JP2016187501A - 医療用インプラント - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、表面層の腐食速度を制御することができる生分解性金属材料を含む医療用インプラントを提供しようとする。【解決手段】Mg、ZnもしくはFe、またはこれらに他の金属を有するMg合金、Zn合金もしくはFe合金を含む医療用インプラントで、電子線照射が施された表面層と、表面層に囲まれた内部と、を有し、表面層の平均結晶粒径は、内部の平均結晶粒径よりも小さい医療用インプラント。【選択図】なし

Description

本発明は、生体分解性金属材料を含む医療用インプラントおよびその製造方法に関する。より具体的には、Mg、Zn、Fe、Mg合金、Zn合金またはFe合金を基材とする医療用インプラントに電子線を照射し、医療用インプラントの生体内での腐食速度を制御する方法である。
医療用インプラントは、生体内に埋入されて使用される医療器具であり、例えば、ステント、骨折固定材等が挙げられる。このような医療用インプラントの材料は、金属、ポリマー、セラミックス等で構成される。
近年、カテーテルを使用した治療では、冠動脈の狭窄部に対する経皮的冠動脈形成術(PTCA)等により、ステントを用いて生体内の狭窄部を拡張する手技が行われている。このような手技において、ステントは、血管拡張後、一定期間血管の内腔を開存させる必要があるため、ステントを構成する材料には機械的強度が求められる。また、ステントは、血管内への留置後、所定期間で内皮細胞等にステントの表面が覆われるため、内皮細胞増加に伴うステント内再狭窄等を防止する観点から、徐々に分解されていく方が望ましい。なお、ステントは、縮径状態でカテーテル等により血管内に挿入され、狭窄部において血管内腔を機械的に支持するように拡径され留置されるものである。
血管拡張後の再狭窄の問題を解決するために、例えば、特許文献1では、Mgを主原料として含有する生体分解性金属材料から構成されたステントに関する技術が開示されている。生分解性金属材料であるMg合金は、機械的な強度を有しつつ、生体内で腐食溶解して消失する。そのため、生分解性金属からなるステントは、生体内で一定期間機械的強度を有しているが、徐々に分解されて機械的強度が失われる。
特表2008−528080号公報
上述したように、医療用インプラントであるステントは、血管拡張後、一定期間は血管の内腔を開存させておくだけのラジアルフォースが必要である。また、ステントは、所定期間経過後(ステントの表面が内膜で覆われた後)、徐々にラジアルフォースが失われていく方が好ましい。そのため、ステントを構成する生分解性金属材料は、狭窄部の治療速度に合わせて安全に腐食する腐食速度の制御が重要である。例えば、現状では、生体分解性金属材料から構成されたステントの表面に生分解性ポリマーを被覆することで、ステントの腐食速度を制御している。
しかしながら、ステントの表面に被覆された生分解性ポリマーのコート層は、ステントの拡張に追従できず、ステント表面から剥離したりまたはステント表面で破断したりする虞がある。このような場合、コート層が剥離又は破断を起こした部分のステント表面は、ステントを構成する金属が局所的に分解しやすくなるため、生分解性金属材料の腐食速度が制御できない。そのため、ステントが予定よりも早く分解し、必要な治療を行えない虞がある。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、電子線照射により医療用インプラントの表面の平均結晶粒径を小さくすることで、生分解性金属材料からなる医療用インプラントの表面層の腐食速度を制御することを含む、医療用インプラントの製造方法を提供することを目的とする。また、医療用インプラントの表面層の平均結晶粒径がその表面層に囲まれた内部の平均結晶粒径よりも小さい生分解性金属材料からなる医療用インプラントを提供することを目的とする。
本願発明者らは、上記の問題を解決すべく、鋭意研究を行った結果、生分解性金属材料であるMg、Zn、Fe、Mg合金、Zn合金、Fe合金を含む医療用インプラントの表面に、電子線を照射すると、医療用インプラントの表面層の平均結晶粒径が小さくなり、医療用インプラントの生分解性速度を制御できることを知見し本発明をなした。
