JP2016183995A - 光変調装置及び光変調システム - Google Patents

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Abstract

【課題】構成が簡単で安価であり高精度で波長選択可能な光変調装置を提供する。
【解決手段】入射光を導波光として伝搬させる第1の光導波路に沿って順に、第1の反射手段、第1の位相調整区間、第1の回折手段、第2の位相調整区間、及び第2の反射手段を備えて上記所定波長の入射光に対する共振器を構成した光変調装置であって、第1の位相調整区間に対して電界を印加するための第1の電極対と、第2の位相調整区間に対して電界を印加するための第2の電極対とを備え、第1の光導波路と、当該第1の光導波路に隣接して設けられる光バッファ層のうちの少なくとも一方を電気光学効果を有する材料で形成し、第1及び第2の電極対に印加する電圧を変化して入射光を第1の回折手段に入射したときに第1の光導波路に伝搬する導波光の屈折率を変化させ回折して放射される放射光を強度変調させる。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えば波長選択可能な光変調装置及びそれを用いた光変調システムに関する。
図1は従来例1に係る波長多重光変調装置の構成を示すブロック図である。波長分割多重(WDM)光通信の送信側では、波長ごとに信号変調する必要があり、例えば図1の光変調装置を用いる。図1に示すように、入射する波長多重光を一旦波長分波し、分波した信号をそれぞれを光変調し、光変調後、合波するためにそれぞれ、波長分波器101、複数N個の光変調器102−1〜102−N、波長合波器103を備える必要があり、それらを集積もしくは組み立ててシステムを構成する必要がある。このようなシステムを空間光に適用する面型光変調器は構成するにはバルク光学素子をアセンブルする必要があり組立て・製造が非常に困難であり、実用化では現実的ではない。
図2Aは従来例2に係る導波モード共鳴素子(Guided-Mode-Resonance Filter(GMRFと呼ぶ))の基本構成を示す縦断面図であり、図2Bは図2AのGMRFの反射光スペクトル及び透過光スペクトルの特性を示すグラフである。GMRFは、図2Aに示すように、透明基板1上に形成された薄膜の光導波層2の光導波路にグレーティングカップラ(Grating Coupler(GCと呼ぶ))10を設けた構成を有する。
ここで、光導波路に所定周期の周期的屈折率変調部であるGC10を設けると、光導波路中を伝搬する導波モードの導波光と、光導波路外に放射される放射モードの放射光を結合させることができる。屈折率変調は、光導波路構成材料の一部の改質による屈折率変化又は表面の凹凸加工によっても得られる。光導波路に入射された導波光は、GC10による回折により、放射モードに結合して放射漏洩する。その結果、導波光は指数関数的に減衰する。導波光の透過率Tは、振幅放射損失係数をαとし、結合長をLGCとすると次式(1)で与えられる。
T=exp(−2αLGC) (1)
そして、放射モードの入射光のうち次式(2)の条件を満たす共鳴波長λresのみがGC10の回折により導波モード光に結合される。
Figure 2016183995
ここで、ΛはGC10のグレーティング周期であり、neffは光導波層2の導波モードの屈折率であり、θは導波路面法線方向から計った入射角度である。図2Aにおいて、結合励振された導波モード光はGC10の回折により放射モード光で出射され、入射光の反射と透過に重畳される。両者の位相関係により、反射や透過が強調もしくは抑圧されることになる。他の波長は、GC10により回折されずに通常のフレネル反射、透過を示す。その結果、反射率及び透過率は図2Bに示すような急峻な波長依存性を示す。
式(2)に示すように、共鳴波長λresは、導波モード屈折率neffに依存する。従って、電気光学効果等で導波コアや基板の材料屈折率を変化させてneffを変化させると共鳴波長λresがシフトし、特定波長に対する反射率や透過率を変調することができる(例えば、特許文献1,2参照)。
図3Aは従来例3に係る共振器集積型導波モード共鳴フィルタ(Cavity-Resonator-Integrated Guided-mode-resonance Filter(CRIGFと呼ぶ))の基本構成を示す縦断面図であり、図3Bは図3AのCRIGFの反射スペクトルの特性を示すグラフである(例えば、特許文献3参照)。
CRIGFは、図3Aに示すように、透明基板1上に形成された薄膜の光導波層2の光導波路にGC10と一対の分布ブラッグ反射器(Distributed Bragg Reflector(DBRと呼ぶ))11,12を集積した構成を有する。一対のDBR11,12は光導波路共振器を形成しており、空間光と導波光を結合するGC10をその共振器内に配置する。GC10による結合波長とDBR11,12の共振波長を一致させておく。これが共鳴波長λresとなる。入射光のうち共鳴波長λresのみがGC10の回折により導波モード光に結合される。結合励振された導波モード光はDBR11,12の共振モードとして光パワーが蓄積され、放射モード光に出射され、入射光の反射と透過に重畳される。ここで、GC10とDBR11,12の間の位相調整ギャップ21,22の長さを適切に設定しておくと、図3Bに示すように、導波モード共鳴素子と同様の反射、透過スペクトルを示す。一方で、位相調整ギャップ21,22の長さの値によってはGC10の結合が消失、すなわちCRIGFの存在が消失する。
さらに、波長選択可能な導波型光変調器としては、シリコン細線光導波路に集積したマイクロリング共振型光変調器がよく知られている(例えば、特許文献4参照)。これは、光導波路にリング共振器を近接させて、光導波路中を伝搬する波長多重導波光のうちリング共振波長に相当する波長光のみを減衰させるが、そのリング共振波長をマイクロリングに集積した電極により電気光学効果を用いて導波光波長から離調させることにより導波光の透過率を変調するものである。
特開2005−275089号公報 特開2009−288718号公報 特開2012−098513号公報 特開2013−195721号公報
Shogo Ura et al., "Proposal of small−aperture guided−mode−resonance filter," Proceeding of 13th International Conference on Transparent Optical Networks, paper Th.A4.4, Stockholm in Sweden, June 2011 Shogo Ura et al., "Proposal of Integrated−optic Wavelength−selective Modulator Based on Coupling−efficiency Control of Distributed Bragg Reflector in Straight Waveguide," Proceeding of 2014 IEEE 64th Electric Components & Technology Conference (ECTC), Orlando in U.S.A., May 2014 Kenji Kintaka et al., "Cavity−Resonator−Integrated Guided−Mode Resonance Filter with Several Grating Lines in Aperture," Proceeding of 2014 IEEE Photonic Conference (IPC), San Diego in U.S.A., pp.496−497, October 2014 Junichi Inoue, et al., "Cavity−resonator−integrated Guided−mode Resonance Filter with Reflection Phase Variation," Proceeding of IEEE CPMT Symposium Japan 2012, 9−4, December, 2012. Junichi Inoue, et al., "Cavity−resonator−integrated guided−mode resonance filter in channel waveguide," IEICE Electronics Express, Vol.10, No.15, paper 20130444, 2013.
