JP2016187843A - ロボットハンド及び関節ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】ロボットハンドになるべく多種類の作業を行わせることができる技術又は同じ作業でもその作業対象の汎用性を広げることができる技術を提供することを目的とする。
【解決手段】ロボットハンド10は、少なくとも1つの連鎖部12を備える。連鎖部12は、複数の関節ユニット50が螺旋状に姿勢変更可能、かつ、螺旋の径を変更可能に連鎖状に連結されている。このようなロボットハンド10としては、例えば、複数の関節ユニット50のうち隣り合う一対の関節ユニット50が、両者の並ぶ方向と平行な方向に設定された第1軸及び第1軸と交差する方向に設定された第2軸周りに相対回転可能であることなどが考えられる。
【選択図】図22
【解決手段】ロボットハンド10は、少なくとも1つの連鎖部12を備える。連鎖部12は、複数の関節ユニット50が螺旋状に姿勢変更可能、かつ、螺旋の径を変更可能に連鎖状に連結されている。このようなロボットハンド10としては、例えば、複数の関節ユニット50のうち隣り合う一対の関節ユニット50が、両者の並ぶ方向と平行な方向に設定された第1軸及び第1軸と交差する方向に設定された第2軸周りに相対回転可能であることなどが考えられる。
【選択図】図22
Description
この発明は、ロボットハンド及び関節ユニットに関する。
近年、工業製品の製造に多くの種類のロボットが関わっている。このようなロボットの制御を行う処理装置が、例えば、特許文献1に開示されている。
特許文献1に記載の処理装置は、力覚センサーからのセンサー情報を取得する取得部と、取得した前記センサー情報に対して線形予測分析処理を行う分析処理部と、前記線形予測分析処理に基づいて、ロボットの力制御に使用する制御パラメーターを設定するパラメーター設定部と、を含むとされている。
ところで、ロボットは、一般的に、当該ロボットが行う特定の作業及びその作業の対象等に特化した構成を有している。このため、ロボットに行わせる作業の種類又はその作業の対象の種類を変更したい場合、ロボットのうち製品を扱う手先、つまりロボットハンドにその作業又は作業対象に合ったツールをその都度取り付けるなどが必要になる場合がある。この場合、ツールの取付又は交換等に時間がかかる恐れがあった。
そこで、本発明は、ロボットハンドになるべく多種類の作業を行わせることができる技術又は同じ作業でもその作業対象の汎用性を広げることができる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様に係るロボットハンドは、複数の関節ユニットが螺旋状に姿勢変更可能、かつ、螺旋の径を変更可能に連鎖状に連結されている連鎖部を少なくとも1つ備える。
第2の態様に係るロボットハンドは、第1の態様に係るロボットハンドであって、前記複数の関節ユニットのうち隣り合う一対の前記関節ユニットが、両者の並ぶ方向と平行な方向に設定された第1軸及び前記第1軸と交差する方向に設定された第2軸周りに相対回転可能である。
第3の態様に係るロボットハンドは、第2の態様に係るロボットハンドであって、前記関節ユニットは、基体と、第1連結部と、他の関節ユニットの第1連結部と連結可能な第2連結部とを備え、前記基体に連なるように設けられた連結部と、前記基体と前記連結部により連結される他の関節ユニットの基体とを第1軸周りに相対回転駆動する第1駆動源を備える第1回転機構部と、前記基体と前記連結部により連結される他の関節ユニットの基体とを前記第1軸と交差する第2軸周りに相対回転駆動する第2駆動源を備える第2回転機構部と、を備える。
第4の態様に係るロボットハンドは、第3の態様に係るロボットハンドであって、前記第1回転機構部は、前記基体に対して前記第1連結部を前記第1軸周りに回転駆動可能に設けられている。
第5の態様に係るロボットハンドは、第3又は第4の態様に係るロボットハンドであって、前記第2回転機構部は、前記第2連結部に他の関節ユニットの第1連結部が連結された状態で、前記第2連結部に対して前記他の関節ユニットの前記第1連結部を前記第2軸周りに回転駆動可能に設けられている。
第6の態様に係るロボットハンドは、第1〜第5のいずれか1つの態様に係るロボットハンドであって、前記連鎖部を複数備える。
第7の態様に係るロボットハンドは、第1〜第6のいずれか1つの態様に係るロボットハンドであって、前記連鎖部の先端に設けられた保持機構部をさらに備える。
第8の態様に係るロボットハンドは、第7の態様に係るロボットハンドであって、前記保持機構部は吸着パッドを含む。
第9の態様に係るロボットハンドは、第7又は第8の態様に係るロボットハンドであって、前記保持機構部は把持機構部を含む。
第10の態様に係るロボットハンドは、第1〜第9のいずれか1つの態様に係るロボットハンドであって、前記関節ユニットよりも柔軟な材料で形成され、前記連鎖部の周囲を覆う柔軟部をさらに備える。
第11の態様に係る関節ユニットは、基体と、第1連結部と、他の関節ユニットの第1連結部と連結可能な第2連結部とを備え、前記基体に連なるように設けられた連結部と、前記基体と前記連結部により連結される他の関節ユニットの基体とを第1軸周りに相対回転駆動する第1駆動源を備える第1回転機構部と、前記基体と前記連結部により連結される他の関節ユニットの基体とを前記第1軸と交差する第2軸周りに相対回転駆動する第2駆動源を備える第2回転機構部と、を備える。
第1〜第10の態様に係るロボットハンドによると、複数の関節ユニットが螺旋状に姿勢変更可能な連鎖状に連結されているとともに、螺旋状に姿勢変更する際に螺旋の径を変更可能に連結されている連鎖部を少なくとも1つ備えるため、例えば、1つのロボットハンドで異なる種類の電線径に巻付くことが可能になるなど、同じ作業でもその作業対象の汎用性を広げることができる。
