JP2016187826A - 接合体、及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】柱状部材の外側に金属管を被せて接合した接合体、及びその製造方法を提供する。【解決手段】金属板を筒形状に加工し、金属管5とし、金属管5を径方向に拡大させて塑性変形させる。次に、塑性変形した金属管5に柱状部材を挿入し、金属管5と柱状部材とを接合することができる。これにより、例えば、柱状のセラミックスによって形成された柱状部材と、柱状部材の外周面に、ビッカーズ硬度が180HV以上であるステンレス管と、を備えた接合体を製造することができる。【選択図】図4

Description

本発明は、金属管の内側に柱状部材を挿入して接合した接合体、及びその製造方法に関する。
従来、一方の端面から他方の端面まで貫通した円柱形状のセラミックス体の外周面に、金属管を被覆した、セラミックス体と金属管の接合体が知られている。このような接合体は、例えば、熱伝導部材として利用される。この場合、セラミックス体の内部に第一の流体(例えば、高温の流体)を流通させ、外部に第二の流体(例えば、低温の流体)を流通させることにより、熱伝導を行う。
このようなセラミックス体と金属管の接合体の製造方法として、破損が少なく安定した熱伝導性能を得るために、金属管を加熱し膨張させた中に、一方の端面から他方の端面まで貫通した円柱形状のセラミックス部材を挿入して製造する、焼嵌め法がしばしば用いられている(特許文献1)。
国際公開第2012/067156号
しかしながら、セラミックス部材と金属管の焼き嵌めには寸法管理を行い、十分な締めしろを得ることが肝要となるが、焼成したセラミックス部材を加工することは大きなコストアップとなる。このために、焼成したままのセラミックス部材を用いようとすると、寸法管理が非常にしにくくなる。また、金属管の寸法も精度を出そうとすればするほど、コストアップとなる。このために、最終的に、これらを焼き嵌めする際には、金属管を通常より高温で加熱し(例えば1000℃まで昇温させる。)、十分に膨張させた中に、セラミックス部材を挿入する必要がある。
したがって、焼嵌め工程では大きなエネルギーが必要となり、また、昇温・降温のために時間が多くかかってしまう。さらに、焼嵌め工程では金属管が酸化してしまう恐れがあるため、チャンバー内でガス置換を行ってから焼き嵌めたり、酸化膜を除去したりするなどの対策をしなくてはならない。
本発明の課題は、柱状部材と金属管を接合する場合において、大きなエネルギーが不要であり、比較的短時間で接合することができ、さらに、金属管が酸化する懸念のない接合方法を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明によれば、金属板を筒形状に加工し、金属管とする。その金属管の内径よりも径の大きいパンチを金属管に挿入することにより、金属管を径方向に拡大させて塑性変形させる。次に、塑性変形した金属管に柱状部材を挿入し、金属管と柱状部材とを接合することにより、上記課題を解決しうることを見出した。すなわち、本発明によれば、以下の接合体、及びその製造方法が提供される。
[1] 金属板を筒形状に加工し、金属管とする金属管形成工程と、前記金属管を径方向に拡大させて塑性変形させる金属管拡径工程と、前記金属管に柱状部材を挿入し、前記金属管と前記柱状部材とを接合する接合工程と、を含む接合体の製造方法。
[2] 前記金属管拡径工程において、前記金属管の内径よりも径の大きいパンチを前記金属管に挿入するプレス加工により、前記金属管を径方向に拡大させて塑性変形させる前記[1]に記載の接合体の製造方法。
[3] 前記金属管拡径工程において、スピニング加工により、前記金属管を径方向に拡大させて塑性変形させる前記[1]に記載の接合体の製造方法。
[4] 前記接合工程の際に、又は前記接合工程の後に、前記金属管に残留する残留応力を解放させる残留応力解放工程を含む前記[1]〜[3]のいずれかに記載の接合体の製造方法。
