンドとに応じて、チャンス演出遅延処理を実行する。
図64(b)に示す通り、チャンス演出遅延処理を開始すると、画像制御CPU421は、チャンス演出コマンドを解析し、今回の遊技でチャンス演出が実行されるか否かを判定する(S511)。今回の遊技でチャンス演出が実行されないと判断した場合(S511:NO)、画像制御CPU421は、チャンス演出遅延処理を終了する。一方、今回の遊技でチャンス演出を実行すると判断した場合(S511:YES)、画像制御CPU421は、ロック演出コマンドを解析し、今回の遊技でロック演出が実行されるか否かを判定する(S512)。
今回の遊技でロック演出が実行されないと判断した場合(S512:NO)、画像制御CPU421は、チャンス演出遅延処理を終了する。一方、今回の遊技でロック演出が実行されると判断した場合(S512:YES)、画像制御CPU421は、遅延期間Tを設定し(S513)、チャンス演出遅延処理を終了する。チャンス演出遅延処理で遅延期間が設定された場合、当該遅延期間が経過した後に、チャンス演出が実行される。
なお、チャンス演出を決定するための構成(チャンス演出決定テーブル、チャンス演出制御処理)は、上述した具体例に限定されない。図64(c−1)および図64(c−2)に、チャンス演出を決定するための構成の変形例を示す。
図64(c−1)は、変形例における、チャンス演出制御処理のフローチャートである。変形例のチャンス演出制御処理は、ステップS504を含む点において、本実施形態のチャンス演出制御処理と相違する。サブCPU412は、チャンス演出制御処理を開始すると、ステップS504において、今回の遊技の当選エリアがセブン揃いリプレイであるか否かを判定する。サブCPU412は、ステップS504において、今回の遊技でセブン揃いリプレイが当選しなかったと判断した場合、図64(c−1)に示す通り、チャンス演出決定処理(S501)に移行する。一方、ステップS504において、今回の遊技でセブン揃いリプレイが当選したと判断された場合、チャンス演出決定処理が省略される。
上述した通り、セブン揃いリプレイが当選した場合、チャンス演出は実行されない。したがって、セブン揃いリプレイが当選した場合は、チャンス演出決定処理を省略したとしても、不都合は生じない。また、セブン揃いリプレイが当選したと判断された場合、チャンス演出コマンドを格納するステップS502が省略される。チャンス演出コマンドが受信されない場合、画像制御CPU421は、チャンス演出が実行されない旨を示すチャンス演出コマンドを受信した場合と同様に、チャンス演出を実行しない。
図64(c−2)は、変形例におけるチャンス演出決定テーブルの概念図である。変形例のチャンス演出決定テーブルは、セブン揃いリプレイの抽選値を含まない点において、本実施形態のチャンス演出決定テーブルと相違する。上述した通り、変形例のチャンス演出制御処理では、セブン揃いリプレイが当選した場合、チャンス演出決定処理が省略され、チャンス演出決定テーブルは用いられない。したがって、変形例では、チャンス演出決定テーブルにおいて、セブン揃いリプレイの抽選値を省略することができる。以上の変形例では、例えば、本実施形態と比較して、チャンス演出決定テーブルのデータ量を小さくすることができる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態を以下に説明する。なお、以下に例示する各形態において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、第1実施形態の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
本発明の第2実施形態を以下に説明する。なお、以下に例示する各形態において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、第1実施形態の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図65は、第2実施形態の特殊状態X1を説明するための図である。第2実施形態の特殊状態X1では、第1実施形態の特殊状態X1と同様に、各遊技において移行ポイントが決定される。また、第2実施形態の特殊状態X1の各遊技では、AT中状態の各遊技と比較して、移行ポイントが決定され易い。ただし、第2実施形態の特殊状態X1の各遊技では、移行ポイントが決定されない場合がある。
