JP2020195592A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供すること。【解決手段】スロットマシン10は、ベット操作を行った後、スタートレバー41の操作に基づく各リール32L,32M,32Rの回転が開始される。そして、ストップスイッチ42〜44の操作によって対応するリールが停止し、抽選結果に応じた停止出目が停止してメダルの払出が発生し得る。また、ストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する押し順報知が発生し得る有利区間と、押し順報知が発生しない通常区間とが設定されている。有利区間に移行する場合、ATモードへ移行し易いCZモードに設定される構成であり、設定されるCZモード中の演出内容が、前回の有利区間の終了契機を利用して設定される。【選択図】 図1

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。
スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特許文献1参照)。
特開2008−295707号公報
ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。
本発明は上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
本発明は、
遊技状態として、遊技者にとって有利な特定事象が生じ得る特定状態と、当該特定事象が生じない通常状態と、が設定されており、
前記特定状態において、前記特定事象を生じさせるか否かの特定判定を実行可能な特定判定手段と、
前記特定判定手段による特定判定の結果が前記特定事象を生じさせることに対応する特定結果である場合、前記特定事象を生じさせる特定事象手段と、
予め定められた移行条件が成立した場合、前記通常状態から前記特定状態へ移行させる特定移行手段と、
予め定められた終了条件が成立した場合、前記特定状態から前記通常状態へ移行させる特定終了手段と、
前記特定終了手段により前記特定状態を終了させることの契機となった前記終了条件に対応する情報を記憶可能な記憶手段と、
前記特定移行手段により前記特定状態へ移行する場合、前記特定判定についての特定報知を所定の報知手段にて実行する特定報知手段と、
前記特定報知手段による前記特定報知の報知態様を設定する態様設定手段と、
を備え、
前記態様設定手段は、前記特定移行手段により移行する前記特定状態の有利度に関わらず、前記記憶手段により記憶されている前記終了条件に対応する情報に応じて、前記特定報知の報知態様を設定することが可能であることを特徴とする。
本発明によれば、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
一実施の形態におけるスロットマシンの正面図である。 前面扉を閉じた状態を示すスロットマシンの斜視図である。 前面扉を開いた状態を示すスロットマシンの斜視図である。 前面扉の背面図である。 筐体の正面図である。 各リールの図柄配列を示す図である。 表示窓から視認可能となる図柄と有効ラインとの関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 入賞態様の一例を説明するための図である。 入賞態様の一例を説明するための図である。 入賞態様の一例を説明するための図である。 入賞態様の一例を説明するための図である。 主制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 表示制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 主制御装置によるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主制御装置による通常処理を示すフローチャートである。 抽選処理を示すフローチャートである。 3ベット時の通常遊技状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 2ベット時の通常遊技状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 リール制御処理を示すフローチャートである。 ストップスイッチの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図である。 ボーナス状態処理を示すフローチャートである。 ボーナス状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 各状態の移行関係を示す説明図である。 抽選結果対応処理を示すフローチャートである。 有利区間移行抽選処理を示すフローチャートである。 AT抽選用処理を示すフローチャートである。 通常用ATモード抽選処理を示すフローチャートである。 CZ用ATモード抽選処理を示すフローチャートである。 前兆モードの設定処理を示すフローチャートである。 各種移行抽選テーブルの一例を示す図である。 CZ用ATモード移行抽選テーブルの一例を示す図である。 即報知抽選テーブルの一例を示す図である。 CZモードゲーム数テーブル及び前兆演出ゲーム数テーブルの一例を示す図である。 AT上乗せ用処理を示すフローチャートである。 上乗せ抽選テーブルの一例を示す図である。 ストップスイッチの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図である。 指示モニタ及び区間表示器の概要を説明するための図である。 補助表示部にて行われる押し順報知演出の概要を示す説明図である。 押し順報知用処理を示すフローチャートである。 入賞結果対応処理を示すフローチャートである。 第1ゲーム数管理処理を示すフローチャートである。 第2ゲーム数管理処理を示すフローチャートである。 区間表示第1処理を示すフローチャートである。 有利区間移行ゲーム用処理を示すフローチャートである。 区間表示第2処理を示すフローチャートである。 表示モードの移行関係の概要を説明するための図である。 有利区間の開始ゲーム及び終了ゲームと区間表示器の表示との関係を説明するための図である。 サブ側の表示制御装置による演出設定処理を示すフローチャートである。 開始時演出設定処理を示すフローチャートである。 連続演出設定処理を示すフローチャートである。 CZモード開始用設定処理を示すフローチャートである。 CZモード中設定処理を示すフローチャートである。 全停止時演出設定処理を示すフローチャートである。 CZ終了用の演出設定処理を示すフローチャートである。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 連続演出における各ゲームの演出内容の一例を説明するための図である。 第1準備演出における武器発見演出テーブルの一例を示す図である。 前兆演出テーブルと疑似前兆演出テーブルの一例を示す図である。 CZモードと連続演出との関係性を説明するためのタイミングチャートである。 CZモードと連続演出との関係性を説明するためのタイミングチャートである。 CZモードと連続演出との関係性を説明するためのタイミングチャートである。 CZモードと連続演出との関係性を説明するためのタイミングチャートである。 CZモードと連続演出との関係性を説明するためのタイミングチャートである。 CZモードと連続演出との関係性を説明するためのタイミングチャートである。 CZモードと連続演出との関係性を説明するためのタイミングチャートである。 CZモードと連続演出との対応関係を説明するための図である。 第2の実施形態において、(a)は区間表示第2処理を示すフローチャートであり、(b)は有利区間終了抽選テーブルの一例を示す図である。 CZ終了用の演出設定処理を示すフローチャートである。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 有利区間の終了の有無と連続演出との、有利度の関係性を説明するためのタイミングチャートである。 第3の実施形態における、区間表示第2処理を示すフローチャートである。 CZ終了用の演出設定処理を示すフローチャートである。 有利区間終了ゲームと区間表示器と連続演出との関係性を説明するためのタイミングチャートである。 第4の実施形態における、前兆モードの設定処理の一部を示すフローチャートである。
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図、図2はスロットマシン10の前面扉12を閉じた状態の斜視図、図3はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図、図4は前面扉12の背面図、図5は筐体11の正面図である。
図1〜図5に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、全体として前面を開放した箱状に形成されており、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。
筐体11の前面側には、前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11には、その正面から見て左側部に上下一対の支軸13a,13bが設けられており、前面扉12には、各支軸13a,13bと対応する位置に軸受部14a,14bが設けられている。そして、各軸受部14a,14bに各支軸13a,13bが挿入された状態では、前面扉12が筐体11に対して両支軸13a,13bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、前面扉12の回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖したりすることができるようになっている。また、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置20によって開放不能な施錠状態とされる。前面扉12の右端側上部には、施錠装置20と一体化されたキーシリンダ21が設けられており、キーシリンダ21に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル25が設けられている。遊技パネル25には、縦長の3つの表示窓26L,26M,26Rが横並びに形成されており、各表示窓26L,26M,26Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓26L,26M,26Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
図3に示すように、筐体11は仕切り板30によりその内部が上下2分割されており、仕切り板30の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール32L,中リール32M,右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓26L,26M,26Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓26L,26M,26Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓26L,26M,26Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
ここで、リールユニット31の構成を簡単に説明する。
各リール32L,32M,32Rは、それぞれがステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。ステッピングモータは、例えば500パルスの駆動信号(以下、励磁パルスともいう。)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、すなわちリールの回転位置が制御される。また、リールユニット31には、リールが1回転したことを検出するためのリールインデックスセンサが各リール32L,32M,32Rに設置されている。そして、リールインデックスセンサからは、リールが1回転したことを検出した場合、その検出の都度、後述する主制御装置101に検出信号が出力されるようになっている。このため主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号と、当該検出信号が入力されるまでに出力した励磁パルス数とに基づいて、各リール32L,32M,32Rの角度位置を1回転毎に確認するとともに補正することができる。
各リール32L,32M,32Rの外周面には、その長辺方向(周回方向)に、識別情報としての図柄が複数個描かれている。より具体的には、20個の図柄が等間隔に描かれている。このため、所定の位置においてある図柄を次の図柄へ切り替えるには、25パルス(=500パルス÷20図柄)の励磁パルスの出力を要する。また、主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号が入力されてから出力した励磁パルス数により、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を把握したり、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な位置に所定の図柄を停止させたりする制御を行うことができる。
次に、各リール32L,32M,32Rに描かれている図柄について説明する。
図6には、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ20個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が0〜19まで付されているが、これら番号は主制御装置101が表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「ベル」図柄(例えば、左リール32Lの1番目)、「リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの0番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの14番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの2番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの8番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの9番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの3番目)、「青年」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「赤貝」図柄(例えば、左リール32Lの4番目)、「白貝」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)の10種類がある。そして、図6に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
各表示窓26L,26M,26Rは、対応するリールに付された20個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓26L,26M,26Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、上記視認可能となる図柄のうち、各リール32L,32M,32Rそれぞれ1の図柄ずつ、計3つの図柄の組合せを利用して各ゲームの遊技結果が報知される。上記のように3×3=9個の図柄が視認可能となることから、これら3つの図柄の組合せとしては、例えば、図7に示すように、各リール32L,32M,32Rの上段図柄を結んだ上ラインL1に停止する各図柄の組合せや、各リール32L,32M,32Rの中段図柄を結んだ中ラインL2に停止する各図柄の組合せや、各リール32L,32M,32Rの下段図柄を結んだ下ラインL3に停止する各図柄の組合せがある。また、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの下段図柄を結んだ右下がりラインL4に停止する各図柄の組合せや、左リール32Lの下段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの上段図柄を結んだ右上がりラインL5に停止する各図柄の組合せがある。その他、左リール32Lの中段図柄,中リール32Mの上段図柄,右リール32Rの上段図柄を結んだ折れ曲がりラインL6に停止する各図柄の組合せもある。上記のラインL1〜L5は各図柄を並べると一直線となるラインであり、折れ曲がりラインL6は各図柄を並べると途中で折れ曲がりが生じるラインである。なお、折れ曲がりが生じるラインに停止する各図柄の組合せとしては、折れ曲がりラインL6以外にもあるが、ここでは説明を省略する。
これらラインL1〜L6のうち、メダルのベットによって有効化されるラインと有効化されないラインとが設定され、有効化されたライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞成立として、遊技媒体たるメダルが所定数払い出される特典が付与されたり、遊技状態が移行される特典が付与されたりするようになっている。その一方で、有効化されないライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞は成立せず、上記特典は付与されない。
本スロットマシン10では、上記のラインL1〜L6のうち、折れ曲がりラインL6が有効ラインとして設定される。より詳しくは、本スロットマシン10では、3枚のメダルがベットされてゲームが開始される場合と2枚のメダルがベットされてゲームが開始される場合とがあり、これら3枚又は2枚のメダルがベットされてゲームが開始される場合には、折れ曲がりラインL6のみが有効ラインとして設定され、他のラインL1〜L5は有効ラインとしては設定されない。以下の説明では、折れ曲がりラインL6を有効ラインMLと称する場合がある。また、以下では、3枚のメダルがベットされて開始されるゲームを3ベットゲーム、2枚のメダルがベットされて開始されるゲームを2ベットゲーム、1枚のメダルがベットされて開始されるゲームを1ベットゲーム、ともいう。なお、本実施形態では、1ベットゲームは設定されない。
図8〜図10は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典と、の対応関係を示す図である。
メダル払出が行われる小役入賞としては、第1小役入賞〜第32小役入賞がある。
左リール32Lの「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「リプレイ」図柄と、右リール32Rの「リプレイ」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第1小役入賞となる。第1小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは13枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
図11(a)に示すように、有効ラインMLに第1小役入賞に対応する図柄が停止すると、右下がりラインL4には「ベル」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、ベルに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となる。
左リール32Lの「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「ベル」図柄と、右リール32Rの「ベル」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第2小役入賞となる。第2小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは13枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
図11(b)に示すように、有効ラインMLに第2小役入賞に対応する図柄が停止すると、上ラインL1には「ベル」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、ベルに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となるとともに、「ベル」図柄が揃うラインの相違から、上記の第1小役入賞とは異なる小役入賞が成立していることも理解可能となる。
左リール32Lの「ベル」図柄と、中リール32Mの「リプレイ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄又は「赤貝」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第3小役入賞となる。第3小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは13枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
図11(c)に示すように、有効ラインMLに第3小役入賞に対応する図柄が停止すると、中ラインL2には「ベル」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、ベルに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となるとともに、「ベル」図柄が揃うラインの相違から、上記の第1小役入賞や第2小役入賞とは異なる小役入賞が成立していることも理解可能となる。
左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「リプレイ」図柄と、右リール32Rの「ベル」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第4小役入賞となる。第4小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは13枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
図11(d)に示すように、有効ラインMLに第4小役入賞に対応する図柄が停止すると、右上がりラインL5には「ベル」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、ベルに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となるとともに、「ベル」図柄が揃うラインの相違から、上記の第1小役入賞〜第3小役入賞とは異なる小役入賞が成立していることも理解可能となる。
左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「リプレイ」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第5小役入賞となる。第5小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは13枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
図11(e)に示すように、有効ラインMLに第5小役入賞に対応する図柄が停止すると、下ラインL3には「ベル」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、ベルに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となるとともに、「ベル」図柄が揃うラインの相違から、上記の第1小役入賞〜第4小役入賞とは異なる小役入賞が成立していることも理解可能となる。
左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「リプレイ」図柄と、右リール32Rの「リプレイ」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第6小役入賞となる。第6小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは13枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
図11(f)に示すように、有効ラインMLに第6小役入賞に対応する図柄が停止すると、左リール32Lの下段、中リール32Mの中段、右リール32Rの下段にそれぞれ「ベル」図柄が停止する(小山型に停止する)。そのため、遊技者は、ベルに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となるとともに、「ベル」図柄の停止位置の相違から、上記の第1小役入賞〜第5小役入賞とは異なる小役入賞が成立していることも理解可能となる。
左リール32Lの「ベル」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄、「チェリー」図柄、「赤貝」図柄又は「青年」図柄と、右リール32Rの「白7」図柄、「白貝」図柄又は「青年」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第7小役入賞となる。第7小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われる。
図12(a)に示すように、有効ラインMLに第7小役入賞に対応する図柄が停止すると、右下がりラインL4には「スイカ」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、スイカに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となる。
左リール32Lの「ベル」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第8小役入賞となる。第8小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われる。
図12(b)に示すように、有効ラインMLに第8小役入賞に対応する図柄が停止すると、上ラインL1には「スイカ」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、スイカに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となるとともに、「スイカ」図柄が揃うラインの相違から、上記の第7小役入賞とは異なる小役入賞が成立していることも理解可能となる。
第9小役〜第32小役は、主に、第1小役〜第6小役の取りこぼし時に入賞が成立する、所謂取りこぼし役である。第9小役入賞〜第32小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは1枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは1枚のメダル払出が行われる。第9小役〜第32小役は、左リール32Lの「リプレイ」図柄、「赤7」図柄、「BAR」図柄、「赤貝」図柄、「白貝」図柄、「青年」図柄又は「ベル」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄、「チェリー」図柄、「赤貝」図柄、「青年」図柄、「赤7」図柄、「スイカ」図柄、「リプレイ」図柄、「BAR」図柄、「ベル」図柄又は「白貝」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄、「白7」図柄、「白貝」図柄、「青年」図柄、「スイカ」図柄、「赤貝」図柄、「BAR」図柄又は「リプレイ」図柄と、による対応する組み合わせが有効ラインML上に停止することで入賞が成立する。図8及び図9に示すように、これら第9小役入賞〜第32小役入賞に対応する図柄の組み合わせは、いずれも直線ライン(L1〜L5)に「ベル」図柄が揃って停止することがないように設定されており、ベルに対応する小役入賞が成立していないことを容易に理解可能となるように設定されている。
ちなみに、上記の第1小役入賞〜第32小役入賞に基づいてメダルが払い出される構成において、払い出される小役は、遊技の結果に応じて付与される特典の一種である。なお、本明細書においては、払い出されたメダルのことを出玉とも称する場合があり、投入した(ベットした)メダルの数に対する払出メダル(出玉)の数の割合を出玉率とも称する場合がある。
メダルを投入することなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞としては、第1再遊技入賞〜第12再遊技入賞がある。図10に示すように、これら第1再遊技〜第12再遊技に対して、入賞となる図柄組み合わせがそれぞれ設定されている。
第1再遊技は、左リール32Lの「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄、「白7」図柄、「白貝」図柄又は「青年」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。図12(c)に示すように、有効ラインMLに第1再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、中ラインL2には「リプレイ」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、リプレイに対応する再遊技入賞が成立したことを容易に理解可能となる。
第2再遊技は、左リール32Lの「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「ベル」図柄と、右リール32Rの「BAR」図柄又は「チェリー」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。有効ラインMLに第2再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、図14(a)に示すように、右上がりラインL5に「BAR」図柄が揃って停止したり、図14(b)に示すように、右上がりラインL5に左から順に「赤7」図柄、「赤7」図柄、「BAR」図柄が停止したりする。第2再遊技入賞が成立すると、遊技状態の移行は生じないものの、遊技者にとって有利な報知モードへの移行が生じ、所謂疑似ボーナスとしての第1AT状態が開始する。
第3再遊技は、左リール32Lの「ベル」図柄、「赤貝」図柄又は「青年」図柄と、中リール32Mの「ベル」図柄と、右リール32Rの「ベル」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。有効ラインMLに第3再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、図14(c)に示すように、下ラインL3に「白7」図柄が揃って停止したり、図14(d)に示すように、右下がりラインL4に「赤7」図柄が揃って停止したりする。第3再遊技入賞が成立すると、遊技状態の移行は生じないものの、遊技者にとって有利な報知モードへの移行が生じ、所謂疑似ボーナスとしての第2AT状態が開始する。
第4再遊技及び第5再遊技は、複数の再遊技が重複して当選する場合の調整用の再遊技である。
第6再遊技は、左リール32Lの「ベル」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄、「白7」図柄、「BAR」図柄、「チェリー」図柄、「白貝」図柄又は「青年」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。図12(d)に示すように、有効ラインMLに第6再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、左リール32Lの上段と中リール32Mの上段とに「スイカ」図柄が停止する一方、右リール32Rの上段には「スイカ」図柄が停止せず(右リール32Rの下段に「スイカ」図柄が停止し)、所謂上段スイカテンパイ外れの停止態様となる。また、有効ラインMLに第6再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、左リール32Lの上段と右リール32Rの下段とに「スイカ」図柄が停止する一方、中リール32Mの中段には「スイカ」図柄が停止せず(中リール32Mの上段に「スイカ」図柄が停止し)、所謂右下がりスイカテンパイ外れの停止態様となる。
第7再遊技は、左リール32Lの「ベル」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄、「チェリー」図柄、「赤貝」図柄又は「青年」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄又は「赤貝」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。図12(e)に示すように、有効ラインMLに第7再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、左リール32Lの上段と右リール32Rの上段とに「スイカ」図柄が停止する一方、中リール32Mの上段には「スイカ」図柄が停止せず(中リール32Mの中段に「スイカ」図柄が停止し)、所謂上段スイカテンパイ外れの停止態様となる。また、有効ラインMLに第7再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、左リール32Lの上段と中リール32Mの中段とに「スイカ」図柄が停止する一方、右リール32Rの下段には「スイカ」図柄が停止せず(右リール32Rの上段に「スイカ」図柄が停止し)、所謂右下がりスイカテンパイ外れの停止態様となる。
第8再遊技は、左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄、「チェリー」図柄、「赤貝」図柄又は「青年」図柄と、右リール32Rの「リプレイ」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。図13(a)に示すように、有効ラインMLに第8再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、中ラインL2には「スイカ」図柄が揃って停止する。
第9再遊技は、左リール32Lの「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄又は「赤貝」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。図13(b)に示すように、有効ラインMLに第9再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、左リール32Lの中段と中リール32Mの中段とに「リプレイ」図柄が停止する一方、右リール32Rの中段には「リプレイ」図柄が停止せず(右リール32Rの中段に「ベル」図柄が停止し)、所謂中段リプレイテンパイ外れの停止態様となる。
第10再遊技は、左リール32Lの「BAR」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄、「BAR」図柄、「チェリー」図柄、「赤貝」図柄又は「青年」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄、「白7」図柄、「BAR」図柄、「チェリー」図柄、「白貝」図柄又は「青年」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。また、第12再遊技は、左リール32Lの「BAR」図柄と、中リール32Mの「BAR」図柄と、右リール32Rの「ベル」図柄、「スイカ」図柄又は「赤貝」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。図13(c)及び図13(d)に示すように、有効ラインMLに第10再遊技入賞又は第12再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、左リール32Lの下段に「チェリー」図柄が停止する。第10再遊技又は第12再遊技に当選している場合、右リール32Rに「チェリー」図柄を狙って停止操作を行うと、第10再遊技入賞の場合には上段に「チェリー」図柄が停止し、第12再遊技入賞の場合には中段又は下段に「チェリー」図柄が停止するため、これら第10再遊技入賞と第12再遊技入賞とを区別することが可能である。第11再遊技は、これら第10再遊技や第12再遊技を入賞させることができない場合、すなわち取りこぼしが生じ得る場合に入賞が成立するものである。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞としては、第1BB入賞,第2BB入賞がある。
左リール32Lの「白7」図柄と、中リール32Mの「白貝」図柄と、右リール32Rの「チェリー」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第1BB入賞となる。第1BB入賞が成立した場合、遊技状態が第1BB状態に移行する。図13(e)に示すように、有効ラインMLに第1BB入賞に対応する図柄が停止すると、中ラインL2には「白7」図柄が揃って停止する。
左リール32Lの「白7」図柄と、中リール32Mの「白貝」図柄と、右リール32Rの「BAR」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第2BB入賞となる。第2BB入賞が成立した場合、遊技状態が第2BB状態に移行する。図13(f)に示すように、有効ラインMLに第2BB入賞に対応する図柄が停止すると、左リール32Lの中段及び中リール32Mの中段に「白7」図柄が停止し、右リール32Rの中段に「赤7」図柄が停止する。
遊技パネル25の下方左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。スタートレバー41はリール32L,32M,32Rを回転開始、すなわち図柄の可変表示を開始させるべく操作される開始操作手段又は始動操作手段を構成する。所定数のメダルが投入されている状態でスタートレバー41を操作された場合、各リール32L,32M,32Rが回転を開始するようになっている。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ42〜44が設けられている。各ストップスイッチ42〜44は、停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓26L,26M,26Rの直下にそれぞれ配置されている。
ストップスイッチ42〜44には、それぞれストップ検出センサ42a〜44a(図15)が接続されており、ストップ検出センサ42a〜44aと後述する主制御装置101とが接続されている。そして主制御装置101では、ストップ検出センサ42a〜44aからの検知信号に基づいて、ストップスイッチ42〜44の操作が行われたことを把握する。具体的には、ストップスイッチ42〜44が操作されていない場合には、ストップ検出センサ42a〜44aからはLOW信号の検知信号が出力されており、ストップスイッチ42〜44が操作されることにより、当該検知信号がLOW信号からHI信号に切り換わる。主制御装置101では、かかる信号の切り換わりを把握して、ストップスイッチ42〜44が操作されたことを把握する。主制御装置101では、ストップスイッチ42〜44が操作されたことを把握した場合には、操作されたスイッチに対応するリールの回転を停止するように制御する。
すなわち、左ストップスイッチ42が操作された場合には左リール32Lの回転が停止し、中ストップスイッチ43が操作された場合には中リール32Mの回転が停止し、右ストップスイッチ44が操作された場合には右リール32Rの回転が停止する。ストップスイッチ42〜44はリール32L,32M,32Rの回転に基づく図柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。
表示窓26L,26M,26Rの下方右側には、メダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45は遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴う点に着目すれば、遊技媒体を直接入力する直接入力手段を構成するものとも言える。
メダル投入口45から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられた通路切替手段としてのセレクタ46によって貯留用通路47か排出用通路48のいずれかへ導かれる。より詳しくは、セレクタ46にはメダル通路切替ソレノイド46aが設けられており、そのメダル通路切替ソレノイド46aの非励磁時にはメダルが排出用通路48側に導かれ、前記メダル通路切替ソレノイド46aの励磁時にはメダルが貯留用通路47側に導かれるようになっている。貯留用通路47に導かれたメダルは、筐体11の内部に収納されたホッパ装置51へと導かれる。一方、排出用通路48に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口49からメダル受け皿50へと導かれ、遊技者に返還される。
ホッパ装置51は、メダルを貯留する貯留タンク52と、メダルを遊技者に払い出す払出装置53とより構成されている。払出装置53は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路48に設けられた開口48aへメダルを排出し、排出用通路48を介してメダル受け皿50へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置51の右方には、貯留タンク52内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク54が設けられている。ホッパ装置51の貯留タンク52内部には、この貯留タンク52から予備タンク54へとメダルを排出する誘導プレート52aが設けられている。したがって、誘導プレート52aが設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク54に貯留されることとなる。
メダル投入口45の下方には、ボタン状の返却スイッチ55が設けられている。メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ46内に詰まった状況下で返却スイッチ55を操作された場合、セレクタ46が機械的に連動して動作され、当該セレクタ46内に詰まったメダルがメダル排出口49から返却されるようになっている。
表示窓26L,26M,26Rの下方左側には、遊技媒体としてのクレジットされた仮想メダルを一度に、ゲームの規定枚数のうちの予め定められた特定枚数を投入するための第1クレジット投入スイッチ56が設けられている。特定枚数は、遊技の進行状況によって設定されるものである。例えば、ゲームの規定枚数が3枚として設定されており特定枚数が3枚として設定されている場合に第1クレジット投入スイッチ56が操作されると、クレジットがあることを条件に3枚の仮想メダルの投入が行われ、規定枚数が2枚として設定されており特定枚数が2枚として設定されている場合に第1クレジット投入スイッチ56が操作されると、クレジットがあることを条件に2枚の仮想メダルの投入が行われ、規定枚数が3枚又は2枚として設定されている場合であって、特定枚数が3枚として設定されている場合に第1クレジット投入スイッチ56が操作されると、クレジットがあることを条件に3枚の仮想メダルの投入が行われ、規定枚数が3枚又は2枚として設定されている場合であって、特定枚数が2枚として設定されている場合に第1クレジット投入スイッチ56が操作されると、クレジットがあることを条件に2枚の仮想メダルの投入が行われる。また、第1クレジット投入スイッチ56の左方には第2クレジット投入スイッチ57が設けられている。第2クレジット投入スイッチ57は仮想メダルを2枚投入するためのものである。各クレジット投入スイッチ56,57は前記メダル投入口45とともに遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴うのに対し、各クレジット投入スイッチ56,57は貯留記憶に基づく仮想メダルの投入という動作を伴うに過ぎない点に着目すれば、遊技媒体を間接入力する間接入力手段を構成するものとも言える。なお、本スロットマシン10では、仮想メダルを1枚投入するためクレジット投入スイッチは設けられていない。
第1クレジット投入スイッチ56は第2クレジット投入スイッチ57よりも、遊技者により操作される操作面が大きく設定されており、その操作性が第1クレジット投入スイッチ56の方が第2クレジット投入スイッチ57よりも優れている。そのため、通常であれば、遊技者は、第1クレジット投入スイッチ56を操作して遊技を進行することが想定される。つまり、通常であれば、規定枚数のうちの設定されている特定枚数を投入して遊技を行うものと考えられる。
第1クレジット投入スイッチ56と第2クレジット投入スイッチ57との右方には、演出発生時に操作される演出スイッチ66が設けられている。
スタートレバー41の左方には、精算スイッチ59が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算スイッチ59を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口49から払い出されるようになっている。この場合、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、精算スイッチ59は貯留記憶された遊技媒体を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものとも言える。
遊技パネル25の表示窓26L,26M,26R下方には、クレジットされている仮想メダル数を表示するクレジット表示部60と、BB状態が終了するまでに払い出される残りのメダル数を表示する残払出枚数表示部61と、入賞時に払い出したメダルの枚数を表示する払出枚数表示部62とがそれぞれ設けられている。これら表示部60〜62は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
遊技パネル25における表示窓26L,26M,26R下方であって、払出枚数表示部62の右方には、ストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する押し順表示器と、操作順序を報知することによって小役の入賞率を変化させ遊技者にとって有利な状況で遊技を進行可能となる区間である有利区間を示すための区間表示器と、を有する指示モニタ68が設けられている。指示モニタ68については、後に詳細に説明する。
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ63と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ64と、遊技者に各種情報を与える補助表示部65とが設けられている。補助表示部65は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール32L,32M,32Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部65と称している。補助表示部65の背面には、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための表示制御装置81が設けられている。
前面扉12において、遊技パネル25の下方であって、ストップスイッチ42〜44よりも下方には、遊技機の機種名が記載されたり、所定の表示画面を構成する下表示部69が設けられている。なお、下表示部69を液晶表示部として構成してもよく、下表示部69に演出用の操作ボタンを設けてもよく、下表示部69全体を操作可能に構成してもよい。
筐体11の内部においてホッパ装置51の左方には、電源ボックス70が設けられている。電源ボックス70は、その内部に電源装置91を収容するとともに、電源スイッチ71やリセットスイッチ72、設定キー挿入孔73などを備えている。電源スイッチ71は、主制御装置101を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。リセットスイッチ72は、スロットマシン10のエラー状態をリセットするためのスイッチである。また、設定キー挿入孔73は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔73へ挿入してON操作することにより、スロットマシン10の当選確率(設定値)を設定できるようになっている。なお、リセットスイッチ72は、エラー状態をリセットする場合の他に、スロットマシン10の当選確率を変更する場合にも操作される。
リールユニット31の上方には、遊技を統括管理する主制御装置101が筐体11に取り付けられている。
主制御装置101には、遊技者にとって有利な遊技状態と、そうではない状態との比率を明示するための役比モニタ77が設けられている。役比モニタ77は、前面扉12を開放状態とすることで遊技機前方から視認可能となり、且つ、前面扉12を閉鎖状態とすることで遊技機前方から視認不可となるように、主制御装置101において遊技機前方を向く側に設置されており、より詳しくは、主制御装置101が収容される基板ボックスを介して役比モニタ77の表示面が視認可能となるように、基板ボックス内に収容されている。ちなみに、前面扉12が閉鎖状態とされている場合、役比モニタ77は表示窓26L〜26Rの隙間等のからも視認不可であり、キーシリンダ21に対する所定のキー操作によって施錠状態が解除されて前面扉12を開放状態としない限り、役比モニタ77を確認することが不可となっている。なお、役比モニタ77については、後に詳細に説明する。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図15及び図16のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置101には、演算処理手段であるCPU102を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU102には、電源装置91の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路103や、入出力ポート104などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置101は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基盤としての機能を果たすものである。
主制御装置101の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップスイッチ42〜44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a〜44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、ホッパ装置51から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ51a、第1クレジット投入スイッチ56の操作を個別に検出する第1クレジット投入検出センサ56a、第2クレジット投入スイッチ57の操作を個別に検出する第2クレジット投入検出センサ57a、精算スイッチ59の操作を検出する精算検出センサ59a、リセットスイッチ72の操作を検出するリセット検出センサ72a、設定キー挿入孔73に設定キーが挿入されてON操作されたことを検出する設定キー検出センサ73a等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート104を介してCPU102へ出力されるようになっている。
また、主制御装置101の入力側には、入出力ポート104を介して電源装置91が接続されている。電源装置91には、主制御装置101を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部91aや、停電監視回路91bなどが搭載されている。
停電監視回路91bは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ71による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。そのため停電監視回路91bは、電源部91aから出力されるこの例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はCPU102と入出力ポート104のそれぞれに供給され、CPU102ではこの停電信号を認識することにより後述する停電処理が実行される。また、この停電信号は表示制御装置81にも供給されるように構成されている。
電源部91aは、出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置101などの制御系において駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、主制御装置101による停電処理を実行するに十分な時間が確保されている。
主制御装置101の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、セレクタ46に設けられたメダル通路切替ソレノイド46a、ホッパ装置51、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62、指示モニタ68、役比モニタ77、表示制御装置81、図示しないホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板121等が入出力ポート104を介して接続されている。
上述したCPU102には、このCPU102によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM105と、このROM105に記憶されている制御プログラムを実行するにあたって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM106の他に、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタが内蔵されている。ROM105とRAM106によって記憶手段としてのメインメモリが構成され、各種処理を実行するためのプログラムは、制御プログラムの一部として上述したROM105に記憶されている。
RAM106は、スロットマシン10の電源が遮断された後においても電源装置91からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。RAM106には、各種のデータを一時的に記憶するためのメモリや、役の抽選結果を記憶するための当選フラグ格納エリア106a、各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う場合に用いる停止情報を記憶するための停止情報格納エリア106b、BB状態等の遊技状態を記憶するための状態情報格納エリア106c等の他に、バックアップエリアが設けられている。
バックアップエリアは、停電等の発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ71の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタの値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時(電源スイッチ71の操作による電源投入をも含む。以下同様)には、バックアップエリアの情報に基づいてスロットマシン10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリアへの書き込みは停電処理(図17参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。
また、CPU102のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路91bからの停電信号が入力されるように構成されている。そして、電源遮断時には、停電フラグ生成処理としてのNMI割込み処理が即座に実行されるようになっている。
図16に示すように、表示制御装置81は、演算処理手段であるCPU181を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU181には、このCPU181によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM182と、このROM182内に記憶されている制御プログラムを実行するに当たって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM183などが内蔵されている。
表示制御装置81には、図示しない入出力ポートが設けられており、入力側に主制御装置101が接続されており、出力側に上部ランプ63、スピーカ64、及び補助表示部65が接続されている。そして、主制御装置101から入力する各種コマンドに基づいて上部ランプ63、スピーカ64、及び補助表示部65を駆動制御する。つまり、表示制御装置81は、遊技を統括管理するメイン基盤たる主制御装置101との関係では補助的な制御を実行するサブ基盤となっている。即ち、間接的な遊技に関する音声やランプ、表示についてはサブ基盤を設けることにより、メイン基盤の負担軽減を図っている。
表示制御装置81の入力側には、演出スイッチ66(より詳しくは当該演出スイッチ66の操作を検出する演出スイッチ検出センサ)等が接続されている。なお、各種表示部60〜62、68も表示制御装置81が駆動制御する構成としてもよい。
続いて、主制御装置101のCPU102により実行される各制御処理について説明する。かかるCPU102の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では1.49msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子への停電信号の入力に伴い起動されるNMI割込み処理とがある。以下では、これら各処理のうち遊技の進行に関わる処理、すなわちタイマ割込み処理と、メイン処理にて行われる通常処理とを説明する。
図17は、主制御装置101で定期的に実行されるタイマ割込み処理のフローチャートであり、主制御装置101のCPU102により例えば1.49msec毎にタイマ割込みが発生する。
先ず、ステップS101に示すレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用しているCPU102内の全レジスタの値をRAM106のバックアップエリアに退避させる。ステップS102では停電フラグがセットされているか否かを確認し、停電フラグがセットされているときにはステップS103に進み、停電処理を実行する。
ここで、停電処理について概略を説明する。
停電の発生等によって電源が遮断されると、電源装置91の停電監視回路91bから停電信号が出力され、当該停電信号がNMI端子を介して主制御装置101に入力される。主制御装置101は、停電信号が入力された場合、即座にNMI割込み処理を実行し、停電フラグをRAM106に設けられた停電フラグ格納エリアにセットする。
停電処理では、先ずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、CPU102のスタックポインタの値をRAM106のバックアップエリアに保存する。その後、入出力ポート104における出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時にRAM106のデータが正常か否かを判定するためのRAM判定値を算出してバックアップエリアに保存することにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。なお、例えばノイズ等に起因して停電フラグが誤ってセットされる場合を考慮し、無限ループに入るまでは停電信号が出力されているか否かを確認する。停電信号が出力されていなければ停電状態から復旧したこととなるため、RAM106への書き込みを許可するとともに停電フラグをリセットし、タイマ割込み処理に復帰する。停電信号の出力が継続してなされていれば、そのまま無限ループに入る。ちなみに、無限ループ下においても停電信号が出力されているか否かを確認しており、停電信号が出力されなくなった場合にはメイン処理に移行する。
タイマ割込み処理の説明に戻り、ステップS102にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップS104以降の各種処理を行う。
すなわち、ステップS104では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS105では、CPU102自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS106では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、それぞれの回胴駆動モータであるステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS107では、入出力ポート104に接続されたストップ検出センサ42a〜44a,投入メダル検出センサ45a,払出検出センサ51a等の各種センサ(図15参照)の状態を読み込むとともに、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップS108では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ演算処理を行う。ステップS109では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部集中端子板121へ出力するカウンタ処理を行う。
ステップS110では、後述する抽選結果コマンド等の各種コマンドを表示制御装置81へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS111では、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62及び指示モニタ68にそれぞれ表示されるセグメントデータを設定するセグメントデータ設定処理を行う。ステップS112では、セグメントデータ設定処理で設定されたセグメントデータを各表示部60〜62,68に供給して該当する数字、記号などを表示するセグメントデータ表示処理を行う。ステップS113では、入出力ポート104からI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS114では、先のステップS101にてバックアップエリアに退避させた各レジスタの値をそれぞれCPU102内の対応するレジスタに復帰させる。その後ステップS115にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
次に、遊技に関わる主要な制御を行う通常処理について図18のフローチャートに基づき説明する。
先ずステップS201では、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う。ステップS202では、遊技を可能とするための開始前処理を行う。開始前処理では、表示制御装置81等が初期化を終了するまで待機する。表示制御装置81等の初期化が終了した場合には、ステップS203〜ステップS212に示す遊技管理処理を行う。
遊技管理処理として、ステップS203では、RAM106に格納された各種遊技情報等のデータ(例えば前回の遊技で用いた乱数値等)をクリアする。その後、ステップS204では開始待ち処理を行う。
開始待ち処理では、前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立したか否かを判定する。いずれかの再遊技入賞が成立していた場合には、前回のベット数と同数の仮想メダルを自動投入する自動投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。具体的には、例えば、3ベットゲームにて再遊技入賞が成立した場合には3枚の仮想メダルを自動投入する処理を行い、2ベットゲームにて再遊技入賞が成立した場合には2枚の仮想メダルを自動投入する処理を行う。
なお、自動投入処理では、クレジット表示部60に表示された仮想メダル数を減じることなく仮想メダルの投入を行う。つまり、前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立した場合には、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく今回の遊技を行うことができる。いずれの再遊技入賞も成立していなかった場合には、タイマ割込み処理のセンサ監視処理ステップS107にてなされたセンサの読み込み結果に異常が発生していないかを確認するセンサ異常確認処理を行い、異常が発生している場合にはスロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。センサの読み込み結果が正常である場合には精算スイッチ59が操作されたか否かを判定し、精算スイッチ59が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行う。