[5] 前記残留応力解放工程における前記残留応力を解放させる方法が、熱処理、レーザー照射、超音波振動、及び電磁波照射から選択されるいずれかを含む前記[4]に記載の接合体の製造方法。
[6] 前記金属板がステンレス、銅、真鍮、チタン、Ni合金、及びAl合金から選択されるいずれかである前記[1]〜[5]のいずれかに記載の接合体の製造方法。
[7] 前記柱状部材がセラミックス、金属、合金、及び耐熱性樹脂から選択されるいずれかである前記[1]〜[6]のいずれかに記載の接合体の製造方法。
[8] 接合前の前記金属管の内径が、前記柱状部材の外径の−0.2〜0.1mmである前記[1]〜[7]のいずれかに記載の接合体の製造方法。
[9] セラミックスによって形成された柱状部材と、前記柱状部材の外周面に、ビッカーズ硬度が180HV以上であるステンレス管と、を備えた接合体。
[10] 前記柱状部材は、多孔質体からなる隔壁を有し、前記隔壁によって、流体の流路となる多数のセルが区画形成されたハニカム構造体である前記[9]に記載の接合体。
本発明の接合体の製造方法によれば、金属管の内側に柱状部材を挿入して接合した接合体を製造することができる。柱状部材を挿入する前に、金属管に、その内径よりも径の大きいパンチを挿入して、径方向に拡大させて塑性変形させる。拡径方向に塑性変形された金属管は、その後の時間経過により、または金属管に残留する残留応力を解放させる刺激を印加することにより、残留応力が解放され、縮径方向に直径が変化する。このため、塑性変形させた金属管に柱状部材を挿入することにより、密着性の良い接合体を製造することができる。したがって、製造過程で金属管を高温にしなくても、焼き嵌めた製品と同等の品質を得ることができる。そのため、焼嵌め工程において必要となる大きなエネルギーや、長時間の昇温・降温の過程が不要である。さらに、製造過程で金属管が酸化する心配もない。
本発明の接合体を示す軸方向の一方の端面から見た模式図である。 本発明の接合体を示す斜視図である。 本発明の金属管形成工程を示す説明図である。 本発明の金属管拡径工程を示す説明図である。 本発明の接合工程を示す説明図である。 本発明の接合体の他の実施形態を示す軸方向の一方の端面から見た模式図である。 本発明の接合体の他の実施形態を示す斜視図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、変更、修正、改良を加え得るものである。
(接合体の製造方法)
図1に、本発明の接合体4を軸方向の一方の端面2から見た模式図、図2に、接合体4の斜視図を示す。接合体4は、柱状部材1と、その柱状部材1の外周面3に被覆された金属管5と、を含む。本発明の接合体4の製造方法では、まず、金属板6を筒形状に加工し、金属管5とする金属管形成工程を行う。そして、金属管5を径方向に拡大させて塑性変形させる金属管拡径工程を行う。次に、拡径した金属管5に柱状部材1を挿入し、金属管5と柱状部材1とを接合する接合工程を行う。
金属管形成工程において、金属板6を筒形状に加工し、金属管5を形成する。金属板6を金属管5に形成する方法として、金属板を絞り加工にて筒形状に加工し不要部分を除去することにより金属管5を形成する方法、金属板6を円筒状に折り曲げつつ、板の端部を溶接し、円筒(パイプ)形状とする連続造管、あるいは板巻溶接等の方法が挙げられる。図3に、金属板6を絞り加工にて筒形状に加工し、不要部分を除去することにより金属管5を形成する方法を示す説明図を示す。図3の左側の図は、絞り加工にて筒形状に加工している図であり、図3の右側の図は、除去すべき不要部分を示す図である。この方法は、図3の左側の図に示すように、まず、ダイ22の上に金属板6を備え、その上にしわ押さえ板23を備える。そして、パンチ21を複数回押し当てることにより、筒形状に加工する。なお、金属管形成工程の後に、金属の塑性変形を行うための金属管拡径工程を行うため、本工程で加工する筒形状の内径は、柱状部材1の外径よりも小さいことが好ましい。
