JP2016183846A - 予備凍結装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】生体試料の過冷却を防止して大量凍結が可能な予備凍結装置を提供する。【解決手段】本発明に係る予備凍結装置1は、生体試料を収容した容器201を複数収めたボックス203を内部に格納する筐体21と、ボックス203を載置するボックス載置部31と、筐体21内に低温液化ガスを吹き出す吹出口27と、低温液化ガス供給源100から吹出口27まで配設された主供給管11及び副供給管15と、筐体21内の温度を測定する温度測定器51と、主供給管11に設けられ、筐体21内の温度を制御するために低温液化ガスの流量を調節する主調節弁12と、副供給管15に設けられ、筐体21内への低温液化ガスの供給量を増やすために低温液化ガスの流量を調節する副調節弁16と、温度測定器51で測定された温度と予め設定された設定温度との偏差に応じて主調節弁12を制御し、予め設定された設定時間又は前記温度測定器で測定された温度に基づいて副調節弁16の開閉を制御する調節弁制御部61を備えたものである。【選択図】 図1

Description

本発明は、凍結保存容器に封入した生体試料を凍結保存するに際し、予備的に凍結するための予備凍結装置に関する。
iPS細胞やES細胞等の幹細胞の発明により、ヒト細胞を利用する再生医療分野に向けた研究開発が加速している。幹細胞の産業応用を考えた場合、培養された細胞を高効率で大量に凍結保存する技術の確立が欠かせない。
幹細胞、特にヒトiPS細胞は、凍結技術に熟練を要するなど長期保存に課題がある。一般的な細胞凍結方法では、解凍後の生細胞率が10%程度と低い場合もある。-80℃の電気式フリーザーで10時間以上かけて凍結させる方法も用いられているが、凍結に要する時間が長いため、幹細胞の大量凍結、大量供給には不向きであった。
特許文献1には、低温の窒素ガスによる強制対流冷却によって冷却ユニット内部のバイアルとそれに収容された生体試料を冷凍する方法及びシステムが開示されている。
特表2011−505793号公報
特許文献1に記載の冷凍方法及びシステムによれば、生体試料を急速冷却することはできる。しかしながら、生体試料を急速冷却する過程で過冷却状態がおこり、生細胞率が低下するおそれがある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、生体試料の凍結過程において過冷却を抑制することによって、生細胞率の低下を抑えつつ、凍結に要する時間が短くて大量凍結が可能な予備凍結装置を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る予備凍結装置は、生体試料を収容した容器を複数収めたボックスを格納して予備凍結するものであって、前記ボックスを格納する筐体と、該筐体内に設けられて前記ボックスを載置するボックス載置部と、該ボックス載置部より下方に設けられて前記筐体内に低温液化ガスを吹き出す吹出口と、低温液化ガス供給源から前記吹出口まで配設されて前記低温液化ガスを供給する主供給管と、一端側が前記吹出口又は前記主供給管に連通し、他端側が前記低温液化ガス供給源に接続されて前記低温液化ガスを供給する副供給管と、前記筐体内の温度を測定する温度測定器と、前記主供給管に設けられ、前記筐体内の温度を制御するために前記低温液化ガスの流量を調節する主調節弁と、前記副供給管に設けられ、前記筐体内に供給される前記低温液化ガスの供給量を増やすために前記低温液化ガスの流量を調節する副調節弁と、前記温度測定器で測定された温度と予め設定された設定温度との偏差に応じて主調節弁の開閉を制御し、予め設定された設定時間又は前記温度測定器で測定された温度に基づいて副調節弁の開閉を制御する調節弁制御部を備えたことを特徴とするものである。
(2)上記(1)に記載のものにおいて、前記副調節弁の容量係数は前記主調節弁の容量係数よりも大きいことを特徴とするものである。
(3)上記(1)又は(2)に記載のものにおいて、前記筐体内に多孔板を有し、該多孔板は前記ボックス載置部の下方で、かつ、前記吹出口よりも上方に配設されていることを特徴とするものである。