メダル返却処理の終了後又は精算スイッチ59が操作されていない場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入スイッチ56,57の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合には、ベット数の変更等を行うメダル投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。また、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入とクレジット投入スイッチ56,57の操作のいずれもなされていない場合には、そのまま開始待ち処理を終了する。
開始待ち処理の終了後、ステップS205ではメダルのベット数が規定数に達しているか否かを判定する。本スロットマシン10では、ボーナス状態(BB状態)における規定数として「3」が設定されており、ボーナス状態以外の遊技状態における規定数として「2」及び「3」が設定されている。つまり、ボーナス状態においては、ベット数が「3」となっていることを条件にステップS205にて肯定判定し、ボーナス状態以外ではベット数が「2」又は「3」となっていることを条件にステップS205にて肯定判定する。言い換えると、ボーナス状態以外の遊技状態において、メダルがベットされていない場合、又は、ベットされていてもベット数が「1」である場合にはステップS205にて否定判定する。ベット数が規定数に達していない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
ベット数が規定数に達している場合には、ステップS205にて肯定判定することとなったベット数の情報を含むベットコマンドを、ステップS206にてサブ側の制御装置としての表示制御装置81への出力対象としてセットする。ここでセットされたコマンドは、タイマ割込み処理におけるステップS110にて表示制御装置81へ出力される。ベットコマンドを受信した表示制御装置81では、ベット操作に基づく報知(例えば、遊技開始条件が成立したことの報知や、以前のゲームでの抽選結果の報知)のための処理を実行し、スピーカ64や補助表示部65の制御を行う。
ステップS206の処理を実行した後は、ステップS207にてスタートレバー41が操作されたか否かを判定する。スタートレバー41が操作されていない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
一方、スタートレバー41が操作された場合には、規定数のメダルがベットされている状況下でスタートレバー41が操作されると遊技を開始できる構成となっているため、遊技を開始させるべく開始指令が発生したことを意味する。かかる場合には、ステップS208にてベット数と対応する組合せラインを有効ラインと設定する有効ライン設定処理を行う。すなわち、折れ曲がりラインL6のみを有効ラインと設定する。ステップS209では、メダル通路切替ソレノイド46aを非励磁状態に切り替えてベット受付を禁止する。その後、ステップS210の抽選処理、ステップS211のリール制御処理、ステップS212のメダル払出処理を順に実行し、ステップS203に戻る。
次に、ステップS210の抽選処理について、図19のフローチャートに基づき説明する。
ステップS301では、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは0〜65535の乱数を生成しており、CPU102は、スタートレバー41の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値をRAM106に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、ステップS302では、役の当否判定を行うための抽選テーブルを選択する。本スロットマシン10では、遊技状態として、大別して通常遊技状態及びボーナス状態を有しており、抽選テーブルは、各遊技状態用にそれぞれ設定されている。そして、通常遊技状態においては、上記のようにベットの規定数が「3」と「2」が設定されていることから、通常遊技状態用の抽選テーブルは、3ベットゲームでの抽選テーブルと、2ベットゲームでの抽選テーブルとが設定されている。
すなわち、ステップS302では、ベット数と状態情報格納エリア106cにセットされている遊技状態用のフラグとに基づいてスロットマシン10の現在の遊技状態を判別し、ベット数と遊技状態と対応した抽選テーブルを選択する。例えば、ベット数が「3」であって、状態情報格納エリア106cにいずれのボーナス状態フラグがセットされていない場合には、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判別し、通常遊技状態用抽選テーブルを選択する。そして、今回のゲームが3ベットゲームである場合には、3ベットゲーム用の通常遊技状態用抽選テーブル(図20)を選択し、今回のゲームが2ベットゲームである場合には、2ベットゲーム用の通常遊技状態用抽選テーブル(図21)を選択する。また、本スロットマシン10では、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、設定キー挿入孔に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの当選確率に基づいて内部処理を実行させるのかを設定することができる。ステップS302では、設定状態が「設定1」のときにメダル払出の期待値が最も低い抽選テーブルを選択し、「設定6」のときにメダル払出の期待値が最も高い抽選テーブルを選択する。
ここで、当選確率の設定に関する処理について補足説明する。
当選確率の設定処理は、電源投入時に主制御装置101にて起動されるメイン処理にて実行される。より詳しくは、当選確率の設定処理は、設定キー挿入孔に設定キーが挿入されてON操作されていることを設定キー検出センサ73aにて検出している状態で、電源投入された場合に、初期化処理の後に起動される。当選確率の設定処理では、所定の操作として、スタートレバー41の操作毎に設定値を1ずつ更新し、例えば、スタートレバー41が1回操作される度に、「設定1」→「設定2」→「設定3」→「設定4」→「設定5」→「設定6」→「設定1」となるように設定値を更新する。なお、各設定値は、例えばクレジット表示部60にて表示され、上記設定値の更新毎にその表示も更新される。そして、設定キー検出センサ73aがOFF操作された状態でスタートレバー41が操作されたことを設定値の確定操作とし、その時点での設定値を今回の設定値として、当選確率の設定処理を終了する。当選確率の設定処理の終了に基づいて、クレジット表示部60の表示も終了する。当選確率の設定処理で設定された設定値は、次の当選確率の設定処理が起動されるまで、RAM106に記憶保持される。ステップS302では、この記憶されている設定値に基づいて、抽選テーブルを選択する処理を行うこととなる。
抽選テーブルについて、簡単に説明する。図20は、3ベットゲームにおいて通常遊技状態で選択される通常遊技状態用抽選テーブルである。また、図21は、2ベットゲームにおいて通常遊技状態で選択される通常遊技状態用抽選テーブルである。抽選テーブルには、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ一義的に対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。
抽選テーブルを選択した後、ステップS303ではインデックス値IVを1とし、続くステップS304では役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS301にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、ステップS305ではインデックス値IVと対応する役の当否判定を行う。役の当否判定では判定値DVが65535を超えたか否かを判定する。65535を超えた場合には、ステップS306にて、ステップS305にて肯定判定したインデックス値IVに応じた遊技結果の当選フラグを、当選フラグ格納エリア106aにセットする処理を実行する。例えば、IV=23のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS306にて第7小役当選フラグ及び第8小役当選フラグをセットする。また、IV=25のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS306にて第1BB当選フラグをセットし、IV=26のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS306にて第2BB当選フラグをセットする。
ちなみに、セットされた当選フラグが第1BBに当選したことを示す当選フラグ(第1BB当選フラグ)又は第2BBに当選したことを示す当選フラグ(第2BB当選フラグ)でない場合、当選フラグ格納エリア106aにセットされた当選フラグは該当選フラグがセットされたゲームの終了後にリセットされる(通常処理のS203参照)。一方、当選フラグが第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグである場合、これら当選フラグは対応する入賞が成立したことを条件の1つとしてリセットされる。すなわち、第1BB当選フラグ及び第2BB当選フラグは、複数回のゲームに亘って有効とされる場合がある。
なお、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグを持ち越した状態におけるステップS306では、第1BB,第2BB以外の役に当選していれば対応する当選フラグをセットし、第1BB,第2BB以外の役に当選していなければ対応する当選フラグをセットしない。
すなわち、例えば、第1BB当選フラグが持ち越された状態で、例えば、インデックス値IV=25のときに判定値DVが65535を超えた場合、第1BB当選フラグはセットしない。また、第1BB当選フラグが持ち越された状態で、例えば、インデックス値IV=11のときに判定値DVが65535を超えた場合、第1小役当選フラグ、第9小役当選フラグ、第10小役当選フラグ及び第13小役当選フラグをセットする。
なお、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグを持ち越した状態における抽選テーブルを別途用意しておき、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグを持ち越した状態では、当該別途用意した抽選テーブルにて抽選処理を行う構成としてもよい。この場合、当該別途用意した抽選テーブルにおいては、第1BB,第2BBに当選しないように各インデックス値IVやポイント値PV値を設定するとよい。
ステップS305にて判定値DVが65535を超えなかった場合には、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはステップS307にてインデックス値IVを1加算し、続くステップS308ではインデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS304に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS304では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS305では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。
ちなみに、図20に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行う場合、すなわち、通常遊技状態において3ベットゲームで遊技を行った場合、通常リプAに当選となる確率(IV=1の際に当選となる確率)は、設定1では約27.3分の1であり、設定3では約27.5分の1であり、設定6では約28.3分の1であり、設定値が高くなるほど当選しにくくなるように設定されている。通常リプBに当選となる確率(IV=2の際に当選となる確率)及び通常リプCに当選となる確率(IV=3の際に当選となる確率)は、いずれも設定値に関わらず約26.2分の1である。チャンス目Aに当選となる確率(IV=4の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約164分の1であり、チャンス目Bに当選となる確率(IV=5の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約262分の1であり、チャンス目Cに当選となる確率(IV=6の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約16400分の1であり、チャンス目Cよりもチャンス目Bの方が当選し易く、チャンス目Bよりもチャンス目Aの方が当選し易くなるように設定されている。チェリーAに当選となる確率(IV=7の際に当選となる確率)は、設定1では約107分の1であり、設定3では約104分の1であり、設定6では約93.6分の1であり、設定値が高くなるほど当選し易くなるように設定されている。チェリーBに当選となる確率(IV=8の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約215分の1であり、チェリーCに当選となる確率(IV=9の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約13100分の1であり、チェリーCよりもチェリーBの方が当選し易く、チェリーBよりもチェリーAの方が当選し易くなるように設定されている。共通ベルに当選となる確率(IV=10の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約504分の1である。順押しベル1、順押しベル2、挟み押しベル1、挟み押しベル2、中順押しベル1、中順押しベル2、中逆押しベル1、中逆押しベル2、逆挟みベル1、逆挟みベル2、逆押しベル1、逆押しベル2(以下では、これらをまとめて押し順ベルと称する)に当選となる確率(IV=11〜22の際に当選となる確率)は、設定値に関わらずそれぞれ約18.4分の1である。スイカに当選となる確率(IV=23の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約107分の1である。第1BBに当選となる確率(IV=25の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約5.03分の1であり、他の役(再遊技や小役、IV=1〜24)の当選確率よりも高く設定されている。3ベットゲームにおいては重複1枚役(IV=24)や第2BB(IV=26)には当選しないように設定されている(対応するポイント値PVに0が設定されている)。3ベットゲームにおいて、第1BBを含めていずれの役にも当選しない確率は0となっている。そして、第1BBに当選している状況では、3ベットゲームにおいていずれの役にも当選しない確率は、設定値に関わらず約5.03分の1(第1BBの分)である。ちなみに、3ベットゲームにおいては、第1BB状態での増加分を除いて、1ゲーム当たり約1.77枚のメダル減少が期待でき(純増枚数マイナス約1.77枚)。
これに対して、図21に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行う場合、すなわち、通常遊技状態において2ベットゲームで遊技を行った場合、通常リプA、通常リプB、通常リプC、チャンス目A、チャンス目B、チャンス目C、チェリーA、チェリーB、チェリーCに当選となる確率(IV=1〜9の際に当選となる確率)は、上記3ベットゲームで遊技を行った場合の確率と同じ確率である。共通ベルに当選となる確率(IV=10の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約9.64分の1であり、3ベットゲームで遊技を行った場合よりも当選し易くなるように設定されている。押し順ベル(IV=11〜22)は、2ベットゲームでは当選しないように設定されている。スイカに当選となる確率(IV=23の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約257の1であり、3ベットゲームで遊技を行った場合よりも当選しにくくなるように設定されている。2ベットゲームにおいては重複1枚役(IV=24)に当選し得るように設定されており、その確率は設定値に関わらず約1.81分の1である。また、2ベットゲームでは第1BB(IV=25)には当選しないように設定されている一方、第2BB(IV=26)に当選し得るように設定されており、その確率は設定値に関わらず約4.95分の1である。2ベットゲームにおいても、第2BBを含めていずれの役にも当選しない確率は0となっている。そして、第2BBに当選している状況では、2ベットゲームにおいていずれの役にも当選しない確率は、設定値に関わらず約4.95分の1(第2BBの分)である。ちなみに、2ベットゲームにおいては、第2BBの増加分を除いて、1ゲーム当たり約0.64枚のメダル減少が期待できる(純増枚数マイナス約0.64枚)。
ステップS306にて当選フラグをセットした後、又はステップS308にて当否判定すべき判定対象がないと判定した場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。かかる場合には、ステップS309に進み、ストップスイッチ42〜44の操作を所定期間無効とするフリーズ演出を実行するか否かを決定すべくフリーズ抽選処理を行う。
続くステップS310では、抽選結果対応処理を行う。抽選結果対応処理では、ステップS301〜ステップS308の抽選の結果に応じて遊技状態を移行させるか否かの処理や、押し順役の報知用の処理等を行う。当該抽選結果対応処理については、後に詳細に説明する。
ステップS310の処理を実行した後は、ステップS311にて抽選結果コマンドをセットする。ここで、抽選結果コマンドとは、役の当否判定の結果を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。但し、通常処理では、上記抽選結果コマンド等の各種コマンドをリングバッファにセットするのみであって、表示制御装置81に対してコマンドを送信しない。表示制御装置81へのコマンド送信は、先述したタイマ割込み処理のコマンド出力処理(ステップS110)にて行われる。
そして、ステップS312では、今回のゲームの抽選結果に基づいて各リール32L,32M,32Rに停止可能な図柄を設定する停止情報設定処理を実行する。停止情報設定処理では、ステップS306にてセットされる当選フラグに基づいて、入賞可能な役に応じた停止図柄情報を設定する。例えば、押し順ベル1に当選(IV=11の際に当選)となり、第1小役当選フラグ、第9小役当選フラグ、第10小役当選フラグ及び第13小役当選フラグがセットされた場合、第1小役、第9小役、第10小役及び第13小役入賞に対応する図柄が各リール32L,32M,32Rに停止可能となるように停止図柄情報を設定する。また、スイカに当選(IV=23の際に当選)となり、第7小役当選フラグ及び第8小役当選フラグがセットされた場合、第7小役及び第8小役入賞に対応する図柄が各リール32L,32M,32Rに停止可能となるように停止図柄情報を設定する。
本スロットマシン10においては、第1BBは3ベットゲームでおいてのみ入賞が成立し得るように設定されており、第2BBは2ベットゲームにおいてのみ入賞が成立し得るように設定されている。そのため、第1BB当選フラグがセットされている場合であっても、2ベットゲームでゲームが開始された場合には、ステップS312の停止情報設定処理では、第1BB入賞を成立させる停止図柄情報の設定を行わない(第1BB入賞を回避する停止図柄情報の設定が行われる)。また、第2BB当選フラグがセットされている場合であっても、3ベットゲームでゲームが開始された場合には、ステップS312の停止情報設定処理では、第2BB入賞を成立させる停止図柄情報の設定を行わない(第2BB入賞を回避する停止図柄情報の設定が行われる)。
続くステップS313では、ステップS312にて複数の停止可能な図柄情報が設定された場合に、その優先順位を設定する優先設定処理を実行する。例えば、小役,再遊技,ボーナスの各役種のうち複数の役種に当選している場合、以下に示す優先順位を設定する。小役とボーナスに当選している場合には、小役入賞が優先して成立するように、小役入賞を成立させることができない場合にボーナス入賞が成立するようにして、優先順位を設定する。再遊技とボーナスに当選している場合には、再遊技入賞が優先して成立するようにして優先順位を設定する。
例えば、第1BBに当選している状況(第1BB当選フラグがセットされており、第1BB当選が持ち越されている状況)で、更にスイカに当選し、第1BB入賞と、第7小役及び第8小役入賞とに対応する停止図柄情報の設定が行われている場合、第1BB入賞よりも第7小役、第8小役入賞が優先して成立するように優先順位を設定する。また、第2BBに当選している状況(第2BB当選フラグがセットされており、第2BB当選が持ち越されている状況)で、更に通常リプAに当選し、第2BB入賞と、第1再遊技、第2再遊技、第3再遊技及び第4再遊技入賞とに対応する停止図柄情報の設定が行われている場合、第2BB入賞よりも各再遊技入賞が優先して成立するように優先順位を設定する。
ここで、再遊技に当選している場合、当選している再遊技のうちのいずれかの再遊技が必ず入賞するように、入賞となる図柄の組合せが設定されている。つまり、再遊技に当選している場合には再遊技入賞が必ず成立し、取りこぼしは発生しない。そのため、再遊技とボーナスとの停止図柄情報の設定が行われている場合、設定されている再遊技のいずれかの再遊技入賞が必ず成立し、ボーナス入賞が成立することがない。
ステップS313の処理を実行した後は、ステップS314にて区間表示第1処理を実行してから、抽選処理を終了する。区間表示第1処理は、指示モニタ68や役比モニタ77の表示制御に関する処理であり、かかる処理については後に詳細に説明する。
次に、ステップS211のリール制御処理について、図22のフローチャートに基づき説明する。
リール制御処理では、先ずステップS401において回転演出処理を行う。回転演出処理は、上記ステップS309にて行ったフリーズ抽選処理の結果等に基づいて、無効期間中のリール制御を用いた演出を行うための処理である。続くステップS402では、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う。
回転開始処理では、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回の遊技のためのウエイト時間を再設定するとともに、RAM106に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットするモータ制御初期化処理を行う。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理(ステップS106)にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。このため、遊技者が規定数のメダルをベットしてスタートレバー41を操作したとしても、直ちに各リール32L,32M,32Rが回転を開始しない場合がある。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、CPU102は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると、各ストップスイッチ42〜44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
回転開始処理に続き、ステップS403では、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたか否かを判定する。いずれのストップスイッチ42〜44も操作されていない場合には、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたと判定した場合には、ステップS404に進み、回転中のリールと対応するストップスイッチが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令が発生していない場合には、ステップS403に戻り、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。停止指令が発生した場合には、ステップS405にて停止指令コマンドをセットする。ここで、停止指令コマンドとは、いずれのストップスイッチが操作されて停止指令が発生したのかを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。停止指令コマンドをセットした場合には、回転中のリールを停止させるべくステップS406〜ステップS412に示す停止制御処理を行う。
ステップS406では、ストップスイッチの操作されたタイミングで基点位置(本実施形態では下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。続くステップS407では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する。本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップスイッチ42〜44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS407では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、スベリ数として0〜4のいずれかの値を算出する。その後、ステップS408では、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS409では今回停止させるべきリールの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にはステップS410にてリールの回転を停止させるリール停止処理を行う。その後、ステップS411では、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、ステップS412にて停止情報第2設定処理を行い、ステップS403に戻る。
ここで、停止情報第2設定処理とは、RAM106の停止情報格納エリア106bに格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選フラグと、停止しているリールの停止出目と、に基づいて停止情報を変更する。本スロットマシン10では、例えばIV=11〜22の際に当選となった場合、すなわち押し順ベルに当選となった場合(図20、図21参照)に、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報第2設定処理を行う。
図23は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。例えば、中順押しベル1に当選している場合には、各ストップスイッチ42〜44が左→中→右、左→右→中、中→右→左、右→左→中、又は右→中→左の順で操作された場合には第17小役入賞、第18小役入賞又は第21小役入賞が成立するように停止情報を設定し、中→左→右の順で操作された場合には第3小役入賞が成立するように停止情報を設定する。但し、このように停止情報を設定した場合であっても、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングによっては対応する入賞が成立しない場合がある。
各リール32L,32M,32Rの図柄配列について簡単に説明する。本スロットマシン10では、リール32L,32M,32Rをストップスイッチ42〜44の操作されたタイミングから最大4図柄分滑らせた後に停止させることができる。このため、各リール32L,32M,32Rに同種図柄同士の間隔が4図柄以下で配置されている場合には、ストップスイッチ43の操作タイミングに関わらず当選図柄となった際に当該当選図柄を有効ライン上に停止させることができる。一方、5図柄以上離れた区間が形成されるようにして配置されている図柄に関しては、有効ライン上に停止させる場合に遊技者が図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作する必要がある。
中順押しベル1に当選となり、各ストップスイッチ42〜44が左→中→右の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、上記のとおり、第17小役入賞、第18小役入賞又は第21小役入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
左リール32Lにおける第17小役図柄は、「赤7」図柄及び「BAR」図柄である。また、左リール32Lにおける第18小役図柄は、「赤貝」図柄及び「白貝」図柄である。そして、左リール32Lにおける第21小役図柄は、「リプレイ」図柄及び「青年」図柄である。左リール32Lには、これら第17小役図柄、第18小役図柄及び第21小役図柄が、図柄同士の間隔が4図柄以下となるように配置されている。そのため、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず、有効ライン(中段)に第17小役図柄、第18小役図柄及び第21小役図柄のいずれかが停止する。本スロットマシン10では、複数の対象図柄を停止可能なタイミングで操作された場合には、スベリコマ数が少ない図柄を有効ラインに停止させるように停止制御が行われる。すなわち、例えば、左リール32Lの1番目の「ベル」図柄が下段に到達したタイミングで左ストップスイッチ42の操作が行われた場合、第18小役図柄である4番目の「赤貝」図柄(2コマスベリ)、及び、第21小役図柄である5番目の「リプレイ」図柄(3コマスベリ)を中段に停止させることが可能であるところ、最もスベリコマ数の少ない4番目の「赤貝」図柄が中段に停止するように左リール32Lの停止制御が行われる。この場合、第18小役入賞が成立する余地は残るものの、第17小役入賞及び第21小役入賞は成立しないこととなる。
左リール32Lの第18小役図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、第18小役入賞が成立し得るように停止情報を変更する。
中リール32Mにおける第18小役図柄は、「リプレイ」図柄である。左リール32Lには、「リプレイ」図柄同士の間隔が4図柄以下となるように「リプレイ」図柄が配置されている。そのため、この場合には、中ストップスイッチ43の操作タイミングに関わらず、中リール32Mの上段に「リプレイ」図柄が停止するように停止制御が行われる。
右リール32Rにおける第18小役図柄は、「白貝」図柄及び「青年」図柄である。右リール32Rには、「白貝」図柄及び「青年」図柄同士の間隔が5図柄以上となるようにこれらの図柄が配置されている。つまり、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって、第18小役図柄である「白貝」図柄又は「青年」図柄を上段に停止させることができる場合と、上段に停止させることができない場合と、がある。上段に停止させることが可能なタイミングで右ストップスイッチ44の操作が行われると第18小役入賞が成立し、上段に停止させることができないタイミングで右ストップスイッチ44の操作が行われると所謂取りこぼしとなる。
ここで、左リール32Lの中段に「赤貝」図柄が停止し、中リール32Mの上段に「リプレイ」図柄が停止する場合とは、上記のように中順押しベル1に当選して第18小役入賞が成立する可能性がある場合のほか、中順押しベル2に当選して第20小役入賞が成立する可能性がある場合もある。すなわち、中順押しベル2における第20小役図柄は、左リール32Lと中リール32Mとが第18小役図柄と共通している。そして、右リール32Rにおいて、第18小役図柄が「白貝」図柄及び「青年」図柄であるのに対して、第20小役図柄が「赤7」図柄及び「白7」図柄であり異なっている。特に、右リール32Rにおいて、第18小役図柄と第20小役図柄とは、第18小役図柄を有効ラインに停止させることが可能なタイミングで右ストップスイッチ44を操作すると第20小役図柄を有効ラインに停止させることができず、第20小役図柄を有効ラインに停止させることが可能なタイミングで右ストップスイッチ44を操作すると第18小役図柄を有効ラインに停止させることができないようにこれら各図柄が配置されている。そのため、中順押しベル1に当選しているのか中順押しベル2に当選しているのかがわからないことを前提とすると、左リール32Lと中リール32Mとを停止させて、第18小役入賞及び第20小役入賞の可能性がある停止態様となっていても、それを狙って入賞させることができない。
次に、中順押しベル1当選となり、各ストップスイッチ42〜44が、中→左→右の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、第3小役入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
中リール32Mには、第3小役図柄である「リプレイ」図柄が、「リプレイ」図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。そのため、中ストップスイッチ43が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段に「リプレイ」図柄が停止する。
左リール32Lには、第3小役図柄である「ベル」図柄が、「ベル」図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。そのため、左ストップスイッチ42が2番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず中段に「ベル」図柄が停止する。
右リール32Rには、第3小役図柄である「スイカ」図柄及び「赤貝」図柄が、これら図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。そのため、右ストップスイッチ44が3番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段に「スイカ」図柄又は「赤貝」図柄が停止する。上のとおり、中順押しベル1に当選となり、中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42→右ストップスイッチ44の順で操作された場合には、その操作タイミングに関わらず第3小役入賞が成立する。
上記のように、押し順ベルに当選となった場合には、予め定められた所定の操作順序でストップスイッチ42〜44が操作された場合、その操作タイミングに関わらず第1小役入賞、第2小役入賞、第3小役入賞、第4小役入賞、第5小役入賞、又は第6小役入賞が成立し、他の操作順序でストップスイッチ42〜44が操作された場合、その操作タイミングにより、小役入賞が成立するか、いずれの小役入賞も成立せずに取りこぼしとなる。ちなみに、共通ベルに当選となった場合には、操作順序及び操作タイミングに関わらず第1小役入賞、第2小役入賞、第3小役入賞、第4小役入賞、第5小役入賞、又は第6小役入賞が成立する。
リール制御処理の説明に戻り、ステップS411にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS413にて払出判定処理を行う。払出判定処理とは、当選図柄の組合せが有効ライン上に並んでいることを条件の1つとしてメダルの払出枚数を設定する処理である。払出判定処理では、各リール32L,32M,32Rの下段に停止した停止図柄の図柄番号から有効ライン上に形成された図柄の組合せを導出し、有効ライン上で入賞が成立しているか否かを判定する。入賞が成立している場合には、さらに入賞成立役が当選フラグ格納エリア106aにセットされている当選フラグと対応しているか否かを判定する。入賞成立役が当選フラグと対応している場合には、入賞成立役と、当該入賞成立役と対応する払出数と、をRAM106に設けられた払出情報格納エリアにセットする。一方、入賞成立役が当選フラグと対応していない場合には、スロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。
払出判定処理を行った後は、ステップS414にて、ボーナス状態処理を実行する。ボーナス状態処理については、後に詳細に説明する。ボーナス状態処理を実行した後は、ステップS415にて入賞結果対応処理を行う。入賞結果対応処理では、入賞結果に基づいて遊技状態を移行させる処理等を行う。当該入賞結果対応処理については、後に詳細に説明する。
入賞結果対応処理を行った後は、ステップS416にて区間表示第2処理を実行する。区間表示第2処理は、指示モニタ68の表示制御に関する処理であり、かかる処理については後に詳細に説明する。その後、ステップS417にて今回のゲームにおける入賞成立役を表示制御装置81に把握させるべく入賞結果コマンドをセットし、リール制御処理を終了する。
次に、ステップS212のメダル払出処理について、概略を説明する。
メダル払出処理では、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0か否かを判定する。払出数が0の場合、先の払出判定処理にて小役入賞が成立していないと判定したことを意味する。かかる場合には、払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第1再遊技入賞〜第12再遊技入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。いずれの再遊技入賞も成立していない場合にはそのままメダル払出処理を終了し、いずれかの再遊技入賞が成立している場合には、遊技モードを再遊技モードとする再遊技設定処理を行い、メダル払出処理を終了する。なお、先に説明した開始待ち処理(ステップS204)では、現在の遊技モードが再遊技モードであると判定した場合に自動投入処理を行っている。
一方、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0でない場合には、当該払出数と同数のメダルを払い出し、メダル払出処理を終了する。メダルの払い出しについて具体的には、クレジットカウンタのカウント値が上限(貯留されているメダル数が50枚)に達していない場合、クレジットカウンタのカウント値に払出数を加算するとともに加算後の値をクレジット表示部60に表示させる。また、クレジットカウンタのカウント値が上限に達している場合、又は払出数の加算途中でカウント値が上限に達した場合には、メダル払出用回転板を駆動し、メダルをホッパ装置51からメダル排出口49を介してメダル受け皿50へ払い出す。なお、メダル払出処理では、メダルの払い出しにあわせて払出枚数表示部62に表示される払出数を変更する処理も行っている。また、現在の遊技状態がBB状態である場合には、後述する残払出数カウンタの値から払出数を減算するとともに、残払出枚数表示部61に表示される残払出数を減算する処理を行う。
次に、ステップS414のボーナス状態処理を、図24のフローチャートに基づいて説明する。
先ずステップS501では、現在の遊技状態がボーナス状態か否か、すなわち現在の遊技状態が第1BB状態又は第2BB状態であるか否かを判定する。これら第1BB状態や第2BB状態であるか否かは、第1BB状態又は第2BB状態へ移行する際にRAM106の各種フラグ格納エリア106dにセットされる第1BB状態フラグや第2BB状態フラグの有無により判別可能である。すなわち、ステップS501では、第1BB状態フラグ及び第2BB状態フラグのいずれもがセットされていない場合には、第1BB状態及び第2BB状態ではないと判定してステップS502に進む。
ステップS502では、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグがセットされており、いずれかのBBに当選している状態であるか否かを判定する。いずれのBB当選フラグもセットされていない場合は、そのままボーナス状態処理を終了する。いずれかのBB当選フラグがセットされている場合には、ステップS503に進む。
ステップS503では、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたMAXベットカウンタに3を入力する処理を行う。MAXベットカウンタは、第1クレジット投入スイッチ56が操作された場合に仮想メダルの投入を行う特定枚数を設定するためのものである。すなわち、MAXベットカウンタに3が入力されている状況で第1クレジット投入スイッチ56が操作されると、3枚の仮想メダルの投入が行われる。この場合、MAXベットカウンタはゲームの規定枚数を設定するものではないため、ゲームの規定枚数として2枚又は3枚が設定されている状況においては、第2クレジット投入スイッチ57の操作を行うことで2ベットゲームを行うことは許容されている。なお、ステップS503にて既にMAXベットカウンタに3が入力されている場合には、その状態を維持する。
なお、MAXベットカウンタの初期値は2であり、リセットスイッチ72が操作されてRAMクリアが行われると、当該MAXベットカウンタには2が入力されてスロットマシン10が起動する。
続くステップS504では、第1BB入賞又は第2BB入賞が成立したか否かを判定する。いずれかのBB入賞も成立していない場合には、そのままボーナス状態処理を終了する。いずれかのBB入賞が成立している場合には、ステップS505に進み、第1BB入賞が成立したか否かを判定する。
第1BB入賞が成立している場合には、ステップS506にて、各種カウンタエリア106eに設けられたBBカウンタに「46」を入力する処理を実行する。BBカウンタは、各BB状態における上限払出数を規定するためのカウンタである。すなわち、ステップS506にてBBカウンタに「46」が入力されることにより、46枚以上のメダルが払い出されることにより第1BB状態が終了するように設定される。ステップS507では、第1BB当選フラグをクリアする。そして、ステップS508では、第1BB状態フラグを各種フラグ格納エリア106dにセットする。これにより、次ゲームからはステップS501にて肯定判定することになる。続くステップS509では、第1BB開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。第1BB開始コマンドは、第1BB状態が開始されることを表示制御装置81へ把握させるためのコマンドであり、かかる第1BB開始コマンドを受信した表示制御装置81では、第1BB状態が開始されることに対応する第1BB開始演出が行われるようにスピーカ64や補助表示部65等を制御する。また、表示制御装置81では、第1BB開始コマンドを受信することにより、次ゲームからが第1BB状態であることが把握可能となり、次ゲームから第1BB状態用の演出が行われるようにスピーカ64や補助表示部65等を制御する。
ステップS509にて第1BB開始コマンドの出力設定を行った後は、ステップS510にて規定ベット数を3に設定する処理を実行してから、本ボーナス状態処理を終了する。規定ベット数とは、上記のゲームの規定枚数に相当する。すなわち、第1BB状態に移行することでゲームの規定枚数が3枚に設定され、3ベットゲームにて第1BB状態が行われる。
なお、規定ベット数の初期値は2及び3であり、リセットスイッチ72が操作されてRAMクリアが行われると、当該規定ベット数は2と3が設定されてスロットマシン10が起動する。
ステップS505にて第1BB入賞が成立していないと判定する場合とは、第2BB入賞が成立している場合である。この場合、ステップS511に進み、上記のBBカウンタに「2」を入力する処理を実行する。すなわち、2枚以上のメダルが払い出されることにより第2BB状態が終了するように設定される。そして、ステップS512にて第2BB当選フラグをクリアする処理を実行し、ステップS513にて第2BB状態フラグをセットする処理を実行する。その後、ステップS514にて第2BB開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。第2BB開始コマンドは、第1BB開始コマンドに対応するものであり、第2BB状態が開始されることを表示制御装置81へ把握させるためのコマンドである。第2BB開始コマンドを受信した表示制御装置81では、第2BB状態が開始されることに対応する第2BB開始演出が行われるようにスピーカ64や補助表示部65等を制御し、次ゲームからは第2BB状態用の演出が行われるようにスピーカ64や補助表示部65等を制御する。なお、第1BB開始演出と第2BB開始演出とは、見た目や内容が、遊技者が識別可能な程度に異なっている。また、第1BB状態用の演出と第2BB状態用の演出とも、見た目や内容が、遊技者が識別可能な程度に異なっている。
ステップS514にて第2BB開始コマンドの出力設定を行った後は、ステップS510にて規定ベット数を3に設定する処理を実行してから、本ボーナス状態処理を終了する。すなわち、第1BB状態だけでなく、第2BB状態においてもゲームの規定枚数が3枚に設定され、3ベットゲームにて第2BB状態が行われる。
ステップS501にて肯定判定し、第1BB状態又は第2BB状態である場合、ステップS515に進み、第1BB状態や第2BB状態中の処理を行う。図25は、BB状態用抽選テーブルの一例を示している。なお、本実施形態では、第1BB状態と第2BB状態とで共通の抽選テーブルを用いる構成としているが、それぞれ別々の抽選テーブルを設け、当選し得る役の種類や各役の当選確率を異ならせてもよい。本実施形態では、図25に示すように、第1BB状態や第2BB状態において、通常リプAと、共通ベルと、重複1枚役とに当選し得るように設定されている。通常リプA当選となる確率(IV=1の際に当選となる確率)は約61.2分の1であり、共通ベル当選となる確率(IV=10の際に当選となる確率)は約9.02分の1であり、重複1枚役当選となる確率(IV=24の際に当選となる確率)は約1.78分の1である。また、第1BB状態や第2BB状態において、いずれの役にも当選しない外れ結果となる確率は、約3.13分の1である。この場合、1ゲーム当たりで約0.96枚のメダル減少が期待できる(純増枚数マイナス約0.96枚)。
ここで、3ベットゲームにおける通常遊技状態と、3ベットゲームにて移行し得る第1BB状態とにおいて、メダル増加のメインはいずれも13枚払出が発生する第1小役入賞〜第6小役入賞により生じるものであり、その役としては、通常遊技状態では押し順ベルであり、第1BB状態においては共通ベルである。これらメイン小役の入賞率を比較すると、通常遊技状態においては、一定の操作順序でストップスイッチ42〜44が操作されていることを想定すると、約9.19分の1の確率で入賞するのに対して、第1BB状態においては約9.03分の1の確率で入賞し、3ベットゲームでは、第1BB状態のほうが通常遊技状態よりも入賞が発生し易くなるように設定されている。また、2ベットゲームにおける通常遊技状態と、2ベットゲームにて移行し得る第2BB状態とにおいて、メダル増加のメインはいずれも共通ベルであり、通常遊技状態では約9.64分の1の確率で入賞するのに対して、第2BB状態においては約9.03分の1の確率で入賞し、2ベットゲームにおいても、第2BB状態のほうが通常遊技状態よりも入賞が発生し易くなるように設定されている。
但し、上記のとおり、第1BB状態や第2BB状態では、各ゲームでメダルが減少し得る抽選テーブルを採用していることから、第1BB状態や第2BB状態を消化しても持ちメダルの増加は期待できず、逆に、第1BB状態や第2BB状態を消化することで持ちメダルが減少することが想定される。
ボーナス状態処理において、ステップS515では、上記のBB状態用抽選テーブルによる抽選処理や各リール制御の結果として、今回のゲームでいずれかの小役入賞が成立したか否かを判定する。入賞が成立していない場合には、そのままボーナス状態処理を終了する。入賞が成立している場合には、ステップS516にて入賞に対応する払出数を上記各種カウンタエリア106eのBBカウンタから減算する処理を実行する。そして、ステップS517にて、ステップS516の減算処理の結果としてBBカウンタが0以下となったか否かを判定する。例えば、第2BB状態において共通ベル当選となり、第1小役入賞〜第6小役入賞が成立すると13枚の払出が発生することから、ステップS516ではBBカウンタから13を減算し、BBカウンタは0以下となる。
ステップS517にて0以下ではないと判定した場合は、そのままボーナス状態処理を終了する。一方、0以下であると判定した場合、ステップS518にて、現状のBB状態に対応するBB状態フラグをクリアする処理を行う。すなわち、第1BB状態であれば第1BB状態フラグをクリアし、第2BB状態であれば第2BB状態フラグをクリアする。そして、ステップS519にてMAXベットカウンタに2を入力する処理を実行し、ステップS520にて今回終了するBB状態に対応するBB終了コマンドを表示制御装置81への出力対象として設定する。より詳しくは、第1BB状態を終了する場合には第1BB終了コマンドを出力設定し、第2BB状態を終了する場合には第2BB終了コマンドを出力設定する。第1BB終了コマンド又は第2BB終了コマンドを受信した表示制御装置81は、第1BB終了用の演出や第2BB終了用の演出が行われるようにスピーカ64や補助表示部65を制御する。
その後、ステップS521にて、規定ベット数を2と3に設定してから、本ボーナス状態処理を終了する。この場合、第1BB状態や第2BB状態の終了後の通常遊技状態においては、2ベットゲームと3ベットゲームとが可能となる。これに対して、上記のとおりステップS519にてMAXベットカウンタに2が入力されることから、第1クレジット投入スイッチ56の操作を行うと、2枚の仮想メダルの投入が行われ、2ベットゲームにてゲームが行われるようになる。つまり、第1BB当選フラグや第2BB当選フラグのいずれもがセットされていない状況においては、2ベットゲームにてゲームが行われ易くなるように設定されている。ちなみに、第1BB状態や第2BB状態の終了後においては、MAXベットカウンタに2が入力されることから第1クレジット投入スイッチ56や第2クレジット投入スイッチ57の操作では3枚ベットができず、3ベットゲームを行うためにはメダル投入口45からメダルを3枚投入する必要がある。
ここで、本スロットマシン10において、2ベットゲームと3ベットゲームとを利用した遊技性について、図26を参照しながら簡単に説明する。
RAM106の初期化(クリア)が行われた初期状態においては、第1BB当選フラグや第2BB当選フラグがセットされておらず、いずれのBBにも当選してない通常遊技状態(非内部状態)である。この場合、上記のとおり、規定ベット数(ゲームの規定枚数)は2枚と3枚が設定されており、2ベットゲームと3ベットゲームとが可能である。但し、MAXベットカウンタは上記のとおり2が入力され、第1クレジット投入スイッチ56を操作して遊技を開始する場合には2ベットゲームとなる。
非内部状態において、3ベットゲームでは第1BBには当選し得る一方、第2BBには当選せず、2ベットゲームでは第2BBには当選し得る一方、第1BBには当選しない。上記のように第1クレジット投入スイッチ56を操作する遊技においては、基本的には2ベットゲームにおいて第2BBの当選が生じ得る。
第1BBや第2BBに当選し、その当選ゲームにおいて入賞が成立しなかった場合には、第1BB当選や第2BB当選を持ち越した持ち越し状態(内部状態)となる。内部状態においても、上記のとおり、規定ベット数(ゲームの規定枚数)は2枚と3枚が設定されており、2ベットゲームと3ベットゲームとが可能である。但し、MAXベットカウンタは上記のとおり3が入力され、第1クレジット投入スイッチ56を操作して遊技を開始する場合には3ベットゲームとなる。
既に説明した通り、本スロットマシン10では、第1BBに当選している内部状態においては、3ベットゲームでは第1BB入賞が成立し得る一方、2ベットゲームでは第1BB入賞が成立しないように各リール32L,32M,32Rの停止制御が行われる。また、第2BBに当選している内部状態においては、3ベットゲームでは第2BB入賞が成立しない一方、2ベットゲームでは第2BB入賞が成立し得るように各リール32L,32M,32Rの停止制御が行われる。つまり、3ベットゲームにおいて第1BBに当選した場合に、そのまま3ベットゲームを継続すれば第1BB入賞を成立させることができるものの、第1BBに当選後、2ベットゲームに切り替えると、当該第1BB入賞を成立させることができない。また、2ベットゲームにおいて第2BBに当選した場合に、そのまま2ベットゲームを継続すれば第2BB入賞を成立させることができるものの、第2BBに当選後、3ベットゲームに切り替えると、当該第2BB入賞を成立させることができない。そして、第1BBや第2BBは重複して当選することはなく、第1BB当選を持ち越している状況で再度第1BBに当選することはないし、第2BBに重複して当選することもない。また、第2BB当選を持ち越している状況で再度第2BBに当選することはないし、第1BBに重複して当選することもない。つまり、第1BBに当選した場合に2ベットゲームで遊技を行うと、第1BB当選を持ち越している内部状態での遊技が延々と継続し、第2BBに当選した場合に3ベットゲームで遊技を行うと、第2BB当選を持ち越している内部状態での遊技が延々と継続することになる。
ここで、上記のように第1BB入賞が3ベットゲームにおいてのみ成立するようにし、第2BB入賞が2ベットゲームにおいてのみ成立するようにしていることから、第2BB当選を持ち越している状況での3ベットゲームでいずれの役にも当選しない外れ結果となった場合であっても第2BB入賞が成立することはないし、第1BB当選を持ち越している状況での2ベットゲームで外れ結果となった場合であっても第1BB入賞が成立することはない。このようにすることで、第1BB当選や第2BB当選を持ち越している内部状態における役構成や各リール32L,32M,32Rの制御を劇的に簡素化することが可能となる。仮に、3ベットゲームにおいて第2BB入賞が成立し得る構成であったり、2ベットゲームにおいて第1BB入賞が成立し得る構成であったりすると、その第1BB当選や第2BB当選を持ち越している内部状態を継続させようとする場合、外れ結果とならないような抽選テーブルとする必要が生じるし、例えば取りこぼしが生じ得る役において、その取りこぼし時に別の役に入賞させる必要が生じるからである。
また、第1BB状態や第2BB状態においては、メダル増加のメインとなる役はいずれも共通ベルである。また、非内部状態や内部状態において、2ベットゲームでのメダル増加のメインとなる役は共通ベルであるのに対して、3ベットゲームでのメダル増加のメインとなる役は押し順ベルである。共通ベルについては、各ストップスイッチ42〜44の操作順序や操作タイミングに関わらず第1小役〜第6小役のいずれかの入賞が成立するものであるのに対して、押し順ベルについては、各ストップスイッチ42〜44の操作順序や操作タイミングによって入賞する小役が異なる。つまり、第1BB状態や第2BB状態よりも、3ベットゲームでの非内部状態や内部状態の方が、押し順ベル当選時の操作順序や操作タイミング(主に操作順序)によるメダル増減の振れ幅は大きい。そして、例えば、押し順ベル当選時に第1小役入賞〜第6小役入賞となる操作順序(図25)の報知等を行うことで、入賞をアシストするATモード(アシストタイムモード、ナビモード)と行わない非ATモード(非ナビモード)とを切り替えることで、その報知(アシスト)の有無によってメダルが増加する状態とメダルが減少する状態とを創出することも可能となる。
そして、第1クレジット投入スイッチ56を操作する遊技において、先ず、非内部状態においては2ベットゲームにて遊技が行われ、その2ベットゲームにて第2BBに当選する。第2BBに当選すると、内部状態となり、第1クレジット投入スイッチ56を操作する遊技では3ベットゲームに切り替わり、上記当選した第2BB入賞を成立させることができない状態のまま遊技が進行する。この場合、上記のように、第2BB当選を持ち越した3ベットゲームにおいては、第1BBに当選となることもないし第2BB入賞となることもなく、一般的には、第2BB当選が持ち越される内部状態での遊技が継続されることになる。
本スロットマシン10においては、第1BB当選フラグについては、各種フラグ格納エリア106dにおける通常用エリアに格納されるのに対して、第2BB当選フラグについては、各種フラグ格納エリア106dにおける保存用エリアに格納される構成としている。通常用エリアは、他の役の当選フラグ等、各種一般的なフラグが格納されるエリアである。通常用エリアに記憶されている各フラグは、スロットマシン10への電力供給が停止しても(電源がOFFされても)バックアップ電力等により記憶保持される。そのため、例えば、遊技ホールの閉店時に電源をOFFとしても、翌日、電源をONとすれば、その通常用エリアに記憶されている各種フラグが記憶されたままスロットマシン10が起動され、第1BB当選フラグがセットされた状態で電源ON/OFFが行われたとしても、第1BB当選フラグがセットされた状態でスロットマシン10が起動される。但し、スロットマシン10の立ち上げ時に当選確率の設定処理が起動される場合(設定変更が行われる場合)、通常用エリアの初期化処理(クリア処理)が行われる。そのため、当選確率の設定処理が行われると、第1BB当選フラグは、これら通常用エリアに格納されている他のフラグとともにクリアされる。
これに対して、保存用エリアは、第2BB当選用フラグのみが格納されるエリアである。上記の通常用エリアと同様に、保存用エリアに記憶されるフラグは、電源ON/OFFではクリアされない。更に、保存用エリアでは、スロットマシン10の立ち上げ時に当選確率の設定処理が起動される場合であっても、保存用エリアの初期化処理は行われない(初期化処理の対象外とされる)。そのため、当選確率の設定処理が行われても、保存用エリアに格納されている第2BB当選フラグはクリアされず保持(保存)される。つまり、第1BB当選フラグが格納された第1BB当選の内部状態で当選確率の設定処理が行われた場合には、その第1BB当選フラグがクリアされて非内部状態として起動されるのに対して、第2BB当選フラグが格納された第2BB当選の内部状態で当選確率の設定処理が行われた場合には、その第2BB当選フラグがクリアされずに第2BB当選の内部状態のままで起動される。このようにすることで、第2BB当選が持ち越される内部状態での遊技を、スロットマシン10の電源ON/OFFだけでなく、設定変更時においても、継続させることが可能となる。
そうすると、第2BB当選を持ち越す内部状態での遊技を行わせるためには、基本的には、スロットマシン10の工場出荷時において2ベットゲームにて第2BB当選となるまで遊技を行えばよく、その後は、リセットスイッチ72の操作が行われてRAMクリア処理が実施されるまで、その第2BB当選が記憶保持されることとなる。このようにすることで、第2BB当選を持ち越した状態での遊技を好適に実施させることが可能となる。
以下、第2BB当選を持ち越した状態での遊技を前提とし、その遊技(以下の説明では、通常遊技とも称する)での押し順ベル当選時の報知(押し順報知)等を利用した遊技性を説明する。
<抽選結果対応処理>
先ず、図27のフローチャートを参照しながら、ステップS310にて実施される抽選結果対応処理について説明する。抽選結果対応処理は、各ゲームの抽選処理が行われた後に実施される処理であり、ゲームの抽選結果に基づいて押し順報知が発生するATモードへの移行抽選等を行う処理である。
先ず、ステップS601では、現状の遊技状態を把握する処理を行う。より詳しくは、第1BB状態及び第2BB状態のいずれかであるか、それとも第1BBや第2BB当選前の非内部状態(通常遊技状態)であるか、又は第1BBや第2BB当選後の内部状態(持ち越し状態)であるか、を把握する。第1BB状態や第2BB状態においては規定ベット数として3が設定されており、第1BBや第2BBの当選前の非内部状態や、第1BBや第2BB当選後の内部状態においては規定ベット数として2と3が設定されている。そして、ステップS602では、今回のゲームのベット数が、ステップS601にて把握した状態において規定されている一の規定数(特定規定数)であるか否かの判定を行う。本実施形態では、第1BB状態や第2BB状態の特定規定数を3としており、この場合、第1BB状態や第2BB状態でのベットの規定数は3であることから、ステップS601にて第1BB状態又は第2BB状態であると判定した場合には、ステップS602では必ず肯定判定する。これに対して、本実施形態では、第1BB状態及び第2BB状態以外の状態では、規定数の2及び3のうち3が特定規定数として設定されており、当該第1BB状態及び第2BB状態以外の状態でベット数が3である場合に、ステップS602にて肯定判定する。この場合、ステップS603以降の表示モード用の処理(指示機能用の処理)が行われる。これに対して、第1BB状態及び第2BB状態以外の状態でベット数が2である場合には、ステップS602にて否定判定し、そのまま抽選結果対応処理を終了する。
つまり、本実施形態では、仮に内部状態が2ベットゲームにて遊技された場合、ステップS603以降のATモードへの移行抽選等が行われずに遊技者にとって不利となる構成としている。このようにすることで、内部状態を3ベットゲームにて遊技させ、第2BBを持ち越す通常遊技を行わせ易くすることができる。
ステップS602にて肯定判定した場合、ステップS603にて、各種フラグ格納エリア106dに有利区間フラグがセットされているか否かを判定する。本スロットマシン10では、押し順報知等の発生の有無について、当該押し順報知等が発生し得る有利区間と、発生し得ない通常区間とが設定されている。有利区間フラグは、今回のゲームが有利区間であることをCPU102が把握するためのフラグであり、有利区間へ移行することに基づいてセットされ、通常区間に移行することに基づいてクリアされる。
有利区間フラグがセットされていない場合、今回のゲームが通常区間であることを意味し、この場合、ステップS604にて有利区間移行抽選処理を実行してから、抽選結果対応処理を終了する。
有利区間移行抽選処理では、図28のフローチャートに示すように、ステップS701にて今回のゲームの抽選結果を把握する。そしてステップS702にて、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aから有利区間移行抽選テーブルを取得する。有利区間移行抽選テーブルは、図33に示すように、各ゲームの抽選結果に応じて、有利区間への移行率(有利区間移行抽選の当選確率)が設定されている。有利区間への移行抽選の契機役としては、図33にも示すように、通常リプA、通常リプB、通常リプC、チャンス目A、チャンス目B、チャンス目C、チェリーA、チェリーB、チェリーC、共通ベル、押し順ベル、スイカが設定されている。すなわち、第2BBを持ち越している3ベットゲームとしての通常遊技において、当選し得る全ての結果が有利区間への移行抽選の契機役として設定されている。
ステップS702にて抽選テーブルを取得した後は、ステップS703にて有利区間移行抽選用の乱数を取得する処理を実行する。有利区間移行抽選用の乱数は、各種カウンタエリア106eの専用のカウンタが用いられ、当該専用のカウンタは所定周期で更新され、ステップS703ではそのカウンタのうち最新の更新値を取得する。そして、ステップS704にて有利区間移行抽選を実行し、ステップS705にて、移行抽選に当選したか否かを判定する。ちなみに、本実施形態では、いずれの契機役であっても100%の確率で有利区間移行抽選に当選するように抽選テーブルが設定されている。この場合、ステップS701にて把握したゲームの結果が、移行抽選の契機役である(外れ結果ではない)と判定した場合、ステップS702〜ステップS705の処理を省略することも可能である。
ステップS705にて移行抽選に当選していると判定した場合、ステップS706にて、各種フラグ格納エリア106dに有利区間当選ゲームフラグをセットする処理を実行する。有利区間当選ゲームフラグは、今回のゲームで有利区間への移行抽選に当選したゲームであることをCPU102が把握するためのフラグである。ステップS705にて否定判定した場合、又はステップS706の処理を実行した後は、有利区間移行抽選処理を終了する。
抽選結果対応処理の説明に戻り、ステップS603にて有利区間フラグがセットされていると判定した場合、ステップS605に進む。ステップS605では、各種フラグ格納エリア106dにATモード当選フラグ又はATモードフラグがセットされているか否かを判定する。ATモード当選フラグは、ATモードへの移行抽選に当選した場合にセットされるフラグであり、ATモードフラグは、ATモードへ移行する際にセットされるフラグである。つまり、ステップS605では、既にATモードへの移行が確定している状況又は移行済みの状況であるか否かを判定する。ステップS605にていずれのフラグもセットされておらず、未だATモードへの移行が確定していない状況である場合には、ステップS606にてAT抽選用処理を実行する。一方、ステップS605にていずれかのフラグがセットされている場合、ステップS607にてAT上乗せ用処理を実行する。
<AT抽選用処理>
先ず、ステップS606のAT抽選用処理について図29のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS801では、各種カウンタエリア106eに設けられた天井カウンタの減算処理を実行する。天井カウンタは、有利区間においてATモードへの移行が生じることなく消化され得る最大ゲーム数(天井ゲーム数)をCPU102が把握するためのカウンタである。天井カウンタには、有利区間への移行時に所定の抽選値が入力される。なお、本実施形態では天井カウンタの最大値は、999に設定されている。つまり、有利区間に移行してから最大で999ゲームを消化することで、ATモードの移行抽選に当選しなくてもATモードへの移行が生じることになる。ステップS801では、上記天井カウンタを1減算する処理を実行する。そして、ステップS802では、天井カウンタが0となったか否かを判定する。0ではない場合、ステップS803〜ステップS805にてATモード移行抽選を実行する。