次に、図3の右側の図に示すように、破線にて、筒形状に加工した金属板6の不要部分を除去することにより、金属管5とする。具体的には、底部10とパンチ肩部9を除去することが好ましい。なお、底部10、パンチ肩部9は、このように金属管拡径工程の前に除去しても良いが、これに限定されず、金属管拡径工程の後に除去しても良い。フランジ部7及びダイ肩部8は、後の金属管拡径工程のためにも、金属管拡径工程の前に除去しないことが好ましい。除去する方法としては、プレス抜き加工、あるいは旋盤等を用いた刃物切断、レーザー切断、放電加工による切断等が挙げられるが、前後工程との組み合わせやすさの観点から、安価で簡易に行えるプレス抜き加工が好ましい。
図4に本発明の金属管拡径工程を示す説明図を示す。金属管拡径工程では、形成した金属管5の内径よりも径の大きいパンチ21を、その金属管5に挿入するプレス加工により、金属管5を径方向に拡大させて塑性変形させることができる。パンチ21の形状としては、柱状部材1と同様の形状であることが好ましい。なお、本発明において、塑性変形とは、力を加えて変形させた際、荷重を完全に除いた後にも変形(伸び、縮み)が残ることを示す。つまり、径方向に拡大させて塑性変形させる上記工程では、工程後に金属管5の径が工程前の金属管5の径よりも大きくなる。
あるいは、金属管拡径工程において、プレス加工の代わりにスピニング加工により、金属管5を径方向に拡大させて塑性変形させることもできる。この場合、金属管5を回転させ、ローラやへらを押し付けて塑性変形させる。
塑性加工時の加工度の指標として、金属管拡径工程後のビッカーズ硬度と金属管形成前のビッカーズ硬度の比([金属管拡径工程後のビッカーズ硬度]/[金属管形成前のビッカーズ硬度])が1.2以上であることが好ましい。この比率が大きければ大きいほど、加工後の残留応力が大きくなり、応力解放後の縮径方向への直径変化が大きくなる。
図5に本発明の接合工程を示す説明図を示す。接合工程では、拡径した金属管5に柱状部材1を挿入し、金属管5と柱状部材1とを接合する。金属管5の内径が柱状部材1の外径よりも大きい場合は、温度を上げなくても、柱状部材1の挿入が可能である。金属管5の内径が柱状部材1の外径よりも小さい場合であっても、締め代が十分に小さければ、冷間で圧入することが可能である。
拡径方向に塑性加工された金属管5は、その後の時間経過により、残留応力が解放され、縮径方向に直径が変化する。従って、拡径した金属管5に柱状部材1を挿入し、金属管5の残留応力が解放されることにより、金属管5と柱状部材1が接合し、接合体4を得ることができる。この接合体4は、押抜き荷重、金属管5と柱状部材1との間の熱伝導性、接合体4を振動条件下に晒した際の耐久性といった品質が、大きな締め代で焼き嵌めたものと同等である。
接合工程の後に、金属管5に残留する残留応力を解放させる残留応力解放工程を含むことが好ましい。これは、金属管5として使用する金属材料によっては、残留応力が解放されるために、長時間かかるものがあるためである。残留応力解放工程を行うことにより、短時間で残留応力を解放することができ、所望の品質を有する接合体4を製造することができる。残留応力解放工程における残留応力を解放させる方法としては、熱処理、レーザー照射、超音波振動、電磁波照射から選択されるいずれかを含むことが好ましい。
残留応力を解放させる方法として、接合工程の後に熱処理を行う場合、例えば100〜500℃程度の、金属管5が酸化しない程度の温度で処理することが好ましい。また、金属管5及び柱状部材1として用いる材料によって、熱処理における最適温度が異なるため、最適温度は用いる金属材料の再結晶温度を目安にして決定することが好ましい。事前の金属管拡径工程における塑性加工(拡径)の加工度が大きいほど、同一材料であっても再結晶温度を下げることができる。このために、塑性加工の加工度を大きくすると、金属材料の酸化やエネルギー使用量を抑えることができる。加熱手段として、高温条件下に晒すことによる加熱、あるいは通電加熱、誘導加熱、集光加熱等の加熱手段が挙げられるが、大量の接合体を一度に、安価で簡易に行える手段として、高温条件下に晒すことによる加熱が好ましい。なお、残留応力を解放させる方法として、超音波振動を用いると、金属材料の酸化やエネルギー使用量といった懸念を排除することができる。