すなわち本発明は、以下を提供する。
(1)生分解性金属材料からなる医療用インプラントであって、
前記生分解性金属材料は、Mg、ZnもしくはFe、または、Mgを主要成分とするMg合金、Znを主要成分とするZn合金もしくはFeを主要成分とするFe合金であり、
前記医療用インプラントは、電子線照射が施された表面層と、前記表面層に囲まれた内部と、を有し、
前記表面層の平均結晶粒径は、前記内部の平均結晶粒径よりも小さい、医療用インプラント。
(2)前記生分解性金属材料は、MgまたはMgを主要成分とするMg合金であり、
前記表面層は、前記内部よりも腐食速度が遅い、(1)に記載の医療用インプラント。
(3)前記医療用インプラントが、ステントである(1)または(2)に記載の医療用インプラント。
(4)生分解性金属材料であるMg、ZnもしくはFe、または、Mgを主要成分とするMg合金、Znを主要成分とするZn合金もしくはFeを主要成分とするFe合金からなる医療用インプラントを準備する準備工程と、
前記医療用インプラントの表面に電子線を複数回照射して、前記医療用インプラントの表面で加熱・冷却を繰り返す電子線照射工程と、を含む医療用インプラントの製造方法。
(5)前記電子線照射工程において、電子線が照射された前記医療用インプラントの表面層の平均結晶粒径は、電子線が照射される前の前記医療用インプラントの表面の平均結晶粒径よりも小さい、(4)に記載の医療用インプラントの製造方法。
(6)前記電子線照射工程の後、前記医療用インプラントは、電子線が照射された表面層と、前記表面層に囲まれた内部と、を有し、前記表面層の平均結晶粒径は、前記内部の平均結晶粒径よりも小さい、(4)または(5)に記載の医療用インプラントの製造方法。
(7)前記医療用インプラントが、ステントである(4)〜(6)のいずれかに記載の医療用インプラントの製造方法。
(8)前記Mg合金は、Mg−X(XはCa,Feおよび・またはY),Mg−Zn,およびMg−Zn−A(Aは、Ln,Y,Si,Alおよび・またはCa)からなる群から選択される少なくとも一つであり、ここでLnはランタノイドであり、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、YbおよびLuからなる群から選択される少なくとも一つであり、(4)〜(7)のいずれかに記載の医療用インプラントの製造方法。
(9)前記Zn合金は、Zn−Mg単独、およびZn−Mg−A(Aは、Ln,Y,Si,Alおよび・またはCa)からなる群から選択される少なくとも一つであり、Lnは上記で規定される(4)〜(7)のいずれかに記載の医療用インプラントの製造方法。
本発明によれば、表面層の腐食速度がその表面層に囲まれた内部の腐食速度より遅い、Mg、ZnもしくはFe,またはこれらに他の金属を有するMg合金、Zn合金もしくはFe合金 (以下、Mg等の生分解性金属または合金ということがある)を含む医療用インプラントが提供できる。そのため、本発明のMg等の生分解性金属または合金を含む医療用インプラントは、適切な期間生体内で作用し、その後は生分解して消失することができる。従って、本発明に係る医療用インプラントは、腐食速度調節のためのコート層がなくても、腐食速度をコントロールすることが可能である。
図1は、本発明のステントの好適な一構成例の形状を示す正面図である。 図2は、図1に示したステントを縮径させた状態のステント図である。 図3はステントの他の例を示す側面図である。 図4は図1のステントの1本のストラットを長さ方向で切り取りその幅方向の断面図を示す。
1.Mg等の生分解性金属または合金
本発明の生分解性医療用インプラントに用いる金属材料は、生体内で腐食性を有するMg、ZnもしくはFe,またはこれらに他の金属を主要成分とするMg合金、Zn合金もしくはFe合金である。ここで、合金の主要成分とは、合金中で最も高い質量比率を有する成分であり、本発明ではMg、ZnまたはFeである。本発明に用いられる生分解性金属材料は、以下の例が例示できるが、これらの混合物であってもよく、またこれらの例示に限定されない。例えば、本発明に係る生分解性医療用インプラントに用いる金属材料は、MgもしくはZn以外の金属材料として、Li、Na、K、Rb、Cs、Ca、Sr、Sc、Y、ランタノイド族(Pmを除く)、またはこれらの混合物が含まれる。
