JP2016186855A - 外付けptc素子および筒形電池 - Google Patents
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Abstract
Description
下方に配置された金属板からなる底板の上方に板状のPTCチップ部品と金属板からなる天板とシート状の絶縁体とがこの順に積層されてなり、
前記PTCチップ部品は前記天板と前記底板との対面領域内に配置され、
上下方向に直交する1方向を左右方向として、前記底板は前記天板との対面領域の左右両側に突出する舌片を備え、
前記舌片が上下方向でかしめられて、前記底板と前記PTC素子と前記天板と前記絶縁体とが積層方向に圧着され、
前記絶縁体は下面縁辺から下方に垂設される壁面部を有し、当該壁面部が前記天板の側面と前記舌片との間に介在している、
ことを特徴とする外付けPTC素子としている。
本発明の実施例として円筒形電池を取り付け対象とした外付けPTC素子を挙げる。図3と図4に本発明の第1の実施例に係る外付けPTC素子1aを示した。図3と図4では外付けPTC素子1aを構成する各部材を異なるハッチングによって示した。まず図3に基づいて第1の実施例に係る外付けPTC素子1aの概略について説明する。図3(A)は第1の実施例に係る外付けPTC素子1aを組み立てる前の分解斜視図であり、図3(B)は組み立て後の外付けPTC素子1aの斜視図である。図4(A)は当該外付けPTC素子1aの平面図であり、図4(B)は図4(A)におけるa−a矢視断面図である。以下、図3と図4を参照しつつ第1実施例1aの構成や構造についてより詳しく説明する。
第1実施例1aは、底板30と天板20でPTCチップ部品10を挟持するという従来の外付けPTC素子と同様の基本構成を備えるものの、天板20および底板30がPTCチップ部品10とリフロー半田付けによって接合されていない点が異なっている。具体的には、図3(A)に示したように、第1実施例1aでは矩形の底板30において互いに対向する二つの縁辺に、互いに反対方向に突出する舌片31が形成されている。舌片31は底板30の当該二つの縁辺を基端33としてその基端33にて上方に屈曲している。ここで上下方向と直交する2方向を前後方向および左右方向として、舌片31が底板30の左右両側に形成されていることとし、また図中に示したように左右の各方向、および前後の各方向を規定することとする。
図5に示したように、第1実施例1aを円筒形電池50などの電極端子52に取り付ける際には、底板30において上方に露出する領域35にて溶接を行うか、あるいは底板30と電極端子52(あるいは電極端子51)とを導電性接着剤を用いて接着することになる。しかし取り付け強度を考えれば、外付けPTC素子は溶接によって電極端子に取り付けることが望ましい。しかし第1実施例1aでは、底板30の上面において天板20の平面領域の外側に露出する領域35でのみ溶接できるようになっていた。そのため電池50において第1実施例1aが取り付けられる側の電極端子52は平坦面であることが必要であり、かつその平坦面が底板30よりも広い平面領域を有していることが必要であった。例えば図5に示した一般的な円筒形電池50では凸状の電極端子51と平坦面からなる電極端子52とを備えており、回路基板への電池50の実装に際して、何らかの理由により、凸状電極端子51側に外付けPTC素子を取り付ける必要性がある場合、第1実施例1aでは底板30における溶接のための領域35が凸状の電極端子51の平面領域よりも外側にあれば凸状の電極端子51に溶接によって取り付けることができない。もちろん平坦面側の電極端子52に取り付ける場合であっても小径の電池であれば同様に溶接による取り付けが難しい。そこで第2の実施例として小径の電池や凸状の電極端子にも溶接が可能な外付けPTC素子を挙げる。
上記第1および第2実施例に係る外付けPTC素子を取り付けた電池を基板などに実装する場合、その外付けPTC素子にリード線を取り付けることになる。そのためリード線自体に係る部品コスト、リード線の一端を外付けPTC素子に取り付けるための工程に要する製造コスト、およびリード線の他端を回路基板に半田付けする工程に要する製造コストなどが掛かり、電池が組み込まれる電子機器のさらなるコストダウンが難しくなる。またリード線を引き回す必要もあることから電子機器の小型化が阻害されてしまう可能性もある。そこで本発明の第3の実施例として、取り付け対象となる電池を容易にかつ低コストで実装でき、さらにはその電池が組み込まれる電子機器の小型化にも寄与できる外付けPTC素子を挙げる。