図65(a−1)から図65(a−3)は、第2実施形態の特殊状態X1において、液晶表示装置30に表示される各画面を説明するための図である。第2実施形態の特殊状態X1は、20回の遊技に亘り実行される。特殊状態X1において、液晶表示装置30は、今回の特殊状態X1の残りの遊技回数を表示する。
第2実施形態においては、第1実施形態と同様に、AT状態の各遊技において、メーター図像GAにより、移行ポイントカウンタの現在値を報知する。ただし、図65(a−1)から図65(a−3)に示す通り、特殊状態X1において、移行ポイントカウンタの現在値は表示されない。詳細には後述するが、特殊状態X1(最終遊技を除く)では、今回の特殊状態X1において、移行ポイントが付与された回数が表示されるが、付与された移行ポイントの具体的な数値は報知されない。以上の構成では、特殊状態X1で移行ポイントが付与された場合、移行ポイントカウンタの現在値が一時的に遊技者が把握できなくなる。
図65(a−1)は、特殊状態X1のうち移行ポイントが決定された場合において、液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。図65(a−1)に示す通り、特殊状態X1では、上乗せ回数図像GKが液晶表示装置30に表示される。上乗せ回数図像GKは、今回の特殊状態X1において、移行ポイントが決定された回数(移行ポイントカウンタが加算された回数)を表示する。図65(a−1)では、今回の特殊状態X1において、移行ポイントが5回決定された場合を想定する。以上の構成では、上乗せ回数図像GKが表示する数字は、移行ポイントが決定される毎に、数値「1」ずつ加算される。
また、図65(a−1)に示す通り、特殊状態X1では、移行ポイントが決定された旨が報知される。例えば、移行ポイントが決定された場合、図65(a−1)に示すように「GET」という文字列が液晶表示装置30に表示される。ただし、図65(a−1)から理解される通り、特殊状態X1では、決定された移行ポイントの具体的な数値は報知されない。ただし、詳細には後述するが、サブCPU412は、特殊状態X1において、移行ポイントが決定される毎に、当該移行ポイントにより上乗せシナリオデータを更新する。上乗せシナリオデータは、例えばサブRAM414に設けられ、今回の特殊状態X1で決定された各移行ポイントを特定できる。特殊状態X1の各遊技で決定された各移行ポイントは、上乗せシナリオデータにより、特殊状態X1の最終遊技において、決定された順に報知される。
図65(a−2)は、特殊状態X1におけるポイント確認演出で液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。ポイント確認演出では、今回の特殊状態X1の各遊技において決定された各移行ポイントが決定された順に報知される。また、ポイント確認演出は、特殊状態X1の最終遊技において、全てのリール12が停止された場合に開始される。ポイント確認演出では、演出ボタン26の操作が受付けられる。図65(a−2)に示す通り、ポイント確認演出において、液晶表示装置30に演出ボタン26を操作すべき旨が報知される。
図65(a−3)は、ポイント確認演出において、演出ボタン26が操作された場合、液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。ポイント確認演出で演出ボタン26が操作された場合、図65(a−3)に示す通り、移行ポイント(図65(a−3)の例では10pt)が報知される。ポイント確認演出では、報知された移行ポイントの合計値が表示される。また、ポイント確認演出では、移行ポイントが報知される毎に、上乗せ回数図像GKの数字が数値「1」減算される。ポイント確認演出では、上乗せ回数図像GKの数字が「0」に減算されるまで演出ボタン26の操作を受付け、演出ボタン26の操作を受付ける毎に、今回の特殊状態X1で決定された移行ポイントが決定された順に液晶表示装置30で報知される。
図65(b)は、特殊状態X1の各遊技における移行ポイントカウンタと上乗せシナリオデータとを説明するためのタイムチャートである。図65(b)には、特殊状態X1の各遊技(1〜20回目)で決定された移行ポイントカウンタの数値が示される。なお、図65(b)の具体例では、特殊状態X1が開始される直前の移行ポイントカウンタが数値「N」の場合を想定する(Nは数値「0」以上の整数)。