すなわち、ステップS803では、各種フラグ格納エリア106dに第1CZモードフラグ、第2CZモードフラグ及び第3CZモードフラグのいずれかがセットされているか否かを判定する。本実施形態では、有利区間であってATモードへの移行抽選に当選前の状態として、通常モードとCZモードとが設けられており、CZモードは通常モードよりもATモードへの移行抽選に当選し易いモードとして設定されている。CZモードとしては、移行契機が異なる第1CZモード、第2CZモード及び第3CZモードが設定されており、上記の第1CZモードフラグ〜第3CZモードフラグは、それら第1CZモード〜第3CZモードをCPU102が区別するためのフラグである。そして、ステップS803にていずれかのCZモードフラグがセットされていないと判定した場合は、ステップS804にて通常用ATモード抽選処理を実行し、ステップS803にていずれかのCZモードフラグがセットされている場合には、ステップS805にてCZ用ATモード抽選処理を実行する。
ステップS804の通常用ATモード抽選処理では、図30のフローチャートに示すように、先ず、ステップS901にて今回のゲームの抽選結果を把握する。そして、ステップS902にて、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aから通常用ATモード移行抽選テーブルを取得する。通常用ATモード移行抽選テーブルは、図33に示すように、各ゲームの抽選結果に応じて、ATモードへの移行率(ATモード移行抽選の当選確率)が設定されている。通常用ATモード移行抽選の契機役としては、図33にも示すように、通常リプA、通常リプB、通常リプC、チャンス目A、チャンス目B、チャンス目C、チェリーA、チェリーB、チェリーC、共通ベル、押し順ベル、スイカが設定されている。すなわち、第2BBを持ち越している3ベットゲームとしての通常遊技において、当選し得る全ての結果が通常用ATモード移行抽選の契機役として設定されている。
ステップS902にて抽選テーブルを取得した後は、ステップS903にてATモード移行抽選用の乱数を取得する処理を実行する。そして、ステップS904にて、ATモード移行抽選を実行してから、本ATモード抽選処理を終了する。すなわち、通常用ATモード抽選処理においては、各ゲームの抽選結果に基づいてATモード移行抽選を行う。
これに対して、CZモード中のATモード移行抽選では、CZモード中の複数のゲームの抽選結果を利用してATモード移行抽選を行う。
すなわち、ステップS805のCZ用ATモード抽選処理では、図31のフローチャートに示すように、先ず、ステップS1001にて今回のゲームの抽選結果を把握する。そして、ステップS1002にて、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからポイントテーブルを取得する処理を実行する。
ポイントテーブルは、図33に示すように、各ゲームの抽選結果に応じて、今回のゲームで取得するポイント値が異なり得るように設定されており、例えば、今回のゲームの抽選結果がチェリーAである場合には20ポイントを取得し、今回のゲームの抽選結果がチェリーAよりも当選しにくいチェリーBである場合には50ポイントを取得する、といったように、各ゲームの抽選処理において当選確率が低い結果ほど、多くのポイントを取得するように設定されている。
そして、ステップS1003にて各種カウンタエリア106eに設けられた累積カウンタRCに、今回のゲームで取得されるポイント値を加算する処理を実行する。なお、本実施形態では、各ゲームの抽選結果コマンドに当該累積カウンタRCの情報が含まれるように設定されており、各ゲームの抽選結果とともに当該累積カウンタRCの値を表示制御装置81側でもを把握可能となっている。
続くステップS1004では、各種カウンタエリア106eに設けられたCZカウンタを把握する処理を実行する。CZカウンタは、CZモードの残りゲーム数をCPU102が把握するためのカウンタであり、CZモードにおいて1ゲーム消化される度に1ずつ減算されるカウンタである。そして、ステップS1005にて、各種テーブル記憶エリア105aからCZ用ATモード移行抽選テーブルを取得する処理を実行し、ステップS1006にて、ATモード移行抽選を実行してから、CZ用ATモード抽選処理を終了する。
CZ用ATモード移行抽選テーブルは、図34に示すように、CZカウンタと累積カウンタRCとによって、ATモード移行抽選の当選確率が異なるように設定されている。より詳しくは、CZカウンタの値と累積カウンタRCの値とに応じて設定される所定数と累積カウンタRCとの積が、ATモード移行抽選の当選確率(%)として設定されており、例えば、CZカウンタが16以上である場合には、累積カウンタRCが0〜59であれば所定数が0.1として設定され、累積カウンタRCが80〜100であれば所定数が0.6として設定される。この場合、CZカウンタが16以上であり、累積カウンタRCが30であれば、所定数(0.1)と累積カウンタRC(30)との積により、ATモード移行抽選の当選確率は3%となる。また、CZカウンタが16以上であり、累積カウンタRCが90であれば、所定数(0.6)と累積カウンタRC(90)との積により、ATモード移行抽選の当選確率は54%となる。また、CZカウンタが3〜1である場合には、累積カウンタRCが0〜9であれば所定数が0.5として設定され、累積カウンタRCが50〜100であれば所定数が1.0として設定される。この場合、CZカウンタが3〜1であり、累積カウンタRCが5であれば、所定数(0.6)と累積カウンタRC(5)との積により、ATモード移行抽選の当選確率は3%となる。また、CZカウンタが3〜1であり、累積カウンタRCが90であれば、所定数(1.0)と累積カウンタRC(90)との積により、ATモード移行抽選の当選確率は90%となる。
つまり、本実施形態におけるCZモードにおいては、CZモード中の各ゲームで獲得したポイント値が大きいほどATモード移行抽選に当選し易く、且つ、CZモードの残りゲーム数が少なくなるほどATモード移行抽選に当選し易くなるように設定されている。そして、CZモード中の各ゲームで獲得したポイント値が大きくても、CZモードの残りゲーム数が多い場合にはATモード移行抽選に当選しにくくなるように設定されている。このように、CZモード移行後、早々にATモード移行抽選に当選してしまうことが抑制されており、CZモード中の各ゲームの抽選結果への注目度を高めながらCZモード中の遊技(演出)を最後まで楽しませるための工夫が施されている。
AT抽選用処理の説明に戻り、ステップS804又はステップS805にてATモード抽選処理を実行した後は、ステップS806にて、これらステップS804やステップS805のATモード抽選処理におけるATモード移行抽選に当選したか否かを判定する。当選している場合は、ステップS807〜ステップS810のATモード当選用の処理を実行し、当選していない場合には、ステップS811〜ステップS819のATモード非当選用の処理を実行する。
すなわち、ATモード移行抽選に当選している場合、先ず、ステップS807にて前兆モードの設定処理を実行する。なお、ステップS802にて天井カウンタが0となった場合にも、ステップS807に進み、かかる前兆モードの設定処理を行う。前兆モードとは、ATモード移行抽選に当選する等してATモードへの移行が生じ得る状況となった場合、補助表示部65やスピーカ64にて当該ATモードへの移行が生じ得る状況となったことを示唆する前兆演出を行うモードである。ステップS807では、ATモードへの移行が生じ得る状況となった契機に応じて当該前兆モードのゲーム数等を設定する処理を行う。
すなわち、前兆モードの設定処理では、図32のフローチャートに示すように、先ず、ステップS1101にて、上記の累積カウンタRCを把握する処理を実行し、続くステップS1102にて、CZカウンタを把握する処理を実行する。そして、ステップS1103にて各種テーブル記憶エリア105aから即報知抽選テーブルを取得する処理を実行し、ステップS1104にて即報知抽選処理を実行する。即報知抽選処理では、ATモードへの移行が生じ得る状況となったことの報知を、上記前兆演出を介することなく実行するか否かの抽選を行う。
即報知抽選テーブルは、図35に示すように、CZカウンタと累積カウンタRCとに応じて、即報知抽選の当選確率が異なるように設定されている。より詳しくは、CZカウンタの値が小さくなるほど、すなわちCZモードの残りゲーム数が少なくなるほど即報知抽選に当選し易く、また、累積カウンタRCの値が大きくなるほど、すなわちCZモード中に獲得したポイント値が大きいほど即報知抽選に当選し易くなるように設定されている。なお、CZカウンタが0であり、通常モード中のATモード移行当選である場合、本実施形態では、即報知抽選に100%の確率で当選する構成としている。
ステップS1105では、ステップS1104の即報知抽選に当選したか否かの判定を行う。即報知抽選に当選していない場合、ステップS1106〜ステップS1113にて前兆モード用の処理を行い、即報知抽選に当選している場合、ステップS1114〜ステップS1119にてATモードの報知用の処理を行う。
即報知抽選に当選していない場合、ステップS1106では、今回のATモード移行抽選に当選となった状況がCZモードのうちの第1CZモード又は第3CZモードであったか否かを判定する。第1CZモードや第3CZモードではなく、第2CZモードである場合には、ステップS1107にて前兆演出ゲーム数の抽選処理を実行する。そして、ステップS1108にて、ステップS1107の抽選結果と、現状のCZカウンタ(CZモードの残りゲーム数)と、を加算した値を、各種カウンタエリア106eに設けられた前兆カウンタに入力する処理を実行する。前兆カウンタは、ATモードへの移行が生じ得る状況となってから、その状況となったことの報知(AT当選報知演出)が行われるまでのゲーム数をCPU102が把握するためのカウンタである。
ステップS1107の前兆演出ゲーム数の抽選処理では、各種テーブル記憶エリア105aから前兆演出ゲーム数テーブルを取得して、今回の前兆演出ゲーム数をランダムに設定する。前兆演出ゲーム数テーブルは、図36に示すように、13ゲーム〜15ゲームのうちのいずれかが選択されるように設定されており、例えば、15ゲームが選択され易い一方、13ゲームや14ゲームは選択されにくい、といったように、ゲーム数によって選択率が異なっている。例えば、前兆演出ゲーム数抽選処理にて14ゲームが選択され、CZモードの残りゲーム数が3ゲームである場合、前兆カウンタには17が入力され、ATモードへの移行が生じ得る状況となってから(ATモード当選フラグがセットされてから)、17ゲーム後にその旨の報知が行われることになる。
ステップS1108にて前兆カウンタの入力処理を実行した後は、ステップS1109にて、各種フラグ格納エリア106dに前兆フラグをセットする処理を実行する。そして、ステップS1110にて前兆コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本前兆モードの設定処理を終了する。前兆フラグは、前兆モードの設定が行われたことをCPU102が把握するためのフラグであり、前兆コマンドは、当該前兆モードの設定が行われたことを表示制御装置81に把握させるためのコマンドである。また、前兆コマンドには、上記前兆カウンタの値が含まれ、表示制御装置81では、ATモードへの移行が生じ得る状況となったことの報知を行うべきゲームを当該前兆カウンタの値から把握することが可能となる。なお、前兆コマンドを受信した場合の表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。
ステップS1106にて第1CZモードや第3CZモードである場合、ステップS1111にて第1CZモードであるか否かを判定し、第1CZモードである場合、ステップS1112にて、CZカウンタに予め定められた所定数(5)を加算した値を、前兆カウンタに入力する処理を実行する。また、ステップS1111にて第1CZモードではなく第3CZモードであると判定した場合、ステップS1113にてCZカウンタの値を前兆カウンタに入力する処理を実行する。そして、ステップS1109の前兆フラグのセット処理、ステップS1110の前兆コマンドのセット処理を実行した後、前兆モードの設定処理を終了する。この場合、第1CZモードでは当該第1CZモードの残りゲーム数が0となってから予め定められた所定数のゲームが実行されることで、また、第3CZモードでは当該第3CZモードの残りゲーム数が0となることで、ATモード移行抽選に当選した旨の報知が行われる。
つまり、ATモード移行抽選に当選した場合のCZモードの種類によってATモード移行抽選に当選した旨の報知が行われるまでのゲーム数が異なり、第1CZモードは第2CZモードや第3CZモードよりも少ないゲーム数でATモード移行抽選に当選した旨の報知が行われることになる。このような構成としていることの理由は、CZモード中の演出内容の説明に際して詳細に説明する。
ステップS1105にて即報知抽選に当選していると判定した場合、ステップS1114に進む。ステップS1114では、CZカウンタを0にクリアする処理を実行する。その後、ステップS1105にて、今回のATモードの種別を第1ATモードとするか、第2ATモードとするかのAT種別決定処理を行う。本実施形態では、ATモードとしてATモード中の上乗せ性能(上乗せ抽選の当選確率)が異なる第1ATモードと第2ATモードとが設定されており、第1ATモードよりも第2ATモードの方が上乗せ性能が優れている(上乗せ抽選に当選し易いように設定されている)。ステップS1115のAT種別決定処理では、例えば、設定値や前回のATモードの種別、有利区間中のメダル増加数や有利区間中のゲーム数等に応じて、又はランダムに今回のATモード種別を抽選により決定する。
ステップS1116では、ステップS1115の処理結果に基づいて、第1ATモードとして決定されたか否かを判定する。第1ATモードである場合、ステップS1117にて各種フラグ格納エリア106dに第1AT用報知フラグをセットする処理を実行し、ステップS1118にて第1AT当選即報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本前兆モードの設定処理を終了する。第1AT用報知フラグは、第1ATモードの開始に際して各リール32L,32M,32Rにて第1AT開始用の出目を出現させることをCPU102が把握するためのフラグであり、第1AT当選即報知コマンドは、第1ATモードへの移行が生じ得る状況となったことを表示制御装置81へ把握させるためのコマンドである。当該第1AT当選即報知コマンドを受信した表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。
ステップS1116にて第1ATではなく第2ATであると判定した場合、ステップS1119にて各種フラグ格納エリア106dに第2AT用報知フラグをセットする処理を実行し、ステップS1120にて第2AT当選即報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本前兆モードの設定処理を終了する。第2AT用報知フラグは、第2ATモードの開始に際して各リール32L,32M,32Rにて第2AT開始用の出目を出現させることをCPU102が把握するためのフラグであり、第2AT当選即報知コマンドは、第2ATモードへの移行が生じ得る状況となったことを表示制御装置81へ把握させるためのコマンドである。当該第2AT当選即報知コマンドを受信した表示制御装置81側の処理についても、後に詳細に説明する。
AT抽選用処理の説明に戻り、ステップS807にて前兆モードの設定処理を実行した後は、ステップS808にていずれかのCZモードフラグがセットされているか否かの判定を行う。いずれかのCZモードフラグがセットされている場合には、ステップS809にて、セットされているCZモードフラグをクリアする処理を実行する。ステップS808にて否定判定した場合、又はステップS809の処理を実行した後は、ステップS810にて、ATモード当選フラグをセットする処理を実行してから、本AT抽選用処理を終了する。かかる処理を行うことにより、次ゲーム以降の抽選結果対応処理では、ステップS605にて肯定判定することになる。
ステップS806にてATモード移行抽選に非当選であると判定した場合、ステップS811にていずれかのCZモードフラグがセットされているか否かを判定する。いずれのCZモードフラグもセットされておらず、通常モードである場合、ステップS812〜ステップS819にてCZモードへの移行抽選等を行う。これに対して、いずれかのCZモードフラグがセットされている場合には、ステップS812〜ステップS819の処理を行うことなく、そのままAT抽選用処理を終了する。
すなわち、ステップS812では、各種カウンタエリア106eに設けられた有利区間ゲーム数AGが予め定められた第1所定値(31)以上であって、予め定められた第2所定値(700)以下であるか否かを判定する。有利区間ゲーム数AGは、有利区間のゲーム数をCPU102が把握するためのカウンタであり、有利区間へ移行してから1ゲーム毎に1ずつ加算され、有利区間が終了する際にリセットされる。有利区間ゲーム数AGが第1所定数未満である場合や第2所定数よりも大きい場合には、CZモードへの移行抽選等を行うことなくそのまま、AT抽選用処理を終了する。
本実施形態では、有利区間移行時にCZモードに設定される場合があり、第1所定数は、当該有利区間移行時に設定されるCZモードでのATモード移行抽選の当否結果の報知が終了するまでに要するゲーム数よりも多い数として設定されている。また、上記のように、本実施形態では、有利区間移行時に設定される天井カウンタが0となることでATモード移行抽選を介することなくATモードへの移行が許容される構成としており、上記の第2所定値は、有利区間移行時に設定される天井カウンタの上限値(999)に近い値であって、より詳しくは上限値の7割の値として700として設定されている。
つまり、天井カウンタの上限値に近い値まで有利区間を消化すると、CZモードへの移行抽選等が行われなくなる構成としている。なお、天井カウンタの設定処理については後に詳細に説明するが、有利区間移行時に当該第2所定値よりも小さい値が天井カウンタに設定される場合もあり、この場合、CZモード移行抽選等が行われる上限ゲーム数(700)に至る前に、天井に到達してATモードへの移行が許容される。言い換えると、第2所定値よりも小さい値が天井カウンタに入力されていても、天井に至る直前でCZモード移行抽選に当選する場合がある。
ステップS812にて有利区間ゲーム数AGがCZモード移行抽選等を行う範囲内である場合、ステップS813にて、各種テーブル記憶エリア105aからCZモード移行抽選テーブルを取得する処理を実行し、ステップS814にてCZモード移行抽選処理を実行する。CZモード移行抽選テーブルは、図33に示すように、各ゲームの抽選結果に応じて、CZモードへの移行率(CZモード移行抽選の当選確率)が設定されている。例えば、今回のゲームの抽選結果がチャンス目Aであれば、7%の確率でCZモード移行抽選に当選し、今回のゲームの抽選結果がチャンス目Aよりも当選しにくいチャンス目Bであれば、チャンス目Aの場合よりも高い15%の確率でCZモード移行抽選に当選する、といったように、ゲームの抽選結果として出現率の低い結果ほど、CZモード移行抽選に当選し易くなるように設定されている。
ステップS814にてCZモード移行抽選を実行した後は、ステップS815にて、CZモード移行抽選に当選したか否かを判定する。非当選である場合には、そのままAT抽選用処理を終了する。CZモード移行抽選に当選している場合には、ステップS816にて、第2CZモードゲーム数抽選処理を実行し、ステップS817にて、その抽選結果に応じたゲーム数をCZカウンタに入力し、ステップS818にて第2CZモードフラグをセットする処理を実行する。すなわち、有利区間において通常モード中のCZモード移行抽選に当選した場合、第2CZモードに設定され、そのゲーム数は、ステップS816の抽選処理によって決定される。第2CZモードゲーム数の抽選処理では、各種テーブル記憶エリア105aから第2CZモードゲーム数テーブルを取得して、今回の第2CZモードのゲーム数をランダムに設定する。第2CZモードゲーム数テーブルは、図36に示すように、8ゲーム〜15ゲームのうちのいずれかが選択されるように設定されており、例えば、10ゲームや11ゲームが選択され易い一方、8ゲームや15ゲームは選択されにくい、といったように、ゲーム数によって選択率が異なっている。例えば、第2CZモードゲーム数抽選処理にて10ゲームが選択された場合、ステップS817では、CZカウンタに10が入力されることになる。
ステップS818にて第2CZモードフラグをセットした後は、ステップS819にて第2CZモード開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、AT抽選用処理を終了する。第2CZモード開始コマンドを受信した表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。
<AT上乗せ用処理>
次に、ステップS607にて実行されるAT上乗せ用処理について、図37のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明した通り、AT上乗せ用処理は、ATモード当選フラグやATモードフラグがセットされている状況で実行される処理であり、ATモードの継続ゲーム数の上乗せを行うための処理である。
AT上乗せ用処理では、先ずステップS1201にて、今回のゲームの抽選結果を把握する。そして、ステップS1202〜ステップS1208にて、現状の状況に応じた上乗せ抽選テーブルを取得する処理を実行する。すなわち、ステップS1202では、ATモード当選フラグがセットされており、ATモードへの移行が生じ得る状況となってから、未だATモードへの移行が生じていない状況か否かを判定する。ATモード移行前の状況であれば、ステップS1202にて肯定判定し、ステップS1203にて各種フラグ格納エリア106dに第1AT用報知フラグ又は第2AT用報知フラグがセットされているか否かを判定する。第1AT用報知フラグや第2AT用報知フラグがセットされている状況とは、既にATモードへの移行が生じ得る状況となったことの報知(AT当選報知演出)が実行された後であって、且つATモードへの移行が生じていない状況であることを意味する。言い換えると、ステップS1203にて第1AT用報知フラグ及び第2AT用報知フラグのいずれもがセットされていない状況とは、ATモードへの移行が生じ得る状況となったものの、未だその旨の報知が行われていない状況(前兆モード)であることを意味する。
そこで、ステップS1203にて第1AT用報知フラグ及び第2AT用報知フラグのいずれもがセットされていないと判定した場合、ステップS1204にて、各種テーブル記憶エリア105aから当選後当選報知前上乗せ抽選テーブルを取得する処理を実行し、ステップS1203にていずれかのフラグがセットされていると判定した場合、ステップS12056にて当選報知後移行前上乗せ抽選テーブルを取得する処理を実行する。
図38に示すように、当選後当選報知前上乗せ抽選テーブルと、当選報知後移行前上乗せ抽選テーブルとを比較すると、当選報知後移行前上乗せ抽選テーブルを用いた上乗せ抽選の方が、当選後当選報知前上乗せ抽選テーブルを用いた上乗せ抽選よりも上乗せ抽選に当選し易くなるように設定されている。より詳しくは、例えば、チャンス目Bを契機とする上乗せ抽選において、当選後当選報知前上乗せ抽選テーブルを用いた上乗せ抽選では5%の確率で当選するのに対して、当選報知後移行前上乗せ抽選テーブルを用いた上乗せ抽選では7%の確率で当選し、ATモード移行前の状況において、ATモード当選報知前よりも当選報知後の方が上乗せ抽選に当選し易くなっている。
ステップS1202にてATモード当選フラグがセットされていない場合とは、ATモードフラグがセットされている場合であり、既にATモードへの移行が生じていることを意味する。この場合、ステップS1206にて各種フラグ格納エリア106dに第1ATフラグがセットされており、現状のATモードが第1ATモードであるか否かを判定する。第1ATモードである場合、ステップS1207にて、各種テーブル記憶エリア105aから第1AT用上乗せ抽選テーブルを取得する処理を実行し、第2ATモードである場合、ステップS1208にて、各種テーブル記憶エリア105aから第2AT用上乗せ抽選テーブルを取得する処理を実行する。
図38に示すように、第1AT用上乗せ抽選テーブルと、第2AT用上乗せ抽選テーブルとを比較すると、第2AT用上乗せ抽選テーブルを用いた上乗せ抽選の方が、第1AT用上乗せ抽選テーブルを用いた上乗せ抽選よりも上乗せ抽選に当選し易くなるように設定されている。より詳しくは、例えば、チェリーBを契機とする上乗せ抽選において、第1AT用上乗せ抽選テーブルを用いた上乗せ抽選では10%の確率で当選するのに対して、第2AT用上乗せ抽選テーブルを用いた上乗せ抽選では20%の確率で当選し、ATモード移行後の状況において、第1ATモード中よりも第2ATモード中の方が上乗せ抽選に当選し易くなっている。
ステップS1204、ステップS1205、ステップS1207及びステップS1208のいずれかの処理で、上乗せ抽選テーブルを取得した後は、ステップS1209にて上乗せ抽選を実行する。そして、ステップS1210にて上乗せ抽選に当選したか否かの判定を行う。上乗せ抽選に非当選であった場合には、そのままAT上乗せ用処理を終了する。上乗せ抽選に当選であった場合には、ステップS1211にて上乗せゲーム数抽選処理を実行する。上乗せゲーム数抽選処理では、各種テーブル記憶エリア105aから上乗せゲーム数テーブルを取得し、今回の上乗せゲーム数を抽選により決定する。上乗せゲーム数テーブルは、図38に示すように、上乗せ契機となったゲームの抽選結果に応じて、上乗せゲーム数が異なるように設定されており、例えば、通常リプAを契機として上乗せが行われる場合には平均150ゲームの上乗せが発生する一方、チェリーAを契機として上乗せが行われる場合は平均15ゲームの上乗せが発生する、といったように、上乗せ抽選に当選しにくい契機にて上乗せが行われる場合の方が上乗せゲーム数が多くなるように設定されている。
ステップS1211にて上乗せゲーム数抽選処理を実行した後は、ステップS1212にて各種カウンタエリア106eに設けられたATカウンタに、今回の上乗せゲーム数を加算する処理を実行する。ATカウンタは、ATモードの残りゲーム数をCPU102が把握するためのカウンタである。ステップS1212の処理を実行した後は、ステップS1213にて上乗せコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、AT上乗せ用処理を終了する。上乗せコマンドを受信した表示制御装置81は、上乗せが行われたことに対応する上乗せ報知演出を補助表示部65やスピーカ64にて行うための処理を実行する。
抽選結果対応処理(図27)の説明に戻る。
ステップS606又はステップS607の処理を実行した後は、ステップS608にて、今回のゲームの抽選結果が押し順役当選であったか否かを判定する。押し順役とは、押し順ベルのほか、通常リプA、通常リプB、通常リプCを含む結果である。通常リプA、通常リプB、通常リプCは、いずれも複数の再遊技に重複して当選となる結果であり、ストップスイッチ42〜44の操作順序によって入賞を成立させる再遊技が異なり得るように設定されている。
具体的には、図39に示すように、通常リプAは、各ストップスイッチ42〜44の操作順序に関わらず、基本的には第1再遊技入賞が成立するように各リール32L,32M,32Rの停止制御が行われる。これに対して、通常リプB、通常リプCは、右ストップスイッチ44が最初に操作された場合には、第2再遊技入賞や第3再遊技入賞が成立するように各リール32L,32M,32Rの停止制御が行われ、左ストップスイッチ42又は中ストップスイッチ43が最初に操作された場合には、第1再遊技入賞が成立するように各リール32L,32M,32Rの停止制御が行われる。但し、これら通常リプA、通常リプB、通常リプCにおいて、重複当選している再遊技のうちのいずれの再遊技入賞が成立しても、付与される特典は再遊技であり、成立する再遊技の種類だけが異なるものである。言い換えると、通常リプA、通常リプB、通常リプCは、ストップスイッチ42〜44の操作順序に関わらず再遊技入賞が成立するものの、操作順序によって停止出目が異なる遊技結果である。そして、特に通常リプBと通常リプCは、ATモードの開始契機となっており、ATモード当選フラグがセットされてから、ATモードへの移行が生じ得る状況である旨の報知が実行された後、第2再遊技入賞が成立し得るゲームにて第1ATモードが開始され、ATモード当選フラグがセットされてから、ATモードへの移行が生じ得る状況である旨の報知が実行された後、第3再遊技入賞が成立し得るゲームにて第2ATモードが開始される。つまり、ATモード当選フラグがセットされても、上記の報知(AT当選報知演出)が実行されるまで、第1ATモードや第2ATモードは開始されないし、上記の報知が実行された後であっても、通第2再遊技入賞や第3再遊技入賞が成立し得るゲームとなるまで、第1ATモードや第2ATモードは開始されない。
ステップS608にて押し順役当選であると判定した場合、ステップS609にて、いずれかのCZモードフラグ、ATモード当選フラグ又はATモードフラグがセットされているか否かを判定する。これらのうちのいずれかのフラグがセットされている場合には、ステップS610にて押し順報知用処理を実行してから、抽選結果対応処理を終了する。ステップS608又はステップS609にて否定判定した場合には、そのまま抽選結果対応処理を終了する。
<押し順報知の概要>
ステップS610にて実行される押し順報知用処理の説明に先立って、指示モニタ68にて実行される押し順報知や、補助表示部65にて実行される押し順報知演出の概要について説明する。なお、押し順報知や押し順報知演出は、例えば、押し順ナビ、順序報知や態様報知とも称することが可能である。指示モニタ68は主制御装置101に接続されており、主制御装置101により押し順報知が行われる。これに対して、補助表示部65は表示制御装置81に接続されており、表示制御装置81により押し順報知演出が行われる。
先ず、この指示モニタ68の構成について、図40を参照しながら説明する。図40(a)は、指示モニタ68の正面図であり、図40(b)は、指示モニタ68の表示態様と表示内容との関係を説明するための図である。
図40(a)に示すように、指示モニタ68には8個の表示用セグメントN1〜N8が設けられている。各表示用セグメントN1〜N8は、LEDからなる個別の光源を有しており、それら個別の光源がオンオフ制御されることで、任意の1個の表示用セグメントのみを点灯させることができるとともに、任意の組み合わせの表示用セグメントを点灯させることができる。これにより、指示モニタ68では、それぞれ個別に所定の記号(アルファベットや数字を含む)が表示されるようになっている。なお、上記個別の光源はいずれも同一色の光を照射するものであるため、各表示用セグメントN1〜N8においてはいずれも同一の色が表示されることとなる。
各表示用セグメントN1〜N8について詳細には、第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7は、いずれも直線状の表示用セグメントであり、これら第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7は、数字の「1」〜「6」を少なくとも表示することができるように配置されている。また、第8表示用セグメントN8は、円形状の表示用セグメントであり、第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7が設けられた領域の右下部分の横方に配置されている。したがって、指示モニタ68では、「1」〜「6」と、「1.」〜「6.」と、「 .」と、を少なくとも表示することができる。
なお、指示モニタ68において、複数パターンの記号をそれぞれ個別に表示することが可能であれば、各表示用セグメントN1〜N8の形状や配置態様は任意であり、さらには8個のセグメントではなく7個のセグメント、又は9個のセグメント等を用いる構成としてもよい。また、各表示用セグメントN1〜N8において表示される色が同一であることは必須ではなく、各表示用セグメントN1〜N8において表示される色が適宜変更可能となる構成としてもよい。また、光源をオンオフ制御することで、各表示用セグメントN1〜N8の点灯又は消灯を制御する構成は必須のものではなく、各表示用セグメントN1〜N8において個別に表示制御が行えるのであれば、単一のバックライトと液晶ディスプレイとによりセグメント表示器を構成してもよい。さらには、各表示領域に対してセグメント表示を適用するのではなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT、ドットマトリックス等その他のタイプの表示装置によって記号を表示する構成としてもよい。
第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7は、押し順役の操作順序の報知に用いられる表示用セグメントである。例えば、図40(b)に示すように、各ストップスイッチ42〜44の操作順序として「左」→「中」→「右」の順で停止操作を行うことにより遊技者にとって有利な入賞態様となる場合、第6表示用セグメントN6及び第7表示用セグメントN7が点灯表示されて「1」が表示される。また、各ストップスイッチ42〜44の操作順序として「右」→「左」→「中」の順で停止操作を行うことにより遊技者にとって有利な入賞態様となる場合、第1表示用セグメントN1、第2表示用セグメントN2、第3表示用セグメントN3、第5表示用セグメントN5及び第6表示用セグメントN6が点灯表示されて「5」が表示される。つまり、各表示用セグメントN1〜N7にて表示される数字(記号)は、ストップスイッチ42〜44の操作順序と1対1で対応付けられており、表示用セグメントN1〜N7にて表示される数字(記号)に基づいて、ストップスイッチ42〜44を停止操作することで、遊技者にとって有利な態様にて入賞させることが可能となる。
第8表示用セグメントN8は、有利区間に移行し、押し順報知が発生し得る状況となる報知条件を含む所定の開始条件が成立した場合に、その開始条件が成立したゲームにて点灯される。また、ATモードが終了して有利区間から通常区間へ移行する場合に消灯される。
つまり、押し順ベル等の操作順序が報知され易くなることによって遊技者にとって有利な態様にて入賞させ易くなる区間を有利区間(特定遊技状態、特定モード)とし、第8表示用セグメントN8は、当該有利区間において、実際に押し順報知による恩恵が得られるようになる特定区間中は点灯し、有利区間ではない通常区間や、有利区間であっても特定区間ではない非特定区間中は消灯する区間表示器(特定報知手段)をなすものである。
既に説明したとおり、押し順表示器としての第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7、及び区間表示器としての第8表示用セグメントN8を有する指示モニタ68は、遊技パネル25において払出枚数表示部62の側方付近に配置されている。つまり、指示モニタ68は、遊技者が操作するストップスイッチ42〜44等よりも上方に配置されており、言い換えると、ストップスイッチ42〜44等が設けられている位置よりも下方において遊技機前面部である化粧パネルに配置されていない。そのため、ストップスイッチ42〜44等を操作する手等によって、第8表示用セグメントN8が隠されることが抑制され、遊技者が視認し易い位置に配置されているといえる。また、メダルの獲得を目指して遊技を進行させる遊技者が注視し易い払出枚数表示部62の近くに配置されていることからしても、遊技者による見逃しが抑制されているといえる。
さらに、指示モニタ68において特に第8表示用セグメントN8は、周囲の表示部(例えば払出枚数表示部62や、遊技パネル25のバックライト)の明度よりも高い明度となるように(より詳しくは、周囲の表示部の明度の2倍の明度となるように)、対応するLEDの明度が定められている。そのため、第8表示用セグメントN8と周囲の表示部とがいずれも発光制御されている場合(点灯状態となっている場合)であっても、第8表示用セグメントN8が一際目立つようになっている。遊技機前方に向けた照度についても、第8表示用セグメントN8の方が周囲の表示部より、遊技機前方に向けた照度が高くなるように(より詳しくは、周囲の表示部の照度の2倍の照度となるように)、対応するLEDの照度が定められている。このような構成からも、第8表示用セグメントN8の視認性が向上されており、当該第8表示用セグメントN8が点灯状態となった場合の見逃しが抑制されている。
次に、補助表示部65にて行われる押し順報知演出について、図41を参照しながら説明する。ここでは、今回報知する操作順序が、中→右→左である場合の押し順役に当選している場合を例として、補助表示部65での押し順報知演出を説明する。
図41(a)に示すとおり、補助表示部65では、ストップスイッチ42〜44に対応して3つ並列したボタン表示のうち、最初に操作すべきストップスイッチに対応するボタン表示(図では中ストップスイッチ43に対応する真ん中のボタン表示)に数字の1が付されて、他のボタン表示よりも大きく表示される。また、各ボタン表示は、当選役に対応する色(ベルなら黄色、再遊技なら青色等)にて表示される。これにより、遊技者は、今回のゲームにて当選している役と、最初に操作すべきストップスイッチが中ストップスイッチ43であることを認識することができる。また、補助表示部65では、次に操作すべきストップスイッチが右ストップスイッチ44であり、最後に操作すべきストップスイッチが左ストップスイッチ42であることを示すように、右のボタン表示に数字の2が付されて表示され、左のボタン表示に数字の3が付されて表示される。
遊技者が中ストップスイッチ43を操作すると、図41(b)に示すように、補助表示部65では、中ストップスイッチ43に対応する真ん中のボタン表示が消え、右ストップスイッチ44に対応する右のボタン表示が大きく表示される。これにより、遊技者は、中ストップスイッチ43の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが右ストップスイッチ44であることを確認することができる。
遊技者が右ストップスイッチ44を操作すると、図41(c)に示すように、補助表示部65では、右ストップスイッチ44に対応する右のボタン表示が消え、左ストップスイッチ42に対応する左のボタン表示が大きく表示される。これにより、遊技者は、右ストップスイッチ44の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが左ストップスイッチ42であることを確認することができる。
押し順報知の実行タイミングについて説明すると、各リール32L,32M,32Rの回転が開始されてから、加速期間を経て定速回転に至るまでのストップスイッチ42〜44の無効期間中に、押し順報知が実行されるように設定されている。このようにストップスイッチ42〜44の操作が有効となるよりも前のタイミングで押し順報知を実行する構成とすることで、ストップスイッチ42〜44の操作順序を認識したうえでストップスイッチ42〜44の操作に望ませることが可能となり、テンポ良く遊技を進行させることができる。
<押し順報知用処理>
次に、ステップS610にて実行される押し順報知用処理について、図42のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、ステップS1301では、第1CZモードフラグ〜第3CZモードフラグのいずれかがセットされているか否かを判定する。第1CZモードフラグ〜第3CZモードフラグのいずれもがセットされていない場合、ステップS1302にてATモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。第1CZモードフラグ〜第3CZモードフラグがセットされておらず、且つATモード当選フラグがセットされている場合とは、ATモード当選後、未だATモードへの移行が生じていない場合である。この場合、ステップS1303にて、各種フラグ格納エリア106dに第1AT報知用フラグ又は第2AT報知用フラグがセットされているか否かを判定する。ATモード当選フラグがセットされているものの、これらAT報知用フラグがセットされていない場合とは、ATモード移行抽選に当選しているものの、未だ前兆モード中であることを意味する。この場合、今回のゲームでは押し順報知を発生させず、そのまま押し順報知用処理を終了する。第1AT報知用フラグ又は第2AT報知用フラグがセットされている場合には、ステップS1304に進む。
ステップS1304では、今回のゲームの抽選結果が通常リプB又は通常リプCであるか否かを判定する。通常リプB及び通常リプCではなく、通常リプAや押し順ベルである場合には、そのまま本押し順報知用処理を終了する。通常リプB及び通常リプCのいずれかである場合、ステップS1305にて通常リプBであるか否かを判定する。通常リプBである場合、ステップS1306にて、上記の第1AT報知用フラグがセットされているか否かを判定する。第1AT報知用フラグではなく第2AT報知用フラグがセットされている場合には、そのまま本押し順報知用処理を終了する。通常リプBに当選し、且つ第1AT報知用フラグがセットされている場合、ステップS1307に進み、第1ATモードを開始させるための処理を実行する。
すなわち、ステップS1307では、第1AT報知用フラグをクリアする。そして、ステップS1308では、各種フラグ格納エリア106dに第1AT開始用フラグをセットする。第1AT開始用フラグは、今回のゲームから第1ATモードが開始されることをCPU102が把握するためのフラグである。その後、ステップS1309にて、第2再遊技入賞に対応する押し順報知が行われるように指示モニタ68を制御する。そして、ステップS1310にて、第2再遊技入賞に対応する操作順序の情報を含む押し順コマンドを、表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本押し順報知用処理を終了する。この押し順コマンドを受信した表示制御装置81では、第2再遊技入賞に対応する押し順報知演出として、右ストップスイッチ44を最初に操作すべき順序の押し順報知演出や、「右から狙え!!」といった表示や音声ナビ等が行われるとともに、第2再遊技入賞に対応する図柄の報知が行われるように補助表示部65やスピーカ64を制御する。
ステップS1305にて通常リプBではなく通常リプCであると判定した場合、ステップS1311に進む。ステップS1311では、第2AT報知用フラグがセットされているか否かを判定する。第2AT報知用フラグではなく第1AT報知用フラグがセットされている場合には、そのまま本押し順報知用処理を終了する。通常リプCに当選し、且つ第2AT報知用フラグがセットされている場合、ステップS1312に進み、第2ATモードを開始させるための処理を実行する。
すなわち、ステップS1312では、第2AT報知用フラグをクリアする。そして、ステップS1313では、各種フラグ格納エリア106dに第2AT開始用フラグをセットする。第2AT開始用フラグは、今回のゲームから第2ATモードが開始されることをCPU102が把握するためのフラグである。その後、ステップS1314にて、第3再遊技入賞に対応する押し順報知が行われるように指示モニタ68を制御する。そして、ステップS1315にて、第3再遊技入賞に対応する操作順序の情報を含む押し順コマンドを、表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本押し順報知用処理を終了する。この押し順コマンドを受信した表示制御装置81では、第3再遊技入賞に対応する押し順報知演出として、右ストップスイッチ44を最初に操作すべき順序の押し順報知演出や、「右から狙え!!」といった表示や音声ナビ等が行われるとともに、第3再遊技入賞に対応する図柄の報知が行われるように補助表示部65やスピーカ64を制御する。
ステップS1301にていずれかのCZモードフラグがセットされていると判定した場合と、ステップS1301にてATモード当選フラグがセットされておらず既にATモード中である場合は、ステップS1316に進む。ステップS1316では、今回のゲームの抽選結果が押し順ベルであるか否かを判定する。押し順ベルではない場合、そのまま押し順報知用処理を終了する。押し順ベルである場合、ステップS1317にて、いずれかのCZモードフラグがセットされているか否かを判定する。いずれかのCZモードフラグがセットされている場合には、ステップS1318にて、各種フラグ格納エリア106dに報知済みフラグがセットされているか否かを判定する。報知済みフラグはCZモードにおいて押し順ベル当選時の押し順報知が既に行われた状態であることをCPU102が把握するためのフラグであり、CZモードの終了時(ATモードへの移行時を含む)にクリアされるフラグである。報知済みフラグがセットされている場合には、そのまま押し順報知用処理を終了する。報知済みフラグがセットされていない場合には、ステップS1319にて報知済みフラグをセットする処理を実行する。
ステップS1317にてCZモードフラグではなくATモードフラグがセットされている場合や、ステップS1319の処理を実行した後は、ステップS1320にて、今回の押し順ベルの種類に応じて第1小役入賞〜第6小役入賞に対応する押し順報知が行われるように指示モニタ68を制御する。そして、ステップS1321にて、第1小役入賞〜第6小役入賞に対応する操作順序の情報を含む押し順コマンドを、表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本押し順報知用処理を終了する。この押し順コマンドを受信した表示制御装置81では、第1小役入賞〜第6小役入賞に対応する押し順報知演出が行われるように補助表示部65やスピーカ64を制御する。
<入賞結果対応処理>
次に、リール制御処理におけるステップS415にて実施される入賞結果対応処理について、図43のフローチャートを参照しながら説明する。入賞結果対応処理では、ゲームの遊技結果に応じて、CZモードやATモード等を開始させたり終了させたりするための処理を行う。
先ずステップS1401にて、現状の遊技状態を把握する処理を行い、ステップS1402にて、今回のゲームのベット数が、ステップS1401にて把握した状態にて規定されている特定規定数であるか否かの判定を行う。かかる処理は、上記ステップS601及びステップS602に対応するものであり、ステップS1402にて特定規定数ではない場合には、ステップS1403以降の処理を行うことなく、そのまま入賞結果対応処理を終了する。ベット数が状態に対応する特定規定数である場合、ステップS1403に進む。
ステップS1403では、第1ゲーム数管理処理を実行し、ステップS1404では、第2ゲーム数管理処理を実行する。第1ゲーム数管理処理は、CZモードや前兆モード等、主にATモード移行前のゲーム数を管理する処理であり、第2ゲーム数管理処理は、ATモード中のゲーム数を管理する処理である。
第1ゲーム数管理処理では、図44のフローチャートに示すように、先ず、ステップS1501にて、第1BB状態フラグ又は第2BB状態フラグがセットされているか否かを判定し、いずれかのBB状態である場合にはそのまま第1ゲーム数管理処理を終了する。すなわち、仮に、2ベットゲームにて第2BB状態への移行を生じさせたりした場合には、前兆モードやCZモードのゲーム数の管理は行われない。いずれのBB状態でもない場合には、ステップS1502に進み、CZカウンタが0よりも大きく、CZモード移行時に設定されたゲーム数を消化していない状況であるか否かを判定する。既に説明した通り、CZモード中のATモード移行抽選に当選した場合、AT抽選用処理においてCZモードフラグがクリアされる。そのため、CZモードフラグがセットされていない状況であっても、ステップS1502にてCZカウンタが0よりも大きいと判定する場合も生じ得る。
ちなみに、上記の通り、CZモード中にATモード移行当選となった場合、即報知抽選に当選しなければ、CZカウンタ以上の値が前兆カウンタに入力される。つまり、CZカウンタが0よりも大きく、且つCZモードフラグがセットされていない場合とは、ATモード移行当選後の前兆モードであることを意味する。
CZカウンタが0よりも大きい場合、ステップS1503にてCZカウンタを1減算する処理を実行する。そして、ステップS1504にてCZカウンタが0となったか否かを判定し、0となった場合には、ステップS1505にていずれかのCZモードフラグがセットされているか否かを判定する。上記のようにCZモード中にATモード移行抽選に当選した場合は、CZモードフラグがクリアされる構成としていることから、ステップS1505にていずれかのCZモードフラグがセットされている場合とは、ATモード移行抽選に当選することなくCZモードが終了する場合を意味する。ステップS1505にていずれかのCZモードフラグがセットされている場合、ステップS1506にて各種フラグ格納エリア106dにCZ終了ゲームフラグをセットする処理を実行する。CZ終了ゲームフラグはCZモードが終了したゲームをCPU102が把握するためのフラグであり、当該終了したゲームの終了後にクリアされる(ステップS203参照)。
ステップS1505にてCZモードフラグがセットされていない場合、又はステップS1506の処理を実行した後は、ステップS1507にてCZ終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。CZ終了コマンドを受信した表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。
ステップS1502にてCZカウンタが0である場合、ステップS1504にてCZカウンタが0ではない場合、又はステップS1507の処理を実行した後は、ステップS1508にて前兆カウンタが0よりも大きく、前兆モードの設定処理において設定した前兆カウンタに対応するゲーム数を未だ消化していない状況であるか否かを判定する。前兆カウンタが0よりも大きい場合、ステップS1509にて、前兆カウンタを1減算する処理を実行する。そして、ステップS1510にて前兆カウンタが0となったか否かを判定する。
前兆カウンタが0となった場合、ステップS1511に進み、前兆フラグをクリアする処理を行う。そして、ステップS1512にて、今回のATモードの種別を第1ATモードとするか、第2ATモードとするかのAT種別決定処理を行う。かかる処理は、上記ステップS1115の処理に対応する処理である。すなわち、ステップS1512のAT種別決定処理では、例えば、設定値や前回のATモードの種別、有利区間中のメダル増加数や有利区間中のゲーム数等に応じて、又はランダムに今回のATモード種別を抽選により決定する。なお、ステップS1115のAT種別決定処理と、ステップS1512のAT種別決定処理とで、第1ATモードと第2ATモードとの選択率が異なるようにしてもよく、例えば、ステップS1115の処理よりもステップS1512の処理の方が第2ATモードの選択率が高い構成としてもよい。
ステップS1513では、ステップS1512の処理結果として第1ATモードとして決定したか否かを判定する。第1ATモードとして決定した場合、ステップS1514にて、第1AT用報知フラグをセットする処理を実行し、ステップS1515にて第1AT当選報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、ゲーム数管理処理を終了する。第1AT用報知フラグがセットされることにより、上記の押し順報知用処理にて第2再遊技入賞用の押し順報知を発生させるための処理が行われるようになる。第1AT当選報知コマンドを受信した表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。
ステップS1513にて、今回移行させるATモードが第1ATモードではなく第2ATモードであると判定した場合、ステップS1516にて、第2AT用報知フラグをセットする処理を実行し、ステップS1517にて第2AT当選報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、ゲーム数管理処理を終了する。第2AT用報知フラグがセットされることにより、上記の押し順報知用処理にて第3再遊技入賞用の押し順報知を発生させるための処理が行われるようになる。第2AT当選報知コマンドを受信した表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。
第2ゲーム数管理処理では、図45のフローチャートに示すように、先ず、ステップS1601にて、第1BB状態フラグ又は第2BB状態フラグがセットされているか否かを判定し、いずれかのBB状態である場合にはそのまま第2ゲーム数管理処理を終了する。すなわち、仮に、2ベットゲームにて第2BB状態への移行を生じさせたりした場合には、ATモードのゲーム数の管理は行われない。いずれのBB状態でもない場合には、ステップS1602に進み、ATカウンタが0よりも大きく、ATモードの残りゲーム数が0よりも大きいか否かを判定する。
ATカウンタが0よりも大きい場合、ステップS1603にてATカウンタを1減算する処理を実行する。そして、ステップS1604にてATカウンタが0となったか否かを判定し、0となった場合には、ステップS1605にてATモードフラグをクリアする処理を実行する。そして、ステップS1606にてAT終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。AT終了コマンドを受信した表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。ステップS1602にてATカウンタが0である場合や、ステップS1604にてATカウンタが0ではない場合には、そのまま第2ゲーム数管理処理を終了する。
ステップS1606の処理を実行した後は、ステップS1607にて第3CZモードゲーム数抽選処理を実行し、ステップS1608にて、その抽選結果に応じたゲーム数をCZカウンタに入力し、ステップS1609にて第3CZモードフラグをセットする処理を実行する。すなわち、本実施形態においては、ATモードが終了した場合にはCZモードに移行する構成としており、当該ATモード終了を契機として移行するCZモードは第3CZモードに設定され、そのゲーム数はステップS1607の抽選処理によって決定される。第3CZモードゲーム数の抽選処理では、各種テーブル記憶エリア105aから第3CZモードゲーム数テーブルを取得して、今回の第3CZモードのゲーム数をランダムに設定する。第3CZモードゲーム数テーブルは、図36に示すように、25ゲーム〜30ゲームのうちのいずれかが選択されるように設定されており、例えば、30ゲームが選択され易い一方、25ゲームは選択されにくい、といったように、ゲーム数によって選択率が異なっている。例えば、第3CZモードゲーム数抽選処理にて30ゲームが選択された場合、ステップS1608では、CZカウンタに30が入力されることになる。
ステップS1609にて第3CZモードフラグをセットした後は、ステップS1610にて第3CZモード開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。第3CZモード開始コマンドを受信した表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。
入賞結果対応処理の説明に戻り、ステップS1403やステップS1404のゲーム数管理処理を実行した後は、ステップS1405にて、第1AT開始用フラグがセットされているか否かを判定する。上記のとおり、第1AT開始用フラグは、第1ATモードへの移行を生じさせる場合に第2再遊技入賞が可能となるゲームでセットされるフラグであり、より詳しくは、第1AT用報知フラグがセットされている状況で通常リプBに当選したゲームの開始時にセットされるフラグである。すなわち、第1AT開始用フラグは、入賞結果に基づいてセットされるのではない。第1AT開始用フラグがセットされている場合には、ステップS1406にて、当該第1AT開始用フラグをクリアし、ステップS1407にて各種フラグ格納エリア106dに第1ATフラグをセットする処理を実行する。既に説明した通り、第1ATフラグがセットされることにより、第1AT用上乗せ抽選テーブルを利用した上乗せ抽選が行われる。
ステップS1405にて第1AT開始用フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS1408にて第2AT開始用フラグがセットされているか否かを判定する。上記のとおり、第2AT開始用フラグは、第2ATモードへの移行を生じさせる場合に第3再遊技入賞が可能となるゲームでセットされるフラグであり、より詳しくは、第2AT用報知フラグがセットされている状況で通常リプCに当選したゲームの開始時にセットされるフラグである。すなわち、第2AT開始用フラグについても、入賞結果に基づいてセットされるのではない。第2AT開始用フラグがセットされている場合には、ステップS1409にて、当該第2AT開始用フラグをクリアし、ステップS1410にて各種フラグ格納エリア106dに第2ATフラグをセットする処理を実行する。ステップS1408にて第2AT開始用フラグがセットされていないと判定した場合には、そのまま入賞結果対応処理を終了する。既に説明した通り、第2ATフラグがセットされることにより、第2AT用上乗せ抽選テーブルを利用した上乗せ抽選が行われる。
ステップS1407又はステップS1410の処理を実行した後は、ステップS1411にて上記のATカウンタに50を入力する処理を実行する。既に説明した通り、ATカウンタはATモードの残りゲーム数に対応するカウンタであり、本実施形態では、第1ATモード及び第2ATモードのいずれであっても初期ゲーム数として50ゲームが設定される。なお、第1ATモードと第2ATモードとで初期ゲーム数が異なる構成としてもよく、初期ゲーム数を抽選により決定する構成としてもよい。この場合、第1ATモードよりも第2ATモードの方が多い初期ゲーム数となり易い構成としてもよい。
ステップS1412では、ATモード当選フラグをクリアする処理を実行し、ステップS1413ではATモードフラグをセットする処理を実行する。そして、ステップS1414にてAT開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本入賞結果対応処理を終了する。AT開始コマンドを受信した表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。
<有利区間の管理>
次に、区間表示器としての第8表示用セグメントN8を制御したり、有利区間へ移行させたり有利区間を終了させるための、区間表示第1処理、及び区間表示第2処理について説明する。
<区間表示第1処理>
先ず、区間表示第1処理について、図46を参照しながら説明する。区間表示第1処理は、抽選処理(図19)におけるステップS314にて実施される処理であり、スタートレバー41の操作に基づいて当該ゲームの抽選結果が決定されるとともに、当該抽選結果に基づいて表示モードの移行抽選等(抽選結果対応処理)が行われた後に実施される。
ステップS1701では、区間表示器としての第8表示用セグメントN8が表示中であるか否か、より詳しくは、第8表示用セグメントN8を点灯中か否かを判定する。既に説明した通り、第8表示用セグメントN8を点灯中である場合とは、有利区間のうち、少なくとも押し順報知が発生し得る報知条件が成立している特定区間である場合を示している。ステップS1701にて否定判定し、第8表示用セグメントN8を消灯中であると判定した場合、ステップS1702に進む。
ステップS1702では、各種フラグ格納エリア106dに有利区間フラグがセットされているか否かを判定する。有利区間フラグがセットされていない場合、ステップS1703にて、各種カウンタエリア106eに設けられた通常カウンタを1加算する処理を実行する。通常カウンタは、有利区間ではなく通常区間として開始されたゲーム数をCPU102が把握するためのカウンタである。
ステップS1703の処理を実行した後は、ステップS1704にて有利区間当選ゲームフラグがセットされているか否かを判定する。有利区間当選ゲームフラグは、有利区間移行抽選処理において有利区間移行抽選に当選した場合にセットされるフラグであり、その当選ゲームであることをCPU102が特定するためのフラグである。有利区間当選ゲームフラグがセットされている場合、ステップS1705にて有利区間当選ゲームフラグをクリアする処理を実行する。そして、ステップS1706にて有利区間フラグをセットする処理を実行する。
ステップS1707では、有利区間中のゲーム数のカウント、より詳しくは、各種カウンタエリア106eの有利区間ゲーム数AGの計測を開始する処理を行う。上記の通り、有利区間ゲーム数AGは、有利区間の実行ゲーム数を把握する把握手段に相当するものである。そして、ステップS1708にて、有利区間移行ゲーム用処理を実行する。
有利区間移行ゲーム用処理では、図47のフローチャートに示すように、ステップS1801にて第1CZモードゲーム数抽選処理を実行し、ステップS1802にて、その抽選結果に応じたゲーム数をCZカウンタに入力し、ステップS1803にて第1CZモードフラグをセットする処理を実行する。すなわち、本実施形態においては、有利区間への移行に際してCZモードに設定される構成としており、当該有利区間移行を契機とする場合は第1CZモードに設定され、そのゲーム数はステップS1801の抽選処理によって決定される。第1CZモードゲーム数の抽選処理では、各種テーブル記憶エリア105aから第1CZモードゲーム数テーブルを取得して、今回の第1CZモードのゲーム数をランダムに設定する。第1CZモードゲーム数テーブルは、図36に示すように、8ゲーム〜10ゲームのうちのいずれかが選択されるように設定されており、8ゲーム及び9ゲームは選択され易い一方、10ゲームは選択されにくい、といったように、ゲーム数によって選択率が異なっている。例えば、第1CZモードゲーム数抽選処理にて10ゲームが選択された場合、ステップS1802では、CZカウンタに10が入力されることになる。
ステップS1803にて第1CZモードフラグをセットした後は、ステップS1804にて第1CZモード開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。第1CZモード開始コマンドを受信した表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。
続くステップS1805では、天井ゲーム数抽選処理を実行する。天井ゲーム数抽選処理では、各種テーブル記憶エリア105aから天井ゲーム数テーブルを取得し、今回の天井ゲーム数をランダムに決定する。天井ゲーム数テーブルでは、最大天井ゲーム数(本実施形態では999ゲーム)を超えない範囲で、選択され易いゲーム数(例えば、341、682)と選択されにくい又は選択されないゲーム数が設定されている。また、天井ゲーム数テーブルでは、最小ゲーム数を100ゲームとし、有利区間移行時に設定される第1CZモード中に(より詳しくは、第1CZモード中にATモード移行当選となった場合における前兆モード中に)天井ゲームに達しないように設定されている。
ステップS1806では、ステップS1805の処理結果に基づいて、天井カウンタに天井ゲーム数を入力する処理を実行する。その後、有利区間移行ゲーム用処理を終了する。
区間表示第1処理の説明に戻り、ステップS1708の有利区間移行ゲーム用処理を実行した後、又はステップS1702にて有利区間フラグがセットされていると判定した場合、ステップS1709にて、いずれかのCZモードフラグ又はATモードフラグがセットされているか否かを判定する。既に説明した通り、本実施形態では、ATモードやCZモード中においては押し順ベル当選時の押し順報知が行われ得る構成としており、これらのいずれかのフラグがセットされている状況とは、区間表示器の表示開始条件が成立している状況といえる。いずれかのフラグがセットされている場合には、ステップS1710にて、第8表示用セグメントN8を点灯させることにより区間表示器の表示を開始する。
ステップS1701にて区間表示器としての第8表示用セグメントN8を表示中であると判定した場合、ステップS1711にて、有利区間中の表示を継続する処理を実行する。ステップS1711について具体的には、第8表示用セグメントN8が点灯状態である状況を継続させるための処理を行う。すなわち、区間表示器の表示を終了するための処理は、本区間表示第1処理では実施しない。
ステップS1704にて有利区間フラグ及び有利区間当選ゲームフラグのいずれもがセットされていないと判定した場合と、有利区間フラグや有利区間当選ゲームフラグがセットされている場合であっても、CZモードフラグやATモードフラグがセットされておらず通常モードである場合とは、ステップS1712に進む。ステップS1712では、各種カウンタエリア106eに設けらた役比第1カウンタに1を加算する処理を実行する。役比第1カウンタは、押し順報知が発生しないゲーム数、すなわち、通常区間と非特定区間のゲーム数をカウントするためのカウンタである。
また、ステップS1710にて区間表示器の表示開始処理を実行した後と、ステップS1711の表示継続処理を実行した後は、ステップS1713に進む。ステップS1713では、各種カウンタエリア106eに設けられた役比第2カウンタに1を加算する処理を実行する。役比第2カウンタは、押し順報知が発生可能なゲーム数、すなわち、特定区間のゲーム数をカウントするためのカウンタである。