従来例2に係るGMRFは光導波路面にグレーティングを集積した狭帯域フィルタである。しかし、狭帯域かつ高反射を得るにはサブmmサイズの入射ビーム径とフィルタ開口が必要となり、1素子のサイズが大きくなるという問題点があった。
また、例えば波長選択が可能な光変調装置を構成するためには、上述のように、多数の光学部品及び素子を必要とするばかりではなく、それらのアセンブリで構成する必要があり、組立て調整が困難になり、サイズが大きくなり、また高価になるという問題点があった。
例えば上述のマイクロリング光変調器は波長チューニング型であり、導波光波長と共振器波長の高精度合わせのため極めて高い寸法精度が必要であり、共鳴波長を導波光の波長から離脱させるデチューニング量により信号チャネル間隔が制限される。このような制限を打破するには、チューニング型でない波長選択光変調器が必要となるが、グレーティング電極方式はグレーティング電極の作製が必要であり、構成が複雑となる。上記の方式を含め、通常の導波型光変調器は光導波路と光変調素子を集積して構成するために分離が困難であり、光導波路信号バスとは個別の変調器をハイブリッド集積するように構成することはきわめて困難であるという問題点があった。
本発明の目的は以上の問題点を解決し、従来技術に比較して構成が簡単であって安価であり、しかも高精度で波長選択可能な光変調装置及びそれを用いた光変調システムを提供することにある。
第1の発明に係る光変調装置は、所定波長の入射光を導波光として伝搬させる第1の光導波路に沿って順に、第1の反射手段、第1の位相調整区間、第1の回折手段、第2の位相調整区間、及び第2の反射手段を備えて上記所定波長の入射光に対する共振器を構成した光変調装置であって、
上記第1及び第2の反射手段は上記導波光を上記第1の光導波路の方向で反射し、
上記第1の回折手段は上記導波光を上記第1の光導波路の方向とは異なる方向で回折して放射し、
上記第1の反射手段と上記第1の位相調整区間との少なくとも一方に対して電界を印加するための第1の電極対と、
上記第2の反射手段と上記第2の位相調整区間との少なくとも一方に対して電界を印加するための第2の電極対とを備え、
上記第1の光導波路と、当該第1の光導波路に隣接して設けられる光バッファ層のうちの少なくとも一方を電気光学効果を有する材料で形成し、
上記第1及び第2の電極対に印加する電圧を変化することにより、上記所定波長の入射光を上記第1の回折手段に入射したときに上記第1の光導波路に伝搬する導波光の屈折率を変化させて、上記第1の回折手段により回折して放射される放射光である反射光もしくは透過光を強度変調させることを特徴とする。
上記光変調装置において、上記第1の回折手段はグレーティングカップラであり、上記第1及び第2の反射手段はそれぞれ分布ブラッグ反射器であることを特徴とする。
また、上記光変調装置において、上記第1の光導波路から所定の距離だけ離隔して設けられ、上記第1の回折手段により回折して放射される放射光を反射する第3の反射手段と、
上記入射光を導波光として伝搬させる第2の光導波路に沿って、上記第1の回折手段に対向するように設けられ、上記第2の光導波路を伝搬する導波光を上記第2の光導波路の方向と異なる方向で回折して放射する第2の回折手段とをさらに備え、
所定波長の入射光を上記第2の光導波路に入射したときに上記第2の回折手段により回折して放射される放射光が上記第1の光導波路を共鳴導波光として伝搬し、上記共鳴導波光が上記第1の回折手段により回折して放射された後、上記第3の反射手段により反射されて上記第2の光導波路に入射されて、上記所定波長の入射光と合成されて、上記合成された導波光が上記第2の光導波路を伝搬して出射し、
上記第1及び第2の電極対に印加する電圧を変化することにより、上記第1の光導波路を伝搬する共鳴導波光の屈折率を変化させ、これにより上記共鳴導波光を強度変調させることで上記合成された導波光を強度変調させることを特徴とする。
さらに、上記光変調装置において、上記第2の回折手段はグレーティングカップラであり、上記第3の反射手段は反射層、金属ミラー、もしくは誘電体多層膜ミラーであることを特徴とする。
上記光変調装置において、
第1の基板上に形成された上記第1の光導波路、上記第1の反射手段、上記第1の位相調整区間、上記第1の回折手段、上記第2の位相調整区間、上記第2の反射手段、上記第3の反射手段及び上記第1及び第2の電極対を備えた第1の装置と、
第2の基板上に形成された第2の光導波路、及び上記第2の回折手段を備えた第2の装置とをハイブリッド集積して構成されたことを特徴とする。
また、上記光変調装置において、
基板上に上記第2の光導波路及び上記第2の回折手段を形成し、
上記第2の光導波路及び上記第2の回折手段上に第1の光バッファ層を介して上記第1の光導波路、上記第1の反射手段、上記第1の位相調整区間、上記第1の回折手段、上記第2の位相調整区間、上記第2の反射手段、及び上記第1及び第2の電極対を形成し、
さらに、第2の光バッファ層を介して上記第3の反射手段を形成して構成されたことを特徴とする。
さらに、上記光変調装置において、
基板上に上記第3の反射手段を形成した後、第1の光バッファ層を介して上記第1の光導波路、上記第1の反射手段、上記第1の位相調整区間、上記第1の回折手段、上記第2の位相調整区間、上記第2の反射手段、及び上記第1及び第2の電極対を形成し、
さらに、第2の光バッファ層を介して上記第2の光導波路及び上記第2の回折手段を形成して構成されたことを特徴とする。
第2の発明に係る光変調システムは、
上記の互いに異なる波長を強度変調する複数の光変調装置を縦続接続して構成されたことを特徴とする。
第3の発明に係る光変調システムは、
波長多重された入射光を複数の光波に分波する波長分波手段と、
上記分波された複数の光波をそれぞれ入射し、上記の互いに異なる波長を強度変調する複数の光変調装置と、
上記各光変調装置から出射される光波を合波して出力する波長合成手段とを備えたことを特徴とする。
従って、本発明によれば、従来技術に比較して構成が簡単であって安価である、波長選択可能な光変調装置及びそれを用いた光変調システムを提供することができる。
従来例1に係る波長多重光変調装置の構成を示すブロック図である。 従来例2に係る導波モード共鳴素子(GMRF)の基本構成を示す縦断面図である。 図2Aの導波モード共鳴素子(GMRF)の反射スペクトル及び透過スペクトルの特性を示すグラフである。 従来例3に係る共振器集積型導波モード共鳴フィルタ(CRIGF)の基本構成を示す縦断面図である。 図3Aの共振器集積型導波モード共鳴フィルタ(CRIGF)の反射スペクトルの特性を示すグラフである。 実施形態1に係る、共振器集積型導波モード共鳴フィルタ(CRIGF)を用いた波長選択型光変調装置の構成を示す縦断面図である。 実施形態1の変形例に係る、共振器集積型導波モード共鳴フィルタ(CRIGF)を用いた波長選択型光変調装置の構成を示す斜視図である。 実施形態1の実施例に係る、シミュレーションされた共振器集積型導波モード共鳴フィルタ(CRIGF)の構成を示す斜視図である。 図6Aの共振器集積型導波モード共鳴フィルタ(CRIGF)のグレーティングカップラ(GC)の位置のずれδに対する結合効率を示すグラフである。 