JP2016180215A - エントランス止水構造 - Google Patents

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Taiji Morita
泰司 森田
誠之 関谷
Masayuki Sekiya
誠之 関谷
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Abstract

【課題】矩形エントランスの底辺部であっても土砂を取り出しやすく、清掃やメンテナンスの手間と時間を低減できるエントランス止水構造を提供する。【解決手段】立坑に形成された矩形エントランスの止水構造であって、矩形エントランスの頂辺部3と側辺部4に沿って設けられた止水弾性シート10と、止水弾性シート10の反転を防止する反転防止部材11と、矩形エントランスの底辺部5に沿って設けられたリップ式シール部材20と、を備えており、リップ式シール部材20は、矩形エントランスの枠部6に固定されるベース部と、このベース部から矩形エントランスの内側で且つ掘削方向前方に向かって斜めに立ち上がるリップ部22とを備えてなることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、エントランス止水構造に関する。
立坑の側壁に形成された発進口から掘削機や推進函体を地盤内に挿入する場合や到達口に掘削機が到達する場合には、地下水が立坑内空に流れ込まないように、掘削機または推進函体の外周面と、発進口あるいは到達口との隙間を止水する必要がある。この種の止水構造としては、発進口あるいは到達口の開口部の周縁部に、開口部の内側に延在して掘削機または推進函体の外周面に接するシール部材と、そのシール部材が立坑側に反転して捲れるのを防止する反転防止部材とが設けられたものが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。シール部材は、開口部の全周に亘って設けられており、掘削機または推進函体の外周面に押圧されることで止水性を得るようになっている。
特開2010−116735号公報 特開2001−329782号公報
発進口あるいは到達口の開口部の下端部では、シール部材の地山側に泥などの土砂が溜まる。土砂が溜まるとシール部材を破損する虞があるため、土砂を取り除く必要がある。特に、到達口においては、掘削機や推進函体によって土砂が押し出されてくるので、清掃やメンテナンスが重要となる。
一方、シールド工法や掘進工法においては、開口部と掘削機との間には所定のクリアランスが設けられるため、特許文献1,2の止水構造のシール部材は、クリアランスを覆う余裕代を含むように大きく製作されている。このように大きく製作されたシール部材では、その地山側に溜まった土砂の撤去が困難で、多くの手間と時間を要していた。特に、断面矩形のエントランスにおいては、土砂が溜まり易い底辺部が長くなるので、清掃やメンテナンスが非常に困難であった。
このような観点から、矩形エントランスの底辺部であっても土砂を取り出しやすく、清掃やメンテナンスの手間と時間を低減できるエントランス止水構造を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための請求項1に係る発明は、立坑に形成された矩形エントランスの止水構造であって、前記矩形エントランスの頂辺部と側辺部に沿って設けられた止水弾性シートと、当該止水弾性シートの反転を防止する反転防止部材と、前記矩形エントランスの底辺部に沿って設けられたリップ式シール部材と、を備えている。前記リップ式シール部材は、前記矩形エントランスの枠部に固定されるベース部と、このベース部から前記矩形エントランスの内側で且つ掘削方向前方に向かって斜めに立ち上がるリップ部とを備えている。
このような構成によれば、底辺部ではリップ式シール部材を用いているので、反転防止部材を設ける必要がない。したがって、立坑内空側からシール部材を変形させやすく、地山側に溜まった土砂を取り出しやすくなるので、清掃やメンテナンスの手間と時間を低減できる。