ステップS1712又はステップS1713の処理を実行した後は、ステップS1714にて役比算出処理を実行する。かかる処理では、役比第2カウンタの値を役比第1カウンタと役比第2カウンタとの加算値(全ゲーム数)で除算する処理を行う。すなわち、役比算出処理は、全ゲーム数のうち、押し順報知が発生し得るゲーム数の割合を算出する処理である。そして、ステップS1715にて、ステップS1714の演算処理結果が役比モニタ77にて表示されるようにするための処理を実行する。
図5に示すように、役比モニタ77は、7つの表示用セグメントからなる7セグ表示部を複数有している。具体的には、役比モニタ77は、7セグ表示部としての第1表示部77a、第2表示部77b、第3表示部77c、第4表示部77d、第5表示部77eを有している。第1表示部77a〜第5表示部77eにおける表示用セグメントは、指示モニタ68の表示用セグメントN1〜N7と同様に、LEDからなる個別の光源を有しており、それら個別の光源がオンオフ制御されることで、任意の1個の表示用セグメントのみを点灯させることができるとともに、任意の組み合わせの表示用セグメントを点灯させることができる。これにより、役比モニタ77は、それぞれ個別に所定の記号(アルファベットや数字を含む)が表示されるようになっており、特に、役比モニタ77では、5桁の数字を表示可能となっている。
ステップS1715では、ステップS1714の演算処理の結果を役比モニタ77に出力するとともに、役比モニタ77にて、4桁の数字が表示されるように役比モニタ77における各表示部77a〜77eの表示制御を行う。具体的には、全ゲーム数のうち、押し順報知が発生し得るゲーム数の割合として、例えば、「0.5012」といったように、1よりも小さい数であって、小数点以下4桁までの数字が役比モニタ77にて表示される。ステップS1715の処理を実行した後は、区間表示第1処理を終了する。
なお、ステップS1714の演算処理において小数点以下第5桁の数字を四捨五入する処理を行ったうえで、役比モニタ77の表示制御を行う構成としてもよい。また、役比モニタ77のうち、第1表示部77aは、基本的には「0」が表示されるため、第1表示部77aを有さないようにしたり、第1表示部77aを印刷等によって「0」との表示が常にされる構成としてもよい。また、第1表示部77aと第2表示部77bとの間に、小数点が印刷等により表示される構成とするとよい。
<区間表示第2処理>
次に、区間表示第2処理について、図48のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、区間表示第2処理は、リール制御処理のステップS416にて実施される処理であり、1ゲームの終了に際して、メダルの払出(払出判定処理)及び入賞結果に基づく遊技状態の移行等(入賞結果対応処理)が行われてから実施される。
ステップS1901では、有利区間フラグがセットされているか否かを判定する。セットされていない場合には、そのまま区間表示第2処理を終了する。有利区間フラグがセットされている場合にはステップS1902にて、有利区間中のゲーム数をカウントする処理を実行する。具体的には、上記有利区間ゲーム数AGを1加算する処理を行う。ステップS1902の処理を実行した後は、ステップS1903にて、各種カウンタエリア106eに設けられた有利区間増減枚数MY(MYカウンタ)の更新処理を実行する。
ステップS1903のMY更新処理では、今回のゲームの遊技結果がいずれかの再遊技入賞ではないことを条件として、払出枚数から投入枚数(ベット数)を減算し、その減算結果を有利区間増減枚数MYに加算することによって、有利区間増減枚数MYの更新を行う。
ステップS1903のMY更新処理を実行した後は、ステップS1904にて、残ゲーム数管理処理を実行し、続くステップS1905にて、残枚数管理処理を実行する。残ゲーム数管理処理は、ATモードの残りゲーム数等に基づき、現状の残りゲーム数で有利区間が上限ゲーム数(1500ゲーム)に達する状況となっているか否かの管理を行うための処理である。残ゲーム数管理処理では、例えば、有利区間ゲーム数AG(有利区間の消化ゲーム数)と、ATカウンタ(ATモードの残りゲーム数)やCZカウンタ(CZモードの残りゲーム数)及び前兆カウンタ(前兆モードの残りゲーム数)の合計が、有利区間の上限ゲーム数より多い状況か否かを把握する。そして、そのような状況であれば、その状況を特定するためのフラグとして、各種フラグ格納エリア106dに第1超過フラグをセットする。また、残枚数管理処理は、ATモードの残りゲーム数等に基づき、現状の残りゲーム数で有利区間が上限増加数(2400枚)に達する状況となっているか否かの管理を行うための処理である。残払出枚数管理処理では、例えば、ATカウンタとATモード中の1ゲーム当たりの平均増加枚数とから算出される期待増加枚数と、現状の有利区間増減枚数MYとの合計が有利区間の増減枚数より多い状況か否かを把握する。そして、そのような状況であれば、その状況を特定するためのフラグとして、各種フラグ格納エリア106dに第2超過フラグをセットする。
続くステップS1906では、上記有利区間ゲーム数AGが上限ゲーム数である1500に達したか否か、又は有利区間増減枚数MYが上限増加数である2400以上となったか否かを判定する。これらいずれかの強制終了条件が成立している場合には、ステップS1907にて、有利区間ゲーム数AG及び有利区間増減枚数MYを0にクリアする。続くステップS1908では、区間表示器としての第8表示用セグメントN8の表示を終了させる処理を行う。そして、ステップS1909にて、有利区間中の各種フラグやカウンタ等のパラメータ、情報を初期化する処理を行い、ステップS1910にて、通常カウンタをクリアする処理を行ってから、本区間表示第2処理を終了する。
ステップS1909の有利区間用情報の初期化処理について、より詳しくは、より詳しくは、今回の有利区間への移行に際して設定されたフラグやカウンタ、及び、今回の有利区間中に設定されたフラグやカウンタを初期値に戻す処理である。例えば、有利区間フラグや、ATモード当選フラグやATモードフラグ、各種CZモードフラグ等がクリアされておらずセットされていれば、これらのフラグをクリアする。さらに、有利区間ゲーム数AGや有利区間増減枚数MY、前兆モード用の前兆カウンタ、CZモード等の継続ゲーム数用のカウンタ等が0より大きければ、これらのカウンタを全て0にリセットする。つまり、初期化処理では、押し順報知を用いた有利な状態としての有利区間に関し、押し順報知に係る性能に及ぼす全ての変数乃至パラメータを初期化するものであり、かかる変数乃至パラメータに関してRAMクリアを行う処理である。
ステップS1906にて有利区間ゲーム数AGが上限値に達しておらず、且つ有利区間増減枚数MYが上限増加数に達していないと判定した場合は、ステップS1911に進み、CZ終了ゲームフラグがセットされているか否かを判定する。
ここで、本実施形態では、各種CZモードにおいて、ATモード移行抽選に当選した場合、ATモード当選フラグをセットする際にCZモードフラグをクリアする構成としている(ステップS808〜ステップS810)。そして、CZ終了ゲームフラグは、CZモードフラグがセットされたままCZモードの残りゲーム数(CZカウンタ)が0となることでセットされるフラグである。そのため、CZ終了ゲームフラグがセットされている場合とは、ATモード移行抽選に当選することなくCZモードが終了したことを意味する。
ステップS1911にてCZモード終了ゲームフラグがセットされている場合、ステップS1912にて第2CZモードフラグ又は第3CZモードフラグがセットされているか否かを判定する。
ステップS1912にて第2CZモードフラグ又は第3CZモードフラグがセットされており、有利区間中のCZモード移行抽選に当選したことを契機として設定される第2CZモードや、ATモード終了を契機として設定される第3CZモードが、ATモード移行抽選に当選することなく終了した場合、ステップS1907に進み、有利区間終了用の処理を実行する。これに対して、ステップS1912にて第2CZモードフラグや第3CZモードフラグではなく第1CZモードフラグがセットされており、有利区間移行を契機として設定される第1CZモードが、ATモード移行抽選に当選することなく終了した場合、ステップS1913に進み、第1CZモードフラグをクリアしてから、本区間表示第2処理を終了する。
すなわち、第2CZモードや第3CZモードがATモード移行抽選に当選することなく終了する場合には、有利区間が終了する一方、第1CZモードがATモード移行抽選に当選することなく終了する場合には、有利区間は終了せずに継続する。なお、第2CZモードフラグや第3CZモードフラグは、有利区間終了用の処理(ステップS1909)に際してクリアされる。
<有利区間と表示モード>
有利区間と表示モードの関係を、図49を参照しながら説明する。
既に説明した通り、本スロットマシン10では、押し順報知が発生し得る有利区間と、押し順報知が発生しない通常区間が設定されており、有利区間フラグがセットされている状況が有利区間であり、有利区間フラグがセットされていない状況が通常区間である。有利区間フラグはRAM106の各種フラグ格納エリア106dにセットされるフラグであり、例えば、スロットマシン10の設定値の変更(当選確率の変更処理)が行われることを契機としてRAM106の初期化処理が行われ、当該有利区間フラグもクリアされる。つまり、設定値の変更が行われて電源投入がなされると、通常区間から遊技が開始されることになる。通常区間においては、表示モードとして押し順報知が発生しない通常モードに設定される。
通常区間において、有利区間移行抽選に当選すると、有利区間への移行が生じる。より詳しくは、有利区間移行抽選処理に当選することで有利区間当選ゲームフラグがセットされ、区間表示第1処理において有利区間当選ゲームフラグがセットされていることを条件として、有利区間フラグがセットされる。そして、当該有利区間フラグのセット処理に際して、有利区間移行ゲーム用処理が実行され、当該有利区間移行ゲーム用処理において、表示モードを第1CZモードに設定するための処理が行われる。また、有利区間への移行に際して、天井ゲーム数(最大999ゲーム)の設定が行われる。
第1CZモードは、継続ゲーム数が8ゲーム〜10ゲームに設定されており、当該第1CZモード中は、高確率でATモードへの移行抽選に当選し得るように設定されている。第1CZモードにおいてATモードへの移行抽選に当選すると、主に前兆モードを介してATモードへの移行が生じる。一方、ATモードへの移行抽選に当選しないまま第1CZモードが終了した場合には、表示モードは通常モードに移行する。但し、この場合、有利区間は終了しない。
有利区間であって表示モードが通常モードである場合、ATモード移行抽選とともに、CZモード移行抽選が実行される。通常モードにおいてCZモード移行抽選に当選すると、第2CZモードに移行する。
第2CZモードは、継続ゲーム数が8ゲーム〜15ゲームに設定されており、当該第2CZモード中も第1CZモードと同様に、高確率でATモードへの移行抽選に当選し得るように設定されている。第2CZモードにおいてATモードへの移行抽選に当選すると、主に前兆モードを介してATモードへの移行が生じる。一方、ATモードへの移行抽選に当選しないまま第2CZモードが終了した場合には、表示モードは通常モードに移行し、更に、有利区間が終了して通常区間に移行する。
ATモードは押し順ベル当選時に第1小役〜第6小役に対応する押し順報知が発生するモードであり、多くのメダル増加が期待できるモードである。ATモードに移行して押し順報知が発生するようになると、各押し順ベル当選時に第1小役入賞〜第6小役入賞を成立させることが可能となり、そのATモード中の1ゲーム当たりの純増枚数はプラス約8.04枚である。ATモードは、初期ゲーム数を50ゲームとし、上乗せ抽選に当選することでその残りゲーム数の加算処理が行われる。また、第1ATモードよりも第2ATモードの方が上乗せ抽選の当選確率が高く設定されている。ATモードの残りゲーム数が0となるとATモードは終了し、第3CZモードに設定される。
第3CZモードは、継続ゲーム数が25ゲーム〜30ゲームに設定されており、当該第3CZモード中も第1CZモードや第2CZモードと同様に、高確率でATモードへの移行抽選に当選し得るように設定されている。第3CZモードにおいてATモードへの移行抽選に当選すると、ATモードへの移行が生じる。一方、ATモードへの移行抽選に当選しないまま第3CZモードが終了した場合には、表示モードは通常モードに移行し、更に、有利区間が終了して通常区間に移行する。
既に説明した通り、CZモードにおいては、各ゲームでCZ用ATモード移行抽選テーブルを利用したATモード移行抽選が実行され、CZ用ATモード移行抽選テーブルは、通常用ATモード移行抽選テーブルよりもATモード移行当選となりやいように設定されている。また、CZ用ATモード移行抽選テーブルは、CZモードの各ゲームにおいて獲得したポイント値を利用して、ATモード移行抽選の当否を決定する構成としている。そうすると、CZモードにおいて毎ゲームATモード移行抽選が実行される点や、CZモードの各ゲームでポイント値が獲得され得る点からして、長いゲーム数のCZモードに設定されるほど、ATモード移行抽選に当選し易いといえる。つまり、第1CZモードよりも第2CZモードの方がATモード移行抽選に当選し易く、第2CZモードよりも第3CZモードの方がATモード移行抽選に当選し易い。
そうすると、第1CZモードは第2CZモードや第3CZモードよりもATモード移行抽選に当選しくいものの、第2CZモードや第3CZモード中にATモード移行抽選に当選しなかった場合には有利区間は終了する一方、第1CZモード中にATモード移行抽選に当選しなかった場合には有利区間は終了しないため、有利区間の継続性といった観点からすると、第1CZモードの方が第2CZモードや第3CZモードよりも遊技者にとって有利となる。
<押し順表示器及び区間表示器の表示とゲームの進行について>
有利区間の開始及び終了と区間表示器としての第8表示用セグメントN8の表示との関係を、図50を参照しながら説明する。
本スロットマシン10では、図50に示すように、有利区間ではない通常区間においては、区間表示器としての第8表示用セグメントN8は消灯している(点灯していない)。この通常区間においては、押し順報知は行われない。つまり、押し順報知等の指示機能に係る性能を有する有利区間に対し、通常区間は当該指示機能に係る有さない区間といえる。
通常区間において、例えば、第7小役(スイカ)当選等によって有利区間への移行抽選に当選すると、当該当選契機となった遊技結果が成立するゲームで有利区間に移行し、当該ゲームを開始ゲームとして有利区間の実行ゲーム数の計測(有利区間ゲーム数AGのカウント)が開始される。上記のように、有利区間移行時に第1CZモードに設定され、当該第1CZモードにおいて押し順報知が発生し得ることから、有利区間移行ゲーム(第1CZモード移行ゲーム)にて、区間表示器の表示の開始条件が成立したものとして、第8表示用セグメントN8が点灯する。より詳しくは、当該有利区間移行ゲーム(第1CZモード移行ゲーム)の開始時(スタートレバー41の操作時)に、第8表示用セグメントN8が点灯する。
その後、第8表示用セグメントN8が点灯している状況で、第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7を利用した押し順報知が発生する。この場合、上記のように第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7によって押し順情報(「1」〜「6」)の表示がなされ、かかる押し順情報に基づいて、遊技者は押し順を把握することができる。押し順報知において、押し順情報は、当該ゲームにおいてスタートレバー41の操作時に表示が開始され、当該ゲームにおいて第3リール停止ON操作時(最終リールに対応するストップスイッチ42〜44を押圧操作したタイミング)にその表示が終了する。かかるゲームが有利区間の最終ゲームではない場合には、第3リール停止ON操作時においては、第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7による押し順情報の表示のみ終了し、第8表示用セグメントN8による有利区間の表示は継続される。そして、次ゲーム以降において再度押し順役に当選すると、その押し順役に対応する押し順情報が第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7にて表示される。
有利区間の終了条件が成立すると、有利区間は終了して通常区間に移行する。有利区間の終了条件としては、継続ゲーム数やメダル増加数が上限に達することのほか、本実施形態では、ATモード移行抽選に当選することなく第2CZモードや第3CZモードが終了することも含まれている。有利区間が終了する場合、メダル払出が終了したタイミングで(払出判定処理の後の処理である区間表示第2処理により)、第8表示用セグメントN8が消灯する。なお、最終ゲームにおいてメダル払出が行われない場合には、第3リール停止OFF操作時(最終リールに対応するストップスイッチ42〜44の押圧操作を終了したタイミング)に第8表示用セグメントN8が消灯する。
上記のように、有利区間に移行することで押し順報知が発生し得るようになり、その有利区間への移行(特定区間への移行)や当該有利区間の終了が第8表示用セグメントN8により明確に報知される。つまり、区間表示器としての第8表示用セグメントN8の点灯の有無を確認することで、少なくとも押し順報知による恩恵を享受可能な状況(特定区間、実質増加区間)であることを明確に把握することが可能となっている。このようにすることで、例えば、有利区間において押し順報知による恩恵を享受することでメダル増加が発生しているのか、有利区間ではないのにもかかわらず押し順報知による恩恵を不正に享受することでメダル増加を生じさせる不正行為が行われているのか等を、遊技ホールの管理者等が明確に確認することが可能となる。
その一方で、有利区間において、CZモードのうち、第2CZモードや第3CZモードがATモード移行抽選に当選することなく終了すると、これら第2CZモードや第3CZモードだけではなく有利区間も終了する。そして、有利区間の終了に際して、区間表示器としての第8表示用セグメントN8が消灯することから、当該有利区間が終了したことを遊技者は明確に把握可能となる。言い換えると、当該第8表示用セグメントN8が消灯することにより、第2CZモードや第3CZモードにおいてATモード移行抽選に当選しなかったことを明確に把握可能となる。
そうすると、第8表示用セグメントN8が消灯したことに基づいて、遊技が終了される場面が多くなる可能性が高くなる。また、第8表示用セグメントN8が消灯している遊技台は、直前の第2CZモードや第3CZモードにてATモード移行抽選に当選しなかったことの目印ともなるため、例えば、前任者の移行抽選の当選を拾う行為も行われにくくなり、いずれにしても当該第8表示用セグメントN8が消灯することは、遊技台の稼働率の低下の原因の一つとなり得る。そこで、本スロットマシン10では、かかる第8表示用セグメントN8の消灯に起因する稼働率の低下を解消する特徴ある構成を備えている。以下、その構成について説明する。
<演出設定処理>
次に、表示制御装置81のCPU181にて実行される演出設定処理について、図51のフローチャートに基づき説明する。演出設定処理は、CPU181により所定周期(例えば、2msec周期)で起動される処理である。
演出設定処理では、先ずステップS2001にて、主制御装置101から新たなコマンドを受信したか否かを判定する。新たなコマンドを受信している場合には、ステップS2002にて、受信したコマンドをRAM183に格納する処理を実行する。RAM183にはコマンド格納エリアが設けられており、当該コマンド格納エリアは、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されている。
ステップS2001にて否定判定した場合、又はステップS2002の処理を実行した後は、ステップS2003にて、新たに受信したコマンドが、ベット時コマンドであったか否かを判定する。ベット時コマンドとは、ベット操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、通常処理のステップS206にてセットされるベットコマンド等である。ベット時コマンドである場合には、ステップS2004にて今回のベット操作に基づく演出設定を行うためのベット時演出設定処理を実行する。
ステップS2003にて否定判定した場合、又はステップS2004の処理を実行した後は、ステップS2005にて、新たに受信したコマンドが、開始時コマンドであったか否かを判定する。開始時コマンドとは、スタートレバー41の操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、抽選処理のステップS311にてセットされる抽選結果コマンドの他、抽選結果対応処理(図30)や区間表示第1処理(図46)にてセットされる前兆コマンド、第1AT当選即報知コマンド、第2AT当選即報知コマンド、第2CZモード開始コマンド、上乗せコマンドや押し順報知コマンド、第1CZモード開始コマンド等がある。これらの開始時コマンドである場合には、ステップS2006にて開始時演出設定処理を実行する。
ステップS2005にて否定判定した場合、又はステップS2006の処理を実行した後は、ステップS2007にて、新たに受信したコマンドが、各停止操作時コマンドであったか否かを判定する。各停止操作時コマンドとは、各リール32L,32M,32Rのそれぞれの停止操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、リール制御処理(図22)のステップS405にてセットされる停止指令コマンドである。かかる各停止操作時コマンドとしての停止指令コマンドである場合には、ステップS2008にて今回の停止操作に基づく演出設定を行うための各停止操作時演出設定処理を実行する。
ステップS2007にて否定判定した場合、又はステップS2008の処理を実行した後は、ステップS2009にて、新たに受信したコマンドが、全停止時コマンドであるか否かを判定する。全停止時コマンドとは、全リール32L,32M,32Rが停止したことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、リール制御処理(図22)のステップS417にてセットされる入賞結果コマンドの他、入賞結果対応処理(図43)にてセットされるAT開始コマンド、CZ終了コマンド、第1AT当選報知コマンド、第2AT当選報知コマンド、AT終了コマンド、第3CZモード開始コマンド等がある。これらの全停止時コマンドである場合には、ステップS2010にて全停止時演出設定処理を実行する。
ステップS2009にて否定判定した場合、又はステップS2010の処理を実行した後は、ステップS2011にて、その他の処理を実行してから、演出設定処理を終了する。ステップS2011では、上記の各演出設定処理にて設定された各種演出が、対応するタイミングにて実行されるように補助表示部65やスピーカ64等を制御する。また、ステップS2011では、ベット時、開始時、停止時以外の主制御装置101からの指令に基づく演出(例えば、精算スイッチ59の操作に基づく演出等)の設定や、主制御装置101を介さずに接続されたセンサ(演出スイッチ検出センサ等)からの信号に基づく演出の設定、エラー報知用の設定等を行う。
以下、開始時演出設定処理、全停止時演出設定処理について説明する。なお、各演出設定処理の説明では、図58〜図64の表示演出の概要図等を参照しながら説明する。
<開始時演出設定処理>
ステップS2006の開始時演出設定処理について、図52のフローチャートに基づき説明する。
ステップS2101では、受信している抽選結果コマンドに基づいて、今回開始されるゲームの抽選結果が押し順役当選であるか否かを判定する。押し順役当選である場合には、ステップS2102にて、押し順報知コマンドを受信しているか否かを判定する。押し順報知コマンドを受信している場合、ステップS2103にて、今回のゲームの抽選結果が通常リプBであるか否かを判定する。通常リプBであるゲームにて押し順報知コマンドがセットされる場合とは、第1ATモードの開始ゲームであることを意味し、この場合、ステップS2104にて第2再遊技入賞に対応する押し順報知演出を行うための設定処理を実行する。
ステップS2103にて否定判定した場合、ステップS2105にて今回のゲームの抽選結果が通常リプCであるか否かを判定する。通常リプCであるゲームにて押し順報知コマンドがセットされる場合とは、第2ATモードの開始ゲームであることを意味し、この場合、ステップS2106にて第3再遊技入賞に対応する押し順報知演出を行うための設定処理を実行する。
ステップS2105にて否定判定する場合とは、今回のゲームの抽選結果が押し順ベル当選であることを意味し、この場合、ステップS2107にて第1小役入賞〜第6小役入賞に対応する押し順報知演出が補助表示部65やスピーカ64にて行われるようにするための設定を実行する。
ステップS2101にて、今回のゲームの抽選結果が押し順役当選ではないと判定した場合、ステップS2108にて今回のゲームの抽選結果が特定役当選であるか否かを判定する。特定役とは、各ゲームの抽選結果として出現しにくい(当選しにくい)所謂レア役と称される抽選結果であり、本実施形態では、チャンス目A〜チャンス目C、チェリーA〜チェリーC及びスイカを特定役として設定している。図33や図34に示す通り、これらの抽選結果を契機とするATモード移行抽選においては、特定役以外の抽選結果を契機とするよりもATモード移行当選となり易いように設定されている。今回のゲームの抽選結果が特定役当選である場合、ステップS2109にて、特定役報知用処理を実行する。特定役報知用処理では、今回のゲームの抽選結果が上記特定役のいずれかであることの特定役報知が補助表示部65やスピーカ64にて行われるようにするための設定を実行する。特定役報知としては、例えば、図59(b)に示すように、3つ設けられているストップスイッチ42〜44に対応させて、ビックリマークのキャラクタが補助表示部65に3つ表示されるような演出が設定されている。
ステップS2102若しくはステップS2108にて否定判定した場合、又はステップS2104、ステップS2106、ステップS2107若しくはステップS2109の処理を実行した後は、ステップS2110に進む。ステップS2110では、上乗せコマンドを受信しているか否かを判定する。上乗せコマンドを受信している場合、ステップS2111にて上乗せ演出の設定処理を実行する。上乗せ演出の設定処理では、ATモードの残りゲーム数の上乗せが行われたことに対応する報知として、当該上乗せされたゲーム数を補助表示部65にて表示する上乗せ演出を実行する。なお、当該上乗せ演出の態様は、当該上乗せが行われたゲームにて行われる態様に限定されず、例えば、当該上乗せが行われたゲームを契機として所定ゲーム数後に上乗せゲーム数の報知が行われる態様が含まれていてもよいし、例えば、ATモードの残りゲーム数が所定数(例えば残り1ゲーム)となった状況で上乗せ演出を実行する所謂後乗せ演出に態様が含まれる構成としてもよい。
ステップS2110にて否定判定した場合、又はステップS2111の処理を実行した後は、ステップS2112にて第1AT当選即報知コマンド又は第2AT当選即報知コマンドを受信しているか否かを判定する。第1AT当選即報知コマンドや第2AT当選即報知コマンドは、ATモード移行抽選に当選した場合であって、即報知抽選に当選した場合に主制御装置101から出力されるコマンドである。これらのコマンドを受信している場合には、ステップS2113にて対応するAT当選即報知演出が補助表示部65やスピーカ64にて行われるようにするための設定を実行する。なお、当該AT当選即報知演出の演出内容については、後に詳細に説明する。
ステップS2112にて否定判定した場合、又はステップS2113の処理を実行した後は、ステップS2114にて連続演出設定処理を実行し、ステップS21115にてCZモード中設定処理を実行する。そして、ステップS2116にてその他の開始時演出設定処理を実行してから、本開始時演出設定処理を終了する。ステップS2116では、例えば、ゲーム開始に対応させて抽選結果を示唆する演出を設定したり、スタートレバー41周辺のランプを消灯させてその操作が受け付けられたことを報知するための処理等を行う。
以下、ステップS2114の連続演出設定処理と、ステップS2115のCZモード中設定処理について、説明する。
<連続演出設定処理>
連続演出とは、複数のゲームに亘って連続して又は断続的に実行される一連の演出である。本実施形態では、特に、CZモードへ移行してからATモード移行抽選の抽選結果が報知されるまでのゲームにおいて連続演出が行われる構成としている。連続演出設定処理の説明に先立ち、本実施形態における連続演出の概要について、図61〜図65を参照しながら説明する。
本実施形態における連続演出では、先ず、第1準備演出が実行され、その後、第2準備演出が実行された後、最終的にメインキャラクタと敵キャラクタとが対決するバトル演出が実行される。第1準備演出や第2準備演出は、当該バトル演出に向けてメインキャラクタが準備を行う演出である。図65に示すように、連続演出は最大で30ゲーム継続するように設定されており、第1準備演出が約15ゲーム、第2準備演出が約10ゲームに設定されており、バトル演出は5ゲームに設定されている。連続演出が開始されると、これら第1準備演出、第2準備演出を経て、バトル演出にてATモード移行抽選の結果が報知される。
第1準備演出について具体的には、メインキャラクタがバトルで使用する武器を探し出す演出が設定されている。例えば、図61(a)に示すように、第1準備演出の開始ゲームでは、連続開始演出として「バトルに備えろ!!」といった文字表示が補助表示部65にて表示される。例えば、連続開始演出は、連続演出の開始時であってスタートレバー41の操作時に実行される。連続開始演出が実行された後、図61(b1)〜図61(b3)に示すように、第1準備開始用演出として「装備タイム!」といった文字表示が表示される。第1準備開始演出は、連続演出が最終的に勝利演出となる期待度に応じてその演出態様が異なっており、遊技者がその演出態様の相違を明確に把握可能なように、例えば、補助表示部65の背景画面の色が異なるように設定されている。
上記のように、CZモードの継続ゲーム数に応じてATモード移行抽選に当選する期待度が異なっており、本実施形態では、5ゲーム〜10ゲームが設定される第1CZモードを契機として連続演出が開始される場合には、図61(b1)に示すように、白色の背景色にて第1準備開始演出Aが実行される。また、8ゲーム〜15ゲームが設定される第2CZモードを契機として連続演出が開始される場合には、図61(b2)に示すように、黄色の背景色にて第1準備開始演出Bが実行される。そして、25ゲーム〜30ゲームが設定される第3CZモードを契機として連続演出が開始される場合には、図61(b3)に示すように、赤色の背景色にて第1準備開始演出Cが実行される。なお、図においては、背景色の違いをハッチの違いにより表現している。つまり、遊技者は、第1準備開始演出が実行される場合、第1準備開始演出Cが行われることを期待する。
第1準備演出では、メインキャラクタがバトルで使用する武器を探し出す武器発見演出として、武器等が収容された宝箱を発見する宝箱演出(図62(a1)及び図62(a2))と、宝箱の中身を確認する確認演出(図62(b1)〜図62(b3))と、が設定されている。宝箱演出と、確認演出とは、第1準備演出が実行されるゲームの抽選結果に応じて実行される演出であり、例えば、ゲーム開始時に宝箱演出が実行され、ゲーム終了時に確認演出が実行される。メインキャラクタが発見可能な武器としては、本実施形態では、例えば、マシンガンとナイフとピコピコハンマーとが設定されており、マシンガンを発見すると連続演出が最終的に勝利演出として終了する期待度が最も高く、ピコピコハンマーを発見する又はいずれの武器も発見しないと連続演出が最終的に勝利演出として終了する期待度が低くなるように設定されている。
宝箱演出は、勝利演出となる期待度が高い武器が収容されている確率に応じて、図62(a1)の宝箱演出Aと、図62(a2)の宝箱演出Bとが設定されており、宝箱演出Aよりも宝箱演出Bの方が期待度の高い武器が収容されている確率が高くなるように設定されている。宝箱演出Aと宝箱演出Bとのいずれの宝箱演出かは遊技者が明確に把握可能にその表示態様が異なっており、本実施形態では、宝箱の色が異なるように設定されている。より詳しくは、宝箱演出Aでは黄色の宝箱が表示され、宝箱演出Bでは赤色の宝箱が表示される(図ではドットハッチにより色の違いを表現している)。つまり、宝箱演出が行われる場合、遊技者は宝箱演出Bが実行されることを期待する。
確認演出では、宝箱から武器が飛び出す演出が設定されており、図62(b1)のピコピコハンマーが飛び出す確認演出Aと、図62(b2)のナイフが飛び出す確認演出Bと、図62(b3)のマシンガンが飛び出す確認演出Cとが設定されている。
上記のように、武器発見演出は、ゲームの抽選結果に応じて実行される演出であり、例えば、今回のゲームの抽選結果がATモード移行抽選の当選し易い結果であれば、宝箱演出Aよりも宝箱演出Bが選択され易く、確認演出Aや確認演出Bよりも確認演出Cの方が選択され易い。より詳しくは、CZモード中においては、累積カウンタRCに応じて武器発見演出の詳細の内容が決定され、累積カウンタRCの値が大きいほど武器発見演出として勝利演出となる期待度の高い内容の演出が決定される。
ちなみに、本実施形態では、上記の武器発見演出は、当該ゲームの開始時演出として宝箱演出が発生し、当該ゲームの各停止時演出として確認演出が発生する構成としている。
各停止時演出として、第1リールの停止ON操作(最初に停止させるリールに対応するストップスイッチ42〜44の押圧操作を行ったタイミング)での第1停止ON操作時演出と、第1リールの停止OFF操作(最初に停止させるリールに対応するストップスイッチ42〜44の押圧操作を終了したタイミング)での第1停止OFF操作時演出と、第2リールの停止ON操作(2番目に停止させるリールに対応するストップスイッチ42〜44の押圧操作を行ったタイミング)での第2停止ON操作時演出と、第2リールの停止OFF操作(2番目に停止させるリールに対応するストップスイッチ42〜44の押圧操作を終了したタイミング)での第2停止OFF操作時演出と、第3リールの停止ON操作(最後に停止させるリールに対応するストップスイッチ42〜44の押圧操作を行ったタイミング)での第3停止ON操作時演出と、第3リールの停止OFF操作(最後に停止させるリールに対応するストップスイッチ42〜44の押圧操作を終了したタイミング)での第3停止OFF操作時演出と、がある。
ATモード移行当選の期待度が高い確認演出Cが発生する場合、第1停止ON操作時演出→第1停止OFF操作時演出→第2停止ON操作時演出→第2停止OFF操作時演出→第3停止ON操作時演出→第3停止OFF操作時演出の順で選択率が高くなるようにその発生タイミングが選択され、ATモード移行当選の期待度が低い確認演出Aが発生する場合、第3停止OFF操作時演出→第3停止ON操作時演出→第2停止OFF操作時演出→第2停止ON操作時演出→第1停止OFF操作時演出→第1停止ON操作時演出の順で選択率が高くなるようにその発生タイミングが選択される。つまり、ゲームの開始時に宝箱演出が発生した場合、確認演出の発生するタイミングが遅いほど、ATモード移行当選の期待度が高い演出が発生する可能性が高くなる。
連続演出において、第1準備演出が実行された後は、第2準備演出が実行される。第2準備演出について具体的には、メインキャラクタがバトルに向けて気合を入れる演出が設定されている。第2準備演出が開始される場合、図63(a)に示すように、第2準備開始演出として、メインキャラクタが第1準備演出において発見した武器を装備した様子と、「出陣!」といった文字表示が補助表示部65にて表示される演出が実行される。なお、第1準備演出にて複数の武器を発見した場合、第2準備開始演出では、当該発見した武器のうち最も期待度の高い武器をメインキャラクタが装備した様子が示される。
第2準備演出では、バトル演出が勝利演出となる期待度に応じて、メインキャラクタの気合の入り度合いに応じて煽り演出A〜煽り演出Cが実行される。本実施形態では、図63(b1)に示す煽り演出A、図63(b2)に示す煽り演出B、及び図63(b3)に示す煽り演出Cのうち、煽り演出Cが最も気合が入っている様子が表示されるようになっており、煽り演出Aが最も気合が入っていない様子が表示されるようになっている。
ちなみに、煽り演出A〜Cは、当該煽り演出A〜Cが発生するゲームの第3リールの停止OFF操作時に発生し、スタートレバー41の操作に基づく次ゲームの開始時まで継続する。
連続演出において、第1準備演出及び第2準備演出が実行された後は、バトル演出が実行される。バトル演出は5ゲームに亘って実行され、1ゲーム目にメインキャラクタと敵キャラクタとが表示され、2ゲーム目にメインキャラクタが攻撃する様子が表示され(図64(a))、3ゲーム目に敵キャラクタが攻撃する様子が表示され(図64(b))、4ゲーム目は相互に攻撃する様子が表示される。そして、最終ゲームである5ゲーム目に、図64(c1)の勝利演出が実行されることで、ATモード移行抽選に当選していることの報知が行われる。また、最終ゲームである5ゲーム目に、図64(c2)の敗北演出が実行されることで、ATモード移行抽選に当選していないことの報知が行われる。
上記のように、本実施形態では、基本的には各CZモードへの移行を契機に連続演出が開始される。この場合、移行するCZモードの種類(CZモードへの移行契機)によって連続演出の設定方法が異なっているものの、その連続演出の演出内容や連続演出の実行ゲーム数等が、CZモードの種類に関わらず共通するように設定される。
例えば、第1CZモードや第2CZモードを契機として開始される連続演出では、第1CZモードや第2CZモードの終了まで第1準備演出を実行し、第1CZモードや第2CZモードの終了に際して、第2準備演出以降の演出の設定を行う。これに対して、第3CZモードを契機として開始される連続演出では、第3CZモードの途中まで第1準備演出を実行し、第1準備演出の終了に際して当該第3CZモードの終了とともに連続演出が終了するように第2準備演出以降の演出の設定を行う。この場合、第1CZモードや第2CZモードを契機として開始される連続演出は、第1CZモードや第2CZモードが終了した後も継続して実行される連続演出であり、第3CZモードを契機として開始される連続演出は、当該第3CZモード中に完了する連続演出となる。
既に説明した通り、第1CZモードは有利区間移行時に設定されるCZモードである。そうすると、前回の有利区間の終了が、第2CZモードの終了を契機とするものであるか、第3CZモードの終了を契機とするものであるかによって、有利区間移行時に連続演出を実行しているか否か(既に連続演出が終了しているか否か)、が異なることになる。そして、前回の有利区間の終了が、第2CZモードの終了を契機とするものである場合、第1CZモードを契機として新たな連続演出を開始させるのではなく、第2CZモードを契機として開始されている連続演出を継続させる構成としている。
このように、本実施形態では、移行契機の異なる各CZモードが連続演出を介して重複し得る構成となっており、このような構成において、各連続演出の演出内容や連続演出の実行ゲーム数等の共通性を実現している。以下、その処理について、詳細に説明する。
連続演出設定処理では、図53に示すように、先ずステップS2201にて、前兆コマンドを受信しているか否かを判定する。既に説明した通り、前兆コマンドは、主制御装置101側のAT抽選用処理(図29)において、ATモード移行抽選に当選した場合であって、即報知抽選に非当選である(ステップS1105:NO)場合に出力されるコマンドであり、ATモード当選フラグがセットされたことの情報の他、当該ゲーム(ATモード当選フラグがセットされたゲーム)からAT当選報知演出を行うべきゲームまでのゲーム数の情報(前兆カウンタの値)が含まれている。前兆コマンドを受信している場合には、ステップS2202にて、RAM183の各種フラグ格納エリア183aに疑似前兆フラグがセットされているか否かを判定する。疑似前兆フラグは、敗北演出となる連続演出を実行すべきことをCPU181が把握するためのフラグであり、前兆コマンドを受信することなく連続演出を開始する場合にセットするフラグである。すなわち、ステップS2201にて前兆コマンドを受信している場合であって、ステップS2202にて疑似前兆フラグがセットされている場合とは、敗北演出となる連続演出を開始した後、ATモード移行抽選に当選して前兆コマンドを受信したことを意味する。この場合の処理については、後に詳細に説明するとして、ここでは、疑似前兆フラグがセットされていない場合の処理について説明する。すなわち、ステップS2202にて疑似前兆フラグがセットされていない場合、ステップS2203に進む。
ステップS2203では、各種フラグ格納エリア183aに前兆フラグをセットする処理を実行する。前兆フラグは、勝利演出となる連続演出を実行すべきことをCPU181が把握するためのフラグである。その後、ステップS2204にて、各種フラグ格納エリア183aに第1CZモードフラグがセットされているか否かを判定する。第1CZモードフラグは、第1CZモード中であることをCPU181が把握するためのフラグであり、第1CZモードの開始に際して主制御装置101から出力される第1CZモード開始コマンドを受信した場合にセットされる。ちなみに、第1CZモードフラグの他に第2CZモードフラグと、第3CZモードフラグが設けられており、主制御装置101から第2CZモード開始コマンドを受信した場合には第2CZモードフラグがセットされ、第3CZモード開始コマンドを受信した場合には第3CZモードフラグがセットされる。
ステップS2204にて第1CZモードフラグがセットされておらず、第2CZモードや第3CZモード、通常モード中である場合、ステップS2205にてRAM183の各種カウンタエリア183bに設けられた連続演出カウンタに、前兆コマンドに含まれる前兆カウンタの値、すなわち、ATモードへの移行抽選に当選していることの当選報知を実行するまでのゲーム数に対応する値を入力する処理を実行する。連続演出カウンタは、1ゲーム毎に1ずつ減算処理が行われ、0となるゲームでAT当選報知演出が実行される。
これに対して、ステップS2204にて第1CZモードフラグがセットされており、第1CZモード中である場合、ステップS2206にて各種フラグ格納エリア183aに前兆開始フラグがセットされているか否かを判定する。前兆開始フラグは、連続演出において第2準備演出に移行したことをCPU181が把握するためのフラグである。前兆開始フラグがセットされていない場合には、ステップS2207にて、各種フラグ格納エリア183aに即報知フラグをセットする処理を実行する。即報知フラグがセットされると、連続演出の最中であっても、勝利演出を介することなくATモードへの移行抽選に当選していることの当選報知が行われる。なお、かかる即報知フラグがセットされた場合の当選報知の内容や処理については、後に詳細に説明する。
ステップS2201にて前兆コマンドを受信していない場合、ステップS2208に進む。ステップS2208では、第1CZモード開始コマンド又は第2CZモード開始コマンドを受信しているか否かを判定する。いずれかのCZモード開始コマンドを受信している場合には、ステップS2209にてCZ開始用設定処理を実行する。CZ開始用設定処理は、第1CZモードと第2CZモードの開始に際して演出設定を行うための処理である。なお、既に説明した通り、第1CZモードは有利区間へ移行する際に設定され、第2CZモードはCZモード移行抽選に当選した際に設定され、いずれもゲームの開始時に対応するCZモード開始コマンドが出力される。これに対して、第3CZモードはATモードが終了する際に設定され、第3CZモード開始コマンドについてはゲームの終了時に出力される。そのため、第3CZモードの開始に際して演出設定を行う処理は、全停止時演出設定処理(ステップS2010)にて行われる。
<CZ開始用設定処理>
CZ開始用設定処理では、図54のフローチャートに示すように、ステップS2301にて第2CZモード開始コマンドを受信しているか否かを判定する。第2CZモード開始コマンドを受信しており、今回開始するCZモードが第2CZモードである場合、ステップS2302にて、第2CZモードフラグをセットする。そして、ステップS2303にてCZ開始演出の設定処理を実行してから、本CZ開始用設定処理を終了する。CZ開始演出の設定処理では、上記の連続開始演出(図61(a))が補助表示部65やスピーカ64にて行われ、続けて、今回のCZモードに対応する第1準備開始演出B(図61(b2))が行われるように演出設定を行う。
ステップS2301にて、第2CZモード開始コマンドではなく第1CZモード開始コマンドを受信していると判定した場合、ステップS2304にて第1CZモードフラグをセットする処理を実行する。そして、ステップS2305にて、各種フラグ格納エリア183aに第2CZ終了後フラグがセットされているか否かを判定する。既に説明した通り、本実施形態では、第2CZモードや第3CZモードが終了することで有利区間が終了する場合があり、第2CZ終了後フラグは、前回の有利区間の終了が第2CZモードの終了を契機とするものであったことをCPU181が把握するためのフラグである。つまり、第2CZモードの終了に際して有利区間が終了し、その後、有利区間に再移行した際に第1CZモードに設定されたタイミングであるか否かを判定する。
第2CZ終了後フラグがセットされていない場合には、ステップS2306にて、CZ開始演出を設定する処理を実行してから、CZ開始用設定処理を終了する。より詳しくは、第1CZモードの開始演出を設定する場合、今回のゲームの開始時演出として、図61(a)の連続開始演出が行われるように設定するとともに、今回のゲームの全停止時演出として、図61(b1)の第1準備開始演出Aが行われるように設定する。ステップS2305にて第2CZ終了後フラグがセットされている場合については、後に詳細に説明する。
連続演出設定処理の説明に戻り、ステップS2205、ステップS2207及びステップS2209のいずれかの処理を実行した後、ステップS2206にて肯定判定した場合、又はステップS2208にて否定判定した場合は、ステップS2210に進む。ステップS2210では、前兆フラグ又は疑似前兆フラグがセットされているか否かを判定する。いずれかのフラグがセットされている場合、ステップS2211にて連続演出カウンタを1減算する処理を実行する。そして、ステップS2212にて前兆開始フラグがセットされているか否かを判定する。
既に説明した通り、前兆開始フラグがセットされている場合とは、連続演出において第2準備演出に移行している状況を示しており、本実施形態では、第2準備演出への移行に際して、第2準備演出からバトル演出までの一連の演出データを設定する構成としている。より詳しくは、第2準備演出への移行に際し、ATモード移行抽選の当否に基づいてバトル演出の内容を決定し、その内容に応じた連続演出用の演出テーブルを各種テーブル記憶エリア182aから設定する。連続演出用の演出テーブルは、連続演出カウンタの値に応じて各ゲームで実行すべき演出データが設定されている。そして、第2準備演出以降の連続演出は、当該設定された演出テーブルと連続演出カウンタとに基づいて演出データが設定されて対応する演出が補助表示部65やスピーカ64等にて行われる構成としている。連続演出用の演出テーブルを設定する処理については、後に詳細に説明するとして、ここでは、既に設定されている演出テーブルに基づいて連続演出の演出データの設定用の処理について説明する。
すなわち、ステップS2212にて前兆開始フラグがセットされており、既に連続演出用の演出テーブルの設定が行われている場合、ステップS2213にて、設定済みの演出テーブルのアドレス情報を把握する。そして、ステップS2214にて、把握した演出テーブルのアドレス情報と、連続演出カウンタとから、今回のゲームで実行すべき演出の演出データの設定を行う。
例えば、第2準備演出におけるゲームの演出データを設定する場合、ステップS2214では、今回のゲームで煽り演出A〜Cのいずれかを発生させるか否かを確認し、当該煽り演出A〜Cが発生させる場合、当該ゲームの全停止時演出(第3リールの停止OFF操作時の演出)として対応する煽り演出A〜Cが発生するように演出データの設定を行う。なお、上記のように、当該全停止時演出として発生する煽り演出A〜Cは、スタートレバー41の操作に基づく次ゲームの開始時まで継続するように設定する。
ステップS2214の処理を実行した後は、ステップS2215にて連続演出カウンタが0となったか否かを判定する。0となった場合には、ステップS2216にて、前兆フラグや疑似前兆フラグをクリアする処理を実行してから、本連続演出設定処理を終了する。ステップS2210、ステップS2212及びステップS2215のいずれかで否定判定した場合、そのまま本連続演出設定処理を終了する。
<CZモード中設定処理>
開始時演出設定処理におけるステップS2115のCZモード中設定処理について、図55のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2401では、いずれかのCZモードフラグがセットされており、CZモード中であるか否かを判定する。いずれのCZモードフラグもセットされていない場合には、そのままCZモード中設定処理を終了する。いずれかのCZモードフラグがセットされている場合、ステップS2402に進む。
ステップS2402では、第3CZモードフラグがセットされているか否かを判定する。第3CZモードフラグがセットされており、第3CZモード中である場合、ステップS2403にて、前兆開始フラグがセットされており、第3CZモードを契機とする連続演出において第2準備演出に移行しているか否かを判定する。前兆開始フラグがセットされていない場合、ステップS2404にて、各種カウンタエリア183bに設けられたCZ演出カウンタを1減算する処理を実行する。
ここで、本実施形態では、第3CZモードにおいては、第3CZモードの開始に際して連続演出が開始され、第3CZモードの終了に際して連続演出が終了するように設定されており、当該第3CZモード中に第1準備演出、第2準備演出及びバトル演出が実行される。
ステップS2404にて減算するCZ演出カウンタは、第3CZモードにおいて第1準備演出の残りゲーム数をCPU181が把握するためのカウンタである。CZ演出カウンタを1減算した後は、ステップS2405にて当該CZ演出カウンタが0となったか否かを判定する。ステップS2405にてCZ演出カウンタが0ではない場合と、ステップS2402にて第1CZモードや第2CZモードである場合は、ステップS2406に進み、ステップS2406〜ステップS2410にて、第1準備演出を実行するための処理を行う。
すなわち、ステップS2406では、各種テーブル記憶エリア182aから武器発見演出テーブルを取得する処理を実行する。そして、ステップS2407にて、セットされているCZモードフラグを確認し、CZモードの種類を把握する処理を実行する。続くステップS2408では、今回受信している抽選結果コマンドに基づいて、今回のゲームの抽選結果と、累積カウンタRCの値とを把握する処理を実行する。そして、ステップS2409では、ステップS2406にて取得した武器発見演出テーブルと、ステップS2407にて把握したCZモードの種類と、ステップS2408にて把握したゲームの抽選結果及び累積カウンタRCとから、今回のゲームで武器発見演出を発生させるか否かと、発生させる場合の内容(特に確認演出の種類)と、確認演出の発生タイミングとを決定し、決定した演出内容を、今回のゲームの演出内容として設定する処理を行ってから、本CZモード中設定処理を終了する。かかる処理を行うことにより、例えば、今回のゲームの開始時演出として宝箱演出が発生し、今回のゲームの各停止時演出として確認演出が発生するようになる。
武器発見演出テーブルは、図66に示すように、CZモードの種類と今回のゲームの抽選結果と累積カウンタRCとによって武器発見演出の発生の有無と、武器発見演出を発生させる場合の確認演出の種類とが設定されている。より詳しくは、累積カウンタRCの値が大きいほど、また、今回のゲームの抽選結果が当選しにくい結果であるほど、武器発見演出が発生し易く、発生する場合には確認演出C(マシンガン)の選択率が高くなるように設定されている。また、第1CZモード〜第3CZモードを比較すると、同じ累積カウンタRCの値で同じ抽選結果であっても、第3CZモードが最も武器発見演出が発生し易く、発生する場合の確認演出Cの選択率が高くなるように設定されており、第2CZモードが最も武器発見演出が発生しにくく、発生するとしても確認演出Cの選択率が低くなるように設定されている。
なお、ステップS2408では、武器発見演出を発生させること及び確認演出の種類を決定した後、当該確認演出の種類に応じて、当該確認演出の発生タイミングを抽選により決定するともに、当該ゲームの開始時に実行する宝箱演出の種類を抽選により決定する。この場合、上記のように、ATモード移行当選の期待度が高い確認演出が選択されているほど、各停止時演出として遅いタイミングが選択され易く、また、ATモード移行抽選の期待度が高い確認演出が選択されているほど、当該ゲームの開始時の宝箱演出として宝箱演出Bが選択され易くなっている。
第3CZモードにおいて、ステップS2405にてCZ演出カウンタが0であると判定した場合、ステップS2410に進む。ステップS2410では、前兆開始フラグをセットする処理を実行し、ステップS2411にて連続演出カウンタに、残りのCZモードのゲーム数を入力する処理を実行する。これらの処理により、第3CZモードにおける連続演出が、第1準備演出から第2準備演出に移行することになる。そして、ステップS2412にて前兆フラグがセットされており、既に前兆コマンドを受信済みか否かを判定する。前兆フラグがセットされている場合、ステップS2413に進み、各種テーブル記憶エリア182aから連続演出カウンタの値に応じた前兆演出テーブルを取得する処理を実行する。
前兆演出テーブルとしては、図67(a)に示すように、第2準備演出が開始される際の連続演出カウンタに応じてそれぞれ演出テーブルが設定されており、更に、一の連続演出カウンタに対応させて複数種類の演出テーブルが設定されている。例えば、連続演出カウンタに13が入力されている状況で第2準備演出が開始される演出テーブルとして、アドレス情報をZA0101とする前兆演出テーブルと、アドレス情報をZA0102とする演出テーブルと、アドレス情報をZA0103とする演出テーブルと、、、といったように複数の演出テーブルが設定されているとともに、その各演出テーブルに対して一対一でアドレス情報が設定されている。
また、これらの連続演出カウンタの値が共通する演出テーブルでは、第2準備演出とバトル演出のゲーム数と、バトル演出が勝利演出となることとは共通しているものの、各ゲームの演出内容が異なるように設定されている。特に、前兆演出テーブルでは、第2準備演出における演出内容が連続演出カウンタの値に応じて各ゲームで異なっており、各煽り演出A〜Cの発生の有無と発生する場合の煽り演出A〜Cの修理が一義的に定められている。
ステップS2413では、上記のように一の連続演出カウンタに対して複数種類設定されている前兆演出テーブルのうちから、今回の連続演出にて使用する前兆演出テーブルを抽選等により決定する。そして、ステップS2414にて、当該決定した前兆演出テーブルのアドレス情報を、RAM183のアドレス情報記憶エリア183cに記憶する処理を実行してから、本CZモード中設定処理を終了する。かかる処理を実行することにより、上記連続演出設定処理におけるステップS2213及びステップS2214にて前兆演出テーブルに基づく演出データの設定が可能となる。
ステップS2412にて前兆フラグがセットされておらず、前兆コマンドを受信していない状況である場合、ステップS2415に進み、疑似前兆フラグをセットする処理を実行する。そして、ステップS2416にて、第3CZモードの残りゲーム数を連続演出カウンタに入力する処理を実行する。その後、ステップS2417にて、連続演出カウンタの値に応じた疑似前兆演出テーブルを取得する処理を実行する。
疑似前兆演出テーブルとしては、図67(b)に示すように、前兆演出テーブルと同様に、第2準備演出が開始される際の連続演出カウンタに応じてそれぞれ演出テーブルが設定されており、更に、一の連続演出カウンタに対応させて複数種類の演出テーブルが設定されている。例えば、連続演出カウンタに15が入力されている状況で第2準備演出が開始される演出テーブルとして、アドレス情報をZB0101とする前兆演出テーブルと、アドレス情報をZB0102とする演出テーブルと、アドレス情報をZB0103とする演出テーブルと、、、といったように複数の演出テーブルが設定されているとともに、その各演出テーブルに対して一対一でアドレス情報が設定されている。
また、これらの連続演出カウンタの値が共通する演出テーブルでは、第2準備演出とバトル演出のゲーム数と、バトル演出が敗北演出となることとは共通しているものの、各ゲームの演出内容が異なるように設定されている。前兆演出テーブルと同様に、疑似前兆演出テーブルでは、第2準備演出における演出内容が連続演出カウンタの値に応じて各ゲームで異なっており、各煽り演出A〜Cの発生の有無と発生する場合の煽り演出A〜Cの修理が一義的に定められている。
ここで、前兆演出テーブルと、疑似前兆演出テーブルとのいずれにおいても、連続演出カウンタが13〜15で第2準備演出が開始される演出テーブルが設定されている。つまり、勝利演出となる連続演出における第2準備演出と、敗北演出となる連続演出における第2準備演出とのいずれにおいても、その継続ゲーム数は8〜10ゲームとして設定されている。更に、前兆演出テーブルと疑似前兆演出テーブルとで、いずれにおいても、第2準備演出の各ゲームの演出内容(煽り演出の発生ゲーム及び煽り演出の種類)が共通する演出テーブルが設定されている。
つまり、前兆演出テーブルと疑似前兆演出テーブルのいずれが設定されたかを、第2準備演出のゲーム数や、第2準備演出の各ゲームでの演出内容からは特定することができないようになっている。但し、前兆演出テーブルでは、第2準備演出において煽り演出の発生回数が多い演出テーブルが選択され易く、煽り演出の種類として煽り演出C(図63(b3))が発生し易い演出テーブルが選択され易くなっており、また、疑似前兆演出テーブルでは、第2準備演出において煽り演出の発生回数が少ない演出テーブルが選択され易く、煽り演出の種類として煽り演出A(図63(b1)が発生し易い演出テーブルが選択され易くなっている。そのため、前兆演出テーブルと疑似前兆演出テーブルのいずれが設定されたかを、第2準備演出のゲーム数や、第2準備演出の各ゲームでの演出内容からは特定することができないものの、第2準備演出の各ゲームでの演出内容から予測することは可能となっている。
ステップS2416では、上記のように一の連続演出カウンタに対して複数種類設定されている疑似前兆演出テーブルのうちから、今回の連続演出にて使用する疑似前兆演出テーブルを抽選等により決定する。そして、ステップS2417にて、当該決定した疑似前兆演出テーブルのアドレス情報を、RAM183のアドレス情報記憶エリア183cに記憶する処理を実行してから、本CZモード中設定処理を終了する。かかる処理を実行することにより、上記連続演出設定処理におけるステップS2213及びステップS2214にて疑似前兆演出テーブルに基づく演出データの設定が可能となる。
連続演出設定処理(図53)において、疑似前兆フラグがセットされている状況で前兆コマンドを受信した場合(ステップS2201:YES,ステップS2202:YES)、ステップS2217にて当該疑似前兆フラグをクリアする。その後、ステップS2218にて、受信した前兆コマンドから前兆ゲーム数を把握し、当該前兆ゲーム数に応じた前兆演出テーブルの抽選処理を実行する。かかる処理は、上記ステップS2413の処理と同様である。そして、ステップS2219にて、アドレス情報記憶エリア183cに入力されている疑似前兆演出テーブルのアドレス情報を、ステップS2218にて抽選により決定した前兆演出テーブルのアドレス情報に書き換える処理を実行する。その後、ステップS2203にて前兆フラグをセットする。これにより、疑似前兆演出テーブルを利用した連続演出が、前兆演出テーブルを利用した連続演出に切り替わるようになる。
<全停止時演出設定処理>
次に、ステップS2010の全停止時演出設定処理について、図56を参照しながら説明する。既に説明した通り、全停止時演出設定処理は、新たに受信したコマンドが、入賞結果コマンド、AT開始コマンド、CZ終了コマンド、第1AT当選報知コマンド、第2AT当選報知コマンド、AT終了コマンド、第3CZモード開始コマンド等の全停止時コマンドである場合に、演出設定を行うための処理である。
ステップS2501では、第1AT当選報知コマンド又は第2AT当選報知コマンドを受信しているか否かを判定する。第1AT当選コマンドや第2AT当選報知コマンドは、ATモード当選フラグがセットされた後、前兆カウンタが0となることで主制御装置101側から出力されるコマンドである。これらのAT当選報知コマンドを受信している場合、ステップS2502に進み、即報知フラグがセットされているか否かを判定する。既に説明した通り、即報知フラグは、連続演出設定処理(図53)において、第1CZモード中に前兆コマンドを受信した場合であって、前兆開始フラグがセットされていない場合にセットされるフラグである(ステップS2207)。即報知フラグがセットされている場合の処理については、後に詳細に説明するとして、ここでは、即報知フラグがセットされていない場合の処理について説明する。すなわち、即報知フラグがセットされていない場合、ステップS2503にて、AT当選報知演出が補助表示部65やスピーカ64にて行われるようにするための設定を実行する。AT当選報知演出は、例えば、図58(a)に示すように、補助表示部65に「AT確定!!」といった文字表示を行うとともに、それに対応する効果音をスピーカ64から出力する。なお、AT当選報知演出では、第1AT及び第2ATのいずれに当選しているかを明示しない。このようにすることで、AT当選報知演出後、AT開始ゲームまで、いずれのATに当選しているかを楽しみにする遊技性を抹殺しないようにすることができる。但し、受信しているAT当選コマンドの種類に応じて、第1ATに当選していること又は第2ATに当選していることを補助表示部65やスピーカ64等を用いて示唆する構成としてもよい。
ステップS2501にてAT当選報知コマンドを受信していないと判定した場合、ステップS2504に進む。ステップS2504では、AT開始コマンドを受信しているか否かを判定する。なお、AT開始コマンドを受信している場合とは、当該ゲームの開始時に第2再遊技や第3再遊技用の押し順報知演出を行っている場合である。この場合、ステップS2505にて、AT開始演出が補助表示部65やスピーカ64にて行われるようにするための設定を実行する。AT開始演出は、例えば、図58(b)に示すように、補助表示部65に今回開始するATモードの種類に対応する開始用の再遊技図柄(第1ATモードであれば第2再遊技に対応する「BAR」図柄の斜め揃い(図14(a))等、第2ATモードであれば第3再遊技に対応する「白7」図柄の下段揃い(図14(c))等)とともに、「AT開始!!」といった文字表示を行い、また、それに対応する効果音をスピーカ64から出力する。
ステップS2504にてAT開始コマンドを受信していない場合には、ステップS2506にてAT終了コマンドを受信しているか否かを判定する。AT終了コマンドを受信している場合、ステップS2507にてAT終了演出が補助表示部65やスピーカ64にて行われるようにするための設定を実行する。AT終了演出は、例えば、図59(a)に示すように、今回のATモードの継続ゲーム数や今回のATモードで獲得したメダル数を補助表示部65にて表示する。
ステップS2506にてAT終了コマンドを受信していない場合、ステップS2508にて第3CZモード開始コマンドを受信しているか否かを判定する。第3CZモード開始コマンドを受信している場合、ステップS2509〜ステップS2512にて、第3CZモード用の演出開始用の処理を実行する。かかる処理が、図54におけるCZ開始用設定処理に相当するものである。
すなわち、ステップS2509では、先ずCZ演出ゲーム数の抽選処理を実行する。具体的には、今回開始する第3CZモードのゲーム数を把握し(25ゲーム〜30ゲーム)、第3CZモードにおける第2準備演出及びバトル演出の分のゲーム数が13ゲームから15ゲームの範囲内となるように、CZ演出ゲーム数(第1準備演出を実行するゲーム数)を抽選により決定する。
例えば、今回開始する第3CZモードのゲーム数が25ゲームであれば、10ゲームから12ゲームの範囲でCZ演出ゲーム数を決定することで、その残りゲーム数は13ゲームから15ゲームとなる。また、今回開始する第3CZモードのゲーム数が30ゲームであれば、15ゲームから17ゲームの範囲でCZ演出ゲーム数を決定することで、その残りゲーム数は13ゲームから15ゲームとなる。
ステップS2510では、ステップS2509にて決定したCZ演出ゲーム数の値を、CZ演出カウンタに入力する処理を実行する。既に説明した通り、第3CZモードにおいてCZ演出カウンタの値は、1ゲーム毎に1ずつ減算され、0となることで、第2準備演出に移行するようになる(ステップS2404、ステップS2505、ステップS2510〜ステップS2518)。そして、ステップS2511にて第3CZモードフラグをセットし、ステップS2512にてCZ開始演出が補助表示部65やスピーカ64にて行われるようにするための設定を実行する。
CZ開始演出については、既に説明した通りであり、この場合、図61(a)の連続開始演出が行われた後、図61(b3)の第1準備開始演出Cが実行されることになる。また、第3CZモードにおいては、ゲームの終了時にCZ開始演出の設定が行われることから、例えば、連続開始演出を当該ゲームの全停止時演出として実行し、第1準備開始演出Cを当該ゲームの次ゲームのベット時演出として実行するように設定するとよい。