特に、第2の態様に係るロボットハンドによると、複数の関節ユニットのうち隣り合う一対の関節ユニットが、両者の並ぶ方向と平行な方向に設定された第1軸及び第1軸に交差する方向に設定された第2軸周りに相対回転可能であるため、隣り合う関節ユニット同士がねじれあうことができるとともに、隣り合う関節ユニット同士の関節角度を変更することができる。
特に、第3の態様に係るロボットハンドによると、関節ユニットが、基体と連結部により連結される他の関節ユニットの基体とを第1軸周りに相対回転駆動する第1駆動源を備える第1回転機構部を備えるため、隣り合う関節ユニット同士がねじれあうことができる。また、関節ユニットが、基体と連結部により連結される他の関節ユニットの基体とを第1軸と交差する第2軸周りに相対回転駆動する第2駆動源を備える第2回転機構部を備えるため、隣り合う関節ユニット同士の関節角度を変更することができる。これにより、ロボットハンドが螺旋状に姿勢変形できるとともに、螺旋以外の姿勢にも変形可能となることによって、ロボットハンドになるべく多種類の作業を行わせることができる又は同じ作業でもその作業対象の汎用性を広げることができる。
特に、第4の態様に係るロボットハンドによると、第1回転機構部は、基体に対して第1連結部を第1軸周りに回転駆動可能に設けられているため、当該関節ユニットと、当該関節ユニットの当該第1連結部に連結される他の関節ユニットとが、第1軸周りに相対回転駆動可能となる。
特に、第5の態様に係るロボットハンドによると、第2回転機構部は、第2連結部に他の関節ユニットの第1連結部が連結された状態で、第2連結部に対して他の関節ユニットの第1連結部を第2軸周りに回転駆動可能に設けられているため、当該関節ユニットと、当該関節ユニットの当該第2連結部に連結される他の関節ユニットとが、第2軸周りに相対回転駆動可能となる。
特に、第6の態様に係るロボットハンドによると、連鎖部を複数備えるため、複数の連鎖部によって複雑な動きを実現することができる。
特に、第7の態様に係るロボットハンドによると、連鎖部の先端に設けられた保持機構部をさらに備えるため、ロボットハンドによって部品をより容易に保持することができる。
特に、第8の態様に係るロボットハンドによると、保持機構部は吸着パッドを含むため、吸着により対象を容易に保持することができる。
特に、第9の態様に係るロボットハンドによると、保持機構部は把持機構部を含むため、対象を容易に把持することができる。
特に、第10の態様に係るロボットハンドによると、関節ユニットよりも柔軟な材料で形成され、連鎖部の周囲を覆う柔軟部をさらに備えるため、ロボットハンドの連鎖部が取扱対象に当接しても取扱対象を傷つけにくい。
第11の態様に係る関節ユニットによると、基体と、第1連結部と他の関節ユニットの第1連結部と連結可能な第2連結部とを備え基体に連なるように設けられた連結部と、基体と連結部により連結される他の関節ユニットの基体とを第1軸周りに相対回転駆動する第1駆動源を備える第1回転機構部と、基体と連結部により連結される他の関節ユニットの基体とを第1軸と交差する第2軸周りに相対回転駆動する第2駆動源を備える第2回転機構部と、を備えるため、当該関節ユニットをつなげることで、連結された関節ユニット同士が異なる2つの軸周りに相対回転駆動可能となる。これにより、ロボットハンドになるべく多種類の作業を行わせることができる又は同じ作業でもその作業対象の汎用性を広げることができる。
{第1実施形態}
以下、第1実施形態に係るロボットハンド10について説明する。図1〜図5は、第1実施形態に係るロボットハンド10を示す斜視図である。なお、図1〜図5は、同じ姿勢のロボットハンド10に対して、それぞれ別の方向から見た斜視図である。
以下、第1実施形態に係るロボットハンド10について説明する。図1〜図5は、第1実施形態に係るロボットハンド10を示す斜視図である。なお、図1〜図5は、同じ姿勢のロボットハンド10に対して、それぞれ別の方向から見た斜視図である。
第1実施形態に係るロボットハンド10は、複数の関節ユニット50が連結されている連鎖部12を少なくとも1つ備える。さらにここでは、ロボットハンド10は、連鎖部12の一端側に位置する関節ユニット50が連結される支持部16を備える。
ここでは、支持部16から2つの連鎖部12a,12bが延びる例で説明するが、このことは必須ではない。連鎖部12は、1つでもよいし、3つ以上であってもよい。連鎖部12の数が多いほど、ロボットハンド10が扱える作業種及び作業対象が増える。なお、支持部16は、例えば、ロボットアーム等に連結される。
ここで、本実施形態に係るロボットハンド10が扱う作業および作業対象について説明する。ここでは、ロボットハンド10は、電線等の線材を把持する作業及び線材をしごく作業等をするものとして説明する。この際、取り扱う線材の径は1種類に限られず、異なる径になることもあり得る。また、線材は、複数本の電線を含む場合もあり得る。
なお、線材をしごく作業とは、線材に対して力をかけながら摺動させていく作業のことを言い、線材をしごくことで、線材についた癖等を矯正することができる。また、線材が複数本の電線を含む場合、電線束の断面を円形等、所望の形状に整えることもできる。複数本の電線を含む電線束をしごく作業は、例えば、グリッパーと呼ばれる円環状の部材を用いることが想定される。より詳細には、所望の径を有する当該グリッパーに電線束を通した状態で電線束に対してグリッパーを摺動させることで、電線束の断面を所望の円形状に整えていた。この場合、所望の径ごとにグリッパーの種類を変える必要があった。