図6Aの共振器集積型導波モード共鳴フィルタ(CRIGF)のグレーティングカップラ(GC)の位置のずれδ=0のときの反射スペクトル及び透過スペクトルの特性を示すグラフである。 図6Aの共振器集積型導波モード共鳴フィルタ(CRIGF)のグレーティングカップラ(GC)の位置のずれδ=3/16のときの反射スペクトル及び透過スペクトルの特性を示すグラフである。 図6Aの共振器集積型導波モード共鳴フィルタ(CRIGF)のグレーティングカップラ(GC)の種々の位置のずれδに対する反射スペクトルの特性を示すグラフであって、(a)は位置のずれδ=0のときのグラフであり、(b)は位置のずれδ=(1/8)Λのときのグラフであり、(c)は位置のずれδ=(1/4)Λのときのグラフである。 実施形態2の基本構成例1に係る、グレーティングカップラ(GC)に高反射層13を設けた装置の動作を示す縦断面図であって、(a)は高反射層13を設けないときの動作を示す縦断面図であり、(b)は高反射層13を設けたときの動作を示す縦断面図である。 実施形態2の基本構成例2に係る、グレーティングカップラ(GC)に高反射層13を設けた装置の動作を示す縦断面図であって、(a)は厚さdの空気層5を介して高反射層13を設けたときの動作を示す縦断面図であり、(b)は厚さdの空気層5を介して高反射層13を設けたときの動作を示す縦断面図である。 実施形態2の基本構成例3に係る波長選択型光変調装置の構成を示す縦断面図であり、(a)は反射率制御素子15に高反射率層15Hがないときの動作を示す縦断面図であり、(b)は反射率制御素子15に高反射率層15Hがあるときの動作を示す縦断面図である。 実施形態2の基本構成例4に係る共振器集積導波モード共鳴ミラー(CRIGM)の構成を示す縦断面図である。 実施形態2に係る波長選択型光変調装置201の構成を示す縦断面図である。 図12の光変調装置201を用いた光変調システムの構成例1を示す平面図である。 図12の光変調装置201を用いた光変調システムの構成例2を示す平面図である。 実施形態2の変形例1に係る波長選択型光変調装置202の構成を示す縦断面図である。 実施形態2の変形例2に係る波長選択型光変調装置203の構成を示す縦断面図である。 図3Aの共振器集積型導波モード共鳴フィルタ(CRIGF)の反射スペクトルの特性を示すグラフである。 実施形態2の実施例に係る、試作された共振器集積型導波モード共振ミラー(CRIGM)の構成を示す斜視図である。 図18の共振器集積型導波モード共振ミラー(CRIGM)の光学実験システムを示すブロック図である。 図18の共振器集積型導波モード共振ミラー(CRIGM)の反射スペクトルの特性を示すグラフである。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態において、同様の構成要素については同一の符号を付している。
実施形態1.
図4は実施形態1に係る、共振器集積型導波モード共鳴フィルタ(Cavity-Resonator-Integrated Guided-mode-resonance Filter(CRIGFと呼ぶ))を用いた波長選択型光変調装置の構成を示す縦断面図である。
図4において、光透過性を有する透明基板1上に光バッファ層3を介して、電気光学効果を発現する電気光学材料(例えば、LiNbO等の誘電体材料、Si等の半導体材料、π電子を利用する電気光学効果を有する高分子材料など)で光導波路を形成するための光導波層2Eを形成する。光導波層2Eの主面である下面(光バッファ層3との接触面側)の中央部にはGC10を形成し、GC10を間に挟んで所定の位相調整ギャップ21,22を介してDBR11,12を形成する。次いで、光導波層2Eの上面に光バッファ層4を形成する。ここで、位相調整ギャップ21,22はそれぞれ、GC10とDBR11との間の光導波層2Eの第1の位相調整区間、GC10とDBR12との間の光導波層2Eの第2の位相調整区間を構成する。そして、位相調整ギャップ21及びDBR11の領域における光導波層2E及び光バッファ層3,4を間に挟んで上下に電極31,32からなる一対の第1の電極対を形成する。なお、光バッファ層3,4は光導波層2Eと隣接して形成される層である。ここで、電極31は光バッファ層4の上面に形成され、電極32は光バッファ層3の下面に形成される。また、位相調整ギャップ22及びDBR12の領域における光導波層2E及び光バッファ層3,4を間に挟んで上下に電極33,34からなる一対の第2の電極対を形成する。ここで、電極33は光バッファ層4の上面に形成され、電極34は光バッファ層3の下面に形成される。ここで、GC10及びDBR11,12はそれぞれ、水平方向に沿って例えば所定の周期の凹凸を周期的に形成することで形成される。
本実施形態では、光導波層2Eは電気光学効果材料にてなる高分子薄膜で形成される。これらの電極31〜34は、光変調のための変調電極としてだけでなく、電気光学効果を発現させる高分子の分極配向のための配向電極としても利用する。電極31〜34による導波光の吸収損失を避けるために、光導波層2Eを光バッファ層3,4で挟む構成としている。光変調時には、電圧源30からの交流電圧を用いて、左右の電極31,32;33,34に互いに逆方向電界を印加し、左右の導波モードの屈折率neffを有する光導波層2Eを伝搬する光波を例えばプッシュプルで変調する。ここで、モード屈折率の変調幅をΔneffとすると、GC10のGC長を無視すると左右の光路長はそれぞれLcav(neff−Δneff)及びLcav(neff+Δneff)となるから、GC10を左右に伝搬する共振導波モード光の位相は互いに次式のΔδだけずれることになる。
Figure 2016183995
ここで、ずれ量ΔδはDBR11,12の共振器長Lcavに比例する。図4のCRIGFは、Δδ=0のときにGC10の結合が最大となるように設定されるが、Δδ=π/2のときに結合効率は0となる。すなわち、変調深さ1の変調に必要な変調幅Δneffは次式で表される。
Figure 2016183995
以上の実施形態1においては、光導波層2Eを電気光学効果を有する材料で構成しているが、本発明はこれに限らず、光バッファ層3,4及び光導波層2Eの少なくとも1つを電気光学効果を有する材料で構成してもよい。また、実施形態1では、電極31〜34の駆動方法は左右の電極で互いに反転極性でプッシュプルで駆動しているが、本発明はこれに限らず、片方の電極のみをシングルエンドで駆動してもよい。さらに、実施形態1では、電極31〜34によって広い範囲に電界を印加されているが、電極31〜34の形成位置は、印加電界が少なくとも位相調整ギャップ21,22に印加されるように設定すればよい。
以上のように構成された実施形態1に係る光変調装置において、図4に示すように、例えば入射光をGC10の直上から例えば第1の方向である垂直方向(光導波層2Eの長手方向(第2の方向)に対して垂直な方向に限らず、所定の角度だけ傾斜してもよく、異なる方向であってもよい)でGC10に向かって入射したとき、入射光の波長と実質的に同一の共鳴波長を有するGC10の結合、励振及び回折作用並びに一対のDBR11,12間の長さに応じて、光導波層2Eには、光導波層2Eの長手方向(水平方向)で共鳴する導波光が発生するとともに、GC10を介して透過光が光バッファ層3及び透明基板1を介して出射し、また、GC10による反射光は例えば垂直方向で反射する。
