JP2016179251A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技球が当接部に当たった際の打音を低減するとともに、当接部の保護に貢献することのできる遊技機を提供する。【解決手段】パチンコ機10においては、遊技領域が形成された遊技盤が本体枠に搭載されている。遊技領域には入賞口、入賞装置等の各種遊技機器が設けられている。遊技者により遊技球発射ハンドル41が操作されると遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域に到達した遊技球は、入賞口や入賞装置やアウト口等を介して遊技盤の後方に案内され、自重によって下方へ落下する。本体枠の背面側には遊技盤を背面側から覆う裏パック機構が装着されている。裏パック機構は、遊技盤の背面側を落下する遊技球を受け止める球受け部と球受け部を補強する裏パック補強部材とを有している。落下した遊技球は裏パック機構の球受け部に当たる。【選択図】 図1

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機の一種であるパチンコ機には、遊技領域が形成された遊技盤を枠体に搭載してなる遊技機本体と、遊技機本体の前面側に取り付けられた前扉枠とが備えられている。遊技領域には入賞口、入賞装置等の各種遊技機器が設けられている。遊技者により遊技球発射ハンドルが操作されると遊技球が遊技領域に向けて発射され、発射された遊技球が入賞口や入賞装置などに入賞すると、それに伴い所定個数の遊技球が払い出される。
遊技領域に到達した遊技球は、入賞口や入賞装置やアウト口等を介して遊技盤の後方に案内され、自重によって下方へ落下する。このように遊技球を自重により落下させることで遊技機の下部に集約し、遊技機本体の背面側に設けられた導出通路等を介して島設備へと返却が行われる。
遊技球が落下の勢いを維持したまま導出通路へ到達した場合、導出通路内での遊技球の流れが乱れ、遊技球の移動(排出)が阻害される可能性がある。このような不都合に対処すべく、遊技球が直接導出通路に入らないようにそれら遊技球を一旦受け止める当接部を有するパチンコ機が提案されている。落下してくる遊技球を当接部によって受け止めることで遊技球の落下の勢いを減じ、減勢された遊技球が導出通路内に導かれる。これにより、導出通路内における遊技球の流れの安定化が図られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−275608号公報
当接部においては、遊技球が衝突することで発生する不快な打音を低減するために金属ではなく合成樹脂等が用いられることが多い。しかしながら、合成樹脂材料を用いて当接部を形成した場合、遊技球が繰り返し当たることで、割れが発生したり、欠けてしまったりすることが懸念される。結果として、割れた部分に遊技球が引っかかったり、欠けた部分から遊技球がこぼれ落ちたりすることで、遊技球の排出が円滑に行われない可能性がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、遊技球が当接部に当たった際の打音を低減するとともに、当接部の保護に貢献することのできる遊技機を提供することを目的とするものである。
本発明は、
遊技機前方から視認可能な位置に設けられている遊技盤と、
前記遊技盤の前面に設けられ、遊技球が流れ落ちる遊技領域と、
前記遊技盤に形成され、前記遊技領域を流れ落ちる前記遊技球を前記遊技盤の背面側に案内する開口部と、
前記遊技盤を支持する支持枠と、
前記遊技盤の背面側に設けられている背面カバーと、
前記開口部よりも下方に設けられ、遊技機背面側へ案内された前記遊技球が落下した際に当たる当接部と、
前記当接部から所定間隔をおいて下方へ離間した位置に設けられ、前記当接部が所定量以上に変位した場合に当該当接部に当接してその当接部の変位を制限する制限部と
を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、遊技球が当接部に当たった際の打音を低減するとともに、当接部の保護に貢献することのできる遊技機を提供することが可能となる。
一実施の形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 パチンコ機の構成を示す背面図である。 前扉枠の構成を示す背面図である。 本体枠の構成を示す正面図である。 遊技盤の構成を示す正面図である。 本体枠の構成を示す背面図である。 遊技盤の背面構成を示す斜視図である。 遊技盤から主制御装置ユニットを取り外した状態を示す背面図である。 主制御装置ユニットの構成を示す斜視図である。 裏パック機構の構成を示す正面図である。 裏パック機構の分解斜視図である。 図4のA−A線部分端面図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 当接部及び制限部の変形例をしめす模式図である。
はじめに、本実施の形態から抽出され得る発明を、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。
手段1.遊技機前方から視認可能な位置に設けられている遊技盤(遊技盤81)と、
前記遊技盤の前面に設けられ、遊技球(例えば遊技球B)が流れ落ちる遊技領域と、
前記遊技盤に形成され、前記遊技領域を流れ落ちる前記遊技球を前記遊技盤の背面側に案内する開口部(一般入賞口82やアウト口87等)と、
前記遊技盤を支持する支持枠(本体枠13)と、
前記遊技盤の背面側に設けられている背面カバー(裏パック機構15)と、
前記開口部よりも下方に設けられ、遊技機背面側へ案内された前記遊技球が落下した際に当たる当接部(球受け部270)と、
前記当接部から所定間隔をおいて下方へ離間した位置に設けられ、前記当接部が所定量以上に変位した場合に当該当接部に当接してその当接部の変位を制限する制限部(裏パック補強部材261)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
手段1の遊技機では、遊技盤の遊技領域を流れ落ちた遊技球は、開口部を介して遊技盤の背面側に案内される。その後、遊技球は当接部に当たり、当接部は下方(すなわち制限部との間隔を縮める方向)に変位する。かかる場合、遊技球との接触によって当接部が変位することで、遊技球が当接部に当たった際に生じる打音を低減できる。遊技球の打音の低減を図ることで、スピーカからの音楽に打音が紛れる等して遊技者に不快感を与え、遊技興趣の低下を招くことを抑制することができる。また、上述の如く当接部自身が変位することで、遊技球が当たった際に生じる衝撃を低減することも可能である。これにより、当接部に生じる負荷を抑え、当接部の保護を図ることができる。
当接部から所定間隔をおいた位置には制限部が設けられている。当接部の変位が所定量に到達した際には、当接部が制限部に当たる。当接部と制限部との両者が当たった状態においては、制限部によって当接部の更なる下方への変位が制限される。すなわち、当接部の変位が完全に抑えられた状態となるか、又は当接部の負荷に対する変位量が制限部に当たる前に比べて小さくなる。
当接部に生じる下方への負荷が比較的小さい状態においては、当接部の変位によって積極的に音の低減を図ることができる。一方、当接部に生じる下方への負荷が比較的大きい状態においては、当接部が制限部に当たり、その変位が制限される。このため、当接部の過度の変位を抑えることができ、当接部の保護を図ることが可能である。例えば、当接部自身が弾性変形(変位)することによって、遊技球が当たった際の打音の低減を行う場合、塑性変形領域まで変形するといった不都合を抑制することができる。なお、制限部によって当接部の負荷に対する変位量を低減する構成とした場合、すなわち制限部に当たった際の当接部の変位を許容した場合、当接部の過度の変位を抑えつつ当接部と制限部とが接触した際の衝撃の低減に貢献することができる。故に、当接部の保護を一層好適なものとすることができる。
通常、遊技盤の背面側には、開口部を通過して遊技盤の背面側に案内された遊技球を当接部に誘導する誘導通路(例えば回収通路151)が設けられることが多い。この誘導通路を介して遊技球が落下することで、遊技球の収集がなされたり、遊技球の落下速度の低減がなされたりする。特に、誘導通路を蛇行させることで、誘導通路を通過する間に遊技球が加速することを抑制したりしている。本手段においては、上述の如く当接部の変位を制限部によって制限できるため、対応可能な負荷の上限を上げることが可能である。仮に、当接部よりも遠く離れた位置(例えば遊技盤の上部等)から落下した遊技球が当たったり、複数の遊技球が当接部に対して同時に当たったりしても、当接部は制限部によって下方から支えられ、過度の変形が抑えられる。故に、局所的に負荷が増大した場合であっても、当接部の塑性変形を回避し、欠け等の不都合が発生することを抑制可能である。
また、当接部に生じる負荷に応じて段階的な対応が可能であるため、当接部及び制限部によって許容可能な負荷の範囲を広げることが可能である。より具体的には、遊技球からの負荷が小さい場合には積極的に打音の低下を図り、遊技球からの負荷が大きい場合には当接部の保護を好適に行うことができる。このため、誘導通路によって遊技球の加速を抑えたり、開口部の配置位置の制約を厳しくしたり(遊技盤の下部周辺に限定したり)しなくてもよい。故に、遊技盤背面側の誘導通路の簡素化に貢献したり、開口部の配置自由度の向上に貢献したりすることができる。
手段2.前記当接部が撓み変形可能な弾性体で構成されていることを特徴とする手段1に記載の遊技機。
手段2によれば、遊技球が当接部に当たることで、当接部自身が撓み変形(変位)する。このように当接部自身が変形する構成とすることで、当接部の変位を実現するための構成を簡略化することが可能である。
仮に当接部自身の移動によって変位する構成とした場合、遊技球の打音を低減することができる反面、当接部の移動に起因する作動音(例えば摺動音等)が発生する可能性がある。すなわち、遊技球の打音を低減できたとしても、当接部の作動音が発生し、その作動音によって遊技者に不快感を与えてしまうことが考えられる。本手段においては、当接部は撓み変形によって変位するため、当接部自身を固定することが可能である。このため、当接部の移動に伴う作動音の発生を回避することができる。故に、他の異音等の発生を回避しつつ、遊技球の打音低下に貢献することができる。
手段3.前記当接部の下方への変位に伴って弾性変形する弾性部材を備えていることを特徴とする手段1に記載の遊技機。
手段3によれば、変位に伴って弾性部材が変形する。当接部の変位(移動)に伴って当接部自身に局所的な負荷が生じることを抑制可能であるため、当接部の塑性変形(割れや欠け等)を好適に回避できる。例えば、「弾性部材」をゴムやバネ等で構成するとよい。
手段4.前記開口部が前記遊技盤の幅方向に複数形成されているとともに、前記当接部が前記遊技盤の幅方向に延びる長尺状に形成され、前記開口部から落下する前記遊技球が前記当接部の異なる部位に当たる構成とされていることを特徴とする手段1乃至手段3のいずれか1つの手段に記載の遊技機。
手段4によれば、遊技球が遊技盤の幅方向において異なる複数の位置で落下する。当接部を遊技盤の幅方向に延びる長尺状に形成したことで、落下する遊技球を幅方向で異なる位置にてそれぞれ受けることができる。このため、それら遊技球が1箇所に集中して当たることで当接部に生じる負荷が局所的に大きくなることを抑えることができる。これにより、当接部に疲労破壊等が生じる可能性を低減できる。
なお、当接部に遊技球の集約機能を付与し、分散した状態で当接部に到達した遊技球を集めることも可能である。かかる場合、遊技盤背面側に遊技球を集約するための構成を設定する必要が必ずしも無く、遊技球集約のための構成の簡略化に貢献することができる。