また、線材を把持する作業では、その線材が電線等の柔軟物である場合、把持する位置で線材の形状が変わってしまう恐れがある。また、線材が柔軟物である場合、線材を把持する際に、強く把持すると線材を傷つけてしまう恐れがある。また、線材が電線等の柔軟物である場合、ある1つの決まった形で存在することが難しいため、同じ構成を有するように形成されている線材であっても、その形状等が異なる場合がある。
もっとも、ロボットハンド10が扱う作業及び作業対象は上記に限られるものではない。例えば、ロボットハンド10は、複数の線材Wを束ねる作業などを行ってもよい。また、例えば、ロボットハンド10は、コネクタ等を取り扱ってもよい。
連鎖部12は、複数の関節ユニット50が螺旋状に姿勢変更可能な連鎖状に連結されている。また、螺旋状に姿勢変更する際に螺旋の径を変更可能に連結されている。
ここでは、複数の関節ユニット50のうち隣り合う一対の関節ユニット50ごとに、両者の並ぶ方向と平行な方向に設定された第1軸及び第1軸に直交する方向に設定された第2軸周りに相対回転可能に設定されている。
ここで、連鎖部12を構成する関節ユニット50について説明する。図6及び図7は、それぞれ異なる方向から見た第1実施形態に係る関節ユニット50を示す斜視図である。図8は、第1実施形態に係る関節ユニット50を示す背面図である。図9は、第1実施形態に係る関節ユニット50を示す底面図である。図10は、第1実施形態に係る関節ユニット50を示す側面図である。
まず関節ユニット50の全体構成から先に説明する。関節ユニット50は、基体52と、連結部60と、第1回転機構部80と、第2回転機構部90とを備える。
基体52は、連鎖部12を全体的に見た際に、連鎖部12の概形を形成する部分である。
連結部60は、基体52に連なるように設けられている。連結部60は、第1連結部62と、他の関節ユニット50の第1連結部62と連結可能な第2連結部70とを備える。連結部60を用いて、複数の関節ユニット50が互いに連結される。
第1回転機構部80は、基体52と連結部60により連結される他の関節ユニット50の基体52とを第1軸周りに相対回転駆動する第1駆動源84を備える。ここでは、第1駆動源84は、第1回転部82を介して基体52と連結部60により連結される他の関節ユニット50の基体52とを相対回転駆動する。
第2回転機構部90は、基体52と連結部60により連結される他の関節ユニット50の基体52とを第1軸と交差する第2軸周りに相対回転駆動する第2駆動源94を備える。ここでは、第2駆動源94は、第2回転部92を介して、基体52と連結部60により連結される他の関節ユニット50の基体52とを相対回転駆動する。
次に、関節ユニット50の各部についてより詳しく見ていく。
<基体52>
基体52は、第1収容部53と第2収容部56とを含む。
基体52は、第1収容部53と第2収容部56とを含む。
第1収容部53は、ここでは、第1回転機構部80を収容可能に形成されている。具体的には、第1収容部53は、直方体状に形成された第1直方体状部54と、三角柱状に形成された第1三角柱状部55とを含む。
第1直方体状部54のうち1つの側面に第1三角柱状部55が設けられている。また、第1直方体状部54のうち第1三角柱状部55が設けられる側面と直交する側面に第2収容部56が連なっている。第1直方体状部54のうち第1三角柱状部55が設けられる側面は、第1三角柱状部55の側面と第2連結部70とを合わせた寸法と同程度に設定されている。
第1三角柱状部55は、その一対の底面が上記第1直方体状部54の側面と直交する態様で、第1直方体状部54の端部から突出するように設けられている。そして、第1三角柱状部55の一対の底面のうち一方の底面に第1連結部62が連なると共に、他方の底面に第2連結部70が設けられている。
ここでは、この第1三角柱状部55の一対の底面を結ぶ方向が、隣り合う関節ユニット50が連結する方向(以降、単に連結方向と称する)となっている。この連結方向は、図8で見ると紙面横方向、図9で見ると紙面縦方向、図10でみると紙面に直交する方向となっている。
そして、第1連結部62は、第1三角柱状部55から連結方向に沿って基体52よりも外方に突出するように設けられている。また、第2連結部70は、第1三角柱状部55から連結方向に沿って基体52の端部とほぼ同じ位置まで突出するように設けられている。
第2収容部56は、第2回転機構部90を収容する部分である。具体的には、第2収容部56は、直方体状に形成された第2直方体状部57と、三角柱状に形成された第2三角柱状部58とを含む。
第2直方体状部57のうち1つの側面が第1直方体状部54に連なる。また、第2直方体状部57のうち、第1直方体状部54から第1三角柱状部55が突出する側と同じ側に面する側面に第2三角柱状部58が連なっている。
第2三角柱状部58はその底面が上記第2直方体状部57の側面と直交する態様で、第2直方体状部57の連結方向端部側から突出するように設けられている。そして、第2三角柱状部58は、一対の底面のうち一方の底面に連結部60のうち後述する第2連結部70の軸受面74が連なる。
<第1連結部62>
第1連結部62は、突出部64と支軸部66とを含む。ここでは、第1連結部62は、第1三角柱状部55の一対の底面のうちの一方から連結方向に沿って基体52よりも外方へ突出する態様で形成されている。また、第1連結部62は、第1回転機構部80により、連結方向に平行な方向に設定された第1軸周りに基体52と相対回転駆動可能に連結されている。
第1連結部62は、突出部64と支軸部66とを含む。ここでは、第1連結部62は、第1三角柱状部55の一対の底面のうちの一方から連結方向に沿って基体52よりも外方へ突出する態様で形成されている。また、第1連結部62は、第1回転機構部80により、連結方向に平行な方向に設定された第1軸周りに基体52と相対回転駆動可能に連結されている。
突出部64は、第1回転部82により、基体52と第1軸周りに相対回転駆動可能に保持されている。突出部64は、基端側に位置する直方体状に形成された部分と、先端側に位置する半円柱状に形成された部分とで構成されている。