1)Mg単独、Zn単独、またはFe単独の金属。
2)Mg−Xであり、XはCa,Feおよび・またはYであるMg合金。
3)MgZnA組成を有し、Znの比率が10〜40質量%で、AがLn、Y、Si、Al、Caからなる群から選択された1つまたは複数の元素を表し、合金中のAの比率が0〜20質量%である。本明細書ではLnはランタノイドであり、具体的には、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luである。
4)MgZnであり、前記合金中のZnの比率が26〜32質量%、とりわけ、約28.1質量%である。
5)MgZnLn組成の合金を有し、合金中のZnの比率が10〜40質量%であり、Lnの比率が1〜12質量%である。
6)MgZnY組成の合金を有し、合金中のZnの比率が10〜40質量%であり、Yの比率が1〜12質量%である。
7)上記4)の合金中のZnの比率が13〜17質量%、Lnの比率が8〜12質量%である。
8)上記7)の合金中のZnの比率が約15質量%、Lnの比率が約10質量%である。
9)MgZnSiであり、合金中のZnの比率が10〜40質量%であり、Siの比率が0.01〜2質量%である。
10)MgZnAlであり、合金中のZnの比率が10〜40質量%であり、Alの比率が0.01〜20質量%である。
11)MgZnCaであり、合金中のZnの比率が10〜40質量%であり、Caの比率が0.01〜20質量%である。
12)MgYであり、Yの比率が1〜30質量%である。
13)上記合金11)中のYの比率が7〜11質量%、とりわけ約8.9質量%である。
14)MgYLnであり、Yの比率が1〜30質量%であり、Lnの比率が1〜12質量%である。
15)MgCaAlであり、Caの比率が0.01〜20質量%であり、Alの比率が0.01〜20質量%である。
16)MgCaSiであり、Caの比率が0.01〜20質量%であり、Siの比率が0.01〜2質量%である。
17)Mg合金、Zn合金であり、これらの合金の副成分は、Mn,Co,Ni、Cr、Cu、Cd、Pb、Sn、Th、Zr、Ag、Au、Pd、Pt、Si、Ca、Li、Al、Zn、およびFeである。
18)ZnMgXであり、Mgの比率が0〜40質量%、XがLn、Y、Si、Al、Caから成る群から選択された1つまたは複数の元素を表し、合金中のXの比率は0〜20質量%である。
19)FeMgXであり、Mgの比率が0〜40質量%、XがLn、Y、Si、Al、Caから成る群から選択された1つまたは複数の元素を表し、合金中のXの比率は0〜20質量%である。
2.本発明のインプラント
本発明の医療用インプラントとしては、ステント、骨接合用部材、ステントグラフト、マイクロコイル、パッチ等が例示できる。好ましくは、本発明に係る医療用インプラントは、ステントである。
本発明の医療用インプラントは上記のMg、Zn、もしくはFe,またはこれらに他の金属を有するMg合金、Zn合金もしくはFe合金材料で製造される。また、本発明に係る医療用インプラントは、表面層の平均結晶粒径がその表面層に囲まれた内部の平均結晶粒径よりも小さい。これにより、本発明の医療用インプラントは腐食速度を制御することができる。
ここで、医療用インプラントの表面層とは、医療用インプラントを構成する生分解性金属材料が外気(または生体内の環境)と接触している部分で、かつ、電子線が照射された部分である。また、医療用インプラントの内部とは、医療用インプラントを構成する生分解性金属材料の断面において、上述の医療用インプラントの表面層で全周が囲まれた部分である。ここで、医療用インプラントの表面層では、医療用インプラントを構成する金属材料の平均結晶粒径が医療用インプラントの内部の金属材料の平均結晶粒径よりも小さくなっている。なお、生分解性金属材料の平均結晶粒径は、<1>生分解性金属材料の任意の面をダイヤモンド砥粒等を用いて研磨加工して鏡面とした後、この面を塩酸によりエッチング処理し、<2>走査型電子顕微鏡(SEM)または光学顕微鏡を用いて、エッチング処理した面のうちで任意の場所を選らび、所定倍率で撮影して画像を得、<3>この画像を例えば「Image-Pro Plus」という画像解析ソフト(Media Cybernetics社製)を用いて解析することにより求めることができる。また、生分解性金属材料の任意の面をダイヤモンド砥粒等を用いて研磨加工して鏡面とした後、電子線後方散乱解析(EBSD)により結晶解析を行い、走査型電子顕微鏡(SEM)等により得られた画像の結晶粒径と電子線後方散乱解析(EBSD)により得られた画像の結晶粒径とが一致することを確認してもよい。