手段5.前記支持枠及び前記背面カバーのいずれかが、前記遊技球を排出する排出領域(排出通路231)を前記当接部の下側に備え、前記当接部における遊技球との接触面(接触面270a)が、前記排出領域に向かって傾斜していることを特徴とする手段1乃至手段4のいずれか1つの手段に記載の遊技機。
手段5によれば、接触面は排出領域に向かって傾斜しているため、遊技球を接触面に沿って排出領域に流れる。これにより、遊技球が接触面上で滞留することを抑制できるとともに、遊技球の排出領域への誘導が可能となる。故に、遊技球の排出を一層円滑なものとすることができる。なお、傾斜面は平面であってもよいし、曲面であってもよい。
手段6.前記当接部が左右に延びる板状をなすとともに、その前側端部が自由端とされ、後側の端部が固定端とされていることを特徴とする手段2に記載の遊技機。
手段6によれば、当接部における遊技盤に近い側の端部を自由端とし、遊技盤から遠い側の端部を固定端とした。当接部は、固定端側を基端として、自由端側が撓む構成となっている。これにより、当接部が撓んだ際の変位量を確保しやすくすることができる。
仮に遊技盤側の端部が固定端である場合、遊技球が遊技盤に沿って落下しすることで固定端側に当たりやすいと考えられる。遊技球が固定端に近い位置であたると、当接部の変位が生じにくいと考えられる。しかしながら、本手段に示すように、遊技盤側を自由端とすることで、遊技球が自由端に近い位置で当たる構成とすることができる。これにより、当接部の変位を好適に実現することができる。
手段7.前記当接部において前記制限部に対向し平面状をなす第1対向面と前記制限部において前記当接部に対向し平面状をなす第2対向面との隙間寸法が、遊技機後方から遊技機前方に向けて徐々に大きくなっていることを特徴とする手段6に記載の遊技機。
当接部が自由端と固定端とを有する構成においては、当接部の変形が固定端側を基端として発生しやすい。このため、当接部が変位した際には、当接部の端部が制限部に対して極所当たりしやすいと考えられる。
本手段によれば、当接部が制限部に当たった際に、第1対向面及び第2対向面の両者が極所当たりしにくくすることができる。これにより、両者間に生じる衝撃を分散することができ、当接部および制限部の局所に負荷が集中するといった不都合を抑制することが可能である。故に、両者の保護を図ることができる。
例えば、当接部が制限部に当接する程度に変位した状態で、両対向面が平行になる構成とすればよい。これにより、両者の接触範囲を大きくすることができる。
手段8.前記制限部が、左右に延びる長尺状をなし、前記支持枠及び前記背面カバーのいずれかに取り付けられている補強部材であることを特徴とする手段1乃至手段7のいずれか1つの手段に記載の遊技機。
手段8に示すように、制限部(補強部材)が左右に延びる長尺状をなしており、支持枠又は背面カバーに取り付けられている。このため、支持枠又は背面カバーのうち制限部が取り付けられたものの剛性(例えば左右方向のねじれ剛性)を向上することができる。
近年では装飾性の向上や遊技内容の多様化に伴って遊技盤が拡大される傾向にあり、遊技盤の拡大に対応して支持枠に形成される開口も拡張されている。このような開口の拡大に起因して、支持枠の肉部が減少し、支持枠の剛性が低下しがちとなっている。支持枠に補強部材等を追加することで剛性の担保が図られたりしている。一方、上述の如く、当接部に加えて制限部を追加すれば、遊技球の打音低減を実現できる反面構成の複雑化や部品点数の増加を招く恐れがある。かかる場合、本手段に示すように制限部を支持枠の補強部材として利用するとよい。すなわち、制限部に、当接部の変位を制限する制限機能に加えて支持枠又は背面カバーの補強部材としての機能を付与するとよい。これにより、構成の簡略化を図りつつ(部品点数の増加を抑えつつ)、支持枠の補強及び打音の低減を実現することができる。
手段9.前記制限部が、前記支持枠と前記遊技盤との境界部位の後方に配置されていることを特徴とする手段8に記載の遊技機。
遊技盤及び支持枠の後方において遊技球の排出が行われる。遊技盤と支持枠との境界部位に貫通孔を設けたり、境界部位を広げたりすることで、排出される遊技球(以下アウト球ともいう)を再取得するといった不正行為が行われる可能性がある。このように、アウト球を再取得がなされた場合、投資を行うことなく遊技を継続して行う不正遊技が可能となる。本手段に示すように、支持枠と遊技盤との境界部位の後方に制限部(補強部材)を配置することで、遮蔽部材等の構成部品を追加することなくアウト球(すなわち遊技球の排出径路)へのアクセスを妨げることができる。これにより、アウト球を使用する不正遊技を抑制することができる。
手段10.前記制限部が、前記境界部位と対向する部分において遊技機前方に開口する溝(溝部265)を有することを特徴とする手段9に記載の遊技機。
手段10によれば、支持枠と遊技盤との境界部位の後方に制限部(補強部材)の溝が配置されている。境界部位を介して挿入された不正具等は、溝に嵌まることでその移動が制限される。境界部位と対向する部分が平面状をなす場合、不正具をその平面に沿って移動させることで制限部を迂回されるといった不都合が生じ得る。本手段においては、制限部の周面に沿って不正具を移動させることが溝によって妨げられるため、制限部の迂回を困難なものとすることができる。これにより防犯性の向上を図ることができる。
例えば、制限部を前方に開放された略コ字状で形成するとよい。これにより、当接部との接触面を確保しつつ、制限部の剛性確保と不正対策効果の向上とに貢献することができる。
手段11.前記当接部が合成樹脂製とされているとともに、前記制限部は前記当接部より高強度の金属製とされていることを特徴とする手段8乃至手段10のいずれか1つの手段に記載の遊技機。
手段11によれば、当接部を合成樹脂材料としたことで、遊技球の保護(傷つき等の防止)を図ることができる。かかる場合、当接部の強度不足が懸念される。制限部を当接部より高強度の金属製としたことで、当接部の強度不足を好適に補うことができる。また、遊技球が金属部材(制限部)に当たらないことで、遊技球と当接部とが当たった際の金属音の回避(耳障りな音の低減)を図ることができる。
特に手段9又は手段10との組み合わせ(制限部を不正抑制手段として用いる構成)によれば、制限部を金属製とすることでドリル等の工具を用いて連通孔を形成するといった不正行為を好適に抑制できる。なお、制限部は支持枠及び遊技盤よりも硬質な金属製材料であることが望ましい。
手段12.前記遊技盤が、前記支持枠に対して遊技機後方から着脱される構成とされているとともに、前記背面カバーが前記制限部を備える構成とされていることを特徴とする手段8乃至手段11のいずれか1つの手段に記載の遊技機。
遊技盤を、支持枠に対して遊技機後方から着脱する構成とすることで、遊技機前方からの取り外しを規制できる。これにより、遊技盤の不正な取り外しといった不正行為を抑制することが可能である。しかしながら、かかる遊技機において遊技盤と支持枠との境界部位を後方から覆う遮蔽部材等を設定した場合、遊技盤をメンテナンス等で着脱する度に遮蔽部材の着脱又は移動を行う必要が生じると考えられる。すなわち、不正抑制を図ることができる反面、メンテナンス作業が煩雑化したり、遮蔽部材の取り付け作業が過誤により行われなかったりする等の不都合が生じ得る。特に遮蔽部材が装着されないまま背面カバーが取り付けられた場合、遮蔽部材の有無の確認がしにくくなり装着忘れの発見が遅れるといった不都合が懸念される。そこで、本手段においては、背面カバーに制限部(補強部材)を設けることで背面カバーの剛性向上を図りつつ、背面カバーの制限部に遮蔽手段としての機能を付与した。背面カバーが制限部を備えるため、遊技盤着脱の都度、制限部の取り外し及び取り付け作業を別途行う必要が無い。故に、遊技盤及び境界部位に対する不正を抑制しつつ、不正対策に起因する作業の煩雑化を回避することができる。
なお例えば、支持枠に、背面カバーを回動可能に軸支する支持具を設けることで、作業性の向上を図ることができる。かかる場合、背面カバーを閉止状態で保持する保持部を設けるとよい。
手段13.前記背面カバーは前記支持枠に対し着脱自在に設けられ、前記当接部が前記背面カバーに設けられていることを特徴とする手段8乃至手段12のいずれか1つの手段に記載の遊技機。
上述のごとく当接部は、遊技球が繰り返し当たることで変形や欠け等が発生する可能性がある。当接部のメンテナンスを行う際に、背面カバーを着脱することで当接部を取り外すことができれば、メンテナンス作業を所望とする場所で行うことが可能となり、作業効率の向上に貢献できる。
また通常、遊技機を構成する例えば主制御装置は遊技盤に装着され、前面枠等は枠体に対して装着されることが多い。背面カバーのみを交換することで、当接部の取替えが可能となるため、交換不要な部品等は極力そのまま使用することができリユース性の向上を図ることができる。
なお、「着脱自在」とは、専用工具等の工具を用いることなく背面カバーの取り付け及び取り外しができることを示す。
手段14.前記背面カバーは、入賞判定や当たり抽選など遊技機の主要な制御を実施する主制御装置(主制御装置162)を遊技機後方より覆う第1カバー部材(裏パック201)と、前記当接部を有する第2カバー部材(制御装置集合ユニット260の取付台241)とを少なくとも備え、
それら第1カバー部材と第2カバー部材とが遊技機後方へ回動可能とされていることを特徴とする手段13に記載の遊技機。
主制御装置は遊技機前面側から視認できないように、遊技機の背側に設けられることが多い。当接部のメンテナンス等を目的として背面カバーを取り外す(又は開放する)機会が増えることで、主制御装置が遊技者等の目に止まることとなり、主制御装置に対する不正が行なわれやすくなることが懸念される。本手段においては、当接部を有するカバー部材と、主制御装置を覆うカバー部材とを別体で設けた。これにより、当接部のメンテナンス等で第2カバー部材を取り外した(開放した)としても、第1カバー部材は主制御装置を覆ったままにできるため、外部への露出機会を減ずることができる。故に、当接部のメンテナンス等の作業に起因して主制御装置への不正の可能性が高まることを回避できる。例えば、両カバー部材が支持枠に軸支される構成とし、両者を独立して回動可能とすればよい。
手段15.前記第1カバー部材を前側、前記第2カバー部材を後側としてそれら各カバー部材の少なくとも一部が前後に重なる構成とされていることを特徴とする手段14に記載の遊技機。
手段15によれば、第1カバー部材の少なくとも一部を第2カバー部材によって後方から覆う構成とした。このため、第1カバー部材を取り外す(開放する)ためには、先ず第2カバー部材を取り外す(開放する)必要がある。第1カバー部材の前側には主制御装置が備えられており、主制御装置へアクセスするためには両カバー部材を取り外す(開放する)必要がある。これにより主制御装置へのアクセスを困難なものとし、防犯性の向上を図ることができる。
なお、前記主制御装置からの指令に従い前記主要な制御以外の制御を実施する副制御装置(払出制御装置242や電源及び発射制御装置243等)を備える遊技機においては、これら副制御装置も第1カバー部材で覆うとよい。但し、副制御装置が電源スイッチ等を備える場合、第1カバー部材で覆うことで電源スイッチ等へのアクセスが困難になる可能性がある。かかる場合には、第2カバー部材に副制御装置を取り付けるとよい。これにより電源スイッチ等へのアクセスを容易なものとできる。
当接部の劣化具合等を確かめるためには目視での確認作業が必要となる。このように確認対象が増えることで、メンテナンス等の際の確認作業が煩雑になることが懸念される。また、副制御装置も主制御装置と同様に不正の対象となりやすいため、メンテナンス等の際の確認対象となることが多い。これら当接部及び副制御装置を1つのカバー部材にまとめて配置することで確認作業が必要な箇所を集約(限定)することができ、確認作業の簡略化を図ることができる。故に、遊技球の円滑な排出を行いつつ、メンテナンス時の確認作業の煩雑化抑制を実現することが可能となる。