支軸部66は、半円柱状の部分と直方体状の部分の連結部分であって、半円の中心に相当する部分から、棒状に突出するように形成されている。支軸部66は、一対設けられ、それぞれ、第2連結部70に設けられる軸受面74に形成される支持凹部76に嵌合可能とされている。支軸部66は、第1軸に直交する方向に突出するように形成されている。
突出部64のうち、支軸部66の周囲にはガイド凹部68が形成されている。ガイド凹部68は、支軸部66を中心とする弧状に形成されている。当該ガイド凹部68に、第2連結部70の軸受面74に設けられるガイド凸部78が嵌って第1連結部62と第2連結部70との相対回転をガイドする。また、ガイド凸部78がガイド凹部68の周方向端部に当接することで、第1連結部62と第2連結部70との相対回転量を規制している。
具体的には、ここでは、ガイド凹部68は、略半円弧状(ここでは、半円弧よりも若干小さい円弧状)に形成されている。そして、図1のように関節ユニット50が直線状に連なった状態で、ガイド凹部68のうちその周方向一端部の内周面に、ガイド凸部78が当接するように設定されている。その状態から、連結部60を内側にして隣り合う関節ユニット50同士が180度弱曲がった状態で、ガイド凹部68のうちその周方向他端部の内周面に、ガイド凸部78が当接するように設定されている。
また、ここでは、直方体状部分の基端側には、支軸部66が突出する側と同じ側に突出するようにフランジ部69が形成されている。フランジ部69のうち支軸部66側を向く面は、第2連結部70の後述する軸受面74の先端縁部に沿って円弧状に形成されている。
<第2連結部70>
第2連結部70は、基端面72と軸受面74とを含む。ここでは、第2連結部70は、基体52に固定されている。
第2連結部70は、基端面72と軸受面74とを含む。ここでは、第2連結部70は、基体52に固定されている。
基端面72は、第1三角柱状部55の一対の底面のうち第1連結部62が設けられる面とは反対側の面に回転不能に固定されるように形成されている。
軸受面74は基端面72の幅方向両端縁部から連結方向にそれぞれ突出するように一対形成されている。軸受面74は基端側に位置する長方形板状部分と、先端側に位置する半円形板状部分とで構成されている。そして、長方形板状部分と半円形板状部分の連結部分であって、半円の中心に相当する部分に支持凹部76が形成されている。
支持凹部76は、ここでは、軸受面74を貫通する貫通孔状に形成されている。そして、第2回転部92と、一対の軸受面74のうち第2三角柱状部58側に位置する軸受面74に形成された支持凹部76に挿通された他の関節ユニット50の支軸部66とがかみ合い、第2回転機構部90により当該支軸部66が回転駆動する。
ここでは、一対の軸受面74のうち一方の軸受面74にガイド凸部78が形成されている。ガイド凸部78は、支持凹部76よりも第1直方体状部54に近い側に形成されている。上述したようにガイド凸部78は、ガイド凹部68に嵌まるように形成されている。
<第1回転機構部80>
ここでは、第1回転機構部80は、基体52に対して自身の第1連結部62を回転させる。第1回転機構部80が第1連結部62を回転させる構成としては、例えば、以下のような構成が考えられる。即ち、第1回転部82は、第1駆動源84によって回転させられるシャフトを含む。当該シャフトは、第1三角柱状部55内から第1連結部62内にかけて連結方向に沿って延びるように配設される。そして、第1連結部62内にシャフトにかみ合う部分が形成され、シャフトと、当該シャフトにかみ合う部分とがかみ合った状態で、シャフトが回転することにより、第1回転部82が基体52に対して第1連結部62を回転させる。
ここでは、第1回転機構部80は、基体52に対して自身の第1連結部62を回転させる。第1回転機構部80が第1連結部62を回転させる構成としては、例えば、以下のような構成が考えられる。即ち、第1回転部82は、第1駆動源84によって回転させられるシャフトを含む。当該シャフトは、第1三角柱状部55内から第1連結部62内にかけて連結方向に沿って延びるように配設される。そして、第1連結部62内にシャフトにかみ合う部分が形成され、シャフトと、当該シャフトにかみ合う部分とがかみ合った状態で、シャフトが回転することにより、第1回転部82が基体52に対して第1連結部62を回転させる。
このように、第1回転機構部80は、第1軸周りに第1連結部62を回転させる。第1軸は、ここでは、連結方向に設定されている。
第1駆動源84として、ここでは、モータが採用されている。なお、ここでは、図示は省略するが、モータとシャフトとの間は、必要に応じて適宜ギア等が噛み合っていればよい。もっとも、第1駆動源84としては、モータが採用されることは必須ではない。例えば、第1駆動源は、エアシリンダ等であっても構わない。この場合、第1駆動源と第1回転体との間に、直線運動を回転運動に変換するリンク機構部が設けられているとよい。第1駆動源は基体と他の基体とを相対回転駆動可能なものであればよい。
<第2回転機構部90>
また、ここでは、第2回転機構部90が、基体52に対して、第2連結部70に連結された他の関節ユニット50の第1連結部62(以降、他の第1連結部62と称する)を回転させる。第2回転機構部90が、他の第1連結部62を回転させる構成としては、例えば、以下のような構成が考えられる。即ち、第2回転部92は、第2駆動源94によって回転させられるシャフトを含む。当該シャフトは、第2三角柱状部58内から第2連結部70の軸受面74に形成された支持凹部76に向かって連結方向に直交する方向に沿って延びるように配設される。そして、第2連結部70の支持凹部76内に挿通された他の第1連結部62の支軸部66と、シャフトとがかみ合った状態で、シャフトが回転することにより、第2回転機構部90が基体52に対して他の第1連結部62を回転させる。