例えば、図1で拡径状態のステント1を示し、図2で縮径状態のステント2を示す。図4では、図1で示す拡径状態のステント1の1本のストラット3を長さ方向で切り取りその幅方向の断面図を示して説明する。図4で示す断面図において医療用インプラントの表面層とは、外気または生体環境と接触している表面層Aであり、医療用インプラントの内部とは、表面層Aに囲まれた内部Bである。
なお、医療用インプラントにおいて、電子線照射を施した医療用インプラントの表面層の腐食速度と、電子線照射が施されていない医療用インプラントの内部の腐食速度は、後述の<1>〜<3>の工程により、算出することができる。
<1>医療用インプラントの表面に対して電子線照射を行い、電子線処理した際に形成された層の厚みを測定する。
<2>電子線照射をしていない医療用インプラントの金属材料に対し、<1>で測定された層の厚み分の腐食に必要な時間を算出する。
<3>上記<2>で算出した時間よりも短い時間で、<1>で電子線照射した際に形成された層の厚みを測定した医療用インプラントに対し、腐食試験を行い、腐食速度を算出する(電子線照射を施した医療用インプラントの表面層の腐食速度)。
<4>電子線照射をしていない医療用インプラントの金属材料に対し、<3>の腐食試験と同様の試験を行い、腐食速度を算出する(電子線照射が施されていない医療用インプラントの内部の腐食速度)。
上述の方法により、電子線照射を施した医療用インプラントの表面層の腐食速度と電子線照射が施されていない医療用インプラントの内部の腐食速度を算出し、本発明の表面層と内部との腐食速度の差を判断することができる。
簡略測定法としては、同一材料で同一形状の電子線照射されたステントと電子線照射されていないステントとを一定期間腐食環境内において、その質量の差を測定して、腐食環境内に置かれた時間、密度、表面積で除した値、で算出してもよい。ここで腐食環境内に置かれた時間は、上記<1>で測定された電子線照射された表面層の厚み分の腐食に必要な時間よりは十分短い時間とする。電子線照射されたステントの表面層の少なくとも一部が腐食されて電子線照射されない内部が露出していない腐食時間である。
また、医療用インプラントの腐食速度は、例えば、<1>医療用インプラントの質量を測定し、<2>医療用インプラントを疑似体液(リン酸緩衝溶液又は生理食塩水)に一定時間浸漬し、<3>浸漬後の医療用インプラントの質量から浸漬前の医療用インプラントの質量を引くことで、医療用インプラントの減少量を算出し、<4>医療用インプラントの減少量を医療用インプラントの密度、表面積、時間で割ることで、1時間あたりの腐食速度(μm/時間)を算出し、<5>算出した1時間あたりの腐食速度(μm/時間)より、1年間あたりの腐食速度(μm/年)を算出することができる。
本発明の医療用インプラントの表面層は、医療用インプラントの内部と比較して金属材料の平均結晶粒径が小さい。すなわち、本発明に係る医療用インプラントの金属材料は、医療用インプラントの表面層と内部とで腐食速度を変化させることができる。そのため、本発明に係る医療用インプラントは、生体内に留置した際、生体内と接触する医療用インプラントの表面の腐食速度を制御することができる。具体的には、生体管腔内での腐食速度が速いMg又はMg合金で形成された医療用インプラントは、医療用インプラントの表面に電子線で照射して医療用インプラントの表面層の金属材料の平均結晶粒径を小さくすることにより、生体内に留置した際、医療用インプラントの表面層の腐食速度を医療用インプラントの内部の腐食速度と比較して遅くすることができる。そのため、MgまたはMg合金からなる医療用インプラントは、生体内に留置した際、生体内と接触する医療用インプラントの表面層の腐食速度が遅いため、医療用インプラント全体の腐食速度が遅くなる。また、生体管腔内での腐食速度が遅いZn又はZn合金で形成された医療用インプラントは、医療用インプラントの表面に電子線で照射して医療用インプラントの表面層の金属材料の平均結晶粒径を小さくすることにより、生体内に留置した際、医療用インプラントの表面層の腐食速度を医療用インプラントの内部の腐食速度と比較して早くすることができる。そのため、Zn又はZn合金で形成された医療用インプラントは、生体内に留置した際、生体内と接触する医療用インプラントの表面層の腐食速度が速いため、医療用インプラント全体の腐食速度が速くなる。
