図1は、本発明のカラオケ用入力装置が好適に用いられるカラオケ装置10の構成を例示するブロック線図である。図1に示すように、前記カラオケ装置10は、中央演算処理装置であるCPU12と、読出専用メモリであるROM14と、随時書込読出メモリであるRAM16と、記憶装置であるハードディスク18と、グラフィックスチップ(グラフィックスボード)等の映像処理部20と、サウンドチップ(サウンドボード)等の音声処理部22と、操作パネル24と、表示制御部26及び入力制御部28を介して前記CPU12に接続されたタッチパネルディスプレイ30と、カラオケ装置10のフロントパネルから着脱が可能なカラオケ用入力装置200(以下、単に入力装置200という)と、カラオケ装置10とカラオケ用入力装置200との間で情報の送受信を行うための近距離無線通信機能を有する一対の送受信装置202、204と、LANインターフェイス36と、ビデオ出力端子38を介して前記映像処理部20に接続された映像表示装置であるディスプレイ40と、オーディオ入力端子42を介して前記音声処理部22に接続された音声入力装置であるマイクロフォン44と、オーディオ出力端子46を介して前記音声処理部22に接続された音声増幅装置であるアンプ48と、そのアンプ48に備えられた音声出力装置であるスピーカ50とを、備えて構成されている。
前記CPU12は、前記RAM16の一時記憶機能を利用しつつ前記ROM14に予め記憶された所定のプログラムに基づいて電子情報を処理・制御する所謂マイクロコンピュータであり、前記カラオケ装置10における各種制御を実行する。すなわち、前記操作パネル24、タッチパネルディスプレイ30、或いは後述するカラオケ用入力装置60等により所定の楽曲(カラオケ演奏曲)が選曲入力された場合、その選曲入力された楽曲を前記RAM16等に設けられた予約曲テーブルに登録する選曲予約制御、その予約曲テーブルの演奏順に従って前記ハードディスク18から前記RAM16に選曲されたカラオケ演奏曲の演奏情報及び歌詞情報(楽曲情報)を読み出す楽曲情報読出制御、楽曲の演奏進行に応じてそのRAM16から前記音声処理部22へ演奏情報を送信する演奏出力制御、その演奏出力制御に際して前記RAM16に展開された歌詞情報に基づいて歌詞文字映像を生成して前記映像処理部20へ送信する歌詞文字映像出力制御、前記演奏出力制御に際して前記映像処理部20を制御して所定の背景映像を再生させる背景映像出力制御、及びカラオケ演奏が行われていない間すなわち曲間において、新譜情報、選曲ランキング、店舗広告等の曲間情報を出力させる曲間情報出力制御等の基本的な制御を実行する。
前記映像処理部20は、前記ディスプレイ40に表示される画面(映像)の描画に係る各種制御を行う。例えば、前記CPU12から供給されるデータに基づいてグラフィックスメモリにそのデータを書き込み、そのデータを読み出すことによって前記ビデオ出力端子38を介して前記ディスプレイ40に所定の画面を表示させる制御を行う。具体的には、前記カラオケ装置10による楽曲の演奏出力(カラオケ演奏)に際して、前記CPU12において生成された歌詞文字映像等の文字映像(テロップ)を出力させたり、前記ハードディスク18に記憶されたMPEG(Moving Picture Experts Group)データ等の背景映像情報に基づいて所定の背景映像を再生(デコード)させたり、その背景映像の前面側に前記歌詞文字映像を合成させて前記ディスプレイ40に表示させたり、その歌詞文字映像を前記楽曲の演奏進行に応じて順次色替わり表示させる等の各種表示制御を行う。
前記音声処理部22は、FM音源やPCM音源等の各種音源を備え、前記カラオケ装置10による音声出力に係る各種制御を行う。好適には、電子回路により音を合成し、各種音色を発生させるシンセサイザ(synthesizer)を備えている。このシンセサイザは、前記ハードディスク18から読み出されて送られて来るカラオケ演奏曲の演奏情報に基づいて楽器の演奏信号等の音楽信号を生成する。前記シンセサイザは、好適には、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)端子を備えたものであり、前記演奏情報は、例えばMIDI形式のデータである。そのMIDIデータに基づいて前記シンセサイザにより生成された音楽信号は、前記マイクロフォン44から前記オーディオ入力端子42を介して入力される利用者(演奏者)の歌声とミキシングされ、前記オーディオ出力端子46を介して前記アンプ48に供給されてそのアンプ48により増幅されて前記スピーカ50から出力される。
前記操作パネル24は、前記カラオケ装置10の利用者が歌いたい楽曲を選択したり、楽曲の演奏出力に係る音程を調整したり、演奏と歌との音量バランスを調整したり、その他、エコー、音量、トーン等の各種調整を行うための操作ボタン(スイッチ)或いはつまみを備えた入力装置である。前記タッチパネルディスプレイ30は、画像(映像)を表示させると共に利用者の操作に応じて前記カラオケ装置10への操作入力を行う装置であり、そのタッチパネルディスプレイ30に所定の画像(映像)を表示させる表示装置32と、利用者の指や図示しない備え付けのペン等による前記タッチパネルディスプレイ30への接触により入力を行うタッチパネル34とを、備えている。前記表示制御部26は、前記CPU12から供給される情報に基づいて前記表示装置32に表示される画面(映像)の描画を制御する映像処理部である。前記入力制御部28は、前記タッチパネル34により入力される操作入力情報を前記CPU12等に供給する入力処理部である。以上の構成を備えていることで、前記タッチパネルディスプレイ30は、前記ディスプレイ40とは別に第2の映像表示装置として機能すると共に、前記カラオケ装置10の利用者が歌いたい楽曲を選択したり、楽曲の演奏出力に係る音程を調整したり、演奏と歌との音量バランスを調整したり、その他、エコー、音量、トーン等の各種調整を行うための入力装置として機能する。