また、ここでは、第2回転機構部90が、基体52に対して、第2連結部70に連結された他の関節ユニット50の第1連結部62(以降、他の第1連結部62と称する)を回転させる。第2回転機構部90が、他の第1連結部62を回転させる構成としては、例えば、以下のような構成が考えられる。即ち、第2回転部92は、第2駆動源94によって回転させられるシャフトを含む。当該シャフトは、第2三角柱状部58内から第2連結部70の軸受面74に形成された支持凹部76に向かって連結方向に直交する方向に沿って延びるように配設される。そして、第2連結部70の支持凹部76内に挿通された他の第1連結部62の支軸部66と、シャフトとがかみ合った状態で、シャフトが回転することにより、第2回転機構部90が基体52に対して他の第1連結部62を回転させる。
このように、第2回転機構部90は、第1軸に直交する方向に設定された第2軸周りに他の第1連結部62を回転させる。ここでは、第2軸は、支軸部66の延在方向、つまり、支持凹部76の中心軸方向に設定されている。このため、ここでは、第1軸と第2軸とは互いに直行する方向に延びるように設定されている。
第2駆動源94として、ここでは、モータが採用されている。なお、ここでは、図示は省略するが、モータとシャフトとの間は、必要に応じて適宜ギア等が噛み合っていればよい。もっとも、第2駆動源94としては、モータが採用されることは必須ではない。例えば、第2駆動源は、エアシリンダ等であっても構わない。この場合、第2駆動源と第2回転体との間に、直線運動を回転運動に変換するリンク機構部が設けられているとよい。また、ここでは、第1駆動源84と第2駆動源94とは、共にモータが採用されているが、それぞれ別の構成が採用されてもよい。
図1〜図5に戻って、ここでは、連鎖部12の両端部のうち他の関節ユニット50の第1連結部62に連結されていない第2連結部70を有する関節ユニット50の当該第2連結部70が支持部16に連結されている。ここでは、当該第2連結部70と支持部16とも相対回転駆動可能とされている。
第2連結部70と支持部16とが相対回転駆動可能となる構成としては、例えば、以下のような構成が考えられる。即ち、支持部16に第1連結部62の支軸部66と同形状の支軸部66が形成され、当該支軸部66が第2連結部70の支持凹部76にはまり込んで、第2回転部92のシャフトとかみ合う。この状態で、第2回転機構部がシャフトを回転させることで、支持部16に対して第2連結部70が支持凹部76の中心軸周りに回転駆動可能となる。
また、ここでは、2つの連鎖部12a,12bは、連結部60に対して同じ側に第1直方体状部54及び第2直方体状部57が位置するように連結されている。
また、ここでは、上記関節ユニット50が複数直鎖状に連なっている。ここで、直鎖状とは、枝分かれしていない1本の線状のことを言うものとする。より詳細には、ここでは、2つの連鎖部12a,12bのうち一方の連鎖部12aでは、5つの関節ユニット50が直鎖状に連結されている。また、2つの連鎖部12a,12bのうち他方の連鎖部12bでは、7つの関節ユニット50が直鎖状に連結されている。
もっとも、直鎖状に連なる関節ユニット50の数は上記に限られない。関節ユニット50の数は適宜設定されていればよい。この際、ロボットハンドが複数の連鎖部を備える場合、それぞれの連鎖部における関節ユニット50の数は同じであってもよいし、異なっていてもよい。
また、図1〜図5では、2つの連鎖部12がそれぞれ直線状に整列している。この状態から、それぞれの関節ユニット50の各回転部を回転させることにより、ロボットハンド10は、さまざま姿勢に姿勢変更する。以下では、ロボットハンド10が、とり得る姿勢の中の3つの姿勢に姿勢変更した様子について説明する。
<姿勢変更>
図11〜図21は、ロボットハンド10が姿勢変更した様子を示す斜視図である。なお、図11〜図15は、同じ一の姿勢のロボットハンド10に対し、それぞれ異なる方向から見た斜視図である。また、図16〜図21は、図11〜図15とは異なる一の姿勢のロボットハンド10に対し、それぞれ異なる方向から見た斜視図である。
図11〜図21は、ロボットハンド10が姿勢変更した様子を示す斜視図である。なお、図11〜図15は、同じ一の姿勢のロボットハンド10に対し、それぞれ異なる方向から見た斜視図である。また、図16〜図21は、図11〜図15とは異なる一の姿勢のロボットハンド10に対し、それぞれ異なる方向から見た斜視図である。
図11〜図15の状態は、一方の連鎖部12bの一番支持部16側に位置する関節ユニット50の第2回転機構部90のみを回転駆動させたものである。当該関節ユニット50と支持部16とは60度程度相対回転している。これにより、図11〜図15のように、ロボットハンド10は、V字状の姿勢をとる。
図16〜図21の状態は、それぞれの連鎖部12a,12bの関節ユニット50の第2回転機構部90を回転駆動させたものである。それぞれ隣り合う関節ユニット50同士は、20度〜30度程度相対回転している。これにより、図16〜図21のように、ロボットハンド10は、C字状の姿勢をとる。このようなC字状の姿勢は、例えば、作業対象を把持するのに適している。
この際に、それぞれの連鎖部12a,12bの関節ユニット50の第2回転部92の回転量を適宜調節することで、一方の連鎖部12aの先端と他方の連鎖部12bの先端との間隔を適宜調節可能である。このため、一方の連鎖部12aの先端と他方の連鎖部12bの先端との間隔を、作業対象のうち把持したい部分の大きさに適宜合わせることができることによって、作業対象に適した把持力で把持することができる。
