JP2016178850A - 電線用クランプ - Google Patents

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Soichiro Danura
宗一郎 檀浦
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修治 岩本
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Abstract

【課題】取り付けた電線に力が加わった際に電線が軸方向にずれることを防止できるとともに、電線が屈曲した場合においても電線の断線が生じにくい電線用クランプを提供する。
【解決手段】電線用クランプ1は、電線90を保持した状態で互いに係合可能な基部10及び蓋部20と、蓋部20が基部10から離間した離間状態から蓋部20が基部10に係合した係合状態まで回動できるように基部10と蓋部20とを互いに連結するヒンジ部30とを備えている。基部10及び蓋部20は、電線90の軸の中心に向かって電線90に食い込むように突出する固定突起17A〜17C,27A〜27Cと、固定突起の両側に配置される凸部18A,18B,28A,28Bとを含んでいる。固定突起は、電線90を軸方向に対して固定する。凸部の先端から電線90の軸の中心までの距離は、固定突起の先端から電線90の軸の中心までの距離よりも長い。
【選択図】図4

Description

本発明は、電線用クランプに係り、特に自動車用電線を車体や自動車部品に固定するための電線用クランプに関するものである。
このような電線用クランプとして、互いに係合可能な2つの電線保持部と、これらの電線保持部を互いに回動可能に連結するヒンジ部とを有するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このような電線用クランプへの電線の取付は、2つの電線保持部の間に電線を挟み込んだ状態で電線保持部を互いに係合させることにより行われる。
図1はこのような従来の電線用クランプ501を模式的に示す断面図である。従来の電線用クランプ501においては、互いに係合可能な電線保持部510,520がヒンジ部(図示せず)によって互いに回動可能に連結されており、図1に示すように、これらの電線保持部510と電線保持部520との間に電線590を挟み込んだ状態で電線保持部510,520を互いに係合させることにより、電線590が電線用クランプ501に固定される。
ここで、図1に示すように、下側の電線保持部510の上面には上方に突出する複数の突起512が形成されており、上側の電線保持部520の下面には下方に突出する複数の突起522が形成されている。これらの突起512,522は、電線保持部510,520を互いに係合させたときに電線590の外周に食い込むように構成されている。このように突起512,522が電線590の外周に食い込んでいるため、電線590を電線用クランプ501に固定した後に電線590に軸方向の力が加わったとしても、電線590が電線用クランプ501に対して軸方向にずれにくい。
例えば、自動車用の電線をこのような電線用クランプ501を用いて車体や自動車部品に固定する際には、1本の電線590に複数の電線用クランプ501を取り付け、それぞれの電線用クランプ501のアンカ部550を車体や自動車部品側に形成された嵌合孔(図示せず)に差し込み、アンカ部550を嵌合孔に嵌合させる。このとき、電線用クランプ501が固定される車体や自動車部品側(例えばシートのリクライニング機構など)が動く場合がある。そのような場合には、車体や自動車部品の可動範囲内にある電線用クランプ501の間で電線590が屈曲することが考えられる。
例えば、図2に示すように、電線用クランプ501に取り付けた電線590が上方に屈曲した場合、上側の電線保持部520の突起522が電線590に食い込んでいる部分(例えば590A)に応力が集中することとなるため、この応力が集中した部分から電線590が断線してしまうことがある。また、同様に、図3に示すように、電線用クランプ501に取り付けた電線590が下方に屈曲した場合、下側の電線保持部510の突起512が電線590に食い込んでいる部分(例えば590B)に応力が集中し、この応力が集中した部分から電線590が断線してしまうことがある。
このように従来の電線用クランプ501では、電線用クランプ501に取り付けられた電線590が上下に屈曲した場合に、電線保持部510,520の突起512,522が電線590に食い込んでいる部分(例えば590A,590B)に応力集中が生じて電線590が断線しやすいという問題があった。
特開2006−353061号公報