(4)上記(3)に記載のものにおいて、前記多孔板の前記吹出口からの高さを調節可能にしたことを特徴とするものである。
(5)上記(3)又は(4)に記載のものにおいて、前記多孔板は上下方向に複数枚配設され、複数枚の前記多孔板の下側と上側の孔が重ならない配置にしたことを特徴とするものである。
本発明に係る予備凍結装置においては、生体試料を収容した容器を複数収めたボックスを格納して予備凍結するものであって、前記ボックスを格納する筐体と、該筐体内に設けられて前記ボックスを載置するボックス載置部と、該ボックス載置部より下方に設けられて前記筐体内に低温液化ガスを吹き出す吹出口と、低温液化ガス供給源から前記吹出口まで配設されて前記低温液化ガスを供給する主供給管と、一端側が前記吹出口又は前記主供給管に連通し、他端側が前記低温液化ガス供給源に接続されて前記低温液化ガスを供給する副供給管と、前記筐体内の温度を測定する温度測定器と、前記主供給管に設けられ、前記筐体内の温度を制御するために前記低温液化ガスの流量を調節する主調節弁と、前記副供給管に設けられ、前記筐体内に供給される前記低温液化ガスの供給量を増やすために前記低温液化ガスの流量を調節する副調節弁と、前記温度測定器で測定された温度と予め設定された設定温度との偏差に応じて主調節弁の開閉を制御し、予め設定された設定時間又は前記温度測定器で測定された温度に基づいて副調節弁の開閉を制御する調節弁制御部を備えたことにより、前記副調節弁を制御して前記筐体内に供給される前記低温液化ガスの流量を増すことで、該低温液化ガスの流動で前記生体試料を収容した前記容器に振動を与える。細胞等の生体試料の凍結過程において過冷却が生じると、過冷却状態の解除後に放出された潜熱によって温度が上昇し、下降している雰囲気温度との温度差が大きくなって生体試料の冷却速度が大きくなる結果、生体試料中の細胞内に氷晶が形成され、生細胞率が低下するが、本発明では、振動を与えることによって生体試料の凍結過程において過冷却を抑制することができ、生細胞率の低下を抑えつつ、生体試料の冷却時間を短縮して大量凍結することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る予備凍結装置の構成図である。 本発明の実施の形態に係る筐体の構成図である。 本発明の実施の形態に係る台受けの上面図(a)及び側面図(b)である。 本発明の実施の形態に係る蓋の上面図(a)及び側面図(b)である。 本発明の実施の形態に係るボックス載置部の上面図(a)及び側面図(b)である。 本発明の実施の形態に係る多孔板の概略図である。 本発明の実施の形態に係る筐体内の制御温度と、主調節弁及び副調節弁の動作態様の概略図である(その1)。 本発明の実施の形態に係る筐体内の制御温度と、主調節弁及び副調節弁の動作態様の概略図である(その2)。
本発明の実施の形態に係る予備凍結装置1は、図1に示すように、生体試料を収容した容器201を複数収めたボックス203を格納し、例えば液化窒素等の低温液化ガス及びそれが気化した低温窒素ガス等の低温ガスの冷熱を利用して予備凍結するものである。
以下、まずは容器201及びボックス203について説明した後、本発明の実施の形態に係る予備凍結装置1の構成について詳細に説明する。
<容器>
容器201は、培養細胞等の生体試料を凍結保存するバイアル又は凍結保存チューブである。バイアル又は凍結チューブとして、容量1cc〜2cc程度で円筒のものが市販されており、底部が軸方向にテーパ―状となっているものもある。
<ボックス>
ボックス203は、生体試料を収容した複数本の容器201を収めるものである。
後述するように、本発明の実施の形態においては、低温液化ガスによって容器201に収容された生体試料を常温から所定の温度まで冷却して凍結するため、図2に示すように、ボックス203の底面は開口し、ボックス203内部に前記低温液化ガスが気化した低温ガスが流入して容器201を直接冷却できるものが好ましい。
この場合、ボックス203に納められた容器201は、仕切り203aによって設けられた区画に一本ずつ収められ、容器201の側面は仕切り203aによって上下方向に移動可能に支持されていることが望ましい。