また、前記カラオケ装置10に着脱可能に備えられたカラオケ用入力装置200には、前記操作パネル24、前記タッチパネルディスプレイ30、前記表示制御部26、前記入力制御部28が設けられている。前記カラオケ装置10には、カラオケ用入力装置200の装着状態を検出するために、リミットスイッチや近接スイッチなどから成る装着センサ206が備えられている。装着センサ206は、入力装置200が前記カラオケ装置10から着脱された場合に、前記入力装置200が前記カラオケ装置10から取り外された信号、又は、前記入力装置200が前記カラオケ装置10に装着された信号を前記CPU12に出力する。そして、一対の送受信装置202、204は、例えば、カラオケ用入力装置200が前記カラオケ装置10から取り外されて離隔した状態であっても、映像処理制御の情報や操作入力制御の情報などを前記CPU12と前記入力装置200との間で送受信するために設けられ、例えば、ブルートゥース(登録商標)などの近距離無線通信機能を利用して情報の送受信を行なう。
前記ハードディスク18には、楽曲データベースをはじめとする各種データベースが設けられている。前記楽曲データベースは、前記カラオケ装置10により前記楽曲の演奏出力(カラオケ演奏)を行うための多数(例えば、数万曲)の楽曲情報(カラオケデータ)を記憶する。前記カラオケ装置10において出力される各楽曲に対応して前記楽曲データベースに記憶された楽曲情報は、例えば、メタデータ、演奏情報としてのMIDIデータ、及び歌詞情報としてのテロップデータを含んでいる。このメタデータは、例えば、各楽曲情報の識別情報としての曲番号(選曲番号)、曲名、歌手名、登録日時等の情報を含んでいる。前記テロップデータは、前記映像処理部20を介して各楽曲の歌詞文字映像表示制御を行うための情報であり、例えば、前記楽曲情報に対応する楽曲(演奏曲)の歌詞を複数に区分した各区分に相当するブロックデータを含んでいる。前記MIDIデータは、前記音声処理部22を介して各楽曲の演奏出力制御を行うための情報であり、複数種類の楽器にそれぞれ対応する複数のトラック(チャンネル)を備え、各トラックにおいて対応する楽器の演奏音の出力タイミングが定められている。
前記カラオケ装置10に備えられたLANインターフェイス36は、前記カラオケ装置10をLAN接続端子52を介してLAN(local area network)54に接続するための接続器であり、そのように前記LAN54に接続されることで、前記カラオケ装置10は、同様に前記LAN54に接続された前記カラオケ用入力装置60等の他の機器との間で情報の送受信が可能とされる。前記カラオケ装置10が設置される店舗等に複数台のカラオケ装置が備えられている場合において、同様に前記LAN54に接続されたカラオケ装置10相互間において情報の送受信が可能とされる。
前記カラオケ装置10は、前記LANインターフェイス36及び前記LAN54等を介して公衆電話回線、ADSL回線、或いは光ファイバ回線等から構成されるWWW(World Wide Web)等のインターネットに接続された通信回線に接続されている。前記カラオケ装置10は、同様に前記通信回線に接続された他の機器との相互間でその通信回線を介して情報の通信が可能とされている。前記カラオケ装置10は、好適には、前記通信回線を介して図示しないサーバ(ホスト装置)に接続されており、そのサーバから楽曲情報(カラオケデータ)、背景映像情報、及び曲間情報等のデジタルコンテンツ(Digital Contents)の配信を受け付けるものである。すなわち、前記カラオケ装置10は、好適には、所定の通信回線に接続されてサーバとの間で各種情報の送受信を行う通信カラオケ装置であるが、斯かる通信回線に接続されない非通信型のカラオケ装置等にも本発明のカラオケ用入力装置は好適に適用される。
前記カラオケ装置10が前記通信回線に接続された通信カラオケ装置である態様において、前記カラオケ装置10は、好適には、そのカラオケ装置10を備えたカラオケシステムのホスト装置としてのサーバに接続されている。このサーバは、好適には、SNSデータベースを備えている。このSNSデータベースは、前記カラオケ装置10(カラオケシステム)の利用者を対象とするソーシャルネットワークサービス(Social Network Service)に係る各種情報を記憶する。このソーシャルネットワークサービスとは、例えば、予め会員登録された会員相互間に限定して情報の閲覧等のサービスを提供する会員制のコミュニティ型のウェブサイトをいう。以下の説明において、ソーシャルネットワークサービスをSNSと略いう。前記SNSデータベースは、前記カラオケ装置10を利用する各利用者毎の、そのカラオケ装置10を用いたカラオケ演奏に関する情報を、その利用者の識別情報(ユーザID)と対応付けて記憶する記憶装置である。前記SNSデータベースには、ユーザIDにより識別される各利用者毎に、例えばその利用者の名前(ニックネーム)、生年月日、実際の年齢、性別、メールアドレス、利用者の住所又は居所に対応する地域、血液型、星座、SNSへのログイン認証に用いられるパスワード、パスワードを忘れたときのための質問及び解答、アバタ(ネット上において利用者を象徴する人型映像)に関する情報等がその利用者のユーザIDと対応付けられて記憶される。