手段16.前記第1カバー部材に前記制限部が設けられ、
前記当接部の下側であって、前記第1カバー部材と前記第2カバー部材とが前記本体枠に閉止した状態で、前記制限部を収容する収容部(収容部271)が設けられていることを特徴とする手段14又は手段15に記載の遊技機。
手段16によれば、当接部と制限部とがそれぞれ別のカバー部材に設けられている。複数のカバー部材によって背面カバーを構成した場合、それらカバー部材の剛性確保を個々に行う必要が生じる。当接部及び制限部をカバー部材の補強のためのリブやフランジ等として用いることで、それぞれが設けられたカバー部材の剛性向上に貢献することができ、補強構造の簡略化に貢献することができる。また、制限部が収容部に収容される(嵌まる)ことで、制限部を第1カバー部材の補強手段として利用することができるとともに、背面カバー全体の剛性向上にも貢献できる。これにより、個々のカバー部材の剛性向上を図りつつ、背面カバー全体としての剛性向上も達成することができる。故に、背面カバーの歪み等に起因して制限部の位置がばらつき、当接部と遊技球とが所望とする位置で当たらないといった不都合を抑制できる。故に、当接部の機能不全を回避し、遊技球の円滑な排出を担保することができる。
手段17.前記第1カバー部材の開閉基端部と前記第2カバー部材の開閉基端部とが遊技機の左右両側のいずれか一側に配置されていることを特徴とする手段16に記載の遊技機。
手段17によれば、各カバー部材の回動方向を例えば左右方向とすることができるため、回動方向を上下方向とするよりも当接部を遊技機前後方向に長く設定しやすい。(開閉時に当接部と制限部とが干渉しにくいため、比較的前後幅を持たせやすい。)遊技球の接触部位を前後に大きく設定できるため、遊技球の落下位置のばらつきを許容しやすくすることができる。これにより、遊技球が当接部を介さずに(減勢されずに)排出領域に向かうといった不都合を抑制できる。
特に、手段6に示すように当接部の後端が固定端である場合には、固定端から遊技球の接触位置までの間隔を大きくとることが可能となるため、当接部を大きく撓ませやすくなる。これにより、遊技球の打音低減により一層貢献することができる。
以下に、以上の各手段を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
弾球遊技機:遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル41)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する球発射手段(遊技球発射機構110)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く誘導部(内,外レール部101,102)と、遊技領域内に配置された各遊技部品(一般入賞口82等)とを備えた遊技機。
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図、図4はパチンコ機10の背面図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機主部12とを有する。外枠11は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。
遊技機主部12は、ベース体としての本体枠13と、その本体枠13の前方に配置される前扉枠14と、本体枠13の後方に配置される裏パック機構15とを備えている。遊技機主部12のうち本体枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として本体枠13が前方へ回動可能とされている。
本体枠13には、図2に示すように、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、本体枠13には、図3に示すように、裏パック機構15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
次に、前扉枠14について説明する。なお、以下の説明では、図1〜図3を参照するとともに、前扉枠14の背面の構成については図5を参照する。図5は、前扉枠14の背面図である。
前扉枠14は本体枠13の前面側全体を覆うようにして設けられている。前扉枠14には後述する遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部21が形成されている。窓部21は、略楕円形状をなし、透明性を有するガラス22が嵌め込まれている。窓部21の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。例えば、窓部21の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部23が設けられている。環状電飾部23では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。また、環状電飾部23の中央であってパチンコ機10の最上部には所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ部24が設けられ、さらにその左右側方には賞球払出中に点灯する賞球ランプ部25が設けられている。また、左右の賞球ランプ部25に近接した位置には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部26が設けられている。
前扉枠14における窓部21の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部31と下側膨出部32とが上下に並設されている。上側膨出部31内側には上方に開口した上皿33が設けられており、下側膨出部32内側には同じく上方に開口した下皿34が設けられている。上皿33は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射機構側へ導くための機能を有する。また、下皿34は、上皿33内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
下側膨出部32の右方には、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル41が設けられている。遊技球発射ハンドル41が操作されることにより、後述する遊技球発射機構から遊技球が発射される。
前扉枠14の背面には、図2及び図5に示すように、通路形成ユニット50が取り付けられている。通路形成ユニット50は、合成樹脂により成形されており、上皿33に通じる前扉側上皿通路51と、下皿34に通じる前扉側下皿通路52とが形成されている。通路形成ユニット50において、その上側隅部には後方に突出し上方に開放された受口部53が形成されており、当該受口部53を仕切壁54によって左右に仕切ることで前扉側上皿通路51と前扉側下皿通路52の入口部分とが形成されている。前扉側上皿通路51及び前扉側下皿通路52は上流側が後述する遊技球分配部に通じており、前扉側上皿通路51に入った遊技球は上皿33に導かれ、前扉側下皿通路52に入った遊技球は下皿34に導かれる。
前扉枠14の背面における回動基端側(図5の右側)には、その上端部及び下端部に突起軸61,62が設けられている。これら突起軸61,62は本体枠13に対する組付機構を構成する。また、前扉枠14の背面における回動先端側(図5の左側)には、図2に示すように、後方に延びる鉤金具63が上下方向に複数並設されている。これら鉤金具63は本体枠13に対する施錠機構を構成する。
次に、本体枠13について詳細に説明する。図6は本体枠13の正面図である。
本体枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース71を主体に構成されている。樹脂ベース71の前面における回動基端側(図6の左側)には、その上端部及び下端部に支持金具72,73が取り付けられている。図示は省略するが、支持金具72,73には軸孔が形成されており、それら軸孔に前扉枠14の突起軸61,62が挿入されることにより、本体枠13に対して前扉枠14が回動可能に支持されている。
樹脂ベース71の前面における回動先端側(図6の右側)には、前扉枠14の背面に設けられた鉤金具63を挿入するための挿入孔74がそれぞれ設けられている。本パチンコ機10では、本体枠13や前扉枠14を施錠状態とするための施錠装置が本体枠13の背面側に隠れて配置される構成となっている。したがって、鉤金具63が挿入孔74を介して施錠装置に係止されることによって、前扉枠14が本体枠13に対して開放不能に施錠される。
樹脂ベース71の右下隅部には、施錠装置の解錠操作を行うためのシリンダ錠75が設置されている。シリンダ錠75は施錠装置に一体化されており、シリンダ錠75の鍵穴に差し込んだキーを右に回すと本体枠13に対する前扉枠14の施錠が解かれるようになっている。なお、シリンダ錠75の鍵穴に差し込んだキーを左に回すと外枠11に対する本体枠13の施錠が解かれるようになっている。
樹脂ベース71の中央部には略楕円形状の窓孔76が形成されている。樹脂ベース71には遊技盤81が着脱可能に取り付けられている。遊技盤81は合板よりなり、遊技盤81の前面に形成された遊技領域が樹脂ベース71の窓孔76を通じて本体枠13の前面側に露出した状態となっている。
ここで、遊技盤81の構成を図7に基づいて説明する。遊技盤81には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口82,可変入賞装置83,作動口84,スルーゲート85及び可変表示ユニット86等がそれぞれ設けられている。一般入賞口82、可変入賞装置83及び作動口84に遊技球が入ると、それが後述する検知スイッチにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。その他に、遊技盤81の最下部にはアウト口87が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口87を通って遊技領域から排出される。また、遊技盤81には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘88が植設されているとともにに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
可変表示ユニット86には、作動口84への入賞をトリガとして図柄を可変表示する図柄表示装置91が設けられている。また、可変表示ユニット86には、図柄表示装置91を囲むようにしてセンターフレーム92が配設されている。センターフレーム92の上部には、第1特定ランプ部93及び第2特定ランプ部94が設けられている。また、センターフレーム92の上部及び下部にはそれぞれ保留ランプ部95,96が設けられている。下側の保留ランプ部95は、図柄表示装置91及び第1特定ランプ部93に対応しており、遊技球が作動口84を通過した回数は最大4回まで保留され保留ランプ部95の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。上側の保留ランプ部96は、第2特定ランプ部94に対応しており、遊技球がスルーゲート85を通過した回数は最大4回まで保留され保留ランプ部96の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
図柄表示装置91は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。図柄表示装置91には、例えば左、中及び右に並べて図柄が表示され、これらの図柄が上下方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、予め設定されている有効ライン上に所定の組合せの図柄が停止表示された場合には、特別遊技状態(以下、大当たりという)が発生することとなる。