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、取り付けた電線に力が加わった際に電線が軸方向にずれることを防止できるとともに、電線が屈曲した場合においても電線の断線が生じにくい電線用クランプを提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、取り付けた電線が軸方向に変位することを防止できるとともに、電線が屈曲した場合においても電線の断線が生じにくい電線用クランプが提供される。この電線用クランプは、電線を保持した状態で互いに係合可能な第1の電線保持部及び第2の電線保持部と、上記第1の電線保持部と上記第2の電線保持部とが互いに離間した離間状態から互いに係合した係合状態まで回動できるように上記第1の電線保持部と前記第2の電線保持部とを互いに連結するヒンジ部とを備えている。上記第1の電線保持部及び上記第2の電線保持部のうち少なくとも一方は、上記第1の電線保持部及び上記第2の電線保持部に保持される電線の軸の中心に向かって該電線に食い込むように突出する少なくとも1つの固定突起と、上記固定突起を挟んで上記軸方向の両側に配置される凸部とを含んでいる。上記固定突起は、上記第1の電線保持部及び上記第2の電線保持部に保持される電線を該電線の軸方向に対して固定する。上記凸部は、上記第1の電線保持部及び上記第2の電線保持部に保持される電線の軸の中心に向かって突出する。上記凸部の先端から上記第1の電線保持部及び上記第2の電線保持部に保持される電線の軸の中心までの距離は、該凸部に隣接する上記固定突起の先端から上記電線保持部に保持される電線の軸の中心までの距離よりも長くなっている。
このような構成により、第1の電線保持部及び第2の電線保持部に保持される電線に固定突起を食い込ますことにより電線を軸方向に対して固定することができるので、電線に力が加わった際に電線が軸方向にずれることを抑制することができる。また、電線用クランプに保持された電線が屈曲した場合に、固定突起よりも外側にある電線の外周が凸部に当接することとなるため、固定突起が食い込んでいる電線の部分に加わる応力が、凸部と電線との当接により緩和される。したがって、電線に加わる応力を凸部によって分散させることができ、固定突起が食い込んでいる電線の部分への応力集中を軽減して屈曲による電線の断線を防止することができる。
上記凸部よりも上記軸方向外側に位置する縁部が、外側に向かって湾曲する湾曲面により構成されることが好ましい。この場合には、電線が大きく屈曲しても電線が突き当たる箇所が曲率半径の大きな湾曲面となるため、電線が突き当たった部分に大きな応力が生じることがなく、屈曲による電線の断線を防止することができる。この場合において、上記湾曲面を上記凸部と一体的に形成してもよい。
また、上記電線保持部の上記軸方向の縁部の近傍に上記凸部を形成してもよい。また、上記第1の電線保持部及び上記第2の電線保持部のそれぞれに上記固定突起を形成してもよい。
上記凸部の先端は、該凸部に隣接する上記固定突起の先端よりもなだらかに形成されていることが好ましい。また、上記凸部の先端を平坦にしてもよい。このような構成によれば、電線が屈曲した場合に、電線が広い面積で凸部に接触することとなるので、固定突起が食い込んでいる電線の部分に加わる応力をより効果的に緩和することができる。
本発明によれば、電線保持部に保持される電線に固定突起を食い込ますことにより電線を軸方向に対して固定することができるので、電線に力が加わった際に電線が軸方向にずれることを抑制することができる。また、電線用クランプに保持された電線が屈曲した場合に、固定突起よりも外側にある電線の外周が凸部に当接することとなるため、固定突起が食い込んでいる電線の部分に加わる応力が凸部と電線との当接により緩和される。すなわち、本発明によれば、電線用クランプに取り付けた電線に力が加わった際に電線が軸方向にずれることが防止されるとともに、電線が屈曲した場合においても電線の断線が生じにくい。
従来の電線用クランプを模式的に示す断面図である。 従来の電線用クランプを模式的に示す断面図であり、電線用クランプに取り付けた電線が上方に屈曲した状態を示す図である。 従来の電線用クランプを模式的に示す断面図であり、電線用クランプに取り付けた電線が下方に屈曲した状態を示す図である。 本発明の一実施形態における電線用クランプを示す斜視図である。 図4に示す電線用クランプに電線を取り付ける工程を説明する斜視図である。 図4に示す電線用クランプに電線を取り付ける工程を説明する斜視図である。 図6に示す電線用クランプの正面図である。 図7の右側面図である。 図7のA−A線断面図である。 図9の部分拡大図である。 図9の部分拡大図である。 図9の電線用クランプに取り付けた電線が上方に屈曲している状態を示す断面図である。 図9の電線用クランプに取り付けた電線が下方に屈曲している状態を示す断面図である。