前記SNSデータベースには、各利用者の前記カラオケ装置10を用いたカラオケ演奏に関する情報として、例えばその利用者が過去に利用したカラオケ装置10に対応する店舗(そのカラオケ装置10が設置された店舗)に関する情報である来店履歴、その利用者が前記カラオケ装置10によるカラオケ演奏において十八番曲或いはお気に入りとして登録した楽曲(簡易な操作により選曲入力を行い得るように設定された楽曲)に関する情報、その利用者が過去に前記カラオケ装置10によるカラオケ演奏において選曲した選曲履歴(カラオケ装置10において過去に選曲された楽曲の履歴)に関する情報、その利用者が前記カラオケ装置10によるカラオケ演奏において過去に行った演奏評価の評価結果に関する情報等が各利用者毎にその利用者のユーザIDと対応付けられて記憶される。
図2は、本発明の一実施例であるカラオケ用入力装置60(以下、単に入力装置60という)の構成を例示するブロック線図である。本実施例の入力装置60は、所定の画像(映像)を表示させると共に、利用者の接触に応じて入力を行うためのタッチパネルディスプレイ62を備えている。前記入力装置60は、無線LAN通信部80を備え、その無線LAN通信部80により前記アクセスポイント56及びLAN54を介して前記カラオケ装置10に無線接続されるようになっており、前記タッチパネルディスプレイ62における入力操作に応じて、前記カラオケ装置10に対して所定の楽曲の選曲入力をはじめとする各種入力操作を行う。前記入力装置60は、換言すれば、前記タッチパネルディスプレイ62における入力操作に対応する信号を前記カラオケ装置10へ送信するカラオケ用遠隔操作装置(リモートコントロール装置)である。
図2に示すように、前記入力装置60は、前記タッチパネルディスプレイ62に所定の映像を表示させる表示装置64と、その表示装置64による表示を制御する表示制御部66と、利用者の指や図示しない備え付けのペン等によるタッチパネルディスプレイ62への接触により入力を行うタッチパネル68と、そのタッチパネル68による入力を制御する入力制御部70と、中央演算処理装置であるCPU72と、読出専用メモリであるROM74と、随時書込読出メモリであるRAM76と、フラッシュROM等の記憶部78と、無線LAN通信部80とを、備えて構成されている。前記CPU72が、前記入力装置60に備えられたコンピュータに相当する。前記入力装置60は、好適には、前記タッチパネルディスプレイ62を備えると共に、インターネット上における各種コンテンツをそのタッチパネルディスプレイ62に表示させるウェブブラウザ機能等を備えた所謂タブレット端末である。前記入力装置60は、好適には、公知のジャイロセンサを備えたものであり、重力方向を基準とする前記入力装置60の姿勢(方向)に応じて、前記タッチパネルディスプレイ62に表示される画面が90°ずつ回転(すなわち、縦横回転)させられるように構成されている。
前記CPU72は、前記RAM76の一時記憶機能を利用しつつ前記ROM74に記憶された情報に基づいて情報処理を実行する所謂マイクロコンピュータであり、前記表示制御部66を介して前記タッチパネルディスプレイ62(表示装置64)に所定の映像を表示させたり、その映像に基づく前記タッチパネルディスプレイ62(タッチパネル68)への接触により前記入力制御部70を介して入力される入力信号を処理したり、その入力信号に基づき前記無線LAN通信部80等を介して前記カラオケ装置10へ選曲入力をはじめとする入力送信を行ったりといった基本的な制御に加えて、後述する本実施例の利用者切替制御に係る通知制御を実行する。
前記入力装置60は、例えば前記無線LAN通信部80等を介して前記カラオケ装置10との間で通信を行うことにより、そのカラオケ装置10に対応付けられる。すなわち、前記入力装置60が、所定のカラオケ装置10の入力装置として対応付けられる。そのようにして前記カラオケ装置10に対応付けられた後、前記入力装置60は、前記無線LAN通信部80等を介して前記カラオケ装置10へ入力信号を送信するそのカラオケ装置10の入力装置として機能する。すなわち、前記対応付け処理が行われた後、前記入力装置60と前記カラオケ装置10との間の通信は、前記LAN54及び前記アクセスポイント56等を介したLAN通信により行われる。前記カラオケ装置10との間で前記対応付け処理が行われた前記入力装置60は、前記カラオケ装置10との間で相互に情報の通信を行うことで、そのカラオケ装置10の一部として機能する。
図3は、前記入力装置60のCPU72に備えられた制御機能の要部を例示する機能ブロック線図である。図3に示す各制御手段は、好適には、前記入力装置60のCPU72に機能的に備えられている。換言すれば、本発明の一実施例であるプログラムにより、前記CPU72が図3に示す各制御手段として機能させられる。以下に説明する認証制御手段90、利用者切替制御手段92、選曲送信制御手段94、平均選曲予約時間算出手段96、規則性判定手段98、及び通知制御手段100の実質的な処理は、前記LAN54及び通信回線を介して前記入力装置60に接続されたサーバ等により実行されるものであってもよい。すなわち、前記各制御手段による制御が他の装置により実行されると共に、前記入力装置60が端末装置として機能する所謂クラウドとしての形態により実現されるものであってもよい。また、図示していないが、前記カラオケ装置10の前記CPU12には前記入力装置60の前記CPU72に備えられた制御機能と同様の制御機能を有している。
前記認証制御手段90は、前記入力装置60により入力される利用者の情報に応じてその利用者を認証し、認証が正常に行われた場合には前記利用者に係る前記入力装置60の利用を許可する。好適には、前記入力装置60のタッチパネルディスプレイ62等により入力される識別情報(ユーザID)に応じて前記SNSの利用者を認証し、その認証が正常に行われた場合にはその識別情報をもってその利用者の前記SNSへのログインを許可する。具体的には、前記入力装置60による認証制御に際して、前記タッチパネルディスプレイ62によりユーザID及びパスワードが入力された場合、前記LAN54及び前記通信回線等を介して接続された図示しないサーバに照会を行う。すなわち、前記ユーザIDに対応付けられて前記SNSデータベースに記憶されたパスワードが入力されたものと一致するか否かを照会し、一致する場合には正常な認証を行う一方、一致しない場合にはエラーとする。前記SNSデータベースへの登録を行っていない利用者に関しては、その利用者をゲストユーザとして認証する。すなわち、前記認証制御に際して、ユーザIDの入力が行われず、ゲストユーザとしてログインする旨の入力が行われた場合には、その利用者をゲストユーザとして認証する。