第1特定ランプ部93では、作動口84への入賞をトリガとして所定の順序で発光色の切り替えが行われ、予め定められた色で停止表示された場合には大当たりが発生する。また、第2特定ランプ部94では、遊技球のスルーゲート85の通過をトリガとして所定の順序で発光色の切り替えが行われ、予め定められた色で停止表示された場合には作動口84に付随する電動役物が所定時間だけ開放状態となる。
可変入賞装置83は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当たりの際に遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り換えられるようになっている。可変入賞装置83の開放態様としては、所定時間(例えば30秒間)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として可変入賞装置83が繰り返し開放されるものが一般的である。
遊技盤81には、内レール部101と外レール部102とが取り付けられており、これら内レール部101と外レール部102とにより誘導レールが構成され、後述する遊技球発射機構から発射された遊技球が遊技領域の上部に案内されるようになっている。
遊技球発射機構110は、図6に示すように、樹脂ベース71における窓孔76の下方に取り付けられている。遊技球発射機構110は、電磁式のソレノイド111と、発射レール112と、球送り機構113とからなり、ソレノイド111への電気的な信号の入力により当該ソレノイド111の出力軸が伸縮方向に移動し、球送り機構113によって発射レール112上に置かれた遊技球を遊技領域に向けて打ち出す。
発射レール112と遊技盤81に取り付けられた内,外レール部101,102との間には所定間隔の隙間があり、この隙間より下方には前扉枠14の通路形成ユニット50に形成されたファール球通路55が配設されている。したがって、仮に遊技球発射機構110から発射された遊技球が遊技領域の上部に到達せずに、内,外レール部101,102によって構成される誘導レールを逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路55内に入る。ファール球通路55は前扉側下皿通路52に通じており、ファール球通路55に入った遊技球は下皿34に排出される。
樹脂ベース71において発射レール112の左方には、樹脂ベース71を前後方向に貫通させて通路形成部121が設けられている。通路形成部121には図3に示すように本体側上皿通路122と本体側下皿通路123とが形成されている。本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123の上流側は、後述する遊技球分配部に通じている。また、通路形成部121の下方には前扉枠14に取り付けられた通路形成ユニット50の受口部53が入り込んでおり、本体側上皿通路122の下方には前扉側上皿通路51が配置され、本体側下皿通路123の下方には前扉側上皿通路51が配置されている。
樹脂ベース71において通路形成部121の下方には、本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123を開閉する開閉部材124が取り付けられている。開閉部材124はその下端に設けられた支軸125により前後方向に回動可能に支持されており、さらに本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123を閉鎖する前方位置に付勢する図示しない付勢部材が設けられている。したがって、前扉枠14を本体枠13に対して開いた状態では開閉部材124が図示の如く起き上がり、本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123を閉鎖する。これにより、本体側上皿通路122又は本体側下皿通路123に遊技球が貯留されている状態で前扉枠14を開放した場合、その貯留球がこぼれ落ちてしまうといった不都合が防止できる。これに対し、前扉枠14を閉じた状態では、前扉枠14の通路形成ユニット50に設けられた受口部53により付勢力に抗して開閉部材124が押し開けられる。この状態では、本体側上皿通路122と前扉側上皿通路51とが連通し、さらに本体側下皿通路123と前扉側下皿通路52とが連通している。
次に、本体枠13の背面構成について説明する。図8は本体枠13の背面図である。
樹脂ベース71の背面における回動先端側(図8の左側)には、施錠装置131が設けられており、シリンダ錠75におけるキー操作に対して施錠装置131が連動し、本体枠13及び前扉枠14の解錠が行われる。
樹脂ベース71の背面における回動基端側(図8の右側)には、上側軸受け金具132及び下側軸受け金具250が上下に並設されている。軸受け金具132,250には、上下に離間させて軸受け部133,251が形成されており、これら軸受け部133,251により本体枠13に対して裏パック機構15が回動可能に取り付けられている。また、樹脂ベース71の背面における回動先端側には、裏パック機構15を本体枠13に締結するための被締結孔134,252が設けられている。
樹脂ベース71の背面には、係止金具135が複数設けられており、これら係止金具135によって上述したように樹脂ベース71に対して遊技盤81が取り付けられている。樹脂ベース71の下部には、金属板を折り曲げて形成した本体枠補強部材253が設けられている。本体枠補強部材253は遊技盤81の下方(詳しくは遊技盤81と本体枠13との境界部位よりも下側)に配置されており、その遊技盤81の下端縁に沿って延びる(左右方向に延びる)長尺状をなす。この本体枠補強部材253により本体枠13の補強が図られている。本体枠補強部材253は、長板状の取付部254と、取付部254に連なる延出部255,256とを備えている。取付部254の板面は、樹脂ベース71の背面とほぼ同一面上となるように構成されている。また、取付部254は、遊技盤81の下端縁に沿って延びている。延出部255,256は取付部254の前面側に形成されている。詳述すれば、延出部255,256は、取付部254の上側及び下側の長辺から樹脂ベース71の前面に向かって延びている。これら取付部254及び延出部255,256に囲まれた部分によって、パチンコ機10の前方に開放された溝部257が構成されている。
樹脂ベース71には、この本体枠補強部材253に対応して凹んだ収容凹部258が形成されている。本体枠補強部材253は、収容凹部258に収容された状態でビス等の締結具により固定されている。
遊技盤81の背面の構成を説明する。図9は遊技盤81を後方より見た斜視図、図10は遊技盤81から主制御装置ユニット160を取り外した状態を示す背面図である。
遊技盤81の中央に配置される可変表示ユニット86には、センターフレーム92を背後から覆う合成樹脂製のフレームカバー141が後方に突出させて設けられており、フレームカバー141に対して後側から上述した図柄表示装置91が取り付けられるとともに、その図柄表示装置を駆動するための表示制御装置が取り付けられている(図示は省略)。これら図柄表示装置91及び表示制御装置は前後方向に重ねて配置され(図柄表示装置が前、表示制御装置が後)、さらにその後方に音声ランプ制御装置ユニット142が搭載されている。音声ランプ制御装置ユニット142は、音声ランプ制御装置143と、取付台144とを具備する構成となっており、取付台144上に音声ランプ制御装置143が装着されている。
音声ランプ制御装置143は、後述する主制御装置からの指示に従い音声やランプ表示、及び表示制御装置の制御を司る音声ランプ制御基板を具備しており、音声ランプ制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス145に収容されて構成されている。
遊技盤81の背面には、図10に示すように、可変表示ユニット86の下方に集合板ユニット150が設けられている。集合板ユニット150には、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための遊技球回収機構や、各種入賞口等への遊技球の入賞を検知するための入賞検知機構などが設けられている。
遊技球回収機構について説明すると、集合板ユニット150には、前記一般入賞口82、可変入賞装置83、作動口84の遊技盤開口部に対応して且つ下流側で1カ所に集合する回収通路151が形成されている。したがって、一般入賞口82等に入賞した遊技球は何れも回収通路151を介して遊技盤81の下方に集合する。遊技盤81の下方には後述する排出通路があり、回収通路151により遊技盤81の下方に集合した遊技球は排出通路内に導出される。なお、アウト口87も同様に排出通路に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球もアウト口87を介して排出通路内に導出される。
入賞検知機構について説明すると、集合板ユニット150には、遊技盤81表側の一般入賞口82と対応する位置に入賞口スイッチ152が設けられ、可変入賞装置83と対応する位置にカウントスイッチ153が設けられ、作動口84に対応する位置に作動口スイッチ154が設けられている。これらスイッチ152〜154により遊技球の入賞がそれぞれ検知される。なお、集合板ユニット150外における可変表示ユニット86の左右両側には、スルーゲート85を通過する遊技球を検知するゲートスイッチ155が設けられている。
遊技盤81の背面には、集合板ユニット150を後側から覆うようにして主制御装置ユニット160が搭載されている。主制御装置ユニット160の構成について図11を用いて説明する。図11は主制御装置ユニット160の構成を示す斜視図である。
主制御装置ユニット160は、合成樹脂製の取付台161を有し、取付台161に主制御装置162が搭載されている。主制御装置162は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備しており、当該主制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス163に収容されて構成されている。
基板ボックス163は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としての封印部164によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス163が封印されている。封印部164は、基板ボックス163の長辺部に5つ設けられ、そのうち少なくとも一つが用いられて封印処理が行われる。
封印部164はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、封印部164を構成する長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に結合されるようになっている。封印部164による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、5つの封印部164のうち、少なくとも一つの長孔に係止爪を挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス163を開封する場合には、係止爪が挿入された封印部と他の封印部との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス163のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度封印処理する場合は他の封印部の長孔に係止爪を挿入する。基板ボックス163の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス163に残しておけば、基板ボックス163を見ることで不正な開封が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス163の一方の短辺部には、その側方に突出するようにして複数の結合片165が設けられている。これら結合片165は、取付台161に形成された複数の被結合片166と1対1で対応しており、結合片165と被結合片166とにより基板ボックス163と取付台161との間で封印処理が行われる。