以下、本発明に係る電線用クランプの実施形態について図4から図13を参照して詳細に説明する。なお、図4から図13においては、同一又は相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。さらに、図4から図13においては、各構成要素の縮尺や寸法が誇張されて示されている場合や一部の構成要素が省略されている場合がある。
以下では、自動車の車体や自動車部品に電線を固定するための電線用クランプについて説明するが、本発明は自動車の車体や自動車部品以外に対しても適用できるものである。また、本発明に係る電線用クランプに使用可能な電線は特定のものに限られるものではなく、例えばチューブドワイヤなどを含むものである。
図4は、本発明の一実施形態における電線用クランプ1を示す斜視図である。図4に示すように、本実施形態における電線用クランプ1は、基部(第1の電線保持部)10と、この基部10に係合可能な蓋部(第2の電線保持部)20と、基部10と蓋部20とを接続するヒンジ部30と、基部10の底面から下方に向かって末広がり状に延びる裾部40と、裾部40の下方に形成された固定部50とを備えている。後述するように、電線用クランプ1の基部10と蓋部20と間に電線を挟み込むことができ、この状態で蓋部20を基部10に係合させることによって電線を電線用クランプ1に取り付けることができる。そして、電線が取り付けられた電線用クランプ1の固定部50を例えば自動車の車体や自動車部品に固定することによって電線が車体や自動車部品に固定される。
本実施形態における固定部50は、アンカ状の部材により構成され、例えば車体パネルに形成された嵌合孔(図示せず)に嵌合することができるようになっているが、固定部50の形態はアンカ状の部材に限られるものではなく、例えば磁石により自動車の車体や自動車部品に固定されるものであってもよい。
図4に示すように、基部10は、略直方体状の基部本体11と、基部本体11のX方向の両端部から上方(Z方向)に延びる起立部12と、起立部12の上端からY方向に延びる棒状部13とを含んでいる。基部本体11の上面11Aには、後述する蓋部20の係合片22,22を収容可能な収容空間14が形成されている。
蓋部20は、略板状の蓋部本体21と、図4における蓋部本体21の上端部(Z方向端部)から二股に分かれてY方向に延びる係合片22,22とを含んでいる。それぞれの係合片22は、X方向外側に突出する鉤部23を有している。これらの係合片22,22はある程度の弾性を有しており、内側に力を加えることによりX方向内側に変形するようになっている。
図4において、ヒンジ部30は、基部本体11の上面11AにおけるY方向の縁部と蓋部本体21のZ方向の縁部とを連結している。このヒンジ部30によって矢印Rで示すように蓋部20が基部10に対して回動するようになっている。図4は、蓋部20が基部10から離間した離間状態を示している。この離間状態から蓋部20を基部10に向かって回動させて、後述するように蓋部20が基部10に係合する係合状態にすることができる。
上述した基部本体11の収容空間14は、蓋部20の係合片22,22に対応して形成されている。基部本体11は、収容空間14の上部に位置する傾斜面15,15(一方のみを示す)と、傾斜面15,15の下端から下方(Z方向)に延びる側壁16,16(一方のみを示す)とを有している。蓋部20を離間状態から基部10に向かってヒンジ部30周りに回動させると、係合片22,22の鉤部23,23が基部本体11の傾斜面15,15に当接するようになっている。
上述のように、係合片22,22の鉤部23,23が基部本体11の傾斜面15,15に当接した後、さらに蓋部20を基部10に向かって回動させると、蓋部20に加えている力が傾斜面15,15を介した反作用により鉤部23,23をX方向内側に押す力に変換される。これにより係合片22,22が内側に変形し、最終的には係合片22,22の鉤部23,23が側壁16,16を乗り越え、これらの側壁16,16の下縁部に係合する。このようにして、蓋部20が基部10から離間した離間状態から、蓋部20を基部10に向かってヒンジ部30周りに回動させることにより、蓋部20が基部10に係合した係合状態にすることができる。
このような電線用クランプ1に電線を取り付ける際には、まず、図5に示すように、蓋部20が基部10から離間した離間状態で電線90をX方向に沿わせて基部本体11の上面11Aと棒状部13との間に挿入する。このとき、電線90が起立部12に突き当たるまで電線90を挿入することで電線90を所定の取付位置に配置することができる。