請求項2に係る発明は、前記ベース部と前記リップ部の間には、前記ベース部の表面と前記リップ部の裏面とを結ぶ連結部が形成され、前記ベース部と前記リップ部と前記連結部とで中空部が形成されていることを特徴とする。このような構成によれば、矩形エントランスを通過する掘削機や推進函体の表面に対するリップ部の反発力を大きくできるので、止水性能を高めることができる。
請求項3に係る発明は、前記枠部の下側角部内側では、前記リップ式シール部材と前記止水弾性シートが重なり合うとともに、前記リップ式シール部材と前記止水弾性シートの地山側に、押圧力によって変形する材質からなる止水ブロックが取り付けられていることを特徴とする。このような構成によれば、角部内側における止水性能を確保することができる。
請求項4に係る発明は、前記底辺部が、前記側辺部に沿って昇降可能であることを特徴とする。このような構成によれば、底辺部を下降させることで、リップ式シール部材と推進函体の下面との間に隙間ができるので、容易に土砂を取り出すことができる。さらに、掘削機の高さ誤差を吸収できるとともに、リップ式シール部材を掘削機の下面に好適な高さで押し当てることができるので、止水性能を高めることができる。
本発明によれば、矩形エントランスの底辺部であっても土砂を取り出しやすく、清掃やメンテナンスの手間と時間を低減することができる。
本発明の第一実施形態に係るエントランス止水構造を適用した到達口を示した正面図である。 矩形エントランスの底辺部を示した断面図であって、図1のII−II線断面図である。 矩形エントランスの底辺部を示した断面図であって、図1のIII−III線断面図である。 矩形エントランスの枠部の下側角部内側を示した図であって、(a)は地山側から見た斜視図、(b)は立坑内空側から見た斜視図である。 本発明の第二実施形態に係るエントランス止水構造を示した図であって、矩形エントランスの底辺部の昇降機構を示した概略斜視図である。 本発明の変形実施形態に係るエントランス止水構造の矩形エントランスの底辺部を示した断面図である。
以下、本発明の第一実施形態に係るエントランス止水構造を、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態では、エントランス止水構造を、到達立坑に形成された矩形エントランス(到達口)に適用した場合を例に挙げて説明する。
図1に示すように、エントランス止水構造1は、矩形エントランス(到達口2)の頂辺部3と側辺部4,4に沿って設けられた止水弾性シート10および反転防止部材11と、到達口2の底辺部5に沿って設けられたリップ式シール部材20と、を備えている。
到達口2の周縁部には、枠部6が形成されている。枠部6は立坑内空側から見て矩形枠状を呈しており、立坑内へ所定長さ突出している。枠部6の上辺部は頂辺部3に位置し、両側辺部は側辺部4,4に位置し、下辺部は底辺部5に位置している。枠部6は、張出し部材6aと内周板部材6bと先端板部材6cとを備えている。
図2にも示すように、張出し部材6aは、到達口2の周縁部の表面から立坑内空側に向かって張り出す。張出し部材6aは、周縁部の周方向に所定の間隔をあけて複数配置されている。底辺部5に配置された張出し部材6aは、頂辺部3および側辺部4,4に配置された張出し部材6aよりも張出し長さが大きい。
内周板部材6bは、張出し部材6aの内側面(開口部内側の面)に取り付けられている。内周板部材6bは、隣り合う張出し部材6a間に架け渡されている。内周板部材6bは、周縁部の全周に亘って設けられ、全体で筒状を呈している。
先端板部材6cは、張出し部材6aの先端面に取り付けられている。先端板部材6cは、隣り合う張出し部材6a間に架け渡されており、周縁部の全周に亘って設けられている。頂辺部3に設けられた先端板部材6cと、側辺部4,4に設けられた先端板部材6cとは、同一平面上に配置され、全体で正面視門型を呈している。底辺部5に設けられた先端板部材6cは、頂辺部3および側辺部4,4に設けられた先端板部材6cよりも立坑内空側にオフセットした仮想平面上に配置されている。