例えば、図65(b)に示す通り、特殊状態X1の1回目の遊技において、移行ポイント「10pt」が決定されたとする。以上の場合、移行ポイントカウンタに数値「10」が加算される(移行ポイントカウンタ=N+10)。また、移行ポイント「10pt」が決定された場合、上乗せシナリオデータに数値「10」が格納される。一方、図65(b)の具体例では、特殊状態X1の2回目の遊技において、移行ポイントが決定されない場合を想定する。以上の場合、移行ポイントカウンタは加算されず、また、上乗せシナリオデータに移行ポイントが格納されない。
図65(b)では、特殊状態X1の3回目の遊技において、移行ポイント「5pt」が決定された場合を想定する。以上の場合、移行ポイントカウンタに数値「5」が加算される(移行ポイントカウンタ=N+15)。また、移行ポイント「5pt」が決定された場合、上乗せシナリオデータに数値「5」が格納される。以上の場合、上乗せシナリオデータは移行ポイント「10pt」、移行ポイント「5pt」の順序で決定された旨を特定可能な内容に更新される。また、図65(b)に示すように、その後の4回目の遊技で移行ポイント「10pt」が決定された場合、移行ポイントカウンタに数値「10」が加算される(移行ポイントカウンタ=N+25)。また、上乗せシナリオデータに数値「10」が格納される。以上の上乗せシナリオデータでは、移行ポイントが「10pt」「5pt」「10pt」の順序で決定された旨が特定される。図65(b)の具体例では、特殊状態X1の20回目の遊技までに、合計で数値「M」(Mは正の整数)の移行ポイントが決定された場合を想定する。
上述した通り、特殊状態X1の各遊技で移行ポイントが決定された場合、当該遊技では、移行ポイントが決定された旨のみが液晶表示装置30で報知され、具体的な移行ポイントの数値は報知されない。したがって、サブCPU412は、特殊状態X1の各遊技で移行ポイントが決定された場合、当該移行ポイントを特定できるコマンドを当該遊技で画像制御CPU421に送信しない。一方、サブCPU412は、ポイント確認演出が開始される場合、特殊状態X1の最終遊技が終了した時点における上乗せシナリオデータが特定されるコマンドを画像制御CPU421に送信する。画像制御CPU421は、当該コマンドで特定される上乗せシナリオデータに基づいて、ポイント確認演出において、演出ボタン26を押下する毎に、決定された順に移行ポイントを液晶表示装置30に表示させる。
第2実施形態においても、第1実施形態と同様な効果が奏せられる。また、第2実施形態では、特殊状態X1の各遊技で決定された移行ポイントは、特殊状態X1の最終遊技で報知される。したがって、例えば、移行ポイントが決定された遊技でのみ、当該移行ポイントが報知される構成と比較して、移行ポイントが報知される時期が変化に富み、移行ポイントの報知の面白味を向上させることができる。
また、第2実施形態では、特殊状態X1の最終遊技において、上乗せシナリオデータが送信される。仮に、上乗せシナリオデータを設けない構成では、サブCPU412は、移行ポイントが決定される度に画像制御CPU421に当該移行ポイントが特定されるコマンドを送信する必要がある。したがって、サブCPU412から画像制御CPU421に移行ポイントを特定するためのコマンドを送信する遊技回数が増加し、各遊技におけるコマンドを送信するための処理の負荷が過大になり易くなるという不都合が生じ得る。本実施形態では、ポイント確認演出が実行されるまでは、今回の特殊状態X1で決定された移行ポイントを特定するためのコマンドを送信する必要がないため、以上の不都合を抑制することができる。
<変形例>
以上の各形態は多様に変形される。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は適宜に併合され得る。
以上の各形態は多様に変形される。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は適宜に併合され得る。
(1)以上の各形態において、復活決定処理で復活が決定された場合、AT中状態に移行したが、他のAT状態に移行する構成としてもよい。例えば、復活決定処理において、特殊状態Yに移行した場合、特殊状態Yに移行する構成としてもよい。以上の構成によれば、復活決定処理で復活が決定され、AT状態に復帰する場合のATカウンタの初期値が特殊状態Yにより決定される。また、復活決定処理で復活が決定され移行した特殊状態Yでは、必ず報酬ポイントに応じた遊技回数がATカウンタに加算される構成としてもよい。具体的には、復活決定処理で復活が決定され移行した特殊状態Yは、セブン外れリプレイの当選を契機に終了せず、セブン揃いプレイが当選した契機で終了する構成が考えられる。