3.医療用インプラントの表面層の腐食速度をコントロールする方法
本発明では、医療用インプラントの表面層の腐食速度を制御するため、医療用インプラントを構成する金属材料の最表面層を電子線で照射し、金属材料の最表面層に対して急速加熱・急速冷却を連続的に行うことにより、金属材料の結晶粒径を小さくする。すなわち、本発明において、医療用インプラントの表面層の腐食速度を制御する方法は、医療用インプラントの最表面層に電子線を複数回照射し、最表面層で加熱・冷却を繰り返すことで、最表面層の金属材料を溶解、凝固して結晶粒径を小さくする工程である。そのため、Mg、ZnもしくはFe,またはこれらに他の金属を有するMg合金、Zn合金もしくはFe合金を含む医療用インプラントの表面に電子線を照射して、医療用インプラントの表面層の腐食速度を制御することができる。
本発明では、金属表面に電子線を照射することにより、金属材料の最表面層のみに加熱処理・冷却処理を行えるため、金属材料の最表層面の結晶粒径のみを小さくすることができる。また、電子線照射では、金属材料に焼ならし処理を行うよりも加熱速度、冷却速度が速いため、急速加熱・急速冷却を行うことが可能であり、金属材料の結晶粒径を小さくすることができる。さらに、金属材料に複数回の電子線照射をすることにより、電子線照射される金属材料の表面で溶解・凝固を連続して繰り返し、金属材料の結晶粒径を更に小さくすることができる。なお、急速冷却とは、外気による自然冷却も含まれる。
ここで、生分解性金属材料の結晶粒径を小さくすることにより生分解性金属の腐食速度を制御できる理由は不明であるが、本発明者は、金属材料の腐食は結晶粒界から発生しやすいため、電子線照射により金属材料の平均結晶粒径を小さくすることで金属材料の腐食速度を制御できると推察している。具体的には、マグネシウム及びマグネシウム合金のような腐食速度が速い生分解性金属材料の場合、結晶粒径が小さくされた金属材料は、金属材料の表面層で一気に腐食が進行するため、金属材料の表面層に腐食生成物が形成される。このため、マグネシウム及びマグネシウム合金のような腐食速度が速い生分解性金属材料では、腐食生成物が不動態膜のような役割を果たし、金属材料の表面層にそれ以上の腐食が進行せず、耐食性が向上されると考えている。また、亜鉛及び亜鉛合金のようなマグネシウム及びマグネシウム合金よりも腐食速度が遅い生分解性材料の場合、マグネシウム及びマグネシウム合金と同様に腐食生成物が形成されるが、金属材料の表面層で腐食が一気に進行しないため、不動態膜の役割を果たすような腐食生成物の形成はしないと考えられる。このため、亜鉛及び亜鉛合金のような生分解性金属材料では、金属材料の表面層の結晶粒径が小さくなると、金属材料の表面層での結晶粒界の密度が増えるために耐食性が低下すると考えられる。なお、本発明はこのメカニズムに限定されるものではない。
Mg、ZnもしくはFe,またはこれらに他の金属を有するMg合金、Zn合金もしくはFe合金を含む医療用インプラント材料は融点が低い金属または合金であり、電子線照射による金属材料の表面層の改質を行うには照射量を適切に制御する必要がある。特に、MgもしくはZn、またはこれらに他の金属を有するMg合金もしくはZn合金を含む医療用インプラントは融点が低い金属または合金であるため、さらに電子線照射による金属材料の表面層の改質を行うには照射量を適切に制御する必要がある。
エネルギー密度:好ましくは0.01J/cm2以上である。より好ましくは、0.01J/cm以上1J/cm以下、さらに好ましくは、0.05J/cm以上1Jcm以下、特に好ましくは0.1J/cm以上0.9J/cm以下である。
パルス幅:1μs以上が好ましい。
照射回数(パルス数):1回以上が好ましい。より好ましくは1回以上20回以下である。照射回数で加熱、冷却(自然冷却も含む)を繰り返し行う場合は、加熱、冷却を1サイクルとして、好ましくは2サイクル以上、5サイクル以下行う。