ステップS2508にて第3CZモード開始コマンドを受信していないと判定した場合、ステップS2513にてCZモード終了コマンドを受信しているか否かを判定する。CZ終了コマンドを受信している場合、ステップS2514にてCZ終了用の演出設定処理を実行する。CZ終了コマンドは、ATモード移行抽選の当否に関わらず、CZモード移行時に設定したCZモードの継続ゲーム数(CZカウンタ)が0となることで主制御装置101から出力されるコマンドである。
<CZ終了用の演出設定処理>
ステップS2514のCZ終了用の演出設定処理では、図57のフローチャートに示すように、先ず、ステップS2601にて、第3CZモードフラグがセットされているか否かを判定する。第3CZモードフラグがセットされており、今回0となるCZカウンタの設定契機が第3CZモードであった場合、ステップS2602に進み、第3CZモードフラグをクリアする処理を実行してから、本CZ終了用の演出設定処理を終了する。
既に説明した通り、第3CZモードは、その開始に際して、第1準備演出の継続ゲーム数の設定が行われ(ステップS2509〜ステップS2510)、当該継続ゲーム数(CZ演出カウンタ)が0となることで、第2準備演出に移行する(ステップS2405、ステップS2410〜ステップS2418)。この場合、第2準備演出への移行前に前兆コマンドを受信していれば、前兆演出テーブルを利用した第2準備演出以降の演出設定が行われ(ステップS2413、ステップS2414)、第2準備演出への移行前に前兆コマンドを受信していなければ、疑似前兆演出テーブルを利用した第2準備演出以降の演出設定が行われる(ステップS2415〜ステップS2418)。そして、疑似前兆演出テーブルを利用した連続演出を実行中に前兆コマンドを受信した場合には、前兆演出テーブルを利用した連続演出への切り替えが行われる(ステップS2217〜ステップS2219)。上記のように、CZ終了コマンドを受信する場合とは、第3CZモード移行時に設定した継続ゲーム数が0となった場合である。主制御装置101側では、第3CZモードの途中でATモード移行抽選に当選した場合、第3CZモードの残りゲーム数を前兆ゲーム数として設定する(ステップS1113)。
つまり、第3CZモード移行時に設定した継続ゲーム数が0となる場合とは、同時に前兆ゲーム数も0となってATモード当選報知演出が行われる場合もあれば、ATモード移行抽選に当選することなく第3CZモードが終了する場合もあり、前者の場合当該ゲームで各AT当選報知コマンドが出力される。そして、第3CZモード中にATモード移行抽選に当選し、前兆モードに移行している場合、上記のように前兆演出テーブルを利用した連続演出が行われており、この場合、勝利演出(図64(c1))が実行された後、AT当選報知演出が行われることになる(ステップS2503)。これに対して、ATモード移行抽選に当選することなく第3CZモードが終了する場合、上記のように疑似前兆演出テーブルを利用した連続演出が行われており、この場合、敗北演出(図64(c2))が実行されて、当該第3CZモードが終了して、AT当選報知演出は実行されず、ATモード移行抽選に非当選であったことが把握可能となる。
ステップS2601にて第3CZモードフラグがセットされていない場合、ステップS2603にて、第2CZモードフラグがセットされているか否かを判定する。第2CZモードフラグがセットされており、今回0となるCZカウンタの設定契機となったCZモードが第2CZモードであった場合、ステップS2604にて第2CZモードフラグをクリアする処理を実行する。続くステップS2605では、前兆開始フラグをセットする処理を実行する。すなわち、第2CZモードにおいては、第2CZモード移行時に設定されたCZカウンタが0となることで、当該第2CZモードを契機として開始された連続演出が、第1準備演出から第2準備演出に移行する構成としている。
ステップS2606では、前兆フラグがセットされているか否かを判定する。ステップS2606にて、前兆フラグがセットされていないと判定した場合とは、ATモード移行抽選に当選することなく第2CZモードが終了する場合である。この場合、ステップS2607にて、疑似前兆フラグをセットする処理を実行する。そして、ステップS2608にて、連続演出カウンタに予め定められた所定数(15)を入力する処理を実行する。続くステップS2609では、当該所定数に応じた演出テーブルを疑似前兆演出テーブルから抽選等により決定する。かかる処理は、上記ステップS2417に対応する処理である。その後、ステップS2418と同様に、ステップS2610にて、決定した疑似前兆演出テーブルのアドレス情報を、アドレス情報記憶エリア183cに記憶する処理を実行する。かかる処理を実行することにより、上記連続演出設定処理におけるステップS2213及びステップS2214にて疑似前兆演出テーブルに基づく演出データの設定が可能となる。
ステップS2606にて前兆フラグがセットされている場合とは、第2CZモードにおいてATモード移行抽選に当選している場合であり、この場合、上記のように、主制御装置101側で設定された前兆ゲーム数に対応する値が連続演出カウンタに入力されている(ステップS2205)。そこで、前兆フラグがセットされている場合、ステップS2612にて、上記連続演出カウンタの値を把握し、ステップS2613にて連続演出カウンタの値に応じた演出テーブルを前兆演出テーブルから抽選等により決定する。かかる処理は、上記ステップS2413に対応する処理である。その後、ステップS2414と同様に、ステップS2614にて、決定した前兆演出テーブルのアドレス情報を、アドレス情報記憶エリア183cに記憶する処理を実行してから、本CZ終了用の演出設定処理を終了する。かかる処理を実行することにより、上記連続演出設定処理におけるステップS2213及びステップS2214にて前兆演出テーブルに基づく演出データの設定が可能となる。ステップS2614の処理を実行した後は、CZ終了用の演出設定処理を終了する。
ステップS2413の処理を実行した後は、ステップS2414にて各種フラグ格納エリア183aに第2CZ終了後フラグをセットする処理を実行する。第2CZ終了後フラグは、第2CZモードの終了後において、連続演出を継続させている状況であることをCPU181が把握するためのフラグである。ステップS2414の処理を実行した後は、CZ終了用の演出設定処理を終了する。
ステップS2603にて第2CZモードフラグがセットされていないと判定する場合とは、第1CZモードフラグがセットされている場合である。第1CZモードフラグがセットされており、今回0となるCZカウンタの設定契機が第1CZモードであった場合、ステップS2615に進み、第1CZモードフラグをクリアする処理を実行する。続くステップS2616では、第2CZ終了後フラグがセットされているか否かを判定する。
既に説明した通り、第2CZモードや第3CZモードがATモード移行抽選に当選することなく終了すると、有利区間も終了する。そして、第1CZモードは有利区間への移行に際して設定されるCZモードであるところ、ステップS2616にて第2CZ終了後フラグがセットされている場合とは、第2CZモード終了に際して有利区間が終了し、更に、その後有利区間への移行に際して設定された第1CZモードでもATモード移行抽選に当選しなかったことを示している。言い換えると、ステップS2616にて第2CZ終了後フラグがセットされていない場合とは、第3CZモード終了に際して有利区間が終了したり、設定変更等によって通常区間から遊技が開始された場合において、その後有利区間への移行に際して設定された第1CZモードでもATモード移行抽選に当選しなかったことを示している。
既に説明した通り、第2CZ終了後フラグがセットされていない場合には、第1CZモードの開始に際して、CZ開始演出や、第1準備開始演出Aが実行されている(ステップS2306)。そして、ステップS2616にて第2CZ終了後フラグがセットされておらず、今回0となるCZカウンタの設定契機が第1CZモードであって、当該第1CZモードに設定される有利区間移行の前の有利区間の終了が第3CZモードの終了に基づくものである場合や設定変更後の最初の有利区間移行である場合、ステップS2617にて前兆開始フラグをセットする処理を実行する。かかる処理により、第1CZモードを契機として開始された連続演出において、第2準備演出以降の演出が開始されるようになる。
続くステップS2618では、疑似前兆フラグをセットする処理を実行する。なお、ステップS2618にて前兆フラグがセットされている場合には、当該前兆フラグをクリアしたうえで疑似前兆フラグをセットする処理を実行する。ここで、本実施形態では、第2CZ終了後フラグがセットされておらず、第1CZモードを契機として連続演出が開始されている場合、第1CZモード中のATモード移行抽選の当否に関わらず、第1CZモード終了時に疑似前兆テーブルに基づく連続演出の設定を行う。これは、主制御装置101側の第1CZモード中の前兆モードの設定処理では、CZモードが0となってから5ゲーム後にAT当選報知演出を行うように前兆モードの設定を行うところ、仮に当該第1CZモードを契機として連続演出が開始され、第1準備演出から第2準備演出に移行した場合、AT当選報知演出を実行すべきゲームを示す各AT当選報知コマンドはバトル演出よりも前のゲームで出力されることに起因する。つまり、第1CZモードを契機として連続演出が開始された場合、当該連続演出はバトル演出まで到達することなく終了する場合があり、この場合、当該終了するまでの間の連続演出は、ATモード移行抽選の当否結果に関わらず、疑似前兆演出テーブルを用いた演出態様となる。
その後、ステップS2619にて疑似前兆ゲーム数を抽選等によりランダムに決定する。ちなみに、本実施形態では、ステップS2619では15〜18のいずれかのゲーム数となるように設定されている。そして、ステップS2620にて、ステップS2619の処理結果を連続演出カウンタに入力する処理を実行し、ステップS2621にて、連続演出カウンタの値に応じた演出テーブルを疑似前兆演出テーブルから抽選等により決定する。かかる処理は、上記ステップS2417に対応する処理である。その後、ステップS2418と同様に、ステップS2622にて、決定した疑似前兆演出テーブルのアドレス情報を、アドレス情報記憶エリア183cに記憶する処理を実行してから、CZ終了用の演出設定処理を終了する。かかる処理を実行することにより、上記連続演出設定処理におけるステップS2213及びステップS2214にて疑似前兆演出テーブルに基づく演出データの設定が可能となる。
すなわち、第1CZモード中のATモード移行抽選の当否に関わらず、当該第1CZモードが第2CZモードを介することなく設定された第1CZモードであれば、第1CZモード開始時に設定された第1準備演出は、当該第1CZモード終了とともに第2準備演出に移行し、疑似前兆演出テーブルに基づく連続演出が実行される。この場合、第1CZモード終了後も連続演出は継続することになる。
一方、ステップS2616にて第2CZ終了後フラグがセットされており、第2CZモード終了に際して有利区間が終了した場合、ステップS2623にて第2CZ終了フラグをクリアする処理を実行してから、CZ終了用の演出設定処理を終了する。
上記のように、第2CZモードがATモード移行抽選に当選することなく終了する場合には、連続演出における第2準備演出以降の演出が疑似前兆演出テーブルに基づいて実行されるように設定される(ステップS2607〜ステップS2611)。但し、その後に移行する第1CZモードに際して、当該第1CZモード用に連続演出の再設定が行われる。かかる処理は、第1CZモード開始コマンドを受信した際のCZモード開始用設定処理にて行われる(図54)。
すなわち、CZモード開始用設定処理において、第1CZモード開始コマンドを受信しており、第1CZモードフラグをセットした後であって、ステップS2305にて第2CZ終了後フラグがセットされていると判定した場合、ステップS2307にて通常カウンタの値を把握する処理を実行する。既に説明した通り、通常カウンタは、通常区間にて開始されたゲーム数を把握するためのカウンタであり、通常区間のゲームの開始時に1加算され、その後に移行した有利区間の終了時にクリアされるカウンタである。そして、ステップS2308にて、今回実行中の連続演出が終了するまでのゲーム数を再調整するための処理を行う。より詳しくは、ステップS2308では、今回開始する第1CZモードのゲーム数に所定数(5)を加算した値から、上記ステップS2307にて把握した通常区間にて開始されたゲーム数を減算することで、現状実行している連続演出を終了させるまでのゲーム数を算出する。既に説明した通り、第1CZモードのゲーム数は、8ゲームから10ゲームであり、仮に、通常区間にて開始されたゲーム数が1ゲームであった場合、ステップS2308にて算出するゲーム数は、12ゲーム〜14ゲームとなる。
その後、ステップS2309にて、上記ステップS2308にて算出した算出値を、連続演出カウンタに再入力する処理を実行してから、CZ開始用設定処理を終了する。
つまり、第1CZモードは、第3CZモードの終了に際して有利区間が終了したり、設定変更等の強制終了条件の成立に伴って有利区間が終了したり、といった第1終了条件の成立によって有利区間が終了した後、その後移行した有利区間において第1CZモードに設定された場合と、第2CZモードの終了に際して有利区間が終了する、といった第2終了条件の成立によって有利区間が終了した後、その後移行した有利区間において第1CZモードに設定された場合とで、その演出内容が異なっている。
より詳しくは、前者の第1終了条件に基づく有利区間の終了後であって、第2CZモードの終了を介さない有利区間移行時の第1CZモードであれば、当該第1CZモードの開始時に連続演出の開始用の処理が行われ、第1準備演出から当該連続演出が実行される。これに対して、後者の第2終了条件の成立に基づく有利区間の終了後であって、第2CZモードの終了を介する有利区間移行時の第1CZモードであれば、第2CZモードにおいて設定された連続演出を引き継いだ演出として、既に第2CZモードの終了に際して開始されている第2準備演出以後の演出が継続して実行される。
言い換えるならば、上記の第2終了条件として第2CZモードにおいてATモード移行抽選に当選せずに有利区間が終了する場合、当該第2CZモードにおいて開始された連続演出の結果報知が、有利区間を跨いで次の有利区間において実行されることになる。このようにすることで、当該連続演出の結果を確認すべく、有利区間の終了に際して遊技が終了されることを抑制し、遊技続行の後押しとすることが可能となる。
特に、上記のように、連続演出を継続させた場合において、その結果報知が行われる側の後の有利区間は、第1CZモードにて遊技される構成としていることから、第2CZモードにおいてATモード移行抽選に非当選であり、第2終了条件が成立した場合であっても、その後、当該第1CZモードにおいてATモード移行抽選に当選することが多くなる。よって、仮に有利区間が終了したこと、すなわちATモード移行抽選に非当選のまま第2CZモードが終了したことが特定された場合であっても、その連続演出の終了まで確認する動機づけとすることも可能となる。
ここで、第2CZモードにおいてATモード移行抽選に当選した場合には、当該第2CZモードの終了に際して有利区間は終了せず、当該第2CZモードの終了に際して実行中の連続演出が第2準備演出に移行し、最終的に勝利演出となって当該連続演出が終了する。上記のようにATモード移行抽選に当選することなく第2CZモードが終了する場合に、その結果報知が再移行した有利区間にて行われる構成とする場合、第2CZモード中のATモード移行抽選の当否によって、最終的な連続演出の結果報知(勝利演出又は敗北演出)だけでなく、それに至るまでの道中の連続演出の内容として例えばゲーム数(第2準備演出からバトル演出へ移行するまでのゲーム数)が異なると、当該最終的な連続演出の結果報知を待つことなく、第2CZモード中のATモード移行抽選の当否が把握可能となり、せっかく第2CZモードの結果報知を再移行した有利区間にて行う構成としても、当該ATモード移行抽選の当否を把握した時点で結果報知を確認することなく遊技が終了されてしまう可能性がある。
既に説明した通り、第2CZモードにおいてATモード移行抽選に当選した場合、第2CZモード以後のゲーム数が13ゲーム〜15ゲームとなるように前兆ゲーム数の設定が行われ、その前兆ゲーム数に合わせて連続演出における第2準備演出以後の演出が実行される。上記のステップS2308の処理は、第2CZモードがATモード移行抽選に当選することなく終了した場合の連続演出の残りゲーム数が、第2CZモードがATモード移行抽選に当選して終了した場合の連続演出の残りゲーム数と同じゲーム数となるように、ATモード移行抽選に当選することなく終了した第2CZモード後のゲーム数の変動分を既に開始している連続演出に反映させるための処理といえる。より詳しくは、第2CZモード終了に際して開始する第2準備演出後のゲーム数の変動分としては、通常区間のゲーム数と、第1CZモードのゲーム数とであり、これらのゲーム数は、第2CZモード終了後にそのゲーム数が決定されるものである。
そこで、本実施形態では、ATモード移行抽選に当選しないまま第2CZモードが終了した場合、仮のゲーム数(15)を設定したうえで第2準備演出を開始させ、事後的に決定するゲーム数にて、連続演出の終了までのゲーム数を再調整する構成としている。このうおうにすることで、通常区間や第1CZモードのゲーム数が事後的に変化することを許容しながら第2準備演出の開始から終了までのゲーム数を、これらの通常区間や第1CZモードを挟まない場合(ATモード移行抽選に当選した場合)の第2準備演出の開始から終了までのゲーム数と合わせることが可能となる。
そして、上記のように第2CZモードの終了を介する第1CZモードに移行する場合、実行中の連続演出の残りゲーム数の再調整を行うだけで、実行中の連続演出の演出テーブルはそのまま利用する構成としている。このように、演出テーブルを再設定するための処理を省略することで、再設定に際する処理の簡素化が図られるし、全く異なる演出テーブルに再設定されることによる演出上の違和感を解消することができる。
第1CZモード中にATモード移行抽選に当選した場合、当該第1CZモードの残りゲーム数に5を加えたゲーム数が、ATモード移行当選の報知までのゲーム数として設定される。当該第1CZモードが、第2CZモードの終了を介する第1CZモード中であれば、上記のように第2CZモードの終了に際して既に疑似前兆演出テーブルに基づく第2準備演出以降の連続演出が実行されており、連続演出設定処理において前兆演出テーブルに基づく連続演出に切り替わる(ステップS2217〜ステップS2219)。
この場合、第1CZモードの残りゲーム数に5を加えた数の連続演出が再設定されるため、上記ステップS2308にて通常区間にて開始されたゲーム数を減算している分だけ、長い連続演出に切り替わることになる。そうすると、第2CZモードの終了に際して第2準備演出に移行した場合、当該第2準備演出の開始から当該連続演出の終了までのゲーム数が、所定数(15)よりも長い場合に、第2CZモードを介して移行した第1CZモード中にATモード移行抽選に当選したことが確定することになる。
これに対して、第2CZモードを介さない第1CZモード中にATモード移行抽選に当選した場合、前兆開始フラグのセット前であるとして即報知フラグがセットされる(ステップS2206、ステップS2207)。
全停止時演出設定処理において、主制御装置101側からの第1AT当選報知コマンドや第2AT当選報知コマンドを受信している場合(ステップS2501:YES)、上記の即報知フラグがセットされていない場合には、既に説明した通り、AT当選報知演出を行うための処理が実行される(ステップS2503)。つまり、第2CZモードの終了を介する第1CZモードにおいて、ATモード移行抽選に当選すると、実行中の連続演出において最終段階のバトル演出にて勝利演出が行われてから、AT当選報知演出が実行される。
これに対して、ステップS2502にて即報知フラグがセットされている場合には、ステップS2515に進み、AT当選即報知演出が補助表示部65やスピーカ64にて行われるようにするための設定を実行する。上記のように、即報知フラグがセットされている状況で第1AT当選報知コマンドや第2AT当選報知コマンドを受信する場合とは、連続演出において、第12準備演出は終了しているものの、未だ第2準備演出を実行中である状況を意味する。より詳しくは、第1ATモードの開始に際して設定された第1準備演出が終了した後、5ゲーム後であり、第2準備演出の実行中である。そこで、AT当選即報知演出としては、当該第2準備演出に対応させて、図60(b)に示すように、煽り演出とともに、「ボーナス確定!!」といった文字やキャラクタが浮かび上がる演出を実行する。
ここで、開始時演出設定処理において、ステップS2112にて第1AT当選即報知コマンドや第2AT当選即報知コマンドを受信した場合の、ステップS2113にて設定するAT当選即報知演出の演出内容が、上記ステップS2503にて設定する演出の演出内容と共通している。具体的には、ステップS2113においては、連続演出実行中であるか否かに応じて、AT当選即報知演出の演出内容を決定する。より詳しくは、現状、連続演出における第1準備演出を実行している状況であれば、AT当選即報知演出として、図65(a)に示すように、宝箱演出を介して、その宝箱から「ボーナス確定!!」といった文字やキャラクタが飛び出す演出を実行する。また、ステップS2113にて、現状、連続演出における第2準備演出を実行している状況であれば、AT当選即報知演出として、図65(b)に示すように、煽り演出とともに、「ボーナス確定!!」といった文字やキャラクタが浮かび上がる演出を実行する。そして、ステップS2113にて、連続演出におけるバトル演出を実行している状況であれば、当該ゲームにて勝利演出(図64(c1))を実行する。また、連続演出を実行していない状況でAT当選即報知演出を実行する場合には、AT当選報知演出(図58(a))と同様の演出を実行する。このようにすることで、第1CZモードの終了後にAT当選即報知演出が行われた場合、即報知抽選に当選したのか、それとも、それよりも前の第1CZモード中にATモード移行抽選に当選していたのかを、遊技者は特定することが困難となる。
<各種CZモードと連続演出の関係>
各種CZモードが実行される場合の連続演出の流れを、図68〜図74のタイミングチャートと、図75の概要表を参照しながら説明する。
図68及び図69は、第3CZモードにおける連続演出の流れを説明するタイミングチャートである。図75に示すように、第3CZモードはATモード終了後に設定されるCZモードである。
すなわち、例えば、t1のタイミングでATモードが終了すると、当該t1のタイミングで第3CZモードに設定される。第3CZモードに設定されると、第1準備演出から連続演出が開始される。第3CZモードに移行する場合、CZ演出カウンタの設定が行われ、当該CZ演出カウンタが0となるt2のタイミングのゲームまで第1準備演出が継続し、第2準備演出に切り替わる。
第2準備演出の開始に際して、第3CZモードの残りゲーム数が連続演出カウンタに入力される。そして、当該連続演出カウンタの値に応じた演出テーブルの設定が行われる。t2の時点では、未だATモード移行抽選に当選していないため、t2において第2準備演出に移行させる場合、疑似前兆演出テーブルから演出テーブルの設定が行われる。
例えば、第2準備演出を実行中のt3のタイミングで、ATモード移行抽選に当選すると、主制御装置101から前兆コマンドが出力される。前兆コマンドには、ATモード移行抽選に当選した旨の当選報知を行うまでのゲーム数の情報(前兆演出ゲーム数)が含まれており、第3CZモード中のATモード移行当選の場合には、主制御装置101において、当該第3CZモード終了ゲームにおいて上記当選報知を行うように設定する。つまり、表示制御装置81側で既に開始している疑似前兆演出テーブルを利用した連続演出の最終ゲームにて、ATモード移行抽選に当選した旨の報知を行うように設定することになる。
その結果、t3のタイミングで前兆コマンドを受信した場合、疑似前兆演出テーブルから前兆演出テーブルへの切り替え処理(ステップS2217〜ステップS2219)を行うだけで、当該連続演出の結果報知ゲームを変更することなくその結果報知の内容を変更することが可能となる。この場合、t4のタイミングまでの第2準備演出において、t2からt3のタイミングでは、疑似前兆演出テーブルを利用した演出が行われ、t3からt4のタイミングでは、前兆演出テーブルを利用した演出が行われることになる。
その後、t4のタイミングでバトル演出が開始され、t5のタイミングで勝利演出が実行されると、AT当選報知演出も実行されることになり、その後、ATモードに移行する。ちなみに、t3のタイミングでATモード当選フラグがセットされた後も、t5のタイミングまでは第3CZモードフラグはセットされている。
既に説明した通り、第3CZモード中の連続演出における第1準備演出が行われるゲーム数に相当するCZ演出ゲーム数は、第3CZモードの残りゲーム数が13ゲームから15ゲームとなるように設定される。そのため、t1からt5までの第3CZモードのゲーム数が25ゲームから30ゲームであり、このうち、t1からt2までの第1準備演出のゲーム数は10ゲームから17ゲームであり、t2からt5までの第2連続演出とバトル演出とを合わせたゲーム数は13ゲームから15ゲームである。
なお、当該バトル演出の終了タイミングとATモード移行タイミングとは、実際には、数ゲームのずれが生じ得るものの、図においては、同じタイミングとして表示している。この点は、図68〜図74のタイミングチャートでも同様である。
図69では、第3CZモードにおいてATモード移行抽選に当選しなかった場合の様子を示している。すなわち、t11のタイミングでATモードが終了して第3CZモードに設定された場合、上記図68と同様に、CZ演出カウンタが0となるt12のタイミングまで第1準備演出が継続する。そして、t12のタイミングで第2準備演出に移行する場合、第3CZモードの残りゲーム数が連続演出カウンタに入力される。
t13のタイミングで第2連続演出が終了し、バトル演出に移行する。そして、t14のタイミングで、当該バトル演出において敗北演出が実行される。第3CZモードにおいては、ATモード移行抽選の当否に関わらず、当該第3CZモードの終了に際して連続演出が終了するように設定される。そのため、第3CZモード中にATモード移行抽選に当選した場合を示した図68と同様に、t11からt14までの第3CZモードのゲーム数が25ゲームから30ゲームであり、このうち、t11からt12までの第1準備演出のゲーム数は10ゲームから17ゲームであり、t12からt14までの第2連続演出とバトル演出とを合わせたゲーム数は13ゲームから15ゲームである。
t14にてATモード移行抽選に当選することなく第3CZモードが終了すると、有利区間も終了する。この場合、区間表示器としての第8表示用セグメントN8が消灯する。
その後、t15のタイミングで有利区間移行抽選に当選すると、有利区間に移行し、第1CZモードに設定される。そして、第1CZモードの設定に際して、区間表示器としての第8表示用セグメントN8の点灯が開始される。この場合、第2CZ終了後フラグがセットされていないことから、当該第1CZモードへの移行に際して開始される連続演出は、第1準備演出から開始される。そして、第1CZモードが終了するt16のタイミングで第1準備演出から第2準備演出への切り替えが行われる。
図70及び図71は、第1CZモードにおける連続演出を説明するためのタイミングチャートである。なお、第1CZモードは、図75に示すように、有利区間移行時に設定されるCZモードである。すなわち、t21のタイミングで第3CZモードを介して有利区間が終了した場合、t22のタイミングで有利区間に再移行し、その際に、第1CZモードに設定される。そして、上記のように、第1準備演出から連続演出が開始される。当該第1CZモードが終了するよりも前のt23のタイミングでATモード移行抽選に当選した場合、主制御装置101側では、AT当選報知演出が行われるまでのゲーム数を、第1CZモードの残りゲーム数に5を加えたゲーム数として設定する。
表示制御装置81側では、t23のタイミングでATモード移行抽選に当選したことに基づく前兆コマンドを受信した場合、前兆フラグをセットするとともに、即報知フラグをセットする処理を実行する(ステップS2206、ステップS2207)。第1CZモードが終了するt24のタイミングでは、で第1準備演出から第2準備演出に切り替え、ランダムに決定された連続演出カウンタの値(13〜15)に応じた演出テーブルを疑似前兆演出テーブルから設定する(ステップS2617〜ステップS2622)。
そして、当該第1CZモードが終了する5ゲーム後、すなわち、第1準備演出から第2準備演出に切り替わってから5ゲーム後のt25のタイミングで、主制御装置101からAT当選報知コマンドが出力される。そうすると、表示制御装置81側では、実行中の第2準備演出において、AT当選即報知演出が行われるように制御する(ステップS2502、ステップS2516)。AT当選即報知演出は、ATモード移行抽選に当選した場合に実行される即報知抽選に当選した場合にも実行される演出である。つまり、第2準備演出開始時に設定する演出を全て実行することなく、途中でAT当選即報知演出により、ATモードへの移行が生じ得る状況である旨が報知される。
これに対して、図71は、第1CZモード中にATモード移行抽選に当選しなかった場合を示している。すなわち、t31のタイミングで有利区間が終了した後、t32のタイミングで有利区間に再移行し、その際に、第1CZモードに設定される。そして、上記のように、第1準備演出から連続演出が開始され、当該第1CZモードが終了するt33のタイミングで第2準備演出に切り替わる。この場合、t33のタイミングでは、ランダムに決定された連続演出カウンタの値(13〜15)に応じた演出テーブルを疑似前兆演出テーブルから設定する(ステップS2617〜ステップS2622)。そして、t34のタイミングで第2準備演出からバトル演出に移行し、t25のタイミングで敗北演出が実行されて連続演出が終了する。
ここで、第1CZモードが終了する場合、有利区間は終了せず、維持される。そのため、t33のタイミングで第1CZモードが終了すると、表示モードは通常モードに移行するものの、有利区間は継続することになり、区間表示器としての第8表示用セグメントN8の点灯は継続する。
通常モードとしての有利区間においては、ATモード移行抽選が行われるとともに、CZモードの移行抽選も行われる。図75に示すように、有利区間中のCZモード移行抽選に当選すると、第2CZモードに設定される。なお、既に説明した通り、本実施形態では、有利区間ゲーム数AGが第1所定値として31未満である場合は、CZモード移行抽選に当選しないように設定されており(ステップS812)、第1CZモードについての連続演出の実行中に第2CZモードに設定される事象は生じない。また、有利区間ゲーム数AGが第2所定値として700を超えるである場合も、CZモード移行抽選に当選しないように設定されており(ステップS812)、天井カウンタが0となる直前であるのにもかかわらず、第2CZモードに設定されること、すなわち、ATモード移行抽選に当選しなければ有利区間が終了して天井がリセットされてしまうことが抑制されている。
図72に示すように、通常モードとしての有利区間であり有利区間ゲーム数AGが第1所定値以上であって第2所定値以下であるt41のタイミングでCZモード移行抽選に当選した場合、第2CZモードに設定される。第2CZモードに設定されると、第1準備演出から連続演出が開始される。そして、第2CZモード中にATモード移行当選した場合、前兆ゲーム数の抽選処理(13ゲーム〜15ゲーム)が行われたうえで、当該抽選結果に第2CZモードの残りゲーム数を加えたゲーム数が前兆ゲーム数として設定される。例えば、第2CZモード中であって第1準備演出の実行中であるt42のタイミングでATモード移行抽選に当選し、主制御装置101から前兆コマンドが出力されると、当該前兆コマンドに含まれる前兆ゲーム数が連続演出カウンタに入力される。この場合、前兆コマンドを受信したt42のタイミングでは、連続演出カウンタへの入力処理を実行するだけで、第1準備演出から第2準備演出への切り替えは行われない。そして、第2CZモード中にATモード移行抽選に当選した場合であっても、第1準備演出は第2CZモードが終了するt43のタイミングまで継続する。
t43のタイミングで第2CZモードが終了する場合、その時点での連続演出カウンタの値(13〜15)に応じた演出テーブルを前兆演出テーブルから設定する処理が行われる。その結果、t44のタイミングでバトル演出に切り替わった後、連続演出カウンタが0となるt45のゲームにて勝利演出が実行されるとともに、AT当選報知演出が行われ、ATモードへの移行が生じることになる。つまり、t43の第2準備演出が開始されてから、当該連続演出が終了するt45までのゲーム数は13ゲームから15ゲームである。
図73は、ATモード移行抽選に当選することなく第2CZモードが終了する場合を示している。図72の場合と同様に、通常モードとしての有利区間であるt51のタイミングでCZモード移行抽選に当選した場合、第2CZモードに設定される。第2CZモードに設定されると、第1準備演出から連続演出が開始される。そして、t52のタイミングでATモード移行抽選に当選することなく第2CZモードが終了する場合、第2準備演出に切り替わるものの、当該第2準備演出は、疑似前兆演出テーブルを利用した演出である。ちなみに、当該第2CZモードの終了に際して、連続演出カウンタに所定数として15が入力され、当該連続カウンタの値に応じた演出テーブルが疑似前兆演出テーブルから設定される。
また、第2CZモードが終了するt52のタイミングで有利区間も終了する。但し、上記のように第2CZモードの終了に際して、第2準備演出が設定されており、連続演出自体は継続することになる。また、第2CZモードの終了に際して、第2CZ終了後フラグがセットされる。
t53のタイミングで有利区間に再移行する場合、第1CZモードに設定される。この場合、上記のように第2CZ終了後フラグがセットされていることから、当該第1CZモードの移行に際して、連続演出の開始用の設定処理は実行されず、実行中の連続演出の再設定処理が行われる。より詳しくは、今回の第1CZモードのゲーム数に5を加えた値から、通常区間のゲーム数(t52〜t53)を減算した値を連続演出カウンタに再入力したうえで、当該再入力した連続演出カウンタの値に応じた演出テーブルを疑似前兆演出テーブルから再設定する(ステップS2307〜ステップS2309)。そして、t54のタイミングで第1CZモードが終了するタイミングで、第2準備演出からバトル演出に切り替わり、その5ゲーム後であるt55のタイミングで連続演出が終了する。図72においては、第1CZモードにてATモード移行抽選に非当選であったことを示しており、この場合、t55のタイミングで敗北演出が実行される。この場合、第2CZモードを契機として開始された連続演出において、t52の第2準備演出が開始されてから、当該連続演出が終了するt55までのゲーム数は13ゲームから15ゲームであり、上記第2CZモード中にATモード移行抽選に当選となった場合のゲーム数と共通している。
また、上記のように、第1CZモードについては、ATモード移行抽選に非当選のまま当該第1CZモードが終了しても有利区間は終了しない。そのため、t55のタイミングで敗北演出が行われた後は、有利区間であって通常モードである状況となる。かかる状況でCZモード移行抽選に当選すると、第2CZモードへ移行する点は、上述の通りである。
実行中の連続演出が引き継がれる第1CZモードにおいても、ATモード移行抽選に当選する場合があり、図74はそのような場面を示している。すなわち、t61のタイミングで第2CZモードが開始され、ATモード移行抽選に非当選のまま当該第2CZモードが終了すると、t62のタイミングで有利区間も終了する。この場合、t62のタイミングで第1準備演出から第2準備演出に切り替わる点や、当該第2準備演出は、予め定められた所定数(15)が入力された連続演出カウンタの値に応じた疑似前兆演出テーブルに基づく演出である点は、既に説明した通りである。t63のタイミングで有利区間に再移行すると、第1CZモードに設定され、実行中の連続演出についても、第1CZモード用に再設定が行われる(第1CZモードのゲーム数に5を加算した値から通常区間のゲーム数を減算した値が連続演出カウンタに入力される)。
当該第1CZモード中であるt64のタイミングでATモード移行抽選に当選すると、当該当選ゲームからATモード移行抽選に当選した旨の報知までのゲーム数は、第1CZモードの残りゲーム数に5を加えたゲーム数として設定される(ステップS1111、ステップS1112)。そうすると、t65のタイミングで第1CZモードが終了して、第2準備演出からバトル演出に切り替わってから、5ゲーム後であるt66のタイミングで勝利演出が実行されるとともに、AT当選報知演出が行われる。
そうすると、第2CZモードを契機として開始された連続演出において、t62の第2準備演出が開始されてから、当該連続演出が終了するt66までのゲーム数は13ゲームから15ゲームよりも、通常区間(t62〜t63)の分だけ長くなる。つまり、第2連続演出が開始されてからバトル演出が終了するまでが16ゲーム以上継続すると、有利区間への再移行に際して設定された第1CZモードにおいてATモード移行抽選に当選したことが確定する。より詳しくは、第2準備演出が11ゲーム以上継続すると、当該第1CZモード中のATモード移行当選が確定することになる。
なお、例えば、第1CZモードが8ゲームとして設定され、且つ通常区間が1ゲームで終了した場合であって、当該第1CZモード中にATモード移行当選となった場合には、第2準備演出開始から連続演出の終了までのゲーム数は、通常区間の1ゲームと第1CZモードの8ゲームと常に加算される5ゲームとの合計で14ゲームとなる。そうすると、例えば、第1CZモードが9ゲームとして設定され、且つ通常区間が1ゲームで終了した場合であって、当該第1CZモード中にATモード移行当選とならなかった場合における、第2準備演出開始から連続演出の終了までのゲーム数(1ゲーム+9ゲーム+5ゲーム−1ゲーム)である14ゲームと同じゲームとなり、ゲーム数からその判別を行うことはできない。
第2準備演出開始から連続演出が終了するまでのゲーム数が16ゲーム以上となる場合とは、例えば、第1CZモードが10ゲームとして設定され、且つ通常区間が1ゲーム以上継続した場合や、第1CZモードが9ゲームとして設定され、且つ通常区間が2ゲーム以上継続した場合や、第1CZモードが8ゲームとして設定され、且つ通常区間が3ゲーム以上継続した場合である。
既に説明した通り、本スロットマシン10では、通常遊技にて実行されるゲームにおいて外れ以外の全ての結果で有利区間移行抽選が実行され、100%の確率で有利区間移行抽選に当選する構成としている。通常遊技にて実行されるゲームでは、約5.03分の1の確率で外れ結果となることから、通常区間では1ゲーム当たり約94.97分の1の確率で有利区間に移行することになる。そして、第1CZモードの継続ゲーム数は、8ゲーム及び9ゲームの方が10ゲームよりも選択され易い構成となっており、10ゲームは約20%の確率で設定される(図36)。つまり、第2CZモードを介する連続演出において、第2準備演出が開始されてからバトル演出が終了するまでが16ゲーム以上となり、再移行した有利区間にてATモード移行当選となったことが判別可能となる場合よりも、当該再移行した有利区間にてATモード移行当選となった場合であっても第2準備演出が開始されてからバトル演出が終了するまでが16ゲーム未満となり、当該再移行した有利区間にてATモード移行当選となったことが判別できない場合の方が発生し易くなるように、各種設定が行われている。
ここで、第1CZモード中にATモード移行抽選に当選した場合において、主制御装置101側では、当該第1CZモードが、第1終了条件の成立によって有利区間が終了した後の第2CZモードを介しない第1CZモードであるか、第2終了条件の成立によって有利区間が終了した後の第2CZモードを介する第1CZモードであるか、のいずれであるかを把握していない。つまり、当該第1CZモードにおいて実行されている連続演出が、第1準備演出中であるか、それとも第2準備演出中であるかを把握していない。かといって、主制御装置101側でいずれの演出を行うかを決定する構成とすると、主制御装置101側の処理負荷が増大化し、せっかく抽選等の遊技進行を担う主制御装置101と演出用の表示制御装置81を設けることで処理負荷の分散化が図られている効果を抹殺してしまう。また、AT当選報知演出が実行されるゲームを表示制御装置81側で決定する構成としてしまうと、主制御装置101側でATモードを開始させるゲームと表示制御装置81側でAT当選報知演出を行うゲームとのゲーム差が大きくなったり、ATモードが開始されてからAT当選報知演出が行われる等の矛盾も生じ得る。
そこで、本実施形態では、主制御装置101側でAT当選報知演出が行われるゲームを決定する構成としたうえで、第1CZモード中のATモード移行当選であれば、そのAT当選報知演出が行われるゲームを、第1ATモードの残りゲーム数にバトル演出が行われる5ゲームを加えたゲーム数後とするように設定する構成としている。このようにすることで、表示制御装置81側では、第1準備演出を実行中であれば、主制御装置101側からのAT当選報知コマンドの出力を待ってから、AT当選即報知演出を実行すればよいし、しかも、第2準備演出を実行中であれば、バトル演出の内容を変更するだけで、当該バトル演出の結果報知のゲームを変更することなくAT当選報知演出を実行することが可能となり、その後、ATモードが開始される構成において違和感や不都合を生じさせないようにすることが可能となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
第1CZモードや第2CZモード、第3CZモードにおいてATモード移行抽選に当選した場合や、第1CZモードや第3CZモードにおいてATモード移行抽選に当選しなかった場合、当該ATモード移行抽選の結果に対応する連続演出の第2準備演出及びバトル演出は、当該ATモード移行抽選が実行された有利区間において実行される。これに対して、第2CZモードにおいてATモード移行抽選に当選しなかった場合、当該ATモード移行抽選の結果に対応する連続演出の第2準備演出及びバトル演出は、当該ATモード移行抽選が実行された有利区間が終了した後、再度移行した有利区間において実行され得る。つまり、ATモード移行抽選の結果に対応する連続演出が、有利区間を跨がずに実行される場合と、有利区間を跨いで実行される場合とがある構成とした。このようにするれば、ATモード移行抽選の結果を知りたい遊技者としては、仮に有利区間が一旦終了したとしても、当該連続演出を確認すべく遊技を継続するものと考えられ、有利区間終了が遊技終了のきっかけとされにくくなる。しかも、仮に有利区間終了に際して遊技が終了されてしまった場合であっても、当該有利区間の終了前が第2CZモードであれば、連続演出の結果報知前であり、その連続演出を確認すべく後任の遊技者が遊技を開始し易くなるものと考えられる。つまり、いずれにしても、遊技機の稼働率向上を見込めるものとなる。そして、このように遊技者が遊技を継続したくなる構成を用いることで、遊技の興趣についても向上させることができる。
上記のように、有利区間を跨いで連続演出を行う場合、表示制御装置81側では有利区間中か否かを判断することなく、設定されている連続演出を実行する構成としており、通常区間であっても連続演出を実行する構成である。このようにすることで、せっかく有利区間を跨ぐ連続演出を設定したのにもかかわらず、通常区間へ移行した場合に当該連続演出が途切れてしまう等して、通常区間へ移行したことが丸わかりとなってしまう事象を回避することができる。
連続演出の契機となったATモード移行抽選が行われた有利区間にて実行される場合と、連続演出の契機となったATモード移行抽選が行われた有利区間の後の有利区間にて実行される場合とがある構成にて、いずれの連続演出においても、第2準備演出を経てバトル演出が行われ、演出態様が共通している。
より詳しくは、例えば、第1CZモードにおいてATモード移行抽選に当選しなかった場合に設定される第2準備演出やバトル演出と、第2CZモードにおいてATモード移行抽選に当選しなかった場合に設定される第2準備演出やバトル演出とは、いずれも同じ疑似前兆演出テーブルから演出テーブルの選択が行われるため、これら第2準備演出やバトル演出の演出態様は共通している。また、例えば、第2CZモードにおいてATモード移行抽選に当選した場合に設定される第2準備演出やバトル演出と、第2CZモードにおいてATモード移行抽選に当選しなかった場合に設定される第2準備演出やバトル演出とは、前者は前兆演出テーブルから演出テーブルの選択が行われる一方、後者は疑似前兆演出テーブルから演出テーブルの選択が行われる構成としているものの、前兆演出テーブルと疑似前兆演出テーブルとは、特に第2準備演出の内容、及びバトル演出における結果演出(勝利演出、敗北演出)以前の演出内容が共通するように、各演出テーブルが設定されている。
つまり、第2準備演出やバトル演出の内容から、有利区間を跨がない連続演出が行われているか、それとも有利区間を跨いだ連続演出が行われているかを、遊技者が判別することが困難となっている。特に、第1CZモードにおいてATモード移行抽選に当選しなかった場合と、第2CZモードにおいてATモード移行抽選に当選しなかった場合とは、バトル演出における結果演出についても共通しており、その演出内容からは有利区間の終了の有無を判別することができない。このようにすることで、有利区間が終了したことを気付かせにくくすることができ、有利区間の終了をきっかけに遊技が終了されることを抑制することができる。
第2CZモードにおいてATモード移行抽選に当選した場合の連続演出の演出態様の設定に利用する前兆演出テーブルと、第2CZモードにおいてATモード移行抽選に当選しなかった場合の連続演出の演出態様の設定に利用する疑似前兆演出テーブルとで、第2準備演出からバトル演出における結果報知演出が行われる前までの演出態様が同じ演出態様となる演出テーブルが設定されている。より詳しくは、例えば、連続演出カウンタが15の際に選択される演出テーブルとして、前兆演出テーブルZA0301と疑似前兆演出テーブルZB0301とは、連続演出カウンタが15〜6までの第2準備演出の各ゲームにて実行される煽り演出の種類が共通しており、連続演出カウンタが5〜2までのバトル演出における結果報知演出よりも前の各ゲームにて実行されるバトル内容も共通している。つまり、前兆演出テーブルZA0301が選択されて連続演出が実行される場合と、疑似前兆演出テーブルZB0301が選択されて連続演出が実行される場合とで、少なくとも結果報知演出が実行されるよりも前の連続演出の演出態様からは、ATモード移行抽選の当否を把握することができない。このようにすることで、第2CZモードを契機として連続演出が実行されている場合に、それがATモード移行抽選に非当選であり、有利区間が一旦終了することを遊技者に見抜かれにくくすることができる。
更に、連続演出の契機となったATモード移行抽選が行われた有利区間にて実行される場合と、連続演出の契機となったATモード移行抽選が行われた有利区間の後の有利区間にて実行される場合とがある構成にて、いずれの連続演出においても、第2準備演出に移行してから当該連続演出が終了するまでのゲーム数が共通している。
より詳しくは、第2準備演出に移行してから当該連続演出が終了するまでのゲーム数は、前兆開始フラグをセットして第2準備演出に移行させる際に連続演出カウンタに入力される値又は既に入力されている値によって規定されるところ、例えば、第1CZモードにおいてATモード移行抽選に当選しなかった場合の連続演出カウンタの値は、疑似前兆ゲーム数抽選処理(ステップS2619)にて決定される13〜15である。これに対して、第2CZモードにおいてATモード移行抽選に当選しなかった場合の連続演出カウンタの値は15(ステップS2608)である。
第2CZモードにおいてATモード移行抽選に当選しなかった場合、第2連続演出の移行時には一律で15を入力する。そして、第2CZモードの終了に基づき有利区間が終了した後、再移行した有利区間において第1CZモードに設定される場合、主制御装置101側で第1CZモードの継続ゲーム数の抽選が行われる(8〜10)。表示制御装置81側では、当該主制御装置101側で決定された第1CZモードの継続ゲーム数と、通常区間中のゲーム数と、を利用して、上記第2CZモードの終了時に仮設定した連続演出終了までのゲーム数を再調整する(ステップS2307〜ステップS2309)。この再調整により、第2CZモードにおいてATモード移行抽選に当選しなかった場合の、第2連続演出の移行から当該連続演出の終了までのゲーム数が13〜15となるように設定される。つまり、ATモード移行抽選の結果が同じ(外れ)場合において、連続演出における第2準備演出から当該連続演出の終了までのゲーム数が、有利区間を跨がない場合と有利区間を跨ぐ場合とで共通している。
また、例えば、第2CZモードにおいてATモード移行抽選に当選した場合の連続演出カウンタの値は、主制御装置101側で決定される前兆ゲーム数に相当する13〜15である。これに対して、第2CZモードにおいてATモード移行抽選に当選しなかった場合の連続演出カウンタの値は、上記の通り15であり、その後の再調整によって13〜15に設定される。つまり、ATモード移行抽選の結果が異なる場合であっても、連続演出における第2準備演出から当該連続演出の終了までのゲーム数が、有利区間を跨がない場合と有利区間を跨ぐ場合とで共通している。このようにすることで、連続演出のゲーム数の違いによって、有利区間が終了したことを気付かせにくくすることができ、有利区間の終了をきっかけに遊技が終了されることを抑制することができる。
第2CZモードにおいて、ATモード移行抽選に非当選であった場合、当該第2CZモードの終了ゲームを契機として第2準備演出が開始される。また、第2CZモードにおける最終ゲームにてATモード移行抽選に当選した場合、当該第2CZモードの最終ゲーム(終了ゲーム)を契機として第2準備演出が開始される。この場合、第2準備演出が開始されてからバトル演出の結果報知演出が行われるまでのゲーム数は、上記のようにいずれも13〜15ゲームとなり、当該連続演出が有利区間に跨って実行されるか否かに関わらず、共通している。つまり、上記の場合、第2準備演出以降の連続演出の契機となるATモード移行抽選が実行されてから、当該第2準備演出からバトル演出の結果報知演出までのゲーム数が、有利区間の終了の有無に関わらず共通しているといえる。このようにすることで、例えば、ATモード移行抽選に当選し易い遊技結果(例えば、チェリーA〜C等の特定役)であったゲームから連続演出が終了するまでのゲーム数に関わらず、当該ATモード移行抽選の結果が予測困難となり、より連続演出を最後まで楽しませる効果が高められる。よって、当該連続演出中に一旦有利区間が終了する際、遊技が終了されてしまうことを好適に抑制することができる。
この場合、第2CZモードにてATモード移行抽選に当選していなくても、当該第2CZモードの終了ゲームは未だ有利区間であるため、当選第2準備演出以降の連続演出は、第2CZモード中に開始されることになる。つまり、有利区間が一旦終了する場合であっても、一旦終了しない場合と連続演出における第2準備演出以降のゲーム数が共通する構成において、有利区間が一旦終了する場合、その第2準備演出は、有利区間の終了前から開始される構成としている。
ここで、第2準備演出以降のゲーム数を有利区間が一旦終了しない場合と共通化するうえで、例えば、有利区間に再移行した場合に第2準備演出が開始される構成とする方が、通常区間といった滞在ゲーム数が変化し得る状態が連続演出のゲーム数に含まれなくなるし、第1CZモードのゲーム数も確定した後となるため、連続演出のゲーム数の調整がし易く制御の簡素化が図られ、その点では好ましい。
その一方で、第2準備演出よりも前の第1準備演出中においては、CZモード移行抽選テーブルを利用して、各ゲームの抽選結果に応じてATモード移行抽選が実行されており、遊技者は、比較的、演出内容よりもゲームの抽選結果(各リール32L,32M,32Rの停止態様)に注目し易いものと考えられる。そして、第2準備演出中においては、第2CZモード中のATモード移行抽選の結果を煽り演出A〜Cの発生態様にて予測するゾーンとして機能するものであり、遊技者は、比較的、ゲームの抽選結果よりも演出内容に注目し易いものと考えられる。つまり、連続演出において第1準備演出よりも第2準備演出が行われている期間の方が、遊技者の関心の矛先がその演出内容に向けられている可能性が高いと考えられる。
そこで、本実施形態では、有利区間終了前に第2準備演出が開始されるようにしており、このようにすることで、第2準備演出によって有利区間の終了をカモフラージュする効果をより好適に期待できるものと考えられる。
上記のように、第2CZモード中にATモード移行抽選に当選した場合と、第2CZモード中にATモード移行抽選に非当選であった場合とで、第2準備演出が開始されてから連続演出の終了までのゲーム数が共通している(13〜15ゲーム)。つまり、ATモード移行抽選の結果が異なっており、且つ有利区間の終了の有無が異なる場合であっても、第2準備演出から連続演出終了までのゲーム数が共通化されている。このようにすることで、当該ゲーム数から有利区間の終了の有無を特定することだけでなく、当該ゲーム数から遊技結果の種類を特定することが困難となる。
更に、第2CZモードを介さない第1CZモードがATモード移行抽選に当選することなく終了した場合、有利区間は終了しない。この場合、当該第1CZモードの終了に際して、第2準備演出が開始されてから連続演出の終了までのゲーム数が、ATモード移行抽選に非当選のまま第2CZモードが終了した場合の第2準備演出から終了までのゲーム数と共通している(13〜15ゲーム)。つまり、ATモード移行抽選の結果が同じであり、且つ有利区間の終了の有無が異なる場合であっても、第2準備演出から連続演出終了までのゲーム数が共通化されている。このようにすることで、当該ゲーム数から有利区間の終了の有無を特定することだけでなく、当該ゲーム数から遊技結果の種類を特定することが困難となる。
例えば、第2CZモード中にATモード移行抽選に当選しなかった場合等、疑似連続演出テーブルに基づいて連続演出を実行している状況においてATモード移行抽選に当選した場合、途中で前兆演出テーブルに基づく連続演出に切り替わる(ステップS2217〜ステップS2219)。このようにすることで、連続演出を最後まで楽しませることができる。
特に、第2CZモード中にATモード移行抽選に当選しなかった場合に疑似連続演出テーブルに基づいて連続演出を実行している状況においては、再移行した有利区間において第1CZモードに設定されている可能性が高く、通常モードよりも高確率でATモード移行抽選に当選し得る。このような構成とすることで、仮に、実行中の連続演出がATモード移行抽選に非当選であることを契機としたものであると途中で感じた場合であっても、当該連続演出が行われている状況自体が、ATモード移行抽選に当選し易い状況であるとして、遊技乃至遊技演出への関心を薄れさせないようにすることが可能となる。
疑似連続演出テーブルに基づく連続演出を実行中に第1CZモードに移行し得る状況、すなわち、ATモード移行抽選に非当選のまま第2CZモードが終了する場合、当該連続演出の終了ゲームまでのゲーム数を、第1CZモードにてATモード移行当選となった場合の前兆ゲーム数が0となるまでのゲーム数と合致するように設定する構成とした。より詳しくは、第1CZモード中にATモード移行抽選に当選した場合には、前兆ゲーム数を第1CZモードの残りゲーム数に所定数(5)を加えたゲーム数として設定する構成としており、第2CZモードの終了に際して設定される連続演出の残りゲーム数を、第1CZモードの移行時に当該第1CZモードの継続ゲーム数に所定数(5)を加えたゲーム数を利用して再調整する構成とした。このようにすることで、当該第1CZモード中にATモード移行当選となった場合に、主制御装置101側で設定する前兆ゲーム数に、既に実行している連続演出の終了までのゲーム数が合致するようになり、実行中の連続演出が不自然に長くなったり短くなったりする事象を回避することができる。
この場合、有利区間への再移行に際して、第1CZモードの継続ゲーム数に所定数(5)を加えた数から、通常区間にて実行されたゲーム数(通常カウンタ)を減算した値を、連続演出カウンタに再入力する構成としたことから、既に開始している連続演出のゲーム数を、通常区間のゲーム数と第1CZモードの継続ゲーム数といった事後的に変化し得るゲーム数によって再調整するうえで、通常区間のゲーム数による変化分を既に開始している連続演出のゲーム数に吸収させることが可能となる。つまり、上記構成のように通常区間のゲーム数を減算することで、既に開始している連続演出のゲーム数からの変化分は第1CZモードの継続ゲーム数による変化分だけとなり、より連続演出のゲーム数の事後的な変化を小さくすることが可能となる。
そして、当該第2CZモードを介する第1CZモードにおいてATモード移行抽選に当選した場合、既に実行している連続演出の残りゲーム数が変化する場合と変化しない場合とがあり、変化しない場合のほうがその割合が多くなるようにしている。つまり、当該第1CZモード中にATモード移行抽選に当選した場合、連続演出の残りゲーム数の変化によって、その当選を見抜くことが可能となる場合とは、主に、第1CZモードの移行時に継続ゲーム数が10ゲームとして設定された場合であり、それ以外の8ゲームや9ゲームとして設定された場合には、基本的にはゲーム数の変化からその当選を見抜くことはできない。このようにすることで、基本的には連続演出の実行中にATモード移行当選を見抜くことができないスタンスで当該連続演出を楽しませる構成となり、当該連続演出を最後まで楽しませる効果を高めることができる。そして、ゲーム数の変化からATモード移行当選を見抜くことができることの希少性により、当該当選を見抜くことができたことを大いなる喜びを感じさせることができ、面白みのある遊技性とすることができる。
上記のような、連続演出のゲーム数と、ATモード移行抽選に当選してからAT当選報知演出を行うべきゲームまでのゲーム数とを合致させる構成を、ATモード移行抽選や、AT当選報知演出を行うべきゲームを主制御装置101側で決定する構成としたうえで、連続演出のゲーム数については表示制御装置81側で決定する構成により実現する構成とした。このようにすることで、遊技者の利益に関与する処理を行う主制御装置101と、演出用の表示制御装置81とによる処理の分散化といった効果を抹殺しないようにしながら、連続演出の最終ゲームと、AT当選報知演出を行うゲームとを合致させることが可能となる。
第1CZモードがATモード移行抽選に当選することなく終了した場合には、有利区間は終了しないものの、第2CZモードがATモード移行抽選に当選することなく終了した場合には、有利区間が終了する構成としたうえで、これら第1CZモード中のATモード移行抽選の結果報知や、第2CZモード中のATモード移行抽選の結果報知が、第1CZモードや第2CZモードが終了した後で実行される構成とした。このようにしたことで、有利区間の終了の有無に関わらず、CZモード中のATモード移行抽選の結果を確認しようとするならば、CZモード終了後の当該結果報知まで遊技を継続する必要を生じさせることが可能となり、有利区間終了をきっかけとして遊技が終了されることを抑制することができる。
そして、上記のように、第1CZモードのATモード移行抽選の結果に対応する連続演出を行う場合も、第2CZモードのATモード移行抽選の結果に対応する連続演出を行う場合も、いずれも前兆演出テーブルや疑似前兆演出テーブルから演出テーブルを選択して演出内容の設定が行われるようにし、両CZモードを契機とする連続演出において共通の演出テーブルが選択され得る構成としている。このようにすることで、いずれのCZモードを契機とする連続演出であるかが演出内容から判別困難となり、その結果、第2CZモード終了を契機として有利区間が終了し得ることをうまくカモフラージュすることが可能となる。
第1CZモードを契機として開始する連続演出と、第2CZモードを契機として開始する連続演出とで、いずれも第2準備演出の開始から連続演出の終了までのゲーム数が同じゲーム数となり得るように設定した。つまり、第1CZモードにおいてATモード移行抽選に非当選であった場合には、疑似前兆ゲーム数抽選(ステップS2619)を経て連続演出の終了までのゲーム数が設定され、より詳しくは13〜15ゲームのいずれかが設定される。また、第2CZモードにおいてATモード移行抽選に非当選であった場合には、仮の連続演出終了までのゲーム数の設定と、有利区間への再移行に際して連続演出終了までのゲーム数の再設定とを経て、13〜15ゲームとなるように設定される。このようにすることで、第2準備演出の開始から連続演出の終了までのゲーム数をもとに、いずれのCZモードを契機とする連続演出であるかを判別することが困難となる。よって、有利区間が途中で終了し得ることを隠す効果を高めることができる。
これに対して、第1CZモードは8〜10ゲームに亘って継続し、第2CZモードは13〜15ゲームに亘って継続し、両CZモードの継続ゲーム数は異なっている。このようにすることで、CZモードの継続ゲーム数を利用したATモード移行抽選の当選確率の高低を設定することが可能となり、遊技の多様化に寄与することができる。この場合であっても、両CZモード中のATモード移行抽選の結果報知を、両CZモードの終了後に行う構成としていることから、両CZモードを契機とする連続演出の共通性に影響を及ぼすことなく、遊技の多様化を図ることが可能となる。
第1CZモードであっても、第2CZモードを介して移行する第1CZモードであれば、当該第2CZモードを契機とする連続演出の実行中に当該第1CZモードのゲームが実行されるようにし、第2CZモードを契機とする連続演出の第1CZモードのATモード移行抽選の結果については、当該第2CZモードを契機とする連続演出にて報知する構成とした。つまり、第1CZモードを契機として連続演出が行われ得る構成としながらも、当該第1CZモードが第2CZモードを契機とする連続演出中であれば、当該第1CZモードを契機として連続演出を行わず、既に実行している連続演出を利用する構成としている。このようにすることで、各CZモードの後で結果報知を行うことの効果を抹殺しないようにしながら、先側の結果報知と後側のCZモードとが重複してしまった場合に、遊技者に違和感なく演出を楽しませることができる。
有利区間移行後は、連続演出の最大継続ゲーム数に亘って、第2CZモードに移行しない構成とした。このようにすることで、上記のように第2CZモードについての結果報知中に第1CZモードが重複し得る構成としながらも、第1CZモードについての結果報知中に第2CZモードは重複し得ない構成とすることができる。よって、移行タイミングが変化し易い第2CZモードが、第1CZモードの結果報知と重複してしまうことを回避することができ、処理を簡素化を図ることが可能となる。
連続演出に、上記のように第2CZモードと第1CZモードといった複数のCZモードが含まれ得る構成とし、更に、当該連続演出に、通常区間にて開始されるゲームが含まれ得るようにした。このようにすることで、ATモードへの移行が生じ得る有利区間とATモードへの移行が生じ得ない通常区間とを設け、更に、有利区間におけるATモード移行抽選の当選確率が高低となる通常モードとCZモードとを設ける、といったように、ATモードへの期待感が異なる複数の状態を設定することによる遊技の抑揚をつける効果を期待しながら、ATモードへの期待感が低くなる状態を、ATモードへの期待感が高くなる状態に対応する連続演出にまぎれ込ませ、当該ATモードへの期待感が低くなる状態にて遊技の注目度が低下してしまう事象を好適に回避することが可能となる。
通常区間にて開始されるゲームが、複数あるCZモードに挟まれて存在するようにして連続演出が行われるようにした。このようにすることで、連続演出中に、仮に通常区間に移行したことが察知されたとしても、その後に移行するCZモードへの期待感を利用して、遊技への注目度が低下してしまうことを抑制することができる。
連続演出において、通常区間にて開始されるゲームを挟むようにして前側に第2CZモードが存在し、後側に第1CZモードが存在するようにし、第2CZモードの方が第1CZモードよりもATモード移行抽選に当選する期待度が高くなる構成とした。このように、連続演出の開始タイミングに近い側の第2CZモードの方がATモード移行抽選に当選い構成とすれば、当該連続演出がATモード移行抽選に非当選であることを契機とする連続演出である印象を与えにくくなり、連続演出への期待感を高めることができる。
連続演出に複数のCZモードと通常区間とが含まれる構成において、CZモードと通常区間との間に、有利区間における通常モードが介在しないようにした。このようにすることで、ATモード移行抽選に当選する期待度が低い通常区間と有利区間の通常モードとが連続することによって、注目度が低くなる期間が長くなってしまうことを抑制することができる。
連続演出に複数のCZモードと通常区間とが含まれる構成において、CZモード後に有利区間における通常モードが存在し得るようにし、この通常モードも連続演出に含まれるようにした。このようにすることで、通常モードにおける注目度の低下を連続演出を利用して回避することが可能となるし、しかも、CZモードの前側ではなく後側に通常モードが存在するようにしたことから、通常モードを含ませる場合であっても、当該連続演出がATモード移行抽選に非当選であることを契機とする連続演出である印象を与えにくくなり、連続演出への期待感を高めることができる。
上記のような複数のCZモード及び通常区間が含まれる連続演出において、通常区間が占める割合よりもCZモードが占める割合の方が大きくなるように設定していることから、連続演出の期待感を好適に担保することができる。
連続演出が実行される場合、例えば第3CZモードのように、当該連続演出中に通常区間が含まれないパターンもある構成としているため、上記のように複数のCZモードと通常区間とが連続演出に含まれるパターンであっても、通常区間を含まないのでは、と期待させる効果がある。
この場合、通常区間を含むパターンと通常区間を含まないパターンとで連続演出のゲーム数や演出内容が共通化されているため、上記の通常区間を含むパターンであっても、通常区間を含まないのでは、と期待させる効果が高められている。