次に、裏パック機構15について説明する。図12は裏パック機構15の正面図、図13は裏パック機構15の分解斜視図である。
裏パック機構15は、裏パック201及び制御装置集合ユニット260を備えている。裏パック201及び制御装置集合ユニット260は、裏パック201を上側、制御装置集合ユニット260を下側として配置されている。より詳しくは、制御装置集合ユニット260の一部分が裏パック201に対してパチンコ機10の後方から重なる構成となっている。
裏パック201は、遊技盤81の背面側すなわち音声ランプ制御装置ユニット142等を覆っている。これにより、音声ランプ制御装置ユニット142等の保護を図っている。本パチンコ機10においては、島設備からの遊技球の供給がパチンコ機10(詳しくは裏パック201)の上方より行なわれる。例えば遊技球がこぼれた場合、裏パック201によって、音声ランプ制御装置ユニット142等への遊技球の衝突を回避することができる。
次に裏パック201の主要な構成について説明する。裏パック201は、骨格をなすベース部211とパチンコ機10後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部212とを備えている。これらベース部211及び保護カバー部212は、合成樹脂材料によりそれぞれ別体で設けられており、ビス等の締結具によって結合されている。ベース部211は、矩形枠の下枠部分を除いた形状(門型状)をなす。保護カバー部212は、左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、ベース部211によって囲まれた領域を覆っている。ベース部211の左右両側の下端部は保護カバー部212よりも下方へ突出している。以下、ベース部211における、それら下方に突出した部分を、下方突出部211a,211bと称する。
なお、ベース部211及び保護カバー部212は、透明性を有する合成樹脂で構成されている。このため、裏パック201を取り付けた状態であっても、遊技盤81の背面側(例えば主制御装置ユニット160等)が視認可能となっている。本実施の形態においては、ベース部211及び保護カバー部212を別体で設け、締結具によって結合(一体化)したが、両者を合成樹脂材料により一体成形することも可能である。
ベース部211には、その右上部に外部端子板213が設けられている。外部端子板213には各種の出力端子が設けられており、これらの出力端子を通じて遊技ホール側の管理制御装置に対して各種信号が出力される。また、ベース部211における本体枠13の回動基端側の端部には上下一対の掛止ピン214が設けられており、掛止ピン214を本体枠13に設けられた前記軸受け部133に挿通させることで、裏パック201が本体枠13に対して回動可能に支持されている。
ベース部211には、保護カバー部212を迂回するようにして払出機構部202が配設されている。すなわち、裏パック201の最上部には上方に開口したタンク221が設けられており、タンク221には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク221の下方には、下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール222が連結され、タンクレール222の下流側には上下方向に延びるケースレール223が連結されている。ケースレール223の最下流部には払出装置224が設けられている。払出装置224より払い出された遊技球は、当該払出装置224の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、裏パック201のベース部211に設けられた遊技球分配部225に供給される。
遊技球分配部225は、払出装置224より払い出された遊技球を上皿33、下皿34又は後述する排出通路の何れかに振り分けるための機能を有し、内側の開口部226が上述した本体側上皿通路122及び前扉側上皿通路51を介して上皿33に通じ、中央の開口部227が本体側下皿通路123及び前扉側下皿通路52を介して下皿34に通じ、外側の開口部228が排出通路に通じるように形成されている。
払出機構部202には、裏パック基板229が設置されている。裏パック基板229には、例えば交流24ボルトの主電源が供給され、電源スイッチ229aの切替操作により電源ON又は電源OFFとされるようになっている。
ベース部211の下部には、ベース部211よりも高強度且つ高硬度な金属製の裏パック補強部材261が設けられている。裏パック補強部材261は、裏パック201の左右方向の長さとほぼ同等の長さを有する。この裏パック補強部材261によってベース部211の左右の下方突出部211a,211bが繋がれている。換言すれば、裏パック補強部材261によって、ベース部211が環状をなす構成となっている。これにより、裏パック201の剛性向上が図られている。
裏パック補強部材261を高強度な金属製とすることで、特に裏パック201の下部における剛性を担保することが容易となる。これにより裏パック201の下部に後方に開放された部位(すなわち保護カバー部212によって覆われない部位)を設けることができる。保護カバー部212を大型化したり、下方の開放部分を閉じたりすることで剛性を向上することも可能であるが、かかる場合、補強に必要となるスペースが増大しやすいと考えられる。しかしながら、本実施の形態においては、裏パック補強部材261に金属材を用いることで、より少ないスペースでの補強を達成している。これにより、保護カバー部212の大型化等を抑制し、裏パック201の下部における構成部品の配置自由度の向上に貢献している。
図4等に示すように、裏パック201における後方に開放された部位(保護カバー部212によって覆われていない部位)の前方に前記主制御装置162が配置されており、主制御装置162の大半がパチンコ機10の後方から直接視認可能となっている。すなわち、裏パック201を閉じた状態での主制御装置162の視認性の向上が図られている。これにより、主制御装置162のメンテナンス性の向上、及び主制御装置162に対する不正発見の容易化に貢献している。
図13や図14等に示しように、裏パック補強部材261は、遊技盤81の下端部と本体枠13との境界部位の後方に配置された支持板部262を有する。支持板部262は、遊技盤81の下端縁に沿って延びる長板状をなしている。その支持板部262の板面は、遊技盤81の背面とベース部211の背面とに対向している。支持板部262の上側の端部には、遊技盤81の背面に向かって(パチンコ機10の前方に)延びる上側延出部263が形成されている。また、支持板部262の下側の端部には、本体枠13の背面に向かって(パチンコ機10の前方に)延びる下側延出部264が形成されている。これら支持板部262と上側延出部263と下側延出部264とにより、裏パック補強部材261が構成されている。なお、裏パック補強部材261は、長板材の各長辺を同一側に折り曲げて形成されている。このため、支持板部262と両延出部263,264とが隙間無く連続している。裏パック補強部材261を、切削や鋳造等の加工手段によって製造することも可能である。
また、支持板部262と上側延出部263と下側延出部264とにより囲まれた部分によって溝部265が形成されている(図3等参照)。溝部265は、遊技盤81の下端縁に沿って延びるとともに、前方に開放された断面略コ字状をなしている。
上側延出部263は遊技盤81に対して近接して設けられている。より詳しくは、上側延出部263と遊技盤81との間には遊技球の直径寸法よりも小さなクリアランスが設けられている。下側延出部264と本体枠13(詳しくは本体枠補強部材253)との関係も同様である。これにより、裏パック補強部材261と遊技盤81及び本体枠13との間に遊技球が嵌まり込むといった不都合を回避している。なお、上側延出部263と遊技盤81との間の隙間は必ずしも必要ではなく、両者が接触する構成とすることも可能である。下側延出部264及び本体枠13(詳しくは本体枠補強部材253)についても同様に、両者が接触する構成としてもよい。
支持板部262の左右の端部には、ベース部211への取付部たる貫通孔(図示略)が形成されており、裏パック補強部材261はそれら貫通孔にビス等の締結具を通した状態でベース部211に固定されている。
再び図12等を用いて、前記制御装置集合ユニット260について説明する。上述したように、制御装置集合ユニット260は、ベース部211に一部重なった状態で配置されている。制御装置集合ユニット260は、裏パック201とほぼ同等の大きさ(左右方向寸法)を有している。制御装置集合ユニット260は、本体枠13への取付部を有する取付台241を備えている。取付台241には、遊技球をパチンコ機10の外部へ排出する排出通路盤203と、遊技球の払い出しを制御する払出制御装置242と、電源及び発射制御装置243(以下、電源装置243ともいう)とが取り付けられている。より詳細には、取付台241を前後に挟むようにして、排出通路盤203と各制御装置242,243が取付台241に取り付けられている。なお、本実施の形態では、電源装置に発射制御装置を含める構成したが、電源装置に発射制御装置を含めない構成としてもよい。すなわち、電源装置と発射制御装置とを別体で構成することも可能である。
取付台241は、裏パック201とほぼ同等の大きさ(左右方向の大きさ)の略矩形状をなし、ベース部211の下端部から本体枠13の下端部までのほぼ全域を覆っている。より詳しくは、ベース部211の下方突出部211a,211bと裏パック補強部材261とをパチンコ機10の後方から覆っている。以下、取付台241におけるパチンコ機10の後側を取付台241の表面側、パチンコ機10の前側を取付台241の背面側として説明する。
取付台241の表面側には、上述した電源装置243が設けられている。電源装置243は、ビス等の締結具によって取付台241に固定されている。この電源装置243には、払出制御装置242がビス等の締結具によって固定されている。すなわち、取付台241と払出制御装置242とによって電源装置243が前後で挟まれた状態となっている。
電源装置243は、その基板のハンダ面を取付台241の表面と対向させて配置されている。取付台241は、裏パック201同様、透明性を有する合成樹脂により成形されている。このように透明性を有することで、電源装置243のハンダ面が取付台241を介して視認可能となっている。因みに、払出制御装置242を取付台241に取り付け、払出制御装置242に電源装置243を取り付ける構成とすることも可能である。
取付台241における、本体枠13の回動基端側と同一側の端部には、上下一対の掛止ピン266が設けられている。掛止ピン266を本体枠13に設けられた軸受け部251に挿通させることで、取付台241(制御装置集合ユニット260)が本体枠13に対して回動可能に支持されている。
本実施の形態においては特に、取付台241の回動基軸と裏パック201の回動基軸とが同一軸線上に設けられており、取付台241及び裏パック201の両者を一体として開閉することが可能となっている。より詳しくは、上述のごとく裏パック201と制御装置集合ユニット260(詳しくは取付台241)とは回動方向に重なる配置となっている。このため、裏パック201を開方向へ回動させる際には、制御装置集合ユニット260を同時又は事前に開方向へ回動させる必要がある。一方、制御装置集合ユニット260は、単独で開方向へ回動させることが可能となっている。