電子線照射はアルゴン雰囲気または真空で行うのが好ましい。
電子線照射されるインプラントは、その表面に均一に電子線が照射されるように、電子線ビームまたは被照射物を互いに移動させながら電子線照射してもよい。
電子線照射層の厚さは電子線照射の条件によっても異なるが、好ましくは5〜6μm程度である。
電子線照射後の冷却工程は、自然冷却でもよいし、空気、不活性ガス等を用いて所望の冷却速度で冷却することもできる。
なお、インプラント基材の金属材料としてMg、Zn,Mg合金、Zn合金を採用する場合、インプラント基材の加熱温度は、生分解性金属であるMg、Zn、Mg合金及びZn合金を含むインプラント材料の形状が崩れない程度の温度が好ましく、電子線照射により金属表面の温度が350℃以上650℃未満になるように設定することが好ましい。
レーザー等の電子線照射による表面処理は、金属または合金表面で急速な加熱、融解、または冷却が起こることにより、表面の結晶粒径の微細化が起こる。医療用インプラントの金属材料の表面は、電子線照射されて融解し、その後に冷却されるので、その結晶粒径が小さくなる。そのため、本発明の医療用インプラントにおいて、電子線照射された金属材料の表面層の平均結晶粒径は、その金属材料の内部の平均結晶粒径より小さい。
4.医療用インプラントの製造工程
本発明の医療用インプラントの製造方法は上記の電子線照射工程が特徴であるが、その他の製造工程は従来公知の医療用インプラントの製造に用いる工程を用いることができる。
1)医療用インプラントの形状のインプラント基材を用意する工程
上記の本発明の医療用インプラントの金属材料を用いて、所定の医療用インプラントの形状に金属材料を加工してインプラント基材を用意する。例えば、パイプ形状の金属材料を用いて、その金属材料にレーザーカット等の加工を施すことにより、インプラント基材を準備する。なお、金属材料は、内空を有する円筒形の金属材料、中実の円筒形の金属材料、内空を有する多角柱形の金属材料、中実の多角柱形の金属材料等を用いることができ限定されない。また、加工方法は、溶融成型、金属材料からの切り出し、研削等を用いることができ限定されない。なお、インプラント基材は、一体形成物で用意してもよいし、複数の部分を組み合わせて用意してもよい。
2)インプラント基材の表面の最外層を除去する工程
インプラント基材を製造する際、インプラント基材は、表面が酸化したり、表面に異物が付着したりする場合がある。このため、これら介在物や異物等が存在する可能性があるインプラント基材の表面の最外層を除去する工程を行ってもよい。
インプラント基材の表面の最外層の除去に用いる方法は特に限定されないが、新たな異物を発生するおそれが少なく、微細で複雑な形状をしたインプラント基材の表面から最外層を除去するのに酸を使用する。酸としては、金属表面を溶解する作用のある限り特に限定されない。例えば、硝酸、塩酸、硫酸および、これらの酸のアルコール溶液が挙げられる。
インプラント基材の表面に酸を接触させる方法は特に限定されず、例えば、表面に酸をスプレーしたのでもよい。但し、微細で複雑な形状をしたインプラント基材の表面に酸を接触させるのに適していることから、所定の酸にインプラント基材を浸漬する方法が好ましい。
3)インプラント基材の表面の研磨工程
本発明の医療用インプラントはその表面を研磨する工程を行なってもよい。研磨工程は電子線照射工程の前に行ってもよく後に行ってもよい。研磨方法は、機械的研磨、化学的研磨、電解研磨方法のいずれでもよい。
4)インプラント基材の表面を電子線照射により処理する工程
インプラント基材の表面、または最外層を除去したインプラント基材の表面に電子線を照射し、インプラント材料の表面層に対して急速加熱・急速冷却を連続的に行うことにより、インプラント材料の表面層の金属の結晶粒径を小さくする工程を行う。
電子線照射の条件は、例えば下記を満たすことが好ましい。
エネルギー密度:0.01J/cm以上が好ましい。より好ましくは、0.01J/cm以上1J/cm以下、さらに好ましくは、0.05J/cm以上1Jcm以下、特に好ましくは0.1J/cm以上0.9J/cm以下である。
パルス幅:1μs以上が好ましい。
照射回数(パルス数):1回以上が好ましい。より好ましくは1回以上20回以下である。