(2)以上の各形態において、第1準備状態と第2準備状態と第3準備状態とで異なる特典が付与される構成としたが、第1ボーナス状態と第2ボーナス状態と第3ボーナス状態とで異なる特定が付与される構成としてもよい。例えば、第1準備状態で付与される特典が第1ボーナス状態でも付与され、第2準備状態で付与される特典が第2ボーナス状態でも付与され、第3準備状態で付与される特典が第3ボーナス状態でも付与される構成が好適である。以上の構成では、各ボーナス状態で付与される特典が変化に富み、ボーナス状態の面白味が向上する。
(3)以上の各形態において、コンボ報知演出は、特殊状態X2において実行されたが、他の演出状態で実行されてもよい。例えば、特殊状態Yにおいて、コンボ報知演出が実行される構成としてもよい。以上の構成では、例えば、特殊状態Yの各遊技において、移行ポイントと報酬ポイントとを決定し、コンボ報知演出における各停止時報知演出において、移行ポイントと報酬ポイントとが報知される構成としてもよい。
(4)以上の各形態において、加算演出が実行される遊技で、ボーナス役が当選し、且つ、ボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、ボーナス状態の導入遊技より加算演出を優先して実行する構成とした。しかし、加算演出が実行される遊技より前の遊技で、ボーナス役が当選した場合であっても、加算演出が実行される遊技でボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、ボーナス状態の導入遊技より加算演出が優先して実行される構成としてもよい。また、加算演出において、演出ボタン26が押下される毎に移行ポイントを報知したが、例えば、停止ボタン25またはBETボタンが操作された場合に移行ポイント報知される構成としてもよい。
(5)以上の各形態において、ボーナス状態の導入演出より加算演出を優先して実行する構成とした。すなわち、特典として移行ポイントが報知される演出を導入演出より優先する構成とした。しかし、移行ポイント以外の特典を報知する演出が導入演出より優先される構成としてもよい。例えば、ATカウンタに加算される上乗せ遊技回数を報知する演出でボーナス役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、上乗せ遊技回数を報知する演出を導入演出より優先して実行する構成としてもよい。
(6)以上の各形態において、セブンリプレイ当選時処理で、各抽選処理(第1抽選処理から第5抽選処理)で決定される上乗せ遊技回数は、適宜に変更することができる。例えば、1回の抽選処理で数値「300」より大きい上乗せ遊技回数が決定され得る構成としてもよい。
(7)以上の各形態において、ATカウンタに加算される遊技回数を報知する演出において、報知される遊技回数の閾値(最大値)を数値「500」にしたが、報知される遊技回数の閾値は、上述の例に限定されない。例えば、報知される遊技回数の閾値を数値「500」より小さくしてもよいし、数値「500」より大きくしてもよい。また、ATカウンタに加算される遊技回数が閾値を超えた場合に報知される遊技回数(閾値よりは小さい)がランダムに決定される構成としてもよい。
(8)以上の各形態において、AT中状態の最終遊技において、連続演出が開始されない構成としたが、例えば、通常状態からAT状態に移行する場合、通常状態の最終遊技において、連続演出が開始されない構成としてもよい。
(9)以上の各形態において、各特殊演出の段階が進行する契機は、適宜に変更することができる。例えば、特殊演出AはBETボタンの操作で段階が進行し、特殊演出Bは第3停止操作を契機に段階が進行する構成としてもよい。また、例えば、BETボタンの操作で段階が進行する特殊演出において、BETボタンが操作されずに次回の遊技の開始操作がされた場合、段階が進行する構成としてもよい。同様に、演出ボタンの操作で段階が進行する特殊演出において、演出ボタンが操作されずに次回の遊技の開始操作がされた場合、段階が進行する構成としてもよい。