取付台241の回動先端側には、裏パック201に設けられた被締結孔134,252に対して締結するための締結具215,267が上下に並設されており、当該締結具215,267を被締結孔134,252に嵌め込むことで本体枠13に対して取付台241が固定されている。より詳細には、下側の締結具267は被締結孔252に直接嵌め込まれる一方、上側の締結具215は裏パック201のベース部211に形成された貫通孔268に挿通された状態、すなわちベース部211を間に挟んだ状態で被締結孔134に嵌め込まれる。これにより、制御装置集合ユニット260(取付台241)及び裏パック201が本体枠13に対して固定される。
次に排出通路盤203の主要な構成について説明する。排出通路盤203は、取付台241の背面と対向する板状の基部230を備えている。基部230には図示せぬ複数の貫通孔が形成されており、排出通路盤203は、これら貫通孔にビス等の締結具を挿通した状態で取付台241に固定されている。基部230における取付台241と対向する面には、後方へ開放された排出通路231が形成されている。排出通路231の開放部は取付台241によって塞がれている。排出通路盤203も取付台241と同様に透明性を有する合成樹脂により形成されており、球詰まり等の確認が容易となっている。
基部230には、回収通路151やアウト口87から落下した遊技球が当たる球受け部270が設けられている。球受け部270は、基部230の上端縁において、遊技盤81の背面に向かって延びる板状に形成されている。換言すれば、球受け部270は、その後端部において、取付台241に固定された基部230と連結された状態となっている。球受け部270の下方には、他の構成部品(詳しくは後述する裏パック補強部材261)との間で空間が形成されている。このため、球受け部270の下方への撓み変形が許容されている。
ここで、図13を用いて、球受け部270と排出通路231との相互の関係について説明する。球受け部270は、前記排出通路231よりも前方に配置されており、遊技盤81から排出通路231に向けて下り傾斜している。球受け部270の上面は、アウト口87等から落下する遊技球が接触する平面状の接触面270aを構成している。これにより、接触面270aに当たった遊技球は、接触面20aの傾斜によって球受け部270の後方に設けられた排出通路231に誘導される。
球受け部270と排出通路231の上部(遊技球の入口部位)とは、ほぼ同等の大きさ(左右方向寸法)で形成されている。排出通路231に分散された状態で誘導された遊技球は、排出通路231を下るに従い集約され、排出通路231の下端部に設けられた排出口232から遊技機外部へと排出される。
このように球受け部270上で遊技球を集約するのではなく排出通路231にて遊技球の集約することで、球受け部270上で遊技球が滞留し、滞留中の遊技球と新たに落下してきた遊技球とが当たるといった不都合を生じにくい。これにより、遊技球同士が勢いよく当たることで発生する打音を好適に抑制することができる。
排出通路盤203は、裏パック201の裏パック補強部材261を収容する収容部271が設けられている(図3参照)。より具体的には、球受け部270の下方には、球受け部270と対向する平板部272が設けられている。平板部272は、球受け部270とほぼ同等の大きさ(左右方向寸法)を有する。平板部272と本体枠13との関係は、球受け部270と遊技盤81との関係と同様である。すなわち、平板部272は、基部230から本体枠13の背面に向かって延設されている。これら球受け部270と平板部272と基部230とで囲まれた領域によって、収容部271が構成されている。収容部271はパチンコ機10の前方に開放された溝状をなす。
球受け部270の下面(収容部271の天壁)と裏パック補強部材261の上側延出部263の上面(補強面263a)とは略平行に形成されており、補強面263aは、裏パック補強部材261が収容部271に収容された状態で球受け部270に対し若干のクリアランス(本実施の形態においては0.2〜0.3mm程度)を有する。
なお、上述したように球受け部270(詳しくはその下面)を傾斜させることで、裏パック補強部材261が、収容部271に収容される際に収容部271と引っ掛かるといった不都合を抑制することができる。制御装置集合ユニット204は裏パック201に対して独立開閉が可能となっている。これにより、球受け部270の破損等の確認や球受け部270等に対する不正等の確認が容易なものとなっている。制御装置集合ユニット204は、上述の如く電源装置243等を備えており重量がかさみやすい。制御装置集合ユニット204が回動する際には自重によって下方に下ることが考えられる。裏パック補強部材261に対する相対位置が下方に位置がばらついた状態で収容部271に収容される場合、上側延出部263の後端部(詳しくは補助面263aの後端縁)が球受け部270の下面に当たる。収容部271の前方への移動に伴って裏パック補強部材261が収容部271へ嵌まり込む際に、裏パック補強部材261は球受け部270の下面沿って収容部271の奥側へ案内される。このため、裏パック補強部材261と収容部271との引っ掛かりを抑制し、作業性を担保することができる。
裏パック201に対する制御装置集合ユニット204の位置決めは、これら収容部271及び裏パック補強部材261以外の部分で行なわれる。具体的には、係止ピン266が下側軸受け金具250に嵌まった状態で、制御装置集合ユニット204の回動先端側に設けられた図示せぬと突起が裏パック201の下方突出部211aに設けられた図示せぬ円筒部に嵌まることで位置決めがなされている。すなわち、制御装置集合ユニット204を閉じる際には、先ず裏パック補強部材261及び収容部271によってガイドされ、突起や円筒部等によって位置決めがなされる。位置決めがなされた状態においては、裏パック補強部材261及び収容部271の間に上記クリアランスが確保された状態となる。
収容部271の下側であって、本体枠13と排出通路231との間に形成される空間には、縦横に交差するようにして複数のリブ273が形成されている(図3参照)。これらリブ273によって排出通路231を本体枠13から離間させるとともに、当該排出通路231の補強を行っている。なお、これらリブ273は、本体枠13と排出通路盤203との間に形成される空間を細分化し、不正基板等の設置を抑制する不正防止手段としての機能を併せ有する。
上述したアウト口87や回収通路151等から排出された遊技球は、球受け部270を介して排出通路231に導かれる。排出通路231は遊技ホールの島設備等へ遊技球を排出するように形成されており、同排出通路231を通ることで遊技球がパチンコ機10外部に排出される。
ここで、図14に基づき、パチンコ機10の完成状態における、本体枠13及び遊技盤81の境界部位と裏パック機構15との位置関係について説明する。図14は、図4のA−A線部分端面図である。なお、図4における右側がパチンコ機10における前側であり、同図4の左側がパチンコ機10における後側である。
裏パック補強部材261は、本体枠13と遊技盤81の下端部との間に形成された前後方向に延びる境界部位の後方に配置されている。より詳しくは、裏パック補強部材261の溝部265が境界部位の後方に配置されている。また、裏パック補強部材261の下端縁は、本体枠補強部材253の上端縁よりも下方となるように設定されている。つまり、パチンコ機10の正面視においては、裏パック補強部材261の上端部と本体枠補強部材253の下端部とが重なっている。排出通路231は、裏パック補強部材261よりも後方に設けられており、裏パック補強部材261によって本体枠13と遊技盤81の下端部との境界部位から遮蔽された状態となっている。なお、本体枠13と遊技盤81の下端部との境界部位の前方には前扉枠14が設けられており、前扉枠14を閉じた状態においてはパチンコ機10の前方からの前記境界部位の視認しにくくなっている。
ここで、遊技球の排出の流れについて同図14を用いて説明する。一般入賞口82等に入賞した遊技球Bは回収通路151を通り、遊技盤81の背面側で自重落下する。また、一般入賞口82等に入らず遊技領域を流下した遊技球Bはアウト口87を介して遊技盤81の背面側で自重落下する。このように落下した遊技球Bは、球受け部270に当たる。遊技球Bの落下経路は複数設けられており、球受け部270の複数箇所に分散して当たる。このため、球受け部270に生じる負担が局所的に集中しない構成となっている。
遊技球Bが球受け部270に当たることで、球受け部270は下方(すなわち裏パック補強部材261との距離を縮める方向)に撓む。遊技球Bが複数同時に当たる等して、球受け部270の撓みが大きくなると、球受け部270が裏パック補強部材261(詳しくは上側延出部263)の前端部に当たる。これにより球受け部270の変形が制限される(止められる)。減勢された遊技球Bは球受け部270の接触面270aに沿って排出通路231に案内される。遊技球Bは排出通路231を通過することで集約され、パチンコ機10の外部(例えば島設備)に返却される。
再び図12及び図13を用いて、払出制御装置242と電源装置243とについて詳細に説明する。上述したように、払出制御装置242と電源装置243とは、取付台241の表面側に重ねて搭載されている。
払出制御装置242は、基板ボックス244内に払出装置224を制御する払出制御基板が収容されている。なお、払出制御装置242から払出装置224への払出指令の信号は上述した裏パック基板229により中継される。また、払出制御装置242には状態復帰スイッチ245が設けられている。例えば、払出装置224における球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ245が押されると、球詰まりの解消が図られるようになっている。
電源及び発射制御装置243は、基板ボックス246内に電源及び発射制御基板が収容されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電源が生成されて出力され、さらに遊技者による遊技球発射ハンドル41の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。また、電源及び発射制御装置243にはRAM消去スイッチ247が設けられている。本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。したがって、例えば遊技ホールの営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持されるが、RAM消去スイッチ247を押しながら電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図15のブロック図に基づいて説明する。図15では、電力の供給ラインを二重線矢印で示し、信号ラインを実線矢印で示す。
主制御装置162に設けられた主制御基板301には、主制御回路302と停電監視回路303とが内蔵されている。主制御回路302には、CPU311が搭載されている。CPU311には、当該CPU311により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM312と、そのROM312内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM313と、割込回路やタイマ回路、データ入出力回路などの各種回路が内蔵されている。
RAM313は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源及び発射制御装置243に設けられた電源及び発射制御基板321からデータ記憶保持用電力が供給されてデータが保持される構成となっている。