移行する有利区間における有利度に関わらず、前回の有利区間の終了が第2CZモードを契機とする終了であったか否かによって、有利区間移行時の演出内容を異ならせた。より詳しくは、有利区間移行に際して第1CZモードに設定する構成とし、当該第1CZモードの継続ゲーム数に関わらず、第2CZ終了後フラグの有無によって演出内容が異なるようにした。このようにすることで、有利区間中の演出内容を決定するパラメータとして、当該有利区間中の事象だけでなく、前回の有利区間の終了情報も含まれることとなり、有利区間における有利度等の複雑化を生じさせることなく有利区間中の演出内容を多様化することができる。
この場合、有利区間を終了させたり移行させたりする処理については主制御装置101側で管理する一方、前回の有利区間の終了情報としての第2CZ終了後フラグは、表示制御装置81側で管理する構成とした。このようにすることで、有利区間の終了に際して有利区間用情報の初期化処理を行い、各有利区間を独立させることの意義を担保しながら、演出上、各有利区間の関連付けを行うことが可能となる。
有利区間移行に際して第2CZ終了後フラグがセットされている場合とは、前回の有利区間の終了に際して、第2CZモード終了時の演出設定処理(ステップS2603〜ステップS2611)が実行されており、疑似連続演出テーブルに基づく第2準備演出以降の連続演出が開始済みの状況である。この場合、有利区間への移行に際しての第1CZモード開始時の演出設定処理(ステップS2304〜ステップS2309)では、第2CZ終了後フラグがセットされていることを条件として、実行中の連続演出における演出テーブルをそのまま引き継ぎ、連続演出カウンタの再入力だけを行う構成としている。このようにすることで、前回の有利区間と今回の有利区間とを関連付けた演出を設定することが可能となるし、その設定に際して演出データの流用が可能となるため、関連付け用の演出データを予め記憶しておく構成と比較して、データ記憶容量の削減を行うことができる。
これに対して、有利区間移行に際して第2CZ終了後フラグがセットされていない場合とは、第3CZモードの終了を契機として前回の有利区間が終了した場合である。この場合、当該第3CZモードの終了に際して連続演出は完結しており、有利区間移行時に前回の連続演出の内容を引き継がずに新たに連続演出の設定を行う構成とした。つまり、第2CZ終了後フラグがセットされている場合には、連続演出の演出データをそのまま流用することが可能な構成を前提とすると、有利区間移行時に設定するための演出データとしては、第2CZ終了後フラグがセットされていない場合に設定するための演出データだけを予め記憶しておけばよいことになる。このようにすることで、有利区間移行時の演出態様の多様化を図るうえで、予め記憶しておくべき演出データを少なくすることができ、記憶容量の削減を図ることが可能となる。
ここで、第2CZ終了後フラグの有無は、前回の有利区間の終了が第2CZモードの終了を契機とするものであるか否かを示すものであるところ、第2CZ終了後フラグがセットされていない場合とは、上記の通り、基本的には前回の有利区間の終了が第3CZモードの終了を契機とするものであることを意味する。つまり、上記のように第2CZ終了後フラグの有無によって、有利区間移行時の演出態様を設定する構成とは、前回の有利区間の終了契機となったCZモードの種類によって、有利区間へ再移行する際の演出態様を設定する構成ともいえる。このようにすることで、ATモード移行抽選の当選確率が高められたCZモードにてATモード移行当選とならなかった遊技者の悔しさや物足りなさを、次回の有利区間移行時の演出にてフォローすることが可能となる。
より具体的には、第2CZモードは13〜15ゲームに亘って継続するように設定されるのに対して、第3CZモードは25〜30ゲームに亘って継続するように設定される。そうすると、第2CZモードの方が第3CZモードよりも継続ゲーム数が少なくいため、遊技者は当該第2CZモードを契機として有利区間が終了した場合には、ATモード移行抽選の実行回数等に物足りなさを感じ得るものと考えられる。その点、上記構成のように、当該第2CZモードを契機として有利区間が終了した場合には、再移行する有利区間においてその第2CZモード中の連続演出が引き継がれる構成とすれば、あたかも第2CZモードが未だに継続しているかのようにも思わせることが可能であり、遊技者の物足りなさを演出上フォローすることができる。
また、第2CZモードよりも第3CZモードの方が継続ゲーム数が多いため、第2CZモードよりも第3CZモードの方がATモード移行抽選に当選する可能性も高く、ATモード移行抽選に当選することなくCZモードが終了してしまった際の遊技者の悔しさは、第2CZモードよりも第3CZモードの方が大きいと考えられる。その点、上記構成のように、当該第3CZモードを契機として有利区間が終了した場合には、再移行する有利区間において前回の有利区間の連続演出を引き継ぐことなく、再度、連続演出を開始させる構成とすれば、遊技者の気持ちを一旦リセットさせ、新たな気持ちでATモード移行当選にチャレンジさせることができる。
このように、有利区間と有利区間との演出の関連付けを、遊技者心理をうまく利用しながら行うことで、遊技者を惹きつける演出効果が期待でき、遊技に没頭させる効果をより高めることが可能となる。
<第2の実施形態>
本実施形態では、ATモード移行抽選に当選とならないまま第2CZモードが終了した場合、有利区間の終了抽選を実行し、当該終了抽選に当選した場合に有利区間を終了させる構成とする。図76(a)は、本実施形態における区間表示第2処理を示すフローチャートである。既に説明した通り、区間表示第2処理は、主制御装置101側のリール制御処理においてゲームの終了時に実行される処理である。
本実施形態では、上記ステップS1901〜ステップS1909と同様に、ステップS2701〜ステップS2709にて、有利区間ゲーム数AGや有利区間増減枚数MYの更新処理(ステップS2702、ステップS2703)、上限ゲーム数や上限増加枚数に到達することの事前予測用の処理(ステップS2704、ステップS2705)、有利区間の終了用の処理(ステップS2707〜ステップS2709)等を実行する。ステップS2706にて上限ゲーム数や上限増加枚数に達していないと判定した場合、ステップS2710にてCZ終了ゲームフラグがセットされているか否かを判定する。CZ終了ゲームフラグがセットされている場合、ステップS2711にて第3CZモードフラグがセットされているか否かを判定する。第3CZモードフラグがセットされており、第3CZモードの終了ゲームである場合、ステップS2707に進み、有利区間終了用の処理を実行してから、本区間表示第2処理を終了する。
ステップS2711にて第3CZモードフラグがセットされていない場合、ステップS2712に進み、第2CZモードフラグがセットされているか否かの判定を行う。第2CZモードフラグがセットされておらず、第1CZモードの終了ゲームである場合、ステップS2713にて第1CZモードフラグをクリアしてから、区間表示第2処理を終了する。つまり、ATモード移行抽選に当選することなく第1CZモードが終了しても有利区間は終了せずに継続する点は、上記第1の実施形態と同様である。
ステップS2712にて第2CZモードフラグがセットされており、第2CZモードの終了ゲームである場合、ステップS2714に進む。ステップS2714では、有利区間終了抽選処理を実行する。かかる処理では、各種テーブル記憶エリア105aから有利区間終了抽選テーブルを取得し、第2CZモードの終了に際して有利区間を終了させるか否かを抽選により決定する。
有利区間終了抽選テーブルは、例えば、図76(b)に示すように、天井カウンタの値に応じて、有利区間終了抽選の当選確率が異なるように設定されている。より詳しくは、現状の天井カウンタの値が小さいほど有利区間終了抽選に当選しにくく、例えば、天井カウンタの値が1〜100の場合には5%で当選するのに対して、101〜300では20%で当選し、301〜500では40%で当選し、501〜999では50%で当選するように設定されている。このようにすることで、もう間もなく天井カウンタが0となり、ATモード移行抽選に非当選であってもATモード当選フラグがセットされることとなるのにもかかわらず、第2CZモードの終了に際して有利区間が終了してしまって、天井ゲーム数がリセットされる事象の発生を好適に抑制することができる。
なお、有利区間終了抽選の当選確率は上記のものに限定されず、任意であり、天井カウンタの値が大きいほど当選し易くてもよいし、天井カウンタではなく有利区間ゲーム数AGを利用して抽選を行う構成としてもよい。また、設定値によって当選確率が異なるようにしてもよく、例えば、高設定ほど(出玉率が高くなる設定値ほど)有利区間終了抽選に当選しにくくなるようにしてもよいし、偶数設定では有利区間終了抽選に当選し易い一方、奇数設定では当選しにくい構成としてもよい。更に、有利区間終了抽選が行われる契機となるゲームの抽選結果に応じて有利区間終了抽選の当選確率が異なるようにしてもよく、例えば、今回のゲームの抽選結果がチェリーBである場合よりもチェリーAである場合の方が有利区間終了抽選に当選しにくくなるようにしてもよい。そして、有利区間終了抽選が行われる契機となるゲームの抽選結果とは、当該第2CZモードの終了ゲームだけの抽選結果に限定されず、第2CZモード中の各ゲームの抽選結果が有利区間終了抽選に反映される構成としてもよく、この場合、CZモード中のATモード移行抽選のように、各ゲームで獲得されるポイントを利用して有利区間終了抽選を実行する構成としてもよい。
ステップS2714の有利区間終了抽選を実行した後は、ステップS2715にて有利区間終了抽選に当選したか否かの判定を行う。有利区間終了抽選に当選している場合、ステップS2707に進み、有利区間終了用の処理を実行してから、本区間表示第2処理を終了する。これに対して、有利区間終了抽選に当選していない場合、ステップS2716にて、第2CZモードフラグをクリアする処理を実行し、ステップS2717にて終了回避コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットしてから、本区間表示第2処理を終了する。この場合、第2CZモードの終了に際して有利区間は終了せず、通常モードとして有利区間が継続することになる。また、終了回避コマンドには、上記の天井カウンタの値の情報が含まれる。
図77は、本実施形態におけるCZ終了用の演出設定処理を示すフローチャートである。既に説明した通り、CZ終了用の演出設定処理は、表示制御装置81における全停止時演出設定処理において、主制御装置101からのCZ終了コマンドを受信した場合に実行される処理である。
本実施形態においては、ステップS2801〜ステップS2823の処理は、上記ステップS2601〜ステップS2623の処理と同様であり、ステップS2611にて第2CZ終了後フラグをセットした後の処理が異なっている。すなわち、ATモード移行抽選に当選することなく第2CZモードを終了する場合、疑似前兆演出テーブルを利用した第2準備演出以降の連続演出の設定を行い、ステップS2811にて第2CZ終了後フラグをセットした後、ステップS2824にて、上記の終了回避コマンドを受信しているか否かの判定を行う。終了回避コマンドを受信している場合には、ステップS2825にて終了回避コマンドに含まれる天井カウンタの値を把握し、当該天井カウンタの値が第2CZモードを契機として開始した連続演出の残りゲーム数以下であるか否か、より詳しくは、当該天井カウンタの値が13以下であるか否かを判定する。天井カウンタの値が14以上であり、まだまだ天井に到達しない場合、すなわち、実行中の連続演出中に天井カウンタが0とならない場合、ステップS2826にて第2準備開始演出Aが全停止時演出として補助表示部65やスピーカ64にて行われるようにするための設定を実行してから、本CZ終了用の演出設定処理を終了する。一方、終了回避コマンドを受信してない場合や、終了回避コマンドを受信している場合であっても、天井カウンタが13以下であり、もう少しで天井に到達する場合、すなわち、実行中の連続演出中に天井カウンタが0となる場合は、ステップS2827にて第2準備開始演出Bが全停止時演出として補助表示部65やスピーカ64にて行われるようにするための設定を実行してから、本CZ終了用の演出設定処理を終了する。
本実施形態において、第2準備開始演出Aと第2準備開始演出Bとは、例えば、メインキャラクタの表情が異なる顔がアップで表示される画像が表示されるように設定されている。より詳しくは、第2準備開始演出Aでは、図78(a)に示すように、どんよりとしたメインキャラクタの顔が表示され、第2準備開始演出Bでは、図78(b)に示すように、メインキャラクタの目が炎となって気合の入った顔が表示される。
ここで、第2CZモードに対応する第1準備演出が終了し、且つ、有利区間が終了する場合とは、第2CZモードにてATモード移行抽選に当選していなかったことが確定し、更に、有利区間が終了してしまうのであるから、遊技者にとって好ましくない状況といえる。これに対して、第2CZモードに対応する第1準備演出が終了し、且つ、有利区間が継続する場合とは、第2CZモードにてATモード移行当選となった可能性があるだけでなく、有利区間終了抽選に非当選となった可能性もあり、仮にATモード移行当選となっていなくても、有利区間が継続するのであるから遊技者にとって好ましい状況とも考えられる。
ところが、有利区間が一旦終了することで、再度有利区間に移行する場合に、第1CZモードに設定されることを考慮すると、有利区間移行抽選の当選の有無、すなわち、有利区間の終了の有無と遊技者にとっての好ましさとの関係は、上記記載したものと逆となり、有利区間が終了した場合の方が遊技者にとって好ましく、有利区間が終了しない場合の方が遊技者にとって好ましくないといえる。つまり、第2CZモードにてATモード移行抽選に当選しなかった場合で比較すると、有利区間が終了することは遊技者にとって好ましい事象である。
より詳しくは、図79(a)に示すように、ta1のタイミングで開始された第2CZモードにおいて、ATモード移行抽選に当選することなくta2のタイミングで当該第2CZモードが終了したとする。この場合、上記のように有利区間終了抽選が行われ、例えば、当該終了抽選に非当選であった場合、有利区間は継続することになる。そうすると、ta2の第2CZモード終了時に、図78(a)に示す第2準備開始演出Aが実行された後、疑似前兆演出テーブルを利用した第2準備演出以降の連続演出が実行される。そして、ta4のタイミングで第2準備演出からバトル演出に切り替わり、ta5のタイミングで当該バトル演出が終了する。この場合、ta2のタイミング以降は、通常モード用のATモード移行抽選テーブルを利用したATモード移行抽選が行われ、ta5までATモード移行抽選に当選とならなければ、ta5にて敗北演出が実行されることになる。
これに対して、図79(b)に示すように、tb1のタイミングで第2CZモードが開始され、tb2のタイミングで当該第2CZモードが終了した場合において、当該tb2にて実行される有利区間終了抽選に当選した場合、当該tb2にて有利区間が終了する。そうすると、当該tb2の第2CZモード終了時に、図78(b)に示す第2準備開始演出Bが実行された後、疑似前兆演出テーブルを利用した第2準備演出以降の連続演出が実行される。そして、上記図79(a)と同様に、tb4のタイミングで第2準備演出からバトル演出に切り替わり、tb5のタイミングで当該バトル演出が終了する。但し、tb3のタイミングで有利区間に再移行すると、第1CZモードに設定されるため、tb3から第2準備演出が終了するtb4までは、CZモード用のATモード移行抽選テーブルを利用したATモード移行抽選が実行されるため、上記図79(a)におけるta3からta4までの分だけATモード移行当選となる期待度が高くなる。その結果、tb5にてバトル演出が終了するまでに、疑似前兆演出テーブルに基づく連続演出が前兆演出テーブルに基づく連続演出に切り替わり、tb5にて勝利演出が実行される可能性もta5の場合よりも高くなる。
既に説明した通り、本スロットマシン10では、通常区間では1ゲーム当たり約94.97分の1の確率で有利区間に移行する構成としている。つまり、tb2からtb3の通常区間は、ほぼ1ゲームで終了することになり、その後は、tb4まで最大10ゲームに亘って第1CZモードにてATモード移行抽選が実行される。つまり、ta2からta4までの通常モードでのATモード移行抽選が実行されるゲーム数の方が、tb3からtb4までのゲーム数よりも多いものの、その差はほぼ1ゲームである。そして、本実施形態では、そのATモード移行抽選の実行ゲーム数の差を考慮しても、tb3からtb4までにATモード移行当選となる可能性の方が、ta2からta4までにATモード移行当選となる可能性よりも高くなるように、通常モード用のATモード移行抽選テーブルと、CZモード用のATモード移行抽選テーブルが設定されている。そのため、有利区間が一旦終了する場合の方が、有利区間が継続する場合よりも遊技者にとって有利となる。
以上のように、本実施形態によれば、ATモード移行抽選に当選とならないまま第2CZモードが終了した場合であっても、有利区間が終了しない場合があるようにしたため、連続演出として第1準備演出が実行されている状況でATモード移行当選となっていないことを予測した場合であっても、当該第1準備演出が終了したことをきっかけとして遊技を終了させにくくすることができる。
既に説明した通り、第2CZモードの終了に際して有利区間が終了すると、その後に有利区間に再移行した際に、ATモード移行抽選に当選し易い第1CZモードに設定される。これに対して、第2CZモードの終了に際して有利区間が終了しないと、当該有利区間はATモード移行抽選に当選しにくい通常モードとなる。つまり、ATモード移行抽選に当選とならないまま第2CZモードが終了した場合、一旦、有利区間が終了した場合の方が、その後、ATモード移行抽選に当選となる期待度が高くなる。このようにすることで、第2CZモードの終了に際して、より遊技を終了させにくくすることが可能となり、遊技機の稼働率の向上を図ることができる。
この場合、第2CZモードを契機として開始された連続演出において、当該第2CZモードがATモード移行抽選に非当選のまま終了した場合、当該第2CZモードを契機とする連続演出について、有利区間を跨いで実行される場合(有利区間終了抽選に当選した場合)と、有利区間を跨がずに実行される場合(有利区間終了抽選に当選しなかった場合)とがあるようになる。そして、上記のように、有利区間を跨いだ方が跨がないよりも第1CZモードに再設定される分だけ遊技者にとっての有利度が高くなる。つまり、有利区間を跨いで実行される連続演出の方が、有利区間を跨がずに実行される連続演出よりも、遊技者にとっての有利度が高いものに対応する演出となる。このようにすることで、仮に、有利区間が一旦終了したことを遊技者が把握した場合であっても、当該有利区間の終了時に実行されている連続演出が継続している限り、遊技を止めにくくなる。よって、遊技機の稼働率向上を図ることが可能となる。
第2CZモードを契機として開始される連続演出において、当該第2CZモードの終了を契機として第1準備演出から第2準備演出への移行が生じ、当該第2CZモードでのATモード移行抽選の結果に対応する第2準備演出以降の連続演出が開始されることになる。そして、当該第2CZモードの終了を契機として有利区間終了抽選が実行される。つまり、第2準備演出が開始され、それ以降の演出が第2準備演出前のATモード移行抽選の内容に対応するものであるのにもかかわらず、当該第2準備演出が開始される際の有利区間終了抽選の結果によっては、当該第2準備演出以降のATモード移行抽選の内容も大いに含み得るものとなる。このようにすることで、例えば、第2CZモード中の第1準備演出が実行されている際のゲームの抽選結果が特定役当選とならなかった場合等、ATモード移行抽選に当選していることが期待できない場合であっても、当該第2準備演出以降の連続演出への期待感を持続させることが可能となり、連続演出を利用した稼働率向上を図る効果をより好適に高めることができる。
この場合、有利区間終了抽選に当選して有利区間が終了した場合、再移行する第1CZモードでのATモード移行抽選の内容が、より上記のように実行中の連続演出に反映され得る構成としているため、第2準備演出以降の連続演出への期待感を持続させる効果をより好適に発揮させることができる。
なお、通常区間中の有利区間移行抽選テーブルや、有利区間移行抽選の契機となる遊技結果の出現率等を変更することで、通常区間の滞在ゲーム数を上記のゲーム数(約1ゲーム)よりも多いゲーム数としてもよい。この場合、通常区間に滞在するゲーム数が多くなることから、実行中の連続演出においてATモード移行抽選が実行されないゲームが占める割合も多くなる。その結果、第2CZモード終了に際して開始される疑似前兆演出テーブルに基づく連続演出が、当該連続演出の終了時までに前兆演出テーブルに切り替わらない可能性も高くなる。このようにすることで、第2CZモード終了時に実行される有利区間終了抽選に当選して有利区間が終了した場合と、有利区間が終了しなかった場合の、有利度の差を小さくすることができる。
また、上記構成のように第2CZモード終了に際して有利区間を終了する場合、有利区間終了抽選を介して終了させる構成とすることで、第2CZモードは第3CZモードよりもATモード移行抽選に当選しにくいものの、第3CZモード中にATモード移行抽選に当選しなかった場合には有利区間が必ず終了する一方、第2CZモード中にATモード移行抽選に当選しなかった場合には有利区間は終了しない場合があるようになるため、有利区間の継続性といった観点からすると、第2CZモードの方が第3CZモードよりも遊技者にとって有利となる。このようにすることで、第2CZモードを契機とする連続演出への関心を引き立てることが可能となる。
<第3の実施形態>
本実施形態では、ATモード移行抽選に当選とならないまま第2CZモードが終了した場合、有利区間を終了させるまでのゲーム数が抽選により決定される。そして、本実施形態においては、第2CZモードの終了時に疑似前兆演出テーブルから演出テーブルを設定する際、有利区間の終了ゲームを考慮して演出テーブルの設定を行う。図80は、本実施形態における区間表示第2処理を示すフローチャートである。
本実施形態では、上記第2の実施形態におけるステップS2701〜ステップS2713と同様に、ステップS2901〜ステップS2909にて、有利区間ゲーム数AGや有利区間増減枚数MYの更新処理(ステップS2902、ステップS2903)、上限ゲーム数や上限増加枚数に到達することの事前予測用の処理(ステップS2904、ステップS2905)、有利区間の終了用の処理(ステップS2907〜ステップS2909)等を実行する。ステップS2906にて上限ゲーム数や上限増加枚数に達していないと判定した場合、ステップS2910にてCZ終了ゲームフラグがセットされているか否かを判定する。CZ終了ゲームフラグがセットされている場合、ステップS2911にて第3CZモードフラグがセットされているか否かを判定する。第3CZモードフラグがセットされており、第3CZモードの終了ゲームである場合、ステップS2907に進み、有利区間終了用の処理を実行してから、本区間表示第2処理を終了する。
ステップS2911にて第3CZモードフラグがセットされていない場合、ステップS9712に進み、第2CZモードフラグがセットされているか否かの判定を行う。第2CZモードフラグがセットされておらず、第1CZモードの終了ゲームである場合、ステップS2913にて第1CZモードフラグをクリアしてから、区間表示第2処理を終了する。
ステップS2912にて第2CZモードフラグがセットされており、第2CZモードの終了ゲームである場合、本実施形態では、ステップS2914に進む。ステップS2914では、第2CZモードフラグをクリアする処理を実行する。そして、ステップS2915にて、各種フラグ格納エリア106dに第2終了後フラグをセットする処理を実行する。第2終了後フラグは、有利区間において第2CZモードが終了した後であることをCPU102が把握するためのフラグである。
そして、ステップS2916にて終了遅延ゲーム数抽選処理を実行する。終了遅延ゲーム数抽選処理は、第2CZモードが終了してから有利区間を終了させるまでの終了遅延ゲームを決定するための処理である。遅延ゲーム数抽選処理では、1〜5ゲームのうちの一のゲーム数を抽選により決定し、その各ゲームの選択率は、例えば、それぞれの20%となっている。
なお、遅延ゲーム数抽選における各ゲームの選択率は上記のものに限定されず、任意であり、例えば5ゲームが選択され易く、1ゲームが選択されにくい、といったように、各ゲームの選択率が不均等であってもよい。また、設定値によって各ゲームの選択率が異なるようにしてもよく、例えば、高設定ほど(出玉率が高くなる設定値ほど)多いゲーム数が選択され易くしてもよいし、偶数設定では多いゲーム数が選択され易い一方、奇数設定では少ないゲーム数が選択され易い構成としてもよい。更に、終了遅延ゲーム数抽選が行われる契機となるゲームの抽選結果に応じて選択され易いゲーム数が異なるようにしてもよく、例えば、今回のゲームの抽選結果がチェリーBである場合よりもチェリーAである場合の方が多いゲーム数が選択され易くなるようにしてもよい。そして、終了遅延ゲーム数抽選が行われる契機となるゲームの抽選結果とは、当該第2CZモードの終了ゲームだけの抽選結果に限定されず、第2CZモード中の各ゲームの抽選結果が終了遅延ゲーム数抽選に反映される構成としてもよく、この場合、CZモード中のATモード移行抽選のように、各ゲームで獲得される累積ポイントを利用して終了遅延ゲーム数抽選を実行する構成としてもよい。
ステップS2916にて終了遅延ゲーム数抽選を実行した後は、ステップS2917にて、当該終了遅延ゲーム数を、各種カウンタエリア106eに設けられた第2CZ終了後カウンタに入力する処理を実行する。そして、ステップS2918にて遅延ゲーム数コマンドをセットする処理を実行してから、本区間表示第2処理を終了する。遅延ゲーム数コマンドには、上記ステップS2916にて決定した終了遅延ゲーム数の情報が含まれている。
ステップS2910にてCZ終了ゲームフラグがセットされていないと判定した場合、ステップS2919に進む。ステップS2919では、上記の第2終了後フラグがセットされているか否かを判定する。セットされている場合、ステップS2920にて、第2CZ終了後カウンタを1減算する処理を実行する。そして、ステップS2921にて第2CZ終了後カウンタが0となったか否かを判定し、0となった場合には、ステップS2907に進み、有利区間終了用の処理を実行してから、本区間表示第2処理を終了する。これに対して、ステップS2919にて第2終了後フラグがセットされていない場合や、ステップS2921にて第2CZ終了後カウンタが0ではないと判定した場合は、有利区間を終了することなく、区間表示第2処理を終了する。
図81は、本実施形態におけるCZ終了用の演出設定処理を示すフローチャートである。
本実施形態では、ATモード移行抽選に当選することなく第2CZモードが終了する場合の演出設定処理が、上記第1の実施形態等と異なっている。すなわち、ステップS3001〜ステップS3005の処理は、上記ステップS2601〜ステップS2605の処理と同様であり、第2CZモードの終了に際して、前兆開始フラグをセットして連続演出を第1準備演出から第2準備演出へ移行させる。ステップS3006にて前兆フラグがセットされておらず、ATモード移行抽選に当選しないまま第2CZモードを終了する場合、ステップS3007にて疑似前兆フラグをセットし、ステップS3008にて連続演出カウンタに所定数(15)を入力する処理を実行する。これらステップS3006〜ステップS3008の処理も、ステップS2606〜ステップS2608の処理と同様である。
ステップS3009では、上記主制御装置101側から受信している遅延ゲーム数コマンドに基づいて、今回のゲームから何ゲーム後に有利区間が終了するかを把握する。そして、ステップS3010にて、有利区間終了ゲームで第2準備演出における煽り演出Cが発生する演出テーブルを、疑似前兆演出テーブルから選択する処理を実行し、ステップS3011にてその演出テーブルのアドレス情報を記憶する処理を実行する。既に説明した通り、煽り演出C(図63(b3))は、連続演出における第2準備演出において発生する演出のうち、ATモード当選期待度が高い演出であり、より詳しくは、疑似前兆演出テーブルに基づく連続演出よりも、前兆演出テーブルに基づく連続演出の方が発生し易くなるように設定されている演出である。つまり、本実施形態では、ATモード当選期待度が高い煽り演出Cが有利区間の終了ゲームにて発生するようにすることで、当該煽り演出Cへの注目度の高さを利用して、有利区間が終了したことをうまくカモフラージュすることが可能となる。その後、ステップS3012にて、第2CZ終了後フラグをセットする処理を実行してから、本CZ終了用の演出設定処理を終了する。
ステップS3010についてより詳しくは、複数の疑似前兆演出テーブルのうちから、先ず、有利区間の終了ゲームにて煽り演出Cが発生する演出テーブルを抽出する第1抽出処理を行う。その後、その抽出した演出テーブルから、更に、第2準備演出が開始されてから有利区間の終了ゲームよりも前に煽り演出Cが発生する演出テーブルを抽出する第2抽出処理を行う。そして、当該第2抽出処理により抽出した有利区間の終了ゲームよりも前に煽り演出Cが発生する演出テーブルのうちから、今回の連続演出の演出テーブルを抽選により決定する。つまり、本実施形態では、第2準備演出が開始されてから、2回目以降の煽り演出Cが発生するゲームが有利区間の終了ゲームに合致するように、演出テーブルの選択が行われる構成としている。
ここで、第2準備演出が開始されてからは、いずれかの煽り演出A〜Cが発生することに期待感を持って遊技が行われると考えられるところ、特に初回の煽り演出Cには遊技者の注目が集められ易いと考えられる。この場合、仮に初回の煽り演出Cの発生ゲームにて有利区間が終了すると、当該煽り演出Cへの注目度が高目られている分だけ、遊技に対する遊技者の集中度合いも高くなり、結果的に、有利区間が終了したことに気付き易くなるものと考えられる。そこで、本実施形態では、あえて初回の煽り演出Cを避けて、2回目以降の煽り演出Cの発生ゲームと、有利区間の終了ゲームとが合致するようにすることで、煽り演出Cの注目度を利用して有利区間の終了ゲームを隠す効果をより効果的に奏することが可能となる。
なお、本実施形態においては、複数の疑似前兆演出テーブルにおいて、第1抽出処理ではいずれかの演出テーブルが必ず抽出されるように疑似前兆演出テーブルが設定されている一方、第2抽出処理ではいずれの演出テーブルも抽出されない場合があるように疑似前兆演出テーブルが設定されている。そのため、上記の第2抽出処理にて、演出テーブルが抽出されなかった場合、第1抽出処理にて抽出された演出テーブルのうちから、今回の連続演出の演出テーブルを決定する。この場合、第2準備演出が開始されてから初回の煽り演出Cの発生ゲームにて有利区間が終了することになる。このようにすることで、演出テーブルの記憶量を削減することが可能となるし、煽り演出Cの発生ゲームと有利区間の終了ゲームとが一義的に対応付けられないようになり、有利区間の終了ゲームを分かりにくくする効果も高められる。
なお、ステップS3013〜ステップS3024の処理は、上記ステップS2612〜ステップS2623の処理と同様であるため、その説明を省略する。
第2CZモードの終了後に、有利区間が終了する際の演出の様子について、図82のタイミングチャートに基づき説明する。
tc1のタイミングで第2CZモードが開始され、tc2のタイミングでATモード移行抽選に当選することなく当該第2CZモードが終了したとする。この場合、終了遅延ゲーム数抽選が実行され、有利区間を終了させるゲームが決定される。例えば、終了遅延ゲーム数として2ゲームが選択された場合、tc2の第2CZモードの終了ゲームから2ゲーム後に有利区間が終了することになる。
例えば、tc3のタイミングで第2CZモードが終了したゲームの次のゲームが終了し、tc4のタイミングで当該tc3のタイミングで終了したゲームの次のゲームが開始し、tc5のタイミングで当該ゲームが終了する。tc6のタイミングで当該tc5のタイミングで終了したゲームの次のゲームが開始し、tc7のタイミングで当該ゲームが終了し、tc8のタイミングで当該tc7のタイミングで終了したゲームの次のゲームが開始する。
この場合、tc3、tc5、tc7のゲームの終了タイミング、より詳しくは、全リール32L,32M,32Rの回転が停止し、最終停止用のストップスイッチ42〜44のOFF操作に基づいて発生する全停止時演出として、煽り演出Cが発生し得る。これら、ゲームの終了時に発生する煽り演出Cは、tc4、tc6、tc8の次ゲームの開始タイミング、より詳しくは、有効なベット操作後、スタートレバー41の操作が行われるまで継続する。
区間表示器としての第8表示用セグメントN8の点灯/消灯タイミングとの関係では、第2CZモードが終了してから2ゲーム後のゲームにて有利区間が終了する場合、当該有利区間の終了ゲームにおいて全リール32L,32M,32Rが停止して最終停止用のストップスイッチ42〜44のOFF操作に基づいて、第8表示用セグメントN8が消灯する。そして、例えば、当該有利区間が終了した次のゲームで有利区間に再移行して第1CZモードに設定される場合、当該有利区間が終了した次のゲームの開始時、すなわち、有効なベット操作後、スタートレバー41が操作される場合に、第8表示用セグメントN8が点灯する。
つまり、区間表示器としての第8表示用セグメントN8による有利区間中の表示の終了タイミングで煽り演出Cが開始され、有利区間中の表示の開始タイミングで煽り演出Cが終了する。
以上のように、第2CZモードの終了に際して有利区間が終了する場合、当該有利区間が終了するゲームにてATモード移行当選となる期待度が高い煽り演出Cを発生させる演出テーブルによる連続演出が、有利区間を跨いで実行されるように設定する構成としたため、有利区間が終了することを煽り演出Cにてうまくカモフラージュすることが可能となるし、仮に有利区間が終了したことや終了することが察知された場合であっても、当該煽り演出Cの期待感を利用して、当該煽り演出Cが実行された連続演出を最後まで確認させる後押しとすることができる。
煽り演出Cが有利区間終了ゲームにて発生する連続演出の内容は、当該有利区間が終了するよりも前の第2CZモードの終了時に決定される。このように、期待度の高い煽り演出Cの設定が、有利区間が終了するよりも前に行われる構成とするからこそ、有利区間が終了する際に煽り演出Cの設定を行うような構成と比較して、遊技者の受ける印象として有利区間の終了と煽り演出Cとの紐づけがされにくく、所謂出来レースの印象を与えにくくすることができる。
煽り演出Cの発生タイミングと、区間表示器としての第8表示用セグメントN8の消灯タイミングとが合致している。このようにすることにより、第2準備演出において煽り演出Cが発生することによって、区間表示器による表示が終了することを気付かれにくくすることが可能となる。特に、煽り演出Cの発生タイミングは、遊技者自らの操作タイミングによって依存するものであり、遊技機側のタイミング(例えば、所定時刻になった場合や、ゲーム終了から所定時間経過した場合等)で発生させる演出よりも、遊技者自らの操作によって発生させた印象を与え易い。そうすると、遊技者は煽り演出Cが発生することを願いながら操作を行うものと考えられ、当該煽り演出Cが発生することを確認しようとするあまり、もはや区間表示器への意識は低下しているものと考えられる。その結果、区間表示器の表示が終了したことを気付かせにくくすることが可能となる。
煽り演出Cの終了タイミングと、区間表示器としての第8表示用セグメントN8の点灯タイミングとが合致している。つまり、煽り演出Cが発生しており、もはや有利区間が終了しているか否かへの確認すら忘れさせるくらいATモード移行当選への期待感が高められ、そのまま、次ゲームの遊技が開始されるようになるため、第8表示用セグメントN8が消灯している状況では区間表示器による表示の確認が行われにくくなる。
既に説明した通り、通常区間において有利区間移行抽選は基本的には1ゲームで当選する構成としていることから、有利区間が終了したゲームの次ゲームで有利区間に移行する。そのため、区間表示器の表示が終了している期間は、有利区間が終了するゲームの終了時から、次ゲームの開始時までであり、上記の煽り演出Cが発生しているタイミングと重複する。このようにすることで、区間表示器の表示が終了している期間を極力短くすることができ、通常区間への移行が見抜かれることを好適に抑制することができる。
第2準備演出において、煽り演出Cは、有利区間の終了ゲームに限られず発生するように各種演出テーブルが設定されている。このような前提であるからこそ、煽り演出Cが発生することが有利区間の終了ゲームのサインにならず、ATモード移行当選である期待度を利用して有利区間終了ゲームを隠す効果を期待することが可能となる。
<第4の実施形態>
本実施形態では、第2CZモード中にATモード移行抽選に当選した場合、当該ゲームにて第1準備演出から第2準備演出に移行する変形例について説明する。図83は、本実施形態における前兆モードの設定処理の一部を示すフローチャートである。
本実施形態では、即報知抽選処理(ステップS1104)にて非当選となり(ステップS1105:NO)、第2CZモードフラグがセットされていると判定した場合(ステップS1106:NO)の前兆ゲーム数の設定処理が上記各実施形態と異なっている。
すなわち、第2CZモード中のATモード移行抽選に当選した場合、ステップS3101にて前兆ゲーム数抽選処理を実行する。かかる処理は、上記ステップS1107の処理と同様であり、13ゲームから15ゲームのうちのいずれかのゲーム数を抽選により決定する。そして、ステップS3102にて、ステップS3101の抽選結果を前兆カウンタに入力する処理を実行する。すなわち、本実施形態では、第2CZモードの残りゲーム数を加算することなく、前兆カウンタに前兆ゲーム数を入力する。
そして、ステップS303にて、CZカウンタを0にクリアする処理を実行し、ステップS3104にてCZ終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。その後、ステップS1109にて前兆フラグをセットするとともに、ステップS1110にて前兆コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本前兆モードの設定処理を終了する。この場合、表示制御装置81では、前兆コマンドを受信することで、前兆フラグのセット処理(ステップS2203)及び前兆ゲーム数を連続演出カウンタに入力する処理を実行し(ステップS2205)、CZ終了コマンドを受信することで、連続演出カウンタの値に応じた前兆演出テーブルに基づく連続演出を行う処理を実行する(ステップS2612〜ステップS2614)。これにより、第2CZモード中のATモード移行当選を契機として、第1準備演出から第2準備演出への移行を生じさせることができる。この場合であっても、第2準備演出が開始されてから当該連続演出が終了するまでのゲーム数は、上記のように13ゲームから15ゲームであり、第2CZモードにおいてATモード移行抽選に当選しなかった場合の、第2準備演出から当該連続演出の終了ゲームまでのゲーム数と同じゲーム数である。
以上のように、本実施形態では、第2CZモードを契機とする連続演出において、第2CZモードへの移行時に設定されたゲーム数を消化することなく連続演出が第1準備演出から第2準備演出に移行する場合があるようにした。より具体的には、第2CZモードは8ゲームから15ゲームに設定される構成としているところ、開始から8ゲーム未満で第2準備演出に移行した場合には、ATモード移行抽選に当選していることが確定し、8ゲームから15ゲームにて第2準備演出に移行した場合には、ATモード移行抽選に当選している場合と、そうではない場合とがあるようになる。8ゲーム目以降の特定ゲーム目にて第2準備演出に移行した場合について、更に詳しくは、そもそも第2CZモードの継続ゲーム数が当該特定ゲーム数として設定されており、当該特定ゲームまでATモード移行抽選に当選しなかった場合と、第2CZモードの継続ゲーム数は当該特定ゲーム以上のゲーム数として設定されており、当該特定ゲーム目でATモード移行抽選に当選した場合とである。そして、CZモードにおいて各ゲームでATモード移行抽選が実行されることから、CZモード中の当該ATモード移行抽選の実行回数が多いほどATモード移行抽選に当選する可能性が高くなり、上記の特定ゲームがなるべく最大の15ゲームに近いほど、ATモード移行抽選に当選して第2準備演出に移行した可能性も高くなる。
そうすると、第2CZモードを契機として開始される連続演出において7ゲーム目までは第1準備演出から第2準備演出へ移行することを期待させ、8ゲーム目以降は第1準備演出から第2準備演出に移行しないことを期待させる、といった斬新な遊技性を実現することが可能となる。しかも、このような構成においても、第2準備演出に移行した後のゲーム数や演出内容が、ATモード移行抽選に当選することなく第2CZモードが終了した場合と共通していることから、第2CZモード終了を契機として遊技が終了される可能性をより低くすることができる。
<その他の実施形態>
なお、上述した各実施形態や各変形例の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施形態や各変形例に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施形態や各変形例に対して適用してもよい。また、上記各実施形態や各変形例に示した各種構成の全て又は一部を任意に組み合わせることも可能である。この場合、組み合わせの対象となる各構成の技術的意義(発揮される効果)が担保されることが好ましい。実施形態や変形例の組み合わせからなる新たな構成に対して以下の各構成を個別に適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。
(1)各CZモードの継続ゲーム数は上記のものに限定されない。例えば、第1CZモードにて設定され得る継続ゲーム数と第2CZモードにて設定され得る継続ゲーム数とが一部又は全部で重複していてもよく、第2CZモードにて設定され得る継続ゲーム数と第3CZモードにて設定され得る継続ゲーム数とが一部又は全部で重複していてもよく、第3CZモードにて設定され得る継続ゲーム数と第1CZモードにて設定され得る継続ゲーム数とが一部又は全部で重複していてもよい。また、第1CZモードよりも第2CZモードの方が継続ゲーム数が多く、第2CZモードよりも第3CZモードの方が継続ゲーム数が多くなる構成としたが、第1CZモードよりも第2CZモードの方が継続ゲーム数が少なく、第2CZモードよりも第3CZモードの方が継続ゲーム数が少なくなる構成としてもよい。これらの場合であっても、例えば、第2CZモードを契機とする連続演出が実行されるゲーム数を第1CZモードの継続ゲーム数よりも多くなるように設定するとよい。
(2)各CZモードにおいて共通のATモード移行抽選テーブルを用いてATモード移行抽選を行う構成を前提として、各CZモードにおけるATモード移行当選となる期待度を異ならせる構成としたが、各CZモードでそれぞれ又は一部異なるATモード移行抽選テーブルを用いてATモード移行抽選を行う構成としたうえで、各CZモードにおけるATモード移行当選となる期待度を異ならせる構成としてもよい。
(3)CZモード用のATモード移行抽選処理において、CZモード中の各ゲームで獲得するポイントを利用して、当該ポイントを介して複数のゲームの遊技結果がATモード移行抽選に関与する構成としたが、通常モード用のATモード移行抽選処理のように各ゲーム独立してATモード移行抽選を行う構成としてもよい。
この場合、CZカウンタ等を利用して、CZモードの進行度合いによってATモード移行当選となる確率が変化する構成としてもよいし、CZモードのいずれのゲームであってもATモード移行当選となる確率が共通化された構成としてもよい。
例えば、第1CZモードについては、各ゲーム独立してATモード移行抽選を行う一方、第2CZモードや第3CZモードについては、複数のゲームの遊技結果がATモード移行抽選に関与する構成とする、といったように、上記構成を第1CZモード〜第3CZモードのうちの一部のCZモードに適用してもよいし、全部のCZモードに適用してもよい。
(4)CZモードの各ゲームでATモード移行抽選を行う構成としたが、CZモード中の各ゲームで獲得するポイントを利用して、CZモードにおける所定ゲーム(例えば、終了ゲーム)にてATモード移行抽選を行う構成としてもよい。この場合、当該ATモード移行抽選が行われるゲームを契機として連続演出終了までのゲーム数を決定する構成とするとよい。
例えば、第1CZモードについては、CZモードの各ゲームでATモード移行抽選を行う一方、第2CZモードや第3CZモードについては、CZモード中の所定のゲームにてATモード移行抽選を実行する、といったように、上記構成を第1CZモード〜第3CZモードのうちの一部のCZモードに適用してもよいし、全部のCZモードに適用してもよい。
(5)CZモードに移行することに基づいてCZモード用のATモード移行抽選処理を行うとともに連続演出を行う構成としたが、それに代えて、又は加えて、通常モードにおいてATモード移行抽選が行われたことに基づいて、CZモードに対応する連続演出を行う構成としてもよい。この場合、CZモードに対応する連続演出の演出態様が、実際にCZモード移行に基づき設定される演出態様と識別不可又は識別困難となっているとよい。更に、当該通常モードにおけるATモード移行抽選が非当選であったことを契機とするCZモードに対応する連続演出(より詳しくは、疑似前兆テーブルを利用した連続演出)の実行中において、ATモード移行抽選に当選となった場合、当該実行中の連続演出をATモード移行当選に対応する内容に切り替える(より詳しくは、前兆テーブルを利用した連続演出に切り替える)構成とするとよい。
(6)連続演出を、第1準備演出といった各ゲームの遊技結果に応じた演出(宝箱演出や武器確認演出)が発生するパートと、第2準備演出といった連続演出カウンタに応じて予め定められた演出(煽り演出)が発生するパートと、バトル演出といった当該連続演出の契機となった又は当該連続演出中に行われたATモード移行抽選の結果を報知するパートと、が含まれる構成としたが、少なくとも複数のゲームに亘って実行される演出であり、最終的にATモード移行抽選の結果が報知される態様であればよく、その報知態様は任意である。
例えば、第2準備演出においても、各ゲームの遊技結果が煽り演出の発生に影響を及ぼす構成としてもよい。この場合、例えば、第2準備演出に移行してからのゲームの遊技結果が第1結果(例えば、チェリーA)当選であれば煽り演出Aが発生し易く、ゲームの遊技結果が第2結果(例えば、チェリーB)当選であれば煽り演出Bが発生し易く、ゲームの遊技結果が第3結果(例えば、チェリーC)当選であれば煽り演出Cが発生し易い、といったように、遊技結果と発生し易い煽り演出A〜Cの種類が対応付けられていてもよい。また、例えば、第1準備演出のように各ゲームで獲得するポイントを利用する等して、複数のゲームの遊技結果が当該ゲームの煽り演出A〜Cの発生率や発生する煽り演出A〜Cの種類に影響を及ぼす構成としてもよい。
(7)第1準備演出や第2準備演出は各連続演出によってゲーム数が変化し得る一方、バトル演出はゲーム数が変化しない構成としたが、バトル演出についても各連続演出によってゲーム数が変化し得る構成としてもよい。例えば、バトル演出のゲーム数が少ないほどATモード移行当選となる(勝利演出としてバトル演出が終了する)期待度が高く、ゲーム数が多くなるほどATモード移行当選となる期待度が低くなる構成、又はその逆としてもよい。この場合、バトル演出のゲーム数と第2準備演出のゲーム数とを合わせて、第2準備演出開始からバトル演出終了までのゲーム数が変化しない構成としてもよい。例えば、バトル演出を3〜5ゲームに亘って行う構成としたうえで、第2準備演出が10ゲームである場合にはバトル演出が3ゲームとなり、第2準備演出が8ゲームである場合にはバトル演出が5ゲームとなる、といったように両演出のゲーム数は変化するものの、両演出のゲーム数の合計は変化しない構成としてもよい。
(8)第1CZモードや第2CZモードを契機とする連続演出において、第1準備演出から第2準備演出に移行するタイミングを、第1CZモードや第2CZモードにおけるCZカウンタが0となるゲームとして、CZモード移行時に設定された継続ゲーム数を消化したタイミングとしたが、かかるタイミングは上記のものに限定されない。例えば、CZカウンタが0よりも大きい所定値(例えば5)となることで、第2準備演出に移行する構成としてもよく、当該所定値をCZモード移行時等に抽選により決定する構成としてもよい。更に、CZカウンタが0となった後、所定値(例えば3)に対応するゲームが消化されてから第2準備演出に移行する構成としてもよい。
また、各CZモードにおいて獲得しているポイントに応じて、第2準備演出に移行するタイミングが異なる構成としてもよく、例えば、累積カウンタRCが所定値(例えば50)以上となると第2準備演出に移行する構成としてもよく、当該所定値についてもCZモード移行時等に抽選により決定する構成としてもよい。
これらの場合、ATモード移行抽選に非当選であっても第2CZモードの終了よりも前に第1準備演出から第2準備演出に移行し得るようになることから、第2準備演出開始時に有利区間が終了し得るかが決定していない場合も生じる。そこで、例えば、第2準備演出開始時の累積カウンタRCの値が所定値(例えば30)以下であり、このまま第2CZモードを消化しても第2CZモード中にATモード移行当選となる可能性が低い場合には、有利区間が終了することに対応する第2準備開始演出Bを実行し、第2準備演出開始時の累積カウンタRCの値が所定値よりも大きく、第2CZモード終了時までにはATモード移行当選となる可能性が高い場合には、有利区間が終了しないことに対応する第2準備開始演出Aを実行する構成としてもよい。
なお、第2準備開始演出Aを実行する場合の累積カウンタRCの上記の所定値と、第2準備演出開始演出Bを実行する場合の累積カウンタRCの上記の所定値とが同じ値でなくてもよく、例えば、累積カウンタRCが第1所定値(例えば30)以下であれば第2準備開始演出Bを実行し、累積カウンタRCが第1所定値よりも大きい第2所定値(例えば50)以上であれば第2準備開始演出Aを実行し、累積カウンタRCが第1所定値から第2所定値であれば、いずれの第2準備開始演出を実行するかを選択抽選により決定する構成としてもよい。
また、累積カウンタRCの値に関わらず抽選により第2準備開始演出を実行する構成としてもよく、この場合、累積カウンタRCの値が小さいと第2準備開始演出Bが選択され易く、累積カウンタRCの値が大きいと第2準備開始演出Aが選択され易い構成としてもよい。
(9)前兆演出テーブルや疑似前兆演出テーブルにおいて、第2準備演出は実行されるものの、バトル演出が行われないパターンの演出テーブルが含まれる構成としてもよい。この場合、前兆演出テーブルよりも疑似前兆演出テーブルの方が、上記バトル演出が行われないパターンが選択され易い構成としてもよく、前兆演出テーブルではバトル演出が行われないパターンが選択されない構成(前兆演出テーブルにはバトル演出が行われないパターンの演出テーブルが含まれない構成)としてもよい。
(10)前兆演出テーブルや疑似前兆演出テーブルでは、第2準備演出中にいずれの煽り演出A〜Cも発生しないゲームが含まれる構成としたが、毎ゲーム何らかの煽り演出A〜Cが発生する構成としてもよい。
(11)連続演出において、第1準備演出や第2準備演出を経てバトル演出が行われる構成としたが、例えば、第1準備演出とバトル演出は行われる一方、第2準備演出は行われない、又は行われない場合がある構成としてもよい。また、第1準備演出や第2準備演出は行われない一方、バトル演出は行われる構成としてもよい。例えば、第1CZモードや第2CZモードの開始に際して第1準備演出が開始され、第1CZモードや第2CZモードの終了に際して第1準備演出が終了するとともに前兆演出テーブルや疑似前兆演出テーブルを利用したバトル演出の終了ゲームまでの演出内容が決定される構成において、当該第1CZモードや第2CZモードの開始時にバトル演出の開始ゲームや終了ゲーム、及びバトル演出の演出内容は決定する一方、第2準備演出の演出内容は決定しない構成としてもよく、第2準備演出を実行しないように設定する構成としてもよく、第2準備演出を介してバトル演出を実行するか否かを抽選により決定する構成としてもよい。第2準備演出を実行しないように決定する場合、当該第1準備演出の終了後、バトル演出が開始されるまで通常時のゲームと同様の演出が実行されるようにしてもよいし、バトル演出が発生することを期待させる期待演出(前兆演出)が発生し得る構成としてもよい。この場合、上記(9)のように、連続演出のパターンとしてバトル演出が行われないパターンが含まれ得る構成であると好ましい。第2準備演出の演出内容は決定しない構成の場合、当該第2準備演出は実行するものの、当該第2準備演出においては、連続演出の設定契機となったATモード移行抽選の結果に関わらず、各ゲームの遊技結果に応じて煽り演出A〜Cが発生し得る構成としてもよい。
(12)CZモードにおけるATモード移行抽選の結果を当該CZモードから開始される連続演出を介して報知する構成としたが、CZモードにおけるATモード移行抽選の結果が当該CZモードの終了後に最終的に報知される構成であればよい。例えば、ATモード移行抽選に当選することなく第2CZモードが終了した場合、当該ATモード移行抽選の結果が、当該第2CZモードが終了したことに基づいて終了した有利区間の後の有利区間にて最終的に報知される構成であればよい。また、ATモード移行抽選に当選することなく第1CZモードが終了した場合、当該ATモード移行抽選の結果が、当該第1CZモード後であって当該第1CZモードが実行された有利区間中に最終的に報知される構成であればよい。これらの場合、ATモード移行抽選の結果についての報知が有利区間を跨いで実行される場合と、有利区間を跨がずに実行される場合とがあるようにしたり、有利区間が終了しない第1CZモードの結果報知と有利区間が終了する第2CZモードの結果報知とがいずれもCZモードの終了後に実行される構成とすることで、有利区間が終了することを連続演出によってうまく隠すことが可能である。
(13)通常区間にて開始するゲームでも連続演出(第2準備演出)を実行可能な構成としたが、通常区間にて開始するゲームでは第2準備演出とは異なる別の演出を行う構成としてもよい。
(14)第2CZモード終了時に第1準備演出から第2準備演出に移行させ、当該連続演出を再移行した有利区間にて終了することを前提として説明したが、第2CZモード終了に際して有利区間が終了した場合、有利区間に再移行する前に連続演出が終了し得る構成を否定するものではない。すなわち、例えば、有利区間移行抽選に延々と非当選であれば、有利区間終了時に設定した連続演出が終了するまでに有利区間に再移行しない場合も生じ得る。この場合、有利区間に再移行した場合の連続演出の演出態様と、有利区間に再移行しなかった場合の連続演出の演出態様とを共通化する構成としてもよいし、異ならせる構成としてもよい。
(15)前兆演出テーブルと疑似前兆演出テーブルとを利用して、連続演出カウンタの値に応じた各ゲームの演出内容を事前に設定する構成としたが、最終的なバトル演出の結果については事前に決定するものの、それに至るまでの各ゲームの演出内容は各ゲームで個別に決定する構成としてもよい。この場合、連続演出の契機となるATモード移行抽選の結果がATモード移行当選であれば、各ゲームの演出内容として、例えば煽り演出Cが発生し易いモードに設定し、ATモード非当選であれば、例えば煽り演出Aが発生し易いモードに設定する構成としてもよく、これら設定されたモードに応じて、各ゲームの演出内容を個別に決定する構成としてもよい。
(16)第2準備演出において、煽り演出Cをゲームの終了時に開始させ、次ゲームの開始時まで継続させる構成としたが、煽り演出Cを複数のゲームに亘って実行可能な構成とし、煽り演出Cが開始されてから又は煽り演出Cが開始する場合に有利区間が終了し、煽り演出Cが終了する前に有利区間に移行する又は有利区間に移行する場合に煽り演出Cが終了する構成としてもよい。この場合、煽り演出C自体を複数のゲームに亘って実行する構成であってもよいし、煽り演出Cの実行を示唆する示唆演出が煽り演出Cの前に実行される構成や、煽り演出Cの実行の余韻を報知する余韻演出が煽り演出Cの後に実行される構成として、煽り演出Cを含めた一連の演出が複数のゲームに亘って実行される構成としてもよい。また、煽り演出A〜Cの種類によって、上記一連の演出の継続ゲーム数が異なり得る構成としてもよく、煽り演出Aよりも煽り演出Cの方が、上記一連の演出の継続ゲーム数が多くなり易い構成とするとよい。
(17)第2準備演出において、煽り演出Cが有利区間の終了ゲームにて実行されるように演出テーブルを選択する構成としたが、煽り演出Bや煽り演出Aが有利区間の終了ゲームにて実行されるように演出テーブルを選択する構成であってもよく、有利区間終了ゲームにて実行される煽り演出A〜Cの種類が、第2準備演出の開始契機となる第2CZモードにおける累積カウンタRCの値や、第2準備演出の開始契機となる第2CZモードの継続ゲーム数によって異なる構成や、当該有利区間終了ゲームにて実行される煽り演出A〜Cの種類を抽選により選択する構成とし、その選択され易さが累積カウンタRCの値や第2CZモードの継続ゲーム数によって異なる構成としてもよい。この場合、累積カウンタRCの値が大きいほど、また、第2CZモードの継続ゲーム数が多いほど、有利区間の終了ゲームの煽り演出として煽り演出Cが選択され易い構成とするよい。
(18)通常区間においてもATモード移行抽選が行われる構成としてもよい。この場合、有利区間よりも通常区間の方がATモード移行当選となりにくい構成とすることで、有利区間の優位性が担保される。
(19)有利区間における通常モードでのATモード移行抽選を契機として、連続演出が実行され得る構成としてもよい。この場合、当該通常モードでのATモード移行抽選を契機とする連続演出と、各CZモードを契機とする連続演出との演出内容や連続演出のゲーム数、連続演出の契機となるATモード移行抽選が実行されてから連続演出の終了までのゲーム数が、共通化されていてもよいし、異なるものとなっていてもよい。
(20)第2CZモード中にATモード移行当選となった場合において、前兆ゲーム数をATモード移行抽選の当選契機となったゲームの抽選結果や累積カウンタRCの値、CZカウンタの値によって異ならせる構成としてもよい。例えば、チェリーAを契機としてATモード移行抽選に当選した場合は、短い前兆ゲーム数が選択され易く、チェリーBを契機としてATモード移行抽選に当選した場合は、長い前兆ゲーム数が選択され易い構成としてもよい。また、累積カウンタRCの値が大きい状況でATモード移行抽選に当選した場合は、短い前兆ゲーム数が選択され易く、累積カウンタRCの値が小さい状況でATモード移行抽選に当選した場合は、長い前兆ゲーム数が選択され易い構成としてもよい。そして、CZカウンタの値が大きい状況でATモード移行抽選に当選した場合は、短い前兆ゲーム数が選択され易く、CZカウンタの値が小さい状況でATモード移行抽選に当選した場合は、長い前兆ゲーム数が選択され易い構成としてもよい。これらの前兆ゲーム数の長短の関係が逆であってもよい。
(21)即報知抽選の当選確率を、ATモード移行抽選の当選契機となったゲームの抽選結果や累積カウンタRCの値、CZカウンタの値、表示モード(CZモード、通常モード)、CZモードの種類によって異ならせる構成としてもよい。例えば、第1CZモードにてATモード移行抽選に当選した場合の方が、第2CZモードにてATモード移行抽選に当選した場合よりも即報知抽選に当選し易い構成としてもよい。
(22)連続演出の実行契機を、ATモード移行抽選やCZモードへの移行として説明したが、遊技者にとって有利となる事象を生じさせるか否かの判定結果を報知するものであればよく、例えば、CZモードへの移行抽選を連続演出の実行契機としてもよい。
(23)CZモード移行抽選に当選した場合、即CZモード(第2CZモード)に設定される構成としたが、前兆モードを介してCZモードに設定される構成としてもよい。
(24)CZモード移行抽選において、有利区間ゲーム数AGが30以下である場合にはCZモード移行抽選に当選しないようにしたが、当選し得るようにしてもよく、この場合、31以上である場合よりも当選確率が低くなるように設定するとよい。また、有利区間ゲーム数AGが30以下である状況でCZモード移行抽選に当選した場合には、有利区間ゲーム数AGが31以上となってから、すなわち、有利区間移行時の第1CZモードを契機とする連続演出の終了を待ってから、CZモードに移行させる構成としてもよい。
(25)第2CZ終了後フラグの有無によって、前回の有利区間の終了が第2CZモードを介するものであるか、第3CZモードを介するものであるかをCPU181が判別可能としたが、第3CZモード終了時に各種フラグ格納エリア183aに第3CZ終了後フラグをセットする構成としたうえで、いずれのCZ終了後フラグがセットされているかによって、前回の有利区間の終了契機となったCZモードの種別をCPU181が判別可能となる構成としてもよい。
(26)第2CZモードの終了ゲームで有利区間が終了したり、第2CZモードが終了してから遅延ゲームを介して有利区間が終了する構成としたが、第2CZモードが終了してから、ゲームの抽選結果が所定の終了結果(例えば、通常リプA)となることで、又はゲームの抽選結果が所定の終了結果であり且つ当該所定の終了結果入賞が成立することで、有利区間が終了する構成としてもよい。
(27)連続演出設定処理では、1ゲーム毎に連続演出カウンタの更新(減算)を行い、1ゲームを1単位として、各種演出テーブルに設定されている演出を実行する構成としたが、複数のゲームを1単位として演出を実行する構成としてもよいし、ゲームの抽選結果が所定結果(例えば、押し順ベル)となることを1単位として演出を実行する構成としてもよい。
(28)第2CZモードや第3CZモードにおいて、ATモード移行抽選に当選しないまま、これら第2CZモードや第3CZモードの開始時に設定された継続ゲーム数を消化すると、有利区間が終了し得る構成としたが、第2CZモードや第3CZモードを終了させるか否かの終了抽選を第2CZモードや第3CZモード中に実行する構成とし、ATモード移行抽選に非当選であって且つ当該終了抽選に当選することで第2CZモードや第3CZモードが終了して有利区間も終了し得る構成としてもよい。
(29)連続演出を補助表示部65やスピーカ64といった報知手段にて実行する構成としたが、これらの報知手段とは異なる報知手段にて連続演出を実行する構成としてもよい。特に、押し順報知演出や特定役報知演出を実行する報知手段と、連続演出を実行する報知手段とを別々の報知手段とすることで、ATモードへの移行の有無と、押し順ベルや特定役当選時の取りこぼしの有無、といった遊技者の関心どころが異なる事象を、別々の報知手段にて報知する構成となり、例えば、連続演出へ注意を寄せるあまり、押し順ベルや特定役当選時にストップスイッチ42〜44の操作を誤ってしまう事象を抑制することができる。
(30)第2CZモード終了に際して有利区間終了抽選を実行して有利区間が終了し得る構成において、有利区間終了抽選に非当選であっても天井カウンタが所定値以下であり天井間近であれば、ATモード移行当選となる期待度が高い第2準備開始演出Bを実行する構成としたが、有利区間終了抽選に非当選の場合の天井カウンタの値に応じて、第2準備開始演出Aと第2準備開始演出Bとの選択率が異なる構成としてもよく、天井カウンタが小さい値であるほど第2準備開始演出Bが選択され易い構成としてもよい。
(31)天井カウンタが所定値以下である状況で有利区間終了抽選に非当選である場合に、所定値より大きい場合の有利区間終了時の第2準備開始演出Aと異なる第2準備開始演出Bを実行する構成としたが、天井カウンタが所定値以下である状況で有利区間終了抽選に当選である場合に、所定値より大きい場合の有利区間終了時の演出とは異なる演出を実行する構成としてもよい。
(32)第2CZモードを契機とする連続演出に、通常区間と第1CZモードとが含まれるようにしたが、複数のCZモードと通常区間とを含むように連続演出が実行され得る構成であればよく、含まれるCZモードの種類や、含まれる複数のCZモードと通常区間との順序は上記のものに限定されない。例えば、第2CZモード→通常区間→第2CZモード、第2CZモード→第2CZモード→通常区間、通常区間→第1CZモード→第2CZモード、第3CZモード→通常区間→第1CZモード、といった各ゲームを連続演出が含む構成ととしてもよい。また、含まれるCZモードの数は2つに限定されず3つ以上であってもよい。これらの構成は、有利区間における通常モードが連続演出に含まれることを排除するものではなく、通常モード→第2CZモード→通常区間→第2CZモード→通常モード、第2CZモード→通常モード→第2CZモード→通常区間、通常区間→第1CZモード→第2CZモード→通常モード、第3CZモード→通常区間→第1CZモード→通常モード、といったように、有利区間におけるCZモードの前及び後の少なくとも一方に通常モードが存在する構成としてもよい。但し、有利区間における通常モードは、通常区間と連続しない構成とすることが好ましい。また、連続演出の開始が、通常モードや通常区間ではなくCZモードとなるように、連続演出を設定するとよい。
(33)第1CZモードの開始時に第2CZ終了後フラグがセットされている場合、既に開始されている連続演出を引き継ぐ構成としたが、前回の有利区間の終了契機となったCZモードの種類によって、第1CZモード開始時(有利区間移行時)の演出態様を異ならせる構成であればよく、例えば、第2CZ終了後フラグの有無に関わらず、第1CZモードの開始時に第1準備演出から連続演出を設定する構成とし、第2CZモード終了後フラグの有無によって第1準備演出の報知態様(背景や効果音等)を異ならせる構成としてもよい。
(34)CZモード移行抽選に当選することで第2CZモードに設定し、ATモードが終了することで第3CZモードに設定する構成としたが、CZモード移行抽選に当選することで第3CZモードに設定する構成や第2CZモードと第3CZモードとのいずれかに設定する構成としてもよいし、ATモードが終了することで第2CZモードに設定する構成や第2CZモードと第3CZモードのいずれかに設定し得る構成としてもよい。また、CZモード移行抽選に当選した場合、及び、ATモードが終了した場合の、いずれであっても第2CZモードに設定する構成としてもよく、この場合、第3CZモードが含まれない構成としてもよい。