また、第1実施形態の構成において、特殊演出Bでは、各遊技が開始される毎に、予め定められた時間長(例えば5秒)のアニメーション(専用動画)が液晶表示装置30の表示領域Fに表示され、当該アニメーションが終了した場合、ボタン図像GBが表示される構成としてもよい。以上の構成では、特殊演出Bでは、各遊技が開始されてから予め定められた時間長が経過した期間において、演出ボタン26が操作された場合に段階が進行する。以上の構成では、特殊演出Aでは、1回目の遊技が終了した後に、2段階目に進行可能になる。一方、特殊演出Bでは、1回目の遊技が開始されてから予め定められた時間長が経過した場合、2段階目に進行可能になる。すなわち、各特殊演出で段階が進行可能になる時期が相違する。したがって、各特殊演出で段階が進行可能になる時期が変化に富み、特殊演出の面白味が向上するという効果は格別に顕著である。
(10)以上の各形態において、AT中状態の終了契機は、適宜に変更することができる。例えば、AT中状態で払出されたメダルの枚数を枚数カウンタで計数し、枚数カウンタが予め定められた数値に達した場合、AT中状態が終了する構成としてもよい。また、以上の構成において、枚数カウンタの数値に減算する上乗せ遊技情報を特典として付与し、AT中状態が終了するまでに要する遊技回数を実質的に延長可能な構成としてもよい。
(11)以上の各形態において、図36にチャンス演出の一例を示したが、チャンス演出の態様は適宜に変更してもよい。また、複数種類のチャンス演出を設けてもよい。例えば、第1のチャンス演出では、図36に示した記号「!」を表すチャンス図像GEが表示され、第2のチャンス演出では、記号「!」に替えて文字「熱」を表示するチャンス図像GEが表示される構成としてもよい。以上の構成では、チャンス演出の種類に応じて、ボーナスに当選している期待度が相違する構成が好適である。例えば、第1のチャンス演出が実行された場合より第2のチャンス演出が実行された場合の方がボーナス当選している期待度を高くする構成が考えられる。
(12)以上の各形態では、打順ベルが当選した遊技で不正解押順で停止操作がされた場合、停止操作位置に応じて、失敗役(払出枚数は1枚)または特殊ハズレ目(A、B)が停止表示される構成とした。しかし、不正解押順で停止操作された場合、停止操作位置に応じて停止表示される当選役は、以上の例に限定されない。例えば、打順ベルが当選した遊技で不正解押順で停止操作がされた場合、停止操作位置に応じて、失敗ベル役(払出枚数は9枚)または特殊ハズレ目が停止表示される構成としてもよい。以上の構成では、失敗ベル役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合に移行するRT状態と特殊ハズレ目が停止表示された場合に移行するRT状態とが相違する。
(13)以上の各形態では、打順ベルが当選した遊技で、正解ベルの図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、RT状態が維持され、失敗役の図柄組合せが停止表示された場合、RT0状態に移行し、特殊ハズレ目が停止表示された場合、RT1状態に移行したが、以上の各図柄組合せが停止表示された場合に移行するRT状態は、上述の例に限定されない。
例えば、失敗役の図柄組合せが停止表示された場合、RT1状態に移行し、特殊ハズレ目が停止表示された場合、RT0状態に移行する構成としてもよい。さらに、以上の各形態において、特殊ハズレ目Aが有効ラインに停止表示された場合と特殊ハズレ目Bが有効ラインに停止表示された場合とで、異なるRT状態に移行可能な構成としてもよい。また、各失敗役(A〜D)の図柄組合せに応じて、異なるRT状態に移行可能な構成としてもよい。また、正解ベルの図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、RT状態が移行し得る構成としてもよい。
例えば、打順ベルL1が当選した場合、停止操作態様に応じて、正解ベル、失敗役A、失敗役D、特殊ハズレ目A1、特殊ハズレ目A2、特殊ハズレ目B1、および、特殊ハズレ目B2の7種類の図柄組合せが有効ラインに停止表示され得る。以上の構成において、各図柄組合せを適宜にRT移行図柄として採用することで、打順ベルL1が当選した次回の遊技で移行可能なRT状態の種類(最大で7種類)を変化に富ませることができる。
(14)以上の各形態において、内部中状態と非内部中状態とで、正解ベルの図柄組合せが有効ラインに停止表示される確率を異ならせてもよい。例えば、非内部中状態の打順ベルが当選した遊技で、不正解押順で停止操作した場合、正解ベルの図柄組合せは有効ラインに停止表示されない。以上の構成において、内部中状態で打順ベルが当選した場合、共通ベルが当選した場合と同様に、何れの停止操作順序であっても、正解ベルの図柄組合せが有効ラインに停止表示される構成としてもよい。以上の構成によれば、正解ベルの図柄組合せが有効ラインに停止表示される確率が非内部中状態より内部中状態で高くなる。したがって、正解ベルの図柄組合せが頻繁に有効ラインに停止表示された場合、ボーナス役が当選した期待感を高めることができる。