前記利用者切替制御手段92は、前記タッチパネルディスプレイ62を介しての入力操作に応じて、前記入力装置60の操作主体として設定される利用者を切り替える。前記認証制御手段90により複数の利用者が認証された場合、それら複数の利用者が前記入力装置60の操作主体として設定され得る。すなわち、前記利用者切替制御手段92は、前記認証制御手段90により複数の利用者が認証された場合、前記タッチパネルディスプレイ62を介しての入力操作に応じて、前記認証された複数の利用者のうち何れかの利用者を、前記入力装置60の操作主体として設定する(アクティブ状態とする)。
図4は、前記タッチパネルディスプレイ62に表示される画面を例示する図である。この図4に示す画面は、公知の歌手名検索の結果として、歌手名「浜岡ゆうな」に対応する複数の楽曲が検索され、該当曲リストとして前記タッチパネルディスプレイ62に表示された例を示している。図4に示す画面には、複数の楽曲それぞれの選曲操作に対応する複数(図4では5つ)の選曲入力ボタン102a、102b、102c、102d、102e(以下、特に区別しない場合には単に選曲入力ボタン102という)、図4に示す画面の前(前時点)に前記タッチパネルディスプレイ62に表示されていた画面に戻る操作に対応する戻るボタン104、所定のトップ画面を前記タッチパネルディスプレイ62に表示させる操作に対応するトップボタン106、前記カラオケ装置10の音量(スピーカ50からの出力音量)を調節するための操作に対応する音量ボタン108、その時点において前記カラオケ装置10により出力されている楽曲の演奏を停止させる演奏停止操作に対応する演奏停止ボタン110、その時点において前記カラオケ装置10により出力されている演奏曲の音程(キー)乃至出力速度を調節するための演奏調節ボタン112、その時点において前記カラオケ装置10により出力されている演奏曲の音程を元のキー(デフォルト値)に戻すための原曲キーボタン114、その時点において前記カラオケ装置10により出力されている演奏曲を最初から歌い直す操作を行うための歌い直しボタン116、その時点において前記カラオケ装置10により出力されている演奏曲を早送りする早送りボタン118等の各種操作ボタンが表示されている。各操作ボタンに対して前記タッチパネル68による入力操作(指や備え付けのペン等により各操作ボタンに対応する部分に接触する操作)が行われることにより、前記カラオケ装置10に対して各操作ボタンに対応する信号が送信されるようになっている。
図4は、前記入力装置60の操作主体として名前(ニックネーム)「まよまよ」に対応する利用者が設定された(アクティブ状態とされた)場合において、前記タッチパネルディスプレイ62に表示される画面を例示している。図4に示す画面においては、前記認証された複数の利用者に対応してタブ120a、120b、120c、120d、120e、120f(以下、特に区別しない場合には単にタブ120という)が表示されている。各タブ120には、そのタブ120に対応する利用者のアバタにおける顔部が表示されている。図4においては、簡単のために全てのタブ120において同じ顔部を表示しているが、実際にはそれぞれの利用者に対応して前記SNSデータベースに記憶されたアバタに関する情報が読み出され、各タブ120毎にそれぞれ異なる顔部が表示される。
前記利用者切替制御手段92は、好適には、前記タッチパネルディスプレイ62を介して前記タブ120に対する接触操作が行われた場合、前記入力装置60の操作主体をそのタブ120に対応する利用者に切り替える。図4に示す例においては、前記タブ120fに対する接触操作が行われ、そのタブ120fに対応する利用者である「まよまよ」が前記入力装置60の操作主体として設定された様子を示している。図4に示す画面において、他の利用者に対応する前記タブ120(タブ120a〜120eの何れか)に対する接触操作が行われ、前記入力装置60の操作主体が「まよまよ」から他の利用者に切り替えられた場合、前記タッチパネルディスプレイ62に表示される画面は切替後の利用者に対応するものに変更されるが、図4に示す画面の情報は前記RAM76等に保持される。そして、再び前記タブ120fに対する接触操作が行われ、前記入力装置60の操作主体が「まよまよ」に切り替えられた場合には、図4に示す画面が再び前記タッチパネルディスプレイ62に表示され、前回の操作の続きから前記入力装置60による操作を再開できる。
前記選曲送信制御手段94は、前記タッチパネルディスプレイ62における入力操作に対応する選曲入力信号(選曲予約)を前記カラオケ装置10へ送信する。好適には、図4に示すように、前記タッチパネルディスプレイ62に表示された前記選曲入力ボタン102に対応する部分への利用者の接触操作(タッチ入力)に応じて、その選曲入力ボタン102に対応する楽曲を選曲するための信号(選曲入力信号)を前記無線LAN通信部80等を介して前記カラオケ装置10に送信する。すなわち、利用者が所望する楽曲を前記カラオケ装置10のRAM16等に形成された予約曲テーブルに登録するための選曲予約処理を行う。好適には、前記選曲入力操作の主体である利用者のユーザIDを、前記選曲入力信号と対応付けて前記カラオケ装置10へ送信する。すなわち、前記選曲入力ボタン102に対する接触操作が行われた時点で、前記入力装置60の操作主体として設定されている利用者のユーザIDを、前記選曲入力ボタン102に対応する選曲入力信号と対応付けて前記カラオケ装置10へ送信する。前記選曲送信制御手段94による選曲入力信号の送信が行われた場合、その選曲入力信号に係る選曲履歴が前記RAM76等に設けられた選曲履歴テーブル88に記憶される。すなわち、前記選曲入力信号に係る楽曲の選曲番号が、選曲主体である利用者のユーザID及び選曲された時点の時間情報(例えば、時分秒)と対応付けられて、前記選曲履歴テーブル88に記憶される。