次いで、以上のように構成されたCRIGFの作用効果について以下に説明する。
後述する共振器集積型導波モード共振ミラー(Cavity-Resonator-Integrated Guided-mode-resonance Mirror(CRIGMと呼ぶ))の反射型ノッチフィルタ特性は、CRIGFの狭帯域高反射率により得られる。すなわち、CRIGFの最大反射率をオン/オフさせることで、CRIGMの反射型ノッチフィルタの反射のオン/オフが可能となる。CRIGFの反射率は、DBR11,12内のGC10の相対位置によって異なる。位相調整ギャップ21,22の屈折率を電気的に変化させれば、GC10の相対位置が変化する。例えば光導波層2E(又は光バッファ層3,4、もしくはそれらの少なくとも1つ)を電気光学効果を示す材料で構成し、電圧を膜垂直方向(もしくは膜面内方向)に印加することで屈折率を変化させる。ここで、好ましくはGC10の左右で逆方向(すなわち、プッシュプル)の電圧を電圧源30により印加して逆方向の屈折率増減を得ることで、効率的にGC10の実効的相対位置、すなわち反射率を変化させる。
なお、駆動電圧をDBR11,12に印加する場合、左右のDBR11,12の反射波長中心がシフトするため、DBR11,12の全体の性能が落ちる。この効果は、CRIGFの反射率を減少させるから、その反射率の減少を促進するためにはDBR11,12に電極を延長する方がよい。ただし、電極31〜34を必要以上に長くすると、変調周波数を制限する一因となることに注意しておく必要がある。
図5は実施形態1の変形例に係る、共振器集積型導波モード共鳴フィルタ(CRIGF)を用いた波長選択型光変調装置の構成を示す斜視図である。変形例に係る光変調装置は、図4の実施形態1に係る光変調装置と比較して以下の点が異なる。
(1)印加電極31〜34を、DBR11,12及び位相調整ギャップ21,22を水平方で挟むように透明基板1の上面に形成した。
(2)光バッファ層3,4を形成しないが、透明基板1と光導波層2Eとの間に光バッファ層を形成してもよい。
以上のように構成された変形例に係る光変調装置は、図4の実施形態1に係る光変調装置と同様の作用効果を有する。
以下の図6A〜図7のシミュレーションでは、実施形態1における電気光学効果を用いる代わりに、GC10の位置を相対的にシフトさせたCRIGFを作成してそれぞれの反射スペクトルを測定した。上記の実施形態1及びその変形例に係る光変調装置は、図6A〜図7のシミュレーション結果に基づいて得られた知見に基づいて構成されたものである。
図6Aは実施形態1の実施例に係る、シミュレーションされた共振器集積型導波モード共鳴フィルタ(CRIGF)の構成を示す斜視図である。また、図6Bは図6AのCRIGFのGC10の位置のずれδに対する結合効率を示すグラフである。さらに、図6Cは図6AのCRIGFのGC10の位置のずれδ=0のときの反射スペクトル及び透過スペクトルの特性を示すグラフであり、図6Dは図6AのCRIGFのGC10の位置のずれδ=3/16のときの反射スペクトル及び透過スペクトルの特性を示すグラフである。
本発明者らは開口微小化のために一対のDBR11,12からなる共振器中にGC10を集積したCRIGFを提案し(例えば、非特許文献1及び特許文献3等参照)、動作を実証してきた(例えば、非特許文献2参照)。図6Aにおいて、透明基板1上に、電気光学効果を有する材料ではないSiN光導波層2を形成した後、光導波層2上にGC10を間に挟んで所定の位相調整ギャップ21,22を有してDBR11,12を形成する。図6AのCRIGFにおいて、放射モードの垂直入射光をGC10により左右に伝搬する導波モードの導波光に結合させる。励振導波モードの導波光はDBR11,12で蓄積され、GC10により再び放射モードの入射光に結合する。GC10とDBR11,12の間の位相調整ギャップは,左右に伝搬する導波モードからの両放射モードが同位相となるように設計される。一方、フィルタ特性はGC10の結合効率に依存すると予測できる。以下、この結合効率が対向して伝搬する両導波モードの光波の位相関係に依存することに着目し、DBR11,12内におけるGC10の相対位置によりフィルタ特性を制御できることを示す。
本発明者らは、GC長を変化させずに、GC位置を相対的にδΛだけずらした場合を検討した。ここで、ΛはGC周期である。FDTD法を用いてシミュレーションしたGCの結合効率のδ依存性を図6Bに示す。このとき、共鳴波長は1542nm、光導波路構成はSiOの透明基板1(屈折率1.444)、SiNの光導波層2(屈折率1.973、厚さ600nm)、SiNのGC10のグレーティング層(厚さ80nm)とした。ここで、TE0モードの実効屈折率は1.808となり、GC周期は851.59nmとした。GC長を8.52μm(=10Λ)とした。GC周期に対してGC位置のシフトがない場合(δ=0)は最大結合効率25%である。ずれδが1/2(δ=0.5)の場合、両対向導波モードで形成される定在波とGC10のグレーティング凹凸の位相関係がずれδ=0の場合と同じであり、最大結合効率を与える。一方、ずれδが1/4(δ=0.25)の場合は位相関係がπシフトして結合効率は最低となる。結合効率が0でないのはGC長が有限のため散乱等による放射を示している。
また、GC位置のずれδが0及び3/16の場合のCRIGFのフィルタ特性をそれぞれ図6C及び図6Dに示す。このときのDBR周期は425.80nmであり、DBR長は反射率がほぼ100%となる240μmとした。図6Cでは、通常のCRIGFの狭帯域反射スペクトルが見られるが、図6Dでは、透過率/反射率の変化が小さくなっていることがわかる。
以上のシミュレーション結果に示すように、DBR11,12内のGC位置によるCRIGFのフィルタ特性では、GC10の結合効率がGC10の位置に大きく依存し、GC10の結合効率が低下するにつれてフィルタ特性が劣化することを明らかにした。
また、本発明者らは、図6Aと同様の構成を有する別の実施例について実際に試料の製作とその特性の評価を行った。ここで、シミュレーションしたCRIGFの仕様値を以下の表1に示す。
[表1]
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GC10の厚さt=80nm
光導波層2の材料SiN、屈折率n=1.978、厚さt=600nm
透明基板1の材料SiO、屈折率n=1.455
GC10のGC周期L=852.16nm、長さ10.2mm
DBR11,12の周期L/2=426.08nm、長さ260mm
位相調整ギャップ21,22の長さ(3/8)Λ+δ,(3/8)Λ−δ
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図7は図6Aの共振器集積型導波モード共鳴フィルタ(CRIGF)のグレーティングカップラ(GC)の種々の位置のずれδに対する反射スペクトルの特性を示すグラフであって、図7(a)は位置のずれδ=0のときのグラフであり、図7(b)は位置のずれδ=(1/8)Λのときのグラフであり、図7(c)は位置のずれδ=(1/4)Λのときのグラフである。