ただし、打順ベル(L1〜L4、C1〜C4、R1〜R4)が当選した場合の全てにおいて、停止操作順序によらず正解ベルの図柄組合せが有効ラインに停止表示される構成では、内部中状態における遊技者の利益が過剰になる不都合が生じ得る。以上の事情を考慮して、打順ベルの一部が当選した場合、停止操作順序によらず正解ベルの図柄組合せを有効ラインに停止し、打順ベルの他の一部が当選した場合、非内部中状態と同様に、正解押順で停止操作した場合に正解ベルの図柄組合せを有効ラインに停止する構成が好適である。例えば、打順ベルのうち、打順ベルL3、打順ベルL4、打順ベルC3、打順ベルC4、打順ベルR3、または、打順ベルR4が内部中状態で当選した場合、停止操作態様によらず正解ベルの図柄組合せが有効ラインに停止表示され、他の打順ベルが当選した場合、正解押順で停止操作した場合に正解ベルの図柄組合せを有効ラインに停止表示する構成が考えられる。
なお、以上の構成においては、正解ベルを取りこぼす確率が低下するため、低確RT状態に移行させるRT0移行図柄(失敗役)およびRT1移行図柄(特殊ハズレ目)が有効ラインに停止する確率が低下する。すなわち、低確RT状態に移行する契機が成立し難くなる。しかし、上述した通り、内部中状態では、そもそも、RT移行図柄が有効ラインに停止表示されてもRT状態が移行しない。したがって、低確RT状態に移行する確率については、考慮する必要がない。
(15)以上の各形態以外の契機で、RT0状態に移行し得る構成としてもよい。例えば、設定変更処理で設定値が変更された場合、RT0状態に移行してもよい。
(16)以上の各形態では、指示表示器16で、指示情報と払出枚数との双方を表示したが、指示情報が専用の表示装置で表示される構成としてもよい。
(17)本発明は、上述したパチスロ機のみならず、ぱちんこ機、その他の遊技機、ゲーム機一般に適用することができる。
本発明の遊技機は、例えば以下の遊技機である。
以上の課題を解決するために、本願発明の遊技機は、通常遊技状態と通常遊技状態より有利な特定遊技状態とを含む各遊技状態で遊技を進行させる遊技制御手段(メインCPU301)と、特定遊技状態の遊技において、残り遊技情報が終了値まで更新された場合、当該特定遊技状態を終了させる遊技状態移行手段と、予め定められた契機で、残り遊技情報が終了値まで更新されるのに要する遊技回数を延長するための上乗せ遊技情報を決定する上乗せ遊技情報決定手段(セブンリプレイ当選時処理)と、上乗せ遊技情報決定手段が決定した上乗せ遊技情報を報知する報知実行手段(液晶表示装置30)と、上乗せ遊技情報決定手段が決定した上乗せ遊技情報が予め定められた閾値より大きい場合、上乗せ遊技情報決定手段が実際に決定した上乗せ遊技情報より小さい上乗せ遊技情報を報知実行手段に報知させる報知制御手段(サブCPU412)とを具備する。
以上の本発明の構成によれば、上乗せ遊技情報決定手段が決定した上乗せ遊技情報が予め定められた閾値より大きい場合、上乗せ遊技情報決定手段が実際に決定した上乗せ遊技情報より小さい上乗せ遊技情報を報知実行手段により報知される。したがって、例えば、上述した閾値より大きい遊技回数が延長される上乗せ遊技情報が報知される構成と比較して、遊技回数の報知により射幸心が過剰に煽られる不都合が抑制される。
1…遊技機、300…メイン制御基板、301…メインCPU、302…メインROM、303…メインRAM、304…乱数発生器、305…I/F回路、400…サブ制御基板、410…演出制御基板、411…I/F回路、412…サブCPU、413…サブROM、414…サブRAM、420…画像制御基板、421…画像制御CPU、422…画像制御ROM、423…VDP、424…CGROM、425…RAM、430…サウンド基板、431…音源IC、432…音源ROM。
上述の上乗せ報知において、極端に有利な有利特典(例えば、上乗せ遊技情報)が報知された場合、遊技者によっては、射幸心が過剰に煽られる問題が生じる。以上の事情を考慮して、本発明では、有利特典の報知により射幸心が過剰に煽られる不都合を抑制することを目的とする。