残留応力を解放させる他の方法としては、接合工程の際、つまり金属管5に柱状部材1を挿入する際に、金属材料が酸化しない程度の温度に加熱する方法が挙げられる。金属管5に柱状部材1を挿入する際に加熱することにより、挿入しやすくなり、且つ、その後の残留応力の解放を促すことができる。また、製造した接合体4を熱伝導部材として使用する場合などは、使用環境時に発生する熱によって残留応力の解放を促すこともできるため、特別な処理を行わなくても、同等の品質の接合体4を得ることが可能となる。
なお、接合前の金属管5の内径は、締め代、つまり「[柱状部材1の外径]−[接合前の金属管5の内径]」の値が−0.2〜0.1mmであることが好ましい。より好ましくは−0.1〜0.05mm、更に好ましくは−0.05〜0.0mmである。締め代が−0.2〜0.1mmであることにより、冷間圧入による接合、あるいは圧力をかけずとも(圧入せずとも)、柱状部材1を挿入することができ、残留応力解放後に十分な品質(押し抜き荷重)を確保することが出来る。
また、柱状部材1の軸方向の長さは1mm以上であることが好ましい。このようなサイズの柱状部材1を用いると、金属管5の残留応力が解放される際に、接合することが可能である。また、本発明の接合方法は低温で実施することができるため、柱状部材1の軸方向の長さが200mm以上であっても同軸をとることが容易である。
柱状部材1の形状としては、円柱状に限らず、軸(長手)方向に垂直な断面が、楕円形、四角形、またはその他の多角形等、複雑な形状であってもよい。焼嵌め等の従来の方法を用いて接合する場合、温度を上げると均一に膨張しないことが多いため、形状が変形し、焼嵌めが非常に難しい。長時間かけて加熱する必要があったり、そもそも大きな締め代を得ることが不可能であったりする。しかし、本発明の接合方法は、金属管5の挿入を常温で行うことができるため、柱状部材1が複雑な形状であっても、熱膨張の不均一を気にする必要がなく、容易に接合することが可能である。
なお、金属管5となる金属板6としては、耐熱性、耐食性に優れるものを用いることが好ましい。例えば、金属板6がステンレス、銅、真鍮、チタン、Ni合金、及びAl合金から選択されるいずれかであることが好ましい。なお、接合体4を熱伝導部材として使用する場合には、熱膨張率の差により、金属管5が柱状部材1から抜け落ちないようなものであることが好ましい。また、接合体4を自動車部品として使用する場合には、比較的安価であるステンレスを用いることが好ましい。
柱状部材1としては、耐熱性に優れるものを用いることが好ましい。例えば、柱状部材1がセラミックス、金属、合金、及び耐熱性樹脂から選択されるいずれかであることが好ましい。
また、接合させる金属管5と柱状部材1との間に1種以上の中間材が存在していても良い。中間材としては、ヤング率150GPa以下である材質からなるものを備えることも好ましい。具体的には、グラファイトシート、金属シート、ゲルシート、弾塑性流体等が挙げられる。金属シートを構成する金属としては、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)等が挙げられる。弾塑性流体とは、小さな力であれば、塑性変形せずに固体として振るまい(弾性率を有する)、大きな力を加えると自由に変形して流体のような変形をする材料であり、グリース等が例として挙げられる。中間材として、密着性や熱伝導性、耐食性等を考慮すると、グラファイトシートを用いることが好ましい。中間材を用いることにより、金属管5と柱状部材1との密着性を高めて、熱伝導性を向上させることができる。
なお、本発明の接合体4の製造方法は、柱状部材1の外周面3に金属管5を接合することに限定せず、中空の柱状部材1の内側に金属を挿入して接合することもできる。この場合、金属に縮径方向の塑性加工を施す。次に、中空の柱状部材1を被せ、内側の金属の残留応力を解放することで、接合することができる。
