JP2016183485A - 衛生洗浄装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】気泡が成長し、破裂して吐水が飛び散り、量感が損なわれてしまうことを抑制することができる衛生洗浄装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る衛生洗浄装置は、使用者の局部に向けて水を吐出する衛生洗浄装置であって、使用者が用便のために着座する便座と、ノズルに形成された吐水孔から前記便座に着座した使用者の局部に向け、気泡を混入した洗浄水を噴出する洗浄水供給手段と、を備え、ノズルは、上流側の第1吐水部と、下流側の第2吐水部とを有し、第1吐水部と第2吐水部との間には、空気吸入口が設けられており、第1吐水部は、洗浄水を旋回させつつ第2吐水部に供給するよう構成されている衛生洗浄装置において、第2吐水部から局部に向かって吐水される洗浄水の吐水断面の中心部を流れる水流より、洗浄水の吐水断面の外周を流れる水流の方が遅くなるよう吐水するよう構成されている。
【選択図】図5
【解決手段】本発明に係る衛生洗浄装置は、使用者の局部に向けて水を吐出する衛生洗浄装置であって、使用者が用便のために着座する便座と、ノズルに形成された吐水孔から前記便座に着座した使用者の局部に向け、気泡を混入した洗浄水を噴出する洗浄水供給手段と、を備え、ノズルは、上流側の第1吐水部と、下流側の第2吐水部とを有し、第1吐水部と第2吐水部との間には、空気吸入口が設けられており、第1吐水部は、洗浄水を旋回させつつ第2吐水部に供給するよう構成されている衛生洗浄装置において、第2吐水部から局部に向かって吐水される洗浄水の吐水断面の中心部を流れる水流より、洗浄水の吐水断面の外周を流れる水流の方が遅くなるよう吐水するよう構成されている。
【選択図】図5
Description
本発明は、使用者の局部に向けて水を吐出する衛生洗浄装置に関する。
このような衛生洗浄装置として下記特許文献1に記載のものが提案されている。下記特許文献1に記載された衛生洗浄装置は、吐水に気泡を混入することで実際の流量よりも多い水量で洗浄を行っている感覚を使用者に与えることができる。
上述した従来の技術のように、吐水に気泡を混入させることで見かけ上の体積を大きくする技術は、より節水効果を高めるものとして有用なものである。特に、エジェクタを用いるもののうち、旋回流を円筒状の流路内壁に衝突させることで流路内に水膜を形成し、形成した水膜に吐水を突入させることで周囲の空気を水膜内に取り込むエジェクタ効果を生じさせる方式であれば、大量の空気を吐水に混入することができる。しかし、この方式によって混入された空気は、吐水と混じった状態で旋回するため、重量が重い水は遠心力で外側に、重量が軽い気泡は中心に集まる傾向があることが分かった。中心に集まった気泡が成長し、吐水に大きな気泡が混入した状態になると、大きな気泡が破裂して吐水が飛び散り、量感が損なわれてしまいやすくなるという課題がある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、気泡が成長し、吐水に大きな気泡が混入した状態になることで大きな気泡が破裂して吐水が飛び散り、量感が損なわれてしまうことを抑制することができる衛生洗浄装置を提供することにある。
本発明に係る衛生洗浄装置は、使用者の局部に向けて水を吐出する衛生洗浄装置であって、使用者が用便のために着座する便座と、ノズルに形成された吐水孔から前記便座に着座した使用者の局部に向け、気泡を混入した洗浄水を噴出する洗浄水供給手段と、を備え、ノズルは、上流側の第1吐水部と、下流側の第2吐水部とを有し、第1吐水部と第2吐水部との間には、空気吸入口が設けられており、第2吐水部の流路径は、第1吐水部の流路径よりも大きくなるように形成され、第1吐水部は、洗浄水を旋回させつつ第2吐水部に供給するよう構成されている衛生洗浄装置において、第2吐水部から局部に向かって吐水される洗浄水の吐水断面の中心部を流れる水流が吐水方向に向かう速度より、洗浄水の吐水断面の外周を流れる水流が吐水方向に向かう速度の方が遅くなるよう吐水する。こうすることで、洗浄水に、噴出方向断面の中心から外周に向かう流れが生じ、中心に集まろうとする気泡を外周側に散らして、中心に集まった気泡の成長を阻害し、量感が損なわれてしまうことを抑制することができる。