次に、蓋部20を基部10に向かってヒンジ部30周りに回動させて、係合片22,22の鉤部23,23を基部本体11の傾斜面15,15に当接させ、さらに蓋部20を基部10に向かって押し込むことで、係合片22,22を変形させて係合片22,22の鉤部23,23を側壁16,16の下縁部に係合させる。これにより、図6に示すように、基部10と蓋部20との間に電線90を挟み込んだ状態で蓋部20が基部10に係合され、電線90が電線用クランプ1に固定される。このように、本実施形態における基部10と蓋部20は、電線90を保持した状態で互いに係合可能な電線保持部としての役割を有する。
なお、本実施形態では、電線90を基部10と蓋部20との間に挟み込む際に、電線90のZ方向の変位が棒状部13によって規制されるので、電線90がZ方向にずれることがなく、容易に電線90を電線用クランプ1に取り付けることが可能となる。
図4に戻って、基部本体11は、上面11Aから上方(Z方向)に向かって突出する3つの固定突起17A〜17Cを有している。これらの固定突起17A〜17Cは、ヒンジ部30と収容空間14との間でY方向に沿って互いに平行に延びている。
蓋部本体21は、蓋部20と基部10との間に電線90を挟み込んだ際に電線90に対向する内面21Aを有している。そして、蓋部本体21は、この内面21Aから図4におけるY方向に向かって突出する3つの固定突起27A〜27Cを有している。これらの固定突起27A〜27Cは、ヒンジ部30と係合片22,22との間でZ方向に沿って互いに平行に延びている。
図7は図6に示す電線用クランプ1の正面図、図8は図7の右側面図、図9は図7のA−A線断面図である。図9に示すように、基部本体11の固定突起17A〜17C及び蓋部本体21の固定突起27A〜27Cは、基部10と蓋部20との間に挟み込まれて保持される電線90の軸の中心に向かって突出しており、固定突起17A〜17C及び固定突起27A〜27Cは電線90の外周に食い込むようになっている。例えば、固定突起17A〜17C及び固定突起27A〜27Cは、電線90に0.2mm程度食い込むように形成される。これらの固定突起17A〜17C及び固定突起27A〜27Cが電線90の外周に食い込むことによって、電線90に力が加わった際に電線90が軸方向にずれることが抑制され、電線90が軸方向に対して固定される。
また、図9に示すように、蓋部本体21は、最も外側の固定突起27A,27Cのさらに外側にそれぞれ凸部28A,28Bを有している。すなわち、これらの凸部28A,28Bは、固定突起27A〜27Cを挟んで電線90の軸方向(すなわちX方向)の両側に形成されており、固定突起27A〜27Cが凸部28A,28Bに挟まれるようになっている。これらの凸部28A,28Bも、固定突起27A〜27Cと同様に、電線90の軸の中心に向かって突出している。
図10は、図9の固定突起17A及び27Aの近傍を示す部分拡大図である。図10に示すように、固定突起27Aに隣接する凸部28Aの高さ(蓋部本体21の内面21Aからの高さ)は、固定突起27Aの高さ(蓋部本体21の内面21Aからの高さ)よりも低くなっている。したがって、凸部28Aの先端(Z方向の端部)から電線90の軸の中心までの距離D1が、固定突起27Aの先端(Z方向の端部)から電線90の軸の中心までの距離D2よりも長くなっており、凸部28Aは、固定突起27Aとは異なり電線90に食い込まないようになっている。
図11は、図9の固定突起17C及び27Cの近傍を示す部分拡大図である。図11に示すように、固定突起27Cに隣接する凸部28Bの高さ(蓋部本体21の内面21Aからの高さ)は、固定突起27Cの高さ(蓋部本体21の内面21Aからの高さ)よりも低くなっている。したがって、凸部28Bの先端(Z方向の端部)から電線90の軸の中心までの距離D3が、固定突起27Cの先端(Z方向の端部)から電線90の軸の中心までの距離D4よりも長くなっており、凸部28Bは、固定突起27Cとは異なり電線90に食い込まないようになっている。なお、本実施形態においてはD1=D3、D2=D4となっているが、これに限られるものではない。
上述したような凸部28A,28Bを固定突起27A,27CのX方向外側にそれぞれ形成したことによって、図12に示すように、電線用クランプ1に保持された電線90が上方に屈曲した場合に、固定突起27A,27Cよりも外側にある電線90の外周が凸部28A,28Bに当接することとなる。このため、固定突起27A〜27Cが食い込んでいる電線90の部分に加わる応力が凸部28A,28Bと電線90との当接により緩和される。このように、電線90に加わる応力を凸部28A,28Bによって分散させることができるので、固定突起27A〜27Cが食い込んでいる電線90の部分への応力集中を軽減することができ、屈曲による電線90の断線を防止することができる。