(接合体)
図1に本発明の接合体4を軸方向の一方の端面2から見た図を示す。また、図2に、本発明の接合体4の斜視図を示す。接合体4は柱状部材1と、柱状部材1の外周面3に金属管5と、を備える。この接合体4の柱状部材1と金属管5は密着し、一体化している。
接合体4としては、セラミックスによって形成された柱状部材1と、柱状部材1の外周面3に、接合前のビッカーズ硬度が180HV以上であったステンレス管と、を備えた接合体4を挙げることができる。柱状部材1は、一方の端面2から他方の端面2まで貫通し、流体が流通する流路を有することが好ましい。
ステンレス管では、製造前のステンレス板のビッカーズ硬度が約150HVの場合に、金属管拡径工程後におけるステンレス管のビッカーズ硬度が180HV以上となる。また、金属管拡径工程後におけるステンレス管のビッカーズ硬度が230HV以上であることがより好ましい。金属管拡径工程後におけるステンレス管のビッカーズ硬度が180HV以上であることにより、十分な縮径方向への直径変化が確保でき、焼き嵌めたものと同等の品質の接合体を得ることができる。
なお、セラミックスによって形成された柱状部材1は、セラミックスで柱状に形成され、軸方向の一方の端面2から他方の端面2まで貫通する流体の流路を有するものであることが好ましい。柱状部材1は、多孔質体からなる隔壁13を有し、隔壁13によって、流体の流路となる多数のセル12が区画形成されたハニカム構造体11であることが好ましい。例えば、接合体4を熱伝導部材として使用するとき、隔壁13を有することにより、柱状部材1の内部を流通する流体からの熱を効率よく集熱し、外部に伝達することができる。図6及び図7は、多数のセル12が形成されたハニカム構造体11を柱状部材1として用いた実施形態を示している。
柱状部材1は、熱伝導率が100W/(m・K)以上であることが好ましい。より好ましくは、120〜300W/(m・K)、さらに好ましくは、150〜300W/(m・K)である。この範囲とすることにより、熱伝導性が良好となり、効率的に柱状部材1内の熱を金属管5の外側に排出できる。
柱状部材1は、耐熱性に優れるセラミックスを用いることが好ましく、特に伝熱性を考慮すると、熱伝導性が高いSiC(炭化珪素)が主成分であることが好ましい。なお、主成分とは、柱状部材1の50質量%以上が炭化珪素であることを意味する。
但し、必ずしも柱状部材1の全体がSiC(炭化珪素)で構成されている必要はなく、SiC(炭化珪素)が本体中に含まれていれば良い。即ち、柱状部材1は、SiC(炭化珪素)を含むセラミックスからなるものであることが好ましい。
なお、SiC(炭化珪素)であっても多孔質体の場合は高い熱伝導率が得られないため、柱状部材1の作製過程でシリコンを含浸させて緻密体構造とすることが好ましい。緻密体構造とすることで高い熱伝導率が得られる。例えば、SiC(炭化珪素)の多孔質体の場合、20W/(m・K)程度であるが、緻密体とすることにより、150W/(m・K)程度とすることができる。具体的には、柱状部材1の気孔率は、10%以下であることが好ましく、3%以下であることがさらに好ましい。このような範囲とすることにより、熱伝導性を向上させることができる。
柱状部材1として、Si含浸SiC、(Si+Al)含浸SiC、金属複合SiC、Si、及びSiC等を採用することができるが、高い熱伝導率を得るための緻密体構造とするためにSi含浸SiC、(Si+Al)含浸SiCを採用することができる。
柱状部材1を、隔壁13によって流路となる複数のセル12が区画形成されたハニカム構造体11として形成する場合、セル形状は、円形、楕円形、三角形、四角形、六角形、その他の多角形等の中から所望の形状を適宜選択すればよい。