なお、インプラント基材の金属材料としてMg、Zn、Mg合金、Zn合金を採用する場合、インプラント基材の加熱温度は、生分解性金属であるMg、Zn、Mg合金及びZn合金を含むインプラント材料の形状が崩れない程度の温度が好ましく、電子線照射により金属表面の温度が350℃以上650℃未満になるように設定することが好ましい。
5)インプラントを熱処理する工程
電子線照射した後のインプラントを熱処理して不必要な歪を取り除いてもよい。
実施する熱処理としては焼鈍処理が好ましい。焼鈍処理は、インプラント基材の金属材料としてMg、Zn,Mg合金、Zn合金を採用する場合、真空下、又は、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気下で120〜650℃、好ましくは150〜630℃、より好ましくは200〜600℃で1分〜10時間、好ましくは5分〜1時間、より好ましくは5分〜30分時間実施すればよい。
熱処理後は自然冷却でもよいし、水、空気、不活性ガス等を用いて所望の速度で冷却してもよい。
上記の工程を経て、インプラント基材は、本発明の医療用インプラントに製造される。
なお、本発明の医療用インプラントは、単体または他の医療デバイスと組み合せて、包装体の中に封入される。そして、包装体に封入された医療用インプラントは、滅菌処理が行われる。ここで、医療用インプラントの滅菌処理には、電子線が使用される場合があるが、滅菌処理に伴う電子線照射のエネルギーは小さく、上述の「インプラント基材の表面を電子線照射により処理する工程」とは明らかに異なる。
また、医療用インプラントと他の医療デバイスとの組合せとは、例えば、バルーンカテーテルのバルーン部に医療用インプラントであるステントをマウントすることである。
5.本発明の医療用インプラントの形状
本発明の医療用インプラントは、ステント、骨接合用部材、ステントグラフト、マイクロコイル、パッチからなる群から選択される少なくとも一つの形状であるが、これらに限定されない。形状は公知のいずれの形状でもよいし、医療用インプラントとして用いる形状であれば、その他のいかなる形状でもよい。以下に一例としてステントについて説明する。
[本発明のステント]
図1は、本発明のステント1の好適な一構成例の形状を示す正面図である。図2は、図1に示したステントを縮径させた状態のステント2の図である。図3はステントの他の例を示す側面図である。ステントの形状は例示した形状に限定されない。図4は図1のステント1の1本のストラット3を長さ方向で切り取りその幅方向の断面図を示す。
例えば、本発明のステントは、バルーンカテーテルのバルーン部にマウントされ、バルーン部の拡張により拡張されるステントである。本発明のステントは、生分解性金属材料から形成されていることが好ましく、上記のMg、ZnもしくはFe、またはこれらに他の金属を有するMg合金、Zn合金もしくはFe合金材料で製造されるのがより好ましく、MgもしくはZn、またはこれらに他の金属を有するMg合金もしくはZn合金材料で製造されることが更に好ましく、Mg、またはこれらに他の金属を有するMg合金材料で製造されることが特に好ましい。
ステントの大きさは留置対象部位により異なるが、一般的に、拡張時(非縮径時、復元時)の外径が1.5〜30mm、好ましくは2.0〜20mm、長さは、5〜250mm、より好ましくは8〜200mmである。特に、血管内留置用ステントの場合には、外径が1.5〜14mm、好ましくは2.0〜15mmのものであり、長さは5〜200mm、より好ましくは8〜80mmである。 そして、肉厚は、0.04〜0.3mm、好ましくは0.06〜0.22mmのものである。