上述した第1〜第3の実施例に係る外付けPTC素子では天板がPTCチップ部品とともに舌片によって左右方向から挟持されつつ上方から圧着されていた。したがって天板が左右方向に逸脱する可能性はほとんど無い。そして第1および第2の実施例に係る外付けPTC素子を電池に取り付けた上で、その電池を回路基板に実装する際にはリード線を用いることを想定しているため天板に対して前後方向の力が加わる機会はほとんど無い。一方第3実施例ではリード線を用いた実装形態に起因する各種問題を解決するために、天板に回路基板に直接する実装するためのリード端子部が形成されていた。そして第3実施例では、そのリード端子部に起因して天板が前後方向に逸脱する可能性を考慮する必要性が生じた。具体的には図9を参照しながら説明すると、電池50を実装する際、あるいは電池50が実装された後に、その電池50に対し前後方向に過大な力が加わると、その力が直接天板20に伝わり、天板20が前後方向に逸脱する可能性がある。とくに実装時には、天板20の前端側にあるリード端子部24を回路基板のスルーホールに押し込むなどして天板20に対して後方への力が加わる場合が多い。そしてその力が過大であった場合には天板20が後方に逸脱する可能性がある。なお電池50を実装した後は、その電池50自体が回路基板とともに電子機器に組み込まれるため電池50を介して天板20に大きな力が加わる機会は少ない。そこで本発明の第4の実施例として、天板20が後方に逸脱するのを防止する構造を備えた外付けPTC素子を挙げる。
図11に示した第4実施例1eでは天板20が後方に逸脱するのを防止するための構造を備えていた。もちろん天板20の前方あるいは前後両方向への逸脱を防止する構造を備えた外付けPTC素子も考えられる。図12と図13に第4実施例の変形例として、天板20が前方や前後両方向に逸脱するのを防止する構造を備えた外付けPTC素子(1f、1g)を示した。まず図12に天板20が前方に逸脱するのを防止する構造を備えた外付けPTC素子1fを示した。図12(A)は当該外付けPTC素子1fを構成する天板20を示す斜視図であり、図12(B)は絶縁体シート40を上前方から見たときの斜視図である。図12(C)は絶縁体シート40を上後方から見たときの斜視図である。そして図12(D)は図12(A)に示した天板20と図12の(B)と(C)に示した絶縁体シート40を備えた外付けPTC素子1fの斜視図である。図12(A)に示したように、天板20の後端に左右に突出する突起部26が形成され、図12の(B)と(C)に示したように絶縁体シート40の後端には左右方向に突出する凸部45が形成されている。そして図12(D)に示したように、舌片31がかしめられた状態では、天板20の突起部26の前端が絶縁シート40の凸部45を介して舌片31の後端に当接し、天板20の前方への逸脱を防止しているとともに、天板20の突起部34と舌片31との間での短絡を防止している。
11 PTCチップ部品の内部空洞領域、20 天板、23 天板の内部空洞領域、
24 リード端子部、26,27 突起部、30 底板、31,38 舌片、
40 絶縁シート、42,44 壁面部、43 絶縁シートの内部空洞領域、
45,46 凸部、50電池、51,52 電池の電極端子、60 半田、
70 リード線、80 端子板(リード端子板)
Claims (6)
- 両端面に電極端子を備えた筒形電池の電極端子に取り付けられる外付けPTC素子であって、
下方に配置された金属板からなる底板の上方に板状のPTCチップ部品と金属板からなる天板とシート状の絶縁体とがこの順に積層されてなり、
前記PTCチップ部品は前記天板と前記底板との対面領域内に配置され、
上下方向に直交する1方向を左右方向として、前記底板は前記天板との対面領域の左右両側に突出する舌片を備え、
前記舌片が上下方向でかしめられて、前記底板と前記PTC素子と前記天板と前記絶縁体とが積層方向に圧着され、
前記絶縁体は下面縁辺から下方に垂設される壁面部を有し、当該壁面部が前記天板の側面と前記舌片との間に介在している、
ことを特徴とする外付けPTC素子。 - 請求項1において、前記PTCチップ部品、前記天板、および前記絶縁体には上下方向に連絡する内部空洞領域が形成されているとともに、それぞれの内部空洞領域は前記底板の上面を上方に露出させるように上下方向で連絡していることを特徴とする外付けPTC素子。
- 請求項1または2において、前記上下方向と前記左右方向とに直交する方向を前後方向として、前記天板は前記底板に対して前方に延長しつつ前端が回路基板に実装可能なリード端子の形状に成形されていることを特徴とする外付けPTC素子。
- 請求項3において、前記底板は、後端に前記天板の後端に当接して当該天板が後方に逸脱するのを防止するための構造を備え、前記絶縁体は前記底板の後端と前記天板の後端との間に介在していることを特徴とする外付けPTC素子。
- 請求項3において、前記天板は、前記舌片の後端あるいは前端あるいは前後両端に当接して当該天板前方あるいは後方あるいは前後両方向に逸脱するのを防止する構造を備え、前記絶縁体は前記天板と舌片との間に介在していることを特徴とする外付けPTC素子。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の前記外付けPTC素子が取り付けられてなる筒形電池であって、上下両端面に電極端子を備えるとともに、いずれか一方の端面における電極端子に前記底板の下面が接触した状態で取り付けられていることを特徴とする筒形電池。
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