本実施形態では、図10及び図11に示すように、固定突起27A,27Cの先端が丸くなっているのに対して、凸部28A,28Bの先端は平坦になっている。このように凸部28A,28Bの先端を平坦にすることによって、電線90が屈曲した場合に、電線90が広い面積で凸部28A,28Bに接触することとなるので、固定突起27A〜27Cが食い込んでいる電線90の部分に加わる応力をより効果的に緩和することができる。なお、凸部28A,28Bの先端は平坦でなくてもよいが、上述した応力をより効果的に緩和するという観点から固定突起27Aや固定突起27Cの先端よりもなだらかに形成されていることが好ましい。
図10及び図11に示すように、基部10の棒状部13は、X方向の外側に向かって湾曲する湾曲面29A,29Bをそれぞれ有している。すなわち、凸部28A,28BよりもX方向外側に位置する縁部がそれぞれ湾曲面29A,29Bにより構成されている。したがって、電線用クランプ1に保持された電線90が大きく上方に屈曲した場合(図12に示す状態よりも上方に屈曲した場合)には、屈曲した電線90の外周が棒状部13,13の湾曲面29A,29Bに突き当たることとなる。このように、電線90が大きく屈曲しても電線90が突き当たる箇所が曲率半径の大きな湾曲面29A,29Bとなるため、電線90が突き当たった部分に大きな応力が生じることがなく、屈曲による電線90の断線を防止することができる。
また、図9に示すように、基部本体11は、最も外側の固定突起17A,17Cのさらに外側にそれぞれ凸部18A,18Bを有している。すなわち、これらの凸部18A,18Bは、固定突起17A〜17Cを挟んで電線90の軸方向(すなわちX方向)の両側に形成されており、固定突起17A〜17Cが凸部18A,18Bに挟まれるようになっている。これらの凸部18A,18Bも、固定突起17A〜17Cと同様に、電線90の軸の中心に向かって突出している。
図10に示すように、固定突起17Aに隣接する凸部18Aの高さ(上面11Aからの高さ)は、固定突起17Aの高さ(上面11Aからの高さ)よりも低くなっている。したがって、凸部18Aの先端(Z方向の端部)から電線90の軸の中心までの距離D5が、固定突起17Aの先端(Z方向の端部)から電線90の軸の中心までの距離D6よりも長くなっており、凸部18Aは、固定突起17Aとは異なり電線90に食い込まないようになっている。また、図11に示すように、固定突起17Cに隣接する凸部18Bの高さ(上面11Aからの高さ)は、固定突起17Cの高さ(上面11Aからの高さ)よりも低くなっている。したがって、凸部18Bの先端(Z方向の端部)から電線90の軸の中心までの距離D7が、固定突起17Cの先端(Z方向の端部)から電線90の軸の中心までの距離D8よりも長くなっており、凸部18Bは、固定突起17Cとは異なり電線90に食い込まないようになっている。なお、本実施形態においてはD5=D7、D6=D8となっているが、これに限られるものではない。
上述したような凸部18A,18Bを固定突起17A,17CのX方向外側にそれぞれ形成したことによって、図13に示すように、電線用クランプ1に保持された電線90が下方に屈曲した場合に、固定突起17A,17Cよりも外側にある電線90の外周が凸部18A,18Bに当接することとなる。このため、固定突起17A〜17Cが食い込んでいる電線90の部分に加わる応力が凸部18A,18Bと電線90との当接により緩和される。このように、電線90に加わる応力を凸部18A,18Bによって分散させることができるので、固定突起17A〜17Cが食い込んでいる電線90の部分への応力集中を軽減することができ、屈曲による電線90の断線を防止することができる。
本実施形態では、図10及び図11に示すように、固定突起17A,17Cの先端が丸くなっているのに対して、凸部18A,18Bの先端は平坦になっている。このように凸部18A,18Bの先端を平坦にすることによって、電線90が屈曲した場合に、電線90が広い面積で凸部18A,18Bに接触することとなるので、固定突起17A〜17Cが食い込んでいる電線90の部分に加わる応力をより効果的に緩和することができる。なお、凸部18A,18Bの先端は平坦でなくてもよいが、上述した応力をより効果的に緩和するという観点から固定突起17Aや固定突起17Cの先端よりもなだらかに形成されていることが好ましい。