図7から明らかなように、δ=0(位相ずれΔδ=0に対応)では、CRIGFに特有の共鳴波長での鋭い反射を示す。一方、δ=(1/4)Λ(位相ずれΔδ=π/2に対応)では反射が見られず、CRIGFは消失したように見える。これらを電気光学効果により超高速で切り替えることで、反射の有無を高速で切り替えられ、入射空間光に波長選択的変調信号を生成することが可能となると考えられる。
以上説明したように実施形態1及びその変形例によれば、光波の進行方向と垂直に伝搬する共振モードを利用して、入射光波の透過率又は反射率を変調する手法及びその手法を実現するための構成を有する光変調装置を提供する。
上記手法を実現するために、共振モードの光波に対して導波モードの光波を利用する。具体的な装置構成としては、光導波層2Eの光導波路に、サブ波長グレーティングカップラであるGC10(もしくは導波モード共鳴(GMR)素子などの回折手段であってもよい)を集積し、放射モードの入射空間光を導波モードの導波光と結合させる。さらに、GC10を光導波路共振器内に集積した構成を有するCRIGFを利用する。
光導波路共振器を形成する共振器ミラーとしては、上記グレーティングと同一プロセスで集積できるDBR11,12を利用するが、本発明はこれに限らず、光導波路内に作製もしくは挿入する金属ミラー、又は誘電体多層膜ミラーなどの反射手段を利用してもよい。
本実施形態では、透過率又は反射率を変化させるために、導波モードの実効屈折率(導波モード屈折率)を変化させる。そのために、光導波層2Eの光導波路を構成する材料の電気光学効果を利用する。言い換えれば、電気光学効果係数の比較的大きな材料を、光導波層2Eの導波コア又はクラッドに利用する。電気光学効果材料としては、LiNbOのような電気光学効果を有する誘電体材料、Siを始めとする半導体材料、π電子を利用する電気光学効果を有する高分子材料などが利用できる。
光導波路全体の導波モード屈折率を変化させると、共鳴(結合)波長及び共振モード波長が変化する。従って、この波長チューニングを高速制御すれば、特定波長に対する強度変調が可能である。この方法は特定波長に対してのみ有効であるばかりでなく、チューニングには精細な制御を必要とし、環境変化に対しても敏感であるということに注意が必要である。本実施形態では、共振モードの定在波に対するGC10(グレーティングの凹凸)の位置をシフトさせる、すなわち、GC10と、DBR11,12等の二つの共振器ミラーの実効的間隔(位相調整ギャップ)に差異を導入することで、入射光の透過率又は反射率を変化させて安定な特性を得ることを特徴とする。
二つの位相調整ギャップ21,22の導波モード屈折率を互いに逆方向に変化(増減)させるために、電極31〜34を設けてプッシュプル方式で電圧源30より交流電圧を印加する。電極位置や電圧印加方向はいろいろな構成が利用可能である。例えば、光導波路を面垂直に上下に挟む電極で面垂直に電圧を印加する方式(図4)、さらには、光導波路面内に両サイドから挟み面内方向に電圧を印加する方式(図5)、光導波路上面に2本もしくは3本の電極を形成し、電気力線を湾曲させて電圧を印加する方式などを利用する。
また、電極形成及び電圧印加は位相調整ギャップ21,22だけに限るものではなく、必要に応じて、DBR21,22にも形成、印加することが可能となる。
実施形態1に係る光変調装置によれば、以下の特徴を有する。
(1)チューニング方式ではないため、共振器で決まる波長帯域に有効である。
(2)共振器の性能指数で波長帯域を設計可能である。
(3)例えばプッシュプルで駆動した場合、環境の影響を受けにくく、動作を安定化できる。
(4)光変調に必要な屈折率変化(従って印加電圧)を位相調整ギャップ21,22の長さを長くして低減可能である。
実施形態2.
図8は基本構成例1に係る、GC10に高反射層13を設けた装置の動作を示す縦断面図であって、図8(a)は高反射層13を設けないときの動作を示す縦断面図であり、図8(b)は高反射層13を設けたときの動作を示す縦断面図である。ここで、高反射層13は、より好ましくは実質的に100%の反射率を有する反射膜であって、反射率低下に伴い、透過導波光の消光比は低下する。反射率は好ましくは例えば80%以上であればよいが、例えば少なくとも50%以上であれば、装置動作できる。
図8(a)において、透明基板1上に光バッファ層3を介して光導波路のための光導波層2を形成する。ここで、光導波層2の上面に適切なグレーティング周期を有するGC10を形成すると導波モードの導波光と放射モードの放射光を結合させることができる。その結果、導波光は放射減衰を受ける。
図8(a)の構成において、図8(b)に示すように、光導波層2の上面から所定の間隔dだけ上側に位置するように空気層5を介して高反射層13を設け、放射光を反射させる。高反射層13とGC10との間隔dを適切に設定しておくと、その反射光が反対側の放射光を打ち消すことが可能となる。すなわち、図8(b)では、空気層5側の放射光を高反射層13により反射させて、基板側放射光を打ち消す構成である。このように、空気側放射光を反射により消失させ、基板側放射光を干渉により消失させれば、放射による減衰がなくなり、導波光はそのまま透過することになる。すなわち、両者を高速に切り替えることができれば、透過する出力導波光を強度変調することができる。例えば、高反射層13とGC10の間に電気光学吸収材料を導入し、光吸収を電気的に高速に変調すればよい。
図9は基本構成例2に係る、GC10に高反射層13を設けた装置の動作を示す縦断面図であって、図9(a)は厚さdの空気層5を介して高反射層13を設けたときの動作を示す縦断面図であり、図9(b)は厚さdの空気層5を介して高反射層13を設けたときの動作を示す縦断面図である。
図9において、干渉効果は高反射層13とGC10との間隔d,dに依存する。すなわち、図9(a)に示すように、空気側放射光の反射を基板側への直接放射光と同位相となるように間隔dを決めれば、干渉効果により基板側放射を増強することも可能となる。その場合、導波光減衰は反射層13がない場合に比較しても大きくなる。一方、図9(b)に示すように、空気側放射光の反射を基板側への直接放射光と反転又は異なる位相となるように間隔dを決めれば、干渉効果により基板側放射を消滅させることが可能となる。これらの両者を高速に切り替えることができれば、透過出力導波光を強度変調することができる。例えば、高反射層13とGC10の間に、例えば電気光学材料の層を導入し、屈折率を電気的に高速に変調すればよい。
このように高反射層13に、もしくはGC10と高反射層13の間に電気光学材料を導入すれば、原理的には導波光の透過率を変調できる。ただし、実用に耐えうるだけの消光比を得ることは非現実的な電気光学定数もしくは吸収係数が必要となる。さらに、導波光から放射光への結合は波長選択性は乏しく、波長選択光変調器を得ることはできない。
以上説明したように、図9の基本構成例2によれば、GC10による放射光を用いて、導波光減衰を抑圧する構成を導入するため、GC10に高反射層13を組み合わせる。反射率が100%に近い高反射層13を空気側(又は基板側)に設けることにより、基板側への放射もしくは空気側放射を消去する。さらに、GC10と高反射層13の図9(b)の間隔dを適切に制御すれば、その反射により空気側放射もしくは基板側放射を打ち消すことができる。その結果、導波光減衰が抑圧され、入射導波光は透過する。これは、式(1)において、干渉効果によりα≒0となり、透過率T≒1が得られることとして表記できる。