CPU311には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスラインを介して入出力ポートが接続されている。主制御回路302の入力側には、主制御基板301に設けられた停電監視回路303、払出制御装置242に設けられた払出制御基板322及びその他図示しないスイッチ群などが接続されている。この場合に、停電監視回路303には電源及び発射制御基板321が接続されており、主制御回路302には停電監視回路303を介して電力が供給される。
一方、主制御回路302の出力側には、停電監視回路303、払出制御基板322及び中継端子板323が接続されている。払出制御基板322には、賞球コマンドなどといった各種コマンドが出力される。中継端子板323を介して主制御回路302から音声ランプ制御装置143に設けられた音声ランプ制御基板324に対して各種コマンドなどが出力される。
停電監視回路303は、主制御回路302と電源及び発射制御基板321とを中継し、また電源及び発射制御基板321から出力される最大電源である直流安定24ボルトの電源を監視する。
払出制御基板322は、払出装置224により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU331は、そのCPU331により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM332と、ワークメモリ等として使用されるRAM333とを備えている。
払出制御基板322のRAM333は、主制御回路302のRAM313と同様に、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源及び発射制御基板321からデータ記憶保持用電力が供給されてデータが保持される構成となっている。
払出制御基板322のCPU331には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスラインを介して入出力ポートが接続されている。払出制御基板322の入力側には、主制御回路302、電源及び発射制御基板321、及び裏パック基板229が接続されている。また、払出制御基板322の出力側には、主制御回路302及び裏パック基板229が接続されている。
電源及び発射制御基板321は、電源部と発射制御部とを備えている。電源部は、二重線矢印で示す経路を通じて、主制御回路302や払出制御基板322等に対して各々に必要な動作電力を供給する。発射制御部は、遊技者による遊技球発射ハンドル41の操作にしたがって遊技球発射機構110の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構110は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
音声ランプ制御基板324は、各種ランプ部23〜25やスピーカ部26、及び表示制御装置325を制御するものである。演算装置であるCPU341は、そのCPU341により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM342と、ワークメモリ等として使用されるRAM343とを備えている。
音声ランプ制御基板324のCPU341にはアドレスバス及びデータバスで構成されるバスラインを介して入出力ポートが接続されている。音声ランプ制御基板324の入力側には中継端子板323に中継されて主制御回路302が接続されており、主制御回路302から出力される各種コマンドに基づいて、各種ランプ部23〜25、スピーカ部26、及び表示制御装置325を制御する。表示制御装置325は、音声ランプ制御基板324から入力する表示コマンドに基づいて図柄表示装置91を制御する。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
遊技盤81の遊技領域を流下した遊技球は、遊技盤81の一般入賞口82やアウト口87等を介して遊技盤81の背面側に案内される。遊技盤81の背面側方に至った遊技球は、下方に落下し、裏パック機構15の球受け部270に当たる。球受け部270と裏パック補強部材261の上側延出部263との間に若干の隙が設けられているため、遊技球が球受け部270に当たった際には、球受け部270が下方に撓む。これにより、遊技球と球受け部270との打音を低減することが可能となる。
球受け部270に落下する遊技球においては、球受け部270の変形によってその落下エネルギの一部が吸収されやすくなっている。すなわち、仮に球受け部270上で複数回跳ね返ったとしても、2回目以降の跳ね返り時の打音が積極的に低減される。
なお、球受け部270は排出通路231の入口に向かって僅かに傾斜しているため、遊技球が球受け部270上に留まることなく、排出通路231に誘導されやすくなっている。
図14等に示すように、球受け部270の下側に、裏パック補強部材261を近接して配置した。仮に球受け部270に欠け等が発生したとしても遊技球がその欠けた部分から抜け落ちるといった不都合を防止することができる。
球受け部270に衝突する遊技球の量に応じて、減勢の対応を変化させることができる。より詳しくは、球受け部270に同時に衝突する遊技球の量が少ないときは、球受け部270のみを撓ませて積極的に打音の低減を図ることができる。一方、球受け部270に同時に衝突する遊技球の量が多くなると、球受け部270にかかる負担が増大する。かかる場合、球受け部270が撓むことで裏パック補強部材261に接触し、球受け部270の撓みが制限される(止められる)。これにより、球受け部270の過度の変形を抑えることができる。故に、球受け部270が塑性領域まで変形し、撓みが機能しなくなることで、打音低減の機能が損なわれるといった不都合を抑制できる。また、球受け部270が撓みすぎることで割れや欠け等が生じ、遊技球の流れが妨げられるといった不都合も抑制することができる。
遊技盤81の背面側には、回収通路151が設けられており、この回収通路151を介して遊技球が落下することで、遊技球の収集がなされたり、遊技球の落下速度の低減がなされたりする。上述の如く、球受け部270に生じる負荷に応じて段階的な対応を可能とすることで、許容可能な負荷の範囲を広げることができる。すなわち、裏パック補強部材261によって塑性領域まで変形することを回避できるため、例えば球受け部270に対してより大きい負荷(例えば離れた位置からの遊技球の落下)を許容することができる。これにより、回収通路151による遊技球の減速の必要性を抑えることができ、回収通路151の簡略化に貢献できる。例えば、遊技盤81の上側に一般入賞口82等の開口を設けた場合であっても、遊技球の落下距離の増加に応じて、球受け部270に至るまで遊技球の加速を抑える蛇行通路等を設けなくてもよい。また、仮に一般入賞口82等の開口を上下に複数並設されている場合、それら開口からの落下球が上下に重なって球受け部270に当たればその負荷は大きなものとなる。各開口から落下する遊技球を球受け部270の異なる位置に誘導するように通路を設定することで、遊技球が重なって当たることを回避可能ではあるが、これに起因して回収通路151は複雑化することとなる。上述したように、球受け部270が大きな負荷を許容可能とすることで、遊技球が上下に重なって当たることを許容することができ、回収通路151の簡素化に貢献できる。
上述の如く球受け部270及び裏パック補強部材261を設けることで、遊技球の打音低減を図りつつ、球受け部270の保護を可能とし、更に回収通路151の簡略化に貢献することができる。
なお、球受け部270は、図14に示すような断面視において、その一側部が固定端、他方の側部が自由端となっている。すなわち、固定端を基端として自由端側を撓ませやすい構成となっている。撓み変形の比較的容易な自由端側に遊技球が当たることで、その打音は一層好適に抑えられる。
本実施の形態においては、球受け部270を合成樹脂製とした。これにより、遊技球が球受け部270に衝突した際の不快な打音を低減することができる。一方、裏パック補強部材261を金属製とした。これにより、所望とする強度を容易に担保することができ、球受け部270の補助を好適に行うことができる。裏パック補強部材261は裏パック201の補強部材としての機能を有し、裏パック201を開放した際の歪みを抑え、作業性の向上に貢献している。さらに、裏パック201を本体枠13に固定した状態では、本体枠13の補強にも寄与している。図2等に示すように、本体枠が大きな開口部を有する場合、剛性の確保が困難になりやすい。かかる場合、裏パック補強部材261によって、本体枠13を含む複数の対象を補強することによる技術的貢献度は大きいものとなる。
なお、制御装置集合ユニット260の収容部217は、略コ字状断面を有しパチンコ機10の後方で窄む構成となっている。このため、球受け部270(詳しくは収容部271)と裏パック補強部材261とが近接して配置されていたとしても、組み付け時に引っ掛かるといった不都合を回避することができる。故に、作業の煩雑化を回避することができる。
図14に示すように、裏パック補強部材261を、遊技盤81の下端部と本体枠13との境界部位の後方に配置した。パチンコ機10の前方から境界部位に不正具が挿入された際には、その不正具が裏パック補強部材261に当たる。これにより、不正具の侵入を抑え、遊技盤81の背面側を流下する遊技球(アウト球)にアクセスされるといった不都合を抑制することができる。故に、裏パック補強部材261によって裏パック201の補強と、境界部位を介して行なわれる不正の抑制とを実現することができる。
遊技盤81を、本体枠13に対してパチンコ機10後方から着脱する構成としたことで、パチンコ機10前方からの遊技盤81の取り外しを規制できる。すなわち、遊技盤81の着脱を行う際には、本体枠13を開放するとともに裏パック機構15を開放しなければならない。前扉枠14を開放しただけで遊技盤81の取り外しが可能となる構成よりも、防犯性を高めることができる。
かかるパチンコ機において遊技盤81と本体枠13との境界部位を後方から覆う遮蔽部材等を設定した場合、遊技盤81をメンテナンス等で着脱する度に遮蔽部材の着脱又は移動を行う必要が生じると考えられる。すなわち、不正抑制を図ることができる反面、メンテナンス作業が煩雑化したり、遮蔽部材の取り付け作業が過誤により行われなかったりする等の不都合が生じ得る。特に遮蔽部材が装着されないまま裏パック機構15(詳しくは裏パック201)が取り付けられた場合、遮蔽部材の有無の確認がしにくくなり装着忘れの発見が遅れるといった不都合が生じる恐れがある。
本実施の形態においては、裏パック201の裏パック補強部材261に遮蔽手段としての機能を付与した。裏パック補強部材261は裏パック201に設けられているため、裏パック201の開放に伴い、裏パック補強部材261は境界部位から離間する。このため、遊技盤81着脱の都度、裏パック補強部材261の取り外し及び取り付け作業を別途行う必要が無い。故に、遊技盤81及び境界部位に対する不正を抑制しつつ、不正対策に起因する作業の煩雑化を回避することができる。また、裏パック補強部材261の取り付け作業が過誤により行われなかったりする等の不都合を抑制することもできる。
裏パック補強部材261の溝部265を、遊技盤81と本体枠13との後方となるように配置した。境界部位を介して挿入された不正具が溝部265に嵌まることで、不正具の移動を制限することができる。例えば、溝部265の周面にそって不正具が移動され、裏パック補強部材261が迂回されるといった不都合を抑制することができる。これにより防犯性の向上を図ることができる。なお、裏パック補強部材261を、金属板材を折り曲げて形成したことで、防犯性向上及び剛性向上に貢献できる。