また、本発明にかかる衛生洗浄装置では、第1吐水部に供給された洗浄水を旋回させる旋回室を備え、第1吐水部から噴出された洗浄水の一部を第2吐水部の一部の内側面に当たるように方向付け、残りの洗浄水を第2吐水部の内側面に直接干渉しない方向で突入させるように構成することも好ましい。こうすることで、残りの洗浄水と第2吐水部の内側面近傍の洗浄水とを途切れさせることなく連続させた状態で、残りの洗浄水と第2吐水部の側面近傍の洗浄水との間に連続的に大きな流速差を生むことができるので、離散的で急激な速度変化によって気泡が破裂してしまうことを防ぎつつ、中心に集まり易い気泡を外周に散らすことができる。
本発明によれば、気泡が成長し、吐水に大きな気泡が混入した状態になることで大きな気泡が破裂して吐水が飛び散り、量感が損なわれてしまうことを抑制することができる衛生洗浄装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
本発明の実施形態である衛生洗浄装置を含む温水洗浄便座について図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態である衛生洗浄装置を含む温水洗浄便座を示す概略斜視図である。図1に示されるように、温水洗浄便座WA(衛生洗浄装置)は、大便器CBに戴置されて使用されるものである。温水洗浄便座WAは、本体WAaと、便座WAbと、便蓋WAcと、操作部10とを備えている。操作部10には操作パネルが設けられていて、操作パネルの操作に応じた操作信号が本体WAaに送信される。
例えば、操作パネルの「大洗浄」「小洗浄」といった表示がされた部分を操作すると、「大洗浄」「小洗浄」に対応する洗浄動作がなされるように指示する操作信号が本体WAaに送信される。本体WAaは、このような操作信号が送信されると、大便器CBのボウル面CBaを洗浄するために洗浄水をボウル面CBaに流す動作を実行する。
また、例えば、操作パネルの「おしり洗浄」「ビデ洗浄」といった表示がされた部分を操作すると、「おしり洗浄」「ビデ洗浄」に対応する洗浄水の吐出がなされるように指示する操作信号が本体WAaに送信される。本体WAaは、このような操作信号が送信されると、ノズル18(洗浄水供給部を含み、以下洗浄水供給部とも称する)を繰り出して洗浄水を吐出する動作を実行する。
ノズル18は、便座WAbに着座している使用者の肛門近傍や膣口近傍や尿道口近傍を洗浄するために洗浄水を吐出するものである。ノズル18には、ビデ洗浄吐水孔181(吐水孔)とおしり洗浄吐水孔182(吐水孔)とが設けられている。使用者が操作パネルの「おしり洗浄」と表示された部分を操作すると、おしり洗浄吐水孔182から洗浄水が吐出される。また使用者が操作パネルの「ビデ洗浄」と表示された部分を操作すると、ビデ洗浄吐水孔181から洗浄水が吐出される。
引き続いて、ノズル18から吐出される洗浄水の態様を切り替える機構について、図2を参照しながら説明する。図2は、衛生洗浄装置としての温水洗浄便座の機能的な構成を示すブロック構成図である。図2に示されるように、温水洗浄便座WAは、操作部10と、制御部12と、電磁弁14と、脈動発生部15と、ノズルを含む洗浄水供給部18とを備えている。図2において、各ブロックを破線で結んでいる場合は信号の授受があることを示し、各ブロックを実線で結んでいる場合は水の流れがあることを示している。
操作部10は、ビデ洗浄機能やおしり洗浄機能の実行にあたって、使用者の操作を受け付けて、その操作に応じた操作信号を制御部12に送信する部分である。制御部12は、操作部10から入力される操作信号に応じて、電磁弁14、脈動発生部15に所定の動作信号を出力する部分である。制御部12は、CPUといった演算素子と、RAMやROMといった記憶素子と、信号を送受信するためのインターフェイスとを備えている。
電磁弁14は、制御部12から入力される動作信号に応じて、弁体を弁座から離脱させ給水源から供給される洗浄水を下流側に流したり、弁体を弁座に当接させて給水源から供給される洗浄水を止めたりする役割を果たす弁である。
脈動発生部15は、洗浄水供給部18に送り込む水の水圧を変動させ、洗浄水供給部18から吐出される水を脈動させる部分である。具体的には、脈動発生部15には、円柱状の空間を有するシリンダが設けられている。シリンダ内には、ピストンが設けられている。ピストンには、Oリングが装着されている。ピストンとシリンダとで画された空間が加圧室となる。シリンダには、洗浄水入口が設けられている。そして、電磁弁14から繋がる給水管路が洗浄水入口に接続され、加圧室に水を流入させることができるようになっている。洗浄水入口には、アンブレラパッキンが設けられ、給水管路への逆流を防止している。また、シリンダには、洗浄水出口が設けられている。洗浄水出口は、洗浄水供給部18に繋がる給水管路と接続され、シリンダ内で加圧された水は、給水管路に送り出される。