(35)第2CZモードの終了を契機として有利区間を終了する場合には第2CZ終了後フラグをセットする構成とし、第3CZモードの終了を契機として有利区間を終了する場合には第2CZ終了後フラグをセットしない構成としたが、第3CZモードにおいて当該第3CZモードの終了抽選を実行し、CZカウンタが0となるよりも前に第3CZモードが終了し得る構成としたうえで、第3CZモードの終了時のCZカウンタの残り状況やCZ演出カウンタの残り状況によっては第2CZ終了後フラグをセットし得る構成としてもよい。例えば、第3CZモードの終了が、CZ演出カウンタが0となる状況や0付近である場合には、第2CZ終了後フラグをセットする構成とすると、第3CZモードを契機として開始された連続演出における第2準備演出以降の連続演出を、その後に移行する第1CZモードにて実行する構成とすることが可能となる。すなわち、有利区間の終了契機となったCZモードの種類に関わらず、有利区間の終了契機となった連続演出の進行状況によって、次に移行する有利区間にて当該連続演出を引き継ぐか否かを異ならせる構成としてもよい。
(36)有利区間終了ゲームにて煽り演出Cが発生するように、連続演出を設定する構成としたが、有利区間移行ゲームにて煽り演出Cが発生するように、連続演出を設定する構成としてもよい。上記のように、有利区間移行抽選は基本的には1ゲームで当選する構成としていることから、終了遅延ゲーム数から把握する有利区間終了ゲームの次のゲームを有利区間移行ゲームとし、当該有利区間移行ゲームにて煽り演出Cが発生する演出テーブルを疑似前兆演出テーブルから抽出する構成とするとよい。
(37)有利区間終了ゲームにて煽り演出Cが発生するように、連続演出を事前に(第2CZモード終了時に)設定する構成としたが、設定されている演出テーブルに関わらず、有利区間終了ゲームにて煽り演出Cを実行する構成としてもよいし、有利区間移行ゲームにて煽り演出Cを実行する構成としてもよいし、通常区間にて開始されるゲームにて煽り演出Cを実行する構成としてもよい。
(38)2ベットゲームにて当選した第2BBを持ち越した状態で行う3ベットゲームによる遊技を通常遊技として説明したが、3ベットゲームにて当選した第1BBを持ち越した状態で行う2ベットゲームによる遊技を通常遊技としてもよいし、第1BBや第2BBを持ち越すことなく行う第2ベットゲームや第3ベットゲームを通常遊技としてもよい。また、第2BBを持ち越した状態で行う2ベットゲームによる遊技を通常遊技としてもよいし、第1BBを持ち越した状態で行う3ベットゲームによる遊技を通常遊技としてもよい。更に、これらの各遊技を遊技状況によって切り替えながら遊技が進行される構成としてもよい。具体的には、第1切り替え契機に基づいて、例えば2ベットゲームにて行う上記いずれかの遊技から、3ベットゲームにて行う上記いずれかの遊技に切り替え、第2切り替え契機に基づいて、例えば、3ベットゲームにて行う上記いずれかの遊技から、2ベットゲームにて行う上記いずれかの遊技に切り替えることを通常遊技としてもよい。
(39)第1BB当選や第2BB当選の持ち越しの有無によって、連続演出の設定態様が異なる構成としてもよい。例えば、3ベットゲームによる遊技であっても、第2BB当選を持ち越していない状況では、上記各実施形態にて示したCZモードの開始や終了を契機とする連続演出の設定が行われず、第2BB当選を持ち越している状況では、CZモードの開始や終了を契機とする連続演出の設定を行う構成としてもよい。
(40)第1BB当選や第2BB当選の持ち越しの有無によって、CZモード終了時の有利区間の終了の有無が異なる構成としてもよい。例えば、3ベットゲームによる遊技であっても、第2BB当選を持ち越していない状況ではATモード移行抽選に当選することなく第2CZモードや第3CZモードが終了した場合であっても有利区間が終了せず、第2BB当選を持ち越している状況でATモード移行抽選に当選することなく第2CZモードや第3CZモードが終了した場合には有利区間が終了する構成としてもよい。
(41)有利区間移行抽選の当選確率や、有利区間移行抽選の契機となる遊技結果は、上記のものに限定されない。例えば、通常区間において有利区間移行抽選に当選するために要するゲーム数が平均で2ゲーム以上となる構成としてもよい。
また、有利区間移行抽選に当選したゲームにて有利区間に移行させる構成としたが、有利区間移行抽選に当選したゲームの次のゲームにて有利区間に移行させる構成としてもよく、有利区間移行抽選に当選したゲームと有利区間へ移行するゲームとの間に所定数のゲームが存在し得る構成としてもよい。
更に、有利区間に移行させるゲームにて区間表示器としての第8表示用セグメントN8の表示を開始させる構成としたが、有利区間に移行させるゲームの次のゲームにて第8表示用セグメントN8の表示を開始させる構成としてもよく、有利区間に移行させるゲームと第8表示用セグメントN8の表示を開始させるゲームとの間に所定数のゲームが存在し得る構成としてもよい。
これらの場合、有利区間終了前に設定された連続演出(第2連続演出)が、少なくとも有利区間に移行した後、又は区間表示器としても第8表示用セグメントN8の表示が開始された後まで継続する構成であるとよく、また、有利区間終了ゲームに合わせて煽り演出Cを実行する構成においては、当該煽り演出C自体又はそれに対応する演出が有利区間に移行した後、又は第8表示用セグメントN8の表示が開始された後まで継続する構成であるとよい。
(42)各設定値によって出玉率が変化する構成とし、設定1が最も出玉率が低く、設定6が最も出玉率が高くなる構成としたが、設定値によって出玉(遊技媒体)の増減率や増減態様が変化する構成であればよい。例えば、設定1と設定2との出玉率が同じであるなど、一部の設定値の出玉率が同じであって、他の設定値の出玉率が異なる構成としてもよい。また、設定1,3,5は出玉の増減率が高く、設定2,4,6は出玉の増減率が低い構成としてもよい。また、設定1,5は短時間で出玉が所定量増加し長時間で出玉が所定量減少し、設定2,3,4は所定量の増加に設定1,5よりも長時間要するとともに所定量の減少に設定1,5よりも短時間で済み、設定6は出玉の増減がほとんど発生しない構成としてもよい。これらの場合、各設定値の出玉率は同じであってもよい。
(43)リール及びそれに対応するストップスイッチを3つ並列して備えるスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えばリール及びそれに対応するストップスイッチを5つ並列して備えたスロットマシンであってもよい。リールの停止操作における誤操作を抑制するという観点からすると、リール及びそれに対応するストップスイッチは少なくとも2つあればよい。また、ベット数が3である状況で有効ラインが1ラインに設定されるスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えば、有効ラインは5ラインであってもよい。
(44)スロットマシン10について具体化した例を示したが、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。即ち、スロットマシンのうち、メダル投入及びメダル払出機能に代えて、パチンコ機のような球投入及び球払出機能をもたせた遊技機(所謂、球使用回胴式遊技機)としてもよい。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
パチンコ機においては、例えば、遊技球が入球可能な開状態と当該開状態よりも入球しにくい又は入球不可となる閉状態とに切り替え可能な可変入球手段を有し、所定の当否抽選に当選した場合に当該可変入球手段が開状態となるラウンド遊技が複数回実行され得る当たり状態に移行する構成おいて、当該可変入球手段に入球した遊技球が特定通過部を通過する(V入賞の発生)と、当該当たり状態後の遊技状態が上記所定の当否判定の当選確率が高くなる等の有利状態に移行し、当該可変入球手段に入球した遊技球が特定通過部を通過しないと(V入賞の非発生)、当該当たり状態後の遊技状態が上記所定の当否判定の当選確率が上記有利状態の場合よりも低くなる等の非有利状態に移行する、といった遊技性に上記各発明を適用することも可能である。この場合、特定通過部を通過したか否かの通過判定の結果報知を、当該通過判定が行われたラウンド遊技中に実行する場合と、当該通過判定が行われたラウンド遊技よりも後のラウンド遊技にて実行する場合とを設けることで、通過判定の結果を知りたい遊技者心理を利用して、通過判定が行われるラウンド遊技だけではなくそれ以降のラウンド遊技への注目度を高めることが可能となる。更に、当該通過判定の結果報知を、当該通過判定が行われたラウンド遊技中に実行する場合と、当該通過判定が行われたラウンド遊技よりも後のラウンド遊技にて実行する場合とで、演出態様を共通化したり、通過判定が行われてから結果報知が実行されるまでの期間を共通化したりすることで、演出態様や結果報知までの期間によって、ラウンド遊技を跨いで報知が行われるか否かが特定されにくくなり、その通過判定の結果予測をより困難とすることが可能となる。
(45)上記実施形態では遊技媒体としてのメダルを投入することベット数を設定して遊技が開始可能となり、当該遊技の入賞に対応する特典として所定数のメダルが払い出されるタイプの遊技機について例示したが、メダルを使用しないメダルレスタイプの遊技機を否定するものではない。このようなメダルレスタイプの遊技機においては、例えば、仮想遊技媒体(所定の遊技価値)を用いてゲームのベット数を設定して遊技を開始可能とし、当該遊技の入賞に対応する特典として上記所定数のメダルに応じた仮想遊技媒体(所定の遊技価値)を付与する構成とするとよい。この場合、当該仮想遊技媒体数を所定の表示部にて表示する構成としてもよいし、当該仮想遊技媒体数に対応する情報を本遊技機外部に出力する構成としてもよい。
また、上記のパチンコ機においては、遊技球の払い出しが行われるタイプのパチンコ機だけでなく、遊技機外部に遊技球が排出されない封入タイプのパチンコ機であってもよい。このような封入タイプのパチンコ機においては、例えば賞球数を示す情報を報知する構成とするとよい。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施の形態から抽出される特徴的な構成について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.遊技状態として、遊技者にとって有利な特定事象(ATモード移行、押し順報知)が生じ得る特定状態(有利区間)と、当該特定事象が生じない通常状態(通常区間)と、が設定されており、
前記特定状態において、前記特定事象を生じさせるか否かの特定判定を実行可能な特定判定手段(主制御装置101によるAT抽選用処理を実行する機能)と、
前記特定判定手段による特定判定の結果が前記特定事象を生じさせることに対応する特定結果である場合、前記特定事象を生じさせる特定事象手段(主制御装置101によるATモードへ移行させるための処理、入賞結果対応処理を実行する機能)と、
予め定められた移行条件が成立した場合、前記通常状態から前記特定状態へ移行させる特定移行手段(主制御装置101による区間表示第1処理において有利区間へ移行させる処理を実行する機能)と、
予め定められた終了条件が成立した場合、前記特定状態から前記通常状態へ移行させる特定終了手段(主制御装置101による区間表示第2処理において有利区間を終了させる処理を実行する機能)と、
前記特定判定手段による特定判定の結果についての特定報知を所定の報知手段(補助表示部65)にて実行可能な特定報知手段(表示制御装置81による連続演出設定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記終了条件として、所定の前記特定判定の結果が前記特定結果とは異なる所定結果(ATモード非当選)であることが含まれており、
前記特定報知手段は、
前記特定判定手段による前記特定判定が実行された場合、当該特定判定が実行された前記特定状態にて前記特定報知を実行可能な第1特定報知手段(表示制御装置81による第2CZモードを契機とする連続演出において勝利演出を実行する機能、表示制御装置81による第1CZモードを契機とする連続演出において敗北演出を実行する機能)と、
前記特定判定手段による前記特定判定が実行された場合、当該特定判定が実行された前記特定状態が前記特定終了手段により前記通常状態へ移行した後、前記特定移行手段により前記特定状態へ移行した後で当該特定判定に対応する前記特定報知を実行可能な第2特定報知手段(表示制御装置81による第2CZモードを契機とする連続演出において敗北演出を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
遊技者にとって有利な特定事象が生じ得る特定状態では、当該特定事象を発生させるか否かの特定判定の結果報知としての特定報知へ遊技者の注目が集められる。その一方で、当該特定判定の結果が特定結果の非当選である等して特定報知が実行されて、それに伴い特定状態が終了してしまうと、その特定報知を機会として、遊技が終了されてしまう可能性もある。そこで、上記構成では、特定判定の結果を、当該特定判定が行われた特定状態にて報知する場合と、当該特定判定が行われた特定状態ではなく、一旦、通常状態へ移行してから再移行した特定状態にて報知する場合とがある構成としていることから、特定判定の結果報知が、特定状態の終了とリンクしないようになり、特定報知から特定状態の終了が見抜かれてしまうことを好適に回避することができる。
しかも、上記構成のようにすることで、仮に遊技者が特定状態の終了を把握した場合であっても、それよりも以前に実行された特定判定の結果を確認したい遊技者としては、次の特定状態まで、つまり少なくとも特定報知が行われるまでは遊技を継続するものと考えられる。そうすると、例えば、当該次の特定状態で、再度特定判定が行われたとすると、仮にその特定判定の結果が特定結果ではなくても、更に次の特定状態まで遊技が継続されることを期待でき、特定報知を特定状態と特定状態との懸け橋とし、特定状態の終了を契機とする遊技終了を抑制することが可能となる。さらに、仮に、特定状態の終了を契機として遊技が終了された場合であっても、通常状態にて空き台となっている当該遊技機は、当該通常状態移行前の特定状態での特定判定の結果が未だ報知されていない状況である可能性が高くなり、その結果報知を期待して遊技が開始されることも期待できる。つまり、いずれにしても、遊技機の稼働率の低下を抑制し、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴A2.前記第2特定報知手段は、前記特定報知の契機となる前記特定判定が実行された前記特定状態にて当該特定報知を開始し、その後に移行する前記特定状態にて当該特定報知を終了することが可能であることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定判定が行われた特定状態と、その後に移行する特定状態とに跨って特定報知が実行される構成となり、特定判定の結果を確認したい遊技者心理を利用して、特定状態が終了しても次の特定状態への移行が生じるまで遊技を継続させ易くすることが可能となる。しかも、上記構成においては、特定判定が行われた特定状態が終了するよりも前に特定報知が開始される構成であることから、特定判定が行われたことを認識させ易く、当該特定報知の結果を確認した気持ちをより抱かせ易くすることができる。
特徴A3.前記第2特定報知手段は前記特定報知の契機となる前記特定判定が実行された前記特定状態から前記通常状態に移行した後であって、前記特定状態に移行する前においても、当該特定報知を実行可能であることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状態を跨いで特定報知が行われる場合、特定状態から通常状態に移行してから特定状態に再移行する前であっても、当該特定報知が実行され得る。このようにすることで、特定報知だけを見れば、特定状態と通常状態との区別がつかず、特定状態を跨いで特定報知が行われているか、それとも特定状態を跨がずに特定報知が行われているかを分かりにくくすることによる効果をより好適に享受可能とすることができる。
特徴A4.前記特定報知手段による前記特定報知の報知態様を設定する態様設定手段(表示制御装置81による連続演出設定処理において前兆演出テーブルや疑似前兆演出テーブルから連続演出用の演出テーブルを選択する処理を実行する機能)を備え、
前記態様設定手段は、前記第1特定報知手段により前記特定報知が行われる場合の報知態様と、前記第2特定報知手段により前記特定報知が行われる場合の報知態様と、が識別不可又は識別しにくくなる報知態様として設定可能であることを特徴とする特徴A1乃至A3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定判定が行われた特定状態中に特定報知が行われる場合と、特定判定が行われた特定状態よりも後の特定状態にて特定報知が行われる場合とを、その報知態様から特定することが困難となる。このようにすることで、特定状態の終了を特定報知の報知態様から見抜くことが困難となり、特定状態の終了を契機として遊技が終了されることを好適に回避することが可能となる。
なお、「識別不可又は識別しにくくなる報知態様」について、「共通の報知態様」や「同じ報知態様」、「相違点を遊技者が識別不可又は識別困難な報知態様」と表現することも可能である。他の特徴にて使用する上記表現についても同様である。
特徴A5.前記態様設定手段は、予め定められた複数の報知態様群(前兆演出テーブル、疑似前兆演出テーブル)から今回の特定報知の報知態様群(演出テーブル)を選択する選択手段を備え、
当該選択手段は、前記第1特定報知手段により前記特定報知が行われる場合に選択する報知態様群と、前記第2特定報知手段により前記特定報知が行われる場合に選択する報知態様群と、で、共通の報知態様群を選択可能であるように設定されている(例えば、第1CZモード中のATモード移行抽選に非当選である場合に疑似前兆演出テーブルから選択する演出テーブルと、第2CZモード中のATモード移行抽選に非当選である場合に疑似前兆演出テーブルから選択する演出テーブルと、が共通している)ことを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。
上記構成のように、予め定められている複数の態様報知群から今回の特定報知の報知態様群を選択する構成としたうえで、第1特定報知手段と第2特定報知手段との特定報知の報知態様を設定する際に共通の報知態様群が選択され得る構成とすることで、実行タイミングが異なる特定報知同士の報知態様の共通化を、報知態様の多様性を担保しながら実現することができる。
特徴A6.前記特定報知手段は、前記特定報知を開始した後、当該特定報知の契機となった特定判定の結果に対応する結果報知を実行してから当該特定報知を終了する構成であり、
前記態様設定手段は、
前記特定報知の契機となる特定判定の結果に応じて、前記報知態様を設定する構成であり、
前記特定判定の結果に関わらず、少なくとも前記特定報知が開始されてから、前記結果報知が行われるよりも前における当該特定報知の報知態様が、前記第1特定報知手段による前記特定報知と、前記第2特定報知手段による前記特定報知とで、共通の報知態様となり得るように報知態様の設定を行うことが可能である(例えば、第2CZモード中のATモード移行抽選に当選である場合に前兆演出テーブルから選択する演出テーブルと、第2CZモード中のATモード移行抽選に非当選である場合に疑似前兆演出テーブルから選択する演出テーブルと、でバトル演出の最終結果以外の演出内容が共通し得る)ことを特徴とする特徴A4又は特徴A5に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定報知が開始されてから特定判定の結果に対応する結果報知が実行されるまでにおいて、当該結果報知よりも前の段階では、特定判定の結果を判別しにくくなる。このようにすることで、特定状態を跨いで特定判定についての特定報知が行われる場合がある構成において、特定状態が一旦終了することが特定報知の報知態様からは気付かれにくくなる。そして、特定状態を跨いで特定報知を行う場合、再移行した特定状態にて特定報知の結果報知が実行されることになるため、結果報知を確認するためには、再移行する特定状態まで遊技を継続する必要性が生ることになる。このようにすることで、特定状態の終了を契機として遊技が終了されにくくなるし、せっかく特定状態に再移行したのであればと、そのまま遊技が継続される可能性も高くなる。よって、遊技機の稼働率向上を図ることができる。
特徴A7.前記特定報知手段は、複数の単位実行期間(ゲーム)に亘って前記特定報知を実行可能であり、
前記特定報知手段による前記特定報知の単位実行期間の数である実行期間数を設定する期間設定手段(表示制御装置81による連続演出設定処理において連続演出カウンタに連続演出終了までのゲーム数を入力する処理を実行する機能)を備え、
前記期間設定手段は、前記第1特定報知手段により前記特定報知が実行される場合の実行期間数と、前記第2特定報知手段により前記特定報知が実行される場合の実行期間数とが、共通の実行期間数となるように設定することが可能である(表示制御装置81は、いずれの連続演出においても第2準備演出を開始してから当該連続演出を終了するまでのゲーム数が13〜15となるように設定する)ことを特徴とする特徴A1乃至A6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、複数の単位実行期間に亘って特定報知が行われる構成において、特定判定の実行と特定報知の実行とで特定状態を跨ぐか否かに関わらず、特定報知の実行期間数が同じ数となり得る。そのため、例えば、特定報知の実行期間数が多い又は少ないからといって、その特定報知が特定状態を跨ぐものか否かを特定することが困難となる。このようにすることで、特定報知を利用して、特定状態終了を契機とする遊技の終了を好適に抑制することができる。
特徴A8.前記第2特定報知手段は、前記特定報知の契機となる特定判定が実行された前記特定状態にて前記特定報知を開始することを特徴とする特徴A7に記載の遊技機。
上記構成によれば、先の特定状態にて特定判定が行われた後、再移行した側の特定状態にて特定報知が実行される場合において、特定報知の開始は先の特定状態となり、特定状態を跨いで特定報知が行われることになる。このような構成において、特定報知が行われる実行期間数が、特定状態を跨ぐか否かに関わらず共通化されていることから、特定状態を跨ぐか否かに関わらず、特定報知が開始されたら同じだけの実行期間数の遊技の実行が期待できる。つまり、特定状態を跨ぐか否かは特定報知の開始時には不明であっても、少なくとも共通化された実行期間数の遊技を行えば当該特定報知が終了するのであるから、それまでは遊技が継続されるものと考えられる。そして、当該継続された結果、特定事象が生じ得る特定状態に移行しており、その状況では遊技が終了されにくい。よって、遊技機の稼働率向上を好適に図ることができる。
特徴A9.前記期間設定手段は、前記第1特定報知手段による前記特定報知の契機となる特定判定の結果が前記特定結果である場合の当該特定報知における実行期間数と、前記第2特定報知手段による前記特定報知の契機となる特定判定の結果が前記特定結果とは異なる所定結果(AT非当選)である場合の当該特定報知における実行期間数とが、共通の実行期間数となるように設定することが可能である(表示制御装置81は、第2CZモード中にATモード当選である場合の第2準備演出を開始してから当該連続演出を終了するまでのゲーム数と、第2CZモード中にATモード非当選である場合の第2準備演出を開始してから当該連続演出を終了するまでのゲーム数とを、いずれも13〜15となるように設定する)ことを特徴とする特徴A7又は特徴A8に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状態を跨ぐか否かに関わらず、特定報知の実行期間数が共通化される構成において、特定判定の結果が異なる結果である状況で特定状態を跨ぐか否かについても、特定報知の実行期間数が共通化される。このようにすることで、特定報知が行われる場合に、その実行期間数から特定状態の終了を見抜くことが困難となることだけでなく、その実行期間数から特定判定の結果を予測することも困難となる。
特徴A10.前記期間設定手段は、前記第1特定報知手段による前記特定報知の契機となる特定判定の結果が所定結果(AT非当選)である場合の当該特定報知における実行期間数と、前記第2特定報知手段による前記特定報知の契機となる特定判定の結果が前記所定結果である場合の当該特定報知における実行期間数とが、共通の実行期間数となるように設定することが可能である(表示制御装置81は、第1CZモード中にATモード非当選である場合の第2準備演出を開始してから当該連続演出を終了するまでのゲーム数と、第2CZモード中にATモード非当選である場合の第2準備演出を開始してから当該連続演出を終了するまでのゲーム数とを、いずれも13〜15となるように設定する)ことを特徴とする特徴A7乃至A9のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状態を跨ぐか否かに関わらず、特定報知の実行期間数が共通化される構成において、特定判定の結果が同じ結果である状況で特定状態を跨ぐか否かについても、特定報知の実行期間数が共通化される。このようにすることで、特定報知が行われる場合に、その実行期間数から特定状態の終了を見抜くことが困難となることだけでなく、その実行期間数から特定判定の結果を予測することも困難となる。
特徴A11.前記特定報知手段により前記特定報知が行われる場合、当該特定報知の契機となる前記特定判定が実行されてから、前記特定報知が実行されるまでの所定遊技の実行数を設定する実行数設定手段(表示制御装置81による連続演出設定処理において連続演出カウンタに連続演出終了までのゲーム数を入力する処理を実行する機能)を備え、
前記実行数設定手段は、前記第2特定報知手段により前記特定報知が行われる場合において当該特定報知の契機となる前記特定判定(例えば第2CZモードの終了ゲームでのATモード移行抽選)が実行されてから前記特定報知が実行されるまでの実行数と、前記第1特定報知手段により前記特定報知が行われる場合において当該特定報知の契機となる前記特定判定(例えば第1CZモードや第2CZモードの終了ゲームでのATモード移行抽選)が実行されてから前記特定報知が実行されるまでの実行数とが、共通の実行数となるように設定することが可能である(表示制御装置81は、いずれの連続演出においても第2準備演出を開始してから当該連続演出を終了するまでのゲーム数が13〜15となるように設定する)ことを特徴とする特徴A1乃至A10のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定判定の実行と特定報知の実行とで特定状態を跨ぐか否かに関わらず、特定判定が行われた後、その特定判定に対応する特定報知が実行されるまでの所定遊技の実行数が、が同じ実行数となり得る。そのため、例えば、特定判定が行われてから特定報知までの実行数が多い又は少ないからといって、その特定報知が特定状態を跨ぐものか否かを特定することが困難となる。このようにすることで、特定報知を利用して、特定状態終了を契機とする遊技の終了を好適に抑制することができる。
なお、上記構成を特徴A7乃至A10のいずれかに適用する場合、「期間設定手段」と「実行数設定手段」とが同じ手段であってもよい。この場合、「実行期間数」と「実行数」とや、「単位実行期間」と「所定遊技」とが同じ構成を表すものであることを妨げない。すなわち、「前記特定報知手段は、複数の単位実行期間に亘って前記特定報知を実行可能」としたうえで、例えば、「当該特定報知の契機となる前記特定判定が実行され」た場合に、「前記特定報知が開始される」構成とするのであれば、「期間設定手段」により設定される「実行期間数」と「実行数設定手段」により設定される「実行数」とは同じ数となる。また、例えば、「当該特定報知の契機となる前記特定判定」と、「前記特定報知の開始」とにタイムラグがある場合には、「期間設定手段」により設定される「実行期間数」と「実行数設定手段」により設定される「実行数」とは異なる数となる。他の特徴にて使用する上記表現についても同様である。
特徴A12.前記実行数設定手段は、前記第1特定報知手段による前記特定報知の契機となる特定判定の結果が所定結果(AT非当選)である場合の当該特定報知における実行数と、前記第2特定報知手段による前記特定報知の契機となる特定判定の結果が前記所定結果である場合の当該特定報知における実行数とが、共通の実行数となるように設定することが可能である(表示制御装置81は、第1CZモード中にATモード非当選である場合の第2準備演出を開始してから当該連続演出を終了するまでのゲーム数と、第2CZモード中にATモード非当選である場合の第2準備演出を開始してから当該連続演出を終了するまでのゲーム数とを、いずれも13〜15となるように設定する)ことを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状態を跨ぐか否かに関わらず、特定判定が行われてから特定報知が実行されるまでの所定遊技の実行数が共通化される構成において、特定判定の結果が同じ結果である状況で特定状態を跨ぐか否かについても、特定判定から特定報知が実行されるまでの実行数が共通化される。このようにすることで、特定報知が行われる場合に、その実行数から特定状態の終了を見抜くことが困難となることだけでなく、その実行数から特定判定の結果を予測することも困難となる。
特徴A13.前記実行数設定手段は、前記第1特定報知手段による前記特定報知の契機となる特定判定の結果が前記特定結果である場合の当該特定報知における実行数と、前記第2特定報知手段による前記特定報知の契機となる特定判定の結果が前記特定結果とは異なる所定結果(AT非当選)である場合の当該特定報知における実行数とが、共通の実行数となるように設定することが可能である(表示制御装置81は、第2CZモード中にATモード当選である場合の第2準備演出を開始してから当該連続演出を終了するまでのゲーム数と、第2CZモード中にATモード非当選である場合の第2準備演出を開始してから当該連続演出を終了するまでのゲーム数とを、いずれも13〜15となるように設定する)ことを特徴とする特徴A11又は特徴A12に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状態を跨ぐか否かに関わらず、特定判定が行われてから特定報知が実行されるまでの遊技の実行数が共通化される構成において、特定判定の結果が異なる結果である状況で特定状態を跨ぐか否かについても、特定報知が実行されるまでの実行数が共通化される。このようにすることで、特定報知が行われる場合に、その実行数から特定状態の終了を見抜くことが困難となることだけでなく、その実行数から特定判定の結果を予測することも困難となる。
特徴A14.前記特定判定の結果が前記特定結果ではない場合、前記第1特定報知手段により前記特定報知が実行される場合があり、且つ前記第2特定報知手段により前記特定報知が実行される場合がある構成であることを特徴とする特徴A1乃至A13のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定判定の結果が非当選である場合であっても、特定状態を跨いで特定報知が行われる場合だけでなく特定状態を跨がずに特定報知が行われる場合があることが明確化される。つまり、特定判定の当否と特定状態を跨ぐか否かとを1対1の関係としないようにし、特定判定の結果が非当選であるからといって必ず特定状態を跨いで特定報知が行われるわけではないようにすることで、特定状態が一旦終了することが特定判定に非当選であると連想させにくくすることが可能となる。
特徴A15.前記特定報知手段は、複数の単位実行期間(ゲーム)に亘って前記特定報知を実行可能であり、
前記特定報知の契機となる前記特定判定の結果が前記特定結果ではない場合であって、且つ当該特定報知の実行中に前記特定判定手段にて実行された前記特定判定の結果が前記特定結果である場合、実行中の前記特定報知を当該特定結果に対応する報知に変更可能な変更手段(表示制御装置81による疑似前兆演出テーブルを利用した連続演出を前兆演出テーブルを利用した連続演出に差し替える処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A14のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定報知の実行契機となった特定判定の結果が非当選であっても、特定報知中に再度特定判定が行われた場合に当該再度行われた特定判定にて当選すると、実行中の非当選に対応する特定報知の内容が当該当選した側の内容に変更される。このようにすることで、仮に、特定報知の内容や、特定状態が一旦終了したことから特定判定に非当選であると予感している場合であっても、当該特定報知の実行中にその内容が差し替えられる可能性もあり、当該特定報知を最後まで楽しませることが可能となる。
特徴A16.前記特定報知手段による前記特定報知の単位実行期間の数、又は前記特定報知の契機となる前記特定判定が実行されてから前記特定報知が終了するまでの所定遊技の実行数、に対応する特定数を設定する特定数設定手段(表示制御装置81による連続演出設定処理において連続演出カウンタに連続演出終了までのゲーム数を入力する処理を実行する機能)を備え、
前記変更手段は、実行中の前記特定報知の変更を行う場合、変更前に前記特定数設定手段により設定された前記特定数を変更することなくその報知内容を変更することが可能であることを特徴とする特徴A15に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定報知の途中でその内容に変更があっても、最終的に特定報知が終了するまでの特定数が変更されないため、途中で変更されたことが把握されにくくなる。このようにすることで、特定報知を最後まで楽しませる効果をより高めることができる。
特徴A17.前記特定状態として、前記特定判定手段による前記特定判定の結果が前記特定結果となり易い高特定状態(CZモード)と、当該高特定状態よりも前記特定判定手段による前記特定判定の結果が前記特定結果となりにくい低特定状態(通常モード)とが設定されており、
前記特定移行手段は、前記通常状態から前記特定状態へ移行させる場合、前記高特定状態に移行させることが可能な手段(主制御装置101による有利区間移行時に第1CZモードに設定する処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A16のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状態に移行する場合に高特定状態に設定される場合があるため、特に、特定状態への移行直後は特定判定にて当選する可能性が高くなる。このような構成とすることで、特定判定が行われた場合に特定状態を跨いで特定報知が行われる場合がある構成において、仮に特定報知の契機となった特定判定が非当選であっても、特定状態に再移行させることのメリットを当該特定報知の確認以外にも生じさせることができる。よって、特定報知の確認を好適に行わせることができる。
特徴A18.前記第2特定報知手段は、前記通常状態から前記特定状態へ移行する際の前記高特定状態が終了するよりも後で前記特定報知を終了させることを特徴とする特徴A17に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状態を跨いで特定報知を実行する場合において、再移行した側の特定状態における高特定状態が終了してから、特定報知が終了する。このようにすることで、当該高特定状態での特定判定の結果も踏まえて特定報知を終了させることが可能となり、特定状態移行時に高特定状態に設定されることの意義が高められる。
特徴A19.前記特定報知手段は、複数の単位実行期間(ゲーム)に亘って前記特定報知を実行可能であり、
前記特定報知の契機となる前記特定判定の結果が前記特定結果ではない場合であって、且つ当該特定報知の実行中に前記高特定状態に設定され、当該高特定状態において前記特定判定手段にて実行された前記特定判定の結果が前記特定結果である場合、実行中の前記特定報知を当該特定結果に対応する報知に変更可能な変更手段(表示制御装置81による疑似前兆演出テーブルを利用した連続演出を前兆演出テーブルを利用した連続演出に差し替える処理を実行する機能)と、
前記変更手段による前記特定報知の変更が行われる場合と、当該変更が行われない場合とで、前記特定報知が開始されてから当該特定報知が終了するまでの単位実行期間の数を共通の数とすることが可能な第1手段(表示制御装置81において、第1CZモードが8ゲームとして設定され、且つ通常区間が3ゲーム未満である場合や、第1CZモードが9ゲームとして設定され、且つ通常区間が2ゲーム未満である場合に、第1CZモード中にATモード移行当選した際の連続演出を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A17又は特徴A18に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状態を跨いで特定報知が行われる場合、後側の特定状態が高特定状態とされ、その高特定状態にて行われた特定判定が当選であった場合と、当該高特定状態にて行われた特定判定が非当選であった場合とで、既に開始されている特定報知の開始から終了までの期間の長さが同じ長さとなる場合がある。このようにすることで、後側の特定状態を高特定状態とすることによるメリットを享受させながらも、当該後側の特定状態にて特定事象当選となることと、そうではない場合とを分かりにくくすることが可能となり、どのタイミングで特定事象当選となったがわかりにくくなる。よって、特定状態を跨いで特定報知を行う場合、最後まで当該特定報知を楽しませることが可能となる。
特徴A20.前記特定報知手段は、複数の単位実行期間(ゲーム)に亘って前記特定報知を実行可能であり、
前記特定報知の契機となる前記特定判定の結果が前記特定結果ではない場合であって、且つ当該特定報知の実行中に前記高特定状態に設定され、当該高特定状態において前記特定判定手段にて実行された前記特定判定の結果が前記特定結果である場合、実行中の前記特定報知を当該特定結果に対応する報知に変更可能な変更手段(表示制御装置81による疑似前兆演出テーブルを利用した連続演出を前兆演出テーブルを利用した連続演出に差し替える処理を実行する機能)と、
前記変更手段による前記特定報知の変更が行われる場合と、当該変更が行われない場合とで、前記特定報知が開始されてから当該特定報知が終了するまでの単位実行期間の数を異なる数とすることが可能な第2手段(表示制御装置81において、第1CZモードが10ゲームとして設定され、且つ通常区間が1ゲーム未満である場合に、第1CZモード中にATモード移行当選した際の連続演出を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A17乃至A19のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状態を跨いで特定報知が行われる場合、後側の特定状態が高特定状態とされ、その高特定状態にて行われた特定判定が当選であった場合と、当該高特定状態にて行われた特定判定が非当選であった場合とで、既に開始されている特定報知の開始から終了までの期間の長さが異なる長さとなる場合がある。このようにすることで、後側の特定状態を高特定状態とすることによるメリットをより高め、特定報知が実行されてから終了するまでの期間の長さへの注目度を大幅に高めることができる。
特徴A21.前記第2手段は、前記変更手段による前記特定報知の変更が行われる場合の方が、前記変更手段による前記特定報知の変更が行われない場合よりも、前記特定報知が開始されてから当該特定報知が終了するまでの単位実行期間の数が多くなるようにすることを特徴とする特徴A20に記載の遊技機。
上記構成によれば、後側の特定状態における高特定状態の特定判定が当選であったと判別できる場合は、特定報知の開始から終了までの期間が長い場合となる。このようにすることで、特定報知の開始から終了までの期間が短いことにより上記当選であったと判別可能となる構成と比較して、当該判別が可能となるまでの期間が長くなり、より長い期間楽しませることが可能となる。
特徴A22.前記特定報知手段は、複数の単位実行期間(ゲーム)に亘って前記特定報知を実行可能であり、
前記特定報知の契機となる前記特定判定の結果が前記特定結果ではない場合であって、且つ当該特定報知の実行中に前記高特定状態に設定され、当該高特定状態において前記特定判定手段にて実行された前記特定判定の結果が前記特定結果である場合、実行中の前記特定報知を当該特定結果に対応する報知に変更可能な変更手段(表示制御装置81による疑似前兆演出テーブルを利用した連続演出を前兆演出テーブルを利用した連続演出に差し替える処理を実行する機能)と、
前記変更手段による前記特定報知の変更が行われる場合と、当該変更が行われない場合とで、前記特定報知が開始されてから当該特定報知が終了するまでの単位実行期間の数を共通の数とすることが可能な第1手段(表示制御装置81において、第1CZモードが8ゲームとして設定され、且つ通常区間が3ゲーム未満である場合や、第1CZモードが9ゲームとして設定され、且つ通常区間が2ゲーム未満である場合に、第1CZモード中にATモード移行当選した際の連続演出を実行する機能)と、
前記変更手段による前記特定報知の変更が行われる場合と、当該変更が行われない場合とで、前記特定報知が開始されてから当該特定報知が終了するまでの単位実行期間の数を異なる数とすることが可能な第2手段(表示制御装置81において、第1CZモードが10ゲームとして設定され、且つ通常区間が1ゲーム未満である場合に、第1CZモード中にATモード移行当選した際の連続演出を実行する機能)と、
を備え、
前記変更手段による前記特定報知の変更が行われる場合と、行われない場合とで、前記第1手段による単位実行期間の設定の方が、前記第2手段により単位実行期間の設定のよりも行われ易いことを特徴とする特徴A17乃至A21のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状態を跨いで特定報知が行われる場合、後側の特定状態が高特定状態とされ、その高特定状態にて行われた特定判定が当選であった場合と、当該高特定状態にて行われた特定判定が非当選であった場合とで、既に開始されている特定報知の開始から終了までの期間の長さが同じ長さとなる場合と、異なる長さとなる場合とがある構成において、同じ長さの方が異なる長さよりもなり易い構成となる。このようにすることで、異なる長さとなることで、後側の特定状態にて特定判定が当選となって特定報知の変更が行われたことが把握される事象の希少性が高められ、その希少性によって特定報知が実行される期間の長さへの関心を高めるとともに、当該期間の長さが同じ場合であっても最後まで特定報知へ関心を寄せさせることが可能となる。
特徴A23.少なくとも前記特定判定手段を有する第1制御装置(主制御装置101)と、
少なくとも前記特定報知手段を有する第2制御装置(表示制御装置81)と、
を備え、
前記特定報知手段により前記特定判定の結果を報知するタイミングを決定する手段(主制御装置101による前兆モードの設定処理を実行する機能)を、前記第1制御装置が有する構成であることを特徴とする特徴A1乃至A22のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技者にとって有利な特定事象を生じさせるか否かの特定判定を実行する手段と、その結果報知としての特定報知を実行する手段とが、別々の制御装置が有する構成といったように、遊技者の利益に直結する処理を行う制御装置と、演出用の処理を行う制御装置とを切り離すことで、当該利益に直結する処理を行う側の制御装置の不正対策を集中的に行えるようになり、不正な利益を享受しようとする行為を行わせにくくすることが可能となる。このような構成において、特定判定の結果を報知するタイミングが、演出用の第2制御装置側で自由に決定可能な構成とすると、演出設計が圧倒的に容易になるものの、特定判定の結果を早く知ることができるほど、遊技継続の有無の決定を早期に行うことが可能となる等、当該特定判定の結果の報知タイミングは遊技者の利益に少なからず関連する部分であり、第1制御装置側にて管理すべき事情もある。そこで、上記構成では、特定判定の結果の報知タイミングをあえて第1制御装置側で決定する構成とすることで、遊技者間の利益の平等性が好適に担保される遊技機とすることが可能となる。
特徴A24.前記所定の報知手段とは別途設けられ、前記特定状態であることに対応する特定状態報知を実行可能であり、且つ、前記特定状態が終了することで当該特定状態報知を終了する特定状態報知手段(区間表示器としての第8表示用セグメントN8)を備え、
前記第2特定報知手段により前記特定報知が行われる場合において、前記特定判定が行われた前記特定状態から前記通常状態へ移行する場合に、前記特定状態報知手段による前記特定状態報知が終了し、前記通常状態から前記特定状態へ移行する場合に、前記特定状態報知手段による前記特定状態報知が開始される構成であることを特徴とする特徴A1乃至A23のいずれか1に記載の遊技機。
上記各構成のように、特定状態を跨いだ特定報知を可能とすることで、遊技者に対する優れた演出効果が期待できる一方、上記構成のように特定状態と通常状態とを明確に区別可能な特定状態報知手段を備えることで、当該特定報知が、どのタイミングで実行された特定判定の結果報知なのかを遊技ホールの管理者等が容易に確認することが可能となる。このようにすることで、特定状態を跨いて特定報知が行われることを逆手に取った不正行為を好適に発見することが可能となる。
特徴A25.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、遊技者に特典を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記抽選手段における抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果の入賞が成立したとして当該所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101による払出処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果として、前記停止操作手段が第1操作態様にて操作された場合に第1結果の入賞が成立し、前記停止操作手段が前記第1操作態様とは異なる第2操作態様にて操作された場合に前記第1結果の入賞が成立した場合とは異なる特典が付与され得る第2結果の入賞が成立する特定結果(押し順ベル)が設定されており、
前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果である場合、前記第1操作態様又は前記第2操作態様を含む操作態様についての態様報知を前記所定の報知手段又はそれとは異なる報知手段にて実行する態様報知手段(主制御装置101による押し順報知用処理を実行する機能)を備え、
前記特定事象手段は、前記態様報知手段により前記態様報知が実行されること又は前記態様報知手段による前記態様報知が実行され易くなる態様報知状態への移行を生じさせることを少なくとも含む前記特定事象を生じさせることを特徴とする特徴A1乃至A24のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段の操作に基づき周回体の周回が開始し、停止操作手段の操作に基づき周回体が停止する、といった所謂スロットマシンにおいて、停止操作手段の操作態様によって異なる特典が付与される特定結果が設定されており、当該特定結果当選時に操作態様についての態様報知が実行される場合があるので、その態様報知の有無によって有利度を異ならせる遊技性が実現される。そして、当該態様報知が行われることや、当該態様報知が行われ易くなる態様報知状態への移行を特定事象とし、当該特定事象を生じさせるか否かの特定判定の結果を、当該特定状態が生じ得る特定状態から、特定事象が生じ得ない通常状態に移行し、再度特定状態に移行した後に報知する場合がある構成とすることで、態様報知を利用した遊技性において、当該態様報知が実行され得る特定状態の終了を契機として遊技が終了されてしまうことを好適に抑制することが可能となる。
なお、上記特徴A1乃至A25に記載された発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
なお、上記特徴A1乃至A25の各構成に対して、特徴B1乃至B13、特徴C1乃至C11、特徴D1乃至D11、特徴E1乃至E8、特徴F1乃至F10のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴B群>
特徴B1.遊技状態として、遊技者にとって有利な特定事象(ATモード移行、押し順報知)が生じ得る特定状態(有利区間)と、当該特定事象が生じない通常状態(通常区間)と、が設定されており、
前記特定状態において、前記特定事象を生じさせるか否かの特定判定を実行可能な特定判定手段(主制御装置101によるAT抽選用処理を実行する機能)と、
前記特定判定手段による特定判定の結果が前記特定事象を生じさせることに対応する特定結果である場合、前記特定事象を生じさせる特定事象手段(主制御装置101によるATモードへ移行させるための処理、入賞結果対応処理を実行する機能)と、
予め定められた移行条件が成立した場合、前記通常状態から前記特定状態へ移行させる特定移行手段(主制御装置101による区間表示第1処理において有利区間へ移行させる処理を実行する機能)と、
予め定められた終了条件が成立した場合、前記特定状態から前記通常状態へ移行させる特定終了手段(主制御装置101による区間表示第2処理において有利区間を終了させる処理を実行する機能)と、
前記特定判定手段による特定判定の結果についての特定報知を所定の報知手段(補助表示部65)にて実行可能な特定報知手段(表示制御装置81による連続演出設定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定状態として、前記特定判定手段による前記特定判定の結果が前記特定結果となり易い高特定状態(CZモード)と、当該高特定状態よりも前記特定判定手段による前記特定判定の結果が前記特定結果となりにくい低特定状態(通常モード)とが設定されており、
前記高特定状態として、
前記特定結果となることなく前記高特定状態が終了したことが前記終了条件の成立契機とならない又は前記特定結果となることなく前記高特定状態が終了したことが前記終了条件の成立契機となりにくい第1高特定状態(第1CZモード)と、
前記特定結果となることなく前記高特定状態が終了したことが前記第1高特定状態の場合よりも前記終了条件の成立契機となり易い第2高特定状態(第2CZモード)と、
が設定されており、
前記特定報知手段は、前記第1高特定状態にて実行された前記特定判定についての前記特定報知を当該第1高特定状態が終了した後で実行可能であり、且つ前記第2高特定状態にて実行された前記特定判定についての前記特定報知を当該第2高特定状態が終了した後で実行可能であることを特徴とする遊技機。
遊技者にとって有利な特定事象が生じ得る特定状態では、当該特定事象を発生させるか否かの特定判定へ遊技者の注目が集められる。そして、特定判定の結果が特定事象を生じさせることに対応する特定結果のなり易さが異なる高特定状態と低特定状態とを特定状態中に設定することで、特定状態に抑揚が設けられ、特定判定の結果報知としての特定報知への注目度も高めることが可能となる。しかも、高特定状態を、特定状態の終了契機とならない又はなりにくい第1高特定状態と、それよりも終了契機となり易い第2高特定状態とを設けることで、これらの高特定状態中に特定結果となることへの期待感と特定結果とならないことへの喪失感とのバランスにより、高特定状態中の遊技性を劇的に向上させることが可能となる。その一方で、特定結果とならないまま第2高特定状態が終了した場合に特定状態が終了し得るため、当該特定状態の終了が、遊技終了のきっかけとされる可能性がある。
そこで、上記構成では、第1高特定状態が特定結果とならないまま終了した場合であっても、第2高特定状態が特定結果とならないまま終了した場合であっても、これらの高特定状態の特定判定の結果の報知としての特定報知を、高特定状態が終了してから実行する構成とした。このようにすることで、終了した高特定状態が第2高特定状態であったことが結果報知のタイミングによって特定されることもないため、特定状態の終了自体もわかりにくくすることができるし、仮に終了した高特定状態が第2高特定状態であり、その終了に際して特定状態自体も終了した場合であっても、特定判定の結果報知の確認を行うまで遊技が継続され易くなる。よって、遊技機の稼働率の低下を抑制し、遊技の興趣向上を期待できる。
特徴B2.前記特定報知手段による前記特定報知の報知態様を設定する態様設定手段(表示制御装置81による連続演出設定処理において前兆演出テーブルや疑似前兆演出テーブルから連続演出用の演出テーブルを選択する処理を実行する機能)を備え、
前記態様設定手段は、前記第1高特定状態にて実行された前記特定判定についての前記特定報知の報知態様と、前記第2高特定状態にて実行された前記特定判定についての前記特定報知の報知態様とを、共通の報知態様とすることが可能であることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定報知のタイミングだけではなく、報知態様によっても、特定結果とならないまま終了した高特定状態が第1高特定状態であったか第2高特定状態であったかが特定されにくくなる。これにより、特定状態の終了を分かりにくくし、遊技終了のきっかけとしにくくすることができる。
特徴B3.前記態様設定手段は、予め定められた複数の報知態様群(前兆演出テーブル、疑似前兆演出テーブル)から今回の特定報知の報知態様群(演出テーブル)を選択する選択手段を備え、
当該選択手段は、前記第1高特定状態で実行された前記特定判定についての前記特定報知の報知態様を設定する場合に選択する報知態様群と、前記第2高特定状態で実行された前記特定判定についての前記特定報知の報知態様を設定する場合に選択する報知態様群と、で、共通の報知態様群を選択可能であるように設定されていることを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。
上記構成のように、予め定められている複数の態様報知群から今回の特定報知の報知態様群を選択する構成としたうえで、第1高特定状態を契機とする特定報知を実行する場合と第2高特定状態を契機とする特定報知を実行する場合とで、共通の報知態様群が選択され得る構成とすることで、同じ報知態様の特定報知が実行される場合がある構成を比較的簡素な構成にて実現することが可能となる。
特徴B4.前記特定報知手段は、複数の単位実行期間(ゲーム)に亘って前記特定報知を実行可能であり、
前記特定報知手段による前記特定報知の単位実行期間の数である実行期間数を設定する期間設定手段(表示制御装置81による連続演出設定処理において連続演出カウンタに連続演出終了までのゲーム数を入力する処理を実行する機能)を備え、
前記期間設定手段は、前記第1高特定状態で実行された前記特定判定についての前記特定報知の実行期間数と、前記第2高特定状態で実行された前記特定判定についての前記特定報知の実行期間数とが、共通の実行期間数となるように設定することが可能であることを特徴とする特徴B1乃至B3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、複数の単位実行期間に亘って特定報知が行われる構成において、第1高特定状態を契機とする特定報知か、第2高特定状態を契機とする特定報知かに関わらず、特定報知の実行期間数が同じ数となり得る。そのため、例えば、特定報知の実行期間数が多い又は少ないからといって、その特定報知の契機が特定状態の終了を伴う高特定状態であることを特定することが困難となる。このようにすることで、特定報知を利用して、特定状態終了を契機とする遊技の終了を好適に抑制することができる。
特徴B5.前記特定報知手段により前記特定報知が行われる場合、当該特定報知の契機となる前記特定判定が実行されてから、前記特定報知が実行されるまでの所定遊技の実行数を設定する実行数設定手段(表示制御装置81による連続演出設定処理において連続演出カウンタに連続演出終了までのゲーム数を入力する処理を実行する機能)を備え、
前記実行数設定手段は、前記第1高特定状態で実行された前記特定判定についての前記特定報知を実行する場合と、前記第2高特定状態で実行された前記特定判定についての前記特定報知を実行する場合とで、共通の実行数となるように設定することが可能であることを特徴とする特徴B1乃至B4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1高特定状態が特定結果とならないまま終了した場合であっても、第2高特定状態が特定結果とならないまま終了した場合であっても、これらの高特定状態の特定判定の結果の報知としての特定報知が行われる所定遊技の実行数が共通する場合があるため、終了した高特定状態が第2高特定状態であったことが結果報知のタイミングによって特定されにくくする効果をより高めることができる。
特徴B6.前記第1高特定状態において前記特定判定の実行契機となる契機事象に対応する対応事象(CZモードのゲーム数)の数と、前記第2高特定状態における前記対応事象の数とが異なり得る構成であることを特徴とする特徴B1乃至B5のいずれか1に記載の遊技機。
特定報知は第1高特定状態や第2高特定状態が終了した後に行われる構成であるところ、上記構成のように第1高特定状態が実行される特定判定数と第2高特定状態が実行され特定判定数とが異なり得るようにしても、特定報知の共通性には影響が及びにくい。そこで、上記構成のように両高特定状態の特定判定数が非共通となり得る構成とすることで、特定報知の実行タイミングによる効果を抹殺しない範囲で、複数の高特定状態を利用した遊技の多様化を図ることが可能となる。
特徴B7.前記第2高特定状態にて実行された前記特定判定についての前記特定報知の実行中に前記第1高特定状態に設定される場合、当該第1高特定状態における前記特定判定手段による特定判定の結果を当該実行中の前記特定報知に反映させることが可能な手段(表示制御装置81による疑似前兆演出テーブルに基づく連続演出中に前兆コマンドを受信した場合に前兆演出テーブルに基づく連続演出に切り換える処理、ステップS2217〜ステップS2219の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2高特定状態に基づく特定報知が実行されている最中に第1高特定状態に設定される場合があり、この場合、当該実行中の特定報知に第1高特定状態中の特定判定の結果が反映される。このようにすることで、当該第2高特定状態に基づく特定報知の最中に第1高特定状態となったことを意識させることなく、当該第2高特定状態に基づく特定報知にて特定結果当選となることに対応する報知が行われる確率を高めることが可能となる。
特徴B8.前記第2高特定状態にて実行された前記特定判定についての前記特定報知の実行中に、前記第1高特定状態に設定されることは許容されている一方で、前記第1高特定状態にて実行された前記特定判定についての前記特定報知の実行中は、前記第2高特定状態に設定されることが制限されている(ステップS812)ことを特徴とする特徴B1乃至B7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2高特定状態についての特定報知の実行中は第1高特定状態に設定され得る一方、第1高特定状態についての特定報知の実行は第2高特定状態に設定されることが制限される。このようにすることで、特定状態の終了契機となるか否かが異なる第1高特定状態と第2高特定状態とのいずれについても、両高特定状態の終了後に特定判定の結果を報知する構成としながら、特定報知を介して両高特定状態が延々と継続してしまうことを回避することができる。
特徴B9.前記第2高特定状態が終了した場合、前記特定状態の前記終了条件を成立させるか否かを判定可能な終了判定手段(主制御装置101による有利区間終了抽選処理を実行する機能)を備え、
前記特定終了手段は、前記終了判定手段による判定結果が前記終了条件を成立させることに対応する結果である場合、前記特定状態を終了させる一方、前記終了判定手段による判定結果が前記終了条件を成立させることに対応しない結果である場合、前記特定状態を終了させない構成であり、
前記特定報知手段は、前記第2高特定状態にて実行された前記特定判定についての前記特定報知を、前記終了判定手段による判定結果に関わらず、当該第2高特定状態が終了した後で実行する構成であることを特徴とする特徴B1乃至B8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2高特定状態であっても、当該第2高特定状態の終了後に特定状態が終了する場合と終了しない場合とがあり、その特定状態の終了の有無に関わらず、特定報知は第2高特定状態の終了後に実行される。つまり、高特定状態の後に実行される特定報知は、第2高特定状態の終了に際して特定状態が終了した場合の特定報知と、第1高特定状態の終了に際して特定状態が終了しなかった場合の特定報知と、の他に、第2高特定状態の終了に際して特定状態が終了しなかった場合の特定状態が加わることになる。このようにすることで、特定報知から特定状態の終了の有無がより判別しにくくなり、遊技の興趣向上が図られる。
特徴B10.前記特定事象手段は、前記特定状態において、前記特定判定手段による特定判定の契機事象に対応する対応事象が予め定められた所定数(天井ゲーム数)となった場合、当該特定判定の結果に関わらず、前記特定事象を生じさせることが可能な手段(主制御装置101による天井カウンタが0となることでATモード当選フラグをセットする処理を実行する機能)を備え、
更に、
前記第2高特定状態の終了が、前記特定状態における前記対応事象が前記所定数よりも少ない特定数以上である状況で前記第2高特定状態が終了した場合、前記所定の報知手段又はそれとは異なる報知手段にて特別報知を実行可能な特別報知実行手段(表示制御装置81による終了回避コマンドを受信した場合において天井カウンタが13以下である場合に第2準備開始演出Bを行うための処理、ステップS2825及びステップS2827の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B9のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定判定の契機事象に対応する対応事象が所定数に達すると、特定結果とならなくても特定事象が生じ得る、といった所謂天井が設定されている構成において、対応事象が当該天井に近い特定数である状況で第2高特定状態が終了すると、特別報知が実行され得る。このようにすることで、もう少しで天井に到達したのにもかかわらず第2高特定状態の終了に際して特定状態が終了してしまったことを、遊技者に知らしめることができるし、例えば、第2高特定状態の終了に際して特定状態が終了しなかった場合もあるような構成においては、特定事象が生じ易くなる第2高特定状態は終了してしまったものの、もう少しで天井に到達することを知らしめることができる。つまり、第2高特定状態が終了したタイミングが天井間近である場合においては、当該第2高特定状態の終了が、単に特定事象が生じ易くなる状態の終了、といった意味合いだけでなく、特定状態の終了によって天井到達が遠のく、といった意味合いもあるため、これらを演出に利用することで、第2高特定状態が特定結果とならないで終了しないか、ハラハラドキドキさせながら遊技を行わせることが可能となる。よって、特定状態における特定事象の天井と第2高特定状態の終了タイミングとの関係性を利用した新たな遊技性を創出することが可能となり、遊技の興趣向上に役立てることが可能となる。
特徴B11.前記特定数は、前記所定数との差が、前記第2高特定状態が終了してから前記特定報知が終了されるまでの数以下となるように設定されていることを特徴とする特徴B10に記載の遊技機。
上記構成によれば、特別報知は、天井までの数が第2高特定状態が終了してから前記特定報知が終了されるまでの数以下である場合に実行されるため、当該第2高特定状態が終了した後で特定報知が実行される構成において、特定状態が終了していなければ天井に到達して特定事象が生じるようになるし、特定状態が終了していれば天井に到達せずに特定事象が生じないため、当該特定報知が実行されるまでの間の注目度を劇的に高めることが可能となる。
特徴B12.前記特定報知手段は、前記高特定状態における所定の開始契機から前記特定報知を開始し、前記高特定状態が終了した後における所定の終了契機にて当該特定報知を終了する構成であって、前記高特定状態においては前記特定報知としての第1特定報知(第1準備演出)を実行し、前記高特定状態が終了した後においては前記特定報知として第2特定報知(第2準備演出、バトル演出)を実行する構成であり、
前記第1高特定状態又は前記第2高特定状態における各単位実行期間の遊技内容を利用して、前記第1特定報知の報知態様を決定する第1決定手段(表示制御装置81による第1準備演出中の各ゲームの演出内容を決定する処理、ステップS2406〜ステップS2409を実行する機能)と、
前記第1高特定状態又は前記第2高特定状態における各単位実行期間の遊技内容を利用して、前記第2特定報知の報知態様を決定する第2決定手段(表示制御装置81による第2準備演出以降の各ゲームの演出内容を各種演出テーブルに基づき決定する処理、ステップS2212〜ステップS2214を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B11のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1高特定状態や第2高特定状態の各単位実行期間における遊技内容を利用して報知態様が決定される第1特定報知が実行された後、当該第1高特定状態や第2高特定状態の各単位実行期間における遊技内容を利用して報知態様が決定される第2特定報知が実行されて特定報知が行われる構成となり、特定報知が行われている各単位実行期間における遊技内容が特定報知の報知態様に反映されるのは、第1特定報知が行われている期間に限定され、第2特定報知に移行するとそれ以前の単位実行期間における遊技内容を利用した報知態様となる。このようにすることで、第2特定報知については、遊技を行うよりも前に報知態様を決定することが可能となり、高特定状態の後に特定状態が終了するか否かに関わらず、当該高特定状態の後の報知態様を事前に決定することが可能となる。よって、高特定状態の後の特定報知が、いずれの高特定状態に基づいて実行されているのかがわかりにくくなり、特定状態が終了することが気付かれにくくなる。