さらに、市販されているボックス203は、通常、上部を塞ぐ蓋を備えているが、前述のとおり、ボックス203に低温ガスを流入させて容器201を冷却する場合、ボックス203の前記蓋を取り外した状態で使用することが好ましい。
<予備凍結装置>
本発明の実施の形態に係る予備凍結装置1は、図1に示すように、生体試料を収容した容器201を複数本収めたボックス203を内部に格納する筐体21と、筐体21内にボックス203を載置するボックス載置部31と、ボックス載置部31より下方に設けられて筐体21内に低温液化ガスを吹き出す吹出口27と、低温液化ガス供給源100から吹出口27まで配設された主供給管11と、一端側が主供給管11に連通し、他端側が低温液化ガス供給源100に接続された副供給管15と、筐体21内の温度を測定する温度測定器51と、主供給管11に設けられ、筐体21内の温度を制御するために前記低温液化ガスの流量を調節する主調節弁12と、副供給管15に設けられ、筐体21内に供給される前記低温液化ガスの供給量を増やすために前記低温液化ガスの流量を調節する副調節弁16と、温度測定器51で測定された温度に基づいて、主調節弁12と副調節弁16を制御する調節弁制御部61を備えたものである。
≪筐体≫
筐体21は、ボックス203を格納するものであり、箱状の台受け23(図3参照)と、台受け23の上部を覆う蓋25(図4参照)で構成される。
台受け23には、底面23aに低温液化ガスを筐体21内に供給するための吹出口27が設けられている。
図3においては、底面23aに9個の吹出口27が設けられている。
吹出口27の配置は、図2に示すように、ボックス載置部31又は多孔板41aよりも下方であればよく、例えば、台受け23の側面でもよい。
吹出口27の個数は、筐体21内における低温液化ガス及びそれが気化した低温ガスの流れを調節するために適宜変更することができる。
蓋25の側面には筐体21内の低温ガスを排出するための複数の排出口29が設けられている。
図4においては、蓋25の各側面に排出口29が2個ずつ、計8個設けられているが、予備凍結する過程においては、全ての排出口29を用いる必要はなく、適宜プラグ等で排出口29を塞ぎ、筐体21内における前記低温ガスの流れを調節してもよい。
又、蓋25と容器201とのクリアランスは、筐体21内に供給された低温液化ガス及びそれが気化した低温ガス流動の勢いによって容器201がボックス203から飛び出さないように設定する。
≪ボックス載置部≫
ボックス載置部31は、筐体21内に設けられてボックス203を載置するためのものであり、ボックス203を支持可能であれば良く、図5に示すように、ボックス203底面の周縁部を支持可能な枠形状のものが望ましい。又、ボックス枠材31aによりボックス203を載置する位置を定めても良い。
ボックス203を載置したボックス載置部31は、ナット35により脚部33に固定され、台受け23内に格納され、台受け23内におけるボックス載置部31はナット35により吹出口27からの高さが調節可能になっている。
ボックス載置部31の下方には、筐体21内に吹出された低温液化ガス及びそれが気化した低温ガスの勢いを緩和し、ボックス203に流入する低温ガスの流れを均一にするため、多孔板41a及び多孔板41bを吹出口27よりも上方に配設することが好ましく、図2及び図5においては、2枚の多孔板41a及び多孔板41bがナット37a及びナット37bによりそれぞれ脚部33に固定されている。
後述するように、筐体21内に供給する低温液化ガスの流量を増してボックス203内に収容された容器201を適度な振動が与えられるよう、多孔板41a及び多孔板41bはナット37a及びナット37bにより低温液化ガスの吹出口27からの高さがそれぞれ調節可能である。
吹出口27から吹き出された低温液化ガスは、2枚の多孔板41a及び多孔板41bに衝突して気化し、それぞれの孔を通過することで、ボックス203底面に露出した容器201底面に均一に吹き付けることができる。
多孔板41a及び多孔板41bの孔は、低温ガスを通過できるものであれば形状及び寸法は任意であるが、筐体21内における低温ガス流れを均一に整流できるものがより好ましい。