制御部12からの指令により、脈動発生部15のモーターに通電されると、回転軸が回転し、ピストンが上下に往復運動する。すなわち、ピストンが下死点から上死点に移動し、水を加圧して給水管路に向けて押す動作と、ピストンが上死点から下死点に復帰し、水をシリンダ内に流入させる動作とが繰り返される。これにより、給水管路に給水される洗浄水には、周期的な圧力変動すなわち脈動が発生する。
洗浄水供給部18は、電磁弁14が開かれたことで下流側に流れる洗浄水を、ビデ洗浄吐水孔181(吐水孔)及びおしり洗浄吐水孔182(吐水孔)から吐出する。
図3は、洗浄水供給部(ノズル)18から吐出される洗浄水の状態を模式的に示す図である。図3に示されるように、洗浄水供給部18は、洗浄水に複数の気泡を含ませると共に、それら複数の気泡が単一の気泡に凝集されずに便座底面に相当する高さまで洗浄水を到達させる。このようにすることで、複数の気泡が混入された状態を保ったまま使用者に着水させることができ、使用者が感じる量感と節水効果とを両立することができる。
洗浄水供給部18は、エジェクタ効果を用いて気泡を混入する。図4に示されるように、洗浄水供給部18は、上流側の第1吐水部183と、下流側の第2吐水部185とを有する。第1吐水部183と第2吐水部185との間には、空気吸入口184が設けられている。第2吐水部185の流路径は、第1吐水部183の流路径よりも大きくなるように形成されている。第1吐水部183から噴出される水は、第2吐水部185に到達する。第2吐水部185に到達した水は第2吐水部185内に一時的に貯留され、そこに後から噴出される水が突入する。第1吐水部183から噴出される水は、空気吸入口184から空気を巻き込みながら突入するので、第2吐水部185には気泡混入水が形成され、外部へと噴出される。
第1吐水部183には、給水された洗浄水を僅かに旋回させて吐水断面径を広げる旋回室が形成されている。そのため、第1吐水部183から噴出された水の一部は第2吐水部185の一部の側面に当たるように方向付けられる。このように吐水孔近傍にて一時的に洗浄水を滞留させ、その滞留させた洗浄水にエジェクタ効果によって空気を混入させる。図5に示されるように、滞留させた一部の洗浄水に、第2吐水部185の側面に直接干渉しない方向で残りの洗浄水を突入させるようにしたため、残りの洗浄水と第2吐水部185の側面近傍の洗浄水との間に大きな流速差が生じ、洗浄水断面の中心から外周に向かう流れが生じる。これによって中心に集まり易い気泡を外周に散らすことができる。
本発明に係る衛生洗浄装置は、使用者の局部に向けて水を吐出する衛生洗浄装置であって、使用者が用便のために着座する便座と、ノズルに形成された吐水孔から前記便座に着座した使用者の局部に向け、気泡を混入した洗浄水を噴出する洗浄水供給手段と、を備え、ノズルは、上流側の第1吐水部と、下流側の第2吐水部とを有し、第1吐水部と第2吐水部との間には、空気吸入口が設けられており、第2吐水部の流路径は、第1吐水部の流路径よりも大きくなるように形成され、第1吐水部は、洗浄水を旋回させつつ第2吐水部に供給するよう構成されている衛生洗浄装置において、第2吐水部から局部に向かって吐水される洗浄水の吐水断面の中心部を流れる水流が吐水方向に向かう速度より、洗浄水の吐水断面の外周を流れる水流が吐水方向に向かう速度の方が遅くなるよう吐水する。こうすることで、洗浄水に、噴出方向断面の中心から外周に向かう流れが生じ、中心に集まろうとする気泡を外周側に散らして、中心に集まった気泡の成長を阻害し、量感が損なわれてしまうことを抑制することができる。
また、本発明にかかる衛生洗浄装置では、第1吐水部に供給された洗浄水を旋回させる旋回室を備え、第1吐水部から噴出された洗浄水の一部を第2吐水部の一部の側面に当たるように方向付け、残りの洗浄水を第2吐水部の側面に直接干渉しない方向で突入させるように構成することも好ましい。こうすることで、残りの洗浄水と第2吐水部の側面近傍の洗浄水とを途切れさせることなく連続させた状態で、残りの洗浄水と第2吐水部の側面近傍の洗浄水との間に連続的に大きな流速差を生むことができるので、離散的で急激な速度変化によって気泡が破裂してしまうことを防ぎつつ、中心に集まり易い気泡を外周に散らすことができる。
10:操作部
12:制御部
14:電磁弁
15:脈動発生部
18:ノズル(洗浄水供給部)
183:第1吐水部
183a:傾斜部
184:空気吸入口