図22は、ロボットハンド10が螺旋状に姿勢変更した様子を示す斜視図である。図23は、ロボットハンド10が螺旋状に姿勢変更した様子を線材Wの長手方向に沿って見た図である。なお、図22及び図23では、螺旋状に姿勢変形したロボットハンド10が線材Wに巻付いている。
図22及び図23の状態は、それぞれの連鎖部12a,12bの関節ユニット50の第1回転機構部80及び第2回転機構部90を回転駆動させたものである。これにより、図22及び図23のように、ロボットハンド10は、螺旋状の姿勢をとる。このような螺旋状の姿勢は、例えば、線材Wをしごくのに適している。
この際に、それぞれの連鎖部12の関節ユニット50の第1回転部82及び第2回転部92の回転量を適宜調節することで、螺旋の径を適宜調節可能である。このため、螺旋の径を、線材Wの径に適宜合わせることができることによって、線材Wに適した力でしごくことができる。
また、ロボットハンド10が連鎖部12を複数備える場合、図22及び図23のように、複数の連鎖部12a,12bを螺旋状に姿勢変形した際に、少なくとも2つの連鎖部で螺旋の中心軸が一致するように、複数の連鎖部12a,12bが支持部16に取り付けられているとよい。これにより、線材Wのうち1つのロボットハンド10が巻付ける領域を大きくすることができる。
第1実施形態に係るロボットハンド10によると、複数の関節ユニット50が螺旋状に姿勢変更可能、かつ、螺旋の径を変更可能な連鎖状に連結されている連鎖部12を少なくとも1つ備えるため、例えば、1つのロボットハンド10で異なる種類の電線径に巻付くことが可能になるなど、同じ作業でもその作業対象の汎用性を広げることができる。また、電線束の周囲に巻付いた後、螺旋の径を小さくすることで、広がった電線束の径を小さくすることができる。
また、対象の周囲のクリアランスが小さい場合でも、ロボットハンド10を姿勢変形させることで、当該クリアランスにロボットハンド10を挿し込むことができる。さらに挿し込んだ後にその作業対象に適した姿勢に姿勢変更することができる。
また、作業対象に対して接点(作用点)を分散して当接することができることによって、作業対象を傷つけにくい。
また、複数の関節ユニット50のうち隣り合う一対の関節ユニット50が、両者の並ぶ方向と平行な方向に設定された第1軸及び第1軸に直交する方向に設定された第2軸周りに相対回転駆動可能であるため、隣り合う関節ユニット50同士がねじれあうことができるとともに、隣り合う関節ユニット50同士の関節角度を変更することができる。
特にここでは、関節ユニット50が、基体52と連結部60により連結される他の関節ユニット50の基体52とを第1軸周りに相対回転駆動する第1駆動源84を備える第1回転機構部80を備えるため、隣り合う関節ユニット50同士がねじれあうことができる。また、関節ユニット50が、基体52と連結部60により連結される他の関節ユニット50の基体52とを第1軸と交差する第2軸周りに相対回転駆動する第2駆動源94を備える第2回転機構部90を備えるため、隣り合う関節ユニット50同士の関節角度を変更することができる。これにより、ロボットハンド10が螺旋状に姿勢変形できるとともに、螺旋以外の姿勢にも変形可能となることによって、ロボットハンド10になるべく多種類の作業を行わせることができる又は同じ作業でもその作業対象の汎用性を広げることができる。
特に、第1回転機構部80は、基体52に対して第1連結部62を第1軸周りに回転駆動可能に設けられているため、当該関節ユニット50と、当該関節ユニット50の当該第1連結部62に連結される他の関節ユニット50とが、第1軸周りに相対回転駆動可能となる。また、第2回転機構部90は、第2連結部70に他の関節ユニット50の第1連結部62が連結された状態で、第2連結部70に対して他の関節ユニット50の第1連結部62を第2軸周りに回転駆動可能に設けられているため、当該関節ユニット50と、当該関節ユニット50の当該第2連結部70に連結される他の関節ユニット50とが、第2軸周りに相対回転駆動可能となる。
また、連鎖部12を複数備えるため、複数の連鎖部12によって複雑な動きを実現することができる。また、複数の連鎖部12にそれぞれ異なる部品を取り付けることで、ロボットハンド10が行える作業の種類を増やすことができる。
また、1つの連鎖部12を同一種類の関節ユニット50で構成することで、製造に係るコストを抑えることができる。
{第2実施形態}
次に、第2実施形態に係るロボットハンド10Aについて説明する。図24は、第2実施形態に係るロボットハンド10Aを示す斜視図である。なお、本実施の形態の説明において、第1実施形態で説明したものと同様構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。
次に、第2実施形態に係るロボットハンド10Aについて説明する。図24は、第2実施形態に係るロボットハンド10Aを示す斜視図である。なお、本実施の形態の説明において、第1実施形態で説明したものと同様構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。
第2実施形態に係るロボットハンド10Aは、以下の2つの点で第1実施形態に係るロボットハンド10とは、異なる。
第1の点は、ロボットハンド10Aが、柔軟部17をさらに備える点である。柔軟部17は、関節ユニット50よりも柔軟な材料(例えば、樹脂等)で形成されている。柔軟部17は、連鎖部12の周囲を覆う。
ここでは、2つの連鎖部12a,12bのうち一方の連鎖部12bのみに柔軟部17が設けられているが、このことは必須ではない。両方の連鎖部に柔軟部が設けられていてもよい。また、ここでは、連鎖部12にその基端から先端にかけて全体的に柔軟部17が設けられているが、このことは必須ではない。連鎖部12に部分的に柔軟部17が設けられていてもよい。つまり、柔軟部17は、連鎖部12のうち対象に当接する可能性のある部分に設けられているとよい。