ハニカム構造体11のセル密度(即ち、単位断面積当たりのセルの数)については特に制限はなく、目的に応じて適宜設計すればよいが、25〜2000セル/平方インチ(4〜320セル/cm)の範囲であることが好ましい。セル密度を25セル/平方インチ以上とすると、隔壁13の強度、ひいてはハニカム構造体11自体の強度及び有効GSA(幾何学的表面積)を十分なものとすることができる。一方、セル密度を2000セル/平方インチ以下とすると、熱媒体が流れる際の圧力損失を小さくすることができる。
また、ハニカム構造体11の1つ当たりのセル数は、1〜10,000が望ましく、200〜2,000が特に望ましい。セル数が多すぎるとハニカム自体が大きくなるため第一の流体側から第二の流体側までの熱伝導距離が長くなり、熱伝導ロスが大きくなり熱流束が小さくなる。またセル数が少ない時には第一の流体側の熱伝導面積が小さくなり第一の流体側の熱抵抗を下げることが出来ず熱流束が小さくなる。
ハニカム構造体11のセル12の隔壁13の厚さ(壁厚)についても、目的に応じて適宜設計すればよく、特に制限はない。壁厚を50μm〜2mmとすることが好ましく、60μm〜500μmとすることが更に好ましい。壁厚を50μm以上とすると、機械的強度が向上して衝撃や熱応力による破損を防止できる。一方、2mm以下とすると、ハニカム構造体11側に占めるセル容積の割合が大きくなることにより流体の圧力損失が小さくなり、熱伝導率を向上させることができる。
ハニカム構造体11のセル12の隔壁13の密度は、0.5〜5g/cmであることが好ましい。0.5g/cm以上の場合、隔壁13の強度が十分であり、第一の流体が流路内を通り抜ける際に圧力により隔壁13が破損することを防止できる。また、5g/cm以下であると、ハニカム構造体11自体が重くなりすぎず、軽量化することができる。上記の範囲の密度とすることにより、ハニカム構造体11を強固なものとすることができる。また、熱伝導率を向上させる効果も得られる。
接合体4は、熱伝導部材として利用することができる。熱伝導部材に流通させる第一の流体(高温側)が排ガスの場合、第一の流体(高温側)が通過するハニカム構造体11のセル内部の壁面には、触媒が担持されていることが好ましい。これは、排ガス浄化の役割に加えて、排ガス浄化の際に発生する反応熱(発熱反応)も熱伝導させることが可能になるためである。触媒としては、貴金属(白金、ロジウム、パラジウム、ルテニウム、インジウム、銀、及び金)、アルミニウム、ニッケル、ジルコニウム、チタン、セリウム、コバルト、マンガン、亜鉛、銅、スズ、鉄、ニオブ、マグネシウム、ランタン、サマリウム、ビスマス及びバリウムからなる群から選択された元素を少なくとも一種を含有すると良い。これらは金属、酸化物、及びそれ以外の化合物であっても良い。
第一の流体(高温側)が通過するハニカム構造体11のセル12の隔壁13に担持される触媒(触媒金属+担持体)の担持量としては、10〜400g/Lであることが好ましく、貴金属であれば0.1〜5g/Lであることが更に好ましい。触媒(触媒金属+担持体)の担持量を10g/L以上とすると、触媒作用が十分に発現する。一方、400g/L以下とすると、圧力損失が大きくなりすぎず、製造コストの上昇も抑えることができる。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
セラミックス粉末を含む坏土を所望の形状に押し出した後、乾燥し、所定の外形寸法に加工した。その後、Si含浸焼成することによって、材質が炭化珪素、本体サイズが外径55.0mm、長さ20mmの円柱状(筒状)のハニカム構造体を製造した。すなわち、柱状部材として、ハニカム構造体を用いた。ハニカム構造体のセル密度は20セル/cm、隔壁の厚さ(壁厚)は0.3mm、ハニカム構造体の熱伝導率は150W/(m・K)であった。
ステンレス材の板材を絞り加工にて筒形状に加工し、形成した筒形状の内径よりも径の大きいパンチを挿入することにより、径方向に拡大させて塑性変形させた。この拡径工程後に不要部分(フランジ部、底部)を除去することで肉厚1.0mm、内径55.0mm、長さ60mmのステンレス管を作製した。また、この場合、金属管拡径工程後のビッカーズ硬度と金属管形成前のビッカーズ硬度の比([金属管拡径工程後のビッカーズ硬度]/[金属管形成前のビッカーズ硬度])は1.5であった。