図3に示すように、止水弾性シート10は、頂辺部3および側辺部4,4において、到達口2の周縁部(枠部6の内周面)と、到達口2の内部を通過する掘削機または推進函体の外周面との隙間をシールする。止水弾性シート10は、例えば耐摩耗性を備えた硬質ゴムやウレタン等の弾性材料からなる。止水弾性シート10の外側(到達口2の開口部の外周側)は、頂辺部3および側辺部4,4に設けられた先端板部材6cの表面に当接して固定されている。言い換えれば、止水弾性シート10は、先端板部材6cと後記する反転防止部材11とで挟まれている。止水弾性シート10は、到達口2の開口部の中心側に向かって延出している。掘削機が到達した後は、止水弾性シート10の幅方向の内側先端部10aは、掘削機または推進函体に面接触し、掘削機または推進函体の外表面との隙間を塞ぐ。止水弾性シート10の内側先端部10aには、補強用のワイヤーメッシュ(図示せず)が埋設されており、掘削機または推進函体との摺動によって発生する摩耗を抑制している。図2、3で示した二点鎖線は、掘削機または推進函体の表面を示し、白抜き矢印は、摺動する方向を示している。
反転防止部材11は、地山の地下水圧によって止水弾性シート10が立坑内空側に反転するのを防止するためのものである。反転防止部材11は、例えば金属プレートからなり、止水弾性シート10の立坑内空側に配置されている。すなわち、反転防止部材11は、止水弾性シート10を立坑内空側から押さえている。反転防止部材11は、止水弾性シート10とともに、頂辺部3および側辺部4,4に設けられた先端板部材6cにボルト止めされている。反転防止部材11のボルト孔12は、長孔形状を呈しており、掘削機の移動位置に応じて取付位置を調整可能となっている。反転防止部材11の表面には、補強リブ13が立設されている。補強リブ13は、枠部6の周方向に間隔をあけて所定ピッチで設けられている。なお、反転防止部材11は、前記構成に限定されるものではない。例えば板バネ部材からなる反転防止部材を用いてもよい。
図2に示すように、リップ式シール部材20は、底辺部5において、到達口2の周縁部(枠部6の内周面)と、到達口2の内部を通過する掘削機または推進函体の外周面(底面)との隙間をシールする。リップ式シール部材20は、底辺部5の枠部6に沿って配置され、内周板部材6bの表面(上面)に固定されている。リップ式シール部材20は、例えば耐摩耗性を備えた硬質ゴムやウレタン等の弾性材料にて構成されている。リップ式シール部材20は、ベース部21とリップ部22と連結部23とを備えてなる。
ベース部21は、内周板部材6bに固定される部分であって、連続する長尺の板状に形成されている。ベース部21は、シール取付金具30によって、幅方向両端部が係止されている。具体的には、ベース部21の幅方向端部は、シール取付金具30のシール押圧板部31によって、内周板部材6bに押圧された状態で係止されている。つまり、ベース部21の幅方向端部は、シール押圧板部31と内周板部材6bの底面との間で、圧縮された状態で挟持されている。
リップ部22は、ベース部21と一体成形されている。リップ部22は、ベース部21の表面から到達口2の開口部の内側に向かって斜めに立ち上がっている。ベース部21とリップ部22とが二股に分岐した形状になっており、リップ部22が上向きとなるように配置されている。リップ部22は、ベース部21に対して弾性的に傾倒変形可能な部位である。リップ部22は、ベース部21から掘削機の掘削方向前側斜め上方(図中右斜上側)に向かって延在していて、掘削機または推進函体の外表面(底面)に接触すると、初期状態よりも傾倒した状態(リップ部22がベース部21に近づいた状態)となる。このとき、リップ部22は、初期状態に復元しようとする力によって、掘削機または推進函体の外表面に押し付けられて密着する。
連結部23は、リップ部22とベース部21とを連結している。連結部23は、リップ部22の復元力(押付力)を補強するための部位である。連結部23は、ベース部21とリップ部22の全長に亘って形成されている。連結部23は、ベース部21およびリップ部22と一体成形されている。連結部23の上端は、リップ部22の先端から所定距離基端側に寄った位置の裏面に繋がっており、リップ部22の先端部は、連結部23の上端よりも前方に突出している。この突出した先端部は、ベース部21に対する傾斜角度が基端部よりも大きくなっている。連結部23の下端は、ベース部21の先端から所定距離基端側に寄った位置の上面に繋がっており、ベース部21の先端部は連結部23の下端より突出している。