柔軟部17は、連鎖部12の回転をなるべく阻害しないように設けられているとよい。連鎖部12の回転をなるべく阻害しないためには、例えば、1つの関節ユニット50ごとにその基体52部分に柔軟部17が設けられるなどの構成などが考えられる。
関節ユニット50よりも柔軟な材料で形成され、連鎖部12の周囲を覆う柔軟部17をさらに備えることで、ロボットハンド10Aの連鎖部12が取扱対象に当接しても取扱対象を傷つけにくい。
第2の点は、ロボットハンド10Aが、連鎖部12の先端に設けられた保持機構部18をさらに備える点である。
保持機構部18は、対象を保持可能に構成されている。保持機構部18は、例えば、吸着パッド又は把持機構部等を含むことが考えられる。ここでは、2つの連鎖部12a,12bの先端に保持機構部18がそれぞれ設けられている。そして、ここでは、2つの連鎖部12a,12bのうち一方の連鎖部12aに設けられた保持機構部18が吸着パッド20を含み、他方の連鎖部12bに設けられた保持機構部18が把持機構部30を含むものとして説明する。
ここで、吸着パッド20について説明する。図25は、吸着パッド20を示す説明図である。図25では、パッド本体部22の一部が部分的に切り欠かれて断面図とされている。
吸着パッド20は、パッド本体部22とエジェクタ24とを含む。パッド本体部22は筒状に形成されている。より詳細には、ここでは、パッド本体部22は、円錐台筒状と円筒状が合わさった形状に形成されている。そして、パッド本体部22の先端に向けて外径及び内径が大きくなるように設定されている。パッド本体部22の内部空間は、気体の流路とされ、エジェクタ24までつながっている。
エジェクタ24は、パッド本体部22内の空気を吸引可能に構成されている。
そして、パッド本体部22の開口部を対象W1に近づけた状態でエジェクタ24によりパッド本体部22内の気体を吸い込むことでパッド本体部22に対象W1が保持される。また、対象W1を保持している状態で吸引をやめることで対象W1を解放することができる。
吸着パッド20は、例えば、厚みの薄い部材など、作業対象W1が把持しにくい部材である場合に適している。
なお、吸着パッド20としては、エジェクタ24を含まない場合もあり得る。この場合、パッド本体部22は、吸盤状に形成されるとよい。パッド本体部が吸盤状に形成されていると、パッド本体部内の空気が抜けるように対象に対してパッド本体部が押し付けられることで、対象を保持することができる。
次に、把持機構部30について説明する。図26及び図27は、把持機構部30を示す説明図である。図26は、対象を把持する前の状態を示す図であり、図27は、対象を把持している状態を示す図である。
把持機構部30は、一対の把持部32と、一対の把持部32を駆動する駆動機構部34とを備える。ここでは、把持機構部30は、駆動機構部34としてエアシリンダ34が用いられている、いわゆるエアチャックと呼ばれるものとして説明する。もっとも、把持機構部30は、エアチャックに限られるものではない。例えば、駆動機構部34としては、エアシリンダ34に限られるものではなく、モータが採用されてもよい。つまり、駆動機構部34としては、一対の把持部32を開いた状態と閉じた状態とに姿勢変更可能なものが採用されていればよい。
一対の把持部32はその先端が間隔をあけて対向すると共に、その基端がエアシリンダ34に連結されている。そして、エアシリンダ34の往復運動に伴い、一対の把持部32の先端が互いに接近及び離隔する。これにより、一対の把持部32の先端の間隔が変化し、図26のように対象W2を把持する前の状態と、図27のように対象W2を把持した状態に姿勢変更可能とされている。
連鎖部12の先端に把持機構部30が設けられることで、1つの連鎖部12で対象W2を把持することができる。
なお、連鎖部12と保持機構部18とは、関節ユニット50の空いている連結部60を利用して連結されてもよいし、連結部60を用いずに連結されてもよい。
また、ロボットハンドに複数の連鎖部が設けられる場合、上述したように、1つの連鎖部の先端に吸着パッドを設けるとともに、他の連鎖部の先端に把持機構部を設けるなど、それぞれの連鎖部の先端に別構成の保持機構部を設けてもよい。また、例えば、保持機構部が設けられない連鎖部があってもよい。また、例えば、1つの連鎖部の先端に把持機構部と吸着パッドとを両方設けてもよい。
また、保持機構部としては、上記吸着パッド20及び把持機構部30以外の構成であってもよい。例えば、保持機構部としては、磁力を用いて磁性体を保持するものであってもよい。
第2実施形態に係るロボットハンド10Aによっても、第1実施形態に係るロボットハンド10と同様の効果を得ることができる。
また、第2実施形態に係るロボットハンド10Aによると、連鎖部12の先端に設けられた保持機構部18をさらに備えるため、ロボットハンド10Aによって部品をより容易に保持することができる。特に、ここでは、保持機構部18は吸着パッド20を含むため、吸着により対象を容易に保持することができる。また、保持機構部18は把持機構部30を含むため、対象を容易に把持することができる。
また、関節ユニット50よりも柔軟な材料で形成され、連鎖部12の周囲を覆う柔軟部17をさらに備えるため、ロボットハンド10Aの連鎖部12が取扱対象に当接しても取扱対象を傷つけにくい。
{変形例}
上記実施形態において、隣り合う一対の関節ユニット50が、両者の並ぶ方向と平行な方向に設定された第1軸及び第1軸に直交する方向に設定された第2軸周りに相対回転駆動可能に設けられているものとして説明したが、このことは必須ではない。例えば、1つの関節ユニットと一方側の隣に位置する関節ユニットとで第1軸周りに相対回転駆動可能であるとともに、上記1つの関節ユニットと他方側の隣に位置する関節ユニットとで第2軸周りに相対回転駆動可能であってもよい。