図6に、多孔板の例として、孔が千鳥配列された多孔板41a及び多孔板41bを示す。低温ガスは多孔板41a及び多孔板41bに設けられた孔を通過することで、均一に整流される。
多孔板の枚数は、適宜選択することができるが、図2及び図5に示すように、多孔板41aと多孔板41bを上下方向に2重構成とし、かつ、図6に示すような下側の多孔板41aと上側の多孔板41bの孔が上下方向に重ならない配置とすることによって、筐体21内に吹出された低温ガスの勢いを適切に緩和すると共に流れを均一にすることができ、低温ガスによってボックス203に適度な振動を与えることができる。
≪主供給管≫
主供給管11は、図1に示すように低温液化ガス供給源100と筐体21に設けられた吹出口27とを接続して前記低温液化ガスを筐体21内に供給するものであり、低温液化ガス供給源100から筐体21に供給される低温液化ガスの流量を調節する主調節弁12を備えている。
≪副供給管≫
副供給管15は、図1に示すように、一端側が主供給管11に連通し、他端側が低温液化ガス供給源100に主供給管11を介して間接的に接続されて前記低温液化ガスを筐体21内に供給するものであり、必要時に開弁して低温液化ガスを流通させる副調節弁16を備えている。副供給管15の管径は、主供給管11の管径よりも大きい、若しくは、同等であることが好ましい。
なお、図1においては、副供給管15は主供給管11を介して低温液化ガス供給源100に間接的に接続されている例を示したが、副供給管15が低温液化ガス供給源100に直接接続されていても構わない。
≪主調節弁及び副調節弁≫
主調節弁12は、所定の冷却プログラムに従って筐体21内に低温液化ガスの流量を調節しながら生体試料の予備凍結を行うためのものであり、温度測定器51で測定された筐体21内の温度に基づいて調節弁制御部61によって主調節弁12の開閉又は開度が制御される。
主調節弁12は、その容量係数が、筐体21内において生体試料を所定の冷却プログラムに従って予備凍結するのに必要な低温液化ガスの流量を満足することが望ましい。
副調節弁16は、主調節弁12と並列になるように副供給管15に設けられ、筐体21内に格納されたボックス203及び/又はボックス203に収容された容器201を低温液化ガスの流動によって振動させるため、必要時に筐体21に供給される低温液化ガスの流量を増すものである。
ここで、低温液化ガスの流動によって容器201を振動するメカニズムについて、以下に説明する(図1、図2参照)。
主調節弁12の開閉により筐体21に供給される低温液化ガスの流量を制御し、予め定めた冷却プログラムに従って筐体21内の温度を制御しているとき、副調節弁16を開弁すると、筐体21に供給される低温液化ガスの流量が増加する。筐体21に供給された低温液化ガスは吹出口27から吹き出し、多孔板41a、多孔板41b、ボックス載置部31を通過し、ボックス203底面が図2に示すように開口したものである場合、該底面に露出した容器201底面に低温ガスとして均一に吹き付けられる。
低温液化ガスの流量が十分に大きい場合、容器201は底面に吹き付けられた低温ガスの勢いにより、仕切り203aで区画された空間内において上方に浮く。
そして、副調節弁16を閉弁すると、副供給管15を流通して筐体21への低温液化ガスの供給が停止するため、容器201底面に吹き付けられる低温ガスの勢いが減衰して、容器201は降下し、容器201は元の位置に戻る。
このように、副調節弁16を間欠的に開弁することで、容器201の浮上と降下を起こすことができ、この過程で容器201を振動させることが可能となる。
このように、容器201を低温ガスの勢いで振動させるためには、副調節弁16は、その容量係数が、ボックス203及び/又はボックス203に収容された容器201を適切に振動させるのに必要な流量を満足するものであることが望ましい。
具体的には、副調節弁16の容量係数は、筐体21内の温度を調節するために低温液化ガスの流量を調節する主調節弁12の容量係数よりも大きいことが好ましい。
より具体的には、容量係数の一つであるCv値で表すと、副調節弁16のCv値と、主調節弁12のCv値との差を好ましくは0.3〜0.6、より好ましくは0.4〜0.5とする(例えば、