リップ式シール部材20は、断面がA字を横向きにした形状を呈している。ベース部21とリップ部22と連結部23とで、中空部24が形成されている。中空部24には、圧縮空気あるいは液体などの流体を充填することができる。
掘削機などに押されてリップ部22がベース部21寄りに傾倒すると、連結部23が変形する。すると、連結部23の復元力によって、リップ部22が押し戻されようとする。これによって、リップ部22の復元力が補強され、止水性能が向上する。さらに中空部24に圧縮空気あるいは液体などの流体を充填すれば、リップ部22による復元力をより一層高められる。
シール取付金具30は、ベース部21の幅方向両端位置にそれぞれ設けられている。シール取付金具30は、金属にて形成されている。シール取付金具30は、シール部材20の長手方向(図2の紙面垂直方向)に沿って延在しており、ボルトB等の固定手段によって、内周板部材6bに固定されている。シール取付金具30は、シール押圧板部31と被締付部32とを備えてなる。
被締付部32は、ボルトBによって締め付けられる部分であって、内周板部材6b上に設置される。被締付部32には、ボルトBが挿通されるボルト貫通孔33が形成されている。ボルト貫通孔33は、長手方向に沿って所定ピッチで形成されている。一方、内周板部材6bにも、ボルト貫通孔7が形成されている。内周板部材6bの裏面には、ナットNが溶接固定されている。
シール押圧板部31は、被締付部32の表面に固定されている。シール押圧板部31は、幅方向一端部がリップ式シール部材20側に張り出している。この張り出した部分がリップ式シール部材20を係止する。シール押圧板部31には、貫通孔34が形成されている。貫通孔34は、被締付部32のボルト貫通孔33と同芯状に配置されている。
ボルトBは、貫通孔34からボルト貫通孔33、ボルト貫通孔7に挿通され、その先端部がナットNに螺合される。このボルトBによって、シール取付金具30が内周板部材6bに固定されている。
次に、枠部6の下側角部内側におけるリップ式シール部材20と止水弾性シート10との取合いを説明する。図4に示すように、枠部6の側辺部4の下端部では、止水弾性シート10の下端部が、反転防止部材11の下端よりも下方に突出している。反転防止部材11の下端は、リップ式シール部材20のリップ部22の先端(最上部)よりも僅かに上方の高さに位置している。止水弾性シート10の下端部は、底辺部5の内周板部材6bの表面と同等の高さまで突出している。止水弾性シート10の下端部のうち、幅方向先端部10a(枠部6の側辺部4からリップ式シール部材20側に突出している部分)は、リップ式シール部材20と重なり合っている。幅方向先端部10aは、リップ式シール部材20の長手方向端部と重なっており、ベース部21およびリップ部22の先端側(推進方向前方側)を覆っている。幅方向先端部10aは、シール取付金具30の長手方向端部も覆っている。幅方向先端部10aは、リップ部22の先端面に接触し、シール取付金具30の表面に沿って湾曲している。なお、幅方向先端部10aは、ベース部21およびリップ部22の基端側(推進方向後方側)を覆うように構成してもよい。
リップ式シール部材20と止水弾性シート10との接続部分には、止水ブロック40が設けられている。止水ブロック40は、押圧力によって変形する材質、たとえば発泡材からなる。具体的には、止水ブロック40は、例えば合成ゴムを基材として半連続気泡状態にさせた発泡スポンジ材からなり、僅かな力で容易に圧縮でき、凹凸面に追従する。止水ブロック40は、直方体形状を呈している。止水ブロック40は、リップ式シール部材20のリップ部22の表面、止水弾性シート10の地山側表面、シール取付金具30の上面と側面、および側辺部4の内周板部材6bの表面と接している。止水ブロック40の表面は、掘削機または推進函体により各接触面に押圧されて圧縮されて、掘削機または推進函体の外表面との隙間を塞ぐ。止水ブロック40は、各接触面に面接触することで、止水性を確保する。