図10に示すように、凸部18AよりもX方向外側に位置する縁部は、X方向の外側に向かって湾曲する湾曲面19Aとなっている。すなわち、本実施形態では、凸部18Aと湾曲面19Aとが一体的に形成されている。また、図11に示すように、凸部18BよりもX方向外側に位置する縁部は、X方向の外側に向かって湾曲する湾曲面19Bとなっており、凸部18Bと湾曲面19Bとが一体的に形成されている。したがって、電線用クランプ1に保持された電線90が大きく下方に屈曲した場合(図13に示す状態よりも下方に屈曲した場合)には、屈曲した電線90の外周が凸部18A,18Bの外側の湾曲面19A,19Aに突き当たることとなる。このように、電線90が大きく屈曲しても電線90が突き当たる箇所が曲率半径の大きな湾曲面19A,19Bとなるため、電線90が突き当たった部分に大きな応力が生じることがなく、屈曲による電線90の断線を防止することができる。
本実施形態では、電線保持部としての基部10及び蓋部20の両方に固定突起17A〜17C及び27A〜27Cや凸部18A,18B及び28A,28Bを設けた例を説明したが、基部10及び蓋部20のいずれか一方にのみ固定突起又は凸部を設けてもよい。また、上述した実施形態では、基部10及び蓋部20という2つの部分により電線保持部を構成したが、3つ以上の部分により電線保持部を構成してもよい。その場合には、少なくとも1つの部分に上述した固定突起や凸部を設ければよい。また、固定突起は全体として少なくとも1つあればよく、その数は図示したものに限られるわけではない。
これまで本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。
1 電線用クランプ
10 基部(第1の電線保持部)
11 基部本体
11A 上面
12 起立部
13 棒状部
14 収容空間
15 傾斜面
16 側壁
17A,17B,17C 固定突起
18A,18B 凸部
19A,19B 湾曲面
20 蓋部(第2の電線保持部)
21 蓋部本体
21A 内面
22 係合片
23 鉤部
27A,27B,27C 固定突起
28A,28B 凸部
29A,29B 湾曲面
30 ヒンジ部
40 裾部
50 固定部
90 電線

Claims (7)

  1. 電線を保持した状態で互いに係合可能な第1の電線保持部及び第2の電線保持部と、
    前記第1の電線保持部と前記第2の電線保持部とが互いに離間した離間状態から互いに係合した係合状態まで回動できるように前記第1の電線保持部と前記第2の電線保持部とを互いに連結するヒンジ部と、
    を備え、
    前記第1の電線保持部及び前記第2の電線保持部のうち少なくとも一方は、
    前記第1の電線保持部及び前記第2の電線保持部に保持される電線の軸の中心に向かって該電線に食い込むように突出する少なくとも1つの固定突起であって、前記第1の電線保持部及び前記第2の電線保持部に保持される電線を該電線の軸方向に対して固定する少なくとも1つの固定突起と、
    前記固定突起を挟んで前記軸方向の両側に配置される凸部であって、前記第1の電線保持部及び前記第2の電線保持部に保持される電線の軸の中心に向かって突出する凸部と、
    を含み、
    前記凸部の先端から前記第1の電線保持部及び前記第2の電線保持部に保持される電線の軸の中心までの距離は、該凸部に隣接する前記固定突起の先端から前記電線保持部に保持される電線の軸の中心までの距離よりも長くなっている、
    ことを特徴とする電線用クランプ。
  2. 前記凸部よりも前記軸方向外側に位置する縁部が、外側に向かって湾曲する湾曲面により構成されることを特徴とする請求項1に記載の電線用クランプ。
  3. 前記湾曲面は、前記凸部に一体的に形成されることを特徴とする請求項2に記載の電線用クランプ。
  4. 前記凸部は、前記電線保持部の前記軸方向の縁部の近傍に形成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電線用クランプ。
  5. 前記固定突起は、前記第1の電線保持部及び前記第2の電線保持部のそれぞれに形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電線用クランプ。
  6. 前記凸部の先端は、該凸部に隣接する前記固定突起の先端よりもなだらかに形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の電線用クランプ。
  7. 前記凸部の先端は平坦であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の電線用クランプ。
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JP2018175110A (ja) * 2017-04-06 2018-11-15 株式会社北電子 遊技機

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