主調節弁12のCv値が0.2、副調節弁16のCv値が0.7の場合、副調節弁16と主調節弁12のCv値の差は0.7-0.2=0.5)。
上記のCv値の差を満たす主調節弁12と副調節弁16を用いることによって、筐体21内を所定の冷却プログラムに従って冷却させること、及び低温液化ガスの流量を間欠的に増加させて容器201又はボックス203を適度に振動させることの双方を両立することが容易となる。
≪温度測定器≫
温度測定器51は、筐体21内の温度を測定する装置であって、例えば、図1に示すように、筐体21内に設置された熱電対等の温度計52からの出力信号に基づいて筐体21内の温度を計測する。
≪調節弁制御部≫
調節弁制御部61は、温度測定器51で測定された温度と予め設定された設定温度との偏差に応じて主調節弁12の開閉を制御し、また、予め設定された冷却開始からの設定時間に応じて副調節弁16の開閉を制御するものであり、筐体21内の温度制御、さらには、筐体21内に格納された容器201及び/又はボックス203の振動を制御することができる。
副調節弁16を開閉するタイミングとしての予め設定された冷却開始からの設定時間は、凍結の対象物やボックス203の大きさ等に対して予め予備実験等によって過冷却解除が必要となる冷却開始からの経過時間を求めておき、これを設定時間とすればよい。
筐体21内の温度制御に関しては、温度測定器51で測定された温度が生体試料を予備凍結するための予め定められた冷却プログラムに追従しているかどうかを判定し、その判定結果に基づいて主調節弁12の開閉又は開度を制御することで、主供給管11を流通して筐体21の吹出口27から吹き出される低温液化ガスの流量を制御する。
容器201及び/又はボックス203の振動に関しては、予め設定された設定時間、例えば冷却開始からの経過時間等に応じて副調節弁16を開弁し、副供給管15を流通して筐体21の吹出口27から吹き出される低温液化ガスの流量を間欠的に増加する制御を行う。
上記構成の予備凍結装置1を用いて、生体試料を収容した容器201を収めたボックス203を予備凍結する手順は以下のとおりである。
まず、台受け23に配設されたボックス載置部31に、生体試料を収容した容器201を収めて蓋を外したボックス203を載置し、蓋25を台受け23にかぶせる。
予備凍結の開始により、主調節弁12が開弁し、低温液化ガス供給源100から供給された低温液化ガスは主供給管11を流通し、吹出口27から筐体21内へと吹き出される。
筐体21内に吹き出された低温液化ガスは、多孔板41a、多孔板41bを通過して流れが均一に整流され、ボックス203の底面から内部に流入する。
そして、低温液化ガスは、ボックス203に設けられた仕切り203aと容器201との隙間を流れ、容器201に収容された生体試料を冷却する。
その後、低温液化ガスは蓋25に設けられた排出口29から外部へと排出される。
予備凍結過程において、温度測定器51は温度計52を介して筐体21内の温度を測定する。
調節弁制御部61は、温度測定器51で測定された温度と予め設定された設定温度との偏差に応じて主調節弁12の開度を制御する。
又、調節弁制御部61は、冷却開始からの予め定めた設定時間で、少なくとも一回は副調節弁16を開弁して、筐体21に吹き出される低温液化ガスの流量を増加し、ボックス203の底面に露出した容器201の底面に均一に吹き付けられる低温液化ガス流動の勢いを増すことで容器201に振動を与える。
筐体21内が予め定めた設定温度に達し、予備凍結開始からの経過時間が設定時間に達した時点で予備凍結装置1は動作を終了し、生体試料を収容した容器201を収めたボックス203の予備凍結は完了する。
図7及び図8に、本実施の形態に係る予備凍結装置1における筐体21内の制御温度(冷却プログラム)と、主調節弁12及び副調節弁16の動作態様の例を示す。
図7及び図8は、主調節弁12を開閉制御することにより筐体21内の温度制御するものであり、主調節弁12の開閉により筐体21に供給される低温液化ガスの流量を制御し、予め定めた冷却プログラムに従って筐体21内の温度を制御する。
副調節弁16を開弁することで筐体21内に供給される低温液化ガスの流量は一時的に増すものの、副調節弁16を開弁する時間を短くすることで、筐体21内の温度低下に与える影響を小さくすることができる。