図10は実施形態2の基本構成例3に係る波長選択型光変調装置の構成を示す縦断面図であり、図10(a)は反射率制御素子15に高反射率層15Hがないときの動作を示す縦断面図であり、図10(b)は反射率制御素子15に高反射率層15Hがあるときの動作を示す縦断面図である。
図10から明らかなように、高反射率層15Hの効果を電気的に高速にオン/オフさせて、導波光透過率Tを変調させる。そのためは、高反射率層15Hに代えて、反射率を電気的に高速変調可能な素子を用いればよい。その反射率変化を波長選択的に変化させることができれば、波長選択型光変調器を構成できる。
図11は実施形態2の基本構成例4に係る共振器集積導波モード共鳴ミラー(CRIGM)の構成を示す縦断面図である。図11に示すように、例えばCRIGFと平板の高反射層13を組み合わせて共振器集積導波モード共鳴ミラー(CRIGM)を構成することができる。
図11において、基板1上に形成された高反射層13上に光バッファ層3を介して光導波層2を形成する。光導波層2の所定部分を凹凸加工する(図11では、光導波路2上に凹凸形状の部分を形成している)ことで、GC10及びDBR11,12を集積する。GC10は波長選択性を有し、GC10に垂直入射された光波はGC10の結合波長においては導波光に結合され、それ以外の波長では結合せずに透過する。DBR11,12の共鳴波長はGC10結合波長である共鳴波長と一致させている。励振された導波光は、DBR11,12により導波モード光として共振(共鳴)しながら,同じGC10によって空気側と基板側に放射される。放射光の位相は、共鳴波長付近で大きな波長依存性を示す。空気側放射光と直接反射光が逆位相の場合は透過が支配的となり、高反射層13で反射され、再度GC10を透過し、全体としては高反射が得られる。一方、基板側放射光と直接透過光が逆位相の場合は、GC10で強い反射が得られる。その結果、共鳴波長付近で高反射層13とGC10を一対のミラーとする縦型の共振器が形成されるため、CRIGMの反射率はその共振器長に大きく依存する。
また、CRIGFは上述のように波長選択的に高反射を示すので、CRIGFを高反射層13を有する基板1上に集積すると、波長選択的な縦型(膜垂直方向)共振器が形成される。CRIGFの反射率が高い共鳴波長付近では、Q値の高い共振器が形成され、共振器内に多くの光エネルギーが蓄積され、それに比例して共振器損失が増大する。その結果、CRIGMの反射率は減少する。CRIGFが機能しない状況では、CRIGFの表面のフレネル反射(数%の弱反射)で共振器は形成されるが、Q値は低く、CRIGMの反射率はほぼ高反射層13の反射率で決まる。その結果、反射型ノッチフィルタとして詳細後述するように、CRIGMの反射スペクトルに狭帯域の反射減少がみられる。
図12は実施形態2に係る波長選択型光変調装置201の構成を示す縦断面図である。図12において、透明基板1上に光バッファ層3を介して光導波層2を形成し、その中央部にGC10Aを形成する。一方、別の透明基板1Aに高反射層13及び光バッファ層3Aを介して電気光学効果を有する光導波層2Eを形成し、その中央部にGC10Bを形成し、その左右両側に位相調整ギャップ21,22を介してDBR11,12を形成する。さらに、位相調整ギャップ21及びDBR11の少なくとも1つに対して所定の電界を印加するための電極31,32からなる第1の電極対が位相調整ギャップ21及びDBR11の少なくとも1つを水平方向で挟設するように形成され、また、位相調整ギャップ22及びDBR12の少なくとも1つに対して所定の電界を印加するための電極33,34からなる第2の電極対が位相調整ギャップ22及びDBR12の少なくとも1つを水平方向で挟設するように形成される。これにより、実施形態1に係る光変調装置と高反射層13により波長選択型反射率制御素子(Active Wavelength Selection type Reflection control element(A−WSR))301を構成できる。次いで、GC10Aを有する透明基板1に対して、A−WSR301を、一対のGC10A,10Bが互いに対向するようにハイブリッド集積(表面実装)して波長選択型光変調装置201を構成する。
以上のように構成された実施形態2に係る波長選択型光変調装置201において、光導波層2に対して光導波層2の長手方向(水平方向)で波長多重入射導波光を入射して伝搬させる。このとき、GC10Aに結合しているGC10Bを有する光導波層2Eに共鳴導波光が発生するが、一対の電極31,32に印加する電圧を変化することで、波長多重入射導波光がGC10Aの回折作用により水平方向とは異なる例えば垂直方向(垂直方向に限らず、水平方向とは異なる方向も含む)に放射して高反射層13で反射して帰ってくる放射光の反射率を変化させ、反射光と多重入射導波光とを合成することで、それらの位相関係に依存して、多重入射導波光の減衰量を変化させることができる。これにより、波長多重入射導波光に対して波長選択的にその強度を変調することで光変調でき、光変調後の波長多重信号光を出射することができる。
なお、実施形態2に係る光変調装置において、高反射層13は金属ミラーなどの反射手段で構成してもよい。
また、実施形態2に係る波長選択型光変調装置201によれば、以下の特徴を有する。
(1)波長選択型光変調装置201はインライン型(直線型)であり、図12〜図14のごとく、平面の光変調装置を構成できる。
(2)特定波長の導波光をオン/オフすることができ、チューニング型ではないので、精細な制御を必要としない。
(3)光導波層2を有する主光導波路(信号バス)と、A−WSR301で構成される光変調器とを分離することができ、それぞれの部分を分離して設計又は製作することができるという柔軟性を有する。
図13は図12の光変調装置201を用いた光変調システムの構成例1を示す平面図である。図13において、透明基板1上の入力ポートP1と出力ポートP2との間に、互いに異なる共鳴波長λ(n=1,2,…,N)を有する波長選択型光変調装置201−1〜201−Nを設けて縦続接続して形成する。ここで、各波長選択型光変調装置201−1〜201−Nにおいて、印加電圧を変化することで、入力ポートP1に入射された波長多重入射光のうち各選択された共鳴波長λにおいて入射光を変調した後、光変調後の波長多重信号光を得る。
図14は図12の光変調装置201を用いた光変調システムの構成例2を示す平面図である。図13において、透明基板1上の入力ポートP1に接続された波長分波器101と、出力ポートP2に接続された波長合波器103との間に、互いに異なる共鳴波長λ(n=1,2,…,N)を有する波長選択型光変調装置201−1〜201−Nを並列に設けて接続して形成する。ここで、入力ポートP1に入射された波長多重入射光のうち各波長選択型光変調装置201−1〜201−Nにおいて、印加電圧を変化することで、各選択された共鳴波長λにおいて入射光を変調した後、光変調後の波長多重信号光を得る。