前記平均選曲予約時間算出手段96は、前記入力装置60により前記カラオケ装置10に対して先の選曲予約が送信されてから次の選曲予約が送信されるまでの時間の平均値である平均選曲予約時間Taveを算出する。好適には、前記選曲履歴テーブル88に記憶された選曲履歴に基づいて、前記入力装置60を用いて前記カラオケ装置10に対する選曲操作を行っている複数の利用者に係る前記平均選曲予約時間Taveを算出する。前記平均選曲予約時間Taveの算出において、好適には、前記カラオケ装置10によるカラオケ演奏が開始されてから最初に選曲された楽曲(1曲目に予約された楽曲)に関しては、前記入力装置60により複数の利用者が認証されてから(例えば、最初の利用者が認証されてから)当該楽曲が選曲されるまでの時間が、1曲目の楽曲に係る選曲予約時間として算出に用いられる。例えば、10時25分に前記カラオケ装置10によるカラオケ演奏が開始された後、10時30分に1曲目の楽曲であるA曲の選曲予約が送信された場合には、その時点における前記平均選曲予約時間Taveは5分となる。次に、10時35分に2曲目の楽曲であるB曲の選曲予約が送信された場合には、その時点における前記平均選曲予約時間Taveは5(=10/2)分となる。次に、10時46分に3曲目の楽曲であるC曲の選曲予約が送信された場合には、その時点における前記平均選曲予約時間Taveは7(=21/3)分となる。次に、10時49分に4曲目の楽曲であるD曲の選曲予約が送信された場合には、その時点における前記平均選曲予約時間Taveは6(=24/4)分となる。
前記入力装置60による選曲履歴は、前記カラオケ装置10或いはサーバ等において管理されるものであってもよい。例えば、前記カラオケ装置10と前記入力装置60とが相互に情報の通信を行う態様において、前記選曲入力信号に係る楽曲の選曲番号が、選曲主体である利用者のユーザID及び選曲された時点の時間情報と対応付けられて、前記カラオケ装置10のRAM16等に設けられた選曲履歴テーブルに記憶される。斯かる態様において、前記平均選曲予約時間算出手段96は、前記カラオケ装置10の選曲履歴テーブルに記憶された選曲履歴を読み出し、その選曲履歴に基づいて、前記入力装置60を用いて前記カラオケ装置10に対する選曲操作を行っている複数の利用者に係る前記平均選曲予約時間Taveを算出するものであってもよい。或いは、前記入力装置60と所定のサーバとが、前記通信回線を介して相互に情報の通信を行う態様において、前記選曲入力信号に係る楽曲の選曲番号が、選曲主体である利用者のユーザID及び選曲された時点の時間情報と対応付けられて、前記サーバに設けられた選曲履歴テーブルに記憶される。斯かる態様において、前記平均選曲予約時間算出手段96は、前記サーバの選曲履歴テーブルに記憶された選曲履歴を読み出し、その選曲履歴に基づいて、前記入力装置60を用いて前記カラオケ装置10に対する選曲操作を行っている複数の利用者に係る前記平均選曲予約時間Taveを算出するものであってもよい。
前記規則性判定手段98は、前記入力装置60により前記カラオケ装置10に対して送信された選曲予約の履歴に基づいて、操作主体として設定された利用者が選曲予約を行う順番の規則性を判定する。好適には、前記履歴に基づいて、操作主体として設定された利用者が一定の順番で所定回数(例えば2回)以上選曲予約を行ったと判定される場合には、前記一定の順番を前記規則性として判定する。例えば、前記入力装置60において操作主体となり得る利用者としてユーザA、ユーザB、及びユーザCが認証されている場合において、ユーザA→ユーザB→ユーザC→ユーザA→ユーザB→ユーザCの順番で選曲予約が行われた場合には、2回出現した一定の順番であるユーザA→ユーザB→ユーザCを前記規則性として判定する。
前記通知制御手段100は、同一の利用者が操作主体として設定された状態が所定時間Tbo以上継続した場合には、操作主体として設定される利用者の切り替えを促す通知を行う。図5は、前記通知制御手段100により前記タッチパネルディスプレイ62に表示される通知画面の一例を示す図である。図5に示すように、前記通知制御手段100は、好適には、同一の利用者が操作主体として設定された状態が所定時間Tbo以上継続した場合には、操作主体として設定される利用者の切り替えを促すテキストを含むポップアップ122を前記タッチパネルディスプレイ62における最前面側に表示させる。前記ポップアップ122は、前記入力装置60の操作主体として設定される利用者を切り替えるためのユーザ切替ボタン124と、斯かる切り替えを行わずに元の画面に復帰するための復帰ボタン126とを、備えている。前記利用者切替制御手段92は、好適には、前記タッチパネルディスプレイ62を介して前記ユーザ切替ボタン124に対する接触操作が行われた場合、前記入力装置60の操作主体を他の利用者に切り替える。前記タッチパネルディスプレイ62を介して前記復帰ボタン126に対する接触操作が行われた場合、前記入力装置60の操作主体を他の利用者に切り替えることなく元の画面(例えば、図4に示す画面)に復帰させる。