本発明のステントの製造方法は、Mg、ZnもしくはFe、又はこれらの金属を主要成分とするMg合金、Zn合金もしくはFe合金を基材とするステントを準備する工程と、該ステントの表面に電子線を複数回照射し、該ステント表面で加熱・冷却を繰り返す工程とを用いて製造することができる。これにより、本発明のステントは、電子線照射が届かないステントの内部と比較して、ステントの表面層の結晶粒径が小さくなる。そのため、本発明のステントは、ステント表面層の腐食速度を制御することができる。そのため、本発明のステントは、生分解性金属材料の腐食速度を制御するために生分解性ポリマーのコート層をステント表面の全周に被覆していなくても、電子線によるステントの表面処理のみで腐食速度を制御することができる。ここで、生分解性ポリマーのコート層で生分解性金属材料で形成されたステントの腐食速度を制御する場合、コート層は、ステントの腐食が局所的に進行しないように、ステント表面の全周に被覆する必要がある。なお、上述は、本発明のステント表面に薬剤を含む生分解性ポリマーを被覆することを阻害するものではない。薬剤を含む生分解性ポリマーは、生体管腔の壁面に対して薬剤を投与することを目的としてステント表面に被覆されるため、ステント表面の全周に被覆する必要がなく、生分解性ポリマーの使用目的が異なる。そのため、本発明のステントは、例えば、生体管腔の壁面と接触する側に薬剤を含む生分解性ポリマーを被覆してもよい。また、ステントは、生分解性金属材料であるMg合金やZn合金等で作成されるため、所定期間経過後に生体内で自然に消滅する。すなわち、本発明に係るステントは、血管拡張後、一定期間は血管の内腔を開存させておくだけのラジアルフォースを有する。また、所定期間経過後(ステントの表面が内膜で覆われた後)、徐々にラジアルフォースが失われていく。従って、本発明に係るステントは、内皮細胞増加に伴うステント内再狭窄等を防止するために有用である。
1 拡径状態のステント
2 縮径状態のステント
3 ストラット
A 表面層
B 内部

Claims (9)

  1. 生分解性金属材料からなる医療用インプラントであって、
    前記生分解性金属材料は、Mg、ZnもしくはFe、または、Mgを主要成分とするMg合金、Znを主要成分とするZn合金もしくはFeを主要成分とするFe合金であり、
    前記医療用インプラントは、電子線照射が施された表面層と、前記表面層に囲まれた内部と、を有し、
    前記表面層の平均結晶粒径は、前記内部の平均結晶粒径よりも小さい、
    医療用インプラント。
  2. 前記生分解性金属材料は、MgまたはMgを主要成分とするMg合金であり、
    前記表面層は、前記内部よりも腐食速度が遅い、請求項1に記載の医療用インプラント。
  3. 前記医療用インプラントが、ステントである請求項1または2に記載の医療用インプラント。
  4. 生分解性金属材料であるMg、ZnもしくはFe、または、Mgを主要成分とするMg合金、Znを主要成分とするZn合金もしくはFeを主要成分とするFe合金からなる医療用インプラントを準備する準備工程と、
    前記医療用インプラントの表面に電子線を複数回照射して、前記医療用インプラントの表面で加熱・冷却を繰り返す電子線照射工程と、
    を含む医療用インプラントの製造方法。
  5. 前記電子線照射工程において、電子線が照射された前記医療用インプラントの表面層の平均結晶粒径は、電子線が照射される前の前記医療用インプラントの表面の平均結晶粒径よりも小さい、請求項4に記載の医療用インプラントの製造方法。
  6. 前記電子線照射工程の後、前記医療用インプラントは、電子線が照射された表面層と、前記表面層に囲まれた内部と、を有し、前記表面層の平均結晶粒径は、前記内部の平均結晶粒径よりも小さい、前記請求項4または5に記載の医療用インプラントの製造方法。
  7. 前記医療用インプラントが、ステントである請求項4〜6のいずれか1項に記載の医療用インプラントの製造方法。
  8. 前記Mg合金は、Mg−X(XはCa,Feおよび・またはY),Mg−Zn,およびMg−Zn−A(Aは、Ln,Y,Si,Alおよび・またはCa)からなる群から選択される少なくとも一つであり、ここでLnはランタノイドであり、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、YbおよびLuからなる群から選択される少なくとも一つであり、請求項4〜7のいずれか1項に記載の医療用インプラントの製造方法。
  9. 前記Zn合金は、Zn−Mg単独、およびZn−Mg−A(Aは、Ln,Y,Si,Alおよび・またはCa)からなる群から選択される少なくとも一つであり、Lnは上記で規定される請求項4〜7のいずれか1項に記載の医療用インプラントの製造方法。
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