以上の課題を解決するために、本願発明の遊技機は、通常遊技状態と通常遊技状態より有利な特定遊技状態とを含む各遊技状態で遊技を進行させる遊技制御手段と、特定遊技状態において終了条件が成立した場合、当該特定遊技状態を終了させる遊技状態移行手段と、予め定められた契機で、特定遊技状態を延長させるための有利特典を決定する有利特典決定手段と、特定演出を含む複数種類の演出を実行可能であるとともに、有利特典を報知可能な報知実行手段と、有利特典決定手段が決定した有利特典を一度に報知実行手段に報知させる第1報知制御、および、有利特典決定手段が決定した有利特典の一部を報知させた後に該有利特典の残部を報知実行手段に報知させる第2報知制御を実行可能な報知制御手段とを具備し、有利特典は、第1有利特典と第1有利特典とは異なる第2有利特典とを含み、報知制御手段は、第1有利特典が決定された場合より、第2有利特典が決定された場合、第2報知制御を実行し易く、報知実行手段は、第1有利特典が決定される場合より、第2有利特典が決定される場合、特定演出を実行し易い。
以上の本発明の構成によれば、報知制御手段は、有利特典決定手段が決定した有利特典を一度に報知実行手段に報知させる第1報知制御、および、有利特典決定手段が決定した有利特典の一部を報知させた後に該有利特典の残部を報知実行手段に報知させる第2報知制御を実行可能である。また、報知制御手段は、第1有利特典が決定された場合より、第2有利特典が決定された場合、第2報知制御を実行し易い。したがって、例えば、有利特典決定手段が決定した有利特典を一度に報知実行手段に報知させる制御だけを行う構成と比較して、有利特典の報知により射幸心が過剰に煽られる不都合が抑制される。
本発明によれば、有利特典の報知により射幸心が過剰に煽られる不都合が抑制される。
以上の課題を解決するために、本願発明の遊技機は、通常遊技状態と通常遊技状態より有利な特定遊技状態とを含む各遊技状態で遊技を進行させる遊技制御手段(メインCPU301)と、特定遊技状態において終了条件が成立した場合、当該特定遊技状態を終了させる遊技状態移行手段と、予め定められた契機で、特定遊技状態を延長させるための有利特典を決定する有利特典決定手段(セブンリプレイ当選時処理)と、特定演出を含む複数種類の演出を実行可能であるとともに、有利特典を報知可能な報知実行手段(リール12、液晶表示装置30)と、有利特典決定手段が決定した有利特典を一度に報知実行手段に報知させる第1報知制御、および、有利特典決定手段が決定した有利特典の一部を報知させた後に該有利特典の残部を報知実行手段に報知させる第2報知制御を実行可能な報知制御手段(メインCPU301、サブCPU412)とを具備し、有利特典は、第1有利特典と第1有利特典とは異なる第2有利特典とを含み、報知制御手段は、第1有利特典が決定された場合より、第2有利特典が決定された場合、第2報知制御を実行し易く、報知実行手段は、第1有利特典が決定される場合より、第2有利特典が決定される場合、特定演出を実行し易い。
以上の本発明の構成によれば、報知制御手段は、有利特典決定手段が決定した有利特典を一度に報知実行手段に報知させる第1報知制御、および、有利特典決定手段が決定した有利特典の一部を報知させた後に該有利特典の残部を報知実行手段に報知させる第2報知制御を実行可能である。また、報知制御手段は、第1有利特典が決定された場合より、第2有利特典が決定された場合、第2報知制御を実行し易い。したがって、例えば、有利特典決定手段が決定した有利特典を一度に報知実行手段に報知させる制御だけを行う構成と比較して、有利特典の報知により射幸心が過剰に煽られる不都合が抑制される。
Claims (1)
- 通常遊技状態と前記通常遊技状態より有利な特定遊技状態とを含む各遊技状態で遊技を進行させる遊技制御手段と、
前記特定遊技状態の遊技において、残り遊技情報が終了値まで更新された場合、当該特定遊技状態を終了させる遊技状態移行手段と、
予め定められた契機で、前記残り遊技情報が終了値まで更新されるのに要する遊技回数を延長するための上乗せ遊技情報を決定する上乗せ遊技情報決定手段と、
前記上乗せ遊技情報決定手段が決定した前記上乗せ遊技情報を報知する報知実行手段と、
前記上乗せ遊技情報決定手段が決定した前記上乗せ遊技情報が予め定められた閾値より大きい場合、前記上乗せ遊技情報決定手段が実際に決定した前記上乗せ遊技情報より小さい前記上乗せ遊技情報を前記報知実行手段に報知させる報知制御手段と
を具備する遊技機。
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