図14に示すように、本体枠13の本体枠補強部材253と裏パック補強部材261とが、パチンコ機10の正面視において上下に重なっている。このように、両者を重ねて配置することで、ドリル等の工具によって孔を開けるといた不正行為を好適に抑制することができる。故に、防犯性を更に高めることができる。特に本実施の形態に示すように、遊技盤81と本体枠13との境界部位が前扉枠14によってパチンコ機10の前方から視認しにくい構成においては、上述したような不正が施された場合、その発見が困難となる。不正そのものを困難とし防犯性の向上を図ることで、不正が行われていないか確認する作業を減らし、ホール管理者の作業負担を低減することができる。
図13等に示すように裏パック201においては、その下部が開放されている。この開放された部分に主制御装置162を配置することで、主制御装置162がパチンコ機10の後方に露出した状態となっている。これにより、主制御装置162の視認性を向上し、当該主制御装置162に対する不正等の発見を容易なものとしている。しかしながら、裏パック201に大きな開放部位を設けた場合、裏パック201の剛性の低下が懸念される。特に裏パック201はメンテナンス等の際に開閉されるため、このような剛性の低下により作業性の低下等の不都合が生じるおそれがある。
本実施の形態においては、この剛性の低下が懸念される部分に裏パック201(詳しくはベース部211)を構成する合成樹脂よりも高硬度な金属製の裏パック補強部材261を配置した。これにより主制御装置162の視認性を担保しつつ、裏パック201の補強を実現している。また、上述の如く、この裏パック補強部材261が球受け部270の下方に配置されていることで、球受け部270の保護が図られている。すなわち、裏パック補強部材261によって、裏パック201の補強及び球受け部270の保護が可能となっている。なお、上述の如く裏パック補強部材261を金属製とすることで、省スペース化を図り、主制御装置162の配置自由度の担保や、メンテナンス性等の担保が可能となっている。
制御装置集合ユニット204においては、裏パック201に対して独立開閉が可能になっている。制御装置集合ユニット204及び裏パック201に補強部材と当接部とを別々に配置することで、制御装置集合ユニット204の開放により、当接部の割れ等の確認や、それら補強部材や当接部に対して行なわれる不正の確認が容易なものとなっている。このように補強部材及び当接部を、制御装置集合ユニット204及び裏パック201に別々に配置する場合、上述の如く、制御装置集合ユニット204に当接部を配置し、裏パック201に補強部材を配置することが望ましい。これにより、当接部等の視認性を担保しつつ、主制御装置162の視認性を担保し、更には当接部の保護に貢献することができる。
また、制御装置集合ユニット204の排出通路230は遊技球との接触部位であり、合成樹脂で成形することで打音の低減が図られている。球受け部270も遊技球との接触部位であるため、金属製ではなく剛性樹脂製とすることが望ましい。本実施の形態では球受け部270を排出通路230と一体成形することで。部品点数の削減に貢献している。上述の如く、裏パック補強部材261を裏パック201に設けるとともに、球受け部270を制御装置集合ユニット204に設けることで、「当接部」と「制限部」との好適な配置が実現されている。
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施の形態では、「当接部」としての球受け部270が変形する構成としたが、変形しない構成とすることも可能である。かかる場合、球受け部を変形させるのではなく、「制限部」としての裏パック補強部材261に向かって移動することで「変位」する構成とすればよい。より具体的には、球受け部を少なくとも移動可能に設け、その球受け部に同球受け部の下方への移動に伴い、抗力を発生する「弾性部材」を設けるとよい。
例えば、球受け部にバネ(板バネやコイルバネ等)を連結するとよい。詳しくは、球受け部の下方への移動に伴って、バネによって初期位置に戻す抗力が発生する構成とすればよい。球受け部自身が変形しない構成とすることで、球受け部が塑性変形する可能性を低減することができる。故に、球受け部の保護を一層好適に行うことができる。なお、バネに代えてゴム等の合成樹脂を用いることも可能である。
(b)上記実施の形態では、球受け部270を、裏パック機構15に設けたが、これを変更し、本体枠13に設けてもよい。
また、「制限部」としての裏パック補強部材261を裏パック機構15に設けたが、これを本体枠13に設けることも可能である。当接部及び制限部の少なくともいずれかを本体枠13に設ける場合、制限部を遊技盤81と本体枠13との境界部位の後方に配置することが望ましい。これにより、当接部の撓みを制限しつつ遊技盤81と本体枠13との境界部位を介して行われる不正行為を抑制することができる。但し、このように本体枠13に設けた制限部を境界部位の後方に配置した場合、本体枠13に対する遊技盤81の取り付け作業(本実施の形態においてはパチンコ機10の後方から遊技盤81の装着を行う)が困難さを増すおそれがある。このため、遊技盤81の取り付けをパチンコ機10の前方から行う構成にする等の対策を講じる必要がある。
因みに、「排出領域」としての排出通路231は、制御装置集合ユニット260に設けられるものでなくてもよい。すなわち、裏パック201に設けてもよいし、本体枠13に設けてもよい。
(c)上記実施の形態では、制御装置集合ユニット260が球受け部270を備えるとともに、裏パック201が裏パック補強部材261を備える構成とした。これを以下のように変更してもよい。すなわち、制御装置集合ユニット260が裏パック補強部材261を備えるとともに、裏パック201が球受け部270を備える構成としてもよい。また、裏パック201及び制御装置集合ユニット260のいずれか一方が、球受け部270と裏パック補強部材261とをまとめて備える構成とすることも可能である。
(d)上記実施の形態では、球受け部270を遊技盤81と本体枠13との境界部位よりも上側に配置したが、これを変更し、境界部位と同じ高さ位置に配置してもよいし、境界部位よりも下側に配置してもよい。
(e)上記実施の形態では、球受け部270の接触面270aが排出通路231に向かって傾斜する構成としたが、傾斜しない構成としてもよい。例えば、パチンコ機10の完成状態(島設備に配置された状態)で、接触面270aが水平となる構成とすることも可能である。
(f)上記実施の形態では、球受け部270の接触面270aを平面で構成したが、接触面270aの形状はこれに限定されるものではない。接触面270aを曲面で構成とすることも可能であるし、凹凸面で構成することも可能である。但し、接触面270aは、接触面270a上に遊技球が留まることなく、遊技球を排出通路231等に誘導できる形状であることが望ましい。
(g)上記実施の形態では、球受け部270の前端部を自由端とし、後端部を固定端としたが、これを以下のように変更してもよい。例えば、球受け部270における少なくとも一つの端部が固定端であれば、各端部(左端部、右端部、前端部、後端部)をそれぞれ自由端とするか、それとも固定端するかは自由である。また、全ての端部を固定端とすることも可能である。かかる場合、球受け部270の厚みを変更したり材質を変更したりして、所定量の撓みを積極的に発生させることのできる構成とすることが望ましい。
また、球受け部270はその後端部において基部230と繋がる(結合している)構成としたが、これを変更し、端部以外の部分で繋がる構成とすることも可能である。アウト口87等から落下してきた遊技球が主として球受け部270におけるその繋がった位置以外の範囲(断面における球受け部の自由端から固定端までの範囲)で当たることで、球受け部270の撓みを利用した減勢を行いやすくできる。例えば図16の(a)に示すように、球受け部280と基部230との結合位置が、球受け部280の後端部よりも前方であってもよい。
アウト口87等からの遊技球が前後方向で2箇所に別れて落下する場合を想定すれば、図16の(b)に示すように、結合位置を球受け部281の前後方向の略中間部位等に設定することも可能である。このように、球受け部281が結合位置の前後両側に接触部位をそれぞれ有する構成とすることで、球受け部281(詳しくは支持部)に生じる負荷を分散することができる。
(h)上記実施の形態では、裏パック補強部材261の上側延出部263によって球受け部270の変形を止める構成としたが、これを変更し、上側延出部263によって球受け部270の変形を抑制する構成としてもよい。すなわち、球受け部270が上側延出部263に当たった際に、それら両者がともに撓む構成としてもよい。これにより、球受け部270と上側延出部263とが当たった際の衝撃を緩和することができる。
(i)裏パック補強部材261の断面(パチンコ機10の側面視)は略コ字状に限定されるものではない。少なくとも上側延出部263の補強面263aを備えていればよく、例えば裏パック補強部材282の断面をロ字状としてもよいし(図16の(c)参照)、裏パック補強部材283の断面をI字状としてもよい(図16の(d)参照)。因みに、補強面263aは、必ずしも接触面270aと平行にする必要はない。例えば、接触面270aが平面の場合に、補強面を曲面284としてもよいし(図16の(e)参照)、補強面を凹凸面285としてもよい(図16の(f)参照)。
(j)上記実施の形態では、裏パック補強部材261を金属製としたが、これを変更し、合成樹脂製とすることも可能である。かかる場合、裏パック補強部材を直方体状等のブロックで構成してもよい。
(k)上記実施の形態では、本体枠補強部材253を設ける構成としたが、これを設けない構成としてもよい。また、パチンコ機10の正面視において、本体枠補強部材253と裏パック補強部材261との一部が重なる構成としたが、重ならない構成とすることも可能である。
(l)上記実施の形態では、裏パック201と制御装置集合ユニット260と回動軸線を本体枠13の同一側に設けたが、これを変更し、本体枠13の左右両側に別々に設けてもよい。
(m)上記実施の形態では、裏パック機構15が裏パック201と制御装置集合ユニット260とを別体で備える構成としたが、これを変更し、裏パック201と制御装置集合ユニット260とを一体としてもよい。すなわち、裏パック201と制御装置集合ユニット260とが互いに独立して回動する構成としたが、両者が常に一体となって回動する構成としてもよい。
なお、裏パック機構15は本体枠13に対し回動可能な状態で取り付けなくてもよい。例えば、本体枠13に対して、スライド可能に取り付けてもよいし、ビス等の締結具によって固定した状態で取り付けてもよい。
10…遊技機としてのパチンコ機、11…外枠、15…背面カバーとしての裏パック機構、81…遊技盤、162…主制御装置、201…第1カバー部材としての裏パック、231…排出領域としての排出通路、241…第2カバー部材としての取付台241、243…副制御装置としての電源及び発射制御装置、260…制御装置集合ユニット、261…制限部としての裏パック補強部材、270…当接部としての球受け部、270a…接触面、271…収容部。

Claims (1)

  1. 遊技機前方から視認可能な位置に設けられている遊技盤と、
    前記遊技盤の前面に設けられ、遊技球が流れ落ちる遊技領域と、
    前記遊技盤に形成され、前記遊技領域を流れ落ちる前記遊技球を前記遊技盤の背面側に案内する開口部と、
    前記遊技盤を支持する支持枠と、
    前記遊技盤の背面側に設けられている背面カバーと、
    前記開口部よりも下方に設けられ、遊技機背面側へ案内された前記遊技球が落下した際に当たる当接部と、
    前記当接部から所定間隔をおいて下方へ離間した位置に設けられ、前記当接部が所定量以上に変位した場合に当該当接部に当接してその当接部の変位を制限する制限部と
    を備えていることを特徴とする遊技機。
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