次に、ハニカム構造体を熱処理せずに圧入(冷間圧入)することによって、ステンレス管内に接合した。締め代は0.0mmであった。その後、得られた接合体を300℃に保持された高温槽内に10分間保持することで、ステンレス管の残留応力を開放させた。
(比較例1)
ハニカム構造体の製造は実施例1と同様の方法で行った。
肉厚1.0mm、内径54.9mm、長さ60mmのステンレス管を準備し、金属管拡径工程を行わずに焼きばめによりハニカム構造体をステンレス管内に挿入した。締め代は0.1mmであった。
(押し抜き荷重評価)
ステンレス管の下端面を固定した状態で、プレス機を用いて、ハニカム構造体の端面に対し、軸方向に加圧した。その際、ハニカム構造体がステンレス管内を軸方向に動き始めた時点の圧力を測定し、押し抜き荷重とした。押し抜き荷重とステンレス管の外観結果に関して、表1に記す。
Figure 2016187826
結果として、押し抜き荷重に関しては、実施例1においても比較例1と同等の押し抜き荷重が確保できていた。一方、ステンレス管の外観に関しては、焼きばめ時に高温の熱処理を施した比較例1では金属管表面に厚い酸化皮膜が確認されたものの、熱処理温度の低かった実施例1では金属光沢が見られた。
本発明の製造方法は、柱状部材と金属管との接合に利用することができる。本発明の接合体は、柱状部材がステンレス管で保護されており、熱伝導部材等に利用することができる。
1:柱状部材、2:(軸方向の)端面、3:外周面、4:接合体、5:金属管、6:金属板、7:フランジ部、8:ダイ肩部、9:パンチ肩部、10:底部、11:ハニカム構造体、12:セル、13:隔壁、21:パンチ、22:ダイ、23:しわ押さえ板。

Claims (10)

  1. 金属板を筒形状に加工し、金属管とする金属管形成工程と、
    前記金属管を径方向に拡大させて塑性変形させる金属管拡径工程と、
    前記金属管に柱状部材を挿入し、前記金属管と前記柱状部材とを接合する接合工程と、
    を含む接合体の製造方法。
  2. 前記金属管拡径工程において、前記金属管の内径よりも径の大きいパンチを前記金属管に挿入するプレス加工により、前記金属管を径方向に拡大させて塑性変形させる請求項1に記載の接合体の製造方法。
  3. 前記金属管拡径工程において、スピニング加工により、前記金属管を径方向に拡大させて塑性変形させる請求項1に記載の接合体の製造方法。
  4. 前記接合工程の際に、又は前記接合工程の後に、前記金属管に残留する残留応力を解放させる残留応力解放工程を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の接合体の製造方法。
  5. 前記残留応力解放工程における前記残留応力を解放させる方法が、熱処理、レーザー照射、超音波振動、及び電磁波照射から選択されるいずれかを含む請求項4に記載の接合体の製造方法。
  6. 前記金属板がステンレス、銅、真鍮、チタン、Ni合金、及びAl合金から選択されるいずれかである請求項1〜5のいずれか1項に記載の接合体の製造方法。
  7. 前記柱状部材がセラミックス、金属、合金、及び耐熱性樹脂から選択されるいずれかである請求項1〜6のいずれか1項に記載の接合体の製造方法。
  8. 接合前の前記金属管の内径が、前記柱状部材の外径の−0.2〜0.1mmである請求項1〜7のいずれか1項に記載の接合体の製造方法。
  9. セラミックスによって形成された柱状部材と、
    前記柱状部材の外周面に、ビッカーズ硬度が180HV以上であるステンレス管と、を備えた接合体。
  10. 前記柱状部材は、多孔質体からなる隔壁を有し、前記隔壁によって、流体の流路となる多数のセルが区画形成されたハニカム構造体である請求項9に記載の接合体。
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