前記所定時間Tboは、好適には、前記平均選曲予約時間算出手段96により算出される前記平均選曲予約時間Taveである。すなわち、前記通知制御手段100は、好適には、同一の利用者が操作主体として設定された状態が、前記平均選曲予約時間算出手段96により算出される前記平均選曲予約時間Tave以上継続した場合には、前述した図5或いは後述する図6に示すように、操作主体として設定される利用者の切り替えを促す通知を行う。
前記所定時間Tboは、好適には、予め定められた一定の時間TAである。この一定の時間TAは、例えば5分程度の固定値である。すなわち、前記通知制御手段100は、好適には、同一の利用者が操作主体として設定された状態が、予め定められた一定時間TA以上継続した場合には、前述した図5或いは後述する図6に示すように、操作主体として設定される利用者の切り替えを促す通知を行う。
前記所定時間Tboは、好適には、前記カラオケ装置10から前記入力装置200が取り外されたことが装着センサ206により検出されてからの所定経過時間TBである。すなわち、CPU12に備えられた通知制御手段は、好適には、同一の利用者が操作主体として設定された状態が、予め定められた一定時間TB以上継続した場合には、前述した図5或いは後述する図6に示すように、操作主体として設定される利用者の切り替えを促す通知を行う。
前記所定時間Tboは、好適には、前記カラオケ装置10に前記入力装置200が嵌め着けられたことが装着センサ206により検出されてからの所定経過時間TCである。すなわち、CPU12に備えられた通知制御手段は、好適には、同一の利用者が操作主体として設定された状態が、予め定められた一定時間TC以上継続した場合には、前述した図5或いは後述する図6に示すように、操作主体として設定される利用者の切り替えを促す通知を行う。
前記所定時間Tboは、好適には、前記カラオケ装置10から前記入力装置200が取り外された場合には、取り外される前よりも増加するように設定される。すなわち、前記カラオケ装置10から前記入力装置200が外されたことにより、選曲入力装置がたとえば1台から2台に増加し、1台ごとの利用者の操作が長くなると考えられるため、前記所定時間Tboを増加させる。
前記所定時間Tboは、好適には、前記カラオケ装置10に前記入力装置200が装着された場合には〔装着される前よりも減少さするように設定される。すなわち、前記カラオケ装置10に前記入力装置200が嵌め着けられたことにより、選曲入力装置がたとえば2台から1台に減り、例えば前記入力装置60に対する利用者の操作が頻繁になると考えられるため、前記所定時間Tboを減少させる。
前記通知制御手段100は、好適には、同一の利用者が操作主体として設定された状態が前記所定時間Tbo以上継続した場合には、前記規則性判定手段98により判定される規則性に基づいて、操作主体として設定される利用者の切り替えを促す通知を行う。好適には、同一の利用者が操作主体として設定された状態が前記所定時間Tbo以上継続した場合には、前記規則性判定手段98により判定される前記一定の順番に基づいて、操作主体として設定される利用者を、次に選曲予約を行うべき利用者へ切り替えることを促す通知を行う。例えば、前記規則性判定手段98によりユーザA→ユーザB→ユーザCが前記一定の順番として判定されている場合であって、前記入力装置60の操作主体であるユーザAが選曲予約を行った後、所定の利用者(ユーザAには限定されない)が操作主体として設定された状態が前記所定時間Tbo以上継続した場合には、操作主体として設定される利用者を、次に選曲予約を行うべき利用者であるユーザBへ切り替えることを促す通知を行う。斯かる態様において、前記通知制御手段100は、好適には、図6に示すように、操作主体として設定される利用者を次に選曲予約を行うべき利用者に切り替えるためのユーザ切替ボタン128を前記ポップアップ122に表示させる。前記利用者切替制御手段92は、好適には、前記タッチパネルディスプレイ62を介して前記ユーザ切替ボタン128に対する接触操作が行われた場合、前記入力装置60の操作主体を次に選曲予約を行うべき利用者(図6においては名前「Asami」に対応する利用者)に切り替える。
前記通知制御手段100は、同一の利用者が操作主体として設定された状態が前記所定時間Tbo以上継続した場合には、前記入力装置60の操作主体として設定され得る全ての利用者に対応して、前記ユーザ切替ボタン128に相当する操作ボタンを備えた前記ポップアップ122を前記タッチパネルディスプレイ62に表示させるものであってもよい。すなわち、切替候補ユーザ一覧として、前記入力装置60の操作主体として設定され得る全ての利用者を、前記タッチパネルディスプレイ62に選択入力可能に表示させるものであってもよい。斯かる態様において、好適には、その時点において前記カラオケ装置10を用いてカラオケ演奏を行っている利用者は、前記入力装置60を用いた操作を行い得ないことから、前記切替候補ユーザ一覧には含めない。
本発明とは直接関係しないが、前記通知制御手段100は、前記入力装置60により前記選曲予約の送信が行われた場合、その時点において操作主体として設定されている利用者にかかわらず、一律に図5又は図6に示すような操作主体として設定される利用者の切り替えを促す通知を行うものであってもよい。その時点において前記カラオケ装置10を用いてカラオケ演奏を行っている利用者が操作主体として設定された状態で、前記入力装置60を用いて楽曲検索等の操作が行われる場合には、図5又は図6に示すような操作主体として設定される利用者の切り替えを促す通知を行うものであってもよい。図4に示すような画面において前記トップボタン106に対する接触操作が行われた場合には、選曲操作をはじめとする操作を最初から開始する状態すなわち新たな利用者が操作を開始したと判断し、図5又は図6に示すような操作主体として設定される利用者の切り替えを促す通知を行うものであってもよい。前記選曲履歴テーブル88の末尾に予約された楽曲(最も新しく予約された楽曲)の入力主体である利用者と、その時点において操作主体として設定された利用者とが一致する場合には、図5又は図6に示すような操作主体として設定される利用者の切り替えを促す通知を行うものであってもよい。