以上のような構成のエントランス止水構造1によれば、図2に示すように、底辺部5ではリップ式シール部材20を用いているので、底辺部5に沿って反転防止部材11を設けることなく止水性能を確保できる。また、本実施形態のリップ式シール部材20は、ベース部20とリップ部22とを備えており、リップ部22は、立坑内空側に向いている。したがって、立坑内空側から地山側に溜まった土砂を取り出す際には、リップ部22を下方に押し下げるだけで変形させることができる。よって、リップ式シール部材20の変形を容易に行うことができる。これによって、土砂を取り出しやすくなり、清掃やメンテナンスの手間と時間を低減できる。特に土砂が溜まり易い底辺部5において、土砂を取り出しやすくなるので、清掃やメンテナンスの手間と時間の低減効果は大きい。
さらに、リップ式シール部材20は、ベース部21の表面とリップ部22の裏面とを結ぶ連結部23も備えているので、リップ部22が下方に押されると、連結部23がリップ部22を上方に押し上げることができる。これによって、リップ部22の復元力が補強されるので、掘削機や推進函体の表面に対するリップ部22の押圧力を大きくできる。したがって、エントランス止水構造1の止水性能を高めることができる。
また、中空部24に圧縮空気あるいは液体などの流体を充填すれば、リップ部22の復元力をより一層高められるので、エントランス止水構造1の止水性能がさらに向上する。
さらに、本実施形態に係るエントランス止水構造1では、図4に示すように、止水ブロック40が、枠部6の下側角部内側の表面形状の凹凸形状に追従して面接触する。これによって、隙間の多い枠部6の下側角部内側においても、止水性を確保することができる。
次に、第二実施形態に係るエントランス止水構造を、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。かかるエントランス止水構造は、枠部の底辺部が側辺部に対して、昇降可能に構成されている点が第一実施形態と異なる。
図5に示すように、かかるエントランス止水構造51では、底辺部5aは、側辺部4aとは分離して形成されており、側辺部4aの内周面に沿って昇降可能に構成されている。
具体的には、側辺部4aの外面には、底辺部5aを昇降させる昇降装置52が設けられている。昇降装置52は、たとえばジャーナルジャッキ(スクリュ式ジャッキ)にて構成されており、側辺部4aに固定される固定側部材53と、底辺部5aに固定される移動側部材54とを備えている。昇降装置52は、ジャーナルジャッキ以外にも油圧ジャッキやチェーンブロックなど他の装置を用いてもよい。
移動側部材54は、固定側部材53の下方に設けられている。移動側部材54は、固定側部材53から垂下するねじ部材55に沿って昇降する。移動側部材54の内部には、ねじ部材55に螺合するギヤ(図示せず)が設けられている。ギヤが回転することによって、移動側部材54がねじ部材55に沿って昇降する。
移動側部材54は、連結ロッド56を介して底辺部5aに接続されている。連結ロッド56は、側辺部4aの下端部に形成されたスリット57を貫通して、側辺部4aの外周面側から内周面側まで延在している。連結ロッド56の一端(側辺部4aの外周側端部)は移動側部材54に固定され、連結ロッド56の他端(側辺部4aの内周側端部)は底辺部5aの側面(長手方向端部の端面)に固定されている。スリット57は上下方向に延びて形成されており、連結ロッド56が上下に移動可能である。
昇降装置52は、底辺部5aの長手方向両端部に設けられている。移動側部材54が固定側部材53に対して近接離間することで、底辺部5aが昇降する。
このような昇降装置52を備えたエントランス止水構造51では、到達口に掘削機が近付いて、掘削機(図示せず)の高さが決まったときに、底辺部5aを所定高さ(到達高さ)まで上昇させる。これによって、掘削機の高さ誤差を吸収できるとともにリップ式シール部材20を掘削機の下面に好適な高さで押し当てることができるので、止水性能を高めることができる。このとき、止水弾性シート10の下端部は、リップ式シール部材20の長手方向端部と重なり合っている。