副調節弁16による低温液化ガスの供給は、主調節弁12を用いた予備凍結の開始から少なくとも一度行うもので良いが、図7に示すように予備凍結の開始から終了まで断続的に副調節弁16を開弁しても良い。
若しくは、図8に示すように、筐体21内の温度が4℃〜-30℃の温度帯において、少なくとも一度、好ましくは複数回、副調節弁16を開弁して容器201及び/又はボックス203に振動を与えることで、生体試料の過冷却状態をより効果的に抑制しつつ、生体試料を冷却し、予備凍結することができる。
なお、上記の説明において、副供給管15の一端側が主供給管11に連通するものであったが、吹出口27に連通するものであっても良い。
又、上記では、ボックス203の底面が開口し、低温液化ガスが容器201の底面に吹き付けられる場合について説明したが、ボックス203の底面が開口していない場合、多孔板41a、多孔板41b及びボックス載置部31を通過して均一に整流された低温液化ガスは、ボックス203の底面に吹き付けられる。
この場合、副調節弁16を開弁して筐体21に供給される低温液化ガスの流量が十分に大きい場合、ボックス203の底面に吹き付けられた低温液化ガス流動によってボックス203全体が上方に持ち上げられ、振動を与えることができる。
なお、上記の実施の形態では、副調節弁16を冷却開始からの予め定めた設定時間に開閉する例を示したが、例えば調節弁制御部61が温度測定器41から入力される温度情報に基づいて、例えば予め所定の温度になったときに副調節弁61を所定時間開閉するようにしてもよい。
1 予備凍結装置
11 主供給管
12 主調節弁
15 副供給管
16 副調節弁
21 筐体
23 台受け
23a 底面
25 蓋
27 吹出口
29 排出口
31 ボックス載置部
31a ボックス枠材
33 脚部
35 ナット
37a、37b ナット
41a、41b 多孔板
51 温度測定器
52 温度計
61 調節弁制御部
100 低温液化ガス供給源
201 容器
203 ボックス
203a 仕切り

Claims (5)

  1. 生体試料を収容した容器を複数収めたボックスを格納して予備凍結する予備凍結装置であって、
    前記ボックスを格納する筐体と、
    該筐体内に設けられて前記ボックスを載置するボックス載置部と、
    該ボックス載置部より下方に設けられて前記筐体内に低温液化ガスを吹き出す吹出口と、
    低温液化ガス供給源から前記吹出口まで配設されて前記低温液化ガスを供給する主供給管と、
    一端側が前記吹出口又は前記主供給管に連通し、他端側が前記低温液化ガス供給源に接続されて前記低温液化ガスを供給する副供給管と、
    前記筐体内の温度を測定する温度測定器と、
    前記主供給管に設けられ、前記筐体内の温度を制御するために前記低温液化ガスの流量を調節する主調節弁と、
    前記副供給管に設けられ、前記筐体内に供給される前記低温液化ガスの供給量を増やすために前記低温液化ガスの流量を調節する副調節弁と、
    前記温度測定器で測定された温度と予め設定された設定温度との偏差に応じて主調節弁の開閉を制御し、予め設定された設定時間又は前記温度測定器で測定された温度に基づいて副調節弁の開閉を制御する調節弁制御部を備えたことを特徴とする予備凍結装置。
  2. 前記副調節弁の容量係数は前記主調節弁の容量係数よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の予備凍結装置。
  3. 前記筐体内に多孔板を有し、該多孔板は前記ボックス載置部の下方で、かつ、前記吹出口よりも上方に配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の予備凍結装置。
  4. 前記多孔板の前記吹出口からの高さを調節可能にしたことを特徴とする請求項3に記載の予備凍結装置。
  5. 前記多孔板は上下方向に複数枚配設され、複数枚の前記多孔板の下側と上側の孔が重ならない配置にしたことを特徴とする請求項3又は4に記載の予備凍結装置。
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