特徴B13.予め定められた第1移行事象(有利区間移行)が生じた場合に前記第1高特定状態に移行し、前記第1移行事象とは異なる第2移行事象(CZモード移行抽選に当選)が生じた場合に前記第2高特定状態に移行する構成であることを特徴とする特徴B1乃至B12のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1高特定状態と第2高特定状態の移行がそれぞれ異なる事象によって生じることとなり、両高特定状態が別のものであることが明確化される。その一方で、第1高特定状態は第2高特定状態よりも特定状態の終了契機となりにくい、といった違いがあり、そのような違いを、特定報知の報知タイミングによってわかりにくくしている。つまり、遊技機の制御として全く異なる高特定状態であっても、特定報知の報知態様を特徴B1のように工夫することで、当該全く異なる高特定状態同士を同じものである印象を与えることが可能となる。
なお、上記特徴B1乃至B13に記載された発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
なお、上記特徴B1乃至B13の各構成に対して、特徴A1乃至A25、特徴C1乃至C11、特徴D1乃至D11、特徴E1乃至E8、特徴F1乃至F10のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴C群>
特徴C1.遊技状態として、遊技者にとって有利な特定事象(ATモード移行、押し順報知)が生じ得る特定状態(有利区間)と、当該特定事象が生じない通常状態(通常区間)と、が設定されており、
前記特定状態において、前記特定事象を生じさせるか否かの特定判定を実行可能な特定判定手段(主制御装置101によるAT抽選用処理を実行する機能)と、
前記特定判定手段による特定判定の結果が前記特定事象を生じさせることに対応する特定結果である場合、前記特定事象を生じさせる特定事象手段(主制御装置101によるATモードへ移行させるための処理、入賞結果対応処理を実行する機能)と、
予め定められた移行条件が成立した場合、前記通常状態から前記特定状態へ移行させる特定移行手段(主制御装置101による区間表示第1処理において有利区間へ移行させる処理を実行する機能)と、
予め定められた終了条件が成立した場合、前記特定状態から前記通常状態へ移行させる特定終了手段(主制御装置101による区間表示第2処理において有利区間を終了させる処理を実行する機能)と、
前記特定判定手段による特定判定の結果についての特定報知が複数の単位実行期間に亘って行われるように所定の報知手段(補助表示部65)を制御可能な特定報知手段(表示制御装置81による連続演出設定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定状態として、前記特定判定手段による前記特定判定の結果が前記特定結果となり易い高特定状態(CZモード)と、当該高特定状態よりも前記特定判定手段による前記特定判定の結果が前記特定結果となりにくい低特定状態(通常モード)とが設定されており、
前記特定報知手段は、前記特定報知が開始されてから当該特定報知が終了するまでに、前記通常状態及び複数の前記高特定状態が含まれるように、当該特定報知を実行可能(表示制御装置81による第2CZモード、通常区間、第1CZモードに亘って連続演出を実行する機能)であることを特徴とする遊技機。
遊技者にとって有利な特定事象が生じ得る特定状態では、当該特定事象を発生させるか否かの特定判定へ遊技者の注目が集められる。そして、特定判定の結果が特定事象を生じさせることに対応する特定結果となり易さが異なる高特定状態と低特定状態とを特定状態中に設定することで、特定状態に抑揚が設けられ、特定判定の結果報知としての特定報知への注目度も高めることが可能となる。その一方で、このように特定状態の抑揚をつけることによって、低特定状態や通常状態における注目度の低下が懸念される。かといって、特定状態や高特定状態の継続率を高めることで、低特定状態や通常状態である期間を短くしてしまうと、出玉率が高騰しまう等の問題も生じ得る。
そこで、上記構成においては、特定判定の結果報知としての特定報知を、複数の単位実行期間に亘って実行可能な所謂連続演出としたうえで、一連の特定報知に、高特定状態が複数含まれるようにし、更に、当該一連の特定状態に通常状態も含まれるようにしたことで、当該一連の特定報知が実行され、遊技者の注目度が高められている間に、低特定状態や通常状態である期間が含まれ得るようになり、低特定状態や通常状態における注目度の低下を好適に解消することができる。
特徴C2.前記高特定状態と前記高特定状態との間に前記通常状態が存在し得る構成であり、
前記特定報知手段は、前記高特定状態にて開始した前記特定報知が、少なくとも前記通常状態を介して、次の前記高特定状態まで継続されるように当該特定報知を実行可能であることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
上記構成のように、通常状態は高特定状態と高特定状態との間に挟まれるように存在し、前側の高特定状態にて開始された特定報知を後側の高特定状態まで継続される構成とすれば、必然的に一連の特定報知に通常状態が含まれるようになる。しかも、上記構成のようにすることで、特定報知の最中に通常状態に移行した場合、その後に高特定状態が存在するため、当該通常状態への移行を契機として遊技が終了される可能性も低くなる。よって、複数の高特定状態を跨る特定報知に通常状態が含まれるようにすることによる、通常状態での注目度の低下を抑制する効果だけでなく、通常状態移行をきっかけとする稼働率の低下を抑制する効果も期待できるようになる。
特徴C3.前記通常状態よりも前に存在する前記高特定状態の方が、前記通常状態よりも後に存在する前記高特定状態よりも、前記特定判定手段による判定結果が前記特定結果となり易い構成であることを特徴とする特徴C2に記載の遊技機。
上記構成によれば、高特定状態と高特定状態とに通常状態が挟まれる構成において、特定報知が開始される前側の高特定状態の方が後側の高特定状態よりも、特定判定に当選となり易いことから、当該特定判定に当選し易い高特定状態中に開始される特定報知への期待感を好適に高めることができる。
特徴C4.前記通常状態よりも前に存在する前記高特定状態の方が、前記通常状態よりも後に存在する前記高特定状態よりも、前記特定判定手段による特定判定が実行される契機事象に対応する対応事象が生じ易い(ゲーム数が多い)構成であることを特徴とする特徴C3に記載の遊技機。
上記構成によれば、通常状態よりも前側の高特定状態の方が、後側の高特定状態よりも特定判定が実行され易くなり、結果的に特定判定が特定結果となり易くなる。このようにすることで、例えば、前側の高特定状態と後側の高特定状態との特定判定の確率を異ならせる、といった構成を用いることなく、両高特定状態での特定結果のなり易さを異ならせることができる。よって、比較的簡素な構成にて、特徴C3の効果を期待できる。
特徴C5.前記特定報知手段は、前記特定報知が開始されてから当該特定報知が終了するまでに、前記通常状態及び複数の前記高特定状態が含まれ、且つ前記高特定状態と前記通常状態との間に前記低特定状態が存在しないように、当該特定報知を実行可能であることを特徴とする特徴C1乃至C4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、一連の特定報知に通常状態や低特定状態が含まれ得る構成において、通常状態と低特定状態とが連続して含まれないようになる。このようにすることで、注目度が低下し得る期間を短く分断することが可能となり、特定報知により高められた注目度が維持されることを期待できる。
なお、上記構成は、「前記特定報知手段により、前記通常状態及び複数の前記高特定状態が含まれるように前記特定報知が実行される場合、前記特定移行手段は、前記低特定状態を介することなく前記通常状態から前記高特定状態へ移行させることが可能であり、前記特定終了手段は、前記低特定状態を介することなく前記高特定状態から前記通常状態へ移行させることが可能である」と表現してもよい。
特徴C6.前記特定報知手段は、所定の前記高特定状態にて開始した前記特定報知が、前記低特定状態に移行した後も継続されるように当該特定報知を実行可能であることを特徴とする特徴C1乃至C5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、高特定状態にて開始された特定報知が低特定状態に移行した後も継続されるように実行されることから、一連の特定報知に低特定状態も含まれることが明確化される。このようにすることで、低特定状態での注目度の低下を好適に抑制することができる。しかも、上記構成では、特定報知の開始契機が高特定状態となり、高特定状態の前側の低特定状態ではなく後側の低特定状態が特定報知に含まれる構成となるため、前側の低特定状態を契機として開始される特定報知よりも特定判定の結果が特定結果となることの報知が行われるのでは、と期待させる効果も高められている。
特徴C7.前記特定報知手段による前記特定報知が開始されてから終了するまでにおいて、前記高特定状態である単位実行期間の方が、前記通常状態である単位実行期間よりも多いことを特徴とする特徴C1乃至C6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、一連の特定報知に複数の高特定状態と通常状態とが含まれる構成において、通常状態が占める割合よりも高特定状態が占める割合の方が多くなる。このようにすることで、特定報知が高特定状態をベースとして実行されている印象が強くなり、特定報知への期待感を高めることで、通常状態での注目度低下を抑制するといった特徴C1の効果がより期待できるものとなる。
特徴C8.前記特定報知手段は、前記特定報知が開始されてから当該特定報知が終了するまでに、前記通常状態が含まれないように、当該特定報知を実行可能であることを特徴とする特徴C1乃至C7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、一連の特定報知に通常状態が含まれないパターンがあるようになるため、複数の高確率状態と通常状態とが含まれるパターンにて特定報知が実行されても、通常状態が含まれているか否かの判断がつきにくくなる。これにより、一連の特定報知内に通常状態を含ませることによる通常状態での注目度低下を抑制するといった特徴C1の効果がより期待できるものとなる。
特徴C9.前記特定報知手段による前記特定報知の報知態様を設定する態様設定手段(表示制御装置81による連続演出テーブルの選択を行う処理を実行する機能)を備え、
前記態様設定手段は、前記特定報知手段により、前記特定報知が開始されてから当該特定報知が終了するまでに、前記通常状態及び複数の前記高特定状態が含まれるように、当該特定報知が実行される場合と、前記特定報知が開始されてから当該特定報知が終了するまでに、前記通常状態が含まれないように、当該特定報知が実行される場合とで、共通の前記報知態様を設定することが可能であることを特徴とする特徴C8に記載の遊技機。
上記構成によれば、一連の特定報知に複数の高確率状態と通常状態とが含まれるパターンと、通常状態が含まれないパターンとで、その特定報知の報知態様が共通する場合があるため、通常状態が含まれるパターンであることが遊技者に悟られにくくなる。このようにすることで、一連の特定報知内に通常状態を含ませることによる通常状態での注目度低下を抑制するといった特徴C1の効果がより期待できるものとなる。
特徴C10.前記特定報知手段による前記特定報知が行われる単位実行期間の数である実行期間数を設定可能な期間設定手段(表示制御装置81による連続演出カウンタに連続演出のゲーム数を入力する処理を実行する機能)を備え、
前記期間設定手段は、前記特定報知手段により、前記特定報知が開始されてから当該特定報知が終了するまでに、前記通常状態及び複数の前記高特定状態が含まれるように当該特定報知が実行される場合と、前記特定報知が開始されてから当該特定報知が終了するまでに、前記通常状態が含まれないように当該特定報知が実行される場合とで、共通の前記実行期間数となるように設定することが可能であることを特徴とする特徴C8又は特徴C9に記載の遊技機。
上記構成によれば、一連の特定報知に複数の高確率状態と通常状態とが含まれるパターンと、通常状態が含まれないパターンとで、その特定報知が開始されてから終了するまでの単位実行期間の数が共通する場合があるため、通常状態が含まれるパターンであることが遊技者に悟られにくくなる。このようにすることで、一連の特定報知内に通常状態を含ませることによる通常状態での注目度低下を抑制するといった特徴C1の効果がより期待できるものとなる。
特徴C11.前記特定状態では、前記特定判定手段による前記特定判定の実行が許容される一方、前記通常状態では、前記特定判定手段による前記特定判定の実行が制限されることを特徴とする特徴C1乃至C10のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、通常状態は、特定事象が生じ得ないだけでなく、特定判定自体もその実行が制限される構成となる。このような構成においては、特に通常状態での注目度の低下が懸念され、特徴C1のように、一連の特定報知内に通常状態を含ませることによる通常状態での注目度低下を抑制する意義が高められる。
なお、上記特徴C1乃至C11に記載された発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
なお、上記特徴C1乃至C11の各構成に対して、特徴A1乃至A25、特徴B1乃至B13、特徴D1乃至D11、特徴E1乃至E8、特徴F1乃至F10のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴D群>
特徴D1.遊技状態として、遊技者にとって有利な特定事象(ATモード移行、押し順報知)が生じ得る特定状態(有利区間)と、当該特定事象が生じない通常状態(通常区間)と、が設定されており、
前記特定状態において、前記特定事象を生じさせるか否かの特定判定を実行可能な特定判定手段(主制御装置101によるAT抽選用処理を実行する機能)と、
前記特定判定手段による特定判定の結果が前記特定事象を生じさせることに対応する特定結果である場合、前記特定事象を生じさせる特定事象手段(主制御装置101によるATモードへ移行させるための処理、入賞結果対応処理を実行する機能)と、
予め定められた移行条件が成立した場合、前記通常状態から前記特定状態へ移行させる特定移行手段(主制御装置101による区間表示第1処理において有利区間へ移行させる処理を実行する機能)と、
予め定められた終了条件が成立した場合、前記特定状態から前記通常状態へ移行させる特定終了手段(主制御装置101による区間表示第2処理において有利区間を終了させる処理を実行する機能)と、
前記特定終了手段により前記特定状態を終了させることの契機となった前記終了条件に対応する情報を記憶可能な記憶手段(表示制御装置81による第2CZ終了後フラグをセットする処理を実行する機能)と、
前記特定移行手段により前記特定状態へ移行する場合、前記特定判定についての特定報知を所定の報知手段にて実行する特定報知手段(表示制御装置81による第1CZモード移行時の連続演出設定処理を実行する機能)と、
前記特定報知手段による前記特定報知の報知態様を設定する態様設定手段(表示制御装置81による連続演出設定処理において演出テーブルの設定を行う処理を実行する機能)と、
を備え、
前記態様設定手段は、前記特定移行手段により移行する前記特定状態の有利度に関わらず、前記記憶手段により記憶されている前記終了条件に対応する情報に応じて、前記特定報知の報知態様を設定することが可能であることを特徴とする遊技機。
遊技者にとって有利な特定事象が生じ得る特定状態では、当該特定事象を発生させるか否かの特定判定へ遊技者の関心が寄せられる。特定報知の報知態様は態様設定手段により設定される構成であるところ、特定判定についての特定報知の態様を多様化しようにも、特定事象についての特定判定の当否以外の情報を加える等、特定判定の内容を上回る多様化には限度があるし、特定判定の結果に関し、遊技者にとっての有利度が異なる複数の結果を設定しようとすると、出玉率の設定なども含めた遊技設計の変更等が必要となり、態様報知の設定について複雑化が生じ得る。そこで、上記構成では、今回の特定状態における特定判定ではなく、前回の特定状態の終了契機に基づいて今回の特定判定についての特定報知の報知態様を設定可能とすることで、移行する特定状態の有利度や特定判定の内容の複雑化を生じさせることなく、特定報知の報知態様の多様化を図ることができる。よって、遊技の興趣向上が図られる。
特徴D2.少なくとも前記特定判定手段及び前記特定終了手段を有する第1制御装置(主制御装置101)と、
少なくとも前記特定報知手段及び前記態様設定手段を有する第2制御装置(表示制御装置81)と、
を備え、
前記記憶手段は、前記第2制御装置に設けられていることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技者にとって有利な特定事象を生じさせるか否かの特定判定を実行する特定判定手段や当該特定事象が生じ得る特定状態を終了させる特定終了手段といったように遊技者の利益に直結する制御装置と、その特定判定の結果報知としての特定報知を実行する特定報知手段や特定報知の報知態様を設定する態様設定手段といったように演出用の制御装置とを、別々の制御装置としてそれぞれを切り離すことで、当該利益に直結する側の制御装置の不正対策を集中的に行えるようになり、不正な利益を享受しようとする行為を行わせにくくすることが可能となる。このような構成において、特定状態の終了条件を記憶する記憶手段を、特定状態を終了させる特定終了手段を有する側の制御装置とは異なる制御装置が有する構成とすることで、前回の特定状態の終了条件が、次の特定状態における遊技者にとっての有利度に反映されない構成であることが明確化される。このようにすることで、前回の特定状態の終了条件を利用した今回の特定状態における演出設定を、遊技者にとっての有利度と関係なく純粋な演出設定として行う構成とすることができるし、例えば、第1制御装置側の特定状態中の情報を特定状態の終了に際して初期化するような構成においても、当該終了する特定状態の情報を次回の特定状態の演出に利用することが可能となる。
特徴D3.前記態様設定手段は、前記終了条件として、第1終了条件(第2CZモードの終了)に対応する情報が前記記憶手段に記憶されている場合、当該第1終了条件が成立した場合に設定される、又は当該第1終了条件が成立した場合に設定されている所定報知(疑似連続演出テーブルを利用した連続演出)の報知態様を利用して、前記特定報知の報知態様を設定することが可能な手段(表示制御装置81による第1CZモードの開始時に第2CZ終了後フラグがセットされている場合、実行中の疑似連続演出テーブルを流用して連続演出の設定を行う処理、ステップS2307〜ステップS2309の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D1又は特徴D2に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1終了条件が成立して特定状態が終了した場合、当該特定状態の終了時に実行される又は終了時に実行されている所定報知の報知態様を利用して、特定報知の報知態様の設定が行われる。このようにすることで、特定状態への移行に際して設定される特定報知の報知態様を、前回の特定状態の終了時の所定報知の報知態様と関連付けることが可能となるし、前回の特定状態における所定報知の報知態様をそのまま利用するような構成とすれば、関連付け用の報知態様を予め記憶しておく構成と比較して記憶容量の削減を図ることができる。
特徴D4.前記態様設定手段は、前記終了条件として、前記第1終了条件とは異なる第2終了条件(例えば、第3CZモードの終了)に対応する情報が前記記憶手段に記憶されている場合又は前記第1終了条件に対応する情報が前記記憶手段に記憶されていない場合、前記第2終了条件が成立した場合に設定される、又は前記第2終了条件が成立した場合に設定される所定報知(第3CZモードの終了に際して実行される敗北演出)の報知態様を利用せずに、前記特定報知の報知態様を設定することが可能な手段(表示制御装置81による第1CZモードの開始時に第2CZ終了後フラグがセットされていない場合、第1CZモードの開始に際してCZ開始演出を設定する処理、ステップS2306の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D3に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1終了条件が成立して特定状態が終了した場合には、終了時の所定報知に関連付けられた報知態様となるように特定報知の報知態様が設定されることを前提としたうえで、第2終了条件が成立して特定状態が終了した場合には、当該特定状態の終了時に実行される又は終了時に実行されている所定報知の報知態様を利用せずに、特定報知の報知態様の設定が行われる。このように、前回の特定状態の終了時の所定報知と関連付けられた特定報知が行われる場合と、前回の特定状態の終了時の所定報知と関連付けられた特定報知が行われない場合とがあるようにすることで、報知態様を予め記憶しておく容量の増大化を抑制しながら、報知態様の多様化を図ることが可能となる。
特徴D5.前記特定状態として、前記特定判定手段による前記特定判定の結果が前記特定結果となり易い高特定状態(CZモード)と、当該高特定状態よりも前記特定判定手段による前記特定判定の結果が前記特定結果となりにくい低特定状態(通常モード)とが設定されており、
前記終了条件として、所定の前記高特定状態(第2CZモード)が終了することで成立する第1終了条件と、所定の前記高特定状態(第3CZモード)が終了することで成立し前記第1終了条件とは異なる第2終了条件とが設定されており、
前記態様設定手段は、前記特定移行手段により移行する前記特定状態の有利度に関わらず、前記記憶手段により前記第1終了条件が成立したことに対応する情報が記憶されている場合、第1報知態様となるように前記特定報知の報知態様を設定し、前記記憶手段により前記第2終了条件が成立したことに対応する情報が記憶されている場合又は前記第1終了条件に対応する情報が前記記憶手段に記憶されていない場合、前記第1報知態様とは異なる第2報知態様となるように前記特定報知の報知態様を設定するものであることを特徴とする特徴D1乃至D4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成は、特定状態には、特定判定に当選し易い高特定状態と当該高特定状態よりも当選しにくい低特定状態とがある構成において、特定状態の終了条件は高特定状態が終了する場合に成立する第1終了条件と第2終了条件とがある構成となる。つまり、前回の特定状態の終了時の情報を利用して、特定判定についての特定報知の報知態様を設定する、という特徴D1の発明において、前回の特定状態の終了時の情報として、特定状態にて特定事象が生じ易い高特定状態が終了したことの情報を利用する構成となる。このようにすることで、特定事象が生じ易い高特定状態であったのにもかかわらず特定状態が終了してしまった悔しさを、次の特定状態における特定判定の特定報知へ活かすことが可能となり、特定報知を利用して、特定状態と特定状態との関連付けをうまく行うことができる。
特徴D6.所定の前記高特定状態において前記特定判定の実行契機となる契機事象に対応する対応事象の数が、前記第1終了条件が成立する場合と、前記第2終了条件が成立する場合とで異なることを特徴とする特徴D5に記載の遊技機。
高特定状態において特定判定の実行契機となる契機事象に対応する対応事象の数は、高特定状態において特定判定を受けることができた数や、特定判定を受けたものの当該特定判定に外れ続けた数に対応するものであり、当該数が少なければ遊技者は物足りなさを感じていると考えられるし、当該数が多いほど遊技者が感じる悔しさが大きくなると考えられる。そこで、上記構成のように、高特定状態における対応事象の数に応じて終了条件を異ならせることで、その終了条件に対応する情報を利用して次の特定状態における特定報知の報知態様を設定するうえで、遊技者の物足りなさや悔しさをうまく反映した特定報知とすることが可能となる。
特徴D7.所定の前記高特定状態における前記対応事象の数が、前記第1終了条件が成立する場合よりも前記第2終了条件が成立する場合の方が多くなるように設定されており、
前記態様設定手段は、前記第1終了条件が成立したことに対応する情報が記憶されている場合、前記第1終了条件が成立した場合に設定される、又は前記第1終了条件が成立した場合に設定されている所定報知(第2CZモードの終了に際して設定される疑似前兆演出テーブルに基づく連続演出)の報知態様を利用して、前記特定報知の報知態様を設定し、前記第2終了条件が成立したことに対応する情報が記憶されている場合又は前記第1終了条件に対応する情報が前記記憶手段に記憶されていない場合、前記第2終了条件が成立した場合に設定される、又は前記第2終了条件が成立した場合に設定される所定報知(第3CZモードの終了に際して実行される敗北演出)の報知態様を利用せずに、前記特定報知の報知態様を設定することを特徴とする特徴D6に記載の遊技機。
上記の通り、対応事象の数は、特定判定を受けたものの当該特定判定に外れ続けた数に対応するものであるため、対応事象の数が少ない側の第1終了条件が成立する場合の方が第2終了条件が成立する場合よりも遊技者は物足りなさを感じていると考えられるし、対応事象の数が多い側の第2終了条件が成立する場合の方が第1終了条件が成立する場合よりも遊技者は大きな悔しさを感じていると考えられる。そこで、上記構成のように、第1終了条件により特定状態が終了したことの情報が記憶されている場合には、終了時の所定報知を利用して、所定報知との関連性が高い報知態様となるように特定報知の報知態様を設定すれば遊技者の物足りなさを補うことが可能となる。また、第2終了条件により特定状態が終了したことの情報が記憶されている場合には、終了時の所定報知を利用せず、所定報知との関連性が低い報知態様となるように特定報知の報知態様を設定すれば、遊技者の悔しさをうまく忘れさせ、新たな気持ちで特定状態を遊技させることが可能となる。このように、特定状態と特定状態との関連付けを行ううえでの当該関連性の軽重を設けることで、遊技者の心理状況にうまく合わせた報知を行うことが可能となる。
特徴D8.前記特定報知手段は、所定の単位実行期間にて第1特定報知(第1準備演出)を実行した後、所定の単位実行期間にて前記特定判定の結果に対応する第2特定報知(第2準備演出、バトル演出)を実行することを一の前記特定報知とし、複数の単位実行期間に亘って前記特定報知を実行可能であり、
前記第1終了条件が成立する場合、前記第1特定報知が設定される、又は前記第1終了条件が成立した場合、前記第1特定報知が実行される構成であり、
前記第2終了条件が成立する場合、前記第2特定報知が実行される構成であり、
前記態様設定手段は、前記第1終了条件に対応する情報が記憶されている場合、前記第1特定報知の報知態様を利用して、前記第2特定報知の報知態様を設定し、前記第2終了条件が成立したことに対応する情報が記憶されている場合又は前記第1終了条件に対応する情報が前記記憶手段に記憶されていない場合、前記第2特定報知の報知態様を利用せずに、新たに前記第1特定報知及び前記第2特定報知の報知態様を設定することを特徴とする特徴D7に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定報知は、第1特定報知と第2特定報知とが複数の単位実行期間に亘って行われ、第2特定報知が実行されることで特定報知が終了する、といったような所謂連続演出である構成において、特定報知のうちの第1特定報知が行われている段階で第1終了条件が成立するため、この場合、当該実行中の第1特定報知を利用して、続きの第2特定報知を実行するようにすれば、特定状態を跨いで特定報知による連続演出を実行することが可能となり、特定報知の連続性を利用して次の特定状態を前回の特定状態の続きの状態であるかのように思わせることができる。これに対して、特定報知のうちの第2特定報知が行われる段階で第2終了条件が成立するため、前回の特定状態の終了時に一連の特定報知は完結していることになる。そこで、第2終了条件が成立して特定状態が終了した場合には、特定状態の再移行時に新たに特定報知を第1特定報知から開始させる構成とすることで、新たな気持ちで特定状態を遊技させることの後押しとすることができる。
特徴D9.前記通常状態における所定情報を記憶可能な所定情報記憶手段(通常カウンタ)を備え、
前記態様設定手段は、前記終了条件が成立してから前記特定状態へ移行するまでの前記所定情報を利用して、前記特定報知の報知態様を設定することが可能であることを特徴とする特徴D1乃至D8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、前回の特定状態の終了条件に対応する情報を利用して、今回の特定状態における特定報知の報知態様を設定する構成において、前回の特定状態の終了から今回の特定状態の移行までの通常状態における所定情報も利用して特定報知の報知態様が設定される。このようにすることで、特定状態と特定状態との関連付けを行いながら特定報知の多様化を図るうえで、特定状態と特定状態との間の通常状態の遊技内容等についても、特定報知に反映させることができ、新たに移行する特定状態がそれ以前の状態(前回の特定状態と通常状態)から連続する状態である印象を強めることも可能となる。よって、遊技演出の好適化を図り、遊技の興趣向上をうまく図ることが可能となる。
特徴D10.前記特定報知手段は、複数の単位実行期間に亘って前記特定報知を実行可能な構成であり、
前記所定情報記憶手段は、前記通常状態における単位実行期間の数に対応する情報を記憶する構成であり、
前記態様設定手段は、
前記終了条件が成立してから前記特定状態へ移行するまでの前記通常状態における単位実行期間の数を、予め定められた所定値(第1CZモードのゲーム数に5を加えた数)から減算する減算手段(表示制御装置81によるステップS2308の処理を実行する機能)と、
前記減算手段による算出結果を、前記特定報知における単位実行期間として今回の特定報知の報知態様を設定可能であることを特徴とする特徴D9に記載の遊技機。
上記構成によれば、通常状態における単位実行期間の分だけ、今回の特定報知における単位実行期間の数が少なくなる。このようにすることで、特定状態移行前の通常状態が当該特定状態移行後の特定報知に影響を及ぼすものである印象を強めることができるし、当該特定報知が通常状態からの続きの演出である印象を強めることができる。
特徴D11.遊技状態として、遊技者にとって有利な特定事象(ATモード移行、押し順報知)が生じ得る特定状態(有利区間)と、当該特定事象が生じない通常状態(通常区間)と、が設定されており、
前記特定状態において、前記特定事象を生じさせるか否かの特定判定を実行可能な特定判定手段(主制御装置101によるAT抽選用処理を実行する機能)と、
前記特定判定手段による特定判定の結果が前記特定事象を生じさせることに対応する特定結果である場合、前記特定事象を生じさせる特定事象手段(主制御装置101によるATモードへ移行させるための処理、入賞結果対応処理を実行する機能)と、
予め定められた移行条件が成立した場合、前記通常状態から前記特定状態へ移行させる特定移行手段(主制御装置101による区間表示第1処理において有利区間へ移行させる処理を実行する機能)と、
予め定められた終了条件が成立した場合、前記特定状態から前記通常状態へ移行させる特定終了手段(主制御装置101による区間表示第2処理において有利区間を終了させる処理を実行する機能)と、
前記特定終了手段により前記特定状態を終了させることの契機となった前記終了条件に対応する情報を記憶可能な記憶手段(表示制御装置81による第2CZ終了後フラグをセットする処理を実行する機能)と、
前記特定移行手段により前記特定状態へ移行する場合、前記特定判定についての特定報知を所定の報知手段にて実行する特定報知手段(表示制御装置81による第1CZモード移行時の連続演出設定処理を実行する機能)と、
前記特定報知手段による前記特定報知の報知態様を設定する態様設定手段(表示制御装置81による連続演出設定処理において演出テーブルの設定を行う処理を実行する機能)と、
を備え、
前記態様設定手段は、前記記憶手段により記憶されている前記終了条件に対応する情報に応じて、前記特定報知の報知態様を設定することが可能であることを特徴とする遊技機。
遊技者にとって有利な特定事象が生じ得る特定状態では、当該特定事象を発生させるか否かの特定判定へ遊技者の関心が寄せられる。特定報知の報知態様は態様設定手段により設定される構成であるところ、特定判定についての特定報知の態様を多様化しようにも、特定事象についての特定判定の当否以外の情報を加える等、特定判定の内容を上回る多様化には限度があるし、特定判定の結果に関し、遊技者にとっての有利度が異なる複数の結果を設定しようとすると、出玉率の設定なども含めた遊技設計の変更等が必要となり、態様報知の設定について複雑化が生じ得る。そこで、上記構成では、今回の特定状態における特定判定ではなく、前回の特定状態の終了契機に基づいて今回の特定判定についての特定報知の報知態様を設定可能とすることで、特定判定の内容の複雑化を生じさせることなく、特定報知の報知態様の多様化を図ることができる。よって、遊技の興趣向上が図られる。
なお、上記特徴D1乃至D11に記載された発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
なお、上記特徴D1乃至D11の各構成に対して、特徴A1乃至A25、特徴B1乃至B13、特徴C1乃至C11、特徴E1乃至E8、特徴F1乃至F10のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴E群>
特徴E1.遊技状態として、遊技者にとって有利な特定事象(ATモード移行、押し順報知)が生じ得る特定状態(有利区間)と、当該特定事象が生じない通常状態(通常区間)と、が設定されており、
前記特定状態において、前記特定事象を生じさせるか否かの特定判定を実行可能な特定判定手段(主制御装置101によるAT抽選用処理を実行する機能)と、
前記特定判定手段による特定判定の結果が前記特定事象を生じさせることに対応する特定結果である場合、前記特定事象を生じさせる特定事象手段(主制御装置101によるATモードへ移行させるための処理、入賞結果対応処理を実行する機能)と、
予め定められた移行条件が成立した場合、前記通常状態から前記特定状態へ移行させる特定移行手段(主制御装置101による区間表示第1処理において有利区間へ移行させる処理を実行する機能)と、
予め定められた終了条件が成立した場合、前記特定状態から前記通常状態へ移行させる特定終了手段(主制御装置101による区間表示第2処理において有利区間を終了させる処理を実行する機能)と、
前記特定判定手段による特定判定の結果についての特定報知が、所定の開始契機(第2CZモードの終了)に基づいて開始され、所定の終了契機(連続演出カウンタ=0)に基づいて終了するように、所定の報知手段(補助表示部65)を制御可能な特定報知手段(表示制御装置81による連続演出設定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定報知手段は、
所定の前記特定状態に前記所定の開始契機及び前記所定の終了契機が含まれるように前記特定報知を実行可能な第1特定報知手段(表示制御装置81による第2CZモードを契機とするAT当選報知演出を実行する機能)と、
所定の前記特定状態に前記所定の開始契機が含まれ、当該所定の特定状態の後に移行する前記特定状態に前記所定の終了契機が含まれるように前記特定報知を実行可能な第2特定報知手段(表示制御装置81による第2CZモードを契機とするAT非当選報知演出を実行する機能)と、
を備え、
前記第1特定報知手段により実行される前記特定報知よりも、前記第2特定報知手段により実行される前記特定報知の方が、前記特定事象に対応する報知となる可能性が高くなるように設定されていることを特徴とする遊技機。
遊技者にとって有利な特定事象が生じ得る特定状態では、当該特定事象を発生させるか否かの特定判定の結果報知としての特定報知へ遊技者の注目が集められる。その一方で、このような特定事象が生じ得ない通常状態に移行すると、それをきっかけに遊技が終了されてしまう可能性もある。そこで、上記構成では、特定判定の結果に対応する特定報知が所定の開始契機に基づいて開始され、所定の終了契機に基づいて終了するような所謂連続演出としたうえで、当該連続演出が一の特定状態中に実行される場合と、複数の特定状態を跨って実行される場合とがあるようにし、複数の特定状態を跨がる場合の方が特定事象に対応する報知となる可能性が高くなるように設定したことから、当該連続演出としての特定報知が継続している限り、仮に特定状態が終了しても、次の特定状態まで遊技を継続させ易くすることが可能となる。これにより、特定状態の終了を契機として遊技が終了されにくくなり、遊技機の稼働率の低下を抑制し、興趣向上を図ることが可能となる。
特徴E2.前記所定の開始契機が生じる場合、前記特定状態の前記終了条件を成立させるか否かの終了判定を実行可能な終了判定手段(主制御装置101による有利区間終了抽選処理を実行する機能)を備え、
前記終了判定手段による終了判定の結果が前記終了条件を成立させることに対応しない結果である場合、前記第1特定報知手段により前記特定報知が実行され、
前記終了判定手段による終了判定の結果が前記終了条件を成立させることに対応する結果である場合、前記第2特定報知手段により前記特定報知が実行される構成であることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定報知の開始時に特定状態を終了させるか否かの終了判定が行われ、その終了判定の結果が特定状態を終了させないことに対応する結果であれば、特定状態を跨がない特定報知が実行され、終了判定の結果が特定状態を終了させることに対応する結果であれば、特定状態を跨いだ特定報知が実行されることになる。この場合、特定判定の結果についての特定報知であるのにもかかわらず、特定判定の結果ではなく終了判定の結果によって、当該特定報知が特定結果に対応する可能性が高くなるため、特定判定への期待が持てない状況であっても当該特定報知への期待感を持続させることが可能となる。よって、特定報知を利用した遊技を継続させる効果をより高めることができる。
特徴E3.前記特定報知手段は、前記所定の開始契機よりも前に前記特定判定手段にて実行される前記特定判定の結果に対応させて前記特定報知を実行可能であり、且つ、前記所定の開始契機から前記所定の終了契機までにおいて前記特定判定手段にて実行される前記特定判定の結果に対応させて前記特定報知を実行可能であることを特徴とする特徴E2に記載の遊技機。
上記構成によれば、所定の開始契機よりも前の特定判定の結果に対応するように特定報知が実行されることを前提としたうえで、所定の開始契機よりも後であって所定の終了契機までの特定判定の結果にも対応するように特定報知が実行される構成となるため、特定判定の結果を報知する特定報知としての機能を有しながら、所謂連続演出であることを利用して、連続演出中の特定判定の結果が特定報知に反映され得るようになる。よって、仮に特定報知の開始までの特定判定に期待が持てないような状況であっても、特定報知への期待感を持続させることが可能となる。
特徴E4.前記終了判定手段は、前記特定状態に移行してからの期間に応じて前記終了条件を成立させることに対応する結果となる確率が異なるように終了判定を実行することが可能であることを特徴とする特徴E2又は特徴E3に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状態に移行してからの期間に応じて特定状態が終了し得るようにすることで、例えば、特定状態に移行したのにもかかわらず直ぐに特定状態が終了してしまう、といった事象を解消することが可能となるし、例えば、特定状態において天井を設ける構成とした場合において、天井間近であるのにもかかわらず特定状態が周終了してしまう事象を解消することも可能である。よって、特定状態を利用した遊技性を抹殺しないようにしながら特定状態を抽選により終了させる構成とすることができる。
特徴E5.前記所定の開始契機が生じた場合、当該所定の開始契機に対応する開始報知(第2準備開始演出)を実行可能な開始報知手段(表示制御装置81による第2準備開始演出を行うための処理を実行する機能)を備え、
前記開始報知として、前記所定の開始契機に基づいて開始される前記特定報知が、前記特定結果に対応する報知となる期待度が相対的に高低となる高期待開始報知(第2準備開始演出B)と低期待開始報知(第2準備開始演出A)とが設定されており、
前記開始報知手段は、前記第1特定報知手段により前記特定報知が実行される場合、前記高期待開始報知よりも前記低期待開始報知を実行し易く、前記第2特定報知手段により前記特定報知が実行される場合、前記低期待開始報知よりも前記高期待開始報知を実行し易い構成であることを特徴とする特徴E1乃至E4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、開始報知の報知態様を確認することで、特定報知が特定結果に対応する報知となることへの期待度を把握することができる。この場合、特定状態を跨がない第1特定報知手段による特定報知よりも、特定状態を跨ぐ第2特定報知手段による特定報知の方が、期待度が高い態様にて開始報知が行われるため、特定状態の終了をきっかけとして遊技が終了されてしまう可能性を、より低くすることが期待できる。
なお、「開始報知」は、「所定の開始契機」が発生した場合に実行される報知に限定されず、例えば「所定の開始契機」が発生した後、所定期間を経てから実行される報知も含むものであり、更に、「所定の開始契機」が発生した場合に、複数の単位実行期間に亘って実行される報知も含むものである。
特徴E6.前記特定状態において、前記特定判定手段による特定判定の契機事象に対応する対応事象が予め定められた所定数(天井ゲーム数)となった場合、当該特定判定の結果に関わらず、前記特定事象を生じさせることが可能な手段(主制御装置101による天井カウンタが0となることでATモード当選フラグをセットする処理を実行する機能)を備え、
前記開始報知手段は、前記第1特定報知手段により前記特定報知が実行される場合において、前記特定状態における前記対応事象が前記所定数よりも少ない特定数以上である状況である場合、前記低期待開始報知よりも前記高期待開始報知を実行し易い構成であることを特徴とする特徴E5に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定判定の契機事象に対応する対応事象が所定数に達すると、特定結果とならなくても特定事象が生じ得る、といった所謂天井が設定されている構成において、対応事象が当該天井に近い特定数である状況で所定の開始契機が生じ、且つ特定状態を跨がずに特定報知が行われる場合には、低期待開始報知ではなく高期待開始報知が実行される。このように、特定判定の結果に関係なく特定事象が生じ得る場合についても特定報知と関連付けることで、特定状態を跨ぐ特定報知と特定状態を跨がない特定報知との特定事象が生じる期待度の高低をうまく調節することが可能となる。
特徴E7.前記特定数は、前記所定数との差が、前記特定報知における前記所定の終了契機が生じるまでの数以下となるように設定されていることを特徴とする特徴E6に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状態を跨がない場合の高期待開始報知は、天井までの数が前記特定報知が終了されるまでの数以下である場合に実行されるため、特定報知に天井に基づく特定事象を関連付けることができる。
特徴E8.前記特定状態として、前記特定判定手段による前記特定判定の結果が前記特定結果となり易い高特定状態(CZモード)と、当該高特定状態よりも前記特定判定手段による前記特定判定の結果が前記特定結果となりにくい低特定状態(通常モード)とが設定されており、
前記特定移行手段は、前記通常状態から前記特定状態へ移行させる場合、前記高特定状態に移行させることが可能な手段(主制御装置101による有利区間移行時に第1CZモードに設定する処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E1乃至E7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状態に移行する場合に高特定状態に設定される場合があるため、特に、特定状態への移行直後は特定判定にて当選する可能性が高くなる。このような構成とすることで、特定状態を跨いで特定報知が行われる場合、後側の特定状態が高特定状態となるため、当該特定状態を跨ぐ特定報知が特定事象に対応する報知となる可能性を高くすることができる。
なお、上記特徴E1乃至E8に記載された発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
なお、上記特徴E1乃至E8の各構成に対して、特徴A1乃至A25、特徴B1乃至B13、特徴C1乃至C11、特徴D1乃至D11、特徴F1乃至F10のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴F群>
特徴F1.遊技状態として、遊技者にとって有利な特定事象(ATモード移行、押し順報知)が生じ得る特定状態(有利区間)と、当該特定事象が生じない通常状態(通常区間)と、が設定されており、
前記特定状態において、前記特定事象を生じさせるか否かの特定判定を実行可能な特定判定手段(主制御装置101によるAT抽選用処理を実行する機能)と、
前記特定判定手段による特定判定の結果が前記特定事象を生じさせることに対応する特定結果である場合、前記特定事象を生じさせる特定事象手段(主制御装置101によるATモードへ移行させるための処理、入賞結果対応処理を実行する機能)と、
予め定められた移行条件が成立した場合、前記通常状態から前記特定状態へ移行させる特定移行手段(主制御装置101による区間表示第1処理において有利区間へ移行させる処理を実行する機能)と、
予め定められた終了条件が成立した場合、前記特定状態から前記通常状態へ移行させる特定終了手段(主制御装置101による区間表示第2処理において有利区間を終了させる処理を実行する機能)と、
前記特定判定手段による特定判定の結果についての特定報知が、複数の単位実行期間に亘って行われるように所定の報知手段(補助表示部65)を制御可能な特定報知手段(表示制御装置81による連続演出設定処理を実行する機能)と、
前記特定報知手段による前記特定報知の報知態様を設定する態様設定手段(表示制御装置81による連続演出の演出テーブルを設定する処理を実行する機能)と、
を備え、
前記態様設定手段により設定される前記特定報知における前記単位実行期間の報知態様として、前記特定判定の結果が前記特定結果である期待度が相対的に高低となる高期待単位態様(煽り演出C)と低期待単位態様(煽り演出A)とが設定されており、
前記特定報知手段は、前記特定状態と前記特定状態とを跨ぐように前記特定報知を実行可能であり、
前記態様設定手段は、前記特定状態から前記通常状態へ移行する場合の単位実行期間から、前記通常状態から前記特定状態へ移行する場合の単位実行期間までの少なくともいずれかの特定単位実行期間(有利区間終了ゲームから有利区間移行ゲームまでのゲーム)にて前記高期待単位態様の特定報知が実行されるように、前記特定報知の報知態様を設定可能な特定態様設定手段(表示制御装置81による第2CZモード終了に際して有利区間終了ゲームにて煽り演出Cが発生する演出テーブルを選択する処理、ステップS3009及びステップS3010の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
遊技者にとって有利な特定事象が生じ得る特定状態では、当該特定事象を発生させるか否かの特定判定の結果報知としての特定報知へ遊技者の注目が集められる。しかも、特定判定の結果に対応する特定報知を複数の単位実行期間に亘って実行される所謂連続演出としたうえで、当該連続演出における各単位実行期間での特別報知の報知態様として、特定結果となる期待度が高い高期待単位態様と特定結果となる期待度が低い低期待単位態様とがあるようにしたため、所謂連続演出としての特定報知が行われた場合、当該特定報知の最終結果だけでなく当該特定報知が行われる各単位実行期間についても目が離せない演出としている。その一方で、当該特定判定の結果が特定結果の非当選である等して特定報知が最終的に特定結果非当選である旨の報知がなされると、その特定報知を機会として、遊技が終了されてしまう可能性もあるし、更に、その特定報知に際して特定状態が終了すると、それを機会として遊技が終了される可能性はより高くなる。そこで、上記構成では、連続演出としての特定報知が、特定状態と特定状態とを跨ぐようにして実行されるようにし、更に、当該特定状態と特定状態との間の特定単位実行期間において、上記の高期待単位態様が実行されるように、特定報知の報知態様を設定するようにしたことから、仮に、特定報知の最中に特定状態が終了し、通常状態となった場合であっても、当該特定報知を最後まで確認しようとする後押しとすることができる。よって、特定状態の終了に際して遊技が終了されてしまうことを好適に抑制することが可能となり、遊技機の稼働率の低下を抑制し、遊技の興趣向上を図ることができる。
特徴F2.前記特定態様設定手段は、前記特定状態と前記特定状態との間の前記通常状態に移行するよりも前に、当該特定単位実行期間にて前記高期待単位態様の特定報知が実行されるように、前記特定報知の報知態様を設定可能であることを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
上記構成によれば、通常状態に移行するよりも前に、当該通常状態に移行した場合の特定報知の報知態様を決定する構成となり、当該通常状態よりも前から開始している特定報知の範疇にある高期待単位態様である印象を強めることができる。すなわち、仮に、通常状態に移行してから高期待単位態様の特定報知を行う構成とすると、通常状態に移行したから高期待単位態様の特定報知が行われた印象が強くなり、当該高期待単位態様の特定報知が特定判定の結果に関係のない単なる演出上のものであると悟られ易い。そこで、上記構成のようにすることで、通常状態における高期待単位態様の特定報知が、あたかも特定判定の結果に対応するかのように思わせる効果を高めることができるし、例えば、通常状態移行前から当該高期待単位態様の特定報知に向けた煽り演出等も行うことも可能となる。よって、特定状態の終了に際して遊技が終了されにくくする効果を、より高めることが可能となる。
特徴F3.前記特定態様設定手段は、少なくとも前記特定報知を開始するまでに、前記特定単位実行期間にて前記高期待単位態様の特定報知が実行されるように、前記特定報知の報知態様を設定可能であることを特徴とする特徴F2に記載の遊技機。
上記構成によれば、特徴F2の効果をより高めることが可能となる。
特徴F4.前記所定の報知手段とは別途設けられ、前記特定状態であることに対応する特定状態報知を実行可能であり、且つ、前記特定状態が終了することで当該特定状態報知を終了する特定状態報知手段(区間表示器としての第8表示用セグメントN8)を備え、
前記特定態様設定手段は、少なくとも前記特定状態報知手段による前記特定状態報知が終了するタイミングを含んで前記特定単位実行期間による前記高期待単位態様の特定報知が実行されるように、前記特定報知の報知態様を設定可能であることを特徴とする特徴F1乃至F3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成のように特定状態と通常状態とを明確に区別可能な特定状態報知手段を備えることで、遊技者にとって有利な特定事象が特定状態にて発生していることだけでなく、当該特定事象が特定状態ではなく通常状態にて発生していないことを、遊技ホールの管理者等が確認することが可能となり、通常状態にて不正に特定事象を生じさせる等の不正行為を容易に特定することが可能となる。その一方で、このような特定状態報知手段を備えると、特定状態が終了したことを遊技者が特定し易くなってしまい、せっかく特定状態と特定状態とを跨いで特定報知を行うことで特定状態の終了を分かりにくくしようとしているのにもかかわらず、その特定状態の終了が丸わかりになってしまう。そこで、上記構成においては、特定状態が終了し、特定状態報知手段による特定状態報知が終了するタイミングが含まれるように、高期待単位態様による特定報知が行われるようにすることで、当該高期待単位態様による特定報知に遊技者の意識を寄せさせ、特定状態報知が終了したこと、すなわち、特定状態が終了したことに気付きにくくすることが可能となる。
特徴F5.遊技者による開始操作に基づいて一の単位実行期間に対応する遊技が開始され、
遊技者による終了操作に基づいて一の単位実行期間に対応する遊技が終了する構成であり、
前記特定状態報知手段は、前記特定状態が終了する場合の前記単位実行期間の前記終了操作に基づいて前記特定状態報知を終了する構成であり、
前記特定報知手段は、前記単位実行期間の前記終了操作に基づいて前記高期待単位態様による特定報知を開始可能であることを特徴とする特徴F4に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状態報知手段による特定状態報知の終了タイミングと、高期待単位態様による特定報知の開始タイミングとが合致するため、特定状態報知の終了が見逃される可能性を高めることができる。特に、高期待単位態様による特定報知は、遊技者自らの終了操作を契機として開始される構成であるから、実行中の特定報知において特定事象に期待が持てる高期待単位態様の報知が開始されることを祈りながらその終了操作を行うものと考えられる。そのため、単に遊技機側のタイミングで高期待単位態様による特定報知が実行される構成よりも、遊技者自らのタイミングで発生する分だけ高期待単位態様が開始されることへの関心が寄せられ易い。よって、特定状態報知の終了を気付かせにくくする効果により期待が持てる。
特徴F6.遊技者による開始操作に基づいて一の単位実行期間に対応する遊技が開始され、
遊技者による終了操作に基づいて一の単位実行期間に対応する遊技が終了する構成であり、
前記特定状態報知手段は、前記特定状態に移行する場合の前記単位実行期間の前記開始操作に基づいて前記特定状態報知を開始可能な構成であり、
前記特定報知手段は、前記高期待単位態様による特定報知が開始されてから、少なくとも前記開始操作が実行されるまで継続することが可能な構成であることを特徴とする特徴F4又は特徴F5に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状態報知手段による特定状態報知の開始タイミングと、高期待単位態様による特定報知の終了タイミングとが合致するため、特定状態報知の開始が見逃される可能性を高めることができる。特に、高期待単位態様による特定報知は、遊技者自らの開始操作を契機として終了される構成であるから、実行中の特定報知において特定事象に期待が持てる高期待単位態様の報知が実行されている場合、例えば、更に次の単位実行期間でも高期待単位態様が実行されたり、それに対応する報知が継続されたりすることを祈りながらその開始操作を行うものと考えられる。そのため、単に遊技機側のタイミングで高期待単位態様による特定報知が終了される構成よりも、遊技者自らのタイミングで発生する分だけ高期待単位態様の終了タイミングへの関心が寄せられ易い。よって、特定状態報知の開始を気付かせにくくする効果により期待が持てる。
特徴F7.前記通常状態において前記移行条件が成立するか否かの成立判定を実行する移行判定手段(主制御装置101による有利区間移行抽選処理を実行する機能)を備え、
一の判定契機に基づいて実行される前記移行判定手段による前記成立判定において、当該成立判定の結果が前記移行条件が成立するとする結果となる確率は、当該成立判定の結果が前記移行条件が成立しないとする結果となる確率よりも高いことを特徴とする特徴F1乃至F6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状態と特定状態とを跨いで特定報知が行われる構成において、特定状態と特定状態とに挟まれる通常状態では、移行条件の成否の判定が1回行われた場合、移行条件が成立しているとする結果となる確率の方が、移行条件が成立していないとする結果となる確率よりも高いため、判定契機が1回生じるだけで特定状態へ再移行する可能性が高くなる。このようにすることで、通常状態である期間が極力短くなり、特定状態が一旦終了していることを遊技者に察知されにくくすることができる。
特徴F8.前記特定報知手段は、前記高期待単位態様による特定報知を、前記特定状態においても実行可能であることを特徴とする特徴F1乃至F7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成を前提とする遊技機に、特徴F1の構成を適用することで、高期待単位態様による特定報知が行われることが、通常状態であることのサインとならず、高期待単位態様による特定報知が行われることによって、特定状態が終了したことに気付かせにくくする効果をより好適に期待できるようになる。
特徴F9.前記特定態様設定手段は、前記特定報知において複数回の前記高期待単位態様による特定報知が実行される場合、最初の前記高期待単位態様による特定報知が前記特定単位実行期間の特定報知として実行されないように、前記特定報知の報知態様を設定可能であることを特徴とする特徴F1乃至F8のいずれか1に記載の遊技機。
一連の特定報知において、複数回の高期待単位態様による特定報知が実行される場合、最初の高期待単位態様による特定報知は特に遊技者の注目が集められ易い。この場合、仮に当該最初の高期待単位態様による特定報知が通常状態にて行われるようにすると、当該高期待単位態様の特定報知が発生したことへの注目度が高められている分だけ、遊技への集中度が高くなり、結果的に、特定状態が終了していることに気付かれ易くなる可能性も高くなる。そこで、あえて、最初の高期待単位態様による特定報知よりも遊技者の注目度が低くなる2回目以降の高期待単位態様による特定報知が通常状態にて行われるようにすることで、当該高期待単位態様に特定状態の終了をうまくカモフラージュすることができる。
特徴F10.前記特定状態にて、予め定められた判定契機が発生した場合、前記終了条件が成立するタイミングを複数種類のタイミングから決定する終了決定手段(主制御装置101による終了遅延ゲーム数を決定する処理、ステップS2916及びステップS2917の処理を実行する機能)を備え、
前記特定態様設定手段は、前記終了決定手段により決定された前記終了条件が成立するタイミングが含まれる単位実行期間に応じて、前記高期待単位態様の特定報知が実行されるように前記特定報知の報知態様を設定することを特徴とする特徴F1乃至F9のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状態が終了するタイミングが多様化され、特定状態が終了するタイミングが事前に察知されにくくなる。このような構成としたうえで、当該終了タイミングが含まれる単位実行期間にて高期待単位態様の特定報知が実行されるようにすることで、特定状態の終了を見抜くことの困難性がより高められる。
なお、上記特徴F1乃至F10に記載された発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
なお、上記特徴F1乃至F10の各構成に対して、特徴A1乃至A25、特徴B1乃至B13、特徴C1乃至C11、特徴D1乃至D11、特徴E1乃至E8のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
なお、以上詳述した特徴A群乃至特徴F群の各構成に対して、他の特徴A群乃至特徴F群の各構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想を組合せて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
以下に上述した各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。
10…遊技機としてのスロットマシン、32…周回体としてのリール、41…開始操作手段としてのスタートレバー、42〜44…停止操作手段としてのストップスイッチ、64…補助演出部を構成するスピーカ、65…補助演出部を構成する補助表示部、68…指示モニタ、N8…区間表示器としての第8表示用セグメント、81…サブ制御基板としての表示制御装置、101…メイン制御基板としての主制御装置、102…抽選手段やメイン制御手段等の各種制御手段を構成するCPU。

Claims (7)

  1. 遊技状態として、遊技者にとって有利な特定事象が生じ得る特定状態と、当該特定事象が生じない通常状態と、が設定されており、
    前記特定状態において、前記特定事象を生じさせるか否かの特定判定を実行可能な特定判定手段と、
    前記特定判定手段による特定判定の結果が前記特定事象を生じさせることに対応する特定結果である場合、前記特定事象を生じさせる特定事象手段と、
    予め定められた移行条件が成立した場合、前記通常状態から前記特定状態へ移行させる特定移行手段と、
    予め定められた終了条件が成立した場合、前記特定状態から前記通常状態へ移行させる特定終了手段と、
    前記特定終了手段により前記特定状態を終了させることの契機となった前記終了条件に対応する情報を記憶可能な記憶手段と、
    前記特定移行手段により前記特定状態へ移行する場合、前記特定判定についての特定報知を所定の報知手段にて実行する特定報知手段と、
    前記特定報知手段による前記特定報知の報知態様を設定する態様設定手段と、
    を備え、
    前記態様設定手段は、前記特定移行手段により移行する前記特定状態の有利度に関わらず、前記記憶手段により記憶されている前記終了条件に対応する情報に応じて、前記特定報知の報知態様を設定することが可能であることを特徴とする遊技機。
  2. 少なくとも前記特定判定手段及び前記特定終了手段を有する第1制御装置と、
    少なくとも前記特定報知手段及び前記態様設定手段を有する第2制御装置と、
    を備え、
    前記記憶手段は、前記第2制御装置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記態様設定手段は、前記終了条件として、第1終了条件に対応する情報が前記記憶手段に記憶されている場合、当該第1終了条件が成立した場合に設定される、又は当該第1終了条件が成立した場合に設定されている所定報知の報知態様を利用して、前記特定報知の報知態様を設定することが可能な手段を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記態様設定手段は、前記終了条件として、前記第1終了条件とは異なる第2終了条件に対応する情報が前記記憶手段に記憶されている場合又は前記第1終了条件に対応する情報が前記記憶手段に記憶されていない場合、前記第2終了条件が成立した場合に設定される、又は前記第2終了条件が成立した場合に設定される所定報知の報知態様を利用せずに、前記特定報知の報知態様を設定することが可能な手段を備えていることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
  5. 前記特定状態として、前記特定判定手段による前記特定判定の結果が前記特定結果となり易い高特定状態と、当該高特定状態よりも前記特定判定手段による前記特定判定の結果が前記特定結果となりにくい低特定状態とが設定されており、
    前記終了条件として、所定の前記高特定状態が終了することで成立する第1終了条件と、所定の前記高特定状態が終了することで成立し前記第1終了条件とは異なる第2終了条件とが設定されており、
    前記態様設定手段は、前記特定移行手段により移行する前記特定状態の有利度に関わらず、前記記憶手段により前記第1終了条件が成立したことに対応する情報が記憶されている場合、第1報知態様となるように前記特定報知の報知態様を設定し、前記記憶手段により前記第2終了条件が成立したことに対応する情報が記憶されている場合又は前記第1終了条件に対応する情報が前記記憶手段に記憶されていない場合、前記第1報知態様とは異なる第2報知態様となるように前記特定報知の報知態様を設定するものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載の遊技機。
  6. 前記通常状態における所定情報を記憶可能な所定情報記憶手段を備え、
    前記態様設定手段は、前記終了条件が成立してから前記特定状態へ移行するまでの前記所定情報を利用して、前記特定報知の報知態様を設定することが可能であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1に記載の遊技機。
  7. 前記特定報知手段は、複数の単位実行期間に亘って前記特定報知を実行可能な構成であり、
    前記所定情報記憶手段は、前記通常状態における単位実行期間の数に対応する情報を記憶する構成であり、
    前記態様設定手段は、
    前記終了条件が成立してから前記特定状態へ移行するまでの前記通常状態における単位実行期間の数を、予め定められた所定値から減算する減算手段と、
    前記減算手段による算出結果を、前記特定報知における単位実行期間として今回の特定報知の報知態様を設定可能であることを特徴とする請求項6に記載の遊技機。
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