上記実施形態において、隣り合う一対の関節ユニット50が、両者の並ぶ方向と平行な方向に設定された第1軸及び第1軸に直交する方向に設定された第2軸周りに相対回転駆動可能に設けられているものとして説明したが、このことは必須ではない。例えば、1つの関節ユニットと一方側の隣に位置する関節ユニットとで第1軸周りに相対回転駆動可能であるとともに、上記1つの関節ユニットと他方側の隣に位置する関節ユニットとで第2軸周りに相対回転駆動可能であってもよい。
上記に関連して、上記実施形態において、基体52に対して第1連結部62を第1軸周りに回転駆動可能であるとともに、基体52に対して第2連結部70に連結される他の第1連結部62を第2軸周りに回転駆動可能であるものとして説明したが、このことは必須ではない。例えば、第1軸周りに回転させる機能と第2軸周りに回転させる機能とをそれぞれ異なる関節ユニットが担っていてもよい。
また、例えば、関節ユニットは、基体に対して第1連結部及び第2連結部のどちらか一方を第1軸及び第2軸周りに回転駆動可能であってもよい。
また、上記実施形態の連鎖部12において、関節ユニット50は、直鎖状に連結されているものとして説明したが、このことは必須ではない。例えば、第1連結部及び第2連結部に加えて第3連結部を有する関節ユニットを用いることで、連鎖部に枝分かれする部分を設けてもよい。
また、上記実施形態において、第1軸の延びる方向を連結方向と平行な方向とし、第2軸の延びる方向を第1軸と直交する方向としたが、このことは必須ではない。例えば、第1軸の延びる方向を連結方向と交差する方向とし、第2軸の延びる方向を第1軸と交差する方向としてもよい。つまり、第1軸と第2軸としては、連鎖部が螺旋状に姿勢変更可能な方向に設定されていればよい。
なお、上記各実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わせることができる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10,10A ロボットハンド
12 連鎖部
16 柔軟部
18 保持機構部
20 吸着パッド
30 把持機構部
50 関節ユニット
52 基体
60 連結部
62 第1連結部
70 第2連結部
80 第1回転機構部
84 第1駆動源
90 第2回転機構部
94 第2駆動源
W 線材
12 連鎖部
16 柔軟部
18 保持機構部
20 吸着パッド
30 把持機構部
50 関節ユニット
52 基体
60 連結部
62 第1連結部
70 第2連結部
80 第1回転機構部
84 第1駆動源
90 第2回転機構部
94 第2駆動源
W 線材
Claims (11)
- 複数の関節ユニットが螺旋状に姿勢変更可能、かつ、螺旋の径を変更可能に連鎖状に連結されている連鎖部を少なくとも1つ備える、ロボットハンド。
- 請求項1に記載のロボットハンドであって、
前記複数の関節ユニットのうち隣り合う一対の前記関節ユニットが、両者の並ぶ方向と平行な方向に設定された第1軸及び前記第1軸と交差する方向に設定された第2軸周りに相対回転可能である、ロボットハンド。 - 請求項2に記載のロボットハンドであって、
前記関節ユニットは、
基体と、
第1連結部と、他の関節ユニットの第1連結部と連結可能な第2連結部とを備え、前記基体に連なるように設けられた連結部と、
前記基体と前記連結部により連結される他の関節ユニットの基体とを第1軸周りに相対回転駆動する第1駆動源を備える第1回転機構部と、
前記基体と前記連結部により連結される他の関節ユニットの基体とを前記第1軸と交差する第2軸周りに相対回転駆動する第2駆動源を備える第2回転機構部と、
を備える、ロボットハンド。 - 請求項3に記載のロボットハンドであって、
前記第1回転機構部は、前記基体に対して前記第1連結部を前記第1軸周りに回転駆動可能に設けられている、ロボットハンド。 - 請求項3又は請求項4に記載のロボットハンドであって、
前記第2回転機構部は、前記第2連結部に他の関節ユニットの第1連結部が連結された状態で、前記第2連結部に対して前記他の関節ユニットの前記第1連結部を前記第2軸周りに回転駆動可能に設けられている、ロボットハンド。 - 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のロボットハンドであって、
前記連鎖部を複数備える、ロボットハンド。 - 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のロボットハンドであって、
前記連鎖部の先端に設けられた保持機構部をさらに備える、ロボットハンド。 - 請求項7に記載のロボットハンドであって、
前記保持機構部は吸着パッドを含む、ロボットハンド。 - 請求項7又は請求項8に記載のロボットハンドであって、
前記保持機構部は把持機構部を含む、ロボットハンド。 - 請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載のロボットハンドであって、
前記関節ユニットよりも柔軟な材料で形成され、前記連鎖部の周囲を覆う柔軟部をさらに備える、ロボットハンド。 - 基体と、
第1連結部と、他の関節ユニットの第1連結部と連結可能な第2連結部とを備え、前記基体に連なるように設けられた連結部と、
前記基体と前記連結部により連結される他の関節ユニットの基体とを第1軸周りに相対回転駆動する第1駆動源を備える第1回転機構部と、
前記基体と前記連結部により連結される他の関節ユニットの基体とを前記第1軸と交差する第2軸周りに相対回転駆動する第2駆動源を備える第2回転機構部と、
を備える、関節ユニット。
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