185:第2吐水部
CB:大便器
CBa:ボウル面
WA:衛生洗浄装置
12:制御部
14:電磁弁
15:脈動発生部
18:ノズル(洗浄水供給部)
183:第1吐水部
183a:傾斜部
184:空気吸入口
185:第2吐水部
CB:大便器
CBa:ボウル面
WA:衛生洗浄装置
Claims (2)
- 使用者の局部に向けて洗浄水を吐出する衛生洗浄装置であって、
使用者が用便のために着座する便座と、
ノズルに形成された吐水孔から前記便座に着座した使用者の局部に向け、気泡を混入した前記洗浄水を噴出する洗浄水供給手段と、を備え、
前記ノズルは、上流側の第1吐水部と、下流側の第2吐水部とを有し、
前記第1吐水部と前記第2吐水部との間には、空気吸入口が設けられており、
前記第2吐水部の流路径は、前記第1吐水部の流路径よりも大きくなるように形成され、
前記第1吐水部は、前記洗浄水を旋回させつつ前記第2吐水部に供給するよう構成されている衛生洗浄装置において、
前記第2吐水部から局部に向かって吐水される前記洗浄水の吐水断面の中心部を流れる水流が吐水方向に向かう速度より、前記洗浄水の吐水断面の外周を流れる水流が吐水方向に向かう速度の方が遅くなるよう吐水することを特徴とする衛生洗浄装置。 - 前記第1吐水部は、前記第1吐水部に供給された前記洗浄水を旋回させる旋回室を備え、
前記第1吐水部から噴出された前記洗浄水の一部を前記第2吐水部の一部の内側面に当たるように方向付け、残りの前記洗浄水を前記第2吐水部の前記内側面に直接干渉しない方向で突入させるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の衛生洗浄装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015063871A JP2016183485A (ja) | 2015-03-26 | 2015-03-26 | 衛生洗浄装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015063871A JP2016183485A (ja) | 2015-03-26 | 2015-03-26 | 衛生洗浄装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016183485A true JP2016183485A (ja) | 2016-10-20 |
Family
ID=57242860
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015063871A Pending JP2016183485A (ja) | 2015-03-26 | 2015-03-26 | 衛生洗浄装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2016183485A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110670687A (zh) * | 2019-10-08 | 2020-01-10 | 江苏大学 | 一种低压旋流气泡式喷嘴 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003247260A (ja) * | 2002-02-25 | 2003-09-05 | Toto Ltd | 吐水装置 |
JP2012127107A (ja) * | 2010-12-15 | 2012-07-05 | Toto Ltd | 衛生洗浄装置 |
-
2015
- 2015-03-26 JP JP2015063871A patent/JP2016183485A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2003247260A (ja) * | 2002-02-25 | 2003-09-05 | Toto Ltd | 吐水装置 |
JP2012127107A (ja) * | 2010-12-15 | 2012-07-05 | Toto Ltd | 衛生洗浄装置 |
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A621 | Written request for application examination |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20190624 |