図7は、前記入力装置60のCPU72により実行される本実施例の利用者切替制御に係る通知制御の一例を示すフローチャートであり、繰り返し実行されるものである。
先ず、ステップ(以下、ステップを省略する)S1において、前記入力装置60により前記カラオケ装置10に対して先の選曲予約が送信されてから次の選曲予約が送信されるまでの時間の平均値である平均選曲予約時間Taveが算出される。次に、S2において、同一のユーザIDがS1にて算出された平均選曲予約時間Tave以上アクティブ状態とされているか否か、すなわち同一の利用者が前記入力装置60の操作主体として設定された状態が前記平均選曲予約時間Tave以上継続したか否かが判断される。このS2の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、S2の判断が肯定される場合には、S3において、前記選曲履歴テーブル88に記憶された選曲履歴に基づいて、前記入力装置60を用いた利用者による選曲予約操作の規則性が判定される。好適には、操作主体として設定された利用者が一定の順番で所定回数以上選曲予約を行ったと判定される場合には、前記一定の順番が前記規則性として判定される。
次に、S4において、S3にて選曲予約操作の規則性が判定されたか否かが判断される。このS4の判断が肯定される場合には、S5において、S3にて判定された規則性例えば一定の順番に基づいて、操作主体として設定される利用者を、次に選曲予約を行うべき利用者へ切り替えることを促す通知が、前記タッチパネルディスプレイ62に表示された後、S7以下の処理が実行されるが、S4の判断が否定される場合には、S6において、操作主体として設定される利用者の切り替えを促す通知が前記タッチパネルディスプレイ62に表示された後、S7において、前記タッチパネルディスプレイ62を介して、操作主体として設定される利用者の切り替え指示が入力されたか否かが判断される。このS7の判断が否定される場合には、S11以下の処理が実行されるが、S7の判断が肯定される場合には、S8以下の処理が実行される。
S8においては、現在演奏中の楽曲に対応付けられたユーザID以外の利用者に対応するユーザIDに対応する名前又はアバタが、切替候補ユーザ一覧として前記タッチパネルディスプレイ62に表示される。次に、S9において、前記タッチパネルディスプレイ62を介して、S8にて表示された何れかの名前又はアバタに対する接触操作が行われたか否かが判断される。このS9の判断が否定される場合には、S11以下の処理が実行されるが、S9の判断が肯定される場合には、S10において、接触操作に係る名前又はアバタに対応する利用者のユーザIDが、前記入力装置60の操作主体である利用者すなわちアクティブ状態のユーザIDとされた後、それをもって本ルーチンが終了させられる。S11においては、前記タッチパネルディスプレイ62を介して、所定の切替終了操作が行われたか否かが判断される。このS11の判断が否定される場合には、S7以下の処理が再び実行されるが、S11の判断が肯定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられる。
図10は、入力装置60のCPU72或いは入力装置200のCPU12により実行される本実施例の利用者切替制御に係る所定時間制御の一例を示すフローチャートであり、繰り返し実行されるものである。この図10に示す制御においては、先ず、S21で前記入力装置200がカラオケ装置10に装着されたか否かが判断される。S21の判断が肯定される場合には、S22の処理が実行される。S22では、前記入力装置200が前記カラオケ装置10に装着されたことが装着センサ206により検出された場合には、所定時間Tboを減少させる制御を行う。S21の判断が否定される場合には、S23の処理が実行される。S23では、前記入力装置200が前記カラオケ装置10から外されたことが装着センサ206により検出された場合には、所定時間Tboを増加させる制御を行う。
以上の制御において、S7〜S11が前記利用者切替制御手段92の動作に、S1が前記平均選曲予約時間算出手段96の動作に、S3及びS4が前記規則性判定手段98の動作に、S2、S5、S6、及びS12が前記通知制御手段100の動作に、それぞれ対応する。
本実施例によれば、入力操作に応じて、操作主体として設定される利用者を切り替える利用者切替制御手段92(S7〜S11)と、同一の利用者が操作主体として設定された状態が所定時間Tbo以上継続した場合には、操作主体として設定される利用者の切り替えを促す通知を行う通知制御手段100(S2、S5、S6、及びS12)とを、備えたものであることから、前記入力装置60の操作主体として設定される利用者が実際の利用者に切り替えられないまま操作が行われることを好適に抑制できる。すなわち、操作主体として設定される利用者の適切な切り替えを実現する入力装置60を提供することができる。
前記入力装置60により前記カラオケ装置10に対して先の選曲予約が送信されてから次の選曲予約が送信されるまでの時間の平均値である平均選曲予約時間Taveを算出する平均選曲予約時間算出手段96(S1)を備え、前記所定時間Tboは、前記平均選曲予約時間算出手段96により算出される前記平均選曲予約時間Taveであるため、前記平均選曲予約時間Taveが経過する毎に操作主体として設定される利用者の切り替えを促す通知を行うことで、前記入力装置60の操作主体として設定される利用者が実際の利用者に切り替えられないまま操作が行われることを好適に抑制できる。