図15は実施形態2の変形例1に係る波長選択型光変調装置202の構成を示す縦断面図である。図15において、透明基板1上に光バッファ層3を介して光導波層2を形成し、その中央部にGC10Aを形成する。次いで、光バッファ層6を形成し、光バッファ層6上に、共鳴導波光の伝搬層である、電気光学効果を有する光導波層2Eを形成し、光導波層2Eの上面の中央部に、GC10Aと対向するようにGC10Bを形成し、その左右両側に位相調整ギャップ21,22を介してDBR11,12を形成する。なお、光導波層2Eの下面側において、GC10Bを挟む左右の位置においてそれぞれ各一対の電極対(31,32;33,34)を形成した後、さらに、光バッファ層8を介して高反射層13を形成する。ここで、電極31〜34、GC10B及びDBR11,12を有する光導波層2E、光バッファ層8及び高反射層13により、A−WSR302を構成でき、装置全体として、波長選択型光変調装置202を構成する。
以上のように構成された光変調装置202は、実施形態2に係る光変調装置201と同様の作用効果を有する。なお、図15の光変調装置202を用いて図13又は図14の光変調システムを構成してもよい。
図16は実施形態2の変形例2に係る波長選択型光変調装置203の構成を示す縦断面図である。図16において、透明基板1上に高反射層13を形成した後、光バッファ層6を形成し、光バッファ層6上であって後述するGC10Bを挟む左右の位置においてそれぞれ各一対の電極対(31,32;33,34)を形成した後、電気光学効果を有する光導波層2Eを形成し、光導波層2Eの中央部にGC10Bを形成し、その左右両側に位相調整ギャップ21,22を介してDBR11,12を形成する。次いで、光導波層2E上に、光バッファ層8を介して光導波層2を形成し、その中央部に、GC10Bと対向するようにGC10Aを形成した後、光導波層2上に光バッファ層9を形成する。ここで、電極31〜34、GC10B及びDBR11,12を有する光導波層2E、光バッファ層6、高反射層13及び透明基板1により、A−WSR303を構成でき、装置全体として、波長選択型光変調装置203を構成する。
以上のように構成された光変調装置203は、実施形態2に係る光変調装置201と同様の作用効果を有する。なお、図16の光変調装置203を用いて図13又は図14の光変調システムを構成してもよい。
次いで、図11の共振器集積型導波モード共振ミラー(CRIGM)及び図17〜図20を参照して、実施形態2に係る光変調装置201、202,203の基本動作(反射型ノッチフィルタ)を確認するための実験結果について以下に説明する。
図11の共振器集積型導波モード共鳴フィルタ(CRIGF)において、上述のように、GC10は波長選択性を有し、GC10に垂直方向で入射された入射光はGC10の結合波長においては導波光に結合され、それ以外の波長では結合せずに透過する。DBR11,12の共鳴波長はGC10の結合波長である共鳴波長と一致させており、励振された導波光は、DBR11,12により共振(共鳴)しながら、同じGC10によって空気側と基板側に放射される。放射光の位相は、共鳴波長付近で大きな波長依存性を示す。空気側放射光と直接反射光が逆位相の場合は透過が支配的となり、高反射層13で反射され、再度GC10を透過し、全体としては高反射が得られる。一方、基板側放射光と直接透過光が逆位相の場合は、GC10で強い反射が得られる。その結果、高反射層13とGC10の光導波層2を一対のミラーとする縦型の共振器が形成されるため、CRIGMの反射率はその共振器長に大きく依存すると考えられる。
CRIGMを、反射性のない基板、すなわち高反射層13を形成していない基板1で構成されたCRIGFと、反射性基板である高反射層13を有する基板1とに分けて考え、それらが光バッファ層3を挟む共振器構成と捉える。基板1は波長によらず高反射であるが、CRIGFの特性は波長依存性を示す(例えば、非特許文献4,5参照)。
図17は図3AのCRIGFの反射スペクトルの特性を示すグラフである。すなわち、図17において、共鳴波長近傍でのCRIGFの基本的反射特性を示す。図17から明らかなように、反射率及び反射位相が大きな波長依存性を示す。CRIGFと基板1で構成される共振器の共振モードにおいてCRIGFの反射率が高い場合、共振器のQ値及び光の吸収・散乱損失が増大し、その結果、CRIGMの反射率は低くなる。一方、共振モードにおいてCRIGFの反射率が低い場合、共振器のQ値は小さくなりCRIGMの反射率への影響は小さくなる。これらの場合は光バッファ層厚で決まる。すなわち、光バッファ層3の厚さでCRIGFと基板1間の距離が決まるが、その距離で共振モードを形成するのに必要なCRIGFの反射位相が決まり、その反射位相を与える波長におけるCRIGFの反射率の高低により共振器のQ値が決まり、CRIGMの反射率の高低が決まる。このように、光バッファ層厚により、CRIGMをミラーや反射型ノッチフィルタとして利用できることを証明するために、以下、CRIGMの反射率の光バッファ層厚依存性を測定した。
図18は実施形態2の実施例に係る、試作された共振器集積型導波モード共振ミラー(CRIGM)の構成を示す斜視図である。
図18に示すように、波長1540nm、GC長6μm、チャネル幅6μmのCRIGMを作製した。SiOガラスにてなる透明基板1(屈折率1.444)に、Cr接着層(図示せず、屈折率4.2−j4.9)、Au高反射層13(屈折率0.56−j9.8、膜厚0.25μm)を蒸着し反射性基板とした。その上に、プラズマCVDによりSiO光バッファ層3(屈折率1.455)、SiN光導波層2(屈折率1.973、膜厚0.80μm)及びGC10(屈折率1.973、膜厚0.18μm)の層を堆積した。同一基板内で異なる光バッファ層厚の試料を作製するために、プラズマCVDでの堆積膜厚に傾斜(膜厚範囲5226〜5713nm)をつけた。プロセスの簡単化のため、リブ型チャネル構成としてチャネルコアとグレーティング凸部で同構成、チャネルコア外とグレーティング凹部で同構成とし、グレーティング凹凸とチャネル光導波路パターンを一括形成した。TE−like基本モードの実効屈折率は、等価屈折率法により1.862と算出し、GC10の周期とDBR11,12の周期をそれぞれ826.7nm(=Λ)、413.3nm(=Λ/2)とした。また、DBR長を227μmとした。DBR反射率はほぼ100%と見積もられた。ポジ型電子ビーム(EB)レジスト(図示せず)をスピンコートし、EB描画、ドライエッチングによりレシストパターンをSiN層に転写し、GC10、DBR11,12及びチャネル光導波路を形成した。
図19は図18の共振器集積型導波モード共振ミラー(CRIGM)の光学実験システムを示すブロック図である。図19において、光源には波長可変半導体レーザ51を用いた。波長可変半導体レーザ51から偏波保持光ファイバケーブル52を介して出射される出射光を、対物レンズ53、ビームスプリッタ(BS)54及び対物レンズ55を介してコリメートし、CRIGM56の開口のGC10に集光した。CRIGM56からの反射光を同じ対物レンズ55でコリメートし、ビームスプリッタ(BS)54で偏向した後、さらに別の対物レンズ57でマルチモード光ファイバケーブル58に集光・結合させ、光スペクトラムアナライザ59で反射スペクトルを測定した。