到達口を掘削機が通過して、推進函体が設置された後には、底辺部5aを下降させる。このようにすれば、リップ式シール部材20と推進函体の下面との間に隙間ができるので、リップ部22を下方に押し下げなくてもよい。つまり、リップ式シール部材20を変形しなくても、土砂を取り出すことができる。さらに、推進函体の下面に潜り込む作業が必要ないので、清掃やメンテナンスの手間と時間を大幅に低減できる。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明は前記実施の形態に限定する趣旨ではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。例えば、前記実施形態では、リップ式シール部材20は、底辺部5に沿って一段設けられているだけであるが、リップ式シール部材を二段設けてもよい。
この場合、図6に示すように、底辺部5bの立坑内空側への張出し長さが大きい。リップ式シール部材20,20aは、互いに平行に配置されており、ともに底辺部5bに沿って設けられている。立坑内空側のリップ式シール部材20は、ベース部21とリップ部22と連結部23とを備えており、前記実施形態のリップ式シール部材20と同等の構成である。地山側のリップ式シール部材20aは、ベース部21とリップ部22とを備えており、連結部は有していない。なお、両方とも連結部23を有するリップ式シール部材20を用いてもよいし、連結部を有さないリップ式シール部材20aを用いてもよい。
このように、二段のリップ式シール部材20,20aを配列すれば、止水性能を高めることができるとともに、万一地山側のリップ式シール部材20aが破損したとしても、立坑内空側のリップ式シール部材20で確実に止水することができる。
また、前記実施形態では、エントランス止水構造1を到達口2に設けた場合を例に挙げて説明したが、かかるエントランス止水構造1は、発進口にも設けることができる。この場合、リップ部が地山側に向かって傾斜するように、リップ式シール部材が配置される。また、リップ式シール部材20の形状は一例であって、他の形状であってもよいのは勿論である。
1 エントランス止水構造
2 到達口
3 頂辺部
4 側辺部
5 底辺部
6 枠部
10 止水弾性シート
11 反転防止部材
20 リップ式シール部材
21 ベース部
22 リップ部
23 連結部
24 中空部
40 止水ブロック
52 昇降装置

Claims (4)

  1. 立坑に形成された矩形エントランスの止水構造であって、
    前記矩形エントランスの頂辺部と側辺部に沿って設けられた止水弾性シートと、当該止水弾性シートの反転を防止する反転防止部材と、
    前記矩形エントランスの底辺部に沿って設けられたリップ式シール部材と、を備えており、
    前記リップ式シール部材は、前記矩形エントランスの枠部に固定されるベース部と、このベース部から前記矩形エントランスの内側で且つ掘削方向前方に向かって斜めに立ち上がるリップ部とを備えてなる
    ことを特徴とするエントランス止水構造。
  2. 前記ベース部と前記リップ部の間には、前記ベース部の表面と前記リップ部の裏面とを結ぶ連結部が形成され、
    前記ベース部と前記リップ部と前記連結部とで中空部が形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のエントランス止水構造。
  3. 前記枠部の下側角部内側では、前記リップ式シール部材と前記止水弾性シートが重なり合うとともに、前記リップ式シール部材と前記止水弾性シートの地山側に、押圧力によって変形する材質からなる止水ブロックが取り付けられている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエントランス止水構造。
  4. 前記底辺部は、前記側辺部に沿って昇降可能である
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のエントランス止水構造。
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