前記所定時間Tboは、予め定められた一定の時間TAであるため、予め定められた一定の時間TAが経過する毎に操作主体として設定される利用者の切り替えを促す通知を行うことで、前記入力装置60の操作主体として設定される利用者が実際の利用者に切り替えられないまま操作が行われることを好適に抑制できる。
前記入力装置60により前記カラオケ装置10に対して送信された選曲予約の履歴に基づいて、操作主体として設定された利用者が選曲予約を行う順番の規則性を判定する規則性判定手段98(S3及びS4)を備え、前記通知制御手段100は、同一の利用者が操作主体として設定された状態が前記所定時間Tbo以上継続した場合には、前記規則性判定手段98により判定される規則性に基づいて、操作主体として設定される利用者の切り替えを促す通知を行うものであるため、前記入力装置60を用いて操作を行う複数の利用者に係る選曲予約を行う順番の規則性に応じて操作主体として設定される利用者の切り替えを促す通知を行うことで、前記入力装置60の操作主体として設定される利用者が実際の利用者に切り替えられないまま操作が行われることを更に好適に抑制できる。
前記規則性判定手段98は、前記履歴に基づいて、操作主体として設定された利用者が一定の順番で所定回数以上選曲予約を行ったと判定される場合には、前記一定の順番を前記規則性として判定するものであり、前記通知制御手段100は、同一の利用者が操作主体として設定された状態が前記所定時間Tbo以上継続した場合には、前記規則性判定手段98により判定される前記一定の順番に基づいて、操作主体として設定される利用者を、次に選曲予約を行うべき利用者へ切り替えることを促す通知を行うものであるため、前記入力装置60を用いて操作を行う複数の利用者に係る選曲予約を行う順番の規則性に応じて、次に選曲予約を行うべき利用者を指定して操作主体として設定される利用者の切り替えを促す通知を行うことで、前記入力装置60の操作主体として設定される利用者が実際の利用者に切り替えられないまま操作が行われることを更に好適に抑制できる。
前記入力装置200は、前記カラオケ装置10に着脱可能に設けられているため、利用者の使用状況に応じて、より効率的に操作主体として設定される利用者の切り替えを促す通知を行うことで、前記入力装置200の操作主体として設定される利用者が実際の利用者に切り替えられないまま操作が行われることを更に好適に抑制できる。
本実施例によれば、前記入力装置60に備えられたコンピュータとしての前記CPU72を、入力操作に応じて、操作主体として設定される利用者を切り替える利用者切替制御手段92、及び、同一の利用者が操作主体として設定された状態が所定時間Tbo以上継続した場合には、操作主体として設定される利用者の切り替えを促す通知を行う通知制御手段100として機能させることを特徴とするプログラムであるため、前記入力装置60の操作主体として設定される利用者が実際の利用者に切り替えられないまま操作が行われることを好適に抑制できる。すなわち、操作主体として設定される利用者の適切な切り替えを実現するプログラムを提供することができる。
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
例えば、前述の実施例においては、前記カラオケ装置10とは別体の装置として設けられた入力装置60に本発明が適用された例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記カラオケ装置10と一体的に設けられた入力装置にも、本発明は好適に適用される。例えば、前記カラオケ装置10の入力装置としての前記タッチパネルディスプレイ30に本発明が適用されたものであってもよい。或いは、前記カラオケ装置10の入力装置として機能する利用者のパーソナル端末である携帯電話機やタブレット端末等にも、本発明は好適に適用される。さらに、前記カラオケ装置10に設けられ、前記カラオケ装置10から着脱可能な前記入力装置200にも、本発明は好適に適用される。
前述の実施例において、前記通知制御手段100は、同一の利用者が操作主体として設定された状態が所定時間Tbo以上継続した場合には、操作主体として設定される利用者の切り替えを促すテキストを含むポップアップ122を前記タッチパネルディスプレイ62に表示させるものであったが、前記ポップアップ122に相当する表示を、前記タッチパネルディスプレイ30や前記ディスプレイ40等に表示させるものであってもよい。前記ポップアップ122に相当する表示を前記ディスプレイ40に表示させる場合、操作主体として設定される利用者の切り替えを促すテキスト(テロップ)を前記ディスプレイ40に表示させるものであってもよい。すなわち、前記通知制御手段100は、同一の利用者が操作主体として設定された状態が所定時間Tbo以上継続した場合には、操作主体として設定される利用者の切り替えを促すテキストのみを表示させるものであってもよい。換言すれば、前記ユーザ切替ボタン124等は必ずしも表示させなくともよい。
前記通知制御手段100は、同一の利用者が操作主体として設定された状態が所定時間Tbo以上継続した場合には、前記タッチパネルディスプレイ62に表示された前記タブ120の一部又は全部の表示態様を変更するものであってもよい。例えば、前記タブ120の色(点滅を含む)及び大きさの少なくとも一方を変化させることにより、操作主体として設定される利用者の切り替えを促すものであってもよい。
その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。