図20は図11の共振器集積型導波モード共振ミラー(CRIGM)の反射スペクトルの特性を示すグラフである。図20から明らかなように、反射率が特定の波長(共鳴波長)で低下していることが観測されたが、その低下率は光バッファ層3の厚さにより異なることがわかる。光バッファ層3の厚さが、5226nmの試料では反射率低下は12dB、5713nmの試料では3dBであった。このように、異なる消光比を有する反射型ノッチフィルタ特性が得られた。なお、観測された共鳴波長シフトは、作製誤差による実効屈折率の違いが原因であると考えられる。
以上説明したように、光バッファ層3の厚さの異なるCRIGMを複数作製し、それぞれの反射スペクトルを測定した。CRIGMの反射スペクトルには光バッファ層厚依存性があり、反射型ノッチフィルタを形成できることを示した。実施形態2では、当該反射型ノッチフィルタを用いて構成している。
以上詳述したように、本発明によれば、従来の導波型光変調器が光導波路と光変調素子を集積して構成するために製造と調整がきわめて困難であるという問題点を解決し、構成が簡単であって安価であり、しかも高精度で波長選択可能な光変調装置及びそれを用いた光変調システムを提供することができる。本発明に係る光変調装置及び光変調システムは特に、光平面回路の光素子、光装置又は光システムとして有用である。
1,1A…透明基板、
2,2A,2E…光導波層、
3,4,3A,6〜9…光バッファ層、
5…空気層、
10,10A,10B…グレーティングカップラ(GC)、
11,12…分布ブラッグ反射器(DBR)、
13…高反射層、
15…反射率制御素子、
15H…高反射率層、
21,22…位相調整ギャップ、
30…電圧源、
31〜34…電極、
51…波長可変半導体レーザ、
52…偏波保持光ファイバケーブル、
53,55,57…対物レンズ、
54…ビームスプリッタ、
56…共振器集積導波モード共鳴ミラー(GRIGM)、
58…マルチモード光ファイバケーブル、
59…光スペクトルアナライザ、
101…波長分波器、
102−1〜102−N…光変調器、
103…波長合波器、
201〜203…光変調装置、
301〜303…波長選択型反射率制御素子(A−WSR)、
P1…入力ポート、
P2…出力ポート。

Claims (9)

  1. 所定波長の入射光を導波光として伝搬させる第1の光導波路に沿って順に、第1の反射手段、第1の位相調整区間、第1の回折手段、第2の位相調整区間、及び第2の反射手段を備えて上記所定波長の入射光に対する共振器を構成した光変調装置であって、
    上記第1及び第2の反射手段は上記導波光を上記第1の光導波路の方向で反射し、
    上記第1の回折手段は上記導波光を上記第1の光導波路の方向とは異なる方向で回折して放射し、
    上記第1の反射手段と上記第1の位相調整区間との少なくとも一方に対して電界を印加するための第1の電極対と、
    上記第2の反射手段と上記第2の位相調整区間との少なくとも一方に対して電界を印加するための第2の電極対とを備え、
    上記第1の光導波路と、当該第1の光導波路に隣接して設けられる光バッファ層のうちの少なくとも一方を電気光学効果を有する材料で形成し、
    上記第1及び第2の電極対に印加する電圧を変化することにより、上記所定波長の入射光を上記第1の回折手段に入射したときに上記第1の光導波路に伝搬する導波光の屈折率を変化させて、上記第1の回折手段により回折して放射される放射光である反射光もしくは透過光を強度変調させることを特徴とする光変調装置。
  2. 上記第1の回折手段はグレーティングカップラであり、上記第1及び第2の反射手段はそれぞれ分布ブラッグ反射器であることを特徴とする請求項1記載の光変調装置。
  3. 上記第1の光導波路から所定の距離だけ離隔して設けられ、上記第1の回折手段により回折して放射される放射光を反射する第3の反射手段と、
    上記入射光を導波光として伝搬させる第2の光導波路に沿って、上記第1の回折手段に対向するように設けられ、上記第2の光導波路を伝搬する導波光を上記第2の光導波路の方向と異なる方向で回折して放射する第2の回折手段とをさらに備え、
    所定波長の入射光を上記第2の光導波路に入射したときに上記第2の回折手段により回折して放射される放射光が上記第1の光導波路を共鳴導波光として伝搬し、上記共鳴導波光が上記第1の回折手段により回折して放射された後、上記第3の反射手段により反射されて上記第2の光導波路に入射されて、上記所定波長の入射光と合成されて、上記合成された導波光が上記第2の光導波路を伝搬して出射し、
    上記第1及び第2の電極対に印加する電圧を変化することにより、上記第1の光導波路を伝搬する共鳴導波光の屈折率を変化させ、これにより上記共鳴導波光を強度変調させることで上記合成された導波光を強度変調させることを特徴とする請求項1又は2記載の光変調装置。
  4. 上記第2の回折手段はグレーティングカップラであり、上記第3の反射手段は反射層、金属ミラー、もしくは誘電体多層膜ミラーであることを特徴とする請求項3記載の光変調装置。
  5. 第1の基板上に形成された上記第1の光導波路、上記第1の反射手段、上記第1の位相調整区間、上記第1の回折手段、上記第2の位相調整区間、上記第2の反射手段、上記第3の反射手段及び上記第1及び第2の電極対を備えた第1の装置と、
    第2の基板上に形成された第2の光導波路、及び上記第2の回折手段を備えた第2の装置とをハイブリッド集積して構成されたことを特徴とする請求項3又は4記載の光変調装置。
  6. 基板上に上記第2の光導波路及び上記第2の回折手段を形成し、
    上記第2の光導波路及び上記第2の回折手段上に第1の光バッファ層を介して上記第1の光導波路、上記第1の反射手段、上記第1の位相調整区間、上記第1の回折手段、上記第2の位相調整区間、上記第2の反射手段、及び上記第1及び第2の電極対を形成し、
    さらに、第2の光バッファ層を介して上記第3の反射手段を形成して構成されたことを特徴とする請求項3又は4記載の光変調装置。
  7. 基板上に上記第3の反射手段を形成した後、第1の光バッファ層を介して上記第1の光導波路、上記第1の反射手段、上記第1の位相調整区間、上記第1の回折手段、上記第2の位相調整区間、上記第2の反射手段、及び上記第1及び第2の電極対を形成し、
    さらに、第2の光バッファ層を介して上記第2の光導波路及び上記第2の回折手段を形成して構成されたことを特徴とする請求項3又は4記載の光変調装置。
  8. 請求項3〜6のうちのいずれか1つに記載の互いに異なる波長を強度変調する複数の光変調装置を縦続接続して構成されたことを特徴とする光変調システム。
  9. 波長多重された入射光を複数の光波に分波する波長分波手段と、
    上記分波された複数の光波をそれぞれ入射し、請求項3〜6のうちのいずれか1つに記載の互いに異なる波長を強度変調する複数の光変調装置と、
    上記各光変調装置から出射される光波を合波して出力する波長合成手段とを備えたことを特徴とする光変調システム。
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